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1962/03/12 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 内閣委員会 第9号
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1962/03/12 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 内閣委員会 第9号

#1
第043回国会 内閣委員会 第9号
昭和三十八年三月十二日(火曜日)
   午前十時二十八分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     村山 道雄君
   理事
           石原幹市郎君
           下村  定君
           鶴園 哲夫君
           山本伊三郎君
   委員
           大谷藤之助君
           栗原 祐幸君
           源田  実君
           小柳 牧衞君
           林田 正治君
           千葉  信君
           中村 順造君
  国務大臣
   国 務 大 臣 川島正次郎君
  政府委員
   行政管理政務次
   官       宇田 國榮君
   行政管理庁行政
   管理局長    山口 一夫君
   行政管理庁行政
   監察局長    山口  酉君
   労働政務次官  田村  元君
   労働大臣官房長 松永 正男君
   労働省職業訓練
   局長      村上 茂利君
   自治大臣官房長 大村 襄治君
   自治省行政局長 佐久間 彊君
   消防庁次長   川合  武君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○行政管理庁設置法の一部を改正する
 法律案(内閣送付、予備審査)
○労働省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○自治省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。
 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。川島行政管理庁長官。
#3
○国務大臣(川島正次郎君) 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案につきましてその提案の理由を御説明申し上げます。
 今回提案いたしました行政管理庁設置法の一部を改正する法律案は、現在、行政管理庁が行なっている行政機関の機構の新設等に関する審査のほかに、新たに、法律により直接に設立される法人または特別の法律により特別の設立行為をもって設立すべきものとされる法人、つまり、いわゆる特殊法人の新設等の関する審査を行なうことをその所掌事務に加えようとするものであります。近時、国家的目的を達成するため、特定の業務を営む公団、公庫、事業団等の特殊法人が多数設置される傾向にあります。
 しかし、これらの業務を合理的かつ能率的に遂行するためには、行政機関をして行なわしめるべきか、あるいは、公団、公庫、事業団等の特殊法人をして行なわしめるべきか、また、このような特殊法人を設立することが、行政の統一性と公正妥当性を確保する観点からはたして適当であるかどうか、なお十分検討する必要が認められるのであります。
 このため、行政管理庁におきましては、今後このような公団、公庫、事業団その他これらに類する特殊法人の新設等についての審査を行なうこととするものであります。
 以上がこの法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望する次第であります。
#4
○委員長(村山道雄君) 本案の自後の審査は、都合により後日に譲ります。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(村山道雄君) 労働省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 政府側よりただいま田村労働政務次官、松永官房長、大野労災補償部長が出席しております。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#6
○千葉信君 労働大臣はきょうお見えにならぬのですか。
#7
○委員長(村山道雄君) 予算の一般質問でただいま答弁中なんであります。
#8
○千葉信君 大臣が来なければちょっと質問に支障があるという判断なんですけれども、それじゃせっかく政務次官来ておられるのだから若干の御質問だけしたいと思うのですが、労働省では、労働省内における行政機構の問題に関して、行政管理庁のほうから、労働省における労働問題懇談会等の――現在懇話会ですが、当時まだ労働問題懇談会が労働省の中に存在した当時、行政管理庁のほうから、それに関する通牒が出たことがありますが、御承知ですか。
#9
○政府委員(松永正男君) 承知しております。
#10
○千葉信君 その労働問題懇談会は、昭和三十六年九月二十九日に閣議で廃止が決定されたはずですね。
#11
○政府委員(松永正男君) そのとおりでございます。
#12
○千葉信君 そのあと懇話会と名前を変えて、予算額も年間七十万円程度で依然として本年度も開催されているようですが、何回ぐらい本年度開催されましたか。
#13
○政府委員(松永正男君) 労働問題懇話会が昭和三十六年に設置いたされましてから現在まで、総会を三回、世話人会を二回開催いたしております。
#14
○千葉信君 これは、閣議で廃止を決定された労働問題懇談会とどういうふうに違うのですか。
#15
○政府委員(松永正男君) 労働問題懇談会につきましては、千葉先生御指摘のごとく、国家行政組織法八条との関係で疑問があるということでございましたので、労働省といたしましても、三十六年にこれを廃止をいたしたわけでございます。で、労働問題懇談会におきましては、労働大臣の諮問に応じて答申をしたりいたしたような実績があったので、行政組織法八条の審議会あるいは協議会とまぎらわしいという点がございましたので、今申し上げましたように廃止をいたしたわけでございますが、その後の労働問題懇話会というものは懇談会とはだいぶ趣旨が異なっておりまして、目的といたしましては、労使関係者が自由に話し合いをいたしまして、その際にまた政府も出席をいたしまして、ふだんから労使の間で十分に意思の疎通をはかり、その際に学識経験者等の意見も聴取して懇談するというような場を作ることが労使関係の安定のために非常に有効であるという考え方からいたしまして、労使が自由に話し合いをするという場を作りたいということをかねがね考えておったわけでございますが、労働問題懇話会はまさにそういう自由な話し合いの場であるという考え方でございます。したがいまして、諮問に応じまして答申を出すとか、あるいはこの個々の懇話会のメンバーの意思にかかわらず統一した機関意思を決定するとかいったような、いわゆる審議会、協議会等とは性質を全く異にするものでございまして、名前のとおり懇話会であるという建前で運営をされておるわけでございます。したがいまして、懇話会に労使及び学識経験者から世話人会を自主的に選出をされまして、この世話人会でどのような議題でどのように話し合おうかというようなことを自主的におきめ願って運営をしていただく。労働省はそれにつきましてまあいろいろな事務手続等のお手伝い、雑用がございますので、これを受け持つというような形で運営されておる次第でございます。
#16
○千葉信君 だいぶいろいろ御答弁がありましたが、私の聞いている意味は、労働問題懇談会と労働問題懇話会とはどこがどう違うのかということを聞いているのですから、その違う点をはっきり御答弁して下さい。
#17
○政府委員(松永正男君) 懇談会と懇話会と名前は一字違うだけでございますが、先ほども申し上げましたように、懇談会におきましては、たとえば最低賃金の問題とかあるいはILO条約批准の問題というようなものにつきまして、懇談会としての意思決定を行なったというような実績がございます。したがいまして、これにつきましては事実上一つの機関としての役割を果たしておった点が率直に申し上げてあるわけでございますが、懇話会におきましては、そのような機能は全然期待もいたしておりませんし、また、そのような動き方もいたしておりません。その点が全く違う点でございます。
#18
○千葉信君 重ねて聞いてもさっぱりこっちの聞きたいと思うことを答弁しないようですが、仕方がないから私のほうから聞きますが、前の労働問題懇談会というのは閣議決定で設置したのでしょう。今度のやつはそうじゃないでしょう。
#19
○政府委員(松永正男君) 懇談会は閣議決定でございます。懇話会は閣議決定はいたしておりません。
#20
○千葉信君 どこで決定したのですか。
#21
○政府委員(松永正男君) 労働大臣が、個々の委員につきまして懇話会の委員としてお願いをするということをいたしたわけでございます。
#22
○千葉信君 この前の懇談会もそうでしたが、今度の懇話会でも予算が年額七十万円程度計上されているようですが、一回について座長格の者は千五百円、それからそれ以外のメンバーは三十一人いるようですが、これは千二百円ずつ会合ごとに支払っておるようですね。
#23
○政府委員(松永正男君) そのとおりでございます。
#24
○千葉信君 大体あなたにこれ以上この問題で聞くのはどうかと思われる点もありますので、あらためてあとで大臣にお尋ねしますが、ただあなたに聞いておきたいことは、公務員法によりますと、特別職と一般職の職員以外の職員を行政機関の中に勝手に置いて、それに給料やないしはまた一切の有価物といえども支給してはならないという制限がありますが、これは国家公務員法の第四節、第六十三条、「職員の給与は、法律により定められる給与準則に基いてなされ、これに基かずには、いかなる金銭又は有価物も支給せられることはできない。」こうはっきりきまっておるのですが、一体労働問題懇話会の委員諸君というのは特別職ですか、一般職ですか。
#25
○政府委員(松永正男君) 労働問題懇話会の委員につきましては、予算上は謝金を支払っております。したがいま心して、これはいきさつがございまして、懇談会当時委員手当を支払ったことがございますが、現在におきましてはすべて謝金を支払っておりますので、国家公務員法上の公務員ではないというふうに考えております。
#26
○千葉信君 そうすると、労働問題懇話会の委員諸君、大臣の委嘱した諸君は、特別職でもなければ一般職でもない。したがって、それは単なる礼金である。こういう解釈ですね。
#27
○政府委員(松永正男君) そのとおりでございます。
#28
○千葉信君 国家公務員法によりますと、そういう謝金という名前のものも、これは法律上からいうと給与もしくは賃金の一部という格好で出されるわけですが、そういうことはやってはいけないことになっているのじゃないですか。
#29
○政府委員(松永正男君) 謝金の性格でございますが、たとえば一般的に申しまして、ある講演会に講師として招かれた場合に、講師に対して謝金を払うというようなことはわれわれが講習会等を開催いたしました際にも行なっておりますし、民間等においても行なわれておるわけでございまして、これは公務員法によりますところの賃金、給料というものとは、性格が全く違うものではないかというふうに考えております。一定の事業なりあるいは試験研究といったようなもの、あるいは先ほど申し上げましたような講演といったようなものに対しまして、部外の者に対して謝礼金を払うというのが、予算上計上されている謝金の性格ではないかというふうに考えております。
#30
○千葉信君 そういう考え方に私は誤りがあると思うのです。一体、行政機関の中で、行政組織法によらないで、行政機関の一部に近いものを設置するということは、これは違法だというのが、この前の行政管理庁の通牒の趣旨でしょう。閣議で決定して持ってもいかぬというのでしょう。それを、閣議でいかぬということでやめたのを、省令でそういう組織を持つということは、たとえば諮問を受けるとか受けないとかいっても、そんなことにはかかわりないでしょう。行政機関の一部に該当するものになってしまっているでしょう。その点はどうですか。
#31
○政府委員(松永正男君) 行政管理庁の解釈といたしましても、国家行政組織法八条に基づく審議会、協議会等にまぎらわしいものは、法律の根拠なくして設置してはならないという基本方針でございまして、それでは行政組織法八条によりますところの協議会、審議会といったものは何であるか。一つには、たとえば主管大臣の諮問に応じて答申をするような機関、それからまた、その審議会なり協議会といたしまして、その機関としての意思を統一的に決定するような性格を持った審議会、そういうものがいわゆる行政機関としての審議会であるということを言っておりまして、これにまぎらわしいようなものは一切いけないという方針を出されたように承っております。したがいまして、千葉先生御指摘のような、行政機関であるかないか、組織法八条による審議会であるか、法律の根拠を要するかどうかというような点につきましては、今申し上げましたような機関意思を独立に決定するような性格のものであるか、また、主管大臣の諮問に応じて答申をし、建議をするような、そういう性格のものであるかどうかというような点が、この区別をする基準になっているのではなかろうかというふうに私は存じております。
#32
○千葉信君 この第八条よく読んでごらんになればわかりますように、その懇談会ないしは懇話会が、自分の意思を決定するとかあるいは諮問に応ずるとか応じないとか、そういうことで区別はつけていないですよ。行政機関の中に設けられ、行政の意思なり方針を決定するための間接的な機関であろうと、話し合いの機関であろうと、その行政機関の中に設けられるいかなる組織であろうと、それは一切この行政組織法の基準に基づいて第三条以外のどんな委員会でも、調査をする機関も――調査をする機関もですよ。そういう機関であっても、もし設置をするときには法律に基づけというのが、第八条でしょう。あなたの言うように、諮問に応ずるとか応じないとか、意思を決定するとかしないによって第八条は区別をしてないでしょう。読んでごらんなさいよ。私が読んでみるから聞いていて下さい。第八条はですね、「第三条の各行政機関には、前条の内部部局の外、法律の定める所掌事務の範囲内で、特に必要がある場合においては、法律の定めるところにより、審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを云う。)及び試験所、研究所、文教施設、医療施設その他の機関を置くことができる。」この条文、どんな常識で読んでも、どんな高い常識でも、低い常識でも、この中からはそういう行政上の意思決定とかなんとかいう区別は出てこないでしょう。諮問するとかしないとかいう区別は出てこないでしょう。要するに、行政機関の中に設けられる行政の意思決定以前の相談とか懇談とかあるいは話し合いのための機関であっても、そういう機関を置く場合には、行政組織法の基準によって法律で設けろ、第三条以外のいかなるものでも法律によって設けろ、こう規定しているのと違いますか。
#33
○政府委員(松永正男君) ただいま御指摘の、第三条と八条の関係でございますが、これは私もしろうと解釈になるかと思いますが、第三条におきましていわゆる行政機関をきめておるわけでございまして、これに独任制の行政機関と、委員会形式の行政機関とあるのではなかろうかと思います。で、第八条ではそういう委員会形式の行政機関のほかに、行政の執行に当たる機関ではないけれども、やはり機関として諮問的または調査的なもの、そういうようなものも含むのであるということを言っておると思うのでございます。しかしながら、いずれにしましても、三条におきましても、八条におきましても、この単独のものであろうと委員会形式のものであろうと、機関であることにおいては変わりがないのではないか。で、機関であります以上、解釈といたしまして、そのものが委員会あるいは審議会、協議会というような名前を用いましても、その審議会としての一つのまとまったその機関の意思決定というものがあるのが当然ではなかろうか。したがいまして、たとえば労働問題懇話会というような名前で、この会というような名前を使っておりました場合にも、その会としての意思、その会が機関として作用をするというようなものではなくして、この委員個々がお互いに懇談をし合うということが目的であるというような場合、したがいまして、会として統一意思を決定するようなことがない。また、ねらいとしてもそういうことは考えていないというような場合に、この八条の附属機関その他の機関というものに該当するかどうかという点につきましては、私どもは該当しないというふうに解釈をいたししておるわけでございます。
#34
○千葉信君 さっぱり答弁になっておらぬじゃないですか。この八条にいう諮問ということは、もしくは調査などというのは、これはどっちも書いてあるでしょう。諮問的なもの、あるいは調査的なものであっても、結局、行政の意思決定以前の、たとえば諮問とか、ないしは、調査をしたその結論をそれを行政へ反映させていく、そういう組織を持つ場合には法律による、そういう規定でしょう。あなたのほうの懇談会の場合、それとどこが違いますか。労働問題について懇談をする、懇話をするということもありましょうが、懇話した場合、その話が労働行政の上に反映する、労働行政の一つの考えの基準になるのでしょう。そういう機関が設けられて、しかも、りっぱに予算も計上されていて、その懇話会の論議とか話し合いというものが、行政の上に反映しないのですか、反映するのでしょう。また、反映させるために予算を計上して、そういうものを作っているのでしょう。そうなれば、これは労働大臣のプライベートの機関であるとか、私的な機関ということにはならないでしょう。公的な機関でしょう。前の労働問題懇談会と違うというところは、単に諮問を受けるとか答申をするとかということが今度の場合にはないだけで、いろいろ話をして委員の意見なり、考えなり、あるいは情勢の分析というものを行政の上に反映させる必要があるし、その必要があるからこそこういうものを設けて予算を計上しているのでしょう。そうなれば諮問するとかしないなどということでは、それでは、第八条に該当するこの機関とは違うという根拠にはならぬでしょう。どうですか、その点は。
#35
○政府委員(松永正男君) お言葉を返すようで恐縮でございますが、労働問題懇話会におきまして労働問題がいろいろな角度から検討され、意見交換がございまして、それが結果において労働行政に反映するということは大いにあり得ることでございますが、先ほど来申し上げておりますように、労使及び学識経験者の方々が懇話をして意思の疎通をはかるということが、最大の主たる目的であるわけでございます。したがいまして、この懇話会で、たとえば採決というようなことは行なわれないのでございまして、これは先ほどの諮問、答申というようなことにも関連をいたしますし、それから機関意思の決定というようなことにも関係して参りますけれども、賛否採決をして、それでは懇話会としては、こういうことにするというようなことは、運営の方法としても行なわれておらないのでございまして、中央に置かれております懇話会でいわゆるトップ・マネージメントあるいはトップ・レーバー、それから学識経験者というような方々が、かみしもを脱いで自由に話し合いをするというところに最大の眼目が置かれております。したがいまして、そこでたまたま、労使、学識経験者と意見が一致をいたしまして、労働省の行政ではこういうことをやったらいいというようなことがおのずから出て参りました場合に、労働省といたしましては、それを取り入れて、この貴重な意見を実際の行政に生かしていくということにつきましては、もちろんやぶさかではありません。それを積極的にそうすべきであるというふうに考えますけれども、そもそものねらいが懇話を行なうこと自体にあるという点におきまして、この行政組織法八条の機関とは性質が変わっているというふうに考えて運営をいたしておるわけでございます。
#36
○千葉信君 まあ意思決定とか、とか、そんな問題については一応あなたの意見に譲っても、あなたの今答弁の中ではっきり言われたことは、少なくとも意思の疎通をはかるという目的を持っておることを言われたですね。意思の疎通をはかるということは、労働行政上プラスになるのですか、マイナスになるのですか。
#37
○政府委員(松永正男君) これは専門家の千葉先生に申し上げるのはおこがましいのでございますが、労使関係というものは、やはり一番大切なことはふだんから労使が十分に話し合いをして意思の疎通をはかっておく。たまたま問題が起こりまして非常にこの両方が戦闘状態になったときだけ顔を合わせるというべき性質のものではないと考えておるのでございまして、労働問題懇話会におきましても、これは当面の労使の当事者ではございませんけれども、当然経営のほうの代表的な人物、労働の側の代表的な人物という方々がお出になりますので、ふだんからあらゆる問題について十分話し合いをして意見交換をされるということは労働行政にとりましてももちろんプラスになるというふうに考えておる次第でございます。
#38
○千葉信君 労働行政上ふだん話し合いをして意思の疎通をはかっておくことはプラスになる。かりにその一点だけにしぼってみると、そういう労働行政にプラスにするために予算も計上してこういう委員連中を常設機関として懇話会を置くと。いいですか、国家行政組織法によると、行政上の責任の限界、権限の限界、そういうものは常に明確でなくてはならぬ。だれが一体労働行政なら労働行政について責任を持つのか。その最高の責任を持つ者が労働省の中であっては労働大臣、その労働行政を施行するために労働省という機関を持っている。そしてそこに労働省の職員を置く。その職員諸君がはっきり労働行政に対して政府としての責任を持たなければいけない。いいですか、そういう場合に、その国家行政組織法は、労働省の機構はこの基準に基づいて持てということで行政機構の根本の基準を国家行政組織法はきめてある。いいですか、そうしてその基準をきめた中に、たとえば労働省の機構はこうとか、それ以外の外局もしくは委員会はこうとか、そういう点を明確にきめて、それ以外に労働行政にとって必要と認め、もしくはプラスになるものがあるとして、たとえばその懇話会とか、労働問題懇談会とか、協議会とか、そういうものを持つ場合には、労働省の中に懇話会なら懇話会というものを法律で規定して持てというのが第八条なんです。つまりその責任の限界を明確にしておるわけです。そうしてそういう協議会とか懇談会とかもしくは懇話会という、その行政機構の中に働く職員は、一切特別職か一般職以外の職員はあり得ない。そうしてその協議もしくは懇談もしくは諮問を受ける等の第八条による機関の中で働く職員の中には、もちろん常勤の一般職の職員もあるけれども、非常勤の場合には非常勤の一般職の職員として公務員法上も給与法上も明確に規定されておる。そうしてそこで働いている職員に対しては、一般職の常勤者の場合には給与法の規定するところによる。非常勤の場合にはそれでは給与法のほかかというと、そうではなくてちゃんと給与法にも一日三千円以下の給料を払え、非常勤の場合。そうして、はっきり規定して、それ以外の職員を置いてはならぬぞ、いかなる名目で金を払ってもいかぬ。金ばかりじゃなくて有価物も払ってはいかぬ。有価物も支給してはならぬ。そこまで規定してある。非常に明確でしょう。それをあなたたちのように、いやこれは諮問するんじゃないからとか、あるいは単に意見を交換するだけだとかなんとかいう理屈をつけて法律を乱しているんでしょう。ところが、その懇話会のあなたたちの目的も、最小限度一たん事あるときには意思の疎通がなければ困るから、意思の疎通をしょっちゅうはかっておかなければならぬ。だからそのためにこういう懇話会というものを設けて、ここで一日千二百円の謝金を払ってときどき会合してお茶飲み話なんかをしておく、お茶飲み話をしておいても、いざという場合には労働行政にプラスになるんだ。あなたのような返事ではそうでしょう、プラスになる。そういうことをやるのにははっきり責任を明らかにしておかなければならぬ。その労働省の職員の果たすような仕事の一部を
 この人たちは果たしていることになる。また、あなたたちはそれを期待するからこういうものを設ける。行政管理庁があなたのほうに通知を出したのもそういう趣旨で、労働問題懇談会はこれはいかぬといって、あなた方はその言うことを聞いて廃止をした。他の省は、総理府であろうと厚生省であろうと外務省であろうと、みんな当時、外交問題懇談会あるいは暴力犯罪防止対策懇談会と、同じようにあったいろいろな機関もこのとき廃止した。ひとり労働省だけ脱法行為というか、私をして言わせれば実にずうずうしく懇話会と名前を変えてきた。閣議でこういうものはだめだといってやめた同種のものを、今度は省令で労働問題懇話会なんといって、しかも予算も計上しておる。少し国家行政組織法を読んでごらんなさい。公務員法の関係もあなたたちの言うことは抵触してきておる。そういうわけのわからないものを置いて、たまに呼んでそれに謝金を払うとかあるいはお菓子を出すということまでは私は追及しませんよ。懇話会という機関を置いて予算も計上して謝金を出して、この点が公務員法に違反しておる。いかなる有価物も支給してはならないという条件がはっきりあるのに、あなたたちはここへ出しておる。それでもあなた、いやこれは労働省として何も法律に抵触しない機関だと言い切れますか。
