くにさくロゴ
1962/02/26 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第7号
姉妹サイト
 
1962/02/26 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第7号

#1
第043回国会 運輸委員会 第7号
昭和三十八年二月二十六日(火曜日)
   午前十時二十分開会
    ―――――――――――――
委員の異動
 二月二十六日
  辞任      補欠選任
   三木與吉郎君  前田佳都男君
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     金丸 冨夫君
   理事
           天埜 良吉君
           谷口 慶吉君
           天坊 裕彦君
           岡  三郎君
   委員
           江藤  智君
           木暮武太夫君
           平島 敏夫君
           村松 久義君
           相澤 重明君
           小酒井義男君
           浅井  亨君
           中村 正雄君
           加賀山之雄君
  政府委員
   運輸政務次官  大石 武一君
   運輸大臣官房長 廣瀬 眞一君
   運輸省海運局長 辻  章男君
   運輸省港湾局長 比田  正君
   運輸省自動車局
   長       木村 睦男君
   海上保安庁長官 和田  勇君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       吉田善次郎君
  説明員
   日本国有鉄道総
   裁       十河 信二君
   日本国有鉄道常
   務理事     大石 重成君
   日本国有鉄道常
   務理事     遠藤 鉄二君
   日本国有鉄道建
   設局長     好井 宏海君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査
 (日本国有鉄道の運営に関する件)
 (海運に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(金丸冨夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 前回に引き続き質疑を続行いたします。まず、東海道新幹線の工事に関しての国有鉄道当局に対する御質疑を先にいたしたいと思います。
#3
○岡三郎君 二回にわたって、東海道新幹線工事のうち、丸子地区の沿線住民に与えている生活上、健康上の被害、並びに家屋そのほかこれに付随する各種の物件、道路の問題について質問をしてきたわけですが、前回大石常務が現地に行かれて調査せられたことについては、これを多としておりまするが、きょうは総裁が来ておりまするので、具体的にお聞きしたいと思うのですが、補償のための基本的な事項として、沿線の住民が受ける被害、これをすべて補償の対象とすることには異議がないと思うのですが、この点についてはどうなんですか、総裁。
#4
○説明員(十河信二君) 国鉄の工事に原因いたしました御迷惑、御損害は、全部国鉄が責任を負います。
#5
○岡三郎君 その場合に、土地や物件の被害というものは、これは明確になってくるわけですが、実際の問題としては、住民が受ける日常の生活上における打撃、不利、不便、身体上の障害、営業上の損失、こういう問題について、これは前回も大石常務とお話をしたわけですが、形に表われているものを補償として把握することは、非常に簡単とは言い切れないけれども、できる。しかし、肉体的、あるいは精神的といいますか、そういう面についての補償という問題を考えたときに、これはなかなかむずかしいという話があった。しかし、私は、大工事が行なわれている場合、ダムとかその他の工事についての補償の場合には、過去にずいぶん例があると思うのです。たとえば、地下鉄等の工事の場合においては、その工事のために影響を受ける商店街等には有形、無形の損害を含めて補償しておるようにも聞いておるわけですが、その点についてのお考えは国鉄当局としてはどういうふうにお考えになりますか。
#6
○説明員(十河信二君) それは、法規や社会通念等に照らしまして、実際の実情を調べて正常な補償をいたしたいと存じます。
#7
○岡三郎君 そうするというと、日常生活において受けている打撃、こういう点について有形、無形の点があるわけですが、たとえば工事期間中に安静を必要とするような高血圧の人なんかがあったとすると、くい打ちとか何とか連日やられる、そうするというと、睡眠もとれぬし、安静もできぬ。こういうふうな人の場合、入院ないし部屋を借りてやるというふうな、そういうふうな心がまえというものは国鉄にありますか。
#8
○説明員(十河信二君) ちょっとそれは抽象的には私何とも申されませんが、具体的に各場合の実情を十分調査いたしまして、法規や社会通念に照らしてできる限りのことをいたしたいと存じます。
#9
○岡三郎君 法規に照らしてということについてはまあ別にして、社会通念という言葉ですね。土地の補償やなんかにおいては、ごね得ということがずいぶん行なわれているというふうにも見受けられる点が多いと思う。しかし、そういう点については国鉄はなかなか熱心であるけれども、病人とか、あるいは健康が十分でない人、子供、赤子、まあ勉強等においても支障を来たしておるような、そういうふうな事項、こういうふうな場合に、これに対する思いやりといいますかね、私は考える場合に、人間が生活していく場合の損害、こういうものは形だけの問題ではないと思うのです、実際問題として。工事が行なわれるために四六時中生活が動揺している、こういうふうなことになった場合に、これに対して、国鉄のほうとしては、何らか見舞をするとか、あるいは補償をするとかいうことは、私は当然だと思うのですがね。これについて、社会通念という言葉が言われているのですが、そういう場合の社会通念というものはどういうことになるのですか。
#10
○説明員(十河信二君) これは非常にむずかしい問題で、抽象的にこうなるということをちょっと申し上げかねるかと思いますが、実際の実情に応じて――それを大石常務理事が担当いたしておりますから、実際の実情に応じて適当な処置をとって善処いたしたいと存じます。
#11
○岡三郎君 まあ今の御返答ではとりとめもないので、実情に応じてというが、実際上において血圧が高い人が工事のためにその病状が悪くなったということが認められるような場合においては、その入院とか、その部屋借りとかいうことについて認めるということですか。これは社会通念上あたりまえだと思うのですが、これはどうですか。
#12
○説明員(十河信二君) ただいま申し上げたとおりに、実情に応じて善処いたしたいと存じます。
#13
○岡三郎君 まあ一通りなお言っていきます。
 新幹線に近接している住民が、工事のため、または工事の結果として、生活に非常に難渋を来たし、正常な生活を営むことが困難になった。こういう場合に、その住民の移転その他について妥当な補償を行なうべきだと思うのですが、その点はいかがですか。
#14
○説明員(十河信二君) 先ほど来繰り返して申し上げますように、法規や社会通念において妥当な取り扱いをいたしまして、私のほうでは、先ほどお話がありましたが、ごね得というようなことのないようにいたしたい、こう考えております。
#15
○岡三郎君 総裁に一言言いますが、沿線の工事で被害を受けているという人に私はごね得ということがどの程度あったのかお聞きしたいのですが、私が言ったのは、土地、物件の問題で、土地がひっかかる、あるいは家屋がひっかかる、そういうときに、それを何とか処理しなければ工事が進まないというときには、国鉄は非常に努力をして、そういうことについては多額な補償をしているわけですよ。そういう場合には間々ごね得という現象が見られることを私が言ったのです。ところが、今私が言ってることは、工事をしたために住民が非常な被害を受けている。その被害を受けている直接の原因のおもなものは、くい打ち等によって毎日々々ドカンドカンとやられる。それにミキサーのトラックが十台も入ってきてガラガラやる。道路はこわれる。家はこわれる。こんな中において、こわれる住居についての修繕はするけれども、総体的にそういうふうな悪環境、いわゆる公害ですね――公の仕事のために損害を受けている、そういう人々に対して、これはごね得どころの騒ぎじゃなくて、もっと抜本的な慰謝の問題を私は考えてもらわなければ困るということを言っているわけです。ところが、今まで国鉄の様子を見ているというと、土地の補償とか物件の問題については非常に丁重に取り扱っておるけれども、一般住民の被害については、工事ができるということになれば、一般の被害がどれだけ及ぼされても割合に平気でどんどん工事を進捗している、こういう状態があるわけです。私は逆であって、適当な土地とか物件に対する補償は、これは公正に、ごね得にならぬようにやってもらわなければいかぬという、こういうふうな気持があるわけだが、そうではなくて、弱い人々に対しての態度が国鉄としては不十分なんです。たとえば、その家を取らなければ工事ができぬ、その土地を買収しなければ工事ができぬというときには、ずるずると向こうの要請を聞くけれども、そうでない、工事のためにどえらい被害を精神的にも物質的にも受けているほうに対しては、言われるまではこれをなかなかやらない。ここに私は今問題点があると思うのです。池のコイにえさをやるという言葉がこの間新聞に出ておりましたが、何かうるさいからちょっと物を出してなだめるのだ、こういう考え方であってはならぬと思うのです。今総裁が言ったように、法律的に、あるいは実際の状況を調査して、それに対して対処するという、その対処する中において、一般通念として、従来国鉄当局には、私が今まで言ったように、沿線住民の土地、家屋等のいわゆる補償の問題以外の被害についての思いやりといいますか、そういうものに対する感覚が非常に官僚的である、こういうふうに今まで言ってきたわけです。それで、具体的な例として、病人とか、あるいは夜間勤務して昼間眠りをとらなければならぬ――特に川崎地区はそういう勤労者が多いわけですが、そういう人たちや、それから新幹線の工事に近接していて住民が工事のために毎日々々生活に悩んでおる。だから、もっと端的に言うと、工事をやめてもらいたいという気持なんです。物は要らぬ、工事をやめてくれ、こういうととなんです。いくら国の工事だといったって、住んでいる人間を精神的に物質的に苦しめさせておいて、そうしてまかり通るということは、民主主義の政治の時代に私はできぬと思う。だから、国の工事はこれを行なってもらいたい。しかし、それと対応して、被害については積極的にこれを補償していく、こういうふうな姿勢がなければがまんできないというところの問題に今逢着しているわけです。それを、今総裁のように、紋切り型で、社会通念上、法規上に照らしてこれを処理する――これは一応わかりました。わかりましたけれども、今言ったように、具体的に、安静を必要とする人、あるいは睡眠が妨げられて仕事が手につかぬ、新幹線工事に近接している人々が自分の生活が手につかぬ、こういうふうな場合に、入院させるなり、または移転させて工事を進捗させるということが、私は当然だと思うのですが、その点どうですか。
