くにさくロゴ
1962/05/28 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 本会議 第27号
姉妹サイト
 
1962/05/28 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 本会議 第27号

#1
第043回国会 本会議 第27号
昭和三十八年五月二十八日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十五号
  昭和三十八年五月二十八日
   午後二時開議
 第一 肥料審議会委員任命につき国会法第三十
  九条但書の規定により議決を求めるの件
 第二 米価審議会委員任命につき国会法第三十
  九条但書の規定により議決を求めるの件
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 肥料審議会委員任命につき国会法第
  三十九条但書の規定により議決を求めるの件
 日程第二 米価審議会委員任命につき国会法第
  三十九条但書の規定により議決を求めるの件
 悪質選挙違反に関する緊急質問(八百板正君提
  出)
 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
 地方公営企業法の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
 旧令による共済組合等からの年金受給者のため
  の特別措置法等の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、
  税務署の設置に関し承認を求めるの件
 石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律
  案(内閣提出)
    午後二時二十九分開議
#2
○議長(清瀬一郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 肥料審議会委員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件
#3
○議長(清瀬一郎君) 日程第一につきおはかりいたします。
 内閣から、肥料審議会委員に本院議員足鹿覺君、同首藤新八君、同白浜仁吉君、参議院議員北村暢君、同河野謙三君を任命するため、国会法第三十九条但書の規定により本院の議決を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
     ――――◇―――――
 日程第二 米価審議会委員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件
#5
○議長(清瀬一郎君) 次に、日程第二につきおはかりいたします。
 内閣から、米価審議会委員に本院議員淡谷悠藏君、同大野市郎君、同倉成正君、同湯山勇君、参議院議員白井勇君、同堀本宜実君を任命するため、国会法第三十九条但書の規定により本院の議決を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
     ――――◇―――――
 悪質選挙違反に関する緊急質問
  (八百板正君提出)
#7
○草野一郎平君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 この際、八百板正君提出、悪質選挙違反に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
#8
○議長(清瀬一郎君) 草野一郎平君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 すなわち、悪質選挙違反に関する緊急質問を許可いたします。八百板正君。
  〔八百板正君登壇〕
#10
○八百板正君 私は、日本社会党を代表して、さきに行なわれた統一地方選挙について、特に東京都知事選挙ほか、幾つかの選挙区で見られた悪質違反、選挙ポスター証紙偽造行使などに関連し、不正選挙一般につき、池田内閣総理大臣ほか関係閣僚に質問をいたすものであります。(拍手)
 なお、私の質問は、単ににせ証紙や選挙違反を刑事事件として取り上げるのではありませんので、すなわち、あなたも言う日本の議会民主政治の確立のためにこれを問題とし、これに取り組む内閣の姿勢と心がまえをお尋ねいたすものでありますから、したがって、社会党を代表するとは申しましても、問題とするところは、自民党、社会党、与野党の各派に共通する、議会政治の基本をただすことに眼目を置かんとするものであります。でありますから、先般、猪俣議員が子供の誘拐事件について質問したとき、たまたまにせ証紙の問題に触れましたが、そのとき総理は、選挙違反については私は関係ありませんと答弁されましたが、あれは検事のお尋ねと思っての答弁かとも存ぜられまして、そうお答えになってもけっこうかと存じますが、私は、政治の問題として、一国の総理大臣、あなた、特に人づくりを唱える、指導者たるあなたに聞くのでありますから、大いに関係があるということを、まずお含みを願いたいと存じます。(拍手)
