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1963/12/13 第45回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第045回国会 社会労働委員会 第2号
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1963/12/13 第45回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第045回国会 社会労働委員会 第2号

#1
第045回国会 社会労働委員会 第2号
昭和三十八年十二月十三日(金曜日)
   午前十時四十二分開議
 出席委員
   委員長 田口長治郎君
   理事 井村 重雄君 理事 小沢 辰男君
   理事 亀山 孝一君 理事 澁谷 直藏君
   理事 田中 正巳君 理事 大原  亨君
   理事 河野  正君 理事 小林  進君
      浦野 幸男君    大坪 保雄君
      熊谷 義雄君   小宮山重四郎君
      地崎宇三郎君    西岡 武夫君
      西村 英一君    橋本龍太郎君
      藤本 孝雄君    松山千惠子君
      粟山  秀君    亘  四郎君
      五島 虎雄君    島口重次郎君
      滝井 義高君    只松 祐治君
      千葉 七郎君    泊谷 裕夫君
      長谷川 保君    八木 一男君
      本島百合子君    吉川 兼光君
      谷口善太郎君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 田中 角榮君
        厚 生 大 臣 小林 武治君
        労 働 大 臣 大橋 武夫君
        自 治 大 臣 早川  崇君
 出席政府委員
        厚生政務次官  砂原  格君
        厚生事務官
        (大臣官房長) 熊崎 正夫君
        厚 生 技 官
        (環境衛生局
        長)      舘林 宣夫君
        労働政務次官  藏内 修治君
        自治事務官
        (行政局長)  佐久間 彊君
 委員外の出席者
        厚 生 技 官
        (環境衛生局環
        境整備課長)  浦田 純一君
        建設事務官
        (都市局長)  鶴海良一郎君
        専  門  員 安中 忠雄君
    ―――――――――――――
十二月十三日
 委員西岡武夫君、橋本龍太郎君、藤本孝雄君及
 び滝井義高君辞任につき、その補欠として松村
 謙三君、石井光次郎君、堤康次郎君及び加藤清
 二君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員石井光次郎君、堤康次郎君、松村謙三君及
 び加藤清二君辞任につき、その補欠として橋本
 龍太郎君、藤本孝雄君、西岡武夫君及び滝井義
 高君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
十二月十三日
 生活環境施設整備緊急措置法案(内閣提出第九
 号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 生活環境施設整備緊急措置法案(内
 閣提出第九号)
     ――――◇―――――
#2
○田口委員長 これより会議を開きます。
 この際、労働大臣より発言の申し出があります。これを許します。大橋労働大臣。
#3
○大橋国務大臣 このたび、総選挙後の特別国会であります本国会におきまして、第三次池田内閣が成立をいたしました。つきましては、引き続き労働大臣の職を汚すことに相なったのでございます。もとより不敏ではございまするが、労働問題につきまして誠意と熱意を持って当たりたいと存じまするので、相変わらずよろしく御指導、御鞭撻を賜わりまするようこの機会にお願いを申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
#4
○田口委員長 次に、厚生大臣より発言の申し出があります。これを許します。小林厚生大臣。
#5
○小林国務大臣 厚生大臣の小林でございます。第四十五回特別国会の社会労働委員会の御審議に先立ち、この機会に一言ごあいさつを申し上げます。
 私は、本年七月、西村前厚生大臣のあとを受けまして大臣に就任して以来、厚生行政の責任者として直接その衝に当たってまいりましたが、このたびの第三次池田内閣の発足に際し、再びその任につくことになりました。
 今日、厚生行政が幾多の重要な問題に当面し、その解決が急がれておりますことは委員各位が御承知のことでありますが、私といたしましても再び任につくにあたりましては決意を新たにし、厚生行政を国民の要請にこたえ、一そう前進させるべく最大の努力を払っていきたいと考えておるものであります。
 当委員会におかれましても、従来から厚生行政に御協力を賜わっております委員の方々に加えまして、新しく厚生行政の分野に取り組まれる方々もおいででございますが、各位の変わらぬ御支援、御協力をお願いいたします。
 今国会におきましては、私が就任以来最も努力を払ってまいりました生活環境の改善につきまして、第四十三国会及び第四十四臨時国会において審議未了となりました生活環境施設整備緊急措置法案の御審議をわずらわすことと相なっておりますが、何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。ここに重ねて委員各位の御支援と御協力とをお願いいたしまして、ごあいさつといたします。(拍手)
#6
○田口委員長 次に、厚生政務次官より発言の申し出があります。これを許します。砂原厚生政務次官。
#7
○砂原政府委員 私は厚生政務次官に再任を命ぜられました。私の役割りは、衆議院の諸先生方のお仕事の先棒をかついで走らしてもらう仕事であろうと思いますので、どうぞお引き回しをよろしくお願いいたします。(拍手)
#8
○田口委員長 次に、労働政務次官より発言の申し出があります。これを許します。蔵内労働政務次官。
#9
○藏内政府委員 労働政務次官の藏内でございます。もとよりその任ではございませんが、諸先生の御指導をいただきまして、重大なる段階にございます日本の労働行政に微力を尽くしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
     ――――◇―――――
#10
○田口委員長 次に、内閣提出の生活環境施設整備緊急措置法案を議題とし、審査を進めます。
#11
○田口委員長 提案理由の説明を聴取いたします。小林厚生大臣。
#12
○小林国務大臣 ただいま議題となりました生活環境施設整備緊急措置法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。申し上げるまでもなく、下水やし尿、ごみ等の汚物を衛生的かつ効率的に処理することは、国民が健康で文化的な生活を営むため不可欠な条件でありまして、政府は、かねてから、地方公共団体が下水道事業や清掃事業を支障なく遂行することができるよう下水道、し尿処理施設等の生活環境施設の整備について深く意を用い、その促進をはかってまいったのであります。
 しかしながら、わが国においては、これら生活環境施設の整備が従来著しく立ちおくれていたばかりでなく、近年においては、人口の都市集中あるいは国民の生活様式の変化等によって地方公共団体が処理すべき下水や汚物の量が激増しつつあるため、政府及び地方公共団体の努力にもかかわらず、遺憾ながら、必ずしもその処理の万全を期し得ない現状であります。
 このような事態にかんがみ、政府といたしましては、これら生活環境施設の整備について、新たな構想のもとに、昭和三十八年度を初年度とする五カ年計画を策定し、これを強力かつ計画的に推進することといたしまして、この法律案を提出するものであります。
 次に、この法律案の要旨でありますが、この法律案では、生活環境施設の整備事業を下水道整備事業、終末処理場整備事業、し尿処理施設整備事業及びごみ処理施設整備事業の四種に分けまして、それぞれについて、五カ年計画を策定することとし、そのための手続として、建設大臣及び厚生大臣は、それぞれその主管にかかる事業につき、昭和三十八年度以降の五カ年間の実施目標と事業量とを定めた計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないことといたしております。なお、これら生活環境施設の整備五カ年計画の円滑な実施を確保するため、政府は必要な措置を講ずるものとし、また、地方公共団体も、この五カ年計画に即応して生活環境施設の緊急かつ計画的な整備を行なうようにつとめなければならなら旨を規定いたしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でございますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#13
○田口委員長 午後一時再開することとし、休憩いたします。
   午前十時五十一分休憩
     ――――◇―――――
   午後二時十九分開議
#14
○田口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 内閣提出の生活環境施設整備緊急措置法案を議上題とし、審査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。小林進君。
#15
○小林委員 生活環境施設整備緊急措置法案の提案理由の説明は午前中に承ったのでございますが、これについて若干の御質問を申し上げたいと思うのであります。厚生大臣、大蔵大臣、自治大臣、建設大臣、関係四大臣にお伺いいたしたいと思いまするけれども、どうか委員長の権威をもって大臣に漏れなく来ていただくようにお願いいたします。
 まず第一にお伺いいたしたいのでございますが、法案の内容を拝見いたしますと、大体三つの点に分けられるのではないか。一つは、政府に対して五カ年計画を義務づける。第二番目は、事業実施の目標と事業量をきめていく。三番目には、政府及び地方公共団体の努力義務といいますか、これに対して努力するということが義務づけられている。大体こういうふうに問題が分けられると思うのでございます。その第一番目の、政府に対して五カ年計画を義務づけるということでございまするけれども、それをいま一歩切り下げて、それを義務づけるためには事業実施目標と事業量とを定めた計画案を作成し、そして閣議の決定を求めるという形になっておるのでございまするが、一体その計画案というものはでき上がっておるのかどうか、どの程度に進捗いたしておるのか、これをひとつ厚生大臣からまずお伺いをしておきたいと思います。
#16
○小林国務大臣 計画案そのものは法案が成立してから閣議に提出する、こういうことになっております。したがいまして、まだここで申し上げるような具体的なものがあるわけではありません。私どもは一応の素案と申しますか、そういうものを持って、来年度の予算あるいは今年度の予算等にもそういう素案をもとにして一応のものを出しておるのでありまして、申し上げましたように、正式の案はこれからつくる、こういうことになっております。
#17
○小林委員 いま大蔵大臣がお見えになったのですが、大蔵大臣も予算委員会でわれわれの同僚が質問いたしておりますので、こっちで長く大蔵大臣をおとめしておきますと、予算委員会におけるわれわれの仲間が迷惑をします。こういう関係でございまするから、なるべく早く同僚の手に大蔵大臣を返したい、こう思うのでありまするけれども、いまのような厚生大臣の非常に無責任な答弁では、われわれは大蔵大臣を放すわけにいかない。
 まず第一にお伺いするけれども、一体皆さん方はこの法案をなぜこの短期間の特別国会に出さなければならないか、こういう長期の計画は通常国会でそれぞれ本腰でゆっくり考えて、悔いを千載に残さないように審議をしたらいいじゃないかと言ったら、大蔵大臣との折衝で三十九年度の予算獲得だ、予算をとるためには何でもこの法案は早く通してもらわなければ困るから、この特別国会でひとつ御協力を願うというたっての考え方だ、そういうようなお話がございましたから、それならばひとつ御協力いたしましょう。いま予算折衝に入っているはずだ。もはや各省予算は大蔵大臣の手元にも行っておるはずだ。計画もなければ、目標も事業量もなしで、どうして一体予算折衝ができるのですか。それならばわれわれをぺてんにかけたも同じじゃないですか。それでなければ予算折衝ができるわけはないじゃないですか。事業量もなければ目標も定めないで、どうして一体予算折衝ができるのですか。
#18
○小林国務大臣 ないとは申さないのでありまして、私ども正規の計画案は法案が通ってから閣議に提出する、こういうことになっておりまして、それのもととなる素案、こういうものは持っておるのでありまして、一応申し上げましょうか。
#19
○小林委員 私は何も正確な事業案をお示しなさいなんて一つも言ってない。予算折衝のもととなる計画案があったらお示し願いたい。それが素案であるか正確案であるか、素案じゃだめだなんということは言いましたか、そういうことを申し上げた覚えはございません。速記録を見てください。
#20
○小林国務大臣 私ども、むろん大蔵省に予算もお願いをしておりますが、一応の計画があるから、それによってお願いをするわけです。
 大体の内容を申しますれば、昭和四十二年度末までに、特別清掃地域から出される汚物についてはすべて衛生的に処理されるよう所要の施設の整備を行なう、こういうことを目的としておるのでありまして、その具体的の内容をごく簡略に申し上げますと、下水道整備事業にありましては、五年間に約千八百万人分の水洗便所が可能になるように計画をする、し尿処理施設整備につきましては、五カ年間に約三千万人分のし尿処理施設を整備する。またごみにつきましては、厚生省としましては、し尿処理施設と同じように五カ年間に約五千五百万人分のごみ処理の施設をする、こういうことを目標としましてその年次計画を持っておる、こういうことでございます。
#21
○小林委員 それに要する費用は一体どれくらいを目標とされておるのか、費用をお尋ねいたしたいと思うのであります。
#22
○舘林政府委員 これに要します総経費は、千九百五十二億ほど予定いたしております。
#23
○小林委員 し尿とか、下水とか、ごみとか、三つくらいに分けて話したらどうですか。
#24
○舘林政府委員 その内訳を申しますと、下水道終末処理場整備事業が千八十億、し尿処理施設整備事業が四百九十八億、ごみ処理施設が三百七十四億でございます。さらに内訳を申しますと、下水道終末処理場整備事業千八十億に対しまして、補助率が一般三分の一、六大都市は四分の一を予定し、その他は起債を予定いたしております。し尿処理施設についても同じでございます。ごみ処理施設につきましては、その一部につきまして四分の一の補助を予定いたしておるわけでございます。
#25
○小林委員 その千八十億、それから四百九十何ぼ、ごみの三百七十何ぼ、それは一カ年計画ですか五カ年の総計ですか。
#26
○舘林政府委員 五カ年の総計でございます。
#27
○小林委員 それでお伺いいたしますけれども、この法案によれば、それは三十八年度からの計画になっておるのでございますから、三十八年度といえば年度の始まりは四月でございます。四月からその計画は当然進めていなければならぬのでありますけれども、一体初年度の三十八年度はこの三つに対して幾らを予定しておりますか、お聞かせを願いたいと思います。
#28
○舘林政府委員 三十八年度は、し尿処理施設としまして補助金二十億八千六百万円、起債三十億、終末処理場といたしまして十八億七千四百万円それから起債は公共下水道と終末処理を合わせまして二百二十億、これは建設省分を合わせた数字でございます。
 それからごみ処理施設としまして九千四百万円の補助金と、二十三億の起債でございます。
#29
○小林委員 私は、ここに「し尿処理施設等整備緊急五カ年計画と昭和三十八年度予算要求の概要」という、これは厚生省環境衛生局でお出しになった資料を持っているのですが、これはあなたのおっしゃった数字と、ここにお書きになっている数字は同じですか。
#30
○舘林政府委員 いま申し上げたのは、昭和三十八年度の厚生省関係の環境施設整備関係の予算でございます。先生お持ちのものは、三十九年度の予算要求でございます。
#31
○小林委員 試みに、いま題目を読み上げましたが、その中に含んでいる数字をここで読み上げますと、「第二表、緊急五カ年間の事業費および昭和三十八年度計画事業費」、その中で下水道、終末処理施設緊急五カ年間の総事業費として千百億円、その中の昭和三十八年度の事業費として、二百五億二千三百万円、し尿消化槽等施設の費用が三十八年度百八十七億二百万円、下水道は入れないで、この終末処理等、し尿施設だけで計三百九十二億二千五百万円になっております。あなたのおっしゃった数字の十倍になっているじゃないですか。
#32
○舘林政府委員 ただいま小林先生の仰せられました数字は、当初計画のときの数字でございまして、実際に予算が確定いたしまして、本年度予算として持っておりますものが、ただいま私が申し上げました数字でございます。したがいまして、それをもとにしまして、今後の三十九年度以降の四カ年の計画を進めることになるわけでございます。
#33
○小林委員 そうすると、三十八年度を初年度として五カ年の緊急整備をやると言うが、初年度は、あなた方の計画は全くなっていないということです。下水道は厚生大臣の管轄ですから、これはいいとして、あと残された三つの問題に対して、三十八年度は一体大蔵省から幾らおもらいになりましたか。三十八年度の総予算はお幾らでございますか。
#34
○舘林政府委員 終末処理場約十九億、し尿処理施設二十一億、ごみ処理施設一億でございます。
#35
○小林委員 そうでございましょう。総合計いたしまして四十二億だ。昭和三十八年からの五カ年計画でありますと麗々しくわれわれに審議させるけれども、その内容は、初年度の計画は何もないじゃないか。四十二億なんていうものは、計画による数字じゃありませんよ。計画があろうとなかろうと、平時の状態の予算である。だからいよいよその法案を審議するけれども、三十八年度を初年度にする計画なんておかしいじゃないですか。おかしくないですか。一体、第一次の計画に、いま申し上げまするように四百億円も予算を計上して麗々しく五カ年計画と銘を打っておきながら、実際に三十八年度には幾らの予算をもらったか。そのまさに十分の一にも足らぬ四十二億じゃないですか。下水は別にいたしましても四十二億だ。それでもって初年度の計画とするというのは、何でも国会なんていうものは法案さえ通してしまえばいい、あとは五カ年計画が六カ年でも四カ年でも何でもいいなんていう、いかにもちゃらんぽらんなやり方ではないか、かように私は考えているのでありまして、この点は一体どうなんですか。その初年度の計画を三十九年度に延ばして、いま少しきちっとしたやり方をしたらどうなんですか。
#36
○舘林政府委員 この法案に盛ってございます五カ年計画は、仰せのとおり三十八年度から四十二年度までの五カ年でございまして、総事業量約二千億にいたしますと、初年度分が非常に少ないことは御指摘のとおりでございます。ただいま申し上げました国庫補助金四十二億のほかに約百三十億の起債を考えまして、本年度二百五億ほどの事業が行なわれるわけでありまして、これでは総事業量の五分の一程度しかできないわけであります。平等にしますと、本来であれば四分の一できなければならぬはずでございますが、五分の一しかできないわけでございますので、御指摘のとおり初年度分は少し少ないわけでございますが、その分を二年度以降の分で補足いたしまして事業量をふやしてまいりたい、かように思うわけであります。
#37
○小林委員 総事業量は五カ年間で二千億円ですね。この二千億円を五カ年計画でやろうというのでしょう。あなたはそれを五で割ればいいとおっしゃったが、私をあまりばかにしたようなものの言い方をなさらぬでいただきたい。たとえて言えば、あなた方のこの焼却施設の設備費なんていうものは何ですか。毎年平等でいくのですか。初年度において、その大半を整備する計画になっておるじゃないか。あなた方の計画は、だんだん初年度から二年度と力を入れて、そんなごみ処理なんというものはいま緊急を要する問題なんだから、うんと初年度に力を入れて、二年度から累進的に減らしていくという、こういう計画ができ上がっているでしょう。五分の一ずつ平等に分配するとか、そういうような話をしないでください。いま少しあなた方の実情にマッチした誠実な話をしてください。その二千億円なら二千億円は五カ年間で完成するというなら、初年度幾ら、二年度幾ら、三年度幾ら、四年度幾ら、五年度幾らと、概算でいいから五年間を年次別に区切って答弁してください。
#38
○舘林政府委員 ただいま申し上げましたように、昭和三十八年度はその千九百五十二億中の約二百五億でございますが、明年度は、私どもが計画しておりますのは三百五十四億、以後約四百七十億前後、四十年、四十一年、四十二年、引き続きおおむね四百五十億から四百九十億までの間くらいの計画を達成いたしたい、かように考えております。
#39
○小林委員 そういう答弁についてはまだいろいろこまかいことをお伺いしたいと思いますけれども、大蔵大臣も、先ほど申し上げましたように次の会場もあるようでございますから、これでひとつ大蔵大臣にお伺いいたしますが、大体いま申し上げました数字を、一体今年度から――三十八年度は、いま申し上げますようにたった四十二億円しか組んでいないのです。それはあなたの手を通じて組んである。あなたは首をかしげることは一つもない。非常にけちな出し方しかしていないのでありますけれども、三十八年度は法案が通過していなかったという問題もある。だから事実上これは五カ年計画でありますから、初年度、三十八年それ自体がずさんきわまる。本来ならば、この法案は、三十九年度を初年度として予算を裏づけすることが正しい計画の進め方じゃないかと思いますけれども、それはあとにいたしまして、いま環境衛生局長がお話をいたしました予算を、一体大蔵大臣はこれをまず三十九年度から組み入れてくださるというお考えなのかどうかをお伺いしておきたい。これは私ども法案を通すのに一番重要ですから……。
#40
○田中国務大臣 環境整備が急を要するということにつきましては、御説のとおり考えております。また五カ年計画というようなものが必要であるという問題に対しても、うなずいておりますが、いま厚生大臣から御発言ございましたように、本法が通りましたあと、大臣としてこの五カ年計画を、適正な規模を見出して決定をするわけでございます。現在御承知のとおり三十九年度予算編成中でございますので、この法律が通れば、この精神を十分生かしながら、予算編成過程において、五カ年計画の数字を、大蔵省としましても一建設、厚生両省との間に意見を十分調整し、適正な規模を求めたい、このような考えでおるわけであります。
#41
○小林委員 それで大臣も御承知のように、この法案が通りまして五カ年計画ができ上がったときには、その五カ年計画というものを、この法案を閣議に持って行って閣議の了承を得る、こういうことになっておるのでありますから、この法案、計画は、その意味において普通の法案よりは相当重視しなければいかぬ。ですから、大蔵大臣の立場で言えば、閣議で了承せられたものを、大蔵大臣が一体これをどう扱っていただくかということでございまして、それはその閣議決定に至るまでの間、あるいは建設大臣、自治大臣、関係大臣のそれぞれの話し合いがありましょうけれども、閣議が決定せられるならば、大蔵大臣もその閣議決定には承服しなくちゃならぬ義務があります。ありますから、その閣議決定せられたものに対して、いやおうなしにその予算の裏づけは当然やらなければならないものとわれわれは判断するのでありますけれども、閣議で決定せられたその計画に対しても大蔵大臣の裁量で自由に予算を削ったりふやしたり、伸ばしたり縮めたりできるものかどうか、この点をお伺いいたしておきたいと思います。
#42
○田中国務大臣 生活環境施設整備緊急措置法案なるものがこの国会で通過をして法律となれば、当然この法律に基づいて、閣議の五カ年計画案に対する決定を求めなければならぬわけであります。そこで厚生、建設両省と大蔵省とが意見調整はいたしますが、いずれにいたしましても、五カ年計画は策定せられるわけであります。策定せられた以上は、この五カ年計画に沿って予算を盛らなければ法律違反ということになりますので、当然拘束を受けるわけであります。
#43
○小林委員 大体法律のねらいを――大蔵大臣の御答弁も、大体私どもの考えておるとおりの御答弁をいただきましたので、これでけっこうとはいきませんけれども、大筋はそれでけっこうでございます。なお、われわれのほうといたしましては、先ほども環境衛生局長のお話の中に、補助金が三分の一とか四分の一――六大都市は四分の一とか、こういうことでいきますと、六大都市は四分の一でもよろしいが、いま御承知のように、大臣も農村の生まれでいらっしゃいますが、農村は金肥ばかりたくさん使いまして、し尿を使わない。農村自体がし尿処理、終末処理に困っている。そういうことを承知されながら、あんな貧乏な町村に三分の一、四分の一の補助金をくれて終末処理施設をやれというようなことは困難でございますので、これはわれわれは、どうしても二分の一以上のやはり補助金を国が負担してもらわなければこの緊急措置法も画竜点睛を欠くものである、こういうふうに考えておるのであります。おりまするが、こういう点もひとつ大蔵大臣としては十分考えて、また起債の面においてもしかりであります。大いに考えていただかなければなりませんけれども、こういう点においても一体御理解と御協力をいただけるものかどうか、この御答弁をいただければ……。
#44
○田中国務大臣 基本的姿勢といたしましては、生活環境施設の整備に緊急を要するということは了解をいたしておるわけでありますので、他の公共事業との振り合い等もありますので、予算編成時においてできる限りの努力をいたしたいと思います。
#45
○小林委員 それでは次の御質問をいたしたいと思いまするが、私は清掃問題に関して、単価基準といいましょうか、人員の基準といいますか、こういう問題について次にひとつ質問を進めてみたいと思うのであります。
 大体厚生省は十万都市を基準にして、そうして人員等を定める、あるいは自動車が何台とか、やれリヤカーが何台、こういうことをおきめになっておるようでありますが、大体厚生省のいわれる十万都市を中心といたしまして、この清掃事業に人員何名を基準としてお考えになっておるか。自動車は何台、リヤカーは何台、そういうひとつ基準をお示しいただきたいと思います。
#46
○舘林政府委員 御指摘の十万都市あるいは五十万都市というようなものを想定したしまして、ただいま都市問題研究会におきまして、特に荻田会長を中心として各関係者が寄っていま研究中でございまして、遠からずその数字が固まってくると思いますので、その暁にただいま御指摘の数字が確定いたし、私どももその線に沿って清掃事業を指導してまいりたい、かように思っております。したがいまして、ただいまはどの程度という数字が私どもの手元で固まっておりませんので、御了承いただきたいと思います。
#47
○小林委員 そうすると、これは三十七年度の計画ですか。何か厚生省は素案をお持ちになったことありませんか。三十七年度、十万で清掃人員四十一人とか五十一人とか、あるいはじんかいの大型のトラックが三台とか小型が二台とか、荷車が十台とか、し尿処理の場合は大型が一台とかバキュームカーが四台とか、リヤカーが五台とか、お示しになったことありませんか。――ここはあなた方首をかしげて相談する場じゃないですよ。
#48
○舘林政府委員 御承知のように、清掃事業は市町村の本来の仕事というわけで、この財政基準を計算するために、自治省において基準財政需要の基本数字をつくるわけでございます。その基本数字になっておりますのは、ただいま先生御指摘の数字でございまして、これは私どもとしては必ずしもその程度では満足をいたしておるわけでございませんけれども、一応基準財政需要の計算の基本とした数字は、ただいま先生御指摘のような数字をもとにしてはじいておるわけでございます。
#49
○小林委員 そうすると、 いまおっしゃった五カ年間で大体二千億円の予算を要するという、その中における人員とか機材というものは、やはりいま私が申し上げたその数字を大体基準にしておやりになっておりますか。
#50
○舘林政府委員 二千億と申しますのは処理施設だけでございまして、そのほかに、機材のようなものはまた別途費用が要るわけでございます。これはただいまでも、清掃用自動車、運搬車のようなものに起債のワクをとってめんどうを見ておるわけでございます。また、水洗便所化のためにも起債のワクを、ただいま申し上げました二千億の計画のほかに、また起債のワクを設けております。また、お話のございました人員等の関係の経常経費も、この二千億とは別のものであります。ただこの二千億は、施設を設置するだけの経費でございます。
#51
○小林委員 そこまでいきますと、これはあなたのところより自治省大臣にお伺いしなければ明らかにならぬ。交付税の中に清掃関係の人員の費用が入っていることは、私も承知しております。交付税でいっているでしょう。ただしかし、つかみ勘定でいっているわけじゃない。やはり十万都市に対して大体幾らの人員が必要であるか、その人員に当てはまった交付税の基準ということになるでしょう。そういう勘定になりましょう。その基準は、あなた方と関係はないわけですか。自治省がかってにやっておるわけですか。
#52
○舘林政府委員 ただいま自治省において清掃事業の基本数字として算定しております基礎は、先ほど先生の述べられた数字でございますが、これでは非常に少な過ぎて実情にそぐわないということで、現在私どもも改定を検討中でございます。その基本となる数字は、先ほど申し上げました委員会で検討しておるわけでございまして、そう遠からずこの数字が固まってくると思いますので、これが固まり次第、これを基本にして自治省のほうに財政事情をはじいていただくようにというつもりでおるわけでございます。
#53
○小林委員 自治省大臣もお見えになって、ちょうどよろしゅうございます。いま清掃問題について質問いたしております。これから清掃問題に対して五カ年計画を厚生省が中心で――これには自治省も建設省もお加わりになりましょうがおつくりになる。約二千億ぐらいで施設を整備されるそうでございます。その中の施設の問題は施設といたしまして、当然施設が大きくなれば人員も要るわけでございます。清掃関係に要する人件費というものは、自治省でお出しになっておる交付税の中に含まれておるわけでございます。清掃関係の人員に何人を要するというようなことは、先ほども申しますように、十万人の市を基準にして、そうして交付税、人員等をお出しになっているようでございますが、いままでの交付税の中で十万人の人口で一体何人の清掃関係者を見通し、そうしてどの程度の交付税をお出しになっておるかということをお聞かせ願いたい。自治省大臣も頭がいいのでございますけれども、あまり急でございますので、そう早急に答えが出ないようでございましたら、しばらくの間御研究を賜わりましてお答えをいただきたい。
#54
○早川国務大臣 具体的な数字の問題でありますから、私が御質問にお答えする前に、事務当局からお答えいたしたいと思います。
#55
○小林委員 それではあとでお伺いすることにいたしまして、大臣に質問というよりも注文があります。大体いままでの清掃関係の人員というものは、十万を基準にいたしまして、厚生省あたりではおそらく四十人程度ではないかと思っております。四十人もくれないのではないかと私は見ております。それが厚生省なんかもちゃちなものですから、今度は新計画で、五十一人ぐらい十万都市で清掃関係を持ってこよう。ところが、実際に清掃業務に従事いたしておりますものは、十万基準で二百四十人から二百五十人なければ完全にその設備ができない。こういうところに実際に働いている者と、いわゆる政府関係省との間に非常に開きがございます。だから自治省大臣は頭がいいのでございますから、こういう問題を大いに研究していただきたいと思います。
 私は参考までに申し上げるわけですが、東京都とニューヨーク市では清掃関係の人員は一体どれぐらいあるか、私はずっと調べてみました。これはうその数字ではございません。東京都におきましては、人口が一千万人を凌駕しておりながら、清掃関係の従業者というものは三千人でございます。ところでこの三千人の従業員が従事しているものは、まだ非科学的な手押し車やリヤカーを含めた作業に従事いたしておりながら三千人。ところが人口八百万そこそこのニューヨーク市では、これは事務員ではございません、現場における作業員数でございますが、その作業員の数は幾らかというと一万三千五百人であります。しかもこの清掃設備というものがまことに近代的なものです。これは日本なんか及びもつかない。最も科学的なオートメ的な近代の清掃法を駆使しながら、なおかつ一万三千五百人も従事しておる。だから道にちりっ葉一つもないし、においもないのです。
 私も、これはことしの六月ですからそう古い話ではありませんが、社会主義国家のソビエトへ行きました。極東第一の都会といわれるハバロフスクへ行きました。ハバロフスクの人口はいまは四十万人ぐらいですが、実に道がきれいです。あそこへ行きますと、清掃車が道路をきれいに洗っておりますし、ちり一片ない。皆さん方は、私があまり社会主義国家のことをほめるとお気に召さぬ。このやろう、また宣伝をしているのではないかと思われるかもしれないが、私は何もソビエトの宣伝をする必要はありません。見たままです。そこでハバロフスクの市長に会ったときに、一体清掃車というのはどれくらいあるのですかと言ったら、清掃の大型のトラックが人口四十万に百五十台です。百五十台じゃまだ足りないのです。足りないけれども、いまのところはやりくりして百五十台でやっているのです。こういう話です。ところが、こっちへ来てみて厚生省あたりにその基準をお聞きいたしますると、さっきも言いましたように、十万都市を基準にしてじんかい処理の大型のトラックが三台、小型のトラックが二台、荷車が十台、人員が四十名、こういうようなことで都市清掃なんかをやらそうとする、じんかい処理をやらそうとする。大体考えの基準が間違っておるのですよ。こういうことは厚生省ばかりじゃありません。自治省が直接そういう交付金や予算をお持ちになっておるのですから、ひとつ近代国家の町をきれいにするという観点に立って、こういうような人員や予算や機具の点において、自治大臣等は全く観念を新たにしてもらって取り組んでいただきたいと思う。そこまで考えられなければ清掃計画、五カ年緊急措置法を出したって何の意味もない、宣言法で終わってしまいます。この内容を充実させるためには、自治省大臣の新しい観点に立った御努力をお願いしなければならぬと思いますので一席申し上げたわけですから、ひとつ御答弁をお願いしたいと思います。
#56
○早川国務大臣 日本の都市がきたない、全く同感でございます。また清掃だけではなくて、し尿処理におきましても非常におくれているということも事実でありまして、来年度の起債あるいは財政面におきまして、特に事務当局に、清掃とし尿処理につきましては格段の配慮をするように検討を命じております。逐次御趣旨に沿うよう努力をいたしたいと思います。
#57
○小林委員 大臣からけっこうな御答弁をいただきました。実際にそれが予算の面にあらわれることを私どもは非常に期待いたしておるわけであります。先ほども大蔵大臣に申し上げましたように、この緊急措置法案が通りますと、これは立案の主体は厚生省ですか、それからまずお聞きしなければいかぬが、五カ年間の実施目標と事業量とを定めた計画案を作成して閣議の決定を求めなければならないという。この案は、主管庁はやはり厚生省でしょうか、ちょっと御答弁をお願いいたしたい。
#58
○舘林政府委員 厚生省並びに建設省でございます。下水道の管渠の部門は建設省でございます。
#59
○小林委員 そこに問題があるわけです。結局重点的に四項目をお出しになりましたが、いわゆる下水道整備事業、終末処理の整備事業、し尿処理の施設の整備事業、それからごみ、あとの三つは厚生省がやる、最初の下水道の整備は建設省でやる。この法案に盛られておる四つの事業をなぜそのように両省が分担してやっていかなければならないのか。せっかくこういう近代的国家をつくり上げ、環境衛生を歴史的に整備していこうというのだから、こんなものは一つでやったらいいじゃないか。どこに二つにしなければならぬ理由があるのですか。厚生大臣は建設大臣がおっかないのですか。そういうわけでもないでしょう。そこら辺にも私は問題があると思う。単に法案をつくるというだけじゃなしに、そこら辺まで問題を掘り下げて、総合的、一元的にこの清掃問題を処理していく、完成していくという、そういう形をつくり上げていくべきじゃないかと私は思うのでありますが、いかがでしょうか。
#60
○小林国務大臣 お話のとおりでありまして、実は下水道も、もと厚生省が所管しておったことがありますが、管渠の施設というものは、都市計画あるいは都市改造とどうしても一緒にやらなければいかぬ、こういうことで都市関係の道路その他をやっておる建設省に移管をされたのでありまして、その他のいわば終末処理場あるいはじんかいの焼却場というのは点でございまして、管渠等とは違って一つの場所を求めればよい。こういうことで、し尿処理場等の三つが厚生省の所管になっておりまするが、終末処理場は当然下水を最後に受ける場所である、こういうことで終末処理場と下水とは相関関係を持っておりますので、これは十分連絡をして話し合いの上でいたしたい。いま申し上げたように、下水そのものの管渠は工事の便宜の問題等からして建設省の所管になっておる、こういうことになっております。
#61
○小林委員 いま厚生大臣の言われた終末処理場は下水の受け口である、だから連絡していくが、し尿の処理場とじんかいの焼却場は点だから、建設事業とは別個で厚生省でいいだろうという理屈は、私はいただきかねます。その証拠に、現在じんかい焼却場、終末処理場というのは場所の選定で苦労しておられる。これぐらい各都市で困っておることはない。これはやはり都市計画の一環としてやらなければならぬ。点は点で済まぬ。面の中にある点であり、都市の中にある点、これはやはり線の中にある点なんですから、これは点一つで独立しておるのじゃないのです。ですから、そういうものの考え方には私はあまり賛成できない。こんなところで議論したってしかたがないけれども、これは都市の美観の問題であり、観光の問題でもあります。それはやはりすべてにつながっていく問題でありますから、その意味において、私は主管が厚生省であろうと建設省であろうと、それはどっちでもかまわぬけれども、総合的に、一元的に問題を処理していくのがほんとうだと思う。私はそう確信しておりますけれども、大臣はそうでないとおっしゃる。そうでないという答弁は、私はなかなか納得しがたい。しかし、これは将来の問題として残しまして、次に移りたいと思うのでありますが、その清掃施設に対する補助率の問題であります。
 先ほども局長が言われたように、六大都市は四分の一の補助で、他の普通の小都市は三分の一の補助を与えるということでございます。これは自治省の大臣にもお尋ねしたいのでありますけれども、小都市なんか、三分の一くらいの補助金ではとてもやりこなせるものではないのであります。ほんとうに環境衛生施設を整備してりっぱな近代小都市をつくり上げたいとおっしゃるなら、二分の一以上の補助を当然与えるべきものであると私は考えます。この点、それぞれ御意見をお聞かせ願いたいと思うのであります。
#62
○舘林政府委員 昭和三十八年度のし尿処理施設、下水道、終末処理施設等につきましての補助率は、先ほど御説明申し上げましたように一般都市は三分の一、六大都市は四分の一となっておりますが、実情はそれ以下でございまして、実施の単価よりは補助対象となる単価が少ない、あるいは現地で整備する施設の全部が補助対象にならない、補助対象外にはずされる部分があるというようなことから、補助額は実際はなかなか三分の一になりませんで、ひどいときには四分の一あるいはそれ以下になるという事例があるわけでございます。したがいまして、まず第一段階としては、補助単価の食い違いあるいは補助対象の食い違いを直すことに当面努力いたしたい。もちろん補助率の引き上げも必要でございますが、当面はそこに重点を注いでまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#63
○小林委員 私どもは、四分の一でも三分の一でも足りないからこれを二分の一にしなければならぬと言っているのに、いまあなたのお話を聞けば、そこにまだ至らぬ、実際は五分の一くらいだ。一体補助の対象にならぬというのは何ですか、土地ですか、お聞かせ願いたいと思います。
#64
○舘林政府委員 まず第一が土地であります。それから門とかさくとかへい、そういう種類のものが大部分でございます。
#65
○小林委員 実際そんなことをこれから整備しなければならぬ五カ年計画なんて、なってないじゃないですか。厚生省というのは全く情けない省だ。われわれは情けなくなります。あなたの言うとおりならば五分の一にも満たない、何にも対象にならぬところもある。そんなことで環境衛生の事業を進めていかれますか。各市町村なんかみんな赤字です。赤字財政で、いま繰り合わせても人件費も払えない、みんな年末闘争でいま少しボーナスくれと言っても、ボーナスも払えないで市町村長が逃げ回っているところに、また終末処理なんて新しい仕事を持ち込んでいって、そして四分の一、三分の一でも迷惑しごくだと思っているところに、冗談じゃない、五分の一にも至らないそんな金を出して一体この事業ができると思いますか、どうなんです、大臣。単に法案を出して、また地方自治体に新しい苦しみを与えるだけじゃないですか。これで一体五カ年計画が完成するとあなたはお考えになっておるのですか。大臣、ひとつお聞かせ願いたい。
#66
○小林国務大臣 こういう問題もあるのです。したがいまして補助率も増したい、これはいままでそうであった、これからまたこれでいくかどうか、今後また計画もつくらなければなりませんから、お話の次第も十分われわれ考えてやっていきたい、こういうように考えております。
#67
○小林委員 そんなことは釈迦に説法みたいです。さきに大蔵大臣にも申し上げましたからくどく重ねて申すことはやめますけれども、現在は終末処理の施設などというものは、昔は大都市だけだったが、いまはもう農村、都市もこれをしておる。大臣御存じのとおりです。いまはもう、ああいう自然の肥料なんか使わないのです。全部金肥なんです。化学的肥料なんです。だから農村地帯も、こういうし尿の処理に困っておる状況である。だからこういう処理施設というものは、農村、都市を問わず平等に必要なんです。それが海のあるようなところは、あるいは大きな川のあるようなところは、適当に海の中に流したり何かしますけれども、海のないようなところは始末に困るのです。一体どこへ捨てていいかわからない。これは、し尿処理事業を持たなければならなくなってきている。そういう状況の中で、いまの地方の市町村がどんなに金がなくて困っているかということは、これは自治大臣が一番御存じだと私は思うのです。それを五分の一にも、六分の一にも満たないようなわずかな補助金でつって、おまえたちやれ、やれと言うようなことは、それは苦しみを与えるだけの問題です。こういうふまじめなものの考え方はだめです。いま少し可能な方法をひとつお聞かせ願いたい。
#68
○小林国務大臣 し尿処理等につきまして非常に御熱心な激励をいただいておるのでありますが、実はこれは、私はあなたと同じ意見でございまして、し尿処理も従前は五カ年計画に入っておったのであります。しかし、私はそういうのんきなことはできない、こういうことで、就任してから、とにかくふん尿の処理だけは繰り上げてやってもらいたい、やらなければならない、こういうことで特にこれを二カ年に短縮して、そして今度は従来の計画を直してこの問題をやりたい、こういうふうに考えておりまして、とにかくお話のように、ごみは都市の問題であっても、し尿の問題はもう全国民的な問題だ、こういう認識に立って、私はあらためて計画の改定もいたしてやっておる。こういうことで、お話の趣旨をお聞きいたしまして、私は非常にありがたく思うのでありまして、ぜひひとつ御趣旨のように進めたい。従前の補助も足りなかった、また、やり方も悪い、こういうことも私はよく存じております。しかし、とにかくやることはどうしてもやらねばならぬ、こういうことで、し尿処理のごときは、いまの私どもの要求は、ことしの計画の三倍以上のものを出しておるのでありまして、とにかくいまの措置としては、補助も大事であるが、地方はとりあえず起債があれば仕事ができる、こういうことでありまして、補助の足りない分は自治省等にもお願いし、あるいは厚生年金の積み立て金等も還元融資等の方法によって、起債の方法によって、とにかく、とりあえずつくることを進めたい。お話のように、地方財政にまた余分な負担をかけないようなくふうをする、こういうことは当然でありまして、さような努力をいたす。それにつけても、この法律案が通っていることが、通していただいておくことが今後のこの問題の処理に非常に有利であるし、また各省とも協力をしていただける、こういうことでお願いをしておるのでございます。いろいろやり方の悪いところは私ども認めますが、要は、目標はあなたのおっしゃっているような方向に向かって進みたい、かように考えているので御了承願いたいと思います。
#69
○小林委員 自治大臣にお伺いいたしますけれども、私は、これはやはり厚生省の仕事であると同時に、地方自治の問題だと思います。地方自治の行政の中で、こういう終末処理とか、あるいはし尿処理とか、あるいはごみ、じんかいの処理とか、こういう行政事務に一体自治省はどれくらい比重を置いてやるのか、この点が実は非常に不明確です。やはりごみはごみだから、ごみ屋の仕事は地方自治体の仕事の中じゃ端っこの仕事だ、それよりももっとやらなければならぬことがたくさんあるのだ。それはそうでしょう。学校でも、満足な学校がないような状態でありますから、それは自治大臣としては、自治体の問題の中じゃ、幾つもやらなければならぬと私は思うのです。そういうものがあればあるほど、こういう環境衛生整備というものは、私は自治省の重点施策の中から、だんだん端っこに持っていかれるのじゃないか、こういう考え方がする。これに対する自治大臣の、自治省におけるウエートの置き方がどこら辺にあるのかということをお聞かせ願いたい。
#70
○早川国務大臣 個人の御家庭でも同じことでございますが、し尿処理、清掃というものは、まず家を建てるとかあるいは衣食というものが重点になり、ある段階がきましてそちらのほうの整備にかかるわけであります。自治体といたしましても、来年度私が重点を置いておりますのは、住宅建設と清掃、し尿事業でございます。具体的に申しますと、三十八年度は起債が、現在まで二百八十二億許可いたしております。三十九年度の地方債計画で大蔵省に要求しているのは四百三十九億円であります。画期的な地方債計画の要求をいたしていることでもおわかり願えるのじゃなかろうかと存じます。
 なお、先ほどお尋ねのありました交付税の算定上の十万都市の清掃人員は、地方税法の改正が先般なされまして、三十二人ということになっております。
#71
○小林委員 自治大臣の御答弁で、住宅建設と同時に環境衛生の整備に重点を置いていただくということは、これはまことにありがたい。私ども厚生行政ばかりやっておりまして、自治省の関係の委員会に行きませんからわかりませんけれども、そういう点に重点を置いていただければ私どもは非常にありがたいのでありますが、三十九年度は四百三十九億円の起債をいま大蔵省に要求していただくということですが、三十八年度は二百八十二億円だから、なかなか多い。そこで、厚生省はどうですか。厚生省は、この自治省の起債要求の中に、やはり厚生省の意見を反映しておりますか。
#72
○小林国務大臣 私どもが、この環境衛生関係の計画に要する起債額をきめて自治省のほうに出してあるので、自治省はそれをもとにして要求している、こういうことであります。
#73
○小林委員 そういうふうに両省の意見が一致されておるものならば、もちろん五カ年計画の中にも反映されておると思いますので、こまかい内容は、きょうは大臣にお伺いすることは省略いたしますけれども、どうか大蔵省から予算を獲得せられることの成功を、ひとつお祈りいたします。大臣の御手腕に期待いたします。
 いませっかく、海のない地方のし尿処理がいかに困っておるかということを申し上げたから、今度はひとつ海のほうの問題なんだけれども、具体的に伺いたい。あの清掃をみな請負にしておきますと、やはり労力不足にして利益をあげようとしますから、遠くの海へ持っていかず近くの海に投げちゃったり、あるいは人の見ていない川の中に投げちゃったり、あるいは人の屋敷の近くに穴を掘って埋めたりして、実に非衛生なことが盛んに行なわれてその被害が続出している状況でありますけれども、その中でも海に面した、いわゆる都市におけるし尿処理がなかなかうまくいかない。そういうわけで、遠くへ行きましても海流の関係であるいは岸へ流れ着いてくる。こういうようなことで大腸菌が海浜にうようよしている。海水浴もできない。そういうような状態で、須磨、明石なんかは非常にたいへんらしいですね。そういうようなことになりますと、また漁業関係ではノリにこういうものがひっかかったり、あるいは養魚の関係に被害を及ぼしたり、これはまた海のない地方とは別な意味における実に緊急重大なる被害が起きているわけでございますが、こういう問題に対しても、これはどういった処置を講ぜられるお考えなのか、あるいはお講じになったのかどうか、また新五カ年計画の中に、こういう問題を完全解決するためにどういう考え方をお持ちになっておるのかお伺いしたいと思います。
#74
○小林国務大臣 お話のように、東京湾瀬戸内海あるいは北九州地方と、これは現在でも非常な被害を生じて物議をかもしておりますので、海岸といえども海洋投棄はやめるということを目標として同様の施設をさせたい、そういうことでこの計画の中に包含されておる、こういうことです。
#75
○小林委員 次にお尋ねをしておきたいことは、清掃法の問題でございます。
 私どもは、今度この法案の審議に応じさしていただく一つの条件といたしまして、通常国会には清掃法をどうか改正していただきたい、かようなことをお願いいたしております。その改正清掃法の中でも特に私どもが重点を置いておりまする点は、どうかこれからもこういう清掃事業に対しては請負制度を廃止していただきたい、委託制を廃していただきたい、こういうことをお願いしております。その理由というのは、いま申し上げましたように、請負になったり委託など受けることになりますれば、労少なくして利益をあげたいということから、いま申し上げました海と山とを問わず、いろいろの被害が生じてきます。そういう意味においてこれをやめていただきたいというのでございまするが、その点いかがでございますか、清掃法の改正の問題。
#76
○小林国務大臣 いまお話のように、原則として直営にするという改正をしたいと思っております。
#77
○小林委員 これは明快な御答弁をいただきまして、まことにありがとうございます。しかし、私どもは決して理屈を言おうというのではありません。この清掃事業というものは、私は地方住民の福祉行政の中心をなすものではないか、かように解釈をいたしておりまするので、この清掃事業というものは、地方自治体の中における最も重要な固有の事業であるべきだと私は考えておる。だから、地方住民から住民税を取る、あるいは固定資産税を取る、あるいは国も取りまするけれども、そういう費用というものは当然こういう清掃事業に費やされるべきものではないか、こういうふうに考えるのでございまして、こういうような固有の業務について、一おけ幾らだとか金を取るなんというのは、これは間違いじゃないかと思う。わが日本の地方自治体の中では大きな間違いではないか、かように考えておるのであります。これはひとり自治大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
#78
○早川国務大臣 清掃法に規定がございますので、手数料の徴収は法律的には差しつかえございません。しかし、方向としては、一般財源でまかなう方向にいくことが望ましいとは考えております。現在は徴収することも差しつかえないということであります。
#79
○小林委員 私どもが清掃法を改正していただきたいというそのお願いの点は、そこにもあるのです。そういう手数料を取ってもいいなどという、そこに清掃法の間違いがある。私は、やはり清掃法などという法律の改正はやってもらわなくちゃならぬ。いまおっしゃるように、清掃法で取ってもいいとあるから取るという、こういうインスタントの法律は改正する必要がありまするけれども、一体地方自治法の中に取ってもいいような規定がありますか。これは基本法ですからね。基本法と言っては悪い、憲法が基本法でございましょうけれども、地方自治に関しては地方自治法が一つの基本法と見てもよろしい。この中にこういう清掃事業なんかに対しては手数料を取ってもよろしいというふうな法律の規定があるのかどうか、お聞かせを願いたい。
#80
○佐久間政府委員 地方自治法の第二百二十二条に、「普通地方公共団体は、特定の個人のためにする事務につき、手数料を徴収することができる。」という規定がございます。
#81
○小林委員 その二百二十二条のあなたの解釈、二百二十二条によってその清掃の料金を取れるというあなたの解釈はおかしくありませんか。くそをたれたり小便をたれたりするのは特定の人でありますか。
#82
○佐久間政府委員 ふん尿をいたします者は特定の人だけではございませんけれども、それのくみ取りのサービスを受けます者は、現在のところにおきましては、大多数の市においてはまだ特定の個人というふうに私は思っております。
#83
○小林委員 あなた方は、法律を知っているのはおればかりというような顔をして、そうして第何条なんか読み上げられておやりになるからいけないんですよ。法律なんというものは、解釈が二つになったら大衆の利益になるように、国民の利益になるように解釈するのが法律のたてまえなんです。悪意の推定はせずというのはイロハのイじゃないか。法律解釈を、あなたは何でも取るように、痛めつけるように、住民の迷惑になるようにばかり解釈している。そういうことじゃいけませんよ。私どもが証明書をくれとか、あるいは戸籍謄本をくれとかいう、そういう行為は、それは少なくとも特定の個人のためにする行為でございましょうけれども、その町に住もうと、そのところに住もうと、百人いれば百人の住民が、十万人いれば十万人の住民が、東京都に一千万人いれば一千万人の住民がひとしく行なう一般的な行為で、何が特定の行為だ。一般的な行為じゃないか。それを処理をするのはいわゆる道路をつくるとか橋をつくるのと同じです。こういう終末処理ということは、道路をつくり橋をつくる仕事と同じです。一般の人がみなこれを当然に活用しなければならぬ。それを特定の人に対する事務というのは何です。それは特定の個人に対するサービスだ、事務だ――こんなことをしますのがサービスであると考えるところに、大きなあなた方の間違いがある。そんなことはサービスじゃないですよ。どうですか、あなた。これは都の間違いだ。どうですか、憲法裁判所に訴えますか。いまは行政裁判所はないですけれども、どうです。私は争っても私のほうが正しいと思いますが、どうですか。いま一回御答弁を願いたい。これは大臣の答弁じゃなくちゃだめだ、官僚じゃだめだ。大臣いかがですか。こういう一千万人なら一千万人、一億人なら一億人の国民が全部ひとしくやる行為、それを処理する行為が特定のサービスであると大臣はお考えになりますか、どうですか大臣。
#84
○早川国務大臣 政府委員から……。
#85
○佐久間政府委員 私どもは、現在大部分の都市におきます現状におきましては、やはり特定の個人のためにする事務であるという解釈をいたしております。しかし、もちろんこういうサービスがだんだんと普遍化いたしますと、先生の御指摘のように特定の個人のためにするという色彩がだんだんと薄れてまいると思います。したがいまして将来の方向といたしましては、大臣がお答えになりましたように、一般財源でまかなっていくということはもちろん望ましいと考えておりますが、現行法の解釈といたしましては、先ほど申し上げたように考えております。
#86
○小林委員 私どもはあなたの解釈には了承できません。現段階においては特定のサービスだ、これが将来一般化していけば特定のサービスでなくなるなんという、そういう経過的な段階において、特別のサービスになったり、サービスでなくなったりするような便宜的な法解釈にはわれわれは了承するわけにいきません。これを称してわれわれは詭弁だ、三文代言だと称する。(「三百代言だよ」と呼ぶ者あり)三百に至らないですよ。そんなのは三文代言です。三百にいかない。せめてそういう法律問題を論ずるならば、まあ三百代言くらいに至る答弁をお願いしたい。私はこの問題は了承できませんよ。こういう法の解釈はここでは論じませんが、私はやはり行政の姿勢について、これは大臣に言いますけれども、大臣で間に合わなければ首相にも言いますよ。行政の姿勢として、いわばし尿処理に金を取る、あの高い住民税や固定資産税という税金を取った上に、その金を取るなんていう国は――じゃ試みにお伺いしますけれども、日本のほかにこういうし尿処理のためにお金をお取りになっている国がどの程度おありになるか。外国の行政の例をひとつお聞かせを願いたいと思います。
#87
○舘林政府委員 私どもが承知いたしております範囲では、外国は下水道が非常に発達いたしておりまして、したがいまして、くみ取り便所の料金というのはほとんど取っておりません。
#88
○小林委員 そうでしょう。残念ながらそう答えざるを得ないでしょう。日本だけですよ。いかに日本の資本主義政党がその政権下において残酷非道であるか、一般庶民を痛みつける上においていかに残酷非道であるかは、この一例をもってすれば明らかです。それが明らかになればいいが、さようなわけで頑迷固陋なる自治省の官僚をもってしても、将来はやはり取るべきでないということをやむを得ず答えておるのですから、やはり大臣の立場からはこういうものはそっくりおやめになる。私どもで言わしむれば二重徴収だ、二重税だ。そのためにわれわれは住民税を払っておる、そのためにわれわれは所得税を払っておる、そのためにわれわれは固定資産税を払っておる。その税金の中には、当然行政の中心たるべきこういう清掃関係に対する費用もやってもらえるものと私どもは判断して払っておるにもかかわらず、なおかつこういうし尿処理のために特別に金を取られることは、私は、行政上における二重の徴収、二重の搾取である、かように考えておるのでありまするが、その解釈はいまも申し上げますとおり、ここではそれ以上論争することは別にして、将来早急にこれは取るべきでないというこの考え方に対して、一体御協賛、御協力いただけるものかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
#89
○早川国務大臣 地方自治体の財源にも関係することでありますが、一般的方法といたしまして、将来一般財源でまかなうようにすることは望ましいと思います。
#90
○小林委員 御答弁をいただきましたので、次にいま二、三点お伺いいたしたいと思います。
 清掃労働者の待遇改善の問題でお尋ねをいたしたい。現行の清掃業務に従事しております労働者、これは委託や請負の場合ではありません。そういう労働者は途中採用といいますか中年採用といいますか、そういう採用が多いのであります。そのために非常に極端に安い賃金が払われておるのでございまして、これは直接政府がお雇いになる国家公務員でもございませんから、国が直接賃金の値上げというわけにはまいりませんけれども、やはりこの環境衛生緊急整備の一環として、こういうような低賃金やこういうさびしい待遇が与えられておる限りは、やはりこの計画は進まない。だれもなり手がない。だから人員の不足を来たす、作業の不足を来たすことは当然考えられるのでありますから、一体厚生省としても自治省としても、これを進める上において作業員の待遇問題をいかにお考えになっておるか。特に大都会では日中こんなし尿処理の作業、清掃作業を続けるわけにいきません。同じ道路を清掃するにしても早朝に清掃する、早朝労働に従事する。そういう関係になると、遠いほうから通ってくるような人々は採用できない。雇うほうも人員が不足する。雇われるほうも不便だからなかなかそれには従事できない。こういう問題がございます。そこでこの清掃法を進めていくためには、この清掃に従事する人員をともに確保するという面において、やはり賃金、待遇の問題、特に住居の問題、こういう問題を別個に考えてやらなければならぬ。特に大都市の場合でありますが、大都市の場合は考えてやらなければならない緊急の事態に遭遇いたしておりまして、われわれのささやかな地位ではありまするが、やはり欧米先進国の中には、こういう清掃業務に従事する者のためには、作業行政として、都市の基地からあまり遠くないところに特別に従事員の設備をしてやったり、賃金なんかについてもやはり特別の加算を認めたり、そして待遇改善をやりながら都市の清掃がりっぱに完成せられるように努力している。こういう方面に対する配慮はおやりになっているのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
#91
○舘林政府委員 お話のございました、し尿処理、ごみ処理等の作業に対する従事員の給与が低いために、これらの従事員の募集にも困るというような事態を今日一部に起こしておる現状でございまして、お話のように、今日の給与は必ずしも十分なものでないと私どもも考えております。これは何とかして相当引き上げる必要がある、かように考えておるわけでございます。実際の数字を申しますと、昭和三十六年の直営のし尿、ごみ等の処理に従事しておる常勤労務者の平均給与は年額一人当たり三十二万一千円でございます。これをもう少し引き上げるために、先ほど御説明申し上げました研究会におきましていま実際数字に当たっておりまして、目下のあれでは四十万円をこすような高額な数字が出ておりますが、この研究会には自治省も出席しておられまして、共同でやっておりますので、この数字が固まり次第、その線に沿って自治省のほうといたしましても御配慮いただけることと思っております。
#92
○小林委員 どうでございましょう。もう理屈は言いませんが、自治大臣、そういうわけで当然三十二万円が四十万円以上ということになりますと、これは厚生省の三十九年度の予算の中にそういう結論をすぐ組んでいただけるのか、お聞かせを願いたい。
#93
○早川国務大臣 ただいま厚生省からお答えがありましたように、自治省と地方自治体の清掃関係の一つの研究会をやっております。その検討の結果を待ちまして――東京都あたりは地方の自治体と違いまして少しいいわけでありますが、地方の自治体はあまりよくないというようなアンバランスがございます。この検討の結果を待って善処いたしたいと思います。
#94
○小林委員 いまも何か理事が来まして、予算委員会で厚生大臣の出席を求めておるから放してくれと要請されておりますので、私も質問をはしょりまして、ひとつ行かれるように努力をいたしたいと思います。それでは、大臣が一番答弁しやすい問題だけ一問伺いたい。
 経済企画庁がおつくりになったというわけではありませんが、内閣でおつくりになっております所得倍増計画の中にも、こういう環境衛生に関する十年間の一つのビジョンとまではいきませんが、素材が入っておる。一応の予算を組んであるが、いわゆる所得倍増計画からはみ出た計画というものは認めないということを経済企画庁はしばしば言明しているところです。いまの緊急整備五カ年計画というものは経済企画庁の所得倍増計画からはみ出ております。こういう問題に対して、企画庁と厚生省を中心とする関係各省、この両者の了解ができ上がっているのか。厚生大臣の一番お答えしやすい問題でありますから、大臣にお答え願います。
#95
○小林国務大臣 お話のような向きがありますが、これは再検討する、こういうことになっております。
#96
○小林委員 再検討されるというのは、企画庁のほうで再検討されるのか、厚生省の五カ年計画を再検討するのか、どちらか明確にお聞かせ願いたいと思います。
 これは私どもにとりまして非常に重大な言質でございます。しかしこれはここへ企画庁長官を呼んできてその明確な言質をいただくというのには時間がありませんから、これはひとつ後日経済企画庁長官を前に質問をいたしまして、明確にいたしたいと思います。それでは後日に留保いたしましょう。
 次に経過措置の問題についてお聞きいたしますけれども、この緊急措置法を最初に御計画になったときは、下水道法の改正、清掃法の改正を厚生省も関係各省も用意された。ところがいつの間にやら消えてしまって改正法をやらないでこの法案だけが出てきた。どうして途中で清掃法や下水道法の改正をおやめになったのか、その経過措置についてお聞かせを願いたい。
#97
○舘林政府委員 御指摘の清掃法の改正の問題は、私どもとしてはやめることなく検討中でございまして、できるだけ早く改正案を出したいと思っております。
#98
○小林委員 それは先ほどからお尋ねいたしまして、通常国会にはお出しいただくという言質をいただいておりますから、それはいいのです。あなた方が最初にまだ固まる前の草案をおつくりになったときには、同時に下水道法も清掃法も改正をするという計画があったのですよ。それが途中で消えてしまった理由をお聞かせ願いたい。
#99
○舘林政府委員 私どもとしては、この緊急整備法案と同時にということではなくて、できるだけ早急にということで考えて措置をいたしておったわけでございます。
#100
○小林委員 それじゃ、事のついでにあなたは先ほどから清掃事業研究会ということをしばしば言っておりまするけれども、一体、清掃事業研究会の性格、目的、また将来これはどんなぐあいに運営していかれるのか、その点について若干お聞かせ願いたい。
#101
○舘林政府委員 これは厚生省並びに自治省が加わりまして、むしろ主体は地方自治体側並びに専門の学者の方々がお入りになりまして、清掃事業はかくあるべしというモデルを想定いたしまして検討を続けておる研究会でございます。この目的は、今日の清掃事業が非常に不十分でございまして、人員の数におきましても設備におきましても給与におきましても適当と思われない、また財政措置においても必ずしも十分でないということから、これらを、現状としてはかなり思い切った改正をいたしたいということで、少し理想に走るかもしれないが、それでもかまわないからということで、相当希望的な案を想定して研究いたしておる会でございまして、この会の結論が出れば、私どもも、また自治省のほうでも十分尊重いたしてまいりたい、かような考えで進めておるものでございます。
#102
○小林委員 この研究会はどこに所属し、一体だれがこの委員なんかの任命をされるのか、また、一体会議をどの程度に開かれておるのか、お聞かせ願いたいと思うのです。
#103
○舘林政府委員 これは市長会並びに都市センター事務局が共同で自主的に設けたものでございまして、役所が積極的にこれに特に参与しておるというわけでなくて、役所はその一員として加わっておる。こういうことで、むしろ自治体側の自主的な研究会の性格を持っております。
#104
○小林委員 将来はどういうふうになりますか。
#105
○舘林政府委員 たとえこのようなやや私的な委員会の結論でございましても、委員の中には厚生省側も自治省側も入っておりますので、ここで出ました意見は十分行政に反映するようになると思います。
#106
○小林委員 私のお尋ねするのは、いま言われるように市長会なり都市センターがそれは自由におやりになったというのだが、これは一体、運営の経費はどこから出るのですか。何もこれは法律的根拠もない、あなた方ももちろん省令も規則もない、全くこれは任意的な一つの団体といいますか、委員会、研究会ということになりますが、そういう性格のものですか。法律根拠は何もありませんか、お答えを願いたいと思います。
#107
○舘林政府委員 この研究会の費用は市長会、都市センターから出ておるわけでございまして、本来であれば役所側が費用を持ち、委員会を設けるべきでございますが、経費の関係等もございまして、こういう自治体側が持っていただいておるわけでございます。
#108
○小林委員 私の申し上げたいことは、この中にはいわゆる純粋な民間人とかあるいは大衆、庶民とか住民とかという方々はお入りになっていないのでございまして、学者の代表としては東京大学とか都立大学の助教授がお入りになっているというだけで、あとはお役人と市長会の市長さんあたりがお入りになっている。少し性格が、あなた方のいわゆるお役所の下請機関というか、お役所の御意向を承っていくような、いわゆる世論というかほんとうの国民なり住民の意思を反映した研究会というよりは、お役所のお仕事を適当にPRする何か下請機関というようなにおいが濃過ぎるのではないかという感じを受けるのでございますが、この点はいかがですか。
#109
○舘林政府委員 御指摘のとおり、一般住民代表というような形の方はお入りになっておりませんけれども、学者の方々がこの研究会に入っていただいておりますので、受益者の声もある程度反映するようにはなっていると思います。
#110
○小林委員 こういう点も、全くの任意団体ということで私どもは不当な干渉をするといけませんけれども、いずれにしましても、どうもお役所がこのごろ非常にりこうになって、あらゆる官庁で最近はやりなんです。自分たちの言い分を下部に適当に世論のような国民の声のようなカムフラージュをして、そして行政を浸透させるというような実に巧妙な、知能犯と言っては悪いけれども、そういうふうな民主主義に便乗したカムフラージュ的な擬装的な民主主義、擬装的な世論をつくり上げるようなそういう形ができ上がってくる。私どもは非常に苦々しく思っているのですよ。苦々しく考えておりますので、これはあなたは関係がない、あなたは一メンバーとしておやりになったというそのことばで言えば、あなたに申し上げるというのは若干筋違いかもしれませんけれども、お役所の立場からはなるべくそういうことがないように、そういうひきょうな行動をなさらないように、ひとつ十分気をつけていただきたいと思います。これをひとつお願いいたしておきます。
 次にお尋ねしますけれども、やはり清掃法に一連の関係があります公害の問題です。この環境衛生の緊急整備と同時に、いわゆる公害対策をどう進めていかれるか。これはやはり厚生省のあなたの局でしょう。言いかえれば上と下との問題です。大気汚染、汚水、騒音、有毒ガス、地盤沈下、爆発、爆発の震動に基づく被害、それから放射線の問題、こういうような問題もやはりともにやってもらわなくちゃならぬのであります。環境衛生の中において一つの重大な部門ですから……。こういう点について一体どういう処理をお進めになっておるか。三十九年度から予算獲得もやらなければなりません。これをひとつお聞きしておきたいと思います。
#111
○舘林政府委員 公害に関しましては、大気汚染、水質汚濁、あるいはスモッグ、あるいは騒音、震動というような諸問題がございます。その中で大気汚染に関しましてはばい煙規制法がありまして、ことしの九月一日からこれが一部の地域で施行になりました。東京、京浜地区、それから阪神地区、北九州地区、この三地区でありますが、近く四日市地区その他二、三の地区をこれに追加する予定で目下調査中でございます。これは御承知のとおり、それらの地域に指定された場所に新たにばい煙を出す工場等の施設を設置しようとするときは、一定の基準以下にばい煙あるいは有毒ガスを押える装置をしなければならない、また二年間の猶予期間をもって従来の施設もそのような改良をしなければならない、こういう規定でございます。ただこれだけの規定がありましても、なおかつ施設が非常に多い場合には、気象条件が悪い際スモッグの発生を避けることはできないのでございまして、今日東京都におきましては十二月は最もスモッグの多い月でございますが、月の約半数はスモッグが発生しておるという現状でございます。これに対しましては、このばい煙規制法に基づきまして煙を出す施設に対して協力方の警告を出すということで、先般省令を設けまして、一定の有毒ガスの状況になりました場合、すなわち亜硫酸ガスにつきまして〇・二PPM三時間以上、〇・三PPM二時間以上というような状況になりました場合には、都道府県知事からこれらの施設にばい煙を規制するような協力方の要請をするという扱いをすることになりました。なお、これから指定しようといたします四日市につきましては、指定条件を定めるために目下特別調査団をつくりまして調査中でございます。この調査団の結果が判明次第、基準を策定いたしましてさっそくばい煙規制地域に指定いたしたい、かように考えております。
 水質につきましては、これも河川の領域を定めまして特別規制をやっておるわけでございまして、東京におきましては江戸川、あるいは木曽川、淀川等が現在指定をされております。しかしながら、問題の隅田川等は、まだその基準が定められないために汚濁防止領域に指定されておりません。これはできるだけ早い機会に基準をつくりまして指定をいたしたい。このようにいたしまして河川の汚濁防止は、この法律適用の特別地域河川に指定することによりまして、漸次汚濁を防止する措置を講じてまいりたい、かように考えております。
 なお、自動車の排気ガスの問題が実はあるわけでございまして、自動車の台数が非常に多くなるに従いまして、これがかなりわが国においても問題となってきたわけでございます。これはただ、遺憾ながら今日の状況では有効な有毒ガスを排除する装置がまだ必ずしも十分に開拓されておると言いがたい状況でございまして、まず第一にそのほうを先にしなければならない状況でございます。
 それから騒音、ことに最近問題となっておりますジェット機の騒音等は、かなり社会問題となっておりますし、また建築場の付近における震動等も相当大きい問題でございますが、これらに関しましてはなお技術的な分野で検討を要する部分が多々ございますので、目下の段階においてはその分野を強化するということが急務と考えられております。
 そこで明年度におきましては、厚生省といたしましてはまずスモッグ対策としまして、人口五十万の都市に一カ所の割合で約一千万円のスモッグ調査の自動記録計を備えまして、そこをモニタリング網としまして情報を集めましてスモッグの調査をいたし、あるいは必要な警報を出すというようなことをいたしたいと思いますし、また都道府県の衛生研究所には特別な公害関係の調査費を配賦いたしまして特別な調査用の機具を装備させるということをいたす予定でおります。
 また、先ほど申し上げました新しいばい煙規制領域あるいは河川の領域を調査し、あるいは有毒ガスを調査するための調査費を相当大幅に明年度予算に要求いたしております。
 さらに、公害衛生研究所をつくりまして、公害が人体にどのような影響があるかということを十分に調べまして、それによって将来起こり得べき公害を排除いたしたい。ことに東京都内には、御承知のように宮城前の松をはじめ、植物にはかなり顕著な公害の影響を受けている気配が私ども感じられるわけであります。したがってこれが人体に影響がないはずはないのでありまして、この方面の研究は今日非常におくれておると私どもは感じておりますので、どうしても公害衛生研究所を設けまして十分に調査をいたしたい、かように考えております。
#112
○小林委員 公害の問題については、日本の行政が一番おくれているという点だけはあなたのおっしゃるとおりであります。非常に同感であります。でありまするから、清掃業務と一緒に、何としてもこれはひとつ早急に解決するように強力な手を打っていただかなければならないと思うのであります。宮城の松が枯れたと言いますが、松なんか枯れても人間の命さえ差しつかえなければいいのですけれども、それがおっしゃるように人間に影響しているということはたいへんなことでありますから、その点、松が枯れるのがたいへんで人間の命のほうはどうでもいい、これが資本主義政党の一番悪いところです。人命軽視です。松だけ大切にするけれども人の命は粗末にする。あなたの答弁はそういう意味ではないのですけれども、えてして資本主義政党はそういうことをやりたがる。この点はひとつ大いに注意をしていただいて、人間の命は地球よりも重しでありますから、その意味においては道路や橋はあとでもよろしい、やはり公害対策や人命に影響する問題は早急に手を打つ、こういう姿勢を整えなければいかぬ。その姿勢がない。残念です。それにしてもいまの自動車の排気ガスの問題ですけれども、こういうことも欧米先進国はそのままになっているのかどうか、お聞かせを願いたいと思うのであります。
#113
○舘林政府委員 現在自動車の排気ガスに対する規制が行なわれておるのは、私どもの調べた範囲ではロスアンゼルスだけでございます。ロスアンゼルスでは自動車が非常に多くて、東京の十倍程度濃厚な有毒状況であると聞いております。はるかに東京より危険な状態であると聞いておりますが、ロスアンゼルスでは特に自動車に特殊装置をつけるようにいたしておると聞いておるわけでございます。ただ私どもが知り得た範囲では、その特殊装置がどれほど有効に有毒ガスを減らすことができるかということが必ずしも明快でございませんし、また聞くところによると、それほど有効なものでもないということを聞いておるわけでございます。今日、日本におきましても一万円以内の経費で、ごくわずかではございますが、排気ガスを減らす装置はできております。しわしこれはほんのわずかでございまして、自動車の有毒排気ガスを防除する施策として取り上げるにはまだ不十分なものと私ども考えております。
#114
○小林委員 こういうことは、それこそ何をおいてもやってもらわなくちゃならぬことですから、一つの試案としても、三十九年度の予算あたりにも若干計上して、こういう都市の排気ガスなんかを防止する研究施設をつくって研究を委託するなり、厚生省の懸賞募集でもよろしい、こういうもので特許をつくった者には国が特に懸賞金を出すというような形でもよろしゅうございますから、早くこういう排気ガスの防止策は、悪いと言いながら放任をしていくなどということは許されることじゃございません。早急にひとつ手を打っていただきたいと思うのであります。特にこの公害の問題――きょうの問題ではありませんけれども、並行していく問題でありますから、公害について新産都市が指定になってそれぞれ計画が進められておりますけれども、これも聞いてみますと、道路や工場誘致やそういう方面ばかり重点がいって、当然ついて回る公害に対する計画が非常におくれているということをわれわれは方々から聞いておる。工場を誘致すれば当然汚水が出、ばい煙が出ます。人が集まれば排気ガスも出る、空気も濁る。でありますから、こういう新産都市なんというものについては、そうした工場誘致と同時に裏側の施設、こういう環境衛生や公害の問題がきちっとついて回らなければならぬ。この点について一体厚生省はほんとうに考えていられるのかどうか、私はこの機会にお尋ねを申し上げておきたいと思うのであります。
#115
○舘林政府委員 御指摘のとおり、新産都市の建設にあたりましては、公害問題を特に重視する必要があるわけでございまして、私どももこの点に力を入れております。ごく最近の新産都市の計画設定にあたり、企画当事者を新産都市のすべてから集めましてかなり多数が集まりましたが、公害問題を特に二日間にわたって詳細に検討いたし、詳細な指導をいたしました。私どもがその指導の際受けた印象は、都市側、県側非常に熱心にこの問題を考えておるという印象を受けたわけでございますが、今後とも一十分指導を強くしてまいりたい、かように考えておりますし、市側、県側も十分これは考慮していく気組みを見せているわけでございます。
#116
○小林委員 ひとつこの指導は最も緻密、計画的に進めていただきたいと思いますし、抽象的な、あるいは初歩の段階においては、確かにそういう環境衛生やら公害の問題等に対しては熱意を示すけれども、しかし予算に組んで将来どれからやろうかということになると、必ずこの問題はあと回しになってくる性格が多分にあるのであります。だから初めはまことに脱兎のごとく、最後にいけば竜頭蛇尾に終わる形になりやすい事業でありますから、どうかひとつ新産都市に従事する地方市町村も特に手をゆるめないで、初めのごとく熱意は最後まで続くようにひとつりっぱな環境都市をつくり上げて――新産都市は工業だけではございません、環境を含めたりっぱな近代都市をつくり上げて、そういう構想でやっていただくことを私は特に熱望いたしておきます。
 結論を急ぎますけれども、要は、生活環境施設整備緊急措置法案に対して私どもは結論として言いたいことは、やはり問題の五カ年計画を単なる宣言法ならしめないで、ちゃんと予算の裏づけもしたりっぱな具体性のある、現実に即したそういう法案であっていただきたいということなのであります。その点はどうですか。先ほど大蔵大臣にも、厚生大臣にもお伺いをいたしましたけれども、この問題はどうですか。政務次官、あなたは副大臣だから、副大臣になって初めての答弁でありますから、ひとつ初めての答弁として自信のあるお答えをいただきたいのでありますが、私どもが一番おそれておることは、こういうような計画法は単なる宣言法といいますか、抽象だけの法に終わってしまって、法律はできたがそのままそれがほこりをかぶって置き去られて、少しも実行の段階に至らないという、この点が私どもは一番心配なんです。だからこの点を、確信を持ってちゃんと予算の裏打ちをして、そうして三十八年度計画といいながらもう三十八年度は終わって、実際は三十九年度からこれは開始されるわけでありますけれども、その御確信をお持ちになっておるかどうか、お尋ねをいたしたいわけであります。
#117
○砂原政府委員 先ほど小林大臣からも本件に対しては確信のある答弁をいたしておるのでありますから、国民のすべてが文化的な生活を営んでいく上において、し尿問題等はことのほかすみやかに処理されなければならないわけであります。われわれも、大臣、私の場合も二人が相談をいたしましたときに、何を一番国民が求めておるか、何を解決することが国民の文化生活を豊かにすることになるかという上から、このし尿処理問題等はことのほかすみやかに解決をせなければならぬというので、この法案に対して、この予算化にいたしましても責任を持って善処いたしたい、こういうふうに考えております。せっかくの御激励をちょうだいいたしておるのでありますから、われわれも一そう意を強くして本件と取っ組んでまいりたいと考えております。
#118
○小林委員 次のいわゆる施設の目標と事業量の問題です。その問題も、いまお話しのとおり五カ年間で二千億円の事業量を完成したい、こういうお話があったわけであります。その事業量に対しても、いま計画案の素案はあるけれども成案はないとおっしゃった。私は、成案でも素案でもよろしいが、この法案が通れば直ちに閣議にかけて決定をされていただかなければいかぬと思いますから、そのときにきょうの御答弁と内容がくるっと変わるようなことのないように、必ずきょう御答弁になったその事業量とその内容に対しては、確信を持って閣議を通過させるという決意があるかどうか、お聞かせを願いたいと思います。単なる委員会における答弁だけに終わって、この答弁が済んで法案が通ったらあとはこんなに変わりましたじゃ、私どもは了承ができません。この点ひとつお尋ねをいたしておきたいと思います。
#119
○砂原政府委員 小林先生のお尋ねに対しましては、政務次官が幾ら力んで答弁をしてみても、肝心な大臣が閣議に出席しての問題は大臣でないとやれないので、したがって、大臣のけつをたたく分は幾らでもやりますが、その点についての決意の問題は、あらためて大臣のおりますときに大臣からお答えをさしていただきたいと思います。
#120
○小林委員 大事な問題についてやはり大臣がいられないと答弁ができない、それはごもっともであります。この問題は、後日また法案が成立する段階において、いま一回御質問をいたしたいと思います。
 いま一点といたしまして、私は自治大臣に――大臣がいなければ局長でもいいと思って最後の問題を用意しておったのでありますが、東京都における清掃業務の区に移管の問題に対して、一体自治省はどういうふうにお考えになっておるかという問題をひっくるめてお尋ねをしたかったのでありますが、おいでになりませんので、これもひとつ委員長から、法案審議を終結します段階にこの問題は御質問をさしていただくということにいたしまして、仲間の関連質問があるそうでありますから、関連質問を一、二お許しをいただきたいと思います。
#121
○只松委員 関連して。初めて出てまいりまして小林先輩の御高見を聞いておりまして、二、三感じました点を質問させてもらいたいと思います。
 まず一つは、私は埼玉から出てきたのですが、埼玉のように急速に発展をしておるといいますか、たとえば何々団地、ひばりケ丘団地あるいは緑ケ丘団地、いろいろこういう住宅が密集してきております。しかし、そこに道路もあまりないという状態でありまして、もちろん下水あるいはし尿処理、そういう問題に至ってはほとんど絶無、こういう状態のところが多いわけです。これは主として東京の業者が来て建てて、建ち売りをして、そしてそのあとの始末だけは埼玉県なりあるいは地元の市町村が引き受けなければならない、こういう状態が随所に見られる。私の県で、私の一区だけで十二万五千人新有権者がこの間に増大した、こういうことからも端的にそのことがわかるわけです。したがって、こういう問題は単にその一市町村にまかせるという問題ではもはや済まなくなってきていると思います。一市町村では問題処理ができない。そういう点に対して、厚生省なりあるいは自治省のほうでどういうふうな御指導をなさっておるか、あるいは指導は全然しなくて、単なる市町村にまかせっきりなのか、その点についてまず一点お伺いをいたしたいと思います。
 それから、私の県内でも市が二十三あります。小さい市がたくさんあるわけですが、し尿処理を各市町村ごとにつくりますと、これはどなたも御存じのように、し尿処理槽、こういうものはだれも要求するものはありません。したがって、つくるときは年じゅうけんかです。地元の人は、こういうものをつくると土地が高く売れない、こういうことにもなります。そこでこれは単なる市町村段階ではなくて、私の県でも、県で総合的なものをつくったらというようなことを私なんかも知事に進言したこともありますし、埼玉でも多少そういう方向に向いておるようですが、これを市町村の行政ではなくてもっと県の段階で、単に財政だけではなくて、こういう小さい市町村が一つ一つくる、こういうことではなくて、もっと総合的に、県で幾つかの大きな川が流れておるならばその下流に集めてつくる、こういうことを指導すべきだ、こういう点についてどの程度の指導が行なわれておるかどうか。あるいはもっと端的には、今度東京都と埼玉の境目に参りますと久留米団地とかいろいろなものがありますけれども、そういうところは、埼玉に流したらいいか東京に流したらいいか、その丘の起伏の状況によって異なるわけでしょう。これはよくありますように、道路がここまでアスファルトでその先はということはありますけれども、道路はつくらなくてもいいけれども、下水はそういうわけにまいらない。結局流しっぱなし、こういうことにもなる。こういう面からも、今度は単に県段階を越えて国の段階での直接の指導、こういうことも必要になってくるわけですが、そういう点をどういうふうに指導されておるか。全然県にまかせっきりなのかどうか、この点。
 それから公害対策の問題で、私のほうへもたくさん工場が来ております。公害の中でもいろいろな公害があるわけですが、いろいろな薬品を使って、その処理は私もよく知りませんが、たぶん法律が制定されておるわけです。しかし、工場ができましてそういうろ過設備も何もしないで、三百万、五百万くらいの小さな町工場でその施設は一千万くらいかかる、そういうことで、実際上は工場の建築許可だけされて、そういうろ過装置その他をつくらないで運転をしている。そういうことで、あとで取り消すわけにいかないから、もぐりで劇薬なんか使っている。こういうことが非常にあると思うのです。したがって、中小企業が非常に金がかかるので無理な点もあるのでございますが、そういう点について、たとえば政府あたりでモデル工場をつくる、あるいはモデル地区をつくってそういうものに一定の奨励金なり補助金を出しているかどうか、あるいは出す用意があるかどうか、そういう点、あるいは、したがって法の完全適用をどの程度行なうよう指導しているか、これは県にまかしておるのか、市町村にまかしておるのか、どういうところでやっておるのか。それから一応の法律はありますけれども、こういうふうに非常に劇薬を使ってきて化学産業が発展してくると、現在の法律では非常に不備な点が多いようです。したがって、今後そういう面に対する法の改正を行なっていく用意があるかどうか。
 以上三点について、多少自治省のほうとも関連いたしますけれども、答弁できなければこの次でも来て、まず厚生省関係で答弁してください。
#122
○砂原政府委員 只松委員さんにお答えをいたしますが、住宅団地の問題については、私もはっきり記憶いたしておりませんが、団地をつくりますのは従来はかってにつくれたわけです。企業家が団地をつくろうとすれば、その許可も必要なくてやれたわけです。今は、おそらく建設省のほうで、団地造成に対してはすべてその地方の所管度をいたしております知事の認可を受けなければならないような法律が前国会で制定されたように記憶いたしておるのでありますが、私もはっきり覚えておりません。
 それからこれは、ただいまお話しのとおりで、どうも団地をつくって――団地をつくれば、当然下水道の処理などに対しての処置はその団地を造成したものの責任において処理されなければならぬ、これは当然のことであります。しかるに、どうも団地だけつくっておいて、下水道も何もろくにつくらないままで土地の売りつけをやる、それがために汚物の排出が、一段農民の使っておりますいわゆる農業用の用水のほうへ流されていって問題を起こしておるということが各方面に起こっておるのであります。こういう問題は、団地造成をやりますときにすでにその責任のある処置をとらなければならぬはずなんであります。こういうことは、特に下水の問題になりますと建設省の所管になるわけでありますが、よく緊密な連絡をとって解決をしていかなければならぬと思います。さらに、し尿問題等もそのとおりであります。道路が完全にできておらないのにただ造成をして、車がろくに入らないような道でも造成さえすればそこにとりあえず家を建ててしまうというような問題が起こってくるのであります。団地の造成についてことのほか建設省がこうした規制をいたした理由も、お説のようなことから起こっておる問題であります。十分検討をし、また緊密な連絡をとって善処いたしたいと考えております。
#123
○舘林政府委員 お話のように、このごろ一市町村だけでは片づかないような汚物処理の事態も生じておることは、御指摘のとおりであります。したがいまして、最近は二、三の市町村あるいはもっと多くの市町村が共同で処理施設をつくるという傾向がだいぶふえてまいりました。埼玉にもそういう計画があるやに聞いております。そのほか大阪のほうは、大阪府が直接広域下水道をつくるという計画をいま持っております。これも御質問の中にありましたように、これを市町村にまかせずに府みずからで乗り出してやるという事態が起こっておりまして、これは一市町村の問題でなくて、そういう広い見地から措置すべき段階がだんだん来ております。ただ都道府県の領域を越えたものを包含するというようなものは目下のところございませんけれども、少なくとも今後は広域の処理施設あるいは下水道施設というようなものは漸次発達してまいると思いますし、私どももそういうものを指導いたしてまいっております。そういう場合に特殊な事態がございますので、私どもが補助金あるいは起債を考える場合にはできるだけ優先的に考えまして、それらの市町村が非常な財政的な苦況にならないように十分配慮してまいるつもりであります。
 御指摘の薬品類が公共下水道へ入る、あるいは河川へ流れ込むというような事例が最近あるわけでございますが、これに関しましては、法律では工場排水等の規制に関する法律というのがございまして、これはそれぞれの工場を所管する省が主管いたしておるわけでございますが、有害な物質を工場外に出さないような規制が行なわれております。
 そのほか下水道設置地域におきましては、下水道法によりまして、本来であれば下水道へ流し込むべきものでございますが、その有毒な物質のために下水道施設が破壊されるというような有毒物質もあるわけでございますが、そのようなときには工場の責任において有毒物質の排除をして流さなければならない、こういう規定がございます。現実上は、そういうことになっておるはずでございますが、実際問題としてはなかなかその取り締まりが十分でなくて、有毒な物質が下水道に流され、河川に流されておる現状でございます。これらのものは、最近東京都におきましても決意を新たにして、取り締まりを強化する方針を立てました。まず第一段階としては警告を出す、警告を聞かざるものは法律によって処罰するということで、強い措置をとるように乗り出しております。
#124
○田口委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明十四日午前十時委員会を開会することとし、これにて散会いたします。
   午後四時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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