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1962/05/17 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 本会議 第20号
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1962/05/17 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 本会議 第20号

#1
第043回国会 本会議 第20号
昭和三十八年五月十七日(金曜日)
   午前十時二十九分開議
  ―――――――――――――
 議事日程第二十号
  昭和三十八年五月十七日
   午前十時開議
 第一 地方行政連絡会議法案(趣
  旨説明)
 第二 砂防法の一部を改正する法
  律案(稲浦鹿藏君外一名発議)
 第三 採石法の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
  ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一 地方行政連絡会議
  法案(趣旨説明)
 一、日程第二 砂防法の一部を改
  正する法律案
 一、日程第三 採石法の一部を改
  正する法律案
 一、会期延長の件
  ―――――――――――――
#2
○議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
   ――――・――――
#3
○議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、地方行政連絡会議法案(趣旨説明)、
 本案について、国会法第五十六条の二の規定により、提出者からその趣旨説明を求めます。篠田自治大臣。
  〔国務大臣篠田弘作君登壇、拍手〕
#4
○国務大臣(篠田弘作君) 地方行政連絡会議法案につきまして、その趣旨及び要旨を御説明申し上げます。
 今日、社会・経済の進展に伴う地域社会の広域化に相応じ、地方行政の分野におきましても、都道府県の区域を越えて広域的に処理すべき問題が次第に増加し、その内容も複雑多様となってくるとともに、各種の行政が相互に密接に相関連して参っておるのであります。このような地方行政の動向に対処して、それぞれの地方において、広域にわたる行政が、総合的に、かつ円滑に実施されるように、地方公共団体が国の地方行政機関との連絡協調を保ちながら、その相互の連絡協同をはかることを考えることが緊要と存ぜられるのでありまして、昨年十月、地方制度調査会におきましても、このような観点から、都道府県をこえる広域行政について、この種の連絡協議のための組織を設けるべき旨の答申がなされたのであります。
 このため、全国各ブロックに地方行政連絡会議を組織し、都道府県及びいわゆる指定都市の長に地方の広域行政に関係のある国の出先機関の長を加えまして、地方公共団体相互間や地方公共団体と国の関係出先機関等との間の連絡協議を組織的に行なわせ、地方における広域行政の総合的な実施と円滑な処理を促進し、もって地方自治の広域的運営の確保に資せしめることといたしたいのであります。
 次に、この法案の内容につきまして、その概略を御説明申し上げます。
 第一に、全国の都道府県を九つの地域に分け、それぞれの地域ごとに都道府県及び地方自治法第二百五十二条の十九の規定に基づく指定都市をもって連絡会議を組織することとし、地方における広域にわたる行政の計画及び実施について必要な連絡と協議を行なうものといたしました。この連絡及び協議を行なうための会議は、都道府県の知事及び指定都市の市長のほか、関係のある管区行政監察局長、管区警察局長、財務局長、地方農政局長、営林局長、通商産業局長、陸運局長、海運局長、港湾建設局長、地方建設局長等おおむね数府県の区域を管轄区域とする国の地方行政機関の長、その他地方における広域行政に密接な関係を持っている機関の長で構成するものとしております。
 第二に、会議の構成員は、協議のととのった事項については、これを尊重して、それぞれの担任事務を処理するように努めるものといたしまして、連絡協議の成果を、国、地方公共団体の行政に反映させるようにいたしております。
 次に、連絡会議と関係行政機関等とり関係につきましては、連絡会議は、関係行政機関等に対して必要な協力を求めることができることとするとともに、これらの機関からの求めに応じて関係資料を提出しなければならないものとし、また、連絡会議は、必要に応じて、関係大臣、公共企業体等の長に対して意見を申し出ることができるものとするとともに、関係大臣は、所管事務について連絡会議の意見を聞くことができることといたしました。
 最後に、連絡会議の経費の負担、会議の結果の報告、その他連絡会議の運営等に関して必要な規定を設けた次第であります。
 以上が地方行政連絡会議法案の趣旨及びその要旨であります。(拍手)
#5
○議長(重宗雄三君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。占部秀男君。
  〔占部秀男君登壇、拍手〕
#6
○占部秀男君 私は、日本社会党を代表して、ただいま上程されました地方行政連絡会議法案につきまして、池田総理並びに関係各大臣に質問をいたします。
 この法律案は、地方公共団体が、国の地方行政機関と連絡協調を保ちながら、地方公共団体相互間の連絡協同をはかることによって、地方における広域にわたる行政の総合的な実施と円滑な処理を促進し、地方自治の広域的な運営を確保することを目的としております。そのために、全国を九ブロックに分けて、それぞれの都道府県知事と、六大都市の市長、これに国の出先機関の長を加えた連絡会議を設けようとするものであります。
 しかし、この法案の内容を検討しますと、新たに設けられる連絡会議は地方団体の機関であり、その会議の性格も、連絡と協議の範囲を出ておりませんし、伝えられた自治大臣の調整事項についての権限も削除されておるのであります。一言にして言うならば、知事や市長と国の出先機関の長との間の単なる話し合いの場を作ったにすぎないのであります。この程度のものであれば、たとえ法律上の根拠はないとしても、現行各ブロックごとに行なわれております知事会と、事実上には同じものでありまして、ただそれに、国の出先機関の長をオブザーバーとして参加させただけのものを法制化したにすぎないのであります。したがって、国と地方団体との間の制度的な関係と財政的な関係の現状から見まして、政府の言うような地方団体間の広域的な行政のあり方について、現在よりも、より総合的な実施を促進し、地方自治の広域的な運営を確保するための機関というには、およそほど遠いものがあると存じます。この機関によって実際的な効果があがるものとは、とうてい考えられないのでございます。にもかかわらず政府がこの法律案を出されたのは、その真の意図が那辺にあるのか、理解に苦しむところでありまして、使い方によっては、地方自治を制約する方向に発展せぬとは言い切れないものを内包しておるのであります。
 まず、提案された真意について、篠田自治大臣に率直にお伺いをいたしたいと思います。
 第二に、池田総理にお伺いをいたしますが、なぜかような質問をするかといえば、広域行政についての従来とってきた政府の方針に大きな疑問があるからであります。言うまでもなく、わが国の経済の成長発展に伴いまして、住民の社会生活もその基盤の上に立つ以上、道路、交通、水資源、住宅、環境衛生等々、地方団体の事務、事業に広域行政の要請が高まりつつある実態は、われわれも否定するものではございません。問題は、広域行政を推進するその仕方にあるのであります。地方団体の区域をこえた協同処理のあり方については、地方自治の本旨に基づいて検討されるべきものであると考えます。広域行政の推進を名として、国の出先機関を強化したり、地方団体やその長の権限を圧縮したりしては、中央権力強化の弊に陥るのでありまして、厳に慎まなければならない問題であると考えます。しかるに、政府の広域行政に対する方針には、かつて、地方自治の圧搾であるとして当時の世論の反撃にあい、ついには日の目を見るに至らなかった第四次地方制度調査会の地方制の答申の内容、いわゆる道州制の構想が依然底流をなしていることを感ぜざるを得ないのでございます。
 去る三月二十七日発表されました臨時行政調査会の第二専門部会の中間報告には、全国を九つのブロックに分け、それぞれに地方庁と称する国の広域行政機関を設けようとする中央集権主義的な構想がすでに現われておりますし、現に今国会におきましても、政府は、一方において国と地方団体との間の事務の再配分について地方制度調査会へ諮問をしているにもかかわらず、その答申も待たずして、知事の管理権を奪う河川法の改正や、出先機関を強化し国の権限拡大をはかる建設省設置法の改正を急いでいることなどは、すでに強行されました地方農政局の新設等々と相待って、広域行政の中央集権化への政府の底意を明らかに立証したものであると考えるのであります。
 一体、住民福祉を守る地方自治の本旨に沿うて広域行政を促進するためには、地方団体の現状から見まして、何よりもまず必要なことは、国の事務、事業を大幅に地方に委譲し、国と地方団体との間の事務、事業の再配分をはっきりさせることと、それに見合う地方の自主財源を確保させることであり、このことがすべての施策の先決条件であらねばなりません。これなくして、単なる機構いじりや国家権力による押しつけだけでは、問題の解決にはなりませんし、時代の進展に伴う広域行政の要請に、かえって逆行する結果を生むことは、火を見るよりも明らかでございます。このことは、政府がこれまで推進してきました広域行政のあとをたどってみれば明らかになっております。
 国土総合開発法により、全国ブロックに、北海道、東北、北陸、中国、四国、九州と、それぞれ開発法が制定され、これに首都圏整備法、近くは近畿圏整備法案がもくろまれておりますが、この法に基づく計画の実施の結果は、ほとんどが十分に実の結べない計画倒れになっておる感がありますし、今後の問題である新産業都市の建設、低開発の促進等の一連の地域開発についても、この轍を踏むことが危倶されておる現状であります。しかも、現在地方団体が行ないつつある地方開発事業の傾向は、政府の方針に誘導されて、開発そのものの重点が産業基盤に集中され、住民福祉は第二義的なものに追い込まれつつあることは見のがすことのできない問題点でございます。
 かかる政府の方針のもとで決定づけられるこの連絡会議の行方については、地方自治を守る立場から、われわれは大きな懸念を持っておるのであります。この連絡会議の背景をなし、その動向を方向づけるところの政府の広域行政を推進するにあたっての国の地方団体に対するあり方と地方自治のあり方について、特に道州制的構想に対する国民の懸念について、池田総理はどんな考え方を持っておられますか、明らかにしていただきたいと思います。
 第三には、今回臨時行政調査会の第二専門部会が中間報告として発表いたしました、いわゆる地方庁構想についてであります。全国を九つのブロックに分けて、それぞれ地方庁と称する国の広域行政機関を設置し、地方の政府機関を統合してその事務を一元的に処理する仕組みになっております。しかしながら、実施事務と直轄事業を一手に処理し、地方団体に対する各種補助金も独立に計上する広域別予算の中で処理するという所管事項の内容を見ましても、長官と副長官を置き、そのもとに審議官と参事官という機動的官職を設ける内部機構から見ましても、明らかに広域行政に対する中央集権的な構想の現われでございます。これは戦時中の地方総監府の再現のような感があり、かつての道州制に移行する地ならし作業とも思えるのでございまして、全国知事会も猛烈に反対しておると聞いておりますが、行政機構の主管大臣である川島国務大臣は、どうお考えになっておられますか。また、地方行政を直接担当する篠田自治大臣は、今度の連絡会議が、あくまでも中央集権から地方自治を守るためのこのような構想に対する防波堤として考えておられるのかどうか、その点を明確に承りたいと思います。
 最後に、広域行政を推進するにあたって起こり得る府県合併についてであります。最近、大阪・和歌山・奈良と、愛知・岐阜・三重の二つの地域で、地元の経済団体を中心に合併への機運が高まりつつあり、自治省もまた、府県統合による地方自治体制の確立は達成されることが望ましいと、歓迎の態度を固めたと伝えられておりますが、単なる地域的な合併だけで広域行政が前進するものでないことは、私の前に述べたとおりでございますし、合併の仕方についても、多くの問題点が必ず起こって参ります。かりに合併問題が起こったとしても、地方住民の自主的な意思に基づいて合併が行なわれるべきであり、国の権力によって上から網が打たれるようなあり方は、厳に慎しむべきであると考えるのであります。篠田自治大臣は、府県合併を基礎的にどう処理するお考えであるか。かりに合併させる場合にも、法的手続としては、個々の府県についての特例法によるべきであるか、この際、地方公共団体のすべてに通ずる一般法を制定する必要があるとお考えになっておりますか、この点を明らかにしていただきたいと思います。
 以上、四つの問題点について質問を終わります。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
#7
○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。
 社会・経済の発展に伴いまして、地方の広域行政につきまして、関係団体あるいはまた関係政府機関が一堂に会しまして、いろいろ組織的に恒久的に協議体制を持つということは、現状から申しまして私は必要であると考えているのであります。もちろん、いわゆる地方自治の基本を乱すことは、これはあってはならない、地方自治を確保しながら、いわゆる広域行政につきまして相談し合うということは、適当であると考えているのであります。また、国と地方との行政の再配分、これは地方制度調査会に諮問しておりますが、国と地方との事務の再配分と今回のこの法案とは、関係はないわけでございます。
 その他の点につきましては、関係大臣からお答えいたします。(拍手)
  〔国務大臣篠田弘作君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(篠田弘作君) 占部先生の第一の御質問は、この程度のものならば法律で規定する必要はないじゃないか、こういう御質問でございます。もちろん仰せのとおり、今日でも、必要があれば、関係府県あるいは国の出先の庁におきまして協議をし、あるいはまた意見の交換なりいろいろやっております。しかし、今日の広域行政というものは、そういう散発的な協議で満足な効果をおさめるという簡単なものではなくなってきております。そこで、恒常的にまた組織的に連絡協議を行なわせる、そういう必要が生まれて参ったのでございまして、これを法律で裏づけするということが妥当と考える次第でございます。
 その次に、中央集権的になるのではないかというお話でございますが、これは、法律の趣旨にもありますように、各地方公共団体が主体となりまして、それに国の出先機関を加えて協議をするのでございますから、国の出先機関が主体とはなっておりませんので、御指摘のような中央集権的なものとは全然違う、きわめて民主的な協議連絡機関であるということを申し上げたいのであります。
 それから住民の福祉を忘れて、ただ産業基盤だけをやっておるのじゃないか、そういうふうなお尋ねでございますが、これは、今申し上げましたように、広域行政がだんだん必要となって参ります。そうして、この広域行政というものは住民の福祉のための広域行政でございまして、言いかえれば地域社会の要求によって生まれてくるのでございますから、産業基盤だけに中心を置いておるものではございません。また、産業基盤を確立するということが一方におきまして地域住民の福祉を増進するといろ結果になると考えるのであります。
 それから、府県の統合につきましては、しばしば新聞等において報道せられておるところでございまして、私たちは、現在の府県制度というものをもちまして、これが理想的な姿である、あるいは現代の行政に適応した姿であるというふうには考えておりませんので、府県の統合については、趣旨としては賛成をいたしておるのでございます。しかしながら、占部先生も御指摘のように、これは地域の住民の意思を最も尊重すべき問題でございまして、地域住民が反対するにもかかわらず国の権力で上からそろいうことを押しつけるなどということは、毛頭考えておりません。したがいまして、そういう機運が高まって参りましたならば、憲法に規定せられておりますいわゆる国民投票というものによりまして、その過半数の地域住民の賛成を得ることができるならば、それは当然府県の統合というものは行なわれる、こういうふうに私は現在考えております。
 それから、臨時行政調査会が、国の出先機関を集めまして何か地方庁というようなものでも作る構想があるかというお尋ねでございますが……
#9
○議長(重宗雄三君) 暫時休憩いたします。
   午前十時五十七分休憩
   ――――・――――
   午前十一時二十七分開議
#10
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 質疑者が事故のため退席されましたことは御同情にたえませんが、日程第一の議事を継続いたします。篠田自治大臣。
  〔国務大臣篠田弘作君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(篠田弘作君) ただいま私の答弁中に、質問者である占部秀男先生がお倒れになりまして、たいへん心配をいたしましたが、過労のための貧血と承り、まことに御同情にたえません。一日も早く御静養、御全快になることを、心からお祈り申し上げます。(拍手)
 先ほど占部先生から四点につきまして御質問がございましたが、三点まですでにお答え申し上げましたので、残りの一点についてお答え申し上げます。
 残りの一点は、臨時行政調査会において地方庁の構想を持っておるのではないか、そういうことになれば中央集権的になるわけであるが、自治大臣の考えはどうかというお話でございました。地方庁の構想であるか、あるいはまた出先機関を便宜上一つにまとめようとする案であるかは、現在新聞紙上に伝えておる程度では、はっきりいたしておりません。しかしながら、御質問のような地方庁のようなものを作って、自治団体の上に、都道府県の上に、いわゆる総合官庁として権力を行なうというようなもので一ありますれば、地方自治の本来から見まして、まことに好ましくない構想である。もし、そうであるならば、私は反対をするつもりでございます。(拍手)
  〔国務大臣川島正次郎君登壇、
  手〕
#12
○国務大臣(川島正次郎君) 臨時行政調査会の専門部会におきまして広域地方庁の構想を検討いたしておるようでありますが、もともと臨時行政調査会は七人委員会で決定する機関でございまして、この問題はまだ七人委員会では取り上げておりません。したがいまして、政府としては何らの報告を受けておりませんが、ただ、将来、広域地方庁ができるという場合におきましても、憲法の精神にのっとりまして、自治を尊重するという建前で検討いたしたいと、かように考えておるのでございます。(拍手)
#13
○議長(重宗雄三君) これにて質疑の通告者の発言は終了いたしました。質疑は終了したものと認めます。
   ――――・――――
#14
○議長(重宗雄三君) 日程第二、砂防法の一部を改正する法律案(稲浦鹿藏君外一名発議)を議題といたします。まず、委員長の報告を求めます。建設委員会理事武内五郎君。
  〔武内五郎君登壇、拍手〕
#15
○武内五郎君 ただいま議題となりました砂防法の一部を改正する法律案について、建設委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げ一ます。
 本案は、当委員会の委員全員の賛成を得て、自由民主党稲浦鹿藏君、日本社会党田中一君の共同発議として、去る三月二十八日提案にかかるものであります。
 まず、本案の趣旨について申し上げますると、年々の水害の現状よりいたしまして、治水の完璧を期するためには、河川の改修事業と相待って、上流地域における土砂等の崩壊流出を防止する砂防事業が必要でありまするが、災害の発生により砂防設備の必要を生じた場合の砂防工事の施行については、いささか適切を欠いているというのであります。すなわち、砂防指定地内にある治水上砂防の効用を有する天然の河岸が、災害を受けた場合の復旧事業の実情について、当該天然の河岸は河川として維持管理されているため、その復旧工事は、通常、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法上の河川災害復旧事業として施行することはできましても、砂防災害復旧事業として施行することはできないのであります。したがいまして、砂防指定地内にある天然の河岸が、災害を受けて著しく決壊または埋没し、治水上砂防のため復旧を必要とする場合においては、砂防設備に準ずるものとし、砂防災害復旧事業として砂防工事を施行しようとするのが、おもなる内容であります。
 本委員会におきましては、発議者との間に熱心な質疑が行なわれたのでありますが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わり、討論に入りましたが、別に発言もなく、採決の結果、全会一致をもって可決すべきものと決定いたした次第であります。
 以上御報告申し上げます。(拍手)
#16
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#17
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって本案は可決せられました。
   ――――・――――
#18
○議長(重宗雄三君) 日程第三、採石法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長赤間文三君。
  〔赤間文三君登壇、拍手〕
#19
○赤間文三君 ただいま議題となりました採石法の一部を改正する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果について御報告を申し上げます。
 この法律案は、最近、岩石を採取することによりまして、種々の公害が起こっておりまするので、この公害を極力防止するために、採石業者に対する監督規定を今までより一そう強化整備する必要から、現行法を次のように改正しようとするものであります。
 第一点は、現行法では、採石業に着手したとき、その旨を事後に届け出ればよかったのでございますが一公害の未然防止に資するため、改正後は、事業に着手する前に、採石の方法も加えまして、事前に届け出ることとしたことであります。
 第二点は、公害のおそれのある場合は、国の認可した公害防止の方法によって作業をきせることとし、さらに事態が緊急かつやむを得ないと認めるときは、通産局長が命令によって採石業者の事業を一時停止させることができるという規定を加えておるのであります。
 第三点は、都道府県知事が、公害発生の事実がありと認めましたときは、公害防止のための措置命令をするように通産局長に請求できることとし、通産局長はこれに対しまして必要な措置をとらなければならないものとしておるのであります。
 商工委員会におきましては、採石業の実態はどうか、その権利関係はどうなっておるか、鉱業法と採石法との関係、採石法全体の運用問題、労働者の保安問題並びに衛生問題など、各般について政府側に質疑を行なうとともに、今回の改正点である公害防止のための諸規定に関しまして、一般公衆、採石業者及び労働者の利害の調整をめぐり、政府の運用と指導方針をただすなど、活発な論議がかわされたのでございまするが、その詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 かくて質疑を終了しまして、討論に入りましたところ、別に発言なく、直ちに採決いたしました結果、本法律案は全会一致をもって政府原案どおり可決すべきものと決定をいたした次第でございます。
 以上御報告を終わります。(拍手)
#20
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#21
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。まって本案は可決せられました。
 これにて休憩いたします。
   午前十一時三十九分休憩
   ――――・――――
   午後五時五十七分開議
#22
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 この際、会期延長の件についてお諮りいたします。
 議長は、衆議院議長と協議の結果、会期を来たる七月六日まで四十五日間延長することに協定いたしました。
 議長が協定いたしましたとおり、会期を四十五日間延長することに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#23
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって、会期は四十五日間延長することに決しました。
 次会の議事日程は、決定次第、公報をもって御通知いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時五十八分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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