 東京都知事選挙は、三月二十三日告示、四月十七日投票で施行されましたが、候補者は締め切り日になって橋本勝なる人間も出て十三名となりました。この人は阪本勝と一字違いの名で、まぎらわす目的の立候補でしたが、実は橋本勝なるものは、日本の国籍にはない不明の人間で、その名の戸籍は、すでに死亡により除籍されていることがあとで判明いたしました。とにかく、こうして十三名の立ち会い演説会となり、一候補の割り当て時間はわずか十分か九分に切り詰められました。この選挙は、事実上東、阪本の争いと見られておりましたので、わずか十分では、といって、多くは失望し、ある者は憤慨いたしました。ところが、この十分間の政見発表がまた、立つ者、立つ者、阪本攻撃に集中し、自分の当選を目的の立候補とは思われないものがありました。さらに阪本候補の演説時間になりますと、きまって会場内の大ぜいのサクラが騒ぎ立てて、演説が聞けないように妨害をいたしました。私もこの会場を調査に行きまして、現場を確認いたしました。そして四月十日、社会党中央執行委員会の決議により、成田書記長、島上国会対策委員長と選挙対策委員長である私の三人が東京都選管並びに自民党本部に抗議にまいりました。
 ところが選管の事務局長の言うには、「私も毎日立ち会いを見ているが、そのとおりです、昨夜はとめようとした私が相手からいすを振り上げられて襲われ、あやうくたたきつけられるところでした、初めは口先だけのやじだったが、このごろは直接の暴力になってきました」とわれわれの抗議を肯定、さらにこの人の言うには、「これは金を出す人があるからこんなことになるので、金を出すのは東龍太郎派だと思ったので、実は私から東さんのほうに、金を出さないでくださいと申し入れました。ところが、私のほうでは関係ありませんとの話なので、そこで警察を入れようとしましたら、立ち会いに警官とは何ごとかとしかられるし、もう私どもの手には負えません」との回答でありました。私たちはこれを聞いて、これはよくよくのことだと驚いたのであります。
 選挙文書のほうを見ますと、東派は他の候補から多数の選挙用はがきを買い取り、阪本候補を非難する文面を印刷して、衆議院議員島上善五郎君まで含めた広く一般の有権者あてに発送いたしました。
 ポスターについては、にせ証紙を張って何万と法外の数が使用され、そのポスターには、東龍太郎の大文字の横に、東京都千代田区平河町二の七、責任者大野伴睦と明記されておりました。(拍手)にせ証紙はまた、今回の選挙の自民、社会の対決の重点とされました福岡県でも、自民党知事候補鬼丸勝之のポスターに同じように多数使用されました。
 以上があらましであります。
 これらの事実は、いずれも単なる一選挙の違反事件という性質のものではなく、わが国民主政治の根本に触れるきわめて重大なできごとであります。(拍手)国民は、こんなことが東京だけでなく各地で行なわれ、今後も広がっていったらどうなるだろうかと、みな心から心配をしております。総理はこれをどう考えるか。
 池田総理は、東京は日本の顔だから負けられないと言い、あるときは閣議の席でも話が出た、党の命運かけた知事選挙でありました。一月十八日、首相官邸で開かれた自民党選挙対策委員会では、特に本部長たる池田総裁が提案して、大野伴睦副総裁を東京都選挙対策委員長とすることが決定されました。この責任者となった大野氏は、反対側候補を公然とののしり、「阪木などといういなかのサルめが出てきて東京の知事がつとまるか、勝つためには手段を選ばない」と公言いたしました。二月十五日の週刊朝日に書いてあります。さきに述べましたように、この選挙は、阪本候補たたきつぶしのために集中して不法行為が行なわれましたが、これを、その指揮者たる大野伴睦氏の言明とあわせて考えるとき、まさに言ったとおりの結果があらわれ、作戦は筋書きどおりに運ばれたものと思われるのであります。(拍手)
 およそ民主政治、代議政治を眼目とする日本の政治に何が最も重要かと考えるならば、それは主権者たる国民の意思が、選挙を通して公正に政治にあらわれることであり、この代議政治の基本にして最初の行事は、選挙そのものであります。この厳粛なる選挙の公正が、このようにしてくずされるといたしますなら、もはや民主政治は名ばかりのものとなってしまうのであります。
 いま公正なる選挙運動の柱は何であるか。それは言論と文書の二つに帰する。言論の場を暴力をもって踏みにじり、文書の主たるはがきとポスターについては、はがきを何万と法外に買い取り、これを不正に使用し、ポスターはにせ証紙を張って公然と使用する。これが池田さんの言う日本の顔東京で行なわれたのであります。(拍手)日本の顔にはどろが塗られた。
 まず、法務大臣、自治大臣、公安委員長にそれぞれお尋ねする。
 一、にせ証紙、はがき横流し、不正立候補、買収の不正選挙について、ただいまどこまで調べが進んでおるか。
 一、にせ証紙の犯人、自民党本部組織委員会事務主任松崎長作は、金を自民党本部の経理から支出したと告白をした旨の新聞報道もあるが、正規の金はともかく、背後関係、裏金がなければ、こんなことは起こらない。これを明らかにされたい。(拍手)
 一、取り調べや捜査は、政治的圧力を受け、または気がねして手かげんされ、途中でうやむやに打ち切られるのではないかと国民は疑いの目をもって見ている。ほんとうに徹底的に調べる考えであるかどうか。
 一、首相が福岡県で選挙の応援演説をした内容に、造幣局をつくってやるとか、利益誘導の投票依頼をしたが、何ゆえ不問にしたか。首相が先に立って銭、金、物の頭だけで選挙運動をすると、選挙が腐敗し、政治が腐敗する。
 にせ証紙の問題を、にせ札と同じだと言う者がある。それは認識不足であります。まず、にせ札をつくった者をその行使の状況から判断すると、薄暗がりでこそこそと暮夜ひそかに一枚ずつ使っておる。これは明らかに悪いことをしているという犯罪意識がある。ところが一方、にせ証紙をつくった側を見ると、その行使の状況から判断して、そこには悪いことをしたとの犯罪意識がない。悪いと思っているのは、見つかったのが悪かったと思っているだけである。(拍手)権力を背景にして、その庇護のもとに何でも押し切れると思ってやっておる。また、にせ札で利益を得た者は肩身狭く世に隠れておる。ところが、にせ証紙の行使による受益者は、公然と日本政治の前面に君臨し、権力の座にすわっておる。(拍手)さらにまた、にせ札をつくった者は、定収入のない失業者か世にすねた反逆者かと思われる。ところが、にせ証紙をつくった側は、日本の政治を指導し、その秩序を守るべき責任ある大政党の本部員である。(拍手)本部組織委員会の事務主任であり、自民党本部に一室をかまえて実務に当たった選挙対策の作戦担当者である。自由民主党総裁、内閣総理大臣池田勇人その人の配下である。(拍手)あなたは総裁として、このにせ証紙の作者を指導することのできる主宰者である。やれといえばやる、やるなといえばやらない、そういう立場の者が現にこのにせ証紙をつくって使った。そして、その利益を現に受けた。あなたはこれでも関係がないと言われるか。(拍手)誘拐犯がもしかりにも捕えてみれば警察官だったとしたらどうなるか。警察は関係ないと一章えるか。にせ札は資本主義経済の根本をくずす犯罪である。にせ札の犯人が、もしかりにも捕えてみれば紙幣の権威を守るべき大蔵省の者であったとしたら、大蔵大臣は責任をとらなくてもよろしいか。にせ証紙は、民主政治、代議政治を破壊する犯罪である。にせ証紙の犯人が池田総裁の使用人であっても、私は関係がありませんとあなたは申されるか。(拍手)
 あなたは、昭和三十五年七月十四日、自民党の総裁に立候補、この選挙ではずいぶんばく大な金が使われたとのうわさが流れた。来年七月の総裁選挙は、衆議院の総選挙をあと先に控え、金が動きやすい時期に当たる。今度はうわさが出ないよう自粛を願いたい。これは社会党の願いでなくて、国民の願いである。(拍手)
 いま地方選挙を顧みて、金の使い方を見ると、法定費用で選挙をしたと良心に誓って言明できるものが何人いるか。自民、社会を通じて疑わしい。法務大臣に伺いたい。法定費用を越して当選無効となった前例があるか。法定費用は守る法律なのか、くぐり抜ける法律なのか。総理に伺いたい。守るものなら、総理自身が率先垂範、これを守ってもらいたい。(拍手)まず、みずからの総裁選挙で道義の範をたれ、みずからの衆議院の選挙でこれを実行する、その決意をこの場で、全国民に向かって宣言してもらいたい。(拍手)あなたが守るならば、みんなが守ると私は信ずる。政治家の人づくりは、まずここから出発しなければならないのではないでしょうか。おざなりの態度は、もはや許されないときではないでしょうか。
 私の総理に対する質問点を具体的に要約すると、
 第一、にせ証紙については、率直に国民にわびて、今後の所信を述べてもらいたいこと。いまだ総理の口から反省の声を聞かない。
 第二、東龍太郎氏に対しては、法律上の選挙無効論とは別に、政治の姿勢を正すため、責任をとり、知事の職を辞する。総裁からこれを勧告する。(拍手)この考えがあるかどうか。
 第三、みずからの総裁選挙では、金使いを自粛する、みずからの衆議院選挙は、法定費用以内でやるとこの場で言明し、範をたれると宣誓する決意があるか。(拍手)
 最後に、一言つけ加えたいことがあります。法定費用を守ること当然でありますなどといううわのそらの答弁では困ります。従来国会の質疑を見ますと、その答弁は、質問者に対抗して答えるという態度から抜け切っていない。また、ときには、不明瞭に答えることをもって名答弁と思ったり、あるいはわざと不親切に突っ放す答弁をして優越を誇るような、低俗なる悪趣味が横行しておる。だから、野党の攻撃も、ときには悪くなる。しかし、この相互の悪循環は、まず先に総理のほうから努力してもらって、国会審議の向上と体質改善をはかるべきものと思うのであります。(拍手)総理がやれば、みんなまねする。国会の論議は、問題の提起に対して一緒になって考え、ともにつとめて、そのよき方策を見出す、その態度が必要ではないでしょうか。選挙の公正を論じ、その責任を明らかにすべき問題は、政党政派によって、その理非曲直の判断に違いのあるものではないと存じます。
 私に答える必要はない。国民に向かって、不正選挙の事実を直視し、将来どうあるべきかについてその所信を述べ、ともに戒め合うことは、議会政治を育て上げる与野党の共同の義務と考えます。あなたと私を含めた、国会と政府の共通の義務であると私は考えます。政治の良心を期待し、じっと見詰めている国民のひとみに、私たちはともにこたえる義務があると私は考えるものであります。(拍手)
  〔国務大臣池田勇人君登壇〕
#11
○国務大臣(池田勇人君) お答えいたします。
 私の政治に対しまする姿勢は、国民の意思を尊重する正しい民主政治の確立にあるのであります。したがいまして、この意味におきまして、政治道義の高揚、選挙の公正、そうして反民主的行動を排除し、真に民主的な議会の運営、刷新をはかることを目的といたしております。(拍手)
 しこうして、その間におきまして、いろいろな不祥な事件が起こることは、まことに遺憾なことでございます。われわれは、常に民主政治の根本である選挙の公明を期するために、今回の統一地方選挙につきましても、できるだけの努力をいたしました。しかるところ、松崎それがしなる者が、にせ証紙の疑いを受けまして、いま司直の厳正な調査を受けておることは聞いております。私は、あくまで関係当局の厳重、適正な捜査によりまして、結論が出ることを待っておるのであります。何もわが党の者が非違を犯したことを、私は逃げるものではございません。非違は非違として十分追及し、これに政治的の圧力が加わることは、もってのほかと考えて、司直の調査にまかしておるわけでございます。(拍手)
 なお、東知事につきましての辞職勧告ということでございますが、およそ選挙は有効に行なわれたと思います。選挙が無効であるかどうかは、行政機関が判断すべきではございません。選挙管理委員会の裁決、あるいは裁判所の判決によって決定すべきものであって、行政機関がこれにとやこう言うべき筋合いのものではございません。ことに、地方自治の本質から申しまして、内閣総理大臣が、選挙によって当選された知事に辞職勧告をするということは、自治の本質を侵すものと私は考えるのであります。(拍手)
 なお、御質問の第三点の選挙の公正でございます。私は、総裁選挙のときにも、また衆議院選挙のときにも、私自身としては、どこから見られても恥ずかしくない選挙をいたしておることを、ここにはっきり申し上げておくのであります。(拍手)
 なお、福岡における記者会見につきまして、いろいろ御質問があったようでございまするが、産炭地振興につきましては、私は、現在の政治の一つの大きい課題であるのでございまするから、総理大臣として記者会見において、産炭地振興の方策を申すことは、選挙の利益誘導では断じてないと確信いたしておるのであります。(拍手)
 他の点につきましては、関係大臣よりお答えいたします。(拍手)
  〔国務大臣篠田弘作君登壇〕
#12
○国務大臣(篠田弘作君) 今回の地方選挙につきまして、ただいま総理からも申しましたように、公明運動のために多額の国費を費やし、また、警察方面におきましても、厳重なる取り締まりをやったわけでありますが、それにもかかわらず、多くの選挙違反ができ、東京都におきましては、ただいま御質問のような、われわれの想像できない事件が起こったということは、まことに当局として遺憾でございます。これまで容疑者十七名を逮捕し、うち五名がすでに起訴されております。
 現在まで判明いたしたところによりますと、松崎長作、三沢美照等が中心となりまして、東候補の選挙運動用ポスターに貼付するにせ証紙を一万六千枚偽造したことが判明いたしております。また、選挙用はがきにつきましては、約十一万枚を肥後亨外二名から譲渡を受けたということが判明し、この二名はすでに逮捕されております。さらに、松崎の肥後に対する買収容疑も、すでに送致済みでございます。
 以上が、にせ証紙に対する警察関係でありまして、現在まだ取り調べ続行中でございますから、これ以上のことは申し上げるわけにはまいりません。
 それから、調査の途中において、何か圧力でも加えて、打ち切るのではないかという御心配があるようでございますが、先般の閣議におきましても、総理大臣から発言がございまして、選挙違反は徹底的に追及して、いやしくも国民の疑惑を晴らすように厳重にやれという指示がございまして、御承知のとおり、その後、警察当局に対して、私から厳重な指示をいたしております。
 池田総理が、選挙の応援演説に参りまして、造幣局の問題について話されたことは、利害誘導ではないかというお尋ねでございますが、総理大臣が、少なくも産炭地振興というものを政府の方策といたしまして、それに対する所見を選挙区において、大衆の前において堂々と述べるということは、利益誘導ではなくして、政策の発表であります。したがいまして、そういうことは利益誘導にはならないということを確信いたしております。(拍手)
  〔国務大臣中垣國男君登壇〕
#13
○国務大臣(中垣國男君) お答えいたします。
 今回の、統一地方選挙の重要性にかんがみまして、その公明化が強く要請されていたにもかかわらず、御指摘のような違反が生じましたことは、まことに遺憾にたえません。ただいまお尋ねの、これらの事件につきまして、現在まで報告を受けて、私が承知しておる事実は、次のとおりであります。
 まず証紙の偽造事件は、東京都知事選関係で東龍太郎候補派の選挙運動用ポスターに貼付すべき証紙約一万六千枚が偽造され、その一部が都内各所の掲示に使用された事件、及び福岡県知事選関係で鬼丸勝之候補派の選挙活動用ポスターに貼付すべき証紙約二万五千枚が偽造され、その一部が県内各所の掲示に使用された事件に分かれています。
 このほか、東京都渋谷区より都議選に立候補した粕谷茂派の選挙運動に関しましても、同様証紙の偽造、不正使用があったとして、去る五月十七日、社会党より東京地検に告発されております。
 次に、選挙運動用通常はがきの不正譲渡の事件でありますが、東京都知事選に立候補して、被選挙権がなく、却下された肥後亨及び同選挙立候補者高田がん等が、前述の三沢を介しまして、松崎にそれぞれ五万五千枚の選挙運動用通常はがきを譲渡いたしております。これが頒布されたこと、及び同選挙立候補者中、中山勝が五万五千枚のはがきを肥後に譲渡し、肥後がこれを選管に返還したという事犯であります。
 このほか、東京都知事選で、他人の本籍、氏名等を詐称いたしまして、候補者橋本勝が、詐欺投票を犯した事件について、去る五月十六日、公判の請求済みであります。
 これらの事犯につきましては、他の選挙事犯と同様、その厳正な捜査を進めておるのでありまして、遠からず真相が判明するものと思います。
