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1964/12/15 第47回国会 参議院 参議院会議録情報 第047回国会 大蔵委員会 第4号
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1964/12/15 第47回国会 参議院

参議院会議録情報 第047回国会 大蔵委員会 第4号

#1
第047回国会 大蔵委員会 第4号
昭和三十九年十二月十五日(火曜日)
   午後一時三十九分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 十二月十四日
    辞任         補欠選任
     佐野  廣君     迫水 久常君
 十二月十五日
    辞任         補欠選任
     迫水 久常君     佐野  廣君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         村松 久義君
    理 事
                柴田  栄君
                日高 広為君
                成瀬 幡治君
                中尾 辰義君
                天田 勝正君
    委 員
                大竹平八郎君
                太田 正孝君
                岡崎 真一君
                栗原 祐幸君
                佐野  廣君
                津島 壽一君
                鳥畠徳次郎君
                西川甚五郎君
                堀  末治君
                木村禧八郎君
                野溝  勝君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  田中 角榮君
   政府委員
       大蔵政務次官   鍋島 直紹君
       大蔵省証券局長  松井 直行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        坂入長太郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(村松久義君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 交付税及び譲与税配付金持別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案は、昨十四日衆議院から送付せられ、本委員会に付託されました。
 では、昨日に続き、本案の質疑を行ないます。御質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○木村禧八郎君 まず、大蔵大臣に。今度、国表公務員の給与引き上げに伴って、地方公務員の給与引き上げが問題になり、その財源措置として、いま上程されていますこの法律案が出てきているわけですね。そこで、地方公務員の給与改定によって地方財政にどの程度の歳出増加が見込まれるか、まずこの点について伺いたい。
#4
○国務大臣(田中角榮君) 全体で六百億でございますが、うち交付団体の分が四百五十億でございます。
#5
○木村禧八郎君 この六百億の地方財政の負担は、これは地方財政だけでまかなえないのですか。
#6
○国務大臣(田中角榮君) まかなえないということに対して、まだ政府部内でも意見がございます。地方税の税収の増もあるわけでございますし、また、事業費の節約等でまかなえないということは、理論的には言えないというところもございますが、現実問題からいいますと、少し増収分を先食いをして仕事をしておったり、いろいろなことがございますので、これを十二月の半ばごろ、ちょうどいまごろでございますが、国会で法律案を通していただいて、これを九月一日にさかのぼってまとめて払うということになると、金繰り上どうも一部支障があるという話でございまして、最終段階において百五十億の金繰り上の措置を行なったということが事実でございます。
#7
○木村禧八郎君 単なる金繰りだけの問題ですか。いまの説明を聞きますと、地方自治体のほうでいろいろ自然増収、それから三十九年度の自然増収に対して、交付税の地方公共団体に対する何か交付がありますね、当初予算よりはふえますから。そういう財源等も見込み、あるいはいろいろ節約もし、そうしてどうしても財源措置が困難だというので、一応この交付税の特別会計の借り入れ金という形でまかなうということになったのじゃないですか。単に金繰りというだけではないのじゃないですか。
#8
○国務大臣(田中角榮君) 政府が最終的にきめましたものは、百五十億の財源措置を行なうということでございますが、これは自治大臣と私との間に完全に数字が詰まって、これだけのものをどうしても財源不足ということではじき出したものではございません。これは最終段階において百五十億はこうしなければ払えないという自治大臣の意向を尊重しまして、私のほうで応じたわけでございます。これが政府の最終決定になったわけでございます。
 大蔵当局と自治省の当局との間に数字の詰め合いをやったのでございますが、実際の自然増収その他地方財政の財源の状態を大蔵省側の立場で見ますと、これは十分まかなえるという数字になったわけで、いろいろ詰めた場合に、最終的に十五、六億足らないかというような案をこちらで出しましたところが、自治大臣としては、これは三月三十一日までのものをいま年度の中期において大蔵省がいかに押しつけても、そんなことは大蔵省の言うとおりにはなりません、こういう強い主張がございました。同時に、もうすでに、いままでの税収の状態でこの程度の自然増収はあるのじゃないかという指摘に対しましては、現実的にそういうことがあり得るかもわかりませんが、そういうものをあることを前提にして、九月県会等でもってもう使ってしまった、こういう先食いをしてしまっているというような事実もございますので、現実的には、まあざっくばらんな話を申し上げますと、勘定は合うけれども金はない、こういうことなんで、それは大蔵大臣が言うように勘定は合うかもしれない、三月になれば。しかし、それはないのです、金は。こういうことが実際のところでございます。これはほんとうのざっくばらんな話でございますが、それも私も地方財政二、三当たってみました。数字は確かに増収は一部御指摘のとおりありますが、すでにもう県会の議決を経て他の新しい施策やその他に使っておりますし、事業費が増大をしたことによって、それを先食いをしているというようなものもございますので、必ずしも大蔵省の御指摘のような見解にはなりませんということもございましたので、まあやむを得ず、これが金があるとかないとか、こういうことをいつまでもやっておって十二月の十五日に支給ができないというようなことになったらたいへんなことだと、こういうことも考えながら、最終的には、もう自治大臣の要請をいれまして、私のほうで、じゃ、百五十億借り入れということで財源措置には応じましょうということで、政府の最終的な態度をきめたということでございます。
#9
○木村禧八郎君 その点にはいろいろまあわれわれとしては見解の差がありますけれども、一応まあいまの大蔵大臣の御説明をもとにして、この借り入れ金という財源措置を講ずるとして、この借り入れ金を財政法のどういう規定に基づいて行なうかという質問をまあこれまでしたわけですよ。ところが、だんだん、これは特別会計であるから、これは特別会計は財政法と異なった規定をすることができる。したがって、財政法の年度独立の規定ですがね、四条ですか、それと異なった規定をしてもいいのだ。だんだん話を伺っていくと、結局交付税の先食いという形になるのですね。それで、この財源の保証のあるものについては借り入れ金やってもいい、こういうお話です。それは一番はっきりしているのは、食糧管理特別会計、あるいは貴金属特別会計だとか、このインベントリー的なファイナンスは、みんな、あるいは外為会計とか、資産があります。ですから、それをもとにしてこの借り入れ金やることは、これは差しつかえない。しかし、交付税の先食いということになると、これは財政法上非常に疑義があるのではないか。この点いかがですか。
