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1962/03/02 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 本会議 第12号
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1962/03/02 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 本会議 第12号

#1
第043回国会 本会議 第12号
昭和三十八年三月二日(土曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十二号
  昭和三十八年三月二日
   午後二時開議
 第一 日韓会談打切りに関する決議案(島上善
  五郎君外四名提出)
         (委員会審査省略要求案件)
 第二 昭和三十七年度一般会計補正予算(第3
  号)、昭和三十七年度特別会計補正予算(特
  第3号)及び昭和三十七年度政府関係機関補
  正予算(機第3号)の提出を求める決議案(
  島上善五郎君外四名提出)
         (委員会審査省略要求案件)
 第三 特定物資納付金処理特別会計法を廃止す
  る法律案(内閣提出)
 第四 国家公務員等の旅費に関する法律の一部
  を改正する法律案(内閣提出)
 第五 所得に対する租税に関する二重課税の回
  避のための日本国とオーストリア共和国との
  間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関
  する法律案(内閣提出)
 第六 所得に対する租税に関する二重課税の回
  避及び脱税の防止のための日本国政府とグレ
  ート・ブリテン及び北部アイルランド連合王
  国政府との間の条約の実施に伴う所得税法の
  特例等に関する法律案(内閣提出)
 第七 所得に対する租税に関する二重課税の回
  避及び脱税の防止のための日本国とニュー・
  ジーランドとの間の条約の実施に伴う所得税
  法の特例等に関する法律案(内閣提出)
 第八 消防法の一部を改正する法律案(内閣提
  出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 昭和三十八年度一般会計予算
 昭和三十八年度特別会計予算
 昭和三十八年度政府関係機関予算
   午後九時六分開議
#2
○議長(清瀬一郎君) これより会議を
開きます。
     ――――◇―――――
 昭和三十八年度一般会計予算
 昭和三十八年度特別会計予算
 昭和三十八年度政府関係機関予算
#3
○草野一郎平君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 この際、昭和三十八年度一般会計予算、昭和三十八年度特別会計予算、昭和三十八年度政府関係機関予算、右三件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(清瀬一郎君) 草野一郎平君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 昭和三十八年度一般会計予算、昭和三十八年度特別会計予算、昭和三十八年度政府関係機関予算、右三件を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
 昭和三十八年度一般会計予算
 昭和三十八年度特別会計予算
 昭和三十八年度政府関係機関予算
  〔本号(その二)に掲載〕
#6
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。予算委員長塚原俊郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔塚原俊郎君登壇〕
#7
○塚原俊郎君 ただいま議題となりました昭和三十八年度一般会計予算外二案につきまして、予算委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本予算三案は、一月二十二日予算委員会に付託され、二十八日政府から提案説明があって、翌二十九日からほとんど連日にわたり熱心な審議を続け、その間、二日間の公聴会、九日間の分科会を開いて、慎重に審議を重ねた後、本三月二日討論採決をいたしたものであります。
 予算の内容につきましては、先般、本会議において政府から詳細説明がありましてすでに御存じのことと存じますので、簡単に申し上げ、主として予算に関連して行なわれた質疑の内容について申し上げたいと存じます。
 まず最初に、予算の規模について申し上げます。
 昭和三十八年度一般会計予算は、歳入歳出とも二兆八千五百億円でありまして、三十七年度の当初予算に比べて四千二百三十二億円の増加となっております。昭和三十八年度特別会計予算の総額は、歳入五兆四千六百八十五億円、歳出五兆一千七百五十五億円であります。なお、特別会計の数は、特定物資納付金処理特別会計が廃止されます一方、中小企業高度化資金融通特別会計が設置されることとなりますので、三十七年度同様四十一であります。また、昭和三十八年度政府関係機関予算の総額は、収入二兆四千九百六十四億円、支出二兆三千三百五十四億円でありまして、政府関係機関の数は三十七年度同様十三であります。なお、昭和三十八年度財政投融資計画額は、総額一兆一千九十七億円でありまして、三十七年度の当初計画額に比べて二千四十五億円の増加となっております。
 次に、予算委員会における審議の経過について申し上げます。
 まず、韓国政府との国交正常化の問題について申し上げます。
 質疑は、交渉継続の当否、懸案解決の方針、請求権の処理と経済協力、漁業問題、竹島問題、在韓日本人財産問題の諸点にわたりました。すなわち、「日韓交渉は南北朝鮮統一を阻害するものではないか。韓国の政情不安の現在、交渉を中断すべきではないか。」との質疑に対し、政府は、「南北朝鮮の統一を願うことは当然であって、現在の交渉が、統一促進の機運醸成の一助となりこそすれ、これを阻害するものとは考えない。日韓相互の繁栄のためすみやかに国交正常化すべきだということが政府の基本的観念であり、国民大多数の気持でもあると思う。しかし、無理をして特に急ぐわけではない。」と答弁し、「日韓間の各種懸案はいかなる手順で解決するか。李ライン問題を解決してから他の交渉に入るべきではないか。」との質疑に対しては、政府は、「各種懸案のいずれもが解決しなければ国交正常化は行なわれないとの基本方針のもとに、個々の懸案がまとまっても同時に発効する手順にしたい。どの懸案を先にまとめるかは交渉技術上の問題である。」と答弁し、「さきの池田・朴会談では、請求権は法的根拠のあるものに限るとし、その額は七千万ドル程度と伝えられるが、これが有償、無償合わせて五億ドルの経済協力に切りかえられたのはいかなる理由か。経済協力の金額の積算基礎及び法的根拠のあるものの金額内訳はいかなるものか。韓国政府の対日請求権が消滅しても、韓国民の請求権は残るではないか。また、たとい交渉が妥結しても、その効果は三十八度線以北に及ばないもので、北鮮の権利義務は消滅しないと解するが、どうか。」との質疑に対し、政府は、「請求権問題は、事実をはっきりさして解決できれば、これに越したことはないが、事実関係の立証困難、法律解釈の対立等のため解決が不可能である。さらばといって、このまま放置するわけにはいかないので、経済協力により、請求権問題を一切最終的に解決するという態度で臨んでおる。経済協力の金額は、わが国の財政経済能力から、この程度の協力は可能であるとの確信に立ったもので、積算基礎はない。法的根拠のあるものの金額は、解釈によって種々の仮定数字が出てくる。その内容は、交渉のすみやかな妥結に鋭意努力中の現在は公表できないが、調印のめどがつきそうになった場合は、もちろんなるべく早い機会に資料を提出する。経済協力によって韓国民の対日請求権もすべて解決するという方針で、協定にもこれを明文化する考えであり、国内立法の必要もあろうかと思う。なお、交渉妥結の場合の効果は、韓国が現に支配する地域に限定されるという認識に立って交渉しているし、協定文作成にあたってもこの認識に立って処理する。日本と北鮮との双方の権利義務は残るものと心得る。」と答弁し、さらに、「韓国は四十海里水域を主張しているというが、わが国の態度はどうか、拿捕された漁船に対する賠償要求はどうするか。」との質疑に対しましては、政府は、「わが国としては、最大限十二海里の排他的漁業専管区域を認めるジュネーブ海洋法会議の議決と、第三国との漁業問題に及ぼす影響とを考慮に入れてこの問題を処理する。また、拿捕漁船の賠償については、漁業問題の一環として処理したい。」と答弁し、「竹島問題をいかに処理するか。」との質疑に対しては、政府は、「わが国は国際司法裁判所の裁判に待つべきことを提案し、韓国はまず第三国等の調停に付すべきことを提案していて、まだまとまっていないが、少なくともいかなる手段で帰属を決定するかをはっきりさせなければ解決とはならない。」と答弁し、最後に、「米軍による在韓日本人財産の没収は違法行為であるから、これに対する日本の請求権は存続するものと思うが、どうか。また、財産を没収された人々には補償等をすべきではないか。」との質疑に対しては、政府から、「米軍の没収措置は適当でなかったが、平和条約においてその措置を承認せざるを得なかったもので、その結果請求権は消滅している。また、この受諾は、敗戦国としてやむを得ずしたことであるから、政府は補償等をする立場にはない。」との答弁がありました。
 次は、農地被買収者問題調査費の問題であります。
 これにつきましては、「調査は何のために行なうのか。調査費はいかなる使途に使用するのか。この問題の調査は、さきに設けられた農地被買収者問題調査会がその任務を果しているではないか。また、調査は、農地被買収者に何らかの措置をすることを前提としているものと思うが、しからば、引揚者、戦災者等にも何らかの措置をしなければ、政治の公平の原則に反するではないか。政府は、農地被買収者に交付金を支給する法案を提出するのか。」との質疑があり、政府から、これに対し、「農地被買収者の報償に関しては、何らかの措置をとる必要があると思われるが、その実情調査を必要とするので調査費を計上したもので、第一に、報償施策のあり方、農地被買収者問題と農地改革の社会的経済的効果などとの関連及び被買収者等に対する具体的措置の財政経済的評価等についての基礎調査、第二に、具体的措置のあり方に対する賛否に関する世論調査、第三に、農地被買収者の現状等に関する実態調査の三つの調査に使用する予定である。さきに設けられた調査会は、経費等の関係上抽出的調査に終わっていて、今述べた三点の重要調査を十分行なう体制でなかったので、今回の調査費計上によって調査の完璧を期したいと考えている。なお、政府は、農地改革の対価は正当であるとの最高裁判所の判決にかんがみ、農地被買収者に補償する意思はない。また、報償をするかしないかという結論は、調査を待たなければならないが、何らかの報償が考えられたと仮定しても、他の問題が引き続いて報償等の対象に当たるとは考えていない。農地被買収者に対する具体的措置は現在全然考えていないので、政府としてはこれに関する法案を提出する意思はない。」との答弁がありました。
 次は、所得税の減税の問題であります。
 すなわち、「税制調査会は総額三百九十三億円の一般減税をすべきだと答申していて、これは実質的負担増加とならない最小限度の答申と思われるのに、政府はこれを二百七十七億円にとどめ、しかも、答申にない利子、配当両所得の五%減税をはかっているが、これでは一般国民に対しては実質的増税となり、一方、一部高領所得者だけに恩典を与えることとなるのではないか。なぜ一般減税を政策減税に振りかえたのか。一般会計予算に計上されている産投会計への繰入額四百九十七億円の一部を削り、これにより不足を生ずる産投会計の支出財源を産投資金から補充することとすれば、税制調査会の答申通りの一般減税が可能ではないか。」との質疑に対し、政府から、「税制調査会の答申を尊重することはもちろんであるが、三十八年度においては、国際収支の改善、自由化等の問題に直面して、国際競争力を強化するためには、国際金利へのさや寄せ、資本の蓄積等が緊要の問題であると考え、一般減税の一部を政策減税に振りかえたものである。しかし、実質的負担増を来たさないように減税率を定めている。過去数年間の一兆一千億円に上る減税の七〇%は所得税の減税であり、三十九年度以降においても、税制調査会の答申を尊重しながら、より大きな減税をしたい。産投資金は、産業政策上の要請に応じ得るために保有するもので、必要があれば年度内にも取りくずさなければならないから、今これを産投支出の財源に充てることは考えない。」との答弁がありました。