#39
○政府委員(松永正男君) 行政組織法八条との関係につきましては、お言葉ではございますが、われわれ考えておりますのは今まで申し上げたような考え方でございまして、抵触をしないと考えておるのでございますが、謝金につきましては御指摘のごとく、国家公務員が常勤のみに限ったものでなくて、非常勤の公務員もあり得る。委員につきまして、非常勤の公務員には委員手当を支給するということになっておるわけでございますが、予算の性格からいたしましても、謝金は委員手当とは別のものでございまして、先ほど来例をあげて申し上げましたような、いわゆる雇用関係を前提としない外部の方々に対して、必要に応じて謝礼金を差し上げるという制度が存在することは事実でございます。したがいまして、謝金を差し上げておるから、国家公務員であって、いかなる有価物も給付してはならないということになるという点につきましては、そうならないというふうに、私どもは考えておるのでございます。
 なお、行政管理庁から労働省あてに参りました「懇談会等行政運営上の会合の開催について」という通牒の中におきまして、先ほど私が申し上げましたような組織法八条との関係につきましては機関意思を決定する問題、それから懇談会等を府令、省令、訓令等で制度的に規定することはまぎらわしいからやらないようにというような点が内容として書いてございます。懇話会につきましては、省令等の根拠でやっておるわけではございません。
#40
○千葉信君 何の根拠で設けたのですか。大臣の思いつきですか。
#41
○政府委員(松永正男君) 大臣が個々の委員にお願いをするということで、事実上の行為でやっておるわけでございます。
#42
○千葉信君 あとはこの問題については、私に官房長相手では困るので、大臣においで願ってやりますから。私はどうも今の答弁でだいぶ納得できない、よけいな問題がたくさん出てきましたから、あとで大臣に来てもらって……。
#43
○鶴園哲夫君 炭鉱の離職者臨時措置法の一部を改正して、その附則の第四項によって百八十六人、さらに、そのほかに三名、ですから百八十九名の増員が認められたというのでありますが、これはこの法律の中で規定したわけですか。
#44
○政府委員(松永正男君) ただいま国会で御審議を願っておりますところの炭鉱離職者臨時措置法における一部改正法案の附則に規定をいたしております。予算といたしましては、ただいま御指摘の百八十九人につきましては、三十七年度の補正予算に計上してございます。
#45
○鶴園哲夫君 そうすると、その百八十九名というのは、今度の労働省設置法の一部改正法の中に出てくるのですか。
#46
○政府委員(松永正男君) 今度御審議をお願いしておりますのは、昭和三十八年度の定員増でございまして、これは二百二十九名の増員でございます。したがいまして、三十七年度の補正予算との関連におきます法律改正で、百八十九人の増員を内容としております法律案を現在御審議いただいておるわけでございますが、それに加えまして労働省設置法の三十八年度に関する改正といたしまして、二百二十九人の増員をさらにいたしたいというのが、今回御審議を願っております設置法の内容でございます。
#47
○鶴園哲夫君 そうしますと、この三十七年度の補正予算の中で百八十九人ふえる、それは三十八年度はどうなのですか。
#48
○政府委員(松永正男君) 三十八年度も、もちろん増員いたしましたのは引き続いて増員のままでおるわけでございまして、それにプラス二百二十九ということになるわけでございます。
#49
○鶴園哲夫君 そうしますと、この労働省設置法の一部改正の中に、三十八年度、今審議しておるこの中に出てきますか、この百八十九名というのは。
#50
○政府委員(松永正男君) 現在の設置法改正の中には出て参りません。すでに炭鉱離職者臨時措置法の改正が実はこの通常国会に延びてしまったものですから、重なったような感じになるわけでございますが、三十七年度の補正予算関連として百八十九名、その改正案が、炭鉱離職者臨時措置法の一部改正の内容の一部として御審議を願っておるわけでございます。それにさらに設置法だけの単独改正といたしまして、二百二十九人の御審議をお願い申し上げておるわけでございます。
#51
○鶴園哲夫君 そうしますと、この定員関係というのが、労働省の場合においては百八十九名についてはこの炭鉱の臨時措置法の中に出てくるというわけですね。
#52
○政府委員(松永正男君) そのとおりでございまして、したがいまして、今御審議を願っております労働省設置法の一部改正の中の「第三十二条の表中「二三、九一一人」を「二四、一四〇人」に、「二四、一二八人」を「二四、三五七人」に改める。」という内容がございますが、その二万四千百二十八人という――現定員でございますが、現定員の中には百八十九人を含んだ数字でございます。
#53
○鶴園哲夫君 現定員の中には、まだ法案が通っていないのに百八十九名というのを規定した、こういうのですか。
#54
○政府委員(松永正男君) そういうことでございます。
#55
○鶴園哲夫君 それはおかしいですね。
#56
○政府委員(松永正男君) したがいまして、実際の経過といたしましては、先ほど申し上げましたように、炭鉱離職者臨時措置法の一部改正のほうが先に終わって、そこで定員改正が行なわれ、しかる後に三十八年度の新しい定員改正が行なわれる、こういう順序になるわけでございますが、炭鉱のほうが瞬間的にずれました関係で、両方を同時に御審議を願うというような形になっておりますが、炭鉱離職者臨時措置法の改正と労働省設置法の一部改正と合わせますというと、今申し上げましたように、百八十九人と二百二十九人と合わせた増員を行なうという内容になるわけでございます。
#57
○鶴園哲夫君 今、官房長のお話ですと、現定員と言われている中にはこの百八十九名は入っているのだと、こうおっしゃるから、それじゃまだ整理していない人間を現定員の中に入れられるのはおかしいじゃないかと、こう私は言っているわけです。本来、定員というのは、官房長、労働省設置法の中に規定すべきであるにかかわらず、この臨時措置法の中でも規定されるから、定員の規定が二重規定になってしまうのですね。だからこういうことになるのじゃないですか。定員というのは当然炭鉱離職者の臨時措置法を出されるときに定員法改正を当然出し、労働省設置法改正を去年の臨時国会で出されるべきだ。それをお出しにならないから、こういうことになるのじゃないですか。
#58
○政府委員(松永正男君) 炭鉱離職者臨時措置法の一部改正の附則でいじっておりますけれども、法律といたしましては、労働省設置法の改正を補正予算との関連においてお願いするということになっておるわけでございます。
#59
○鶴園哲夫君 それはいつ出したのですか。
#60
○政府委員(松永正男君) これは臨時国会に提案をいたしまして、これが流れまして通常国会に、ちょっと具体的な期日は忘れましたけれども、非常に早い機会に、一番先に、通常国会の劈頭に出してございます。ちょっと今何月何日か調べます。
#61
○鶴園哲夫君 そうすると、それは、炭鉱離職者のこの問題は、この間の臨時国会に出たんじゃないのですか。この間の臨時国会に出るならば、それと並行して労働省設置法一部改正を出して定員の改正を考えているというならわかりますよ。そうじゃなくて、前の通常国会に出した、これはおかしな話だ。だから労働省設置法の中では定員は規定すべきであるにかかわらず、これを措置法の中に規定されるから逃げることになるのですね、設置法の規定が。そういう印象を受けるわけですよ。ですから、今お話を承ると、どうもそこら辺があいまいですね。今私どもが審議しようとする現定員という中には、私どもは一ぺんも審議したことのない数字が出ているじゃないか、百八十九名という。そういう印象を受けるわけです。ですから伺っているのです。
#62
○政府委員(松永正男君) 先ほどから申し上げましたように、時期がダブって参りましたので非常に誤解を生じやすいのでございますが、三十七年度の定員改正が百八十九人でございます。これの改正につきましての法律形式は労働省令設置法の改正でございます。ただ御承知のように、法律案を作ります際に、たとえば炭鉱離職者臨時措置法の改正を行ないますというと、これに関連いたしましていろいろな関連法律の改正が出て参ります。そういうものにつきまして、附則におきまして関連法律の改正をするというのが通常の例になっておるわけでございます。たとえば炭鉱離職者臨時措置法の附則におきましては、労働省設置法の改正、これは一つは今申し上げました百八十九人の定員増でございますが、それともう一つは労働省設置法の十八条の中に「炭鉱離職者臨時措置法(これに基づく命令を含む)。」というような字句を加える、この二つの点を労働省設置法の改正といたしまして臨時措置法の附則で提案して御審議をお願いいたしたわけであります。その他労働保険審査会とかいうような関係法律、これの改正も附則でお願いをしたというような法律形式をとりまして、三十七年度の法律が通りましてからすぐ施行できる定員増を百八十九人お願いをいたしておるのであります。それと三十八年度から増員をいたします分を単独の設置法改正でこれに追いかけまして法案を提出をいたしたというような事情でございます。
#63
○鶴園哲夫君 さっきの出ましたですか。
#64
○政府委員(松永正男君) 炭鉱離職者臨時措置法の国会提出は一月の二十五日でございます。
#65
○鶴園哲夫君 一月二十五日に労働省の設置法一部改正で百八十九名というのを出した、そしてなおこの同じ人員が百八十九名というのはこの間の十二月の臨時国会に出した、こういうわけですね。
#66
○政府委員(松永正男君) 炭鉱対策を臨時国会で法案が通りましたらすぐ手を打つというのがわれわれの目標であったわけでございますが、御承知のような事情で炭鉱離職者臨時措置法等の石炭関係法律が流れましたので、そのとき出しましたけれども、通らなかったわけでございます。したがいまして、通常国会の早々にこれをもう一回出した。その中に設置法改正の増員分が入っておったということになるわけでございます。
#67
○鶴園哲夫君 妙な措置の仕方ですね。この一月二十五日は三十七年の一月二十五日でしょう、三十七年の。
#68
○政府委員(松永正男君) 三十八年でございます。
#69
○鶴園哲夫君 三十八年の一月二十五日。僕は三十七年の、去年の通常国会に出されたと思ったが、ことし出されたのですか。
#70
○政府委員(松永正男君) 今申し上げましたのは、三十七年度の定員というふうに申し上げましたので、三十七年度と言いますと、三十八年の三月まででございます。この年度中に、炭鉱離職者対策が重要なので補正予算を組みまして、いろいろな対策をやると同時に、就職促進指導官というものを置きまして、炭鉱離職者の就職促進を強力にやろうということで設置法を改正して定員増を行ないまして、その就職促進指導官を置くということを内容とする法案を昨年の臨時国会、十二月の臨時国会に提出をいたしたわけでございます。で、石炭のその他の対策と同じように一連の同じ法律の中にありましたので、設置法改正も同時に流れたわけでございます。したがいまして、年度内の対策を含めましたこの法案が、通常国会になりまして再提出されたわけでございまして、その中に炭鉱離職者の就職対策を促進する増員が入った同じ法案を通常国会にもう一回一月二十五日に提案したわけでございます、それと、それから三十八年度の増員につきましてさらに石炭のみならず、中高年令の就職希望者等の就職促進もしなければならない、産業安全の対策も講じなければならない。それから労災失業保険のそれぞれの業務量増に応ずる増員もしなければならないというような内容の、設置法改正の、二百二十九人の増員をおっつけて三十八年度からの施行を目標にいたしまして御審議をお願いしている。こういう二段になっておりますので、ややこしいかと思いますが、実情はそういうふうになっております。
#71
○鶴園哲夫君 去年の臨時国会に労働省の設置法一部改正が出ましたですか。
#72
○政府委員(松永正男君) 炭鉱離職者臨時措置法の一部改正法案の附則といたしまして設置法改正が出ております。
#73
○鶴園哲夫君 ここに出さなかったのですね、内閣委員会には。内閣委員会には出さなかったでしょう。
#74
○政府委員(松永正男君) 政府といたしましては、国会に提出をいたしたわけでございまして、これをどこの委員会で御審議いただくのかということにつきましては、これは国会の問題でございますので、私どもの申し上げる範囲外でございます。
#75
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#76
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
 ほかに質疑はありませんか。――他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。
  ―――――――――――――
#77
○委員長(村山道雄君) 自治省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 政府側よりただいま大村官房長、佐久間行政局長、川合消防庁次長が出席しております。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#78
○山本伊三郎君 自治省は、今度の設置法改正で十七人、各省から見ると一番数の少ない増員なんですが、それはそれでいいんですが、この提案の趣旨の説明によりますと、固定資産評価制度の改正に伴う新しい評価基準の作成、消防防災事務の円滑な遂行となっておるんですが、固定資産評価制度、これは大きい問題ですが、どの程度自治省で作業が進捗しておるのか。その点ちょっと聞いておきたい。
#79
○政府委員(大村襄治君) 固定資産評価制度の改善につきましては、政府に設置されておりました固定資産評価制度調査会が昨年の初めに答申を出しておりまして、その後さらにその実施をはかるために中央に固定資産の評価の審議会を設けまして、現在具体的な問題につきまして審議を行なっている現況にございます。前の調査会の答申によりますると、新評価制度は三十九年度の課税に間に合わせるように準備すべきだという趣旨の答申がなされておりまして、政府といたしましては、その線に沿いまして、各資産ごとの評価の基準等につきまして、現在中央に設けられております審議会に付議をしておりまして、その線で現在検討を進めておるという状況でございます。
#80
○山本伊三郎君 これは地方行政あたりで深くいろいろと質疑がやられましたんですか、この内容について。
#81
○政府委員(大村襄治君) この進行状況につきましては、地方税法の改正の審議等の機会にいろいろお尋ねがあったように承知いたしております。
#82
○山本伊三郎君 この審議会設置のときに当委員会でこれもいろいろ話を聞いたんですが、この固定資産、相当いろいろ問題があると思うんです。固定資産の基準について問題があることは知っているんですが、現在審議会に政府がある問題を出して諮問をしてやっておるのか、審議会独自のいわゆる創造といいますか、考え方で審議を進めておるのか、これはどちらですか。
#83
○政府委員(大村襄治君) お尋ねの前半、すなわち政府のほうでいろいろ具体の方法につきまして試案を出して審議会の御意見を聞くというふうな審議の仕方をしております。
#84
○山本伊三郎君 今までの慣例からいくと、政府が諮問に付された事項についてはいろいろ問題点が提起されておるんですが、あれも私ちょっと見たんですが、もちろん審議会の結論が出なければわからないと思うんですが、現在の固定資産税の基準になるのは相当変わってくるのではないかという気持が私するんですが、もちろん審議会の結論が出ないんですから、ここでどうのこうのということはできないんですが、現実に固定資産の資産税のあの基準をかりに審議会が認めるとすると相当額が上がるんじゃないんですか。その点はどうですか。税務局長おられないんですが。……
#85
○政府委員(大村襄治君) 現在審議中でございますので、結論を得ないとはっきりしないわけでございますが、現在政府で審議をわずらわしております問題が前の調査会の答申の線で具体的な点をお諮りしているという関係上、各資産、特に土地あたりにつきましては従来の価格というものが実情にかけ離れている、その点をまず実情に合うように見直すという点がはっきり指摘されておりますので、土地のうち、特に宅地のようなものにつきましては、従来よりも価格が上がるという可能性があるのではないかというふうに考えております。
#86
○山本伊三郎君 この点につきましては、また別の機会にやりましょう。
#87
○石原幹市郎君 ちょっと関連して一言。
 今の問題で農地についてなど非常に将来税額が過重になるのじゃないか、非常に重くなるのじゃないかというふうに、農家が今不安を抱いている向きが相当あるのですが、こういう点について、今あなたは宅地についてはと、特に断わって言っておられたようだけれども、特別の配慮か何かされつつあるのかどうか。わかっている点からひとつ話して下さい。
#88
○政府委員(大村襄治君) 土地全般につきまして、正常な取引価格を基準として価格を求めるべきであるというふうな一般論はすでに出ておるわけでございますが、調査会の答申におきましても、農地のようなものにつきまして、正常な取引価格というものを発見するにあたっては、その特殊事情も十分留意しなければいけない。少し詳しくなりますが、わが国の通常の農地の売買の実情を見ますると、農家経営に必要な経営単位全体としての売買事例というものがほとんどないので、通常行なわれますのは、一反とかという切り売りとか、買い足しとか、そういう非常に小さい単位のケースが多い。これは専門用語で言いますれば、限界収益価格と申しますか、通常の平均価格より高くなる公算が多いのですが、そういった実例価格をそのまま用いたのでは正常の価格より高くなり過ぎるおそれが多いので、これを修正して固定資産税の評価の基準にする必要がある。いわば修正して減額する。普通取引価格といわれておるものを修正減額して価格を求めるべきである。こういうふうな点が特に指摘されておるわけでございまして、農地の評価基準を新しく設けるにあたりましても、そういう点に十分配意して参りたいと考えております。したがいまして、農地がむやみに高くなるというふうな心配はないのではないかと考えております。
#89
○山本伊三郎君 それから増員の理由として、地方公務員の給与に関する事務、これは主として、私の聞くのでは、地方共済組合の事務がふえたということを聞いておるのですが。そのとおりですか。
#90
○政府委員(大村襄治君) 御承知のとおり、昨年地方共済の法律ができまして、明年度は実施の第二年度でございますので、そういった関係の事務がふえることは確かでございます。
 今お尋ねの点でございますが、全体として十七人の増員でございますが、その内訳といたしましては、地方公務員の給与に関する事務、その他地方公務員制度に必要な職員としまして、行政局関係で九人の増員を予定しているわけでございます。これをもちまして、お尋ねの共済を含めての給与関係の事務が充実して行なわれるように事務職員の配置を考えていきたいと思います。
#91
○山本伊三郎君 行政局長にお伺いしますが、あの法律案が地方行政で審議されておる過程で問題になった附帯決議、本院でもつけておるのですが、この地方公共団体の関係団体職員に対する共済制度の問題ですが、私も灰聞しておると、この国会に出されるのじゃないかということも聞いたのですが、その事情はどうなっておるか。
#92
○政府委員(佐久間彊君) お尋ねの地方関係団体の共済組合制度の問題でございますが、附帯決議の御趣旨も体しまして、今国会に提案いたしたいという希望を持ちまして関係省と折衝も始めたのでございますが、前通常国会当時と各省の御意見は変わっておりませんので、政府提案といたしまして今国会に御審議を願うというところまでは運んでいない状況でございます。承りますと、議員提案の形で進めたいという国会側のお話もあるように伺っておりまして、私ども技術的な御協力は担当の係官等で申し上げておる状況でございます。
#93
○山本伊三郎君 この種法律は議員提案でもいいのですが、議員提案となると、いろいろ各党、特に与党内部の調整が必要だと思いますが、政府提案に踏み切るわけにいかないですか。
#94
○政府委員(佐久間彊君) いろいろ努力はいたしたわけでございますが、政府内部の意見調整は非常にむずかしい状況でございます。
#95
○山本伊三郎君 それを聞くとよくわかるんですが、大蔵省あたりにもいろいろ聞いているんですがね。これによって国の予算はどれくらい見積もっておられるんですか。
#96
○政府委員(佐久間彊君) 私どもの最初考えました当時におきましては、他の農業団体あるいは私立学校共済等と同様に、一定部分国の負担を考えておったわけでございますが、この点は非常にむずかしい状況でございます。ただいま検討いたしております案におきましては、地方公務員共済組合法と同様に、地方公共団体が負担をするという考え方でおるわけでございます。
#97
○山本伊三郎君 それでいいんですが、大体概算どれくらいの所要費用がかかるようなことになっているんですか。
#98
○政府委員(佐久間彊君) 実はこの制度の対象にどの範囲の団体を加えるかということにつきまして、いろいろ御意見もあるわけでございます。そこで、それによりまして計算も違ってくるわけでございまして、ただいましかとは申し上げられません状況でございます。
#99
○石原幹市郎君 この自治関係団体職員の共済制度については、自治省は特別の形で、共済制度をやらせることについて、自治省の信念は、そのほうがやはりいいという考えを持ってやっておられるんですか。
#100
○政府委員(佐久間彊君) 私どもはこれが実現を期したいと考えているわけでございます。
#101
○石原幹市郎君 反対しているという省ですね。いろいろ議論している、抵抗しているのはどこですか。
#102
○政府委員(佐久間彊君) どうも政府部内のことでございますので、申し上げかねますが、社会保険、年金関係の主管省でございます厚生省におかれましては、やはりこれは公務員以外のこの種の職員の制度といたしましては、厚生年金の制度を充実するという方向で解決すべきであるという、非常に強い主張をされております。
#103
○石原幹市郎君 関係職員の数が、約四千人ぐらいということがいわれております。厚生省その他で、少し人数が少ないじゃないかとか、いろいろ議論をしておるようですが、自治省としては、四千人前後で、この年金の長期給付をやるということは、自治省自体の計算では、支障ないという考えでおられるのですか。
#104
○政府委員(佐久間彊君) 私どもの見当では、その程度の人数でも可能であるというふうに考えております。
#105
○石原幹市郎君 最後に、両院で附帯決議までついているのだから、ひとつ、院議を尊重して、われわれも強力に院議尊重のあれをやりまするが、自治省としても、地方公務員に全く準じた性格の職員で、同じような仕事を一生懸命にやっているのですから、もう少し、自治省として、間に入って、推進を積極的にしてほしいということを要望しておきます。
#106
○山本伊三郎君 それじゃ行政管理局長が出られましたから、自治省のほうは待ってもらって、山口局長にお尋ねしたいのですが、実は、行政機関職員定員法が廃止されて、各省設置法によって定員を増減するということになったのですが、先ほども、労働省設置法の問題でいろいろ問題が出たのですが、行政管理庁として、各省の増員の場合に、あなたのほうで相談を受けて、何か調整するわけなんですけれども、やっておられますか。
#107
○政府委員(山口一夫君) 各省の増員の場合は、行政管理庁設置法に基づきます行政管理庁の所掌事務といたしまして、定員の審査を行ないます。その審査によりまして、各省と御相談して、各省とも、それぞれの法律を出されるということになっております。
#108
○山本伊三郎君 今度の通常国会に出された各省設置法の増員、総人員幾らになっていますか。
#109
○政府委員(山口一夫君) 昭和三十八年度の各省庁を通じましての増員は、法律に載りますものが六千六百九十六人となっております。
#110
○山本伊三郎君 法律によるという、その法律による以外というのはあるのですか。
#111
○政府委員(山口一夫君) 定員のうち、いわゆる現業関係の職員につきましては、政令によりまして規定をいたしておりますので、法律による定員と政令による定員、さらに、そのほか、地方自治法附則第八条の関係の職員と、その他の法律による定員というふうに、大体、三つの分類に分かれています。
#112
○山本伊三郎君 それは、あなたのほうの所管でないから責任のないと言われるかもしれませんが、その数はわかっておるのですか。
#113
○政府委員(山口一夫君) 政令定員も、やはり定員として、行政管理庁の審査を受けることになっております。政令定員が六千九百二十四人の増員になっております。それから地方自治法附則第八条関係の職員並びに警察法第五十六条関係の職員、合わせまして、三百九十五人、以上、前に申し上げました法律定員、政令定員並びにその他の定員合計いたしまして、三十八年度における新規増が、一万四千十五人ということになっております。
#114
○山本伊三郎君 ちょっと速記をとめて下さい。
#115
○委員長(村山道雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#116
○委員長(村山道雄君) 速記つけて。
#117
○山本伊三郎君 そこでまた自治省設置法について、僕の質問だけ終わりますが、先ほど地方関係団体について聞いたのですが、石原理事が言われましたが、これは私からも、特にその点は、強く要望しておきたいと思います。
 なお、こういうことはできないかと思うのですよ。もうこの六団体の関係職員とか、若干公職を離れている人は別として、その固有の地方団体に属して今までやっておったものが、この法律施行によってはずされたというものがおりますね。一つの例を申しますと、いわゆる健康保険組合の除外団体職員の場合に、それが新しい共済に入ればそれでよかったのですが、入れない場合には、これにはずされてしまう。それによって、今まで受けておった既得権が、全然剥奪されたということで、非常に困っているところがあるのですが、こういう人だけでも、これは一つの運用で認められるのじゃないかと思うのですがね、今の地方公務員共済組合法によって。その点はどう考えておられますか。
#118
○政府委員(佐久間彊君) 地方公務員共済組合法におきましては、先生御承知のように、共済組合の職員は公務員とみなしまして、この制度の適用を受けるようにいたしておりますが、健保の職員につきましては、そのような措置はいたしておりませんので、運用でそのようなことをするということは、私どもはできないと、かように考えているわけでございます。
#119
○山本伊三郎君 これは一つの政府の政策の問題にもなると思うのですが、自治省は除外団体に対してはきびしい態度で、健康保険組合を解体して、この新共済に入るべきであるという考え方で指導しておられるのですが、むしろそういう方向で、そういう職員もある程度認めるという形になれば、あなたのほうの趣旨に合うような方向に私は向いていくと思う。かちっとそういう区別をするものだから、逆にそれが非常にこじれているのじゃないかと思う。運用でできなければ、ほんの一部法律の改正ができれば私はいけると思う。地方共済に吸収をするということになったところの職員も、これも地方公務員でないことは事実なんです。法律でその地方公務員共済組合の長期給付を認めるということを措置するだけですから、私はそういう措置はできると思うのですが、その点どうなんですか。
#120
○政府委員(佐久間彊君) 地方公務員共済組合法で、地方公務員共済組合の職員につきましては、公務員ではないのでございますが、特に立法措置をいたして、公務員並みに共済組合制度の適用というものをいたしているのでございますが、これは国家公務員共済組合についても、同様の措置をとっているものでございますが、非常に例外的な措置でございまして、共済組合のその仕事をやっている職員であり、しかも共済組合の仕事は、沿革的に見ましても、国のお役所で、国の職員がやっておったような沿革もおそらく考慮されたことだろうと思うわけでございまして、そのような理由から、特別に例外として認められているわけでございますから、これをそれ以外の公務員でない職員にまで拡張をするということにつきましては、これはよほど慎重に検討を要する問題だと、かように考えているわけでございます。
#121
○山本伊三郎君 実態は同じことなんです。今までやっておった短期給付を、長期に、共済組合法に基づいてやるか健康保険法に基づいてやるかによって違うのであって、法律の基礎が違うから、やっている今までの対象は同じことなんですね。それだのに、扱っている職員が、法律の適用が除外されることによって、非常に、何といいますか、既得権を侵されておる点があるのですね。だから、これは一応厚生省が相当反対しておるという意見も聞いておるのだが、将来は自治省としては、除外された健康保険組合は、強制はしないけれども、できるだけやはり地方公務員共済組合に入ってもらいたいという強い希望があるのでしょう。その点どうなんですか。
#122
○政府委員(佐久間彊君) 強制はもちろんいたしませんけれども、できますならばそういう方向に事が運びますことがたいへん望ましいことだというふうに考えております。
#123
○山本伊三郎君 それならばね、私は、そういう措置が、政府として、一応まず前提として、そういう方向にやってもらいたいという考え方があるならば、その前提として、政府自体が、自治省自体が、そういう方向を目ざすというのが必要じゃないかと思うのです。お前はもう除外したのだからそれは関係ないのだというような冷淡なやり方は私はどうかと思うのですがね。もし厚生省との間にいろいろ問題があるならば、これは政府自体ですから了解でき得る点があると思うのですが、この点についてまあ自治省だけ責めても、私は事情を知っているだけに責められないのですが、自治省はもっと積極的にその点を働きかける考えはないのですか。
#124
○政府委員(佐久間彊君) 先生のおっしゃいます御趣旨はよく私どもも理解いたしておるわけでございますが、ただいまのところ、自治省のほうから積極的にぜひこういう方向へ持っていきたいという気持は率直のところございません。
#125
○山本伊三郎君 それはまた別の機会でやるといたしまして、次に、すでに第二年度に入ろうとしておる地方公務員の共済組合の運営途上においていろいろ問題が出てきておるのですね。たとえば管轄範囲でも、公立学校の共済組合に入れるか、あるいは地方公務員あるいは都市共済組合に入れるか、いろいろ問題があるのですが、これまた自治省と文部省の間に意見が合わないというので困っておるところがある。例を引きますと、学校の用務員それから給食関係、これらは、あの法律制定のときに所属しておった者は都市共済組合に認める。ところが、今後入ってくる者は公立学校の共済組合に入れる。同じ職場におってその加入する組合が別々になるという、これはもう全く実態を無視したやり方なんです。したがって、その点ははっきりとひとつ法の改正が必要なら法の改正で、運用でいけるなら運用でいける方法で、政府自体で意思の統一をしてもらいたいと思うのですが、その点どうなんですか。
#126
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘の点につきましては、法律上は、公立学校の職員ということで用務員等も公立学校共済組合に入る建前になっております。ただ運用上若干先生のおっしゃいましたような便宜の措置をやっておるかもしれませんか、建前はそういうことにはっきりいたしております。
 ただ、これは立法論といたしましていろいろ検討する余地は全然ないわけではなかろうと思いますが、立案のときにおきましては、文部省の間で折衝いたしました結果、現行法のような建前にいたしたわけでございまして、将来の問題としてはなおよく研究をしてみたいと思っております。
#127
○山本伊三郎君 私は、この問題については地方公務員共済組合法の審議の中ではあまりその点には触れなかったのですが、当然私、政府はそういうことを考えておると思っておったんですが、今度の地方公務員共済組合は御存じのように、この本人の身分の状態というものが重点に管轄が分かれておると思うのです。で、あの法律ができるときには、公立学校は別の法律体系でやろう、法律でやろう、地方公務員は地方公務員の法律でやろうというお話があったんですが、その際に私はまあいろいろ意見を言っておったんですが、給与の支払われるそのいわゆる団体がどこであるか、それから身分はどこで規制しておるか、こういうことによって所属の組合をきめるべきである、それはそのとおりです。というのは、前のあれは公務員課長だと思いますが、そういう意見で僕は話をつけておったと思う。ところが、今度の法律が出てみて、私も実際その点はうかつであったことは事実です。私もそこまで論議をしなかった。当然そうすべきだと思っておった。ところが、施行されてみるとそうでない。しかもあいまいで、現在おる人はその所属で認めるけれども、今度入る人はこれは公立学校に入るのだ、こういうことでは実際運用できませんよ。その点は、法律の建前はこうだからというのでなくして、やはり筋を通した法律にしてもらわなければいけないと思う。で、これはまあ内輪の話だから私は言いませんけれども、文部省と自治省とは非常に遠慮しがちでおられるらしいのですが、その組合を運営する直接の組合のいわゆる担当者は非常に困っておる。給料引くときにはこれは公立学校のほうで引く、今までのものはこれはいわゆる都市の共済組合で引くのだ、非常に繁雑です。繁雑だというよりもむしろこっけいなほどの法律だと、こういうのですね。これは私は早急にこの問題だけでも解決をしてもらいたい。自治省と文部省さえ話すれば私はこれは話ができると思う。で、何もこういう共済組合一つの法律でできたんですから、文部省と自治省がそういう管轄の取り合いということをやっておるとは思っておりません。思っておらないけれども、その職場に行くと非常に問題がありますので、ひとつ美しい気持で早くこれを解決してもらいたい、この点どうですか。
#128
○政府委員(佐久間彊君) まあ関係省もございますことでございますから、よくひとつ研究をし合って参りたいと思います。
#129
○山本伊三郎君 これでもう一つ、まあこの問題以外にもう一つ尋ねておきますが、あの法律が成立するときに、私は最後に、地方行政委員会で篠田大臣にもはっきり言質を得たのですが、御存じのように、国家公務員の共済組合と違って、地方公務員の共済組合は何千という――何千とはいわぬが、相当多くの組合が一つに統一をした、しかも今まで施行されておる状態が各地で条例でまちまちである。そういうことからこれを統一したのだから、その運用上相当長い期間その調整する期間があるので、無理をせずに徐々に統一するように調整するようにという言質を得ておるのですが、その後これを実施されてみると、なかなか無理をされておるように私は聞いておるのです。で、その点私遺憾だと思うのですが、この点ひとつ具体的に、まあここで言うと時間かかりますから言いません。これだけ言うとおわかりだと思うのですが、やはり各組合また地方の実情というものに十分勘案をして、徐々にこの法律の建前に調整統一するように運んでいただきたいと思うのですが、この点ひとつ抽象的ですが、この機会にひとつ聞いておきたい。
#130
○政府委員(佐久間彊君) 先生から御指摘をいただきました事実も私まあ二、三承知もいたしておりますが、まあ私どもといたしましては、先ほどお述べになりましたような気持でやっておるわけでございますが、係りが大ぜいの組合を相手に仕事をいたしております関係で、いろいろ話の仕方なり何なりにつきまして注意すべき点があった点もあろうかと思っておりますが、気持といたしましては、ただいまおっしゃいましたような気持を持ちましてよく相手側にも御了解をいただいた上でできるだけ早く組合法の線に統一をしていくように運んで参りたい。いずれにしても無理押しをするということはできるだけ避けて参りたい、かような考え方を持っておりますので、そういう点につきましては今後なお努力をして参りたいと思います。
#131
○山本伊三郎君 問題になっておる短期の掛金の割合率の変更の問題。法律は十年で一応折半に持っていけという趣旨ですが、御承知のように、今の健康保険では相当割合が使用主が多く、被保険者が非常に割合が少ないことで運用していっておったが、それが急速に折半になると、毎月引かれる掛金がきわめて大きい打撃になる。自治省としては、それは法律によるのだから、その趣旨に従って早く折半にしようという意向だけれども、法律の精神が十年という期限がついておるのだから、やはり十年というものをめどにして徐々に折半にしなければならないと思う。われわれは、もともと法律審議のときにも反対したのですが、通った以上は法律に従うという意味におきましても、その運用上の調整といいますか、考え方というものは持ってもらわなくちゃいけないと思うのですが、この点は特にひとつお願いしておきたいと思います。
 それから小さいことですが、この場で言うのもあまり小さいと思いますが、本法の運用はきわめて画一的にやっておられると思う。たとえば今度の場合は、あの積立金の中から福祉事業として住宅貸付についてはその資金の運用は認めるという方針をきめられたらしいのです。これは当然法律でもそうなっておるのですが、それが二月の二十七日ですか、二月中に申請をしてやらなければこれは認めない、こういうような通牒を出して、全く画一的にやっておられるのですが、なぜ年度内にやれば――まあ年度内といっても事務的な時間も要るから、私は三月三十一日に出したものをどうこうと言うのではないのですが、あなたのほうで事務の処理できる範囲内であれば、ある程度それは見てやって、各共済組合の運営――しかもそれが組合員の福利のためでございますから、そういうことの親心といいますか、やるべきであると思うのですが、この点どうも私は画一的に一般の地方行政のような形でやっておられると思うのですが、この点どうなんですか。
#132
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘の点につきましては、法律で前事業年度二月末日までに云々ということがございまするので、二月末日までということで督励をいたしたわけでございますが、もちろんそれからおくれたからあと受けつけないとかなんとかいう扱いはいたしておりませんで、できるだけその辺は無理のないように注意をいたしておるわけでございます。
#133
○山本伊三郎君 大体それで一応その点わかりました。
 それから次にちょっと聞いておきますが、消防防災事務の問題ですが、現在の義勇消防団ですか、これは実態はどうなっているのですか。
#134
○政府委員(川合武君) 現在、消防団は全国で百五十四万人でございまして、おおむねの市町村が消防団を持っております。もっと具体的に申しますと、現在四百四十一の市町村が消防本部、消防署、いわゆる役人の消防でございますが、これを持っておりまして、その他の三千ちょっとになりますか、の市町村が消防団だけでやっているわけでございます。話がごたごたして恐縮でございますが、四百四十一の消防本部、消防署を持っております市町村のほとんど全部が、消防団を併置いたしております。以上の状態であります。
#135
○山本伊三郎君 この三千程度の消防団を持っている市町村の運営ですが、これは義勇消防団員というのですか、これらに対しての給与はどうなっているのですか。
#136
○政府委員(川合武君) 給与につきましては、お言葉にありましたように、義勇というような観念でいっておりますものですから、若干の給与と申しますか、若干の報酬、それから若干の出動手当、こういうものを各市町村でいたしておりますし、また、交付税でさような措置をいたしております。
#137
○山本伊三郎君 その場合の手当とかそういうものは、各市町村独自の決定で、あなたのほうから基準を示しておらないのですか。
#138
○政府委員(川合武君) 交付税の場合の措置をいたしております関係と、私どものほうも、事実上の問題といたしまして、あまりアンバランスであることもいかがかと思いまして、できるだけ歩調の合うようなふうなことを希望いたしておりますが、私どもの消防は、御承知のように、市町村の自主性を相当万般におきまして尊重した組織になっておりますので、正直に申しましてあまり強くそう画一的というほどのことを指導しているということではございません。
#139
○山本伊三郎君 交付税で見ておられる、その積算の基礎となる額はどのくらいすでか。
#140
○政府委員(川合武君) 出動手当につきまして、年十回と見まして、一回百五十円でございますが、これは実は来年度からは一回二百円に上げてもらうことになっております。それから報酬でございますが、報酬はこれは団長、副団長、分団長、副分団長、班長、団員というふうに刻んでございますが、団長は一万円、団員は千円でございまして、ただいま申しましたそれぞれの副団長等は、その間に刻んで数字を出しております。
#141
○山本伊三郎君 この一万円、千円というのは、月ですか、年ですか。
#142
○政府委員(川合武君) 年でございます。
#143
○山本伊三郎君 これはもちろん非常勤であり、義勇でありますから、事故のあったときには出られるのですが、大体今のところは、義勇消防団員はほとんど名誉職というような考え方を踏襲しておられるようですが、消防というきわめて重要な職務を持っているのですから、義勇消防団だからといって――その消火に対して相当支障があると思うのですが、その点どういう実情ですか。
#144
○政府委員(川合武君) 率直に申しまして、ただいまの処遇の問題もございますし、また、それ以上の、現在の市町村の様子が昔の農村地帯、農村専門の時代と違いまして、非常に変わって参りましたもので、勤め人が多いというような関係もございまして、消防団の問題につきましては、私どももさらにこれの十分なる検討をいたさなければならないというふうに考えております。
 なお、ただいまの処遇の問題につきましては、手当、報酬の問題、それからその他の万般を含めまして、根本的な考え方をいたしたいということで、目下一生懸命検討中でございます。
#145
○山本伊三郎君 それから次に救急車の問題ですが、これは現在救急車を持っているのは、これはほとんど大きい都市だと思うのです。どの程度あるのですか。
#146
○政府委員(川合武君) 救急車は、現在は御承知のように、法律の制度でございませんで、事実行為といいますか、市町村のサービス的と申しますか、行なっております。もっとも現在参議院で御審議をいただいております消防法の改正で今般一定の都市につきましては、これを制度化したいということで消防法の改正をお願いをいたしておりますが、現在の状況は大体百ちょっとということです。大体百二十くらいの市町村が行なっておりまして、持っております救急車の数はおおむね二百三十台でございます。
#147
○山本伊三郎君 この救急車は法律で規定されておらないというのですが、これはもちろん地方交付税の積算の基礎となっておるのですね。
#148
○政府委員(川合武君) まだ完全になっておると申せないのでございますが、不正確な言い方で恐縮でございますが、一部分なっております。
#149
○山本伊三郎君 そうすると、もし消防法の改正でこれが義務的に設置しなければならぬということになれば、もちろん地方交付税の対象としてやることになるのですね。
#150
○政府委員(川合武君) お話のとおりでございます。私ども今御審議を参議院でいただいております消防法の改正は、これを法律が通りましても、来年度から救急車を制度化するということになっておりますので、財源措置は来年度からでございますが、自治本省のほうと私のほうとは内輪でございますから、内々話を進めておりまして、財源措置をいたす予定でございます。
#151
○山本伊三郎君 救急車については近代的な交通状態、また、都会生活の実態から言えば、もうもちろん必要なことで、法律の改正を出されたのですが、私はいいことだと思うのです。当委員会の対象の問題じゃないのですが、参考までに聞いたのですが、救急車の必要性が認められてきているのですから、どういう程度に私は考えられておるかわからないのですが、これに対しては、政府自体も相当力を入れなくてはならぬと思うのですが、現在消防法の改正を出されておるのですが、五百五十八ですか、全部の市に大体そういうものを置くという、また、町村にも考えるという構想でおられるのですか。
#152
○政府委員(川合武君) 全部の市に置くということでございませんで、まだ確実に決定いたしておるわけではございませんが、現在の考え方におきましては十万以上の市で、しかも消防本部、消防署を持っている。逆に申しますと、そういうところは消防本部、消防署を持つことに今度は組織法の改正をお願いすることになりますのですが、いずれにいたしましても十万以上の市に置く予定でございます。
 それからなおつけ加えまして恐縮でございますが、先ほどの救急車の問題につきましては、交付税の財源措置以外にも私のほうの国の財政措置と申しますか、起債その他につきましてもさらに努力いたしたいと思っております。
#153
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。――御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。
  ―――――――――――――
#154
○委員長(村山道雄君) この際、都合により先刻質疑を次回に譲ることにいたしました労働省設置法の一部を改正する法律案を再び議題といたします。
 通告がありますので、これにより質疑を行ないます。
#155
○千葉信君 山口管理局長にちょっとお尋ねしますが、先ほどの委員会でも、労働省設置法の一部改正案に関連して起こった問題ですが、昭和三十六年に行政府内に設けられていた名称懇談会、法律によらない懇談会ですが、たとえば外交問題懇談会だとか、輸出会議であるとか、あるいはみつまた需給協議会、その他暴力犯罪云々の懇談会等も当委員会における論議の結果、法律によらずにこういうものを設覆すべきでないという追及を政府は聞いて、それぞれ閣議でその廃止を三十六年の九月一日もしくは二十九日等に決定を見ました。ところが、先ほど問題になりましたところは労働省の中に、三十六年の九月二十九日に閣議でただいま申し上げたような趣旨でこれを廃止することに決定をしましたのが、今日労働問題懇話会と名前を変えて依然として同様の機関が労働省内に存続されているのですが、これは行政管理庁としては、こういう行政組織の状態に対しては当然責任もあろうし、監督もしなければならぬ立場にあるはずで、当時の本委員会の論議については行政管理庁も同様の見解のもとに先ほど申し上げたような措置を講じたのですが、労働省に今存続している労働問題懇話会というのは、まさにその労働問題懇談会の換骨奪胎したものであって、論議の対象になることは当然だし、行政管理庁の権限なり立場から言えば、こういうものの存在は十分に規制していかなければならないはずなんですが、これは山口さんにしては前任者のときの問題ですから、あなたこういう懇話会の存続していることを御承知ですか。
#156
○政府委員(山口一夫君) 国家行政組織法第八条に規定されております調査会、審議会に類するものが法律によらずして設置されるということにつきましては、先生のかねての御指摘もございまして、行政管理庁といたしましては、三十六年の四月に各省庁にこの種懇談会等の運営につきましての注意を喚起いたしました。法律違反にならないような措置をとらしています。
#157
○千葉信君 その労働省内にある労働問題懇話会の存続していることを御承知かと聞いているのです。
#158
○政府委員(山口一夫君) 労働問題懇話会につきましては、行政管理庁といたしましては法律に関係のない組織でございますので、当方といたしましては聞いておりません。
#159
○千葉信君 どういう見解から、法律に関係のない懇話会だという立場をとっておられますか。
#160
○政府委員(山口一夫君) 国家行政組織法の第八条の規定によりまして、法律によって作るもの以外、われわれとしてはその法律による組織というふうには認めておりません。第八条による組織の設置につきましては、行政管理庁のほうに協議がございますので、協議の際にその内容を検討いたしまして、適当なものにつきましてはこちらが審査をして、その設置を認めるという方針をとっておりますので、それにかかってこないものにつきましては、当方としては知るよしがございません。
#161
○千葉信君 どうもりっぱな答弁じゃないけれども、かかってくるか、かかってこないか、行政管理庁のほうで検討したのですか。検討した結果、かかってこないという見解なんですか。あなたのほうにはその権限があるのです。責任もあるし……。
#162
○政府委員(山口一夫君) 調査会、審議会につきましては、随時その状況の報告をとっております。それによりまして最近は、三十八年の一月二十日現在における各省庁のこれらの機関についての状況をつかんでおります。その報告の中には載ってきておりません、ただいま御指摘の懇話会は。
#163
○千葉信君 報告はどういうふうになって報告されておるか知りませんが、労働省内にあるこの組織は、行政組織法の八条に抵触する存在ですよ。前の懇談会と違うところは、閣議の決定ではないという事実がさっき判明しました。しかし、行政組織の一環であることは間違いないということについては、私は先ほどの質疑応答で確信を深めました。諮問をしていないということや、諮問に応ずるための結論を出したり、行政方針を決定するなどということについてはやっていないという答弁でしたが、最低限度、何か労働問題に関して問題があるときには、こういう組織を置かないよりも置いたほうが意思の疎通がはかられて非常に便利だ。つまり、その点ではこれは非常に譲歩しての話ですが、非常に譲歩しても、最小限そういう行政行為なり、行政意思にとってプラスになるという事実は、答弁するならはっきり答弁して下さい。そうなりますと、国家行政組織法によって、はっきりと国の行政機関はどうなくちゃならないかということを規定いたして、おのおのの責任と所掌事務の範囲を明確にして、そうして系統立った、そしてそれがお互いに関連した状態で行政の円滑な遂行を期するという組織法の精神からいうと、やはりそういう行政上プラスになると考えて予算も計上し、謝金という言葉を使っておりましたが、私はこれを賃金とみなしますけれども、そういうものを支払っておる。まさか労働大臣の全くの私的な個人の趣味で設けられたものとは違って、懇話会という組織形態をとって、そして今年度も七十万円の経費も何ほどか使用しておる。そういうことになりますと、組織法ではっきりと規定した基準がここでくずれてくる。一体なぜその懇話会の必要があったら、組織法第八条の命ずるとおりに、法律でそれを規定しようという行動に出なかったのか、私は非常に疑問に思うのです。いずれにしても、現在やっている行為はまさに脱法行為であり、しかも、閣議で廃止を決定したものを、今度は労働大臣限りで設置した。省令でやったのかと聞いたら、いや省令でもございません。何か労働大臣が自分の小づかいでもくれたような顔をして労働問題懇話会に三十何人の委員を並べた。こういう事実に対して、いや報告を聞いたけれども、その報告では、別に第八条に抵触するようなものだとは思わなかったから、だから、そのままにしておいたと言われるけれども、これは私は、国家行政組織法に対して行政管理庁が責任を持ってこの法律の施行に当たらなければならないという立場からいうと、無責任もはなはだしいと思います。しかも、今聞けば、ぬけぬけと、その事実も知らなかった、法律に関連するものでもないというふうな答弁を簡単にやられるということは、私は行政管理庁の責任も問わなければならぬことになると思います。検討は加えられなかったのですか。
#164
○政府委員(山口一夫君) この種懇談会の中には、国家行政組織法第八条に規定いたします附属機関としての審議会、あるいは調査会等々と異なりまして、単にその場限りで、それぞれの大臣が有識者を集めて会合されるものに対して、名称をしているものもあるかと思います。それらにつきましては、大臣がいろいろ自分の政策を実行なさいます場合の、大臣限りの知識を吸収するため、あるいは専門家の意見を徴するため、あるいは広くいろいろな意見を聞くためにその場限りで話を聞かれるということは、これは行政の運営上あり得ると思います。ただ、こういう組織が運営のいかんによりましては、非常にむずかしい問題ですが、第八条に規定すべき、国の法律によって規定すべき審議会、あるいは調査会等として活動すべき実体を持つようなことが、やり方によってはあると思います。しかし、その限界ははっきりつけまして、法律によらないものについて、単に大臣が人を広く集めて話を聞かれる、こういう程度のものであれば、これは行政を担当される大臣としてそういう方法もあり得ると思うのであります。ただしかし、法律の規定もございまして、こういうまぎらわしい形式で、ある程度継続的に、たとえその懇談会自体のいろいろな意見がそのまま行政機関に反映し、あるいは一つの懇談会としての意見ということになりましてオーソライズされるということはないにいたしましても、こういう形式の懇談会が第八条の機関とまぎらわしいと、またその間に混淆を生ずるおそれがあるというので、行政管理庁といたしましては、いわゆる懇談会等につきましては、第八条機関との混淆を避けるというために、また一面第八条機関の存在をはっきりさせるという意味におきまして、このような形式において懇談会等を設けることは適当でないという考え方は従来持っております。また、この考え方に従いまして、昭和三十六年以来、各省庁等に対しまして行政管理庁のほうの意見を述べております。そういうまぎらわしい形式で存置されるということにつきましては、適当でないと考えます。
#165
○千葉信君 そこで、行政管理庁としては、第八条に抵触するのかしないかわからないけれども、そういう組織があるということを知っていて、今日まで労働問題懇話会の組織なり運営の状況等について無関心ではおらなかったはずです。知っていなければならないし、また、知っていなければならない立場に行政管理庁は置かれていると思う。そういう立場で行政管理庁は、この労働問題懇話会をどう把握しておられるか。これは私は、大臣が自分の行政のために自分の知識を豊富にするためにだれかに集まってもらって話を聞いたとか、その人たちに茶菓を供応したとか、そんなことを問題にしているのじゃないのですよ。常設の機関として、しかも、前に問題になった労働問題懇談会が、これがいかぬというので閣議で廃止をされた後に、名前を変えただけで、しかも、閣議も政令も省令も根拠なしに、労働大臣は同じものをやっている。たとえ答弁としてはそれは諮問はしなかったとかなんとか言うでしょう。こういう組織を持つことがいかぬというのが、国家行政組織法をきめた理由でしょう。その国家行政組織法に対して責任と権限を持っている行政管理庁が、今日までこの問題を看過したとは思われないし、報告も現に受けておるし、その報告について疑念も持たなかったとは、前からの経緯を見ても、私は言わしておけないと思う。そういうことまでひとつはっきりと、この懇話会に対する管理庁の見解を明確にしてもらいたい。
#166
○政府委員(山口一夫君) この懇話会は、国家行政組織法第八条による機関ではない。
#167
○千葉信君 その理由は何だ。
#168
○政府委員(山口一夫君) その懇話会の内容が、審議会あるいは調査会と同じような機能を営むものでなく、ただ単に会合して意見をその場で聴取する程度のものにすぎないというふうに解せざるを得ない。また、そうでない場合には、私のほうは国家行政組織法第八条による機関にするか、あるいは認めないか、いずれかでございます。法律外にある機関であって、しかも、法律に抵触しない単なる会合と解するよりほかない。
#169
○千葉信君 どうもこの国家行政組織法の主管庁としての資格を疑わざるを得ない答弁ですね、今の答弁は。あなたはその大きな根拠として、たとえば審議会とか委員会という、そういうことを言われますが、これは何もそういうふうに限界を設けている条項じゃないです。第三条以外の委員会もしくは審議会形式等による諮問的もしくは調査的なもの等という範囲の広い条項なんです。そうなれば、一体どこにその基準があるのかといえば、これは諮問をするとか、調査をするとかいう、そういう限界を持った内容ではなくて、諮問機関であったり、もしくは単に調査等にとどまる、調査の答申等だけではなく、そういうたぐいの第三条以外の、行政権を持った委員会以外の一切の委員会、一切の附属機関、こうならなくちゃいけないと思う。そうなってくると、一体どこに基準があるかといえば、政府の行政行為の参考になり、もしくは基準を決定するための基礎となり、あるいはその意見決定の根拠になる等の広範な意味をさすものと解釈しなきゃいかぬのですよ。したがって、そういう行政上プラスになるような機関の常置については、これは単にある日突然大臣が呼んで何がしかの人の意見を聞いたとか、懇談をしたとかいうのと違って、そういう機関を設け、しかも、それによって行政上プラスになり、そのために予算も計上し、委員も委嘱している、こういうことになると、あなたの言う諮問的もしくは調査的なものでないからなんという、そんなことは理由にならぬですよ。
#170
○政府委員(山口一夫君) ただいま先生のおっしゃるように、第三条以外の機関に属するものと、その機関の範疇に入らないものとあると思うのでありますが、その機関の範疇に入るのがどの限度までかということにつきましては、非常に限界の説明がむずかしいのでありますが、最後に、その機関の範疇に入らないものといたしまして、ただ単に大臣がその場限りで集まっていただいてお話を聞くというような会議もあると思う。その会合を最後の限界にいたしまして、それ以外第三条との間に入るものでありますれば、当然法律によりまして明確に規定をしなければいかぬと思っております。ただ、ただいま御指摘の労働問題懇話会につきましては、私のほうで一月二十日現在におきまして、各省庁の八条機関の調査をいたしました際には、その調査の中には、調査のリストには載ってきておりませんので、したがって、非常に形式的な言い方でございますが、労働省としては、第八条機関でないというふうに解して運用しておられるのであると思います。もし、第八条機関でなくて運用するのであれば、単なる会合であって、その場限りいろいろ御意見を聞かれて、またその場限りで終わる。しかも、個人々々の御意見をただ集まって便宜一カ所で聞かれるという程度のものとしか、私のほうとしては認め得ないのであります。しかし、この労働問題懇話会がどういう実態で、またどういう運用をされておるかということにつきましては、はなはだ恐縮でございますが、今その実態を明らかにいたしておりませんので、一応状況を調べまして、その上で判断をさしていただきたいと思います。ただ単なる会合というものが、一つの組織でなく、単なる会合というものはあり得ると思うのでありますが、それに入るかどうかという問題があると思います。それから同時に、懇談会あるいは懇話会、その他名称のいかんを問わず、第八条機関として設置さるべきものとの混淆の生じやすいものにつきましては、そういう混淆を避けてくれ、単なる会合であるということのはっきりするような方法で会合していただきたいということは、行政管理庁としてはかねがね申しておりますので、労働問題懇話会は、私のただいまの考えでは、そういうものであろうと考えておりますが、実態を調査いたしました上で、あらためて判断をいたしまして、措置をいたしたいと考えております。
#171
○千葉信君 私はそういう答弁では、国家行政組織法の主務官庁である行政管理庁の態度としては、まことに怠慢しごくで、しかも、無責任しごくな態度です。報告を聞いたけれども、その中には入っていなかったから、だから、自分のほうでは差しつかえないものと思っていたなどということでは、国の行政組織全般に対して監督し、その基準に対しては行政管理庁のほうからこれこれの基準によって設けろということの意思を表示して、しかも、その結果については絶えず責任を持っていなければならない行政管理庁の立場としては、そんな答弁では国会を通りませんよ。それに今、あなた、疑問の点があればこれから調べるなんということを言いますけれども、まあそれはそれであなたのほうで調べるのもけっこうですが、この委員会で論議の結果明らかになった点について、あなたはどう思うかということを私は聞かなきゃいかぬと思う。それは、この労働問題懇話会というのは、三十六年に閣議の決定で廃止になった労働問題懇談会の換骨奪胎であり、なるほど政令や省令で設けられたものではない。しかし、労働大臣としては労働行政上必要があって設けている機関である。いいですか。ただ、しかし、その内容は、さっきの答弁では、これは諮問したり、調査をしてもらったり、結論を出してもらったりしている会合ではない。むしろ、いろいろな角度から単に話し合っているだけである。しかし、最小限度、そういうふうに懇話会の委員諸君と話をして、懇談をして、意思を通じておくことが労働行政上プラスになるという見解だけははっきりしておる。いいですか。最小限度ですよ。と同時に、その懇話会については、年間予算額七十万円、会合のたびに座長には千五百円、他の委員には千二百円ずつ支給しておる。まあ出しておるということになるかもしらぬ。こういうことで、常設機関として労働省内に設けられている機関を、あなたは行政機関の附属機関なりという見解に立たれませんか。単なるこれは労働大臣個人の持ちものであって、行政機関全体のかかわり知らぬところだ。しかも、そういう行政機関の組織全体に対して責任を持たなければならない行政管理庁の立場で、これは私のほうでは知らぬと言えますか。
#172
○政府委員(山口一夫君) 行政管理庁といたしましては、その種の懇談会、調査会、第八条機関にまぎらわしいものは適当でないという見解を終始持っております。したがって、その線に沿って各省庁が運営をされておるものというふうに一応了解をいたしておりますが、したがって、この労働問題懇話会につきましても、第八条機関でないのであるから、単なる会合としての形態にふさわしい運用をされるものというふうに私どもは考えておりますが、ただ、実態につきましては、ただいま御指摘もございましたが、なお私どものほうで調査をいたしました上で御答弁いたしたいと思います。
#173
○千葉信君 あなたは行政管理庁の管理局長ですよ。行政管理庁でこの問題を所管しているのは管理局でしょう。あなたはそこの長官でしょう。その長官が、これから調べるということじゃなくて、調べることも必要だが、今私の申し上げた内容の、私は附属機関だと思うのですが、附属機関にまぎらわしいこの事実を述べて、これに対してはあなたはどういう見解だということを聞いているのですから、あなたの見解を正直に述べなさいよ。何もそんなへっぴり腰でやっちゃいかぬし、あなたはいつもそんなへっぴり腰だから各省庁になめられて、前にこんなに国会などで行政管理庁が大恥をさらすような格好で、行政機関を三十幾つかつぶしてしまわなければならない醜態を演じた。あなたのようなそういう物腰では、また各省庁の勝手気ままな群雄割拠を許して、取り締まりの通牒も全然やれない。それじゃいかぬから、あなたたちに法律上この権限を与えたのだ。今のはっきりわかったことだけについて、あなたはそれではどうかという見解だけでもそこで述べなさい。調べることは大いにけっこうです。あとで調べなさい。しかし、今の私が申し上げた懇談会の組織の範囲なり、もしくはその運営の仕方なり、もしくは形式上の、たとえば日当かなんかを支払っている事実、予算の組まれているこういう事実、これに対してあなたは第八条に該当するものという見解をとるのか、それとも該当しないという見解をとるのかですね。その見解ぐらいはあなたそこで言えるでしょう。
#174
○政府委員(山口一夫君) 私のただいま理解する限りにおきましては、労働問題懇話会は、第八条の機関でないというふうに了解いたします。ただ、第八条の機関でない以上は、第八条の機関でない形態にふさわしく運用をしてもらうことが必要でございまして、謝金の支出につきましては、必要がありますれば謝金の支出はいいと思いますが、これが定期的なりあるいは不定期でも、再三会合して、そこで一つの機関としての考えをまとめるというような運用の方法でありますれば、これは当然第八条機関にしなければならないものでありますから、もしそういう運用の方法で懇話会が行なわれておるならば、これは適当でないと思っております。さらに、私のほうで、かねがねこの種懇話会につきましては、八条機関との混淆を避けるようにという注意を各省に喚起しております。その線に沿いまして、労働省がその線にはずれるような運営の方針をしておられますならば、その点につきましては、重ねて私のほうから労働省に注意を喚起いたしたいと思っております。
#175
○千葉信君 あなた主務官庁の、しかも主任官でいながら、さっぱり法律の設けられた趣旨も知らなければ、内容も理解しておられないようです。国家行政組織法が設けられたのは、行政の権限と範囲とを明確にして、そこで一切の責任を持ってもらい、それ以外の妙なものを拉致してきて、それに行政でタッチをさせたり、ないしは容喙させたりするようなことが起こると、またかつてのような行政の誤りを犯すから、したがって、そういう意味で、非常に厳格に行政の基準をきめ、最後には附属機関に至るまで法律で明定しろということを国家行政組織法は規定しているのですよ。それをあなた、単におれはこれは抵触しないものと見るのだなんという言葉をぼっと投げて、それであなた国会の論議が終わると思ったらとんでもない話です。そういう、明確に権限と責任とを持った行政機関の系統的な連絡の上に立って行政の執行をしろという国家行政組織法の要請に基づいて、その結果、しまいには、地方機関に設けられる医療施設の果てから、あるいは調査機関、調査所とかいろいろな附属機関に至るまで、法律できめろと規定しているのが第八条なんです。その中に附属機関の性格として、各種審議会ないしは協議会、ないしは調査会等を含めて法律で規定しろということになっている。その第八条の中に主張されていることは、どういう形ででも行政機関がその行政を執行するための方法ですね、もしくは利便ですね、あるいはその考えをきめる根本のものの考え方ですね、そういうものをきめるに至るまで、一切がっさい、それは行政府の責任でやれ、国会に対して責任を負うところの行政府の責任でやれということをはっきりときめたのが国家行政組織法の根本の趣旨じゃありませんか。あなたのようなお考えでいったら、あなたのような答弁でいったら、この分に関する限りは国家行政組織法の根本の考えというものはくずれてしまいます。あなたの前任者の管理局長も、あなたと同じような答弁をしばしばされました。しかし、論議をして、論議の結果、とうとうかつての閣議決定の懇談会は一切取りやめ、省令で決定したものも当時全部取りやめました。四十に近い各種懇談会、審議会、委員会等が全部廃止になったのです。ひとり残っているのは、この労働問題懇話会と、もう一つは総理府にあった暴力犯罪防止対策懇談会、これは私に廃止をすると言って約束をしましたが、この暴力犯罪防止対策懇談会だけは、閣議の決定で廃止したとも何ともその点は明確になっておりません。その暴力犯罪対策懇談会は明確になっていないけれども、そのとき以後にその懇談会は一回も開かれていない。事実上消滅しておるのです。残っておるのは、この労働省の労働問題懇話会という名前でここに並べておる。これは私は脱法行為だと思う。こんなものは行政管理庁で、国会で問題になる前に、行政管理庁で始末をつけるべき筋合いのものだ。しかも、その行政管理庁が、国会で論議されておるので、のこのこと出てきて、単に自分はこう思うという答弁だけに終始しておる。こう思うという答弁だけではなく、なぜこう思うのか、根拠をはっきり示さないと、これは国会の質疑応答にならないと思うのです。私の納得するに足るような、あなたの第八条に抵触しないという根拠を述べて下さい。ここで。たとえ予算を組んでいようと、たとえ賃金を支払っていようと、たとえ労働行政にプラスになろうとなるまいと、この第八条に関連はありませんと、あなたははっきり理由を言ってもらいたい。こんないいかげんな答弁では国会は通らぬ。
#176
○政府委員(山口一夫君) この労働問題懇談会が一つの機関、懇談会としての、懇談会と申しますか、ひとつの附属機関としての意思を決定するとか、あるいは大臣に対して諮問に応じて答申するとかいうような形態のものでありますれば、当然法律の第八条の機関として扱かうべきものでございますが、この懇談会は、私の解しますところでは、単に学識経験者その他労使の労働問題に関するそれぞれの関係の方々がお集まりになって、その場で話し合いをしてその場で終わる。その会合の結果が毅談会としての一つの結論に達して、懇談会の意思としてこういうことを国に申し出るとか、それをきめるというものではないのでございまして、したがって、一人々々大臣が人にお会いになるのが、たまたま三十人なり四十人なりが一度に一カ所に集められたという形式によって運営されておるもの、こういうふうに解しております。そういう会合の方法を持ちながら行政を運労していくということは、これはあり得るわけでありまして、その限りにおきましては、法律に、国家行政組織法第八条に関係がないということはあり得るのであります。しかし、くどいようでございますが、第八条との混淆を避けるために、それにまぎらわしいような、あるいはそれに誤解されるような組織につきましては、適当でないという見解を持っております。そのことが違法である、あるいは法律に反するというふうには解釈いたしておりません。
#177
○千葉信君 うんと強く法律に反するというのではなく、法律に反する疑いがはっきりあるということ。たとえばあなたは、労働大臣が大勢にたまたまぽかぽか集まって話をすると言うけれども、これはそういう機関ではないのです。労働問題懇談会という一つの組織です。そして、おまけに国会のほうにその関係の予算を出して国会で審議してもらって、その予算が成立しているのですよ。労働大臣個人の機関ではないのです。公の機関です。その点どうですか。
#178
○政府委員(山口一夫君) 大臣が集まって意見を聞かれる組織でありますが、これを機関というふうに解釈することはできないと思います。
#179
○千葉信君 常置されている機関ですよ、これは。三十何人という委員の数もはっきりしているのですよ。それをぽかぽか集まって話を聞く限りわれわれの知ったことではないと言われますが、機関ですよ、これは。国家行政組織法では、これを機関と言うのですよ。
#180
○政府委員(山口一夫君) 機関であれば、当然第八条によりましてこの根拠を与えなければいかぬと思います。しかし、その場合は、この内容は法律上の機関ではなく、単なる会合であって、労働大臣がそのつど何人かの有識者の話を聞かれる程度のものと解釈いたしております。
#181
○千葉信君 あなたの首をはねなければだめだな。そういうぽかぽかっと労働大臣が集まってもらって話をする、そんな考えを持つ行政管理庁は仕事にならぬ。あなたは給料をただもらっているようなものだ。あなたの立場は、あなたのほうで責任を持って施行しなければならない国家行政組織法に基づいて、行政機関の中にそれにまぎらわしい機関があるような場合にはどうするかということを考えなければならぬ。それを始末することを考えなければならぬ。そのためにあなたはあなたの給料をもらっておるのだ。しかも今、労働大臣がぽかぽかっと集まってもらってなんて言っておるけれども、集まってもらっている機関でないから、僕は問題にしている。常置されている。常時置かれて、その賃金かあるいは報償か何か知らぬけれども、給付し、ここにも国家公務員法に違反する事実が出てきた。そういう機関をあなたは、行き当たりばったりの、労働大臣が話をする集まりだという見解に立つようでは、あなたの職責を果していないことになるじゃないか。前にもこの問題は、行政管理局長の答弁が、あなたと同じように、四の五の並べて、とうとうしまいに手をあげるまでねばり抜いた。ねばり抜いた結果、成功したかというと、大恥かいた、行政管理庁その他。あなたが今そういう答弁をどこまでも執拗にしようとしていることは、私は根本の理由は知っているのだ。内閣に設けられている人づくり懇談会とか、国づくり懇談会の問題が、直ちにこれに引き続いて問題になるから、あたなはそれをおそれているのだろう。そうなれば、かなえの軽重を問われる心配があるから、あなたはその答弁に心配しているからだ。しかし、これが常設の附属機関、少くとも機関であるということについては、あなたは、そんな大臣がぽかぽかっとたまに会ってぽかぽかっと話をするから機関ではないということでは、それではあまりに理屈にならない答弁でしょう。機関であることをあなたは認めなければいかぬでしょう。何ぼあなたは口の先でないないと言ったって、この常設の機関であることについては否定できない客観的な事実でしょう。その事実をあなたこれから調べることは、それはあなたの勝手だから調べてもよろしい。私は、国会の論議で労働省のほうからも係官に出席してもらっていろいろと調べたことを根拠にして、あなたに聞いておる。機関でないということは言えないでしょう。最小限度どうですか。それだけでもあなたは言わなければいかぬでしょう。
#182
○政府委員(山口一夫君) 大臣が有識者に集まっていただきまして、その場限りの話を聞くのであるということであれば、これは私は機関でないと思います。ただこの場合、私どものほうといたしましては、附属機関のリストに載っておりませんので、したがって、労働省に対しましては、附属機関でない、法律によらないこういう組織の運営につきましては、かねがね行政管理庁で注意を喚起いたしております。労働省もそのように運営すると思いますが、その実情につきまして、申しわけありませんが、この席上でつまびらかにいたしておりませんので、労働問題懇談会が現在どういう実情で動かされているかということにつきまして、調査の上で私の見解を述べさしていただきたいと思います。
#183
○千葉信君 腹のすいているときには、とても不向きな問題を取り上げてしまったけれども、途中でやめるわけにいかぬし、それじゃきょうは僕が腹がすいているばかりではない、ほかの諸君も同様だと思うし、あなたにここで言わせようとしても、なかなか調査に籍口して言いたがらないようだし、この場は私はそれじゃあなたに一歩を譲って、調査をするのを待ちますが、いつごろまでに、その結論をこの内閣委員会に持ってきますか。その時日だけでもはっきり約束して下さい。
#184
○政府委員(山口一夫君) 帰りまして、さっそく調査いたしまして、おそくも次回、あるいはもう一つ次の委員会までにその結果を申し上げたいと思います。
#185
○千葉信君 次回ですね。木曜日ですね。いいですか。
#186
○政府委員(山口一夫君) けっこうです。
#187
○千葉信君 そのときには、行政管理庁の所管大臣と一緒に来てもらいますよ。はっきりと返事をして下さい。その返事は、あなたのように、自分はこう思うという、ぶっきらぼうな、理屈もなし、根拠もなしの言い方でなしに、これこれの理論的な裏づけがあるから、これは附属機関ではない、ないならないという見解を持ってきて下さい。ただ、今の答弁のように、これは附属機関ではないと思うから附属機関ではない。あなたのそんな主観を聞いているのではないから、はっきり調査の結果を持って委員会に出てきて下さい。
#188
○政府委員(山口一夫君) ただいまのお約束いたしました手順によりましていたしたいと思いますが、行政管理庁長官の御出席を求められるのでございましたら、その日につきましては、ちょっとここで即答いたしかねますので、その日の予定とかみ合わせまして御連絡いたしたいと思います。
#189
○委員長(村山道雄君) 他に御発言がなければ、本日の質疑は、この程度にとどめます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後一時十二分散会
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ソース: 国立国会図書館
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