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1962/02/15 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 本会議 第8号
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1962/02/15 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 本会議 第8号

#1
第043回国会 本会議 第8号
昭和三十八年二月十五日(金曜日)
  午前十時三分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第八号
  昭和三十八年二月十五日
   午前十時開議
 第一 昭和三十七年産米穀につい
  ての所得税の臨時特例に関する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一 昭和三十七年産米穀
  についての所得税の臨時特例に関
  する法律案
 一、昭和三十七年度一般会計補正予
  算(第2号)
 一、昭和三十七年度特別会計補正予
  算(特第2号)
 一、昭和三十七年度政府関係機関補
  正予算(機第2号)
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
     ―――――・―――――
#3
○議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、昭和三十七年産米穀についての所得税の臨時特例に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長佐野廣君。
  〔佐野廣君登壇、拍手〕
#4
○佐野廣君 ただいま議題となりました昭和三十七年産米穀についての所得税の臨時特例に関する法仲案につきまして、その内容、委員会の審査の経過及び結果について、御報告申し上げます。
 本案は、昭和三十七年産米穀について、生産者が事前売り渡し申し込みに基づいて売り渡した場合、従来と同様に、その売り渡し所得について一石当たり平均千四百円を非課税としようとするものでございます。
 本委員会の審議におきましては、本特例措置は、事前売り渡し申し込み制度の円滑なる実施に資するため設けられたものであろうが、現在においてもその必要性が存在するのか、また、今後とも時限立法として措置する考えなのか、また、減税措置という形ではなく基本米価に織り込むべきではないか等について、熱心に質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終了し、討論採決の結果、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 右御報告申し上げます。(拍手)
#5
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#6
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
 これにて休憩いたします。
  午前十時六分休憩
     ―――――・―――――
  午後四時三十九分開議
#7
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 参事に報告させます。
  〔参事朗読〕
本日委員長から左の報告書が提出された。
 昭和三十七年度一般会計補正予算(第2号)、昭和三十七年度特別会計補正予算(特第2号)及び昭和三十七年度政府関係機関補正予算(機第2号)可決報告書
     ―――――・―――――
#8
○議長(重宗雄三君) この際、日程に追加して、
 昭和三十七年度一般会計補正予算(第2号)、
 昭和三十七年度特別会計補正予算(特第2号)、
 昭和三十七年度政府関係機関補正予算(機第2号)、
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(重宗雄三君) 御異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。予算委員長木内四郎君。
  〔木内四郎君登壇、拍手〕
#10
○木内四郎君 ただいま議題となりました昭和三十七年度補正予算三案の予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 今回提出されました補正予算は、産業投資特別会計の資金への繰り入れ、義務的経費の不足補てん等、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費並びに義務的経費の不足について、追加計上したものでありまして、一般会計におきましては、歳入歳出とも八百二十一億三千二百万円の追加を行なったものであります。
