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1962/03/19 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 地方行政委員会 第14号
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1962/03/19 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 地方行政委員会 第14号

#1
第043回国会 地方行政委員会 第14号
昭和三十八年三月十九日(火曜日)
   午前十時二十六分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     石谷 憲男君
   理事
           小林 武治君
           西郷吉之助君
           林  虎雄君
           市川 房枝君
   委員
           北口 龍徳君
           沢田 一精君
           小柳  勇君
           鈴木  壽君
           基  政七君
  国務大臣
   自 治 大 臣 篠田 弘作君
  政府委員
   自治省税務局長 柴田  護君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       鈴木  武君
  説明員
   自治大臣官房参
   事官      松島 五郎君
   自治省税務局市
   町村税課長  佐々木喜久治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方税法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○地方交付税法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○地方行政の改革に関する調査(昭和
 三十八年度地方財政計画に関する
 件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(石谷憲男君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 初めに、地方税法の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案、並びに昭和三十八年度地方財政計画に関する件を一括して議題といたします。
 まず、地方税法の一部を改正する法律案につきまして補足説明を願います。柴田税務局長。
#3
○政府委員(柴田護君) 地方税法の一部を改正する法律案につきまして、補足して御説明申し上げます。
 逐条で御説明すればいいのでございますが、整理条文がたくさん入っておりますので繁雑でございますので、要綱に従がいまして、必要に応じ条文について御説明申し上げたいと思います。
 地方税法の一部を改正する法律案は、大きく申し上げて二つの部分からなっておりまして、一つは地方税の負担の軽減、合理化を中心にする部分、いま一つの部分は、徴収制度の改善合理化に関する部分でございます。
 徴収制度の改善合理化に関する部分は、ちょうど一年前の通常国会に提案をいたしたのでございますが、いろんな事情がありまして継続審議になり、この前の臨時国会で廃案になったのでございますが、そのものをそのままこれに挿入いたしております。
 地方税の改善合理化に関する部分につきましては、電気ガス税と国民健康保険税の負担軽減が中心でございまして、狩猟制度の改正に伴う狩猟者税の合理化がその次の一つの柱でございます。
 最初に電気ガス税と市町村たばこ消費税でございますが、電気ガス税の税率を八%と一%下げまして、これに伴います市町村の減収を、たばこ消費税の税率を一・四%引き上げることによりまして補てんをいたしております。これによります減収額は初年度五十二億円、平年度五十六億円でございますが、たばこ消費税の引き上げの一・四%によります増収がちょうど同額でございまして、ほぼ大体これで総額といたしましては補てんをすることができたようなわけでございます。ただ、個々の団体について見て参りますと、町村につきましては、ややこれで増収でございます。若干増収でございます。ところが、大都市と発展しつつあります都市並びにその周辺市町村におきましては、やや減収、こういう姿が出て参るようでございます。
 第二番目の国民健康保険税でございますが、国民健康保険税につきましては、低所得者に対する負担軽減をはかりますために、低所得者に対する応益割を軽減をすることにいたしました。これの補てんを国庫負担金、特に調整交付金の増額によりまして補てんをすることにいたしております。それとともに、本年の十月から世帯主につきまして七割の給付が実施されますので、それに伴いまして標準賦課総額の額を現行の八〇%から七五%に、正確に申し上げますと、療養の給付及び療養費の総額から一部負担金の額を引きました額の百分の七十五に、五%引き下げることにいたしました。恐縮でございますが、新旧対照表の三百十一ページをお開き願いますと、そこに国民健康保険税の関係条文の改正の新旧対照表が出ておりますが、七百三条の三につきましては、先ほど申し上げましたような理由で改正をいたしております。
 それから七百三条の四でございますが、これに国民健康保険税の減額の規定を置いております。低所得者に応益割を軽減いたします場合に、標準賦課総額をきめて、それを応益割、応能割にそれぞれ分けまして按分していくわけでございますが、その按分したものから一定額を軽減をする、こういう形をとったわけでございます。つまり減免という形をとりませずに、当然減額するのだと、こういう形をとったわけでございます。そうして、その軽減の仕方は、世帯主が納税義務者でございますので、その世帯に属する被保険者について算定した道府県民税の所得割にかかる所得割のもとになった総所得金額、これにつきまして所得九万円以下のものと、九万円から平均四人世帯で大体十五万円、この程度のものについて、これ以下のものについて、世帯別平等割と均等割とを軽減する、こういう形をとったのでございます。法律ではいずれも政令で定めることにいたしておりますが、その政令で定める内容はそういうことでございまして、この前にあります三百十三ページの終わりの行の「被保険者の数に応じて政令で定める金額」、これは大体一人二万円程度を考えております。それから「政令で定める基準にしたがい」というのは、その所得金額が九万円以下のものにつきましては二分の一、それから十五万円から九万円程度のものにつきましては三分の一と、こういう工合に考えておる次第でございます。それによります軽減額は大体四十二億円、金額調整交付金の増額によって補てんをする予定でございます。
 それから第三番目は、固定資産税でございます。固定資産税につきましては、最初の(一)の(ア)、国民健康保険組合及び国民健康保険団体連合会が所有し、かつ、経営する保険施設、それから(イ)、農林漁業団体職員共済組合が所有し、かつ、経営する病院、診療所及び保険施設、これにおいて直接その用に供する固定資産については非課税措置をとったのであります。これは従来、類似の資産との均衡上これらのものがはずれておりまして、不均衡を生じておりましたので、それを是正したものでございます。
 第二の鉄軌道用地及び鉱業用坑道の評価でございますが、鉄軌道用地及び鉱業用坑道につきましては、従来資産の性質上、またその所有事業の現況にいろいろ問題があったのでございますが、それをそのような現況から考えまして、昭和三十八年度から負担の軽減をはかることにいたしたのでありますが、事の性質上、それは評価基準の、これらの資産の評価の是正という形において負担の軽減をはかることにいたしております。この条文は新旧対照表の三百二十九ページ以下でございますが、三百二十九ページの十六項からずっと最後まで――三百三十七ページの三十一項まででございます。この間には、この条文にはずいぶん整理条文がたくさん入っておりますので、読みにくいかと思いますが、大体の考え方は、固定資産の評価基準につきましては、昭和三十九年度から改正評価制度によって評価が行なわれるわけでございます。昨年の改正におきまして立法措置が講ぜられたわけでございますが、その場合には、従来の自治大臣の定める評価基準に準じて地方団体がやる建前を変えまして、自治大臣の示す評価基準そのものによって行なう、このように法律措置が変えられておりますが、昭和三十八年度におきましては、据え置き年度でありますので、従来どおりでありますが、その部分を法律措置で変えまして、鉄軌道用地及び鉱業用坑道につきましては、昭和三十八年度分についても自治大臣の示す評価基準によって行ない、そうしてその評価基準において合理化をはかり、それによって負担の軽減をはかりたい、こういう趣旨でございます。それによります負担の軽減額は約二億円でございます。どこが違うかと申しますと、三百二十九ページのところの十六項以下にありますが、その裏のページの三百三十ページのまん中ごろに、「改正前の法第三百八十八条第二項第二号の基準並びに同項第三号の方法及び手続によって」と書いてあります。これが、現行制度を見ますと、その「手続に準じて」ということになりますが、これが「よって」ということになっております。それから、同じく三百三十一ページ十九項の終わりごろから三百三十二ページの初めでございますが、終わりから初めにかけまして、これも「手続によって、」という言葉を使っております。それから、同じく三百三十三ページの二十二項におきましても、「当該鉄軌道用地の価格によって行なわなければならない。」というふうに、全部よることにして評価基準を強制する形にいたしております。それから、評価基準の中身でございますが、中身につきましては、法律上規定が出て参りませんけれども、大体の考え方といたしましては、鉄軌道用地につきましては、従来溶接する土地の価格に比準をして、それの大体八割の価格をもって大体評価額とする、こういうことでやっておりましたが、その評価基準を変えまして、沿接する土地の比準した価格の大体五割の価格をもってその価格とする。
 それからまた鉱業用坑道につきましては、従来は税務計算によります評価額と別の考え方をとっておりましたが、原則として法人税の税務計算の基礎となった価格による、つまり租税特別措置法の計算を取り入れた価格による、このように変えるつもりでございます。
 それから第四番目の不動産取得税でございますが、不動産取得税の第一の農林漁業団体職員共済組合の病院及び診療所に関する不動産取得に関する非課税、これはやはり固定資産税と同じように、類似の団体の病院、診療所、これに関します非課税の取り扱いとの均衡を考えまして非課税にすることにいたしたのでございます。
 二番目の、中小企業工場集団化のために事業協同組合等が不動産を取得いたしまして、それを組合員に譲渡した場合、この場合におきましては、事業協同組合が取得いたしました後二年を限って、二年間に組合員に譲渡したものについては非課税措置がとられておりましたが、これが実態に沿わないという批判もございまして、この期限を、二年を三年に延長をいたしました。それからなお、別途中小企業近代化法におきまして、商業団地につきましても、工業集団化と同じような取り扱いをすることにいたしております。
 それから、狩猟制度の改正に伴います狩猟者税の改正でございますが、狩猟制度が改正になりまして、狩猟免許制度が、従来は、一県で免許を受けますと、それが全国共通でございましたが、それが各県免許の仕組みに変わります。これに伴いまして、狩猟税の関係につきまして改正を加えたのでございます。一つは、狩猟者税を廃止いたしまして、新たに狩猟免許税と入猟税を創設いたしまして、入猟税は目的税といたしたのでございます。いわば従前のものを免許税的なものと行為税的なものとに分けたということになるわけでございます。狩猟免許税につきましては、これは狩猟免許を受ける者に対しまして、その府県において課する。その税率を、そこに書いてございますように、千五百円、七百円、四百五十円といたしました。また入猟税は、同じく狩猟免許を受ける者に対しまして府県で課するのでございますが、その税率は、甲種、乙種は千円、丙種、つまり空気銃でございますが、空気銃につきましては三百五十円というようにいたしたのでありまして、狩猟免許税と入猟税の賦課徴収は、両税を合わせて行なうことにいたしました。負担関係につきましては、従来甲種狩猟免許と乙種狩猟免許を受けた者で(イ)以外の者、つまり「当該年度の道府県民税の所得割額の納付を要しないもの」のその他の者については三千六百円でございましたが、これを入猟税と合わせまして二千五百円に下げております。第二番目の(イ)の部分につきましては、従来と若干規定を変えております。恐縮でございますが、新旧対照表の百三十八ページをごらん願いますと、従来は、そこに書いてございますように、「甲種狩猟免許を受ける者及び乙種狩猟免許を受ける者のうち、狩猟業若しくは林業を主たる生業とする者で当該年度の道府県民税の所得割額を納付することを要しないもの又は農業を主たる生業とする者でもっぱら自家労力によってこれを行なうもの」、こういう書き方をいたしておりました。しかし、今日の狩猟の実態におきましては、「狩猟業を主たる生業とする者」というものは実際問題としてなかなかございません。少なくなっておりますのと、それから、事務の、実際の判別というような点から考えましても、むしろこれを、道府県民税の所得割額を納めるか納めないかということによって判断をしたほうがいい。今回特に、狩猟免許の効力が免許地府県だけにしか及ばない、それ以外の県には及ばないということになって参りますと、狩猟免許を行ないます県でもってその納税義務者について一々判断することがなかなかむずかしいといったようなことを考えまして、むしろ所得割、つまり所得割を納めるか納めないかという能力をもって判断するというほうが合理的だと考えまして、そのように割り切ったのでございます。この種の納税義務者は、従来は千八百円であったわけでございますが、今回は狩猟免許税七百円と、それから入猟税が千円、両税合わせまして千七百円と、百円の軽減をはかっております。丙種につきましては、従来は九百円でありましたものを、今回は両税を合わせまして八百円と、百円の軽減をいたしております。軽減割合から申し上げますと、第一号の納税義務者につきましては軽減割合が多いように考えられますが、この種の納税義務者は通常一県だけで狩猟を行ないませんで、数県にわたって狩猟を行ないますわけでございますが、そういたしますと、従来は三千六百円でよかったのでございますが、今回は各県ごとに二千五百円納めなきゃいかんということになりまして、むしろ負担は若干増加するのでございますが、その辺のところを考えまして、税率そのものは軽減割合を大きくしておるわけでございます。
