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1964/12/03 第47回国会 参議院 参議院会議録情報 第047回国会 法務委員会 第2号
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1964/12/03 第47回国会 参議院

参議院会議録情報 第047回国会 法務委員会 第2号

#1
第047回国会 法務委員会 第2号
昭和三十九年十二月三日(木曜日)
   午前十時三十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     高橋  衛君     植木 光教君
 十二月二日
    辞任         補欠選任
     中村 順造君     大倉 精一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         木島 義夫君
    理 事
                後藤 義隆君
                稲葉 誠一君
                和泉  覚君
    委 員
                植木 光教君
                鈴木 一司君
                鈴木 万平君
                中山 福藏君
                亀田 得治君
                岩間 正男君
   政府委員
       警察庁刑事局長  日原 正雄君
       法務省刑事局長  津田  実君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        西村 高兄君
   説明員
       法務省人権擁護
       局長       鈴木信次郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○検察及び裁判の運営等に関する調査
 (暴力団の捜査状況等に関する件)
 (警察官による人権侵犯事件に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(木島義夫君) これより法務委員会を開会いたします。
 検察及び裁判の運営等に関する調査を議題といたします。
 まず、暴力団の捜査状況等に関する件について調査を行ないます。稲葉君。
#3
○稲葉誠一君 この前の国会が終わった後においての暴力団の検挙の状況、これらをわかっておれば数字的な面でできるだけ差しつかえない範囲でひとつ述べていただきたい、こう思います。
#4
○政府委員(日原正雄君) 暴力団の本年度における検挙の状況でございますが、ことしの一月から十月までの統計しかございませんが、一月から十月までの検挙件数、検挙人員は、六万一千九百六十六件、四万九千四百三十二人ということになっております。罪種別に申しますと、傷害、恐喝、暴行、暴力行為等の事犯が大きな比率を占めております。
 それからこの検挙件数、人員を昨年の同期つまり昭和三十八年の一月――十月の検挙件数、人員に比較いたしますと、昭和三十八年の一月から十月までの検挙件数が五万六千五百一件、検挙人員が四万三千六百十五人ということでございますので、昨年同期と比較して本年度は差し引き五千四百六十五件、五千八百十七人の検挙件数、人員の増加を示しております。これをパーセンテージで申しますと、件数では九・七%、人員で十三・三%の増加でございます。
#5
○稲葉誠一君 これは、件数と比べて人数のほうが少ないのは、一人が何件もやっているからですか、あるいは再犯が多いからですか。
#6
○政府委員(日原正雄君) 一人で何件もあがってくるものがあるということでございます。
#7
○稲葉誠一君 傷害、恐喝、暴行、暴力行為、この内訳の件数はわかりますか。
#8
○政府委員(日原正雄君) 傷害が、ことしの分が一万一千五百七十九件、それから人員が一万三千二百九十七人、昨年が一万九百七十八件、人員が一万二千六百六十四人。それから恐喝でございますが、ことしの分が一万七百三十五件、人員が七千百十九人、昨年が一万三百九十三件、人員が六千六百六十三人。暴行が、今年度の分が七千五百十三件、人員が五千五百五十人、昨年が六千九百六件、人員が五千十九人。暴力行為処罰法違反でございますが、これが、今年度の分が二千五百七十五件、四千五十七人、昨年の分が千七百六十一件、三千四十三人というような数字でございます。
#9
○稲葉誠一君 そこで、いま言った事件の傾向を見ると、傷害なり恐喝が非常に多いんですが、暴力行為がわりあいに少ないのは、これはどういうわけなんでしょうか。暴力行為が特に少ないというわけでもないんですか。
#10
○政府委員(日原正雄君) この件数から申しまして、暴力行為が特に少ないということにはならないと思います。暴力行為のほうの増加でまいりますと、昨年に比して八百十四件、千十四人増加いたしておるわけでございます。傷害が六百一件、六百三十三人、恐喝が三百四十二件、四百五十六人、暴行が六百七件、五百三十一人というような数字でございますので、増加しております数字から申しますと、増加している人員の一番多いのは賭博でございます、昨年に比較いたしまして。これが六百五十六件、千八百八十七人の検挙件数の増加をいたしております。その次が暴力行為の順になっております。
#11
○稲葉誠一君 こういう関係についてはまた別に総論的な面は聞くとして、きょうは、札幌の地検で札幌東署の刑事防犯課二係弦巻勝男巡査部長を犯人蔵匿罪で起訴したとかしないとかいう話があるわけですが、これは法務省のほうではどういうふうになっているのですか。札幌地検で公判廷で検察官が発見してこれを起訴するというような話もあったんですか。その後の経過はどういうふうになっておりますか。
#12
○政府委員(津田実君) ただいまお尋ねの件は、元札幌東警察署の巡査部長弦巻勝男に対する犯人蔵匿事件だと思うのでありますが、同人につきましては、本年十一月二十日札幌地方裁判所に犯人蔵匿罪で起訴いたしておりまして、目下公判係属中であります。
#13
○稲葉誠一君 犯人蔵匿罪で起訴するに至った経過で法務省でわかっている範囲のことをお答え願いたいわけですが、それからどういう内容の犯人蔵匿なのか。
#14
○政府委員(津田実君) 本件は、本年七月十一日に札幌東警察署から札幌地方検察庁検察官に暴力団の構成員原田実に対する短刀の不法所持事件が送致されまして、次いで、同月十四日同人に対する拳銃等の不法所持の件で追送致があったわけです。同庁の検察官はこれを取り調べまして、同月十八日身柄拘束のまま同事件につきまして原田を起訴いたしたわけでございます。ところが、その後十月七日に至りまして、右の原田の法廷におきます供述から、本件ピストル等の不法所持事件の真犯人は右の原田の親分である藤原清であって、原田は弦巻巡査部長と共謀して藤原の身がわりに犯人となったものであるということが明らかになったわけであります。そこで、検察官は、即日原田実を犯人蔵匿罪で逮捕いたしますとともに、翌八日その親分である藤原清を、同月十七日菅原実を、それぞれ拳銃等不法所持の罪で逮捕し捜査を進め、同月二十七日から二十九日にかけて右三名をいずれも札幌地方裁判所に当該事件で起訴いたしたわけでございます。
#15
○稲葉誠一君 いまのは、原田というのと藤原清と、もう一人だれかいるわけですか。三名起訴したわけですか。その三名という中に弦巻巡査は入っているのですか、別の人ですか。
#16
○政府委員(津田実君) これは、その親分である藤原清という者と、もう一人別の菅原実と申しましてやはり拳銃等を隠匿所持しておったという事実がわかったわけで、その三名を起訴いたしたわけでありますが、別にその巡査部長を犯人蔵匿罪で起訴いたしておりますことは、先ほど申し上げましたとおりであります。
#17