#10
○国務大臣(田中角榮君) 財政法四条の規定をお示しになっての御議論だと思いますが、同法の四十五条には、「各特別会計において必要がある場合には、この法律の規定と異なる定めをなすことができる。」、こういう例を開いているわけでございます。そういう意味で、「公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。」という財政法四条と四十五条の規定を見ますときに、給与を払わなければならないということでございますので、一時借り入れの道を開いても財政法に違反するものではないという見解をとっているわけでございます。
#11
○木村禧八郎君 それは事務当局からも伺ったのですがね。この特別会計の規定ですね、四十五条のそれで特別会計においては財政法の規定と異なった規定をすることができる。しかし、これは何でも法律さえ出せばできるということではなくて、いままでの例を聞きますと、大体事業会計ですね、それから保険会計、その他一時の借り入れですね、こう大体三つぐらい例があって、交付税の先食いという形で借り入れ金ができるというようなことば、それは法律をもってやれば何でもできるということに理屈としてはなりますけれども、しかし、財政法の精神からいって、そういうことは私はどうも許されないのじゃないか、その精神を乱すのじゃないか。だから、はっきりと一般会計からこれは財源措置をすべきであって、こういう変則的な妙な、財政法の精神を乱すような――これは今後に悪例を残すものですよ。四十五条の解釈はやはりこういう際にきちんとしておかないと、法律をもってすれば何でもできるというような解釈ではいけないと思うのですよ。その点はいかがですか。
#12
○国務大臣(田中角榮君) 全くお説のとおりでございます。財政法の精神は健全財政主義が財政処理の基本原則であるということに対しては、全くお説のとおり考えております。今度の場合は償還財源がないということではございません。これは五ヵ年間によって償還をするということでございますので、償還財源は明らかにせられております。しかし、その交付税の先食いである、こういう御指摘が問題になるわけでございます。これは交付税の問題については、私たちも、まあ私と自治大臣の間で論争をしましたときには、特別交付税が三百六、七十億、四百億に近いものがございます。これで一部処理すべきであるという議論もしたのでございますが、これはいつ災害があるかもしれないのでそういうわけにまいりませんということで、ついにあなたがいま申されたとおり、少なくとも一般会計から補てんをしてくれ、こういうことでございましたが、一般会計は財源がないということで、やむを得ずこういう措置をしました。
 それは年度間調整という考え方でございまして、交付税そのものに対していままででも翌年度に繰り越すものが百億とか二百億というような数字がございましたし、また交付税制度そのものに対しても財源調整の問題等も議論せられておったわけでございますので、まあ今回は公務員給与改定に伴いまして、とにかく給与を早く払おう、こういうことが先行いたしておりまして、法律も違反ではありませんし、年度間調整でありますしということで、国会でもって御審議を願えば許されるものだ、こういう考えでございます。
 ただ、法律さえ改正すれば何でもということは、大蔵省も困りますし、またそういう考え方は基本的には持っておらないということを明らかにいたしておきます。
#13
○木村禧八郎君 この財政処理については、一般会計から繰り入れる財源がないと言われます。これは見解の相違で、とにかく節約三%すればできたのですから、これはもっと具体的に検討すればできるのかもわかりませんし、これは見解の相違になりますから、一応はこの程度にしておきます。
 ただ、財政当局としては、あるいはまた政府のほうとしては、この財政法の規定がいろいろ窮屈であるというふうに、なるべくこれを弾力的な運用をしたいというのはわかります。しかし、われわれ国会の立場では、やはりこれを厳格に守ることを、規定がある以上は、改正すれば別ですけれども、それはやはりきちんとさせなければならない義務があるわけです。その年度における収入でもってその年度の歳出をまかなうという、こういう原則はあまり乱してはいけないと思います。
 そこで、次に伺いますが、来年度の地方財政の収入、歳入、これはどうお考えですか。国のほうも非常に財源難といわれておりますが、地方財政はどうですか。
#14
○国務大臣(田中角榮君) 国のほうの財源が非常に乏しいということは、御理解いただけると思います。同時に、主税が減りますと、交付税も減るわけでございますので、いままでのように主税の自然増収がふえることによって自動的に地方財源も拡大をせられたということは、いままでの例から見ますと、非常に窮屈であるということは事実であります。しかし、全般的に見ますと、来年度の予算規模は地方財政のほうが一般会計の規模よりも拡大をするのではないかというふうには考えられます。
#15
○木村禧八郎君 そうしますと、自然増収が従来のように地方財政でも期待できない、財政規模は拡大する、そういうことになれば、財源的に非常に地方財政は本千度以上に困難になってくるということが予想されませんか。
#16
○国務大臣(田中角榮君) 楽ではないと思いますが、やっていけないという地方財政の状態でもないだろう。国が非常につらいということと同じように、地方も同じくらいの率でつらかろうということをいま考えております。でありますが、木村先生御指摘のとおり、ここらでひとつほんとうに健全財政ということで、お互いに洗い直すところは洗い直して、最も合理的なひとつ予算、財政規模をつくり、財政の建て直しをやるという段階にやはり入ってきたのではないかというような考えがでありまして、国も地方公共団体の財政も、これから安定成長に入ってまいるわけでありますので、真剣に財政再建ということを考えようという唐本的な立場に立っておるわけであります。
#17
○木村禧八郎君 その気持ちはわかります。また、そうしなければなりません。しかし、いまお話ありましたように、客観的に見て、自然増収が国税の主税が減るから、地方財政の収入も減る、財政規模は拡大する。また、具体的に一つの例をもって、給与費だけを見ましても、来年はどうしたって国家公務員のまた人事院勧告が出ざるを得ないと思うんです。
 大体、最近民間の七銀行が来年の消費者物価の値とがりの見通しをやっていますが、大体六%平均です。こういう見通しです。ある銀行では七%を見ております。それはそうですよ。消費者物価は上がる、医療費その他も上がりますから、民間の七銀行では大体六%と見ていますよ。それから、もうすでに本年の四月から現在までに労働省の毎月勤労統計によれば六%程度上がっていますよ。六・何%上がっているんです。そうなると、五%以上上がる。どうしても人事院勧告は出ざるを得ませんよ。
 人事院勧告が出れば、本年度さえ六百億の地方財政の負担になる。来年度は主税が減るために交付税もあまりふえない。その上に給与費だけから見たって、どうしたってまた六百億以上ふえざるを得ない。そういう場合に、地方財政は本年より非常に著しく困難になるであろう。それはあなたは健全財政にしなければいかぬということを言いますけれども、非常に困難になるだろうということは見通されませんか。
#18
○国務大臣(田中角榮君) 来年度人事院勧告があるか、ないか、これはないようにしなければいかぬと、こう思っています。そういう意味で、物価対策にほんとうに努力をしておるわけでございます。これは事実千七百億、千八百億という年度の中期において国及び地方団体に対してこれを補正しなさいと、こういうことが出てまいりますと、いままでのような状態ではないのでありますから、事実実施ができるかどうか、またこれを実施しなければならないということで、これはまあ至上命令という考え方でこれを実施しなければならぬ。もし人事院勧告を実施するために公債を出したなんということになりますと、これはたいへんなことになりますから、私自身も物価問題とほんとうに取り組まなければならぬ、こういう考え方を持っておりますので、まあしかし物価問題だけではなく、物価問題と離れて、民間給与が上がれば、その差で勧告を受けるということもございますので、いまでもたいへんなところへもってきて来印度また御指摘のように出ることになれば、それはたいへんなことでございます。
 でありますので、今度は、こういうことができるかどうかわかりませんが、年度の中期で補正をしなければならないといってもなかなか制約がありますので、今度、勧告をもしどうしてもせざるを得ないというふうになった場合には、来年度の予算はこの勧告を基準として組むべし、こういうことになれば、あらかじめ組めるわけでありますが、これは四月の状態を基礎にして調査をした結果、八月勧告ということになりますと、その場合一年間のズレをどういうふうにして処理しなければならぬかという新しい問題が起きます。起きますが、財政当局者としては、もうちょうど予算を三月三十一日にきめていただいて、しかも実際の地方財政などは六月県会でもっていろいろこまかいことをきめる、その直後に大幅な修正を受けるような勧告が出るというような、一体ほんとうに来年以降そういうものに対処できるんだろうかということに対しては、制度上も真剣な問題として検討いたしておるわけでございます。
 いずれにしましても、根本的には答申が出ないようにするためには、物価を上げないように、これが政策的にほんとうに努力しなければならない問題でありますので、四十年度予算編成に際しましては、物価抑制ということに対して真剣にひとつ取り組まなければならないという考え方を持っておるわけでございます。
#19
○木村禧八郎君 大蔵大臣のことばが矛盾していますことは、そんなに物価を上げちゃいけないなら、なぜ消費者米価を上げるんです、なぜ医療費を上げるんです、なぜバスの料金の引き上げを認可するのです。そうしておいて消費者物価を上げるなと言ったって、これは無理ですよ。だから、物価問題に取り組むような姿勢が全然ないのです。物価問題に対する問題意識がないのです。もういかにこれが重大な、あるいは通貨価値の安定が重要かという、これに対する認識がないのですよ。それはことばでは言いますよ。姿勢がないですよ。消費者米価を上げておいて、そして物価を上げるのを防ぐのだということは、全く矛盾ですよ。これは議論になりますから、時間を食いますから、その点はまたこの次の予算のときに大いに論戦をしたいと思います。そんなに渋い顔しないでください。
 それで、問題は、私の質問したいことは、国のほうも財源措置は非常に困難でしょう。しかし、地方財政も国に劣らず非常に困難になるだろうということを大蔵大臣予想されませんかというのです。さっき財政規模は国も大きくなるのではないかというお話があったのですよ。そうなると、主税の伸び率がことしより落ちてくる、そうなれば、そうしてことしより増加するということになれば、地方財政が国の財政よりかなり苦しくなる。その点は予想されませんか。大体予想つくんじゃないですか。いかがですか。
#20
○国務大臣(田中角榮君) 予想はされます。されないということになりますと、うそになりますから、これは確かにそういうことだと思います。ですが、先ほど申し上げたとおり、いままでのように勧告があれば勧告があったまま、ばたばたと国が出す、また国も出してくれるだろうというような安易な状態ではなく、本格的に健全財政に取り組まなければならなくなった、こういうことも事実でございますので、国も地方も――きょう総理大臣も予算編成に対する姿勢を初めてお出しになったようであります。これはもう物価問題に対処しては一般会計、特別会計、地方財政及び財政投融資とも健全均衡の線を貫くようにという強い姿勢をお出しになったようでございますが、ほんとうに本格的にやはり取り組まなければならないときだ。私は、そういう意味では、将来の健全財政の確立という面から見れば、ここでもってひとつふんばって大いに勉強していくところだと、こういうふうにも考えております。
#21
○木村禧八郎君 地方財政の状態が本年度より来年かえって苦しくなるということは認められると、大蔵大臣のお話でした。そうなりますと、地方交付税法の第六条の三の二項です。これは地方財政において基準財政需要が基準財政収入を著しく上回る場合、そういう場合には交付税率を引き上げるものとするということになっているのですね。だから、どの程度に基準財政需要が基準財政収入を上回るか――これはまた判断の違いになりますけれども、いまから、先ほど大蔵大臣も著しく困難になるだろうということが予想されるというのです。しかも給与の問題は、これはことしだけの問題じゃなく、来年にも糸を引くのですよ。ことし上げれば来年も給与費が増額になるわけです。そこで、自治省が一・一%これは交付税率の増額を要求しております。この交付税法の六条の三の二項からいっても、これは当然引き上げるべきであると私は思います。どの程度に、あるいはいまの二八・九%を三〇%にするか、あるいはそれをさらに上回るか、あるいは三〇%よりもう少し下にするか、これは問題があるとしましても、当然交付税率を引き上げるものとする、こういうことになっているのです。この地方交付税法の六条を見まして引き上げるべきじゃないか。
 本来ならば、前の平衡交付金の精神からいえば、基準財政需要に対して基準財政収入が足りない場合は、国が全部これはめんどうを見るというのが平衡交付金のたてまえであり、これが民主主義の一番基本であったわけですよ、財政面から見ての。それを昭和二十九年に改正しまして、ワクをはめたでしょう。三税の二八・九%というワクをはめたのです。前はワクがなかったのです。ワクがありませんけれども、実質的な単価の算定のしかたで、平衡交付金があまり多くならないようになっておりましたけれども、一応昭和二十九年の改正でワクをはめたでしょう。しかしワクははめたけれども、平衡交付金の精神をやはり取り入れて、どうしても基準財政需要と基準財政収入が不均衡の場合には交付税率を引き上げてもよろしい、上げるべきだと、こういうような交付税法六条の三の規定になっているわけです。ですから、来年度の地方財政の実態を見ますると、給与費の引き上げ、あるいはその他歳出の増加等から歳出規模が大きくなり、収入は国家財政以上に窮屈になる。そうすると、この交付税法の六条の三からいきまして、過去の平衡交付金から交付税法に変わったその経過から見ましても、当然引き上げるべきじゃないですか、この点については、大蔵大臣、いかがでしょう。
#22
○国務大臣(田中角榮君) 地方交付税法第六条によりまして税率を変更したほうがいいという議論てございますが、私は、いまの段階において、少はくとも四十年度の予算編成の段階においては率せ変更すべきではない、こういう考えを持っているわけでございます。これはいろいろな問題がございます。単年度の給与改定に伴う収支見通しのみによって軽々に行はうべきではないとか、また地方財政及び地方行川政にかかわる制度の改正、または第六条第一項に定める率の変更を行なうときには十分事態を考んでやらなければならぬ、こういう形式的な答弁だけではなく、私が真に考えておりますのは、ある時期において交付税率を変更しなければならないときが来るかもしれません。私は、地方開発という考え方から、また地方の独立財源を強固にしてやるという考え方からいっても、それは考えられることでございます。しかし、いまどうかというと、遺憾ながらどうも時期が悪い。というのは、地方財政に対していろいろな問題があります。
