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1962/03/01 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 大蔵委員会 第12号
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1962/03/01 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 大蔵委員会 第12号

#1
第043回国会 大蔵委員会 第12号
昭和三十八年三月一日(金曜日)
   午前十時五十三分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
 三月一日
  辞任      補欠選任
   渋谷 邦彦君  石田 次男君
   平井 太郎君  平島 敏夫君
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     佐野  廣君
   理事
           柴田  栄君
           西川甚五郎君
           柴谷  要君
           永末 英一君
   委員
           青木 一男君
           田中 茂穂君
           高橋  衛君
           日高 広為君
           平島 敏夫君
           森部 隆輔君
           永岡 光治君
           野々山一三君
           石田 次男君
           鈴木 市藏君
  政府委員
   大蔵政務次官  池田 清志君
   大蔵省主税局長 村山 達雄君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       坂入長太郎君
  説明員
   国税庁間税部長 谷川  宏君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○印紙税法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○酒税法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(佐野廣君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 渋谷邦彦君及び平井太郎君が辞任、その補欠として石田次男君及び平島敏夫君が選任されました。
  ―――――――――――――
#3
○委員長(佐野廣君) 印紙税法の一部を改正する法律案(衆議院送付)を議題とし、前回に続き、質疑を行ないます。
 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#4
○柴谷要君 昭和三十六年かと思いますが、税制調査会は、印紙税法全体の根本的な検討が今後必要である、かような結論のもとに討議されたと聞いておりますが、どのような点を検討改正すべきであるという意言がまとまっておるか、それらの点がおわかりでございましたら、御説明をいただきたいと思います。
#5
○政府委員(村山達雄君) この印紙税法は、実は明治たしか六年でございましたか、最初は受取諸証文印紙貼用心得方規則というものから出発いたしまして、その後印紙税法の名前が冠せられましたのが明治たしか三十二年だったと思います。その後部分的には改定が加えられましたが、戦中戦後を通じましてこれを全部見直すということが行なわれていなかったわけでございます。で、三十六年の税制調査会はそのことを指摘したわけでございます。しかしながら、今日までのところ、ほかの税の体系の再検討に急がれておりまして、いまだこの印紙税法の全面的な再検討をする段階には至っておりません。で、まあこの税と、それからいわゆる登録税というのが非常に古い税でございまして、できるだけ機会を見まして全部見直したい、かように存じておる次第でございます。
#6
○柴谷要君 ただいま御説明のありましたように、本法律案は昭和三十二年四月一日から施行されておる。自来、昭和三十五年、三十六年、二期にわたって大々的な改正が行なわれて今日に至っておる、こういう経緯だと思います。
 そこで、この法律案が通過をいたしますというと、三十八年度に減収見込みがあると思うのですが、大体どのくらいの減収見込みか、お考えになっておられますか。
#7
○政府委員(村山達雄君) 約三十八万円程度の減収になると思います。
#8
○柴谷要君 衆議院でも問題に、問題というほどではありませんが、ちょっとなったかと思いますけれども、商工中金が適用除外から除外されておるこういうような問題をちょっと聞いたのでありますが、この問題はどうお考えになっておられますか、御質問いたします。
#9
○政府委員(村山達雄君) この系統の他の非課税規定を見ますと、一つは出資証券に対する非課税規定と、それからもう一つは元本三千円未満の零細な預金証書、これは非常に手数がかかるという意味で、現在印紙税が免税になっておるわけでございます。そうだといたしますと、この商工中金、あるいは農林中金も同じだと思いますが、元本三千円未満の零細預金というものについての証書の非課税というものは、規定としては必要はないだろうと思うのでございます。大体系統金融でございますから、そういったものはあり得ない。問題といたしましては、将来の問題として考えねばならぬのは、出資証券について非課税の規定を置くかどうかというところであろうかと思うわけでございます。将来のこれを改正する際に、そういう方向で考えたいということを申し上げておる次第でございます。
#10
○柴谷要君 最後の質問になるわけでございますが、三千円という金額で大体非課税の対象にしておりますけれども、物価の値上げ、貨幣価値の違い、こういうものからいって、もっと引き上げて非課税の対象にする考えはございませんか。
#11
○政府委員(村山達雄君) これも一つの再検討の項目だと思っております。ただ、この印紙税は、作成者側の負担になるわけでございます。したがって、金融機関側の負担でございます。ですから、担税力はあるとかないとかいう問題ではなくて、非常に手数がかかって、金額も少ないものであれば省略をするというような意味が強いわけでございます。まあしかし、それにいたしましても、今度将来改正する場合には、おっしゃるような点も十分注意しながら、そういった角度で検討して参りたいと、かように考えております。
#12
○委員長(佐野廣君) それでは、印紙税法の一部を改正する法律案につきましては、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(佐野廣君) 御異議ないと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(佐野廣君) 御異議ないと認めます。
 これより採決に入ります。印紙税法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#15
○委員長(佐野廣君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 なお、諸般の手続等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(佐野廣君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#17
○委員長(佐野廣君) では、酒税法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑をいたします。
 順次御発言を願います。
#18
○鈴木市藏君 酒税法の一部を改正する法律案についてお伺いします。いわゆる大衆酒といわれているものの区別、限界というのはどこに置くのですか。一応そういう限界があるとすれば、どこに置いたらいいかということをお伺いしたい。
#19
○政府委員(村山達雄君) これは非常に常識的な、それだけにまたむずかしい問題でございますが、やはり広く飲まれておるということ、したがいまして、まず数量が相当多くなくちゃならぬだろうということが一つございます。それから、消費場所がどこであるか、主としてそれが家庭で飲まれておるか、あるいは、極端にいいますと高級料飲店で飲まれているか、こういうところの判断、消費場所の考え方、それから数量の考え方があると思います。それと、もう一つは、価格の問題があると思いますが、実は価格は税込み価格でございまして、税金を高くいたしますと税込み価格は高くなるので、それで本来大衆酒であるべきものが高くなったり、そういうことがありますので、やはり全体としてその酒類の性質のほうから割り出していくのが一番常識的なものではないか、かように思っております。
#20
○鈴木市藏君 そうすると、その酒類の性質から割り出して具体的に線を引くところはどの辺ですか、これは普通。具体的に聞きたいのですが。
#21
○政府委員(村山達雄君) 通常、大衆酒の一番代表的なものとしては、何といっても数量の点から、消費場所からいいましても、清酒の二級、それからビール等がいわれております。しかし、同時に、合成清酒、あるいはしょうちゅう、こういったものは、数量こそ嗜好の関係その他でそれほど伸びておりませんが、比較的大衆層に飲まれておるという意味で、これもまたわれわれは大衆酒といっているわけでございます。今非常に数量が少なくなりましたが、しょうちゅうの乙なんかも同じようなことでございます。雑酒につきましても、二級は、これはもう大衆酒であるというふうにわれわれ考えております。
#22
○鈴木市藏君 最近聞くところによると、ビールを除く大衆酒の売れ行きが減っているということを言っておりますが、実数についてお聞きしたいのです。
#23
○政府委員(村山達雄君) それは、三十七年度の数字はきのう申し上げましたので、大体最近の情勢を申し上げますと、清酒でございますと、三十二年から三十六年の平均の伸び率が八・五%でございます。それから、合成清酒は〇・五%、これも停滞ぎみであります。それから、しょうちゅうは〇%でございます。みりんは四・三%、果実酒類が九・九%、それからビールが二二・七%、ウイスキー類が一五・六%、スピリッツ類が三・六%、リキュールが一四・二%、雑酒が一四〇・〇、数量が非常に少のうございますが。合計いたしまして、一二・三%というふうな伸び率になっております。
 大体、酒の伸び方は国民所得の伸び方とややパラレルだというのが常識でございますが、そういたしますと、特に停滞していると思われますのは、合成、しょうちゅう、みりん、こういったたぐいであろうかと思われます。大体、清酒が国民所得の伸びと大体パラレルになっている。それから、ビールがそれをだいぶこえておりまして、最も伸びのいいものであろうと思います。ウイスキー類は、一時非常に増勢が強かったのですが、ここ一、二年の間は大体清酒並みになりつつある、こういう状況でございます。
#24
○鈴木市藏君 その国民所得の伸びと見合って大体清酒の増減が行なわれているというような意見でしたが、特別最近の合成酒のほうの大衆酒の伸びが停滞をしているという主要な理由というのは、あるのじゃないですか。どういうわけで、その伸びがとまっているのですか。
#25
○政府委員(村山達雄君) これは業界でも非常に心配しておりまして、その原因が那辺にあるかというところを問題にしておりますし、われわれもそれを問題にしているのでございますが、普通いわれておりますのは、やはり合成清酒というのは戦前には非常に数量が少なかったわけであります。戦後アルコールが払底したとき、急速に伸びた酒類でございます。そういう意味で、本来終戦後の伸びた情勢は、その商品の性質からきたものであるか、アルコール不足時代に非常に伸びたものであるか、そこに一つ問題がございます。それと、最近何分にも国民の消費力が上昇して参りますと、だんだん、値段が高くても好きなものを飲む、こういう状況もあるかと思います。
 そこに持ってきまして、昨年各酒類につきまして減税をいたしたわけでございます。そうなりますと、なるほど下級酒のほうが減税割合は強くいたしたわけでございますが、購買力からいいますと、同じ金額で従来よりもいいものが飲める、こういうことにもなりますので、購買力の上昇と合わせまして、やはり選択消費が進みつつあるのではないかと、こういうふうに考えられるわけでございます。
 なお、業界等におきましては、一部これは合成清酒という名前からくるところもありそうだ、こういうようなことを申しておるわけでございます。
 まあ今後各酒類が、それぞれその特質に応じて消費が順調に伸びますためにはどうしたらいいかということは、われわれも、また業界も、ひとしく研究しているという段階でございます。
#26
○鈴木市藏君 その嗜好の若干の変化ということもあるでしょうけれども、その問題はここでは問いませんが、やはり税金ですね、酒税、これを思い切って下げるということが大衆の需要を多くする原因になるのだと思うのです。今度の一部を改正するものの中には、酒税を下げるというようなことはちっとも言っていないのですが、これは今後どうなんです。こういう大衆酒については税金を下げるというような方向で進むのかどうなのか、その辺のところをはっきりと伺いたい。
#27
○政府委員(村山達雄君) 酒の減税につきましては、昭和二十五年以来いろいろと言われておりまして、その間一、二回下げたこともございますし、逆に高級酒を上げた事例もございました。しかし、間接税の減税は実は昨年まで見送られてきたわけでございます。昨年間接税の全面的の再検討ということで、昨年度の減税は間接税中心に出したわけでございます。酒につきましては二百七、八十億かの減税財源を用意したわけでございまして、われわれのところでは昨年長年の懸案を一応答えを出したというふうに考えておるわけでございます。もちろん、これでいいというわけでございませんで、絶えず再検討は続けて参りますが、今言ったような大衆酒の売れ行きが悪いから、ある特定の銘柄を直ちに減税することはどうかというような点につきましては、これは慎重な検討を要する問題ではないかというふうに考えておるわけでございます。過去の例でいいますと、なるほど減税いたしますと多少消費量は伸びます。しかし、その伸ばは減税の度合いをこえて消費が伸びるということは過去の実績ではございません。ですから、税収はそれだけ減って参るということでございまして、やはり消費量全体が伸びていくというのは国民所得、特に可処分所得が上がっていくということが決定的であろうというふうに、われわれは過去の経験から見ているわけでございます。そういう意味におきまして、現在各酒類間において値段のアンバランスがあるということがはっきりいたしますれば別でございますが、ある特定の酒類を伸ばすためにそれに重点を置いて減税をするということにつきましては、慎重な考慮を要する問題だと、こういうふうに考えておるわけでございます。
#28
○鈴木市藏君 この問題については、後ほどさらに検討をすることにして、ついでにこの点だけ一つお聞きしたいと思っていますが、基準価格の制度を今度はやめるという方向が出ております。これは一体見通しとして酒の値段が上がっていくほうに向かうのか、それともどうなのか、この辺についての見通しをひとつ伺いたい。
#29
○政府委員(村山達雄君) きのうはこの問題につきまして私から答えたのでございますが、これは国税庁のほうが専門に研究しております。きょう国税庁の間税部長が見えておりますので、間税部長から御説明願いたいと思います。
#30
○説明員(谷川宏君) お答え申し上げます。結論的には、基準価格を廃止して、各取引段階における取引の建値を自由競争によって設定されるというあり方にした場合のほうが、大勢としては価格は下がる方向で安定するということがいえると思います。その理由は、現在におきましては、清酒にいたしましても、ビールにいたしましても、合成酒、しょうちゅうにいたしましても、供給力の点を考えますと、設備の点からいいましても、原料関係から申しましても、供給は需要に応じて比較的自由に供給するだけの能力を持っておるわけでございます。一方、酒に対する国民の消費が年々ふえておることは、そういう傾向にあることは事実でございますが、それに応じて見合うだけの供給ができるということになりますると、需給関係からきますところの価格の値上がり要素というものはないというふうに考えられるわけであります。