 なお、証紙の偽造事件の資金が、自民党本部より支出されているのではないかとのお尋ねでありますが、本件は現在捜査中の事件であります。私といたしましては、さらに検察庁を督励いたしまして、厳正公平な立場から、すみやかに適正な処理を行なわせる所存であります。
 最後に、選挙費用超過で現在まで失格した者があるかとのお尋ねでありますが、報告を受けている範囲では、お尋ねのような事例が、最近起訴もしくは裁判に付されておるという問題はないようであります。(拍手)
#14
○議長(清瀬一郎君) 緊急質問並びにこれに対する答弁は終わりました。
     ――――◇―――――
 行政管理庁設置法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
#15
○草野一郎平君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 この際、内閣提出、行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#16
○議長(清瀬一郎君) 草野一郎平君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○議長(清瀬一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#18
○議長(清瀬一郎君) 委員長の報告を求めます。内閣委員長永山忠則君。
  〔議長退席、副議長着席〕
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔永山忠則君登壇〕
#19
○永山忠則君 ただいま議題となりました行政管理庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 近時、国家的目的を達成するため、特定の業務を営む公社、公団、公庫、事業団等の特殊法人が多数設置される傾向にあるのでございますが、これらの業務を合理的かつ能率的に遂行するためには、行政機関をして行なわしめるべきか、あるいはこれら特殊法人をして行なわしめるべきか等、なお十分検討する必要が認められますので、行政管理庁において今後このような公社、公団、公庫、事業団その他これらに類する特殊法人の新設及び目的の変更についての審査を行なうこととするのが、本法案の趣旨でございます。
 本案は、三月十一日本委員会に付託されまして、翌十二日政府より提案理由の説明を聴取、慎重審議の後、本日、質疑を終了いたしましたところ、内藤委員外八名より、新設及び目的変更のほか当該法律の定める制度の改正、廃止をも行政管理庁の審査対象とする旨の自民、社会、民社、三党共同提案にかかる修正案が提出され、内藤委員より趣旨説明がなされた後、討論もなく、直ちに採決の結果、全会一致をもって本案は修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
 なお、本案に対しまして、内藤委員より、自民、社会、民社三党共同の附帯決議案が提出され、これまた全会一致の議決を見たのであります。
 次に、これを朗読いたします。
  公社、公団、公庫、事業団等いわゆる特殊法人における役員の人選は、固より公正にして適材適所主義たるべきこと勿論であるが、近年の状況を見るに、関係官庁に在職した高級公務員がこれらの役員に就く傾向が著しく、かくては国民の疑惑を招く虞なしとしない。政府は、右の事情にかんがみ、これが指導監督に万遺憾なきを期するよう要望する。
  右決議する。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#20
○副議長(原健三郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#21
○副議長(原健三郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 地方公営企業法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
#22
○草野一郎平君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 この際、内閣提出、地方公営企業法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#23
○副議長(原健三郎君) 草野一郎平君の動議に御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 地方公営企業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#25
○副議長(原健三郎君) 委員長の報告を求めます。地方行政委員長永田亮一君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔永田亮一君登壇〕
#26
○永田亮一君 ただいま議題となりました地方公営企業法の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、地方公営企業の健全な発展を期するため、準公営企業についてもその財政状態を明確にさせる方途を講ずるとともに、公営企業の能率的運営を確保しようとするものでありまして、その要旨は、第一に病院、市場等いわゆる準公営企業で、常時雇用する職員の数が百人以上のものについて地方公営企業法の規定のうち独立採算以外の財務の規定を適用すること、第二に、同一の地方公共団体内における地方公営企業の管理者間に事務の委任を認めること、第三に、他の会計からの繰り入れ金をその性格により補助金と長期貸し付け金に区分し、会計の明確化をはかることであります。
 本案は、三月十四日当委員会に付託され、同日篠田自治大臣より提案理由の説明を聴取し、以来、熱心に審議を続けてまいりましたが、その詳細は会議録に譲りたいと思います。
 かくて、五月二十八日、質疑を終了し、討論を省略して直ちに採決を行ないましたところ、賛成多数をもって本案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対して、自由民主党、日本社会党及び民主社会党の共同により、地方公共団体に必要に応じて地方公営企業の経営の基本方針等を審議する機関を置くこと、及び地方公営企業に必要な財政援助を行なうことを内容とする附帯決議案が提出されましたが、全会一致をもって可決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○副議長(原健三郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○副議長(原健三郎君)起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、税務署の設置に関し承認を求めるの件
#28
○草野一郎平君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 この際、内閣提出、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の一部を改正する法律案、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、税務署の設置に関し承認を求めるの件、右両件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#29
○副議長(原健三郎君) 草野一郎平君の動議に御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の一部を改正する法律案、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、税務署の設置に関し承認を求めるの件、右両件を一括して議題といたします。
#31
○副議長(原健三郎君) 委員長の報告を求めます。大蔵委員長臼井莊一君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔臼井莊一君登壇〕
#32
○臼井莊一君 ただいま議題となりました法律案及び承認案件について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 この法律案のおもな内容を申し上げますと、まず、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法の一部を改正し、第一に、旧海軍共済組合の組合員で、長期給付に関する規定の適用を受けていた者が、昭和十六年十二月八日から昭和二十年三月三十一日までの間に、戦時災害により死亡した場合は、遺族に殉職年金または障害遺族年金を支給することといたしております。第二に、旧海軍共済組合の組合員で恩給法または長期給付に関する規定の適用を受けていなかった者が、昭和十六年十二月八日から昭和二十年八月十五日までの間に、戦時災害により傷病にかかった場合は、その者に障害年金を支給するとともに、その者が死亡した場合は、遺族に殉職年金または障害遺族年金を支給することといたしております。
 次に、別途今国会に提出されました恩給法等の一部を改正する法律案による改正措置に準じまして、第一に、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律、及び旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の規定による年金の額の改定に関する法律の一部を改正し、六十歳未満である年金受給者について行なわれております年金改定差額の支給停止を廃止することといたしております。第二に、国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法の一部を改正し、旧満鉄等外国特殊法人の職員期間を外国政府の職員期間と同様に組合員期間へ通算するとともに、公務上の傷病による廃疾年金の最低保障額に付加される扶養加給につきまして、組合員の退職後に出生した子女の加給額を、退職当時の子女と同額の四千八百円に引き上げることといたしております。
 本案は、審議の結果、本二十八日、質疑を終了し、直ちに採決いたしましたところ、全会一致をもって原案のとおり可決となりました。
 なお、本案に対しましては、全会一致をもって、附帯決議を付すべきものと決しました。附帯決議の内容は、
 一、本法適用者と新法施行後の退職者との間に支給原因発生時期により共済年金間の均衡が失われている実情にあるので、今後検討の上速かに是正の措置を講ずべきである。