 それから、その他の規定の整備でございます。第一は、外国税額控除制度の拡充、簡素化でございます。外国税額控除制度につきましては、国税の所得税、法人税と同じ取り扱いをしておるわけでございますが、従来は所得の生じた年度について外国税額控除を行なうという建前にいたしておりまして、一々遡及することになりまして、手続が非常に繁雑だ。それを、今度は所得が発生した年度ではございませんで、実際に課税された年度をとる。それから、従来は一定の限度額を限って税額控除を認めて参りましたが、したがって、限度額を越えたものにつきましては、控除が認められないというような形になっておったのでありますが、今回はこれを合理化いたしまして、限度額に余裕があります場合は、五年前にさかのぼってそれを使うことができる。もしその年に余裕があれば、五年前の部分で限度額をはみ出た部分についても、その余裕額の範囲内でもって税額控除を認めていく、こういうような合理化した形にいたしたのであります。それから、充当の順序は従来どおりでございます。所得税、法人税、道府県民税、市町村民税、こういう順序があるわけでございます。それから、従来は国別の限度額と一括限度額との選択制を認めておりましたが、今回は一括限度額一本に改めることにいたしております。したがって、所得税、法人税におきますところの改正に対応いたしまして、住民税についても同様の措置を講ずることといたしております。この部分の条文は、新旧対照表の五十一ページでございまして、第三十七条の二という部分でございます。道府県民税の分でございまして、市町村民税につきましても同様の規定を置いておりますが、ここにございますように、「道府県は、所得割の納税義務者が、外国の法令により課される所得税又は道府県民税若しくは市町村民税の所得割に相当する税を課された場合において、当該外国の所得税等の額のうち所得税法第十五条の九第一項の外国税控除限度額をこえる額があるときは、政令で定めるところにより計算した額を限度として、政令で定めるところにより、当該こえる金額一を……控除する」と、こう書いてあるわけでございます。この場合の、最初の「政令で定めるところにより」というのは、その年の限度額と余裕額との合計額、それから、その次の「政令で定めることにより、」というのは、申告手続を書くつもりでございます。それから、「当該こえる金額(政令で定める金額に限る。)」と書いてございますのは、余裕額の充当順序を明らかにすることになるわけでございます。
 それから第二番目の、「建物の区分所有等に関する法律の施行に伴い、不動産取得税及び固定資産税の合理化を図る。」、この部分につきましては、最近分譲アパート等の建造物がふえて参りましたのに対応いたしまして、課税の合理化をはかりますために、建物を一戸として評価をする、そして原則としては、その建物の各区分所有者の持ち分に応じてそれぞれ納税義務を分割する、こういう形にいたしまして、課税ないしは納税の合理化をはかろうとしたのでございます。
 第三番目の、「土地改良法第八十七条の二の規定により国又は都道府県が造成した埋立地又は干拓地を農業者が取得した場合の不動産の取得に対しては、不動産所得税を課さない。」、この部分につきましては、やや条文の整備に近いのでございますが、このような規定は旧農地法に関連いたしましてあったのでございますが、農地法が改正になりましたときに、若干条文整備の不備がございました。そこで、これを今回不備を是正するとともに、都道府県につきましても同じような問題が起こり得ますので、都道府県の行ないます場合を加えたのでございます。
 自動車税の第一期の納期を五月に繰り下げましたのは、最近の自動車の増加に伴いまして、納税、徴税手続上から納期が四月一ぱいでは賦課、申告が完全に終わりませんので、第一回の納期につきましては、一カ月ずらすことにしたのでございます。
 また、次の「信託会社の受託にかかる償却資産で、他の者に譲渡することを条件として賃貸し、その者が事業の用に供しているもの――信託車両、信託航空機等がございますが、これらのものにつきましては、現在は信託会社に課税をいたしておったのでございますが、むしろ一種の使用者課税を認めることにいたしまして、課税関係を明確にしたほうがいいと判断いたしまして、現にそれを使っておる使用者を所有者とみなしまして固定資産税を課する、こういう形に明確化したのでございます。
 六番目は、道路運送車両法の改正に伴います、むしろ字句の整備に近いものでございます。
 それから七番目の問題は、企業の合併の場合の清算所得の取り扱いでございますが、法人税の特例と相待ちまして、法人事業税につきましても、中小企業近代化促進法等によりまして企業が合併いたしました場合、その評価益からなる分についてこれを特別勘定として経理いたしまして圧縮記帳をいたしましたものにつきましては、課税の繰り延べを行なう、こういう措置をとったのでございます。以上が負担軽減、合理化に関する部分でございます。
 第二の、地方税制の徴収制度の改善合理化の問題は、第一点は延滞金に加算するものの加算金の軽減合理化でございまして、延滞金と延滞加算金を合併いたしまして、そしてその額を若干軽減をいたしております。国税の扱いに準じたのでございます。すなわち、現行法は納期限が参りましたその翌日から督促後十日目までは日歩三銭の延滞金を取ることにし、十一日目から納付の日まではさらに三銭の延滞加算金を取ることにいたしておりますが、これを日歩三銭の延滞金を二銭にしておるのでございまして、督促後十一日目からは延滞金の額を四銭に上げることにいたしまして、両者を統合し合理化して、かつ軽減をはかったのであります。
 それから第二番目の、不申告加算金及び重加算金につきましては、現行法は不申告加算金につきましては、その期限に応じまして一〇%ないし二五%の段階を設けております。重加算金につきましても、五〇%といったような非常に高いものでございますので、これを軽減合理化しました。不申告加算金につきましては一〇%とし、重加算金につきましてはこれを原則として三〇%、特殊の場合は三五%、かつ不申告加算金との併課をとりやめたのでございます。
 それから第二番目は賦課権の期間制限でございますが、従来地方税につきましては、賦課権と徴収権とを分けておりませんでしたが、税制調査会の答申等もありまして、今回徴収権と賦課権を分かちまして、地方税につきましては原則として法定納期限から三年たった、三年を経過した後においては賦課権は行使できない。しかし、減額処分とか脱税がありましたときには、その期限は五年と延期になる。なお、固定資産税でございますが、事務の実際の賦課手続上問題のありまする部分につきましては、これは五年という例外を置いております。
 また、所得税、法人税等々と関連を持っております住民税、事業税につきましては、所得税、法人税が確定いたしましてから二年間を限って賦課権を行使できる、こういったような特例を設けておる次第でございます。新旧対照表の三十ページ以下でございます。それから、なおこれに関連いたしまして、三十七ページ以下に消滅時効その他の規定につきまして整備を行ない、端数計算につきましても統一規定を置くことにいたしております。
 納税手続の改善合理化につきましては、第一点は、納期限の延長のほか、災害その他やむを得ない理由がある場合においては、申告、申請等の期限につきましても延長を認めることができるように法的措置を講じたのであります。現在この規定はございませんので、非常に不便を感じておりましたので、そこを合理化したわけでございます。
 第二番目に、申告書等の提出等につきましては、到達主義を緩和いたしまして、郵便の日付印に示された日に提出があったものとする。
 また百円未満の地方税につきましては、原則として切り捨てるほか、地方税の税額等に関する端数計算について合理化をはかっております。
 また、督促手数料につきましては、現行法は必ず徴収することにしておりますけれども、これを条例の定めるところによりまして徴収することができることといたしております。
 その他、徴税令書を納税通知書と改称するなど、全般にわたりまして字句の整備、その他の整備をはかっている次第でございます。
 なお、施行期日につきましては、地方税の負担軽減及び合理化に関する部分につきましては、原則として公布の日から、徴収制度の分につきましては、事務の円滑な遂行という観点から、三年の間の猶予期間を置きまして、十月一日から施行することといたしております。
 はなはだ簡単でございますが、以上で補足説明を終わります。
#4
○委員長(石谷憲男君) それでは、両法律案並びに三十八年度地方財政計画につきまして御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#5
○鈴木壽君 昨年八月の臨時国会のときに、私は大臣に対し住民税の高いという問題についてお尋ねをしたことがございますが、その際大臣は、税金は高いのだ、何とかこれを軽減するような方向でこれから検討を続ける、こういうお話があったと私記憶しておりますが、この住民税の軽減について、大臣その後関係者に対して軽減方についての具体的検討をするような指示を与えたようなことも新聞に載っておりましたが、どのような形になっておるのか、ひとつ。
#6
○国務大臣(篠田弘作君) 住民税の軽減の問題につきましては、非常に、これが一部ではなくて全部から、高い高いとそういうふうな非難を浴びておる、何とかしてこれを軽減する方法はないものかということで事務当局に命じまして、軽減の方法を考えろという話をしたのでございます。事務当局の意見としましては、もちろん軽減は必要である。しなければならない。その前に現在行なわれておる二つの課税方式と申しますか、この問題を解決に近づけるという問題のほうが先決じゃないかというような意見などがありまして、その方法については事務当局が検討をしておるわけです。詳しいことは事務当局に説明させます。
#7
○政府委員(柴田護君) 昨年この委員会でお答え申し上げましたように、住民税の負担のアンバランスをどうして是正するかという問題、その後、ただいま大臣からお話がありましたように、事務当局では確かに命ぜられております。現に検討をいたしております。ただ超過課税をなぜやっておるか、その姿がどういう形になっておるか、それからまた、かりに伝えられるように本文方式に統一をいたしました場合にどういう姿が出てくるかといったような点につきまして、各市町村について詳細な調査をしなければ結論は見出しがたいということでございまして、私どもは現在その調査のやり方について知恵をしぼっております。少なくとも本年、昭和三十八年度早々から悉皆調査にかかる、そういう予定でおる次第であります。したがいまして、その調査の結果に基づきまして、市町村財政も考え、住民負担も相関的に考えた具体的な解決の方向を見出していく、こういうような形でもって作業を進めておる次第でございます。
#8
○鈴木壽君 今の住民税が高いという問題、したがって軽減をしなければならぬという問題の中に、本質的には、一つは住民税の課税のあり方そのものに、たとえば課税所得額等のきめ方に一つある。その他いろいろ、税率の高いという問題等を含めての意味でございます。それが一つあると私は思うのでございます。それからいま一つは、超過課税の問題、標準税率をはるかに越えた課税をしておるということ、こう大まかに私は二つ言えると思います。
 それから、本文方式をとるか、ただし書き方式をとるかによって、ただし書き方式はどうしても負担の増になって参りますからという、こういう問題が私あると思うのですが、ですから、私は根本的にはこの前に法律改正をやって住民税と所得税との関係を一応断ち切った、遮断をしたというところにいま一つの問題が出てきておるんじゃないかと思う。ともかくそのことはいずれあとにしますが、そこで、あとの残った本文方式とただし書き方式の問題、それからなお標準税率をはるかに越えた課税をしておるという団体がもう相当数に上っておる。こういうところに手をつけるとすれば、やはりお考えのように、そういうことがまず先に取り上げられなければならぬじゃないだろうか、私もそう思うのであります。ただ、それを調査をして、各市町村の実態を調査をし、あるいは財政の状況を十分検討して、かりに減税をするとすれば、それの市町村財政に及ぼす影響、これはまあいろいろありますから、こういうものをやった上でなければ、なかなかできないのだ。こういうことですね。これはちょっとあまり慎重過ぎるんじゃないかと思うのですがね。確かに理屈はそうは言えると思うのです。ただ、超過課税の問題で、標準税率を定める際に、このような標準税率でやっていくことで、その市町村財政のそういう問題もやはり一応考えていくのだろうと思う。ですから、それを今現実の問題としては超過をして取っているんだという、これだけはあまり市町村財政がどうのこうのということを一々具体の町村までやらなくても、私は手がつけられると思うのですが、その点はいかがですか。
#9