#16
○説明員(十河信二君) 物質的の損害については比較的外から見てもわかりやすいのですが、精神的の問題は非常にわかりにくいものですから、抽象的に申し上げることは非常に困難だと思います。われわれといたしましては、実情をよく調査いたしまして、法規上、社会通念上適正な処置を講じて皆さんに御納得のいくようにしたい、こう考えておりますが、実情を調べておる大石常務理事からなお詳細のことはお答えいたさせます。
#17
○説明員(大石重成君) この前の委員会で、岡先生からただいまのような御質問がございました。また、直ちに現地を調査してくるようにというようなお話がございましたので、この委員会が終わりましてからすぐに、直接工事を請負者と契約をしております契約の責任者と申しますが、工事施行の直接の責任者でございます東京幹線工事局長と、また本社におきまして工事の今お話しのような問題につきまして直接工事局長を指揮監督しております工事監査役と申します者がおるのでございますが、その二名を帯同いたしまして現地に参りまして、ただいままで御指摘にありました、国鉄当局、現地におきます工事区というものがございますが、工事区の区長、また先ほど申し上げました工事局長工事監査役、この三名の、ただいま御指摘になりましたときまでの処置、また直接工事をやっております新丸子でございますと、清水建設がやっておるわけでございますが、清水建設の責任者にその処置につきましていろいろと問いただしましたところ、現地の皆さん方に対しまして、工事の施工の方法その他につきまして説明の仕方が不十分であったということは、私もそのときにおそまきながら感じまして、この点につきましては、私どもにおきまして、十分今後さようなことのないように指示をいたしました。また、工事を直接やっております清水建設につきましては、これは沿線の皆さん方の問題ではなくて、国鉄対清水建設の問題でございますけれども、今後かようなことはしないというような誓いの念書と申しますか、さようなものも、私のほうに、現地の直接責任者でございます工事局長のところに持って参りまして、今お話しのような国鉄のやり方が感情的であるという点につきましては、私、工事局長、工事区長につきまして十分注意をいたしました。また、清水建設につきましては、さような乱暴なと思われるような仕事は今後一切いたしませんというようなことを私のほうに誓約をさせましたのでございます。この点につきましては、今までのやり方が十分でなかったという点につきましては、私責任者といたしまして、まことに申しわけなかったことだと深くおわび申し上げます。そういたしまして、私は、直ちに現地を、以上申しました国鉄側の三名、清水建設の責任者、出張所長と、ほんとうに現地におります主任と、合計五名を帯同いたしまして、現地の状況をこまかく拝見いたしました。また、数軒のお宅につきましては、お許しを得まして実情を拝見し、またいろいろ御希望の点につきましても話を承り、同時にその五名を皆様方に御紹介を申し上げまして、この五名のだれでもよろしゅうございますから、いろいろの問題につきまして遠慮なくおっしゃっていただきたい。また、国鉄といたしましては、今総裁が申しましたように、被害が直接物件に現われており、しかもこれが早急に修理をいたしませんと、あるいは雨が降り、戸締まりが悪い、その他いろいろなことで、日常生活にお困りになる問題が出ましたならば、直ちにこれは修繕をいたします。皆様方のお気に召すように、また十分な御指示を得まして、修繕をいたします。これは速急の問題でございますから、いろいろ今先生のお話にもございましたような問題も出てくると思いますけれども、これはいろいろのことを調べます時間もございませんので、とにかくこれは何をおいてもすぐ直さしていただく。なおその上に、私現地で皆様方に申し上げましたことは、家屋が震動その他によりまして全体的にひずんできて、根太が落ちた、壁が落ちた、屋根がわらが落ちたというようなものは、ある程度原形に復することができますけれども、全体的に何となく家がゆるんだというような問題につきましては、できるだけのことはいたしますけれども、あるいは完全に復旧するということがないことも考えられる。そういうときにつきましては、別個に御相談を申し上げることでお許しをいただきたいというようなことで、私がお話し申し上げたところでは、そういうようなお話で御了解を得たように考えております。
 また、施工上の問題につきましても、いろいろと地元の方々に十分御説明を申し上げて、そうして、ある程度の御了解を得て施工する、しかしまた、工事の都合によりまして、あるときには施工時間が一時間延びる、またあるときには二時間繰り上げになるというようなこともございますけれども、これは事前に御了解を得て、一方的にやることのないように、また特に私は昨日、この点につきましては厳重に工事局長に指示をいたしました。また、いろいろと被害の点につきましてもお話を承りましたので、これは昨日直ちに工事局長並びに工事監査役を私の前に呼びまして、その書類を私が読み上げまして、十分さようなことのないように厳重に指示をいたした次第でございます。
 また、そのほかに、今御指摘の精神上の問題ということも、非常に幅の広い問題でございますけれども、これは東京都内におきましても、地下鉄の工事その他いろいろ、先生のお話のとおりの実例が多々ございます。私たちもこれは仄聞しておるのでございますが、今御指摘の病人で寝ておる方、これはどうだ、そういうように具体的に一つ一つわれわれが今後皆様方とお話し申し上げていきたいと存じておりますが、今の一例として触れられましたように、高血圧の病人の方で寝ておって安静を要する者が寝ておられないというような緊急のことでございますれば、これはもう家屋がこわれたというような物件の被害と同じように私は考えるのは当然なことだと、かように存じております。精神的の問題になりますと、いろいろと、緊急度と申しては恐縮でございますけれども、先生のお話がございましたように、お話し合いをいたさなければならない問題も出てくるのではなかろうかというふうに感じますので、緊急度の度合いを見まして、皆様方の御納得のいくような措置をするようにということを、私は昨日厳重に再び指示をした次第でございます。
#18
○岡三郎君 物件処理というか、物質的に損害があるということについての補償はしごく簡単だと思うのです。しかし、地下鉄等においては、営業上の補償だとか、それをどの程度見積るとか、いろいろな問題について、これは従来われわれも見聞きしてきたわけですけれども、工事が乱暴に行なわれて、そうして寝る時間も寝られない、早朝から深夜にわたってドカンドカンやられて、たまったものでないということは、だれでもわかると思うのです。それは形の上においてはなかなかむずかしい、だからこれは何ともできないのだ、こういうことではないと思う。今大石さんが言われたことについて、具体的に個々にやることになってくると思うのです。結局はしかし、工事をする人についての、仕事を始める場合の心がまえというか、とにかく工事を早く切り上げるために能率的にやるということはわかるけれども、それによって起こってくるもろもろの被害について、自分が住んでいたらどういう考え方を持つか、どういう気持を持つか、やはりそこまで私は置きかえてみてもらいたいというふうに考えるわけです。それは、あそこに行ってみればわかる。もうクレーン、トラック、ミキサーの車が四六時中ですね。そこへもってきて、今言ったようにくい打ちをする。でかい鉄の棒でどんどんくいを打って、家鳴り震動している。こういうものに対して、あらかじめそこの住民に、どういう被害になるかについて、この前も言ったのですけれども、了解というよりも、工事全般についてよく知ってもらって、そしてそれに伴う被害については、国鉄としてこれを十分やりますと、こういうふうに着工当時にはっきりさしていくということになるならば、感情的なものは割合に少なくて済むのではないかというふうに私は思いますが、とにかく何にも知らないところにドカンドカンと始まってから三カ月――もう四カ月になるのですがね。そうするというと、今までの生活上における打撃というものは、有形無形上たいへんなものなのです。だから私は、十河総裁なり運輸大臣が、自分の家のところにくい打ちをして、つぶさにその苦労というものをなめれば、私はわかるのではないかと思うのです。ひとのことだということで、社会通念上、法規上なんということを言っておられても、とてもたまったものではない。かりに十河さんが、あなたの家の側に黙って、何も知らないで、でかいくいをどんどん打って、道は通れない、道もこわれるし、家もこわれる、眠ることもできない、何とかしてくれということは、これは当然だと思うのです。あなたの家はりっぱな家で、そんなところになっていないから、そういうことはないでしょうけれども、実際にその被害を受けている、直接現場におる人たちは、国鉄のほんとうの誠意を示してもらいたい。これはごねでも何でもないのです。これは慰謝料から始まるべき問題だと思うのです。まことに申しわけなかったということからこの問題は解決を始めてもらわないと、納得できない。被害を受けている者が全然知らないところから突然として工事が始められているということが、現地の人たちの感情の根本問題なのですからね。だから、私は当然あやまるべきものだと思うのです。国鉄が慰謝をするべきものだと思う。慰謝ですよ。補償とか見舞ではなくて、慰謝をすべきものです。こういうふうに考えてもらいたい。何か知らぬが一般的な被害、損害ということで、一般的な社会通念上、法規上というようなことで、答弁されているのでは、私は納得ができない。大石さんの言われたことは、ある程度納得できるけれども、ほかのケースでもこういうばかげたケースが今まであったかどうか、そういうことを類推してみる場合もあるのだけれども、工事が始まると工事というものは、国の工事だから、公共事業だから、進捗しなければならないということはわかるけれども、仕事を進めると同時に、住民の生活が被害を受けないように、被害を受けた場合においては、これを何とか緩和するように――丸子の場合は他の場合と私は違うと思うのです。沿線住民に与えているところの精神的な被害というものは、これは甚大なものがある。まるで暴力団がやっているようなものです。了解も何も得ないでバカンバカンやっている。そうして一方では、横浜駅の周辺の土地の買収なんかにはけたはずれの金を使ったり、その他の用地買収にはとてつもない金を使っている。そういうものには惜しみもなく湯水のごとくに金を使って、一般無事の大衆に対しては通り一ぺんな返答しかしない。私は、十河精神からいったら、そういうことではないと思うのですがね。十河さんの精神からいったら、社会通念上、法規上に照らしてやりますというような問題では私はないと思うのです。そういうふうな木で鼻をくくったような御返答なら、工事をやめてもらって、みんなの生活を平和に返してもらいたい。多くの住民は、物がほしいのじゃないのですよ。一時でもいいから静かな生活をしたい。何とか安静な生活に返してくれ、こういう気持なんですよ。あと欲は何にもありません。だから私は、事の経過にかんがみて、国鉄は住民に対して陳謝すべきですよ。そこから私はこの問題の解決に当たらなければならないと思うのです。今言ったように、総裁は、工事を始めるにあたって、住民に全然そういう相談もなくて、説明もなくて、不十分だと言われるが――住民に聞いてみれば、ほとんどそんなことは知らない。被害を受けている者に知らせないで、そうして工事を始められて、現在三月、四月かかって、その間に、地元の人が何とかしてもらいたいと言っても、ほとんどその実効が上がらない。本委員会が今月の十二日からこの問題に当たってから、ようやく国鉄当局はやや誠意を示してきた。それまではほったらかしである。そうして、屋根がぶっこわれる、壁は落ちる、水道管は通らなくなる、たてつけば悪くなる、子供は勉強ができぬ、夜も熟睡できぬ、道はぶっこわされる、そういう生活環境におる人に対して、何とか納得のいくようにこれを処置しますと、それを従来の補償の問題とかなんとかにかかずらって、社会通念上、法規上で云々ということで、こういうことでは私は十河さんの精神に反するのではないかと思う。もうちょっとあたたかみのある御返事をもらいたいと思うのですが、総裁いかがですか。
#19
○説明員(十河信二君) 私は、工事をいたしますときには、いつもみんなの御納得を得てその土地に立ち入る、これからこういう工事をするということを十分お話をして取りかかっておるものと思っておりましたが、そういうことがなくて御迷惑をかけた点は、先ほど大石常務から申し上げましたように、これは重々悪かったから、改めて、今後はそういうことのないように、物質的にも精神的にもみんなにできるだけ御迷惑のかからないように、またあとの処置についてもできるだけ御納得のいくように処置をさせたい、こう考えております。今後はそういうふうにさしていただきたいと存じます。
#20
○説明員(大石重成君) ただいま総裁からお話しの点を補足いたしますと、総裁からは、私たち直接工事を担当しております者に対しましては、むしろ先生のおっしゃったような精神のことを強く言われておるのであります。新幹線工事が国家的に重要だからというようなことに甘えて沿線の皆さん方に御迷惑をかけるというようなことは絶対にいけない、厳に慎まなければいけないということは、常々私たちが戒められておることでございますし、また、私たちといたしましても、さよう考えてやっておったのでございますけれども、不徳のいたすところといたしまして、先ほど申し上げましたように、現地に関係者一同集まりまして、いろいろ今までのことにつきまして聞いて参りましたところが、私たちさっき先生に率直に申し上げましたように、今まではその点が十分でなかったという点は、まことに申しわけのないことだということでございまして、深くおわびをする次第でございますが、今後十分、その点につきまして、先ほども申し上げましたように、具体的に皆様方と事前にお話をいたしまして、工事を施行していくように注意をいたしますことによりまして、またその結果をごらんいただきますことによりまして、今までの不徳のいたすところをお許しいただきたい、かように存ずる次第であります。
#21
○岡三郎君 今総裁並びに大石さんのほうからまあ誠意のある言葉をいただいたわけですげれども、とにかく気持の上からいうと、工事をやめてもらいたいという気持が非常に強いのですね、もう抜本的にいって。初めからやり直せ、あんまり仕打ちが憎らしい。私は総裁に言っておきますがね、ごね得のようなことに対しては、われわれ社会党といえども絶対に味方しませんよ。そういう点については、従来の国鉄の態度についても、土地の買収や何かの問題について国鉄がずいぶん譲ってきた――これは譲らなければならぬ条件があったかもわからぬが、そういう点については、国の仕事として歯がゆい点も私はあったと思う、そういう感じも私はしました。しかし、それと対照的に、弱い者に対する官僚的な行き方というものについて、私は断じて許せない。悪代官ということをこの前言ったけれども、悪代官的なやり方ですよ。だから私は、そういうふうなことの経緯にかんがみて、今後は十分慎重にやるということはわかったけれども、じゃそれを具体的にやっていく場合に、今後の調査に待つということは、それはいいとしても、とにかく国鉄はあやまるべきだ、陳謝すべきだ。陳謝をすることによって慰謝をすべきだ。そこからものが始まらなければ、この問題は正常な運営にはならぬというふうに私は考えておる。この点について、総裁にもう一ぺん聞きたいと思う。国鉄当局はこの問題についての陳謝の意があるかどうかということ、それは大石さんは十分言ったけれども、それに伴うところのやはり慰謝というものを私はすべきだと思う。そこから出なかったら、この問題については、工事をストップすべきですよ。こんなものは改めてやり直しだ。
#22
○説明員(十河信二君) 先ほども申し上げましたように、今までのやり方の悪かった点は、これはもう重々おわび申し上げます。今後そういうことのないように、私はずっと、大石常務が言われましたように、われわれが国民の公僕としてやるのだからということを絶えず申しておるので、今後はそういうことのないように、さらに一そう厳重に指示いたして、あやまちのないようにいたしたいと、こう考えております。
#23
○岡三郎君 もう一つそれにつけたしてもらいたいのですがね。したがって、何らかのこれに対しては慰謝の方法を考える、そろいう御言明を願いたいと思う。でなかったら、口の先だけですよ、総裁。
#24
○説明員(大石重成君) 今総裁からお話のございましたように、また私先ほどおわびを申し上げましたように、今後われわれの誠意のあるやり方によりまして、今までの不徳のお許しをいただければしあわせだと、かように存じております。
#25
○岡三郎君 くどいようですが、慰謝はするのですね、具体的に。
#26
○説明員(大石重成君) 慰謝と申しましても、具体的にはまあ非常にあれでございますけれども、私たちといたしましては、おわびをいたしましてお許しをいただきたいと、かように思っております。
#27
○岡三郎君 口の先だけでおわびしたって、そんなものは意味ないですよ。具体的にということは、何か形にそれを表わすべきだと思うのです。それがない限りにおいては、口の先だけで今後の進捗をするということにもとれるわけですからね。形に表わしていただけますか。
#28
○説明員(大石重成君) 形に表わすと申しましても、まことに申しわけないのでございますけれども、いわゆる慰謝料というようなものを出すというようなことは非常にむずかしい問題があろうかと思うのでございますが、それにつきまして責任を追及するというような問題は考えられるのでございますけれども、皆さん方に何か慰謝料というようなものでおわびをするというようなことは、われわれの立場といたしまして、いろいろ困難があるのではないかと、かように思うのでございます。
#29
○岡三郎君 それでは私は意味がないと思うのだ。一般的に言ってですよ、非常に迷惑をかけたり、損害を与える、そういった問題に対して、現実に被害の出てきたものについては、あたりまえの話で、これを補償するのは当然だ。しかし、工事進捗状況とか、工事の着手状況とか、工事計画だとか、全然そういったものを知らされなくてやられて、そうしてえらい被害を受けて今まできている、そういうものに対しては重々申しわけなかったということが出たわけです。申しわけないというならば、何らかこれに対して具体的に措置すべきだというのが私は社会通念だと思う。この社会通念は、十河総裁違いますか。
#30
○説明員(十河信二君) 先ほどもお話のありましたように、他にも地下鉄とかなんとか、いろいろな例もあることでございます。具体的な実情を取り調べまして、それらの先例等も参照いたしまして、できる限り皆さんの御納得のいくようにいたしたいと考えております。
#31
○岡三郎君 総裁、同じことを繰り返えさせないでもらいたいと思うのだな。地下鉄の場合の工事、どこの工事の場合でも、工事計画がそろったら、着手する前にみんなそれぞれの検討をして、どうするのかということについての話し合いを進めて、それから工事に着手しておりますよ。話も何もしなくて工事をするなんていうことは、常識的にないわけですね。だから、全体的に言って、先ほどいろいろ言われた言葉からして、今回の問題は、とにかく誠意ある態度ということは形にどうして表わすのだと――これについては、今後そういうことのないように、また被害の出たものはそれに応じて補償し修繕もしてやる、それはわかった。わかったのだが、事の出発のいきさつからして、本問題は他の例とは違う。そういうふうな違う点をお認めになっておるわけですから、これに対しては何らか具体的に誠意を表わすということが必要なのではないかということを、今再三にわたって言っているわけです。それは実際上においてはなかなかむずかしい――それじゃ従来の問題と少しも変わりないんじゃないか。まことに遺憾であったということを言われておるわけですから、その言われておることを形に示してもらいたい、そこから問題が出発しなければこの問題については納得できない、こういうことを再々言っておるわけです。総裁の言う社会通念上においての補償というのは、一体どういうことなんですか、具体的に聞かなければならない。社会通念上というのは、どういうことなんですか。私は、今言ったようなことについては、当然済まなかったということになるならば、それに対する措置をやはり国鉄当局はすべきですよ。それをしないのが社会通念なのか。今までの法規に照らして、会計検査院になんだかんだと言われるようなことを言っておったけれども、そういうことではなくて、形に表われるものならば、坪五万円したものを十万円にしてもかまわない、そうでないものはびた一文出せない、何らかの補償はもうできぬ、それでは私は納得できないな。とにかく、事の事態を明確に、大石さんも現場に行って調べてこられたわけですから、それについては、総裁と大石常務から言葉の上においての誠意を披瀝されたことは認めます。そういう問題についての取り扱いというのは、今まで国鉄はほんとうになかったのですか。なくてもいいんだ、これは新しい例だからね。これは何とかしてもらうというような言明をしてもらわなければ、こちらも一歩も下がれない。
#32
○説明員(大石重成君) 今のこれは、私考え違いをしておるかもしれませんが、何か国鉄の工事のやり方の悪かったことに対して国鉄から慰謝料を出せというようなことは、私といたしましては、非常にむずかしいことであろうと申し上げる以外にはないと思います。
#33
○岡三郎君 非常にむずかしいと言ったって、むずかしいことをもうしちゃったんじゃないか。しなければいいんだ。非常にむずかしいことだけれども、このむずかしいことを現実に行なっているのが現状でしょう。そうすれば、今までの工事の手落ちなり、監督の手落ちなり、指揮の手落ちなり、そういうものを認めておられるならば、そういうことがあってならぬことでしょう。総裁も言っておるとおり、そういうことがどうして起こったのかという、そういう懸念を持っておられるのだが、現実にそういう問題が今ここに惹起しておるということになるならば、あらためて新しい例として、まことに不行き届きであったということについては、従来の問題とこれはちょっと違うから、新たなる角度でこれは対応する措置を考えますというなり何なりのお答えをいただかねば、これは引き下がれませんよ、困難なことをしてしまったのだから。答弁を願います。
#34
○説明員(大石重成君) 再三申し上げますように、事前に御説明申し上げることが不十分であったということは、私先ほど来申し上げておることでございますけれども、そういう措置によりまして問題を起こしましたときに、慰謝料をもってということは、私たちの立場として、まあ私、ただいま即答せいというお話でございますけれども、私の考えといたしましては、即答いたすことができないということを申し上げるのでございます。
#35
○岡三郎君 それならば、総裁にやっぱりこれは聞かなければいかぬな。大石常務クラスではこの問題は処置ができぬ。そのために総裁はここに来ていただいたのだから、十河さんの精神にのっとってこの問題の解決をしてもらいたい。それはいろいろの問題について、とにかく具体的に今まで行なわれてきたことについての補償という問題については意見の一致をしておるわけですから、この点については触れる必要ないと思う。とにかく一般の工事でも私たちはそうだと思うのですがね、十分了解を得て工事が始まっても、いろいろなことが起こってくることについて補償する、それは補償でしょう。説明不十分だったというけれども、ほとんど知らされてない。そうしてドカンドカンやられてきている。こういうふうな問題について、やり方がまことに不都合である、こういうことをわれわれは言って、それに対してまことに申しわけなかったということになるならば、これに対して当然国鉄として何らかの措置をとるべきだということを再三言っておるわけなんですがね。そういうふうな問題について十分検討してもらえますか。
#36
○説明員(大石重成君) 私といたしましては、先ほどまあ何か形で慰謝料というようなお話がございましたので、非常にむずかしく法規的なことを申し上げたわけですけれども、先生の御趣旨を体しまして、何かお話を申し上げるようなことを考えていきたいと、かように思っております。
#37
○岡三郎君 あっさり言えぬものかな。そういうことは今まで例がなかったけれども、これは特別だからひとつ何とか考えましょうと、具体的に。そういうことですか、今大石さんの言った言葉は。
#38
○説明員(大石重成君) まあこういうところでございますので、私、趣旨は、先生の御趣旨に沿うように何とか方法がないか考えてみるということを申し上げたのでございます。
#39
○岡三郎君 十河さんが黙っているから、大石さんが苦しい答弁ばかりしている。ですから、ややから回りしている感じですけれども、十河精神にのっとって、そのくらい十河さん言えないんですかね、総裁。
#40
○説明員(十河信二君) 今お話しの点は、工事をやる前に十分御説明を申し上げて御納得を得るという手続が少し足りなかったというために起こった精神的の問題であります。非常にむずかしい問題であります。われわれは、誠意をもって皆さんにお話し申し上げて、でき得る限り御納得を得るということをいたしたい、そういうこと以外に、今具体的にどうするとかこうするということは申し上げかねます。
#41
○岡三郎君 申し上げかねるけれども誠意をもってやると、こういうふうに聞いておるわけですけれども、まあきょうは、そうするというと、これ以上出ない。ただしそれは、総裁に私が今言ったことは前段であって、それがずっと続いて現在まできているわけですね。それで、十月ころから工事が始まって、二月の十二日までは、ほとんど何ら措置がされてないわけです。ほぼ三カ月以上、これに対する何らの手も打っていない、とにかく傍若無人な工事がまかり通っていたわけです。そういうことで、出発後も十分わかったと思うのですが、これについてもお考え願うとともに、継続して現在まできているこの住民の難儀、これを見るに見かねてわれわれがここで御質疑申し上げているわけだ。われわれがここで質問をする、御答弁をいただく、こういうこと自体だって情けないんですよ、ほんとうは。ですから、きょうは私としては、今後の誠意ある補償あるいはその他の解決をお待ちいたします。先ほど大石常務が言ったことについても、期待をいたします。ただし、われわれとしては、国鉄がほんとうに誠意を示せば、言いがかりなどということは一口も言いたくない、半口も言いたくない。ところが、今までのやり方がやり方だから、どんなに悪口を言ったって、この問題については国鉄に対して言い過ぎはないと私は思っておるんだ。だから、そういう点で、どうかひとつ、今後この工事がなお行なわれるので、それを含めてやってもらいたい。運輸大臣がおらぬで、大石政務次官がおいでになるので、大刀政務次官についても、事の経緯は大体わかっていると思うのですが、運輸省当局としても、今のような事柄で工事を進められていたら、だれがそこに住んでいたって、腹を立てない者は一人もないと思うのです、実際問題として。毎日々々生活の不安に脅かされているわけですよね。そういう点について、今国鉄当局が言明されたわけですが、運輸省当局も、こういう問題については、工事の重要性とともに、住民の福祉、安寧、民生の安定ですね、こういった問題については、やはり十分なる御指導、御鞭撻を国鉄当局にお願いしたいのです。これについて運輸省当局のひとつ御返答を聞きたいと思う。
#42
○政府委員(大石武一君) 今まで岡委員の仰せられることをよく拝聴しておりましたが、御趣旨はよくわかります。ごもっともと思います。これは単に国鉄の新幹線のみに限らず、地下鉄とか、その他いろんな工事に関しまして、方々にこういう問題が起こっていると思います。このことによって精神的なあるいは経済的ないろいろな問題を起こしているところがたくさんあると思います。これにつきましては、やはり岡委員の仰せられる精神でこれを処理すべきものと思います。ただいま国鉄総裁あるいは大石常務理事からいろいろ答弁がありましたが、その答弁も、具体的にはまだ申せない事情もありましょうから、具体的に申さないのだと思いますが、おそらくは実際的のことは考えていると思いますから、その方向で進めて参りたいと私どもは考えております。
#43
○岡三郎君 私は先ほどからいろいろと申し上げましたけれども、大石常務の前委員会からの御努力については、一応感謝しているわけです。さらに十河総裁には、私は総裁のスピリットというものがあると思う。いわゆる形にとらわれない、実情に合う、国民感情というか、いわゆるごね得を排して、そうして工事をうまく進めるためにも、特に地域住民のこうむっている物質的、精神的な打撃というものについては、済まなかった、しかし今後はりっぱにやる、今までのことについても、今後のことについても、十分地域住民の心を心としてこのことを処理する、こういうことだと思う。どうかひとつ、総裁においても、今大石政務次官からお言葉があったわけですが、私が言うまでもなく、総裁はそういうお方だと思う。総裁に全面的にこの問題についての解決をお願いして、今後の成り行きを待つということにして、私の質問はこれで終わります。どうぞひとつよろしくお願いいたしたいと思います。
#44
○相澤重明君 十河総裁のほうには、東海道新幹線工事丸子地区被害者補償協力会代表奥村榮――この文書は来ておりますか。
#45
○説明員(十河信二君) それは昨日いただいたそうでありまして、私はまだ拝見いたしておりませんが、大石常務から伺いますと、工事局のほうに回して、検討し善処するようにと申しつけてあるそうでございます。
#46
○相澤重明君 これは要求書となって六項目ほど出ておる。先ほど岡委員のほうから逐次説明をされて質疑をされた内容のものです。これは、今の総裁の答弁によりますと、幹線工事局というのか、そういうところで内容を検討して、そして本社のほうでその検討をしてもらった具申を吸い上げる、こういうことになるのですか。今の御当局の話を聞いていると、局長あたりに検討をさせるというような御意向のように私聞いているのですが、その点はどうですか。
#47
○説明員(大石重成君) ただいま相澤先生の御指摘の、その書類を私昨日ちょうだいをいたしまして、国鉄のそういう仕事は、幹線工事局長というところで全責任を持ってやっておりますから、この書類を私はちょうだいいたしまして、直ちに工事局長に回しますがよろしゅうございますかということを御了承を得まして、私も直ちにそれを本社において拝見をいたしまして、関係の局長にはその書類を見せました。また、その書類と同時に、被害の調書もちょうだいをいたしました。そして私、工事局長を呼びまして、目の前でそれを読みまして、こういうものを私はいただいて、今工事局長にそれを回すからということを御了解を得ておるから、お前に渡すから、私がかねがね言っているようなことで、直ちに現地の方と折衝すべきものは折衝し、御希望に沿うものは御希望に沿うようにということを申し上げました。
 それからなお、御質問にございませんでしたが、その末尾に、この回答は二月の末日までにと書いてございますが、これは、時間的にできるものもあり、全部できないものもございますので、日にちを切ることはお許しをいただきたいということで申し上げまして、その方たちとお話をいたしました次第でございます。
#48
○相澤重明君 私この文書を拝見すると、局長権限でできることとできないことがあると思うのです。そこで、今のお話では、局長に回付をして検討をさせる、二月末というのを時間的に若干猶予をもらう、こういうような話でありますが、これは、先ほど岡委員から言ったように、担当者だけではなかなか解決のできない項目があると思うのです。そういう問題については、結局国鉄の首脳部が相談をしなければならぬということになると思うし、それから、先日私が当委員会でやはり岡委員と一緒にお話したように、単に国鉄だけではなしに、運輸省自体としてもこれは考えなければならぬ問題であるということで、当時運輸大臣は、私の申し上げたことについて、十分尊重をして、国鉄当局にそういうことをやらせる、こういう御答弁をいただいておったのでありますが、今の大石常務のお話を聞いておると、幹線工事局に一応この内容を検討させるということで、運輸省なり国鉄の首脳部の相談というか、これに対する誠意を持った回答をするということに若干欠けはしないか、こう受け取れるのだが――これは受け取り方の問題なんでありますから、いま少しきちっとしたお答えをしてもらえば、そういう点もたいへん直るんじゃないか、こう思うので、まず最初に、政務次官はきょう初めて出たのでありますが、前回運輸大臣自身が答弁をされているのは、岡委員や私どもの申し上げたことについては、十分その趣旨を尊重して国鉄当局によくやらせる、こういう話があったわけです。そういう面で、私はこの文章を拝見するというと、単に国鉄だけではなくして、運輸省自身も、こういう仕組の大事業をやる場合にはどうするのかということはやはり御相談あってしかるべきだと思うのです。ですから、そういう点についてむしろ積極的な意思表明があってしかるべきだと思うのですが、政務次官はどういうふうにお考えになっておりますか。
#49
○政府委員(大石武一君) 相澤委員にお答え申し上げますが、その機能を停止されたという要求書でございますか、そういうものはまだ拝見しておりませんから、どのような具体的な内容か存じませんので、具体的には今御返事を申し上げられませんですが、とにかく、いろいろな工事を進めて、公の場合の仕事をする場合にあたりましても、付近の住民にいろいろな迷惑をできるだけ与えないようにすることが建前だと思います。そして、相当のいろいろな迷惑をかけるならば、やはりそれに対しては、できるだけ慰謝と申しますか、見舞と申しますか、言葉はわかりませんけれども、とにかく何らかのお手当を申し上げまして、できるだけ、感情的にも、あるいは物質的にも、そのような問題をなくすようにするのが当然の仕事だと考えております。
#50
○相澤重明君 国鉄当局から答弁。
#51
○説明員(大石重成君) 今の私の説明が少し言葉足らずで申しわけございませんでしたが、その書類を昨日ちょうだいいたしまして、私は早急に処置をする必要があるということを考えましたのでもいただきましたときに、これは工事局長のほうにすぐに渡しまして、処置を早急にいたしますということを申し上げたのであります。そういたしまして、直ちに本社に帰りまして、新幹線総局の問題でございますので、私のところに、関係の課長、工事監査役、それから現地の工事局長というものを呼びまして、その趣旨を、先ほども申し上げましたように、私がその書類を一句々々読みまして、この問題についてはこういう処置をせよ、この問題についてはこういう処置をせよというようなことを指示いたしまして、直ちに現地の方に御連絡するように、また現地の方にはこういう問題で私のほうにおいでいただくのもお忙しいところたいへんでございましょうから、現地におります工事区長もしくは幹線工事局長というものが窓口となって処理をいたしますのでというお話を申し上げました。処置といたしましては、そういう緊急の処置をしたのであります。工事局長において処置のできない問題、あるいは緊急でなく――と申しては言い過ぎかもしれませんが、話が少し長くかかるという問題については、本社の判断を必要とするものがございますれば、もちろん私もその判断に加わりまして、なお私だけで判断ができませんものは総裁なり、また国鉄だけで判断のできませんものは運輸省に御判断をいただくと、こういうような処置をとりまして、緊急のものから至急片づけていきたい、かように思っておる次第でございます。
#52
○相澤重明君 そうしますと、大石常務の御答弁では、幹線工事局長に検討をさせ、さらに局長権限でできないものは、常務理事なり、さらに総裁、あるいは大きく言えば運輸省とも相談をする、こういう御回答だと思うのです。
 そこで、この第六項にある「被害補償に関する査定、決定の交渉機関は本会を唯一の代表機関として認めすべて本会を通じて行うこと」と、こういうふうに要求項目の第六項に書いてあるのですが、これをお認めになって、この書類の検討を命じた、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。
#53
○説明員(大石重成君) その点につきましては、私昨日も代表の方に申し上げましたように、緊急のものは、各個人の方が、私たちといたしましても、その協力会を通ってこなければ受け付けませんということによって時期を失することもございますので、被害を受けられました方の御判断によりまして、その協力会を通して私のほうに要求を申し出るというような方につきましては、もちろん私たちといたしまして、その協力会を認めないということは申しません。また、被害を受けられた方が直接私のほうにかけ込んでこられました場合も、私たちといたしましては、その協力会を経なければ受け付けないということは申しません。これは各皆さん方の御自由におまかせいただけませんかということを私申し上げまして、さよう御了承いただいか、かように存じます。
#54
○相澤重明君 各項目についての検討を進めておるというのですから、先ほど岡委員の言うように、検討をした後のお答えが次の委員会にあるものと思うのですが、そこで私は、一、二と大きな項目になっております、そのうち「補償のための基本的事項として次の諸点を確約すること」ということで、一つは、「沿線居住者がうける被害はすべて補償の対象とし個別に被害の状況を勘案して補償すること」、これが今大石さんの言われる、個々に、私のうちはこれだから困るという被害があれは、御相談をして直すというところもあるでしょうし、あるいは全体の立場でお話しになる場合もあろうかと思うのですが、あるいは第二項の「土地や物件の被害はもとより、前項の住民が、その日常生活上にうける打撃、不利、不便、身体上の損害、又は営業上の損失等に対し補償すること」、こうなっておるのですが、こういう点や、第三項の「工事期間中安静を必要とし又は昼間の睡眠を必要とする者がいちじるしくとれを妨げられる場合は影響のない場所に入院ないし部屋借りをすることを認めそのための費用を補償すること」、第四項は「特に新幹線に近接している住民が工事のため、または工事の結果として正常な生活を営むことが不可能な場合はその住民の移転その他について妥当な補償を行うこと」、五項が「工事作業時間は午前八時より午后五時迄とし、早朝深夜に亘る場合は本会の了承の下に行うこと」、こういう具体的な項目があるのですが、こういうような要求書というようなものがほかに出たことがあるのか。それからまた、こういう問題について国鉄当局として折衝をしてお話を済ましたことがあるのかどうか、こういう点はいかがですか、これは国鉄当局からひとつ伺っておきたい。
#55
○説明員(大石重成君) これは、新幹線だけでございませず、工事をしておりますときに、これと同じものはほとんどないのでございますけれども、いろいろな形においていろいろなお話を受けておるのでございます。例がたくさんございますが、同じものはなかなか出てこない――その場その場によりまして違った形ではございますけれども、いろいろとお話は承っております。
#56
○相澤重明君 政務次官は、こういう類似のものについて、お話を聞いたりあるいは審議に参加したことがございますか。
#57
○政府委員(大石武一君) 私が政務次官となりましてからは初めてでございますが、その前に一政治家として、そのような陳情は聞いたこともございますし、その解決に多少でも力をかしたことはございます。
#58
○相澤重明君 それでは、一つ例をあげたいと思うのですが、この要求書というものについては、先ほどもお話がありましたように、今国鉄当局が、これから検討する、相談をするということでありますから、この例でなくて、内閣の中に爆音の対策委員会というものがある。いわゆる閣僚の懇談会なり基地対策特別委員会というものが設置されておるわけです。私はこの六年間神奈川県の大和の基地問題に取っ組んできたわけです。そこで、政府も今年三十八年度の予算措置の中では基地交付税を増額をしたことと、いま一つは、基地を持っておるところは、特別にこの基地問題を解決するための、基地周辺の住民の福祉に関すること、生活に関すること、これを進めることを内閣でもきめておることです。
 それで、具体的に私どもが今まで政府との話の中で進めてきたのには、たとえば米軍のジェット機が飛ぶ、このコースの周囲を二百キロなら二百キロ、この周囲というものは、いわゆる安眠ができないとか、病人が治療ができないとか、妊婦がお産ができないとか、あるいは学校の子供が教育が十分にできない、こういうことで、学校の場合、あるいは病院の場合等については、防音装置というものを行なっているわけです。これはもう政務次官もわかっていると思うのです。それから、どうしても爆音の下で日常生活が困難な場合は、移転をさしているのです。これはもう、昭和三十六年度に神奈川県の大和でも五十戸から移転をし、三十七年度にもそれを実行し、さらに今年度も予算に組んでいるわけです。こういうことから考えていくと、これは日米安保条約というもとにおける基地を持つ日本国民の立場で、政府もそれは特別な考えで、予算的にも、あるいは実態的にもそういうことを進めてきたのだけれども、たまたま、話は違うけれども、工事によるこの要求書を提出されている地域住民、このものの考えは、やはり工事によるところの被害者ということになると、その程度の差、あるいはジェット戦闘機等の問題とは若干違っても、本質的には生活権の問題、いわゆる基地周辺の住民の福祉を守るのにはどうするのかということと、東海道新幹線の工事をするためにその地域住民が生活環境を侵されるということになるわけです。これは、ですから、単に国鉄ばかりでなくして、さっきもお話があったように、地下鉄の場合も、あるいは都心に乗り入れる国道の設置についても、どうするかといういろいろの意見があると思う。あると思うが、しかし、地域住民には、公共の福祉のためにという名前だけで、その人だけに損害を与えることはできないと思う。これはやはり補償しなければならぬ――これは原則だと思う。私は、決算委員会の中で、実は国家賠償法という問題をとらえて、池田さんが通産大臣になったり、あるいは総理になってから、ずっと今日までやっているわけです。新しい法律を今私も立法の準備をしているわけです。それで、国会図書館の村博士を中心に、各大学の教授グループの意見を聞きながら、体系論や実体論、いろいろあるけれども、そういうものに今取り組んでいるわけです。各国の先例を見ながら。そこからいけば、やはり憲法にいう国民の利益という、人権を守る、こういうことは当然なことであるから、ですから、この点は、形は違っても、これは工事をやる、一方においては、先ほど申し上げたのは、日米安保条約のもとにおける基地周辺の住民の問題、こういうことであるけれども、国民にとっては変わりはない。その地域住民にとっては変わりはない。そうすると、今特別調達庁が防衛庁に吸収合併されたけれども、今まで特別調達庁が行なっておった、いわゆる移転の補償であるとか、あるいは耕作の補償であるとか、営業の補償であるとか、また学校、病院、あるいは勤め人の問題であるとか、こういうような問題は、私はケース・バイ・ケースとして十分考えられることじゃないかと思うのですよ。ですから、これらの具体的な事例を御検討されるということでありますから、せっかく内閣の中に、基地周辺の住民の福祉を守るということで、積極的に意欲を出そうとしている内閣が、同じような問題で地域住民を泣かせるということであってはならないと思うのです。したがって、そういう点を、岡委員の言うように、やはりこれらの、その工事のために被害を受けたものについては、補償を行なうべきであるし、それから、工事を行なう場合に、あらかじめそういう問題が解決できるようにこれは進めていかなければならぬだろう。この点については、先ほど十河総裁なり大石常務理事から、今後の行き方としては十分そういうことのないようにする、こういうお話であったから、私も今後のことを見守ればいいと思うのです。いいと思うのだが、すでに侵されたものについては、これはやはり、内閣の中にも特別対策委員会を持っているくらいなんですから、ひとつ次官で作っている対策委員会、あるいは大臣が持っている閣僚懇談会、こういうところのことも十分参考にして私はやはり進んでもらいたいと思うのです。これはとにかく、あなたが政務次官なんだから、そういう点を私は参考に申し上げておきますから、ひとつ真剣に取り組んでもらいたいと思うのだが、次官のお考えを聞いておきたい。
#59
○政府委員(大石武一君) ただいまの相澤委員の御意見に、私も同感でございます。そのような直接自分らの責任でないことによって迷惑をこうむる人々に対しては、できる限りのお手当をすることが大事であろうと考えております。ただ問題は、これはそういう問題だけでなく、ただそういう手当をするとか、補償を払う、あるいは慰藉をするだけでは済まない問題になってくると思います。御承知のように、工事をするとか、飛行機が飛ぶだけはありませんで、たとえば、私のところは現在大通りにございますので、そのおかげで、毎晩深夜じゅうトラックが飛び出したり、ほとんど眠られぬことが多うございます。こういうことを考えますとももう工事そのものに問題が出てくると思います。こうなりますと、全般的な都市対策の問題になってくると思いますので、どうなりますかわかりませんが、ただし現実の問題としては、ただいま相澤委員の申されたような方向で進むべきだと思うので、努力いたしたいと思います。
#60
○相澤重明君 次官の誠意ある御答弁で、私も了承いたしますが、これは、そういうことを御検討されて、国鉄は具体的に、先ほどの要求書が出ておるのですから、それを検討して、御相談される場合があると思うのです。ですから、どちらがやってこなければ相談をしないというのでなくて、今言った大所高所からの面を運輸省はやる。それから国鉄当局は、具体的な要求項目について検討を進めておるわけですから、できるものは直ちに着手をする。そして、そういう高度と申しますか、大所高所からやらなければならぬこと、こういうものについては、国鉄と運輸省が相談をして解決のために私は努力をすべきだと思う。こういうことが、先ほど岡委員の具体的にこの回答を見守る、こういうことになろうと思うのです。ですから、そのことをひとつ時期的に私は注文をつけておきたいと思うのですが、先ほどの二月末というのは、若干の時間の問題もあろうかと思うのですが、工事はやはり進捗していかなきゃならぬでしょう。そうするというと、岡委員の言うように、一方はそういう因っておる人、あるいはそのために悩んでおる人たちがありながら、またその次にどんどんそういうものをふやしていくということであってはならぬと思うのですね。だから、行き方としては、もう今後の工事については、そういう御迷惑をかけませんという方向でいくべきだが、やはりこちらの今現実に起きている被害者のほうを早く解決しなければならぬので、いつごろをめどにそういうものを進めていくお考えなのか、これは大事なことだから、誠意あるお考えを、ある程度のめどを出しておいてもらうと、皆さんもある程度納得できるのじゃないかと思うのです。したがって、次の二十八日の委員会にというわけにもこれは参らぬでしょう。それは参らぬでしょうから、いつごろになるのか、ひとつ十河総裁と大石常務と相談し、運輸省は政務次官はいつごろにやると相談されるか、そういう点をひとつあらかじめ、目標でけっこうですから、お答えいただきたいと思うのです。
#61
○説明員(大石重成君) その点につきましては、代表の方ともお話し申し上げたのですけれども、私らとしてはできるだけ早くということはもちろんでございます。しかし、これはお話し合いのものでございますから、いつということを申し上げることは、かえって――私早くお話をつけたいという、まあ技術屋的な狭見から申し上げているかもしれませんけれども、できるだけ早くということで、いつということはお話し合いの中で出ていくものではなかろうかというふうに申し上げて、まあ現地の方には、できるだけ早くやるということで私はやっておりますけれども、代表の方とは、これはお話し合いの中で、なるべく早くということで御了承をいただきたいということを申し上げる次第でございます。
#62
○政府委員(大石武一君) ただいま大石常務からお答えしたことに尽きると思います。これはいつまでと申されませんですが、できるだけ早く、少なくとも、たとえばどのくらいめんどうをみてあげるとか、どうするということは、やはりこれは調査しなければならぬから、時間がかかると思いますが、ただ大筋の方向については、できるだけ早くこれを決定するように骨を折って参りたいと思います。
#63
○相澤重明君 それでは、あさっての二十八日の運輸委員会で法律案の審議があるそうですから、それは別として、その次あたりには、ある程度この要求をしておる人たちとの話も進められると思うのですよ。中間報告になるか、最終的になるか知りませんが、これは委員長のほうに要望しておきますが、できればその次の委員会あたりにある程度の報告ができるように、私は政府並びに国鉄当局に善処をしてもらいたい、そういうことでもって私の質問を終わります。
#64
○委員長(金丸冨夫君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#65
○委員長(金丸冨夫君) 速記をつけて。
    ―――――――――――――
#66
○委員長(金丸冨夫君) 神戸港外の旅客船衝突事故について、大石運輸政務次官から発言を求められましたので、これを許します。
#67
○政府委員(大石武一君) 皆さんにはすでにニュースでお聞きかと思いますが、本日の未明に、神戸港外におきまして、船の衝突事故が起こりまして、いろいろな問題を起こしておりますが、今までわかりました概要だけを御報告申し上げたいと思います。
 本日の午前一時七分ごろ、神戸港外――場所を申しますと、神戸和田岬灯台百十二度寄り三百五十メートル付近ということでございますが、そこでときわ丸という二百三十八トンの旅客船とりっちもんど丸という九千五百四十七トンの貨物船とが衝突いたしまして、短時間においてときわ丸が沈没いたしました。その事故によりまして、現在までにわかりました被害は、このときわ丸には大体乗組員及び旅客合わせまして六十六名乗っておりましたが、そのうち十九名が現在救助されまして、八名の死体が収容されております。なお三十九名が行方不明でございます。りっちもんど丸には別にたいした損傷はないようでございますが、これだけ判明いたしましたので、御報告申し上げます。
 なお、詳しい救助方その他につきましては、御要求がございますれば、その係より御報告申し上げます。
    ―――――――――――――
#68
○委員長(金丸冨夫君) それでは、再び運輸事情等に関する調査を議題とし、質疑を続行いたします。
#69
○浅井亨君 先日の委員会におきまして、続いて質問させていただきたいと思いましたが、時間の関係でまことに残念な思いをいたしましたので、実は、この間の予算委員会におきまして、われわれの同僚である小平議員からいろいろ御質問があったのですが、それに対しまする当局の御答弁の中に、そごもありますし、またそこに誠意に欠けている点があるのではないかという点につきまして、きょうは続いて質問をさせていただきたいと、こういうふうに考えているわけでございます。
 まあ鉄道といいますと、これはサービス機関でございまして、新線計画にいたしましても、また旅客、貨物のいわゆる輸送にいたしましても、全部その社会的、また経済的、その土地柄の上に立っていろいろな企画をされると思いますが、そういう点について私自身の感じましたところによりますと、そういう点に少しずさんな面がありまして、この間の雪害対策にいたしましても、一番最初に幸いにして現地に乗り込むことができたわけでございますが、豪雪とはいいながら、なぜあの復旧作業がうまくいかなかったかという点につきましても、やはり、重点は東海道方面に置き、裏日本のほうの鉄道輸送に対しては重点的でなかったという点も多々見て参りました。そういうようなわけでありまして、ほんとうに日本の全体的な上から見まして、どういうような基本で、新線の計画とか、また旅客とか貨物というようなものにつきまして、どういうような新線を起こし、いかなるところに駅を作ったほうがいいか、いかなるところにこういう方策を立てたほうが一番国民の輸送問題が解決するであろうかというような点について、ずいぶんお考えになっていると思うのでございますけれども、こういう点がどうも私自身としては腹に入らない点がありますので、いわゆるこういう種々な計画に対しまして、根本的な、運輸省または国鉄においてどういうような基本の上に立ってそういう計画をお立てになるか、それを概略私にお知らせ願いたい、こういうふうに思うわけです。
#70
○説明員(十河信二君) 御承知のように、国鉄の施設は、これは戦前からでありますが、社会経済の発展の度合に比してきわめて不十分であるという状態であるのであります。特に戦争のために施設が非常に荒廃いたしまして、戦後その荒廃を復旧することに追われて、経済の発展に伴なって十分な施設をすることができなくて、今日国鉄はしなければならぬことが山のようにあって、資金がこれに伴なわないということで、与えられた限られたる資金でわれわれは工事をしなければならぬ立場にあるのであります。われわれといたしましては、できる限り、あれもこれも、裏も表もみんなやりたい、こう思うのでありますけれども、政府においてももたくさんの各方面の要望を総合的に勘案せられまして、国鉄にはこの程度でがまんしろと言われますと、その線で、限られた、与えられたる資金の範囲内で仕事をしなければなりません。なるべくその仕事を、国全体の、国民経済全体のためになるように、緩急の度合いを考えまして工事をいたしておるつもりであります。しかしながら、近年のこの経済の発展は、われわれの予想を裏切るものが各所に出て参りました。国鉄の工事に短期間にできないものが多いのでありますが、やりかけた工事が新しい経済事情、社会事情に合致しないという点もいろいろ出て参りまして、皆さんに非常に御迷惑をおかけしておるかと存じます。それはまことに申しわけないと存じますが、そういう事情でやむを得ず、国鉄は与えられたる資金の範囲内において、われわれが緩急をはかりまして、できるだけ資金の効率を上げるように、十分気をつけてやっておるつもりでございます。
#71
○浅井亨君 今の総裁の御答弁によりまして、もちろん、種々雑多ないろいろな問題が山積すると同時に、資金の問題というものは、ない袖は振れぬという言葉もありますし、なかなか難事中の難事だとわれわれは思うわけでございますが、特にそういう問題におきまして、やはり現地からの要望、もう一つは、国鉄自身から視察した折においての取り計らい、こういう二つの面に限られてくるのではないかと、そういうふうに私は思うわけでございます。
 そこで、東海道線におきまして、経済の発展またはそれに伴うところの旅客が非常にたくさんと行き来するようになったために、ずいぶんと、一年一年と各駅における出入りが変わってくると思うわけでございます。そういうものに対して逐一調査をされ、またそれに対する対応策を特にお立てになっているとは思うのでございますが、東海道線におきまして旅客並びに貨物において伸びの一番多いところはどこでございましょうか、それをひとつお知らせ願いたいと思います。
#72
○説明員(十河信二君) はなはだ申しわけありませんが、東海道線でどこが一番伸びがいいのか、私ちょっと記憶いたしておりません。
#73
○説明員(好井宏海君) まことに申しわけありませんが、今ちょっと関係の人がおりませんので、私からかわりましてお答えさせていただきます。
 現在国鉄として基本的に悩んでおるところは、やはり大都会付近の通勤の増でございます。特に東京付近の増加が最も著しい。それからその次は大阪、それから名古屋、こういうふうに、人口増に伴う当然の問題でございますが、主要幹線が通勤のために線路容量というものが食われておる、こういう実情でございまして、現在の新幹線が一日も早くでき上がらないと、やはりこういう輸送の基本的な問題が解決しないということが部内専門家の一致した意見でございまして、それがために新幹線の一日も早くでき上がることをわれわれは希望いたしておる次第でございます。簡単でございますが。
#74
○浅井亨君 私もこれについてずいぶん調べたわけでございますが、特に旅客の問題でございますが、先日予算委員会におきましての質問におきまして、吾孫子副総裁と運輸大臣の答弁にいささかそごがあるように考えられたわけでございます。それはどういうことかといいますと、まず、順々と申し上げますと、静岡県におきましてたくさんの駅があるわけでございますが、その中で、私の調査したところでは、旅客が一番急速に伸びているのが富士の駅でございます。幸いにいたしまして、三十二年にすでに予算が決定され、着々準備を進めたことと思っておりますが、不幸にいたしまして、再び三十四年に再編成の五カ年計画をお立てになった、こういうわけでございますが、そうしますと、ちょうど、三十四年ですから、ことし一ぱいででき上がらなければならない、こういうわけでございます。ところが、今もって、現地へ参りまして、いろいろな方面からの情報を聞き、いろいろとあちらこちらと当たってみていますが、何らその方向にほんとうに進んでいるような形勢がない。何だか国鉄さんのほうでも誠意がない、やろうという一念がないんじゃないか、こういうふうに私は考えられるわけでございます。先ほど申し上げましたとおり、真に国民のその輸送に対して誠意があるならば、なし遂げることができる。今もお話がありましたとおり、新幹線の問題であるならばまことにけっこうな次第でございますが、これをやろうという一念があれば、四年の間の期間で、どうやら用地の買収もあと二キロくらいで済むんだ、こういうような報告がありますし、まことにけっこうとは思いますが、そのように、一応予算に計上され、それが運んでいく以上は、もはや年度も来ておりますので、これは完全にできなければならないと、こういうふうに思うわけでございます。そういう面で、どういうわけでできないのでございましょうか。なおかつ、静岡県下の各駅の旅客の増加は富士駅をもって第一等とするということは、私どもの調査の上に現われております。そういう点から、ほんとうにそれをやり遂げていこうという御精神があるのかないのか、またいかなる支障によってそれが停頓しているかということについて、もう一度詳しくお話し願いたい、こういうふうに考えるわけでございます。
#75
○説明員(好井宏海君) お答え申し上げます。富士駅の問題は、基本的に輸送力増強という点におきましては、東海道としては、富士駅構内として直接そう問題はございません。東海道本線の輸送力増強のためには、先ほど申し上げましたように、新幹線の建設というのが基本的な命題になるわけでございまして、それによって輸送力が増大する。富士駅の問題につきましては、富十駅構内の身延線の輸送力が足りないという問題でございます。今われわれが工事を行なっております富士駅改良という工事は、富士駅の構内を改良いたしまして身延線の輸送力を増強するという目的と、それから、富士市内を身延線が通っておりまして――今市内を通過いたしておりますので、これの平面交差の除却という問題と、二つの目的がございます。この改良につきまして、地元の富士市長並びに静岡県知事から、非常な応援をするからということで工事の了承をいただきまして、工事を始めたのでありますが、この平面交差の除却のために線路が西方を富士川沿いに迂回いたします。この線路が、線路の設計規模によりまして非常な難航をいたしまして、実は地元側の協力を得られないということが現在まで停頓を来たしておる主たる理由でございますが、われわれとしては、地元側の要求をのめば、予算がかなりの増額をいたしますので、場合によっては計画の変更というようなことまでも考えなきゃならぬというふうに考えております。そういうことのないように、当初の方針も、この工事といたしましては、車庫の建設ということを一番先に始めたわけでございますが、むしろ富士駅構内の改良を先に踏み切りまして、輸送力増強の工事を着工して、場合によってはこの線路変更につきましては冷却期間というようなものを置かなきゃならぬのではないかというふうに現在考えております。輸送力増強につきましては、誠意をもってことしじゅうにもっと進捗をはかりたいというふうに考えております。
#76
○浅井亨君 今の御答弁によりますと、ちょうどこの間予算委員会で吾孫子副総裁が御答弁されたように、ここにいろいろと難点があるので、路線の構造の設計を変更するというような問題が起こっておった。だから、「当初予定しておった予算よりも、相当額が大きくなるというようなことから、場合によっては、ただいま決定しております路線を、もう一ぺん考え直してみるというようなことも必要なんじゃないか」と、こういうふうに吾孫子副総裁はおっしゃっております。しかし、綾部運輸大臣は、身延線の用地買収そのものがなかなか解決がおくれておったためにだめだったんだが、どうやらほぼ解決する見込みがつきましたので、これを進展いたしますつもりでございます――こういうふうに見ますと、私のつたない頭ではちょっと違うように感ずるわけでございます。で、運輸省の長たる大臣の解決するという見通しと、それからまたそれを変えていかなければならないだろうということと、ここに食い違いがあるようなことでは、とうてい早くうまくいかないのじゃないか、こういうふうに私は思うのです。そういう点をひとつはっきりと、お互いによく指導を受け、また勉強し合って、はっきりした線を出していただきたい。そうでなければ、それを利用しているわれわれといたしましてはどうも納得がいかない、こういうことでございますので、この点をひとつ明らかにしていただきたい、こういうふうに思うわけであります。
#77
○説明員(好井宏海君) ただいまのお話のとおりでございますが、大臣のおっしゃられた時期がちょっとよくわかりませんですが、その後もたびたび折衝いたしております。そのつど、何といいますか、地元の要求が非常に過大になってくる。そういうことで、これはもちろん、線路を変更することは、当初の計画を変えるということは、これはすでに大臣の認可を得ている計画でございますから、当然大臣の認可がなければもとの計画の変更ということはできないということで、われわれとしては、非常に重大なことでありますから、当然現計画でいきたい、こういうふうに考えておるのですけれども、ただ、通例考えられる常識よりも非常に過大な要求ということは、これはわれわれとしては予算上におきましてものめないという問題がございまして、ですから、この問題につきましては、若干冷却期間をむしろ置いて、むしろ身延線の輸送の増強という工事を先にやったほうがいいのじゃないかということ。そして、問題といたしましては、平面交差の除却でございますから、建設省側が――国道が一本ございまして、かなり大きな費用分担をすることになるわけでございます。建設省側に費用折衝ということも並行してやらなければ解決いたさないという問題がございますので、身延線につきましては、輸送の増強ということを先行してやりたい、線路のほうは若干冷却期間を置いたほうがいいのじゃないかというふうに考えております。
#78
○浅井亨君 変更といいますと、路線の変更はどういうふうに……。
#79
○説明員(好井宏海君) 路線を変更する部分でございますか。
#80
○浅井亨君 場所を変えるのですか。
#81
○説明員(好井宏海君) これはちょっとまだ地元には申し上げかねるのでございますけれども……。
#82
○浅井亨君 それはもちろん、土地の買収とか、またそういうことは早急にこういう場所で言えない場合もあると思います。新幹線の問題にいたしましても、横浜とか、またいろいろなところでいろいろな問題が起こっておるということも知らないではないわけでございますが、そういう点も勘案されてはおられると思いますけれども、私自身といたしましても、現在のあの富士の駅は、当局においてはどんなふうにお考えになっているか知りませんけれども、もはや旅客の輸送においてはそれを抜きまして、今のような状態ではとうていこれを処理することができない状態にだんだんとなっていくんじゃないか、こういうことについては、もはや当局におかれましても、よく調査され、またその推移のほどについて今後どうあるべきかということもお考えであろうと思います。ただ、今お聞きいたしますと、輸送の増強をやればいいというような簡単なお考えであるか知りませんけれども、われわれの見ました目では、国家百年の大計なんというような大きなことは言わなくても、あそこは、過去の一、二年の伸び方を見ましても、ここ一、二年すれば相当なことになるのじゃないか、こういうように考えられるわけでございます。そうすると、あそこで混乱を起こし、全くもって国鉄は何しているんだというようなことになりはしないか、こういうふうに考えられるわけでございます。路線の変更、しごくごもっともと思います。また私もその点については特に御賛成を申し上げたいとも考えております。非常にいいという方策を真剣にひとつ考えていただきたい――ただ言葉だけじゃなくして、真剣に考えていただきたい。なおかつ、富士の市長につきましても、今日までの計画についていろいろとお話し合いもあったと思いますし、また現地からの要望もあったと思いますし、そういう時に触れ、折に触れまして、当局の方は現地へ行って、いかなる様子であろうかということを御視察になったでしょうか、どうでしょうか。
#83
○説明員(好井宏海君) 直接現地のほうには、岐阜の工事局で現在折衝中でございます。私はこれは昔からこういう工事ばかりやっておりますので、よくわかっております。
 それから、路線変更につきましては、真剣にというか、具体案というものが事実上できておりますので、ただ決心の時期の問題であるというふうに考えればいいのじゃないかと思います。
#84
○浅井亨君 岐阜の工事局というお話も出ました。私も参りまして、いろいろとお聞きもいたしました。何かというと、当局のほうから、皆さんのほうから現地に行ってお知らせするというお気持がなくて、ただ命令――と言うと語弊があるか知りませんけれども、直接関係のあるところへ伝達主義の方法をやっておられるということは、これはまことにまずいと思うのです。先ほど岡委員からお話がありました川崎のあの問題にいたしましても、やはり伝達し、ただ話を伝えていくというようなやり方によって、ああいう問題はなかなか納得いかないんじゃないか、こういうように思うわけでございまして、要するに、ほんとうにやろうという気がまえの人は、この富士の問題なんかはもう昭和三十四年からでございますので、それから今日までにあそこを通ったこともあると思うのです。そうすればやはり、ここはどうであろうか、なぜここが進んでいないのだろうと、一応行って、現地においてその場所に立ちながらものを考えていくという、そういう考え方があっていただきたい、私はこう考えるわけでございます。その点をひとつよくおなかに入れられまして、まことに私のような者でございますけれども、どうかそういう見地に立った今後のやり方を実行していただきたいと、こういうふうに念願する老けでございます。
 引き続きまして新幹線の問題でございますが、もはや論議を尽くされ、いろいろありました、これに関連いたしまして、実は今申し上げました富士駅の問題でございますが、これにつきましても、やはり旅客の輸送を根本にし、その社会的地位、そういうところから駅の設置ということも考えられたであろうと思います。もちろん、羽島駅というのは、たんぼのまん中にあるとはいいながら、岐阜県においてただ一つの駅である。また、今後の経済的または社会的地位から考えまして、まことにけっこうなことだと、私も御賛成申し上げたいと思いますけれども、われわれは、そのときそのときのせつな主義ということと、また永久性と、この二つの面から考えていくわけでございまして、富士の、新線の幹線に対しまして、あそこで駅の設置をやろうと思われるでしょうか、どうでしょうか、そういうことをお考えになったことがあるでしょうか、ないでしょうか、この点をひとつお聞きしたいと思
 います。
#85
○説明員(十河信二君) 新幹線の駅の設置につきましては、今お話しのように、あらゆる点、あらゆる市街等、駅等を勘案いたしまして、とりあえずただいまきまったようなところに駅を設置するということにいたしたのであります。これは長い将来にはまたどうなるかわかりませんが、ただいまのところはそういう方針で進んでおります。
#86
○浅井亨君 今申し上げました、せつなせつな、そのときそのときの考え方、それから百年の大計ということ、先々の考え方、こういう二つあるわけであります。申し上げましたとおり、そういう点についてそごのないようにひとつ考えていただきたい、こういうふうに考えるわけでございます。その点をひとつよく御考慮願いたい、こういうふうに思うわけでございます。
 次に申し上げたいのは、あの身延線でございますが、富士の駅から富士宮までのところはどうやら六両連結で行くそうでございますが、甲府のほうから来るところは、四両連結でありまして、これに対する増強ということができるのでしょうか、できないのでしょうか、それともお考えになっておられるでしょうか、どうでしょうか、この点ひとつ。
#87
○説明員(好井宏海君) 現在は、目下のところ計画がございません。しかし、輸送力の増強には、専門語で言う言葉でございますが、有効長延伸でございますが、電車及び両数をふやす、それがためには駅構内の退避線の長さを長くしなければいかぬ、そういう方向で考えられるということでございます。
#88
○浅井亨君 それは考えておられるのですね。
#89
○説明員(好井宏海君) 将来の問題として、当然国鉄としてはそういうことも考えております。
#90
○浅井亨君 将来こういうふうに考えると、こう言うのですが、もうちっと富士の駅ということに対しましてほんとうに重要性をお考えになっているんでしょうか、どうでしょうか、これが私の考え方でございますが、その重要性というものを各駅についてよくお考えの上に次々と手を打っていきませんと、要望が出た、そういう状態が起きたというときに、今からということでなくして、もっと全体的な上に立った重点的なところをよく把握して立案してもらいたい、こういうふうに私は思うわけでございます。その点を真剣に申し上げているわけでございます。ただそのときそのときというのではなくして、ここは、静岡県下におきましても、旅客においてはもう静岡駅をしのがんといたしております。そうすると、静岡県下においては一番旅客としては乗り降りが多いわけでございます。そういうことから考えまして、私は憂慮にたえないような状態が近日に行なわれるのじゃないか、こういうふうに考えますので、その点を申し上げます。
#91
○説明員(好井宏海君) 有効長延伸で一番大事な個所は富士駅でございます。富士駅につきましては、当然そういう考慮をしております。
#92
○浅井亨君 今のお話で、ほんとうにそれをお考えなさっている、またあの輸送に対して新路線の問題も考慮に入れて今後の立案もやっていきたい、こういうふうな御答弁のように思いまして、私もまことに心の中から喜びにたえない次第でございますが、最後にもう一つ申し上げたいことは、九月の委員会であったと思いますが、団体列車に対するサービスの問題でございます。すなわち、給水の問題でございます。この点まだ、五カ月ほどたっておりますが、それに対する方策というものがほとんど施されておるのかおらないのかわからないような状態が現在続いているわけでございます。これを一日も早くやっていただきたい。善処いたしますという御回答でございましたが、そうであるならば、もはや何とかその方策もわれわれの目で見た上で現われてこなくちゃならないときだと思っておりますけれども、やはりそれが同じように続けられている状態でございますので、これをひとつ、伝達主義じゃなくて、さっき申し上げましたように、現実にひとつ実行に移していただきたい、こういうわけでございます。
#93
○説明員(遠藤鉄二君) 私ちょっと中座をいたしまして、たいへん申しわけございませんでしたが、富士駅の問題につきましては、非常に重大に考えておるわけでございまして、御指摘のように、ここ数年非常に急激に乗降人員がふえまして、何とかしなければならない、かように考えておりまして、たいへん今御迷惑をおかけいたしておることを心からおわび申し上げます。
 それから、団体用列車の給水、暖房等でございますが、これは、係員の不行き届きによりまして、御迷惑を相当におかけしているように思いまして、現場を督励いたしまして、団体用の車のサービスに欠かないように督励はいたしておりますけれども、根本的には、どうも今の団体に使っていただいております即が非常に悪いわけでございます。たいへん申しわけないのでございますけれども、やはり一般の定期列車にいい車が回りまして、最後に残りました悪い車が団体に回っているのが現状でございます。これを放置できませんので、予算をつけまして、ただいま団体に使っております車の改造といいますか、そう大改造ではございませんけれども、設備の改善に乗り出すように、部内でただいま話をいたしているのでございまして、たいへん申しわけございませんけれども、しばらくお待ちを願いまして、車のサービスの向上をやりたい、かように考えております。
#94
○浅井亨君 今の御答弁で、全く、ない袖は振れぬということもありますし、御誠意のほどが看取されまして、私自身も喜びにたえません。しかし、給水の問題でございますが、先日も給水というのは各駅にとまったときにやろうと思えばやれるものですかどうですかということを現地で聞いてみました。ところが、できることだとおっしゃいました。でき得ることならば、給水すれば水が切れるということはなくなるだろう、こういうふうに私は考えたのですが、これは間違いないと思うのですが、できるそうです。切れるはずはないそうです。停車しているときにやろうと思えばできるそうなんです。おまけに、沼津の駅におきまして、「水を満載してくれ」とこう言ったところが、旅行会の人に対しまして、「水が入れたけりゃこっちへ来い」、こういう返事をいただいているそうでございます。それではどうも私はふに落ちないと思うのですが、そういう点もやはり、伝達主義とかいうのじゃなくて、実際の面に即応した御指導をしていただきたい、こういうふうに私は考えるわけですが、そういうふうにひとつ御手配願いたい、こういうふうに要望いたしまして、きょうは簡単に、御回答いただきましたので、これくらいで私の質問をおさめておきたい、こういうふうに考えております。
 以上でございます。
#95
○委員長(金丸冨夫君) 他に御質疑はございませんか。――ございませんでしたら、本件に関する質疑はこの程度にとどめます。
 次回は二月二十八日午前十時開会といたしまして、本日はこれをもって散会いたします。
   午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト