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1964/12/02 第47回国会 参議院 参議院会議録情報 第047回国会 決算委員会 第2号
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1964/12/02 第47回国会 参議院

参議院会議録情報 第047回国会 決算委員会 第2号

#1
第047回国会 決算委員会 第2号
昭和三十九年十二月二日(水曜日)
   午前十時三十二分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    理 事
                北口 龍徳君
                佐藤 芳男君
                横山 フク君
                相澤 重明君
    委 員
                沢田 一精君
                西田 信一君
                二木 謙吾君
                谷村 貞治君
                山崎  斉君
                和田 鶴一君
                小酒井義男君
                横川 正市君
                浅井  亨君
                二宮 文造君
                天田 勝正君
   政府委員
       運輸政務次官   大久保武雄君
       運輸大臣官房長  堀  武夫君
        ―――――
   検査官
                山崎  高君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        池田 修蔵君
   説明員
       運輸省海運局次
       長        沢  雄次君
       運輸省港湾局長  佐藤  肇君
       運輸省自動車局
       長        坪井 為次君
       会計検査院事務
       総局第三局長   小原  剛君
       会計検査院事務
       総局第五局長   宇ノ沢智雄君
       日本国有鉄道総
       裁        石田 礼助君
       日本国有鉄道常
       務理事      遠藤 鉄二君
       日本国有鉄道監
       察局長      村田  理君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和三十七年度一般会計歳入歳出決算、昭和三
 十七年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十七年
 度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十七
 年度政府関係機関決算書(第四十六回国会内閣
 提出)(継続案件)
○昭和三十七年度物品増減及び現在額総計算書
 (第四十六回国会内閣提出)(継続案件)
○昭和三十七年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第四十六回国会内閣提出)(継続案件)
○昭和三十七年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第四十六回国会内閣提出)(継続案件)
    ―――――――――――――
  〔理事相澤重明君委員長席に着く〕
#2
○理事(相澤重明君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 このたび会計検査院検査官に就任せられました山崎高君が、ただいま就任のあいさつを述べに参っておりますので、この際これを許します。山崎検査官。
#3
○検査官(山崎高君) 衆議院に在職しておりました際には、何かと皆さまのお世話になりまして、厚くお礼申し上げます。
 去る八月お許しを得まして事務総長の職を退きまして、その後皆さまの事前の御了承を得まして検査官に任命されたのでございますが、過日本会議におきまして事後の御承認を賜わりまして、厚くお礼を申し上げます。
 まことに不敏な者でございますが、今後努力してまいりたいと存ずるのでございますから、どうかひとつ何とぞよろしく御指導くださいますようにお願い申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#4
○理事(相澤重明君) それでは、昭和三十七年度決算外三件を議題として審査を進めます。
 前回の決算委員会における横川委員の御質問に対する文部省会計課長の答弁に不十分な点がありましたので、補足させていただきます。
 一、検査報告書に記載されております不当事項のうち、処分との関係で報告書に記載することが適当でないものがあると御指摘がありましたので、この点については検査院と十分話し合いをいたしたいと思います。
 二、大学の教育公務員に対する処分につきましては、教育公務員特例法の適用があり、大学管理機関の審査の結果に基づいて行なわれるものであります。
 以上、答弁がありましたので、補足をしておきます。
    ―――――――――――――
#5
○理事(相澤重明君) 本日は、運輸省及び日本国有鉄道の決算について審査を行ないます。
 まず、運輸省の決算につき説明を求めます。大久保運輸政務次官。
#6
○政府委員(大久保武雄君) 昭和三十七年度の運輸省における決算の大要について御説明申し上げます。
 まず、各会計の支出済み歳出額の総額を申し上げますと、一般会計は六百六十六億七千四百万一千円、木船再保険特別会計は一億四千四百六万一千円、自動車損害賠償責任再保険特別会計は四十五億三千九百七十四万八千円、港湾整備特別会計は三百三十四億三千八百二十四万八千円であります。
 以下部門別の重点施策について順次御説明申し上げます。
 まず、海運関係について申し上げますと、おもな事項といたしましては、
 第一に、わが国海運の国際競争力を強化するとともに、海運企業の金利負担を軽減し、海運企業の基盤を強化するため、外航船舶建造融資利子補給として日本郵船株式会社外三十八社に融資した日本興業銀行外六十七市中金融機関に対し六億八千七百三十万六千円を支給し、また、日本郵船株式会社外二十二社に融資した日本開発銀行に対し一億三千七百三十七万一千円を支給いたしました。
 第二に、三国間輸送助成金として日本郵船株式会社外十四社に対し四億五千九百九十九万円を交付いたしました。これにより、三国間輸送を促進してわが国海運の発展と外貨の獲得をはかりました。
 第三に、移住船の運航費補助として大阪商船株式会社に対し一億二千七百八十一万六千円を交付いたしました。これにより、わが国の移住計画に基づく移住者輸送の円滑な遂行をはかりました。
 第四に、太平洋客船研究委託費として日本造船研究協会に対し一千五百万円を交付して、客船建造に必要な技術の向上をはかりました。
 第五に、離島航路整備法に基づき、二十九航路を経営する事業者に対し離島航路補助として四千二十五万円を交付するとともに、離島航路用船舶の建造及び改造資金貸し付けに対する利子補給として既契約四隻分に対し二十一万一千円を支給いたしまして、離島航路の輸送力を整備し、民生の安定と向上に寄与いたしました。
 次に、船舶関係について申し上げますと、
 第一に、船舶の経済性向上対策として一千四百五十五万円を支出いたしました。これにより、船舶の経済性を高め、わが国海運の国際競争力の強化に資するため、船舶の自動化、船体構造の合理化をはかった高速貨物船の試設計を実施いたしました。
 次に、船員関係について申し上げますと、
 第一に、船員の福祉厚生施設を整備するため、財団法人日本海員会館及び社団法人日本海員掖済会に対し二千八百七十五万円を交付し、大倉山海員会館外二カ所を完成いたしました。
 第二に、船員教育の充実に必要な経費として四千二百五十一万七千円を支出いたしました。これにより、海技大学校の施設及び教材等の整備をはかり船員の再教育を強化するとともに、館山海員学校の新設及び児島海員学校外八校の整備強化を実施いたしました。
 次に、港湾関係について申し上げますと、
 第一に、国民所得倍増計画に対応する港湾整備五カ年計画の促進をはかるため、港湾整備特別会計において三百三十四億三千八百二十四万八千円を支出いたしました。
 本特別会計は、港湾整備勘定及び特定港湾施設工事勘定に区分され、港湾整備勘定においては二百七十八億九千九十五万五千円を支出し、直轄港湾改修事業として神戸港外八十七港、港湾改修補助事業として東京港外三百八十五港を実施したほか、離島港湾事業、伊勢湾高潮対策事業、奄美群島復興港湾事業、特別失業対策事業、国土総合開発事業並びに受託工事を実施し、特定港湾施設工事勘定においては五十五億四千七百二十九万二千円を支出し、輸出港湾施設工事として下関港外一港、石油港湾施設工事として水島港外四港、鉄綱港湾施設工事として千葉港外八港、石炭港湾施設工事として苫小牧港外八港並びに受託工事を実施し、船込みの早急な解消をはかるとともに、貿易量の伸長、工業生産の拡大及び国土開発に貢献いたしました。
 第二に、港湾及び海岸防災事業の推進をはかるため一般会計において百五十二億五千三百九十九万五千円を支出いたしましたが、うち二十八億三千五百四万七千円を港湾整備特別会計へ繰り入れるとともに、海洋事業として東京港外百四十四港、伊勢湾高潮対策事業として名古屋港外二十七港、港湾施設災害復旧事業として直轄災害は稚内港外二十七港、補助災害は過年災害分一千十九カ所、当年災害分百十八カ所を実施したほか、新潟地盤沈下対策事業、チリ地震津波対策事業、港湾施設災害関連事業、離島振興事業、特別失業対策事業、国土総合開発事業を施行し、海岸防災施設の整備と港湾及び海洋災害の復旧を促進いたしました。
 次に、鉄道関係について申し上げますと、
 第一に、日本国有鉄道新線建設費補助として四億二千四百七十九万五千円を交付して、日本国有鉄道が昭和三十五年度及び昭和三十六年度に美幸線外三十二線の新線建設に要した資金の一部について補助し、国鉄輸送力の増強を促進いたしました。
 第二に、地下高速鉄道建設費補助として一億八千百七十八万円を東京都、大阪市、名古屋市及び帝都高速度交通営団に対して交付し、地下高速鉄道網の整備をはかりました。
 第三に、踏切保安施設整備費補助として二千二百一万三千円を十勝鉄道株式会社外十九社に対して交付し、踏切道の改良を促進いたしました。
 第四に、地方鉄道軌道の整備をはかるため、地方鉄道軌道整備法に基づき、新線鉄道筑豊電気鉄道株式会社外二社に対する補助として一千八十六万一千円、赤字鉄道寿都鉄道株式会社外一社に対する欠損補助として四百二十六万六千円を交付いたしました。
 次に、自動車関係について申し上げますと、自動車事故防止対策の一環として自動車の車両検査登録機能の充実をはかるため三億四千五百十九万一千円を支出し、激増する自動車車両数に対応し、浜松車両検査場を新設するとともに、京都外五カ所の車両検査場の整備を行ないました。
 次に、航空関係について申し上げますと、
 第一に、国際空港の整備をはかるため、東京国際空港につきましては、滑走路新設の舗装工事、ターミナル周辺の整備及びターミナルビル増築分の買収等として二十三億九千百二十八万一千円を支出し、また、大阪国際空港につきましては、空港レーダーの整備及び現有施設の改修等として二億六千七百三十七万円を支出いたしました。
 第二に、国内空港の整備をはかるため十億九千百五十一万三千円を支出いたしまして、昭和三十七年度において新たに整備に着手いたしました青森空港等を含め二十五空港の整備促進をはかり、大島外三空港の新規整備及び新潟外二空港の改良工事を完成いたしました。
 第三に、航空機乗員養成費補助として、全日本空輸株式会社外二社に対し二千万円を交付して、航空安全対策の一環といたしました。
 第四に、航空の安全の強化をはかるために一億六千三百四十一万円を支出して、航空路監視レーダーの設置、串本外一カ所の超短波全方向式無線標識の整備、管制用国際無線電話の増設等を実施いたしました。
 次に、観光関係について申し上げますと、
 第一に、日本観光協会出資金として一億円を特殊法人日本観光協会に出資し、外人観光客の増加に対処するために東京総合観光案内所を完成いたしました。
 第二に、日本観光協会補助金として同協会に対し四億二千四百七十三万九千円を交付して、ダラス及びフランクフルトに海外事務所を新設するとともに、海外宣伝資料の作成並びに運営費について補助し、海外観光客の積極的な誘致をはかりました。
 第三に、内外青少年の健全旅行のための宿泊施設であるユースホステルの整備を促進するため、ユースホステル整備費補助金として四千百五十四万二千円を交付いたしました。これにより、岡山県外七カ所の地方公共団体においてユースホステルが建設されました。
 次に、海上保安関係について申し上げますと、
 第一に、海難救助体制と海上治安体制の強化をはかるために十億五千九百三十一万円を支出いたしまして、老朽巡視船三隻の代替建造、巡視艇八隻の主機換装、巡視船の装備の強化、航空機の増強等を行なうとともに、仙台に航空基地を新設し、第十管区海上保安本部の組織を強化し、さらに、老朽通信施設の改良改修等を実施いたしました。
 第二に、船舶航行の、安全確保に関する体制の強化をはかるために、航路標識整備費として十一億三千八百五十九万八千円、水路業務の整備拡充に必要な経費として一億八千八百四十八万七千円を支出いたしました。これにより、航路標識の整備につきましては、前年度に引き続き港湾整備に即応する航路標識等百七十七基、電波標識十三基の建設及び老朽航路標識の改良改修を実施いたしました。また、水路業務につきましては、老朽水路測量船の代替建造を行なうとともに、備讃瀬戸六島外五カ所について船舶の大型化に伴う航路の精測を実施いたしました。
 次に、気象庁関係について申し上げますと、
 第一に、防災気象業務の整備をはかるため七億四千三百九十七万円を支出いたしました。これにより、札幌、仙台に気象用レーダー、伊勢湾地域に自動応答式無線ロボット装置等の新設、函館外七カ所に電磁式地震計及び感震器、函館外二カ所に津波用無線ロボット検潮儀、浅間山、桜島に火山精密観測等を整備して台風豪雨雪対策及び地震、津波、火山対策の強化充実をいたしますとともに、水理水害対策として音更川、三峰川流域及び北海道釧路外二支庁の観測通報施設を整備し、さらに農業気象業務につきましては青森県、秋田県の両県の一部に観測通報施設を整備いたしました。
 第二に、基礎的気象業務の整備強化をはかるため三億九千七百二十五万八千円を支出いたしまして、観測船一隻の代船建造、大船渡測候所の新設、無線模写放送施設の整備、気象官署間通信施設の整備拡充等を行ないました。
 次に、科学技術関係について申し上げますと、
 第一に、科学技術応用研究費補助金として五千九百五十八万二千円を、超高速優秀商船の運航性能に関する研究外三十一件の研究に対し交付いたしました。
 第二に、運輸技術研究所の研究促進と研究施設の拡充強化をはかるため一億四千百八十五万三千円を支出して、前年度に引き続き原子力船の開発研究を実施するとともに、電子航法技術、超高速優秀商船の建造技術の研究等を行ないました。
 第三に、港湾技術研究所の調査研究機構の確立と研究施設の整備拡充をはかるため八千五百十一万八千円を支出して、経常研究の推進と港湾工事に関する技術の開発等を行ない、電子計算機を導入して調査設計関係の合理化、迅速化をはかりました。
 次に、航海訓練所関係といたしましては、前年度に引き続き練習船「進徳丸」の代船建造として五億二千万円を支出し、練習船の安全性及び経済性をはかりました。
 最後に、昭和三十七年度決算の不当事項について御説明申し上げます。
 当運輸省の不当事項につきましては、査定の適正化、中間検査の励行等、指導監督の強化により、その発生防止に努力しておりますが、なお、若干の事例がありましたことは、まことに遺憾とするところであります。
 指摘されました積算過大に対しては、国庫負担金から除外し、施行不良については手直し工事を実施し、査定の適正を欠く事項につきましては減額をして是正をはかりました。
 職員の事故防止につきましては、従来よりあらゆる機会を通じ注意を喚起してその根絶を期しておりますが、今後なお一そうの注意と監督の徹底をはかりこれが絶滅を期する所存であります。
 以上が昭和三十七年度運輸省関係の決算の大要でございます。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
#7
○理事(相澤重明君) 次に、会計検査院当局から検査報告を聴取いたします。小原第三局長。
#8
○説明員(小原剛君) 運輸省所管事項につきまして、検査いたしました結果を簡単に申し上げます。
 検査の結果、検査報告に掲記いたしましたものが、検査報告の八ページ以下に掲げてございますように、補助事業にかかわるもの五件、職員の不正行為にかかわるもの一件、計六件でございます。五四一から五四四は補助事業の施行にあたりまして、工事の施行が不良なもの、あるいは工事の積算が過大となったもの等がございまして、そのうち主要なもの四件を掲記いたしたものでございます。
 五四五号でございますが、本件は、三十七年度発生災害の比較的多かった五県を選びまして、九十二工事につきまして運輸省が査定されました額の適否を検査いたしました結果について当局に注意いたしましたところ、三工事におきまして五十四万円を査定額から減額されたものでございます。
 最後は、五四六の職員の不正行為により国に損害を与えたものでございますが、その内容は、第二港湾建設局に勤務いたしておりました職員が、支出官の補助者として、小切手の作成、交付等の事務に従事中、債権者に交付するため振り出しました小切手を債権者に渡すことなく、これをみずから現金化し、四百万円余を領得したものでございます。
 簡単でございますが、以上でございます。
#9
○理事(相澤重明君) 次に、日本国有鉄道の決算につき説明を求めます。日本国有鉄道総裁石田礼助君。
#10
○説明員(石田礼助君) 昭和三十七年度日本国有鉄道の決算書の説明を申し上げます。
 昭和三十七年度日本国有鉄道決算について大要を御説明申し上げますと、
 昭和三十七年度における営業収入は、前年度に比し約二百四十三億円五%増となりましたが、これを旅客・貨物別に見ますと、旅客の輸送需要は前年度に引き続き比較的順調な伸びを示し、輸送人員で対前年に比較いたしまして約六%増、金額にして約二百七十八億円一〇%増となりましたが、貨物は昨年来の景気調整等による経済界の沈滞気運の浸透を反映いたしまして、輸送トン数で対前年に比べて二%減、金額にして約五十三億円三%の減となっております。
 他方、支出面におきましては、前年度に引き続き極力支出の節約につとめ、経営の合理化をはかりましたが、輸送量増加に伴う支出の増加のほか、仲裁裁定の実施等による人件費増、減価償却費の固定的費用の増加がありまして、営業費全体といたしましては、前年度に比し百九十三億円四%増となりました。
 以上の結果、昭和三十七年度の純利益は予定利益五百七十億円に対しまして、七十三億円下回り四百九十七億円となりました。
 以下決算の内容を勘定別に御説明申し上げます。
 損益勘定におきましては、収入済み額は五千三百二十九億円余、支出済み額は五千三百三十六億円余でありまして、支出が収入を超過する額は七億円余であります。これは前年度からの繰り越し額があったことによるものであります。これに収入支出決算に含まれていない営業外の損益等の金額を加減いたしますと、本年度利益は、前述のように約四百九十七億円となるのであります。
 この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額五千二百四十六億円余に対しまして、約八十三億円の増収となりました。その内容は、運輸収入におきまして約五十九億円、雑収入等におきまして約二十四億円の増収となっております。他方、支出におきましては、予算現額五千四百十七億円余から支出済み額を差し引きますと、その差額は八十一億円余でありまして、そのうち翌年度への繰り越し額は約七十二億円余で、残りの約九億円は不用額となっております。この不用額は、受託工事が予定に対して少なかったためであります。
 次に、資本勘定におきましては、収入済み額は二千九百九十九億円余、支出済み額は二千九百二十五億円余であります。
 この決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額二千五百十六億円余に対しまして四百八十三億円余の収入増加となっております。これは、減価償却引き当て金と資産充当による収入増加が二百八十六億円余あったこと、本年度において前年度からの鉄道債券の繰り越し発行が行なわれたこと等により約十七億円余増加したこと、及び借り入れ金の借り入れが予定額に対して二百四十四億円余増加したのに対し損益勘定からの受け入れの減少による収入の減が六十五億円あったことによるものであります。他方、支出におきましては、予算現額二千九百六十一億円余と支出済み額との差額は約三十六億円余でありまして、うち三十一億円余は鉄道債券の繰り越し発行と借り入れ金の繰り越し分で、残り約五億円は不用額となっております。この不用額は、不用施設等売却収入の増収が予定に達しなかったもの約一億円、工事負担金の受け入れが予定に達しなかったもの約四億円であります。
 最後に、工事勘定におきましては、収入済み額は二千六百四億円余、支出済み額は二千五百十八億円余であります。
 この決算額を予算と対比してみますると、収入におきましては、資本勘定からの受入れが多かったため、予算額二千百九十六億円に対しまして四百八億円余の収入増加となっております。
 また、支出におきましては、予算現額二千六百八十三億円余と支出済み額との差額は百六十五億日余でありまして、この内容は、翌年度への繰り越し額百五十九億円余と不用額約六億円であります。
 この不用額の六億円は、資本勘定で不用となった五億円と工事負担金工事の還付額一億円であります。
 次に、工事勘定の決算の内容に関連いたしまして、昭和三十七年度における日本国有鉄道の主要施策の実績について申し上げます。
 昭和三十七年度は、新五カ年計画の第二年日に当たり、昭和三十九年の開業を目途とする東海道幹線増設工事をはじめとし、線路増設、車両増価、電化、電車化、ディーゼル化等を進め輸送力の増強とあわせて輸送方式の近代化をはかり、新五カ年計画の推進につとめました。しかしながら、日本経済の高度の成長と発展の結果、輸送需要の伸びは、景気調整の段階にもかかわらず、原計画を上回り、これに対応するため輸送力増強計画を拡大する必要を生じ、昭和三十八年度以降の新五カ年計画を緊急に補正せざるを得ない事態になりました。昭和三十七年度末における決算額は約二千五百十八億円にのぼり、全体計画に対し四七・〇七%の進捗率となりました。なお、事項別の決算額について申し上げますると、新線建設が約八十七億円、東海道幹線増設は約一千二十七億円、通勤輸送が約百十四億円、幹線輸送は約五百四十一億円、電化・電車化が約百四十二億円、ディーゼル化が約百七億円、取りかえ諸改良は約四百九億円、総係費が約九十億円、計約二千五百十八億円となっております。これを予算と対比してみますると、
 新線建設は、予算上七十五億円余を計上いたしましたのに対しまして、八十七億円余を決算いたしました。これにより、昭和三十七年度中に全通いたしましたのは赤穂線播州赤穂−東岡山間四十六・九キロであり、三十四線区一千六百五十九・九キロは引き続き工事中であります。
 東海道幹線増設工事につきましては、新五カ年計画の一環として、当初投資総額一千九百七十二億円の計画で昭和三十九年度完成を目途に工事を進めてまいりましたが、設計協議等に伴う原計画の変更、賃金の値上がり、地価の高騰等の影響から原計画をもっては工事の施行が困難となりましたため、昭和三十七年七月九百五十四億円の増額を行ない、総投資額は二千九百二十六億円と大巾な改訂を必要とし、昭和三十八年二月、昭和三十七年度予算について百六十一億円の補正が行なわれ、約七百七十一億円の予算に対しまして約一千二十七億円の決算をあげることとなりました。なお、昭和三十八年度に至りましてさらに八百七十四億円増額いたしまして、総工事費を二千九百二十六億円から三千八百億円に改訂することが必要となりましたので、昭和三十八年度補正予算により四百四十三億円の措置が行なわれましたので、目下、予定どおり完成するよう鋭意努力いたしております。
 通勤輸送につきましては、予算上、東京付近が六十五億円余、大阪付近が約十七億円、電車増備(二百三十両)約四十五億円、計百二十七億円余を計上いたしましたが、決算額では、東京付近が約六十六億円、大阪付近が約八億円、電車増備(百八十五両)約四十億円、計約百十四億円となりました。
 幹線輸送につきましては、予算上、北海道、東北・常磐線、裏縦貫、上信越線、中央線、北陸線、東海道・山陽線、九州等の複線化及び車両増備で約四百九十億円を計上いたしましたのに対し、決算額では約五百四十一億円となっております。
 電化、電車化につきましては、予算上、東北本線、常磐線、信越本線、北陸本線、山陽本線等の電化工事費が九十三億円余のほか、これに伴う電気機関車(七十八両)、電車(四百三十両)百五十五億円余、計二百四十八億円余を計上いたしましたが、決算額では、工事費約六十七億円、車両(電気機関車五十九両、電車百二十両)約七十五億円余、計約百四十二億円となりました。
 ディーゼル化につきましては、予算上、工事費七億円、車両(ディーゼル機関車四十両、気動車四百三十七両)百十億円余、計百十七億円余を計上いたしましたのに対して、決算額では、工事費八億円余、車両(ディーゼル機関車三十五両、気動車四百二十二両)約九十九億円余、計約百七億円余となっております。
 取りかえ諸改良は、予算上、約二百八十二億円余を計上いたしましたが、決算額では、施設の取りかえが三百四十一億円余、車両の取りかえが六十八億円余、計四百九億円となっております。
 このほか、総係費では、予算額約八十六億円に対しまして、約九十億円を決算し、工事費全体では、約二千百九十六億円の予算に対しまして、約二千五百十八億円の決算額となっております。
 最後に、昭和三十七年度の予算の執行につきまして、会計検査院から十件の不当事項と改善の意見表示三件の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところでありまして、今後さらに綱紀の粛正と予算の効率的運用に一段の努力をいたしたいと存じます。
 以上、昭和三十七年度の日本国有鉄道の決算につきまして、その概略を御説明申し上げましたが、詳細につきましては、さらに御質疑のつど御説明申し上げたいと存じます。
 何とぞ御審議のほどお願いいたします。
#11
○理事(相澤重明君) 次に、会計検査院当局から検査報告を聴取いたします。
 宇ノ沢第五局長。
#12
○説明員(宇ノ沢智雄君) 日本国有鉄道の昭和三十七年度の検査の結果につきましては、検査報告の一三三ページ以下に記載してございます。不当事項十件と改善の意見表示をいたしましたもの二件でございますが、それぞれについて簡単に御説明申し上げます。
 六三九号は、新幹線モデル線地区の一部に道床砕石を運搬して引きならす工事を請け負わせるのにあたりまして、運搬費の積算が適切でなかったために工事費が高価になっているものと認められるものであります。
 それから六四〇号は、駅ホームの舗装工事を施行するにあたりまして、所要材料の積算が過大でありましたり、労務費の計算にあたりまして歩掛りを過大に見込んだことなどによりまして工事費が高価となっているものであります。
 六四一号は、高架橋の新設工事の施行にあたりまして、くい打ち込みの一本当たり平均所要時間などを過大に見込んだために工事費が高価となっているものと認められるものであります。
 それから六四二号は、海岸線の護岸の改良工事を施行するにあたりましてテトラポットの平均運搬費を過大に計算いたしましたこと、それからテトラポットの据えつけに使用します潜水船を引っぱる曳船の使用料を積算しておりますが、本潜水船は自走可能でございますので曳船使用料は積算する必要がなかったということで、積算、施工法並びに設計が適当でなかったという事態でございます。
 六四三号は、送電線、特別高圧ケーブルを収容しますためのトラフ管路を新設するにあたりまして現地の土質その他の調査が十分でなかったために不経済となっているものでございます。
 六四四号は、新幹線の電車線支持柱に取り付けまする腕金と電柱バンドを購入するにあたりまして予定価格の積算が適切でなかったために購入価額が高価となっているものと認められるものであります。
 六四五号は、重油の購入にあたりまして石油会社と不必要なおろし荷役作業を請け負わせているために不経済な結果となっているものでございます。
 六四六号は、岡山鉄道管理局津山駅で関係職員によりまして切符の発売枚数あるいは料金などを過小に報告することによって収入金を領得したものであります。
 六四七号は、大阪幹線工事局で、東海道幹線を近江鉄道株式会社の会社線と一部並行して敷設するに際しまして、必要な同会社線用地の買収費といたしまして一億五千万円、旅客収入減等に対する損失補償といたしまして一億円を支払っておりまするが、このうち旅客収入減に対する補償の理由としましては、これを支払わないときには会社との設計協議等におきまして協力が得られないために工事に支障を来たすということで、それぞれ観光旅客収入及び普通券一般客収入の予想減少率を五〇%、二五%とするなどによりまして、並行区間の向こう十三カ年間の収入減を見込んで、これらの金額を算定したものであるということでございますが、現地の実情などから見まして、同幹線を敷設することによりましてこれらのお客が減るというような事態はそれほど根拠がないものと認められまするし、一方向会社との設計協議等に関しましては、地方鉄道法によりましてその促進をはかるなどの余地があったのではないかというようなことで、本件につきましてはそうした点の配慮が十分でなかったのではないかというふうに認められる事態でございます。
 それから六四八号、これも同じく新幹線の工事に伴いまして、京都府大山崎村所在の福田某所有の宅地、建物等の買収費及び移転補償費として二十一億五百万円が支払われておりますが、本件の内容を見ますと、土地、建物、付帯設備等の総額が一億六千五百万円と算定されまして、さらにこれの三〇%増しの二億一千五百万円が総額として支払われているのでございますが、幹線用地等として必要な土地や宅地もごく一部でございますし、残存宅地だけでも従来の計画として使用するにはそれほど支障がある場合とは認められませんし、日本国有鉄道として従来こうした場合は必要な土地及び支障物件だけの買収にとどめておりますのが通例でございますが、かりにこれらの全面買収を目的といたしましても、それまでの間に公共用地の取得に関する関係法令などによる解決手段を講ずるなど適切な考慮をする必要があったのではないかという点で、本件は妥当な措置とは認められないものでございます。
 それから、改善事項が検査報告の一九五ページ以下に二件ございます。一つは、資材の調達に際しまして規格が改定されているのに旧規格のものを購入したこと、あるいは有利な規格のものがあったのにこれを採用しなかったということなどによりまして不経済な結果を来たしていると認められるものでございます。購入資材の規格の点につきましては、なお今後検討する要があるのではないかという改善の意見でございます。それからもう一つは、連絡運輸に伴います貨車使用料につきましての改善意見でございますが、国鉄線と社線との両区間にわたって貨車の直通運輸を行ないますときには、その連絡運輸の運賃は国鉄と私鉄でそれぞれ運送区間に応じて分割収受するとともに、相手方の運輸機関所属の貨車を使用します場合にはその使用料を支払うことになっておりますが、その使用料のきめ方等について現在の貨車の運行状況から見まして著しく不合理な点がございますので、これの適正化をはかる必要があると認められるという趣旨のものでございます。
 以上でございます。
#13
○理事(相澤重明君) それでは、これより直ちに質疑に入ります。質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
#14
○小酒井義男君 運輸省の関係でお尋ねをいたしますが、外航船舶の利子補給について、決算報告で六億八千七百余万円という利子補給をしているわけなんですが、これだけの利子補給をして船舶の建造を進めていった、その結果運賃収入がどういうふうにふえているのか、貨物の輸出入の積み取り比率がどういうふうに変わってきているのか、つまり利子補給をしたことによってどれだけの効果があがっておるのかという点を三十六年、七年、八年くらいにわたってひとつ御説明を願いたいと思います。
#15
○説明員(沢雄次君) お答え申し上げます。この利子補給に加えまして、毎年度通称計画造船によりまして財政資金を得、船腹の増強につとめてまいりまして、運賃収入といたしましては、日本船が収受いたしました運賃収入は逐年増加いたしております。三十五年から申し上げますと、三十五年で五億三千百万ドル――約千九百十一億円、三十六年度は二千百十二億円、三十七年度二千二百八十二億円、三十八年度二千五百六十五億円という、ふうに漸増いたしております。しかし、船腹は増強してまいったのでございますが、輸出入の貨物の量の伸びのほうがはるかに船腹の増加率を上回りましたために、国際収支の面では逐年悪化をしておりまして、たとえば、三十五年度の海運の赤字二億八千五百ドルに対しまして、三十八年度は四億四百万ドルという赤字になっております。
#16
○小酒井義男君 積み取り比率が、三十五年以後船舶がふえておるにかかわらず減っておりますね、これはどういう原因か――船舶の不足だけが原因なのか、そうでないほかにもっと理由があるのか、そういう点はどうなんですか。
#17
○説明員(沢雄次君) これは船腹の不足が一番大きな原因でございまして、三十五年度、これは御承知のように、輸出五五%、輸入四六%の積み取り比率が、三十八年度におきましては輸出四九%、輸入四五%になっております。これは輸出入の伸びが、三十五年度一〇〇に対しまして十六五の伸びを示しておりますが、船腹のほうは三十五年一〇〇に対しまして一三四の伸びを示しておりますので、船腹の増加率が及ばなかったというのが一番大きな原因でございます。
#18
○小酒井義男君 国際収支の点で赤字の解消ということは、はたして船腹増強だけでできるのかどうか、そういう点についての将来の見通しはどうです。
#19
○説明員(沢雄次君) これは船腹の増強が一番大事な問題でございまして、政府といたしましてもこれに全力を注いでいるわけでございますが、そのほかに港湾経費の問題、さらにこれは日本の貿易構造から、輸入の量と輸出の量とは、量といたしましては絶対的に違うわけでございますので、輸入をなるべく近いところから入れることが可能であれば入れる。そうような、これは運輸省だけでなしに、産業政策としても総合的な施策の検討を加えてまいる必要があるかと思っております。
#20
○小酒井義男君 それから、長期契約船ですね。これは外国船が非常に多くて、わが国の外航船の二割三分五厘というものが長期契約船として使われておることに一つの問題があると思うのです。これを解決する方法を何かお考えになっておるかどうか。
#21
○説明員(沢雄次君) この外国船の長期契約船が、御指摘のように非常にたくさん、特に輸入でございますが、輸入物資につきまして長期契約船が張りついておるのでございますが、これは日本の船会社の戦後の立ち直りがまだ進まなかったころに、船腹がどうしても得られないということと、海運対策が本格的になってまいりましたのはごく最近でございます。それまで日本の船の国際競争力が外国船に比べて劣っていたというようなことで、このように大量な船が長期契約に張りついた原因でございます。
 これに対する対策といたしましては、昨年来御審議を得ました海運二法案によりまして海運の助成策を強化していただきまして、日本船も外国船と十分競争する力を持つことができるように相なったわけでございます。一方産業界におきましても、日本経済団体連合会を中心といたしまして、日本船も国際競争力がついたのであるから、外国船の長期契約船が切れたあとは今後は日本船を使おう、こういう申し合わせをされまして、最近の実情では長期契約船はすべて日本船が契約をとっております。
#22
○小酒井義男君 最後に、そういう方法をとられて、今後建造を続けていく、そういう段階を進めていくことによって、いつごろになったら利子補給というようなことが必要でなくなるようになるか、いつごろそれをなくするような施策を政府として講じていくか、そういう点についての将来の見通しをひとつ承っておきたい。
#23
○説明員(沢雄次君) 利子補給の停止及び償還の条件といたしまして、税引き後の利益率が一割をこえましたときには、当該年度の利子補給の交付を停止いたすことになっております。それから、一割五分をこえましたときには、過去の利子補給を漸次償還することになっております。それで、いつごろという見通しでございますが、これは長期見通しといたしましては、海軍再建整備法によりまして、この五年間の各社の償却不足の解消計画を立てさしておりますが、償却不足はこの五年間に日本の船会社は大部分が解消いたしますが、この一割の利益率を出し、配当を開始するという会社は、この整備期間中には残念ながらごくわずかでございまして、この五年間にはこの利子補給が全般的に停止されるというような事態には残念ながらいまのところならない見込みでございます。
#24
○横川正市君 国鉄当局の三十七年度決算検査報告に関する処分処置調書の九ページの「会計経理上の処置」で、「国会に対する説明書記載のとおり」というのだが、その「記載のとおり」というのは、いま総裁の読まれた最後にある「三十七年度の予算の執行につきまして、会計検査院から十件の不当事項と改善」云々の内容にあるのですか、それとも国会への説明書というのは別に出されておるのですか。
#25
○説明員(遠藤鉄二君) 昭和三十七年度決算検査報告に関しまして、国会に対しまして説明書といたしまして資料が提出してございまして、この中で、御指摘の事項に対しましてどういう措置をとるか、また、処分といたしましては、どういうことをいたすかということが書いてございます。
#26
○小酒井義男君 国鉄に二、三点お尋ねをしたいのですが、この決算報告によりますと、一応利益金が計上されておるのですが、しかし、国鉄の現在の会計制度の中には、減価基金の積み立てが行なわれておらぬのじゃないか、あるいは退職給与引き当ての積み立てが行なわれていないではないか、また、固定資産に対するやはり減価償却も、耐用年数の計算等から見て金額が不十分でないか、こういう点が言われておるのですが、こういうことについて、国鉄当局はこれをお認めになるのか、今後改善をされていく方針をお持ちになっておるのか、まず最初に承わりたい。
#27
○説明員(遠藤鉄二君) 国鉄の現在の経理制度をもって計算いたしますと、決算報告にありますように、毎年多少の黒字、こういうことになっております。しかしながら、これはいろいろ問題がございまして、国鉄の監査委員会からも御指摘を受けております。また、公共企業体としての経理のあり方ということにつきましては、学者の間におきましてもいろいろな議論がございまして、定説というまではまだいっていないようでございますけれども、非常にたくさんの議論があるわけでございまして、国鉄といたしましても、もっと合理的な経理制度に改正をすべく、いろいろ検討をいたしておるのであります。最近国鉄からお願いをいたしております新長期計画の発足に伴いまして、国鉄の収入はいかにあるべきかというようなことが相当議論されましたのでありますけれども、大多数のわれわれ聞いております御意見によりますと、退職給与引き当て金は、これは設定してもいいのではないか、それから、減価償却は、現在やっております制度ではまだ不十分である、年数の問題のほかに、線路、電線路というような資産が償却をやっていないのでありまして、こういうものも償却をすべきではないか、こういう御意見も強いのでございまして、そのほかに、最も考え方の分かれます議論は、減債引き当て金でありますとか、あるいは資本に対する公正報酬というような議論でございます。たくさんの議論がございますが、そういうことも考え合わせまして、国鉄といたしましては、なるべく早い機会に、この経理制度を改正いたしたい、かように考えております。
#28
○小酒井義男君 いまのお話ですが、私いま述べられたような点は、当然やはり決算の中で解消をいたしていくべき性質のものじゃないかと思っているのです。そこで、新しい六カ年計画、あるいはそれに必要な資金、あるいはその資金を政府出資にどれだけ求めて、運賃にどれだけ求めていくかというような、そういう案の立案される中で、会計制度をこうすればこうなるというようなことは、まだ検討されておらぬということなのでしょうか。
#29
○説明員(遠藤鉄二君) 過去一年近くいろいろ議論をいたしまして、方向は大体われわれまあきまったのではないかと思っております。それで、制度の改正といたしましては、退職引き当て金でありますとか、減価償却制度の改正は、なるべく早い機会にやりたいと思っております。
#30
○小酒井義男君 それから、別の問題ですが、借り入れ金がだんだんふえていって、利子の負担が重くなるということでありますが、国鉄が現在関連のある事業にいろいろ出資をされておると思うのです。で、その出資が、まあ内容はまた運輸委員会で何かとお尋ねすればいい問題ですが、この出資しておる中で、どれだけくらい配当金なり何かが返ってくるものがあるのかどうか。一方、借り入れ金には利子を払わなければならぬが、出資をしておる分には、全然そういうものが入ってこないというなら、どうして苦しい中でいろいろな事業に出資をしなきゃならぬかという疑問が出てくると思うのです。そういう面の実情はどうですか。
#31
○説明員(遠藤鉄二君) 現在各方面に多少の出資をいたしておりまして、最も金額で大きいのは、鉄道建設公団であります。それから東京の帝都高速度交通営団であります。そのほか、地方の臨海鉄道等に多少の出資をいたしておりますが、これは現在のところ、すべて配当がない出資でございまして、いつ配当できるかという見込みも、一部を除きまして、あまり立たないように思います。しかしながら、これらの出資は、国鉄が配当をもらうというために出資をいたしておるのではございませんで、すべてそれぞれ別の法律なり、あるいは政策に基づきまして出資をいたしておるのでありまして、配当といいますか、利子収益ということとは全く別の観点から出資をいたしておるということをこの際申し上げておきます。
#32
○小酒井義男君 いずれあらためて、ほかの機会に私はその内容についてお尋ねをすることにしまして、きょうはこの程度でやめておきます。
 そこで、もう一つ、会計検査院がおられますからこの機会にお尋ねしておきたいと思うのですが、この批難事項の六四七号というようなものは、やはりこれは問題じゃないと思うのです、こういう金を出したことについては、これは妥当性を私ども疑いますから、これは、問題は会計検査院にお尋ねする余地はございませんが、六四八号についてお尋ねしたいと思うのです。
 この用地が、なるほど相当必要以上広い範囲に買収されておるということで、立ちのきに金を払っておるというような、いろいろ金額的に少し余分に出しておるのじゃないかという点があれば、それは私は問題は別だと思うのですが、しかし、新幹線のような――これは新幹線のための用地ですね、そうすると、ああいう高速列車が走る近接地域に、はたして居住することができるかどうか、そういうことに対する疑問を持つのです。で、この建物というものが、一体、線路からどのくらいの距離のところにあった建物で、はたしてそこに人間が住むことができるような条件なのかどうか。そういうことに対する、もう少し具体的な説明を聞かしてもらいたいのです。
#33
○説明員(宇ノ沢智雄君) ただいまの小酒井先生の御質問、まことにごもっともな点もあろうかと思います。新幹線ができますことによって、そこのいままで住んでおりましたすぐそばを新幹線が走るわけでございますが、その邸宅の前に国道が従来走っておったわけであります。その国道に相当いままで車両等が走っておりましたので、従来から相当そこはやかましい場所であろうかと思うのでございますが、今度新幹線ができます際に、その国道をつけかえるということで、新しい国道をつけかえることにしたのですが、その国道の関係を見ましても、従来の国道と邸宅との距離、それから、新しくできます国道との、距離というものは、そうたいした――距離にしまして二メートルぐらいの、つまり道との幅が二メートルぐらい縮まるという程度で、国道との関係は、あまりそう従来とは変わりはないということでございます。それから、新幹線といたしましても、そう東京の近郊のように、五分おきとか、十分おきとか、そういうふうな時間で走っておるのではございませんし、御承知のように、新幹線は夜は全然運行しないということで、大体昼間の時間であるということと、それから、この邸宅の裏のほうには従来阪神鉄道が走っておったわけでございます。そういうようなことも考えましたことと、それから、先ほど御指摘がございました、ほかの近郊類地の分と比べて補償が高くなっているかどうか、一応検査院の指摘ももっともであるというふうな御発言があったようでございますが、私どものほうで調査いたしましたところによりますと、私ちょっと数字をあとで調べて御報告を申し上げまするが、近郊付近の一般の土地提供者等に対して補償した額を相当上回っておるというようなこともございましたので、実はこういうようなところは、もっと土地収用法なりその他の法律の適用を一応やってみた上で、第三者機関の判定によってやった結果によってなにしても、そうやってもいいんじゃないかというふうに私考えております。
#34
○小酒井義男君 お尋ねをしておるのは、金額の問題じゃないのです。新幹線の場合もそうですが、これはその他公共事業などで、用地の関係でいろいろ問題があるのです。そういう場合に、会計検査院がなかなかむずかしいことを言うから、そういう補償はできぬという意見をいろいろ聞くのです、私どもは。この例としていまお尋ねをしておるのですが、用地の、たとえば鉄道の建設用地にかかる分だけは買ってもいいが、それ以外のものは買うということは不当だということになれば、極端な例を言いますと、鉄道の線路なり道路なりができて、そのために、全然風も通らぬ、日も当たらぬという条件の中に追い込まれる人が出てくるわけです。そういうものの特別の補償は必要はないにしても、その人が一応健康な生活が営めるくらいの程度のところに移住をするくらいの補償をしてやることは、国として当然責任があるんじゃないか。そういうことに対しても会計検査院は、それが不当だと言って批難をするのかどうか。そういう観点から、この用地が少し広いというきらいはありますけれども、居住に耐えるというような条件であれば、やはりそういう場合の補償は、これはやはり国がやってもいいのだということができなければいかぬのじゃないか。いまは確かに回数が少ないとしましても、将来回数がふえる場合があります。新幹線の沿線では、すでに、小学校などで、百メートルぐらい離れた教室で、授業をしようとすると授業ができないといって、いろい問題が起こっておるのです。そういう問題もあるので、個人の居住に対しても、やはりその生活が一応でき得る状態というものは、やはり国として持たしてやるべきが当然じゃないかというふうに私は考えておるので、そういう立場からお尋ねしておるのです。
#35
○説明員(宇ノ沢智雄君) ただいまの先生の御質問、一般的な御質問と考えてお答えいたしますが、会計検査院といたしましても、法律その他によりまして、たとえばその土地の一部を収用することによりまして、従来使っておった使用の目的を達することができない、すこぶる困難である、従来の使用目的を著しく阻害されるというような場合には、法律のたてまえからいいましても、そのいう場合には全部買い取って補償してもいいというようなことがございまするので、そういう点につきましては、会計検査院といたしましても、十分注意して、その辺の点は慎重にまあ取り扱っておるつもりでございます。従来とも、何でもかんでも、とにかくもう必要な土地だけで、あとは買って悪いとか、あるいは立ちのきの移転補償みたいなものを全く出しちゃいかぬというようなことで検査しておるわけでございません。あくまでも土地収用法なりその他の関係法令の趣旨を十分尊重して検査いたしておるつりでございます。その点ひとつどうか御了承願いたいと思います。
#36
○横川正市君 先ほどの質問を続けますが、六四七号についてですが、問題はあと始末のことなんで、私どもとしては、この総額一億円の支出が当を得ないという検査院の立場を支持すれば、国鉄の出しました国会の報告の、当時の事情としてやむを得ないとして認めたという、このやむを得ないという事情は認められないことになりますし、当時の事情がやむを得ないと認めるとすれば、会計検査院の国会に対するこの報告書はきわめて遺憾だということになるわけですが、ただ、第三者が見たときに、この一億円の支出というのは、どうも当時の事情やむなしと認めたという側に問題があるのじゃないかというふうに、実は私ども、報告書のにらみ合わせからは感知するわけなんですが、そういう立場からお聞きをいたしますが、当時の大阪幹線工事局の同長、高橋さんという人は、現在退職をされておるようですけれども、その人はいまどうしておられますか、退職後。
#37
○説明員(遠藤鉄二君) 退職いたしましてから土木工事会社に就職したと私は記憶しておりますけれども、会社名は実は失念をいたしております。
#38
○横川正市君 それから用地課長の副参事山本務慶という人ですか、現在退職をされていますが、この人はどうしているのですか。
#39
○説明員(遠藤鉄二君) いま私記憶はないのでございますが……。
#40
○横川正市君 始末としては、あなたのほうは当時の事情としてはやむを得ないというふうなことから、一向に結果について関心がないようですね。これは実際には、私どもは問題を見るときに、非常に目隠しされた馬のように走って見るわけではないのですよ。たとえば局長の高橋さんという人は幾つで、定年でやめられたのか、あるいはほかにいい口があったから行かれたのかわかりませんが、土木工事関係の会社に行っているなんていうことを聞きますと、ますますもって奇怪な答えが出そうな気がするわけなんです。少なくともそういうことが聞かれるくらいなことは、準備しておいたほうがいいんじゃないですか、常識的に言ってみても。
 それから山本さんという人も同じですが、私どもが、あなたのほうの処置事項について事情やむなしと認めるまでには、これは相当質問せなければならないわけですから、国会に報告されたからといって、それで済ませる問題ではないと私は思うのですよ。そういう疑念の持たれるようなことをすらすらと解明ができるようになって、初めて国会に対する報告なんじゃないですか。
 いずれにしても、そういう個人の問題については抜きにいたしますが、そこで取り扱いの処置として、これはどうもあなたたちは当事者同士だから、上のほうに聞くというわけにいかない。国会でもって相談する以外にないのだけれども、わずかな金でなしに、相当な金がこのような理由で支出されたものが、検査院という立場では不当と言い、それから国鉄当局の立場からすると事情やむなし。こういうことで、何も結果に対して結論らしい答えが出ないまま、三十七年度の決算が国会で承認されるということは、私どもとしては非常に遺憾だと思うのですよ、このできごとは。だから、国会側の立場からすれば、これが持ち出される前に、少なくとも検査院当局は、検査の結果に対してその不当性が明確に相手側に認められ、そして処置がつき、国鉄側はこれを認めて処置をする、こういうかっこうで案件というものは出されてきて、初めてこれは一つの審議の議題になるわけです。両者が言いっぱなしのまま、どうぞひとつ何とかしてくださいというかっこうで議会に持ち込まれる。この持ち込まれ方というものについて、ちょっと私は疑点を持ちます。だから、その立場から、一体、会計検査院当局、それから国鉄当局、それぞれ、いまの私の疑問に答えるという意味でお答えをいただきたい、こう思うのです。
#41
○説明員(宇ノ沢智雄君) 会計検査院といたしましては、検査報告に掲記する前に、それぞれ現地について実地並びに書面について検査することはもちろんでございますが、そのあとで不当と認めました事態に対しては、それぞれ所管の責任者に対して照会の文書を発し、それによってまた回答をいただき、さらに納得のいかない場合には再照会もするというようなことで、慎重に事態を取り扱っているわけでございまして、その検査報告に載ります前には、御承知のように、院内でそれぞれ局の委員会なり、あるいは官房の調整委員会なり、最後には検査官会議を経まして、それで相手方の申し分についても十分慎重に検討いたしました結果、どうもこういう事態については納得がいかないということで検査報告に掲記しておる次第でございます。
#42
○説明員(遠藤鉄二君) お尋ねのございましたように、国鉄は、今回のこの事件が決してよかったとかいうことを申し上げているわけではないのでございまして、全く遺憾な問題でございましたけれども、結果とすれば、工期の切迫等と考え合わせましてやむを得なかったと御了承願いたいと、こういう趣旨でおわびを申し上げているわけなのでございます。特に問題になりました、営業損失補償というような名称で支払った部分がございまするけれども、これは最初に、近江鉄道対幹線局でもって、中身でなくて総額幾らで妥結するということで、金額のほうが先にきまってしまいまして、あとで書類をつくるのに、やむを得ずそういう名目を使ったというような、手続的にもおかしなことがございまして、これは全く遺憾なことでありましたと思っております。
 それから、関係者の処置についてお尋ねがございましたのですけれども、これを責任を持ってやりました幹部はすべて退職をいたしておりまするし、また、先ほど、定年かどうかというお尋ねもございましたけれども、定年ということと関係なく退職をいたしておりまするし、それをさらに形式上追及するというのもいかがかと思うような点もございまして、こういうかっこうになっておるのでございます。
#43
○横川正市君 あまり明瞭じゃないわけですが、政務次官、事実上こういう結末をとったわけですが、あたなは、こういう問題をどうお考えですか。
#44
○政府委員(大久保武雄君) 職員の不正行為につきましては、厳重に注意を喚起いたしております次第でございますが、御指摘のような職員を出しましたことは、まことに運輸省といたしましても遺憾に存じております。国鉄におきましても、多量の工事予算を執行しておる次第でもございますから、今後におきまして十分かようなことがないように、総裁はじめ、とくと留意いたしております次第を申し添えたいと存じます。
#45
○横川正市君 そこで、私の一番疑問なのは、普通、何といいますか、物価統制令みたいなもので、不当に高い値で売っていた場合には処罰を受けるわけです、行政上あるいは刑事上。それから、第三者が見てみて不当だと指摘をされたものについては、これは金銭上の始末というものがつくか、それに刑事上の始末がつくか、あるいは行政上の始末がつくか、何かつくわけなんだけれども、これは何にも始末がついていないのです、事実上ですね。結局、その取り扱いについては、あなたのほうは、国会報告は、当時の事情としてやむを得ないと認めた。ところが検査院は、これは当を得ない処置だと言う。いわゆる当を得ない、まあ普通で言うならば、支出することの名目の立たない支出、いわば高く売ることのできないものを高く売っているという商業道徳にも関係するようなもので、一般的には何らかの始末がつけられるものなはずだけれども、それがついておらないで、この一億円というのは、実は宙に浮いちゃっているのですよ。どういうふうになっているのか。近江鉄道のふところに入ったまんま、議会では問題にするけれども、もらった者はぬくぬくとしているわけだね。一向に始末らしい始末をつけておらない。こういうもやもやしたやつを議会に報告されて、一体、議会はどういうあれにするのですか。たとえば、あなたのほうで、取り扱いについて適当でなかったという何か決議をして、以後云々ということになってうやむやにするにしては、少し金額の面でも大き過ぎるような気がするのですが、これは取り扱いとして、あなたのほうではどういうふうに取り扱ってもらいたいという気持ちを持っているのですかね。私たちとしては、非常に取り扱いについて苦慮するわけですがね。非常に申しわけない、いわゆる刑事処分があって、払う能力がないから、それでその人間はいわゆる刑の執行によって罪が消えてしまうということはあります。あるいはまた、行政処分でもってその金銭問題が消えてしまうことはあるけれども、何にもない。一億円だけは近江鉄道のふところに入ったという事実しかない。しかも、それは不当だということになっている。その取り扱いをどういうふうに取り扱っていくつもりですか。
#46
○説明員(遠藤鉄二君) この一億円が不当であるといたしまして、会社側に対して返還を請求できるかという問題も研究いたしましたのでございますが、三億五千万というものが一体となりまして、用地代を含んだお金ということで支払われておりまして、契約的には瑕疵がないということになりまして、われわれのほうも返還要求する法律的根拠がどうもないのでございます。
#47
○政府委員(大久保武雄君) 私、先ほどの発言で不正行為と申しましたのは、不当行為として指摘されましたものに対します誤りでございます。訂正いたします。
#48
○横川正市君 非常に私のほうで、始末をする、いわゆる結論をつけるのに非常に当惑をする問題ですが、委員長にお願いしておきますが、ひとつ議会側の意思というのをどう出すかは、委員長、それから与野党の理事を入れて、後刻相談をしていただくようにお願いをいたしたいと思います。
 それから、運輸省に一問質問をいたしますが、国鉄の貨物輸送の方法としては、国鉄自体が引き受けております小荷物掛、これは国鉄の職員が担当するわけですが、それと同じように荷物全体について取り扱っている日本通運株式会社、それから全国通運株式会社、こういうふうに全国的に通運業をやっている事業体があるわけです。この事業体の持っております性格といいますか、組織とか機構とかというものが、私どもは荷物を運搬するのだから同じだろうと思っておりましたら、よく調べてみますと違うようですが、日通と、それからマル運との、株式会社の同じ輸送取り扱い業としての体質的な違いというのはどこにあるわけですか。それをひとつはっきりしていただきたい。
#49
○説明員(坪井為次君) 鉄道の荷物を取り扱いしている事業といたしまして、通運事業というものがございますが、これは通運事業法によって監督されておる事業でございます。この事業を営んでおるものといたしまして、日本通運株式会社というのが全国的に事業をいたしております。これに対しまして、戦後、複数化をはかるということから、新たに各駅にまた通運事業者を免許いたしまして、現在二ないし三というような通運事業者が駅において通運事業を営んでおる、日本通運も含めまして。そうして全国通運株式会社というのは、その新たに免許せられた小さい通運事業者の相互の債権債務を決済するための計算事業を営むために、そういった通運事業者が出資をしましてつくった会社でございまして、そのものは通運事業自体は営んでおりませんで、通運計算事業を営んでおる。そうして、ある場合には、運送元請をいたしまして、その元請について、自分の加盟しておる通運業者と代理契約を結んでおる、まあそういうかっこうになっております。
#50
○横川正市君 問題は、もっとわかりやすく言いますと、日通という組織体は、これはまあ中央の会社が地方の末端までの業務形態について責任の負える体制である、それから、全国通運株式会社というのは、個々の各駅に荷物取り扱いをしているその業者が責任を持つのであって、ある部分は、それらの業者については、上の、株式会社としての名称を持っておるけれども、それは責任を持たない。責任の所在は、これはその各駅に置かれておる何といいますか取り扱い店といいますか、そういうものが責任を持つ、こういうことでしょうか。
#51
○説明員(坪井為次君) 日本通運は全国的な会社で、各駅に直営の通運事業を営んでおる。それからもう一つのほうは、各駅に個々の事業者がありまして、それらの間に取引上生ずる計算事業を営んでおるものでありまして、通運事業そのものを各駅で営んでおるわけではございません。各駅の個々の業者の間に生ずる計算事業を整理するために、そういった業者が集まりまして出資して会社をつくった、そういう関係になっております。ですから、運送人といたしましては、元請の場合を除きまして、個々の通運会社が責任を持って営む、そういう関係でございます。
#52
○横川正市君 そうすると、荷物引きかえ証というのがありますね、この荷物引きかえ証というのは、これは発行者がたとえば地方――地方というか、これは一つの完成された事業所でしょうが、その事業所が発行する権限を持っておって、そうして、その荷物の引き受けをする取り扱い所、その完全な形態を持っておる事業所との間の関係というか、決済は、これは上部機関であるところの会計事務をやるマル運株式会社が行なう。こういうことで、あくまでも事業所と、それからマル運との関係というものは、その運送業務という問題については全然責任を持たないで、経理事務だけは委託をされてやっている仕事だと、こういうふうになるわけですか。
#53
○説明員(坪井為次君) 大体ただいまのお話のようになっておりますけれども、なおふえんしますと、貨物引きかえ証といいますのは、運送人自身が発行するものでございまして、したがって、その個々の通運業者が運送人として発行する、そういった性格のものでございます。
#54
○横川正市君 そこで、貨物引きかえ証に――これは商法と、それから定款とに関係して出されているわけなんですが、この貨物引きかえ証というのは、すかしが入っておりますし、それから六カ月間これは保証するという保証にもなっているわけなんですが、たとえば、これらが空券として発行された場合に、実際の責任の所在というのはどこにあるわけですか、損失を与えた場合に。
#55
○説明員(坪井為次君) 貨物引きかえ証は、荷物のかわりに、点検する場合にその便宜のために発行されるものでありまして、それは貨物が鉄道輸送されて着地に着くまでの間にいろいろ取引されるという場合に、荷主の要求によって発行されるものであります。それで、それが空券であった、荷物なしに発行されたといいますのは、これは刑事上の事件でありまして、本来正常な関係ではないのでございまして、ただ、その場合に、貨物引きかえ証の所持人がそれを善意で取得した場合に、その場合に、善意の第三者としての保護はどうなるかという問題があるわけでございますけれども、ただいままでの大審院の判例では、空券につきましては、この債権につきましては無効であるという判例になっております。しかし、これらは将来の商取引の発展と、あるいは第三者流通の特権ということから、第三者保護というような意図も相当学説的にはありまして、現段階ではまだはっきりしたところまでいっておりませんけれども、手形のようなところまでは保護されていないというのが通則のようでございます。
#56
○横川正市君 実は、私のほうで第一の疑問は、マル運という組織体を認可する側の運輸省の立場から見て、第三者が荷物を委託する場合に、日通にしても、マル運にしても、別に疑問を持たないで荷物を預けるわけです。ところが、実際の取り扱いをされるほうは、組織体が非常に違っておって、事故が起こった場合にも、責任の所在というものは、大きな組織でもっての責任の所在ではなくて、非常に小さな個々の事業所の責任の所在ということで、しかも、空券の場合には保証のそれもない。こういう事業体というものを、将来マル運に対しても、計算事業とともに通運事業というものまでも認可をするという考え方はないわけですか。実際上の取り扱いとして、日通と同じような形で第三者が安心して荷物の預けられるような、そういう組織、機構に改正するという考え方はないのですか。
#57
○説明員(坪井為次君) 空券の保護のためにそういった組織をつくるということは考えておりませんし、また、現在、日通の場合でも、空券につきましては、有効か無効かの問題が残るわけでございますけれども、一応日通が資力、信用があるということで、大体は話し合いで解決していると思うのでございますが、片方のほうは、補償という文言が相当不明確でありましたために、いろいろな問題が起こっているように聞いておりますけれども、その補償といいますのは、本来、貨物引きかえ証の所持人が荷物を要求した場合に、その荷物がすでに第三者の手に渡って仮渡しをされたといった場合に、荷送り人が損害を補償しなければならぬ、そういった場合に、その損害てん補のための補償契約をしているという意味の補償でございまして、本来は空券のための補償というようなものは含まれていないということでございます。
#58
○横川正市君 実は、これは相当古い問題で、具体的な問題があるわけですが、いまあなたがちょっと触れておるように、これは商業上の信用問題とか、あるいは継続事業の中断の問題等とかに影響されて、解決をしようとする空気が動いておるから、私はあまり具体的な例に触れないのです。ただ、監督官庁としての運輸省の、こういう問題が起こる、補償業務としての補償の範囲内というものは非常に限定されたものであるにもかかわらず、一般には全部補償するようにとれるような内容になっております。それから取り扱い規程その他を見てみますと、なるほど、あなたの言うように、非常に小部分に限定している。そういう点から、輸送業務をやっているそういう事業体について、日通と、それからマル運とが、何か違った組織で、第三者は、実は日通は信用できるけれども、マル運は信用できないのだ、こういうような一般の何といいますか、商業上の問題から言うと、非常にこれは問題があるのじゃないかと私は思うのです、取り扱い方として、あなたのほうの許可、認可の立場からして。ですから、日通と同じように非常に信用高いものにマル運もしてやれば、そういったことはなくなるし、荷主のほうとしては、両者について平等に安心してやれるし、それから過当競争しないまでも、ある程度の協定事項もとれるだろう、いろいろな点で自由経済なんですから、独占的な性格を持たせないで、第三者に対して利益を与えることができる。あなたのほうは日通と何もつうつうなわけじゃないのですからね。そういうかっこうにしていけば、私は、信用という問題については互角になる、いまのままでは信用互角というわけにいかないのじゃないか、こう思うのです。あなたのほうも知っているように、北海道の江別の事件、一方において、実は早い時期に相当な額が、別名かどうかわかりませんが、空券に対しても補償が行なわれ、ある債権者はこれで納得をし、ところが、ある債権者は、あなたがいま言ったように、空券までの補償でないということをたてにとって、裁判でも何でもやりなさいと言って放任していた時代がある、いまはか話し合いがついているけれども、ということは、責められる立場からすると、商業上の、これから継続して商売ができるとかできないとかということで、これではたいへんだから、何とか別名でもって金を出そうじゃないかということは、私は、これは形態からするとおかしいと思う。そういうことで、具体的には、日通とマル運との運送業務を同じにやっていく、そういう仕事の組織内容を許可、認可の立場から検討してみる必要があるのじゃないかと実は私は思うのですけれども、現行で事故はそうたくさん起こるわけではないし、まあまあ黙っていればそのままやれるのだから、それに日通のほうは、どうもうちのほうとは親子血縁関係があるので、これに食い込むような許可認可は追加するわけにはいかぬということで、放任すれば、第三者というものは非常に信用のおけない相手側に、事実上内容を知らないために信用して荷物を預けるという結果になって損を与えることになる。これは政府機関である運輸省のとるべき処置ではない、こういうふうに思うわけですが、あなたのほうでは検討する考えを持っておるかどうかですね。もし検討いたさないとすれば、実はこれはもう少し置いておいて、事件の落着を待って、私のほうでもう少しこの問題に触れていきたいと思います。
#59
○説明員(坪井為次君) 日本通運は相当歴史も古く、基礎が強固になっております。ただいま申しました新規事業者は戦後に生まれたものでありまして、各事業体は相当まだ弱小である。そういうことでわれわれとしてはその格差を縮めるよう育成に努力をいたしておるのでありますが、やはりこういった資力、信用というものは急激に伸びるものじゃございませんので、やはり年月をかけて育成していくというより以外にはないと思われます。全国通運はそういった場合にはどういう役割りをするかということなんですが、現在までのところは、そういった個々の業者が自分の取引のために必要なものとして、それまでは日通が計算事業を一緒にあわせて行なっておったわけです。それをわれわれだけの計算事業を起こそうじゃないかということで、全国通運会社というものをつくったわけでございまして、これも三十四年にできたばかりで、まだそこまで基礎強固になっておらぬ。しかし、これはやがては成長していく、あるいはわれわれもできるだけそういった育成をはかる、そういう方向で進んでおるわけであります。
#60
○横川正市君 ちょっと政務次官、このマル運の株式会社の社長さんというのは私どもと同僚議員なんですよ。元の国鉄の副総裁かをやった人なんです。まあいわば国鉄の最高幹部の人が社長になっているわけですよ。だから企業体として年月が浅いからとかなんとかで説明されるような関係じゃなくて、私が言いたいのは、日通と運輸省との関係とか、国鉄の関係とかという歴史的にできたものに割り込んで、仕事を半分よこせというものに対して、あなたのほうが少しばかり差別扱いをしておいて、日通をまあまあというふうな、そういうかっこうにしておこうということじゃないか。ところが、そのこと自体が実は取り扱いの個々について非常に責任のとり工合というのは小さくなってくるわけですね。大きな全国的な組織が責任をとれば問題なく解決するのに、もう全く三百万か五百万の会社が責任をとろうとするから、穴をあけたものについてはもう今度は法律をたてにとって払わなくてもいいなんということを言い出す。そういう事件にぶつかっているわけです。だからその事件自体は私はここでどうしろこうしろとは言いません、それはいま話し合いができかかっているから。しかし、実際上は第三者の立場に立てば、信用して荷物を預けるわけですからね。あるいは証券をもらって、それを内容のものだと思ってもらっているそのいわゆる荷主側の立場というものを考えると、やはり組織というものはもっと考えてやる必要がある、こういうふうに思うわけです。しかも、このマル運のこの引きかえ証は、日通が一時やっておったやつをそのまま踏襲してやっておるわけです。ところで、その日通がやっておった当時に、一体補償というのはどこの範囲まで補償しておったのか。その点は実は私はまだ調べてないけれども、日通の一時やっていたものをマル運が引き継いでやった引きかえ証というもののいわゆる補償という文字とか、すかしとか、そういったものは第三者にとってみればきわめて信用のできる通貨価値のあるものなんですよ。それがからだった、定款とか法律によって、実はこれは支払わなくてもいいのだと、あるいは支払う項目は、荷物を間違って渡して損害を与えたときにだけ払えばいいのだ、こういうふうに取り扱い規定というものはなっておるわけで、そういうことで第三者に対する信用というものは、これは差別待遇を受けておるわけだから、その差別待遇を会社に同じように信用を持たせるために直す必要があるのじゃないか、こういう点を私の考えとして申し上げておるわけなんです。ですから、これはいろいろ歴史も古いことで一朝一夕にいかないということは十分わかっておりますが、あなたのほうで検討してもらえるならば検討していただきたい、こういうことで質問しておるのですから、意見をひとつお聞きしたいと思います。
#61
○政府委員(大久保武雄君) ただいまのから証文発行の件は、まことに遺憾でございまして、しかも第三者に信用を与える形において損害を及ぼしましたことは、事業の信用上まことに申しわけないと思っております次第でございます。日通並びに駅の通運業者、ひとしく重要な貨物の運送に従事しております次第でございますから、運輸省といたしましては、日通に片寄って、その間の取り扱いに格差をつけるというような気持ちはございませんし、両業体とも繁栄におもむいて、貨物輸送の完全なる責任を果たしてもらいたいと考えておりますような次第でございます。
 そこで、いまのから証券を発行いたしまして、不測の御迷惑をおかけしたと、しかも、それに書いてありまする文言が、そういったような間違いを起こさせる要因を含んでおるということでございますならば、これはたいへん商取引上、私どもといたしましても、十分慎重に考えなくっちゃならぬ問題であり、御意見ごもっともだと存ずる次第であります。そこで、この辺のことは今後の商取引の信用と円満な運用を保持いたしますために、運輸省といたしましても、十分検討いたしまして、今後に資したいと考えておりますような次第でございます。
#62
○理事(相澤重明君) いまの横川委員の質問については、認可を与えておる運輸省ばかりじゃなくて、直接貨物、荷物の扱いの問題で、国鉄側としても関係のあることだと私は思うのです。国鉄側としての意見はないのですか。いま大久保政務次官は検討をするという意見だと私は拝聴しておったのですが、国鉄側いかがですか。
#63
○説明員(遠藤鉄二君) 通運業務のいまのお尋ねでございました。法的関係は、国鉄と現在の通運事業の監督はすべて運輸省でやられておりますので、関係はないと申し上げていいと思います。
#64
○理事(相澤重明君) それから、先ほど横川委員から御質問の中でありました近江鉄道補償の件の取り扱いについては、理事会に一任をしたい、こういうことでありますので、関係の理事と委員長のほうで御相談をしていただきます。
 それから次にいま一つの点は、それは会計検査院から先ほど小酒井委員の質問に対する、騒音の問題について御答弁があったと思うのですが、この点については会計検査院の立場での、検査を進めた立場での御答弁だけだと、騒音そのものについての問題の核心ということに私は触れてないと思うのです。国鉄側としても、東海道新幹線の騒音というものがどんなものであるかということを調査をしたことがあるのか、あるいはこれが対策を持っているのか、こういうことについても、これはまだ小酒井委員の質問に対する十分な説明がなされておりません。したがって、午後再開をいたしますから、その際に国鉄側なり、あるいはまた会計検査院から特に御先言があれば、その際御発言を受けたい、こう思っております。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#65
○理事(相澤重明君) 速記を起こして。
 自後の審査は午後一時半より委員会を再開し、続行することとし、暫時休憩いたします。
   午後零時三十分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時四十六分再開
  〔理事相澤重明君委員長席に着く〕
#66
○理事(相澤重明君) これより決算委員会を再開いたします。
 午前に引き続き、運輸省及び日本国有鉄道の決算について審査を進めます。
 午前、私から会計検査院並びに国鉄当局に小酒井委員の騒音対策についての答弁を求めておきましたので、順次発言を許します。宇ノ沢第五局長。
#67
○説明員(宇ノ沢智雄君) 大山崎の宅地の補償の件につきまして、騒音が相当あるということで、これについて補償することは検査院としてどういうふうに考えるかという御趣旨の御質問と存じますが、公共用地の取得に伴う損失補償の基準要綱、これは三十七年の六月に閣議で決定されたものでございますが、それによりますると、その第三項に「事業施行に伴う損害等の賠償について」と、これは五行ばかりですからちょっと私読ましていただきますが、「事業施行中又は事業施行後における日陰、臭気、騒音、水質の汚濁等により生ずる損害等については、この要綱においては損失補償として取り扱うべきでないものとされている。しかしながら、これらの損害等が社会生活上、受忍すべき範囲をこえるものである場合には、別途、損害賠償の請求が認められることもあるので、これらの損害等の発生が確実に予見されるような場合には、あらかじめこれらについて賠償することは差し支えないものとする。」ということで、閣議決定でも、その補償の対象とはしにくいけれども、損害賠償としてやられることは一向差しつかえないということになっておりまするし、それから防衛庁関係の、アメリカの飛行機なんかが飛んで騒音が生ずるということで学校の授業に差しつかえるというようなことの場合にも、やはり規則で――これは補償ですけれども、一応やるようなたてまえになっておりますが、そういうこともございまするので、何か一つの基準というようなものを政府でもお考えになって、それに基づいておやりになるということであれば、私のほうは一向それに対してとやかく申し上げる筋合いではないと思います。一応本件の大山崎の場合には、そうした補償がはたして適当であるかどうかということについて、もう少し法的な措置といいますか、収用委員会なり何なりの裁決を仰ぐというような点をもう少し積極的に講ぜられた上で、こうすることがやむを得なかったということでございますれば、私のほうとしてもいたし方ないと思っておりますが、そういう措置について多少消極的だったということははなはだ遺憾である、こういうふうに考えておる次第でございます。
#68
○理事(相澤重明君) 次に国鉄の遠藤常務理事。
#69
○説明員(遠藤鉄二君) 東海道新幹線の騒音の問題につきましては、十月開業以後、沿線の住民から騒音、それから震動、風圧というような問題につきましていろいろ苦情が出ております。現在まで私どもが受け取りましたそういう苦情の合計は二十六件でございまして、戸数にしますと約二百六十戸になっております。それで、これはいま会計検査院のほうからお話がございました用地買収に伴うということとは違うのでございまして、開業後の問題として苦情が出ておる件数でございます。それで、これにつきまして、国鉄ではただいま実情を調査いたしております段階でございますが、現在までの調査の結果を簡単に申し上げますと、騒音の標準でございますホーンという標準がございますが、大体近いところで九十ホーンから九十五ホーン程度というふうに測定をされております。それで、この九十ないし九十五ホーンというのが現在線と比べてどうかという比較でございますけれども、完全に同一の標準に立った比較ではないのでございますが、大体同じ程度であるというふうに現在までの調査の結果では出ております。新幹線は騒音の継続時間が五秒から六秒でありますが、現在線の場合にはそれが長くて十秒から三十秒ぐらいかかる。それから現在線の場合にはレールの継ぎ目のがたんごとんという衝撃音が高いのでありますが、新幹線は継ぎ目はございません。そういう相違はありますけれども、大体ホーンとしては似たような程度ではないであろうか、こういうことでございます。
 それから損害賠償の問題につきましては、他に比較する適例もあまりございませんのですけれども、防衛庁におきまして、学校等につきまして補償される例があるようでございまして、その防衛庁の基準に照らし合わせて見ますと、現在まで私どもが調査をいたしてまいりました結果の程度では補償の範囲に入らないのではないか、かように考えておりますけれども、まだ調査が継続中でございますので、いずれ調査の完了を待ちまして善処をしたい、かように思う次第であります。
#70
○理事(相澤重明君) 次に、質疑の通告がありますから、順次発言を許します。
#71
○二木謙吾君 新幹線で関連質問いたしたい。ただいまお話の新幹線に私この間乗ってみましたが、たいへん乗りごこちはよろしくありますし、またあれができたために輸送量というものが非常に増強になったと喜んでおるものでございますが、当初の計画におきましては千九百七十二億円、それが三千八百億円かかっておるのでございますが、今後停車場なりあるいはまた貨車輸送上の設備等をすれば、相当なまた金額が必要であると思いますが、そういう面もあわせ考えまして、操業開始後乗客も非常に多いかのように聞いておりますが、現在におきまして、国鉄としては何年後に投資額を償還をして、また利益が上がるものであるか。その辺の見通しについてひとつお聞かせを願いたい、かように考えております。
#72
○説明員(遠藤鉄二君) 国鉄の経常は全部の線路を一体として管理いたしておりまして、どの線がそれに使いましたお金がいつ弁済されますというような個々の計算をしていないわけでございます。いないわけでございますけれども、東海道新幹線につきましては、特別に多額の工事費を使いましたので、もしかりにこれが会社であればどうであろうかというような計算は一応はしてみてあるのでございまして、その一応の抜き出しました新幹線の収支見込みを調べてみますと、三千八百億円の利益を、つまり毎年度収入があり、経費を払いまして減価償却をし利子を払うわけでありますが、その利子を払いました後の差額、これを何といいますか、利益といいますか、この差額の合計が工事費の三千八百億円に達する年次は大体昭和四十六年ないし七年ではないか。したがいまして、開業後八年と申しますか、その程度のところで収支の差額が借金の総額に大体達するというふうに考えております。しかし、この差額はもちろんほかの線区の改良費に回りますわけでございまして、この利益が出たから新幹線で借りたお金を返していくという意味ではございません。これは世銀等長期の借款もいたしております。この差額といいますのは、要するに国鉄全般の金になりまして地方の線区の改良費に回る、かようになるわけでございます。
#73
○二木謙吾君 もう一つ。新幹線が東海道にできましたことは、まことにただいま申しましたように喜びにたえませんが、山陽線、これが九州に通じて初めて旅客の輸送にも非常に画期的な効果をあげるものであると考えますが、先般新聞紙上で見ると、新幹線は岡山でとどめるというようなことがございましたが、その点どういうお考えでございますか。
#74
○説明員(遠藤鉄二君) 岡山まで延ばしたいという案は、今回政府におきまして御審議願っております国鉄の第三次の長期計画の終わりの年度、昭和四十五年、あるいは一年延びますれば六年ということに相なりますが、その時期までにどこまで完成さすか、こういう問題でございまして、国鉄といたしましては輸送量の伸びから計算いたしまして、山陽線の東のほう、岡山まではぜひとも四十五あるいは四十六年までには完成させたいと思っております。その先の広島へ延びあるいは九州へまで延びる時期につきましては、これはいずれは輸送量の増加とともに延伸をいたしていかなければなりませんけれども、おそくとも五十年までには完成をさせなければいけない、かように考えております。
#75
○二木謙吾君 私は岡山まででなくて、下関までなりあるいは博多までせめてこれを延ばされることによって、初めて輸送力の増強ができるのであると、かように考えております。やはり岡山までではふん詰まりになる傾向がありますから、御当局におかれましても、ひとつ早急に博多くらいまでは延ばされる計画を立てていただきたい、そうしてひとつ実現をしてもらいたい。これは産業の開発の上においても私は非常に大切なことであろう、かように考えております。一つ要望を申し上げておく次第でございます。
#76
○説明員(遠藤鉄二君) 計画といたしましては、九州までの計画を立てるわけでございます。でありますから、測量でありますとか設計協議とか、そういうことは全般的に進めるわけでありますけれども、岡山までは輸送量の関係からして昭和四十五あるいは六年度までに完成をさせたい、こういう意味でございます。
#77
○浅井亨君 新幹線の工事費についてでございますけれども、これは特に近江鉄道ですが、今日までいろいろと審議をされましたし、いろいろお答えも聞いております。また先ほどから同僚議員の質問もありましたのですが、その中で全部含んでということでお答えがあったように思うのです。すなわち、それは用地買収を含めた契約であって、そうして契約書に誤まりはない、だからしたがって近江鉄道から返還を求められることはない、こういうふうな答弁であったように思うのです。そこで、そういう答弁をされたのでありますけれども、ここで聞きたいのは、国鉄としても会計検査院からこういうことは不当である、こういうことを指摘されて、初めて国鉄でこれをそうだということをお気づきになったのでしょうか、どうでしょうか。
#78
○説明員(石田礼助君) 近江鉄道の問題は、これはまあどっちかといえばずいぶん古い問題で、運輸委員会などで盛んにわれわれもいじめられたのですが、要するに、問題は、向こうは初めは七億以上と言ってきた。それを値切りに値切ってようやく二億何ぼということにしたのであります。結局、これは交渉に負けたのであります。結局、正、不正の問題でなくて、われわれはある時限の間にどうしても完成しなければならぬという非常な背水の陣でやったために、どうしても交渉に強みがないということで、はなはだどうも遺憾なことなんですが、会計検査院の批判を待たないでも、あとになって考えてみると、どうもこれは非常な高い金を払わざるを得ないまでにされた、交渉に負けたと、こういうふうな、結局、これはまあ縁日あきんどで百円のものを二百円に買わされたというようなもので、賠償でいまさら取り戻すとかということは、これはできぬですね。そのかわり、あの問題があったものですからして、同じような問題が三島にもあった――今度はもう負けない、これはもうわれわれの主張をどこまでも通す。さらには、あの電線を箱根の山をパスさせる問題なんか絶対にもう譲歩しないというふうなことで、近江鉄道の問題については負けましたが、そのほかの交渉においては非常にうまくいったと、こういうふうなんですから、まあこれはわれわれとしては何ら弁解の余地はありませんが、要するに、いまさら返せということはできぬですね。どうぞひとつその点御了承を願いたい。
#79
○浅井亨君 いまのお話はわかるのですが、私のお聞きしたいのは、いわゆる検査院のほうからこの話が出た、不当であると。その前にもう当局である国鉄の内部監査というのがあって、ちゃんとそれを研究しておられたのじゃないかと、こう思うのですが、そういうことは問題にならなかったのでしょうか、どうでしょうか。
#80
○説明員(石田礼助君) それは、国鉄内部でも、これはどうも少し高過ぎたということは、会計検査院の批判を待たないでもわかっておったのです。けれども、時すでにおそしなんです。もうすっかり契約したあとなんですからいかんともなしがたい、こういうことなんです。これはもうわれわれの不明のいたすところで、弁解の余地なしです。
#81
○浅井亨君 そのように弁解の余地なしと、こういうふうにおっしゃられますと、どうもこれはしょうがないと思うのですけれども、また、先ほどからお話し聞いておりますと、負けた負けたと言うのですね。どういうわけで負けたのですかね。国鉄ともあろうものが負けた負けたと言って、負けた理由というのがわれわれはなかなかはっきりしないのですよ、頭が悪いか。そういうところをもう一ぺんはっきり説明していただけぬかと、こう思うのですけれども、よろしくどうぞ。
#82
○説明員(石田礼助君) これはどうも答弁はむずかしいですね。要するに、どうもかけ引きに負けたということでしょうね。要するに、われわれはある時限の間にどうしても完成しなければならぬ、そういうせっちん詰めのところにきているのですから、相手はなかなか剛の者ですから、御承知のとおり。やはり国鉄の人間は商売がへただ、こういうふうに私は思う。そういうことで御了解願いたい。
#83
○浅井亨君 そこで、いろいろの事情も、前々からの記録を読んでみますと、出ております。その中に、一つ落ちていはせぬかという考えがある。というのは、向こうもたいしたものだといういまお話でありましたけれども、何か箱根あたりに送電の電柱を立てる、そういうことも関連して、そうしてそういうようなことを言ったのではないかという、裏にそういうものをひとつ考えられているのではないかというような話を風聞に聞いたことがあるのです。そういうこともやはり加味されておったのではないかと思うのですが、そうしますと、そういう国家的な事業に対して、そういう電柱の用地とかというのを、立てさせない、そっちのほうでこうしなければ、というような、あまりにも人を脅迫的な考え方のように思うのです、もののやりとりというのがですね。そういうことになりますと――あったかなかったか知りません。そういうように聞いておりますので、そうすると、そういうところには土地収用法というものもありますし、国家にはそういうりっぱな法律もありますから、その点はどうなんですか。
#84
○説明員(石田礼助君) これは御承知でしょうか、近江鉄道の土地の買収のときには、土地収用法というようなものはなかったのです。結局、箱根の問題、それから三島の問題なんかは、近江鉄道の買収とは何らの関係はない。要するに、われわれは近江鉄道の買収においてすっかり向こうにやられたのです。今度はひとつ負けぬぞ、こういうことで、それで、いままでかけ引きに負けたことを反省して、非常に強く出まして、われわれの主張を通したのでありますが、三島の問題、あるいは箱根鉄道の問題があるがゆえに、近江鉄道の土地を買ったというような関連は全然ありません。これはもう全く別問題だということに御了解願いたい。
#85
○二宮文造君 ちょっと関連して。いま総裁の御答弁があったわけです。要するに、交渉に負けたと言うけれども、私たちが感じますのは、やはり交渉に負けたと言われる総裁のそのおことばが、国民に実害を与えたという結果にやはりなってくると思う。
 そこで、会計検査院の方にお伺いしたいのですが、この検査報告の中で、この問題を、処置当を得ないもの、こういうような項目で取り上げていらっしゃる。さらに、検査報告を見ますと、不当事項、あるいは不正行為、そうしてまたその他の中には、処置当を得ないもの、こういうふうに分類をされていらっしゃいますが、その不正のほうはわかりますが、不当行為と、それから当を得ないと、こう判断される基準、並びに処置当を得ないと報告をされて、何を検査院は期待されておるか、こういうことについて一点お伺いしたい。
 それからもう一つは、それに関連するのですが、いまの総裁のお話によると、近江鉄道に対して返還を要求することはできない。契約上に誤りがないから返還を要求することはできない。しかし、三十四条並びに三十六条の会計検査院法の両規定によりますと、明らかに、会計検査院としてはそういう事項に対して、改善なり、あるいは法文を見ますと、三十四条には、「適宜の処置を要求し及びその後の経理について是正改善の処置をさせることができる。」あるいは三十六条には、「会計検査院は、検査の結果法令、制度又は行政に関し改善を必要とする事項があると認めるときは、主務官庁その他の責任者に意見を表示し又は改善の処置を要求することができる。」と、こう明文がありますが、この問題に関しては、この処置あるいは改善ということに対する意見の表示はなされていないわけです。なぜそれをなされないのか。この二点についてお伺いしておきたい。
#86
○説明員(宇ノ沢智雄君) 不当の基準は何かという御質問ですが、これは、ざっくばらんに申し上げて、不正というのは、これははっきりしているわけです。それから不当の中にも、法律その他関係法令に違背するような事態もございますし、あるいは、検査報告の中に掲げてありますように、不経済とか、あるいは高価購入、あるいは積算が過大であったとか、いろいろ事態があるわけでありますが、これは一体、それでは、どういう線を、不当の線はどういうところに引くのだという御質問で、私、即座に、不当というのはこういうことなんだと、簡単に一言にしていえば尽きるようなことをちょっと申し上げかねるのですが、個個の事案をお読みいただいて、それによって御判断を願うということにしていただきたい。
 それから第二の、近江鉄道の損失補償の問題が改善の事項の対象になるかならぬかというお話ですが、大体、三十四条なり三十六条なりは、不当なり、あるいは行政その他制度について改善を要すると認められるような事態が傾向的に続いているというような場合に、これを、将来に向かってこういう事態を改善してもらいたいということの趣旨で法律のたてまえができ上がっておるわけでありまして、この具体的事態について、それではなぜ近江鉄道の場合は、これが改善事項にならないかと申すと、こういうものは、将来そう間々起こる問題ではないし、これを三十四条なり三十六条で、将来に向かって改善の意見として取り上げるということよりも、むしろ、不当な事態として将来気をつけてもらいたいということで提起するのが適当ではないかということで提起したわけでございます。
#87
○二宮文造君 いま会計検査院の方の答弁で、一つ漏れているのですが、この検査報告に、当を得ないものとして指摘をされて、それは何を一体期待されるのか、どういう措置を期待されたかということに対する答弁が一つ漏れておりますのと。
 それから、三十四条並びに三十六条の規定は、将来に対する考え方というふうに受け取っておられるようですけれども、法文の中からはそういう理解は出てこないのです。たとえば三十四条には、「会計検査院は、検査の進行に伴い、」と、こう法文が始まりまして、「適宜の処置を要求し及びその後の経理」「その後の経理」は将来になると思いますが、「適宜の処置を要求し」という一項目があることにおいては、将来にそれが派生するとかなんとかいうことは考慮しないで、その後の事態に対する会計検査院の考え方並びに指摘を受けたそれぞれの関係方面の取り扱いについて、明らかにこれは規制をしていると私は思うのですが、その辺についての見解をもう一つ伺いたい。
#88
○説明員(宇ノ沢智雄君) あとの問題から申し上げまするが、適宜の処置あるいは是正の措置を要求することができるといいますのは、それが正当な手続なり何なりによって不当と指摘されました事項が、適正な措置によって是正されるものは是正してもらいたい。どうしても、先ほど国鉄総裁のお話もございましたように、契約でもって、一応契約が成立して、それに基づいて支払ったようなものは、これは何とも是正のしようがないわけです。そういうものについては、将来に向かってそういうような不当事態を改善してもらいたいというのが、三十四条の趣旨でございます。
 それから、当を得ないとして検査報告に提起されました事態も、いまと同じようなことを申し上げることになると思うのですが、やはりこれで正規の手続によって是正されるようなものがあれば、たとえば、工事をやって清算をすることになっておったのを、清算を間違ってやっておったというようなのは、契約条項にそういう清算の条項がございますので、そういう場合には、正規の契約の条項の趣旨に従って、過払いになっている分は取り返す措置が可能と思うのです。しかしながら、そういうものでないようなものにつきましては、当を得ないと申しますのは、将来に向かってこういうことを二度と操り返してはもらいたくないというようなことで提起しておる次第でございます。
#89
○二宮文造君 じゃ、念のためにお伺いしておきますが、問題を限りまして、この場合に、処置当を得ないものというように会計検査院が指摘されたのは、このこと自体は非常にまずいことではあるけれども、これはどうしようもない、将来に向かってこういうことのないようにしてもらいたいという規定のもとその考え方だけでここに指摘をされたと、こう受け取ってよろしゅうございますか。
#90
○説明員(宇ノ沢智雄君) 大体そういう趣旨でよろしいと思いますが、将来、まあ国鉄といたされましては、いろいろまあ先ほどお話のありましたように、山陽新幹線の工事もこれからおやりになるというようなことで、やはり本件にありまするような、つかみ金で一応金だけをきめておいて、あとから理屈をつけるというような補償のやり方ではやはりいけないので、やはりここに書いてございますように、近江鉄道の場合などは、地方鉄道法なり何なりの相当の補償についての第三者としての裁定の機関があるわけでございますから、そういう法による手続をとってやってもらいたいというのが、この検査報告の趣旨でございます。
#91
○二宮文造君 委員長に要望があるのですが、先ほど横川委員からも同じような趣旨の要望がございましたけれども、前回の質問の場合にも痛切に感じたわけですが、この検査報告並びに会計検査に対しての会計検査院の姿勢とか、あるいはまた、行政官庁に対する勧告とか、改善要求とか、そういうものにつきまして、私たちどうも納得できない問題が非常に多いわけです。それが行政の上に曲がってあらわれている、国民の上に実害を与えているというケースが間々ございますので、会計検査院のあり方というものについて、本委員会でもう少し取り上げて、その姿勢をただす機会を与えていただきたい、このようにお願いいたしておきます。
#92
○理事(相澤重明君) 委員長は、前回の委員会でも申し上げましたように、会計検査院については、別途また質疑をする機会をつくりたい、こう考えておりますので、いまの二宮委員の御要望は了承いたします。
#93
○説明員(石田礼助君) ちょっと私からお願いしたいのですが、この東海道新幹線に関する土地の問題については、これを買うのに、いかに一体当局は苦心をしたか。これは実に人間生まれて再びこんな土地の買い付けというような衝に当たるべきものではない、実に苦心惨たんの結果なんです。たまたま近江鉄道というような非常な失策が出たものですから、はなはだどうも国鉄の評判悪くなったのですが、それはですね、ひとつあなた方にお願いしたいのですが、第三計画を実行するにも必ず起こってくる問題です。とにかく、線を引くということが場所がわかれば、すぐ商売人は先に買っておきますよ。そうすれば、きまる前の値段に比べて必ず上がるんです。これを、買い方がまずいのじゃないか、こういうふうに批判されれば切りはないわけですね。これを、要するに、私鉄のようにどんどん土地を要るだけ買っておいて、そうして鉄道を引けば土地は上がるんですから、それを売って施設費の一部を補うというような広大な権限を国がわれわれに与えればよいが、そんなものは与えやせぬじゃないですか、あなた方は。やはり自分の要るだけの土地しか買わざるを得ない。そうすれば、これは見方によっては実に国鉄の処置よろしきを得ない、こういうふうな批判は幾らでも出てくるだろうと思いますが、この点はどうぞひとつわれわれの立場を考えて、今後ともほんとうにフェアな御批判を願いたい、こういうことをあらかじめお願いしておきます。
#94
○浅井亨君 いま総裁のお答えを聞いておりますと、何か私らが国鉄さんをいじめておるように、こう思うのですが、私らは絶対にいじめておりません。ほんとうにたいへんだと思います。だけれども、その背後にいろいろな問題が起きてくる。そういう背後の力というのですか、何かそういうものに対して、検査院のほうではどういうふうにお考えになっておるだろうか、こういうことなんですよね。
#95
○説明員(宇ノ沢智雄君) この問題について、背後にどういうような事態があったかということにつきましては、私、実は承知いたしておりませんので、御答弁いたしかねます。
#96
○浅井亨君 いわゆる会計検査院というのは、ただこのものをこうだと、これは正しいのだと、こう言うだけであって、この皆後に起こってくるそういう問題に対して、検査院はどのように手を打たれるのですか、ということなんですがね。
#97
○説明員(宇ノ沢智雄君) その背後と言われる御趣旨がよくわからないのですが。私のほうは、検査のたてまえとしまして、相手の官庁なり公社なりの会計について検査するだけでございますから、それを通して背後にどういうような事態があるかどうかというようなことは、検査の対象とならないことはむろんでありますが、そういうことについて調べる権限もございませんので、その検査を通じてそういう話を聞けば聞き得るという程度でございまして、直接検査の対象になりませんので、それについては何とも御答弁いたしかねます。
#98
○浅井亨君 先ほど総裁からお話がありましたが、手おくれだったと、負けたと、こういうようなお話ですが、また次の山陽線のこういうところにもこういう問題は次々起こると、こう思考せられる、こういうふうなお話であったのですが、立ちおくれにならないようにしてもらいたい。こういう事情によってこうなった、立ちおくれ、立ちおくれと言いますけれども、そういうことについては、やはりここに土地収用法という法律もありますし、いままではそれを適用する必要はなかった。だけれども、今後はまたあり得ないとも限らないと思うのですが、そういうことについてはどのようにお考えですか。ないと言ってしまえばそれまでですが。
#99
○説明員(石田礼助君) 土地収用法はありますが、土地収用法だけで、つまりいままでかりに百円のものが、鉄道を敷くということによって百五十円に上がった場合に、一体百五十円というものを、土地収用法というものが引きさいて百円にさせることができるかどうか、法律の力はそこまでに及ぶかどうか、こういうことをひとつやはり考えてもらわなければならぬ。これはなかなかむずかしい問題ですよ。これが私鉄のように、とにかくわかる前に早く買ってしまって、そうしてやるということができればいいのですが、国鉄ではそういう器用なことはできません。また、法律上そういうことは許されていない。これはね、やはり国鉄の立場になって同情的にひとつ考えていただくと、不正の事件がない限りにおいてだ、ということにひとつお願いしたいと思います。
#100
○浅井亨君 先ほども話がありましたのですが、今度はこの新幹線ができましてあの騒音の問題がありますが、新聞なんか見ますと、学校とか病院とか、またはテレビとかラジオとか、いろいろな問題で非常な実害を受けておる、こういうことでございますが、それに対して、検査院のほうからのお答えを聞きますと、これは賠償として請求はできるけれども、だけれども、こちらのほうでこの項目としてはこういうふうになっているから、これに対する実害がないときはこういうわけだ、それについてはいま調査中である、こういうふうな話だったように思うのですが、そこで問題になりますのは、そういう騒音とかなんとか、かりにいいますと、米軍基地とか、ああいうところでいろいろな問題が起こってまいりますと、それに対するいろいろな補償をつけているように私は思うのですけれども、こういうものとの関連性においては、どういうふうにお考えになっているでしょうか。
#101
○説明員(宇ノ沢智雄君) それは、先ほどから申し上げておりますように、公共用地の取得に関しましては、臭気とか騒音とか日陰とか、そういうものは、現在の閣議の決定の要綱におきましては、補償の対象にならない。ただし、損害賠償として扱う場合には差しつかえないということでございまするので、現在の法制のたてまえ上は、そういうものは補償の対象として取り扱うのは適当でない、こう申し上げているわけでございます。それで、いま御指摘の飛行機の騒音によって、学校などに対して補償をやっておりますのは、これは防衛庁のそういったような規則によって、一応八十フォンの騒音がある場合には、それに対して騒音を防止するための補償というようなものはやってもいいということに規則できまっておりますので、そういうものの規則のありますものは特別。そうでない場合はやはり補償の対象として取り扱うのは適当でない。もしどうしてもそういうものを補償の対象として取り上げたいというような場合には、土地収用委員会なり何なり第三者の裁定機関があるんですから、そういうところに一応問題を持ち込んで、そういうところの裁定によって問題を解決しているのが実情ではないかというふうに考えておる次第でございます。
#102
○浅井亨君 国鉄のほうでは、これはどういうふうに考えられておるのですか。いわゆるああいう基地ですと、一定の範囲の中でそういう問題が起きますと、いろいろな補償の方法もあるわけなんですが、幹線になりますと、ずっと帯みたいに長いものですから、だからやはりそこに組合ができてそれによってこういうふうにしようというふうな問題が起きてこないわけなんですね。米軍基地なんかになりますと、一定の範囲になります。これは帯みたいになりますから、そういうようないわゆる何かだんだん寄り集まったような世帯で、そうして問題を起こしてくる、そうするとこれを取り上げて騒ぎ出してくる、こういうふうになっていると私は思うのです。そういう点について、いわゆる国鉄のほうではどういうふうにお考えになっていますか。
#103
○説明員(石田礼助君) 浅井さんにお答えしますがね、これはちょうど道路の騒音と同じようなものじゃないんですか。たとえば私の近所を新幹線が通っていますがね、たいしたものじゃないですね、あの騒音は。それよりはうちの前に道路ができて、そこをトラックが通ってごらんなさい、たいへんな騒音ですよ。これはね、単に国鉄ばかりでなくて、これから道路が発達していくとともに全体の問題になってくる。これは国鉄だけで何も解決しないで、これから天下の大勢を見て、おもむろに考えても私はいいんじゃないかと思うのです。
#104
○浅井亨君 そういうことになってまいりますと、それはいかにもそのとおりかもしれませんけれども、そこでまた前に返るんですが、何か政治的な力のある人だったら、一挙にしてそういうふうな金を出す。片一方ではこうであって、そこら辺にどうも割り切れないところが出てくるわけです。だから一方から見ればそうかもしれませんけれども、そういうことに対して、国民としては不満だと思うのです。何かこの裏に力のある人だと、さっと何億円でも出しますけれども、こちらにはちっとも出さない。ああそれはそうだよ、ざらにあることだと、だからがまんしろ、こういうように聞こえるのです。そういう点が問題だと思うのです。
#105
○説明員(石田礼助君) 裏にある力は、これは意味深長だと私は思うのです。これはひとつどうしてもやむを得ない場合には、裏に力があろうがなかろうが、もうやむを得なければ法廷に訴えてでもひとつ公平な裁定でも願う、こういうぐあいに裁判の御決定を待って決定するより方法はないと思います。裏の力を、われわれの力をもって取るというような――力にもよりますが、なかなかえらい力もときどき出てくるように思うのですが、それはしかし、そう何もいまあわてて弁償するとかしないとかということは決定することはない、ゆっくりと考えたらいい、天下の大勢を見たらいい、こういうことに国鉄としては進む以外方法はないと思う。
#106
○浅井亨君 次にお聞きしたいのは、国鉄内部の経理問題でございますが、経理問題の中で、ちょっと古い資料でございますけれども、昭和三十二年の決算検査報告と、もう一つは、三十七年度ですが、その二つのうちからちょっとお聞きしたいと思うのですが、三十二年度の「固定財産部外使用料金の決定処置当を得ないもの」、こういうのがあるのですが、これはどういうふうになっているのでしょうか。その結論を私ちょっと勉強していなかったのですけれども、これはどうなったんでしょうか。――読みましょうか、(二)項ですが、
 連絡設備、乗入設備等貸付用地に関する資本利子額の軽減処置が適切を欠くと認められるもの
 日本国有鉄道と連絡運輸をしている運輸機関の連絡設備または乗入設備の用に供するため貸し付けた土地(駅構内のものに限る。)の使用料は、連絡運輸によって日本国有鉄道の収入が増加しまたは経費が節減されているとの事由で資本利子率を通常の場合の二分の一に軽減して使用料の算定を行なうこととしている。
 しかし、連絡運輸に伴う利益は相互的なものであるから用地使用料を軽減するのは適当とは認められないもので、使用承認用地のうちには当該用地の一部をデパート敷地等に使用しているものも見受けられ、また、借受地を利用して構内営業または広告掲示を行い多額の収入をあげているものも認められる実情である。
 いま、東京、名古屋両鉄道管理局で名古屋鉄道株式会社ほか一二名に連絡設備等用地として使用させている一件年額十万円以上のもの一七件の三十二年度料金算定額について、本件軽減を行わないこととして計算すれば計約千六百二十万円の開差を生ずることとなる。このようにあるのです。
#107
○説明員(遠藤鉄二君) ただいま手元に当時の資料を用意してございませんのでわかりかねますのですが。
#108
○浅井亨君 おわかりになりませんね。
 それじゃもう一つ、三十七年度の決算報告書のうち、第三章の第四節の二項ですが、「連絡運輸に伴う貨車使用料について改善の意見を表示したもの」、これはどのように解決されておるのでしょうか。
#109
○説明員(村田理君) お答えいたします。
 貨車使用料につきましては、その後、運輸連絡会というものが私鉄と国鉄との間に設けられておりまして、その連絡会にはかりまして、国鉄から貨車使用料の改定について提案をいたしております。これは、最初いたしましたのが昭和三十七年の七月に第十三回の運輸連絡会、これに国鉄から提案をいたしたわけでございます。その後、改定につきまして引き続き努力をいたしておりますが、最近の協議といたしましては、三十九年の七月――大体年一回この協議会が持たれているのでございますが、第十五回の運輸連絡会におきましても、さらに国鉄からこの問題を持ち出しまして話をいたしております。ただし、いままでのところでは、まだ残念ながらこの問題につきましては、両者の話し合いがまとまるところまでいっておりませんで、目下まだ鋭意、国鉄としては運輸省の御指導も得まして解決の道に努力をいたしておるというところでございます。
#110
○浅井亨君 三十七年度のこれと、三十二年度のこの問題は、まだいま資料がないからと、こういうことですが、これに対して資料をひとつお願いしたいと思います。
 なお、三十二年度のこの中にいろいろありましたね、「当該用地の一部をデパート敷地等に使用しているものも見受けられる」、これはいまなおこのようなものがあると思うのです。そのようなことに対して、取るものをほうっておく、そういう収入の面をほうっておいて、一部の私鉄とかそういうものに利益を与えている、そういう内部の経理がはっきりしないでおいて、そうして巷間伝えられる今度は公共料金の値上げですが、これは内部のことをきちんと固めた上で、こうなんだということをはっきりして、そうして運賃の値上げと、こういうならばまたやむを得ない場合もありますけれども、これをまずはっきりしておかないと、私ら運賃値上げというものに反対だということになってくる、その結論をはっきりしてもらいたいと、こういうふうに思うのです。この点はどうなんでございましょうか。
#111
○説明員(石田礼助君) 国鉄が運賃の値上げをするにあたって、まずもってみずからの合理化をはかるということは、これはもう事当然でありまして、われわれが気のついたことにつきましては極力やっておるのでありまするが、いまの問題につきましては、ひとつよく検討いたしまして、合理化をひとつ実現したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
#112
○理事(相澤重明君) 委員長から注意しておきますが、いまの総裁の合理化ということでなくて、浅井委員の質問は、きわめて重大な問題で、国鉄自身の経理が明らかにならないようでは困る、こういうことでありますから、経理がずさんのような印象を与える、あるいはそういうことであるならば、これは重大な問題なんですから、そういう点はないと思うのですが、いまの浅井委員の質問については、三十二年度、三十七年度の質問もありましたから、先ほども資料を提出をする、こういうことで了解しますが、その質問者の質問をはき違えないようにひとつ総裁にもいま御答弁いただいたのですが、十分ひとつお考えになって御答弁いただきたいとこう思うのです。
#113
○説明員(石田礼助君) 私の申し上げました合理化ということは、正当の道に戻す、こういう意味で、委員長のおっしゃることと全然違うわけじゃないのであります。その点御承知いただきたい。
#114
○浅井亨君 最後に、海運問題でちょっとお聞きしたいのですが、日本開発銀行と日本輸出入銀行ですが、この融資の方式というのは、どういうふうになっているのですか、簡単にひとつ御説明願いたいと思うのです。
#115
○説明員(沢雄次君) お答え申し上げます。日本開発銀行によりまして融資いたしておりますのは、いわゆる計画造船でございまして、国内船に対する融資を日本開発銀行でやっております。これは船の種類によって違いますが、七割から八割の融資比率で融資をいたしております。それにはそれぞれ利子補給がついております。それから輸出入銀行から融資いたしておりますものは、これは造船所が外国の船会社と契約いたしましたいわゆる輸出船につきまして融資をいたしております。この融資の方法は、二割をまず外国の船会社がキャッシュで送ってまいりまして、残り八割でございますが、そのうちの七割につきまして、全体の総船価の七割につきましてそれの七割分の八割、ちょっとややこしいのでございますが、七割分の八割、七、八、五十六、総船価の五割六分に対しまして輸出入銀行で融資をいたしております。その金利は四分でございます。
#116
○浅井亨君 そうしますと、開銀のほうは内地のいわゆる計画造船ですね、この方面、それから輸出入銀行は外国輸出船とそういうことになるのですが、いわゆる開銀と輸出入輸行とのあり方というものが、あまりにも輸出ということを、外貨獲得のためであったと思うのですけれども、そこのほうに力を入れた、こういうことになると思うのですがね。そういうわけでいわゆる開銀のほうのこの計画造船のほうがばかばかしくなかった。そうすると、向こうのほうでちょうどいい調子に外国の船主がわが国の輸出入銀行を使ってそれで船をつくった、それでもってもうけている。ちょうど何かこう外国のために融資をして、利益はまた向こうへ持っていく、こういうようなことで問題が起こってきているのじゃないかと思うのです。そういうことについて、もうちょっと輸出の面と、そうして計画造船との関連性についてどのようにお考えになっているのか、こういうことです。
#117
○説明員(沢雄次君) 過去におきましては、ただいま先生のおっしゃられたようなことがございまして、それは融資条件がただいま御説明申し上げましたように、輸出船につきましては昔から五割六分分に対しまして四分の金利で八年でございますが、八年の償還ベースで貸しておったわけでございます。計画造船のほうは、昨年来御審議いただきました海運二法で非常に条件を強化していただきまして、利子補給も厚くしていただきましたので、いまは輸出船と十分国内船は競争できる、あるいはそれ以上に有利な条件になってまいりましたが、過去におきましてはそれほどでもございませんでしたので、おっしゃられるような事実もございました。しかし、これからはこの海運助成が強化されましたので、計画造船のほうが、むしろ輸出船よりも有利な条件でどんどん船がつくれるようになりましたので、今後はそのような弊はないと、このように確信いたしております。
#118
○浅井亨君 輸出のほうと、そうして計画造船のほうとの二本が一本になっていなかったがゆえにこうなったと、そういうことなんですか。
#119
○説明員(沢雄次君) 助成の条件が両者違っておったわけでございます。輸出船のほうが計画造船よりも有利な条件でつくれたということが、過去においてございました。それからまた、いままでは日本の船会社の再建が進んでおりませんでしたので、日本の船会社の力自身が弱かったということで、なかなか船がつくれなかった。一方、輸出船のほうは外国のそれぞれ強い船会社が注文をいたしてきておりまして、そうして輸出入銀行も造船所の信用でどんどん金を貸しておりましたので、輸出船のほうが量的に大いに進んだということはございました。しかし、今後は日本の船会社もいま強くなりつつございますし、また助成も強化していただきましたので、今後は対等の条件で競争していくことができるようになった、このように確信いたしております。
#120
○浅井亨君 いま盛んに問題になっております積み取り比率の低下ですが、この原因をひとつはっきりお聞きしたいと思います。
#121
○説明員(沢雄次君) 積み取り比率の低下の一番大きな原因は、日本の貿易量の伸びに対しまして、日本の船腹量の伸びが及ばなかったということが一番大きな原因でございます。なぜ日本の船腹量の伸びが貿易量の伸びに追いつかなかったかと申しますと、これは日本の船会社の体力自身が回復していなかったということと、今日から比べますと、政府の助成が過去におきましては日本船主に対して非常に薄かったというようなことがございます。それからけさほど小酒井先生から御指摘ございましたように、そういう状態でありましたので、日本の荷主がいわゆる外国船を長期で用船した、そのために日本船の進出がますます困難になったというようないろいろな事情が累積して、今日のような積み取り比率になっているわけでございます。しかし、今後は助成も強化していただきましたし、計画造船の量というものも非常に大幅にふえてまいりましたので、今後は対等に外国船と競争して積み取り比率を向上していくことが可能である、このように確信いたしております。
#122
○浅井亨君 そこでいろいろとお話を聞いてまいりますと、まだあまり不勉強でわかりませんけれども、これは後日真剣に取り組んでまた次の機会に質問したいと思いますが、最後に運輸大臣から、いわゆる日本のいまの海運そのものについてそういう政策ですね、こういう問題に対してどのような政策をお持ちになっているのか、それだけお聞きして私質問を終わりたいと思います。
#123
○政府委員(大久保武雄君) ただいまも御質問の中にございましたように、日本の貿易の伸長のわりに、日本海運の果たしておる役割りというものがそれに沿っていない。貿易が伸びておるわりあいに御指摘のような海運の積み取り比率というのは伸びていない。それがひいてはいわゆる貿易外収支という面において大きな赤字になって出てまいりました。貿易収支のほうで輸出が伸びて黒字がふえましても、貿易外収支の海運のほうで、それが赤字のほうへ転移していくと申しますことは、これは大国日本といたしましても、まことに残念な次第でございますので、何といたしましても、私どもといたしましては、貿易外収支において赤字を出さないことを終局の目標としてまいりたいと考えておりますけれども、先ほど来政府委員からも答弁いたしましたように、非常な貿易の、今後におきましても、中期計画におきましても伸び率が大でございまして、少なくとも現在の比率、赤子をこれ以上大きくしないといったような意味からでも貢献していきたいと、かように考えまして、外航船腹の画期的な拡充をいたしておりますような次第でございます。七百四十三万総トンの計画造船をいたすつもりでございますが、同時に、それに積んでまいります物資につきましても、極力日本船に積むことを今後も努力をいたしまして、日本のたとえば政府の対象物資でありますところの食管会計の小麦等につきましては、先般その約四〇%を日本船で積み取りますように、現在は輸入小麦の九二%を外国船で運んでおるわけでございます。こういうことはきわめて残念なことでもございますから、まずこれから手始めまして、四十一年にはこれを四〇%まで邦船で積み取りを実施するといったようなことを強力に推進いたしておりますような次第でございますから、ここ数年のうちには、ひとつ海運におきましても、画期的な状態を実現したいものだと、かように考えておりますような次第でございます。
#124
○天田勝正君 だいぶん時間がおそくなりましたから、私も質問を簡潔にいたしますから、答弁のほうもなるべくイエスかノーで簡単にひとつお願いいたします。
 まず運輸省に対して、検査院指摘事項の五四二、四三、四四、これに関連して伺いますけれども、これは指摘されたのは、ほとんど手直し工事でございます。でありますから、一般の工事が着工あるいは竣工した場合のごとくに、式をあげてそしてそれぞれ関係者を表彰すると、いういうようなことはなかったのかもしれないけれども、あったのならばあったと、そして、それはないけれども一般の場合は、すべての官公庁がやっているように、すべて、完工式あるいは竣工式、名前は違いますけれども、そういう場合にはそれぞれの業者を表彰しているのか、感謝状をやるというようなことをやっているのか。まず二点について伺います。
#125
○説明員(佐藤肇君) ただいまの一点でございますが、具体的にこれらの工事につきまして竣工式をやったかどうかということはわかりかねます。
#126
○天田勝正君 一般的には。
#127
○説明員(佐藤肇君) これはここに書いております事例でございますが、一般的には、非常に記念すべき仕事のときには、そういうことをやっております。すなわち大きな工事のときはやっておりますようでございます。
#128
○天田勝正君 たまたま港湾局長がおられたから、港湾に関するだけ答弁されておるんです。私の質問しておるのはそういうことを言っているんじゃないんです。ですから、私自身も運輸委員会に所属していた当時に、商港なんかには招待されたこともあるし、現実に表彰された、あるいは感謝状をもらっておるという事実も見ておる、港湾関係でも。そうなんですよ。ですから、運輸省のやる仕事というのはそれだけではない。陸のこともかなりやっておるし、いろんなそういう工事をやる場合には、まあ慣例的というのか、各役所とも必ず感謝状をやっているはずなんだが、運輸省では、じゃあそのほかはやらないんですか。
 私はこまいことから入っているから、政務次官にあれしないんですけれども、全体としてはどうなんです。やっているはずなんだがな。
#129
○政府委員(大久保武雄君) 運輸省の工事、それぞれございますが、特段の優良な施工をいたしました工事につきましては表彰しておると存じております。
#130
○天田勝正君 そこで、私はかっていろいろな場面に、政務次官も古いが私も中古になっておるので、ずいぶん招待される機会が実はあるのです。その際に会計検査院が出ておった。特に検査官が出ておったというのは、私の記憶では南洋へ調査に行くというあれは何という船だ、あれが行ったときだけだと私は記憶しておる。ですから、こういうこまい問題から私が入るという意味は、おそらくこの不正事項、不当事項、今年ばかりじゃありません、三十七年ばかり言っておるのじゃないので、それは必ず、感謝状をやってしまって、あとで検査院が検査をして、そして不正、不当事項を指摘するのじゃないか、こういうふうに思うのです。ですから、政務次官、それならばいろんな工事の感謝状、表彰状をやった以前において会計検査院の検査を受けるということがありますか、ありませんか。おそらく私はあり得ないというふうに思うのですが、いかがですか。
#131
○政府委員(大久保武雄君) ちょっと私、質問の要旨を聞き違えておるかもしれませんが、表彰をいたしました工事について会計検査院の検査を受けるということはあり得るかという御質問でございますか。
#132
○天田勝正君 いやそうでない。ちょっともう一ぺん申し上げますが、一般的の役所においては、われわれが出席する場合でも何かの工事が竣工すれば、そこで竣工式をすぐ直ちにやってしまって、会計検査院の検査などを受けない前にきまっておるのですよ。できた瞬間だから。やってしまってそのときに感謝状なり表彰式をやるのだけれども、そして運輸省の関係は港湾とか、そういう特殊なものもあるので、一般的に私が指摘したとおりだけれども、特にこの会計検査院の検査を受けるときからその竣工式をやると、こういう式になっているのか。いま私が指摘したように、まず感謝状なり表彰状なりをやってしまって、そしてあとで検査を受ける、こういうことになるのか。私はその検査を受けてから完工式をやるなんということはないのだろうけれども、いかがでございますかと、こう聞いておる。
#133
○政府委員(大久保武雄君) お説のように、でき上がりましてから完工式、竣工式をいたしまして、会計検査院の検査は、そのあとになるわけでございます。
#134
○天田勝正君 そこで、それをいまこれは私が指摘した五四二から四までの分はやっておられるかどうか不明確ですよ。不明確でありますけれども、おそらく工事の大きさによりますけれども、これもおやりになったのではないかと、まあこう思います。そうしますと、どうも私は役所の工事全般について一つの意見があるのですが、感謝状をやってしまったあとで不正事項、まことにもってこれはけしからぬ話なんですね。ですから、かつて私が他の委員会でも、他の委員会といっても大蔵委員会でありますが、強調したことがあります。それをまずやめたらどうかと。それでそれは運輸省だけがやめるというわけにいかないので、いつでもわれわれが質問する場合には各省別に質問するものですから、そういう提議をするというと、ひとつ大いに検討しましょうと、だけれども、他の役所との連絡がとれないから結局そのままになってしまう。まあこの繰り返しで今日まできたのですけれども、機会あるたびごとに私は申し上げておるのですが、どうですか、これは内閣全般としてそれをこの際検討して、そういうことはやめると。現に国会に関係した工事なんかでも、あとで不正工事なんて言われていない部分であっても、近ごろはやりのあれは何ですか、合板を使った壁なんかで下のほうはたちまちはがれて、それは一年もたっていないのですよ。そういうのを私は見ているのです。これは人の名前を出してもいいのですけれども、現にここの古い参議院の会館なんかでも、ほんと言うと、まあ恥ずかしい話なんですけれども、私どもが建設委員だった、表彰したときは私どもそこにいなかったのですが、ところがみんな感謝状をやっちまった。やっちまったあげくは、あるといっても四号館ですが、詰め所の水がさっぱりひかない。三時間くらいたってからひいていく。私は当時落選して浪人中でしたが、おかしいと思って言うて、板をはがして見さしたのです。ところが、流しのところ一メートルしか離れていないマンホールに何も鉄管がつながっていない。ただ下に下がっただけですから、水を使えば自動的に縁の下一ぱい吸い込むまではひいていかない。だれも気づかないでおいている。やがて指摘してそれを竹中に直さしたのですけれども、どうもこれは私の実は反省でもある――私自身やったわけじゃないけれども、しかし最初の担当者であったことは間違いない。しかるところ、そういう事態が起こった。これが私は役所を見て、よく実は工事のあとをしろうとながら見る一つのきっかけになりました。それで、この国会関係なんかでずいぶん、指摘されない程度であるけれども、しろうとが見ても、合板なんかはがれているというのはたくさん見ておるのです。ところが、これが何にも利用されないなら、私はこういうことを言いません。どうも簡単にというのが意見が多くなって委員長はじめ御迷惑をかけますけれども、それは業者にとって非常なる利用の値打ちがあるものです。どこどこの役所で私どもは常に指名入札をさせていただいております、感謝状をいただいております――どこの土建会社だって壁に感謝状が二十くらいないのはないでしょう、少なくとも私どもの出入りするのでは。ですから、これは政府全体として、まあこまかいことがきっかけでありますけれども、考えてもらわなければならない、こう思うのですが、まあこの際新内閣ができたところで、私は実は松浦さんの御意見を聞きたかった、熟知でありますから。いかがですか、意見のほうが長くなりましたけれども。