○国務大臣(篠田弘作君) それはおっしゃるように、全部調べなくても、超過しておるところだけやれば私は調査は済むと、こう考えております。
#10
○鈴木壽君 と申し上げても、私は今の超過課税をしておる分、それが標準税率に戻った場合に、これは相当額の現実の問題としては減収になると思うのです。税収入の上では相当大きな額が減ってくるという問題がある。これは影響がないとかなんとかいうような意味でなしに、そういう問題がありますから、これは何とかするということも大事な問題でありますが、まずその踏み切り方としては、やはり減税をするということ――減税じゃなくて標準税率に戻すということは、これはもう進めていいと思う。その手当を一体どうするかということで、一々町村の実態調査、ことし一年かかって、三十八年かかってやらなければ結論が出ないという問題ではないと私は思う。その点はどうですか。
#11
○政府委員(柴田護君) お話のお気持はよくわかるのでございますが、現に、今までも機会あるごとに、なぜ不必要に超過課税をやるんだ、超過課税はできるだけ標準税率に近づけろということは指導して参りましたし、事実また昨年と今年と比べますと、超過課税の団体の数も若干ながら減ってきておる。また高いただし書き方式から、より負担の軽減された本文方式に移行している団体がふえてきております。ただ、進度が非常におそい。それからまた超過団体も、その団体と申しましても、これは全市町村の半分くらいあるわけであります。したがって、財政的な措置といたしましても、地方交付税の傾斜配分、また税源配分の際におきましても、その再配分された税源を使って逐次課税を合理化していくという方向でいろいろ指導して参りましたし、今後もそのつもりでございますけれども、なおかつそれ以上に財源措置を要する部分があれば、これは政府の財源措置をしなければなりません。その場合に、一体その超過課税によってまかなわれておるところの財政需要が何だということを究明しなければ、妥当な財源措置ができないわけであります。団体数も相当多うございますし、しかも、それは慢性化しておる、こうなって参りますと、そう簡単に指導だけで割り切れるものじゃなかろう、かように考えておるわけであります。もちろん、指導は強化いたしますし、今回の電気ガス税、たばこ消費税の引きかえでも、町村については若干増収になりますが、その増収をも無視して、そういった住民税の高い超過課税を準拠税率に近づけるように指導して参るつもりでございますが、その奥の基本問題はそんなことでは片づかないのじゃないかと考えておるわけであります。なお、金額にいたしますと、超過課税分だけで約百八十億ぐらいでございます。
#12
○鈴木壽君 超過課税分、すなわち標準税率をオーバーして課税をしておる分の全部のトータルが大体百八十億程度だと、こういうお話でありましたが、いま一つ関連して聞きますが、ただし書き方式をとっておるものが、ただし書き方式を本文方式に移行させることによって減収になる額の見込みはどの程度と見込まれておりますか。
#13
○政府委員(柴田護君) 約百億でございます。したがって、現在の状態で本文方式に移行しますと、財源的には百億プラス七十億幾らということになっております。
#14
○鈴木壽君 超過課税をしておる分なり、あるいはただし書き方式をとっておるために、本文方式をとったもの、並びに標準税率によってとる場合よりもオーバーしておる分について、どういう使い方をしておるかというようなことまで、これは一応財政のほうでわかるのじゃないですか、今新たにそれを今度克明に調べようと、こういうふうにお考えになっておるのですか。
#15
○政府委員(柴田護君) 財政的に今までのところでわかっております分につきましては、先生御承知のとおり、補正係数その他の改正によりまして、財源を傾斜的に配分してきたわけでございます。それにしても、なおかつ半数くらいの団体が依然として超過課税をやっておる。しかも、ある年度だけやって、あとの年度は準拠税率というのじゃございませんで、もう慢性化して超過課税しておるという状態になって参りますと、そのほかに何があるのだということにならざるを得ない。その何があるのだというその中身が明らかになりまして、その中身の中で財源措置として、ほかの団体との均衡を考えまして、公平を考えまして、取り入れるべきものが残っておれば当然取り入れるべきでありましょうし、そうでないものもあるかもわかりません。そうでないものがありますれば、それは指導でもって行財政全般の運営問題として考えるということになろうかと考えるのであります。
#16
○鈴木壽君 今までの指導の過程、すなわち超過課税をやめさせる、あるいはただし書き方式から本文方式へ移行させるという、こういう指導の過程において、これは現実には、先ほどから出ておるように、相当額の市町村にとっては税収入にいわば穴があくような格好になりますが、それについてどういう具体的に措置をとってこられたのか。たしか三十七年度あたりでそういうふうに移った場合に、減収した町村に対して特交等で何らかの措置をしたというようなことを聞きますが、具体的にどの程度のことをやっておられましたか。
#17
○説明員(松島五郎君) 住民税の問題は、かねてから解決をさるべき一つの課題として、私ども努力をしてきたところでありまして、ただいま税務局長からお答えをいたしましたように、これがために市町村の一般的な財源充実ということを中心にして、交付税の傾斜配分というようなことを心がけでやってきておるわけであります。昭和たしか三十六年度に九種地以下の市町村の態容補正係数を引き上げるという方向を打ち出して以来、三十七年度におきまして、また、ただいま御審議いただいております三十八年度においても、四カ年計画くらいで九種地以下の市町村の態容補正係数を十種地の水準まで引き上げようと、こういうことをやってきているわけでございます。しかしながら、今お答えがございましたように、そういう引き上げをやって参りましても、それが住民税の減税というものと必ずしも直接的な結びつきをしてきていないのが現状ではなかろうかというふうに、私どもとしては見ているわけでございます。その原因は何かというようなことについても、いろいろ調べておりますけれども、一つは、やはり一般的の財源が少ないために、ふえた財源というものは水準の引き上げに優先的に使われる。その結果、既定の財源をさらにそのために減らしていくということはできないという実情もあろうかと思います。また、一部の町村におきましては、せっかく課税をしているのだから、これについて特段の町村内において異議がなければ、まあまあこれでがまんをしてもらおうというような気持でやっておられるところもあるのではなかろうか。これは私どもの単なる推測でございます。そういう問題もあろうかと思います。そこで、一般的な交付税の傾斜配分というようなことと減税ということが直接的に結びつきを持ち得るのかどうか、持ち得るとすればどの程度持ち得るのかというような問題を、やはりこの際は再検討しなければならないのではなかろうかと考えているのでございます。そういう意味で、先ほど税務局長からもお話しがございましたように、基本的な調査をあらゆる視点からする必要があるのではなかろうか、かように考えております。なお、具体的な問題といたしましては、昭和三十七年度でございましたか、住民税の減税がありました場合に、準拠税率の引き下げでございますか、そのときに、その準拠税率に沿って引き下げたところは、その減収分を特別交付税で見る、あるいは三十七年度におきましては、扶養親族控除をやったところについては、その扶養親族控除について、たしか八割だったと記憶いたしますが、特別交付税で見るというようなことをやってきております。やってきておりますが、要するに、そういう直接的な結びつきをつけたやり方で減税ということがなかなかむずかしいのか、あるいは一般的な財源増強というようなことによって問題が解決し得るのか、これが先ほども申し上げましたように、なお検討を要する点であろうというように考えまして、三十八年度はそういう点を中心にして基本調査をしてはどうかというように考えているわけでございます。
#18
○鈴木壽君 交付税の傾斜配分等によって、今一般の交付税の中に見込んでやる、しかし、これはなかなかお話しのように、いわゆる町村にとっては減税をするそれとは結びつきづらいと思いますね、なかなか。また、交付税の性質からいっても、どうもこうだからこうだというふうな言い方もできないでしょうし、やはり一般財源を充実をしてやるという、一つの方向としてはこれは考えられないんじゃないかと思うので、ただ、あとでお述べになりました、たとえば扶養控除の問題、たとえば税額控除がきめてあるものよりも、当然これだけ控除しなければならぬというものよりも著しく低いし、それを今度は引上げをしたというようなことに対しての手当を三十七年度に特交でなされたと、こういうことだと思いますがね。そういう問題を今後ともおやりになるというふうに考えておられるのか、その点はどうです。
#19
○説明員(松島五郎君) 三十七年度で特別交付税でやりましたのは、減税をした額、減税すれば、その部分に相当するものの、たしか八割であったと記憶いたしますが、それを特別交付税で埋めよう、こういうことを一応やったわけでございます。ただ、今御指摘の、今後ともそういうことをやるかどうかという問題でございます。問題は、先ほど申し上げましたように、一般的な財源増強という形において、市町村自体の判断において、もちろんそれには指導という問題も必要でありましょうが、減税の方向をたどることが一番望ましいと考えます。しかしながら、そういう方向をここ二、三年やって参りましたけれども、なかなか効果が現われないというのが、先ほど申し上げましたように、実情でございます。そこで、今後もそういう、今申しました特別交付税でやったような方法をやるかやらないかという問題につきましても、合わせて調査をする必要があるんじゃないか。すなわち、一般的財源増強の方向というものによって問題が解決するのか、あるいはもっとストレートな方式でなければ解決しないのか。そのストレートな方式をとる場合に、減税補給金というような別個のものを作るのか、あるいは特別交付税というようなものの配分において考慮していけば足りるのか。そういった問題も合わせ考えなければなかなか問題が解決していかないのではなかろうかというふうに考えているわけでございます。
#20
○鈴木壽君 大臣、いつごろこの問題の結論を――結論と言っちゃ悪いかもしらぬけれども、三十八年一ぱいかかって調査をする、三十九年、これを整理する、四十年、さて一体どうすべきか、こんなまだるっこいことじゃ、私だめだと思うんですがね、いずれの方法をとるにしても。これはいつごろをめどにして調査をし、あるいはそれに基づいた結論を出そうと、こういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
#21
○国務大臣(篠田弘作君) まだるっこいことは、もう百も二百もわれわれのほうでも考えておるんです。しかし、今いろいろ事務当局からも説明しましたように、その範囲が非常に広範であるということと、なかなか方法もむずかしいということで、急がしてはおりますか、やはり調査の終わるのがことしの夏ぐらいまではかかるんじゃないか、こう考えておるわけであります。調査が終わりましたら、できるだけ早い機会に、いずれにしましても減税の方向に向かって結論を出していきたい、こう考えております。
#22
○鈴木壽君 今松島さんからお話しがありましたんですが、一方には、一般財源の充実という面で考えていくということが一つと、それから、別途そのものばかりで減税分を何とか何らかの方法によって見ていくと、こういう考え方とあると思うんですが、それはやはり私は今の段階では両方考えていくしかないんじゃないかと思うんです。なかなか減税分をそのまま他から持ってきて穴を埋めてやるということになりますと、これまたもっていろいろ問題が出てくるのでありまして、特にそれが、今の交付税とか、いろんな国から地方団体へ回る金以外に、新たな形でこれをここに求めるというようなことになりますと、これは私、いろんな問題が出てくると思う。しかし、困難であっても、場合によっては問題があってもやらなきゃならぬと思いますけれども、ともかく相当な抵抗を覚悟しなきゃならぬし、しかし、今お話しの、特交等で減収分を、まあ一〇〇%でなくても八〇%でも見ていくというようなことにおいて、やはり前進は私見られると思う。これは全国の半分の町村が地方課税をやっている。しかし、これを一斉に三十九年度から全部そうでないふうにするというようなこともなかなか問題ですが、しかし、今言ったような両方の措置を講じていけば、たとえば税額控除によって出てきた減収分については、これを見る、あるいは場合によっては、税率を下げることによって出てくる減収分についても見てやるのだ、こういうようなことをやっていけば、これは町村としても、相当今の減税というものに対しては――減税と言うよりも、私は減税じゃない、あるべき姿に帰るべきだと、こう思うのですが、何も減税じゃございませんが、とにかくそういうように踏み切っていけると、私はそう見るのですがね。それはやはり三十七年度でやったというようなことも、単なる扶養控除の問題とか、そういう税額控除の問題でなしに、税率を標準税率に近づけていくために出たそういう減収に対しても、ある程度見てやる、こういうことをやっていってもらいたいと思うのですが、その点どうですか。
#23
○国務大臣(篠田弘作君) この問題は、鈴木さんおっしゃるとおり、両方から考えていかなきゃならない。地方に対して固有の何らかの財源を見つけてやるということが一つと、それからできるだけ標準税率に近づけるための何らかの努力をするということが一つと、両面から行なわれなきゃならんと思います。しかし、やはり解決する以上は、当座のこうやく張りの解決というだけでは済まないのであって、やはり本来のあるべき姿と申しますか、根本的な問題と取っ組んで解決していくというのが私は望ましい。どうも一高いから、どこかから金を見つけてきて、少しづつやっていく、そのうちに解決するだろうという、そういうやり方もありますけれども、私はこの際もう少し根本的にメスを入れて、固有の財源というものを見つけるということを、どういうところから見つけてくるか、見つからないとすればどういうようにするかというな、やはり本質的な対策が必要であろう、こう考えております。
#24
○鈴木壽君 そうなったら、私はさっきもちょっと言いましたが、まだるっこいこういうものの調査なんてものは、必要ないですよ。何もあなた方、推定百八十億なり、あるいは別途本文方式に移行することによって百億程度埋めるのですから、今一々町村の実態――その金をどう使っているかなんて、そんなこと調べなくても、やる気になって根本的にやるとすれば、法律で示されたようなことをやるために、一体この二百八十億なら二百八十億、あるいは今回法律でとどめるというなら、額は不足ないでござ.いましょうから、それをどうするかということは、これは何も調査する必要ないですよ。ただ、その影響が、個々の団体に対してどうするかと、これはまあいろいろ問題はあります。しかし、根本的にこれをやらなきゃならんという建前に立つならば、私はそんなことを今これから調査をして、どこの町村ではオーバー分を何に使っているとか、そんなことまで私調査する必要は毛頭ないと思うのですがね。大臣、これはやはりあなた勇断をふるってやらなきゃだめですよ、これは。
#25
○国務大臣(篠田弘作君) それはあなた方はそういうようにお考えになるかもしれませんが、まあわれわれのほうから言いますと、電気ガス税の五十二億を減らすのでも、あれだけの騒動といいますか、長い間の論議をやり、ことに閣内においてすら相当の激論を戦わして、ようやく五十二億補てんした。これが百八十億ということになりますと、なかなかそう簡単に参らないのであります。そういうわけでありますから、どうも正しい姿に戻すことに何のちゅうちょをすることがあるか、何で時間をかけるか、何で調査をするのかと言われましても、やはり手続といたしまして、今申し上げたような内情でございますから、やはりそう簡単に理屈どおりにはなかなか行かぬというところがあります。これを一応やはり認めていただかなければならないと、こう考える次第であります。
#26
○鈴木壽君 大臣、あなたのおっしゃること、わかりましたがね。たとえば五十二億の電気ガス税を軽減するという場合に、たばこ消費税の、いわばかわり財源として四%の引き上げによって穴埋めをする、これはなかなかたいへんだったと思う。そういうことに対してあなたががんばっていただいたことはありがたいと思う。ただ、私言うのは、そういう困難があるということを否定するのではなくて、個々の町村まで調べなければそういう答えが出てこないというところに私問題があると思う。だから、もう方向は出ているのだから、あとは内部的に大臣、あなた政府部内でこれをどういう形で埋めるという、そういうことについてのもう段階だと思うのですね。私はだから、何かこれから個々の団体について八月までかかって調べなければならんとかいう、そういうまだるっこい段階でないということを申し上げたい。もうやらなければならんし、とするならば、いろんな困難があることをあと政府としてどうこれをやっていくかというそれなんですよ。大体額もわかっているのですもの。私はそれを、あなたが非常なむずかしい問題だと言うことを否定するのではなくてですね、これから調査をしなければそういうことが出てこないという考え方が、私はおかしいじゃないかと、こういうことなんです。大臣、どうです。
#27
○政府委員(柴田護君) 私どもが調査をいたしたいというふうに考えておりますのは、先ほど大臣からも申し上げましたように、問題は、何といいますか、根本的に考え直す、つまり、根本的な解決の方向を見出すということが基本になっているわけでございます。ただ、財源を補てんするというだけではございませんので、住民税のあるべき姿をどうするかという問題にかかるわけでございます。そこで、なぜ調査をするかと申しますと、よく言われる形は、住民税というものは本文方式にしてしまえばいいじゃないかということを言われるのでありますが、本文方式にしますと、これは納税義務者が幾分減ってしまう団体が出てくる。それがどの程度出てくるかということが問題である。非常に、そういう納税義務者の数が三分の一になったり五分の一になったりする団体がごく少数でございますれば、それは特殊現象として扱える。それが相当な数になったり、かつまた、その団体が相当な町村にまで及んでくるということになりますと、住民税のあり方について考え直さなければならんということになる。その辺のところを考えませずに、単に住民税を本文方式に統一して、減収補てんの財源さえ確保すればよろしいということには参らぬのではないかと思います。したがって、その辺については詳細な調査をしたい、こう考えておるのであります。
#28
○鈴木壽君 柴田さん、あなたそういうことを言うなら、そもそも地方税法を改正して本文方式と新しいただし書き方式にしたそのときの問題ですよ。そのときに、もう本文方式で行けばいいということでやって、特別の場合のただし書き方式を認めるとこういうことなんでしょう、もう問題は。私は、もしあなた方がこれから検討するということになりますと、誤って前に結論を出してしまったということに私はなると思うのですね、あのときにね。昭和三十七年度からこういうようにやるということになったそのときの問題ですよ、これは。そうでしょう。いろいろ第一方式から第二、第三ということがあっていけないのだと。これを今度はこういうふうにして本文方式とただし書き方式――従来の第二によったような一それでやるのだと、こういうことであなた方踏み切っておろすのですね。踏み切る段階で、あなたが今言うようなことはちゃんと検討されておらなければならんはずなんですよ、本文方式によればどうなるのかと。これは納税者が多くなるとか少なくなるとか、これはとっくにその当時からわかっておることなんですものね。だから、もし検討するというのであれば、今の本文方式、それからただし書き方式、これをも一応白紙に返すという前提であるなら、私は話がわかると思う。新たな地方税、住民税のあり方というものをここに持ってくるんだと、こういうことなら話はわかると思うんです。わずかおととしですよ、これの改正をやったのは。三十七年度から適用しているんですからね。その段階においても本文方式でやるとあなた方が言って、そのときには当然今言ったように、これによって納税者がどういうようになるのか、負担者がどういうようになるのか、これはわかっておるはずです。それを今度また調べてみて、納税者が不足だとか、多くなるとか、何分の一とか、そんな問題を今調査しなければわからぬというのは、私はおかしいと思うんですね。
#29
○国務大臣(篠田弘作君) それは鈴木さんのおっしゃるとおりだろうと思います。それは二年前にそれを調査して、本文方式で行きたいんであるけれども、本文方式で行く場合には納税者の数が減って、そうして特殊な人だけに住民税という負担が肩にかかって、そうして一般の住民が支払うべき住民税という建前が不公平になってくるということで、やはりただし書き方式というものを採用したんであるから、そのときの情勢で、そのときの調査は済んでいる。それはもう事実だろうと思います。ところが、その後やはり二年というものがたちまして、いろいろ経済のテンポも変わり、また地方のいろいろな行政事情も変わってきているわけでありますから、それについて新しい調査をする、こういうことでございます。
#30
○鈴木壽君 これはまあ全国三千五百の市町村について調査をするんですから、そう簡単にはまとまるというようなこともなかなかむつかしいと思いますけれども、各都道府県地方課を通じてやっても、市町村を直接調査をしても、大体のめどは、これはそんなに長くかかりませんわな、めどをつけるためには。私はそう思うんです。これは今始まった問題ではないんですからね。ですから、私、その調査というものを、まああなた方、その後の情勢の変化もあり、経済状況の変化もあり、したがって、そういう実態をよくつかみたいということでありますれば、それでいいと思います。しかし、この問題の解決のためにそれを今調査をしなければならぬという、私はそういうことじゃないと思うんですね。どうも私聞くには、あなた方の考え方というのは、これはいろいろむつかしい問題があることは私わかっています。わかっていますけれども、何かもったいをつけるためにいろいろな調査をしなければならぬというような格好になってきているんじゃないかと思うんですがね。私はさっき大臣に一番先にお聞きしたがったのは、あなたが昨年の八月私の質問に対して、これは何とかする、ここまでおっしゃっていますわね。そうして直ちに、私の質問する時間の前だったか、あるいはその後だったかわかりませんが、その日のうちに事務当局に指示をしたという新聞報道もある、去年の八月十七日の新聞にそうあります、あなたの写真入りの新聞記事に。私は実はよかったなと思っておった。その後これから今度調査をするんじゃ、私はおかしいと思うんですがね。
#31
○政府委員(柴田護君) お話しのとおり、あの新聞が出ました前後からいろいろ具体的に検討をいたして参りましたし、また、税制調査会等におきましても、具体的にこの問題をつかまえて議論はしてもらっております。しかし、やはり問題は、全体としてどういう姿になるかという問題に突き当たらざるを得ないのであります。したがって、税制調査会等におきましても、問題の重要性にかんがみて解決をずらしたのであります。さような次第でもありますので、私どもといたしましては、対税制調査会等との関係におきましても、どうしても本年中に解決の方向を見出さなければならぬ、こういうふうになっておるわけであります。私ども、先生は調査は要らぬじゃないかとおっしゃいますけれども、やはり要るのでありまして、住民税を愛するがゆえに調査をするわけであります。
#32
○鈴木壽君 私そんな調査は要らぬじゃないかと申し上げましたが、私の言うのは、もしこの問題を解決すると言うなら、いまさらそんな調査を必要とするまでもなく、私はただその減収分になった金をどうすればいいのか、町村にどう金を与えればいいのか、そういうことのそれしかないと思っているから、それ以外に何もないのです。ただ税が、どういうふうに各町村ごとに住民税というものが賦課されておるのかという、そのこまかいことを調査するというのは、私は調査としてはあなた方当然やるべきことでしょうし、この問題のための調査ということはこれからやりますということではおかしいのじゃないか、こういうことでした。まあいいです、その点は。これは大臣、あなたはっきりおっしゃっていますが、いつまでものんべんだらりんとやるのじゃないということをはっきりおっしゃっていますから、早急にやっていただかなければならないと思います。今町村へ行ってごらんなさい。いろいろな問題がたくさんありますが、住民の一番大きな問題は、税が高いということ、いま一つは国民保険税が高いということなんです。国民保険税のことはあとでまたいろいろお聞きする機会があると思いますが、とにかくそういうことなんです。ただし、この場合につけ足りのようなことを言って悪いのでありますけれども、ただ、住民の方々が住民税が高いと言うことは、これも住民税そのものを理解しておらないところから来る一つのそれがある。たとえば県民税と一緒になっているものだから、自分たちの町村の住民税そのものだと思って高い高いと言っておる。分けて話をしてやればその点はわかってくるようでありますから、そういう問題も、いわば要らぬようなことを私は申しましたけれども、とにかく住民税が高いということ、しかも、方式からいっても、本文方式とただし書き方式の問題、それから標準税率をはるかに越えた税率で課税されておる。こういうことから、しかも、隣の町と比べた場合どうするか、こういうような問題がいろいろからんできているわけです。これだけは大臣、ほんとうに三十九年度までに、今は三十八年と言ってもできないでしょうから、三十九年度からぴしっとやっていただけるように私は特に要望したいと思いますが、いかがでございますか。
#33
○国務大臣(篠田弘作君) 先ほど来秋も申し上げ、事務当局も申しておるように、努力はしておるのですが、元来われわれのような気の早い者から見ますと、やはり役所仕事というものは非常におそいという感じは受けるわけです。しかし、役所は役所なりのやはり立場で、まあ中から見ていると一生懸命やっているということは、われわれも認識せざるを得ない。そこで、私は鈴木さんと同じ議員の立場にあるし、また地方民を代表する立場にもあります。と同時に、また自治大臣として役所のいろんな仕事に対する理解も持たなければならないという立場におりまして、ちょうどいい立場におると思いますから、ひとつ鞭撻をいたしまして、なるべく御期待に沿うように努力いたさせる、こういう考えであります。
#34
○鈴木壽君 大臣、ほかの委員会に出席要求があるようでございますから、今のお答えで私、大臣の答弁に期待をしましてやめますが、私は自分の県の各市町村、七十二市町村全部調べてみました。自分の県の市町村のことをここで言うのは恥かしい話だが、まずまるでなっていない。幾つかいいところもあります。まるで、特に税率の問題等になりますと、これはもう問題にならない。一体こういうことでどういう指導をなさっているのか。これは町村の条例できめればいいという一つのそれはありますけれども、柴田さん、これはよほどしっかりしてもらわなければ容易でないと思いますが、ほかの府県はあなた方大体つかんでおられると思うのですが、どうですか。
#35
