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#1
第049回国会 逓信委員会 第4号
昭和四十年十月四日(月曜日)
   午前十一時三分開議
 出席委員
   委員長 内藤  隆君
   理事 上林山榮吉君 理事 佐藤洋之助君
   理事 栗原 俊夫君 理事 畑   和君
   理事 森本  靖君
      綾部健太郎君    小渕 恵三君
      佐藤 孝行君    服部 安司君
      南  好雄君    安宅 常彦君
      大柴 滋夫君    片島  港君
      柳田 秀一君    栗山 礼行君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 郡  祐一君
 委員外の出席者
        郵政政務次官  亀岡 高夫君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 鶴岡  寛君
        郵政事務官
        (郵務局長)  長田 裕二君
        郵政事務官
        (貯金局長)  稲増 久義君
        郵政事務官
        (簡易保険局
        長)      武田  功君
        郵 政 技 官
        (電波監理局
        長)      上田 弘之君
        郵政事務官
        (経理局長)  淺野 賢澄君
        専  門  員 水田  誠君
    ―――――――――――――
九月十日
 委員下平正一君辞任につき、その補欠として山
 中日露史君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員山中日露史君辞任につき、その補欠として
 下平正一君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
八月十一日
 一、郵便局舎等整備促進法案(森本靖君外九名
  提出、第四十六回国会衆法第三号)
 二、公衆電気通信法の一部を改正する法律案(
  安宅常彦君外九名提出、第四十六回国会衆法
  第六号)
 三、日本電信電話公社法の一部を改正する法律
  案(安宅常彦君外九名提出、第四十六回国会
  衆法第七号)
 四、逓信行政に関する件
 五、郵政事業に関する件
 六、郵政監察に関する件
 七、電気通信に関する件
 八、電波監理及び放送に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 逓信行政に関する件
     ――――◇―――――
#2
○内藤委員長 これより会議を開きます。
 逓信行政に関する件について調査を行ないます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。
#3
○森本委員 これは国会が始まりましてから正式に質問をしてもいいわけでありますけれども、すでに郵政省並びに電電公社のほうとしては大蔵省に対しまして四十一年度の予算要求を行なっておりますので、その予算要求に応じまして次の通常国会に提案を郵政省がいたします法案の内容もほぼ明らかになってきておるわけでありますが、そこで、まず冒頭にお伺いしたいと思いますことは、次の通常国会もしくは臨時国会に予定をせられております郵政省の提出法案というものはどの程度あるのか、それからその種類はどういう種類であるかということをまず御説明を願いたい、こう思うわけです。
#4
○郡国務大臣 お答え申し上げます。
 明日からの臨時国会に提案いたします法律は非常に限られておりますので、郵政省といたしましてただいま予定しておりますのは、電波法の一部改正、放送法の一部改正、郵政省設置法の一部改正、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部改正、それから郵便貯金金融公庫法案、郵便替振貯金法の一部改正、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正、なお郵便法の一部改正をいかようにいたすかという点は現に検討いたしておるという状態でございます。
#5
○森本委員 これは新聞紙上で見たことでありますが、電波法と放送法の改正については出す、それから郵政省設置法の改正、これはどういう意味ですか、内容は。
#6
