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1963/12/17 第45回国会 参議院 参議院会議録情報 第045回国会 災害対策特別委員会 第2号
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1963/12/17 第45回国会 参議院

参議院会議録情報 第045回国会 災害対策特別委員会 第2号

#1
第045回国会 災害対策特別委員会 第2号
昭和三十八年十二月十七日(火曜日)
   午後一時二十九分開会
  ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月十七日
  辞任      補欠選任
   永岡 光治君  米田  勲君
  ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
   委員長     石田 次男君
   理事
           稲浦 鹿藏君
           吉田忠三郎君
   委員
           熊谷太三郎君
           田中 啓一君
           坪山 徳弥君
           林田 正治君
           森部 隆輔君
           占部 秀男君
           武内 五郎君
           米田  勲君
           岩間 正男君
  政府委員
   農林大臣官房長 中西 一郎君
   建設政務次官  鴨田 宗一君
   消防庁長官   松村 清之君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       中島  博君
  説明員
   建設省河川局長 畑谷 正実君
   警察庁警備局警
   備第二課長   後藤 信義君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
 (本年七月以降災害の被害状況並び
 に対策等に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(石田次男君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 委員の変更について御報告いたします。
 本日、永岡光治君が辞任され、米田勲君が選任されました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(石田次男君) 災害対策樹立に関する調査として、本年七月以降の災害の被害状況並びに対策等に関する件を議題といたします。
 本件については、すでに報告を聴取いたしておりますが、なお、補足して御説明願うことといたします。中西農林大臣官房長。
#4
○政府委員(中西一郎君) 本年、長い間雨が降りましたり、いろんな関係で被害が非常に多うございました。集中豪雨あるいは台風九号等以降についての災害の状況と、それに対してとってきました対策について、簡単に御説明申し上げます。
 六月ごろから雨が始まっておりましたが、十一月ごろまで続いております。その後、台風九号がございました。それらの被害は、施設関係で四百八十四億円、農林水産物関係で九十八億円となっております。施設関係でおもなものを申しますと、集中豪雨、それから台風九号、八月中旬の北九州の水害等が大きなものであります。農林水産物の関係では、台風九号、台風十一号及び八月末の豪雨、突風の関係による被害が多うございます。
 以上に対します対策としましては、台風九号等によります被害農林漁業等の経営の安定をはかるために、天災融資法を適用する政令を公布施行いたしました。それは十一月の二十九日に公布されております。融資ワクは八億円ということでございます。自作農維持資金の関係ですが、追加配分をいたしております。これについては目下準備中ですが、近日中に決定し得るものと思っております。それから共済金の仮払い等でありますが、水陸稲の被害状況の調査等もおいおい進んでおりますが、とりあえず、農業共済団体などが仮渡しを行なうということで当面の応急措置を進めておりますが、必要な場合には再保険金の概算払いとか、農業共済基金からの融資を行なうという態勢をとっておる次第でございます。農地、農業用施設あるいは林道などにつきましては、現在、現地査定はほとんど完了に近い状況であります。予備費の支出及び補正予算要求等によりまして、復旧に支障のないように進めております。なお、農地、農業用施設、林道等につきましての激甚災害法の適用につきましては、十月二十九日に政令が公布施行されております。予備費は七月の二十六日を第一回にしまして、第二回が九月十三日、第三回が十月二十九日。災害の査定の進むつど閣議決定をしていただきまして支出いたしております。現在までに約二十七億円、農林水産業の公共土木施設について支出をしております。以上のほか過年災分の復旧事業もあわせて進めておりますが、この関係は、今回の補正予算で農地、林野、漁港等におきまして、約四十八億円ですが、支出を申し上げております。これは過年災の関係でございます。
 なお、夏以降低温がございました。まあ相当ひどい冷害の発生した地域もあった模様でございます。非常に広い地域にわたっております。そこで、被害農家の経営資金を確保しますために、天災融資法を適用する政令を近く制定し、今週中にでも出したいということで、これは取り進めております。それにあわせまして、自作農維持資金の関係も追加ワクを出す予定で準備をいたしております。農業共済金の仮渡し等につきましては、被害状況を把握いたしまして、仮渡しをすみやかに行なうというふうに指導をいたしております。そのための融資等についても遺憾なきを期しておる次第でございます。
 以上、非常に簡単でございましたが、七月以降を中心にしまして被害の概況と対策の概況を申し上げた次第であります。
#5
○委員長(石田次男君) 次に畑谷建設省河川局長。
#6
○説明員(畑谷正実君) 建設省所管の七月以降の災害を中心にいたしまして、本年度の全体のことについて御報告を申し上げます。
 いまお話がありましたとおりに、七月、八月、九月、十月、十一月の初旬にかけましてそれぞれ災害が発生しております。七月においては、七月の上旬、中旬、下旬、八月の初旬の台風九号、それから豪雨災害、それから台風十一号と、九月に入りましての豪雨災害、十月における初旬の豪雨、台風十七号、わずかですが地震の災害も出ております。十一月の初旬に風浪と豪雨の災害がそれぞれ発生しております。
 これらの災害は大体集計いたしまして、現在、本年の一月以降の災害の結果について、現地において査定を続行中でありまして、現在まで私のほうの所管として約九〇%の査定を完了しておりましたが、約一〇%が残っておるわけでございまして、これは本月の大体二十六、七日ごろには、一応一〇〇%完了というところに来ておるわけでございます。その結果、一部の推定がございまするが、集計を申し上げますると、今のところ、直轄災害で三十億、補助災害で六百四十五億という災害査定額になる見込みでございます。これに対しまして、一部予備費を支出して参りましたが、これの三〇%の進捗率を見るように、今回の補正予算に計上いたしまして、なるべく早く災害復旧の促進をはかる、こういうふうにいたしておるわけでございます。
 なお、つけ加えて申し上げますと、そのほかの今回の補正予算の中には、すでに過年災として残っておりまする三十五年、六年、七年というものの災害復旧事業費も、それぞれ入れてございまして、それの進捗率は、いまお話ししましたとおり、三十八年災害については三〇%、三十七年災害についてはその六八%、三十六年災については八七%、三十五年災は最終年度でこれを完了という予算を計上いたしまして、それぞれの年災の進捗をはかる、こういうふうにして補正予算を組んでおるわけでございます。
 簡単でございまするが、以上御報告申し上げます。
#7
○委員長(石田次男君) 後藤警察庁警備第二課長。
#8
○説明員(後藤信義君) 本年七月以降のおもな災害は、発生状況と、それからこれに対しまする警察措置の概要について申し上げます。
 第一は、ただいまお話のございました七月の十日から十一日にかけて起こりました梅雨前線による降雨災害でございます。第二は、台風第九号による災害、これは八月九日から十一日まで続いた災害でございます。第三は、九州地方における集中豪雨による災害、これは八月十四日から八月十八日まで続いた災害でございます。第四は、台風第十一号による災害でありまして、これは八月二十八日から八月二十九日までに起こった災害でございます。私どもがおもな災害としまして取り上げましたものは以上でございます。
 その概要について申し上げます。
 第一は、梅雨前線によります降雨災害でございますが、これは、第一に、広島県におきまして山くずれによる被害が出ております。その被害のあらましは、住居二棟が二世帯五名とともに埋没しました事故を大きなものといたしまして、以下、各地に災害が起こったのでございます。それから、同様に、山くずれによります被害が長野県下に起こっております。
 これらを総合いたしますと、人的被害といたしまして、死者は十四名、行くえ不明四名、負傷十四名、家屋の全壊が十戸、半壊が百十一戸、流失しましたものが二十七戸でございます。その他、床上浸水、床下浸水が相当ございました。それから田畑の冠水、流失が相当にございます。これによります罹災世帯数は五千九百六十九世帯、罹災者の総数は二万八千九百五十八名となっております。警察のほうの出動警察官の数は、各県を合わせまして、延べ四千六百七十八名を動員いたしまして、罹災者の救出、救護及び検視に当たったわけでございます。
 それから次は、台風九号によります被害の発生状況でございますが、これは、主として災害の大きかった県は高知県、それから大分、兵庫県でございまして、その被害の状況は、人的被害といたしまして、死者は二十三名、行くえ不明が六名、負傷者が四十六名。建物の被害といたしまして、全壊いたしましたものが百四戸、半壊が二百十一戸、流失が百九戸、その他、前同様に、床上、床下浸水が相当に出ております。田畑の流失、冠水、あるいは道路、堤防の決壊等も、相当にございます。これによります罹災世帯数は八千七百五十四世帯でありまして、罹災者の総数は三万五千三百九十二名となっております。これによります出動警察官は、延べ一万三千五百六名でございます。
 それから第三番目が、九州地方を中心といたします集中豪雨の災害でございます。これは熊本県が一番ひどかったわけでございますが、特に、熊本県の八代市、それから小国村、この辺がひどかったのでございますが、その被害の状況は、死者が二十四名、行くえ不明が三名、負傷者が三十四名。建物の損害におきまして、全壊いたしましたものが七十八戸、半壊いたしましたものが七十一戸、流失が百三十九戸、その他、床上、床下浸水、あるいは田畑、道路、堤防の決壊が相当に出ております。罹災した世帯数は三千九百十八世帯でございまして、罹災者の数は一万九千二百二十七名でございました。警察官の動員数は、延べ四千七百七十三名でございます。
 それから台風十一号に伴いまする被害でございまするが、この台風は、四国の南方海上を通りまして、関東の南方の三宅島附近を通りまして、千葉県の銚子附近に出た台風でございますが、その台風の進路に当たりました各県に被害が出たわけでございます。その被害の状況は、死者三名、床上、床下浸水が相当に出ております。この罹災者数でございますが、世帯数におきまして二千七十二世帯、罹災者の数は四千七百七十九名でございました。出動いたしました警察官の数は、八千百二十八名が延べに動員されております。
 私ども、本年七月以降、特に大きな災害といたしまして記録いたしましたものは、以上のとおりでございます。
#9
○委員長(石田次男君) 本件について御質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#10
○吉田忠三郎君 質疑の前に、ただいまの資料の補足説明があったと思いますが、これにつきまして、河川局長にちょっと伺っておきますが、資料の「昭和三十八年七月以降の北海道における災害状況」これの五ページですけれども、御承知のように、北海道の災害というのは、七月以降、局部的だけれどもかなり災害があった。それで資料で見ますと、たとえば九月の豪雨の場合に、上旬では、小平あるいは遠別、中旬では、奥尻島、道南地方と、こうなっておりますが、北桧山の関係については、記載がないようにこの資料だけで見ますとなっておりますので、この関係の災害補助事業として何もなかったのか。
#11
○説明員(畑谷正実君) 北桧山のほうは、災害がございまして……。
#12
○吉田忠三郎君 この五ページの表にはないですね。
#13
○説明員(畑谷正実君) 九月の「異常気象別」というのをごらん願いまして、七月、八月、九月という欄の、中旬に奥尻、道南部、これがそのほうのものでございます。
#14
○吉田忠三郎君 ですから、僕が言っておるように、奥尻の関係は、これはどうなんだと言っている。これは、具体的に記載事項に太櫓川の関係と塩釜川の関係の分しか出ていないのです。ぼくのいま聞いているのは、それ以外に、同時に発生した災害で最たるものは北桧山町なんだけれども、その分はないのじゃないかと聞いているのです。それが全くなかったかどうか。
#15
○説明員(畑谷正実君) これは、おもなものを書いたものでして、こまかくは個所的にまだたくさんあるわけでございます。ただ主としてこういうような点が……。
#16
○吉田忠三郎君 こんなところでぼくはとやかく言いたくないけれども、おもなところというと、当時の災害というのは北桧山なんですよ。奥尻というのは村でして、北桧山というのは町なんで、しかも、災害の戸数、災害の被害状況を見ても、おもなものといったら北桧山ですよ。ですから、それがあなたの資料にはないので、だから、ぼくは聞いているのだ。君の説明では、おもなものを書いたということだが、これは抜けているじゃないか。
#17
○説明員(畑谷正実君) これは抜けているのでございませんので、おもな河川と海岸と路線名だけを書いたものでございます。個所的には、いまの北桧山のそういうような個所が全部網羅せられております。
#18
○吉田忠三郎君 そうすると、たとえば北桧山関係はどうなるということになると、太櫓川と塩釜川よりほかないということですか。
#19
○説明員(畑谷正実君) いや、査定額というのをごらんになればわかると思うのです。
#20
○吉田忠三郎君 査定額はわかっているからだな……。
#21
○説明員(畑谷正実君) 個所が二百七十七カ所ございます、この中旬の…。
#22
○吉田忠三郎君 あなた、答弁とぼけちゃいかぬよ。ぼくの聞いているのは、個所が二百七十七とか、ここにトータル金額で幾らとか、こんなものは一見してわかるので、つまり九月の上旬には、小平と遠別ですかが災害の中心地になつておる。ところが、その下欄の中旬には、奥尻と道南部地方ということになっておる。あのときの災害の被害の中心地というのは北桧山なんですよ、君たちも知っているようにね。具体的に中心になる――つまり公共土木についての補助事業としての補助災害の記載欄には中心になる所が出ていないのです。だから、そこの部面がたとえば入っていないとしても、このトータルの金額に入っているのかどうかということは、いまの君の説明からいって、入っているのだというふうに推察できるけれども、その点が抜けていないかと聞いているのだ。
#23
○説明員(畑谷正実君) はあ、そうですか。それは、名前が抜けたのは表現がまずかったと思うのですけれども……。
#24
○吉田忠三郎君 全部含めて二百七十七件の中に入っているということだね。
 若干質問をいたします。全国的に七月以降、閉会中に長雨の災害であるとか、あるいは豪雪の災害をこうむったことについては、先刻来のそれぞれの省庁の報告で十分承知をいたしたとおりであります。しかもまた、これに対する対策の樹立についても、今日まで各省庁が総合的に力を合わして、それぞれ適切な手を打ってまいって今日まで至ったことについては、敬意を表しておきたいと思います。具体的に今度の特別国会でも補正予算が提起されておりますが、私は、そのことだけでは万全だとはいえないと思うのです。問題は、それぞれおおむね、大体いままでの経験、体験から申しますと、十月くらいで査定の段階は終わったんじゃないかと思うのですが、査定後における、たとえば補助金にしても、直轄、たとえば公共土木災害についての予算交付についても、かなり時期的におくれてまいります。特に、北海道のような特殊な積雪寒冷地というような状況等を勘案すると、これからもより積極的に皆さんの努力をここで求めておかなくちゃならぬのじゃないか、こういう私は気がしておるところであります。で、具体的に北海道の、いまも若干資料のことでやりとりいたしましたけれども、九月の中旬、つまり九月の十五日には、北桧山というところが集中豪雨でかなりの災害をこうむりました。翌日の九月の十六日の奥尻島が、これまた島としては未曽有の災害をこうむったことは、御承知のとおりであります。とりわけ奥尻島におきましては、その直前に、これまた大火に見舞われて、重ねての災害であるだけに、非常に地域住民の生活ないしは島全体の経済にも大きな影響を及ぼしておりますことは、皆さんのほうも関係の機関から、それぞれの陳情なりあるいは要望書、意見書等を通して察知したと思うのです。そこで、私はその後現地調査をいたしてきたものですから、そういう立場で皆さんに具体的に若干伺っておきたいと思うから、ひとつ北桧山の例をとってみますると、もとより当然市町村自治体としてやらなければならぬものは数々ございますけれども、各省庁の方々も、査定の段階で査定官を現地に派遣されて査定をしておるはずですから、十分御承知のところだと思いますけれども、今日の市町村自治体の財政の逼迫の事情の中からでは、なかなかこれの復旧ないしは災害の対策樹立、こういうことはできないのじゃないか。ですから、結果的には当然北海道知事なり、あるいは市町村のそれぞれ機関がございますが、そういうところで法律に基づいて政府並びに関係機関に要望書なり意見書を提示しているのだと思うが、とにもかくにも、今日の段階では、何といたしましても、これは毎度のことでありますけれども、高能率の国庫補助であるとか、あるいは金融の道をより拡大して開いてやるとか、あるいは市町村自治体に対しては財政援助の措置をとる、とにもかくにも、一日も早く復旧できて、住民が不安のないような生活をしていくような総合的なこれからの対策が必要ではないか。また、行政措置が必要ではないか、こう私は思うのですが、まず、この点ひとつ基本的なことでありますから伺っておきたいと思うわけです。
 それから第二には、北桧山のところに大成という村がございますけれども、この村もそうだし、それからもう一つは、北桧山にもございますけれども、この集中豪雨のために田畑が流失をいたす、あるいは土砂のために再び農地として活用できるような状態になっていないところがあるはずです。こういうところが一体どの程度の面積になっておって、しかも、そこで農業を営んでおる農家総数がどの程度であって、被害額は私のほうで資料をいただいておりますからけっこうですから、それに対する具体的なそれぞれの省庁が打った施策、私はこれを知らしていただきたいというふうに思います。若干聞き方が長たらしく申し上げましたから、理解できないとすれば、重ねて申し上げますけれども、そういうところで被害をこうむった農家戸数が何戸あるか、そしてまた当然これは農地はもう耕作をしていくという価値はございませんから、どこかに転農をしなければなりませんから、そういうところに対してどういう手を打ったらいいか、しかも、それがいつごろになったら具体的に実施されるのか。たしか査定は十月の中旬くらいに終わっておりますけれども、その後これをどう扱っているかということを、ひとつとりあえず伺っておきたいと思う。
#25
○政府委員(中西一郎君) いまのお話にお答えする数字につきましては、土砂が堆積して農地に復旧し得ない面積、あるいは農家数、いま手元に資料がございませんので、至急これは調整して当委員会にお出ししたいと思います。
 で、対策の考え方としましては、これはどうしても農地に復旧できないというようなことが明らかでありますれば、それぞれの農家の、何といいますか、これからの生業の立て方ということになりますか、そういう点につきましては、関係市町村等の指導等を勘案した上で、農林省として新しい開拓地等に入れるか入れないかということも、これは相対で話し合っていかなければならぬことだというふうに考えられます。そういう段取りの事務処理を現在まだ進めておりませんが、考え方としては、そういうことだと思います。
 なお、農業として今後やっていきたいといいます場合に、もうすでに査定も終わり、この補正予算が通過しますと、九月、十月分の災害の分につきましても、至急に復旧施設の予算を流す予定でおります。そういう関係で、営農の関係については、自作農創設維持資金の融資ということであわせて立ち直りを援助するという態勢がとられることになります。先ほど申し上げましたように、数字がいま手元にございませんので、至急これを調製いたしましてお出ししたいと思います。
#26
○吉田忠三郎君 その資料の点は、そう皆さんのほうの査定官とぼくとは、現地見てうそがあるはずはないから、私の調査した資料をちょっと読み上げますから、資料はけっこうです。大成では、移転を要する戸数というのは、ぼくの調査では三十一戸、それから北桧山のほうでは百五十四戸、合計百八十五戸、これはあの地方における災害ではかなりの災害であったことを物語っておる数字だと思うのです。面積等についてもきわめて――道南の僻地でありますから、総面積はたいしたことはございませんが、あの地方はほとんど農業と、一部には漁業を兼業されておる人々でありますから、耕地面積は少ないわけですけれども、これまた、前段に申し上げたように、集中豪雨の災害というのは、うんとあの地方が開拓されて以来の災害ではないかと、こう思うくらいのものです。そこで具体的に、これらの移転をするにあたって、大成では、移転団地として四カ所ぐらい設定して作業を進めておる。それから北桧山のほうの関係は、六カ所くらい団地を設定して移転の作業をそれぞれ進めておる。問題になりますのは、そういう関係で皆さんのほうは指導したり、あるいは道もこれは補助事業として関係ございますから、道が指導しておると思うけれども、もはや社会問題になりつつある問題が一つある。なぜかというと、御承知のように、九月の中旬でありますから、特に水稲関係ですと、北海道の場合は、早場米を取りつけているために、収穫の直前の時期にやられておりますから、ほとんど壊滅の状態になっていますから、農家収益というものは全くゼロだといっても過言ではないと思うくらいです。加えて、北海道の場合は、十月の中旬以降になりますと、積雪寒冷地域だけに寒さが加わってくる。今日では雪がたくさん降っておる。降雪時期に入っておりますから、気温も氷点下以下に当然なっておるのですけれども、依然として、百八十五戸の人々がそれぞれの家を持たずに住まいをしておる、こういう問題が起き、さらに、団地はある程度それぞれ六カ所と四カ所設置をされて作業を進めつつあるとしたところで、転業していかなければならない転用地、田畑の転用地、代替地というものは、どこの責任か知らぬけれども、指導しておるようなものは、その適地として向かない問題が起きて、社会問題になって新聞紙上等をきわめて大きな活字でにぎわしておるのであるが、これは、皆さんが承知しておるのかどうか。こういう問題は、一体いつごろに具体的に、こういう人々が不安がなく、それぞれ生業し、また、生活が保障されることになるのか、この際聞かしていただきたいと思う。
#27
○政府委員(中西一郎君) お話の代替地でございますが、これは、現地のほうの事情をわれわれつまびらかにいたしておりません。早急に情報を入れまして、具体的に検討の上お答えいたしたいと思います。なお、それを急ぎますと同時に、そのほかの社会環境一般についてのことも伴いませんと、ただいまのお問いに沿えないと思います。そういうことも含めまして早急に被害者の方々が生業について、お困りにならないような日の早く来るように、できるだけ努力をいたさなければならないというように考えます。現段階でいつまで見通しがつくかというお尋ねでございますが、その点はしばらく時間をかしていただきたいと思います。
#28
○吉田忠三郎君 もとより、これは直ちにここで私は胸にすとんとくるような答弁を求めようといっても、あなた方はできないと思うから、それはそれであとあと十分検討をしていただいて、少なくとも、災害を受けた人々が直ちにそれがために生活困窮におちいって、しかも、さいぜん申し上げたような社会問題になるというようなことのないように、私はこの際要望しておきたいと思うのであります。さっき言った、あなた方の現地で調査をしてきた人からよく伺ってみる必要があると思いますが、農地関係で、田畑関係は二つの町村合わせましてたいしたことはない。百三十七ヘクタールぐらいのもの、畑作の場合も、さっき言ったように、海岸に位しているところですから少ないのでございますが、十六ヘクタールぐらいですか、こんな程度で面積そのものは、重ねて申し上げますけれども、あまり大きなものではないけれども、これがあの地方の住民のつまり生活のかてになっていることだけは間違いないと思いますから、こういう点も十分調査をして、それぞれの代替地も適地をやはり設定して指導するとか、あるいはどうしても土地がない場合には、他の職種に転業できるような適切な指導がやはり私は必要だと思うのです。ですから、そういう点で要望いたしておきます。
 それから天災融資の関係ですが、これはもう毎回、災害があるたびに、これはどこの地方だって行なわれることですけれども、私ども非常にこれは問題であると思うのは、あまりこうしたことは好ましいことではないけれども、わずか二カ月か三カ月ぐらい前に、奥尻島の場合には、全町が流失するというような大災害をこうむったところです。その災害復旧のために、官房長が申されたように、それぞれの法律、あるいは皆さんのほうから出しております政令というものを適用して、あるいは自治体における条例などを適用して、復旧あるいはその対策を立てているのでありますけれども、その後三カ月ぐらいで、これまた不幸にして、いま言った大惨事が起きている。こういう場合に、また天災融資と、こういうことになりますけれども、結果的には、融資でありますから、個々人にとってみますと、明らかにこれは借金として残るわけであります。とうていこれは皆さんが机上で議論をしたり、法律解釈をやっているようなものではない。現実に生活をしている人々は、ほんとうに塗炭の苦しみなんですね、生活の状況というものは。ですから、ただ単に機械的に天災融資ということではなくして、各般にわたるそれぞれの法律なり政令なり、あるいは細目というものは、私は広い意味に解釈してできるだけの措置をとるべきではないか。これが第一に考えているものです。
 それからもう一つは、これは機械的に事務的に扱えば、確かに、たとえば公共土木災害などについても、それぞれの基準がございますから、その基準以上は上げません、こういう査定にならざるを得ないと思うのです。ならざるを得ないと思うけれども、これまた市町村自治体といたしましても、いま言ったように、個々人の災害と同じように町村自体も、そのわずかな期間に、二回も決定的な災害を受けるということになると、おのずから地方財政というものがどうであるかということについては、皆さんこれは語らずして十分承知だと思いますね。ですから、その辺の査定のしかたといいますか、そうしたことについても、現地査定官というものは、かなりあたたかい思いやりのある査定の仕方というものが必要じゃないのか、こういう点を現地で私は始終関係者と会いまして、現実に査定されたことでまだまだ問題が解決されていない面も、私ども見てきておりますから、あなた方のほうは、今日はもう査定は終わっているということになるのじゃないか、終わったか終わらぬか私は存じませんが、おおむね九月の中旬ですから、大規模な災害じゃなくて、局部的な災害、二つか三つくらいの町村ですから、その地方だけで考えてみると、一カ月もあれば、その査定は終わっているのだと思うから、大体十月の中旬か十月一ぱいくらいでもって査定を終わっているという段階じゃないかと思うのですけれども、こういう点についてもぜひ、私がいま申し上げたような、ただ単に事務的に、機械的に基準をたてにとって扱うということのないようにしていくのが、災害の復旧に対する相当の措置じゃないかと私は思うのですが、いかがですか。
#29
○政府委員(中西一郎君) お話の第一点の、二つ重なって災害が起こったというような点につきましての措置としましては、特別な場合に償還期限を延ばすとか、延納を認めるというようなことも不可能ではないと存じます。
 さらに、査定にあたっての気持の持ち方のお話でございますが、お話のとおりであると思います。できるだけ実情に即して立ち直りができるように、そのほかの施策もあわせて行なうという態度も必要かと思います。
 そういうような観点で、われわれのほうにも数字があがってきました上は、予備費あるいは補正の面で十分配慮していきたいと思います。
#30
○吉田忠三郎君 お答えをいただきまして、大体了解をいたすわけですが、これは、いま北海道の道南の一地域に限って、一つの例として申し上げたのですが、今度の閉会中における災害全般にわたって、全国的に私は、こういうことがいえるのじゃないか、こう思いますので、全般にわたって皆さんのほうは、それぞれ査定官から実情を聴取するなり、あるいはそれぞれの地方自治体の機関なり、あるいはそれぞれの関係のこれまた代表なり等々の意見を聞いたり、あるいは調査をしたり研究をしたり、検討を加えて、ただいま申し上げたような事情があるとするならば、私は、場合によっては第二次査定をする、ぜひこういうことで善処していただきたい、こう要望をいたすものであります。
#31
○委員長(石田次男君) ほかに御質疑はございませんか。――他に御発言もございませんようですので、本件につきましては、この程度でとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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