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1963/12/11 第45回国会 参議院 参議院会議録情報 第045回国会 決算委員会 第1号
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1963/12/11 第45回国会 参議院

参議院会議録情報 第045回国会 決算委員会 第1号

#1
第045回国会 決算委員会 第1号
昭和三十八年十二月十一日(水曜日)
   午後二時十三分開会
  ―――――――――――――
 委員氏名
   委員長     横川 正市君
   理事
           岡村文四郎君
           佐藤 芳男君
           山崎  斉君
           横山 フク君
           相澤 重明君
           大森 創造君
           川野 三暁君
           北口 龍徳君
           沢田 一精君
           鈴木 恭一君
           田中 清一君
           坪山 徳弥君
           仲原 善一君
           西田 信一君
           野知 浩之君
           二木 謙吾君
           前田 久吉君
           谷村 貞治君
           伊藤 顕道君
           加藤シヅエ君
           佐野 芳雄君
           杉山善太郎君
           鈴木  壽君
           渋谷 邦彦君
           二宮 文造君
           奥 むめお君
           林   塩君
           高山 恒雄君
           鈴木 市藏君
  ―――――――――――――
  委員の異動
 十二月四日
  辞任      補欠選任
   高山 恒雄君  天田 勝正君
  ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
   委員長     横川 正市君
   理事
           佐藤 芳男君
           山崎  斉君
           相澤 重明君
           大森 創造君
   委員
           沢田 一精君
           坪山 徳弥君
           仲原 善一君
           野知 浩之君
           谷村 貞治君
           伊藤 顕道君
           杉山善太郎君
           二宮 文造君
           奥 むめお君
           林   塩君
  政府委員
   内閣官房内閣審
   議室長兼内閣総
   理大臣官房審議
   室長      松永  勇君
   防衛政務次官  井原 岸高君
   防衛施設庁長官 小野  裕君
   労働省職業安定
   局長      有馬 元治君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       池田 修蔵君
  説明員
   防衛施設庁総務
   部長      沼尻 元一君
   防衛施設庁施設
   部長      鈴木  昇君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○調査承認要求に関する件
○昭和三十六年度一般会計歳入歳出決
 算(第四十三回国会内閣提出)
○昭和三十六年度特別会計歳入歳出決
 算(第四十三回国会内閣提出)
○昭和三十六年度国税収納金整理資金
 受払計算書(第四十三回国会内閣提
 出)
○昭和三十六年度政府関係機関決算書
 (第四十三回国会内閣提出)
○昭和三十六年度物品増減及び現在額
 総計算書(第四十三回国会内閣提出)
○昭和三十六年度国有財産増減及び現
 在額総計算書(第四十三回国会内閣
 提出)
○昭和三十六年度国有財産無償貸付状
 況総計算書(第四十三回国会内閣提
 出)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(横川正市君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動につき御報告いたします。
 去る十二月四日、高山恒雄君が委員を辞任され、その補欠として天田勝正君が委員に選任されました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(横川正市君) この際、調査承認要求に関する件につきましておはかりいたします。
 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査承認要求書を本院規則第七十四条の三により議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(横川正市君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成等の手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(横川正市君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(横川正市君) それでは、昭和三十六年度決算外三件を議題とし、審査を進めます。本日は防衛庁の部でございます。
 まず、去る十一月三十日の本委員会におきまして、相澤委員から要求のございました、接収施設に関する日米合同委員会の経過等につきまして、防衛施設庁当局より説明を聴取いたします。
#7
○政府委員(小野裕君) 先般御要求の資料は書類にしてお手元に差し上げてございますが、また御要求によりましてこまかく御説明いたします。
 一応申し上げますと、現在問題になっております横浜市内の米軍施設の返還問題のございますものを列挙いたしまして、その概要をしるしてございます。
 それから、合同委員会関係の手続はどうかということにつきましては、それぞれの項の中に簡単でございますが説明を入れてございます。
 さらにしさいにつきましては、お尋ねによりましてお答え申し上げます。
#8
○委員長(横川正市君) これより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#9
○相澤重明君 ただいま小野長官から御説明をいただいたわけですが、この資料の最初の(1)ですね、山手、本牧、根岸住宅地区、こう分けられておりますが、この中で、この資料によりますとわかるとおり、たいへん民有地が多いんですね。これは長い間接収されておった国民の立場からいけば、何としても早く開放してもらいたいというのは、これは当然だと思う。前回のお話では、三十九年度に調査を行なうということで調査費を計上をしたいというお話であったのですが、この場合に、いまのたとえば山手、本牧、根岸の住宅地区が出されておるわけですが、民有地と公有地の場合の扱い方として、国有も含んで、民有と国有、公有といいますか、そういう点を分けて、どちらを一体先に解決しようとするのか、あるいは同時にやろうとするのか、また民地に対する取り扱いをどうしようと考えておるのか、この点についてひとつ御答弁いただきたい。
#10
○政府委員(小野裕君) 民有地につきましては、この土地の所有者の方々から、早く返してほしいという御要望もしばしば伺っております。特に民有地の場合は、いま自分の土地を接収されたままになっておって他の土地にかわっておる、しかもそちらでより高い地代を払っておるというようなお話も伺っておるのでありまして、何とかして解決したいものだということを私どもも考えております。ただ思うように進んでいないのでありますが、少しずつでも片づけてまいりたいという努力はいたしております。
 それから、公有地、国有地とございますが、お尋ねの点は、国有地につきましては、ざっくばらんに申しますならば、一応おまかせ願ってもいいと思うのでありますが、しかしながら、実際には、飛び飛びの国有地もございまして、管理上いろいろ困難もございます。そういう意味において、何とかまとめたいというような気持もあるわけでございます。それからさらに別な見地から、横浜市の地元全体の問題としての区画整理、あるいは埋め立て、臨港計画というような問題もよく伺っております。そういう意味において、そのほうも等閑には付されないということも存じております。結局、全体が問題になるのでありまして、非常に大きな問題でございます。そういう意味で、もう少し調査をさしていただきたい。そうしませんと、解決のための手がかりもまだつかめてないというような状況でございますので、この問題が解決が非常におくれておるという状況でございます。
#11
○相澤重明君 ただいまの長官の御答弁は一般論でありまして、私が本委員会で常に指摘しておるのは、できるだけ早く接収解除をしなくてはいけないというたてまえで、どのくらいの計画性を持って政府が進めていくかということを聞くのが本旨なんですね。ですから、いま御説明いただいたのは、確かに横浜市のたくさんの接収されておる中の全般の問題をお話されておるわけですが、私はいまの資料で示していただいた、たとえば住宅地区の開放の問題、解除の問題について、来年はこの調査費をつけて進めるということになったけれども、あなた方自身が事務当局として実際に調査を来年の予算でやったならばどのくらいの計画性を持ってまずこの解除を進めていくのかという点の御説明くらいはあってしかるべきだと私は思うのですが、ただむずかしいむずかしい、どうもなかなか大きい問題で進まぬというだけでは、私はやはり答弁にならぬと思うのです。そういう点で、せっかく小野長官がこういう資料を作成させて本院に提出をしたわけでありますから、そういう点についてはまだ全然かいもく見当がついておらぬと、こういうような受け取り方になってしまうのでありますが、そういうことですか、いま一度御答弁願いたい。
#12
○政府委員(小野裕君) ここにも書いてございますように、本年六月施設特別委員会を通じて米軍側に、横浜市に所在する家族住宅地区の移転について、そういう問題が大事な問題であり、できれば解決したい問題であるから、このことについて協力、検討をしてほしい、いますぐにどいてくれというところまでは申しかねるのでありますが、いろいろ準備をしなければならぬし、調査をしたいから、それについて検討をしてくれ、また必要な資料を出してくれというようなことを申し入れてあるわけであります。その後先方からはまだ公式の回答はございませんけれども、事実問題といたしましては、米軍の関係者と施設庁の関係者といろいろ相談をしておることはございます。また横浜市当局とも御連絡をとり、特に横浜市と防衛施設庁の横浜施設局の関係においてはいろいろ下話はしておるのであります。問題点と申しますれば、何と申しましても、約千五百戸のこれは戸数でございます。これを移すということは並みたいていのことではございません。受け入れ先の問題、あるいはまたその建設費、移転費の問題、これは膨大な金額になるわけであります。こういうようなことから、今後もしそういう問題を進行させるとするならば、どこに移すことが可能であるか、あるいはどの程度の規模のものを考えなければならないのか、はたしてそれもいま考えておるようなところで間に合うのかどうか、これは地形、土地柄その他がございます。あるいはまた、先ほど申し上げましたように、土地の所有区分が複雑でございまして、これを区画整理なさるといっても、交換分合の関係も非常にデリケートでございます。あるいはまた、提供の土地がその後におきましていろいろと形が変わっておるのでありまして、境界の不分明のものもあるわけであります。いろいろむずかしい問題もございますので、事務的にぼつぼつ話を進めておるのでありますが、大きな問題につきましては、何と申しましても莫大な予算を要する、この点において、一体それが国において負担できるかどうか、地元においても御協力願えるものかどうかというような話もやっておるわけです。しかしながら、実際には、現在のところそれぞれが思い思いの青写真を持っておるという程度で、まだこれをまとめるまでには相当の時間がかかるだろう、このように考えております。