○稲葉誠一君 そうすると、その弦巻という巡査部長を犯人蔵匿罪で起訴したのは、これは身柄はどうしたのですか。
#18
○政府委員(津田実君) 身柄は拘束されていないというふうに承知しております。
#19
○稲葉誠一君 初めから拘束しなかったのですか。
#20
○政府委員(津田実君) 最初からそうであります。
#21
○稲葉誠一君 そうすると、原田は公判廷で逮捕をしたようにいま言われたのですが、一たんこれは前の事件で保釈になって出ていたんですか。そこをあらためてそういうことを言ったので逮捕したんですか。
#22
○政府委員(津田実君) 原田は保釈中であったわけであります。
#23
○稲葉誠一君 いや、保釈中で、今度あらためてそういうことがわかったから逮捕したのですか。
#24
○政府委員(津田実君) そういうことであります。
#25
○稲葉誠一君 原田を逮捕して、弦巻巡査部長を逮捕しなかったのは、どういうわけですか。
#26
○政府委員(津田実君) その点ははっきりいたしませんが、おそらくは逮捕の必要性がなく、また、事実を全面的に認めておったということではないかと思います。事実は全面的に認めておったようであります。
#27
○稲葉誠一君 いや、事実を全面的に認めておったのは、どっちが認めていたのですか。原田も認めておったのじゃないですか。公判廷で原田も認めたからこそ逮捕の問題が起きたのじゃないですか。事実を全面的に認めたというならば、原田も認めていたし、弦巻巡査部長も認めていたはずなんで、片一方だけ逮捕して、片一方を逮捕しないというのはおかしいのじゃないですか。
#28
○政府委員(津田実君) 原田のほうは、その親分との関係がありますので逮捕したということでございます。
#29
○稲葉誠一君 親分との関係があるから逮捕したというのでは法律的の説明にはならないのじゃないですか。
#30
○政府委員(津田実君) それをはっきり申しますれば、やはり共謀、通謀その他の関係があり得るかもしれない、あるいは証拠隠滅のおそれがあり得るかもしれないというようなことであります。
#31
○稲葉誠一君 片一方の親分のほうを逮捕しておけば、原田のほうは逮捕しないで置いても、かえって通謀の危険性はないかもしれない。弦巻巡査部長は通謀の危険性も何もないから逮捕しなかったのですか。何も逮捕するばかりが能じゃないわけですよね。これは在宅でやるのが本筋なんで、強制捜査は本筋じゃないから、それはわかりますけれども、同じ事実を認めた片一方を逮捕しておって、事実を認めた片一方を逮捕してない。そこに非常に差別があるのじゃないですか。
#32
○政府委員(津田実君) それは具体的には検察官のその場合の判断でありますので、いまここでどういう事情のもとで逮捕したかしなかったかということは申し上げかねるわけであります。
#33
○稲葉誠一君 それは捜査のこまかい問題ですし、その間の事情があなたのほうで直接わかっているわけではありませんから、ここであれしてもいけませんけれども、ちょっと納得がいかないですね。
 それと、もう一つこの弦巻という人は、十月十六日付ですか、免職になっているのですね。この点はどうですか。
#34
○政府委員(津田実君) 北海道警察本部では十一月十六日に弦巻を諭旨免職処分にしたというふうに聞いております。
#35
○稲葉誠一君 そうすると、弦巻巡査部長の起訴はいつでしたっけ。ちょっとはっきりしませんでしたが、十一月二十日ですか。
#36
○政府委員(津田実君) 十一月二十日であります。
#37
○稲葉誠一君 免職するということを条件にして、免職をする、そうすれば身柄を勾留しないで、まあ起訴せざるを得ないから起訴するというそこで検察庁と北海道の警察本部との間で話し合いがあったのではないですか。よくそういうことを話し合うことがありますわね。そこはわかりませんか。
#38
○政府委員(津田実君) そういうことは聞いておりません。
#39
○稲葉誠一君 どうもいまの事件で納得がいかないのは、原田実というのが保釈になっていたものを同じ事実で逮捕し、しかもこの人はその関係の事実を全面的に認めておる。片方の巡査部長は事実を同じく認めておるのにこれを逮捕しなかったという点についてはどうも納得いかないのですが、これは事実関係がまだ明らかになっておりませんから、きょうはこの程度にしておきますが、どうも納得がいきません。この関係は法務省のほうでもよく調べておいていただきたいと、こう思うわけです。法務省のほうで札幌地検がせっかくこの事件を勇断をもってやっておきながら、その間に差別をしたのじゃないかという疑いを持たれることは私はよくないと思うので、その間の事実をよく調べておいていただきたい、こういうふうに思います。津田さんのほうはこの件はわかりましたから、けっこうですから、どうぞほかへ行ってくださってけっこうです。
 そこで、警察のほうにお聞きするのですが、いまの弦巻という巡査部長は具体的にはどういうふうな事実があったのですか。
#40
○政府委員(日原正雄君) この犯人隠避事犯の概況でございますが、札幌の東警察署で、ことしの六月二十九日から千歳市居住の藤原一家の子分である原田実を、短刀不法所持の、先ほどお話がありました銃砲刀剣類等所持取締法違反被疑事件の被疑者として捜査いたしまして、七月の七日に同人の身柄を逮捕して弦巻巡査部長が取り調べ中、原田の供述によりまして、原田の親分の藤原清が拳銃一丁と実砲六発を所持隠匿していることを知ったわけでございます。この拳銃及び実砲を発見押収することに急なあまり、原田実から、自分だけを被疑者として藤原清を被疑者としないでもらえれば拳銃、実砲の所在を明らかにするという旨の申し出を受けて、これを了承しました。七月の十日でございますが、千歳市の藤原清方でこの藤原から弦巻巡査部長が面接任意提出を受けました拳銃、実砲であるのにかかわらず、十一日に原田の自供によって千歳市の千歳川の根志越橋下から発見されたもののように擬装をいたしまして、そうして原田だけを拳銃不法所持の事実で送致いたしたわけでございます。つまり、藤原清に対する拳銃並びに実砲不法所持の被疑事件について立件しなかった、こういう事犯でございます。
#41
○稲葉誠一君 前のほうで、何か親分の藤原清がそういうようなものを持っているということが原田の口から出たわけですか。それは現実に受け取ったのは七月十日ですから、そういうことがいつ話に出たわけですか。
#42
○政府委員(日原正雄君) 原田は、弦巻巡査部長の取り調べに対しまして、発見された短刀等の不法所持につきましては率直に認めたのでございますが、拳銃の不法所持は強硬に否認をいたしまして、最後に七月八日の午後五時ごろになりまして、女房も近く――まあこれは原田の供述でございますが、女房も近くお産をするし、やくざから足を洗ってまじめに働きたい、拳銃のあるところも知っている、しかしほかに迷惑をかけることになるので、それを考えてくれるなら言う、もしおれが拳銃のことをしゃべったことになると、実子分でもありますし、おやじ――まあおやじと言っておりますのは藤原のことでありますが、おやじに迷惑をかけることになり、殺されるかもしらぬ、拳銃は必ず出すからおやじのことは頼む、それを考えてくれるなら話すというふうに再三訴えるようになったわけでございます。それからさらに、拳銃は千歳市の郊外の親分の兄の家の納屋におれが隠した、こういうふうに供述をいたしました。そこで、この供述によりまして、七月九日、翌日でございますが、弦巻巡査部長が部下三名とともに原田実を同行いたしまして現地に出張して捜査をしたのでございますが、拳銃は発見できなかったのでございます。で、その帰りがけに千歳市内の親分の藤原清に対しまして出頭方を連絡いたしまして、本署で弦巻巡査部長が藤原を取り調べたところ、藤原は、いまここに拳銃はないが、必ず出して協力するという旨を申し立てたので、帰宅をさせております。そうして翌七月十日、弦巻巡査部長は藤原清からの連絡を受けて、部下三名とともに藤原方に行ったわけでありますが、藤原は弦巻巡査部長一人だけを屋内に入れまして、そうして押し入れの中の手さげかばんの中から拳銃一丁と実砲六発を取り出して渡した。弦巻巡査部長はこれを受け取って帰署いたしまして、自己が使用中の書庫内に収納いたしました。そうして原田実を取調室に入れまして藤原から拳銃を受領したことを知らしたところが、原田は、どこに隠していたことにしたらいいだろうか、親分に迷惑をかけないという約束で出した以上、親分の家から出たのではまずい、根志越橋の下から出たことにしてくれというふうに話したので、この際弦巻巡査部長はこれを承諾したというような経過でございます。
#43
○稲葉誠一君 最初の七月八日のときに、短刀を持っていたことを原田は認めたけれども、拳銃の不法所持を頑強に否認したと、こういうふうに言われたのですが、そうすると、拳銃の不法所持についても警察としては疑いを持っていたのですか。それも何か逮捕状の事実にあったわけですか。
#44
○政府委員(日原正雄君) この事件の当初、札幌東警察署の刑事係では、ことしの五月初旬ごろ、暴力団員による暴力事件の検挙取り調べを通じて、藤原一家原田実の拳銃不法所持の情報を入手していたわけでございます。この情報に基づいて内偵捜査を継続しまして、六月二十九日に原田実の自宅等十一カ所の捜索を実施した結果、原田の自宅からこのときは短刀、あいくち、その他から日本刀一振り、これを発見押収したけれども、拳銃の発見には至らなかった、こういう状況でございます。
#45
○稲葉誠一君 そうすると、藤原という人のうちに拳銃があるかもしれないというふうなことは常識的にも推定がつくわけですね、この事件全体から見て。それに対して、そこの家宅捜索の令状をとるまでの捜査活動による証拠の収集というのはできなかったのですか。
#46
○政府委員(日原正雄君) これはあとでわかったことでございますが、拳銃はすでに藤原方にもございませんで、原田の言う納屋の中にもなかった。すでにこの拳銃は藤原が菅原という者に売却のため手交をしておったということでございます。
#47
○稲葉誠一君 私の聞きたいのは、六月二十九日に原田のうちを家宅捜索したわけですね。そのときに一緒に藤原のうちを家宅捜索するための証拠関係というものはどうして集まらなかったのですか。
#48
○政府委員(日原正雄君) 原田実方外十一カ所ということで、この十一カ所の中に藤原方が入っておるかどうか、ちょっと聞き漏らしておりますが、先ほど申しましたのは、五月十五日に拳銃は、あとでわかったことでございますが、藤原方から菅原方へ渡されておったという状況でございます。
#49
○稲葉誠一君 きょうわからなくてもいいですが、あとで、外十一カ所という家宅捜索の令状を請求したところがどことどこなのか、こまかいことはいいですが、その中に藤原清といううちが入っていたのかどうか、これはあとで調べていただきたい。外十一カ所という形で家宅捜索の令状を申請しているのですか。
#50
○政府委員(日原正雄君) これは私ども本年度の方針といたしまして、暴力事犯の根絶を期するために、暴力事犯について強い態度で臨むと同時に、資金源関係を封鎖することと凶器の不法所持、凶器の捜索というものを徹底してやるようにということを強く強調いたしておるわけでございます。したがいまして、あらゆる機会をとらえて拳銃その他の凶器の不法所持の捜索というものを徹底してやってまいっております。そのためには、関係ありと思われる場所についてできるだけ捜索令状をもらってやるという方針で、これは先ほど暴力団のときに申し忘れたのでございまするが、本年度の事件検挙に際しての凶器の押収状況は、非常に数字が上がってきております。ことしで一月から十月までの間六千七百五十四件ということで、昨年に比べますと三六%の増加をいたしております。で、特に拳銃――まあ凶器の中で一番件数の多いのは何と申しましても刀剣でございまするが、拳銃はその威力から見まして特に重点を置いておりまして、昨年が一月から十月までの間二百六十二丁、本年は一月から十月までの間で四百八十三丁で、倍に近い数字の拳銃を押収をいたしておるわけでございます。ただ、やはり暴力団のほうにおきましても相当隠匿の方法が巧妙になり、まあ自宅でも非常に目につかないところ、それから自宅に隠すような場合はまれで、むしろ第三者のところに隠すというような事案もふえておりますので、やはり方針としては、なるべく理由さえつけば範囲を広げて捜索をするという方針をとっております。
#51
○稲葉誠一君 そういうふうに広げておるなら、当然その藤原清という人のうちも入っていたのではないかと、こう思うわけですよね。だから、それはあとで調べておいていただきたいと、こう思います。
 それから、この巡査部長の人は、本部長表彰五十七回、署長表彰は百六回受けたというのですが、これは事実ですか。
#52
○政府委員(日原正雄君) 表彰回数のはっきりした数字は持っておりませんが、相当優秀な刑事で、表彰の回数も多かった、百数十回というふうに承っております。
#53
○稲葉誠一君 その人が、いろいろ理由はあるとしても、どうしてこういうふうなことをやったというふうに考えるのですか。
#54
○政府委員(日原正雄君) 先ほども申しましたとおり、この原田が、やくざから足を洗いたい、他に迷惑をかけたくない、おれも殺されるかもしれないということで、なかなか言ってくれない、所在場所を。結局、何とかしてこの拳銃を発見し、押収したい。特に当時は北海道で自動車の運転手のピストル殺人事件が起きて大騒ぎをしたことがございます。そういうようなことから、たとえピストル一丁でも二丁でも、できるだけ事故を起こさない前に発見押収したいという熱意からのように聞いております。
#55
○稲葉誠一君 巡査部長がそういうふうないわば取引というか、まあ理由は別としてやったというふうなことは、あれですか、巡査部長の上だから、警部補がおり、警部なり警視なりいるわけですが、そういう人は全然わからないのですか。そこはどうなっているのですか。
#56
○政府委員(日原正雄君) もちろん巡査部長がこういうような行動をとったわけでございまするから、上司、監督者におきまして、監督の不十分という責めは免れないと思います。ただ、この弦巻巡査部長がピストルを藤原方から発見押収しておりますときにも、自分だけが一人だけが入っていってそして受け取ってきておる。帰署いたしましてからも一切上司に報告をいたしておりません。それから上司に対して七月十日に言う場合にも、原田がこれこれのところに拳銃を隠した、根志越橋の下に拳銃を隠したとこう自供したので、あした千歳に出張させてもらいたいというような報告をしておりますので、まあそういう報告を信じたというような状況になるようでございます。
#57
○稲葉誠一君 そういう話を聞くと、まるで警察の取り調べは巡査部長が全権を握っているような状況になっちゃうわけですね。これは刑事から上がったいわゆるデカ長という人だと思うんですが、こういう人と、試験で上がっていった警部補なり警視との間がうまくいかないという事実があるわけです。ベテランの人たちは、おれたちが捜査をやっているんだから、試験で上がってきた上の連中はそういうふうなことを知っているわけはないんだからということで、そこにみぞがあることは事実ですけれども、巡査部長が調べるのは、自分の個室で調べているのじゃないので、大部屋で普通調べているのじゃないですか。だから、ほかの警部補なり警部は捜査課長という形でいるわけでして、それがほかの上の人にわからないのはおかしいのじゃないですか。ここの札幌東署がどういう構造に捜査室がなっているかわかりませんけれども、巡査部長が個室にいるということはないんじゃないですか、普通は。
#58
○政府委員(日原正雄君) この調べは個室で調べたように聞いております。
#59