 次は、経済政策に関する質疑であります。
 これにつきましては、まず、過去の政策につき、「政府が三十六年に高度成長を唱えて、公定歩合を引き下げた結果、経済の過熱、見込みをはるかに越える経済成長を来たし、そのため国際収支は悪化し、設備の過剰を生じ、物価、料金の上昇を来たし、再び公定歩合を引き上げざるを得なくなったが、これは政策の失敗だったのではないか。」次に、将来の方針につき、「三十八年の経済の課題を何と見るか。現在の製造工業の平均操業度は八〇%以下で、景気後退の状態にあると思うが、これをいかにして回復しようとするか。有効需要をいかなる方面に伸ばそうとするか。政府は、景気は本年秋を待たずして好転すると言っているが、いかなる根拠によるか。なお、過去の実績にかんがみ、所得倍増計画を変更する意思はないか。」との質疑に対し、政府から、「三十六年度以前の経済成長率が見込み以上になったことは、おくれて技術革新の波に乗ったことや、国民の努力、創造力の強いことなどの結果と思う。この高度の成長があったればこそ、国民全体の生活水準が上がり、減税、社会保障の拡充、社会資本の充実、文教の刷新等が行なわれ、先進国に近づきつつあるのであって、その当否は後世の批判と、第三者の批判に待ちたい。国際収支の悪化や設備の過剰を生じたことは認めるが、三十七年度成長抑制の結果、国際収支はすでに改善されたし、過剰設備も今後働き出し、将来の発展が期待される。また、本年は国際収支改善を仕上げ、自由化に対応し、輸出第一主義をとりながら産業基盤整備に処さなければならない。現在の経済状況は、全般的に必ずしも不況とは考えないが、経済の萎縮的傾向に対しては、萎靡沈滞ということだけに目を奪われて、国際収支を逆調に導かないように考慮しながら適当な刺激を行ない、財政投融資の弾力的な運用、民間資金の活用等をはかっている。有効需要の増大は、輸出の拡大と国内消費の増大とによるが、あまり消費増大に重点を置くと異常増大を来たすおそれがあるから、国内消費増大目標は一〇%程度に考慮している。景気は、三十八年度予算における政府の財貨サービス購入額の画期的増加、雇用数の増加等による個人消費の増加及び相当な国庫金の散布超過による金融緩和等により、下期には好転することを確信している。なお、所得倍増計画については、今は予定以上に進んだところを地固めしようとしているもので、倍増計画の一環として着々実績を上げているものと考えている。」との答弁がありました。
 次は、財政規模等に関する問題であります。
 これにつきましては、「三十八年度予算は、三十六年度の異常に多額な剰余金を含めて財源一ぱいに組んでいる上に、一千億円をこえる膨大な財投計画をつくっているが、三十八年度に不慮の災害が生じたときの財源をいかに措置するか。三十八年度予算に計上された施策費は、三十九年度以降その支出の増加が予想されるが、これでは三十九年度において減税をする余地がないことはもちろん、むしろ赤字公債の発行が予想されるではないか。一般会計予算額のうち、約三分の一に当たる九千億円程度が繰り越し明許費となっているが、予算単年度主義に反するものではないか。なお、財投計画において政府保証債の増発をはかり、一方、日銀の買いオペレーションによりこれを買い入れることは、インフレーションの素地をつくることとなりはしないか。」との質疑に対し、政府から、「災害に対しては、二百億円の予備費が計上されている。これを上回る支出を必要とするような事態が生じた場合には、その時点において対処する。三十七、八両年度の予算を通じて健全な経済成長を促していけば、三十九年度においては当然経済が発展して、税収もふえ、三十八年度に行ない得なかった減税もできると思う。赤字公債発行は考えていない。繰り越し明許費は財政法により認められているものであって、実際の繰越額は明許費の六%程度のものであるが、いたずらに乱に流れないよう十分検討する。なお、政府保証債については、公社債流通機構の拡大によって債券消化をはかり、買いオペレーションを行なうときは、政府、日銀、市中金融機関が緊密に協調して、インフレーションとなる懸念のないよう配慮する。」との答弁がありました。
 次に、貿易・為替の自由化及び関税一括引き下げ問題について申し上げます。
 これにつきましては、「IMF八条国移行宣言をいつ行なうか。為替自由化に伴い生ずる外資導入、資本逃避に対し、いかに対処するか。為替相場安定のため、いかなる対策を講ずるか。農畜産物のウェーバー獲得は困難となり、国内農畜産業に及ぼす影響は深刻となると思うが、いかに対処するか。自由化による輸入制限の解除と関税一括引き下げが同時に行なわれると、国内産業はきわめて苦境に立つと思うが、関税一括引き下げに応ずることは軽率ではないか、またこれに対し、いかなる具体的対策を持つか。なお、政府は、自由化に対処するため、国際競争力強化に関する法律の提案を考えているようであるが、これは国家独占資本主義の行き方ではないか。また、独占禁止法に大きな例外を設けることとなって、その趣旨が没却されるではないか。」との質疑に対しましては、政府から、「IMF八条国移行宣言については、移行への前提条件としての国内産業の整備、法制上の整備等を行ないながらその適切な時期を考慮したいが、おおむね来年九月をめどと考えている。為替自由化が行なわれても、資本取引の規制については相当程度の弾力的運用がなされることが各国の例であり、国内法規の整備、行政運用等によりこれを管理調整し、国内産業の保護及び資本逃避の防止もはかりたい。為替相場の安定については、主要十カ国が中心となって、国際経済市場が混乱しない体制をとり、場合によっては各国中央銀行間で預金し合って安定化の方向をたどるというような施策をとりたい。農畜産業については、米麦、酪農製品等の特定農畜産物はウェーバーを獲得しなければならないと思うが、その他のものは、関税その他の施策を講じて自由化に対処したい。関税一括引き下げ案に応じたのは、貿易自由化と関税引き下げにより貿易拡大をはかろうとする先進各国の潮流から孤立することが、わが国の経済の将来にとって大問題であると考えた結果であるが、これについては日本の立場を十分に主張していきたい。もちろん八条国移行及び関税一括引き下げ原則のもとでも、緊急関税その他国際慣例に従っての関税操作は行ない得るもので、その弾力的運用により国内産業の保護等に遺憾なきを期したい。なお、国際競争力強化に関する法案は、自由化に関連して、日本産業に国際競争力をつけるため、新しい秩序をつくり、体質の改善をはかることが緊要であると考えて立案し、各方面の意見を徴しているが、官僚統制を行なうのではなく、産業界の自主的な調整を中心としている。独占禁止法との関係については、公正取引委員会とも打ち合わせている段階であって、独占禁止法を改正する意図はない。」との答弁がありました。
 次に、農業構造改善対策に関する質疑について申し上げます。
 これにつきましては、「政府は、農業構造改善を強調しているが、市町村によっては地区指定返上論もあり、予算消化も不十分であると思う。いかに対処するか。事業を小さな行政区域別に行なうことが、その進捗を阻害しているのではないか。事業費のうち、公共事業的な性格を有するものは、全額公費負担とすべきではないか。成長農産物について、米と同様の生産費・所得補償方式をとらなければ、選択的拡大は望めないのではないか。」との質疑に対し、「今般の農林漁業経営構造改善資金融通制度及び都道府県に対する地方交付税を通じての補助制度により、事業の促進をはかりたい。事業は、予算上は市町村別になっているが、実施にあたっては、隣接町村を合わせて広域的に計画を進めたい。事業費のうち、土地基盤整備費については、国庫補助五割、都道府県補助二割で、補助残額につき低利長期の融資をするので、農民負担は相当軽減されている。成長農産物を主食である米と同様に扱うことは考えていないが、一定の価格支持を行なう政策をとるのが適当と思う。」との答弁がありました。
 次は、中小企業問題であります。
 これにつきましては、「中小企業の所得格差是正のためにいかなる処置を講じているか。大企業を背景とするスーパーマーケットが乱立して小売商に打撃を与え、外国資本の進出も伝えられるが、これを規制する意思はないか。中小企業は、金融面において歩積み、両建、手形決済期限の延長に悩まされているが、いかに対処するか。なお、零細企業で勤労性の強いものに対する課税は所得税のみとし、事業税を免除すべきではないか。」との質疑に対し、政府から、「中小企業の所得格差の主因は生産性の乏しい点にあると思うので、その近代化、合理化をはかって生産性を高めるため、予算及び財投計画を増額するとともに、中小企業投資育成会社、中小企業高度化資金融通特別会計を設け、また、同族会社留保所得課税の軽減等諸般の減税措置をはかっている。消費者保護政策上、法制としてスーパーマーケットを規制することには疑問があるが、小売業者擁護の立場から、小売商業調整特別措置法により事実上の調整を行ない、国際的色彩を帯びる場合には、行政指導により小売業者の利益を守りたい。歩積み、両建については、厳重行政指導する。手形決済期限の延長の弊は、金融緩和により是正されつつあると思う。なお、零細企業の事業税免除は税制上困難であるが、事業主控除や基礎控除の引き上げについて検討したい。」との答弁がありました。
 なお、予算委員会開始時に前後して、北陸地方等を襲った豪雪の対策につきましても、数次にわたり質疑がありました。
 その内容は、「雪害の応急対策及び融雪時対策のため補正予算を組むべきではないか。道路の除雪や雪おろしの経費に対して、国はいかに補助するか。家屋の倒壊半壊、農業災害及び交通途絶下の企業の経済的打撃に対していかに措置するか。なお、交通途絶の原因は、複線化等の国鉄施設近代化がおくれていることにあり、国鉄が企業性中心で公益性を軽んじていることによるのではないか。」というのでありまして、これに対し、政府から、「豪雪による被害額はまだはっきりしないが、予備費及び特別交付税によって処理できると思うので、今のところ補正予算は考えていない。融雪時の対策費は、三十八年度予算で処理できると思う。除雪費等の負担については、災害対策基本法の精神にのっとって、手厚く措置したい。家屋の倒壊等に対しては、資材及び住宅金融公庫融資をあっせんしたい。農業災害に対しては、農林漁業金融公庫融資や天災融資法の発動等を考慮している。豪雪地の企業に対しては、原材料の搬入及び製品の搬出に努力するとともに、金融面については、資金運用部資金や公庫資金の融資などによって処理するほか、市中金融機関にも十分な配慮を要請している。また、交通途絶による手形決済の遅延については、不渡り処分の猶予をはかり、輸出品の納期遅延については、天災による旨の証明をさせることを考えている。なお、国鉄の公共性を重んずることはもちろんであって、複線化も輸送力の不足している部分から順次施行し、北陸地方の複線化も三十二年度から計画施行しているが、防雪その他に欠けるところがあったのは遺憾である。」との答弁がありました。
 以上申し上げました諸点のほか、消費者物価、防衛、共産圏貿易、対欧米経済外交、沖縄援助、公務員給与、文教、生活環境対策、原爆被災者対策、農村人口、肥料及び甘味資源対策、石炭関係を中心とするエネルギー対策、公共企業体労働関係を中心とする労働賃金、季節労務者対策、地方財政、決算審査の面から見た行政欠陥の是正及び監査機構の拡充、アメリカ原子力潜水艦の寄港、その他諸般の問題にわたり熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録でごらんを願うこととしまして、報告を省略させていただきます。
 二月二十八日、一般質疑終了後、日本社会党から豪雪被害対策等のため昭和三十七年度第三次補正予算の提出を求める動議が提出されましたが、討論採決の結果、この動議は否決されました。
 本三月二日、質疑完了後、本予算三案につきまして、日本社会党及び民主社会党から、それぞれ予算の編成替えを求める動議が提出されました。日本社会党の動議の内容は、後刻本会議で説明されると存じますので、その説明を省略させていただきまして、民主社会党の動議の概要を申し上げますと、歳入において大企業増税一千三百九十億円を計上する一方、一千億円の大衆減税を行ない、歳出において防衛関係費等二千二百億円を削る一方、社会保障費等に二千五百九十億円を計上することなどを内容とするものであります。
 かくて、討論に入り、採決の結果、両党の動議は否決され、本予算三案は政府原案の通り可決されたのであります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(清瀬一郎君) 昭和三十八年度一般会計予算外二件に対しましては、川俣清音君外十六名から、三件につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出されております。
