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1962/02/28 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第10号
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1962/02/28 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第10号

#1
第043回国会 逓信委員会 第10号
昭和三十八年二月二十八日(木曜日)
   午前十時三十八分開議
 出席委員
   委員長 本名  武君
   理事 岡田 修一君 理事 佐藤洋之助君
   理事 大柴 滋夫君 理事 栗原 俊夫君
   理事 森本  靖君
      上林山榮吉君    椎熊 三郎君
      中山 榮一君   橋本登美三郎君
      保利  茂君    畑   和君
      安平 鹿一君    受田 新吉君
      谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小沢久太郎君
 出席政府委員
        総理府技官
        (科学技術庁研
        究調整局長)  芥川 輝孝君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 武田  功君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
 委員外の出席者
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        参  考  人
        (日本放送協会
        会長)     阿部真之助君
        参  考  人
        (日本放送協会
        副会長)    溝上 けい君
        参  考  人
        (日本放送協会
        専務理事)   前田 義徳君
        参  考  人
        (日本放送協会
        専務理事)   田辺 義敏君
        参  考  人
        (日本放送協会
        専務理事)   小野 吉郎君
        参  考  人
        (日本放送協会
        理事)     赤城 正武君
        参  考  人
        (日本放送協会
        経営第一部長) 野村 忠夫君
        参  考  人
        (日本放送協会
        主計部長)   志賀 正信君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会
 の承認を求めるの件(内閣提出、承認第二号)
 電気通信に関する件
 電波監理及び放送に関する件
     ――――◇―――――
#2
○本名委員長 これより会議を開きます。
 郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件、電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。谷口善太郎君。
#3
○谷口委員 きょうはこの間の質問の続きをやらしてもらいます。
 最初に、この前の質問のときに、電波監理局長は、私のお尋ねいたしましたディスカバラー等の人工衛星の内容といいますか、どういうものであるかについて一応調べておいて答弁しょうというお約束だったのですが、わかっておりましたら最初にお答え願いたいと思うのであります。
#4
○西崎政府委員 たしか前回の御質問は、今度NASAで計画しておる追跡局の対象となる人工衛星の中に、極軌道のものがあって、それはディスカバラーであろう、こういう先生のお尋ねだったと思いますが、そういった点につきましては、きょうちょうど科学技術庁からその方の専門の方が見えておりますので、そちらからお許しいただければお聞きいただく方が、権威のあるお答えができるのではないかと思いますので、お許し願いたいと思います。
#5
○谷口委員 それでは、それはそういうふうにするといたしますが、あなたが調べてくるということだったから伺ったのです。
 それからもう一つ、トラッキング・ステーションに類似の、それに似通った人工衛星追跡ステーション、それに関係するようなものが各国にだいぶあるようでありますが、その点も御調査願えるようなお約束だったように思うのですが、それはどうでしょうか。
#6
○西崎政府委員 ただいままで調べました結果を簡単に御報告させていただきますが、要するに現在人工衛星は、御承知のようにアメリカとソ連、この両者によって打ち上げられておる関係もありまして、その関係でアメリカの人工衛星を対象とするところの追跡局というのが多数の国に置かれておるわけであります。これはそれぞれその対象とする衛星の種類によって違っておりまして、調べて参りましたのは全体についてでございませんで、その一部だと思いますが、たとえばマーキュリー計画というのがございますが、これに対しては豪州であるとかバーミューダ、カナリー、メキシコ、ナイジェリア、ザンジバル、それからミニトラックの観測網では豪州、チリ、エクアドル、英国、カナダ、ペルー、南アフリカ共和国、さらにいわゆるディープ・スペース用の探究用の局といたしましては、南アフリカ、豪州、カナダ、こういったところに設置されておるというふうに承知いたしております。
#7
