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1962/06/30 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 本会議 第30号
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1962/06/30 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 本会議 第30号

#1
第043回国会 本会議 第30号
昭和三十八年六月三十日(日曜日)
   午前零時十三分開議
  ━━━━━━━━━━━━━
 議事日程 第三十号
  昭和三十八年六月三十日
   午前零時十分開議
 第一 社会労働委員長から中間報
  告があつた職業安定法及び緊急
  失業対策法の一部を改正する法
  律案は、七月五日までに社会労
  働委員会で審査を了することの
  動議(米田勲君提出)及び社会労
  働委員長から中間報告があつた
  職業安定法及び緊急失業対策法
  の一部を改正する法律案は、議
  院の会議において直ちに審議す
  ることの動議(鍋島直紹君外一
  名提出)(前会の続)
 第二 千九百六十二年の国際小麦
  協定の締結について承認を求め
  るの件
 第三 日本国とアメリカ合衆国と
  の間の領事条約の締結について
  承認を求めるの件
 第四 海外移住事業団法案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第五 近畿圏整備法案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第六 金融緊急措置令を廃止する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第七 公衆電気通信法及び有線電
  気通信法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第八 法務省設置法等の一部を改
  正する法律案(内閣提出、衆議
  院送付)
 第九 中小企業基本法案(内閣提
  出、衆議院送付)
 第一〇 中小企業指導法案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第一一 中小企業信用保険法の一
  部を改正する法律案(内閣提出、
  衆議院送付)
 第一二 中小企業等協同組合法等
  の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第一三 下請代金支払遅延等防止
  法の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第一四 港則法の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一五 刑事事件における第三者
  所有物の没収手続に関する応急
  措置法案(内閣提出、衆議院送
  付)
  ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一 社会労働委員長から
  中間報告があつた職業安定法及び
  緊急失業対策法の一部を改正する
  法律案は、七月五日までに社会労
  働委員会で審査を了することの動
  議(米田勲君提出)及び社会労働委
  員長から中間報告があつた職業安
  定法及び緊急失業対策法の一部を
  改正する法律案は、議院の会議に
  おいて直ちに審議することの動議
  (鍋島直紹君外一名提出)(前会
  の続)
 一、職業安定法及び緊急失業対策法
  の一部を改正する法律案
  ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。
   ――――・――――
#3
○議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。
 日程第一、社会労働委員長から中間報告があった職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案は、七月五日までに社会労働委員会で審査を了することの動議(米田勲君提出)及び社会労働委員長から中間報告があった職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案は、議院の会議において直ちに審議することの動議(鍋島直紹君君外一名提出)を、前会に引き続き議題といたします。
 これより順次討論を許します。矢山有作君。
  〔矢山有作君登壇、拍手〕
#4
○矢山有作君 私は、日本社会党を代表いたしまして、職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案についてなされた、適法な意味での中間報告にあらざる中間報告と称するものについて、ただいま自民党から提出された、本案を直ちに本会議の審議に付するの動議、及びわが党提出の、期限をつけて委員会の審査に付するの動議についての討論を行なうものであります。
 本法案は六月七日、衆議院社労委員会において審査を開始されましたが、わが党にはただ一人の質問を許したのみで、まだ十一人の質問者があるのにもかかわらず、自民党が不当な質疑の打ち切り強行採決を策したために、以後の審議は不能となり、六月十八日に至り、ついに抜き打ち的に委員長職権によって社労委員会を開き、瞬時の間に多数の力をもって採決するという暴挙に出たために、委員会は混乱をし、委員長の発言は全く聞こえず、そのために速記録も白紙であるといわれるのにもかかわらず、自民党は、これは有効なりと強弁をして、わが党の、委員会の採決は無効であるとの正当な主張を無視し、これを本会議に上程したのであるが、その議決に際しては、御承知のように、与党議員によるわが党議員に対する暴力事件までも引き起こしているのであります。このような政府与党の国会運営が、はたして、民主的であるとはいえ、立法機関として、国民の将来を拘束をしていく法律の審議に、十二分にその責任を全うしたと言い得るのでありましょうか。いな、多数の力をもって言論を封殺するきわめて非民主的な国会運営であり、反国民的な審議態度であると言わなければならないと思います。(拍手)
 かくのごとく、衆議院において、慎重な審議が行なわれているとは言えないこの重要法案に対して、参議院においては、二院制の持ち味を生かし、良識の府たるに恥じない格別慎重な審議が行なわれなければならないと考えるのであります。そうでなくて、本院においても、衆議院におけると同様に、多数党の数の力による審議妨害が行なわれ、十分な審議を尽くし得ないならば、国会の権威は全く地に落ち、わが国議会政治の自殺であると言わなければならないと思うのであります。このように考えまして、わが党は、本法案につきましても、社労委員会において、すでに付託されておりました労働災害防止法案、失業保険法の一部を改正する法律案とともに、委員会審査の従来の慣例に従い、慎重な審査に入り、本法案の本質を明らかにしようとしたのでありますが、わが党や、また委員長の努力にもかかわらず、与党たる自民党の審査に対する協力が得られず、特に二十七日のごときは、同党から文書をもって二十八日の委員会開催の要求が出されたので、審査定例日外ではありますが、特に慎重審査のために委員会を開こうということで、委員長は二十八日に委員会開催を公報に記載したのであります。しかるに、驚いたことには、当の委員会開催を求めた自民党自身が理事会にも出席しない。ついに当日の委員会は、同党の出席を得られないために開くことができなかったのであります。これは先ほど委員長の報告によって明らかであります。このことからみても、私どもは、自民党には、明らかに委員会における本法案審査の意思がなかったといわなければならないと思うのであります。このような状態で、ただの一分一秒も審査に入っておらない本法案について中間報告を求めるということは、国会法第五十六条の三、さらに参議院規則の三十九条の解釈からも、明らかに違法であります。私は、ここで皆さんに、この国会法と参議院規則をはっきりと申し上げてみたい。五十六条の三によりますと、「各議院は、委員会の審査中の案件について特に必要があるときは、中間報告を求めることができる。」こうなっております。審査中の案件についてであります。ところが、「審査中の案件」とは何を言うのか。参議院規則の第三十九条によると、「委員会は、議案が付託されたときは、先ず議案の趣旨について説明を聴いた後、審査に入る。」、こうなっております。そうするならば、先ほどの社労委員長の中間報告と称せられるあの報告に明らかなように、提案説明を聞いただけで、質疑に入っておらない。そうするならば、これは審査中の案件とは明らかに言うことができないと思うのであります。しかるに、あえて中間報告にあらざるものを中間報告として無理やり要求しようとする自民党諸君の態度は、いやがおうでも、ためにする意図から、多数の力をもって違法を犯そうというものであります。国権の最高機関である国会が、一会派の力によって法規違反を犯すということは絶対に許されないし、そのことは、やがて多数専制に陥る以外に道はないのであります。違法な中間報告、一言の審査すら行なわれておらぬものに中間報告の名を強引にかぶせて、これに基づいて本会議で直ちに審議しようというがごとき動議に至っては、まさに言語道断であります。たとい法に言うがごとき正当な中間報告がなされた場合を考えてみましても、慎重な審議をしなければならぬという立法府の職責から考えたならば、少なくとも、期限を付して委員会で慎重に審議をする取り扱いをなすべきであります。
 さらに、また、一歩譲りまして、本会議で審議するにいたしましても、質疑から表決に至るまでの実質的な審査の行なわれたその内容について報告を受け、さらに審議のために必要な十分な資料の提出を求めて、その上で本会議で十二分に質疑を尽し、慎重な審議をしてこそ、立法機関としての国会の責務を果たし得るのであって、国会法や参議院規則の趣旨もまた私はここにあると考えるのであります。(拍手)
#5
○議長(重宗雄三君) 矢山君、時間が超過しました。簡単に願います。
#6
○矢山有作君(続) それすらも認めないで、直ちに本会議で審議するというのでは、この法の趣旨に反するはもちろん、国会みずからがその立法権を軽視し、さらに放棄するものと言わなければならぬと思うのであります。(拍手)これでは国会の権威も法の尊厳も保つことはできぬでしょう。民主的議会政治を自民党の多数の力によって破滅させるものにほかならぬのであります。
#7
○議長(重宗雄三君) 簡単に願います。
#8
○矢山有作君(続) 多数の力で違法を犯してまで、中間報告でないものを中間報告として強要し、さらに、直ちに本会議の審議にかけようとする自民党の諸君は、いま一度、頭を冷やして、憲法と国会法と、さらに参議院規則をよく読み直して、自分たちが犯しつつある誤りがどれほど大きなものであるかということを猛省をしてほしい。そうして、社会労働委員長の報告に明らかなように、中間報告は存在しないのであるから、社会労働委員会に差し戻すべきであります。
 また、私は、この際、議長に言いたいのであります。
#9
○議長(重宗雄三君) 矢山君、時間が超過いたしております。簡単に願います。
#10
○矢山有作君(続) 従来の慣行として、いかなる案件も動議も、議運を通し、その了解のもとに出されていったのであります。しかるに、今回のようにこの手続をとることなしに、突如として出されたこのような違法な動議を取り上げたということは、われわれは議長が自民党の圧力に屈服させられたと考えざるを得ないのであります。厳正公平、一会派の利害にとらわれないで国会の運営に当たるべき議長としては、きわめて不公正なやり方と言わざるを得ないのであります。まして社会労働委員長から、あらかじめ社会労働委員会における模様について報告を議長は受けておったはずであります。しかるに、中間報告をするに至らない、実質的な審議を何らやっておらないその状況をよく承知しておりながら、適切な手を打たないで、職権をもって本会議を開会し、そして違法な動議を取り上げる、このことに対して、私は、今後の院の運営のためにも、議長に対して深い反省を促したいと思うのであります。
 特にそのことについて、私は、さきの衆議院内閣委員会において、自民党の多数の暴力により……
#11
○議長(重宗雄三君) 時間が超過しました。
#12
○矢山有作君(続) ただ一度の審査も行なわれないままに可決された国民の祝日に関する法律の一部改正案外二件について、議長においてこれを委員会に差し戻すという措置をとっております。私は、良識の士と言われる参議院の議長であるならば、このことを深く考えてみるべきであろうと思うのであります。
 われわれは、本法案の慎重な審査のために、実質的に中間報告は存在しておらぬのでありますから、社会労働委員会に差し戻して慎重な審議をすることを強く主張し、そしてまた、自民党の諸君の多数の暴力によって国会を運営し、さらに国会の権威を失墜し、さらに国民を裏切るような、そのような審議態度に対し猛省を促して、討論を終わるものであります。(拍手)
  ―――――――――――――
#13
○議長(重宗雄三君) 渡辺勘吉君。
  〔渡辺勘吉君登壇、拍手〕
#14
