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1962/03/19 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 内閣委員会 第11号
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1962/03/19 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 内閣委員会 第11号

#1
第043回国会 内閣委員会 第11号
昭和三十八年三月十九日(火曜日)
   午前十時二十六分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 三月十五日
  辞任      補欠選任
   江藤  智君  宮澤 喜一君
   白木義一郎君  鬼木 勝利君
 三月十八日
  辞任      補欠選任
   宮澤 喜一君  平島  栄君
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     村山 道雄君
   理 事
           石原幹市郎君
           下村  定君
           鶴園 哲夫君
           山本伊三郎君
   委 員
           栗原 祐幸君
           源田  実君
           小柳 牧衞君
           林田 正治君
           千葉  信君
           中村 順造君
           鬼木 勝利君
           小林 篤一君
  衆議院議員
   発  議  者 安宅 常彦君
  国務大臣
   国 務 大 臣 川島正次郎君
   国 務 大 臣 宮澤 喜一君
  政府委員
   人事院総裁   佐藤 達夫君
   人事院事務総局
   給与局長    滝本 忠男君
   行政管理庁行政
   管理局長    山口 一夫君
   行政管理庁行
   政監察局長   山口  酉君
   経済企画政務次
   官       舘林三喜男君
   経済企画庁長官
   官房長     吉岡 英一君
   経済企画庁調整
   局長      山本 重信君
   経済企画庁総合
   開発局長    大來佐武郎君
   科学技術庁長官
   官房長     森崎 久壽君
   科学技術庁研究
   調整局長    芥川 輝孝君
   通商産業政務次
   官       上林 忠次君
   通商産業大臣官
   房長      渡邊彌榮司君
   通商産業省鉱山
   保安局長    八谷 芳裕君
   特許庁長官   今井 善衛君
   中小企業庁長官 樋詰 誠明君
   労働政務次官  田村  元君
   労働大臣官房長 松永 正男君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  説明員
   科学技術庁原子
   力局次長    江上 竜彦君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国家公務員等退職手当法の一部を改
 正する法律案(衆議院送付、予備審
 査)
○経済企画庁設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
○労働省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○通商産業省設置法及び中小企業庁設
 置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○科学技術庁設置法の一部を改正する
 法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。
 初めに委員の異動について報告いたします。去る十五日白木義一郎君及び江藤智君が辞任され、その補欠として鬼木勝利君及び宮澤宣三君が委員に選任されました。また、昨十八日宮澤喜一君が辞任、補欠として手島栄君が委員に選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(村山道雄君) 国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 発議者より提案理由の説明を聴取いたします。衆議院議員安宅常彦君。
#4
○衆議院議員(安宅常彦君) ただいま議題となりました国家公務員等退職手当法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由並びにその概要について御説明申し上げます。
 日本国有鉄道、日本専売公社、日本電信電話公社が、いわゆる三公社として発足いたしまして、その職員は、国家公務員法、一般職の公務員の給与に関する法律などの適用を離れ、賃金を初めとする労働諸条件については労使の団体交渉により決定するという公共企業体等労働関係法の適用を受け、もって企業の民主的、自主的経営の実を上げ、公共の福祉に資することと相なりまして、すでに十年以上に及んでいるところであります。
 この間、恩給制度につきましてもそれぞれ公共企業体職員等共済組合法による年金制度に改められてきていることも御承知のとおりであります。
 しかしながら、その職員にとって重要な労働条件の一つとなっている退職手当につきましては、公労法により団体交渉事項とされながら、依然として国家公務員と同様、国家公務員等退職手当法の適用を受けてきていることはそれ自体問題を残しているのであります。他面、日本電信電話公社を初めとしてこれら三公社事業のごとく、技術革新、拡充計画などの遂行が今日のごとくその職員に多様複雑な影響を及ぼす状況にありましては、退職手当につきましても多角的な実情に沿った労使の団体交渉による決定の必要性が痛感されているところであります。
 これらの理由に基づく改正のおもな点は次のとおりであります。
 第一に、日本国有鉄道、日本専売公社、日本電信電話公社のいわゆる三公社職員の退職手当については、公共企業体等労働関係法の関連において、現在の国家公務員等退職手当法の適用を取りやめ、労使の団体交渉できめることと改めようとするものであります。
 第二に、この場合、公社職員と国家公務員相互間の在職期間の通算、及び公社の定める退職手当の基準など所要の措置を行なおうとするものであります。
 なお、この法律の施行は昭和三十九年四月一日からといたしたいと考えます。
 以上がこの法律案の提案理由並びにその概要であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛同あらんことを切望する次第であります。
#5
○委員長(村山道雄君) 本案の自後の審査は、都合により後日に譲ります。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#6
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(村山道雄君) 経済企画庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑を行ないます。
 政府側より、宮澤経済企画庁長官、今すぐ参ります。吉岡官房長が出席しております。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#8
○山本伊三郎君 今度の設置法によりますと、国民経済計算審議会、きわめて具体的な審議会が出ているんですが、従来、国民所得推計、これらは企画庁の管轄でやっておられるんですか、通産省ですか。
#9
○政府委員(吉岡英一君) 国民所得勘定は、経済企画庁の中にあります経済研究所の中に国民所得部というものがございまして、そこでやっております。
#10
○山本伊三郎君 この産業関連表も、これも同じく企画庁でやっておられますか。
#11
○政府委員(吉岡英一君) 産業関連表のほうは主として通産省でやっておられますが、関係のある各省、企画庁もその一部を分担してやっております。
#12
○山本伊三郎君 三十六年度の国民総所得の表が出ておるんですがね、国民総生産、これらの推計する資料なりプロセスはどういう方法でやっておられるんですか。
#13
○政府委員(吉岡英一君) たいへん具体的なお話でございますけれども、毎年四半期ごとにいろいろな資料をそろえまして、経済研究所のその国民所得部で計算をいたしているわけでございます。
#14
○山本伊三郎君 その資料をどういうところで集められるんですか。
#15
○政府委員(吉岡英一君) 総生産の中に、民間総資本の形成、その中に生産者の耐久施設、あるいは在庫品、あるいは個人消費、あるいは政府支出、いろいろな項目があるわけでございますが、その項目ごとに関係のあるところからとるわけでございまして、非常に複雑な大きいもので、ございます。
#16
○山本伊三郎君 忙しくて前に資料の要求ができなかったんですが、そういうものを、たとえば政府支出、あるいは民間の鉱工業の指数、こういうものを表でひとつ出してもらえませんか。
#17
○政府委員(吉岡英一君) 御要望のその御趣旨をよく承りまして提出いたしたいと思いますが、どういう程度のものかよくあとでお示し下さればそれに従って出したいと思います。
#18
○山本伊三郎君 今度のこの本案の審議のときでけっこうですが、なかなか複雑なことはわかっておるんです。僕もこの前通産省へ行って聞いたんですが、なかなか厄介な資料が要るようですが、そういう詳しいものでなくても、鉱工業生産の場合には何社――相当大きい会社だけをとっておるようですが、それらのどこからとってきたかという、そのとり方ですね。それから国家支出の場合は、これはあなたのほうでもわかると思う。そのほか公企業体の場合はどうなっておりますか。
#19
○政府委員(吉岡英一君) やはり、公企業体の場合には、その公企業体からとっておるわけでございます。
#20
○山本伊三郎君 その場合にサービス業なんかの場合は、あれはどういうデータでとっておるか。たとえば運輸とか通信とか、そういうのはどういうところから……。
#21
○政府委員(吉岡英一君) 主として関係のあります各省を通じてとっておるはずでございますが、サービス業などにつきましては、非常に統計のとり方というか、統計のカバレージと申しますか、まだ不完全なものでございます。
#22
○山本伊三郎君 それはあなたのほうでやっておられるのですか、その推計は。経済企画庁で運輸とか、そういうもののデータをとって、それであなたのほうで計算されておるのですか、推計されて。
#23
○政府委員(吉岡英一君) 大体なまの資料をいただきまして企画庁で計算をいたしますものと、各省にお願いをして、ある程度の数字をまとめていただいたものを私のほうで利用させていただくものと、両方あります。
#24
○山本伊三郎君 まあそういうものが、この案の提案理由の説明によりますと、今後国民経済の発展のために必要であるから、もっと正確にそういうものを計算しようというための審議会、こういうふうに理解をしていいのですか。
#25
○政府委員(吉岡英一君) 大体そういう趣旨でございます。
#26
○山本伊三郎君 この審議会に付議される場合に、この審議会の性格はどういう性格ですか。この審議会自体でそういう作業もやるということですか。それともそういうやる方法について学識経験者に諮問をして聞くという、そういう審議会ですか、どういう審議会ですか。
#27
○政府委員(吉岡英一君) 国民経済計算、いろいろ問題があるわけでございますが、この審議会では主として経済計算の勘定の構成と申しますか、今お尋ねのありました計算の仕方について主として論議をしていただくつもりでおります。ただその結果、こういう方法がいいだろうということになりまして、その方法で一ぺんいろいろ経済計算をやってみまして、その結果を従来のやり方のものと比較するというようなものをやって、ある意味での検算と申しますか、そういうことも判断をしていただくつもりでおりますので、計算の方法並びにそれによって出た結果、両方を御審議いただくつもりでおります。
#28
○山本伊三郎君 それじゃ長官にひとつお尋ねしますが、きょうはもうだいぶ疲れているからすわってでお許しを願いたいと思います。
 実は予算委員会でいろいろやりたかったのですが、なかなか時間もないので……。それで三十八年度の消費物価の上昇を二・八と経企庁では見ておられるようですが、どうもわれわれとしては二・八ではおさまらない。一月、二月の東京都あるいは全国全都市を見ましても、昨年度の状態から見ると、そういうところでおさまらないほど上がっておるのですが、二・八%出された根拠は一体どういうところにあるのですか。
#29
○国務大臣(宮澤喜一君) これは、これという一つだけの根拠があったわけではなかったのでございまして、まず従来からの消費者物価の動きを巨視的に一つはとらえておったわけでございますが、ただいま御指摘のように、昨年の暮れから一月にかけて消費者物価に相当顕著な動きがございまして、しかもそれがほとんど生鮮食料品、九割以上は生鮮食料品の値上がりによるものであるといったような問題がございました。そういう問題がございましたから、ただいまのようなお尋ねがあったと思いますが、しかし、これをいろいろな季節的な偶発的な要因に基づくものであると考えることができますれば、従来の消費者物価の動きを根拠にして将来を占うということは必ずしも間違いじゃないであろうと思いますし、もう一つは、一般に給与の伸びが、昭和三十八年度は勤労所得の伸びを一割程度と見ておるわけでございますが、そういうときに消費者物価がどのくらい上がるであろうかという消費の連関指標のようなものも従来経験的に作ったものがございます。それらから考えましたことと、さらに全体の経済活動が三十七年度に引き続いて三十八年度の少なくとも上半期、あるいは下半期につきましても、設備投資もそんなに前年度を上回るようなものがあるとは考えられないといったような、そういういろんなことから、まず二・八程度と考えたわけで、二・八ということは、二・五でも三でもないといった程度の範囲で二・八ということを申しておるだけでありまして、ぴしっとこういう計算で二・八になりましたということを申し上げることはかえって不正確であろうと、こういうふうに思っております。
#30
○山本伊三郎君 それはよくわかるのです。これが公定価格というような統制経済じゃないんですから、それはよくわかるんですが、ずっと過去三年程度の消費者物価の上昇を見ておりますと、われわれとしては三%以下でおさまれば非常にけっこうだと思っておる次第であって、それ以下であればわれわれはもちろんいいんですが、非常に下目に出ておるのでわれわれとしてはこの点に非常に疑問を持っておるのです。三十七年の、年度じゃなく、三十七年の消費者物価の上昇を見まするというと、やはり食料品が一番上がっておるという実情ですから、サービス料が、散髪代が上がったとか、あるいはまた、運賃が上がったということに相当打撃はあるけれども、指標から見るとそれほど大きいものは出てないのですね。したがって、食料品の上昇が食いとめられればある程度私は下がってくると思うのです。その見通しがわれわれとしては非常に不安なんですね。しかも先ほど申しましたように、一月、二月の食料品の上がり方が、なかなか横ばいではなしに上がりつつありますから、その辺の見通しをはっきりしとかぬと、また二・八を上回る、あるいは四%、五%になると、インフレとは言わないけれども、経済に相当大きい変動を与えるのじゃないかと思うのですが、そういうことについて、長官はどう考えられますか。
#31
○国務大臣(宮澤喜一君) まさしく御指摘のところと憂いを同じくいたします。昭和三十七年中におきまして全都市の消費者物価の値上がりは、前年に比べて六・八でございますが、このうちで主食を除きましたその他食料が占める割合が、実に四九%ございます。このことは明らかに生鮮食料品の動きによって消費者物価が上がっておるということが言えるわけでございまして、大量生産が可能な製造工業製品については価格が下がっているか、あるいは内容が上昇しておるかでございますから問題はそこにある。サービス料なんかの値上がりということも確かにございますけれども、この点は経済構造が変わり、あるいはそういうサービスに従事する人たちの所得が格差是正という意味で上がってくるという意味で、私どもは便乗でない限りはそんなに心配しておらない筋合いのものであります。そこでさらにその後に一月、二月の動きを見て参りますと、今年の一月には前月十二月に比べまして一・六上がっておるわけでございますが、このうちで九一%が生鮮食料品の上がりによるものであります。内訳は魚介が四四、野菜が四〇、くだものが一三というようなわけでございまして、しかるところその後に、二月になってみますと、二月は御存じのように、東京都しか出ておりませんですが、対前月比一・一上がりました中で、生鮮食料品の寄与によるものが九四%ございます。その中で野菜が七〇、くだものが二二で、魚介はむしろ反落をいたしましてマイナスが立ってマイナス八と、それでございますから、これで見ますと、生鮮食料品の中でも魚にはあまり問題がないのではなかろうか。それから卵なんというものはもう昔から御承知のように、ずっと安定しておりますから、もっぱら野菜とくだものになる、ここをどうか適切な対策を打たなければならないというのが今の問題であると思います。この点は私どもすでにこういう徴候を一月の半ばごろには感じておりましたので、農林省の協力を得ていろいろな資料調査をし、さらにそれに基づきまして出荷の奨励をいたしてみたり、あるいは三十八年度の予算でも生産、流通、貯蔵、配給機構等改善の諸施策を農林省に組んでもらっておるわけでございます。たまたま異常な乾燥があり、その次に低温、雪などがございまして、そういう農林省の見解によりますと、そのような異常な自然現象がなければ、作付面積そのものは前年に比べてたいていのものが一割五分ないし二割ふえておるわけであるから、むしろ低落をすべかりしものであったろうという予想を農林省は持っておられるようであります。そのことの当否は結局証明もできませんけれども、そのような状況である。しかし、こういうことを通じまして私どもが感じますことは幾つかございます。一つはそういう生鮮食料品の値上がりが大部分農民に帰属するものであれば、それはそれで私は政策として一つの意味をなしておると思うのであります。しかし、上がっただけちゃんと農民の所得になっておるということではどうもなさそうであるということが一つ。それからもう一つは、やはり一番大切なことは、生産者に対する一定数量の生産物は何かの形である程度の価格では引き取ってもらえるというような、何かの意味での安心感を与えるという、つまり需給関係が三年に一ぺんもうかればいいんだというようなものではなく、何かの意味での生産者側に対する安心感を与えるということがいずれの場合においても必要であろう、そういったようなことを今いろいろに感じておるわけでございます。
#32
○山本伊三郎君 この問題につきましてはいろいろ原因があると思うのですが、やはりこの生鮮食料品、特に野菜なんかの場合は、流通機構が日本の場合は問題があると思うのです。私もしろうとですからそこまで確信を持って言えませんが、したがって、この流通機構というのは何も卸売とか、問屋とかそういう意味ではなくて、小売商店も相当多くあるということが一つの問題じゃなかろうかと思うんですね。この点については農林大臣の意見をちょっと聞いたんですが、きめ手はない、流通機構全体についても考えなくちゃならぬという答弁でございました。時間も私ないからあまりしつっこく尋ねませんが、今後経済企画庁でこういういろいろ企画されるんですが、そういう点ももっと具体的に科学的にひとつ調べて、どういうところに根源があるかということも十分調べてもらいたいと思うんですが、その点どうですか。
#33
○国務大臣(宮澤喜一君) 私どももそれを痛感いたすわけでございます。実際問題といたしまして、こういう問題が起こりそうだということに二月あまり前に気がついておるわけでございますが、現実に市場の調査を相当広範囲に行ない、あるいはそれに基づいて出荷について消費者の立場からこうしてほしいと、こうやろうというようなことをいたします上で、私どもの役所がそれだけのことを自分でやるという形にはなっておりません。私どもはそれだけの能力を自分の役所に持ちたいとは実は考えておりませんのですが、やはり農林行政を農林大臣がやっておられる上において、当然食料品の価格の安定した供給をしていただくのは農林大臣の仕事の一つであります。従来、ともすればそれが生産者保護に重点が置かれてきたそのことは、沿革的には二重構造を直す上で私どもそれでよろしいと思いますが、やはり消費者の保護の立場も考えていただくということが、結局供給需要を安定するという政策においては両者の利益がそこで守られるということになるわけでありますから、そういう観点で農林行政を指導していただきたいということを農林大臣にもお願いをいたし、また、今回の問題を契機として、急速にそのように農林省としても体制を整えてもらっておるようでありますから、しばらくそういう施策の進め方に期待をしたいと、こういうふうに考えております。
#34
○山本伊三郎君 それじゃもう一つ、官房長でけっこうですから。ここに出ていないんですが、企画庁の職員は、全部で今どのくらいおられるのですか。今度十五人くらいふやされるようですが、現在定員は幾らですか。
#35
○政府委員(吉岡英一君) お答え申し上げます。
 特別職であります長官、政務次官、秘書官を除きまして五百六十四名でございます。
#36
○山本伊三郎君 企画庁は、地方に出先というものはないんですか。
#37
○政府委員(吉岡英一君) ございません。
#38
○山本伊三郎君 ないんですね。じゃこれで……。
#39
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#40
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
    ―――――――――――――
#41
○委員長(村山道雄君) 労働省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 政府側より佐藤人事院総裁、滝本人事院給与局長、田村労働政務次官、松永官房長が出席しております。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#42
○千葉信君 人事院総裁にお尋ねいたします。お尋ねする問題は、直接人事院の問題というよりも、他の法律案の審議の関係で、国家公務員法並びに一般職の給与法等の関連で、ただしておかなければならない点が生じましたので、きょうはそういう角度から御質問申し上げます。