 その歳出のおもなものは、産業投資特別会計の資金へ三百五十億円を繰り入れ、経済基盤の強化、企業の体質改善等、今後増大する出資需要に応じ、産業投資を円滑かつ弾力的に行ない得るように、同会計の資金を充実しようとするものであります。なお、この資金のうち、三十八年度においては九十三億円が産業投資の財源に充てられることになっております。次に、義務教育費国庫負担金、生活保護費、国民健康費保除成費乃失業保険費負担金等、義務的経費の不足補てん二百六億二千百余万円、国際連合公債買い入れ費十八億円、所得税及び法人税の増収見込みに伴う地方交付税交付金の増加分二百三十七億三千六百余万円、その他児童扶養手当等、対象件数の増加に伴い既定予算に不足を生ずる見込みとなった経費等を計上したものであります。
 これらの歳出をまかなう財源といたしまして、所得税及び法人税について合計八百二十一億三千二百万円の自然増収を見込んでおります。
 以上申し上げた補正の結果、昭和三十七年度一般会計の予算総数は、歳入歳出とも二兆五千六百三十億九千百二十二万八千円となります。
 右一般会計の補正予算に関連いたしまして、特別会計の補正予算におきましては、地方交付税交付金の追加により、交付税及び譲与税配付金特別会計において、また主として保険給付費の増加に伴い、労働者災害補償及び失業保険の両特別会計について、それぞれ所婆の補正を行なったものであります。
 政府関係機関補正予算におきましては、日本国有鉄道において、鉄道債券の発行及び資金運用部資金の借り入れによる資金をもって、東海道幹線増設費を一百六十一億円増額し、工事の進捗をはかることとしたものであります。
 これら補正三案は、去る一月二十二日国会に提出せられ、二月八日衆議院において可決の上、本院に送付されたものでありますが、予算委員会におきましては、一月二十八日田中大蔵大臣から提案理由の説明を聴取し、昨日及び本日の両日、池田内閣総理大臣並びに関係各大臣に対して質疑を行ないました。以下、質疑のおもなものについて御報告申し上げます。
 まず、今回の補正予算の提出に関しまして、「昨年財政法が改正されたことなどもあって、政府は安易な考えで補正予算を出すようなことはないか。また、補正予算の財源には税収の自然増を充てているが、自然増があるならば、むしろ減税に回すべきだという意見もあるがどうか」との質疑があり、また、別の立場から、産投会計資金への繰り入れにつきましては、「財政法第二十九条が改正されたからといって、雪害対策等当面必要な財政需要が他にあるのに、大部分三十九年度以降に使う産投資金への繰り入れをどうして行なう必要があるか」という質疑がありました。これに対しまして、池田総理大臣及び田中大蔵大臣から、「産投会計資金への繰り入れは、財政法改正により適法と考えている」、また、「自然増収の使い方については、できるだけ早い時期に使いたい考えで、剰余金の半分を国債償還財源に充てる現在の制度は再検討の必要があると思っている。ことに、今回の産投繰り入れは、自由化を前にしてぜひ必要なので繰り入れたのである。雪害対策に必要な経費は、すでに措置した財源で大体足りると思う」との答弁がありました。また、「自然増収を減税に回すことについては、三十七年度に大幅な減税をしており、三十八年度にも減税は行なうことにしておるので、今回は産業投資を強化することが緊要であると考える」との答弁がありました。
 次いで雪害対策について、「今回の豪雪被害を受けた地帯に対し、特別交付金はどのように配付されるか。普通交付税の算定について、降雪による被害は寒冷地補正としてどのように考慮されているか。また、豪雪被害の大きかったことに対し、激甚災害特別財政援助法の発動をすべきものだと思うがどうか。しかして、激甚災害の特例法が適用されても、予備費の残りも少ないが、第三次補正予算等財政的裏付けが必要ではないか。なお雪寒法は時限立法であるが、恒久的な立法が必要でないか。科学技術も進んでいることであるから、防災について根本的に排除する対策が必要と思うがどうか」との質疑がありました。これに対しまして関係各大臣から、「第一次及び第二次の補正により、特別交付金は二再九十三億円となっているが、これに明年度に繰り越す予定であった百二十二億円のうちから、二十二億円を今年度の雪害特別交付金に回すことにしている。寒冷地補正については三十六及び三十七年度に大幅に増している。雪害について通常のものは見込まれているが、今回のような特別のものについては特別交付金で措置していく。また、今回の豪雪被害については目下取りまとめ中であるが、特例法の発動を必要とずるような事態に来ている状態であれば、これに対処していきたい。現在まで被害対策については次々に行なわれており、対策費についても、予備費の残も十九億円あるし、大体まかなえる見込みであるから、第三次補正は考えていないが、どうしても必要が起これば対処する。なお、雪害に対する法制については、関係各省連絡会議において検討していきたい。防災については改良復旧等前向きの施策をとっているが、今後根本的に検討していきたい」旨の答弁がありました。
 このほか、日韓交渉、日米綿製品交渉、防衛問題、沖縄問題、自由化対策、中小企業対策、産炭地対策、水対策、減税、物価問題等、内外の諸問題につき質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知を願いたいと存じます。
 かくて本日質疑を終了し、討論に入りましたところ、まず、日本社会党を代表して横川委員が反対、公明会を代表して小平委員が反対、民主社会党を代表して向井委員が反対、日本共産党を代表して須藤委員が反対の旨それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、予算委員会に付託されました昭和三十七年度補正予算三案は、多数をもって可決すべきものと決定いたしました。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#11
○議長(重宗雄三君) 三案に対し討論の通告がございます。発言を許します。横川正市君。
  〔横川正市力登壇、拍手〕
#12
○横川正市君 私は、日本社会党を代表して、昭和三十七年度予算補正2号の三案に反対の討論を行なわんとするものであります。
 三十七年度の補正は、前回の補正を含めて総額千三百六十五億円で、当初予算の五・六%を占める巨額に上っているのであります。大災害のため補正したのならばともかく、そうではないのにかかる巨額の補正をすることは、異常であると言わねばなりません。これは、政府が当初予算の歳入見積りであやまちを犯し、その結果膨大な自然増収を出したためで、真に必要な経費を予算に組み込むというのではなく、この金を使うために補正を行なうという、全く乱雑な財政運営の傾向が見られるのであります。
 すなわち、本補正予算の歳出総額八百二十一億円のうち、義務的経費の補てんに二百六億円を計上していますが、しさいに検討すれば、義務的経費といっても、当初予算の編成がずさんであったため必要とされた経費や、三十八年度に計上されるべき費用が含まれているのであります。残る大半を占めるのは、産投会計繰り入れ三百五十億円と、地方交付税交付金二百三十七億円でありますが、後者は、歳入の増加を計上したはね返りでありますから、補正の中心は産投繰り入れにあることは明瞭であります。財政法二十九条によりますと、補正予算の提出は、「予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費」と明瞭にうたっております。私が指摘したいのは、本補正予算は看板に偽りがあることであります。名は三十七年度の補正でありますが、これが実体は三十八年度予算の前座を勤めるものであります。すなわち、今回の補正で繰り入れられる三百五十億円を三十八年度に九十三億円支出する構想は、大蔵省の三十八年度予算案にはなかったのであります。ところが、三十八年度予算編成の過程で、圧力団体や与党政調部会の予算ぶんどり合戦に追い込まれた政府が、財政投融資を大幅に拡大し、そのため必要になった融資財源の確保に三十七年度の歳入から九十三億円を回さなければつじつまが合わなくなったところに、この予算を提出した理由があるのであります。
 以上が本補正編成の実際の姿なのでありますが、一歩を譲り、政府の説明のごとくに、産投会計の原資が不足であるとしても、これは財政法二十九条の「予算作成後に生じた事由」ではなく、三十七年度本予算編成の際に確定していた事実であります。すなわち、その一は、産投会計原資が不足した最大の原因は、何よりもガリオア、エロアの対日援助資金の返済であります。毎年百五十億円を上回る返済を産投会計から行なえば、同会計の原資が枯渇することは目に見えるところであり、わが党はガリオア、エロアの返済協定審議の際に口をすっぱくして指摘した点であります。しかるに、当時、政府は、見返り資金の運用益で支払いは十分できると主張したのでありますが、返済開始半年を出ずして原資が不足したと言い、これを口実として一般会計から巨額の繰り入れをはかっております。これは、結局、一般財源すなわち税金をもってガリオアの返済をやることにほかなりません。その二は、特定物資納付金処理特別会計からの繰り入れがなくなった点であります。この会計が三十七年六月四日に廃止ざれることは、三十七年度予算編成の当時にすでに方針としてきまっていたことであります。これまた予見された事実であります。その三として、産投会計が資金として持っていた原資がなくなった点でありますが、三十五年度に繰り入れた資金三百五十億円は、三十六年度に二百億円、三十七年度に百五十億円使われ、ゼロとなっていることは、これまた予定されていたところであります。以上、原資の不足の原因は、いずれも予算作成前に当然予想せられたというよりも、予定された既定の政府の方針として行なわれるべきものばかりであって、何人といえども財政法第二十九条の要件には合致するものではないと認めざるを得たいのであります。
 第四十国会において、財政法第二十九条を「特に緊要となった経費」と改めたことについて、同条改正の国会審議の際、わが党の木村禧八郎委員が、「補正予算を組む要件を緩和した印象を受けるがどうか」とただしたのに対して、政府は、改正前の「必要避けることのできない」という意味と全く同じで、決して補正予算の要件緩和ではないと答弁しております。しかるに、今回の補正は、三十九年度以降に使う金を主たる内容とするもので、「特に緊要」でも「必要避けることのできない」ものでもないことは、明々白々たる事実であります。これらのことが正されないということはきわめて遺憾であると存じます。法規の解釈として、例外規定は厳格に解釈すべきことは当然であります。二十九条はそもそも単一予算主義の例外規定でありますから、その要件はできる限り厳格に規制すべきであります。しかるに、政府は、財政法の改正を悪用して、あたかも自由に補正が組める、その要件など問題とならぬという態度であります。これは、財政を、政府の意によってでなく、民主的ルールに従って運営することを定めた財政法の建前を無視したやり方であると言わねばなりません。
 かりに、百歩譲って、資金繰り入れが財政法上認められるとしても、財政政策の立場から、今回の補正にそれを計上すべきかどうかは、はなはだ疑問とせざるを得ないのであります。その第一の理由は、今回の繰り入れによって、三十七年度剰余金は激減いたします。政府提出の資料により計算すれば、今回の補正後の剰余金はほぼ四百億円程度と見込まれます。三十一年度、三十五年度の補正予算で産投会計に繰り入れたときは、剰余金はそのあと、それぞれ一千一億円あるいは一千二百五十一億円の巨額に上ったのでありまして、その限りでは後年度予算の編成を著しく困難ならしめたということはなかったのであります。しかるに、今回は、その点で全く条件を異にしており、昭和三十九年度予算は著しい編成難に陥るであろうことは、何人も否定できないのであります。池田総理は、三十八年度は景気も回復するから、税収もふえるから、三十九年度は、減税をやり、社会資本を拡充しても、公債発行はやらずに済むであろうと楽観論を述べておりますけれども、われわれは、景気の前途について、かように楽観的ではあり得ないのであります。冷静に三十九年度予算を考えるとき、普通財源による予算編成はほとんど不可能であると思われます。このように後年度予算を危殆ならしめるごとき今回の産投繰り入れは、財政政策上失当と言うべきであります。第二の理由として、当初予算を含めて五百八十億円という巨額が本年度産投会計に繰り入れられることになっておりますが、はたしてそれだけの緊要性があるかどうかを、私どもはしさいに検討しなければならぬと思うのであります。現時点において最優先すべき経費としては、雪害対策の費用で、しかも一般会計の予備費はわずか二十億円足らずであります。これこそ当初予算の際予定されている経費で、財政法第二十九条にいう予算編成後に生じた緊急を要するという要件に該当するものであります。衆参本会議における院の決議からいっても、当然補正予算を組むべき義務があるのであります。少なくとも三十八年度に使わない産投会計資金への繰り入れは留保いたしまして、雪害対策に充てるため準備しておりますと発表するだけでも、被災地住民の不安と苦悩を取り除き、国民の政治に対する信頼を増すことになると思うのであります。政府が本補正を何とつくろおうと、これが三十八年度予算の前座であり、それと一体となって、特に財政投融資を通じて独占資本に奉仕しようとするものであることは明らかで、池田内閣の姿勢と性格が何であるかを如実に表わしたものであるといえるのであります。豪雪被害地の住民の血の出る叫びはもとより、全国民の切なる願いに水をかけた行為というほかありません。
 私は、ここにあらためて政府与党に反省を促し、わが党を初め国民大衆の正当なる主張をいれ、産投会計への繰り入れを減額し、雪害対策に留保した予算に組みかえ、再提出すべきことを強く要求して、反対討論を終わる次第であります。(拍手)
#13
○議長(重宗雄三君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 これより採決をいたします。
 三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#14
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって三案は可決せられました。
 次会の議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。本日はこれにて散会いたします。
  午後五時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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