 そこで、基準価格をはずしますると、需給関係を中心にいたしまして、またコストを基礎にいたしまして、生産者の価格がきまり、それに応じまして卸売段階の販売価格、また小売価格ができるわけでありますが、現在のところ、卸売業者あるいは小売業者に対する免許の与え方につきましても、地域ごとに考えまして、酒の需要が相当ふえるという地域に対しましては卸なり小売なりの免許をそれに見合うだけふやすという方向で処理をしておりまするので、その結果卸業者あるいは小売り業者相互間のある程度の公正な自由競争ということが働きまして、供給量が十分でございまするので、自由競争によって価格をきめるという場合のほうが、基準価格というものを政府が設定をしてそれに応じて価格が作られるよりも、どちらかと申しますと下がるという方向で安定するというふうに考えているわけでございます。
#31
○鈴木市藏君 さっきの税の問題とあわせて、この問題は後日の検討をしたいと思います。考えはわかりました。
#32
○永末英一君 先ほどいわゆる大衆酒の減税について、他の酒類、特に清酒等との減税率のバランスを見ると、これは同じだ。ところが、税制調査会の調査でも、低額所得者に対する間接税の重荷はむしろ、酒等を含めまして、重い。つまり、バランスをとるのなら、それを買う所得層の所得との見合いにおいてバランスをとるべきではないかと私は思うわけです。そこで、そういう角度から見た場合に、いわゆる大衆酒はそれを購入するお客さんの所得との見合いにおいては私はまだ高いと、こういう結論があなたのところの公の機関の調査結果でも出ているのですがバランスの考え方について、ひとつここで伺っておきたいと思います。
#33
○政府委員(村山達雄君) おっしゃる点は、三十七年の税制調査会の答申で出しているわけでございまして、各間接税の税目ごとに納税者、非納税者がどれくらい負担していることになるのか、特に所得階層別にどういうことになっているのか、その場合に所得との比例関係はどうであるか、この点を見ますると、もう御指摘のように、間接税はこれはすべて最も、何と申しますか、担税力との照応度の高いものでも比例的になっている。物品税が大体比例的になっております。その他の間接税は、その意味ではすべて逆進的になっております。これは間接税の持つ本来の性格でございまして、そういう点はすでに指摘されておりますが、それを全体として直す、どの程度直すかという点が、三十七年度の一つの課題であったわけでございます。
 かたがた、各間接税については、直接税と違いまして、二十五年以来ほとんど減税が行なわれない。直接税においては約九千億の減税があったわけでございますが、間接税はわずか七、八百億の程度であったわけでございます。そこで、昨年は千億のうち、六、七百億を間接税に向けて、一応形を整えたということでございます。で、今おっしゃるように、すべて逆進的になるものは直すという考えで、終局におきましては、これは間接税の全廃ということになるわけでございます。これは全体のやはり租税体系をどう配分したらいいかという問題の一環として考えないと、その一つの税目、あるいは一つの商品の今の担税力との比例とか、あるいは累進とか、あるいは逆進、これだけではなかなかきめがたい問題であろうと思います。間接税にはやはり直接税の持たない他のいいところもあるわけでございます。まあ、今税制調査会で論議されておりますが、一方においてそういう意見が今永末先生がおっしゃったような意見ももちろんあるわけでございますが、他方におきましては、所得税あるいは法人税がまだ高過ぎる、間接税を増徴してでもその方面の負担をなお減らすべきではないだろうか、という議論も一方ないではありません。それは問題はやはり国の租税体系、したがって、その負担をどういう体系で配分したら最も現在の国民経済に照応するか、同時にまた、公平感の満足が得られるか、こういう問題であろうと思います。非常に重要なポイントでありますので、今後ともわれわれは慎重に検討して参りたいと、かように考えます。
#34
○永末英一君 ものの考え方として、バランスということだけを問題に供した場合に、他の物品税等の税率はだれであろうと一律にかかってくる、これは今おっしゃったように問題があると思います。酒については、こういう酒を購入する一人々々の所得との相関においてバランスを考えるかどうかという点については、どう考えますか。ほかのことを一応やめてしまってですね。
#35
○政府委員(村山達雄君) もちろん、それも考えねばならぬと思うわけでございます。その意味で、酒類の種類ごとに税率を変え、あるいは品目ごとに、あるいは級別に変えておるということは、まさにそこに着眼しておるわけでございます。
#36
○永末英一君 間税部長さんにちょっと伺っておきたいのですが、とにかく自由競争ということを目途にしながら酒類に対する行政をやっていこうという御趣旨のように承っております。ところが、その生産者と需要者との間の、いろいろな生産物がたくさんありますと、そこに一種の競争が行なわれるわけでありますけれども、ことに清酒の場合には、大体生産数量についてまだ統制をやっておるのです。そこで、一体自由競争と一言に言われても、先ほどのように自由競争が行なわれれば価格が下がるだろう、基準価格を撤廃した場合に下がるだろう、こういうお話であったけれども、その生産総量とい、ものについてワクがもう少しはずれてこなければ、自由競争というものを野放しには考えられないのではないか。それをしぼれば、いわゆる生産数量が固定すれば、むしろ一種の寡占価格というような状態になって上がるおそれがある。この点はどうお考えですか。
#37