○郡国務大臣 先ほども申し上げましたように、臨時国会はただいま予定をいたしておりませんで、通常国会を考えておりますから、したがいまして前国会にも申し上げましたように、電波法、放送法の一部改正はいま森本さんの御指摘のとおり、大きい改正になりますので準備を進めております。ほかの法律につきましては、予算に関連するあるいは影響するというような意味合いで、一応ただいま申し上げましたのでございまして、これについてはまだまだ扱いは検討を加えておるという程度のものでございます。それでお尋ねの設置法は、現在電気通信監理官制度になっておりますのを局にいたしたい。それから関東郵政監察局と関東郵政局とを設置することにいたしたい。そのほか必要なところに次長を増置するというようなことを考えておりますが、まだ具体的に説明申し上げるほど固まっておる状態でもございません。
#7
○森本委員 これはすべて予算要求に関連をして
 の内容を聞いておるわけでありますから、そのつもりで大臣もあまり慎重にならなくても、すでに予算要求いたしておるわけでありますので、お答えを願いたいと思います。この賛否の問題は別として、私が聞いておりますのはいま郵政省が考えておる内容を聞いておるわけであります。
 そこで三番目のこの切手売さばき所のこれについては、手数料の引き上げについての法案の内容であろうと思いますが、そうですか。
#8
○郡国務大臣 さようでございます。十万円以下のものについては二五%程度引き上げることにいたしたい、こういうような内容であります。
#9
○森本委員 それから貯金の金融公庫の法案についてでありますが、これも新聞で見たわけでありますが、定額貯金あるいは積み立て貯金をやっておる者に対しては、その定額貯金、積み立て貯金を担保にして金を貸すという金融公庫をこしらえるというような内容が載っておったわけでありますが、そういうことですか。
#10
○郡国務大臣 大体お尋ねのようなことでございまして、郵便貯金の預金者に対する貸し付け業務を行なうことがどうも貯金者の利益をはかりますために必要なんではないだろうか、同時にこれが貯金の増強をはかってまいります上に適切であろう、このようなことで御指摘のように積み立て郵便貯金、定額の郵便貯金を担保として低利かつ簡易な方法で貸し付けてまいりたい、このような方法で公庫をこしらえてはいかがであろうか、こういうような法案でございます。
#11
○森本委員 この貯金金融公庫についての内容は、大体いま大臣の説明、あるいは業界紙等の内容によってわかるわけでありますが、ただ私が今日までこの郵便貯金事業についての問題を当委員会で事あるごとに言ってまいりましたのは、この単なる貸し付け公庫だけをさしておるわけではなくして、少なくとも二百六十億円になんなんとするところの郵便貯金特別会計の剰余金がある。それから毎年約五億円程度の一般のいわゆる預入者の国庫没入金がある。それを国民に還元をしてサービスを行なうべきである、こういうことを言ってきておったわけでありまして、たとえば、これが貯金事業サービス公団ということになるとかならぬとかは別として、あるいは郵便局の窓口の改善の内容とか、あるいは貯金の奨励、あるいはまた貯金の普及、そういう面、あるいはまた去年やっておりました海の家、山の家というようなものをつくって、そうして郵便貯金の加入者に対するサービスの改善とか、そういうものを一切がっさいひっくるめて一つの事業団というものを考えるべきである。そうして、その一部分の中にこういうものがあるが、いいか悪いかは別として、私たちが考えておったのは、そういうふうな一つの郵便貯金加入者に対するサービスの向上になるなら場合によってはわれわれも賛成してもいいがということを今日まで考えてきておったわけでありまして、いま大臣からお聞きした内容によりますと、まことにちゃちな考え方であるのではないかというふうな気がするわけでありますので、ひとつこれはさらに――私は、大臣がまだ相当時間もありますので、相当の検討をいたしていただきたいというふうに考えるわけでありますが、その点についての大臣の御答弁を伺っておきたいと思います。
#12
○郡国務大臣 御構想の大きい、貯金者に対する広いサービスをとおっしゃるお考え、よく私も了解できるように思います。ただ、やや現在郵政省の考えておりますものが事務的な感覚がいたしておるという点は、御指摘のような点があるのでございまするが、立法上必要な事項ということにつとめて事柄を限定していった考え方が、このような案になっておるようにも思います。また、もう少し、もっと広い構想で貯金者全体の利益を向上しようということにつきましては、一方では私どもも郵便貯金の、何と申しますか、啓発と申しまするか、こういうことがこれからもっともっと増強していく上に必要だと私は痛感しております。またいろいろと考えさしていただきたいと思っております。
#13