 富裕団体、いわゆる地方団体間の財源調整をどうするかの問題、新産業都市とか、工特地域とか、低開発地域とか、離島振興とか、山村振興とか、北海道開発とか、いろいろな問題に対して、国と地方との一体責任の分野はどうするのかとか、また地方は、御承知のとおり、東京あたりが総財政規模の二八%くらいが人件費でございますが、低開発県といわれるようなところは六五%、七〇%という高い人件費の率を占めるところもございます。一体こういう状態をそのままにしておって、国内均衡というものがはかれるかどうか。同時にまた、地方税の減税をしなければならぬというときには、すべて地方税減税の財源は国の財源によらなければいかぬ、これは制度上の問題がたくさんございます。私は、そういう意味で、地方と国との財源配分の問題、それから地方と国との行政責任の問題、法律によって、法律が細分化されていきますために、わずかな補助金制度を採用するために、地方がそれのために膨大もない人件、機構をかかえなければならぬとか、いろいろな正すべき点があるわけでありますから、こういうものをなおざりといいますか、別にしておって、ただ金がないから交付税率を上げようというようなことでは、やはり合理的なものではない。ですから、こういうところにメスを入れて、お互いに国民が国と地方との間を何とかしなければならぬ、より合理的にしなければならぬということは、国民各位が全部自覚をしておられるのでありますから、四十年度からこういうものにメスを入れて、十分検討をして、それでより合理的に考えるという場合に、交付税率の変更ということは考えられると思いますが、ただ、いまの状態で、金がないからこれはもうやるべしだということには――交付税法の精神もそこにあるとは思いません。ですから、四十年度にやるということよりも、将来ひとつ国民自体が納得できるような姿を早く見出して、そういう場合に考えるということが合理的じゃないかという考え方に立っておるわけでございます。大蔵大臣は何でも反対するという、こういう考えはございません。これはひとつ御理解いただきたいと思います。
#23
○木村禧八郎君 御趣旨はわかりましたが、いろいろもろもろの問題点のあることも、私も多少知っております。また、国自体が地方自治体に対しましてほんとうに払わなければならぬものを払わないから、超過負担なんかの問題もあるし、いろいろな問題もあります。それにしましても、来年度の地方財政を考えた場合に、どうしたって私は交付税率を上げないと、これは地方財政はまた再建団体なんかどんどん出てきまして、非常に困難になるのじゃないかと思います。しかし、大蔵大臣は、来年は困難だ、それでもろもろのいろんないままでのを調整しなければならぬ、改善しなければならぬ問題を解決した上で交付税率のやはり改定の問題、引き上げの問題は考えるべきだと言いますから、それには四十年あたりから、来年度あたりからそういう姿勢で取り組まなければならぬわけです。取り組んで、そうして四十一年にはそういう問題は、具体的にこの交付税率の問題も考える、こういうことを考慮されているのかどうか。真剣にいま大蔵大臣は取り組まれると言われましたが、ただ、そういうこの場のお話だけでなく、重大な問題ですから、四十一年には交付税率を改定をしてもいい程度に、考慮してもいいくらいに、四十年度におけるそういう姿勢を、地ならしといいますかを整える、このくらいの意気込みでいらっしゃるのですか。
#24
○国務大臣(田中角榮君) 四十一年にやりますということは申し上げられませんが、少なくとも四十年度には無理だという考え方をもって、その上には、じゃ一体いつやるのかということになるわけでございまして、これは地方財政がどんどんと伸びできました昭和三十九年度の予算をきめますときには、初め国会に参考書類として出しました地方財政計画の倍くらいに大きくなったということもございますので、こういうときには交付税率を下げるべきだという議論があったわけであります。三十八年、三十九年の初めには今度は逆に交付税率を引き下げなければいかぬ、このくらい非常に振幅が大きい、こういうことでありますので、少なくとも四十一年度、四十二年度とか、そういう中に一つずつ片づけながらより合理的なものに進めるということは、当然取り組んでいかなければならぬと思います。
 ただ、これは大蔵省だけでできないことなんです。これは地方行財政にかかわる方々も、これは特に国会の皆さんなどの応援をいただけませんと、これはなかなかできない。というのは、いままでの姿勢を正すことよりも、まず足らないものだけ国が出せ、こういうことでは健全財政の思想は貫けないということになりますので、やはり国自身も、昨年、一昨年からまず財源調整の問題だけでも前向きに考えてもらいたい、こういうのでございますが、どうもこれらの問題は前進をしない、こういうことでございます。ですから、大蔵省自身もただ人のさいふの中に手を入れるというようなことはできませんし、また地方自治という制度の上で国がそう干渉できないという面もございます。ですから、やはり世論の結集を待ちながら、より合理的なものにしなければいかぬという考え方も持っているわけでございますので、かかる考え方にもひとつ御理解をいただいて、これはやはり正すべきものは正してより合理的なものにしなければいかぬ。国が補てんをするということ自体が、国はやはり税金、血税を預かっておるのでございますから、こういう意味で、国税も地方税もあわせて減税をしていきたい。またいかなければならないという反面、硬直性を帯びておる財政をほぐしながら、より合理的なものにしてまいるということでありますので、格段のひとつ御支援をお願いを申し上げたい、こう考えます。
#25
○木村禧八郎君 私も、単に交付税率だけで考えることは、これはまあ合理的でないと思います。やはりその前に、国と地方との事務の再配分の問題とか、あるいは財源の配分のしかたの問題とか、重大な問題があります。しかし、交付税率の、これは交付税法六条の三の規定もありますし、それから地方財政の実態から考えても、従来の平衡交付金の精神からいっても、これはやはり将来検討する必要がある。
 そうして、こういう場合にはどうなんですか、税制調査会とか、あるいは地方制度調査会ですか、そういうところに諮問されるのですか、そういう問題につきましては、交付税率なんかにつきましては。
#26
○国務大臣(田中角榮君) これはそういうことはいたさないでやります。
#27
○木村禧八郎君 この問題についてはまだいろいろ問題ありますけれども、一応この程度にして、もう一つ、きょうの新聞で、預金準備率をきょう引き下げが政府委員会で決定するやに聞いております。そうして大蔵大臣の認可を得てあしたあたりから実施する、こういうことが新聞に報道されているのです。この問題は私は非常に重要な問題であると思います。政府の金融政策の転換を意味すると思いますので、この準備率の引き下げが今後、窓口規制の緩和、また公定歩合の引き下げ、そういう方向にいくとなると、これは私は新聞等でいろいろ見ましたが、とにかく金融引き締めが浸透してきて、そうして金融緩和を要求する、引き締め緩和を要求する声が非常に大きいといわれておりますが、時間を節約するために私の見解を簡単に申します。
 これは国際金融の情勢と背馳してくるのじゃないかという気がするのです。国内で金融引き締めが非常にいろいろな摩擦を起こしまして、これはこのままでいいというわけにはいかないと思うのです。しかし、今度のポンド危機からイングランド銀行が五分から七分に、アメリカは三分五厘から四分に上げております。金融引き締めの段階に入ってきまして、カナダも公定歩合を引き上げました。そういう国際金融の面から見て、日本は緩和の方向にいくということですが、そこが何かすれ違いのように思うのです。しかし、いまの金融緩和を要求する人たちのあれはわかります。また、ある程度このままでいいとは思いません。しかし、国際金融との関係をどういうふうにお考えになるか。
 ことにポンドにつきましては、ポンドの将来についてはどの程度に考えるか。ずいぶん深刻に考える人もありまして、大蔵省の中にもポンドの切り下げは不可避であると考えている人もあるやに聞いております。ポンド切り下げを行なうとなったら、これは重大ですよ。為替切り下げ競争が起こり、日本の、いろいろ投資もしておりましょうし、損得関係はどうなるかわかりませんが、今後貿易上これは非常に私は重大な問題になってくると思うのです。
