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1962/01/31 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第2号
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1962/01/31 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第2号

#1
第043回国会 逓信委員会 第2号
昭和三十八年一月三十一日(木曜日)
   午前十時五十一分開議
 出席委員
   委員長 本名  武君
   理事 大高  康君 理事 岡田 修一君
   理事 佐藤洋之助君 理事 中村 寅太君
   理事 羽田武嗣郎君 理事 大柴 滋夫君
   理事 栗原 俊夫君 理事 森本  靖君
      上林山榮吉君    中山 榮一君
     橋本登美三郎君    森山 欽司君
      安宅 常彦君    畑   和君
      原   茂君    安平 鹿一君
      受田 新吉君    谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小沢久太郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  保岡 武久君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 武田  功君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  淺野 賢澄君
        郵政事務官
        (監察局長)  藤牧  直君
        郵政事務官
        (郵務局長)  佐方 信博君
        郵政事務官
        (貯金局長)  金澤 平藏君
        郵政事務官
        (簡易保険局
        長)      田中 鎭雄君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
        郵政事務官
        (経理局長)  長田 裕二君
 委員外の出席者
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    米沢  滋君
        日本電信電話公
        社経理局長   井田 勝造君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 郵政事業に関する件
 郵政監察に関する件
 電気通信に関する件
 電波監理及び放送に関する件
     ――――◇―――――
#2
○本名委員長 これより会議を開きます。
 郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。
 この際、小沢郵政大臣及び大橋電電公社総裁より発言を求められておりますので、これを許します。小沢郵政大臣。
#3
○小沢国務大臣 今次の北陸地方の豪雪によりまして、郵政省関係におきましても相当の被害が発生しております。省といたしましては、長野及び金沢郵政局に災害対策本部を設けまして、業務の運行並びに職員の援助に当たらせております。
 なお、詳細につきましては係官から説明させますから、よろしくお願いいたします。
#4
○本名委員長 次に大橋電電公社総裁。
#5
○大橋説明員 北陸地方その他の雪害について御報告を申し上げたいと思います。
 最初に電信電話回線の雪害の状況を申し上げますが、今年に入りましてから、九州、東北、近畿地方等をも含めまして、北陸、信越、北海道各地に激しい降雪がありました。
 その結果、新年に入りましてから今日までの電信電話回線に対する被害は、市外電話回線において総計八百二回線の障害がございました。そのうち今日まで九六・八%回復いたしまして、残るところ二十五回線だけがまだ罹障の状態で残っております。
 電信回線につきましては、全体で十四回線の被害がありましたが、これは全部回復済みでございます。
 そのほか市内電話回線につきましては、一万五千七百四十六回線の被害がありましたが、これは今日まで八六・五%の回復を見まして、なお罹障中のものが二千百二十二回線残っておる状態でございます。
 今日現在の被害の状況を申し上げますと、通話疎通の状況から最初に申し上げますが、電話については、北陸地方においては、降雪の激しかった二十三日から二十六日を中心といたしまして、豪雪に伴う関係通話が輻湊したため、回線の多少の支障はありましたけれども、おもな回線、つまりマイクロウェーブとかケーブルの被害はほとんどございませんので、回線の罹障が比較的僅少でありました。そのために疎通には著しい支障は来たさなかったのであります。なお、二十九日現在では、金沢局の近郊五つの対地が通話輻湊のために待ち合わせサービスが平常三十分もしくは四十分のものが、約二倍になっておる状況でございます。
 信越地方は、回線障害はほとんどなかったのでありますが、雪害関係通話の異常輻湊のために、待ち合わせサービスに多少のおくれがあったようであります。
 服務状況につきましては、北陸地方は、降雪の最も激しかった二十三日ないし二十六日の期間におきまして、金沢、福井、富山、高岡の主要局においては、二十名から三十名程度の帰宅不能者あるいは出勤不能者があったので、これらについては局舎または近隣の旅館に宿泊せしめまして、要員の確保に努めたのであります。なお、二十九日現在において、出勤不能者は漸次減少いたしまして、主要局においても一名ないし二名の程度にとどまっております。
 信越地方におきましては、特に新潟県下において雪害が激しくありまして、長岡、三条等の主要局におきましては、二十九日現在なお出勤不能者、帰宅不能者が五名ないし十五名程度ありました。これらにつきましては、北陸同様局舎または近傍の旅館に宿泊させて要員の確保をはかっております。
 以上が電話でありますが、電信につきましては、北陸地方においては、平常に比較いたしまして、豪雪関係電報の来着信が激増いたしまして、取り扱い通数は約平常の二倍程度に増加いたしておるのでありますが、回線による疎通はおおむね平常通りに行なわれております。
 また配達につきましては、降雪のため徒歩等によるほかなく、能率が著しく低下いたしまして、平均五時間程度おくれておる状況でございます。
 信越地方におきましては、豪雪関係信等の増加によりまして、取り扱い通数は平常の約三〇%の増加を示しておるのでありますが、回線疎通はおおむね平常通りであります。
 配達につきましては、北陸同様徒歩配達のために、平均約四時間程度のおくれを示しておるのであります。
 服務の関係は、北陸、信越関係とも電話関係と同様でありますが、臨時者の雇用によってできるだけ配達サービスの確保に努めておる状況であります。ただ、この今の状態が相当長く続きましたので、従業員が相当疲労を感じております状況でありますのと、臨時を雇うにしましても、なかなか思うにまかせませんので、北陸地方におきましては、東海から十名ずつの班を二つつくりまして北陸方面へ応援に出す。また近畿方面から十名の班を一つつくりまして、合わせて三十名の応援を必要に応じて出すように手配はいたしております。信越地方におきましては、信州の方は被害がないのでありますから、これは信越管内独自で応援を差し繰ってやる手配はととのえております。
 以上のような状況でございます。
#6
○本名委員長 この際暫時休憩いたします。
   午前十時五十九分休憩
     ――――◇―――――
   午前十一時一分開議
#7
○本名委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。上林山榮吉君。
#8
○上林山委員 本委員会において、各委員から熱心に論議せられた例の仙台放送の問題について、私は、郵政大臣に対しまして、その後の調整が責任を持ってそれぞれの人たちがやっておるかどうか、あるいは見通しは現段階においてはどういうふうであるのか、私どもには電波行政に対して、新しい大臣が非常に関心を示されておるように思われるので、この点をまずお尋ねしておきたい。なお、大臣で十分説明ができないならば、この問題を十分知っておられる人から補充的にさらに説明をしてもらっても差しつかえありません。われわれ真相をきわめて、しかもこれがきわめて当然の姿において善意の解決ができることを期待しておるという意味から聞いておるのでありますので、この点をまず私はお尋ねしておきたいと思います。
#9
○小沢国務大臣 仙台放送の件につきましては、私も概略引き継ぎを受けました。その後の経過といたしましては、愛知議員、三浦知事、内ケ崎さんの三人の間で調停を今進めておるように聞いております。まだ結論を得ていないようでありまして、詳細は私存じておりませんが、今調停を進めておるというような状態でございます。
#10
○上林山委員 大臣としては、就任早々であるとしても、その程度の御答弁では、あなたが第二次プランの修正に対して御意見を持っておるのとは少し開きが私は感覚的にあると思うのです。だからそういうお考えではだめだと思う。だからさっき申し上げたように、大臣が詳しく答弁できないならば、これを十分知悉しておられる諸君から御答弁があってしかるべきだ、こう思うのです。見通しなどは一体どうなっておるか、そして今どの辺まできておって、結論はどういうふうになりそうかというくらいの大体の傾向がわからなければならぬ。非常にもめておるのか、それとも一歩前進して、いい方向に妥結しようとしておるのか、これくらいは、もうあれから相当の期間ですよ。あの問題をほんとうに善意を持ってやれば、これは一日でもできる問題なんだ。これが長く引っぱられておる現段階において、今小沢大臣がお答えになった程度ではなく、この委員会は、この問題に重大な関心を、各委員ともそれぞれの立場から持っておられるので、これはもう少しはっきり一つこの段階でお答え願いたいと思うのです。
#11
○保岡政府委員 委員会で参考人の意見聴取等が行なわれました際に、いろいろな御意見も委員から相当出ておりますので、そういう御意見等を大きく参考にいたしまして、今大臣からお話がありましたように、愛知、内ケ崎、三浦の三人――一番最初案をまとめていただいたこの三人の方々が、一番事情を知悉しておられることでもありますし、またいろいろな面はおきまして調停をするにいたしましても、一番適任であるというふうに考えましたので、この三人の方々に誠意を持って努力していただくようにお願いいたしまして、自来この三人の方々が、あるいは健康のためすぐにお集まりができなかったような点もあったのでありますが、二、三回集まられまして、ある案を――この案は今発表するわけにいかぬのでありますが、大体私どもの見るところでは、委員会の御意見を十分に参酌されまして、そういう御意見等になるべく帰一するような方向でいろいろと苦心惨たんしておられるわけでございます。そういう一つの案に向かって最終的に協議を進めておるというところでございまして、私どもはこの三人の方々の誠意ある御努力が実を結ぶように側面からもお願いいたしておりますし、またそういうふうに期待をいたしておるところでございます。
 その結果につましては、三人の方からまだ最終的な御報告をいただいておりませんので、今ここでできるとかできぬとかいうことまで申し上げることはできませんが、できるめどで今努力をいたしていただいておることだけを一つ御了承いただきたいと思います。
#12
○上林山委員 ずっと前に郵政当局が答弁しておったときに比べまして、ただいまの御答弁では、確かに善意を持って積極的に円満な解決をはかるべくそれぞれの立場でそれぞれの人が熱心に努力をしておられる。こういうことを承ったのですが、当委員会ではこれを単に質疑で終わろうというような安易な考えを最初から持っていないのでありますから、そういろ趣旨において郵政当局が誤りなきを期していただくことをさらにこの際私は要望をして、この問題はその程度でおきます。
 これに関連するというよりも、むしろ新しい立場からと思われる節もあるわけでありますが、小沢郵政大臣が第二次のチャンネル・プランの修正に対して、新任早々である点もありましょうが、成案ができていて公聴会を開こうとする段階まできておるのに、自分としてももっとこの問題を掘り下げてこまかいところまで注意を払いたい、また、技術者であるというような立場からもそういうお考えを持っておる。私はそれは郵政大臣として新しく就任されて当然の御処置だと思っておるのですよ。決して皮肉って申し上げておるのではないのです。だからそういう立場におられるということはけっこうであるが、私が言ったような趣旨なのか、それともわれわれのはかり知ることのできない、それこそ抜本的な何かお考えがあれば――私は電波行政は大事な行政だと思っておりますし、ことに民放は大いに発展してもらわなければならぬけれども、その反面、どうも利権化の傾向がある、あるいは勢力にものを言わせてこれを強引に処置をしていこうというような気配がある。過去にもあった。こういうような意味から、私はあなたのこの行政に対する国民も信頼し、われわれ国会側も信頼するような新しい何かがあればお聞かせ願いたい。
#13
○小沢国務大臣 第二次のプランの修正につきましては、実は私就任早々聞きまして、いろいろ研究しなければならぬ点もございますので、今、私がふに落ちるように説明をさせているところでございまして、これもさっそくしなければならぬというふうに思っておる次第でございまして、別に他意があるわけではございません。
#14
○上林山委員 ただ新しく就任したから聞き流しでもいくまいから、一応よく聞いた上でこれを処置するんだ、これもまた常識的にはきわめて穏便な御答弁なんです。けれども、せっかくりっぱにつくり上げたと事務当局その他で思っておるのに、ストップをかけたという意味ではないとしても、世間は、見ようによってはやはりストップをかけたんだ、こういうように見る向きもあるわけなのです。私はその意味でむしろ期待をしているんですよ、あなたに。あなたのその斬新なというか、きわめて堅実なというか、そういう立場で電波行政を見直していこう、その意欲に対して、そうじゃないように聞こえたのでちょっと私はあなたの格を下げたと、こう思うのですが、いずれにいたしましても、そういうような私は善意をもって、期待をもってあなたから何か聞こうと思ったんです。しかしながらその程度であれば、これははなはだ失礼でございますけれども、あなたもまたこの電波行政をしっかりやれる人じゃないのじゃないかな、こういうふうに考えざるを得ないのです。ほんとうにこれは、私は与党でありますけれどもそう思います。
 そこで私は、憶測でありますけれども、第十二チャンネルの京阪地区の割当に関連があるんじゃないか、それもまたあなたが詳細に研究したいという一つの対象になっているんじゃないか、こう思うのですが、そういう点はないのですか。その点をまず伺っておきたいと思います。
#15
○小沢国務大臣 その点は別に関係ございません。
#16
○上林山委員 関係ないとするなら、この問題は今のままでいいと、こういうふうに思っておられるのか、いわゆるラジオ関東などが異議申し立てをしているようでありますが、申し立てをしている方が正しいと思っておられるのか。これは郵政大臣が近く右左を裁断されなければならぬでしょう。あるいはまた、それぞれの機関の結論に対して、郵政大臣が最後には裁断を下さなければならぬはずです。そういうようなあなたは行政の長として近くそういうふうにおやりにならなければならぬようになっているのです。そういう点お知りにならぬのですか。今、私が指摘をしてこれをお知りになったとすれば、これに対してどういうお考えを持っていられますか。
#17
○小沢国務大臣 ただいま御質問の件につきましては、電波監理審議会にかけまして、その議決によりましてわれわれの方で決定するということになるわけでありまして、詳しいことは審理官に説明をさせます。
 (「郵政大臣が免許したじゃないか」と呼ぶ者あり)
#18
○上林山委員 ヤジのある通りなんです。あのヤジは普通のヤジじゃなくて、あれは確かに意味のあるヤジで、その通りなんです一これは言うまでもなく日本科学技術振興財団に割り当てているわけです。それに対して、ラジオ関東あたりから異議の申し立てをしておる。この日本科学技術振興財団、それこそ日本の科学技術を発展させたいという意欲のもとに、この電波を一つ国民のものとして善意に活用したいというこの財団に、当時の大臣はだれであったか私は知らぬが、これを割り当てられた。何といいますか、見識の高い態度といいますか、この人の見方は、そういう態度でこれを御処置になったと思われる。だから、そういうものに対して、今異議の申し立てをラジオ関東その他からしておることに対して、どういう感想を持っておられるか。やがてこれが各機関を経てあなたのところにきた場合には、どういう考えをもってあなたは処置されようとしておられるか。これはきわめて明瞭にあなたおやりにならなければならない。もうわずかの時間しかないのですよ。そういう意味合いにおいて、もっと一つ真剣に御答弁願いたいと思います。
#19
○小沢国務大臣 ただいま審理官を定め、そこで調査させておるわけでありまして、その結果によりまして私が決定しなければならないと思っております。
#20
○上林山委員 いつごろまで審理官の審議の調査にかかるのか、あるいはいつごろ大体右左を大臣としてきめられるのか、時間的なことを参考に承っておきたい。というのは、あなた方がよほど根本的なあやまちを割り当てのときに犯しておればこれは別として、もしそうでないとするならば、私は民放は大いに発展してもらわなければならないけれども、しかし、民放が先ほどあなたに質問した通り、仙台放送にもそういう例があるし、その他にもいろんなトラブルを聞かぬでもない。こういうような、どちらかというと、いわゆる利権的な方向に、単に善意な事業というよりも、そうしたようなニュアンスを多少なりとも受けるということは、われわれ遺憾にたえない。だから、そういう意味合いにおいて、この問題は、あなたもあちらこちらから陳情を受けられてお困りになっておるだろうと思うけれども、これはやはり一つあなたが技術者であるということもあるのだから、そういう意味合いにおいてこれをはっきりされないと、世間からあなたも大したことはないと言われますよ。
#21
○西崎政府委員 今の御質問に対しましてお答えさせていただきますが、われわれ郵政当局としましては、今、先生もおっしゃいましたように、確信を持ちまして日本科学技術振興財団に免許を下したわけでございます。それに対しまして、行政不服審査法及び電波法の規定によりまして、ラジオ関東ほか二社から異議の申し立てがあったわけでございます。これに対する処理は、電波法の規定によりまして、現在電波監理審議会に付議いたしまして、ここで先ほども大臣から回答がありましたように審理官をきめまして、一月以内――すなわちその異議申し立ての受理を決定した日から一月以内に第一回目の聴聞を開始しなければならない、こういう規定によりまして、近いうちにこの第一回の聴聞が行なわれることになっておるわけでありまして、この結論がいつ出るかということにつきましては、まだ何とも申し上げかねるわけでございます。そうしてその聴聞の結果によりまして、電波監理審議会におきまして議決されました暁は、これによって郵政大臣が異議申し立ての決定を行なう、電波法の規定によって今後処理して参る、こういう段取りになっておるわけでございます。
#22
○上林山委員 事務的にはおっしゃる通りなんだ。しかし、事務的処理をするバック・ボーンはどこにあるかということが重大な問題になってくるのです。そこでその異議申し立ての要点、一番大事な要点は一体何なんですか。詳しい説明は要りませんが、一番大きな異議申し立ての要点、それは何ですか。簡潔に一つお知らせ願いたいと思います。
#23
○西崎政府委員 ただいまの御質問についてお答えしますが、先ほど申し上げましたように、三者とも多少その理由が違っております。そして実は今その主宰する審理官がいろいろ補足的な説明資料をとっておりますので、詳細な点はまだ十分われわれの方へわかっておりませんが、この三者の理由を見ますと、結局チャンネルプラン修正の手続が公正を欠いている、それからこの財団に対する予備免許処分について公正を疑うような点がある、こういったようなことを申しておるのでございまして、はたしてこれが具体的に何を意味しているかということにつきましては、今資料を各異議申立人からとっておる段階でございますので、内容につきましてはもう少し御猶予願いたいと思います。
#24
○上林山委員 今の段階ではその程度だとおっしゃるので、これ以上追及をやめておきますが、一つ質問の趣旨をよく勘案していただきまして、もしとるところがあるとするならば重要な参考にしておいていただきたい、こう申し上げまして、この点はこの程度にいたします。
 次に、私は郵政当局にお尋ねいたしたいのですが、せっかく予算を増したり定員を増したりしておるのに、依然として事故犯罪が多いということです。郵政職員は何といっても国家公務員です。しかも国民に奉仕しなければならぬ重要な職務についておるわけです。その人たちが国民の信頼を裏切って、しかも金品に関係のある犯罪を犯すということは、当委員会で各委員から毎年当局に強くいけないではないかと要請しているわけですね。こういうことがあってはいけないということを、口をすっぱくして各委員から何回も繰り返しておるわけなんです。漸次改善された向きもないとは言いませんが、大部分は改善されておらぬ、こういうように思われるんです。これに対して、あなた方が今までの体験を通じて、どの点が隘路になっておるか。それはたくさんありましょう、あげれば十も二十も隘路はあるでしょう。あるが、その一、二の重要な隘路とは一体何だ、それを改正すればこの犯罪はゼロにしてみせますという何か確信のある御研究をしておるのか、してないのか。まあ予算をふやし、人をふやし、少し機構をいじっていきさえするならば犯罪は防止できる、こういうふうに思っておられるのか。もっとこれだけの予算、これだけの人、これだけの思い切った機構、あるいはその他思い切って対策を講ずるならば、事故犯罪は抜本的になくなる、ゼロにひとしくなるくらいまでにしてみせますという何か気概がありますか。隘路になっているのは一体何と何です。十も二十もあげる必要はない、二つか三つ重要なのをあげてみて下さい。
#25
○藤牧政府委員 お答えいたします。年々歳々、犯罪が跡を断つどころか漸増の傾向にあるということにつきましては、部下指導等に十分力を尽くしておりますものの、まことに申しわけなく存じておる次第でございます。
 郵政犯罪と申しまして、郵便あるいは貯金、保険あるいは共通関係と四種類ございますので、各別々に申し上げます。
 郵政犯罪の九〇%が郵便並びに貯金でございます。それから保険、共通の犯罪の占める割合は、郵政犯罪のうち件数で一割内外でございます。
 郵便貯金でございますが、この貯金につきましては、御承知の通り原簿の所管庁、これが地方貯金局でございます。その原簿と預金者が持っております通帳あるいは証書、この間が実は切れておるというようなところが欠点でございます。これをつなぐことによりまして、貯金犯罪というものはほとんど行なわれなくなるというふうに見ております。これらの点につきましては、貯金局の方で元利金を年に一度預金者の方に通知をするということを三十八年度からいたすということになりましたので、貯金犯罪につきましては確信を持ち得る状態になったわけでございます。
