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1962/03/07 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 法務委員会 第7号
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1962/03/07 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 法務委員会 第7号

#1
第043回国会 法務委員会 第7号
昭和三十八年三月七日(木曜日)
   午前十時三十四分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
 二月二十八日
   委員吉田法晴君は公職選挙法第
   九十条により退職者となった。
 三月四日
  辞任      補欠選任
   椿  繁夫君  山口 重彦君
 三月六日
  辞任      補欠選任
   吉武 恵市君  武藤 常介君
 三月七日
  辞任      補欠選任
   山口 重彦君  亀田 得治君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     鳥畠徳次郎君
   理事
           後藤 義隆君
           松野 孝一君
           稲葉 誠一君
           和泉  覚君
   委員
           杉浦 武雄君
           鈴木 万平君
           武藤 常介君
           大矢  正君
           亀田 得治君
           大和 与一君
           柏原 ヤス君
           山高しげり君
           岩間 正男君
  国務大臣
   法 務 大 臣 中垣 國男君
   郵 政 大 臣 小沢久太郎君
  政府委員
   警察庁刑事局長 宮地 直邦君
   法務政務次官  野本 品吉君
   法務省民事局長 平賀 健太君
   法務省刑事局長 竹内 壽平君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       西村 高兄君
  説明員
   法務省刑事局総
   務課長     辻 辰三郎君
   郵政省電波監理
   局放送部長   石川 忠夫君
   郵政省電波監理
   局放送業務課長 太原 幹夫君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○商法中改正法律施行法の一部を改正
 する法律案(内閣提出)
○検察及び裁判の運営等に関する調査
 (被疑事件の処理状況等に関する
 件)
 (立川基地における射殺事件に関す
 る件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(鳥畠徳次郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 この際、委員の異動について御報告を申し上げます。
 昨三月六日、吉武恵市君が辞任され、その補欠として武藤常介君が選任されました。また、本日、山口重彦君が辞任され、その補欠として亀田得治君が選任されました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(鳥畠徳次郎君) 次に、商法中改正法律施行法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対し御質疑のおありの方は御発言を願いたいと思います。――別に御発言もございませんようですから、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(鳥畠徳次郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方は順次賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。別に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(鳥畠徳次郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 商法中改正法律施行法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#6
○委員長(鳥畠徳次郎君) 全会一致でございます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(鳥畠徳次郎君) 御異議ないと認めます。よって、さように決定いたしました。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(鳥畠徳次郎君) 次に、検察及び裁判の運営等に関する調査を議題といたします。
 亀田君から発言を求めておられますので、これを許します。
#9
○亀田得治君 例の四国放送の問題に関連いたしまして、前回の質疑に引き続き若干問題点を明らかにしていただきたいと思います。
 いろいろたくさん問題がありますし、特に今月の四日に四国放送の前川社長が社長だけはやめたといったような問題等もありまして、その点につきましても後ほど若干お聞きしたいわけですが、しかし、それは最後に回しまして、その前に、前回の質疑の中に出た事柄で明確になっておらないこと、そういう点についてまずただしたいと思います。
 その第一は、前回石川部長でしたか、お答えになった中で、伊藤課長補佐が昨年の八月徳島に出張した際澄屋旅館に泊まったが、旅館代は払っておると本人が言っておると、こういうふうな意味のことをお答えになったはずですが、しかし、それはそうではないはずだという意味のことを私は申し上げておいたはずです。で、その後さらにあなたのほうで伊藤課長補佐にお確かめになったのかどうか、その点をまずお聞きをしたいと思いますが、どういうことになっておりますか。
#10
○説明員(太原幹夫君) 前回お答えいたしましたのは私でございますので、私から答弁させていただきますが、本人に確かめてございます。
#11
○亀田得治君 私が質問をした後にさらにお確かめになったかと、こう聞いておるわけです。
#12
○説明員(太原幹夫君) 確かめました。
#13
○亀田得治君 で、本人は、どういうふうに答えておるわけですか。
#14
○説明員(太原幹夫君) 本人は、支払っておると申しております。
#15
○亀田得治君 それは、何か証拠でもあるわけですか。
#16
○説明員(太原幹夫君) 証拠というのが、どういう形で言われているのかわかりませんけれども、私どものほうといたしましては、支払ったということが確実であるというふうに承知いたしております。
#17
○亀田得治君 私も、こういうことを申し上げる以上は、ちゃんとした、調べるべきところを調べて申し上げておるわけなんです。といいますのは、この澄屋旅館に伊藤さんが泊まって、その後九月の上旬に四国放送から澄屋旅館に対してそのときの宿泊代が支払いをされておるわけなんです。この事実の根拠は二つ。一つは、その支払いを現実に担当しました経理部長の佐々木義治、これは前川とそりが合わぬらしいので、現在は高松の支社長に左遷されておるようですが、この人が担当しておるときに支払っておるのです。はっきり当時の佐々木経理部長は払ったと言明しておる。これが一つ。もう一つは、徳島県の徳島財務事務所にこの公給領収証が回るわけですね、法規上。そこにもちゃんと回っておるわけなんです。で、その書類には、「昭和三十七年八月二十六日から八月二十八日の間、澄屋旅館、伊藤(四国放送)」、きちっとこら明記されておるわけなんです。こういうことは、あなたのほうでお調べになっておるのじゃないですか。ただ本人がこれは払ったと言えば、私がこれだけ疑問を投げかけておるのに、何も調べぬでもいいというものでは私はなかろうと思う。問題があれば、同じ官公庁同士なんですから、調べようと思えば幾らでも調べられるわけです。そういう点はどういうことになるんです。
#18
○説明員(太原幹夫君) 伊藤個人は、八月二十八日には支払わずに帰っては来ております。しかし、そのときには総務部長の斎藤正弘という者に立てかえておいてくれということをことづけをして、九月十日現金書留で総務部長斎藤正弘に六千円の金を送付いたしております。これは現金書留の郵便局の領収証がございます。
#19
○亀田得治君 そのときは払わないで、そうして後ほど現金送金をしたということなんですね。
#20
○説明員(太原幹夫君) そうでございます。
#21
○亀田得治君 そういう証拠を見せて下さい、私に。現金送金をした証拠というものを。口でそういうことを言っているだけでしょう。証拠らしいものは何もないでしょう。そんなあとから現金送金するようなまじめな方なら、ちゃんと旅館を出るときに払って来ればいいでしょう。そんなことは通用しますかね。現金送金と言えば、為替のあれもないですから、それでごまかせるというふうなつもりで言っておられるかもしれないが、実際に払わなかったのなら、払わなかったとはっきり言ったらいいでしょう。
#22
○説明員(太原幹夫君) これは現金書留で送っておりますので、送金した金額も明記されております。その郵便局の受取証を持っております。
#23
○亀田得治君 それじゃ、その受取証をひとつ見せていただきまして、そうして私のほうは公給領収証の控えというものを持っているわけですから、きちっと一致するのかどうか、照らし合わせしたいと思います。
 その金額は幾らになっておりますか。
#24
○説明員(太原幹夫君) 総務部長斎藤正弘に送りましたのは六千円でございます。
#25
○亀田得治君 送った日はいつですか。もう一ぺんはっきり言って下さい。
#26
○説明員(太原幹夫君) 正確であるかどうか記憶ございませんが、私の記憶では、九月十日付の郵便局の消印であったように記憶いたしております。
#27
○亀田得治君 あなたは、それを見て、現物は本人に返しておるわけですか。
#28
○説明員(太原幹夫君) 私が所有いたしております。
#29
○亀田得治君 そこに持っているんでしょう。
#30
○説明員(太原幹夫君) 持っておりません。
#31
○亀田得治君 持って来たらいいじゃないですか、きょう質問すると言っているのだから。大臣は出られないかもしれないから部長にしてくれといったお話すらあったのに、担当の人がそんなものを持っているなら、当然これは持って来るべきじゃないですか。
 役所にあるのですか、今。
#32
○説明員(太原幹夫君) 役所にございます。
#33
○亀田得治君 ちょっとだれか使いにやって持って来さすようにしてください。
#34
○説明員(太原幹夫君) はい。
#35
○亀田得治君 それから、出張したときにごちそうになりました今年竹(コトシダケ)という料亭ですね、この支払いはもちろんしていないわけでしょうね、こちらでも。
#36
○説明員(太原幹夫君) しておりません。
#37
○亀田得治君 これは金額はどのくらいということをあなたのほうじゃお調べになってありますか。
#38
○説明員(太原幹夫君) いたしておりません。
#39
○亀田得治君 そういうことは調べる必要がないわけですか。ともかく旅館賃さえ払っておけばいいのだ、あとは向こう持ちの接待なんだから、そんなことは幾ら問題になっておったっていいのだというふうな軽い考えですか。問題になっておるわけです。地元の諸君がみな注目しておるわけなんです。普通に儀礼的に一般的な視察とかそういうことに行って接待を受けるとかそういうことじゃなしに、問題があってそのことについて調査に行って、その場所で問題の人から接待を受けておるわけです。大臣だってそんなことは遺憾なことだとおっしゃっておるわけだが、そういう点も当然これは調べてみるべきなんじゃないですか、上司としては。皆さんはそんなことは軽く考えておるような印象を受けるわけですが、旅館代とこれは性質は違いますが、どういうことになるのですか、大臣。旅館代以外のものはもうそんなにせんさくする必要がないというようなお考えですか。大臣のひとつお考えをお聞きしておきたい。