○渡辺勘吉君 私は、日本社会党を代表して、職業安定法の一部を改正する法律案及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案を直ちに本会議において審議するとの自由民主党の動議に反対し、本法律案を期限を付して社会労働委員会へ差し戻す、との日本社会党の動議に賛成する討論をいたさんとするものであります。
 まず、提出された動議の討論の前提として、これらの法案が衆議院において十分な審議も行なわれないまま、自民党が多数の力によって不当にも質疑を打ち切り、強行採決を行なったとして、参議院に送付されようとしているということについて、取り上げなければなりません。すなわち、去る六月十八日の衆議院社会労働委員会において、自由民主党は、これら法案の質疑を打ち切り、修正を行ない、強行採決を行なったというのでありますが、その際、秋田社会労働委員長は、委員長の席に着席もしておらず、委員会は混乱したままで、委員会の存在そのものが疑われるのであります。しかも、委員長が開会を宣言し、職業安定法の一部改正法案及び緊急失業対策法の一部改正法案を議題とし、これに関する質疑打ち切りの動議を取り上げ、さらに、この質疑打ち切りの動議を起立多数で可決した上、渋谷委員提案のこれら法案の修正案を議題とし、修正案の趣旨説明を省略することについての賛成を求め、さらに政府提案の職業安定法の一部を改正する法律案及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案と、この法律案に対する修正案とを採決し、起立多数でこれを可決し、委員長が散会を宣言したと称するまで、この間わずか一分間というに至っては、物理の能力を越えた鬼神の悪行とも称すべく、国会運営の手続を無視し、多数の暴力によって国会の正常化をじゅうりんしたものと言わざるを得ないのであります。このことが第四十三国会運営を不正常に導いた一切の根源であっただけに、かかる経過をそのまま認め、これらの法案を参議院に送付したことに対し、まず、私は強く反対せざるを得ないのであります。(拍手)
 さらにまた、職業安定法の一部改正法案及び緊急失業対策法の一部改正法案は、今国会に提案された諸法案の中でも特に重要な内容を持つ法案であります。私は、ここで、この世間で失対打ち切り法案と呼ばれている内容について、いまだただの一度も審議していないため、そのもの自体に立ち入って理解することはとうていでき得ないことはもちろんでありますけれども、との法律案のねらいとするところは、失対事業に従事している労務者を一般の職業に就職させるとの名目のもとに、失対事業から追い出そうとするものでありましょう。言うまでもなく、失対事業本来のあり方は、失業した人が次の職業に行くまでの間、一時的に生計を維持させるために、国及び地方公共団体が行なう社会政策であります。もしもわが国の労働事情、雇用事情が健全であるならば、失対事業に就労する人たちは、次々に、この仕事を離れて、再び一般の職業につくことができるでありましょう。ところが、わが国の労働事情、雇用事情は、このような健全な状態から、はるかにかけ離れております。すなわち、政府統計によりましても、完全失業者以外に、数百万人の半失業者、不完全就労者がひしめいております。しかも、その中には、中高年令、老令の労働者、婦女子労働者が、きわめて高い比重を占めております。このようなわが国の雇用事情は、いわゆる最近の高度経済成長の中においても、何らの好転を見せておりません。このような背景を背負っているがゆえに、わが国の失対事業の就労者は、なかなか他の一般の職業に転換していくことができ得ないのであります。これは、断じて失対労務者の責任ではなく、歴代自民党政府の大資本優先の経済政策の責任であります。この、みずからの責任を省みることなく、またわが国の労働事情、雇用事情を抜本的に改めることなく、頭からの押しつけで、職業安定所長の権限を乱用して、失対就労者をこの事業から追い出すことは、まさに首切りにほかなりません。失業者をもう一度首切ることは、池田内閣残酷物語の最たるものでありましょう。これは、単に三十五万人の失対労務者だけの問題ではなく、一千万人に上る不完全就労者、半失業者、低所得階層全体の運命にかかわる重大な問題であります。かかる重要な法案を、十分な審議を尽くすことなく、少数意見を多数の力によって押え、強行採決を衆議院ではかるということは、国会の正常な運営を踏みにじり、民主主義の危機を招来するのみならず、さらに加えて国民生活を不安に陥れようとするものと言わざるを得ません。
 以上の理由により、私は、この二法案をこのまま参議院において審議することに反対し、これを衆議院においてあらためて慎重に審議し、十分の審議を尽くした上で、少数者の意見を尊重した民主的方法によって採決、正常な運営のもとで参議院に送付することを主張するものであります。また、もしかりに百歩を譲って、これを参議院において審議をする場合におきましても、国会法を曲解し、参議院規則を無視し、社労委員会において、自由民主党員が招集要求した委員会に出席をみずからボイコットする暴挙をあえてし、ただの一度の審議もせずして不法にも中間報告を強要した経過については、断じて認めることができません。私をして言わしむれば、これは中間報告ではなくして、空間報告であります。(拍手)したがって、直ちに本会議において審議に入るべきでは断じてなく、まず期限を付して社会労働委員会に差し戻すべきであると主張するものであります。すでにして、このことは、ただいま矢山委員によっても、その経過等からその矛盾を主張したところであります。自民党の草葉君は、国会法第五十六条の三の必要性を、先般この席で、政治的判断と称し、緊急性とは、みずから委員会を招集要求しながら、その委員会の出席をボイコットした内容であることが明らかにされました。国会法の解釈をかくのごとき党利党略的立場で運用することに、私は強く反対の意思を表明せざるを得ません。かかる重要法案を一度の審査をも経ずして本会議で審議するのが政治的判断と称するけれども、このことを私があえて党利党略の具に供したと称するゆえんのものを立証するために、他の対照的な事例を引用しましょう。
#15
○議長(重宗雄三君) 渡辺君、時間が参りました。
#16
○渡辺勘吉君(続) それは、開拓者資金融通法の一部を改正する法律案に対する審議経過における自由民主党の態度についてであります。このことは、去る二月一日にこの法案が提出され、二月七日に提案理由の説明があり、引き続いて審査が開かれ、その後十二日、十四日、十五日、十九日と、五日間、延べ十二時間にわたって審議をしたのでありますけれども、開拓行政の立場からも、基本問題と関連して十分審議を尽くし得ない、うらみがあったのでありますが、他の法案審議に協力する意味で、これで審議を打ち切ることの自民党側の主張に社会党も賛成したのであります。ところが、この法案の審議を……。
#17
○議長(重宗雄三君) 時間が超過しております。簡単に願います。
#18
○渡辺勘吉君(続) 開拓農民に対する政府融資条件は、御承知のように、原案が年利五分五厘を五分にするというものでありましたけれども、これを、われわれの審議を通じて、与野党一致して、他の政府機関と同様にせめて三分六厘五毛にこれをすべきであるという、お互いの話し合いで、これを解決するために時間をくれということでありました。私たちは、二月十九日、その意を体して、この質疑を打ち切り、その後、自民党のその善処を待ったのでありますが、二月末、三月、四月、五月になっても、その結論が出てこない。最後に、五月の三十日に、期待するがごとき三分六厘五毛にはなり得なかった、四分としてこれを修正する、ということが結論として伝えられました。この間、待たされること実に三カ月半であります。
#19
○議長(重宗雄三君) 渡辺君、簡単に願います。
#20
○渡辺勘吉君(続) この質疑打ち切り後、三カ月半を待たせて採決した扱いも、自民党の政治的判断であり、今回の扱いも、一度の審査も経ずにこの中間報告を強要したのも政治的判断、あまりにこれは自民党の立場においての手前勝手な多数横暴の措置と言わざるを得ません。かくのごときは、まさに国会の正常化をみずからじゅうりんし、民主主義の危機を招来するものと断ぜざるを得ません。
 以上の理由によって、私は、職業安定法の一部を改正する法律案及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案に関して、自由民主党より提案されている「直ちに本会議で審議する動議」に反対し、日本社会党より提案されております「期限を付して社会労働委員会に差し戻すことの動議」に賛成して、私の討論を終わります。(拍手)
#21
○議長(重宗雄三君) 鍋島直紹君外一名から、成規の賛成者を得て、
 討論終局の動議が提出されました。
 これより本動議の採決をいたします。表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
#22
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。すみやかに御投票願います。まだ投票なさらない諸君は、すみやかに御投票下さい。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
#23
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
#24
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
 投票総数 百九十六票
 白色票 百三十二票
 青色票 六十四票
 よって討論は終局することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百三十二名
      森 八三一君    牛田  寛君
      坪山 徳弥君    沢田 一精君
      林   塩君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    野知 浩之君
      二木 謙吾君    鈴木 一弘君
      中尾 辰義君    鳥畠徳次郎君
      赤間 文三君    加賀山之雄君
      浅井  亨君    北條 雋八君
      増原 恵吉君    鈴木 恭一君
      森部 隆輔君    堀本 宜実君
      上原 正吉君    古池 信三君
      松平 勇雄君    市川 房枝君
      二宮 文造君    小平 芳平君
      河野 謙三君    三木與吉郎君
      佐藤 尚武君    白木義一郎君
      辻  武寿君    野田 俊作君
      笹森 順造君    北口 龍徳君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      栗原 祐幸君    熊谷太三郎君
      久保 勘一君    川野 三暁君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      石谷 憲男君    植垣弥一郎君
      徳永 正利君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    仲原 善一君
      中野 文門君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    村上 春藏君
      山下 春江君    山本 利壽君
      館  哲二君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      鍋島 直紹君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      木内 四郎君    杉原 荒太君
      田中 茂穂君    大野木秀次郎君
      寺尾  豊君    植竹 春彦君
      平井 太郎君    黒川 武雄君
      西川甚五郎君    重政 庸徳君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      田中 啓一君    野上  進君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    櫻井 志郎君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      大谷藤之助君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      吉江 勝保君    塩見 俊二君
      井上 清一君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    剱木 亨弘君
      梶原 茂嘉君    小林 武治君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    草葉 隆圓君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      小山邦太郎君    林屋亀次郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      高橋進太郎君    青木 一男君
