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1962/02/14 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第5号
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1962/02/14 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第5号

#1
第043回国会 運輸委員会 第5号
昭和三十八年二月十四日(木曜日)
   午前十時三十六分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     金丸 冨夫君
   理事
           天埜 良吉君
           天坊 裕彦君
           岡  三郎君
   委員
           江藤  智君
           河野 謙三君
           木暮武太夫君
           平島 敏夫君
           相澤 重明君
           大倉 精一君
           浅井  亨君
           加賀山之雄君
           中村 正雄君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 綾部健太郎君
  政府委員
   運輸大臣官房長 広瀬 眞一君
   運輸省海運局長 辻  章男君
   運輸省船舶局長 藤野  淳君
   運輸省鉄道監督
   局長      岡本  悟君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       吉田善次郎君
  説明員
   運輸省船舶局検
   査制度課長   佐藤美津雄君
   日本国有鉄道副
   総裁      吾孫子 豊君
   日本国有鉄道営
   業局長     今村 義夫君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○木船再保険法の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
○船舶安全法の一部を改正する法律案
 (内閣提出)
○運輸事情等に関する調査
 (北陸、上信越線の雪害状況に関す
 る件)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(金丸冨夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 前回に引き続き、木船再保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑のあります方は、順次御発言を願います。
#3
○相澤重明君 前回の当委員会における資料要求について、海運局長のほうから資料を提出していただいたわけでありますので、これを少し説明をしていただきたいと思うのです。
#4
○政府委員(辻章男君) お手元にお届けいたしました資料につきまして、簡単に御説明申し上げて参ります。
 まず「海運局別木船数及び木船保険加入率」という表がございますが、これは、左の欄に海運局別の欄がございまして、「貨物船その他」――「その他」と申しますのは、油送船を含んでおるというつもりでございます。これが大体いわゆる機帆船でございまして、これとはしけと合わせました合計数がございまして、それから加入隻数、一番右の欄が局別の加入比率でございます。
 なお、つけ加えますと、加入隻数の合計欄が三千三百五十七隻になっておりますが、この中にはしけは百九十二隻含んでおるわけであります。
 それから、その次に「加入船腹増加率」という資料がございます。これは年度別に、全日本木船相互保険組合と日本木船相互保険組合の加入隻数と、その合計欄が左の欄にございます。それで中の欄は、おのおのの組合及びその合計数につきまして計が前年度よりふえました隻数が上っておるわけでございます。それから一番右の欄が、前年度に比しましてパーセンテージでどの程度合計としてふえて参ったかというのが右の欄でございます。
 それから、その資料の裏のページに木船関係配置定員表というのがございますが、これが本省及び地方海運局で木船関係の人員配置表でございます。トータルが五十九名に相なっております。
 それから、その次に「木船保険組合事業内容」というのがございますが、これは二十八年から三十七年まで、全日本木船相互保険組合及び日本木船相互保険組合につきまして、及びその合計につきまして、組合員数、出資金額、契約隻数、契約トン数、契約金額、支払保険金、収入保険料、そういうものにつきまして事業内容を掲げたものでございます。
 以上でございます。
#5
○相澤重明君 この中で、今説明を受けた中で、このはしけの数が、この間は二百隻といったのですが、これはどうなっておるのですか。
#6
○政府委員(辻章男君) 海運局別木船数及び木船保険加入率というところの加入隻数の一番下の合計欄が三千三百五十七隻になっておりますが、この中にはしけを百九十二隻含んでおるわけでございます。
#7
○相澤重明君 次に、この木船の中に漁業関係のものは含まれているのかいないのか。これはおそらく農林関係ということで別になっているのかと思うのですが、その点はどうなっているかお答え願いたい。
#8
○政府委員(辻章男君) 漁船は含まれておりません。
#9
○相澤重明君 そうしますと、きのう実は当参議院の決算委員会でこの漁船の再保険の問題も決算の上から出たわけでありますが、そこで、先日も当委員会で申し上げましたように、この加入隻数では、二万六千百九十七隻という全体の貨物船、あるいははしけの八千百五十九、合計三万四千三百五十六隻の中で三千三百五十七隻というので、まさにこれは一〇%にもいかないということになるわけです。そこで、九・八%ということなんですが、先日の御質問の中で申し上げたのは、一体加入を促進するのにどういう手があるのか、こういうことで、前回、たとえばこの港湾関係のいわゆる組織としては、組合関係としては、全港湾なり日港労連という組合がある、これはこういうだるま船とかはしけという人たちがほとんど加入している、こういう現状からして、こういう組織を通じての勧誘なり加入促進なりというようなものについてお考えになったかどうか、こういう中で、次の機会にはそういう点についてどうやるかということをひとつ研究してきてもらいたいと前回私質問申し上げたのですが、この点について当局としてはどういうふうにお考えになるのか、御相談をされたか.御答弁をいただきたい。
#10
○政府委員(辻章男君) 木船保険の加入の促進につきましては、あらゆる団体、あらゆる機会をつかまえまして今後大いに促進をはかっていきたい、かように考えております。
#11
○相澤重明君 私は、そこで答弁としては、公式的にはそういう答弁しか今のところできないと思うのですが、ここで運輸大臣にひとつ希望を申し述べておきたいと思う。単に国会の答弁だけで終わってしまったのでは、私はやはり十年一日のごとしだと思うのです。そこで、海運産業につきましては、衆議院、参議院においても、きわめて熱心に討議をされておる問題でありますし、またこれは、木船の保険問題と同時に、安全という問題は、今日日本の陸を通じても、海の問題にしても、一番大きな問題だと思うのです。そういうことで、この船員にしても、あるいは港の荷役を扱う労働組合にしても、安全運動ということは毎日のように声を大にして叫んでいることなんです。そういう中での保険というものは重要性を持つので、私は、たとえば海洋審議会というのか、沿岸のいわゆる内航船の問題についての協議会というのか、何らか法律的に――審議会をたくさん作るということは私どもむしろあまり賛成できないのですが、少なくとも、運輸大臣が相談をして、こういう問題についてはどうだという、十分下部の意見というものを取り入れる機関を私は考えていっていいんではないか。法律的に拘束するならば、法の中でこれを規制する以外にはないのですが、そこまでいかなくとも、今の時期の中では、運輸大臣の意見というものが十分に下部に浸透し、また組合員のそういう意見というものが運輸省の政策の中に反映のできるように、私はやり方によっってはできると思うのです。だから、そういうことで、名称も、たとえば審議会という発言をしたわけでありますが、これは私は審議会にこだわっておりません。そういうものをやはり設けてやるという、運輸大臣、あなた自身がお考えがあるならば、私は聞いておきたいと思う。まあ私の要望としては、ぜひそういうものを作って、もっと運動を促進をしてほしい、こう思うのですが、大臣の所見を承っておきたい。
#12
○国務大臣(綾部健太郎君) 相澤委員の適切なる御忠告、私はこのわれわれどもの議会の答弁はその場限りでやっていると思いません。誠心誠意、いかにすれば民意を反映し国利民福に寄与するかという見地に立ちまして答弁をいたしておるつもりでございます。ただいまの木船再保険の普及につきましても、私はでき得る限りやるつもりでおります。たとえば、還付金を払うとか、損害が起こった場合とか、そういうあらゆる機会をとらえまして、私自身がときあればそれに話もするし、できない場合には所管の担当の部署の責任者にそういうことを強く要望しておりますが、さらに一段の努力をいたしたいと考えます。
#13
○相澤重明君 それから、やはり先日局長に答弁いただきました方向は、大体私はいいと思うのです。ただし、この船主の気持としては、保険をかけておいても、実際に報告を受けたように黒字になってくると、やはりもっと保険料を下げてくれぬかと、こういう気持の起きるのは、これは当然だと思うのです。そこで、保険料率の改定をするにしても、先日私どもの岡理事から申し上げましたように、一朝非常災害になった場合にどうするのか、こういうときのこともやはり反面に考えておいて措置をしなければならぬだろう。一方においては、どうも保険料が高過ぎる、これじゃ政府がもうけ過ぎるのじゃないか、こういう端的な言葉を十分に理解をしてもらうことが私は大事なことじゃなかろうか、こういう点で、ひとつこの法律を改正するにあたって、掛金をする者の立場に立ってひとつよい条件というものを作ってやる、こういうことに今後も努力をしていただく、こういうことで私は質問を終わりますが、また賛成の意を表しておきたいと思います。
 以上で私の希望を申し述べておきます。
#14
○岡三郎君 ただいま相澤君から質疑があったわけですが、大体これで前回の質疑の残された分の大要は終わったと思います。ただ、今大臣が言ったように、やはり十分加入する方向へ努力する、まあそういう言明があったわけですから、その言明を信じて、それ以上われわれとしてもしつこく言う必要はないと思う。ただ、こういう木船の性質柄、なかなか思うようにはいかぬと思うのでずが、何か新しい一つの意図を持って積極的にやるということを新しく打ち出してやってもらいたいと思うのです。それによってどのくらい効果があるのかどうか、そういうふうな点については、絶えず御努力をしてもらうということになったわけですが、それに基づくところの実際的な実行をやってもらいたい、この点をお願いしておきます。
 それで、先般私のほうで資料を要求して、今資料をずっと見ておるわけですが、画期的とは言えないけれども、少しずつ伸びているわけですね、徐々に。その伸び方が何か少しスローだから、ちょっと気に食わないということになったわけですが、にわかにぐっと成績が上がるというわけには参らぬと思いまするけれども、これをもう少しひとつ三十八年度においては数字的に見て伸びたというふうに御善処願いたいと思います。で、本案については、当然、黒字が出た場合に、掛金を少なくするとか、あるいはそれを還元するとか、いずれの方途かを講じなければいかぬと思うのですが、先般局長が言っているように、今ここでにわかに料率を下げた場合に、あとまたこれを上げるということもなかなかむずかしいかと思います。今から当分の傾向を見て、利益が余った場合にはこれは還付する、さらにそういう中において積み立てがある程度しっかりできた場合においては、適当な機会に料率を下げて、そうして船主がこれに加入しやすいようにやっていってもらいたいと思うのです。今の程度ではまだ料率を下げるということは少し早いのじゃないか、こういう意見には賛成してもいいと思います。そういう点で、運営の実態を見て、うまくいくようだったら、料率を下げる方向にさらに御努力願いたい。
 以上のことで、本木船再保険法の一部を改正する法律案については賛成をいたします。
#15
○委員長(金丸冨夫君) ほかに御質疑のあります方は御発言願いたい。ございませんか。――ほかに御発言もなければ、これをもって質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(金丸冨夫君) 御異議ないものと認めます。
 これより討論に入ります。
  〔「討論省略」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(金丸冨夫君) 討論を省略して差しつかえございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(金丸冨夫君) それでは討論を省略いたしまして、これより採決をいたします。
 木船再保険法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案どおり可決することに賛成の方の挙手をお願いいたします。
  〔賛成者挙手〕
#19
○委員長(金丸冨夫君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、諸般の手続等につきましては、先例によりまして、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(金丸冨夫君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたしました。
  ―――――――――――――
#21
○委員長(金丸冨夫君) 続いて、船舶安全法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑のあります方は御発言願います。
#22
○天埜良吉君 この前に続いて二、三お尋ねしたいと思います。
 改正案によりますと、今までの定期検査、中間検査をしておったものの一部については、随時の検査に変更していくという点がございます。これは、随時というのはどういうふうにするのですか。また、それによって非常に検査のほうの準備その他がよけいにかかるのじゃないかという点も考えられるのですが、その点はどんなふうになっておりますか。
#23
○説明員(佐藤美津雄君) お答え申し上げます。ただいまの御質問に対しまして、私のほうの安全法第五条の二の検査でございますが、検査の合理化を一応ねらいまして、一般の検査から五条の随時の検査のほうに入れたわけでございます。その隻数が四千二百六十隻ほどございますが、その随時の検査に基づくことによりまして多少合理化をしております。しかし、そのパーセンテージは、検査の量から申しましてわずか三%、その点だけから見ますと少のうございます。したがって、今後ますます仕事量の増加ということが考えられますので、われわれとしましても、一そうこの合理化ということに対しましてさらに検討を加えたいと考えております。
#24
○天埜良吉君 今の定期検査、中間検査で今までやっているのが、随時検査になる部分があるわけなんですが、随時検査のほうがひんぱんに検査するということになるのではないでしょうか、あるいは中間検査、定期検査よりも間を置いて検査をやろうということなんですか、お尋ねします。
#25
○説明員(佐藤美津雄君) お答え申し上げます。随時検査の趣旨は、一応機動的に検査がいつも行なえるということでございますが、この範疇の船舶は、比較的小型の船舶、すなわち非常に狭い範囲においての船でございますし、見ようと思えばいつでも見やすいというような範疇のものでございます。したがって、機動的と申しましても、今までは大体小さな五トン未満の客船が主でございまして、大体一年ぐらいを基準にいたしましてわれわれの制度の中に入っておりました。今後この範疇の船が相当ふえますので、大体客船は二年ぐらい、貨物船なんかは三年ぐらいを基準にいたしまして機動的にやっていきたいと、かように考えております。
#26
○天埜良吉君 船舶検査の合理化をはかる点において、優秀な製造施設を用い、製造過程中の品質管理、自主検査、機能充実というものについては、一定の船舶用物件に対しては製造工場に対する検査を省略することがあるというようなことになるわけですが、一定の船舶用物件というのはどんなものをさしているのですか。
#27
○政府委員(藤野淳君) 認定工場に対しまして検査を省略いたします。一定の物件と申しますと、相当検査の件数の多い物件を考えなければ実効がないわけでございまして、ただいま考えておりますのは船体であります。あるいは内燃機関は全部であります。こういったようなことを対象に考えております。
#28
○河野謙三君 この法案に直接関連ございませんけれども、この機会にちょっと伺っておきたいのですが、先ほどの保険の問題といい、今の船舶の安全の問題といい、いずれもこれは船舶業の経営の問題に関係があるのです。現在の認可料金というものは一体妥当なものであるかどうか。これに無理がありますと、すべて安全運転の問題にも関連がありますし、保険の問題にも関連がある、私の承知している範囲では。――というのは、認可料率というようなものは上げないという概念に立って。これは私はそうでなければいかぬと思いますが、しかし、それとは別に、当局として、今の認可料金というものははたして妥当なものであって、経営の面から見て無理がないかどうか。私は今の料率は一昨年のたしか九月ごろに改定されたのではないかと思う。その当時の改定料率の基準というものはいずれも――たとえば人件費等は、それから一年、二年さかのぼった人件費の統計というものから出ているのではないかと思う。その後非常に労働条件も違っておりますし、物価の関係も違っております。こういう点につきまして、今ここで改定の意思がありやなしやということを私は伺おうとしない。今の料率がはたして妥当であるかどうかということについての見解を私は伺いたいと思います。
 それからもう一つは、船舶の金融の問題であります。小型の船舶というものは、金融機関が担保の対策にしていないのが実情でございます。御承知のとおりです。これはやはり、もう少し大蔵省ともよく相談されまして、もう少し金融の対象になるようにすべきではないか、こう思いますが、この二点についてお伺いいたします。もし突然の質問で、当該局長等がおいでにならなければ、次回でもけっこうです。私はあえてこういうこまかい問題を大臣に答弁を求めようといたしませんが、もし次の機会に譲れというなら、それでもけっこうですが、もしこの機会に御答弁願えればお願いしたいと思います。
#29
○国務大臣(綾部健太郎君) 今の大体質問の御趣旨、ごもっともだと思います。具体的の問題につきましては、当該局長が今おりませんので、追って御答弁申し上げたいと思います。
#30
○委員長(金丸冨夫君) ほかに関連いたしまして御質疑はございませんか。――それでは本案に関する質疑は次回に譲ります。
  ―――――――――――――
#31
○委員長(金丸冨夫君) 次に、運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 雪害対策その後の状況について、当局から御説明を願います。
#32
○国務大臣(綾部健太郎君) 天候の好転と同時に、雪害の直接の被害は徐々に除去されつつありまして、幸いに、特急その他を除きましては、大体全線運転開始の実情にあります。そこで私は、これからの問題は、先委員会におきまして河野委員が発言されましたる、産業復活のために、あるいはその他輸送に順位をつけて必要性に応じてやれと、それについてはもう少しきめをこまかくやれというような御要望がございましたので、私どもも、まず除雪ということに豪雪後の日時を費しましたが、さきに申しましたように、だんだん雪も解けて参りまして、今なだれの心配以外は大して雪害に対する心配はないかのように感じておりますので、さっそく御発議のありました同日、運輸省といたしましては、河野委員の趣旨に従いまして、輸送の対策につきまして、運輸省の中に、運輸省の関係官庁及び国鉄をもって構成する雪害関係貨物輸送対策中央連絡会議というものを設けまして、滞貨状況の的確な把握、同時に優先貨物の選定、貨車の配置等について適時適切なる処置をとるとともに、地方にも、とりあえず新潟地区及び北陸地区の二ブロックに現地の連絡会議を設けまして、中央と同様に、運輸省関係官庁、国鉄出先機関及び県庁をも加えまして、現地の実情に応じた輸送対策を適時実施することといたしました。そうして、中央、地方における総合的輸送の回復についてその計画を推進いたすことにいたしております。もちろん、雪害対策本部の趣旨に従いまして、その輸送面についてのみ私どもは今言ったような施策を推進いたして参りたいと存じております。
#33
