くにさくロゴ
1964/12/18 第47回国会 参議院 参議院会議録情報 第047回国会 本会議 第8号
姉妹サイト
 
1964/12/18 第47回国会 参議院

参議院会議録情報 第047回国会 本会議 第8号

#1
第047回国会 本会議 第8号
昭和三十九年十二月十八日(金曜日)
   午前十一時四分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第七号
  昭和三十九年十二月十八日
   午前十時開議
 第一 国際博覧会に関する条約及び千九百二十
  八年十一月二十二日にパリで署名された国際
  博覧会に関する条約を改正する議定書の締結
  について承認を求めるの件(衆議院送付)
 第二 農業共済再保険特別会計の歳入不足をう
  めるための一般会計からの繰入金に関する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 地方議会議員退職一時金制度の法制化等
  に関する請願
 第四 町村職員の低賃金改善に関する請願(三
  十七件)
 第五 退職市町村職員の処遇改善に関する請願
 第六 人事院勧告に基づく給与改定の財源措置
  に関する請願(二件)
 第七 地方公務員の給与改定に伴う所要財源に
  関する請願(二件)
 第八 県営大規模圃場整備事業の補助率引上げ
  に関する請願
 第九 農林業に基盤を持つ町村の財政確立に関
  する請願(二件)
 第一〇 新産業都市建設に伴う国の財政措置に
  関する請願(二件)
 第一一 新産業都市建設事業促進に関する請願
  (二件)
 第一二 地方交付税の算定における発電水利使
  用料算入の撤廃に関する請願(二件)
 第一三 地方財政の窮乏打開に関する請願(二
  件)
 第一四 地方財政計画の早期策定に関する請願
  (二件)
 第一五 地方交付税の税率引上げに関する請願
  (百二件)
 第一六 交付税率引上げ等による町村税財源の
  拡充強化に関する請願
 第一七 内陸工業団地造成事業に対する資金的
  助成の強化に関する請願
 第一八 北海道、東北冷害対策強化に関する請
  願
 第一九 政府金融機関の融資額の増大と貸出金
  利引下げに関する請願
 第二〇 国立東北工業開発試験所の早期設置に
  関する請願
 第二一 中小企業近代化資金助成法の国庫負担
  率引上げに関する請願(二件)
 第二二 中小企業建設業に対する建設機械貸与
  に関する請願
 第二三 電気工事業法制定に関する請願
 第二四 鉱業政策確立に関する請願
 第二五 一般物価の値上げ反対及び独占価格の
  引下げに関する請願(二件)
 第二六 物価値上げ反対等に関する請願
 第二七 後進地域開発促進に関する請願
 第二八 岡山県笠岡、井原地区の備後工業整備
  特別地域追加編入に関する請願
 第二九 鉱業企業の体質改善施策に関する請願
 第三〇 静岡保護観察所、静岡地方公安調査庁
  合同庁舎新営に関する請願
 第三一 仙台高等裁判所秋田支部の存置に関す
  る請願(二件)
 第三二 保護司に対する実費弁償金増額等に関
  する請願(二件)
 第三三 石炭鉱業の合理化に伴う学校教育対策
  に関する請願
 第三四 産炭地振興対策の強化に関する請願
 第三五 開拓農家の安定化対策に関する請願
 第三六 へき地農山漁村電気導入事業への補助
  金交付継続に関する請願
 第三七 寒冷地帯における農業構造改善事業の
  早期完了促進に関する請願
 第三八 昭和四十年度農業構造改善予算確保に
  関する請願
 第三九 農業構造改善事業促進対策の整備刷新
  に関する請願
 第四〇 農業共済団体事務費中職員給与の予算
  補正に関する請願
 第四一 果樹共済制度確立促進に関する請願
  (二件)
 第四二 漁港の整備促進等に関する請願
 第四三 沿岸漁業構造改善促進対策事業の完全
  実施に関する請願
 第四四 いか釣漁業の不漁対策推進に関する請
  願(二件)
 第四五 鮮魚出荷業者等の窮状打開に関する請
  願
 第四六 農林漁業の革新的近代化に関する請願
 第四七 特定郵便局局舎の整備促進に関する請
  願
 第四八 福島県内の電話即時化に関する請願
 第四九 松山郵政局庁舎新築に関する請願(八
  件)
 第五〇 公立文教施設整備促進に関する請願
 第五一 新潟大学に歯学部設置に関する請願
 第五二 学校栄養士の設置に関する請願(十一
  件)
 第五三 青少年の健全育成に関する請願
 第五四 義務教育における特殊学級の設置運営
  に対する国庫補助金増額に関する請願(二件)
 第五五 奈良女子大学に大学院理学研究科(修
  士課程)設置に関する請願
 第五六 日本学校安全会事務費全額国庫補助に
  関する請願
 第五七 小、中学校児童生徒の通学費国庫助成
  に関する請願
 第五八 へき地小規模校を有する市町村に対し
  教職員定数の標準及び給与費等国庫負担に関
  する請願
 第五九 学校視聴覚教育振興法制定に関する請
  願
 第六〇 高等学校視聴覚教材設置に関する請願
 第六一 へき地教育振興に関する請願
 第六二 県立島根農科大学の国立大学移管に関
  する請願
 第六三 昭和四十年度に島根農科大学の国立移
  管に関する請願
 第六四 日本学校安全会の災害防止活動経費全
  額国庫補助等に関する請願
 第六五 小、中学校における書写、書道教育振
  興等に関する請願
 第六六 義務教育施設整備と通学対策強化に関
  する請願
 第六七 空港整備促進に関する請願
 第六八 東北本線並びに奥羽本線の複線化、電
  化及びこう配改良工事促進に関する請願
 第六九 三陸沿岸縦貫鉄道の早期完遂に関する
  請願
 第七〇 日本国有鉄道第三次投資計画実現に関
  する請願
 第七一 名古屋港高潮防波堤建設に伴う犠牲小
  型船業者の救済融資措置に関する請願
 第七二 奥羽本線十文字駅舎改築並びに貨物
  ホーム整備促進に関する請願
 第七三 磐越東線における準急列車増強に関す
  る請願
 第七四 丸森線、野岩羽線及び只見線の早期建
  設に関する請願
 第七五 鳥取県境港新港湾整備五箇年計画促進
  に関する請願
 第七六 国鉄の第三次長期計画推進に関する請
  願
 第七七 総合観光開発推進に関する請願
 第七八 国鉄第三次長期計画の資金確保に関す
  る請願
 第七九 東北本線北上、六原両駅間に簡易駅設
  置の請願
 第八〇 国後島、択捉島、北千島及び樺太地域
  への墓参実現に関する請願
 第八一 原水爆の禁止等に関する請願
 第八二 緑川並びに開運支派川の改修事業促進
  に関する請願
 第八三 東北自動車道の早期着工に関する請願
 第八四 鳥取県千代川の一級河川指定等に関す
  る請願
 第八五 鳥取県千代川水系の一級河川指定に関
  する請願
 第八六 関東ローム地域の道路整備特別立法等
  に関する請願(二件)
 第八七 奥州中部、北上山地縦貫産業開発道路
  早期着工に関する請願
 第八八 道路整備措置に関する請願
 第八九 上越自動車道の早期建設に関する請願
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、国会法第三十九条但書の規定による議決に
  関する件(米価審議会委員)
 一、中小企業の危機打開に関する決議案
 一、日程第一 国際博覧会に関する条約及び千
  九百二十八年十一月二十二日にパリで署名さ
  れた国際博覧会に関する条約を改正する議定
  書の締結について承認を求めるの件
 一、日程第二 農業共済再保険特別会計の歳入
  不足をうめるための一般会計からの繰入金に
  関する法律案
 一、日程第三乃至第八十九の請願
 一、委員会の審査及び調査を閉会中も継続する
  の件
 一、国会法第三十九条但書の規定による議決に
  関する件(在外財産問題審議会委員)
 一、天災による被害農林漁業者等に対する資金
  の融通に関する暫定措置法の一部を改正する
  法律案
 一、衛生検査技師法の一部改正に関する請願外
  三百三十六件の請願
 一、委員会の審査及び調査を閉会中も継続する
  の件
    ―――――――――――――
#3
○議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#4
○議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 国会法第三十九条但書の規定による議決に関する件(米価審議会委員)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
 内閣から、衆議院議員丹羽兵助君を米価審議会委員に任命することについて、本院の議決を求めてまいりました。
 同君が同委員につくことができると議決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
     ―――――・―――――
#7
○議長(重宗雄三君) この際、おはかりいたします。
 梶原茂嘉君外六名発議にかかる「中小企業の危機打開に関する決議案」は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。よって本案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。梶原茂嘉君。
   〔梶原茂事君登壇、拍手〕
#9
○梶原茂嘉君 ただいま議題になりました自民、社会、公明、民社及び緑風会の共同提案にかかわりまする「中小企業の危機打開に関する決議案」につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
   中小企業の危機打開に関する決議(案)
  中小企業の倒産が最近件数、負債金額ともに毎月記録更新を続ける実情にあり、一種の危機感をもつていることはわが国経済にとつてゆゆしき問題であるのみならず、深刻な社会問題にも発展しようとしている。
  よつて政府は、この事態を打開するために積極的努力を傾注すべきであり、特に左の事項につき緊急に検討を加え、速やかに遺漏なき措置を講ずべきである。
 一、金融対策として次の措置を講ずること。
  イ 中小企業向け財政投融資を大幅に増額し、特に関連倒産の防止に必要な金融措置を講ずること。
  ロ 一般金融機関の中小企業向け融資の増大につき強力な指導を行なうとともに、歩積み両建て等による不当な拘束預金については実効性ある規制措置を講ずること。
  ハ 中小企業金融機関の資金源の充実を図るとともに、それが不当にコール等に運用されることを防ぐこと。
  ニ 小規模事業に対する金融の円滑化を図るため信用補完制度を拡充強化し、小口保険制度の改善充実を図ること。
 二、倒産予防のため、中小企業に適切なる相談機構を整備充実すること。
 三、必要に応じ、税の徴収猶予及び延分納措置を徹底する等税制上の措置を講ずること。
 四、下請関係につき、代金の支払いを始め取引条件の適正化を図るとともに、下請事業者に対し受注あつせん機関を設けること。
 五、協業化、協同化を推進し、構造的基盤の強化に努めること。
 六、近代化、合理化の資金を強化し、貸付条件を緩和すること。
 七、求人難を打開するため、中小企業に対する職業紹介、職業訓練等の制度を強化するとともに、労働福祉制度を充実すること。
 八、小規模事業者の相互扶助の制度を推進すること。
 九、倒産の実情を調査し、その原因を究明して将来の対策を講ずること。
   右決議する。
 中小企業が、わが国の産業経済の上で、また社会構造の中で、きわめて重要な地位を占めておりますことは、言うをまたないところであります。また、中小企業の構造的基盤が、このところ逐次弱体化し、中小企業の内外をめぐる情勢や環境も、急速な速度で変貌しつつあることは、明らかなところであります。そして、現在金融引き締めによります逼迫が本格化するに伴いまして、それが一つの要因となって、中小企業は、かつてない危機に現在直面いたしているのであります。一種の危機感ともいうべきものが、中小企業に深くかつ広く浸透しつつあるのであります。すなわち、中小企業の倒産は、その数において、その金額において、またその内容におきまして、過去の類似の場合とその様相を異にいたし、その例を過去に見出すことはできないような状況であります。しかも、日一日とその速度を深めつつあるのが現状であります。
 この現実は、わが国の経済にとりましても、それが高度成長であろうと、安定成長であろうと、またその間の過程であろうと、まことに憂慮すべきものであり、また社会問題としてもゆゆしい事態であると考えるのであります。
 中小企業に生じましたひずみの是正は、これは至上の課題として多くの努力が払われているのでありますが、それにもかかわらず、ひずみの是正は、その歩調がいまなお緩慢でありますことは、まことに遺憾にたえないところであります。もとより、かかる事態の中に、ひずみ是正の作用が存在するという一面も確かにあるではありましょうが、このことは、決して危機打開の施策の緊要性を軽くするものではないのであります。特に、関連倒産、連鎖倒産等のごとく、善良にして堅実な中小企業者が、自己の責任によらず、他の災いによって倒産するがごとき事態は、これをこのまま見過ごしますことは、危機感を一そう深くするゆえんのものと存ずるのであります。もとより、中小企業のひずみ是正には、長期的視野よりの施策また応急的施策があることは、これは当然でありますが、今日喫緊の要務は、現に中小企業の直面いたしておりますこの危機をすみやかに打開し、現に進行しておりまするこの危機感を一日も早く払拭することにあると私は信ずるものであります。
 ここに、簡明に、金融上の対策、税制上の措置、下請業者に対する施策、小規模事業者の相互扶助制度の推進等、具体的施策をあげまして、政府の真剣にして積極的な努力を要請せんとする次第であります。
 以上、提案の趣旨説明を申し上げましたが、何とぞ満場の御賛成あらんことを切望いたす次第であります。(拍手)
#10
○議長(重宗雄三君) 本案に対し討論の通告がございます。発言を許します。近藤信一君。
   〔近藤信一君登壇、拍手〕
#11
