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1962/03/12 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第13号
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1962/03/12 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第13号

#1
第043回国会 逓信委員会 第13号
昭和三十八年三月十二日(火曜日)
  午前十時三十分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     伊藤 顕道君
   理事
           鈴木 恭一君
           寺尾  豊君
           松平 勇雄君
           光村 甚助君
   委員
           植竹 春彦君
           郡  祐一君
           最上 英子君
           谷村 貞治君
           鈴木  強君
           柳岡 秋夫君
           横川 正市君
           白木義一郎君
           須藤 五郎君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 小沢久太郎君
  政府委員
   郵政大臣官房長 武田  功君
   郵政省電波監理
   局長      西崎 太郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       倉沢 岩雄君
  参考人
   日本放送協会会
   長       阿部真之助君
   日本放送協会専
   務理事     前田 義徳君
   日本放送協会専
   務理事     田辺 義敏君
   日本放送協会専
   務理事     小野 吉郎君
   日本放送協会理
   事       赤城 正武君
   日本放送協会主
   計部長     志賀 正信君
   日本放送協会経
   営第一部長   野村 秀夫君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○放送法第三十七条第二項の規定に基
 づき、国会の承認を求めるの件(内
 閣提出、衆議院送付)
○郵政事業及び電気通信事業の運営並
 びに電波に関する調査
 (逓信博物館の運営に関する件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(伊藤顕道君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 本日は、NHKの参考人二名の追加をお諮りした後、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件の質疑を行ないます。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(伊藤顕道君) まず、参考人の件についてお諮りします。
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件の審査等のため、今期国会開会中、日本放送協会の主計部長志賀正信君、経営第一部長野村秀夫君を、それぞれ参考人に決定しておきたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(伊藤顕道君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#5
○委員長(伊藤顕道君) 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件を議題といたします。
 本件については、すでに政府及び日本放送協会から説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○柳岡秋夫君 まず、NHK関係の予算について、三十八年度の予算編成の重点と申しますか、予算の特色、そういうものについて、まずお伺いをしたいと思います。
#7
○参考人(小野吉郎君) お答え申し上げます。
 ただいま御審議をいただいております三十八年度予算の性格を申しますと、これは長期の計画の一環をなしますものでございまして、その長期計画と申しますのは、昭和三十七年度を起点といたしまして、昭和四十二年度におきます六カ年の長期の見通しを持っているわけでございます。ちょうどその第二年度の予算だということに、位置づけとしては、そのようなことに相なるわけでございますが、いろいろNHKの事業計画等の関係から見ますと、その長期の計画の中で実行いたさなければならない事柄が多いわけでございますが、片や財政方面の状況を見ますと、前年度と比べて、伸びも三十八年度あたりは非常に高い時点に遭遇するだろうと思います。そのようなことで、できるだけ将来なさなければならない仕事を、大幡にやっていくということが、非常な特色となっております。それと、いま一つには、三十九年の十月のオリンピックを控えまして、それに対する万全の態勢をととのえますためには、三十九年度予算にももちろんそのような措置をとることは当然でございますが、おおよそ三十八年度中に促進をいたしまして、態勢をととのえなければならないような時期に際会をいたしておりますので、その辺の方面の扱いを、例年の予算から見ますと、非常な重点的な扱いをいたしております。
 大体以上のような事柄が三十八年度予算の特色だろうと思います。
#8
○柳岡秋夫君 私は、特に具体的な問題で質問をしておきたいのですが、今までもテレビの難視地域の解消ということが強く叫ばれているわけでございますが、全国的に見まして、難視区域というのは、一体どの程度あるのでございましょうか。
#9
○参考人(田辺義敏君) お答え申し上げます。
 昭和三十七年度、本年度末――もうじきでございますが、におきましては、総合テレビジョンの全国的なカバレージは八四%でございます。したがいまして、一六%の地域は、まだ難視聴と言えると思います。教育テレビジョンにつきましては、三十七年度末におきまして、七七%のカバレージを持っております。御審議いただきます三十八年度の予算計画におきましては、これらを救済するために、相当重点的に置局を行ないまして、特に教育テレビジョンの若干のおくれを取り戻すような努力をいたしまして、三十八年度末におきましては、総合、教育ともに八七%のカバレージにする予定でございます。その後の計画といたしましては、第二次六カ年計画の終了いたします昭和四十二年度末におきまして、総合、教育ともに九五%まで持っていくという計画で準備を進めていきたいと思っております。
#10
○柳岡秋夫君 この本年度の予算が、三十七年度を起点とする第二次六カ年計画の達成を期するための一環としての予算である、そういうようなことを考えて編成をした、こういうお話でございますが、今の難視区域の解消について、この第二次六カ年計画が終了した場合でも、やはり難視区域が残ると、こういうことになるわけですね。
#11
○参考人(田辺義敏君) 若干のものは残るかと思いますが、これは多少補足して申し上げますと、一方、共同受信施設というものがございまして、これの助成をいたしております。これは、将来ともに、当分の間は、置局を行ないましてもまだ救われないような、非常に僻遠の地を中心に考えておりますが、これらによりますカバレージと申しますか、受信可能にまっております地域も、現在におきましては、あるいは一%強ぐらいあるかと思いますが、これらをあわせて進めて参りますので、先ほどは九五%と申し上げましたが、実際はこの数字はもう少し上回るものに近い数字になると思いますが、いずれにいたしましても、四十二年度末におきまして、第二次六カ年計画終了時におきまして、一〇〇%にはちょっと及ばないかと思います。
#12
○柳岡秋夫君 私は、同じ聴視料をとられて、地域によってテレビなりラジオなり、聞きにくい、見にくい、こういうことは非常に矛盾をしておるといいますか、妥当でない、こういうふうに考えています。特に難視区域におきましては、よく見える地域と比べまして、費用の点でも相当な高額にわたっておるわけであります。ある地域によりましては、テレビ聴視のアンテナの面で、見えるところですと、非常に安くアンテナを立てられますけれども、また、アンテナがなくても見られる、こういうような地域も中にはあるかと思いますけれども、難視区域に至りますと、アンテナだけで一万数千円もとられる。しかも、相当高く丈夫なものにしなくちゃならぬ、こういうことで非常に費用がかさんでおるわけであります。特に、海岸のほうになりますと、潮風と申しますか、非常に風雨が強い、こういうこともありまして、アンテナの倒れる回数、そういう倒れるというようなこともしばしば起きる、こういうことで、非常に危険が今でも起きておるわけでございますが、したがいまして、そういう点については、早急に、これはNHKとしても、あるいはそれを指導する郵政当局としても、積極的な対策を立てなくちゃならぬ、こういうふうに考えておりますけれども、郵政当局として、この点についてどういうふうなお考えをお持ちでございますか。
#13
○国務大臣(小沢久太郎君) この点につきましては、第二次プランの修正を早く行ないまして、それによりましてチェックしていただいて、難視聴地域を早急に解決したい、そういうふうに考えております。
#14
○柳岡秋夫君 先日、私どもも千葉県の銚子のほうに視察に参りましたですが、銚子の例を申し上げますと、今私が申し上げたようなことがら、死亡者まで出ている。風でアンテナが倒れまして、高圧線にひっかかって、そのために事故が起きた、こういう例があるわけでございますが、こういう点についての把握をいたしておるわけでございますか。これはNHKでもどちらでもけっこうですが。
#15
○参考人(阿部真之助君) 銚子については、実は最近私ども銚子のほうに参りましたが、事情をいろいろ聞いて参ったわけでございますが、もし波の割当が至急に受けられるならば、できるだけ早い機会において、あの問題を、NHKとして、そういうような困難を解消したい、かように考えております。
#16
○柳岡秋夫君 今、波の割当が得られるならば、――こういうことですが、この波の割当についてどういうふうな計画を郵政当局としてお持ちでございますか。
#17
○政府委員(西崎太郎君) 先ほど大臣が言われましたように、第二次プランの修正ということで、今使っておりますVHFを使えるところはできるだけVHFを使う。しかし、どうしても大都市周辺のようにVHFの余裕がないというところは、やむを得ず、そういう中継局用だけに新しいいわゆるUHFのチャンネルというものを導入しまして、そうして積極的に難視地区の解消をはかりたい、こういうふうに考えておる次第であります。
#18
○柳岡秋夫君 そうしますと、第二次六カ年計画の中での大体の大綱はまあわかったわけでございますが、三十八年度の中で、それでは難視区域の解消についてどのような具体策を考えておられるわけですか。
#19
○参考人(田辺義敏君) 先ほど、私ちょっとカバレージについては申し上げましたが、局数については申し上げませんでしたが、三十八年度におきましては、総合テレビジョンにつきましては、ただいま郵政省から御答弁がございましたように、近く第二次チャンネル・プランの修正が行なわれまして、新しい地区の追加されることが予想されますので、それを含めまして、総合テレビ五十局、全国的でございます、教育テレビ七十七局を三十八年度に作る予定でございます。
#20
○柳岡秋夫君 この点につきましては、第二次六カ年計画の中で、全国的なこういう地域がないように積極的な施策をひとつ進めていただきたい、かように要望しておきたいと思います。
 次に、三十八年度のラジオ並びにテレビの番組編成の方針でございますが、特にどういうところに重点を置いてこれを編成していこうとしておるのか、こういう点についてお伺いしたいと思います。
#21
○参考人(前田義徳君) 三十八年度の国内放送番組の編成の基本計画といたしましては、建前として重点施策という考え方をもちまして、報道番組の拡充強化をはかって、同時に、変動する世界情勢を的確に聴視者の皆様が把握するのに役立つような番組の作り方をいたしたいというのが第一の目標でございます。
 第二には、ことしの地方選挙というものを考えまして――従来もとっておりますが、建前としては、民主主義、議会政治に対する正しい理解を深めるために寄与できる番組を充実する。特にことしの地方選挙に備えて、公明選挙の普及を通じて、地方政治への意識の向上をはかるように寄与いたしたいと考えております。
 さらに、その次の重点的な考え方は、明年の第十八回オリンピック東京大会の前年に当たりますので、オリンピック精神の高揚とアマチュア・スポーツの振興をはかる番組を従来よりも一そう充実して参りたい、このように考えております。
 第四番目には、御審議いただいております予算の中にも、NHK学園による通信高等学校の開校がございますので、教育の機会均等をはかるために、特に勤労青少年を対象とする通信教育の番組を組織的かつ系統的に強めて参りたい、そのように考えております。
 その他、これと関連しまして、社会道徳というものを土台として、人間の生活を豊かにするために必要な、あるいは寄与できる教育・教養番組を強めて参りたい。同時に、科学知識の普及にも役立つような番組をふやして参りたい。娯楽番組につきましても、家族全体が明朗で充足感のある気持で聞いていただいたり、見ていただけるような番組を特別に組んで参りたい、このように考えておるわけでございます。
#22
○柳岡秋夫君 国民としては、やはり民放と比較をいたしまして、NHKの放送については、非常に公正な、何というか、どちらにもへんぱをしない、片寄らない公正な放送あるいはテレビ、こういうことで、そういう前提をもって聞いたり見たりと、こういうことをしておると思うのですが、そういう番組編成にあたって、やはりNHKとして自主的に、外部からの干渉なしに、この編成をしていくということが必要ではないかと思うのですけれども、そういう点について、過去にやはりいろいろ新聞報道にも若干見られましたけれども、外部からの干渉、こういうことがあってはならないと思いますけれども、そういう点についてどのようなお考えをお持ちでございますか。
#23
○参考人(前田義徳君) 御説のとおりでございまして、私どもが単に、法律上、放送法によって規定されておる責任を遂行するばかりでなくて、さらに精神的にも、道義の上においても、NHKはやはり言論報道の機関であるという根本精神に立脚いたしまして、きわめて客観的に、しかも全聴視者が理解していただく、私どもの立場をはっきりと守って、不偏不党、公正な報道番組を組んで参りたいと全員努力して今日に至っておりますが、事実上でき上がった番組もしくは放送に際して、外部の力によってそれが変更されたという事実は、今までのところございません。これから先も、私どもは、ただいま申し上げたような精神に基づき、一般聴視者の期待にこたえて不偏不党の原則責任をもって守り続けて参りたいと、このように考えております。
#24
○鈴木強君 最初に、大臣にお尋ねしますが、放送協会の収支予算、事業計画、資金計画に対して、あなたは意見書を出されておりますが、この意見書は、放送法第四十八条の二号の手続は経ておりますか。
#25
○政府委員(西崎太郎君) 電波監理審議会の答申を得ております。
#26
○鈴木強君 この中に、特に、ラジオ、テレビジョンの放送網の建設計画については、周波数の割当方針との関連において、変更の必要が生ずる場合もあると考えると、こういうふうに意見を述べておられますが、これは、おそらく協会のほうで今考えられております事業計画の中で、柳岡委員から今御質問のありました難聴地域の解消のために、いろいろと電力の増力や放送局の新設、中継所の新設等を考えておるようですが、その中に、FM放送局十七局を建設するということがございますが、これとの関連ではないかと思うのですけれども、これはどういうふうに理解しておりますか。
#27
○政府委員(西崎太郎君) 今先生がおっしゃったように、ラジオ、テレビにつきまして、まだチャンネル・プランが確定しない分がございますので、その今後の推移によりまして、多少変更をするところが出てくるのじゃないかという意味で書いたわけでございます。
#28
○鈴木強君 その十七カ所というのは、どことどこになりますか。
#29
○政府委員(西崎太郎君) お許し得られれば、NHKのほうから答弁さしていただきたいと思います。
#30
○参考人(田辺義敏君) お答え申し上げます。
 私どもの希望といたしましては、すでは東京、大阪あるいはその他の七地区、――福岡を含めました各地方局でございますが、それらの総数九つの局で現在実験放送をやっております。今回私どもの希望しておりますのは、それに引き続きまして、現在ラジオ、テレビジョンの放送局でございます全国的な、大体におきまして各県庁所在地、そういうような地点から十七を選びたいと思っております。もし名前が一々必要ならば全部申し上げますが……。
#31
○鈴木強君 あげて下さい、全部。
#32
○参考人(田辺義敏君) それでは、各局の私どもの案につきまして御説明申し上げます。長野、新潟、京都、金沢、富山、福井、静岡、岡山、松江、山口、小倉、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島、盛岡、秋田、福島、函館、旭川、徳島、高知、以上二十二局でございますが、この中でさらに十七局を選びたいと思っております。
#33
○鈴木強君 もう少しゆっくり……。二十二局の中から十七局というんですけれども、具体的には十七局ということを考えておられるようですから、具体的に十七というのは、どことどこだかあげてもらいたい。
#34
○参考人(田辺義敏君) ただいま二十二局申し上げたのでございますが、これにつきましては、郵政省の今後のいろいろなお考えなど等勘案いたして、このうちから十七局を選びたい、そういう考えでございます。先ほど申し上げましたのを、もう一度重複して申し上げる必要があれば申し上げますが、まだ最終的には決定いたしておりません。
#35
○鈴木強君 もう一回ゆっくり計って下さい。書き取れませんから。
#36
○参考人(田辺義敏君) では申し上げます。長野、新潟、京都、金沢、富山、福井、静岡、岡山、松江、山口、小倉、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島、盛岡、秋田、福島、函館、旭川、徳島、高知、以上二十二局の中から十七局を選びたいと思っております。
#37
○鈴木強君 これは、難聴地域の解消として、あるいは外国電波の混信を防止するという立場に立って、二十二局の中から十七局をやろうというように、そうお考えになっておるんでしょうか。
#38
○参考人(田辺義敏君) その地域の持っておりますカバレージの所帯数、あるいは文化の程度、それから今おっしゃいました難聴地区の解消、それらいろいろな点を勘案いたしまして選んだものでございます。
#39
○鈴木強君 そうすると、ここにお宅のほうで資料としてお出しになっております中に書いてあります難聴地域の解消あるいは大電力局の建設、そういう趣旨も幾らか入っているんでしょうけれども、そうでない全体的な県内におけるカバレージの点を考えてということになりますと、やはり問題は難聴地域ということが重点的になるんじゃないですか。そうすると、この二十二のほかには、そういうところはないんですか。これだけどうして二十二局を特に摘出したのでございましょうか。