○稲葉誠一君 それでは、これはこの程度にして、いままで警察官が、去年一ぱい、それからことしの十一月なら十一月、十月なら十月まででもいいですが、いろいろな形での懲戒処分ですね、懲戒処分もいろいろ内容があると思いますが、それを受けたのはどの程度いるのですか。去年一ぱい、あるいはことしの十月なら十月末まででもいいですが。
#60
○政府委員(日原正雄君) ここに準備してまいっておりますのは昨年一ぱいでございます。昭和三十八年一月から十二月中に懲戒処分を受けた警察職員でございますが、七百二十八人でございます。
#61
○稲葉誠一君 あとでことしの一月から十一月一ぱいまでのを出していただきたいと思うのですが、この去年の七百二十八人の懲戒処分の内容はどういうのですか、内訳は。いろいろな処分があるのでしょう。
#62
○政府委員(日原正雄君) これは従来も内容は発表しないということになっておりますそうで、これは私の所管外の事項でございまするので、それだけ聞いて参っております。
#63
○稲葉誠一君 私の聞きたいのは、たとえば懲戒免職が幾らだとか、説示が何件とか、いろいろ内容があるのですね。その内容をわかったのがほしかったのですが、これはきょうでなくあとでしましょう。依願免になった中にも、実際はいろいろな別の処分や何かがあったのだけれども、形は依願免にしたというのも相当あると思うのですが、これはわかりませんか。これは官房長のほうで、あなたのほうではわからぬわけですか。
#64
○政府委員(日原正雄君) これも数字だけを私のほうはあれでございませんが聞いて参っておりますが、これは依願退職者の数でございますが、四千八百三十八人ということの数字を承って来ております。
#65
○稲葉誠一君 これはあなたのほうの係じゃないですから、別のときに聞きますが、七百二十八人の懲戒処分というのは何かずいぶん多いような感じを受けるのですが、これはまた別の機会にいたします。
 それから別のこととして、きょうの毎日新聞に出ているのですが、東京の志村署に、板橋のアパートの人が何か事件のことで団結して立ち上がって、きびしい処分を求める異例の嘆願書を出すということをきめた。こういうことから暴力団のほうからおどしがかかっているということが出ているのですが、これについては、聞くのじゃなくて、十分市民生活を守るように警察のほうでも手配をしていただきたいということを特にこれはお願いをしておきます。その点について何かちょっとあなたのほうで回答があれば、していただいてけっこうです。
#66
○政府委員(日原正雄君) 暴力団員を徹底的に検挙していくためには、被害者の申告というものが大事なわけで、また、その被害者の申告を大事にするためには、あとにおける証人、参考人等の保護を徹底させなければならないということで、本年初頭につくりました暴力団の取締強化対策要綱でも特にこの点を強調し、その後のいろいろな指示におきましても十分強調をいたしておるわけでございます。したがいまして、派出所の警察官とそれから捜査係とが緊密な連絡をもってこの証人の保護の万全を期する、そのためには保護の責任者も定めていく、あるいは事あるときの通報連絡方法も定めておくというような、いろいろな方法を研究し進めてまいってきておるわけであります。ただいまお話しのようなことにつきまして詳しい報告はまだ受けておりませんが、お話しのような事項がございますれば、さっそくそういう面について万全の措置をとるように警察に連絡をいたしたいと考えております。
#67
○稲葉誠一君 暴力団の捜査状況等に関する件は一応これで終わります。
#68
○委員長(木島義夫君) それでは、本件については、本日はこの程度にいたします。
    ―――――――――――――
#69
○委員長(木島義夫君) 次に、警察官による人権侵犯事件に関する件について調査を行ないます。稲葉君。
#70
○稲葉誠一君 いまというか、あしたから人権週間が始まるということを聞いたんですが、一番新しい数字で、たとえば去年一ぱいなり、あるいはことしの正月から何月までですか、その中で法務局に対して人権侵害の申し立てが全体としてどのくらいあるのか、それからその中で警察官による人権侵害がどの程度あるのか、これらの点をひとつ御説明願いたいと思います。
#71
○説明員(鈴木信次郎君) 本年一月から九月までの集計がようやく最近できたわけでございますが、これによりますと、全事件が、前年度から引き継ぎでやっておりますいわゆる旧受事件が千五百六十一件、それから本年度になりまして新たに受け付けた事件が五千十七件、合計で六千五百七十八件、こういう数字になっております。そのうち、警察官による事件でございますが、前年度から引き続いて調査しております旧受事件が百六十二件、それから本年一月から九月までに新たに受けた事件が二百十四件、合計三百七十六件、こういう数字になっております。
#72
○稲葉誠一君 それで、これは警察官が人権侵害をしたということでの申し立てですが、その結果としてはどうなったんですか。
#73
○説明員(鈴木信次郎君) 警察官によるものとして受理した事件合計三百七十六のうち、本年一月から九月までに処理いたしました事件が合計二百十一でございます。そのうち、その処理の内容ですが、侵犯事件ありとして、勧告をいたしましたものが一件、それから口頭で説示をいたしましたものが二十九件、合計三十件が侵犯の事実ありと、こういう事件でございます。
 それからおもなものを申し上げますと、処置猶予、まあ一応侵犯があるけれども、特段の処置をする必要がないという事案軽微ですね、そういうようなのが二十七件、それから非該当、すなわちその事実が認められなかったものが百二十四件、その他いろいろな手続上出てくる移送とか中止とかございますが、大体おもなものはそういうものでございます。
#74
○稲葉誠一君 それでは、具体的な尼崎の昭和通一丁目二十一番地に住む飲食店の張英姫、朝鮮人の女の人ですね、この人に対して何か人権擁護局として警察官の侵犯事件で説示をしたというようなことはありますか。
#75
○説明員(鈴木信次郎君) ございます。
#76
○稲葉誠一君 そうすると、人権擁護局として説示した内容はどういうことですか。
#77
○説明員(鈴木信次郎君) 御指摘の事件は、良川好子こと張英姫、この人が、尼崎税務署から、酒造法違反――これは密造酒の所持ということでございますが、酒税法違反事件につきまして神戸地方検察庁尼崎支部に告発され、再三の呼び出しに応じなかったため、昭和三十八年八月二十八日に逮捕状によって逮捕されました。そして、尼崎中央署では、増田という警部補、それから大崎という巡査部長が同女を取り調べた後、留置することにいたしまして、柏原三弘という巡査部長に引き渡した。相原部長は、同署の二階電話交換室におきまして、同署の交換手の藤原璋子立ち合いのもとに、後藤巡査とともに身体捜検を行なったわけであります。そして、柏原部長は、まず所持品を提出させて検査し、次いで着衣を脱ぐように命じ、シュミーズ一枚になった張英雄のシュミーズの上から危険物の有無を検査した。それからさらにズロースをおろすように命じて、ひざのあたりまでおろさせた。これに対しまして、張は、スカートを脱ぐのを命ぜられたとき、それからズロースをおろすように命ぜられたとき、若干不服を申し立てましたが、しいて反抗することなく、結局この要求に応じたわけであります。
 そこで、この事実につきまして考えてみますると、被疑者を留置するにあたりまして、留置人の生命、身体の安全の確保及び保安のため、凶器等の危険物を所持しているかどうかにつき身体捜検を行なうことは、これは許されるところでありますが、その場合におきましても、この目的を達するために合理的に必要とされる最小限度において行なわれるものであろうと考えるのであります。ところで、この事件につきましては、自殺、逃亡をはかり、もしくは凶器、毒物を所持しているとうかがわれるような事情はなかったのでありますから、ズロースを下げさせてまで捜検を行なう必要があるとは認められないのであります。したがって、これは必要な限度を越えた処置でありまして、留置人の人権尊重について十分な配慮を尽くさなかった、こう認定いたしまして、昭和三十九年、本年八月十五日に神戸の地方法務局長から兵庫県の県警本部長あてに口頭で説示という処分をしたわけでございます。