 保険犯罪につきましては、これは保険犯罪の大部分が保険料の横領でございます。この点につきましては、部内の管理、監督の地位にある職員が、日常の業務の取り扱いを正規の手続を履行させるということで完全に防遏ができようか、かように考えております。
 それから共通関係の犯罪は、これは局舎に対する侵入、それから無人局舎あるいは特定局のうちにそういうようなものがございますが、この局舎の侵入が大体四割ございます。これらにつきましては、三十八年度予算におきまして、防犯ベル等の設置ということが認められておりますので、この点につきましても改善をはかることができようかと思っております。
 いずれにいたしましても、貯金、保険、共通、こういったものにつきましては、証拠物件がございますので、こういう犯罪というものは、根絶することが努力さえすればでき得ようかと思うのでございます。ただ、非常に大きな犯罪件数を占めております郵便犯罪が、郵政犯罪の全数のうち五割というふうになっておりますが、その郵便犯罪のうちの半分が、現金書留あるいは通常の中にある現金封入の窃取というようなものでございます。この分につきましては、もう証拠といいますか、至るところに犯罪ができ得るような格好になっておりますので、これはもう全員が気をつけて全員が気をつけて正規の手続をどこどこまでもやるということと、管理者並びに監察当局が精力的にこの郵便に全力をあげなければなるまいというふうに考えております。これは放置いたしますならば、いわばやり得というような形になりかねないのであります。この制度といいますか、これを防ぐために郵便物事故申告制度というものがございまして、大数観察といいますか、その結果によりまして、どこどこの郵便局においては、あるいは配達、あるいは区分に事故が多いということが大数的にわかります。従いまして、それらの局に対しまして集中的に内偵等、あらゆる手を尽くしまして犯罪の防止に当たっておる次第でございます。
 以上をもちまして大体確信といいますか、犯罪防遏に対しましてやや見通しを得たというような状況でございます。
#26
○上林山委員 本問題にきわめて熱心に取り組んでおる監察局長に対してはまことに恐縮だけれども、大体犯罪がなくなる見通しを得たと言うが、それはほんとうに確信がありますか。おそらく確信はなかろうと僕は思っているのです。それはあとで御答弁願いますが、そういうふうに思います。確信があればけっこうです。あなたは確信があると言う。僕は確信がないだろうと言う。それを繰り返しておったって、水かけ論ですから勝負はつきません。それで申し上げませんが、私はそうしたようなやり方で、ある程度はおっしゃるように犯罪が少なくなるだろうとは思います。しかし、あなた方の郵政大臣の所管事項説明資料の中には、三十七年度上半期で件数が一千七百三十三件、金額で二億六千二百三十三万円とある。これを前年度の上半期に比べると、件数は百十三件減った。わずかですね。それが、金額においては、驚くなかれ一億四千三百四十六万円ふえたのです。私は犯罪事故をなくする大前提は、何といっても予防にあると思う。犯罪予防、ここに重点を置かなければならぬ。検挙主義よりも予防主義ですよ。この辺、少しは考えてはおられるようだし、多少の対策も講じておられるように見受けられるけれども、不徹底である。頭のいい諸君なんだから、一つ血のめぐりがいいような処置をやってもらわなければいかぬのです。この辺がおよそ何か一本大きなくぎが郵政行政に抜けておる。この犯罪の予防という点について、どんな抜本的な方策を講じているのですか。この点をまずお尋ねしたい。
 今私があなたの説明を聞いて驚いたのは、局舎がまずくて、ことに特定局などの局舎がまずくて外から侵入した、その犯罪が四割だということです。これは何ということですか。これは修繕することも大事だけれども、修繕しないでもこれを一割やそこらに食いとめることは、その所管事務を預かっておる人たちがしっかりやっておればできるはずです。なるほどそこをくりあげて、切ってとって捨てたというようなものなら別ですよ。そうでないなら、この四割というのは一割ないし二割に減らし得るのです。もちろんがんじょうなものをつくるということには賛成ですよ。やらなければならぬが、それと同時に、これは心のゆるみもあるんじゃないですか。どんなりっぱな鉄筋の建物だって入ってくるんですよ。だからそういうことを考えて――それなら聞きたいのですが、木造の建物と木造でない建物との侵入の比率はどうなっているのですか、参考に示してもらいたい。
#27
○藤牧政府委員 お答えいたします。
 最後の分からお答えいたします。詳細の資料をただいま持ち合わしておりませんので、この次お手元まで御配付申し上げたく思っておりますが、局舎侵入は九分九厘まで無人局舎でございます。管理者のいるところへ入る者はまず例外でございまして、夜間無人になるところへどうしても入ってくる、こういうものでございます。
 それからなお予防措置が重要だというお話でございますが、まことにごもっともで、私どももそれに重点を置いてやっておるところでございます。先ほど申し上げました預金者に対する元利金の通知制度、あるいは保険料の関係書類を管理者が日々これを見ていくというようなことも全部予防でございまして、私どもいたずらに犯罪の跡を追い検挙ばかりをやっておるというのではないのでありまして、説明が足りない点がありましたところはまことに申しわけないと思いますが、予防に重点を置いておる次第であります。
#28
○上林山委員 言葉が足りなかったので、私の方も誤解をしたらしい点もあるようであるから、それは了といたしますが、今のお説の中に予防第一主義である、けっこう。これを私はもっともっとやってもらいたい。たとえば今局舎の侵入の四割のうちの九割はたぶん無人局であるだろう、こういうお答えであったが、無人局なら犯罪が起こっていいということになりますか。この予防ということについて、ただ局舎の窓を丈夫にするという程度でいいんですか。無人局に金を置いてあった、それをとられた、一体国民に何と言うか(「それは無人局だからだ」と呼ぶ者あり)無人局であったから、ただいまその辺からヤジが出るようにやむを得ないんだという、そういうような考えを持っておったら、国民は一体どうするのですか。無人局に対しては無人局だから犯罪があるのだ、無人局でなくても犯罪のある場合もあるが、無人局だから犯罪が多いのだ、だから仕方がないんです。郵便局なんて、そんな信用のないものか、こういうふうに国民から思われたらどうするんですか。(「人間をふやしたらいいんだよ」と呼ぶ者あり)人間だけじゃない、魂のない人間をいくらふやしたってだめ。いわゆる国民に奉仕する善良な意思を持った職員でなければ、ただ魂の入らない者を少しくらいふやしたってこれはだめ。これは社会党の諸君と私どもの意見の分かれるところでありますけれども、いずれにいたしましても、無人局であったから犯罪が起きてもいいなどということは、これは監察局長、やむを得ないということはだめだ。これをどうして処置するのか。
#29
○藤牧政府委員 どうも私の答弁がまずくて先生に誤解をいただいておるようでございますが、私どもは無人局舎の侵入――人がいないから犯罪があっても仕方がないということを申し上げたつもりはないのでございまして、郵政犯罪の件数がたくさんあるのだ、その件数の中身は無人局舎に忍び込んだというようなものもその件数の中に入っておるのだ、そういう説明を申し上げたわけです。(上林山委員「局舎侵入の四割のうち九割がそうだとあなたが言ったから……」と呼ぶ)だから共通犯罪です。いずれにしろ、資料をあとで御提出申し上げますが、そういった局舎に侵入されたというものも大臣の所管事項説明の件数の中には入るわけであります、こういう意味合いで申し上げたわけでございます。なお、無人局舎につきましては資金あるいは切手というものをなるべく置かないように十分に指導はいたしております。説明といいますか、言葉が足りないで申しわけございませんでした。無人局舎で犯罪があってもやむを得ないというこじゃないのでありまして、その犯罪の件数の中にはそういうものも入るわけであります。こういうことを申し上げたわけでございます。
#30
○上林山委員 私はまだ満足はしませんけれども、無人局であるから犯罪が起こるのはやむを得ないのだ、こういう考え方は、抜本的に改めて、無人局であっても犯罪は起こらないのだ、こういうような予防措置をがっちりとしなければならぬ。そうしないと、郵政業務に対する国民の不信を招くのだ、こういうふうに考える。一つ最善の努力をさらに要望したいと思います。
 これに関連しまして、これは部外の犯罪ですが、鹿児島県の大口の郵便局に起こった事件です。これは郵政事務職員が――郵政配達事務職員といいますか、こういう人たちが、水俣の争議の最中に、工場を取り巻いておる、そこを通って中で働いておる労務者に食糧その他の郵便物を届けようとした際暴力を受けた。正常なる郵政業務を労働争議がじゃまをした。単なるじゃまじゃない。何か暴行を加えたと聞いておるのだが、そういう事実があるのかないのか。また、その後のこの取り扱いは、これは郵政省の監察局だけで取り扱う問題じゃないと思うのだが、その後のこの問題の進行状態は、どう取り扱いはなっておるか。私は、善良なる郵政職員の公務を妨害するようないかなる暴力も、いかなる団体も、政府はそれこそ堂々たる態度をもって、そういうことがないような処置をとるべきであると思う。私はそういう意味合いにおいてお聞きしたい。どうなんですか大臣。またこれは大事な問題ですが、局長の答弁のあとでこれに対するあなたの感想、あるいは考えをはっきりと言っていただきたいと思う。
#31
○藤牧政府委員 御質問の通りの事実があったわけでございまして、非常勤の集配人が新日窒の水俣の工場、そこへ小包を八個配達に参ったわけでございます。そのときに、ピケを張っておる人たちがありまして、おれらが配ってやるからというようなこと
 で、その非常勤の集配人がその小包を配りにくくなったわけでございます。そのうちの一つの小包、これは中にウイスキーか何かとおぼしきものが入っておったようでございますが、これがこわれた。あるいはこわされたというような事実がございまして、熊本の監察局から局員も派遣いたしておりますし、私の方も事情を調べております。事実ははっきりいたしておりますが、誰がやったのかというような点が、今のところ調査が行き届いておりません。まことに遺憾なことでありますけれども、厳重に会社側の方に申し入れをいたしておりまして、その後はそういう事実はございませんが、当日そういう事実がありました。私どもは今鋭意事実調査をいたしております。まだ結論は得ておらぬわけでありまして、問題は公務執行妨害になるかならないかという点でございまして、あるいは刑罰法規の適用で、威力業務妨害罪あるいは公務執行妨害罪になるか、なった場合に加害者は誰かというような事実関係がまだ明らかになっていない。こういう関係でございます。
#32
○上林山委員 どういう犯罪でこれを処置するかということはその次の問題。事実の問題については、郵政省だけで処置していいと思っておられますか。それとも、その事実という事実だけについては、関係官庁にこれを御連絡になったのかどうか。こういう事実がもしあったならば、これをどういう刑罰に処するかというのは、それはそれぞれの立場における人たちが最後に判断すべき問題で、事実関係というものは、これはあらかじめ関係方面には連絡ないし報告すべきものである、私はこう考えるのだが、これはどうなんですか。今の話を聞くと、何だかまだ取り調べ中でございまして、よくわかっておりませんので、わかり次第何とかいたしましょうというように聞こえて、何だかビールのせんが抜けたような答弁に聞こえるのだが、そうじゃないのか。
#33
○藤牧政府委員 捜査関係機関全部が、協力といいますか、歩調を合せましてやっております。従いまして、検察庁、警察、それから郵政監察局、三者でこの問題に当たっておる現実でございます。
#34
○上林山委員 次に、私は貯金の増強の問題についてお尋ねしておきたいのですが、貯金は大して手を下さなくても漸増の方向をたどる、私はこう思うのですが、郵政当局は何か妙薬を持っておられますか。たとえば、こういう方法を講じたらさらにそれが三割ふえますとか、あるいは五割ふえるであろうとか、こういうような何か考えを持っておられますかどうか、この点をまず大臣にお聞きしておきたいと思う。
#35
○小沢国務大臣 実はこれにつきましては、今法案を研究中でありまして、あるいは個人貸付をするようなことをいたしまして貯金の増強をはかりたいというふうに考えておるのでございますが、この問題は、実はなかなかむずかしい問題でありまして、ただいま検討中であります。われわれといたしましては、ぜひとも一つ画期的な方法を講じたいと思って研究しておりますが、今ここでどうという結論を申し上げられないのは残念でございます。
#36
○上林山委員 その前にあなたは経済企画庁にもおられた方なので、私はこれを多としておるのですよ。だから、あなたの良識を一つ御披露願っておくと、われわれ審議の場合にも都合がいいと思いますので参考にしたいのです。私は今郵政省で準備しておる法案はだめだと思っておるのです。あんなものじゃ貯金はふえないと思っているのです。これは具体的に質疑をします。あんな陳腐な案で国民がだまされて、そうして郵便貯金をふえようなどとは考えておらぬ。これは別問題として、他日私はこれに論及いたしますが、そういうものじゃ郵政大臣だめなんです。そういう手を使わぬでも、ことしの経済状態から、来年の経済状態から貯金は漸増の方向をたどるのです、私の知識経験をもってすれば。去年に比べてもふえるのです。来年毛またふえます。貯金は必ずふえます。ふえる率、パーセントは少しくらいとしますけれどもふえる。だから問題は、そういうことをあなたちっとはお考えになっていますか、小細工をしなくても漸増の方向をたどる。それが飛躍的にたどるたどらぬは第二の問題ですよ。見通しはどうなんです。それをまず聞きたい。
#37
○小沢国務大臣 ただいま上林山委員が仰せられましたように、郵便貯金はことしも目的を達しております。来年も達すると思うわけでございますが、われわれといたしましては、何といたしましても、やはり郵便貯金の画期的増強ということを目標とするわけでございまして、先ほども申し上げたようなことも一つ。それから郵便局でいろいろと努力するのも一つ。あらゆる手段を講じまして増強をはかりたいというふうに考えておるわけでございますが、そのうちの一つとして先ほど一つの例を申し上げたわけでございます。
#38
○上林山委員 そのうちの一つとして――それはつっかい棒にならぬのですよ。それをやったために何%ふえると思っていますか。あなたわかりますか。わからぬでしょう。それは何%ふえるという計画はわからぬはずです。だから聞きません。君らの説明もだめなんだから、これはあと回しといたしますが、いずれにいたしましても、あなたがおっしゃるように、いろいろな方法を講じなくても貯金は漸増するんだ、しかし、それをやれば少しはふえるかもしれぬ、その増強の一つの方法です、こういう説明なんだ。通り一ぺんの説明でちっとも新味はないんですよ。それよりも大臣、一番大事な問題は、どうなんですか、国会側は与野党を通じて、どちらかといえば、大部分の人たちはやはり国民の側の味方につくんですよ。これは選挙をやるとかやらぬとかいうばかりじゃないのです。国会の大部分の人は与野党を通じてやはり国民の側の肩を持ちますよ。これはまた当然だと思う。だから、その国会の審議をはずして、大臣が、大蔵大臣なり総理大臣からやかましく言われれば、貯金の利率を簡単に引き下げられるというような処置を取られるから、貯金は減るんですよ。なぜかというと、国会は何ら審議の機会がないからだ。国会は適当な利率ということをまず考えますよ。あるいはまた非常に貯金が悪ければ、これは国の財政資金の源泉をなしているのですから、預金者のことも考え、財政資金のことも考えて、少し利率を上げようじゃないか、こういうことに持っていくのですよ。あるいは下げる場合でも、待ったをかける場合があるのです。適当な場合は率を下げてもいいけれども、もうこの段階では下げてはいかぬ、貯金も減るじゃないか、こう言って政府に対してネジを巻くのです。ところが大臣は、政令でこれができるような方向に今相談を進められているかのごとく聞くが、事実ですか。それに対してあなたはどういうお考えを持っているか。この辺が貯金の増強に一番重大な関連を持ってくるのですよ。いかがですか。
#39
○小沢国務大臣 その問題につきましては、われわれといたしましては、慎重に今研究しておるところでございます。
#40
○上林山委員 よくわからぬのです。慎重に研究しているという意味はどういうことですか。大事なところにきて、慎重々々と言うだけじゃだめですよ。何もこのうしろにいる人たちは、変な考えは持っていないのですから、それに対しては、私はこう思う、しかし今の段階ではこういう経過をたどっておりますというぐらいの答弁をしなさい。もうあなたに新大臣々々々といっていつまでも同情はしませんよ。
#41
○小沢国務大臣 ただいま上林山さんが申されましたように、政令でこれを変えようというような問題もございましたけれども、これはなかなか重要な問題でございますから、慎重に検討していく考えでございます。
#42
○上林山委員 何べん聞いても、慎重々々でまことに遺憾でありますが、私どもの言った趣旨を相当了としておられるような顔色に見えるから、私はこの程度でおきますが、そういうところに大臣力を入れるべきで、今事務当局でちょこちょこ研究しているのは、人が笑いますよ。あれを出せば野党の諸君もおそらく笑うだろうと思う。だから、ああいうことをしないで、今言ったようなところに力を入れるとか、森本委員なども御研究になっておるし、私も研究しておるのですが、貯金をふやす方法は、安心感を与えることが第一、第二は便利を与えるということです。その便利の点ですが、外国ではこれは言うまでもなく郵便貯金の払い出しに小切手を使っていますよ。銀行のとは少し違いますけれども、大体それに似たような小切手の制度で、一定の郵便貯金をしておれば、第三者が小切手を郵便局に持って行っても払い出してくれる。こういうことなどは、あなたは経済企画庁におられたのだから、こちこちのいわゆる郵政官僚じゃないから、そういうような意味においてもう少し研究の芽を出していかれることが貯金の増強になるのですよ。こんな便利なものだ、こんな安心なものだ、ほかのと比較してこの程度は利益になるとか、そういうものでなければ、国民にはアピールしないということを私はこの際強く申し上げておきます。法案が出ても、おそらくは私は賛成しないであろうという私個人のことを表明いたしておきます。
 まだやりたいのですけれども、時間だからやめろということです。私は時間の約束はしていないのだけれども、そういう意味でこの程度できょうはやめますが、この次また適当な時期に続行いたします。
#43
○本名委員長 森本靖君。
#44
○森本委員 新大臣に聞きたいことはたくさんありますけれども、同僚の委員からそれぞれ大小にわたって質問があると思いますので、私は簡単に質問したいと思います。
 その前に、ちょっと大臣にも御忠告を申し上げておきたいと思いますことは、まずきょうの豪雪対策についての大臣と電電公社総裁の御説明でありますけれども、これは、本来ならば昨日、大臣が施政方針の説明を行なう際に、一応詳細に資料も持って、それに対するところの説明もちゃんと文書にして配るだけの手配をし、準備をして委員会に臨むのが妥当でありました。大臣も就任早々でありますし、今そういう点は無理な点もあろうかと思いますけれども、各委員会におきましてはほとんどそういうふうにやっておりますので、そういう点については、一つこれを補佐する政務次官、事務次官、各局長にも十分に今後の問題として私は忠告を申し上げたい、こう思うわけです。
 それからもう一つ御忠告を申し上げておきたいと思いますことは、今後委員会が行なわれますと、これは委員会側にも若干責任がありますけれども、部局長、その下の課長、さらには係長というものがこの委員会にくぎづけになるわけでありまして、そういう点からいたしますと、郵政省なり公社の事務が非常に渋滞する。わが委員会の方といたしましても、でき得る限り出席をする政府委員というものは指定をして出席をしてもらう、こういうふうになるべくしたいというふうには考えますけれども、まず私は本省の部局長に望んでおきたいことは、答弁はあくまでも政府委員以上の方が責任を持ってする建前でありますから、本来政府委員が全部勉強が足りておりましたならば、課長、係長が来なくても十分に済むわけであります。特に逓信関係というものは、ほかの委員会に比べてみましても、そういうことが非常に多いわけであります。現在までそういう点については、まあこれは逓信一家といいますか、そういうことで非常になごやかにやってきておりますけれども、きちんとけじめをつけるところはけじめをつけるということでやっていかなければなりませんので、これは委員会が始まるということになって、局長、課長、さらには課長補佐、係長まで出てきて事務が渋滞するということがないように、部局長は責任を持って答弁ができるように平生から一つ勉強しておいてもらいたい。委員会においてろくに答弁もできぬというような部局長については、大臣はしかるべく考えていっていいというふうに私は考えます。これは特に本省のいわゆる係長以下の職員の要望でもありまして、組合を通じましてもそういう要望がありましたし、また、もっともな点だと私は思うので、そういう点については、今後は部局長は十分に勉強するように大臣からも督励をしておいていただきたい。あわてて課長を呼ぶ、あるいはまたその下の係長がおらぬと課長もわからぬというようなことのないように一つ準備をしておいてもらいたい。ただし、私どもは別に故意にいろいろいじめるというわけではございませんので、こまかい点については、局長としてはわかりませんから、この次に回答いたしますということでも、これはやむを得ぬわけでありますから、一つ今のようなやり方は、この際だんだん改めていただくように特に私はお願いをしておきたい、こう思うわけでありますが、まずこの二つの点について大臣から御所見を聞いておきたい、こう思うわけです。
#45
○小沢国務大臣 豪雪の問題につきまして昨日私が申し上げませんのは、私の不手ぎわでございまして、まことに申しわけなく存じております。
 それから政府委員の出席につきまして、ただいま仰せになりましたようなことは、非常にけっこうなことでございまして、役所の仕事を推進する上に私はかくあるべきだと思っておりますので、そういう方法で一つ処置したいと思っております。
#46
○森本委員 そこで具体的に入りたいと思いますが、その前に私は委員長にも申し上げておきたいと思います。委員会の運営でありますが、これは今後の問題にも関連をいたしますので、やはり理事会において与野党の理事が一応きめて、そうしてこれからやろうということになった場合には、与野党のそれぞれの理事が一つ責任を持って、そのきめた方向に運営をしていただくようにお願いをいたしたい。そうしないと、党と党との間できめたものが一切またひっくり返るということになると、とても運営がいきませんので、その点は私は一つ委員長に特に要望をしておきたい。
#47
○本名委員長 承知しました。
#48
○森本委員 それでは具体的に中に入っていきたいと思いますが、先ほど同僚の上林山委員からちょっと質問のありましたいわゆる第二次チャンネルプランの修正に関する一これは通常第三次チャンネルプランというふうにいわれておりますが、第三次チャンネルプランについては、大臣の御説明では、難視聴地域を解消するためにUをも含めて第二次チャンネルプランの修正を行ないたい、こういうふうに説明がなっております。これは大臣が就任早々でありますから研究をしたいということで、現在それぞれの局長なりに所管事項の説明を受けておるということもごもっともであろうと思いますが、特にちょっと聞いておきたいと思いますことは、この第三次チャンネルプランが難視聴地域解消だけの問題であるのか、あるいはまた難視聴地域をほとんど主体としてやるけれども、その中には難視聴地域ではないけれども、チャンネルプランをさらに波を割り当てていいというところがあって割り当てるというところが二、三カ所ある、こういう形になってくるのか、その点を一つ、これは基本の問題でありますから聞いておきたい、こう思うわけです。
#49
○小沢国務大臣 第二次プランの修正につきましては、難視聴地域の解消ということを目標にしております。
#50
○森本委員 そういたしますと、難視聴地域解消ということを目標にしておりますから、既設の放送局その他があって波が余裕があるというところについても、そういう点については非常に問題が多いので、第三次チャンネル。フランについては、そういう点は入らない、こう解釈してよろしゅうございますか。
#51
○小沢国務大臣 親局につきましては全然その問題の中に入っておりません。
#52
○森本委員 それで一応問題は明らかになったわけでありますけれども、ややもいたしますと、こういう際に一つの政治的な問題が入って、難視聴地域解消という目標がいつの間にかわからないという格好にならないように、一つこの点も特に私は今の大臣の答弁を信用いたしまして、申し上げておきたいと思います。この第三次チャンネルプランにおきまして、一応難視聴地域が日本ではほとんど解消されるという形になるわけでありまして、あと一〇%程度になるわけであります。
 そこで、現在懸案になっておりますところのFM放送の問題でありますが、これについても早急に一つ結論を出さなければならぬ段階にきておると私は思うわけでありますが、これは国際会議の関係も相当これに影響するわけでありまして、あなたが御説明になっておりますように、CCIRの総会において、この視聴方式あるいは標準方式等がきまるのではないかといわれておりますが、いずれにいたしましても、これはもう三年越しの問題でありまして、そろそろ結論をつけていかなければならぬというふうに考えるわけであります。
 そこでその前にNHKが昨年度の予算におきまして、全国で実験放送局を設けて実験放送をやらせた、それを一つの基準にもしよう、こういう考え方に立っておるわけでありますが、現在までのNHKのいわゆる実験放送のやってきた問題と、それから今後の見通し、そういう点について御説明ができればお願いをしたい。なお、長くなるようでございましたら、この点については、一つ後刻委員会に資料として詳細にお出しを願いたい、こう思うわけであります。
#53
○西崎政府委員 NHKのFM実験局は御承知のように、現在主として地方放送局、全体で東京以下九局で実施しておるわけでありまして、それぞれ電波の伝わり方であるとか、混信の問題であるとか、あるいははその他の技術基準についての調査をやっておるわけであります。この具体的な今までの成果につきましては、今、先生がおっしゃいましたように、後刻資料で提出さしていただきたいと思います。
#54
○森本委員 それは一つ詳細な資料をお願いしたいと思うわけであります。
 そこでFM放送について、将来大臣として――これから先は政治的な問題になりますので、今の世界の現状とNHKのFM放送の実験放送の成果に立って、さらにまたCCIRの総会等の結論が出るのは、この結果は三月にはわかります。そうなって参りますと、大体FM放送のチャンネルプランをこしらえて実施に移す段階も、おのずからわれわれの頭の中では考えられてくるわけでありますが、その見通しを大臣はどういうようにお考えですか。
#55
○小沢国務大臣 ただいま森本さんからお話のありましたFM放送に関しましては、CCIRの結果も見なければならぬし、それから十分研究しなければならぬし、われわれといたしましては、なるべく早い機会にやりたいとは思っておりますけれども、その時期につきましては、ここでいつということは申し上げる段階になっておらないと思います。
#56
○森本委員 その時期、その具体的な内容、こういう問題は、相当重要な問題でありますけれども、私は一応時期のめどをつけないと、これはいつまでたってもずるずるやる格好になると思うわけであります。今のNHKの実験放送の結果、またFM東海等がやっておる結果、それからCCIRの総会の結果、すべて三月の下旬にはおのずから一つのデータができ上がってくる。そうなって参りますると、これに関する郵政省としての立案は四月ごろにはでき上がるのではないか。そうしてこれを電波監理審議会その他にかけてやっておりましても、これはあなたのおっしゃる通り、なるべくすみやかに行なうということであるとするならば、見通しを言うならば、少なくとも五月、六月ごろには成案が得られることになるわけであります。これは電波監理局長に答弁をさせましても、事務的に見通しを持っているとするならば、今言ったような格好になると思う。そうなりますと、五月ないし六月が一つのめどになる、こういう形のめどをつけて仕事を行なわなければ、なかなか私は先行きがわからない。だから私は大臣が、こまかいことはわからなくても、今言ったような見通しを立てて、政治的にやろうと思えばやれるわけであります。その辺は政治家の判断ということになるわけであります。
 だから私が今言ったような見通しを立てていくとするならば、少なくとも本年の五月ないし六月ごろには一つのプランができ上がる、こういう形になると思うのですが、どうですか。私は電波局長じゃありませんけれども、その見通しが大体いいのじゃないか、そういうふうな予想、計画を立てて進んでいかない限りは、なかなか進まないと思うわけであります。
#57
○小沢国務大臣 先ほども申し上げましたように、われわれといたしましては、できるだけ早くということを考えておりますが、いろいろ重要な問題がありますので、ここでいつということをどうも申し上げかねると存じます。
#58
○森本委員 いろいろ重要な点については、一つずつ聞いていったら解決がつくと思いますけれども、それは時間の関係できょうは省きますけれども、私が言っておるそういう段階でいくということについては、大体間違いないでしょう。私が今言ったようなことについて、あなたはそうおっしゃるけれども、そうはならぬということであるとするならで、こうこうこういう重大な理由があってそうはならぬ、こうお答えを願いたい。私が言ったことについて、大体そうなっていくであろうという考え方なら、まあはっきりそのお約束はできませんけれども、そういうふうな格好にはなっていくことでありましようという答弁になると思う。
#59
○小沢国務大臣 今、森本さんから具体的に、何月々々ということを仰せられましたけれども、ただいまの段階といたしましては、私どもの方といたしましては、それがいいとか悪いとか判断する段階になっておりません。
#60
○森本委員 それがいいとか悪いとか、また、私は五月、六月と言いましたけれども、それがかっちり五月、六月ということじゃない、大体その辺の付近をめどにした形において進行していかないと、もう進行する時期がないじゃないですか。私が今言ったように、要するに事務的にずっとやってきてもそうなる。その間に、政治的にいろいろ話をするということになってもそうなっていく。
 なお、これは断わっておきますが、当委員会においても、このFM放送については、超党派的に決議を行なっておりますから、その決議に対しましても、郵政当局としても、これは早急に進めていくところの責任があるわけであります。だから当委員会としては、こういうところにこういう意見を持っておるということを明確に出しておるわけであります。そういう点を考えながら、すみやかにやろうということであるとするならば、大体そういうようなめどになっていくのではないか。私はそう何も何月と言ったから、その何月ぴっちり、こういうことを言っているのではない。大体そういうふうなルールになっていくのではないか、こう言っておるわけであります。何もあなたがここでそうなっていくであろうと言ったところで、その言質をとらえて、大臣がこう言ったから、あくまでそうでなければならぬというつもりでもないわけです。それは一カ月や二カ月のズレはあるでしょうが、大体そういう形になっていくのではないかという見通しを言っているわけです。
#61
○小沢国務大臣 当委員会におきまして、いろいろ御決議になりましたことも、私承知いたしております。そういう点によりまして、先ほど申し上げましたように、なるべく早い機会にこれをやりたいという一つの努力は持っておりますが、先ほどの四月、五月あるいは五月、六月というところの決意まで至っておりません。
#62
○森本委員 あなたはやはり事務官僚出身だけあって、なかなか慎重な点は私は買いたいと思うのですが、しかし、あまり慎重になり過ぎて一あなたは政治家でありますから、もはや建設省の事務官じゃございませんから、その点は一つ政治家としての見識を持った発言をしてもいいと思う。それから政治家というものは、責任がある態度で答弁をしても、それがある程度間違ってきた場合には、率直に間違ってきたということを私は言ってもいいと思う。だからそれほど事務官僚的に慎重になることは、さっきも上林山さんの質問じゃないけれども、何もかも慎重に検討します、慎重に検討しますということになりますから、そうなると、物事を深く、こまかく掘り下げていくということになって、結局現実の問題から討議していかなければならぬということになる。そうなってくると、あなたの方もうるさいわけです。そういうことにならぬように、大臣というものは、政治的な見識を持って答弁をする、こういう形になるわけでありますので、その点は今後も一つ――長い委員会でありますから、十分考えてやるようにお願いを申し上げたい、こう思うわけであります。
 この点については、また後ほど行なうことにいたしまして、ちょっとここで私は日韓会談に関連をいたしまする問題を聞いておきたいと思います。今、日韓会談が行なわれておりまするが、韓国の方から日本に対して請求権の問題が今やかましくいわれておりますけれども、郵便貯金とそれから簡易生命保険、さらに郵便年金、この三つのいわゆる終戦のときの状態でありまするが、終戦のときには、おそらくこれは私の調査の範囲では、全然支払っておらない、こう思うわけであります。ただし、外地から内地に帰ってきて、持って帰った人にはたしか支払いをしているというふうに考えるわけでありますが、これについては、韓国の方から、具体的に外務省を通じて日本政府に対して数字の要求があったかどうか、この点を一つ聞いておきたい、こう思うわけであります。――事務当局の方は、私は事務当局にと言いますから、今は大臣に政治的な問題を聞いておるわけでありまして、外務大臣から郵政大臣に対して、そういうふうな連絡があったかどうか。さらに、外務省に対してそういうことが韓国から請求されておるかどうか。これは政治問題でありますから、大臣から一つお答えを願いたい。
#63
○小沢国務大臣 私といたしましては、まだ聞いておりません。
#64
○森本委員 そういたしますと、外務省が韓国からこれを正規に受けたということはない、こういうふうに考えていいわけですか。この点は重大な点でありますので、ちゃんと事務当局に聞いて、大臣御答弁をして下さい。
#65
○小沢国務大臣 外務省が韓国から受けたか受けないか、実は私当事者でございませんからまだわからないのでございます。
#66
○森本委員 しかし、こういう問題は、かりに韓国がその請求権の内訳として日本政府に要求をしてきたということであるとするならば、当然外務大臣から郵政大臣に対して連絡がなければならぬ。だから、まだ外務大臣から郵政大臣に対してそういう連絡が明確にない、こういうことであるとするならば、韓国がいわゆる要求をしてきたという当初の七千万ドルの要求の中には、これが具体的には入っておらない、こういうふうに解釈をしていいかどうか。こういうことです。
#67
