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#1
第049回国会 科学技術振興対策特別委員会 第2号
昭和四十年八月四日(水曜日)
  午後一時二十二分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 八月三日
    辞任         補欠選任
     大谷藤之助君     鹿島 俊雄君
     小野  明君     光村 甚助君
     加瀬  完君     伊藤 顕道君
     加藤シヅエ君     戸田 菊雄君
     亀田 得治君     森  勝治君
     川村 清一君     森 元治郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         秋山 長造君
    理 事
                江藤  智君
                鹿島 俊雄君
                光村 甚助君
                森 元治郎君
    委 員
                源田  実君
                近藤 鶴代君
                笹森 順造君
                中村喜四郎君
                八田 一朗君
                船田  譲君
                宮崎 正雄君
                横山 フク君
                伊藤 顕道君
                戸田 菊雄君
                森  勝治君
                向井 長年君
   国務大臣
       国 務 大 臣  上原 正吉君
   政府委員
       科学技術政務次
       官        田川 誠一君
       科学技術庁長官
       官房長      小林 貞雄君
       科学技術庁原子
       力局長      村田  浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小田橋貞寿君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の互選
○科学技術振興対策樹立に関する調査
 (科学技術振興基本施策に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(秋山長造君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 昨三日、大谷藤之助君、小野明君、加瀬完君、加藤シヅエ君、亀田得治君及び川村清一君が委員を辞任され、その補欠として、鹿島俊雄君、光村甚助君、伊藤顕道君、戸田菊雄君、森勝治君及び森元治郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(秋山長造君) 理事の互選を行ないます。
 本委員会の理事の数は四名でございます。互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(秋山長造君) 御異議ないと認めます。
 それでは理事に、江藤智君、鹿島俊雄君、光村甚助君、森元治郎君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(秋山長造君) ちょっと速記をとめてください。
  〔速記中止〕
#6
○委員長(秋山長造君) 速記をつけて。
 科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、上原科学技術庁長官から、科学技術振興基本施策について所信を聴取いたしたいと存じます。
#7
○国務大臣(上原正吉君) 私は、このたび、はからずも科学技術庁長官の重任をになうこととなり、その責任の重大さを痛感いたしますとともに、微力ながら科学技術振興のため、あらゆる努力を払って、その責めを果たしたいと念願いたしております。委員各位の御支援、御協力を切にお願いいたす次第でございます。
 さて、ご承知のとおり、現代は科学技術の時代と呼ばれておりますように、一国の産業経済の発展、国民福祉の向上は、科学技術の進歩発展にささえられていると言っても過言ではないのであります。
 わが国の現状を見ましても、最近までのわが国経済の輝かしい発展が、科学技術の進歩と技術革新の進展に負うところきわめて大きかったことは申すまでもありません。しかしながら、これは主として、欧米先進諸国のすぐれた技術を導入し、よくこれを消化し得たことによるものであろうと思います。私は、本格的な開放経済体制のもと、わが国が他の先進諸国に伍して、さらに一そうの経済発展と国民生活の向上をはかっていくためには、何よりもまず、このような外国依存の現状を脱却し、科学技術振興の基盤を強化して、独創的な国産技術の開発につとめなければならないと思うものであり、しかも、近年における科学技術研究の総合化、大型化に伴い、政府の果たすべき役割りが従来にも増して大きくなってきていることに留意しなければならないと考えておるものであります。
 このような観点に立ち、私は、今日までに積み上げられてまいりました科学技術振興諸施策を引き続き強力に推進するとともに、さらにこれを画期的に充実、飛躍させることを念願といたし、当面、次のような点に重点を置いて努力してまいりたいと考えている次第であります。
 まず、第一に、科学技術基本法及び科学技術長期計画の策定であります。
 科学技術基本法につきましては、目下、科学技術会議におきまして鋭意検討が行なわれ、関係の向きとの調整も逐次進んでおりますが、私といたしましても、わが国科学技術の本格的な振興のためには、その統一的指針となる基本法がぜひ必要であると考えており、科学技術会議の検討結果をまって、来たる通常国会を目標に基本法の制定に臨みたいと思っております。
 また、科学技術長期計画につきましても、目下、科学技術会議において、本年末を目途に、今後五カ年間の科学技術全般に関する基本的方策を策定すべく作業が進められているところでありますが、科学技術庁におきましても、これと併行して、関係各省庁と密接な連絡をとりつつ作業を進めており、一日も早く長期計画の成案を得るよう努力する所存であります。