    ―――――――――――――
#9
○議長(清瀬一郎君) この際、その趣旨弁明を許します。五島虎雄君。
  〔五島虎雄君登壇〕
#10
○五島虎雄君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま上程されました昭和三十八年度一般会計予算、昭和三十八年度特別会計予算及び昭和三十八年度政府関係機関予算につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について、その提案趣旨の説明を申し上げたいと思います。(拍手)
 まず、最初に申し上げなければならないことは、来年度予算は、ひとり日本財政においてだけでなく、日本経済にとりましても実に画期的な重要性を持っていると考えるものであります。
 御承知のように、今日における日本経済の不況は、その直接的契機といたしまして、昭和三十六年以来の国際収支の危機に対する金融引き締め政策から開始されていることは申すまでもございません。しかも、池田内閣は、その金融の引き締めによりまして、デフレのしわを勤労大衆に寄せながら景気の調整をはかってきたのであります。今回の不況の特徴を一口に申し上げるならば、すでに日本経済の胎内に過去の無計画な過大設備投資によって醸成されていた過剰生産要因が政府の金融引き締めとデフレ政策によって触発され、一挙に顕在化してきたというべきであります。この過剰生産要因を生み出した原動力となっているのは、昭和三十三、四年ころから積極的な財政金融政策によって補強されながら野放しに拡大膨張してきた民間の大企業を中心とする設備投資であります。この設備投資の過熱が、一方では国際収支の危機、諸物価の高騰をもたらし、同時に、他方では、生産能力の過剰状態をつくり出したのであります。今や、投資して生産すれば販路が確保されているといった復興期はすでに過ぎ去ったのでありまして、投資が投資を呼ぶ拡大循環の高度成長は期待し得ないのであります。過剰生産による産業活動の停滞は、以前から構造的危機に見舞われていた諸産業ばかりでなく、いわゆる成長産業と呼ばれる部門をも巻き込みまして、これらの各産業部町では、合理化、首切りによる労働者の大量失業が続出しているのであります。この不況は、農漁民や中小企業者に対しても、農林水産物の価格引き下げ、下請代金の支払い遅延や、下請単価切り下げ等の形で波及しておるのであります。
 このように、一方における過大な資本蓄積と資本形成は、他方における広範な失業と低所得の裏返しであります。しかも、この矛盾の中において、すでに昭和三十七年度財政においてとられた消費者米価一二%の値上げを初めといたしまして、政府の公共料金引き上げ政策のために消費者物価の大幅上昇が進んでいるのであります。政府の経済見通しにおきましても、二・八%の値上がりを予定せざるを得ず、しかも、この数字は、三十七年度の例をあげるまでもなく、すでに破綻が目に見えておるのであります。このような意味におきまして、日本経済は、明らかに転換期に直面しておると言うも過言ではございません。(拍手)それに加えて、日本を取り巻く国際環境もまた逆調に転じつつあることを指摘しなければならないと思うのであります。
 最近の数カ月において、わが国の輸出入の収支は一応改善されたとはいえ、現在の国際収支の回復は一時的なものと考えなければならないものであり、すでに先行きの見通しの困難な徴候が現われてきているのであります。
 アメリカ経済については、すでに一九六〇年以来ドル危機と金流出、低成長、恒常的失業に悩んでいるのであります。ことに、一九六二年はアメリカの企業利潤率が低下いたしまして、設備投資を鈍化させ、ケネディ大統領も思い切った減税政策を骨子とする予算教書を議会に提出いたしまして、資本主議諸国のリーダーとしての経済拡大の達成と構造的失業の解消に腐心いたしているのであります。これらの政策効果がはたしてどのように具体化されるかは予測すべくもないとしましてて、確かな事実は、設備投資の停滞という特徴が今アメリカ経済全体をおおっていることであります。
 ヨーロッパにおける主要資本主義諸国の最近の動向も、また技術革新投資はすでに一巡し、成長の鈍化、投資主導型発展の行き詰まりといった徴候を示しておるのであります。なお、旺盛な消費需要によって景気のささえが行なわれておるものの、技術革新を基礎とする一九五〇年代の繁栄は、すでに色あせたかの感を免れないのであります。
 このような観点からいえば、わが国の国際収支は、今後アメリカのドル防衛政策、欧州諸国の経済成長停滞と欧州共同市場の圧力、IMFからの八条国移行の勧告及びこれらと結びついた貿易自由化や関税一括引き下げ等の情勢を考慮するならば、その前途は楽観を許さないものがあるのであります。このような現状を背景といたしまして、これまで日本経済に内在していた産業間、地域間あるいは階層間の不均衡は、池田内閣の高度成長政策のひずみによりまして、さらに拡大の傾向をたどっているのであります。
 これに対し、三十八年度予算は、当然に高度成長政策によるひずみを是正する方向で編成されるべきであるにもかかわらず、池田内閣はその責任を何ら感じることなく、これに逆行いたしまして、政策減税によって大企業、資産家を擁護し、他方、勤労大衆に対しましては、物価上昇による税金の取り過ぎ分の調整すら十分に行なわず、実質的な増税を押しつけるなど、各種の不均衡をいよいよ意識的に拡大させる予算を編成しているのでありまして、まさに旧態依然たるさか立ち予算であるといわねばなりません。(拍手)
 ここで特に指摘しなければならないことは、勤労大衆に対する一般的減税の問題であります。
 現行税制のもとでは、政府の失政による経済破綻とそれによる物価高騰に伴いまして、昭和三十八年度における勤労者の税金は、実質三〇%が負担増となるのであります。しかるがゆえに、税制調査会におきましても、さきの答申においてこのことを重視し、調整減税と、わざわざ断わった上で、一般減税を要望いたしておるのであります。ところが、政府は、物価高による増税に悩む一般大衆の減税への期待をみごとに裏切ってしまっているのであります。また、社会的不均衡のうち、最大のゆがみであるところの国民生活の格差の縮小についても、ほとんど考慮が払われていないのであります。三十七年度厚生白書が指摘いたしまするように、所得格差はむしろ拡大する一方であるということが明らかであります。文教問題にいたしましても、いわゆる人つくり施策の重点項目といたしまして、教科書検定及び道徳教育の強化を企図し、国民の切なる要望である父兄負担の解消、義務教育費無償の実現、さらに、二十万人以上の中学浪人が深刻な社会問題となっている高校全入問題、教職員の定員確保などはほとんど見送りの状況であります。(拍手)さらに、政府予算案の重大なる矛盾は、景気刺激のために投融資の規模を拡大して、外債と買オペ方式とを結合させた公債発行による資金調達を行なうなど、事実上日銀引き受けによる公債発行政策を内包することによりまして、一般会計での公共事業費の膨張とあわせ、将来に向かってのインフレ促進の危機をはらんでいることは明らかであります。(拍手)私は、かつて満州事変当時の高橋蔵相のもとにおいて窮余の一策として打った金づくり政策ともいうべき、日銀による公開市場操作と低金利政策がおそるべきインフレの原因となった悪夢をまざまざと想起するのであります。
 以上、私が申し上げました内容は、まさに現在における日本の経済財政の実態であります。ところが、池田総理を初めとする内閣には、何らの反省の色を見ることができないのであります。私は、この際、政府に強く反省を求めるとともに、かかる反国民的な予算案は直ちにこれを撤回して、あらためて、以下申し述べるような基本方針に沿って組み替えられるよう強く要望いたすものでございます。(拍手)
 まず、私は、政府は、日本経済の当面する危機の深刻なることを真剣に反省し、その全般的経済財政政策を、次のように根本的に転換するよう主張するものであります。
 その第一は、所得格差解消と国内市場拡大であります。
 池田内閣の政治悪の最大のものは、高度成長政策の陰で、実にさまざまの社会的不均衡と格差が拡大していることであります。この矛盾を解決すべき諸施策を最優先することこそ、今日の為政者の政治的任務でなければならないと考えます。(拍手)政府は、産業合理化を口実とした勤労者の首切りをやめ、労働時間短縮による完全雇用の促進、大幅な大衆減税、最低賃金制、農林水産物の価格維持等の諸制度の確立、社会保障諸制度の拡充、中小零細企業者の近代化の助成等により、国民生活水準引き上げと所得格差の解消をはかり、あわせて国内市場を飛躍的に拡大させるべきであります。
 第二は、基幹産業と金融の規制であります。
 現在の課題は、所得倍増計画の破綻による不況をいかに克服するかということであります。このために、基幹産業と金融の持つ役割はきわめて重要でありまするが、設備拡大競争のまま放置されている現状でございます。政府は、自由化に対応するために国際競争力強化法を考えているようでありまするが、その内容は、独禁法の改悪をねらっているものであり、資本主義の矛盾をより拡大するものであります。今や、独占資本主義の矛盾が極点に達しているのでありまして、これに対しては、社会主義的方向をとる以外にその根本的な解決の道はありません。(拍手)すなわち、大企業による無政府的経済運営と過大経済力を防ぐため、エネルギー産業を含む基幹産業及び金融機関の社会化を断行し、あわせて、資金計画委員会の創設により、財政と民間を通ずる長期的資金の運用を規制すべきであります。
 第三は、物価の引き下げであります。
 三十七年度における消費者米価一二%の値上げを初め、公共料金の値上げが物価高の基本的原因となっていることは、おおうべくもありません。さらに、今問題にされている各種公共料金の引き上げを停止し、あるいは積極的にその引き下げを行ない、また、独禁法の運用強化によって、大企業の独占価格の引き下げを行なうべきであります。さらに、物品税等の大衆的消費税を減じて、減税分を物価引き下げへ確実に反映させるとともに、生鮮食料品の流通機構を改善整備することによって、その価格を安定させるべきであります。
 第四に、貿易市場構造の転換であります。
 政府は、アメリカや西欧諸国の要求に一方的に迎合して貿易自由化を推進し、勤労者には合理化を強めようとしています。すなわち、外に向けては対米従属と依存、内に向けては勤労大衆への抑圧と犠牲の転嫁によって危機を乗り切ろうとしていることは、先ほど指摘した通りであります。政府は、このようなアメリカ依存と従属の外交方針を改め、自主中立の立場に立って、対ソ連、対中国、対北朝鮮等との経済交流を積極的に拡大すべきであります。特に、中国に対しては、民間段階の貿易拡大の努力を支持するとともに、進んで政府間貿易協定を締結し、その他、東西貿易に対する一切の制限を撤廃すべきであります。
 第五は、貿易自由化の繰り延べと経済主権の確保であります。
 IMF八条国への移行を迫られる情勢のもとにおいて、特に国内産業と日本経済の自主性を守るため、貿易自由化計画を繰り延べ、日米通商航海条約と外資法を抜本的に改正すべきであります。特にアメリカに対しましては、そのドル防衛の必要性から一そう強化されるであろうところのシップ・アメリカン、バイ・アメリカンの政策をやめさせるべきであります。また、不当な対日輸入制限を撤回させるため、アメリカが日本から輸入する限度において日本もアメリカから輸入するという、対等の原則を確立することが必要であります。(拍手)その上で、現在のわが国のアメリカからの輸入超過分を他の地域からの輸入に振りかえるようにすべきであろうと考えます。
 以上申し述べました全般的な経済政策は、わが党の長期政治経済計画の方向に沿うものであり、また、こうした方向によってこそ、初めて財政金融政策を確立することができると確信するものであります。(拍手)従いまして、これらの基本政策を前提といたしまして、次の要綱に基づく予算案の組み替えを行なわんとするものであります。
 まず、第一に、歳入について申し述べます。
 租税面につきましては、現在の物価高騰と名目的な所得層による実質的な増税を調整するだけでなく、生計費には課税しないという原則に立って、所得税におきましては、基礎控除、配偶者控除、扶養控除の引き上げ、給与所得控除及び専従者控除の引き上げ、小規模事業者に対する勤労事業所得控除の新設などにより、年所得六十万円までは税金をかけないよう課税最低限を引き上げようとするものであります。(拍手)
 また、所得税と同様に、物価高による実質負担の増加が問題となっている不当に高い住民税については、道府県民税の比例税率を改め、累進税率に復元するとともに、基礎控除を大幅に引き上げ、おおむね現行の二分の一に軽減する考えであります。(拍手)
