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1962/02/28 第43回国会 参議院 参議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第8号
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1962/02/28 第43回国会 参議院

参議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第8号

#1
第043回国会 運輸委員会 第8号
昭和三十八年二月二十八日(木曜日)
   午前十時四十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十七日
  辞任      補欠選任
   谷口 慶吉君  小沢久太郎君
 二月二十八日
  辞任      補欠選任
   小沢久太郎君  谷口 慶吉君
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     金丸 冨夫君
   理事
           天埜 良吉君
           天坊 裕彦君
           岡  三郎君
   委員
           江藤  智君
           河野 謙三君
           木暮武太夫君
           平島 敏夫君
           相澤 重明君
           小酒井義男君
           浅井  亨君
           加賀山之雄君
           中村 正雄君
  国務大臣
   運 輸 大 臣 綾部健太郎君
  政府委員
   運輸政務次官  大石 武一君
   運輸大臣官房長 広瀬 真一君
   運輸省海運局長 辻  章男君
   運輸省港湾局長 比田  正君
   運輸省自動車局
   長       木村 睦男君
   海上保安庁長官 和田  勇君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       吉田善次郎君
  説明員
   海上保安庁警備
   救難監     松野 清秀君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○運輸事情等に関する調査(海運に関
 する件)
○港湾整備促進法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
○道路運送車両法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(金丸冨夫君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 初めに、委員の異動について報告いたします。
 二月二十六日付をもって、委員三木與吉郎君が辞任され、その補欠として前田佳都男君が委員に選任され、二月二十七日付をもって、委員谷口慶吉君が辞任され、その補欠として小沢久太郎君が委員に選任され、また、本日付をもって、委員小沢久太郎君が辞任され、その補欠として谷口慶吉君が委員に選任せられました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(金丸冨夫君) したがって、理事の補欠互選についてお諮りいたします。
 ただいま報告のとおり、谷口慶吉君が一たん委員を辞任されたことに伴いまして、理事一名が欠員となっておりましたところ、再び谷口君が委員となられましたので、この際同君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(金丸冨夫君) 御異議ないと認め、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(金丸冨夫君) それでは、運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 神戸港外における貨客船の衝突事故に関して、その後の状況を当局から御報告願います。
#6
○政府委員(大石武一君) 前回の本委員会におきまして、神戸港外の海難事件につきましての簡単な御報告を申し上げましたが、その後の状況の判明した事態をさらに御報告申し上げます。
 去る三十八年の二月二十六日の午前一時七分ごろ、神戸港外和田岬灯台方位十二度、三千五十メートルの付近におきまして、宝海運所属の旅客船ときわ丸――二百三十八トン――が、大同海運所属の貨物船りっちもんど丸――九千五百四十七トン――と衝突いたしました。ちょうどりっちもんど丸がときわ丸の右舷の後方に当たっているのでございまして、数分にして沈没いたしました。夜中でもございますので、その結果非常な死亡者を出しまして、現在までに判明しました数は、生存者が十九名ございます。乗組員は全部で、旅客、船員を合わせまして六十六名でございましたが、そのうちのわずか十九名だけが生存いたしました。現在までに、死体として十六体が出ております。残り三十一名は行方不明でございますが、おそらくはこれは船体とともに海域にあるものと推定されるわけでございます。この事故が起こりましたので、衝突した直後、午前一時十八分ごろ、海上保安庁に、りっちもんど丸から、船が衝突したようだという情報が入りましたので、直ちに出動手配をいたしまして、午前一時三十分に巡視艇をさっそく現場に急行させました。その後いろいろと救助船が集まりましたのでございますが、その生存者の十九名は、こちらからの巡視艇が参る前に、都合よく付近を航行しておりました漁船によって助けられたものでございますが、その後こちらからいろいろの船がたくさん参りまして、いろいろと捜査いたしましたが、現在まで救助あるいは行方不明は報告のとおりでございます。その原因については、目下取り調べ中でございます。
 以上が御報告の概要でございます。
 なお、詳しいことにつきましては、救難監がおりますので、御要望によりまして、そちらから説明させていただきます。
#7
○委員長(金丸冨夫君) 御質問ございますか。
#8
○岡三郎君 質問というよりか、もうちょっと今度は詳細に報告してくれよ、調査していることを。
#9
○説明員(松野清秀君) ただいま政務次官から、当時の衝突の経過につきまして、概要の御報告がありましたが、大体そのとおりでございます。ただいま申し上げましたように、衝突が発生しましたのは、二十六日の一時七分でございます。この衝突が起こったということにつきまして、りっちもんど丸から、一時十八分ごろ、私どもの第五管区海上保安本部の通信所に対しまして、衝突したという連絡がございましたので、管区本部から神戸の海上保安部にその旨を連絡いたしました。海上保安部におきましては、直ちに救助に立ち上がりまして、逐次でございますが、巡視艇、巡視船合わせまして十二隻を現場に派遣いたしまして、捜索に当たったわけでございます。なお、捜索につきましては、海上保安庁の巡視船艇ばかりでなく、警察とか、消防とか自衛隊等からも、合わせまして約十隻、また地元の漁船も十三隻ばかり出て、捜索に当たっております。なお、申しおくれましたが、海上保安庁では、巡視船艇ばかりでなく、舞鶴からと、それから新潟の基地から、ヘリコプター各一機を現地に回しまして、これも捜索に当たらした次第でございますが、先ほどの報告にありましたように、幸いにしまして衝突当時付近に漁船がおりまして、まあ漁船二隻で十九名を救助した次第でございますが、その他は当時漁船にはついに救われませんでして、その後捜索をいたしましたが、結局捜索の結果現在まで死体として発見されたものが十六体でございますが、そのうち七体は、これは潜水夫によって船体の中から発見されたものでございます。結局今のところ、行方不明者三十一名、こういうふうな状態になっております。なお、海上保安庁におきましては、現在も死体の捜索を続行しております。なお、衝突原因につきましても、神戸保安部に本部を置きまして、目下両船の関係者から当時の事情を聴取いたしつつ、原因の糾明に当たっておる、こういう状況でございます。
#10
○岡三郎君 昨日、衆議院のほうでこの問題を討議して、港則法の改正を具体的にしなくちゃいかぬという話があったわけです。洞爺丸事件と違って、これはいわゆる天災というよりも人災であって、これはそういう事件が起らないようにしようと思えばできるような事件だ、こういうふうな指摘が多くされておると思うのですが、目下この原因を取り調べ中であるということですが、取り調べする前に、やがて港則法の一部改正案を、目下運輸省のほうとしては検討中で、出す予定になっておるわけですが、あの現在予定されている港則法ではこういう問題の解決にはならぬというふうなことも言っておるわけですが、その点はどうなんですか。
#11
○説明員(松野清秀君) 港則法の改正につきましては、いずれ海運局のほうから報告があると思いますが、先般の京浜運河におきます衝突事件以来、そういう問題につきまして進められておりますが、今回の衝突事件は神戸の港域外でございまして、この件に関しましては港則法の関係はございません。
#12
○岡三郎君 まあ、ちょうど深夜というか、午前一時ごろですからね。まさか眠っていたというようなことはないと思うんですがね。取り調べるということは、今進行中だけれども、これは操舵の誤りなんですか、結局は。これはどうなんです、専門的な立場から見て。
#13
○説明員(松野清秀君) まあ、衝突事件が発生しました当時は、どちらかといえば、風も弱い、視界もいいということで、天気もいいほうでありましたし、また今まで私どもが聞いております範囲におきましては、両船の操船を困難にするような客観的な事情はなかったようでございますので、いずれにしましても、おそらくは、両船のうちの一方、あるいは双方に操船上の誤りがあったんじゃないか、かように推測いたしておる次第であります。
#14
○岡三郎君 そうなるというと、これはうかうかと船に乗っていられないということになるわけだね。何か不可抗力的な要素があってなったということではなくして、人為的な結果としてこういう大事件が起きたということになるというと、運転の未熟なのか、技術的な問題なのか、士気の弛緩の問題なのか、そういうふうな時間に小型客船を運航するということの危険性というか、いろいろと考えられるのですが、とにかく寝ていたときにぼこんとぶつかって、そのまま沈んでしまった。天気は悪くないし、視野も悪くない。こうなるというと、非常に問題が大きいのじやないかと思う。宝汽船というのですか。いずれにしても、よほどへたくその運転士がやっていたのかね。一体、そういう点についての、当局というか、汽船会社ですね、そういったものに対しての監督というか、これは実際に現地へ行ってなおよく見てみなければわからぬと思うのですが、そういう点どうですか。これは非常に不安感を近海航路という問題に持たした大きな問題だと思うのですがね。それどうなんですか、専門的な立場から見て。
#15
○説明員(松野清秀君) 私から申し上げるまでもなく、国際的に海上衝突予防法がございまして、一般に航行する船舶は、やはり衝突予防法に従って航行すると、こういうことでございまして、ですから、夜間といえども、御承知のように、内外海たくさんの船が航行いたしております。これらの船舶が衝突予防法を厳重に守るという立場でやはり守らなければいかぬのですが、そういうことであればそう衝突事故は起らぬのじゃないか、かように存じております。ところが、実際には、中にはいろいろなそういう規則に違反して航行する船が少なくないというのも、これは実情であろうと存じております。したがいまして、私どもとしましては、海上保安庁の立場としましては、海難防止の見地から、毎年講習会を何百回というほど各地で開いております。そうして、やはり航法を守っていただきたい。ぜひそうしなければなかなか海難というものは絶えないということで、もう何年来そういう点につきまして関係者の注意を喚起いたして参っておるというのが実情でございます。
#16
○岡三郎君 この前の京浜運河の問題の衝突の事件も、参議院のほうは見ておらぬのですから、一ぺん実情というものをやはり見に行かなければいかぬという気がするんですがね。ただ、私が端的にそのときに思ったのは、こういう事故、海難事件が、起こるはずはないような事情のもとにに起こっているということが、一番大きな問題じゃないかと思う。つまり、一生懸命にやってみてもどうしようもなかったというふうな、そういう人事を尽くして何ともならなかったということじやなくて、何かしらとにかくやみくもにぶつかったような、こういう感じですね。それだから、結局寝ているまま沈んでしまったんじゃないかというふうな感じを持つわけです。人命尊重という面から見ますというと、近海航路というものが非常に雑に取り扱われているのじゃないかというふうな気がするのですが、こういう点で、運輸大臣は、この事件を直接聞かれて、そのときのお考えはどうだったのですか。私はそのように思ったんですが。
#17
○国務大臣(綾部健太郎君) 私も、何と申しますか、日本全体として敗戦後の人心が非常に弛緩をしておるのじゃないか、あるいはそういうことがこういう事件を起こす根本原因ではないかと考えます。そこで、総理も言われるように、人づくりということに施政の眼目を置いたゆえんは、私はそこにあると考えております。
#18
○岡三郎君 どうもこれはおかしいので、大体、そんなふうなことを言って、あなたそれじゃ、仏さまは浮かばれないですよ。だから、実際問題として、監督を厳重にするにしても、乗り組んでいる人の待遇が悪いのか、いわゆるそういう人命を預かる航路についている人々の技術が悪いのか、まあいずれにしても起こってならないような条件下において起こっておるということについて、これは真剣にひとつ運輸省としても検討してもらいたいと思うのですが、原因は目下取り調べ中だといったって、いわゆる乗っている人々の状況というものは一体どうだったのか。霧がうんとかかっているとか、ガスがかかって視野が全然きかなかったとか、あるいは一方の船が機関に故障が起こって、警笛を鳴らしてもどうしようもなかったとか、いろんな原因があって事件が起こったというなら別だけれども、小さな船に比較して非常に死者が多い。そういう点で、抜本的に、地検で調べておるということ以外に、専門的な立場でひとつあとで報告を願いたいと思うのです。
 それから、近海を旅行する者は、船で行くということに対して非常に一つの大きな不安がくると思うのです。この前、鳴戸海峡のところで和歌山から出た船がひっくり返った問題がありますね。あれは波浪なんですが、あの海峡の特徴、そういうものが大きな原因をなしておるというわけですが、今度の場合は、波が穏やかで、視野がきいて、そうしてかなり時間的にいっても余裕がある。何かしら無理にぶつかったような、そういう感じを持つのですね。そういう点についてひとつ、今ここでこれ以上質問してもあれですが、委員長にお願いしたいことは、時期を見てこの問題についての調査を委員会としても私はしてもらいたいと思うのです。
#19
○委員長(金丸冨夫君) この問題に対するお申し出は、それを御方針に従って相談いたしまして、御要望に沿うようにやっていきたいと思います。よろしゅうございますか、ほかの方いかがですか。
#20
○相澤重明君 けさの新聞では、見舞金を出したとかいうことをいっておったようですが、具体的にはどういうふうになっておるのですか。海上保安庁に何かわかっておるのですか。
#21
○政府委員(大石武一君) これはしゃくし定木的な言い方でございますけれども、まだ原因その他について判明しておりませんので、別に運輸省としては、見舞金云々ということについては、まだ報告は聞いておりません。あの見舞金は、おそらく簡易保険の保険金を倍額支払ったというふうに見ておりますが、それでなかったでしょうか。
#22
○相澤重明君 何か、とりあえず会社がこうして二万円見舞金を出すとか、あるいは遺族の人にはどうするというふうなことがちょっと載っておったようですが、これは会社側ももちろんそうでしょうが、遺族の救済ということは一番大事なことですから、そういうことも政府としても十分関心を持っていかないと、やはり非難を受けると思うのです。非難を受けないように――非難を受けないといったところで、現実に事故があったのですから、こういう事故を今後起こさないような対策は、もちろん調査を進めておられるようですが、ないことを私ども希望するのですが、しかし、現実に起きた事故に対しては、何としても遺族に対するあたたかい救済の手を差し伸べてやることが、やはり政府としても推進しなければならぬことだと私は思うのです。そういう点について、運輸省として関係の方々と御相談されていると思うのですが、どういう機関を作って進めているのか。ただ海上保安庁に調査さしている、こういうことだけでは、ちょっと私も手ぬるいような気がするのですが、政府の考えはどうなんですか。
#23
○政府委員(辻章男君) ただいまの見舞金の話は、私どもも新聞でちょっと見た程度でございまして、現地のほうから正式にどういうふうにしたということはまだ伺ってないのであります。今後の問題といたしまして、遺族に関しましてはできるだけ慰謝をする意味で、関係の会社とも話し合いまして、御満足のいくような措置をいたして参りたいと思っております。
 なお、制度的な問題といたしまして、こういう旅客船に対しましては、旅客に対して、会社側からしますれば、損害賠償保険という保険制度がございまして、これに加入するように絶えず行政指導して参ってきておりまして、この今回事故を起こしました宝海運もこの保険に入っております。たしか死者に対しましては五十万円程度の保険金が会社に入りますので、これはそっくりそのまま手続が済めば遺族の方にお渡しすることになると考えております。それで済んだという意味じゃございませんが、制度としましては、そういう制度をしまして、こういう事故の場合の一助にしたいということで、行政指導して参っているような次第でございます。
#24
○相澤重明君 運輸大臣、前回の木船再保険のときにも御意見申し上げたように、やはり、国際の航路の問題はもちろんですが、近海航路といえども非常に重要な問題ですから、今お話にあったように、少なくとも、非常事態の場合、あるいは事故の起きた場合に、関係者が苦労しないように、保険制度の問題についてももっと実情に合うように進めていくことが一つと、未加入の者はこれは全部加入するという原則を作っていくというのは、これは当然なことだと思うのです。それをしても、なおかつ、今の御説明のように、たとえば保険金が五十万出ても、五十万で人の命が買えるものじゃない。遺族がなかなかそれでうんと納得するものじゃないと思う。したがって、合理的な解決策というものを示してやらなければいけない。それにはやはり、海運をあずかっている運輸省として、何らかの対策機関というものを持ってやる必要があるのじゃないかという気がするのです。ですから、単に一会社のことだということでお放しになってしまえばそれまでだけれども、会社の支払い能力というものもある程度考えなきゃならぬと思う。そういう面で、やはり将来性の問題も含んで、私は政府機関の中にそういう海難救済の面で何とか前進的な方向というものをお考え願ってしかるべきではないかと思うんですが、これは担当者のほうでは今できるだけ趣旨に沿いたいという御答弁でしたが、運輸大臣としてはどういうふうにお考えになっているか、この点お伺いしておきたいと思うんです。
#25
○国務大臣(綾部健太郎君) 相澤委員の御説ごもっともでございまして、私もそれにつきまして最善を尽くすように当局に命じたいと思っております。
#26
○江藤智君 関連しまして。今度の事故に関してですけれども、外洋航路の航行の場合と、それから沿岸航路、あるいは平水航路といいますか、そういうところの航行のいろいろの規格が、沿岸あるいは平水のほうがもちろんある程度格が下がっているというとおかしいですけれども、船員の資格その他についても下がっておりますね。これはそれ相当の理由はあると思うんですが、こういう衝突事故なんかかよう考えると、むしろ平水航路、沿岸航路、特に瀬戸内というところが非常に多い。そこで、航行の方法として、国際的な規格もありますでしょうが、特にそういう瀬戸内というような非常に交通のひんぱんなところ、あるいは航路が非常に錯綜しておるようなところについては、特にそういうところについての航行の安全を確保するための規則といいますか、そういうものが特にあるんでしょうか、その点。
#27
○政府委員(辻章男君) 現在の船の航行規則の問題につきましては、海上衝突予防法というのが基本法でございまして、港内につきましては港則法というのがございます。それから港内以外につきましては、特定の、たとえば瀬戸内海で申しますと、来島海峡でございますとか、そういう非常に狭水道で操船の困難な個所につきましては、政令によりまして特別な規則を設けております。
#28
○江藤智君 私がなぜそういうことをお尋ねするかといいますと、かって鉄道で、紫雲丸事件というて、高松の港外で衝突事故でたくさんの死者を出したことがあります。そのときに調べてみますというと、結局やはり、ああいう高松港外というような狭いところの出入りについて、あとから調べてみるというと、非常にやはり船の出入りという面において注意が欠けているということがわかりまして、これは海運局のほうでも非常に研究していただいて、それ以後出入りの航路を指定することによってとにかくそういうことがないように一応改めた例があるんです。それと同様に、この東京付近、この前タンカーの衝突事件があったんですが、そういうところとか、あるいは神戸付近というような、非常に外航船舶も入る、それから小さい沿岸航路も入るというようなところは、もっとやはり実情に即してこまかい規定を作る必要があるんじゃないか。まあ道路にしても、都内の非常に錯綜したところと、それから郊外のハィウェイとは、おのずからその場所に応じたやはり規制の方法が必要であると同様に、もっと海運についても、そういう方面についてきめのこまかい実情に即した規制をやはりせにゃいかぬと、こういうふうに考えておりますが、運輸省としては、今のようなお話程度じゃなくて、もっと現実に即した規制を設ける考えがあるかどうか、またそういうふうな気持で今後御指導なさるつもりか、その点を承りたいと思います。
#29
○政府委員(辻章男君) 今御指摘ございました点につきましては、今後、私どももそういう必要を痛感しておりますので、検討していきたいと考えております。
#30
○江藤智君 いま一つ。事故報告を少しいただきたいと思うのですが、この前運輸政務次官からお話があって、きょうはその資料が来てるかと思って実は参ったんですけれども……。
#31
○政府委員(大石武一君) 大体は御報告申し上げた程度でございますが、資料は……。
#32
○江藤智君 たとえば船員の資格とか、そのときの情勢、どういうふうに誘導したとか、衝突以後どういう処置をとったとか、そういうような事柄のひとつ報告をいただきたいと思います。
#33
○政府委員(大石武一君) さっそくいたします。
#34
○加賀山之雄君 僕は一点だけ、政府委員の方からでいいんですが、宝海運の経営状態、経営規模というか、その内航海運会社の概略を聞かして下さい。
#35
○政府委員(辻章男君) 宝海運という会社は資本金八百万円でございまして、衝突を起こしましたときわ丸という船と、もう一ぱい日海丸という――これもやはり三百十トンというような鋼船でございますが、これも貨客船でございます。この二はいの船をもちまして、鳴門――神戸――大阪の間を一日一往復いたしておる会社でございます。最近の会社の収支は割合順調でございまして、一割程度の配当を続けておるというふうな概況になっております。
#36
○委員長(金丸冨夫君) よろしゅうございますか。ほかに御質疑はございませんか。――それでは、本件はこの程度にとどめまして、次に移ります。
    ―――――――――――――
#37
○委員長(金丸冨夫君) 港湾整備促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、補足説明を聴取いたします。比田港湾局長。
#38
○政府委員(比田正君) 今回御審議を願います港湾整備促進法の一部を改正する法律案につきまして、説明申し上げます。
 この法律――は、昭和二十八年に制定いたしました法律でございますが、港湾の整備をいたしますときには二つの方法がございます。その一つといたしまして、第一の種類は、公共事業によりまして港湾整備を行なっておるものでございます。もう一つのほうは、地方の公共団体あるいは港湾管理者等が、みずからの資金をもって、公共事業によってできました基本的なステップを運用するために、補足的な設備をいたします、あるいは、土地を作りますようなものにつきましては、起債でやっております。この起債の種類を定めておりますのがこの港湾整備促進法でございます。この港湾整備促進法は、七条からなりまして、非常に簡単な法律でございますが、その第二条の中に、この法律によりまして公共事業に伴う港湾整備に関係いたしましてぜひともやらなくちゃいかぬ事業の種類が定めてございます。ただいまのところは、これを具体的に申し上げますと、港湾ができまして、岸壁等につけます荷役機械、あるいはうしろに建てます上屋、それから船が発着いたしますときに用いますところの引き舟、それから港湾を作りますときの埋め立てをいたしますときの用地造成でございます。この用地造成は二つに分かれております。一つは、いわゆる大規模工業地帯の工業用地の埋め立て、これが非常に大きな資金の幅を占めておりますが、そのほかに埠頭用地というものがございます。これは、岸壁のうしろの用地を埋め立てるようなものも、土地の所有は港湾管理者になりますので、起債でいたしておるわけでございます。ところで、こういうようになっておりますところに、たまたま最近木材の需要が非常にふえまして、概略の数字を申し上げますと、現在の実績では約一千万立方メーターの木材が外国から輸入されているのでございますが、これが昭和四十五年になりますと、約五割増しの一千五百万立方メーターというものが輸入される計画になっております。これは農林省林野庁とも十分に協議をいたしました数字でございまして、そのためには木材関係の港湾の施設を整備していかなくてはならないということになったわけでございます。そこで、ただいま行なっております港湾整備五カ年計画というものがございますが、その中でこの問題を取り上げまして、ただいま整備中でございます。その際に、初めのうちは木材の港につきましては適用範囲が非常に少なかったのでありますが、最近この木材の需要が非常に多くなることを大蔵当局も認めまして、かなり大幅に、公共事業をもちまして、貯木場の外側の防波堤とか、あるいは本船から材木を投下いたします水面の浚渫とかというような外側の公共施設、あるいは到着いたしました材木がそのまま奥地へ通過するような岸壁、物揚場等は、これは公共性がありますので、公共事業として大いにやろうということになったわけであります。それから、先ほど申し上げました起債でやります分では、今までのこの港湾整備促進法によりますと、土地を作ることだけは製材工場という見地からはできるのでございますけれども、また荷役機械につきましてもできますが、肝心の材木をためておきます水面を作ること、あるいはその水面の中で船やいかだを係留するくいやさくがございますが、こういうものについては何らの資金の措置ができておりません。また、その中の貯木水面から、最近非常に高潮のときや台風のときに材木が流出いたします。それを防ぐような囲い堤というようなものにつきましては、何らの資金調達の措置が講じてございません。したがいまして、これらは、港湾の管理者が単独で資金を調達するか、あるいは一般の地方債の中からわずかな分をさきましてこれをやらざるを得ないという状況でございますが、木材港の整備がおいおい進んで参りますと、昭和三十八年度ごろからは急速にこのための資金が要るようになったわけでございます。したがいまして、ぜひとも港湾整備促進法第二条の中に、一項目、貯木場の建設改良及び復旧という文字を入れていただきたいというのがこの趣旨でございます。
#39
○委員長(金丸冨夫君) 御質疑のある方はどうぞ。
#40
○天埜良吉君 港湾の中の木材の貯木の仕方ということは非常に大切なことで、最近の台風あるいは高潮の場合に、これがあばれ出して、非常な災害を起こしておるということから見て、貯木場の整備が非常な大事なことになっておるわけですが、ただいまのところわが国全体における貯木場の状況はどんなふうにできておるのでしょうか。
#41
○政府委員(比田正君) ただいま問題になっております水面の貯木場につきましては、昭和三十二年ごろまではおおむね戦前にできましたもので満足ができたわけでございます。これを数字的に申し上げますと、戦前昭和九年――十一年間の平均をとりますと、大体材木は年間に二百万立方メーターくらい入っておりましたが、これが三十一年には二百六十万立方メーターと若干ふえております。また三十二年には二百九十万立方メーターというように漸増いたしておりましたが、このころまでは、大体戦前に作りました施設で余裕がございましたので、おおむねこれを収容できるという状況にございましたが、三十三年以降は、急に材木がふえまして、各港に材木がはんらんするようになりました。そのために、従来輸入いたしました港が、昭和三十年では十五港くらいでございましたが、三十二年では二十五港にふえました。三十四年では三十六港、三十六年では五十五港というような港が外国から到着いたします材木を扱っているわけであります。そういうようなわけでございまして、三十五年度以降におきましては全国的に材木があふれて参りまして、そのあふれたものが、小舟だまりとか運河というような、港湾として利用さるべき水面までにあふれて参りまして、非常に港湾の安全な、また円滑な運営を阻止しているという状況になったわけでございます。ただいま御指摘のありましたように、このまま放置いたしておきますと、台風とか、高潮とか、あるいは先年のチリ地震津波のときもそうでございましたが、材木が動きまして非常な危険を伴うということで、単に港湾の運営をよくするということでなく――それもありますが、加えて危険防止ということもこの施設を急ぐということになっておるわけでございます。
#42
○天埜良吉君 それで、先ほどの補足説明で、従来は単独に地方債あるいは自己資本を投じてやってきたということですが、この三十七年度にはどのくらいの実績がありまして、三十八年度にはまたどのくらい、この法案が通りまして、それによってやっていこうという計画でしょうか。
#43
○政府委員(比田正君) 昭和三十七年度につきましては、ただいま申し上げましたように、昭和三十六年末におきましては年間約一千万立方メーターの輸入がございました。三十七年度につきましては、この計画は五カ年計画に取り入れまして、三十六年度から一部をやっております。三十六年度では、公共事業費といたしまして、八港を選びまして、それに対しまして事業費三億六千万円を計上いたしております。三十七年には、公共事業費といたしまして、十六港を選定いたしまして、十四億四千万円という予算を計上して、ただいま工事を進めているところでございます。これに対して、起債のほうの関係を申し上げますと、三十六年では二港でございまして、その額は九千万円でございます。これはまだ外側のほうが済みませんので、この問題となります起債のほうがまだわずかでございますが、三十七年になりますと、外側の公共事業も相当ふえますので、起債のほうの関係では七港分といたしまして九億五千万――これは主として製材場の用地の造成の起債でございますが、ただいま計画しておりまして、工事を実施いたしている段階でございます。
#44
○河野謙三君 政府委員の方に伺いますが、この目的は港湾の整備整備と申しますか、安全と災害防止を目的としているのですか。それ以外の目的はございませんか。
#45
○政府委員(比田正君) 御指摘のとおりでございます。
#46
○河野謙三君 それでは伺いますが、かりに外材を輸入いたしました場合に、本船運賃と、港に入りまして製材所に入りますまでのチャージと、平均どれくらいの比率になっていますか。
#47
○政府委員(比田正君) ちょっとただいまその数字をここに持ち合わせておりませんが、調べればすぐわかるのでございますが……。
#48
○河野謙三君 いいです。私は港湾の安全、災害防止ということが主目的であることは了解いたしますけれども、同時に、これだけのことをやるならば、経済効果というものをあわせて私は考えなければいかぬと思うのですよ。これは木材だけではない、全般に港湾の整備というものは、それによって、自由貿易を目前に控えて、港湾のチャージというものをいかにして節約し合理化すること、これをやはり忘れられてはいかぬことだと思う。これをやることによりまして――とりあえず東京の場合でけっこうです。どのくらいチャージが節減されますか、これが完全に実施されます場合に。
#49
○政府委員(比田正君) 東京の例でございますが、東京は、御承知のとおり、港内とか川筋の辺にただいま材木を集結しております。この量につきましては、将来ふえる量も若干見直しました程度をただいま計画いたしております。外のほうに貯木場を作りまして置きかえようということでございまして、御指摘のチャージにつきましては、あまり影響がない――若干安くなると思いますけれども、非常に危険でしょうがないから、ぜひとも外に持っていきたい。さらに、東京の問題につきましては、今後著しくふえる増加量に対しまして問題がございます。この点につきましては、ただいま検討いたしておりますが、港湾の五カ年計画もいろいろ改定の時期も迫っておりますし、あるいは若干の保留地もございますので、今後におきまして解決がつきました問題につきましては、御指摘のチャージの節約ということも考えあわせまして、計画に追加していきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。ただいまの場合は、現在どうにもならないというものを救済するというところで手一ぱいな状態でございます。
#50
○河野謙三君 これはむしろ、大臣なり政務次官にお伺いすることかもしれませんけれども、やはり何か一つ国が施策を促進する場合に、もっと高い理想が私はなくてはいかぬと思うのですが、これは、経済効果をねらわないで、とりあえず目先の災害防止とか、港湾の安全とかいうことだけではいかぬと思う。これをやりながら、一方において経済効果をねらうというのでなくてはいかぬと思うのです。
 そこで、私は、具体的に申しますと、たとえばこれだけの施設をするならば、その背後地に向かって、製材業者に対しまして用地のあっせんをするとか、そこにその業種を集中させて、それで港湾の運送を合理化するとかいうことをあわせてやるべきだと私は思うのです。また、あとでやるというけれども、あとでそんなことはできませんよ。これをやりながら、背後地におけるところの製材業者の用地を運輸大臣があっせんするとかいうことにして、一つ一つの業種について合理化を私はやらなければいかぬと思う。たとえば、今たくさんの問題がありますよ。東京、横浜その他の地区に、小型の造船所がたくさんあります。これはかってはみんな川を上ったところにあったわけです。今現にあるのです。ところが、その川が使えなくなった。そういう造船所も、これは日本に必要な企業ですよ。これをやはり、もう少し適当なところに、埋め立てその他をやっているならば、その地区に優先的に、造船所なら造船所を一角に集中するというようなことですよ。何かやはり合理化の促進をやらなければ、民間にたざ合理化、合理化といっても、できませんよ。限度がありますよ。私は、少なくとも、この木材の問題につきましては、そのうちに考えていくというのではできませんから、あわせて運輸大臣に、この機会に――製材業も、外国の材木がどんどん入ってくる、先ほどの御説明で非常に量がふえる。これはおそらく、今本船からおろしてから製材所に持ってくるまでのチャージが多いはずですよプレートが十ドルなら、こちらは十五ドルくらいかかります。太平洋の向こうから持ってくるのに十ドルで、こちらが十五ドルかかるなら、こんなもったいない話はないです。これはやりようによってどうにでもなる。そういうことをあわせてこの機会にやらなければ、これを切り離して、今後において考えますという問題ではないと思いますが、大臣どうですか。
#51
○国務大臣(綾部健太郎君) 御趣旨のとおりだと私も考えます。そこで、事務当局にそういう計画がないならば、即刻命ずるようにいたします。
#52
○河野謙三君 あわせて私は、先ほどもちょと触れましたが、木材のみならず、あらゆる業種に対しまして、港湾に直接つながっている業種につきましては、埋め立てその他の問題を処分する場合等につきましては、国が大きく計画を立てまして、集中的に業種別に持っていって倉庫でも、造船所でも、その他やるべきだと思う。そういことによりまして、非常に大きく日本の経済に貢献することは間違いございません。でありますから、港湾の整備と申しましても、なかなか今後かかる。埋め立てはどんどんその間にできていく。その埋立地をどういうふうに産業構造別にするかということは、まず運輸大臣が率先してそういうことをおやりになって、それによって私は自由貿易に備えるということが一番早道だと思います。なかなか、方々の工場で物の生産の段階においてコストを五%下げる、一〇%下げるということはたいへんです。しかし、一〇%や五%の問題は、運送過程においてやれば割合簡単に出てくるのです。釈迦説法でございますが、そういうこともひとつあわせて御考究いただきたいと思います。
#53
○政府委員(比田正君) ただいま私の説明がたいへん舌足らずで御迷惑をかけましたけれども、港湾計画全体といたしましては、もちろん御指摘のように経済効果が最大のものでございます。そこで、港湾のあらゆる計画につきましては、運輸大臣の諮問機関といたしまして港湾審議会等もございまして、いろいろ各界の御専門の方に案を提示いたします際に、事務当局が出します案に対しましては、できた場合の利用計画というものを一応アウトラインは付しまして、ここは貯木場だ、ここは製材工場がくる、ここは一般工場がくるというようなことも、区域別に重要なものについてはきめた計画のもとに予算措置等をいたしているわけでございます。それから、木材等につきましては、私の説明が非常に悪かったので、当面の急――非常に今追っかけられているような状況でございましたので、ああいう説明をいたしましたけれども、おっしゃるような経済効果をねらうということはもちろんでございます。と同時に、方々にばらばらになっておりますのは、できるだけ集約いたしまして、先ほど申しました工場用地造成等は、製材工場に充てるということを関係者とよく打ち合わせまして、そういう計画ならばいろいろ資金のあっせんもする、予算もつけるようにいたしましょう、こういう行政的な指導をいたしている次第でございます。ちょっと私の説明が足りなかったようでございますから。
#54
○河野謙三君 まとめて私は運輸大臣に要望しておきますが、現在各地で――ここで言えば、東京、千葉、神奈川、各地で大々的に埋め立てをやっております。また、埋め立てのできたところもあります。この埋立地の払い下げ等につきまして、今私が申し上げたような趣旨で、大きな国家目標というものを反映した埋立地の払い下げはやっておりません。私は、運輸大臣の権限において、もう少し大きく埋立地はいかに計画的に使用すべきかということを積極的に御発言願って、今のようなだらしのない埋立地の払い下げ、それによっていろいろいまわしい風聞が世間に流れるということのないように、運輸大臣に特にこの際要望しておきます。これは非常に国の産業にとって大きな問題でございますから、お願いしておきます。
#55
○小酒井義男君 この改正法案が通ると、それから、どこの港湾に貯木場を建設するか、あるいは改良復旧をするかということをきめて、そうしてそれがきまった後に起債を考えていくことになるのですか、どうなんですか。
#56
○政府委員(比田正君) ただいま、すでに申し上げましたような将来の木材の量の増加を見通しまして、年度ごとにやるべき港の計画はきまっております。そうして、それからはじきまして、この起債で昭和四十五年までに幾ら要るかということも全部勘定いたしまして、案はできております。
#57
○小酒井義男君 そうすると、今年度の改正前の法律に基づく超債じゃなしに、これをあらかじめ改正するという想定の上で超債というものをきめているわけですか。
#58
○政府委員(比田正君) 改正になりました場合には、これだけいただきたいというワクは考えております。
#59
○岡三郎君 今の将来の量の見通しから、四十五年までにどういうふうに施設をしていくかということの計画ができている――それはお出しになるわけですか。
#60
○政府委員(比田正君) 事務当局といたしましては、案ができております。
#61
○岡三郎君 事務当局としてはできておるが、それはまだ上層部の審議を経ていない、こういうことですか。
#62
○政府委員(比田正君) 先ほども申しましたように、公共事業につきましては来年度の予算がきまっておりますので、公共事業でやります港湾整備のうちの材木の関係は総ワクがきまっておりまして、ただいま来年度の配分を検討中でございます。
 それから、問題になります起債の額は、来年度の所要額は約五億でございます。これに対しましても配分案をきめまして、私どもの事務当局としては、これがきまれば、そのように進めたいというように考えております。
#63
○小酒井義男君 これは毎会計年度ごとの港湾審議会というのにかかるんですか、こういうものが。
#64
○政府委員(比田正君) この港湾整備促進法に基づく起債になりますと、毎年一回、その年度の各港の配分の計画がきまりますときに、毎年港湾審議会に大臣が諮問しまして、それでよろしいということになりますと、正式に決定いたします。このほうでは、起債のワクでございまして、今ワクだけきまっております。配分につきましては、普通は年度一ぱいにはきまりません。大体、六、七月ごろに、大蔵当局か、あるいは自治省当局と打ち合わせまして、詳細をきめる。ワクだけはただいまきまっております。
#65
○小酒井義男君 本法の改正に基づいて、貯木場の建設または改良、復旧を行なう個所は、具体的にどことどこかというようなことは聞きませんが、数一はどのくらいあるんですか。
#66
○政府委員(比田正君) ただいま材木を扱っております、輸入材を扱っているのは五十五港ございますが、そのうちで、さしあたり整備しなくちゃいけないというのは二十七港選定いたしております。それを三年間で一整備いたす、こういう考えでございます。
#67
○相澤重明君 せっかくのいい考えらしいんだけれども、一つ聞いておきたいと思のうは、今港湾の整備をするのに、公共事業費なり、あるいは地方公共団体の起債のワクを広げるというお話があったんですが、起債は何カ年償還で、利子は幾らなんですか。
#68
○政府委員(比田正君) 政府資金を用います分につきましては、六分五厘、十年の償還と、こういうようなことでございます。
#69
○相澤重明君 これは今まので、地方公共団体、いわゆる地方自治体に起債を認めた場合の年限と違いますか。それとも、今度新たにそういう考えですか。
#70
○政府委員(比田正君) 従来の港湾整備促進法に基づくものと同様の歩調でいきたいと思います。
#71
○相澤重明君 次に、外債はどういうことになっておりますか。
#72
○政府委員(比田正君) 外債は、全体といたしましては、地方債のワク内でございますけれども、港湾に関しましては、ただいま二つだけございます。一つは、御承知と思いますが、大阪港の一部と大阪の堺港とあわせましてマルク債がございます。これは来年度の予定は九十億円でございます。それから東京都が港湾整備のために米債がきまっておりますが、これが七十二億の予定になっております。この分は、直接には、ただいま申し上げている貯木場関係の法案とは別なことになっております。
#73
○相澤重明君 これは、政府が今提案をしておる港湾整備法関係の直接関係のものではない、こういうことでありますが、そこが、いわゆる、先ほど河野委員から御質問もあったけれども、総合的な計画が私はやはり足りないのじゃないかという気がするのです。これはいずれ、きょうはただ聞きおく程度ですから、あとで十分質疑をやりますが、外債の場合は利子は幾らなんですか。
#74
○政府委員(比田正君) 外債は米債とマルク債と異なっておりますが、ただいま私資料を持っておりませんが、私の記憶いたしておりますのは、米債のほうは七分五厘くらいになると思います。
#75
○相澤重明君 これは、外債の利子というのは、まあその発行地によっても若干差があることは私ども承知しておりますが、少なくとも世銀借款とか、あるいは外債という問題については、やはり利子の問題が非常に重要な問題になりますので、ひとつあとで資料として西独の場合あるいは米国の場合、返済期間の問題、条件、そういうようなものを御提出をいただきたい。これはもう、単に港湾整備促進法ということじゃなくて、参考に今御答弁をいただいたのでありますが、やはり運輸省としては重要な問題ですからお尋ねしておきたいと思います。これはぜひ資料を提出してもらいたい。よろしゅうございますね。
#76
○政府委員(比田正君) 承知しました。
#77
○相澤重明君 それから、特定港湾の施設整備事業の基本計画を毎会計年度ごとに港湾審議会の議を経て策定をする、そして内閣の承認を求めた上に関係港湾管理者に対しこれを通知すると、先ほど小酒井委員の質問にお答えになっておりましたが、この基本計画というのは、先ほどの五カ年計画に基づく中の年度、それを会計年度に出すということのように受け取れるのですが、そういう解釈でいいですか。
#78
○政府委員(比田正君) この起債の計画につきましては、いろいろ政府予算と違いまして、地方の事情もございますし、これだけ起債をやりますと、場所によっては、地方が自己資金を加えまして、あるいは土地などの造成のときには、土地の売却などもあわせまして年度の予定を立てるわけでございまして、政府側といたしましては、大体五カ年計画の線に沿ったもので起債をきめるということがございますが、いろいろ地方財政の都合とかズレもございまして、中には、この起債全体の問題となりますと、土地をできましたら譲渡して、まあその譲渡の価額の問題、いろいろございまして、必ずしもぴったりとは合わないのでございますが、政府とはして港湾の整備のほうの五カ年計画とマッチした起債の計画を立案いたしております。
#79
○相澤重明君 いま少し聞いておきたいのだが、今までの五カ年計画の策定当時の資金と、今あなたが説明されておる基本計画を毎会計年度に出していくというのとズレはないのですか。
#80
○政府委員(比田正君) たいへんむずかしい問題でございますが、港湾五カ年計画のほうは、これは政府で決定いたしました計画でございまして、大体そのとおりやっていこうということでございますが、起債の計申のほうは、正確に申しますと、五カ年計画というような政府の決定したものはございません。したがいまして、若干のズレができることがございます。そのズレと申しますのは、いろいろの土地が、非常に予定よりも早く利用者がほしがっているとか、あるいは逆にもう少しおそくてもいいというような要求者のほうのズレがございますので、そのほうから参りますズレはございます。
#81
○相澤重明君 それから、これは港湾局長の考えがどうなっておるか聞いておきたいのだが、旧軍港ですな、いわゆる横須賀、呉、佐世保、舞鶴、この旧軍港のいわゆる港湾関係の施設、これとこの運輸省が考えておる問題との関連についてひとつ御説明いただきたいのですが、どうなっているのです。
#82
○政府委員(比田正君) 旧軍港はいろいろございますが、たとえば横須賀のごときは、旧軍港で依然としてまだ地方の人が使えない部分がございます。で、旧軍港の中で商港に転換いたされました分につきましては、一般の商港と同じ取り扱いをいたしております。したがいまして、すべての計画を立てますときには、公共事業の面におきましても起債の事業におきましても、地元から要求があれば、これを審査いたしまして、全体の五カ年計画と照らし合わせて方針を決定いたしております。
#83
○相澤重明君 そこで、私は今のお話のとおりだと思うのですが、なぜこの旧軍港を、重要港湾の指定から若干でも軽くしなければならないかと、こういう点について、昭和三十八年度の予算編成の際に運輸省としてはどう考えておったのかですね、少し聞いておきたいと思うのですが、これは御承知だと思うのですが、戦争に負けて平和都市宣言をして、旧軍港市転換法というものが作られて、そしていわゆるこれを商港に直していく、その努力をすることが戦後両院においてきめられたわけでありますが、最近、この特定港湾なり重要港湾という中の考え方が若干変わってきつつあるということをわれわれは耳にするのですが、そういう点は、港湾局長として、三十八年度の予算編成の中でどういうふうに考えておったのか。この際聞いておきたいと思うのですが。
#84
○政府委員(比田正君) ただいまお話がありましたように、軍港が戦後法律に基づきまして商港に転換いたしました。その転換いたしたものについては、私どもは、できるだけその精神にのっとりまして、旧軍港が非常にさびれておるところも場所によってありますので、何とかしてこれを、外国貿易の基地あるいは内国貿易の基地として育成したいという精神のもとに今日まで指導いたしてきたいと存じております。お話の、来年度の予算につきましても、決して旧軍港だからといってどうということはございません。むしろ、旧軍港なるがゆえに、いろいろ御希望があればそれも進んで聞いてやって、地元の繁栄をはかりたいと、かように考えておりますが、ただ、港湾の事業というものは、国からかなりの補助金が出ますけれども、ある部分は地元の公共団体、港湾管理者となっております県とか市とかいうものの分担があるわけでございますが、工事の規模が非常に大きくなりますと、なかなか地元の財政もそれに伴わないので、これは計画を早くやってくれとか、おそくやってくれとかいうような現地からの御希望もありますので、地方財政の御希望も勘案いたしまして、できるだけ手厚く育成していきたい、こういうふうに考えて処置をいたしております。
 また、もう一つ申し上げますが、港の工事は、いろいろ地質とか波とかいうような技術的の条件も加わって参りますので、あるいは地元の方が申し出られた計画を審査いたしますと、これはこういう地盤だからもっと金がかかるじゃないか、あるいは強固にしにゃいかぬ、急いではできないというような部面も勘案いたしまして処置いたしております。
#85
○相澤重明君 時間の関係で資料要求しておきますが、政府のいうこの港湾整備関係の五十五港、これに、五十五港公共事業費あるいは地方起債による総額、これをひとつ資料として御提出をいただきたい。同時に、その中で区分するのは、当面する二十七港の三カ年計画の面と、それから今申し上げた四軍港の面と、というふうに区分をして、ひとつ対照できるように出してもらいたい。それはいいですね。
#86
○政府委員(比田正君) ただいまの段階で、予算のワクがきまっておりますので、二十七港につきましてはほとんど私のほうの案はできておりますけれども、若干はまだ未確定の分がありますが、それをお含みの上ならば提出をいたします。
#87
○相澤重明君 けっこうです。
 その次に舞鶴が、先ほど河野委員からもお話がありましたが、製材工場との関係も含んで、造船関係が非常に危惧された面があったわけですが、先ほどの御説明の、大体外国からの輸入が一千万立方メーター、あるいはまあこれが将来には千五百万立方メーターにもふえるだろう、こういうのでありますが、この外国から輸入しておる港に着く量、その港を揚げてですね、地域と、それから輸入先、たとえばソ連であるとかアメリカであるとか、そういう輸入先の区分をして、資料を御提出願いたいと思います。よろしゅうございますか。
#88
○政府委員(比田正君) 大体御指示のとおりの資料はできると思いますけれども、地方から要求いたしますところのものが、率直に申し上げますと、相隣る港では、こっちのほうにこれだけ来るのだ、おれのほうでもこれだけ来るのだということもございますので、地元の御意見と多少違って、中央でいろいろ、農林省その他関係各官庁とも打ち合わせまして、配分を、両方から一つのものを言ってきておることもございますので、配分いたしました分はできております。それがありましてこそ大体二十七港の計画ができるわけでございます。で、舞鶴につきましては、私どもの二十七港の中に入れて考えて現在作業を進めております。
#89
○相澤重明君 その次に、運輸大臣にお尋ねしておきたいのは、先ほど御説明をいただきました港湾区域、港湾地区内における水面の埋め立て、盛り土あるいは整地、土地造成といいますか、そういうことが、地方団体が要請して行なう、あるいは国がこういうことをやりたい、運輸省がやりたい、こういう面が、それぞれあろうと思うのですが、運輸省としては、みずからが日本の港湾等を監督する立場においてこうしたいと、こういう考えでこの土地造成等を該当の地方団体に要請をしてやると、こういうような場合があるのかないのか。この点いかがですか。これはひとつ運輸大臣に聞いておきたい。
#90
○国務大臣(綾部健太郎君) 国家的見地に立ちまして必要なものはぜひ国家の機関でやりたいとか、かような基本観念は持っております。具体的につきましては、その団体が要請する場合に検討いたしたいと思います。
#91
○相澤重明君 それでは、特にひとつ当面の焦眉の問題である東京湾埋め立て問題についてはどうお考えになっておりますか。
#92
○国務大臣(綾部健太郎君) われわれの承知いたしておる範囲内におきましては、自治体、すなわち東京都がやる部分と国家がやる部分とについて明確なる申し出でといいますか、計画をわれわれがまだつまびらかにいたしておりませんから、先ほど申しましたように、それを見た上で判断いたしたいと思います。
#93
○相澤重明君 それはおかしいじゃないか。私は、政府がやる必要がある場合には、地方自治団体に要請をしてやる場合もあり得る、あるいは地方自治団体が計画をして政府に要請をする場合もある、まあこういうお話を聞いたのですが、東京湾の問題は、今ごろ政府がこれから聞いてというような問題じゃ私はないと思う。したがって、この問題について、私は、池田内閣として積極的に取り組む必要があるのではないかという考えを持っているのですが、実は、私も神奈川県ですから、神奈川県と東京都と千葉県、この三都県が現在、東京湾の問題についてどうするかということも、経済開発の問題で相談をしておるところなんです。しかしこれは、単に東京都がやるとか、神奈川県が一部をやるかと、千葉県が一部を持つなんというようなことでは、この東京湾の問題は解決ができない、国の事業でやるべきである、こう言うのだが、国のほうがなかなか進まない。そこで民間の二部の者は、いわゆる学者層も含んで、おれはこういう計画だ、われはこうだというようなプランというものを今立てておるわけです。そこで私は、やはり東京オリンピックを控えて道路の問題や、鉄道の問題もなかなかたいへんだけれども、首都圏整備という問題に関連をして、東京海という問題を度外視しては首都圏整備の問題もないし、また、日本の近代社会の発展もない、こう思うのです。そういう面で今の大臣の御答弁では、いささか何か港湾を管理する立場にある、監督する立場にある責任者としては少し物足りないのですが、いま少し進んだお答えをいただけませんか。
#94
○国務大臣(綾部健太郎君) 前申しましたように、千葉県がやるか、東京都がやるか、神奈川県がやるか、あるいは別個の民間団体でやるかということにつきましては、論議がかわされておる。その結果によりまして、運輸省としては、国家的に考えてよりいい案にいたすように努力いたしたいと思います。
#95
○相澤重明君 それでは、これは、運輸大臣にこの次の機会でけりこうですから、そういう問題について、首都圏整備委員長とも相談されて、あるいは内閣としてもそういう点について具体的に――もう私どものほうは第二回の会議を持っているわけです。したがって、こんなことでは政府を相手にできないという関係都県の人たちの意見もあるわけです。しかし、それじゃできないわけですよ。戦国時代と違って群雄割拠というものじゃないと私は思う。したがって、早急に政府の対策をひとつ樹立してもらうためにも御相談をされることを……、――その結果を次の機会に報告してもらうように、これは大臣にひとつ経過でけっこうですから、首都圏整備委員長とも御相談をされて御回答をいただきたい。これは希望しておきます。
 なお、たくさん問題はあるようですが、ほかの人もあるようですから、私は、きょうはこの程度で、先ほど申し上げた資料の提出をいただいて、次回また御質問をいたします。
#96
○加賀山之雄君 大臣にお伺いしたいのですが、先ほど河野委員からもお話がありましたが、港湾の整備については、五カ年計画があり、港湾審議会があって、政府の諮問機関として役割を果たしておられるようですが、全般的の大臣の御観察として――私は、港湾行政、港湾の整備が非常に何というか、方々へばらまき過ぎる傾向があるのじゃないか、もっと集中的に、さっきも話が出ておりまたしが、いわゆる経済効果というものを考えた場合に、やはり港湾の使命というものを、石炭なら石炭、鉱石なら鉱石、石油なら石油、木材なら木材と、集中的に扱うような考え方で港湾を整備することが必要なんじゃないか、それが経済効果を上げることになりはしないか、これは、荷役の面でも何でもそういうことは言えます。また場所の効率的利用からいっても言えるのだが、ともすると割拠主義になって、各都道府県それぞれ自分のところの港をよくしよう、あるいは一つの県の中で二つの港が争っておる、そのために予算の分割が非常に割拠主義になって、したがって港湾の整備がそれだけ、ばらまかれるから完成がおくれるわけです。そういう問題がありはしないか、全般的にそういうふうに考えるのですが、大臣の御観察はどうですか。
#97
○国務大臣(綾部健太郎君) もちろん経済効果が一番あるものに優先的にまた集中的にやることが、これは行政のあり方として当然と思います。われわれもその趣旨に沿ってやるべく下僚に指示しております。
#98
○加賀山之雄君 今度の木材関係の改正につきましても、先ほどから伺っていると五十五港、とりあえず二十七港、五十五港といえば、いわゆる一都二府四十三県から見てそれより数が多いのですけれども、おそらくこれは、私は、従来やっておる港はみんなよくしよう、こういうことから出ておるように思う。そういうふうなことでとりあえず二十七港やろうということであろうと思うので、こういうことにも私はばらまき主義の行き方が現われておるように思う。いかがですか。
#99
○国務大臣(綾部健太郎君) そういう観点もあると思いますが、一応地方格差の是正という観点から、二十七港くらいがいいと判断したと私は思います。
#100
○加賀山之雄君 それは聞き捨てならぬ。前には海難事故関係では人づくりと、こう言う。それから今回は格差の是正、そういうことは理由になりません。と申すことば、その港としてそれはその地方の繁栄になることはわかりますが、そこには陸上はにトラックもあり国鉄もあるわけです。何も港を方々に作らなければ格差が解消されないという問題でもない。最近のトラックの輸送なんかは、百五十キロで十分そろばんが合って運送ができるんです。そうなると五十キロとか四十キロ、あるいは二十キロのところに港を作らなければ格差の解消ができないのですか。おかしいじゃないですか。
#101
○国務大臣(綾部健太郎君) 私の言うことは、そういうことも勘案するが、大体は、ただいま申しましたように、経済効果の多いものに集中することがこれは当然でございます。例外的にただいまのような場合もありまして、やるのはやむを得ぬ。
#102
○加賀山之雄君 そういたしますと、先ほどから相沢委員の質疑にも出ておりましたが、従来の港湾整備の計画についても、大臣としては、これをもう一ぺんよく見直すという御用意があるかどうか。それから、ことに今回の措置が木材を扱うということに特定されるわけですが、その場合に、その観念を十分に生かして施策されるが、この二点、大臣から念のために伺っておきます。
#103
○国務大臣(綾部健太郎君) おもなるものにつきましては、港湾審諸会に諮りまして、その衆知を集めて最善を行ない、同時にまた、ただいまの木材港につきましては、今たびたび申しますように、最もいいほうから順次やっていくつもりでおります。
#104
○加賀山之雄君 港湾審議会、それから昨日のあれでは、今度の海運企業整備計画審議会――大臣はすぐ審議会に逃げ込んでしまわれるのだが、これは大臣の諮問機関として意見を尊重し、有能な人材を集めてやられるのだからこれはいいですよ。しかし、運輸大臣としては、私は、日本の海運政策というもの、あるいは港湾整備、これは重要な問題です。これは、日本海運に非常な影響を持つと同時に、日本の貿易に非常に強い関係を持っておる。さっきコストの問題がありましたが、港湾チャージというのは非常に高い。そういう点から考えますと、船の運賃だけ考えてもだめ、鉄道の運賃だけ考えても、だめなんで、港湾チャージというものは非常に重要な要素なんです。そういう場合に、運輸大臣としては、やはり自分の見識というか、あれをしっかり持って――港湾審議会の意見はもちろん尊重されなければならぬだろうが、お持ちになって、この日本の交通政策を扱われなければいかぬ。私はそういうふうに思うから伺っておるので、ひとつ大いにふんばられて、どうも運輸大臣はたびたびかわられるものだから、ようやくそういうことが緒につこうとするとかわってしまう。大臣はそんなことはないと思いますが、大いに海運、陸運の交通政策を十分にひとつあれしていただきたい、かようにお願いをいたします。
#105
○河野謙三君 ちょっと資料をお願いしたいのですが、木材の貨車輸送の実績は出ていますね。その中でいわゆる輸入材の陸上輸送の実績というのは出ますか。出ればそれをいただきたい。
#106
○政府委員(比田正君) 帰りまして、よく調べないとわかりませんが、陸運との関係がございまして、出るだろうと思いますが、直ちにお手元に差し上げられるかどうか、ちょっと調べましてお答えいたします。
#107
○河野謙三君 それでは、輸入材は輸入港からいずれどこかに輸送されるわけですね。輸入木材の輸入港別に、どういう輸入材の輸送実績があるかということを私は知りたい。というのは、私がこういうめんどうな資料要求をするのは、おそらく港から非常に輸入材の交錯輸送が現に行なわれておると思う。その実績を知りたい。それは、もちろんあなたのほうで港湾の合理化と同時に、経済効果をねらっておられるというなら、そういう、たとえばとんでもないいなかの港に輸入米材が入って、それが東京に送られるとか、神戸に送られているとかいうなら、そういうところはやめたらいい。そういうことは当然お考えになっておるでありましょうけれども、われわれとしても知りたいので、今申し上げた資料をぜひひとつ御提出いただきたいと思います。
#108
○岡三郎君 資金の集め方ですが、運輸省港湾局調べとして、政府資金、公募資金、縁故資金、この縁故資金というのは、ずいぶん量が多いのですが、この内訳というか、昭和三十六年、三十七年、三十八年と出ておりますが、これは調査室の分ですか。この縁故資金について、少し説明してもらいたいと思うが、どういう状況になっているのか。
#109
○政府委員(比田正君) 縁故募集と申しますのは、大部分が工場用地の造成の場合でございまして、工場用地をここに作ろうという計画は、港湾管理者あるいは公共団体で決定いたしまして、それが中央に参りまして、適当なものに対しては起債の処置をいたすのでございますけれども、土地を作りますと、最初の場合、何ら当てなしに作るということはできませんものですから、企業を誘致する公共団体側では、あらかじめ関係方面と折衝をいたしまして、大体のところこのくらいのものができたらこのくらいを希望するという希望を受けて、希望する会社の種類によりましては、その資金を一部持ちましょうということで、この縁故募集というのが行なわれておるわけでございますが、この縁故募集は、幾らにしますかどうかということは、大蔵当局と財務当局も関与いたしまして、自治省のほうで御決定願う。私どものほうといたしましては、起債の全体のワクをきめまして、これだけが港湾の整備のためにほしいのだということを申し出ているわけでございますが、その資金の内訳、たとえばその中でも政府資金を幾ら出そうかというような問題につきましては、大蔵省で決定いたします。したがいまして、性質はそういうものでありますが、縁故募集のワクに対しまして、私どもは、できるだけ縁故募集は少ないほうがいいという要求は大蔵省にいたしております。いろいろ地方財政を担当いたしております関係において、このぐらいはいいだろう、従来の実績もそうだということで、前年度の実績と今後の伸びの予定を見てこれを定める、こういうふうになっております。
#110
○岡三郎君 そうすると、先ほどの経済効果の問題との関連がここに出てくると思うのですが、土地を造成しまして、いろいろと工場用地を作る、その資金計画として、あらかじめどういうふうな工場をそこに誘致するのかという計画のもとに、いろいろと縁故資金の募集をしているのか。具体的にわれわれが横浜の埋め立て等を見ている場合に、いろいろと事前折衝もあれば、できてから入るか入らぬかという条件をいろいろと交渉している、そういうふうなことで、ばらばらな印象が強いわけです。大仏の計画はわかるとしても、そういう点で縁故資金が多いということは、逆に言うと、政府の計画というものが遂行できないのではないか、つまり政府の資金量というものが多ければ、一つの計画というものがそこにはっきりしてくるけれども、縁故になった場合に、いろいろと金の融通がつく会社がそこに入ってくる、こういう形になりがちじゃないですか。その点はどうなんですか。
#111
○政府委員(比田正君) 縁故募集といいますと、おっしゃるとおりに、金の都合のつくところが将来ここを買おうということで引き受けるというケースが非常に多くはなって参りますけれども、このほかに、年度戸々の起債の総ワク以外に、自己資金も相当入っております。それはすでにできた土地の売却代とか、その他余裕のある公共団体等では、特別に自己資金を用意することもございますが、大体非常に成績のいいときには、いいところでは二倍も三倍もになりまして、事業のワクがきまるわけでございます。ただいまここにあげてあります三十八年度の起債のワクというのは、あくまでも国のほうがあっせんするワクでございまして、そのほかに自己資金が加わりまして、これよりも五、六割大きな事業量となって各公共団体がやっている、こういう形で現われて参りますが、それはまだ年度に入りませんと決定いたさない。地方の議会が開かれるなり、いろいろなことをしませんと、今の段階ではきまりません。国の出す分だけきまっている。お話のように縁故債が多くなると、国の意思というものの反映が少なくなるということは確かにございますけれども、そういう地方団体自体の資金もかなり加わっておるということでございます。
#112
○岡三郎君 私は、これを見ての印象ですが、港湾整備促進法の一部を改正する名において、貯木場の問題をこれに取り上げているわけですが、全体を見てみるというと、工場用地の造成に全く奔命している。一体港湾がどれだけ重点になってきているのかということになると、やたら埋め立てて土地を作ってそこへ工場を作って、いわゆる税金を将来もらうという計画なのかどうか。端的に言って、自治体が商売を始めているという印象が非常に強いのだが、つまり港湾を整備するという名においてやっている事業並びにその内容を見てみると、工場用地がほとんどです。金の使う道で、港湾整備を促進するということで埋め立てばかりやっているというのは、一体どういうことなのかね。
#113
○政府委員(比田正君) お答え申し上げす。これをたまたまこの法律で記載いたします範囲といたしましては、港湾に直接関係あるものというので、冒頭申し上げましたように、荷役機械あるいは上屋とか引き舟とか用地造成というのが入って参りましたのですが、この法律ができましてからもかなり時間がたちますけれども、最近のわが国の経済の情勢から、やはり工場が臨海地帯に立地する要求が非常に多いわけでございまして、また、そうあってしかるべき工場が非常に数が多いわけでございます。そこで、港湾の区域というのがございまして、港湾区域内におきますところの付近の商港、あるいは埋め立てといえども、すべて船が着く場所でございますから、そういうものにつきましては、港湾の関係でワクをあっせんしたほうがよかろうというので、この港湾用地内の工場用地造成につきましては、運輸省がワクを設定いたしましてあっせんをするというような内容になっておりますので、この量が非常に多くなってくるのは、港湾に参ります工場が非常に多いということでございます。私どもの港湾関係がこれをいろいろチェックするのが一番妥当であろうというので、私どもが所管しておるわけでございます。
#114
○岡三郎君 そこで、大体そういう三十六年度、三十七年度は実績があると思うのですが、縁故資金の今までの調達内容というか、内訳というものを資料として出してもらいたいと思います。どういうふうに縁故資金あるいは自己資金といいますか、がなっているのか、その内訳を、港別というか、埋立地別に出していただきたいということが第一点。
 それから、先ほど言われたように、五億円で当面この法律が通ったらやる、二十七港やって、二十八港はあと回し。二十七港五億円でまず初年度手をつけて三年計画でやるというわけですが、これについてもどういうふうに計画がなされておるのか。これは港別に、大体つける金の量というものは、これは平均しても二千万円にいかないのですが、一体どういう規模の貯木場を作るのか。大体これは、今後内訳を作っていくのでしょうが、あらかじめの現在の海運局の計画というものを出してもらえるならば出してもらいたい。
#115
○政府委員(比田正君) 私の説明があるいは不十分だったかと存じますが、二十七港につきましては、四十年までに二十億でございまして、来年が五億でございます。その内訳につきましては、私ども計画を大体持っております。
#116
○岡三郎君 先ほど言われたように、少ない金で二十七港やられるということになっているわけですが、こう平均にばらまいてずっと三年で作り上げるのか。二十七港のうち、まず第一年目として何と関係する、第二年度目に何と関係する、第三年度目に何と関係すると、こういうふうにやるのか。この五億円をまず明年度薄くばらまいてやって、その上に今度は三十九年度で継ぎ足していくのか、これはどういうふうになっているのですか。
#117
○政府委員(比田正君) これは効果を発揮いたしますように重点的にいたしたいと思います。そこで、ただ材木が年々ふえていきますものですから、二年間でやるものもあるし、非常に緩慢な伸びのところだったら、来年はやらないであとその次の二年でやる、非常に緊急を要するものにつきましては、全部一年で終わるように、各港別の実情に応じまして配分いたしたい、こういうふうに思っております。
#118
○岡三郎君 ひとつ今の資料、現状における計画でいいから出してもらいたい。よろしうございますか。
#119
○政府委員(比田正君) 承知いたしました。現状における計画といたしましてお出しいたします。
#120
○岡三郎君 では、きょうはこの程度にいたします。
#121
○委員長(金丸冨夫君) 他に御発言がなければ、残余の質疑は次回に譲ります。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#122
○委員長(金丸冨夫君) 速記をつけて。
    ―――――――――――――
#123
○委員長(金丸冨夫君) 次に、道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、補足説明を聴取いたします。木村自動車局長。
#124
○政府委員(木村睦男君) 御審議をいただくことになっております道路運送車両法の一部改正法律案につきまして、先般大臣から提案理由の説明を申し上げましたが、その補足的な御説明を申し上げたいと思います。
 道路運送車両法は、昭和二十六年にできました法律でございまして、この法律で規定いたしております事柄は、大分けをいたしますと、自動車の車両の検査、登録、それから自動車の整備、それから自動車の分解整備等を業とする分解整備事業者に対する監督、おおむねこれだけの事柄について規定をしてある法律であります。ところで、最近の自動車の量数というものが、御承知のごとく非常に増加しております。また車両の性能も非常に向上しております。また、車の種類も変化をいたしております。こういう実態に照らしまして、現在の車両法によります車両保安の向上をはかるにはどうしたらよろしいか、また検査、登録等の事務を迅速にやるため、また的確にやるために、現在の車両法でよろしいかといった点につきましては、実はこの法律ができまして十年以上たちますので、実態に必ずしも即応している点が全部でないというふうなこともございまして、そこで、運輸省といたしましては、昭和三十五年と六年の二年度にわたりまして、臨時に自動車審議会という大臣の諮問機関を作りまして、各界の専門、あるいは学識経験の方にお集まりを願いまして、この自動車の実情の実態に合うべき車両法をどういうふうに再検討すべきかということを諮問いたしたわけであります。その結果、自動車審議会からも答申をいただいております。これを参考にいたし、なおかつ、従来の実情を十分検討いたしまして、この際に道路車両法の一部改正を考えたわけでございます。もちろん今回提案いたしております改正の部分以外にもいろいろ改正したい点はあるのでございますが、法律による秩序の安定ということも、ある程度考慮いたさなければなりませんので、この際はそれらの中で特に緊急あるいは必要度の強いものにつきまして、改正を試みたわけでございます。
 次に、改正の要点につきまして逐次申し上げたいと思うのでございますが、まず改正の第一の眼目が、車両保安の向上の確保でございますが、これにつきまして申し上げます。
 その第一は、定期点検整備の義務づけでありますが、これは自動車を使用する者に対しては、一定の期間ごとに、運輸省令で定めます技術上の基準によりまして、自動車を点検整備いたしまして、それを記録することを義務づけることになっております。これによりまして、自動車の使用者が自主的に自分の車の整備の励行をはかる、したがって、整備不良の車は運行しないようにこれを防止するのが、目的でございます。なお、これにつきましては、現在では自動車の保有者に対しまして整備の勧告をすることができることになっておりますが、これを発展させまして一定期間整備をすることを義務づけたのでございます。そういうふうな経過をたどっておりますので、この義務づけにつきましては、罰則は伴わないものでございます。ただ、この点検をしておるかどうかということは、定期の車両検査の際に、この点検、整備の記録簿の呈示を求めまして、これを確認する、それによって行政指導の徹底をはかりたい、かように考えております。
 第二点は、自動車の整備管理者の選任義務の加重でございます。一定の自動車の使用者は、自動車の整備等に関しまする事項を処理するために、一定の資格を有する整備管理者というものを選任しなければならないことに現状でもなっておりますが、この整備管理者を置く場合に、現状では特に八トン以上の大型トラック、そういった車の使用者に対しまして、十両以上を単位にいたしまして、その使用の本拠ごとに整備管理者を置くようにしておるのでございますが、これを五両以上の使用者の本拠ごとにするように少し強めたわけでございます。これによりまして、砂利トラックあるいはダンプカー、特に最近事故多発の傾向のあります大型車の使用者につきまして、整備の向上あるいは、ひいては車両欠陥事故の防止をより一そう徹底いたしたい、かような意図のもとに整備管理者の設置の範囲を強くしたのでございます。
 第三点は、臨時検査の対象となります自動車の車両の範囲を拡大いたしますとともに、その実施手続を簡略化したことでございます。これは軽自動車につきまして、今回臨時検査を対象にいたしたわけでございますが、現在軽自動車につきましては、定期の検査は受ける必要がないことになっております。しかし、軽自動車につきましても、車両欠陥による事故がある程度ございますので、これらが保安基準に適合しないというふうな場合も考えられますので、自動車の使用者が著しく多い場合に限って実施されることになっております臨時検査の対象に軽自動車を含めることにいたしたのでございます。なお、この実施の際には、陸運局長限りの判断におきまして、適宜時期を失しないで検査ができるようにしたいというふうにこの制度を設定するわけでございます。
 第四点は、三輪以上の軽自動車の分解整備事業を認証制の対象といたしたことでございます。最近の自動車関係の技術の進歩によりまして、特に軽自動車のうち三輪、四輪の軽自動車はその構造、性能等が、現在の小型自動車とほとんど大差なくなってきております。また軽自動車の事故率もかなり上がっております。また、この事故によります被害の程度も、小型自動車とあまり大きな差異がないというふうな実情でございます。しかも、自動車の増加の傾向の中で、軽自動車の増加の軽向は特に強いというふうな状況でございますので、この傾自動車の保安確保の具体策といたしまして定期の点検整備を義務づけ、さらに、必要と認めるときには、官みずからが臨時検査を実施し得るような体制をとったわけであります。その一環といたしまして、三輪以上の軽自動車を対象とする分解整備事業をも認証制の対象といたしまして、適切な整備の設備、技術等の整備能力を持つ者が整備事業を担当するように、整備能力の関係の維持向上をはかることを目的といたしたのでございます。
 第五点は、自動車等の保安基準の項目の追加でございます。保安基準につきましては、現在もいろいろ基準の対象の項目が列挙されておりますが、最近の実情にかんがみまして、さらにこれに項目を追加いたしまして、保安度の確保向上をはかる、こういう考え方でございます。
 次に、制度の合理化、それから簡素化等につきまして一連の改正を考えているのでございますが、まず第一は、自動車の種別に関する改正でございます。これは特に農耕用の作業用軽自動車、つまり、たんぼで農耕用に使います車でございます。あるいは特殊作業用の軽自動車、たとえて申しますと、工事等に使いますショベルが前についたような軽自動車、そういったような構造、機能、それから使用の形態等を考えまして、これらは、道路上において人や貨物を運搬するのでもなければ、また道路を走ることが主たる目的でもございませんので、これを従来一括して軽自動車というものの中の範疇に入れておったのでございますが、これを分類いたしまして小型特殊自動車ということにいたしまして、軽自動車とは異なる取り扱いをいたし、簡易な取り扱いに移したい、こうしたのでございます。これらの農耕用作業用車、それから特殊作業用車というものは、車両保安の面からもあまり問題となっておりませんし、また、かりにたんぼへ行く場合に、道路は使いますけれども、これらの車の速度も非常に低いというふうな点から、取り扱いを簡易にいたすというのがこの趣旨でございます。
 第二点は、自動車の登録の際の登録がえの手続の簡略化であります。登録がえといいますと、車の持ち主が個々の県で登録しておりますのを移住しその他で乙の県に移りました場合に、その車の軍籍も移す場合がございますが、その場合に、現行では、前居住地の甲の県で自動車の登録原簿の謄本を作りまして、これを新しい乙の県に送りまして、それによって乙の県でその車の登録原簿を作成する、前の原簿は、以前の県のほうで保存しておくという格好になっておりますが、これを新しいほうの県に原簿そのものを送ってしまう、そうすることによりまして登録用謄本の発行あるいは新しい登録原簿の作成等の手続を省略することができて、事務能率の向上にもなりますので、こういうふうな方法に変えるわけでございます。
 第三点は、自動車登録番号標の交付代行者に対する監督規定の強化でございます。自動車登録番号標、つまり登録自動車のナンバー・プレートでございますが、これは交付代行者というものを陸運局長が指定することによってこの代行者が交付いたすのが現行の制度でございますが、自動車の登録番号標というものは、いろいろな意味で重要性の深いものでございますので、この登録番号標、つまり、ナンバー・プレートを交付する者につきましては、その指定の際の条件あるいは期限をつけるようにいたしたい。また、交付代行者が守るべき必要な事柄も定め、これらに違反した場合に、必要な是正命令を発し得るというふうにいたすことによりまして、交付代行者の行ないます登録番号標の適切な交付の確保をはかりたい、かように考えたのでございます。
 第四点は自動車整備士に関する規定の改正でございます。現在でも自動車整備士につきましては、省令でそれぞれ規定はしておりますが、本来これは法律上の制度として規定すべきものでございますので、この際これを法律上の制度といたしますとともに、運輸大臣が養成施設の指定をいたしますか、その養成施設の課程を終了した者につきましては、この整備士の技能検定試験の一部を免除し得るようにする措置をとったわけでございます。現在運転の免許についても、大体同様な制度をとっておりますが、まあこれに似た制度にいたしたわけでございます。これによりまして整備士の養成施設も大いに発展向上させ、また自動車整備士のレベル・アップ、あるいは整備士の必要人員の確保をはかるようにいたしたい、かように考えたのでございます。
 第五点は、これも事務の簡素化と申しますか、抹消いたしました自動車登録原簿の保存期間の短縮でございます。現在では、自動車の登録を抹消いたします場合に、登録原簿というものは、その後十年間保存することになっておりますが、自動車の耐用年数あるいは抹消した自動車登録原簿の利用状況を見ますというと、大体五年間の間にいろいろな照会等がございますが、五年以上は皆無といってもいい状況でございます。不必要に長期間この整理保存をさすことをやめまして、これを五年間に短縮いたしたい、かように改正をするわけでございます。
 第六点は、登録の際の変更、登録の事由の追加でございます。自動車の型式というものは、登録原簿の記載事項となっておりますが、現在は、この型式の変更がありましたときに、変更登録を受ける必要がないことになっております。したがいまして、自動車の実態と登録原簿に記載されております車というものの間に相違が起こることも予想されますので、型式の変更をも変更登録の事由に加えるように規定の整備をはかったわけでございます。
 第七点は、電気自動車の分解整備事業に関する改正でございます。分解整備事業につきまして、現行でいろいろ種類別にしてありますが、その一つの種類といたしまして、電気自動車分解整備事業というものを置いております。しかし、これは終戦後非常に電気自動車がたくさんできましたときに、特殊の技術、技能をもって分解整備事業に従事することが必要であり、また、その監督上、電気自動車の分解整備事業という一つの業種を置いて監督指導をして参ったのでございますが、御承知のように、現在ではほとんど電気自動車というものもございませんので、これの分解整備事業を一つの業種といたしませんで、普通の自動車分解整備事業あるいは小型の自動車分解整備事業の中に溶け込ましてよろしいのではないかというふうに実態に即応した改め方をいたしたわけであります。
 第八点は、自動車分解整備事業の行ないます分解整備検査に関する改正でございます。自動車分解整備事業者が分解整備を完了いたしましたときには、点検検査をやるわけでございますが、その場合に、分解整備の部分にかかわらず、車全体の検査をしなければならないということになっております。ここまで分解整備事業者に要求することは、実情に合いませんし、分解整備事業者の義務の過剰にもなりますので、その事業者が当該車につきまして分解整備をいたしました部分だけについて検査をすればよろしいということに、実情に合うように改めたわけでございます。
 第九点は、継続検査の際の自動車税納付の確認手続の簡略化でございます。これは、車が一年あるいは二年ごとに検査を受けることになっておりますが、この検査の際に、政府の納税施策に協力する意味で、自動車関係の諸税を納めたという証明書を提出しなければ、この検査をしないことになっております。この証明書につきまして、従来は、たとえば市町村と地方公共団体の長の発行する納税証明書というものでなければいけないということになっております。ここまで厳格にしなくても、振替等で払い込みました場合には、その振替の受け取りを確認すればそれでよろしいのではないかというふうに考えまして、納税の確認手続を簡略にいたしたい、かように考えた改正でございます。
 以上が、今回提案いたしました道路運送車両法の一部改正の要旨でございます。補定的に御説明を申し上げた次第でございます。
#125
○委員長(金丸冨夫君) 本案の質疑は、次回に譲ります。
 次回は、三月五日午前十時開会の予定でございます。
 本日は、これをもって散会いたします。
   午後零時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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