      木村篤太郎君    津島 壽一君
      迫水 久常君    斎藤  昇君
      野本 品吉君    長谷川 仁君
      村山 道雄君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      横山 フク君    白井  勇君
      村松 久義君    宮澤 喜一君
      下村  定君    小沢久太郎君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      六十四名
      小宮市太郎君    矢山 有作君
      野々山一三君    柳岡 秋夫君
      瀬谷 英行君    稲葉 誠一君
      吉田忠三郎君    渡辺 勘吉君
      林  虎雄君    大森 創造君
      豊瀬 禎一君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      大矢  正君    北村  暢君
      伊藤 顕道君    光村 甚助君
      大河原一次君    岡  三郎君
      大倉 精一君    松澤 兼人君
      藤田藤太郎君    中村 順造君
      木村禧八郎君    阿部 竹松君
      戸叶  武君    久保  等君
      須藤 五郎君    野坂 參三君
      鈴木 市藏君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    高山 恒雄君
      野上  元君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    山本伊三郎君
      横川 正市君    鈴木  強君
      相澤 重明君    鈴木  壽君
      永岡 光治君    藤田  進君
      亀田 得治君    加瀬  完君
      阿具根 登君    近藤 信一君
      田畑 金光君    天田 勝正君
      米田  勲君    成瀬 幡治君
      中田 吉雄君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    藤原 道子君
      村尾 重雄君    椿  繁夫君
      大和 与一君    岡田 宗司君
      羽生 三七君    曾禰  益君
   ─────・─────
#25
○議長(重宗雄三君) これより採決をいたします。
 まず、米田勲君提出の「職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案は七月五日までに社会労働委員会で審査を了することの動議」を問題に供します。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
#26
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票を願います。――まだ投票なさらない諸君はすみやかに御投票下さい。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。すみやかに御投票を願います。――まだ投票なさらない諸君は、みやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
#27
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
#28
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
 投票総数 百九十六票
 白色票 七十八票
 青色票 百十八票
 よって本動議は否決せられました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名     七十八名
      牛田  寛君    林   塩君
      鬼木 勝利君    石田 次男君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      浅井  亨君    北條 雋八君
      市川 房枝君    二宮 文造君
      小平 芳平君    白木義一郎君
      辻  武寿君    小宮市太郎君
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    林  虎雄君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      北村  暢君    伊藤 顕道君
      光村 甚助君    大河原一次君
      岡  三郎君    大倉 精一君
      松澤 兼人君    藤田藤太郎君
      中村 順造君    木村禧八郎君
      阿部 竹松君    戸叶  武君
      久保  等君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    野坂 參三君
      鈴木 市藏君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    高山 恒雄君
      野上  元君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    山本伊三郎君
      横川 正市君    鈴木  強君
      相澤 重明君    鈴木  壽君
      永岡 光治君    藤田  進君
      亀田 得治君    加瀬  完君
      阿具根 登君    近藤 信一君
      田畑 金光君    天田 勝正君
      米田  勲君    成瀬 幡治君
      中田 吉雄君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    藤原 道子君
      村尾 重雄君    椿  繁夫君
      大和 与一君    岡田 宗司君
      羽生 三七君    曾禰  益君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百十八名
      森 八三一君    坪山 徳弥君
      沢田 一精君    野知 浩之君
      二木 謙吾君    鳥畠徳次郎君
      赤間 文三君    加賀山之雄君
      増原 恵吉君    鈴木 恭一君
      森部 隆輔君    堀本 宜実君
      上原 正吉君    古池 信三君
      松平 勇雄君    河野 謙三君
      三木與吉郎君    佐藤 尚武君
      野田 俊作君    笹森 順造君
      北口 龍徳君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    久保 勘一君
      川野 三暁君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    徳永 正利君
      井川 伊平君    鹿島 俊雄君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      竹中 恒夫君    西田 信一君
      村上 春藏君    山下 春江君
      山本 利壽君    館  哲二君
      佐藤 芳男君    青柳 秀夫君
      平島 敏夫君    鍋島 直紹君
      堀  末治君    藤野 繁雄君
      新谷寅三郎君    西郷吉之助君
      紅露 みつ君    木内 四郎君
      杉原 荒太君    田中 茂穂君
      大野木秀次郎君    寺尾  豊君
      植竹 春彦君    平井 太郎君
      黒川 武雄君    西川甚五郎君
      重政 庸徳君    日高 広為君
      大谷 贇雄君    田中 啓一君
      野上  進君    温水 三郎君
      木島 義夫君    岸田 幸雄君
      山本  杉君    川上 為治君
      米田 正文君    谷口 慶吉君
      北畠 教真君    金丸 冨夫君
      櫻井 志郎君    松野 孝一君
      柴田  栄君    大谷藤之助君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    吉江 勝保君
      塩見 俊二君    井上 清一君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君
      小林 武治君    高野 一夫君
      吉武 恵市君    高橋  衛君
      草葉 隆圓君    石原幹市郎君
      小柳 牧衞君    小山邦太郎君
      林屋亀次郎君    郡  祐一君
      安井  謙君    高橋進太郎君
      青木 一男君    木村篤太郎君
      津島 壽一君    迫水 久常君
      斎藤  昇君    野本 品吉君
      長谷川 仁君    村山 道雄君
      佐野  廣君    後藤 義隆君
      林田 正治君    横山 フク君
      白井  勇君    村松 久義君
      下村  定君    小沢久太郎君
   ─────・─────
#29
○議長(重宗雄三君) 次に、鍋島直紹君外一名提出の「職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案は、議院の会議において直ちに審議することの動議」を問題に供します。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
#30
○議長(重宗雄三君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れないと認めます。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
#31
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
#32
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
 投票総数 百八十九票
 白色票 百十四票
 青色票 七十五票
 よって、職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案は、議院の会議において直ちに審議することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百十四名
      森 八三一君    坪山 徳弥君
      沢田 一精君    野知 浩之君
      二木 謙吾君    鳥畠徳次郎君
      赤間 文三君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    森部 隆輔君
      堀本 宜実君    上原 正吉君
      古池 信三君    松平 勇雄君
      河野 謙三君    三木與吉郎君
      佐藤 尚武君    野田 俊作君
      笹森 順造君    北口 龍徳君
      山崎  斉君    丸茂 重貞君
      栗原 祐幸君    熊谷太三郎君
      久保 勘一君    川野 三暁君
      亀井  光君    天埜 良吉君
      石谷 憲男君    植垣弥一郎君
      徳永 正利君    井川 伊平君
      鹿島 俊雄君    仲原 善一君
      中野 文門君    豊田 雅孝君
      天坊 裕彦君    竹中 恒夫君
      西田 信一君    村上 春藏君
      山下 春江君    山本 利壽君
      館  哲二君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      鍋島 直紹君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      木内 四郎君    杉原 荒太君
      田中 茂穂君    寺尾  豊君
      植竹 春彦君    平井 太郎君
      黒川 武雄君    西川甚五郎君
      重政 庸徳君    日高 広為君
      田中 啓一君    野上  進君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    櫻井 志郎君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      大谷藤之助君    江藤  智君
      稲浦 鹿藏君    石井  桂君
      吉江 勝保君    塩見 俊二君
      井上 清一君    岡村文四郎君
      加藤 武徳君    剱木 亨弘君
      梶原 茂嘉君    小林 武治君
      高野 一夫君    吉武 恵市君
      高橋  衛君    草葉 隆圓君
      石原幹市郎君    小柳 牧衞君
      小山邦太郎君    林屋亀次郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      高橋進太郎君    青木 一男君
      木村篤太郎君    津島 壽一君
      迫水 久常君    斎藤  昇君
      野本 品吉君    長谷川 仁君
      村山 道雄君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      横山 フク君    白井  勇君
      村松 久義君    下村  定君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      七十五名
      牛田  寛君    林   塩君
      鬼木 勝利君    石田 次男君
      鈴木 一弘君    中尾 辰義君
      浅井  亨君    北條 雋八君
      市川 房枝君    二宮 文造君
      小平 芳平君    白木義一郎君
      辻  武寿君    小宮市太郎君
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    吉田忠三郎君
      渡辺 勘吉君    林  虎雄君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      武内 五郎君    柴谷  要君
      小柳  勇君    大矢  正君
      北村  暢君    伊藤 顕道君
      光村 甚助君    大河原一次君
      岡  三郎君    大倉 精一君
      松澤 兼人君    藤田藤太郎君
      中村 順造君    木村禧八郎君
      阿部 竹松君    戸叶  武君
      久保  等君    岩間 正男君
      須藤 五郎君    野坂 參三君
      鈴木 市藏君    小林  武君
      松本 賢一君    佐野 芳雄君
      杉山善太郎君    高山 恒雄君
      野上  元君    安田 敏雄君
      千葉千代世君    山本伊三郎君
      横川 正市君    鈴木  強君
      相澤 重明君    鈴木  壽君
      向井 長年君    永岡 光治君
      藤田  進君    亀田 得治君
      加瀬  完君    阿具根 登君
      近藤 信一君    天田 勝正君
      米田  勲君    成瀬 幡治君
      中田 吉雄君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    藤原 道子君
      椿  繁夫君    大和 与一君
      岡田 宗司君
   ――――・――――
#33
○議長(重宗雄三君) 午前十時まで休憩いたします。
   午前二時十六分休憩
   ――――・――――
   午前十時十二分開議
#34
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。

#35
○議長(重宗雄三君) 鍋島直紹君外一名から、賛成員を得て、
 本案の議事における質疑、討論その他の発言時間は、一人十五分に、制限することの動議が提出されました。(「反対」「賛成」と呼ぶ者あり)
 よって、この時間制限の動議について採決をいたします。
 表決は記名投票をもって行ないます。本動議に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行ないます。
  〔議場閉鎖〕
  〔参事氏名を点呼〕
  〔投票執行〕
#36
○議長(重宗雄三君) すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。
 ただいま行なわれております投票につきましては、自後五分間に制限いたします。時間が参りますれば投票箱を閉鎖いたします。すみやかに御投票願います。まだ投票なさらない諸君は、すみやかに御投票下さい。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票願います。――すみやかに御投票下さい。――まだ投票なさらない方は、すみやかに御投票下さい。
 制限時間に達しました。投票箱閉鎖。
  〔投票箱閉鎖〕
#37
○議長(重宗雄三君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
  〔議場開鎖〕
  〔参事投票を計算〕
#38
○議長(重宗雄三君) 投票の結果を報告いたします。
 投票総数 百八十三票
 白色票 百十八票
 青色票 六十五票
 よって、本案の議事における質疑、討論その他の発言時間は、一人十五分に制限することに決しました。
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百十八名
      森 八三一君    坪山 徳弥君
      沢田 一精君    野知 浩之君
      二木 謙吾君    鳥畠徳次郎君
      赤間 文三君    増原 恵吉君
      鈴木 恭一君    森部 隆輔君
      堀本 宜実君    奥 むめお君
      上原 正吉君    古池 信三君
      松平 勇雄君    小林 篤一君
      岩沢 忠恭君    岡崎 真一君
      河野 謙三君    三木與吉郎君
      佐藤 尚武君    野田 俊作君
      太田 正孝君    中上川アキ君
      北口 龍徳君    山崎  斉君
      丸茂 重貞君    栗原 祐幸君
      熊谷太三郎君    亀井  光君
      天埜 良吉君    石谷 憲男君
      植垣弥一郎君    徳永 正利君
      井川 伊平君    鹿島 俊雄君
      仲原 善一君    中野 文門君
      豊田 雅孝君    天坊 裕彦君
      竹中 恒夫君    鈴木 万平君
      西田 信一君    村上 春藏君
      山下 春江君    山本 利壽君
      館  哲二君    佐藤 芳男君
      青柳 秀夫君    平島 敏夫君
      鍋島 直紹君    堀  末治君
      藤野 繁雄君    新谷寅三郎君
      西郷吉之助君    紅露 みつ君
      木内 四郎君    杉原 荒太君
      田中 茂穂君    寺尾  豊君
      黒川 武雄君    西川甚五郎君
      井野 碩哉君    重政 庸徳君
      日高 広為君    大谷 贇雄君
      上林 忠次君    野上  進君
      温水 三郎君    木島 義夫君
      岸田 幸雄君    山本  杉君
      川上 為治君    米田 正文君
      谷口 慶吉君    北畠 教真君
      金丸 冨夫君    櫻井 志郎君
      松野 孝一君    柴田  栄君
      江藤  智君    稲浦 鹿藏君
      石井  桂君    吉江 勝保君
      塩見 俊二君    井上 清一君
      岡村文四郎君    加藤 武徳君
      剱木 亨弘君    梶原 茂嘉君
      小林 武治君    高野 一夫君
      吉武 恵市君    高橋  衛君
      草葉 隆圓君    石原幹市郎君
      小柳 牧衞君    小山邦太郎君
      郡  祐一君    安井  謙君
      高橋進太郎君    青木 一男君
      木村篤太郎君    津島 壽一君
      迫水 久常君    斎藤  昇君
      長谷川 仁君    村山 道雄君
      田中 清一君    佐野  廣君
      後藤 義隆君    林田 正治君
      横山 フク君    前田 久吉君
      白井  勇君    村松 久義君
      下村  定君    小沢久太郎君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名     六十五名
      渋谷 邦彦君    牛田  寛君
      林   塩君    鬼木 勝利君
      石田 次男君    鈴木 一弘君
      中尾 辰義君    浅井  亨君
      北條 雋八君    二宮 文造君
      小平 芳平君    白木義一郎君
      辻  武寿君    小宮市太郎君
      矢山 有作君    野々山一三君
      柳岡 秋夫君    瀬谷 英行君
      稲葉 誠一君    渡辺 勘吉君
      大森 創造君    豊瀬 禎一君
      鶴園 哲夫君    武内 五郎君
      柴谷  要君    小柳  勇君
      北村  暢君    伊藤 顕道君
      光村 甚助君    大河原一次君
      岡  三郎君    大倉 精一君
      松澤 兼人君    藤田藤太郎君
      中村 順造君    加藤シヅエ君
      阿部 竹松君    戸叶  武君
      小林  武君    松本 賢一君
      佐野 芳雄君    杉山善太郎君
      高山 恒雄君    野上  元君
      千葉千代世君    横川 正市君
      鈴木  強君    相澤 重明君
      向井 長年君    永岡 光治君
      亀田 得治君    加瀬  完君
      田畑 金光君    天田 勝正君
      米田  勲君    成瀬 幡治君
      中田 吉雄君    小酒井義男君
      佐多 忠隆君    藤原 道子君
      中村 正雄君    大和 与一君
      羽生 三七君    赤松 常子君
      曾禰  益君
   ─────・─────
#39
○議長(重宗雄三君) 質疑の通告がございます。順次発言を許します。阿具根登君。
  〔阿具根登君登壇、拍手〕
#40
○阿具根登君 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題になりました職業安定法及び緊急失業対策法の一部を改正する法律案について、総理大臣以下関係各大臣に対し若干質問をいたさんとするものであります。
 質問の冒頭にあたりまして、特に池田総理大臣にお尋ねを申し上げます。
 この二法案は衆議院を極度の混乱に陥れ、さらにまた参議院で三十数時間の混乱を起こしております。他院のことはいざ知らず、衆議院から参議院に送られまして、わずか五日間で、しかも、委員会で審議一つされず、本会議で中間報告を強行し、先ほど議員の声にもありましたように、各議員この二法案に対する資料一つ持たず、本会議で十五分間の質問を許され、強行しようとされておりますが、院のことであるから総理大臣として言明できないと言われるかもしれませんが、この二法案に対しまして、この対象となる失対労務者は、この生活権を奪われる最も重大なるものとして、非常なる心配と焦燥を感じていることは御承知のことと思います。何がゆえに、かかる、かつて議会史上にないような暴挙をあえてなさろうとするのか。何がゆえに、これだけ多数の人が心配をしている法律案を、十分なる審議を通じて、その真相を十分国民の方に知ってもらうことができないようなことになったか。非常に背後に暗いものを感じ、しかも、衆議院を通過してわずか五日間で、参議院を強行突破するということになるならば、私は、二院制の意義はくずれるものとして、参議院の自主性を守るためにも、こういうことは、提案者の政府代表として、池田総理自身が、あるいは自由民主党の総裁として、池田総理自身が、こういうあり方はやめさせるべく努力されるのが当然ではないかと思いますが、冒頭にあたりまして一応御質問申し上げます。(拍手)
 質問の第一点は、失対事業に失業者が滞留する根本的な原因は、約一千万人ともいわれる失業者、半失業者、貧困者が存在するという問題であります。池田総理は、衆議院において、一千万という数字の根拠について意見が違うということを答弁されておったようでございますが、三十四年の雇用審議会は、完全雇用に関する答申において、わが国には約六百万人以上の潜在失業者がいると述べております。したがって、失対事業の問題は、全体の失業と貧困の問題を解決しなければ根本的な解決はあり得ないと思うのであります。日本の失業問題、特に潜在失業の問題は、第一に、全国一律の最低賃金制度を確立すること、第二に、臨時工、社外工制度などの不安定な雇用制度を廃止すること、第三に、真に老後の生活が安心できるように老齢保障制度を確立すること等がなくては、絶対に解決しないと思うのでありますが、総理大臣の御所見を伺いたい。
 第二点は、政府の失対制度改革等は、このような失業の根本的な原因をなくすための諸政策には触れず、職業あっせん、職業訓練を受けさせ、失業者を一般民間に再就職させることに中心を履いて、失対事業にはできるだけ就労させないというのであります。そのための就職促進の措置を受けられるのは、第一に労働省令で定める年令以上の失業者であり、第二に、このうち、生活の状況や、就職の意欲、就職の内容等を綿密に調査した結果、公共職業安定所長が必要と認定した者に限るということになっている。第三に、公共職業安定所長の判断で、熱心に求職活動をしていないなどと認めたときは、その資格の取り消しを行なうことにしております。この年令や生活状態の認定の基準は、具体的には何才にし、どのくらいの生活水準にするのか、労働大臣の御意見をお伺いいたします。
 さらに、三十五才以下の失業者や、これまでに職業経験のない婦人などは、この就職促進の措置から全くはずされ、何の対策も立てられていないと考えられます。また、これら認定に対する本人の意思表示や、苦情処理の機関がなく、職業安定所長の一方的判断で行なわれることは、切り捨てごめんの封建的な反動性を現わしているところであります。かりに、安定所長が自分の気にいらなかった場合、自分の意に従わなかった場合、熱心なる求職活動をやっていないと認定した場合、あるいは熱心なる就職活動という期間は一体何か、何カ月も就職運動を続けている人が熱心なる就職活動というのか、あるいは数日間失業のあと生活困窮のために就職活動をしている、その就職活動の期間とは何か。さらに、苦情処理機関がないということは、一方的に所長の権限でその人の将来を左右されるということになるのでございます。こうして、この就職促進の措置の門は、きわめて狭く、きびしく、ひいてはこの措置の終了を条件としている失対事業への就労もほとんど押えられ、失業者はやむを得ず低賃金で不安定な職場へつかざるを得なくなるか、あるいは生活保護に追いつめられる結果となり、世上いわゆる失対打ち切り法案といわれるところであります。労働大臣の誠意ある御答弁をお願いいたします。
 第三点は、政府は、失業者に職業訓練や短期速成訓練に重点を置いて民間への雇用を促進しようとしておりますが、どれほどの計画と自信があるのか、お聞きいたします。一昨年の三池炭鉱の争議解決にあたって、約一千名の離職者に、時の石田労働大臣は、政府が責任を持って就職のあっせんをすると確約をいたしました。にもかかわらず、約三割強のあっせんしかできなかったのでございます。そのほとんどは、労働組合やみずからの力で就職した事実をどう説明になるか。わずか一千名の失業者においてすらかくのごとき貧困な対策でしかありません。また労働省としては、中高年令失業者が失対事業に流入するのは十分な職業訓練を行なわなかったからだという、そういう立場から新構想として打ち出されてはおりますが、大いに疑問なきを得ないと言わなければなりません。職業訓練が果して労働省の期待するごとき特効薬としての効能を表わすかどうか。現行の職業訓練は、そのときどきの労働需要に応ずるための速成の養成であります。これらの技能は、技術革新と科学技術が急速に進歩する現代においては、数年を経ずして無用の技能と化する運命を持っていると言えるのであります。また訓練所の設備機械は時代おくれであり、技術指導員の確保にも苦しんでいるありさまであることは、御承知のとおりであります。このようなところで技能を身につけた労働者を雇い入れるところは、圧倒的に中小零細企業となることは自明の理である。したがって労働条件も劣悪となり、不安定就業とならざるを得ないのであります。労働省の言う職業訓練とは、大企業の合理化によって首を切られた失業者を国が訓練所を設けて訓練をし、中小零細企業の……。
#41
○議長(重宗雄三君) 阿具根君、時間が参りました。
#42
○阿具根登君(続) 求人難の緩和のために、安上がりな技能労働者として供給する役割を果して、結局は大企業の合理化のしお寄せを中小企業に負わせる結果となり、大企業優先の政策でしかありません。この点は総理大臣にお尋ねいたします。
 いわゆる失業者の六割は中小企業、零細企業、農民その他でございますが、他の四割は大企業の合理化による失業者でございます。大企業は若い労働力をふんだんに使って、そうして年をとってくれば企業合理化の名のもとに勝手に首を切る、その首を切った者を政府が訓練して、労働条件の悪い中小企業に落とすということは、大企業優先の政策であると言わざるを得ない。先ほど申し上げたとおりでございますが、総理大臣の御意見、労働大臣の御所見をお尋ねいたします。
 また、失対事業よりもよい職場へ再就職を保障するということを言っておられるようですが、第一に、臨時工や社外工、日雇いなどの不安定な雇用ではなく、常用雇用者でなければなりません。第二に、現在の物価高などから見ましても、最低一万五千円以上の収入が保障されなければならないと思います。第三に、退職金や社会保険その他の労働条件が、一般水準に達しており、第四に、もしも離職しなければならないときは、即時無条件に失対事業への再就労を認めなければならないと思います。
#43
○議長(重宗雄三君) 阿具根君、時間が超過いたしております。
#44
○阿具根登君(続) 第五に、本人の自由意思を確実に尊重することが最低必要でありますが、これについて政府は保障する用意がおありなのか、労働大臣の明確な御答弁をいただきたい。
 第四点は、この就職促進の措置を受けている間の生活の問題であります。中高年令の失業者が家族をかかえて安心して職業訓練や職業指導を受けるために、手当を支給することにしておられますが、炭鉱離職者の例を見ても、その多くが訓練中あるいは職業指導中の生活の維持が困難であるところから、途中で劣悪な条件のもとにある職場に低賃金で就職をせざるを得ないのが実情であります。また、この手当の支給条件についても、職業安定所長あるいは就職指導官の指示に従わないときには支給を停止するなど、失業者に不当な低条件の就職を強制する手段にもなり得るわけであり、この手当の額や支給条件は、この制度を前向きのものにするか、後向きのものにするかを左右する、重要なものであります。ところが訓練手当は一日三百六十円……。
#45
○議長(重宗雄三君) 阿具根君、簡単に願います。
#46
○阿具根登君(続) 就職指導中の手当は基本額がわずか一日二百六十円とのことであります。これは安心して失業者が求職活動をすることができるものとは言い得ません。この手当の額は、どのような基準によって、どのような手続によってきめるつもりなのか、今、予定されている額は幾らなのか、また支給の停止などの条件は、どのように定められるのか。法案に述べてあるように、生活の安定をはかるものとしてどうなのか。労働大臣の御答弁をお願いいたします。
 第五点は、雇用失業情勢の問題であります。政府の説明では、雇用失業情勢が、失対事業創設当初と根本的に変わり、最近は著しい改善を見せて、労働力不足さえ一部に出ており、今後も所得倍増計画によって一そうの好転が保障されているから、再就職を中心にすることができるのだとしております。私は、これは現実の事態に目をおおったものであり、所得倍増計画は、すでに破綻を見せ、今後、過剰生産の圧力と国際競争の激化の中で、企業合理化により、首切りが厳しく進められようとしており、また、沿岸漁業や地場産業の衰退、農業構造改善政策の推進などの中で、失業は重大化しつつある。特に中高年令層の失業問題は深刻の度を加えています。一部に聞く労働力不足も、賃金が安くて済む適応性の高い若年労働力をめぐっての現象で、中高年令層は、むしろ定年制の実質的引き下げなど、首切りの対象に、まっ先にされているのが現実であります。私は、むしろ逆に、人間の寿命が延びた今日、定年年令の引き上げを行ない、国民年金の六十五才や、厚生年金の六十才などとの間の穴を埋めるべきだと思います。このように、政府の失業情勢の把握が誤っていると思うが労働大臣及び厚生大臣の御所見をお伺いいたします。
#47
○議長(重宗雄三君) 阿具根君、簡単に願います。
#48
○阿具根登君(続) 御注意をいただいておりますので、私はなるべく急いで御質問を申し上げますが、これだけの法案を、わずか十五分で質問せよとおっしゃるならば、重点的に私は質問いたしておりますので、いましばらく御容赦を願います。
 第六点は、訓練と就職指導が安定した再就職に結びつかない現状と、生活保障もない、この訓練、就職指導だけを、選択の余地も与えず強制することは、失業者に大きな苦しみを課し、結局、失対事業よりも劣るような職場へ、強制的に就職させる結果となり、潜在失業を拡大するだけであります。失対事業に就労するか、訓練を受けるか、就職指導を受けるか、それぞれ失業者の自由選択にゆだねることが、最低限必要であると思います。訓練は強制すべきものでありません。これは職業選択の自由を阻害するものと思いますが、労働大臣の御答弁を求めます。
 第七点は、現在の失対事業の就労者をどのようにするかという点であります。法律案によると、現存の就労者は、就職促進の措置を終了したものとみなすことにしておりますが、これは事業就労の資格の一つであって、必ずしも事業就労をそのまま保障するものではありません。これまで、政府はしばしば、現在いる失対就労者は、新たな失業者就労事業に無条件に引き続き就労させると言っておりますが、事実かどうかお伺いいたします。また、失業者就労事業と高齢者就労事業とに分割することになっていますが、これへの就労については、あくまで本人の自由意思を認め、強制したりすることはないかどうか、労働大臣の明確な御答弁をお願いいたします。
 第八点は、第六条では、労働大臣は、地域別の失業状況を調査し、多数失業者が発生し、または発生するおそれがあると認める地域ごとに、失業対策事業の計画を樹立しなければならないといっておられるが、その構想を明らかにしていただきたい。今日炭鉱閉山のために、失業者の多発地帯に、産炭地振興、通産省、労働省ともども苦労されておられることはよくわかりますが、まだその成果は見るべきものがありません。そのために、職を失った労働者は、生活の不安におののいております。かかる状態より見ても、この法案のいう事業計画とは、一片の空文になることをおそれるものでございますが、労働大臣の御答弁をお願いいたします。
 最後に、高齢失業者等就労事業の性格は、社会保障政策なのか、それとも雇用政策なのか、この点をお聞きいたしたい。また、伝えられるように、六十五才で線を引くのか、六十五才という線にどのような具体的根拠があるのか。あるいは厚生省でいう老人世帯が六十五才以上の男子であることと関係があるのかどうか。労働大臣及び厚生大臣は、わが国の老人の自殺率が世界のどの辺にランクされているか知っておられるかどうか。わが国の老人の自殺率はきわめて高く、世界の平均に比べると、六十才代で二倍、七十才代で三倍、八十才代では実に五倍に及んでおります。全体として世界一という芳しからぬ選手権保持者になっております。この数字にこそ、わが国の老人問題の深刻さが如実に示されている。そうして、わが国老人対策の貧困さを示しているものと思います。この馬齢失業者等就労事業の構想も、政府の老人対策の空白地に無理に生み落された歓迎せられざる子供だと言ってよいと思います。この馬齢者事業が対象とする層は、失対問題調査研究報告によると、不具者、廃疾者、病弱者及び著しく高年齢である者となっており、さらに、この報告は次のように述べられております。「この層の人たちは、通常の就労者とともに就労することは無理であり、屋外の土木作業に従事させることは人道的に忍びがたく、社会保障によって生活の安定をはかることが本来の道である。しかし、わが国の社会保障諸制度は現状では不備であるために、今にわかに就労せずして生活せしめるとすれば、その所得は著しく減少することとなる。したがって、差しあたっては、なお本人の就労希望のある限り、その機会を与えないわけにはいかないであろう」となっておる。すなわち、この報告は、これから高齢等の失業者は本来社会保障で救済すべきなのだと判定している。低水準に放置されたままの社会保障制度が、その水準を高めて、これらの失業者層の生活を保障し縛るようになるのはいつのことか、厚生大臣にその見通しと現状について御所見を伺います。
#49
○議長(重宗雄三君) 阿具根君、お早く願います。
#50
○阿具根登君(続) また、かつて商年齢層の失対労働者の取り扱いについて、職業安定所と福祉事業所とが、失業者をピンポン玉のごとく往復させ、責任のなすり合いをして、窮状に陥れたことがあったが、この高齢者事業の新設について、労働大臣と厚生大臣との間には、調整措置が完全に講じられているのか。数年前のごとく、失業者が宙に迷うことは、もはやあり得ないのか、その点を明確にお伺いいたします。
#51
○議長(重宗雄三君) 時間が超過しております。
#52
○阿具根登君(続) 以上きわめて簡単でございましたが、私の質問を終わります。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
#53
○国務大臣(池田勇人君) 阿具根議員の御質問に対しましてお答えいたします。
 この失業対策事業は、私の記憶では、昭和二十四年に、吉田第三次内閣ででき上がった失業対策――社会保障的意味を加味した労働問題としての失業対策として発生したと記憶いたしております。その後、この失業対策事業は、年々数も多く、また報酬も多くなりまして、予算上相当の部分になっておりますと同町に、これが固定化し、あるいは老朽化しまして、正常な事業の運営が困難になってきたことは、世間ひとしく認めるところであったのであります。したがいまして、政府といたしましては、失業対策問題調査研究会に諮問いたしまして、この失業対策をいかにしたらよいかという研究を願い、政府といたしましても、これを十分研究して、本法案を作成し、御審議願っておるのでございます。しかして、世間の一部でいわれるがごとく、これは失業者の首切りでは絶対にないのでございます。将来の完全雇用、あるいは社会保障制度の拡充の意味におきまして、前向きにこれを進めていって、そして、他のりっぱな雇用条件につけられる人は、つけていこう。また、そういう機会のない方につきましては、従来どおり、これで救っていこうというのが、本案の目的であるのであります。したがいまして、本案を提出をいたしましたのは二月十三日でございます。しかして、衆議院でいろいろ審議が行なわれました。また、参議院におきましても、五月七日に――五月七日に委員会付託になっておるのであります。私は、参議院におかれましても、十分御審議願っておることと思います。(「議長、事実と違っているじゃないか」と呼ぶ者あり)また、法案の内容につきましては、十分国民も知っておると考えておるのであります。
 次に、最低賃金制の問題等につきまして申し上げます。最低賃金制の問題は、中央最低賃金審議会に賃金制の問題を諮問し、今後これをもっとりっぱなものにしようといたしておるのであります。御承知のごとく、経済の成長によりまして、最低賃金制の実施は、予想をこえて、今や二百万人に達せんといたしておるのであります。なお、臨時工、不完全就業者等、いわゆる社外工等につきましては、最近の経済成長によりまして好転いたしておると考えておるのでありますが、しかし、臨時工、社外工等、不完全就業者につきましては、何分にも労働の流動化、あるいは住宅問題が非常に必要なのでございまして、政府といたしましては、こういう臨時工、社外工に対しましての流動化あるいはその他の住宅問題を今後大いに解決していきたいと考えております。
 なお、老齢者保障につきましては、老人の所得保障、あるいは老人の福祉対策等々いろいろございますが、政府といたしましては、国民年金法の改正あるいは生活保護基準の引き上げ等を実施いたしますと同時に、今後厚生年金につきましても、将来考慮していきたいと、今検討を加えておるのであります。
 なお、大企業の者がどんどん高齢になっていってやめていかれる、解雇される、いわゆる定年制の問題が最近非常に重要な問題となって参りました。御承知のとおり、新規就労者の減少の傾向があり、そうして中高年令層は相当増加の傾向があるのであります。この原因は、わが国の従来の年功序列制、すなわち労働問題に対しまして、日本の今までの因習の久しき結果がこういう事態を起こしたと私は考えるのであります。したがいまして、この定年制の問題、年功序列制の問題、あるいは新規労働者と中高年令層の問題等、重要な問題を、われわれ政府といたしましても、また党といたしましても、検討いたしまして、ほんとうに日本の実情に合った労働制度を打ち立てようと今研究をいたしておるのであります。
 なお、申し上げておきますが、いろいろ国会で問題がございましたでしょう。私は、参議院が良識の府として、国民待望のこの法案をできるだけ早く御審議、御可決あらんことをお願いいたしまして、答弁といたします。
  〔発言する者多く、議場騒然〕
#54
○議長(重宗雄三君) 午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時五十四分休憩
   ――――・――――
   午後八時五十九分開議
#55
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。
 内閣総理大臣から発言を求められました。これを許します。池田内閣総理大臣。
  〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
#56
○国務大臣(池田勇人君) 先ほどの私の答弁について、一言釈明いたします。
 私が、先刻、阿具根議員に御答弁申し上げましたのは、政府といたしましては、本法案を十分な審議期間を置いて提出いたしたという意味のことを申し上げたのであります。しかしながら、参議院における審議の状況が所期したように参らなかったことは遺憾であります。私といたしましては、すべての法案につき、常に十分なる御審議を願うことを期待しておりますことは、申し上げるまでもないのであります。なお、この点については、私の立場において、今後一そう努力する所存であります。(拍手)
   ――――・――――
#57
○議長(重宗雄三君) 休憩前に引き続き、阿具根登君の質疑に対する答弁を求めます。大橋労働大臣。
  〔国務大臣大橋武夫君登壇、拍手〕
#58
○国務大臣(大橋武夫君) 就職促進措置の対象となります中高年令者の範囲、またその生活状態の認定の基準等につきましては、労使公益三者の構成からなっております中央職業安定審議会の御意見を聞きまして、慎重に定めることにいたしております。
 就職促進の措置の対象者は、中高年令失業者が重点になると考えますが、若年層でありましても、就職が困難な事情にある者につきましては、中央職業安定審議会の意見を聞いた上、労働省令で定めて、この措置の対象に加えるようにいたすつもりであります。なお、職業経験のない婦人についても、中高年令失業者その他就職困難な事情にある失業者につきましては、この措置の対象となり得ることはもちろんであります。
 また認定に対する苦情処理機関のないという点でありますが、公共職業安定所長が失業者の適格認定を行なうにあたりましては、労働大臣が中央職業安定審議会の意見を聞いて定めました基準及び手続に従わなければならないことにいたしてありますので、いやしくも安定所の恣意にわたらぬよう十分に配意をいたしまするが、失業者の苦情につきましては、窓口職員の判断にまかせることなく、責任ある立場にある者が事情を明らかにして処理する等、慎重な手続で適正に処理を進めて参るつもりでございます。また、公共職業訓練の就職状況は、中小企業がおもではないかという御質問でございましたが、炭鉱離職者等の例を見ましても、中小企業ばかりでなく、大企業に就職いたしておる者もたくさんにございます。
 またに、三池の例を引かれまして、訓練についての御質問がございましたが、公共職業訓練におきましては、従来から炭鉱離職者等の転離職者を対象として、転職訓練を積極的に推進いたしているところであります。炭鉱離職者に対する実施状況を見ますると、昭和三十四年から昭和三十八年三月までの終了者は、六千九百四十五人でありまして、訓練終了直後における就職率は八五・一%であります。その就職促進にきわめて大きな効果をおさめているのでございます。特に本年度からは、職業指導の強化、訓練方法及び訓練内容の改善、特別の教科書教材の作成、施設設備の拡充等を行ないまして、訓練効果の向上を期しまするほか、雇用予約制度の採用、技能証明書の交付等によりまして、修了者の再就職を一そう促進することにいたしております。
 次に、再就職については、安定したよい職場という考えは当然でありまして、このために安定所の行なう紹介の具体的な基準につきましては、安定雇用を確保いたしまするよう、中央職業安定審議会の意見を聞いて運営して参るつもりでございます。また一たん就職訓練を受けて再就職した者が、やむを得ない事由で離職した場合には、もはや重ねての訓練は無意味でございまするから、実情に即して直ちに失業対策事業に再就労できるようにいたします。
 次に手当の問題でありまするが、訓練手当、就職指導手当の額は、訓練手当については失対賃金を二五%上回る額でありまする一万二千五百五十円の月額、就職指導手当については失対賃金にほぼ近い額でありまする九千百五十円の月額を支給することにいたしております。なお、この額については今後とも生活の安定のため十分な配慮をして参りたいと思います。また支給条件は、労働者の実情に即し、苛酷にならぬよう注意をいたします。
 次に、失業情勢の見通しについての御質問でございましたが、最近の経済の高度成長を背景として、雇用者の大幅な増加、失業及び不完全就業の現象、労働市場における需給関係の改善等が進んでおり、若年労働力、技能労働力については、はなはだしい不足の状態すら見られ、中高年令層につきましても、その就職状況は逐次改善の傾向にございます。今後におきましても、経済の高度かつ安定的な成長の維持により、雇用拡大とその質的改善が進み、就業構造は一そう近代化することと信ずるのでありますが、この間、産業構造の変化等に伴い発生する企業の余剰労働力につきましては、極力、配置転換、再訓練等により、企業内で吸収するよう措置いたしまするとともに、やむを得ず発生する離職者に対しましては、従来の職業紹介、職業訓練等の強化にあわせまして、今回の法改正案による中高年令者の就職促進措置を推進いたし、もって万全を期したいと思います。また、近時雇用の拡大に伴いまして、農漁業等の産業部門から良好な雇用への転職が増大しており、今後ともこの傾向が続くものと思われますが、政府はかかる転職を円滑ならしめるため、農業労働力調整協議会、沿岸漁業等就業構造改善対策協議会におきまして必要な調整をはかりつつ、労働力流動化対策を一そう推進いたしまするとともに、地域開発政策の推進により、後進地域の雇用増大をはかる方針でございます。
 次に、今回就職促進の措置を新しい制度として設けることにいたしておりますのは、従来の失業対策事業には、中高年令者等、就職困難な失業者が十分な職業上の訓練を受けないまま多数就労し、それが就労者の定着化を招いておりましたことにかんがみ、今後新たに発生する就職困難な失業者に対しましては、就職可能なうちに、職業訓練、職業指導を中心とするきめこまかい措置を講じ、一日も早く安定した職場に就職できるよう努めることにしたものであります。したがって、就職促進の措置は、公共職業安定所と失業者との相互の密接な協力のものとに措置が行なわれる必要があるのでありまして、公共職業安定所は、十分本人の希望を尊重して職業訓練の措置を講じて参ることは言うまでもなく、もとより職業選択の自由を奪うようなことがあってはならない次第でございます。
 さらに現在の失対労務者については、この法案の附則第二条第三項で明らかにいたしておりますとおり、引き続き失業者就労事業に就労できるよう取り扱っているところであります。現在の失対就労者は、この法案の施行日におきましてすべて法律上当然に失業者就労事業に引き継がれるものでありまして、その後、高令失業者等就労事業に移るかどうかは、就労者本人の自由意思によるものでありますことはもちろんであります。
 法案の第六条は、地域ごとに失業状況を調査し、その結果により当該地域に多数の失業者が発生しまたは発生するおそれがあると認められる場合に、労働大臣が失業対策事業の要吸収人員の計画を立てるべきことを定めております。従来とも、従前の第六条の規定に基づいて、各地の失業状況、労働市場の状況、特に民間公共事業の需要の状況等を調査した上で失対事業を実施して参ったところでありまして、今回の改正によりまして、地域ごとにきめのこまかい計画を作成いたして参るつもりでございます。
 最後に、高令者等就労事業は、雇用政策の一環として計画実施いたすものであります。しかしながら、わが国の現状からいたしまして、社会保障的な効果も果たしつつあるのでございます。したがって、卒業の種類、内容、実施方法等は、との点をも考えまして定めるようにいたしたいと存じます。年令につきましては、特にこだわることなく、実情に適合するようにいたしたいと存じます。すなわち、希望と能力のあります限り、年令にかかわらず、この事業に引き受けるようにいたすつもりでございます。(拍手)
  〔国務大臣西村英一君登壇、拍手〕
#59
○国務大臣(西村英一君) お答えいたします。
 第一点は、老後の生活保障のことにつきましていろいろ御意見がございましたが、総理からも御答弁がありましたが、私から補足いたしますれば、もちろん厚生年金、国民年金等の改善をはからなければならぬと思っておりまするが、来年は厚生年金の再計算の時期でもありますので、十分検討いたしまして改善をいたしたいと、かように考えております。
 次に、老人の自殺者が非常に多いじゃないかというお話でございましたが、確かにわが国では老齢者の自殺が諸外国に比して非常に多いのは、まことに遺憾とするところでございます。したがいまして、老齢者に対する所得保障はもちろんのこと、今回老人福祉法を、政府といたしても提案をいたしまして、御審議を願っておりまするが、さようないろいろな面から老人福祉の点について万全を期したいと、かように考えております。
 それから、不具、病弱、高齢者等で失業いたしている者が生活に困っている場合は、現在生活保護でその最低生活を保障しておりまするが、さらに、一般的な生活安定確保のために、ただいまも申しましたように、厚生年金あるいは国民年金等によって、社会保障を十分進めていかなければならぬと思います。その進め方につきましては、昨年の八月社会保障制度審議会から勧告をいただいておりますので、その勧告をしんしゃくしつつ、今後における国民生活の向上、国民経済の状況を勘案いたしまして進めて参りたいと、かように考えております。