 こういう問題を含めて、預金準備率の引き下げの問題は考慮されなければならないのですよ。今後の金融政策、金利政策を考えなければならぬと思う。新聞を見ますと、こういう点がほとんど考慮されていないようにお見受けするのです、新聞報道だけではわかりませんが。この点はどうですか、国際金融を含めて。それから、今後の金融政策、金利政策についての大蔵大臣の所見ですね、いかがですか。
#28
○国務大臣(田中角榮君) 預金準備率の問題は、これは正確を期するためにひとついま聞かせておりますから、ちょっとお待ちいただきたいと思います。
 もし預金準備率の引き下げ等がきょうでも行なわれる――まだ私は承知しておりませんが、行なわれて、それからそれが昨年の十二月からの一連の金融調整というものの解除に向かうということであるならば、ポンド危機を契機にしましてイギリス、アメリカ、カナダ等が公定歩合を引き上げて引き締め体制に入っておるものと、まさに相反する方向にあるということになります。これは確かにそういう方向になれば、理論的には、また実際的にも、逆な方向をたどるということは事実でございます。
 しかし、そういうことがあったとして、一体それはどう考えるのかということになりますと、イギリスのポンド危機は今日起こった問題ではなく、大体昨年の九月のIMF総会当時から流れておることでございまして、ことしの東京年次総会におきましての会議における最も関心は、イギリスがポンド防衛という立場に立ってIMFのスタンドバイの十億ドル引き出しをやるかやらぬかということが一つの焦点でございました。これが行なわれるということになれば、当然総選挙を前にしてかかる処置が行なわれるわけでございますから、これは公定歩合の引き上げ、高金利政策に移行せざるを得ない。アメリカは一体これにどうてこ入れをするのかということが非常に関心の的であったことは事実でございます。まあしかし、総選挙前には引き出しも行なわれず、総選挙後に引き出しが行なわれると同時に、新しい労働党内閣が課徴金問題を明らかにしまして、引き続いて公定歩合の大幅引き上げということになったわけでございます。これはまさに日本の公定歩合よりも高い公定歩合でありますから、非常に大幅な引き上げでございます。
 しかし、日本は四月一日からの八条国移行を前にいたしまして、すでに昨年十二月から引き締めに入っておるわけであります。しかも、その前提となったものは、昨年の七月のケネディ・ショックで株式市場が混乱をしまして、そういうことを契機にしながら、十二月の初めになって長期的な見通しに立ったときに、八条国に移行をする前提をつくっていくために、また八条国に移行した後困るようなことがあっては困るという予防的な考え方もございまして、金融調整に入ったわけでございます。でございますから、今日の段階において、高金利時代とさえ表現ができるポンド防衛をやっておるにもかかわらず、日本が金融引き締め緩和という方向は、非常に逆行するといいますか、私は必ずしもこれを同一に考えることばないと思います。
 もちろん、アメリカも大きくポンド防衛に協力の姿勢をとっておりますから、アメリカ経済そのものの動き方によっては対英貿易にも大きく響いて、国際収支が好転したといいながら、また逆調になる可能性もあるのじゃないかということも考えられますが、しかし、私は金融調整、いわゆる理論も大切でございますが、日本の経済の状態そのものも非常に大切な時期でございますので、国際的な方向を十分認識し、注視をしながらも、その過程において、金融の引き締め緩和ということをやっても、それが日本経済に大きく逆転するような結果をもたらさない限り、金融調整は弾力的に行なわれるべきだという考える持っております。これは日銀当局も大体同じような考え方に立っているのではないかと考えます。でありますから――時間が三時だそうでごさいますから、重大な問題でございますので申し上げます。本日午後、持ち回り政策委員会で、預金準備率の引き下げを決定いたしたようであります。午後三時に公表するということでございます。
 こういうことでございますが、いずれにしましても、国際的な動きがあるのでございますから、しかも開放経済下でありますので、日本がこういう措置を行なうという場合でも、関連性、また影響するものも十分配慮をしながらやってまいるということでございます。
 それから、ポンドの切り下げが一体あるのかないのかということでございますが、これはもう非常に課徴金問題から公定歩合引き上げが行なわれた当時は、説をなす人は、ポンドの切り下げがあるということが考えられました。また、そういうときには、日本もイギリスから借りているものもございますし、預けているものもございますので、差し引き計算をして、日本はどのくらいの影響があるかということを計算をいたしました。しかし、現在の状態では、ポンドの切り下げはあり得ないということが常識になっておるかと思います。
 これはなぜかと申しますと、ポンド防衛に対しまして、直ちにアメリカが公定歩合の引き上げを行なっておるし、同時に、一連の問題として、カナダが公定歩合の引き上げを行なっておる。そうしてわずか一日のうちに十一ヵ国でもって三十億ドルという大きなポンド防衛に立ち上がっておるわけであります。同時に、それだけではなく、その後に十億ドルを追加して四十億ドル、五十億ドル――まあ、史上かつて見ないポンド防衛に対しては、国際通貨としてのポンド防衛に対しては、思い切った措置をとっております。ですから、普通なら、課徴金問題に対しても非常に文句が出るわけでございますし、当然ガット違反だとこういう問題があるにもかかわらず、ポンド防衛という事実がありますので、比較的にこういう問題さえも大目に見ておって、各国がすべてポンド防衛に協力している。特に国際流動性に対しては、強い独自性を発表しておったフランスの大蔵大臣ジスカルデスタン氏も、であるから、われわれが主張している国際新通貨を考えるべきだ、しかし、その問題とポンド防衛という現在の問題とを混合してはならない、フランスもポンド防衛には大いに協力するということで、相当にてこ入れもしております。そういう意味から考えまして、私は国際金融市場が混乱するようなポンドの切り下げということを考える必要はない。日本もそのポンド防衛に対しては、わずか五千万ドルでございますが、しかし、これを拠出してもポンド防衛に協力しようという十一ヵ国のメンバーにもなっておりますので、いまポンドの切り下げ、それによる日本の影響ということは、全然考えておりません。
#29
○木村禧八郎君 それでは、いまの問題についてはこういう点を伺いたい。いま預金準備率引き下げが政策委員会の持ち回りで決定した、これは引き下げが。これが今後の、さっき大蔵大臣は、国際金融の面からいうとすれ違い、逆の方向にいくんだけれども、しかし、日本の今後の経済にとってそれが必ずしもマイナスになるものではないと、こういうお話がありました。そうすると、全体としての今後の金融政策あるいは金利政策の方向はもっと一歩進めて、預金準備率の引き下げから窓口規則の緩和あるいは公定歩合の引き下げと。大体まあ大蔵大臣は予算委員会では、いつまでも引き締めをやってる場合でない、一、二年のうちには公定歩合の問題も引き下げを考慮するやに言われました。これは、やはりこれから公定歩合引き下げの方向に向けていこうとしているのかどうか。
#30
○国務大臣(田中角榮君) 預金準備率の引き下げ、引き上げ及び窓口規制、また買いオペレーションの制度、それから公定歩合操作、これは金融調整の具体的手段でございますので、日銀当局がこれを行なうということになっております。しかし、政府と日銀当局の間には意思の疎通を十分はかって、金融政策に対して意見の相違はございません。まあ国内的な状態だけではなく、国際的な視野に立って、当然金融政策は慎重でなければならないということは、基本的にそのとおりでございますが、これから、締めるときも棒締めにばたばた締める、解除するときもばたばたやるという考え方でおるわけではございません。きょうは日銀総裁、きっと、準備率の引き下げそのものが、一連のものではございますが、金融引き締めを大幅に緩和をするということを意味するものではないという御発言を前提にしてきっとやっておられると思います。ですから、国際情勢も十分見ながら、現在すぐ基本的に金融を緩和の方向に踏み出すということを端的に言い得る状況ではないと思うが、しかし、調節機能のうち一つをもとに戻してもいい時期だと判断し、またそうすることがより好ましいという観点に立って準備率の引き下げを行なったということだと思います。でありますので、これからただ計画的に公定歩合の引き下げまでばたばたといくということよりも、実際に対処しまして、角をためて牛を殺すということのないように、経済の状態、また金融の流れの実態、こういうものも十分考えながらその事態に対処し、臨機応変にこれらの措置を緩急よろしくひとつ運用してまいるという考え方でございます。
#31
○委員長(村松久義君) 木村委員に申し上げますが、この問題についてはもう一言だけにしてください。
#32
○木村禧八郎君 じゃ、この問題につきましては、これはもっと十分に論議したいんですが、四十年度の予算の審議の際に、政府の経済見通しも固まるでしょうしいたしますから、そういうときに十分に論議するとしまして、ただ、国際経済、国際金融の面についての大蔵大臣のお考え、それと日本の経済に及ぼす影響については、どうも甘いんではないかという気がするわけです。これはまたあとで本予算を審議する際に、十分煮詰めて質問したいと思います。
 で、最後に、野溝さんも御質問あるようですから、共同証券の問題について、これは予算委員会で質問しましたが、どうもまだはっきりしませんから、ここで簡潔にひとつ御質問しておきます。
 それは、かりに日本銀行が共同証券という、純然たるこれは民間の証券会社です、定款を見ましても。そういう純然たる証券会社に、日本銀行が巨額の融資をもうしているわけです、いま日証金を通じて。しかし、今後もまたある事態によっては直接日本銀行が融資する場合があり得ると、またそれは日銀法からいきましても、必ずしもやっちゃいけないという規定がないのだから、やっても差しつかえない、またそういう方向にいきそうにも見えております。また、日証金を通じてやるということは、日証金の資産その他から見まして、いつまでも日証金を通じてばかりできない限界があると思います。やがてはどうしても、日銀は直接に共同証券に融資するという問題が起こってくると思う。その場合に二つ問題があると思う。これはまたあとで十分に質問しますが、この際簡単に二つの点について伺っておきたい。
 一つは、そういう場合に、日証金をもっと公共的な性格を持つものにはっきり変えるべきだと思います。そういう公共的性格を持ったものに変えない以上は、日銀が直接融資すべきではない。それが一つと、もう一つは、日証金を通じての株価操作は、どう見たって証券取引法の違反であります。これは証券取引法の百二十五条をお読みになってごらんなさい。特にこの第二項の「何人も、有価証券市場における有価証券の売買取引を誘引する目的を以て……単独で又は他人と共同して、当該有価証券の売買取引が繁盛であると誤解させ、又はその相場を変動させるべき一連の売買取引又はその委託若しくは受託をすること」をしてはいけないと、はっきりこうなっているのですよ。この前に、百二十五条の第三項について質問しましたら、これは個々の証券業者が個々の銘柄についてそれをやる場合は差しつかえないのだ、そういう御答弁でしたが、百二十五条をずっとだれだってお読みになってくださいよ。特定の機関がダウ千二百円に安定させるために操作するということは、明らかに百二十五条の違反ですよ。この点についてはどうお考えになるか。この二つの点について、これだけいま伺っただけでは、なかなかはっきりした御回答得られないかもしれませんが、またあらためてこの問題については、重大な問題ですから、私はあくまでもこの事態をはっきりさせるために、また他の機会も与えていただいて質問いたしたいと思いますが、さしあたりいまの二点について、予算委員会の御答弁ではどうしても釈然としませんので、御答弁願いたい。
#33
○国務大臣(田中角榮君) 共同証券に日銀が直接融資をすることは、できれば共同証券の性格をより公共的なものにしてからやることがいいという考え方はわかります。考え方はわかりますが、共同証券の設立の目的、また現在やっている行為、こういうものを見ますときに、日本銀行が共同証券に日証金を通ずる融資のみならず直接の融資の道を開いても、法律違反という問題は起きないということは事実でございます。で、いま共同証券が証券取引法に基づく一般の証券会社と同じであって何ら差はないと言っておりますが、営業基準にしましても、全く公共的なものと同じ姿勢を打ち出しておりますし、設立の経緯等を見ましても、これは法律違反というような問題ではないわけであります。
 もう一つは、これは過程における一つの現象でございます。証券市場がなぜこうなったかという一つの原因としては、証券金融というものが、銀行と日本銀行との間がつながっているというように強固なものでなかった。こういう間接金融に対しては、中央銀行との間に資金の道が開かれておりますが、その同じウエートを持つ直接資本市場ともいうべき証券市場に対しては、これを安定強化せしめるために、銀行に対するような大きなパイプがなかった、こういう制度上の欠陥も私はあったと思います。
 そういう状態における証券市場の不振に対して日本銀行が融資を行なう、これはもう証券市場というものが、金融だけではなく、日銀自体の行為の中に、使命の中にこの安定というものも当然含まれるものでありますので、私は結論的に共同証券に日銀が直接融資をしても遺憾のところはないというふうには考えます。ただ、あなたが、しかし、より公共的な性格にすればなおいいという考え方は、十分理触できるわけでございます。
 それから、共同証券が、証券取引法百二十五条の規定を見ても、株価操作をやっておるから、これは同条の違反ではないかということでございますが、これはもう証券取引法そのもの、他の法律を引用するまでもなく、これは個人がある一定の目的を持って個人及び少数のものが利益を独占するということを禁止をしておるものでございます。でありますが、共同証券が特殊な銘柄に対して特殊な操作を行ない、みずから利益を得ようということをやっておるわけではございませんので、この百二十五条の精神から考えても、これに背反するものではないということは、これはもう法律の専門であられる国会議員でございますから、これは十分御理解いただけると思うわけでございます。結果的に共同証券が買い出動をすることによって千二百円旧ダウが維持されたとしても、かかるものが百二十五条の違反ということではなく、百二十五条そのものが要求しておる法の精神というものはおのずからもう明らかであると思います。
#34
○野溝勝君 ただいま議題に出ました交付税及び譲与税配付金特別会計法に関しまして二、三質問したいと思います。
 昨日来同僚委員から事務当局にいろいろ質問されておったようでございますので、大体全貌がわかりましたが、私はこの法案の内容を見ますると、どうも交付税を出す経過的措置が目的のように書いてあるのでございますけれども、これじゃもうはっきりしないと思うのですがね。この点、大蔵大臣、もっと目的ははっきりしたほうが誤解を起こさぬでいいと思うのです。たとえば給与ベースのアップの問題で地方は財源がなくて困ったのだ、その措置としてやむなくこれをやったのだ、こういうことをはっきり言ってくだされば私はよくわかるのでございますが、真相はどうなんですか。そうじゃないですか。
#35
○国務大臣(田中角榮君) 先ほども木村さんにお答えを申し上げましたが、何でもかんでも支出をするために悟り入れを行なうということは法律の精神上禁じておるわけでございます。しかし、今度は年度間調整ということで、五ヵ年間でこれを償還するという財源のめどを立てて、百五十億の借り入れをお願しているわけであります。しかも、その第三段目に、百五十億は何に使うのか、こういうと、人事院勧告に基らく公務員の給与ベース改定の原資として使うのだということでございますので、法律上としては明らかにしておるつもりでございます。