#13
○相澤重明君 これはてとで、きょうは防衛庁長官が衆議院の予算委員会に出ますから、結局は大臣が出席にならぬと思うので、具体的なアメリカドル防衛の問題、あるいはアメリカの戦略的なあるいは戦術的な軍の配置の問題についてのことを質問すれば、幾らかまだ別な角度が出てくるわけですが、それはきょう長官に私は申し上げませんけれでも、少なくともこの住宅問題でいまのような政府が答弁をする限り、私はこの問題は進まないだろうと思うのです。したがって、前回も申し上げましたように、政府は横浜市とよく相談をされて、そしてやはり具体的に日米合同委員会の中で強力な推進役をとらない限り、私はむずかしいと思うのです。また、政府もそういう裏づけになる予算を当然考えていかなければならぬと私は思うので、いまのお話を聞いておっただけでは、これはもう地元民としては納得ができないわけです。また、現実に私はアメリカの実は軍人軍属の移動が行なわれると思うのですよ、それはもうすでにアメリカでは発表されておるのですから。政務次官よく聞いておくのだ。あとで話をするけれども、とにかくいまのような施設庁長官の御答弁では、該当の横浜市としては、これは全く政府はやる気がないと、こういう一言に尽きてしまうと思うのです。だから、そういうことでなくて、積極的にこれを推進をする、こういうことにひとつぜひ政府の善処方を希望するわけです。
 そこで、いまの住宅地区については、私はやはり全体としては区画整理をしなければならぬものだと思います。そういうことで、自治体としては非常な資金も必要になってくるわけでありますから、それはやはり接収をしておったという意味において、私は政府ができるだけ地方自治体に対する交付金なりあるいは具体的作業の中での支出増をはかっていくべきである、こういうふうに考えるのでありますが、この点は政務次官にひとつ答弁をしてもらいたい。
#14
○政府委員(井原岸高君) いま施設庁長官の御答弁申し上げたような方法で、ただいまいろいろ予算の要求をいたしまして、調査を始めるわけでございますが、相澤委員のお説ごもっともだと思うわけでありまして、この点については、すでに大蔵、建設当局へも当委員会でいろいろ答弁を求めておるようでございますが、防衛庁といたしましても、それらの各省との間の連絡をより一そうひとつ強めまして、できる限り計画を早く申し上げるように努力いたしたいと存じますので、御了承願いたいと存じます。
#15
○相澤重明君 それから、小野長官、二番の神奈川のミルク・プラント、それから三番のノース・ドック付近の図書の倉庫、四番のベーカリー、こういうような具体的にあまり大きくない問題、しかも建設省でも国道拡幅の問題については非常に苦労をしておる問題ですね、そういう点は、防衛庁のほうと折衝を進めておる建設省としてはむしろ早くやってもらいたいと、こう言っておるわけです。この点については、いまの政府はどういうふうに考えておるか。これは具体的な問題で三つばかりあがっておりますが、これについて説明を願いたい。
#16
○政府委員(小野裕君) ただいま例としてあげられました三件がございますが、そのうちで先ほどお話がありましたべーカリーの問題は、これは多少道路拡張の基地として提供しておるところに食い込むという問題でございますが、これは近いうちに解決いたすかと思っております。
 それから二番目におっしゃいましたノース・ドック付近の図書倉庫というようなことでございますが、これも道路にひっかかる部分でございます。
 それから初めのミルク・プラントは、これは区画整理でその辺をきれいにしたいという御要望のようでございます。
 これらの区画整理あるいは道路の拡張というようなことにつきまして、今日の状態から見ますならば、私どもとしても一日も早くきれいな形にしたいものだ、御協力したい、努力したいという気持ちはございます。しかしながら、ざっくばらんに申し上げますと、たとえばそのうちの最初のミルク・プラントのようなものは、これはここにございますように、面積といたしまして、土地は県有地が千五百坪、国有地が二千四百坪、約四千坪であります。民有地は六百坪でございます。これはもともと国有地でございまして、その上に県有の建物と国有の建物が千二百坪あるわけであります。国有の土地に国有の建物と県有の建物があって、米軍に提供してあるわけであります。それを一方的に区画整理するからどいてくれとおっしゃられましても、実はこちらも非常に困るわけでございます。こういう点については、区画整理自体は必要なものであることはわかりますけれども、しかしこれを解決するためにはいろいろと御相談をしなければならぬ点があるわけであります。あるいはまたノース・ドック付近の一部図書倉庫でございますが、三分の一ほどが国道の敷地にかかるわけでありますが、これは以前から、この倉庫は占領直後からこちらでとりまして提供しておるものであります。それをあとになりまして道路を広げる――道路を広げることはけっこうでありますけれども、さあどいてくれ、それもかってにどいてくれ、こういうようなお話でございます。もともとの計画について御相談を受けておりません。その後に計画が具体化されましてから御相談がございまして、どいてくれというお話でございますが、これは建物を半分ちぎられてどくというわけにもまいりません。どうしたらいいか、ここにその解決方法がいろいろあるわけであります。こうした点については、区画整理事業、あるいは地元、こういう方々も、何ぶんの御協力といいますか、御配慮といいますか、そうしたことをしていただかなければ、私どもとしてもはいそうですかということで全額国資で出るということも非常に困難であるというようなケースもあるのであります。そういう点について、地元横浜市とはいろいろ御相談をしておるのでございますが、その結末がつかないで今日までおくれておる。ただ、何と申しましても、国として、あるいは市として、大きな仕事が進んでまいるのでありますから、私どもとしてもできるだけ円滑にその仕事が完成できますように御協力をしなければならないという気持は十分ございます。ただ、いきさつその他を考え、あるいは解決方法を考えましたときに、地元のほうにもう少しお考えをいただきたい、その意見がまとまらないためにおくれておるということを申し上げたいと思います。
#17
○相澤重明君 小野長官はたいへんなことを答弁をしておると思う。それでは私はあなたにお聞きをするが、昭和三十一年の日米合同委員会の施設特別委員会で――第九十五回、九十七回、一体この会議のときはどういうことになっていますか――昭和三十一年です、どういうことにきまっているか。このときには、米側との交渉の中で、いま申されたようなことについては、できるだけ早くこれはどけようと、そのためには、瑞穂地区等に、ノース・ピアの隣のところに埋め立てをつくって、そこへ集約しようじゃないかという合意に達しているのだよ。君は一体何を言ってるんだ。第九十五回と九十七回の速記録を持ってきてみろ。そういうことで、政府が実際に日米合同委員会で合意に達しておったけれども、ただ予算的な問題や、確かに時期的な両者の話というものはあったかもしれぬけれども、方針としては合意に達しているのだよ、昭和三十一年に。そういうことをこの間の三十日の日に私が質問をしたときに、運輸省の港湾局長に私がそのことはどうかとこう言ったならば、それはとても予算がかかるし、あそこに埋め立てをつくっても交通が不便であるからなかなか思うようにいかぬだろうと、こういう答弁をされているわけですね。そういうことからいって、政府が、運輸省としても埋め立て計画を持っておったことは事実なんだよ。そうでしょう。その後のいわゆる交通事情を考えるとか、あるいは米軍側のそういう事情を考えるとか、国の予算の問題で、政府自身が計画を実行できなかったということじゃないか。この議事録を読んでごらんなさいよ、先日の港湾局長の答弁を。そういうことからいって、いまのあなたの――私は何も必ずしも横浜市が全面的にどうのこうのということじゃないですよ、とにかく横浜市も国もお互いにこれは話し合いでもってできることは進めてもらいたいというのが私の言っていることなんです――そういう計画を持っておったけれどもできなかったという計画変更ですね、これは率直に言えば。運輸省は埋め立て計画を、四万七千坪の隣の十万坪の計画を持っておったけれども、それがこの間の港湾局長の答弁は、それをやってもあまり効果がないと、こう言っているのだよね。これを読んでごらんなさいよ、この八ページの――この間の議事録だよ。これを読んでもらえばわかるとおり、誠意はあっても、そういうことが実際にできなかったから、もっといい場所を相談をしてやりたいと、こう言っているわけですね。ですから、私は、そういうすでにある程度具体的な問題としては、先ほど長官も言うとおり、調査をしなければならぬし、実際にそれだけの代替地をつくらなければならぬだろうし、予算もそれだけ裏づけしなければならぬだろう、こういうことでかなりの時間を必要とすると思うが、今日までの長期の時間のことを考えれば、いまの長官のような答弁にはならぬと思う。
 そこで、まあしかしそう言ったところで、現実にできていなかったんだから、これはどうするかと、こういうことで、私は今度のいわゆる政府の考えておることを資料として提出を求めたわけです。それが、やはり同じようなことを、いまの具体的な(2)、(3)、(4)の問題についても答弁されておるわけです。これは建設省でもはっきり言ってるんですよ。国道拡幅にしても、駐留軍の、いわゆる米軍の接収している建物をやはりどける、このことを早くやらなければ国道を拡幅できないと言っているのだ。そのことは防衛庁にも私どものほうは言っておりますと言っているのだ、建設省は。同じ政府の機関じゃないか。そういうことからいって、私はやはり、いまの小野長官はかわったばかりだから、何もあなたに全部の責任があるとは私は言っておりませんよ。しかし、歴代の防衛庁なり施設庁が担当している仕事としては、もっと積極性を持っていいのじゃないか、こういうことを私は思うわけです。こういう点について、いまのお話では、これはなかなか、全般的のこのくらいの資料をせっかく出してもらったけれども、まるっきり進まないじゃないかという印象を受けると思う。ほかの委員の皆さんに聞いてみてもわかるが、おそらくいまの長官の答弁では、いくら接収解除の問題をやってもらってもだめだ、政府はやる気がない、こういうことになってしまうと思うのです。そうじゃないとぼくは思う。あなたの言う答弁は、来年は、たとえば住宅地区については、調査費をつけて、それから具体的に検討を進めて、計画を組んでやろうということだろうし、二番、三番、四番には若干国道の拡幅等の問題についてできるだけ施工できるようにやりたいという趣旨だろうと思うのだが、先ほどのようなことを言ったのでは、政府はまるきりやる気がないという印象を受ける。そういうことでは、われわれとしては納得できない。本院では、常にこの問題については、当決算委員会では何回もやっている。きのうやきょうに始まった話じゃない。ないだけに、われわれはよく知っているから、そこで政府が積極的にそういう問題を進めてもらいたい。だから、前段のような答弁ならいいけれども、あとで言った、全般的な問題であり、しかもこの前話したようにあまりいい知恵がないというような答弁をされるようなことじゃ、全く政府がまるきりやる気がないと言わざるを得なくなる。この点については、長官どう思いますか。あとの審議をするといったって、できないよ、そんな答弁だったら。どうですか。
#18
○政府委員(井原岸高君) その点につきましては、具体的なことを長官に政務次官室に来てもらってよく聞いてみたのでありますが、内輪のことを申し上げざるを得ないので、御了解得られにくいかと思いますが、御承知のようなふうに、区画整理等につきましては、国からも補助が出るわけでございますので、全額防衛庁の負担で大蔵省へ予算の要求をするということも実はどうかと考えるわけでございます。したがいまして、当然建設省との間にそういう話を進めているわけでございます。その場合に、やはりほかの事例にありますように、横浜市側からも、既定どおりの負担をしてもらうかどうかは別といたしまして、幾ぶんかの協力を得るようにしたらどうかということは、具体的に話を進めているわけでございます。
 説明がへたな説明で、おしかりを受けて恐縮になりますが、以上のような事情でございます。
#19
○相澤重明君 もちろん、私も全額国庫で何でも全部出せというわけでなくて、その個々のケースによっても違いますから、たとえば国道拡幅については、この前も申し上げたように、国道の定義は一体何か、こういうことになれば、単に区画整理事業という名前をかぶしたら、今度は二分の一の負担きりしかできません、あとは地元で持ちなさいというのでは、国道という定義にはずれるではないか。しかも、終戦以来長い間接収されていることから考えていけば、これはある程度のうまみを持っていいじゃないか。現に建設省はそういうことを言っていないですよ。建設省は、来年度の予算でも、これは少なくとももっとふやしていくべきだという意見を持っている。ただ、これは関係者が全部通らなければだめですね。私は、むしろあなたのほうが、防衛庁なり施設庁のほうが積極的にそういうふうにあってしかるべきだと思うのですよ。そういう理解で私はいまの政務次官の答弁を了承いたします。
 ですから、これは何も、全額国庫でできればけっこうな話だけれども、これは国有地、民有地、公有地もありますから、あるいは建物も、先ほど長官の説明したとおりに、それはよくわかっておるわけですから、だから、横浜市がまるっきり一銭も出さないなんと、そんなことを言っているのじゃなくて、そういう問題についてのいま扱い方について言っているわけです。
 そこで、その次には、この資料について、六番目の富岡倉庫地区というのがある。これは、使用目的に、「海上輸送のための倉庫および荷役の施設として使用されている。」、民有地五百十三坪、国有地十万三千四百二坪、こういうことになっているわけですが、横浜市はいまの港湾の背後地として埋め立てを計画しているわけですね。すでに桜木町−大船間の国鉄を通すためには、桜大線を通すためには、根岸湾なり本牧なりの埋め立てを行ない、あるいはまた計画をしておる。またこの富岡地区についてもそういう埋め立て事業計画を持っているわけなんですが、これがこのままの形だというと、せっかくそういうふうないわゆる全般の計画性を持っておっても、これは非常に支障を来たすと私は思うのですね。そういう場合には、どういうふうにしたらいいのか。これは、この中には、「本施設本来の機能を阻害しないようにとの申し入れがあるので、横浜市および関係機関と協議している。」、こう説明がついておりますね。これは具体的に横浜市とそういう折衝をやっているのですか、この点どうですか。
#20
○政府委員(小野裕君) 具体的に折衝しておるかというお話については、しておると申し上げます。実際には、これは、御承知のように、国有の敷地が十万坪、国有の建物が一万一千坪という提供施設でございまして、これが使えなくなる、国有から放れるということになれば、意味がなくなるわけでございます。そういう意味で、米軍のほうとしては、前のほうを埋め立てられるのはいたし方ないにしても、何とか接岸地点なり、あるいは運河のような方法による出入路なり、そうしたものを考慮してほしいという申し入れがございまして、そういう点においては、私どもは、横浜市及び運輸省港湾局のほうに、今度の具体的な設計の際にはその点を十分考えてほしい、全般的な埋め立て計画はすでにできておりましょうが、具体的に富岡地先の埋め立て計画については、そういう点を考慮してほしいということを申し入れまして、御相談をしておる段階でございます。
#21
○相澤重明君 それから、そのあとの七番のランドリーの説明がついておりますが、これは、今度はいままでの話とはまるっきり逆で、民有地が一番多いわけですね。こういうふうになると、こんなのはどうなんですか、実際に仕事というものは日本でもかなりできることだと思うのですがね。アメリカ軍の設備でなければ絶対にいけないという私はものじゃないと思うのですね。こういうのは、政府としては、積極的に早く民有地を開放する、あるいは日本の業者にやらしてもいいのではないかというお話は、あなた方はしていないのですか、しているのですか、どうなんですか。
#22
○政府委員(小野裕君) この問題につきましては、実は具体的に切実な問題としてお話を伺いましたのは比較的最近でございまして、深いまだ検討なり協議なりは進んでおりませんけれども、一般的な話としては米軍側と話をしております。ここにもございますように、本施設の返還については、代替施設が提供されれば返すという意向のようにとれるわけでありますが、ただ、何と申しましても、大きな施設でございまして、そう簡単にこれを提供する、用意するということもできないところに悩みがございますので、さらにまた、いま先生お話しのように、こうした施設は、こうした事業は、自分でやらないでも、日本側にやらしたらどうかと、日本の業者にやらしたらどうかというお話もございまして、この点も話しております。ただやはり、何と申しましても、直営でやるのと、日本の業者にやってもらうのと、そこにドル負担の問題が出てまいりますので、向こうとしてもなかなか踏み切れないというような段階で、これは最近少しこまかい話に入った程度でございますが、話はしておるわけでありまして、今後さらに協議を進めたいと考えております。
#23
○相澤重明君 そうしますと、いまの資料に出された点では、大体これからまあ具体性を持って協議を進められると思うんですが、特にやはり問題になるのは、散在している接収地個所ですね。こういうものについては、代替地がなければどうしてもなかなかはかどらないということが、いままでのお話として言えると思うんです。ですから、先ほど申し上げた、運輸省の港湾局としては、埋め立て計画というものは従前はあったんだけれども、実際問題としてなくなってしまった、他に適当なよい場所を見つけることができればそれで進められる、こういうことになろうかと思うんですが、そういう考え方で政府は進めるのか。関係省がやるわけですが、関係省と相談をされるのか。それとも、個々の問題だけを折衝をしていって、そうしてまあ大きいものは結局あとに残ってしまう、こういう考え方なのか。これは埋め立て計画というものは運輸省がもう現在は持っておらないというような印象ですね、答弁の中からくると。そういう点については、施設庁はどう考えておりますか。
#24
○政府委員(小野裕君) ただいま切実な問題になっておりますものは、お手元に差し上げましたような対象でございます。ほかにもございましょうけれども、当面の問題ではこういう問題だと思うのであります。このうちには、必ずしも広大な埋め立てをしてそこへ持っていかなければならないという、そうしないでも場所的には移せるものもございます。それから、現在住んでいる埋め立て地の中へ入れることのできるものもございます。場所の問題についてももちろん問題はございますけれども、私ども特に切実にいま苦しんでおりますのは、むしろ移転の資金でございます。建物、施設そのものを新築するのか、移築するのか、引き家をするのか、とにかく移すためにはそういう手段が必要でございますが、その予算というものが膨大な予算になる、このことについて一番苦慮しているわけでございます。
 なお、先ほどお尋ねがございました、三十一年の合同委員会で集中移転させるんだという決定があったじゃないかというお話でございますが、確かにそういうことはございましたけれども、そのときは一応これこれの施設をノース・ピアのほうへ移したいということでございまして、その他のものもできれば移したいという気持ちはございますけれども、そこまでは合意はなっておりません。たとえば、先ほど申しましたような道路の拡幅などは、その後の問題でございます。以前から拡張の計画はあったにしましても、具体的地点というものはきまってい、なかったようなこともあるわけでございまして、これはもっとあとになりまして具体的にあの現地の線が引かれたわけでございます。そういうわけで、最初の合意で全部一切がっさい移すんだというふうにきまったわけではないのでございまして、この点は御了承願いたいと思います。
 もう一つ、散在しているのをということで、最初に報告申し上げました言葉をお使いになりましたが、それは、特に山手地区等における住宅地区がばらばらに国有地として散在している、これを管理するのもたいへんなことであると申し上げたのでございまして、一つ一つのいろいろな施設が横浜市内にある、全施設があちこちにあるのをまとめる、必ずしもそういう意味で申し上げたのではございません。最初に申し上げました、ばらばらのために管理に困ると申しましたのは、住宅敷地と国有地と民有地と公有地とばらばらに交わって、これが管理に困ると申し上げた趣旨でございます。御了承願います。
#25
○相澤重明君 それからその次に、前回の質問で申し上げておいたのは、上瀬谷の電波障害、これは資料の……。
#26
○政府委員(小野裕君) この資料の最後でございます。
#27
○相澤重明君 これについては、資料の中で御承知のように、二百六十万坪もの面積がいわゆる米軍の通信施設の電波障害関係としてとられているわけです。これについて御説明の文書によりますと、Aゾーンは約百十万坪、Bゾーンは百五十万坪、昭和三十七年の十二月二十七日に、地元の土地所有者等の代表と、建築物等の建設等の制限に関する契約の締結を終わった約二千名の土地所有者等に対し、昭和三十七年度までの分として、総額約七千九百万円の見舞い金及び補償金の支払いを完了した、こう説明が出ておりますね。そこで、Aゾーンという百十万坪に対しては坪どのくらいの補償をしたのですか。
#28
○説明員(鈴木昇君) Aゾーンの中で宅地、農地、山林というふうに分けまして、宅地の中で建物が建っていない未利用宅地は九十六円ということになっております。利用されておる宅地は坪当たり十二円、それから農地、山林につきましては、これを一応五十円ということにいたしまして、所有反当の大小によりまして、それから若干低減させるという方法をとっております。
#29
○相澤重明君 それからBゾーンは幾らですか。
#30
○説明員(鈴木昇君) Bゾーンにつきましては、一律に坪十円ということにいたしております。
#31
○相澤重明君 そうして約二千名の土地所有者に対して支払った総額が七千九百万円、こういうことですね。このうち見舞い金と補償金と幾らになっておるのですか。これは概算ですね、幾らになっておりますか。
#32
○説明員(鈴木昇君) 昭和三十七年度分の補償金は五千九百十五万六千八百四十二円、見舞い金は千九百六十九万八千百七円ということになっております。
#33
○相澤重明君 そうしますと、総額七千九百万円のうち、昭和三十七年度の補償金五千九百十五万六千八百何十円ですね、それからそのあとの千九百六十九万八千百七円、これがいま言った見舞い金ですか。
#34
○説明員(鈴木昇君) さようでございます。
#35
○相澤重明君 そこで見舞い金というのはどういう性格ですか。
#36
○説明員(鈴木昇君) 昭和三十六年度以前おきましての制限の補償金といたしまして、三十七年度以降の通常の計算によります補償金の三分の一を打ち切り的に支払ったものが見舞い金でございます。
#37
○相澤重明君 そうしますと、三十七年度のものは、完全に五千九百十五万何がしというものは補償金の性格で支払った、こら理解していいわけですね。それでその以前のものは結局三分の一程度のものを打ち切りとして補償金のものであるけれども、見舞金として出した、こういうことですか。
#38
○説明員(鈴木昇君) さようでございます。
#39
○相澤重明君 これはどうなんですか。この金額を渡すについては、いわゆ電波障害についての地元の農民の反対る期成同盟があったわけですね、こういうたとえば同盟の人たちが受け取ったのですか。それとも地主の代表という、二千名というのですから、これは二千名個々に払ったのか、代表を通じて払ったのか、内閣にも代表が多くみえたわけですが、そういう点の手続上はどういうことになっておりますか。
#40
○説明員(鈴木昇君) 関係土地所有権者が地主の代表に対しまして代理受領委任をいたしまして、その者に支払うということになったわけでございます。
#41
○相澤重明君 代理者に委任をして払った。その代表者はだれですか。
#42
○説明員(鈴木昇君) 奥津翁という人です。
#43
○相澤重明君 その奥津さんという代表者が一括受領をしたことになりますね、代理ですから。
#44
○説明員(鈴木昇君) さようでございます。
#45
○相澤重明君 その場合に、そうすると、一括代理をして受け取ったということですから、結局農民、所有者からは委任をされた、委任状を出されて、これはそれを確認をして支払いをした、こういうことになりますね。
#46
○説明員(鈴木昇君) さようでございます。
#47
○相澤重明君 そうすると、この問題についていま紛争はありませんか。あなたのほうでは委任状を受け取って、それで代理者に総額を渡したというのだが、この金を受け取ったことについて、これらの土地所有者の間に紛争はありませんか。聞いておりませんか。
#48
○説明員(鈴木昇君) 代理受領をいたしました見舞い金の一部につきまして、委任をいたしました地主に渡っておらないというふうなことのために紛争があるということを聞いております。
#49
○相澤重明君 これは少なくとも国の金ですからね。私ども決算委員会が決算をしておるのは、国の金というものはどういうところに使われるか、正しく、しかも効率的に運用されておるかどうかというのを調査するのが私どもの仕事なんです。決算委員会というものはそこに重要な役目を持っておるわけです。そうすると、いまの答弁を聞いておると、代理支払いを、つまり代表者に一括して支払って、その代表者が受け取ったけれども、正しく全部の者には渡っていない。一部かどうか知らぬが、とにかく、分配かなんかの問題で、つまりまだ話がきまっておらぬ。その内容はどういうことなんだかお聞きになりましたか。
 それから、これを三十七年の十二月二十七日、代表者と契約が締結されたのですね。金を支払ったのはいつですか。この総額七千九百万円の金を支払ったのはいつですか。
#50
○説明員(鈴木昇君) 昭和三十七年の十二月二十七日でございますと記憶しております。年内に支払いを了したと記憶いたしております。
#51
○相澤重明君 これは記憶しておるなんていうことはだめだ。答弁にならない。決算委員会に記憶しているなんていうの答弁になるか。君は政府の立場なんだよ。本院は決算審査をしておるのだ。ここに書いてあるのは三十七年十二月二十七日、地元土地所有者の代表と建築物の建設等の制限に関する契約の締結を了したと、こうなっておるから、締結ができたのだろうから、私は支払いができたと思いますよ。思うけれども、われわれは、ただそれはいま質問をしておるのであって、それが正しく行なわれているかどうかということを確認しなきゃならぬわけだ。また、本委員会に出席するには、その資料をそろえて出なきゃならぬはずだ。何のために決算委員会に出ておる。いま一度答弁しなさい。
#52
○説明員(鈴木昇君) ただいまの支払い月日は、昭和三十七年の十二月二十七日でございます。
#53
○相澤重明君 そうしますと、いまのあなたの説明によりますと、三十七年の十二月二十七日には契約の締結ができ、しかも、総額七千九百万円の支払いをしておると、そこで、このいまのせっかく政府が金を渡したけれども、それが今度は全土地の所有者に渡っておらないというのはいつごろあなたは聞いたのですか。いつごろそういうお話を聞いたか、あるいは現地を調べたか。
#54
○政府委員(小野裕君) ただいまの支払いでございますが、私どもといたしましては、委任状の出ております全員につきまして一括して渡しました。その先どう本人に渡ったかということにつきましては、一々追及はしていないわけでございます。ただ、いまお尋ねがございましたように、一部がその代表者のところに残ったではないかということで紛争があった、そのとおりでございますが、このことにつきましては、はなはだ恐縮でございますが、先般捜査関係の問題になりまして――これはどういういきさつか、詳細は存じませんけれども、捜査関係の問題になりまして、新聞紙上に出ました。その日をいま忘れたのでございますが、そのときに初めて知ったわけでございます。
#55
○相澤重明君 これは非常に重要なことで、私ども決算委員会は、先ほども申し上げたように、国の資金というものがどういうふうに使われておるか、正しく使われておるか、あるいはまた効率的に使用されておるかということを調査するが私ども決算委員会の任務である、たとえ一銭、一円といえどもこれは国民の税金である、政府は執行の責任は持つけれども、その執行した経過というものを審査をするのはわれわれ国会の責務である、こういうたてまえで衆参両院のいわゆる決算委員会というものはすでに決算審査の方針というものまできめておる。ですから、私どもは特にこの支払いの条件の問題については、いまのような、一括渡したからその先どうなろうといいという答弁でこれは許されない。そういうことでもし政府がいいということになったら、これはたいへんなことだ。これは少なくとも二千名からの土地の所有者に対して、政府が坪単価幾ら、そうしてAゾーンは幾ら、Bゾーンは幾らということをきめておるはずだ、そうですね。そうしてしかも、それは三十七年度のものと三十七年度以前のものときめて補償金、見舞い金という形で出しておるのじゃないですか、説明によれば。それがどうなったか、先はどうなったかわからぬという答弁ができるか。私はそうではないと思うのです。しかし、少なくとも政府は、できるだけの手続はとったという考えでおるだろうけれども、現実に紛争が起きてくれば、そういう手続の足りなかったという点は指摘されなければならぬ。そこで私は、きょうはほかの問題もあるし、他の委員も質問があるので、この問題についてなおこれ以上追及しても仕方がないので、したがって、報告してもらいたい。いつこのいわゆる昭和三十七年度の契約をして、三十七年十二月二十七日に受領をした金額を個々の地主に支払いをしたか、現在どのくらいの人が支払いを受けていないのか、あるいは紛争金額というものは幾らなのか、文書をもって報告してもらいたい。委員長に、このことは非常に重大ですから、国の支出金について不明朗であるなんということは許されない。したがって、いま私申し上げるように、文書でこれは政府に回答を求めて本委員会に提出してもらいたい。きょうは電波障害のこのいわゆる補償金なり、あるいは見舞い金の問題については、私はこれで終わりたいと思うのです。
 ただ一つあと長官に聞いておきたいのは、たとえばここに個人で家を建てたいということで土地を買って持っておる人がおる。ところが、電波障害という理由で家が建てられないということになってしまった。そうすると、勤労者階層は自分で土地を買ってそこに家をつくろうと思ったけれども、できなくなったから、他に家をつくらなければならない、あるいはよそに権利金を払って越さなければならぬ、そういうことになると思うのですね。そういうような場合の個人のいわゆる取得しておる土地の問題については、政府としてはその買い上げをしてやるとか、あるいはその損害をどうするとかということについては、何らかの考えを持っておるのかどうか。これは全然そういうことは考えておらない。ただ見舞い金と、そういうことなのか、この点はどうなんです。
#56
○委員長(横川正市君) 小野長官、いまの相澤委員からの要求にかかる資料について、私ども審査の中で非常にふに落ちかねるのは、たとえば代表確認というのはどういうふうに行なわれたのか。それから支払いのときの代表者確認に対する委任状の取り方についてどう取られたのか。ことに支払いについては、一便法とすれば、たとえば農協関係の預金振り込み等については、個人口座に振り込んで確実に支払いができたように、そういう支払いの結果についてまでも点検をするという注意があってしかるべきではなかったかと思われるわけでありますけれども、いま横領事件というような格好でてんまつが出ることで、防衛庁の責任がのがれるということだけでは、審査としては不十分だと思いますので、その点含めて資料を出してもらいたいと思うのですが、よろしゅうございますか。
#57
○政府委員(小野裕君) ただいまの御注意の点につきましては、私どももさらに研究くふうをいたしまして、間違いがないように努力しなければならないと思います。
 ただ、ただいままでのたてまえといたしましては、いまどういうふうにして代表者であること、委任受領者であることを確認したかということがございましたが、私どもといたしましては、署名捺印のございます委任状を信用したわけでございますが、それでは不十分だとおっしゃられましても、ちょっと困るわけでございますが、この点についてさらにもっと確実な方法で改められる方法があるかないか、これは検討いたします。
 ただ、先ほど相澤先生からお話のございました、だれそれに幾ら渡っているかというお尋ねでございますが、これは私どもとして、個々の人が委任状を出して受領委任をしておるわけでございまして、その受け取った方から、どう渡ったかということを一人一人お尋ねするということは至難であると考えます。この点につきましては、として十分な資料を御提出できないのではないかということを、あらかじめお許しを願いたいと思います。
#58
○委員長(横川正市君) いまの問題は、鈴木施設部長の答弁によりますと、坪単価についての基準というものが明確であって、そしてこの補償支払いを受ける立場の者のそれぞれの農地その他補償を受けるべき物件について、所有の内容が明確である場合には、個人の取得すべき金額というものはおのずと明らかになるわけで、まさかあなたのほうでつかみかねて渡したわけではないですから、そういうふうに明確な計算で渡された金についても、当然これは委任代理を受けた人たちは計算づくで受け取っておると思う。こういうふうに見るべきだと思う。だから、その代表者にあなたのほうから要求することによって、その事実というものは明確になるんじゃないですか。
#59
○政府委員(小野裕君) 委員長のお話のとおり、各人別の明細はございます。ですから、その代表して、代理して受けられました方のところではわかっておる。私ども、この紛争について正確なことは、正式のいわゆる捜査、調査ということはできませんのでわかりません。ただ関係者の話を総合いたしましたところで承知しております点は、その地元の関係者の方々、特に住民の方々の合意によってこの仕事を一緒にやってもらうについては、まとめてやってもらうについては、いろんな事務費が要るであろう、いろんな費用も要るであろうというようなことから、みんなが総会のような形で納得して、これだけは事務費として残してもいいというようなお話し合いがあって残したんだというような話は聞いております。これは確認しておりません。この点については、御承知のように、多少告訴その他のことがございまして、捜査の段階にも入っておった問題でございます。その内容については私どもわからないわけでございまa。どういうふうに減って渡ったのか、その点は私どもとしては申し上げかねる。ただ、個人個人に幾らという計算が出たということは、もちろんこれが基礎でございまして、承知しておるわけでありますが、その点まで御報告申し上げますかどうか、何ぶんにも多数の人数でございまして、たいへんな資料になると思うのでございますが、できれば御容赦願いたいと考える次第であります。
#60
○委員長(横川正市君) そうすると、その二千名の土地所有者の代表者であるという、そういう資格を具備して折衝された代表の方は、あなたのほうには、一切交渉の結果、いわゆる妥結の内容その他について委任を受けてきたという委任状を提出して交渉を行なったわけですか。
#61
○政府委員(小野裕君) 少しあやふやなことを申し上げて恐縮でございますが、防衛施設庁と折衝の段階におきましては、おそらく住民大会、総会等の総意によりまして、代表者として、その他の方々も一緒にいろいろと御折衝になった、そのときに委任状があったかどうかということについては、はっきりいたさないのでございますが、ただ、その後代理請求、受領という権限を委任されたその委任状は持って請求に来られたわけでございます。
#62
○委員長(横川正市君) そのてんまつ等を含めて、いま要求されている内容について詳細な資料をできるだけ早く委員会に提出していただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
#63
○政府委員(小野裕君) ただいまおわび申し上げましたようなこともお含みの上で、できるだけ私ども御期待に沿うようなものをつくりたいと思いますが、お願いいたします。
#64
○大森創造君 関連して。いまのやつをお聞きしてみますと、その七千九百万円を支払ったという、それで二千名についての内訳をあなたのほうでは押えておられたんですね、初め。そこで紛争の起きたということは、一応あなたのほうの心覚えでもって、だれには幾らやるということが計算の資料にはできていたけれども、今度は、代表の何がしがやった場合には、あとは適当に裁量して、そして防衛庁のあなたのほうで頭の中で計算した数字どおりに配当していない、配分していないというところに紛争の原因があるんでしょうね、結果的に見ると。結局これはつかみ金みたいなものと違いますか。あなたのほうで要求された資料というものは、一応の参考にして分配しようという程度のことであって、実際はそういうふうに行なわれていない。いろいろな経費がかかるから、こいつはひとつ経費をピンはねして、あとは適当に代表の人が分けたということですから、一応の資料の程度の権限しかないものですか。その点……。
#65
○政府委員(小野裕君) ただいまのお尋ねでございますが、私ども支払いをいたしましたのは、一人一人の坪数、その土地の種類、あるいは制限の状況というものを全部計算をいたしまして積み上げをしてこの金額が出たわけでございます。したがいまして、各人からの請求額もその数字でございます。ですから、わかりましたものはもう全部計算の済んだ正確なこまかいものでございまして、それがさらに本人にどれだけ渡ったか渡らないかということについては、残念ながら私どもよくわからない。これは皆さん方のほうで、お世話になるからその費用に充てろということで幾らかを代表者が残したということがあるかもしれないということでございまして、私どもはその内容はわからないのでございます。
#66
○大森創造君 そうすると、いまのお話だというと、そのとおりに渡らなくても仕方がない、代表者とその二千名の合意の上でのことで、あなたのほうで用意された資料は一応はきちんとはするけれども、そのとおりに配分しなくてもかまわないものだというふうにお考えでございますか。
#67
○政府委員(井原岸高君) 私のまあいままでのなにから申しますというと、政府の支払いでございますから、一人一人の領収書は取りつけておることは間違いないと思います。ただし、だれそれに委任するという委任の問題は、その金を立てかえて配分の中で当然個人に渡すべきものであるけれども、その何分の何ぼかは組合の運動費あるいは経費に出そうじゃないかというようなふうな話し合いをしたものか、あるいは幹部が独断的にこれだけはそれに費用が要ったというので差し引いたものか、そういう問題が問題になっておるのじゃないかと、現にその証拠には、個人個人からは、自分のうちの金が少ないからといって防衛庁にその異議の申し立てがないわけでございまして、どこまでも受け取って帰ってのそういう組合内におけるところの金の配分の方法等についての問題があるのじゃないかと、こう承知しておるわけでございます。
#68
○大森創造君 そうするというと、わかりましたけれども、一人一人の領収書は防衛庁のほうには参りませんな、一人一人の。いまあなたのほうで用意された資料で、だれの何がしは幾らもらうべき筋合いのものであるという基礎的な資料は、あなたのほうで用意されたのだけれども、いまのお話しによるというと、そのとおりに支払いは行なわれていない。で、領収書みたいなものは、代表者なりあるいは役員のほうで集めていても、あなたのほうへは来ていないわけですね。来ることを期待もしていないわけですね。そうですか。
#69
○政府委員(小野裕君) いわゆるこまかい事務的な手続の問題になりますので、もう一度申し上げさしていただきたいと思いますが、これはそれぞれの名簿がございまして、それぞれがどれだけの土地を持っておって、どれだけの制限を受けておるということから、甲の人は合計幾ら、乙は幾ら、丙は幾らという明細書は私どもにございます。それを、その金額を受け取るために、めいめいの方がその代表者の方にこの金額を施設庁から請求して受け取ってくれという委任状をお出しになって、それで代表者の方が施設庁のほうに請求をされる、そこで一括しましたものを、こちらではその代表者の方に一括お払いをしておる。それから、本来ならばそのものをおまかせになった甲の方が今度は代表者から受け取られるわけであります。そのときに、私どもはその人の分はこれだけだというふうに計算ははっきりしておりますが、どういうふうに渡っておるかということを――そのお仕事をお預けになったのでありますから、委託されたのでありますから、その間の事務費その他のこともあろうかと思います。しかし、私どもはそういうことには関与いたしておりません。それはその関係者の方々、住民の方と一括して受け取られた代表者の方の間のいろいろお話し合いがあって、しかも、その方々がその受け取りをお出しになるか出さないかは、それは代表老に対して、確かに受け取ったとお出しになるかもしれません。しかし、私どものほうには個々の方の受け取りは来ないわけでございます。そういうわけでございます。
#70
○大森創造君 くどいようですが、私はしろうとの目から見るというと、いまどきこういう種類の補償をする場合には、いまのような扱いをされますというと、いま起こっているような紛争はきっと起こるであろうと私は予見されるのですよ。町村の常会長などをやっておりますと、どうもそういう配慮が私はぴんとくるのです。その程度で済まされるものかどうか、お役所仕事として。私は、いままでにもあったし、今後もこういう種類の問題があると思いますが、少しうかつじゃなかったかと思うのですがね。もうちょっとしっかりした押えをして渡すべきではないかと思うのです。確認をして聞きますが、代表者なるものは、委員長あるいは相澤委員との質疑があったようでございますが、これはしっかり確認をされて、委任状だとか、この人はまさしく民意を受けた代表者であるという確認をされて、その上で事務執行をされましたか。どういう根拠でやりましたか、その代表者たちは。
#71
○説明員(沼尻元一君) 私、この事件の当時、調達庁の不動産部長をしておりましてこの衝に当たりましたので、その間の事情を私から説明いたします。
 このことが起こりましたのは昭和三十三年と思いましたが、だいぶ古い事案でございますが、そのころ米軍から、上瀬谷周辺のあそこに家屋等を建てられては電波障害になるので困るというような問題が出まして、私たちとしては、何分にもあの辺が広範な地域でございますので、そういう制限をするということが非常に困難でございますので、その間米側と非常にたび重なる折衝等も続けたわけでございますが、その間だいぶ時日もたちまして、周辺の住民から、こういう宙ぶらりんの、家が建てられないような形で長く続くということは非常に迷惑だ。そこで、その周辺住民が土地所有権擁護連盟というのをつくりまして、その連盟の長が、先ほど名が出ました奥津翁という方がその長になりまして、そしてその方を中心として、政府のほうに陳情が繰り返されたわけでございます。政府といたしましても、この問題を処理するのには、調達庁では、この電波の問題は調達庁限りでは処理できないというようなことから、総理府に問題を上げまして、そこで解決をお願いすることになったわけでございますが、その間、神奈川県庁あるいは横浜市等がこの所有権擁護連盟の言うことはあまりにも当然のことである、早く解決してくれなければ、県としても市としてもまことに困るというようなことが強調され、そして所有権擁護連盟というのも、県、市等の話から総合してみますというと、付近住民を代表しているということは、私たちとしてはつゆ疑う余地もございませんので、その人たちに対して、地方住民の委任状があるかとか、そういうことは申さずとも、県、市全体がそのことを肯定しておりますし、そういう雰囲気の中でそういうことを聞くこと自体が失礼であろうというようなことから、そういう方々を代表者として折衝を続けたわけでございます。それがまあ米軍の交渉やなんかが非常にむずかしい状態になりまして、結果的にはこの周辺住民と契約を結んで、その人たちの了解のもとに制限契約をして補償を払うということのほか解決がない。結局、電波法とかそういうものによる制限とか、そういうことはすべきじゃない。やはりあくまで相手との合意ということで解決すべき問題だろうということで、総理府でそういう方針がきまりまして、地元代表も、政府がそういう点について十分地元の住民の利害関係を考えてくれるならば応じようということで話が進められ、その間補償金が安いの高いのということでずいぶん時間がかかったわけでございますが、最終的には、先ほど施設部長からお話がございましたような点で、やっとまあ地元との話し合いがつきまして、昨年の四月から制限契約を結び、その補償をする、ただ、昨年の三月以前につきましては、昭和三十三年から数年間にわたって、地元としては、この契約が結ばれないままに非常に長い間迷惑を受けてきた、その間、地元としては、東京にも何回となく陳情を繰り返す、そういうことで非常に迷惑をこうむっておるので、そういう問題について、政府として、やはり昨年の四月以降の補償金だけじゃなく、過去のそういうことも含めて補償を考えろというような問題が起きまして、最初は一年分の補償をしろとか、いろいろ問題がございましたが、この最終的な解決のために、一年間の三分の一というものを補償にかえて、見舞い金としてそういうものを支給することによってひとつ全部をカバーする、そういうことで解決してほしいということで、妥結ができたわけでございます。
#72
○大森創造君 くどいようですが、地主の土地補償などについても、将来行なわれるとすれば、今より以上に全国的な問題に私はなると思うのだけれども、これは二千名ですからね。それでだれが幾らという科学的な基礎に基づいての金額というのはなかなか出しにくいとは思うのだけれども、一応そういうような数字を用意してあるならば、これは二千名だから、たいした人数じゃないから、一人一人にやったほうがいいんじゃないですか。そうして、かかった経費は二千名が自主的に総会を開いて、会長なり役員に若干やるというのが筋だろうと思う。つかみ金式でやったら、こういう現象が出てくることは当然ですよ。そういう私が申し上げるような意味で、二千名で一人ずつの計算の基礎になった金額は配分する、あとはひとつ適当に土地所有権擁護連盟のほうにおまかせをするというそういう事務的処理はできなかったものですかね。
#73
○政府委員(井原岸高君) ちょっと説明が悪いようです。各個人からは、自分の土地がこれだけであった、それに対する補償金はこれだけの金になる、見舞い金はこれだけの金になる、それをだれそれに委任いたしますという二千名のそういうものを持ってきて、それに渡しておるのでございますから、その本人は端的にいえば、領収書はその人に預けておるわけです、代表者に。したがってこちらも、個人個人に渡すことが一番よかったかと思うのでございますが、一応そういうような経過から申しますと、そういう取り扱いをすることも妥当ではなかったか。将来の問題を考えますと、こういう問題が起きますということも、おっしゃるように注意しなければならないかと思うのでございますが、ちょっとさっきからの答弁を聞いておりますと、大づかみに金を渡して、それで末端の人は何ぼか知らないけれども、おれに来るはずなのに来ないので、もめておるというようなことになりますと、政府の責任になる。それはだれを信用したかということがたいへんな問題になりますが、個人は自分の金はもらえるのだから、この受け取り方をだれそれに代理受領させますということの委任状を集めて渡しておるわけでございます。
#74
○大森創造君 そうすると、もう一回確認しますけれども、一人一人の領収書は、こっちに来ておるのですか。
#75
○政府委員(井原岸高君) 代理受領の委任状は……。
#76
○大森創造君 代理であろうと、正式の受領証であろうと、金額の書いてある領収書は施設庁のほうに来ているのですか。
#77
○説明員(沼尻元一君) 私、途中でかわりまして……。ただ私のときに――私は昨年の九月にかわったわけでございますが、最終的にきまりましたのが、昨年九月に前志賀大臣が神奈川県に出向きまして、そこで実質的に話がついたわけでございますが、各個人に幾ら幾ら補償するということは、また幾ら幾らの見舞い金ということは、これは二千数唐名ですから、土地がどれだけとかいう計算がそのときから始まるわけでございまして、たいへん事務的に時間がかかります。しかし、地元に対して非常に長い間御迷惑をかけておる。そこで、地元としては、どうしても昨年の十二月の暮れには支払いを受けたいというような話等もございました。そしてまた、この役所としても、一人一人にお払いするということは、横浜局の職員の数や何かからいってもたいへんな仕事でもございますし、地元としては、代表者を選んで、その人に代理委任ということで受け取りたいということなので、代表者に対して大臣に対する請求並びに受領に関する一切の権限という委任状が出まして、そして代表者が受け取っておるというふうに私は聞いております。
#78
○委員長(横川正市君) 大森君、先ほど言ったように資料を出してもらって、その資料に基づいて再度質問するようにということで……。
 それでは、先ほどからいろいろ説明されておるようですが、おのおの認識が違うようで、防衛庁の意識も、現実とはそれぞれ理解が違う点もあるようですから、あなたのほうで収集できない資料を出せといっても、これは委員会として無理ですから、十分ひとつ検討して、こちらのほうに理解のできるような資料をつくって出していただくようにお願いしたいと思うんです。
#79
○政府委員(井原岸高君) まことに申しわけございません。仰せのように、できるだけひとつ明細な資料を出して、また御審議を願いたいと思います。
#80
○相澤重明君 先ほど申し上げた資料の点については、いま委員長の言ったとおり、出してもらうことでけっこうです。
 個人の所有地で家を建てたいと、こういうような希望者があるわけですね。ところが、電波障害で建てられない、他に土地を買って建てなきゃならん、こういうものについてはどういうふうにしていこうというのか。先ほど説明を求めておったんですが、どうですか。
#81
○政府委員(小野裕君) この制限地域内に、個人で特に家を建てたいということで、よその方で土地をお求めになった、ところが家が建たないというような方についてどうするかというお尋ねかと思うのでありますが、まことにお気の毒な状態でございますので、私どもは何とかして、そういう方の分は国で買い上げをして、ほかの場所を選んでいただくというように措置いたしたいと考えまして、目下努力をしておるところでございます。
#82
○相澤重明君 目下努力ですか。昨年の、三十七年の九月十三日、防衛庁長官志賀健次郎、横浜市長半井清殿あて文書が出ていますね、電波障害問題の解決についてという。そうすると、もう現在は十二月ですからね、一ヵ年たっておる。努力をするといったところで、一ヵ年たっても何にもできておらぬのでは努力にならぬ。その志賀健次郎防衛庁長官から横浜市長にあてた文書の中の第六項、「建築物の建造等が制限された場合、国は当該土地所有者等が買収を希望する場合は、実情を検討の上、予算の範囲内において当該土地を買収するものとする。」と、きちっときまっていますね。それから一年たっている。一年。買収したのはあるんですか。
#83
○政府委員(小野裕君) お尋ねの点でございますが、昨年の九月以前のそういうような関係者の方につきまして、できるだけ買収をするようにというお約束はしてあるわけでございますが、それが予算の範囲内ということでございまして、実は、その予算の折衝でただいま努力しておると申し上げたわけでございます。
#84
○相澤重明君 で、いま、買い上げ希望者はどのくらいおりますか。何名ぐらいおりますか。もしわかったら、土地の面積はどのくらい。わからなかったならば、あとで文書で出して下さい。
#85
○説明員(鈴木昇君) 地元におられる農民の方で四名ございます。それから、他から来られまして、昨年の九月以前に売買契約等が成立しておる方で、俸給生活者というふうな方が二十五名ございます。
#86
○相澤重明君 これらの人たちの実情は、いまお話しのようにわかっておるようですから、早急に政府が協定をして、神奈川県知事、横浜市長、そうしてまたこの対策委員会等の人たちと相談して、政府が防衛庁長官の名前で出している以上、実行しないということはいかぬと思うのですね。ですから、早急にこれらの具体性を持つようにひとつ進めてもらいたい、どういうところが障害があるか。いま言った予算というものは、政府がきめておったけれども、これらの予算は出せないのかどうか。来年度はどのくらい出すのか。こういうことも、きょうは予算委員会じゃないから、いま報告しろとは申し上げませんが、後日、その点についてはいずれ明らかになると思うから、あなたのほうからも報告してもらいたい。このことはつけ加えておきます。
#87
○委員長(横川正市君) 相澤委員に申し上げます。有馬職業安定局長が時間で退席をしたいという要望がありますけれども、あなたの質問があるので待たせてありますので、先に質問をしていただきたいと思います。
#88
○相澤重明君 それでは、若干順序を変更をいたしまして、次に私は、当面する大きな問題でありますが、それは、駐留軍に勤めておる従業員が、米軍の予算削減のために解雇をされるという問題であります。そこで、現在政府が把握している米軍予算によるところの従業員の整理というものは、来年の一月までぐらいにどれくらい行なわれるのか、現在どのくらい行なわれつつあるのか、あるいはまた、来年の六月までぐらいにはどのくらいの予算削減に伴う従業員の解雇をしなければならないのか、そういう点について、おわかりの点をひとつ御説明いただきたい。
#89
○政府委員(井原岸高君) 現在、米軍兵力の一部削減に伴う駐留軍の従業員の減員問題でございますが、この問題については、目下わがほうと米軍との間に協議が進められておる段階でございまして、まだ具体的にちょっと御報告申し上げる段階にまで立ち至っておらぬのでございますが、できるだけ早く煮詰めまして、それぞれの措置をしたいと思います。
#90
○相澤重明君 全般的なものについてはこれからのようでありますが、今日すでに来年の一月七日付ぐらいまでの解雇通告をされておる者はどのくらいおるのですか。
#91
○政府委員(小野裕君) ただいままでに米軍側から解雇予告の来ております者は、一月七日まででは君名でございます。一月中で七十二名の数字になっております。
#92
○相澤重明君 そこで政府は、この駐留軍労働者の雇用安定の問題については、ずいぶん衆参両院で関係の常任委員会でも協議を進めてきたのでありますが、この米軍削減あるいは米国のドル防衛ということから、戦略的な立場で米軍の移動が行なわれることも、これは先ほど、政務次官が……、総体的にどのくらいかということは後刻の問題になると思いますが、いずれにしても、それが行なわれることはもうすでに御承知のとおりですね。これは、ジャパン・タイムス等にも、そういうアウト・ラインというものは出ているわけです。米軍内でも、これはもっぱら言われておるわけですから。そういう点について、一体、大量整理が行なわれるということについて、従来は中央に、政府に特別対策委員会が設置をされておったわけですね、離職者の。これは現状はどうなっているんですか。やっておるんですか、やっておらないんですか。
#93
○政府委員(井原岸高君) 現状は、やはりやっておるわけでございまして、そういうことで地方協議会等と緊密な連絡をとって、関係行政機関の協力を得て、総合的に離職者対策をいま考えておるわけでございます。
#94
○相澤重明君 政務次官の言う対策委員会が持たれておるということになると、具体的にそれでは、それらの離職をされた人たちに対する職業訓練はどういうふうに行なわれておるのか、あるいはまた、就職の実情はどうなのか、労働省の安定局長に御答弁いただきたい。
#95
○政府委員(有馬元治君) 最初に、訓練の状況から申し上げますが、現在、駐留軍の離職者専門の訓練といたしましては、総体の規模で千七百四十名行なっております。現実には、この規模どおりには入っておりませんが、大体、駐留軍の所在地に訓練所を設置もしくは増設いたしまして、この程度の規模で離職者の発生に対処をしてまいっております。また、これまでの離職者の就職あっせんの実績でございますが、これは、先生御承知かと思いますが、昨年中には二千七百五十六名職安のあっせんでもって就職をさせております。三十二年当時からことしの九月までの累積実績を申しますと、四万六千六十七名という実績でございます。
 なお、今後の問題は、施設庁当局から情報の提供をしていただき次第、就職援護の万全を期してまいる予定にしております。
#96
○相澤重明君 いまの御説明によりますと、総体的に千七百四十名の訓練が実施されておるし、今日までではすでに四万六千余の人が就職あっせんを受けておる、こういうことでありますが、そこで、駐留軍離職者というのは比較的中高年齢層が多いと思うんですね。こういう点については、特に労働省の職業安定局が一番大きな問題ではないかと思うんです。これらの就職あっせん等を行なわれたという報告があったわけですが、再雇用する場合、その中高年齢層というのはきわめてむずかしい条件だと私は思うんです。政府としても、そういう点に力を入れておるということになろうと思うんですが、これらの人たちに対して雇用奨励金等の制定について、あるいは特別給付金の増額等をどう労働省は考えておるのか、これについて、ひとつあなたのほうから御答弁いただきたいと思う。
#97
○政府委員(有馬元治君) 最後に御指摘のありました特別給付金の問題、これは施設庁のほうからお答え願うわけでございますが、前段の中高年者に対する就職促進の問題でございますけれども、実際に駐留軍の離職者の年齢を見てみますと、いわゆる中高年――私どもとしましては、三十五歳を境に中高年と言っておりますが、三十五歳以上の者がやはり六、七割を占めているのが実情でございます。したがいまして、非常に就職が困難な年齢層になっておりますが、御指摘のように、雇用奨励金制度が、炭鉱の離職者の場合には炭鉱の臨時措置法で規定されておりますが、こちらにはそれがないわけでございます。この七月に成立施行をみました今回の職安法の改正によりまして、中高年に対する就職促進の特別措置の道が講ぜられまして、これらの中高年の就職促進に対しましては、石炭離職者の場合と違いまして、職場の適応訓練という制度を活用いたしまして、炭鉱離職者には雇用奨励金として雇用主に、六千円、半年間を限って支出しておりますが、これに見合う分といたしまして、適応訓練方式によって、雇用主に適応訓練のための委託料として、月額五千二百五十円――石炭の場合と七百五十円ほど開きがございますが、この制度によりまして、雇用の奨励を確保してまいりたい、もちろん、この間に、本人にとりましては、適応訓練期間中でございますので、一般の訓練手当、すなわち一万二千五百円、こういうものが支給になりますので、あわせて考えますと、これでもって中高年の就職促進は、まず十分に確保されるのではないか、かように考えております。
#98
○政府委員(小野裕君) 最後のお尋ねであります特別給付金、これは駐留軍従業員の退職の際のお見舞い金でございます。おせんべつでございますが、これの問題というお尋ねでございます。
 従来、五年刻みにいたしまして、五千円、一万円、一万五千円――非常にわずかな額でございます、気持だけでございますが、お見舞いを差し上げておったわけでございます。来年度の予算概算要求といたしては、およそ五割増しということになりますか、一万、一万五千、二万という金額で差し上げるようにしたいと考えまして、これは予算の折衝中でございます。
#99
○相澤重明君 最初に職業安定局長に、いまの御説明をいただくと、つまり、適応訓練中に、雇用主に対して、炭鉱の離職者よりは安いけれども、とにかく五千二百五十円ですか、支出する、こういう御説明ですが、三十九年度の予算としては、どのくらいあなたのほうでは出しましたか。
#100
○政府委員(有馬元治君) これは、一般の中高年離職者対策として、込みにして出しておりますが、月間対象者を一万名見込みまして、いまはっきりした数字をここに持っておりませんが、その一万名のうちの二千名前後の予定で組んでおったのじゃないかと思います。いまはっきりした予算要求の数字を持っておりませんからあれですが、そういうことでございます。
#101
○相澤重明君 これは、衆議院の河野議員の質問に対して、労働省として三十九年度予算編成の際に御検討するという御答弁をしているわけですね。したがって、これについて、あなたのいまの、その一部を御説明になったのだと思うのですが、いずれ予算委員会で出ることですが、私はやはり、少なくとも三十九年度には政府が積極的な施策に取り組むと、こういうことを言っているのですから、衆議院で説明をされたように私はやはり作業を進めてもらいたい。後刻、これは文書でけっこうですから回答していただきたいと思います。
 それからその次に、今の小野長官の御答弁の特別給付金の増額の問題について、いままで五千円のものを一万円――倍額にする、所得倍増ということだね、これは。ところが、この所得倍増では、これは倍増にならぬね。一万円出して、これで特別給付金が多くなったということには、私はここの決算委員会の委員の諸君も、政府のやっておることをこれでいいと思えない。
 そこで、組合側からは、いままで十万なり二十万なり三十万なりの、それぞれ要求があったと思うのです。やっぱりそのことを正しく認識をして、あなた方自身だけが一人で悩んでないで、大蔵省になぜこういう問題について積極的に取り組めないのかね。そのことをやっぱり率直に話をしたらどうなんですか、それは。いごまろになって、特別給付金の増額で五千円ふやしてやるというようなことぐらいでは、私はあまりにも政府としてはお粗末過ぎるんではないかと思う。そういう点についてどうなんですか。駐留離職者のそういう雇用の問題について、いままで中央対策委員会というものは持たれておるという政務次官の答弁をいただいたんですが、これからひとつ政府が、軍も組合も一緒になって――それだけの大きな事情変更というものがくることははっきりしておると思うのですよ。そういうものに取り組む姿勢を考えたらどうですか。そういう点についてはやる気があるかないか、ひとつ政務次官にお尋ねしておこうと思う。政務次官どうですか。
#102
○政府委員(井原岸高君) 大きな意味では、まあ相澤委員の言われるような方針で進めたいと思いますが、具体的には、できるだけ離職者が自立いたしますためにも、企業組合などをつくらせる。それまでに、むろん施設内でいろいろな訓練をやらせるわけでございますが、企業組合等をつくらせまして、それを育成していくということで、単に離職金を出したというのではなしに、政府がもう少しめんどうをみてやれる方法もあるのではないか。そういうことも目下いろいろ研究して進めておるわけでございます。ぜひ近いうちに、離職者が出ても、共同訓練によって、この商売で食っていける正しい道を開きたいと、かようなことも考えておるわけであります。
#103
○相澤重明君 それでは、たいへん次官としては誠意のある答弁だと思うので、そこで一歩進めて、そういうことも含みつつ、いま私が前段に申し上げましたように、政府、軍、それから使われておる、いわゆる働いておる日本の労働者、この三者が積極的にそういう問題に取り組めるような、いわゆる中央に対策委員会を持つ、こういうようにひとつ政府は努力してもらいたい。そういうことによって、全体のそういう大波がきたときでも対処ができると思う。
 それから法律的には、雇用安定法というようなものを私はやはりつくらなければいけないと思う。これは、政府が従来ならばとうにやっている仕事なんでありますが、現在どうなっておるか聞いておきたいのだが、できれば私は、やはり通常国会あたりには雇用安定法を出すべきだ、こう思うのだが、そういう作業が進んでおるのか、あるいはまた、そういうお考えがあるかどうか。この点をお尋ねして、この駐留軍の問題については終わりたいと思うのだけれども、御答弁をいただきたい。
#104
○政府委員(井原岸高君) さきに申しましたように、離職協議会また関係者側と、十分に従業員代表とも相談をいたしまして、意見を十分聞きまして、そうして身近な問題の一つ一つの処理ができるようなふうに進めたいと、かように考えております。
#105
○相澤重明君 労働省の項につきましては、いま防衛庁がそういうふうに、軍、政府、労働者三者で具体的にそういうふうな作業を進めていきたいという誠意がある答弁ですから、これは職業訓練の問題についてもしかりでありまして、労働省は特に労働者の利益を守る立場ですから、積極的なひとつ進言があなたのほうからできるように、その中の更生問題あるいはいまの働く場合のいわゆる奨励金等の問題についても、これはやはり政府が積極的に進んでいく、進めていくという考えで私はひとつ取り組んでもらいたい、こういうことを要望をして、この問題については終わりたいと思います。よろしいですね。
#106
○政府委員(有馬元治君) ええ。
#107
○相澤重明君 それから政務次官には、あともう簡単ですからお答えをいただきたいのですが、九月十九日に、いわゆる日米合同委員会の中で、爆音等の問題について合意に達したということをいわれておるのでありますが、私は、前回の委員会の際に、委員会を開いたときには、それをひとつ報告をしてもらいたい、どういう内容なのか、どういうふうに爆音問題について政府が進めておるのか。そういう点は、ただ合意に達したという話だけでは困るわけなんです。そういう点について、あとで締めくくりの、上瀬谷の問題も含んで最後に御質問いたしますから、まず、日米合同委員会において合意に達したということは一体どういうことなのか、御説明いただきたい。
#108
○政府委員(井原岸高君) 去る九月十九日に、日米合同委員会で合意に至ったことでありますが、その「飛行活動に関する時間制限」ですが、
  (一) 二二、〇〇時から〇六、〇〇時
   までの間、すべての飛行活動
   (飛行および地上のランアップ
   を含む。)は運用上の要求に応
   じ、かつ米軍の警戒体制を保持
   する上に絶対必要と認められる
   場合を除き禁止する。
  (二) 日曜日の飛行訓練は最小限に
   止める。
 二、規制されたアフターバーナーの
  使用
   アフターバーナー装備の航空機
  を操縦するすべての操縦士は、厚
  木海軍飛行場隣接地域の上空にお
  いて、高出力で低空飛行を続行す
  ることを防止するため、できるだ
  けすみやかに同飛行場の空域内で
  離陸上昇しなければならない。た
  だし、安全飛行状態を持続するた
  め、または運用上の必要による場
  合を除き、飛行場の境界線に到達
  する前にアフターバーナーの使用
  を中止しなければならない。
 三、飛行方法の規制
 (一) 離陸および着陸の場合を除
  き、航空機は人口棚密地域の上
  空で低空飛行をしてはならな
  い。
 (二) 航空機は運航上必要ない限
  り、低空で飛行を行ない、高調
  音を発し、または第三者に迷惑
  を及ぼすような方法で操縦をし
  てはならない。
 (三) いかなる航空機も厚木海軍飛
  行場周辺の上空において曲技飛
  行および空中戦闘訓練を実施し
  てはならない。ただし、年中行
  事として計画的に予定されてい
  る曲技飛行の公開実演を除く。
  上記は米海軍が指定空中戦闘訓
  練区域において空中戦闘訓練を
  実施する場合には適用しないも
  のとする。
 (四) 着艦訓練を行なう航空機が編
  隊飛行をする場合は二機までと
  すること。
 (五) 着艦訓練を行なう航空機の巡
  航速度は一マッハ以下とするこ
  と。
 四、飛行高度の規制措置
 (一) 着艦訓練を行なう航空機は離
   陸または進入の場合を除き、平
   均水平面の上空八〇〇沢以下の
   高度で飛行してはならない。
 (二) 厚木海軍飛行場の航空管制塔
   員は同飛行場のトラフィックパ
   ターン内で飛行中の航空機を有
   視界により監視すること。
 五、ジェットエンジン試通帳時間の
  制限
   航空機運航のため、または警戒
  体制のために必要とする場合を除
  き、ジェットエンジンの試運転
  は一八、〇〇時から〇六、〇〇
  時までの間は実施しないものと
  する。
 六、消音器の使用
 (一) ジェットエンジン試運転場に
   おける作業の実施にあたり、厚
   木海軍飛行場は、できる限りす
   みやかな時期に効果的な消音器
   を装備し、騒音減衰のために使
   用すること。
 (二) ジェットエンジン試運転の作
   業は、主として現存のジェット
   エンジン試運転場区域(注、同
   飛行場滑走路地域西側中央部)
   において実施することを勧告す
   る。
 七、ヘリコプター機の飛行区域の限
  定
   ヘリコプター機は厚木海軍飛行
  場により制定された発着ルートを
  飛行するものとする。ただし、こ
  の制限はヘリコプター機が緊急事
  態に対処する目的をもつてする飛
  行を行なう場合には適用されな
  い。
 八、操縦士の教育
   随時、操縦士に対して航空機の
  騒音問題が飛行場周辺社会に対し
  て重大な妨げとなっていることに
  ついて、十分教育すること。
 九、騒音対策委員会の設置
   騒音対策上あらゆる可能な措置
  を考究するため合衆国軍構成員か
  ら成る騒音対策委員会を設置する
  こと。
   なお、航空機騒音対策特別分科
  委員会は、一応付与された任務を
  終了したので、去る九月十九日解
  散し、新たに航空機騒音対策分科
  委員会を設立し、在日米軍飛行場
  全体について騒音問題を検討する
  こととなった。
   以上でございます。
#109
○相澤重明君 以上、政務次官が読まれたことが合意に達せられた、こういう報道でありますが、あとでこれを、文書を委員会に出してくれませんか。
 そこで、そういう九月十九日に日米合同委員会で合意に達したということでありますが、厚木基地に新しい戦闘機が配属をされたということを聞いておりますか。
#110
○政府委員(小野裕君) まだ承知しておりません。
#111
○相澤重明君 これは、最近、厚木米海軍航空基地にF4Hファントム2戦闘機、これはいま次官が読まれた一マッハ以下のというようなものではなくて、二音速半というのですよ。超低空ができる飛行機。八百フィートどころの騒ぎではない。これはたいへんなものですよ。それからF105水爆塔載機、これが皆さんがご承知のとおりですが、そればかりじゃなくて、A6イントルーザー戦闘機というのがある。こういう新兵器が厚木基地に最近配属されたと、こう言われる。しかし、私は見ておらないからわからない。政府のいまの答弁を聞くというと、それは知らない、聞いていないと、こういうことですが、協定は日米合同委員会で合意に達したといういまの話を聞けば、そういう超音速なり、あるいはいわゆる高度のものというものがないと、こう理解をしたいのだけれども、そういうことが伝えられておるわけですね。このF4Hファントム2戦闘機は、すでに厚木に配属されたということは確認をされておると外人記者が言っておるわけです。音速、二音速半ですからね。これはもうたいへんなことだと私は思うのですよ。そういうようなことがあったから、これはもうせっかく日米合同委員会で合意に達して、一音速以下にするなんて言ったところで、空文になってしまうのですね。これは、すみやかにひとつ確かめてもらいたい。そうして、日米合同委員会でいわゆる合意に達したことでありますから、そういうことの配属をさせないように、もしそういうことが事実であれば、これは撤退をしてもらう、こういうふうに私はお願いをしたいと思うのです。この点よろしゅうございますね。
#112
○政府委員(小野裕君) ただいまお尋ねの、新型の飛行機が来ておるか来ていないか私は存じません。恐縮でございますが……。
 ただ、この協定につきましては、いかような飛行機が参りましても、高度制限あるいは速度制限、あるいはアフターバーナー使用の制限というような制限は共通に適用されます。したがいまして、外界におきまして二マッハを出しましても、着陸しますときに、あるいはその制限条項にございますような形で着艦訓練を行なうような場合でも、巡航速度を一マッハ以下にする。まして着陸するときはもっとおそくなるわけでありますが、そういうふうに速度の速い飛行機、新しい性能の飛行機が来ましても、この合意事項は守られる、こういうことを御了承いただきたいと思います。
#113
○相澤重明君 これは私は、いまの長官は合法化そういう答弁だからそういう答弁になると思うのですが、実は昨年当委員会で私が提案をして、こんな状態ではいけないから、騒音問題について、防衛庁も、それから郵政省も、NHKも、ともに現地を調査しろ――それで、テレビの受像の問題、あるいは電話の聴収の問題、そういうことについて調査をやったわけです。ところが、もしいま私が申し上げたような新兵器が配属をされたということになると、私はそんなことじゃ済まないと思う。なるほど、おりるときにはその速度を急激にやれば墜落してしまう、突っ込んでしまうから、その速度をゆるめるのはわかり切っているけれども、なかなか訓練というものはそんなものじゃないのですよ。あそこへ行って頭の上を金属性のキーッというジェット機の音を聞いてごらんなさい。だから私がいつも言うように、大和の市民が、特に小学生が、いままでは天気のいい日がよかったけれども、楽しみだったけれども、近ごろ飛行機が多く飛ぶようになってからは、雨の降る日が待ち遠しい、雨の降る日は飛行機が飛ばないから、そのほうがよっぽどいい、こういう、天気のいい日にはブンブン飛ばれて、とてもじゃないけれども頭がおかしくなってしまう。御婦人の議員もおりますが、御婦人が妊娠をしても分べんができないというのだ。よその病院まで行かなければ分べんができないという。こういう騒音を従来厚木の飛行場では持っておる。その上に、超音速の二音速半もの新兵器が配属されるなんというのはたいへんなことだと私は思う。だから、単に規制をすればいいといったところで、なかなかそういうものではないと私は思うのですね。
 ですから、あなた方のほうでは、なるべくそういう、単にこれを合法化していけば国民にもこれはわからないのだというようなことでは私はいけないと思うのですよ。そういう点については、ぜひよく調べて――しかし、おるかどうかわからぬのだから、配属されておるのかどうかわからぬのだから、ただ外人の報道によればそういうことがいわれておる。したがって、そういうことがあれば、これはひとつ合同委員会のせっかく合意に達したことなんですから、そのときに、ただ守るだろうということだけではなく、これでは基地周辺の住民は安心できないのですね。そういう面でもっと積極的な私は取り組み方を希望したいわけです。
 それからいま一つは、こういうことが起きたからこそ、いま基地周辺の住民は法務省の人権擁護局にこの問題を訴えているじゃありませんか。われわれのこの苦労しておるこういう問題をどうしてくれるのだ、人権はなぜ守られないのかということを人権擁護局に出しております。しかも、大和の市長――いまこれは選挙でかわりまして、ほかの人がやっておりますが、前の自民党の当時の市長さんですが、その市長が、やっぱり大和の騒音問題については国連にも、この騒音というものがあまりにもひどい、こういうことで手紙を持ってアメリカへ行っていますよ。こういう、神奈川県民や横浜市民や大和市民の基地周辺の住民がいかに苦労しておるかということは、あなたがただそういう答弁をされたところで、納得できないわけです。これはやっぱり、こういう、私はいまの新兵器の配属ということについては、これはもうないことを望むのでありますから、これは、調べたところが、なかったと、こういう答弁のできるのを私は期待をするのでありますが、不幸にして、もし配属をされておるなんといったら、私は、やっぱりその日米合同委員会がそういう規制をしなければならない理由というものは、この国民のそういう願いであるということをお考えになって、そのことを基本に私は進んでもらいたいと思う。そうでなければ、単に形式的に合同委員会に持ち出して、国民に、ただこういうふうにやったからもうだいじょうぶなんだという政府のひとりよがりの話に済んでしまう。私はこう思うのですよ。こういう点について、ひとつとくと、これは長官なり次官なり、また大臣にもよく御相談をいただいて、調査の上ひとつ善処方を希望したい。
 そこで、それはそれとしてお願いをしておきたいんですが、こういう問題を含んで、基地周辺の民生安定について法律をつくってくれということを関係者が常に主張しているわけです。これは、あなた方も陳情書が出ているのを知っておりますね。こういう問題については、政府は一体どうしようとするのか。やる気があるのかないのか。これは、もうすでに当時の志賀防衛庁長官なり、そのときの池田総理においても、十分これらについて地域住民の意思については尊重したいということを言っておるのです。ただ法律の制定が進んでおらないですね。そういう名称がいいかどうかはまた別ですよ。いずれにしても、基地周辺の住民の苦悩に対してどうするか、人権を守るためにどうするか、こういうことについては政府が取り組むことになっておるかどうか。まあたとえば、基地周辺の住民の民生安定に関する法律というようなものをお考えになるかどうか。これをひとつお聞きをしておきたい。これは政務次官。
#114
○政府委員(井原岸高君) 非常に複雑な問題のようでございまして、前々の長官時代から相当それぞれ検討を進めておるようでございます。ただ結論が出ませんことを非常に申しわけないと考えておるわけでございます。ただし、いろいろな悩みにつきましては、その具体的なことは逐一それぞれその地域から要望等がございまして、大蔵当局にも十分予算の面でも相談をいたしまして、一つ一つ、でき得る限り、解決すべき問題は御迷惑がかからないように、またその部面で御迷惑がかかります場合には、ほかの方法で償いをするというようなことを漸次やっているわけでございますが、前に申しましたように、それを法令化しますことについては目下まだ検討中でございます。
#115
○相澤重明君 最後に、いまの点については、ぜひ、名称は私は仮称を申し上げたので、いまの次官の答弁のように、積極的にこの解決のための、やはり国民に安心をしてもらう、そういう基地周辺の住民のための法律等に、あるいは予算的な裏づけ等について準備をされたいと思うのですが、先ほど申し上げたので、これ一つ質問をして終わりたいと思うのですが、上瀬谷の米海軍の通信施設による電波障害問題の根本的な解決の問題で、先ほどの補償金や見舞い金の支払いについてはわかりました。個人の買い上げてほしいというあなたの把握している問題についてはわかりました。しかし、根本的な問題の解決には私はならないと思う。
 それで、前の志賀防衛庁長官も、先ほど私が読み上げたような数項目にわたるところの問題を政府の決定として横浜市長に実は通達をされておった。
 それはそれとして、私は、この上瀬谷のそういう問題については、やはり関係各省が積極的な取り組みをして解決をするという、たとえば、上瀬谷の通信施設電波障害問題連絡協議会というようなものをあなたのほうで持たれてはどうか。これには、政府あるいは神奈川県、あるいは横浜市、あるいはこの大和市、こういう関係の県、市、政府が一緒になってやはり相談をして進めることが私はよかろうと思う。ただ、政府だけのひとりのお考えでは、やはりなかなかかゆいところに手が届かない場合があると思う。また、地域のほうでも、政府がやってくれても自分のほうではこう解釈するということではいけないと私は思う。
 そこで、そういうふうな、やはり連絡協議会等を持たれて、積極的に取り組んで根本的解決の方向に進む、こういうことでひとつ検討してほしい。これを直ちに持つとか持たないとかいうことは、ここでは答弁できないと思うが、そこで、私の希望としては、そういうふうにひとつ今後進めていただきたい。こういうことを希望して私は終わりたいと思うのですが、答弁いかんによっては、そうはいかぬと思いますから、政務次官の答弁を願います。
#116
○政府委員(井原岸高君) 他の関係各省ともよく相談いたしまして、ただいま御趣旨の点をよく尊重して相談してみたいと思います。
#117
○委員長(横川正市君) 他に質疑のおありの方はございませんか。――他に御質問もなければ、防衛庁に関する審査は、本日のところは、この程度にとどめます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後四時十六分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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