#78
○稲葉誠一君 これは法務局の人権擁護のほうに申し立てがあったのですか。あったならば、いつごろですか。
#79
○説明員(鈴木信次郎君) 昭和三十八年九月十八日に申告があった、こういう報告になっております。
#80
○稲葉誠一君 約一年もたたなければこの結論が出ないんですか。非常におそいですね。どういうわけなんですか。
#81
○説明員(鈴木信次郎君) そういうふうに御指摘を受けますと、決して早いというわけにはまいりませんのでありますけれども、神戸で調査しまして、管区の大阪の法務局の指揮を受け、さらに私どものほうに報告してきたというふうなこともありましておくれて、全体としてやはりこういった事件はすみやかに処理する必要があることは重々承知しておるわけでありますが、実際問題となりますとなかなかそうはいかない。全般の問題としてできるだけ早くこういった事件を処理するように私ども努力しておるわけでありまして、そのために必要な人員、予算の増加をもちろん来年度は何とか考えていただきたいと、このように考えておる次第でございます。
#82
○稲葉誠一君 人員や予算の増加はこれはいいですけれども、これは確かに必要なんで、私どもも骨を折っているところですが、人権擁護局は、法務省のうちで機構も一番小さいし、一番ままっ子扱いということばは悪いけれども、ことばが悪ければ訂正しますけれども、現実にはそういう扱いをされている。それは別として、こういうふうにおくれた原因の一つに、いろいろ事情はあると思うのですけれども、警察官の人権侵害の申し立てがあった場合に人権擁護課が警察に調べにいくわけですね。警察が非常にそれをいやがって、そうしていつ幾日に調べにいくと言うと、その人をほかへ出張さしてしまったり、非番にさしてしまったり、これは現実にある。私は法務局の人権擁護課に行って――ここではない、各局のほうでいろいろ調べたら、弱りきっておる、警察が協力しないということで。それが一つの原田なんですよ。これはあなたのほうでは言えないかもしれませんが、そういうふうに現場から聞いておるんですよ。こういうことはどうなんですか。法務局の人権擁護課の人が警察へ行って調べるのですか。これはどうやっておるのですか。
#83
○説明員(鈴木信次郎君) 警察が人権擁護関係職員の調査に協力をされない、これは全般的にはそういうことはないと思います。多くの事件の中でごく一部にそういうことがあったということは私ども聞いておりますが、これは第一線における何らかの誤解に基づくものでありまして、そういうことがありました場合に、それぞれの上のほうに連絡して上の方で横の連絡をとれば、まず全部解決いたしております。
 それから実際に調査する場合、これはいろいろな方法があると思いますが、こちらから出向いて調査する場合もあれば、またこちらに来ていただいて調査するということもある。これはそのときの状況に応じて適当にやっておるわけであります。なお、必要に応じて警察の担当職員の上司の方に連絡いたしまして調査に協力していただくというふうなこともいたしております。
#84
○稲葉誠一君 人権擁護課の人が警察官に来てくれと言ったところで、警察のほうで来なければならない義務はないのでしょう。
#85
○説明員(鈴木信次郎君) これも全般の問題といたしまして、人権擁護関係職員の調査につきまして、いわゆる法律上の強制力、出頭したくない者に無理に出頭させる、こういう権限はございません。しかし、現在までのところ、強制力がないために非常に調査に困ったという例は、具体的にはそうたくさんは出ておりません。現在私ども二、三例があるかともし御発問を受けましても、こういう場合に困ったという例は現在私は記憶いたしておりません。
#86
○稲葉誠一君 鈴木さんは裁判官出身ですから、そう言っちゃ悪いけれどもあまりそういうふうないろいろな事情のあることをある意味において御存じないのじゃないかと思うのです、非常に上品だから。そこまでのことはあれじゃないかと思うのですけれども、実際警察のほうはいやがるのは当然なわけで、自分のほうで警察官に何か侵犯があったろうといって訴えられているのにそれに協力するわけはないので、形の上では協力しても、実質的には協力しない。これは無理もないと、こう思うんですがね。
 あなたのことばじりをとるわけじゃないですけれども、何か警察が協力しないということがごく一部にあったということを言われたのですが、それは何かそういうふうな具体的な事実はあるのですか。
#87
○説明員(鈴木信次郎君) これはちょっと書類も持ってきておりませんから、若干正確を欠くかもしれませんが、栃木県下のどこかの警察につきまして、当初宇都宮地方法務局の人権擁護課の職員が調査する必要があって、一定の日時、場所をきめて関係警察官に来ていただきたいという連絡をいたしましたところが、その本人は来られませんで、当該警察の署長がお見えになりまして、自分のほうの部下にはそういうふうな人権侵犯のような行為をする者はないのだ、自分が責任を持ってそれを断言できる、また、法務局へ直接担当警察官を呼んで調査されるということはどうも自分らの仕事をする上について支障を来たすことだからやめてもらいたいというふうな御趣旨の申し出がありましたので、これはちょっと困るというわけで、宇都宮の法務局長のほうから県警のほうへ連絡いたしまして、こういう趣旨で調べる、ないならないと直接調べてもらってはっきりさしたほうがいいのじゃないかという趣旨のことを説明いたしまして、その後調査に協力していただき、事件は結局これは非該当ということで終了したというふうに記憶しております。
#88
○稲葉誠一君 調べに行きたいと言って行くと、何かその日に警察官が非番になったりほかへ出張したりしていなくなったという話もあるんですよ。これはごく一部の例かもしれませんが、そんな話も聞いていたんですが、これはいまあなたが言われたことをそういう形で言ったのかもわかりませんが、これはこの程度にしておきます。
 そこで、いまのこの具体的な事件ですが、留置ということばが出てきたんですが、これは留置場というのは本件の場合にはどういう法律的な性質を持っているものなんですか。これは代用監獄としてやったわけなんですか。
#89
○説明員(鈴木信次郎君) これは逮捕状の執行でありますから、逮捕中の被疑者の留置ということになろうかと思います。
#90
○稲葉誠一君 その留置場でいまの捜検をする場合なんかの――これは警察のほうにお聞きしたいのですが、留置場で身体捜検なんかをするとかいうでしょう、そういう場合の規則などはどういうふうになっているんですか。
#91
○政府委員(日原正雄君) 警察内部におきましては留置規則というものがございまして、それに従ってやってまいっております。
#92
○稲葉誠一君 その留置規則の出てくる法律的な根拠はどこにあるんですか。
#93
○政府委員(日原正雄君) この法律的な根拠と申しますと、法律の上では警察官職務執行法二条四項というものが一応法律的な根拠になろうかと思います。
#94
○稲葉誠一君 いまの警察官職務執行法の二条四項というのをちょっと説明してくれませんか。
#95
○政府委員(日原正雄君) 二条四項でございますが、「警察官は、刑事訴訟に関する法律により逮捕されている者については、その身体について凶器を所持しているかどうかを調べることができる。」ということでございます。
#96
○稲葉誠一君 そうすると、凶器を所持しているかどうかを調べるだけですか、できるのは。
#97
○政府委員(日原正雄君) 法律にはっきりこの取り調べの品物として書かれておりますのはこれだけでございます。
#98
○稲葉誠一君 その留置規則というのは六法に出ていないようですが、これはどういうふうなことが書いてあるんですか。六法に出ていますか。
#99
