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1964/12/03 第47回国会 参議院 参議院会議録情報 第047回国会 運輸委員会 第2号
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1964/12/03 第47回国会 参議院

参議院会議録情報 第047回国会 運輸委員会 第2号

#1
第047回国会 運輸委員会 第2号
昭和三十九年十二月三日(木曜日)
   午前十時四十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月二日
    辞任          大倉 精一君
    補欠選任        中村 順造君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         野上  進君
    理 事
                天埜 良吉君
                吉田忠三郎君
    委 員
                江藤  智君
                木暮武太夫君
                河野 謙三君
                谷口 慶吉君
                平島 敏夫君
                前田佳都男君
                松野 孝一君
                相澤 重明君
                岡  三郎君
                小酒井義男君
                中村 順造君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  松浦周太郎君
   政府委員
       運輸大臣官房長  堀  武夫君
   事務局側
       常任委貧会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       運輸省港湾局長  佐藤  肇君
       運輸省鉄道監督
       局長       佐藤 光夫君
       運輸省自動車局
       長        坪井 為次君
       運輸省航空局技
       術部長      大沢 信一君
       日本国有鉄道副
       総裁       磯崎  叡君
       日本国有鉄道常
       務理事      豊原廉次郎君
       日本国有鉄道営
       業局長      今村 義夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査
 (日本国有鉄道の運営に関する件)
 (自動車行政に関する件)
 (航空に関する件)
 (港湾に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(野上進君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 初めに、委員の異動について報告いたします。
 去る十二月二日付をもって、大倉精一君が辞任し、その補欠として中村順造君が選任されました。
#3
○委員長(野上進君) まず、運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 この際、函館本線列車衡突事故等について、運輸省当局及び国鉄当局から発言を求められましたので、これを許します。
#4
○国務大臣(松浦周太郎君) 先般、函館本線琴似−手稲間におきまして起こりました問題、あるいは山陽本線に起こりました事故に対しましては、詳細は佐藤鉄監局長から報告させますが、犠牲になられました御家族並びに御本人に対しましては、まことに申しわけのないことをいたしまして、つつしんで哀悼の意を表し、御家族のお見舞いをつつしんで申し上げる次第でございます。
 なお、五十名近い負傷者を出しまして、これらの方々に対しましても、それぞれ手当てはいたしてはおりますが、つつしんでお見舞いを申し上げる次第でございます。
 この原因並びにその後の手当てに対しましては、局長から詳細御報告させます。
#5
○説明員(佐藤光夫君) 大臣から申し上げましたように、去る十一月二十七日、函館本線手稲−琴似駅間におきまして、列車の脱線事故がございました。なお、十一月二十三日にも、東海道新幹線におきまして死傷事故が発生したわけでございまして、まことに遺憾な事故でございまして、これらの原因、対策等につきましては、国鉄副総裁が見えておりますので、副総裁から説明することにいたしたいと思います。
#6
○説明員(磯崎叡君) お許しを得まして、私から御報告並びにその後の措置について申し上げます。
 具体的な事故の御報告に入ります前に、実はちょうど昨年のいまごろ、鶴見事故の直後でございますが、非常に事故が頻発いたしまして、当委員会の諸先生方に非常に御心労をおかけいたしました。その後私どもといたしましても非常にほんとうに真剣にその対策に取り組んで今日までまいりましたが、ただその重点を、いままでの事故対策が非常に、何と申しますか、あれもこれもというような総花的な事故対策であったと思うというふうに、その点を反省いたしまして、実は重点を三つに指向いたしまして、この一年間全力をあげてやってきたわけでございます。その内容について簡単に御報告させていただきます。
 お手元に資料がございますが、まず一番おそろしいのは、やはりいわゆる事故の競合であるということに着目いたしまして、まず複線区間で起こり得べき競合事故をどうしたら防ぎ得るかということで、重点を、まず列車自動停止装置、それから踏切の対策、それから列車の車両脱線、この三つに置きましてやってまいったわけでございます。
 まず第一の列車自動停止装置でございますが、これは一昨々日の十一月末現在の御報告でございますが、完全に工事の完了いたしました線区は、全体で四千八百キロでございます。それから本年度内にあと五千四百キロの工事をやる予定でございまして、すでに十一月末までに約三千キロの工事を完成いたしました。年度末までに二千四百キロを計画どおり実施いたす予定でございますが、これができますと、本年度末、すなわち来年の三月末におきましては約一万キロが全部列車自動停止装置がつくことになります。一万キロと申しますと私どもの全体の線路のちょうど半分でございますが、これは主要幹線でございますので、輸送量から申しますと全体の七五%を輸送している線区でございます。したがいまして、ほとんど大多数の線区につきましては自動列車停止装置がつくということになるわけでございまして、この残り、すなわち輸送力としては二五%、線路としては約一万キロございますが、これは主として閑散線区と申しますか、わりあいに輸送力の少ない線区でございます。これは四十年度内には必ず全部を完了いたします。この結果、お手元の資料の二ページの下から三ページの第一表にございますとおり、非常に如実に列車事故、ことに動力車乗務員の信号確認不良という事故が激減してまいったことは、たいへん幸せだと存じております。ごらんのとおり、毎年大体平均いたしますと十件前後の事故がございましたが、本年度十一月末までで二件でございます。この二件の上の一件は、自動列車停止装置がついておるのにそれを使っておらなかったという事故でございます。下の一件は、先ほど申しました閑散線区の事故でございまして、まだついてなかった、実は三十九年度末までに計画に入っていなかったものの事故でございまして、したがって、この自動列車停止装置の十一月末までの大部分の完了によりまして相当程度の動力車乗務員の事故が防げたということが申せると思うわけでございます。
 次が二ページでございますが、踏切の問題でございます。ただいま大臣からお話のございました札幌管内における事故も、実は私どもといたしましてはできるだけの踏切対策をいたしました上の事故でございまして、たいへん遺憾な残念な事故でございます。これをごらんくださいますとおり、これは昨年は非常に複線区間で大きな踏切事故が起こりまして、全国の複線区間の踏切を全廃するということはもちろん不可能でございますし、全部を立体交差にすることもとても現在の国鉄の財政あるいは国家財政上不可能であるということから、全国約三千六百の踏切の複線区間の踏切を一年以内にとにかく必ず何かの設備をつけようということを決心したのでございます。そして、警察庁と非常によく協力を得まして、三千六百カ所のうちの約千五百ヵ所は私のほうが必ず警報機をつける、輸送量の多いところは警報機のほかに遮断機をつける、すなわち必ずここに踏切の防備装置をつけるということをお約束し、そのかわり残りの交通量の少ない区間につきましては四つ足の車の通ることを禁止する、すなわち車両禁止という措置でございますが、これは相当地元の方々にいろいろ御不便がございますが、やはり全体として踏切事故をなくす、人命尊重の意味から、相当程度地元にも御協力願って、約千六、七百カ所は車両の通行を禁止するということが第二点でございます。それからもう一つ、約五百カ所につきましては、非常に交通量も少ないからこれは踏切を廃止する。この計画を立てましてちょうど一年になりますが、去る十一月末日で完全にこの措置を完了いたしたわけでございます。さらにこのほかに、この踏切機械化をいたしました。すなわち、一番上の踏切個所につきましてはボタンをつけまして、非常時にはそのボタンを押せば信号機が赤になるという装置、並びに発炎筒をつけまして、たとえばエンスト等の事故があった場合には発炎筒をたいて極力列車をとめる設備、この二つの設備を一種または三種化いたしましたところにもつけたわけでございます。私どもといたしましては、現段階におきましてはこれが一応長岡の保安装置であるというふうに考えましたし、またこれ以上のことを要求するとすればどうしても立体化する以外にない、踏切を全廃する以外には踏切事故の防止方法がないということを考えまして、これだけを実は完了いたしたわけでございます。
 その結果、三ページの下の表をごらんくださいますとおわかりのように、単線区間と複線区間の踏切事故の件数が載っておりますが、全体としてはこれは相当減っております。すなわち、総計から申しますと、三十八年度が千三百件、三十九年度が一千二百件、約八八%に減っております。この減った理由については、踏切防備設備ができたことと、自動車運転者側におきましても非常に道路交通法を守りまして、踏切の一たん停止等を厳格にやるようになったというようなことで、非常に利用者側と申しますか、通行者側並びに鉄道側両方の協力の結果、昨年よりも一割以上の減少でございますが、その内容をごらんくださいますと、複線区間におきましては、二割以上、この七八%に減っている、単線区間は、先ほど申し上げましたとおり設備はまだそれほど進んでおりませんので、一割以内の減である、こういうことが数字にあらわれておりまして、私どもといたしましては、一応これをもって複線区間のこれが踏切対策を完了したあとは、もう何と申しますか、立体交差以外には方法はないというふうに考えているわけでございます。
 ところが、過般起こりました札幌付近の事故は、御承知のとおり、十七才の少年の無免許運転でございまして、それがちょうど踏切上でエンストをいたしまして、軽二輪車なんかの免許は持っておったのでありますが、この特種車の免許はもちろん持っておらない少年でございます。踏切上でこのエンストがあっても処理ができないままに車を捨てて逃げてしまった、こういう事故でございます。そこにディーゼルカーがぶつかりまして脱線し転覆いたしまして、ほとんど時を同じくして、幸いに競合時間になりませんでしたけれども、反対側に列車が参りましたが、これは脱線だけで済んだ、こういうことでございます。私どもといたしましては、この種事故につきましては、もしももう少し早くこの少年が発炎筒をたき、あるいは、信号機を赤にするボタンを押してくれれば、こういう事故は起こらなかった。鉄道側といたしましては、私ども現在なし得る最高の防止装置をしてある踏切でございまして、あとはこの踏切に人を置くかどうかということだけでございまして、人を置くほどの交通量のない踏切でございます。したがいまして、私どもといたしましては、最近、警察では必ずこの
 免許証を与える場合には、踏切通行の場合には、もしエンストしたときには、その踏切には複線ならば必ず発災筒がございます。必ず信号機を赤にするボタンがついている。それを押せということを警察は必ず申しております。私自身免許証をもらいましたときにそういう講義を受けた覚えがございますが、それほど厳格にやっております。無免許運転になると、そういうチャンスがない。これは車に乗っておった人の証言からいいますと、ボタンを押しておらず、発災筒をたいていなかったということがどうもはっきりしているようでございます。押したにいたしましても、相当あとになって押したというおそれがあるというふうになっております。私どもとしてはたいへん遺憾きわまりない事故で、今後これ以上防止しようといたしますと、都市付近の踏切の立体交差以外には考えられないというふうに思う次第でございます。
 しかし、いずれにいたしましても、事故にあわれた方につきましてみれば、非常にお気の毒なことで、どんな原因であろうと、やはり鉄道に乗っていて事故にあったということに変わりはないのでありますから、先ほど大臣からも申されましたとおり、被害者につきましてはできるだけのことをしていきたいと思っておりますが、また一方厳格に、その少年に運転などさせた会社その他につきましては、私どもといたしましては民事上の責任は追及いたしたいというふうに考えております。今後ここまでやりまして、あとは、複線区間の踏切につきましては、無人踏切とよく書いてございますが、これは警報機がある踏切でございまして、人はもちろんおりませんが、警報機がある。しかも、場所によっては遮断機もつけてある。自動遮断機もついている。この場所はついておりませんが、今後輸送量の多いところは自動遮断機をつけますけれども、自動遮断機は非常にこわされる回数が多いわけであります。無理に自動車が入りまして非常に自動遮断機がこわれるために、かえって警報機がこわれるということがございまして、やはり自動遮断機をつける場合はある程度それを監視する人間をつけなければならぬという問題もありまして、今後の踏切問題、特に自動車運転者の無免許、あるいは泥酔、酔っぱらい運転等に対して、一体国鉄あるいは鉄道側としてどう対処するかということは、非常に大きな問題であるというふうに考えております。いずれにいたしましても、この事故は、私どもがほんとに一年間各方面の協力を得てやってまいりました複線区間の踏切対策が完了したその前後に、非常にこういう残念な無免許運転の大きな事故が起きたことは、私どもも返す返す遺憾しごくでございまして、今後警察方面とも十分連絡いたしますが、やはり根本的には、少なくとも複線区間の交通量の多いところは結局踏切をやめる、立体交差するという問題以外には根本的な解決方法はないということをしみじみ痛感したわけでございます。一方、立体化につきましても、当委員会の非常な御支援によりまして、昨年から計画どおりの工事を進捗いたしておりますが、なかなかこの事故を起こしましたこの程度の踏切まで立体化するというのは数量的にはまだなっておりません。現在進行中の踏切の立体個所は全国で約百数十カ所ございますが、何と申しましても、全国約四万の踏切がございますので、これを全部立体化することはなかなか時期的にむずかしいし、今後できるだけ予算もとるし、また建設省当局とも連絡いたしまして、結局は踏切の立体化以外には根本的解決方法はないということを考えておるわけでございます。
 それから、第三番目の問題は、本日の問題でございませんから、簡単に申し上げますが、いわゆる貨物列車の途中脱線の問題でございます。これは、鶴見事故の場合には新しい車でございましたので一応別問題でございますが、ときどき、一年にやはり十件ほど貨物列車のタイヤと申しますか、一番外側にある鉄の輪でございますが、タイヤが割れまして、それが事故の原因になる。もし複線区間でそういう事故が起こりますと、向こう側から来る列車とぶつかって非常に大きな問題になるということで、このタイヤ脱線につきまして徹底的にこれをやろうじゃないかということで、昭和二十四年度製以前のものは全部これを取りかえる。厚さにつきましてもいままでの許容限度を下げまして、それ以上のものは全部取りかえるということで、約四万二千対のタイヤを取りかえることといたしまして、去る五月から実施いたしておりまして、これは来年の一月までに全部完了いたす予定でございます。これによってある程度の途中脱線を防ぐことができるというふうに考えます。また、実績から申しましても、一番最後のページにございますが、これをやりましたあと、本年は途中のタイヤ割損は一件もない、こういう実績になっております。
 以上、昨年のちょうど鶴見事故の直後から重点的にやってまいりました三つの事故対策について御報告申し上げましたが、まだまだこれではもちろん万全な保安対策と申すわけにいきません。これはほんとうの第一歩でございます。私どもといたしましては、今後の第三次の長期計画にも相当膨大な保安対策費を計上いたしておりますし、これ以外にたとえば駅の信号関係の保安対策はまだほとんど進んでおりませんので、こういう方面にもぜひなるべく早く対策はとってまいりたい。たとえば、過般、茨城県の水郡線、水戸の入り口で起こりました事故などは、やはり単線区間の事故でございますが、信号の誤りということでございます。こういう区間は極力自動信号化していくという方法によって事故の絶滅を期してまいりたいと思っております。いずれにいたしましても、今後の問題といたしまして、保安対策につきましてはもう最重点的に問題を取り上げてやってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 以上、一般的な事故の御報告を終わりますが、次に、東海道新幹線の事故につきまして概略御説明申し上げます。
 簡単に印刷物に書いてございますが、新幹線は去る十月以来開業いたしておりまして、初めのうちはいろいろ新聞その他をにぎわしておりましたが、現段階におきましては大体落ちついたと考えております。十月分の事故の件数は六十二件、いわゆる私どものほうで運転事故と申しますのは、列車を十五分以上とめた場合は、いかなる原因がありましても運転事故と申しておりますので、いわゆる世間の方々のおっしゃる事故と少し違いますが、いずれも運転事故が六十二件、百万キロ当たり六六・六五件でありましたが、十一月分はずっと減りまして十七件、前月に比べまして四十五件、また列車百万キロ当たりでは一八・八九件で、前月に比べまして四三・六五件、七割程度減っております。開業当初は、いわゆる私どもの部内の技術的なことばでは初期故障と言っておりますが、どうしても車と線路となじまない、また車自体の問題も多少ございまして、いろいろ多かったのでございますが、十一月になりまして大部分の事故は減ってまいりました。たとえば、もうお聞き及びのとおり、車の関係では、車のとびらが開かなかった、あるいは便所のとびらがあかなかった、あるいはパンタグラフがこわれたとか、いろいろの事故があったのであります。大体これもほとんど原因がはっきりいたしまして、現在では毎週一回ずつ事故防止委員会を開きまして、これの対策を講ずるわけでございますが、大部分の事故は今後とも十分防いでいくつもりでございます。しかし、また重大事故につきましては、信号関係等の事故につきましては、これは事故がたとえ起こっても必ず安全サイドになるというふうに二重三重の設備はしてございますので、その点は十分御安心いただいてけっこうだと思います。車の故障につきましては、いろいろ新聞に出ましたので、あとの報告になりますが、これはこういうことを申し上げていいかどうかは別といたしまして、新幹線の場合は車両故障が百万キロ当たり十月が一・〇九件、これは書いてありませんが、十一月が〇・三一件でございますが、これは約二年にわたりまして、実際車両をつくっていろいろテストした結果非常にいい成績であったということは、前の「こだま」「はつかり」などと比較いたしますと、車両の故障の件数がわりあい少なかった。これは少ないことを決して自慢するわけのものではありません、ゼロにしなければならない問題でございますが、まあ二、三年の実地のテストの結果、世界で最新の車としては非常に事故が少なくて、いずれもう少し線路になじめばもっともっと安心して利用していただけるというふうに考えております。
 それから、前国会で当委員会で御審議願いました新幹線の立ち入り禁止の問題で、その次の列車妨害の問題、これは五件ございました。これは主として大体石だろうと思いますが、これはほんとうのいたずらと考えております。しかし、窓ガラスが二重になっておりますので、お客さんの負傷は一件もなかった。そのほかに、いわゆる運転事故にならずに、何の理由か知りませんが線路内に立ち入ったものが六件。それから五十メートルおきにございますスイッチ――非常スイッチをいたずらしたものが二件ございますが、これはいずれも列車運転には支障がなかったようでございます。たとえば線路に人が歩いていることはすぐ乗務員が無線でもって指令室まで連絡ができますので、指令室からすぐ公安室に連絡いたしまして、すぐそれを見つけにいくということで、わりあいに早く手配ができますので、この六人はいずれもすぐ身元がわかったわけでございます。
 最後に、職員の作業方不良という、これも多少なれませんための事故が二、三件ございましたが、そのほかに過般の静岡付近の作業員の死傷事故、これはたいへん遺憾な事故でございましたが、私どもといたしましては、毎朝初列車の運転直前に確認車というものを走らしておりますが、この確認車に専門の軌道を見る軌道掛を二名乗せまして、そうして夜中じゅうの線路保守作業の結果を確認車で全部チェックいたします。そのチェックしたあと初列車まで二時間ございますが、確認車の通ったあとは線路の保守作業はやってはいけないということになっておりましたが、たまたまこのときには、何と申しますか、この作業をやっておりました者が帰りぎわに非常に――なくなった人でございますので詳細はよくわかりませんけれども、自分の仕事を終わって歩いて帰る途中に、目でちょっと見て、どうも少し通りが悪いということで、もう一ぺん作業を始めた。すでに確認車が通ったあとに作業をしてしまった。この責任者は、現在は国鉄にはおりませんが、長年国鉄に勤務した非常に経験を持った人ではございましたが、ここしばらくの間、いわゆる線路の建設のほうに、新幹線の建設のほうに従事しておったわけでございまして、いわゆる営業に入ってからあとの厳正な規則の取り扱い方を若干忘れたきらいがあったわけでございますが、今後こういったことはないように十分気をつけさせなければいけないというふうに考えております。まあ確認車によりまして、夜中じゅうにやりましたいろいろな作業の確認をする。これは一応確認車に精細な計器を載せまして、目だけでなしに、これは機械的に正確を確認するということになりますが、いずれにいたしましても、確認車が通ったあとに作業をするということは絶対に禁じられておるわけでございますし、今後ともこの点については十分厳守をさせたいというふうに考えております。
