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1962/03/28 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 内閣委員会 第14号
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1962/03/28 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 内閣委員会 第14号

#1
第043回国会 内閣委員会 第14号
昭和三十八年三月二十八日(木曜日)
   午前十一時二十九分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 三月二十七日
  辞任     補欠選任
   大谷藤之助君  佐藤 芳男君
   重政 庸徳君 大野木秀次郎君
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     村山 道雄君
   理事
           石原幹市郎君
           下村  定君
           鶴園 哲夫君
           山本伊三郎君
   委員
           栗原 祐幸君
           源田  実君
           小柳 牧衞君
           林田 正治君
           千葉  信君
           鬼木 勝利君
           小林 篤一君
           田畑 金光君
  国務大臣
   外 務 大 臣 大平 正芳君
   労 働 大 臣 大橋 武夫君
  政府委員
   行政管理庁行政
   管理局長    山口 一夫君
   外務大臣官房長 湯川 盛夫君
   外務大臣官房会
   計課長     佐藤 正二君
   文部政務次官  田中 啓一君
   文部大臣官房長 蒲生 芳郎君
   文部大臣官房会
   計課長     安嶋  彌君
   文部省社会教育
   局長      斎藤  正君
   労働大臣官房長 松永 正男君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       伊藤  清君
  説明員
   外務大臣官房外
   務参事官    安川  壯君
   外務省経済協力
   局外務参事官  鶴見 清彦君
   文部大臣官房人
   事課長     安達 健二君
   文部大臣官房総 木田  宏君
   務課長
   文部省大学学術
   局大学課長   村山 松雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○労働省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○外務省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○文部省設置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を開会いたします。
 初めに委員の異動について報告いたします。昨二十七日、大谷藤之助君及び重政庸徳君が辞任、その補欠として佐藤芳男君及び大野木秀次郎君が委員に選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(村山道雄君) 労働省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。これより質疑を行ないます。政府側より、ただいま大橋労働大臣、松永官房長、行政管理庁山口行政管理局長が出席しております。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#4
○千葉信君 労働大臣にお尋ねいたします。当委員会におけるこれまでのいろいろな論議の結論としては、労働問題懇話会は国家行政組織法第八条に照らしてこれを法制化するか、または廃止すべきものと考えますが、いかがですか。
#5
○国務大臣(大橋武夫君) 労働問題懇話会につきましては、当委員会における審議の経過にかんがみまして、労働省といたしましてもいろいろ検討いたしたのでございますが、法律上疑義のないようにいたしたいと存じまして、行政管理庁とも十分連絡の上、次の通常国会までに結論を得たいと存じます。
#6
○千葉信君 労働省関係では、このほかに国際労働条約懇談会及び労政懇談会と二つの全く類型的な付属機関らしいものが存在するわけですが、これに対しても同様でございますか。
#7
○国務大臣(大橋武夫君) 実は先日、私、当委員会に出席いたしたときには、それについての御質問を承らなかったのでございまして、このたび事務当局からそれについて報告を受けました。取り調べましたるところ、確かに労働省の予算の中にそういう懇談会に要する謝金の経費が計上いたしてございます。しかし、実情を調べましたところが、一定の組織のような運用をいたしておりません〇一つのほうは、ほとんど数年間全然運用もしておりませんし、メンバーもきまっておらない。また一つのほうは、たしか労政懇談会のほうでございましたか、労政懇談会のほうは、労働省におきまして、時事政策上の普及宣伝の必要上、言論界の論説委員などの方々にお集まりをいただきまして政策を説明するということをやっておるようでございまして、このほうもメンバーとして固定しておるわけではなく、論説委員の方をお招きいたしますものですから、そのときどきに異動もあるようであります。しかし、それにしても、予算のほうにいかにも恒常的機関のごとく表示がいたしてございますので、この点にも疑義がございます。この問題も法律上の疑義をはっきりなからしめるようにあわせて検討さしていただきたいと存じます。
#8
○千葉信君 ただいまの労働大臣の二回にわたる御答弁で問題が前進をいたしましたので、私は本来あくまでも合理的に問題をその場で解決するという態度を従来とってきましたが、今回に限って、私は一応ただいまの御答弁で了解できることにいたしますが、ただ重ねて念を押しておきたいことは、今度の問題の発生しました一番大きな原因は、労働省の方針やものの考え方というよりも、より行政管理庁の態度が大きな災いのもとになっておりますので、したがって、川島行政管理庁長官にも当委員会に御出席いただいて、相当その点については詳しく質疑をいたしましたが、ただいまの御答弁を労働大臣がなさるにあたっては、行政管理庁のほうとは十分御答弁の打ち合わせがあったということですか、その点についての打ち合わせを十分遂げられているかどうかという点が第一点。
#9
○国務大臣(大橋武夫君) 川島行政管理庁長官とは協議をいたしております。
#10
○千葉信君 重ねてもう一点ですが、ただいまの二度目の御答弁のときにお話のありました国際労働条約懇談会等の関係については、これはほとんど現在開かれていないような様子ですから、その点ではあまり問題にならないと思うんですが、もう一つの労政懇談会及び問題になりました労働問題懇話会等の今後の開会については、労働省としてただいまの大臣の御答弁のあったような結論を得られるまで、その開会等については慎重な考慮を払う必要があると思うんです。せんじ詰めて言えば、闘いちゃいかぬぞと言いたいところですが、ここで私はそこまで言うのはどうかと思われるので、その点については大臣として慎重な態度をとる用意が必要だと思うんですが、その点の大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#11
○国務大臣(大橋武夫君) 労働省といたしましては、この懇談会をいかに処理するかという問題がございます。これにつきましては、従来いろいろ接触をいたしておりまする関係上、懇談会の列席者の方々の御了解を得るような手続も必要かと存じまするので、従来のような方々にお集まりいただくことを必要とすることもございますが、しかし、それはまた形式その他十分検討いたしまして、御趣旨に沿うような措置をとりたいと存じます。
#12
○委員長(村山道雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#13
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
 他に御質疑はありませんか。――他に御発言がなければ、本案の質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もなければ討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。本案全部を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#14
○委員長(村山道雄君) 総員挙手と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成等につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと存じます。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#15
○委員長(村山道雄君) それでは速記をつけて。
 午前の会議はこの程度にとどめ、午後一時半まで休憩いたします。
  午前十一時三十九分休憩
     ―――――・―――――
  午後二時五分開会
#16
○委員長(村山道雄君) これより内閣委員会を再開いたします。
 外務省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。前回に引き続き、これより質疑を行ないます。政府側よりただいま大平外務大臣、湯川官房長、新関参事官、佐藤会計課長が出席しております。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#17
○山本伊三郎君 それじゃ、せっかく大臣おいでになっておりますから、新聞で見たのですが、EEC諸国、欧州諸国に対して移動大使を派遣するということをいわれておりますが、どういう実情になっているのですか。
#18
○国務大臣(大平正芳君) 現在はEECに対する接触方法としては、メンバー各国との二国間交渉、それと並行してEEC全体としては、在日大使が日本とEECとの関係の交渉に当たっております。OECDに対しては、今DAG委員会に入っておりますが、その加盟等も含めてOECDに対する接触は在仏大使が担当いたしております。現在この仕組みで支障なく仕事は消化できておると判断いたしております。しかし、将来EECが共通経済政策を次々と打ち出して、EEC全体として日本との間にいろいろな取りきめが行なわれる、OECDに加盟いたしますると、それに伴ういろいろな仕事がふえてくると思います。したがって、現在の体制で受けとめて消化ができるかどうか今のところ定かにわかりません。したがって、今急いでそういう広域圏を対象とした特別な大使を作るという考えは、まだ将来の仕事の推移を見まして必要あれば考えなければならぬ問題だと思います。
#19
○山本伊三郎君 それから四月以降に取りざたされております数品目の自由化ですね、非鉄金属とかあるいは砂糖なんかいわれておりますが、これに対する関税の引き上げというようなことは政府として手をつけられておるのですか、その点について。これは大蔵省ですか。
#20
○国務大臣(大平正芳君) これは私のほうの関係じゃないです。
#21
○山本伊三郎君 これはガットの中でいろいろと話が進められるのではないかと思うのですが、それは外務省は関係しておられるのですか。
#22
○国務大臣(大平正芳君) ガット関係に入っておる国々に対しましては、ガットの場でギブ・アンド・テークになるわけでありまして、こちらが上げる必要がございますればまたこちらの譲るものもなければならぬということになるわけで、当然ガット関係担当いたしておりまする私どもの出先が取り扱うことになろうと思います。
#23
○山本伊三郎君 その場合、政府部内で別にそういう、まだ具体的なわけが国の態度と申しますか、そういうものはまだ準備されておらないのですか。
#24
○国務大臣(大平正芳君) この四月一日に行なう自由化品目につきまして特別の要請を今経済各省から私ども受けておりません。この問題は一括引き下げ交渉についてどうやるかということについては各省との間で今討議しておる段階でございます。
#25
○山本伊三郎君 もう一つ経済協力関係で、東南アジアで相当いろいろと成果を上げておるように政府の広報を見ると載っておるのですが、あらましどういう実情であるかということを、大臣でなくてもけっこうですが。
#26
○説明員(鶴見清彦君) それでは私からあらまし御説明申し上げます。御承知のように、経済協力の場合ですと、日本にとりまして資金協力と技術協力と二つあります。ただいまの御質問の趣旨は、両方合わせて東南アジア方面に対する経済協力がどういうふうなことになっているかという御質問かとも存じますので、両方あわせて御説明申し上げたい、こういうふうに存じます。御承知のように、東南アジア地域に対しましては、わが国の経済協力は東南アジアばかりではなく、あるいは中近東、アフリカあるいはラテン・アメリカ諸国等に対しても行なわれておるわけでございますが、やはり東南アジアということが地理的にわが国に近接している関係がございまして、一番ウエートが高いわけでございます。ただ、東南アジアといいましても、たとえば日本が賠償を支払っておる国がございます。御承知のように、フィリピン・インドネシア・ビルマ・ヴェトナムという国が求償国になるわけでございますが、その他カンボジア、ラオスにつきましては、先方が賠償請求権を放棄いたしました関係で、別途経済技術協力協定というものがございまして、カンボジアの場合には十五億円の贈与、ラオスの場合は十億円の贈与というこがきまっておるわけでございます。それ以外に、いわゆる賠償四国、あるいはラオス、カンボジアといった経済協力協定ができております国以外につきましては、御承知のように、インド、パキスタンあるいはセイロンあるいはタイ等の国があるわけでございますが、インド、パキスタンにつきましては、御承知のように、日本から円借款というものを出しております。インドにつきましては、一番当初一九五八年五千万ドルに相当する円借款を出しましたが、その後引き続きまして第三次五カ年計画に対しまして、第一年度、第二年度に対しまして合計九千五百万ドル相当の円借款を出しております。また、パキスタンにつきましても、同国の第二次五カ年計画の第二年度、第三年度に対しまして合計四千五百万ドル相当の円借款というものを出しているわけでございます。
 ところで、わが国が東南アジア地域に対しまして、従来どの程度の資金供与といいますか、をしているかということにつきまして御説明申し上げますと、わが国の、直接といいますか、いわゆる信用の融資でございますが、それにつきましては、東南アジア地域は昨年の九月末現在で、あるいはお手元に資料があるかと存じますが、昨年九月末現在で融資残高が二億四千六百万ドルということになっているわけでございます。さらに、民間投資に関連いたしましては、同じく東南アジアに対しまして昨年の九月末現在七千五百七十万ドルというようになっておるわけでございます。
 資金協力につきましては、賠償四国に対する点につきましては、賠償を支払っておりますし、そのほか、賠償のほかに、場合によりまして延べ払いの融資をしております。また、賠償を担保といたしました借款の供与もインドネシア及びフィリピンに対しては行なっているわけでございます。それがごくあらましの資金協力についての実情でございます。
 次に、技術協力の面につきまして簡単に御説明申し上げますと、わが国の技術協力につきましても、同じくアジア地域ばかりではなく、中近東、アフリカ及びラテン・アメリカ地域に対しましても技術協力を行なっているわけでございますが、やはり東南アジア地域というものが一番ウエートが高いわけでございまして、政府レベルの技術協力という面におきましては、研修生の受け入れ、あるいは専門家の派遣という面では、アジア地域に対しましては、例のコロンボ・プランというものに基づいて実行いたしているわけでございます。コロンボ・プランにおきます今までの実績というものにつきましては、受け入れ研修生の数におきまして九百二十二名という形になっております。また、派遣しました専門家の数は、実績で四百七名というふうになっているわけでございます。さらに、研修生の受け入れ、専門家の派遣以外に、ここ三、四年ほど前から海外技術協力センターというものを設けまして、現地におきまして、日本から専門家と機材というものを送りまして、これを現地におきまして具体的な訓練を行なうセンターというものを設けることになっておりまして、現在までに東南アジアにおきましては、インドに小規模工業センター、四つの農業センター一つの水産加工センターというものがございますし、パキスタンにもすでに農業センターというものが三年前から開始をして活動いたしております。また、近く西パキスタンのほうに電気通信の関係のセンターを開く予定になっております。さらに、セイロンにつきましては漁業センター、タイにつきましてはすでに電気通信センターが活動中でございますし、ヴィールスの研究センターというものも昨年開始をいたしております。また、近く中小企業のセンターも作る予定になっております。さらに、それ以外の地域といたしましては、ビルマに近く農業センターというものをやはり作ることになっております。
 以上、非常に概括的でございましたが、東南アジアに対しますわが国の資金協力及び技術協力を含めました経済協力の実績というものでございます。
#27
○山本伊三郎君 経済協力については、また、日にちをあらためていろいろとお伺いするとして、最後にもう一つだけ聞いておきたいのですが、私の留守中にも質問されたかどうか知りませんが、今度の設置法で、これは大臣官房に国際資料部を設置するということですが、今までからもう相当資料を集めて活動されておったと思うのですが、こういう設置法の中にうたってやるという理由、根拠はどういうところから出発したのですか。
#28
○政府委員(湯川盛夫君) 従来外務省の機構としましては、アジア局、アメリカ局、欧亜局といったような地域的な分け方と、経済局、経済協力局というような機能的な局と、両方から成っておりますが、最近の国際情勢は、一つの国とか地域にとどまらないで、いろいろな国にまたがっている問題が非常に多いので、たとえば御承知のように、キューバ問題とか、あるいは中ソの関係とか、中立諸国の動向とか、あるいは低開発国の動向とか、要望とか、いろいろな方面に同時にまたがっております。そういったものをば総合的、一体的に観察して十分な情報を集めて、その情報をまた分析して情勢の判断に資したい、そういう意味の機構を置きたいということで、これを設けたわけでございます。それぞれの地域のどこにもつきませんので、官房に置くということにいたしたわけでございます。従来はこういった種類の問題は、特に欧亜局とアジア局とにまたがっている問題が多うございましたので、両方から若干の人員を供出しまして、委員会組織でいろいろやっておりましたが、しかし、実際官制によらないで委員会組織でやっておったのでございますが、それではやはり十分に機能を発揮することができないということで、ひとつこういった新しい部をお認め願いたいということにしたわけでございます。
#29
○山本伊三郎君 この職制を見ますと、情報文化局というのが現在ありますね。これとどういう関係になるのですか。
#30
○政府委員(湯川盛夫君) 情報文化局の行なうものは、これは主として内外の各国に毎日起きますニュースを集めたり、また、広報に必要な情報を集める、こういったことでございますが、国際資料部のほうは、先ほど御説明申し上げましたように、総合的な基礎的な調査研究と、それから国際情勢の総合的分析のために必要な情報の収集、調査、分析というようなことでございますので、その間に情報収集の違った視角から集めるということになるわけでございます。
#31
○山本伊三郎君 この資料部を置くという趣旨はわかるのですが、情報を集める情報文化局があり、また、官房の中に国際資料部、どうもちょっと見てもわれわれとしては重複するように思うんですがね。そうすると、この資料部で集める資料は、情報文化局で集める資料とはまた別な角度から集めることになるんですか。
#32
○政府委員(湯川盛夫君) 国際資料部のほうは、国際情勢の総合的な分析のための情報を集めるわけでございますが、集めた情報をまた分析して情勢判断に資するわけでございます。一方、情文局のほうは、これはいろいろな外国の新聞、ニュースとか、どんどん毎日出てきます、それを全部これは収集する、あるいはまた、広報関係に必要なものをまとめる、そういった仕事をしております。で、仕事が分かれております。集める資料、情報といったものも違った角度のものになる場合が多いわけでございます。
#33
○山本伊三郎君 それでは聞いておきますが、いろいろな外国の情報を集めるということはなかなかむずかしい仕事だと思うのです。なかなか各国ともこちらの求めているような情報は出さないでしょう。現在、何ですか、こういう資料をやはり外国に駐在している大公使館を通じて大体そういう資料を集めているんですか。
#34
○政府委員(湯川盛夫君) 現在、お説のとおり、在外公館を通じて集めております。
#35
○山本伊三郎君 この点、ちょっと理解いかないんです。もちろん国際資料部、なるほど今言われたように、いろいろ国際情勢が微妙な、複雑な段階にあるんですから、こういうものの必要性があるんですけれども、どうもそういう別なルートで資料を集めて分析する、この資料は確実でなければ、それに基づいてやった分析というものはこれは間違いが出てくるわけですね。僕の実際聞きたいのは、情報文化局で今まで在外大公使館で集めておったやつを別なところでまたそういうものを集めるのかどうか、そういう点がちょっと私は理解いかないんです。同じところで集めたやつをここでいわゆる分析をして的確な国際情勢を把握するんだということであれば、一つのルートとしてわかるんですけれどもね、国際資料部でまた別な資料を別な角度から集めるという手段がどうあるのかというのがちょっと私は理解できないんですがね。
#36
○国務大臣(大平正芳君) 先ほど官房長が申し上げたように、情報文化局という言葉からくる感じとしては、情報をとって分析するというような仕事がそこにあるような印象を受けますが、これは実際は広報をやっているわけであり、日本の政策を外国に知らす、あるいは日本の実情を外国に紹介する、国内のマスコミ相手の仕事、つまりウエイティな情報をとって、それを分析して判断するというようなことではなくて、そのときの時点においてすぐ措置しなければならない広報上の仕事をやっているわけでございます。それから国際資料部のほうはそうでなくて、これは発表するのが目的でないのでございまして、いろいろな込み入った情報をとって、その性格も同時に判断しなければなりませんし、それを分析し判断するという仕事、そうして国際情勢の判断に資するということが目的でございます。同時に、各国との間の情報交換もあるわけでございます。したがって、日本がもらうばかりであるということもいかがなことかと思うのでございまして、このごろの情報というのは、相当科学的な精密なものでございまして、日本のような経費の少ない国では、なかなかそんなところまで手が回りませんので、やはりアメリカその他に頼んでちょうだいしなければならぬ場合もありますし、そういう場合に一方的にもらうばかりが芸ではございませんので、こちらとしても、できるだけの努力をして、そういったものを交換し合うということによって、わずかの要員と経費でもって効果が上がるようにしなければならぬというように配慮いたしておるのであります。
#37
○山本伊三郎君 大体きょうはこれで質問を終わりますが、最後に、変わった質問ですが、本院の議員である辻議員がそのまま情報消息が全然ないんですけれども、外務省としては、そういう新しいようなニュースはもうないのか、そのままになっておるか、その点どなたか、ひとつ。
#38
○説明員(安川壯君) 辻議員の消息につきましては、出先の公館を通じまして、できるだけの情報収集に当たっておりますが、結論といたしまして、いろいろな情報がございますけれども、何らきめ手になる情報はないという結論でございます。しかし、最大限度努力をいたしておりますが、何ら各種の情報を裏づけるような的確な証拠がつかめないというのが現状でございます。
#39
○山本伊三郎君 もう三年くらいになると思うんですが、現在の外務省としても、そういう何といいますか、情報とか、そういうものについてはもう打ち切られておるような状態ですか。その点どうなんですか。
#40
○説明員(安川壯君) 打ち切ったわけじゃございません。いろいろな筋から、うわさ、情報等がございますので、それにつきましては、そのつど、現地の、あるいは香港であるとか、あるいはベトナム等の出先を通じまして、そういううわさなり情報の確認方に努力さしておりますけれども、いずれも確認するものがないという現状でございます。打ち切ったわけではございません。
#41
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#42
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
 他に御質疑はありませんか。――他に御発言がなければ、本案の質疑は終局したものと認め、これより討論に入ります。
 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言がたければ、討論は終局したものと認め、これより採決に入ります。
 本案全部を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#43
○委員長(村山道雄君) 総員挙手と認めます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出する報告書の作成等につきましては、先例により委員長に御一任を願います。
 ちょっと速記をとめて。
 〔速記中止〕
#44
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて下さい。
    ―――――――――――――
#45
○委員長(村山道雄君) 文部省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前回に引き続きこれより質疑を行ないます。政府側より田中文部政務次官、蒲生官房長、斎藤社会教育局長が出席しております。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#46
○鶴園哲夫君 前回、国立大学の附属病院の医療職の(三)、この問題につきまして、先般伺いましたときに、文部省としても、それらの問題についてせっかく調査をされて、そしてあと十日ほどたてばそれがまとまるというお話でした。人事院と相談してみますと、人事院のほうでも何かこの問題についてもいろいろ検討しておるようでございます。したがいまして、医療職の日、つまり国立大学の附属病院の看護婦さんを中心とした勤務条件並びに給与の問題、それらは五月になりまして、ひとつ、根本的に論議をしたり、あるいは伺いたいというように思っております。そのほうが私のほうもいいし、文部省としてもよろしゅうございましょうし、人事院としてもいいようであります。そういうことで、この問題は残しておきまして、次に、これも先般伺ったわけですが、国立学校関係につきまして三千二百三十九名定員が増加する。その場合に昨年問題になりまして、こういう大学あるいは附属病院それから附置研究所、そういうところにありまして、いろいろ定員関係等について不備な点があるという点の論議をいたしまして、文部省としましては、それらについて独自に調査をして善処をしていきたいということだったんですね。この間伺いましたのは、その中の一つであります大学の附属病院につきまして官房長から数字を示してのお話がありました。今のベッドの数あるいは患者の数、そういうものから関連して助手というのがどうしても三十七年二月一日現在で五千百名ほど必要であるというふうに認めた。しかし、いろいろその中を分けて考えた場合に、定員として不足しておるものは千七百名程度になる。さらにその中を分けて、その中の三分の一程度のものは常勤としてどうしても必要である。三分の二程度のものはこれは週に二回とか三回とかそういう非常勤的助手として、助手という名称になりますか、ともかく非常勤的なものとしていいのではないか。こういうお話がありまして、この五百二十名のうち今回約三十名程度人員をふやしておるということであったわけですが、ただその場合に、今回の新規にふえますのは大学附属病院で二百六名ふえるわけですが、この二百六名というのは、一体五百二十名とどういう関係になっておるか、ある意味では密接な関係があるようにもとれますし、また、そういうふうにも先回の答弁の中で判断をしたわけでありますが、まだその点がどうもふに落ちない点がありますのでもう一ぺん今の大学の附属病院問題についてひとつお尋ねをいたします。
#47
○政府委員(蒲生芳郎君) 今お尋ねの点でございますが、大学附属病院関係といたしまして二百六名、三十八年度に増員する予算があるのでございます。これは明らかに附属病院に診療科を作りましたり、あるいは従来ございます診療科を整備いたしまして、必要な従事職員をふやしますとか、あるいは先ほど申されました診療従事者の不足等を含めまして、これだけの増員が出てくるわけでございますが、従来専門に医療職員に従事しております者がこの新規に増員される中へ吸収されることが多分に考えられます。
#48
○鶴園哲夫君 そういたしますと、二百六名の中にそういう人たちが入ることが多分に考えられるというお話でありますが、それはそれぞれの大学の措置にまかせられるというふうに解釈してよろしいのですか。
#49
○政府委員(蒲生芳郎君) さようでございます。
#50
○鶴園哲夫君 次に、国立大学、それから国立学校、それから附置研究所、この問題につきまして先般の官房長の答弁ですと、国立大学の中の旧七大学ですか、それに東京工業大学、一橋大学、この九つについて三十七年産サンプル調査、サンプル調査といいますか、調査をなさったということでありますが、それ以外の国立大学というのは、これはどのような調査になるのですか。三十八年度にやられるのかどうか。いずれにしましてもすべての大学について調査をされるのかどうか、それをまずお伺いしたい。
#51
○政府委員(蒲生芳郎君) ただいま御指摘のございました九大学以外の大学につきましては、三十八年度に行ないたいと考えております。なお、三十七年度におきましてこの九つをサンプル調査をしたわけでございますが、これらの大学はいずれも規模も大きく、したがって、調査の対象になるものが数が多うございますので、三十七年ではこれだけをいたしまして、その他の大学につきましては三十八年度でいたしたいと、かように考えております。
#52
○鶴園哲夫君 その三十七年度に行なわれました規模の大きい大学の調査はまとまって、その上に立って善処されているのかどうかという点をもう一つ伺いたいのですが。
#53
○政府委員(蒲生芳郎君) この調査が三十七年度の予算で行ないました関係上、この集計、まとまったものが最近でございますので、三十八年度の予算との関係から申しますと、どうしても翌年度の、明年度の予算にこれらの調査の結果を反映いたしますためには、少なくともその年の前年度の七、八月ごろまでにはまとまったものが出て参りませんと反映させるわけには参りません。したがいまして、最近まとまりました九大学の調査結果については、直接には三十八年度の予算にそのまま反映するわけにはいかなかっただろうとかように存じます。
#54
○鶴園哲夫君 三十七年度に調査されたその九つの大学について集計が予算時期にずれておくれている、したがって、三十八年度の予算の中には反映しなかったと思うと、少しあいまいな言い方になるわけでありますが、しなかったであろうという言い方ですね。
#55
○政府委員(蒲生芳郎君) 大体それぞれ各大学から翌年度の予算概算が出て参りまして、それを本省におきまして調査検討いたしました結果を大蔵省へ出す、その場合に大体の、たとえば今の附属病院等で申しますならば、医療職に、医療に従事する助手その他がこの程度は必要であろうというその推測はできますので、また、それぞれ大学から出て参っております予算概算要求を基礎にいたしまして要求案を作るわけでございますが、そうした点では大学の要求をある程度予算に実現していくということになりますけれども、ただいま申しました三十七年度で特に予算をちょうだいして行ないました調査につきましては、その数字が、三十八年度ではその数字を基礎にしたものが盛られ得なかったということを申したのでございます。
#56
○鶴園哲夫君 もう少し具体的にお伺いしますと、三十七年度の予算で調査された九つの大学、この九つの大学のものについては集計が終わっているということでございますか。
#57
○政府委員(蒲生芳郎君) 終わっております。
#58
○鶴園哲夫君 その終わっているその数字というものと該当の大学から出ているところの予算要求といいますか、その数字というものがあるわけですね。それらをごらんいただくと、あるいは検討されるならば、どの程度反映するか、反映し得たか、こういう点もおのずから明らかになるわけなんです。そこら辺の御検討がなっておるのかどうかという点を、今の問題はそこまで伺わないとどうもはっきりしないわけですけれども、いかがでしょう。
#59
○政府委員(蒲生芳郎君) この三十七年度の集計表がまとまりましたのがこの二月ごろだったと承知いたしております。したがいまして、ただいま予算要求いたしております三十八年度の予算の予算案を作ります基礎と、この調査の結果の基礎とまだ十分突き合わせて、検討は、原局の方面におきましてもいたしていないのではなかろうか、かように考える次第であります。
#60
○鶴園哲夫君 定数関係について、去年から設置法のかかるたびに、ことしも伺ったんですけれども、どうも文部省として人手が足りないせいか、あるいはそれの関係についての関心が薄いのか、何か少しあいまいもことしている印象を強く受けるのですが、さらに具体的に今回国立学校についても二千六百八十六名定員がふえるわけですが、その中で高等専門学校の創設に伴う人員増というものは幾らあるのか、それからそのほか同じ高等専門学校で学年進行の関係だろうと思いますが、あるいはこれは大学の関係もあろうと思いますが、中を分けてこの二千六百八十六名の数字をちょっと説明していただかないと……。
#61
○政府委員(蒲生芳郎君) 国立学校の三十八年度におきます新規増員が二千六百八十六名でございます。その内訳といたしましていわゆるすでにできております大学学部あるいは学科の学年進行によります増員数が千九百三十八人でございます。それから高等専門学校の創設に伴います数が三百三十一名でございます。それから新しく大学の学部あるいは学科を今回新設いたしますので、そのために要する人員が二百五名でございます。それから教官の一般増員でございます。これはたとえば従来学科目組織でやっております大学で、講座でございますと、たとえば教授一名、助教授一名、助手二名というようなセットになっておりますけれども、その学科目をとっております大学につきましては、そういうセットはございませんので、大学によりまして教員組織の弱いところがありましたりあるいは教員養成学部におきまして特に数学科とか、理科という点を強化するために増員をする、そういう関係の人員が六十二名でございます。それから大学の実習施設等の新設ございまして、それに要する人員が二十三名、それから同じく大学の研究施設の新設によりますものが百三十四名、それから附属学校つまり大学に附属しております小中学校でありますとかあるいは高等学校、これらの人員を整備充実するための数が十人でございます。そのほかに附置研究所のほうへ大学から振りかえた人員が十七名でございますので、それを差っ引きますとただいま申しました総計二千六百八十六名と、こういう新規増になるのでございます。
#62
○鶴園哲夫君 三十七年度に九つの大学について調査されて、それが二月にまとまっておる。その二月にまとまったものについて種々文部省としては検討されて、それらについての何らかの措置をとられると思いますが、その場合に先ほどの医療関係、国立大学の附属病院で同種の問題について官房長のお話しになったようなことがこの国立大学の場合においても、この今お話にありました一つかみでいえば二千六百八十六名、この数字の中で同じようなことが言えるのかどうか。
#63
○政府委員(蒲生芳郎君) 結論から申しますと同じようなことが言えると考えます。で、前回の御質問のときに、私少し答弁がちぐはぐいたしましたのでありますが、教授とかあるいは主任教授ないしはその研究室へ入って研究しておる、そういう場合に、その研究室で研究された成果が実りまして、それが新たな講座になりあるいは研究施設の整備充実になるという場合には、そこに働いておりました研究者が、もちろん学歴、経歴あるいは選考の関係もございますけれども、その人らがそうした場合に優先的とまでいえるかどうかわかりませんけれども、採用になるという可能性は十分あるというふうに考えますので、お答えいたしましたように、附属病院等の関係と同様に考えてよろしかろう、かように存じます。
#64
○鶴園哲夫君 今お話のような形でなお問題が残るわけでございますね。それは当然善処されなければならぬ問題が残るだろうと思うのです。その問題は三十九年度で処理したいというお考えですか。
#65
○政府委員(蒲生芳郎君) その点につきましては先ほど来申し上げておりますが、三十七年度におきましては九大学について調査いたしましたし、三十八年度その他の大学につきましてはできるだけすみやかにこの調査をいたしまして、そして先ほど御指摘がございましたそうした調査をできるだけ生かすように努力いたしまして、自後の予算要求に反映をいたしたい、かように考えております。
#66
○鶴園哲夫君 今、官房長の答弁で、残りました大学については三十八年度で調査することになっておるが、すみやかに調査をしてその結論を出して、それで三十七年度調査した九つの大学の分とも合わせて三十九年度の予算に反映するようにしたいと、こういうことですね。
#67
○政府委員(蒲生芳郎君) できるだけその調査を急ぎました上で、三十七年度、三十八年度の調査を生かすように努力いたしたい、かように存じます。
#68
○鶴園哲夫君 その点か少し――私申し上げているのは、三十九年度の予算で努力されるのかどうか、その点がはっきりしないのですがね。
#69
○政府委員(蒲生芳郎君) 三十七年度の調査は一応出て参りましたので、これは三十九年度の予算には十分生かして参りたい、また参らねばならないと考えます。本年度三十八年度に行ないます調査は、これから予算をお認め願ってやるわけでございますが、間に合うだけのものは三十九年度の予算に反映いたしたい、かように存じます。
#70
○鶴園哲夫君 この問題につきましては、いずれ五月にもう一ぺん医療職の問題について論議をいたしますから、その際に、三十七年度調査されたものはまとまっておるという話でしたからその資料等もいただいて、その上でその際にまたこれについては論議いたしたい、こういうふうにひとつ申し上げておきます。
 次にお伺いをいたしますのは、これも前から論議になっておるのですが、東大の農学部ですね、先般東大農学部に行ってみますというと、教務職員の丙、これを学歴その他の調査の上で教官定数に繰り入れておられるそうですね。同じようなことが教育大学の農学部にもあるようです。この教務職員の学歴その他を調査の上、教官定数の中に繰り入れるということは、これはそれ以外の学部はどういうような処置をされるのですか。あるいは学部だけじゃなくて、研究所の場合におきましても同様な問題があるわけですね。そういう問題についてはどういうふうに処理されるのですか。
#71
○説明員(村山松雄君) 教務職員につきましては、現在いわゆる甲、乙、丙、三種類でございます。甲と申しますのは教育職(一)、四等級相当、つまり甲種相当というものでございます。それから乙と申しますのは教育職(一)の五等級、つまり助手相当でございます。それから丙と申しますのは教育職(一)の六等級、まあ助手以下という扱いになっております。まあ教務職員の甲と乙につきましては、これは給与上の扱いも講師または助手相当の扱いになっておりますし、実態を調べますと資格経歴から見ましても大体講師、助手に任用し得る人が全部であるということが判明いたしましたので、三十八年度の予算におきましては全員を、教務職員甲は講師に、教務職員乙は助手に切りかえる措置をいたしております。これは農学部だけではございませんで、すべての学部、全大学について措置をいたしたわけでございます。それから丙の中でも一部農学部等ではまあ助手相当に扱い得る者が若干ございます。そこで丙の中で、まあ農学部の農場職員等で助手相当の者につきましては、これはごく一部でございますが、助手に振りかえりの措置を講じております。したがいまして、三十八年度以降は教務職員の甲と乙はすべて教官に切りかえられると、それから丙につきましても一部助手相当の方は助手に切りかえるということになりまして、今後は教務職員は丙だけが残る、こういうことになります。
 なお、研究所とそれから病院につきましては、まあ教務職員の甲と乙は従来もございませんでした。したがいまして、まあ学部、病院等を通じまして今後は教務職員は丙だけが残る、こういうことに相なります。
#72
○鶴園哲夫君 お話しを承っておりますと、甲、乙については全部三十八年度予算ですべての学部においてやると、こういうわけですね。それで丙が残っておるというお話ですが、丙の中でも農学部等においては若干教務職員の教官職定数の中に繰り入れる人もある、その他は残っている、これは今後どうされますか、丙は。
#73
○説明員(村山松雄君) 教務職員の教官職員の切りかえにつきましては、いろいろな観点を同時に考えてやらなければならぬ筋合いでございます。一つは現実に教官職がそれだけ個々の大学について必要であるという客観的必要性が前提としてありませんと、教官職を振りかえといたしましても、教官職としてはふえるわけでございますので、増員要求の根拠が出てこないわけでございます。その客観的な必要性につきましては、文部省といたしましては、個々の大学がそういう必要を認めて予算を要求するということを受けて、それが合理的であれば取り上げるという考えをいたしております。
 それから現在の教務職員の処遇を是正するという観点からいたしますと、そのように教官職を設けて、席を設けても、現実に現在おられる教務職員の方が教官になり得る資格要件を備えておりませんと、これは席だけ設けても切りかえができないということになりますので、現在の教務職員の経歴などをよく調べまして席を設けた場合に、具体的に切りかえ得る可能性を確認してそういう措置を進めませんと、席だけ設けても、空席になるという結果になります。そういういろいろな問題がございますので、実態を調べ、大学の要求に即し、文部省としては必要なものを定員化していく、こういう考え方で進めたいと思っております。したがいまして、残りましたものについて、年次計画を立てて、一挙に教官にするというような計画は現在ないわけでございますが、徐々に実態の改善に努めたいというふうに思っております。
#74
○鶴園哲夫君 次にお伺いをいたしたいのは、大学の図書館ですね、特に自然科学系統の研究費も増額になっている、それに伴って図書館の充実を考えられておるが、定員の定数関係がきわめておざなりになっているというふうに見ているわけですが、たとえば東大の例などを取り上げてみても、わざわざロックフェラーから金をもらって図書館の陣容を充実しなければならない、そういう図書館もあるようですが、その図書館をどういうふうに見ておられるか、それをひとつ伺いたいと思います。
#75
○説明員(村山松雄君) 大学図書館は申すまでもないことでございますが、従来も大学の中枢的な行政研究機構の一部というあり方でございましたし、また、新しい大学制度では授業形態が教室内の授業のほかに図書館における予習復習といったようなこともあわせて効果を上げるという建前になっておりますので、図書館は新制大学教育においてきわめて重要な位置を占めるものという認識を持っております。しからばそれにふさわしい整備が行なわれておるかという点になりますと、御指摘を受けましたように、必ずしも十分な措置がとられて参っておらないことは、たいへん遺憾でございます。と申しますのは、特に国立大学は、新制大学を作りました際に、既設の旧制の大学や専門学校を、極端に申せば寄せ集めて作った経過からいたしまして、図書館につきましても、大学全体のための中央図書館という実態を備えるものはたいへんわずかでございまして、昔の大学は、専門学校の図書館を分館という形で寄せ集めて運営せざるを得なかったわけでございます。そこで図書館の整備といたしましては、一面において図書館のあり方をさらに研究いたしますと同時に、最初の努力はまず第一に、蔵書数の増加を第一に取り上げまして、この点につきましては、逐年増加を見まして、現在七十二の国立大学で合計約二千万冊の蔵書がございます。一番多いのはもちろん東大でございまして、東大図書館は、すでに二百万冊をこえる蔵書数を持っておりまして、蔵書の数におきましては、大学設置基準をはるかに上回る程度に整備されております。次に、蔵書がある程度整備されたといたしまして、その蔵書が活用される状態になっておるかという点から見ますと、たいへん遺憾でございますが、その点はややおくれております。おくれている理由は、図書を活用するためにはいろいろ維持運営費が必要ですし、それから人手ももちろん要るわけでございます。で、維持運営費の手当てがはかばかしくいかなかったというのが活用がおくれておる一つの理由でございまして、これも近年たいへん努力いたしまして、まあ基礎がたいへん少ないので、絶対額としてはそれほど十分でございませんけれども、急激な増加を見まして、それからたとえば、最近の図書館活動では、指定図書を備えたりあるいはマイクロフィルムその他複写サービスをやれということが指摘されておりますが、そういう点につきましても着々と整備をいたしております。で、図書の活用につきましても経費面からは若干の改善を見ております。
 最後に、それらを動かす人の面でございますが、この点が一番おくれておりまして、図書館の蔵書数の増加なりあるいは活用面の改善を裏づけるだけの人の増員がなかなか実現を見ておりません。たいへん残念でございますが、図書館職員の増員という正面からの形では三十八年度の予算でも人の整備は実現を見ておらないわけでございます。ただ、学部、学科等を増設いたしますと、その面から大学全体としては人がふえますので、大学の人の運営はある程度楽になって参りまして、間接的ではございますが、図書館の運営面にもよい影響を及ぼすということは多少ございます。もちろんそういうことでは不十分でございまして、図書館の整備は今後、蔵書数の増加、それから蔵書の活用、それから活用を円滑ならしめる人の増強という、各般の角度からはかっていかなきゃならぬと考えておりまして、そういう線で努力いたしたいと思っております。
#76
○鶴園哲夫君 大学の問題はいろいろたくさんの問題があるわけですけれども、今、若干の点取り上げていろいろ伺ったわけですが、この七大学の学長の認証官の問題もありますけれども、しかし、最も重要な図書館活動というものが今おっしゃいましたように、はなはだ不備な状態だと思うんですよ。東大の図書館の人員を雇うのに六百万円ほどロックフェラーから借りる一もらうというような話はあるんですか。
#77
○説明員(村山松雄君) 御質問だけにお答えいたしますと、その点は承っておりませんし、人を雇うために外国からの寄付金に依存するということは、私どもとしてはどうもあまり考えにくいことじゃないかと思います。私どもが聞いておりますのは、東大の図書館、特に中央図書館は創設の際にロックフェラーの寄付にかかるものでございまして、最近、戦後のまあ整備不十分のために図書館が荒れているということを聞いてロックフェラーのほうで、せっかく寄付した東大図書館が活用されないようなことでは遺憾であるので、この設備の近代化のために相当の金を寄付したいという話が進んでおるということを聞いております。人手の不足を補うためという工合に私どもは承知しておりません。
#78
○鶴園哲夫君 何か臨時に人を雇うという、そういう措置をあっちこっちの学校でやっておるんじゃないでしょうか。臨時的に雇って・…。
#79
○説明員(村山松雄君) 大学の研究面、教育面の人手の不足を補うために物件費から人を雇うということは従来行なわれておったわけでございまして、そういうことではいけないということで、例の三十六年以来の物件費支弁職員の定員化が行なわれたわけでございます。そこで今後の問題といたしましては、常勤的な職員をこの物件費で雇うということはこれはあり得ないことになっております。ただ、まあ図書館とか、あるいは農場とか、こういう種類の大学施設は季節的にたいへん仕事が繁忙になることがございます。たとえば農場の場合ですと、植付だとか、収穫だとか、そういう際にはたいへんよけい人が要る。図書館で申しますと、図書を一時に大量購入したような場合には、これを整理して、分類し、ラベルを張り、書だなにおさめ、読み得る状態にするというために、季節的、臨時的にたいへん人手が要ります。そういうごく臨時的な問題は校費その他の物件費で人を雇うことが現在でも認められておりますけれども、恒常的な人の不足を補うために物件費、寄付金等で人を雇うということはあり得ないと現在では承知しております。
#80
○鶴園哲夫君 その恒常的な常勤職員という者を雇わないということはわかりますけれども、しかし、それでも足りないから今お話のように、臨時的な人を雇う。その臨時的な者が少し長くなっているという形の処理が行なわれているのじゃないかというふうに考えるわけです。ですから実態については文部省もそのとおり認識しておられると思いますね。ですから図書館の運営について今大学課長の答弁の中にありましたように、蔵書の問題についてまず一段落しつつある。足りないことは足りないでしょうが、拡張の面についてもまあ幾らか前進している。一番問題は図書館運営の定員が足りないということ。したがって、それらの点についてまあこれから努力されるということですが、ぜひひとつこの点についてはすみやかに努力してもらいたいという要望を申し上げておきたいと思います。で、次にお尋ねいたしますのは、今度の設置法の中に出ております「本省の管理局の所掌事務に関する規定を整備する」。というのがございまして、その中に文部省の所管する防災に関する事務、それの連絡調整を管理局で行なうこととする。そのために若干の人員がふえることとなっているわけですがね。これは五名ほどふえることになるわけですね。そのために今のこの文部省所管に関する防災に関する事務それの連絡調整を管理するために管理局の所掌事務を改正する。そうしてそれで管理局に五名ほどこれで人員がふえることになるわけですかね。その点をちょっと伺いたいのですね。
#81
○政府委員(蒲生芳郎君) 最初の点でございますが、この防災に関する事務を管理局において、そうしてこの法律にはっきり規定をするという点でございますが、−これは昨年の七月に災害対策基、本法が施行されまして、その結果、中央防災会議というものが発足いたしました。これによりますと、防災計画の作成でありますとか、あるいはこれに必要な資料の収集、報告等の災害対策に関する事務がこの法律で法定されたわけでございます。そこで・文部省といたしましても、たとえば防災に関する事務といたしましては公立学校の施設につきましては管理局で行なっております。また、災害が発生しました際の学校の児童生徒の応急の教育対策等につきましては初等中等局で行なうとか、あるいはまた、公民館については社会教育局が行ないますとか、あるいは市民体育館等につきましては体育局と、こういうふうにそれぞれ省内におきましても所管を分掌いたしております。しかしながら、今申しましたように、災害対策基本法の施行によりまして、それぞれ各省におきましてそうした先ほど申しましたような法定事務がございますので、そこで文部省内におきましては管理局がその連絡調整を行なうということにいたしたのでございます。中央防災会議の局員といたしましては、文部省の管理局長が発令されております。従来からもそういう災害がございましたときは、事実上管理局が窓口になりましてその調整を行なってきたわけでございますが、その法律の改正にあたりまして、これをはっきり法律上明記しようという趣旨でございます。
 なお、お尋ねの五名の増員は、これは国立の文教施設、大学研究所等の国立文教施設整備のための事業量が非常にふえて参っておりますので、それに要する要員を五名ふやすと、こういう計画でございます。
#82
○鶴園哲夫君 この五名が文教施設の整備に関する事業量増大に伴うもの、したがって防災関係で人間がふえるのではないのだと、こういうことですね。
#83
○政府委員(蒲生芳郎君) さようでございます。
#84
○鶴園哲夫君 私は今官房長の答弁ですと、中央防災会議との関係において管理局の所掌事務を整備するという説明だったのですが、私は大学で、先般京都大学で薬学部ですか、火災が起きた、あるいは金沢大学でありますか、火災が起きたというようなこと、あるいはまた放射能関係の物質を扱うところも出て参っておりますし、また、広範になっておりますから、そういう意味の防災関係、そういうものを主として取り扱うのかと思ったわけですが、それも含めてもっと広いこともお考えになっておられるのですか。先ほどのお話ですと、火事になった場合、あるいはそのほかいろいろの水害にいたしましてもそうでしょうし、あるいは雪害にしてもそうだろうし、非常に広いお話のようですが、私はもっと大学の場合、主として大学のそういう爆発物とかあるいは放射能とか、そういうような災害、あるいはそれの防護施設、そういう問題について管理局で考えておられるのかなと思ったのです。
#85
○政府委員(蒲生芳郎君) この今回の改正にあげております防災に関する業務の連絡調整でございますが、これは雪害、水害その他の主として大きい天災の場合の業務でございまして、お尋ねございました大学で火事があって校舎を焼いたというような場合は、これは国立文教施設を扱っております管理局施設部において当然扱うことになっております。
#86
○鶴園哲夫君 それでこの管理局所掌事務の整備に伴いまして、教育用品主任官を廃止し、契約課を設置するとありますね。この契約課を設置するというのはこれはどういうことなんですか。私はまあ先ほど申し上げたように、爆発物とか、放射能関係の防護とかいうようなものについてのいろいろなそういうものかなと思っていたのですが、そうじゃないのですか。
#87
○説明員(木田宏君) 先ほど官房長から申し上げましたように、国立文教施設の整備の関係から事業量が非常に大きくなりましたわけで、管理局の局内の事務の再配分をいたしまして、従来、教育用品主任官は局長直属のセクションとして置かれておったものでございますけれども、今回これを施設部の中に繰り入れまして施設部に一括つけ加えて、そうして施設部の中の事務の再配分をいたしまして、形式的には契約課というものを新設してそちらに振りかえるということをいたしたためでございます。と申しますのは、教育用品は、従来、たとえば机、腰かけ等学校の設備の関係のことを行なっておりまして、施設部は建物を中心にいたして所管をしております。工事量の増大等とそれから実際の事務の運営を円滑にいたしますために、教育用品の人員を施設部の中に繰り入れまして、そうして従来実際に教育用品でやっておりましたところの仕事は新しく指導課というところで受け継ぐわけでございますけれども、工事量が三十八年度予算では百八十七億というふうに三十七年度よりも約五十五億屯増大いたしております。そういう工事の執行を円滑にいたしますために、施設部の中を、計画課、指導課、助成課、工営課という従来四課でございましたが、それに契約課という課を一課起こしまして、人員を相当大幅に部内で再配分してその文教施設の整備の事務を円滑に処理していきたいという趣旨に出たものでございます。
#88
○鶴園哲夫君 大学で火災なりあるいは防災のために教授を責任者として小隊長とか何かの組織を作ったり、あるいは非常用のマイクを備えつけたり、あるいはバケツを備えつけたりするというような事例があるようですけれども、そういうのは文部省で指導しておられるのですか。大学に対して防災に関係してそういうような指導をしておるわけですか。
#89
○説明員(村山松雄君) 大学の防火対策につきましては、国有財産の保全という見地から文部省で国有財産の取扱規程によりまして対策を各大学に指示いたしております。
#90
○鶴園哲夫君 ですから、今私がお話ししたようなことを大学に文部省のほうで指導しておられるわけですね。具体的に。
#91
○説明員(村山松雄君) 文部省の指導はやや抽象的でございまして、国有財産の管理規程に従って保全に万全を尽くすようにという趣旨の指導をいたしております。その指導に基づいて具体的にその趣旨を実現するには、どういう体制をとって、どういう責任の分担でやったらいいかというような具体的な計画は各大学でお立てになっているわけであります。
#92
○鶴園哲夫君 火災を起こしやすい、あるいは実験等の関係で爆発物を取り扱うところもある、あるいは放射能を取り扱うところもある、そういう場合に老朽の施設あるいはそういう爆発物なり、あるいは放射能関係についての防護施設、そういう問題については文部省としてはどういう措置をとっておられるわけですか。
#93
○説明員(村山松雄君) 放射能を発生する物質、爆発物等につきましては、これはそれぞれ当該物件を規制する法令がございます。その法令に基づきまして必要な施設ならば大学といえどもしなければならぬことになります。たとえばアイソトープ施設につきましては、これは科学技術庁で個々の施設について法令で定める安全基準に合致するものでなければ使ってはいかぬということになっているわけであります。したがって、文部省でも、科学技術庁の基準に従った施設をするべく個々の大学の要望ともにらみ合わせまして予算措置をして、安全を期した上で運営しておるわけであります。
#94
○鶴園哲夫君 先般、京都大学の薬学部が火災で焼けた。そのときの新聞等の報道によりますと、非常に老朽した建物であって、そういうところで実験を行なわれたり、あるいは非常に貴重な資料というものを保管されておる。火災になると、ひとたまりもなく貴重な資料というものが灰塵に帰してしまうというのが出ましたですね。そういう問題について文部省として積極的な努力というのはどういうふうにしておられるのですか。
#95
○説明員(村山松雄君) 京都大学の薬学部の火災事件は、これは放射能とか、爆発物とか、そういう特殊な案件でなく、一般火災の範疇に属する問題でございます。これに対します指導は、したがいまして、国有財産保全火災予防の一般指導の範囲内で京都大学でもやっておったわけでございます。この原因いかんということになりますが、京大薬学部の火災はたいへん不幸な条件が重なってああいう事態が起こったというわけでございます。少し詳しく申し上げますと、あの薬学部はたしか昭和十年前後にできたわけでございますが、そのための施設を新設したのではなくて、従来からありました医学部の教室の一部を転用して、当時薬学科でございましたが、薬学科を設置したわけでございまして、薬学科を設置する際に木造の建物であった医学部の旧教室を、薬学は学問の性質上、化学実験など常時いたしますので、木造の裸の建物では危険だということで、中をモルタルで塗って、一見コンクリート建物のようなものに模様がえをして、以後約三十年使用したわけでございます。ところが、その際に木造建物当時の通風口が床下を通っておりまして、その通風口の上に教室員が毎年冬季簡易のストーブを置いて暖をとっておったと。で、長年完全ならざる暖房、しかも木造の上にモルタルを塗った程度の床の上に置いておったために、長年の使用で一部炭化したに近いような状態になっておったところへ、そういう悪条件が累積してたまたま発火したということになっております。したがって、そういう非常に特殊な事態に対する特別な予防措置ということは、実は文部省としても指導しておりませんし、大学の防火対策としても、まさかあの薬学部の発火部分がそういう悪条件になっておったということを気がついておらなかったために、多年にわたる悪条件が累積して発火したという結果になったわけでございます。
 しからば、抜本的にそういう古い建物は安全な不燃性の建物に改築すべきではないかということに、根本論としては相なるわけでございます。その点につきましては、文部省としても決して放置しておるわけでございませんで、既設の国立学校施設につきまして危険性の耐力度調査というのを施しまして、危険性の著しいものは逐次改築するという措置をとっておるわけでございます。ただ、何分にも国立学校は古い建物が多いものですから、その耐力度調査からして、改築を要するほどの危険性というものは、現在の基準ではたいへん著しい危険の場合に限定されております。こまかく申しますと、耐力度調査は一万点満点で、五千点を割ると危険だ、一万点が一番安全で、五千点を割ると危険だということで、四千点を割るようなたいへん危険なものは優先的に改築するというようなことをやっております。京都大学の場合ですと、そういう、たいへん低い基準からすれば必ずしも最優先的な改築建物というわけでもありませんでして、実は今年度改築する段取りになっておったところに、たまたま不幸な事情が重なって発火したということになったわけでございます。それで、抜本的には危険校舎の改築という措置を進めるために、もっと国立文教施設費のワクの拡大ということをお願いしまして、その線に沿ってやって参らなければなりませんし、それはそれとして個々のケースにつきましては、文部省もそれぞれの大学も国有財産の保全について万全の注意を払っていくということで今やっていくほかないかと存じております。
#96
○政府委員(蒲生芳郎君) ただいま大学課長から詳細な御説明を申し上げましたが、ちょっと国立学校の整備につきまして概要を簡単に御参考までに申し上げますと、五カ年計画をもちまして実はこの不足しておる坪数とか、あるいは危険校舎の整備をやって参りたいということで、本年度がその五カ年計画の三年目でございますが、なかなか多額の予算を要しますので、大蔵省もそうこちらの要求するものを十分つけていただけませんので、この計画もだいぶずれて参っておりますが、したがいまして、さらに計画を今後立て直して参りたいというように考えております。ただ、今の大学の施設の現状をごく簡単に申し上げますと、不足坪数と危険坪数とに分けまして、不足坪数が約五十七万坪という数字になっております。それから危険校舎の坪数が約十五万坪という数字がはじかれております。この両方を合わせまして約七十万坪強というふうに相なるわけでございますが、本年度はそのうち大体十一万三千坪ばかりを整備するという予算の計上をいたしております。御参考までに簡単に申し上げます。
#97
○鶴園哲夫君 国立大学は、申し上げるまでもなく、非常に古い校舎が多いわけですね、ほんとうに古い校舎が多いわけで、また、火災の危険のある実験なり、爆発物なり、あるいは放射線のような、いろいろ防災関係のものがあるのですが、それについて十分な措置をとられるということが、今の御説明によりますと、五カ年計画で今三年目になっておる。しかし、予算の都合でずっとずれてきておるということですが、単に取り締まり的な、あるいは国有財産維持管理的な、そういう問題では処理し切れない。やはり根本は今、大学課長がお話しになりましたように、そういう老朽した施設というものをやはり重視するということ、これが大前提だと思うのですね。簡単な取り締まり的なものではどうにもならぬという点も申し上げておきたいと思いますが、ここで一応私の質問は一段落させます。
#98
○委員長(村山道雄君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#99
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
#100
○千葉信君 今おいでになっておる方々のうち政府委員はだれとだれ、説明員はどなたですか。
#101
○委員長(村山道雄君) お答え申し上げます。
 政府委員は田中文部政務次官、蒲生官房長、斎藤社会教育局長の三人でございます。説明員が木田総務課長、村山大学課長、それから安達人事課長が参っております。
#102
○千葉信君 田中啓一参議院議員が政務次官ではどうも戦意がにぶるおそれがあるので、なるべく大臣に来てもらいたいし、今まあ事実関係について御列席の方々に質疑を始めますけれども、適当な時間になりましたら大臣を呼んでいただくように委員長のほうで御考慮をお願いします。
 それからなお、この問題も、質疑が発展しますと、人事院総裁、あるいは行政管理庁長官の出席はどうしても必要になると判断していますので、その点あらかじめ前もって委員長に私のほうからお願いしますので、そのお手配を願いたい。
 それでは質問に入りますが、文部省の中の行政機構といいますか、文部省内における大体の機構については私は認識に欠けるところがないつもりですが、ただ、ここに一般会計の明細書がありますので、これに基づいてお尋ねをいたしますが、第一は、――そこへ書いて下さい。大学管理刷新改善協議会八万九千円、技術教育研究協議会等十四万二千円、それからその次は学外実習中央連絡協議会、これは予算額一万二千円、高等専門学校教員資格審査会等、これは十七万二千円、それから教育課程作成会議等十七万六千円、大学病院運営協議会等七万二千円、それから学校給食研究協議会等二十万三千円、それから騒音対策協議会予算額二万九千円、それからまあそのほかにもありますが、一々取り上げる煩にたえませんから、これくらいにとどめますが、この項目は諸謝金という目になっておりますが、こういう謝金をだれに出しているのですか。だれに出しているかという意味は、たとえばこの協議会あるいは何々会等に参加する政府職員、大学の職員でも国家公務員なんですが、そういう政府職員等に対して私は謝金を出しているはずはないと思うのですが、想像では大体わかりますが、はっきりどういう人たちに何ぼくらいずつ出しているか。ここでまずお答えを願いたい。
#103
○説明員(木田宏君) 今御指摘ございましたいろんな協議会等でございますが、これは政府職員だけではございません。むしろその関係の専門の方々に御参集いただいております。
#104
○千葉信君 専門の方々というのは民間人ですか。
#105
○説明員(木田宏君) これは民間の人の場合もございまするし、たとえば教育課程作成会議等では公立の学校の先生でありますとか……。
#106
○千葉信君 民間の私学ですか。
#107
○説明員(木田宏君) いいえ、小中学校の先生でございますとか、あるいは大学の政府職員、政府部内の職員でなくてむしろ、国公私立もございますが、大学の専門の教官だとか、そういう方々、そうした方々をそれぞれ目的に応じてお願い申し上げております。その謝金の点でございますが、これは単価を今私ちょっと手元に持っておりません。一時間三百円でございましたか、五百円でございましたか、そういうことで、そういう御参集いただきました方々にお礼を申し上げております。
#108
○千葉信君 たとえば国家公務員等の身分を持っておる人の場合は別として、私立学校の先生であるとか、あるいは全くの私立学校の先生ももちろん民間人ですが、それ以外の方々、つまり謝金を出さなければならないような条件のもとにある人が参加している協議会等、さっき申し上げたこれほとんど全部ですか。つまり私の聞きたいのは、そのうち全く公務員として政府から俸給、給料をもらっている人たちだけで構成しているものがこのワクの中にあるかどうかです。
#109
○説明員(木田宏君) 公務員として政府から俸給をもらっている者だけで構成しておるものは今御指摘のございましたものにはないと考えております。
#110
○千葉信君 次に、今申し上げたこれらの協議会等の中で法律で、たとえば文部省設置法なり単行法等でその設置が決定しているものは今の中に含まれておりますか。
#111
○説明員(木田宏君) 今御指摘ございましたものには法律で設けたものはないと考えます。
#112
○千葉信君 これはまああとから問題の究明はいたします。これは今事実調べだけをしているわけですから。
 その次は、これは田中さんにお答え願いたいと思います。
 去年の十二月十五日、第一回会合を開いたあと、引き続いて十二月二十二日にも例の問題の人つくり懇談会が持たれていますが、これのその話し合いをした内容も全部私は何ですか、そのネタらしいものを持っておりますが、それからまた参加した委員諸君のメンバーも私はすっかり持っていますが、ただここで総理府等に問い合わせた結果判明しております問題は、その事務につきましては、総理大臣秘書官室で担当しておる。しかし、この懇談会の担当者は荒木文部大臣だということになっていますが、この点は田中さんどうですか。
#113
○政府委員(田中啓一君) 私は、そのようには、直接関係しておりませんので、責任を持ってはっきり私から申すことはできませんのですが、何らの実は相談を受けたこともなからねば、助けたこともなからねば、出席したこともないという人間でありまして、済みませんが、何かの機会に文部大臣が言うておられたのは、文部大臣もどうもお客さんの一人でというようなことで、どうにも千葉さんのおっしゃった、実質的にも文部大臣が参画といいますか、やっていたというふうな口ぶりではなかったように私は記憶しております。それ以上は材料を、御答弁するものはないのでございます。
#114
○千葉信君 田中さん、どうも初めからその圏外に置かれているというか、たな上げされておるというか、つんぼさじきに置かれているというか、実際にはこの問題の中心にはほとんどタッチされておらないし、文部大臣が、はたして事実はどういう立場だったかということもあなたは今責任を持って答えられないわけですね。
#115
○政府委員(田中啓一君) そうでございます。たな上げだか何だか存じませんが、本人がそう言うのでありますから、事実としては間違いないことです。
#116
○千葉信君 実に気の毒な話だ。
 さらに次の問題についてお尋ねしたいと思うのです。この内閣委員会の席上で、黒金官房長官がおいでになりましたとき、今文教委員会のほうに付託されている国立大学総長の任免云々等の法律があります。その法律の関連で、今度給与の特例等によって処理されようとしておる大学総長連中は、一般職か特別職かということを私は聞いたのです。官房長官は、この席で再度にわたって、間違いなくこれは一般職でございますと、こういう答弁をした、ところがお宅から出ている、その法律案の提案理由の説明によりますと、こういう説明になっておる。「第三は、国立大学総長の受ける給与を俸給及び期末手当とすることとしたことであります。これは、他の認証官の例にならって、特別職の職員の給与の例による趣旨に基づくものであります。」と、まあつまり、今の田中さんの御答弁のように、これは一般職だと言って主張をしている。しかし、この提案理由の説明にも明らかなように、そうしてまた、実際その法律でも明らかなように、一般職の俸給表を適用しないで、特別職の扱いをする。特別職の俸給表を持ってきておる。これは田中さんもたしか内閣委員だったはずだが、この内閣委員会で所官している国家公務員法等の建前を著しくくずしているとあなたお考えになりませんか。
#117
○政府委員(田中啓一君) 実は私は、この制度をとりますときにはこれはもちろん政務次官として参画をしておるものでございます。私の解するところでは、これは一般職の公務員か、あるいは特別職の公務員かと申しますれば、むろん一般職の公務員である。ただ俸給のことは、特別職であります人たちの相当重いところを上へならってその俸給を出す、こういうことでありまして、彼此矛盾はないものと実は考えておりました次第でございまして、それから先はまだちょっと研究未熟で御答弁できませんです。
#118
○千葉信君 田中さん、あなたそれまことに重大な発言です。あなたの今の発言からいうと、国家公務員法なり一般職の職員の給与法を知らないことになる。知っていればそんな答弁できないはずです。一般職の職員に対して、法律ではっきりきめたその一般職の俸給表を適用しないで特別職の俸給表を適用する、そんなことは全然この法律は許しておらぬですよ、公務員法も給与法も。そうして故意にこの法律に違反した場合には懲役か罰金ですよ。あなた懲役か罰金になるような、この法律の条文を知らないで仕事をしているはずはない。これは重大な発言だけれども、しかし、責任はあなたにあるんじゃなく文部大臣にある。したがって、委員長、そろそろここらで大臣に出てきていただかなければならぬと思うのです。
#119
○政府委員(蒲生芳郎君) ただいまの点、ちょっと次官のあれに対しまして補足説明さしていただきます。
 今度の認証官につきまして七大学の学長を一般職のままで認証官にすることに相なっていますが、この場合、一般職のままで認証官にして、そうして特別職の給与体系に準じて給与を出すということにつきましては他の例もございまして、たとえば検事総長、次席検事、検事長はやはり一般職のままで認証官になっており、そして、今申しましたように、特別職の給与体系を受けるということになっておりますので、その例にならっていたしたのでございます。
#120
○千葉信君 法律で特例が制定されれば、それはその特例の法律によって支給することができる。問題は、そういう法律によってはっきりとその一般職の俸給表にないような給料を支給する場合は、問題はその国家公務員法と一般職の俸給支給のための法律に抵触することが起こるということと、もう一つは、たとえば給与の問題を取り上げてみましても、その給与の決定というのは職種、職階制によって縦の分類と横の分類を精密に計算をして、そうして上、下の基準が狂わないように合理的にその金額が決定される。同時に、職種の同じ者に対して他の者に不満を起こさせないようにその点については公平な扱いをする。これが職階制に基づく公務員法の給与準則の建前なわけです。ところが、そこに法律違反云々の問題は別にして、実際問題としては、ある一つの職種のうちからぼっと一つを抽出して、そこだけの俸給額を勝手にどんどんいじるということになると、同じ仲間の扱いをされた諸君の中から不平が起こらないということは言えないわけです。必ず不平が起こる。したがって、そういうことを起こしてはならぬということで、この公務員法の中にもはっきりその第一条第五項で、この法律がいろいろなものに優先しているということをはっきり規定し、この法律をいじってはならないという立場に立っておるわけです。しかも、一般職と特別職の区別については、文部大臣といえども、あなた方といえども、それをごちゃまぜにする権限はないのです。どれが一般職か、どれが特別職かということを決定する権限は人事院にしかないということを一この法律ではっきりときめているのです。それをあなた方は、人事院のほうへどういう連絡をしたか、それはこれからの審議の進行の状況に応じて、総裁を呼んで確かめますが、総裁の一存や総裁の判こ一つでは答弁できないような種類の一般職と特別職の混淆を行なっている。そういうことは、田中さん、どうですか、いいことだと思いますか。
#121
○政府委員(田中啓一君) 人事院との関係は、当然連絡はあったものと私は承知しておりますので、その辺の具体的なことは、ひとつ官房長、政府委員から説明いたさせます。
#122
○説明員(安達健二君) 最初に立法の、現在の法律体系から申し上げますと、一般職の職員の給与に関する法律の第一条に、「この法律は、別に法律で定めるものを除き、国家公務員法第二条に規定する一般職に属する職員の給与」について定めるというわけでございますので、別に法律で定めることを妨げてはいないわけでございまして、このたび提案いたしておりますところの、国立大学総長の任免、給与等の特例に関する法律案によって御審議を願っておるわけでございます。したがって、その法律が成立する暁におきましては、この両者の間の法律的な矛盾はないものと考える次第でございます。
 第二に、実体論として、御指摘のございました、給与は職員の職務と責任に応じてなすと、こういう原則でございます。この原則につきましては、もとより当然でございまして、これらの七つの大学の総長の職務と責任が、他の大学の学長と比べて重いと、こういう観点に立っておるわけでございます。
 第三点といたしまして、一般職のままで認証官にし、その給与に関する規定を一般職の給与法以外の法律で規定する必要性についてでございますが、この点につきましては、先ほど官房長から御説明がありましたように、認証官にする、これは人つくり政策の推進の見地から、また、その職務の責任の重大からなされたものでございますが、それに応じて認証官ということになりますると、他の認証官がすべて特別職の体系に応じてなっておるわけでございます。しかしながら、これらの学長といえども一般職でございまして、一般職でありながら、その給与体系は認証官であるという事態に着目いたしまして、俸給と期末手当ということにいたしたわけでございますので、したがって、その関連において給与体系が一般職の職員の給与法とはやや違ったものになる、そうした場合には、認証官という観点からしてその給与の体系を異にするという意味からして、むしろ別な法律で規定するほうが適切である、こういう観点に立っておるわけでございまして、これにつきましては、先ほど官房長から御指摘のございましたとおり、検察官のうちで検事総長、次長検事、高検の検事長につきましては、一般職でありながら認証官であり、そしてその給与は俸給と期末手当という特別職の体系になっておるわけでございます。そういうふうにするほうが現行の体系に最もふさわしい、こういう観点からいたしたわけでございます。
#123
○千葉信君 法律論はとにかくとして、あなたは盛んに検事総長や検察官諸君の俸給表を一つの根拠にされますが、あれが今問題になっているのですよ、最初からしょっちゅう問題になっている、というのは、ああいうのだけ一般職からはずして、公務員法をくずしてああいう扱いをしたところに問題が残っているわけです。また、同じような格好でこれが追っかけようとしているのに私たちは黙っていちゃいかぬので、この問題を今回は取り上げることにしたのであります。しかし、まあ説明員を相手にして私はこの問題についてこれ以上論議する価値がないと思うので、私はそろそろここで次の機会に、きょうになりますか、次になりますか、大臣を呼んで、これから以下はこの問題を含めてさっきからの事実認定を終わった三つの問題について今後質問をいたします。次回にはさっき申し上げた方々を委員長のほうで適当に御考慮願いたいと思います。
#124
○委員長(村山道雄君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#125
○委員長(村山道雄君) 速記をつけて。
 暫時休憩いたします。
  午後四時十四分休憩
  〔休憩後開会に至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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