#135
○政府委員(大久保武雄君) 内閣全般に関する問題でございますが、しいて申し上げますと、建設省の問題かとも思われますけれども、まあ運輸省に関する点を申し上げますならば、まあいろいろな工事をさせました場合におきましては、第一にその検査を厳重にいたさなければならない。設計、施工というものの検査を厳重にいたしまして、そしてその検査の結果優良でございましたならば、これは私は感謝状を出すのも至当であろうと考えるわけでございます。しかしまあ、その後において非常に不良工事があった、あるいは検査、院から指摘されたといったような場合におきましては、もちろん優良工事と認定しましたものが、さような事態がありましたならば、当然それは感謝状は取り返すべきものと、かように考えるわけでございます。十分設計監督その他工事監督をいたしまして優良であると判断いたしましたならば、やっぱりできましたときに感謝状をやりましたほうが、ほめてやるならばそのほうがよろしゅうございますから、ただそれにつきましては十分なる監督をいたしまして、それに値するような措置を事前にとっていくことが必要であろうというふうに考えている次第でございます。
#136
○天田勝正君 本来的に言いますと、感謝なり表彰なりということをするのは、監督をしなくても正しい工事をやる者にこそやりたいのであって、大いに監督を強化しなければどうもごまかしそうだなんというような者に腰だめ見当みたいな式で感謝状をやるということに私は役所側では検討してほしい、こういうことを実は強調しているので、それを運輸省だけで考えてほしいということを言っているのでもございません。現実に私が自分のいささかの恥として申し上げた例にしましても、会計検査院から注意を受けたものでも何でもない。しかし、この種のものが実に多いということだけは、確かに私は間違いないと思います。感謝状をやるなと言っているのじゃない。やるには検査を、少なくとも会計検査院の検査が済んでから、後刻やったっても、それは役所から感謝状をもらったということは、業者にとっては大いなる利用価値があるのですから、そういうふうにしてもおそくはない。やってしまったあとで不正だ、その不正は監督した人の悪意でないまでも、怠慢ということもあるのだし、そういう場合に、さっきのような小さいものは、おそらく怠慢だったのだろうと思う。しかし、さような場合に、だれも責任者が出てこないのが役所の例なんです。そしてなんにも影響しない。そこが、国民の立場に立つわれわれのほうからすれば了解できない。こういうことでありますから、きょうは時間がありませんから、とにかく、これは私は何回も言ったことでありますから、ひとつ何かの機会に、政務次官会議でも何でもいい、そういうところで話に出してもらって、全体として御検討願いたい。
 それから次は国鉄ですが、これも簡単に申し上げます。指摘事項のうちで、「購入資材の規格について改善の意見を表示したもの」こういうのがございます。これは先ほど来、どうもさすがに石田総裁は大物だから、こっちがしかられているような有様で、往生するわけですけれども、ところが、これもこまかしいようなことでありますが、実は私どものような民間企業をやったことのある者からすると、ふしぎなんですよ。ふしぎと言うよりほかない。ここに書いてあることは、規格が改定されて「旧規格のものを購入したり、より有利な規格寸法のものがあるのにこれを採用しなかったりなどしていて」こうなっている。規格が改善されて、それがどうしてすぐさま部内に通達できなかったのか。まことにもって解せないのですね。好意をもって解釈すれば、どうも仕事をする人は仕事をする人、そうして購入する人は全然規格のことなどには無知といっては言い過ぎかもしれないけれども、とにかく全然しろうとだ。しろうとという意味は、経済科でも出た人は、どうせ初めはしろうとだ。しかし扱っていれば、自分の扱う部分だけについては、自分はその部品を使って組み立てができないにしても、その部品そのものだけについてはくろうとになってしまう。これが要するに商品学でしょう。ところが、それもないから、ここに指摘されたようなことになる。私は全くふしぎだということばを使わざるを得ないのですよ。この点については、国鉄当局、いかがですか。こまかい分ですから、総裁でなくてもよろしゅうございます。まことにふしぎですよ。
#137
○説明員(村田理君) 今回の御指摘を受けました内燃機関の部品等の規格が変わったのに、それが内部連絡が悪かったために、よけいな経費を使うようなことになったという御指摘でございますが、このような点につきましては、確かに内部の連絡がそこまで悪かった点は、まことに遺憾でございまして、その後、三十八年の七月に新たにこういうことのないように、関係の設計図面の変更等があった場合に、工事の施工区分をどういうふうにやるのか、どういうように連絡をやるかといった面についてのはっきりした達示を出しまして、自後そういうことのないようにやっております。さらにまた、最近に至りましても、さらにこれを強化いたしますために、三十九年の四月になりまして、車両管理規程というものができておりますが、それに基づきまして、車両の図面の基準の規定をさらに制定する、こういうふうにいたしまして、規定面で整備をはかり、そういう部内連絡が悪かったために、そういう規格の変更等が徹底しなかった面を今後なくすることに努力いたしております。
#138
○天田勝正君 いまの御説明は、ここにもそのとおり書かれておりますから、私は改善されたことはけっこうだと、ほめていいと思うんです。しかし、この程度のことが起きるということが私はふしぎでならぬ、ということを申し上げているのであって、そうだとすると、明治この方何十年間、部内通達というものがまるきりざっぱく粗雑であってそういうことになっちゃったんで、たまたまそれは職員が非常に勤勉か、あるいは練達の士が長く同じ位置におるというために起こらなかったのであって、その通達事務というものが整備されてなければ、かわった人が来れば、どうしてもそういうことが起きるんですね。で、今度の改善はまあよろしいんですよ。しかし、どうして過去においてそのまんま何十年も放置されたんだろう、通達手段ですね、それは過去のはどういうふうになってたんですか。改善はわかりましたよ。実にふしぎと言うほかないんだがね。
#139
○説明員(村田理君) これは非常にこの点に関しては遺憾な点でございますが、三十八年の七月にただいま申し上げましたような達ができまして、それまでにつきましては、従来の慣習と申しますか、通常の事務連絡だけで実は事が処理されておりまして、実はこの御指摘があるまで特に問題も出なくて過ぎておったという点に、若干問題があったと思うのでありますが、たまたまこの点がはっきりいたしまして、そこで非常におそい改善であったかもわかりませんが、三十八年の七月にこういう措置をとったということでございます。
#140
○天田勝正君 まあいいでしょう、その点は。とにかくいずれ改善はしたのだから、それは認めましょう。そこでこれに関連して指摘だけしておきますがね。たとえばその指摘の中には、乗車券の板紙購入規格、これなんかさえも指摘されているでしょう。これも何十年もやり来たっていまここへきてというのは、どなたが聞いてもどうしてそんなことが昭和三十七年ごろになって起きたのか、ちょっと説明聞いたって私はふしぎでならないのですよ。ですからそうだとすれば、ここにさっき言った練達の士が一度にその部門を変わってしまうか、やめたか、だれかが残っていればそういうことも起ころうはずがないのですね。切符などというのは、毎日たくさんの人が使い、かつは何十万枚か何百万枚というようなものを使うので、いまごろになってそういう間違いが起きるということはちょっと解せない、まあこれも直されたのだと思いますから、指摘だけにとどめます。しかし、こういうものがほかへ出てくれば、これは由々しいことだと思う、それだけ申し上げておきます。
 それから時間もありませんから、あと一つだけお聞きしてやめたいと思いますが、国鉄は過日答申が出て、やがて一年後かなんかに運賃改定をやるという段取りになると思うのです。二六%になるかどうかは別としまして、そういう段取りになる。そこでお伺いしますが、過去において割引がいろいろありますね。きょうは時間がありませんから、貨物割引につきましては、もうよろしゅうございます。旅客割引について、この三十七年度当時、どういう区分でどのくらいのものがございましたか。
#141
○説明員(遠藤鉄二君) 三十七年度は、通勤、通学定期で、われわれ法定と申しておりますが、五割をこえる割引の額は五百二十三億、それから学生割引が二十六億、新聞雑誌八十二億、合計で六百三十一億という金額になっております。
#142
○天田勝正君 その五割をこえる額のうちの最高のものは、依然として九割二分ですか。
#143
○説明員(遠藤鉄二君) さようでございます。九割二分であります。
#144
○天田勝正君 私はこれが前々からふしぎでしょうがないのです。そもそも九割二分だの五割をこえるだのは、日本語の用語例に従えば割引という分には入らないと思う。割引というのは、十のところを二とか三とか引くのが割引なのであって、割引いた部分のほうが多いなんというのは、これはまあ、日本語を変えなければならぬ。私は国鉄当局におかれても、反対があるとかなんとかそんなことは別にしまして、これはふしぎだとお思いになっておりますか。
#145
○説明員(石田礼助君) これは、ごもっとも千万であります。世界に国鉄のように独立採算でやっているところに対して、五割ということはまあいいとしまして、九割二分だとか八割三分だとかいうような割引をするということは、これはもう実に珍しい。かりにやっているといたしましても、国が補償しているのだ。しかし、だれがそういうことをさしたか、国会がさした。決して国鉄では自分でやったわけじゃないのです。ということはひとつ御承知願いたいと思います。
#146
○天田勝正君 石田総裁と討論するつもりはないので、というのは、私らもここでさっきから言うように中古議員だけれども、しかし私が来る前からずっとしてあったので、今の議員などがちっともそれにタッチしたものではないということだけは申し上げておきます。
 そこで、問題はこういうことになるのです。そのいまのどれを整理するかは別問題といたしまして、それだけ割引できるだけの原資があれば、他のものがよけいな過当な運賃を払わせられているというその議論にどうしたって落ちつかざるを得ない、これが一つであります。もう一つは、さらに私はふしぎに思うのは、いまなるほど高校進学も六〇%、六五%といっておりますけれども、少なくとも行けない者からすれば恵まれているものであることは間違いない。しかるところ、これに税法上についても、また田中蔵相と議論したいと思うのですけれども、近ごろはまあ幾らか初任給が上がったということから、義務教育だけ受けてそうして職につかざるを得ない人でも、いまたしか五、六%、単身者なるがゆえに所得税を払っている。これらの諸君は、きわめて恵まれて学校へ行っている諸君よりか、とにかく苦しい生活をし、かつは国家の生産にも寄与していることは間違いない。その人たちはけしからぬ所業でもしているがごとくに、比較をすればたくさん運賃を払わせられ、かつは年に一回か二回故郷へ帰るといってみたところで、割引なんかありゃせぬ。これはどう考えたっても私は不当だと思う。割引をたくさんされているほうを引き下げろという議論を直ちににしてもいいかどうかは疑問です、まあ立場がありますから。そうしてさらに、それはしたにはしたで国会がそうさしたと、言うけれども、国鉄のほうから原案が出てきて、それで承認した、過去の先輩もそうしたのだろうと思います。まさか原案が出てこないものをこうしろという議論でなったものとは思いません。そういうことでそれはそれとしても、恵まれざる者のほうが税金も取られるわ、運賃も高いわ、そうしてどこへ行くにも割引はないわ、です。片や遊びに行くんだっても割引がある。片や遊びに行かないで仕事に行くのでも割引がない。これは議論していけば際限がありませんから、時間が迫りましたから、そこでどうです、政務次官、そういうことについてやはり政府は検討し直すという、しょせんは閣議の問題になるでありましょうから、そういう考えはありませんか。恵まれざるほうが懲罰的な金を払わされているということですよ。いかがですか。
#147
○政府委員(大久保武雄君) ただいま御指摘のように、国鉄の負担しておりまする負担というのは、非常に大きいわけであります。この点につきましては調整をいたしたいと考えております。
#148
○天田勝正君 私が特に指摘をいたしたものは、そういうわけで比較をすれば、恵まれざるほうの者を何とかこの際考えなければ、平等の原則にも著しく私は反していると思うんですよ。私はいうなれば学校へ行っているうちは割引をするというんなら、大学を出た連中はあとで普通に働けるようになって自分で金が取れるようになったら割引率は少なくなるとか、そういうんならともかくも、九割二分も一方は割り引かれるようなことがあれば、義務教育だけで働かざる得ない人方に対しては、年何回かのふるさとへ帰って親に会うというようなときにはただにしたっていいという議論がどうしても出てくると思うんです。だから、調整するというだけでは何を調整するのかわからないし、そうして一方においては国鉄労組は黒字なんだと言っているんですから、そうすると全体を上げなくもいいという結論になってしまうので、黒字ならなおさらもって内部を、要するに勤労者向きにやらなければおかしい。そういう向きで検討されるというんならば、私はもう質問をやめますがいかがですか。
#149
○説明員(石田礼助君) この運賃の割出率の問題というのは、国鉄が原案を出しました結果こういうふうになったのか、あるいは政府なり議会の単独で、こうなったのか、私は古い歴史は知りません。知りませんが、今度改正するについては、少なくともわれわれとしてはわれわれの意見をひとつ申し述べたいと思いますが、しかし最後の決は国会がやる。その点はひとつ天田さんよく御了承くださいまして、適当にひとつ御審査くださるように特にお願いいたします。
#150
○理事(相澤重明君) では委員長から二点ほどお伺いしておきたいと思うんですが、大久保政務次官がおりますので、運輸省関係と国鉄関係について。
 一つは、昨日運輸大臣と日港労連の代表と港湾労働の休日の取り扱いの問題についてお話しになったと思うんですが、港湾局長からひとつ御報告いただきたいのが一つ。いま一点は、運輸大臣が認可をした東急溝ノ口線の延長工事、田園都市線、国鉄の横浜線の長津田駅に乗り入れの問題について、これはどういうふうになっているか。地元としてはまだ何にも説明を受けておらない。しかし、四十二年ごろには乗り入れがきまる、こういうようなこともあるが、国鉄の長津田駅の裏側にある道路がつぶされてしまうとか、消防署が活動ができなくなるとか、いろいろな点が地元で言われているが、そのいう点について知っておるのかどうか。以上二点について、運輸省並びに国鉄との関係もございますから、前者の場合は港湾局長、後者の場合は国鉄からひとつお答えをいただきたいと思うんです。
#151
○説明員(佐藤肇君) 昨日、日港労連の委員長、書記長以下の方に大臣が会いましたが、趣旨はこの間日曜、祝日につきまして日本港湾協会、全港振、船主港湾協議会との間で日曜、祝日についての割り増し料金の問題で約二カ月にわたりまして日曜、祝日に荷役が不可能になったということがございまして、案がだいぶ煮詰まってまいりましたが、ちょうど十月から十一月にかけまして休みが続き、しかも月末、月初の船積みという事態が重なってまいりましたので、大臣が中に入って調停いたしたのであります。したがって、その後日曜、祝日も荷役は正常どおり行なっておるわけでありますが、日港労連のほうの言い分といたしましては、自分たちは割り増し料金というものを、賃金をたくさんもらおうというつもりではなかったので、日曜、祝日に休みたいというのが趣旨だ、それを大臣が調停した結果、日曜を働かなければならなくなったことは遺憾である、そういう趣旨でございまして、私いまここに資料を持ってきておりませんが、幾つかの質問状を出されております。これにつきましては文書で回答せいというのが、昨日の要望でございまして、事務的にこれを詰めまして早く回答をいたしたいと思っております。
#152
○政府委員(大久保武雄君) 委員長から御質問の溝ノ口線の問題につきましては、実はまだ私状況をつまびらかにしておりません。本日局長が参っておりませんので、お指図を得まして一番早い機会に御回答を申し上げたいと思まいす。
#153
○理事(相澤重明君) それでは委員長から、さらにひとつ要望しておきますが、明日運輸委員会がある。この際にいまの点、地元の人もきょう実は都道府県会館で神奈川県下の知事初め市町村議会全部集まっていまここで大会をやっておる。そういう中に地元に運輸大臣の認可した計画というものがはっきりしておらない。こういうようなことでは、これは鉄監局長を持っておる、監督されておる運輸大臣、政務次官としては十分この実情を把握して、やはり国鉄に乗り入れるならば、国鉄と運輸省との話し合い、あるいは国鉄と地元との話し合い、そういうものについても関係者あるいは駅には話がなくてはならぬはずだ、そういう点が不十分のように受け取れるので、でき得れば明日の運輸委員会に資料を整えて報告してもらいたい。きょうはこれでけっこうです。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#154
○理事(相澤重明君) 速記を起こして。
 他に御発言がなければ、運輸省及び日本国有鉄道に対する審査は、本日のところこの程度とし、これにて散会いたします。
   午後三時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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