 それから、高齢者就労事業につきまして、厚生省と労働省との連絡をよくやれという御注意がございましたが、私たち、厚生省といたしましても、労働省と十分連絡をとり、さらに第一線である職業安定所、福祉事務所等に十分注意いたしまして、十分連絡をとりまして善処いたしたいと、かように考えている次第でございます。(拍手)
  ―――――――――――――
#60
○議長(重宗雄三君) 柳岡秋夫君。
  〔柳岡秋夫君登壇、拍手〕
#61
○柳岡秋夫君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました職業安定法及び緊急失対法の一部を改正する法律案につきまして、質問を行なうものでございます。
 質問に入る前に、本法案は、御承知のように、衆議院におきましても、また本院におきましても、全く論議をされておらないのでございます。したがいまして、この法律案可否が論ぜられないままに強行採決をするという異常な事態の中で、これからたくさんの国民を束縛することになると思うのでありますから、この点を十分に考慮をされまして、関係各大臣には、誠意ある具体的な答弁をまずもってお願いをする次第でございます。
 質問の第一点は、この職安法及び緊急失対法の一部を改正する法律案が国会に提案をされてから、衆議院におきましては、社会労働委員会において実質的な審議をされないまま、一方的に暴力的に可決をされたのであります。このような政府、自民党の民主主義のじゅうりんが、第四十二回国会において、国会史上空前の混乱を引き起こす原因となったのであります。また、本院にこの法案が送付されましてからも、昨日の鈴木社会労働委員長の報告のとおり、自民党委員諸君の委員会開催要求に応じて委員会を開催したのでありますが、自民党の委員諸君はただの一人も出席せず、急遽中間報告ということで非常手段をとったのであります。このことは、国会のルールを一切無視し、民主主義を踏みにじる末期的症状であると言わざるを得ません。(拍手)もとより、この失対法の問題は、きわめて貧乏な、気の毒な生活環境にある人たちの問題であります。しかも、この人たちは、この法案に対し深い不安を込めて国会の審議を見守っているのであります。国会は、今や、法律の審議をする場ではなくなり、政府、与党が、意のままに、全く独裁制を確立したと言っても過言ではありません。この混乱の最大の責任は、自民党総裁である総理が負うべきであると考えます。総理は、即時国会を解散して、国民に陳謝の意を表すべきであると考えるのでございますが、総理の御意見をお伺いいたします。
 質問の第二点は、この法律案は、その緊急失対法改正条文第十条で、失業者就労事業に就労できる者の資格を規定しており、その第三項では、失業者が就職することが著しく困難な地域について例外措置を認めています。このことは、新しい失業者を失対事業から締め出し、いわゆるこの法案が失対事業の打ち切りになるとして反対をされてきた中心点の一つであります。
 そこで、労働大臣に次のことをお尋ねいたします。
 一、「失業者が就職することが著しく困難な地域」とは、どのような基準に基いて決定されるのか、具体的に答弁を願いたい。
 二、このような地域の指定を受けた地域以外でも、特に中高年失業者にとっては再就職の機会は非常に制限をされておりますが、このような失業者が、再就職の当てもないのに、就職促進の措置を義務的に受けなければならないというのは、きわめて不合理であります。そこで、そのような人たちに対しては、一週間程度の職業講習会などを施して、就職促進の措置を受け終わったという行政上の運営をするつもりがあるかどうかをお尋ねをしたい。先般大橋労相は、労働組合の代表と交渉された際に、そのように回答をされていると聞いておりますけれども、そのことについてもお尋ねをしたいのであります。
 三、高齢者就労事業の就労資格についてお尋ねをいたします。政府は六十五才以上の人たちをこの事業に就労させる考え方のようでありますが、どうでございましょう。またこの法案で体力についても規制する考え方のようであるが、その点を具体的に答弁をされたい。
 四、さらにこれらの事業に働く高齢者の労働時間その他の労働条件について、十分配慮すべきであると思うのでございますが、いかがでしょうか。さらに、貧困な家庭では、子供が主たる家計の担当者となっている場合でも、扶養能力の不足から、高齢者で就労を希望する人たちが多いと思うのでありますが、この点については何らかの措置をする考えがあるかどうかお伺いをしたいのであります。
 質問の第三点は、この法律案は従来直営主義をとって行なわれてきました失対事業を、民間の請負化への道を開こうとしていることでございます。請負方式を、失業者就労事業、高齢者就労事業にどの程度やる考えなのか。もしこの方式を認めるならば、自治体などの事業主体は、わずらわしさを避けるために、好んで請負方式を取り入れ、近い将来、失対事業は、すべて請負化され、継続的な仕事の保障は不可能になると思われるのでございますが、この点に対する強力な規制の必要をどう考えておられるかお伺いしたい。さらに、特に高齢者就労事業に働く年寄りの人たちを民間に委託するということでございますが、労働能力のなくなりつつあるこの人たちは、民間ペースのあまりにもきつい労働条件の中で、結局はこの事業をあきらめ、生活保護などの一そう苦しい生活へ追い込まれていくことを心配せざるを得ないのでございます。これらの点について、特に慎重な配慮が必要と思うのでございますが、いかがでございましょう。
 第四点は、賃金の問題でございます。
 一、緊急失対法は、その目的として失業者の生活の安定をうたっております。失対事業の賃金は、当然、家族を含めた失業者の生活を保障するものでなければならないわけですが、生活保障の原則に立った賃金にしていく考えがあるかどうか。
 二、高齢者事業の賃金について、社会保障制度による給付の水準を考慮して決定するとしておりますが、生活保護を基準としなければならないとすると、今後引き下げられるか、当分の間賃金は据え置かれ、実質的に切り下げられることになるが、どうでございましょう。
 三、賃金審議会の意見を聞いて賃金をきめることとしておりますが、この構成は学識経験者に限られ、労使対等の原則を侵すものとなっております。この構成の中に失対就労者の労働組合の代表を入れる意思があるかどうか、お伺いをしたい。
 四、夏季、年末手当について、これまで国が措置してきた分を、さらに増加していくのかどうか。また、地方公共団体で単独に措置してきた手当は、地域によってかなり高低がありますが、現状を尊重するのかどうか、お伺いをしたい。
 質問の第五点は、失対法改正条文第十一条にある運営管理規程の問題であります。
 一、運営管理規程の内容は、従来の就業規則準則に当たるものを含むものなのか、そのほかどのような点についての規定を行なうのか。
 二、この規定に労働条件に関する内容が含まれると考えますが、これは該当労働組合が事業主体との間で締結をする労働協約とどのような関係になるのか、労働協約が優先すると考えるが、この点をお伺いをしたい。
 質問の第六点は、失対就労者の労働組合の団体交渉権の問題でございます。失対就労者との団体交渉を実質的に尊重をして事業を実施していく考えがあるかどうかをお伺いをしたい。
 質問の第七点として、政府の失対制度改革案をめぐって、各関係大臣に、最後に一括してお尋ねをいたします。
 その第一は、この法案によって、失対関係の予算は、これから先もふやしていくのかどうか、失対のワクはどうなるのか、大蔵大臣にお尋ねをしたい。
 第二は、荒木文部大臣は、最近、日教組は革命戦士を養成する組織である、こういうことを言っておりますが、こういう国民や労働者を敵にするような考え方で文教政策を行なっているその中では、今多くの失対就労者の児童たちは義務教育課程の修了すら困難で、新聞配達あるいはその他アルバイトで教育費を捻出する家庭が少なくないのであります。また、そればかりか、一家の生活をかよわい一身にささえまして、夜間疲れた体にむちをうって中学校に通っているいわゆる夜間中学生が全国的に存在をしているのでありますが、これらの点について大臣はどのように考えておられますか。また、これら子供たちの義務教育費の全額国庫負担は、切実な要求となっておりますが、この点、文部大臣にお尋ねをする次第でございます。
 第三は、建設大臣にもこの際お伺いをしておきたいと思います。それは、公共土木事業における失業者の吸収の問題であります。労働省は、この法案は失対打ち切りではない、失対事業の予算は削減しない、こう申しておるのでありますが、事実は、すでに建設省関係の予算でやっておりました臨時就労対策事業を廃止をし、そこに働いておりました一万四千余の失対労働者の仕事を奪っているのであります。また、特別失業対策事業の失業者の吸収率を、ことしは七〇%から六〇%に切り下げてきているのであります。私は、公共事業における失業者の吸収が、こうした形で今後も切り下げられてくるおそれが多分にあると思うのでありますが、この点、明確な御答弁をお願いをしたいと思います。
 さらにまた、これら失対就労者の、低所得階層の住宅政策について、いかなる方針をお持ちでございますか、あわせてお伺いをいたします。
 第四は、厚生大臣にお伺いをいたします。
 その第一点は、老人、婦人を対象とした軽作業をしようとする者の賃金に関連してであります。社会保障の給付に準ずるということでございますが、この場合、生活保護しか考えられませんが、一体この生活保護基準によると老人一人で幾らになるのか、お伺いをいたします。
 第二点は、現在の失対労働者は、老人、婦人が多いのでございますが、福祉年金で老人一人この社会に生活ができるかどうか、月に幾らになるのか。この二点は、今後の失対労働者の中に多数いる老人、婦人にとってきわめて重要な問題であります。この人々の持っている大きな不安を除くためにも、責任ある答弁をお願いをいたします。
 最後に、阿具根議員が質問で明らかにしましたように、高度経済成長政策は破綻しつつある。一九六一年の国際収支の赤字の増大以来、金融引き締めなど、景気後退によって調整策をとらざるを得ず、ことしの春になって、ようやく景気は再び上昇に向かう機運にあるといわれているわけでございますが、貿易・為替の自由化は推進され、国内の弱体産業、中小企業は犠牲にされております。また、物価の上昇などは著しく、潜在失業者、失対労働者の生活は苦しくなっております。この改正案の基調では、景気上昇を前提としているのでございますが、経済の見通しはどうなっているのか、経済企画庁長官にお尋ねをする次第であります。
 また、本法案の政府提案説明によりますと、今後の貿易自由化といわゆる新産業体制のもとにおいて、失業問題の深刻化は全くあり得ないとしているようであります。しかし、最近の経済情勢の動向、特に基幹産業の動向は、きわめて楽観を許さない状態にあり、石炭や金属鉱山はもちろん、鉄鋼、化学、金属などでも、また公企体関係の中におきましても、深刻な失業問題が見られるところであります。この点、産業合理化に伴う離職者発生の見通しについて、通産大臣の見解をお伺いいたしまして、私の質問を終わる次第であります。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇、拍手〕
#62
○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。
 失業対策事業につきましては、幾多の問題がございまして、その根本的な刷新改善は、広く、また強く要望されておったのであります。政府は、この問題の重要性にかんがみまして、失業対策問題調査研究委員にいろいろ調査を委託し、そうしてその答申に基づきまして、慎重に研究いたしまして、今回成案を得たのであります。しこうして、政府のこの施策につきましては、世論がひとしく支持しておる実情でございますので、私は、解散をするよりも、早くこの案を実施に移すことが国家のために適当であると考えておる次第であります。(拍手)
  〔国務大臣大橋武夫君登壇、拍手〕
#63
○国務大臣(大橋武夫君) 失業対策事業の紹介に関しまして例外的措置をとりますのは、失業者が急激かつ集中的に一定地域に発生し、そのため、その地域の労務需給は著しく悪化し、当該地域の失業者の就職が著しく困難と認めて指定した地域について、就職促進の措置を受けることが適当であると認定された失業者数が、就職促進の措置を実施すべき施設等の人的物的能力その他の事情から見て限界を越えていると認められる場合でございます。したがって、いわゆる失業多発地帯を指しておるのでございますが、現在も失業多発地帯を他の目的のために指定いたしておりますが、大体これらと同じような基準が考えられると存じます。
 次に、本法案における就職促進の措置のねらいとするところは、中高年齢失業者等に対しまして、できるだけ早い機会に、職業訓練、職業指導等の就職促進の措置を積極的に実施することによって、安定した雇用の場につき得るようにするところにありますが、失業者本人も就職のための最善の努力を払うべきであると考えます。もちろん、この措置の運営にあたりましては、対象となる失業者等の特性を十分考慮し、措置を決定することとし、長期の公共職業訓練ばかりでなく、短期速成訓練、職場適応訓練と、多彩な訓練方法や雇用予約制度を採用いたしまして、訓練が不向きな失業者に対しては、就職促進指導官による就職指導を中心とする措置を講ずるなど、行政運用上実情に即した配慮を行ない、無益な訓練はもとより避ける方針でございます。これらのことにつきましては、かような考えのもとに、すべて就職促進の措置を、計画及び指示に関する問題でございますから、中央職業安定審議会の意見を聞いて慎重に定めるようにいたします。
 なお、相当の高年齢にある失業者等については、通常、民間雇用への復帰がむずかしい場合があると考えられますので、高齢失業者等就労事業を実施し、これに直接就労できる道も開いておる次第であります。高年齢の失業者等については、その者の体力等の状況、現在の通常の雇用状況から見まして、就職促進の措置を講じても通常の就職はきわめて困難だと存じます。このような高年齢者の失業については、失業対策事業の中で高齢失業者等就労事業を実施し、これに直接就労できるよう特別の配慮をいたしておりますが、その年令といたしましては、六十才または六十五才というような画一的な基準によらず、仕事の種類により、また、その人の能力その他の事情を考えまして適切な取り扱いをいたしたいと思います。
 高齢就労者の取り扱いについてでありますが、これらの者を他の就労者と同一の作業に就労させるといたしますと、作業力の後退等、いろいろ問題を生ずるなどの理由から、特別の取り扱いが必要であるという御意見は、そのとおりに思うのです。今後は就労者の能力に見合った多種多様な事業種目を設けますので、高令就労者の身体的、精神的特殊性を考慮して、労働条件等にも特別の配慮を加えた事業運営を行ない、これら高令就労者が安んじて就労できるよう配慮いたします。特に賃金につきましては、現在より下がるようなことは考えられません。
 次に、子供が主たる家計の担当者であるが、扶養能力が不足している場合で、高齢の被扶養者が高齢失業者等就労事業に就労を希望する場合に、これを規制する考えがあるかという点でございますが、今後高年齢の失業者であって、雇用労働以外に生活の手段のない者につきましては、高齢失業者等就労事業による就労の機会を与えることにいたしております。
 次に、失業対策事業の請負のことでありますが、現在事業主体の直営に限られておりますが、今後は、失業者の態様に応じて、それらの者にふさわしい作業につかせるため、事業種目をより拡大したいと考えておりますので、これら拡大した種目によっては、地方公共団体が直営で行ないまするより、その適切な処理を行なえるものに事業の施行を依頼することがより適当であり効果的である場合もあります。このように、事業運営上適当であり効果的である場合についてのみ委託施行を認めることとし、この場合でも、弊害の防止、特に労働者保護の面で万全を期するため、一定の基準を設けるようにいたしたいと思います。なお、特に高齢失業者等就労事業を委託する場合には、高年齢者等の精神的または身体的な特殊性を十分理解している社会福祉法人等に対して行なって参りたいと考えます。
 また、失業対策事業の賃金の問題でございますが、失業対策事業は、他に就職の機会のない失業者に対して、生活のため雇用の場を提供するための事業でありますが、あくまでも雇用対策の一環として実施をいたします。したがって、改正法案では、失業対策問題調査研究報告で指摘しておりまするように、できるだけ賃金としての通常の性格を貫くよう配慮いたしますため、現行の定率賃金の原則を改め、今後はできるだけ就労者の能力にふさわしい事業運営を行なうとともに、賃金は、失対事業に応じて実際に実施している作業ごとに、その作業内容にふさわしい通常の賃金を支給できるように規定したのであります。
 また、労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を満たすものであり、そのような原則の上に立って定められる民間の類似の賃金を考慮して決定され、失対事業の賃金につきましても、その点が十分反映されることとなるものと考えますが、なお、失対事業の賃金の決定にあたりましては、就労者の生計費をも十分考慮すべきものと考えます。特に高齢失業者等就労事業の賃金は、原則的には、失業者就労事業と同様、同一地域における類似の作業に従事する労働者に支払われる賃金を考慮して、地域別に実際の作業に応じて定めるべきものといたしております。また、高齢失業者等の作業について、民間における類似の作業と申しましても、その例は少なく、また、あっても賃金が極端に低いことも心配されますので、下ささえする意味で、高年齢勤労者の生活費等、社会保障制度による給付の水準をも考慮し得るようにしているところであります。したがって、定率賃金の原則を廃止したところでもあり、現在の失対就労者が、高齢失業者等就労事業に移った場合でも、現行賃金より下回るということは決してございません。
 次に、賃金審議会の構成でありまするが、公共の負担によって作り出す特別の就労の場であり、それが国家制度として行なわれます以上、その賃金は、この制度としての同一性を保ちつつ定める必要があります。このような見地から、これらの事業の賃金は、従来と同様、労働大臣が定めることにいたしておりますが、決定については、公正かつ慎重な手続をとりますため、学識経験者によって構成される審議会を置きまして、その意見を聞いて定めるものであります。審議会は、その運営にあたりましては、事業主体及び関係就労者等の意見を聞くことは当然でありまして、特に失対労務者の意向を十分反映させるようにいたすつもりでございます。
 次に、失対事業におきましては、夏期及び年末において国が行なう特別の手当がありますが、今回臨時の賃金として支給根拠を明確にしたのであります。その額につきましては、新設の失業対策事業賃金審議会にはかった上で定めまするが、その際にも、従来の慣行を十分に考慮して実情に即したものにいたして参りたいと存じます。
 法案第十一条の運営管理規程の内容といたしましては、就業規則的な事項のほかに、作業計画その他作業のやり方に関する事項や、苦情処理に関する事項を定めたいと思っております。
 労働条件に関する内容につきましては、事業主体との間に労働協約が締結されました場合には、たとえば労働大臣が定める額を越える賃金の支払い等、法令に違反する場合はこれを除きまして、一般的に労働協約が運営管理規程に優先するものと解釈されております。
 最後に、改正案の内容につきましては、失対労務者の組合の代表とはたびたび会見して、十分意見を交換しております。その結果、法案の一部を修正した点もありまするが、本法の実施にあたりましては、さらにいろいろ相談すべき事項もございまするから、今後もこれを続けて参る考えでございます。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇、拍手〕
#64
○国務大臣(田中角榮君) 私に対する質問は、失対予算及び失対事業ワクを将来どうするつもりであるかということでございます。昭和三十八年度予算における失業対策関係費は、御承知のとおり五百九十三億五千五百万円でございまして、三十七年度当初予算に比べ百二十八億四千六百万円を増額いたしておるわけでございます。この伸び率は二七・六%でございます。特に中高年令の失業者に対する職業訓練、職業指導を大幅に拡充強化する等、失業対策のあり方を根本的に刷新改善して就職促進に努めるとともに、炭鉱離職者及び金属鉱業離職者対策等の拡充強化、雇用促進事業団の業務の拡充をはかり、失業保険制度の改善と相待ちまして、雇用失業対策に万全を期した次第でございます。来年度以後、失業関係予算及び失対事業のワクにつきましては、雇用、失業の推移に応じまして遺憾なきを期して、参るつもりであります。(拍手)
  〔国務大臣荒木萬壽夫君登壇、拍手〕
#65
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。
 家庭の事情により就学困難な児童生徒に対する就学援助の措置としましては、生活保護法による教育扶助、これは御承知のとおり児童生徒数の三%を対象といたしております。さらに、準要保護生徒に対する就学奨励の措置であります。対象人員としましては、同じく児童生徒数の前年度に比べまして二%増しの七%を対象といたしております。その措置内容は、学用品費、通学費、寄宿舎居住費、衣料費、修学旅行費、教科書費――具体的には小学校四年から六年までと中学校を対象といたします。このような内容の就学援助措置をいたしておるわけでございますが、さらに今本院で御審議願っております「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律」を制定していただきますれば、小学校一年から三年まで全員、昭和四十二年に小・中学校全部に対しまして無償措置が完了する見込みのもとに措置をいたしておることも、その対策の一端かと存ずるのであります。
 そのほか、すでに御承知のとおり、地方交付税の増額ないしは国庫補助の増額による父兄負担の軽減措置も、毎年、十分ではございませんけれども、積み重ね方式で前進いたしつつあるのであります。このような措置を講ずることによって、憲法にいう御指摘の義務教育の無償措置に近づいていきたいと存じます。
 さらに、夜間中学に触れてお話がございましたが、これは、いわば今の学校制度から申せば必要悪とでも申しましょうか、制度上は許されないものでございますけれども、遺憾ながら数は少なくても存在していることは事実でございます。遺憾なことだと思います。毎年、地方公共団体ともども、これを解消する方向へ努力はいたしておりますが、実際のところ、その実態把握につきまして十分でない点もあるように考えますので、十分にその実態を把握いたしまして、万全の掛買を講ずるようにいたしたいと存じております。(拍手)
  〔国務大臣河野一郎君登壇、拍手〕
#66
○国務大臣(河野一郎君) 建設省の実施いたしております特別失業対策事業費につきましては、失対労働者の吸収率を、従来の実施状況にかんがみまして、実情に即して改めるものでございまして、決してお説のようなことではないのでございます。
 なお、住宅問題についてお尋ねでございましたが、私は、政府の行ないます住宅は、低所得者諸君に重点を置きまして、これまでの住宅政策に大幅の改善を加えて参ることをしばしば申しているとおりでございまして、低所得者の諸君につきましては、できるだけ今後努力をするつもりでございます。(拍手)
  〔国務大臣西村英一君登壇、拍手〕
#67
○国務大臣(西村英一君) 生活保護基準は幾らになっているかというお話でございまするが、一級地におきまする六十才以上の男子の生活保護基準は、月額五千三百三十五円でございます。もちろんこれは生活扶助だけでございまして、七十才以上になれば、これに老人加算があるわけでございます。
 第二点は、福祉年令は幾らになっているか、また、それでもって食えるのかと、こういう話でございまするが、現在の福祉年金額は、拠出制年金額に見合いましてきめたものでございまして、年額一万二千円でございます。本年、ただいま法律を出しまして、この額を一万三千二百円に増額するようになっておりまするが、しかし、あくまでも福祉年金は拠出制年金の補完的役目をなすものでございまして、これだけで最低生活ができるという建前になっているものではございません。(拍手)
  〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#68
○国務大臣(宮澤喜一君) 本年一月に、昭和三十八年度の経済見通し並びに経済運営の基本態度を決定いたしまして、その直後に本院の本会議で首相から申し上げました所信表明にも述べておりますとおり、年度間を通じまして、景気は緩慢ながら上昇をするであろうというふうに考えておりましたわけでございますが、ただいままでのところ、大体そのように経済で動いていると思いますし、これから先もまず同様に考えてよろしいのではないかと思っております。
 なお、国際収支につきましては、御指摘のような点もございますので、あるいは輸出輸入とも多少高い水準に予想よりは達することがあろうかと考えますけれども、国際収支全体のバランスといたしましては、さしたる影響はなかろう、見通しのとおりでまずよろしいのではないか、このように考えております。(拍手)
  〔国務大臣福田一君登壇、拍手〕
#69
○国務大臣(福田一君) ただいま宮澤大臣からもお話がございましたが、最近の経済動向を通産省で調べてみましても、鉱工業生産は上昇しておりまして、景気は今後とも着実に回復いたすものと考えております。なお、自由化に伴いまして、産業の合理化が行なわれておることは事実でございますが、しかし、産業合理化をいたしますと、それだけ競争力もついてきます。したがって、生産力も増大します。したがって、その事業が発展していきますから、一般的に言いますならば、産業合理化をするからといって会社が離職者をよけい出すとは考えられません。ただし、石炭や非鉄金属等につきましては、お話のような事情がございますので、特殊の事情がございますので、別途われわれは対策を講じておるところでございます。(拍手)
#70
○議長(重宗雄三君) 鍋島直紹君……(「発言待った」「議長、反対」「なぜ小会派に発言させない」「良識はないのか」「休憩々々」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然)
 本日は、これにて延会いたします。次会は明日午前零時十分より開会いたします。
 これにて散会いたします。
   午後十時四十九分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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