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1963/03/24 第46回国会 参議院 参議院会議録情報 第046回国会 予算委員会 第18号 #303
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1963/03/24 第46回国会 参議院

参議院会議録情報 第046回国会 予算委員会 第18号 #303

#303
○国務大臣(早川崇君) 先ほど委員会でお答えいたしましたことと重複する点もございますが、その後の状況も加えまして御報告を申し上げたいと思います。
 犯人は、先ほど申し上げましたとおり、沼津の塩谷功和、日本人でございます。家族は父親が電気器具商をやっております。母と兄弟三人でございます。本人は家事手伝いをいたしておるのでございまして、前科の経歴はございません。学歴は沼津市の第四中学校を卒業いたしまして、三十七年から少し精神異常のきみがありまして、昭和三十七年五月七日から五月十六日まで沼津市郊外の沼津精神病院に精神分裂――精神病で入院したことがございます。本日午前六時五十分ごろから、パンと石ころをふろしきに包みまして上京すると言って家を出ました。母親が心配いたしまして、非常に放浪癖があるというので、鉄道公安官というものに連絡をいたしまして、鉄道公安官は車掌にも連絡いたしまして、新橋の公安官その他、汽車をいろいろ調べたようでございますが、本人は見つかりませんでした。自供によりますと、新橋に着きまして虎ノ門まで来て、アメリカ大使館に着いたのであります。それから内部の様子を見ようとしてへいの外から石を投げた。へいを乗り越えたときに大使館には落とし穴があるのじゃないかというので石を投げたそうであります。それからしばらくして大使館に入りまして、大使官邸のほうに直行いたしまして、ドアをあけたところに警備員も立っておりましたし、それから大使が出てくるというので、女の大使館の人も待っておったような状況でございますが、そこで、大使が出てこられまして、ナイフで右ももを刺したと、それから飛び出してあやまったそうであります。
 動機につきましては、いろいろ言っておりまするが、特に強調している点は、非常に近眼で目が見えにくい。そのために、社会で冷たくされあるいは就職もできないというようなことは、アメリカのせいであるということも言い、とにかく騒ぎを起こしたならば、世の中が同情するのじゃないかというようなことも自供しているわけでありまして、その動機それ自体が、少しわれわれから見ますと、理解しにくい点もあるわけでございます。
 それから負傷の状況でございますが、右大腿部を出血されまして、同病院医師執刀のもとに手術が行なわれたということでございます。生命には異常はないという報告を受けておりまするが、その後の報告は受けておりません。
 それから外国使臣に対する警護につきましては、外国大公使、特にアメリカの場合は、内部は御承知のように、警察官は入れません。外に特に交番をアメリカ大使館には設けまして、通常の警備をいたしておるわけであります。なぜなれば、特にアメリカ大使館に多数押しかけるとか、治安情勢上の情報が全然ございませんでした。
 本人は右翼とか左翼とか、その他政治団体に登録されておりません、いわゆる政治的な背景というものを持たないあれでありまするから、突発的な事件と考えていいのではなかろうかと思っておるわけでございます。ただいままで知りました経過でございます。
ソース: 国立国会図書館
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