○森本委員 これは予算要求をいたしたからといって、省議で一度きまったからといって、私は、いま私が言ったような内容についてさらにひとつ再検討願いたいということを大臣に申し上げておきたいと思うわけです。
 それから振替貯金法の改正については、これも業界紙で見たわけでありますが、振替貯金の現在の金利をなくして、そうしてそのかわり振りかえの払い込み料というものを安くする、こういう案である、こういうふうに聞いておりますが、そういう内容ですか。
#14
○郡国務大臣 さようでございますが、おっしゃいますとおり、これは森本さんよく御存じのとおり、現在の利子というものはきわめて低いものであって、そうして振替貯金という形の貯金という性格が非常に希薄になってきておる現状でありまするから、むしろ払い込み、振りかえ、払い出し等の料金の一部を下げたほうが実情に合う、こういうつもりの改正でございます。
#15
○森本委員 それから簡易生命保険の問題については、これは余裕金と運用金の範囲の拡大の問題だというふうに、これも業界紙に載っておりますが、そういう方向ですか。
#16
○郡国務大臣 これも御承知のとおり、その保険年金の余裕金というものが一体あのような運用、経理をいたしておりまするけれども、積み立て金と同じような性格に考えてよろしいのではないだろうか。そういたしますれば、余裕金についても積み立て金と同様な管理運用をいたしたほうがそれだけ運用の範囲が拡大するし、むしろ筋が合っているんじゃないか。そして運用範囲に公益事業社債であるとか、公益事業株式等を加えるということは近時の要望にも合っておるのじゃないか、こんな考え方を内容といたしております。
#17
○森本委員 その内容の賛否は別として、さらに一つ残っておりますことは、これは長年、簡易生命保険の運用について、資金の運用についてはいろいろ意見があったわけでありますが、現在郵政省が管理いたしておりますのは全部短期の貸し付けでありまして、長期の貸し付けについては全然ないわけでありますが、これは法律上の問題というよりも、運用審議会の内容において、長期は云々ということでいまとまっておるわけでありますが、今度のこの改正に関しまして、現在郵政省がやっておりまする短期貸し付け以外に、要する長期に郵政省が貸し付けができ得るということができた場合におきましては、おそらく地方公共団体等に対する長期貸し付けが郵政省独自においてできるとするならば、今後の簡易生命保険等における募集の維持あるいはやり方というものはしやすくなるのではないか。この面も、これは法律上の問題よりも運用上の問題でありまするが、ひとつぜひこの際お考え願いたい、こう思うわけでありますが、その点どうですか。
#18
○郡国務大臣 お気持ちには私も非常に共鳴いたすのでございます。ただ、財投全体に広い運用の中でどのように位置づけるか、そういう問題は研究さしていただきたいと思います。
#19
○森本委員 広い意味の、国務大臣というような見地から見ますと、いま言いましたように、広い財投という関係から考えていかなければならぬということでございますが、まさにそのとおりであろうと思いまするけれども、短期貸し付けというものが許されている以上は、そこに資金があるわけでありますので、それをある程度長期に振り向けても何ら差しつかえないというふうにも考えますが、もしかりに長期に振り向けた場合には資金の回転率という問題が出てくるわけでありまして、そういう点になってまいりますと、郵政省独自で運用できる、その資金のワクの問題も出てくるということになるわけでありますけれども、いずれにいたしましても、やはり短期貸し付けだけでなくして、長期貸し付けが行なわれるということになった場合においては、これは郵政省としては簡易生命保険の維持並びに募集については非常にやりやすくなるということは事実であります。だから、その方向において、ぜひひとつ大臣におかれては御検討願いたい、こういう意味でありまして、七番目に出されるというふうに考えておりまする郵便法の改正というのは大体どういう点ですか。
#20
○郡国務大臣 郵政審議会から合理化につきまして種々の御答申をいただいております。そのような点をこの際立法化いたすかどうか。また、現在、御承知のように四十一年度の郵便財政は非常に窮迫をいたしております。そのような場合に、料金を改めるかどうか。料金の問題につきましては、現に郵政審議会でいろいろ御検討を願っております。その結論を待って考えたいと思います。
#21
○森本委員 そうすると、郵便法の改正というのは料金問題以外にどういうところがあるわけですか。
#22
○郡国務大臣 この点、ひとつ郵務局長から中身を……。
#23
