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1962/03/05 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 法務委員会 第7号
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1962/03/05 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 法務委員会 第7号

#1
第043回国会 法務委員会 第7号
昭和三十八年三月五日(火曜日)
   午前十時四十一分開議
 出席委員
   委員長 高橋 英吉君
   理事 唐澤 俊樹君 理事 小島 徹三君
   理事 田中伊三次君 理事 林   博君
   理事 牧野 寛索君 理事 井伊 誠一君
   理事 坂本 泰良君
      小金 義照君    千葉 三郎君
      松本 一郎君    赤松  勇君
      猪俣 浩三君    久保田鶴松君
      田中織之進君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 中垣 國男君
 出席政府委員
        警  視  監
        (警察庁刑事局
        長)      宮地 直邦君
        警  視  監
        (警察庁保安局
        長)      野田  章君
        警  視  監
        (警察庁警備局
        長)      三輪 良雄君
        検     事
        (大臣官房司法
        法制調査部長) 津田  實君
        検     事
        (民事局長)  平賀 健太君
        厚生技官
        (環境衛生局
        長)      五十嵐義明君
 委員外の出席者
        専  門  員 小木 貞一君
    ―――――――――――――
三月五日
 委員松井政吉君辞任につき、その補欠として田
 中織之進君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員田中織之進君辞任につき、その補欠として
 松井政吉君が議長の指名で委員に選任された。
三月四日
 裁判制度の改善及び裁判力強化に関する請願(
 内海安吉君紹介)(第一七四〇号)
 宇都宮地方法務局坂西出張所存置に関する請願
 (小平久雄君紹介)(第一七四一号)
 は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第一二二号)
 商法中改正法律施行法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第一二一号)(予)
 法務行政に関する件
     ――――◇―――――
#2
○小島委員長代理 これより会議を開きます。
 本日は委員長が所用のため出席ができませんので、理事の私が委員長の職務を行ないます。
 まず、商法中改正法律施行法の一部を改正する法律案及び訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。中垣法務大臣。
    ―――――――――――――
#3
○中垣国務大臣 ただいま議題となりました商法中改正法律施行法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を説明いたします。
 本年二月十日門司市、小倉市、若松市、八幡市及び戸畑市の五市が合併して北九州市となり、同市は、本年四月一日から地方自治法第二百五十二条の十九による指定都市となり、区を設けることになりました。他方、商法においては、同一市町村内においては同一商号の登記が禁止され、同一市町村内で他人の登記した商号を使用する者は、不正競争の目的をもってその商号を使用する者と推定されております。また、営業を譲渡した者は、同一市町村及び隣接市町村内においては二十年間同一の営業を営むことができないこととなっております。
 従来、東京都内の各区、京都市、大阪市、横浜市、神戸市及び名古屋市の各区は、商法中改正法律施行法第五条第二項の規定によりまして、ただいま述べました商法の規定の適用については、市とみなされてきたのであります。従いまして、北九州市に区が設けられるのに伴い、北九州市の各区についても同様の措置をとることが必要になったのであります。そこで、商法中改正法律施行法第五条第二項に列挙されています市にさらに北九州市を加えることにしたのであります。
 以上が、この法律案の内容であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。
 次に、訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律案についてその趣旨を説明いたします。
 この法律案は、訴訟費用等臨時措置法の規定による執行吏の手数料及び立替金の額を増加しようとするものであります。御承知の通り、執行吏の手数料及び立替金については執達吏手数料規則に規定があるのでありますが、現在、その額については、訴訟費用等臨時措置法の定めるところによることとなっており、現行の額は、昭和三十年九月一日から施行された同法の改正法規によるものであります。しかし、この額は、現在の経済事情にかんがみますと、低きに失するうらみがありますので、このたび、消費者物価その他諸般の事情を参酌し、差し押え、仮差し押え競売等についての手数料及び立替金である書記料についてほぼ二割五分程度の増額を行なおとするものであります。
 以上が訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律案の趣旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますよう、お願いいたします。
#4
○小島委員長代理 両法案に対する提案理由の説明は終わりました。
 これに対する質疑は次会に譲ることといたします。
     ――――◇―――――
#5
○小島委員長代理 次に、法務行政に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。赤松勇君。
#6
○赤松委員 私は、日本社会党の中央執行委員会の決定によりまして、一言法務大臣に対し質問しておきたいと思うのであります。
 この際法務大臣にお尋ねしておきたいのは、言うまでもなく、国会は国権の最高機関であります。しかも憲法によりまして、この言論の自由が保障されておるわけであります。何人といえども、この国会における発言を抑制することもできないし、いわんや、これに対して威嚇、どうかつをするということは許されないことであります。この点につきまして、法務大臣の見解をお伺いしておきたいと思います。
#7
○中垣国務大臣 お答えいたします。ただいま赤松さんの御指摘の通りに、国会における国政調査権に基づく議員の発言というものは、その自由が保障されておることはその通りであります。そういう議員の発言に対しまして内外の者が抗議を申し入れるとか、あるいは恐喝、威嚇等をする、何らかの行為をするというようなことがあることは、非常に遺憾であると思います。そこで先日の衆議院の予算委員会でも、総理を初め私もお答えしたのでありますが、手紙等による脅迫文等で、その差出人の住所氏名等が明らかであれば、もし資料としてお示しをいただければ、それにつきましてはさっそく調査をいたしたいと申し上げておるのでございまして、今後国会議員の国会内における言論に対しまして、外部からそういうようなことがないような措置をとって参りたい、かように考えております。
#8
○赤松委員 法務大臣のおっしゃる通りでありまして、従って、政府としては、そういう考えのもとに事を処さなければならぬと思うのであります。しかるに、先般わが党の岡田春夫代議士が日韓問題について国会において質疑をしたわけでありますが、この質疑に対しまして脅迫状がひんぴんと舞い込んでおります。これはもちろん仮名であると思うのでありますけれども、昨日の質問はうそのでっち上げを言ったものであるから、きのうの質問は取り消せ、きのうの質問を取り消さない場合には、こちらとしても考えがある。そしてお前を殺すか、または告訴するか考えるから、絶対に取り消せ。こういうものが参っております。それから河上委員長に対しましては、岡田春夫君の発言を取り消すようにしろ、こういう手紙がここに参っております。これはおそらく同じ人間が出したものだと思います。こういうのは成田書記長にも参っております。
 そして、ここに東京都中央区銀座西七丁目二番地、ニューギンザビル内、朴魯禎というのですか、配達証明でもって岡田代議士に次のようなものが送られております。
   通 告 書
  拝啓 被通告人は昭和参拾八年弐月弐拾八日日本国々会衆議院予算委員会本会議場に於て通告人のことにつき質問しておるが、これは事実無根であり、通告人の信用及び名誉毀損である。即ち被通告人岡田氏は「韓国のセナラ自動車の取締役会長は在日韓国人の朴魯禎氏だが、昨年拾壱月頃朴氏は五千万円の手形四枚をある人の手を通じてある航空会社で割っており、それは日本人に関係がある。リベートに関係がある。この事実を知っているか。」と質問しているが、通告人は五千万円の手形を発行したり割引いたりしたことはない。又航空会社等と何等の取引関係もないのに、何を根拠として斯様な質問を為すものか、判断出来ないものである。苟くも手形を割引いたと言うことは通告人の信用にかかることであり、名誉にかかる問題である。
