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1962/06/04 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 農林水産委員会 第30号
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1962/06/04 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 農林水産委員会 第30号

#1
第043回国会 農林水産委員会 第30号
昭和三十八年六月四日(火曜日)
   午前十時二十六分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
 六月一日
  辞任      補欠選任
   平島 敏夫君  岡村文四郎君
   松野 孝一君  温水 三郎君
   谷口 慶吉君  堀本 宜実君
   竹中 恒夫君  井川 伊平君
   高山 恒雄君  天田 勝正君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   理事
           仲原 善一君
           渡辺 勘吉君
           北條 雋八君
           森 八三一君
   委員
           植垣弥一郎君
           岡村文四郎君
           梶原 茂嘉君
           木島 義夫君
           中町 文門君
           温水 三郎君
           野知 浩之君
           藤野 繁雄君
           堀本 宜実君
           山崎  斉君
           大森 創造君
           亀田 得治君
           北村  暢君
           矢山 有作君
           安田 敏雄君
           天田 勝正君
  国務大臣
   農 林 大 臣 重政 誠之君
  政府委員
   農林政務次官  津島 文治君
   農林省畜産局長 村田 豊三君
   農林省農地局長 丹羽雅次郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
  説明員
   農林省農林経済
   局農業保険課長 岡安  誠君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○土地改良法の一部を改正する法律案
 (内閣送付、予備審査)
○農業災害補償法の一部を改正する法
 律案(内閣送付、予備審査)
○農林水産政策に関する調査(食肉に
 関する件)
  ―――――――――――――
  〔理事仲原善一君委員長席に着く〕
#2
○理事(仲原善一君) ただいまから委員会を開きます。
 土地改良法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明及び補足説明を聴取することにいたします。
#3
○政府委員(津島文治君) 土地改良法の一部を改正する法律案につきまして、その提案現出を御説明申し上げます。
 土地改良法は、土地改良事業の実施のための基本的な法律として昭和二十四年に制定されまして以来、数次の改正を経て今日に至っておりますが、この間、本法に基づきまして各種の土地改良事業が施行され、農業生産力の増進とわが国経済の発展に寄与して参ったのであります。
 ところで、最近における農業とこれをめぐる社会経済的諸条件の変化にかんがみまして、このような事態に対応して農業の発展と農業従事者の所得の向上をはかって参りますためには、農業基本法に掲げられております諸施策を総合的かつ効率的に進めて参らなければならないと考えられますが、そのためには、これらの施策のうち、農業生産の基盤の整備及び開発に関する事業につきましても、その一そうの適切かつ合理的な実施をはかり得るよう改善の措置を講ずることが必要であると思われます。したがいまして、この際、事業実施の状況に照らし、また、農業基本法の指向する新たな観点に立って、土地改良制度の全般についてその改善合理化のための法制的措置を講ずる必要があると考えるのであります。
 以下この法律案の主要な内容につきまして、御説明いたします。
 第一は、目的の規定を改正し、土地改良法の目的は、農業基本法に掲げられております政策目標の達成に資することにある旨を明定したことであります。
 第二は、土地改良事業の拡充及び整備をはかったことであります。まず、新たに草地の改良、開発、保全及び集団化に関する事業を土地改良事業に加えて、土地改良事業を農地及び草地を含んだ農用地を対象とする事業に拡大するとともに、従来の開田、開畑事業を農用地造成事業とし、この農用地造成事業の円滑な施行に資するため、未墾地の権利関係の調整のための関係権利者の協議及び都道府県知事のあっせんまたは調停に関する規定を整備したのであります。
 次に、圃場条件の整備のために必要な事業を一体的に実施できるようにするため、区画整理事業の範囲を拡充するとともに、これとあわせて農用地の集団化を促進するため、換地計画の樹立方式及び換地処分の、実施方法等につきましても改善をはかることといたしております。
 第三は、土地改良長期計画の制度を設けたことであります。土地改良事業は、その事業の性格から、長期的見通しに基づいて行なわれることが必要であると考えられるのでありますが、特に農業構造の改善の方向と農業生産の選択的拡大の見通しに即して土地改良事業を計画的に実施するため、新たに土地改良長期計画の作成、改定及び実施に関し必要な規定を設けたのであります。
 第四は、土地改良事業の施行方法及び費用の賦課徴収の方法に関する規定の整備であります。まず、土地改良事業の総合的かつ効率的な実施をはかるため、二以上の土地改良事業をあわせて施行する場合における手続を整備いたしますとともに、国または都道府県が農民からの申請によらずみずから計画を定めて行なう地改良事業の範囲を拡大し、国または都道府県の行なう土地改良事業計画の樹立の際における関係都道府県知事または関係市町村長との協議制度を採用する等、事業の円滑な実施に資するよう所要の規定の整備を行なうことといたしております。次に、事業費の賦課徴収の方法につきましては、国営、都道府県営土地改良事業にかかる負担金は、都道府県が受益者またはこれにかえて土地改良区から徴収する従来の方式のほか、関係市町村から徴収し得る道を開いたのであります。
 第五は、土地改良施設の維持管理に関する規定の整備であります。土地改良区等が灌漑排水施設等重要な土地改良施設の管理を行なう場合には、管理規程を定めることとするとともに、国営、都道府県営土地改良事業につきまして事業計画の樹立の際、あらかじめ土地改良施設の管理者及び管理方法に関する基本的事項を定め、事業完了後の土地改良施設の管理の適正化を期することといたしております。
 第六は、土地改良区の管理及び組織に関する規定の整備であります。現在土地改良区は約一万三千の多きを数えておりますが、そのうちには、その存立の基礎が必しも十分でないいわゆる弱小土地改良区と称せられるものも散見さるるのであります。そこで今後においては、一つの土地改良区で関連性の深い二以上の土地改良事業をあわせて施行することができることとするほか、土地改良区の設立の規制、役員の責任の強化、合併に関する規定の整備等、所要の改正を行なおうとするものであります。
 以上のほか、国営、都道府県営土地改良事業にかかわる換地処分に関する規定の新設、特定土地改良工事特別会計により国が行なう事業の拡充、国営干拓事業によって生じた干拓地等の転用の場合における特別徴収金の徴収に関する規定の新設、土地改良財産の譲与に関する規定の整備、市町村及び農業協同組合等の行なう土地改良事業に関する規定の整備等、所要の改正を行なうことといたしております。
 以上がこの法律を提案する理由及びそのおもなる内容であります。何とぞ慎重審議の上、すみやかに御可決下さいますよう御願い申し上げます。
#4
○政府委員(丹羽雅次郎君) 土地改良法の一部を改正する法律案につきまして補足説明を申し上げます。
 提案理由説明で申し述べられましたように、今回の改正案の内容は、おおむね七つの主要事項に区分することができると考えられるのでありますので、この区分に従いまして御説明を申し上げたいと存じます。
 第一は、法律の目的の改正でありますが、これは、提案理由で説明がありましたように、土地改良法の目的が、農業基本法に掲げられている政策目標の達成に資することにある旨を明定することによりまして、今後の土地改良事業の進むべき方向を明らかにしたものであります。なお、第一条第二項を改正いたしまして、「土地改良事業の施行に当っては、その事業は、政令で定める計画基準に準拠するものでなければならない」旨の規定を削除いたしまして、これとおおむね同趣旨の規定を、土地改良区の設立についての適否決定の基準、国営事業及び都道府県営事業の計画の決定の要件等として規定することにいたしておりますが、これは、個々の事業の施行の前提として、具体的にこの計画基準を適用することによりまして、事業施行の適正化を期したものであります。
 第二は、土地改良事業の拡充及び整備をはかったことであります。
 まず、土地改良事業を、農地、すなわち、耕作の目的に供される土地のほかに、いわゆる草地、すなわち、主として家畜の放牧の目的または養畜の業務のための採草の目的に供される土地をも含めた農用地の改良、開発、保全及び集団化に関する事業といたしまして、土地改良事業の範囲を拡大することといたし、これに伴いまして、従来の「開田又は開畑」を「農用地の造成」に改め、農地についてのみならず、草地の改良、開発の事業につきましても、本法に基づいてこれを実施することができることといたしたのであります。
 また、農用地の造成事業につきましては、その施行の要件といたしまして、その事業施行地域内の農用地以外の未墾地について事業参加資格を有する者の全員の同意を要することといたしたのであります。これは、未墾地からの農用地の造成が、土地の形質及び利用目的を根本的に変更するものでありますことから、事業参加資格者の三分の二以上の同意がありましても、未墾地にかかる事業参加資格者で同意しないものがありまする場合には、強制的に当該事業を施行しうる方式をとることが穏当を欠くと考えられたからであります。
 ただ、全員の同意を得ることが困難な場合が予想されますので、このような場合に対処いたしまして、農用地造成事業の円滑な施行に資するために、関係資格者のうちに同意しない者がある場合には、発起人等が関係者と協議して、所有権の移転または利用権の設定等の方法により、事業地域につきまして全員の同意を得るために必要な措置を講ずることとし、それでもなお同意が得られない場合には、都道府県知事が関係者の意見を聞いて、あっせんまたは調停を行なうことができることといたしたのであります。
 次に、農業の生産性の向上をはかるため機械化を促進する等の観点から見まして、圃場条件を整備することが急務であると考えられますので、このいわゆる圃場整備事業を円滑に実施するために、区画整理事業の範囲の拡充と換地計画に関する規定の整備を行なうことといたしております。
 まず、区画整理事業につきましては、これを本来の区画形質の変更の事業と、これと付帯して施行することを相当とする農用地の造成の工事または農用地の改良もしくは保全のため必要な工事の施行とを一本とした事業といたしまして、これによりまして、圃場に直結する各種の土地改良事業を一つの施行手続をもって実施できることといたしまして、手続の簡素化による事業の促進を期することといたしておるのであります。
 次に、換地計画及び換地処分に関する規定の整備についてでありますが、現行制度におきましては、換地計画の樹立を工事の完了後に行なう仕組みにいたしております等の関係から、集団化のために十分に機能を発揮し得ないうらみがありますことにかんがみ、今回改正におきましては、換地処分が農用地の集団化その他農業構造の改善に積極的な役割を果たすものであるという観点に立ちまして、所要の規定の整備を行なっております。すなわち、換地計画は、土地改良事業の工事の完了前に樹立することを建前といたしますとともに、換地計画の決定及び認可の基準を明らかにするほか、換地計画において定めるべき事項、換地を定める場合の要件、換地を定めない場合の特例、新たに土地改良施設の用に供する土地についての措置、換地計画の変更手続等につきまして、規定の新設ないし改正を行なっております。また、一時利用地の指定につきましても、農用地の集団化に資するよう必要な規定の整備をいたしますとともに、換地処分の方法及びその効果等につきましても、この際、所要の規定の新設ないし改正をいたしております。
 次に、交換分合に関してでありますが、上述のように草地を土地改良事業に加えましたことの一環といたしまして、農地相互間のみならず、農地と草地の間または草地相互間においても、交換分合を行なうことができることといたしますとともに、従来の農業委員会、土地改良区及び農業協同組合のほか、市町村も、土地改良事業を施行する場合において交換分合を行なうことが、その土地改良事業の効率的な施行と農用地の集団化その他農業構造の改善に資することが明らかである場合には、交換分合の事業主体となり得ることといたしております。
 第三は、土地改良長期計画の制度を設けたことでありますが、この制度を新しく設けました基本的な理由は、農業基本法におきまして農業生産の選択的拡大、農業構造の改善等、新たな観点に立ちまして諸施策を講ずべきことが要請されている今日におきましては、土地改良事業につきましても、長期の見通しの上に立って、農業基本法の趣旨に即応し得るよう計画的な事業の施行をはかるべきであるということにございます。
 この長期計画は、農林大臣が農政審議会並びに関係行政機関の長及び都道府県知事の意見を聞きましてその案を作成し、閣議の決定を経て定められることになっておりまして、計画が定められましたときは、その概要を公表いたしますとともに、国はこの計画の達成をはかるため、その実施につき必要な措置を講ずることとされております。
 第四は、土地改良事業の施行方式及び費用の賦課徴収の方法に関する改正でございます。
 土地改良事業の実施の現況と土地改良事業の態様の変化等にかんがみまして、土地改良事業の適正かつ効率的な実施を確保することができるよう制度を整備する観点から、事業の施行方式につきまして以下申し述べますような改正を行なうことといたしております。
 すなわち、その一は、事業の総合的な実施をはかるための改正でありまして、相互関連性の深い二以上の土地改良事業をあわせて施行するための事業計画の決定または変更等の手続につきまして規定の整備を行なうこととしております。
 その二は、国営事業及び都道府県営事業の計画樹立に関する改正であります。
 まず、従来の申請に基づきまする事業のほかに、申請によらないで計画を樹立し得る事業の範囲を拡大いたしまして、その事業によりまする受益の範囲が広く、その工事に高度の技術を必要とする等、その事業の性質または規模に照らして適当と認められまするところの灌漑排水事業につきましては、国または都道府県がみずから計画を定め、関係農民の三分の二以上の同意を手 かつ、異議申し立ての機会を与えた上で、計画の確定と事業の施行を行なうことができることといたしまして国及び都道府県によりまする農業基盤整備事業の積極的な推進を可能ならしめることといたしております。
 また、国営事業及び都道府県営事業の計画の樹立または計画の変更につきましては、これらの事業が関係都道府県または関係市町村の利害に密接に関連するものでございますことから、これら関係都道府県または関係市町村の長とあらかじめ協議を行なうことを事業開始の要件といたしまして、これによりまして、国、都道府県及び市町村を通ずる協力体制のもとに、事業の円滑な施行を期することといたしております。
 次に、費用の賦課徴収の方法に関する改正について申し上げます。
 まず、国営事業または都道府県営事業の負担金につきましては、従来、国がその費用の一部を負担または補助し、その残額の全部または一部を都道府県が受益者から徴収するか、またはその徴収にかえまして、その受益者によりまして構成されまする土地改良区から徴収することとされておるのでございますが、今回の改正においては、この従来の方式のほかに、関係市町村がその議会の議決を経て同意をいたしました場合には、都道府県はその市町村に負担をさせ、その市町村がその負担した金額を受益者から徴収するという方法をとることができることといたしました。この場合において、防災事業等受益農業者以外をも利するような事業につきましては、政令の定めるところによりまして、市町村がその費用の一部を自己負担をいたしまして、残額を受益者から徴収することができる道を開いたのでございます。
 次に、農用地以外の土地についても利益を与えることの明らかな事業につきまして、国、都道府県のほかに、市町村も農用地以外の受益者から負担金を徴収し得ることといたしたのでございます。
 第五は、土地改良施設の維持管理に関する規定の整備であります。
 まず、土地改良区、市町村等が灌漑排水施設その他の重要な土地改良施設の管理を行なう場合には、その事業の実施の細目につきまして管理規程を定め、都道府県知事の認可を受けねばならない旨を規定し、土地改良施設の管理の適正化に資することといたしております。
 次に、国営事業または都道府県常事業につきましては、従来ややもいたしますと、建設工事と工事完了後におきます施設の管理との間に結びつきを欠き、そのために、施設の管理、なかんずく委託管理の適正な運用をはかることが困難でありましたことにかんがみまして、このような大規模事業によりまして造成される施設につきましては、事業実施の計画の際、あらかじめその施設の管理者及び管理方法に関する基本的事項を定めることといたしました。これに基づき土地改良区等に管理の委託を行なうこととして、国営造成施設及び都道府県営造成施設の管理の適正化に資することといたしております。
 第六は、土地改良区の管理及び組織に関する規定の整備でございます。
 土地改良区は、土地改良事業の施行のための農業者の団体として、全国にわたって設立されておりまして、その数は、一万三千の多きを数えておりますが、中には、運営が不健全であるか、またはその存在の基礎が必ずしも十分でないものも存するのでございます。
 そこで、今回の改正におきましては、従来のごとき一事業ごとに土地改良区を設立するという制度の建前を改めまして、一つの土地改良区で関連性の深い二以上の土地改良事業を行ない得ることといたしましてその手続を整備いたしましたほかに、土地改良区の乱立を規制するために、土地改良区の設立申請があった場合において、経理的基礎または技術的能力の有無等を適否決定の要件とするとともに、土地改良区の合併につきましても、その手続を整備いたしております。
 なお、土地改良区の管理運営の健全化または適正化に資するため、役員の土地改良区に対する義務を明確にいたしますとともに、その損害賠償責任に関する規定を整備することといたしております。
 以上が、今回の改正の主要事項でありますが、そのほかなお、土地改良事業の適正かつ円滑な実施をはかるため必要と認められる事項につきまして、所要の改正を行なうことといたしておりますので、これらの事項につきまして、その要点を申し上げたいと存じます。
 従来土地改良区の事業計画の変更の手続とこれに関連して必要がある場合における定款変更の手続とがそれぞれ別個に行なわれる仕組みになっており、事業施行の円滑化の面から問題がありましたので、今回これを是正して同一の手続で行ない得るようにいたしました。
 次に、国営事業及び県営事業につきましても、農用地造成事業、区画整理事業の施行に伴いまして、換地処分を行なうことが必要になって参りましたので、国または都道府県が換地計画を定めて換地処分を行なうことができるよう所要の規定を設けることといたしました。
 また、従来特定土地改良工事特別会計による事業は、灌漑排水事業及び干拓事業等に限られておりましたが、灌漑用と防災との共用のダムの建設工事を行なう必要が出て参りましたので、灌漑排水事業とあわせて行なう防災事業を特別会計事業として行ない得るように規定の改正をいたすこととしております。
 次に、国営の干拓または埋立ての事業によりまして造成されました干拓地または埋立地がその本来の目的に供されることなく、他の用途に転用され、その者が不当に利益を得ているという事例が生じておりますので、この事態に対処するために、干拓地または埋立地の配分を受けました者が、土地収得後八年以内にその土地を転用した場合には、本来の負担金のほか、その土地の造成に要した費用から本来の負担金を差し引いた額を限度として、特別徴収金として徴収することができることといたしました。
 次に、国営事業によって造成されました施設のうち、土地改良区等に譲与し得るものの範囲を実情に即しまして拡大することといたしております。すなわち、国営事業によって造成されました土地改良財産の譲与につきましては、従来道路法の認定外道路等に限定されておりましたものを拡充いたしまして、主として小規模な道路、用排水路その他の施設を直接の管理者たる土地改良区等に譲与することによりまして、その管理運営の簡素化をはかることとする等の改正を行なうことといたしました。
 さらにまた、市町村または農業協同組合の行なう土地改良事業につきましても、土地改良区の行なう土地改良事業に関する規定の整備に対応いたしまして改正を行なうこととしておりますが、特に市町村の行なう事業につきましては、農用地造成事業に関する規定、農用地以外の土地にかかる受益者からの負担金の徴収に関する規定、土地改良区等からの土地改良施設の管理委託に関する規定等新たな規定を設けることといたしております。
 最後に附則につきまして、一言申し上げておきたいと存じます。
 附則におきましては、この改正法律の施行の期日を初め、この改正に伴う必要な経過規定のほか草地の交換分合についての不動産取得税の免税のための地方税法の改正、特定土地改良工専特別会計による事業の範囲の拡大及び干拓地等の転用の場合における特別徴収金の徴収に伴いまする特定土地改良工事特別会計法の改正並びに農地法及び土地区画鵜川法に関する技術的な改正を行なうことといたしております。
 以上、この法律案の要点につきまして、補足説明を申し上げた次第でございます。
#5
○理事(仲原善一君) ちょっと速記とめて下さい。
  〔速記中止〕
#6
○理事(仲原善一君) それじゃ速記を起こして下さい。
  ―――――――――――――
#7
○理事(仲原善一君) 次に、農業災害補償法の一部を改正する法律案を議題とし、関係資料の説明を聴取することにいたします。
#8
○説明員(岡安誠君) 農業災害補償法の一部を改正する法律案の御審議にあたりまして、提出いたしました資料の概要について御説明申し上げます。
 最初に農業災害補償制度の概要と事業実績という資料について御説明申し上げます。
 これは現行制度の概要をしるしたものでございます。第一ページをお開きいただきたいと思います。
 第一ページは、昭和二十二年にできました現在の災害補償制度の最近の構図を示したものでございます。一番下が組合員、いわゆる農民でございまして、これに対しまして、現在は農業共済組合、一部は共済組合から市町村が事業の委譲を受けまして、市町村がかわりに事業を行なっているところもございます。それが末端のところでございます。それが県段階で農業共済組合連合会を組織いたしまして、これが保険をいたしておるわけでございます。さらに全国再保険は、農林省にございます農業共済再保険特別会計がいたしておるということになっております。これがおもな事項でございます。さらに、この機構を補足するものといたしまして、農業共済基金というものが特別法によりまして現在設けられておりまして、基金は現在府県にございます共済組合連合会に対しまして、所要の資金の貸し付け等の事業をいたしております。
 それから、これらの機構を監督する機関は、農林大臣とそれから知事でございまして、農林大臣が主として共済組合連合会、それから共済組合を指導監督いたします。知事は共済組合、それから農林大臣とあわせまして共済組合連合会の指導監督を行なうということになっております。以上が機構の概要でございます。
 二ページに参りまして、これが現在行なっております共済制度の概要の総括表でございます。左側にございますように、農作物共済、蚕繭共済、家畜共済、これが必須の共済事業でございまして、どの組合もこれを行なうわけでございます。で、任意共済は、いわゆる任意でございまして、加入等の特例もございますし、必ずしも行なわなくてもよろしいということになっております。
 共済目的を申し上げますと、農作物共済につきましては、水稲、陸稲、それから麦、この三つで、横に共済関係、保険関係、再保険関係、一括して申し上げますと、農作物共済の共済関係はここにございますとおり、一定の基準以上の耕作規模を持ってる農家につきましては、当然に共済関係が成立をするということになっております。その基準は、現在水陸稲合計面積が一反歩をこえるものの農家、また麦の耕作面積が一反歩をこえる農家につきましては、当然に共済関係が成立するということになっております。その基準に満たないものは任意成立ということになっております。
 それから保険関係でございますが、組合と農家の間に成立いたしました共済関係のうち、この責任の九割は県にできております共済組合連合会に保険に付するということになっております。いわゆるここに書いてございますように、歩合再保険方式ということになっております。それから連合会はその責任として持ちましたもののうち、通常の危険負担をこえるようなもの、いわゆる異常の部分、超異常の部分につきましては、政府の特別会計に再保険するということになっております。この関係は、ここに書いてございますように、超過損害再保険方式ということになっておるのでございます。
 蚕繭共済も、大体農作物共済と同じような仕組みになっております。ただまん中にございます共済関係の点で当然成立の基準が違いまして、蚕繭共済の場合には、春蚕繭につきましては〇・五箱、夏秋蚕繭につきましては同じく〇・五箱。それをこえる農家が当然成立するということに変わっております。あとは大体農作物共済と同じような仕組みになっております。
 それから家畜共済でございますが、この対象は、牛、馬、ヤギ、綿羊、種豚ということになっております。これはやはり元来任意成立ということを原則に成立いたしたものでございますが、途中で制度は一部改正になりました。現在は組合が総会で特別議決をした場合には当然成立でありませんが、共済に付する義務を農家が負うというふうに変わってきております。多少農作物共済、蚕繭共済とは成立の態様が違うわけでございます。
 保険関係でございますが、原則といたしましては、組合が負います責任のすべてを県の連合会に保険に付するということになっております。ただ例外的には、一部組合が責任を保留することができることになっておりまして、現在は、北海道、鹿児島、宮崎の三県だけでございますが、一部組合で責任保留もいたしております。あとはすべて組合は責任を保留いたしません。すべて連合会の保険にしております。
 それから連合会と政府の特別会計の関係でございますが、大体ここにございますとおり七割から九割はすべて政府のほうに再保険に付しております。したがって、この組合と連合会、連合会と政府の関係は、農作、蚕繭とは違いまして、すべて歩合再保険方式ということになっておりまして、いわば、牛、馬、ヤギ、綿羊、種豚一頭ずつにつきまして、歩合方式によって連合会または政府の特別会計に保険、再保険をするという建前になっております。
 以上が必須事業でございまして、任意共済の事業は、任意に事業が実施し得ることになりますし、また共済関係の成立関係も強制ではございませんで任意でございます。その対象は、建物、農機具、肉豚その他でございます。この場合の組合と連合会との保険関係でございますが、これも原則といたしまして大部分組合の責任は保留いたしませんで、全部連合会に再保険に付しておりますが、一件だけ例外としまして一割保留しておる例もございます。あとはすべて連合会に保険に付しております。また、政府との関係は全然ございませんで、連合会限りでこれは完結をいたすということになります。政府の特別会計は再保険をいたしておりません。
 以上でございます。
 次に三ページ以下の農作物共済につきましては、多少こまかく説明がございます。これを概略読みながら御説明申し上げますが、最初に農作物共済の加入と共済関係でございますが、加入につきましては、先ほど申し上げましたとおり、一定面積以上を所有する者は当然加入ということになる。いわば、その者につきましては、加入は強制をされるという関係になっております。共済関係が当然また成立するわけであります。それから引受方式と共済金額の関係でございますが、引き受けの方式といたしましては、現在は一筆単位の収量建て制ということになっております。発足当時は、反建て制、面積建て制というふうになっておりましたけれども、現在は収量建て制ということになっております。それから共済金額、いわば責任を負う限度でございますが、ここにございますように多少こまかいので申し上げますと、まず共済金額はキログラム当たりの共済金額というのを先きにきめるわけであります。
 下のほうのキログラム当たり共済金額の標準イコール基準価格掛ける百分の七十、これから御説明申し上げますと、米麦につきましては、基準価格は、まず米につきましては、前年の米の政府買い入れ価格、一〜四等手取り平均予定価格でございますが、これを基準にいたしましてその七割を一応キログラム当たりの共済金額というふうにいたしまして、それを基礎にしまして、共済金額はさらにその七割、多少説明がちょっと複雑になりますが、まず、共済金額の基準としての単位当たりの共済金額は米麦価の七掛け、七割ということにきめまして、さらに責任を負う限度としての共済金額は、いわゆる三割足切りと言っておりますが、足切り責任の対象といいますか、補償の対象にならない部分の三割を引いた残りの七割が、共済金額の総額になるということでございます。下の例は三十八年産の水稲につきましての今申し上げました計算を示したものでございます。石当たりの三十七年産米一万二千百七十七円から包装代、申し込み加算を引いたものが基準価格であり、これに七掛けをし、一キログラム当たりを出して、一キログラム当たりの共済金額が、五十五円ということを計算いたしております。その関係は、次の四ページをお開きいただきますと、表になってございますが、現在は共済金額につきまして選択制を実施いたしております。今申し上げましたのが最高の共済金額でございまして、最低は現在米につきましては十五円ということになっております。ここに表にございますとおり、最低が十五円で、二十円、二十五円、三十五円、四十五円、五十円、最高が五十五円ということでございます。これらのそれぞれを選択いたした場合の共済金額がキログラム当たりの基準で、全損の場合の、補てんの額もここに表になってございます。一番下の表の全損の場合の実質補てん割合、これをごらんいただきますと、最満の共済金額キログラム当たり五十五円を選択いたした場合、全損になった場合には四九・一%だけ填補されるというのが現状でございます。したがって、農家等がさらに低い共済金額を選択する場合には、やはり填補割合が下がるわけでありまして、最低を選んだ場合には一三・四%しか填補されないということに現在なっております。以上が例でお示しいたしたわけでございます。
