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#1
第049回国会 逓信委員会 第2号
昭和四十年八月六日(金曜日)
   午前十時二十三分開議
 出席委員
   委員長 内藤  隆君
   理事 秋田 大助君 理事 加藤常太郎君
   理事 佐藤洋之助君 理事 志賀健次郎君
   理事 栗原 俊夫君 理事 畑   和君
   理事 森本  靖君
      小渕 恵三君    大野  明君
      金丸  信君    佐藤 孝行君
      服部 安司君    本名  武君
      南  好雄君    井手 以誠君
      佐々木更三君    下平 正一君
      柳田 秀一君    栗山 礼行君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 郡  祐一君
 出席政府委員
        郵政政務次官  亀岡 高夫君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 鶴岡  寛君
 委員外の出席者
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  畠山 一郎君
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  野口 謙也君
        郵政事務官
        (郵務局長)  長田 裕二君
        郵政事務官
        (貯金局長)  稲増 久義君
        郵政事務官
        (簡易保険局
        長)      武田  功君
        郵政技官
        (電波監理局
        長)      上田 弘之君
        郵政事務官
        (人事局長)  曾山 克巳君
        郵政事務官
        (経理局長)  淺野 賢澄君
        日本電信電話公
        社総裁     米沢  滋君
        日本電信電話公
        社副総裁    秋草 篤二君
        日本電信電話公
        社総務理事   行広 清美君
        日本電信電話公
        社総務理事   大泉 周蔵君
        日本電信電話公
        社総務理事   黒川 広二君
        日本電信電話公
        社営業局長   千代  健君
        日本電信電話公
        社計画局長   宮崎 政義君
        日本電信電話公
        社施設局長   北原 安定君
        日本電信電話公
        社経理局長   中山 公平君
        専  門  員 水田  誠君
    ―――――――――――――
八月六日
 委員服部安司君辞任につき、その補欠として大
 平正芳君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員大平正芳君辞任につき、その補欠として服
 部安司君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
八月五日
 有線放送電話制度の改善に関する請願外三十五
 件(加藤常太郎君外三名紹介)(第四号)
 同(吉川久衛君紹介)(第五号)
 同外二件(笹山茂太郎君紹介)(第六号)
 同(本名武君紹介)(第七号)
 松山市石手町に特定郵便局設置に関する請願
 (湯川勇君紹介)(第三六号)
 枕崎市東鹿籠地区に特定郵便局設置に関する請
 願(上林山榮吉君紹介)(第一三九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
八月五日
 電気製品等から発生する雑音の防止措置に関す
 る陳情書(全国市長会中国支部長広島市長浜井
 信三)(第九四号)
 有線放送電話施設に対する財政援助に関する陳
 情書(全国市長会中国支部長広島市長浜井信三)
 (第一〇九号)
 郵便物の日曜配達廃止に関する陳情書(大阪府
 議会議長中井信夫)(第一一〇号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 逓信行政に関する件(郵政省所管事項及び日本
 電信電話公社事業概況)
     ――――◇―――――
#2
○内藤委員長 これより会議を開きます。
 逓信行政に関する件について調査を行ないます。
 郵政省所管事項及び日本電電公社の事業概況について説明を聴取いたしたいと存じます。
 まず、郡郵政大臣。
#3
○郡国務大臣 本日、当委員会が御開会になるにあたりまして、郵政省所管行政につきまして概略の御説明を申し述べたいと存じます。
 まず郵便事業について申し上げます。
 最近におきまする郵便業務の運行は、東京及びその周辺地区の一部に若干の遅配が見られまするほかは、おおむね順調に推移をいたしております。
 この遅配につきましては、常に適切な対策を講じまして早期解消をはかることといたしておりますが、今後は、とくに業務の正規取り扱いについての指導を徹底いたして業務の正常な運行を確保するよう考えております。
 また郵便事業の近代化につきましては、昨年十一月の郵政審議会の答申に基づきまして、郵便物の種類体系の改定、郵便物の規格化、局内作業の機械化、郵便輸送の近代化と郵便番号制度の実施、集配作業の機動車化と住居表示制度の実施促進等各種施策を着実に実施いたしてまいりたいと考えております。
 なお、最近は、逐年にわたりまする人件費、物件費の増高によりまして、財政状態は非常に悪化いたしております。このような状態では、今後ますます増加する郵便物を円滑に処理し、時代の要請にこたえ得るサービスを提供するために必要な諸施設の整備、拡充をはじめ、事業全体の近代化を早急に実現することは困難な状況にありますので、これらに必要な財源を何らかの方法で確保することが急務であると考えております。
 次に郵便貯金、簡易保険及び郵便年金について申し上げます。
 これらの事業は、関係各位の深い御理解と御協力によりまして、現在まことに順調に推移いたしております。
 まず郵便貯金の増勢でありますが、三十九年度の増加目標額二千七百億円に対しまして、三千八百七十億円(一四三%)の実績をおさめることができました。
 本年度に入りましても、七月二十日現在におきまして増加目標額三千八百億円の四四%に当たる一千六百八十一億円の増加をあげておりまして、これは昨年同期の実績より三二%上回る成績であります。
 なお、七月二十日現在の郵便貯金現在高は、二兆三千七百七億円に達しております。
 今後もさらに一段と郵便貯金の増強につとめ、本年度目標額の完遂をはかる所存であります。
 次に簡易保険におきましては、三十九年度の新契約募集目標三十二億円に対し、三十八億二千九百万円(一一九・六%)の実績をおさめましたが、本年度も四十三億円の新契約募集目標に対し、七月二十日現在九億九千七百八十万円(二三・二%)に達しております。このような募集面の好調を反映いたしまして、五月末における契約高は三兆六千三百億円、資金総額は一兆一千五百億円となっております。
 また郵便年金におきましては、本年度の新契約募集目標額十億円に対し、七月二十日現在三億円(三〇%)となっております。
 今後開放経済体制下のわが国経済の安定と発展をはかるには資本蓄積、なかんずく長期的貯蓄が必要とされることにかんがみ、事業の推進にあたりましては、これら経済の要請にこたえるため新契約募集の増強につとめまするとともに、加入者福祉施設の拡充整備等に努力いたしまして、国民生活の安定と福祉の増進をはかり事業の使命達成を期したいと存じております。
 なお、ただいま簡易保険、郵便年金の両事業の近代化について郵政審議会に審議を願っており、近く答申がなされる予定でありますので、答申を待って事業の近代化に積極的に努力し、その発展をはかる所存であります。
 次に事故、犯罪について申し上げます。
 郵政事業における事故及び犯罪の防止につきましては、郵政事業そのものが国民の信頼を基礎にして営まれていることにかんがみ、かねてから郵政省の大きい方針の一つとして努力してきたところでありますが、なお、各種事件が生じていることはまことに遺憾であります。
 昨年度において発覚した犯罪は件数において三千二百八十八件、金額にして二億六千九百五十万円で、これを前年度と比較いたしますと、件数では八%減少しておりますが、金額では三%増加いたしております。
 今後とも国民の信頼にそむかないよう公務に携わる職員全体の道義心を高めるとともに、各種の方策を充実させ、綱紀の粛正をはかっていきたいと存じます。
 次に電波関係について申し上げます。
 電波法及び放送法の改正につきましては、次期通常国会に改正案を提出すべく、目下鋭意検討を加えているところであります。
 御承知のごとく今年は放送局の再免許の年に当たりましたので、日本放送協会からは、標準放送局二百九十七局、テレビジョン放送局五百八局、また一般放送事業者からは標準放送局百三十七局、テレビジョン放送局二百六十六局、計一千二百八局について再免許の申請がありましたが、これらについては、慎重に検査をいたしまして、去る六月一日すべての放送局に対しまして再免許を与えました。
 なお、これらのうち株式会社日本教育テレビ、及び財団法人日本科学技術振興財団に対しましては、教育番組の確保等に関する条件を付し免許を与えました。
 次にさきの第四十八回通常国会におきまして電波法の一部を改正する法律が可決成立いたしましたことに伴い、これの施行に備えまして、電波天文業務等の受信設備の運用の保護基準、無線従事者検定制度の合理化のための従事者養成課程の認定基準等について関係省令を改正するよう目下取り運び中であります。
 次に、日本電信電話公社の経営概況について申し上げます。
 三十九年度の事業収入は、四千二百三十五億円でありまして、収入予定額に対し、三年ぶりに七十九億円の増収となりましたが、四十年度に入りましてから六月末までの収入は予定を若干下回っておりまして、今後の推移を注視しなければならない状況であります。
 また、三十九年度における加入電話の増設は、当初予算工程八十二万加入の予定に対し、約八十五万七千加入、公衆電話は約二万九千個、市外回線は約四百一万キロメートルを増設し、それぞれ所期の目標を若干上回る成果をあげており、また本年度の建設も順調に進捗するものと考えております。
 以上をもちまして、私の説明を終わります。
 所管行政の円滑な運営のため御協力のほどお願い申し上げます。
#4
○内藤委員長 次に、米沢日本電信電話公社総裁。
#5
○米沢説明員 電信電話事業につきましては、平素、格別の御配意と御支援を賜わっておりまして、まことにありがたく、厚くお礼申し上げます。
 ただいまから日本電信電話公社の最近の事業の概況につき御説明申し上げたいと存じます。
 まず昭和三十九年度でございますが、全般的には我が国の経済は景気調整のうちに推移いたしましたが、幸い、電信電話事業につきましては所期以上の成果をあげることができました。すなわち、事業収入は四千二百三十五億円となり、収入予算額四千百五十六億円に対し約一・九%の増収となりました。また、建設工事におきましても、加入電話八十五万七千加入、公衆電話二万九千個、市外電話回線四百一万キロと、いずれも予定を上回る増設を行ないました結果、昭和三十九年度末における加入電話は六百三十三万五千加入、公衆電話は二十二万四千個、市外電話回線は一千八百五十七万キロとなり、市外電話の即時化率は八三%となっております。
 次に、本年度の経営状況でありますが、四十年度予算におきましては事業収入を四千八百十四億円と見込んでおりますが、六月末における実績は一千百六十六億円でありまして、二四二%の達成率にとどまっております。これは最近における一般経済界の状況を反映して電報・電話につきましても若干利用の減少傾向があらわれてきたためと考えられますが、公社といたしましては予算に予定した収入額を確保するため努力を重ねてまいる所存であります。
 また、建設工事につきましては、その工事総額は、成立予算三千三百六十九億円に前年度からの繰り越し額百八十八億円を加え、三千五百五十七億円となっておりますが、六月末における支出額は七百六十九億円でありまして、総額に対し二一・六%の進捗率となっております。なお六月末における加入電話の増設数は三十万九千、公衆電話は一万でありまして、年間予定のそれぞれ三〇・九%及び二九・四%を消化しており、建設工事は順調に推移する見込みであります。
 以上簡単でございますが最近の公社事業の概況の説明を終わらせていただきます。
#6
○内藤委員長 これにて郵政省所管事項及び日本電信電話公社事業概況の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#7
○内藤委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。森本君。
#8
○森本委員 大臣に、所管事項の説明に対してお聞きしたいと思いますが、大臣の説明の順序を逆にいきまして、終わりのほうから順次お聞きしていきたい、こう思うわけであります。
 まずこの電波関係についてでありますが、電波及び放送法の改正については、次期の通常国会に改正案を提出すべく、目下鋭意検討を加えている、こういうことでございますが、これについて、現在のこの検討を加えておるという、その作業の進展状況というものを一応御説明をまずお願いしたい、こう思うわけです。
#9