○説明員(谷川宏君) 清酒につきましては、御承知のとおり、業者の数といたしまして、製造業者の数は三千八百をこえております。製造場といたしましては四千場をこえておるわけでございますが、そこで、今お尋ねの全体の生産数量総体の問題と、それから四千の製造場の生産量の問題と、二つの問題が今のお尋ねに関連するわけでございますが、全体の生産総量につきましては、その年あるいは翌年の需要総量に見合った数量の生産をする、まあどちらかといえば需要と同じではなくて、やや需要を上回る程度――ストックの関係その他ございますので、やや上回る程度の生産をするという方針でございます。その点につきましては、現在の原料米の事情からいたしますると、そのことは可能でございまして、そういたしますと、全体の生産数量と需要との関係を見ますると、それによってまあ価格が上がるということにはならないような程度の生産を見込んでおるわけでございます。そこで、次に個々の企業の問題でございますが、私どもが考えておりまするのは、相当多額の税金を負担する酒でございまするので、御承知のとおり、製造業者も販売業者も、いずれも免許制度によりまして酒税の保全あるいは業界の安定ということをはかっておるわけでございまして、自由競争と申しましても、おのずからそういう限度があるわけであります。そういう限度の中におきましてできるだけ自由競争をさせるというのが私どもの考えでございまして、そこで清酒について申しますると、品質のいい、需要者が好んで飲みたがる酒の生産量をふやし、そして反対に、まだ今の段階では品質はそれほどよくない、あまり売れそうもない酒というものはあまり生産をしてもらわないような方向で、個々の企業の生産量を調整する必要があると思うのです。そういう意味における自由競争にいたしませんと、売れる酒も売れない酒も、同じような程度にそれぞれの企業の設備能力に応じて造り得るということにいたしますると、結果的には需要者といたしましては不利になるわけでございます。そこで、今のように売れる酒に対してより多く米を割り当てるというような方向で、そういう意味において自由競争をさせるということにいたしますると、結果的に全体として品質のいいものが比較的安い価格で消費者の手に入り得るような方向で生産が行なわれる、こういうことになろうと思います。
 私どもはそういうような方向で指導をしておるわけでございまして、その結果酒の価格が非常に低くなる、その結果また酒税の保全に困難を来たすということになるほど生産量をよけい造らせるということではなしに、むしろ全体の生産量は需要に見合った程度に造らせまして、個々の企業間におきます競争をできるだけ促進させまして、そして業界全体として合理的な方向に向かっていくようにというのが私どもの指導方針でございます。
#38
○永末英一君 特に、自己の銘柄の酒は売れない、おけ売りとか権利を譲渡しておるというような小規模の生産者の中で、今までのような原料米の割当では消化し切れないということで、大体この辺でいいじゃないかというような動きが出ておると聞いておるのですけれども、もしそれが事実とすれば、大体今までやってきた清酒生産に対する行政の転換期にきているんじゃないか。今あなたのおっしゃったようなことを実施するとすれば、非常に混乱が一部起こると思うのですが、しかし、私は時は大体熟しているんじゃないかと思うのですが、どうですか。
#39
○説明員(谷川宏君) この考え方はここ数年来とって参ったわけでございまして、今仰せのとおり、業界におきましても一歩々々そういう機運が熟して参りまして、現在のところそういうことを具体的に計画を立てて実施をする段階にきていると思います。で、ただいま仰せのおけ売り業者につきましても、昨年来共同製造という方法による合理化を昨年以前よりも一そう合理的な方向で実施できるように、すなわち四国の小さい業者が酒を造り、おけ売りをしようと思っても、なかなか運賃その他の関係で手取りといたしましては非常に苦しいという場合におきましては、そのおけ売り先の業者にその人の分の米を直接販売いたしまして、そこで共同して酒を造り、そしてできた酒は自分で引き取る、あるいはその業者に売るというようなことで、共同製造ということによる合理的な経営をはかり得るようにいたしました。
  〔委員長退席、理事柴田栄君着席〕
また、その他共同びん詰場の設置につきましても、国税庁といたしましては業界と協力してそういうことを推進する。また、どうしてもこの際、将来を考えたならば、まあ酒屋をやめたほうがいいと判断したような場合におきましては、合同、合併というようなことにつきましても、業界と相談しながらそういう方向で進めていく、こういうことで着々実行しておるわけでございます。
#40
○永末英一君 自由競争という名前で優勝劣敗が行なわれて、数は全体の日本の企業の数から見れば少ないかもしれませんが、混乱を起こすことは目的でないのでございますから、その点の行政指導は万遺憾のないようにやっていただきたいと思いますが、最後に一点だけ伺いたいと思います。
 それは、きのう主税局長のほうから、直接の担当ではないけれども、基準価格の撤廃等の意見は四月一ぱい程度にまとめるようになるだろうというお言葉がございましたけれども、直接の担当であるあなたの見込みをひとつ伺っておきたいと思います。
#41
○説明員(谷川宏君) 主税局長がお答えになりましたとおりでございます。
#42
○柴谷要君 私は、酒のことは至って弱いものですから、イロハのイからお尋ねいたしますので、専門的な御答弁を谷川さんにひとつお願いいたしたいと思います。