#40
○参考人(田辺義敏君) お答え申し上げます。
 ただいま難聴地区解消という点だけから考えましても、その救済度の高いところから選んだわけでございます。したがいまして、まだこのほかに、引き続きましてたくさんの地点が考え得ると思いますが、重要度から申しまして、順位の高いと考えられる意味から、これらのところをまず選んだわけでございます。
#41
○鈴木強君 これは、ちょっと御答弁だけではよくわかりませんので、実際に県の難聴地域というのは一体どの程度になっているのか、その聴取者の数は、人口の数はどんなものが、そういう具体的なデータをお持ちだと思いますから、これは後ほどでけっこうですから、これを決定するに際して根拠になった大事なファクターですから、ぜひひとつ後ほどお願いしたいと思います。
 それから、今FMの免許の申請は幾ら郵政省にございますか。
#42
○政府委員(西崎太郎君) ちょっと古い数字で恐縮でございますが、去年の十二月一日現在でございますが、件数といたしまして三百八十二件、事業者の数といたしまして百八十一社でございます。
#43
○鈴木強君 昨年十二月現在の免許申請の数はわかりましたが、ごく最近のはあとからでもわかるのですか。
#44
○政府委員(西崎太郎君) それは後ほど資料として御提出いたしたいと思います。
#45
○鈴木強君 そこで、問題になるのは、この前私が一般質問の際に大臣にお尋ねしたように、このFMの開発につきましては、お話のとおり、十二月現在におきましても百八十一社、三百八十二件というものが出ておるわけであります。新しい放送分野としてのFMの占める位置というものは、今後非常に大きいものがあると思います。それだけに、各方面から非常に熱心なFM免許申請が出てきておると思うのでございますが、そういう段階にあって、このFMの免許基準というものが一体どうなっているのか、これは拙速主義ではいけないが、しかし、そういっても、いつまでも延ばすことはできないだろう。
 今まで政府が決定を渋っておりましたのは、CC−Rの結論待ちであったと思うのですが、これもまた三年間お預けになってしまうということになりますと、いずれにしても、FMの免許に対して断を下さなければならない時期にきているのです。だから、そういうものとの関連で、予備免許という名を使って実際に協会のほうの十七をさらにふやしていくのかどうかという私はこの前の質問をしたときに、必ずしもそういうふうに聞いていなかった。これは速記録をあとから調べてみますけれども、やはり全体的なFMの免許の問題ともにらみ合わせてやるんだ、したがって、それがきまらなければ、NHKの場合許可を――予算折衝の段階で、許可じゃないですけれども、大体話は聞いているけれども、もし全般的な免許基準がきまらなければ、それはやらない場合もあるんだというように聞いておったのですけれども、どうも今のお話を聞きますと、もうすでに予備免許としてやっておりますNHKあるいは東海放送と、二つあるわけですね。そのうち、すでに九地区はやっておって、その上に十七のやつをやっていくというように、予備免許という形に取れるような、私は今説明を聞いたのです。これは前回の御説明とは違うじゃないですか。明らかに違います。これは一体どちらが正しいのですか。
#46
○政府委員(西崎太郎君) 今先生御指摘のように、現在NHKは九局実験局で放送を実施しておるわけでございます。それから民間放送としまして、一般放送としましてFM東海が一社実験を持っておるわけでございます。これからのNHKの置局をどういうふうに免許していくかということにつきましては、今先生もおっしゃいましたように、郵政省としまして、省内の調査会におきまして鋭意検討中でございまして、今先生のおっしゃったように拙速はいけないということでございましたけれども、できるだけ全体の方針をきめまして、そうしてNHKもその一環として免許していきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#47
○鈴木強君 そうしますと、こう理解していいですか。私は、NHKが放送法に基づいて、あまねく電波を出してやらなければならぬ、そういう使命を持っているわけですから、だから、できるだけそういう点を解消するために打たれる手については、私は賛成なんです。誤解してもらっちゃ困るのだけれども、ただ、今申し上げたようなFMに対する非常に猛烈な運動があるときですから、そういうものに対して何らかの今後の指針というものを与えないで、ただ予備免許ということだけによってNHKがさらに拡大していくということになりますと、これは私は問題だと思います。一面、協会に与えられた使命はありますけれども、また、電波というものを平等に使用しようという一つの方針もあるわけですから、そこに一つの皆さんのほうとしてのジレンマもあるでしょう。ですから私は、そういうふうな中で、十七局というものが出てきておりますから、だから明らかに予備免許としてふやしていくのだというふうに皆さんは言ったと思うけれども、そうではなくて、やはり全体的なFMの免許基準というものをきめて、その決断を出さない限りは、かりにここに十七局というものが申請があって計画しておってもできないというふうに理解していいのですか。そうであれば、前回の質問と私は変わらないと思いますけれども、どうも衆議院のほうの審議からきょうの話を聞いておった場合に、予備免許でいきたいというふうにとれたものですから、私は質問したのです。それならそれで、またわれわれは次の質問を発するのですが、どうでしょうか。
#48
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいま鈴木先生がおっしゃいましたように、FMに関しまする方針をきめまして、それによってやっていきたいと思いますので、今先生のおっしゃったとおりでございます。
#49
○鈴木強君 そうすると、今まで、いつなのか、よく私たち御決定になる時期について承れなかったのです。第二次の例のチャンネル・プランの修正については、もう桜の花がそろそろ咲きかけるけれども、これは監理局長、一体どうするのです。桜の花が咲くぐらいまでにはできるという話であった。その話は別におくが、FMについては、一体、大臣、これはまだお先まっ暗で、いつかわからぬということになると思います。すでに、こういうふうな協会との折衝の中でも、意見書の中にはございますけれども、問題がだいぶ発展してきているし、そう遷延は許せないと思います。一体、大体のめどとしていつごろやろうとしておられるのですか。
#50
○国務大臣(小沢久太郎君) この問題は、なかなか慎重を要する問題でございます。しかし、早期に解決しなければならない問題でありまして、われわれといたしましては、鋭意ひとつ早く解決したい、それで、先生がおっしゃいました、いつごろまでにやるかということに対しましては、私のほうでまだ今そこまで申し上げる段階に達しておりません。
#51
○鈴木強君 どうもおかしいですね。なるべく早くやるというのだが、めどはつかぬという、そんな答弁はないでしょう。それでは国会開会中にそういう結論を出して、大臣はわれわれに報告するようにお考えですか。それとも、国会でも終わったあと、少し間をおいてやろうというふうに考えているのですか。そこらも言えないのですか。
#52
○国務大臣(小沢久太郎君) 今調査会のほうで鋭意やっておりますし、われわれのほうといたしましても、方針等慎重を期しております関係上、時期をいつということを申し上げますと、またいろいろあとから、先生に偽りを申し上げるというようなことになりますので、私もそういうことは申し上げたくないので、なるべく早くひとつやりたいというふうに思います。
#53
○鈴木強君 監理局長は、そういう決断を大臣が下せるように準備を進めていると思います。一体問題は今どこにあるのですか。FM調査会も持たれているようですけれども、作業はどうなっているのですか。
#54
○政府委員(西崎太郎君) 技術基準の問題と免許方針の問題で、二つに大体大別できるのじゃないかと思いますが、そのうちの技術基準の問題につきましては、いわゆるモノラルの技術基準につきましては、大体結論を得ておるわけでありますが、ただ、先生が先ほどおっしゃいましたいわゆるFM放送とその実施不可分といわれておりますステレオ方式、これにつきましては、実はわれわれとして先般行なわれましたCCIRの総会において何らかの結論に到達するのではないかということで期待しておったわけでありますが、いろいろ時期尚早論、あるいはほかの方式の提案などもありまして、今回は報告という格好に終わったわけでありますが、現在、日本としてどういうふうに踏み切るかというこにつきまして、郵政大臣の諮問機関であります電波技術審議会、ここで検討いたしておりますので、その結果を待ちたいと思っておりますが、その次の免許方針の問題でございますが、これは、先ほど申し上げましたように、非常に多数の申請がございまして、NHKはもちろんのこと、既存の民放あるいは新聞社、それから単営と申しますか、そのほかに、学校その他の教育放送、こういったように大別できるのじゃないかと思いますが、そういったカテゴリーのものをどういうふうに扱ったらいいかという、そういった免許方針の問題につきまして、今、先ほど申し上げました調査会において鋭意検討中でございますので、その審議を促進いたしたいというふうに考えております。
#55
○鈴木強君 どうも、一方ではもうすでに三十八年度の協会予算の中に十七局の建設を認めておる。問題は、もし、かりに時日を遷延するとするならば、NHK自体も、せっかく承認された予算の実行計画を立てることもできず、私はこれは国民を惑わすことになると思う。ですから、その辺の今後の処理は、私は非常に問題になってくると思います。そうして、あれも検討中、これも検討中ということで延ばされておって、めども立たないならば、一体資金計画も立たないし、総合的計画も立たないし、ほかの計画を進めるにしても、難聴地域の解消にしても、これは一体どういうふうに全体の中でやっていくかということは非常にむずかしいであろうと思うし、予算執行上、業務執行上非常に困難だと思うのですが、そういうことを覚悟してあえてここでやったのですか。一体、十七局は年度内に実現できるような、そういう方針で今やっておられるのですか。少くともそうでなければいかぬと思うので、それは大臣どうですか。その計画は、あなたの意見書の中に出ておるが、混乱しますよ。こんなものはいつかわからぬということで放っておかれると、これは国民が迷惑しますよ。
#56
○国務大臣(小沢久太郎君) そこで、この意見書の中に「おおむねは」という字を入れまして、われわれのほうの方針がきまりませんために「おおむねは」という字を入れておるわけでありますけれども、私たちといたしましては、年度内に解決したいというふうに実は考えておる次第でございます。
#57
○鈴木強君 そうすると、もう一回念のために聞いておきますけれども、この計画が次年度に繰り越されるようなことは、よもやないというふうに理解しておっていいですか。この十七局の建設について、これがまた来年度に繰り越されるという計画、そういうことはないというふうに、はっきりここで確認できますか。
#58
○政府委員(西崎太郎君) 翌年度への繰り越しという事態は極力回避したい、その線に沿って検討を進めていきたい、こういう考え方でございます。
#59
○鈴木強君 これは、利用者からみると、難聴地域の人たちなんか、また混信の強い地域の人たちなんか、うんと不満を持っておりますから、それを解消するためにあらゆる手段をとるということは当然のことであると思います。そういう方針であなた方も考えておられると思いますが、一方、むずかしい免許基準の問題があるわけですから、これとの関連で、国民は、おれのところは大体年度内に解消できるだろうという希望を持ちますから、そういう場合に、どうも免許認可がおくれてしまって――できるだけ早い機会にやることと思うのですけれども、最悪の場合に、年度内に放送も開始されなかったというようなふうになると問題ですから、そういうことのないように、これはひとつやはり早急に私は結論を出す必要があると思うのです。その問題、この前もお尋ねして、少し郵政大臣の考え方がずれてきているのだが、従来の郵政省の方針からみて――たとえば、その大きな問題は、何といっても、マスコミの独占ということに対して問題があると思うのです。これについては、従来の郵政省がとってきた方針から見て、やや私は後退しているように思う、この前の大臣の答弁を聞きますと。それじゃいかぬと思うのです。やはり、その方針というものは堅持していく必要があろう、こう思うのです。そこらをもう一回、大臣に伺っておきたい。
#60
○国務大臣(小沢久太郎君) 私の申し上げましたことは、まあ終始一貫変わらないつもりでございます。それから、この時期の問題につきましては、先ほどから申し上げましたように、先ほど先生がおっしゃいましたように、粗略に扱うことはできません。これは慎重にしなければなりませんけれども、早期にひとつ解決したい、そういうふうに考えております。
#61
○鈴木強君 そうすると、従来郵政省のおとりになってきた一社独占、そういうことについては排除していくという方針については間違いないのですね。確認していただけますね。
#62
○国務大臣(小沢久太郎君) FMの問題は別といたしまして、先ほど申し上げました電波のほうといたしましては、そういう方針で進んでおるわけでございます。
#63
○鈴木強君 FMは別というのは、どういう意味ですか。
#64
○国務大臣(小沢久太郎君) ただいまFMにつきましては、方針、いろいろ研究中でございます。それで、私の申し上げましたことは、これまで言っておりました郵政省の電波に対する考え方を申し上げたということでございまして、それに対しましては終始一貫して変わらないということでございます。
#65
○鈴木強君 だから、FMについては、そういう方針でやるかどうかはこれから検討する、こういうことだと思うのです。ですから、FMも含めてそういう方針でいくべきだ、こういうことを私は言っている。ところが、あなたのほうでは、そこはちょっと今からやることだから検討するのだ、こういうことです。だから、考え方が後退しているというのです。そうじゃないですか。
#66
○国務大臣(小沢久太郎君) そういう点も十分に配慮いたしまして決定いたしていきたい、そういうふうに考えております。
#67
○鈴木強君 それから西崎さん、第二次の修正、いわゆる第三次のチャンネル・プランはどうなりましたか。もうそろそろ出るのですか。
#68
○政府委員(西崎太郎君) 実は私、その問題を出されますと、非常に恐縮する次第でございますが、われわれの熱意としましては、一刻も早く郵政省の案を作りまして発表したい、こういうふうに考えておるわけでありまして、現在、問題になっている点を早急に解決すべく全力を傾注いたしておる次第でございますので、ごく近いうちにお約束を果たせるんじゃないかと、こういうふうに考えております。
#69
○鈴木強君 それはひとつ、ぜひ早く約束を果たして下さい。
 それから次にお尋ねしたいのは、大臣、これは昭和三十六年、第三十八国会で、沖縄と本邦との間の電気通信に必要な電気通信設備の譲与に関する法律というのが通っておりますが、これによって、今着々建設工事を進めておると思うのでございますが、この工事はどこでやってるんでございますか。
#70
○政府委員(西崎太郎君) 私、ちょっといささか所管が違うので、責任を持った答弁にはならないかもしれませんが、私が承知しているところでは、電電公社がやっておると、こういうふうに承知しております。
#71
○鈴木強君 こういうことを監督するのはどこで監督しているのですか。電気通信事業の監督はどこがやるのですか。そのやっている元締めで、それをどこの会社でやっているか知らぬなんていう、そんな答弁はちょっと受け取れませんね。
#72
○政府委員(西崎太郎君) もちろん、郵政省が監督しておるわけでございますが、内部のことを申しまして恐縮でございますが、監理官の所掌でございまして、ちょうど今見えておりませんので、申し上げた次第でございます。
#73
○鈴木強君 それは、管理官が来ていない、いるは、あなたのほうの運営上の問題であって、委員会に対してそういう答えは通用しないと思います。だから私は大臣にお伺いをしているわけです。わからぬならわからぬで、あとから調べて答えると言たらいいじゃないですか。そんなあなた、答弁がありますか。
#74
○政府委員(武田功君) お許しを得まして、後ほど調べましてお答え申し上げます。
#75
○鈴木強君 この工事は、そうすると、皆さんはあまり知ってないようですから、監督がよくいっているかどうか、これはわからないですけれどもね。したがって、私は質問をやめてもいいんだけれども、しかし、わからぬところはわからぬで、あとから調べてみて……。それで、大体十一月ごろ、多少工事がおくれておりますけれども、完成をみるような運びになっていると私は思うのですね、私の調べたところでは、したがって、そうなりますと、このマイクロ回線を一体どう使用するかということが問題になってくると思いますけれども、これについて、大臣はどういうお考えを持っておられますか。
#76
○国務大臣(小沢久太郎君) まだ先方からの表明がございませんので、われわれのほうといたしましては、はっきりわかっていないわけでございます。
#77
○鈴木強君 阿部会長にちょっとお尋ねします。あなたのほうでは、沖縄に放送局を再開してもらいたい、と同時に、建設完了を予定してマイクロ回線を優先的に使わしてもらいたい――まことにごもっともな私は要望だと思いますれども、そういうお考えをお持ちになっているようでございますね。これに対しては、政府当局に対してお話は進めておるんでございますか。ちょっとお聞かせいただきたい。
#78
○参考人(阿部真之助君) その件につきましては、政府その他各関係方面に要望書を提出しております。
#79
○鈴木強君 これはもうまっ先に郵政大臣、それから考えられるところは、外務大臣、あるいは総理府関係ですね。そういうところに出ていると思うのです。これは郵政大臣のところに来ていませんか。見てないですか、それは。
#80
○国務大臣(小沢久太郎君) 最近参りました。
#81
○鈴木強君 最近参ったら、そのことについて、優先使用するかどうかについて、そういう協会からの要請があれば、考えているんじゃないですか。どうしようとするのかということを私は聞いているのですよ。
#82
○国務大臣(小沢久太郎君) そういう話をNHKのほうから最近承りまして、こうのほうの民放の意思もありますし、今後早期に解決したいと思っております。
#83
○鈴木強君 これは、早期に解決するとおっしゃっても、問題が米占領軍下における沖縄のことですから、なかなかむずかしい手続と努力が要ると思うのです。ですから、大臣、そこを、そう簡単に言われるようですけれどもね、この要望書について御検討いただいたということを前提に私はお伺いします。
 もし、あなたのほうで態度がきまっていないとするならば、態度がきまっていない中であなたにお聞きしたいのですけれども、一体、これに対して郵正大臣は、どういうふうな方針でいくかについて結論を得てそれぞれ折衝に移っているのかどうなのか、それとも、まだ陳情書をもらいっ放しだというのか、そこはどうなんですか。
#84
○国務大臣(小沢久太郎君) 実は、まあ陳情書をもらったばかりでございまして、まだ態度がきまっておりません。
#85
○鈴木強君 どうも役所の仕事というのはスローモーションで、おそらく三月六日ごろに協会からはいっていると思うのです。そうすると、きょうは幾日ですか…、一週間くらいかな、これは無理もないと思うな、一週間じゃ。それはいいですけれども、そうすると、態度をきめていないという中で、僕は委員会として質問したいんですけれどもね。まず、沖縄放送局を再開しようとするこの協会の考え方は、すでに戦争前にもそういう方法をとっておったし、局があったわけですから、それが戦争によって廃局になり、今日に至っているというような状況下に、沖縄におる人たちは日本人ですから、やはり日本人として、この電波法に基づく精神をぜひ実現したいという、その気持はわかる。ですから、この放送局を再開しようとする気持と、それからマイクロ回線を優先的に使用させようとするその気持は、大臣、ございますか。沖縄に放送局をもう一回再開するというのですね、NHKの。それからマイクロウエーブをNHKに優先的に使わせる、こういう思想です。
#86
○国務大臣(小沢久太郎君) 住民の希望もありますし、われわれのほうといたしましても、そういう希望を持っておる次第であります。
#87
○鈴木強君 それで問題は、もし大臣が、住民の要望であるし、協会の言わんとすることもわかるとするならば、今後やはり外交折衝に移らざるを得ないと思うのですね。これはなかなかむずかしい問題が残ります。たとえば、かりに向こうにNHKの放送局ができたとしましても、これは現地人を雇うかどうかということも問題になるでしょうし、こちらからだれが行くかということも問題になるでしょう。役職員派遣の問題もあるでしょうけれども、もう一つは、NHKは国有財産に準じて会計検査院の検査を受けることになっている。それは、憲法第九十条というものがありまして、一切の政府関係のものについては会計検査院の検査を受けなければならぬ、こういう規定がありますね、この九十条に。「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。」という義務がある。この会計検査院の、会計検査院法によって検査を受けておる協会として、やはり今申し上げました憲法九十条の点は当然適用せられるというように私は思うのですけれども、これはどうでしょうかね。会計検査院の検査を受けるが、そういうところまでやらなくてもいいんだというふうにお考えかどうかということなんです。どうですか。
#88
○政府委員(武田功君) 今御指摘のように、NHKの財産でございますから、当然検査の対象になると思いますけれども、その置きますところが沖縄であるとか、いろいろそういう問題もございますので、よく検討いたしまして、後ほど答えさせていただきます。
#89
○鈴木強君 協会は、この点はどういうふうにお考えでしょうか。
#90
○参考人(小野吉郎君) 現在、NHKは会計検査院の検査を受ける機関になっております。したがいまして、ある一部は受けない、自余のものについては受けるということはあり得ないのでありまして、今のような措置をとれば、当然に検査の対象になるものと考えております。
#91
○鈴木強君 そうしますと、やはりこれは、会計検査院の検査官が、たとえば沖縄に渡って、直接に監査のできる道を開いておかなければならぬわけですね。現在のところは、これは一般決算の場合でも問題になっているわけですけれども、やはり今までは、厳密に言うと、憲法第九十条違反を沖縄援助の場合やっておったということになると思いますけれども、これはまあ、向こうの今置かれている条件とか、同情すべき立場にあることは、そういう点はわれわれは酌量しますから、あえて憲法違反というようなことは言いませんけれども、しかし、これはやっぱり法の建前上、検査官が行って、そのように検査できるような努力をしてみて、なおかつできない情勢であれば許し得られることだと私は思いますけれども、そういう努力をしないで、ただ沖縄に援助するものをしっ放しで、一体、国民の税金で援助しても、その金がどうなっているかについて、唯一の会計検査院の検査もできない、そういうことは許すわけにいかぬと思いますので、そういう意味で、対外的な折衝として対米交渉なりを含めて沖縄との話を進めて、外交的にそういう措置がとれるような運びにしておかなければならぬと思います。
 これはなかなかむずかしい手続が残ると思うのですよ。ですから、ぜひひとつ郵政省のほうでは早急に態度を決定されて、おそらく総理府のほうの関係にもなると思いますから、外務省、総理府、郵政省、一体になって、皆さんは大体検討していないけれども、大臣は人民の要望に沿ってやりたいという希望があるのでありますから、もっと積極的にひとつ折衝を進めていただきませんと、これはなかなか至難ですよ。そういう点も私は強く大臣にお願いしておきますから、この際ひとつ所信を承っておきたいと思います。
#92
○国務大臣(小沢久太郎君) これは、先ほども申し上げましたように、われわれ早期に解決いたしたいと思っておりますけれども、対外折衝の問題もございまするし、いろいろ困難な点もございます。しかし、前向きの態度でわれわれといたしましては善処いたしたいと、そういうように考えております。
#93
○鈴木強君 それからもう一つ、郵政大臣に伺っておきたいのですけれども、NHKに国際放送までお願いして一応やってもらっているわけですね。
 これに対して、放送法上、政府から交付金を出さなければならないということになっていますね。ことしの協会の予算を拝見いたしますと、外国放送のために必要な経費は五億六千七百六十六万七千円になっております。そのうち、政府が交付いたしましたのは一億一千四百七万九千円、その大体五分の一にならないような数字でございます。確かにこれは放送法上その問題がありまして、この委員会でも長いこと論議をされてきておるのですけれども、要するに、協会が国際放送をするのに対して政府は全額支給をして、実際に日本の国際放送というものが全世界に親しまれ、またなじまれ、喜んで聞かれるというふうな、やっぱりりっぱな放送にしなければならぬという一つ見解がある一方では、金を少ししか出さないほうの意見は、いやそうじゃないのだ、一億やれば一億だけ政府の命じた放送をやれば、あとは協会がやるのだから自由だ、という意見とあるわけですね。これは私は理屈はあると思うのですよ。だが、考え方として、一体一億一千四百万円の金の中で、国際放送五億六千万という中のこれだけやってみてくれといったって、これはどうして協会がやるのか、その判断に苦しむのです。
 そこで、協会に対する放送命令というのは、これはいつ出すのか知りませんが、どういう趣旨の放送命令を皆さん出そうとしているのか、ひとつ承っておきたたいのです。
#94
○政府委員(西崎太郎君) 今、先生もおっしゃいましたように、本来ならば、考え方としましては、国際放送というものは政府の全額負担でやって参りたいとわれわれは思っているわけでありますが、いろいろ国の財政事情その他で、なかなかわれわれの希望が達成できないで、NHKから相当持ち出しだということは、非常に遺憾だと思っております。われわれは、今後とも、その本来の考え方の線に沿いまして努力して参りたいと思いますが、まあそれまでの間は、結局、先般改正されました放送法の第九条の二の規定による国際放送一体として、政府命令の分と合わせて実施していくというようなことでまあいかざるを得ないということを遺憾に思う次第でございます。
#95
○鈴木強君 これは大臣、今監理局長のおっしゃったような経過がありまして、これは去る昭和三十四年ですか――田中角栄大臣は、あの人は非常に正直な人で、一面批判もあるようですけれども、私は非常にまじめな、よく勉強した人だと思うのです。この委員会でもずいぶんやり合ったが、結局かぶとを脱いで、従来概念的に国際放送を命じておったのだけれども、おかしいじゃないかということで追及されて結局一億一千万円政府が出す金の範囲で放送をやってくれというふうな命令に変えたのです。そこで、ここへ持ってきて答弁したということがあるのです。これは本来の姿ではなくして、やっぱり今監理局長の言われたような、今の皆さんの態度というものは正しいと思うのです。ですから、できるだけ予算もふやしていただくようにこれはお願いをしてきたのですけれども、たまたま田中角榮氏が大蔵大臣になっておって、一億一千ぐらいしか出さぬのだから、これは私は、予算委員会のほうで十八日に大臣に聞きたいと思うのですが、一応きょう伺っておきたいのは、そういう立場に立って、協会から当初……。まあこれはこういうふうに聞きましょう。――協会で申請をなされて、交付金を幾らもらいたい、そういう希望を予算編成の段階で郵政省に持ってきたと思うのですね。それに対して、そのまま認められたのか、郵政省と大蔵省と――大蔵省というか、いろいろ折衝している段階で、この交付金は大蔵省になりますね、政府のほうで相当査定をされたのでしょうかね。
#96
○政府委員(西崎太郎君) 実は、来年度の予算としましては、郵政省としましては、国際放送の拡充、強化には一億八千四百万円要求いたしまして、そのうち、前年度に比べまして約五百万円増の一億一千四百万円というものが認められた、こういうわけでございまして、NHKのほうからこれだけ要求してくれ、こういう資料は、私の記憶に誤りがなければ、出てなかったと思いますが、この数字を出すにつきましては、NHKとわれわれのほうから事前に打ち合わしてあったと思います。
#97
○鈴木強君 そうすれば、形式だけのことであって、協会は協会としての希望があったと思いますし、で、一億八千四百万円というのは、ことし国際放送の拡充を考えておりますね。送信電力の増力、放送時間の延長、そういうふうな計画を持っておられるようですから、一体、この一億八千四百万円というものをきめたときですね、重点的にどういうものを命令してやらせようというように考えたのですか。
#98
○政府委員(西崎太郎君) われわれのほうとしましては、来年度の国際放送の拡充強化としましては、方向とか時間増というものは考えておりませんで、その内容を充実する、特に、これから混信が非常に激化するという意味で、空中線電力を全部百キロに増力する、従来五十キロ、あるいは二十キロであったのを百キロに増力する、それから同じ方向向けの周波数の数ですが、これをふやす、こういった点に重点を置いた予算編成であったわけでございます。
#99
○鈴木強君 しかし、実際には放送時間も延長されていくわけですね、協会のほうでは……。ですから、そういうものに合わして、やはりもう少し適切な措置を、せめて一億八千万程度の予算は何しても獲得して、国際放送の充実をはかるという方向に努力をしていただきたかったのですが、それができなかったことは非常に残念ですが、またひとつ、さっきの基本方針で今後対処していただくようにお願いして、この点は終わりたいと思います。
 それから、協会の予算総則の中では、特にことし変わったような点がございますか。
#100
○参考人(小野吉郎君) お答え申し上げます。
 大体は在来のとおりでございますが、第七条と第八条の関係に、在来と表現が少し変わった点がございます。それは、第七条の後段、「経営委員会の議決を経て、その一部または全部を事業のため直接必要とする経費の支出、借入金の返還または設備の新設、改善に充てることができる。」こうなっておりますが、在来のものは借入金の返還または設備の改善に充てることができる――「新設」の表現がなかったわけでございますが、今回これに新設も可能であるという変更が加わっております・第八条も同様でございまして、設備の新設をなし得るというような点に変わって参っております。
#101
○鈴木強君 この長期借入金の点ですけれども、ことし三十一億ですか、予定しているようですね。これは、予算総則上は、別に幾らまで借りなければならぬとか、そういうことはないようでございますけれども、これは、長期借り入れになりますと、将来の収入との関係、支出との関係で、相当めんどうなことが起きてくると思うのですけれども、これは協会で責任をもってやっていただく建前だからいいと思うのですけれども、今大体、長期借入金と放送債券による借金とあるわけですけれども、このうち、放送債券で今日まだ償還をしていない額、それから長期借入金で、その年度に返してしまえばけっこうですけれども、まだ残っておる額はどのくらいあるのでございますか。
#102
○参考人(小野吉郎君) 三十年度末における放送債券の残高が百十億に達する見込みでございます。長期借入金のほうは七十一億が残高として残るわけでございまして、両者を合計いたしまして三十七年度末におきましては二百三十一億の外部資金が残高として残る予定でございます。
#103
○鈴木強君 そうすると、百六十億の残高については、三十八年度どのように返済していこうということでございましょうか。
#104
○参考人(小野吉郎君) まず放送債券につきましては、三十八年度におきまして新規に債券発行で借り入れますものが五十億でございます。このうちには、過般財政投融資計画策定に伴いまして、十億の資金は投融資計上原資になっております。あとの四十億が一般市場消化ということになっております。三十八年度中に債券返還をいたしますものは九億二千八百八十万円でございまして、三十八年度末においては、先ほど申し上げました三十七年度の残高は結局二百一億というような姿に変わってくる予定でございます。長期借入金につきましては、新規に三十一億を三十年度中に借り入れまして、十億を返還する計画になっております。三十八年度末通計におきましては九十二億の長期借入金残高が残る予定になっております。
#105
○鈴木強君 それから選挙放送のために交付金がございますが、これはほんとうに問題にならないような額だと思いますけれども、あの選挙放送をやる場合には、相当に手数もかかると思うのですけれども、交付金だけでこれは大体ペイしておるものでございましょうかね。ペイというとおかしいですけれども、どうにかやりくりできるものですか。
#106
○参考人(小野吉郎君) 選挙関係の交付金としていただきますものは、金額にしてみれば非常にわずかな金でございます。七十万二千円、これが各種の選挙関係に関連いたしまして交付される金額で予定をいたしております。額としては非常にわずかでございますが、建前は実費を支給しようということになっておりまして、一応この実費の範囲内におきまして間に合うような計算になっております。もちろん、選挙時におきましては、NHK独自に、こういった選挙関係の、いわゆる法律上NHKが放送を通じまして、選挙関係のこの交付金の支出の目的であります放送に協力をいたしますもののほか、選挙関係のいろいろ啓蒙運動その他の関係の放送はいたしておりますが、これはNHK独自の計画によって行なうものでございますので、こういった経費の対象にならないわけでございます。選挙放送実施に局限して考えますと、この実費の範囲内において大体間に合うというようなことに相なっております。
#107
○鈴木強君 たとえば、予定をしていなかった衆議院の解散があったとか、そういうような場合がございますと思いますね。そういうときには、やはり当初予算で御決定をいただいた交付金のほかに、いろいろな方法をもって協会のほうに増額されるということになるわけですか。この七十万二千円というのはどういうのでしょうかね。補欠選挙とか何とか、そういうようなものは、どんな算定をしたんでしょう。
#108
○参考人(小野吉郎君) ただいま申しました七十万二千円のそれは、現在選挙を予定されますものに対しまして積算をいたした予定額でございます。もちろん。実際の支給を受けます場合には、実施をいたしました、それに一定の単価がございますので、それを掛けました金額によって精算されるわけでございますが、七十万二千円、三十八年度現在予定をいたしております選挙放送の内容は、もうすでに現在確定をいたしております知事改選の選挙の関係、並びに補欠選挙の関係を予定しておるわけでございます。もちろん、臨時の解散等の事態がありました場合には、それの所要な経費は後日交付されるということに相なるわけでございます。
#109
○鈴木強君 新しい試みとして四月から発足をいたします通信制日本放送協会学園高等学校というのがございますが、これに対して協会は全面的に助成をしておられるわけですが、先般新聞等で拝見しますと、森戸辰男さんですか、何か校長になられたというようなことを聞いているんですけれど、今募集をしておられると思うんですけども、その模様はどうでございますか。当初想定をされた当時の見通しと狂いなく順調に準備は進んでおるのでございましょうかね。
#110
○参考人(前田義徳君) ただいま募集の時期は三月末までを考えておりますが、現状では、個人の入学願書は大体二千名をこえております。その他職場を通じての連絡もございまして、これがあるいは五、六千名に達するのではないかと、こう考えておりまして、この辺の問題を、具体的に個人を中心としてどう調整するかという点で、いろいろな研究資料を集めておる段階でございます。
#111
○鈴木強君 開校は四月一日にできるのでございましょうか。
#112
○参考人(前田義徳君) 予定といたしまして四月上旬を予定いたしております。
#113
○鈴木強君 そうしますと、今のお話で、個人は大体二千名ですね。それから職場を通して五千名というのは、二千名を入れて五千名のことでなくて、職場のほうの関係とか、そういうところで五千名であるという意味でございましょうか。
 まあ、それはお答え願うこととして、一体、当初どの程度の希望者、応募者があるというふうに想定されたのか。それとの見通しで伺っておったのですが、大体順調にそういう計画に沿って応募されておりますかということなんですね。そして、そういうことを全部整理して、大体どの程度で四月上旬に授業を始めようとしているのか。そういう準備との関係がありますからね。その啓蒙等も一体どうなっているのか。やはりこういう趣旨をできるだけPRして、知らなくてつい申し込みできなかったというようなことのないように、私は万全な配慮をしておくことが必要だと思うのですね。そういう意味で、準備の進行状況等も伺っているわけです。
#114
○参考人(前田義徳君) お答え申し上げます。私ども御審議をいただいております予算の中では、第一学年の募集人員を大体五千名と計算いたしております。で、個人の入学願書がまだ二千名内外であるということを申し上げましたのは、これは大体全国で、働きながら勉強するという方々でございますから、就職の問題その他などがございまして、おそらくこの月末あたりからまたかなりふえてくるのではないかと考えております。
 先ほど御説明申し上げました、職場を通じての入学希望と申しますのは、これとは別にその程度のものがございますが、職場の中ですでに定時制高校を持っているものその他がございますので、その辺を勘案しながら、個人を対象として当初計画どおり五千名を収容して参りたいという建前をとり、さらにその上に多少――そう大きな数字でなしに、希望者がある場合には、これを実際上予算の範囲内で処理できる場合には、なるべく多くの方々の御希望に応じて参りたい、こういう考え方を持っている次第でございます。
#115
○鈴木強君 まあ、五千名を個人対象に計画しておったのが、現在までのところ二千名程度ということになりますと、もう一カ月ないわけですから、ちょっと問題があるように思うのですが、この周知の方法などをどのようにやっておるのでございましょうか。
#116
○参考人(前田義徳君) 周知の方法につきましては、幾つかの方法をとっておりますが、その中でおもなものを申し上げますと、放送を通じての周知、それから書きものを通じて、パンフレットその他を通じて、全国の放送局あるいは通信制高等学校の御協力を得て、全国各地に浸透する建前をとっての周知、その他各学校を通じての周知などの方法をとっております。
#117
○鈴木強君 まあ初めての試みですから、いろいろ御苦労もあると思いますけれども、ひとつぜひあらゆる角度から御努力をいただいて、所期の目的が達成できて、滞りなく開校できますようにぜひお願いしたいと思います。
 それから東京オリンピック大会との関係で、最近外国からも報道関係の方々が日本に来ておられるようですが、この準備全体については、私は時間の関係でここではもうお聞きいたしません。いずれまたあらためてお尋ねいたしますが、特に、先般会長がこの委員会に御報告をされました放送センターのことについてちょっとお尋ねしておきたいと思いますが、多少へこんでしまいましたけれども、とにかく二万五千坪程度の整地が確保できたことは、まあけっこうだと思います。そこで、これは当初三万坪ということでセンターの計画をされておったのですけれども、二万五千坪に減った場合、当初の計画からして、かなり支障が出てきているのではないかと思うのでございますけれども、その点はどんなふうになっておりますか。
#118
○参考人(田辺義敏君) お答え申し上げます。
 ただいまお話しのように、三万坪が二万五千坪に減ったわけでございますが、このワシントン・ハイツの土地につきましては、本年末までは米軍が接収しておる状況でございます。当初三万坪、最後に二万五千坪になりました敷地の中で、私どもがオリンピックに間に合わすために建てます――私ども第一期工事と申しておりますが、それにつきましては、本年三月、今月末までに米軍が二万五千坪のうちの一万八千坪の地区につきまして早期に撤収して、工事が着工可能なようになっております。したがいまして、第一期工事をやります場合には、一万八千坪の所に大体整地といたしましては五千坪ほど使うつもりでございますので、これは当初の計画に全く支障ございません。それに引き続きまして、オリンピック終了後に残りの七千坪につきまして接収解除になるわけでございますが、その場合に、第二期工事と私ども称しておりますが、第二期工事を継続いたしまして、昭和四十二年までに当初の計画どおりのものを建てたいと思っておりますが、これにつきましては、当初三万坪につきまして、あの地区は一応建蔽率が四〇%、四割になっておりますので、建物を建てます建坪を当初一万二千坪と考えまして、三万坪を要望しておったわけでございますが、これが二万五千坪になりましたので、建蔽率の緩和を若干していただくか、あるいは建物の構造を若干変えまして、建坪といたしましては、二万五千坪に対する四割の面積にいたしまして、若干地下に入れるとか、地上の部分を大きくするとか、そういうことをいたしまして、延坪につきましては当初の計画どおりやりたいと考えております。要するに、オリンピック時に作ります第一期工事につきましては、この坪数の削限は全く支障がございません。
#119
○鈴木強君 第一期工事の五千坪については、いつ着工されますか。
#120
○参考人(田辺義敏君) お答え申し上げます。
 ただいま御説明申し上げましたように、三月末に米軍が撤収いたしますので、四月初めからいろいろ準備工事にかかりまして、本格的な建築工事にはおそらく五月初めからかかれるかと思っておりますが、できるだけ急いでやりたいと思っております。
#121
○鈴木強君 国有財産になっておって、それが東京都に森林公園として供与されるというようないきさつもありまして、その間、NHKからあそこに三万坪程度のものをほしいという意見が出てきた。これがまあ過去の経過なんですが、それで、東京都と国との間には、何か、あそこのワシントン・ハイツを朝霞に移し、それからあそこに選手村を作るというためのいろいろな管理費といいますか、そういうために約八十億でしたか、折半をして国と東京都で出すというような話も聞いておるんですが、この二万五千坪の土地については、国有財産法に基づいて、明確に協会に対して、これは譲渡といいますか、払い下げをするとか、そういうような手続になるんですか。
#122
○参考人(前田義徳君) そのとおりでございます。
#123
○鈴木強君 そうしますと四月の初めに着工したいという、おそくとも本格工事が五月から始まるということになっておりますが、一体坪何ぼで買うことになったんですか。
#124
○参考人(小野吉郎君) 国有財産のこれは譲渡処分の方式によると思いますが、その場合には有償でございます。その有償額が坪当たり幾らぐらいになるかは、ただいま折衝中でございまして、まだ多少時日を要するかと考えます。ただ、その関係がまとまらなければ工事に着手できないというようなことでなく、大蔵省の方が非常に協力的でございますので、近く国有財産審議会のほうの御承認を得られれば、工事には、自余の問題がなければ、早期に手配し得るような段取りを考えていただいておるのでございます。
#125
○鈴木強君 それは、大蔵省が理解があって、予定どおりの工事ができるように協力してもらうことは、これはいいですよ。しかし、建前としては、国有財産の審議会にもかけて、大体どの程度に評価するかということもきめて、手続を完了して、正式に譲源されて初めて、私は、その土地は協会のものになると思うんですよ。そういう手続が、今のいろいろな状況の中でおくれておりますことはわかりますから、私はそこは言いませんけれども、厳密に言えば、そういうことになりますよ。勝手につけたなんということになると、法的に問題が起きてくれば、あなたのほうは負けでしょうからね。そういう意味で、やはり国が、公共企業体というか、NHKに有償譲渡をしようとするんですから、そんなべらぼうなことも言わぬと思いますけれども、これはひとつ、大臣にも私はちょっと希望しておきたいんですけれど、おそらく、相当最近は、価額の評価についても、たとえばきょうの情報などによると、固定資産税の評価もだいぶ変えていくような政府の方針があるようですね。要するに、高くなると思うんですよ。それはまあ別としても、この国有財産の払い下げを決定する審議会の手続は、これは大蔵大臣がおやりになると思うんですけれども、折衝に当たるのはおそらくNHKがおやりになるか、あなた方がおやりになるのか、私は知りませんけれどもね、手続的には。いずれにしても、適正な値段で払い下げるように、やはり働きかけておく必要があると思うんですね。今の折衝の段階では、大体どの程度のことを言っているんですか、大蔵省は。
#126
○参考人(小野吉郎君) まだ、地価の問題につきましては、厳密に幾ら幾らということは漏らしておりません。で、周辺の地域につきまして、国有財産のすでに払い下げ済みのもの等はございますが、具体的に、NHKが譲渡を受けます土地につきましては、そういった金額を幾らというような正式の話の出る段階には、まだ至っておりません。
#127
○鈴木強君 事業計画の概要の中で放送センターにも触れておりますけれども、第一期工事として計画している予算は幾らでございましたか。
#128
○参考人(小野吉郎君) 第一期工事関係につきましては、ちょうど三十八年、三十九年両年度にまたがるわけでございますが、この関係で百四十億計上してございます。そのうち、三十八年度計上分が七十億でございます。この七十億の内訳は、土地代として三十億を予定をいたしております。建物の関係の工事関係に三十八年度中に支払い分になりますものを三十億見込んでおります。その他、機器の関係を十億見ておりまして、残余の金は三十九年度予算に計上をいたす予定でございます。
#129
○鈴木強君 土地代に三十億をみたということになると、あなたのほうでは大体幾らで買えるという腹づもりをしてやって参っておるのですか。それと、大体二万五千坪になりますから、その分はおそらくなんぼになるのかな、五億くらいはやりくりできるようになると思うのですけれども、坪なんぼ――この坪単価は、あれですか、適正だというように思ってはじいたんですか。それでいけると思ってはじいたのですか。
#130
○参考人(小野吉郎君) ひとまずここで計上しましたものは、当初三万坪いただけるものと思いまして、坪大体十万円、こういうように腹づもりをいたしまして三十億を計上してあるわけでございます。現実には、この土地の払い下げも二段階になろうかと思います。第一期工事に必要なオリンピック時までに必要な建物の敷地といたしまして一万八千坪、残余の七千坪は第二段階の払い下げになろうかと思います。そういった関係で、この三十億の土地代の計上につきましては、われわれもそういった目分量で計上はしてございますが、現実の地価の交渉等はこれからの問題になりますので、私どもとしては、公共機関への払い下げとして、値段の関係についてもできるだけの御便宜をいただきたいというように考えておる次第でございます。
#131
○鈴木強君 これは、大蔵省と一回も折衝したことはないのですか。
#132
○参考人(小野吉郎君) 地価の問題としての正式折衝はございません。いろいろ土地そのものの払い下げに関連をいたしまして、ある程度の私的な、公でないいろいろな話は出ておりますが、現実の売買の価格等は、これから正式に取っ組んでいくわけでございます。
#133
○鈴木強君 これは郵政大臣のほうとの関係は、小野さん、どうなんですか。協会の財産の取得あるいは譲渡というような場合には、協会が独自でできたのでございますね、ちょっと条項がどこかにあったと思いますが……。
#134
○参考人(小野吉郎君) この関係につきましては、協会独自でできるわけでございます。ただ、オリンピックの放送時までに間に合わせる土地の取得並びにそれに引き続き放送センター構想実現のためには、いろいろ所管大臣でございます郵政大臣にはおすがりを申し上げなければならぬ次第でございますので、いろいろ事実上の御援助、御支援、御協力を賜わっておりますが、土地の入手そのものにつきましては、大臣の認可事項というようなことには相なっておるわけでありません。
#135
○鈴木強君 これは四十七条の場合は「放送設備の全部又は一部を譲渡し、賃貸し、担保に供し、その運用を委託し、その他いかなる方法によるかを問わず、」――その下に続いておりますけれども、ですから、直接放送設備というか、そういうものではないという解釈じゃなくて、四十七条は全面的に、買う場合には適用しないでもいいのだ。こういうふうに理解してよろしいのですね。