○郡国務大臣 審議会から貴重な御答申を得ております。しかし、拝見いたしますとやや放送法に詳しく、電波法にやや少ないのではないかというような感じもいたします。しかしながら、基本の考え方といたしまして、昭和二十五年でございましたか、現在の放送関係法制ができました当時と、かなり現在事情が変わってきておると思います。それで、今後十五年なり二十年なりの将来の状況を、もしできるならば考え得る状態を考えまして、そして当初放送関係法制ができました当時の――何といいますか、電波をあとう限り利用を進めてきている、むしろこれだけ電波についての要望の強い際、NHKはいかなる分野に働くべきか、民放はいかなる分野に働くべきか、こうした点、またその他よく指摘されておりますいろいろな問題につきましても、ひとつはっきりした体系を立てるようにいたしたい。それでどのような準備の状態にあるかというお話でありますが、前大臣の当時もいろいろと検討されておったようであります。前大臣の検討されました部分、それもあわせまして広く審議会の答申を参考にしながら検討を重ねておる、こういう状態であります。
#10
○森本委員 そういたしますと、審議会の答申は御承知のとおり主に放送法の問題について、要するに相当の詳しいページをさいておるわけでありますが、いまの大臣のお答えでありますと、この放送法の改正と同じように電波法についても、将来何年かを見きわめたところの改正を行なわなければならぬ。そういう点から電波法、放送法両面についていま検討を加えておる、こういうことでありますか。
#11
○郡国務大臣 そのようなつもりで、まだ第一次草案というような形には到達いたしませんが、ただいま、いままでの問題の所在をそれぞれ取り上げて考えておる状態でございます。
#12
○森本委員 そういたしますと、現在FMについても、Uについても、あるいはまたその他のVについても、新しいFMのラジオ放送並びにUのテレビジョン放送、あるいは場合によってはVのテレビジョン放送というような新規免許の申請がメジロ押しに出ておることはご承知のとおりでありますが、そういう問題についてはこの電波法並びに放送法の改正案が通常国会に提案をされ、そして次期の通常国会においてその法案が成立をした暁において、そういう新しい、新免許方針についてはすべて考えていく、こういう方針でございますか。
#13
○郡国務大臣 現在それぞれ免許の申請等が出ております問題、これは多く見ますに、単に時期に限った問題ではなくて、将来の全国的な放送局の置局に関する基本的な方針とも関連する部分が多うございます。勢い基本的な問題を法律とあわせて考えるといたしますと、その一環として考えられるというのが原則だと思います。しかしながら、予想されますチャンネル・プラン、それにどう見ても適用する形で解決できる問題というのがありますれば、それは必ずしもいま森本さんのお尋ねにありますように、法律の改正を待ちませんでも解決できる問題も私はあろうかと考えております。
#14
○森本委員 そこで、そうなってまいりますと、たとえば現在においてはUの親局は一応認めないという方針で今日まできておるわけでありますが、たまたま昭和四十年度の日本放送協会の予算案を当委員会において審議をする場合に、たとえば高松のいわゆるNHKのテレビについては、これはもうVでは許可することはほとんどないのであります。もし親局を許可するとしても、これは現実にはUの親局になる。しかしながらそれについては、この委員会としては高松にNHKのUの親局を置くということを承認をした予算案が通っておるわけであります。そうなってまいりますと、いまの大臣のお話でございますると、たとえば高松のNHKの総合テレビの置局、あるいはまた徳島にありまするNHKのUにおける教育テレビの置局、こういうことについては一向に差しつかえない、これは順次行政的に進めていくもの、こういうように解釈をしていいわけですか。
#15
○郡国務大臣 時期をどのように考えまするか、また時期がどのようなときに相なりますかという問題はあろうかと思います。ただ先ほど申しましたようにUHF帯周波数の使用計画の全面的な展望というものを片方に持ちながらそれがはっきりいたしますならばいまの御指摘のように置局について実験局というような形で認めるというようなことも私は可能になり得るんだと考えております。
#16
○森本委員 時期の問題は、これは四十年度の予算でありまするから少なくとももう現在の段階においてはかなり準備をされていくという段階でなければならぬわけであります。これは他の民放の問題とは違って、すでに当委員会においても予算案が通過しておる問題でありまするから、これはただいま大臣がおっしゃったようにUの全国的な配置のチャンネルプランということは当然考えられると思います。しかしこの問題についてはいろいろの技術的な問題もあろうかと思いますが、しかしその技術的な問題があるにしてもこれは専門家であるとするならば一応頭に描くことは簡単にできると思います。そこで簡単に頭の中で描くことはできまするけれども、現実にさてそれをどういうふうに配分するかということになってくるとかなり問題があろうと思いますが、しかし高松のこのNHKの総合テレビと徳島のNHKの教育テレビのUの局の設置については、たとえばこれが急ぐとするならば、現実には高松のNHKの総合テレビあるいは徳島の教育テレビについてはUのこれこれのチャンネルを与える。それは全国的な一つの視野のプランというイメージを描きながら高松と徳島にはこの波を与える。しかし場合によってはこれが将来全国的なチャンネルプランを与えたときは変わることがあるんだ。しかしその場合においては受信者が持っておるところのコンバーターその他にあまり迷惑をかけないような形のものをやっておけばこれは何ら差しつかえないわけでありまして、そういう観点からいくとするならばこの高松のNHKのUの親局、あるいは徳島の教育テレビ局についてはいまから置局についての準備をして、順次これが年内に設置をいたしましてもこれは何ら放送法あるいは電波法の改正、将来のUHFの全国的なチャンネルプランと関連をいたしましても不都合な点はない、こういうように私は考えるわけでありますが、その点はどうですか。
#17
○郡国務大臣 いまおことばにもございました、それから私もまた先ほど申しました全面的な展望と申しますか見通しと合っておりまする限りは事柄はなるべく急いだほうがよろしいんだ。それから御指摘のように四十年度の予算にあるじゃないかという点もございます。ひとつそうしたつもりでものを進めて検討さしていただきたいと思います。
#18
○森本委員 そういたしますと、この高松のNHKの総合テレビ並びに徳島のNHKの教育テレビについては四十年度の日本放送協会の予算案に通っておる問題でもあるし、さらに全国的なUのチャンネルプランというイメージを描きながらもその中において解決をつけていくことが四十年度年度内にでき得る、こう解釈をしてよろしゅうございますか。
#19
○郡国務大臣 私は、これは森本さんのほうがお詳しいかとも思いますが、アメリカあたりでもUHF帯の周波数の使用ということについてはかなりの長い苦労とまた苦心があったようであります。日本が一体これからどういうぐあいになっていくであろうかという一つの経営という面も考えまして、いろいろアメリカの経験がそのまま日本に当てはまりますかどうか存じませんけれども、いろいろな問題はあろうと思います。こうした点につきましては、郵政省の主管部局におきましてもいろいろと資料を取りそろえておるようであります。したがいまして、高松の置局というような問題になりますれば、おのずから問題は具体的な問題になりますけれども、先ほど申しましたように、何とかして早く実験局という形においてでも置局を可能ならしめるように進めるという考え方で現在郵政省で検討しております検討、私も主になって極力急がせてみたいと考えております。
#20
○森本委員 確かに技術的にいろいろな検討ということはありますけれども、問題は高松の場合は親局になっているからそういうことが言えるのであって、中継波のUの波というものはすでに郵政省としてはあっちこっちに許可をしておるわけでありまして、もはやその実際の段階は過ぎ去っておるわけであります。ただ将来におけるUとVとの波の使い方等については、これはまた別途に違った観点から、放送のあり方等についてもこれはまた別の観点から論ぜられる問題であろうと思うわけでありまして、それは当然将来のUのチャンネルプランなりあるいは現行のVをどうするか、将来Uを主体的なものにしていくのかあるいは現行のVはそのままにしておいて補完的にUをもっていくのか、こういう基本的な問題については当然これは放送法の改正の前後においては相当かなり論議せられる問題である。これはいま大臣がおっしゃったように、われわれといたしましてもアメリカその他において今日まで行なってきた内容をつぶさに検討しながらよりよい方向に持っていかなければならぬ、こう考えているわけでありますけれども、とりあえずこの高松の問題と徳島の問題は一応当委員会で予算案を通過したものでありますから、郵政省としても実施をする方向に踏み切らざるを得ない。あるいはまたNHK当局としては実施をしなければならぬ責任と義務を当国会に負っているわけであります。そういう意味でありますので、民間放送その他の問題とは若干これは趣を異にするわけでありますので、私はあえてこの問題については年度内に置局をするという方向で郵政省当局が動いてもらいたい、こういうことであります。大臣がそういう方向で動けぬということでございましたならば、次の質問に移ってみたいと思うわけであります。
#21
○郡国務大臣 私は御趣旨に沿うようにものを進めてまいりたいと思います。もし必要がございますれば、現在主管局で検討いたしております状況を局長から補足させることにいたします。
#22
○森本委員 局長の答弁よりも、これはだいぶ政治的な問題でありますから、ほとんど大臣にお聞きいたします。いまの問題は一応そういうことで片がつくわけでありますが、そこで次にお聞きしたいと思いますことは、現在の近畿の問題であります。近畿の問題については、ラジオ放送業者とそれからテレビの四つのキーステーション局との今日までのいろいろな紛争によってこれができてないわけであります。できてないということは、これは前徳安郵政大臣、その前の郵政大臣以来大体三年越し以上の問題であります。ところがこのことによって一番迷惑をいたしておりますのは何といたしましても京都の一部分の人々と、さらに奈良県の一部分の人々、それから和歌山県の一部の人、さらに兵庫県の一部の人々はこの争いが起こることによって民間放送が全然見られない、こういう一つの悪条件になっているわけでありまして、これはたとえば高知県の片いなかよりもいわゆる和歌山県のいなかのほうがずっとテレビについてはおくれているという結論になるわけであります。こういう点については、私は要するに早急に解決をつけるべき必要があると思うわけであります。しかし、そこで早急に解決をつけるとしましても、実際問題としては、これはUの波を使わなければならぬことになってくるわけであります。その場合に、この波を中継波として使うのかあるいは親局として一つぐらい使うのかということが大きな問題になってくるわけであります。しかしいずれにいたしましても、そのラジオ放送業者、四大キーステーション局の争いによってそれぞれの県民の人々が民放が全然見られないということは、何としても行政当局として怠慢のそしりを免れない。この問題については、やはり何といたしましても全国的なUのチャンネルプランあるいはそういうふうな放送の基本体系が立たなければできないということになるとするならば、これはもう来年の五月に一応通常国会が終わるといたしましても、それができ上がって、放送の施行令が発せられて、さらにやっておりますと、これはもう来年の年末でなければできない、こういう仕組みになるわけでありまして、それでは近畿の問題については全くこれは近畿の住民を愚弄したことになるわけであります。私は、先ほど大臣が申されましたように、要するに放送法、電波法の基本的な問題をこしらえ、さらにチャンネルプランというものの基本的な考え方というものを行政的に一体どう持っていくのか、あるいはこれを法律にある程度明示をするのかということは相当十分に論議をせられ、そうして法律の改正によってなされるということは賛成であります。しかしそういうことでありましても、事近畿に関する問題についてはそれと別個に、私はやはり先ほど申しました高松あるいは徳島と同じような形において解決をつけ得るということをまず考えていくべきではないか、そうしないことには私は大臣としての手腕というものに対する疑いを持つのではないかということが考えられるわけでありますので、この近畿の問題についての大臣の御所見を伺っておきたい、こう思うわけであります。
#23
○郡国務大臣 近畿テレビの問題につきましては、地元住民の要望に早くこたえなければいけないという問題は確かにおっしゃるとおりであります。もうこれは周知のように、近畿地区の割り当て地区につきましては、その地区における中継放送を大阪に本局を持ちます既設テレビ放送業者が行なうべきか、または京都、姫路、和歌山等の地元のテレビ申請者が行なうのが適当であるか、このきわめて深刻な対立を背景にいたしております。しかしそれだけに私どもとしてもすみやかにその解決措置を講じてみたいと思っております。
 それから、それが同時に放送関係法制の改正を前提としなければできない問題ではないということはそのとおりだと思います。この法律改正とは別に考えるべき種類の問題だと思います。しかしながら、この近畿テレビの問題は、将来の全国的な放送局置局に関しまする基本的方針と当然非常に深く関連してきている問題でございます。したがいまして、理屈としての解決と同時に、具体的な問題をどのように解決していくか、これは関係者の間でも十分ものが煮えてまいらなければいけないことだと思います。したがいまして、基本的問題の一環である、しかし法律の改正とは直接の関係はない、このような前提で解決をしていきたいと思います。
#24
○森本委員 そういたしますと、この近畿の問題については、先ほど来の原則的な問題とは違って解決をつけ得るというめどがつけば、やはり早急に解決をつけたい、こういうことの大臣の御意見はわかります。そうなってまいりますと、問題はラジオ放送業者とテレビの四つのキーステーション局との間における話し合いがつきさえすれば一応の置局のめどがつく、こういうふうに解釈ができるわけであります。
 そこで、問題は、先ほど来も言われておりまするように、それでは一体どういうふうな解決策をつけ得るか、こういう問題になるわけであります。これは私は、ラジオ放送業者並びにテレビのいまのキーステーション局の両方がそれぞれの主張を言い合っておったんでは、これは何ぼやっても片がつかぬと思うわけであります。幸いにこれは四大キーステーション局がありますし、そこへ持ってきましてラジオ業者というのは、それぞれ京都、奈良さらに和歌山、姫路、この四つあるわけでありますので、そこらあたりも、私が郵政大臣であるとするならば、もっとはっきりした妙案を出して、すでに私は解決をつけておるだけの自信を持つわけでありますけれども、残念ながら私は郵政大臣でありませんので、なかなかこれは解決がつかぬわけであります。そこらあたりの状況を考えながら、やはり郵政省としては、一つの解決案あるいは二つの解決案あるいは三つの解決案という、この一つの妥協した案というものを考えて、その案を両者に提示しながら、両者がお互いに両方の立場をそれぞれ譲り合って、それぞれの住民の要望に沿う、こういう形に持っていかなければ、これはなかなか解決がつかないと思う。もうそろそろこの問題については解決をつけなければ郵政省当局も相当非難をせられますし、当事者でありますところの四つのキーステーション局についても、あるいはまたラジオ放送業者についても、自分たちの主張だけを言っておったのでは、これはやはり住民から浮き上がってしまう。もうそろそろ郡郵政大臣の新任せられたのを契機にいたしまして、この問題については解決をつけ得べき時期ではないか。それがためには、やはり郵政省としては、一つか二つの解決案を持つべきである。その場合には、全面的にラジオ放送業者あるいはテレビ放送業者のどちらかが損をするという形でなしに、両者とも相譲り合うという形をとるのが最も望ましい、こう考えるわけでありまして、そういうふうなことでやるとするならば、おのずから案が一つか二つ出てくると思います。そういう具体的な案を出してこれを解決づける方向に郵政省が踏み切ってもらいたいと私は思うわけでありますが、幸い私も今回行政視察に近畿方面に行きますので――一度この前、徳安郵政大臣が近畿に行かれまして、ラジオ業者、テレビ業者を集めてこの意見を聞いたようでありますが、両方がけんかをしたのを聞いてきただけでありまして、何ら解決のつけ得る方途が出なかったわけでありますが、そういう結果になるかどう
 かはわかりませんけれども、委員会としても一応私は全部の意見を聞きながら、ある程度これは具体的な試案でありますけれども、一つの案を出しながら、そういう案に対してお互いに協力をしたらどうか、お互いにそういう協力をしない限りは永遠に解決がつかない。そういうことになるとするならば、場合によっては、これはもうそのキーステーション局なりラジオ放送業者の考えておることとは全く別個の形において、この問題については解決をつけなければならぬというふうにやはり一つの行政方法というものを考えていかなければ、いつまでたってもこれは解決がつかぬ、こう思うわけでありますが、そういうふうな具体的な案を一つか二つくらい郵政省としてつくってみて、場合によっては一つのあっせんというようなこともやってみる、あるいはまた、説き伏せてみるというふうなことをやる気があるかどうか、ひとつこの点大臣に聞いておきたいと思うわけであります。
#25
○郡国務大臣 おっしゃるように、この問題は具体的な案が必要でございます。そうしてその具体的な案はお互いがそれぞれ譲り合ってくれるという前提でないとできないものだと思います。いままでの状況はお互いが譲り合うという状態になかなか相なっておらぬようであります。しかしながらこの段階におきまして、そういろいろな知恵もないと思いますけれども、おっしゃるような幾つかの案を用意して、そうして一方では、基本的方針をどこまでもはっきり持ちながらものを解決していくというぐあいに努力をいたしてみたいと思います。
#26
○森本委員 いま私が申し上げましたように、大臣も御承知のように、これの妥協的な具体的な案というものは、そう四つも五つもあるものではありません。大体一つか二つ程度しか結論的に言うとないわけでありまして、そういう具体的な案というものを持ちながら、そういうふうな説得方法を講ずるということを大臣としては早期にやるべきであるというふうに考えるわけでありますが、どうですか。
#27
○服部委員 森本君のただいまの質問内容で、私はことばじりをつかまえるものではありませんが、近畿の波の配分、いわゆる置局の問題について前徳安郵政大臣が大阪に行って近畿の業者を集めて、双方の見解を聞いて帰ってきたのみだということばがありましたが、私は当時、決してそのようなことで片づけたのじゃない。私はむしろ森本委員の御質問の気持ちもわかるし、またこの問題を早期に解決をはからねばならないというかねがねの森本委員の考え方には私も同感であり、そうあるべきだが、しかし徳安氏はそのまま放てきしたものではない。相当勇気と英断をもってこの近畿地域の問題を解決をはかるべく鋭意努力されたことも森本君は万々御承知のとおりだと思う。したがって私は、森本君に、――私からは言えないから、徳安前大臣があくまで誠意を持って解決をはからんとしたが、なぜこれを実行に移すことができなかったかということをもっと突かれることが、野党の第一人者のあり方だと思うので、私は決して討論でもなければ質問でもない、ひとつ森本君を激励している。私はあまのじゃくな質問ではなくて、徳安氏は相当熱心にこの解決に努力をされたことは君も御承知のとおりなんだから、なぜこういう結果を招いたかということを大いにひとつ現大臣に質問されることを要請いたします。
#28
○森本委員 ただいま服部君のほうからそういう意見がありましたけれども、大臣は一生懸命解決をつけるということでやったということは、それはある程度認めるにしても、解決がつけ得られなかったということは事実であります。私であるとするならば解決がつけ得たであろうということを私は言っておるわけでありまして、要するにその場合にはある程度新しく腹案を持って、そうしてその腹案を持ちながら説得力を持っていかなければこの問題はなかなか解決がつけ得られない。その他の政治的理由等については、私は知りません。そういう問題については知りませんけれども、いずれにいたしましても、徳安前郵政大臣がそういう努力をされたということは、わざわざ大阪まで行っておりますから、それは十分に私も認めます。しかしながら努力をせられたということと解決がつけ得られぬということとは、おのずからこれは現実の事実でありまして、そこでひとつ新しい大臣としては十分にこの問題についても前大臣からの申し送りがあろうと思いますから、早急に解決をつけるようにお願いをしたい、こういうことを言っておるわけでありまして、別に前政務次官の服部君をあるいは徳安前郵政大臣を誹誇しておるものでも何でもございませんので、その御苦労に対しましては、これは非常に御苦労であった、しかしながらその解決がついていないから、それを引き継いで新しい大臣が早急に解決をつけるという方向に臨んでもらいたい、こういうことを言っておるわけでありますので、大臣としても新しい観点からこの問題を早期に解決をつけるようにお願いしたい。これに対しての御答弁を願いたい。
#29
○郡国務大臣 私も、おっしゃるように、すみやかにどういう形か、私どもの具体的な案を持ちながら譲り合ってもらいまして、そして全国的なテレビの新構想ー考えてみますならば、新しい親局が認められるということになれば、広域圏内における県域テレビのあり方でありますとか、また御指摘のありましたようなUHF帯の親局を認めるということになる、そういう問題を一方では全国的なテレビの新構想と関連しながら――しかしながら、具体的にどうやって早く解決をするかということを関係の企業体自身で考えてもらわなければなりません。そういう準備に、おっしゃるように早急に取りかからしていただきたいと思います。
#30
○森本委員 それではこの問題をおきまして、次に大臣の所管事項の説明の中に、「なお、これらのうち株式会社日本教育テレビ、および財団法人日本科学技術振興財団に対しましては、教育番組の確保等に関する条件を付し免許を与えました。」こういう項があるわけであります。そこでいわゆるNETと、それから十二チャンネルに対する免許の条件でありますが、たとえば日本教育テレビに対しては「申請書記載のとおり教育番組五〇%以上、教養番組三〇%以上の放送を行なうこと。」、二番目に、「四半期ごとに毎四半期の終了時に指定する一週間の放送番組に関する実施状況を、別紙様式によりとりまとめ、翌月十五日までに提出すること。」、さらに日本科学技術振興財団については、「申請書記載のとおり科学技術教育番組六〇%以上、その他の教育番組一五%以上の放送を行なうこと。」ということが条件になっておるわけであります。
 そこで私が非常にふしぎに考えることは、こういうふうな条件を付することが放送法の施行令の第四条とどういう関係になるのか、このことについてひとつ法律的な解釈をお願いしたい。放送法の施行令の第四条におきましては、要するに「法第四十九条の二の規定により郵政大臣が資料の提出を求めることができる事項は、次のとおりとする。」というふうになっておるわけであります。これはたとえば当委員会が放送番組の内容について民間放送に資料の提出を求めても、放送法の施行令の四条によってこれは提出ができないということになれば、当委員会としてもこれについはできないわけであります。この点について、一体それでは免許するときの条件として、こういうものを与えて、そしてこの放送番組の内容というものを随時提出をさすことができるということになった場合には、これは放送法の施行令の四条というものは無意味になるのではないか、こういう解釈が成り立つわけであります。この辺の関連性、一体今回のNETと十二チャンネルに与えた条件というものとの関係はどうなるのであるかということも私は疑問に思っておるわけでありますが、その辺はどうですか。
#31
○郡国務大臣 私は、電波法百四条の二に、免許にかかる事項の確実な実施をはかるために必要最小限のものについては措置し得るということになっておりますから、それに基づいて措置したということ、これと、放送法の施行令との間には矛盾はなく考えられるのではないであろうか、このように考えております。しかしそうした法律関係につきましては、お許しを得ますれば局長、部長からお答えさせたいと思います。
#32
○森本委員 そうすると、大臣のおっしゃるのは、百四条の二の項によって、この条件が付せられるから、放送法の施行令の四条とは関係がない、こういうことですか。
#33
○郡国務大臣 私は、施行令によりまして放送番組の具体的な内容について報告させることは許されておりませんから、そのことは決して要求しているわけではなくて、そして再免許にあたりまして申請書に記載されております計画を確実に実行させるようにありたいということで、電波法に基づいて再免許の条件といたしたということを矛盾なく読めるのであろうと私は考えております。
#34
○森本委員 そういたしますと、この教育番組が五〇%、教養番組が三〇%以上であるということの認定は、どこでだれが行なうわけですか。それからどの報告によって行なうわけですか。
#35
○郡国務大臣 この点はひとつ事務当局にお答えさせていただきたいと思います。
#36
○森本委員 大臣、これは非常に大事なところでありまして、事務当局ではいかんのですよ。これは大臣が知っていなければ問題になるところであります。要するに私が聞きたいのは、教育番組が五〇%以上、教養番組が三〇%以上の放送を行なうことという条件を大臣のほうからつておりますね。そこでこの条件をつけておるけれども、その番組の個々の内容については施行令の第四条によって、これはとってはならぬということになっておる。ところが、それでは教育番組五〇%、教養番組三〇%ということをやりなさい、よろしゅうございます、こういっても、その内容は、それでは野球をやっておってそれが教養番組だということになっても、一体どこでそれをどう認定するのかということを非常に疑問に思うわけであります。その点が、大臣がそれはどうしてもいかなければ電波局長でもけっこうですが、局長が責任をもって答えられるならばひとつ説明願いたいと思います。
#37
○郡国務大臣 私は番組そのものはそれぞれの放送局がきめる。しかしそれが一体どれだけの申請書に書いたとおりの割合になっているかどうか、五〇%になっているであろうかどうであろうかということは郵政当局がきめる。こういうことでありまして、そのことは番組の自主性を少しも害していない、こういうぐあいに私は考えます。
#38
○森本委員 郵政大臣の出席要求が予算委員会からあっておるようでありますので、これは非常に大事なところでありますので大臣がもう一回来てから電波局長の答弁を求めたいと思いますが、ただ、いまの点だけひとつ事務的に電波局長から答えていただきたいと思います。
#39
○上田説明員 ただいまの十二チャンネルの問題、それからNETの免許の問題でございますが、これは御承知のように第一次のチャンネルプランにもうたっておりますように、京浜地区におきますところの十チャンネル及び十二チャンネルについては条件つきで教育放送を行なうということになっております。そういうたてまえでもって免許いたしておりまして、そしてこれに対して競願がありまして十二チャンネルの場合には御承知のような決定をしたわけでございます。その中に、先ほど御指摘のありましたような条件でこれは申請をしてまいっておるのでございまして、そういうような観点からこれはよしと認めて免許をしておるわけでございます。したがいましてそれが再免許におきましても、やはり同じ条件で再免許をしておるわけでございます。そういうわけでございまして、ただいま大臣が申し上げましたとおりに、その免許の基準が正しく保持されているかどうかということで報告をとっておるということでございます。
#40
○森本委員 だから私が聞いているのは、その報告をとるという場合に、教育番組が五〇%、教養番組が三〇%であるということをどこで認定をするのか、これを聞いておるわけです。たとえばナイターをやっておったら、これはスポーツの教育であるということになれば教育番組にもなろうし、あるいは教養番組にもなる。だからその辺の認定を一体どういうようにするのか。それから教育番組が私どもは五〇%以上でございます、こういうふうに向こうが言っても、それじゃ一体その教育番組五〇%の内容はどういう内容であるか。それからさらにその内容についてはどういうストーリーであるかということがわからなければ、はたしてそれが教育番組であるか、教養番組であるかということはなかなかわかりにくい。ところが番組の内容については放送法の施行令の四条によって禁ぜられておる。その間の食い違いを一体どういうように考えて、これは条件免許を与えたのか、これがどうしてもわからぬわけであります。
#41
○上田説明員 ただいま森本委員から御指摘のありましたとおりでございますが、電波のこういう事業に対しての問題は、先ほどから御指摘のありますとおりに、それぞれが良識をもちまして電波の規則を十分守るという、そういう利用者の心がけがなければうまくいくものではないのでございます。したがいまして、いま法律で禁ぜられておるそのかわりに番組につきましては自主規制をやるべく番組審議会というものを設けてそれぞれが
 やっておるわけでございます。したがいまして、その番組審議会で認めておるような線を尊重いたしまして郵政省としてはそれを受け取るということに考えております。
#42
○森本委員 そうすると、この教育番組と教養番組ということについては、その教育テレビ局が自主的に定めるということですか。
#43
○上田説明員 番組審議会というものを信頼する限りにおきましては、どうしてもそうせざるを得ないと思います。
#44
○森本委員 番組審議会というのはその局々においてつくれるわけでありまして、その審議会委員も御承知のとおりそれぞれ委嘱は自由であります。これは映倫その他のようなやり方とはちょっと違うわけでありまして、現在の番組審議会についてはそれぞれの局がつくってもいいし、あるいは数社が一緒になってもいいということでございまして、その審議会の委員はまたそれぞれのつくり方によってつくれるわけでありまして、要するにそれでは日本教育テレビの場合に教育番組は五〇%、教養番組は三〇%ということについては、これこれが私どもは教育番組でございます、これこれが教養番組でございます、こう言えばそのまま郵政省は、はい、よろしゅうございます、こういうことになるわけですか、この免許の条件というものは。
#45
○上田説明員 その問題は法律的には事業免許人が責任を負うべきだと思います。その中身が虚偽なものをやるかどうかということにつきましての判定、この問題はまた信用するかしないかという道義的な問題にかかると思います。いま御指摘は中身がうそであるかほんとうであるかということをおっしゃっておると思うのであります。でありますから、事業者に対して番組審議会というものを政府としましては認めて、そうしてそれを信頼しておるのでございますから、それを信頼せざるを得ない。ただし、御指摘は、それがもしもうそを言ったときにはどうするかということだと思うのであります。でありますから、その場合につきましてはまた別な観点から考えるべきだと思います。
#46
○森本委員 別な観点からどう考えるのですか。私が最初に言っておる疑問点は、はっきり言うて法律上の疑問点を言っておるわけです。というのは、免許条件としてこういうように麗々しく教育番組が五〇%、教養番組が三〇%ということになれば、これが教育番組であるか、教養番組であるかということについてはその番組の内容についてまで立ち入らなければ、郵政省は教育番組か、教養番組かわからぬ。ところがこの放送法施行令の四条によって、そういう番組の内容についてはとってはいかぬということになっておる。だからその辺の矛盾、この電波法の考え方と放送法施行令の考え方との矛盾をどう考えるのか。要するにこの条件は単に免許をするときだけの条件である、あとは野となれ山となれということなら別である。しかし一たび免許をする場合にこういう条件をつけた以上は、そういうふうにやられておるかどうかということは、やはり報告をとっていかなければならぬ。そうしてそれを監視していかなければならぬ。報告をし、監視をするということになるとするならば、その具体的な番組の内容についての資料を求めなければこれはやれない。ところがその番組の内容の資料については、四条においてはとってはならないということになっている。だから、その辺のギャップをどう考えるであろうか、こういうことであります。
#47
○上田説明員 ただいま御指摘のとおりに、現行法においては先ほどから申し上げておるとおりでありまして、確かにそういう点においての不備がいまの法律の上ではあるということが実際じゃないかと思います。
#48
○森本委員 法律に不備があることはやっちゃいかぬじゃないですか、郵政省は。それだったら日本教育テレビ局とか日本科学技術振興財団に対するこんな免許の条件なんかれいれいしくつける必要はない。これは道義的な免許の条件でありますよといってつければいい。ところがこれは免許のときの正式の条件としてれいれいしくつけているわけです。いま電波局長が言ったように、要するに道義的、信義的なものであるということであるとするならば、これはやはり免許するときに、免許は免許として、別途に郵政大臣のほうから、こういうこと、しかじかについてはひとつ君のほうを信頼するから、信義的、道義的にやりなさいよ、これでいいわけです。ところがこれは、はっきりと免許の条件として別紙としてつけてある。だから、私が聞いておるのは、現行法律の不備でありますという答弁がありましたけれども、そのとおりでありますが、その不備をそのままれいれいしくこの免許の条件として載せるということは、私はどうもおかしげなことじゃないか。こういうことをするから結局教育テレビというものが、一体教育テレビであるのか、あるいは総合テレビであるのか、さっぱりわからぬということになってくるわけでありまして、この辺はきわめて重要な問題であって、ほんとうはこれはやはり大臣がそこへすわっておって聞いておらなければ、ここで何ぼ電波局長とやっても意味がないところでありますが、いま電波局長が言ったように、これはひとつの法律の不備であるということでありますが、そういたしますと、要するにこの免許の条件というものは精神的条項である、問題は結局こういうことですね。
#49
○上田説明員 お答えいたします。法律的には先ほど申し上げましたとおりでございます。中身につきまして定量的にどうであるかということにつきましては、不確定な要素が入ってくるので、十分分けてそのものずばりで定量的にこうであるということまで言い切ったことができない性格のものかと存じます。
#50
○内藤委員長 栗原俊夫君。
#51
○栗原委員 私は、新しい大臣、新しい公社総裁、こういうことなので、基本的な問題について少しくお尋ねしたいのですが、大臣もおられませんし、時間もありませんから、特にきわ立った問題だけお尋ねしたいと思います。
 まず電電公社の総裁にお尋ねしますが、公社は、公社として公共性と、一方では独立採算性を強要されておる。こういう中で、これからいろいろと電話の要求がふえていくわけですが、これからふえていく電話必ずしも公社の立場に立てばもうかる電話とばかりはまいりません。したがって、採算割れの電話需要というものが非常にふえていくわけでありますが、これをカバーしていくには、勢い電話の料金を引き上げるとか、あるいは新たに一般会計からめんどうを見てもらうか、二つに一つと、こういうことにならざるを得ぬと思うのですが、総裁の、今後のふえていく、しかも採算割れになるであろう電話需要の増高に対してどういう態度で臨むか、まずこの態度をお聞きいたしたいと思います。
#52
○米沢説明員 現在電話の申し込みの積滞は約百六十万ございます。電電公社といたしましては、第三次五ヵ年計画を立てるときに、いわゆる昭和四十七年度末、すなわち第四次五ヵ年計画が済む昭和四十七年度末には、申し込んだら電話がいつでもつけられる、全国を即時化する、こういう二つの目標を立てて進んでおるのであります。したがって、その第四次五ヵ年計画の最終目標を達成する前半の行程といたしまして、第三次五ヵ年計画で加入電話五百万をつけるということで進んでまいりまして、三十八年、三十九年と進んで現在四十年になっております。その場合に、いま先生の御指摘がございましたように、公社といたしまして電話を日本国内にあまねく普及させるというために、いわゆる大都市のほかに中都市あるいは農村方面にも電話の普及を進めている次第でございます。ことに最近になりまして開放経済体制になりまして、経済の能率化をはかっていく、あるいはまた国土開発、地域開発等が進みまして自動化が要請されていく。あるいはまた生活環境の変化等によりまして団地とかあるいはそういった住宅電話がふえてくる。こういういろいろな要請から一特に経済基盤の拡大に伴いまして電話の需要が最初予定いたしましたよりもだんだんふえていくというようなことになっておる次第であります。しかし、実際問題といたしまして、現在の加入電話の平均の収入は大体月五千円でございますが、農村とかあるいは住宅電話になりますとそれが二千円というふうになっておりますので、今後こういった農村なりあるいは住宅電話がだんだんふえてまいりますと、公社の営業収入がだんだん悪化するという傾向にあるのであります。公社といたしまして、この際いわゆる新しい技術を使ったりいろいろ経営合理化を進めて、なるべく能率的な経営を進めたいと思っておりますけれども、いま御指摘のありましたようにだんだんこの問題も限界に近づいておるのでありまして、したがってこの資金の問題についてどういうふうにするか、将来の拡張計画――先ほど申し上げました四十七年度末の目標を達成するための長期計画と、それからいわゆる経常収入とを考えて、実は公社の中でいま検討を進めているところでありまして、近く、といいましても実は電信電話調査会というものを昨年十一月に設けまして、いまいろいろ諮問をしておる段階でございますので、その諮問の答申が得られましたならば、公社としての案をきめていきたいと思っております。先生が御指摘のようにいろいろ問題を含んでおるという状態であります。
#53
○栗原委員 いろいろと資金調達に電話のための社債を出したりして資金を調達していますが、本格的な施設費は一加入一万円、加入費三百円、あとは金は調達するけれども、借用証文を出す、こういうことになっているのだけれども、一万円でいいのか悪いのかということは、やはりかなり問題があるのではないかと、実は値上げ反対の立場に立つ私でも考えております。そういうことはいずれ機会をあらためて議論さしていただくとして、いま、現実に困っておる問題について幾つかお尋ねするわけであります。
 電話の普及に関連して普通加入区域、特別加入区域、こういう区分があるわけでございますけれども、現実にこれから開かれていく特に団地、それは住宅団地であってもあるいは工業団地であっても、それが電話と関連して普通加入区域へ団地を設定するとは限りません。したがって、主として新たに設定される団地というようなものは電話の面からいうと、普通加入区域の外、言うならば特別加入区域というようなところへ土地を求めて団地設定ができる、こういうのに対して基本的にこれを直ちに普通加入区域に編入していく、こういう立場をとられるかどうか、それはやはりいろいろと社内の事情もこれあり、そう簡単には普通加入区域には広げられぬ、こういう立場なのでしょうが、この辺の基本的な考え方はいかがでございましょう。
#54
○千代説明員 ただいま御質問の点でございますが、加入区域の外に団地等多数の需要が発生する、こういったのが最近多いんじゃないか、お説のとおりでございまして、加入区域の周辺部ないしはそれに接した部分、こういうところへ団地開発がやられておるような例が非常に多うございます。この場合に私どものいわゆる加入区域の問題に関連する点が多いのでございます。いわゆる加入区域というのは、公社が特別な負担をかけずに電話を架設していく、こういうところでございますが、それ以外のところについては、公社は法律によって原価を考慮してその区域を定めるということに相なっておりますが、その加入区域の定め方にあたって原価も考慮する、こうなっております点から、現在やっております点は、電話局を中心として団地などのところにどういう密度で電話がある場合には、それは加入区域だ。どういう需要があって、どこにどういうぐあいに電話があれば、これは加入区域にして拡張してよろしい。こういうルールをもって一応の経済計算をやって、それを考慮に入れつつ加入区域を考えております。もちろんコンパスで回すようなことはできませんけれども、おのずから川があり道がありいたしますと、そういう点を考慮しつつ加入区域を加入者の増すに従ってだんだん広くしていっているわけでございます。いまの問題で、大きな団地のような場合で密接しておる場合には、多くの場合にその地域は加入区域として解決される場合が多いと思いますけれども、そうでなくて、非常に離れたところにぽっこり大きな団地ができるというふうな場合には、やはり区域内ではございませんで、他との均衡というような問題がございまして、実は私どもも非常に苦心しておるわけでございます。だからこの点につきましては、現在私どもは、御案内の団地電話で昨年五十ヵ所でございますか、解決いたしましたものの中ではそう区域外というものはございませんで、よろしゅうございましたが、今後できますものは、町と町とのちょうどまん中にぽんと大きな団地ができるというようなことに相なりますと、これに対する考え方というものははっきりさせていかなければならぬ、こう思っております。ただ何ぶんにもあれは施行中のもので、まだその成果が、ようやく一年で、十分なものがつかめておりませんので、その点、今日その方向をお話申し上げることはできませんけれども、目下そういう点で苦心いたしておるわけでございます。
#55
○栗原委員 いまお話の中で普通加入区域の拡張というものは、その地域における電話需要、こういうものによって経済効果と見合ってきめるんだ、こういうお話がございました。私も不勉強でよくわからぬですが、普通加入区域を広げるということは、どこまでも公社が公社の立場で、他に何ら関係なしに公社だけの考え方で、普通加入区域というものは拡張その他をきめていくのですか、ここはどうなっているのですか。
#56
○千代説明員 この公衆電気通信法の第二十九条というところに、これの第三項でございますが、こういう規定がございます。「公社は、前二項」、といいますと、普通加入区域と、それから普通加入区域外について一項、二項に書いてございますが、三番目に「公社は、前二項の規定による指定をするに当っては、一の区域ごとにその地域の社会的経済的の諸条件、行政区画、加入電話の需要及び供給の見込並びに公衆電気通信役務を提供するに要する原価を考慮しなければならない。」こういった方法で公社はきめなさい、こういうぐあいに法律で命ぜられておりますので、それに従っていろいろやっております。
#57
○栗原委員 そういうことはよくわかりました。実はそういう質問は次の問題のまくらで、公社のほうからそういうことをがっちりと言っておいてもらわなければあとの追究がきかぬから、そういう答弁をしてもらったわけです。したがって、いまの説明によると、すでに普通加入区域になっておる地域というものは、どこまでも経済的な効果があるからこそ普通加入区域に決定しておったので、普通加入区域の中は経済効果はあるんだ、こういう認定に立つ、したがってその中はいつでもどこでもこれは経済的な効率があるから、その中は特別お金をいただかなくてもきまったお金で引けるような段取りになっておる、こういうことでしょう。ひとつ答弁してください。
#58
○千代説明員 そのとおりでございます。
#59
○栗原委員 ところがそうなっていないからたいへんなんだ。ということは、普通加入区域の中で電話の売買が行なわれる、買った人が引いてくれ、そこには路線がないから局預けにしておけ、こういうことがあちらにもこちらにもあるんですよ。これははなはだもってけしからぬ、こう私は考えておるのだけれども、そういうことはあってはならない。なぜならば、もしもすでにある電話を転売された、買った、ここへ移してもらいたい、そこには路線がないから引けません、こういうことがあるならば、その地域の人たちが幾ら申し込んだって当たるはずがない。買った者さえ持っていけないのだから、新規に申し込んだやつは当たるはずがない、これではまるで普通加入地域でなくて特別加入区域扱いをされておる、こういうことなんだ。したがってこれは千代局長にはっきり弁明してもらいたいが、普通加入区域の中で買った電話はいつでも、それは工事をする期間的な余裕は与えるけれども、これは当然路線がないからなんということは言わない、それは引きます、それはときには新たに路線を引くから、その電話だけでは引き合わない場合があるかもしれません、あるかもしれないけれども、普通加入区域ときめた以上はその電話は引き合いませんということは、ぼっとには言えないのが普通加入区域でしょう。もしそれができないならば、重ねて言うけれども、その路線がないところの人は申し込んだって、これは全然抽せんにも何も参加させる意思はないでしょう。これは当たったって引けない、買った者さえ引けないのだから。一体どうなのか、ここをはっきりさせてもらいたい。
#60
○千代説明員 いま栗原先生から私どもの最も苦心しておる点を御指摘いただいたわけでございます。一番の問題は移転のほうが新規架設に優先する、これは先生のおっしゃるとおりでございます。ただ、普通加入区域の中は実はいつでもつく状況であるかどうかということは、今日の状況では残念ながらまだそこまでいっておりません。その普通加入区域の中になおいわゆる不可能地域というような地域も、一生懸命でその解消につとめておりますけれども、今日なおまだ残っておる状況でございまして、先ほど電話を買って移転しようと思ったら引けないとおっしゃいましたのが、ただいま私が申しました不可能地域といっておる地域でございます。ただこの点は言いわけに相なって恐縮でございますけれども、公社は予算の範囲内で全部つける、承諾しなければならぬ、こういうようなところから、現在のところ、不可能地域については移転の申し込みがございましても、また新規の申し込みがございましても、押し切れないというのが原因でございます。ただそういったものをなくすために私ども、いわゆる申し込み積滞の管理、販売の管理ということにいろいろと心がけておるわけでございますが、なるべくそういったところがなくなるように――これは多くの場合に、不可能の原因が、局内が一ぱいでどうにもつかないという問題と、それから線路がそっちに行っておらない場合がございますが、いまの御指摘は後者のほうの線路が行っておらないという場合であろうと思うのでございますが、そういう場合がなるべくないように、積滞のあるところ、あるいは新規に積滞が出るであろうというところに、追っかけるように年々の工事計画を立て、実施してきておるわけでございますが、なおそういった点で工事費等が不足がちの場合には、いまのような点の解消に年月を要しておるという、こういう現状でございまして、まことに遺憾でございますけれども、私どももその解消になおつとめたいと思っております。
#61
○栗原委員 それはどうも聞こえませんね。普通加入区域だとはっきりきめておる中で、しかも既設の電話を買った。その電話が持って行けない。そんなばかなことはありませんよ。それは金がかかるとか、そういうことはありましょう。あっても、持っていくというのが普通加入区域でしょう。そういうことは、持っていけなかったら、普通加入区域から除いておいたらどうです。それは厳密にはないかもしれませんよ。なくても、持っていけるんだというところが普通加入区域でしょう。そうじゃないですか。線が行っておるところだけが普通加入区域なんですか。どうなんですか。そういうところがさっぱりわからぬが……。
#62
○千代説明員 普通加入区域というのは、すぐ持っていけるところだというぐあいにはなっておりませんで、料金負担の均等なところ、この地域が普通加入区域でございます。こういうことでございます。
 それから、すぐつくか、つかないかというのは、現実に物理的な問題がございまして、全部普通加入区域であればどこでもつけられる、いつでも持っていってつけられるというのが一番望ましゅうございますけれども、今日はまだそういう理想的な状況になっておらないのでございまして、先ほどおっしゃるようなぐあいの地域が生じておるわけでございます。
#63
○栗原委員 そうすると、その裏を返して聞きますが、普通加入区域で、普通加入区域の人は、ひとつその事情に応じて希望を沿えて申し出てください、こう言うけれども、初めからだめなのはわかっていますね。そういう中で、数がまとまったらそこへは路線を引こう、こういうなら、特別加入区域だって、いまのお話だったら、特別加入区域に経済効果があがるだけの集団需要が顕在化してきたら、そこは普通加入区域にしてもいい、そうなっているんですから、そうすると普通加入区域と特別加入区域の区別がないじゃないですか。普通加入区域だといっておいて、そうしてそこへ申し込んでおったら、いつまでたっても引いてくれない。引いてくれないから申し込まない。需要はあっても顕在化しない。こういうかっこうでいたちごっこになりますよ。これはおかしいです。総裁、これはどうする。
#64
○米沢説明員 いま先生の御指摘のような、そういう地域が全国に相当あるという事実は確かにございます。しかし、私たちといたしましては、こういうような状態を早く直したいために、申し込んだらすぐつけるという計画を四十七年度末に予定しているわけでございまして、いま申し込んでもすぐつかないという理由は、分析してみると二つあるわけでございまして、一つは、たとえば局内の端子がなくて、線路を引っぱっても局内がない。もう一つは、局内があっても線路がない。こういう二つの事情がございまして、公社といたしましては、四十七年度末にはそういうことをなくして、全国の加入区域では、全国どこでも申し込んだらすぐつくということにいたしたいと思います。
#65
○栗原委員 局長の答弁を聞くと、わかったような気もしますけれども、私も、どんな無理を言っても、端子がないと引けないことはわかっていますよ。どんな早急の場合でもね、しかし、私の言っているのは、現在持っておる電話を転売したわけだから端子は確実にあるわけだ、これはないとは言わせない。問題は路線がその方向に引けていないだけだ、しかもそれは買った電話を特別加入区域まで持っていこうというわけでもない。特別加入区域へ持っていっても、特別加入区域へ持っていくんなら、それなら、それに応じた特別負担をしなさい、こういうことで持っていくべきだと思う。現在許している端子がある電話については、ましてや普通加入区域の中で、ここへ持ってきてくれと言っても、それは路線がないからだめですよとこれは言えますか、言うべきじゃないですよ、言ってはなりませんよ、たとえそれが不引き合いであろうと何であろうと。これはどうですか。
#66
○米沢説明員 いま先生の御指摘のように、公社といたしまして、そういうふうに同じ加入区域の中で移転があった場合には、これは確かに端子があるわけでありますから、局内の端子がないという理由で移転ができないというのはおかしいと思います。
 線路の問題につきましては、確かに理想といたしましてそういうことはあってはならないと思うのでありますが、現実には、加入区域というのはある面積を占めておりますので、これは一本の線ならば問題はないのでありますが、地域的にある面積がございますので、そういうことが現実に行なわれているのはたいへん遺憾だと思うのであります。少し長期計画でありますが、そういうものは直していきたいというふうに思います。
#67
○栗原委員 私があげる例、二つばかり持っているのですが、前のうち、隣のうち、みな持ってきている。しかし、持ってきても路線が一ぱいだと言う。だから、新規で、まるっきり線のないところへ持っていけと言っても、ぼくは持っていくべきだと思う。そういうものが普通加入区域だと思う。もちろん不引き合いかもしれぬけれども、現にそこにある電話だから、そうして、たてまえはこの区域内は持って歩けますよという約束で電話を引いているはずだから、持っていくべきだと思うけれども、私の言っている例は、前のうち、隣のうちへ来ている、路線は来ているけれども端子は一ぱいですから申し込んでもだめですよというならばわかる。端子があって、買った電話は持ってこられないというのであれば、公社の信用はまるでゼロです。どんなに工面をしてでも持っていくべきだ。これは郵政省として監督の立場に立って、こういうことでいいのですか。
#68
○宮崎説明員 その前にちょっと御説明さしていただきたいと思います。特に線路のことにつきまして少し御説明さしていただきたいと思うのでありますが、われわれ電話を架設して、その前に、いまのように普通加入区域というものは将来にわたって相当の需要が出てくることを推定しているのであります。そうして、いま総裁から説明いたしましたように、方面別に線路の束をずっとまとめていく。電灯、電気と違いまして、われわれの電話の場合には、必ず局まで線路が一対、つまり二本要るわけであります。したがいまして、そのケーブルを束にしてまとめて収束しながら局へ持ってくるわけでありますけれども、ケーブルの対というものは、物理的に何対、たとえば百対とか二百対という限度があるわけであります。したがいまして、ある地域ではそれ一ぱいに加入者が入ってしまって、もう予備が全然ないということもあり得るわけであります。そういうことをできるだけなくするように、毎年度の設備計画におきましては、そういう積滞の状況を見ながら太い対に切りかえつつあるのであります。その太い対を考える場合には、そんな一年やそこらのものでなくて、やはり地下ケーブルのような、鎖線ケーブルといいますか、局のもとへ入ってくるものは五年くらいに見ております。また、加入者ケーブルといいまして、あるエリアのブロックについては実は相当長期を見て設計をしておるのであります。それが三十八年度以降を見てみますと、ある地域においては非常に急激な需要の増加があるというような地域では、そのケーブルの見通しは誤っているということがやはり起こり得るわけであります。かようなわけで、いま先生がおっしゃられましたように、端子はわかる、端子がわかるという御意味は、もちろん、いま私が説明しましたように、線路が局まで行っておりますから、これがないとやはり引っぱれない、加入者の電話はできないということになるわけでございます。
#69
○栗原委員 なかなかわかるような説明をしてくれているのですけれども、まだ納得ができない。
 それでは、電話を公募するときに、加入者を求めるときに、ここにはまだ端子はある、路線はたとえばこの方面にはあと二つしか入らない、あと路線を引くためにはこの地域では幾ら集まらなければ電話は引けませんというような公示をやっておりますか。そういう親切をやっておりますか。ただ普通申し込ませて、聞きに行けば、公社のほうの事情だけで、おたくのほうは順位が下だからくらいのことでみんなけっとばしているのが実情じゃないですか。どうですか。
#70
○宮崎説明員 お答えします。いま申しましたように五年先なりあるいは場合によっては十年先というようなもので一応見ていくわけなんです。したがいましてわざわざそこをためておこう、たまるまで待ってやるという考え方では実はないわけであります。公社のほうとしましては、毎年積滞しているのがわかりますから、現在でも三十八年度末の統計で見ますと、線路設備不足というものが、積滞になっているものの構成比で見ますと、七・九%くらいあります。そういうのは毎年努力しまして、過去の統計を見ますと、三十二年くらいはその構成比が、一時悪かったときがありましたけれども、最近見ますとだいぶよくしてはきておるわけであります。そのほかに線路のそういうような一時的なふさがりのために多量の方に迷惑をかけるということもありますので、そういう場合には移動型の交換機を臨時に入れまして、線路端子等を増設している場合もあります。われわれとしましてはできるだけ長期の積滞をなくしようというのが基本でございまして、毎年そういう線路の設計はやりますが、同時にたまるまで待っているというやり方はとっておりません。
#71
○栗原委員 たまるまでというけれども、たとえば一番先に同じような人が三、四人で申し込んでみた。いつまでたってもこれは加入が当たらない。これは順位が下なのか、抽せんでもって何べんでも落ちるのか、そういうふうでその人たちはがまんをしている。実際はそっちに需要がないから、まとまった路線を引く条件がまだ整わないというのが公社の立場、ところがその三、四人のまわりを取り巻く人たちは、需要はあるのだけれども、三、四人がやったけれども当たらない、この辺はだめなのかな、こういうことで泣き寝入りになっておる。こういうことが事実なんですよ。そういうことを知らないで、天下の公社なんて言っておられませんよ、実際。いま私が言っているのは、やはり引いてもらえない。もらえないから、これは現実にかかっている電話なら持ってきてもらえるだろうというので、電話がなければのっぴきならぬ会社が買ったわけなんです。買ったところが、電話は引いてもらえない。一体これはどうするのです。私なんかも、栗原おまえ逓信委員だそうだ、こんなことができないで何で公社を監督しているのだ、何を公社に言っているのだ、こう詰め寄られるわけだ、率直に。何のために国会議員に出ていっておるのだお前は、こういうわけだ。しかも隣のおまえの家まで来ているじゃないか。しかも現にかかっている電話を買ったのだ。その電話が持ってこれぬとは何、ことだ、こうなる。これはどうしても納得がいかぬ。これはおまえのところは特別区域だとかなんとか言いわけがあれば別だが、普通区域なんだ。そういうことはたまたま私がそういうことを言われたからということではなくて、これはやはり一切のそろばんをはずしてでも解決していかなければ、公社というものの信頼はとても保てませんよ。そういうことはやらぬでおいて、農村に自動電話なんかを一生懸命で、もうからぬ電話をさっさ、さっさとやるなんというのは、これは枝葉末節にとらわれた、てれこてれこですよ、実際やることが。それはもう農村なんか有線にまかせておけばいいんです。何も公社が一生懸命熱を入れてやる必要はないのです。そういう議論をきょうやりたいと思っておりましたが、時間もありませんからやりませんけれども、総裁はどうですか。こういうのはひとつ思い切ってやってやりなさいよ、みんな。普通加入区域でしょう。買う人は引いてもらえると信じ切って買うのですからね。まさか買った電話が引いてもらえぬなどと思って買いやしませんよ。かかっている電話だから買った以上はすぐおれのところで、工事期間はある程度かかるかもしれないけれどもこれはすぐ使えるのだと思ってみんな買っているのだ。そういう電話が、路線がありませんから引けません。そしてそのほうの路線はその方面の需要がある程度まとまらなければ引けない、そんなばかな普通加入区域なんてあるか、それならそういうことをでっかく広告でも何でも出しなさい。どうですか。
#72
○米沢説明員 先ほど申し上げましたように、何と言いますか、そういう加入区域の中の申し込みがありました場合には、特に先生が言われましたように、いわゆる同じ加入区域の中で電話を移転する場合には、端子はあるわけでありますから、結局線路の問題になります。先ほど計画局長が申しましたように、線路というのはやはりケーブルというまとまった束でやる関係から、しかも現実問題といたしまして、いま先生の御指摘のようなことが私どもであると思いますが、こういう問題は、たとえば結局市内線路の経費を回すことによって解決できると思います。したがって公社といたしまして、いわゆる建設単金というものを三十五、六万円でいまやっているわけでございますが、その配分の中で技術革新等によりたとえば伝送関係の経費が少しでも余れば、その余った経費をいわゆる線路のほうに回してやるというふうな方法を講じて、たとえば市内線路のそういう経費をふやすことにここ一、二年してきておるのでございますけれども、なおそういうところがあるのは遺憾でございますけれども、できるだけそういうことのないように、一ぺんにはまいりませんけれども、努力いたしたいと思っております。
#73
○栗原委員 いま少し積極的にやってもらわなければ不満足だ。それは普通の加入区域の中で申し込んでも、なかなかそういう路線関係で順位が高くても簡単にはその加入を受けられない場合がある。そこまでは私もわかる。そこまではわかるけれども、現実に買った電話が即刻開通するように、どんなに苦しい公社経理の中をやりくりしてでも努力いたしますと、こういう答弁をしなさいよ。それができなければ電話は意味をなしませんよ。
#74
○米沢説明員 そういうふうにお答えしたいのでありますけれども、私がお答えして現実に合わない形になりますとまずいので、私が申しましたようにできるだけ努力する、あとはケース・バイ・ケースで考えたい、こういうふうに思っております。
#75
○栗原委員 まあ、なかなか総裁としては全部をやるとは言い切れないことはわからぬでもございません。しかしながら、事情をよく調べて全努力を払う、こういうつもりらしいから、ではこの辺で私の質問は終わります。
#76
○森本委員 先ほど大臣途中で予算委員会に行かれましたが、先ほどの私が質問いたしておりましたNETと十二チャンネルの免許の条件の問題でございますが、これについてはあなた方がおられないときに電波監理局長のほうからこれは現行法律が不備であるということを明確に言われたわけでございますので、その点はひとつあなたのほうも研究課題として十分省内においても討議をしていただきたい。そうでないと、これは単なる免許の条件をつけただけであって、道義的あるいは心理的というふうなことでは、これはやはり法律上の問題としてはなかなかむずかしい問題でありますので、ひとつ十分に省内で御論議を願いたい。いずれまたこの問題については日を改めてお聞きしたい、こう思うわけであります。
 そこで電波の問題は一通り、現在における重要問題を終わります。
 次に、郵政関係に移りたい、こう思うわけでありますが、まず最初にお伺いしておきたいと思いますことは、通常国会に電波法並びに放送法の改正について出されるということは明確になったわけでありますが、郵便法の改正問題については大臣としてはどういうふうにお考えでございますか。
#77
○郡国務大臣 郵便事業に関しましては、何と申しましても、現在の財政状態が非常に苦しい状態になっております。これを何とか打開をいたさなければ相ならぬと思います。最も端的に恒久的な財源を得るならば料金を引き上げる問題でございます。しかしながらこれには時期的に見ましても、また現在事実上大幅な引き上げをいたしていくということも私はあらゆる点からかなり考慮いたさなければ相ならぬと思います。そのようにいたしまするならば、繰り入れ金をいたすとか、借り入れ金をいたすとかというような点で事柄を考えていかなければ相ならぬかと思います。そのような点につきまして、これは予算の概算要求をいたします時期にもきております、十分事態を慎重に考え、そして対処いたしたいと考えます。そのような判断をいたしまして、法律をいかようにいたすかというようなことも次に考えてまいりたいと存じます。
#78
○森本委員 そういたしますと、端的にお聞きいたしますが、ここに大臣が言われておりまする、本年度における郵便事業の財源難というものはどの程度でございますか、あと足りないというものは。これは当該局長でけっこうです。
#79
○長田説明員 四十一年度におきまして、どの程度の郵便事業の収入不足が生ずるかということでございますが、実は四十一年度の歳出面をただいま概算要求を取りまとめ中でございまして、どの程度の支出がほしいかということがはっきりと固まっておりませんのですが、四十年度におきまして、御承知のように、五十六億円の収入不足がございまして、それを持ち越し資金で充当しているわけでございますが、四十一年度におきましては、その状態は大体依然として続く。さらに近代化関係の経費あるいは局舎、これは借り入れでやる道も十分ございますが、局舎の改善も相当はからなければならない。あるいは増員の経費を込めました人件費の高騰というようなものもございまして、四十年度に比してはるかに多額の収入不足を生ずることは容易に考えられるわけでございまして、ただいま支出の面の数字を固めている段階でございます。
#80
○森本委員 大体どの程度ですか。
#81
○長田説明員 十分固めておりませんのですが、かなり高額になるかと思います。
#82
○森本委員 あなたは頭がいい郵務局長で、将来偉い人になるかもわからぬというような人なんです。しかも長いこと郵務局長をやっておられるのですよ。ぼくが郵務局長だったらやはり概算要求をぽんと頭の中にはじいておりますよ。本年度の郵便事業の予算は大体この程度だ、そうして四十一年度に現行のままでいくとすれば、大体この程度が足らぬ、これは確定したものじゃないですよ。だから大体どの程度不足するものか、頭に描いておるものはどの程度の金額か、それは将来きちんと歳出予算をやっていった場合に、相当の上下が出てくるということはわかりますが、しかし長年の郵政官僚としてあなたがやってきた経験からして、いま四十一年度には郵便事業としてはどの程度不足するかということを頭に描いているのか、こういうことを聞いておるわけです。経理局長でもいいです。
#83
○淺野説明員 ただいま郵務局長から御回答申し上げましたように、ただいま作業中でございますので、いましばらく御猶予をお願いしたいと思います。
  〔「言うほうが無理だ」と呼ぶ者あり〕
#84
○森本委員 言うほうが無理だというけれども、言わぬほうが慎重過ぎて、――私が言ったように、私でも大体わかる。どの程度足らぬかということは、もう十一年もこの予算を審議しておるから、大体頭の中で描いてわかる。だからそれが実際に仕事をしておる当面の事務当局の人々だったらすぐ頭の中に描いてわかるはずでありますけれども、そこは官僚特有の慎重さというか、いまのような答弁になる。それでは先へ進みましょう。
 そこで大臣にお聞きしたいと思いますが、いずれにいたしましても財源が相当不足することは事実でございます。こうなってまいりますと、いま大臣が言いましたように、その不足する財源については料金の値上げに待つかあるいは借り入れ金でするか、あるいは場合によって、大英断をもって一般会計からの繰り入れ金にするか、この三つしか方法はございません。そこで、世界各国の郵便事業についての現状を見てみますと、現在の政府が一番信頼いたしておりますアメリカにおいてすら、三千数百億円という一般会計から郵便事業特別会計に対する繰り入れ金が出ているわけであります。御承知のとおり、アメリカの郵便料金というものは世界でも一番安い。日本の郵便料金については、特別会計で独立採算をとっておりますから、アメリカの郵便料金と比べた場合には非常に高い金額になっておるわけであります。そういう点からいった場合に、まずここで考えなければならぬことは、郵便事業というものについては、電信電話事業のようなものと違って、一時借り入れ金においてこれを過ごすということは私は許されないと思う。なぜならば、郵便事業というものは、これは仕事をすればもうかるという問題ではありません。電話事業については、これはある程度営業ということを考えてまいりますけれども、郵便事業というものは、当然国民一般大衆に対する政府のサービス機関である、こういうことでありますから、これは、郵便事業によって、この営業成績が上がってもうけがある、将来その借り入れ金をもうけによって返していくというべき事業の筋合いではありません。そういう観点からいくとするならば、郵便事業の不足金を一時借り入れ金においてしのぐことは場当たり主義であって、これは郵便の歴史に一つの大きな汚点を残すことは明らかだろうと思う。残る問題は、やはり大英断をもって一般会計から繰り入れをするか、あるいは万やむを得ず料金を値上げするか、この二つしかないわけです。現実に私たちとしては、公共料金の値上げについては、現在の物価高騰という状況からすれば、絶対に反対であるというのが私たち野党の現在の考え方でありますし、そういう点について、大臣の所管事項の説明は「これらに必要な財源を何らかの方法で確保することが急務であると考えております。」これでお茶を濁しておるわけなんです。これはさも官僚が書きそうな説明事項であります。ところがいま言ったように三つしかない、三つしかないうちの一つは、郵便事業としては絶対にやってはならぬ条件である。そうなるとするならば、残されるところは、要するに一般会計から繰り入れをするかあるいは料金の値上げに待つのか、不満ながらそういう方向に待っていくか、この二つしかないわけであります。この二つの方法についていまの政府の考えておること、とり得ることは、かりに郵便事業ということを考えた場合に、一般会計から繰り入れをするということになれば、これは万々歳であります。一体どういう方法を考えておるのか。この点について、現在検討中であろうと思いますけれども、大臣、現在は一体どう考えておるのか、いま私が言ったような内容、条件からして、大臣としてはどうお考えになるか、こういうことであります。
#85
○郡国務大臣 森本さんのおっしゃるように、検討中でございまして、先ほども事務当局もいま計算中であると申しておりましたが、この四十一年度を考えてみたら、やはり局舎の建設でありますとか、緊急の施設であるとか、そういう、ある意味では借り入れを持ってまかなっても差しつかえない種類のものが相当部分あると私は思います。それでそのように詰めてまいりますと、一体恒久的な財源をはっきりしたことによって補てんしなければならないものがどうであるのか、あるいは借り入れでも筋として立ち得るものがどれだけあるだろうか、こうした点から、それならば一体四十一年度ではごく小幅にでも料金に手をつけたらそれで済むんじゃないか。これでは私は長いめどがつきません。そういたしますると、御指摘のように物価の問題にしても非常にむずかしい今日でありますから、そのような点で、御指摘の、どの財源をもってどういう支出に充てるかという点をひとつ十分検討さしていただいて、しかし御注意の点の筋を立てなければいかぬぞということは私は非常に痛切に感じておる問題であります。御趣旨をよく体して考えさしていただきます。
#86
○森本委員 確かに借り入れ金の場合、現在まで、特に郵便局舎の建設については、これは昭和三十年の国会でございましたか、当時四つの政党でございましたが、四つの政党で満場一致で決議案を出しまして、その関係で簡保資金からの借り入れ金をやるということで、これは毎年借り入れをいたしておりまして、そのことによって郵便局舎がかなりりっぱなものができたという一つの実績を持っておるわけでありまして、これは予算的に借り入れをするということは何ら差しつかえない、しかしこれは償還ができる範囲内のことをやはり頭の中に置いていかなければならぬ。郵便局舎といえども無制限にこれを借り入れをして建てていくということについては、やはり恒久的な一つの償還を考えていかなければならぬという点は大臣の考え方とほぼ一緒でありますけれども、ただ大臣が御説明になりましたような、郵便の近代化というものを全面的に進めていくということになりますと、単に郵便局舎のみではこれはできないわけでありまして、その他の経費が相当かかるということは明らかでありますので、こういうふうな経費については、郵便事業固有の収入によってこれをまかなっていくという原則を立てなければ、これを借り入れ金によって行なっていくということを安易に考えてやるとするならば、これは後世の郵便の歴史に一つの間違った道を残すであろう、その点がないようにひとつ十分考えてもらいたい。ただしかし、ここで考えられることは、たとえばいま私が申しましたように、郵便料金の値上げをするかあるいは一般会計から繰り入れをするか、この二つしか方法がないということを言いましたけれども、それ以外に別にやろうと思えば法律改正をすればやり得る方法があるわけであります。それはどういうことかといいますと、たとえば四十年度の三月の末に郵便貯金特別会計の決算を行なった場合に、一体郵便貯金特別会計の決算における黒字がどの程度になるかということをまず聞いてみたいと思います。これは大臣からでなくてけっこうでありますが、郵便貯金特別会計の、いわゆる本年度末における黒字がどの程度になる予想であるか、これは貯金局長からでいいと思います。
#87
○淺野政府委員 三十九年度末で二百四億になります。本年度はただいまのところ、ただいまの伸びの状況から見まして予算上で五十億ぐらいと見込んでおりますが、実際はもう少しいいのではないかと思います。
#88
○森本委員 そういたしますと、実際問題として郵便貯金特別会計におきましては約二百五十億か二百六十億程度の黒字が出てくる、こういうことになるわけであります。現行法律においては、この郵便貯金特別会計から郵政事業特別会計に繰り入れるのは一定のワクがあるわけでありまして、そのワク以外については、これは当期剰余金という形において積み立てられていくということになるわけでございますが、しかし実際問題として、これも一つの邪道ではありますけれども、郵便貯金特別会計の二百六十億程度の黒字というものを取りくずして、これを郵政事業特別会計の中に繰り入れをいたしまして、歳出源として使おうとするならば郵便料金を上げる必要はない、こういう結論になるわけであります。この問題を単に郵便料金の値上げというようなことを考えずに、こういう点も考えていいのではないか。このまま二百五十億ないし二百六十億というものを、年々これが五十億ないし六十億になりまするから、ずっとやっていきますと数年を経ずして六百億近いものになるわけであります。ところがこの前には、逆に御承知のとおり郵政省としては借り入れ金、いわゆる借金が約七百億円近いものが大蔵省にあったわけでありますけれども、法律改正によって、要するにこの借金というものは一切棒引きになったわけであります。ところが当時の大蔵省の考え方としては、それは棒引きになったけれども、将来郵便貯金特別会計が黒字になった場合においては返してもらいたいというような考え方を持っておったのではないかと思うのでありますけれども、現実にはそういうことには法律上はなっておりません。しかし現実にそういう黒字がだんだんとたまっていった場合には、それが郵便貯金の預入者の国民大衆に還元されるわけではなしに、これが一つの特別会計の剰余金としてかりに大蔵省のほうに繰り入れされるということになりますと、郵便貯金事業のほうとしては何をやったかさっぱりわからぬという結果になるわけであります。この辺の問題については、郵政省としては検討したことがあるかどうかひとつ御回答を願いたい。これは貯金局長並びに経理局長からでもけっこうでありますが、まず貯金局長からお答え願いたい。
#89
○淺野政府委員 先生のおっしゃいました点まことにごもっともでございますが、ただ貯金事業といたしましてはむしろ貯金の自主性を今後考えていくべきではないか、かように考えております。貯金の面からだけ見てみますと、現在利益金は確かに利益金でございますが、実際問題としまして、まだまだ貯金事業のために使っていかなければならない分野が相当にあるわけであります。したがいまして、むしろ貯金事業は貯金事業としてあたたかく育てまして、それで国民の皆さんに対するサービスの向上に極力使っていく、こういうふうに持ってまいる必要がある、かように存じております。
#90
○森本委員 だから貯金局長に答弁を求めたわけであって、場違いの経理局長が答弁をするからそういう答弁になるわけであります。これは予算審議のときに私が言ってあるように、実際に二百億も黒字になっておるにもかかわらず、それを貯金事業の推進あるいはまた郵便貯金の国民大衆にこれを還元するというやり方については、もう何回も私が当委員会においてこれを力説をしてきておるわけであります。ところが、それについては大臣としては、ごもっともでございます、こういう答弁をされておりますけれども、現実には大蔵省と折衝するとこれがいつでもだめになっておる。いまの経理局長の答弁はまことにりっぱな答弁であります。そのとおり実現をせられるならばけっこうでありますけれども、これはそのとおり実現をせられたためしがない。だから私がいま言っておりますけれども、このままでいくとするならば数年を経ずして、はや五、六百億円に近いものになるということは明らかであります。そういう点について現行法律においては、これを郵政事業特別会計に取りくずすことはできない、こういう形になっておりまするけれども、場合によってはこれを郵政事業特別会計に取りくずすというふうな方法がとられるとするならば、今日佐藤内閣がとっておりまする物価安定ということから、郵便料金は値上げをせずに、これが満足に郵便が――全部が全部満足にいかなくても、大体いけるのではないかということを言っておるわけでありまするが、これは郵便事業は郵便事業として独立採算によって、それによって郵便事業のサービスを改善をし、貯金事業は貯金事業として、その黒字の分を貯金事業の改善に当てていくとするならば、それは一番けっこうであります。ところがそのことは、私も毎回そのことを言っておりまするけれども、郵便貯金特別会計の黒字については、現実にはちっとも使うことができない。これはこのままでいくとするならば、これは国のほうに吸い上げられる可能性が多分にある、こういうことを私のほうは言っておるわけでありますので、その点についての考え方を聞いておるわけでありますが、いまの経理局長が答弁せられたことについて、大臣、そのとおり大臣がおやりになると考えていいんですか。たとえばいま経理局長は簡単に答弁しましたけれども、二百五十億のあの黒字というものを貯金事業の周知宣伝あるいはまた郵便貯金の預入者へのサービスの向上、これに使えれば上々ですよ。これほど郵便貯金のサービスが改善されることはないわけであります。ところがそれができぬからこそ郵政事業特別会計は五十六億円の赤字予算を組んでおるわけであります。ところが一方では百四十何億という黒字会計になっております。ところが、これは会計法上何ともしかたがない、こういう何ともちぐはぐな結果になっておるわけであります。それを何とか使えないかと私は言うのであります。それを経理局長が言ったように、いや郵便貯金特別会計の黒字は、十分に貯金事業のほうに使いたいということなら、これはまことにけっこうである。それならそれでその方向に大いに進んでもらいたい、こう思うわけでありまするが、これは大臣が政治的にどうお考えになるか、これをひとつ聞いておきたい、こう思うわけです。
#91
○郡国務大臣 森本さんと事務当局とのやりとりを聞いておりまして、事務当局は御主張にだいぶ抵抗を持っておるようであります。それはそれぞれまた何か理由のあることで、私もよくこの点はひとつ検討させていただきます。貯金というもの、これだけ郵政省全体が努力をいたしまして貯金の増強をいたす、これはただいま経理局長も申しておりましたが、これが自主運用できますならもちろんけっこう、あるいは預金者に対しまする貸し付けのような道ができましてもけっこう、いまのままではいかにも貯金のこれだけの増強と運用との関係がなさ過ぎるのではないか。そうした問題を一方に考えます。それからまたいろいろな、私も郵政省内の従来の研究を十分聞いて検討いたしますが、お話しのような繰り入れ等が可能なものであり、それに十分な筋道を立ててやっていけるかどうか、そういう点をあわせてひとつ研究させていただきたいと思います。
#92
○森本委員 これは大臣、ひとつ誤解のないように願っておきたいと思うのですが、私が一番希望することは、郵便事業は郵便事業として、その独立採算によって郵便の近代化が進められていくということが最も望ましいやり方である、それから郵便貯金特別会計の黒字については、先ほど経理局長が答弁をしたように、貯金事業の周知、宣伝あるいは郵便貯金の預入者、国民に対するサービス改善という面に使っていくのが最も望ましいものである、これが基本原則でありますけれども、今日までの政府部内における郵政省と大蔵省との話し合いその他の折衝を見ておりますと、それがなかなか困難である。今日こうなってくると、郵便料金の値上げという問題が起こってくる。一方の貯金会計の金は使えないで据え置かれておるということであるとするならば、万やむを得ずそれを取りくずして使うということもあり得るじゃないかということになりますので、原則的にはやはり貯金事業の黒字は貯金事業に使い得る、あるいは郵便事業は郵便事業として単独に近代化が進められていかれるような方向に持っていくことが最も正しい原則である、こういうことでありますので、私はいま直ちに郵便貯金特別会計についてこれを繰り回すということじゃなしに、もう万やむを得ず郵便料金は値上げをしなければならぬということになった場合には、料金は値上げをせずにこういうやり方もあるということを言ったわけであります。それをひとつ誤解のないようにお願いをしたいと思います。
 それからいま私がちょっと言いましたように、郵便貯金事業というものは一般の銀行、投資信託その他が不況になると逆に伸びてくるものでありまして、いま御承知のように郵便貯金事業というものはかなり伸びてきておるわけであります。そういう観点からいった場合に、この郵便貯金事業については実は国民に対するサービス機関というものがほとんどありません。御承知のとおり、簡易生命保険については簡易生命福祉事業団というものが三年ばかり前にできまして、かなり国民の加入者に対するサービスの改善を行なっておるわけでありまして、これは全国的に非常に好評を得ておるわけであります。私は郵便貯金特別会計が二百五十億にもなんなんとする黒字があるとするならば、少なくともそのうちの三十億や二十億程度はさいて、そうして郵便貯金の預入者、国民に対するサービスを違った観点から考えていってもいいのではないか、これは単なるサービスセンターというようなものをつくれということでなしに、もっと違った形における一つの郵便貯金の預入者に対するサービスを考えていっていいのではないか、それがためにはそういう貯金の福祉事業団というような点についても思いをいたして考えていってもいいのではないかということを言っておるわけであります。これについて歴代の郵政大臣は賛成でありますということを言いますけれども、ちっとも実現しないという形になっておるわけでありますが、こういう点についての大臣のお考え方を聞いておきたい、こう思うわけであります。
#93
○郡国務大臣 おっしゃるとおりでありまして、いままで考えましても機が熟さなかったのかもしれませんが、この際に郵便貯金についてはぜひ何かしら――加入者の信託財産といったような意味の簡易保険とはやや郵便貯金の性格は違うところがございまょうけれども、郵便貯金者に対するサービスという点では、いまおっしゃいました事業団のような構想というのは非常に適切な構想だと思います。ぜひ逓信委員会の御後援をいただいて実現するようにひとつ案を早急につくって、大蔵省その他ともかけ合いを始めたいと思います。
#94
○森本委員 それで郵便事業から貯金事業に会計の関係で飛びましたが、もとの郵便事業に返ります。郵便事業については新しく郵便の近代化ということを考えていかなければならぬということで、この郵便事業の近代化についてはかなり詳しく大臣から説明があっておるわけであります。ただここで説明されておりますことは、郵便物の種類体系の改定、郵便物の規格化、局内作業の機械化、郵便輸送の近代化と郵便番号制度の実施というように、かなりいいことを考えております。ただこの中で私が若干疑問に思いますことは、郵便の輸送の近代化はいいわけでありますけれども、郵便番号制度の実施という点が、はたして日本で実際問題として、外国でやっておって成功したからといって成功するかどうかということについては、現在の郵政省のPR制度ではかなり疑問を持っておりますけれども、この点については郵務局長としてはどう考えておるわけですか。
#95
○長田説明員 郵便番号制度に近い形で、以前配達局名記載ということを利用者にお願いしたことがございまして、それはまさにお話しのように十分成功を見ないままに中途はんぱで終わってしまったと申してもよいような状況でございます。ただ最近だんだん熟練した職員というものを十分養成していくことの困難性等から、各国、特にアメリカとドイツにおきまして、この番号制が取り入れられまして、ドイツでは現在九〇%前後くらいの記載率に達しております。アメリカでは大口差し出し人を中心としまして勧奨しまして、これも相当の成果をあげているわけでございます。これが記載されますと、局内の区分作業あるいは鉄道郵便関係の作業等に全く飛躍的な改善がもたらされるわけでございまして、アルバイトの学生でも最終の局まですぱっとすぐ配達局区分ができるというようなことになってくるわけでございまして、かたがた将来の区分機の発達のことも考えますと、どうしてもこの郵便番号の記載というものと関連させまして自動読み取り機を開発していき、これに結びつけるということにぜひしてまいりたいというふうに考えておりますし、そのための国民に対する協力の要請につきましては、実は番号簿の調製とかそのほか考え得るあらゆる手段を講じまして、その記載率の向上をはかってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。ただ機械の開発はまだ数年かかるとも思われますので、当分は機械にかかるということでなしに、普通の作業が非常に改善されるという形でこれを推し進めていかざるを得ないのではないかというふうに考えております。
#96
○森本委員 私ははっきり申し上げておきますが、これは明らかに日本のいまの郵政省でやったら失敗すると思います。よほど慎重に考えてやらないと、軽々に机上プランとして考えてやるべきでないと思います。もしやるとするならば、これは末端の特定局長から普通局長から順番に、具体的にそれぞれの管理者の意見を吸い上げてもらいたいと思う。一度もそういうことをやっていない。実際にこの計画を行なおうとする者は郵務局の最高スタッフで考えておるだけだ、やはりこれは現場においてやっている者の意見を聞くべきだ。私は労働組合の意見を聞けとは言っていない。こういう場合でも、地区の実際に仕事をしている管理者の意見というものを一つも聞いていない。現場の集配局長なり集配局長以上の意見、それをさらに集約したところの郵政局長の意見というものを聞いてもらいたいと思う。そうでなければ、この郵便の番号制度なんというものをやったって、いまの日本のこの国情においてこれが完全にできるかどうか、私は自信は持ち得ません。中途はんぱな郵便局、配達局区内というような形になると、逆に非常な混乱を来たします。この点については、あなたがおっしゃるようにできたらこれはみごとなものです。できれば、非常にりっぱに、またスムーズにいくと思いますけれども、それができ上がるまでの過程というものがどれだけ苦労するか、また完全にでき上がる自信があるかどうかということを、私はよほど慎重に検討しなければならぬ問題であるというふうに考えておる。この番号制度をつくると同時に、いまの郵便局の集配制度のあり方というものをやはり根本的に改革をしていかなければならぬのではないか。たとえば現在同一市町村の中に三つも四つも五つも集配局があるというふうなかっこうにおいて、こういう問題がまずやっていかれても――確かに東京、大阪とかというところは、それはある程度やりやすい。しかし、それも国民の協力がなければできない。国民があて名の局名を番号で書いてくれなければできないわけです。ところが、それがはたしてそこまでPRができるかどうかということについてもまず疑問があるということと同時に、いまの集配局の制度のあり方についても、この郵便の近代化を進めながら講じていかなければならぬ、こう思うわけでありますが、そういう点について郵務局長としては、いまの要するに郵便の近代化というものが、私は単に普通局段階における郵便の近代化を考えておるのであって、末端に至るまでの集配単位の近代化をどう考えておられるか。たとえば現在同一市町村に五つも六つも集配局がある。そのことによって二日も郵便が遅配をしておる。こういう問題とどう取り組んでいかれようとせられるのか。その点をひとつお聞かせ願いたい、こう思うわけであります。
#97
○長田説明員 同一市町村の中に集配局の数が幾つかあるという場合の対策といたしましては、町村合併促進法が制定されまして以後、これに協力するという意味からしまして、限度はございますけれども、同一行政区内の集配局は数をなるべく少なく、できれば単一な方向に進めていきたい。ただし、距離等の関係もございまして、もとの、合併されました集配局の近辺のサービスも昔どおり維持するというのを大体原則としておりましたから、距離等の関係からしまして、合併すると相当の増員が要ったりするという事情などもございまして、基本的な考え方としては集配局の数を少なくしていく。ただしその場合に、もとのサービスを維持するために必要な犠牲と申しますか、具体的には定員の増ということになりましょうが、それらと考え合わせながら取り進めていくということで、昭和三十一年ごろでございましたが、それ以来進めてきているわけでございます。それとの関係におきましては、この郵便番号制度が実施されますと――実は同一市町村ということでいままで区分がなされているために、集配局が幾つかありますと、その中のどこかへ、正しいところでないところに行ってしまって、その間のやりとりが、いわば誤区分と申しますか、こまかく部落のことまで区分するのがむずかしいことのために、誤区分による遅延というものもあったわけでございまして、そのために数を少なくするということがあったのでありますが、番号制が相当普及されますと、じかに配達局に参ります。もっとも数の少ないところを同じ番号をつけるというところもごく例外的にはございますけれども、基本的には集配局ごとに番号を持つということになりますので、誤区分ということはだいぶ少なくなってまいりますので、一つの対策にはなるのではないかというふうに考えるわけであります。
#98
○森本委員 そうすると、いま答弁があったと逆に、番号が一つ間違うたらとんでもないところに行くことになるわけであります。そこまで郵便を出す人に、郵便局の番号を完全に覚え込ますようにPRができるかどうかということについて、私は非常に疑問を持っておるわけであります。
 その問題はそれとして、いまのたとえば同一市町村内における集配局の統配合の問題でありますが、それじゃ一つ聞いてみたいと思いますが、昭和三十一年から今日まで、その統合された局がどの程度ありますか。
#99
○長田説明員 いまちょっと資料を探しますので……。
#100
○森本委員 それでは、そのついでに、全部の集配局が幾つあって、三十一年からこの十年間にどの程度やられているか。それを発表されますと、大体将来何十年かかったらできるかということの予想がほとんどつくわけであります。あなたがおっしゃるようなのは、それほど進展をしておらぬというのが現状であります。要するに私が言わんとするところは、郵便の近代化ということを言おうとするならば、これは東京、大阪というような中央局についての改革も非常に大切であるけれども、末端集配局におけるところの改革もあわせて考えていかなければ、郵便の近代化というものが完全になり得ない。この大原則に立って集配局というもののあり方を考えていかなければならぬ。だから、できれば現在の集配特定局についても、同一市町村内においてはできる限り統合していって、これが普通局になっていく、こういう形が最も望ましいあり方であります。また郵便の近代化にもふさわしいわけであります。そういう方向のことを、この郵便の近代化の一番肝心な問題が、この郵政大臣の所管事項の説明では抜けておるのではないか。要するに現在の郵便局の機構をいかようにしたなら郵便の近代化が進んでいくかということを考えなければならぬ。その郵便の近代化ということ、郵便事業の近代化というものは、郵便局をいかようにして近代化するかということをまず考えなければ、その中身の近代化を考えましても、機構そのものの近代化も考えていかなければ、ここにその一つの大きな隘路があるということを私は言いたいわけであります。おそらくこれは事務当局によるところの所管事項の説明でありまして、大臣はそのまま受けて説明をせられたのだと思います。ところが、私が言いたいのは、郵便の近代化ということは、私たちとしては全面的に賛成である。郵便の遅配欠配がなくなるという方向に進んでもらいたい。ここに書いてありますような内容については、郵便番号制度を除いた問題については、これを早急に実施していくという方向については賛成であり、そういう方向に大いにやっていただきたいのでありますけれども、一番肝心の郵便局の管理機構並びに運営、郵便局制度のあり方をどういうふうに持っていったらば郵便が近代化されるかということについては、ー言半句これに触れていない。この肝心の問題がなおざりにされておる。この問題について一体どう考えるかということを私は聞きたかったわけでありますが、これは郵政省としては長い歴史を持ったむずかしい問題でありますので、ひとつこれは宿題として与えておきますから、この問題については、大臣がそれぞれの局長を呼んで十分に御検討願いたい、こう思うわけでありますが、この点についての大臣のお答えを聞いておきたいと思います。
#101
○郡国務大臣 ちょうだいいたしました宿題をよく勉強さしていただきます。ことに御指摘になりました郵便番号制実施につきまして、地方局、郵政局長あたりの下からの意見を集約させるようにという御指図、まことにありがとうございました。八月末にそのような各局長の会議をいたしますので、そのときにもよく指示をいたしましてやってみたいと思います。
#102
○森本委員 それでは、大体時間も来たようでありますので、次の委員会に残余の質問を譲ることにいたしたいと思いますが、ただ一つだけちょっと聞いておきたいと思いますのは、簡易生命保険についての運用権の問題が前から問題になっているわけでありますが、これの範囲拡大という点についての法律案の改正については、次の通常国会については考えておりませんか。
#103
○郡国務大臣 各局長から提出いたします法律の説明を端から聞いておりますが、簡易保険局はまさにこれから聞くところでございます。しかしながら、私は、お話を承って、低いものだなあという気はいたしますから、おそらく保険局でもそんな考え方ではないかと思いますが、できるように、ひとつこれもさっそく宿題とさしていただきます。
#104
○森本委員 それでは、残余の電気通信関係その他については次回の委員会に譲ることにいたしまして、本日の私の質問を終わります。
#105
○内藤委員長 次回は、来たる十日、午前十時より理事会、午前十時二十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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