○谷口委員 これもこの前のあなたの御答弁なんですが、NASAが日本へ要求しているようなああいうトラッキング・ステーション、つまり外国人が日本で無電局を持つというようなことは、電波法四条、五条の規定によって、これはまあ特別な種類の局以外には免許を与えられないものだというふうにおっしゃっておるのですが、この場合、従ってNASAが要求しているような、そういうトラッキング・ステーションは、日本の電波法によって免許されない、免許できないものだというふうに理解してよろしゅうございますか。
 それからもう一つ、特別な種類の局といいますと、どういう局か、この二点を一つお知らせ願いたい。
#8
○西崎政府委員 今御指摘のように、現行の電波法におきましては、特別の種類の無線局を除きましては、外国人には免許を与えない、こういうことになっております。しからば特別の種類の局とはどういうものかと申しますと、実験局であるとか、船舶局であるとか、航空機局であるとか、こういったものは許されておるわけでありまして、あるいはまた条約等によりまして――条約はこの電波法に優先いたしますので、そういう条約で認められれば差しつかえない、こういうふうに考えております。
#9
○谷口委員 そうしますと、この際特に国際条約として重要なものは、日米安保条約、それに基く地位協定なんかあるわけでありますが、これらによって、日本の電波が電波法で規定されている範囲に相当な制限が加えられる、あるいは逆な言い方をすれば、日本の電波についてのアメリカの安保条約に基づく使用といいますか、そういう状況がかなりあるはずでありますが、その範囲あるいはその状況はどういうふうになっているのでしょう。
#10
○西崎政府委員 ただいまのお尋ねの要旨、必ずしもよくつかめてないかもしれませんが、御承知のように、駐留米軍の施設につきましては、安保条約を根拠にいたしまして日米間に行政協定ができておりますが、その関係のものは電波法の特例ということで認められておるわけであります。また、そのほか、こういった無線局を置けるような条約なり国際的な取りきめができますれば、当然可能になるのじゃないかと思います。そのほか、先ほど申しましたように、電波法上におきましても外国性を認めております種類の局もあるわけでございます。
#11
○谷口委員 その行政協定あるいは地位協定に基づいて日本の電波がどれくらい米軍によって占用されておるか、そこらは具体的にわかるはずでありますが、それはどうでしょう。
#12
○西崎政府委員 今実はここに資料を持っておりませんので、具体的なことは答弁できませんけれども、全体のスペクトラムにわたりまして相当の電波の使用を認めております。
#13
○谷口委員 相当の電波とおっしゃいますけれども、合意書がちゃんとありまして、一つ一つきちんときまっていると思うのです。資料を持っていらっしやらなければ具体的にこまかい御報告はできないかもしれませんが、しかし、これはあなたの専門でもありますし、よく御承知のはずなんです。概略でもここで言えませんか。資料はあとで出していただくとしまして、どれくらいの周波数あるいはどれくらいの施設があって、どうされているかということ、日本の全電波の中でどれくらいの割合を米軍が持っているかということ、それくらいのことはここで言えるでしょう。
#14
○西崎政府委員 はなはだ申しわけありませんが、今資料を持ち合わせておりませんし、ちょっと記憶にもそういう数量的なことが入っておりませんので、後刻資料で一つ提出させていただきたいと思います。
#15
○谷口委員 それじゃその点で資料を出していただきたいと思います。具体的に、周波数の問題、あるいはその施設その他につきまして、また特別にそういう局がどれくらい合意されておるかというようなことも含めまして、資料を出していただきたいと思います。
 そこで、そういうふうにして米軍が安保条約及び行政協定あるいは地位協定、合意書に基づいて相当数の周波数を占有し、施設をつくることに自由を持っておるわけであります。その場合、その範囲内でしたら、たとえばトラッキング・ステーションのようなものをつくる権限も持っているのですか。NASAが今度要求しましたようなああいうものをつくる権限をも持っておるのかどうか。
#16
○西崎政府委員 電波法の特例を認められておるのは、いわゆる安保条約に基づく駐留米軍の施設でございまして、今お尋ねになっております追跡局は、これはまだ仮定の問題ですが、かりに日本に設けるという場合にも、これは駐留米軍の施設ではないわけでありますから、それは別個の問題である、かように考えます。
#17
○谷口委員 米軍用ではなくて、つまり軍用でなくてNASAという話だから、すなわち別個のことだというお答えは、それは私もそうだろうと思います。私のお尋ねしておりますのは、NASAが日本へ望んでおるようなそういうステーションを米軍が基地内にやる自由を持っているかどうかということを聞いているのです。
#18
○西崎政府委員 先ほども申し上げました通り、私としては、そういうわけには参らない、こういうふうに思います。
#19
○谷口委員 私も局長のおっしゃる通りだと思うのです。これはもう米軍が基地を持って、その中で電波を使って何かの施設をやるというような場合は、これはもう安保条約に基づく目的がちゃんときまっておりまして、軍事用だと思うのであります。従って、NASAが要求しておりますトラッキング・ステーションは――私どもは、この前申しましたように、これはある種の軍事基地だというふうに理解をしておりますけれども、少なくとも平和目的でやるのだと言っているのですから、安保条約及び行政協定に基づく権限の範囲外のものであって、日本の国法によってやらなければならぬものだと思います。もしそういうものをやるとすれば、それは基地内においても日本の法によるべきものだと私どもは思うのです。種類が違うのだから、種類が軍事目的でないと言っているのだから、平和目的だと言っているのですから、安保条約の範囲外で米軍の権限外ということになりますから、米軍はそういうことは基地内といえどもやる権限を持たぬものだと、私もあなたと同様に考えるわけであります。