○政府委員(日原正雄君) 六法には出ておりません。
#100
○稲葉誠一君 出ていないですね、規則だからね。具体的にはどういうことが書いてあるんですか。
#101
○政府委員(日原正雄君) 留置場の構造、設備についての配意、管理の責任、それから留置の場所、逮捕理由等の連絡、凶器の検査、危険物等の取扱、外傷等の記録、家族等に対する通知、女子等の留置、通謀の防止、その他、看守者の配置、監督、交代、事故防止、それから保安上の問題として手錠等の使用、異常発見の場合の措置、死亡、避難及び解放、非常計画、それから給養衛生として給食等の問題、保健衛生、疾病者に対する措置、伝染病に対する措置、それから接見及び書類その他の物の授受として、弁護人との接見授受、それに関する注意、接見の場所、それから釈放というふうな項目にわたって書かれているものでございます。
#102
○稲葉誠一君 それを、恐縮ですけれども、あとでプリントして委員会のほうに出していただけませんか。たくさんありますか、条文は。何条くらいですか。
#103
○政府委員(日原正雄君) 三十五条でございます。
#104
○稲葉誠一君 それをあとで出していただきたいと思いますが、それと、いまの留置規則というのはいつできたのですか。
#105
○政府委員(日原正雄君) 昭和三十二年の八月二十二日でございます。
#106
○稲葉誠一君 留置場のいろいろな設備だとか、そういう規則が憲法に違反するという形で訴えられて、そして憲法違反だという判決が出たことがあるのじゃないですか。それは留置規則の問題とは違うのですか。ちょっとぼくも十分研究していませんけれども、監獄法の関係で。
#107
○政府委員(日原正雄君) 代用監獄の問題だったと思いますが、最近の新聞で、新聞等の閲覧、雑誌の閲覧、その他保健衛生などに関しまして第一審の判決が出たのが新聞に出たことがございます。
#108
○稲葉誠一君 そうすると、代用監獄として指定された場合には、監獄法が適用になるわけでしょう。その監獄法の中に憲法違反の問題が出てくるということになるわけですか。
#109
○政府委員(日原正雄君) 先ほど申しました事件は、監獄法の中の問題のように聞いております。
#110
○稲葉誠一君 ちょっとはっきりわからないのですが、代用監獄になった場合には監獄法の施行規則というふうなものが適用になると思うのですが、それと留置規則とはどういう関係になるのですか。
#111
○政府委員(日原正雄君) 代用監獄の場合には監獄法が一応優先的に適用され、そしてその規定しない部分について留置規則が適用になると思います。
#112
○稲葉誠一君 そうすると、身体検査は、警察官職務執行法によると、「凶器を所持しているかどうかを調べることができる。」と、こうなっているのですね。限定されているのじゃないですか。
#113
○政府委員(日原正雄君) 「凶器を所持しているかどうかを調べる」ということでございますが、凶器に入らない危険物というものが問題であるわけでございます。そういう危険物につきまして、そのものの提出を留置前に求めておくということが必要ではないか。この処理の理由にも、先ほどお話もありましたとおり、留置するにあたって、生命身体の安全確保、それから留置場管理の必要上、被疑者が凶器その他の危険物を所持しているかどうかについて身体、被服を捜検することは許されるのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
#114
○稲葉誠一君 私の感じているところでは、警察官職務執行法の二条四項よりも留置規則のほうが範囲を拡大しているのじゃないかというふうなことが感ぜられるのでありますが、これはもう少し研究しなければいかぬことだと思います。ちょっとその点が法律的に問題になるのじゃないかと思いますが、これはきょうのことじゃなくて研究課題にしておきたいと思います。
 そこで、この尼崎の警察の事件になるのですが、これは、前にも言ったとおり、女の人を調べるときには、いまの留置規則でいうとどういうふうになっているのですか。
#115
○政府委員(日原正雄君) これは女子の場合の特例として立会人の規定がございます。それと、留置規則では、男子と分離して留置しなければならないというような規定がございます。
#116
○稲葉誠一君 立会人の規則というのはどういうのですか。
#117
○政府委員(日原正雄君) これは刑事訴訟法と同じことでございますが、女子の身体について捜索を行なう場合には、成年の女子を立ち合わせなければならないということで、これは犯罪捜査規範にも同じように書いてございます。
#118
○稲葉誠一君 立会人というのはどういうのですか。立ち会った人が身体捜検をするという意味ですか、ただ見ているという意味ですか。
#119
○政府委員(日原正雄君) 私どもは、刑事訴訟法の百十五条でございますが、この立ち会いは、捜索を行なう者自身は別であって、立ち会いをするだけというふうに解釈をいたしております。
#120
○稲葉誠一君 立ち会いをするだけという意味がわからないのですが、ただ立っているのですか。何をするのですか。
#121
○政府委員(日原正雄君) 捜索の状況をいわば担保するためというように解釈をいたしておるわけでございます。
#122
○稲葉誠一君 そうすると、担保というと、何ですか。違法なあれとか不当なあれがないかということを証人になって見るということですか。そういう意味でしょうね、あとになった場合に。担保というのはどういう意味ですか。
#123
○政府委員(日原正雄君) そういう意味になると思います。
#124
○稲葉誠一君 立会人がいて、そしてどういうふうな身体捜検をやったというようなことは何か日誌につけるのですか。
#125
○政府委員(日原正雄君) 調書に書くわけでございます。立会人も署名をするわけでございます。
#126
○稲葉誠一君 調書というと、何の調書ですか。
#127
○政府委員(日原正雄君) 捜索の場合には捜索調書、それから留置の場合には簿冊のほうにそれらの状況を書くようになっております。
#128
○稲葉誠一君 捜索といっても、これは法律上の捜索令状で身体捜検をするわけじゃないでしょう。だから、捜索調書はつくらないのじゃないですか。
#129
○政府委員(日原正雄君) 一般的な場合の捜索を申し上げましたのでそういうことになりましたが、この場合は簿冊になるわけでございます。
#130
○稲葉誠一君 そうすると、この尼崎の場合は、男の警察官なんですか、身体検査を行なったというのは。これはどういうふうになっているのですか。ちょっといま人権擁護局長から言われたのですけれども、警察のほうの調べとしてはどういうふうになっているのですか。
#131
○政府委員(日原正雄君) 人権擁護局長の言われたことと同じでございます。
#132
○稲葉誠一君 警察のほうとしてはどういう点が悪かったというのですか。行き過ぎであったというのか、あるいは全然行き過ぎはない、こういうふうに感じておるのですか。
#133
○政府委員(日原正雄君) ただいま人権擁護局長が言われたことは一応そのとおり、それは具体的な事情に徴して行き過ぎの事情があったんじゃないかというような趣旨に考えておるわけでございますが、私どものほうも同じような意見でございます。
#134
○稲葉誠一君 いや、どういう点が行き過ぎだったのですか。ちょっとよく聞いていなかったのでわかりませんが……。
#135
○政府委員(日原正雄君) 留置する際に、私のほうとしては、留置場事故というものは絶えないわけでございます。したがいまして、留置人自身の生命、身体の安全、それから同房者その他の生命、身体の安全の確保、それから保安、こういうようなものの関係から、危険物を所持して入るということはできるだけ食いとめなければならない。そうでないと、往々にして、これはまあ取り調べ中の被疑者が中心でございますので、たとえば、青酸カリを持って入るとか、あるいは、この事故の直前に兵庫県警で検察庁から指摘されましたように、飛び出しナイフをパンツの中に入れておったとか、あるいはその他の品物を入れておった、たばこを入れておったというようなことで、それらの事件は具体的な事件にはなりませんでしたけれども、検察庁の段階で初めて発見された事故が三件ばかりこの直前に続いております。そういうような意味で、厳重にそういうような危険物を持ち込まないように検査するよう指導をしておるわけでございます。
 ただ、先ほどお話がありましたとおり、それじゃその身体捜検を行なう場合に、どの程度まで許されるかというのが問題であるわけでございます。明らかに自殺用の品物を持って入るということがわかるような場合、これは問題ないと思います。また、明らかにそういうものを持っていないと認められるような場合も問題ないわけでございますが、大部分の場合はその中間段階であって、はたしてそういうものを持っているかどうかわからない。そこで、挙動に現われるようなものならば調べることもでき、また、挙動に現われないもので、あるとはっきりした断定が下せない、一方、留置場事故があとを断たない、勢い責任追及もされるというようなことから、この程度というのは非常に問題になるわけであります。この事件につきましては、いろいろ前後の事情その他から考えまして、そこまで捜検を行なう必要があったとは認められないというような説示を受けましたので、今後はこういう方針に従って指導してまいりたいと思っておるわけでございます。
#136
○稲葉誠一君 今後はこういう方針に従って指導するといっても、現実にいま、今後どういうふうに指導していくつもりなんですか。これは説示を受けたのはいつですか、八月でしょう。その後こういうふうなことに基づいてどういうふうな指導をしてきたのですか。
#137
○政府委員(日原正雄君) とりあえずの指導方針としては、このままの事例を下部へ流しておりますが、方針としては、自殺、逃亡をはかったり、あるいは凶器、毒物を所持しておるとうかがわれる特段の事情があるような場合は格別として、それらの場合以外については下着を脱がすことはやめにしたらどうだというふうな形で指導してまいりたいと考えております。
#138
○稲葉誠一君 変な話ですけれども、下着を脱がすという下着というのはどこまでの話を言うのですか。
#139
○政府委員(日原正雄君) 一応肌着ということで考えておるわけでございますが、これも一々はっきりこれこれとあげて言うのではなくて、やはり千差万別の着方をしておるわけでありますので、肌着ということで一応統一をしております。
#140
○稲葉誠一君 そのほかに、いま同じような例があるのですが、たとえば、東京の四谷の警察で、駐車違反した二十九の女の人ですが、呼び出しをしたけれども出て来ないというので、この人にも同じような、尼崎の例よりもうちょっとひどいような調べ方をしたことがあるのじゃないですか。きょうはそこまでわかっていなければいいですけれどもね。それから綾瀬の警察で、これは戸別訪問をした女の人ですが、やはり同じようなことをして身体捜検をした例があるのじゃないですか。わかっていなければきょうでなくてもいいですが、四谷の例なんかちょっとひどいのじゃないですか。
#141
○政府委員(日原正雄君) 四谷の例は、一応婦人警官が身体捜検をしたという事例でございますと思いますが、やはり同様ズロースを下まで下げたという詳細な身体捜検を実施したという事案でございます。また、もう一つの事件も、同じような事件で説示を受けております。
#142
○稲葉誠一君 四谷の件は婦人警官が身体捜検したというけれども、男の巡査部長か何かがそこで立ち会って見ていたのじゃないですか。
#143
○政府委員(日原正雄君) 監督者としてそこにおりました。(笑声)
#144
○稲葉誠一君 きょうはこの程度で終わりますが、警察官による人権侵犯事件がいま言ったように相当ふえておりますし、特にそういうような身体捜検が法的根拠も明確でない点もあって、不必要な範囲に拡大をされて行なわれる、こういう傾向が非常に強いわけですから、この点については十分警察のほうでも注意していただきたい。下部に対して指導をしていただきたいということを最後に申し添えますし、同時に、人権擁護局が、どうも警察官の人権侵犯事件に対して弱気と言うと語弊があるけれども、積極的な形で関与をしないという傾向があるのじゃないか。いまの人権擁護の機構、法的な根拠、いろいろな問題があることはわかるのですけれども、そういう点についてもっと積極的な形で人権擁護局がこれに取り組むという形をぜひとってもらいたい。こういうふうなことをきょうは申し添えまして、私の質問はこれで終わります。
#145
○亀田得治君 ちょっと関連して一、二点確かめておきたいわけですが、女子のからだを調べる場合に、女子の方に調べさせるということをきちんとはっきり確立すべきなんじゃないですか。その点は警察内部で検討されておるでしょうかどうでしょうか。私が実はいろいろ心配するのは、やむを得ない事情のある場合に身体捜索をするというふうに先ほどから警察は言われておるわけですが、そのやむを得ない場合の認定というものはなかなかむずかしいわけです。そういう非常に重要なことを末端の警察官がその場で認定をするわけですから、私は必ず間違いがあると思うのです。間違いのない人もあるでしょうが、多数のことですから、善意であっても間違うわけなんです、そういうむずかしい認定というものは。だから、したがって、この実行方法というものをもっときっちり明確にしておく、このことが大事じゃないか。その明確にする一つの問題点は、ともかく女子の方の身体捜索、これは形態がいろいろ複雑なようですが、それについては、女子の警察官にやらす、あるいは女子の警察官が足らぬところではどうするとかという問題も起こるでしょうが、しかし、足らぬ場合には足らぬで、足るようにそれこそ考えなければいかぬわけでして、現状おらぬからやむを得ぬ次第ということで男性の警察官にともかくそれをやらす。それは女子がそこに立ち会っておったって、それ以前の問題だと思う。その捜査のしかたがいろいろ複雑ですから、だから立ち会っておるからいいというものでもないし、少なくとも女子のからだにさわるということは、もう結果のいかんにかかわらず、非常にいやな、嫌悪が残るわけでしてね。その点をはっきりすべきである。どういうようにそれは検討されておるのか。いまの考えですと、やむを得ない事情があれば――その点、やむを得ない事情であったかないかということにどうも重点がある。やむを得ない事情であれば、どうも人も足らぬのだし、男子がやってもいいというふうな考え方に大体なっておるようですが、それが私はちょっとおかしいのじゃないかというふうに思うのですが、どういう検討をされておるか。
#146
○政府委員(日原正雄君) 全くお話のとおりでございまして、実は、この尼崎の事件でも、二メートル先のところにスリップとズロースとでうしろ向きに立たせて、そうしておろさせたということでございますが、もちろん、これらの場合に、男子の警察官が手を触れたというような事実はございません。みずからおろさせる、あるいは補助の女子職員がおった場合にそれに行なわせるという場合はありましょうけれども、直接手は触れておりません。
 そこで、根本の問題として女子の警察官にやらせるべきじゃないか。お話のとおりだと思います。原則はやはりそういうことなのでございます、現在でも。ただ、女子の警察官というものが警視庁を除きまして非常に数が限られておりまして、主としてまたこれがすり犯等の捜査に大体出かけておるわけでございます。そういうような関係から、やむを得ず男子の警察官が当たっておる。これは立会人がおるじゃないかと申されるかもしれませんが、この女子の、警察官じゃない職員ということになりますと、これはまたこういう責任のある仕事はさせられないというような隘路もございまして、お話のとおり、そういう意味でもって各留置場に専任の女子警察官が配置できればいいわけでございますが、現在のところ、警視庁等の大世帯のところを除きましてそういう実情になっておりませんので、このような事件が起きるわけでございますが、今後とも婦人警察官の少なくとも配置されておりますところについてはできるだけ婦人警察官でやることを原則とするというようなことで運営をしてまいりたい。また、将来の増員につきましては検討してまいりたいと考えております。
#147
○亀田得治君 そういう女子の身体捜索が必要になった場合に、女子警察官にそのことをやらせ得る態勢にあるのは全国で何割くらいなんですか。全国の警察署総数の中の何割くらいがそういう態勢ができているんですか。
#148
○政府委員(日原正雄君) はっきりした数字はとっておりませんが、まず一割くらいのものではないかというふうに考えられます。
#149
○亀田得治君 全国で一割といいますと、署の数というものが大都会はたくさんあるわけでして、したがって、地方の府県ではほとんどそういう態勢にある署はないというふうな状況ですか。
#150
○政府委員(日原正雄君) お話のような状況でございます。
#151
○亀田得治君 そういう状況自身をこれはもう少し根本的に検討をしてもらわぬといかぬですね。すぐ増員というようなことを言われますが、必要なものはこれはもちろん増員したらいいわけでして、これはまあちょっと関連して要求しておきますが、いずれまた予算の審議等に関連してもう少し深く検討してみたいと思います。もうちょっと研究が足らぬような感じがさつきからしておるわけでして、要望しておきます。
 それからもう一つは、最初に稲葉委員から暴力団の検挙状況を質問があったわけですが、あの中でまあ数は非常にふえてきておるわけですが、これは国会で暴力団に対する姿勢が非常に低いじゃないかというふうないろいろ質問等もあってふえてきておると思いますが、あの中で新暴力法を適用したものは一体幾つあるのですか、それを……。
#152
○政府委員(日原正雄君) その数字はここへ持ってまいってきておりません。これは一月から十月までの暴力行為処罰法違反の数字を一括して掲げてございますので、これのうち八月以降の分がそうなわでございますが、内訳を持ってきておりませんので、またお話によって数字を整えて御説明いたしたいと思います。
#153
○亀田得治君 ちょっと間違ってもいいのですが、幾つぐらいあるのですか。おそらくそんなによけいないように聞いておるのですが……。
#154
○政府委員(日原正雄君) いま正確な数字を持ってまいってきておりませんので、あまりあやふやなお答えもどうかと思いますので、あらためて数字を持ってからお話しいたしたいと思います。
#155
○亀田得治君 あなたのほうで顕微鏡で見るようによく見てみなければわからぬくらいに実は数が少ないんだと思います。だから、大部分は、従来の刑法なりあるいは従来の暴力行為処罰法の規定で処理されているわけでして、この点から見ても、新暴力法がなければ暴力団の退治はむずかしいのだといったようなことがずいぶん議論になったわけですが、そんなことは実際問題としてもないじゃないか。警察さえ本気に暴力団に対して既存のあらゆる法律を使ってしっかり取り組むという態勢と腹を固めれば、これはもうずいぶん大きな仕事ができるのだということは、私はことしのずっと皆さんがおやりになっておるその実績を見てもはっきりしておると思うのです。それはどうですか、経験に徴して。
#156
○政府委員(日原正雄君) 私は、新しい暴力行為処罰法の改正案の非常な効果は、法定刑が引き上げられたというところにあるというふうに思っております。もちろん、お話のとおり、これの改正なくしては暴力団の取り締まりが全然できぬというわけではございません。当時も、私どもは、私どものやり得る範囲内においてできるだけのことはしてまいるというつもりでこの御審議をいただいたつもりでございます。ただ、法定刑が従来の経験からいたしますと軽いがために、わりあいに簡単に出所される、刑務所へ入る人員が少ないというような点で、法定刑の引き上げ――銃砲刀剣類を使った傷害につきましては、お話のとおりでございましょうけれども、さらに全般的に法定刑が引き上げられたということは非常な効果になってあらわれるのじゃないか。まだはっきりした統計をとっておりませんけれども、そういうふうな考え方で見ておるわけでございます。
#157
○亀田得治君 だって、そう言うたって、非常たくさんの暴力団の検挙の数をあげられた中で、私がいまちょっと稲葉君の意見を聞くと、十までないということのようです、実情は。だから、そんなあなた感じでものを言うちゃいかぬわけでしてね。だから、やはり一番の問題は、これは警察の姿勢なんですよ。で、暴力団に対して組織的に相当計画的に高い姿勢をとってこられてきておること、これは私非常に評価するわけなんです。そんなものは何も新暴力法の関係じゃない。だから、その点は、今度、その新暴力法として扱われた事件、その資料をこの際ちょっと求めておきますが、それをお出し願った結果、もう一度よく論議をしてみたいと思うのです。これは暴力団対策を前進させる意味でやってみたいと思っているわけでして、その資料を出してください、調査して。お願いしておきます。
 以上です。
#158
○岩間正男君 ちょっと関連して人権擁護局長が見えていますのでお伺いしますが、この前の神奈川の三協紙器のさかさづり事件ですね、人権擁護局はどういうふうにこれを調査し、その後結論をどういうふうに求められたか、一向その後報告が何もないのですが、どうなっておりますか。
#159
○説明員(鈴木信次郎君) きょうはその関係の資料を持ってきておりませんから、正確を欠く点があればこの点は御容赦願いたいと思いますが、関係者数十名につきまして調査いたしました結果、申告のような人権侵犯事実はこれはどうしても認定するまでに至らないということで、非該当という結論を出したように記憶しております。
#160
○岩間正男君 これは実際何回調べたのですか。どんな調査の方法をやったのですか。
#161
○説明員(鈴木信次郎君) 先ほどもお話ししまたように、正確な数は覚えておりませんが、警察側それから組合側双方につきまして関係者数十名について実際に直接横浜地方法務局の人権擁護課の職員が事情を聴取いたしまして、その結果結論を出したわけでございます。
#162
○岩間正男君 じゃ、時間がないですから、この次までに、その経過、それからそれに対する処理状況、結論、そういうものを出してくださいね。その上で今度質問します。特に調査はどういうふうにやったのか、何回やって、人員がどうやって、だれだれが調べたのか、こういうところを詳しく資料として出してください。
#163
○説明員(鈴木信次郎君) 経過と結果を資料にまとめて提出いたします。
#164
○稲葉誠一君 最後に一点、これは資料ですが、法務省がまとめた人権侵犯事件の傾向というのがあるそうですが、これは官報の付録か何かに出るものですか、あるいは、そうでなければ委員会に出してほしいのですが……。
#165
○説明員(鈴木信次郎君) 官報の付録といたしましても特定のテーマを中心といたしまして出しておりますが、いま御質問の分は、おそらくこの人権擁護週間につきましてPRのためにまとめたものではないかと思います。
#166
○稲葉誠一君 そうです。
#167
○説明員(鈴木信次郎君) 官報に出ますかどうかはまだはっきり確定しておりませんが……。
#168
○稲葉誠一君 委員会に出してほしいということです。
#169
○説明員(鈴木信次郎君) 当委員会にお出しします。承知いたしました。
#170
○委員長(木島義夫君) よろしゅうございますか。
 それでは、本日はこの程度で散会いたします。
   午後零時九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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