○長田説明員 昨年十一月、郵政審議会から郵便の近代化につきまして答申をいただきまして、その答申の内容は、法律に直接関係のない、たとえば郵便の機械化とか、あるいは番号制とか、そういうようなことも含んでおりますが、同時に、郵便の種別体系の変更とか、あるいは二種の年賀の料金とか、また料金関係も幾つか触れておるところがございまして、この近代化の答申をやります特に中心になります種別体系の変更、この種別体系の変更がこの近代化の、特に法律改正には一番大きく関係するところだと思っているわけでございますが、その中心の種別体系の改正自体は料金の規定を当然含んでまいりますので、これを料金の一般的な改正の問題とからんで実施するかどうか、ただいま検討中でございます。
#24
○森本委員 そういたしますと、現在大蔵省に郵政省が要求いたしておりまする要求予算から見ると、郵便法の改正はほとんど出ないというふうに考えていいのではないか。たとえば郵政省が要求いたしておりまする歳入合計が四千八十四億二千百五十万六千円、歳出が四千二百八十四億余で、差し引き二百億二百九十八万一千円ですか、これが大体赤字になっておる。この赤字を一体どうするかという問題になるわけでありますが、郵政省が出しておりまする大蔵省に対する要求を見てみると、場合によってはこれが空欄になっておりまするが、一体大臣としてはこの問題について借り入れ金でやるのか、郵便料金を値上げをするのか、一体どういうふうに考えておられるのか、その点をひとつお伺いしたい、こう思うわけです。
#25
○郡国務大臣 御指摘のように、四十一年度で郵政事業の円滑な業務運行をはかってまいりますためには、明瞭に財源が不足をいたしております。しかもこれが経常的な財源不足でありまするので、この不足を補てんするために、料金値上げによるか、一般会計の繰り入れによるか、財投からの借り入れによるか、これにつきましては根本的な財政問題でありますので、これらのいずれの方向によるか、またこれらを組み合わせました方法によりますか、これにつきましては先ほども申しましたとおり、郵政審議会でもかなり根本的に収支の分析をしてくれております。近くその答申を得ると思いますので、それに基づいて措置をいたし、また国会のそれぞれの機関にも状況を申し上げてまいりたいと思っております。
#26
○森本委員 昭和四十一年度については、郵便料金は値上げをしないという方向で政府はいっておるのではないのですか。そうでないと十一月の上旬、中旬に郵政審議会の答申が出て、さらに郵政省がそれを省議できめて云々というようなことを言っておっても、十二月の予算編成には間に合わぬわけです。もしもそういう方向でいこうとするならば、今度の大蔵省に対する郵政省としての予算要求には、私はこういう予算要求のしかたはないと思うのです。もしも料金を値上げをするとするならば、その郵便料金の収納が何ぼであった云々ということになろうと思うのです。ところが今回の予算要求についてはそういう形がなくして、昨年度の料金をそのままに置いて、実績においてどの程度ふえるということの予算の組み方をしておるわけであります。そうして差し引き二百億円の赤字になる、こういう組み方になっておるわけでありますが、その場合結局、この二百億円というものを借り入れにするのか、財投にするのか、こういう問題になろうと思います。
 いずれにいたしましても、いまの政府としては来年度については郵便料金を値上げをしないという方針でいこうと考えておるのではないか、こういうふうに考えられる点が非常に多いわけであります。その点私はここで大臣にはっきりしてもらいたいと思いますことは、これがかりに差し引き二百億二百九十八万一千円というものを財投でやろうといたしましても、現実の問題としては建設勘定の財投が百二十七億円になっておるわけでありまして、建設の財投の百二十七億円が昨年度は八十一億円でありますから、かなり上回った財投になっておるわけであります。そうするとこの百二十七億円の建設勘定の財投というものも、かなりむずかしいのではないか。しかしこれは絶対とらなければ、今後の局舎建築というものがなされていかない。こういう観点から考えた場合には、この建設勘定の財投の百二十七億円というものは当然要求し、またこれができなければ局舎建設その他が非常に支障を来たすということになった場合には、結局郵政事業特別会計の赤字二百億円については、借り入れ金なり何らかの方法を講じなければできない。あるいは一般会計から繰り入れる。一般会計から繰り入れるということになれば、これは一番いいわけでありますが、いずれにいたしましても、この予算の組み方を見た場合には、四十一年度には少なくとも郵便料金の値上げを行なわない、こういう方針ではないか、こう私は察知しておるわけですが、どうですか。
#27
○郡国務大臣 公共料金の問題でありまするから、まことに影響するところ非常に大きいのでありまして、その点を十分考えながら、しかしただいまの郵便事業というものを見ますと、御指摘のような、歳出のほうは一方では建設もいたさなければならない、一方は経常的支出も運営に差しつかえない必要を満たさなければならない。そういたしますると、ただいまのところはやはり財源として一番確実な料金値上げによるか、あるいはその他の方法によるか、これをあわせ考えながら検討を進めてまいる、こういう立場を続けておる次第でございます。
#28
○森本委員 まあ大臣は二度も大臣をつとめられて非常に慎重な方でありますので、その辺の答弁できょうは一応おいておきます。
 それから公社の予算ですね。公社の要求予算を見ましても、来年度四十一年度の電信電話料金は値上げをしない、こういう要求予算になっているわけであります。これはなるほど公社の予算を見てみますと、昨年度の財投が二百二十七億円、ところが本年度の財投がこの約五倍の一千百七十六億円、こういう数字が出ておるわけであります。言いかえますならば、電電公社のほうとしては、料金の値上げをしてもらいたい。ところができないので、ふっかけるだけふっかけてやれということで、千百七十六億円という膨大な財投を要求したのではないかと勘ぐられるような公社の要求予算でありますが、この要求予算でいきますと、電信電話料金については四十一年度は値上げをしないということがはっきりしておるわけであります。この点はどうですか。
#29
○郡国務大臣 いずれ公社の総裁などから詳しく申し上げると思います。電信電話については、一方では郵便よりもさらに長期な展望でものを考えなければいけない。そういたしますと、むしろ問題は四十一年度よりもそのあとに問題があるし、これをどうしても解決しないと、四十七年度までに所期の電話の整備ができないという感じをいたしておりまして、この点はそのような角度から公社の総裁とも十分相談をいたし、検討をしてまいりたいと思っております。
#30
○森本委員 むろん公社の予算については、なるほど総裁がいろいろいたしますけれども、これはNHKなんかと違って、はっきり郵政省の監督下にあるわけでありますので、郵政省が提案をするわけでありますから、そこで郵政大臣に聞くわけでありますが、この電電公社の本年度大蔵省に対する予算要求においては、電信電話料金の改定という問題については全然出ておりません。そこで四十一年度については電信電話料金の調査会は値上げの答申をいたしておりまするけれども、政府としては値上げをしないという方針でいく、こういう予算の要求の内容になっておるわけであります。そこで政府としては、四十一年度については、電信電話料金については値上げをしないという方針でいくのかどうか、この点をまず第一に聞いておるわけです。
#31
○郡国務大臣 政府といたしまして、公共料金全体についての検討をする機会は追って持ちたいと思っております。私自身の考え方といたしましては、四十一年度では電信電話料金については値上げを避け得るのではないだろうか。また避け得るという考え方で相談をしてみたいと考えております。しかしこれはまだ私自身が、電電公社の総裁等から、また調査会の答申等を見ましての感触でございまして、さらに関係の多くの閣僚とも検討を進めてみる必要があると考えております。
#32
○森本委員 それからちょっと聞いておきたいと思いますが、公社の予算要求の内容を見てみますると、この中で昨年度になかった項目が一つあるわけでありますが、政府出資金として二百二十二億円という数字が出てきておるわけであります。これは昨年度こういうものはなかったわけでありますが、これはどういう意味合いですか。
#33
○郡国務大臣 官房長のほうからひとつ……。
#34
○鶴岡説明員 電気通信監理官を呼んでいただきまして、お答えしたいと思いますが。
#35
○森本委員 それではすぐ呼んでください。
 それから電波法と放送法の改正については、冒頭に大臣が言われたわけでありますが、おそらくこの法案が次の通常国会におきましては一番重要な法案になるのではなかろうかというふうに考えるわけであります。そこで端的に申し上げまして――これはいろいろ大臣なんかともわれわれもいろいろ話し合う余地あるいは話し合いをする場合もありますけれども、私はこのことははっきりと公式の席上で言っておいたほうがいいと思いますし、大臣もはっきりしておいたほうがいいと思いますが、はっきり申し上げまして、いまの電波監理局長を一体いつまで兼任で置いておくのか。これだけ重要な電波法と放送法を改正するにあたって、電波研究所長と電波監理局長という重要な二つの仕事を兼任をさせた局長を置いておいて、そうして実際に放送法なり電波法の事務的な改正手続というものを一体いつまで続けていくのか。こういう点は場合によっては、これはそれぞれ個人的に大臣と話し合いをしてもいい問題でありますけれども、私はやはりこういう問題は一応はっきり公開の席上で大臣に聞いておいたほうがいいのではないか、こういうように考えまして、別に裏取引とか裏で話をするということをやめまして、とにかく電波法と放送法というものの改正を次の通常国会でするということをはっきり大臣はいま言っておられるわけであります。そうすると、大臣にすれば電波研究所長というものは大事でないと考えておるかもしれませんけれども、今日まで少なくとも本省の局長と同格においてこれは相当の地位にある人であります。その電波研究所の所長と、またこの放送法の改正については一番重要である電波監理局長との兼任がもう数カ月になっておるわけであります。その数カ月になっておるような兼任を一体いつまで大臣はやるつもりなのか、一体本気になって電波法と放送法の改正に取り組んでいるのか取り組んでいないのか、それともあるいは電波研究所の所長というものは要らぬのか、その点について大臣からひとつはっきりした御回答をこういう公式の席上で私は聞いておきたい、こう思っておるわけであります。
#36
○郡国務大臣 森本さんのおことばでございますけれども、現在兼任をいたしてはおりますけれども、非常によく法律の検討も――またある意味では私はこういう感触を持っております。非常に適任者でありますために電波法、放送法の相当大きい改正をいたしますのにむしろ都合よくいっておるのではないだろうか。御指摘のように、電波研究所の重要性もよく認めております。しかしそういう点を考えながら、将来またいろいろと考えるべき必要も起こるかと思いますけれども、ただいまのところ現状でも差しつかえなくものは運んでおるのである、このような率直な考え方でございます。
#37
○森本委員 その率直な考え方が私は大臣は間違いだと思う。私は現在の電波監理局長がいけないということを一回も言っておるわけじゃない。電波監理局長が電波監理局長としていいならば、なぜ電波研究所長の兼任を解かないのか、新しく電波研究所の所長をなぜ任命しないのか。それなら電波研究所長は要らぬという結論になる。要らぬものなら、そんな電波研究所長というものはやめてしまえ、要るからこそ電波研究所長、電波監理局長というものがある、その二つをいつまでも兼任させておくということは、どっちか一つ要らぬということになります。大臣はスムーズにいっておるということを言われますけれども、現実にこの役所にはそんな要らぬポストはないはずであります。私は現在の電波監理局長が、不適任だということをこの公開の席で一ぺんも言ったことはない。適任なら適任で、最適任だと思うならば、電波監理局長に専任をさせればよろしい、そして電波研究所長には他の人を任命すればよろしい、あるいは電波研究所長がよろしいというなら電波研究所長に専任をして、電波監理局長を新しく任命をすればよろしい。いずれにしてもこういうような人事のやり方は、末端の郵便局長が隣の郵便局長を兼務するようにはいかぬと思う。だからいまのような大臣の答弁では私は納得がいきかねるわけであります。その辺を明確にしてもらいたい。私ば当該の人物がどうとかこうとかいうことは一ぺんも言ったことはない。こういう重要な二つのポストを何カ月も兼任をさせておくということは、これはもう郵政省としては全く珍しいことだ。だからこういうような珍しいことはやめてもらいたい。電波監理局長は電波監理局長、電波研究所長は電波研究所長、こういうようにぴしっとしてもらいたい、そういうふうにすることが大臣の一つの政治的な手腕である、こう考えておるわけであります。その点を大臣はいまみたいにあいまいに、うまいこといっておりますなんて言っておっても、うまいこといくくらいなら郵務局長も貯金局長も兼任して、局長は一人でよろしい、次長はどこにもおりますからね。その辺やはり大臣は考え違いをしておるのではないかと思う。これは即刻この兼任を解くべきでございます。その方向に十分に努力いましますという回答を私はすべきであると思う。現在の郵政省設置法の法律のたてまえからいってもそうすべきである。それがいろいろな都合によって、いろいろな事情によって、できるかできないかは別として、なるべくすみやかにこの兼任を解くべきであるということは、設置法の趣旨からいっても、法律の趣旨からいっても当然のことである、かように考えるわけであります。それを大臣は何か現状がいいように、肯定するようにという答弁でございますから、私は二言目を言っておるわけであります。これはもう一度はっきりと大臣から聞いておきたい、こう思うわけであります。
#38
○郡国務大臣 御答弁として申し上げますことは、前に申し述べたとおりであますけれども、いまお話しの趣、御指摘になっておりますことはよく拝承いたしまして、十分考えさせていただきたいと思います。