 第二は、原子力平和利用の推進であります。最近における海外諸国の原子力開発利用に対する意欲には、まことに驚嘆すべきものがあり、その技術は一段と進歩している状況であります。わが国におきましても、原子力の研究、開発、利用に着手して以来、本年でちょうど十年を迎えることとなり、本年末には、東海村において、いよいよ発電用原子炉の営業運転が開始される予定となっております。このように原子力開発利用は新しい発展段階を迎えようとしているのでありますが、私は、さらに、原子力の開発利用を積極的に推進するため、さきの動力炉開発懇談会の検討結果に基づき、動力炉開発体制の整備、核燃料サイクルの確立等、総合的なエネルギー政策上の観点から必要とされる基本方針の確立につとめる所存であります。
 なお、日本原子力船開発事業団の手によって進められている原子力第一船の建造計画につきましては、事業団から提示された船価の見積もり額、その内容等に問題があるため、建造着手を若干延期して問題点を慎重に検討の上、できるだけ早く軌道に乗せる所存であります。
 第三は、宇宙開発の推進であります。
 最近の世界における宇宙開発の進展は、マリナー四号に見られますように、まことに目ざましく、誘導技術、超遠距離電送技術の飛躍的向上により、火星の画期的観測成果が得られるに至っております。また、実用面におきましては、現在までにアメリカ及びソビエト両国によって、すでに多数の人工衛星が打ち上げられており、気象予報、テレビ中継などに利用され、また、最近大西洋上に打ち上げられたアーリーバード衛星のように欧米間の商用国際通信にも使われようとする段階に達しております。
 私は、このような世界における宇宙開発の現状に対し、わが国の国際的地歩を確保し、さらには、わが国の技術及び経済の発展を促進するため、一段とこれが推進をはかることが肝要であると信じております。
 当面の目標といたしましては、昭和四十五年度に実用衛星を打ち上げることを目標に、これに必要な人工衛星、ロケット等の開発を宇宙開発推進本部が中核となり、航空宇宙技術研究所と一体となって推進してまいりたいと考えております。その際、これを効率的に行なうため、大学、関係各省庁との協調体制の推持強化には、さらに一段と努力する所存でありまして、そのため、宇宙開発審議会や、宇宙開発推進本部に設けられた技術委員会の場を積極的に清掃してまいりたいと考えております。
 第四は、重要総合研究の推進であります。
 科学技術庁におきましては、従来から、自然災害や公害から国民の生活を守るために必要な防災科学技術や公害防止技術などのように、特に重要な試験研究であって、しかも多数の省庁にまたがって行なわれるものを、重要総合研究として取り上げ、関係経費の見積もり方針の調整、特別研究促進調整費の配分などにより、その推進をはかっております。私は、これらの重要総合研究につきましては、本年度から新たに消費者物価の安定に資する食品保管輸送技術なども取り上げ、一段と強力にその推進をはかってまいりたいと考える次第であります。
 最後に、科学技術の国際交流についてでありますが、近年、科学技術の研究は、原子力利用や宇宙開発の分野にその典型が見られますように、国際的規模における共同研究や情報交換が必須の要件となっているのであります。このような現状に対処するため、私は、OECDや国際原子力機関など国際的協力活動を一段と強化するとともに、科学技術者の国際交流をさらに活発化してまいる所存であります。
 特に、来たる九月には一国際原子力機関の第九回総会が東京で開催されることになっておりますが、この会議が、ウイーン以外の地で初めて開催されることとなった意義はきわめて大きいものがあると信じ、この機会に、わが国の原子力利用をさらに一歩前進させ、また、この分野におけるわが国の国際的地位を一段と高めたいと念願しており、目下、関係各方面と緊密な連絡をとりつつ、準備を進めているところであります。
 また、来年一月にはOECD科学閣僚会議が開催され、続いて五大月にはOECD科学研究委員会において、わが国の科学技術政策に関する検討が行なわれることとなっており、現在その準備を速めているところでありますが、これが、わが国の科学技術に対する海外諸国の認識を深めさせ、今後の国際協力の基盤をつちかう契機になるものと、大いに期待しているのであります。
 以上、当面考えておりますおもな施策につきまして、その大要を申し述べましたが、わが国の科学技術行政の現状は、将来に無限の可能性を秘めつつも、当面山積する問題をかかえている実情であります。ちょうど来年は、わが国科学技術振興の中核体として科学技術庁が発足して十何年を迎えることになりますが、このときにあたり科学技術庁長官の重責をになうこととなった私といたしましては、これら当面する諸問題に対しまして、微力ながらも全力を尽くして立ち向かい、今後のわが国科学技術振興の基盤を固めてまいる所存でありますので、委員各位におかれましても、一そうの御支援御協力を賜わりますよう、重ねてお願いする次第であります。
#8
○委員長(秋山長造君) 長官に対する質疑は、これを後日に譲ることといたします。
#9
○向井長年君 ちょっと委員長……。どうせ次に、この所信表明に対する質疑が行なわれると思いますので、資料をお願いしておきます。特に、原子力船の平和利用に対する、現在開発されつつある五カ年計画ですか、そういう計画資料、これをひとつ配付していただきたい。これを要望しておきます。
    ―――――――――――――
#10
○委員長(秋山長造君) この際、科学技術政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。
#11
○政府委員(田川誠一君) 私、衆議院の田川誠一でございますが、先般の人事で科学技術政務次官を命ぜられました。若輩でございますが、科学技術振興のために全力を尽くすつもりでございます。委員の皆さんにおかれましても、どうか御協力、御鞭撻のほどをお願い申し上げる次第でございます。
 簡単でございますが、ごあいさつにかえさせていただきます。(拍手)
#12
○委員長(秋山長造君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後一時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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