○小沢国務大臣 実は私もその点につきましてまだ聞いておりませんので、はたして外務省の方に韓国の方から要求があったのかどうか、実は私も責任者でございませんから、よく存じません。この私の存じていないことだけは事実でございます。
#68
○森本委員 存じていないということは、これは普通であれば、外務省から連絡がないから、だから外務省は韓国から聞いていない、こういうことになると思いますが、そうするとこの問題は、かりに今度の日韓会談において有償、無償の五億ドルの供与を行なうということにおける条約が一応できたといたしました場合には、これは請求権放棄というものの中に入って、一切どんぶり勘定で御破算、こういうことになるわけですか。
#69
○小沢国務大臣 これもまた外務省からまだ何のお話も受けておりませんので、ここで私がどうと申し上げる段階になっておりません。
#70
○森本委員 これはいずれ私は、予算委員会でもやりたいと思いますので、あなた方にカンニングしておるみたいなもので、ここまで言うと、かなり詳細に調べられると思いますが、一つ調べておかぬと、これは問題になると思いますので、十分に調べておいてもらいたいと思います。
 カンニングをしたついでに申し上げておきますが、もう一つ問題になりますのは、かりに日韓会談が解決がついた場合には、漁業権の問題も、竹島の問題も、一切解決をつけるということを池田総理は言っておりますから、そうなりますと、こういうふうな郵便通信その他についても、一切の問題が韓国との間に解決がついた、こういうことにならなければならぬわけであります。その点でいきますと、私が前から言っておりますところの海底電線の問題についても、これはいまだに一おそらく日韓会談の間において話をしておるかどうかということになりますので、これを一つ聞いておきたいと思いますが、朝鮮と日本との海底電線の内容について何か外務省の方から連絡があったかどうか。
#71
○小沢国務大臣 まだ外務省の方から連絡はございません。
#72
○森本委員 郵政省としては、この問題は、やはり日韓会談の際に解決をつけてもらわなければ困る、こういう考え方ですか。
#73
○淺野政府委員 まだそこまでいっていないものと考えております。よく外務省と相談をいたしましてお答えをいたします。
#74
○森本委員 私があえて言いますのは、これは別に政府を追及しようという考え方で言っておるのじゃありません。池田総理が、すべての問題は一切解決をつけ得るということを言っておるわけでありますから、この機会をのがしたならば、この問題も解決がつかない。私は今のやり方の日韓会談には反対でありますけれども、しかしこの海底電線の問題等についても、やはり竹島の問題、漁業ラインの問題と同じように、向こうの言うことと日本の言うことが違っておるわけでありますから、こういう点については、やはり解決をつけなければ何にもならぬのじゃないか、こう思うわけであります。そういう点においては、何か日韓会談といったら郵政省は何も関係がないと思うだろうが大ありだ。実は財産の問題については、郵政省としては非常に問題があるわけであります。そういう点について、郵政省は情報を集め、それから向こうがどうなっておるというようなことについて、積極的に中に入ってやるべきじゃないかというふうに思うわけでありますが、とにかく大臣としては、この問題は、日韓会談の際に解決をつける、こういうつもりですか。
#75
○小沢国務大臣 つけられるべきものに対しましては、なるべく一つつけたい、そういうふうに思っております。
#76
○森本委員 今の答弁は、私は予算委員会で追及しますよ。総理の発言とあなたの発言と違ってきますよ。総理は、日韓会談については、韓国と日本政府との間における諸問題の一切を解決つけない限りは妥結をしない、こういうことを言っておるわけであります。だからこの海底電線の問題は、明らかに日本政府と韓国政府との問題であります。その問題が解決がつくかっかぬかわからぬということを郵政大臣が答弁をするということは、私はもってのほかだと思う。総理の発言と大臣の発言とが違ってくるわけであります。だから総理の発言が総理の発言の通りとするならば、郵政大臣はこの際に責任を持って解決をつける、こういう答弁でなければならぬはずであります。
#77
○小沢国務大臣 できる限り解決するつもりでわれわれといたしましては外務省と連絡をいたしまして努力いたします。
#78
○森本委員 要するに、できる限り郵政大臣は解決をつけるということを言っておるけれども、総理の発言からするならば、その解決がつかない場合は、日韓会談が御破算になる、こういうことになるわけであります。だから総理は、すべての問題を解決をつけなければやらない、こういうことを言っておるわけでありますから、その辺を郵政大臣としてはなるべくやりたいということではいかぬのであって、かりにいわゆる池田政府がこの日韓会談を成功さそうとする考え方であったとするならば、この問題も解決をつけておかなければ、総理の食言になるわけであります。その点を、大臣、なるべく解決をつけたいということではならぬと思う。日韓会談が成立をするならば、この際責任を持ってこの問題も解決をつけてもらわなけらばならぬ、これが、郵政大臣の発言でなれけばならぬと思う。だから日韓会談が、社会党が猛烈に反対をしております、国民も反対をしておりますから、そういう点でこれが決烈してできなければそれは別であります。反対をしておるにもかかわらず、しゃにむに現在の政府がやる、こういうことでありますから、やるについては池田総理は、あなた方はそういうふうに反対しておるけれども、全部の問題を解決をつける、こういうことを言っておるわけでありますから、日韓会談が成立をするならば、郵政大臣としても、この問題については責任を持って解決をつけます、これが総理の答弁と郵政大臣の答弁が一緒になる答弁であります。それが、なるべくならばやりますというならば、これはおかしな答弁になります。その点をはっきりしておいてもらいたい。
#79
○小沢国務大臣 私といたしましては、責任を持って解決するように努力いたします。
#80
○森本委員 初めからそういう答弁であればもう済んでおったわけです。これは私は郵政省が苦しい立場に立って往生するのを助けようと思って質問をしておるわけでありますから、一つ大いに恩に着てもらいたいと思うのであります。
 なお、もう一つ言っておきたいと思いますのは、この海底電線の財産の所有権がいまだに日本電信電話公社の未整理財産になっておると思う。これは本来日本の国内法規からするならば、国際電電の財産に移管をすべきものである。今の日本の国内法規であるとするならば、われわれは将来国際、国内の電信電話というものを統一した一元的な通信行政を行なう、こういうことを前から言っておりますし、現在も言っておるわけでありますけれども、現在の国内法規ではそういうようにするのが至当である、こう思うわけでありますが、どうでありますか。
#81
○淺野政府委員 ただいまおっしゃいました点、まことにごもっともでありますが、ただ、日韓のケーブルの問題につきましては、平和条約に基づいて所有権がきまって参ります点、同時に、ただいまの日韓問題の現状等からいたしまして、そういった問題が解決してから考える、こういうふうにただいま考えております。ただ、御趣旨の点につきましては、十分体しまして、そういった時期に参りましたら、すみやかに線を出すように努力いたしたいと思います。
#82
○森本委員 日韓会談が成立をしたならば、そういうふうにするということは、日本の国内法規からいくとするならば、日本の通信政策からいくとするならば、韓国は依然として日本の領土である、こういう考え方になってくるわけであります、日韓会談が成立するまでは。だから、日韓会談が成立をしたら、そういうふうに変えるということは、日韓会談が成立をして初めて外国扱いにする、それまでは日本の国内通信法規によると、属国扱いか領土扱いになる、こういうことになるわけであります、法理的にいきましても。だから、こういう点については、私は前から言っておる、これは財産を国際電電に移管するということはできるはずであります。今、淺野監理官は首をかしげておるけれども、これは常識的にいってもなるわけであります。その点はどうですか。
#83
○淺野政府委員 日韓会談は、ただいまお話がございましたが、やはり外国との間の話し合いの問題になって参ります。決して国内問題ではないものと考えております。従いまして、相手のあることでもありますし、時期は別といたしまして、そういった問題等に基づいてこういった問題が解決してから考える、こういうふうに実は申し上げた次第であります。同時に、現在においてもできないことはないという御意見でございますが、やはり公社に――国際に対しましては、当初の出資額のうちにこれが入っておりませんので、またそういった問題が出ましてから、あらためて出資の中に入れるかどうかということを考えるということになるのではないかと考えております。
#84
○森本委員 それはあなた慎重そうな御答弁をしておるけれども、それは言うこととやっておることとが違うと思う。これは投資にするのか、あるいはそれを売り払うという形になるのか、そういう点は現在の法規でもできると思う。そういう点についてやろうと思えばできるわけであって、それから現実にその処理ができなければやらないということでありますけれども、日韓会談が成立をしてからやろうということでありますけれども、それまででも現実には韓国は外国であります。外国と通信を行なうのは日本の国内法規では国際電電であります。その線路を確保するのが国際電電の任務であります。そういう点でいくとするならば、これはやはり私は日本の国内整備として、韓国を外国に扱って会談を行なおうとするならば、国内法規においても、まずこれは外国扱いにするのが至当である。これは大日本帝国で、韓国は依然として領土であるという考え方でいくとするならそれは別であります。私はこう思うわけでありますが、大臣その点はどうですか。
#85
○小沢国務大臣 私たちといたしましては、大日本帝国の属国だというような考えは全然持っておりません。
#86
○森本委員 もしそれがなければ、日本の国内法規では、国際通信というものは国際電電が行なうということになっておるわけであります。例外的に電電公社が行なうとするならば、例外規定というものを法律上設けてもらいたい。だから私は今も言っておるように、何も郵政省をいじめようとかなんとかいう考え方を持っておるわけではない。しかしこういう問題が逓信委員会で論議されておるからまだこれでいいけれども、かりに日韓会談が一応成立をして、日韓会談特別委員会というものあたりでやりますと、これは与野党の間でかなり大きな政治問題になるわけであります。だからそういう点については事前に郵政省が一つの措置をせよということを、私は一年前からこの委員会を通じて言ってきておるわけであります。それを郵政省がやろうとしたらめんどうくさいし、忙しいものだからほったらかした、そういうやり方がいかぬのだ、できるものは一つ一つ解決をつけていきなさい、こういうことを言っておるわけであります。だから大日本帝国ということを私は言ったけれども、それはまあそういうことを口の端で言ったわけであって、そのことを特別どうこうと言うわけではない。私は郵政省が苦境に陥らぬようにと思って、老婆心ながら前から忠告をしておる。その忠告をちっとも聞かず、忙しいもんだからほったらかしておくからこういう質問をしておるわけであります。だから大臣は、しかるべくこういう問題については処置をする、したらどうか、こういうことを聞いたわけであります。
#87
○小沢国務大臣 十分御趣旨を体しまして処置するつもりでございます。
#88
○森本委員 それから、もうあと時間がありませんので、もう一つ聞いておきたいと思いますことは、先ほど藤牧監察局長が答弁をしておりましたように、無人局の外部侵入が非常に多いということを言っておったわけでありますが、無人局に何ぼ錠前をしても、どろぼうが入ろうと思えば入れるわけでありまして、犬を飼っておいたところでしょうがない。そういうことになりますが、この根本的な解決は、何といっても無人局に宿直者を置かざるを得ないのじゃないか、こういうように考えるのですが、その点どうですか。