 市町村民税につきましては、低所得者に過重に負担となっている、ただし書き方式を廃止し、控除の多い本文方式に統一するとともに、現行の準拠税率を標準税率とするなど、市町村民の負担を大幅に軽減しようとするものであります。
 その他、国税、地方税にわたって大幅な大衆減税及び生活必需品に対する税の減免を行ない、一方では、所得不均衡を是正し、他方、これにより消費需要の喚起をはからねばならないと考えております。
 これらの大衆減税に対し、いわゆる政策減税である利子、配当に対する特別措置を初めといたしまして、大企業及び高額所得者に対し、国税と地方税で、合計三千百億円に上る実質上の補助金ともいうべき租税特別措置による偏向減税はこれを改廃し、税負担の公平を期するとともに、その他、大法人、高額所得者に対する所得及び資産の把握を適正化し、租税の徴収を強化する考えであります。(拍手)
 また、富裕税、広告税、ゴルフ税、空閑地税を創設し、有価証券譲渡所得の非課税措置を廃し、課税を復活させることにより、不労所得、資産所得に対しては応能課税を行なうことにいたしております。(拍手)これにつけ加えまして、徴税行政の民主化を断行し、いやしくも通達とその運用など、窓口行為による納税者への圧迫は、これを排除すべきであろうと考えます。(拍手)
 第二に、歳出面におきましては、平和と民主主義の憲法の精神に従い、防衛関係費一千二百三十億円、公安調査庁等の反動機関の経費約七十七億円を削減及び削除いたします。また、ガリオア・エロア返済分約百五十八億円、タイ特別円返済分十億円、南ベトナム賠償支払い分三十六億円につきましては、国民として認めがたいのであります。(拍手)わが国の正当な債務と認められない債務返還を定めた協定を、外交折衝を通じて廃棄するとともに、各返済分を削除すべきであります。
 海運の振興につきましては、根本的に外交、貿易政策の転換によって打開されていくべきでありまして、市中金融機関及び開発銀行に対する外国船舶建造融資利子補給約十三億円を削除いたします。
 また、予算折衝の最終段階において、一部圧力団体の圧力に屈して、政府案に計上された旧地主補償のための調査費一億八千九百万円につきましては、不合理かつ不明朗なものでありますから、これを削除いたします。(拍手)
 その他、一般会計全体を通じまして、物件費で約三百億円、施設費で約百八十億円、補助、委託費で約五百億円を、それぞれ合理化、節減いたしたいと思います。
 第三に、以上の歳入面における税制の抜本的改正と、歳出面におきます削減によって生ずるべき財源をもちまして、国民の生命と生活の保障を第一義とする憲法の精神を忠実に守り、これを実行するために、次のような措置をとるべきであろうということを主張いたします。申すまでもなく、憲法にいう、健康にして文化的な最低限の生活保障を忠実に実施することは、政府の責任であり、予算はその具体的な表現であるということができるのであります。
 そのような観点に立ちまして、まず、社会保障関係費を充実いたすべきであります。
 現在の国民年金制は、われわれの主張する所得保障の水準からはるかに遠く、生活保護の補充的役割しか果たしていないことは、われわれが再三指摘して参ったところであります。これを所得保障の水準に近づけるために、大幅な年金給付額の引き上げが必要であります。特に、物価上昇に伴い、その必要性はますます重要性を帯びております。そこで、無拠出の福祉年金につきましては、これを年次的に引き上げるものとし、初年度におきまして、老齢年金を六十才から月額一千円、六十五才から二千円、七十才から三千円に引き上げ、障害年金につきましては、月額一級障害四千円、二級障害三千円、三級障害二千円に引き上げ、母子年金につきましては、月額三千円に引き上げ、所得制限の緩和をはかるべきであろうと思います。(拍手)従いまして、これに伴って、拠出制国民年金の類を引き上げることといたしております。また、厚生年金の定額支給分を月額七千円に引き上げる考えであります。国民健康保険及び日雇い健康保険につきましては、保険料がきわめて重く、しかも、給付率が低いという現状を改めるために、療養給付率を、世帯主、家族を通じて、ともに七割に引き上げて参ろうということであります。(拍手)このため、国庫補助率を四割五分に引き上げ、さらに、調整交付金五分を一割に増加いたしまして、負担の軽減をはかって参りたいと思うのであります。(拍手)特に、生活保護費につきましては、社会党の主張による生活保障法を今回制定いたしまして、保護基準を六〇%に引き上げをはかります。また、原爆被災者に対しましては、補償措置を拡充強化すべきであるということを主張いたします。さらに、保育所等、社会福祉事業に対する公費助成を大幅に行なうとともに、職員の待遇を改善することが必要でございます。失業対策賃金につきましては、日額六百円に引き上げ、就労日数を二十五日とすることを主張いたします。(拍手)
 次に、文教関係といたしまして、まず、義務教育に対しましては、憲法にいうところの無償の原則に立って、義務教育全児童生徒に対し、教科書を無償給与するとともに、教育の機会均等を実現し、小中学校、定時制高校の学校給食を一元化、制度化し、給食のパン、ミルク、これを無償とすべきであります。(拍手)さらに、教育効果の面から考えましても、五カ年計画で一学級児童生徒数を四十名とすることを目途に、義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数を改正し、教育内容と水準を向上させるべきであります。教育費の父母負担に対しましては、教材費を増額する等により軽減いたします。また、現在深刻な社会問題となっておりまする高校進学につきましては、すべての者に中等教育を施すことを目ざして、高等学校に進学を希望する者全員を収容することを目途に、高等学校の新増設を拡大することが焦眉の問題であります。(拍手)科学技術の振興を進め、民間の発明技術の開発を助成すべきであります。
 次に、住宅問題についてであります。
 これまで自民党政府のもとにおけるところの宅地政策は、単にかけ声ばかりでありまして、住宅難は一向に解決しないばかりでなく、ことに、最近の宅地の値上がりは異常な様相を示し、住宅難に拍車をかけております。しかも、空閑地や不要不急用地、ゴルフ場のような娯楽用地はありましても、宅地の供給は行なわれないで、宅地不足をねらった投機的な土地の買い占めなど、土地ブローカーの暗躍、大資本による買い占めなどが目に余る状態にあるにもかかわらず、何らの規制措置もとられていないのであります。このような事態を打開するために、わが党は、空閑地税の創設、国による土地利用権と宅地先買権の設定による宅地確保対策を強力に講ずるとともに、国有林木材の安価利用等により公営住宅建設を推進し、特に低所得者向け第二種公営住宅の建設を拡充するよう要求するものであります。(拍手)
 また、最近都市を中心として、生活環境あるいは終末処理場の問題、公害の問題がクローズ・アップされております。政府のこれまでの公共投資は、年々予算の柱に据えられながら、実は高度成長の財政路線におきまして、公共投資の重点は、社会資本一般の立ちおくれを是正するというよりも、産業用、特に大企業のための公共投資に重点が置かれ、民生関係の投資は次第に低下している現状でございます。民生関係の公共投資も、重点は次第に財政投融資に置かれ、収益事業化が進んで、低所得層が次第に財政給付の対象からはずされ、また、他方におきましては、公共投資の増加が地方自治体の財政負担に転嫁されつつある実情でございます。われわれは、このような観点から、公共事業の重点を、国民生活環境の改善や、公害防止の飛躍的な拡充に傾注すべきであると考えるものでございます。(拍手)
 次に、農林漁業の面におきましては、政府の農業構造改善事業を抜本的に改める必要があることをここに強調いたしておきたいのであります。
 政府は、農業基本法の農業構造改善政策を具体的に実施するために、いわゆる農業構造改善事業を進めようといたしておりまするが、これは、零細経営の整理がその直接のねらいであり、きわめて反農民的性格を有しておるのであります。われわれは、政府の意図する中農、貧農切り捨て政策をやめさせ、国の責任による農地造成、土地改良、林道整備、沿岸漁業振興等の生産基盤強化の施策を拡充するとともに、公費による農業機械化ステーションや農業サービス・センターを設置し、また、経営共同化を促進するための年利三分五厘以下の長期低利資金を保障し、主要農産物及び多獲大衆魚の価格安定制度を確立するなどの諸施策を実施いたしまして、農漁民の所得と経営を大幅に安定向上させるべきであるということを再び主張いたしておきたいと思います。(拍手)
 次に、中小企業対策についてであります。
 わが党は、今国会に中小企業基本法を提案いたしたのでありまするが、現在、わが国経済構造の中で圧倒的多数を占め、また、重要な役割を果たしておりまする中小企業は、今や経済不況と貿易自由化のあらしの中で、きわめて不安定な、困窮した経営を続けておるのであります。そこで、中小企業をこのような窮状から救い出すとともに、大企業とも太刀打ちできる近代的経営に引き上げるには、どうしてもこの際抜本的な基本的政策を打ち立てる必要があります。そのために、社会党の中小企業政策を体系化いたしました中小企業基本法を制定するとともに、設備近代化のための助成及び中小企業の各種協同組合の組織化への助成を強化いたさねばならないのであります。また、特に中小企業の前近代的な経営のあり方は、その労使関係に著しく現われております。中小企業における労働福祉の振興策を拡充いたすべきであります。
 次に、貿易自由化に対処いたしますには、それに対抗できるような国内産業対策を強化いたさねばなりません。そのためには、産業別対策を確立いたしますとともに、国際的に劣位にあるところの産業や新産業につきましては、具体的な自由化対策を確立することが緊要であります。(拍手)特に石炭につきましては、炭鉱近代化と流通機構の整備、石炭需要の確保と拡大と、産炭地の総合的振興、労務者に対する雇用安定と離職者対策の拡充を行なわなければならないのであります。また、金属鉱山関係につきましては、石油も天然ガス等をも含む国内地下資源開発の助成と、製品の価格支持を行なうべきであります。(拍手)
 次には、地方財政における自主財源強化に関する問題であります。
 現在の中央と地方の関係を見てみまするならば、地方自治のあり方と大きな矛盾が生じております。地方自治体の行なっているところの行政は、約七割は国から委任された事務か、あるいはまた国の施策として行なわせられておるものであります。このように、政府は、地方団体に対し、多くの事務を一方的に押しつけながら、これに見合う財源措置はしていないのであります。ために地方団体は、国の要求する事務や、補助金のついた事業をやるのが精一ぱいでありまして、地域住民の要求する仕事はますます狭められているのであります。しかも、自治体の超過負担、住民の税外負担はますます多くなっている一方であります。われわれは、地方財政における自主財源を強化するために、地方交付税率を三〇%に引き上げるとともに、地方自治体の単独事業に対しましては、起債を自由化すべきであるということを主張いたします。(拍手)
 公務員の給与ベース及び生産者米価につきましては、公務員労働者及び農民の自由な団結権、団体交渉権を保障いたしました上で、その代表との協議に基づき、公務員におきましてはその生活保障、農民におきましては生産費と所得補償を旨といたしまして、これを決定した後に、所要の予算措置を追加すべきが妥当であるということを述べておきます。(拍手)
 最後に、財政投融資について申し述べたいと思うのであります。
 まず、財政投融資計画の民主的規制についてであります。財政投融資は、これまでもしばしば指摘されておりまするように、実質的には一般会計と同質のものであり、相互に補完し合って機能していることは言うまでもございません。その原資におきましては、勤労大衆の零細資金の積み立てであることにかんがみまして、これを大資本奉仕の投資本位に運用することを改め、中小企業、農林漁業、住宅建設、地方債及び地方公営企業、低開発地域開発等へ重点的に資金を振り向けるようにしなければなりません。(拍手)特に、年金積立金につきましては、勤労者の福利厚生施設や国民の生活環境を整備する方向での資金運用を飛躍的に拡大し、その運用を民主化いたしたいのであります。また、輸出入銀行による海外経済協力は、大資本本位の海外経済への進出を規制し、低開発国との平等互恵の経済協力を中心として進めて参りたいのであります。開発銀行を通じての独占的大資本への財政資金供給を行なうに際しましては、その企業の設備投資計画、製品価格、下請関係等につきまして、国の規制を加え得ることといたしております。さらに、本年度財政投融資原資のうちの産投外債につきましては、その発行を取りやめ、生保等の余裕資金等でそのかわり原資といたすべきであります。政府保証債につきましては、市中消化を原則とし、発行後二カ年以上経過しなければ日銀買いオペの対象となり得ないものとする必要があると存じます。