 一、今日経済・物価情勢及び国民所得水準等の変化に伴い、現職職員給与水準ないし国民所得水準と年金受給者の年金額との間に大きな不均衡を生じつつあるにかんがみ、年金額の実質価値を保全し得るよう適切合理的な方策を講ずべきである。というものであります。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、税務署の設置に関し承認を求めるの件について申し上げます。
 本件は、大阪国税局管内に新たに港税務署を設置するため、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づいて国会の承認を求めようとするものであります。
 すなわち、現在の大阪国税局西税務署管内は、最近都市計画事業の進捗等に伴い、納税者及び課税物件が大幅に増加してまいっておりますとともに、その管轄区域も比較的広範にわたっておりますので、納税者の利便と税務行政の適正な運営をはかるために、今回西税務署の管轄区域を分割して、新たに港税務署を設置しようとするものであります。
 本件は、審議の結果、本二十八日、質疑を終了し、直ちに採決を行ないましたところ、全会一致をもって原案の通り承認すべきものと議決されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#33
○副議長(原健三郎君) これより採決に入ります。
 まず、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、税務署の設置に関し承認を求めるの件につき採決いたします。
 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。
     ――――◇―――――
 石炭鉱山保安臨時措置法の一部を
  改正する法律案(内閣提出)
#36
○草野一郎平君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 この際、内閣提出、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#37
○副議長(原健三郎君) 草野一郎平君の動議に御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
#39
○副議長(原健三郎君) 委員長の報告を求めます。石炭対策特別委員長上林山榮吉君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は会議録追録に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔上林山榮吉君登壇〕
#40
○上林山榮吉君 ただいま議題となりました石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案について、石炭対策特別委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 石炭鉱山保安臨時措置法は、石炭鉱山における保安設備の整備促進をはかるとともに、保安確保の困難なため廃山する石炭鉱山に対し、その廃止を円滑に行なわせるための措置として、去る昭和三十六年十二月二十五日、二年間の時限法として施行され、相当の効果をあげてきたのでありますが、その必要性はいまなお存続しているのであります。本案は、かような実情にかんがみ石炭鉱山保安臨時措置法の有効期間を一年延長し、昭和三十九年十二月二十四日までとするものであります。
 本案は、去る二月十四日本委員会に付託され、五月十四日福田通商産業大臣より提案理由の説明を聴取し、同月二十四日質疑を終了し、本日の委員会において採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し、石炭鉱山整理交付金の交付事務を可及的すみやかに行なうよう措置し、もって労働者の保護等につき十分配慮すべき旨の附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#41
○副議長(原健三郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議はございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○副議長(原健三郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
#43
○副議長(原健三郎君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時十九分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  池田 勇人君
        法 務 大 臣 中垣 國男君
        通商産業大臣  福田  一君
        自 治 大 臣 篠田 弘作君
        国 務 大 臣 川島正二郎君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 林  修三君
        内閣法制局第一
        部長      山内 一夫君
        大蔵政務次官  原田  憲君
        農林政務次官  君島 文治君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト