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#1
第049回国会 災害対策特別委員会 第3号
昭和四十年八月九日(月曜日)
   午前十時二十五分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大倉 精一君
    理 事
                稲浦 鹿藏君
                森部 隆輔君
                中村 英男君
    委 員
                石原幹市郎君
                岡本  悟君
                近藤英一郎君
                園田 清充君
                森 八三一君
                山内 一郎君
                鈴木  力君
                武内 五郎君
                浅井  亨君
   国務大臣
       国 務 大 臣  安井  謙君
   政府委員
       内閣総理大臣官
       房審議室長    高柳 忠夫君
       総理府総務副長
       官        細田 吉藏君
       農林省農地局長  大和田啓気君
       運輸省鉄道監督
       局長       堀  武夫君
       建設省河川局長  古賀雷四郎君
   説明員
       警察庁警備局参
       事官       鈴木 光一君
       農林大臣官房参
       事官       尾中  悟君
       通産省鉱山局石
       油業務課長    小幡 八郎君
       運輸大臣官房審
       議官       中野  大君
       気象庁予報部長  今里  能君
       自治省財政局財
       政課長      岡田 純夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
 (六月、七月の九州及び中国地方の豪雨災害対
 策に関する件)
 (台風十五号による災害対策に関する件)
 (異常低温による災害対策に関する件)
○本委員会の決議に関する件
○岩手県の水害救済対策に関する請願(第一九号)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大倉精一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 本日は、昭和四十年六月ないし八月の豪雨及び台風による災害対策に関する件、異常低温による災害対策に関する件、について調査を行ないます。
 最初に、去る六月ないし八月の豪雨及び台風による被害状況並びにその対策について、関係当局より説明を聴取いたします。
 最初に、総理府から説明を聴取いたします。
#3
○政府委員(細田吉藏君) 総理府総務副長官の細田でございます。
 本日は、安井長官が、本院の予算委員会に出席いたしておりますために、私かわりまして、ただいま委員長から御指示のございました災害の概要について御報告を申し上げます。
 初めに、六月中旬から七月下旬にかけましての、中国九州地方を中心といたします集中豪雨について御説明を申し上げます。
#4
○委員長(大倉精一君) 参考資料はありますか。
#5
○政府委員(細田吉藏君) 参考資料はお手元に横のこういうものがございますが、これが今日までとりまとめたものでございます。「梅雨前線豪雨被害表」八月七日、こういうやつでございます。よろしゅうございますか。
#6
○委員長(大倉精一君) 資料のページによって、資料に基づいて説明願います。
#7
○政府委員(細田吉藏君) 今回の災害は、梅雨前線の活発な活動によって発生したものでありまして、九州中部、中国地方を中心に、全国的に非常に大きな被害を生じております。各県の状況が一ページから三ページにわたりましてずっと項目別にございますのでおわかりいただけると思いますが、被害のなかった都道府県といたしましては、一部七県にとどまるのでございまして、他の府県は大なり小なり被害を受けておる状況でございます。特に被害が大きかったのが九州中部並びに中国地方でございます。
 一般被害の状況でございますが、第一ページにございますように、死者行方不明合わせまして八十四名、負傷者百十名、家屋の全半壊、流失千二百五十七戸、浸水家屋七万六千百五十四戸、田畑の流埋没千五百八十八ヘクタール、同じく冠水が四万五千八百二十三ヘクタール、道路損壊個所は二千九十六カ所、橋梁流失が五百一カ所、堤防決壊七百十五カ所、山、がけくずれが二千七百十七カ所、罹災者数は七万三千七百六十九名というふうになっております。
 施設関係被害額は、公共土木施設におきまして三百八十四億円余りでございまして、農地等におきまして百二十三億円余でございます。現在調査中のものを除きまして合計五百七十億余円となっているのでございます。
 この災害に対しまして、政府は被害の激甚なる地域に対しまして、いち早く災害救助法を発動いたしましたり、また自衛隊員の応援派遣等、必要なる各般の措置を行ないますとともに、七月六日には建設政務次官の谷垣君を団長とする政府調査団を熊本県に、七月二十七日には総理府総務副長官の私を団長といたします政府調査団を、島根、広島両県に派遣いたしまして、災害状況の調査と応急対策の指導等を行なわせたのでございます。
 次に、今回の災害を激甚災害として指定する問題であります。申し上げるまでもなく、激甚なる被害を受けられました各地域の県、市町村、あるいは住民の皆さま方から非常に強い御要望がございますこの問題であります。これにつきまして、ただいままでの政府の進行状況と考え方を申し上げたいと思います。
 六月十九日から六月二十一日までの豪雨災害と六月二十八日から七月二十三日までの豪雨災害とを合わせて一本の災害と見るという考え方をきめております。そしてこれを激甚災害として指定をする予定で、事務当局に作業を進めさせておる次第でございます。実は最初に起こりました六月の中旬の熊本県を中心にしました災害から見ますると、すでに二カ月が経過をいたすわけでございます。ただ、次から次へと豪雨災害が参りまして、ただいまも申し上げましたように、七月の二十三日までを一本と見ると、こういったような関係で、各般の災害の数字が必ずしもまだまとまっておらない状況でございまして、この結果といたしまして、激甚指定の政令を定めることがたいへんおくれております点は、申しわけなく存じておるわけでございますが、政府といたしましては、一日も早く激甚災害の指定をする政令を出すべく、実は本日も防災会議の幹事会を招集して、おそくとも二十日までくらいにはこれを政令を出すということで、実はいま極力急がせておるような次第でございます。
 一番最後の表でございますが、これは激甚法の第二章、第三章各項目につきまして、項目とそれから金額について現在までわかっております数字をまとめたものでございますが、激甚災に指定いたしました場合、適用すべき措置として指定する場合、そのおもなるものは何であるかということでございまして、第二章の公共土木施設、公立学校施設、厚生関係施設は、合わせまして三百八十七億の被害でございまして、これにつきましては、全面的に激甚法の適用をいたしたいと考えて準備をしております。
 次に、農地、農業用施設、林道の災害復旧事業及び農業用施設、林道の災害関連事業に対する補助の特例、これは第三章の法五条でございまして、これも同じく基準数字以上に達しておりまして、適用を予定いたしておるものでございます。
 法六条の農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例につきましても同様考えております。
 公共土木施設、農地及び農業用施設等の小災害の地方債の元利補給の問題でございますが、これはちょっと資料が不備でございまして、落ちておりますので、御記入いただければ幸いと思いますが、第三章の二十二条と二十五条の間が、二十四条がただいま申し上げました公共土木施設等の小災害の問題でございます。これにつきましても激甚法の適用を予定をいたしております。
 なおこのほかの点につきましては、ただいま数字がまだ必ずしもまとまっておりませんので、検討はいたしておるのでございまするが、大体の見通しといたしまして、特に地元からの御要望の強い農作物等に対する天災融資法の問題、第八条関係、それから中小企業関係の第十二条、十三条、十五条関係、あるいは十六条、十七条、十八条、こういった点につきましては、早急に結論を出したいと考えておるのでございますが、本日も実はこの会議を午後やるわけでございますけれども、大体の見通しとしましては、激甚の指定の数量に達しているものと考えまして、そのようにはかりたいと、かように考えておるわけでございます。また今回の災害につきましても、激甚災害と指定するのみにとどまらず、政府としては必要な各般の措置を行ないまして、被災地方公共団体並びに被災者の方々が一刻も早く立ち直られますように処置する考え方でございます。