 それから次が掛金率と、掛金につきましての国庫負担のやり方をここに書いてございます。掛金率でございますが、ここにございますとおり、大臣が過去二十カ年間の被害率を基礎として掛金率をきめるということになっております。
 六ページをお開きいただきたいと思います。ここに図がございます。農林大臣は県ごとに過去二十カ年間、水稲で言いますと、ここにございますとおり、昭和十六年から三十五年まで、現在この二十カ年間に基づいて計算いたしたものを適用いたしておりますが、この二十カ年間の県ごとの被害率、被害率はここにございますとおり共済金額分の支払共済金の割合でございますが、被害率を全部並べるわけでございます。並べましてその被害率に多少ウエートを設けます。ここにございますとおり、現在の農業災害補償法が実施されました以前の被害率は、やはり多少信用度といいますか、正確度を欠くということでウエートを一にいたしました。災害補償法実施以降は一応二にいたしましたが、さらに昭和三十三年以降は四とウエートを上げております。これは昭和三十三年以降が現在の一筆収量建になっておりますし、三十二年度までは先ほどちょっと申し上げましたとおり、面積建方式になっております。そのような制度の変化がございますので、やはり制度といいますか、関係からウエートの差を設けておりますが、そうウエートをつけまして、被害率を全部並べるわけでございます。それから左のほうにございますとおり、一番下に通常標準被害率という線が一本ございます。これ以下がいわば通常の責任であり、それをこえるものが異常責任ということになるわけでございますが、そういう線を各県ごとに引きます。引きました場合に、その線以下の部分、それを全部合計しまして割るわけでございます。それが右のほうにございます通常共済掛金標準率ということになりますが、正確には通常標準被害率以下の部分を足して割りまして、さらにそれに安全割り増しを加えたものが通常共済掛金標準率でございますが、そのように通常標準被害率以下の部分を集計をし、さらにその上に異常標準被害率という線をさらにもう一本引きます。で通常の線と異常の線の間のものを全部寄せまして平均いたしました部分が、右にございますとおり異常共済掛金標準率になります。さらにこの異常標準被害率をこえた部分、これが超異常になるわけでございますが、これの合計した平均が超異常共済掛金率ということになります。これらを合計いたしたものが共済掛金標準率ということになるわけでございまして、これが県ごとにきまるわけでございます。で県ごとにきまりました掛金率は、県内の組合にそれぞれ配分をいたすわけでございますが、現在は県内を最高十八の階級に分けまして、それぞれの危険の度合いに応じましてこの掛金標準率を分けるということにいたしております。
 以上が大体掛金率の設定の仕方でございます。
 それから次に、国庫負担のやり方でございますが、今申し上げましたとおり、共済掛金標準率を県ごとにきめます。共済掛金標準率のうち通常共済掛金標準率の部分と、異常共済掛金標準率の部分、さらに超異常共済掛金率の部分をそれぞれ分けまして、通常の部分につきましては、その率の半分を国庫負担する。それから異常共済掛金標準率につきましては、さらにやはり国が半分国庫負担をする。超異常共済掛金率の部分につきましては、全額国が負担するというようになっております。それぞれ県ごとに、そういうような方式で計算いたしますと、国の負担割合がきまります。そうしますと、県ごとにきまりましたその負担割合が、すべての県のうちの組合または組合員の掛金率に対します負担割合ということになるわけでございまして、かように現在は実施いたしているわけでございます。
 次に、七ページに参りまして、共済事故と共済責任期間でございますが、これはここにございますとおり、事故は、風水害、旱害、冷害、雪害、その他の気象上の原因による災害、病虫害及び鳥獣害等でございます。
 それから責任期間は、水稲につきましては、本田移植期から収穫まで、陸稲につきましては、発芽期から収穫まで、これは御承知のとおりだと思います。
 損害評価につきましては、ここにございますとおり、組合におきましては、損害があった場合には、申告によりまして悉皆調査をいたします。さらにそれらの調査の均衡を見る意味におきまして、検見といいまして、抜き取り調査をいたしまして、それらを集計して連合会にあげる、連合会におきましては、実測調査をいたしまして、組合の評価高をさらに認定するわけでございまして、それを農林省に報告いたします。農林省は統計調査部に現在お願いしております被害減収量調査の資料によりまして、最終的に認定いたすことになっております。
 以上が大体損害評価の方法でございます。
 それから八ページにございます共済金の支払いでございます。支払い共済金は、先ほど申し上げましたとおりキログラム当たりの共済金額に、平年収穫量の七割から実収穫量を引いたものを掛けまして、言葉をかえますと、平年収穫量と実収穫量を比べまして損害の量が出ます。その損害の量のうち三割の部分に達するまでは、足切りといいまして見ない。それからあとの七割、三割を越えた部分についてのみ共済金支払いの対象になるというのが、現在の制度でございます。
 九ページ以下は蚕繭共済、家畜共済のことでありまして、今回の改正は主として農作物共済に限っておりますので、少し長くなりますので、省略させていただきたいと思います。
 次に、十五ページに参ります。以下数字等によりまして、実績を示しているわけでございます。現在の必須共済につきましての共済金額とそのウエートを示したわけでございます。合計が二千九百八億円が共済金額でございます。その大部分が農作物共済で二千百二十三億円、七三%を占めております。蚕繭共済は四・六%、家畜共済は二二・四%、大部分が農作物共済でございます。そのうちの大部分が水稲の共済でございます。千七百九十九億円、六一・九%であります。
 次に十六ページに参ります。これは農作物共済と蚕繭共済につきましての面積または蚕繭共済につきましては、箱単位の引受率を示したものでございます。水稲、陸稲、麦、それぞれの引受率というところでごらん願いたいと思います。水稲等につきましては、原則として一定の面積以上は当然成立ということになっております。しかしある面積以下のものにつきましては任意でございますし、またさらに少さい面積等につきましては組合員資格もないということになっておりますので、すべての水稲が共済に付されているわけではございません。ここにございますとおり作付面積に対する共済面積というのが引き受け面積でございますが、比率を見ますと二十三年ごろが九〇%台で最近が八六%というふうになっております。多少漸減をいたしております。陸稲は当初も五九%でございますが、現在は四三%台でございます。これはやはり陸稲が非常に散在いたしており、それから府県ごとに見ますと、水稲につきましては、すべての組合すべての県におきまして大体共済関係は成立いたしておりますが、陸稲は作付面積の少さい県等につきましては、現在でもこの事業を中止いたしておるところもございます。また非常に散在いたしております耕地の所有者等は引き受けをしていないといいますか、細目表の提出をいたしていないという事態がございます。このように低下いたしておるのであります。麦につきましても同じようで、七六%くらいのものが現在六一%に減っております。それから蚕繭共済のほうは割合率がよろしいわけであります。現在も八〇%台を示しております。以上が最近の引き受け状況でございます。
 次の十七ページが農家ごとの戸数による引受率を示したものでございまして、多少様相を異にいたしております。水稲について申し上げますと、水稲につきましては三十六年で戸数割では九五%の農家が共済に付しておるということになりますし、陸稲はちょっと四三%でございますが、麦が七六%春蚕繭、夏秋蚕繭それぞれ九六%、九七%という割合いい比率を示しております。これは先ほどの面積なり箱の状況と対比いたしますと、農家のうち全部を付さないで一部だけ共済に付しておるということが現われておるものと思われます。
 それから十八ページが家畜共済の加入率でございます。これは畜種別に乳用牛、役肉用牛、馬別に出ておりますが、乳用牛につきましては、最近四九%ということで五〇%を割っております。これはちょっと加入頭数をごらんになりますと、頭数では加入がふえておるのでありますが、最近やはり使用する頭数が非常に激増いたしております。その関係もあるかと思いますが、加入率が低下をいたしております。役肉用牛等につきましては大体七〇%くらいで変動ございません。馬につきましても六六%、平均で六三%というのが家畜共済の加入率でございます。
 それから次に十九ページでございますが、これが農家負担と共済金の関係を図示いたしたものでございます。最初が掛金と事務費の負担状況でございます。農作物、蚕繭、家畜等のそれぞれの共済掛金は国庫と農家がそれぞれ負担するわけでございます。これは十九ページが二十二年から二十九年で、二十ページが三十年から三十六年でございます。二十ページのほうをお開きいただきたいと思います。まず一番下の三十六年の欄をごらんいただきとうございますが、掛金につきましてみますと、全体の掛金が総額が百七十五億、三十六年でございます。そのうち国が負担しているのが九十八億、農家の負担が七十七億ということになっております。さらにこの制度を運営するための事務費でございますが、その事務費が全体で三十六年度は七十七億かかっておりますが、そのうち国が負担いたしましたのは三十七億であり、農家が四十億負担することになるわけであります。したがって、その合計が一番上の総計でございますが、国は全体で百三十五億負担をし、農家は百十七億負担をし、合計二百五十二億で運営がされておるということでございます。下の合計は累計でございますが、これは同じような割合になっていると存じます。
 それから、次の二十一ページが、それに対します共済金の支払い状況でございます。二十一ページが農作物、蚕繭、家畜、それぞれ合計いたしまして、右に合計がございますが、三十六年度は百六十五億の共済金が支払われるということになります。したがって前ページ二十ページのところと対比いたしますと、この制度は二十六年でございますが二百五十二億九千三百万円の金を使いまして、共済金としては百六十五億七千四百万支払つたということになります。農家の勘定から言いますと、掛金の農家負担部分と事務費の農家負担部分の合計が百十七億三千三百万円でございまして、かわりに共済金として百六十五億七千四百万円ということが三十六年度の収支でございます。それぞれ年別の収支でございますが、災害の多い年は受け取りが多くなり、災害の少ない年は受け取りが少なくなるということを示しております。
 二十二ページに参りますと、それらの関係を農家の一月当たりにするとどうなるかということを計算をいたしたものでございます。それぞれ水稲、陸稲、麦、春蚕繭、夏秋蚕繭別に出ておりますが、農家負担金がそれぞれ一戸あたりどうなるか。たとえば水稲にしますと、共済金は三十六年度八百十五円が農家の負担でございます。それに対しまして災害のあった農家が受け取った共済金は一戸あたり三千九百七円というような表でございます。それぞれ陸稲、麦、春蚕繭、夏秋蚕繭別に出ております。なおこれ以外に、農家は先ほど申しましたとおり事務費としての賦課金を納めておるわけでございますので、一とう右に事務費としての賦課金が一戸あたり八百二十六円負担しているということになっております。
 次に参ります。次が三十三ページでございますが、これが今のような関係を、国の予算としてどういうふうになっているかということの変遷を見たわけでございます。現在三十八年度は共済関係の一般会計の経費並びに特別会計の経費を合わせまして、百四十四億八千七百万円というようなことになっております。それぞれ内訳はこの表にございますとおりであります。漸次増加いたしておりますが、増加の原因の一つは、農作物等の共済金額等が、次第に選択がふえて参りますということで、最近の国庫負担等もそれに従いましてふえてきたことが一つと、それから団体の事務員等が漸次増加しているというのが増加のおもな原因であります。
 次二十四ページに参りますと、特別会計の収支でございます。二十五ページをお開き願いますと、これがずっと最近までの表で累計になっております。新しい制度が発足いたしまして相当の期間は特に二十八年、二十九年等の災害のところまでは大体特別会計は赤字でございまして、政府から不足金の繰り入れをしてもらっておったのでございます。ところが三十年以降でございますが、特別会計が最近は黒字になりまして、余っております。余った金は先ほど不足のときに一般会計から繰り入れた金額の返済に現有充てているわけでございます。二十五ページの累計のところをごらんいただきたいのです。特別会計は大体再保険料が収入でございますし、支払再保険金が支出でございます。それの差引が不足金ということになりますが、現在なお不足金が九十億ということになっております。なおこの不足金は一とう右にございますとおり、農業勘定においては九十二億九千九百万円、家畜勘定においては二億一千三百万円だけ一般会計からなお繰り入れをしてもらっておる現状でございます。したがって、今後も特別会計は収支いかんによりまして黒字になればこの借金を一般会計に返すことになり、また赤字になればさらに一般会計から繰り入れしてもらうことになるということに予定をいたしておるわけでございます。
 次が二十六ページに参りまして、これが現在この制度を運用いたしております連合会、組合、その他の細微の数並びに職員数でございます。連合会は現在四十六、各県にございまして、職員数は二千五百八十六人。それに対します現在の補助定員数二千三百二十八人ということになっております。それから共済組合でございますが、これは組合が三千七百三十七。それから委譲いたしました市町村、いわゆる市町村が共済事業を行なっております場合でございますが、これが四百二十六。これは三十七年の四月一日で、少ないのでございますが、最近の数字では、これが六百八ということになっております。それぞれの職員を合計いたしますと、末端の組合並びに市町村におきましては約二万人の職員がいるわけでございます。それに対します予算の補助定数でございますが、三十七年度はここにございますとおり、二万二十九人でございますが、三十八年度は現在の補助定数は一万八千九百二十九人ということで、二百人減っております。それからその他は農林本省の定数並びに都道府県の職員の定数並びに都道府県に対します補助定数等がございます。さらに共済基金が現在職員が二十三人おるわけでございます。それからその下の欄が家畜診療所とそれからそこに働いている獣医師の数でございますが、現在家畜診療所は連合会が運営いたしておりますのが四百四十九カ所。共済組合が運営いたしておりますのが八百九十七カ所。それから共同で運営しているのが百カ所。市町村が共済事業を行なっている場合、その市町村が運営いたしております診療所が三十六カ所。合計千四百八十二カ所ということになっております。そこに働いております獣医師は二千百四十六人ということでございます。
#9
○藤野繁雄君 今の説明の中で、三十八年度の補助定員数は幾らですか。
#10
○説明員(岡安誠君) 失礼いたしました。先ほど申し上げましたのは誤りでございまして、二百人減で一万九千八百二十九人でございます。訂正いたします。
 それから二十七ページに参りますと、これが現在連合会の収支過不足金の状態でございます。県別に出ておりますが、農作勘定でございますと、大体農作勘定では一番下にございますとおり、黒字だけを合計いたしますと、四十一億八千万円であり、赤字だけ、これが二十二億九千五百万円でございます。それぞれの県がここに書いてございますが、差し引きで農作勘定が大体黒字ということになっております。それから蚕繭勘定はやはり黒字になっております。家畜のほうが現在まででは赤字でございまして、最近多少収支を回復いたしておるようでございます。総事業勘定が次にございますが、これが赤字の場合、共済基金等から金を借りますが、その利子部分が主でございます。それらが利子部分として累積されるわけでございます。それが二十七億でございます。合計いたしますと、必須事業の農作、産繭、家畜の合計が現在三十六年度末でございますが、黒字の県が十七県で、二十七億円でございます。赤字の県が二十九県で四十六億円でございます。それから任意事業は、主としてこれは建物共済の関係でございます。もちろんそれ以外に農器具その他も入ります。建物共済等を主とします任意勘定でございますが、現在黒字の県が三十四県八億円、赤字の県が十県で四億六千万円ということになっております。この十県の四億六千万円の赤字の県でございますが、これは大部分伊勢湾台風それから第二室戸台風等によります被害を受けた県でございます。
 以上が実績につきましての御説明であります。
 次に、改正農業災害補償制度説明参考資料につきまして御説明申し上げます。
 一ページでございますが、これは現行と改正案の責任の分担の相違を図示したものでございます。左側が現行でございまして、三十六年度におきましては総共済金額がいっとう上にございますとおり一千七百九十九億円ということになりますが、その全体の責任のうち組合が一番左のAにございますとおりその一割百七十九億円、その部分だけ組合が保留をいたすわけでございます。残りの九割は組合が一応引き受けましたものを連合会に保険をいたします。連合会はそれを引き受けるわけでございますが、連合会にその引き受けた部分のうち通常標準被害率という線で引きました通常危険責任をこえるものは政府に再保険をいたします。それが上の政府の再保険部分でございます。こういうように、現在は組合が全体の一割の責任を持ち、連合会が残りの九割の責任を一応持ちますが、しかし通常危険責任をこえるものは、全部政府のほうに再保険をするというのが現在の仕組みでございます。改正案では、右にございますとおり、今度は組合ごとに通常標準被害率というものを全部引きまして、この通常危険部分は一応組合が責任を負うわけでございます。ただし組合だけではなかなか全部責任を負い切れないこともございますので、その通常危険責任の一部につきまして連合会の保険に付するということになっております。この保険に付する割合は、現在この全体の通常危険責任の中の二割から五割ということを考えております。さらに組合はこの通常危険責任をこえる部分につきましては、これはすべて連合会の保険に付することにいたしております。連合会は通常をこえる以上の危険責任部分は組合から保険に付されますが、これはすべてあげて改府の再保険に付します。このように現在と改正案とは、主として組合におきます責任の分担の割合といいますか態様が変わるわけでございまして、実質的に組合の負う責任を拡大をするということを現在考えておるのでございます。
 次に二ページに参りますと、損害が発生した場合の補てん内容を充実することを今回の制度改正の内容の一つにいたしておりますが、先ほど申し上げましたとおり、現行でございますと、水稲についての共済金額は最高五十五円であり、最低十五円の金額から選ぶということに現在なっております。かりに最高の五十五円を選びましても、先ほど申し上げましたとおり一番右にございますが、全損の場合でも四九・一%しか填補されないのが現状でございます。改正案におきましては、さらにこの共済金額の最高を上げまして七十円を最高に予定いたしております。これは七十円というのは固定した金額ではございませんで、現在は単位あたりの共済金額は米麦価の七割を限度といたしておりますのを今回は九割を限度にするというふうに引き上げることを考えております。その結果現在の五十五円が七十円ということになるわけで、それによりますと全損の場合には六二・五%まで実損額が填補されることになるわけでございます。最高限度を引き上げまして農家の選択によりましては、実損の填補割合が上がるようにということを配慮いたしておるのであります。
 次に三ページに参りまして、改正案によります、掛金率の設定の方式を御説明申し上げます。
 その前に四ページを先にお開きいただきますと、これは現行方式でございますので、先ほど申しましたけれども、簡単にもう一回御説明申し上げたいと思います。四ページが現行の制度でございます。先ほど申し上げましたとおり、現在は県ごとに過去二十カ年間の被害率、それを並べまして、通常標準被害率と異常標準被害率の線を引きまして、それぞれのはさまれた部分の被害率を集計いたしまして、合計したもので、県ごとに共済掛金標準率ができ上がるわけでございまして、これを県内の組合に当てはめるために、最高十八の危険階級に割りまして、それぞれ適用いたしておったのでございます。右の図にございますとおり、点線の図が私どもといたしましては、組合の危険の実態を示したものと考えて書いたわけでございます。ところが、実際は実線のような工合に各組合の掛金率がきまってくるということを示したのでございまして、県内の組合の被害の実態というものは十八階級ではとても納まり切れないような、もっと多くの変化を示しておるわけでございますが、現在ではその十八の中に押し込んでおるわけでございます。そうしますと、被害の少ない組合も、相当程度の被害があるがごとく格付けされるわけでございますし、被害の相当多い組合も少し少ないように格付けをされる、いわば圧縮をされまして、十八の中にそれぞれ押し込まれているわけでございます。これが現在の実態でございまして、この圧縮がいいか悪いかは問題でございますが、現在はこれは助け合いというような形でもって、お互いに助け合ったらどうかという考え方から十八の中に納めておるのでございます。ところが、改正案ではこういうことをやめまして、三ページに参りますと、今度組合ごとに掛金率をきめたい、県のきめた、県ごとにきまったものを十八に分けるのでなくて、組合ごとにきめるというのが考え方でございまして、組合ごとの被害率を今度は災害補償制度発足以来、二十二年以降の被害率を組合ごとに集めまして、今度は通常標準被害率という線によりまして、通常部分と異常部分の二つに分けまして、それぞれ集計して、組合ごとの基準共済掛金率をきめるということに今度改正をいたしておるのでございます。これによりますと、先ほど申し上げましたとおり、圧縮等によりまして、組合のそれぞれの被害態様と違った掛金率が定まるというのが回避されまして、それぞれ組合の被害に相当した掛金率がきめられるというふうに改善をされるものと考えておるのでございます。
 それから五ページに参りますと、今度はその被害共済掛金率に対応しましての国庫負担の方法が現在と変わるわけでございます。下が現行で上が改正でございますが、現行を先に申し上げますと、先ほど申し上げましたとおり、現在は県ごとにきまります共済掛金標準率を三つの部分に分けまして、通常危険責任部分、異常危険責任部分、超異常危険責任部分と三つに分けて、通常部分と異常部分は半分、二分の一国庫負担、それから超異常部分は、全額国庫負担ということにいたしまして計算をしますと、それぞれ県ごとに国の負担割合がきまるわけでございます。右のほうにいきますと、A県とB県の場合がありますが、A県では左のような方式でもって計算いたしますと、国の国庫負担割合が五〇%、というふうにきまりますと、その県内のa、bの組合すべてにつきまして、全部五〇%の国庫負担率というふうになるわけでございます。たとえばA県の場合にはaの組合が三%の掛金率の場合には、その半分が国庫負担である。bの場合には七%の掛金率の半分の三・五%が国庫負担になるということになるわけであります。そのことはB県の場合も同じでありまして、七五%の国庫負担率の場合には、その県内のすべての組合について、やはりすべて七五%は国庫が負担をするということになります。ところが新しい方式では、まず国庫負担の割合を超過累進にいたしております。ここにございますとおり、〇・五%のところまでは国が二分の一を持ちます。あと順次国の負担割合をふやしまして、最高は三〇%をこえる場合には、全額国が持つということにいたしております。これが超過累進の方式によります国庫負担の方式でございます。それでこれに関しまして、今度先ほど申し上げますとおり、基準共済掛金率は組合ごとにきまりますので、その組合ごとにきまりました基準共済掛金率をこの方式に当てはめるわけでございます。法律では別表で書いてありますが、当てはめますと、組合ごとの国庫負担割合がきまります。たとえば先ほどの例で申し上げますと、A県ではa組合三%の掛金率の場合はこういう表に当てはめますと、国が負担するのは一・六五%、農家負担一・三五%というふうにきまります。またb組合の場合には、掛金率が七%の場合には農家負担が二・六%であり、国の負担は四.四%というふうにきまります。現行では、ある県の場合には、掛金率の多い組合も、少ない組合も国庫負担割合は一様であったのでありますが、今回は、掛金負担の多い組合は国庫負担も多くし、少ない組合は国庫負担が少なくなるというようなことにいたしております。B県に参りますと、やはりそのように同じようになります。現行ではたまたまA県、B県県ごとに国庫負担割合が変わるために、同じように、たとえば料率が同じ組合でも、A県の場合には国庫負担が五割であり、B県の場合には七割五分であると変って参りましたのが、今度の改正案では、全国どこでも同じ掛金率の場合には同じ国庫負担割合というふうになるわけであります。そのことを表にしたわけであります。――ちょっと先ほどの説明を間違えました。掛金の負担方式は一%までは二分の一でございます。〇・五%でなくて一%までが二分一で、あと累増いたします。三〇%をこえた場合以降が一〇〇%の国庫負担ということになるわけでございます。以上が改正制度の概要でございます。
 次に、農業災害補償制度の改正案対比を簡単に申し上げます。
 この改正制度は、御承知のとおり、いろいろいきさつがございまして、災害補償制度協議会等が、これは昭和三十五年三月発足いたしまして、三十六年の二月に答申を得ておりますが、その前には農業災害補償制度研究会等、これが三十四年の十一月に発足して三十五年三月に考え方を答申いたしております。このような補償制度の研究会、協議会等を経ましていろいろ研究をされ法案といたしましては、第三十八回の国会、三十六年五月でありますが、最初に提案され、いろいろ経緯を経てきたのであります。そこでここにございますように、現行の制度と補償制度協議会が答申をされた案と、それから三十八国会、政府が最初に改正法案を提出した場合の案、それから今回御提案いたしております案四つを対比いたしておるわけであります。
 簡単に御説明申し上げます。最初に「組合等の農作物調査に係る共済責任」でございます。先ほど申し上げましたとおり、現在は組合に一割の責任が残りまして、あと九割は連合会の保険に付しておるのであります。連合会はそのうち異常部分、通常をこえる部分すべて国の再保険に付するというのが一応現在の制度でございます。ところが、協議会の案は、ここに図がございますとおり、組合等ごとに通常と異常の線を引きまして、通常の危険責任をこえる部分は、すべて中央に設置されます事業団の保険に付するということにいたしております。それから当初の政府案によりますと、この図にございますとおり、組合等が事業団に通常の危険責任をこえる場合は、すべて付保するわけでございますが、組合等がもしそれだけでは安心できないという場合には、自分らの保留いたす予定の通常危険責任の一部を連合会に付保することができる。これは任意でございますが、そういうことにいたしておったのでございます。今回の御提案申し上げておりますのは、一等右でございますが、事業団の考え方をやめまして、これは政府の特別会計になるのが一点でございます。それから組合と連合会の関係は、先ほども任意に付保することができると申し上げたのでございますが、今回は組合と連合会の関係は、通常の危険責任のうち二割から、五割の範囲内で連合会に付保することにきめております。これが当初の政府案と違う点でございます。
 次が二ページに参りまして、加入と共済事業の実施、いわゆる画一的強制方式の緩和の問題がどうなっておるかという表でございます。現在はここにございますとおり水、陸稲の合計が一反歩また麦の耕作面積が一反歩未満の農家についての加入が任意ということになっております。これにつきまして協議会案におきましては、はっきりいたしておりませんが、地方の実情に応じてもう少し任意加入の範囲を拡大をしたほうがよろしいという答申をいただいております。それに対しまして、政府の当初案は、ここにございますとおり、水、陸稲、麦、それぞれ別にして大体最高三反歩までは任意加入でよろしい。一反から三反までの範囲は都道府県知事がきめますが、最高は三反歩までのものは任意加入でよろしいということにいたしておりまして、今回もそれと同じでございます。
 それから次は、同じく強制方式の緩和でございますが、事業の一部廃止の関係でございます。現在は政令に規定がございまして、水、陸稲、麦、ことに専業量が非常に少ない場合には、知事の承認を受けてその事業を中止することができるということになっております。それに対しまして協議会案におきましては、組合員の三分の二の同意があれば水、陸稲、麦ごとにそれぞれ事業をやめてよろしい。しかしやめたけれどももう一回これをやり始めたいという場合には、二分の一の同意によって任意加入の方式によって再開をすることができる。さらに任意加入ではどうも工合が悪いという場合は、さらに三分の二の同意があれば当然加入というふうにもとに戻ることができるというのが協議会案であったわけであります。それに対しまして政府の当初案におきましては、ただ組合員の三分の二の同意だけではなくて、やはり事由としまして、事業が僅少その他の事由がある場合には特別議決、三分の二の同意でございますが、同意があった場合には知事の認可を受けまして事業の一部廃止ができるということにいたしました。さらに必要がある場合には、また三分の二の同意を得まして復活することができるということで、任意でもって復活するという規定は設けなかったわけでございます。今回の提案の内容もそれと同じであります。
 次に三ページに参りまして補てん方式でございますが、先ほど申し上げましたとおり、現在は一筆単位の収量建の三割足切り、三割をこえる部分についての補てんの責任を負うということになっておりますが、協議会案では、これは農家単位収量建制にするということと、農家単位にしたことに伴いまして足切りを二割にしたらどうか、あるいは実情によっては一割に下げるということも考えるというのが協議会案であったようでございます。しかしすべて全面的に農家単位制に移行することについては問題があるので、暫定的に一部の地域については一筆単位なり、収量建制で、三制、五割という現行制度を存続してもよろしいという案になっておったのであります。それから共済金額の最高につきましては、大体やはり九割程度まで上げるということを予定しておったようでございます。それに対しまして政府案におきましては、農家単位収量建制の二割足切りということと、それから暫定的には、地方の実情によっては、一筆単位の収量建制の三割足切りという現行制度を残すという大体協議会案のとおりで当初国会に御提案申し上げたのでございます。それから共済金額引き上げにつきましても、最高九割まで引き上げるというふうに考えておったのでございます。今回の御提案申し上げました内容でございますが、共済金額の引き上げにつきましては、やはり九割まで上げることは同じでございますが、制度といたしましては、いろいろ経緯がございまして、現在のやり方、一筆単位収量建制に全面的に戻しております。これが現在の法案の内容でございます。
 次に四ページに参ります。掛金の負担率と国庫負担の関係でございます。先ほど申し上げましたとおり、現在は県ごとに、過去二十年間の被害率を基礎といたしまして標準率をきめ、それを最高十八階級にわけまして、組合の掛金率をきめるという方式にいたしておりますし、国の負担割合は通常と異常の部分が二分の一で、超異常の場合が全額国領負担ということにいたしました。これらは県ごとにその負担割合が定まるということになっております。協議会案におきましては、はっきりしておりますのは、大体組合ごとに掛金率をきめるということ、それからさらに必要な場合には、その組合の地域を細分いたしてきめてもよろしいということがきまっただけでございまして、負担方式等につきましては、大体現行の負担方式に準じてはどうかというのが協議会案でございます。それによりまして、当初の国の案でございますが、このきめ方につきましては、やはり組合ごとに基準共済掛金率をきめる。さらに必要ある場合には、組合の中の地域を分けまして細分化された掛金率を定めることができるということにいたしました。ただ違いましたのは、負担方式について、先ほど申し上げましたような超過累進の方式をとったのでございます。その方式は、今回提案いたしましたのに引き継いでおります。ただ違っておりますのは、(3)にございますとおり、多少今度の制度改正によりまして、組合ごとの掛金率の設定方法並びに国の負担金の負担方法等が変わりますので、組合ごとにとりました掛金率が上がったり下がったり、農家負担が上がったり下がったりする組合なり農家が出て参ります。その場合には、制度改正によりまして、農家負担がふえることはいかがかということで、附則の規定を設けまして、当分の間、一定の国庫補助金を交付することができるような規定を設けております。これが今回の政府案の改正点であります。
 次に五ページでございまして、病虫害の防除と共済事故との関係でございます。現在はここにございますとおり、共済事故は、風水害、早害、冷害、雪害、その他の気象上の原因によるものと、病虫害と鳥獣害とが共済事故になっております。ところが、最近は、この病虫害というのはだいぶ低位安定を示したということから、協議会案では、この病虫害につきまして、特定の例外を設けまして、病虫害が安定をしているような組合等におきましては、その掛金率を負けてやったらどうかということを考えておったのでございます。で、そのかわり、もちろんそういう負けた組合等につきましては、病虫害によって減収になっても、共済金の支払いをしないというような免責の規定を設けるわけでございます。簡単に申し上げますと、事故の原因から除外をしていこうという考え方をとっておったのでございます。この考え方は、当初の政府案でも引き継がれまして、現在もそのとおりになっております。ただ、やり方を多少掛金率を負けるというような考え方でございませんで、共済掛金の額を減らすというような考え方に出ております。同じような考え方を踏襲いたしております。
 それから次の機構でございますが、現在、先ほど申し上げましたとおり、組合と連合会、政府と三つございます。それに対しまして協議会案は、中央につきましては事業団を作り、事業団と末端の組合と、二つの二段階で事業を推進するというのが協議会案でございました。で、三十八国会に出しました政府案は大体同じでございますが、大体連合会に対しまして任意にすることができるということにいたしております。
 今回の御提案の案は、現在と同じでありまして、政府、連合会、組合という三段階にいたしております。
 大体以上でございますが、あと政省令等残っておりますが、これは非常に手続的な点等こまかい点もございますので、いずれ御質問等がございますれば、そのときにお答えすることにいたします。
#11
○理事(仲原善一君) この際、資料の要求をされる方は、それぞれ御発言願います。
#12
○森八三一君 昭和三十六年度末の、都道府県別の、今申し上げますもののうち、三十七年度末があれば三十七年度末がけっこうです。建物共済事業を実施しておる組合数、その内訳として市町村営でやっておる農災事業の地域において同様の事業を実施しておる市町村数は幾らか。それからその損益財務の状況を明らかにしたものを出していただきたい。それからその事業に従事する職員数、その人件費等所要の経費、その財源をどこに求めておるか。それから一番最初に申し上げた市町村営になっておるところでは、任意共済の事業はできないはずでありますが、それをやっておるその実態がどういうような形で行なわれておるかということ。
 それから、その次に、最近五カ年間の年度別都道府県別の会計検査院の調査組合数。それからそのうちの非違の指摘組合数。それからその金額、そのおもな理由。
 それから第三が、最近五カ年間の年度別都道府県別の組合等の被害申請額、それに対する連合会の査定額、それに対する政府の査定額。その地域における農林統計調査部の調査額。それから査定に対して不服のあった場合には、再査定の申請ができるはずでありますので、その申請の年度別組合数とその申請の理由。以上であります。
#13
○天田勝正君 私は農災法じゃないのですが、土地改良法のほうの資料を要求をいたします。
 一つは、主要国間における農地価格の比較。もう一つ、農地そのものにかかる税金の比較。その後段の農地そのものにという意味は、いうなれば、日本の固定資産税に該当するもの及びそれによって生ずる住民税、こういうものを合わせたものと了解していただきたいと思います。以上。
#14
○説明員(岡安誠君) できるだけ調製いたします。
#15
○理事(仲原善一君) ここでしばらく休憩し、午後一時から再開いたします。
 なお、午後は農林大臣の出席の都合上、定刻に始めたいと思いますからお願い申し上げます。
   午前零時五分休憩
   ――――・――――
   午後一時六分開会
 〔理事仲原善一君委員長席に着く〕
#16
○理事(仲原善一君) ただいまから委員会を再開いたします。
 食肉に関する件を議題といたします。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#17
○矢山有作君 食肉に関する件で、最近、といいましても先月の十五日ですが、消費者物価対策連絡協議会が開かれまして、今後の消費者物価の抑制対策を協議し、その中で豚肉価格の値上がりを押えるための措置が検討されました。その結果、同じく先月の二十八日の閣議で、豚肉の三千トンの緊急輸入が決定されたということを聞いておおります。その措置をとられるまでの経過、さらに緊急輸入措置の具体的な内容というものを、簡単で、要点だけでよろしいから御説明を願いたいと思います。
#18
○国務大臣(重政誠之君) 三千トンの豚肉の輸入を緊急にすることにきめて、一両日中に、これは具体的の措置を実施をするつもりでおるわけでありますが、これは需給上、今年の七、八月ごろに供給が三千トンくらい不足をする、こういうふうな見通しがつきましたので、やったわけであります。数字的に申しますれば、供給が十三万二千トン、それから需要のほうが十三万六千トンと見込まれます。その差、四千トンでありますが、一千トン余りは事業団が手持ちをいたしておりますので、それを供給に充てることができますから、差し引き三千トン、こういうことになりますので、三千トンの輸入を緊急にいたして、そうして豚肉の値上がりを抑制しよう、こういう考えになったわけであります。御承知のとおりに、豚肉の上限価格は三百四十円でありまして、現在の市場の値段は三百六十円と、二十円、上限価格を上回っておるというような事情でございます。
#19
○矢山有作君 輸入先、輸入の時期、輸入の期間、輸入価格、さらに販売価格はどの程度になるか、そういった点についても御説明いただきたいと思います。
#20
○国務大臣(重政誠之君) 畜産局長からひとつ……。
#21
○政府委員(村田豊三君) 今回の豚肉の緊急輸入につきまして、予想されまするまず輸入先でございますが、御承知のように、現在日本は食肉の輸入につきましては、食肉のあるいは家畜の防疫――病気を防ぐほうの防疫でございますが、その見地から国を指定をいたしております。したがって、輸入をいたします国も、おのずから家畜衛生の見地から限定をされるわけでございまするが、現在輸入が認められておりまする国といたしましては、アメリカ、カナダあるいはオーストラリア、ニュージーランドといったような病気の心配のない国からの輸入が認められるわけでございます。したがいまして、過去におきましてもそういう国から輸入が行なわれておりまするし、今回も現在いろいろそれらの関係の国に対してワーキングが行なわれておるわけでございますけれども、私どもの予想では、これらの国々の供給余力と申しますか、輸出余力というものから判断をいたしまして、大体今回の緊急輸入につきましては、アメリカが主になるのではなかろうか。カナダには現在輸出力がないようでございますから、大体そういうことになるのではなかろうかと考えております。これは実際の輸入にあたりましては、輸入商社がそれぞれワークをするわけでございますので、結果的にはそれを見なければわからないわけであります。
 なお輸出の価格でございますが、かりにアメリカといたしました場合どういう価格になるかというと、これはまだ現在の段階では、想像の域を出ないわけでございますけれども、いろいろ現地の情報なり、何なりを総合いたしてみますると、現在アメリカも比較的割高でございます。アメリカの需要期の関係もございまして、比較的割高でございます。絶対額は、日本の、ただいま大臣からのお話にございましたように三百六十円前後ということであれば、もちろんそれ以下の価格で日本に到着するとは思いますけれども、しかし御承知のように、海外からの冷凍の形で入って参りますから、国内の卸売市場で価格がきめられまするいわゆる生鮮肉の価格とはおのずから格差がございます。あるいはまた矢山先生よく御承知のように、アメリカあたりの豚は湯はぎ法で入って参りますので、そういう皮の格差、こういう問題が出て参りまして、そういう品質、格差の点についての若干の割引という問題が出てくるのだろうと存じます。これらは具体的に現物が到着をしてみまして、どの程度の品質のものであるか、そういう点は、物が入って来てから具体的にさらにきめられるべき問題であろうと存じますけれども、いずれにしても一般論を申しますと、従来さような品質なり、格差がございました。なおこれらの輸入につきましては、大体今明日中には通産省の輸入公表が正式に行なわれますので、現物の到着は大体六月の末ごろから始まってくる、かように考えております。
#22
○矢山有作君 どこを通じて輸入するのですか。
#23
○政府委員(村田豊三君) 輸入の機関でございますけれども、御承知のように食肉の輸入については、まだ外割制度がしかれておりまして、外貨割当の方式をとっておるわけでございますので、この外貨割当の方式にも、考え方といたしましては、たとえば畜産物の価格安定等に関する法律で規定されておりまする畜産振興事業団を需要者として割り当てる方式もございますし、それから今回実施をいたしておりまするのは、食肉協議会の所属員でございまするところの食肉の需要者、たとえばハム、ソーセージのような加工業者、あるいは直接に精肉として消費者に売ります小売業者の団体、あるいは卸売業者の団体、こういうものを需要者として需要割当を実施するという建前で、ただいま作業を進めております。
#24
○矢山有作君 答弁を簡単に、要点だけお願いしたいのです。今のまとめて言うと、要するに輸入先はアメリカになる。輸入の時期は七、八月ごろ、それから輸入の機関は日本食肉協議会の所属員である需要者、そういうことになっておるのですね。それから輸入価格については、はっきりしたことはわからないけれども、国内の現在の価格よりも高くつく、このことははっきりしておりますね。それじゃ今大臣が言われた豚肉の需給見込みというのは、おそらく上期の需給見込みを言われたのだろうと思いますが、今後、質問の都合がありますので、下期の需給の見込みはどうなるか、それをちょっとお伺いしたい。
#25
○政府委員(村田豊三君) 豚肉の年間の需給の見通しにつきましては、先般の価格審議会におきましても、大体年間の予測を立てまして、これを矢山先生非常によく御承知のとおりでございますけれども、一応の予測を立てまして、それに基づいていろいろ御審議をいただいたのであります。大体、私どもは三十八年度の豚肉の年間需要というものを、先ほど大臣からも御報告のございました上期十三万二千トン、下期十三万九千トン、合わせて大体二十七万トンの需要がある、かように判断をいたしております。
#26
○矢山有作君 下期の需要十三万九千トンですね。供給は……。
#27
○政府委員(村田豊三君) 年間の供給の見通しにつきまして、これまた価格審議会で詳細御報告を申し上げたところでございまするけれども、御承知のように、年間の豚の供給見込みを立てます際には……
#28
○矢山有作君 ちょっと委員長質問をし直します。畜産物価格審議会で示されたのは、年間の需給見通しは、需要が二十七万四千トン、供給が二十七万一千トンで、大体三千トン不足だ、こういうことが報告されたわけです。ところが今度豚肉の緊急輸入措置をとるのについて、上期には十三万二千百トンの供給、需要が十三万六千トン、こう言われて、三千九百トンばかりの供給不足になるので、緊急輸入措置をとるのだ、こういう報告があったわけです。したがってそういうところから考えて、下期の需給見通しはどういうふうに考えておられるのか、これを要点だけひとつ簡単におっしゃって下さい。
#29
○政府委員(村田豊三君) 先ほど失礼いたしました。数字だけをまず結論的に申し上げたいと思います。上期の供給が十三万二千百トン、下期の供給が十三万八千九百トン、年度の供給の合計が二十七万一千トンでございます。それから需要につきましては、上期の需要が、先ほど私間違って申し上げましたので、この際つつしんで訂正させていただきますが、上記の需要が十三万六千トン、下期の需要が十四万トン、合計二十七万六千トンでございます。
#30
○矢山有作君 それではお伺いしますが、このように豚肉の出回りが非常に少なくなり、価格が急騰したということは、私は昨年のあの豚の暴落時期に畜産振興事業団で買い上げをする場合の安定基準価格の定め方が、実際の生産費を割るような非常に低い状態で行なわれたということが、農民の生産意欲を非常に阻害して、今日のような供給不足の状態を起こし、さらに値上がりの原因になったと思いますが、そういうような状態の中で足らなくなったから緊急輸入でつじつまを合わせていくのだ、消費者価格の抑制に名をかりて一時的なそういう手段をとっておって、はたして今後豚の安定した供給を確保することができるのかどうか。基本的には、私は農政のあり方といいますか、端的にいうと、価格政策それ自体に問題があると思うのですが、そういう基本的な問題を解決しないということに大きな矛盾があると思うのです。そういう点どういうふうにお考えになりますか。
#31
○政府委員(村田豊三君) その……。(「これは大臣答弁」と呼ぶ者あり)
#32
○理事(仲原善一君) 発言を許していません。
#33
○政府委員(村田豊三君) まず、事務的にお答えをさせていただきたいと思います。
 この点は矢山先生は畜産物価格審議会の委員でもございまして、しばしばこれらの問題について私どもも御意見を拝聴しておるところでございますが、御承知のように、指定食肉でありまする豚の価格につきまして、畜産物の価格安定等に関する法律で安定措置をとっておりまするのは、いわゆる法律の第三条にございまするように、安定上位価格と安定基準価格をきめまして、そのワクの中で価格の安定をはかろうというねらいをとっております。その際に安定基準価格をどういうきめ方でやるか、ここにただいま矢山先生の御指摘のお気持があろうかと思うのでありますが、いろいろな考え方があると思うのであります。たとえば生産費補償方式をとれとかという御意見も私どもしばしば聞いておりまするし、また現在政府が価格審議会の御答申の趣旨にのっとりましてきめておりまするやり方といたしましては、これもまた御承知でございますが、簡単に申し上げますと、過去の物賃調査に基づきまする成豚の生産者価格に、一定の生産費の推移でありまするとか、あるいは供給促進の係数でありまするとか、さようなものを加味いたしましてきめておるわけでございまして、したがって、私どもといたしましては、それ自身豚の再生産確保ということをねらいにいたしながら、安定上位価格、安定基準価格というものがきめられて参っておると思うのであります。ただ、先生御指摘のように、その畜安法できめておりまする価格のあのきめ方だけですべてが解決するというふうには、これは私どもも率直にさようには、それだけですべてが片づくというふうには考えておらないのであります。現にきめておりまするこの本年度の安定基準価格なり、安定上位価格につきましても、御承知のように一定の変動係数をとっております。標準偏差を用いております。過去におきましても、その標準変動値をこえまして変動している事例も御承知のように多々あるわけでございます。したがって、この法律措置だけでは、私どもも十分だとは考えておりませんのでございますけれども、それ以外にいろいろな、たとえば変動期におきまして生産者団体が自主的に調整をはかって参るとか、いろいろな措置がやはり考えられてしかるべきであります。現に農林省も統計調査部の豚の生産移動に関する統計をもとにいたしまして、各四半期ごとに全国の出荷調整協議会などを催しまして、それにつきましてできるだけ変動に対する措置を研究いたしておるのであります。なお今後これにつきましては、一そう研究して参らなければならぬ問題だと思います。
#34
○矢山有作君 答弁が的はずれなんで、あるいは私の質問の仕方が悪かったかもしれませんが、つづめて申しますと、三十五年に豚は暴騰したわけですね。だから、農家は豚を飼いさえすればもうかるといってどんどん豚を飼って、年間に六割ぐらいふえるほど豚を飼った。そうしたところが、昨年の二月ごろから非常に暴落に入ったわけです。そのときに、暴落に入ったときに、なるほど畜産事業団による買い上げをやって価格をささえようとしたわけですね。ところが、その効果が一向に上がらない。そういうふうに価格が暴落したときに、買いささえを畜産事業団でやったわけです。そのときに買いささえをやった価格、いわゆる安定基準価格というものが、非常に低かったから、したがって農民の生産意欲というものが非常に減退したわけです。そのことが今日のようなまた豚の価格が値上がりをするという事態を招いておる。だから、値上がりをしたから今度は消費者価格を押えるのだということで緊急輸入で埋め合わすのだ、そういうことをいつまでも繰り返してやっておったのでは、豚の安定的な生産というものはできないというのです。価格政策自体に問題がある。そういうような基本の問題を解決しようとしないで、緊急輸入だけで片づけようという態度に問題がある。これに対する農林大臣の御意見を私は聞いておるのであって、今畜産局長が説明されたようなことは、審議会で十分承っておりますから、だから農林大臣からお答えを願いたい。
#35
○国務大臣(重政誠之君) これは必ずしも豚肉の下限の価格のきめ方が悪いから、減産になったとばかりは私は考えない。なるほど、平均的には二割程度の減産になっておりますが、東日本の地方では、昨年は六割も今のお話しのように増産になったわけでありますが、それに比べて、生産は九〇%ぐらいの生産がある。でありますから、これは非常に増産をして、そうして値段が安定におもむいて、やや減産ということに私はなっておるのだろうと思うのです。ところが、西日本のほうは、これは多少減灘になっております。これはどうしてそうか、値段が安いからそれで豚の生産を非常に手控えたというふうには考えられない。これは私はやっぱりこの豚を飼育いたします飼料の関係が非常に大きい原因ではないかと思うのです。それは御承知のように、澱粉がむやみに値段が高い。そこでイモをみんな、従来、豚の飼料にしておったものまでも澱粉を製造するというようなことで、その豚が減ったのではないかと私は思っておるのです。
#36
○矢山有作君 大臣、でたらめな答弁をしちゃ困りますよ。値段が安いから生産を手控えたのじゃない、ところが、一方あなたのおっしゃっておるのは、飼料が高い関係がある、こうおっしゃっておるのでしょう。飼料が高いから、生産費を償わないわけです。生産費を償うだけの安定基準価格というものがきめられておって、それで買いささえをするのだという自信が農民にあれば、農民はどんどん生産しますよ。自分自身で答弁なさっておって、相矛盾するような答弁をされておったのでは、それは困りますね。
#37
○国務大臣(重政誠之君) それは普通の場合においては、あなたのおっしゃるとおりのことであるけれども、しかし現在の澱粉の値段のごとく、異常の高騰を示しておる。そういう関係においては、ちょうど豚が一昨年非常に荷かったから一ぺんに六、七割の増産をしたというようなことと同じことで、澱粉を作ったということに私はあるのだろうと思うのですが、これも確実にそうだという証拠があるというわけではないのですけれども、そうではないかと私は思ってるのです。もちろん、この豚肉の価格の問題につきましても、御意見のようなことは十分将来考えてやらなければならんと思います。
#38
○矢山有作君 今のようなそんな無責任な答弁じゃ困りますよ、委員長。考えてごらんなさい。豚を飼うえさ代が上がったのなら、それは生産費が上がってくるのはあたりまえなんだから、豚の安定的な生産を確保しようと思えば、安定基準価格を当然上げてくるのはあたりまえの話です。ところが澱粉は非常に高くなっている。豚の値段は安定基準価格を低くきめておってもかまわんのだ。こういうふうな答弁に聞こえます。そんな無責任な答弁では困ります。われわれは成長農産物で畜産というものを取り上げてやってる以上、供給が足らなくなったら外国から輸入すればいいんだ。そういうような一時的な考え方でなしに、安定的な需要と供給を保つためにはどうしなければならんかということを、根本的に考えてもらわなければならん。そのための一つの中心になるのは価格政策じゃないですか。その価格政策に対して今のような子供だましのような答弁では農民が怒りますよ。
#39
○国務大臣(重政誠之君) これは需給の関係ですから、需要が非常にふえれば、計画生産をやっておっても足らなくなるし、需要が減退すれば余るということもあるし、そうその数字で突き合わせるわけには、私はなかなかいかんと、こう思っておるのです。しかしながら、できるだけこの需給のバランスを合わせるように考えて、価格の点ももちろん考慮していかなければならんと思うのでありまして、いつでもこの輸入をしてつじつまを合わせれば、それでいいというような安易な考えをもってやっておるわけではございません。この豚の下限の価格も上限の価格も御承知のとおり、これは審議会で十分御検討願ってきめておるわけであります。
#40
○矢山有作君 それは需要と供給の関係で動くのだと言えば、確かに物の値段というのは、ある程度そういう面もあるかもしれません。しかし、大臣に一ぺん読んでいただきたいのは、畜安法の第三条の第四項、これを読むと、「指定食肉については、これらの生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮し、これらの再生産を確保することを旨とし」云々と、こうなっている。そうすると、再生産を確保するということが、価格を決定する場合の中心にならなければならぬ。その場合に副次的に多少需給という問題も、この法文をそのとおりに解釈すれば勘案するということもあるかもしれません。しかし、それは需給事情の考慮ということは、この法文の趣旨から言えばあくまでも副次的であって、中心になるのは「再生産を確保することを旨とし、」というのが中心になる。そうすれば、あなたのおっしゃるように、需給事情で上がったり下がったりするのだというような答弁で突っ放されるというのは、これは責任者としてあまりにも責任のない態度じゃないですか。
#41
○国務大臣(重政誠之君) むろん再生産を確保するということが中心ではありますが、かといって、どうも、消費せられない、売れないような値段をきめたってこれこそ意味のない話で、だから需給事情も考慮し、すなわち一般の経済事情も考慮してきめるということに法文がなっていると私は思うのです。
#42
○矢山有作君 こういう答弁をされると、経済学の初歩から講義しなければならぬというようなことになるので、この豚の価格の問題だけ切り離されて存在しておるものじゃない。そうすれば豚の価格が生産費を償うようにきめられたからといって、すぐ消費がとまるのだというふうな考え方をするのは、あまりにもこれは経済の常識がなさ過ぎるじゃないですか。それだったらどうしてこういう法律をきめたんですか。
#43
○政府委員(村田豊三君) 先ほども申し上げたと思うのでありますが、畜安法の第三条できめられておりまする安定上位価格及び安定基準価格でありますが、これは矢山先生よく御承知のとおりでありまして、法術の第三条では、「安定基準価格及び安定下位価格は、その額を下って原料乳、指定乳製品及び指定食肉の価格が低落することを防止することを目的として定めるものとし、安定上位価格は、その額をこえて指定乳製品及び指定食肉の価格が騰貴することを防止することを目的として定めるものとする。」こういう第三条の第三項で規定をいたしておりまして、それを受けまして第四項で「安定価格は、原料乳又は指定食肉については、これらの生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮し、これらの再生産を確保することを旨とし、」「定めるものとする。」途中省略いたしましたけれども、まあそういうことになっております。
 ただいま大臣からもお話がございましたように、したがって、安定価格は、生産条件なり、需給事情なり、あるいはその他の経済事情を考慮いたしつつ再生産確保を旨とするようにしてきめていく。こういうことになるわけであります。先ほど私も申し上げましたように、きめ方といたしましては、過去の物賃調査によりまする農家の成豚の販売価格をもとにいたしまして、それに生産費の推移する状況、私どもはこれを生産指数と呼んでおりますけれども、そういうもの、並びに先ほども需要供給の御質問がございましたように、供給力不足、需要に対して供給が不足を見込まれます場合には、供給を促進する要素というものを考慮して、これらの数値を私ども供給促進係数と呼んでおるわけでございます。そういうものをそれぞれ加味いたしまして、そうして過去の一定の変動数値というものを標準偏差に求めまして、それで上位価格と下位価格を割り出しているということでございますから、価格の根本論にいつもさかのぼって参りまして、価格審議会でもいろいろ矢山先生から私ども御指摘をいただいておりまするけれども、一応こういう価格の建て方で豚肉の価格あるいは成豚の価格というものの大きな大ワクとしては安定措置が講ぜられておるものと、かように考えておる次第であります。現に昨年の、三十六年の暮れから三十七年の初めにかけまして、あれだけの豚の大暴落がございましたけれども、やはりこの事業団の買い入れという措置によりまして一定の安定下位価格制度に基づいた、あの当時のあの安定下位価格によって事業団が買い上げを発動したということは、私どもやはり相当成豚、豚の価格安定に相当の効果をあれは発揮したというふうに考えておる次第であります。
#44
○矢山有作君 事業団の買い上げが、価格安定に効果を発揮したとおっしゃるが、効果を発揮していない証拠に、生産が依然として伸びてこない、こういう事実があるということを指摘しておきます。なお、豚肉の安定基準価格、安定上位価格は、おっしゃるまでもなしに過去六年間の農家の庭先価格をもとにしてこれは算出されております。ところが問題は、この農家の庭先価格というものが、一体どういう形で形成されておるかというところに問題があると思う。これは私は畜産審議会の議論の中で出てきたことから考えまして、また事実そうだということを聞きましたけれども、芝浦市場における価格によって農家の庭先価格が実際的には動かされておる、こういうことを聞いております。しかも、その芝浦市場における取引というのは、依然として不公正な相対取引を行なっているんだ、こういうことなんです。そうするとこの農家の庭先価格を基準にして算出した豚肉の安定価格というものは、現実の農民の生産の実態を反映しておるということは、これは全然言えぬと私どもはこういうふうに考えているわけです。しかもその畜産審議会の席上で、農林省が試算を示されたんです。その試算によりまして見ると、飼育豚の生産費をもとにして枝肉に換算した場合の価格がキロ当たり三百四十五円、それから生産費所得補償方式で算出した場合が四百三十四円、こういうふうにこれは農林省のほうから示されておるのです。これで見ると、いかに現在の安定基準価格のきめ方が、先ほど言いましたような農民の生産実態というものを無視した、生産費をはるかに償わない価格できめられておるかということが明瞭に出ておると思うのです。しかもそういうような価格政策をとっておきながら、生産が伸びない、供給が足らないということでアメリカから豚肉を輸入する、しかもそのアメリカから輸入する豚肉は、私が調べたところでは大体三、四十円ぐらい高くつくんじゃないかといわれておるのです。日本の農民を保護しないでおいて、豚肉が足らぬからと言って、足らなきゃアメリカから輸入してくればいいんだ、こういう考え方というものは、一体農林省というのは私は日本の農林省なのか、アメリカの農林省なのか一体どっちかと思うのですがね。こういう点をあなた方には十分考え直してもらわなきゃならぬと思うのです。もし日本の農民のためにある農林省なら、農民の生産の実態というものを考え、その上でやはり価格というものを決定をしていく、そうしないから、いつも需要供給がアンバランスになる、こういう状態が出てくるわけです。だから幾ら畜産を成長農産物に取り入れたって成長するわけはない。この辺のところを十分私は反省をしていただきたいと思います。
 この問題だけをやっておりましてもきりがありませんので次に移りますが、今度の輸入について畜産振興事業団を使わないで、先ほどの話によりますと、日本食肉協議会所属の商社を通じて輸入すると、こういうことが言われたわけですが、私どもは畜安法の解釈なり、さらにここにありますが、畜安法が三十六年の十月三十一日に参議院で議決になりましたときに、附帯決議が出ておるのです。その附帯決議の趣旨から考えれば、当然振興事業団を通じて輸入をさせるべきだと思うのですが、どうして振興事業団を使わないで商社をして輸入させるというような方策をとるのか、そのことをお伺いしたいと思います。しかもそれに付属して申し上げますと、価格審議会のときに示された資料によりましても、三十八年度からは豚肉の輸入あるいは牛肉の輸入等は、畜産振興事業団を通じてやるんだ、こういうことが示されておるのです。それにもかかわらず輸入商社を通じてやるというのは、私は解せない。どうしてそういう方策をおとりになったか。
#45
○国務大臣(重政誠之君) 原則としては、ただいま矢山さんの述べられたとおりに考えております。しかし今回の場合は、七、八月にはどうしても輸入を完了いたしたいというか、いたさなければならないという事情にございますので、事業団をして取り扱わしめるというと、なかなかそう簡単にいかない、そこへ持っていって、一つは先ほども御指摘のとおり、若干これは赤字が出るということが予想できますので、そこで赤字の出るようなことを事業団にやらすということになりますと、ますますこれは財政当局等との相談もあったりして敏速にいかない。幸いにいたしまして今度輸入せしめようという事業者の団体が往年牛肉を輸入いたしまして、そしてその差益を積み立てをさせておるのであります。その積み立てをさせております金が約九千かぐらいあるわけであります。これをこの赤字に補てんをさそう、それについても事業者団体のほうも大体了承をいたしておりますので、その関係もありまして、今回は例外としてその事業者団体に輸入をせしめるということにきめたのであります。
#46
○矢山有作君 しかし七、八月早急に輸入しなければならぬから、畜産振興事業団でやるのでは間に合わぬとおっしゃいますが、大体畜産振興事業団を作るときに、政府が直接やるよりも、こういう価格安定、その他の操作は事業団を設けてやったほうが敏速にいく、こういう建前から事業団を作られたのでしょう。そういう建前で事業団を作られておいて、今度は緊急輸入だから事業団では間尺に合わないから、輸入商社にまかすのだ、こういうことを言うのは、これは一体どうなのですか。私はその辺、解せないのですが、畜産振興事業団で輸入すればいいのですよ。
#47
○国務大臣(重政誠之君) 今申し上げますようにある程度の赤字を覚悟しなければ、これはできませんので、幸いにして今のような積立金が事業者団体にありますから、これを取りくずして赤字を補てんせしめよう、こういうふうに考えまして、この事業者団体を利用することを考えたのであります。これはもちろん例外の措置であります。
#48
○渡辺勘吉君 関連して。大臣は今畜産事業団を使わないで、食肉協議会を使った理由は、急速にできない、予算措置等もある。こういうことを答弁の中で触れられましたが、私は今矢山委員が質問したように、畜産振興事業団を設立したその趣旨は、役所の特別会計では迅速、適切な措置がやれないので、それで事業団を作った、その基本的な機能をなぜ生かさないのか。非常に遺憾に思われるのは、先ほどはアメリカの農林省じゃないかというような話もあったが、私は大蔵省の農林局くらいな機能がそうさせていると思う。もっとそういう食肉の安定価格を維持するために、必要な施策、必要な予算は堂々ととって、本来当たるべき事業団にそれを担当させる。従来業界が積み立てておったそんなあぶく銭を使うような助平根性でなく、もっと本来の機能に迅速にやらせる。そういう姿勢をとらないところに、最近の農政の低迷があると思う。もっと農林大臣としての職責をもって当たるべきものは、大蔵省であろうと、どこであろうと、堂々と当たって筋を通していくべきだ。これは一事が万事そうである。わずか一億程度の予算措置がとれないで、どうして安定措置がとれますか。基本問題はそこにあると思う。
#49
○国務大臣(重政誠之君) 原則的にはもうおっしゃるとおりです。でありますが、これは先ほど申し上げますように、七、八月にどうしても到着せしめなければならぬ。そこへ持っていって、今の赤字の問題がある。それでこれを筋を通して折衝しておりましては、その時期を失して、たいへんなことになりますので、今回に限って、こういう例外の措置をとったのであります。御了承願います。
#50
○矢山有作君 赤字だ赤字だとおっしゃるけれども、そういうような赤字を出さなきゃならんような緊急輸入をするような事態を招いたのは、今の政府の農政のあり方に責任があるんでしょう。そうしたらその責任だけは政府でとるべきですよ、それを衆議院の附帯決議で、さらに畜安法の趣旨からいっても、さらに畜産物の価格、審議会でもはっきり言明して畜産振興事業団を三十八年度は使って輸入をやりますと言っておきながら、間に合わんから輸入商社を使うのだというのでは、われわれ納得できませんよ。あくまでも原則に戻るべきだと思う。
#51
○政府委員(村田豊三君) 基本的な考え方は、大臣からるる申されたとおりでありまして、私から何らつけ加える事柄はないのでございますけれども、今も御指摘がございますように、事業団を通じてやるという、これはあくまで私どもやはりそれが建前であるというふうに考えておるのでありますが、一方御承知のように、これは従来牛肉の輸入をいたします場合に、まだ現在では畜安法の指定食肉に牛肉を入れておりません。したがって牛肉につきましては、食肉協議会の所属員が外割を受けて輸入をしておった、これが過去の経緯でございます。たまたまところが、牛肉のほうは国内価格に比べまして輸入価格が非常な割安でございまして、したがって安い肉が国内に入ってくる、これを消費者物価対策の立場からのみ判断をいたしますれば、消費者のためには外国の安い肉がそのまま安いままで販売されれば、これは確かにそれも一つの理屈でございます。しかしこれは釈迦に説法でございますが、御承知のとおりあまり外国の、海外の安い牛肉が国内に流通をいたしますれば、逆に今度は国内の肉牛の生産農家に悪影響を及ぼすということから、本来ならば牛肉のそういう差益というものは消費者に転嫁というか、消費者に転嫁ではなくて均霑せしめらるべき差益であったのでありますが、それを先ほども申しますように、国内の食肉全体の価格対策あるいは流通対策のために、時期がくれば消費者に還元するという建前をとって今日にまで参っておりましたので、先ほど来大臣からのお答えにありますように、臨時緊急に処置をしなければならないということと合せて、さような、かって積み立てられておった差益を消費者に還元して物価対策をあわせて講じていくという趣旨とをあわせてとるということであります。
#52
○理事(仲原善一君) ちょっと速記をとめて下さい。
   〔速記中止〕
#53
○理事(仲原善一君) 速記を始めて。
#54
○矢山有作君 大臣、あなたのようにそのときどきの便宜によって方策を変えるというようなことをするから、先ほど渡辺委員がおっしゃったように、農政に一本筋が通ってこぬのですよ。こういう緊急輸入をやるという事態が起きたのは、先ほど私が言ったように政府の責任だから、したがって原則に返して畜産振興野業団で輸入しなければだめですよ。輸入差益の問題については、またあとで聞きますけれども、そういう、原則の姿に戻して、畜産振興事業団で私は輸入してもらいたい。なぜそういうことを言うかと申しますと、これは食肉協議会というのは、これは畜産振興事業団と違うのですから、調整保管の責任はないはずなんですよ。そうすると輸入したものを全量を放出するようなことをされた場合には、一体どうなるんですか。また豚肉の暴落という事態が起きませんか。
#55
○国務大臣(重政誠之君) そういうことを私は注意して、一ぺんに放出するとか何とかいうようなことをやって急激に豚肉の下落を来たすことのないようにこれは考えております。とにかく上位価格を二十円も上回っているんですから、これはほうっておくわけにもいかぬ。そこで今の御心配の点は十分配慮いたしまして、そうして急いで輸入をさしたい、こう考えております。
#56
○矢山有作君 もう一つ、大臣からはっきり答えてもらっておかなきゃならんことですが、緊急輸入をした豚肉は、いつまでに輸入をしていつまでに放出を完了するのか。
#57
○国務大臣(重政誠之君) これは七、八月で完了したい、こう考えております。
#58
○矢山有作君 八月までに輸入をして、放出を完了しますか。
#59
○国務大臣(重政誠之君) 大体そういうふうに考えております。
#60
○矢山有作君 九月にかかるようなこ
 とはありませんね。
#61
○国務大臣(重政誠之君) かからんようにいたしたいと考えております。
#62
○矢山有作君 どうも大臣は委員会にちょろりちょろりのぞかれるばかりで、徹底した論議ができんので困るのですが、こういった問題は、やはりこの前も言ったように、農林水産委員会のある日にちというのはさまっているのだから、だから少なくとも午前中ぐらいは大臣がきちっと責任を持って出てくるように委員長において措置してもらいたいのです。こういったようなことをやっておったのでは、実際の審議というものはできませんよ、こういう重大な問題で。それだけのことを申し上げて、次の質問に入ります。
#63
○理事(仲原善一君) ちょっとお答えします。理事会ですべて打ち合わせた上で取り運んでおりますので、その点は各派とも了解の上でございますから、誤解のないように願います。
#64
○矢山有作君 こんなことでやりとりする必要はないけれども、委員長が大臣をよう引っぱってこぬから、またこういうことになるのですよ。委員長が、定例日できまっているのだから、必ず原則として大臣を引っぱってくるという姿勢がありさえすれば、理事会で協議して大臣をいつまでも引っぱり出すようにする必要はない、こういうふうにしてもらわなければ困る。
 先ほど輸入差益の問題が出たのですが、この輸入差益の現在までの保管並びに運用の状態というのは、どうなっているのですか。
#65
○政府委員(村田豊三君) 輸入差益が出ましたのは、牛肉の輸入差益でございますが、その積み立て並びに運用の状況を申し上げますと、昭和三十六年度と昭和三十七年度において、牛肉の需給が逼迫をいたしまして、その際にそれぞれ昭和二十六年度が、五千トン、三十七年度は三千トンの牛肉の緊急輸入を行なったのであります。で、輸入の価格は国内価格に比べまして割安でございまして、したがってそのまま先ほども申しましたように、そのまま輸入価格のままで、もちろん国内のコストもかかりますけれども、要するにそのまま販売をいたしますると、国内の肉牛生産農家にも影響が及ぶということから、一定の差益の積み立てを指示をいたしたわけでございます。社団法人日本食肉協議会というところにその積み立てをさせたわけでございます。その積み立ての額は昭和三十六年度分が約一億五千万、それから三十七年度分が約九千万円の見込みに相成るわけでございまして、そのうちすでに価格の確定いたしております三十六年度分の一億五千万につきましては、事業団にこの一億五千万を納付させまして、そうして納付をさせました上で事業団から、さらに事業団の交付金の中から一億円を追加いたしまして、合計二億五千万円をこの社団法人食肉協議会に出資をさせておるのであります。この事業団がこの協議会に出資をさせました目的は、協議会が従来からもやっておるのでありまするけれども、食肉の格づけ事業を実施することになっておりまするが、その格づけ事業実施の主として基金にこれを充てるということで、もちろん出資金を取りくずすわけではございませんで、その出資金の果実で食肉格づけ事業を今後さらに拡大してやってもらうという建前で、予算当局の了解のもとに、三億五千万の出資が完了いたしております。三十七年度の差益につきましては、先ほど来申し上げまするような趣旨で、今回の豚肉輸入の差損が出ました場合の補てんに使って参るということで、関係者間で了解ができておるわけであります。
#66
○矢山有作君 輸入差益金の私は性格がどういう性格のものかということがわからぬのですが、これはちょっと調べてみたのですが、わからないのです。どういう性格のものですか。
#67
○政府委員(村田豊三君) 一般に、これは食肉の輸入のみではございませんけれども、一般に輸入物資が割安で、国内にそのままと申しますか、要するに国内販売によって差益が出る、その差益を公共的な目的のために積み立てさせるとか出捐をさせるということのただいま性格という御指摘でございますけれども、私どもの理解では、これはやはり任意の寄付であるというふうに理解をいたして参っております。しかしながら、任意の寄付でありながら、そういう一定の公共的な目的に行政庁が介入をいたしまして、公共的目的のために使うのであるから、関係者の協力を求める。関係者も、大体こういう性格的に一種の任意の寄付でありますけれども、十分な協力を願っておりまするし、またその協力にこたえる意味で、これらの積み立てられた差益金の使途につきましては、十分効果が上がる使途に使って参るべきである、かように考えております。
#68
○矢山有作君 それで輸入差益金の性格というのは、おぼろげながらわかったような気がするのですが、この差益金についても、取り扱いについて、やはと参議院の農林水産委員会で、附帯決議が出ておるはずなのです。それは安定資金に繰り入れて運用すべきじゃないか、こういう附帯決議ができておるのですが、こういう附帯決議との関連というものをどういうふうに考えておられるのですか。
#69
○政府委員(村田豊三君) 御指摘のとおり畜安法が制定をされましたときに、衆議院農林水産委員会、参議院の農林水産委員会それぞれ決議をいただいております。両方の決議に、私どもこのまま読みましてややニュアンスの違いを感ずるのでございますけれども、いずれにいたしましても、差益が出る場合は、その差益は国内畜産物の需要の増進その他事業団の活動の充実に使用することとか、これは衆議院のほうでございます。参議院のほうは、差益等を生じた場合、畜産振興のため安定資金等に繰り入れること、というふうに多少のニュアンスは違いますけれども、両方両院におきましてそれぞれの決議をいただいております。したがって、この建前で参りますれば、今後起こり得ることでございまして、現在、まだ事業団が直接輸入をいたしまして、差益の生じたものは目下のところはございません。将来の問題として当然この決議の趣旨に沿えるように努力して参ることは当然のことだと、かように考えております。
#70
○矢山有作君 私はこの附帯決議というのがはっきりしないから、そこまでやれるかどうかということはわからんと思うのですがね。何も事業団が輸入にタッチした場合にだけその差益金を安定資金に入れて云々というのじゃなく、すでに三十六年度にも七年度にも差益金が出ておるのだから、それをやはり安定資金のほうに繰り入れて、今おっしゃったような目的に使っていくのがほんとうじゃないか、これを日本食肉協議会というような、これは公の団体じゃないと思うのですがそういうところに交付するということが間違いなんじゃないか、こういうふうに私は考えるのですがね。
#71
○政府委員(村田豊三君) 御指摘でございますが、日本食肉協議会は社団法人で公益的な社団でございまするし、また、農林大臣の監督下にある団体でございます。したがって、農林大臣は必要な監督はもちろんいたすことができるのでございまするし、また、ただいま矢山先生の御指摘になりましたことは、私どもにもよくわかるのでございます。過去において何億という差益が積み立てられてこの差益がやはり団体だけの自由意思で取りくずされるということは好ましくないことでございまして、また、団体側にさような意思があろうとは毛頭考えておりませんが、さような趣旨から三十六年度分の一億五千万円につきましては、いったんこれを、事業団に納付をさせまして、事業団からあらためてこの法人の行ないます食肉格づけ事業の基金のためにさらに一億をつけ加えまして二億五千万の出資をしているわけでございます。御趣旨に必ずしも反しているとは考えられないかと思います。
#72
○矢山有作君 ところが、日本食肉協議会では、この輸入差益金を食肉検定事業というのですか、規格をきめていく格づけ事業ですね、そういうふうなものに使うというのですがね。そうなると、これは輸入差益金が入ってこない場合は、食肉検定事業はできないと、こういうようなことになるのですか。
#73
○政府委員(村田豊三君) さようではございませんので、過去にございましたその差益を公共的目的のために使うために、その差益一億五千万円を事業団に納付をさせたわけです。事業団に納付をさせましたけれども、事業団みずからが格づけということをやるには、これまた容易ではないので、事業団はほかにいろいろ買い売り渡しという業務もございますので、そこで、もちはもち屋ということで社団法人日本食肉協議会に、これは、従来この協議会が格づけ事業をやっております。事業団が先般賢い入れました豚のあの格づけも、この協議会がやったわけでございます。さらに、この協議会は今後、ただいま申しました二億五千万の基金でその基金の果実を使いまして、さらに今後、豚肉に限らず牛肉等その他の食肉の格づけ事業を拡大実施して参る、かような建前になっておるわけであります。
#74
○矢山有作君 それでは、ひとつこの際私は資料をほしいと思うのですが、日本食肉協議会というものの性格、それからこの構成さらに事業内容、それから輸入差益金の保管運用の状況、こうしたものを資料にまとめてひとつ御提出を願いたいと思います。
#75
○政府委員(村田豊三君) ただいま御要望のございました資料は取りまとめまして御提出いたします。
#76
○矢山有作君 最後にもう一つ、これは念のために聞くのですが、これはあまりにもしろうとじみた質問だということになるかもしれませんが、まあ仮定の話ですが、もしここで豚肉の緊急輸入をやらなかった場合、現在の国内の豚肉価格がどういうふうな動きを示すだろうかということが一つ問題になると思うのですが、どういうふうに見ておられますか。
#77
○政府委員(村田豊三君) 非常にむずかしい御質問なんでございますが、現在私どもがこの豚肉の需要最盛期でございます七月あるいは八月、まあ六号もそうですが、六月、七月、八月のこの三カ月の豚肉の何と申しますか、価格の動向を予察をいたしまする材料といたしましては、矢山先生御承知のとおり、統計調査部が豚の生産移動に関する統計調査をいたしております。この統計調査報告が、実は現在農林省が把握しておりますのは、二月一日現在の統計報告でございます。御承知のように、この統計報告は、二月と五月、八月、十一月と年間四回に分けて豚の生産移動を調べておるわけでございます。現在私どもの手にしておりますのは、残念ながらちょっと古いのでございますけれども、いずれ五月につきましては間もなくできると思いますが、それができればなお把握が容易になるのでございますけれども、現在私どもの手元の資料で判断をいたしてみますると、やはり豚の飼養頭数が減っておること、並びに特にこの二月以降分娩予定をされておりまする種付頭数、これが二月、三月、四月の統計を見ましても、前年同期に比べて指数が低くなっております。この動向が六月、七月、八月の、いわゆる豚肉といいますか、肉になるべき成豚の供給がどういう予測になって現われるか、この辺の私ども推定をいたしてみますると、どうもやはり六月、七月、八月は必ずしも成豚の供給は潤沢でないという見通しに立ちました。同時に、ちょうどこの時期は、御承知のように豚肉の需要最盛期でございます。九月以降は需要期をはずれてくるわけでございます。さような意味から肉の供給見込みが少ないであろう、同町に需要は六月、七月、八月と片寄って集中するであろうということから、やはり非常にむずかしい仮定の御質問ではございますけれども、現にそれが安定上位価格もかなり大幅に割っておるというか、こえておるこの事態から見ますれば、何らかの緊急な手当が必要であろうというふうに判断をしておるわけであります。
#78
○矢山有作君 これは今御答弁でおっしゃったように、一つの水かけ論になって結論は出ないと思うのですが、私どもは先日来専門家に会っていろいろ今後の六月、七月、八月ごろの豚肉の価格の見通し等を聞いた場合に、まず四百円をこすというようなことはないだろう、こういう話を私どもは聞いたわけです。そういうところから推して、しかも九月に入れば需要が減退するという情勢にあるとき、先ほどの下期の見通しでも明らかになりましたように、ほとんど需給が均衡してくるというような状態のときに、緊急輸入措置をとられることが必要なのかどうかということに対して、大きな疑問を持つわけなんです。しかし、これはまあ先ほど言いました一つの水かけ論議なので、これに対してあなたから結論を出していただこうとも思いませんけれども、しかし何にしても、九月以降は需要が減退するということがはっきりしており、しかも先ほど示された需給の状態から見て、あまり供給不足にはならぬという事態が予想されるのですから、したがって、先ほど大臣がはっきりおっしゃったように、緊急輸入をやりましても、八月には全部これを放出してしまうということをやっていただかぬと、また九月以降になって緊急輸入のおかげで豚肉が暴落するというような事態が起こるおそれがありますので、この点は再度だめ押しをしておきたいと思うのです。
#79
○政府委員(村田豊三君) その点につきましては、先ほど農林大臣からもお答えを申し上げておりますように、できるだけそういうふうに七、八月に輸入物資の到着が完了するように、船込みのことでございますから、若干九月に足を突っ込むようなことが起こるかもしれませんが、そういうことの極力ないように私どもも関係者を十分督励をして参りたいと考えます。
#80
○矢山有作君 そろそろ私の質問終わりますが、今までの質疑を通じて出てきた問題というのは、要するに、畜産を成長農産物だといって奨励をしておきながら、これに対する価格政策その他の政策が非常に不十分だ、こういうようなところから、依然として価格の急騰、暴落が繰り返される、こういうような状態になっておると思うのです。そういう点で、やはり何といいましても、需給の安定をさすために一番必要なのは、現在の時点では、私は価格政策だろうと思う。価格政策というものをもう少し体系立てていただいて、農民が信頼をして生産をできるという形にしませんというと、供給過剰になれば暴落をして、生産費も償わないということで、農民が犠牲を受ける、また供給不足になれば、外国から、国内の品物よりも高いようなものを入れて一時をしのいでいく、そういうようなことを繰り返しておると、これは私はやはり将来畜産というものは伸びる見込みがないと思うのです。そしてまた、農民自体も日本の農政のあり方というものに対して信頼をしなくなる。こういう辺は、今後畜産を成長農産物として取り上げる以上は、基本的な問題になるはずですから、こういう点については十分今後お考えをいただきたい、こういうふうに考えます。
 以上で、私の質問を終わりますけれども、ただいまお願いしました資料については御提出をいただいて、それからまたそれを検討さしていただいて、機会を持ってその問題につきましてもお伺いしたいと、かように考えております。
#81
○堀本宜実君 ちょっとわかりにくいところがあるので、簡単なことですけれども、お教えをいただきたいと思いますが、先ほどの差益金の問題なんですが、差益金というものを取っている事業の種類等がわかりますか、何々差益金を取っておるのか、私は差益金というものは、少なくとも国庫に納付すべき筋合いのもののように思うのです。そうでなければ、差益金というものが、公共事業に使うと銘打たれる限りは、少なくとも役所と事業者の間で差益金というものの使途が不分明になるおそれがあると思いますので、もしきょうおわかりにならなければ、差益金というものを取っておる、いろいろなところで取っておると思います。私の知っているのでも五種類ほどございます。その中には国庫へ納付する差益金もございますので、将来差益金というものの性格というものを慎重に検討いたして参りたいという考え方から、きょう直ちにできなければ、それはこの差益金というものは牛肉を輸入したときに起こった差益金である。こういうふうに了承しておりますが、その差益金、牛肉を入れた価格、それからそれを幾らに売るべきであると指示したのか。その間に生じた利益を差益金と称するのであろう、こういうふうに思いますが、それは役所と輸入業者との間で相談をされて決定をされるものかどうか、その点だけきょう伺っておきたい。
#82
○政府委員(村田豊三君) 幾らの差益が出るか、またその差益をどうするか、こういう問題につきましては、先ほども申しましたように、農林大臣が監督権を持っておる団体でございますので、直接役所がこれには関与をいたしてきめられております。したがって、また積立金の使途につきましても、農林省の承認を受けて使うということも、当然誓約をとって実施をいたしておる性質のものでございます。
#83
○堀本宜実君 おおよそそうであろうと思いますが、その差益金の決定をする場合に、たとえば委員会を作っておきめになる。あるいは大蔵省等と合議をして、かくあるべきであるという合議等はしないで、役所単独でおきめになって差しつかえないもののように考えられるので、実施はどういうふうにやっておられるのか、現実の問題を伺いたいと存じます。
#84
○政府委員(村田豊三君) 差益の額なり積み立ての方法等につきましては、特別大蔵省との会議はいたしておりません。ただ積み立てましたその差益の課税上の問題が出て参ります場合には、その課税措置をどうする、税金上の扱いをどうするかという問題につきましては、大蔵の関係当局と連絡をとってやっておるわけでございます。
#85
○堀本宜実君 今度この差益金一億数千万円となる……今九千万円とおっしゃったかと思いますが、お使いになるわけでありますが、この九千万円を使うということは、およそ予知しなかった九千万円であろうと私は思う。豚肉がかくのごとく高騰、暴騰をするということが予知されて、やがてこの九千万円を落として、そして価格の安定に使うのだという予知をしてはおらなかった。そうすると、その九千万円、もっとほかにもあるかもしれませんがこれはいずれ矢山君が資料を要求されておりますから、それでわかると思いますが、そういう金の何といいますか保管といいますか、所有権といいますか、管理権といいますか、そういうものについてはどういうふうにお考えになっておりますか。
#86
○政府委員(村田豊三君) 差益積立金の性格につきましては、先ほど矢山委員からも御指摘がございまして、ただいまお答えを申したわけでございますが、だんだん掘り下げて参りますと、やはり任意の寄付だというふうに解釈がされておるようでございます。しかしながら、任意の寄付だといいながら、先ほど来申し上げますように、使途についての制限がつけられ、勝手に使わないで、必ず行政庁の承認のもとにこれを使いなさいというふうに制限がつけられておりますし、またこの積み立て行為をやっております団体が公益法人でもございますし、大臣の一般監督権の及ぶ団体でもございますので、その辺は普通一般の個人的な寄付とは趣を相当異にしているのではなかろうか、かように考えます。
#87
○堀本宜実君 まあ、私は任意にこれはいつやる、いつ任意寄付をするか、その時期が不分明である。しかも任意寄附でありますから、いかなるものに使うかすらわからない。その間はやはり利子がついているわけでございますね。そういうところに、何かもう少しはっきりした処置なり、取り扱いがあるべきではなかろうかというふうに思いますが、きょうはもうこの程度でけっこうでございます。
 ただ、私は今度の価格の暴騰について外国の、ことにアメリカの豚肉を入れて価格の安定をはかる、このことについてはもうすでにお話もございましたし、やむを得ない事態であろう、こういうふうに思いますが、まことに遺憾なことでございまして、上がったとき下がったとき、それぞれ事業団が買い入れをしてくれるわけですね。そして少し上がってくれば外国から入れてくるわけなんです。これは一つのやむを得ざる、統制経済でない、資本主義経済といいますか、そういうもののもとではやむを得ざるでこぼこであろうと思いますが、しかしどうも下がったときにはゆっくりし、上がったときには大急ぎでやるというふうに、百姓の側から見るとひがんで見えて、まことに恐縮なんでございます。これはひがんで見るのであろうというふうに私自身も反省をいたしております。しかしおよそオートメーションできょうフルに動かせば、あるいは交代を三交代にすればこれだけの製品ができるというようなものではないのであって、おのずから豚というものは市場に出ていくまでには数カ月いるのですね。そしてこれは任意的に、自生的にはらませなければ生めないのですよね。これは実に自然の法則とはいえ、全くそこに一つの意欲が働きつつあるのだということを見のがしては、私は畜産行政というものがいけないと思う。これは余談ですけれども、種畜場をたくさんお建てになって、お作りになって、そして種畜牧場で雄牛をずいぶんお買いになる政策を二、三年お続けになりました。日本では種が足りないのではない。種をつける医師が足りないのであります。それは安いからつける医師がないのであって、種が足りないのではない。男の種が足りないのではない。医師が足りない。そうすれば私は種畜場において、雄牛を幾らふやしたからとて、日本の畜種というものはふえるものではない、こういうふうに私はしろうとですが思うのです。そこでその辺を畜産の行政の上にどういうふうに織り込んでいくのかという基本的なことがなければならない。そうしてもう一つ申し上げておきたいのは、高いことのみを農家は望んではおりません。安定していることなんです。ぽかっと安くなったり、ぽかっと高くなったりすることなんですよ。そういうことのないように、この程度投資をするならば維持ができるであろうという目安が立つ、その安定したことのくずれないことが、農家には一番うれしいことなんですね。それが見誤っているのではなかろうかと私は思う。ここで豚が何カ月で市場に出るのですかとお聞きしたいのだが、そういう技術的なことを局長さんにお聞きしてもたいへんむずかしいことになろうと思いますから、私は伺いませんが、そこにいわゆる事務官というものと技術者というものとの間に緊密な連絡というものが欠けておる。いわゆる生産する農家というものと行政をする人との間に畜産ぐらい離れておるものはない、こう私は思う。そこに隘路があり、こういうまことに何といいますか、まことに情けない状況が露呈をされてくる、こういうことじゃないかと思うのであります。
 まだいろいろ申し上げたいが、きょうはこの程度で……。
#88
○理事(仲原善一君) 本日はこれをもって散会いたします。
   午後二時三十一分散会
   ――――・――――
ソース: 国立国会図書館
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