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1962/02/05 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 地方行政委員会 第4号
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1962/02/05 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 地方行政委員会 第4号

#1
第043回国会 地方行政委員会 第4号
昭和三十八年二月五日(火曜日)
   午後一時二十七分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     石谷 憲男君
   理事
           西田 信一君
           林  虎雄君
           市川 房枝君
   委員
           上林 忠次君
           西郷吉之助君
           沢田 一精君
           館  哲二君
           鍋島 直紹君
           占部 秀男君
           鈴木  壽君
           鈴木 一弘君
           基  政七君
  国務大臣
   自 治 大 臣 篠田 弘作君
  政府委員
   警察庁長官   柏村 信雄君
   警察庁長官官房
   長       後藤田正晴君
   農林省園芸局長 富谷 彰介君
   自治政務次官  藤田 義光君
   自治省行政局長 佐久間 彊君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       鈴木  武君
  説明員
   大蔵省主計局主
   計官      松川 道哉君
   大蔵省銀行局中
   小金融課長   吉田太郎一君
   農林省畜産局畜
   政課長     枝広 幹造君
   自治省行政局振
   興課長     林  忠雄君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○奄美群島復興特別措置法の一部を改
 正する法律案(内閣提出)
○警察法の一部を改正する法律案(内
 閣送付、予備審査)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(石谷憲男君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行ないます。
 自治省のほか、大蔵省より銀行局吉田中小金融課長、松川主計官、農林省富谷園芸局長、枝広畜産局畜政課長、瀬尾水産庁漁港部長が出席いたしております。御質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○西郷吉之助君 前回、本法案については、自治省当局についてはいろいろ質疑をしましたが、この法案に非常に関係の深い大蔵当局について少しく質疑をしたいと思うのであります。御承知のとおり、この法案の趣旨については何ら異存がありません。そしてこの十カ年計画もいよいよ最終年度になってきたのですが、この特別措置法の状況等も自治省からこの間聞いたのですが、いろいろな点についてもう少し配慮していったらどうかと思う点があるのです。たとえば奄美大島の、これはほんとうに庶民金融ですけれども、そういう庶民金融に対する融資の要件の中で、レートなんかにつきましても内地の農林中金あるいは中小企業金融公庫並みの利息でやっているようですけれども、こういう別ワク予算等もやって、しかも援助率等も内地よりも特別の率で援助しておると、そういう国の施策から見ましても、こういう条件等について、もう少し緩和することができないのかどうか。そういう点について大蔵当局の意見をお聞きしたい。
#4
○説明員(吉田太郎一君) 今のこの信用基金がやっております仕事は、もう申し上げるまでもございませんが、保証業務、それから融資業務をやっておるわけです。それで、保証業務につきましては、もう先生も御承知のように、大体鹿児島県の保証協会と同様の条件でやっております。事業者一人につきまして七百万円、ただし特別のものにつきましては三千万円というようなことでやっております。で、その場合の保証料率というものも、大体現在のところは五厘程度、そして実収利回りといたしましては四厘五毛というような形になっておるわけですが、これも大体全国の保証協会の平均よりも少々高いという感じはいたしますが、大体その程度になっておる、こういうふうに承知いたしております。融資業務につきましては、個人の場合二十万円、それから特別必要があるものにつきましては五十万円、法人につきましては二百万円というようなことで最高限度をきめておりまして、貸し出しの利率は、私のほうの業務方法書についての監督と申しますか、あるいは認可という条件では、年一割以内となっておるのでございますが、実際は大体第一次産業につきましては七分五厘、第二次、第三次につきましては九分でやっておる、こういう状況でございます。これをさらに保証料率を下げていきたいということは、御趣旨のとおりであろうと思いますが、何分この辺のところは、基金の経営状態と申しますか、財政状態と申しますか、そういうものとにらみ合わせまして、できるだけ現実的に成り立ち得る程度にやっていきたいと考えております。
#5
○西郷吉之助君 なお伺いたい点は、この特別措置法による信用基金制度も時限立法になっていますが、まだあと一、二年はあると思うのですが、こういう基金制度をやった以上、ことに奄美大島の今後の発展のことを考えたときに、そういう信用基金制度は今後とも時限が来ましても、他の金融機関並みに将来ともこれを継続してやっていくべきであるというふうにお考えかどうか。その点を伺います。
#6
○説明員(吉田太郎一君) この問題につきましては、この問題の性質が単に私どもだけでございませんで、関係当局と十分これから検討をいたさなくてはならない点が多かろうかとも思いますが、ただ私ども金融のほうをお世話いたしているものといたしましては、できるだけ現実的に、現地において支障のないように、こういう中小企業金融が実態的に無理がないようにやっていきたいという考え方から、今後この問題を検討させていただきたいと思います。
#7
○西郷吉之助君 次の問題は、主計局に関連する問題だと思いますが、伺いますが、先般自治省に対しましても、この法案によるところの復興計画、途中で一度一カ年延長しまして、いよいよ十年の最終年度に三十八年度はなるわけです。現在の復興状況を見まして、非常に見るべき実績を上げておりまするが、まだまだ十カ年に完了するということはいえないのみならず、経済情勢の変化等もありますから、パーセンテージはある程度進んでおっても、事業の進捗という点からいけば、かなりずれているのではないかと思うのです。三十八年度、最終期限が来ましたが、大蔵省としてはさらにこれを延長してやっていくべきであるというふうなお考えがあるのか。また、その点について異論がおありになるのか。意見等があれば伺いたい。
#8
○説明員(松川道哉君) ただいま奄美地方につきまして特別措置法で実施いたしておりますが、国の立場から見ますと、各地々々におきまする格差の是正、そういった非常に大きな問題がございまして、この奄美につきます特別措置もその一つの形態としてなされたものであろうと思います。したがいまして、一応十カ年計画が終わりました段階において奄美の経済状況がどのようなものであるか。こういった点を十分検討いたし、ただいま国としてその他でいろいろやっておりますたとえば離島振興法であるとか、未開発地に対するいろいろの財政援助措置とか、そういったものとの全体のかね合いにおいて、奄美大島に対しまして三十九年度以降どういう措置が必要であろうか。これはそのときが参りましたときに十分研究いたしたいと思っております。
#9
○西郷吉之助君 今の御意見ではなかなかはっきりしないのですが、重ねて伺いますが、これは占領されておったという特殊条件で、内地の復興より非常に立ちおくれた奄美群島に対して、それを急速に復興するために、こういう特別措置を行なって、十カ年計画も実行し、信用基金制度も設けたわけですが、この計画を現在三十八年の最終期限程度で見ましても、昭和九年ないしは十年程度の内地並みにようやくたどりつくという状況であることは大蔵省もよく御承知なんですが、今のお話だと、離島振興法もあれば未開発地、いろいろその他の法律もあるので、そういうこともかね合わせて態度をきめたいというお話ですが、それではばく然としているのみならず、大蔵省主計局としての認識が十分であるとは私は思わない。言うまでもなく、占領されておって、それでなくても内地から非常におくれをとった奄美大島でありますから、こういう特別の措置をいろいろ加えたが、なおかつ、昭和九−十年程度に復興するのであると、しかも非常に短期に格差を是正しなければならぬから、特別措置法の内容によって内地以上に、とは違って、より厚い国の補助率を復興計画にはやっておるわけだ。しかし、それでなおかつ、昭和九年−十年程度の復興というのですから、今主計局のおっしゃるところを見ると、離島振興法もあるし、その他もあるから、それとかね合わせて従来どおりにやるのか、あるいは他の方法をとるのかもしれぬというふうにとれるのですが、離島振興法もいろいろあるけれども、そういう内地に適用している法律でやったんでは、この格差の是正というのは僕は非常に困難じゃないか、内地のほうはどんどん復興していきます。この十年計画をやっても九−十年程度だという奄美大島を、あくまでも内地並みに復興させようとするならば、他の法律もあるが、その他の内地に適用する法律を考える必要はない、こういう特別の措置による以外に方法はないのじゃないか。私はそういうことを痛切に感じますし、また現地においても、また鹿児島県においても、内地並みにここに戻されたのでは、おくれを取り戻すことはできないのじゃないかというふうに強く私は思うのです。ほんとうにこれは、こういう補助率も高いし、自治省を中心として急速に復興に努力している、この方向を再検討するのは復興計画の内容であって、今までの方式を絶対変える必要はないのみならず、やはり今までどおりこういう特別の援護措置をぜひとも継続する必要性が現状から見てある。内地並みの離島振興法やその他の法律並みに格下げすることは非常に当を得たものでないと強く考えるが、その点主計局はどうですか。