  又「朴氏は朴議長から感謝状をもらっているほどの著名な人物だ。ここではこれ以上はさし控えるが、朴氏は京城からの帰途、金浦飛行場で金鍾泌の子分に脅迫され、印鑑を取り上げられて香港に逃げたこともある。これらの問題を十分取調べることを希望する。」と云っておるが、通告人は香港に逃げたこともなければ、かかる事実もない。この件についても、名誉毀損及び信用毀損である。依って被通告人は直ちに右の事実について事実無根であることを新聞に於て証明及び謝罪相成度。若し、右謝罪を為さない場合には日本国の法律に基き名誉毀損及び信用毀損の刑事告訴並に信用毀損による民事上の損害賠償請求を提訴することとなるに付本書到着後参日以内に右事実無根であることを証明及び謝罪公告を各新聞に掲載するよう通告する。
 尚、被通告人は同年弐月弐拾六日日本国衆議院本会議の緊急質問として、韓国政府のことにつき「朴軍事政権は事実上崩壊し、自ら破産宣言をしたいわば準禁治産者だ」と攻撃しているが、常識に欠けたものであり、苟しくも高等教育を受けた被通告人の言語とは云い難く許すことの出来ない問題である。すくなくとも自国のことなら別として他国に対し侮辱と屈辱的な言語を吐いてこれを公表せしめることは許されない。兎も角、本件についても謝罪を為さない限り吾々韓国人としては永遠にこの言葉を忘れないであろう。一韓国人として警告する。尚通告人と金鍾泌氏との関係に就て附言するが、日本政府及び一般社会から彼此指摘されるような点は毫末もなく、潔白であることを念の為に通告する。本件については何れ韓国政府に於て十分調査せられ、その結果は明確となり天下に潔白である事を公表されるものと信ずる処である。
 右の通り通告する
  昭和参十八年参月壱日
 東京都中央区銀座西七丁目弐番地
   ニューギンザビル内
  通告人   朴魯禎
 東京都千代田区永田町壱丁目四番地
  日本社会党本部
  被通告人代議士 岡田春夫殿
 こういうような通告書が参っておるのでございまして、これは、その言論に対しまして批判することは自由でございますけれども、ここにわれわれがこれを永久に忘れないとか、断じてこれを許すことができないとか、こういうような――しかも聞けば、この韓国人は何かいろいろな組織とも関係があるということを聞いておるのでありますけれども、そのほかこういうように「殺す」とか、あるいは「やっつける」とかいうような脅迫状がひんぴんと参っておるのであります。前に浅沼委員長が暗殺をされました際は、私しばしば緊急質問を行ないました。そしてその責任の所在を明らかにせよということを警察当局に迫りました。そしてまた政府に対しましても、再びかような事犯が発生しないように厳重に警告をしたのでありますが、こういう日韓問題について、ことに日本の国民にとりましては非常に重要な、軍事的にもかつ経済的にも政治的にも重要な意義を持つところの日韓交渉の問題について、在日韓国人からこのような言葉を陰に陽に送られるということは、はなはだ私遺憾にたえないと思うのであります。このことにつきましては、前に刑事局長にもお話をしておきましたが、その後当局の方ではこの問題についてどのような調査を進められておるか、これをお伺いしたいと思います。
#9
○三輪政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、岡田代議士の御質問に対しまして脅迫状がきておるので、これらの調査等について手を打ってくれというお言葉がありましたことは、私もさっそく刑事局長から伺っておるのでございます。
 この問題につきましては、お話がございましてすぐ地元の署の署長及び警備係長がお宅の方へ参上いたしましたけれども、御令息ばかりであったようでございまして、十分な御説明が承れなかったので、さらに三月二日午前中に中野署の幹部がお宅に出向きまして、奥様から事情を承ったのでございます。承りましたところでは、ただいまお読み上げいただきましたようなことと思いますが、脅迫状が四通きておるというようなことで、内容は今御指摘のように、日韓会談に関する言論を取り消さないとみな殺しにするというようなものであったというお言葉でございます。
 そして、これを脅迫事件といたしまして捜査をいたすということには、その現物が必要でございますので、これを昨日もお願いをいたしましたが、保管をしておられる方にお目にかかれないで、実はまだ警察の方としては現物をお貸しいただいておりません状態でございます。これはさっそくお許しを得てお貸しをいただきまして、筆跡あるいは投函した場所あるいは従来のこの種の問題と合わせまして早急に綿密な捜査をいたすつもりでございます。同時にまたこれ自体として、そこに書いてありますようなことが起こっては大へんなことでございますので、地元警察といたしましても、二十八日以来重点警らでお宅の方を、そういう動きがございませんように厳重に注視をいたしておるところでございます。
 日韓会談につきましては、右翼といわれますものの中に、一部、政府の今のやり方に批判的なものもございますけれども、一般的には日韓会談を今促進妥結すべきであるという意見が圧倒的に強いようでございまして、そういう意味で内部で話し合っておりますものがこういう脅迫になって現われてくるかと思いますので、これは厳重に捜査をし、脅迫に当たりますものは措置をして参りたいというふうに考えます。同時にまた今の警護、警ら等につきましては、警視庁、地元署とも厳重に措置をして参るつもりでおるわけでございます。
#10
○赤松委員 手紙は今委員長の手元へ渡しておきましたから、委員長からあなたの方へ渡すと思うから、一つ厳重に調査していただきたいと思います。
 私は、前にあなたに尼崎及び姫路の暴力団の問題について質問しました。その後再び暴力事件が発生しまして、先般私、この法務委員会でもって質問したわけでありますけれども、きょうはそのことには言及しません。すでにこの前申し上げたのでありますから、一つ勇気をふるって暴力団の検挙をやってもらいたいということを希望しております。
 続いて、先般来例の風俗問題につきまして、この委員会で調査をするよう希望しておきましたが、その調査の結果を一つ御報告願いたいと思います。
#11
○野田政府委員 先般来ヌード・スタジオについての調査の問題がございまして、全国の警察に対しまして、三月の二十日ごろまでに現状を厳しく、正確に調査するようにという通達を出してございますが、今までに入っております報告を集計いたしますと、大体二百十数軒入っております。そのほかに今着々入りつつありますので、全国では、大体ヌード・スタジオというのは約三百軒近くあるんじゃないかというふうに考えております。
#12
○赤松委員 ぐれん隊防止条例の問題に関連しまして、本委員会で参考人を呼びました。その際、婦人代表からもその点は強く要望されたわけであります。私はその際に、青少年保護政策を進めることはもちろん必要でありますけれども、まず環境の浄化が必要ではないか、こういうことを強調しました。この機会に、私は党の立場を明らかにしておきますが、こういう問題を取り上げる基本的な立場というものは、もとより、これは資本主義の社会組織の中からいやおうなく発生する必然的な現象であります。従いまして、この現象だけを克服しよう、この現象だけを除去しようといたしましても、困難であるということは、もとより承知しております。それと同時に、私どもの考え方は、現在の警察権力機構というものが、いわゆる国家独占資本主義の中におきまして、その国家独占資本主義の機構の中で、構造の中で、十分な良心的な仕事ができないということも、私は十分了解できるのです。これは警察権力機構だけでなしに、検察庁、裁判所を含めまして、そうだと思うのであります。しかしながら、そういう国家独占資本主義の権力構造の中で、ある一定の思想的な方向を強制されながらも、私は、警察官の中におきましても、あるいは裁判官の中におきましても、その国家独占資本主義の、いわゆる享楽主義的な文化政策に対して反発する、良心的な人が存在しておるということを確信しております。これは、この間名古屋高等裁判所におきまして、本委員会が取り上げました例の吉田石松君の問題でございます。この判決に私は立ち会いましたが、この判決の最後におきまして、小林裁判長はこう言っている。「当裁判所は、被告人、いな、ここでは被告人というに忍びず吉田翁と呼ぼう、われわれの先輩が翁に対しておかした過誤をひたすら陳謝するとともに、実に半世紀の久しきにわたり、よくあらゆる迫害にたえ、自己の無実を叫び続けてきたその崇高なる態度、その不撓不屈のまさに驚嘆すべきたぐいなき精神力、生命力に対して深甚なる敬意を表しつつ翁の余生に幸多からんことを祈念する次第である。」これが小林裁判長の最後の言葉でありました。私は、ここであの問題を取り上げて、そして当時植木法務大臣は申し上げたことは、すべての事件を再審せよという主張を私はしているのではない。すでに証拠が明白な場合においては、これを再審をして裁判のやり直しをして黒白をつけるということ、それが黒になろうと白になろうと、その結果がどうあろうとも、そういう民主主義的な手続を踏むということは、かえって裁判の威信を高めるものじゃないか、国民の裁判に対する信頼を高めるものじゃないか、大胆におやりなさいということを、当時申し上げました。この判決が出まして、先輩のおかした過誤を深く詫びる、この裁判長の神のような言葉に対しましては、一瞬国民は非常なショックを受けたのであります。敗戦以来今日まで、政治に対して失望した暗い社会現象の中におきまして、この小林裁判長の言葉は、どれぐらい社会的に大きな反響を与えたか、はかり知れざるものがあるのであります。従いまして、今の国家独占資本主義の権力機構の中におきましても、私はヒューマニズムというものは存在している、こういうりっぱな人道主義者というものは必ずいる、そういうことを確信しております。そういう意味におきましてもとよりこの資本主義の社会機構というものを根本的に改革しなければ、こういう現象を一掃することができないという基本的な考え方の上に立っておりますが、それならば、いわゆる資本主義の社会組織の変革が行なわれるまで、われわれは指をくわえて見ておればいいかということにはならないわけであります。お互いが全力をあげてその悪と戦っていく、正義を守っていく、真理を探求していく、このやむにやまれぬ、百万人といえどもわれ行かんというこの正義感が全体としてあふれていなければ、私は、それが資本主義であろうと、社会主義であろうと、ほんとうにりっぱな道義、ほんとうに美しい人間性というものは生まれてこないと思います。その意味におきまして、第一線の警察官、あるいはまた警察権力の中におられるところのそういう良心的な人たちも、非常にいろいろな制約の中で努力しておられるということに対しましては、深く私は敬意を表したいと思うのであります。困難ではあるけれども、ぜひこれはやっていただきたい。
 たとえば、私は実はそれを見たことはなかったわけですが、この間アサヒ芸能がぜひ行ってくれというので、私も写真を現実にとっておきたい、こう思いまして参りました。これは読んでいただいたと思うのでありますけれども、えげつないと言いますか、醜悪と言いますか、耐えがたい嫌悪感におおわれました。たとえば、あるスタジオはまっ裸の女がヘビを六匹使って、これは麻薬患者だそうですが、そしてそれを体に巻きつけている。それからあるヌード・スタジオは、もう聞くにたえないようなやりとりが行なわれている。最後には、私もいやになりましたので、自動車の中で待っておりました。そうすると、記者とカメラマンが行って、その記事をここに書いております。入り口に暴力団が二人立っている。ヌード・スタジオというのですから、当然写真はとらせると思ったら、写真をとることは困る、写真をとったら承知しないぞとすごむわけです。それを無理にとって参りました。この中で、私どもが一番心配しておったことが載っておるわけであります。この一番最後に、「赤松氏を車中に残して、カメラマンと二人で入った。先客は二人、カプリつきで食いつくような格好。ムリもない。まず、目に入ったのは彼女の下半身だ。両手と両足で体をあお向けに支えて、腰をゆっくりと振っていた。「いらっしゃい。どうぞ前の方へ……前へ来なきゃダメよ」その動作を続けながらいう。女は立ち上がると、ステージ前方の手スリに片足をかけた姿勢のまま、「いいモンだろ?」と、客の顔をながめやる。「あんた、まだ高校生だろ? こんなの見たらおさまらないよ」「いや……オレは……大人だ」五分刈りの若い男は声をつまらせた。女はさらに挑発する。「チップはずんでよ。サービスするよ」男は百円札を折りたたんで、差し出す。女は、しばらくそのままでいたが、「ハイそれまでよ……」といって坐った。足を開き気味に前後に腰を動かす。ショッキングだ。「あんたたち、わたしがこうやっているから、マスターベーション?アレをしなよ」なんとも、いただけないセリフである。客をナメ切ってる。そしていうのである。「どう、一人二百五十円出さない?もっと見せてあげるよ。」こういうことをやっている。高校生が入っているのですよ。冗談じゃありませんよ。笑いごとじゃありませんよ。なぜ取り締まらないですか。聞けば新宿にもあるそうです。これは三軒あげましたけれども、今までどうしてほうっておくのですか。あなたたちは高校生の子供ありますか。自分の子供がそういうことになったら、どう思いますか。ないとだれが保証できますか。そういうことをやっておいて、それで青少年の保護だとか何だとか、池田総理じゃないけれども、人づくりだなんて冗談じゃありませんよ。どんな人をつくるんですか。それでもって国民に勇気を持たせるの、道義を高揚するのと言ったってどうしてできますか。私は、資本主義の社会でも、こんなものはやりようによって一掃することができると思うんです。私がこの前の委員会でお尋ねしたのは、ヌード・スタジオというならば、これは写真をとることは自由だ、それを写真はとらせない。そして警察庁長官は私の質問に対して、わいせつ罪になるようなものならば取り締まる――まっ裸ですよ、一糸もまとっていない。これがわいせつになりませんか。一体わいせつ罪というのは何ですか。それから、かりに新宿のように写真をとらせるとしても、これはもう今では写真ヌードじゃない、あれは興行場ですよ。最も唾棄すべき愚劣な一種の興行ですよ。環境衛生局長に聞きたいのだが、どうしてこれに興行場法を適用しないんですか。便所がどこにあります。通風装置がどこにあります。入っていくと、長岡温泉などはまだあれだったが、修善寺などに至っては大へんひどい。そうしてこんな練炭が入った火ばちを置いて、その上に寒いものですから、女の子がこう当たりに来るんですね。あそこで火事になったらどうするんですか。逃げるところがありませんよ。入口が狭いから、みんな死んじゃいます。しかも女体に対する侮べつですよ。やっている者は生活苦から転落してやむを得ずやっているのでしょう。しかし、暴力団がひもとしておるじゃありませんか。入口には現に暴力団がおって、写真をとったら承知しねえぞとすごんでいる。
 そうして私は帰りに今度は三島の警察署へ寄った。刑事課長がおって、彼がめんどうくさそうに私の質問に――私は助け舟で、人が足らなくて困っているだろう、もちろん人も足りません、しかし顔なじみだから、行ってもだめなんですよ、やれませんよ、ではお手上げか、いや、お手上げと言ってしまうと責任上困りますわ、なんて言って笑っている。何とかそこの環境を浄化しよう、これがわれわれの任務だ、そういうほとばしるような責任感はみじんも見られない。私は、興行場法を適用すれば相当効果が上がると思う。それから興行場法を適用した中でも、和歌山市内の劇場でストリップをやっている。一糸まとわないでやっておった。これは検挙されました。しかし、これは全国至るところでまだやっているそうです。私は見たことがありませんが、全国至るところでやっている。警察庁はどうしてこういうものに対して弱いのですか。
 ここに白浜温泉において暴力と戦った田辺警察署の報告書がございます。私は、これはモデル・ケースだと思うのです。田辺警察署は非常によくやったと思う。どういうふうにやったか、これはあなたたち十分御承知であると思うのですが、私は念のために読んでみます。これは非常に大きな経験だと思う。「取り締まり前の状況 暴力団の状況 昭和三十四年暮れ、土地の不良者が組員五名の暴力団を結成し、横暴を振るったため、昭和三十五年二月防犯自治会が主となって追放運動を展開したが、三月二日恐喝事件によって一味を検挙したことによって壊滅した。」これは、住民自身が防犯自治会をつくって、自分たちで暴力から町を守ろうという自発的な運動が起きているということは非常に注目すべきことだと思うんです。幾ら警察がやっきになっても、地元の住民の支持なしにはできませんよ。そういうところは、ちょうど南ベトナムの戦争みたいなものです。やはり住民の支持なしには完全な防犯ができないということをここで物語っております。第二は、「昭和三十五年八月、大阪市などから暴力団六組、七十数名が入り込み、町角、飲食店等にたむろして、観光客や町民に害悪を加え、ヌード・スタジオの用心棒となるなど、漸次活発な動きを見せてきた。ヌード業者の状況、そもそもヌード・スタジオは会員制でモデルの姿態を写真撮影またはデッサンさせるなど芸術研究を目的に開設されたものであるが、業者の急増によって業者同士の競争が激しく、客の歓心を得るため次第にエロ・グロ化して、金もうけのためならば手段を選ばずという法を無視したわいせつ事犯が半ば公然と行なわれ、中には毎日の売り上げ中より罰金分として積み置き、検挙されるを覚悟で犯行を繰り返す有様であった。」見るにしのびない現状です。そこでヌード・スタジオの営業者数は、昭和二十四年にはわずか二軒であったが、二十六年には六軒、三十二年には二十二軒にふえ、野放しにしておいたために三十四年には三十軒、三十五年には三十四軒にふえた。
 そこでヌード業者と暴力団の関係はどうなっておるかについて、「業者間の競争は暴力で客を奪い合う結果となり、その自衛手段として用心棒を必要とし、暴力団と知りつつこれを雇う者、あるいはモデルには暴力団員がひもとしてついているため暴力団との結びつきができ、また業者の弱みにつけ込み金銭をゆすって歩く暴力団もあって、ヌード・スタジオがこれら暴力団の有力な資金源となった。警察は、この事態に対処し、その業態の改善と行き過ぎを強く指摘して正しい姿に戻そうとしたが、暴力団との関係が容易に断ち切れず、そのままの状態が継続され、一方暴力団直営のヌード・スタジオが現われるに至った。暴力追放運動の状況 昭和三十四年暮れに結成された土地の不良者の暴力団に対しては、防犯自治会を主軸とする積極的な追放運動により、また警察の取り締まりによって、二カ月余りにしてこれを壊滅した。昭和三十五年八月に大阪などから来町した暴力団に対しては、町民は消極的な態度で、一向に暴力追放の方策が立てられなかった。そこで警察は、一たん暴力団が根をおろせば、これの根絶は容易ではないという観点から、活発なPRを行ない、防犯自治会を通じて必死の努力をした結果、ようやく積極的な暴力追放運動が起こってきた。その運動の状況は、警察本部長、田辺警察署長に対する暴力団、ヌード・スタジオの取り締まり要望書の提出、町長、町会議長、観光協会長に対する協議要請の陳情、業種別懇談会を開催して暴力追放の必要とその協力を求める、一般町民の啓蒙に努める、などの積極的な運動を展開した。昭和三十六年元旦、町民年賀式の席上、白浜警部派出所長が暴力追放について協力方の異例の講演を行ない、協力を要請した。防犯自治会においても、検察庁、裁判所に対して暴力団の徹底処罰などについて要望し、警察本部長に対する暴力取り締まり方要望書を提出する。また会員による自治警備隊の結成、町議会に対し暴力取り締まり費の予算計上方要請、警察官立寄所の建設要望、パトカー購入費補助金の支出、警備隊用乗用車の購入、午後十一時にお休みサイレンを鳴らすなどを行ない、力強く着々と運動が展開された。」これが町民の自発的な運動です。「暴力団取り締まり状況 昭和三十五年三月二日恐喝現行犯にて一味五名を逮捕、壊滅きせる。大阪より入り込んだ暴力団天田組の検挙、昭和三十五年十二月二十五日、大阪より入り込んだ暴力団天田組の組員三名を恐喝事件で検挙した。しかし、この事件のほか、被害を受けている風評が幾多あるのにかかわらず、被害者が後難をおそれて届出をせず、確証が得られず、残った組員を逮捕することができなかったので、これらを追放するには、資金源すなわちヌード・スタジオを倒し資金を断つより方法がないので、これを倒すための作戦が練られ、私服検挙班の編成となった。昭和三十六月一月六日から一月二十五日まで、本部捜査、防犯課員四名と白浜警部派出所員によって私服検挙班を編成し、連日取り締まりに当たり、この期間中に、ヌード業者六名、暴力団関係者二組二十一名をそれぞれ公然わいせつ罪にて検挙した。しかし、その後も跡を断たず、三月、四月の間に白浜警部派出所員によって、ヌード業者六名、暴力団関係者一組十名を検挙した 特別機動隊の活躍昭和三十六年五月二十一日より、白浜警部派出所にパトカー一台を配置し、取り締まり応援のため特別機動隊十名を常駐させ、ヌード・スタジオを締め出すための取り締まり活動に従事させた。その結果、五月二十一日、二十二日の両日にわたるヌード業者に対する自粛閉店方の通告、及びヌード・スタジオを締め出すためには強行措置による以外に方法がないとして、取り締まり当局がヌード・スタジオを興行場法違反」環境衛生局長、よく聞いて下さいよ。「興行場法違反として検挙する方針を決定したことによって、五月二十三日を限り全ヌード・スタジオが自主閉店した。」警察の強制というのではなく、自主的に閉店した。「昭和三十六年中の刑法犯検挙状況 私服検挙班、特別機動隊並びに大阪府警より応援の暴力専従班の活動によって、連続取り締まりを実施した結果、次のように大量の刑法犯事件、特に公然わいせつ罪等の風俗事犯の検挙を見た。」暴力事犯、件数六十六件、人員八十五名、わいせつ事犯、件数三十六件、人員六十三人。それから窃盗事犯、件数二十二件、人員二十七名。その他の事犯が八十五件、検挙人員九十八人。計二百九件、二百七十三人を検挙しておるのであります。そこで「昭和三十六年五月二十三日より自主閉店したヌード業者は、暴力と結びついたヌードを取り締まられるのは当然であり、これに協力のため一応閉店をしたが、しかし警察の取り締まりも暴力団追放後は緩和されるであろうと安易な考えを持ち、転業などを考えず警察の取り締まり状況を凝視していたが、長期にわたる徹底した暴力並びにわいせつ事犯の取り締まりを知るに及んで、ついに真剣に身の振り方を考えるようになり、他に転出する者、あるいはキャバレー、カフェー等の風俗営業に転業を考え、どんどん転業していった。この結果、昭和三十六年十二月末には、三十四軒のヌード業者が次のように転業した。」パチンコ屋に二軒、射的場に二軒、キャバレーに四軒、カフェーに三軒、料理店に二軒、パーに五軒、食堂に二軒、みやげもの店に一軒、住宅に十三軒、こういうようにヌード・スタジオは一掃されたのであります。私はまきにモデルケースだと思う。
 一体、私どもはここかち何を学ばなければならぬか。第一に、住民の自発的な協力、つまり住民自身が暴力を追放しなければならぬ、住民自身が環境の改善をやらなければならぬ、この自発的な気持、つまり後難をおそれて、それをやればあとから暴力団にお礼返しをされるのではないだろうかという恐怖心を一掃させる措置が必要だということなんです。それから第二に大切なことは、転業しても、何、警察なんというものは一時の取り締まりだといって安易な考えを持っておったのが、長期にわたる断固たる取り締まりだということを自覚して、そして転業に踏み切った。それから第三に、それを地元の田辺警察にやらしておったのでは百年河清を待つようなものだ、とてもできない。それは三島の警察の刑事課長が言っている通り、顔なじみだ。私は警察と業者との間に変なことがあるとは言っておりませんよ。言っておりませんが、暴力団と警察とがややもすればなれ合いだという風評が立つのは、これは長期にわたってそこに警察官が在住し、暴力団が在住すれば、人間同士でありますから、ついいろいろな因果関係ができるのです。それが大阪府の機動隊が入ったからおそらくこれはやれたと思うのです。あの修善寺へ一ぺん行ってみなさい。このごろ自粛しているかどうかわからぬが、僕はゆかたがけで行った。そうすると、あの狭い長岡銀座ですか、街頭にずっと一ぱい出ている。一時間二千円よ、一晩六千円よなんといってみな引っぱっている。何が売春禁止法ですか。警察は何をやっているのですか。これはどうして検挙できないか。どうしてこれを取り締まることができないのですか。おかしいじゃありませんか。私はこの目で見てきたのですよ。しかもこのことは、温泉場に行けば売春婦が公然としておるということは、まきに伝説じゃありません。もう常識じゃありませんか。どうして警察庁はこういう状態をほうっておくかと言わざるを得ない。一ぺん見せてあげよう。顔をそむけるような写真です。ごらんなさい。
 〔赤松委員、野田政府委員に写真を
 示す〕
#13
○赤松委員 あなたがそれをごらんになった感想を聞きたい。どうですか。裏にとった日にち等全部書いてあります。
#14
○野田政府委員 ヌード・スタジオなりあるいはストリップの実際のやり方については、今お話がありましたように、中に公然わいせつ罪に該当するような行為があるということは、これは御指摘の通りだと思います。そういう問題について現在の取り締まりが非常に手ぬるいということも、また私はやはりごもっともな御意見だと思います。われわれとしても、現在のいわゆるわいせつ事犯あるいは風俗営業、ヌード・スタジオ等に対する取り締まりというものを、もっと強化していかなければならぬということにつきましては、全く御指摘の通りでご、ざいまして、そういう点に今後とも大いに努力して参りたいと存じております。この写真にありますすべてが、はたしてわいせつ罪であるかどうかということは、法律的に多少検討を要すると思いますけれども、この中のある部分は当然わいせつ罪になるようなものもあろうと思います。
#15
○赤松委員 保安局長、あなたもっと感動的に答弁してもらわないと、そんな冷たい、写真を見たけれどもどうかわからない、中にはあるやつもあるというような答弁ではだめですよ。それは僕は疑問を感ずる。あなたそれでよく保安局長として全国の保安行政をあれしていると思うのです。私は、そういうこれがわいせつ罪になるとかならぬとかという枝葉末節なことを言っているのではないのです。あなた一ぺんそれをごらんなさい。写真をとるときはばっとうまく隠してしまうのですよ。そうしてちらちら、いわゆる何かこう扇情的な姿態を呈するわけです。それで、私が、何度も繰り返すように、これは資本主義社会の悪だと思っている。だから、あなたたちだけに責任があるなどとちっとも考えていない。ただ、政府としてはこういう啓蒙をする必要がある。これは警察行政でないかもわかりませんが、私は厚生省あたりにもぜひ考えていただきたい。あなたたちは温泉法があっても温泉対策は野放しじゃないですか。温泉に対して何を規制しているか。私は長岡温泉で温泉組合の組合長とあそこの観光協会の事務長を呼んで言った。マッサージをやり、売春をやり、こういうものでお客を引き寄せようとする営業政策は古い、時代おくれだ。そうでなしに、過当競争を第一に防がなければいけない。過当競争を防いで、日本だけが恵まれているところのこの天恵の資源の温泉を大切にして、そしてこれを大衆の保養のために、大衆の慰安のために、レジャーを満たすために大切に使う。そういうことを基本的な考え方として営業政策というものを考えていかなければならぬ。政府の方は、たとえば温泉業者に対する融資の問題にしても、私が環境衛生の問題でやかましく言って、そして厚生次官と通産次官との次官協定の中で初めてあれが融資の対象になった。それまではほったらかしだった。そうでしょう。私は何も温泉をさびれたものにしよう、窮屈なものにしよう、そういうことを言っているのじゃない。大衆が温泉へ行くのですから、大衆が温泉へ行った以上は、零細な金を最大限に効果的に使わなくちゃならぬ。そしてお通夜のようなやり方でなしに、芸者を呼んで、太鼓をたたいて三味線をひかせるのもいい。そんなことをとやかく言っているのじゃない。問題は、そういう青少年に悪影響を与えるような、社会環境の改善から全く逆行するようなことはやめさせる。そういう指導を厚生省はやらなければいかぬ。あのままにほっておいてごらんなさい。温泉は枯渇してしまう。掘りほうだいです。厚生省は一体何をやっているか。だから、温泉場が発展するように、非常に環境のいい温泉場として、大衆の親しめるほんとうに楽しい温泉場として発展をさしていく。そのためには、お湯の資源というものをどう確保していくか。ゴルフ場などをつくるのではなしに、大衆的な施設をどうしてつくっていくか、そういうことを真剣に考えればいい。社会党が政権をとったらそうやります。私はそれを言っている。窮屈にしようとか、何でもいいから取り締まれということを言っているのじゃないのです。そういう意味で、一体厚生省はどうして今まであれをほうっておいたのか。ヌード・スタジオの問題でも、取り締まり面からいえば警察庁の仕事かもしれないけれども、しかし、あれに対しては、あなたの方は保健衛生の立場からいって、やはり監督の義務があると思う。これはなぜ興行場法を適用しなかったのか、これを聞きたい。
#16
○五十嵐政府委員 お尋ねの興行場法の適用の問題でございますが、従来の実績から見まして、先生の御指摘のような問題はもちろん私どもも反省させられるわけでございますが、法の運用の建前からは、決してこれは適用しないということにはなっていないのでございます。いわゆるヌード・スタジオが興行場法の第一条にいうところの興行場に該当するという場合には適用するという建前をとりまして、三十六年の六月にも、地方の都道府県からの質問に答えまして、その趣旨を通牒で出しておるわけでございます。この点は、数は少のうございますけれども、幾つかの県では適用して、先生のおっしゃるような運用の妙と申しますか、成果を上げておるという実績があるのでございます。
 それからまた、温泉法は私どもの所管ではございませんけれども実は衛生部長としてこれを所管した経験がございますので、その内容を思い起こしてみますと、先生のおっしゃる通り、温泉法の建前は、「温泉を保護しその利用の適正を図り、公共の福祉の増進に寄与する」というような書き方になっております。厚生省ではこれは国立公園部が所管しておりますが、国民休暇村その他の施設をやりまして、一般の国民に温泉を健康的に利用してもらうというようなことも考えておるわけでございます。
 きて、今の興行場法と関連いたしまして、直接私どもの問題としては、確かに先生のおっしゃるように、私どもも十分反省しなければならぬと思います。先生が青少年を主として対象にいたしまして、社会環境を改善していきたいという御熱意は非常によくわかります。私どもも、もちろん環境衛生の面から、先生の御指摘になる一般の風紀問題ということについて入っていくのには限度があるわけでございますけれども、興行場法を適用することによって、また警察当局と連絡を密にして運用の便をはかっていくということによって環境を全体として健全化していくということについては、まだまだやるべき道が残されておると考えますので、興行場法の適用につきましても、警察当局も調査中であり、私どもも調査の手を進めておりますが、よく実態を把握いたしまして、その面について遺憾のないように都道府県に対して指示をして参りたいと考えております。
#17
○赤松委員 そこで五十嵐きん、そういう方向にあるということもうすうす知っておるわけだ。ただ漫然とやってもらっては困るので、もちろん取り締まり側である警察当局と十分意思を統一していただかなければ困ると思うのです。そこで興行場法を適用するかどうかということの結論は大体いつごろ出ますか。今警察庁と厚生省と折衡中なんでしょう。
#18
○五十嵐政府委員 適用するかしないかという結論は、お言葉を返すようでございますが、すでに出ておるわけでございます。それをどのように運用していくかという問題につきましては、今警察当局でも三月二十日までに調査をする、私どもの方も府県の実情を調査する手続を進めておりますので、そういった手続を進めまして、できるだけ早い機会に健全化の方向に向かって指示をして参りたい、こういうように考えております。
#19
○赤松委員 これは白浜の経験から言うと、わいせつ罪でもって取り締まるというより警察の方では仕方がないと思う。ただ、これは白浜の業者が言っておったように、いわば一種の――たとえばからだをスケッチする、それは芸術的な行為だ。それから写真をとる、これも一種の芸術的行為だ。大体こういうように考えて今までルーズになっておった。ところが現実には、新宿のあのヌード・スタジオを見た人は異口同音に言っておる。あすこで絵をかいておる人がありますが、写真をとっておる者がありますが、あの局部の一点を見詰めて四百円か五百円の高い金を払って、そうしてにやにややにさがっておるだけです。実に愚劣ですよ。こんなものが何が芸術だ。しかも不特定多数の観覧に供する。明らかに興行じゃないか。芸術という場合、モデルの場合には画家が特定のモデルを呼んで、そうして一般の公衆にそれを供さない、自分自身がかく、そうでしょう。そのいわれるところのモデルとは全然違うと私は思うのです。問題は、そんな端々の議論でなしに、あなたたちがやるかやらぬかという問題なんだ。まあ、やらぬとは言わぬだろうが、やるのが非常に大儀だ。やろうと思ってもなかなかどうもというような気持、これじゃやれませんよ。これはやはり高い正義感の上に立って、情熱を持ってやらなければできないと思う。何も人権を侵害する問題じゃないじゃありませんか。そうでしょう。それでやっていけない業者があれば、何か他にちゃんと転業の道を考えてやればいい。白浜ではちゃんと転業しておるじゃないか。私はできないはずはないと思う。あれは勘定してみなさい。中に入って十分か二十分で三百円、四百円、一日どのくらいになりますか、すごいものだ。女には四割与えて、そうしてあすこに小さなうちを持っておるだけで業者の方は六割取る。そうして女はまた暴力団のひもの方へその中から払っている。こういう仕組みになっている。まさに人身の売買ではありませんか、切り売りじゃありませんか、女性の肉体に対する侮べつじゃありませんか。そんなものを、いや芸術品だとかなんとか、そんなことは社会常識上許されない。これはわいせつ罪でやるか、興業場法を適用するか、私は議論の余地のない問題だと思う。
 そこで、もう一ぺん保安局長にお尋ねしますが、この前柏村長官に私は強くこれを要求したら、さっそく調査をする、何か三月の二十日ごろまでに調査は集めようということでした。今まで調査してないのはおかしいのだ、しょっちゅう見ているのだから。そんなことは今から調査に行ったら全部隠してしまいます。ですから私は、そういう部分的な問題ではなしに、そういう行為をやめきせるということでもって、人権を侵害しない範囲において、厚生、警察両当局によって、十分な合意の上で、一つ勇気をふるってやってもらいたい。大体いつごろまでにこういうようなものを一掃する考えでありますか。
#20
○野田政府委員 ヌード・スタジオの調査については、先ほど申し上げました調査を私ども命じました趣旨は、今御指摘の通り、この現状をこのままにしておくことはできない、これをもっと的確に処置するということが前提になっておるわけです。ですから、従来もヌード・スタジオにつきましては、白浜の場合でももちろんそうですけれども、兵庫県の城崎あるいは洲本その他のヌード・スタジオのいわゆる興行的なもので、しかもわいせつ罪に該当するものは年々検挙をしてきたわけです。同時にある程度の実態はわかっておりました。しかし、それを合理的に、組織的に、計画的に取り締まるという点においては、はなはだ不十分ではないか。そこで今度命じました調査というのは、従来ある程度事件に関係してそういうものを部分的にとらえる、あるいは散発的にやっておったものを、計画的に、継続的にやるために一定の項目をそろえまして、調査標識をきめて、はっきりしたデータをつくりたい。今まである程度ばく然と部分的に入っておったものを、一つの統一した形で実態を調査して、その資料に基づいて計画的に、継続的に取り締まりをやっていく。そういう観点であらためて調査を命じたというのが実情でございます。従って、今お話がありました、いつごろまでにやるかという点につきましては、犯罪、いわゆる公然わいせつ罪とか、あるいはそのほかにもいろいろあるわけです。つまり、職業安定法によって有料職業紹介事業を営んでいるとか、あるいは有害業務へのあっせんとか、あるいは労働者の供給事業とか、労働基準法関係でも強制労働とかその他いろいろある。ですから、いわゆるヌード・スタジオの経営に関連して、わいせつ罪に該当するものはもちろんわいせつ罪でやる。しかし、職業安定法あるいは労働基準法あるいはその他の罰則の適用のあるような行為をしている者については、それでびしびしとやっていく。しかし、そういう一つ一つの行為だけでやっていったのでは、もとはそのままに残しておいて、違反行為だけをやっているというのでは非常に手ぬるい。そこでやはりもとを正すという面からいえば、興業場法によって正規にやるべきじゃないか。ところが興業場法は、今お話しのように、これを適用するということになりますと、府県知事の許可ということになる。無許可営業であれば、これは当然罰則の適用ができる。そこで興業場法を適用するぞということをはっきり業者に通告する、あるいは知らせる。それと同時に、そういう違法な行為を進んでやらせないような、とにかくできるだけ短い期間にそういう啓蒙、指導をなるべくやって、それにもかかわらずあえて無許可営業をするということになれば、これを無許可営業として罰則を適用して取り締まっていく。同時に、この問題につきましては、検挙をいたしましても、これが起訴猶予になるとか、そういうことでは実際の処置になりませんので、そういう面で検察庁その他の方面ともよく打ち合わせをして、これこれの違反事実を明らかにした場合にはこういくという、はっきりした見通しを立ててやりたい。そういう面で大体いつごろというお話でありますから、それを申し上げますれば、ことしの五、六月ころまでには――三月一ぱいできまりますから、四月くらいの間に段取りを全部きめて、証拠もそろえるものはそろえて、できるだけ五月以降くらいにはびしびしとやっていくという態勢に固めていきたいと考えております。
#21
○赤松委員 最後に、新聞を見ますと、新宿で検挙されたあれの中に、十七才の女の子がおりましたね。あれを見て、自発的にモデルになったのか、それとも強制されてなったのか、その辺のことはよくわかりませんけれども、十七才といいますと、まだ未成熟な年令ですね。私は非常に悲しむべき事実だと思うのです。ことにオリンピックがいよいよ近づいてくる。オリンピックの際に、外国人にあんなものを見せて、――ヘビをはわしたり、一糸まとわないあれでもって、何かすばらしいミュージックでちゃんとした芸術的なものなら別ですよ。そうでない、きたないその辺の穴倉のようなところでぼそぼそやっておる。まきに国辱ものだと思う。今、保安局長のお話を聞けば、相当な決意のようでありますから、ぜひそれを期待して、私も監視しておりますから、ほんとうに不退転の決意でやってもらいたい。
 なお、長官は参議院の地方行政の方に先約で行っておるはずですから、長官にも私の質問した趣旨を十分に伝え、万遺漏なきを期していただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
#22
○小島委員長代理 野田さんにお願いしますが、これは先ほどの赤松委員の質問の中にあったように、赤松君は、自由主義経済のもとにおいては、こういうことはあり得るのだから、必ずしも警察の取り締まりが悪いからというばかりではないと言っておりますが、私は、自由主義経済のもとにおいても、こういうものは当然取り締まることができるし、また、こういうことがあることによって、自由主義経済のよさというものが帳消しにされるおそれがありますから、そういう点から考えても一つ徹底した取り締まりをやっていただきたい、それだけをお願いしておきます。
 田中織之進君。
#23
○田中(織)委員 委員長の都合もあるようですから、簡潔に伺いたいのですが、過般別の委員会で法務省及び警察庁の関係で伺った一月十七日の奈良警察署における暴行、差別事件のことについて伺いたいのであります。
 そのときには、警察庁から警備局長しか出席をしておりますせんでしたので、問題は刑事局の所管だということで、警察局長は答弁を避けられた。それから、そのときには実情を聞いておらないということでございましたが、これは単なる刑事事件の問題ではなくて、警察官による一般人民に対する暴行事件であり、ことに悪質な部落差別問題でありますので、私は、警備局長が、自分の所管ではないといって答弁を避けられたこと自体問題だと思うのでありますけれども、きょうは当該の刑事局長が見えられておりますから、この問題について、警察庁の方では事実をどういうように押えておるのか、まずその点から伺いたいと思います。
#24
○宮地(直)政府委員 田中委員からの御発言につきましては、さっそく警備局長より私も報告を受け、長官も報告を受け、現地につきまして、この点を詳細に調査いたしました。今、その内容については、私よく承知しております。
#25
○田中(織)委員 問題は、お調べになったらわかると思うのでありますが、たしか一月十七日であったと思うのでありますが、部落の関係者の米沢君というのが、多少酒気を帯びておったということも私ども伺っておるのでありますけれども、映画館か劇場で、同じ観客との間で、口論を起こした問題が事件の発端でございます。それを一一〇番への連絡があったのかどうかわかりませんけれども、警察のジープで奈良署へ米沢君を連れて参りまして、その米沢君に対して、警察は、同君が部落関係者であるという点から差別的な言動で、なぐる、踏む、ける、こういうことで暴行を加えた。そのために本人が苦痛を訴えるものでありますから、警察がやむを得ず部外のお医者さんを呼んで手当を加えた。それにもかかわらず、あるいは保護検束であるかどうかわかりませんが、一晩警察へとめられて翌日家族の者が参りますと、その前の晩の医者代として五百円を本人に支払わして、本人を帰した。こういうことでありますけれども、事実はその通りになっておりますか。警察庁の調べではどういうことになっておりますか。
#26
○宮地(直)政府委員 事実の問題でございますから、多少長くなるかと思いますが、御指摘の通り、一月十七日の午後に、劇場において、観客相互間において、いわゆるけんかが起こり、その後、そのためにこの米沢を保護いたした、こういう事実がございます、
 まず、今問題になっております米沢は、午後一時十分ごろから酒を飲みながらスター会館という劇場におきまして観劇をしておった。今の調査では、一合びんで三本目を飲んでおるとき、およそ時間は五時半ごろでございますが、隣りに同じく観劇に参りました者との間に第一の口論が発生しておる。これは酒を飲んでおった米沢がヤジを飛ばしておった。そのためにたまたま隣りにすわりました今度の事件の関係者であります荒木が、「やかましい」、こういうふうな趣旨の発言をいたしましたために、そこで第一の、これは口論と申しましても大したものはありませんが、口論が起こった。ところが、荒木は友人と一緒に来ておりまして、米沢が多少酒を飲んでいるというのでけんかをするなということでおさめ、そして荒木が持っておりましたウイスキーを出しまして、仲直りと申しますか、お互いにけんか的なことをいたしました荒木との間にウイスキーのやりとりがあった。
 そして、そういう関係もあらうかと思いますが、相当酔っぱらいまして、今度は六時過ぎになりまして、相当大声を出した。これは劇場の管理者の方から、他の人に迷惑になるからということで外に連れ出されているのであります。そこで金を払っておるのになぜ見せないかというようなことで、第二に管理者との間において、いろいろの意見のそごと申しますか、けんかが起こっております。そこへまた再び、これは偶然に、第一回に口論いたしました荒木が牛乳を買いに来たのとぶつかりまして、荒木はその状況を承知いたしませんから、手を出して握手を求めたということでございます。そういたしますと、米沢の方は、またけんかをしかけたと解釈したのか、そこでいわゆる本格的なけんかが起こりまして、およそ六時半ごろそこでけんかが起こって、二人が取っ組み合いをいたした、こういう状況になった。
  〔小島委員長代理退席、委員長着
  席〕
 そのために奈良署の方に一一〇番の通告が参りましたために、時間で申しますとおよそ六時四十分ごろに警察は巡査部長以下現場へ参りまして、大体の様子を聞き、両名をジープに乗せようといたしたのであります。荒木の方はしっかりしておりましたので、車に乗れと任意同行を求めましたところ、自分自身で乗っておる。ところが、米沢の方は多少酔っぱらっておりまして、ひとりで乗ることができませんから、巡査が両方からかかえるようにしてジープに乗せて署に連れて参った。署に連れて参りましてから一応両名に対して取り調べをいたしておりますが、荒木につきましては、一応われわれの方の現場において承知いたしましたことと一致するような事実も言い、身元もはっきりいたしておりましたので、それで帰した。米沢につきましては、姓名を名乗らない。まあこれは名乗れない状況であったかもしれませんが、警察の方におきましては、いわゆる酔っぱらい防止法にいう保護の必要ありと思いまして、従来保護室に使っております部屋に入れたのであります。ところが米沢は保護室内におきましても相当大声をあげ、その室内にある水道栓を折るというように暴れましたので、これは房は違いますが、同時に留置しておりました者が、やかましいというような発言、その他今問題になりましたような、本人を侮辱するような発言をいたしておるのでございます。これは警察官ではございません。
 なお、夜になりまして、本人が自分の持っておる薬を飲ましてくれ、こういうことを言っております。しかしながら、房内におきまして本人の持っておる薬を医師の承認と申しますか、医者の判断なくして飲ますことが不適当と思いまして、その旨を本人に告げ、本人も、じゃ医者を呼んでくれというようなことで医者を呼びまして、そして鎮静剤の注射を打って、その晩は保護いたしたのでございます。
 翌朝になりまして初めて自分の住所、氏名を名乗り、そして警察におきましては保護を解除いたした。その後すぐに医者に参って診断書をとり、警察官による暴行傷害事件としての人権擁護を法務局に訴えたわけであります。決して警察官が侮辱的言動を弄したということはございません。これにつきましては関係者の証言もございます。
 さらに本人が負傷いたしておりますが、これは警察の留置その他におきまして起こったものではなくて、スターという劇場におきまして米沢及び荒木との間に起こった事件によるものでございまして、警察官の暴行陵虐というものは全然ございません。この点につきましても、関係者、その付近には相当人だかりもいたしておりましたので、それらの証人の証言によって調査いたしたのでございます。
 なお、米沢義春につきましては暴行脅迫罪によって、荒木につきましては、今申しましたような負傷をさせておりますから、これは傷害罪の疑いをもって、それぞれ一月の二十五日に事件を検察庁に送致いたしているのでございます。
#27
○田中(織)委員 酔っぱらった上のことでございまするので、本人にも私は責任はあると思うのでありますけれども、しかし警察庁は、奈良署から上げてきたのをそのまま述べられておると思うので、その点はもっと実情を調べていただかなければならぬと思うのでありますが、法務局の人権擁護部にも提訴いたしておるし、警察官の差別、暴行ということで、奈良県警の監察官も行動しておると思うのですが、そういうような報告はどういうように上がっておりますか。
#28
○宮地(直)政府委員 法務局の方におきましても、提訴を受けました翌日、こういう提訴のあったという通知を受けております。法務局は法務局としてこの事件の内容を御検討になるものと存じております。私の方におきましても、田中委員の御発言もあり、この事案の真相はどうであるかという点につきまして、一方における暴行傷害事件として事案の真相を究明いたしますとともに、警察官に非行がありはしないかということにつきまして、監察官におきましても、同じ事案を別な角度から検討いたしました結果を今御報告申し上げている次第でございます。
#29
○田中(織)委員 私どもに入っておりまする資料によりますと、もちろん劇場でいきかいをした当時の事情は、あるいは刑事局長のお述べになるような事情かもしれませんが、一一〇番に基づいて警察官が来ましたときに、ジープに同乗していた警官の一人は、米沢をきして、「あいつは西田中やなあ」米沢君の出身の部落のことですが、西田中やなということは、あいつは部落の人間だという代名詞になるわけであります。部落民だということをジープで一一〇番で参りました諸君がすでに知っておるわけなんですね。そこに一つの問題があるので、今刑事局長のお答えによれば、部落関係の米沢の方が泥酔をしてどうにもならない、それだから警官が二人でかかえてジープへ乗せたのだ、荒木は飲んでおったではあろうけれども、そうでもなかったということで、あっさりジープへ乗った。こういうのですけれども、それと同時に、姓名も翌朝でなければ名乗らなかったということを言われておるのでありますが、本人は、呼び出しの電話番号もあるので、住所、電話番号まで言って、家族に連絡をしてくれということを、ちょうどお医者が来たころに申し上げた。それにもかかわらず、その晩は警察へとめた、こういう点で食い違いがあります。さらに、留置されたほかの房の人間が差別的な言動をやった、言辞を吐いた。彼が部落民であるということを、ここで私が重ねて言うにたえないような侮べつ的な言葉を吐いておるわけなんで、同房というか、留置場に入っている人間は、米沢がそういう者だということはわからないわけなんです。従って、私どもの立場から見るならば、ジープに乗っていた警官が、西田中やなということで、米沢君が部落民であるということを承知の上で、酔って前後もわからないし、おそらく警官に食ってかかったというようなこともあったでありましょう、ついはずみというか、そういうことで侮べつ的な言葉を述べながら、足げにしたり、一番最初に、なまいき言うなということで馬乗りになって、顔面をげんこつで十五、六回もなぐった。さらに土足のままで胸を踏まれて、腹も七、八回けられた。こういうことで、どうにもしょうがないから医者を呼んでもらいたいということで、本人について医者の診断書も出ておりますが、その診断の所見はどういうことになっていますか。
#30
○宮地(直)政府委員 第一の点、本人がうちに連絡をしてくれということを言ったという事実は、確かに私の方も聞いておるのです。ところが、連絡してくれと言うだけであって、住所、氏名がわからない。これまた関係者がそう言っておるのであります。
 第二の点、われわれの方におきましても、具体的内容の発言を避けますが、侮辱的言動を言ったということは、現在保護中の人間も知っておってさような言動を弄したのではないかという点につきましては、われわれの方におきましても田中委員と同様の疑問を持ったわけであります。この点を私の方でも、言った本人につきまして調べましたところ、そういうことは意識しないで、あまりに酔っぱらいが騒ぐから、そういう認識はなくて、単にあまりに騒ぐことを制止し、腹が立ったから述べた、こういうことを言っておるのでございます。
 米沢は、稲田医院の診断書では、左側胸部打撲傷及び皮下筋肉損傷、右側下顎打撲傷、右顔面打撲傷、全活二週間の診断書を受け取ったが、レントゲン撮影では異常を認められなかったという報告がございます。
#31
○田中(織)委員 稲田医院の診察では、全治二週間、しかも肋骨一本が折れておるために、それが完全になおるためには二カ月くらいを要するのではないか。劇場でのけんかの際に、そういうことで取っ組み合いをしたということも刑事局長も言われておるわけでありますが、そのときにそういう傷を負うたのかどうかということも、これは鑑定をしてもらわなければわからぬ問題ですけれども、少なくとも本人が警察から釈放されて帰ってから直後の診断によって、土週間という治療を要するような傷を受けるということについて、そうすれば、そのけんかそのものは相当激しいものだということになる。まして本人が申し立てておるように、それが警察へ連れていかれてからあとの警察官による暴行だということになれば、これはきわめて私はゆゆしき問題だと思うのでありますが、そういう点から見て、それでは監察官が、警察官の調べだけで、本人の米沢君なり、そういうような関係者の事情を調べられた事実があるのですか、どうですか。
#32
○宮地(直)委員 私の方におきましても、その後、米沢並びに荒木を取り調べますと同時に、その荒木の友人及び同房者、さらにその劇場前におきましてけんかをいたしました証人その他をすべて調査をいたしたのでございます。
#33
○田中(織)委員 当日荒木については、奈良署のほうでは住所と姓名を聞いただけで帰しているのですね。あとで共産党関係の弁護士から告訴状が出たりなんかしてから、あなたたちはやはり事件の参考者というような形で荒木を呼んで調書を取っておるということも、私どもの方の関係から出てきておるわけなんです。しかも二十五日には、米沢を暴行、強迫それから傷害の疑いで検察庁へ書類を回しておる。いわば酔った上のけんかの問題で、あなたの方は本人を保護検束をしたということについて、酔っぱらい防止法によるのだということで、根拠をあなたは酔っぱらい防止法に求められておるのですけれども、そういう関係から警察の書類を格好をつけるために、あなたたちはそういう事件として立件して検察庁へ送ったのではありませんか。あなたが報告されるような、酔っぱらった上のけんかの問題だということになれば、彼がだれに暴行したというのか、あるいは脅迫をしたというのはだれに脅迫をしたというのか。あなた方は最初からそういう事件だということで取り上げたものではなくて、事件後そういう形でこれを処理している。私は、これは警察の悪い常套手段だと思うのです。昨年から問題にしておる、現に裁判になっておる高知県の興津問題等のことにつきましても、盟休事件で、小学校の児童が校長の許可を受けて借りておる机、いすを、教育委員会と警察とが話し合って、権力的に取り戻しに行ったのに、それを妨害したというような形で十五人も逮捕し留置をしておいて、警官が二日くらいのかすり傷を負っているからといって、現に公務執行妨害であなた方は裁判にかけているのです。私はいつも申し上げるように、人権侵害という問題は、絶えず権力を持つ者が権力のない者に対して行なっておる。もう人権侵害の事例の九九%まではそうだと申し上げていいと思うのです。そういう点から見て、この問題を、あなたたちは暴行脅迫罪だということで彼をあげている、検察庁へ送っているというけれども、最初けんかしているところへ酔っぱらいが出てきた、そういう形の取り調べの過程から見たら、そういういわゆる刑事事件として格好がついていくという過程というものは、飛躍があるのじゃないですか。しかもこれは本人が今になって言うことではなくて、二人の警官のうちで、一人は金筋が一本そで口に入っていた。笑いながら「やかましいわ、どえっため、牛殺し、馬殺し、お前ら死んでしまえ」と言っている。幾ら泥酔している者だからといって、あまりにもそのやり方にひどいじゃないですか。酔っぱらい防止法を見たって、警察官がそういうことをやっていいということがどこにありますか。それから、本人の申し立てによると、前の晩医者を呼んだ。あなたは本人が持っておる薬を――それは医者のなにをしないと、重大犯人ではありませんけれども、自殺するおそれ等があるからということで、医者を呼ばれたことはわかりますけれども、そういうような関係のもので医者代五百円を本人に払わせるというのは、何を根拠にしてやられたのですか。
#34
○宮地(直)政府委員 本件につきましては、何も先入主等を持ってこういうふうに持っていったというものではなくて、かような事案になりまして警察が捜査をいたしましたから、当然の結果として、これは警察事件として送致したのでございまして、警察が微罪処分に付する範囲のものではございません。なお、留置中にすでに警察官が暴行した云々ということは、本人言っておるのでございます。従って警察におきましても、そういう点につきまして非常に注意をして、本件を関係警察官は取り扱っておるような印象をわれわれは受けました。そして警察官は本人の身元確認が途中でできたわけではございません。翌朝酔いがきめました上で、本人の言うことによって、初めて本人がどこの何兵衛であるということがわかった次第でございまして、そういう点からも、決して警察官がそういう意識を持っての措置ということではないと思います。
 なお、本人の費用の問題でございますが、これは当然警察の措置において発生した事案でないために、本人から医者に支払わなければならぬ、こういう形になっております。
#35
○田中(織)委員 本人がそういう刑事事件のいわば被疑者としてなにしたということになりますれば、これはいずれきょうではなくてあらためて問題にいたしたいと思いますけれども、警察で起こった問題ではないから、本人の希望によって医者を呼んだことに対する医者代は払わせる。被疑者として、いわば身柄を拘束しておるのではないですか。それでは私はそのことについて重ねて聞きますが、警察で起こった病気ではないから本人に医者代を払わした。あなたたちは、刑事事件の被疑者として、たとい酔っぱらい防止法の被疑者だということにいたしましても、警察で身柄を拘束しておる、保護しておる者に起こったことについての医者代を払わせるというようなことが通常行なわれますか。それが一点。それから医者が来たときに、これは医者の良心に従ってできているのですけれども、本人があくる日帰ると、稲田病院で二週間もの診断書をもらっているのですけれども、なぜ医者を呼んだときに、そういう面の手当を同時にあなたの方ではやらせなかったのですか。その点から見ても、警察の取り扱いというものはわれわれは了解できない。しかもジープに乗ってきたときに、あいつは西田中や、部落の人間やということを警察官がはっきり言っておる。お前は西田中のやつやな。私は別によくわかりませんが西田中の部落にやはり顔役がおりまして、その顔役の名前を言って二度目には入りかけた。こういうような一場面もあるわけなんですから……。あなたは、本人は家族に連絡してくれと言ったけれども、どこへ連絡していいかわからなかった当時の状況から見るならば、劇場の関係者にしたってそうじゃないですか。西田中の顔役の名前を言うて、そこの者や言うたことも、この間も私は委員会で申し上げたのに、あなたは本人が自分の家へ連絡してくれということを申し出たことだけは認めながら、酔っぱらっていたからわからない。それは私は少し理屈に合わないと思うのです。西田中の人間である、部落の関係の人間であるということは、やはりあなたが言うように、一たん外へ出てから二度目に入ろうとしたときに、そういう西田中の顔役の名前も言うた関係から、しかし酔っぱらっているしするから入りなさんなというようなことからいさかいが起こったのではないかということです。劇場の関係者や当時の状況から見て、警察官が米沢がどこの人間だということがその晩のうちにわからぬということは常識的には考えられない。むしろそういうことを承知の上で警察がやった、その点は一体どうかという点。
 それから、ほかの諸君の関係もありますからまとめて伺いますけれども、私は監察官――警察官の言い分だけではだめだと思うのです。米沢君なり、あるいはそういうような劇場の関係者なり、そういうようなものを――ある意味から見れば、監察官というものは警察部内の機関にいたしましても、やはり関係者を対決きせる、そういうような形で真相を突きとめるべきなので、あなたたちが監察官に聞いたからというて、監察官の報告をわれわれは納得するわけにはいかない。しかも、監察官の調べの結果によっておれたちが、悪ければ責任を負うという形で、部落解放同盟から抗議に行っても、警察の態度は何ですか。そういう点から見て、監察官が、一体米沢なりあるいは劇場の関係者なり、そういうような者を対決きせる形で真相究明の努力をしているかどうか。
#36
○宮地(直)政府委員 第一点でございますが、うちの家族に連絡をしてくれということは言っておりますが、その家族を特定するような言葉がなかったわけであります。従って、警察としては翌朝になるまで本人の住所氏名がわからなかったという意味で申し上げたのであって、警察におきまして先入主的な取り扱いをいたしたことは決してないということを申しておるのでございます。
 第二点の問題、監察官の取り調べでは不十分であるという点でございますが、われわれの方で調べましたのは、一方におきましては捜査の内容としてこの事案の究明をする。一方において警察官の規律の違反ありやなきゃという点において別個の系統の方面から調べるわけでございます。もちろん、監察官といえども、監察官でございますから、同じものであると言われればそれまででございますが、これは部内におきましても、監察官の活動というものはある意味におきましては、独立的な動き方をいたしますので、われわれの中では最も信頼してこの報告を受けておるわけでございます。
 なお、本件につきましては、われわれの方におきましては、ただいま御指摘のように現地におきましてもいろいろ抗議を受け、質問を受けておりますので、綿密に調べておるところでございます。この調査方法その他につきましては、やはりその具体的状況に合った方法をわれわれはとっておるのでございまして、事案の真相を究明いたしますために最も適当な方法であり、かつ信頼を受けるという方法をわれわれの方はすでにとっております。なお、本件につきましては、先ほども御指摘の通り、人権擁護委員会の方にも提訴されておりますが、本件の事案の明らかになることにつきましては、われわれの方といたしましてもあらゆる努力をするつもりでございます。
#37
○田中(織)委員 もうこれで終わりますが、どうも水かけ論になります。あなたの部下をかばう気持はわからぬではないのですが、少なくとも火のないところに煙は立たぬということで、警察官が本人について部落の人間であるということを全然知らなかったということは、当時の状況から見て考えられないということ、従いまして、部落関係の者に対して特にひどい仕打をしたのではないかという疑いは十分にあります。
 それから私ども不可解に思うのは、医者代を五百円本人に払わしたということで、これはあとに尾を引く問題ではありますけれども、そういう医者を呼んだということでありますならば、翌日警察から釈放された後に二週間の診断書が出されるような状況にあることについて、なぜ手当をきせなかったか。それは内科のお医者さんであっても、外科的に本人が苦痛を訴えたことも事実でしょう。だから薬を飲ませてくれということに相なったのだ。私どもはそういう点から見て、警察署内で身柄を拘束しておる間に、警察医であるか部外の医者であるかわかりませんけれども、医者を呼んで、本人が持っていた薬を飲ませた。それは医者に見てもらった上です。しかし、そのときは本人が苦痛を訴えた。それからあとに全治二週間の傷を負うたというなら、これはまた問題だし、かりに警察へ来るまでの間に、警察が言うておるような形で、本人がけがをしていた、けんかの中でやられていた、こういうことになるとしても、なぜその晩の九時半、十時近くになって呼んだ医者にそれぞれの手当をやらせなかったのか。また、そのお医者さんは本人から胸部についても苦痛を訴えられたということでございますが、そういうことならば、これはお医者さんも証人に呼ばなければならぬことになると私は思うのですが、そういう点はきわめて理解できない問題になるのです。けんかをして相手がそういうことになるなら、荒木何がしなり関係者で傷を負うた者がありますか。
#38
○宮地(直)政府委員 第一点の医者の問題でございますが、本人が薬を飲ませてくれと言って、本人の薬を飲ましたかどうか、この点は私の方はまだわかっておりませんが、医者はその際注射を打っていったという点だけは明らかであります。そういう点非常に細部にわたりますと、医者がいかなる薬でどういうふうに手当をしたか、この点はまだ報告を受けておりませんけれども、本人が所持する薬を飲ますことは留置場内では不適当と幹部の方が判断し、そこで本人に伝え、かつ本人の意思を聞いて医者を呼んだということ、その医者の手当の内容につきましては私は存じませんが、注射を打って処置をしていったということは事実でございます。
 たびたび申し上げますが、本件事案につきましては、警察といたしましても、起こりました後にそういうふうなことがあったということを聞いておるのでございまして、そのときの措置等につきまして決して先入主を持ってした措置ではないということを御了解願えれば幸いだと思います。
#39
○田中(織)委員 最近、ともすれば警察官の中に、いまだにやはり部落民に対して間違った考え方を持っている。犯罪の巣くつであるというような先入主を持っておる典型的な事件が去年の高知県の事件です。現に裁判しています。私も一月七日の公判へ特別弁護人として出ましたけれども、証人尋問を通じて考えてみて、興津事件なんというのはまるっきり警察の仕組んだ芝居です。それと同時に、この事件については、当時の状況から見て、米沢君が部落民であるということは警察の関係の者は十分承知をしておるにもかかわらず、その者に対して、留置場の房の中におった者がそういう侮べつ的な言辞を吐いた。被疑者か知りませんけれども、そういう者に責任を転嫁するやり方は、私は警察官としてきわめて卑劣だと思うのです。房に入っている人間は、彼が部落民であるということは知らないわけなんです。知っているのは、ジープに乗ったときから、お前西田中やなあ、こう言うた警察官を初めとして十分承知しておる。しかも医者が注射をしたということになると、それは何らか苦痛を訴えた。何のために苦痛を訴えたか、医者の診断の内容を刑事局長がお調べになっていないということは――この本人が受けた二週間の傷というものは、警察による暴行の結果だ、こういうことを本人が申し立てておるときに、警察が呼んだお医者さんの診察の内容を刑事局長も知らないということでは、私どもは納得できません。その点はあなたの方でお調べになるべきだ。しかも、本人が持っていた薬はこういうところでは飲まされないのだ、それだからお医者さんを呼ぶかと言うて、本人も納得したということであれば、もうそのときには、先ほどの問題でありますけれども、だれが考えてみても本人の住所、姓名というようなことがわからない状況ではない。これは客観的な判断でそうじゃないですか。あくる日の朝でなければ本人の言う住所がわからなかった。あなたたちは酔っぱらい防止法で、今夜一晩ほうり込んでおけ、こういう形で、警察の悪い癖でやったとしか判断できないじゃないですか。しかも、それを部落民だということを承知の上でやったということになれば、これは許すことはできない問題です。そういう幾多の問題が出ております。
 先ほどからどうしてもお答えにならないのですが、監察官が直接公正な立場で、僕らの方から言えば被害者に当たる米沢君に事情を聞かれた事実があるのかどうか、最後にその点だけはお答えを願いたい。あとの問題については、医者の診断の内容、どんな注射をしたのか、それは本人が苦痛を訴えているから、持っている薬ではだめなんだから、どういう持病があるのか、私もそこまでは調べていませんけれども、これはあなたの方でお調べにならなければいけません。この問題については下から上がってくる報告をそのままなにするわけにはいかない。よほどのことでなければ国会の問題にはならないのですから、その点から見て再調査することを要求すると同時に、監察官が今までの間に米沢という本人に、監察官の立場で事情を聞かして下さいということで聞いたのかどうかということだけはお答え願いたい。
#40
○宮地(直)政府委員 監察官自身が米沢に会ったかどうか、その点は私の方は今報告を聞いておりません。
 それからほかの問題でございますが、医者の打った注射は、名前は存じませんけれども、私らの方では沈静剤の注射であった、こういうことは聞いているのであります。
 それからたびたび申されますことですが、これは多分同時に逮捕して留置しておった者の発言でございますが、この点、非常に発言内容が不穏当であるという点についてはわれわれの方におきましても慎重に調べました。これは先ほどお答え申しましたように、決してそういうだれがどこへ入ってという意識を持たずに、あまりに騒がしい、房内を破壊するような状態であったから、自分はそういうことを申した。この点、今御指摘の御疑問の点は、私なども慎重に調べた結果お答え申しげ上ている点でございます。
#41
○田中(織)委員 この問題は肝心の点は水かけ論になりますから。しかし、私どもは、ジープで劇場へ出向いたときから、被疑者が部落の関係者であるということを警察官が十分承知をした上で処理した事案といたしまして、きわめて穏当を欠くと思う。留置場の中にいる者は姓名も聞きますので、もしそういうことであれば、私らも確認をいたしたいと思いますけれども、室と留置人を入れている房との間の距離がどういう関係にあるか、それも現地を調べてみなければわかりません。いずれ私も一ぺん奈良署について現地を調査してみたいと思います。
 まだ人権擁護局からのこの問題についての回答もございませんので、私も実情を調べた上で進めますけれども、私は、やはり監察官が部内だけの意見を聞くということではなくて、問題になった相手方に、監察官というかみしも着た立場ではなしに聞くことをやらなければ真実は発見できないと思うのです。警察の中にある監察官制度の運用の点から見ても、私はやはりこの場合、当の相手である米沢君から監察官が事情を聞いて判断をするという点が欠けている点はどうしても納得できない。そういうような点については、刑事局長も、今までの報告で、きょうのこの質問で、この問題は終わったのではないのでありますから、粛然検察庁が起訴すれば裁判になるだろうし、裁判になれば当然警察官も証人として法廷へも出てもらわなければならぬ問題ですから、そういう意味で、さらに事実の調査を進めることを要求いたしまして、私の質問を打ち切ります。
#42
○高橋委員長 次会は来たる八日午前十時より理事会、十時半より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
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