 第一番にお尋ねしておきたいことは、国家公務員法の第二条の四項によりまして、政府機関というか、行政機関の中に勤務する公務員等に対して、その官職が一般職であるか特別職に属するかを決定する権限が人事院にございますが、同時に、同じく第六項によりますと、「政府は、一般職又は特別職以外の勤務者を置いてその勤務に対し俸給、給料その他の給与を支払ってはならない。」という条文がございます。この条文によりますと、人事院としては、行政機関の中に、この法律に明文があるように、これに該当する勤務者以外の職員を置いてはもちろんならないし、同時に、その勤務者に対して俸給、給料等を払ってはならない、支払いしてはならない、こういうことになるわけです。そうして、しかも同じくその公務員法の六十三条によると、その給与の中に有価物も含まれる。たとえば、食品代であるとか、あるいはお礼という名をつけようと何をつけようと、一切給料と同時に有価物も支払ってはいかぬ、こういうふうに厳格に規定されています。しかも、これらの条文については人事院がその権限を行使し、ないしはこれに違法の行為のあるときは、人事院は主務官庁として厳格に取り締まらなければならない立場だ、こうはっきり規定されておる。ところが、今問題になっておりますのは、労働省の中にある同省の一部改正法律案に関連して問題になったことですが、その労働省の中に労働問題懇話会という一つの常設機関があります。まだそのほかにも類似のものがありますがね、たとえば労政懇談会ないしは国際労働条約懇談会、まあ今問題にしているのは一番最初に申し上げた労働問題懇話会の関係ですが、この懇話会の委員が、懇話会そのものが行政組織法上の成規の、つまり法定された懇話会でないという立場から、この懇話会の委員なる者は、これは政府の職員ではないという見解をとっている。したがって、政府の職員ではないから、それに対して支給している一日について千二百円ないしは千五百円という委員手当は、これは給与法上の給与に該当するものではない。これは謝金でございます、こういって答弁しておられる。ところが、その給与法によりますと、給与法の二十二条には行政組織法上の成規に設けられた附属機関等の職員に対する賃金の支払いについて厳格な規定を持っております。たとえばそういう審議会とか、ないしは委員会とか、あるいは調査会等の委員である非常勤職員に対しては、「委員、顧問若しくは参与の職にある者又は人事院の指定するこれらに準ずる職にある者で、常勤を要しない職員については、勤務、一日につき」云々、つまりこの給与法の二十二条の建前からいっても必ずしも委員、顧問もしくは参与という職に厳格に規定されていない、これらに準ずる者の場合についても、給与法上の給与の支給制限は厳格に規定されている。こういう以上申し上げたような点からいって、たとえば労働問題懇話会等のごとき国家行政組織法上の法律に基づいた機関でない機関に常置されている委員等に対して、謝金という名目であろうと、何であろうと、予算に計上された手当等を支給している場合には、私は人事院の立場としては第二条の第四項からいっても、第六項からいっても、はっきりそれに対する見解をお持ちになっていなければならない。つまりその行政部内にあるこういうまぎらわしい、極端な言い方をすれば全く法律の裏をくぐった脱法行為にひとしいこういう機関なら、人事院としては、機関としても――職員の場合が問題ですが、そういう職員が置かれているということについて人事院はどうお考えになるか、まずその点から……。
#43
○政府委員(佐藤達夫君) たまたま労働関係の懇話会の例をお引きになって、まぎらわしいという、非常に私は適切なお言葉であろうと思います。まぎらわしいものはほんとうはなるべく置いてもらいたくないというのが当然のわれわれの要望でございます。ただその問題をしばらく離れまして、懇話会のことはうすうすは内偵――というと言葉は過ぎますけれども、うすうすはわれわれのほうでも調べて承知しております。これは労働省が見えておりますから、そのほうのまた十分御説明をお聞きになって後のことにしていただきたいと思いますが、今お示しになりました根本の問題です。これは相当私は重要な、また、きわめてデリケートなところもあるむずかしい問題だと率直に思います。一番この当面対象となります公務員法の条文は、これも今お示しになった実は二条の第六項であろうと思います。で「一般職又は特別職以外の勤務者を置いて」という、この勤務者というのは一体何だと、これによって大体かぎがきまってくると、こういうふうに考えます。「勤務者を置いて」という言葉づかいを、われわれの解釈で申しますというと、「勤務者を置いて」ということは、要するに、雇用関係というものがある、そうして行政の組織内にそれが一種の身分関係をもって置かれる人というふうに、大きな意味ではやはりこれは公務員的なもの、少なくとも公務員を中心に考えた言葉であろうと私は思っています。われわれはそう思って参っております。そこで勤務者以外で実際行政上の必要のためにいろいろな人の助けを要するという場合、これは御承知のとおりでございます。たとえば職員の研修のために講演を頼むということもございましょうし、あるいは翻訳を頼む、臨時翻訳を頼むというようなこと、その他請負だとか、委任の関係の問題がありまして、そういう関係を通じて何らかサービスをしてもらうというものでございます。そこで「勤務者を置いて」というものと、それらのグループとの区別を、限界をどこへ置くかということとわれわれは思うわけです。私どもはただいま申し上げましたように、一種の雇用関係というものがあって、国との間に身分的なつながりを持っている。そうしてそれが行政組織で働くということが一つのけじめではないかということから申しまして、今のそれ以外のものとどう区別をする、たまたま懇話会の話が出ましたけれども、たとえば一人々々当面の問題について学者、学識経験者を役所の人が回って歩いて、これについての御意見どうですかと聞いて歩く、これは勤務者を置いたことにはなるまい。また、便宜役所へ来ていただいて意見を拝聴するという場合もございます。その場合、一人ずつお尋ねするよりも数人一カ所に集まってもらってお互いにディスカッションしてもらうというほうがかえって能率が上がり、効果があるという場合もある。ただあとはそれのみにとどまるものか、あるいは組織体として議決をして、組織体の意思をもって答申をするというところまでいくかどうか、ほんとうに基礎的なことだを申し上げますと、その辺のところにデリケートな限界線があるのじゃないかというふうに思っております。とりあえずその点だけを申し上げておきます。
#44
○千葉信君 大体二条の六項の関係だけからいえば一応わかる御意見ですが、ただその二条六項だけでは明確でないという場合に、われわれとしてはその論拠にもう一つの条文を持ってこなければならない。その条文というのは、それらの職員、その職員の限界をどこに置くかというと、一つの事例として給与法の第二十二条があるわけです。給与法の第二十二条によりますと、さっきも読んだように、委員とか顧問とか参与ですね、これはまあ通例行政組織法第八条に基づいて設置される審議会とか委員会ですね、組織法第三条以外の委員会もしくは調査会、それらの委員なりもしくは参与なり顧問というものも一応はこの場合には第二条に該当する職員という考えで公務員法なり給与法は扱っておる、同時にもう少し範囲を広げて、または人事院の持定するこれらに準ずる職にある者、つまり必ずしも委員という名前、顧問という名前、参与という名前にかかわりなしに実態が「これらに準ずる職にある者」ですから、この場合には名前を何とつけようとも実際これに準ずる者はこれまた公務員法にいう、人事院が、今一般職に指定しているようですが、一般職の職員だ、したがって、これに対する賃金の支払いはこれだという明文があっておのずからその限界がはっきりしてくる。しかも私のお尋ねしているその具体的な対象は常設機関です。常設のものです。あなたがおっしゃるように、行政府の職員が一々訪問して意見を聞いたりあるいはたまたま頼むのが手数だからお集まり願いたいといって、その場限りで集まってもらって意見を聞くとかいうのとはまた違って、この場合には、厳格に第二十二条に該当する委員ということになっている。しかも予算書を見ますと、予算にもはっきり経費が計上されている。これらの労働問題懇話会の委員に対する、これはおそらく招集するときのものだと思うけれども、労働問題懇話会委員出席旅費、こういうふうに扱っておられる。そういうことになると、今、佐藤さんがいろいろ例示されたような、全くわれわれとしてもわかる全くの臨時な、これは雇用契約をもった職員とは認められないのじゃないかと言われたその対象とははっきり違ってくる。そういうものが人事院としては、知らなかったかもしれないけれども、私の解釈では、はっきりこれは一般職の職員であり、非常勤職員にまぎらわしそういう存在があるときに、私は、人事院の立場としては、その職が特別職か一般職かということを決定する権限を与えられている人事院の立場としては不明確な態度をとるべきでない。もしそういう者に対して不明確な態度をとるようなことがあると、これはよけいなことですが、大学総長とか大学長などという一般職の職員に対して特別職の俸給額が支給されたりするようなでたらめなことも起こってくる。したがって、そういうでたらめなやり方をさせないためにも、この問題は私はかなりこまかい問題だと思います。こまかな問題であるけれども、こういう法律に明文のあることを厳格に扱わないと、堤はくずれ去ってしまう。そういう意味からも私はこの佐藤さんがさつき答弁されたその根拠以外に、この給与法の関係の二十二条などを根拠にしてもっと明確な対象に対するはっきりした態度なり意見というものが出てくるのじゃなかろうか。つまりこの際に具体的に言えることは、それは決して臨時や、随時に訪問して意見を聞いたり、たまに集まってもらったりしているのじゃなくて、予算も計上されていて、招集のための旅費も懇話会委員出張旅費として計上されている。同時に、その委員の数は座長一人、委員三十一人、そういう、それは機関としての問題はあとで行政管理庁のほうに聞きますが、私は、この際はその国家公務員法上の職員であるかどうかという、そういう点を人事院に明確にしてもらう必要がある、こう考えてお尋ねするわけです。ですから給与法第二十二条の関係から今度は御答弁願いたいと思います。
#45
○政府委員(佐藤達夫君) 先ほど二十二条に及ぶことを忘れまして申しわけないと思いますが、先ほど来の考え方からずっと分析を続けて参りますと、給与法に入るためには、それが一般職の国家公務員でなければならない。一般職の国家公務員であるという札がはっきりついて、そうして給与法の問題に入ってくる。先ほど私が最初に申しましたのは、そういう、あいまいだという言葉はちょっとよくありませんけれども、そういう、おっしゃるようなあいまいなものがはたして一般職の国家公務員であるかどうかというきめ手をわれわれが発見するにはどういう考え方をとっているか、ですからやはりあくまでもこの六項の「勤務者を置いて」というこの「勤務者」にそのものが当たるか当たらぬかという結論が出ますれば、これはもう給与法の問題に入ってくることになります。翻訳料などを払うのと同じことになります。そこにやはり六項に対するこだわりを私どもは持っている。そのこだわりをどういうふうに見ていくかということにやはり尽きるんじゃないかと思いますが、なお、じゃ、私どもなぜそれを傍観して、先ほど内偵をしているとかなんとかえらそうなことを申しながら、なぜ傍観してそのままほうっておくかという、一応私どもの知り得た情報では、先ほどのすれすれのところではありますけれども、たまたまその学識経験者に同じ場所に集まってもらって勝手な意見を言ってもらってあるいはお互いに話し合いをさして、それを何らかの行政上の参考に取り入れるというほうの色彩のほうが多少強いように思われたものですから、今までは黙って、それに対して別段の異議を申し立てるということはしていなかった。これから千葉先生がここに大いに御追及になりまして、どういう結果が出ますか、それはそれとしてまた私どもとしては考えなければならぬ、こういう気持でおります。
#46
○千葉信君 私は人事院のお手伝いをするつもりは毛頭ありませんが、ただしかし、佐藤さんの今言われた言葉の中でちょっと気になる言葉は、たとえば労働問題懇話会のごとき、労働省の言いわけを聞けば、ばらばらになっていないで一堂に集まってもらっていろいろその話をする会である。したがって、その話の結果、その委員会の結論を出したり、もしくは審議してその結論を答申したりするような性質のものではない。これ、まあ佐藤さんが言われた言葉と符節を合わしているんですが、しかし、これはあなたにそういう議論をしかけるのは無理かもしれませんが、国家行政組織法の第八条というのは、答申するとか調査をするということもありますけれども、それは厳格に、調査の結果を答申する場合とかあるいは審議してその諮問に応ずるとか、そういう場合を厳格に規定しておらずに、こういう言葉があります、法律の条文に。「諮問的又は調査的」などという言葉がある。そういうまあ、法律の条文はこうなっています。「審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを言う)」、つまり調査とか、調査の結論とか、ないしはその諮問に答申するなどということだけを厳格に規定せずに、「的」という言葉自体からして非常にこの点は範囲の広い表現の仕方です、諮問的もしくは調査的など。しかも、「的」を使ってあるばかりじゃなく、そのあとに持ってきて「等」という言葉をつけ加えたのですね。したがって、そういう条文の解釈からいうと、私はもっとその組織に対しては幅の広い法律の条文になっておるんじゃないか。つまり私のはっきり言っていることは、そういう場合に考えなければならぬのは、何も諮問をすること自体、もしくは調査をしてその結果を答申すること自体だけを厳格に示しているのではない、つまりこの条文全体からはっきり結論の言えることは、たとえば多数の人を常置して委員として集まってもらって、たとえその会議の持っていき方がそれぞれ勝手気ままに意見を吐いてもらっても、そのやり方をすることによって行政上の方針を決定するとか参考にするとか、そういう場合であってもこの組織法の第八条は該当するんだぞ、私はこういう見解なんです。また、そういうふうに解釈しなければこの条文の読みようは幼稚園以下だ、ここに川島さんも来ておられるけれども、この条文に関する限り、行政管理庁の見解なんというのは実に幼稚園以下の解釈しかとっておらない。私はそれをこれから明らかにするためにきょうの審議を続けるわけですが、そういう点からいうと、それが行政機関であるかどうかということの解釈がさっきの佐藤さんの御答弁に関連を持ってくるわけです。つまり諮問をされてそれに答申するようなものじゃないじゃないか、ないしはまた、調査をして、その結果を答申するような性質のものじゃないじゃないか、したがって、たくさんの委員が集まっていろいろただ意見をかわすぐらいのものについてはというあなたの言葉が心配になるものですから、それで私はあなたにとっては管轄外だけれども、この八条を取り上げたんです。参考までに佐藤さん、この八条をごらんになって、どうお感じになりましたか。非常に厳格な条文だとお感じになりますか。それともこれは調査とか諮問とかというようにはっきりと画然と区別したものではない、こういうふうにあなたの立場でお考えになりますか。少しあなたに聞くのは無理な点もあるかもしらぬけれども、そこでひとつ新任の総裁としてき然とした態度で意見を述べていただきたい。
#47
○政府委員(佐藤達夫君) 人事院の立場からその点に徹して申し上げますというと、問題のそのメンバーたちがどういう扱いをされておるかということに尽きると思うので、先ほど申し上げたことをさらに具体的な言葉で表現いたしますというと、その役所側でその人たちを職員扱いにしておるのか、部外者扱いをしておるのか。たとえば辞令は出しておるか出しておらぬかというような点が人事院的な制定の基礎になると思うのです。しかし、今お示しになりましたような第八条の見方についてどう思うか。これは決して人事院の所管外のことじゃありませんから、ここで一言私の気持を申し上げておくわけです、所管外のことであれば私は申し上げるつもりはありませんけれども。これはやはり行政組織のことですから、公務員である以上は組織とつながりがありますから申し上げるのですけれども、今おっしゃるとおり、「審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等)」、「等」という宇がなかなか余韻が多い。これはまことにごもっともである。おそらく「諮問的又は調査的」という言葉で尽くし得ないものがあり得るから入ったのだろうと思いますけれども、率直にこの「審議会又は協議会」というタッコの上の言葉をくくってみますと、やはりこれは一つの合議体としての組織体だろう、これは常識上そう思います。そう思うのは当然だろうと考えますが、そうするとやはりこれがてんでんばらばらの、一人々々が勝手なことを言いほうだいということで、何らそこに統一性のない、まとまりのないものと、その機関としての意思がまとまりのないままにほったらかされるということはどうもここでは考えていないので、やはり審議会といい協議会という以上は何かまとまったものがそこに期待され、まとまった意思というものが期待され、事実上それは少数意見とかなんとか実際上の結果は別として、そういうものを期待しておるというふうになりますと、今の労働省の機関がこれに当たるかどうかという点もやはりそういう面から実態を深く追及してみる必要があるのじゃないか、そういう考え方でおるわけであります。
#48
○千葉信君 やはり佐藤人事院総裁も行政官のからをくっつけている。答弁するところは期待はずれな答弁が出ているようであります。
 重ねてお尋ねしますけれども、こういう場合どうですか。たとえば、例として労働問題懇話会の例をとりますと、労働紛争がちょいちょい起こる。そういう場合に、こういう懇話会というものを持っていて、常時それらに関係する、たとえば労働界の代表などと隔意なき懇談をし、意見を徴し、話し合いをしていくことがその問題の解決にプラスであるか。つまり結論からいえば、労働行政上これはプラスになるのだという考えで、また、実際そのとおりなのでこの懇話会を持っているのだ、こういう意見なんです。で、私は、そういう、単にこれは労働ばかりに限りませんけれども、その各省々々が所管している、行政上有利になるとか、あるいはやりやすくなるとか、少なくともプラスになるという言葉を使っておりますが、プラスになるそういう組織は、当然これは行政のための機関であるから特にそれが常置をされ、予算も計上されていることであるから、これは行政機関の行政そのものを担当する機関ではないけれども、それの附属機関として扱うことにちっとも問題ないではないか。そういう意味では、たとえばこの第八条の中には医療施設などというのがありますが、医療施設もその省の行政に直接そのままでは関与するものではありませんが、その医療施設の存在によってその行政が円滑に処理されやすくなるという点からいけば、これは当然もう第八条の附属機関としての効用を果たしているんだから、そういうものと類似の行政上のプラスになるという意味でこれは何にも審議答申するなどという厳格な規制をここで押しつける必要はないじゃないか。調査会の答申とも区別する必要はないじゃないか。こういう点からいって、私は第八条の解釈はそんなに厳格なやかましい意味合いでの諮問とか答申にこだわるべきじゃない。そういう見解なんですが、これに対しては総裁、どうですか。
#49
○政府委員(佐藤達夫君) まあそれは、その厳格さ、こだわり方の程度の問題でございますから、一々また例をあげてここで申し上げるだけの材料はとても私持ち合わせておりません。したがって、大筋のところはそういう考え方で今日まで参っておりますということで、あとは実態のほうをひとつさらに明らかにすることができますれば、またそれに対していろいろまた考えるところがあるかもしれません。今までは――こういうことは何も労働省を弁護する意味ではありませんで、われわれ人事院の態度を実は私は弁護している意味で、その点は十分御了察願いたいと存じます。
#50
○千葉信君 わかりました。大体、人事院ばかりじゃなく、政府の今までの見解も大体佐藤さんが今答弁したこととやや似かよった答弁をしていますからね。私は、そうではないという立場に立ってこれから政府の関係閣僚を追及するわけですから、あなたに対してこれ以上ここでこの問題を、直接はあなたのほうの所管ではない行政組織の関係について、これはまあ他に行政管理庁がおられますから、そっちのほうに御質問するとして、あなたに対する質問は大体きょうはこれくらいでやめておきます。
 川島さんにお尋ねいたします。大体川島さんも今そばにおられて問題の所在はおわかりになったと思うのですが、あなたにお尋ねしたいことは、今総裁の答弁の中にあった、まあ今までの政府のとってきた解釈の仕方ですね、私はこの今までの政府がとってきたこの国家行政組織法第八条の関連の問題については、冒頭に私はあなたに申し上げたいことは、これは昭和三十六年に当時まだ政府に外交問題懇談会、それから輸出会議、それから暴力犯罪防止対策懇談会、労働問題懇談会等々、閣議決定で設置されて法律のなかったこれらの懇談会、それから省令ないしは訓令等で設けられていた三十幾つかの各種懇談会、調査会等、その三十六年の国会の最中、この内閣委員会でその問題に対してけじめをはっきりつけて、全部廃止をされ、もしくは輸出会議等はその国会の論議を聞いて法律に切りかえて設置をされたのです。そのときの行政管理庁のほうの答弁は、御意見のほどごもっともですから、よくわかりましたから、私どもとしては、行政管理庁から通牒を出し、各省にこれに対する措置をとってもらい、さっそくその措置を講ずると同時に、あわせてこれは単に通牒を出しっぱなしするのではなくて、次官会議等にも持ち出してこの点ははっきり処理いたしますと、当時の小沢行政管理庁長官が私に約束した。そして、その結果として、ほとんど直ちに、同年の九月ごろまでかかったのもありましたが、全部廃し、そして輸出会議等のごときはあらためて法律によって今日まだ存続されているわけです。私が、川島さんにここではっきり申し上げておきたいことは、そのときに行政管理庁から出された通牒そのものの内容が全く認識不足というか、問題の重要なポイントをはずして、いわば私に言わせると、それはまさに政府の体面というか、行政管理庁の体面から割り切った通牒を出されなかったんだろうと思うのです。非常に中途半端な通牒の出し方をしております。たとえば私のそのときの追及は、先刻来人事院総裁との間に質疑応答をしましたように、この行政組織法第八条の広義の解釈から出発した意見だったのです。つまり、審議をし、答申をするものもしくは調査の結果を報告するものなどというそういう限界を持たずに、そういう常設機関、何らかの常設機関を持つことが行政上プラスになるという判断に基づく設置をされる場合、そしてまた、そういう運営をされるこれらの集まり、それに協議会という名前であろうと審議会という名前であろうと、そういう機関は法律第八条に包含されるべきだ、こういう意見でその国会では論議を展開したのです。今日もその点は変わっていないのです。ところが、その行政管理庁の通牒というのは、こういう解釈をとっている。諮問または調査的なものなど、審議会、協議会の運営については、「審議会、協議会は合議制の行政機関として委員個々の意見とは別個独立な機関意思を決定することが」、これが問題だという通牒なんです。つまり今の政府のとっている態度なり考えを裏づける第八条の限界をその個々独立の委員の意見等ではなくて、それが集約されて一つの結論を出す場合、それは答申されもしくは調査の結果として報告される場合、こういう点が第一。
 それから第二は、こう書いてある。「しかしいわゆる懇談会等を府令、省令、訓令等で制度的に規定することは、実質的には第八条の機関ではないかとの疑惑を受けるおそれがあるので、このような形式で設けることは適当でない。」つまり、具体的にいえば今度の場合のように、閣議にも省令にも府令にもよらないで、何が何だかわけのわからない格好で、私は多分大臣命令という格好をとったと思うのですが、その労働省の労働問題懇話会のごときものは、つまりこの第二のそういう省令や府令によってはいかぬと、ごまかして持てということを行政管理庁みずから勧めているような第二の通牒なんです。
 それから第三は、「関係書類に審議会、協議会、調査会等の名称を冠すること、「設置する」というような記載をすること、参集者に委員、参与等を委嘱すること等は疑惑を招くおそれがあるので適当でない。」実に人をばかにした通牒です。実質はそうであっても、審議会、協議会、調査会等の名前を冠することはやめろ、あるいは設置するというようなことを記載するなと、「参集者に委員、参与等を委嘱すること等は疑惑を招くおそれがある、」だから何が何だかわからない名前にしておけ、こういう通牒なんです。これは私はいわば国会を愚弄した通牒だと思うのです。言いわけのためだけの通牒なんだ。だから労働省のごときは現在ある懇話会等については、この通牒どおりにやっているからこれは違反じゃない。法律には抵触しない。私どもはそういう見解をとっております、こう言っております。これですね、ひとつ川島さんにも、今度はあなたの場合には行政管理庁という国家行政組織法の全責任を負っておる長官ですから、その長官に第八条についての解釈をまず冒頭にお尋ねしたい。そこでその第八条の表現は、「第三条の各行政機関には、前条の内部部局の外、法律の定める所管事務の範囲内で、特に必要がある場合においては、法律の定めるところにより、審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを云う。)」第三条というのは行政権を持った委員会をさしているわけです。それ以外の直接行政権を持たない附属機関の場合には、この第八条に規定されておるわけですが、この第八条の条文からくる判断としては、「諮問的」とあるその諮問をあくまでも諮問でなけりゃならぬとか、「調査的」とあるその表現はあくまで調査そのものでなくちゃならぬ。また続いて「もの等」とある、この「等」という字句の解釈にあたって調査もしくは諮問という格好に限定されなければ解釈できないとお考えになるか、それとももっとゆるい意味の範囲の広い意味をこの条文は持っていると解されるか、大臣にひとつ御見解を承りたいと思っております。
#51
○国務大臣(川島正次郎君) 審議会、調査会などでは国家行政組織法第八条に匹敵する行政機関であるかどうか、単純に行政運用上の会合で国家行政組織法によらなくてもいいというものかどうかについては、お話のように、三十六年の国会で千葉さんからいろいろ御意見がありまして、それに基づいてただいま御指摘の通牒を出してその通牒にまた戻りまして、行政管理庁としては処置をしておるわけでありまして、私は当時小沢長官が出したこの通牒は一応認めております。千葉さんのおっしゃるように、国会を無視したり何かするものでは決してないのでありまして、たとえば御指摘の一、二、三項のうちに、「行政運営上の単なる会合で、その都度参会者に参集依頼状を発して、開催するものは、大臣決裁、局長決裁等で臨時、随時行なわれているところであるが、」私はこれはこれでいいと思うのです。先ほど御指摘になったのはそこはお省きになりまして、「関係書類に審議会、協議会、調査会等の名称を冠すること、「設置する」というような記載をすること、」は云々とありまして、なるほどこれは戻るのでありますが、しかし、この重点は前項にあるのでありまして、前段のほうで単純な行政運営上の会合でそのつど参会者に参集依頼状を発しておるものであり、しかも三項の最後にあるように、「参集者に委員、参与等を委嘱すること等は」いかんと、こう書いてある。したがいまして、第三項に触れる懇話会は一切これは違法であります。これは八条によるべきものだと、こう私は考えております。
#52
○千葉信君 どうも意味がはっきりせぬところがありますがね。ただ、今の答弁を中心にしてお尋ねすると、この第三項の中にあった私の言わなかった点は、私の論拠に有利になるから私は言わなかった。読んでも読まなくてもいい条文でありながら、私の論拠に有利になる条文だから読まなかっただけの話で、これはいわばちょうどさっき佐藤総裁が言われたように、全くそのとき、随時もしくは臨時にやる場合、つまり常設機関として置かれていない場合、その場合には、私が読み上げたように、審議会とか協議会、委員会というような名前をつけるな、これはあまりにも当然なことです。そのつど、臨時に、もしくは随時に参集者に依頼状を出して集まる、これは言わずもがなですが、そんなものに第一協議会とか委員会とか審議会という名前をつけたら、かえっておかしい会合になるくらいのものです。私の聞いているのは、こういう臨時、随時、そのつどというものではなく、常設機関として設けられておる。そうして、委員の数、委員の名前もきまっている。そうしてその委員諸君には東京都ばかりじゃない、遠い所にいる委員などもいる。その委員に対しては年間の旅費も十四万なにがしか計上されている。そういうのはこの臨時もしくは随時に参集してもらうということに当てはまるのか、実際上当てはまらないでしょう、どうです。
#53
○国務大臣(川島正次郎君) 先ほどからお話を聞いておりますと、具体問題として労働問題懇話会ですかの御質問なり御論議になっているようでありますが、労働問題懇話会が臨時的性質のものか、あるいは国家行政組織法第八条の審議会、調査会に該当するものなのか、私はまさに議論があろうと思います。運用の実際を知りませんから、そこで的確な私は結論は申し上げられませんが、確かに御議論の点は私はあると思います。疑議があるのではないか、これは私は検討いたしたい、こう考えております。
#54
○千葉信君 川島さん、実際問題に当たっての、たとえば労働問題懇話会の実際の状態に当たって検討してみて、それから適当な時期に御答弁をいただけるということですね。
#55
○国務大臣(川島正次郎君) 労働大臣とも協議いたしまして、答弁というよりも、適当な時期に適当な処置をしたい、こう考えております。
#56
○千葉信君 きょうのところ、私は今の大臣の御答弁で了解いたします。そうしてこれは現在上程されている法律案に関係する事項でありますので、同時にまた問題は、単にその労働問題懇話会だけでなく、労働省の中には、その他にも全部で三つ、労政問題懇談会あるいは国際労働条約懇談会、こういうふうにこの省だけでも三つある。他の省には私の調べたところではないようでございます。ただしかし、その他にもこれに類似する問題が現在起こりつつあることも、私は承知しておりますので、あまりじんぜんとこの問題を放置するわけにはいかないという条件があります。同時に、法律案の審議にも関連を持ってきている事項ですから、したがって、できるだけすみやかな機会に行政管理庁としての川島さんの御答弁を当委員会でお待ちしておりますから、どうぞひとつそのおつもりで御措置をいただくように、これはお願いをしておきます。
 それからもう一つ、これは川島さんに質問するのではありませんが、私は実はそういう法律に抵触する疑いのある存在に対して、行政管理庁は、この行政組織法の実施について責任と権限を持っているはずです。したがって、前の三十六年の国会で問題になって今まで問題が起こらなかったならば別ですけれども、問題が起こって、どうもわれわれが考えても、組織法上も、給与法上も、公務員法上も、すれすれの抵触する問題を含んでいる懇談会等、もしくは懇話会等の存在に対して、行政管理庁は今日まで無関心でほったらかしたのは不都合じゃないか、こういって質問したところが、いや、私どもはそういう報告を受けていないので知らなかった、受けた報告は、何ら支障のない内容のもので、そのままだったというので、私はこの委員会を通じて行政管理庁に調査を要請いたしました、労働問題懇話会について。その具体的な事実の一端を、長官もお知りになる参考として、行政管理庁の山口管理局長から、次回の委員会までに調査をして報告いたしますと言っておりますから、そのとおり調べたかどうか、きょうこの席上で補足して聞いておきたいと思います。
#57
○政府委員(山口一夫君) お答え申し上げます。労働問題懇話会につきましては、前回の委員会におきまして御指摘がありました。その後、設立の経緯並びにその後における状況等につきまして調査をいたしました。その結果、この懇話会は労働問題全般につきまして労使間の自由な話し合いを行なう雰囲気を作り、また、労働者、使用者並びに政府の三者を含めまして、相互の理解と意思の疎通をはかるために、労使の代表並びに労働問題に関する学識経験者約三十人が集まりまして……。
#58
○千葉信君 三十二人だ。
#59
○政府委員(山口一夫君) そのうちおなくなりになった方がございます。その方々が集まりまして、その場で話し合いをするという趣旨で発足をいたしました。発足しまして以後、昭和三十六年度におきましては、その会合が二回あり、続きまして、三十七年度に入りまして、同じく今日までに二回会合を開いております。
#60
○千葉信君 それだけですか、肝心なことは調べてないじゃないか。あのとき問題になった問題の一端に、その委員諸君に対して、今の答弁で常設機関だということはわかったが、もう一つの問題として、その日当として出している金の性質について、私は給与法上これは給与法第二十二条に基づく非常勤職員に対する手当だ、一般職の職員に対する手当だというふうに見解をあなたにも申し上げ、労働省側では、いやこれは給与ではありません、お礼です、謝金でございます、謝金は給与ではございませんという見解を労働省はとって、あくまでも強弁した。そういうところにもキー・ポイントがあるということを、行政管理庁の管理局長をやっている人がわからぬはずはないと思うのです。そういう点は調査しなかったのですか。
#61
○政府委員(山口一夫君) この懇話会が都合三十六年度以降四回開かれております。また、出席せられますメンバーも毎回ほぼ同様な方が出ておられますので、御指摘のように、恒常継続性のある常設的な会合を重ねております。会合自体といたしましては、そのつどの会合、こういうふうに解釈しております。
 なお、お話しの、出席者に対する謝金でございます。謝金の支出につきましては、出席されます方が、それぞれ、たとえば労働代表であれば労働総同盟総主事、お名前をあげて失礼でございますが、たとえば天池先生をお招きするという場合には、天池先生の現在持っておられます公務外の立場の天池先生を、その立場においてお招きをしてお話を伺う、したがって、これに対しまして、労働省が謝金から御出席のつど支出をいたしますということにつきましては、私は支出の方法としては、この種の懇話会として適当な方法であると考えております。
#62
○千葉信君 その後調査を進めていってはっきりしてきたことは、謝金のほかにも、三十八年度労働省所管の一般会計歳出予算各日明細書、これは御丁寧に謝金ばかりではなく、旅費も出しているのです。それも委員等旅費という目で出している。委員等ですよ。そうして積算の内訳には、労働問題懇話会委員出席旅費、こうなると、この人たちは給与法第二十二条をのがれっこないですよ。行政管理庁は、今までの、昭和三十六年の委員会で問題になった当時出したその通牒に誤りのあることははっきりしておりますから、私は今までとってきた見解は、あなたたちの今までの答弁で一応は了解するが、しかし、法律の条文なりこういう予算書の関係等を十分検討して、行政管理庁としては行政管理庁の責任において、この点は明確にするあなたたちの立場だと思うのです。さっき川島長官からよく了解できるという答弁をもらいましたから、あなたも十分、中途半端な格好でなく、まじめに行政組織法と取り組むつもりで、次回長官が措置されるまでの間に、あなたにも行動してもらうように、この際要望しておきます。答弁は要りません。
#63
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。――他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。午前の会議はこの程度にとどめ、午後一時半まで休憩いたします。
   午後零時九分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時十分開会
#64
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を再開いたします。
 通商産業省設置法及び中小企業庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに提案理由の説明を聴取しておりますので、これより質疑を行ないます。
 政府側より、ただいま上林政務次官、渡邊官房長、入谷鉱山保安局、樋詰中小企業庁長官、今井特許庁長官が出席しております。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#65
○鶴園哲夫君 それでは、まず、札幌、福岡の鉱山保安監督局を通商産業局への附置を廃止する、この点についてちょっと伺いたいのです。
 昨年あの通産省の設置法が出まして、その際に、札幌と福岡が局になったわけです。そのときに私、通産省の設置法二十七条、それから同じく通産省設置法三十二条、この関係から、これらの鉱山保安監督局は、附置することは適当でないので、独立させるべきだという論議をやったわけです。それはもとをただせば、これは労働省がやっておったわけですし、後に通産省の所管に移ったわけですが、生産行政と保安行政が下のほうで一緒になって行なわれるということはよくないというような趣旨の質問をいたしまして、その際に、御検討なさるということでございまして、今回こういうふうに独立をすることになるわけですが、これは鉱山保安局の機関として独立するわけですか。
#66
○政府委員(八谷芳裕君) 今まで通産局に附置いたしておりました札幌と福岡の鉱山監督局を、附置をはずすわけでございまして、完全な地方の独立機構になるわけでございます。
#67
○鶴園哲夫君 そうしますと、鉱山保安局の直接の出先機関になると、こう言われるわけですか。
#68
○政府委員(八谷芳裕君) これは通産局と同じような扱いになるわけでございまして、事務上のいろいろな問題につきましては、鉱山保安局のほうでいろいろめんどうを見、あるいは事務的なことをやりますけれども、通産省に直結するわけでございます。
#69
○鶴園哲夫君 そうすると、そのほかの部はどうなるのですか。
#70
○政府委員(八谷芳裕君) ほかの部は、これはもともと附置しました理由が、非常に人員が当初少なくて、業務量等、人員等の上から見まして、一般管理事務は通産局でやったほうがベターであるという感覚から、附置することになったわけでございますが、この札幌と福岡につきましては、昨年と本年度の両年におきまして、六十名の人員増をいたしまして、そのうちの二名を除く五十八名が監督官の人員増になったわけでございまして、こういうふうに大きくなって参りまして、むしろ独立したい、当然これはやるべきだということになったわけでございますが、他のところでは非常に人員も少ない、こういう面で、今直ちにこれを監督局並みに独立いたしますと、いろいろなそういう会計事務、あるいは庁務と申しますか、一般管理の事務に人手が足りないというようなことで、かえって能率の低下を来たす、こういうことになりますので、両局だけを独立させたわけでございます。
#71
○鶴園哲夫君 私は、設置法の二十七条並びに三十二条ですか、それの関係、あるいはこういう保安行政というものと生産行政というものを、末端のほうが一緒になっているのはよくないというような趣旨があって分離されたものだろうというふうに、これを見まして感じたわけですけれども、今の話ですと、何か庁務だとか、あるいは会計だとか、庶務というようなことが、ある程度独立できるようになるから、それで独立させたというようなふうにも受け取れるのですけれども、そういうことなんですか。
#72
○政府委員(八谷芳裕君) 先生御指摘のとおりに、保安と生産とは、よく車の両輪とか言われますけれども、やはり独立した権威を持ったほうがいいということは、理論上もよくわかることで、ございます。しかし、事実問題といたしまして、十五人とか十七人というような非常に少ない人数で他の監督部−札幌と福岡を除きます監督部は動いているわけでございます。したがいまして、もちろん事実上の仕事といたしましては、鉱山保安法は独立の、鉱業法からも離れまして、姉妹法ではございますけれども、独立いたしまして、しかも、この保安法に基づいてやっているわけでございまして、ごく会計の一部とか、あるいは電話の交換、あるいはそういうような庁務関係が部分的にくっついたといたしましても、他の人員の問題、それから能率の問題等からいたしまして、他の部では、また独立させるというわけにはいかないのではないかと、かように考えまして、大きくなりました局だけを独立させたわけでございます。
#73
○鶴園哲夫君 去年局になりますときに、分離すべきであるという論議をし、独立さすべきであるという論議をして、その際、私は札幌と福岡だけを対象にしたわけでなくて、すべてこれらの鉱山保安関係を独立させたほうがいいのではないかという主張をしたわけです。今回二つだけはずして、あとは六つ残るわけですね。それもしかし大同小異じゃないですか。そう人員がどうこうということではないんじゃないですか。大同小異じゃないですか。そうして、それは経理がどうだこうだという問題ではないのじゃないでしょうか。ですから、やはり分離したほうがいいんじゃないでしょうか。せっかく二つ独立させるのなら、ほかのも独立させたほうがいいんじゃないでしょうか。
#74
○政府委員(渡邊彌榮司君) ただいま御指摘の点でございますが、保安監督業務は、事の性質上、仕事自体はもともと独立して運営をするのが当然かというふうに私どもも考えておるのでございます。今度札幌と福岡と附置をはずしましたのは、従来の庶務的な事項、文書とか会計とか、そういうのを、札幌、福岡につきましても通産局が手伝うというか、通産局で扱っておりましたのが、その庶務事項だけを、ただいま監督局長が説明申し上げましたように、独立して仕事の処理をする。今御指摘のように、札幌は九十一名おりますし、福岡は百六十六名の陣容でございます。そのほかのところは十六名とか十八名とか、比較的少ない人数でやっておりますので、行政の事務処理の能率から申しまして、福岡、札幌程度に大きくなりますと、文書も会計も別に処理したほうがかえって能率的にも処理できるというような観点から、今度附置をはずしたわけでございます。そのほかのところは会計の専門家を別にまた置きますとかというようなことが、何かとかえって能率的な仕事の処理がむずかしいのでございますので、便宜上そういう会計の事務や何かをやってもらう。業務自体は、先生御指摘のとおりでございまして、もともと独立して運用しておりますし、今後も当然そうなるというふうに考えております。
#75
○鶴園哲夫君 あとの六部は十六人、十八人というお話ですけれども、もう少し大きいのじゃないですか。もう少し大きな人数じゃないですか。
#76
○政府委員(渡邊彌榮司君) 名古屋が二十三名でございます。それから仙台が三十七名、東京が二十六名、それから平が二十一名、大阪が十八名、広島十六名、四国十六名、宇部が十八名というふうな内容になっております。
#77
○鶴園哲夫君 私は、局が二つ、こういうふうに附置を廃止しまして独立する、そうするとあと残りますのは六つの鉱山保安監督部が残ると思っているのですが、今のお話ですと、八つくらいまだありますね。何か一緒になっているのを二つにお分けになったのですか。
#78
○政府委員(八谷芳裕君) 監督部といたしましては、先生の御指摘のとおり、あと六つでございます。従来八つありましたうち二局が昇格いたしまして、本年度から局に上がったので六つでございます。ただし、ただいま官房長が申しました平は、東京通産局の支部になっております。それから宇部は広島通産局の支部、それから炭田だけは常磐炭田と宇部炭田をこの支部で総括しております。そういうふうな関係で、今支部まで数字を申し上げたのです。
#79
○鶴園哲夫君 ですから、部としましては、大体三十人前後と見ていいですね。それじゃ、各省の機関の中で、その程度のものでりっぱに独立しているものが存在している。今何かお話ですと、この局を独立させる本来の趣旨というのは、これはやはり生産行政というものとこういう保安業務というものが末端においては独立しておったほうがいいという趣旨だと思うのです。あと残りますのは、会計経理の問題をどうというお話ですね。しかし、その問題でしたら、それは各省の機関の中でも三十人前後で独立した機関は一ぱいあるわけですね。決して例外ではない。一ぱいある。ですから、本来の建前に立って、やはり附置するのじゃなくて、分離したほうがいいんじゃないか。この程度だって会計事務にそんなにたくさん要するわけじゃありませんから、この程度だったら、会計事務を置いてもけっこうだと思うのです。三人だとか二人になりますと困りますけれども、三十人前後の部なら、そういうような措置をされたほうがすっきりするのじゃないでしょうか。何か二元的な考え方になるようでおかしいように思うのですが、何かこれを、今後私としてはそういうふうに処置されたらと思うのですけれどもね。
#80
○政府委員(渡邊彌榮司君) ただいまの御趣旨の点につきましては、十分検討をしたいと思います。先ほどちょっと説明が不十分でございまして、たいへん失礼しましたが、四国、大阪は、四国が十六名、大阪が十八名、これは一番小さいところでございまして、あとは支部その他を入れますと、御指摘のように、もう少し大きい規模になるのでございます。昨年からこの附置の問題は関係の政府部内でもいろいろ議論をして参った点でございまして、非常に常識的な解決と申しますと何でございますが、今度保安局といったような、保安監督局に昇格を認めていただいたような大きいところについては、少なくとも会計、文書等を保安局自体でやることが、能率的な見地から見ましても適当であるということで、意見が一致しているわけでございますが、それに続くその次の局について、専門の文書、会計等の事務を処理したほうがいいのか、従来どおり通産局でその事務を処理したほうがいいのか、御指摘のように両方の考え方が従来ともあったわけでございます。そういうような点につきまして、十分検討を進めて参りたいというふうに考えております。
#81
○鶴園哲夫君 私の意見は、今申し上げましたように、少なくとも三十人前後のものですからして、やはり今札幌と福岡を附置を廃止して独立したのと同じような措置をとられたほうがいいのではないかという考えでありますので、その点はひとつ検討をいただきたいと思っております。
 それから次に、この間の――去年でしたか、去年の通産省設置法が出ましたときに、九州と北海道、福岡と札幌ですね、これに監督班というものを置くということだったですね。それはよくないのじゃないか。監督班というのはよくないのじゃないか。だから、監督署にしたらどうか。それは監督の実際の仕事の都合上、あるいは庁舎、あるいはそこへ従事する人たちの立場からいいましても、これは班というのではなくして署にしたらいいのじゃないかという論議を行なったのですが、今度署になるわけですね。これが八つとも署になるわけですね。
#82
○政府委員(八谷芳裕君) 北海道に四つ、それから九州に五つの九カ所でございます。それから、従来監督署は、鉱山保安法が昭和二十四年に施行されまして、そのときから、派遣班というような形で、ごく少人数現地に駐在はさせておったわけでございます。
#83
○鶴園哲夫君 これは去年は班だったのですが、今度監督署にされる理由はどういうことなんですか。
#84
○政府委員(八谷芳裕君) 昨年それから本年におきまして、先ほど申しましたように、五十八名増員を認めてもらいまして監督班にこの人員を充当していったわけでございます。その他、現地にもいろいろ施設の充実また住宅等も別途予算をお願いいたしまして、そういうふうな整備を進めていったわけでございますが、その結果、監督署といたしましても権威ある、しかも、ある部分につきましては、権限の移譲というような問題も取り上げていいようなふうに充実されて参ったものでございますので、ここにお願いいたしまして監督署を作っていきたい、かように考えているわけでございます。
#85
○鶴園哲夫君 去年ですね、これが出ましたときに、口をすっぱくして、班ではなくて監督署になさるべきではないかという話をしたわけです。その場合に、いや班だというお話でした。班ではまずい。署でなければいけないのじゃないかと言った。ところが、一年たたぬうちに、五カ月も、六カ月もしないうちに署にされると、こうおっしゃるから、どういうわけだろうという感じを持つのです。そのときは何も署にするということはおっしゃらなかった。班でいい。班ではまずいじゃないかと私は言った。初めからいろいろな意味からいって班ではまずい。今度は署にするということですからいいと思うのですけれども、何かそこに……。
#86
○政府委員(八谷芳裕君) 昨年の設置法のときにも先生からいろいろ御指摘を受けましたし、ただいま申しましたような人員の充実、施設の充実をはかりつつ関係方面の了解を得ましてここにお願いに出たわけでございます。
#87
○鶴園哲夫君 新しくできます九つの監督署ですね。これの人員配置はどういうふうになるのですか。
#88
○政府委員(八谷芳裕君) 三月末から四月の初めくらいにかけまして現在現在と申しますか、一月一日現在で九つの監督署に七十名置いておりますけれども、さらに三十名をここに持っていきまして、百名にするわけでございまして、北海道のほうから申しますと、岩見沢七名でございます。夕張が六名、滝川が十二名、釧路が六名でございます。あとは福岡のほうでございます。筑豊炭田にございます飯塚が十五名、同じく筑豊の田川が十五名、筑豊の直方が十五名でございます。佐賀のほうで十名、佐世保で十四名、かようなふうに持っていきたいと思っております。
#89
○鶴園哲夫君 その内容についてはあとでまた伺いますけれども、去年審議しますときに、庁舎を企業から借りたり、あるいは独身寮を企業のものを借りたり、間借りするようなことがあってはまずいじゃないか。さらに出張旅費なり、いろいろな点について負担をかけるようなことがあってはならぬじゃないかという点等を伺ったのですが、実際はどうでしょう。庁舎その他について、あるいは寮その他について、通産省として独立して持っておられますか。
#90
○政府委員(八谷芳裕君) 庁舎は通産局に石炭事務所というのがございます。そこに一緒に入っておるわけでございますが、そこでこの事務所関係も特別経費をもらいまして拡充しまして、それから五十八名分の庁舎を作ったわけでございます。この二月までに大体完成いたします。
#91
○鶴園哲夫君 監督局のほうはきょうはこれだけにいたしまして、次に伺いたいのは特許庁ですね、特許庁につきまして、去年同じく通産省の設置法がありましたときに種々論議いたしました。それでその結論といたしまして、附帯決議のごときものでもつけようかなという意見もあったのでありますが、今いらっしゃる石原理事の御意見もございまして、石原理事が質問されまして、それで通産大臣が答弁して、それで終わっているのでありますが、どうも期待どおりに進んでいないように思う。昨年伺いましたのは、昭和二十七年ごろから特許の審査関係については非常事態だという内部では非常事態宣言みたいになって滞貨がたいへんなことになっている、二年半くらいの滞貨だというような論議をいたしまして、したがって、審査官あるいは審判官、その他職員の増加をすみやかに考える必要があるのじゃないか。昨年は二十九名の増員でありますが、本年は四十一名、したがって、努力された事は認めます。詳細に伺いたいのでありますが、きょうは簡単に伺っておきます。二年半の滞貨を見通しとしてはどの程度できるかどうか伺いたいと思います。
#92
○政府委員(今井善衛君) ただいま御指摘のように、滞貨が特許、実用新案につきましては二年半くらい依然としてあるのでございます。その理由といたしましては、特に最近といいますか、昨年の七月ごろから出願がふえて参っておりまして、昨年一年間で前年に比べまして出願は二二%程度ふえたのでございます。上半期におきましては大体ふえ方が一〇%程度にとどまっておったのでありますが、下期に至りましてやはり自由化というものが反映いたしまして、企業といたしまして、特許によりまして自分の防衛体制を作りたいという気持があることだと思いますが、下半期におきまして約三三%もふえた、この結果一時滞貨は減少するやに考えておったのでございますが、遺憾ながら下期におきまして、ただいま出願が非常に急激に上がって参りましたので、依然として滞貨は二年半程度になっているということでございます。私どもその短期的な解決策と長期的な解決策をあわせていかなければならないのじゃないか。短期的な解決策と申しますと、現在の法律体系のもとにおいて人をふやし、あるいは待遇を改善し、審査能力をふやすということでございまして、私ども今般三十八年度におきまして四十一名増員をお願いいたしているのでございますが、もちろんこれで満足だというわけじゃございません。ただこの程度人員が増加いたしますれば、今よりはよほど改善になるというふうに考えておる次第でございます。長期的には出願がいかにもふえておりますので、やはり制度のあり方を根本にわたって検討したいということで、現在審議会を設けまして検討を続けているのでございます。
#93
○鶴園哲夫君 この四十一名の内訳はどういうようになっているか、審判官、審査官その他職員について。
#94
○政府委員(今井善衛君) この内訳は、審査官二十七名でございます。それから審判官が六名、それからあと八名事務職員でございます。
#95
○鶴園哲夫君 そうしますと、審査官が今四百九十五名いるわけで、それが、今度、二十七名ふえる、それから審判官が八十入名、それが六名ふえる、そういうことになるのですか。
#96
○政府委員(今井善衛君) さようでございます。
#97
○鶴園哲夫君 三十六年に出願の未処理が三十二万件あったのですが、一年間の処理件数というのは、大体十五万というふうにいわれておるのですね。それで、今、どの程度、一番新しい数字で、滞貨しておるわけですか。
#98
○政府委員(今井善衛君) 全体で三十六万四千件でございまして、そのうち、特許と実用新案で二十七万七千、それから意匠で二万九千件、商標で五万八千件でございます。
#99
○鶴園哲夫君 ですから、三十二年が未処理として二十二万、三十五年が三十万になって、三十六年が三十二万になって、新しく、三十七年が三十六万になったというわけですから、未処理はどんどん重なっておると、滞貨は増加しておるということになるわけですね。目立って増加しておるということになるわけですけれども、ですから、今般、こういうふうに、二十七名の増加では、どうにも、私どもとしては依然としてたいへんなことじゃないだろうかと思うのですけれどもね。さらに、審判官六名、まあ審査官四百九十五名が二十七名、五%ぐらいですね、ふえるのが。これではどうにもならない。たいへんなことですね。もっと思い切ってふやすということをお考えにならないでしょうかね。この間、まあこの特許法が成立するときの附帯決議の問題も取り出しまして論議をしましたし、また御承知のように、これは独立採算にもなっております。黒字がずいぶん出ているのであります。何か考える方法はないのかという論議もしたわけですけれども、なかなか微々たる前進で思うようにいかないのですが、こういうことで一体問に合うのでしょうかね。
#100
○政府委員(今井善衛君) ただいま先生の非常な激励と申しますか、私どもにとりまして、感謝すべきお言葉をちょうだいしたのであります。私ども、人員につきましては、何とかもっとふやしたいということで、いろいろ努力もしたのでございますが、人員をふやすということはなかなかむずかしく、さような結果になっているわけでございまして、私どもこれでもちろん満足しているわけではございません。今後もできるだけ努力していきたいというふうに考えている次第でございます。
#101
○鶴園哲夫君 それからその他職員が八名増加ということですね。これはここ十年間ぐらい、ほとんどその他職員というのがふえておらないというところから、いろいろ支障があるようにこの間も伺っているのですが、たとえば印刷関係でいいますと、月に五十時間の超過勤務をしているというのですね。月に五十時間の超過勤務といいますと、これはたいへんなことですね。しかもそのうちの半分は外注に出していて、なおその職員で五十時間超過勤務をしなければならぬという実情のようなんですけれども、この審判官なり審査官に並行して、やはりその他職員がふえないと、これはまた問題じゃないでしょうかね。依然としてこの五十時間の超過勤務というのは、今後もやはり五十時間の超過勤務をやっておられるのですか。
#102
○政府委員(今井善衛君) 審査官、審判官のほかに事務系職員につきましても、同様にふやすということは、まことに御指摘のとおりであります。私のほうも、もう少し人員をふやしてもらいたいという希望を持ったのでございますが、かような状態になっているわけでございまして、この間滞貨が非常にたまっております関係で、私どもといたしまして、できるだけ滞貨の処理を促進したいということで、普通の超過勤務手当のほかに、特別超勤の制度を作りまして、それによりまして運用しているわけでございまして、私ども職員は非常によく働いてくれているというふうに考えているわけでございますが、依然としてやはりさような状態は続いているのでございます。
#103
○鶴園哲夫君 私、さっき五十時間と申しましたが、四十時間ですね。超過勤務手当が十五時間にプラス二十五時間にプラス二十五時間の特別超過勤務というのをやっておるのですね。えらいですね。それから詳細にわたることはあとにしまして、ざっと伺ってみたいと思いますが、三十八年度の歳入歳出の予算はどうなっているのですか。
#104
○政府委員(今井善衛君) 三十八年の歳入見込みは、約十三億百万円と見込んでおります。歳出は十億一千四百万円が概算要求でございます。
#105
○鶴園哲夫君 以上で私は一応きょうの質問は終わります。
#106
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はありませんか。――他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#107
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて下さい。
    ―――――――――――――
#108
○委員長(村山道雄君) 科学技術庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、すでに説明を聴取しておりますので、これより質疑を行ないます。
 政府側より、ただいま森崎官房長、芥川研究調整局長、江上原子力局次長が出席をしております。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#109
○鶴園哲夫君 今度新設されることになりました国立防災科学技術センターですね、これにつきまして伺いたいのですが、所長一人に庶務が六名、研究部十四名、計二十一名で発足するわけですけれども、中の研究部の配置はどのようなものでしょうか。と申しますのは、台風、高潮、洪水、豪雪、地すべり、こういう災害防止対策の研究を行なおうという。ですから内部の配置はどうなっておるのか。それから三千万で発足するのですが、まあ私としましてはこれでは少し格好がつかないわけであって、計画があるのかどうか、年次計画ですね。二年度はこうし、三年度はこうするというような計画があるのかどうか、それを伺いたい。
#110
○政府委員(芥川輝孝君) センターの研究部の組織を御説明申し上げます。研究部を一つ置きまして部長一名、それから第一、第二、第三と三つの研究室を置きましておのおの二名、それから調査室、これが四名、流動研究員これを三名、合計、研究部といたしましては十四名。ただいまお話しのとおり、非常に貧弱な陣容ではございますが、本センターは各省庁のやっておりまする防災に関する研究の総合的な中核体となりましてその推進をやるということと、それから必要に応じてみずからの研究を行なう。大体この二つをやりたいと考えておるわけでございます。人間の少ない点ははなはだ貧弱ではございますが、初年度としてこの程度で発足をせざるを得なかった実情でございます。なお、年次計画があるかというお話でございますが、当センターといたしましては、一応三カ年をもちまして整備したいというふうに考えております。そのときにどういう内容であるかという点につきましては、もちろんまだ科学技術庁としてきめたという程度で、対外的にはそれほど権威のあるものではございませんけれども、内容を知っていただく意味で簡単に申し上げますと、各省庁が、省庁に重複して置くようなことのできない大型の設備を中心にいたしまして、たとえば川のプロセス・モデル、あるいは電子計算機、あるいは大型の横掘り水平のボーリング機械、あるいは観測装置付の航空機と、こういうふうなものをできれば三カ年程度で整えまして、最初に申し上げましたように、各省庁の行ないまする研究の推進並びにみずからも防災研究の中心となって仕事を進めていきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#111
○鶴園哲夫君 各省でやっております台風なり高潮、洪水、豪雪、地すべり等の諸研究を吸収するというお考えはあるわけですか。
#112
○政府委員(芥川輝孝君) 吸収するという考えを持っておりません。各省のやりますのは、おのおのの行政目的に従ってその範囲でやっておるわけでございまして、それを吸収するという意思は少しも持っておりません。
#113
○鶴園哲夫君 この中に出ておりますように、今回運輸省の航空研究関係から科学技術庁の航空技術研究所のほうへ吸収いたしますが、このようなことにはならないわけですか。
#114
○政府委員(芥川輝孝君) 運輸省の技術研究所を整備する意味で、そこでやっておりました航空の部分を航空技術研究所のほうへ吸収いたしたわけでございまして、防災センターにつきましては、そういうことは考えておりま甘ん。
#115
○鶴園哲夫君 豪雪というのが出ておるんですがね、盛んにことしは豪雪が問題になったんですけれども、これなんかも私考えて、もっと根本的に科学技術庁あたりでやられるにふさわしい研究ではなかろうかという気もしているんですけれども、いかがでございますか。これは単に豪雪だけじゃなくて、積雪という問題について研究すべきじゃないだろうかという気がするわけですけれどもね。
#116
○政府委員(芥川輝孝君) 積雪という問題につきましては、先ほど申し上げました研究部の中で第二研究室を雪害に関しまする試験、研究、調査、これに充てるつもりでおります。なお、今回の北陸の豪雪に際しましては、北陸地方等豪雪防災総合研究、そういう特別課題を設けまして、特別研究促進調整費という費目をわれわれ持っております。そこから費用といたしまして第一回に約千八百万、それから第二次といたしまして五百万、合計二千三百万円を支出いたしまして、科学技術庁が中心になりまして、各省庁の協力を得て、豪雪の防災に関しまして総合的な研究を推進しておるわけでございます。そのうちで一番大きく費用を使いまして力を入れておりますのは、航空機によりまして北陸地方の積雪状況を航空写真によりまして撮影いたしまして、それによってなだれあるいは融雪時の洪水、その他の早期発見に努める、こういう研究に着手いたしましたのは実は今回が初めてでございまして、今後ともぜひそういう方面に力を入れて参りたいというふうに考えておるわけでございます。
#117
○鶴園哲夫君 今回運輸省から十名ですか、航空技術研究関係の人たちを持ってこられるわけですか。運輸省の技術研究所からこちらのほうへ十名持ってくるわけですね、それは向こうで研究しておる者を持ってくるわけですね、航空関係の。
#118
○政府委員(芥川輝孝君) 先ほどちょっと申し上げましたように、運輸技術研究所を整備いたしまする場合に、これを船舶の研究を中心といたしまする研究所に改組、整備いたします。そういたしました場合、運輸研究所として、従来航空につきましては航法上の安全の見地からやっておりました研究所が運輸省の新しくできまする船舶研究所の整備の基本方針によりまして踏み出したわけであります。一方航空技術研究所といたしましては、その面もあわせてやるという考えでこれを吸収したわけでございます。それがおしゃいました十名でございます。
#119
○鶴園哲夫君 これは運輸省のときに伺わなければならぬと思いますが、運輸省の技術研究所というのは船舶という名前に変わったのですね、たしか。そうしますと、何か航空関係は、航空関係の研究といいますとここだけになってしまう。科学技術庁だけになってしまう。
#120
○政府委員(芥川輝孝君) ちょっと言葉が足りなくて恐縮でございましたが、運輸省の新しい研究所はたしか船舶技術研究所、そういう名前でございます。それに電子航法の部分がちょっと資料がないので正確に申し上げられないので恐縮でございますが、電子航法の部分がその中に入っております。そこにつきましては航空の航法についても研究が行なわれるのではないかと思います。研究の大宗は科学技術庁にございまする航空技術研究所でやることになるわけであります。
#121
○鶴園哲夫君 それから水戸に原子力事務所を置く、これは原子力局からも配置になるし、それからこれは増員されていくわけですが、増員されていって、本庁からも二名行く、こういうことですか。
#122
○説明員(江上竜彦君) 先生のおっしゃいましたとおり、本庁から二名と、新たに増員になりました分四名、合わせて六名で発足いたします、そういう計画になっております。
#123
○鶴園哲夫君 非常に近い所なんですね、本庁から。水戸に置かなければならぬわけですか。あるいは水戸に置かないで付設しておくというわけにはいかないのですか。わざわざ水戸に置くという理由は何ですか。
#124
○説明員(江上竜彦君) 御存じのとおり、現在日本で原子力施設が密集いたしております地帯と申しますと、茨城県の東海村を中心とした地域でございます。あそこには原子力研究所、原子燃料公社それから現在建設中の原子力発電会社の東海発電所、これらが並んで建っておりまして、いわば日本の原子力センターでございます。したがって、そこにあります原子炉施設等に対しまして検査あるいは監督、こういうことをやる仕事、それから放射線監視、いわゆるモニタリング、こういうことをやりますには、東京から参りますと、御存じのとおりに、電車で行きましても二時間半ないし三時間くらいかかるわけでございます。したがいまして、常時やらなければならぬ検査の一部を移譲いたしまして現地限りでやれるようにいたしたいというのが設置の趣旨でございます。
 なお、あわせましてこういった関係上、茨城県当局におきましても原子力関係については非常に熱心で、県に原子力事務局というのがございます。こことの密接な連絡も常時いたしたい。かような県との連絡、そういった諸般の便宜を考えまして水戸に科学技術庁の支分部局として原子力事務所を置くということにいたしたい、かように考えたわけでございます。
#125
○鶴園哲夫君 常時施設の検査あるいは監督あるいは周辺の放射能、放射線の監視、こういうものの研究が必要であるというならこれは東海村にあったほうがよさそうに思うのですが、県との関係を重点といいますか、県との関係で水戸に置く、水戸からどのくらいかかるのですか。
#126
○説明員(江上竜彦君) 車で約二十分です。
#127
○鶴園哲夫君 二十分ですか、近いですね。それじゃ水戸でもいいわけですね。きょうはこれで終わります。
#128
○石原幹市郎君 私ちょっと二、三。防災科学技術センターの構想は大体わかったのですが、この条文で見ると「東京都に置く。」とあるのだが、今度まず手をつけようとする雪害の研究なんかを、これは昔は御承知のように、山形県かどこかに雪害研究所があって現地を中心にいろいろやっておったのですが、どういうやり方をするのですか。現地にそういう機関でも置いて、それでこのセンターではそれを総合して何かやるというようなやり方か、そこらのことをちょっと。
#129
○政府委員(芥川輝孝君) お話のとおり、地方にございます研究所で雪の関係をやっておるものがたしか国立試験研究機関で六つほどあるかと思います。私のほうでは先ほどちょっと申し上げましたように、特別研究調整促進費というものを持っておりまして、その中に来年度は三千万を防災の研究に充てるということで、ただいま予算の御審議をお願いしておるわけでございます。そこで防災センターといたしましては、そういう地方の機関をテーマによりまして活用して参りたい、そういうふうに考えておるわけでございます。
#130
○石原幹市郎君 雪害対策委員会とかいうような党の研究機関でもかつて雪害研究所を作ろうというわけで、昔山形の新庄ですか、にあったものを――山形県に置くか新潟県に置くか場所は別として、そういうものを新たに作ろうという動きが非常に強くあったわけですね。そこへ今度は防災科学技術センターでいろいろなものをやろうというようなことで、その動きとどうそれを調整していこうかということも雪害対策委員会とかあるいは協議会などでいろいろ検討しておるのですが、そこらの関連をもう少し僕ははっきり聞いてみたいと思う。センターは東京にあるのだが、現地にやはり一つのブランチというか、むしろ雪害の中心機関のようなものを置いて、それはセンターの第何部というような形でもいいですけれども、そこで真剣に雪と取り組んでやるのか、ただこちらでデータを集めてそれをいろいろやるだけのことか、そこらのことを聞いてみたい。
#131
○政府委員(芥川輝孝君) 先ほど申し上げましたように、地方に国立の雪に関する研究所が六つございまして、それを申し上げますと、北海道開発庁の土木試験所、それから農林省の農業技術研究所、それからもう一つ農林省の北陸農業試験場、林野庁の林業試験場、気象庁の気象研究所、建設省の土木研究所、このほかに新潟に国鉄の雪害実験所、それからこれは民間の財団法人でございますが、長岡に積雪研究会、こういうふうにあるわけでございます。ただいまお話しになりました新潟あるいは山形というふうな地域につきましては、現にそこにございまする研究所をどういうふうに活用して参りましたら一番雪の研究を能率的に進め得るかということでただいま研究中でございまして、例を申し上げますと、すでに新潟の積雪研究会につきましては、先ほどお話し申し上げました今回の豪雪に対しまする特別研究促進調整費のうちから、正確な数字はちょっとここで申し上げられないではなはだ恐縮ですが、たしか二十五万円ほどの金を出しまして、家屋におきまする融雪の研究、つまり屋根に積もりました雪を道路に落とさず、水の形にして下水に落とすという研究につきまして、調整費をもって応援しておるというわけでございます。将来ともこういうふうな形で、ただもう少しスケールを大きくして地方の研究をもあわせて推進したい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#132
○石原幹市郎君 私の聞いているところにどうもぴたりと答弁がこないんだけれども、かつては新庄に雪の総合研究所というものがあったんです。それが相当の成績も上げてなにしていたのに、だんだん廃されて、暖冬が続いたせいかどうか知らないが、廃されて今日に至っておる。そこで、今度はやはり雪の、ことに豪雪の総合研究所を作ろうという動きが、ことしの豪雪で初めて起きたんじゃない、二、三年前から非常に起こっておったわけだ。そこで、今度防災科学センターというものができて、いろいろなことを全部取り込んでやろうということになるので、それも一つの構想ですからいいんだけれども、私の言うのは、東京のただ試験研究室みたいなところだけでなしに、現地でいろいろ雪に取っ組んでやる研究所をひとつ考えたいという気持が非常にあるんです。あなたが言われる農業土木試験所だとか、林野庁の何だとかは、その附属施設として一部やっておるんで、豪雪なら豪雪に対する総合研究というそんなふうな施設じゃない。そういうものを、災害についても僕は言えると思うんですね。高潮に対する研究なら、最も高潮に襲われやすいようないろいろなところで研究するとか、現地の機関を持つのかどうかということを聞いておるんであって、答弁は簡単でもいいんだが、あるいは大臣なんかとよく御相談いただいて、次に答弁いただいてもいいんです。私の聞いてるところはそういうところです。
 それからもう一つ聞いておきたいと思うんですが、防災科学で新しい今度研究に取っ組もうということになっておるわけだが、スモッグというようなもの、あれはやはり防災科学センターの一つの研究対象になっているのか、なっていないのか。これは大いに僕はやってもらいたいと思うんですが、ああいうものこそ科学技術庁が中心になってやるのに最もいいんではないかと思うんですが、そこらのところはどうですか。聞いておいて二十二日ですか、大臣からもちょっと聞きたいと思いますがね。
#133
○政府委員(芥川輝孝君) 防災センターで取り扱いまする範囲は、自然災害ということにしております。そこで、この自然災害の解釈でございますが、災害の原因といたしまして、自然的条件が大きく左右をしておるものはすべて取り扱うということで、スモッグもこれは取り扱いの対象といたしたいというふうに考えておりますが、初年度から直ちにこれに手をつけるということは、先ほど申し上げたような規模の関係上不可能であろうかと存ずるわけでございます。
 それから地方の組織につきましては、豪雪研究所という御構想も、経済企画庁で事務を見ております豪雪地帯対策審議会で承ったわけでございますが、その豪雪対策審議会のほうで考えておられまする豪雪研究所と防災センターとの関係につきましては、自然科学技術の面、自然科学の面につきましては、他の災害とあわせて研究を進めるほうが能率的だろうということから、雪をも含めましてこのセンターで推進することにしたわけでございます。ただ、センターといたしましては、自然災害に限るように先ほど申し上げましたが、その中でこれをなるべく広く解釈いたしまして、純粋に人文に属するもの以外はなるべく手を広げて防災を考えて参りたい、そういうふうに考えておる次第であります。
#134
○石原幹市郎君 最後に、三年計画でいろいろ充実していこうという構想をさっきちょっと話された。三年で大体どういうところまで広げていこうと考えるか。それからさっき僕が言いましたように、現地で非常に要望しておるそういうものも将来構想の中に考えておるのか、あるいはまだ考えてなければ僕は考えてもらいたいと思うんですが、そういうことを次の機会までに検討してきてもらって聞かしてもらいたい。
#135
○委員長(村山道雄君) 他に御質疑はございませんか。――他に御発言がなければ、本案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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