#10
○説明員(松川道哉君) ただいま私の申し上げましたところは、三十九年度以降内地並みにするというわけではございませんで、三十九年度以降の予算編成その他にあたりまして、そのときにおける奄美大島の実態がどのようになっておるか、ただいま先生の御指摘のような点がどのようにまだ残っておるかどうか。そういう点をも十分研究いたしまして、その上で適切な措置をいたしたい、このように思っておる次第でございます。
#11
○西郷吉之助君 この方式を全然変えるのじゃない、変えると言ったんじゃないというお話で、そのとおりですけれども、今の最初の御答弁だと、ほかのほうもいろいろ考える、ほかの法律ともかね合わして考えるということが入るものですから、これを落とされるおそれも今の御説明だとあり得るから、私強く言ったので、大蔵省の主計局としても、奄美大島は内地と違う――現地をごらん下されば一目瞭然であると思う。しかし、この十年間の特別の援護措置によって、公共事業等も非常に見るべきものがあって、ようやく島民としては喜んでおるのですから、こういう現状を十分に認識されて、内地並みの離島振興法その他の方式に取りかえるというようなことをしないように、十分今後とも御検討を願いたい、こういうことを私は強く要望して、質疑を終わります。
#12
○委員長(石谷憲男君) この際、前回保留された事項並びに要求資料について、政府委員から説明を願います。
#13
○説明員(林忠雄君) 一番最初に、前回鈴木委員から、出しました二、三種の資料について、数字の違いについての御質問がございましたが、それについてまずお答えさしていただきます。
 奄美の振興事業の事業費に関する資料で、予算書の十四億六千四百五十二万五千円、それから前回お配りしました、当省からお出ししました資料の十四億七百九十五万五千円、さらには別の機会に当省の会計課から出しました資料十四億三千九百五十八万八千円、三つの数字があるが、どれがほんとうかというお尋ねがございましたが、事実その三つの数字は、それぞれ集計いたしました考え方と基礎数字が違っておりましたので、三つのものが出たわけでございまして、計算間違いは実は一つもございません。
 まず、予算書のほうの数字を御説明申し上げますと、予算書の十四億六千四百五十二万五千円というのは、振興事業費の十三億八千九百五十八万八千円と振興事業に従事します人件費の七千四百九十三万七千円、この二つを合計したものが予算書に上がっておる数字でございます。
 前回に御配付いたしました当省から出ました事業費に関する資料の十四億七百九十五万五千円と申しますのは、ただいまの事業費の十三億八千九百五十八万八千円に、人件費のうちで、人夫賃として事業費中に含まれておりました千八百三十六万七千円、この数字が、ことしからは定数組み入れをいたしましたので、人件費のほうに入るわけでございますが、これを従前事業費に含まれていたものでございますので、従前の事業費に相当する数字をあげるために、本来の事業費と人件費のうちの従前事業費に含まれていた部分と、二つ合計したものが従前の事業費に対比する、こういう意味でこの二つを合計いたしましたものが、前回配付いたしました十四億七百九十五万五千円という数字でございます。つまり事業費と従前事業費中に含まれておった人件費、この二つを合計いたしました資料を前回差し上げたのでございます。これが二番目の数字でございます。
 さらに、もう一つ御指摘いただきました三番目の数字、当省の会計課から差し上げました資料として十四億三千九百五十八万八千円という数字、この数字は、先ほどの事業費の十三億八千九百五十八万八千円に、今度は人件費は一切入れておりませんで、奄美の信用基金への政府出資の五千万、これがある意味では事業費と同じ効果を持つものと考えまして、奄美における事業費全部という意味で信用基金五千万円を合計しまして、会計課から出しました。したがって、会計課から出したものは、人件費は全部除いて、事業費と信用基金五千万、これを合わせて、奄美に対する対策費は十四億三千九百五十八万八千円であると、こういう数字を出したわけであります。今の三つがそれぞれ事業費あるいは人件費、さらには人件費の中に含まれておる従前事業費分、さらには信用基金の五千万、これを合計する仕方が違いましたために、こう三つの異なった数字が出たわけであります。
 で、正確に申し上げますと、以上が三つの数字の御説明でございますが、これを要しますと、予算書にございます十四億六千四百五十二万五千円が奄美の事業費と人件費をすべて合わせたもの、これに信用基金の五千万円を加えましたものが、本年度の奄美に対する予算上の手当の全部でございます。以上でございます。
#14
○政府委員(佐久間彊君) お手元に配付いたしました「奄美群島復興事業進捗見込調」につきまして御説明申し上げます。
 前回御配付いたしました資料につきまして、金額だけでは状況を実態的につかむことができないから、そういうことのわかるような資料をというお話でございましたので、事業量の欄を加えました表を作りましたのでございますけれども、この表は、最初の「全体計画(A)」のところに載せてございます事業量、事業費、これは十カ年計画の全体計画の数字でございます。この事業費のうち、国費が幾ら出ているかということを三番目の欄に特筆いたしたわけでございます。次の「実施予定」の欄でございますが、これは本年――三十七年度までに実施いたしましたものと、明年度――昭和三十八年度実施予定をいたしておりますものとを含めました数字でございます。明年度――三十八年度の実施計画につきましては、法律の規定に基づきまして、奄美群島復興審議会の御審議をいただいた上で決定されることに相なっております。この審議会の審議はまだいただいておりませんが、事務的に明年度の計画といたしまして予定いたしておりますものによりまして、この数字は書いたものでございます。
 で、三番目の増減の欄でございますが、これは全体計画から実施予定のものを差し引きましたものでございます。これは、ただ単純に数字を差し引きましたものでございまして、三十八年度に実施いたします具体的な計画は、審議会の議を経て、年度末――今年度末までに御決定をいただく予定にいたしております。この表につきましては、ごらんいただきますと、たとえば道路の新設の項でございますが、当初の事業量が十万メートル余り、それにつきまして実施予定が八万三千三百メートルということになっておりまして、一万六千余りの事業量が余ることになっております。ただ、これに対しまして事業費のほうをごらんいただきますと、当初の計画よりもオーバーいたしまして、三千七百四十二万ほど不足することになっておりますが、これは事業量といたしましては当初より減じましたが、事業費といたしましては当初よりもオーバーすることになる、こういうことに相なるわけでございます。
 以下、ずっとごらんいただきますと、三角のついておりますのは、そのようなわけで、事業費が当初の計画よりもオーバーすることになるわけでございます。しかし三角のついておりませんのは、それだけ事業費が当初計画よりも余ることになりますので、全体として差し引きいたしますと、差引ゼロになることに相なるわけでございます。
 で、個々のものにつきまして事業費の増減、あるいは事業量の増減のできました理由は一様ではございませんが、概して申しますと、物価、運賃等の値上がりによりまして事業量が減っておるということが一つございます。それから当初の全体計画では予定をいたしておりましても、年次実施計画を立てます際に、そのときの状況におきまして緩急の順序を勘案いたしまして、事業費を振りかえてAの事業からBの事業に持っていって使用するというようなことも、かなりやっておるわけでございます。
 で、総体といたしまして三十八年度までを見ますというと、一番最後のページにございますが、事業費といたしますと、二百十二億余、そのうち国費が百二十一億余ということに相なるわけでございまして、事業量といたしますと、大体予定どおりに進捗を見る見込みでございます。
 おもなもので残事業が出ると現在予想されておりますのは、道路におきまして湯湾から名瀬に至ります道路が一部残るようでございますし、港湾にいたしますと、知名漁港がなお未完成に残る。それから名瀬市の土地区画整理事業、これがなお未完成に残る。その程度がおもなものでございまして、あとは大体当初の計画は完了するものと考えておるわけでございます。
#15
○鈴木壽君 今、局長から計画と、それからさらに事業量の問題について御説明をいただきましたが、これを見て一、二ちょっとお伺いしたいことは、今の御説明からしますと、たとえば「道路新設」と、こういう項目がございますが、この中で一番右のほうの増減のところの欄でございますが、全体計画としては、こまかい数字は私は省略しますが、大よそ百キロの道路新設を計画しておるのだが、十年たった明三十八年度を終わっても、なお二八・七九七キロ残ると、こういうふうにこの資料から、また御説明から了解していいんですか。
#16
○政府委員(佐久間彊君) さようでございます。
#17
○鈴木壽君 それから今の増減のところの欄をずっと下のほうに見て参りますと、「はしけ建造」ですか、ここに三角のしるしがつけられて、二隻とあるのは当初の全体計画十一隻を予定しておったのだが、明年度終わりますと、十三隻作るということになるので、結局計画よりは二隻多く作ったんだと、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
#18
○政府委員(佐久間彊君) そのとおりでございます。
#19
○鈴木壽君 そうしますと、今の増減のところの欄は、そういうふうに読んで見て参りますと、計画よりも多く仕事が実施されておる、あるいは実施される見通しだと、こういうものもあり、反対に今の道路の新設等、あるいは道路改良等の場合には、なお計画に比較しては三十八年度を終えても若干事業として残るものが出る、こういうことになるようでありますが、これは先ほどの御説明では、全体の計画の中で、一つは物価の値上がり等による余儀ない結果として出てきたということが一つ、それから全体の事業の中で、いずれが、何といいますか、急を要するか、前後軽重と申しますか、緩急の度合いから見て、中には計画以上に仕事を進めたものもあるし、他面、計画どおり進まないで仕事の量も――したがって金も減らされたのだ、こういうふうなことからこういう結果が出てきたと、こういうふうにお話しになったと思いますが、そのように了解してよろしゅうございますか。
#20
○政府委員(佐久間彊君) さようでございます。
#21
○鈴木壽君 せんだっても申し上げましたように、ただ全体計画と、それから現在まで出しておる国費の関係、あるいは明三十八年度で支出を予定しておりますそういう金の額からしますと、大体計画は一応完了できるような格好になっていますけれども、しかし今の御説明なり資料等からいたしますと、道路その他で相当仕事が残るのだ、こういうことが明らかになったと思うのです。そこで、これら残った仕事をこれから計画どおりやるとすれば、これは当然三十九年度以降年限を延長するなり、何らかの措置を講じなければなりませんけれども、そのことにつきましてはどういう方法でやるかにつきまして、先ほど西郷先生からも大蔵省のほうに御質問があったのでございますから、それは一応別にしまして、今の時限で見通されるところでは、どの程度の金で当初二十九年度から三十八年度までの十カ年計画を完了できると、こういうふうな見込みを立てていらっしゃるのか、その点はいかがでございましょう。まだそこまで――早いということでしょうか。いかがでしょう。
#22
○政府委員(佐久間彊君) 当初の全体計画で残事業ができましたものにつきましては、これは若干お時間をいただきますれば、どのくらいできるか計算が出るかと思いますが、私ども自治省といたしまして現在検討をいたして参りたいと思っておりますのは、ただこの全体計画の残事業を完成するということだけではございませんで、前回も申し上げましたように、これまでの計画が最低限度民生安定に必要な公共施設の整備を急いでやるというところに主眼が置かれておりますので、今後は、さらに所得を向上させるという積極的な面から、産業基盤の整備をやっていくと、こういうような観点に立ちたいと思いまするので、事業の重点の置きどころ等もよく検討いたしたいと思っておりますので、三十九年度以降どのくらいの経費で、どういう計画を立てるかということは、なお検討中でございますので、はっきりした数字的には申し上げる段階にはなっておりません。
#23
○鈴木壽君 私も、私自身考えるところをちょっと今申し上げますと、これはあなたの今おっしゃったように、単にこの十カ年計画の残事業を事業量としてこなせばいいんだと、こういうことに考えておるんじゃなくて、ただしかし一応まあめどとして、計画の仕事でやるにはどの程度なお必要であるのか、さらに新しい計画の最終年度において、その年度の状況あるいは将来への見通し、こういうものに立って、中にはこの仕事の面で新たに加わるものも出てくるかもしれませんし、もうこの仕事は多少残っているけれども、まあこれで一応終わりとしてもいいんじゃないかというようなことも、あるいは中にはあるかと思いますから、そういうものを勘案しながら、これは新たな観点でほんとうの意味での民生安定なり生活の向上なりという、そういう面から取り上げて、新しくこれは出発しなければならぬものだというふうには私も考えておるのであります。ただ先ほど申しましたように、今の残っておる仕事、当初どうしてもやらなければならぬというふうな考え方で計画をし、それを推し進めて参った現在、それがまだなし得ないものが相当あるとすれば、一体それを最終的にこなすためにはどの程度の金を予想しておられるのか、こういうことをもしできればと、こういうふうに思いましてお聞きしたのでございますが、しかしこれはまあ今後の問題として、先ほどお話がございましたその点は、私、了解をいたすものでございます。問題は、先ほど西郷先生からも大蔵省のほうに質問がありましたが、三十九年度以降これをどういうふうな形に持っていくか、これはもう一つのやはり大きな問題だと思うのであります。何かこう離島振興対策との関連においてとか、あるいは内地の未開発地の開発のためのいろいろな措置が講じられている、そういうものとの見合いにおいてというようなことも言っておられたようでありますが、まあ必ずしも真意はそこになくとも、いずれむしろ従来とってきたこういう態度以上のものがなければ、これはいつまでたっても、やはり格差の是正とかあるいは後進性の脱却ということは、私は及びもつかないんじゃないかと思いますので、まあそういう点についてひとつ十分御検討をいただいて、今後の三十九年度以降の対策をはっきり樹立するように御考慮願いたいと思いますが、その点について念のために質問しておきたいと思います。
#24
○政府委員(佐久間彊君) ただいまおっしゃいました点につきましては、自治省といたしましても全く同感でございまして、奄美群島復興審議会からもそのような御趣旨の御意見もいただいておりまするし、ぜひそういう方向で関係者とも折衝いたして、三十九年度以降やって参りまするように、私どもとしてはできるだけの努力をいたしたいと考えております。
#25
○鈴木壽君 これは私、あるいは個人的な要望に終わるかもしれませんが、ひとつこのままではどうしても三十九年度以降の計画なりあるいは対策なしには済まされないと思いますが、ひとつその計画をお作りになる過程で、さっきちょっとお聞きしたような現在の時点に考えられておるところの事業を完成するには、どのくらいの金が必要なのか、あるいは今後さらに新たな観点から振興対策を立てていく場合に、いろいろ取り入れられなければならぬ仕事も出てくるでございましょうし、そういう面からいって、いろいろなまだ金のかかるというようなことも出てくると思いますが、そういう一つの検討をされる経過も、あるいはいつかまた考え方なり方向なりというものをお聞きするようなこともあると思いますから、これは一つ、三十九年度はもっと遠い話だと、こういうことでなしに、ほんとうに今からやっていただきたいと、こういうことを私ひとつ要望を申し上げておきたいと思います。
 それから、あらためて局長にお聞きしますが、こういうふうな振興計画――相当各方面にわたる詳細な振興計画が立てられておるのでありますが、実際に仕事をするところはどこなのか、はなはだうかつなものの言い方でありますが、たとえば自治省が直接これはやるわけじゃないでしょうし、鹿児島県とか、あるいはそこの大島の支庁とか何とか、いろいろ仕組みもあると思いますが、そういうような所管のところ、さらにいま一つは、たとえば農業関係にしましても、いろいろまあ私どもからしますと、農林省なり、農林省の中でも畜産関係なり、あるいは今度の何といいますか、援護関係、従来振興局でやっておったような、そういうような仕事、あるいは水産庁の問題とかいろいろ関係するところがあると思うのです。これが一体、振興計画の策定樹立と、さらにその実施面についてどの程度各省のそういう関係部門がタッチをし、あるいは場合によっては責任を持つというようなことが行なわれておるのかどうか、そこらへん、ちょっとお聞きしないといけないと思うのですが、いかがでございましょう、その点は。
#26
○政府委員(佐久間彊君) これは御承知のように、法律の建前といたしましては、奄美復興計画というものができまして、さらにまた毎年度復興実施計画というものが作成されまして、それに基づきまして事業を進めて参ることになっております。で、復興計画及び実施計画は、鹿児島県知事が原案を作りまして、それを自治省へ持って参りまして、自治省は、奄美復興審議会というのが自治省の付属機関にございますので、その復興審議会にかけまして、復興審議会で御審議をいただいた上で計画を決定する、こういうことにいたしております。で、復興審議会には、委員に関係各省の次官が入っておられますし、幹事にそれぞれ関係省の関係官に入っていただいておりまするので、審議会できまります過程におきまして、関係省の御意見を拝聴し、また審議会で関係省の御意見もお述べをいただいて、その上で計画を決定するということになっております。
 それから計画の実施につきましては、鹿児島県知事が一応責任を持ちまして、鹿児島県知事のもとに大島支庁長がございますが、この大島支庁長が実際上の中心になって事業の実施に当たっております。大島支庁長初め大島支庁の職員は国費で仕事をやるわけでございますから、その大部分は身分を国家公務員にいたしております。
 それからなお、申しおくれましたが、予算は自治省所管の予算に一括計上をいたしております。そしてこの狭い土地につきまして、各省関係の仕事が、全体として総合的に、強力に実施できるようにという配慮をいたしておるわけでございます。なお、事業によりましては、鹿児島県知事が実施をいたしますことの適当でないものもございますので、港湾につきましては、自治省予算の中から、計上いたしましたのちに運輸省所管に移しかえをいたしまして、そうして運輸省が直轄で実施をする、このようなことにいたしております。なお実施の過程におきましても、特殊な問題につきまして関係省庁の技術的な援助なり、御指導をいただく必要のあるものにつきましては、便宜連絡をとって助言指導を行なう、こういう状況でございます。
#27
○鈴木壽君 大略わかりましたが、そうすると、実は私きょう農林省のお見えの方々に御苦労を願っておるのですが、あまり農林省の方々にお聞きするようなことがなくなってきたような感じもするのですが、たとえば実は私きょう農林省の方にお聞きしたいと思ってお願いしたのは、黒糖の問題あるいは蜜糖への切りかえの問題、それから畜産振興についてどういうふうな現状か伺って、どういう対策を持っておるのか、将来の見通し――あるいは水産業等について、今いったようなことにつきまして具体的に住民に最も大事な生業、暮らしにつながるそういう仕事について、振興計画なりあるいは今いったような将来への見通しというものについてのそれをお聞きしたがったわけなんです。そうしますと、あまり何といいますか、実際の面には農林省で、特に畜産局でも、あるいは園芸局でもあまりタッチをしておらぬ。計画樹立までの、それの中には、たとえば審議会等において各省次官が入っておるとか、あるいはその他幹事としていろいろの方が入っておったにしても、実際のそういう計画を押し進める上には、われわれが関係があると思う省庁があまりタッチしておらぬ、こういうのが実情なんですか。
#28
○政府委員(佐久間彊君) 奄美大島は県の中の一つの郡でございますので、本来でございますれば鹿児島県の中の一部分で、知事が全責任を持ってやっていくべきところでございます。たまたま御承知のような特殊な事情に置かれておりましたので、国が援助をして早急に復興をはかっていこうということで、先ほど申し上げましたような仕組みを取ったわけでございます。したがいまして、現在までの状況におきましては、ごくありふれた民生安定の、道路でございますとか、あるいは港湾でございますとか、保健所でございますとか、学校でございますとか、そういった公共施設の整備に重点を置いて参りましたので、大体鹿児島県にそれぞれの専門の部課もございますし、そういうところの指導も受けながら、大島支庁長が事業を執行して参るということで、事業の実施面については大体それでよかったようでございます。ただ今後の問題といたしまして、ただいま御指摘のありましたような黒糖なり畜産なり水産業なりを、どういうふうに持っていくかというような問題になって参りますと、これは鹿児島県知事の判断だけでなく、ある程度関係省庁の御意見も十分伺っていかなければならないと考えておるわけでございまして、現在までも審議会におきましてはそれぞれ御意見を伺っておるわけでございますが、なお今後もっと積極的にそうしたことを考えていく必要があるのじゃなかろうか、かように考えておるわけでございます。
#29
○鈴木壽君 たとえばカンショ糖のそれについては、従来も相当力を入れてきておりますし、そのための国費の投入というものも相当額行なわれてきておるわけです。もちろん、これは鹿児島県の一部であり、大島の支庁において、支庁長の責任でいろいろ仕事の実施面についてはやるのだと、こういうふうなお話でありますが、しかし、こういう問題になりますと、単に鹿児島の知事なりあるいは大島の支庁のほうのいろいろな考え方だけでは持っていけない面がずいぶん出てくると思うのです。そこで、さっきもちょっとお話もございまして、私も触れましたが、審議会等において計画を立てる場合に、どれほどまで農林省として一体、甘味資源全体の立場から、この地域に対する耕作面積の問題あるいは収量の問題、したがって普及の問題なり等について見通しと計画を立てておるかということは、非常に私は重大な問題になるのじゃないかと思うのです。あわせてまた、サトウキビの価格の問題なり、こういうふうなものが、やっぱり大きなそういう見地からの一つの一環として、個々に計画的に奨励するなら奨励する、あるいは栽培についての指導等をするというようなことがないと、困る事態が出てくるのじゃないか。こういう点から、私は計画そのものも、それから実施面においても、相当農林省なりその他の関係のそういうところで、深いタッチの仕方をしているのじゃないだろうか、こういうふうに思ったのですが、そこら辺、何か私の考え方も少しずれているかもしれませんが、そこまででもないのですか。
#30
○政府委員(佐久間彊君) 全般的に申しますと、先ほど申し上げたとおりでございますが、ただいまお尋ねの糖業対策の関係にいたしましては、これは国全体の現在甘味振興の対策を立てておられるわけでございまするので、もちろん、これはその全体計画とマッチしたやり方でやっていかなければならないということは、私どももよく承知をいたしております。したがいまして、この明年度の予算編成の過程におきましては、この糖業関係の部分につきましては、農林省と密接に連絡をいたしまして、計画も立てるようにいたしておったわけでございまするし、さらに三十八年度計画を正式に審議会で御決定いただきます前の段階におきましては、この点は十分お打ち合わせをして参りたい、かように考えておるわけでございます。
#31
○鈴木壽君 その三十八年度の計画はまだきまっておらないと、こういうことなんでございますか。
#32
○政府委員(佐久間彊君) 率直に申しますと、三十八年度の十四億の予算は、予算折衝の過程におきまして一応の計画は立てたわけでございまして、それがお手元に配付いたしました資料に出ておる事業費でございまするけれども、これは予算要求のために一応作りましたものでございまするので、これをさらに練りまして、ほんとうに実施をいたします計画は、三月の下旬に復興審議会を数回予定をいたしておりますので、その審議会の議を経ました上で決定をする、こういう段取りに考えております。
#33
○鈴木壽君 農林省のほうでは、この奄美群島での最大の、いわば基幹産業ともいうべき糖業について、現状がどういうふうになっているのか、あるいは将来どういうふうにこれを持っていかなければならぬと考えておられるのか。さらに、特に最近いろいろ問題になっておる砂糖の輸入自由化の問題等、これは非常に私大事な問題になってきているのじゃないかと思うのだが、そういう問題の見通し等ともからみ合わせて、なお一つは、前に昭和三十四年度でございましたか、国内での糖類の需要の見通しを立てて、それに対する対策を持ったようでございますが、現在そういうものが国内でのいわば需給計画といいますか、そういうものが一体どういうふうになっているのか。そういうことも、ひとつあわせてお話しいただきたいと思います。
#34
○政府委員(富谷彰介君) 大島郡におきますカンシャ作……私ども、まぎらわしいものでございますからカンシャという言葉を使っておりますが、カンシャ作の振興に関しましては、鹿児島県熊毛郡の種子島、屋久島、こういった所と同様に、大島郡はわが国のカンシャを作ります非常な産地でございますので、あわせて一緒に考えております。したがって、三十八年度予算で実はこういうカンシャの生産振興というものは、ほとんどのものが新しく取り上げられたような状態になっておるわけでございます。たとえば栽培技術の研修をやりますために、農業改良普及員を集めて国が教育する、あるいは県が教育するという仕事の場合には、この大島郡もあわせて一緒に教育するというような方向を考えているわけでございます。それから、なお、カンシャの苗圃を布設します補助金、こういうものも大島郡と熊毛郡と一緒に扱うような考え方をしております。そのほか新しい試みといたしまして、こういう熊毛郡に関しましてはトラクター、小さいものでございますが、トラクターを入れまして、ある程度の省力栽培をしていきたい。それから、特に今後の生産の改良のために濃厚な指導を加えるための特別の指導書を作りたいというようなことを考えておりますので、そういう式のことを大島郡につきましても同様にやっていただきたい。その点は今自治省のほうから御説明がございましたが、三十八年度の実施計画を作ります際に、その点を勘案して、この計画の中に織り込んでいただきたいというつもりでやっておるわけでございます。鹿児島県の熊毛郡の分に関しましては、農林省のほうで予算を現在すでに要求中でございます。