#136
○参考人(小野吉郎君) そのとおりでございます。
#137
○鈴木強君 そうしますと、今大蔵省といろいろ折衝されているのは、協会が直接当たる立場になるわけですね。
#138
○参考人(小野吉郎君) そのとおりになるわけでございます。
#139
○鈴木強君 そうしますと、これはまだ正式に一度も大蔵省と折衝なさっておらぬというようなお話ですけれども、一万八千坪の第一期工事ですから、かりに坪十万円として十八億で済むように計算上なると思いますが、はたして坪十万で向こう側がオーケーされるかどうか、これらの問題が問題として残っておりますが、問題は、国有財産審議会にかかるわけです。これは諮問機関ですから、大臣がこの程度がどうかという御決定をなさって、それを諮問することになると思うのです。ですから、それを早期に交渉を重ねて、そうして正式な契約ができるようなひとつ配意を早急に進めていただきたいと思います。これは会長がだいぶ動かれたようにも伺っておるのですけれども、そこいらはどうですか、見通しは。
#140
○参考人(阿部真之助君) 私はどうもあまり、年をとっておりますから、そうたくさんは動いておりませんが、まあ要所々々には了解を求めに出ていったことは事実でございます。
#141
○鈴木強君 大体予算の範囲内でいけそうですが、土地代について。
#142
○参考人(阿部真之助君) この土地の代金の問題については、なかなか予算どおりにはいきかねるだろうという見通しを持っております。多少ふえるようなことになりはしないかと思っておりますが、できるだけこれは聴視者に御損をかけないように安く上げたい、これから先も努力いたしたい、かように存じております。
#143
○鈴木強君 質問はたくさんあります。私は、原則的に協会に対しては、平素われわれがあまり何やかや言うことは間違いだと思うのですよ。ただ、国会として、予算と決算だけは十分に審査する建前を私はとるべきだと思うのです。そういう意味で、多少こまかいことになるかもしれませんが、相当私はことしは質問を持っております。そういう意味でぜひ協会のほうでも御協力をいただきたい。そのかわり、私は平素は協会のことはあまり言いません。
 時間の関係もありますから、未収受信料の点でちょっと伺っておきますが、予算によると、未収受信料の欠損償却、それから支払利息の関連経費として二十九億六千五百三十六万円が計上されておりますが、これは、私はどういう理由で未収金を欠損償却しなければならぬかわかりませんが、相当われわれの納得する理由がないと、ちょっと私はこれを認めるのにちゅうちょしますよ。ですから、そういう意味で、まず、二十九億六千五百三十六万円のうち未収欠損償却費はなんぼになるのですか、これをひとつ伺いたい。
#144
○参考人(小野吉郎君) 受信料の徴収につきましては、これは完全にやはり百パーセントとれますことが、受信者に対しましても公平を期するゆえんでございますので、この徴収にはあらゆる努力を払っておるわけでございますが、それでも、いろいろな関係からしまして、年度内に収納に至らないで、翌年度に繰り越されるようなことになって、結局は、決算上は未収金で整理をしなければならないものが年々出て参っております。本予算で予定をしますと申しますか、見込んでおります未収受信料の額は、おおよそ在来のそのような実績も勘案いたしまして八億八千四百万円、こういうような見積りに考えております。
#145
○鈴木強君 これは、予算編成の建前にもなるかと思いますけれども、ちょっともうあらかじめ三十八年度では八億八千四百万円は受信料の徴収が不可能であるという想定を立てて、それをあらかじめ欠損償却しようという、そういう考え方なんですか、これは。
#146
○参考人(小野吉郎君) これは予定だけでございまして、このうち、できるだけ欠損に残らないように徴収の努力を続けていこうということでございますが、当初からこれだけの金は取れない、こう放棄しているわけではございません。ただ、いろいろ努力をいたしましても、在来やはりかなりの額が結局回収不能になっているというような事情も長年続いて参っておりますので、三十八年度予算実行の万全を期しますために、そういった予算を一応は計上してございますけれども、できるだけこの回収には最大の努力を払って参りたいというように考えております。
#147
○鈴木強君 だから、予算計上の建前からいくと、未収金があった場合に、その未収金は、次年度の料金収入の中で、不確定ではあるけれども繰り越し処理をしておって、そしてできるだけ努力をしてなおかつだめの場合に償却費をとるというのが僕は建前だと思いますよ。ところが、こんなあらかじめ最初から八億も欠損償却をしようということを予算に組んでおくということは、いかにも建前上おかしいですね。ですから、やはり考え方としては、あくまでも次年度に繰り越しておる未収のものに対しては、ぜひ納めてもらいたい――これは特別のどうしても徴収不可能であるということが客観的に具体的に認められる場合は別ですけれども、そうでない場合には、できるだけ、住所が変わればその住所まで行って納めてもらうという努力をやるべきだと思います。やっていると思いますけれども、そういうことをして、なおかつどうしても徴収不可能という事実があったときに初めて、私はそういう償却をすべきだと思うんですね。少しあなたのほうでは、まことにきちょうめんな、健全な、絶対未収金があっても困らないようにしておけば、これは予算執行上は楽ですから、率直に言えば。そういうようなことを言うのは私の言い過ぎかもわかりませんが、そういうことじゃないかと思うんですね。少しこれは安易な未収金の処理の仕方だと思いますけれども、これは、形はこうあっても、今私の言ったような思想というのは、実際はずっととっておられるのでございますか、どうですか。
#148
○参考人(小野吉郎君) 御指摘の点はごもっともでございます。予算のこういった計上の仕方につきましても、いろいろ考究をしなければならない点もあろうかと思いますので、私も常々そのような考えを持っておるわけでございまして、一応ごく安全な財政を、予算の関係につきまして、これなら大丈夫だというところを見て組んだこの結果が、いかにもこれだけの金はもう回収不能で、年度当初から投げておるやに見えることは、あるいはただそれだけの心配だけでなく、現実に外部で集金に当たっておる者から見ましても、予算で放棄してあるということになりますと、もう回収に対する努力が、まあそのようなことはないと思いますが、鈍るようなことも懸念されます。これは将来の問題として考究をしなければならない問題点であることは私もよく承知をいたしまして、いろいろ予算の立場から、決算の処理の仕方につきまして関係の局にそのような私の私見も申し述べておるような次第でございますが、実際の運用におきましては、ただいま鈴木先生御指摘のとおり運用いたし来たって参っておりますし、将来も一そうそのような運用の万全を期して参りたいと思います。
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#149
○光村甚助君 官房長、逓信博物館の建築費を大蔵省に今年度は要求されたのですか。――いや、おわかりでなければいいですがね。最近博物館を、国営じゃなくて、何か、これを外郭団体にやらせるといううわさがあるというのですが、これはほんとうですか。
#150
○政府委員(武田功君) 逓信博物館の建築につきましては、たしか昨年の予算で成立しておりまして、繰り越し使用になっておると私記憶しておりますが、今御指摘の問題でございますけれども、近く着工いたしまして工事を始めるわけでございます。それで、大体博物館の部分は、来年の秋を目標にいたしまして完成するように計画しております。また、この上に乗ります関東電気通信局の部分は、それよりもさらに半年以上かかると思いますが、この博物館の運営は、これはなかなかむずかしい問題でございまして、郵政省と電電公社、それからNHK、それから国際電電、つまり旧逓信関係の四団体がそれぞれ部屋を持ちまして、そうしてそこにいろいろな資料を展示したり、またそこを逓信文化センターといったような活動の中心にもして、そうして古くからの非常に有益な資料の展示とか、またあるいは逓信文化を広く国民の皆さん方にも周知宣伝をするとかいろいろな計画構想を持っておるわけでございます。ただいまのところ、そういったようなことを円滑に行なう運営方針としていろいろと運営委員会を作ってやっていこうとか、あるいはまた、それぞれが単独に部屋を持って単独運営をするのだとか、あるいはまた、いやほんとうの博物館の一番効率的な運営を考えるならば、やはり一本の運営がいいのじゃないかとか、あるいはそういう場合にだれが主体となってやっていこうかとか、またあるいは、そういう場合はむしろ第三者に委託したほうがいいのではないかとか、いろいろな議論がございまして、完成までになるべく早くそういう問題の結論を出したい。これはもう、一応郵政省が音頭をとりまして、あとの三団体と建設委員会を作ったり、また事務関係責任者の連絡を密にしてやっておりますが、いろいろと伝えられるうわさその他はございますけれども、今のところ、これからそういう問題を真剣に討議したい、こういう段取りでございます。
#151
○光村甚助君 質問を保留しておきます。
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#152
○委員長(伊藤顕道君) 本件についての質疑は、本日はこの程度にとどめておきます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十九分散会
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ソース: 国立国会図書館
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