 さらにもう一件、最近新聞紙上に出ております山陽線を中心といたします非常に悪質な列車妨害でございます。いままでございました事件は、主として自動信号機の柱にのぼりまして、あれをスパナでこじあけまして、赤い電球だけ残しまして青と黄色い電球だけ取ってしまう、こういう非常に悪質ないたずらでございます。まあ赤い電球が残っておりますからとまることはとまりますけれども、非常にこれは悪質ないたずらでございます。これは実は十一月の十日から約四日間続いたわけでございます。その後、徹底的に警備をいたしました結果、しばらくとだえておりましたが、また去る二十八日から三十日まで三日間、多少手口は違いますが、大体同じ場所で同じような事故が起こった。いずれもこれは機関士の時宜を得た処置によって列車事故にはなっておりませんが、信号機をいたずらするということは非常に悪質中の悪質事故でございまして、私どもといたしましても警察本部長と連絡し、兵庫県警におきましては、加古川警察の中に特別捜査本部を置かれまして、責任の課長が指揮するとともに、現在いろいろ捜査をやっておられるようでございます。また、私どもといたしましても、現在までにすでに延べ二千数百名の公安官を投入いたしまして警備に当たっておるわけでございます。ただ、こういう事故が起こりますと、こういういたずらが起こりますと、新聞に相当大きく出ます。これがどうしても連鎖反応的に全国に及んでしまうということでありまして、たとえば山口県でごく最近墓石を置いたとか、あるいは岡山県で同じような種類の事故が起こるというようなわけで、どういうわけか、こういう悪性のいたずらというものは全国に連鎖的に起こってくる傾向がございますので、この点は新聞の取り扱い等についても十分いろいろ頼んでおりますが、いずれにいたしましても、精神の正常でない者がやったいたずらであるということは大体事実でございます。この山陽線の列車事故につきましては、容疑者がいろいろと幾人かあがったようでございますが、いずれもきめ手がなく、今日現在まだ犯人は逮捕されておりませんが、私どもといたしましても非常に心配いたしまして、いま大阪の公安室はもうこの警備でほとんど疲労こんぱいしておりますので、全国から集めましてあちらのほうに重点を置いてやっておりますが、まあいろいろと犯人を逮捕できるような対策も立てておるのでございますが、それが新聞に流れたりいたしまして、たとえば柱に全然目に見えない塗料を塗って指紋をとるとか、こういう方法もずいぶんいろいろと講じておりますが、それが事前に出てしまったりしまして、なかなかうまく警備ができておりませんが、何とか私どものやっております技術的な警備の方法、それから物理的な公安職員による警備の方法、この両方ともで、公安当局の捜査によりまして一刻も早くこの年末にあたって悪性事故による人心の不安を一掃しなければならないというふうにかたく考えております。
 以上、たいへんいろいろ申し上げましたが、最近の事故の状況について御報告を申し上げました。
#7
○委員長(野上進君) 航空はありますか。
#8
○説明員(大沢信一君) お手元にお配りしてございますように、三菱重工で試作しております三菱式MU−2型という小型機、小さな双発の飛行機でございます。それが十一月二十五日に社内試験飛行をやっておりましたときに、前の車輪が出ませんで、そのままいわば胴体着陸したわけであります。その.原因は、一応いま推定をされておりますのは、多少のガタがあった。それからもう一つは、少し剛性が不足でありまして、風圧のために多少曲った、こういう設計上のミスでございます。対策は、三に書いてございますように、剛性の増加、ガタの防止等研究しております。何しろ試作でございまして、私たちの検査もまだ終わっておりません。ただ、先生から御指摘いただきましたが、新聞に出まして、三回か四回目の胴着があったという記事が書いてございます。確かに、この飛行機が運輸大臣に検査の申請が出ましたのは、三十七年六月二十日でございます。この当時からわれわれ設計の審査を始めておりまして、最近は飛行試験に移っておるわけでございますが、この結果的には、胴体着陸をした事故が今回の事故を入れますと三回ございます。その前に一回、あわや胴体着陸とはいきませんでしたが、四月十五日に、どうしてもやはり脚が出ませんで、非常用の装置で脚を引き出しまして、これは胴体着陸をせずにおりたことがございます。これを入れますと四回になりますが、その後七月二十二日にやはり胴体着陸をしております。これは操縦のミスでございまして、二機ございます。試作機が一号機と二号機とございまして、いろいろな方式を研究しておるものですから、一号機と二号機の操作の方法が違うわけであります。一号機のほうは、一段モーションでボタンを押せばドアが開いて脚が出るわけでございますが、この事故を起こしました飛行機は、二段モーションになっておりまして、一段モーションでドアが開いて、もう一度操作しないと脚が出ない。これはパイロットの間違いでありまして、一段モーションだけやって、脚が出ておるものと思って降りてしまったというつまらない事故でございます。
 それから、胴体着陸の二番目は九月二十九日、これはやはり胴体着陸をしたわけでございますが、原因はみな違っておりまして、超過禁止速度といいまして、この飛行機の許し得る最大の速度、具体的には三百十ノットでございますが、急降下いたしましてその速度に達するところまで試験をしてみる非常にシビィアな試験です。これをやりました際に、これもメーンの車輪のドアが前とうしろと二枚になっておりますが、相当のスピードだったものですから、下側に入っておりますドアがすい出されまして、これも剛性不足のためだったわけでございますが、元来上側にあるべきドアの上に重なってしまった、そのためどうしても出なかった、やむを得ず胴体着陸をした。ただこの飛行機は高翼でございまして、しかもいつも操縦士はテストパイロットの腕の優秀な者ですから、ほとんどたいした損傷なしに済んでおります。簡単に申しますと、以上のような状況でございます。
#9
○委員長(野上進君) 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
#10
○中村順造君 国鉄にお尋ねしますが、いま副総裁からいろいろと、事故防止につきまして今日までとられた、この三河島事故あるいは鶴見事故を契機としてとられた対策について説明があったのでありますが、時間がございませんから、簡潔に私は要点だけ質問いたしますから、ひとつお答えを願いたいと思うのですが、年末になりますと、これは毎年ですが、やはり年末の繁忙輸送だということで、かなりの列車の増発が考えられるわけです。これはあとでお答えいただきたいと思いますが、一体どの程度の増発が考えられると思うか。
 それからもう一つは、ちょうどその時期になりますと、労使の間が非常に険悪になる。これは、ちょうど去年の暮れからことしの春にかけまして、年末あるいは春斗、こういうようなものがこれは重なり合って、非常に国民の期待に沿うような情勢にならない、こういうことが毎年繰り返えされるわけです。そこで私は、いままで具体的にとられた自動装置だとか、あるいは踏切事故防止の装置だとか、タイヤ割損だとかいうことは、説明されたから一応理解できますが、全般的にいって、この非常に年末年始の輸送量の多いときに、あたかも労使の関係が険悪になる。春斗では、当事者能力があるとかないとかということまで――いわゆる国鉄総裁には職員の待遇改善の権限が与えられておらない、当時の池田総理と総評の太田議長の話の中では、そういうことまで明確にされて話し合われた。この間の佐藤総理と太田総評議長との話し合いの中でも、そういうことが言われているわけです。これは根本的な問題ですから、いまさしあたって私、質問の中でどうこういうことは申しませんが、そういう一つの情勢を踏んまえて、私が今日特に申し上げたいのは、人間の問題ですがね。労使の間の関係というものだから、必然これは人間関係に発展せざるを得ないわけですが、まずお伺いしますが、いまの国鉄の職員の待遇で、国鉄の職員の採用状況と申しますか、私の聞くところでは、何か大阪の管理局では九州のほうに人を集めに行っておられる、東京の管理局では北海道にまで人を集めに行っておられる、こういうことも聞いておるわけですが、副総裁からひとつ、年末のいわゆる繁忙期に対する列車増発、それに対する、これは急にはできませんが、恒久的な面を含めての要員対策というものは一体どうなっているのか、この点をひとつお伺いしたいと思います。
#11
○説明員(磯崎叡君) 年末になりますと、これは毎年のことでございますが、私のほうでは、貨物輸送は大体二十九日まで、旅客輸送は二十日前後から一月五日ごろまで、これが私どもの一番の繁忙期でございます。もちろん秋の繁忙期は別でありますが、年末年始の繁忙期はそういうことであるのでございますが、現在私のほうと組合のほうとの間ではいろいろ話をしておりますが、さしあたり年末手当の問題です。これはなるべく早く妥結いたしたいと思っております。支給時期等と関係がございますので、私のほうとしても誠意をもって、できるだけ予算の許す範囲内でもって何とか妥結いたしたいというように思っております。毎年非常に年末手当の問題は、過去数年間いつもごたごたする問題でございますが、これらの点は、一、二年前からお互いが中旬以前に解決するという慣行もできまして、私のほうでも少なくとも近日中にはこのお互いの話をまとめたいというふうに思っております。
 全般的な人員の問題、特に年末年始一般の人々が休んでいる日に国鉄職員は一番忙しく働かなくっちゃいけないというのが事実でございます。その際の人員その他の問題に対しましても、とりあえずの問題といたしましては、いろいろやりくりいたしまして何とか列車増発に備えるようにいたしております。今度の列車増発も、線区によりましては昨年よりも増発できないと申しますことは、すでにダイヤが一ぱいで増発できない区間も相当ございます。地域によりまして相当事情が変わっております。それらにつきましては、各地各地で現在組合との間でいろいろ要員の話をいたしておりますが、これも所要時期までには話をまとめたいという所存でございます。しかしながら、全般問題として、国鉄の職員の需給難というものは先生のお説のとおりでございまして、もちろん他産業が非常に給与がいい、あるいは厚生施設がいいという等の問題もございますし、最近の経済の発展によりまして全般的に都市付近の人員の需給難ということも反映いたしまして、現在東京付近でも、大阪付近でも、実際に人員を獲得することは非常に困難になっていることは事実でございます。具体的に申しますれば、ちょうど七、八年前までは大体採用予定人員の六倍から七倍の応募者があったわけでございます、主として高校、中学卒でございますが。最近は応募者の六、七割はどうしても採用しなければならないというふうな事情でございますので、必然的に素質が低下してくる、素質のいい者をとろうとすれば結局数がそろわない、こういうことになりまして、一、二年非常に東京付近、大阪付近では人がとれないということが判明いたしましたので、目下地方から人を採用すると、そして一番先に考えなければならないのは一泊設備でございます。宿舎でございます。実は、二、三年前から、地方から採用した職員の独身寮というものをつくらない限り、幾ら地方から集めてきても東京に居つかないということになりますので、東京、大阪付近の独身寮の整価をして、地域は東北あるいは九州等、相当遠隔な地域から現に人員を採用しております。それでも、ただ給与だけの問題でなしに、やはり全般的な作業の内容、あるいは厚生施設、あるいは宿舎等を含みました厚生施設、広い意味の厚生施設でございますが、そういったものを全部含めまして、国鉄という職場がはたして魅力があるかないかというような問題に帰着するような事態になっております。しかし、私どもといたしましても、年々相当の人員を入れなければやっていけませんので、こういった方面につきましては、過般の仲裁裁定で若干の初任給の是正もございましたけれども、それだけでなしに、そういった広い意味の厚生施設をよくするということによりまして何とか人員の確保につとめたい。同時に、できれば、できるだけの仕事を都市から地方に持っていく。つまり、東京、大阪でなければできない仕事はともかくといたしまして、地方でやれる仕事は東京、大阪から地方に移すと、仕事のほうの委譲も考えて、そして全国的に需給のバランスをとってまいりたいというふうに思っております。ただ、全体の職員の問題につきましては、過般の内閣に設置されました国鉄の基本問題懇談会の結論、これは後ほどの御質疑の内容にもなっておりますが、人間は極力ふやすなと、こういう相当実は強い指示が入っております。しかし、これもはたして一人もふやさないでできるかどうかということにつきましては、相当いろいろ問題もございますし、一方また懇談会側がああいうふうに言われる気持ちもわからないわけでもないのでございますが、私どもといたしましてはケース・バイ・ケースでこの人員の問題は考えてまいりたい。しかしながら、懇談会の問題を政府がほんとうに取り上げられるとすれば、私にとってもつらい点は、それを守っていきたい、しかしかといって絶対今後人間をふやさぬでやれるかというだけの、いまここで五年なり十年なり全体の人員をふやさないでやれますということを申し上げる段階でもございませんし、結局これは具体的な事情に即しましてケース・バイ・ケースで処理してまいりたい、こういうふうに考えております。
#12
○中村順造君 いま副総裁は、たまたま他産業の景気が非常によくて国鉄になかなか人が集まらないと、こういう表現をされたわけですけれども、従来の採用の率からいっても、たとえば十倍の応募者があるとか八倍の応募者があると、今日ではもう逆に、私は必ずしも都会の人が素質がいいとは言っておりませんけれども、何か人を集めるために昔の人買いみたいなことをやって、あるいは九州へ行き、あるいは北海道へ行くと、そこは、やはり何か間違ったところがあるんじゃないかと思うのですよ。これはもう前から、いまの国鉄というものが居つくにそぐわない職場になっている、こういう表現ですけれども、一口で言えば、これはやはり厚生施設を含めて労働条件が悪いからなんですよ、実際は。他産業並みの労働条件を整えれば、国鉄というこんな大きな大企業で職員が集まらないということはないはずです。特に私はその意味から一つの具体的なものを取り出して国鉄当局の考え方を聞いてみたいと思います。時間がありませんから、問題の焦点を一つだけにいたしますが、これは長いこと国鉄では言われておったことでありますが、動力車乗務員、これはたまたまここにも動力車乗務員の信号誤認というふうな事例もあげてありますが、乗務員と信号との関係というものは、これは件数ではかるべき問題じゃないと思うのです。これはたとえ三年に一件にしても、あの三河島の事故になり、鶴見の事故になるわけです。そこで私は、乗務員の待遇改善、これは全般的な国鉄職員の待遇改善ということもありますが、特に乗務員に限定をしての考え方をひとつお尋ねしたいと思います。
 これは、副総裁は御存じだと思いますが、長い間の宿題でありましたが、結局具体的になったのは、昭和三十二年の二月に仲裁裁定第二号によって、これはとりあえず二%、三百円を付加させようと、待遇改善の労使の紛争についてはこういうことで、しかも一年以内に職務評価をして、ほんとうに動力車乗務員というものはどういう責任を持っておるかと、こういうことで、これはただ動力車乗務員だけではなくて、国鉄のいわゆる技術関係に対する評価の考え方も含めてやはりやらなきやならぬ、こういうことが宿題として三十二年当時にあったわけです。そこで、とりあえず仲裁裁定の二号で二%、当時三百円程度のものを付加した、こういう経緯があるわけですが、その後なかなか職務評価の作業が進展しないという情勢の中で、三十七年の六月で一つの覚え書をかわしておるわけです。これはどういう覚え書かと申しますと、「職務評価委員会の結論が今後一年以内に出ないときは、あらためて動力車乗務員の格差問題について検討し、すみやかに結論を出すこととする」、こういう覚え書を労使の間でかわしているわけです。その後職務評価委員会の作業は――職務評価委員会は今井委員長を中心にして設けられたけれども、作業は進んでおらない。そこで、昨年の十二月、結局組合のほうは、二%というのは金額三百円、現在は四百円だと聞いておりますが、一〇%の格差を設けてくれと、こういう要求をして、去年の十二月からことしの春まで団体交渉をやったわけです。こういう経過があるわけです。そこで、四月の二日調停申請を行なったりなどいたしまして、ことしの五月の十九日に仲裁裁定の百七号が出された。これは当時は、当事者もおられるからわかると思いますが、その中で、やはり職種間の貸金の合理的ないわゆる均衡について配慮する、こういうことが仲裁裁定の内容に出されておるわけです。そこで私は、この百七十号の仲裁裁定の経緯は時間がかかりますから説明は、要りませんが、そういうふうにそれも調停にかけたりして、逐次手直しを行なうようにするという調停案がまた出されたりしたが、一体、動力車乗務員の格差、これについては、一般職員との格差についてはどうすればいいのか、是正をする意志があるのかどうか、あるいは今日までこの程度の是正はしたというお答えができるのか、その点をひとつ明確に、長時間は要りませんからお答えをいただきたいと思います。あと一、二質問いたしますけれども、まずその点をひとつ。動力車乗務員の格差についてどういう考えでおられるのか、一般職員と格差が必要でない、こういう考え方なのか。要するに、要員の問題を考える場合には、やはり住みつく職場ということを考えるなら、当然職種間の不合理ということも考えなきゃならぬと思うのです。まずお答えをひとついただきたいと思うのです。
#13
○説明員(磯崎叡君) 本年の五月に出ました仲裁裁定百七十号は、御承知のとおり、国鉄と他組合との間である程度格差を認めた非常に画期的な仲裁裁定だったわけでございます。その裁定の中には、御承知のとおり、この原資の配分は労使間で協議してきめる、ただし、年令三十五歳または勤続年数十五年以上の職員について特別の考慮を払うとともに、職種間の賃金の合理的均衡に配慮する、こういう趣旨があることは、御承知のとおりでございます。すなわち、この中に二つのことを言っておるわけでありまして、年令、勤続年数という一つの客観的な問題、それから職種間の賃金の合理的均衡、この二つの非常にむずかしいものをここでもって解決しよう、こういう仲裁の内容であったわけでございます。これにつきましては、私のほうの関係の組合の中にもいろいろな議論があったことは事実でございます。しかし、結論といたしましては、原資の六・五%は全体のベースアップに使う、残りの三%についてはいまの第二項の調整に使うのだと、こういう大綱をまずきめたわけでございます。
 これについて、まずいろいろな異論がございまして、もっと職種間の賃金の合理的均衡のほうに金を使うべきだという議論もあり、いやそうじゃないのだ、もっと全体のベースアップに金を使うべきだという、いろいろ議論があったわけでございます。これらの議論をいろいろしたあげく、結局六・五と三ということで議論が落ちつきまして、しからばこれをどういう形でもってこの三%の配分をするかということになったわけでございます。それにつきまして、現在の給与関係の根本的な考え方を改めまして、先ほど先生がおっしゃいましたように、職務評価委員会の結論はまだもちろん出ておりませんし、この職務評価委員会の進行につきましても、実は私どもの組合内部の足並みがいろいろそろっていないということも事実でございます。その間それをとにかくまとめて調整しなければいけないということで、多少の折衷案になりましたが、いままでの職分を、ふやしまして、そして程度職種間の均衡がとれるような職分をつくっていきたい、純粋ないわゆる職務評価委員会的な職務給にはまだなりませんけれども、ある程度それに近づけた、こういう表現をすることにも多少問題はありますけれども、考え方としましては、職分をふやしてある程度職種職務給的なものに近づけたと申しますか、職務給的な感覚でもって今回の配分をしたということでございます。同時に、御承知の昇給の制限を撤廃しているのでございます。なお、これにつきましては、いま先生もおっしゃいましたように、ことに職種間の不均衡の問題が残っていることは事実でございます。ことに動力車乗務員の組合は、この配分にあたりましてどうしても話がつきませんで、結局、御承知のとおり、八月三十一日に調停を申請いたしまして、ほかの国労その他の組合とは九月一日に交渉が妥結いたしましたが、動労のほうはどうしても話がつきませんので、結局九月十五日になって調停案が出まして、調停を受諾して十七日に動労との間でも協定が成立したことになっておるわけでありますが、その内容は、先ほど申しましたとおり、調停で申しております年令、勤続年数別な配分の方法、職種間の問題、これについては、今度の格差を全部そっちへ持っていったわけではございませんで、なおある程度の問題は残っていると思います。
 なお、三十七年六月の、ことに機関車乗務員を中心といたしました格差問題につきましては、現在なお結論が出ているわけではございません。今後なお具体的な問題として十分両者で検討してまいらなくちゃならないと思っておりますが、いろいろ財源の問題あるいは組合としての考え方の相違の問題もございます。私どもといたしましても、一組合とだけ話をつけるわけにまいりません。全体の話を聞いた上で、なるべく大多数の人にいいような形で、しかも裁定で言っておりますいわゆる高年齢者層が不当に、何と申しますか不利にならないように、しかも職務的に見て非常に高い責任のある職務をしている者については、極力それが報いられるような職務給的なものに近づけていきたいというふうには考えておりますが、なかなか従来の給与関係のいきさつもございまして一がいにはまいらないというふうに考えておりますが、なお三十七年六月の覚え書きの今後の問題につきましては、担当の豊原常務からもう一ぺん答弁させていただきます。
#14
○中村順造君 私は、時間がないからこまかいことは要りませんから、常務のお答えは要りません。ただね、他の組合と、こう言われるけれども、いま申し上げたように、やはり国鉄の職員の需給がうまくいかないというのは、自然これは帰着するところは、やはり労働条件が整っておるかどうか、職務の内容に基づいた裏づけがされておるかどうか、これは一般的なことにも言えるわけです。ただ私は端的な一つの例としてここに動力車乗務員をあげておるわけですが、副総裁はこまかい数字は御存じないと思いますから、ものの考え方、国鉄の労務政策の政策的なこととして聞いてもらえばいいのですが、二つほどあります。
 第一に、このいまの国鉄の動力車の乗務員というものは、戦前に比べれば問題になりません、非常に悪くなっていますが、しかし少なくともこういう傾向になっているわけです。昭和九年から十一年当時は一般の職員に比べて動力車乗務員につきましては一一五・五%、それから昭和二十三年になりまして、これは戦後ですが、一一〇%、昭和二十四年に一一二%、昭和二十七年に一一二%、昭和三十七年になりますと九七・二%に落ちているのですよ。それから三十八年、去年になりますと九六・九%と、一般職員よりか悪いのですよ。これは、そういう実態になっておるかどうか、こまかくお帰りになってお調べいただければわかります。
 それからもう一つは、他の組合と、こうおっしゃいましたけれども、もちろんそれは組合の均衡もあるでしょう、均衡もあるけれども、職種が違えば、やはりその職種でもって構成されておるものについては別な配慮をしなければならぬ。これは明らかに言って、事務系統、技術系統、それぞれ違うわけですからね。それで私は、他の組合と言われたから申し上げますが、外国との比較をしたらどうなるか。外国では、私の持っておる資料では、アメリカでは、日本で言う特別に優秀な機関士は――機関士に限定しますと、これは五百一ドルです。それからその次の二級機関士が四百五十一ドル。それから構内の助役さん、これは事務系統ですが、三百三十三ドル。機関助士のごときはずっとそれより上回っておるわけです。これはアメリカです。それからソビエトはどうなっておるか。ソビエトは、一般の平均が七百四十五ルーブル。ところが、最上の機関士は二千三百八十六ルーブル。その次の機関士でも二千百十七ルーブル。おそらく三倍の責任代というものが評価されておる。こういうアメリカにしても、あるいはソビエトにしても、これはごく最近の数字なんですが、こういう実情があるにもかかわらず、国鉄当局は依然として、他の職種との均衡だとか、あるいは他の組合とどうこうとか、そういうことを言っておられたのじゃ、これはやはり国鉄の職員を、広い意味の国鉄の全体の職員、あるいは他産業の職員、他公社の職員、これは百七十号の仲裁裁定でも、他公社との格差というものは仲裁委員会でも認められているのですから、そういうよそのことを考えるということなら、当然そこに国鉄で誇りを持って働けるだけの労働条件を整えるという考え方があるなら、やはり景気のいい他産業と同じだけの労働条件を整えてやる。また、国鉄の中では、やはりそういうふうに、それぞれ責任の度合いに応じた――職務給とあなたおっしゃったけれども、その今度の改定の内容を見ますと、管理職は非常に高く評価しておる。いわゆる上厚下薄の最もはなはだしいものだと思います。これはあなたのほうはあなたのほうの見識をもって配分なさったと思いますけれども、下には薄く上には非常に厚い。これではせっかく裁定をなされたものが、いわゆる三十五歳十五年以上というものが、非常に管理職に重く厚くやっている。時間がないから多くを申し上げませんが、これから先、国鉄全体の労務政策として、他産業との比較で労働条件をうんと整えて優秀な人材を国鉄に集める。人買いのように北海道に人を集めに行ったり九州に行ったりすることなしに、堂々と大手を振って人が集まる国鉄にする。これは懇談会で人をふやすとかふやさないとか言っても、それはあくまでも懇談会は懇談会の意向なんです。国鉄総裁、副総裁以下みんなが自主的に判断なさって、集めるべきものは当然集めなければならぬことなんです。
 そういうことで、多少意見になりましたけれども、いままでやっておられたことについては私は納得できないし、現実的にも国鉄に人が集まらない、その中が悪平等だ。こういう考え方であるから、そういうことになる。これはひとつ、私はこれ以上申しませんから、大臣もおられることだから、国鉄副総裁として、私いま申し上げたようなことについてどういう考え方を持っておられるか、そのお答えだけでけっこうなんです。
#15
○説明員(磯崎叡君) 私は、その点につきましては、中村先生とほぼ同じ意見を持っております。悪平等ということばは必ずしも適切とも思いませんが、戦後のいままでの給与の変還を見ますと、どうしてもやはり単に年齢とか勤続年数のほうに非常にウェートが置かれまして、職務内容についての分析が非常に不明確であったということは事実だと思います。それを何とか科学的に立証して、ことに国鉄のように非常に職種の多いところは、やはりその職種間のきちっとした科学的職務評価が必要だと思います。何とか私どもといたしましては、この職務評価委員会を集めまして、だれが見ても納得できる、なるほどこの職種はこれだけの責任があるのだ、これだけの責任を負わせる以上はこれだけの給与が必要だという、納得のいく職務評価委員会の結論を早く出したいことは事実でございます。なかなかいろいろな事情がございまして結論までまいりませんが、しかし、ベースアップの改定のつど、幸い今度の百七十号の、職種間の問題というより、職種間の賃金の合理的均衡ということばの中にもいろいろ含みがあると思います。その含みを私どもも相当頭に置きながら、今後とも十分この問題には私は先生のおっしゃったと同じ趣旨の気持ちで処してまいりたいと、このように思っております。
#16
○中村順造君 委員長、ありがとうございました。
#17
○小酒井義男君 大臣にまず最初にお尋ねをしたいのですが、運輸行政の中で早急に解決をしなければならぬ重要な問題として、陸上の通勤輸送の問題が私はあるのではないかと思うのです。それは、この国鉄、あるいは公営交通、私鉄、私営バス、これらを含めた総合的な交通混雑の緩和対策というものを立てなければならぬと思うのですが、それを実行に移される考えをお持ちになっておるかどうか。
#18
○国務大臣(松浦周太郎君) この間も、その前に新宿に行って、渋谷に私は個人で行ってみましたが、総理と新宿にも行ってみました。いろいろの手を打っておりますけれども、現在の情勢ではあれ以上の方法はないかと思います。大体上りホームは三千人くらいしか収容能力はありません。しかし、小田急その他から、入るたびに何千人もの人が押しかけてまいりますから、ホームから落ちたところへ汽車が来ると非常に危険な情勢にもなりますので、二千五、六百人入ったら戸を締めて、大体千七、八百人になればまた戸をあけるというような、間隔的なやり方をやっております。それで、しかも上り列車だけが複線――両方とも上りに使っております。だから、二分おきですけれども、結局一分おきに送っております。それでも送り切れないということでございますから、この間それを見ましてから、応急対策といたしまして、東京、大阪、名古屋、神戸等の込むところでは、時差通勤を役所、実業方面、組合等に呼びかけて、了解を得て御協力を得たいと、こういう考えを一時持っております。いまその指令を、われわれのほうで案をつくりまして出すことになっております。その上にいまの間隔的な改札をしたい、これが応急的なやり方であります。恒久的な問題といたしましては、この間、閣議の了解を得てできております各省間の連絡機関である基本問題懇談会の答申もあることでございますから、これにのっとって、過密ダイヤの解消、あるいは近代的改良工事、あるいは全管内の幹線の複線並びに電化というような方向に向かって、六ケ年計画でおっしゃるような方向に計画的に進めていきたい、こういう熱意に燃えております。何しろ財源の必要な問題でございますから、目下政府との間に財源の捻出に対しましてそれぞれ努力中でございます。
#19
○説明員(佐藤光夫君) 大臣が恒久対策につきまして国鉄の長期計画についての御説明を申し上げましたが、御質問の中に私鉄関係がございましたから、それをあわせて補足させていただきたいと思います。
 御承知のように、都市近郊における通勤輸送におきましては、国鉄とともに私鉄が相当の部面を担当するわけでございまして、これにつきましては、すでに三十六年を初めとする三カ年計画を実施いたしまして、ほぼ計画どおりの設備投資は完了しておるわけでございますが、まだ増大する輸送電要に追いつかないということで、私鉄におきましてもさらに引き続いて三ヵ年計画を策定して、輸送力の整備、増強をはかっているわけでございます。なお、それに関連いたしまして、大都市においては、特に私鉄と国鉄との相互の直通輸送並びに地下鉄の整備という問題もございますので、地下鉄の整備につきましては、それぞれその大綱につきましては、運輸省内に設置しております都市交通審議会の答申に基づきまして計画が策定されておるわけでございまして、これを年次別にさらに具体的に進めるように推進したいと思っているのであります。
#20
○国務大臣(松浦周太郎君) 私鉄、バスの問題につきましては、自動車局長が来ておりますから、そちらのほうから……。
#21
○小酒井義男君 バスは、私鉄だけでなしに、公営交通もたいへん赤字で困っておるわけですね。公営交通なんかも現状のままでいいのかどうか、そういう点もひとつ、自動車局長御答弁願うんだったら、一緒に答えてもらいたいと思います。
#22
○国務大臣(松浦周太郎君) 私鉄並びにバスの問題に対しましては、公共料金ストップの関係も含めて決定いたしまして、今年の一月二十四日から実施いたしておりますが、中小企業の経営する企業において万やむを得ないものは、これは経営の成り立つ程度に考慮すべきであるというただし書きがついております。それに従いまして、漸次なしくずし的に経営の成り立つ程度に企画庁と相談いたしまして直してまいりました。現在大手の東京の九社並びに名古屋、福岡の三社、全部で十一社のバスがまだそのままでありまして、東京のごときは十三年間一銭も一上げておりません。したがって、非常に窮迫している会社があるように聞いております。そこで、これを直してもらいたいということをたびたび経済閣僚懇談会に申しておりますが、一年間ストップであるからということでなかなか話は進行いたしませんが、さりとて一方の経営状況は非常に悪化いたしております。でございますから、これはもうあと一カ月のことではございますが、何とか銀行の金融のできるような道でも開いてあげて、この窮境を救ってやらなければならないのではないか、かように考えているのでございます。現在の状況で一番私ども心配いたしますことは、いままで十三年の間に人件費は二倍も三倍にもなっております。またガソリン税も三回上がっております。そうして、できるだけ従来の蓄積を食い、あるいは土地なんかを持っているところは土地の値上がりによって赤字を解消しておりますが、何も持たないでバスだけしかやっていないところは非常に困って、中にはタイヤのスペアも買う余裕がない状況に追い込まれておりますから、こういう面については、事故が起こることを私は非常におそれる。料金が安いということも必要でありますが、事故が起これば、そのはね返りは国民にいきますから、このことは非常にわれわれ監督する者としては考えなければなりませんので、このことについては局長とも常に相談して、何とかひとつこれを救わなければならぬというような方向に努力をしている現状でございます。それ以上こまかしいことに対しましては、局長から答弁させます。
#23
○説明員(坪井為次君) バス運賃の改定につきましては、公共料金の一年ストップという関係から、大手につきましては本年度はなかなか困難な状況でございます。地方のバスにつきましては、本年度四社だけ例外措置として認めていただきました。そのほか現有申請しているものが三十五社ございます。
#24
○小酒井義男君 少し私のお尋ねしていることの範囲を越えた答弁をいただいたわけですが、次に私お尋ねしたいと思っておったことは、一日の閣議のあとで、大蔵大臣が国鉄の運賃改定は四十一年になるだろうということを新聞記者に話しておられるわけです。総理も、公共料金の値上げは慎重にやれ、こういうことだったと新聞に出ている。そうすると、公共料金は値上げをしないほうがいいのです、私どももそういう主張をしているのですから。そういう場合に、いまの混雑状態の緩和を、それじゃ一年間ほっておけるかというと、そんなわけにはいかないと思う。そういうことになれば、政府が金を出す以外にないと思うが、予算編成を目の前に控えているわけですが、政府から国鉄の六カ年計画のうち初年度に必要とする資金をとるということについて、運輸大臣として自信を持っておられるのかどうか、こういう点をお尋ねしたい。
#25
○国務大臣(松浦周太郎君) それはなかなか困難であります。簡単に述べるといいと思いますが、いまのお話も非常に予算編成の中心に入った問題でございますから、財源の問題を申し上げてみたいと思いますが、大体所得税その他国家収入の増加分四千五百億前後であろうと思っております。それに対しまして、今度米価を上げましたから、今年の一万五千円にいたしました差額の分だけぐらいは、上げた米価によって補うことはできますが、前から残っておりまする千億ぐらいはやはり残って、それを払っていかなければならない。すべての計画されているところの国家の継続事業は、初年度は少なくて、だんだんしり上がりに継続費は多く払っていかなければなりません。その増加分は相当の額を占めております。あるいは、小学校その他国立学校の生徒のふえる分にいたしましても、当然払っていかなければなりません。そういうことになりますと、四千五百億くらいありましても、これは新規事業に幾らも向けられないということに全体的になるのであります。われわれのほうの要求は三点あります。自己資金が一点、一点は国鉄に対する国家の投資をある程度してくれ、もう一点は財政投融資並びに縁故利用債券、その三点に財源をしぼっております。閣議の席上ではそういう運賃を今年上げるとか上げないとかいう話はなかった。ただ新聞発表にあることを言っておると思うのですが、もしそういうことがあれば、私はその間に必ず論争しただろうと思いますが、そういう話は閣議の席上ではなかったのであります。自己資金を全然なくして、これだけの二兆九千七百二十億のものは、閣議において、これは年数は六年でなくてもう一カ年延ばしてくれ、七年ということにして、そうして最初の四年は三千七百億とし、あとの三年は一カ年に五千億とする。そういう三千七百億というものを、自己資金をなくして、現在の国家財政としては出し切れぬと思います。ただし、財政投融資は昨年度特に一割三分――東海道新幹線等のものがありましたから一割三分いただきました。けれども、もしそういうことで財政投融資でいくとなれば、これは二千億以上の財政投融資をもらわなければできない。その上に、三千七百億ですから、千七百億というものは政府資金で一体投資してくれるかどうかという問題が問題になってくると思います。でございますから、これは過密ダイヤの解消並びに近代的な複線並びに電化、近代的改良工事というようなものが迫っておるということであれば、これは何とか自己資金のこともひとつ皆さまの御協力を得て御考慮願わなければならないのではないかと私は思っております。
#26
○小酒井義男君 私はいま政府の運輸行政に対する根本的な考え方の例として一つお尋ねをしたので、基本問題懇談会の問題についてはほかの委員が質問をされる予定になっておりますから、この内容にはこれ以上入りません。
 そこで、今日の都市におけるところの大量輸送の起こった原因は、やはりこれは池田内閣以来の高度成長策の一つのひずみというようなかっこうだというふうにも解釈できると思うのです。その原因としては、やはり通勤通学定期券の利用者がふえたということなんです。その定期券の利用者の割り引きは、やはり政策的なものを持っておるわけなんですが、ほかの諸外国の例を見ても、フランスやドイツ等では、旅客の公共割り引きに対する補償、貨物運賃の公共割り引きの補償というようなものを出しておる例があるのですね。公共割り引きによって起こるところの赤字については補償するというようなことを考えれば、直接利用者に負担がかかるというようなことなしに解決する方法もあるのじゃないか。そのほかのいろいろな、イギリス、オランダ、イタリア、スイス等でもいろいろやっておるようですが、そういうことをお考えになったらどうかと思いますが、その点はどうなんですか。
#27
○国務大臣(松浦周太郎君) 日本のような細長い国で、資源がすみずみにあって、中央の資源はほとんど取り尽くしてしまっておりますから、遠距離輸送の割り引きについては、私は北海道にいるからそう言うのではございませんが、これはやはり相当考慮しなければならないと思うのでございますが、問題になるのは、通勤者の問題です。通勤者の問題は、結局企業家が払っておりますから、これは私は、話しようによっては、割り引きを全部なくしても、企業家が払いますから、結局は大蔵省の税収入には影響します、所得税には影響しますけれども、御本人の御家庭には影響しないと思います。しかし、学割りについては、これは親が負担するより方法がないですけれども、この学判りがまた世界に例のない割り引き方法でございますから、これをまあ何とか考えていただければ相当な財源は出るのじゃないかと思いますが、まあこれは私の忌憚のない考え方から言えば、独立採算制でやっていけということであるならば、国鉄の運営の法律にもありますように、五割までの割り引きはいいが、五割以上の割り引きは社会保障で見るへきではないか――まあどちらから出しても国から出す金のことでありますから同じでありますが、国鉄が独立採算制であって赤字の責任をしょわなければならぬということであれば、これは五割までは割り引きした、公共企業体でありますからそれはいいだろうと思いますが、九割二分のあとの四割二分は、これはお困りになる御家庭に差し上げるのですから、これは社会保障で出すべきじゃないか、そう言えば神田さんのほうでおおこりになるかもしれませんが、そういうことが一つの考え方ではないかと思いますが、そこまでまだ詰めておりません。そういう部面までまだ詰めておりません。いま全体の財源を、どう求めるかということについて、政府内部でいろいろ相談をしておる最中であります。
#28
○岡三郎君 私は、かなり前に国鉄の財源確保という問題について、まあいろいろ施策をするための財源が要るわけですね。そのときに、決算委員会で、それでは国鉄はいろいろと無料パスをだしている。国会議員にも出している。あなたの理論で言うと、会社に通勤する者は会社が負担するようにすればいい、やはり国鉄のほうはただ乗せるということはうまくないから、国会議員については国会のほうがこれを負担して国鉄に金を払う、つまり根本的な問題を抜きにして弱い者いじめになっては、政治の根本が成り立たぬというのが私の論なんです。ですから、そういう点では、国鉄の無料パスを私は出せと、全部一覧表として出しますと言ったのだ、この前。その後私のところへ来て、何とかかんべんしてくれと、こう言ってきた。私もおとなしいから、そんなに困るのならば、しばらく考えておったが、いよいよこうなって国鉄の財源難からパスの割り引きの問題に話がいくならば、国鉄は私のほうに、どの程度割り引くとか、無料のバスが出ているかについての資料を出すということを国会に明言しておりますから、これは国法で追及していけば国鉄は出さざるを得ない。いいですか、こういうふうな根本的な問題で、国会議員が無料パスでどこへでも行けるという問題については、これは国策上必要であるならば必要としても、国鉄が独立採算制というたてまえに立てば、運輸大臣としては、運輸大臣は国会議員で無料パスもらっておるんですが、そういうものはもとを正さなければなりませんし、通勤者は会社が負担する、生徒は親が負担するからということじゃなくて、根本的にはやはり国鉄の独立採算制というものを考えた場合に、基本的な問題を正して、そうしてそれから国民に向かって、運賃をこれこれ上げなければ国民に逆に迷惑を及ぼすということになっていかなければならない。そういうことになれば、国会議員の無料パスという問題から発展すれば、やはり端的に言って、国が国鉄というものに対して独立採算制というものを押しつけていくことは、現状においては無理だ、全体的に見れば。そうなれば、やはり根本問題として、国として新線建設なりあるいは改尺工事等について基本的にこれこれのものを継続的に支出するということで、国鉄に対して安全輸送を万全にやっていくということが私は成り立つと思うのです。もっと抜本的に言えば、私は、国鉄基本問題なんとかいっているけれども、国鉄だけの基本問題の検討会というものはナンセンスだと思う。国鉄が幾らやったって、あとからあとから新事態が生まれてきて、それに追っかけ回されて、財源に頭を痛めているうちに、どんどんどんどんと公団住宅は無鉄砲につくる、そうしてもうまるで都心は、昼間人口は多いけれども、夜間はほとんどがらがらで、みんな郊外に行ってしまう。なぜかといえば、やはり子供の教育の環境上うまくないとか、いろんな理由がそこにあるわけですが、そういう根本的な都市集中化に対する国の大本というものが決定しないで、現象面現象面を追っかけておるということは――私は政治は勇断をもってやるという、佐藤さんにしても抜本的に考えてもらわなければいかぬと思うのですが、そういう点で、私はやはりいま言った根本的な国鉄の財源自体の問題として、通勤者ないし学生の割り引き等の問題について触れていくならば、運輸省なり国鉄がやっぱりおこられても何でも、国鉄当局は無料パス相ならぬと、それはやはり国会なら国会が、国会議員において必要ならば、これは予算に計上して、国会から国会議員に対してこれは当然出すべきであるというならば、その予算を組んで、堂々ととって、その金を国鉄に払ってやるという方法が立たなければ、私は弱い者いじめになると思うのですが、これは大臣どうですか。
#29
○国務大臣(松浦周太郎君) お説私はごもっともだと思います。さらに、いままで従業員の家族に対してもある程度無料パスを出しておったようでありますが、この前に問題になりましてから、いまパーセントは何分であったかあとから答弁してもらいますが、家族の分はだいぶ減したのです。ある。パーセントのものは減したのです。それで、そういう方面も考えてみますから、いまのお話は一つの問題になりますから、研究してひとつ政府で相談したいと思います。
#30
○岡三郎君 ちょっと小酒井君のなんで、あれですが、大臣の答弁は他に問題を転嫁するようで、国鉄は国鉄としての一つの流れの中において従業員に対する問題としてそれは考究されるので、私がいま言ったのは、大臣が運輸行政として、各そういうふうな独立採算をたてまえとしているところの国鉄なり、あるいはその他の企業としての私鉄なり、こういうものに対していろいろとこれから運賃の値上げの問題もからんで物価の問題は入っていくわけですが、そういうふうな問題を解決する場合、やっぱり抜本的に事を処さなければ上げるにしても納得しないというんですよ、みんな国民が。で、基本的に言って、そういう根本的な問題を抜きにして論破がされていくから、いつまでたっても問題の焦点にぶつからぬと私は思うんです。ですから、いま言ったように、運賃を上げるということは非常に簡単ですよ、逆に言えば。そういうふうなことで糊塗していかなくして、やっぱり国民的な一つの視野に立った場合においては、根本的な問題を解決していく。それが財政的にはたいしたことではないけれども、国民に与える精神面として、それならばよろしいということで国民というものも私は協力するというふうに思うのですよ。従業員の安月給のところから取り上げるような話を答弁のかわりにして問題は私は解決されないと思うのだが、運輸大臣として、それぞれのところに仕事をしておられる人について、やっぱり根本的に言って、いま言ったような問題があるんですよ。副総裁、従業員の問題は従業員の問題として、これは月給との関連があるのだから、安月給の国鉄の職員からまた取り上げちゃおうなんていったって、これはなかなか納得しないと思う。そういう点で、従業員以外の無料パスはどのくらいあるのです、件数にして。従業員のはあくまで別ですよ。
#31
○説明員(磯崎叡君) いま数はちょっと記憶しておりませんが、まあ国鉄関係で、枚数はちょっと……、(「わからぬほど多いのですか」と呼ぶ者あり)多いと申しますよりも、御承知の、たとえば一週間のパスを持っている人もあれば、いろいろ種類がございますので、一がいに何枚というわけにはちょっと計算ができない。国会議員のように一年間のパスをお持ちになっておる方というのはございません。そのほかの方は、たとえばこちらが技術調査をお願いするとか、あるいはそこへ行って講演してもらう、こういったパスは期間がみんなきまっておりますので、ちょっといま枚数は正確には記憶いたしておりません。
#32
○岡三郎君 弱ったもんだね。大体国鉄の副総裁たる者が、経常に四苦八苦しているのに、これがなくなったらどのくらい入るとか、とにかく運賃を値上げする前にやるべき方法というものはあるべきだと思うのですよ、根本的に。安易にただ運賃値上げすればいいということではなくして、ぎりぎりどうしても出さなければならぬところもあるだろうと思うんですよ。私がこういう質問をすれば、あのやろうよけいなことを言うという考えで、もらっている人からいえば非難されるかもしれないけれども、全体に上げるということになれば、やっぱり公正の原則に立たなければ私はいかぬと思うんですよ。そういう点で、私は、運賃について値上げする前に、国鉄としてあらゆる面において公正な原則の上に立って財源を確保して、そうして国民にこたえるという意味において、やっぱりその資料を私はお出し願いたいと思う。ここでお出し願えなければ、また決算委員会で本証文をもってこれはやらなければならぬと思うのですが、つまり緊急輸送とかいろいろな問題について国鉄がうんとしなければならぬ仕事があるわけですが、要は小さくても基本問題を貫いていかなければ国民が納得しないと思うのです。あなたがこの前答えたように、物価はたいして影響されないだろう。経済企画庁はどうも物価に影響があるようなことを言うし、総理大臣の佐藤さんも、国鉄の運賃の値上げについては慎重を期さなければならぬ、こう言っているわけです。佐藤さんも国鉄出身ですから、磯崎さんとそう見解が違うべきものでないのに、金のほうで苦しんでいる磯崎さんのほうは物価に影響しないから上げてくれ、佐藤さんは慎重考慮する、これほど見解がまた違っているのも珍しいですね。しかし、要は、財源を必死に国鉄が確保するということによって国民に対する期待にこたえるということになれば、私はやはり一つの政治に対する姿勢の問題だと思うのです。だから、こういう問題については、やはりわれわれも都合が悪くなるかもわからぬ。都合が悪くなるかわからぬけれども、何もあながち全部やめろと言っているのじゃないのです。くされ縁で出しているようなところは、どんどんこれは整理すべきです。ですから、この資料を出してもらえるかどうか、それがこれからの緊急輸送に関係があるから御答弁願います。
#33
○説明員(磯崎叡君) 国鉄が出しておりますパスは、法律に基づくものは国会議員だけでございます。しかし、そのほかあとは、国鉄の用事でもっていろいろお願いして、そのほかには旅費を支給しないで行っていただく、その場合出しているパスはございます。ただその正確な数字を現在記憶してないということを申し上げたわけでございます。
#34
○岡三郎君 その資料を出すのか出さないのか。運賃を値上げするという話があれば、私は執拗にからんであくまでもこれは食い下がりますよ。運賃を値上げするという前の問題としてこれは重要な問題だと思うから言っている。
#35
○説明員(磯崎叡君) 十分検討いたします。
#36
○岡三郎君 十分検討します――これは十分検討しますというその気持ちはわかるけれども、運輸大臣の答弁も、磯崎さんの答弁も、聞いてみれば、運賃の値上げやむなしという論旨に貫かれているんです。これだけやれやれと言われても、国鉄は自己資金を持たなければ仕事はできませんよと言っているわけです。だから、国のほうでもやはりかなり大幅に支出をしなくてはならぬけれども、とても三千七百億なんというのは初年度にあたって出せぬと言っている。そうするというと、結局は、いろんな意味において、財源確保のために国鉄はやはりここで姿勢を正して、払ってもらうものは払ってもらうという姿勢をとって、そうして国に対してもこれこれだけの財源を確保してもらいたい、しかる後にどうしようもなければ、このまま放置すればまた第二の事故が起きるし、第三の事故が起きる可能性が十分あるということで、やはり国民的な立場に立っていけば、国鉄を国民が応援しますよ。国鉄に赤旗がいくのじゃなくて、それに反する者に対して抗議というものが私はいくというふうに考えるわけです。ですから、こういう点についてやはり真摯にお答え願わないと、国鉄の運賃値上げについては猛反対しますよ。
#37
○国務大臣(松浦周太郎君) 先ほど来のほかの問題はとにかくにして、われわれ自体が反省して、われわれ自体パスの代金を国家予算で国鉄に払うということが先決である、この精神的な国民を動かす考え方は私は偉大であると思います。だから、私は先ほども申し上げましたが、総理並びに大蔵大臣と相談します。
#38
○岡三郎君 それで決断してください。
#39
○説明員(佐藤光夫君) ちょっと大臣の説明を補足さしていただきたいと思いますが、まず小酒井先生の御質問の、いわゆる公共負担を是正する方法として、政府が直接何らかの保証措置を考えるべきではないかという御質問に対して、大臣から、まず割引率の是正の問題もあるという趣旨と、それから岡先生から、運賃値上げ等の際にいつも問題になるのは無料パスの問題であるけれども、この状態をひとつ明らかにして、これに対して十分自粛をする必要があるという御趣旨のお話と承ったわけでございます。そこで、この財源のあり方につきましては後ほど御説明申し上げますが、あらゆる面から検討したわけでございます。したがって、必ずしも安易に運賃だけに原資を求めるというわけではございませんで、むしろ国鉄あたりの希望といたしましては、できるだけ政府から直接金を出してもらいたいという希望があったわけでございます。ただ、従来のいろいろな関係からいたしまして、なお直ちにそこまでいくということにはいろいろ問題がある。したがいまして、まず財政投融資等による資金の調達というような面にまず主力を向けているわけでございますが、それと同時に、やはり高額割り引きの割り引き自体の是正ということは、お話の通勤問題等に関連いたしまして、やはり相当真剣に考えるべき問題ではないか。つまり、財源の問題でありますと同時に、通勤輸送の形からいたしまして、極度に高額な割り引き自体を是正して、それぞれ利用されるほうから適正な運賃をいただくべきじゃないかという考え方をわれわれとしては一つ持っているわけでございます。その趣旨を大臣が申し上げたということでございます。
 それから、岡先生からお話のございました乗車証の問題につきましては、実は新聞等にいろいろ出ておりますので、大臣にも詳しく実情を報告いたしまして、その際に、実ははなはだお気の毒ではあるけれども部内についても相当な整理がこの前なされたという説明を申しましたので、その説明を大臣が申したわけでございまして、決してこれからあとこういうことをするというような話を申し上げたわけじゃございませんので、その点、もし説明の足りない点があるといけませんので、御了承いただきたいと思います。なお、乗車証の発行の現状等につきましては、われわれも国鉄に対して常に厳正にやれ、特にこういうような問題になっている際、厳正にやれということを言っておりますので、その資料等につきましては、われわれのほうで精査をさしていただきたいと思いますので、提出等につきましてはしばらく御猶予を願いたいと思います。
#40
○岡三郎君 関連して申しわけないけれども、とにかく、いまの世相は弱肉強食的な風潮が強いと思う、何事によらず。だから、強いところからひとつ取って、弱いところはかんべんしてやるということで、整理のしかたについてもいろいろあると思うのですが、だから、要は抜本的に、財源は小さくても、いま大臣が言ったように、事国会議員という一つの大きな仕事をしているけれども、何か独立採算というものをワクをつくって国鉄にやらしているたてまえ上からいって、独立採算という中から、そういうワクを与えている国会議員がただでよこせといってやっているという状態は、これは根本的に改善していかなければならぬというような気持ちが強いわけです。ですから、そういう点では、いま鉄監局長が言った点については了承いたしまして、この問題については一応ここで終わりますが、あくまでもやはり国鉄の運賃を値上げして自己資金をつくるという気持ちは国鉄として相当強いように見受けられるけれども、要は抜本塞源的な根本的な問題からかからなければ、私は国民は納得しないというふうに考えて、この点についてはやっぱりしっかりやってもらいたい。
#41
○小酒井義男君 ほかに質問者も多いわけですから、二つほどにしぼって、きょうのところは私は質問を終わりますが、一つは、先ほどの大臣の答弁の中にも、非常に地方には中小私鉄で困ったところがあるから、ケース・バイ・ケースで処理していくというお話でありましたが、鉄道とバスに分けて、経営状態というものはどういう傾向をたどっておるのか。たとえば、私の手元にある資料では、昭和三十五、三十六、三十七の中小私鉄の場合の無配会社というのが、昭和三十五年は四十九社、昭和三十六年が五十一社、三十七年が五十四社だというふうに出ておるのですが、こういう傾向は三十八年になってさらにふえておるのかどうかということ、これと同じように、バス会社のうちで赤字で困っている会社というものは一体どのくらいあるのかということについて、概略でいいですがお答え願いたい。
#42
○説明員(佐藤光夫君) 地方の中小私鉄の現状は、いま先生お話しのとおり、非常に最近特に経営状態が悪化しておりまして、私の手元の資料によりますと、三十七年度の無配会社五十五社に対しまして、三十八年度は六十四社に増加いたしておるわけであります。したがって、総体の収支の関係は、三十一年度においては若干の黒字が出ておりましたが、三十四年度からは赤字に転じまして、三十八年度においては全体で十九億五千六百万円というような赤字の状態に立ち至っておる状況でございます。
#43
○説明員(坪井為次君) バス関係について申し上げますと、三十七年の三月ころから運賃の認可をいたしまして、大体現在までに三百十二事業者のうち二百七十七事業者はすでに運賃の改定を終了いたしております。したがいまして、これらの分につきましてはいまのところどうやら息をついているというふうにわれわれは見ておりますけれども、本年度のベースアップが相当にこたえまして、来年あたりにはさらにまた地方において再度の値上げ申請という希望が相当われわれのところにあろうと思います。それから、残りました三十五事業者につきましては、御承知のように、本年度一年運賃ストップという関係から、ごく小さい四社だけが認可になりまして、現在そのまま残されておりますけれども、東京の大手九社、あるいは西鉄、名鉄、それから六大都市営、こういったものが非常に経営状態が悪化しておりまして、いまの見通しでは、こういった大手筋も赤字を計上しているというような状態でございます。運賃改定を早急に実施する必要があるとわれわれとしては考えております。
#44
○小酒井義男君 赤字、あるいは運賃の値上げの予想等、経営上の内容における自己資金と借り入れ金の関係とか、あるいは賃金ベースが他の産業あるいは他の同種産業に比較して一体高いのか安いのかというような問題等がいろいろ内容にはあると思うのです。そういうことを詳しくお尋ねしておるとなかなか時間がかかりますから、そういう点についてはひとつ私のほうから問題点をあげて資料をお出し願うように後刻お願いをすることにしたいと思います。
 そこで、最後に大臣に一点だけ考え方としてお尋ねをしておきたいのですが、いろいろ議論の中でも出ましたように、やはり現在の都市周辺の大量輸送の対策というものは総合的な立場から考えなきゃならぬ。国鉄がそれだけやっても、私鉄においても、すでに乗車制限というような、あるいは時差出勤というような問題がやはり同じように起こっておる。そういう点で、輸送力の増強あるいは安全の強化等は、これはやはり総合的な立場で並行して進めていくという必要が私はあると思うのです。そういう方法で政府としてもお進めになる御方針かどうか、その点だけをお答え願いたいと思います。
#45
○国務大臣(松浦周太郎君) その点は、この間の閣議でいろいろ相談いたしまして、総合的にやるけれども、ただ時間を延ばすだけでは同じ時間になりますから、ある社、ある機関は従来どおり、ある機関は少し延ばすというふうにしないと込み合いはやはり変わりませんから、そういう計画的な問題をいま立案中でございますから、できましたならばお示ししたいと思います。
#46
○小酒井義男君 いまの大臣の御答弁で少し私は理解しがたい点があるのですが、私のお尋ねしておる意味は、連絡をしておる輸送機関では、やはり国鉄、だけの近代化、輸送力増強をやったのでは目的を達せぬのじゃないか、民間の交通機関も並行して同時にやっていく必要があるのじゃないかということをお尋ねしておるわけです。
#47
○国務大臣(松浦周太郎君) 私鉄に対しましても、バスに対しましても、協力を願うように考えておりますが、これはこういう案も出たのです。十時出勤にしたらどうだろうというような案もあるのです。そうして六時に終わったらどうだろうという案もあるのです。そうすると、学校のほうだけは朝早くして、それで学校が済んでから来ると込み合いが少なくなるじゃないか。いろいろありますが、それらの問題は専門的にいろいろ検討してももらって、案ができてから閣議にかける。もちろん輸送力増強の問題については並行して考えております。
#48
○小酒井義男君 きょうはこれで私は終わります。
#49
○相澤重明君 昼の時間になると思うので、私の質問を通告しておるのは、日航労連と大臣との交渉の問題の休日問題と、それから運輸大臣が認可をした東急線の、いわゆる田園都市線の国鉄横浜線長津田駅乗り入れ問題についての協議の問題、こういうことを言っておりましたが、それは午後にしますから、一つだけこの前回の委員会で通告して報告しろということできょう報告された飛行機の問題についてひとつお尋ねしておきたいと思う。
 まず最初に考え方をひとつ聞いておきたいのだが、これは運輸省は、この三菱式MU−2型については、こういう飛行機をつくることを推薦をしたのか、運輸大臣が積極的にこういう方法を取り入れることにしておるのか、この点についてまず運輸省の考え方を聞いておきたい。
#50
○国務大臣(松浦周太郎君) 技術部長から答えさせます。
#51
○説明員(大沢信一君) 御承知のように、航空機の生産行政は通産省の所管でございまして、私たちのほうは航空機の生産につきましては奨励もしなければ抑制もいたしておりません。ただ私たちのやります仕事といいますのは、飛行機が安全であるかどうかという検査をやることでございまして、この飛行機につきましては、型式証明をほしいということで、先ほど申しましたような三十七年度に申請が出て、それに基づいて現在検査中でございます。したがって、こちらがすすめておるわけではございません。
#52
○相澤重明君 いまの技術部長の答弁ですと、飛行機の生産は通産省の所管であるから、通産省がどういう型式のものを推薦をするかということについては関係の事業会社と相談をしてすすめていくのだと、こういう話に受け取れる。ところが、現実に航空関係については、具体的に飛行機というものができて乗客を乗せるようになれば、これは運輸省の監督下にあるわけですね。そういうことだね。そうすると、安全輸送ということについては、これは運輸省がやはり監督上あらゆる面で規制をしなければならぬ場合もあるだろうし、是正をしてもらわなければならぬ場合もあるだろう、こういうことについては当然私は運輸省の所管と、こう考えるのだが、その点はどうなんですか。
#53
○説明員(大沢信一君) 昭和二十七年に日航が再開になりましたときに、まあいわば通産省と所管争いをしまして、非常に変な二重行政みたいになっていることは事実でございます。ただし、日本の航空機工場の事業としての監督をしておるのは通産省でございまして、そこでつくられる、特に民間機に限りますが、民間機の場合、その安全性についての全面的な監督なり検査は運輸省の所管でございます。
#54
○相澤重明君 そこで私は、確かにいま言われたように二重行政的になるかもしれぬけれども、とにかく生産をするのは確かに関係事業体であるし、また通産省の所管でそれはいいと思う。しかし、事は、飛行機になっていわゆる空を飛んで旅客貨物の輸送をするということになれば、これは運輸省の所管だということははっきりしておると思う。そうすると、安全性の欠けるものについては、これは通産省が幾ら推薦をしてみても、運輸省として、これはどうも思わしくない、こういうことがわかれば、これは運輸大臣がやはり申し入れをしなければならぬ性格のものだと思う。そこで私は具体的にお尋ねしたいと思うのですが、MU−2型というのが先ほどあなたの説明のように三回胴体着陸の事故が起きた。小さいものも含めれば四回だ、こういうことになる。なぜそういうことが起きたかというと、試作中であるし試験飛行中であるからということであると思う。そういう点で一面においては話は済んでしまうと思うのです。しかし、少なくとも運輸省がいまの陸海空の交通輸送の問題について安全性を叫ばれておることは十分承知の上なんですから、こういう飛行機が胴体着陸をしてほんとうに人の死傷事故がなかった、こういうことだけでまあやれやれということだと思うのです。そういうことになると、この飛行機ができたときにはたして利用者があるか、こういうことにも、このような記事をたびたび出されると、私はやはり問題が出ると思う。そこで考えられるのは、いまお話ししたように、まず通産省に対して、あるいは関係の事業者に対して、運輸省としての安全性の問題についてどうしてもらわなければいけないかという申し入れを運輸大臣はしたのかどうか、これが一点です。
 それからいま一つは、パイロットが操縦を誤ったなんていうことは、これはもう全くパイロットの資格の問題になってくる。こういう人たちは、自衛隊をやめてパイロットになる人がかなり多いわけです。これは過日私が自衛隊の決算調査をした際にも、民間にかなり多くの人が転出をしておる、こういうことを聞いておるのでありますが、このいまのMU−2型のパイロット、この試験飛行に乗った人たちはどういう経歴を持っておるのか。これはあるいは運輸省の宮崎の航空大学を出た人たちがおるのか、あるいは自衛隊の人たちがおるのか、あるいは戦前の資格をとった人が会社に採用されていまのパイロットをやっておるのか、こういうことについても、これは私どもは、一応航空機に搭乗する人たちのそういう資格というものについては、これをなおざりにはできないと思うのです。したがって、このパイロットの人たちがどういう経歴の持ち主であるのか、この点についておわかりになったら御説明いただきたいし、もしなかったら、あとでお調べ願って、ひとつ資料で提出してもらいたい。
 それからいま一つの問題点は、YS−11をはじめとして、国産機の奨励に政府としても乗り出しておるわけでありますけれども、このMU−2型の飛行機をどの程度国内のためにしようとしているのか、いわゆる生産台数というものはどのくらい見込んでおるのか、あるいは国内のどういう航路にこれを使用しようとしておるのか、こういう点についてもわかったらひとつ御説明をいただきたい。
 以上三点についてとりあえず御説明を願い、あるいは足りない点はひとつ資料で提出を願いたい、こう思うわけです。
#55
○説明員(大沢信一君) 第一点は大臣にお尋ねになったようでございますが、制度上私たちの検査は一定の基準がございまして、その基準に完全に合格した後に運輸大臣が型式証明を出さないものは日本で飛べないことになっております。したがって、いま通産大臣に運輸大臣から申し入れをしていただかなくても、私たちであぶないものは合格させません。それでいいのじゃないかと思います。
 第二点のパイロットの問題でございますが、三菱にはテストパイロットを数名擁しております。メーカーのテストパイロットになるような人でございますから、相当技量は優秀でございますが、ついこの間の事故を起こしましたのは、関口という名前の、上級事業用操縦士の免状を持っております。簡単に経歴を申し上げますと、昭和十五年に昔の航空局の仙台の乗員養成所を卒業いたしまして、昭和二十年の九月まで陸軍で操縦士として勤務しております。終戦までの飛行時間は約二千三百時間。戦後、東京航空、それから全日本空輸などを経まして、三十三年六月に三菱に入りました。戦後の飛行時間は、この十月二十日現在で六千五十五時間でございます。それから、その前の先ほどつまらぬミスをやったというパイロットでございますが、この人も、確かに結果的にはまずいミスをやったのでございますが、これは自衛隊出身でございまして、自衛隊の空将補でございます。例の仙台の司令をしておりまして、整備員が逃亡したために引責辞職をした人で、T33の名パイロットと言われた人で、技量的には私たちも申し分ない人だと思いますが、たまたま二機の構造が違っていて、ちょっとしたうかつなミスだったと思います。
 それから最後に、MU−2という飛行機について、これたびたび申しますように運輸省の所管でございませんので、詳しいことは私存じませんが、仄聞しておりますところでは、非常に三菱としては意欲的にこれを考えております。といいますのは、世界じゅうの型式の一つの盲点をねらっておりまして、大型のジェット機は英米で非常につくっております。それから、このくらいの、七、八人から、中のアレンジによりますと十人ぐらいまで乗れる連絡機といいますか、あるいは自家用機と申しますか、そういう飛行機なんでございますが、これはジェットエンジンをつけたものは最近だいぶつくっておりますが、これはターボプロップでございまして、世界のメーカーの中の一種の盲点みたいに、わりに競争相手がないのでございます。ただ、いわゆる自家用機といいますか、まだ日本の国内ではあまり需要がないだろうと、これは三菱も初めから考えておりまして、むしろ需要の大部分を外国に考えております。現にアメリカのムー二ーという会社が非常に熱心にコンタクトしてまいりまして、すでに契約を結んでおりますが、ざっといまの目の子の計算は、アメリカに一種の委託販売と申しますか、輸出が約二百機、国内でぽつぽつ売れて、これは少し甘いかもしれませんが約五十機、自衛隊で多少の改造をするにしても連絡機として約五十機、三百機は売れるというつもりで、非常に一種の社運をかけて一生懸命やっておるような次第でございます。
#56
○相澤重明君 いまの説明では、国内利用しなければ、国外のほうに輸出をして利用するのだというような意味ですが、これは私ども運輸委員なり決算委員の者が九州を調査に行ったときに、種子島に行ったときとか、沖繩のほうへ行く人とか、この連絡用の飛行機に乗った場合に、小さい飛行機では、みんな報告のときには、どうもああいうのはなかなか心配だというのが多いわけです。ですから、わが国が生産をしたものが外国で高度の成績をあげればいいけれども、さっきのような試験飛行の中で不十分な点が多く見られるということについては、非常に心配なわけです。そこで、型式証明を悪いものは出さないからいいのだということでなくて、私はやはり事業を行なうということは外貨獲得に必要だろうし、国内のそういう輸送については充当するものは充当する必然性も出てくると思う。したがって、やはりそういうことは、運輸大臣としていけなければ、閣僚として、国務大臣として幾らでもそんなことは話ができる問題だと思うのです。だから、ただあれはよその省のなわ張りだと、こういうだけでは私はいけないと思う。こういう点については、ひとつ運輸大臣は虚心たんかいに、航空上の問題については、これはやはりあなたの何と言ったって最大の責任があるのだから、そういう問題についてやはり事故を起こさぬような方針で進んでもらいたいと思うのです。
 それから、いま技術部長が答弁されて、パイロットが優秀な成績、飛行時間を持っておる、こういう話もあったけれども、ともすればやはりパイロットの養成にまだ国内としては不十分である。そういうことが先日の日本航空の外人パイロットの問題にもなって、調停にまで持ち出されるということになってくるわけですね。だから、きょうは私は日航の問題については時間がないのでやりませんけれども、少なくともそういう点も私は運輸大臣が、日本航空といえば国際的にも日本としては一番大事な航空路線を持っているわけですから、そういうことについても、やはりパイロットの充足についても、まあそういう問題を起こさないように努力をしなければいかぬと思う。そういうような点で、いまの生産機とそれからパイロットのテストの問題について、たまたま事故があったから私は質問したんだけれども、何しろ空から事故があった場合には、これはほとんど全滅と言っていいと思うんですよ。欧米でも飛行機の大きい事故があってほとんどが助かってないのですからね。ですから、一たん飛行機の事故があった場合にはほとんどがだめだ、こういうことからいけば、何としても安全性だけは確保しなければならない、こう思うので、私はそういう点を特に運輸大臣に要望しておきたいのです。
 それから、できればこの間のようなああいう、労使の関係とはいいながら、日本航空のパイロットの問題についていつまでも問題をさらさないように、国際線を欠航するなんということは外貨獲得の上からいっても損なんだから、日本の従業員の、実際に先ほどからいろいろお話しが出ておったように、低賃金で苦労しておる日本の労働者階級のことを考えれば、運輸大臣はそういうところにもつと力を入れて、パイロットのために低賃金を上げてやり、労働時間をよくしてやるような、そういう紛争ができるだけ早く解決するように私は努力をしてやるべきである、こういう点についてはあなたから何か御意見があるだろうと思うけれども、私はそういう点要望しておきます。
#57
○国務大臣(松浦周太郎君) パイロットの養成の問題については、この間も文部大臣とも相談いたしまして、現在宮崎にあります航空大学では三十人しか養成できない。その三十人の中で、大学出てから八年ぐらい乗らなければ、ジェット機の旅客機の二等機関士というのですか、ジェット機に乗れないのです。そういう三十人ぐらいのことでは、これから日本が世界の航空舞台に乗り出していくという場合に非常に問題ですから、もっとひとつ航空大学を大きくして養成しなければならない。この間のストライキの問題もそこに端を発しているのだから、それをひとつ解決するように、文部大臣ともそれぞれ相談いたしております。
 それから一番問題になりますのは、ただいまお話しになりました、そんな悪い飛行機には利用者もないだろう――ほんとうに落ちれば死んじゃうから、ありませんよ、実際。また、そういうものを通産大臣がつくったって、それはわれわれ認可するわけにいきません。いま技術部長も言ったように、安全の運航が確保されることが認証できるまでは、われわれはこれを就航させることはできません。この点はもう法規的にそうなっておりますが、しかし、経済閣僚懇談会のときに、通産大臣に、こういうことがあった、だからこういうことじゃ困るから、ひとつこういうことのないように、製作者に十分にひとつ呼びつけて注意をするように懇談をいたしたい、かように思っております。
#58
○委員長(野上進君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、休憩をいたします。
 午後は二時より再開いたします。午後一時休憩
     ―――――・―――――
   午後二時三十八分開会
#59
○委員長(野上進君) ただいまから委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、質疑を続行いたします。
#60
○相澤重明君 まず最初に、運輸大臣にお尋ねするわけでありますが、過日、運輸省から港湾労働の問題について調停案が出されたわけでありますが、この調停案については非常に問題があるわけでありまして、その結果、港湾局長も大臣と一諸に申し出のあった日港労連の中央指導部の皆さんとお会いをしていろいろと懇談をされたようでありますが、基本的な問題で運輸大臣に、この港湾労働の問題で、特に日曜あるいは祝日、いわゆる休日という問題についてどういうふうに考えておるのか、ひとつお尋ねをしたいと思うのです。
#61
○国務大臣(松浦周太郎君) 毎日過重の労働をしている人々に六日働いて一日休むことは、これは神の啓示ですから、日曜はどうしても休ましたいと思っております。しかし、この間、船主港湾協議会と全港振との間の争いは、長い間折衝がつきませんので、ついに運輸省に持ち込まれてきたのでありますが、このときに片一方は五割、片一方が二割五分というので折衝がつきませんでおったのでありますが、まあわれわれが中に入りまして、両方歩み寄りの四割というところで手打ちができまして、それで荷役は非常に日本の港が狭くて待船する船が多いものですから、なるたけ早く荷を片づけて出発さしたいという考えから、日曜、祭日を続けて荷役はさせると、こういうことで話し合いはついたのでありますが、ただいまのお尋ねの基本的な問題につきましては、この日港労連のほうで四割の中で交代に日曜、祭日をとらせるという意味においての話し合いをさしたものと私どもは思いまして、その細部まで話を聞かずに日港労連の団体長との間に話をしたわけでございます。
#62
○相澤重明君 いまわれわれ運輸委員会の理事になっておる者も、あるいはまた政府の中でも、実はずいぶん長い間この問題については港湾運送事業法の審議の際に議論をしたものなんです。たとえば、私どもは昭和三十四年に参議院でこの運送事業法の審議をした際に、こういう附帯決議を私がつけているわけです。これはもう満場一致ですからね。「港湾運輸事業法の一部を改正する法律案附帯決議案、港湾運送の特殊性にかんがみ、港湾運送事業の免許、運賃、料金は、港湾労働者に重大な影響があるので、その処理にあたっては、労働条件等につき格段の考慮を払うこと。」こういうのが、この三十四年の三月二十四日の当委員会における自民党、社会党の満場一致の当委員会の附帯決議なんです。これをつけるまでに、当委員会では実は半年にわたって議論をしたものなんです。それで、いま天埜君も、あるいは江藤君も私も天坊君も、みんなその当時これをずいぶん議論して――運輸大臣よく聞いていてね。労働問題については労働省の所管であるけれども、港湾労働というものは単に労働省の労働問題だけで解決できないものだ。特に当時は船込みという問題を頂点にして、三十四年、五年、六年、歴代の運輸大臣はどのくらい苦労したかわからないですね、これは。それで私からも委員会をあげて実はこの問題に真剣に取り組んだわけですよ。それはまずこの議事録を見ていただけばわかるけれども、当時やみ行為の運送事業者もある、港湾運送事業をやっているのは、実際は運輸大臣の認可をとらないでやみ行為をやっているのもある。これが一つの例として言ったのは、京浜港における米軍荷の取り扱いについて、アメリカの貨物を取り扱うものについて、運輸大臣の示している基準に合わないものがダンピングをやってとっている。そして労働者を低賃金で、しかも夜間作業なんかをどんどんさせて業界事体を乱しておる。だから、これは単に労働者ばかりでなく業界も困ったわけですね。そういうことで私どもは、これはもう参議院の運輸委員会としては、何としても船込み問題をはじめ港湾運送事業の確立をはかろうではないか、こういうことで実は当時私どもは取り組んだわけです。それで、そういう中で運送事業法というものの改正を行なって、しかもその改正の中でも、特に労働条件等に関する問題については、これはもう徹底的に政府としては前向きの政策でやらなければならない。港湾労働問題については、労働省の中にあるいわゆる港湾労働対策協議会、この港湾労働対策協議会の問題についても、これはやっぱり労働組合の代表者を入れなければならない。こういうことで、いま天埜理事も見えましたが、ずいぶんこれはやったことなんです、ずいぶんやった。天埜君が政府を代表しているときもそうだった。実際にこの問題にもう委員会が開かれれば、この問題だけでかなり議論をした。それほど歴史的な事実のある問題なんです。そこで、私ども全国の一類港といわれたいわゆる外航船舶に対する問題も含んで、国際収支の改善をはかるのにも、何としても港湾秩序の維持をはかろうじゃないかということで議論をしたのでありますが、その際に、港ほど前時代的なものはない。たとえば、船内荷役を行なう場合に、港から船で、ランチで行くわけですね。労働者を乗せて沖の船に行って荷役をするわけです。そういうことまで含んでいくと、もう一日に十五時間も十六時間も労働するわけです。朝早くから夜おそくまで。こういうことで何としても前時代的な港湾労働というものをなくそうじゃないかということで、ようやく十時間前後というものが一応確立するようになったのです。港に夜明けがきたといって喜んだのです。それで、御承知のように、一般労働者は八時間労働というのをやっている。したがって、ひとり港湾労働者だけが長時間労働、あるいは劣悪な労働条件であってはならないわけです。ですから、港湾にもそういう点で常用化する方途というものを講じよう。つまり、荷物がきたときに、常用でない者をわあっと集めて、それで仕事が済んでしまえば、また、ちりぢりばらばらになってしまう。こういうことではいけないというので、いわゆる全港振とか、港運事業者とか、あるいは船主とか荷主、そういう人たちとずいぶんいろいろな議論をしながら、この労働条件というものの改善をはかってきたわけです。こういうことから考えると、今回の運輸大臣の調停案なるものを見ると、特にやっぱり私はこの問題はあなたが、港湾局長もそばにいるけれども、少し問題の本質を港湾局長もはき違えているのではないか。つまり船込みであるとか、あるいは仕事をしなければ――外国の船もくるし、日本の船もたくさんあるし、そういう仕事をしなければならぬから、仕事をするために、その仕事の内容的なものを、業者に調停案として大臣が出されたように思うけれども、根本はそうじやないのですね。いま言った人間の基本的な労働条件というものをどうするか。そこで、基本的なものは、やはり人に値する生活をさせる、人に値する労働条件を与える。こういうことになると、労働基準法なりあるいはそういう労働条件契約というものをさせるのが、政府監督官庁の私は役割りだと思う。それをやっていって、足りないものはどうするかという場合に出てくる問題があると思うんですよ。それは私はわかると思う。それはたとえば、大臣の意見というものもわかるが、基本的な問題は労働者の労働権、それに対する正当な休日、これをはき違えて、単に割り増し賃金の問題等で事を処理をしようということは、本末転倒してはいないか、こういうふうに私は思うんです。だから、労働基準法にいうところの休日というものについて、政府としては一体どう考えているのか、こういうこともあわせて私は、大臣と港湾局長にやっぱり基本的な態度というものを出してもらわぬと、その基本的な態度の後に、現状ではどうだという中では私はわかると思うんです。そのことについての話は、私は幾らしてもいいと思う。しかし、基本的な問題を曲げられるということについては、これだけ長い間議論をして、国会で法律改正をやり、あるいは附帯決議をやったものに対して、政府が全然考えていない、こういうことになると、国会を軽視したということに私はなってしまうと思う。そういう意味で、一体、運輸大臣がこの調停案を三十九年十月二十四日に、この間出されたばかりでありますけれども、労働者の基本的な休日問題についてはどう考えるのか、これはやっぱり先にお答えをいただいて、あとの問題については、私は幾らでも話ができると思う、その基本的な問題を述べていただきたい。
#63
○国務大臣(松浦周太郎君) 基本的な問題に対しましては、先ほど申し上げましたように、この調停案の割り増し賃金の中において、交互に休日を与えるというような行き方で話がついておるものと私は確信いたしております。人権尊重の現内閣といたしましては、どこまでもやはりお話の基本的な問題は守らせなければならない。しかし、長く待船するというと、一方においては運賃コストが高くなるということになりますので、交互に休ませるというようなことにおいてこれを考えられたものと思いますが、いまお話になりました附帯条件その他いままでの長い慣習につきましては、港湾局長から答弁させます。
#64
○説明員(佐藤肇君) ただいま大臣が申し上げましたとおりでございますが、この問題が当初提起されましたときには、日曜、祝日においては完全に休みたいという労働者の要望から起こったということを承知しております。しかし、われわれが関与いたしますまでには相当時間がたっておりまして、船主港湾協議会と使用者である全港振並びに日本港運協会との話し合いというものは、割り増し料金の問題として詰められておったわけでございます。その間約二カ月を経まして、これは八月末から起こったわけでございますが、二カ月を経まして十月の末に至ってもなお両者の話し合いがつかないという段階でございました。したがいまして、われわれといたしましては、当初組合側の要求である日曜、祝日を完全に休みたいという要望が、もちろん使用者側である全港振との間でも話し合いが進められて、全港振が五割という線を出しましたときには、当然半舷上陸程度の休日ということを前提にして考えておったということを了解しておったのであります。そこで、両者から調停を依頼されまして、大臣が調停案を出したわけでございますが、まあ五割という要求に対しまして四割という調停を出されたわけでございますが、その割り増し料金の中で、われわれもそういうような休日というものが半舷上陸程度にはとり得るという判断のもとに、この調停案がつくられているわけでございます。
#65
○相澤重明君 いまの港湾局長の答弁なんかというものは答弁にならぬ。いま大臣が言ったように、大臣は実際は日港労連の人たちの言う意見というものは、この調停案を出すとき聞いてないんだろう、大臣、そうだろう。だから業者の人と労働者との紛争があって、いま港湾局長の言うように、まあ二カ月かかったか三カ月かかったか、長い間紛争があって、業者のほうが運輸省のほうに、これじゃ困るから何とかしてくれ、こう頼まれたのでしょう。だから運輸大臣もさっき答弁したときに、この調停案を出すときに自分は実は労働者の意見は聞いてないと、こういう話をされた。これではやはり片手落ちになるわけだ。それではやはり私どもが国会で言っているときの港湾の運送事業の秩序確立にはならぬ、両方の事業者も働く者も一諸に、みんなの意見を入れて、いいものをつくっていく、そういう慣行をつくらなければいかぬ、これがわれわれ国会の意思なんだよ。いま聞いてみれば、港湾局長が言っているのは、事業者からそういう申請があったから、それで運輸大臣にひとつ取り持ってもらったと、そうして割り増し賃金四割を出せば、五割という当初の考えのようだったけれども、四割出せばかなり出したほうじゃないか、これならばやってもらえるだろう、こう考えたと思う。それは善意な考えだと思うのです。私も悪意だとは思っておりません、知らないのだから、運輸大臣は。港湾労働というものについて実際知らないから、補佐するあなたが、実態をよく教えておれば、それはそういうことはないのだけれども、それを大臣に言わないものだから、大臣は局長がそういうふうに言えば、なるほどそうかなと、それなら五割のものを四割出せば、これはずいぶん前向きの姿勢だと、こうお考えになると思うのです。そういう点については、私は決して悪意をもってやったとは思っておりません。非常に努力されたと思う。そのことについては努力されたと思うけれども、本質的にそれは違う。業界の人たちの言うことだけを聞いておったら、それで済むかもしれぬけれども、そうじゃなくて働く人の問題、雇用安定の問題をはじめ港湾労働者のいわゆる労働の条件をどうするか、この長い間の紛争というものを解決をしてやらなければ、解決にはならぬわけです。そういう意味で私は大臣の率直な答弁を非常に喜ぶものです。大臣も隠しなくそういうようにお話ししてくれたということは、非常にこれは解決への道の私は一歩前進だと思うのです。そういうことで、これはいま少しこの港湾の実態というものを大臣に見てもらったり説明をしないと、一方的ないまの事業者の要請だけによる調停案になってしまう、こういうように思うのですよ。改むるにやぶさかであってはいけないという昔からのことわざがあるのだけれども、大臣、どうですか。私はいま率直に、あなたの言うことは、悪い気持でやったのじゃなくて善意に基づいてやったということは了承しますが、やはり労働組合の人たちの、労働者の意見というものをやはり尊重してもらわないことには、実際の港の労働問題の秩序は確立できないと思うのです。その点はどうですか、率直にちょっと大臣、その答弁を。
#66
○国務大臣(松浦周太郎君) 全港振というのが、まあ、荷役の請負人でございますから、この荷役の請負人と話し合ったのでして、荷役の請負人が、四割ならばまあ半舷上陸というか交互に休ませることができるという考え方のもとに同感と言ったのですから、あなたのおっしゃるように、この間も実は直接においでになったのです、代議士の方が二人おつきになって。そのときも私は申し上げたのですが、そのときに委員長にちょっと会ってからきめたほうがよかったと、私は思った。それまではこの全港振が勤労者を集めて使ってるんだから、その勤労者へ四割増せば半舷上陸ができると、こういうふうにお考えになったものとのみ信じておったのであります。
#67
○相澤重明君 これはだから大臣もいま率直にお答えになったから、私は非常に大臣の真摯な態度というものを感謝するわけですがね。事実船込み、ちょうど斎藤君が運輸大臣やっておったとき、あの船込みの一番激しい時代があったでしょう。名古屋にしろ、大阪にしろ、神戸にしろ、横浜にしろ、全然手がつかない。それであわくって、どうしようかということで、運輸省としてもあるいは労働省にもそういう問題を相談し、われわれ国会の中でもずいぶん率直な意見を交換し合ったわけだ。それでとにかくあの窮境は打開ができたわけですよ、苦しい時代が。だからそれは歴代の運輸大臣なり、港湾局長なり、事務次官なり関係の運輸省の首脳部の御苦労というものは、あなた方も感謝しなければいけないと思うのです。それだけにまたそれをやってきたところでいま紛争が起きているのは、基本的な労働権の問題なんだよ。これを確立しなければやはりそういう紛争が起きてくるわけだよ。だから、そこで大臣がせっかくそういう真摯な立場で、まあこの間古賀日港労連の中央執行委員長と会ったときに、こういう調停案を出す前に会っておけばよかったというお話は、たいへん率直な答弁でいいと思うのです。私もこの調停案を見ますと、一は、「日曜日及び祝日の一類港における船内荷役については、外航船舶に係わるものについては、基本料金の四割増とする。」、こういうことでいま大臣が説明されたですね。それから二番の「割増料金は、それぞれ、港湾運送事業者と船舶運航事業者の協議して定める日から適用する。」、これもきまったものはこうやれと、こういうことだからけっこうだと思うのです。三の「割増料金は、今回は特に現行船内荷役料金表の強行荷役の割増の条項を適用して処理する。」、船内荷役の問題について特に今回はこれをひとつやってもらいたい、こういうことだな。それから四は、「これらの措置は、已むを得ざる暫定的なものとし、次の船内荷役料金の改訂の際、これらの趣旨を包含させ、且つ、日曜日及び祝日においても船内荷役作業の停止することのないような船内荷役料金制度の確立を検討するものとする。」ということをいっているわけだ。これを、この四番のことを率直にわかりやすくというと、今回この四割というものをきめたから、これでやれよと。これでやれということは事業者はもちろんそれでいい、調停案を出してもらったのだから。けれども全然労働の実態を把握していないで、それで労働組合にもこれをやれよと、こういうことになると一体どういうことになるのかということになる。これはここに天埜先生もおるけれども、港湾労働というものはそんなものじゃないと私は思うのですよ。だから、そこでこの四項の問題については、率直に労働問題について政府が干渉したことではないと、これは自主的にこの事業者といわゆるあなたのさっき言った全港振なりあるいは荷役業者なり、船主なり、そういう人たちと話をする場合があると思うのだ。労働組合は自主的に団体をつくっていかれるのだから、その団体交渉権を侵すものじゃないでしょう、これは。私はそう思うのだけれども、そういう点についてこの第四項の条文を見ると、これはもうこれでやるのだ、だから運輸大臣のお墨つきをもらったから、われわれはこれでもう労働組合はこれでやってもらうのだ、こういうふうに押しつけられるおそれがあると思うけれども、そうではない。労使の慣行については、あくまでも労働条件については、団体交渉によってきまるのだ。こういうふうに私は労働三法の点からいっても日本の憲法で労働三法というものは保障されておるのですから。それを運輸大臣が侵すとは思わないのだけれども、その点についていま一度運輸大臣からお考えを聞いておきたい。それであと補足を局長からしたらいいと思う。
#68
○国務大臣(松浦周太郎君) いま御指摘になったとおりでありまして、基本的な人権を侵す考えはもちろんありませんし、労働三法に違反してまでそれをやれというのじゃなくして、全港振というものは荷役の請負人なんですから、請負人と私のほうがきめたので、その労働条件は、請負人と労働者の組合との間においてきめられるものですから、それまで私は侵害したくはないのでございます。
#69
○相澤重明君 局長、何か補足ないか。
#70
○説明員(佐藤肇君) ただいま大臣の申し上げたとおりでございまして、われわれといたしましては、先ほども申し上げましたように、全港振と船主港湾協議会との間の問題としてこの問題を取り扱ったわけでございまして、日曜日、祝日に港が全面的に荷役がストップして困るという趣旨でございまして、労使の間で話し合いで労働者が休日をとられるということについて、干渉したつもりは全然ございません。
#71
○相澤重明君 よし、それならばいまの点を率直に私もそういうふうに理解をしていいと思う。それならばこの第四項について全港振なり事業者が、これはもう運輸大臣から調停をもらった、いわゆる命令にもひとしいものであって、私どもはこれを錦の御旗としてこれでもうやってもらうのだという、こういう労働組合に押しつけるということはないわけですね。だから労使の慣行というものは、自主的に団体交渉できまるのだ。こういうことをこの業者に知らせなければ、業者はそう思っておりませんよ、これはこの条文を業者が、運輸大臣から出された調停案を、業界の人が見て、ああよかったと、これは今度労働組合が何と言おうと、運輸省が調停を出してくれたんだから、運輸大臣のお墨つきなんだから、これでやってもらうのだ。こう皆は理解しておると私は思うのですよ。そこに食い違いがあってはいけないと思うから、この際はこの第四項については、そういう意味ではない、団体交渉を侵すものではない、労働三法というものは憲法で保障せられておるように、あくまでも労使の慣行というものは自主的にできるものだという解釈をあなたは通知しなかったら、これはたいへんなことになりますよ。いま国会で私に大臣と局長が答弁したから、私はこれで理解をしてもいいですよ。しかし、末端の全国の港の事業者というものは、必ずしもそう理解をしないと思うのです。これはそういう意味で率直にせっかくあなたがそういうふうに御答弁されたし、運輸大臣も率直な御意見を出されたんですから、どうですか、この点についてはこういうことだという通知が出せませんか。いいでしょう、考えを誤らせたんではかえって混乱をさせるのだから、それくらいのことできるでしょう。これは大臣でも局長でも。
#72
○説明員(佐藤肇君) ただいまのことは、もう通牒を出すまでもなく当然のことでございますし、組合というものが当然おありでございますから、当然そういうことについて交渉を持たれると思いますので、あえて通牒も出さなかったわけでございます。
#73
○相澤重明君 だから局長、いまおまえは知らないからそういうことばかり言っておるのだ、全国の事業者というものは、運輸大臣、少なくとも運輸大臣のこういうふうに調停をしてくれたということについては喜んでおるわけだ。いいですか、喜んでおるけれども、それは事業者の言うことに対して運輸大臣が調停を出したんであって、いま言った労使の団体交渉権の問題ではないわけなんだ。ところが、この第四項があるためにだ、労使の団体交渉まで押えられるという考えを持つわけだ、業者は、全港振は。それが末端にいったら大混乱を起こしますよ。何で運輸大臣がこの労働問題について干渉したり制限をする権限があるかということになってきますね。だからそういう誤解を与えてはいけない。いま大臣や局長さんがお話になったように、あなたが答弁されたように、当然これは労使の団体交渉というものは自主的に行なわれるものだ。そして港湾の労働問題を自主的に確立をする、こういうことがないと、私はそういうことを徹底をしないというと混乱が起きる。こう思うから、いまあなたはこれは当然だから、何も通知を出す必要もないと言うけれども、当然過ぎるなら、それだけの混乱は起きない。ところが、すでに末端の労働組合と全港振の間ではそういう問題がある。あるんだ、現実に。これはもう運輸省からこういうふうに調停を出してもらったから、私どもはこれでやってもらうのだと言っておる。次の段階の話は別ですよ。船がたくさん入ってきて、荷物をおろしてもらわなければ、扱ってもらわなければ困る。これをどうするかということは、私は一生懸命やってもらおうと思うのですよ。そうでないのだ。基本的な問題をこの調停案に示されたのを、どう解釈するかということは大事なことだけれども、これは誤解のないように運輸大臣は下部に徹底をしなければならない。こういうことについては、何もちっともこれをこういうものだということをあなたは通知をしても恥ずかしくないでしょう。それとも何かこれを出してそういうことを言ってはいけないという局長のメンツとか何かあるか。いま一応局長答弁してくれ。
#74
○説明員(佐藤肇君) これは日本港運協会、全港振と船主港湾協議会に出した間の調停でございますが、いまのような疑義があれば、こういうことではないということを出すことはやぶさかでありません。
#75
○相澤重明君 それでは港湾局長がそういうふうに率直に言われましたから、それを出してやってもらうことにして、疑義のないようにやっぱりお互いに協力しなければだめなんですよ、これは。だからそういうことでひとつ通知を、こういうものだという通知、労使の慣行をよくしてもらうために大臣も骨折ったので、労使の団体交渉を制約したり、労働三法を侵すものじゃない、こういうことについては、やっぱり通知を出して徹底をしてもらいたい、こう思うのです。
 それからそれはそれとして、きのう決算委員会で大久保政務次官、あんた、大臣が衆議院の予算委員会に出ておったから、私がちょっと最後に言ったのだけれども、質問状が日港労連から十幾つか出ている。十二か十三あったな。きのう局長が簡単に説明したけれども、それはいつごろ内容を検討して組合のほうに回答するつもりなんですか。
#76
○説明員(佐藤肇君) これは十二カ条ございます。それでわれわれとしてはできるだけ早くということを約束いたしましたですが、まだわれわれとしてこれに対する回答をするまでには時間を要することでございますから、いつということをここでお答えすることは不可能だと思います。
#77
○相澤重明君 もちろんいつまでといって、いまここであした出せ、あさって出せということは、それはちょっとむずかしいかもしれぬけれども、しかし、年内、いわゆる年末年始の繁忙期だな、これはさっきの国鉄の問題で、いみじくもいろんな質問があって、国鉄も何とかしなければならぬ、対策を立てるということがきまっている。港もしかり、特にクリスマス前後というものはたいへんだと思うのですよ。ですから、十二月もきょうは三日なんですから、これはやっぱりおそくなるというと、さっきの通牒の解釈と同じように、組合の要求について運輸省、監督機関である運輸省が誠意をもって回答してやらぬと、こういうことになると、やっぱり末端のところでは問題が生まれると思う。少なくとも私はこういう問題については、大臣もお忙しいでしょうが、一応この臨時国会は十八日だから、二十一日から通常国会でしょう、いまのところの予定は。そういうことからいえば、この十五日前後までにこういう問題については検討して、局長が立案をしてこういうふうに大臣、何とか善処してやったらどうだろう、こういうところは、こういうふうにひとつ関係者に協力してもらうようにやったらどうだというようなことを、十日なり十五日なりというものをめどをつけてやらないと、年末の繁忙輸送というものはできないのじゃないですか。どうですか、そういう点の見通しはないですか。国会へ来て答弁さえすればいいということにはいかないでしょう。実際に末端の港で作業やるのだから、その作業をスムーズにやらせるのが目的でしょう。そういう意味でどうですか。
#78
○国務大臣(松浦周太郎君) ちょっと引例が変わるかもしれませんが、私は材木屋をしておりまして、輸送ということについて非常にいろんな悩みをいままで経験をしてきておりますが、北海道は雪のあるうちに、雪の解けない前に輸送を完了しなければならないので、請負契約をする場合に、大体三月二十五、六日ごろまでに運んでしまえ、何万石あっても運んでしまえという契約のもとで運賃をきめるのです。そうすると、なかなかふぶきがあったりいろいろしておくれるものですから、最後の十日間というものは夜昼続けて、馬が倒れてしまうまで働かして、ようやく山に、残さずに来るといったような過激労働をするのであります。けれども、それは勤労者とは契約をしているのじゃなくて、請負人との間に契約をしております。また勤労者と請負人との間には労働協約は別にしております。この場合においても同様な意味でありまして、特にひとつ相澤さんにこっちから御協力をお願いいたしたいのは、本年は年末に貨物輸送が非常にふえまして、そうして大体八%から、五・五%、ものによっては一〇%ふえる。国鉄輸送のほうは大体千九百五十二万トン、それから内航船のほうはそれよりも十万トンばかりふえて千九百六十三万トンであります。これを年内に輸送しなければお正月が来ないという状況でございますから、これは何とかひとつ協力してこの大貨物の輸送を完了することのできるように、われわれのほうも努力いたしますから、皆さんのほうもひとつ勤労者の方々に御協力していただくようにお骨折りを願いたいと思うのでございます。いまの局長のほうから出す回答にいたしましても、なるたけ早く事を運ばせるようにいたしますが、要はこれだけの貨物を動かさなければ日本のお正月が来ないのでありますから、特にひとつ御協力をお願いしたいと思います。
#79
○相澤重明君 いまの大臣の言うことは、国内の輸送状況の逼迫状況を説明されて、私も同感なんです。やっぱりみんなが協力しなければできないことなんです。それはぜひ協力できるようにしてやるべきだと思うのですね。それはそれとして非常にいいことなんだが、問題は、人間の働くのには、やはり限度があるわけですね。毎晩毎晩、徹夜でそうからだというものは続くものじゃない。そんなに長時間労働というものは続くものじゃないわけです。だから、いかにして労働者の人たちのやはり労働条件というものを確立をしてやるかということが私は大事なことだと思う。そこに、先ほどの冒頭に戻るけれども、休日問題というものが出るわけなんです。なるほど忙しいときには、労働組合であろうと事業者であろうと、とにかく夢中で何とか荷物をさばこうというのが、これは労使一体の考えですよ。またそれでなければ仕事というものは進まないわけです。だけれども、そうだからといってそれをあたりまえだとすることはよくないことだ。繁忙期のことと平常のときも同じだということにはならぬわけだ。そういうものは特別に契約をすればいいわけですね。繁忙期の場合の取り扱いについてはどうするということは、契約をすればいいわけなんです。労使が団体交渉できめられるわけです。そうして協力してもらうことだと思うのです。ところが、問題の本質は、休日制を確立をするというのに、今度の場合はそれが、もう休日というものは実際はなくしてしまう、実際には半分交代で出る、割り増し賃金さえ払えば、何も休日を与えなくてもいいではないか、こういう問題にすりかえられるおそれがあるわけですね。そういうふうにこれは受け取れるのですよ、これを見ると。それだからそれはいけない。休日というものは、先ほども申し上げたように憲法で保障された労働三法、その労働三法の中の労働基準法というものによって、やはり労働者の基本的な人権というものは守るのだ、大臣がおっしゃったように。そういう休日制を確立をする、こういうことについては、これは政府が進んでやらなくてだれができますか。私はそう思うのです。そうして労使が自主的に団体交渉でそれがとれるように、実行できるように私はやっていくべきだと思うのです。その点については変わりはないでしょう。大臣、これはどうですか。あなたからひとつ、速記録ですから残しておかなければならぬから。休日制の確立については、あなたも私と意見は違わないか。
#80
○国務大臣(松浦周太郎君) 先ほどたびたび申し上げますように、その点については全く同感であります。
#81
○相澤重明君 そこで、いまの休日制確立については、運輸大臣も賛成をされておりますから、同感だということでありますから、私は非常にけっこうなことだと思います。そこで、業者が年末の繁忙の問題については、一応先ほど申し上げたように労使の中で契約をするということで私はいいと思うのです、団体交渉できめられることですから。平常の場合における休日制確立については、やはりそれだけの人を雇用をしなければならぬわけですね。そこで、とにかく港の労働条件というものは、船込みのようなときには、わんさと人が必要だということでかき集めてくるわけだけれども、ふだんのときには、なるべく少ない人でそうして効率的にやろうという考えがあるわけです。これは私も当然だと思うのです。事業者にとっては当然だけれども、そこで労働基本権の問題を考えていけば、やはり取り扱いトン数といいますか、個数といいますか、そういうものについては諸外国の例もあるし、わが国でもそれだけ努力をしてきたのでありますから、一応の基準というものはつくれると思うのです。だからこそ、審議会の中でもそういう問題が議論され、それから本年も港湾労働問題等についての答申が出たでしょう。これをやはり政府が早く実行に移せるようにしてやるのが必要だと私は思うのです。これについては一体政府の考え方はどうなんでしょうか、答申については。
#82
○国務大臣(松浦周太郎君) 先ほど同感と言いましたけれども、全部の人が休日に必ず休んでしまうということになれば、休日に一つの荷物も動かぬことになりますから、私の同感という意味は半舷交代という意味においての同感でありまして、そのためには人間を多く雇わなければならぬという意味のことは御承知願いたいと思います。
 それから他国との比較についてのいろんな統計はありましょうが、私の視察いたしましたあるいはニューヨーク、あるいはドイツのハンブルグであるとかというようなところのような設備ができましたならば、日本もみんな日曜に休んでも、日本の港は日曜は休みだということで外国船が入ってくるだろうと思うのです。ところが、日本はほとんど人間の手によって、肩によって大部分がやられているのです。ハンブルグのごときは川の両側に林のようにクレーンがあって、クレーンのうしろに必ずエスカレーターがついているのです。あるいは小麦とかそういう雑穀、あるいは塩とかそういうものであれば吸い込みのパイプがどこにもついている。だからそれを操作するだけなんです。日本の船内荷役というものは全く人間の、材木ですからあのとびの力ですみからすみにじょうずに間隙のないように積まなければならぬというようなことで、とても他国の例に及ばないのです。そこで港湾局長のほうでは、こんなことではいかぬ、港も大きくしなければならぬが、港の設備についても大きくしなければいかぬというので、五カ年計画、つまり三十九年を初年とした五カ年計画で、港については七千二百億、上屋及びそういう設備については千二百億、これを政府に要求したのです。ところが、中期計画でこれは五千五百億にこの間削ったのです。そこで私は非常に文句を言って、私はこれについてまだ調印していない。そこで、この間五千五百億に判ったときには、池田内閣のまだ池田さんの辞職されないときだったのです。ところがこの間佐藤さんになってから、どうもあの中期計画というのは、少し酷なようだから少し直したらどうかというような案が出まして、幾らかわれわれの言うことは聞いてくれますが、港湾荷役一つを見ても、他の文明国というか、他の経済先進国というかというものに比べては、全く劣っているのです。人間の手によってやらなければならぬという、つまり私どものような仕事になると、南洋材の積み取りが一番めんどうなんですが、ハッチの中に空隙のないように南洋材を積み込むのは優秀なとびの力一つなんです。それとクレーンの作業一つなんです。そういう劣ったところにおける一人当たりの荷役のトン数と、ハンブルグやニューヨークにおける機械化されたところとはとても比べものにならない。したがって、そのしわ寄せは勤労者の過重労働にいっておるということは、私は十分広めております。それでありますから、せめて私がこんなことをやらしてもらっている間でも、一歩でも前向きにいきたいというのが私の信念であります。
#83
○相澤重明君 たいへんに運輸大臣の御意見私もよいことだと思う。ぜひそういうことでやってもらいたい。そこで、いまの運輸大臣が言ったことを、実は私ども参議院でやはり同じように特定海湾の整備特別措置法案に対する附帯決議をつけているわけです。その中で、やはり上屋とか、荷役機械とか、埠頭用地等をこの法案の対象施設とすると、こういうことや、その特別利用料徴収に対しては再検討しろというようなことで、とにかくいまの大臣が言うように、外国へ行けばもう設備が完備しているわけです。だから、同じ労働者でいえば労働条件というものも非常にもう前向きな形になっている。だから日曜なんか、休日に無理に働かせなくたって、幾らでも仕事の能率は上がるんだ、そうでしょう。ところが残念ながらわれわれがこういうふうに一生懸命やってきても、わが国の港湾の事情というものは、まだそこまでいってない。これは政府がそういういま大臣のおっしゃるような形でやってもらうことが、いま言った何も外国の船が来ても、あるいはわが国の船の荷役をするにしても、休日は休日で取れて、そうして荷役は十分な能率が上がるということになると思う。そのことは私どももこの国会でもやったし、それからいま運輸大臣もせっかく現職で御努力いただこうというお考えでありますから、私ども賛成です。ぜひそれをやってもらいたい。そういうことで、基本的には、休日は与えるのだ。少なくともいまの日本の港湾に従事している労働者が欧米の賃金と比較してみて、アメリカからみれば十分の一、欧州の、安いところからみても三分の一、三分の一というような、そんなことでは困ると思うのですよ。だからこそ、いわゆる欧州並みの賃金というのを、いま総評、あるいは中立組合の人たちが、労働者の人たちがみんな要求して運動している、こういうことも私はわかると思うのです。外国を回ってきて外国の労働事情というものを調べれば調べるほど、そういう点は日本がおくれている、もっとよくしてやらなければいけない。こういうことで、私どもは運輸大臣のお話に同感なんです。ぜひそういうふうにやって、日本の労働者諸君に喜んで働いてもらう、こういう環境を整備すべきだと思う。このことについては、大臣のせっかくの御発言もあったし、努力を私は多といたします。大いにひとつやっていただきたい。そこで、そういう考えであるから、施設整備等も行なうと同時に、やはり経営者にも、休日は休日として付与するようにひとつこれから努力してもらう、こういうことで、休日制の確立ということについては、やはり政府も労働省と議して、そうしてこの港湾の答申にあるように、やはり近代的な施設にしていく、こういうふうにひとつ私は願いたいと思うのですが、この点も私は意見が違わない、同感だと思うけれども、いま一度大臣からお答え願っておきたい。
#84
○国務大臣(松浦周太郎君) 何べんもお話し申し上げたところですが、日本の経営者は、自分の製造なり販売施設をこしらえるのがようやっとなんですから、こういう公共施設にまで自分の金を出してやる余裕がないのです。したがって、これは政府が、やはり港湾施設というものは、道路と同じように、アスファルト道路をつくる気持ちでこれはやらなければならないと思うのです。でございますが、そういういまお話しになったように、外国のほうは、りっぱな施設がある上に賃金が高いということですから、つまり日本の勤労者はエネルギーを多く出して賃金が安い。向こうはエネルギーを少なく出した上に、機械的な作業の運営において賃金が高いというのですから、勘定のしかたによっては何十倍ということになるかもしれませんということであります。でありますが、何とか向こう並みにしたいということが、今度の港湾、あれの二次計画ですか、今度の港湾二次計画の中には、千二百億の港湾設備費というものが考えられております。これには陸上の倉庫、上屋なんかもちろん入っておりますが、クレーンであるとか、あるいは日本は三百万トンも小麦を輸入しておりますから、小麦のサイロであるとか、あるいはパイプであるとかいうようなものについて、十分に先進国と同様な設備ができれば、これはもう荷役にかかれば、またたく間に荷役ができてしまうのですから、日曜、祭日は休んでも、待船する時間が少なくなるということになりますので、それまでの間の過渡期においては、せめて半舷上陸は認めてもらわなければ、日本の港に船が来なくなってしまうのです。そうすると、日本の貿易ができなくなる。したがって日本の原料品が高くなる。日本の原料品が高くなるなら、日本の貿易はできなくなってしまうということになりますから、この点は、人間を増して、半舷上陸の交代日曜、というようなことでひとつ御協力願いたいと思っております。
#85
○相澤重明君 人間を増すことについては私も賛成、それから、そういうことを、労働問題は自主的にやることについても、私も大臣と同感、そういうことで意見はちっとも違っておりません。そういうふうに港湾局長が各事業者に努力してもらう、労働組合にも協力してもらう、こういうこと、で私はけっこうだと思うのです。そこで、いまのあとの休日の労働の問題については、これは法律にもきめがあるわけですから、そういうことで労使で十分請し合ってやってもらう。だから、それはいまの大臣の調停の趣旨は、やはり労使に協力してもらうという態勢なんだ、基本的な問題は、そうだろう、そういうことで解釈して、ただ自分の言ったことを何でもかんでも押しつけようということじゃなく、労使が協力して最も繁忙時期を切り抜けてもらう。基本的なものは、さっきも言ったとおりですから、そういうふうにひとつやってもらいたいと私は思う。
 そこでいま一つの問題は、これは本来は大臣の認許可権の問題になるが、港湾運送事業法、この法律に基づいた事業というものは、適切に行なわれておるかどうか。こういう点にかんがみると、先ほど私が、米軍下の横浜港の内容について三十一年、二年当時のことを申し上げたのでありますが、いま、だいぶそういう点は少なくなってきました。少なくなってきたけれども、まだ電話一本で労働者を使えばいいのだというようなものもおるわけです。したがって、早急に、この港湾事業の問題については、政府もひとつ考え方を新たにして取り組んでもらいたいと、こう私は思う。やはり秩序を立てることが大事ですよ。そういう意味で、与党の中でも天埜さんみたいに専門的にやってきた人もおるわけですから、幾らでも知恵を貸してもらえるわけですから、私どもも、この港の実態というものの中から、そういう点については協力していけると思うのです。そこで一度港湾事業を見たいと思うのです、これは。これは委員長にお願いしておきますが、一度、大臣なり港湾局長一諸にして、運輸委員会で、全国の中の特定港湾を見る必要があると思うのですよ。港湾労働者の実態を見ないと、そういう点について、なかなか問題の本質的な解決がつかない。これは、この臨時国会の中ではもちろん日がないからできませんが、通常国会になると、ありますからね。ですから、政府の予算編成の時期もからむけれども、年末というのはむずかしいだろうから、正月にでもなって、一度ある場所を指定して、運輸委員会として事情を調べたらいいと私は思うのです。そういう中では、神戸なりあるいは名古屋なり、横浜なりというものが、私は一つの対象になると思うのです。いろいろな港によって特異性がありますから、こういう点でぜひ一度運輸委員会として現地調査する、こういうふうな計画を立ててもらいたい。その際には、できれば、運輸大臣も局長も、行かれるところは行ってもらいたいと思うのだが、これは委員長にひとつ要請しておきます。あと、委員長、理事でそういう点についてどうするかということも打ち合わせしてもらいたい。そこで、そういう実態を把握した中で、港湾運送事業者の問題についてやはり集約をする場面が出てくると思う。そういうこともひとつ一度頭に置いてもらいたい。これはいいですね、大臣。
#86
○国務大臣(松浦周太郎君) ただいまの御提案に対しましては、委員会のことは、委員長の許可及び議長の許可がなければなりませんから、それができましたら、お供をさせていただくことはお願いしたいと思います。
 それから、港湾運送事業法その他のことについては、局長がいろいろ研究しているようでございますから、局長から答弁させます。
 もう一つ、港湾労働の教育という問題について私は必要だと思います。この点は、労働基準法さえまだ適用していないところが多いようでございますから、その上にさらに港湾労働というものに対して、特殊性のあることが加味されていかなければなりませんから、この労働基準法その他に対する教育という問題が先決じゃないか、こういうふうに考えておりますが、それについては局長から答弁させます。
#87
○説明員(佐藤肇君) 三・三答申の中に港湾労働者の常用化ということと、港湾運送事業の一貫作業また集約化ということと、港湾管理運営を確立するという三本の柱があるわけでございまして、この一貫作業、集約化ということで企業を強化するという問題をこれから研究するということになっております。
 それからいまの教育の問題でございますが、それは常用化をしていくという段階で、就労日はそういう教育、訓練をさせたらいいだろうということも答申の中にございまして、答申の線に沿うように努力したいと考えております。
#88
○相澤重明君 あと一つで私のきょうの質問は終わりたいと思うんですが、いま一つは、厚生施設あるいはこの前の運輸大臣と国鉄の新幹線の超特急の二人乗務の問題で話したことがあるけれども、生理上の問題で、まあ率直に言って、便所に行きたいというようなときでも、作業員が便所へ行くのも、なかなか船もそれぞれの習慣とかしきたりとかあって、働く人に提供しないのが多いわけですね。だからそういう施設をやはり整備する必要がある。あるいはそういう外国船にしろ、わが国の船にしろ、荷役の労働者の人たちがそういう生理上の問題についての扱いについてやはり利用さしてもらう、こういうことが必要だと思うんです。沖で作業をしているのに、とにかくほかには出られないのですから、この前の国鉄の新幹線の超特急だって、五時間も一人でハンドルを握っておって、それで便所へも行くことができない、これではいけないというので、二人乗務というものを大臣が非常に御努力されてやってくれたわけです。同じです。港の労働者というのは、八時間も十時間もそれぞれ沖へ出てしまえばないわけです、そういう施設が。だから相手の船で作業するときにはそういうところを使わしてもらう、あるいは港に上陸したときにはそういう施設を完備してやる、こういうことは私は大事だと思うんです。あるいは休憩所の問題、こういうこの厚生施設等、便所等の問題を含んで私はやはりそういう問題について、これこそはやはり人権の問題ですから、人権を守ることについて私は努力をしてもらいたい。できれば具体的にそういうふうなことを、船主にあるいは船長などにそういうふうなことを運輸省としてこういうふうにしてもらいたいというような要請を出せるかどうか。あるいは先ほど大臣のおっしゃるように、港湾のところには必ずそういう設備をして働く者の人権を守ってやる、こういうようなことを指示をしてもらいたい、こう私は思うのですけれども、それについて局長のほうから答弁があったらお答え願います。
#89
○説明員(佐藤肇君) 陸上におきましては、新しく上屋をつくる場合に、倉庫をつくる場合に、そういう設備をつくるように指導しておりますが、船内の労働者に対する、この船側と、便所を提供するという問題についてトラブルがあったように聞いております。先ほど申し上げました日港労連からの運輸大臣に対する質問の十一番目にこの問題が載っております。したがいまして、よく実情を調査いたしまして、改善をするようにいたしたいと思います。
#90
○岡三郎君 いまの相澤君との関連で、先に、港湾局長いるからちょっと聞きたいが、いまの教育の問題で、私も教育の専門家だけれども、この港湾労働者のやはり水準を上げていくという問題、今度大臣、横浜なり神戸なりに行って見ていただくとわかるが、依然としてオリンピック後においても風太郎というのがかなりいますね。われわれが見てみるというと、町の中、港の付近にまだまだうろうろしておりますね。こういう風景というのは近代国家では珍しいので、私はやはり根本的にいって、各種学校になるかどうか別にして、教育機関というものを設けて、港湾労働者の中核になる人材を養成するということで規律のあるやはり生活をつくり上げていくという面で、横浜市等においてはまだ十分にそこまでいっていないけれども、港湾関係者の学校施設というものをつくって、そうして港に働く中核人材を養成するということを考えているわけですが、こういう面について、余暇を利用していろいろと教育するということもいいんですよ。しかし画期的に一ぺんにでかいことをしろと言っても無理なんですけれども、いままでの状況から見ると、そういうふうな施設を持って、きちっとしたやはり生活訓練といいますか、そういうものをやってプライドを持って仕事をするという方向でやはりいかなければいかぬのじゃないかという気がするのですがね。やはりある意味では、いまの人々はもうそういう生活にはなじめないかもわからないけれども、港に従業する者は、あるときは荷物がくればがっと集まってくるような形で、またなければふらふらして、その日にかせいだ日当は飲んでしまって、あとは宿屋に行く金があるのかないのかという状態だから、今後の問題としては、やはりそういう施設を持って、根本的に運輸省なり労働省なりがタイアップしてやるべきではないかという気がするけれども、教育問題と関連して、余暇を利用しての点はわかるとしても、そういう方向へ一歩進んで研究してもらえないかな、どうですか、これは。
#91
○説明員(佐藤肇君) ただいま先生がおっしゃられましたそのままのことを、実はロッテルダム、アムステルダムではやっているようでございます。したがいまして、われわれもそういう施設があるということを非常に切望するわけでございますが、その前提として、やはり企業が強くなるということが必要であると思います。したがいまして、先ほども申し上げましたような、この一貫作業をやると集約化されたものをつくるにはどうしていったらいいか、それから現在日本港運協会という、そういう港湾運送事業をやっているものの団体があるわけでございます。こういう団体も強化いたしまして、そういうものをまずもとにして、学校をつくって、すでにそういうことをやっているところもあるわけでございますから、訓練をして、誇りを持って港湾労働に従事する人をつくるということを考えて、一歩一歩それに向かって進んでいきたいと思っております。
#92
○岡三郎君 いま言ったように、業界を強めていくという方向が大きく一つあると思うのですが、それと同時に、この問題は検討してもらわなければいかぬのは、公共的に、やはり公共に即応するような人材の養成といいますかね、ですから日本の今後の経済的発展は、その眼目の中には港があるんだと、これから国策として日本の経済の根本的な貿易の問題に従事するんだからということで、まず運輸省なり――私は運輸省がいいと思うんですが、運輸省の直轄といったらあれですが、そういうふうなもの、訓練所でなければ、ちゃんとした学校でもいいですがね、そういうものをつくる。それからもしもそれがにわかにできないというならば港を控えた都市に、やはりそういう学校をつくるように検討させ、そうしてそれに補助していくなら補助していくというふうに、公共的な一つの立場に立って、業者もやりますけれども、まず先べんをそこら辺からつけて、これは非常に重要であるし、人材を養成するんだといったプライドを持った一つの計画というものが私はほしいんです。そうしないと、なかなか港は近代化されても、そこに従事している人間の近代化というのは、非常にたいへんじゃないかということを考えているわけですがね。それに先べんをつける意味において運輸省なり、また港のある都市にそういうものを積極的に慫慂して、そうして人材を求めて、そこに定着させていく。いま相澤君が言ったように、それに伴って住宅、厚生施設というものもある程度業界が確立する段階においては、やはりめんどうを見つつ、その業者の発展というものも考えていってやるという形の関連でないというと、なかなか業者はいまのところ、もうけた金からそっちへ回してやるというのは、ちょっとなかなか手が届かぬのじゃないかという気がするんです。この点どうですかね、至急に研究してもらいたいと思うんだな。
#93
○説明員(佐藤肇君) 諸外国の例を見ましても、大体業者の集まりである協会というのが主になってやっているようでございますが、お説のように運輸省もしくは港湾管理者がそういうものをやるということも適切な問題であると思いますが、いずれにしろ、これは予算を伴う問題にもなりますので、今後研究さしていただきたいと思います。
#94
○岡三郎君 研究してください。
 それでもう一つ、ついでに簡単に、本牧の埋め立てと、それから生麦の大黒町の埋め立てに関連して、べー・ブリッジ、いわゆる金門橋みたいなものですがね、これをいまつくるという話が横浜市等においても出ているし、先般の毎日新聞にもそれが発表されておりましたがね、これが埋め立てがどんどんと進む、そうして昭和四十三年に本牧垣頭が完成するということになるというと、根岸から本牧にかけての埋め立てが本格的に稼働してくるということになると、いまでも狭隘な横浜の港から埋め立てにかけて、それが東海道に入ってくるわけですね、これはもう収拾つかなくなるんじゃないかということで、港湾についた荷物、それから埋め立て地にできた工場群、こういうものから出る貨物を陸上輸送する場合に、羽田のほうから来る臨海高速道路につなげる直線的なやはり橋をかけて、そうしていかなければ動脈は混乱してしまうということで、運輸省のほうへ、これは田中大蔵大臣のほうにも陳情をして、この調査費をつけるということになって、大黒町の埋め立てと同時にこの問題にかかるという話をわれわれは聞いておるし、われわれも大蔵大臣に会って、この話を進めてきておるわけですが、この点については現状どうなっておるか、運輸大臣、この語を聞いておりますかな。
#95
○説明員(佐藤肇君) この問題は、実は運輸大臣にまだ御報告申し上げておりませんが、私はよく横浜市から聞いております。で橋の調査については、来年度予算においてやりたいということで要求をしております。
#96
○岡三郎君 やりたいと言ったって、これはやってもらわないと困るんだな。いまそれで予算化して大蔵省と折衝中ですか、その点ひとつ答弁していただきたい。
#97
○説明員(佐藤肇君) 予算を要求して大蔵省と折衝中でありますが、横浜市の当局から大蔵大臣のほうにも強い要望があったということも聞いておりますので、われわれといたしましても、来年はこの橋の調査をいたしたいということになっております。
#98
○岡三郎君 これは大蔵大臣も本牧埠頭の埋め立て、それから港湾整備の計画と関連して、非常に重要視しておるわけです。港ができても港は荷物、貨物ふくそうのために京浜間に搬入できない。そういう点で、どうしてもこの港の近代化とあわせて不離一体の問題である。大黒町のほうにも埠頭が幾つかできるわけです。本牧のほうには近代化された埠頭が今後二、三年の間にどんどんできちゃうわけです。さて近代化しても輸送方法というものを考えなければ、この港が非常な百億の富を費やしても生きてこないということで、田中大蔵大臣も、この点は確かに国として港湾の建設近代化をやってきたたてまえ上、何とかしてやらなきゃいかぬということで、横浜は御存じのように、神奈川県全体もそうですが、米軍の接収地の問題で、ばく大なる負担をかかえておるわです。これは横浜以外の神戸とか名古屋ではないわけです、大阪にも東京にも、横浜だけです、港として接収地によって、取り巻かれておるのは。そういうかげんで何百億ここで負担しておるかわからぬ。しかもその上に港湾の埋め立て事業、その他近代化のためにかなりの額の金を使っておる。しかもそれが使ったあげくに生きてこない。これは横浜市だけでなくて、日本の重要問題じゃないかということで、そういう理解の上に立って、大蔵大臣のほうにも陳情しておるわけです。これは港湾局長のほうにも連絡がいっていると思いますが、少なくとも大臣に――ここで問題になるかもわかりませんが、その東京を控えたいろいろな貨物輸送を陸上だけでもたいへんだし、海上もかなりやっていますが、いよいよ完成期に近づいて四十三年に大体埠頭から埋め立て全部できちゃうわけですね。それでぼつぼつ根岸のほうも工場群がどんどんできて、石川島なんてもう十万トン以上の船をつくるところがいま一つできて、もう一つ建設する。いまのところ実際においては十二万トンとか十三万トンのやつを建造しつつある。そういうふうな点で、これに運んでくるところの荷物とかそういったものとか機材、それに伴って各種各様の工場がいまどんどんできつつあるわけです。そういうふうなところで、この問題については、港湾の近代化とともに日本の経済の動脈として、輸送力の増強という問題については根本問題ということでございまするので、この問題は運輸省のほうで調査をしてやられて、そしてあとの工事の建設等については、運輸省当局の御協力をいただいて、横浜市自体が陣頭に立って、特別の横浜の外郭ですか、そういうふうな工事を専業とするところの公社なら公社をつくってやりたいというふうなことまでも積極的に言っていることは、逆に言うと、もう輸送力がストップしてしまうじゃないかということが背景にあるわけです。ですから、そういう点でその問題については非常に注目しておりますが、よろしくひとつお願いしたい。大蔵省のほうとしても反対しないと思うのです。それでないと、いままで何百億かけたものがみな半身不随で死んでしまうわけです。しかも、その周辺には米軍の住宅がかなりある。これも横浜市が金を出して負担して、そうして米軍の宿舎をほかへ移して、これを経路にして、輸送路にして、そうしていま言ったようなべー・ブリッジにつなげて京浜間の荷物を運ぼうというわけですから、市のほうとしても、これから何百億かけてもこれは国の事業として考えてもらうということにわれわれとしてもやらなければならぬ。こういうことで、市が率先して当局に協力してやろうという姿勢でございまするから、大黒町の埋め立ては、これは運輸省のほうとして計画の中でこれは当然やってもらわなければならぬ。そういう点で、根本的に先ほど相澤君言ったように、横浜の港が、明治以来の港がようやく生まれ変わろうとしているわけです。そういうふうな総合的な意味でひとつお願いしたいと思うのですがね。これは大臣、ひとつ、よく耳に入れておいてもらいたいと思う。これは一地域性の問題でなくして、今後における日本の港の大きな一つの試金石だというふうに考えておりますから。
#99
○説明員(佐藤肇君) ただいまの岡先生からのお話は、市当局からも伺っておりまして一橋については来年調査するということを考えておりますし、それから大黒町の埋め立てについても調査をする、ということをこの間申し上げました。ただ、先ほど大臣が言われましたように、現在中期経済計画におきましては、八千四百億というわれわれの要望が五千五百億ということに相なっておりまして、その金のワクでまいりますと、横浜、名古屋、神戸を通じまして七十バース新しくつくるという計画が、五十バース程度しかできないのじゃないか。そうすると、二十バース程度は四十三年以降になるというようなことでございまして、先ほど大臣が言われましたように、この五千五百億のワクをふやすということを運輸省としては考えて折衝しておる、こういう段階でございます。
#100
○岡三郎君 ただ、そこで少し言っておくが、いまのような形でいうと、大臣にひとつ言っておかなければいかぬのは、いわゆる先ほど言った接収地の解除との関連があるのですよ。というのは、米軍が従来の横浜の埠頭をずっと使用してきているわけです。その代替としてつくるということについて、やや手抜かりがあって時期を失してきているわけですが、根本的においては、横浜の港の専用の埠頭をこれを米軍が八バースだったですか、八バース米軍が占領下において使っている。それがずっと継続されてきているわけです。その代替としての一つの大きな問題をかかえているわけですから、だからこれは単なるあれじゃなくして接収地との関連であるから、その点はひとつ十分考えてやってもらわなければ困るわけです。
#101
○説明員(佐藤肇君) 接収の代替施設といたしましては、高島桟橋、それから山下桟橋等をつくってやったわけでございますが……。
#102
○岡三郎君 これが少ないのだ。
#103
○説明員(佐藤肇君) バースとバースとの関係からいうと少ないかもしれませんが、その後いわゆる何といいますか、代替施設としないで、相当量のバースを横浜、神戸においては特に優先的につくってまいりまして、現在大蔵との話では、もう代替施設の問題は終わったのだ、こういうことになっておりますが、われわれはむしろ今後ふえる貿易量に合わすように埠頭の施設を整備していきたいと、かように思っております。
#104
○岡三郎君 ひとついずれにしても、ともかく大黒町の埋め立てをやってくれなければ輸送路ができないのだから、この点は肝に命じてひとつよろしく善処してもらいたいと思います。
 次に、簡単に輸送力の問題についてですが、横浜線の問題についてちょっと、これは結局利用債によって原町田まで一応複線化するということで、もうすでに仕事に取りかかっていると思うのですが、結局、前回にも質問したのですが、原町田からやはり八王子に至る路線が複線化されていかないということになるというと、地元ではおさまらない。こういうことで、きのうの神奈川県の輸送力の増強中央大会においては、磯崎副総裁が出てそうしていろいろと説明しておりましたが、そのときの報告によるというと、四十五年までではなくして、四十七年ごろまでにはこれを行なうというふうな発表があったのですが、これはどういうふうになっているのか、ひとつこの点を明確にしてもらいたい。
#105
○説明員(豊原廉次郎君) ただいまのお話の横浜線につきましては、原町田までは四十五年までに完成する。今度の長期計画の中では、その先につきましては着工をいたしまして、逐次輸送力の足りないところをやっていくわけでございますが、昨日副総裁が四十七年というはっきりした数字を……。
#106
○岡三郎君 副総裁じゃないよ、ほかのほうから出た。そういうことを国鉄が言っているかどうかということです。
#107
○説明員(豊原廉次郎君) 私どもは、その後に着工するという線を区分けをしながらいま考えておりまして、いまここで何年に完成するかということになりますと、大体四十五年を少しおくれるのではないかという感じはいたしますけれども、いまの四十五年までに必ず完成するというところには、原町田までという考え方を持っております。
#108
○岡三郎君 原町田まではいま着工をして、そうしてこれを仕上げるということは、これはほとんど利用債でことし始めて、漸次延長して四十五年ですか原町田まで……。
#109
○説明員(豊原廉次郎君) はい。
#110
○岡三郎君 まず最初に聞きたいことは、その後における横浜線の延長の問題については、そうすると、原町田まで完成したあと引き続いてやるということなんですか。
#111
○説明員(豊原廉次郎君) 原町田までの間が、非常に現在のところ工事の遷延を許さないほど輸送力が逼迫しておりますので、さっそく原町田まではやりたい。それから先と申しますか、原町田から八王子の間につきましては、四十五年までに着工はいたしていきたいということでございます。
#112
○岡三郎君 着工はしていきたい。完成は……。
#113
○説明員(豊原廉次郎君) 完成につきましては、まだはっきりした完成年度というところまではいっておりません。
#114
○岡三郎君 着工はするということですね。そうすると、私がこの前言ったように、橋本駅を中心にしてあそこへ私鉄がかなり建設計画を持っておるわけです。あそこから津久井の奥のほうの中野町とか城山町のほうに抜けて、西武とか小田急とか京王帝都とか計画を持って、すでに運輸省のほうにこれは申請していると思うのです。この点は鉄監局長どうなんですか、これはわかりますか。
#115
○説明員(佐藤光夫君) 手元に正確な資料がございませんので、後ほど調べてお答えさしていただきたいと思いますが、私の記憶では、東京都の住宅団地計画に合わして計画をし、一部は申請をいたしておるという記憶がございます。
#116
○岡三郎君 ちょっとこれは困るな。横浜線に関しての当局者が不足だな、これは。これはひとつ運輸省のほうに聞くことは無理かもわからぬけれども、国鉄のほうとしては、私鉄の乗り入れといいますか、私鉄の今後の建設ということで橋本を経由して津久井のほうの奥地のほうにずっと行くという計画が何線か申請されているはずですよ。これはすでに新聞紙上においても発表されておりますから、これは京王帝都なり小田急なり、あるいは西武ですか、これは聞いておりませんか。
#117
○説明員(豊原廉次郎君) 聞いておりません。
#118
○説明員(今村義夫君) そういう私鉄の免許申請があったことは聞いておりますけれども、実際どういう工事をやるということについては、われわれはまだ何にも聞いておりません。したがって、もし今後工事施行の認可をとられる段階になって、いろいろの乗り入れその他の問題が出てくるのじゃないかと思っておりますけれども、ただいまのところではまだ存じておりません。
#119
○岡三郎君 どうも、そうなるというと国鉄はおかしいな。これはもう各私鉄のほうが市町村に対してかなり働きかけておりますよ。というのは、競願の形になっておりますからね。ですから、結局各社が競っておれの線がやるということで、市町村の関係者を集めて説明会をすでにやっていますよ。現実にこれはもうすでに新聞紙上には発表されて、京王帝都のほうがいいのだとか、これは複線化を考えておるからいいとか、小田急関係は単線だからうまくないとかいうことで、かなり橋本を経由して奥地へ行く、その奥地の終着駅を城山町にするとか、あるいは津久井の中野町にするとかいう点で、すでに免許申請が出ているのじゃないかと思うのだが……。
#120
○説明員(今村義夫君) 免許申請が出ていることは存じております。私が申し上げましたのは、免許申請が出ていることは存じておりますけれども、具体的にどういうかっこうで国鉄に乗り入れをするかという、そういう具体的な話につきましては、まだ会社側から何とも話を承っておりませんということを申し上げたのです。
#121
○岡三郎君 そうすると、免許申請というものが出ていれば、やはりそれに伴って実情調査をして免許をするということの順序を踏まにゃいかぬと思うのですが、それは全然国鉄としてはまだノータッチですか。
#122
○説明員(佐藤光夫君) これは岡先生御承知のように、私鉄の関係でございましたら、免許申請が出まして、それによって起終点、主要な経由地をきめるわけです。そこの免許を、具体的に国鉄とどういうふうに連絡をするかということで、詳細な連絡協議をして、連絡位置を決定するという関係に相なるわけでございます。したがいまして、ただいまの段階では、私のほうから具体的に御説明を申し上げなければいかぬことでございますので、至急に資料を整備いたしまして、御答弁申し上げるようにいたしたいと思いますが、暫時時間をおかし願いたいと思います。
#123
○岡三郎君 それは結局東京都のほうからずっと入って来て、橋本を通ってみんなそういう奥地へ行くという計画路線ですから、その点についてはひとつ至急この問題がどうなっておるのか、調査してもらって、運輸審議会にはかっていくのかどうかは別にして、とにかくこれを建設するということについては、もうかなり地元においては時期が熟してきている。そういうふうなことで、どこの私鉄に許可をするのかという問題がすでに大問題になっている。そういうことの関連から、当然橋本が非常に重要な交通の要地になる、要衝地になる、こういうことで建設計画がかなり先にいくとしても、やはりそういうものとの関連から見て、かなり相模原の橋本駅というものが、交通混雑を将来来たすのではないかというようなことから考えてみて、これにおくれをとって複線計画というものがなされてはうまくないのじゃないかということで、この前の運輸委員会においても速記録にとどめてあると私は思う。この点については、やはり十分検討してもらわないと、これは大きな問題があとに残る、こういうことでかなり前のこの運輸委員会でやってありますよ。ですからひとつそれを検討して、至急その後における状況というものを、この委員会において報告してもらいたいと思うのです。そういうことと関連して、原町田から八王子間の複線化というものも国鉄でひとつ十分検討してもらいたい。それについては、検討しますということになっているわけです。ですから、速記録を読んでもらえばわかると思うんですが、ひとつ鉄監局長のほうとしても、私鉄の建設の問題について御調査していただいて、時間をとってもけっこうですから、できるだけ早く、どういうふうなことになっているのか、こういうことについて現状まででもいいですから、ひとつ御調査方をお願いしてこの報告をもらいたいと思うわけです。
 じゃあこの問題は一応後刻に譲ることにして、横浜線の問題とは別ですが、今度は根岸線の問題について、いろいろとすでに計画はできておるし、紙上の測量はもう開始しておる、こういうことで、これはやっぱりかなり前の運輸委員会において当局側の説明があったわけですが、そのときには、紙上測量で、何キロだかいまはっきりしないけれども、すでにいまやっておりますと。これが紙上測量を終わり、実地に測量する方向をきめて、そしてできるならば明年の段階において着工したいということの説明が、前の田邊運輸政務次官からあったわけです。この点についてその後状況がどうなっておるか。これも緊急輸送力の増強という問題で欠かすことのできない大きな地元、地元というよりも京浜間における交通麻痺を緩和する大きな問題なんです。これもきのう国鉄の磯崎さんから、至急にこの問題についてはやるし、それから鉄道建設公団のほうも、資金の目当てがつけば、早急にこれにかかりたいと言っておったわけですが、そういったような紙上測量とか、その後の進捗状況というものをちょっと聞きたいわけなんです。非常に関心が深い問題ですから。
#124
○説明員(佐藤光夫君) お話しのとおり、根岸線は国鉄の現在の通勤輸送対策その他の観点から非常に市要な路線であるわけでございます。前回の委員会でも一部御説明を申し上げておる点と若干重複すると思いますが、なおあらためてここで御説明申し上げたいと思います。根岸線は、延長約十九キロの桜木町−大船間の線でございます。御承知のように、すでに本年五月、磯子までは開通をいたしまして、残り約十一キロを工費約五十四億円で早急に建設をするという段階になっておるわけであります。お話のように、今年度におきましては、すでに測量を実施中でございます。したがって、これは来年度予算との関連もございますが、来年度の予算が決定したならば、なるべくすみやかに路盤工事に着手をしたいというふうに考えております。で、完成の時期は、国鉄の第三次長期計画との関連で、なるべくこの線の効用が早く生きるように建設をしたいというふうに公団も考えておりますし、われわれとしてもそういうふうに指導してまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#125
○岡三郎君 大体前の説明から見ると、測量に――実際の測量にかかっておるわけですか。これは鉄監局長、どうなんです。この前の夏のころの説明は、紙上測量にかかって、いわゆる机の上に地図をもって実際の路線の問題についていろいろと検討していると、こういうことだったんですが、いまの測量が行なわれているというのは、それはどういう内容なんですか。
#126
○説明員(佐藤光夫君) 現在測量と設計を実施中で、来年度にはとにかく仕事ができるようにやっておるということでございまして、具体的にいまどういう仕事の段取りになっておるかということを、実は詳細に――必要がありますならば調べましてすぐ御報告させていただきます。
#127
○岡三郎君 それでは後刻調査してお伺いすることにして、明年ということは、要するにことし予算がつけば明年春から開始すると、こういうことに受け取ってよろしゅうございますか。
#128
○説明員(佐藤光夫君) 今年の五月二十六日の委員会では、たしか十月ごろというような時期を申し上げておるようでございます。
#129
○岡三郎君 これはできるだけ早く……。
#130
○説明員(佐藤光夫君) これはもちろんできるだけ早くと考えておりますが、予算の規模の関係、あるいはこの工事の準備の段取りの関係がございますので、いまここで何月というようなことを申し上げることの段取りには至っておりませんけれども、われわれとしては、できるだけ早くというふうに考えております。
#131
○岡三郎君 これは御存じのように、京浜間の輸送力増強の根本的な一つの課題ですから、ひとつできるだけ早く、前回は確かに十月ごろと、で、田邊政務次官のほうからは、大臣のかわりとして積極的にこれを工事を早めていくというように努力いたしますという回答があったわけです。この点はわれわれも信用しておるわけですが、地元のほうとしても、早ければ早いほど協力態勢というものができておるわけです。特に横浜だけじゃなくて、鎌倉との関連で、両市が交通混雑を緩和するためには、これ以外にいまのところはきめ手がないのじゃないか。これとあわせて東海道線の複々線化というのですか、三複線化というのですか、それを推進するということになっておるわけですから、これもひとつ鉄監局長のほうで調査して御報告願いたいと思うのです。あわせて横須賀線の混雑、これはたいへんなものですが、中央線に匹敵するくらい混雑しておる。横須賀線の十五両の増結という問題が、駅の改修等を含めてかなり六億ばかり金がかかるということで、ことしの冬には間に合わないけれども、来年には間に合わせたいということで、これは横須賀線の車掌さんが言いわけしつつ来年の十月ごろまでには増結が間に合うようになりますので、いましばしの間ごしんぼうをと言ってやっておりましたが、これはまあ早くやってもらわにゃ困るということで、これも京浜間におけるところの交通緩和の一つの大きな問題なんですが、これはどうなっておりますか。
#132
○説明員(今村義夫君) 横須賀線の問題につきまして、車掌が、いま先生のお話のような放送をしておったというような話を聞きまして、さっそく調べましたところ、確かにそういう事実がございまして、まことに実は恐縮しておるわけでございます。実は早のみ込みでそういうことを言ったようでございますけれども、現在の諸設備を十五両運転に直しますためには、どうしても四十年度一ぱいはかかるのじゃないか。いまの工事の経過からいきますと、そういうことになっておりますので、私どもとしては、できるだけその工事を繰り上げてもらうということで、工事担当のほうにはいろいろ話をしておるわけでございますけれども、大体まだ四十年度一ぱいはかかるようでございます。
#133
○岡三郎君 それだと約束違うよ。前の東鉄局長も立花君かな、ことしの冬はがまんしてくださいと言っておるが、来年の冬にはどんなことがあっても間に合わせますと言って、戸塚の駅を視察したときにも言っておりますよ。だから、もうみんな早くやってくれるということでがまんしておるわけですが、ことしこの混雑でてんやわんややっておるのを、もう一冬、来年もこれをやられるというのでは、これはがまんできない。四十年度ということになるというと、四十一年の三月ということでしょう。これじゃ冬が終わって春になっちゃったら、あなたそんなものを早めるなんという要望はなくなっちゃう。だから、どうしたってやっぱり明年のオーバーを着るころには十五両にしてもらわにゃこれは困る。これは車掌さんが言っているのはあたりまえで、あの状況を見たら乗れないのですよ、実際はやはり。だから、いま営業局長の言うように、営業のためにもこれはやはり来年の冬には間に合わせてもらわなければならぬと、これは強く叱咤激励しなければいかぬと思うのだが、これは猛烈な陳情隊が行きますよく今度は。車掌がみんな言っていたのですから。車掌だけでなくて、立花前東鉄局長も、ことしの冬はもう何ともなりませんけれども、明年の冬には何としてもこれは間に合わせなければ事故が起こる――そういう状態ですよ。いまの営業局長の答弁では、これは何ら進歩がないね、これは一ぺんあなたを乗せなければだめだな、それでは進歩した答弁になっておらぬよ。
#134
○説明員(佐藤光夫君) 前々から先生のそういうお話をわれわれとしても承っておりましたので、いま営業局長は答弁を申しましたけれども、できるだけ早くするように、われわれとしても連絡をとって十分に検討してもらうようにいたしたいと思います。
#135
○岡三郎君 もう終わりたいのだが、どうも歯切れが悪くてこれじゃ情けないと思う。だから私は、来年のオーバーを着る、とにかく十二月一日を目途に十五両運転、まあ十一月一ぱい、十月と言ったのだけれども、少しはがまんしてもオーバーを着るころ虫でにはひとつ何とかやってもらいたい、完成して、もらいたい。これは行ってみればわかるんですよ。この間佐藤さんが新宿駅へ行っていましたが、私も東京へ来るときは荻窪から乗って米ますから、あの混雑を知っていますが、それは東海道線のあの狭いホームで、私は横須賀線の狭いホームで、あれはたいへんですよ、これから。ある意味においては私は中央線よりは向こうのほうがたいへんだと思っている、逆に。私は両方乗っていますからわかるのです。そういう点で、これはいま鉄監局長の言ったことについて、いまにわかにここでは営業局長も言えぬような状態ですが、まあ、ことばの中にあったように全力を尽くしてそういう方向に近づけたい、こういうことだと思うのですが、ぜひともひとつ、これはことしの冬をほんとうに苦しんでいるわけですから、これを来年に持ち越すということは、これは国鉄自体としてもやっぱり解決してもらわなければいかぬと思う。これは相澤君も一語に行って、明言をして、何も立花さんの言ったことをどうのこうのというわけじゃない。しかし、現状を見れば十五両の編成というものは、まずさしあたり逗子まででもまずやって、どんなことがあっても十五両でやって、田浦とか何とかいろいろな駅がありますから、まあ漸次やるとしても、とにかく混雑する時期の緩和には、まず来年の冬までには途中からでもやると、最善を尽くして間に合わないときは、ということはできないものかな。少ししっかりしてくれよ、ほんとうにね。
#136
○説明員(豊原廉次郎君) いまのお話のように、混雑はたいへんなものでございますので、できる限りの努力をやりまして、早期にやるようにしたいと思っております。
#137
○相澤重明君 ちょっと関連だがね。いま岡君の言った横浜線の複線化、これは第二次計画のときに、そのときに前の吾孫子副総裁に、私は運輸委員会で第二次計画の中に入れろと、こう言ったのですよ。そうしたら、当時の事情でなかなか予算がつかないから、それならば第二次計画の最終年度のときに、とにかく横浜線の複線化を必ず突っ込めと、こういう話をして研究をさしたわけです。そしてそのときには横浜市が債券を持つか持たぬか、こういうことで実はなかなか持ちにくいという当時の半井市長の話だったというので、地元が利用債を引き受けてくれなければ、なかなか鉄道の資金だけではできぬと、こういうことでぶつかっておったわけです。その後、この議事録にも載っていますが、横浜市でも、鉄道利用債を持って、そうして協力をするからということで、神奈川県、横浜市、横浜商工会議所、こういうところが国鉄当局と話し合ってきまったことなんです。それで、長津田また原町田までは、これは少なくとも四十二年度までには完成をする、あとについても少し時間がかかるというので、第三次計画では完成するようにしろということだったのですよ、最初は……。だから、いま長期策定計画というけれども、実際には五カ年をとるか、六カ年をとるか、七ケ年をとるか、どれをとるかは議論のあるところですね。それがあっても、当初の計画としてに国鉄自身の資金がなければできない。けれども、地元が利用債を引き受けてくれるならばひとつ促進をしましょうということになったから、そういうことで金を出すことになったのだから、岡先生の言うように、私は八王子までの、特に橋本を中心とした乗り入れ等の問題もあるのだから、これを促進をしなければならない。四十五年までにはつくらなければ、私鉄のほうだけが先行して、国鉄だけがおくれてしまう。あとで、きょうは私も質問を、岡君も、野間衆議院議員が柴田常務と話をしたというから、長津田の関係もありますから、やめたけれども、長津田の問題も、鉄監局長も、きのう私が決算委員会において、私鉄の乗り入れの問題があって、私鉄のほうはどんどん先行して、国鉄のほうがおくれていつでもあとかぶってくるのは国鉄だ。地元の地域住民が迷惑する。こういうことであってはいけないから、岡委員の言うように、やはり総合的に運輸省は私鉄を認可するから、運輸省はそういう審査をするときに、国鉄に対して、どうやるのだということを相談をしなければ、私鉄だけが先行して、国鉄のほうはおくれてくるから、これは鉄監局長もその点はよく、さっきの資料をあとで出すにしても、調べて、そうして国鉄のほうにも、こういう点をどうするのだという話をしてやってもらいたいと思う。やっぱり、原則としては、東海道新幹線ができたって、超特急も新横浜駅にはとまらないという、こういう地元民の感情からいけば、横浜線を複線化してサービスするのはあたりまえだ、早くしろという声が出るのは当然だ。かてて加えて、利用債を横浜市が引き受けるのですから、よく相談をして、五カ年計画くらいのうちに、四十年くらいから、当初の計画のようにやるべきだと思う。やってできると思う。国鉄にはそれだけの技術陣もあるのだし、用地も、国鉄の用地がすでにたくさんあるのだから、少し買えばこれはできるようになっておるわけです。横浜線の複線化はそういう意味で私自身も内々のことだから言いたくないが、よく相談してやってもらいたい。岡委員の言うように、早く地元民にサービスできるようにして、私鉄と国鉄の立体的な交通問題も解決するようにしてもらいたいと思う。この点を頼んでおきたいと思うが、どうですか。
#138
○説明員(佐藤光夫君) お話のように、神奈川県下における、特に通勤を中心とした総合輸送対策というものは、非常に重要だと思って考えております。先ほどお話がございました東京都の計画の多摩団地の造成に伴う京王、小田急、西武の関係でございますが、三社からすでに免許申請が出ておりまして、いずれも橋本を通過するということになっておりますので、相澤先生からお話のように、これの連絡関係その他につきましても、よく国鉄当局と打ち合わせをして、われわれとしても善処したいというふうに考えている次第であります。
#139
○岡三郎君 私は最後に言っておきますが、人口増が世界一で、年間二十万、これが横浜が十万以上、港地、戸塚、保土ケ谷、そういうところに集中して入っている。これは神奈川県、横浜市だけの問題じゃないですね。で、きのうの磯崎さんの研を聞くと、大体千葉とか、それから常磐線のほう、あるいは赤羽から向こう、埼玉県の問題は一応目鼻がついたと、ついてないのは京浜間だけだ。東海道、この市点地域についてどうするのかということで、そこに直接的に建設する費用としても千七百億か千八百億ぐらい入れなければできない。しかし、これはいま言ったように、年々もう人口が増加して、五、六年たつというと百五十万ぐらいふえちゃういまの増加でいくと。去年が十七万で、ことしは人口増が二十万、この調子でいくと来年は二十三万ぐらい、どんどんと増加してるわけですね。それが全部横浜線なり、いま言ったように東海道線、横須賀線、もうそこへみんな入ってくるわけだ。この始末について、国鉄もつらいけれども、地元としては、これは日本の土地対策なり住宅対策なり、全体の貧困からみなしわが寄ってくるんです。ですから、われわれとしてはいいかげんに聞いているわけにいかないのですよ。一年、二年待っていれば、それが下火になるならいいけれども、年を経るごとにもう、くるわけですよ。そうして運輸委員をやっているたてまえ上、まあ、えらいときに運輸委員やったものだと思うのですがね、何やってるんだと、こういうふうにおしかりを受ける。いや国鉄も金がないところを一生懸命やってるんだ、運輸省も一生懸命やってるんだ。いま計画中なんで、もう再三再四にわたってこの問題については委員会で要請をしているし、いまはもう実行の一途あるのみということで、強力にこの問題については運輸省も国鉄も考えている、まあそういうことでがまんしながらきているのが、少しずつ少しずつ先ずさりしていったらば、これはやはり事故が起こってからでは私はおそいと思う。こういうことで、これからもひとつ、ちょいちょいと言うと変ですがね、委員会ごとにこの点は執拗に私のほうでやはり建設されるまで、またいま言ったように輸送力が増強されるまではやらざるを得ないのですよ。もうあふれてあふれてもうどうしようもなくなってから、お手あげということでは、しょうがないし、やはりびほう策でも何でも、野面の対策を真剣にやりつつ、やはりいろいろと応援してもらわにゃいかぬ。こういうことですから、いまの点についても、横須賀線の問題等についても、ひとつ緊急にやっぱり工事を短縮してやられるような計画を出して、そうしてやはり一応ことしの春あたりから夏にかけて言っておった十月実施が間に合わないとしても、こういうふうになるのだ、来年の冬は何とか間に合わせるというふうにひとつやってもらいたいと思う。そうしなければ、私はこの運輸委員会の事故対策小委員長として国鉄にこれは根本的に責任とってもらわにやならぬというようになりかねないと思うのです。もう戸塚の験なんか、こぼれそうで、ようやくあのブリッジをつくってもらったから何とかこの冬はいくかもしれないけれども、来年は間に合わない。それは集中してるんですからね。駅長が言ってるんだけれども、このウナギ登りになっている乗降客の問題はどうしようもないと言ってるんですから、そういう点、よろしくひとつ善処願いたいと思います。
#140
○吉田忠三郎君 きょうこれから私は国鉄の基本問題でいわゆる長期計画の本筋について質問しようと思いましたが、それ以外に事故の関係から、当面国鉄が処理をしなければならぬ問題が多々あると思って、こういう関係について質問しようと思いますけれども、時間がかなり経過をして、私も次の予定された時間もありますし、委員長のほうとしても、きょうは委員長就任の何か用事を持っておられるようでありますから、これ以上質問を続行することは、物理的、時間的に不可能だと思いますので、一切次回十日の委員会に、私の質問をすることにいたします。
 そこで要請を一つ委員長にしておきますが、第一には大臣はもとより国鉄の総裁、副総裁、それから質問に対して答えられる関係の責任者のぜひ私は出席をこの際求めておきたいし、それから天埜さんにここで文句を言うわけじゃありませんが、十一月の九日に国会が召集されて、きょうはもうすでに十二月に入っているわけなんです。かなりの時間が経過をしていますが、初めてきょう運輸委員会が開かれた。非常に運輸委員会としても問題が山積をしていると思うのです。天埜理事の主張も私は解せないところはないのでありますけれども、一体与党の席を見たら、天埜さん以外だれもいない。こういうだらしのない私は委員会ということは国民に対して相すまない、こういう気がいたしますので、ぜひ次回の委員会から与党の責任ある理事として、私は全員定足数に達する委員の出席を強く要望を委員長を通していたして、きょうはこれで終わりたいと思います。
#141
○委員長(野上進君) 他に御質疑もなければ、本件についての調査は本日はこの程度とし、次回は十二月十日とし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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