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1962/01/31 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第2号
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1962/01/31 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第2号

#1
第043回国会 逓信委員会 第2号
昭和三十八年一月三十一日(木曜日)
   午後一時十九分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
 一月二十二日
  辞任     補欠選任
   永岡 光治君  横川 正市君
   久保  等君  野上  元君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     伊藤 顕道君
   理事
           鈴木 恭一君
           松平 勇雄君
           光村 甚助君
   委員
           白井  勇君
           最上 英子君
           谷村 貞治君
           鈴木  強君
           野上  元君
           横川 正市君
           須藤 五郎君
  国務大臣
   郵政大臣    小沢久太郎君
  政府委員
   郵政政務次官  保岡 武久君
   郵政大臣官房長 武田  功君
   郵政省郵務局長 佐方 信博君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       倉沢 岩雄君
  説明員
   日本電信電話公
   社総裁     大橋 八郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並
 びに電波に関する調査
 (郵政省の所管事項に関する件)
 (日本電信電話公社事業概況に関す
 る件)
 (今次の豪雪による郵政事業等の被
 害状況並びに対策等に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(伊藤顕道君) ただいまから逓信委員会を開催いたします。
 まず、委員の変更について御報告申し上げます。
 一月二十二日、永岡光治君、久保等君が委員を辞任せられまして、その補欠に、横川正市君、野上元君が選任せられました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(伊藤顕道君) 次に、一月二十九日の委員長及び理事打合会における申し合わせ事項のおもな点について申し上げます。
 当委員会の定例日につきましては、従前どおり、週二回、火曜日の午前十時と木曜日の午後一時に開会するのを原則といたしましたが、当分、案件の少ない間は、週一回、火曜日の午前に委員会を開くことといたしました。
 付託議案については、当日の会議に付するかいなかにかかわらず公報に掲載しておくこととし、理事会でそのつど審査すべき案件を協議することといたしました。
 また、本日の委員会においては、郵政大臣より所管事項概要説明聴取、電電公社より事業概況説明聴取を行ない、本説明に対する質疑は後日に譲ること等の申し合わせがありました。
 以上、簡単に御報告申し上げます。
#4
○委員長(伊藤顕道君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 まず、郵政大臣より所管事項の概要について御説明をお願いいたします。小沢郵政大臣。
#5
○国務大臣(小沢久太郎君) 私、このたび郵政大臣を拝命いたしました小沢でございます。初めて当委員会に出席させていただいたのでございますけれども、御承知のとおり、私は郵政省の仕事につきましては全くのしろうとでございまして、目下一生懸命に勉強いたしておる次第でございます。幸い、逓信委員各位はこの方面に精通しておられる方々ばかりでありますので、今後皆様方の御指導、御鞭韃をいただきましてこの重責を果たして参りたいと存じます。どうぞよろしくお願いする次第でございます。
 この機会に、郵政省所管行政の現況等につきまして、概略申し上げまして御参考に供したいと存じます。
 まず、今国会に提出いたしました法律案及び提出を予定または検討中の法律案について申し上げます。
 第一は、さきの国会において審議未了となりました船舶に施設する無線電信局の運用義務時間等に関する電波法の一部を改正する法律案でございますが、本国会に重ねてこれが改正法律案を提出いたしました。
 第二は、電話加入権質に関する臨時特例法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、現行法は、昭和三十八年三月三十一日までの限時法でありまして、電話加入権質の利用、状況等からみまして、この制度を存続させる必要があると考えられますので、その期限を延長しようとするものであります。
 第三は、日本電信電話公社法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、公社の委託を受けてその業務の一部を行なう事業及公社の業務の運営に密接に関連する事業に投資できるようにすること等であります。
 第四は、電信電話債券の需給調整のための資金の設置に関する臨時措置法案でありますが、その内容は、公社に需給調整資金を設け、加入者等の引き受けにかかる電信電話債券の売買にこれを運用し、その需給を調整し、もって価格の安定をはかろうとするものであります。
 第五は、公衆電気通信法および有線電気通信法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、有線放送電話業務の利便増大をはかるため、有線放送電話業務の用に供する有線電気通信設備と日本電信電話公社の公衆電気通信設備との接続を認めようとするものであります。
 第六は、電話設備の拡充計画の円滑な遂行に資するため、郵政省または電電公社の職員であって、電話の自動化によって退職を余儀なくされる電話交換要員に対して特別給付金を支給することを内容とする、電話設備の拡充計画による電話交換方式の自動化のための暫定措置に関する法律案であります。このほか、郵便貯金の預金者の利便と貯蓄の増強に資することを内容とする郵便貯金法の一部を改正する法律案及び運用範囲の拡張等を内容とする簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案をすみやかに国会に提出するよう目下検討中であります。
 以上のほか、公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、昭和三十一年七月公共企業体職員等共済組合法施行当日公社職員であった者等に関し、南満州鉄道株式会社等の職員であった期間について恩給公務員に準じて通算措置を講じようとするものであります。
 提出法律案につきましては、後ほど御審議をいただくことになると存じますが、その節は何とぞよろしくお願い申し上げます。
 次に、郵政省所管の昭和三十八年度予算案について申し上げます。
 まず郵政事業特別会計の予算でありますが、この会計の歳出予定総額は、二千六百六十九億五百万円で、前年度予算額二千五百四十二億一千三百万円に比較いたしますと、百二十六億九千二百万円の増加となっております。このうちには、収入印紙収入等を一般会計等へ繰り入れる、いわゆる通り抜けとなる業務外支出が五百七十七億九千五百万円ありますので、これを差し引いた実体予算、すなわち郵政事業の運営に必要な予算は二千九十一億一千万円となっておりまして、前年度予算に比し百七十八億六千七百万円、九三%に相当いたしますが一の増加となっております。
 この予算の中には、昭和三十八年度予算の重要施策としておりますところの業務正常化対策の推進のための定員増員六千八百七十八人の経費を初め、諸施設の整備改善、郵政犯罪の防止対策、無集配特定郵便局三百局及び簡易郵便局五百局の増置、簡易郵便局手数料の引き上げ、貯蓄増強に要する経費等が含まれております。
 なお、三十八年度の建設勘定予算は、八十三億八千三百万円でありまして、前年度に比し、十八億九千七百万円の増加となっておりますが、この増加は主として郵便局舎の建築費の増加となっております。
 次に、歳入予定総額は、歳出予定額と同額の二千六百六十九億五百万円で、前年度予算額二千五百四十二億一千三百万円に比較して百二十六億九千二百万円の増加となっております。この収入の内訳は、郵便、為替、振替貯金等の業務収入が一千四十五億六千万円、他会計等より委託された業務の運営経費の財源に充てるための他会計等からの受け入れ収入が九百九十億二千九百万円、収入印紙収入等、通り抜けとなる業務外収入が五百七十七億九千五百万円、郵便局舎等の建設財源のための借入金三十七億円、その他設備負担金が十八億二千万円となっております。
 次に、郵便貯金特別会計予算でありますが、この会計の歳入予定額は一千十一億七千二百万円で、前年度予算額八百七十三億四千五百万円に比し、百三十八億二千七百万円の増加であります。
 歳出予定額は九百九十三億七千八百万円で、前年度予算額八百七十三億四千五百万円に比較して百二十億三千三百万円の増加となっております。以上歳入歳出の差額十七億九千四百万円の剰余金は、法律に基づき、積立金として処理する予定であります。
 簡易生命保険及び郵便年金特別会計におきましては、歳入予定額は二千四百十一億九千四百万円で、前年度予算額二千百四十七億四千万円に比し、二百六十四億五千四百万円の増加であります。
 歳出予定額は一千六百六十九億三千八百万円で、前年度予算額一千一億六千百万円に比し、六百六十七億七千七百万円の増加となっております。
 以上歳入歳出の差額、すなわち歳入超過額七百四十二億五千六百万円は、法律の定めるところに従い、積立金として処理することとなっております。
 なお、明年度の一般公共貸付の運用資金といたしましては、一千六百億円(前年度一千五百億円)を確保することとしております。
 次に、一般会計でありますが、歳出予定額は三十一億四千四百万円で、前年度予算額二十八億六千四百万円に比較して二億八千万円の増加であります。この予算には、有線放送電話の改善普及に必要な補助費四千三百万円、宇宙通信の開発研究と施設改善に要する経費一億九千七百万円、国際放送の拡充強化及び放送行政の刷新に要する経費一億一千八百万円が含まれております。
 次に、郵便業務について申し上げます。
 郵便業務の正常化につきましては、省の総力を結集して対策を講じて参りまして、現在、業務はおおむね順調に運行しております。今後も業務量の増加に対応し、要員の確保、局舎施設の改善を進めるほか、事業の近代化に資する諸施策の実施を促進して参りたいと存じております。
 なお、年末年始の繁忙期におきましては、小包及び年賀はがきなどの差し出しが予想以上に増加いたしましたが、その処理もおおむね順調に行なわれて、元旦の年賀配達は非常な好成績をおさめることができた次第であります。
 次に、郵便貯金及び簡易保険について申し上げます。
 本年度における郵便貯金の増勢について申し上げますと、目標額一千五百五十億円は昨年十二月二十六日に突破し、一月二十八日までの実績は、二千二百五十八億円となっており、目標額に対して一四五%という好調な増加を示しております。また、同日の貯金現在高は、一兆五千百八十六億円に達し、財政投融資資金の源泉として重要な役割を果たしております。
 次に、簡易保険及び郵便年金事業につきましては、国民各位の深い御理解と御協力によりまして、現在まことに順調であり、特に本年度における簡易保険の新契約状況は、すでに目標額十九億円を達成するという好成績を示し、また、契約高は二兆五千六百八十六億円、その資金総額は九千七百十億円と増加いたしております。
 今後事業の推進にあたりましては、従事員の協力を得まして、ますますこの発展向上をはかり、国民の経済生活の安定とその福祉の増進に努め、事業の使命達成に尽力をいたしたい所存であります。
 次に、労働問題について申し上げます。
 省といたしましては、従来労使関係の正常化、特に職場規律の確立等につきまして大いに意を注いで参り、また、組合も近時良識的な方針をとるようになり、ことに昨年年末には、昭和三十二年以来久しぶりに、いわゆる実力行使もなく、平穏裏に推移するところとなりました。
 このように、当省の労使関係は安定化の方向をたどっているものと考えられる状況でありまして、私どもといたしましては、今後とも明るい健全な労使関係の確立に、なお一そうの努力をいたして参りたいと考えておりますので、各位の御協力、御援助をお願いする次第でございます。
 次に、事故犯罪について申し上げます。
 昭和三十七年上半期において発覚しました犯罪は、件数一千七百三十三件、金額二億六千二百三十三万円でありまして、これを前年度同期間と比較いたしますと、件数においては百十三件の減少を見ておりますが、金額においては一億四千三百四十六万円の増加となっております。従来とも、事故犯罪の防止につきましては、正規取扱いの励行、管理体制の強化、防犯意識の高揚など強力に指導しますとともに、監察官、監察官補の行なう考査にあたってもこの面に重点をおいてきたところでありますが、今後一そう防犯施策の徹底をはかっていきたいと存じます。
 次に、電波関係について申し上げます。
 テレビジョン放送の難視聴解消のため、さきに昭和三十六年四月、テレビジョン放送用周波数の第二次割当計画表を作成いたしましたが、目下、この第二次チャンネルプランのVHF八十二地区の置局がすすめられており、ほぼ完了の見とおしがついて参りました。この第二次チャンネルプランによるVHF局の置局が完了した場合には、テレビジョン放送のカバレージは全国世帯数の約八五%となる見込みであります。したがいまして、なお約一五%の難視聴地域が残ることとなりますが、これを解消するため、UHF帯チャンネルをも相当使用することとして、さらに第二次チャンネルプランを修正し、なるべく早くこれによる置局が推進されるよう措置いたしたいと考えております。
 次に、国際会議関係について申し上げます。
 一月十六日から二月十五日まで、CCIR総会がジュネーブにおいて開催されますが、この会議においては、FMステレオ放送の標準方式の決定や宇宙通信用周波数の選定、通信方式の基準等に関する技術的討議がなされる予定であり、わが国から十六名の代表が出席いたしております。
 また、本年六月には、短波帯(四メガサイクルから二七・五メガサイクル)の通信の混雑緩和のための専門家会議が開催される予定であり、さらに十月には、宇宙通信に必要な周波数帯の分配についての決定をするための臨時無線通信主管庁会議が開催される予定でありますが、このほか、本年は各種の電波関係の国際会議が予定されております。わが国といたしましては、わが国の電波権益の伸張拡充に努めるとともに、電波利用の発展に寄与するため、国際的協調を旨として、これらの国際会議に対処して参りたい所存であります。
 次に、日本放送協会昭和三十八年度収支予算事業計画等につきましては、同協会の提出を待ってこれを検討し、なるべく早い時期に御審議をお願いすることといたしたいと考えております。
 次に、衛星通信実験に関する日米協力について申し上げます。
 すでに御承知のとおり、昨年十一月六日米国政府との間に衛星通信実験の協力に関する取りきめを行なったのでありますが、この取りきめによりまして、郵政省は、米国航空宇宙と協力して、この実験を行なっていくことになったのであります。この協力関係は、両国それぞれの国内法と予算の範囲内で行なわれるのでありますが、郵政省といたしましては、この国際的な共同実験をできるだけ早い時期に開始することができますように、米側及び国内関係機関との連絡を密にしつつ必要な地上施設の建設に力を尽くして参る所存であります。
 なお、この地上施設の整備につきましては、明年度予算案におきまして、電波研究所の宇宙通信施設改善のための予算を計上し、御審議をお願いすることといたしておりますから、よろしくお願いいたしたいと存じます。
 また、国際電信電話株式会社におきましても、本年秋の完成を目途として、その地上施設の整備に努力中であります。
 次に、電気通信行政について申し上げます。
 懸案でありました太平洋海底ケーブルにつきましては、昨年一月、本ケーブルの建設及び保守に関する協定の認可を行ない、その後、日米関係者間においてこの協定の正式調印を終えましたので、一九六四年春完成を目途として建設に着手しているところであります。
 なお、これが建設資金につきましては、外債等により調達することとし、国際電信電話株式会社において相手方と交渉していたのでありますが、昨年九月、米国において総額二千五百万ドルの外債発行の契約が成立いたした次第であります。
 次に、有線放送電話関係について申し上げます。
 有線放送電話は、昨年十一月末には、施設数にして約二千六百、加入者数にして約百九十万加入に上っており、今後もなお、相当増加していくものと考えられます。懸案の日本電信電話公社の設備との接続、その他有線放送電話の制度の改善につきましては、一昨年以来、試験設備を設けて試験接続を行なうなど、いろいろ調査を重ねて参りましたが、設備規格等について一定の条件を設けることにより、公社の設備と接続することができる見通しを得ましたので、今後本格的な接続が認められるようになれば、有線放送電話の利用はいよいよ増大いたすものと存じます。
 次に、日本電信電話公社の事業計画並びに予算案について申し上げます。
 昭和三十八年度におきましては、加入電話七十万個の増設を行なうほか、公衆電話増設二万二千個、市外回線増設三百十五万三千キロ、電話局建設四百十五局等の施設増により、一そうの電信電話設備の拡充とサービス向上を推進いたすこととしております。
 なお、その予算の概略を申し上げますと、損益勘定におきましては、収入は三千六百六十億円、支出は三千十一億円で、収支差額の六百四十九億円は、建設財源、債務償還及び需給調整資金への繰り入れ等に充てられることとなっております。建設勘定におきましは、総額二千四百二十八億円で、この財源は、自己資金一千三百九十九億円、外部資金一千二十九億円を予定しております。
 また、この支出の内訳を申し上げますと、一般拡張工程に二千三百七十四億円、農山漁村特別対策に五十四億円となっております。
 以上をもちまして、一応私の御説明を終わるわけでございますけれども、なお、今次の新潟及び北陸三県の雪害につきまして、一言、付言さしていただきます。
 一月に入って以来の豪雪によりまして、郵政省及び電電公社関係におきましても、郵便物の滞留、通信回線の障害など、相当の被害を生じておりますので、郵政省並びに公社におきましては、それぞれ現地に対策本部を設けて、鋭意これが復旧に努めておる次第でございます。
 右、御説明を終わりますが、よろしくお願いする次第であります。
#6
○委員長(伊藤顕道君) 次に、日本電信電話公社総裁より、事業概況について御説明をお願いします。
#7
○説明員(大橋八郎君) 電信電話事業につきましては、平素格別の御配意と御支援を賜わっておりまして、まことにありがたく厚くお礼申し上げます。
 ただいまから、日本電信電話公社の最近の事業概況並びに昭和三十八年度予算案につき御説明いたしたいと存じます。
 まず、本年度の経営状況でありますが、三十七年度予算におきましては、事業収入を三千二百四十四億円と見込んでおりますが、十二月末現在におきます実績は二千三百二十六億円でありまして、七一・七%――前年度は七八・四%でありましたが、本年度は七一・七%の達成率にとどまっております。これは、最近における一般経済界の情勢を反映して、電報、電話につきましても若干利用の減少傾向が現われて来たことと、新料金制度による減収が影響しているためと考えられます。
 建設勘定でありますが、成立予算額は二千百八億円でありまして、これに前年度からの繰越額百三十五億円を加え、建設工事総額は二千二百四十三億円になっておりますが、十二月末におきます支出額は一千八百十四億円でありまして、八〇・九%の進捗率となっておりまして、前年度同期の七四・七%に比し、きわめて順調に進捗いたしております。
 また、十二月末現在におきます加入電話の増設数は四十六万六千、公衆電話は二万でありまして、年間予定のそれぞれ七七・七%及び七二・七%を消化しており、その結果、十二月末における加入電話の総数は約四百六十一万七千加入、公衆電話の数は十六万二千となりました。
 次に、昭和三十八年度の公社予算について申し上げます。電信電話拡充第二次五カ年計画は、おかげをもちまして順調な成果をおさめて参りましたが、電信電話の現状はなお国民の満足を得るには至っておりませんので、わが国経済の発展と生活水準の向上に即応するため、引き続き電信電話拡充第三次五カ年計画を策定し、電信電話設備の拡充整備をはかることといたしました。昭和三十八年度予算は、第三次五カ年計画の初年度分として予定しております設備の拡充並びにサービスの改善をはかることを基本方針として編成いたしました。
 まず損益勘定の内容について申し上げますと、収入は、電信収入百七十一億円、電話収入三千三百九十五億円を中心といたしまして、合計三千六百六十億円の見込みでありまして、三十七年度予算に比べ四百十六億円の増加となっております。
 一方支出は、総額三千十一億円で、施設及び要員の増加等により、前年度に比し四百二十億円の増加となっておりますが、その内訳について申し上げますと、人件費は千二十二億円で前年度に比し八十七億円の増加、物件費は四百七十五億円で前年度に比し八十一億円の増加、業務委託費は三百六十八億円で前年度に比し二十五億円の増加、減価償却費は八百三億円で前年度に比し百五十億円の増加、その他利子等で七十七億円の増加となっております。
 以上の結果、収支差額は六百四十九億円となり、前年度に比し四億円の減少となっております。
 次に、建設勘定について申し上げますと、その規模は総額二千四百二十八億円で、前年度予算二千百八億円に対し三百二十億円の増加となっております。
 この建設資金の調達は、内部資金で千三百九十九億円、外部資金で千二十九億円と予定しておりますが、外部資金の調達は、加入者債券、設備料等八百四十二億円、公募債六十八億円、縁故債券四十七億円及び外債七十二億円の発行を予定しております。
 主要建設工程について申し上げますと、加入電話は七十万加入、公衆電話は二万二千個を増設して、極力需要に応ずるとともに、市外電話回線につきましては、専用線を含めて三百二十万キロメートル増設を行ない、待時通話の改善並びに即時通話の範囲を拡大するほか、東京−大阪間、東京−京都間、大阪−名古屋間等について自動即時通話方式を実施することといたしております。
 次に、基礎工程でありますが、設備が行き詰まり電話の増設が不可能となる電話局の数は、三十七年度末において六百六十五局に達すると考えられますので、この窮状を打開するために、前年度よりの工事継続局を含め、四百十五局の新電話局の建設を計画いたしておりまして、このうち、年度内に百四十七局が完成、サービスを開始する予定であります。また、市外伝送路につきましては、市外通話及びテレビの需要の増加にこたえるため、マイクロ・ウエーブ三十八区間、同軸ケーブル二十八区間、市外ケーブル二百四十九区間の新増設を計画しております。
 また、農山漁村における電話の普及をはかるため、五十五億円をもって、農村公衆電話六千個の設置のほか、地域団体加入電話の設置等を計画しております。
 終わりに、今国会に政府より提出される予定になっております公社関係の法律案につきましては、郵政大臣より御説明がございましたように、電話加入権質に関する臨時特例法の一部を改正する法律案、日本電信電話公社法の一部を改正する法律案、電信電話債券の需給調整のための資金の設置に関する臨時措置法案、公衆電気通信法及び有線電気通信法の一部を改正する法律案、電話設備の拡充計画による電話交換方式の自動化のための暫定措置に関する法律案の五件でございますので、よろしく御審議のほど、公社からもお願いさせていただく次第でございます。
 以上をもちまして説明を終わらせていただきますが、この機会に、あらためて日ごろの御指導と御鞭撻に対しましてお礼申し上げますとともに、今後ともよろしく御援助を賜わりますようお願い申し上げる次第でございます。
 なお、最近の豪雪被害と申しますか、雪の電信電話設備並びに事務に対する影響等について簡単に申し上げたいと思いますが、大体設備の面でありますと、長距離電信電話回線は、マイクロ・ウエーブまたはケーブル等の関係上、ほとんど被害はございません。ただ、はだか線等において相当の罹災のものがありますが、しかし、これも大体大部分は復旧いたしまして、一部のものはまだ復旧工事中でございます。それよりもむしろ一番問題は、電信の配達の問題でありまして、これは、雪のためにどうも交通ができない、配達ができないという問題と、見舞い電報等の増加によりまして、到着した電報が十分配達し切れないものが相当あるようでございます。一方、従業員も、そのためにだいぶ疲労をしているというような状況でありますので、ただいまのところ、東海通信局から十名の者が二つの班を組織して、北陸方面にもし必要があれば出られるようなかまえをとっております。また、近畿からも約十名の応援班を組織しまして、これも北陸地方へいつでも出られるようなかまえをしております。
 なお、信越の一部のほうの問題は、これは信州信濃のほうの長野県には幸いに被害がありませんので、これは信越通信局管内独自である程度応援等もできるような状況でございます。
 簡単でありますが、もし詳細なところは、必要あれば後ほど申し上げてもよろしいと思います。
#8
○委員長(伊藤顕道君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#9
○委員長(伊藤顕道君) 速記を始めて。
 それでは、先ほどの郵政大臣の雪害についての御説明について、さらに詳細御報告いただきたいと思います。
#10
○政府委員(佐方信博君) 北陸地方の雪害の関係につきましては、御承知のとおり、鉄道が主として福井中心と長岡中心でとまてっおりますために、東京、各県からの郵便物の輸送が非常に困難をいたしましたので、二十四日に、新潟、富山、石川、福井の北陸四県で遅延承知で引き受けることにいたしました。しかし、その後も降雪が続きましたので、新潟、富山、石川各県の輸送状態は麻痺状態であることと、それから福井県の北部のほうが動きませんので、小包郵便物の引き受けを一応全面的に停止をしております。しかし、通常郵便物につきましては、現在直江津まで高等信は全部送っております。それから岐阜から高山を通りまして富山までの線はずっと通っておりましたので、東京方面からの郵便物は、直江津経由でそれができませんときには、名古屋から岐阜を通りまして高山経由で金沢に入るというやり方をいたしております。新潟につきましては、郡山、若松を通りまして新潟に入っております。
 なお、大阪方面から福井のほうへ参りますものが、敦賀まで相当送りましたけれども、動きませんで、岐阜経由で高山から入るということにいたしまして、各地からの雪害地への郵便物は、ただいまのところ、福井市を中心とするところだけが孤立状態になっておるということになっておりますので、三十日からヘリコプター一機を福井に配置いたしまして、金沢、福井への速達郵便を開始しよう、こういうことにいたしておりますが、昨日は吹雪のために、ヘリコプターが待機していましたが、動きませんでした。それから本日は、緊急物資輸送の貨物列車が米原から北陸地方に出ると思いますが、それに相当のものを積んでいきたい。こういうふうに鉄道のほうと話し合いがついております。
 これは主として北陸地方を中心とする東京及び大阪方面からの輸送の状況でございますけれども、現地の実情につきましては、そういう形になっておりますが、なお、そのために、第三種郵便物とか第五種あるいは小包等は、現地に送り込みましても保管場所もございませんので、今、東京、大阪等にとめた形になっております。それから現地におきましては、その当該局側の差し立て未済のものにつきましては、通常につきましては、新潟百二十、三条百、福井百九十差し立てができずになっております。しかし、配達のものにつきましては、新潟におきまして二千四百通、それから長岡では千三百七十、石川の金沢で一万通、福井で一万通というものがそれぞれ配達未済でございますけれども、これは、その局の一日の配達部数に比較いたしますと一割程度のものでございますので、市内地等におきましてはほとんど全部配達がなされておる。しかし、ごく一部のところでは、積雪のために、これは不可能でございますので、たまっておるという形になっております。それで、四日くらい配達ができないという市外地等もございますけれども、現場の実情はそういうことでございます。
 なお、今までと違いまして、電話の連絡がよくとれますので、各主要郵便局とはよく連絡をとりまして、ただいまその実情を見ておる次第でございます。
#11
○政府委員(武田功君) 私からもう少し補足さしていただきます。
 電波関係につきましては、ただいま聞いておりますところでは、一部の放送局で、たとえば信越管内でございますと数局ございますが、停電のために一時的に放送を停止したというところがございます。また、そのほか職員関係の被害等もあるのじゃないかというわけで、いろいろ調査しておりまして、調査判明次第、これに対する救恤その他を考えたい、こういうふうに考えておりますが、なお、さしむきの問題といたしましては、特に屋根の雪おろしなどのためにいろいろと勤務上の便宜もはからなければならない点もございますので、その点につきましても組合と話し合いをし、また措置をいたしたい、こういうふうに進めておる次第でございます。
#12
○野上元君 ちょっと一言。大体わかりましたけれども、被害の状態はどうなんですか。局舎が、特定局なんかでつぶれたとか、あるいは職員が途中でけがをしたとか、そういう状況は全然ないのですか。
#13
○政府委員(武田功君) 今までのところでは、局舎の倒壊とか、あるいはまた職員のそういう大きな事故というものは報告が参っておりません。
#14
○鈴木強君 電電のほうは先ほど総裁からかなり詳細な御報告がありましたけれども、なお市内電話の加入者の被害というのは、線の関係でいいと思うのですが、全然ないのか。それからもう一つは、電報の配達の滞溜が大体どういう方面でどの程度あるのか、もしわかっておりましたら、ちょっと御報告いただきたいと思います。
#15
○説明員(大橋八郎君) それでは、わかっておるだけのことを申し上げます。
 設備関係の回線の問題でありますが、これは、最近問題になっておりますのは北陸、信越でありますが、そのほかにも実は、一月の上旬等におきましては、九州、東北、北海道、これらの方面にもだいぶ雪害がありましたので、それらを全部含めましての回線について申し上げます。
 市外回線の電話の回線は、障害になった回線数が全体で八百二。そのうち、一月三十日現在で九六・八%回復をいたしまして、なお未済中のものが二十五回線残っております。それから電信回線は、障害数が十四回線でありまして、これは全部、一〇〇%回復いたしております。そのほかの市内電話回線でありますが、これは一万五千七百四十六回線が障害になりまして、現在復旧いたしましたのが八六・五%復旧いたしまして、なお未済中のものが二千百二十二回線ということになっております。これは三十日現在でありますから、その後まただいぶ回復していることと思います。それですから、その関係で、電話のほうはあまり大したなにはないのであります。
 通話状況は、北陸方面について申し上げますと、降雪の激しかった二十三日から二十六日を中心といたしまして、豪雪に伴う関係通話が輻湊したのでありますが、回線の障害が僅少であったために、普通には著しい支障もなかったのであります。なお、二十九日現在では、金沢局近郊の五つの待時が通話不能のために、待ち合わせサービス時間が平常の二倍になっております。平常では三十分ないし四十分の待ち合わせ時間となっておりますのが、その約倍かかっております。それから信越関係につきましては、回線障害はほとんどないのでありますが、雪害関係通話の非常な輻湊のために、待ち合わせサービスに多少のおくれをきたしているという程度であります。
 それから服務関係では、北陸関係で、降雪の最も激しかった二十三日から二十六日までの期間におきまして、金沢、福井、冨山、高岡の主要局において、二十名から三十名程度の帰宅不能者あるいは出勤不能者が出まして、これらについては、局舎または近隣の旅館に宿泊せしめまして、要員の確保に努めたのであります。なお、二十九日現在では、出勤不能者はずいぶん少なくなりまして、主要局においても一、二名程度にとどまっております。それから信越方面では、新潟県におきまして雪害がはなはだしいのでありまして、長岡、三条等の主要局において、二十九日現在、なお出勤不能者または帰宅不能者が五名ないし十五名程度あります。これらの要員につきましては、北陸同様、局舎または近傍の旅館等に宿泊せしめて、要員の確保をはかっております。
 次に、電信について申しますと、取り扱い状況として、北陸方面においては、平常時に比較して豪雪関係電報の来着信が非常に激増いたしまして、取り扱い通数は、約二倍程度に増加しているのですが、回線による疎通はおおむね平通どおりということであります。配達については、豪雪のために徒歩配達等によるため、能率が著しく低下いたしまして、平均五時間程度のおくれを出しているような状況であります。信越方面では、豪雪関係受信等の増加によりまして、取り扱い通数が平常の約三〇%の増加を示しております。ただし、回線の疎通はおおむね平常どおり行なっております。ただ、配達につきましては、北陸同様、徒歩配達のために、平均四時間程度のおくれを見せているわけであります。
 なお、東北、北陸、信越とも、見舞信等の来着がなお今後数日間続くかと思われますので、急には平常に復することは困難と思われます。これらの地域にあてた電報は、遅延承知のものに限り受け付けることにいたしております。
 そこで服務関係は、北陸、信越とも、今申し上げた電話の関係と同様でありますが、ただ臨時者の雇用等なかなか困難なようでありますので、配達方面はだいぶ難儀いたしております。配達の関係は、従業員は相当疲労しているように見受けられますので、北陸方面につきましては、東海地区から十人の応援隊を用意いたしまして、もし北陸から請求があればすぐ出動し得る態勢をととのえております。また、近畿においても十名の一つの班を作りまして、これも北陸方面の要求があり次第出発できるような手配はいたしております。
 それからもう一つは、住宅等の被害でございます。今まで私どもの聞いておりますのでは、新潟県の三条の従業員の住宅が一つつぶれまして、そのために火災で焼けたというのが一つあります。それから七尾の局の従業員の住宅が一つ、これはやはり雪害のためにつぶれた、こういう報告が参っております。
#16
○委員長(伊藤顕道君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後二時九分散会
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ソース: 国立国会図書館
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