 たいへん簡単でございますが、以上が豪雨災害に対する概略の御説明と、ただいま政府が考えております全般として特に激甚法を中心にしてのことを御説明申し上げた次第でございます。
 なお台風十五号につきましては、実は総理府としまして各省からの数字をまだ取りまとめておる途中でございまして、数字がだんだんと、先ほども鹿児島県からの御陳情にもありましたが、変わってまいりますので、これはむしろ建設なり農林なりそれぞれの各省から、あるいは警察なりから御報告いただいたほうが、一番新しい状況がわかるのではないかと思います。私のほうでは一応の取りまとめをいたしておりますけれども、少し私どもの数字はおくれますので、関係の各省から御説明を申し上げさしていただきたい、かように思うわけでございます。
#8
○委員長(大倉精一君) 次に、総理府総務長官から発言を求められております。どうぞ。
#9
○国務大臣(安井謙君) 総理府総務長官を仰せつかりました安井でございます。
 きょうも当委員会へ最初から出席すべきでございますが、御承知のとおり予算委員会がございまして、全員閣僚並ばなければいかぬという申し合わせのようでございます。そちらへ行っておりまして、おくれまして申しわけございません。
 いま一通り副長官から御説明申し上げました。私どももこの災害復旧の問題に関しましては、総括的な立場にあるものとして、今後もできるだけの努力を進めていくつもりでございます。よろしくお願いいたします。
#10
○委員長(大倉精一君) なお、御質問は各省庁の報告が終わってから一括して質問いたしたいと思いますが、よろしゅうございますか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(大倉精一君) それでは次に、警察庁の鈴木警備局参事官から説明を願います。
#12
○説明員(鈴木光一君) 台風十五号による被害発生状況につきまして、警察庁が各府県警察を通じて調べました状況につきまして御報告申し上げたいと思います。
 御承知のように七月三十一日午後三時ごろフィリピン東方海上に発生いたしました台風十五号は、その後北上を続けまして、八月の六日午前四時ごろ、中心気圧九百五十ミリバール、中心付近の最大風速五十メートル、中心の東側二百五十キロメートル、西側百五十キロメートル以内では、二十五メートル以上の暴風という規模で熊本県牛深市付近に上陸いたしまして、その後北東に進み、山口県を経て八月六日午前十一時ごろ日本海上に抜けたのでございますが、この台風の通過に伴いまして九州、中国地方等が暴風雨圏内に入りました。各地の最大瞬間風速は三十メートルから四十九メートルを記録いたしました。また降雨量は百二十ミリから三百二ミリを記録しておるのでございます。この暴風雨のために激災地の鹿児島、熊本県をはじめ、九州、四国、中国地方の十二県下に本日の午前八時現在お手元にお配りいたしました資料のような災害が発生しておるのでございます。
 お手元に台風第十五号による被害発生状況と警察措置についてという資料の別表に、私どもが現在までに調べました被害状況を記録してございます。この災害で死者二十八名、内訳は、鹿児島県十九名、熊本七名、宮崎、山口各一名。負傷者二百六十六名、内訳は鹿児島百九十五名、熊本四十八名、山口八名、大分四名、長崎二名、愛媛二名、福岡四名、広島三名ということになっております。これら死者、負傷者の原因は、ほとんど突風による家屋倒壊、強風による飛散物の落下によるものでございます。この人的被害のうちで特に大きな被害を出しましたのは、鹿児島県の公民館の倒壊によるものでございます。八月六日午前四時ごろ川内市、宮崎原公民館が倒壊いたしまして、同公民館に避難しておりました近くの農業徳永袈裟市方の家族五名が下敷きになりまして三名が死亡し、二名が負傷したというようなことでございまして、代表的な人的被害でございます。
 それから建物の被害関係では別表を見ていただけばわかると思いますが、突風、強風による家屋倒壊等の被害が鹿児島県の川内市、串木野市、薩摩郡、日置郡、伊佐郡、大島郡、川辺郡、出水郡等に発生いたしております。また熊本県下におきましては八代市、人吉市、牛深市、水俣市、球磨郡、上益城郡、下益城郡、八代郡、葦北郡、天草郡に多く出ております。詳細の数字につきましては、お手元の表をごらんになっていただきたいと思いますが、以上をもちまして台風十五号による被害発生状況について説明を終わりたいと思います。
#13
○委員長(大倉精一君) 次に、農林省から報告を願います。
#14
○説明員(尾中悟君) お手元に差し上げてございます梅雨前線豪雨関係によります農林水産関係の被害状況について御報告申し上げたいと思います。
 先ほど御説明がございましたように、まず施設関係でございますが、これは合計いたしまして百八十三億六千九百万円ということに相なっております。
 それから農林水産物関係でございますが、これはただいま農林省といたしましては、統計調査部においてその詳細についてはなお調査中でございますので、確定的な数字ではございませんが、一応県報告を取りまとめたものが、ここにございますように農作物その他を全部ひっくるめて百六十三億四千九百万円ということに相なっております。合計いたしまして三百四十七億ということに相なるわけでございます。
 関係県といたしましては、広島県、島根県、熊本県、岡山県、及び秋田県等三十六県に上っております。
 以上はなはだ簡単でございますが、梅雨前線関係の被官状況について申し上げた次第でございます。
 それから台風十五号による農林水産関係の被害状況でございますが、これはまだ資料としてはお配りしてございません。中間的なものでございますので、一応口頭で申し上げたいと思っております。現在までに各県から報告をいただきました数字を申し上げますと、農地、漁港その他いわゆる公共施設関係の会計額が一億五千五百万円。それから農作物関係、これは一番被害が多いと予想されておりますが、約五十八億円、水産物が一億円、会計いたしまして総額で六十億程度というふうに報告を受けている次第でございます。県別に申し上げますと、公共施設と農水産物を含めまして、鹿児島がやはり一番多いようでございます。金額にいたしまして二十七億円、それから熊本県が約十八億円、大分県が五億八千万円というような次第に相なっております。これは中間的な集計でございますので、なお、今後異同が生ずると存じましたので、口頭で申し上げました次第でございます。
#15
○委員長(大倉精一君) 次に、運輸省から報告を願います。
#16
○政府委員(堀武夫君) 国鉄並びに私鉄関係の被害について申し上げます。
 お手元に資料が三つ配付してあります。一つは、六月十九日から二十一日の梅雨前線による西日本を中心とした大雨による災害というのと、山陰豪雨による被害、これは二つとも国鉄に関するものでございます。もう一部は、最近の豪雨による被害状況(私鉄関係)、この三つの資料でございます。
 最初の六月の中旬にありました大雨による災害から申し上げますが、国鉄関係では、この豪雨によりまして、鹿児島本線、山陽本線等十四線区に被害を発生いたしまして、四十六区間が一時不通となりました。大部分は即日開通いたしましたが、芸備線が二十一日、予讃線が二十二日、福塩線の一部が二十六日に開通いたしました。被害額は約三億円であります。
 この際の私鉄関係の被害でございますが、島原鉄道等三社、五区間に被害を生じております。被害額は約二百四万円であります。
 次に、七月二日の豪雨の関係でございますが、これにつきましては、資料には載っておりませんので、口頭で申し上げますが、国鉄の関係は鹿児島本線等四線区に被害を生じまして、このうち肥薩、湯前線は被害が非常に大きかったので、自衛隊の出動を要請いたしまして、肥薩線は八日、湯前線は十二日に開通をいたしております。被害額は約五億円でございます。
 この災害のときの私鉄関係は、島原鉄道初め三社、八区間が被害を受けております。被害額は約千三百二十二万円と見積られております。このうち鹿児島交通の知覧線はなお未開通でありますが、バスによって代行輸送を実施いたしております。
 次に、七月中旬、二十二日・二十三日にかけての梅雨前線による集中豪雨の被害について申し上げますが、国鉄関係では、山陽、山陰本線をはじめ二十三線区に被害を発生いたしております。大部分は二十三日中に開通をいたしましたが、山陰線、三江北線は次のような状況であります。山陰本線の田儀・波根、鎌手付近、宇田郷構内等が築堤崩壊あるいは土砂流入等のためおくれまして、二十八日に開通をいたしております。また、西浜田、周布間の周布川橋梁は、橋げたが流失いたしまして、八月六日に開通をいたしております。それから三江北線の石見梁瀬・粕淵間の江川橋梁の橋げたが流失いたしましたが、スパンが三十六メートルという特殊な長いけたであるために、これを製作をするために日時を要しますので、十一月開通の見込みでございます。これらの被害総額は約六億円でございます。
 この豪雨の際の私鉄関係につきましては、日の丸自動車の法勝寺線をはじめ七社、十九区間に被災をいたしまして、被害見込み額は千二百万円であります。なお、日の丸自動車の米子・安養寺間が未開通でありますが、バスによって代行輸送を実施中でありまして、鉄道は八月十五日に開通見込みであります。
 なお、台風十五号関係につきましては、運輸省の官房のほうからまとめてお話をいたすことになっております。
 以上でございます。
#17
○説明員(中野大君) 十五号台風の資料がございませんので、口頭で御報告申し上げたいと思います。
 先ほど警察庁のほうからもお話がございましたが、私のほうの気象庁でも熊本市で台風の目を六日の六時二十五分に観測いたしましたところ、中心気圧は九百五十五ミリバールで、風速は四十五メートルでございました。風速二十五メートルの暴風半径は、中心が東側で二百キロメートル、西側で百キロメートルございました強い風台風であったわけでございます。この台風は大分県の西部、周防灘、山口県を経まして日本海に抜けたわけでございますが、瞬間最大風速をはかりましたところ、一番大きいところで六日の三時十九分に人吉で四十九メートルの記録をいたしております。
 次に被害状況を、鉄道、船舶、港湾関係についてまとめて簡単に、ただいま判明いたしました分について御報告を申し上げますと、いまの三つの分で被害総額約七億円くらいの見当になってございます。
 まず国鉄関係でございますが、風台風であったという先ほど御報告申し上げましたが、そのために倒屋――家屋の倒壊によりまして通信回線等の故障が発生いたしてございます。また、集中豪雨がございましたので、一部線区におきましては築堤等による被害がございました。おもな被害は鹿児島本線ほか十線区でございましたが、ほとんどが六日の午後から夕方にかけて復旧してございます。国鉄の被害総額は約六億円という見当でございます。
 次に、私鉄関係でございますが、私鉄関係では、鹿児島交通ほか六社、十一線区でございますが、道床流失、通信線断線、電源故障といった被害のほかに、強風のために運転休止区間がございました。しかし復旧は六日の午後までにほとんど完了いたしてございまして、私鉄関係の被害総額は約二百四十万円というふうに見込まれております。
 次に、船舶関係でございますが、汽船、機帆船、漁船その他合わせて十六隻、その大部分が沈没、乗り上げ、破船の被害でございました。そのうち、おもな被害は、先ほど鹿児島県からも報告ございましたように、ハイチの国籍のジュデー号、六千九百八十八トンでございますが、鹿児島の桜島沖に避泊しておりましたが、六日の午前零時ごろから操業を始めまして、一時二十五分ごろに赤水海岸に乗り上げてございます。また、フィリピンの国籍の汽船でプレジデントポクサス号、七千四百六十四トンでございますが、関門港内で錨泊中に錨鎖が切断いたしまして押し流されましたが、海上保安庁の巡視艇によりまして田野浦岸壁に着岸してございます。
 次に、港湾関係の被害でございますが、熊本県、鹿児島県、福岡県のところで被害が生じておりまして、熊本県七港の十二個所、鹿児島県が九港の十個所、福岡県が一港の一個所でございまして、主として防波堤、護津の決壊、埋没の被害でございます。で、被害額は、熊本県で千七百五十万円、鹿児島県の四千七百四十万円、福岡県で六百万円、合計約七千九十万円の被害というふうに現在のところ判明いたしてございます。
 以上をもって報告を終わります。
#18
○委員長(大倉精一君) 次に建設省から古賀河川局長。
#19
○政府委員(古賀雷四郎君) 梅雨前線降雨による災害につきまして御報告いたします。
 お手元に「昭和四十年発生災害被害額調、建設省」、こういう表が、縦長い表が行っておると思いますが、この内容をちょっと御説明いたします。
 一番初めに、都道府県別名が書いてあります。第二番目の欄に、六月十九日から六月二十一日までの箇所と金額を書いてあります。それからその次の欄に、六月二十八日から七月三十三日の豪雨による災害の箇所と金額を書いてあります。その次の合計欄に二つの災害の合計を書いてあります。その次に、「その他」と書いてありますが、これは冬期風浪とか、六号台風とか、融雪災害による金額を参考のために示してあります。その次の合計欄は、それらの「その他」と「梅雨前線豪雨」を加えました合計欄を書いてあります。
 お手元の表にありますとおりに、梅雨前線豪雨による被害額は二万九千四百五十四箇所、金額にいたしまして三百八十一億というふうになっております。なお、ただいままで建設省所管の公共土木施設によります災害額は五百五十五億になっておりまして、個所数にしまして三万八千五百四十二個所になっております。その中で、特にごらんになっておわかりになりますように、島根県におきまして四十六億の災害を生じております。それから熊本県におきまして四十五億の災害、それから広島県において三十八億、岡山県において三十五億の災害を生じております。
 それから、ただいままでのそれに対する措置でございますが、直轄災害につきましては、梅雨前線豪雨について一部査定を完了いたして予備費を要求中であります。
 補助災害につきましては、山口、広島の両県につきましては緊急査定を完了しまして、それから熊本、岡山、山形、岩手、秋田の各県については現在実施中でございます。新潟県につきましては八月中旬より緊急査定を実施するつもりでおります。
 それから七月三十二日、二十三日の梅雨前線豪雨のうち被害の激甚な島根、岡山、広島、山口の各県につきましては、現地の準備完了次第、緊急査定を実施するつもりでおります。それらの結果を待ちまして予備費を要求いたしたいと思っております。
 それからその次のページに都市施設に対する被害報告がございます。この表は県名、それから六月十九日――二十一日、二十八日――七月二十三日の計、その他欄、全体の合計を書いております。合計におきまして梅雨前線豪雨による被害額は一億一千二百二十三万二千円となっております。
 それからその次のページでございますが、在宅につきましては、先ほど警察庁から詳しく御報告がありましたので省略させていただきます。
 それから台風十五号による被害状況でございますが、ただいままで私のほうで報告を受けたものにつきましては、直轄について六カ所二千六百七十万、それから補助災害につきまして八県で五百四十九カ所、五億一千万で合計五百五十五カ所五億三千六百七十万の報告を受けております。ただし、これは八月九日現在の報告額でございまして、今後変更されることはあると思います。
 直轄道路につきましては、一部三号線の被害でございますが、ただいまこれを迂回路をもって処理しております。
 それから補助災害のうち鹿児島、宮崎、熊本は特に災害の額が多いようでございます。それから住宅につきましては、警察庁から報告があったとおりでございますので省略さしていただきます。
 現在までの対策及び措置を簡単に御報告いたします。
 直轄災害につきましては、緊急に現地の調査を行ない、緊急施行を要するものがありますれば予備費を支出するようにいたしたいというように考えております。
 補助災害につきましては、緊急復旧を要する個所につきましては、工法協議を行ないまして応急復旧工事を施行することにしております。特に今回の十五号台風による災害につきましては、住宅災害が大きかったわけでございますが、まず第一番目に、この住宅災害につきましては住宅金融公庫の融資をいたすことといたしまして、被災住宅につきましては、住宅金融公庫より災害復興住宅及び個人住宅災害は特別貸付を行なうよう関係支所に指示してあります。
 それから災害の公営住宅の建設でございますが、この災害は公営住宅法の第八条一項の適用を受けるものと想定されますので、当該市町村の建設希望があれば、災害公営住宅の建設を行なうように予定しております。
 簡単でございますが御報告いたします。
#20
○委員長(大倉精一君) 以上で一応報告を終わります。
 続いて順次質疑をお願いいたします。質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
#21
○稲浦鹿藏君 総理府にお尋ねいたします。激甚災の場合、六月十九日から二十一日、六月二十八日から七月二十三日まで、この両方合わせたもので計算するのですか。
#22
○政府委員(細田吉藏君) ただいまのところ、これを一括いたしまして梅雨前線の豪雨被害として扱いたいと、かように考えておる次第でございます。
#23
○稲浦鹿藏君 台風十五号の場合は別なんですか。
#24
○政府委員(細田吉藏君) 先ほどの御説明の中にも申しましたが、熊本県、広島県を中心にした六月十九日から考えますと非常に伸びてきておりますし、それから十五号は最近起こった事態でございまして、まだ数字等もまとまっておりません。私どもといたしましては、一応梅雨前線による災害として一本で見る。この点につきましても、実はこれまではいろいろ問題があったと思うわけでございますけれども、梅雨が非常に長くなりまして、途中で一度一週間ばかり切れたかっこうにはなっておりますけれども、一本に見ることが適当ではないだろうかということで一本に見ることにいたしたわけでございまして、十五号台風をどのように扱うかという点につきましては、実はまだ数字等もまとまっておりませんので、今後の検討に待つと、かようなことにいたしたいと存じております。
#25
○委員長(大倉精一君) 気象庁の方、来ておられますか。――気象庁のほうで今後の災害関係の気象状態、見通し等についてちょっとお述べを願いたい、いかがでございますか。
#26
○説明員(今里能君) 今後の見通しでございますが、七月三十日に発表いたしました長期予報によりますと、大体八月には台風が二個ばかり内地に影響するだろうという予想でございます。そのうちの一個は十五号台風としてすでにあらわれております。
 それから気温でございますが、これは北海道、東北地方はやはり例年に比べますと、やや低い傾向が予測として出ております。それから中部以西、西日本のほうは平年並みか、やや気温は高目、こういう予測でございます。
 以上が大体七月三十日発表の長期予報の概略でございます。
#27
○委員長(大倉精一君) 東北の冷害の見通しはどんなふうになっておりますか。
#28
○説明員(今里能君) 八月は先ほど申しましたように、平均いたしましてやや気温は低目じゃないかと、こういうように考えております。九月に入りまして、やはり秋冷が例年より若干早目じゃないかという予測を立てております。以上でございます。
#29
○中村英男君 細田副長官にお伺いしたいのですが、大体説明を聞いて、私どもも現地を実は鳥取、島根を調査をしまして、一番現地で希望しておるのは、やはり激甚法の指定を早急にやってもらいたいという要望が、私どもの見たところはもちろんそうですが、各地の調査団の意向を聞いてみると一番強いわけです。そこでいま説明を聞いて、私ども大体のことはわかったんですが、これは私しろうとですが、これは防災会議で最終的には決定するんですか。
#30
○政府委員(細田吉藏君) 中央防災会議の会長は総理大臣になっておりますが、総理から防災会議に一応諮問を出しまして、防災会議がそれに答えまして、しかる後これは政令を出すことになっておりますので、閣議で決定をして政令を公布する、こういう段取りになるわけでございます。
#31
○中村英男君 行く前に、気象庁や建設省、農林省から大体のことは聞いたんです。その当時の話では、最終的にはやはり大蔵省がこれに対するどういう態度をとるかということが、大きなポイントだと思うのです。いまのところは――大蔵省がおいでになっておるかどうかわからぬが、どうなんです、この六月、七月の災害に対する態度というものは。大体意思統一はされそうなのですか、やはりかたいですか。
#32
○政府委員(細田吉藏君) 先ほど私が申し上げましたのは、大蔵省も含めまして各省と話し合っておる現段階について申し上げたので、これこれの点についてはもう適用する考え方でございます、というふうに申し上げたのは、大蔵省ももちろん了承をしております。政府といたしまして了承をしております。ペンディングになっておるものが幾つかあるわけでございまして、それについては、数字がまだはっきりしてないものがあって、こういうものについてはきょうも会議をやって、数字を早く固めようじゃないかということにしておるわけでございます。大蔵省が単独でどうとかこうとかいうことではございません。
#33
○中村英男君 いまのところは二十日ごろまでには政令できめられそうだがということですが、私どもなるべく早く適用してもらいたい、現地はそれを待っておられるのですから。そしてそれできまると、今度は県なり市町村のやつはこれは積み重ねていくから相当おくれるわけですね、現実には。
#34
○政府委員(細田吉藏君) そのとおりでございます。ただまあ申し上げるまでもございませんけれども、いま県なり各市町村で非常に心配をしておりますことは、適用になるかどうかということでございますから、適用になるということがはっきりいたしますれば、仕事はそれからあとにいろいろなるわけでございますが、そうした何といいましょうか、県や市町村の仕事を進める上におきましても、その見通しが立ち、また政令が出るということが必要なんだ、こういうふうに考えております。
#35
○中村英男君 それから現地へ行ってみると、個人災害の中で、ことに中小企業者の床上まで浸水をして、商品を流したり、ぬらしたりして、非常に大きいのですね。これは従来そういう例もたくさんあったんですが、私どもが見た川本町のごときは六億ぐらいの商品をあの小さな二千戸ぐらいの町で流しておるんですね。非常に一番強いのは、中小企業者への融資、この問題が非常に要望されておるのです。これはきょうは政府機関の方、おいでになっていますかしら。中小企業の方、おいでになっていますか。
#36
○説明員(小幡八郎君) 通産省でございますけれども、中小企業関係の者は参っておりません。私は通産省でございますけれども、鉱山局でございまして、中小企業関係の者は参っておりません。
#37
○中村英男君 それじゃ副長官にちょっとお伺いしますが、非常に要望があるんですが、中小企業金融公庫、それから国民金融公庫、それから商工中金、これはすでに借りた点があるんですね。これをどうするかという問題と、これから借りる問題と二通りあると思うのです。現地ではそれぞれ指導しておいでになると思うのですが、強力にこの点は副長官からも、やはり中小企業者はきわめて零細な業者ですから、そういう借りかえや従来の貸し金の利子をどうするかとか、いろいろこまかい問題があろうと思うのですが、十分私はそういう点を現地ではこまかく指導するように御催促をいただきたいと思うのです。
 それから運輸省にお伺いしたいのですが、去年の山陰災害で山陰線が非常に復旧が長引いたんです。去年は三カ月ぐらいかかったんです、開通が。非常に地元から不満があって、一体ローカル線をばかにしておる。一体山陽線だったらこんなに一カ月も二カ月もかからんだろう。山陰線はどうしてくれるんだと、たいへんやかましかったと思うのですが、私はこの間現地へ行ってみたんですが、すでに八月の七日に開通されて非常に早いと思うのです。私現場を見て当分開通せぬなと思ったんですが、開通しているのを見て非常に喜んでおるのですが、簗瀬――浜原間のこれは大きな橋ですからなかなか日にちが――十一月までとありますから相当かかろうと思うのですが、これはやはりローカル線はどうも工事の復旧のテンポがおそいんじゃないかという非難がまた出てくると思うのです。ひとつやっかいですが、督促して早くやるようにやってもらいたいと思うのです。やっぱり十一月ですか。
#38
○政府委員(堀武夫君) 支線だからといってゆっくりやるというようなことはいたしておりません。できるだけ早く開通させるように常に努力をしております。
 なお、先ほどの、橋の橋脚が流れたために十一月ごろにならなければ開通の見込みがたたないのは一カ所ございますけれども、これは普通の橋の長さのものであれば、かわりをすぐ持っていけるのですが、この場合は非常に長いやつでございますので、これを注文をしてつくるのに時間がかかります。これはひとつもうしばらくがまんをしていただきたいと思います。
#39
○園田清充君 河川局長お見えになっておりますので、河川局長と、それから自治省からだれかお見えになっておりますか。――河川局長には、いま非常に適切な対策をお講じいただいておるので感謝を申し上げますが、ただ、御承知のとおり私は熊本なんです。しかも私の地域では三年連続御承知のような災害を受けておりますし、いま激甚災の指定をしていただくということは、災害の復興を早めるということでは意義があると思います。しかし、三年連続災害を受けた住民の立場というものを十分ひとつこの際御考慮いただいて、本来ならば、この際災害の抜本的な防止対策を建設省でお持ち合わせかどうか、これは河川災害ですから、この点についてひとつ河川局長の対策があればひとつお聞かせを願いたいと思います。
 それから自治省については、必然的にこうした災害が連続発生いたしてまいりますと、県あるいは市町村の財政というものにかなりの圧迫が出てまいります。そうしたことについて、自治省として何か財政的な措置を持別御考慮になっておるかどうか、この二点です。
#40
○政府委員(古賀雷四郎君) 御承知のとおりでございまして、熊本の災害は三年連続の災害を受けて、非常に住民の方にはお気の毒な状態にあったことはまことに遺憾でございます。私らとしましても、災害復旧対策につきましては、できるだけ現地の事情に合うような方法を適用しまして、再度災害を防止できるような方法で、方法を検討してまいりたいというように考えております。
 それからなお、護岸が相当にわたりますところにつきましては、一定計画に基づく関連事業を適用していくというふうなことで今後検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
#41
○委員長(大倉精一君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#42
○委員長(大倉精一君) 速記をつけて。
#43
○園田清充君 ちょっと関連して。いま関連事業でということをおっしゃったのですが、電発あたりのダムの計画あたりもあるようですが、むしろそうした多目的なダムということよりも、地元で要求いたしておりますのは、この際、防災的な性格を持ったダムを建設をしていただきたい、こういうことで、大臣のほうでもいろいろ御考慮になっているような向きもあるようでございますが、ひとつぜひ実現について御努力を願いたいということをお願い申し上げておきます。
 なお、自治省の関係は、予算委員会との関係がございますれば、ひとつ委員長なりあるいは理事の方々から、災害の復旧の対策とともに、地方財政にこれが極度の圧迫にならないようなひとつ措置を講じてもらうような御要求をしておいていただきたいと思います。これで質問を終わります。
#44
○中村英男君 河川局長にですね。今度の山陰災害の、これは三年連続なんですね、島根県は。そうしたら、三、五、二ですか、工事復旧の方法は。
#45
○政府委員(古賀雷四郎君) 三、五、二。
#46
○中村英男君 三、五、二ですね。そこで、この比率があるために、連続してくると、せっかく復旧したのがまたさいの川原になるのですね。この復旧の方法を変える意思があるかどうか。この災害を通して経験されてどうなんですか。
#47
○政府委員(古賀雷四郎君) 災害復旧につきましては、ただいま全体を四カ年で、そのうち特に緊要の事業につきましては三、五、二の割合で復旧いたしております。この三、五、二をきめた段階は、地方の財政能力とか施工能力を勘案してきめたわけでございます。できるだけ緊要の事業につきましては、そういう線で県の内部的な調整をはかりまして、重要な事業につきましては、できるだけすみやかに復旧するように考えております。
#48
○中村英男君 今度の水害を見てみると、同じところがやられてくると、前の年のやつがむだになってくるから、そういう点やはり十分検討されなければいかぬと思うのですよ。それからもう一つお聞きしたいのですが、今度の山陰災害を通して、斐伊川、江川の一級河川の指定の地元の世論があったわけですね。この災害を通して現物教育をしてくれたと思うのですよ、もたもたあなたのところがしているから。だから、これはやはり一級河川の指定をして、護岸工事をちゃんとすべきだという現物教育をしてくれたと思うのです。ことに江川については、私は専門家でないからわかりませんが、両県にまたがっておるわけですね。そうすると、広島のほうは護岸工事をしておる、下流のほうの島根県は何もしてない、こういうことで、やはり水の流れの速度が護岸工事をしているから早くなるのですよ。そういうことが災害を激甚にした一つの理由じゃないかと私は現場に行って思ったのですが、これはやはり本来から言うと、あの川を見ると、大体少し狭いですよね。あなた方専門家がお見られになればそう思うでしょうが、農地が少ないですから、だんだん自然に農地を広げて川の流れを狭くしたとも言えるのですが、大体あの山脈のふもとまで全部川にしてよろしいような水量ですよ。今度のやつを見ると想像できないような水量ですから、そういう点はやはり専門家であるから、私はやはりこの災害を通して、江川につきましてはやはり一級河川にすべきであるという地元の要求が正当であったかどうかという御判断が一つ。
 もう一つは宍道湖を見ると、大橋川なりあるいは佐太川の水はけが、上流の川を受けとめて宍道湖にプールして流す水のほうが少ないからはんらんしたのですからね。ですから、これはやはり斐伊川の問題について大きな現物教育をしてくれたと思うのですよ。こういう点、今度の災害を通して、私は十分に根本的な御検討を願いたいと思うのです。そういう点ちょっと御意見を……。
#49
○政府委員(古賀雷四郎君) 第一点の再度災害の起こることにつきましては、できるだけ御趣旨に沿うようによく打ち合わせをしてやりたいと思います。
 第二点の斐伊川、江川の一級水系に指定のお話でございますが、この点につきましては、斐伊川も江川も、二府県にまたがります重要な河川だとわれわれは認識いたしております。それから、江川の災害、斐伊川の宍道湖の水位の上昇による松江あるいは平田町付近の災害につきましては、非常に激甚なものがあったわけでございまして、江川につきましては今回の流量もかなり出ておりますし、ただいま水利関係の検討をいたしておるわけでございます。なお、上流にはダム計画も一部ございましてその辺を十分今回の災害に見合うように検討してまいりたいというふうに考えております。
 なお、斐伊川につきましては、宍道湖の水位は相当上がったのでございまして、そのために松江市内が相当つかった、それから平田町がつかったということでございますが、従来から佐太川等につきまして、放水路的な役目を負わしておるものでございますが、何ぶんにも非常に小さいものでございますので、なかなか水はけができないという状況でございます。したがって、今後斐伊川の改修計画をどうするかということでいろいろ検討いたしておりまして、まだこれは検討の段階でございますので、結論を得たわけじゃございませんが、たとえば神戸川に放水する案とか、あるいは上流にダムをつくる案とか、いろいろございますが、そういうものを十分検討して、今後水位の上昇をできるだけ少なくするように検討してまいりたいと思います。なお、宍道湖につきましては、下流の中海の問題もございまして、あわせて検討してまいりたいと思っております。
#50
○中村英男君 これは要望ですがね。今度は明らかに両河川、現物教育をしてくれているのですからね。これはひとつそういう点十分御検討をされる材料になるとも思いますから、役に立てていただきたいと思うのです。
 それから、私への答弁の中でちょっとダムの問題が出ましたがね。江川の――これはちょっと私も予想しない答弁でしたからわからないのですが、それはあの水害を見てそしていまあるダムの計画を十分考えると、こういう意味なんですか。
#51
○政府委員(古賀雷四郎君) いまのダムの話は、広島県のほうにつくるダムの話でございまして……。
#52
○中村英男君 分水するためのダムの話……。
#53
○政府委員(古賀雷四郎君) 分水する考え方はいまのところまだありません。従来は分水する計画もあったようでございますが、ただいまのところ、分水する計画じゃなくて、多目的ダムとして、治水と発電でやるというような計画を進めておりますから、これは多少でも今回の災害にかんがみまして、狭窄部の水位をできるだけ下げる必要があるということで、具体的に計画を進めていきたいと考えております。
#54
○中村英男君 まあダムの話が出ましたが、今度浜田川については、建設省が多目的ダムをつくっていただいたから、非常に助かったわけですがね。あれがなかったら、おそらく浜田は全滅しておったでしょうね。ですから、そういう意味では、この多目的ダムは私は水害に非常に役に立っておると思うのです。今度の江川のやつを見ると、浜原ダムの問題ですが、元来は多目的ダムじゃないのです、電源開発の……。これはいろいろな問題を残しておると思うのです。ここでは質問しませんが、いろいろな問題を残しておると思うのですね。ですから、将来もし江川上流にやられるとしたら、大きな多目的ダムでしたら、これは十分水害に役に立つと思う。浜原ダムの問題はこれは非常に問題を残していますから、深刻ですから、ここで短い時間でいろいろ論議しておると誤解を受けますから保留しておきますが、多目的ダムをつくってひとつ水を調節する、この点については私も賛成ですから、ひとつ御検討いただきたいと思います。
#55
○森部隆輔君 農林省の方にお尋ねしたいのですが、本年のいわゆる低温で、稲作が減収するだろうというようなことがしばしば言われておるのですが、現在の時点において、稲作の平年に比べあるいは昨年に比べて成育状況、分けつあるいはその他いろいろな稲作の現状から見て、どういうお見込みですか。
#56
○説明員(尾中悟君) 本年度の稲作につきましては、実はことしの春から本年の気象条件は必ずしも順調ではないだろう、こういう気象庁の予報もございまして、四月の初めから技術対策を中心にいたしまして、品種の問題等については、できるだけわせ、なかてを徹底的につくる、あるいは肥料等の施肥につきましては慎重にやるべき問題である、また病害虫の発生等も異常気象によって予想されますので、そういった点については、農薬あるいは防除器具整備あるいは事前の確保について十分やっておく必要があるというようなことで、森以降、実は各県とも協力いたしまして、改良普及員あるいはその他の農業関係技術者が総力をあげまして、現在減収をできるだけ最小限に食いとめるように努力をしておる最中でございます。
 八月までの気象状況をごく簡単に申しますと、四月から五月の上旬にかけまして、北海道、東北等は非常に低温でございます。また四月に入っても雪がなおときどき降るというような非常に異常な状況にあったわけでございます。したがいまして、北海道、東北等におきましては、苗しろづくりが相当遅延したというようなこともあったわけでございます。したがって、田植え等もできるだけこれは早くしないと、東北は秋が早いということでございますので、実は、自衛隊その他学童等にも協力を得まして、できるだけ田植えを早く済ますということで、やってまいったわけでございます。その後幸いに、五月の中旬から六月の下旬までは気温も上がり、日照も平年以上であるというようなことでございまして、六月末現在では大体北海道、東北等、一部の地帯を除きましては平年作にだんだん近づいてくるということで、やや愁眉を開くと申しますか、そういうふうに思っておったわけでございますが、七月に入りまして、また北海道、東北等では曇天あるいは雨が多い、したがって日照時間も少ないという状況でございます。また三十日過ぎから北海道等を中心にいたしまして、相当な低温がきたわけでございます。北見、網走地区等では、最低気温が十度前後にまでなるというような、七月の状況といたしましては、相当異例な低温もあったわけでございます。ただその後、まあ若干最近持ち直してきておるのが別状でございます。そこで正式な稲作の概況につきましては、実は七月一日現在で農林省が統計調査部の調査を発表いたしたわけでございますが、そのときは北海道なり東北のごく一部はやや不良である、しかしおおむね平年作に近づいたというような状況に相なっておったわけでございます。ところがその後、いま申しましたような低温等もございまして、まだその低温による影響がどういうふうに現われるかということにつきましては、やはり八月の中旬ごろになりませんと、なかなか的確なことがわからないというのが現状でございます。と申しますのは、低温による生理障害、幼穂形成期なり減数分裂期におきます影響がどの程度きておるかということは、やはり八月中旬ごろになりませんと、はっきりしないわけでございます。したがいまして、八月十五日現在で例年統計調査部の調査をとって、八月下旬にその発表をやるが、正確にはその時期まで待ちませんと、なかなか詳細な的確なることは申し上げられないわけでございますが、現在中間的に、八月一日現在で、府県を通じて大体のことを調べておる最中でございます。それによって申しますると、やはり北海道、青森等はやや不良ではなかろうか。それから東北は並みかまたはやや不良、それから関東は並みかやや不良というようなことでございますが、これも最近の気象条件がよくなっておりますので、現在のところは相当好転するのではないかというふうに思っております。それから北陸の四県は大体平年並みではなかろうかというふうに見ております。それから東海地方も大体平年並みでそれから近畿から西日本につきましては、これはまだ東北よりもずっと田植えがおそくなっておりますので、今後の気象条件が、特に台風等の影響が問題になるわけでございますけれども、まあ大体並みかやや不良というようなことになっております。いいのは高知がやや良であろうというふうに見ております。
 以上のような状況でございますが、さらに草たけなり、基数でございますが、これは北海道、東北あるいは北陸につきましては、いわゆる低温の年にあらわれてまいります現象といたしまして、短稈多けつと申しますか、草たけはやや低い、あるいは茎数のほうはやや多いというようなことになっております。ところが、東海以西の西日本におきましては、草たけも非常によく伸びておりますし、茎数につきましては大体並みか、地帯によってはやや少ないというような状況でございます。
 それからいもちの発生状況でございますが、これは北海道、東北を非常に心配しておるわけでございますが、現在のところは、先ほど来のお話もございましたように、わりあいに低温ぎみに推移しておりますので、平年に比べまして少な目になっております。それから北陸、関東以西でございますが、九州はやや少な目でございますけれども、西日本はやや多目の発生を見ているような次第でございます。
 以上、概略的に申しますと、北日本の北海道、東北の一部はやや不良、北陸は並みそれから関東東山はやや不良程度ではなかろうか。西日本は、今後の問題もございますけれども、並みかやや不良というような状況でございます。そこで、実は今後の対策といたしましては、やはり病虫害の問題が非常に大きな問題でございます。特にことしのような異常気象になってまいりますと、いもち病の発生が懸念されておるわけであります。そこでまず農薬の確保については、できるだけいまやっておりまして、現在われわれのほうでつかんでおります状況を申し上げますと、例年ですと大体二百万ヘクタールから三百万ヘクタールくらいのいもちの防除をやっておるわけでございますけれども、ことしは非常に天候が異常だということで、現在四百七十万ヘクタール分の農薬は各県において大体確保されておるという見通しでございます。最近一番多く発生いたしましたのは、三十八年でございますが、このときは、全国で防除実績四百二十万ヘクタールということでございますので、その年よりも相当多くもうすでに薬剤の準備等はやっておるという現状でございます。それから防除器具の問題につきましては、これも当初予算で二百五十台高性能防除器具を北日本を中心にしまして、これはすでに割り当てをし、現物も整備されておるわけでございます。それではやや不安があるということで、ついせんだって予備費の支出を願いまして、さらに二百五十台高性能防除器具を追加するということで、合計いたしまして五百台の防除器具を現在割り当ていたしまして、できるだけ早く現物の入手を急ぐようにということで手配しておるような次第でございます。
 それから秋の早冷の問題は、九月以降の稲作にとっては非常に重要な問題になってこようかと思います。これについても、先ほど気象庁からの御説明がございましたように、警戒をしなければならぬというようなことでやっておりますけれども、これは今後できるだけこの程度が軽いように、われわれとしても期待をしておるわけでございます。何といたしましても、全体として気象条件が異常であるということから、農業技術の試練の年であるというふうにも考えておりますので、県、市町村、農業団体協力いたしまして最善の努力をやってまいりたいというふうに思っております。
 以上ごく簡単でございますが……。
#57
○中村英男君 農林省にお伺いしたいのですが、今度の七月災害は、ちょうど、わせが開花期であってもう植えかえるわけにいかないですね。あれは農業共済の対象になる以外に救済の方法はほかにないですか。たとえば平田、松江あたりは、たくさんな泥じん、ちょうどわせの開花期に冠水したから、これは回収は全然ないですね。そういうところは、そうすると植えかえできませんか。農業災害の対象になって、早期に農業共済の金をもらう、こういう以外に手当てはほかにないですか。
#58
○説明員(尾中悟君) できるだけ植えかえと申しますか、補植なり何なりできます場合には、それをやるということで、各県でも、ことしはまあ初めから異常気象が予想されておったものですから、苗しろ等もやや余分に予備的なものも県によっては持っておるようでございます。したがいまして、技術的にこれは個々のケースは非常に違うわけでございますけれども、できたものは余った群なり何なりを都合いたしまして、少しでもとるように最善の努力をする必要があろうかと思っております。ただ、地帯によりまして、時期によりまして、とてももうできないというような場合には、農業共済の概算払いと申しますか、仮払いと申しますか、そういったことを現地で認定されますれば、もし資金的な問題がございますれば十分援助も申し上げまして、できるだけすみやかに共済金の支払い等の処置を研究してまいりたいというふうに思います。
#59
○中村英男君 近ごろの災害は、集中豪雨による災害が多いために、山間部の小河川がはんらんして小団地がやられておる。非常に小災害――五反、六反の農家は、それでなくても農業を放棄しようかという、こういう時勢ですから、復旧なんかしない、もう農業を放棄するんだ、そういう農民がたくさん出てきておるのです。山間部の小災害地区、これに対する根本的な問題を考えてもらいたいことが一つと、それから江川の流域は、御承知のように流域を持ちません。非常に田畑が少ないのですね。この水害は普通の水害でなくて、泥じんを運んだ水害ですから、一見稲の成育はちゃんとしておるように見えるが、これはもうおそらくみんな枯れておろうと思うのです、全部。だから防除もへったくれもないのです。全部泥土が沈滞して、ねじれてしまって、一見生きているように見えますけれども、おそらくこのごろは全部枯れていると思うのです。これは非常に大きな、各農家にとっては全滅なんですね。
 それが一つと、もう一つは、十年ぐらい前に、食糧不足のときに、食糧増産の線に沿って桑園その他の菜園を金を借りて農民が開田しておる地域がたくさんある。川本から桜江等にかけてこれをどうするかということで、現場でいろいろ私ども議論してみたんです。これの一つの方法は、これはとても個人的にいままでと同じように冠水してから復旧するということは、とても農家はできぬだろう、農民はたいへんだというので、これは県がひとつ地主になって、県に買い上げてもらって、県がひとつブルドーザーでもってばあっと地ならしをして、県自体が所有して耕作権は農民が持つ、こういう形しかないんじゃないかということで論議してみたのです。深刻な事態が起こっておる。全部開田したところが壊滅なんですね。これを復旧するに金を借りかえてやるということは、農民の力をもってしては不能だ、五年か十年に一ぺんまたやられる、しかも、政府は食糧増産――このごろなまけておりますから、米は悪党みたいな宣伝しておるから、農家にはそういう意欲はない。だから県のほうでひとつやってもらいたい、こういう要望があるし、私も、これは県と相談して、この点は十分、もう少し話を煮詰めて考え直さなければいかぬのじゃないか、こう言ってきたのですが、農林省はそこら辺を、現地のほうで十分陳情もするでしょうから、検討を加えてもらいたいものがたくさんあるのです、そういうのは。ことしはまたそういうことで、きょうの株を見ても、生糸の値上がりがどんどんしておる。これは余分な話なんですがけしからぬ。これはことし災害によって桑園が――あそこは養蚕地帯ですから養蚕減収がある。そういう養蚕のこともひとつ考えてもらいたいですね。
#60
○説明員(尾中悟君) いまいろいろ御指摘の点につきましては、われわれといたしましても、十分現地の実情を把握いたしまして、県当局とも打ち合わせをした上で今後の対策につきまして検討をしてまいりたいというふうに考えております。
#61
○委員長(大倉精一君) 園田君、自治省の岡田財政課長が出席しましたから、先ほどの質問をお続け願います。
#62
○園田清充君 それじゃ自治省にちょっとお尋ねいたします。
 いま政府のほうでいろいろお考えになって、例の六月から七月にかけての梅雨前線の豪雨被害、これに対して激甚災の指定をしてやろうということでいろいろ御配慮になっておるようでございますが、激甚災の指定をしていただいても、なおかつ地方財政に対する圧迫というものは非常に大きいわけです。自治省として、交付税あるいは特交の中で何らかの財政的あるいは起債の問題というようなことで、格別の御配慮をなさる意思があるのかないのか、これが一つですね。
 それからなお重ねて、さっき副長官からちょっと御答弁があっておりましたけれども、大体二十日ごろまでには結論を出したいという御答弁でございましたが、実は、私どもも地方議会におって非常に経験をいたしますことですけれども、災害が出てまいりますと、やはりおぼれる者はわらをもつかむという心理から、東京に参って陳情を申し上げて何とか政府の援助を得たい、こういうことが地方自治体の実態なんです。上京に金を使うな、どうだこうだとおっしゃいましても、やはり私がいま申し上げているようなことで、東京に出てお願いをしたいということで出てまいっておりますが、さっき申し上げますとおり、三年、地域的には連続の被害を受け、しかも、いまいろいろ激甚災の問題で御考慮になって御高配をいただいておる段階で、重ねて十五号台風の災害を受けたわけでございます。そういうことで必然的に――ただ一回の災害の額ということでなくて、三年連続でやられておる地域だということ、それが重ねての被害をこうむっておる、こういう実態からいたしますと、十五号台風も必然的に当然激甚災の指定をしていただくものである。これは被害の額その他法律上の制限のあることも承知いたしておりますが、好意的な姿の中で御検討になっていただくものであろうということに受け取ってよろしいかどうかということでございます。
 なお、その二十日ごろとおっしゃったことにつきましては、できますならば、二十日以前に、なるべく早い機会に激甚災の指定ということを明確にしていただきたい、こういうことであります。その点について御所見を伺いたい。
#63
○政府委員(細田吉藏君) たいへんごもっともな御意見でございまして、特に災害地の県なり、市町村なりのお立場というものは、私自身も被災地の出身でありまして、よくわかるのであります。ただ十五号台風につきましては、実は私どものほうでまだ非常に詳細な点はわかっておりません。各省もまた目下調査中でございます。それで、私どもといたしましても、一応さっき申し上げましたように、六月中旬から七月下旬にかけての豪雨、これについて激甚災の指定を一日も早くする必要がある。むしろ熊本県、広島県に起こりました最初のものから考えますと、もう二カ月たっておりますが、このほうから、何といいましょうか、もう非常な御催促も受けておるようなわけでございます。この点につきまして、私どもは一日も早くということで、先ほど申し上げたように、数字がまだまとまっておりませんが、きょうも実は集まって数字をまとめ、防災会議にかける資料をつくろう、こういうことにいたしておるわけでございまして、政府といたしましては、現在の段階では、一応六、七月の集中豪雨災害で切らせていただいて、そうして台風の災害については、今後数字の判明等を待って――もちろんこれはもう問題にならぬとかなんとかという意味ではございませんで、これらのものについては、さらに第二段のかまえとして、いろいろ御趣旨のあるところを十分尊重して考えさせていただく、こういう取り運びにさせていただくことが全体としていいんじゃなかろうか、かように考えておるわけでございます。
#64
○説明員(岡田純夫君) 災害につきましては、自治省といたしましては、従来から最優先的に考えておりますけれども、今回につきましてもそのような態度で臨みたいと思っております。
 で、金繰りの問題と、それから財源措置の問題と、二面ございますが、金繰りにつきましては、交付税の繰り上げ交付をもってできるだけ対処してまいりたい。さきの広島その他で六億繰り上げ交付いたしましたが、今回重ねて二十三億の交付税の繰り上げ交付をいたすことにいたしております。
 それから財源措置につきましては、公共施設等につきましては国庫補助を考えていく、その他につきましては地方債をもって極力十分見てまいるつもりにしておりますが、また、償還金についても交付税をもって処置いたします。その他災害全般を通じましていろいろ対策費等が要りますので、ルールによって計算するものも含めて、できるだけ特別交付税を配分の際にも考慮いたしたい。これもまた従来そういうような態度でおりますが、今回は特に重点を置いて考えてまいりたい、かような心がまえでございます。
#65
○園田清充君 なぜ私が自治省にこういうことをお伺いするかといいますと、被害を受けた県がこの報告に出ております。ところが、そのほとんどが富裕県でなくて、財政的に非常に貧弱な県だけが災害を受けております。だから、ひとつ特段の御高配を願いたいのは、財政力の弱い県が特に被害を受けたという場合が多い。鹿児島にいたしましても、熊本にいたしましても、山陰の各県にいたしましても、そういう状況である。だから、従来からもそういう御高配をいただいたと思いますけれども、さっきからここで申し上げておるとおり、三年連続の被害ですから、この点について特段の御高配をお願い申し上げておきたい。
#66
○中村英男君 私も関連して。県もそうですが、市町村もどうも災害を受けるところが、再建団体みたいな市町村が多いのです。災害は山地の、いわゆる平地でないところが多いんですから、そういうことになるのでしょうが、私どもの回ったところは、五カ市町村が全部再建団体か再々建団体なんです。ですから、これは普通交付税の繰り上げなり、あるいは特別交付税の増額だけでもなかなかまかない切れない面があるたとえば、こういう例が出てきたんです。二千戸つかった。屋根まで、二階までつかったんですが、人を動員できないんです。小さな町ですから、ほかの隣の市町村から動員をかけられてトラックで参る。何でもかんでも、最初はそれでどうにか復旧に専念してもらったが、いつまでも無償じゃできませんから、金を出しましてやっておるのですが、一体市町村は金を出せるか、こういうことで議会では心配しておるのだ、こういう話も聞いたんですが、これは例の豪雪のときに人夫賃を、雪をのける雪除費ですか、それの人夫賃を、そういう何かの名目で出した例があろうと思うのです。何かそういう災害復旧の人夫賃を何かの名目で出す方法があるのかどうか。
#67
○説明員(岡田純夫君) 豪雪の場合、御指摘の問題は、除雪費等につきまして、実際就労した人夫賃にある程度の相場を判断いたしまして、それによって特別交付税の積算をいたして配分いたしております。したがって、人夫賃について考慮したとかいうふうなものではございませんで、特別交付税の配分の際にそういうものを算定して使っておるということでございます。
#68
○中村英男君 そこでお伺いしたいのですが、これは雪でたくさんの泥土を運んでいる。そうして自衛隊が道路のやつは取ってくれたけれども、家の中や上にあるやつは、その人が人夫をしておる。人夫をして、町がやるか本人がやるかしらぬが、そういうことをまだいまだにやっておるんでる。泥土を、これは雪ではないですけれども、これと類似したものですから、それは個人のものをその町が負担するわけにはいかぬものでしょうが、これは何か研究してもらえるかどうか。
#69
○説明員(岡田純夫君) 一般的に、先ほど申し上げましたように、ルール計算によると特別交付税の配分以外にいろいろ対策費がいきます。いまおっしゃいますのも、その対策費の一部と考えられますので、対策費を算定します場合にそういうことも判断いたしまして、本年度の配分の際に検討いたしたい、かように考えます。
#70
○中村英男君 二十九年度の災害で熊本県の球磨川ですか、たくさん泥土がたまっていますね。そういうのと大体似たような江川の大河川で、あの周囲の市町村は全部泥土が流れて、家も泥土がたまってしまって、オーバーな言い方をすれば、埋まったようなかっこうですから、こういう点は、そういう算定をされる際に現地の事情を聞いて、十分御配慮願いたいと思うんです。
#71
○説明員(岡田純夫君) 二十八災のときは、堆積土砂の問題で、当時の何と申しますか、激甚法の前身というようなもの、堆積土砂の排除に関する特別の措置がございまして、やったことがございます。それが現行では、御承知のとおりに、激甚法によって総合された姿になっております。確かにおっしゃいますように、相当の財政負担になるであろうことは十分考えられますので、研究せさていただきたいと思います。
#72
○中村英男君 研究じゃどうも納得できぬな。もう少し――そんな要望は一体地元からないのですか、自治省へ。
#73
○説明員(岡田純夫君) 具体的には説明を聞いておりませんけれども、同じことが出ておるかと思いますが、その点確認いたしておりません。ただいま研究すると申しましたけれども、なるべく措置できる方法で検討いたしたい、かように思います。
#74
○委員長(大倉精一君) 細田君にちょっとお伺いいたしますがね、六月、七月の災害ですね、あれの政令は二十日ごろだという説明がありましたね。もっと早くできませんか。
#75
○政府委員(細田吉藏君) なるべく早くしたいと思っておりますので、実は本日午後関係者に集まっていただくことになっております。したがいまして、二十日をめどにと私申し上げたんですが、この中でも一日も早く開くように取り運ばしていただきたいと、こう思っております。あしたの閣議というのはちょっと無理でございますけれども、また火曜、金曜と閣議があるわけでございますが、その閣議に一回でも早くかけていただきたいと、こう思っておるわけでございます。なるべく早くいたしたいと思います。
#76
○委員長(大倉精一君) 災害対策は、これはもう連日連夜でもいいから、すみやかに協議すべきは協議して、そうしてやってもらいたいと思うのです。そうして十号台風ですね、台風もまだ調整するということなんですけれども、これはもう一刻も早くやってもらいたいと思うのです。どうですか、これは。
#77
○政府委員(細田吉藏君) 一刻も早くやるつもりで各省に数字をまとめていただくようにあれしておりますが、御承知のように、今度の六、七月の集中豪雨の災害というのは、先ほど申し上げましたように、ほとんど全国にまたがっておるわけでございます。したがって、農作物の被害等につきましては、当てずっぽうで数字を出すわけにまいりませんので、やっぱり当たっておるわけだと思います。したがって、場合によっては、数字等がまとまらないようなものは、その条項はあとで改正するにしても、とにかく急ぎたいと、かように考えておりますので、例年の激甚災よりははるかに早く指定することになると思っております。御趣旨は十分もうわかっておりますので、できるだけやりたいと思っております。
#78
○委員長(大倉精一君) 速記とめて。
  〔速記中止〕
#79
○委員長(大倉精一君) 速記起こして。
 本件に対する質疑は、本日はこの程度にいたします。
    ―――――――――――――
#80
○委員長(大倉精一君) この際、本委員会の決議に関する件についておはかりいたします。
 まず、決議案文を朗読いたします。
 以上でありまするが、一応私から趣旨の説明をいたします。
 すでに関係各省庁から報告がありましたとおりに、本年六月ないし八月にかけて全国各地を連続的に襲った集中豪雨及び台風は激甚なる被害をもたらし、各地に河川の決壊、はんらん及び山地の崩壊、家屋の倒壊等により多くの死傷者を出したのであります。また、農地、農業用施設、農作物及び公共用施設等に対しましても甚大な被害を与え、被災農林漁業者の生活と経営に対しまして深刻な影響を与えておるのであります。被害状況等につきましては、ただいまの審議の経過によって明らかでございますので省略をいたしますが、特に目下台風の時期に差しかかっておりますことにかんがみ、これが復旧は一刻を争う急務であります。被災各県は全力をあげて応急対策を実施し、当面の復旧対策に全力を傾注いたしておるところでありますが、被災各県の実情を見るとき、きわめて憂慮すべきものがあります。災害の全面的復旧につきましては、政府の適切にして迅速な措置が強く望まれておるのであります。
 そこで、当委員会といたしまして、この際、政府に一日も早く被災者の救援に万全を期するとともに、施設等の復旧については早急に対策を講ずるよう強く要求いたしたいと思うわけであります。
 また、本年は特に気候が不順であるために、北海道、東北及び北陸地方の一部等には、異常低温による災害の発生が各方面から心配されておるところであります。昨年の北海道の異常低温による災害が、全く見る影もない悲惨な状況であったことは、われわれの記憶になお新たなるところであります。本年もまた、気象庁の長期予報によりますと、昨年以上の異常低温であるといわれております。ために、農作物等に対する災害が憂慮されておるのであります。政府はかかる異常低温による災害対策に万全を期するよう、強く要求いたしたいと思う次第であります。かかる意味におきまして、先ほど理事会において協議の結果、ただいま朗読をいたしました決議案を提案いたしまして、便宜私から御説明を申し上げた次第であります。
 つきましては、本決議案は、すでに各会派の皆さんと協議の上、御賛同を得ておりまするので、この際、質疑等を省略して、本委員会の決議とすることにしたいと存じまするが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#81
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。さよう決定いたします。
 なお、ただいまの決議案を、関係政府当局に送付いたしまするが、その手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じます。御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#82
○委員長(大倉精一君) 御異議ないと認めます。さよう決定をいたします。
 ただいまの決議に対しまして、総務長官から発言を求められております。これを許します。総務長官。
#83
○国務大臣(安井謙君) ただいまの御決議に対しましては、政府といたしまして、十分にその御趣旨を尊重して善処をいたしたいと存じております。
 なお、この激甚地の指定につきましては、先ほど副長官からも御説明申し上げましたように、できる限り早くという趣旨から申しまして、とりあえず六月、七月分について、早急に指定の措置をとる。さらに、八月分につきましては、追って至急調査の上、善処いたしたいと考えておるわけでございます。
 なお、二十日という期限も、二十日までには幾らおくれてもやろうということでございまして、その前にできる限りやるように、私ども関係当局と十分促進をいたしたいと思っておる次第でございます。
    ―――――――――――――
#84
○委員長(大倉精一君) 次に、第一九号、岩手県の水害救済対策に関する請願を議題といたします。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#85
○委員長(大倉精一君) 速記を起こして。
 それでは本請願は、議院の会議に付するを要するものとして、内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#86
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。よってさよう決定いたしました。
 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。さよう決定いたします。
 ちょっと速記をとめて。
  〔記速中止〕
#88
○委員長(大倉精一君) 速記をつけて。
 なお、継続調査要求についておはかりをいたします。
 災害対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本院規則第五十三条により、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(大倉精一君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#91
○委員長(大倉精一君) 次に、委員派遣についておはかりいたします。
 ただいま議題といたしました継続調査要求につきまして議院の議決を経ました場合、閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 それでは本日はこれをもって散会いたします。
  午後零時十分散会
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ソース: 国立国会図書館
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