#36
○野溝勝君 この財政上非常に疑義のある点につきましては、同僚委員から質問がありましたから、これは省略いたします。
 私はここで触れておきたいのですが、大蔵大臣は最近、減債基金制度の問題について財政法を改正しなければならぬという意向であるようですね。本日の新聞でちょっと散見しました。しかし、私は減債基金制度に賛成というのじゃありません。しかし、もっとそれを改正しなければならぬという点は、私はこういう点はいま議題になっておる問題の審議の過程においても十分考えてもらいたいと思うのです。
 そこで、先ほど来のお答えの中で私がどうしても割り切れぬのは、大蔵大臣の経済展望が少しどうも甘いような気もするのです。というのは、地方財政は私はより一そう苦しくなってくると思うのです。中央はやはり三税がありますからね。ここで相当手を加えれば、財源はいろいろと出てくると思うのです。しかし、地方の財政には財源というものはありませんよ、御承知のように。独立財源というものは非常に微弱なものなんです。御承知のように、今日の地方自治体の自主財源は二七%か三〇%しかないでしょう、各府県。東京とか大阪とか、工場地帯とか、そういう事業税の収入のあるところは別でございますが、農村の府県などでは問題にならぬです。これらの点についてどういうふうに一体、大臣は今後考えておられるのですか。交付税を出す場合におきましても、自治省との間にどういう相談をされましたか。私は地方行政委員会においてこまかくやるべきであるとは思いますが、特に財政との関連から、この点をお伺いしてみたいと思います。こういう点を検討しましたか。
#37
○国務大臣(田中角榮君) 先ほども申し上げましたとおり、今度の改正をお願いしましたのは、とにかく交付団体に対する、国から交付を受けておる弱小団体でございます。こういう財政力豊かならざる交付団体に対しましては、この措置をしてやらないと、どうしても結局払えない。こういうことでございますので、この分に関してだけ財政的な措置をいたしたわけでございます。初めは交付団体そのものも、東京や大阪のような地方団体も最近困窮しておるので、金がほしいというような要求があったようでございますが、とても交付団体そのものの財源にも乏しい状態でございますので、今日の段階においては交付団体に限って財源措置を行なったということでございます。
 将来の問題として何か考えておるのかという問題に対しては、これは先ほども申し上げましたように、交付団体及び不交付団体間の財源調整問題、そういうものを一体どうさばくのかといった問題も、長い間の懸案でございますので、こういう問題も自治省及び大蔵省との間でも十分将来検討しよう。こういう問題を全部片づけないで、ただ交付税率を二八・九%から三〇%に引き上げるというようなものには、いますぐ応ぜられないということで、先ほど御答弁申し上げたわけでございます。
#38
○野溝勝君 そこで、地方財政法並びに交付税法等にも明記してありますが、地方財政の独立を目的としておるということがうたわれております、が一体独立とはその自治体が自主的にまかなえるをいうことを意味しておると思うのでございますが、その点はどうお考えですか。そういうふうに解釈してもいいのか、交付税に依存すべきことが独立か。
#39
○国務大臣(田中角榮君) 地方自治という制度ができまして、戦後できたわけでございますが、この戦後の新しい憲法の精神による地方財政、これは地方の独立ということでありますから、これは私たちも制度上方向としては正しいし、非常にいいことであります。ところが、その地方自治を完全に行なっていくためには、財源そのものが完全でないと、財源の伴わない自治ということはなかなか達成できないわけでございます。
 ところが、日本の状態を考えますと、特に戦後はそうでありましたが、明治時代の行政区画、戦後相当市町村合併等も行なわれましたけれども、明治時代に行なわれました地方の行政区画をそのままいま踏襲をいたしておりますので、いまのままでもって法律をどう改正しようが、独立財源をどう与えようが、実際において地方自治をそのまま政府とは全く縁なく地方財政を確立していくということは、これは不可能であります。事実、農業県などはもう農山漁業しか財源がないのでございますから、これはどう考えても地方団体間の格差がますます大きくなっていくということになるわけであります。でありますから、それを調整するためにはどうするかというと、国の税金の中から――東京、大阪をかまわず、国の税金の中から二八・九%の率で計算をしたものを交付税特別会計の中に入れて、これをひとつ、財源のある府県、地方団体には少なく、財源のない、基準財政需要額が大きい、その財源のない地方団体にはこれをたくさんやろうと、こういう法律をつくって財源を調整をしておって、だんだん地方の力がついてきた場合に初めて名実ともに地方自治の姿を完成しよう、こういうことでございます。でございますので、いまの制度、交付税制度などというものがあって、一体独立財源があるのか、地方自治の姿はいいのかといいますが、これは実際の問題上、かかる制度をとらざれば地方自治の姿そのものが成り立たない、こういう必然的な要請に基づいてかかる制度があるということを、ひとつ御了解いただきたいと思います。
#40
○野溝勝君 そのことは、田中さんより、私が地方財政法を制定した当初の内閣でごやっかいになっておりましたから、よく私はわかっております。しかし、その当初の考えとだんだんずれてきましたから、私はお伺いするのです。
 そこで、きょうこまかいことはここで私は論議しようとは思いません。ただ、問題は、占領下にあった日本の政府自体が今日までいつも問題になっておるんですね。自治省と大蔵省との間においては、この予算問題で非常に問題になっている、たびたび。そこで、これはこのままいけば切りがありません。だから、私は、あの当初から、もう独立財源ということはないんだから、また日本の国の資源並びに経済力も乏しいから、所得税付加税をここで自治体に、自治省に与えろということを強調したら、その当時の大蔵大臣からこっぴどく反対されて、内閣はてんやわんやで、私は大きなけんかをやりまして、大騒ぎになったこともあるんです。しかし、依然として今日まで続いていますわ。だから、自治体を培養し、これを成長させようとするなら、この問題に対して真剣に大臣取り組まなければだめだと思うんです。だから、佐藤内閣がこの問題一つだけでもやれば、私は成功だと思うのです。佐藤内閣だって悪いことばかりでない。暴力団を退治したなんということは、私は感心なことだと。いいことはいいとほめますよ。しかし、ほかはいけないわ。ですから、そういうことで自治体の問題と地方財政との問題は非常に問題があって、いつも自治体の諸君が非常に興奮しておるわけです。
 そこで、先ほど来大臣が言われましたが、が多いということを認めましたね。企画庁の統計を見てもここにちゃんと出ています。政府統計でも昭和三十三年と三十七年の所得の比較をしておりますが、三十八年、九年というのはこれからまた比率がぐっと悪くなっていましょう。産業間の所得格差を見ると、三十四年、第一次産業は全体の一六・五%、ところが三十七年には一四・一%、ぐっと減ったわけです。三十九年はまだ減っていましょう。第二次産業は、三十四年には三五・八%、それが三十七年は三九%、さらに三十八年、九年ではぐっと上昇しておる等です。第三次産業では、三十四年は四八・一%、三十七年は四七・四%、これも八年、九年は上昇していましょう。生産の比較におきましても、なお一そう格差が大きくなっております。こういう状態を、大臣、真剣に考えてもらわねばならない。これはあなたのほうから出した統計ですから、この統計に基づいて考えてもらわぬと、地方自治体は、特に事業をやっていない自治体におきましては、財政運営上非常に困るわけです。それに、財政法におきましては、国家の委任事務負担はさせないということになっておるのですね。これが最近委任事務が非常に多いのですよ。ですから、そういう点を考えるというと、先ほど大臣が言われたように、私は地方自治体というものは今後ますます苦しくなってくるものと思う。
 そこにもってきて、成長政策の失敗でしょう。失敗というか、まあひずみというか穴というか、知りませんが、とにかくそれは破綻ですよ。それが結局どうなるのですか。結局地方に大きく影響してきまして、財源に非常に困ってきます。こういう点も考えると、交付税の二八・九%を引き上げるとかなんとかいうことも、それはいいけれども、それだけでは解決しないと思うのですよ。そういう点を真剣にひとつ大臣考えて、取り組んでもらいたい。財政法なり、あるいは地方財政法との関係を調整し、検討する気持ちがないのかどうか、それをひとつ聞いておきたいと思います。詳細はよろしゅうございますから。
#41
○国務大臣(田中角榮君) 地方財政の確立をはからなければならないということはもう御指摘のとおりでございまして、私も地方財政の確立に対しては努力をしてまいりたいと考えます。地方財政の確立の過程におきまして、先ほどから申し上げましたように、財源調整の問題、また地方財政の合理化の問題、国と地方との財源配分の問題、また国と地方との責任の明確化の問題等々、制度上の上にも十分配慮をしなければならない問題がたくさんございますので、かかる問題と取り組みながら、より合理的な地方財政の確立策を立てながら、地方自治の進展に寄与したいと考えます。
#42
○野溝勝君 この際、これと関連してお伺いしておきたいのですが、公共企業体、これは国の行財政と深く関係しますのでお伺いしたい。目下、電電公社の職員が公社とベースの問題で折衝しております。これに対して公社のほうでは、言を左右にして、ゼロ回答をしているわけですね。だから、こういう問題に対していつもゼロ回答で答えておるということは、これはどうもいかにいっても私は能力ある経営者とは思わぬのですが、これについて、仲裁裁定を待つまでもなく、全逓の当局が労組と折衝して話をつけたように、こういう問題については、やはり公務員のベースアップといろいろ関係もあるのですから、そこは関係大臣として、年末を控えてかような問題がいつまでもゼロ回答、ゼロ回答でいるということはよくないので、こういう問題については労働大臣と折衝して、何とか早く妥結の道を考えてもらいたい。この点いかに考えますか。
#43
○国務大臣(田中角榮君) 公社につきましては、国会で給与総額に対しましては議決を経ておるわけでございます。でございますから、この範囲内においては当然当事者間において、労使双方の交渉によってまとめ得るものでございます。私はいま、電電公社の労使の間に何で一体話がつかないのかをつまびらかにいたしておりませんが、大体国会の議決の範囲内で話がつく問題であれば両方で十分つく、制度上そうなっているわけでございます。これが国会の議決を変更する、そういうような大きなものであると、これは両者間においては片がつかないということでございまして、これは仲裁裁定を待つとか、そういう制度上救済の方法があるわけでございます。
 いずれにしましても、このごろは労使の関係というものが非常にうまくいきまして、昔のように激突をしたり、大量首切りが起こらないことにこの二、三年なっておりますので、これはひとつ電電公社の労使間においてもできるだけひとつ円満に片づけるものは片づけていただいて、年末繁忙期に対して国民の指弾を受けないようにぜひお願いしたい。また、それ以上国会の議決を変更するようなことがあれば、また来年度の予算とか、いずれ長期的な見通しのもとで、話し合って話がつかないということはないわけでございますので、私たちもできるだけ早く円満に片づけることを希望いたしておるわけでございます、
#44
○委員長(村松久義君) 速記とめて。
  〔速記中止〕
#45
○委員長(村松久義君) 速記を始めて。
 もう一言だけ聞いてください。
#46
○野溝勝君 あなたが十月の一日の本委員会で、私が人事院の勧告を早く受け入れてこれに善処しろと言ったときに、努力すると言った。そのことは、あんたはやっぱり実行に移している。その点は私は感心だと思うのです。それだけの誠意を持っておる大臣であるから、この際年末を控えて電電公社の問題も早く解決するよう善処する、そういうことならいい。同じ内閣のことですから、特にあんたは労働大臣とよく相談して、解決に努力してください。
 最後にお願いしたいことは、これは別にあんたの答弁を深く要求しません。簡単でよろしゅうございます。あなたが骨を折っている歩積み・両建て解消の問題、あれは軌道に乗ったと思っていましたら、最近の金融逼迫のなかで、信用金庫などおもに中小企業金融機関での歩積み・両建て強要が目立ってきた。また、市銀などでも、選別融資の強化などの面から、従来からの取引中小企業に対して融資を拒み、こともあろうに高利貸しをあっせんするというよなひどいのもあります。言うまでもなく、これはあなたの施策に背反するものですよ。銀行局長をして厳重かようなことのないようにしてもらわねばなりません。この点ひとつ、どうでございますか。
#47
○国務大臣(田中角榮君) 歩積み・両建ての排除につきましては、御指摘を待つまでもなく、ひとつ積極的な姿勢で過当、不当な歩積み・両建て等がなくなるようにいたしまして、中小企業にも喜んでいただくようなことをひとつやりたいと思います。
#48
○委員長(村松久義君) 大蔵大臣、退席してもけっこうでございます。
 ほかに御発言もないようでありますから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○委員長(村松久義君) 御異議ないと認めます。
 では、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
#50
○木村禧八郎君 私は、日本社会党を代表しまして、本案に二つの理由から反対をいたすものであります。
 第一は、財源措置が十分でないということ、第二は、この財源措置のしかたでございますが、それはわれわれとしては一般会計から財源措置をすべきである。財政法四十五条の特別会計の規定によって財政法と異なった規定をすることができるという、そういう特別会計の規定から財政法四条の精神に反しない、こういうのが政府の言い方でございますが、これについては承服できません。いろいろ問題があると思います。以上の二点から反対いたします。
 ただ、要望しておきたい点がありますが、それは衆議院の地方行政委員会における附帯決議についてでございますが、この附帯決議は「昭和四十年度以降の地方財政の収支は、真に容易ならざるものがあると認められるので、政府は、これに対処し、すみやかに地方交付税率の引き上げを検討する等地方財源の充実強化に万全を期すべきである。」という附帯決議でございますが、政府はこの附帯決議の精神を十分に尊重して善処すべきことを要望いたしまして、私の討論を終わります。
#51
○委員長(村松久義君) ほかに御意見もないようでありますから、討論は終局いたしたものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。交付税及び譲与税配付金特別会計法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#52
○委員長(村松久義君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって可決すべきものと決定いたしました。
 なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任を願いたいと思います。御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○委員長(村松久義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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