#89
○長田政府委員 無人局の防衛と申しますか、盗難防止対策はいろいろ考えられるわけでございますが、何年でございましたか、かなり前から定員六人でしたか七人でしたか、ちょっと今その点はっきりいたしませんが――定員七人以上の局につきましては、しかもそれが全員男子である場合、男子職員が七人以上いるような局につきましては、宿直させることができる、そういう観点からいたしまして、夜泊め得る人間の限度というような観点から、定員、男子職員の数というもので夜宿直させる局を切りまして、夜勤務しないような局につきましても、泊めてその防衛に当たらせるという措置をとって参りました。それ以下の局につきましては、ただいまのところ宿直という形での防衛は考えられませんので、かぎとかあるいは防犯ベルとか、その他関係者がそれとなくいろいろ気をつけるという形で対処してきている状態でございます。
#90
○森本委員 前の項は私どももよくわかっておりますので、それを聞いておるわけじゃない。要するに無人局をどうするか、無人局に何ぼベルをつけて、何ぼかぎをかっちりかけてみても、夜人が全然おらぬ郵便局でありますから、入ろうと思えばたやすく入れるわけであります。それを根本的に解決をつけるには、人を置くより以外方法がないわけであります。ああ言い、こう言い答弁をしてみたところで……。だからその人を置こうと思っておるけれども、これは財政上できません、ベルもつけました、防犯装置もやりました、それ以上は、入られても不可抗力であります、この答弁しかないわけでしょう、大臣。これは常識でわかりますから、何ぼベルをつけて、何ぼがんじょうにしたところで、人が夜おらぬのでありますから、その中から物をとられたってしようがない、こういうことになるでしょう、大臣。
#91
○小沢国務大臣 森本さんのおっしゃるようなことになるかと思いますけれども、われわれといたしましては、非常ベルをつくったりなんかして十分注意したい、そういうふうに思います。
#92
○森本委員 非常ベルをつくってどういう措置をするのか、ちょっと聞きたいが、何か鉄条網でも張っておいて、どろぼうが入ってきてそれにさわったら、ベルでも鳴るというふうにするのですか。
#93
○武田政府委員 今の先生のおっしゃいました例につきまして、私どもの経験を申し上げますと、防犯ベルをつけておきまして、また付近の民家、そういうところにも防犯ベルの連絡をつけておきまして、どろぼうが入りますと鳴ります。それで、たとえば名古屋管内あたりも、一昨年の三月には十件近く被害がありましたけれども、そのうちの三割くらいまでは未然に防止できたわけでございますので、ちょっと先生の例を申し上げておきます。
#94
○森本委員 一生懸命やっておるということはよくわかりますけれども、一生懸命やっても、なおかつ人がおらぬというところについてはどうにもならぬ。それから火災のときにどうにもならぬ。たとえば放火魔が郵便局に放火するということになると、どうやっても手のつけようがない。結局そこに宿直者を一人置いて留守番をさせる以外手がない。私は、こういう点は郵政省ははっきり言ったらいいと思う。それを、ああもやっております、こうもやっております、これもやりますけれども、できませんというようなことを言うから、一般の人が誤解してしまう。人のおらぬところで従業員が悪いなんて、何ぼくさしてみたところでしょうがない。人間がおらぬのだから、おらぬ人間が悪いと怒ってみてもしようがない。そういう点は郵政省としても答弁するときは、物事は一生懸命やりましたけれども、これ以上はできませんならできませんということを、はっきり言ってもらいたいということを、私はこういう際に要請しておきたいと思います。こういう点についてはなるべく宿直者を置いて、そして万全の手配をする。今女の子は宿直ができませんから宿直させておらぬことになっておりますけれども、しかし現実には、女の事務員が泊まりをやっておるという局が多いわけであります。そういう点も大臣あたりはよく認識しておいてもらいたいと思うのですが、これはこまかい問題でありますので、そういう点について大臣が御進講を聞いているかどうか知りませんが、ためしに私は大臣に聞いてみたわけでありますが、こういう点については、今後もよく勉強しておいてもらいたい、こう思うわけであります。何か一般の人の質問を聞いておると、郵政省がまるで全部悪いというふうにとられがちでありますので、今言ったような、これは従業員が悪いのではない、それから郵政省も悪いのではない、郵政省も努力しておるけれども、実際には金がないんだ、人間がないんだ、その金と人間をくれさえすれば、こういう事故は一切絶滅できるのだということを、国会の委員会の場を通じて答弁で明らかにしてもらいたい、こう思うわけであります。委員の方から質問があったといって、ほんとうのことはほんとうで遠慮せずに答弁してもらいたい。うその答弁では困りますけれども……。それを一つお願い申し上げておきたいと思うわけであります。
 それから、これは私が前の手島郵政大臣に質問いたしまして、手島郵政大臣は前向きの姿勢で一つ討議する、こういうことになりましたけれども、病気で退職せられましたが、例の日曜配達の問題であります。今、郵政省の郵便物とそれに見合うところの定員の増加からいきますと、これは当然非常に定員が辛い。そういう点で、昨年は労働組合の協力もあって、つつがなく年賀郵便がはげましたけれども、本来盆暮れの郵便物が集中をするということは、郵政省としてもこれをさばくことは非常にむずかしい問題である。それからまた、外国等においても、クリスマスには郵便物が集中をして、やはり日本と同じように臨時者を相当雇ってやっておるというのも同じような条件であります。ところが、外国においては、ソ連を除く以外は、全部日曜日は配達をやめております。それによって相当の定員の問題が出てくる。こういうことがありまして、日本においても、日曜日にこの東京都の官庁街において配達をしても実際には受け取る方の人がおらない、こういうふうな状況にあるわけでありまして、私はこの日曜配達については、世界的な水準に応じてやはり廃止をするという方向で一つ十分に討議を重ねて、早急に結論が出るようにしてもらいたい、こういうことで、前手島郵政大臣はそういう前向きの方向でやりたい、こういうことを言っておりますので、その点現大臣も同様であるかどうか、一つ聞いておきたい、こう思うわけです。
#95
○小沢国務大臣 日曜日配達休止の問題につきまして、手島大臣が前向きの姿勢で検討するというようなことをおっしゃったということでございますが、直ちにこれを廃止するというわけにも参りませんけれども、われわれといたしましても、手島大臣同様前向きの姿勢でよく検討してやっていきたい、そういうふうに思います。
  〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代
  理着席〕
#96
○森本委員 あと私は東南アジア・ケーブルの問題と、それから北方ルートの問題についても聞きたいと思いますけれども、これはこの次に回しまして、ちょっと電通関係について聞きたいと思いますが、その前に、先ほどちょっと問題になっておりました郵便貯金法の改正の問題であります。
 私が与党の方々やあるいはまた大蔵当局の意向それぞれを聞いてみまするに、大蔵省としては貯金の利子を政令に委任をするという方向だけにとどめたいというふうなことのようでありますけれども、もしそういうことであるとするならば、これはもう全く大蔵省の言う通りということになるわけでありまして、先ほどもお話がありましたように、少なくとも貯金の利子は、本来ならば国会においてきめるのが妥当である、しかし大蔵省がどうしてもということであるとするならば、その反面、郵便貯金が増強できるような貸付制度を認めるというのが私は郵政省の意向だと思う。これが大蔵省の意向に押しまくられて、一方的にそういうふうな貯金の利子を政令に委任をするというだけの法律がかりに出てくるということになった場合には、これは本委員会では与党も野党も全部が一致して反対するのではないか、こう思うわけでありまするので、その間の事情は十分大臣が考えて、これは大臣の政治折衝の試金石でありまするから、一つ十分にお考えの上、さらに、これに関連をいたしまして、保険の法律の問題についても、やはり郵政省としては相当考えていかなければならぬ法律案でありまするから、この点は一つ大蔵大臣とも十分に話し合いをして、よりよい結論を得て、もし法案として出すとするならば出してもらいたい。そうでなければ、当委員会としては全部ボイコットしたいというぐらいに考えておるわけでありますし、幸い――幸いといえるかどうか知りませんけれども、大蔵大臣の田中角榮君は元の郵政大臣でありまして、郵政大臣当時は、大いにやらなければならぬということを言っておった大臣でありまして、郵便貯金の貸付なんかも大いにやらなければならぬ、簡易保険の融資の範囲も大いに拡大しなければならぬということも、当委員会の席上において郵政大臣として答弁をしておった方であります。その人が現在大蔵大臣でありますから、おそらく郵政大臣としては話が非常にまとまりやすい、こう思うわけであります。私はこの点は、新しい郵政大臣と大蔵大臣との政治的な手腕に大いに期待をしておるわけでありますので、その間の事情を十分察知をして、大臣が政治的な手腕を発揮をしてもらいたい、こう思うわけでありますので、これについての大臣の見解をちょっと聞いておきたい、こう思うわけです。
#97
○小沢国務大臣 ただいまの問題につきましては、森本さんのおっしゃた通り、大蔵省ともよく折衝して万遺憾なきを期するというふうにいたしたいと思います。
#98
○森本委員 きょうは、郵政省関係でまだほかにたくさんありますけれども、次会に譲りまして、電気通信関係についてちょっと聞いておきたいと思います。
 電電公社の総裁におきましても、さらにまた郵政大臣の説明におきましても、非常に問題になっておりまする点は、本年度の電話料金の減収であります。三千二百四十五億円というのが三十七年度の予算でありますけれども、十二月末に二千三百二十六億円ということで七一・七%、前年度が七八・四%ということでありますから、これはかなりの減少になっておるわけでありまして、憂慮すべき事態でありますが、われわれがこの前の料金の合理化のときに非常に反対をしたにもかかわらず、電電公社並びに政府当局は押し切ってしまって、今ごろになって百億くらいの減収だということで、あわてていろいろなことをやっておりますが、そのあおりを食って電話の工事がとまるということで、国民が迷惑をする。結局、野党、社会党の言うことを聞いておったら間違いがないということにこの料金問題でもなると私は思いますけれども、そういう点は別といたしまして、本年度は二千三百二十六億円ということでありますけれども、三月末の年度末におきまするところのこの事業の収入見込みというものは、どういう程度になるという見通しを持っておられるのか、どの程度減収になるという見通しを持っておられるのか、この点をお聞きしたい、こう思うわけであります。
#99
○大橋説明員 お答え申し上げます。
 ただいま御指摘の通り、本年度に入りましてから電信電話料金の減収の傾向が出て参りました。この十二月までの状況によりますと、予算の予定に比べまして七十四億円の減収という数字が出ております。この原因はいろいろ想像されるわけでありますが、主たる原因は、やはり何と申しましても、最近の世の中の景気の問題、一般経済界の情勢が反映いたしまして、自然利用の量が減ってきたということが一つの原因であると思います。しかし、その上にさらに、十月以降の状況が、それ以前に比べまして特に減収の程度がひどいのであります。これはやはり従前の一般の利用減ということのほかに、九月三十日より実施いたしました料金改正の影響もあるのではないか、かようにわれわれは考えておるわけであります。今後の情勢ということになりますと、まずこの情勢で進みますと一応百億内外の減収になる、かように想像いたされるわけであります。
#100
○森本委員 百億内外の減収になるであろうということでありますが、今まで予算額と実収入というものは、決算をした場合に大体どの程度になっておりますか。
#101
○大橋説明員 それは年度によっていろいろ――今までの公社が始まって以来の状況を見ますと、大体昭和二十九年度には、今の減収の傾向を示したのでありますが、その他は、大てい予算よりも増収になっておる状況でございます。
#102
○森本委員 そういたしますと、三十六年度の予算額に比しての実収入はどうなっておりますか。
#103
○井田説明員 百五十億余りでございます。
#104
○森本委員 そういたしますと、本年は予算額に比して百億減収ということでありますから、従来の予算の編成方針を見ると、大体これは見込みよりも二百五十億ないし二百六十億の結局実質的には見込み違いになる、こう解釈していいですか。
#105
○大橋説明員 数字はその通りと言っていいかどうか知りませんけれども、大体それに近いような傾向だと思います。
#106
○森本委員 私は、これは電電公社の将来の問題にも非常に影響いたしますが、事業収入が三千二百四十五億円というふうに見ておる中で、百五十億ないし百七十億も数字が違ってくるということは、公社の事業計画にも相当影響してくるというふうに考えるわけであります。
 私はそこで、こまかいことは次にやりますので、大臣にちょっと聞いておきたいと思いますが、こういうふうな大きな見込み違いを予算においてしたときは、一体だれが政治的な責任を負うのか、これは一般に経済情勢が悪くなりまして、やむを得ませんでした、それから料金改正で減収になりましたということは、理由になると思いますが、しかし、いつもそういうことではいかぬのじゃないか。こういうふうに重大な見込み違いをするということは、一体だれが最終的に責任を持っておるのか。ただ、まことに申しわけございませんでしたで事が済むような小さな問題ではないと思う。しかも野党のわれわれからは、この料金の改正のときにあたって、るるその反対理論を申し上げ、そしてそういうふうなことをやるということはいかぬじゃないかということを、われわれが何回も質問をしたにもかかわらず、予算については絶対大丈夫だという答弁を繰り返しやっておいて、法案を無理やりに通しておいて、そのあげくが、結局こういうふうな大きな見込み違いである。こういうことの政治的な責任というものは一体だれが負うのか。これは、要するに電電公社が責任を持って郵政省に予算を出して、それで郵政省が予算を提案するわけでありますから、最終的には郵政大臣に責任があると思いますけれども、郵政大臣の政治的な責任とするか、あるいは電電公社の大橋総裁の責任とするか、みんなが責任があるといえばそれまでですけれども、このくらいの大きな見込み違いをすれば、全責任をかぶって善処するというくらいの勇気のある人が一人くらいあってもいいと思う。ところが、悪くなるとみんながどうもあれもこれも悪うございましたということになるのでありますが、これは将来の問題もありますので、こういう見込み違いのいわゆる政治的責任というものはどうおとりになるのか、私はこういう点について聞いておきたいと思うわけであります。
#107
○小沢国務大臣 この問題につきましては、料金の問題もございますし、それと別に経済上のいろいろの変動があったわけでございまして、実は最初はこういうふうになるわけではなかったのでありますが、いわゆる見込み違いでございまして、結局政治的責任はだれがとるかといえば、やはり郵政大臣が政治的責任をとるべきだ、私はそういうふうに思います。
#108
○森本委員 政治的責任をとるべき郵政大臣が、やめてしまっておらぬということになると、ちっとも責任がはっきりしないことになるわけでありますが、はっきり言うと、郵政大臣が政治的な責任を持ってやる。実際に大臣がかわりましたからいいようなものの、もし大臣が現職でのほほんとしておるようだったら、私の重大な見込み違いでございましたから大臣を辞任いたしますというくらいの意気込みでこういう問題に取り組まなければ、またこういうことになる。
 それから、われわれが声を大にして言ったことについても、全部自信ありげな答弁をした公社側にも責任がある。速記録を見ていただいたらわかる。私は一つ一つ追及しておる。それに対しては全部、そういう心配は要りませんというふうな形の答弁をしておって、なおかっこういう格好になるということでありますので、これから先は、野党の質問に対しても、また野党の意見でも、いい意見はどんどん取り入れ、法案の提案をしておっても、なるほど理論的に野党に言われるとどうにもしようがないというふうなことを考えてきた場合には、面子にこだわらずに、率直に野党のいい意見は取り入れるというくらいな度量が将来なければ、ここで論議することはむだになります。そういう点でこれは一つの例でありますけれども、重大な今後の運営について、こういう質問を通じてわれわれは専門的立場から論議をする。しかもそれに対して、かなり窮屈な答弁をして、そうして何とかごまかしていかなければならぬというふうな問題については、今後は野党の意見もどんどん取り入れて改善をしていくというくらいの意気込みがほしいわけでありますが、そういう点、大臣どうですか。
#109
○小沢国務大臣 いい意見でございますれば、われわれといたしましては取り上げるにやぶさかではございません。
#110
○森本委員 それはその通りでありますが、公社の総裁にとくと言うておきたいと思いますが、きょうはこまかい問題はやりませんけれども、今の大臣の御意見のように、本年度の電電公社の予算は、一応二月の末あるいは三月には決定をせられるということになろうと思いますけれども、その予算の内容についてもわれわれは意見を持っておるわけであります。しかし、これを修正するということについては、なかなかむずかしいけれども、電気通信事業の今後の方向、実行予算の使い方、こういう問題についても、さらにこの予算をめぐって意見を申し上げていきたい、こう思うわけでありまして、そういうふうな意見の中でも、なるほどこれはもっともだという意見があれば、一つ公社も、公社側の面子にこだわらずに、そういう意見をどんどん吸収していくという形のものを、ぜひ一つ大橋総裁としても考えていってもらいたい。そうでなければ、当委員会で何ぼやりましても、これは単なるあげ足取りの質問をすることになり、それでは国会というものの意味をなさないわけであります。そういう点の根本的な考え方を大臣に聞いたのでありますが、幸い賢明なる大臣は、一つ十分に考えてやっていきたいということでありますから、私もあげ足取りの質問は一切いたしておりませんし、今後もしないつもりでありますが、そういう点についての大橋総裁の所見を聞いておきたいと思うわけであります
#111
○大橋説明員 ただいまお話の点は、私ども従来といえどもそのつもりでやっております。いい意見があれば、これを取り入れることに決してやぶさかではございません。今後も同様の考えで進むつもりでございます。
 なお、先ほどの御質問の中に、少し誤解があるのではないかと思われる点がありますので、ちょっと御説明させていただきますが、私どもは前の法案のときに、この料金の改正によって増収になると決して申していないはずであります。むしろ減収になるということを当時から申しておったのであります。ところが、一部では、これは減収ではなくて増収になるのだという宣伝をもっぱらした向きがありまして、世間を誤らしたという点の方は、その方の人の責任だと思います。私の方はそのときから減収になると申しております。従って、三十億なりあるいは五十億なり相当の減収があるのだ、しかし、この際は、減収になるけれども、将来は利用増等によってその減収も追って回復を見るだろうと思いますけれども、さしむきはやはり減収は免れぬのだ、こういうことは当時から繰り返し申しておったはずであります。
#112
○森本委員 大橋総裁の賢明なる頭をもってそういう答弁をせられることに対して、私は速記録をもって対処していきたいと思いますが、減収になるというのは、三十億ちょっとの減収になるということを確かに言われました。しかし、その三十億の減収というものは、三十七年度の予算に匹敵するところの三十数億ではございません。あれはたしか三十四年か三十五年当時の予算に比較をして三十数億の減収になる、こういう答弁であったと思います。どうですか。
#113
○大橋説明員 当時は三十三年か三十四年かの数字でやると三十億、しかし、将来だんだん基礎数字が増していけば、電電公社は……。
#114
○森本委員 そんなことは言わない。これはもう一回速記録を見て、あなたに質問をしますけれども、そのときの答弁は――あなたがそういうことを言うから言いたくなかったのだが、三十三年か三十四年当時の予算に比して三十数億の減収になる。しかし、それほどの減収には今後なりませんということを言っておる。私が質問をして大泉君が答えたのでよく覚えている。だからあなたの方では、当時でさえ減収でありますけれども、それほどの減収ではない、心配することはありませんと言っておる。だからそれは、総裁がしゃくにさわったからそんな思いついた答弁をしたのだろうけれども、これは今後速記録を見て、そうして今の答弁についてはお考え合わせを願っておきたい、こう思うわけであります。
 私が言っておることは、当時からわれわれが追及したことと、それから公社が答弁をしたこととが、現実にこの数字になって現われてきておるのとは違ってきておるじゃないか。公社が答弁をしたあの数字でいくとするならば、この数字というものは、いわゆる料金改定による減収というものが、あの理屈からいくと大体十七、八億か二十億程度でなければならぬはずです。ところが、これが百五、六十億ということになりますと、一般の経済状態が悪化をするということが半分と、それからいわゆる料金改定が半分ということに考えたとするならば、私は、やはりあの当時の答弁の違いであるというように考えております。これは総裁、一つ勘違いをしないようによく考えてから答弁をしてもらいたいと思うわけでありまして、一つ速記録をあとから文書課長からでもとって、総裁室でよく読んでみて下さい。その点がはっきりすると思います。とにかく総裁も今後一つ十分に野党側の意見を聞いてでも、いい意見なら取り入れよう、これはもっともでありますが、今後こういうような電気通信事業の内容について、新しい五カ年計画の内容について、さらにまた資金計画の内容について、あるいはまた労働条件の問題、こういう問題についても逐次順を追って質問をしていきたい。さらにまた郵政省と電電公社との間における委託業務の取り扱いの問題、さらにまた電電公社の将来の末端センターをいかようにするか、それから郵政省の末端センターをいかようにするか、この際電通業務を一切切り離すという考え方でいくとするならば、郵政省の特定郵便局の問題についても当然考えていかなければならぬ。それから営業センターの設置についても変わった形を出していかなければならぬ。こういうふうな内容について、わが日本社会党も、今度は明確な政策を打ち出しておるわけであります。これを全部自民党の政権でやれということは無理でありましょうけれども、その中で少なくともやれるものについてはやっていってもらいたいというふうに考えるわけでありまして、そういう点については、日を追って逐次同僚委員の方から質問をして参ると思いますので、本日の私の質問はこの程度で終わりたい、こう考えます。
#115
○佐藤(洋)委員長代理 次会は二月六日午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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