○近藤信一君 私は、ただいま議題となりました各派共同提案にかかる本決議案に対して、自由民主党、日本社会党、公明党、民主社会党及び緑風会の御意向の上に立って、ここに賛成討論を行なわんとするものであります。
 ただいまの御説明にもありましたとおり、最近における企業倒産は、はなはだ憂慮すべき実情にあります。倒産する企業の中には大企業もありますが、ほとんど大部分が中小企業であり、大企業の倒産の場合にも、その大企業だけが倒れるのでなく、多くの中小企業を道連れにしているのであります。ことに注意すべきは、倒産統計は負債が一千万円以上のものに限られており、一千万円以下の負債で倒れた零細企業は、この数字に含まれていないのであります。零細企業がどのぐらい倒れているか、おそらくもっと多いことは容易に想像できますが、その数は不明で、いわば氷山の一角が統計に出ているので、その下に何倍かの倒産があって、その悲惨な状態は、おそらくひどいものがあろうかと想像するのであります。したがいまして、中小企業では、自分のところに倒産のあらしがいつ吹いてくるか、自分のもらった手形がいつ不渡りになるかと、毎日戦々恐々としているのが偽らざる実情であります。
 私どもは昨年、日本経済に占める中小企業の重要性にかんがみ、中小企業基本法をつくりました。これにより中小企業の振興が軌道に乗るものと存じておりました。政府も、基本法の精神に即して数々の中小企業対策を実施してまいりましたが、その成果があがる前に、この不況が襲来し、中小企業の危機が唱えられるようになったことは、私どものすこぶる遺憾とするところであります。
 基本法では、中小企業の生産性の向上、取引環境における不利の是正を、二大眼目としているのでありますが、大企業との間に依然として大きな生産性の格差があります。そうして倒産は相次ぎ、低生産性の中小企業が姿を消すと、統計の上では格差が縮小するということになるかもしれませんが、私どもは、そのような形で格差の縮小することを主張していたのではなく、中小企業が生産性を引き上げて格差が少なくなることこそ期待しておったのであります。
 倒産中小企業者の因ることはもちろんでありますが、それに従事している従業者も、職を離れ、生計の道を失い、家族は路頭に迷うわけであります。
 倒産するような中小企業においては、賃金も低く、しかも未払い、延べ払いになっていることが多いのでありまして、倒産企業をめぐって賃金の争いの起こることは随所に見るところであります。
 さらに悲惨なことは関連倒産が多いのでありまして、親企業が破産したために数多くの下請業者が不渡り手形を抱いて破産するとか、倒産企業に原材料を納入した商店が売り掛け金の未回収で破産するということは、しばしば見られるところで、これら関連倒産企業は、自分の経営の不始末から起こったのでなく、大船に乗ったつもりでいたら、それがタヌキのどろ舟であったというようなわけでありまして、かかる関連倒産は何とか救済したいものであり、政府や金融界に特段の配慮を要求する次第であります。
 対策として最も必要なことは、決議案にもありましたとおり金融と税であります。政府はすでに金融引き締め政策を一部緩和するため、準備率の引き下げを断行しましたが、これだけで中小企業における危機感が解消するものとは思われません。また、年末金融対策として、政府関係金融機関に対し財政投融資の増額をいたしておりますが、その金額も決して十分とは申しがたく、これだけで中小企業の倒産が減るという見込みも立たないわけであります。重要なことは、一般金融機関が、中小企業の強い点と、もろい点に、深い理解を持ち、いたずらに中小企業界に倒産ムードを起こさせないようにすることであります。とかく金融機関は、不況時には逃げ腰になって、中小企業を見殺しにするので、政府においても一般金融機関の中小金融に対し、適切な指導を施してもらいたい。そして中小企業が高利貸しの門をたたかなくてもよいように指導してほしいのであります。中小企業は、公庫から借りる場合でも決して安い金利ではないのに、高利貸しから借りるとすれば、その利子負担はますます過重になり、大企業との間の利子負担の格差が大きくなるばかりであります。
 税については、延納、分納の制度が認められてはいますが、それはわずかに最高二年にすぎず、原則的には一年にすぎないと聞いております。これも現下のような実情のもとでは、もっと弾力性を持たせるようにしてよいのではないかと思います。
 次に、中小企業の現在最も苦しんでいるのは求人難ということであります。中小企業では、中高年齢者を雇うとか、不幸にして倒産した企業の従業員を入れるとか、そういう方法でわずかに充足するにとどまり、青少年や学卒者を入れることは全く不可能といってもよい状態であります。初給賃金は大企業よりもかえって中小企業のほうが高いという姿になっているにもかかわらず、中小企業が学卒者を入れられないということでは、今後の中小企業後継者についても大きな暗影を投ずるものでありますから、職業紹介その他に特別の配慮を加え、労働条件改善のために労働福祉制度を完備するよう、財政的援助を行なうべきだと思います。
 特に注意を促したいのは、下請業者と零細企業であります。下請関係の多いことは日本経済の特徴であり、今後もますます重要性を加えていくものと思われますが、その取引条件はなかなか改善されず、倒産等の場合、いつも犠牲になりますので、この際、下請関係の正常化につき十分御検討願いたいのであります。零細企業については、企業倒産統計にも載っていないように、いつも無視されるのであります。零細企業者は、形は企業者でも実質は労働者というべく、倒産すればすなわち失業と同じであります。労働者に失業保険があるように、零細企業者にも相互扶助の制度がほしいわけであり、その金融には小口保険制度をもっと完備して、できれば無担保でも融資が受けられるように、これまた検討の上、すみやかに実施してほしいと思うのであります。
 決議案には、きわめて緊急なものと、やや長期的な対策とが並列してありますが、そのいずれもが実行を迫られているものばかりです。佐藤総理は「急ぎつつも、あせらず、勇断をもって国政を進めてまいりたい」と申しております。中小企業の当面の対策については、大いに急がねばならぬものがあります。中小企業から今日のような危機感を去り、安定的に発展できるような、そういう施策を、それこそ勇断をもって実行に移してほしい。それが、おそらく党派をこえて各位共通の御意向であるということを申し上げて、私の賛成討論を終わる次第であります。(拍手)
#12
○議長(重宗雄三君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 これより本案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#13
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
 ただいまの決議に対し、通商産業大臣から発言を求められました。機内通商産業大臣。
   〔国務大臣櫻内義雄君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(櫻内義雄君) ただいま本院において議決せられました中小企業の危機打開に関する決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして、今後の施策の上に反映をしていく所存でございます。(拍手)
     ―――――・―――――
#15
○議長(重宗雄三君) 日程第一、国際博覧会に関する条約及び千九百二十八年十一月二十二日にパリで署名された国際博覧会に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長青柳秀夫君。
   〔青柳秀夫君登壇、拍手〕
#16
○青柳秀夫君 ただいま議題となりました条約は、国際博覧会の乱設、無秩序な運営等の弊害を除去するため、国際的な基準を設けたものであります。
 将来わが国が他の締約国で開催される国際博覧会に参加し、または、わが国で大規模な国際博覧会を開催する場合、これを最も効果あらしめるためには、本条約の締約国となることがきわめて望ましいとの政府の説明であります。
 委員会は、商工委員会との連合審査会をも開き、慎重審議を行ないましたが、詳細は会議録によって御承知を願います。
 十二月十七日、採決の結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#17
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#18
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって本件は全会一致をもって承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#19
○議長(重宗雄三君) 日程第二、農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長村松久義君。
   〔村松久義君登壇、拍手〕
#20
○村松久義君 ただいま議題となりました農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案につきまして、大蔵委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本年の北海道冷害、西日本の長雨等により、水稲、麦等の被害が異常に発生したため、農業共済再保険特別会計の農業勘定の再保険の支払いが増加し、財源に不足を生ずることが見込まれますので、本案は、その不足を埋めるため、昭和三十九年度において、一般会計から十八億八千三百万円を限り、この特別会計の農業勘定に繰り入れることができるようにしようとするものであります。なお、この繰り入れ金については、後日、農業勘定に決算上の剰余が生じた場合に、この特別会計の再保険支払い基金勘定に繰り入れるべき金額を控除した残余から一般会計に繰り戻すことにいたしております。
 委員会におきましては、地域別の被害状況並びに保険金支払いの準備進行状況等の諸点について質疑がなされましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。
 質疑を終わり、採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#21
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#22
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#23
○議長(重宗雄三君) 日程第三より第八十九までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
#25
○議長(重宗雄三君) これらの請願は、各委員長の報告を省略して、各委員会議決のとおり採択することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
     ―――――・―――――
#27
○議長(重宗雄三君) 参事に報告させます。
   〔参事朗読〕
本日委員長から左の案件について継続審査の要求書が提出された。
 法務委員会
  一、鉄道公安職員の職務に関する法律を廃止する法律案(第四十六回国会参第九号)
  一、売春防止法の一部を改正する法律案(第四十六回国会参第一八号)
 農林水産委員会
  一、食料品総合小売市場管理会法案(第四十六回国会閣法第一〇二号)
 運輸委員会
  一、都市高速鉄道建設助成特別措置法案(第四十六回国会参第八号)
 決算委員会
  一、昭和三十七年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十七年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十七年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十七年度政府関係機関決算書
  一、昭和三十七年度物品増減及び現在額総計算書
  一、昭和三十七年度国有財産増減及び現在額総計算書
  一、昭和三十七年度国有財産無償貸付状況総
   計算書
 議院運営委員会
  一、議院及び国立国会図書館の運営に関する
   件本日委員長から左の調査について継続調
   査の要求書が提出された。
 地方行政委員会
  一、地方行政の改革に関する調査
 法務委員会
  一、検察及び裁判の運営等に関する調査
 外務委員会
  一、国際情勢等に関する調査
 文教委員会
  一、教育、文化及び学術に関する調査
 農林水産委員会
  一、農林水産政策に関する調査
 商工委員会
  一、産業貿易及び経済計画等に関する調査
 運輸委員会
  一、運輸事情等に関する調査
 逓信委員会
  一、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに
   電波に関する調査
 建設委員会
  一、建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 予算委員会
  一、予算の執行状況に関する調査
 決算委員会
  一、国家財政の経理及び国有財産の管理に関
   する調査
 科学技術振興対策特別委員会
  一、科学技術振興対策樹立に関する調査
 災害対策特別委員会
  一、災害対策樹立に関する調査
 公職選挙法改正に関する特別委員会
  一、公職選挙法改正に関する調査
 石炭対策特別委員会
  一、当面の石炭対策樹立に関する調査
     ―――――・―――――
#28
○議長(重宗雄三君) この際、日程に追加して、委員会の審査及び調査を閉会中も継続するの件を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
 本件は、ただいま報告いたしました各委員長要求のとおり決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
 よって本件は、各委員長要求のとおり決しました。
 これにて休憩いたします。
   午前十一時三十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後七時三分開議
#31
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 国会法第三十九条但書の規定による議決に関する件(在外財産問題審議会委員)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
 内閣から、衆議院議員秋田大助君、受田新吉君、三池信君、村山喜一君、本院議員平島敏夫君、大和与一君を在外財産問題審議会委員に任命することについて、本院の議決を求めてまいりました。
 これらの諸君が同委員につくことができると議決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
     ―――――・―――――
#34
○議長(重宗雄三君) 参事に報告させます。
   〔参事朗読〕
本日衆議院から左の内閣提出案を受領した。よって議長は直ちにこれを農林水産委員会に付託した。
 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案本日委員長から左の報告書が提出された。
 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案
 可決報告書
 社会労働委員会請願審査報告書第一号
 内閣委員会請願審査報告書第一号
 大蔵委員会請願審査報告書第一号
     ―――――・―――――
#35
○議長(重宗雄三君) この際、日程に追加して、
 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長温水三郎君。
   〔温水三郎君登壇、拍手〕
#37
○温水三郎君 ただいま議題となりました法律案について、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、最近の農林漁業経営の動向に照らし、被害農林漁業者等の資金需要の増大に対処するため提案されたものであります。
 そのおもな内容は、第一に、農林漁業者に対する経営資金の貸し付け限度を引き上げ、第二に、政令で定める法人に対しても貸し付け限度額を設け、第三に、重複被害農林漁業者に対しては、経営資金の貸し付け限度に加算し得る道を開き、第四に、激甚災害法における天災融資法の特例措置を改めた等であります。
 なお、これらの改正規定は、本年七月以降の天災に遡及適用することとしております。
 委員会におきましては、貸し付け限度額、金利、償還期限、北海道寒地農業の確立、災害対策の総合化、開拓等が問題となりました。
 続いて討論に入り、別に発言もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 右報告いたします。(拍手)
#38
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#39
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#40
○議長(重宗雄三君) この際、日程に追加して、
 本日、社会労働委員長外二委員長から報告書が提出されました衛生検査技師法の一部改正に関する請願外三百三十六件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
#42
○議長(重宗雄三君) これらの請願は、各委員長の報告を省略して、各委員会議決のとおり採択することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
     ―――――・―――――
#44
○議長(重宗雄三君) 参事に報告させます。
   〔参事朗読〕
     ─────・─────
#45
○議長(重宗雄三君) この際、日程に追加して、
 委員会の審査及び調査を閉会中も継続するの件を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。
 本件は、ただいま報告いたしました各委員長要求のとおり決することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。よって本件は、各委員長要求のとおり決しました。
 これにて休憩いたします。
  午後七時九分休憩
   〔休憩後開議に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト