くにさくロゴ
1963/12/17 第45回国会 参議院 参議院会議録情報 第045回国会 地方行政委員会 第3号
姉妹サイト
 
1963/12/17 第45回国会 参議院

参議院会議録情報 第045回国会 地方行政委員会 第3号

#1
第045回国会 地方行政委員会 第3号
昭和三十八年十二月十七日(火曜日)
   午前十時二十九分開会
  ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月十七日
  辞任      補欠選任
   小林 武治君  熊谷太三郎君
   重宗 雄三君  温水 三郎君
   上林 忠次君  坪山 徳弥君
  ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
   委員長     竹中 恒夫君
   理事
           西郷吉之助君
           西田 信一君
           林  虎雄君
           林   塩君
   委員
           井川 伊平君
           熊谷太三郎君
           沢田 一精君
           館  哲二君
           坪山 徳弥君
           鍋島 直紹君
           温水 三郎君
           秋山 長造君
           占部 秀男君
           鈴木  壽君
           松本 賢一君
           辻  武寿君
  国務大臣
   自 治 大 臣 早川  崇君
  政府委員
   警察庁長官官房
   長       浜中 英二君
   自治大臣官房長 松島 五郎君
   自治省財政局長 柴田  護君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       鈴木  武君
  説明員
   自治省財政局交
   付税課長    山本  悟君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和三十八年度分の地方交付税の単
 位費用の特例に関する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○地方行政の改革に関する調査
 (地方行財政並びに治安行政施策の
 基本方針に関する件)
○バナナ加工室の防災措置に関する請
 願(第六三号)
○バナナ室の防災措置に関する請願の
 実施促進に関する請願(第六四号)
○大衆に関する料理飲食等消費税減免
 に関する請願(第八三号)
○固定資産評価改定の適正化に関する
 請願(第九五号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(竹中恒夫君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 昭和三十八年度分の地方交付税の単位費用の特例に関する法律案を議題といたします。
 前回説明を聴取いたしておりまするので、これより質疑を行ないます。なお、前回説明がなされました早川国務大臣の地方行財政等の当面の施策の基本方針についても、この際、あわせて議題とし、質疑を行ないたいと思います。
 それじゃ、御質疑の方は順次御発言を願います。
#3
○占部秀男君 財政局長でもけっこうでありますが、今度の単位費用の特例に関する法律案、これはもちろん地方公務員の給与についての財源が入っているのだろうと思いますが、もしそうであるならば、今度、十月実施ということに一応仮定して、どのくらいの額になるのか、また、平年度どのくらいの額になるのか、これをひとつお伺いしたいと思います。
#4
○政府委員(柴田護君) 国家公務員に準じまして地方公務員の給与改定をいたします場合の所要額は、昭和三十八年度、つまり本年度分十月から行なわれます場合には総額は四百七十四億円、一般財源で申し上げますと、一般財源が三百八十八億でございます。平年度は総額で八百二十五億円で、一般財源では六百七十七億でございます。
#5
○占部秀男君 そうすると、本年度分として四百七十四億ということが言えるわけですね、三月分までの問題として。そこで、交付団体、不交付団体の割合はどういう割合になりますか。
#6
○政府委員(柴田護君) 四百七十四億円の内訳は、交付団体は三百五十七億、不交付団体が百十七億、一般財源で申し上げますと、交付団体が二百八十五億、不交付団体が百三億でございます。
#7
○占部秀男君 念を入れて聞きたいのですが、この交付団体三百五十七億、一般財源でいうと二百八十五億といいますけれども、この一般財源という意味はどういうふうな意味なんですか。
#8
○政府委員(柴田護君) この計算の中には義務教育職員、それから国庫補助職員の分も入りまして四百七十四億、したがって、それから国庫補助金を引きましたもの、つまり税及び交付税で払うべきもの、それが一般財源として使うべき額でございます。
#9
○占部秀男君 この四百七十四億の積算の基礎ですが、これは例年どおりの形でやっておるわけですか、この点もお伺いしたいと思います。
#10
○政府委員(柴田護君) そのとおりでございます。
#11
○占部秀男君 毎年これがあるから、一々こまかく聞くのは私、不必要だと思うので、大ワク的にお話ししておるのですが、それでよろしゅうございますな。
#12
○政府委員(柴田護君) はい。
#13
○占部秀男君 それから、この法律が通って給与法が通る、補正予算が通るということになると、市町村のほうに現実には金が渡ることになるわけですが、いま自治省のほうとしてこの金をいつごろ出す予定で考えておりますか。
#14
○政府委員(柴田護君) きちっとした計算は実は来年にならんとできません。しかしながら、年末金融等の関係もございまして、そのうち約六割見当のものを本年中に概算で交付する予定で作業を進めております。
#15
○占部秀男君 実は、なぜこういうことを言うかというと、これはもう最近はだんだんと少なくなってきているのですけれども、府県や大きな市の場合はこれは問題がないのですが、町村の場合に、特に一般財源であるというところから、給与関係に回さずに、率直に言えば概算払いしてもらった金がかりに単位の市町村に入ったとしても、それをほかの費用のほうへ回してしまうとか、いろいろ問題点があるわけなんですね。そこで、やはり給与の問題は、せっかく国が公務員のためを思ってこれだけの措置をするわけですから、たとえ一般財源であるとはいいながら、その目的に合うような措置をしてもらわなくちゃならんのではないかと私は思うわけです。そこで、これはもちろんひもつき財源ではないのですから、この概算払いなら概算払いをするというようなときに、何かしら注意的な通達とかなんとか、そういうものは出さないものですか。実は去年おととしにあたっては、一月に出してもらったのですがね、これは。一月に現地の手に入るように、というのは、十二月までの一般交付税と二月以降の特交との間に、あれはたしか給与引き上げの財源のためにというようなことを書いたと思うんです。通達かどうか知りませんが、書いて出したと思うんですが、そういう点が何とかはっきり――はっきりと言ってもあれなんだけれども、この交付税の性格が性格だからあれですが、何とかそういうような措置が、従来やっておればそういう点もひとつお話し願いたい。
#16
○政府委員(柴田護君) これは御承知のとおりに、毎年大体給与改定をいたしました問題におきましては、予算が通り法案が通ったあとで、国家公務員についてかようしかじかの給与改定が行なわれることになったから地方公務員についても右に準じて措置されるように、ついては財源についてはこういうような措置をしてあるというようなことをつけ加えて出してあると思います。本年も大体同じような措置をとるつもりでございます。
#17
○占部秀男君 あとの四割は、そうすると一月に出すことになるわけですか。
#18
○政府委員(柴田護君) この法案が予算を添えて成立いたしましたならば、結局交付税法の再計算ということになるわけでございます。ちょっと手間がかかりますので、全部計算が済みますのは二月に入るかと思います。
#19
○占部秀男君 これは府県や大きな普通の市の場合ですが、最近の町村の財政状態は私もちょっとわからないんですが、三十七年度のたしかこの間の自治省で発表した決算概況ですか、あれなんかによると、だいぶ財政的にはまた詰まってきたような感じを受けておるわけですね。それで町村関係は、特に給与の引き上げの問題についてはいろいろ問題点があることは、もう私が言うまでもないので、従来でもなかなか給与の引き上げがむずかしいというような、いろいろな情勢があったわけですが、最近自治省のほうの非常な御努力で相当上がってはきておるんですが、あとの作業の問題、二月幾らということになりますと、私は案外給与の引き上げの問題がスムーズにいかないところがあちこち――というのは全然上げないという意味じゃないんですよ、全然上げないという意味じゃないんだが、金がないんだからということで相当押える向きが出てくるんじゃないかと思うんです。去年あたりはたしか一月中には全部支払い済みになったと私は思うんですが、そういう点はどうですかね。
#20
○政府委員(柴田護君) この法案に示されております単位費用で計算いたしますと、簡単に自分のところに幾らくるということが計算できるわけです。したがって、問題は金融情勢がいいか悪いかということにおそらくなるわけでございます。まあ在来一時、いまのお話がございましたのはこれは四、五年前、地方財政が非常に悪かったとき、最近はなるほど三十七年度の決算によりますると、若干状況は必ずしも楽観を許さないような状態になっておりまするけれども、しかしながら、金融情勢はあのときのようなひどい情勢ではございませんです。自分のところに来る金額というものは計算できるわけですから、御心配になるようなことはないんじゃないかと、私はそういうふうに考えております。
#21
○占部秀男君 そう、このままというんなら非常にいいんですがね。もちろん単位費用を計算して、自分のところに来る金額はどのくらいになるかということはわかる。わかるけれども、それを、そのままプラスして出してあげるところもあるし、また、まだまだそうでないところも率直にいえばあるわけなんです。まあ、これは今、言われたような情勢ならば、全般的には心配ないと思うのですが、かりに、やはり金融関係や何かでうまくいかぬとか、そういう金の問題で、何かすぐにできないから、職員の給与の引き上げの問題が、率直にいえば組合との間で妥結できないとか、そういう問題が、かりに起こった場合には、これはやはり、ある程度金融の問題ですから――金をもらうという問題じゃなくて、現実に金が足りないから、二月に決着がつくまで貸せという問題ですから、何とかそういう点については、やはり応急の措置でも――ほとんど今ないと思うのですけれども、してもらえるのですか、その点はどうなんですかね。
#22
○政府委員(柴田護君) 私どもは、さようなことはまずないと思いますけれども、かりに万一、さようなことが出てまいりますれば、それは必要な資金のあっせん措置をとってやらなきゃならぬと、かように考えております。
#23
○占部秀男君 私のお伺いしたいことは、ほぼこれで終わります。
#24
○松本賢一君 関連して。昨年、この問題が、あれは何の臨時国会でしたか、やはり今ごろだったと思うのですが、この問題が上がってきたときに、ちょっと私がお尋ねしたことがあったのです。それは、地方のベースアップに対する交付税の見方が少し少ないようだ、特に広島、呉市のデータを持ってきて――そして、そういう話をこの席でお尋ねしたのです、少し幅の大きいような数字が出ておりましたから。それで、そのときに、一ぺん調べてみよう、そういうはずはないんだがということで、たしか奥野局長だったと思うのですが、調べてみようということで、その後そのままになっておるのです。それを調べていただいたかどうか。別に、それを調べなかったからといっておこるわけじゃないのですけれども、お調べいただいたかどうか、お知らせをいただきたいと思うのです。
#25
○説明員(山本悟君) ただいま先生のおっしゃいましたように、呉と広島の例をあげまして御指摘いただきまして、われわれ帰りまして、それぞれ県の地方課を通じまして状況を聞きました。その結果、きょうは手元に持ってきておりませんので、恐縮でございますが、やはり交付税の計算で、基準財政需要額を伸ばします場合に、やはり標準規模をもとにいたします関係上、一つには職員構成の差等に伴う単価の差等もございますし、それに伴うアップ率の差、それから職員数そのものの差、こういったような点も、いろいろあると存じます。それらの結果、ある程度の差は出ていたと思います。ちょっと手元に資料を持っておりませんので、お答えが確実でないので恐縮でございますが、一応県の地方課を通じまして状況の聴取をいたしました。その御報告だけいたしておきます。
#26
○松本賢一君 やっていただいてありがたいと思いますが、その結果をひとつ次の機会にでもお知らせをいただきたいと思うのです。つまり現実と実際に見ていただけるものとの間が、少しあの場合は離れ過ぎていると思いましたので、御質問したのでしたけれども、まあ全国的にそういう問題が多々あるのじゃないかと思うのです。これは想像ですけれども、そういう点、次の機会にでも、お話を聞かせていただけたらと思います。
#27
○占部秀男君 この際、大度にひとつお伺いをしておきたいことがあるのですが、それは大臣もたしか次官になられたころに、この問題にぶつかったと思うのですけれども、七、八年前から町村の職員の給与が低いということで、いろいろ本委員会でもそう改善についての質疑等もして、それで全国的に調査を行なって――それは自治省のほうで調査をしていただいたわけですが、それに基づいていろいろと改善措置については自治省としてお骨折りを願ったわけです。それで相当部分的に――そのために、お陰で町村の職員の給与というものがだんだん改善されておることは事実なんですが、どうもまた、最近ところによっては相当の較差が出てきた。これはどういうわけで一体較差が出たのか、われわれにも実際わからぬのですかね。較差が出てきたということで、今町村の職員の方々の中で一般的に上がっておるところは別ですが、取り残されておるようなところは、この問題にまた入ろうというので、いろいろな動きがあるように私、全国を回って了承をしてきたわけなんです。そこで、これは自治省のほうとしてすでにやっていればけっこうなんですが、私は特に早川大臣のときに、一度この問題を全国的にまた正式に実際給与の実額というものをひとつ調べていただいて、その結果によってまあどうするか、あとの問題になると思うのですが、何といいますか、改善の問題をまたひとつやってもらわなくちゃならぬじゃないかというような気がするのですけれども、こういう問題について何か自治省のほうとしてお調べになったり、あるいは大臣としてお考えいただいておるところがあれば、お漏らしを願いたいと思うのです。もちろん問題が問題ですから、きょうあすにすぐに問題が解決するとは考えておりませんが、やはりそういうものは放置しておけない実態があるとすれば、年度は幾らかかっても、やはりこれは改善していかなければならぬじゃないか。かように思うわけなんですが、大臣のお考えをひとつ。
#28
○国務大臣(早川崇君) 各町村の非常に較差の開いているものは、逐次改善してまいりましたが、なお不十分でありますので、目下調査中でございまして、正式の統計その他いろいろございますので、来年の十月までに結論が出ると思っております。
#29
○占部秀男君 来年の十月ですか。
#30
○国務大臣(早川崇君) そうでございます。
#31
○占部秀男君 今の点ですが、来年の十月に結論が出るということは、調査の結果が来年の十月にわかるということですか、それとも調査の結果はその前に一応わかって、来年の十月ごろには、その問題に対してどういうふうな対処をするかという、そういう結論を出そうと、こういうお話ですか、どちらになりますか。
#32
○国務大臣(早川崇君) 集計した、学歴とか勤務に伴って、あるいはそこの物価、各地区のいろいろ総合的な結果がまとまるのが来年の十月でございまして――同時に、しかし国家公務員よりもベースが高いものもあるのですね。御承知のように、東京都あたり二割以上高いとか、地方公務員でも国家公務員より高いところもありますし、今言ったように低いところもある。しかし、私は高いところを低く下げろとは言いません。低いところを引き上げてみんなに喜んでもらいたい、こういうようにしたいと思います。
#33
○占部秀男君 非常にけっこうです。私の質問はこれで終わります。
#34
○秋山長造君 早川自治大臣に若干この前の大臣の施政演説についての御質問をしたいと思います。
 私はこれを拝見しまして、なかなかけっこうだと思うのです。今までここ数代の自治大臣で、大臣が自治省の行政についてまとまってこれだけずっと将来の構想を示された例はなかったと思うのです。だから、そういう意味では内容の是非はともかくとして、とにかく大臣の構想をこういうふうにまとめて委員会に提示されたということは非常にけっこうだと思うのです。今後いろんな問題について、こういう態度で、こういう方針でひとつやっていただきたい。まあ内容については、相当部分は、これから通常国会あたりに具体的な法案の形をとって出てこられる問題ですから、そういう点はそのときまた審議をさしていただくことにしまして、ちょっと二、三点気になることをお尋ねしたいのです。
 まず第一は、大臣は就任以来――大臣ばかりではございません、池田首相もそうですが、この地方税の中でも特に市町村民税について課税方式を統一する。つまり本文方式に統一して、そして地域による不均衡を是正し、かたがた減税の要請にこたえる、こういうことを非常に大きく打ち出してこられた。これはもちろん非常にけっこうだし、それからこの委員会でも、従来党派の別なくわれわれ当局にその促進方を要請してきた問題ですから、これは双手をあげて私ども賛成するのですが、ただ問題は、それによって生ずる市町村の歳入欠陥をいかに穴埋めするかという問題だろうと思う。それについては、その歳入欠陥が三百億といい、三百五十億といい、いろいろ見方があるようですが、今までの池田さんなり、あるいは早川さんなりが、この地方なんかに出て発言されてきたところを総合すると、それによる減収というものは国の責任において穴埋めをするのだ。つまり市町村の負担において減税をするのじゃない。あくまで国の責任において減税をするのだというようにおっしゃりもし、われわれもそう受け取って、そうであるがゆえに、なおさら大いに期待している。ところが、どうも最近選挙が済んでからのいろいろな新聞記事なり、あるいは内々の情報によりますと、大蔵省対自治省との関係において、この大蔵省のほうは、それによって生ずる税収減というものは穴埋めしない、これは地方の自然増収でまかなえるはずだ、こういう非常に強い意向であって、自治省としては、それに対していささかたじたじしておられるというように伺うのです。その点について、大臣として、これは一自治省対大蔵省というような所管をめぐる問題ではない。これは池田内閣としての、内閣全体の大きな国民に対する公約だと思うのです。その点の見通しについてまずお伺いしたい。
#35
○国務大臣(早川崇君) 御指摘の地方税の住民税の不均衡を是正するという公約は実行いたします。ただ、その具体的な対策といたしまして、大体、本文方式に統一することによって二百四十億、準拠税率を標準税率に直すことによって約六十億、合わせて約三百億円のただし書き方式市町村の財源に穴があくわけでございます。自治省といたしましては、これを二年間でやりたい。ただ、それによる財源補てんにつきましては、目下、税制調査会でも検討いたしておりますし、大蔵当局とも折衝中でございまして、どういう形でやるかということにつきましては、最終的には結論を得ておりませんが、少なくともただし書き方式の市町村が財源的に非常に困ることによって行政水準が低下しないように、国のほうで補給金を出していく、こういう方向で目下検討中でございます。したがって、私といたしましては、初年度二百四十億という自治省案がそのままいけるかどうか問題でありますが、二年度で半分々々くらいの額でやるかというような点も考慮されておるわけであります。いずれにいたしましても、国のほうで財源を補てんするという方針には変わりはございません。
#36
○秋山長造君 その点はいずれ税制調査会の答申が確定をし、その答申等と相まって具体的にきめられるのでしょうから、あまり今からかたいことをこれはお尋ねしても、どうかと思うのですけれども、今大臣のおっしゃる、どういう形になるにしろ、市町村の犠牲において減税をされるのでなしに、あくまで国の責任において、政府の責任において課税方式の統一減税をやるのだというこの方針は、これは断じて動かぬ、絶対その方針で行なわれるのだというふうに理解していいのですか。ぜひ、そうあってほしいと思う。
#37
○国務大臣(早川崇君) 最終的にきまるのは、この予算の最終段階でございますので、一〇〇%ということはまだ折衝中でありますから、そこまで言い切れませんが、いずれにいたしましても、この方向にきめたい。また、きまるように大臣としては全力を尽くしてまいりたいということは言えると思います。
#38
○秋山長造君 大臣としての責任のあるお立場ですから、それは今の御答弁で別にいかぬということはないわけですけれども、ただ、私の受ける感じとしては、大臣に就任早々、あるいは池田さんにしても、選挙前、選挙中大いにこれはぶって回られたあの意気込みから見ますと、数歩退却したような感じを受けるのでして、これはひとつ、非常に大臣の今の御答弁のことばはやわらかい。そのやわらかさの中に無限の力強さを秘めて、ひとつこれは絶対実現してください。そうでないと、ややもすれば政府のほうはわりあいうまいことをやられる例が多いのでね。減税だ減税だと言って地方の犠牲において一方的に減税をやっておいて、それで減税の看板だけは政府がひとり占めをして、そして地方は困って結局、徴税強化とか何とかいうことで、自然増収でも過大な自然増収をしぼり出して、つじつまを合わせなければいけぬというので、重税の非難だけは地方団体がひっかぶるというようなことになって、政府のほうは減税したのだ減税したのだと、きれいなことだけ言ってまかり通るような例が従来非常に多いと思うのです。それはやはり従来、自治大臣が就任以来口をきわめてぶって回ってきておられる地方団体の行政水準を引き上げるだとか、地方自治をあくまで守るのだという趣旨とはやはりはずれていくものだと思うのです。早川自治大臣もいろいろおっしゃったけれども、実際行なわれることは今までの大臣と変わらないということになってはまずいと思うので、その点は絶対がんばっていただきたい。これは自治大臣だけの立場でなく、池田内閣全体の大きな問題だと思うのでして、ぜひその点念を押しておきたいと思います。
#39
○松本賢一君 今の問題に関連して大臣にお聞きしたいのですが、きのうの予算委員会での御答弁で、はっきり記憶しておりませんけれども、こういうようなことをおっしゃったように思うのです。三百億の穴があくということに対して補給金を出すということをまあ考えておる。で、それはあくまでも臨時的な措置であって、恒久的な考え方でいくのじゃない。たとえば交付税といったような形で補給していくということはしないで、臨時的なという考え方だというふうにおっしゃったのですが、そうしますと、そういった市町村というものは今まで相当長い間そうしなければならん財政事情があってやってきておったわけです。今後、初めの一年あるいは二年目ぐらいまでは見てもらえても、それから先は御随意におやりなさいということでは、非常に将来にわたって困ってくるのじゃないかと思うのです。そこで一、二年間の臨時措置で、まあたとえば初めの年は七割見てやろう、次の年は五割見てやろう、その次の年からは見ぬぞといったようなことではなしに、もっと市町村というものに対する温情のある考え方というものをとっていただきたいと思うのですが、そういう点はいかがでしょうか。
#40
○国務大臣(早川崇君) お説のとおりでございまして、大体臨時補給金を出すといたしましても、五年以内、五年間を限ってやる計画を持っております。御承知のように、現在そういったただし書き方式の市町村におきましても交付税の配分は本文方式を基準にしてやっております。そういう意味では有利な配分方式をとっているわけでありますけれども、ただし書き方式が廃止になりますと、それだけ困ってくる面もございますので、交付税の需要の面で少し手心を加えなければならんと思っております。そういった面につきまして財政当局におきましても慎重に考慮して、交付税の五年間における自然の伸びと見合いながら、ただし書き方式をやめた市町村の財政運営が困らないように、あわせて考えていくわけでございます。
#41
○政府委員(柴田護君) ちょっと私から補足、追加して御説明申し上げますが、私どもがこの補給金制度というものをとるということの考えを持ちましたのは、先ほど自治大臣からお話がございましたように、交付税の従来の算定方法は、本文方式で算定しておるわけでございますので、本来ならばそれをこえて、なおただし書き方式をとり、かつ超過課税をやっておるということは、それ以上の財政需要、つまりその村なり町なりの特有の財政需要というものに対する財源としてやっておる。いうならば交付税のワクの外におかれた問題である。したがって、自治団体だけの立場から言いますならば、それは必要な財政需要をみずから与えられた税制を活用して財源を求めてやっていくということでございますので、それ自身は別にそれだけのことでございます。しかし、国全体として見ました場合には、いかに自治とはいいながら、そういう税負担の不均衡をほうっておくわけにいかない。だから国家としては、住民の負担の均衡を得るように税法上の措置をし、並びに財政上の問題については必要な措置を講じていかなければならぬ、こういう考えに立ったわけでございます。その場合に考えられますことは、すぐ交付税の問題に今日の制度のもとではなるわけでありますけれども、交付税では今申しましたような計算方法を大体いたしておりますのと、それから個々の特殊事情のあります市町村について的確な財源補てんはできない、普通交付税では御承知のような計算方法をとっておりますので、そういうことはできません。また特別交付税ということになりましても、その性質から言いましても、また金額から言いましても、とても特別交付税で始末できる問題ではございません。また、その財政需要の中には、交付税の計算の中に入れていかなければならぬ財政需要もございますし、それから入れなくてもいい財政需要もあるわけでございます。その辺のところはそう一ぺんにすかっと割り切るわけにはいかない、それぞれの特殊事情があるわけでございます。そこで減収補てんという立場から言いますならば、何か特別の財源を見つけてきて、そして減収補てんをする。そうしてすぐ税制といたしましては一本化しておいて、個々の問題については地方財源全体の増加と見合いながら、それを逐次財政需要の計算の中に織り込んでいく。こういう体系をとるのが一番スムーズにいくのじゃないかという、こういう考え方に立ったわけであります。したがいまして、補給金は漸減していきますけれども、それに見合う額はそういう市町村の財政需要を分析しながら、逐次基準財政需要額の中に織り込んでいく、こういう考え方をとろうとしておるわけであります。
#42
○松本賢一君 一応理論的には正しいお説だと思うのですが、これは個々の地方自治体の事情というものを自治省で見きわめるということは、なかなか容易なことじゃないと思うのです。それでただし書き方式をとったり、いろいろなことをして、本文方式よりはたくさん税金を取っているということは、それだけのやはり事情があって、やむを得ず取っているわけで、住民のほうからは減税々々とやかましく責められているけれども、いかんともしようがないから、そういう方式を続けてきているのが実情だろうと思うのです。ですから、そこにほんとうの、よくよくのなにがあるわけなんで、そういう市町村はたくさん税金を取っているのだから行政水準が高いだろうという、そんな算術的な考え方にはいかない。むしろ、そういうところのほうが行政水準が低いわけなんです。ですから、今後そういうところに、まあ今まで重税に苦しんでいた住民に、ほかと同じ税金でいくということは、これは非常にけっこうなことなんですが、それによって市町村そのものが財政的に苦しくなって、ほかよりも税金の高いところほど、まあいわば行政水準が現在低いわけなんですから、それがますます下がっていくといったようなことのないように、これはよほど温情をもって、お前たちが勝手に取っているのじゃないかといったような、夢にもそういうお考えのないように、ひとつ十分にやっていただきたいと思うのでございます。
 大臣、その点について一言気持のいい答弁を聞かしてもらいたいと思います。
#43
○国務大臣(早川崇君) 松本委員の御要望のとおり、ひとつ全力をあげてやりたいと思います。
#44
○松本賢一君 ひとつしっかりお願いします。
 それから固定資産税の問題で、これもきのうの予算委員会での御答弁、非常にあいまいで私どもにはわからなかったのですけれども、総額はふやさない、しかし、ある場所でふやしたからといって、ある場所で減らすということはなかなかはっきり申し上げるわけにはいかぬといったような、自治大臣の答弁もそうだったし、大蔵大臣の答弁も何となくそういうふうな、すこぶるあいまいもことした答弁だったと思うのですが、そういう点はどうなんですか。一応どこかでふやすとすれば――総額をふやさないで、ある場所でふやすとすれば、ある場所で減らさなければならぬわけなんです。どうしてもそういうふうなことでないと総額をふやさないということにはいかぬと思うのですが、そういう点どうなんですか。
#45
○国務大臣(早川崇君) まだ税制調査会の答申も最終的に出ておりませんし、自治省としても目下検討中でございますので、その点ではあいまいもことしておるわけであります。ただし、政府として、あるいは主管大臣として言い得ることは、固定資産税全体としては、自然増収分は別でありますが、全体として二千数百億円の固定資産税総額においては、一厘一毛とは言いませんけれども、全体の固定資産税額はふやさないということが一つの方針であります。もう一つは、農地につきましては法律で前年度より税額を、個々の農家につきましてふやさないということをはっきり書きます。ただし、その場合にも、土地改良なんかやりまして非常に価値が上がったという場合には、前年度よりあるいは若干ふえるところもあるかもしれませんが、そういう例外的な問題は別にいたしまして、前年度よりふやさないということをはっきりお答えできると思う。問題はそれ以外の償却資産――宅地及び山林、住宅という問題でございますが、この面におきましては、山林やあるいは宅地は御承知のとおり都会周辺では急激に上がって価値がふえておる。しかし、その計算どおりいくと、六倍、七倍あるいは二十倍、三十倍ということになるわけでありますから、大ワクでその頭打ちをきめまして――まだきめておりませんが、二割なりあるいは三割なり、あるいはもっと少なくか、目下検討中でございますが、増加率のリミットを押えていくというような方法によりまして、急激な増税を来たさないようにいたしたい。それから家屋につきましては、新築家屋の固定資産税その他地方税においてむしろ減免措置をとります。償却資産は横ばいかあるいは少し減るかということをあわせまして、全体として二千何百億ですか、現在そういった程度の固定資産税の大ワクで押えたいというので、目下検討中でございまして、いずれ通常国会までには最終的に法律も出てくるわけであります。現段階におきましては、そういう大筋のことしかお答えできないのは遺憾でございます。御了承賜わりたいと思います。
#46
○松本賢一君 調査会の答申も出てこないから、あいまいもことせざるを得ないと言われるのはわかるのです。わかるのですけれども、それはやはり簡単なことなんで、どうしてもどこかふえれば、どこか減らさなければならぬところが必ずなければならぬはずだと思うのですがね。そういう点、これはどうなんですか。新しい家屋の減免措置をとるといったようないろいろな減らし方もありましょうけれども、結局これは土地については相当大幅な増額になるのではないかと思うのですがね、結果的に。そうすると、まあ宅地でうんとふえれば農地で減らすとか、あるいはまた家屋のほうで減らすとか、そういう点やはり具体的に答申が出てきて、そうして法律をおつくりになる際には、そういったやはり考え方はおありになるわけだと思うのですが、その点いかがですか。
#47
○国務大臣(早川崇君) 私は、できるだけ国民の税負担を軽くしたいと思っておりますので、大ワクではふやさないということで、宅地が二割上がれば、ほかの住宅とか何かの面で減税して、皆に喜んでもらい、物価の値上がりも押えたい、こういう政治的配慮を堅持したいと思っております。
#48
○林虎雄君 大臣に一つお聞きしたいのですが、七月に新産業都市の指定が十三カ所行なわれたわけでございますが、この新産都市は御承知のように膨大な予算で建設される予定のようでありますが、そこで新年度の予算におきまして一体どの程度の、初年度といいますか、最初の予算がつくのか。承りますと、来年度の予算編成方針というものはかなり切り詰めた予算編成で、財源も、新規財源というものが千五百億程度ですか、しかないというようなことでありますが、新産都市の建設十三カ所で、たしか三兆二千億とか――もっとも、これは十年間に建設するとすれば一年間に三千二百億ですが、これはもちろん地方の負担もありますけれども、国の負担が五割何分ですかということになりますと、それだけでも明年度は一千五百億程度の予算措置が必要であるというような勘定になるわけですが、一体予定どおりの予算措置が新年度からついていく見通しがおありかどうかという点を承りたいと思います。
#49
○国務大臣(早川崇君) 御承知のように十三カ所指定しましたが、予定でありまして、正式指定は大分と水島だけが二カ所本指定になったわけであります。実は本格的にこの新産都市に伴う公共事業の財政支出、あるいは金融支出が出るのは四十年度からだと私は見通しております。したがって、三十九年度予算におきましては、われわれとしては新産都市指定に伴う公共事業の国庫負担率の引き上げに関する法律というものの用意をいたしておりますが、その内容はせいぜい十億程度の予算要求でありまして、本格的には四十年度あたりから問題が出てくるのではなかろうか、できるだけ地元の自治体が新産都市指定によって負担が過重にならないように、どうしても国の負担率を引き上げるという措置は必要と存じます。そういった線で努力はいたしておりますが、四十年度からの問題になろうかと思います。
#50
○林虎雄君 新産都市のほかに、工業整備特別地域ですか、これが六カ所、その他低開発地域というのが何十カ所かあるのですけれども、地元としては非常に宣伝がきき過ぎたのか、期待が非常に大きいわけですね。ところが、国の財政の事情から推測して参りますと、とても地元の期待にはるかに及ばないような予算措置しかできないのではないかということが懸念されるわけであります。地元も幻滅の悲哀を感ずるというような、非常に懸念をしておるわけですけれども、その点地元が納得できますような、地元が新産都市に対しては非常に努力もし、またいろいろ費用も使っておりますだけに、期待が大きいので、期待を裏切らないといいますか、期待にどの程度沿えるものかという点をお考えを承りたいと思うのですが。
#51
○国務大臣(早川崇君) 新産都市にいたしましても、工業整備地域にいたしましても、主体は、通産省や経済企画庁がどういう民間産業をどれだけ導入するかというのが主力であって、これに伴う道路をつける、水道をつけるというのは自治体、われわれの仕事になるわけであります。したがって、その計画がどんどん進んでくるというのを、われわれがフォローしていくという立場にあるわけでありまして、したがって、先ほどちょっと水島と大分を申しましたが、本年度内に本指定の予定でありまして、まだきまったわけじゃありません。これは本年度中にきめますが、こういったところはどんどん富士製鉄とかやれ何とか、どんどん具体的に進んでおる地域がある。こういったところから、それに伴う公共事業の費用の要望が出てまいります。できるだけその要望に沿うように、起債の面、あるいは県の場合には県の財政の面において、自治省としてはできるだけの援助をしていきたい。それから、後進地域、工業整備地域ということは、まだそれこそ抽象的な指定でありまして、今後の問題だろうと思いますが、ここでお考えいただきたいのは、あくまでもわれわれは地域格差の是正という観点に立っております。後進地域に公共事業の特例法というのがありまして、昭和三十六年度は百五、六十億ぐらい、三十七年度はこれまた百二十億ほど余分に後進地域の府県には財政支出をいたしておるわけでありまして、そういった格差是正という面におきましては、自治省は相当思い切った傾斜配分をいたしておるわけであります。そういったことをあわせて、ひとつ格差是正をしていきたいというわけでございます。
#52
○林虎雄君 新産都市の問題は、大臣だけに承る性質のものじゃないと思います。まあ建設省、通産省、農林省、労働省、各方面に関係がありますから、なんでありますが、結局新産都市に指定を――内指定といいますか、現在まだ正式な指定ではありませんけれども、そうなっております府県あるいは当該市町村では、予想外に期待を持っておるわけです。また、期待を持たせるように政府の宣伝もよくきいておりますだけに、将来の建設が、初年度から何だこんなことかという悲哀を感じさせないようにしていただきたいと思うのです。今お話にありますように、新産都市の問題その他を含めて、自治省の立場とすれば、地域格差の是正という点をお考えになっておられると思いますが、それに関連して、この間大臣があいさつに述べられましたものの中にあります住宅対策でございますが、これは自民党も選挙で一世帯一住宅でありますか、そういう宣伝スローガンで選挙戦に臨んだわけでありますが、これはもちろん国自体の建設だけでなくして、地方の団体等にも積極的にこの住宅建設を進めていくということになろうかと思いますが、一世帯一住宅といってもこれは少し無理な点がありますが、大体、何年計画くらいでこの目的を達成されようというお考えでございますか。
#53
○国務大臣(早川崇君) 政府の計画は、民間住宅も含めまして七カ年計画になっております。したがって、自治省としても、それに協力する立場におきまして、来年度地方債計画におきましては、公営住宅用の起債のワクを大幅増額要求をいたしておりまするし、また、新築の住宅に対しては固定資産税を減免していくという措置も考えておりますし、また、自治体がかなり積極的に住宅と取り組むために、住宅のための土地造成とかいろいろな面におきましても、ひとつ交付税に、住宅に必要な経費として算定基準の中に入れるように目下具体案を検討させておるわけであります。
 さらに、新しい施策といたしましては、公営住宅のひとつ分譲をやろうじゃないか。これも建設省に申し入れいたしまして、大蔵当局も賛成をいたしまして、ある時期が来ましたら、自治体がどんどん分譲、譲渡を希望する居住者に対しては払い下げをしていく。それによって生じた代金をその自治体が住宅用にひとつ積み立てまして、さらに新しい住宅をつくっていくという、ネズミ算的に住宅がふえていくということも申し入れいたしております。建設省でもその線に沿って、公営住宅の譲渡につきまして今具体案を作成中であります。
#54
○秋山長造君 さっきの続きですが、次に、もう一つ、ちょっとこの際お伺いしておきたいのは、選挙制度の改正についてなんです。
 第二次審議会がもうすでに任期切れになっているわけですが、さらに第三次選挙制度審議会というものを設けられるだろうと思うのですが、その方針。それから、大体、いつごろこれは新しい委員を任命されて発足されるのかということですね。それから、やはり従来のような一般的な選挙制度全般についてのこの検討という形で諮問をされるのか。あるいはもう一次、二次とやってきて、だいぶ問題がおのずから煮詰まってきているわけですが、何かもっと具体的な問題に集約をして審議会にかけられるおつもりかどうか、ということについてお尋ねしたい。
#55
○国務大臣(早川崇君) 第二次選挙制度審議会の答申の一番重要な点は、定数是正であります。衆議院の定数是正については前の臨時国会で提案をいたしまして、まずこいつを片づけるということで、目下通常国会にこれを提案すべく検討中でございます。したがって、新しい第三次選挙制度審議会をつくるとすれば四月以降につくりたいと思っておるわけでありまして、この第三次審議会の諮問といいますか、検討の中心をどこにお願いするかという問題はまだきまっておりません。
#56
○秋山長造君 今の前段でおっしゃった定数是正の問題をまず片づけたいということですが、これは定数是正だけで選挙法改正をおやりになるという意味ですか。それともここでこの間大臣が述べられたところでは先だっての臨時特例法のよかった点は、これを本法へ入れていこうというようなこともおっしゃったのですが、そういうものを全部含めての選挙法改正という意味ですか。
#57
○国務大臣(早川崇君) 選挙制度審議会の答申には特例が入っておりませんでしたので、あれは議員立法でございますので、あの中で私は非常にいい面があったと思うのです。たとえば大っぴらに連呼ができるとか、あるいはテレビの画面で経歴放送ができるとか、公営の掲示場にポスターを張るとか、そういったいい面は衆参両院議員の選挙を通じて恒久立法化すべき価値のあるものは確かにあると思います。これは別に選挙制度審議会にかけないで、成案を得ましたならば通常国会にもあわせて提案することも検討いたしておる次第でございます。
#58
○秋山長造君 通常国会でいずれそれらの問題を含めて公職選挙法の改正案を出されるだろうと思うのですが、ただ選挙法というものの特殊性にかんがみて、政府のほうで一方的に案を決定して提出されるという形でなしに、やはり政府のほうの案が最終的にきまる前に、やはり国会の各党各派それぞれ選挙法の関係の機関をそれぞれの党は持っているわけですから、そういうところを公式にか非公式にかそれは問わずとして、一度やはり政府案が固まる前に十分相談をされる機会が私はぜひほしいと思うのですがね。実はこの間、参議院の公職選挙法の特別委員会でちょっと懇談をしたときに、大臣はお見えにならなかったですけれども、委員長にもそのことを申し上げ、また集まられた各派の委員にも話したのですが、早い話が衆議院の特例法にしても、これは議員提案で与野党話し合い、納得ずくでやったからなおさら、わりあいうまくいったのじゃないか、選挙の執行そのものがうまく行なわれたとわれわれ思うわけです。やはり選挙法はほかの法律とやや性質が違うので、政府が一方的にきめて案が出されてから国会でがちゃがちゃやるのじゃなしに、やはり案をきめる前に何らかの形で各会派へ相談をかけてもらいたいと思うのです。そうしてその上でひとつまとめて、そうして選挙法改正案というものを国会に提案されるという順序を踏んでもらいたい。また、そうしてもらうことが一番いいのじゃないかというふうにどうも思えてならんですが、大臣はどういうお考えでしょうか。
#59
○国務大臣(早川崇君) 私は行政府の長官でありますから、立法府のほうでそういうような各党各派御相談いただくということは非常にけっこうなことでございますが、私のほうから各党各派に呼びかけて御相談するということは、ちょっと今は考えておらないわけでございます。
#60
○秋山長造君 趣旨はよろしいと。ただ行政、立法というたてまえがあるのでという意味ですか。
#61
○国務大臣(早川崇君) そういう意味でございます。
#62
○秋山長造君 それから、最後にもう一つお尋ねしたいのですが、これは警察制度のことについてですが、警察官の待遇改善など、あるいは定員の関係とかいろいろ基本的な問題について大いに大臣は配慮しておられるようですが、そういうことはけっこうだと思うのですが、ただ大臣はしきりに刑法犯が減った減った、頭打ちになったということで、非常に治安状態が世間で言うほど悪くないのだ、むしろよくなりつつあるという、安心感を与えるねらいもあってのことでしょうが、言って回っておられるようですが、しかしいろいろな吉展ちゃん事件とか、にせ札とか、その他先だっての大阪で起きたばらばら事件など、いろいろ悪質凶悪犯あるいは知能犯、こういうような非常にショッキングな事件の大多数が、これはいつとはなしに迷宮入りになっていく傾向が非常に強いんじゃないかと思う。こういう迷宮入りに事実上なろうとしているような事件を、今後一体警察の責任者としてどういうように片づけていかれるおつもりなのか、これはやはり国民が一番不安を持ち、また警察の威信にも一番かかわることだし、そういう意味で、ある時期にはやはり大体の捜査の状況あるいは将来の見通しというようなものを広く国民に知らせて、そうして何らかの意味でのひとつ安心感といいますか、何かそういうものを国民に与える必要があるんじゃないかと思うが、その点いかがでございますか。
#63
○国務大臣(早川崇君) 客観的に報告いたしますが、刑法犯罪はここ数年減っておりませんが、横ばいでございまして、大体百五十万件を前後いたしておるのであります。殺人のほうは、大体これまた横ばいでございまして、千五百件というものをピークにいたしまして、ここ数年来、戦後数はふえていないわけでございます。ただ、御指摘の吉展ちゃんの事件は就任前の事件でございますが、確かにあれは二、三分の時間のズレで犯人を逮捕できなかった、明らかに警察の責任でございます。その後その責任を痛感して非常に士気を鼓舞いたしまして、その後の凶悪犯罪につきましては、非常にいい検挙率を示していることも事実でございます。善枝ちゃん事件以後、二十数件の殺人凶悪犯罪がございましたが、九〇%をこえる検挙率ということは、世界先進国に比しても非常にいい検挙率であることも客観的な事実でございまして、こういう点はひとつお認め願わなければならないんじゃないか、ただ新聞というものは非常に、少しでもそういうのがありますと、そっちの面を非常に批判をする。これは非常にけっこうなことでありますが、どんどん逮捕しておる事件については、おほめのことばもいただけない。これは警察の宿命でありまして、客観的に見ますると、諸外国の、特にイタリアなんかは非常に検挙率が悪い。アメリカはまた非常に殺人率が多い。世界で一番、先進国でいいのはイギリスでありまして、イギリスは日本に比べまして人口当たりの犯罪率が非常に少ない。また、検挙もいいようであります。しかし、ここで考えなければならぬのは、イギリスにおきましては非常に刑罰が峻厳でありまして、殺人なんというものはほとんど一〇〇%、暴力団の殺人にいたしましても、死刑です。ですから、そういった面で抑制的効果がイギリスにおいては非常に強い。それからいろいろな社会環境、教育、あらゆる面で日本よりはいいわけであります。したがって、ショッキングな事件が出てきておるということは遺憾でありますし、警察当局はそういった犯罪を犯す人の心の中の問題、これは警察の仕事でない。起こってくるやつを未然に防ぎ、また、これをすみやかに検挙するのが、これは警察の仕事であります。人間の心の、犯罪を犯そうという問題は、これは政治全般の問題であって、教育、社会、あるいはこれは内閣全体、社会情勢全体の問題である。そういう兇悪犯罪をやる人があるということは遺憾でありますけれども、警察当局としては、起こったもの、また池田総理へのテロ事件にしましても、貴子さん誘拐事件にいたしましても、非常に未然にこれを押えたという功績は認めていただかなければいけない。その他兇悪犯罪につきましては逮捕できない問題がございますが、全体としては先進国に比べまして決して劣らない検挙率を示しておることは、ひとつぜひお認めいただいた上で御激励賜わりたい、これは偽らざる私の感想であります。同時に、これにも書いてありますが、率直に言いまして、日本におきましては警察官の数が少な過ぎるのであります。大体人口六百九十一人に一人の警察官があるわけです。イギリスその他欧米諸国では大体五百人に一人というのが警察官の数でありまして、共産主義の国においては三百人に一人といわれております。それだけの大きい人口を一人で過重に負担している。そういった面での手の回らない点もございます。大臣といたしましては、そういった人員の面、装備の面、住宅その他環境、待遇の面で十分手当をした上で、警察官がしくじったりすると、きびしく信賞必罰でいくという心がまえで、私は委員長として努力をいたしておるというのが、現在の実情であります。
#64
○秋山長造君 警察問題を扱う場合の心がまえについては、これはもう大臣からおっしゃるまでもなく、私自身にしても、これはもちろん警察が、非常に目に見えない苦労をしていられる点だとか、いろいろな表面には出ないけれども、絶えず実質的に果たされている大きな役割りというようなものは、十分認めるにやぶさかでないのです。その点についての警察官の労苦に対して大いに報いなければならぬというようなことは、もう十分考えた上での質問です。その点については大臣の気持ちも、私の考え方も別に違いはない。その点は御安心を願いたいと思うくらいであります。ただ、そういう前提の上に立って、なおかつ、スピード検挙して、大いに成績を上げておられる、凶悪犯も多いが、特にああいう吉展ちゃん事件だとか、にせ札だとかいうようなものは、専門的に見れば、別にほかのいろいろな知能犯、いろいろな悪質犯と別に甲乙はないのだけれども、それが社会的に大きなショックを与えている、影響を与えておるという意味では、そういう類似したほかの犯罪とは、またずば抜けて大きな犯罪であるということも、これは社会的に認めざるを得ないのです。ですから一つのこれがバロメーターになるわけです、社会的に警察機能がすぐれているか、すぐれていないかとかいうことの。そこで、特にこういう非常に新聞なんかで騒がれた問題だから取り上げて言っているわけなんですけれども、吉展ちゃん事件なんかにしても、ずいぶん国民の皆さんの協力を警察当局では求められて、そうして今日まで大いにやってこられたわけなんで、これは警察だけがてんてこ舞いしたのじゃなくて、国民全部がてんてこ舞いをしてやってきた。ところが、いつの間にかだんだん、いつとはなしに忘れられていく。警察のほうでも非常に一時は相当な人員と機構をこれに集中してやっておられたのが、いつとはなしに捜査本部も解散したのか、せぬのか、とにかく影が薄くなってくる。そんなことばかりいつまでもかまっていられないじゃないか、新しい問題がどんどん起こってくるのにというような感じがするのですね。だから一時警察から非常に協力を求められ、やいのやいのと呼びかけを受けた一般の国民の側からいえば、何だあんなにやあやあ言っておいて、いつの間にか迷宮入りしてしまって、警察自身ももうあれはお手上げじゃないか、もうあれはあきらめたのじゃないかという感じを持つのは当然だと思う、いい悪いは別にして。だからそういう点で、ちょうど年の暮れでもあるし、やがて新しい年を迎えるという一つの区切りのつくころですから、何かこういう問題、それからにせ札の問題もそうですよ、これは性質は違うけれども、にせ札なんかにしても、あれだけ全国的に騒いだ、警察だけでなく、非常に関心の深い、しかも困った問題がいまだに全然手がつかないというようなことについても、これは何かある時期にかくかくしかじかだと――一般の問題については白書だとか何とかいうものをじきじきに出して大いにPRをやって、犯罪全般の統計数字とか何とかいうものは適当にPRしておられますが、こういう具体的な特殊な問題について、これだけとにかく大きな影響を与えている問題ですからね。何かその問題について、国民の疑問、声なき疑問かもしれぬが、国民の抱いておる疑問なり不安というものに対して、つかまらないならつかまらないなりに、これだけのことをやっているのだと、そして今後はどういう見通しで、どうやろうとしているのだというくらいのことは、親切に、しかもメンツとか何とかにあまりこだわらないで、率直に最高責任者早川委員長が国民に対して何か呼びかけられるというか、国民の疑問にこたえるというようなことがあっていいんじゃないかという私は気がするのです。それのほうがむしろ、かりに犯人はつかまらぬにしても、やはりつかまる、つかまらないを越えた、もっと根本的な、警察対国民の気持ちの通い合いというか、そういうものが深まっていくのじゃないかというように思えるのですね。ただ、これをずっと時の経過とともにほうってしまうというような、事実上ほうってしまうというような形になって、うやむやになってしまわぬほうがいいのではないかということを私は言っているのです。
#65
○国務大臣(早川崇君) 秋山委員のお説まことにごもっともでありまして、十分検討いたしたいと思います。なお、吉展ちゃん誘拐事件につきましては、捜査本部は解散しているわけではございません。引き続き熱心にやっております。リンドバーグ事件、あれは四年か五年かかりましたが、粘り強く捜査を続けておるわけでありまして、もし御要望がございましたならば実務当局から委員会で捜査の経過を御説明さしてもよろしいかと思います。
#66
○秋山長造君 大臣の頭が吉展ちゃん事件に焼きついているらしいので、どうもにせ札のほうは全然あてにならぬのですけれども、にせ札なんかも実際これは困った問題なんです。それから、たとえば先だっての日銀の百万円紛失事件とか――もう一つどっかの銀行でもっと大きな金がなくなったのがありますね。ああいう、特に日銀なんかというものは、これは事件そのものは百万円だから、たいした額でもないようなものだけれども、日銀の内部においてすらそういうことが起こって、しかも、それがわけのわからないことになって、うやむやになってしまうというようなこと、これの暗黙に国民に与えるマイナスの影響というものは大きいんですよ、これはばかにならぬと思う。これはまあ警察だけの問題じゃない、政府なり大蔵省の、あるいは日銀そのものの問題でもあるが、同時にその捜査というものからいえば警察の問題でもある。にせ札事件なんかも似たような問題なんで、何かきっかけをつかめと言っても、一生懸命やってもつかめないと言われればそれまでだけれども、われわれしろうとだから捜査の具体的なことについて、どうしたらいいとか、こうしたらいいとかという指図はできませんが、とにかく国民としてはがまんできないんですよ。にせ札なんかが、あれだけ何百種類と出て、あれだけ騒がれながら、全然どうにもつかめぬということは、何かそういう問題についても、吉展ちゃん事件のみならず、そういうにせ札問題についても、何らか国民のやっぱり表面には出ぬかもしれないが、国民の間に非常にびまんした不安というか、疑問というか、何かそういうマイナスの気持ちを持たせていますよ、全般に広く。そういうことをそのままほうっておくことが、私は警察と国民との信頼関係というものから考えて、まずいということを言っておるのです。わからぬならわからないで、うやむやにはしないのだ、また国民に対してもほおかむりするつもりはないのだ、警察はこれだけのことをやってきたのだ。そうしてさらに、これだけのことをやろうとしているから、あきらめずにさらに国民の皆さんも協力してほしい、われわれもベストを尽くしていこう、より優秀な警察をつくっていくように悪い点を改めていくのだ、そういう態勢を示すべきじゃないかということを、くどいようですけれどもさらに申し上げておきますから、まあそういう点はひとつ大臣は警察の責任者であるとともに政治家ですから、十分ひとつ検討していただきたいと思います。
#67
○国務大臣(早川崇君) いろいろ御趣旨に沿って国家公安委員会において検討するようにいたします。
#68
○辻武寿君 私は、給与改定に対する基本的な大臣の考え方を二つ三つお尋ねしますが、毎年人事院の勧告というものがあるわけです。それに対して政府では人事院勧告を尊重する、こういうたてまえをとっておりますが、去年もそうであったけれども、毎年のように人事院では五月といっているのに、政府のほうがこれを実施する場合にはいつも十月になる。こういうことを繰り返しておるならば、人事院の勧告は意味がなくなってくる。それでほんとうに人事院の勧告を尊重というたてまえならば、もっと六月からやるとか、あるいはせめて七月とか九月とかというようなことも、ほんとうに話し合いをすれば出てくると思うけれども、なれ合いみたいに片方が五月、片方が十月、こういうのではなんだか国民がばかにされているような気がするので、こういうあり方について、自治大臣の考え方をひとつお伺いしたいと思います。
#69
○国務大臣(早川崇君) 問題は二つあると思います。人事院の勧告がいつも八月とか九月とか、年度半ばにおいてなされるという点に大きい問題がある。私は大蔵大臣でもありませんから、自治大臣の立場から申しますと、予算を組んで年度途中で勧告が出るわけでありますから、さなきだに貧弱な自治体の財政からいいまして、なかなか勧告のとおり御要望に応じられないという点が一つあるわけでございまして、私は閣議でも、勧告の時期をやはりその年度の会計に合うように勧告をしてくれと強く要望いたしておるわけであります。
 第二点の問題でありますが、大体五月から実施いたしますと、国、地方を通じまして一千億円近い財政支出を必要とするわけでありまして、こういった面が国の経済全体、国家並びに地方公共団体の財政事情を総合的に勘案すると、なかなかむずかしいという判断が閣議においてなされまして、残念ながら十月実施ということになったわけでありまして、さればといって人事院勧告を尊重しないという気持ちでそうなったとは、私は言えないと思うわけでありまして、今後内閣全体の責任として人事院勧告をどう尊重していくかということについて十分考慮されておるようであります。
#70
○辻武寿君 毎年同じようなことを繰り返しているわけですが、先の見通しというものをつけて、そういう場合にはどうするかということを自治大臣の立場からもよく閣議ではかってほしいと思うのですよ。
 それから次には、地方交付税の税率は二八・九%、この税率についての考え方ですが、大臣としてこれでいいと思っているのかどうか。
#71
○国務大臣(早川崇君) 御承知のように、五千億をこえる交付税でございますので、決して満足はいたしておりませんが、国家支出、国としての予算等を考えまして、二八・九%をさらに来年度一%上げるとか二%上げるということは現在のところ考えておりません。
#72
○辻武寿君 次に、給与単価の改定に関する調べで、道府県と市町村の差が非常にある。大臣はさっき東京都なんかはかえって国家公務員よりも高いというお話もありましたが、大体は低いほうが多いと思います。この表で見ると、部長級は今度七万六千五百円、市町村のほうの部長は七万二千七百円、三千八百円の格差がありますが、課長級では五万三千五百円、市町村では四万八千百円、五千四百円の差がある。甲吏員は千三百円の格差がある。乙は千四百円の格差がある。丙は千六百円の差がある。下のほうへいくほど格差が大きくなってきておる。また同一市内においても国家公務員と地方公務員と差がある。そういう場合に、こういった給与データが出るということは、私まだまだ検討しなければならない状態じゃないかと思うわけですが、これに対してはどういうふうに考えられますか。
#73
○政府委員(柴田護君) 事務的な問題でございますので、私からお答え申し上げます。交付税の算定の基礎になります給与のもとは、府県市町村につきまして実態について調べた。たしか昭和三十七年度ごろだったと記憶いたしておりますが、実態調査をいたしました結果出てきた、経験年数別、学歴別というものの、やや平均値をとって、国家公務員であったとするならば幾らということを計算をして、この単価表をきめているわけでございます。そこにおきまして、御承知のような異同があるかもしれませんが、何しろ全般的な調査をしなければなりませんので、現在まではそのままの状態で標準団体を想定をして計算をしてまいっております。したがって、ここに現行改定と申しますのは、同じ経験年数、学歴の者が今度の給与改定によってどうなるということに基づいて改定をしておるのでございます。したがって、その後における異同というものは、また全般的に調査をしなければわかりません。幸い現在公務員全体についての給与に関する調査をいたしております。先ほど来お答えいたしましたように、来年の十月ごろになれば結果がまとまってまいります。そうなってまいりますと、この表についても再検討しなければならぬ、かように考えております。
#74
○辻武寿君 同じような条件で、同じ基準で調査しておるわけですから、同じようなデータが出てこなければならないと思うわけですよ。格差においても、課長級なんか非常に部長級と違って多いですが、それから東京都は別としても、地方のほうは国家公務員よりも低いと思うのです。こういう格差がないように大臣としては指導を何かなさっていらっしゃるのですか。
#75
○国務大臣(早川崇君) 従来とも格差是正に逐次前進いたしておりますし、今後とも国家公務員に準じて近づけるように努力をいたしたいと思います。
#76
○委員長(竹中恒夫君) 午前の審査はこの程度にいたしまして、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時三分休憩
   ――――・――――
   午後三時八分開会
#77
○委員長(竹中恒夫君) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。
 この際、委員の異動について報告いたします。
 十二月十七日付で小林武治君、重宗雄三君、上林忠次君が辞任され、その後任として熊谷太三郎君、温水三郎君、坪山徳弥君が選任されました。以上であります。
  ―――――――――――――
#78
○委員長(竹中恒夫君) 昭和三十八年度分の地方交付税の単位費用の特例に関する法律案について審査を続けます。
 本案について他に御質疑はございませんか。――他に御発言もないようでございますので、本案についての質疑は終了したものと認め、これより討論を行ないます。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようでございますから、討論は終局したものと認め、これより本案の採決をいたします。
 昭和三十八年度分の地方交付税の単位費用の特例に関する法律案全部を問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#79
○委員長(竹中恒夫君) 多数であります。よって本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案の審査報告書につきましては委員長に御一任願います。
  ―――――――――――――
#80
○委員長(竹中恒夫君) 次に、地方行政の改革に関する調査を議題といたします。
 御質疑の方は御発言願います。
#81
○占部秀男君 局長にちょっとお伺いしたいのですが、それは今月に入ってから、給与の引き上げの問題に関連して、地方公営企業の職員のベアの問題で柴田局長名で府県知事あるいは六大市市長に書簡というか、流されておるのですが、その中で、どうも内容を検討すると、いまの経営が赤字で苦慮しているところは今度のベアについてはやってもやらなくてもいいんだというような形の受け取られ方にどうも読み方ができるのですけれども、どういう趣旨で書簡を流されたか、それをちょっとお尋ねしたい。
#82
○政府委員(柴田護君) 御承知のように、地方公営企業の給与につきましては、普通の給与問題と違ったやり方で決定をいたしておるわけでございます。したがって、独立採算制の現在のたてまえでは経営状態を見て給与をきめていく、こういうたてまえになっております。特に赤字企業が問題になっている際でございますので、私どもといたしましては、地方公営企業につきまして御承知のように現在六大都市のバス運賃等の問題もあるわけでございます。それはそれで努力するといたしまして、その問題に、赤字企業の経営の改善という立場から給与問題の取り扱いに際しましては、特に慎重を期してもらいたい、こういう趣旨で書いてあるわけでございます。
#83
○占部秀男君 単に慎重を期してもらうという趣旨で書いたと言われるのですが、その内容を見てみると、慎重を期すという慎重の内容の度合いにもあるんだけれども、結局は国家公務員の給与水準の問題もあるので、この基準との関連で給与改定を実施する必要があるかないか、こういう点まで検討しろということが、あなたの書簡に書かれてあるのですね。そうなると何か赤字があるために給与の改善はしなくてもいいんだというような、そういうような、あるいは中途はんぱに給与改善をすればそれでもいいんだというようなことにもなりかねないので、そういう点について私は念を入れておきたいと思う。なぜかというと、一体局長は赤字赤字というけれども、それでは地方公営企業体の赤字は一体どういう原因で出ておるかということを、内容を推察すればいろいろ問題点があるので、きょうはその問題には触れませんが、それは職員の数が多くて赤字が出たんだ、ほかのほうはうまくいっているけれども、職員の数が多く、月給が多くて赤字だということなら、また相応に考えようもあると思うのですけれども、それにしても一般経営の中の問題だと思う。地方公営企業は、これはいうまでもなく地方公務員なんです。したがって、地方公務員の給与が上がったときには経営自体は赤字であったとしても、一般に上がるだけの給与は上げてもらわなくちゃそれは食っていけません、公営企業の職員は。だから、そういう点についてはどうなんですか、私は、はっきり明確にひとつしてもらいたいと思う。
#84
○政府委員(柴田護君) 地方公営企業の職員も同じく地方公務員でございます。したがいまして、地方公営企業の公務員につきましては、地方公営企業法の定めるところによりまして給与はきまっていく。その原則は占部委員御承知のとおり公営企業法に書いてございます。これは一般の地方公務員法と同じでございます。ところが、実際の給与の問題につきましては、本俸とか、そういった給与のきめ方のほかに、いろいろな手当があるわけでございます。したがいまして、全部の企業がそうだとは申し上げません、赤字企業といえどもその原則の問題に触れる。つまり言いかえれば赤字企業であっても公務員のその本来の原則よりか非常に低い場合があるかもしれませんが、そういう問題について私はとやかく言っておるわけではございません。問題は国家公務員に準ずるという線、これは企業でありますので、一般の公務員の場合に比べますれば準ずる幅は広いと思いますけれども、その広さが非常に飛び抜けて広いということも現にあるわけでございます。そういうものにつきましては、その辺の給与改定の取り扱いについては経営全体の立場から慎重に考えて、どうするかという問題をきめていきたい。御承知のように条例できめるのでありますけれども、それはその前に、前段階に地公労法の適用を受けるわけであります。そのときの管理者の心がまえというものを、私どもとしては経営を指導する立場から示す必要がある、こういう趣旨から出しておるわけであります。
#85
○占部秀男君 それがどうもおかしいのですが、経営を指導する者の立場からやられたということは、そういう点についてはわれわれは意味がないと思うのです。経営を指導する立場から、かりに給与問題なら給与問題を扱うとすれば、何も給与改定のそのときに、それをことさらにする必要は私はないと思う。ふだんからやっておくべき性質の問題だと思うのです。給与改定の団体交渉が行なわれておるこういうときに、局長のほうからそういうような点が出れば、一瞬、水をかけられるということになる。これはもういま地方公営企業体の経営状態はどこだっていいところはないのですから、したがって、これはもう明らかにそうなってしまうのですね。そういうような言い方じゃやはり現地のほんとうの公営企業の運営なんというものは生きた運営ですから、なかなかできやしませんよ。このこと自体は、何も団体交渉をしてお互いにきまるものを制約するものでないのだということを、そういう点をひとつ明確にしてもらいたいですね。きょうはやるつもりじゃなかったのを無理にお呼び願ったので悪いから、最後に結論だけ言いまして……。
#86
○政府委員(柴田護君) 管理者の心がまえとして示したものでございまして、もちろんそれは私どもの内患でございますので、そういう立場で、しかし私どもは経営をするに当たっては、その経営の主要な部分を占める労務費等についてはあるべき姿として考えるということを申し上げただけであります。
#87
○占部秀男君 したがって、管理者の心がまえとして示したものですから、その示された書簡を腹の中に入れて心がまえをしていく。管理者との団体交渉の問題については制約はしないのだ、こういうことに了解してよろしゅうございますか。
#88
○政府委員(柴田護君) それは制約するもせぬもしようがございません。
#89
○占部秀男君 これでけっこうです。
  ―――――――――――――
#90
○委員長(竹中恒夫君) 次に、請願四件の審査を行ないます。
 ちょっと速記をやめて下さい。
  〔速記中止〕
#91
○委員長(竹中恒夫君) 速記を起こして。
 ただいまの審査の結果について専門員に報告いたさせます。
#92
○専門員(鈴木武君) 御報告いたします。請願第六三号、バナナ加工室の防災措置に関する件、請願第六四号、バナナ室の防災措置に関する請願の実施促進に関する件、請願第八三号、大衆に関する料理飲食等消費税減免に関する件、請願第九五号、固定資産評価改定の適正化に関する件、以上四件はそれぞれ採択と決定いたしました。
#93
○委員長(竹中恒夫君) 別に御発言もなければ、六三号、六四号、八三号、九五号は採択することとし、いずれも議院の会議に付し、内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(竹中恒夫君) 御異議ないと認めます。それでは、審査報告書につきましては委員長に御一任願います。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十四分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト