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1962/02/21 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第8号
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1962/02/21 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第8号

#1
第043回国会 逓信委員会 第8号
昭和三十八年二月二十一日(木曜日)
   午後一時三十一分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     伊藤 顕道君
   理事
           鈴木 恭一君
           寺尾  豊君
           松平 勇雄君
           光村 甚助君
   委員
           植竹 春彦君
           新谷寅三郎君
           最上 英子君
           谷村 貞治君
           鈴木  強君
           横川 正市君
           須藤 五郎君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 小沢久太郎君
  政府委員
   大蔵省管財局長 白石 正雄君
   郵政大臣官房長 武田  功君
   郵政省電気通信
   監理官     岩元  巌君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       倉沢 岩雄君
  説明員
   郵政省電波監理
   局放送部長   石川 忠夫君
   日本電信電話公
   社総裁     大橋 八郎君
   日本電信電話公
   社総務理事   秋草 篤二君
   日本電信電話公
   社総務理事   佐々木卓夫君
   日本電信電話公
   社総務理事   平山  温君
   日本電信電話公
   社職員局長   本多 元吉君
   日本電信電話公
   社営業局長   千代  健君
   日本電信電話公
   社運用局長   山下  武君
   日本電信電話公
   社経理局長   井田 勝造君
  参考人
   日本放送協会会
   長       阿部眞之助君
   日本放送協会副
   会長      溝上  _君
   日本放送協会専
   務理事     前田 義徳君
   日本放送協会専
   務理事     田辺 義敏君
   日本放送協会専
   務理事     小野 吉郎君
   日本放送協会理
   事       赤城 正武君
   日本放送協会経
   理局長     廣川 義和君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○日本放送協会昭和三十六年度財産目
 録、貸借対照表及び損益計算書並び
 にこれに関する説明書
 (内閣提出)
○郵政事業及び電気通信事業の運営並
 びに電波に関する調査
 (提出予定法案に関する件)
 (日本放送協会の施設計画及び出演
 料等に関する件)
 (日本電信電話公社の事業概況に関
 する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(伊藤顕道君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、参考人の件についてお諮りします。
 日本放送協会昭和三十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書等の審査、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査中放送に関する事項の調査のため、今期国会開会中、日本放送協会の会長阿部眞之助君、副会長溝上_君、専務理事前田義徳君、専務理事田辺義敏君、専務理事小野吉郎君、理事赤城正武君、経理局長谷川義和君を、それどれ参考人に決定いたしておきたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(伊藤顕道君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(伊藤顕道君) 日本放送協会昭和三十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。
 まず、政府から本件について説明を聴取します。
#5
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいま議題となりました放送協会の昭和三十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書の国会提出について、概略御説明申し上げます。
 日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条第三項の規定によりまして、国会に提出いたすものであります。
 協会から提出されました昭和三十六年度の貸借対照表等によりますと、昭和三十七年三月三十一日現在における資産総額は、三百七十一億三千八百円で、前年度に比し百五億三千三百万円の増加となっており、これに照応する資本総額は、百七十四億九千七百万円で、前年度末に比し五十一億五千万円の増加、負債総額は、百九十六億四千百万円で、前年度末に比し五十三億八千二百万円の増加となっております。資産の内容を見ますと、流動資産五十億六千万円、固定資産二百八十八億円、特定資産二十九億五千百万円、繰延勘定三億二千七百万円となっております。
 また、負債の内容は、流動負債十八億五千九百万円、固定負債百七十七億八千二百万円であり、固定負債の内訳は、放送債券百二十七億六千八百万円、長期借入金四十八億一千四百万円、退職手当引当金二億円となっております。
 次に、損益につきましては、事業収入は、四百八億六千四百万円で、前年度に比し八十四億二千八百万円の増加であり、事業支出は、三百五十七億円で、前年度に比し七十一億八千六百万円の増加となっております。
 したがいまして、当期剰余金は五十一億六千四百万円となっておりますが、この大部分は、テレビジョン放送受信者の予想以上の増加によるものであります。なお、当期剰余金につきましては、その大部分が建設費、長期借入金返還等の資本支出に充当されておりま。
 以上のとおりでございますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。
#6
○委員長(伊藤顕道君) 次に、日本放送協会から補足説明を聴取いたします。
#7
○参考人(阿部眞之助君) ただいま郵政大臣から、日本放送協会の昭和三十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書の概要について御説明がございましたが、委員長の御指名によりまして、これから補足説明を申し上げることといたします。
 まず、当年度末現在の財政状態を、財産目録と貸借対照表から見てみますと、資産総額は三百七十一億三千八百四十万円で、このうち、最も大きな部分を占めております固定資産は二百八十八億五十四万円で、前年度末に比較しまして七十八億千八十三万円の増加となっております。これは、主として、当年度の建設計画に基づきまして、網走ほか二十九局の総合テレビジョン局、名古屋ほか十一局の教育テレビジョ局、仙台、新潟、鹿児島ほかの放送会館の建設、前年度に引き続く技術研究所の建設、その他、放送設備関係機器の整備及び局舎・宿舎の増改築を行なったためであります。
 一方、これに対します負債総額は百九十六億四千百五十七万円となりましたが、このうち固定負債は、百七十七億千百七十二万円で、前年度末に比較しまして四十四億四万円の増加となっております。これは、当年度、放送債券を新規に三十七億円発行し、長期借入円を十三億円借り入れましたほか、当年度より新たに退職手当引当金として二億円計上しました一方、一億六百八十万円の放送債券を償還し、六億九千三百十六万円の長期借入金を返済したためであります。
 また、資本は前年度末と同じく七十一億五千百九十五万円であります。次に、当年度の事業収支の結果を損益計算書で見ますと、事業収入は四百八億六千四百二万円で、前年度と比較しまして八十四億二千八百四十四万円の増加となっております。これは、主として、前に申し上げましたように、総合・教育両テレビ放送網の建設に努め、サービス・エリアの拡大をはかりました一方、放送番組の刷新、拡充及び事業の周知に努めました結果、テレビジョン受信契約者数におきまして、当年度内三百二十五万円の増加を示し、当年度末千十九万となったためであります。
 一方、ラジオにおきましては、積極的に、難聴地域の解消に努力するとともに、受信者の維持増加に努めたのでありますが、当年度内三百四万の減少を見、当年度末八百八万となりました。
 また、当年度より、受信料前納者に対して割引を実施しました結果、割引件数は、ラジオ六十万、テレビジョン四十九万で、これによる割引総額は、ラジオ、テレビジョンを合わせまして一億千三百七十四万円でございました。
 次に、事業支出について申し上げますと、事業費が三百億千四百三十六万円で、前年度に比較しまして六十二億二千九百四十八万円の増加となりましたが、これは、ラジオ、テレビジョン放送番組の充実、テレビジョン放送時間の延長、報道取材網の整備、国際放送の拡充、受信者普及開発の促進及びこれら業務の増加に伴なう人件費、維持運用等の増加によるものであります。
 減価償却費は三十一億八千二百七十万円で、前年度決算に比較しまして四億六千八百八十三万円の増加となりましたが、これは、前にも述べましたように建設工事の急速な進展に伴なう償却資産の増加によるものであります。
 以上の結果、当期剰余金は五十一億六千四百三十五万円となりました。
 協会の当年度末における財政状態及び当年度の事業成績は以上のとおりでございますが、今後の事業運営にあたりましても、公共放送としての使命と責務を銘記し、昭和三十七年度を起点とする第二次六カ年計画を基盤といたしまして、さらに一そうラジオ、テレビジョン両放送網の拡充、放送設備の整備をはかりますとともに、放送番組の充実向上経営管理の合理化等に努めまして、放送事業の発展に努力して参りたい所存でございます。何とぞよろしく御審議のほどお願いする次第でございます。
#8
○委員長(伊藤顕道君) 本件につきましては、本日は説明聴取のみにとどめておきます。
#9
○委員長(伊藤顕道君) 次に郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 前回に引き続きまして、郵政大臣の所管事項説明、日本電信電話公社総裁の事業概況の説明に対して質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#10
○光村甚助君 十九日の委員会に大臣がおいでにならなかったので、政務次官に質問だけをして、答弁はきょうに持ち越しておったんですが、おとといの朝日新聞でしたか、郵政省が提出を予定いたしております郵便貯金法の一部を改正する法律案、この中の積立郵便貯金、定額郵便貯金または定期郵便貯金を担保とする預金者に対する貸付の制度を新設すること、これが予定法案の中に入っていたんです。世論も大体これを非常に期待して、郵政省の法案としては世間からも喜ばれるような法案だったんですが、おとといの新聞を見ますと、大蔵省が断固友対だ、こういっているんです。郵政省が省議を開いて、大体こういう法案を出すんだということをきめていながら、大蔵省に事前にこれは連絡なしに法案を可決されたんですか。
#11
○政府委員(武田功君) ただいま先生から御指摘の貯金関係の予定の法案関係でございますが、いろいろと、郵政省といたしましても、預金の増強をはかるということ、あるいはまた預金者の利便をはかるといったような見地から、かねがねそういうことを考えておりまして、また同時に、大蔵当局並びにそういう関係の向きともいろいろと御相談はしておったのでございますが、いろいろ新聞にも出ておりますけれども、現在のところ、そういう方面と折衝を重ねておるという段階でございます。
#12
○光村甚助君 郵便貯金は、大蔵省が、まあ雑な言葉で言えば全部召り上げて、財政投融資の一本化だといっているのですが、私はこれに反対するつもりはないのですけれども、郵政省に毎年何千億か割り当てて、郵便局の人が一生懸命これは募集をしたりやっているのです。ところが、今官房長から言われるように、実際熱意をなくしますよ。郵便局でも、こういうりっぱ法案が出るということで、郵便局の外務員も非常に喜んでやっている。ただ郵便局で金を集めて、それを大蔵省だけがいい顔して運用するなんということは、これはやはり郵政省というものを、私は大蔵省のやり方は無視していると思うのです。この間も、大臣ならまだ幾らか話もわかるが、あれは大蔵省の何ですか、調査官というのは、断固反対だと……。大臣はこういうことを知っているのですか。一ぺん大臣からお聞きしたいと思うのですがね。
#13
○国務大臣(小沢久太郎君) この問題につきましては、われわれといたしましてはぜひ成立させたいと思っておりますけれども、まだ大蔵省に難色がありまして、なかなかそこまでいかないのを遺憾に思う次第でございます。
#14
○光村甚助君 いやいや、大蔵省と折衝をいつするのですか、いつきめるのですか。折衝してもだめなんですか。どういう返事をしているのですか、大蔵省は。
#15
○政府委員(武田功君) ずっと昨年以来引続いて折衝をやっておりますが、折衝内容のことでございますので、この席でどうこうということを、まだはっきりお答え申し上げかねますので、どうぞその点御了承いただきますように。
#16
○光村甚助君 大臣はだいぶ知らぬようだけども、あなた知っているのですか。そしてあなたが大蔵省当局と折衝したことあるのですか。事務当局まかせですか。
#17
○国務大臣(小沢久太郎君) これは事務のほうで今詰めておる段階でございます。
#18
○光村甚助君 あなた、きょうは二月の二十一日ですよ。四月は地方選挙でほとんど議員がいなくなって、委員会はほとんど休みなんですよ。今ごろ事務当局まかせで、大臣が一つも交渉していないなんという、そんなのんびりした話はないですよ。やらなければ、やらないのだということをはっきりしないと、現業の職員はみんな期待しているんですよ。それからもう一つ言っておきますが、郵便局の外務員は大蔵省に勤めているのじゃないんですよ。郵政省の職員なんですよ。少しは郵便局の人が働きやすいように、そういうことをするのが郵政大臣の務めですから、預金部資金の一本化の運用だなんていばっていて、お前たちは金さえ集めればいいのだという大蔵省の態度はなっていないですよ。そういう面で、大臣というのは、やはり折衝ですから、そういう面を大臣折衝しないのだったら、大臣なんか要らない。みんな局長あたりにまかせておけばいい。その点で、私は、もう少し早い目にやってもらわなければ、三月の末ごろになって、今から出しますがよろしく審議して早く上げてくれなんといっても、それはとんでもない話。それが一つ。
 もう一つは、第二項のそれが通らない場合には、第一項に書かれてある、貯金の利率の問題ですかね、これを大臣が審議会に諮問した上政令で定める、これだけ出すことはないでしょうね。あとのほうがだめならこれも出さないという……。
#19
○政府委員(武田功君) 今御指摘のその問題でございますが、先般大臣が当委員会で御説明いたしました予定法案の内容の一つと相なるかと思いますけれども、どれとどれとをどうだというごとじゃなしに、それぞれの問題がございますので、先ほど先生の御指摘の、預金者への貸付制度の問題と、またあるいは利率の政令委任の問題は、これはまた一つの問題でございますので、それぞれについて、いろいろと検討している次第でございます。
#20
○光村甚助君 それは、私は今から警告を発しておきますが、この利率の問題だけを大臣の権限で値下げしたり値上げしたりするということは、郵政省、これじゃ踏んだりけったりされているようなもんですよ。これから利率が上がるなんということはなかなか少ないです。大方下げるほうに大臣が審議会の意見でやられるということになると、郵便貯金なんというものは、ほとんど貧乏人の長屋のおかみさんとか、そういう人たちが貯金しているんだ。その利率を下げるほうにだけ大臣が審議会の意見でやられたんじゃ、これは踏んだりけったりだ。こういうのは、あとのほうがだめで、前のほうだけを出すなんということは、郵政省、これは天下の笑いものになりますから、そういうことのないように、私警告を発しておきます。大臣、それについて答弁して下さい。
#21
○国務大臣(小沢久太郎君) われわれといたしましては、預金者の利益を保護するということは、これは当然の問題でありまして、そういう点でいろいろ検討しているというところであります。
#22
○光村甚助君 それじゃ答弁になりませんよ。私が言っているのは、予定法案の貯金法改正の問題で、利率を下げる問題と貸付の問題、一項と二項あるわけです。大蔵省のいうのは、自分のほうの都合のいいように、二項はいやなんだ、一項の利率を上げたり下げたりするのには賛成だ――これじゃ郵政従業員のためにならないと言っている。それから預金者のためにもならない。だから、二つ合わしてやってこそ、この改正法の趣旨に合うのでね。郵政省のためにならぬ分だけを法案として出して、貸付の分は大蔵省の言いなりになるのじゃ、これじゃ預金者のためにもならないから、そういうことのないように腹をくくってもらいたいということを私は言っている。
#23
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいま光村先生のおっしゃいましたことは、われわれも同感でありまして、預金者の保護をするということは当然のわれわれの義務でありまして、そういう方向でわれわれただいま検討しているということでございまして、これをどういうふうにするかということは、ただいま一生懸命大蔵省とかけ合っている段階でございまして、内容についてはまだ申し上げられませんが、趣旨においてはそういうふうにするということでやっておる次第でございます。
#24
○光村甚助君 今回はこれで保留しておきます。
#25
○鈴木強君 きょう私は、NHKの会長がおいでになっておりますので、一つだけお尋ねをしておきたいと思います。
 それは、来年度東京オリンピック大会がいよいよ開催される運びになっておりますが、つきましては、全世界から集まって来られる各国の報道陣を受け入れる場合におきましても、何がしかのNHKの放送設備の拡大を考えなきゃならぬことは、私たちもよくわかります。そのために、私は、昨年の暮れ、会長からちょっと御報告を受けましたときに、例のワシントン・ハイツの跡に放送センターを設置することについていろいろと折衝をしておったが、非常にその見通しが出てきたということで御報告を受けたことを覚えているのであります。ところがその後、協会から私は直接は聞いておりませんが、非常に難航をしているような新聞記事等を拝見しまして、私も心配をしている者の一人でありますが、確かにあのワシントン・ハイツの跡の使用につきましては、オリンピック選手村にするかしないかでかなりもめまして、結局政府が中に入って、朝霞とリバースをしてあすこにオリンピック村を建設することになったようです。その際、森林公園として、オリンピックが終わったあと東京都に無償貸与するという方針を大体確認しているようでございますね。そんな経過の中で、協会の話が、いつごろから話に乗って政府と交渉されておったのか。非常に最近、いろいろな情報を聞いてみますと、ずいぶん問題があるようですから、率直にひとつ、きょうは会長に今までの経過をお尋ねをしてみたいと思います。
#26
○参考人(阿部眞之助君) ただいまの御質問に対してお答えいたしますが、この経過を詳しく申し上げますとたいへん長くなりますから、要点だけ申し上げて御了解いただきたいと思いますが、ただいま、いつごろNHKはあのワシントン・ハイツの土地を手に入れるように始めたかと、こういう御質問ですが、あれは朝霞からワシントン・ハイツに移った直後から私どもは行動を始めたわけなんです。ところが、その間に、東京都と政府の間に御承知のような覚書の交換がされまして、それで私どもは取り残しされたような形なんであります。まあそれでも、考えてみますというと、私どもは、オリンピックというものはなるほどオリンピックですから、競技場その他の設備は完全にやらなければなりませんが、広く見ますというと、あの競技場に集まる人口というものは百万かそこそこだろうと思うのですね。これを、新聞とか放送を通してオリンピックを見せる、聞かせるということにおいて、まあ半分――まあわれわれ自分勝手なことを言えば、半分以上の意義があることだろうと思う。だから、どうしても放送というものは、さわめて完全に世界の要請に従って放送されんけりゃならぬ義務、責任があるだろうと、かように存じたわけなのであります。現在、世界各国からテレビの放送の申し入れば六十カ国、それから局の数にして八十以上のテレビ局というものが東京大会の放送を申し入れてきております。その折衝というものは、すべてオリンピックの組織委員会から委嘱を受けてNHKが窓口になっているわけなのでありまして、世界に対して放送というものを完全にサービスするということが、もう、広く言えば、日本に課せられた課題なのであります。この日本に課せられた課題をわれわれが請け負うてやることなのでありまするが、どうしても、できるだけこのサービスが完全になし得るような設備はぜひ必要なのでありまして、この重大な問題が、この組織委員会からも、政府からも、東京都からも、ほとんど認識されずに、ただ単に森林公園にするということになったということは、私どもにとってはたいへん遺憾千万に存じたところなのでありまして、それでまあ、各方面に了解を求めるために、私どもは非常な力を尽くして、ようやく組織委員会の了解も得、政府の了解も得、それからまた、現在では、アメリカのあれはやっぱり基地になっておりまするが、その解除のためにも、アメリカの関係方面に了解を得るために、NHKは進んで了解工作をやり、そうしてもうほとんど各方面に、なるほどそれはもっともだということで、だいぶ見通しが明るくなった、それを、昨年たぶん見通しが明るくなったとお話ししたことだろうと思うのであります。ひっかかったのは東京都なのでありまして、東京都は、政府とこういう覚書があるのに、いまさら変更されちゃ困るという一点で今ひっかかっていることで、この東京都方面の了解を得るために、われわれは、それから後は力を尽くして今日に至ったということなので、まあようやく幾らか東京都方面も御了解を得たような、私どもはこう心証を得ているわけなのであります。これがまあ概略の経過であります。
#27
○鈴木強君 経過はわかりましたけれども、一つお話を承っておって不思議に思うのは、まあオリンピック対策というのは数年前から進められておったと思うのですね。で、あなたのほうの麻布の竜土町の施設の行き詰まっていることは、私どもは知っておるわけです。何か手を打つことは考えておったんだろうが、お話によると、朝霞からワシントン・ハイツに変わった直後から話したと、こういうことでありますね、会長のお話でありますと。ところが、それでは時期がもうおそいのじゃないですか。もしそういう御計画があるならば、あらかじめ、東京都なり政府なり、関係の向きに対して――組織委員会なりですね、十分に手を打つ必要がなかったんでしょうか。組織委員会の委任を受けてやるということだが、組織委員会の施設特別委員長か何かが反対の意思を表明していたりするようなことが起きたということは、これは何といっても、そこの辺が、多少朝霞とあそこをリバースする折衝の段階から乗りおくれたような格好になっておったんじゃないでしょうか。だから、あながち、オリンピックの意義を知らぬというふうにおっしゃるのだが、そうではなくして、そういうPRの足りなかった点は、やはり協会にあったのじゃないかという気が一つするのです。
 それから、きょうは実は内閣官房長官をお呼びしたのですけれども、特に主宰をした会議があるので出られないので、内閣審議室長にも出ていただいておりますし、特にお忙しい中を、大蔵省から白石管財局長なりにおいでいただいているのです。私は、少なくとも、国有財産として一応返還されて、国有財産になっているはずですから、それを処理する場合において、当然国有財産法第九条の三による大蔵大臣の処分に対する諮問等も私はなされてしかるべきだと思うんですね。そういう中で、森林公園として東京都に無償供与する、しかし、あの施設については、四十億だか、額は私よくわかりませんが、大体折半して東京都と政府があの施設の金を出すということも、これはあらかじめ話になっておったはずですから、そういう意味で一体、白石さん、あなたのほうの関係だと思うんですけれど、朝霞とワシントン・ハイツとレバースする場合に、この森林公園として東京都に無償供与をいたしますという覚書を結んだとか結ばないとかいうお話があるんですが、そういうことを御決定になったのは、この審議会の議を経ておやりになったものでございましょうか。それとも、大蔵大臣の権限においてそういう措置をなされたものでございましょうか。その際、NHKからあらかじめ、あそこを放送センターとして使わしてもらいたいという要求が、政府を通じてあなたのほうに行っておったかどうか。この点をひとつお伺いしたいと思います。
#28
○政府委員(白石正雄君) ごく簡単に、国有地とNHKとの関係におきまする従来の経緯を申し上げたいと思います。
 三十三年の十二月十二日ごろに、NHKから二万坪の申請が出ております。三十四年の三月九日に関東地方審議会を開きまして、九千坪売り渡すということを決定いたしております。で、三十五年の二月二十七日に、NHKから、その九千坪のうち、千四百八十四坪の申請が出まして、三十五年の五月二10一再に、この売払契約をいたしております。それから三十七年の三月三十一日に残余の七千五百十五坪の売払契約をいたしております。
 お尋ねのワシントン・ハイツの跡をどうするかということは、オリンピック選手村にこれを使うということも関連いたしまして閣議決定をいたしております。これが三十六年の十月二十四日でございます。その後、NHKから、三十七年の八月ごろ私ども陣情を受けまして、正式には三十七年の十一月二十七日に申請書を受理いたしまして、そうしてオリンピック関係のテレビ・センターとして非常に必要であるという話を承りましたので、NHKは、御承知のとおり、私よりも皆様のほうがとくに御承知だと思いますが、公共的な放送機関といたしまして非常に必要なことでもございまするし、さらに、オリンピックのテレビ放送関係につきましては、ぜひともこの施設が必要である、しかも、すでに売り払いいたしました新竜土町の土地では十分でないというお話を承りましたので、その後慎重に検討いたしておる、かような段階でございます。
#29
○鈴木強君 そうしますと、会長のさっきの御説明が簡略でしたから、その前から、すでに三十三年ごろからそういう折衝を大蔵省とやっておったということがわからなかったものですから、私はああいう発言をしたんですが、今の御説明で、約二万坪の土地を払い下げてもらいたいという要求が三十三年の十二月十二日にすでにやられておる、こういう経過があるわけですから……。閣議決定をしたのは、白石さん、三十五年の八月でございますか。
#30
○政府委員(白石正雄君) オリンピック選手村等、問題の処理方針として閣議決定をいたしましたのは三十六年の十月二十四日でございます。
#31
○鈴木強君 三十六年の十月二十四日にその閣議決定をしているということですから、当然ですね。三十七年の十一月の二十七日にあらためて協会からこの申請が出ているようですが、少なくともその二万坪の件については従前からよく承知をしていたものと思うわけですね、政府としても。したがって、この三十六年十月二十四日に閣議で大方針をきめられる際に、少なくともそのことについては考慮してしかるべきだと思うんですが、これはもう当時のことですから、その人はおらないと思うんですけれども、お聞きになっておりますか。閣議のほうで決定した際に協会の敷地の問題について触れられていたかどうかということですね。
#32
○政府委員(白石正雄君) 三十三年ごろから、NHKからテレビ、ラジオその他の放送関係の敷地といたしまして二万坪の申請があったわけでございますので、これにつきましては、大蔵省といたしまして慎重に検討いたしまして、竜土町の土地がございましたので、これにつきましていろいろお話し合いをいたしまして、先ほど申し上げましたように、三十四年に九千坪を売り渡すということに決定いたしまして、それを二回にわたりまして売り払い措置をとった次第でございます。したがいまして、その当時におきまして、大蔵省の管財局といたしましては、オリンピック選手村の関係だけの閣議決定だということを承知いたしておった次第でございます。
#33
○鈴木強君 そうしますと、そこの問題の把握に、協会側の立場と、それから政府側のお考えの中にやはりギャップがあったように思うのですがね。今の管財局長の言われた点、ちょっと私、ずっと言われましたからよくわかりませんので、もう一回聞きますけれども、二万坪の申請のあった三十三年十二月十二日の場所、払い下げてもらいたいというその場所ですよね、それはワシントン・ハイツでなしに、竜土町のことを言われたのですか。そこのところをちょっと。
#34
○政府委員(白石正雄君) さようでございます。
#35
○鈴木強君 そうしますとね。やはりこれは、竜土町のほうは関東財務局の所管になると思いますが、地方審議会の議を経てもおりますね。ですから、これはもう私は間違いがないと思うんですけれども、やはり新たな事実として、ワシントン・ハイツを使わしてもらいたいというのは、やはりこれはあとから出ている話ですからね。だから、会長の、昨年の暮れに非常に順調に進んでいるというお話は、まあどういうふうな確証の上に立ってあなたが言われたかよくわかりませんけれども、少なくとも、これには審議会もあるわけですから、これだけの私は、二万坪にわたる国有財産を動かす場合に、まさか審議会の議を経ないでやることはないと思います。したがって、そういう法律に示された審議会の議を経て委員諸君の賛成を得る、そういうことになりますと、当然、関係する東京都なりに対しても、それぞれその意見を聞いた上でなければ、審議会は地方財務局長に対して答申できぬわけですから、そういう手段を踏んで初めて、よろしいという結論が出るのであって、どうもそこら辺の問題の把握がどうなっておったのか。あとになってから、どうも急にあっちもこっちも反対になっちゃって驚いたというような格好じゃないのでしょうか。
#36
○参考人(阿部眞之助君) この管財局に要請書を出したのは、なるほど三十七年の八月でございますが、それまでの間に、やはり陳情書を出すまでには、各方面の了解を得なければならぬということで手間がかかったわけで、東京都に対しても、必ずしもそれまで放っておいたわけではない。都の理事者に対しては、その翌年ごろから知事その他に対して了解を求めるためにいろいろ説明したり何かしていたということなんで、私どもは、要請書を出すまでぼんやりしていたというものであります。
#37
○鈴木強君 ここは裁判所でも何でもないのですから、私はむしろ、今までやったことに対してどうとかこうとかいう責任の問題よりも、むしろ問題をどう展開していくかということにねらいがあると思うのです。ですから、あなたは会長として総理大臣に会って話すこともあるでしょう。また、官房長官に会って話されることもあるでしょう。しかし、それにはまた郵政当局も一面おるのですから、そういう人のやはり力を借りることもあるでしょう。いずれにしても、何もこういう方法でやらなければならぬとか、こういうやり方でなければいかぬとかいうことは、これは形式論であって、私は、問題の解決をするためにあらゆる方法を尽くすべきだということはよくわかります。ただ、ものにはやはり一つのルールもあるし、そういうルールに乗って正しく問題の解決をやらんと、いいだろうなと思ったときに、思わざる反対の意見が出てくるということは、これはよくあることなんです。ですから問題は、今まで努力されたことはわれわれとしてもわかるのですけれども、ただ、責任ある会長の立場から、もちろんこの委員会で御発言になったことじゃないのですけれども、私たちは他の機会においてそういう意見を伺っているので、半ば、オリンピック準備というのは順調に進むだろうという、そういう考え方を持っておったときにああいうふうな意見が出ましたから、ちょっとショックを受けたような感じだったものですから、最近の情勢等も多少私たちも情報をつかんでおりますけれども、ひとつできるだけ……。時期をはずすと、これはもう間に合わないものでございましょう。
#38
○参考人(阿部眞之助君) さようでございます。
#39
○鈴木強君 もうすでに、これは大臣にも伺っておきたいのですが、協会の予算はもう閣議で決定をしているのでございましょう。その中に、この建設費は幾ら見ているのですか。
 それはとにかくあとから答えてもらって、それと同時に、そういうふうな了承を与えたからには、少なくともそこに建設ができるという自信を持ってあなたはやられていると思う。したがって、その協会の予算に対し意見書をつけてこの国会に提案する責任にある大臣として、当然確信を持ってやられておると思うのだが、その予算が何ぼ組んでありますか、組んであれば。そういうふうに、もう大丈夫だというふうに理解していいのでしょうね。
#40
○説明員(石川忠夫君) お答えいたします。三十八年度のNHKの予算案におきましては、放送センターとして全体として七十億組んでございます。土地代が三十億、建物が三十億、その他の機械設備が十億ということになっております。
#41
○国務大臣(小沢久太郎君) この問題につきましては、こまかい経緯につきましては、実は私は存じておりません。大体のところは伺っておりますが、こまかいところは存じておりませんけれども、オリンピックが開催されることになりますから、このセンターは完成するように、私も期待をして、努力するというふうにいたしたいと思います。
#42
○鈴木強君 最後に、会長、いろいろあなたの折衝した段階の中で、うまくいくと思ったけれども、まずくいっちゃった、こういう話なんだが、そのまずくいったところをうまくするように努力しているのだけれども、ごく最近の見通しはどうです。
#43
○参考人(阿部眞之助君) 先ほど申し上げましたとおり、今東京都の方面において多少難点があるので、その方面の了解を得るためにわれわれは全力を尽くしておる段階であります。多分、ある程度の了解は得たと、こう信じておりますが、ここ、今月中ぐらいには何とか目鼻がつくのじゃないか、さように考えておるわけなのでございます。
#44
○鈴木強君 大蔵省管財局長に最後に伺いたいのは、これはやはり国有財産法に基づく審議会の議は経ると思うのですけれども、事が関東財務局になるのでございますか。ですから、多少本省に対して質問するのはどうかと思うのだが、しかし元締めである大蔵当局として、当然審議会の審議を経るものだと私は思うのだけれども、そのとおりになるのでございましょうか。
#45
○政府委員(白石正雄君) 非常に重要な国有財産でございまするので、もちろん審議会にかけて決定をいたすことになります。普通国有財産におきましては、非常に面積の軽微な、まあ五十坪とか三十坪とか、そういったようなものは審議会の議を経なくても処分することもあるわけでございますが、大部分のものは審議会の意見を聞いた上で決定いたすことに相なっております。したがって、もちろん本件につきましては、関東地方審議会の議を経ました上におきまして決定いたすことに相なります。
#46
○須藤五郎君 私は、放送局、NHKに対しまして、出演料の問題についてお話を伺いたいと思います。
 私は、議員であると同時に、私自身が作曲家なわけなんです。そこで、そういう立場で私は話を伺いたいと思うのですが、NHKの一カ年間の事業収入というのは、ここにきょう報告されましたので、私は質問をやめますが、四百八億六千四百万円、そして事業支出が三百五十七億円、剰余金が五十一億六千四百万円と、こうなっておるわけですが、事業支出のうち、出演料というのは――演劇それからあらゆるものに対する出演料というものは、作曲料も含めてどのくらい払われたのですか。
#47
○参考人(小野吉郎君) 三十六度の決算の中に出ております支出の中で、出演料として支出いたしております総額は、約二十三億でございま。
#48
○須藤五郎君 そのうち、演奏料と作曲料に分けまして、演奏料はどのくらい払われて、作曲料はどのくらい払われておりますか。
#49
○参考人(小野吉郎君) お答え申し上げます。
 ただいまの二十三億の中で、出演料が約十八億でございます。そのほかに、著作権を支払わなければならないものがございますので、八千六百万円の著作権料を支払っております。この出演料並びに著作権、これを合計いたしましたもの十九億円ばかりの経費を除きましたものが演出委嘱料になっております。
#50
○須藤五郎君 そうすると、二十三億というのは間違いですか。先ほど出演料は二十三億とお答えになりましたが、今のお答えですと、十八億で、それで著作権料が八千六百万円であるというと、合計して二十三億にならないですが。
#51
○参考人(小野吉郎君) これは間違いではございません。先ほど申し上げましたように、出演料、著作権料、作品の委嘱費一切を合わせました経費が二十三億でございます。この二十三億の中に出演料が十八億でございます。これは、タレント等に対して支払う経費でございます。著作権料が約八千万円でございますので、両者を引きました残余、三億余、これが結局タレントに支払う金でもなく、著作権料でもない、いわゆる作品の委嘱料ということになるわけでございます。
#52
○須藤五郎君 作曲料というのは、どのくらい年額支払われていらっしゃいますか。えらい小さいことを聞くようですが、伺っておきたいのです。
#53
○参考人(小野吉郎君) ただいまそこまでの資料を持ち合わせてございませんので、後日調べましてお答え申し上げたいと思います。
#54
○須藤五郎君 それじゃ資料としてちょっと出して下さい。
 それじゃお尋ねしますが、放送局は薄謝協会だといって実は評判が悪いのですよ。私も芸術家のはしくれとしまして、いろいろな演奏家、作曲家から訴えを受けまして、はなはだ遺憾だと実は思っているのですよ。それで僕は開きたいのは、演奏料として払われる個人の演奏家ですね、団体じゃなしに個人の演奏家で、大体Aクラス、Bクラス、Cクラスと三つに分けたその金額はどのくらいなんですか。時間によりましょうが、大体テレビなり、ラジオ、一つのプログラムに出るのは、どのくらい払っていらっしゃいますか。
#55
○参考人(前田義徳君) 大体個人の演奏料につきましては、ラジオとテレビで少し違って参りますが、総体的に申し上げますと、最低が一万円前後、それから最高が、当期の実績では六万円前後になっております。もちろん、時間、それからラジオであるかテレビであるかによって違いますが、大体以上のとおりでございます。
#56
○須藤五郎君 それは、大体時間的にいったらどのくらいの時間ですか、一万円、六万円というのは。
#57
○参考人(前田義徳君) その番組にもよりますが、たとえばバラエティ的番組ですと、同じ三十分でありましても、演奏的部分が非常に少ない場合がございますし、それから普通ですと、大体ラジオが約十五分くらいが標準になるかと思います。テレビは、最近の傾向としては、大体三十分くらいが標準になるかと思います。
#58
○須藤五郎君 この演奏家の演奏料は、人の名をあげて答えることは、これはできないのですか、どうなんですか。
#59
○参考人(前田義徳君) 建前として、個人のお名前を申し上げることはお許しいただきたいと思っております。それは社会的に影響がございますので、よろしくないと存じます。
#60
○須藤五郎君 社会的影響といいますと、何ですか、演奏家同士の間がうまくいかないとか、お前は幾らもらって、おれは安いとか何とか、いうことで、演奏家の中でもんちゃくが起こるということなんですか、どういうことなんですか。
#61
○参考人(前田義徳君) それは、そういうことよりも、経済生活と密着する面での社会的影響というものを主として考えておりますが、しかし、そのほかにいろいろな影響があるかと思いますし、それからまた、従来も大体御本人たちの御希望もございますので、そういう建前をとらせていただいております。
#62
○須藤五郎君 それじゃ私が放送局へ伺って、受け取りなんかを見せてくれといったら見せますか。
#63
○参考人(前田義徳君) 先生御自身のものは、もちろん御存じだと思いますが……。
#64
○須藤五郎君 それはあたりまえですよ。
#65
○参考人(前田義徳君) しかし、ほかの方のものについては、やはり建前上、そういうことはできないかと思いますが。
#66
○須藤五郎君 いや、演奏家なり作曲家から、非常に料金が安いという訴えがあるわけですよ。だから、一々それを聞けばわかるのですが、しかし、はたして安いのかどうかという、われわれ認定をしなければならないと思うのです。その参考に私は実はほしいのす。
 ただ、今一万円、六万円といっておられますが、私が聞くところによると、事実はこれよりずっと安いわけなんですよ。ですから、ほんとうにこれだけ払われておるのか、そう称して払っていないのか、どうしておるのか、という点ですね。そういう点をはっきりしたいと思うのですよ。あくまでも放送局が、そういう個人のいろいろな関係上、これは絶対秘密だといって外に公表なされないというと、つまらぬ疑惑まで持たれることになると思うのですよ。だから、私はこの際、ここで公表できなければ、そうすれば私がもしも調べに行ったときは、私にはそれを見せる、納得のいくように見せるということを約束してもらいたいんですよ。私が外に公表するわけではないですから。
#67
○参考人(前田義徳君) 建前として、お見せすることを遠慮させていただきたいと考えておりますが、たとえばそれを見る、あるいはそれをお調べになる権限のある、たとえば税務関係であるとか、そういうところは全部ごらんになっているかと思います。
 それからもう一つ申し上げたいことは、それよりも安いのがいるというお話がございますが、私が今申し上げた数字は、少なくとも個人的には全部はっきりお払い申し上げております。安い部分というのは、私ももう少しお伺いしないと、どういう部分か、ちょっとわかりかねるのでございますが。
#68
○須藤五郎君 それじゃ、決算委員会がもしも調べに行ったら、決算委員なら見せるのですか。
#69
○参考人(前田義徳君) 決算委員会が、この委員会として、この場でそういうものが必要であるということであれば、私どももこれに善処することを考えたいと思っております。
#70
○須藤五郎君 それじゃ、作曲料の点で伺いますが、今演奏料の問題を聞いていたんですが、作曲料では、Aクラス、Bクラス、Cクラスに分けて、大体十五分くらいの程度で、どのくらいの作曲料を払っていらっしゃいますか。
#71
○参考人(前田義徳君) 作曲料は、普通の場合、建前として、ラジオであるかテレビであるかにかかわりはございませんが、大体最低二万円から最高二十二万円までこれは五分間を中心としてお払い申し上げております。
#72
○須藤五郎君 五分間で最低二万、最高が二十二万円――この間作曲家組合から、作曲料の値上げをしてくれという要求が放送局に向かってなされたことは御存じですか。
#73
○参考人(前田義徳君) 担当責任者にそういう話があったということを聞いており、そしてその点を、とりあえず担当責任局で検討中だと思います。
#74
○須藤五郎君 私の聞くところによると、もう一応話がついたように聞いているのです。しかし、そのときの話によりますと、十五分ぐらいの劇の伴奏音楽を書いた場合、ピアノのスコアを書いて、オーケストラをこしらえて、そして十五分間の伴奏で二千三百円だ、二千三百円では食っていけないというので値上げを要求したところが三〇%くらいの値上げがなされ、大体今三千円から三千五百円くらいになっている、こういうことを私は聞いておるのです。あなたのおっしゃる最低二万円というものとは非常にこれは縁遠いと私は思うわけです。現在は最低二千五百円だということを私は伺っておるのですが、間違いありませんか。
#75
○参考人(前田義徳君) 私も実は、ただいま詳細な資料を持っておりませんが、三十六年度ごろは、おそらくその種類の作曲は、ニュースあるいは社会番組関係のバック・ミュージックであって、最高一分以内の使用をする作曲だと思います。大体三十秒を中心にして作曲をお願いする場合には、ただいま先生御指摘のように、昭和三十六年度の上半期では、大体一分間以内のものに対して二千三百円ないし三千円以内であったと思います。これに対しましては、御要求のいかんを問わず、三十七年度からは平均三〇%ふやしていると記憶いたしております。
#76
○須藤五郎君 これは、私の聞いているのとあなたのおっしゃるのとでは少し開きが大き過ぎて、もう一度私は確かめなければはっきりした質問ができないわけですから、私のほうでももう一ぺんよく調べてみますが、私は、訴えを受けたのは、とにかく十五分ぐらいの劇の伴奏音楽を作っても二千五百円にしかならない、十五分間の音楽を作ろうと思えば、少なくとも一週間ぐらいかかるのだ、一週間われわれが労働して二千五百円ぐらいしか払ってもらえないのではわれわれは食っていけない、何ぼ「薄謝協会」といえどもひど過ぎやしないか、そこで、作曲家組合ができて、ほとんどの作曲家がこれに入っておるわけでが、その組合から値上げを要求したところが、わずか三〇%ぐらいの値上げだ。少なくとも戦前は、私も戦前大阪でよくNHKの作曲をしておったのですが、このときは、私も一曲作曲すれば最低五十円、それから七十円ぐらいにはなったものなんですね。そうしたら、今の物価指数にそれを換算すれば、まあ四百倍として、五十円で二万円、これが当然の私は相場ではなかろうかと思うのです。それでなかったら芸術家は生活が成り立たないですよ。しかし、あなたの今の話ですと、五分間で最低が二万円で最高は二十二万円だと、こういうことです。このくらい実際払っておられるならば、多少話は私と近くなるわけです。私が作曲家組合から聞いている話とは非常に隔たりがあり過ぎるわけなんですね。
#77
○参考人(前田義徳君) 私どものほうももう一度調べたいと思いますが、はなはだ勝手がましいですが、先生のほうももう少し実態調査をしていただきたいと思います。大体私がここで御返事申し上げた点は、今実施している実態でございまして実額でございます。そうしてそのままお払い申し上げております。
#78
○須藤五郎君 私が今言った劇音楽が一本でとにかく十五分ぐらいかかるのが二千五百円、これはあなたたちももしもこれが事実だとしたらあまりにひどいとお考えになるでしょう。どうですか。もしもそういう事実があるなら、最低二万円まで値上げをするということをはっきりと約束できますか。
#79
○参考人(前田義徳君) 私の記憶しておりますところでは、劇音楽十五分、それを特別に作曲する場合には、そういうことはあり得ないと考えておりますので、私のほうも実態の調査をさしていただきたいと思います。
#80
○須藤五郎君 なお、念のために伺っておきますが、協会がシンフォニーなどを委嘱作曲させる場合がありますね、その場合どのくらい払っていらっしゃいますか。
#81
○参考人(前田義徳君) この場合は、その使用目的によりますけれども、基礎的には、先ほど申し上げました五分間を標準として最高二十二万円を支払わしていただいておりますので、そのシンフォニーが三十分である場合は、おそらくその六倍になると思います。
#82
○須藤五郎君 ここに音楽家の訴えの文章があるのですがね、一度この音楽家の訴えも阿部さんも聞いておいていただきたいと思う。こういう訴えの文章があるのですよ。「一体われわれのうち安心して生活しているといいきることのできる人が何人ありましようか。子供の教育はおろか、病気になっても心配のない人が幾人ありましようか。また老後に何の心配もなく安楽に暮らせるという自信のある人が一人でもありましようか。作曲家という美名はあっても、「先生」と呼ばれても、果してそれだけの実質があるといえましようか。一回の放送料金が今どき戦前どころではない。三十円や四十円などという靴みがきにひとしい額で、誰も侮辱を感じないのでしようか。徹夜々々で自分の血肉を喰いつめながら仕事をしても、その一カ月の総収入が一般の勤労者にも及ばないというみじめさを何とも思わない人がありましようか。また、現在はよいとして、万一われわれの創作力が衰えたばあい紙屑のように捨て去られる不安に対してわれわれを守ってくれるものは一体何でしようか。芸能人の多額納税番付に作曲家の名が一度も出たことがないということをわれわれは清貧として甘んじていられるでしようか。」、どうですか。こういうことが印刷されて私のところへ送ってこられたわけなんです。私これを見ましたときに、いろいろ実は本人を呼んで聞いたのです。ところが、著作権料だってほんとうに三十円か四十円しか著作権料が払われていない。これは、私は日本の著作権協会にも問題があると思うのです。もっと芸術家を守る立場に立たないと、実際芸術家は、作曲家は安心して生活ができないというのが現状だろうと思うのです。私は著作権協会にもこれは申し入れるつもりですが、放送局としてもほんとうにもっと芸術家を育てるという、芸術家を守るという立場で、NHKに来たらお前たち宣伝してやるじゃないかと言った人があるそうですよ。作曲料の値上げを要求に行ったところが、NHKはお前たちを宣伝してやるじゃないか、何をぶうぶう言うかという意味のことを言った人もあることを耳にしております。そういうことじゃなしに、NHKはもっと日本の芸術家を育てる、芸術家を守るという立場に立っていろいろなことを決定してほしいと思うのです。それでないと「薄謝協会」などという、そんな名前はNHKとしてはありがたくない名前じゃないかと思うのです。だから、できるだけ芸術家のためにひとつ考えていただきたいと私は思うのです。今あなたがお答えになったシンフォニーならば五分間で二十万円、三十分間のシンフォニーならばそれの六倍だといえば百二十万円ということになりますね。それでも多いか少ないかということについては、私はまたいろいろ意見がありますけれども、生活はやっていける金額かとも思います。しかし、私が聞いておるのでは、シンフォニー一本作曲して五万円から二十万円だと、こういうことも聞いておるわけです。そういう訴えが来ておるわけです。あんたの話とは非常に違うわけなんです。ですから、質問したらあんたからこういう答弁があったが、実際はどうなんだということを私はもう一ペン作曲家組合へ尋ねようと思います。その上で、話が違っておったらまたもう一度おいで願うことにいたしまして、きょう確認しておきたいことは、要するに、決算委員会なり当委員会であなたのほうの決算の承認を求められるときには、必要に応じて、先ほども申しましたように、個人の出演料なり作曲料なりもここで発表していただくかわかりませんから、その点を確認しておいていただきたいことと、それからNHKとしては、もう少しこういう芸術家に対してあたたかい、生活をきちんと守ってあげるというような立場ですべての問題をきめていただきたいと、こういうことを私はお願いして、きょうはこれで終わっておきます。
#83
○参考人(前田義徳君) ただいまの先生の御趣旨は、私どもも、これは放送法上にもそういう一項がございますし、これまで私どもといたしましては、全力をあげてそういう方向にきて参っておると思います。ただいまお読みいただきましたその陳情書が、NHKに対するものかどうかは、私は今ちょっとはっきり聞き取りができなかったのですが、少なくともNHKが正式にそれぞれの目標のためにお願いする作曲家に対しましては、先ほどから申し上げた基準で作曲料を払っておりますし、それから、その作曲家の著作権の使用料につきましても、相当の標準がございまして、回数に応じてお払い申し上げております。そういう点はあらかじめ御了承いただきまして一もし私どもの知らないことがございましたら、御教示いただければ幸いだと存じます。
#84
○委員長(伊藤顕道君) 秋草説明員。
#85
○説明員(秋草篤二君) ちょっとこの席をかりまして、去る二月の十五日に、この委員会におきまして、鈴木先生から、東京――大阪間の自動即時化に対する問題におきます全電通労組と私どもの間におきます関係について御質問がございました。その際、私から御回答申し上げました中で、多少事実と相違している点がございますので、ちょっとおわびかたがた、訂正させていただきます。すなわち、−公社とこれは電気通信局でございます−公社と組合の地方本部との間に円満に妥結している問題もある。また一方、本社と本部との間では、大きなこの問題についての基本的な考え方とか、あるいは取り扱いにつきまして、課題が残されておりますが、これは別個の取り扱いであります、と申し上げたのでありまするが、一応その地方限りで片づくという諸問題があったことも、これは事実でございますが、なお、本社と本部間では多少の今後説明したり話し合うべき問題が残されておったというわけでございまして、この点を訂正いたすわけでございます。
 なお、この問題につきましては、その後、翌十五日、本社・本部間におきまして引き続き話し合いを進めて参ったのでございますが、ついに円満な了解に達せられず、御案内のように、十六日の夜、自動即時化の切りかえをいたした次第でございます。ちょっと補足させていただきます。
#86
○鈴木強君 今、秋草総務理事から、十五日の委員会における発言の訂正がありましたが、私は今お伺いしまして、多少の事実と相違する点があったと言われておりますが、どうもその自分の発言を訂正するために、今さらに発言をなされたことと思いますが、少しく私は納得ができがたい。少なくとも国会において発言したことについて、事実と相違するというようなこときことがあってはこれはならぬことでありまして、そうしかく簡単に訂正をすれば済むという問題ではないと思うのです。しかも、事と次第によりましては、私は御発言があればそのまま聞き置くことも至当かと思いますが、そうでないと私は思いますから、少しく今の御発言に関連して、さらに質問をしていってみたいと思います。
 御承知のとおり、この十五日の本委員会は定例日ではありませんでした。しかし、電電公社が実施しようとする長距離市外電話の自動即時化という、東京――大阪間の改式は十七日に迫っております。したがって、東京から大阪に向けてやる場合も、大阪から東京に向けてやる場合も、一部の加入者が自動即時によって相手方を呼び出せる、こういうことでありますから、一体どうしてそういうふうなことをしなければならないのかということと、それからさらに、それがやむを得ないとするならば、全面的な加入者のダイヤル切りかえは一体どうなるのか、その見通しを私は聞きたかったんです。画期的な名古屋に次ぐ長距離市外即時の実施でありますから、そういう点を私は確かめたかった。それから問題は、この切りかえに伴う要員措置等、全電通労働組合との関係は一体どうなのか、こういう点があえて私は聞く必要がありましたので、十五日に委員会を開いていただきました。幸い、委員長、与党の皆さんに御賛同をいただきまして開いて、特にあなたのほうには、この問題について御質問をするということも十分御連絡があったはずであります。ただ単に、その現象的な言葉の言い違いとかなんとかいうことでなしに、少なくとも、この東京――大阪の改式については、ずっと前から地方本部のほうから、電通本社に対して意見書が出ておるはずでありますね。秋草さんは労働担当の総務理事だと私は思うんです。その方が直接この交渉にタッチしておられると思うのですが、そういう方が、全く本末を転倒したような答弁をするということは、どうも私は理解できないんです。人間ですから、それは間違いもあるでしょうけれども、それに関連をする人が言ったとかなんとかいうことであればまた別でありますけれども、そうでないと思いますから、どうも私は納得しがたいんです。第三次五カ年計画に向けて相当大規模な市外電話の自動即時化をやろうという電電公社が、初めから労働組合の協力ができなくて、管理者の手によって切りかえをやるということは、きわめて私は遺憾なことと思うのです。
 そういう意味において私は少し質問してみたいと思うんですが、一月十七日に労働組合の地方本部から東阪間の改式に対して意見書が出されておったことは、秋草さんは御存じだったんでしょうか。
#87
○説明員(秋草篤二君) 存じております。
#88
○鈴木強君 そのときに、すでに地方段階において交渉すべき問題と、それと並行をして中央においてやるべき問題等について、あなた方と組合の間に意見の一致をみてやっておったんじゃないですか。
#89
○説明員(佐々木卓夫君) ちょっとこれはだいぶ経緯があるのでございますが、実は昨年の十一月であったかと記憶するのでごさいますが、東京――名古屋間に自即実施をしたことがございます。そのときに、組合と私のほうで意見の交換をいたしまして、約束したことがございます。その約束と申しますのは、策三次五カ年計画について、三十八年一月末までに組合側の意見を誠意をもって聴取検討するということで、団体交渉ではないが、組合の意見を十分誠意をもって、聴取検討するという約束をしたわけでございまして、そういう関連で、今年の一月当初から、三次計画全般、もちろんこの内容といたしましては、長距離自即をどうするこうするという問題が主として問題になるわけでございますが、三次計画全体に対する組合側の意見を聴取するという形の会合が継続的に行なわれておったわけでございます。
#90
○鈴木強君 あのね。そういうことでなしに、もっと端的に答えていただきたいんですが、交渉代表者は副総裁ですが、それは組合のほうでも委員長がしょっちゅう交渉に出席することもできないので、お互いにそれは相互理解で出席したりしなかったりするでしょう。個々の問題の内容によってそういうことをやられておると思いますが、秋草さんの場合は、いうなれば副総裁に次ぐ交渉代表、交渉委員的な立場に私はある方だと思うので、そういう方が組合と話し合いをして円満に解決しようという方針で進めてきた、これはもう事実なんですよ。ところが、十五日の段階になって――私はこの切りかえがどうか円満に労使の話し合いが成功してやってもらいたかったのですよ。そういう意味で、あなた方にもできるだけの努力をしてもらいたいし、組合のほうにも、やはりできるだけ歩み寄った交渉をして、この事業に負託された使命を果たすようにやりたいというのが私の念願だったし、そういう意味でおったんですが、どうも交渉がうまくいきそうもないという判断をいたしましたので、私はそのことについて質問した。ところが、話し合いが進んで円満に妥結して、やることになっております、それはおかしいじゃないか、地方の交渉は何かということを私はさらに重ねて申し上げたんですよ。今議事録ができ上がっておらないそうですから一お見せすることはできませんけれども、私はそのあと全部議事録を見ました。そのことは、私は何回も地方の連係があるんじゃないかということを重ねて質問したんですけれども、あなたは非常に自信強く、この問題は別でございますと言うので、私は安心をしておった。ところが、次の新聞には、組合との話し合いが決裂しておったという記事を見ました。その日はもうすでに日曜日ですし、私はよけいなことだったかもしれませんが、国会で安心した気持を持っておったのに、そういうふうな状態ですから、すぐ職員局長に私は自分で電話をかけました。一体、十七日の切りかえはうまくいきましたか、私は国会に籍を置きますけれども、それだけ心配してそれを確かめたら、何か管理者の手でやられて切りかえは済んだ、こういう私は報告を、日曜日の午後でしたけれども、本多さんとの間にして、よかったという気持を持ったんですけれども、そういうふうにして、国会においては、もう大丈夫だということを御答弁なさったので、われわれ安心しておったら、あにはからんや、交渉はまとまっておらなかった、こういうことなんですよ。だから、その交渉のあり方についても、すでに一月十七日に、そういう意見書を出して、そうして今後はこうやろうじゃないかということも話し合いをしておったじゃないですか。それを知らなかったということは、私はないと思うのですよ。しかも十五日には、この問題について国会が意見を聞きたいということですから、十分本社の内部においては意見統一をされて検討してきておると思うのですよ。だから、ほんとうにあやまちで間違った答弁をしたのだなということであれば、人間ですから、それについて率置に私は、今後はそういうことないようにして下さいと言いたいのだけれども、あまりにも国会に対する答弁としては軽々に過ぎたのではないかということを私は切に感ずるのですよね。だからこそ、こういうふうにしつこい質問をしているのですけれども、そういうことが全然統一とれていないでここに来て、答弁されるのは困ったものと、私はこう思うのです。
#91
○説明員(秋草篤二君) ちょっとお言葉を返すようでございますが、釈明させていただきます。
 私も、速記録をつぶさに原稿を写さしていただきまして調査いたしました。で、あのとき申し上げたことの中で、今でも間違っていなかったと繰り返しきょうも申し上げましたけれども、地方段階で、たとえば配置転換の問題のような、ローカルで片づくべきものはローカルでやるのである、それはもう円満に片づいております、こういうものを二度と再びもう一ぺん本社に持ってきて、本社・本部間でやるということはないという気持で申し上げたつもりですが、問題は別個の問題であるというところに、あとから私顧みまして、少しその答弁は不注意であったということを感ずるのであります。もちろん暮れの団交で組合との了解を私どもは懸命に作ってやったのもよく記憶してございます。それに基づいて、組合の意見を技師長中心に長い間聴取して参ったわけでございますが、その他説明すべき事項というものも残っておった、それに基づいて、東京――大阪間というものは、まあローカルではそういう具体的な問題が片づいたにせよ、何といいましても今後続きます大きな自即化計画の横綱級の問題でございますから、労働運動の実際問題とすれば、これにからめて組合と本社との間に円満にひとつ話を持っていくという形にして、まあ団交事項とかなんかいうむずかしい問題じゃなくとも、円満にひとつ話し合っていくように努力するということは、先生のおっしゃるとおりでございます。その点が、この前御答弁申し上げた言葉の中で、ややもすれば、もう本部と本社との間は東京――大阪自即化については話し合う必要はないのだというふうに非常におとりになりがちなような印象をお与えしたということは、私の答弁が非常に不注意だったと私は思いますが、決して軽々に、もう打ち切っていいのだという気持で私は申し上げたつもりじゃないのでございますが、たいへんお言葉を返すようでございますが、釈明させていただきます。
#92
○鈴木強君 言葉を返すとか返さないとかいうことは、そんなことはかまわぬですよ。まあ言いたいことをひとつ言って下さい。これは議事録を見ればわかるのですが、私もあなたの答弁を聞いて非常に奇異に感じましたのです、率直に言って。そこで、私は私なりに議事録を見たのですが、やはり私の過去六年間、皆さんと立場は違いますけれども、交渉をやって参った責任者でもありますし、国会に出て約七年になりますけれども、ずっとまあ労働問題についても多少なり勉強させてもらっているつもりですから、あんたに言われるまでもなく、地方段階における交渉についてはどういう問題であるか、さらに、第三次五カ年計画の中で組合がとらえている問題はどうであるかくらいのことは、私は実はよく知っております。ですから、そういう地方段階における交渉単位と交渉事項の問題については、もちろん私もよく理解している立場に立って質問したつもりなんです。むしろ、あなたがああいう答弁をされたので、私は労働組合のほうではどうしたのだろうかなあという、逆な心配というか、考えたのです。ですから、やはり東阪間の市外長距離自動即時化ということを実施するに対して、私は、ずばり言うならば、労働組合との間はよかったのか悪かったのか、そういうことを私は聞きたかったのでございます。そういう際に、ああいうお答えをされれば、当然中央交渉と切り離して京阪間の問題に
 ついては話を進め円満に妥結している、こういうふうにとるのは、だれが読んでみたって、あの議事録を読んでみれば、日本語を解する人が見れば、そうとると私は思うんです。これはやはりできた過去のことですから、これ以上問題を発展したくはないのです。
 最後に、総裁にも一曹お聞き願いたい、また意見も伺いたいのですが、あなたも総裁に就任されて、第二次、第三次とずいぶん苦労されていることは私もよく認め、感謝しておりますが、よく私はこう言うんです。第三次五カ年計画というのを遂行するのには、三万三千からの浮動要員が出てくる、また一面、六千名近い女子職員の定員削減ということが出てくるので、第一次、第二次を顧みて、もっと非常な努力と熱意を持って労使間の話し合いをせぬと、この計画は遂行がむずかしかろうという意見を持って、総裁にもどうかひとつ、事業は人である、その人の協力なくしてどんな計画を立ててみてもりっぱに遂行できないだろうから御配意いただきたい、こういうことを私は申し上げ、総裁も、第三次五カ年計画の中で非常に重要な要素であるから十分体します、こういう答弁を私は聞いておるわけでもよ。ですから、労働者の協力を得るということは、現段階においては、全電通という労働組合が、公社の中においては大多数これに結集しているわけですから、相手方は全電通になると思うのです。ですから、その組合との間に誠意を尽くして交渉を進め、そして深い理解の中で第三次五カ年計画が完遂できるようなひとつ――配意をしてもらっていると思うのだが、やはり中間におけるいろいろな派生する問題を見ましても、われわれは、総裁が非常に努力されているのだけれども、そういう点でどうも結果的に問題が出てくるように思うんですよ。ですから、さらに公社の規模も大きくなりますし、組織もたいへんでしょうから、実は、そういう中でほんとうに一致協力した体制を作るように私はぜひ御努力をいただきたいと思うんですよ。私は、そういうことがあってこそ初めて事業の発展ということが期待できるし、国民の負託にこたえ得るような事業の発展ということができると思うわけです。公社になって十年間たっておりますけれども、いろいろな点で問題があるようです。しかし、そういう点を克服しつつ非常な努力をしていかなければならぬのですから、十分、苦労もあるだろうし困難もあると思いますけれども、要は人間関係というものの中で、公社の経営陣営の中でもそうですよ、これは非常に密接なチーム・ワークをとって、そういう体制を作っていくことが唯一絶対だと思うのですね。そういう意味でひとつ虚心をもう一回私は総裁から承りたいと思うのです。
#93
○説明員(大橋八郎君) ただいまの鈴木先生の御意見に対しましては、今までもあらゆる機会に私申し述べたつもりでありますが、第三次五カ年計画を遂行するにつきましては、一番大きな問題はやはり労務問題が一番大きい、さように繰り返し申し上げておるとおり、その心持で実は今日まで仕事を進めて参っているつもりでありますし、また、今後も進めて参りたい、かように考えております。ただ、第三次五カ年計画につきましては、おそらくいろいろ組合にも説明をし、組合の意見も、いわゆる聴取検討と先ほどお話がありましたが、聴取し検討しておる段階だと思いますので、今後もお示しのような心持で私どももできるだけ誠意を持って聴取検討して仕事を進めていきたい、かように考えております。
#94
○光村甚助君 秋草さんにお伺いしますが、あなたこの前の答弁を訂正する気になったのは、だれからか注意されたのか、どうしてそういう気になったのですか。
#95
○説明員(秋草篤二君) これは帰りまして職員局長から、一番最初は、非常に具体的ではございませんが、どうだろうかという注意を受けました。ただ職員局長は、ちょうど私と同じに、その晩団交で徹夜して、とうとうここの席に列席できなかったので、職員局長も部内の者から聞いて、そういう私に相談を持ちかけてきたということでございます。
#96
○光村甚助君 私はここへ来てあなたが訂正されるということを聞いたのですがね。職員局長やほかの人が言わなければ、そのままこれはほおかぶりをした、そのままやるつもりだったのですか。
#97
○説明員(秋草篤二君) ほおかぶりというようなことは非常に不謹慎でございますが、私自身、先ほど申しましたように、速記録をいろいろ縦から横から見ました。それで、これは非常に今でも私むずかしい言葉づかいだと思っておるのでございますが、あそこに書いた文字どおりのことを読みますと、これはもう営業局長も答弁しておるのですけれども、地方段階におきましての妥結ということも、確かに「妥結」という言葉が穏やかでございませんが、要員その他の問題についても片づいたということは、繰り返し地方も間違いなく確認しておるわけであります、今日になってもですね。ただその、それから私申しているのは、本社の段階においては、やはり大きな基本的な考え方とかいろいろな問題、これにからまる問題が今本社と本部間に団交されておるのだということも答弁しておるわけです。ただ、それは別個の問題であると言ったところによく考えればこういう問題が起きたのじゃないか。そこで、その別個の問題と言った解釈でございますが、私は、先ほど鈴木先生に御答弁申しましたように、もう打ち切っているのだとかそういうことは毛頭申しておりませんし、それでは何が東阪間における具体的な要求であるかといいますと、先ほど申したように、暮れの申し合わせ事項によりまして、組合の意見を聞いていくということが、私自身も鉛筆をとって書いたのでございますから、そういう内容は一つある。それから、その後副総裁がこの席で御答弁なすって、組合の要員などについては、数字を国会にも御報告すると同時に、組合にもお知らせしようというようなことを言っております。それからもう一つは、具体的な団交事項とか何かじゃなくても、大きな問題でありますから、できるだけスムーズにやるためには、円満にできるだけ話して、説明をして十七日の切りかえに入るべきであろうということは、よくわかるわけですけれども、これは実際問題としての労働運動でございますから、理屈を抜きにして、組合は組合としてそれが団交事項でないといっても、団交事項の中に入れようとして私どもにいろいろ話を持ってくるということは、ほかの問題でもしょっちゅうあることでございます。しかし、それを正規にこれは団体交渉として取り上げて私どもは解決すべきものであるということは、私どもの立場から言えないことでございます。そういう点では、速記録をごらんになっていても、非常にそこら辺の点は言葉づかいはまことに私ども注意しなければいけないと思いますが、ほおかぶりしてごまかしているのだという気持で申し上げたつもりでは毛頭なかったわけでございます。
#98
○光村甚助君 いや、それは私も速記録を見なくて追及するというわけじゃないのですけれども、人間だから、数字の誤りなんかを訂正してくれということはたくさんあります。しかし、答弁の内容を全面的にがらりと変えてくれなんということは聞いたことがない。そうなると、これは意識的にやられたとしか考えられない。しかし、これ見てみないと私わかりません。はっきりしたことは言えませんけれども、そういう点で今後やっぱり注意してもらいたいですね。
#99
○説明員(秋草篤二君) 私先ほど申し上げたことは、答弁の内容をがらりと変える気持を内容としておりませんですから、その点は、繰り返すようですが、この前申し上げたことをまるでひっくり返すようなことを申し上げておるつもりはございません。その点は御了承を願いたいと思いたと思います。
 ただ、一部非常に先生に誤解を招き、また私の言葉づかいの不謹慎な点、それから事実と多少違った点があるということを申し上げておるのでありまして、がらりとひっくり返すという気持は毛頭ございません。
#100
○鈴木強君 へたな抗弁はせぬほうがいいです。あなたが間違ってないなら、訂正する必要はないのです。訂正したのは、発言が事実と違っておると思ったからでしょう。地方交渉と中央交渉がミックスされているため、中央交渉がまとまらないで、東阪間の切りかえに対する円満な解決にはならず、結局組合との間には東阪間に対する協力体制というのはくずれたものだから、そういうことを僕が中央との問題もからんでおるのじゃないかと言ったところが、あなたは、それは別個でございます、別個でございますと言っておるので、そういう点をどうもまずかったというのであなたは訂正されたのでしょう。そうであるならば――どうも話を聞いておれば、自信たっぷりで、訂正する気なんかないように感ずるのだそういうことでなく、率直にあなた人間だから間違いがあればあるでしたらどうですか。そんなへたな抗弁を何回もする必要はないですよ。
 私は、少なくとも、国会における発言の中で、一回答弁したことを訂正するなんていうことは、きわめて遺憾なことだと思う。今言われたことは、議事録には残るでしょう。しかし、私が言いたいのは、問題は、このような発言が国会の中でやられるということ、その原因ですね――よってきたる、生じた原因を考えなければならぬと思うので、そのことのほうがむしろ重要だと思うのですよ。だから、単に議事録を訂正するということよりも、今後、さっき総裁の言われたような、ほんとうに労使間の問題について真剣にあなた方のほうで体制を組んでいくという、そして第三次五カ年計画を切り抜けていくという、そういう確信を持って対策を立てられ、実行に移されることを、むしろ私は期待したいのです。そういう意味で、今後皆さんがどのように第三次五カ年計画に対して対処していくか、今後に残る問題ですから、こういう議事録の訂正があったことはあったとして残るでございましょうが、一応今後のそういう点を私は十分見守っていくということにして、一応この質問は終わっておきます。
 それから大臣にちょっと伺いたいのですが、十五日の閣議で、東京電話が百万になって、基本料がそれぞれ一割値上げになりましたが、このことについて何か閣僚から意見があったということですが、真相はどういうことだったのでしょうか。
#101
○国務大臣(小沢久太郎君) これは一部新聞に漏れておりますけれども、その閣議の席上ではそういう話はなかったことだというふうにしておるわけでございまして、まあそれがどういうわけか漏れたわけであります。そういう事情でございます。
#102
○鈴木強君 わかりました。なかったことなら、これはもうそれ以上聞いても、なかったという処置の問題だから聞きません。だが、僕は大臣に申し上げておきたいのですが、これらは公衆電気通信法という法律によってきめられておるので、審議の過程で私たちはその不当性を追及したのです。反対したのですが、与党の皆さんが、内閣が提案したものを数で通しているわけです。それを閣僚が知っているか知っていないか知らぬけれども、何か公共料金を値上げするのはけしからぬというような趣旨の発言があったやに聞いておるのですけれども、どうも内閣の閣議というものも、しかくそういうことになるとよく知らぬものだなあという私は気がしたのですが、大臣は大臣として御説明もされたでしょうし――私は宮沢さんからもちょっと聞きました――だから、ないということであれば、それでいいのですけれども、しかし、率直な加入者の世論といいますか、そういう気持からすれば、数が多くなっていけば多少安くなるべきじゃないかというような単純な考え方を持っておられるのですから、そういう点について東京電気通信局なんかは非常にいいPRをしておりましたよ。私らのところにもパンフレットを送ってくれましたけれども、事前に相当、こういう法律によってこうなりますよということをかなりやってくれています。だから、ああいうのを見た人は納得していると思うのですけれども、それを見ない人が中にはあるので意見が出ると思うので、むしろ政府が前面に立って自分たちの内閣で作った法律だから、そういう意味で、ひとつ間違いのないようにしたほうがいいと思うのですよ。今後も努力をしてもらいたいと思うのです。これは私の意見です。
 それから、次に私は伺いたいのですが、第三次五カ計画というものはもうすでに国会に出ておりますし、初年度の予算もすでに国会に出ておりますが、一体、私たちがいただいている公社のお作りになりましたこの第三次五カ年計画というものの内容ですけれども、これは絶対のものなんですか。これは唯一絶対のものなんでしょうか。
#103
○説明員(佐々木卓夫君) ここに具体的に表現いたしておりますことは、極力この線で今後努力していきたいと、かように考えておる次第でございます。
#104
○鈴木強君 それはわかりました。概念としてわかりましたが、たとえば加入者増設とそれから市外サービスの改善等について、両方のバランスをとるように皆さんのほうでは計画を出されておるのですけれども、今後、経済の変動その他によって需要が急激に減るということもあり得ると思いますし、それから経済の動向によって相当に使用度数が多くなるということも考えられるので、そういう不安定的な要素も多少中に考えておかぬといけないのじゃないかと思うのです。ですから、絶対にこれはコンクリートされたもので変更することはないのだというわけじゃないと思いますけれども、この点はどうでございましょうね。
#105
○説明員(佐々木卓夫君) たとえば加入者の需要の趨勢等につきましては、今後の日本経済の伸び等をベースにいたしまして需要を予測いたしております。それから市外トラフィック等につきましては、ある程度過去の実績、経験等から、加入者のふえた場合にはこれくらいトラフィックがふえるのじゃないかということで予測しているわけでございまして、したがいまして、この案を作成する前提条件になっている条件が今後変わってきました場合には、新しい条件を加味してある程度見直すということも必要になろうかと思うのでございますが、そういう現在の前提にしておる条件が変わらない限り、極力この実現をはかっていくというのが今日の考え方だと思います。
#106
○鈴木強君 私どもは、第二次五カ年計画の際にも、国会で皆さんの計画を拝見しまして意見を申し上げたいのですが、これは一つの基本的な考え方ではございますけれども、やっぱり五年間の間のことですから、絶対唯一無二であるというような判断に立って提案されたものではないだろうということをただしたわけです。もちろん、そういうことついては、公社側も、一つの経済発展の動向というものは、政府の発表されている指数等を使われて、その経済の伸びに伴って需要はどの程度あるだろうという予測を立てて、何年度になったらどのくらいの需要があるだろう、それに対してどのくらいの加入者増設をやっていこう、あるいは市外通話の即時化をやっていこうという、そういう計画をやっておられたわけですが、やはりこれは、第二次計画のときには、御承知のとおり、小さい手直しを加えると、たしか五年間に三回ですか――大体二回は手直しをしなければならないような事実がございました。これはやはり、日本経済がかなり急激に伸びてきたのでそういうことになったと思うのです。ですから、私は、お示しになっておる拡充計画というものが、どうにも動かすことができないのだというようなそういういうものではないと思うのです。むしろ、またそういう考え方で提案をしておるとすると、問題が出てきたときに困るのじゃないかという気もするのです。皆さんのほうでは、公社組織を動員していろいろな資料も作られ、係数も使ってお作りになったのですから、これが適当なものなんだなんということを私も言う必要ないし、皆さんもどうでもいいんだという答弁は絶対できるはずないし、そんなばかなことないと思うけれども、そういうことでなしに、率直に、これからの五年間の間に多少なりこの内容というものは修正を加えなければならぬようなことになるじゃないか、こう私は思うのですけれども、その辺の弾力というものは全然ないのですか。
#107
○説明員(大橋八郎君) これは、先ほど鈴木先生がすでに御指摘になっておりますとおり、第二次五カ年計画の際にも、最初の計画よりも今日まで何回か修正されておりますことは、御承知のとおりであります。これは結局、そのときの経済状態なり、あるいは資金の状態なり、いろんなことから勘案いたしまして、できるだけ時代に合うようなふうに訂正をして参っておるわけでございます。ちょうど第二次五カ年計画の発足直後の状況を見ますと、初め予定したときの申し込みようも、非常に申し込みが、需要がふえたということのために、第二次五カ年計画の三年目から――三年、四年、五年とこの三カ年間の計画を拡大修正したことは、御承知のとおりであります。しかも、この拡大修正したものを、さらに個々の予算のときには、拡大修正したものを、さらに、個々の予算のときには一拡大修正のときには、三年目は御承知のとおり四十万というものを予定し、第二年目は四十三万、第三年目は四十六万という予想でもって修正をやったわけでありますが、ところが一その第一年目は大体四十万ということで発足して、それはちょっとそれ以上につけましたけれども、第二年目のときは四十三万の予定をさらに五十万ということに修正して予算を組んでおります。それからさらに第三年目は、四十六万というのを、現在の御承知のとおり六十万加入をやる、こういうことにだんだん修正して参っておりますから、お示しのとおりくぎづけのものでないことはむろんでございます。
#108
○鈴木強君 わかりました。私たちも総裁の御答弁のようだと思います。できるだけ、計画ですから、計画に沿うような努力はあるとしても、やはり神様でない限りは、五年間のことですから、おっしゃるとおりに私はなると思います。それで、この要員の流動の問題については、大体公社のお考えがわかりました。
 そこで、この質問はどうでしょうか。総裁か、労務担当か、どなたでもいいんですが、お示ししてある計画によりますと、何回か言っておりますように、三万三千名の配転、職転者が出てくる。そのうち四〇%の一万三千二百人が配置転換の不能の者になるという想定を伝えております。そこで、電電公社と組合との間には覚書等があるようでございますが、首切りはしない――これはこの前総裁がこの委員会で言われました。しかし、一方一万三千名近い配転、職転不可能者が出てくる。この現実と、今組合との間にかわされておる覚書というものとの矛盾は、計画を作る方はどういうふうに調整しようとしておられるんでしょうか。
#109
○説明員(本多元吉君) 御説明申し上げます。お話がございましたように、全体といたしまして、交換関係の要員の流動といたしまして、郵政を含めて三万三千ぐらいが現時点におきまする見通しとしてあるわけでございます。私ども、これに対しましては、配置転換協約なり、その他労働組合との間におきますところの配置転換、職転、そういうような協約に基づいた取りきめに従いまして、できるだけ円滑な実施ができるように考えていくとか、あるいはまた訓練によりましてその職種転換を円滑にして参りますとか、職種転換の対象の職種というものを十分検討いたしまして受け入れるというようなことをできるだけ考えまして、計画の円滑な実行をいたしたいと考えておりますが、この前お話があったかと思いますが大よその見込みといたしまして――これも現在における見込みでございまして、今後のやり方によって変更もあるかもしれませんが、四〇%ぐらいは従来に増してなかなか困難な要員数が五カ年間全体として想定されるんじゃないかというふうに考えております。私ども、この要員の取り扱いについて、これを調整するような形におけるように、まあ本年度の予算上は長欠のあと補充というふうな形で出ております。そういうふうな要員の調整的な活用というようなことによっても考えて参りたいと思うのでございますが、なかなかその点について、今後年を追うてこの五年間の配転のなかなか困難な者に対する処置というものは私ども大きな問題だと考えております。何らか特別な措置でも考える方法はないかというふうに検討いたしている次第でございます。
#110
○鈴木強君 まあことしは、計画によりましても、たしか減になっていないように思いましたか――五千三百名。要員措置のほうでは差引減はないようですからいいんですけれども、やっぱり流動の面になると五千三百名ばかりあるようです――郵政委託を含めまして。しかし、三十八年度は職員局長の言われるようなあらゆる努力をしてもらってどうにかいけると思うのですけれども、問題はその後の五年間の問題にあると思うのです。ですから、もうそれは言葉の上のことでなしに、現実に自動化されて職員が要らなくなっていく人の措置というものは、もう話でなしに、現実の問題として、生きた問題として取っ組まなければならぬわけですから、そのときになってからじたばたしてもおそいような気がするので、もちろんいろいろな角度から公社は計画は立てていると思うんですけれども、やっぱり幅広い伸びる事業ですから、新しい分野の職場開拓とか、そういう点もあわせて考えて、この要員措置に対してよっぽど真剣にやらぬと、どうもこれだけ余る人たちを一体どうするのかという心配が一つも私は消えないのです。これは大臣にもこの前も伺ったかもしれませんが、やはり現在の公社法上における予算的な制約、そういうものが根本的にあるわけですから、そういう合理化に直面して、経営者が労働者と話し合いつつ、やめなきゃならぬ人たちに対する措置をどうするかということだが、率直に言って、今の公社の権限の中では、国会で承認された給与総額の中でのやりくりですから、どうにもならなくなってしまうと思うのですね。私はひどいものだと思うのですよ。石炭産業でも、労使がいかにしゃっちょこ立ちしてみたって、あれだけエネルギー革命であらしに会っている。石炭産業というものはどうにもならないというので、政府に対して石炭政策の転換を要求してきていると同じように、この姿というものは、形は小さいかもしれませんが、電電事業の中には出てくると思う――出てくると思うじゃなくて、出てくるのですよ。そういう意味からいっても、もう少し私は、予算上の弾力、今お話のあった保有要員等の問題も十分考えて措置してやらぬとどうにもならないようになると思うので、これはひとつ大臣も、十分肝に銘じて、公社法上の欠陥等の是正ということは私は何回も言っているのですけれども、ひとつがんばってもらいたいと思うのですが、大臣そう思いませんかね。
#111
○国務大臣(小沢久太郎君) 前々からいろいろ伺っておりますし、いろいろ大事な研究課題だと思っております。われわれは十分ひとつ研究したいと思っております。
#112
○鈴木強君 それは、歴代の大臣がもう同じようなことを言ってやめられていくのですね。私はやはり、だれかに積極的に口火を切ってもらわなければ火がつかぬと思うのですよ。小沢郵政大臣が就任されて、やはりよりどころは、公企体の審議会というものもありますし、答申もあるわけですから、会計検査院あたりでも、いろいろな公社の経営問題について検査しても、やはり組織上も考えなければならぬ問題がありますよということが、ことしも決算の十四項目の最後に載っているのですよ。だから、そういうことを考えなければならぬ時期にきているのだから、やはりそういうことも考慮されて、ステップを切ってもらわなければいけないと思うのです。大臣も一年半か二年ぐらいでもってかわってしまうものですからね。だから、検討しますということで終わってしまって、また次の大臣が来たとき、われわれ同じことを繰り返して言わなければならぬということで、非常に非能率で困っているのですよ。ですから、ぜひ小沢大臣、何かこの口火を私は切ってもらいたいと思うのですよ、率直に言って。私は、与党の鈴木先生も谷村先生もおられますけれども、迫水前郵政大臣にしても、具体的にその衝に当たってみて、認識を深めてくれて、そうして職を退いても、やはり与党の皆さんとも相談し、われわれとも相談して、何か手を打たなければいかぬぞという気持は持っていてくれていると思うのですよ。ですから、私はそういう情勢は逐次出てきていると思うので、できるなら私はこれはあとから提案したいと思っているのですけれども、この委員会でも、そういうための何か研究機関というようなものを作って、そうして皆さんと一緒にそういう方向に行く道を開くためにやりたいという気持を持っているのです。ぜひひとつ、短い時間ですが、ずっと長くいてもらえばけっこうなんだけれども、とにかく就任中にひとつぜひがんばってもらいたいと、私は強く大臣にお願いするのです。
 それから、第三次計画とも関連をするのですが、東京の電話が百万になりまして、さっき申し上げたように、料金上の困った問題も出てきておりますけれども、現在、私どもの調査によると、葛飾、石神井、渋谷、大塚、大崎、四谷、大森、九段、神田、芝、これは東京の都内を見た場合、これらの電話局の所在する地域は、非常に電話の需要供給が悪くなっておりまして、バランスがとれておりませんですが、また地域によってはかなり好転しているところもあるのでございますけれども、こういう地域的なアンバランスというものは、一体どういうふうにして調整なさるのでございますかね。
#113
○説明員(佐々木卓夫君) 複局地におきましては、やはり需要が非常に多くて設備が足らないところを優先的に取り上げまして置局計画をし、分局を作っていくということになるのでございますが、何といいましても、分局に着工いたしましてから、それが実際に加入者を収容する段階に至りますまでに、三年間は最小限度かかるような仕事でございます関係から、まあ申しますれば、隘路が逐次移動するといいますか、ある地域を手当を完了したころには、また他の地域に隘路が出てくる、こういうような事情が残念ながら出ているような次第でございます。
#114
○鈴木強君 市内に六十六ある電話局のうち、今申し上げました十の電話局は、特にこれは悪いほうだと思うのですが、こういうところは、後ほど質権の問題でも私は次回にまた質問いたしますが、電話のやみ値などが、二十万円とか、二十五万円とか、三十万円とか、そういうようなことで、電話の売買が行なわれているという局が十近くもあるように思うのですけれども、やはり、結局、これは申し込んでもつかないということになれば、電話のやみ値もどんどん上がってきて、非常に困った状態が出てくると思うのですが、何とかこういう特別に悪い地域に対して手当を早くやってもらいたいと思うのです。これらの地域は、もう一、二年もすれば漸次よくなるような計画ですか。
#115
○説明員(佐々木卓夫君) 逐次先生の御趣旨に従ってやっている次第でありますが、当面三十八年度に分局サービスを開始する予定になっております二、三の例を申し上げたいのでございますが、四谷・牛込区域に花園区という分局を一つ三十八年度内にサービスする予定でございます。それから、赤坂・芝の地域でございますが、これは芝の第二と私どものほうで申しておりますが、開局する予定でございます。それから、渋谷の区域にまたがるのでございますが、代々木の第一、第二の分局、それから在来の世田谷の区域に、第二世田谷のうち第一ユニット、第二ユニット、その他深川地域の晴海埠頭のところに、晴海分局をサービス営業いたします。二、三の例でございますが、そのような状態でございます。
#116
○鈴木強君 確かに、いろいろ御苦心されて、こういうように逐次局を建っているのですけれども、お話のように三年もかかるということで、申し込んだ者から見ると、なかなか待ち切れない気持があるのです。ですから、ひとつ手っ取り早く、東京のまん中でこういうような陥没した地域があるということを十分お考えの上で、加入者増設についても特段の御配慮をいただきたいと思います。
 それから、あそこの赤坂表町にTOCという新しい建物が建っておるのですけれども、これは今電電公社が提供しておるNHK初め各民放の専用電話線あるいは電信線というものをあそこに集中してやろうという御構想のようなんですが、あれは一体いつごろサービス開始になるのですか。
#117
○説明員(佐々木卓夫君) 先生の仰せのように、テレビ中継を主とした切りかえセンターを作る予定でございます。各局の中継ルートが相当錯綜しておりますし、それから音声と画面を同時に切りかえなくちゃいかぬというような特殊事情等もございまして、公社のほうといたしましては、オリンピック時における放送対策等も考慮いたしまして、大体オリンピック開催前には業務開始の段階になる予定でございます。
#118
○鈴木強君 予算はどのくらいかかるのですか。
#119
○説明員(佐々木卓夫君) ちょっと、ただいま調べましたあとで御答弁さしていただきたいと思います。
#120
○鈴木強君 これはあれですか、カラーテレビもまだ全国放送はもちろんやっておらないようですけれども、公社のほうではマイクロを新設する場合にカラーテレビも当然考えておられると思うのですが、このTOCの中にはそういうものも全部入ってくるわけですか。
#121
○説明員(佐々木卓夫君) テレビの中継の切りかえということを業務内容といたしておりますので、将来カラーテレビが入ってくれば、当然これも入ってくることになるわけでございます。
#122
○鈴木強君 そうすると、UHF帯のルートというのはどうなるのですか――テレビのチャンネル。それはTOCの中ではどういうふうに考えておりますか。これは将来の問題だと思いますが。
#123
○説明員(佐々木卓夫君) 先生のちょっと御質問の御趣旨がよく理解しかねるのでございますが、UHFを使ったSTリンクのことをおっしゃっておられますのか、それとも一般の中継の場合のことをおっしゃっておられるのか……。
#124
○鈴木強君 両方なんです。
#125
○説明員(平山温君) ちょっと補足さしていただきたいと思いますが、実は先生のおっしゃった意味がよくわからないのですけれども、私どもがTOCの中に入れるのはマイクロ中継関係でございますので、今先生のおっしゃったのは、何かテレビの放送のほうのUHFのほうのあれじゃないかと思いますが、私どものほうとしては、中継はマイクロのほうでやっておりますから、今のTOCと直接関係がないように思うのですが……。
#126
○鈴木強君 もっと簡単に質問しますと、カラーテレビが、今も一部やっておりますけれども、NHK、NTVですか、あれが全国的に放送網を持った場合に、そういうマイクロのルートが当然出てくるわけでしょう。専用の、ですから、そういうものもこの中に当然収容されて操作されるようになるのですかということを聞いておるのです。
#127
○説明員(平山温君) お答え申し上げます。その点につきましては、先ほど佐々木総務理事からお答え申し上げましたけれども、現在やっております白黒テレビ、それから今後伸びてくるであろうカラーテレビ、いずれもマイクロで中継いたしますから、そういうサービスが中継線に乗れば、当然このTOCに入ってくる、かように考えます。
#128
○鈴木強君 これは今東京統制無線中継所でやっておるテレビの回線統制というものを全面的にここに移すことだと思うのですけれども、要するに、非常に規模が大きくなってくるので、ここでは手が回り切れないということなんでしょうか。それで、専用線というものもどんどんふえてくるし、結局、こういう金がかかっても大きなセンターを作って、この専用線オンリーのこういうサービスをやろうということだと思うのですけれども、その技術的な問題など私はここで伺ったってしょうがないのですけれども、まあこの専門家の方々がいろいろと研究されて、近代化したセンターの中に収容して、スイッチか何かでどんどん切りかえをやって参れば、要員その他の問題でも相当に合理化されるというような経済効果の面もかなり考えておやりになったと思うのですけれども、具体的に言ったらどういう点が特徴としてあげられるのでしょうか。
#129
○説明員(佐々木卓夫君) 実は、今までの段階は、テレビの中継ルートが比較単純であったわけでございますが、御承知のように、キーステーションの数は、東京に四局、大阪に四局というように非常にふえて参りましてから、全国ネットワークがほぼ完了しておりまして、ことに民間のテレビ放送等になりますと、何時何分に合わせて音声と画面を同時に切りかえるというような操作等がございまして、非常はむずかしい操作になるわけでございまして、非常にむずかしい操作になるわけでございまして、この切りかえセンターというものを、大体各国の趨勢といたしましても、そういう別のセンターを作ると、こういうことになっておりますので、業務量膨大に対処して、そういう時間的に非常に瞬間的に合わさなくちゃならないという特殊の要求がございますので、こういうことをやったわけでございます。
#130
○鈴木強君 これと関連いたしますが、この前、岩元監理官でしたか、専用線の料金の問題についてお答えをいただいたときに、四月一日から改定するということを準備しておられる、こういうお話を承りました。中身はもちろんよくわからないのですが、上がるものもある、下がるものもある、こういう御意見であったんですが、私はもう少しきょうは突っ込んでお伺いしたいと思う。
 こういうような、今お話のあったような状況において、専用線というものを確保して万全サービスをやろうという態勢をここでは作っておるが、そういうときに、専用線の料金について――これは大臣の御決定になる料金ですから、皆さんのほうで十分検討された上でおやりになることと思うが、今の電信電話専用料金制度というものをかなり変更していくということもお考えになっておりますか。
#131
○政府委員(岩元巌君) 電電公社のほうから出てきております案によりますと、市外専用線と電信専用線とあるわけでございますが、市外専用線につきましては大体下がると――いろいろあるわけでございまして、一概には言えないわけでございますが、大体下がるという方向が出てきているわけでございます。それから中には、官庁料金の幅の中であまり変わらないというようなことから、一部上がるものもございますけれども、大体においてかなり下がるという方向で今案が出てきておるものを検討しているところでございます。それから電信専用線につきましては、大体今のワクをあまり変えないという方針でございますが、ただ距離によりましては、ある距離の段階では上がるものもある――大体において変わらないと思いますが、距離の比較的短い部分につきましては、はかり方等の関係もございまして若干上がるものがあると思います。大体そういったような内容で今検討しているところでございます。
#132
○鈴木強君 電信の場合、距離によって何かいろいろ調整するようですけれども、遠いところ――ちょっと聞き漏らしたかもしれませんが、もう一回伺いますが、距離が遠くなると安くなるのですか、高くなるのですか。
#133
○政府委員(岩元巌君) 電信専用線につきましては、今までは距離に比例して算出になっておったわけでありますが、今回検討しておりますものは、距離によって逓減していく。それで、ある比較的短い距離の区間におきましては、若干カーブを描くといったような形になるものでございますので、ある距離のところでは高くなる部分があるわけでございます。
#134
○鈴木強君 それは考え方の問題ですから、私は聞いておきます。それからデータ電送というものを考えていないですか。
#135
○政府委員(岩元巌君) データ電送のサービスに対する回線――専用線と申しましょうか、電信専用線のそういう新しいサービスでございますが、これにつきましても、現在検討いたしております。電電公社から出てきている案につきまして検討しているところでございます。
#136
○鈴木強君 これは新しく中高速電送というものを作ろうとしておられるようでありますから、この料金の決定については、ちょっと従来にないシステムですから、非常にきめにくいと思いますけれども、この市外専用でも。電話のほうは四割も下がる。電信のほうは、上がるところもあれば、下がるところもある。距離により逓減制をとっておるということなんですが、上がる場合もあり得るわけですね。それから、今のデータ電送等についても、これは結論が私はよくわからないから意見を述べられないのですけれども、これは大臣の認可料金にはなっているのですけれども、広くみんなの意見を聞くということですね。利用者の意見を聞いたり、各方面の意見を聞くというような、そういう方法はおとりになっているのですか。そうでなくて、あなたのほうでおきめになるのですか。
#137
○政府委員(岩元巌君) 大体市外専用線の料金というものも現在きめられておるわけでございますし、それから電信専用線というものも現在きまっておるわけでございますが、それらについて検討しておるところで、新しいサービスとして出て参りましたデータ電送の回線、これは帯域幅から申しまして、電信専用線よりもかなり幅が広いものになるわけでございますので、そういったことから、適正料金というものを、大体この辺が適正料金になるかといったようなことで現在検討しておるところでございます。
#138
○鈴木強君 これはそういう各方面の意見を聞いてきめるということはしないのですか。
#139
○政府委員(岩元巌君) 特別に何らかの形で、たとえば聴聞といったような形で聞くということはいたしておりません。
#140
○鈴木強君 それはそうでしょう。電波のチャンネル・プランを立てるときのように法律にはきまっていないでしょうけれども、やはり意見を各方面から聞いて、より適正な料金をきめるということは、これは僕はいいことだと思うのです。現に一部の方面の意見をお聞きになっているのではないですか。新聞関係や何かの方面については、そういうものはやらなかったですか。
#141
○政府委員(岩元巌君) 監理官室としては、そういったことはいたしておりません。
#142
○鈴木強君 電電公社のほうはどうです。
#143
○説明員(千代健君) 従来、新聞に関係する専用料金の引き上げ、あるいは引き下げ、変更する場合には、新聞協会の電気通信部会というものが中心になりまして、意見具申、それからこちらも納得をしてもらうように説明会というものを持っておりまして、意見を聞いたのは、それを通じて過去三回聞いております。
#144
○鈴木強君 公社のほうでは、そういうふうにできるだけ意見を聞いてきめておられるようですから、これは私はけっこうだと思うのですが、全体のバランスから見て、はたしてどの料金が適正かということは、私もここでにわかに意見は出せませんが、さっき申し上げたような、本格的にTOCの方向に進む段階ですから、なお監理官のほうでもできるだけの手段を尽くして、ひとつ適正な料金をおきめいただくようにお願いいたしたいと思います。
 それから、なおこの際、国際的なこういう専用線の料金水準というものがどんなふうなのか、ひとつ参考にしたいと思いますから、できましたら、ありましたら、後でいいですから、ぜひ見せていただきたいと思うのです。
#145
○政府委員(岩元巌君) ただいまここに持ってきておりませんので、後ほど資料として差し上げたいと思います。
#146
○説明員(千代健君) ただいまの外国の事例、アメリカとか、ドイツとか、英国、そういう中の資料は持ち合わせておりますので、後刻差し上げたいと思います。
#147
○鈴木強君 これは、専用料金のちょっとここにあれがないのですけれども、三十八年度の予算との関係ではどんなふうになっているのでしょうか。公社が今郵政省に許可申請をしている内容によって三十八年度予算は専用料金については組んでおるのですが――四月一日のやつは。
#148
○説明員(井田勝造君) ただいま申請をしております線に沿って明年度の予算を組んでおります。
#149
○鈴木強君 千代さん、あなたにこの前もちょっと伺ったのですけれども、東京の電話番号簿のことですけれども、百四番と、市外の二千三百九十一番と、これは時間によって違いますけれども、申し込んで話中でなかなか用が足せないことがあるのですけれども、これは早急に、この前あなたも御意見出してくれたのですけれども、どういう方法でもいいですから、電話番号簿の問い合わせが非常に多くなっておるのですけれども、この案内台といいますか――を思い切って拡充するということは、すぐ手が打てないものでしょうか、もう一回伺っておきたいと思うのです。
#150
○説明員(山下武君) お答え申し上げます。百四番と二千三百九十一番の案内業務のサービスがたいへん悪うございまして、各方面に御迷惑をかけておりまして、まことに申しわけないと存じております。実は、あそこの局舎の関係で、非常に狭うございまして、交換台の増設等がなかなか思うようにいきませんために、この方面のサービス改善が思うようにできなかったわけでございますが、できるだけの部屋の拡充をはかりまして、交換施設も整備いたしまして、それから要員もだいぶん充員する必要があるということで、先日来各方面から充員をいたしておりまして、数日前から逐次採用しておりますが今月末までか来月早々くらいに相当の充員をいたしまして配置いたします。それから、三月中に、現在訓練をいたしておりますPBXの施設に行く交換手のうちで、まだ職がきまっていないような方でこちらに来れるという人も相当ありますので、そういう方にもお願いをいたしまして、急速に充員をはかりたい。それからまた設備のほうも、今回自即一〇二番等がなくなりますので、その方面のあいた部屋のほうに席を拡充いたしまして、できるだけ早く現在の悪いサービスの改善をいたしたいと、もっぱら今やっておる最中でございます。
#151
○鈴木強君 よくわかりました。
 それから、時間もありませんので、最後にもう一つだけ伺いますが、今度、聞くところによりますと、四号電話機というものの生産をことし限りで中止して、六〇〇型という新しい型に変えるそうでございますが、これはいつからそういうふうになるのでございますか。
#152
○説明員(佐々木卓夫君) 目下やっておりますことは、第二回目の商用試験を実施いたしますために、約一万八千個ばかり発注いたしまして、それを新年度早くまでに、もう三月ごろから発足すると思うのでありますが、試験局で実際に装置いたしまして、さらに不満足な点があるかないかということも確認しました上で、これをほんとうに使用するわけでございます。そこで、ちょっと私今正確な資料が手元にないのでございますけれども、三十九年度から切りかえる予定になっておったのじゃないかという記憶がございますが、もし間違っておりましたら、後ほど訂正さしていただきます。
#153
○鈴木強君 大体何か三十九年一月ごろからということだそうなんですが、これは専門家に聞いてみると、性能も非常にいいし、電線の芯も細いし、工事も安く済んで、量産にも適しているといるというようなお話を聞いておるので、品質管理その他からして、いいものはけっこうだと思うのですけれども、問題は今の電話の第三次五カ年計画内における一個の電話のコスト単金ですね。三十六万七千円かと思いましたが、そういうものとの関係で、私たちはできるだけ単金を安くできないものだろうかという気持を強く持っておるものですから、工夫をこらして感度がよく、しかも量産で安くなるということはけっこうでございますけれども一ですから、そういう努力はしていただくことにして、三十九年のこの一月から全面的に六〇〇型に切りかえとしますと、今現在四号電話機を持っていますね、そういうものまでかえてやるというわけじゃないのですか。新しく加入者になってつける人をこの六〇〇にしていくということなんでございましょうか、そこら辺はどうなんでしょうか。
#154
○説明員(佐々木卓夫君) ただいま先生のおっしゃいましたように、四号でついているものを六〇〇へ置きかえていくということは考えておりません。特に、六〇〇型のメリットというものは、総合的にやはり線路設定との関連において設置して参りませんと、メリットが出ませんし、それからダイヤル速度等におきましても、クロス・バー局で使う場合とステップ・バイ・ステップ局で使う場合とでは、スピードも半分と申しますか、速くなるわけでございますので、やはり全体のシステムに合うような使い方をしていきたい、かように考えておる次第でございます。
#155
○鈴木強君 これは、今公社でお使いになっておる自動のA型とか一型というのがございますね。ああいうものにはこれはすぐつかぬわけですね。
#156
○説明員(佐々木卓夫君) もちろん、来年度以降におきましてこの生産を全部六〇〇に切りかえていくわけでございますから、そういう改式の場合といえども、クロス・バーでないステップ・バイ・ステップで改式する場合がございますので、そういう場合に六〇〇号がつくということはございますけれども、在来四号のものを使っているものを六〇〇に置きかえるという工事を起こしてやる考え方は現在のところは考えておらないわけでございます。
#157
○鈴木強君 そうしますと、技術的なことは別として、私が今既設の四号電話機を使っておる。ところが、六〇〇が非常に性能がいいから、六〇〇に私は金を出しても変えたいという希望者があったとしますね。そういう場合に、たまたまA型か何かの自動交換機を使用されている私の区内が、そういうときに希望があれば六〇〇に切りかえられるようなものですかというのです、簡単に言ったら。
#158
○説明員(佐々木卓夫君) そういう場合、過去にも、たとえば黒い電話はきらいで、色が使いたいという個人的な要望のある場合は、大体電話機を買っていただいて、それを公社に寄付していただくという形で処理しておるわけでございます。
#159
○鈴木強君 しかし、やはり、やがて新しいのが出てくれば、一方新しくつかるところだけは六〇〇がついて感度がいいけれども、既設のものはいつまでたっても四号型だという不満が必ず出ると思うのですね。そういう点を、やはりどういうふうにサービスを均等化していくかということも考えておかぬと、加入者からの苦情が出るのじゃないでしょうか。
#160
○説明員(佐々木卓夫君) 実は、現在私のほうで全国ネットワークの損失配分の基準を持っておりますが、この損失配分の基準は、四号電話機の出力、入力で十分コマーシャルの通話ができるということをベースにしてやっておるわけでございます。そこで、ほんとうに六〇〇号の出力が高いわけでございますが、その高いことがどういうふうに生かせるかというと、在来使っておったケーブルの芯線――四号に使っておった当時の芯線よりも幾分細い芯線を使って同じ効果が発揮できるというところにこの六〇〇号のメリットがあるのでございまして、普通話していただくのに四号よりも六〇〇のほうがさらにいいというような見解ではおらないわけでございます。
#161
○鈴木強君 これは沖とか、岩崎、日電、日立、東芝、富士通、この六社で生産をするような準備を進めているようなんですが、これは相当にメーカー陣営のほうでは、公社の需要に応じて供給できるような、そういう態勢はあるのでございますね。
#162
○説明員(佐々木卓夫君) 六〇〇号を手がけましてからかれこれ三年くらいになるのじゃないかと思います。その間いろいろ改良等も続けて参り、並行いたしまして工場の生産態勢というものも進めて参っておりますので、来年あたりから切りかえるということには十分間に合う、こういう見通しでございます。
#163
○鈴木強君 わかりました。
 それから、平山総務理事に一つお願いしておきたいのですけれども、かねて昭和三十六年三月三十一日に法律第四十五号で本邦と沖繩との間の電気通信に心要な電気通信設備の譲与に関する法律というのが通過しまして、これに基づいて公社が今現地においていろいろと工事を進められていると思いますけれども、三十六年度の決算の報告も私拝見しておるんですけれども、継続計画で進めておられるようでありますね。したがって、その進捗状況を、簡単でいいのですから、予算的に一般会計から補てんされていただいた分と、公社のマイクロを貸与、贈与するという工事の進捗がどんなふうか、ちょっとひとつ出していただきたいと思うのでごごいますけれども、よろしゅうございましょうか。
#164
○説明員(平山温君) 概況を申し上げますと、当初の予定では本年度末ということでございましたけたども、また予算も、先生の今おっしゃいましたように、三十六年と三十七年の二カ年の予算でできておるわけでございますが、実は若干予定よりおくれておりまして、今のところこの十一月ごろにこれができ上がる予定になっております。それで、なぜおくれたか、まあいろんな理由があるのでございますが、一つは、琉球側のほうで――御承知のように、この施設の設備関係は、政府関係の予算で購入して譲与するもの、あるいは公社の物品の一部を向こうに譲与するもの、いろいろございますけれども、局舎、鉄塔関係は琉球側の予算で実施することになっておりましたが、その関係の工事が実は若干おくれましたことと、それからこの基本的な問題について覚書を交換するわけですが、その関係につきましても若干おくれましたので、予定よりおくれているわけでございます。そんなわけで、三十六年度といたしましては、先生の今おっしゃいましたように、まあ着工がだいぶおくれましたものですから、三十六年度内に実際に工事した量は非常に少ないわけでございますか、今日では三十七年度もほぼ終わりに近づいておりまして、その後ずっと進捗を回復しておりまして、今先ほど申し上げました覚書の期日が迫っているわけですが、もうその期日までには十分この工事が完成する、こういう予定になっております。
#165
○鈴木強君 わかりました。御説明でわかりましたので、じゃ資科は必要ありませんから、終わります。
#166
○委員長(伊藤顕道君) 本件についての質疑は、本日はこの程度にとどめておきます。これにて散会いたします。
   午後四時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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