○河野謙三君 非常に多岐にわたって国務多端な折、この問題に重点的に即刻対策を持たれたということについて、私は大臣初め当局に非常な敬意を表します。
 この機会に一言いたしますが、これから四十日くらいの間に全部物資面の回復をはかりたいということでございますから、この連絡会議は随時開かれると思いますが、私はこの機会に特に運輸省にお願いしたいのは、私も、戦時中ではございましたが、物資統制下におきまして、この種の会議に参画さしてもらったことがございますが、物の動きについての的確な把握というものは、通産物資は通産省とか、農林物資は農林省が持っておるであろうと思っておりましたところが、私の経験からいきますと、いち早く的確な統計を持って会議に臨めるのは運輸省であって、通産物資必ずしも通産省が詳しくない、農林物資必ずしも農林省が詳しくないという私は経験を持っております。現在でも同様だと思います。それぞれの省におきまして、いろいろ統計その他の事務を担当して、その数字を持っておられる人がありましょうけれども、運輸省から見れば、これらの省は時間的にも非常に数字をつかむのはおそいし、しかもその上に的確を欠いております。でありますから、今度の会議に、運輸省を中心にして、通産、農林、これらの当局が参画されるのは当然でございますけれども、その場合に、積極的に運輸省が指導されまして、せっかくこの会議ができたのでありますから、この四十日間の間に計画どおり所期の目的を達成するように、一段のひとつ私は勇気と自信を持ってやっていただきたい、これを私は、質問ではございません、特に要望いたしまして、感謝の意にかえる次第でございます。
#34
○加賀山之雄君 今河野委員が御発言になりましたように、私も、いち早く政府におかれましては河野建設大臣を現地に派遣され。そして運輸省におかれましても、政務次官以下各機関を鞭撻されまして、雪の多少小康を得たのとあわせて、まあ交通動脈をいち早く開いていただきまして、国民とともに感謝にたえないところでございますが、ひとつ今大臣の言われたことをお願いするとともに、私はまた一番何よりも先にこの交通の打開ということがすべての産業並びに国民生活に安心を与える上においていかに重要であるかということをつくづく考えるのでございまして、そのためには、交通に携わる機関、これは国鉄であると、私鉄であると、あるいはバスその他であると問わず、非常なる困難に遭遇し、努力を続けたと思うのでございます。その場合、ここにも表が出ておりますが、国鉄は別といたしまして、いわゆる私鉄における被害はあまりにも大きい。で、この除雪に要した費用、それからそれに伴ってすでに生じておる損害、あるいは今後予測されるであろう損害、これを考えますと、非常に莫大な額になります。その上に、全く収入がとだえてしまうわけで、ここに収入減として各社あげてございますが、これはまた莫大なものである。大臣御承知のように、北陸地方、新潟から始まりまして福井県にわたる――ここではそのほか山陰も入っておりますけれども、これらの私鉄は常時におきましてもあまり業績がかんばしくない、非常に経営に困難を感じている鉄道であるわけでございまして、それがまた今回の豪雪によりましてかような打撃を受けたということになりますと、これを監督されます運輸省といたしましても、これらに対して特段の御配慮をなすっておっていただいておると思うのでございますが、いかんせん、この災害基本法には雪の場合も考慮して明記があるのでございますが、いわゆる整備法とかあるいはその他融資等に関しましては、非常にこれは解釈上困難な面があるわけで、地震とか、水害とか、そういうものの場合に比較して、雪の場合には非常に解釈上むずかしい問題がたくさんあるわけでございます。で、かつての福井県の鉄道でございますが、非常な大地震に見舞われ、これは地域的にも非常に限局をされておるし、それから非常にまあ数字的にも結果的につかみやすいし、また法制的にも非常に、何と申しますか、私設鉄道の立場に有利なような解釈もできて、そうして当時はまた復金というような銀行もあったというようなことで、融資上あるいは国の補助ということについては、かなり寛大なお取り扱いを受けたというのが、今度の雪の場合に考えてみますと、それらのことはほとんど適用がないということで、補助あるいは低利の融資を受ける場合に非常な困難を感じておるのが実情でございます。そこでひとつ、これらの鉄道をよくこの災害の事情はもっと詳しく調べなければならぬと思いますけれども、運輸省におかれましては、現行法の許す限度でどういうことができるのか、あるいは場合によっては特別立法等も考えなければできないのかどうか、そういうようなことも御検討いただきまして、十分ひとつあたたかい援助の手をこれらの鉄道に差し伸べていただきますように、私は特にお願いをして大臣の御所見を伺いたいと思う次第でございます。
#35
○国務大臣(綾部健太郎君) この前の委員会でも申し上げましたが、現行の法的根拠といたしましては、なかなか加賀山委員の御承知のようにむずかしいのでございますが、今の法律上でき得る限りのことをすると申しましても、まあ低利長期の融資をひとつ政府があっせんしてやるとか、そういうようなこと以外に的確な方法がないのでございます。
 まず税の面から申しますというと、法人税につきましては、関係府県に対しまして申告、徴収等の期限を延長する措置がなされて、また災害の額は損金に算入されることにいたします。また、これ以外の特別の措置は、税法の改正がなければなかなかやれませんので、税についてはさよう御了承願いたいと思います。
 それから地方税では、事業税、住民税について申告等の期限延長をこれまた行ないます。それから、徴収猶予の措置が法人税に準じて取り行なわれることになっております。また、固定資産税、事業税等については、いずれも税法上、地方公共団体の議会の議決により減免措置が講ぜられることになっておるのであります。また、自治省に対しましては、減税の措置について、関係地方公共団体に対して手配方を要請するとともに、関係陸運局長は、当該地方公共団体の長に対し、租税の減免措置が講ぜられるよう、要請いたしております。
 次に、融資の措置でございますが、先ほど申しましたように、すでに発生と同時に、私は、大蔵大臣に対しまして、積極、消極の両方の損害を受けておるのであるからして、これに対しましては、陸運局及び財務局において、地元の金融機関に対しまして協力方を要請し、おおむね今とにかくつなぎ資金については円満にいっているものと私どもは見ております。
 また、今後の復旧費等に要する資金につきましては、中央においても、各種の金融機関その他にその融資のあっせんを行なうよう、ただいま速急に準備を進めて、大蔵当局と交渉をいたしております。
 それから、雪害費の補助につきましては、地方鉄道軌道整備法では施設、車両等物的被害の復旧費のみを対象としてきたのでありますが、今回のような豪雪は実は予想しておらなかったので、豪雪の除雪費はきわめて巨額の費用を要しますので、当該私鉄の経理内容に重大な影響を与えるものと考えまして、このような場合には除雪費を補助の対象にし得るよう、今法制をいかに改定するかを検討中でございます。
 以上の措置によりまして、当面応急の施策として、一応現状の法規においてでき得る限りのことはやって、国鉄にとりましては一種の栄養線であり、同時にまた雪が解けましたあとでは交通の面に非常に重要使命を持っておるバス、私鉄に対しては、でき得る限りやるという所存であります。
#36
○加賀山之雄君 ただいま大臣の御説明で、今の法制のもとでやろうとする最大限における御苦心のほど伺いました。感謝申し上げますが、問題は、整備法による補助の率はきわめて低いのみならず、今大臣が言われましたように、除雪費というものを含めるということが、非常にこれは問題があるということでございまして、ところがこれは物ではないものでありますから、これほどの雪というものを考慮していないために、除雪費というものが対象になっていなかったこともわかるわけであります。しかし、雪をのけないと復旧ができないというようなことで、復旧と同じ性質を持つもので、これはあとに形が残らないので、非常に考えにくい問題だと思いますが、除雪費用をも含めて、ぜひとも補助の対象にしていただくように、それから、でき得るならば、さらに補助率等につきましても特段の考慮をしていただけるといいと思うのでございますが、これは現行法ではやはりできない問題であろうと思います。それで、一番大きいのは、何といっても、得べかりし収入が入らなかった、その上に予測しない出費がかさむということで、ここらにあげてあります鉄道は、全く幹部を初めとほうにくれているような状態でございます。どうぞひとつ格段の御配慮を重ねてお願いいたしまして、私の質問は終わります。
#37
○相澤重明君 今、私鉄経営者協議会の裏日本雪害による損害額が加賀山委員から述べられたわけでありますが、私も同感です。これはやはり運輸省として、地方鉄道軌道等の整備法の近代化による整備をしていく、法律の整備をすることが、まず第一のやはりここにきた原因だと思うのです。当面する問題としては、今出されておる収入減に対して、どういうふうに私鉄の経営ができるようにしてやるか、地方住民の輸送に対するところのサービスができるかということが、何といっても交通問題として一番大きな私は問題だと思うのです。ですから、政府が当面の対策についてとられた措置については、敬意を表しておきたいと思う。しかし、ここで今お話しのように抜本的な対策を立てておかなければ、またこういう問題が起きる、こういうことは明らかでありますから、すみやかにそういう措置を対策本部としてとられるように、これは希望しておきます。
 そこで私は、今国鉄の副総裁も出席をしましたので、ひとつ運輸省並びに国鉄当局からお尋ねしておきたいのでありますが、これら北陸、信越あるいは山陰、九州地方に分けて、それぞれの地域に対するところの損害というものはおよそわかったと私は思う。区別をして、九州なら九州、山陰なら山陰というふうに、私鉄経協が出されたようなブロック別に、できたならばひとつ国鉄の被害の状況も報告してもらいたい。運輸省で報告を受けた状況について、どうなっておるのか、運輸省のほう、官房長のほうから先に説明をしてもらって、こまかい点は国鉄の副総裁のほうから説明をしてもらいたい。
#38
○政府委員(広瀬眞一君) 国鉄の概略の被害額は運輸省でも承知しておりますが、今御質問がございましたこまかく地区別に分けました報告はまだ受けておりませんので、至急報告をとり次第資料として提出いたしたいと思います。
#39
○説明員(吾孫子豊君) 今回の雪害によります予定の計画に対する減送のトン数、あるいはまた予定をしておりました旅客輸送人員に対して現実に輸送されました人員等から概算いたしまして、全国的に見ておおむね二十数億――三十億近い減収があるのではないかというふうに予想されておるのでございまするが、輸送状態が挽回して参りますのに伴いまして、今月の下旬から来月にかけて思い切った回復輸送をやろうと思っておりますので、そういうようなものを加味いたしますと、最終的にどの程度の減収になるか、ただいまのところまだはっきりしたことは申し上げかねますが、おおよそ二十数億ぐらいの――二十億をこえる減収になるのではないかというふうに予想される状況でございます。なお、一方でやはり今回の雪害対策のために予想外の経費の支出も見ております。このほうも十億をこえるぐらい概算で見込まれますので、プラス、マイナス両方合わせますというと、相当な、三十億をこえる国鉄としては損失であったということになると思いまするが、今先生のおっしゃいましたようなブロック別の計算というものまでは、ただいまのところまだ準備してございません。今後なおよく検討いたしたいと思いまするが、むろん全国的な影響を受けたことではございますけれども、国鉄の輸送業務の性格上、そのうちのどれだけが雪害による減収分であるかというようなことを正確にはじき出すことはなかなかむずかしいかと思いまするが、そういうような点も今後よく調べてみたいと考えております。
#40
○相澤重明君 国鉄は全国的であるし、大きいから、調査がなかなかできないといえば、それまでだと思うのだけれども、しかし、私鉄の経協は、二月十二日現在でこういうように、まあ全部とは言いません――施設とか車両とかについて、全部とは言っておりませんが、少なくとも、鉄道軌道、自動車、あるいは平年度以上に除雪費を使ったものというものをちゃんとプリントしてきておるわけです。こういうことを見れば、国鉄も輸送に全力をあげて対処しておることについては、私どもも了解をしますけれども、やはり国会において、これだけの豪雪対策について、本会議まで開いて国民の負託にこたえる、こういう立場でおりますから、結局国鉄もその中心になる運輸交通をあずかっておるところでありますから、当然この地帯における被害額、あるいはそれによるところの経費の支出等は、私はやはりある程度もうそういう点は外に発表していい、そうしなければ、やはりいつまでたっても国鉄というものは官僚的な組織でもって、なかなか内容というものはわからないのだ、こういう印象を与えてしまうと私は思うのですよ。こういう点は、少なくとも、政府の中に、この豪雪の対策委員会まで持って、そしてこの産業経済に対する抜本的な対策を作っていこう、こういうようなことからしても、国鉄自体もその中心である。とにかく、前回当委員会で報告いただいたように、ほとんどの列車が運転できなかった状態なんですから、それをとにかく一日も早く回復をするということに全力をあげておると同時に、そのことはやはり内容を知らせる必要があるであろうと私は思うのです。こういう点について、副総裁の今の御答弁では、ちょっとなかなか私どもに納得できないのだが、いつごろまでにそういうことはできるようにするのか、お考えがあるのか、その点は副総裁いかがですか。
#41
○説明員(吾孫子豊君) 国鉄の場合に、計画しておりました輸送量に対して、現実に輸送されたものがどうなっておるかというようなことは、もう正確に毎日わかっておるわけでございます。ただ、そのうちのどの部分がほんとうに雪害による影響であるかということを正確にはじき出すということは、なかなかむずかしい点もあるように思いましたので、あのように申し上げたわけでございまするが、大体所定の計画輸送量もまた現実に雪害地域に向け、あるいは雪害地から輸送の申し入れがあって、それが輸送力の関係上予想された数量というものも私はよくわかっておりますから、それらの点から、計画収入に対して今度の雪害によって減少したと思われるものがどれだけあるかということをはじき出すことは不可能ではございませんので、それらはすみやかに用意いたしまして提出するようにいたしたいと思います。
#42
○相澤重明君 そうしますというと、現在はもたとえば東鉄とかあるいは高鉄等からの助勤を出しておるようなことは継続をしているんですか、しておらないのですか。
#43
○説明員(吾孫子豊君) 大体全国から今回ほぼ一万名前後の職員を――北海道及び秋田、盛岡の両管理局を除きまして、全国から集めて、新潟、金沢両局に助勤の職員を派遣したわけでございます。それらの職員の大部分は、今までにそれぞれ原局に大体落ちつきましたので、勤務させております。その数、局別の人員というものもわかっております。もちろん職種別もわかっておりますが、今私手元に持っておりませんが、お入り用でございましたら、また後ほど報告いたしたいと思います。
#44
○相澤重明君 それでは、この次の十九日までに、自衛隊の出動人員、それから国鉄の各管理局別に助勤を出した人員、それをひとつお出しいただくと同時に、先ほど申し上げましたように、でき得れば北陸、信越、あるいは山陰、九州別のように、被害額を私は算出をして資料として御提出いただきたいと思うのです。それが一つと……、委員長、この前産業設備の問題と一緒に通産省の繊維関係の問題はやりましたか。
#45
○委員長(金丸冨夫君) やりました。
#46
○相澤重明君 そうすると、国鉄のほうはそのとき出席しておりましたか。
#47
○委員長(金丸冨夫君) おりました。
#48
○相澤重明君 わかりますかね、大体産業設備の動向として、たとえば三十四年度が二兆二千億円、三十五年度が三兆円、三十六年度が四兆円、三十七年度が三兆七千億円の投資が日本全体で行なわれておるわけですが、そのうちの重要地点がもちろん太平洋ベルト地帯なんでありますが、六割を持っておるのですが、そのうち、新潟とか、あるいは長野とか、富山とか、こういうような北陸山陰地方における産業設備の非常に停滞をしたことが出ているわけです。私は実はそういう数字を持ってるわけです。その点について、これは鉄道輸送にきわめて重要な影響を持つので――もちろんトラック輸送もできなかったのです、トラック輸送もできなくても鉄道もほとんどとまってしまった。そうすると、この地帯におけるところの莫大な国家全体の産業設備投資をしたのに、そのうちの、たとえば今の新潟で申し上げますと、六百五十八億の投資をしているわけです。これはすでに数字が出ているのです。政府の調べた中で、そういうような投資をした中に、国鉄が受け持つ輸送量というものが大体どのくらいというのが出てきているわけです。そうすると、これに対する国民全体、国家全体の損害というものが出てくるわけです。だけれども、その基本になるのは、国鉄の輸送がどうであったか、トラック輸送が国道が閉鎖されたためにどうであったか、あるいは海運の輸送がどうであったか、こういうことが一番大きな輸送状況の問題なんです。そこで、先ほど私は副総裁に、一体国鉄のブロック別にどうかということを出してもらえれば、今政府の出された産業設備の動向に対するいわゆる地方の状況というものがかなり的確に把握できるわけです。こういう点で、前回私おらなかったものですから、通産省の資料だけをもらったけれども、どういうふうに当時お答えになったかということを知らなかったもので、実は委員長にちょっとお尋ねしたわけですが、お話があったとすれば、そういう中で、北陸、山陰、信越等のきわめて重要な産業に影響を与えておりますので、こういう点についても、今後私ども国会としては、こういうことは再びないことを望むのでありますが、あったときには、国民のそういう生命財産の問題から考えて対処しなければならぬ、こう思いますので、私は先ほどの国鉄輸送というものの重大性をこの際お互いに国民の各位にも認識をしてもらう必要がある、同時にわれわれはそれにこたえるようにしなければいけない、こういうように思うので、資料要求をしたわけです。ですから、私は単に除雪費がどのくらい、人件費がどのくらいという大ざっぱな計算だけではなかなかこれは出てこないと思うのですけれども、ひとつ国鉄は、先ほど河野委員が言ったように、各省ともいわゆる数字を出してくる場合に、国鉄が比較的こまかい数字を持っているわけです。また、そういうことができるわけです。そういう問題で、この運輸交通に関する限り、国鉄の持つ重要性ということから考えて、ぜひこういう点については、ひとつ副総裁のほうで、なるべく的確にこのブロック別の被害額というものを出してもらいたいと思うのです。そういうことが、政府の中においても、ともすれば、国鉄を軽視すると言っては語弊があるけれども、なかなか資金需要等の問題について大蔵省が四の五の言う場合があるのだけれども、こういうときにこそはっきり数字を出して、なるほど国鉄の重要性というものを認識させる必要があると私は思う。そういう意味で、ぜひひとつ数字をあげて、先ほど申し上げたように出していただきたい。それから、副総裁がお答えになった、たとえば予定の輸送トン数あるいは輸送人キロ等についても、これはすでにお答えが簡単にできると思うのですが、これはやはり数字でひとつこの期間についてあげていただきたいと思うのです。そうすることが非常に参考になると思うのです。
 それから、いま一つは、この間新聞によりますと、長岡の駅長ですか、何か病気で倒れたというのがあって、自衛隊から、感謝をされたというのがありましたね。そういうような非常に不眠不休で長時間労働に従事したために病気になった人や、不幸病に倒れた人があると思うのです。こういう人に対しては、国鉄としてはどういうふうな処置をとっておるのか。お見舞をしておるとか、あるいは丁重に扱っているとか、いろいろあるだろうと思うのですが、どのくらいの人数があるのか、それからどういうことをやっているのか、これは私はただ新聞で、自衛隊から感謝状を贈られた、こういうことを見ただけでありますが、国鉄としてはどうしたのか、ひとつ副総裁からお答えをいただきたい。
#49
○説明員(吾孫子豊君) ただいまお話のございました長岡駅長のような場合に対しては、もちろん、それぞれ、地元の支社なり、管理局等でお見舞なりその他のことをやっておるのでございまするが、先般、ちょうど二十三日ごろから非常に御承知のとおり豪雪の状態に入ったわけでございますが、その当初、本社のほうから、新潟、金沢方面に、それぞれ支社長局長の相談役のような形で、副技師長あるいは踏切保安本部長というような人たちを出しました。そういう際に、きわめてわずかでありましたけれども、職員諸君を鼓舞激励するためのお見舞の資金を若干持たせてやりましたし、またその後あらためて重ねて今回の労苦に対する報奨金のようなものを出すことにいたしております。なお、近く総裁自身がこの雪害地帯の現地を回りまして、親しく今回非常に骨を折った職員諸君を慰問激励をいたす予定も組んでおりますので、それらの点については遺憾のないように考えておる次第でございます。
#50
○相澤重明君 今の副総裁の答弁で、私もその点は了解したいと思うのですが、ぜひ、国鉄職員が第一線に立ってこの豪雪と戦いながら輸送に挺進をしておる姿に対して、私はやはり十分な措置をとらなければいかぬと思うのです。そこで、新聞で見たのは自衛隊から感謝状を贈られた長岡駅長という話だったのでありますが、その他の話を聞いて見ますと、助勤に行った人、この助勤に行った人がほとんど一週間くらいは弔う寝ることもできないくらいに挺進をしておって、中には相当からだをいためた人があるということを私は聞いているわけで、そこでそういう人に対しては、もちろん服務規程なりいろいろの労働条件等の問題で、そつなく本社としては指示をしておられると思うのですが、私はやはり、今回の豪雪に対して、あの当時中間報告をされたときに、全国で百万トンにも及ぶ貨物の発送をとめたきやならぬ、こういうようなことが現実にあったという中に、助勤に行った者の苦しみや、また残された少数の人間のいわゆる駅舎を守らなきゃならぬ、こういう人たちの立場を考えれば、私はほんとうに涙の出るほどたいへんだと思うのですよ。そういうことについて、労務管理についても、本社としてはよほどそういう人たちの立場に立ったいわゆる対策を樹立してやらなければ、忙しいときに一生懸命働いてもらったけれども、それはそのとき限りだ、こういうことであっては、恩情ある私は国鉄の労務態勢というものはしけないと私は思う。そういう問題について、肋勤者の問題については、どういういわゆる給与条件というようなものがあったのか、あるいはまた残された少数の人間でいわゆる助勤者な出してしまったあとやりくりをしてやっておった地域の人たちのそういう労働条件はどうなったのか、こういうことは私どもは十分聞きたいわけです。しかし、本日は委員会でありますので、そういうこまかい点について全部一々お答えをするというのもたいへんだろうし、できれば、助勤者の先ほども申し上げた資料を提出をしていただくときに、中にもし病気の人があったならば、あるいは倒れた人があったならば、そういう人間が幾人ぐらいいるのか、こういう人たちに対してはどういう措置をとったのかというようなことぐらいは私は書いてもらいたい、こう思うのです。
 それからいま一つ聞いておきたいのは、この現地派遣をした場合には、これは特別な旅費規程というものに対して何か考慮をされておったのかどうか、この程度はお答えがいただけると思うのですが、いかがですか。
#51
○説明員(吾孫子豊君) 助勤に、先ほど申し上げましたように、全国から一万人に近い職員が、金沢、新潟両管内に派遣されたわけでございまするが、それらの諸君が現地に到着いたしました前後におきましては、雪の降雪状態も非常にひどいときでありましたし、現地に家を持っておる職員といえども、ほとんど家にも帰らずに、職場に詰めっきりで仕事をしておるというような事態の際でもありましたし、むろん、地元の支社なり管理局なりとしては、できるだけ助勤に来た職員に対して、その休養なり休憩なりの設備なり時間なりについてもできる限りの考慮は払っておったと思いますけれども、その当初の状況というものは非常に苦しいものであったということは、もう疑いを入れないところでございます。そして、これらの他局からの派遣されました職員に対する助勤の手配について、それらの場合の旅費の問題とか、あるいはまた勤務時間が延びたことに対する超過勤務手当の問題とかにつきましては、これはかねてからそういう場合の旅費なり超勤の手当なりについての基準というものがきめてございますから、それらによってそれぞれ支給すべきものはもちろん支給をいたしております。また、現地における、先ほど御指摘のありました、とにかくああいう非常に条件の悪いところで仕事をいたしますので、中には病気になる人もありましょうし、けがをした人毛あると思うのですが、そういう人たちのための救護等に遺憾のないように、医療関係の職員につきましても、これまた全国の病院等から医師をこれも助勤にやはり派遣いたしまして、救護活動等について遺憾のないように措置させたつもりでございます。しかし、大ぜいの中にやは――大体まあ健康等毛条件に恵まれた人を派遣したわけでございますけれども、大ぜいの中には、若干の病人、けが人等もあったかと思っておりますが、それらの点については、後ほど、先ほど御要求のございました資料を提出いたします際に、一緒に整理して御報告申し上げるようにいたしたい、かように考えております。
#52
○相澤重明君 今副総裁から資料を御排出いただくことになりましたので、あまり長くは申しませんが、これは大臣に特に聞いてもらいたいのですが、国鉄の職員のこういう非常災害時における挺進状況というものは、全く普通では考えられない、とにかく輸送を何とか確保したいというのがほとんどの従業員の気持なのです。それだから、給与がいいとか悪いとか、あるいは休憩時間があるとか、そんなことでなく、非常事態だから全く不眠不休でやっている。こういうことから考えれば、私はどんなことをしてやっても、その人たちに報いてやる態度をとるのが経営者であり、あるいはまた政府の立場でなくちゃならぬと私は思う。そういう面で、そういうふうにやってくれただろうということを、今副総裁も述べられ、そのことは数字であとで御提出いただけると思います。大臣は、少なくとも国鉄を管掌する国務大臣としての立場を私は十分考えてもらいたいと思います。それなくして輸送というものは確保できない。国の大動脈である交通機関の国鉄を守ることは、単に給与がいいとか悪いとかということで、非常事態の場合にできるものではない。そういう点をやはり十分大臣として御調査されて、今後対処していただきたいと思う。
 きょうは、本来ならば、私は、副総裁が来たときですから――今国鉄の労使の間で昇給の問題とか年度末の問題でいろいろ意見のやりとりをされているようです。衆議院の段階ではそういうことをやっているようですが、私はそういうことを今ここで言うような気持は持っておりません。豪雪対策について、本社の首脳部も、末端の駅員の一人々々も、全部挺進してやっていると、私は見ております。だから、そのくらいのことは、当然国鉄が国民の負託にこたえるために今後どうあらねばならないかということを考えねばならぬときに、労働条件や賃金問題について第三者に恥をさらすようなことはよもやすまいと、こう思っておりますから、私はきょうここで質問はしません。しかし、それはあとで資料を提出していただいて、しかもその後においてもなお解決しない、こういうようなことなれば、これは経営の責任能力の問題にも関係しますから、私どもは遠慮なく追及しますが、きょうは私は質問を保留しておきます。大臣はよく国鉄当局に指示して、国鉄当局の首脳部も、国鉄職員の一人々々が、前線におけるこれらのからだを張って輸送に協力している従業員の立場に立って問題を処理すべきである、こういうふうに希望しておきます。副総裁に、この次、十九日の委員会までに資料を提出していただくわけでありますから、でき得るならば、雪が降って腹が痛くなったとか、そんなことでなく、国鉄職員が喜んで業務に精励できるように、またいざというときに――浅井君が、一体駅長が時間がどうであるとか、行先がどうであるとか、不十分であるという指摘をしていますが、私は、こういう非常事態の場合に、若干混乱した状況はあったかもしれませんけれども、本来ならば、そういう挺進している職員の立場に立つと、当局はもっとやはりすなおにこういう問題について対処していかなければいけない、こう思う。ですから、きょうは質問をしておりませんけれども、このいわゆる雪害問題から考えまして、すみやかに国鉄のそういう信頼性ある態度を確保するように私は希望して、私の質問を終わります。この点については特に運輸大臣に御考慮いただきたい。
#53
○国務大臣(綾部健太郎君) 私は相澤さんと全く同じ意見を持っておりますが、国鉄――日本の鉄道の機能が、世界に、能力の点において、あらゆる点においてすぐれており、それから同時に、悪い言葉かどうか、表現はどうか知りませんが、いわゆる家族主義で一致団結して、輸送の重大性にかんがみまして挺進しておるということは、この豪雪対策のみでなく、全般において一致協力して、しかもそれを具体的に順次、今の経営者が、今の首脳部がやっておるということは、私は満幅の信頼をいたしております。同時に、ただいまの御注意の点は、とくと首脳に申し渡しまして、この上ともさらにさらに、一致団結して、そうしてりっぱな日本国有鉄道にするよう努力することを申し上げまして、お答えといたします。
#54
○大倉精一君 相深君からの質問にあったかもしれませんが、現在豪雪地帯における滞貨状態はどのくらいになっておりますか、これをひとつ。
#55
○説明員(今村義夫君) この雪害で減送になりましたトン数は、私どもで推定いたしておるところによりますと、新潟で二十六万トン、それから金沢で四十八万二千トン、合計で七十万トン程度になるわけでございます。この中で、生産減によるものがかなりあると思います。雪害期間中に生産ができなくて輸送が減ったものもあるというようなことで、私どもとしては、大体雪害地における滞貨としましては五十万トン程度あるんじゃないかというふうに推定しております。
#56
○大倉精一君 この滞貨の処理は、これは格段の措置が要ると思うのです。これは国鉄だけじゃいけないと思う。道路の問題もあるだろうし、あるいは運搬の問題もあるだろうし、そういう総合的対策が必要だと思いますけれども、運輸大臣いかがですか、どういう対策をお持ちですか。
#57
○国務大臣(綾部健太郎君) 大体今までは除雪が主になった、雪害対策のほうがおもなものでございましたが、今後は復旧、すなわち生産をいかに円滑にするかということに主力が置かれねばならぬと思いますので、一昨日省議を開きまして、国鉄の中に雪害による運輸対策協議会というものをこしらえまして、そうして雪害対策本部から指示のありました輸送の滞貨をいかにすれば有効にはけるかということについて鋭意研究をし、同時に直ちに実行に移すべきものは移す。それから、地方におきましても、とりあえず新潟と金沢の地区におきまして地方の協議会をこしらえまして、そうしてさらに、国鉄ひとりのみならず、関係各省の責任ある事務当局を委員に加えまして、必要があれば財界の人も入れまして、万遺憾なきを期するように努力しております。
#58
○大倉精一君 今の御答弁ですと、大体対策委員会を作ったということであって、具体的にはまだ手がついておりませんか。たとえば具体的にこういうことをやっておるという具体例がありましたら、あるいは、さらにこういうことをやりたい、やる計画でおるという具体的な計画があったら、その一端を伺いたいと思います。
#59
○国務大臣(綾部健太郎君) 組織をこしらえて、今、どういう貨物がどういうところになにしているかということを研究いたしまして、その数字がわかり次第、その対策をやるつもりで、基礎調査をいたしておる段階でございます。
#60
○説明員(今村義夫君) 国鉄といたしましては、運輸省の指示に従いまして、連絡会できまりますれば、その後において、大体二月の二十日ごろから三月一ぱいを目標にいたしまして、この五十万トンの挽回輸送をやりたい。現地に大体千五百両程度の貨車を増配いたしますし、それから臨時列車等所要の列車を入れまして、この挽回輸送を大体三月一ぱいぐらいで解消したいというふうに考えております。
#61
○大倉精一君 これは貨車だけ流しても解消できるものではないと思うのですよ。いわゆる駅から外に持ち運ぶのをどうするとか、こういう問題が起きてくると同時に、国鉄の滞貨は三月一ぱい――半ばまでですか、めどがつく。と同時に、トラック輸送はどうですか。トラック輸送の滞貨が相当あると思う。たとえば、福井から関西に持っていくトラックがほとんどとまってしまった。こういう対策はどういうことになっておるのですか。
#62
○政府委員(広瀬眞一君) 政府のほうに雪害対策本部ができておりまして、国鉄の除雪と申しますか、機能はほぼ平常に復しましたので、ここで私ども密接な連絡をいたしまして、現在重点を道路輸送の回復に置いておりますので、国鉄のほうから見まして、たとえば駅のほうの輸送がうまくいかぬというような場合には、本部におきまして十分連絡をとりながら進めて参りたいというふうに考えております。
#63
○大倉精一君 いろいろ対策をお考えになっておるようでありますが、これは早く具体的にやらないと、機を失するとどうにもならぬと思うのですよ。今大臣は、数字を調べてとおっしゃっているけれども、これは雪の降っている間にも数字はわかっていると思うのです。そう私はしろうと考えで思うのです。調べてからでもけっこうなんですけれども、具体的に、特に有機的に総合的な対策を立ててもらうことを要望いたしておきます。
 と同時に、この際お伺いしておきたいことは、豪雪に対する将来の対策が何かおありになると思いますが……。
#64
○国務大臣(綾部健太郎君) 豪雪に対する将来の計画といたしましては、何と申しましても、気象に関する制度の強化、人員の増加、その他諸種の――運輸省といたしましては、気象業務の拡充強化にまず力を入れ、それから続いて、経済的に見て、何十年に一ぺんか来る豪雪に対する予防の施設の金のかけ方と対照して、このくらいな金であるならば、そういうことを、かりに毎年なくとも、一朝有事のときに必要になるというおのずから限度があると思います。それをひとつ調査いたしまして。たとえば豪雪状況を記録するとか、あるいは防雪保護林を拡張するとか、そういうことを根本的に関係省庁と連結をとりながら研究いたしたいと思います。ただ、一番もとになるのは、予防措置としては、気象関係の業務を拡大し強化することが一番喫緊な要務と私は考えておりまして、少なくとも、今年の補正予算もしくは三十八年度の予算に、その強化策について、気象庁に命じて案を今立てさせておりますから、それを要求するつもりでおります。
#65
○委員長(金丸冨夫君) 他に御質疑はございませんか。――別段御質疑がございませんでしたら、本件に関する御質疑はこの程度といたしまして、次回は十九日午前十時よりと予定いたしております。
 本日は、これをもって散会いたします。
   午前十二時散会
ソース: 国立国会図書館
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