#40
○国務大臣(小沢久太郎君) 普通、役人が地方へ出張しまして供応というものは避けるべきであることは当然でありまして、ただ、いろいろの社会上の慣行とか儀礼的なことはまああまりかたくなに断わるということもでき得ないような場合には受けるということもありますけれども、いろいろ問題のありますときには、私はやはり避けるべきだと思います。そういうふうに考えております。
#41
○亀田得治君 私も問題があるときだから指摘しているわけなんでして、これは当然あなたのほうで一体どの程度の行動であったのかということは監督者としては調べてみるべきでしょう。どうも御本人に都合の悪いようなことについてはあまり積極的に触れようとされないわけですが、郵政関係ではずいぶんいろいろな問題がありますね。せんだっても大阪でたくさんの預かり金がほかの方面に使われたとか、上のほうの人が多少ルーズなところがあるんじゃないですかね、問題になっておるのにそういうことも調べてないというのは。私のほうがむしろ県の事務所へ行ってそういうことを調べてきたり、順序が逆ですよ。
 そうすると、小梅のほうも調べてないですね。
#42
○説明員(太原幹夫君) 調べておりません。
#43
○亀田得治君 じゃ、これはひとつ両方調べて報告して下さい。
 それから、前川の所有株の問題に移りたいと思います。それは、前川が昭和三十六年十二月十日付で四国放送の再免許申請を郵政省にしたわけですが、これは当然その当時の株式の所有状況というものを付けて申請をするわけですね。で、その点に実は間違いがあるわけです。これは前に衆参の委員会で一度触れたはずです。したがって、その点の調査に八月二十六日に派遣をされたものと思うわけですが、派遣の目的はそういうことですか。
#44
○説明員(太原幹夫君) 今言われたとおりのことでございます。
#45
○亀田得治君 株式の調査だけなんですか。ほかにさらに目的はあるんですか。
#46
○説明員(太原幹夫君) 衆議院の志賀委員から調査を命ぜられましたのは、前川静夫の株式所有の点だけでございます。
#47
○亀田得治君 それで、郵政省として人を派遣したのは、株式の点だけですか。行く以上は、もっとほかの点についても検討してくる。たとえば、郵政省に誓約書が出ておるわけですね。そういったような点についてはどのようになっておるかといったようなことも調べるつもりで行ったわけですか。
#48
○説明員(太原幹夫君) そういう点には全然問題として触れさせませんで、株の所有という点についてだけ調査をさしたわけでございます。
#49
○亀田得治君 そういう出張をさせる主体は、業務課長のあなたですか。どういう目的で行って来てくれといったような指示を与える主体は、部長なんですか、課長なんですか。
#50
○説明員(太原幹夫君) 局長でございます。それで、こまかい問題につきましては、私――課長が、この問題についてということを言っておりますが、命令権者は局長でございます。
#51
○亀田得治君 そうすると、その出張を直接に指示したのは課長のようですが、地元の四国放送への連絡はいついたしましたか。
#52
○説明員(太原幹夫君) いつという点は明確でございませんが、八月の二十四日に志賀委員から調査を命ぜられまして、直ちに行かすような手配をいたしましたので、八月の二十五日には四国放送の放送会社のほうは承知しておったかと思います。
#53
○亀田得治君 四国放送にはすぐあなたのほうから調査に行くからということを連絡したわけでしょう。
#54
○説明員(太原幹夫君) さようでございます。
#55
○亀田得治君 その連絡をしたときには、出張の目的を会社に知らせましたね。
#56
○説明員(太原幹夫君) 出張の内容を言ったかどうかという点は私承知いたしておりませんが、言っているとは思っておりません。
#57
○亀田得治君 それは電話をかけたわけでしょうが、一体だれが電話したんです。あなたですか。ほかの人ですか。
#58
○説明員(太原幹夫君) 私ではございません。
#59
○亀田得治君 調査に行く場合に、どういう目的で行くというようなことを普通は言うわけですね。何で言わないわけですか。言わないともあなた断定しているわけでもないのですが、相手は聞くでしょう、何でいらっしゃるのだと。監督官庁ですもの。だから、どういう目的で行くかということは相手は知っているわけでしょう、その当時の状況は。
#60
○説明員(太原幹夫君) 知っていると思います。
#61
○亀田得治君 これは、国会の質疑を通じて知ったか、あるいは郵政省からの連絡の内容から知ったかは明らかでないかもしれませんが、ともかくそれは知っているはずです。
 で、伊藤からどういう報告を受けましたか。直接にはあなたが受けるのですか。そうなんでしょうね、順序は。
#62
○説明員(太原幹夫君) 私が直接報告を受けることになっております。
#63
○亀田得治君 直接どういう報告を受けたのですか。
#64
○説明員(太原幹夫君) 三十六年の六月十二日に前川静夫が所有しておった株は一万二千五百十五株で、三十七年の一月十日に所有していた株が一万四千五百十五株であるという報告になっております。これは、本人でなしに、当時の総務部長岡田太郎、事務担当者内藤亘子、そういう二人の署名で株の譲渡がいつ行なわれたかということの写しをとっては私に報告をしてきているわけでございます。
#65
○亀田得治君 結局、問題点は、昭和三十六年十二月十日再免許申請をしたときの前川の所有株が一万四千五百十五であるのか、一万二千五百十五であるのか、そこを確かめに行ったわけですね、端的に言えば。
#66
○説明員(太原幹夫君) さようでございます。
#67
○亀田得治君 それで、あなたのお聞きしたのはもうそれだけですか。会社において株式の名簿の台帳、そういったようなものを本人が直接見たりしたのかどうか。そういったような結論だけではなしに、実情についての報告というものを受けておらないわけですか。
#68
○説明員(太原幹夫君) 具体的に株式原簿を見たかどうかということは私聞いておりませんが、株式原簿に基づいて前川静夫の株の移動の状況を明確に会社の責任において報告を求めるというふうなことにしたわけでございます。
#69
○亀田得治君 株式の原簿、台帳を見たかどうかということを確かめていないわけですか。あなたは確かめていないのですか、その点は。
#70
○説明員(太原幹夫君) 確かめておりません。
#71
○亀田得治君 あなたが伊藤さんからいただいた表というのは、これですね。こんな表ですね。
#72
○説明員(太原幹夫君) さようでございます。
#73
○亀田得治君 ともかく、こういう表だけをもらうのなら、何も人が行く必要はないわけなんですね。再免許申請には一万二千五百十五だ、こういうふうに書いてあるわけですから、書類だけもらうのなら、それはあなたそれと矛盾する書類を送ってくるわけがないでしょう。また、渡すわけがないでしょう。あなたは現場を見ておらぬ。だから、私は伊藤君をぜひ参考人に呼んでほしいと申し上げておるわけですが、といいますのは、この四国放送の株式台帳は個人別にずっと移動がわかるように、個人別に一枚ずつ紙が別々にはさんであるわけなんです。ところが、現在は、前川静夫の紙だけは新しくなっておるのです、これだけが。これはあなたのほうで伊藤君を派遣するまでは古い紙だったのです。あなたのほうからの伊藤さんの派遣がきまって、それは二十四日か五日ですから、結局こちらが二十六日の夕方行っておるわけですから、その間にこれが変わったとしか想像されぬわけです。これは原簿をごらんになれば、これだけ一枚ちょっと違うということはだれでもわかるはずなんです。おそらく、原簿は、現在はあなたのほうがいただいてきた表と同じだろうと思うのです。作り変えられておるわけなんです。そういうことを調べてくれなければ、これは高い費用を使って出張させる意味がないわけで、こんな紙だけもらって帰ったって、これはおかしいじゃないですか。紙なんかどうでもいいんですよ。実際に見て確認して来ればいいわけなんです。あなたのほうには三十六年十二月十日付の免許申請書が出ておるわけなんですから、それには付いておるわけなんですから、その書類を持って行ってその書類のとおりかどうか向こうの原簿と照らし合わして来れば、何もこんなものはもらって来る必要はないのですよ。あとから作ったものですよ、こんなものは。原簿が一体どうなっていたか、そこをあなたが確かめてくれなければおかしいでしょう、調べ方として。忌憚なく言えば、この前川の株式保有数の違いというものが国会において指摘されておる。その調査に行く。だから、目的は大体わかっておるはずだ。先ほど課長もおっしゃったとおり、これはわかっております。傍聴にも来ておるし、それはわかっておるに違いない。そういう中で行くやつですから、相手から渡された書類なんかよりも、現物そのもの、これをきちっと確認してくれなければ。四国放送の関係者はこれはみんな知っておるのです。前川の分だけ新しくなっておる。ここに署名しておる事務担当の内藤さん、この人も、伊藤さんが来る直前に自分が書き変えたことを関係者には正直にそのまま言うておるわけなんです。しかし中身についてはわかりません、新しく挿入されたものはその直前のものだということは、内藤さんは、女の方ですから、正直に、自分が書いたわけですから言うておるわけです。そんなものの写しをもらって来て調査してございのと、いろいろごちそうになって帰って来るなんということは、もってのほかです。あなたのほうの大体監督者としての確かめ方が足らぬのじゃないですか。問題になっておらぬときなら、そう部下の人が調査してきたことを根掘り葉掘りああでもないこうでもないと聞く必要はないでしょうが、問題が起きておるのです。こんな調べ方ははなはだ私は熱意が足らぬと思うわけですが、部長はどう思うのですか。
#74
○説明員(石川忠夫君) 私は、その台帳について確認したかどうかということについて幾度も聞きただしたことはございませんが、実は当然台帳について確認して参ったものと初めからてんでそういうふうに考えていたわけでございます。
#75
○亀田得治君 ともかく、二千株少なく再免許申請のときに出した、そのつじつまを合わすために、阿部滋という方にそれ以前に二千株譲ったようにこれが作り変えられておるわけなんです。阿部滋なんて株主名簿には出てこない人なんです。この十七番目の人です。これはあとから入ってきたのです。数字を合わすために台帳にそういうことを書き込んだのです。これはちょっと都合が悪いので、紙を一枚取りかえたんです。こんなことは伊藤さんが来ればどうお答えになるか私はわかりませんが、台帳を見ないでこれだけをもらって来たというなら、はなはだけしからぬ軽率なことだし、また、台帳を見ても、この紙だけちょっと違うということが気がつかぬうよな人なら、これはもうそういう関係の仕事には不向きです、いずれにしても。と思うわけなんですがね。はなはだもってだから納得できないのです、この措置は。もう少し燗眼をもって頭を働かせれば、二千株の違いの問題なんだから、この阿部に対して三十六年十二月十日以前に二千株渡ったことになっておるが、これははたしてどうだろう、それくらいのことは当然これは監督者としては気がつくべきなんです。そういう疑問を持てば、初めは台帳を見るつもりもなかったかもしれぬが、じゃやはり見ておこうということにもなるだろうし、台帳の問題について見たのか見ぬのか、そんなあなたわけのわからぬような話じゃ これはちょっと委員長、お願いしますがね。何べんもこう質疑をするのは、私も時間的にたいへん制約されますし、大臣も忙しいわけですし、できましたら、やはりこの前お願いしたように、伊藤さんをここへ来てもらえば、その間の事情がこれはすぐわかるわけで、問題が核心に触れてくるわけなんです。そういうふうにちょっと至急取り計らいできませんかね。一応それは留保してひとつ質問しようということできょうはやったわけですが、これは課長が直接その場に行っているわけじゃありませんから、なかなかこれ以上のことを聞いても答えようもなかろうと思いますね。どうですかね。
#76
○委員長(鳥畠徳次郎君) それはきょうの委員会ではちょっと間に合わないと思うので、理事会で諮りまして、次回の委員会までに何とか御期待に沿うようにいたしましょう。
#77