#39
○森本委員 これはこれ以上この問題を私は言いませんけれども、いま大臣が十分考えますということでありますので、いま申しましたとおり、この次の通常国会には七つの法案が出るわけであります。この七つの法案の中で、電波法と放送法というものが郵政省として一番重要法案になる、その担当局長が最も重要な電波研究所長と兼任であるということは、郵政省としては外部に対してあまりみっともよい話ではないわけであります。その点は大臣の政治的な手腕が足らぬと見られてもいたしかたがないわけであります。その点についてはひとつ早急に解決をつけるようにお願いをしたい、こう思うわけであります。
 それからもとへ戻りまして、さっきの公社の問題、わかりますか。
#40
○郡国務大臣 足りぬ点はひとつ他の者から補足をいたしますが、御指摘の資金の調達が四十一年度におきまして政府出資金受け入れとして二百二十二億、それから財投で千百七十六億円、そして四十年度予算では、その千百七十六億円に対応いたしますものが二百二十二億、このような形になっております。したがいまして政府出資金の受け入れ、そして財投千百七十六億円、こうした形でまかないをつけてまいることと思います。
#41
○森本委員 そこで、本年度の千百七十六億円という財投の要求については、昨年度と比べてわかるわけであります。ただそこの項目に載っております政府出資金二百二十二億というのは、昨年度はその項がないわけであります。そこでその政府出資金の二百二十二億円というものはどういう意味合いのものであるか、こういうことを聞いておるわけです。
#42
○郡国務大臣 これは電電公社ができました当初から出資をいたしておりまするが、国債の借り入れを個々にいままでもかけ合っておったけれども、今度はぜひ見たい、こういうぐあいに私は理解をいたしております。
#43
○森本委員 そういたしますと、これは政府出資金の増額ということですか。四十年度は一つもなかったけれども、四十一年度は報額という形でやるということですか。
#44
○郡国務大臣 増額と申しまするか、電電公社としては当然四十一年度で受け入れていいもの、形の上ではあるいは増額ということでもいいのかとも思います。どうもここらに至りますと自信がありませんのであしからず……。電電公社の予算につきましては大事な点が非常にございます。ことに料金の問題に関係いたしてまいることでありますから、よく調べて次会に御答弁申し上げます。
#45
○森本委員 よくわかりました。わかりましたが、いまの大臣の答弁を聞いておると、毎年大蔵省と電電公社との予算折衝が一体どうなっておるかということが、いまの大臣の口ぶりでわかるわけであります。本来ならば、この電電公社の予算要求については、郵政大臣が全責任を持って大蔵大臣と折衝すべきであります。ところがいままでこれが、要するに電電公社のほうは電電公社の総裁以下各局長が、いわゆる大蔵省とかってに折衝して、そうして最後に郵政大臣がそれを承認をするというへんちくりんな形になっておるから、いまみたいな大臣の答弁が出てくるわけでありまして、大臣が自分のところの郵政事業特別会計の四千八十四億円と同じようにこれを見ておったならば、そのうちの金額の二百二十二億円というのは相当大きな金額でありますから、その二百二十二億円というものは、どういうところからどうなるものか、このくらいのことは大臣がぽんぽんと答弁ができるようになっておらなければ、実際は郵政大臣が責任を持って大蔵大臣と折衝しておるということにはならぬわけであります。いままでの当初の予算要求の折衝を見ておりますと、そういうちぐはぐな問題が出ておるわけでありますので、その点は、今後郵政大臣は十分に電電公社の予算要求についても、全責任をもって大蔵省との折衝に当たる、こういう意気込みでやっていただきたい。
 いずれまたはっきりした際に質問をすることにいたしまして、きょうの私の質問はこれで終わります。
#46
○内藤委員長 この際おはかりいたします。
 当委員会におきましては、今閉会中、逓信行政等実情調査のため各地に委員派遣を行なったのでありますが、その報告書が委員長の手元に提出されております。これを参考のため会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○内藤委員長 異議なしと認めます。よって、さように取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十五分散会
     ――――◇―――――
 派遣委員調査報告書は本号(その二)に掲載
ソース: 国立国会図書館
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