 それから、将来の糖業の見通しに関しましては、現在農林省が「甘味資源作物の生産性の向上及び糖業の合理化に関する法律案」というのを準備中でございます。いずれ今国会中に御審議をお願い申し上げることと存じますけれども、その中でカンシャの生産地域としましてこの大島郡、それから熊毛郡というものを重要な資源の一つというふうに考えて政策を進めているわけでございます。
 なお、ただいま最後におっしゃいました、昭和三十四年に作りました甘味資源の需給に関する考え方でございますが、これは、当時、昭和四十二年において需要が百五十万トンになるであろうという想定のもとにスタートをいたしましたのでございますが、早くも三十七年度においてこの四十二年度の目標に達してしまった、消費量が達してしまったということでございますので、現在、この法律案とともに、将来のそういう需要見通し、それから、その中で国内産の甘味資源の占める位置をどの程度に考えるかということを、これから法律案とともに作業をいたすような段階に至っているわけでございます。
#35
○鈴木壽君 私、お聞きしたいことは、こういう考え方からでございますが、それは大島の地域は奄美の地域が国内の甘味資源の一番の供給地として重要な位置を占めるのだと、こういうことで、しかしそれは、やはりあくまで国全体の砂糖類の需給の問題、そういう点から位置づけられなければならぬと思うわけなんです。だからそういう点で、実は昭和三十四年に立てられたこういう計画と現在の時点では、一体どういうズレがあるのか、あるいはどういう修正を要するのか、できればそういうことをお聞きして――したがって、この地区においても現在はこうだけれども、将来こうでなければならぬというようなものがほしい。こういう点からでございますが、今まあ、これから作業をしていくのだというふうなお話でございますが、当時は何かカンシャ糖を国内で二十万トン供給すると、こういう計画であったのでありますが、三十七年度ですでに全体の計画量を需要量がはるかにオーバーしてしまったという話であります。このカンシャ糖二十万トンの生産目標達成ということになりますと、現在はどういうことになりますか。
#36
○政府委員(富谷彰介君) 当時の計画によりますと、昭和四十二年に大島郡では栽培面積が五千八百九十六町歩になる、こういう計画でございました。なお、当時の計画によりますと、反収も非常に高く、六千百キロないし二百キロ程度を見込んであったようでありますが、現在の反収はそこまでいっておりません。現在では、大体四千九百キロから五千五百キロの間を上下しておるというような関係でございます。なお、そういうわけで私ども、この作付面積、反当収量というものは、当時の計画のものを若干再検討してみる必要があるというふうに考えておるわけで、先ほど申し上げたような作業を現在行なっておるような次第でございます。
#37
○鈴木壽君 これは昭和三十四年度に大島の支庁で立てた計画は、三十四年度において作付面積は、全体で四千二百町歩、それから反収は千百十四キロ、生産量としては四千六百七十八万三千斤と、こういうふうになっておる、三十八年度でもこれを多少上回る数字でございますけれども、計画は立てられておるのでありますが、あなた方の見通しとしては、三十八年度においては、当時立てられました、ここら辺全体の島々で四千二百町歩の作付面積と、それから生産量が六千五十九万五千斤と、こういう計画は達成しておるのだ、こういうふうにごらんになっておりますか。
#38
○政府委員(富谷彰介君) 手元の統計が少し古うございまして、ただいま御指摘の年次の統計がないのでございますが、三十五年度の統計によりますと、作付面積が四千五百五十町歩ということになっておりますので、三十八年度の計画では、先ほど申し上げましたように、五千三百八十五町歩ということでございますから、そこまでいき切れないのじゃなかろうか。なお、反収は、先ほど申し上げましたように、当時の計画をなお下回っておるという状況であるというふうに承知しております。
#39
○鈴木壽君 私、やはりこの問題は、国内の砂糖類の生産の計画なり、見通しなりというものがはっきり出てこないと、的確にここでどれくらいの生産を目標とするとか、計画はこういうふうだということはいえないのじゃないかと思うのでありますが、実はあなたのほうで、そういう国内の砂糖類の需給関係のはっきりした見通し計画を持っておれば、それについてお聞きをしながら、なおここの地区を一体どういうふうに考えて、どう持っていこうとするのか、これをお聞きしたかったのでありますが、まだやはりその段階でないようでありますが、いかがですか。
#40
○政府委員(富谷彰介君) はなはだ申しわけない次第でございますが、今の段階で、改訂された計画がかくかくしかじかと申し上げるまで行っておりませんので、いましばらく時間をおかしいただきたいと思います。
#41
○鈴木壽君 まあしかし、新しい計画がこれから作られるということでございますが、これはできるだけ早く、私はやはり作らなければならぬと思いますし、そういう時点に立って三十八年度あるいはそれ以降の奄美でのそういう仕事が進められていかなければならぬと思いますから、これはできるだけ早く、ひとつ立てていただきたいと思います。それはそれとして、そうしますと、従来の計画をできるだけ推し進めていくという、そういうことしか今のところは言えませんね。
#42
○政府委員(富谷彰介君) 従来の計画のままでいきますか、あるいはそれを若干縮小したような計画になりますか、私の考えといたしましては、若干縮小せざるを得ないと思っております。つまり、反収が、当初計画していたものは、われわれから見ますと、技術的にかなり無理があるんじゃないか。それから栽培面積にいたしましても、地質あるいは土壌関係等からみまして、そこまでいくかどうかといったような検討が要りますので、従来どうりということには参らぬかと思います。
#43
○鈴木壽君 私は、将来のはっきりしないところで、ああだこうだと言うのもおかしなことになると思いますが、ただ縮小されなければならぬということになりますと、やはり島民に与える影響が非常に大きいものがあるんじゃないかと思うんです。何といってもこれは、今までのお話を聞いたり何かしておって私ども思うことは、いろいろな産業のうち、砂糖――カンシャ糖といいますか、これの生産というものがやはり中心になるような、先ほども申し上げましたように、いわば基幹産業とでもいうべきものだと思いますが、これに依存する度合いというものは非常に高いわけです。それが今度縮小されざるを得ない、こうなりますと、非常に問題が出てきはしないだろうかというふうに思うのです。単に反収の問題がどうのこうの、こういうことではなしに、先ほども言ったように、これに対して非常に原始的な形で栽培とか、あるいは黒糖の生産が行なわれているというお話でありますが、いずれにしましても、それに依存している度合いが非常に強ければ強いだけ、これの縮小なり、他産業への切りかえというものは非常にめんどうな問題を含むことになると思うのでありますが、やはり縮小せざるを得ない、こういうことなんでしょうか。
#44
○政府委員(富谷彰介君) 縮小と申しましても、これは将来伸ばす計画が、その伸びる度合いが縮まるわけでございますので、今後食い込んでいこうという畑には現にほかの作物が植わっているような次第でございます。したがって、先生御心配のように、むろん重要な基幹産業でございますから、この改訂というものは慎重に検討せなければならぬかと思いますが、そのために島民が、何と申しますか、経済上非常に不利になるとかいったように問題とは若干違うんじゃなかろうかというふうに考えているわけでございます。
#45
○鈴木壽君 これは、おそらく砂糖の自由化とかという問題とからんで、当然こういうようなことになってくるんじゃないかと思うのであります。率直に言って、あまり金をつぎ込んだり何かして、カンシャ糖の生産とか需要量を確保するとか何とかいっても、むしろ、それは純粋な経済的な問題からいえばどうも不利だ。それよりも安い砂糖がもっと多く入ってくるんじゃないか、こういうようなことになるんではないか、そういう点から、そういうふうなことになるとすれば、一方には、あるいはやむを得ないということが言えるかもしれぬけれども、私はやはり大きな問題だと思います。やはり考え方としてはいろいろあるにしても、住民がこれに依存しなければならぬ。他に適当な産業があるかといえば、どうも私ども、いろいろ計画を見せてもらいましても、今にわかに他の産業に、あるいは他の作物に転換するというようなこともなかなか容易でないというようなものであるとすればするほど、私はやはりこの問題は慎重に取り扱っていかなければならぬじゃないだろうか。あなたがおっしゃるように、将来伸びるための一時の縮小だと、こう言われても、この問題は住民からすればそう簡単でないと私は思うのですが、どうですか。
#46
○政府委員(富谷彰介君) 先生のお言葉でございますが、必ずしも外国から安い砂糖を入れたほうが有利だから、この面積を減らすのだというようなことではございません。必ずしもじゃございません。必ずでございます。そういうわけじゃございません。つまり、純技術的に見まして、それから純農家経営の面から考えまして、そこまでの大きな計画を立てることは、達成が困難じゃなかろうか、そういう達成があやしいような計画をもとにしまして、砂糖の需給とか、そういう将来の見通しを立てることは、これはまた問題がございますので、そういう意味での検討でございます。
#47
○鈴木壽君 そうしますと、何といいますか、計画そのものだけがりっぱで、しかし、必ずしも、結果としてはそういう計画どおりのものが生まれてこないというような、これ見よがしの計画だけじゃいけないから、実現可能な、達成可能な計画に持っていこう、そういう意味で、計画面からすれば、その数量が落ちたり、あるいは反収の見込みが下がったりなんかするけれども、しかし、実際、住民がこれによって生活をしていく、あるいはこれを専業としていく、これに大きく依存をしていくというような、そういうものを単に作付転換だとか、他の産業に移行するとか転用だとかいうようなことではない、こういうふうなことでございますか。そうすれば私は安心でございます。さっきのあなたのお話を何か私、聞き違いか、了解の仕方が悪いか、将来あまりやったってしょうがないじゃないかというように、もしお考えになるとすれば、私は残念だと思いましたから、それを念を入れてお聞きするわけなんですが、いかがでございますか。
#48
○政府委員(富谷彰介君) ただいまおっしゃいましたとおりでございまして、やってもしようがないからというふうに先生お聞き取りになったとすれば、それは私の説明の至らぬ点でございますが、ただいま先生おっしゃったとおりの趣旨で考えていただきます。
#49
○鈴木壽君 先ほども申しましたように、ひとつあとで、この法案も、いつまでも持っておるわけにいかぬと思いますが、関連して、いわゆる奄美の振興対策として、ひとつ国全体の甘味資源のそういう需給計画等からいたしまして、ここをどういうふうに位置づけて考えておられるのか、それに対してどう計画を立て、どう実施を進めていくのか、そういうことについて、あとでひとつ機会を見てお聞かせいただきたいと思いますから、現地のほうのそういう計画なり見通しなり、そういうものと関連して、ひとつ御用意いただきたいと思います。
 なお、これは畜産等の問題にも、あるいは水産業等の問題にも若干私、触れてお聞きしたがったのですが、これはどの程度、畜産局のほうでは実施面についてタッチしておられるか、この点まず最初にお聞きした上で……。
#50
○説明員(枝広幹造君) 畜産局は、この振興計画につきましては振興局、現在の農政局のほうが窓口になって協議を受けておる格好でございまして、現在までのところ、まだ問題があるようには聞いておりません。
#51
○鈴木壽君 私も、何も問題がどうのこうのじゃなくて、現在までいろいろ畜産振興のために計画を立ててこられておりますから、所管が違うと言われればそれまでですが、それはどういうふうな状況になっておるのか、現況はどうなのか、あるいは計画の最終年度である三十八年度を終わればどういうことになるか、さらに、将来への見通しとしてどう考えておるのか、そういうふうなことをできればお聞きしたかったわけであります。あなたのほうでなしに、農政局のほうでそういうことをおやりになっておる、こういうことですか。
#52
○説明員(枝広幹造君) 畜産関係は畜産局でございますが、現在のところ、奄美大島の畜産関係につきまして、特別に問題があって本省が自治省と協議してやるというようなことはございません。ただ、現在の状況は、ちょっと資料が古いのでございますが、三十五年のものによりますと、大体乳牛と豚が増加するような傾向でございます。したがいまして、全国的に畜産局が現在やっております方向と大体畜産の――家畜の飼養状況からいえば、これはそのまま合致しているんではないかと考えております。
#53
○鈴木壽君 どうもこれはピントが合わなくなっちゃった。私のお聞きしたいのはこういうことなんです。カンショ等の問題はさっきもしばしば申し上げたように、いわばここの基幹産業だというふうに計画そのものが非常に大きく取り上げられてやっておるんです。さらに畜産も今後振興すべき大きな柱として打ち立てられているのは、これは計画を見ればわかるんですね。そこで、そういう計画に基づいて、まあ十年もやってこられた。昭和三十八年度でこれは計画からしますと一応終わりということになるわけでありますが、そこで現在一体どうなっているのか、そういう計画に基づいてうまくいっているのかどうか、端的に言って将来またさらにどうしなきゃならぬのかというようなことについて、私はやっぱり畜産局のほうで考えておるんじゃないだろうかと――これは自治省のほうでやっておる、これは奄美は鹿児島でやっているから、それはそれだと、こうほったらかしておるのであればちょっと私は残念だというふうに考えますから、そういうことを実はお聞きしたかったわけなんです。別に特別私は問題があるとか問題を見つけたとか、それをどうするとかいう意味ではなくて、いろいろその他特産物として、たとえばパイナップルとかいろいろと農林省関係の仕事が計画の中にうんと盛り込まれているわけです。そのために相当の国費も使っているんです。地方でも相当金を出している。あるいは個人としても相当金を出している。こういう計画なものですから、そのうちで特に畜産というものは重要な、将来振興させるべき――したがってその結果、住民の所得をふやし、あるいは生活を向上させるという、そういう建前に立っての大きな仕事の柱のように計画では見受けられるわけなんですから、それを一体どういうふうにやっておるのか、どうも農林省はさっきから聞いておりますが、この計画にはタッチしていない。計画のときには次官や何か行って、いいとか悪いとかという意見を言うかもしれないが、実際面ではタッチしておらぬし、関心も示しておらぬというような印象を受けるんですが、それでは私は残念だと思うんですが、いかがでございますか。
#54
○説明員(枝広幹造君) 率直なところを申し上げまして、畜産局でこの計画につきまして検討したということは聞いておりません。ただ、この計画を見ますと、自治省でお作りになった進捗率を見ますと、大体畜産の事業計画は一〇〇%をこえておると伺っておりますが、今後畜産が非常に農業構造の改善の重要な一翼をになうわけでございまして、その点からは奄美大島につきましても、畜産の振興ということにつきましては、われわれとしても大いにそういう方向で検討し、できる限りの援助をしていきたいと考えております。
#55
○鈴木壽君 いやびっくりしたことを聞きましたがね。これは畜産局としてはこういう計画を全然わからぬと、こういうことになりますと、私どもは、これはどうも今まで一体十年もの間奄美の振興対策とか何とかいって、まじめに一生懸命こうやって農林省の方々の話を聞いたり、自治省のほうはもちろんでございますが、こういう計画というものは度合いは、これはいろいろあるかもしれませんけれども、やっぱり農林省なら農林省、あるいは畜産局なら畜産局、それぞれの、あるいは計画に対する作業の仕方といいますか、あるいは協議の仕方というものは当然行なわれてきたと思うんです。私どもはそういう前提に立って、たまたま中心になってそれを主管しているのが自治省だと、実施面は鹿児島県であり、大島の支庁だと、こういうことであって、これに関連する産業の振興等については、当然私は農林省の畜産局も、あるいは水産業関係につきましては水産庁も計画樹立の過程において協議もし、あるいは十分目を通し、あるいはその実施面についても当然関与してきただろう、こういうふうに思っておったのですが、あなたの話を聞きますと、全然そういうことがないということになると、この計画は単に鹿児島県なり大島支庁なりがいいかげんに作って――いいかげんというわけにはいきませんが、そういう計画自体は作って、中央の各省庁関係においては何ら連絡も、そこらの調整もないということになりますと、まことにこれはおかしなものになってしまうと思うのですが……
#56
○説明員(枝広幹造君) この計画そのものについて全然われわれがタッチしていないとか何とかいうわけではございません。ただ問題として非常に計画をこちらで修正したり、そういうような方向でがたがたしたということはございませんので、方向としましては、われわれとして、これは農林省として了承して審議会にかけた計画でございますから、そういうことで御了承いただきたいと思います。
#57
○鈴木壽君 あなたは今言い直してきたけれども、さっきはわれわれ一度も知らぬというようなことを言っているものですから、そうなると、これはたいへんなことじゃないか。たとえば次官が審議会の委員だ、あるいは幹事も出ているのだ、こういう中で、私が直接あなた方、係の人たちにあるいは意見の調整とか、あるいは計画についてどうのこうのなんということを直接言わなくても、それなりに、関係省庁ではやはり一つの消化された案として、原案を支持するなら支持する、あるいはこれでいいとか、あるいはいけないとか――あなたはチェックしたようなことはない、そういう力もないようなことを言っているようでありますが、チェックすることはともかくとして、これを認めて、こういうことをやってもいいのだというような過程では、当然、あるいは畜産局でもどこでも、そういうふうな関係する事業については、十分そこでお話し合いなり討議というものがなされなければならないと思うのですが、それが行なわれていない。だから、いつまでたってももたもたして、富谷さん、あなたのところまで悪口が飛ぶようだけれども、砂糖の問題にしても計画は計画だ、しかし実際はだめだ、根本になる国内の甘味資源の需給対策まではっきりしていないというところに、いつまでたっても、ここの産業の問題なんかが進展しない大きな原因があると思うのですよ。幾ら国費をつぎ込んでもさっぱり成績が上がらない。目標達成にもほど遠い、あるいは中には島民の心がまえの問題だとか、修正がどうだとかいうようなこと、いろいろありますけれども、そういうこともさることながら、計画自体というもの――あるいは計画遂行のための関係者の力の入れ方の度合いが非常に薄いというところに、現在まで十年もやって、なおかつ、計画事業も残り、将来何年間かにわたって新たな観点での振興対策を立てなければならない、私はこうなってきていると思うのです。何かこれは話を聞いてみると、まことにどうも心もとないことになってきたのですが。
#58
○西郷吉之助君 ちょっと関連して。今、鈴木委員が熱心に農林省関係の御質疑をやっておられますが、今、畜産局の答弁がありましたが、非常に私は遺憾に思うので、この際、あらためて誤解があるといけないので、自治省に聞きますが、これは特別措置法で特段の復興計画ですから、離島振興などの場合と違って自治省の所管で――各省ばらばらで現地にかかられてはいけない、弊害もあるというので、自治省で所管して、特別の経費でやっているのですが、しかし、その他の場合と違って審議会がこれにはあるのだから、審議会の際に各省これに関連を持ってやっているはずなんです。ですから、審議したことがないとか、あるとか言うこと自体、言うことがおかしいのであって、審議会においては政府各機関は全部それにタッチしているわけでしょう。自治省の所見を求めます。
#59
○政府委員(佐久間彊君) さようでございます。
#60
○西郷吉之助君 ですから、今、鈴木君の熱心な御質疑に農林省がちぐはぐな答弁をするのは、それは非常な誤りであって、今自治省が明確に答えたとおりに、ほかの場合だと、各省がばらばらに縦割りで現地に関与するのですが、それではいかんというので、特別の措置で別ワク予算を投入し、自治省の管轄ではあるが、審議会においては次官初め責任ある者が全部タッチしているわけですから、検討したとかしないとかいう、そんなとんでもないことを言うのは根本的に誤りです。取り消したらどうですか、農林省の局長は。
#61
○政府委員(富谷彰介君) ただいま西郷先生のお話がございましたが、先ほど私御説明申しましたとおり、農林省では奄美大島と、それから鹿児島県の熊毛郡と同じような生産計画を作りまして、たとえば機械の導入にいたしましても熊毛郡と同様にやってほしいということで、自治省の方に御連絡申し上げ、予算はこういうふうに要求し、それから大蔵省の査定の結果、こういうふうにきまったということは一々御連絡申し上げております。したがって、私先ほど申し上げましたことは、カンシャについては三十八年度はこうやろうじゃないかという最終的な再検討を、今内部で行なっておるということでございまして、したがって、その検討が終わりましてから、当然自治省のほうに御相談を申し上げます。
#62
○西郷吉之助君 熱心に討議しているのですから、政府当局はちぐはぐな答弁をせぬように気をつけて下さい。みっともないじゃないですか。
#63
○鈴木壽君 佐久間局長は簡単にそうですと言うのだが、現場の人たちがおれは知らぬというようなことになりますと、それは形は、あるいは復興審議会に関係各省次官もきているでしょうし、それぞれの方々もきているでしょうけれども、それはただペーパー・プランをそろえて、まあまあいいだろうというような程度じゃないですか、これは実際は。そうではないと、今のような――そういうことは私はあまり深く――西郷先生からお話がございましたから、この問題にさかれたくありませんが、何かやはりそういうふうなことを聞くと、なるほどやはりそうかと思われるようなことも出てくるのですね。これは審議会でこういう計画案を作る場合に、形の上でそういう関係者が出席しているのだが、しかし内容については何らタッチしていないのだと、こういうことなんですか、いかがですか。
#64
○政府委員(佐久間彊君) これは問題にもよりますし、項目にもよりますが、ただいまお話に出ておりますような重要な問題につきましては、事前によく御連絡をとっております。
#65
○鈴木壽君 どうも少し不快で、ものも言いたくなくなってきたけれども、やはりこの地域の広さはそう大したものじゃございません。住民も他の地方と比べて膨大な人口がここにおるということでもない。しかし、こういう特殊な地区であっても、小さなところであっても、ねらいというものは、これはやはり占領後のああいうところからほんとうに立ち直らせて、そうして今はやりの言葉で言えば格差解消のために一生懸命になってやらなければいけない、こういうことで相当な国費が、しばしば申し上げますように、投入されてきているのです。百二十一億何がしという国費が――まあ百二十億くらいだと思いますが、そういうものが十年間に投入されてきている。それにまた付随して、その他の経費も加わって、金の高で言いましても相当な額がここに使われているわけです。ですから、そういう計画を立てる場合に、私は、そこの計画を大島支庁長なら支庁長、あるいは鹿児島県知事なら知事が勝手に一小部分の問題として取り上げてやっていい問題と、そうでない問題とがあると思う。畜産の問題にしろ、あるいは糖業の問題にしろ、私は日本全体の畜産の将来の振興計画なり見通しなり、そういうものからやはりここの地区にどうしなければならぬとか、あるいは砂糖の問題なら砂糖の問題でもそうだと思うのです。そういう点において、やはり関係する農林省が――畜産局なり、あるいはどこそこの局なりというものが、もっと真剣に、そういう立場からこの計画というものに目を通し、あるいは実施面についての関心を大きくして、言葉は悪いかもしれませんけれども、実際の指導面まで行くということがなければ、これは何にも役に立たないと思うのです。この何にもということは言い過ぎかもしれませんけれども――ですから、そういう意味で私は、農林省の方で計画の策定からあるいは実施面まで、相当のウエートでここに関心を持ち、タッチしなければならぬ、するべきだと、こう思っておる。ただ、所管がたまたま自治省においてまとめたような形において法案を出したり、予算を出したり、計画全体のまとめをする、こういうことだと私は思うのですが、それがないような感じがするわけです。そうしますと、これは一体どういうことなのかというふうに思うわけで、私どもは、そういう見地から、実は今までも個々の振興計画について審議してきたつもりだし、これからも、そういうつもりで行きたいわけなんです。どうもわれわれ、計画そのものについて知らぬとかいうようなことになってきますと、どうもどこへどう聞けばよいのか、大島の支庁長を一々呼んで、ここでやるべきことでも私はないと思うのです。やはり国全体の計画の中の奄美対策としてですから、国の関係省庁がやはり責任を持ってそういうことに当たるべきだと思うのですが、どうもそうじゃないものですから、私残念だと思うのですがね、大臣、たいへんな問題がある……。
#66
○国務大臣(篠田弘作君) 途中から参りまして――実は衆議院の本会議がございましておくれたわけでありますけれども、途中からではございますが、ただいまのお話十分納得がいけると思うのです。自治省の所管としてやっておりますが、農林省その他の関係官庁とも十分連絡はついておるそうでございまして、御趣旨を体しまして今後万遺憾なきを期したいと、こういう考えでおります。
#67
○鈴木壽君 大臣、聞かれなかったのですが、農林省の方は畜産関係の計画なんか知らぬと言うのです。だもんだから――その問題は一応片づいたような格好ですから――だから少し何かおもしろくないものですから、あちこちに当たったような格好ですが、どうも――これで終わります。どうもせっかく来ていただきましたけれども、あと、いいですから……。
#68
○西田信一君 こういうことを質問したいのですが、この十カ年計画ですね、最初の全体計画では金額と事業量とがあげられている。このお示しになった進捗見込調によりますと、どうもこういう感じが非常にします。局長にお聞きしますが、どうも事業の種類によっては予定よりも進んでおるものがありますけれども、著しくおくれておるものがある、事業量で……。金の面では大体きちんと最初の計画に合った支出がなされているように思うのだけれども……、これはひとつ奄美の復興計画ですが、地方開発とかいろいろ計画が国にありますね。私は、十年計画ですから、当然金額で相違が出ても事業量というものを消化するということが建前ではなかろうか、こういうふうに思うんですが、どうもこの結果から見ると、最初に予定された事業費というものを中心に考えられた進捗じゃないか、こういうふうに考えるのですけれども、ひとりこれは奄美だけではなく、いろいろこれから地方開発その他にも関係する問題ですが、こういう十カ年計画なり何年計画というものは、一体事業量消化ということが、これが中心でなければならん。国の予算だってずっと数倍にふえてきているのであって、当然私はそうあるべきだと思うのですが、そういう点はどういうふうにお考えになっておりますか。
#69
○政府委員(佐久間彊君) お話のとおりだと存じます。ただ奄美の場合におきましては、差し上げました表を見ますと、御指摘のようにまだ計画どおりいっておらんものもございまするし、逆にまた、計画以上に事業をいたしているものもございまして、全体といたして見ますと先刻も申し上げましたように、この計画といたしましては、相当よく事業量が消化されているものと私どもは考えております。この十カ年計画も途中で一度改訂をいたしておりまして、その際、国の負担部分も増加をいたしておりまするし、ほかの離島等におきまする振興の計画と比べますと、相当国費も出していただいておりますし、事業の進捗率もいいものと考えております。一応、全体をひっくるめまして目ぼしいもので残りますものは、先ほども申しましたように、道路につきましては湯湾から名瀬に至ります道路の一部分、港湾等につきましては知名漁港の一部分、都市計画事業につきまして名瀬市の一部分といったような程度でございまして、あとはほとんど計画どおり消化できている状況でございます。
#70
○西田信一君 わかりました。
○委員長(石谷憲男君)他に御質疑はございませんか。――他に御質疑もないようでございますから、本案についての質疑は終了したものと認め、これより本案の討論を行ないます。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
#71
○西郷吉之助君 私は、自由民主党を代表いたしまして、本法案に賛意を表するものでございますが、この際、本法案に対しまして各派共同提案にかかる附帯決議案を提出いたします。
 本改正案の趣旨はきわめて妥当なものでございますから、私は賛成するのでございまするが、一方におきまして奄美群島に対する復興十カ年計画の最終年度が三十八年度でございますので、さらに私どもとしては、今後の次期計画の樹立が急務ではないかと考えると同時に、今回の改正案によりますところの、この基金制度に関する融資条件等につきましても、今後特段の御検討をお願いしたい。かように考えておりますので、この際、附帯決議案を提出した次第でございます。
 次に決議案を朗読いたします。
   奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  奄美群島復興特別措置法に基く復興計画とこれに伴う国の財政援助は、昭和三十八年度で終了の予定であるが、同群島の現状はなお本土との間に著しく格差があることにかんがみ、政府は引続き次の措置を講ずべきである。
 一、奄美群島の自然的条件を充分に活用し、基幹産業の積極的な振興をはかることを事点とし、あわせて復興計画を補完して所期の効果を充分に達成せしめることを目的とする次期計画をすみやかに樹立し、これが実施を推進するため従前同様国の助成をすること。
 二、奄美群島経済の発展に重要な要素をなす産業資金の融通を円滑にするため、奄美群島復興信用基金を今後も引続き充実するとともに同群島の経済発展に積極的に寄与せしめるよう特段に配意すること。
  右決議する。
 以上でございまするが、各位の御賛同をお願いいたしまして、私の賛成討論を終わります。
#72
○委員長(石谷憲男君) 他に御意見もないようでありますから、本案の討論は終局したものと認めます。
 これより本案の採決を行ないます。
 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。
 本案を、原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#73
○委員長(石谷憲男君) 全会一致であります。よって本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 次に、討論中に述べられました西郷君提出の附帯決議案を問題に供します。
 西郷君提出の附帯決議案を、本案について本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#74
○委員長(石谷憲男君) 全会一致であります。よって西郷君提出の附帯決議案は、本案について本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 それでは、ただいまの附帯決議について自治大臣の所信をお述べ願います。
#75
○国務大臣(篠田弘作君) ただいまの附帯決議は、まことに奄美群島の復興のために、将来とも非常に必要であり、また島民にとっても非常にありがたい附帯決議であると考えます。私といたしましては、御趣旨を十分に尊重しまして、かつ積極的にこの附帯決議の趣旨に沿って同群島の開発をやっていきたいと思います。
#76
○委員長(石谷憲男君) 本案の審査報告書につきましては委員長に御一任願います。
  ―――――――――――――
#77
○委員長(石谷憲男君) 次に、警察法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 提案理由の説明を願います。
#78
○国務大臣(篠田弘作君) ただいま議題となりました警察法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明いたします。
 この法律案は、全国的な幹線道路における交通の規制に関する事務を管区警察局に分掌させること、警察庁の職員の定員を改めること及び交通警察に関する警察官の職権行使に関する規定を整備すること等をその内容としております。
 まず、全国的な幹線道路における交通の規制に関する事務を管区警察局に分掌させることについて御説明いたします。
 国家公安委員会及び警察庁は、その所掌事務の一部として、全国的な幹線道路における交通の規制に関することをつかさどることとされているのでありますが、この事務は、現在は、警察庁の地方機関である管区警察局にはこれを分掌させていないのであります。しかしながら、最近における道路交通の状況を見ますと、一級国道、二級国道等の全国的な幹線道路における自動車の交通量が飛躍的に増加しており、交通渋滞、交通事故等が著しく増加しているのであります。このような事態に対処し、全国的な幹線道路における交通の安全と円滑をはかるためには、さらに一そう地方的な交通の実態を的確に把握し、適切な交通規制を実施することが必要であります。また、管区警察局の管轄内の府県問における交通規制については、管区警察局の単位でその統一をとることができる場合がありますので、これらの点を勘案いたしまして、警察庁の所掌する全国的な幹線道路における交通の規制に関する事務を各地方の特殊事情に通じた管区警察局にも分掌させ、その適正にして能率的な運営をはかって参りたいと考えるのであります。
 次に、警察庁の職員の定員の改正でありますが、これは、警察庁における麻薬関係の事務の増加に対処するために、新たに警察官十人を増員しようとするものであります。最近における麻薬犯罪は、その取締まりの強化にもかかわらず、なお増加と悪質化の傾向にあり、麻薬の不正施用に関連する各種犯罪の続発等、きわめて憂慮される現況にあるのであります。これに対し、警察におきましては、各都道府県警察における麻薬犯罪取締まりのための警察官の増員、専門的な担当部課の設置等、その組織体制の整備をはかりつつあるところでありますが、警察庁におきましても、今回の増員措置により、都道府県警察の実施する麻薬取締まり活動の連絡調整及び指導教養、麻薬情報の収集分析等に関する事務処理体制の充実強化をはかりたいと考える次第であります。
 なお、この増員とは別に、本年十月以降におきましては、バンコック駐在官の要員として外務省へ警察官一人を出向させるため定員の移しかえを行ないますので、定員上は、差引き九人の増員ということになるのであります。
 次は、交通警察に関する警察官の職権行使に関する規定の整備について申し上げます。
 最近、観光事業者等が建設する道路運送法上の自動車道が各地にできつつありますが、これらの道路が二以上の都道府県の区域にわたるものであるときは、これらの道路における効果的な交通警察活動を実施するため、警察官の管轄区域外の職権行使を認める必要性が生じてくるのであります。しかしながら、このような場合に適用されるべき警察法第六十六条第二項におきましては、道路法の規定による道路のみがその適用対象となっておりますため、ただいま申し上げましたような道路運送法の規定による自動車道にはこの規定を適用できないという不合理が生じているのであります。これを是正いたしますため、警察法第六十六条第二項に新たに道路運送法第二条に規定する自動車道を加えることにより、これらの道路における効果的な交通警察活動を実施し、もって交通の安全と円滑をはかって参りたいと存ずるのであります。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛同を賜わらんことをお願いいたします。
#79
○委員長(石谷憲男君) 本案の質疑は、後日に譲ることにいたしたいと存じます。
 次回の定例日、二月七日は休みまして、次は二月十二日(火曜日)午前十時に開会の予定でございます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十二分散会
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ソース: 国立国会図書館
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