 以上、わが党の財政金融政策の基本方針に立ちまして、政府がすみやかに予算の組み替えをなすべき諸点につきまして、その趣旨を御説明申し上げたわけでございます。
 本組み替え要綱におきましてわれわれの政策を十分盛り込むことができたことを確信して疑いません。
 何とぞわれわれの提案趣旨に満堂の諸君の御賛同を賜わらんことを切に要望いたしまして、趣旨の説明を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#11
○議長(清瀬一郎君) これより予算三件に対する討論と、編成替え動議に対する討論とを一括して行ないます。順次これを許します。赤澤正道君。
  〔赤澤正道君登壇〕
#12
○赤澤正道君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和三十八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算の三案に対し、賛成の意を表明し、日本社会党提案の編成替えを求めるの動議に反対をいたすものであります。(拍手)
 政府は、今回の予算編成にあたりまして、早期国会提出を目ざして秋以来鋭意作業を進められましたが、その途中ワシントンにおける日米経済閣僚会議、また十二月には石炭対策を中心とする臨時国会などがあったにもかかわらず、きわめて円滑に作業を取り運ばれ、昨年に続いて戦後五回目の年内編成を記録されましたことは、なみなみならぬ努力の現われであり、その真摯な態度にあらためて敬意を表しますとともに、今後とも早期提出に一そう御努力あらんことを希望いたす次第であります。(拍手)
 さて、最近におけるわが国経済を概観いたしますのに、一昨年秋以来政府の講じて参りました引き締め政策は、漸次産業の各分野に浸透し、最も懸念された国際収支も、昨年上期すでに均衡を回復し、経済の基調もおおむね平静になって、昨年秋には公定歩合の引き下げなど、一連の金融緩和措置が講ぜられ、その後順調な推移をたどっております。まことに同慶にたえないところでございます。
 しかるに、野党の諸君は、経済の成長が幾分鈍化して参りますと、いたずらに暗い面のみをとらえて、大恐慌でも起きたかのごとく大げさに政府を追及し、かつ非難されておるのであります。
 元来、自由な経済が急速に伸びていく場合、末端で若干の摩擦を生ずることは避けがたいところであります。計画経済をとっておる諸国ですら、各種産業間ないしは所得の配分などに大きな不均衡を生じ、その調整に苦慮しておる事実をわれわれはよく承知しておるのであります。国民全体がきわめて勤勉であり、しかも、技術上の後進性を一日も早く克服し、世界第一級の産業国たらんと志す場合、時に経済に行き過ぎを生ずることもある程度やむを得ません。かような場合、この行き過ぎを押え、安定した成長の路線へ向かって最善の措置をいたすことが政府に与えられた責務でありまして、すでに講じて参りました一連の調整策はきわめて順調な経過をたどり、ほぼ所期の目的を達成し、今や新たな発展への胎動すら感ぜられるに至ったのであります。戦後の混乱期を除き、過去三回にわたって調整のための施策がとられたことは御承知の通りでありますが、その調整期においてすら、経済の成長率は主ないし四%をあった。この数字は、過去数年間のアメリカの成長率よりは高く、フランスの成長率に近いものであって、しかもその間、国民所得は着実な伸びを示しておるのであります。しかしながら、私どもは、ただ単に経済の成長率の大なることのみをもって誇りとするものではなく、成長のもたらす成果が社会の各分野、国民の各層にあまねく波及し、国民大多数の生活水準が絶えず向上するようにいたさなければならないのでありまして、このことこそ、まさにわが党の財政経済政策の最大眼目であります。(拍手)
 ところで、ここ一年有余にわたる調整過程をしさいに検討いたして参りますと、経済は一般的に平静化しておりますものの、一部の産業においては、過度の生産力拡大に伴う操業度の低下、さらに資本費、人件費などの増高によりまして業績悪化の現象すらも生じ、また、国際競争力の弱い一部の産業におきましては、貿易自由化の影響なども加わって、かなり困難な事態に逢着している面も現われていることは否定できません。他方、今後の経済成長の環境を見ますならば、個人消費などの増加は見込まれますものの、民間設備投資は停滞ぎみで推移し、輸出も国際環境のきびしい昨今、一挙に飛躍的な拡大を期待することは困難かと想像されるのであります。
 かかる情勢に対応し、政府の今後とるべき施策として、財政、金融政策を通じ、現在直面している各種のひずみの解消をはかり、公共投資と民間投資と相補いつつ、自由化の伸展に伴う国内産業体制の確立と輸出の振興を強力に推し進め、経済の安定的成長をはかることは、けだし当然のことと考える次第であります。(拍手)
 かような観点に立って、三十八年度予算を検討して参りますならば、端的にいって、本予算は現下わが国経済の諸情勢に適応して編成され、これに盛られた数々の施策は、いずれも適切、妥当なものと確信をいたすものでありまして、これが私の本予算に賛成をいたす基本的な態度であります。(拍手)
 以下、本予算について二、三の特徴をあげて論議を進めたいと存じます。
 第一に、本予算の諸経費の配分が、いわゆる産業間、階層間の格差の是正と、新しい成長発展への基礎固めを目ざして、社会保障の充実、公共投資の拡大、文教、科学技術の振興という三本の柱にその重点を指向しておるのであります。すなわち、一般会計において歳出全体の伸びが前年度に比べて一七%の増加となっている中で、社会保障関係費は二三%、災害を除く公共事業関係費及び文教、科学技術振興費、これはともにそれぞれ二一%、また財政投融資につきましては、全体の伸びが二二%であるのに対し、公共投資については三四%、文教施設費に至っては実に四五%の増加で、いずれも平均をはるかに上回る顕著な伸びを示し、諸施策に格段の充実がはかられておるのであります。
 しかして、社会保障関係におきましては、生活保護、国民健康保険、国民年金、失業対策など、あらゆる分野にわたって目ざましい改善、拡充がはかられておるのであります。たとえば、生活保護基準では一七%の大幅な引き上げが行なわれ、三十六、七両年度の引き上げ措置と合わせますならば、実に六〇%の引き上げとなるのであります。明年度は、老人に対しまして特に配慮いたしまして、健康診断、老人クラブの助成、看護老人ホームの設置など、昨今、ややもすれば家庭や社会から取り残されようとする傾向にある全国五百八十万の老人諸君に、明るい希望を与え、まことにほほえましい限りに存ずる次第でありまして、かような画期的な施策の充実がはかられ得ましたことも、これひとえに、わが党内閣年来の高度成長政策の成果にほかならぬものと確信をいたすものであります。(拍手)
 公共投資の拡大は、今や社会的重大関心となっておるのでありますが、民間設備投資と質において、またその量において、バランスのとれた投資こそ当面最も重要な課題であると考えるのでありますが、明年度は、予算及び財政投融資を通じ、民間経済の状況に即応して、道路、港湾に重点を置き、工業用水の確保、農業基盤、住宅及び環境衛生施設などの整備についても一そうの促進をはかっておるのであります。従来、民間投資に対して公共投資の割合は著しく低いといわれてきており、事実またその通りでありますが、明年度におきましては、国及び地方を通じて形成されます社会資本は二兆三千七百億円が見込まれ、民間投資に対し、実に六七%という比重を占め、従来の四〇%台と比較いたしますならば、画期的前進と申さなければなりません。(拍手)公共投資は、その生産的効果の反面、有効需要に与える影響もまたきわめて大きいものがあるのでありまして、この点に着目してみましても、かかる公共投資の拡大は、ここ二、三年来の行き過ぎた民間設備に活気を与え、ひいては景気上昇をも促進するであろうことは否定できない事実でありまして、かかる意味において、本予算はまさに景気上昇予算と申してあえて過言ではないと存ずるものでございます。(拍手)
 狭苦しい領土で、資源に乏しいわが国が、将来にわたって輝やかしい発展を遂げ、豊かな社会の建設を目ざす場合、その唯一の源動力は人間であり、しかして能力ある人間でなければならないことは何人もこれを認めるところであります。明年度においては、特に人つくりに重点を置いて、教育機関の整備、教職員の質的向上、理工系学生の募集増加など、あらゆる面から格段の配慮をいたしておることは、これまたまことに時宜を得た適切な措置と存ずる次第であります。
 次に指摘しなければならないことは、本予算は、産業の体質改善に格別の考慮を払っておることであります。わが国経済は、その飛躍的発展に伴う構造上の変化、さらに貿易の自由化、関税引き下げの世界的傾向に直面し、この際産業の体質を改善し、その生産性を高め、対外競争力を一段と強化しなければならない要請下に立たされておるのであります。
 明年度はかかる情勢に対応し、特に予算及び財政投融資を通じ、農業構造の改善、流通部門の合理化、中小企業、石炭鉱業等の近代化を初め、今にして解決をはからなければ、将来より一そうの禍根を深めるであろうと思われる海運、肥料産業等の立て直しについても、行き届いた措置を講じておりますことは、適切、妥当なものと存じ、かかる意味では、本予算はまさに産業体質改善の予算と申しても差しつかえなかろうと存ずる次第であります。
 以上申し述べた特徴を有する本予算が、いわゆる健全均衡の方針を堅持して編成せられ、かつその規模において、国民所得に対し一七%の比重を占め、また、政府の財貨サービス購入が、本年度より一四%の伸びを示し、前年度より若干膨脹しておりますが、民間経済の一部に沈滞ぎみの事情があることを考慮いたしますとき、インフレの懸念はなく、適当に景気を刺激して、国民諸君の明日の発展を約束し得る、希望に満ちた予算であることを確信するのであります。(拍手)
 次に、社会党提案の編成替えを求めるの動議について申し上げます。
 その一は、社会党の組み替え案の前提として、政府の金融引き締め政策は勤労大衆へのしわ寄せとなり、ひいては大量失業者を続出させていると述べておりますが、これは全く逆であって、引き締め後も雇用は増加し、失業者はわずかながらも減少しているのであります。もとより、石炭鉱業等一部のいわゆる斜陽産業では、離職者が出ていることは認められますが、これは引き締め政策によるものではなく、その原因は、エネルギー革命に基づくもので、その性質を全然異にいたしております。
 また勤労者の賃金も、景気調整いかんにかかわらず順調な伸びを示しており、たとえば従業員三十人以上の事業所の賃金は、三十五年には、前年より約七%ふえ、三十六年にはさらに一一・五%も伸び、昨年上期に至っては、前年同期に比べて約二二%の大幅増加を見ているのであります。(拍手)しかも、その増加率は、低所得者に至るほど高くなっているという事実は十分御承知のはずなのでありまして、組み替えのかかる誤れる前提はすなおに取り消されるよう希望するものであります。(拍手)
 その二は、財政政策において、国税、地方税の大幅な大衆減税を行ない、また、利子、配当等に対する特別措置を初め、大企業及び高額所得者優遇の特別措置を改廃せよと主張せられておるのでありますが、わが党もまた国民の税負担の軽減については至大の関心を持ち、毎年度巨額の減税を行なってきたのであります。
 本予算におきましては、明年度特に中小所得者の負担の軽減をはかるほか、資本の蓄積、社会資本の充実、中小企業及び農林漁業の振興をはかるため、平年度五百四十億円の減税措置を講じ、また、地方税においても、電気ガス税の減税を行なうことといたしているのであります。予算編成当時、世論の一部に、今回は所得税の減税はおそらく見送るのではあるまいかとの観測さえありましたが、政府においては、物価の動向などを勘案し、前年度に引き続いて所得税の減税を断行しておるのであります。これこそ、まさに政府の英断と申すべく、この際は、減税に対する政府の熱意をすなおに認めることがより常識的であると存ずる次第であります。(拍手)
 途中を、時間の関係で省略をいたします。
 次は、財政投融資が大資本奉仕のために運用されているから、これを中小企業、農林漁業、住宅建設等々に対し資金を振り向けよと主張されております。社会党の諸君は、口を開けば、政府の財政政策は大資本本位であると批判されますが、かかる主張は、あまりにも一階級のみにとらわれた偏見であると断ぜざるを得ないのであります。すなわち、明年度の財政投融資計画は、総額一兆一千九十七億円のうち、その半分は、住宅、生活環境整備、福祉施設、中小企業等、国民の生活向上に直結する部門に投資せられ、三分の一は、道路、運輸、地域開発などの公共施設に投資されている。残りのだった一五%が、基幹産業及び輸出産業の振興のためにそれぞれ配分せられておるのでありまして、何をもって大企業奉仕と申されるのか、あまりにも独断過ぎて、反論いたすにさえ苦しまざるを得ないのであります。(拍手)
 わが党の財政経済政策は、全国民を対象として、その福祉と繁栄を目ざして前進しておるものでありまして、時に国際収支の困難な場面に逢着しながらも、施策のよろしきと、国民諸君の理解と協力を得て、よくこれを克服し、国民所得は、ここ二カ年に実に二〇%以上の増加を見、生活水準もまたとみに向上し、いかに国民に繁栄と幸福をもたらしつつあるか、これらの事実を冷静に見ていただくならば、私どもの政策がいかに国民全体の利益になっているか、何人の目にもきわめて明瞭であろうかと思うのであります。
 かような理由から、私は、日本社会党提案の組み替え動議に対し、反対をいたすものであります。
 以上をもちまして、私の討論を終わるものであります。(拍手)
    ―――――――――――――
  〔参照〕(時間の関係上省略した部分)
 また、利子並びに配当所得に対する特別措置については、予算委員会におきましても税制調査会の答申と関連いたしまして種々の論議があり、今回の措置は一般減税より政策減税に偏しているとの批判もありましたが、私どもは、一般とか政策とか区別して考えるべきではなく、税は常に、負担の公平、政策効果の有無等を検討し、財政全般の高い見地から判断すべきものと考えるのでありまして、当面、わが国産業が貿易の自由化に伴うきびしい経済環境に対処して、その体質改善を一刻も早くなし遂げなければならないとき、今回の特別措置はまことに時宜を得たものと信ずる次第であります。
 その三は、組み替え案の歳入歳出を見ますと、歳出をふやす面では、例年の通り、しろうと目を喜ばすような盛りたくさん、けっこうずくめの項目が並べられておりますが、問題はその財源であります。特に千二百三十億円の防衛費の削減は、わが党の防衛政策と全く相いれないものであり、ガリオア・エロア、タイ特別円等の返済金、ベトナム賠償支払い金等計二百四億円の削減は、わが国の国際的地位と信用にかんがみ、かかる措置をとることは、断じて容認できないところであります。
    ―――――――――――――
#13
○議長(清瀬一郎君) 山花秀雄君。
  〔山花秀雄君登壇〕
#14
○山花秀雄君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和三十八年度一般会計予算、特別会計予算並びに政府関係機関予算の政府原案に反対し、日本社会党提出の組み替え動議に賛成する立場から、討論をいたすものであります。(拍手)
 まず、第一は、政府予算案の歳入についてであります。
 三十八年度の減税は、三千百億円をこす租税自然増に対し、たった五百四十億円という小幅減税にすぎず、しかも、その内容における勤労者と高額所得者の税負担の不均衡の拡大が問題であります。最近の高度成長経済の中で、特に目立っていることでありますが、物価の上昇に追いつくために、多くの勤労者が、からだにむちうって働いて所得を上げる。人たるものの労働時間の限度を越える超労働を強要される。されど、この場合でも、物価上昇と差引すれば、実質上の所得水準は上がっておりません。だが、名目所得の上昇に応じて租税負担はいよいよ重くなるのであります。こうして勤労者はここ二、三年の間に実質的に相当の増税を受けておるのであります。この際申し述べたいことは、各位が御承知の中山伊知郎氏を会長とする政府の税制調査会も、この実質的増税が無視できなくなり、基礎控除、配遇者控除、扶養家族控除、専従者控除を一律に一万円ずつ引き上げることにより所得税の一般減税を行なうよう答申したのであります。ところが、政府は、この答申をじゅうりんし、配偶者、扶養家族、専従者の三つの控除を答申の半額の五千円に縮め、一般減税をわずか二百七十七億円に圧縮したのであります。
 その反面、政府は利子所得、配当所得に対する分離課税、源泉課税の特例を存続させたのみならず、その税率を一〇%から五%に引き下げるという政策減税をあえて行なったのであります。これは、銀行預金や株式投資を優遇することにより、銀行資本、大企業、大金持ちに露骨に奉仕するものであります。これによる政策減税額は二百六十三億円になり、しかも、利子配当に対する租税特別措置は、三十七年度で打ち切りとなる予定であったものでありますから、この打ち切りにより国庫に入るべきである税収を合わせれば、この政策減税額は実に四百七十億円を上回る巨額に達するのであります。これがいかに税の公平を欠くかは、三十八年度税制で標準世帯の勤労者の課税最低額は四十三万八千円であるのに対し、配当所得だけで生活する人が百六十八万円まで一銭も所得税がかからないという事実に照らしても明らかなことであります。(拍手)つまり、政府の税制では、働く者の勤労所得に対しては税負担が極端に重く、高額所得者の資産所得に対しては税負担が逆に極端に軽いのであります。これでどこに税負担の公平があるでありましょうか。減税などとは全くうその皮、三十八年度予算は、歳入面から見れば、政府がいかに言を左右にいたしましても、美辞麗句を並べ立てましても、一皮むけば、実に勤労大衆に対する苛斂誅求予算であります。(拍手)
 さて、それでは、政府予算案は、こうして勤労大衆から収奪した税金をどのように支出しようとしているか。これを一言に申すならば、当面の不況を切り抜けるべく、景気を刺激するための予算を支出しようとしておるのであります。
 歳出の重点は、まず公共投資に向けられております。その基本的性格は、国民生活に奉仕するよりも、大資本の経済活動に奉仕する産業基盤を整えることにあります。そして、これによる鉄鋼、セメント、機械等の需要の拡大の効果は、現在の停滞した景気にてこ入れするものと産業界からは期待されておるのであります。
 また、歳出の次の重点は、防衛支出をふやし、アメリカとの軍事提携を柱として、憲法違反の防衛力を増強することにも向けられておるのであります。しかも、最近は、アメリカのドル危機の影響もあって、日本の防衛力増強に対するアメリカの援助は減少し、いよいよわが国民の税金に依存する度合いが増大しておるのであります。これは国民の税金を使って、防衛産業の防衛需要拡大という期待にこたえるものであります。
 つまり、公共投資の増大にしても、防衛費増大にしても、いずれも池田内閣の所得倍増の懸案に乗って、大企業、大資本が無制限な過大設備と投資をやった。その結果として現在訪れている不景気に景気回復の刺激を与えようとするものであります。しかも、この景気刺激政策というものが、さらにまた新しいインフレを呼び起こそうとしておることにわれわれは注目しなければなりません。
 このインフレの危険性は、特に、財政投融資計画にひそんでいます。すなわち財政投融資の重点が、一般会計と同様に、公共投資に向けられていることもさることながら、その原資調達の方法において、政府保証債を増発し、これを日銀の買いオペレーションの対象とするという、実質上の日銀引き受けによる公債発行政策を採用いたしておるのであります。(拍手)また、産業投資会計においては、外貨債を発行することといたしておりますが、これらは将来における公然たる公債政策の制度的前提をつくったものにほかなりません。しかも、池田総理も、田中大蔵大臣も、この予算案の審議の中において、三十九年度以降において、公債政策をとることを示唆しておるのであります。この公債発行と日銀買いオペレーション政策とが結びつくとき、これは通貨の増発を招き、新しいインフレを招来するものであります。もちろんそれは一そう大幅な物価上昇を通じて勤労大衆へ実質生活水準切り下げのしわ寄せとなります。これらは、われわれの断じて許すことのできないところであります。
 また、私の特に強調しなければならないことは、この政府予算が日本経済の各種のゆがみをさらに一そう拡大させる内容を持っていることであります。
 日本経済が、もともと階層間、産業間、地域間の所得不均衡というゆがみを抱いていることは、いわゆる二重構造という言葉にも表現されています。そうして、高度経済成長政策の中でこのゆがみはますます拡大されております。この不均衡を是正することが政治の任務であり、特に予算を編成するにあたっての中心眼目であるべきであります。
 ところが、政府の予算案はこれに逆行して、不均衡拡大政策をとっています。たとえば、すでに私が申し述べましたように、税制における勤労者の税負担と高額所得者の資産所得の税負担との不公平は、いよいよ拡大しておるのであります。政府の公共投資では、産業基盤整備の名のもとに、大資本に奉仕する道路、港湾、工業用水関係に重点が置かれ、国民生活に直接関係する上下水道、終末処理施設、屎尿処理施設、塵芥焼却施設、ばい煙あるいは汚水、騒音等の公害防止関係が、きわめて軽視をされておるのであります。(拍手)しかも、道路、鉄道、港湾等の建設も、太平洋ベルト地帯に重点が置かれ、それ以外の低開発地域は軽視されております。大企業の経営拡大のために財政金融のあらゆる法措置がとられておりますが、農業や中小企業は切り捨ての対象として放置され、また、低所得者階層に対する社会保障措置もきわめて渋いものであります。消費者物価上昇も、低所得者に対して特にその生計費負担を大幅に増大させる結果をもたらしております。
 かくて、政府予算案は、大資本家に対してはインフレ的景気刺激予算、低所得勤労大衆に対しては渋いデフレ的引き締め予算の性格を持っており、二重構造の矛盾を拡大させ、社会不安を激化させ、ひいては日本経済そのものを破局に導き、心ある人々のひとしく憂慮すべき非民主的、時代離れをした予算案であります。(拍手)
 また、この際指摘しなければならないことは、池田内閣の予算編成の体制は全く無責任きわまる状態に置かれていることであります。たとえば、政府の予算編成方針は、内閣の予算編成作業のよりどころとなるべきであります。ところが、三十八年度予算案では、昨年十二月二十二日に予算の大蔵省原案がきめられますと同時に、三十八年度予算編成方針が発表されたのであります。つまり、政府の予算編成方針は、完全に有名無実の存在となり、大蔵省原案の事後解説的な官僚の作文と化したのであります。従って、予算編成の最終責任者がだれであるかということも明らかではありません。大蔵大臣は、復活交渉過程において、ただ唯々諾々として、あれこれの圧力団体や、与党内のあれこれの派閥グループの予算むしり取り要求をまるのみにするという体たらくで、その過程で一体予算編成の権限と責任をどう考えておるのか。閣内においてたれ一人もこれを真剣に反省する者がないという乱脈状態であります。まことに嘆かわしいきわみであります。(拍手)予算編成が確固たる信念をもってやっていない結果、そのため、旧地主補償のごとき、全く法律的にも政治的にも根拠のないものに一億八千九百万円もの調査費が計上され、また、政策的に十分熟していない公団や事業団の新設が認められたりしております。これらはいずれも将来に向かって膨大な財政的支出を予定しているものであり、その意味では、将来の財政を拘束して、その弾力性を失わせるものであります。これは、財政政策の常識を忘れた、いや、知っていても知らぬ顔の半兵衛をきめ込むという、実に不謹慎な態度といわなくてはなりません。池田総理及び田中大蔵大臣の責任は、まさに重大であります。
 わが日本社会党は、以上のような理由に基づき、昭和三十八年度一般会計予算外二案を含む政府原案に対して、断固として反対の意思を表示するものであります。(拍手)
 次に、この政府原案に対し、日本社会党提出の組み替えを求むる動議は、第一に、歳入面において勤労大衆に大幅な減税を行なうとともに、大企業や高額所得者から、はっきりと取るべき税を徴収し、租税負担の公平を期するとともに、歳入を確保する立場をとっているのであります。(拍手)第二に、歳出面においては、憲法違反の防衛費や国民の民主的権利を弾圧する反動的諸経費を大幅に削減するということをしておるのであります。第三に、以上の財源をもって社会保障、住宅、文教、農林漁業、中小企業、不況産業対策、地方交付税交付金等の支出を大幅に増額することといたしておるのであります。第四に、財政投融資を根本的に組み替えて、大資本家本位の投融資を、勤労者の生活向上と格差解消のための投融資に重点を置いておるのであります。(拍手)
 これらわが党の提案の予算組み替え案の具体的内容については、ただいまわが党所属議員五島虎雄君より詳細にわたり説明されたところであります。これこそ、日本経済の当面している難関を根本的に打開するための最も適切なる予算案であります。(拍手)わが党は、この予算組み替え案にもろ手をあげて賛成するものであります。
 最後に一言、この際申し述べたいことは、予算委員会における審議の中で明らかにされたことは、池田総理が、経済成長政策の成功のため、わが国労働者の賃金が欧州先進国並みになったと自賛をされておりますが、政府関係機関の調査統計によりましても、いまだに一万円以下で働いておる低賃金労働者は、実に五百九十九万人を数えられておることを総理は銘記すべきであります。(拍手)戦後十八年経た今日、いまだに住宅不足は四百万戸を数え、依然として多くの国民大衆は安住の地を得ていないことも総理は知るべきであります。農民大衆は、低米価、低農産物価格で、働いても働いてもますます生活が困難となり、中小企業は、大資本の圧迫と金融引き締め政策のあおりを食って、黒字倒産という悲境の中にあり、さらに、諸物価はいよいよ上昇し、生活向上はおろか、勤労大衆は、収入がふえたのにもかかわらず、農民大衆は連年豊作といわれているのにもかかわらず、どん底生活にあえぎ、まるで貧乏と失業は宿命であるかのように運命づけられているというのが、現代日本の偽りない姿であることを知るべきであります。(拍手)
 池田総理は、口を開けば人づくりを唱えておりますが、その基本となるべき文教政策はどうでしょう。世の観たちのすべてが子弟の高校入学を切望し、血を吐くような叫びをあげておることは、諸君のよく知られるところであります。人づくりを説くこの内閣の文教政策の予算措置に、見るべき誠意の一片もないということを知るべきであります。(拍手)池田総理は、この際、胸に手を当てて、いま一度国民の声に謙虚に耳を傾け、再考されんことを私は望みます。
 私は、以上の理由をもって政府原案に反対し、社会党提出組み替え案に賛成する立場から討論を申し述べた次第であります。(拍手)
#15
○議長(清瀬一郎君) 受田新吉君。
  〔受田新吉君登壇〕
#16
○受田新吉君 私は、民主社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました政府提案にかかる昭和三十八年度予算案三案並びにこれに対する社会党の組み替え動議に対しまして、反対の討論を行なわんとするものであります。
 申すまでもなく、予算編成の基本的態度は、経済社会の体質改善という長期的構造目標への接近と、当面する明年度における政策の遂行という短期的課題への対策とを総合調整する立場に立って行なわれなければなりません。政府は、もちろん主観的にはそのような意図をもって予算編成を行なわれたのでありましょうけれども、残念ながら、国民の判断としては、大企業本位の景気対策が予算編成の主目的となっている事実を看過することができないのであります。なるほど政府案は、一般会計予算におきまして、公共事業、社会保障、文教政策の三項目につきまして、それぞれ六百億円を上回る増額を行なっております。しこうして、それらの内容といたしましては、われわれが従来主張して参りました諸点を部分的ながら実現している点を率直に認めるにやぶさかではありません。しかしながら、他面におきましては、政府案は次の諸点において重大な欠陥があることを見のがすわけには参らないのであります。
 すなわち、その第一点は、政府案は、なるほど一方において企業格差を是正するための中小企業基本法案を提出しており、また、国民健康保険、健康保険、失業保険などの社会保険制度にも、若干の改善策を提唱しておりますとともに、公共事業費の増額とか公団融資の増額等をいたしまして、道路、港湾等、いわゆる社会資本の充実にもある程度の考慮を払っておるのであります。しかし、ここでわれわれの最も遺憾とするところは、予算編成の大前提である肝心の国民の福祉増進に関する政府の財政経済政策の基調につきましては、政府はわれわれの前に何らその具体的方針を示していないことであります。たとえば、金融面における買いオペ政策、日銀の公定歩合の再引き下げの準備、また、予算編成に含まれました産投会計への資金繰り入れ、外貨債の増額、資本蓄積免税、さらには、近く政府が上程を予定しております特定産業の国際競争力強化法案など、これら一連の政府施策は、あげて大企業擁護のために準備されたものにほかなりません。
 顧みて昭和二十八、九年、三十一、三十二年、三十六、三十七年の三回にわたる不況は、いずれも大企業の設備投資の行き過ぎが輸入膨脹を招来して、国際収支を悪化させ、ここに金融引き締めを必要としたことから起こったものでございますが、明年度の政府施策におきましても、このあやまちを繰り返すがごとくにして、またまた大企業の合併をはかり、選ばれた大企業中心に再び設備投資拡大の基礎を築かんとする以外の何ものでもないではございませんか。そこには所得倍増政策の欠陥についての何らの反省もなく、むしろ所得倍増政策の強化こそが、政府の明年度予算編成の最大特徴といわざるを得ないのであります。この点は、わが民社党の主張のごとくに、産業政策として企業の国際競争力を強めていく方向は、すなわち、独禁法の経済秩序のワク内においてガラス張りで行なわせるべきでございます。(拍手)企業経営の公共的性格を濃くして、企業間の共同行為は、すべて公共福祉、国民経済の健全な発達を目ざして行なわしめるよう、政策の軌道をしくべきではありますまいか。また、産業資金の調達にいたしましても、租税収入を産投会計に大幅に繰り入れするのではなく、民間産業、公企業、公団、公社のごときものには、積極的に民間資本を導入いたしまして、政府資金は主として金利負担軽減のための調整資金として活用することを第一義にすべきでございます。この基本方針の確立していない政府案は、依然として大企業奉仕のための予算なりと断定せざるを得ないのでございます。(拍手)
 次に、私が政府案に反対する第二の理由は、政府案の計上しておりまする生活保護基準一七%の引き上げ、日雇い登録労務者の日額三十三円引き上げ、あるいはまた所得税の免税点の引き上げなど、政府は一応国民の実質所得の引き上げのための予算計上をされているわけでありますけれども、これが消費物価の上昇といかなる関係に立っておるのか、また雇用の保障とどのように連携があるのかが全然明らかにされておりません。少なくとも政府案によっては国民の不安はますます増加する一方でございます。
 政府は、明年度の個人消費支出の伸びを本年度に比べて一〇%、消費者物価指数の伸びを二・八%と計算しておりますが、この見通しがくずれ去ることは、例年の例に照らしましても火を見るよりも明らかでございます。(拍手)ここにとるべき道は、過去の政府施策による生活保護基準等の引き上げは、結局、物価上昇に伴う物価手当の役割しか果たし得なかった事実にかんがみまして、一方で消費者物価の抑制、さらに、他方では国民の名目所得、実質所得の両面の積極的な引き上げ、この双方によって国民の購買力を高め、個人消費支出の増大の刺激によって国民総生産の拡大を推進していくという経済成長方式を確立すべきでございます。これこそ、わが民社党の基本目標とする勤労者の福祉国家建設のための経済政策でありまして、わが民社党が機会あるごとに主張して参った財政計画なのでございます。(拍手)
 また、政府の明年度雇用の見通しは本年度と同じく四・六%で横ばいといたしております。緊急対策を必要とする不況産業の離職者問題、全国的な中高年令者の就職難問題等は、見通しの表面には具体的に現われておらないのでございます。なるほど政府案には、炭鉱離職者対策費とか、失業保険給付金の引き上げなど、失業者対策費もちょっぴり計上されておりますけれども、現在の雇用対策の中心課題は、第一に、中高年令者に多い離職者の生活保障と、新規技能の修得と、再就職のあっせんの問題でありまして、第二に、離職以前に中高年令就業者に新しい技能教育を施して、労働力としての資質を高めて、雇用の質を変えていく問題でございます。政府案は、いたずらに、失業した国民の跡始末をする方をいかにも弥縫的に提唱しているのであって、現在の最大の課題である中高年令者の就業をいかに保障するかの基本的対策を何ら見受けることができないのでございます。私は、物価、雇用の両面からこれをながめまして、政府案はいわゆるしり抜け予算と断定せざるを得ないのでございます。
 さて、私どもが常に繰り返して主張するように、政府は、予算編成の大前提として、まず大企業の財務経理の安定と充実を最大の目標とする財政経済政策より脱却すべきでございます。私どもは、輸入依存度の高い設備投資、在庫投資はできるだけコントロールする方策を確立しまして、輸入依存度の低い個人消費支出を拡大するよう、財政支出がその間にあって経済調整の役割を果たすことが現在における国の予算の最大の使命であると考えております。この意味におきまして、旧態依然たる政府案に断固反対せざるを得ないのでございます。
 以上申し述べましたごとくに、政府の明年度予算編成方針の基本的誤謬は、国民経済の全般にわたって悪影響を及ぼす要因を多数内蔵をいたしておるのでございまして、この欠陥を埋め、同時に国の財政は、国民福祉実現財政とする大原則の貫徹を期するために、わが民主社会党より予算委員会におきまして政府案の組み替え動議を提出し、よってもって国民の期待にこたえんとしたことは御承知の通りであります。
 すなわち、第一に社会保障と文教諸制度の拡充、中小企業経営と農業経営の近代化、労働条件の向上による勤労者の実質所得の引き上げをはかるなど、経済成長と所得格差縮小の実現を期すること、第二に、明年度予算に対する不況産業対策や雇用対策上の支出を当然に大幅に増額いたしまして、産業の安定と雇用の保障をはかること、第三に、財政投融資計画と市中金融を含む明年度における産業資金並びに公共事業資金の供給について、すべて国が強力に調整すべきこと、第四に、地方公共団体の自主財源の強化をはかること、これらを前提といたしまして、歳入歳出予算の組み替えを具体的数字をもって要求をしたのでございますが、数を頼みとする政府並びに与党の諸君は、ついにこれに耳をかすことのできなかったことはまことに遺憾しごくでございます。(拍手)
 なお、社会党案につきましては、個々の具体的項目につきましては賛成すべき点が数々ございますことを率直に認めるものでございます。しかしながら、社会党案は、予算編成の基本である数字の点におきまして、明確を欠くことが多々ありますので、これに賛成するわけには参らないのであります。
 以上が、政府案並びに社会党案に対するわれわれの反対理由でございますが、わが民主社会党が予算委員会で主張をいたしましたごとく、政府案には基本的な欠陥があり、わが党の案は否決されたとはいえ、政府は今後の国政実行にあたりまして、このわれわれの案を真剣に再検討し、万遺憾なきを期せられるよう、この際特に強く政府に要望いたしまして、私の反対討論を終わる次第でございます。(拍手)
#17
○議長(清瀬一郎君) 以上をもちまして討論は終局いたしました。
 よって、これより採決に入ります。
 まず、川俣清音君外十六名提出、昭和三十八年度一般会計予算外二件につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について採決いたします。
 川俣清音君外十六名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#18
○議長(清瀬一郎君) 起立少数。よって、川俣清音君外十六名提出の動議は否決せられました。
 次に、昭和三十八年度一般会計予算外二件を一括して採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。三件の委員長の報告はいずれも可決であります。二件を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#19
○議長(清瀬一郎君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#20
○議長(清瀬一郎君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#21
○議長(清瀬一郎君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#22
○議長(清瀬一郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 三百七十
  可とする者(白票)  二百四十二
  〔拍手〕
  否とする者(青票)  百二十八
  〔拍手〕
#23
○議長(清瀬一郎君) 右の結果、昭和三十八年度一般会計予算外二件は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
 昭和三十八年度一般会計予算外二件を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    安藤  覺君
      相川 勝六君    逢澤  寛君
      愛知 揆一君    青木  正君
      赤城 宗徳君    赤澤 正道君
      秋田 大助君    秋山 利恭君
      足立 篤郎君    天野 公義君
      綾部健太郎君    荒木萬壽夫君
      荒舩清十郎君    有田 喜一君
      有馬 英治君    井出一太郎君
      井原 岸高君    伊藤 五郎君
      伊藤 郷一君    伊藤宗一郎君
      伊藤  幟君    伊能繁次郎君
      飯塚 定輔君    生田 宏一君
      池田 清志君    池田 勇人君
      池田正之輔君    石田 博英君
      一萬田尚登君    稻葉  修君
      宇田 國榮君    宇都宮徳馬君
      宇野 宗佑君    上村千一郎君
      植木庚子郎君    臼井 莊一君
      内海 安吉君    浦野 幸男君
      江崎 真澄君    小笠 公韶君
      小川 半次君    小川 平二君
      小沢 辰男君    小澤佐重喜君
      小澤 太郎君    尾関 義一君
      大石 武一君    大上  司君
      大倉 三郎君    大沢 雄一君
      大高  康君    大竹 作摩君
      大野 市郎君    大野 伴睦君
      大橋 武夫君    大平 正芳君
      大森 玉木君    岡崎 英城君
      岡田 修一君    加藤 高藏君
      加藤常太郎君    加藤鐐五郎君
      賀屋 興宣君    海部 俊樹君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    上林山榮吉君
      神田  博君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐澤 俊樹君
      仮谷 忠男君    川島正次郎君
      川野 芳滿君    川村善八郎君
      菅  太郎君    木村 公平君
      木村 俊夫君    木村 守江君
      岸  信介君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    久保田円次君
      久保田藤麿君    草野一郎平君
      倉成  正君    藏内 修治君
      黒金 泰美君    小泉 純也君
      小枝 一雄君    小島 徹三君
      小平 久雄君    小山 長規君
      河野 一郎君    纐纈 彌三君
      佐々木秀世君    佐々木義武君
      佐藤 榮作君    佐藤洋之助君
      齋藤 邦吉君    齋藤 憲三君
      坂田 英一君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    志賀健次郎君
      始関 伊平君    椎熊 三郎君
      椎名悦三郎君    重政 誠之君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      島村 一郎君    首藤 新八君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      周東 英雄君    壽原 正一君
      鈴木 正吾君    鈴木 仙八君
      鈴木 善幸君    瀬戸山三男君
      關谷 勝利君    園田  直君
      田川 誠一君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 角榮君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田邉 國男君    田村  元君
      高田 富與君    高橋 英吉君
      高橋清一郎君    高橋  等君
      高見 三郎君    竹下  登君
      竹山祐太郎君    舘林三喜男君
      谷垣 專一君    千葉 三郎君
      中馬 辰猪君    津雲 國利君
      津島 文治君    塚原 俊郎君
      辻  寛一君    綱島 正興君
      寺島隆太郎君    渡海元三郎君
      徳安 實藏君    床次 徳二君
      富田 健治君    内藤  隆君
      中垣 國男君    中島 茂喜君
      中曽根康弘君    中野 四郎君
      中村 梅吉君    中村 幸八君
      中村庸一郎君    中山 榮一君
      中山 マサ君    永山 忠則君
      二階堂 進君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西村 英一君
      西村 直己君    野田 卯一君
      野田 武夫君    羽田武嗣郎君
      馬場 元治君    橋本登美三郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      八田 貞義君    濱田 幸雄君
      濱田 正信君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林   博君
      原 健三郎君    原田  憲君
      廣瀬 正雄君    福家 俊一君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 一臣君    藤井 勝志君
      藤田 義光君    藤原 節夫君
      藤本 捨助君    藤山愛一郎君
      船田  中君    古井 喜實君
      保利  茂君    坊  秀男君
      星島 二郎君    細田 吉藏君
      本名  武君    前田 義雄君
      牧野 寛索君    益谷 秀次君
      増田甲子七君    松浦周太郎君
      松浦 東介君    松澤 雄藏君
      松田 鐵藏君    松永  東君
      松野 頼三君    松村 謙三君
      松本 一郎君    松本 俊一君
      松山千惠子君    三池  信君
      三木 武夫君    水田三喜男君
      南好  雄君    村上  勇君
      毛利 松平君    森下 國雄君
      森田重次郎君    森山 欽司君
      八木 徹雄君    保岡 武久君
      柳谷清三郎君    山口喜久一郎君
      山崎  巖君    山田 彌一君
      山手 滿男君    山中 貞則君
      山村新治郎君    吉田 重延君
      米田 吉盛君    米山 恒治君
      早稻田柳右エ門君    渡邊 良夫君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    赤松  勇君
      淺沼 享子君    足鹿  覺君
      有馬 輝武君    淡谷 悠藏君
      井伊 誠一君    井手 以誠君
      石川 次夫君    石田 宥全君
      石橋 政嗣君    石山 權作君
      板川 正吾君    稻村 隆一君
      大柴 滋夫君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡  良一君
      岡田 利春君    岡田 春夫君
      岡本 隆一君    加藤 勘十君
      加藤 清二君    片島  港君
      勝澤 芳雄君    勝間田清一君
      角屋堅次郎君    川俣 清音君
      川村 継義君    河上丈太郎君
      河野  正君    木原津與志君
      久保 三郎君    久保田鶴松君
      栗原 俊夫君    栗林 三郎君
      小林 ちづ君    小松  幹君
      兒玉 末男君    五島 虎雄君
      河野  密君    佐々木更三君
      佐藤觀次郎君    佐野 憲治君
      坂本 泰良君    阪上安太郎君
      島上善五郎君    島本 虎三君
      下平 正一君    東海林 稔君
      杉山元治郎君    鈴木茂三郎君
      田口 誠治君    田中織之進君
      田中 武夫君    田邊  誠君
      田原 春次君    多賀谷真稔君
      高田 富之君    高津 正道君
      滝井 義高君    楯 兼次郎君
      辻原 弘市君    坪野 米男君
      戸叶 里子君    堂森 芳夫君
      中島  巖君    中嶋 英夫君
      中村 重光君    中村 高一君
      中村 英男君    永井勝次郎君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      二宮 武夫君    西村 力弥君
      野口 忠夫君    野原  覺君
      長谷川 保君    畑   和君
      原   彪君    日野 吉夫君
      肥田 次郎君    広瀬 秀吉君
      藤原豊次郎君    帆足  計君
      細迫 兼光君    堀  昌雄君
      前田榮之助君    松井 政吉君
      松井  誠君    松原喜之次君
      三木 喜夫君    三宅 正一君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      森島 守人君    森本  靖君
      八百板 正君    八木 一男君
      安平 鹿一君    柳田 秀一君
      山内  広君    山口シヅエ君
      山口丈太郎君    山口 鶴男君
      山崎 始男君    山田 長司君
      山中 吾郎君    山中日露史君
      山花 秀雄君    湯山  勇君
      横路 節雄君    横山 利秋君
      吉村 吉雄君    和田 博雄君
      井堀 繁男君    受田 新吉君
      内海  清君    春日 一幸君
      佐々木良作君    田中幾三郎君
      玉置 一徳君    西尾 末廣君
      西村 榮一君    門司  亮君
      本島百合子君    谷口善太郎君
     ――――◇―――――
#24
○草野一郎平君 議事日程第一ないし第八は延期し、本日はこれにて散会されんことを望みます。
#25
○議長(清瀬一郎君) 草野一郎平君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#26
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後十一時二十四分散会
     ――――◇―――――
        内閣総理大臣  池田 勇人君
        法 務 大 臣 中恒 國男君
        外 務 大 臣 大平 正芳君
        大 蔵 大 臣 田中 角榮君
        文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
        厚 生 大 臣 西村 英一君
        農 林 大 臣 重政 誠之君
        通商産業大臣  福田  一君
        運 輸 大 臣 綾部健太郎君
        郵 政 大 臣 小沢久太郎君
        労 働 大 臣 大橋 武夫君
        建 設 大 臣 河野 一郎君
        自 治 大 臣 篠田 弘作君
        国 務 大 臣 川島正次郎君
        国 務 大 臣 近藤 鶴代君
        国 務 大 臣 志賀健次郎君
        国 務 大 臣 宮澤 喜一君
 出席政府委員
        内閣官房長官  黒金 泰美君
        総理府総務長官 徳安 實藏君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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