 本法律案の改正をする要点は三つあると思うのです。第一点は、合成清酒の米の使用率の最高限度は、現在酒税法施行令第三条に規定されておる製品重量の五%と定められておりますのを本法に規定をする、これが第一点だと思う。そこで、お尋ねしたいことは、米の使用率については、清酒は原料重量換算で五〇%と明記されております。ところが、合成清酒は、製品重量換算で示されている、こう私は見ておるわけです。この清酒と合成清酒の違いは、どうしてこういうふうに換算を変えてやっておるのか、これをまずひとつ克明に御説明をいただきたい。
#43
○政府委員(村山達雄君) これは、いわば合成清酒がそもそもできましたのが、たしか昭和十二年だったと覚えておりますが、そのときのいきさつからでございます。合成清酒は本来米を使わないものとして出発したわけでございます。しかし、その後いろいろな経緯を経まして、現在のような米の使用率最高限度として、したがって示されておる。清酒のほうは、ごらんになるとわかりますように、むしろ最低限度として示されておるわけでございます。そういう性質の違いがございますので、どうしても考え方からいいますと、合成清酒は製品に対して何%使うべきだ。本来原料として必須のものではないわけでございます。ただ、その合成清酒も、最近いろいろな経緯から使うようになりましたが、いわば必須の原料ではない。こういう意味で最高限度。しかも、それを対製品に対する割合としてきめておるということは、そういった性質からおのずから出てくるわけでございます。
#44
○柴谷要君 どういうふうに聞いたらいいかと思うのですが、清酒のほうはたしか原料重量換算で五〇%と出ておる。ところが、製品重量で五%と合成清酒は出しておるのでありますが、しからば合成清酒の原料重量換算にしたらば米は何%になるか、これをひとつお尋ねしたいと思います。
#45
○政府委員(村山達雄君) これは二十度の普通の標準的な場合で換算しますと、原料段階での重量換算にいたしますと、二五%ということになります。逆に、清酒のほうの最低限度の重量換算が五〇%になっております。これを製品換算にいたしますと、一三%ということになるわけでございます。
#46
○柴谷要君 それでは、第一点の改正の問題点については、ただいまの換算方式はわかりましたので、第二点の改正要点についてお尋ねをしたいと思うのですが、本みりんの基準税率が一キロリットル当たり六万七千七百円を適用する。基準アルコール度数十三度以上十四度未満というものを十三・五度以上十四・五度未満と、こう変えたわけです。そうして一度ごとの加減税率を五千二百十円とあるのを五千二十円にする、こういうことであります。そうなりますというと、この数字の上から見まするというと、まさしく減税になるのではないかと、こう思うのです。ところが、そのように十三度から十四度未満という決定を十三・五度から十四・五度にした理由でございますね、この理由をひとつお聞かせいただきたいことと、それから五千二百十円の加減税率がかけられないものかどうか。いわば税の収入から見まするならば、酒税の税というものは国庫にたいへん貢献していると思うのです。当然かけなければならぬものをここで改正をして下げる、こういう理由は一体どこから生まれてきているのか、それをひとつお聞かせ願いたいと思います。
#47
○政府委員(村山達雄君) 昨年の酒税法の改正にあたりまして、これは酒類の全般的な改正をいたしましたが、その際、基準度数の原則として従来のものをそのまま引き継いだわけでございます。しかるところ、本みりんにつきましては、その従前から十三度から十四度というのが基準度数になっているのをそのまま踏襲したわけでありますが、その際の議論といたしまして、旧式みりん業者、つまり原料アルコールを自分で造っていない零細なみりん業者、これは他から買っているわけでございますが、
  〔理事柴田栄君退席、委員長着席〕
こういうところは設備その他が非常に新式みりん業者に比べまして古いために、度数が低いと、でき上がりますみりんが比較的変敗しやすい。したがって、これを〇・五度程度上げてもらえないかということが当時から問題になったわけでございます。しかしながら、各酒類の基準度数につきましては、原則として三十六年度以前のものをそのまま踏襲するという関係もございまして、一年間研究の余裕をお願いしたわけでございます。その後一年間研究いたしますと、なるほどやはり同じようなことがございまして、新式みりんのほうでは十四度――十三・七度ぐらいで出しておりますれば、この製品に変敗のおそれはない。しかしながら、旧式みりんにつきましては十四・二度ぐらいまで持っていかないと変敗のおそれがある。これは製造方法から来る違いであったわけでございます。そういうことがございますし、これをかりに上げましても、特に減税という意味ではございませんから、そういう意味で、今度一年検討した結果、今回この点を直させていただいた。
 ただ、一度当たりの度数は、御案内のように、従来はそういたしますと、その税額を下限の十三度で割っておったわけでございますが、今度は十三・五で割るわけでございます。したがいまして、一度当たりの加算税率あるいは減算税率は下がったわけでございます。そういたしますと、理論的に申しますと、たとえば十二度のみりんを考えますと、従来より上がるという結果になるわけでございますが、実際の業界は、現在出しておりますのはほとんどそういう低いものは出しておりませんで、大体十三・五から十四、今のところ基準税率は直っておりませんので十四度以下でございますが、別に弊害もないということでございます。
#48
○柴谷要君 たいへん説明が長かったのですが、簡単に申し上げますと、今までの規定は十三度から十四度というものを、今度は十三・五ないし十四・五度と、こういうふうな数字に上げたことは、旧式みりん業者は十四度以下であれば、つまり濁りのみりんを売らなければならない。ところが、十四・三度にすれば澄み切ったりっぱな製品になる。しかし、十四度をこした場合には高い加減税率がかかるので、なおこれを何とか改正してやることによっていいものが市場に売れる。そこで、十四・五度まで上げても五千二十円でめんどうを見てやろう、こういう親心から第二点目の改正になったと私は解釈をするわけですが、そのような趣旨でよろしゅうございますか。
#49
○政府委員(村山達雄君) そのとおりでございます。
#50
○柴谷要君 第三点目の改正は、前回の酒類区分の改正のときに、暫定的に低い税率を適用したところが、大体期間切れになります、三月末で。これにまだ在庫がありますから、その在庫処分ができるまで当分の間これを延ばそう、これが三点目の改正の要点だと思う。
 そこで、今日まで、在庫も昨日ちょっと伺いましたが、数字を書きそこないましたので、在庫の状況、それから在庫のはける見通し、これらについてまずお尋ねをいたしたいと思います。
#51
○政府委員(村山達雄君) 昨年の改正の際、三十七年四月一日現在の在庫が百六十六キロリッターでございます。それから、四月から九月までの実績がわかっておりますが、十キロリッターでございます、売れましたのが。それから、十月からことしの三月までの予定が十五キロリッター。一年間かかりまして二十五キロリッターでございますから、なお百四十キロリッター残るわけでございます。今後の見込みといたしまして、年度間に三十五キロリッター売れると計算いたしましても、なお四年かかるという状況でございます。
#52
○柴谷要君 製品をたくさん造られたんだが、売れない。その売れない理由というのは国民が好かぬからだと思うんですが、あとこの製品をどんどん改良するとかなんかして、製品を造らせている傾向にあるのですか。それとも、もうこれを限度にして、この法律で当分の間これを延ばすけれども、在庫品に限って、あとの製品にはこういうことはやらないんだ。だから、いわばこういうものはあまり造るなという精神で進んでいかれるのか。それとも、もっと改良して国民の好むものを造れという方針をお望みになられるのか。その点をお聞かせ願いたい。
#53
○政府委員(村山達雄君) これがなぜこんなに売れ行きが悪いのかというお話でございますが、実は百六十六キロリッターというものには新しく造ったものも全部入っているわけでございまして、おそらく熟成の関係もあるのじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございます。この措置は、もちろん改正以前に造って蔵にあるものにだけ適用されるわけでございます。したがいまして、今後造るものはすべて新しい酒税法のもとで、どういうものを選択するかということでやるわけでございます。この問題になっておる会社におきましても、すでに従来のものは造っていない、こういう状況でございます。
#54
○柴谷要君 次は、ちょっと話が変わって参りますが、大体まあ右の三点の改正要点はわかりましたので、これに関連をして少し聞いて参りたいと思うんですが、清酒、合成清酒、しょうちゅう、みりん、ビールの基準販売価格制度というのは、三十五年十月一日から実施されていると思う。最近国税庁長官が酒類行政懇談会を開催してたいへん貴重な御意見を聞かれた、こういうことが世上伝わっております。懇談会の内容についてはまだわかりませんけれども、基準価格制度というものを廃止をしていったらいいじゃないかと、こういうような意見がだいぶ盛り上がってきたということを聞いておるわけであります。差しつかえない限りにおいて、これら検討されました内容について、国税庁の見解なり、あるいは大蔵省の見解もお述べいただければしあわせと思うわけでありますが、この点についてまず最初にお伺いをいたしたいと思う。
#55
○説明員(谷川宏君) 酒類の基準販売価格制度は、仰せのとおり、三十五年十月から実施されたものでございますが、これはそのときまでございました最高販売価格、いわゆるマル公制度を廃止いたしまして、基準販売価格という制度に切りかえたわけであります。マル公の時代におきましては、最高販売価格でありながら定価的な運用がなされておりました関係上、企業努力によっに品質をよくし、価格を安くするということがなかなかできにくかったわけでございます。ただ、酒につきましては、ほかのものがマル公を廃止されたにかかわらず、酒税の保全と取引の安全というようなことから、非常におそくまで残されておりましたが、三十五年十月これを廃止して基準販売価格制度に切りかえたわけであります。
 その当時におきましては、この基準販売価格制度というものは暫定的なものであって、なるべく早い機会にほかの商品と同じように自由価格制度に移行すべきものであるという前提のもとに作ったわけでございます。いきなり自由価格ということになりますると、酒税の保全という面からいたしましても、また業界の取引の円滑という点からいたしましても、少し問題があるのではなかろうかという趣旨で作ったわけでございます。
 その制度といたしましては、国税庁が告示をいたしました生産者、それから販売業者の販売価格の基準となるべき価格、これを中心にある商品はそれよりも高く、ある商品はそれよりも安く売ることによって、取引の安定をはかり、また消費者の利益を擁護するという趣旨であったわけであります。その内容とするところは、合理的に計算されました原価と適正な利潤、それと酒税がその要素として考えられたわけでございますが、二年半基準販売価格制度を実施して参りましたところ、その間におきましては、清酒にいたしましても、ビールにいたしましても、原料代、あるいは人件費、運賃、一般経費が相当上がりました結果、実際の製造コストは基準販売価格において見たものよりも相当上がってきたわけでございます。で、基準販売価格でございまするから、コストが上がったからいきなり基準販売価格そのものを変えるということがいいかどうかという点は問題がございます。基準販売価格どおりに売らなくてもいいわけでございますから、それよりもコストがかかって品質がよくて高く十分に売り得るものについては、基準販売価格をある程度上回ってもよろしいという趣旨のものでございまするから、一々改定する必要はないかと思いまするけれども、あまりにもはっきりした値上がり要素がある場合、たとえば清酒について申しますと、原料米の政府の払い下げ価格が二年半の間に相当上がっております。これをそのまま放置していいかどうか、いろいろ問題があったわけでございます。
 それと同時に、小売の基準販売価格の運用の実際の状況を見ますると、小売業界におきましては、あまり競争をしないで、基準販売価格が、または基準販売価格をこえて、たとえば二十円とか三十円という建値で売る場合におきまして、どの銘柄におきましても、たとえば清酒二級であれば小売の基準販売価格は四百四十円でございます。ところが、実際には四百六十円で売られているものが大部分でございますが、どの銘柄も四百四十円なり四百六十円なりで売られておる。品質がいいもの、あるいは消費者が好んで需要するものと、しからざるものとの間に、価格の差が生じないような販売のやり方を業界におきましてはまあやって参ったわけでございます。基準販売価格がありますると、そういうことになります。
 当初のねらいは、そういう固定的なものじゃなくて、もっと弾力性を持ったものであったわけでございますが、業界の実際のあり方がそういうことでございまするから、この基準販売価格を現時点においてどうするかということについて、私どもと主税局といろいろ相談をして研究をしたわけでございまするが、学識経験委員あるいは業界の代表の方をまじえまして、一堂に集まって、そこで意見を拝聴したらどうだろうということで、国税庁長官が一月の二十三日に三十二人の方々にお集まりいただきまして、酒類行政懇談会というものを開催いたしまして、この問題を検討していただいたわけでございます。
 その懇談会における大勢を占めた意見といたしましては、先ほど申しましたような性質の基準販売価格でございまするから、なるべく早くこれを廃止して自由価格に持っていくことが適当である、ただ現時点において全部廃止するかどうかについては、酒税の保全であるとかあるいは国民生活に与える影響であるとか、そういう点を慎重に十分に考慮するほうがよろしいのではないか。たとえば清酒の二級の製造業者の基準販売価格あるいはビールの製造業者の基準販売価格、こういうものについては、今すぐ廃止をすることはどうであろうか、これは残しておくことがいいのではないか。しかし、そのほかの酒類の基準販売価格につきましては、これは今廃止して支障がないのじゃないか。しょうちゅう、合成酒、あるいはみりん等についてはそれぞれ廃止してもいい。廃止した結果、値上がりをするとか、あるいは業界が困るとか、あるいは国の立場で酒税保全に困るとかいうようなことがないから、こういうものについては廃止するほうが適当ではなかろうか、ということが大勢を占めた意見でございました。こういう酒類行政懇談会における意見を参考にいたしまして、残すものについてはどうするか、ある程度値上げをする必要があると考えられますが、政府全体の経済政策、物価安定政策との関係からいって、これはどうするか、また廃止した後の処置をどうするか、業界に無用な混乱を起こしてもいけませんので、廃止した後におきましては、基準販売価格がなくなりましても、ある程度半年なり一年なりは行政指導をいたしまして、混乱を防止するということでいくという方向で、目下私ども具体的な案を検討中でございます。できれば四月中にでもそういう結論を出しまして、その辺のところで実施をいたしたい、かように考えております。
#56
○柴谷要君 時間が参りましたので、追ってまた次の委員会で十分な質問をいたしたいと思うわけでありますが、これは懇談会でございますから、別に速記録をおとりになって、議事録をとっておられるものではないと思いますので、この資料をほしいと要求しても、出していただけないと思うのでありますが、多少筋書き的なものをひとつお願いしたいと思いますことは、大体三十二名の方がお集まりになった、その中で大体半数十五名ぐらいが学識経験者であり、その他は業界代表の方であるというふうに聞くわけでありますが、大別して大かたの意見でけっこうでございますけれども、こういう学識経験者の代表がこうであった、業界代表がこうであった、こういうことだけでもけっこうでありますから、ひとつ次回に資料として御提出をいただきたいと思うのであります。
 自由化問題を控えましてはいろいろ議論がございますので、また次回にひとつ十分聞かしていただくことにしたいと思いまして、本日はこれで質問を打ち切りたいと思います。
#57
○委員長(佐野廣君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時五十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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