○政府委員(柴田護君) お話しのように、秋田県はあまりいいほうじゃ実はないのでございます。しかし、私がおりました北海道は、それに輪をかけてひどいのであります。なぜひどいかということをやはり調べなければいかぬと思います。先ほど財源の問題だとおっしゃいましたけれども、国民保険税の改正でも、実は去年悉皆調査をいたしまして、その悉皆調査が基礎になって一つの今回の改正が促進されたというような経緯もございますし、財源措置をいたします場合でも、それが当然財源措置をしなければならない経費なのか、あるいは全く交付税の算定外に置くべき経費なのかということは、やはり具体的に財源措置をいたします場合に争いになるわけでございます。そこのところをしっかり調べる必要がある。秋田県の場合を考えてみましても、どうもそこら辺にいろいろなしわが寄ってきているということが、そういう話に現われてきているのじゃないかという、実は判断をいたすわけであります。そういう問題も、実は全面的に調べて解決をしたいというのが、先ほど申し上げました趣旨でございます。なお、私どもは現実面といたしましては、個々につきましてそれぞれ指導をいたしておりますし、鈴木先生の県につきましても、実は地方課長を呼んでいろいろお話ししたこともございます。おそらくお調べになった時代と比べますれば、その後若干合理化が進められているのじゃないかと私は考えます。
 なお、今回たばこ消費税と電気ガス税との交換によって、町村側に若干浮くであろう、プラスになるであろう税目等につきましても、それをてこにしてかなり合理化を進めるように指導はして参るつもりであります。しかし、問題はそんな指導じゃ片づきません。やはり根本的に考え直していかなければならぬ時代に来ている、このように考えるのであります。
#36
○小柳勇君 きょう提案された問題についてはあらためて質問いたしますが、今の地方税だけでございませんで、税の申告がなされておりまして、この申告の方法が非常に複雑で、用紙も複雑多岐にわたっております。一般市民がわからんと言うわけです。書き方がわからん。それで、これをもっとわかりやすく、しかも、用紙もざらざらの紙を使っているような地方もありますが、わかりやすく書きやすく改正するような意図は自治省ではないのか、お聞きしておきたい。
#37
○政府委員(柴田護君) 私は実は税務局にかわりました直後、そういう問題を取り上げてみたい、非常なじみな仕事でございますけれども、これは非常に大事なことだというつもりでやって参ったのでございますが、その手始めに、実は今やっております共同申告、共同納税ということを国税庁と話をしまして取り上げ、納税義務者の便宜というものをはかるようにしたつもりでございます。これは全国的にまだ成功をおさめている段階に至っておりませんが、納税者側からは喜ばれております。徴税令書――納税通知書というものが変わるわけでございますが、これの申告手続等につきましても、合理化する気持は十分持っております。ただ、これは地方税だけでやりましてもいけないので、国税とも話し合いを進めていかなければならない。現在、国税庁といろいろと内々の相談をいたしております。将来の問題として、なおわかりやすく、書きやすく、簡便合理化といいますか、そういう方向で改善合理化に進めて参りたい、かように考えております。今年度は実はもう間に合いませんので、話を始めたのがおそかったこともございますけれども、将来の問題として、御趣旨に沿って検討していきたいと思っております。
#38
○小柳勇君 各所得の発生する場所からの証明、それから各所からの証明がふぞろいの場合もあるし、家庭の主婦でも申告できるようなことにしておきませんと、とてもそれはたいへんなわけです。一般の家庭などでは、あれが頭が痛いというわけです。したがって、近い将来ということでありますが、どうですか、来年ごろからそれをおやりになる決心がございますか。
#39
○政府委員(柴田護君) 国税と話し合いを進めておりまして、来年度からやりたいという方向で、実は話を進めているわけであります。私どもも実は申告書を書いて、やはり私自身がそういう感じを持つわけですが、お話しの御趣旨はわかりますので、そういうことにいたしたいと思います。
#40
○小柳勇君 もう一つ。これは部分的な問題ですが、議員の歳費などで、地方税など比較してみますと、非常に差があります。収入についてはあまり変わらんのに、個人々々の議員に市町村などで非常に地方税の取り方がうんと差があるというのについては、各地方だからしようがないと言えばそれまでですけれども、これはやっぱり本人に応じて税を取られるというのが、まあこれは方向ですから、そういう問題については御研究になったことありますか。
#41
○政府委員(柴田護君) その問題は、各地方団体の税率の問題だと私は考えます。税率の問題は、先ほど来鈴木先生におしかりを受けておりますように、全国非常にアンバランスだ、しかも、非常にただし書き方式をとって超過課税をやっておる、これを是正せよ、こういうことでございますが、私どもも、先ほど来お答え申し上げておりますように、是正の方向に向かっていろいろ検討し、努めておるわけでございます。それが片づきますれば、おのずから御質問の問題も片づくだろう、さように考えます。
#42
○小柳勇君 少し意味が違うと思うんですがね。各市で事業をやって、各市で、その地域で所得の発生しているところについては、まあ理屈はありますけれども、所得の発生が同じ東京都である、住居が違うのですね。そうしますと、その地方税が取り方もまちまちであるし、それは分割毎月払いというところもあるし、税額についても出遅う。そういうことは、これは自治省として指導すれば簡単にある程度の是正ができるのじゃないかと思うんですが、御研究になったことございますか。
#43
○政府委員(柴田護君) ちょっと問題を取り違えておりましたが、お話しの問題はどうも住所の問題のようでございます。住所につきましては、もう長い間行政実例が出ておりまして、一定の指導方針のもとにやらしておるわけでございます。なお、そういう問題がございますれば、なお一そう事実を調べまして善処いたしたいと思います。
#44
○小柳勇君 具体的に少しお話ししていきましょう。たとえば国会議員で歳費を取っておりまして、まあ金額についてはあまり変わらぬはずですが、市町村によりまして、取り方も、毎月市町村が分割してこちらから取って納めておるところがあります。それから、まあ私どもは年に三回か四回、四万円ずつぐらい納めておりますが、その金額も非常に違うのですよ。長野県とか、福岡県とか、あるいは京都府とか、違いますから、一ぺんざっとでいいから検討してもらって、でき得れば所得に応じてなるべくでこぼこがないように、取り方についても簡便なようにひとつしてもらいたい。それはまあ何百名かおりますから、そういう問題があるいは出たことがないかもしれませんが、控室などでは相当話がはずみますから、一応御検討していただきまして、なるべくひとつ簡便に、喜んで税金が納められるように検討してもらいたいと思います。
#45
○政府委員(柴田護君) 私どもは、先生方のように国会議員の方々の場合は、職務の性質上、一定期間居住地を離れて別に居住をすることになります。そういう方々については、その家族の居住地に住所があるのだ、そういうことで課税をしていくということを一貫してやってきております。したがいまして、おそらくは先生の場合でございますれば、御家族のおられるところに住民税を納めると、こういう形になると思います。それが各先生方でいろいろ違うというのは、まさに税率の問題だと思います。住所の問題につきましては、実はあまり争いが実際問題としてございません。問題は、非常に税額が違うじゃないかということで御批判があることは、私も承知しておりますけれども、それは主として個々の市町村ごとの税率の問題、これにつきましては、先ほど来お答え申し上げておりますように、非常にむずかしい問題でございますので、慎重に扱いたい、しかし結論は急ぐ、こういうことでございます。
#46
○委員長(石谷憲男君) 午前の審査はこの程度にいたしまして、午後二時まで休憩いたします。
   午前十一時五十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時三十三分開会
#47
○委員長(石谷憲男君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
 地方税法の一部を改正する法律案、地方交付税法等の一部を改正する法律案、昭和三十八年度地方財政計画につきまして質疑を続行いたします。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#48
○鈴木壽君 住民税は、今度三十八年度から税率が若干引き下げられてくることになっておるわけなんです。昨年の改正によってそういうふうになっておるのでありますが、これに対してどうです、見通しとしてあなた方、三十八年度からそういうふうに全市町村でやるのだ、やれるのだという見通しを今お持ちになりますか、どうです。
#49
○政府委員(柴田護君) お話のように、昭和三十八年度から準拠税率は引き下げられておるわけです。御承知のように、準拠税率超過課税が半分行なわれておるわけですが、準拠税率にすぐ進むものとは考えられません。しかしまあ準拠税率そのものが下がるのでございますので、超過課税の準拠税率に対する割合はかわらぬといたしまして、税率の点はそれぞれの市町村におきまして引き下げの方向へ改正していくだろうと、かように期待いたしております。また、そのように指導いたしたいと考えております。
#50
○鈴木壽君 もう来年度と言ってもわずかですし、地方団体ではそれぞれ最終の議会を持ったのではないかと思うのです。かりに今開いておるところがあるといたしましても、間もなく議会が終わるという形になるのではないか。特に選挙を控えての今回のことでありますから。そういう動きの中で各市町村で地方税法の今の標準税率の引き下、げに対応するような条例の改訂を行なう。こういうような動きはあると思うのですが、それをどのように把握せられておりますか。
#51
○説明員(佐々木喜久治君) 昨年の地方税法の改正によりまして準拠税率が引き下げられたわけでありますが、その税率を条例化する時期を見てみますと、おおむね準拠税率を従来採用しておりました市町村におきまして、大体昨年の税法改正に伴う条例の改正において、同時に措置したのが多いようであります。それから超過課税をやっております団体は、大体昨年の暮れごろの議会から、ことしの二月、三月の議会において改正するというところが多い、こういうように思われます。それで、この点につきましての改正後の税条例がどういうふうになっているかと、いうことは、私どものほうも、四月一日現在で調査をすべく、すでに県を通じまして市町村の方に報告方をお願いしておるところでございます。
#52
○鈴木壽君 あれですか、このことにつきましてあらためて市町村に、この三十八年度からとられる準拠税率の引き下げのことについての指導を最近やっておられますか。
#53
○政府委員(柴田護君) 一般的には予算の編成前に予算編成に関しまする連絡をいたしますが、その中に税負担の軽減合理化を財政事情等も十分検討の上、軽減合理化の方向で考えるようにと、こういう一般的指示をいたしましたほか、特に高い市町村につきましては個別的にそれぞれ引き下げの方向で指導をいたしております。
#54
○鈴木壽君 特に高い税率で課税をしておる市町村に特別な指示をした、こういうお話ですが、それの結果について何かあなた方あれですか、あなた方の指示にこたえて市町村で税率の問題を是正する、こういうようなことになっておる団体があるのかどうかですね。
#55
○説明員(佐々木喜久治君) 昨年の課税状況にかんがみまして、昨年の秋ごろに非常に高いところ、あるいは税額控除の額が極端に低い団体につきまして、県を通じましてそれらの事情等を聴取しながら指導もいたしたわけでございます。これにつきましては、一部の市町村では昨年と申しますか、昭和三十七年度の税条例を年度途中において減税の方向で改正したところもございますし、また、三十八年度から軽減の方向で検討するということにして報告を寄せてせておるところもございます。そういう意味におきましては、極端なものは三十八年度から少なくとも相当程度の軽減措置が行なわれるものと期待をしておるわけであります。
#56
○鈴木壽君 これは、せっかく三十八年度から若干でも住民税が軽減されるような方向で税率がきめられておるのですが、ぜひひとつ、こういうふうに改められた準拠税率に準じた扱いを各市町村ともやれるように、これは強く私は指導してほしいと思うのです。もちろんこの問題は午前中にお尋ねしたような、単にこのことだけで一律にこういう標準税率に合わせるというようなことの困難な事情のあることも私わかっておりますけれども、しかし一応やはり各市町村でもいろいろな財源的な問題等あるにしましても、やはり一つの法律として定められてある、こういうことに対してもっと忠実にやっていくという考え方がなきやならぬと思います。それは単に法律を守るとか何とかいうことだけでなしに、しかもそれは直ちに今の段階では住民のいわゆる負担軽減という、そういうところに結ばれてきておる問題ですから、ぜひこの準拠税率にそれこそ準じた、そういう各市町村の条例を作らせるように、強い指導というものがなきゃならぬと思いますが、その点もう一度あらためてひとつお伺いをしておきます。
#57
○政府委員(柴田護君) 昨年この委員会で、たしか鈴木先生であったと思いますが、指導に関していろいろお話がございました。その直後、私も最初その席ではそういう方針で指導をいたします、ただし自治団体のことでありますので干渉になってはならない、その限界がむずかしいけれども、しかし立法の趣旨は徹底させて、逐次引き下げの方向で従来と違った努力をいたしますと申し上げたはずでございます。そのときのお話を基礎にしたわけではございませんが、その直後に個々の市町村につきまして事情を調べまして、今市町村税課長からお答え申し上げましたような措置をとったわけでございます。その結果、若干の市町村では、いろいろ深い反省を持った市町村もあるようでございます。なお三十八年度からは準拠税率そのものにつきまして軽減措置をとられておりますし、その趣旨はいっそう徹底させて参るつもりでございます。
#58
○鈴木壽君 こまいことになりますが、市町村のやっている税率を見ますと、非常に小刻みに、たとえば一万円、二万円、三万円、こういうふうに小刻みにやって、それに対して相当重い率で課税をするような仕組みになっておるのですね。ところがこの法にある準拠税率の定め方というのは、そういう小刻みのものでなしに、たとえば十万円までとか、従来のもので申し上げますと、十万円をこえる二十万円までの分についてはと、こういうふうなきめ方になっておるんでありますが、これは一つはいろいろな考え方はあるにしても、あまりこまい刻み方というのは、これはおもしろくない傾向が出てくると思うのですよ。そういう意味をやはり市町村にも十分考えてもらわないと、またぞろたとえば今年度の三十八年度から採用されるべきこういう標準税率のものができましても、それに準じたとは言ってもやはり依然としてこまい刻みで、こまい段階でずっとやって、おしまいには税率が非常に高くなってしまう。こういうことに結果としてなるんではないかという心配を持つのですが、そういう点について、どういうふうにお考えになっておられますか。
#59
○政府委員(柴田護君) これはいろいろございまして、税法の条例上は、一定限度に達すると極端に税率が上がる格好になっている。それに該当するものは一人もいないというようなものもございまするし、それから逆に、また最初の閥は非常に低い税率で、途中でぱっと上がる、そして上がった段階から割になめらかなカーブで進んでいく、それから急に上がるといったようなことをとっているところもございます。そういうところは、なめらかなカーブの段階に相当する納税義務者が相当に多い、したがいまして一概にその税率を地方税法で定めている準拠税率の刻みが、すっかりそのままでいいんだということを一概に言い切るのにもちょっと問題がないことはないのであります。まあ住民税の性格をどう解するかという問題にもからむわけでありまして、したがって直ちに準拠税率にぴしゃっと合わせてしまえというわけにはいかないかもしれませんが、少なくとも準拠税率という税率をきめているわけでありますから、それに近づけるように機会あるごとに、そういう方向で指導して参ろう、こういう方針で一貫してやっております。今後もそういう方針で進むつもりでございます。ただ私が申し上げたいのば、準拠税率の刻みで全部やってしまえと言い切るには、若干問題がある。こういうことでございます。
#60
○鈴木壽君 私も、準拠税率で定めてある段階の刻み方、これをそのまま各市町村全部にぴしゃっと当てはめろ、こういうようなことを言うているのではないのです。これはやはりいろいろ市町村の事情にもよるでありましょうし、しかし考え方はやはり、そういうことでないといけないのではないかと私は思うのです。これもさっき申し上げましたように一万円、二万円、三万円、こういうふうな刻み方は、少なくともこういうものを考える場合には予想しなかったことだと思う。今度は十五万円まで二%、それをこして四十万円まで三%、こういうのをそのまま各市町村に全部当てはめるようにするということは、これは望んでもなかなか容易でないと思いますけれども、その点はわかりますけれども、しかし今言ったように、最初からこういう考え方を無視した小さい刻み、五千円刻みになると思いますが、これではうまくないと思うのですが、その点をどういうふうにお考えになっておられるか、お聞きしたかったわけです。もう一度その点について伺いたい。
#61
○政府委員(柴田護君) ただいま申し上げましたとおりでございます。全体として一挙に準拠税率の線に持っていくについては若干問題があるかもしれませんけれども、そういう方向に近づけるように、あまりむちゃくちゃな税率は適宜是正して参る、こういうことを考えております。
#62
○鈴木壽君 局長さん、税率だけでなしに、刻み方の問題もひとつ税率とともに考えなければならぬと思うのですが、さっき申し上げましたように一万円、二万円あるいは五千円刻み、こういう刻み方をそのままにして置くのか、私はこの準拠税率で定めてある、たとえば十五万円まで二河、十五万円をこえ四十万円まで三%。こういう刻み方は、少なくとも十五万円までの層というものは、この税率でいくというのが建前だ、こういうことじゃないといけないと思う。それと寸分違ってもいけないということを言うのではないが、しかし考え方としては、そうでないと、建前がおかしくなってくるのではないかと思うのです。それを一万円からこう刻んでいって、十五万円まで十五段階でやって、しかも率ははるかにオーバーしているというような刻み方はうまくないじゃないか、こういうことなのです。
#63
○政府委員(柴田護君) 私のお答えの仕方が少し不十分でございました。私が税率と申し上げましたのは刻みも含んでいるわけであります。
#64
○鈴木壽君 三十八年度から適用さるべき準拠税率についてもいろいろな、これによらない高い税率で税金を徴収するというようなことが起こってくるのじゃないかと私は心配するのでございますが、こういうような問題も、午前中の、あなたがた、これから調査をし、さらに態度をきめたいという、こういうことと一括して考えて、来年になるのか再来年になるのか、わからないけれども、それまでほったらかしておきますか。
#65
○政府委員(柴田護君) 若干私見にわたりまして恐縮でございますが、私ども事務的には調査をすることが二つある。一つはどうせ非常に財源の貧弱な団体が多うございますので、財源措置と申しましても、独立財源と申しましても、独立財源だけでまかなえない場合が多いだろう。そうしますと、結局交付税の配分という問題を考慮していかざるを得ないのじゃないか。その場合に基準財政需要額の中に織り込めるものがどれだけあるかということを、やはりあわせて考える必要がある。もう一つは、住民税は、御承知のように五つの方式から、一昨年の改正で二つの方式に簡素合理化したわけでございます。今度はこの二つの、本文方式とただし書き方式というものを、どのような形で一本化するかという段階にならざるを得ない。その場合に、本文方式に統一するのがいいのか、あるいは第三形態を考えるのがいいのかといったような問題があるわけでございます。この問題を考えます場合に、どのような市町村の現状というものの上に立って考えるかという観点からの調査をいたしたい。この二つを考えておるわけでございます。あとのほうの調査の問題に統一見解を考えます場合に、今おっしゃった税率の刻み方の問題その他の問題も含まってくるだろうというふうに考えるわけでございます。もちろん、今とにかく非常に超過課税があるわけでございますので、これを一挙に三十九年度から理想的な形にするということは、事実問題としてむずかしいかもしれませんし、少なくともその事実の認識の上に立って考えますならば、どのような方向で進むかという方向だけは何とかして見出さなければいけない。方向が見出せれば、あとは経過措置等を考えていけば自然合理化の方法はつくわけでございます。少なくとも本年度中に何とかその方向を見出すようなところまでもっていきたい。そのためには何とかしても実態をつかまなければならない、こういう考え方を持っておる次第でございます。
#66
○鈴木壽君 あなたがたからいただいた資料によりますと、市町村民税の所得割の税率採用状況として本文方式をとっておるものが市町村数にして六百二十八、三十七年度でございますが、六百二十八、ただし書き方式をとっておるものが二千八百三十一、こういう数が出ておるのであります。それから本文方式をとっておる市町村の中で、準拠税率をこえておる市町村の数が九十八、それからただし書き方式をとっておる市町村のうち準拠税率をこえておる市町村の数が千四百九十六、こういう数字が示されておるわけなのでありますが、本文方式、ただし書き方式の採用のそれにも大きな問題があるし、さらに繰り返すようになりますが、ただし書き方式ならただし書き方式をとっておる団体であっても、その中で準拠税率をこえておる市町村数が非常に大きな数を占めておる、こういう実態がこれで明らかになるわけでおりますが、何べんもくどいようなことを申し上げますけれども、調査は調査としてそれぞれの目的を持っておられるでしょうし、そういうふうにおやりになるというのですからそれは別として、少なくともやはり、これから三十八年度当初から私は、税率の問題あるいは方式の問題等について強い指導を行なっていただいて、ここに掲げられたような、こういう数字がもっと法できめられたものに近づくような、そういうものにしてもらうように大きく努力をしてもらいたいと思うのであります。調査の結果を待って本年中に結論を出したいということでございますが、それまで手をつけないということじゃなしに、それはそれとして、これは根本的な問題にわたることでございましょうし、いろいろめんどうな問題も出てくるかと思いますが、それはそれとして、こういう問題についてやはり強い指導を加えていかなければ、なかなか改善はされないと思うのですが、その辺についてのお考えを伺いたい。
#67
○政府委員(柴田護君) お話のとおりでございます。私どもも同じように、お話のとおりやっていくつもりで考えております。本文方式に乗り得るものについては極力乗れ、こういう指導はして参っておりますし、また、今後も努力は続けていくつもりであります。しかし、一般的に考えまして、本文方式に乗り得ない市町村も相当あることは、これも明らかな事実であります。これを片づけるためには基本論に立ち帰って考えなければならない、このように考えております。
#68
○鈴木壽君 そのことをやるにあたって、けさほど聞きましたことで明らかになりましたが、特交で三十七年度分についてはある程度みてやっておる、こういうことでございましたが、こういうことが本質的に特交でみるのがいいか、あるいはまた、みるにしても全部の市町村の減収分を補てんできるだけの特交のワクといいますか、それがあって、さばききれるものかどうか、これはいずれも問題があるにしても、三十七年度にやったと同じようなことを、やはり三十八年度においても、もっと拡充した意味で特交でみてやるというようなことがあれば、市町村では相当踏み切り方が違ってくると思うのですね。今言ったように私は、特交でこういうものを全部まかなうことがはたしていいのかどうかということも、実は私自身も若干問題があるのじゃないかとは思っておりますが、しかしながら、とりあえず根本的な対策をとる前の暫定的なそれとして、これでみることも一つの方法だろうと、こう思うのですが、それについてどうでしょう、三十八年度において特交においてみてやるのだというようなことがありますれば、指導も実効が上がる指導になるのじゃないか、こう思うのですが、そこら辺、松島さんのほうでも税務局長との間でどういうふうな話がついておるのか、お聞きしたい。
#69
○説明員(松島五郎君) 特別交付税で減税分も特別な財政上の必要として考慮するという問題を、市町村民税の準拠税率超過の問題の解決の手段として今後どう考えるかという御質問かと思いますが、本年度は扶養控除の引き上げにつきまして、特別交付税で先ほども申し上げましたように考慮いたしたわけでございます。ただ、特別交付税で考慮するという問題は、ある年度において生じた減税に伴う減収を補てんするということは、一つの方法かとも存じますが、同じものを永久に特別交付税で続けてみていくということは、問題があるわけでございますので、そういうことをやれば翌年度は本来の交付税の配分において何らかの形で一般の財源の増強という形をとった姿で考慮をしていかなければならないという問題も出てくるわけでございます。また特別交付税をやることの是非そのものについては、今先生が御指摘になりましたように、問題なしとしない点もございます。そこで、今来年度の市町村民税について特別交付税でまた同じようなことをやるかどうかというお尋ねでございますが、市町村民税の解決の仕方をどういう方向に持っていくかということと、これはやはり密接不可分の関係にあるのではなかろうかというふうに考えまして、今年度の税率引き下げ分についても特別交付税を考慮したらどうかという意見もあったわけでございます。ただ全体のワクの関係等もございましたので、差し当たり扶養控除に一応限ったというわけでございます。したがって、私どもとしては絶対これは税率引き下げについても考えなかったというわけではございませんが、いろいろな事情、ワクその他の関係でそうなったわけでございますので、来年度の問題につきましては、再来年度以降――特別交付税でかりに来年度見た場合には、再来年度以降それをどう普通交付税の面で受けとめていくかという問題と、あわせて検討していきたいと、かように考えております。
#70
○鈴木壽君 まあ私もさっき申し上げましたように、特交の中でこういうものを見ることの是非等については、さっき私自身もはっきりこれでいいのだというふうな全面的な考え方は、まだ実は正直に言って持てないのです。特にそれが恒久的なものになると、お話のようにちょっとこれはおかしいのではないかということになると思うのであります。ただ一つの三十七年度の特交において扶養控除分についてのその引き上げについて穴のあく、まあ一応、臨時的に出てくる数字について若干、八〇%ですか、見てやったということであれば、これは私は、来年も再来年もと、こういうことでなしに、そういう臨時的なものとして考える場合には、まあ一つの考え方として、そういうこともあってもいいのではないか、こういうふうに思いますし、それをやるならば税率の引き下げ分についても、もっと考えてやってもいいのではないか。特に根本的な調査に基づく結論が、これはいつ出るかわかりません。今年中に、というような話でありますが、かりに早い機会になくても、三十九年度において何とか措置するというしかないと思うのです。三十八年度では、それに対して何らの、何らというと悪いけれども、そういうことに対する対策が講じられないままにいくとすれば、やはり市町村は、穴があいた分を大事に考えて、何とかしてもらわなければ、ということになると思います。ですから、税率引き下げの指導と言っても、あるいは本文方式に移行するについての指導についてもなかなか踏み切れない。そういう現実の問題があるのではないか。かりにあれですね、三十九年度から根本的な対策が講じられるということを一つの前提にしても、三十八年度が穴があくような格好になってしまうのではないか、こういうこともありますのですから、恒久的ということでなしに、まあとりあえず三十八年度は特交で何とか見てやるというようなことにでもなれば、三十八年度から、市町村ではやはり税率引き下げなり、その他のいろいろなことのための措置がとれると思うのです。ですから、それを私は申し上げて、できれば三十八年度ということにしてやってもらったらいいのではないだろうか、こういうふうに考えて申し上げたわけでございますが、やはりさっきのお答えのように三十九年度以降の、根本的にどうするかということを考える際に、その中でひとつ考えていこうじゃないか、こういう程度しか今の段階では言われませんか。
#71
○説明員(松島五郎君) 午前中も申し上げましたように、財政力の貧弱な市町村につきましては、ここ二、三年来傾斜的な財源増強ということを志してきたわけであります。その理由といたしましては、もちろん関係市町村の行政水準の引き上げということをねらったわけでございますけれども、またもう一つ、住民税の問題についても、これが解決の一助になることを強く期待して来たのでございますが、今先生からお話しのように、減税をすればこれだけ財源がふえるのだという直接的な結びつきがある程度ありませんと、なかなか一般的な財源の増強ということによって税率の軽減を期待するというような、間接的な方法では目的が達しにくいのではないだろうかという考えを、私どもといたしましては若干最近持っておるわけでございます。そのことから、先ほど申し上げましたように、扶養控除の問題についても、これを特別交付税で取り上げることの是非はいろいろございますが、一応特別交付税である程度の穴埋めをするという方法をとったわけでございます。三十八年度の目的として、ただいま現在において同じような方法を税率軽減についてやるということを、ただいま決定をいたしておる段階でもございませんので、私がそういう点をここで申し上げることは困難でございますが、今までの経緯からかんがみて、そういうような方向でもとらなければ、なかなか問題は解決しないのではなかろうかという考え方をもって、今後の問題を処理する方向としていきたいと、かように考えております。
#72
○政府委員(柴田護君) 税率引き下げの問題に関連しまして、ちょっとただいままでの経緯を申し上げますと、おっしゃるように特別交付税等で誘い水的に減収補てんをしていただく、それが一つの誘い水になる。これはおっしゃるとおりでございますが、ただこの特別交付税という意味は、先ほど松島参事官からお話し申し上げましたように、いわば一種の激変緩和措置的な意味を持つのであります。昨年から三十六年度と三十七年度の本文方式とただし書き方式との採用状況を見て参りますと、三十五年対六年と比べて、六年対七年というのは本文方式を採用する市町村、つまり従来ただし書き方式をとっておりましたものが本文方式に移りました数等につきましても非常に進化をして進んでおるのであります。その背景になったのは、昨年の税源再配分に関連して市町村がたばこ消費税を上げております。これが非常に市町村の支えになっておると判断をするわけであります。もちろん特別消費税で見てもらった激変化の措置も力があったわけでございますけれども、もうひとつ支えになったのが税源再配分に伴う市町村のたばこ消費税の引き上げということでございます。そこで、そういうことがありますと、午前中にちょっと申し上げましたように、今度の場合にもたばこ消費税と電気ガス税の交換は、市町村においてはたばこ消費税の引き上げのほうが多くて若干得になる。この得になるものを少しでも住民税の合理化に回わせ、こういうことを実は私は指導したいと思います。三十八年度はどうするかという問題は、部内でもいろいろ意見がありまして、財政当局と私どもと相談をしております最中でございまして、今後どう扱うかという問題は、そういった問題をてこにして指導をしながら、その指導状況を見きわめて、なお財政当局ともよく相談いたしたい、こういうつもりでおるわけでございます。
#73
○鈴木壽君 道府県民税についてですが、所得割りの税率ですが、これについて何かやはりこのままでいくというのですか。もっとはっきり申し上げますと、二百五十万円までの分は二%、それをこえる金額に対しては四%というふうな、大きなそれこそ刻み方になっているのですが、これは私はもっと所得の段階に応じた、もっとこまかく段階をつけた税率でやったほうがより合理的ではないかと、こう思うわけですが、その点どうですか。
#74
○政府委員(柴田護君) 府県民税につきまして、お話のような説と申しますか、考え方があることは事実でございます。私どもは税制調査会の答申によりまして、まあ所得課税を行ないます場合に、その団体が住民に――つまり納税者に近接する度が高いほど、むしろ比例税率は軽度の累進税率を加味したものがいい、こういう考え方に立って先年――昨年でございましたか、府県民税を改正したわけでございます。その結果どうなっておるかということは、まだ実施途中でございますし、実施したばかりでございますので、結果的にどういうまずいところが出てきておるのか、まだはっきりいたしておりません。したがいまして私どもはいいと思ってやったことでありまして、今ここですぐそれをどうこうするつもりは持っておりません。しかし市町村民税について、かりに両方式統合という問題が出てきた場合に、それと府県民税の関係をどうするか、あるいは所得税の関係をどう見るか、所得課税全般についての関連をどう見るか、市町村民税と府県民税との配分をどうするかというときには、全然問題にならぬことはないので、そういう観点から、現行府県民税を見直す必要があるということは申せると思います。しかし今ここで、やったばかりの府県民税を直すということをおっしゃられれば、直すというふうにお答え申し上げるわけにはいきません。私どもとしては善なりと信じてやったことで、悪なりとの答えが出てこなければ変えるわけに参りません。
#75
○鈴木壽君 しかし実際の問題として、どういう結果が出てくるかわからぬと、こうおっしゃるのですが、この所得課税というもので考えます場合、こういう形のものが、少なくとも私は税の理屈から、どうもこれが正しいのだ、こうはちょっと言い切れない問題があると思う。ただ所得税――国税から現にいわば移譲されたような形で、こういうものが出てきたのですから、そういう事情は私わかります。事情はわかっているつもりですが、しかしそうであるからといって、この刻み方で百五十万円までは二%、それ以上こえるものが四%というばかに大きな刻み方で、所得に対する課税の問題をこれは正しいのだ、こうは私は言えないのじゃないかと思うのですがね。それはやったばかりですから、あなた方、法律を作った建前からしまして、一年たってすぐこれはいけませんから、来年直しますというようなことは、私あるいは言いづらいことだと思います。私、当初からそういう考え方は持っておったのですけれども、これはやはり私は考えなければならぬ問題じゃないかと思うのですがね。先ほどのあれですか、今度の市町村の住民税の調査、それに対するいろいろな起こり得る問題についての措置のし方、そういうものを考える際に、さらに市町村民税だけでなしに、道府県民税も考えるし、あるいは国の所得税のそういうものをも考える。一貫した一つの流れとして、こういう府県民税の税率がいいかどうかということは考える、というようなことをおっしゃっておりますが、そういうことで、私もまあそうかと思ってひっ込めればいいのですが、やはりこのままにしておいて、いいという建前に立つのだったら、少し考え方を変えてもらわなければならぬのじゃないかと思うのですが、あらためてひとつもう一度お願いします。
#76
○政府委員(柴田護君) ちょっと私の言い方がまずうございましたが、結局その所得、府県民税というものを考えて参ります際には、府県の税金だ、あるいは市町村民税は市町村の税金だということと同時に、所得税とあわして、国、地方を通ずる所得課税の分配だという考え方をとらざるを得ないと思うのでございます。その際に、一般原則としては、先ほど申し上げましたように、一般納税者から課税団体が遠ざかる距離が大きくなるに従って、累進度が強くなって然るべきだ、納税者に近づくに従って、むしろ比例的なものが強くなるべきだという一般的な考え方がある。これは外国でも実はそういうことで取っておるところがたくさんございます。そうなって参りますと、結局市町村民税のあり方をどうするかというときに、それとの関連で、もう一ぺんやはり国の所得税の累進課税のやり方、それから府県民税の軽度の累進のやり方ということを、国税、地方税を通ずる相互負担という観点から、もう一ぺんやり直すことは必要でありましょうと、こういうことを私は申し上げたつもりでございます。しかし今のところでは、特に現在の府県民税のあり方について、今ここで議論をするのはやや早計じゃなかろうか、こういう気持を持ったわけでございます。実は府県民税の改正の場合にも、市町村民税からああいうやり方の先手を染めるべきだという意見が強かったのですし、理論的には私どもそうだと思うのであります。市町村民税には、そういう課税方式をとります前に解決しておかなければならない、たとえば超過課税の問題とか、あるいはただし書きと本文の較差という問題もございますので、これは見送って、府県民税から取ったと、こういうところに、ややちょっと順序を踏み違えたような感じを与えたかもしれません。それがかえって非常に府県民税についてドラスティックな改正だったという印象を与えて、何かおかしいじゃないかといったような御意見が飛び出すようなもとになったのじゃないかとも思うのでございますけれども、総体的に考えますと、私どもはそういう考え方で今後も進めて参りたいと、こう思っておるわけであります。決して府県民税の今の税率を未来永劫据え置こうという気持はありませんけれども、しかし見直す機会は、そういう機会に見直す機会がめぐってくるだろう、そのときにそういう観点から見直さなければならないだろうと、こういうように考えておる次第でございます。
#77
○鈴木壽君 ですから私も、今度の改正案には何も手を触れておりませんし、また今度の改正案の機会にこれを変えてしまえ、こういうことまで私は申し上げておるつもりはないのであります。ただ、しばしば話に出ておるように市町村の住民税について、これから調査をし、これに対する根本的な考え方を固めていきたい、こういうことをおっしゃっていますから、私はそれを受けて、この機会に、こういう不合理も――私からすれば、不合理だと思うから、そういうものをもあわせて考えていく必要があるんじゃなかろうか、私はそういうことで申し上げておるのであります。したがって、それを、いや、これはいいのだ、こういうふうに言われると、ほんとうに、これはいいと思っていいのかなと考えざるを得ないので、言うのでありますが、それはお話のように、そして私が今申し上げたように、根本的な実態を調べた上で対策を立てるのだ、こういうことをおっしゃっていますから、それとともに単に市町村の税率の本文とか、ただし書きとかいう問題だけでなしに、府県民税の問題も、そういう観点からここで取り上げてしかるべきじゃないでしょうか、こういうことでありますから、その点は考え方は一致したようでございますけれども、私は、これは近い機会にもっと考えなければならぬのじゃないかと思うのです。先ほど言ったような、一昨年の法改正のときに――三十七年度ですか、三十七年度から、こういうふうに所得税の一部分が振りかえられたようないきさつもありますし、それからそれと、全般の国税あるいは道府県民税あるいは市町村民税のこれの負担のいろいろな状況からも、もちろん十分の関連性をもった考え方をしていかなければならないと思うのです。そういう意味で、おっしゃることも私はわかるのでありますが、しかし税率はやっぱり検討するという考え方でないと、おかしいと思うのでありますから、その点。
#78
○委員長(石谷憲男君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#79
○委員長(石谷憲男君) 速記をつけて。
#80
○鈴木壽君 これは資料としてひとつ委員長にお願いしたいのです。電気ガス税の非課税の額がどの程度になっているか。できれば、いろいろな事業が入っておりますから、それを簡単に仕分けはできないと思いますが、どこかにその資料がありますか。なければ、この次でいいですから、できればプリントにして出してほしいと思うのです。
#81
○政府委員(柴田護君) お話の資料は品目別で、どういう品目があるかという……。
#82
○鈴木壽君 それはやはりめんどうでしょうか。
#83
○政府委員(柴田護君) 金額だけは……。
#84
○鈴木壽君 金額あるいは事業を大まかに……、最近のものはできませんか――それでは総体の金額だけでもいいです。それは今わかりますね。
#85
○説明員(佐々木喜久治君) 電気ガス税の非課税規定によります減収額は、三十八年度べースで計算いたしまして、電気の非課税分が百九十七億、ガスの非課税分が二億、合計いたしまして百九十九億という数字になっております。
#86
○鈴木壽君 この電気関係の非課税のそれは相当大きな額に年々ふえてきておりますね。そこで、ことしはあなた方はどういう抵抗をなされたのか、通産省からの要望というものは一応押さえられたようでありますが、次から次へと、こういうものが通産省から出てきますね。これはやはりよほどしっかりした考え方に立たないと、どんどんこの非課税品目がふえまして、したがってこの非課税の額も相当な額に上っていくことになると思うのであります。単に電気の需用がふえて、それによって上がるというよりも、そういうもののために大きくこの額が上がってきたというようにも予想されますので、実は僕らは本質的にはむしろ縮小して整理すべきでないかという考え方を持っておりますし、場合によっては何%かは課税してもいいのだと、私どもはそういうような考えを実は持っておるのであります。これは今になりますと、当初電気ガス税の非課税の問題を取り上げたそれから見ますと、著しくその適用範囲というものはふくれ上がってしまって、何か新しい産業にはみんな電気ガス税を課さないのだ、こういうことにだんだんなってきておると思うのです。ほんとうに基幹産業とか、あるいは生活に密接な産業に対する一つの助成といいますか、援助といいますか、そういう意味を含めた立法当時の電気ガス税ができて非課税の問題を取り上げた際のそれから見ますと、だいぶかけ離れてきておると思うのですが、そういう点、どうでしょう。
#87
○政府委員(柴田護君) おっしゃるとおりだとわれわれは考えております。特に電気ガス税を特殊産業について非課税の措置をとった場合におきましては、財政的に考えますと、特殊の団体に非常に大きな影響を及ぼすことになる。その際にその補てん措置がなかなかうまくいかない、こういう問題が一つございますし、また、非課税措置をとられた産業は全部非課税になってしまうが、そうでない産業はまるまるかかる、その辺に不均衡がありはしないか。従来原価の中に占めます電気料金が五%をこえるもの、しかも第一次産業であって、そういうものについて非課税措置をとってきたわけでありますが、どうもこの原則だけではいかぬのじゃないか、と申しますのは、経済政策的な観点もございますし、同時にまた課税産業と非課税産業の間に非常に大きな負担の開きがある、こういう問題もございますし、ここで従来の原則全般についてもう一ぺん考え直す必要があるというふうに考えておる次第でございます。またガスの問題につきましても、いわゆる都市ガスとプロパン・ガスとの関係その他むずかしい問題がいろいろございます。この辺で電気ガス税というものを将来どうするかという基本方針について、根本的に考え直したいと考えております。非課税の問題につきましては、これは税制調査会に対しましても、一体経済政策として地方税のいろいろな特例措置――非課税措置も含めての特例措置というものは何か原則がないものだろうか、そういったものについてひとつ御審議をわずらわして、原則みたいなものをひとつ教えてもらいたい、こういうことで実はお願いをしておりますが、税制調査会は調査会といたしまして、われわれはわれわれといたしまして、基本的に少し問題を根本的に考え直したい、こういう気持を持っておる次第であります。
#88
○小林武治君 今、鈴木さんからお話がありましたが、どうも電気ガス税については自治省も無方針で困る。それで何か根本的に考え直すと言っても、さっぱりいつのことかわからぬし、毎年毎年引きずられて、そしてことしの問題でも僕は初めからやかましく言って、市町村税としてこんた大事な税はないんだ、これをまるで人のものをかっ払うような格好でみんな減していく、それで自治省は何か大した強い態度をとらないということで、ほんとうに私は困ると思っておるのですがね。ことしなんかも、とにかく新聞等で見ると、今の織物や紙まで免除にしよう、何のことだ――こういうまるで思いつきなんですね。一つの産業をとっつかまえてこいつをやってやろうというように、全然方針がない。これは、ことしはやまったから、まだがまんもできますがね。今の非課税問題なんていうのは、ほんとうに自治省も腰を据えて再検討する、ずるずる減っていくというようなことがないようにしたい。とにかくこんなに確実な市町村税で喜ばれておるというか、あてにされている税金はないので、そういう税が地方財政に与えている影響というものについての認識を持たないのじゃないか。ただ通産省の人たちは、思いつきで、ことしはこいつをやってやろう、来年はあれをやってやろう、ただ生産費の五%なんて意味ないですね、何のことか。これが今、産業振興に必要だ、輸出産業がどうとか、こういうふうな経済政策上の問題でもあればいいが、そういうことも今失われておって、それでどんなに新規な産業でも三年か五年たてば一人立ちもできるし、こんな税によって保護するというふうな必要はないのです。だからしてどうしたって、三年、五年たったらこれを整理していくというふうなことをやらなきゃいけないんで、どうも自治大臣もこの点はさっぱり強い態度をとられないように思いますがね。ことにガス税なんかは、あなた方のほうはプロパン・ガスがあれだけ普及をしてきてもどうにもならぬ、そうして家庭ガスだけが虐待をされている。こういうことは、私は電気税とガス税を今さら別々にしてしまうのですね、そしてガス税なんていうものは大したことはないから廃止しちまったらどうかというふうな考えも持っておるのです。これはまあ税金の額もそう多くないので、そういうこともあっていいと思いますが、どうですか、今、鈴木さんが言われたように、電気ガス税の非課税の再検討というものはほんとうにできないものか、自治省の力では。何かあんた方、まるで通産省に引きずり回されている、こういうふうに思いますが、われわれの言うことに抗議が申し込めるなら申し込んでもらいたい、そんなことはないというような。
#89
○政府委員(柴田護君) おっしゃるとおりだと考えている次第でございます。ただ残念ながら今までの経緯は、これまた先生のおっしゃるとおり非常にはっきりしない状態で、今日まできていることもたしかであります。当初電気ガス税を作りましたときははっきりと原則があったわけであります。その後いろいろの形でもって原則がくずれてきている。一昨年でございましたか、税制調査会に新しく原則を作りてもらったのですが、最近またおかしくなってきている。私どもも非常に不均衡を感じますことは、この非課税そのものが永久的なものになりがちだといり問題、それから課税産業と非課税産業の間に非常にアンバランスがある。産業政策として電気ガス税の問題を考える場合、一挙に非課税という措置がいいのか悪いのかという問題、それから期限をつけずにやるのがいいのか悪いのかというような問題、こういった問題があるのであります。私が先ほど基本的に考え直したいということを申し上げましたのは、従来のような態度を貫いていってはもうだめだという感じを強く持っております。この辺でふんどしを締め直して基本方針を明確にして、そしてこの電気ガス税の将来というものをはっきりした形にしたい、こういう気持を強く持っているわけでありまして、現在いろいろな方面から資料を集めて検討しているまっ最中でございます。
#90
○小林武治君 今聞いてみると百九十九億で、たいへんな非課税なのですね。今全体で五、六百億に対して二百億の非課税が行なわれているというのはこっけいだと思う。あなたに言っても何ですが、しっかり案を作ってもらわなければならないが、どうもわれわれのほうの党においても、この問題はそう重大な関心を持たれていないというようなきらいもあるんだが、ほんとうに市町村のことを考えれば、これは全く大事な税金ですよ。だから地方財政をほんとうに考えるならば、この税金を確保してやるということは、自治省として全力をあげてやるべき問題だと思うのです。そういうことをひとつ来年の問題になるかもしれませんが、また来年同じような問題が起きてずるずるとやられてしまう、あなた方の知らぬうちにやられてしまうということもありますから、そういうことのないような一つの方針、原則というものをきめてもらいたいと思います。税制調査会にもそうやってもらいたいと思います。事務当局にも考えがあることと思いますので、強く要望しておきます。それについてひとつ、税務局長の決心を聞かしていただきたい。
#91
○政府委員(柴田護君) お説の方向で一生懸命やってみたいと思います。
#92
○鈴木壽君 結論が出たようでありますが、これは小林さんと同じように税務局長だけにどうのこうのと言ってもなかなかあなたも苦しいと思います。むしろ、これはいわゆる政策減税ですから、あなた方も苦しいでしょうが、この次には大臣の御出席をお願いしますが、このままで放置できないと思いますし、ただいまの局長のお答えの中にも永久にそういうものを継続していいかどうか、あるいは他産業とのつり合いの問題等にも触れておりましたが、これはせんじ詰めれば明らかにやはり政策的な、これは経済政策の上でのことなのです。これは地方税で、相当大きな額で政策的な減税をするなんということは、私は間違っていると思う。やるなら、これはまた別途何か方法があるでしょうし、こういう地方税、しかも一般住民はささやかな電気の使用、ガスの使用に対しても税金を負担をする、こういうことになっている建前からしますと、どう考えても私どもは納得のいかない問題だと思うのであります。これは一挙に直せと言っても大へんでしょうし、一つの方法としては、私はあなたのおっしゃったように、永久に、一度にやったらもう何十年もこのまま非課税になっているんだという、こういうものをまずはずすべきだと思う。三年なり五年なり、ある期限をつける、たとえば新しい産業が出てきた、育成助長というようなことも、場合によってはやらなければならない。かりにやったとしても、それは三年なり五年なりの限度であるべきだと思うのです。たしか昭和三十六年の十二月に出ました税制調査会の答申の中にも、そういうことにも触れたものがあったと記憶しておりますが、今私待ってきておりませんからわかりませんが、ああいうところでも、こういう問題に対しては、相当な、これではいけないのだという線を出しておるのです。これはやっぱり三十九年度においては、それこそほんとうに勇気をふるって、先ほども言ったように、あなたにだけ申し上げてもなかなか大へんな問題だと思いますけれども、やらないことにはいけないと思うのですがね。減税したやつが、かりに一般住民の消費生活の上に、あるいはそういうものに何かプラスになってくるようなことでもあればまだいいのですが、そうじゃないですよ。ですから、どこから考えても一部の産業の保護ということに終わっておりますし、しかもそれが大事な地方税によって行なわれるということは、私は許すべきじゃないと思うのですが、先ほどあなた、小林委員のお尋ねに対して答えられておりまして、結論が出たようでありますけれども、私もこの問題については強い要望を申し上げておきたいと思うのであります。ほっておきましたら三十九年度で必ず通産省あたりから持ち込まれますよ。三十八年度だって持ち込まれておりますし、次から次と出てくる。このままだったら出てきて防ぎようがないと思う。はっきりした態度というものが必要だと思うのです。そういう意味で、ひとつ大きな勇気を持ってもらいたいと思うのですがね。私、これは意見を含め、要望を含めたことにして、お答えは先ほど出ておりますから、それ以上求めません。ただ、この問題は一ついろいろな産業なんかの、これはあなた方検討する場合に、当然なされなければならんと思うのであります。非課税を行なっておる、そういう産業についてのいろいろな経理の実態というものを考えなければいかんと思うのです。こういうものについて何か調査なすっておりますか。たとえばさっき言った、これは五%以上になるとか何とかいうようなことを含めてですよ、コストの面で一体どういう関係になっておるのか、そういうようなことを何か御調査になっておられますか。
#93
○政府委員(柴田護君) この点はおっしゃるとおり問題がございますので、現在の非課税規定について、この非課税規定に該当している産業について、今どういう形になっているのかということで、やはり調べていく必要がございます。現在、調査の段階でございます。先ほどからお話がございましたが、結局、地方税といいましても、やはり地方の利害をこえたものにつきましては、地方税が経済政策に協力するということは否定すべきでないと私どもは考えております。ただ、ここにはおのずから限界があるのだ、たとえば、産業の経済政策を考えます場合に、金利で考えるものを、金利をほったらかしておいて、いきなり税で――これは少しなにといったような感じもわれわれはするわけであります。その辺についてどういう線を引いたらいいか、これに思い悩んでいるわけでございます。電気ガス税につきましても同じような問題がございます。現行非課税規定についてそういうような観点から、やや広い範囲で企業の実態その他の問題等含めまして、地方税の非課税の状態というものを、実態について調べる。そういうものを基礎にして何か原則というものを、一つの線を作りたい、こういう考えで作業をしているつもりでございます。
#94
○鈴木壽君 これは私、さっき申し上げたことの中で、地方税で、いわば国の産業政策のようなものに、地方税の形で出してしまって、そういうものの減税というようなことをやるのはおかしいじゃないかと言ったら、あなたは、やるということがあってもいいと言うのですが、それはあってもいい場合もありますよ、私はあると思うのです。そのほかの税目だってそういうものは調べてみればありますから。私、全面的に一切がだめだ、こう否定をするわけじゃないが、ただ、語気を強めて申し上げますと、そういうことをやはり一応しなければならんのでありますから、ですから、これはほんとうによく、はっきりした態度をとって、とりあえず私は、整理をするという段階にきていると思うのです。そうして、ほんとうにあるいは重要産業とか、基幹産業とか、それが国民生活に重大な影響を持つ、こういうものにしぼって、しかも、コストの中に電気料金なりガス料金なりは、一体どういう比率を占めるのか、こういうことも当時のそれに戻って、一応これを考えて検討してみる、こういうときに私はきていると思うので、強い要望を申し上げましたけれども、そういうことでひとつ私の言ったことを理解していただいて、三十九年度では効果のある地方税の、電気ガス税のあり方というものを打ち出してもらいたいと、私はそう思うのであります。
#95
○委員長(石谷憲男君) 本日の審査は、この程度にいたしたいと存じます。次会は三月二十六日(火曜日)午前十時に開会いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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