○説明員(太原幹夫君) 先ほどの阿部滋の問題とその次にございます梶浦義弘の問題につきましては、これは本人もおかしいといいますか、日付の点がどういうことになっておるかということで問いただして、そのために、備考欄に、「当事者間の話し合いのもとに、記載期日を譲渡期日とした」というふうに会社のほうが書いてあるわけでございまして、これは本人も疑問に思った点だと考えているわけでございます。
#78
○亀田得治君 私のほうにその当時の株主名簿というものが一冊あるわけなんです、手元に。それによりましても、この再免許申請をした当時は一万四千五百十五、こうなっているわけなんです。実はこの名簿は会社が全部回収して、世間には一つもないように誤解されておるらしいけれども、一冊だけ私の手元に入っている。これにはちゃんと一万四千五百十五となっているわけなんです。だから、一万四千五百十五が正しいのだが、しかし、何か考えるところあって二千株落として出してしまった。出してしまった以上は合わさなければならない。そういうことで阿部滋の二千というものがここに登場しているわけなんです、内容は。だから、あなた帰って、一体台帳を見たのかどうか、この点ひとつ調べて下さい。
#79
○説明員(太原幹夫君) 本人に確かめます。
#80
○亀田得治君 それから伊藤さんは二月になってから徳島に行かれたことはありませんか。
#81
○説明員(太原幹夫君) 二月というのは……。
#82
○亀田得治君 本年の二月。
#83
○説明員(太原幹夫君) ございません。
#84
○亀田得治君 二月十七日というのは、これは日曜日に当たりますが、役所にはこれは関係ないかもしれぬが、二月十七日には徳島へ行っておりませんか。
#85
○説明員(太原幹夫君) 行っていないと確信いたしております。
#86
○亀田得治君 日曜日ですよ。
#87
○説明員(太原幹夫君) 出張発令をいたしておりません。二月十三日から病気で自宅療養をいたしております。
#88
○亀田得治君 そうでしたら、役所には出ておらぬわけですから、どこへ行っているかあなた把握できぬじゃないですか。それは病気という建前だから動かぬだろうというふうな建前だけをおっしゃっているわけで、ちょいちょい四国放送の東京の支社にも顔を出されておりますし、そんなことは皆わかっているわけなんです。ただ、二月十七日というのは、非常に私として重視しているわけなんです。いろいろ問題が起きてから、現場の旅館なりそういうところとの連絡等をされるということは、もし事実あったとすれば、はなはだ心外だと思って聞いているわけなんです。だから、あなた行かなかったと言うが、行ったか行かなかったかわからぬと言うならわかるが、行かなかった保証はどこでつけたか。
#89
○説明員(太原幹夫君) これは私今思い出しましたので、明確にお答えいたします。二月の十七日は、その週刊誌が出た日でございまして、非常に精神的に苦しんで、私は役所の用務の関係で役所におったわけでございますが、本人が役所に私に会いにきております。したがいまして、徳島に行っているという事実は全くございません。夜中に行っておればあれですが、昼間役所に来ております。
#90
○亀田得治君 あまり部下のことだと思って興奮せぬほうがいい。十七日は日曜日だけれども、特別あなたはその日は出動しておったわけですか。
#91
○説明員(太原幹夫君) 私は、用務の関係で、一月以来日曜日で休んだ日はまずございません。
#92
○亀田得治君 これは部長に聞きます。そんな用務の関係で一月以来日曜日を一日も休まぬようなことをしているわけですか。
#93
○説明員(石川忠夫君) 放送関係の仕事は相当忙しいのでございまして、一日も休まなかったということは私も初耳でございますけれども、土曜日に済まないで日曜日に出てしなければならない仕事がよく出て参りますので、そういうことを行なっております。
#94
○亀田得治君 そこら辺ももう少し私のほうで材料をはっきりするようにしましよう。
#95
○説明員(太原幹夫君) 先ほど言われましたのを持って参りましたので……。
#96
○亀田得治君 ちょっと見せて下さい。
 それじゃ、最後に、前川社長の辞任に関する点につきましてお聞きをしたいと思うのです。で、大臣をはじめこの前川の処置については御相談もあったように聞くわけですが、そして、そういう結果、三月四日のそういう結論も出たのではないかと思いますが、実は、前川の処置については、昨年の三月二十三日に一応の覚書ができ、それからその後五月の下旬に郵政大臣あての誓約書ができ、二つそろったわけですね、書類が。ところが、さらにその後、秋の十一月十五日ですね、これは前川が辞表を知事に預けた日ですが、当時刑事関係なり民事関係なり総会招集の問題なりいろいろ紛糾しておったわけですが、北内文一という男が中に入りまして、前川を説得し、知事のほうも了解させて、そうして、ともかく前川も森田も一切四国放送から手を引く、そのかわり総会招集なりいろいろなことも一切取りやめる、こういうふうなことで当時ケリがついたわけなのです。それでいけば問題は一応明るくなるわけです。前川は新聞だけをやっていく、新聞と放送とそんな欲張ったことをやらない、こういうことで軌道に乗るわけです。だから、これは覚書よりもさらに一歩進んだ線が出ているわけです。文書にはなっていない。しかし、今年になって刑事事件が片づく、そういうことで開き直ってきて問題が再燃したわけですが、そこで、三月四日には一応前川が社長をやめたけれども、今度は会長取締役、こういうことになっているわけですね。そうして、森田を三局長の中の一番重要な業務局長、ここに据えておるわけです。だから、体制としては今までと同じことなんですよ。これはちょうど徳島新聞が問題になったときに会長制というものを作って名前だけ会長にすわったというのとやり方は一緒なんです。相変わらず新聞、放送というものに対して独占的な支配力、こういうものをふるっていこうという野望も変わらぬし、格好もそういうふうにでき上がっているわけなんです。私はこれをなぜ大臣にしつこく言うかといいますと、放送の免許基準で独占ということはよくないということが言われ、そういう立場からいろんな基準が出されてあるわけですが、その根本精神がこういう処理ではこれは殺されてしまうわけなんです。現在の基準に形式的にそれが合うか合わぬかということじゃなしに、精神が殺されてしまうわけなんですね。なぜ徳島でこういうことがこんなに問題になっているのかといえば、たとえば今の知事です、今の知事でも、辞表を預かりながら、しかも県からも相当な出資をしておるこれは放送会社ですね、その知事が、辞表を昨年預かりながら、知事選挙が間近だから、よう処理をせぬわけです。それほどに現に言論というものに対する独占的な圧力というものをきかしておるわけなんです。これはこんなことを言っちゃはなはだ失礼に当たる方もあるかもしれぬが、地元の国会議員の方方、私たち革新系の立場の人のことを聞きましても、なかなか慎重なんですよ、やっぱりこういうものの扱いについて。ということは、反面から言えば、そういう独占的な支配力を作り上げておるわけなんでしょう。そんなことをさせちゃ私はこれはいかぬと思う。だから、そういう点では三月四日にああいう結論を出しておりますが、しかし、この結論は役員会では非常に紛糾をしておる。それを前川の一派が押し切って、会長取締役と、こういうことで押し切っておるわけなんです。これについて、郵政大臣としては、一体民主的な社会という以上は、放送なり新聞、ニュース関係というものもこれは民主的になっていなきゃならぬはずです。非常に重要な問題なわけなんですが、どういうふうにこの三月四日の結論というものをお考えになっておるのか、これは大臣のひとつ大所高所からの考え方を承りたいと思います。
#97
○国務大臣(小沢久太郎君) この件につきましては、この前亀田さんからいろいろお話もございました。そこで、郵政省といたしましては、政務次官も私も前川を呼びまして、誓約書のとおり履行をするということをわれわれは慫慂いたしました。誓約書にのっとりましてこういうことになってきたと、そういうふうに考えておる次第であります。
#98
○亀田得治君 そうすると、まあ誓約書には反しないから、会長取締役ということでいいのだ、実質は従来とたいして変わりないが、やむを得ないのだというような考えですか。
#99
○説明員(石川忠夫君) 誓約書のもとになっておりますのは、第六十二回の取締役会承認の覚書が基礎になっておりまして、その覚書の第一条におきまして、前川社長は代表取締役社長をこの五月末日における定時株主総会までにやめますが、会長に就任することは認めるが、代表取締役となることはできない、こういうふうに書いてあります。覚書の第一条によりまして、取締役会長に就任することは差しつかえないんじゃないか、こういうふうに考えております。
#100
○亀田得治君 だから、先ほど私が経過を若干申し上げましたように、覚書とか誓約書よりもさらに進んだ約束というものが昨年の十一月十五日にできているわけなんです。知事もこれはよく知っているわけです、文書にはなっておりませんが。それでもめているわけなんです。で、副知事をあなたのほうとしては三月の二日にお呼びになって事情をお聞きになったようですが、副知事の説明はどういうことだったのです。部長がお会いになったわけですか。その間の事情を明らかにして下さい。
#101
○説明員(石川忠夫君) 私は副知事にはお会いいたしておりません。局長がお会いしました。
#102
○亀田得治君 局長からの話は聞いておりませんか、大臣も部長も。
#103
○国務大臣(小沢久太郎君) こまかいことは聞いておりませんが、誓約書といいますか、覚書といいますか、それにのっとって進んでいるというようなことを聞いたわけでございます。
#104
○亀田得治君 だから、そんな程度のことは、これは当然もう実行しなければならぬ立場に前川としても追い詰められているわけなんです、社長をやめるくらいのことは、徳島の世論からいっても。だから、むしろ何かその線でとどまるということを郵政省が了解を与えるような格好になっているんじゃないかというふうな感じを実は持っているわけです。社長をやめるくらいのことは、これはあたりまえのことなんで、約束もしているし、誓約書もできているし、したがって、私は、そういうことは委員会外に非公式に郵政省に別に要請もしておらない。逆にその誓約書の線でやれということは、それでいいんだというふうに何か裏づけをしたような感じを受けるわけなんですが、そこら辺の点は、局長が直接話したのかもしれませんが、その点をちょっと、微妙な点ですが、明らかにしてほしいんですがね。
#105
○説明員(石川忠夫君) 私どもといたしましては、この紛争につきましては、昨年の再免許のときに好ましくないことだ、こういうふうに考えたわけでございますが、誓約書が入りまして、その誓約書の線に沿いまして今後事態の収拾をはかるというふうになっておりますので、この誓約書ができるだけすみやかにそのとおり実行されることを期待して参っているわけでございます。
#106
○亀田得治君 だから、つまり、形さえ合っておればいい、こういうふうにおそらく副知事に裏づけをされているんじゃないかと思うんです。副知事が上京するにつきましても、前川だけじゃなしに、前川のああいう独占的なことはやめさせなければならぬというふうな意見を持っている人から、副知事には相当強硬な意見を言うているわけです。そういうことはおそらく本省のほうには伝わっておらないのじゃないか。ともかく、誓約書なり覚書の線に形式上相反しなければそれでいいじゃないかというふうに副知事に対してどうも了解を与えているような感じを今のお言葉を聞いても私持つわけなんですが、これはこの問題の本質を全く理解せぬものですわ。私たちは、役所がいたずらにいろいろな民間の会社なりそういうようなものの内紛なりいざこざに容喙してくる、そんなことは要らぬことだ。これはもう私自身もそんなことは拒絶したいくらいだ。だけれども、そういう問題じゃないのです、これは。だから、実質的に放送の独占ということをさせないということをここではっきり打ち立ててほしいというのが僕らの気持なんです。現在、たとえば放送免許の基準がありますが、どうもあれでやっていたのではこれ以上のことはできないのだというふうな理屈があるのかもしれないと思うのです、一つは。もし、それならば、この免許基準それ自身をもう少し検討してみる必要があるのじゃないかというふうにも思うわけです。たとえば経済の独占というようなことを一つ取り上げてみたって、やはりいろいろな経済事情なり経済力の発展によって違うわけです。独占の仕方も違えば、したがって、その押え方も違うはずです。だから、そういう意味で、そんなに基準にとらわれないで、こういうふうな一つの事例というものが起因になって、とにかく形式だけ合わしておるが実際はもうきちっとがんじがらめにニュース関係を抑えていけるのだというようなことにならぬようなことを実質的に検討してほしいと思うのです。そういうことは非常に大事だと思うのですが、一般的な問題にもなろうかと思うのですが、大臣、どうでしょうか。
#107
○国務大臣(小沢久太郎君) この問題につきましては、前回亀田さんからいろいろお話がありまして、われわれのほうといたしましては、前川を呼びまして、いろいろ覚書――誓約書といいますか、覚書どおり実行するように慫慂いたしましてここまで行ったわけでございまして、ただいま亀田さんのおっしゃった点は、臨時放送関係法制調査会でいろいろ研究しておる次第であります。しかし、先ほどもいろいろこういう約束があったとかなんとかいう話がございましたけれども、私のほうは実はそれは存じませんで、誓約書といいますか、覚書とおり――再免許のときに覚書をとりましたが、それの実行を亀田さんのおっしゃるように早くやらせたい、そういうふうにこれまでしてきたわけでございます。
#108
○亀田得治君 まあともかくそういう程度では、これまた次の定時総会にはどうなってくるかわからぬわけです。せっかく世間をあれだけ騒がしいろいろしながら、刑事事件でわあっとなっておるときには低姿勢で行って、これだけ低姿勢だからということで検察庁や裁判所の同情を買って、そっちにうまく本質をそらして片づける。片づいたら、こっちへ寝返ってくる。そうなれば、前川にしてみたって、腹の中で笑うておるかもしれぬですよ、大体作戦どおりいっておるから。それはばかにした話です。
 で、事務当局のほうでひとつ整理して出してほしいわけですが、各府県の民放の役員関係と株の所有状況、こういう点をひとつ資料として全部出してほしい。それと、地方新聞ですね。朝日毎日、こういうのはよろしい。いわゆる地方新聞です。地方新聞の役員と株の所有関係ですね。特に放送会社等と交流しておるような関係などが私は知りたいわけなんです。そういうものをひとつ、あなたのほうは監督官庁ですから、簡単に資料が作れると思いますが、御提出を願いたいと思うのです。おそらく私はこの徳島におけるようなことがほかでもあるいは相当あるんではないかというような心配もするわけです。こういうことは、あまり芽が大きくならぬうちに論議をして正しい方向へやっぱり持っていくべきなんで、芽が大きくなってしまうと、その諸君が今度はこんな問題を取り上げる国会議員はけしからぬなんて言って逆に放送しよるものですからね。非常に大事な問題なんです。だから、そいつをひとつ出していただいて、私たちも少し検討したいと思う。できますか。
#109
○説明員(太原幹夫君) 今言われました中で民放の役員関係とその役員が持っておる株式の所有の状況、これは私のほうで取り得ますけれども、地方新聞社の役員とその役員が地方新聞に持っている株式の所有という点はできません。民放の会社に関連して地方の新聞社の兼職の関係というものですと、私のほうで取ることができます。民放会社を中心にその新聞社のほうをみるということはできますけれども、新聞社のほうのやつを資料を取るということは、これは私のほうとしては監督をいたしておりませんし、根拠がございませんので、そちらの面からのほうの資料ということでしたらば不可能でございます。時間をかしていただきますれば、資料を整備して提出いたしたいと思います。
#110
○亀田得治君 今の御説明のとおりだと思います。だから、その範囲内でけっこうですから、できるだけ早く――いつごろまでにできますか。一週間くらいでできませんか。
#111
○説明員(太原幹夫君) 今先生が言われましたので、一週間をめどとしてやることにいたしますが、それよりももう少し時間がかかるかもしれませんけれども、そのときには先生に連絡をいたしたいと思います。
#112
○亀田得治君 じゃ、そういうことでお願いいたしておきます。
 最後に、これはまあちょっと余分のような質問になるかもしれませんが、せんだっても四国放送がともかくつかいものが多過ぎるということを申し上げたわけですが、五月、六月、七月と、そういう分については私もわかったほうは申し上げたわけです。ところが、その後調べてみますと、九月にまたあちこちにつかいものを送っておるのですね。そうすると、これは四国放送というやつは、いわゆる盆暮れなんていうようなものじゃないので、こっちがわからぬのを入れたらほとんど毎月こんなことをやっているんじゃないかという感じを持つわけなんです。九月なんというのは季節じゃないですわね、どんなに解釈したって。で、その中に局長の西崎さんとか課長のあなたの名前がちゃんとある。松坂屋の送り伝票に。控えを現物のままのやつを借りてきてあるわけですが、ちょっと度が過ぎておる。これは間違いないんでしょう、あなたの名前出ているのは、九月。
#113
○説明員(太原幹夫君) 間違いありません。
#114
○亀田得治君 だから、これだけ問題になっている場合ですから、これはまあわずかのものだろうと思うわけですが、送り返すくらいの気概を持ってやってくれないと、何でもないときに一々送り返す必要もないが、そうでしょう、向こうはこういう問題があるから毎月々々この先生とこの先生とこの先生と送っておるにこれは違いないのです。何もないのにそんな季節はずれにしょっちゅうそんなことをするはずがないんですよ。そういうことになれば、どうしたって、あなたがそういう気持でなくたって、世間ではやはり色めがねで見るわけなんです。徳島ではだから郵政省は信用がないですわ、一般的に。
#115
○説明員(太原幹夫君) 今私個人の問題も出ましたので、そういうことをする会社自体にも問題があろうかと思いますけれども、私個人としては、それをすぐに送り返すべきだと思いましたが、役所に持ち帰って役所に置きっ放しにしておったわけでございますが、そういうことも問題かと思います。
#116
○亀田得治君 わざわざ家へ来たものを役所まで持って行くというようなそういう厳格な人なら、そんな手間なことをせぬでも、送り返しておけばいいわけでね。これはまあいろいろこんなこまかいことまで言いたくないわけですけれども、どうも今度のあの株式調査で派遣されました前後の事情、はなはだ不明朗なんです。明らかに書きかえたということがわかるものが、そのまま何かうやむやにされて、そうしてこう処理される。しかも、その結果たるや、三月四日の非常な紛糾の中を押し切ってやはり従来の体制をくずさずにいくのだ、もう言語道断なんです。私たちも、そういうことになれば、あとはまあ会社内部においての議論になってくるかもしれませんが、そうなる以上は、あらゆるこまかいことでもこれはやっぱり掘り出して追及していくということにならざるを得ぬわけですね、どうしても。こんなこまかいことまではみんな遠慮しておこうと思っておったわけだが、そうもいかぬような格好に三月四日の結論というものは発展しておるわけなんです。だから、今後四国放送の関係のつき合いなどは厳重に注意してもらわぬと困るのです、これはほんとうにもっと。その点どうですか、しゃんとしてやってくれますか。伊藤さんなどは、どうなっているのか知りませんが、ちょいちょい四国放送の東京支社には行っておられる。あるいは推測すれば、もうやめるつもりで、あとの立場なども考えて相談に行っているのかもしれませんけれども、大臣、これはどうですか。この四国放送についてのつき合いですね、これは、一般的な訓示じゃなしに、特にこれについてはひとつ誤解を受けぬように厳重にやってもらうようにあなたから御指示願えますか。
#117
○国務大臣(小沢久太郎君) それは四国放送ばかりでございませんで、役人としてのつまり態度をきちんとするということは、これはまことに必要なことでございまして、これはわれわれといたしましてもふだんからよく言ってございます。ことに、こういう四国放送のような紛糾している問題に対しましては、特に注意するように私もやりたいと思います。
#118
○亀田得治君 じゃ、法務関係は、これはちょっと打ち合わせができておりませんので、次回にして、これはこの程度にします。
#119
○委員長(鳥畠徳次郎君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#120
○委員長(鳥畠徳次郎君) 速記をつけて。
  ―――――――――――――
#121
○委員長(鳥畠徳次郎君) 岩間君。
#122
○岩間正男君 この前本委員会で稲葉委員が質問しましたし、また、衆議院の法務委員会ではわが党の志賀義雄委員が質問したのでありますが、立川基地における米軍の日本人射殺事件ですね、これはその後どういうふうに調査が進んでいるか、これに対しての処置がどういうふうになっているか、概略の経過を竹内刑事局長とそれから宮地刑事局長にお伺いしたい。
#123
○政府委員(竹内壽平君) 事案の概要は、すでに御承知と思いますが、あらましを申し上げますと、立川基地内で駐留車憲兵軍曹のロジャー・G・デビットソンという者が、今年二月二十五日午前二時三十分ごろ、軍用パトロールカーで基地内を単独巡回警ら中に、二人の人影を発見しましたので、直ちに無線で応援を依頼するとともに、ジープでその人影に接近をいたしましたところが、近くの倉庫のドアの戸袋内にひそんだことがわかりましたので、そこで、わざと拳銃の安全弁をがちゃがちゃさせながらはずして、銃口を空に向けながら、日本語でいらっしゃいというような言葉を使ったようですが、五、六回大声で叫びましたところ、一人の男が、これが本件の被害者の谷貝透でございますが、両手をあげて出てきた。すると、他の一人がさらに出て来ましたが、ちょうどそのとき、応援の憲兵ビックネル二等兵がパトロールカーで現場に到着いたしました。この一瞬に憲兵が被害者から目を離しましたところが、谷貝透被害者が大声をあげながら逃げ出したということでございまして、デビットソンは直ちにこれを追跡して、逃げる被害者に向かって拳銃を発射した。その間の両者の間隔は約二十・五メートルであった。これは前回私は三十五メートルというふうに衆議院の法務委員会で申し上げましたが、検証の結果等によって、二十・五メートルであるということがほぼ確認されるに至りました。ところが、被害者は、それからさらに十四、五メートル走り続けて倒れたということでありまして、デビットソン軍曹は救急車を手配して、基地内の米市病院に被害者を運んだのでありますが、すでにそのときは死亡していた。弾丸は左上膊部から右の胸部を貫通していたということであります。
 この事件が発生をいたしましたので、所轄の警察署におきましては、所轄八王子検察庁支部と密接な連携のもとに捜査に着手をいたして今日まで調べてきております。日本国内の手続といたしましては、一応警察署としましては事件を立てまして検察庁に事件の送付をいたしております。一昨日、三月五日夕方、事件を受理いたしております。そこで、もちろんこれは完全な捜査を終えた上で一般の事件のように送致をしたものではないようでございまして、自後は検察庁が主体となりまして、警察と協力して、さらに細部にわたっての事件の真相を究明して参りたいというふうに考えております。問題となります点は、これは裁判権が競合する場合でございますので、わがほうに裁判権があるか、第一次裁判権が米軍側にあるかという点をまず第一に明らかにしなければなりませんので、鋭意その点についての捜査に従っているわけでございます。
 以上が、今日までの事案の概要と捜査の経過でございます。
#124
○政府委員(宮地直邦君) 立川基地内におきます関係者の行動につきましては、今法務省の刑事局長の御説明で尽きておりますので、私のほうからは、その前後の状況、及び警察の措置についてお答えいたしたいと思います。
 赤間と谷貝両名の問題でございます。谷貝のほうが射殺されたのでございますが、この両名は四角食堂の店員として寮に住んでいる者でございますが、二十四日の夜およそ九時過ぎに二人が一緒になりまして酒を飲みに行き、これはオートバイに乗りまして赤間が運転いたしまして谷貝をうしろに乗せまして酒を飲みに行った。これはあとからわかった事実でございますが、このオートバイも二月十五日ごろに盗難をいたしたオートバイであります。
#125
○岩間正男君 盗難というのは、取ったのですか。
#126
○政府委員(宮地直邦君) 取ったのです。それに乗りましてバーに参り、そこで多少ウイスキーを飲みまして、その後立川の基地内に入れば物があるということを二人が相談いたしまして、午前一時ごろ同店を出まして、そうしておよそ二時ごろに立川病院のわきのさくを乗り越えまして基地内に入った、こういうことになって、その後の行動につきましては、今法務省のほうから御説明があったとおりでございます。
 本件につきましては、今申しましたように射殺事件が発生いたしますというと、三時半ごろ憲兵隊より連絡を受けましたので、すぐに現地の立川署の警察官がかけつけますとともに、その場におきまして身柄を拘束されておりました赤間を日本警察側に引き継がれたわけであります。赤間につきましては、すぐこれは捜査をいたしまして、その翌日窃盗罪をもって地検送致をいたしておるのでございます。その後、警視庁におきましても、捜査一、三、鑑識課長が現場に参りまして、デビットソン軍曹、ビックネル憲兵及び司令官の立ち合いのもとに実況検分を行ない、その後しばしば関係者の取り調べをいたしまして、一昨日の午後、今法務省から申されましたように、本件の事案が米軍と関係がございますので、すみやかに事件の内容の筋というものを検察庁に連絡をする必要がありますので、事件を送致いたしましたけれども、なお捜査をいたすべき問題が残っておりますので、今後は検察庁と緊密な連絡をとりまして補充的な捜査をいたしたい、こう存じておるところでございます。
#127
○岩間正男君 今まで現場を検証した、それからしばしば捜査したというのですが、何回くらいですか。
#128
○政府委員(宮地直邦君) 直ちに立川署員が行っておりますが、正式の実況検分というのは、二十五日の午前十時からいたしておるのでございます。それからわがほうにおきまして立川署においてデビットソン軍曹の出頭を求めることといたしましたのは二十六日の午後で、以来デビットソンは通じて四回取り調べをいたしておるのでございます。その他関係者の取り調べはそれぞれ多数行なっておるのでございます。
#129
○岩間正男君 それじゃ、事実関係ですが、明らかにならない問題でちょっとこまかになりますけれどもお聞きしたいのですが、このデビットソンの使用したピストルの型、大きさ、種類、こういうものはどういう調査をされておりますか。
#130
○政府委員(宮地直邦君) コルト45口径でございます。
#131
○岩間正男君 このピストルは、日本側に保管してありますか。
#132
○政府委員(宮地直邦君) 日本側で保管いたしておりません。
#133
○岩間正男君 谷貝、赤間の二人ですね、実際にこれは盗んだのですか。そういうはっきりした証拠があるのですか。
#134
○政府委員(宮地直邦君) 盗んだ物が出て参っております。
#135
○岩間正男君 どういうものですか。
#136
○政府委員(宮地直邦君) 酸素マスク及びその袋、それからサングラス、フラッシュライト、その他多少薬品、それからたばこ、葉巻、菓子等でございます。
#137
○岩間正男君 これは既遂というふうに今はっきり判断がついているのですか、未遂なんですか。
#138
○政府委員(宮地直邦君) 窃盗につきましては、既遂と見ております。
#139
○岩間正男君 盗んだ場所ですね、場所がはっきりしているのですか。
#140
○政府委員(宮地直邦君) 本人は、基地内に入りまして、さく沿いに正門の方向に入って、途中で隣接している自動車二台の中からそれらの物を取り、少し距離が離れた所における一台の自動車からさらに物を取り、さらに物色しているところを発見されておるのでありまして、位置もはっきりいたしております。
#141
○岩間正男君 盗んだ物については、携帯していたのですか。当人たちが所持しておったのですか。
#142
○政府委員(宮地直邦君) 発見されました現場におきましてそうした物を持っており、すぐに憲兵によりまして取り上げられて、それを集めて持ってこられた、こういうことであります。
#143
○岩間正男君 盗品は、今どこに保管されてありますか。
#144
○政府委員(宮地直邦君) 盗品は、日本警察側に保管されております。
#145
○岩間正男君 それじゃ、その盗まれた車の所有主はわかりますか。所有者はだれのものですか。
#146
○政府委員(宮地直邦君) わかっております。
#147
○岩間正男君 だれですか。
#148
○政府委員(宮地直邦君) 被害者は、空軍中尉のレベル・ハーディ氏の車、及び空軍中佐のマックレーン・スティブン・ジェイ氏の車、もう一台はアー・ジェイ・ゴッドストン氏の車、三台でございます。
#149
○岩間正男君 その盗品の中で酸素マスクが車の中にあったというのですが、これはどうなんでしょうか。竹内刑事局長の衆議院での答弁では、どうも常識的にはちょっと考えられないというような御答弁があったように思うのですがね。酸素マスクがどうしてそんな車の中に必要だったのか、そういう問題についてはどうですか。捜査の結果は。
#150
○政府委員(宮地直邦君) 酸素マスクは、官給品として自動車の中にあった、こういうことでございます。
#151
○岩間正男君 どうですか、竹内刑事局長さん。この車は自分の私物なんですか。この中に酸素マスクのようなものが入っているというのは、どうも少し常識では考えられないんだがね。どうもそこのところが少し私ども納得いかないのですけれども、どういうことでしょう。官給品を――この車は私物ですか。
#152
○政府委員(宮地直邦君) その点、第一のレベル・ハーディ氏の車につきましては、本人の所有だと、こう言っておりますが、他の二つの車につきましては、わかっておりません。
#153
○岩間正男君 酸素マスクが出た車はだれの車ですか。
#154
○政府委員(宮地直邦君) レベル・ハーディ氏の車であります。
#155
○岩間正男君 これは私物なんですね、この自動車は。そこから官給の酸素マスクが出たというんですが、酸素マスクを普通の場合使わないと思うんですけれども、これは航空士のようですが、パイロットですか。これは空中で使うものでしょうか。どういう判断ですか。
#156
○政府委員(宮地直邦君) 同氏は空軍中尉でございますので、私もその用途その他につきましては存じませんが、酸素マスクでございますから、常識上空中で使用されるものだと思っております。
#157
○岩間正男君 これは、米空軍のことはよくわからないようですが、何ですか、私物の中にそういう官給品を常時携帯しておると、こういうようなことなんですかな。これもなかなかやはり問題のあるところのように思うんですが、いかがですか。
#158
○政府委員(宮地直邦君) これは内部の問題でございますから、現在のところ詳細に存じておりません。
#159
○岩間正男君 この辺について竹内刑事局長はどうですか、その後調査されて。
#160
○政府委員(竹内壽平君) まだ捜査が行き届いていない段階で申し上げたのでございますが、私が見ております写真などからしまして、その車はどうも私物の車のように思われるのでございます。そこで、バック・シートのうしろのほうに酸素マスクが置いてあったということでございましたので、まあ日本人的な感覚と申しますか、そういう感じからいたしまして、そういう私物の車の中に、飛行機に乗るときでなければ使わないであろう官給品にいたしましてもそういう酸素マスクのようなものを常時置いておるということは、いかにもわかりにくいことでございますので、まあ率直に私の感じをそのとき申し上げたわけであります。
#161
○岩間正男君 普通の軍の規律ということからいえば、ちょっとおかしいですね。私物の車の中に官給品が、しかも乗務のときしか使わないようなものが乗せられている。これは米軍の軍規の問題までここでは問題にするわけじゃありませんけれども、そういう形で見ていくというと、その車なんていうものは、これはかぎもかけないで放りっぱなしで、それで基地内に、何ですか、あすこに駐車しておくんでしょうかね。そういうことが一つのやはりこういうような問題を起こす原因にはなっていないかと、こういうことが非常にやはりこの問題を考えるにあたって起こってくるわけですが、こういう点の判断はどうでしょう。米軍の軍規というものは乱れているですよ、こういうことじゃ。どうもこれはちょっと日本人の常識じゃわからないですよ。軍というのはもう少しやっぱり厳正であるべきはずだと思うのですけれども、かぎはかかっていない――かぎをあけて取ったわけじゃないのですか、どうなんですか。
#162
○政府委員(宮地直邦君) これらの車にはかぎはかかっていなかった。これはなお捜査を十分しなければいけませんけれども、現在の状態では、かぎはかかっておったということは発見しておりません。しかし、これはいずれも基地内のことでありまして、原則的に立ち入りの禁止になっておる場所に起こった事件ということを前提に考えておるわけでございます。
#163
○岩間正男君 これは米軍でこの点が問題になっているかどうかということは御存じありませんか。
#164
○政府委員(宮地直邦君) まだ承知いたしておりません。
#165
○岩間正男君 基地内にしても、かぎをかけないでおく、これはアメリカ人の慣習であろうかわかりませんが、その点が一つと、その中から官給品の普通地上ではあまり使わないもの、そういうものが入っていたという問題ですね。この問題は、やはりこの問題の背景として私たちは今後明らかにするべき問題じゃないかというふうに考えます。
 その次に、赤間の問題をちょとお聞きしますが、赤間は、そうすると何ですか、自分の犯罪というようなものについては自白をしたのですか。
#166
○政府委員(宮地直邦君) さようでございます。
#167
○岩間正男君 現在勾留されていますか。
#168
○政府委員(宮地直邦君) 現在検事勾留中でございます。
#169
○岩間正男君 勾留の理由は……。
#170
○政府委員(竹内壽平君) 立川警察署にただいま身柄はいるわけでございますが、去る二月二十六日刑事特別法違反と窃盗で検察庁に事件送致を受けまして、その両罪につきまして勾留状が出て、ただいま立川警察署に身柄を拘束して引き続き捜査いたしておるようでございます。
#171
○岩間正男君 赤間には弁護人が今つけられておりますか。
#172
○政府委員(竹内壽平君) その点、私確認いたしておりませんが、おそらく弁護人はついておるのではないかと思うのでございますけれども、確認いたしておりません。
#173
○岩間正男君 これは調査して報告いただきたいと思います。とかくこういう問題は法的な保護を怠るというようなことがあっては非常にまずいと思うのです。これと関連しまして、谷貝、赤間がさくを乗り越えて基地内に入ったということになっているのですが、基地内でこれを誘うとか、そういうようなことについては事実はなかったのですか。こういうことについて調査をされたのかどうか。基地は非常に厳重です。酔ってめいていの上というようなこともあるといえばあるのですけれども、簡単にそう軽々しく基地内にははいれないというふうに考えられるわけですがね。こういう点について、事件との関係、基地内におけるそういう関係というようなものについては、これは警察は当然捜索すべきだと思うのでありますが、そういう点から留意されてこの問題を捜索されましたかいかがですか。
#174
○政府委員(宮地直邦君) もちろんそういう状況も捜査の一つの点として捜査いたしましたけれども、今までのわかっております状況におきましては、二人は共謀して相当慎重な、慎重と申しますのは語弊が、ある言葉でございますが、作為的にさくを乗り越えたという事実でございます。
#175
○岩間正男君 それは、そういうふうに認定する基礎というのは、赤間の自白ですか、おもにどうですか、現状では。
#176
○政府委員(宮地直邦君) 赤間の自白及び場所、総合的に判断して現在の段階でそういうふうに考えておるのでございます。
#177
○岩間正男君 米軍側に対してそういう捜査を進められましたか。たとえば、向こうでどういう捜索をしているか、あるいはそういう事実の有無についてこちらが向こうに聞く、それからそういう有無を捜索する、そういう態度をとられましたか、今まで。最初からそういう問題は赤間の自白というものだけを基礎にして、それでそういうところに手を伸ばしてはおられないのですか、どうですか。
#178
○政府委員(宮地直邦君) 本件の事犯におきましては、窃盗が二人の共犯関係において行なわれておる。しかも一方の者が死んでおる。こういうことでございますから、それらの赤間の自白の裏づけというようなものにつきましては慎重にわれわれのほうの捜査としてもいたしたのでございますし、それから、一々ここで名前を申し上げますことは捜査の内容に入りますからこれは差し控えますが、相当広い範囲におきましてこの状況の事実を明らかにするようにいたしたのでございます。
#179
○岩間正男君 米軍側で調べたのは、今のデビットソンとだれですか。
#180
○政府委員(宮地直邦君) デビットソン及びそこにかけつけました二等兵、その他そこに集まりました者、そこにおりましたシヴィリアン・ガード、こういう関係者全部をわれわれのほうで取り調べをいたしておるのであります。
#181
○岩間正男君 シヴィリアン・ガードは、何人ぐらいですか。
#182
○政府委員(宮地直邦君) 今はっきり私のほうで名前のわかっているのが一人ございますが、そのほかにいるかどうかということについては存じません。
#183
○岩間正男君 次にお聞きしたいのは、二人の前科関係ですが、前科があったということですが、この前科の内容というのはどういうことでしょうか。
#184
○政府委員(竹内壽平君) 被害者の前歴関係でございますが、昭和三十五年に窃盗罪で検挙されまして、家庭裁判所に送付され、この事件は審判不開始という処理になっております。さらに、昨年の三月に窃盗で検挙されたようでありますが、この事件は検察庁に送致をまだ受けておらないのでございます。
#185
○岩間正男君 これは二人――谷貝ですか。
#186
○政府委員(竹内壽平君) ただいま申しましたのは、被害者の谷貝の前歴でございます。
#187
○岩間正男君 赤間についてはどうでしょう。
#188
○政府委員(竹内壽平君) 赤間被疑者につきましては、ただいままで報告を受けておりませんのでございますが、これは警察庁のほうから……。
#189
○政府委員(宮地直邦君) 分までのわれわれのほうの調査では、ないように思っております。
#190
○岩間正男君 前科はない。谷貝だけは家裁の段階で一度窃盗をしたということですね。これは前科者前科者とまるで二人が前科者で相当今までそういうことが重なっているように印象づけられておる面があると思うんですがね。これは少年事犯ですね、非常に軽微な。その程度ですね。何かこの事件をいかにも筋を何か作るような形で、そうしていかにもこの二人が悪かったんだ、前科者だというふうな、ジャーナリズムなんかそういう点が出ているところがあるように思うんですけれども、それではやっぱりまずいんですね。今の程度のところをはっきり確認しておきたいと思います。
 そこで、問題の核心に入りたいと思うのですが、谷貝、赤間はデビットソンに誰何されて両手をあげた。二人はデビットソンに抵抗したわけでもない。こういうことですから、そうすれば、このときから当然のことですがデビットソンが谷貝と赤間の二人を保護する段階に入っていたと思うのですね。それなのに、逃げ出した、背後から射殺した、こういうことで、どうも非常にここのところは大きな問題になっているわけです。この問題についてこれは公務執行中であるということが言われるわけでありますけれども、これは公務時間中ということで今まで広かったのが公務執行中というようになったのは、この前のジラード事件なんかではっきりしたと思うのですが、ただ、公務執行中というのをこのような形で、防衛にしたら過剰防衛、それから公務執行中なら何をやってもいいんだと。とにかくこちらで刃向かっていくんでもない、手をあげて明らかに降伏の意を示したそういう者に対して、逃げ出したからといって背後から拳銃で射殺をするという行為というものは、これは許されないことだと、こういうふうに思うのでありますが、そこで、米軍でピストルの使用規定ですね、一九六三年に「武器の認可及びその使用」という規定が米軍で出されておると思いますが、これを警察庁、検察庁は、米軍に要求して、どういうふうになっているのか、この点について向こうの規定を入手されましたか。この点が非常に今度の問題を検討する上においてポイントだというふうに私は考えるわけですが、向こうに要求されましたか。
#191
○政府委員(竹内壽平君) お説のとおり、そこは非常に重要なポイントだと思います。警察当局の段階で、軍当局に対して、その種の使用規定等を含む憲兵の職務執行に関するもろもろの規定の提供方を要求いたしまして、すでにその書類は、相当膨大なもののようでございますが、届いておりまして、目下詳細にわたって検討中でございます。
#192
○岩間正男君 その規定を検討して、つまり、逃げる、そういう者を背後から射殺するということについては、これは正当な行為というふうに米軍の規定ではなっておるんでしょうか。どうでしょう。
#193
○政府委員(竹内壽平君) その内容についてまだ私報告を受けておりませんが、もし警察当局でおわかりでございましたら……。
#194
○政府委員(宮地直邦君) 関係書類の提出方を立川警察署より文書をもって要求いたしましたが、相当膨大な資料の提供を受けたのであります。これらの規定を今われわれのほうといたしましてもその点が重要な点だと思って検討いたしておりまして、具体的結論を出す段階に至っておりません。
#195
○岩間正男君 いつ入手されましたか。
#196
○政府委員(宮地直邦君) 一部の書類につきましては、相当前からわれわれのほうに持っております。その要求した文書等につきまして、一つ一つの書類がございますから、その個々についていつ来たという記憶はございませんが、おおむね一昨日までにはもらいましたけれども、これは非常に膨大な書類であるのであります。
#197
○岩間正男君 これは規定を検討するということは、国会の立場でも非常に重要じゃないかと考えておるわけです。合同委員会の合意書の中の刑事裁判権に関する件との関連もありますし、その具体的な内容としてこういう事態が起こった場合、この資料を本委員会でもらう必要があると思うのですが、いかがでしょうか。これは委員長から諮っていただきたいと思うのですがね。
#198
○委員長(鳥畠徳次郎君) 理事会に諮りまして検討いたします。
#199
○岩間正男君 飜訳も添えていただきたい。
#200
○政府委員(宮地直邦君) これは、捜査中の事件でもあり、時間的の問題もあり、なお、これは米軍の内部の書類でございますので、直ちにわれわれの一方的な判断において提出できるということは今申し上げかねるのであります。
#201
○岩間正男君 しかし、国会としても行政協定に基づく日米合意書、これは御存じのように三十六ありますが、そのうちの一つの刑事裁判権に関する問題、これは非常に国会の論議でも問題になったわけです。したがって、国会としても、これは米軍に外務省を通じて要求してもいい問題だと思うのでありますけれども、警察に出しておれば国会に出してもよいだろうし、この問題を明らかにするために必要な書類のように思うのです。むろん警察のほうでどんどん事務的に進めていただくのはよいことでありますけれども、国会として、今までの関連から申しまして、安保条約そのものに対する問題がたくさん出ております。ことに合意書の問題というのは、日本国民には内容がわかっていない部分が多いわけです。いわば日本に駐留するアメリカ軍の、そうして実際の業務を行なっているそういうことの最も沈澱した部分なんです。そういうところからこの問題が発生しておる。したがって、この問題は、やはり日本人民の権利を守るという立場からしても重要な書類だと思いますが、これは適宜措置をしていただきたい。それで、今の警察庁に出したものを、米軍の了解、これはできるでしょうな。警察に出したものを国会に出してもいいのじゃないですか。そうでなければ、国会としてこれは要求するということになる。
#202
○政府委員(宮地直邦君) 捜査の内容に入りました書類につきましては――それは国会の審議権をわれわれ尊重することにつきましてはもちろんでございますが、捜査の内容書類につきましてまで、捜査中のものを出した例はない、その趣旨を御了承いただきたいと思います。
#203
○岩間正男君 そうしたら、国会としてあるいは政府として、これは法務大臣いかがでございますか、こういう点について。
#204
○国務大臣(中垣國男君) 僕もしろうとで、どうもはっきりお答えしにくいのですが、常識的には、ちょっと簡単には駐留軍が応じないだろう。ただ、警察であるとか、検察、裁判等に対して必要な資料としては渡すかもしれませんが、国会にこれを出すということはどんなものでしょうか、ちょっと私は考えられないと思います。
#205
○亀田得治君 ちょっと……。刑事局長にお聞きしますが、いずれこの問題は米軍としても考え方をきちっと出すわけでしょう、遠からず。その出す場合に、米軍の気持ではこうこうこういうふうな関係になると公務の問題にしてもそういう関連性が判断の中で出てくるわけだ、どうしてもね。だから、米軍の判断をこちらが聞くということは当然最小限度必要なことだし、米軍が一体どう考えているのか、この事件について。そこで、こういうただ結論だけじゃ工合が悪いのですが、関連して武器の使用規定などが当然からまってくるわけです。だから、少なくともその範囲においては説明のつくような関連資料というものはやっぱり出してもらいませんと、単なる一方的な結論の言いっ放しになるわけですから困るわけですね、われわれとしては。だから、何も捜査の事実関係を詳しく聞くというものじゃないわけでして、こうこうこういう判断をした、それに関連してこういう規則があるので、その規則はこうなんだと、そこは資料として抜き出してそうしてお見せしましょうと、そんなことは当然じゃないですかね。それは米軍のほうだって、自信のある結論であれば、進んでそれを出すことがやっぱり説得力があるわけですから、そういう立場で警察なり検察庁のほうから折衝してもらえば、それはけっこうじゃと言うほかないと思うのですが、そういうわけにいかぬですか。
#206
○国務大臣(中垣國男君) まあ亀田さんのお説もよくわかるのですが、一応日米行政協定の中でこういう双方の事件についての解決方針が示されておるわけですから、その範囲の中でいわゆる警察行政、検察行政の中で必要なものはもちろんこれは当然のこととして向こうからの資料の提出をもってこれを検討しなくちゃならぬということは、それをやらなければ、ただいま御指摘のとおり、一方的になるわけでありますから……。しかしながら、今すぐ米軍に対してそういうものを国会から出せということは――あなた方が日本政府にそれを一応申し出られるということは、これはまあ私はけっこうだと思いますが、委員長なり法務大臣の名前でいきなりこの問題を駐留軍に要求することが適当かどうか、少し検討してみないと、ここで簡単にお引き受けはいたしかねると思いますが、どんなものでしょうか。
#207
○亀田得治君 今、大臣は、すぐ引き受けてもらうかどうかということで多少良心的にお考えになっておると思いますが、やっぱりこういうことの要請があるということは伝えてもらって、規則のあるなしの問題じゃ私はなかろうと思うのですね。物事を合理的にお互いに判断するという立場での要請ですからね。日本の国会として非常に関心を持っているのだということを間接に伝える意味にもなりまするし、これはやっぱり引き受けれる引き受けられないは別として、強く要請は大いにしてほしいと思います。
#208
○委員長(鳥畠徳次郎君) ちょっと亀田君に申し上げます。国際的なデリケートな関係もありますから、ただいまのあなたの要請に対しては、やはり理事会で慎重にひとつ協議しまして……。
#209
○亀田得治君 要請そのものを……。
#210
○委員長(鳥畠徳次郎君) 要請そのものを。やはりそれで委員会として……。
#211
○亀田得治君 委員としてこれは要求しているわけだ。
#212
○委員長(鳥畠徳次郎君) それはわかりましたが、委員長の名前でそういう要請ということがあれば、一応理事会で協議をすると、こういうことを申し上げたのであります。
#213
○亀田得治君 なるほど、わかりました。
#214
○岩間正男君 それでは、政府からは要請してもらうことにしまして、また、委員会としてもそれに対する態度をきめていただきたい、こういうふうに思うわけです。
 そこで、どうですか。向こうから文書が来て、あなたたちがこの事件を処理するについて、もう肝心なところは見ておられると思うのですがね。これはまあここで御答弁いただけるのじゃないかと思うのですが、とにかく谷貝はデビッドソンが応援の憲兵がかけつけてくるのを見ていたすきに大声を上げて逃げ出した、そういうことになっていますね。基地内の第六ゲート、正門近くでもあり、逃げたところですぐつかまることはもうわかりきったことだ。そういう状況の中にあるにもかかわらず、デビッドソンは谷貝に対して威嚇射撃もすることなしに一撃のもとにこれを射殺した、こういうことになっている。しかも、これは、今訂正の話がありましたが、二十メートルの至近距離からやった。そうすると、米軍のピストルの使用規定の中には、そういうときには、それを射殺してよろしいと、これは当然の正当行為であると、こういうふうなことになっているんですか。これはあなたたち一番先にそこのところを二日前に関係書類を全部手に入れられてごらんになったと思うんですが、どうですか。そこのところはどういうふうになっていますか。
#215
○政府委員(宮地直邦君) 抽象的な規定になっておりますので、具体的な解釈をどうするかというような点が非常に重要な問題だと思います。これらについて今直ちにお答えする段階ではなく、また、事件も送致しておりますので、われわれのほうといたしましても、検察当局と緊密な連絡のもとに慎重に措置をいたしたいと存じております。
#216
○岩間正男君 抽象的な段階でもいいですけれども、どういうことになっておるんですか、向こうの文書によりますと。
#217
○政府委員(宮地直邦君) 武器は慎重に使うべきであることは前提といたしておりますけれども、大体われわれのほうにも規定があるような――その趣旨、条文等におきましてはまたこれは厳密に対照しませんとわかりませんけれども、文字ではなくて精神においては、同じような表現というものは各所に見受けられるのでありまして、これは慎重に検討すべき問題でございますので、具体的にまだお答えする段階ではないということでございます。
#218
○岩間正男君 米軍のピストル使用のそういう条文だって慎重にということにされているのはあたりまえだと、そういうふうに思います。そうでなければたいへんだ。日本警察で出している警棒及び拳銃の使用規定、これによるというと、このデビッドソンのような場合というのは許されないことになっていますね。これはいかがですか。
#219
○政府委員(宮地直邦君) これは仮定の問題でちょっとお答えしにくい問題でございまして、御承知のとおり、警職法第七条に日本警察官の武器使用が規定されておりますが、この規定も非常に抽象的でございまして、やはりその具体的な場合において検討いたしておるのでございます。
#220
○岩間正男君 こういうところをはっきりおっしゃっていただきたいんですが、ホールド・アップで手をあげちゃって、降伏の意を明らかに示して、しかし、ちょっとしたすき、だれか応援の人を呼んで、その人が来て、それをちょっと見ているすきに逃げ出した。しかも、さっき話しましたように、とても逃げ切れるものじゃない。そういう条件の中にある。警察では普通の威嚇射撃のことが絶えず問題になっている。威嚇射撃でもそのものがずいぶん問題になっている。それなのに、威嚇射撃もなしに二十五メートルもの至近距離から撃っちゃって、そして貫通で、ほとんどその場で即死みたいなものですね。そういうところを見ると、これは日本の警官でそういう今申し上げたような条件の中で警官がそういうようなことになったら、これは大問題になるんじゃないですか。これは許されないと思うんですが、どうですか。今の条件の中でのあなたの御判断をお伺いしたい。
#221
○政府委員(宮地直邦君) 本件の場合は基地内ということでございますので、ちょっと日本警察官の職務執行の場合を具体的に想定してお答えすることは困難かと存ずるのでございます。
#222
○岩間正男君 基地外でいいです。日本で起こった場合どうです、今のような事態が。基地内ではという今お話ですが、日本のこの国内で起こった、そして今のような条件のときに拳銃を警官がこのような使用をした、こういう事態が起こった場合には、これはどうですか。
#223
○政府委員(宮地直邦君) 第一に、事実の認定においてその重要ポイントについてまだ最終的な捜査の結果を出していない点、それから、基地内に入るということが、刑特法上不法侵入になるという事実、こういう前提がございますので、直ちに日本警察官の権限行使の場合どうか、こういう御質問でございましても、拳銃の使用というものはその個々の具体的な場合においてこれは考えるべき場合が多いのでございますから、お答えしにくいということでございます。
#224
○岩間正男君 私はそれをからめないでお聞きしているのですが、日本の普通警官の拳銃使用のあり方ですね、そういう場合に、今のような状態の中でかりに国内で起こったという場合には、非常にこれは法務委員会としても大問題になるのじゃないですか。人権の問題、そしてそういうことについては、これは警察も、現在の規定でも、具体的にそういう事態が起これば認められない、これは過剰防衛ということに明らかになるのじゃないですか。そういう趣旨を今までとってきたのじゃないですか。私は今までのいろいろな事例についてここで詳細に申し上げるだけの知識は持っていませんが、どうですか。
#225
○政府委員(宮地直邦君) 本件の事例と別個にいたしまして、重罪に当たる場合、窃盗犯におきましても、夜間他人の監視する邸宅に入って他に方法なき場合においては武器使用の範囲に属するということになっておるのでございます。ただし、これは本件の事例とは別個の問題でございます。
#226
○岩間正男君 そこのところはいいです。何回も本件の問題とは別個とおっしゃっているけれども、私もそのことをあまりそう問題にしているわけじゃないので。日本の警察でも、国内で起こった場合には、拳銃の使用規定はどうなっていますか。人権擁護の立場から、かりにこのような事態の中ですぐ即死するというような形の拳銃使用というものは、これは警官には許されていない。これはもうはっきりしていることでしょう。だから、そこは御心配なくていいですよ。これはまたいろいろあなたの言ったような問題の基地内で起こった問題、それから国際的なそういう関係のある問題――しかし、われわれは、今後やはり日本人の人権を、ことに二百幾つの基地を日本に依然としてアメリカは置いている、こういう中でもろもろの問題が起こっているそういうときに、やはり日本人の権利を守る、人権を守る。それから同時に、このことは日本の主権と深い関係があるわけです。ですから、これはやはり米軍に対してははっきりした態度をやはりとってもらうといろそういう態度に立たなければ、これはやっていけないのじゃないか。きょうの毎日新聞なんか見ましても、これは過剰防衛の疑いがある、それで、公務中の解釈――公務中であれは状況のいかんにかかわらず発砲してもよいかといったような微妙な問題をはらんでいる、こういうふうに世論はすでにこの問題を取り上げてきておるのであります。衆議院の委員会でも、向こうの自民党の委員長さんも、非常にこの問題に対して重要視されて発言されたということも、これはわれわれは速記録で見ておるのですね。高橋英吉委員長はこう言っている。日本人を一発で射殺する、威嚇射撃もなしにやるようなことは、日本人を犬ネコ並みに見ているのではないか、アメリカ人はアメリカ人に対してもこのようなことをするのか、こういうふうに衆議院の法務委員長はこの問題について最後に委員長としての見解を述べておられる。こういう事態も出ておるわけでありますが、これは、やはり非常な民族の主権の問題と、もう一つは、日本人の人権をとにかくアメリカのこのような二百有余の基地支配の中においてどう守るかという問題です。われわれの人権というものは、基地の谷間の中に追い込められてしまったのでは困る。やはりその点についてははっきりした意思を表明すべきじゃないか、はっきりしたこれに対する処置をとるべきじゃないか、こういうふうに考えるのです。この点について法務大臣のこの事件に対する見解をお聞きしておきたい。
#227
○国務大臣(中垣國男君) 米軍基地の中に日本人が窃盗に入ったことに端を発して射殺与件が起きた。こういうことが起きたということは、私はまことに遺憾であると思います。ただ、内容につきまして捜査中の問題をあまり掘り下げて申し上げるのはどうかと思いますので、差し控えさしていただきたいと思います、この際、日本政府といたしましては、法的根拠に立ちまして、人権を十分に尊重するという建前からの応分の措置がなされるべきだと、かように考えております。
#228
○岩間正男君 だから、こういう問題があとからあとから起こって、そしてこの処理が適切を欠くことによって、どうも米車の行為が目に余るというふうに国民はしばしば感じておる。そういう事態にぶつかっておると思うのです。こういう点についてやはりはっきりした態度を特に私から要望したいと思うのです。
 そこで、最後にお聞きしたいのですが、日本政府は――デビットソン憲兵、これは伍長ともまた事務軍曹とも書いてありますが、伍長なんですか、軍曹なんですか。この行為について、犯罪の通告をいつするのですか。これは、そういう時期が来ておるのじゃないかと思いますが、いかがですか。
#229
○政府委員(竹内壽平君) デビットソンは、米空軍事務軍曹というふうに伺っております。
 ただいまの犯罪通知の件でございますが、私も、通告をすべき時期が来たというふうに感じておるのでございます。
#230
○岩間正男君 これは、まだそういう手続をされてはいないわけですね。
#231
○政府委員(竹内壽平君) お互いにその通知をいたしておりません。近くするようにいたしたいと思います。
#232
○岩間正男君 通知をするとして、いろいろな条件ですね、そういう条件はもうちゃんと整ったと、こういうふうに解釈してようございますか。
#233
○政府委員(竹内壽平君) 条件と申しましても、通知をいたしますと、あとは合意事項の定めるところによりまして次々と次の手続を進めていくことになります。そこで、私どもとしては、捜査をいたしまして、たとえば公務執行中から生じた行為であるかどうかというような問題についても、捜査の結果に基づいてある程度の意見が固まって参りませんと、その手続のしようがないわけでございますから、ただいま双方で十分捜査をした上で、いずれとも意見が立つ段階になりましたならば、手続を進める意味におきまして犯罪通知をいたすべきだろうというふうに考えております。
#234
○岩間正男君 この問題は、これは手続の問題になりますが、通告をしてから、これは非常に重要な犯罪ですから、二十日以内に立件しなければならないということになるのですか。そういうものに該当しますか。それとも、五日以内の軽犯罪というものに該当するのですか。どういうふうにお考えになりますか。
#235
○政府委府(竹内壽平君) これは重罪という事件でございますので、通告をいたしましてから二十日、さらに必要がありますならば十日間の延長も合意できることになっております。
#236
○岩間正男君 米軍と日本政府の間に、犯罪の通告ということについてこの解釈が統一されているのですか。通告があってそれに対する処理規定とかそういうふうな問題について、手続上いろいろな条件についてはっきりした合意に達しているのですか。通告をしたらそれに対して向こうがはっきり即応した態勢をとらざるを得ない、そういうような何か明文か取りきめとかそういうなものはございますか。
#237
○政府委員(竹内壽平君) これはきわめて明白に合意されておりまして、双方ともその手続を厳守して参ってきております。ただ、国会でも問題になりました一、二の事件につきまして、手続を懈怠したというような事例もないわけではありませんが、双方の正式な合意事項としましては、明確にその点はなっております。
#238
○岩間正男君 米軍側のこれに対する適正なる処置をとることを強く要望する、そういう態度でやっておられますね。この前の殺傷事件のようなことでは、これは非常にまずいと思うのです。どうです。
#239
○政府委員(竹内壽平君) この点は、私どもとしまして、過誤のないように、この事件発生以来慎重に取り扱ってきております。したがいまして、そういう点の過誤は、この事件に関する限りは起こらないというふうな考えで
 ございます。
#240
○岩間正男君 犯罪の連絡と通告というのは別になっていると思いますが、この連絡を彼らが通告と考えましてそういう取り扱いをする危険はございませんか。連絡と通告の法制的な区別はどういうふうになるのですか、これを明らかにしていただきたい。
#241
○政府委員(竹内壽平君) その点の、連絡と、いわゆる合意に基づく犯罪通知、この性格ははっきり区別いたしておりまして、この点につきましては、合同委員会の刑事部会長をしておりますのは、日本側のここにおります辻課長でございますが、あちら側とも緊密に連絡いたしまして、両名の間の混淆から来る誤解が起こらないように処置いたして参っております。
#242
○岩間正男君 連絡とこの通告の段階は違うと。現在連絡しているのは、連絡先はどこですか。
#243
○説明員(辻辰三郎君) 本件につきましては、ただいま刑事局長の申しました正規の犯罪通報は参っておりませんが、正規の犯罪通報は、ノーティフィケーション・オブ・オフェンスという形で一定の書面をもちまして通告をいたして来るわけでございます。本件につきましては、これはまだむろんなされておりませんが、それと別個に、現地の警察当局と米軍側とは緊密な協力をしているというように承知している次第でございます。
#244
○岩間正男君 米軍のだれに現在連絡をとっているのですか。
#245
○説明員(辻辰三郎君) これは、合同委員会としての段階におきましては、事実上の話し合いといいますか連絡をいたしているのでございまして、これは現在第五空軍の法務部の係員でございます。
#246
○岩間正男君 犯罪の通告をする、それも近いうちにはっきりそういう措置に出られると、こういうことを伺ったわけですが、それが事実上完了して、そうしてその運びにいくということを妨げているのは、どういう条件ですか。まだそこまでいかない、捜査が非常にまだ十分でないということですか。どういうことですか。
#247
○政府委府(竹内壽平君) 先ほど冒頭にも申し上げましたように、この事件の一番問題となります点は、公務執行中に生じた犯罪であるかどうかということでありまして、公務執行中に生じた犯罪であるということになりますれば、これは第一次裁判権は米軍側にあるわけであります。そうでないということになりますれば、第一次裁判権はわが方が持つということになるわけであります。その裁判権がいずれに属するかということをきめるきめ手になる部分がその部分でございます。したがいまして、公務執行中であるかどうかという点をわれわれとしては確信の持てるまで捜査をしなければならぬわけでございまして、かりに向こう側がこれは公務執行中のものであるという考えを持ったといたしますると、司令官から公務中であるという証明を出す手続になっております。これに対して、もしそうでないという見解をわれわれが持つといたしますれば、それに対する反論をしなければならぬ、こういうような手続が犯罪通報後に起こってくる問題でございます。したがいまして、それらの点についての考え方が捜査の上ではっきりして参ります時期を見てお互いにその点を進めていこう、こういうことで緊密に連絡をしているわけでございます。
#248
○岩間正男君 そうすると、公務執行中かどうかということの判定の基礎の中に、ピストル使用の規定に違反しているという場合に、これは公務とは認められないのは明らかですね、もしもこれを公務と認めるならば、ピストルでとにかくもうあのような形でとても日本では考えもつかないような、日本の警官のピストル使用規定では許されないような、そういうことをとにかく基地内とは言いながらやった、そうして二十メートルの至近距離から一発で射殺した。威嚇もしなかった。これは今後なお向こうから出した資料を見していただけばわかることですが、少なくともさっきの宮地刑事局長のお話でも、慎重に――この慎重にはこれは該当しないでしょう。慎重に人を殺すなどというようなことをやられてはこれはたまらない。慎重に背後から射殺をするなどということはこれは許されない。米軍といえども、日本人を虫けらのように考えてこれをバンバン撃った、日本人がとにかく基地内に忍び込んだにしろ、両手をあげて降伏の意を示した。そういう者に対して、逆に庇護に回らなければならない立場なのに、なお追い詰めてそうして背後から一発で射殺をするなどというようなことは、もしもこれがアメリカの公務だというならこれは重大な問題だと私は思うのです。日本人は了承しないのです。こんな事件の中で、こんな軽微な犯罪です。むろんその行為そのものについてももっと調査をしなければならない点があると思います。たとえば基地内の米軍は全然関係しなかったのかどうかという問題、それから先ほどの自動車にはかぎもかけていなかったという問題、その中から酸素マスクのような不法的な官給品が出てきたというように米軍の軍紀というものは乱れているのじゃないか、そういう問題とも関連して、とにかく日本人が簡単に殺された、これが米軍の公務だ、だれもこれは了承することはできない問題だと私は考えるんです。これをもしそういうふうに持っていくとしたら、これは結局米軍のやり方に対する国民の怒りが爆発せざるを得ないと思う。これがまあ現在日本にこのような基地がある、米軍がいることの民族的な不幸なんですから、そこから私どもそういう点について少なくとも日本側の態度を明確にすべきだ。米軍のとにかく今までのやり方を見ますというと、この点で非常にあいまいであり、日本人の人権が守れない幾多の事例にあって目に余るものがあるというのが国民感情です。こういう事態の中で明確にこれは処理すべきだと思うのでありますが、最後に法務大臣のこれに対する御意見を伺って私の質問を終わりたいと思います。
#249
○国務大臣(中垣國男君) このたびのデビットソン軍曹がピストルをもって射殺したということが公務であるかどうかというお尋ねかと思うのでありますが、私は、基地内におけるデビットソン軍曹の職務が、夜中の二時ごろだったかと記憶しておりますが、そのころ何のためにそこを通っておったか。それがもしデビットソン軍曹の職務中のできごとであれば、これはあなたが今公務ではないと断言されましたが、必ずしも私は公務でないとは言えないのではないかと思います。そういうデビットソン軍曹の職務というものが基地内におけるほんとうの公務であったということであるかないかは、そのときの通り合わした時間中いかなる使命と任務を帯びておったかということできまるのではないかと思うのでありまして、今ここで直ちに公務であるとかないとか申し上げることは私にはできません。そういうことを含めまして警察と十分連絡を検察がとりながら慎重な捜査を続けて参っておるのでございまして、捜査がある程度進みますと、はじめてその問題も公務であったかないかということが明らかに決定的なものになるだろうと思います。したがいまして、アメリカ軍の兵士並びに関係者がやたらにピストルを振り回すというようなことなどは、これはもう厳重な抗議をいたしまして、そういうようなことはたった一人もないようにしなくてはならないことはもう当然であります。しかしながら、条約をもちまして軍事基地を認めております以上、その軍事基地の中に日本人がいかなる目的をもってしましても不法侵入するというようなことも、やはりこれも一人もあっては私はならないと思うのでありまして、そういうことからこういう問題が発生するのでありますから、当然双方が真剣に良心的に反省をすべき問題だと思います。法務大臣としての決意を述べよと言われたのでありますけれども、私は、元来、御承知のとおりに、非常にものをまじめに考えるたちでありまして、そういう基地侵入等もいかぬが、逃げて行くのをば撃つということもないではないか、私は実はそういうふうな感触でこの問題をいろいろ資料を見ておるわけでございまして、それが法律的にどうなるかこうなるかということは、いましばらくお待ちを願いたいと思います。
#250
○岩間正男君 ちょっと大臣の今のお言葉で、公務中であったかどうかということを、私は、公務でないとかどうとかいうことを断定的に言ったのではありません。かりに公務であるにしても、人を簡単に撃ち殺すということを一体公務と認めることができるかどうか、非常にここのところは大きな矛盾点がある。したがって、米軍のこのようなピストル使用規定というものが大きな一つの焦点になるわけです。そういうことが認められるような形になっておるとしたら、これは重大問題である。さっき聞きますと、慎重に使う、これはどこでもそうだろうと思うのでありますが、それを具体的に適用して慎重に行動するのかどうか。つまり、逃げて行く者を二十メートルの至近の距離から一発のもとに撃ち殺すということが、これは慎重になるのか。それは公務にはならないのじゃないか。そうなってくれば、だから公務といっても、ここのところは非常に問題が具体的に明らかにされなければならぬ。この点について、国民もこの問題を非常に深い関心を持っていますから、法務委員会としてもこの問題を取り上げたわけでありますけれども、これは明確な措置を私は要望します。
#251
○亀田得治君 関連して。ちょっと機会がなかなかありませんので、ついでに一つ聞いておくわけです。公務中ということになれば、向こうの責任が軽くなる、公務外ということに法律的な判断が出れば、また非常に責任が重くなるというような関係は若干はあると思いますが、今度の問題は公務であろうがなかろうが、ともかくけしからぬというわけなんですよ、全く。ともかくそういう逃げれんところにおる者を、公務であろうがなかろうが、それはいかぬ。だから、そういうこまかい調査なり法律的な研究をしてもらわぬでもいいわけです、その点。だから、希望としては、ともかくかくのごとき軽率なことは困るという申し込みをやっぱり米軍にやってもらいたい。一体そういう申し込みをとりあえずやってあるのかどうか。また、向こうとしては、公務であるなしにかかわらず、かくのごとき状態で人を殺したことについては遺憾であったという意思表示が日本側にあったのかどうか。両方とも申し込みもせぬし、向こうも何も言っていないのである、そのうち事実関係が明らかになって法律的な研究をやってからというかまえ方なのかどうか。後者だとすれば、あまりにも法律的なものの扱いである。第一点のやはり向こうからのおわびがあるべきだし、また、こちらからもその点の申し込みがすでにあってしかるべきものだと思うわけですが、そこら辺はどうなっておりますか。ちょっと一点だけ聞いておきます。
#252
○国務大臣(中垣國男君) おそらく両方の係の者が、この問題の捜査の話し合いの過程におきましては、双方とも遺憾の意を表しておるのじゃないかというふうに考えられるのです。私は、法務大臣といたしまして、もちろん射殺されました谷貝氏に対しましては非常に心から同情をいたしております、その遺族に対しましても。ただ、公務中でありましても、このことが犯罪になるかどうかということは、私は別な問題だろうと思うのです。たとえ公務中であってもピストルをもって射殺したということがこれが犯罪になるかどうかという問題、そういう点のことを先ほど法律的な検討をしておると申し上げたわけでございまして、それから政府がこういうことが起きないような申し入れをする必要があるという御指摘につきましては、ほんとうに私も全く同じ意見であります。ただいままでにそういうことが行なわれたかどうかということは、実は私も存じていないのでありますが、これはよく私のほうも検討をいたしまして、必要があればこれはもちろん外務大臣から申し入れをすることになると思うのでありますけれども、検討さしていただきます。それもなるべく近い機会に検討さしていただきます。
#253
○委員長(鳥畠徳次郎君) 他に御発言もないようでありますから、本日はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十四分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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