 そこで、私は伺いますが、実は去る二月十五日にアメリカの空軍航空気象局科学部長ロバート・Dフレッチャーという人が来ておりまして、そうして記者会見をやりまして、府中の基地内に気象観測用人工衛星ニンバスの追跡ステーションを設置する、このニンバスは御承知の通り特定の電波を発して、命令を与えて電波を送っておるという部分もありますから、そういうステーションをつくるということを記者会見で発表しております。しかも彼は、気象観測衛星であるから平和目的のものである、こう公言しておるわけであります。そうしますと、今局長の言われたように、安保条約で与えられておる権限以外の施設を米軍がつくろうとしておるわけです。つくることを公言しておるわけであります。こういう点につきまして、政府としてはどう対処されておりますか、この点を伺いたいと思います。
#20
○西崎政府委員 実は私はそういう情報を承知いたしておりませんので、私としてはお答えいたしかねるわけでございます。
#21
○谷口委員 情報を御存じないということになると、これは具体的な問題として質問することができないわけであります。
 それでは大臣に伺いますが、これは責任ある向こうの科学部長が言っているわけであります。そういうものを府中の基地につくる。平和目的の気象観測用衛星ニンバスに対する受信及びこれを操作する基地をつくると言っておるのであります。これは御承知だと思いまするが、いかがでしょう。
#22
○小沢国務大臣 そのことにつきましては、実は私は存じませんし、また、われわれの方の所管でもない、そういうふうに考えておる次第であります。
#23
○谷口委員 つくらす、つくらさないという問題は、あるいはあなたの所管でないかもしれません。しかし、今、局長との間の問答でも明らかとなりました通り、米軍が、基地内といえども、日本の国内法によらなければならないような施設をつくる権限を持たないということは明らかになっているわけであります。従って、私どもは、これははたして平和目的のものであるかどうかということについては大いに疑問を持っておりますが、しかし、ロバート氏は、これは明らかに平和目的だ、そうして府中の基地内につくる、こう言っている。そうしますと、やはり特定の安保条約の範囲内で許された権限外のものを米軍が――日本の国へ来て記者会見の中でそれをつくると、こう言っている。そうしますと、日本の電波監理法の上から言いまして、これは明らかに越権行為であるというふうに思いますが、一般論としては大臣いかに考えられますか。
#24
○小沢国務大臣 そのことにつきましては、実はわれわれ全然承知しておりません。
#25
○谷口委員 この事実を御存じかどうか知りませんけれども、こういうふうに平和目的のものを基地内で外国人がつくると言っているわけです。しかし、平和目的のものを、米軍といえども、上げる場合には、日本の国法によらなければならない。安保条約で与えられた権限ではないということは、これは今皆さんがおっしゃった通りであります。そうしますと、こういうふうに自由に基地内で平和目的のものを上げるということを言っているのでありますが、このことの事実を御承知ないにしましても、こういうことが許されるかどうか、一般論としては大臣お答えができるはずであります。いかがでしょう。
#26
○小沢国務大臣 実は内容がどういう内容か私どもわかりませんでございまして、内容によってわれわれは検討しなければならぬ問題であります。全然われわれの方といたしましては知らぬ問題でございますから、どういうふうにするかというふうなことは、私ここでお答えできないと思います。
#27
○谷口委員 内容はあなた御承知なくても、今私の言っておりますのは、この新聞の中には、具体的に出ておりますが、この新聞に出ている具体的事実から離れまして、もし米軍がこういうふうに安保条約によって与えられた権限以外のことを、基地内で日本の電波を使ってやろうとする場合には、郵政省として、電波法の上からいって許されることか、許されることでないかという点についての一般論的なお答えはできるはずであります。このこと自体御存じなくても、私自身このことから一般的に聞いているわけでありますから、一般的にお答えができるはずでありますが、その点どうでしょう。
#28
○小沢国務大臣 ただいまも申し上げました通り、内容のわからぬことでございまして、今どういう内容かわかりませんし、実情がわかりませんので、ここでどうということは申し上げかねる次第でございます。
#29
○谷口委員 大臣、あなたはものがわからな過ぎます。それはそうじゅないのですよ。インバスという衛星を今年じゅうに打ち上げる、そういう施設をつくるという問題についての内容は御承知でないといたしましても――私は知らないことはないと思いますが、しかし、そのことから一般的にアメリカ軍が安保条約や行政協定によって得ておる権限以外の仕事を基地内でやるというような場合には、日本の国法の上から言いまして、これは許可されないことだというふうにわれわれ考えるのですが、その点に対する大臣の一般的なお考えはどうですかということを聞いている。ですからこのことの内容ではなくて――私自身内容を言っているわけでありますから、お答えいかがでしょう。
#30
○小沢国務大臣 どうも私といたしましては、内容がわかりませんから、どういうふうにお答えしていいかわかりませんので、先ほどから申し上げておる通りであります。
#31
○谷口委員 今、西崎さんのお答えによりますと、米軍といえども、安保条約及び行政協定に基づく権限の範囲内で、つまり軍事目的での電波及びその他の施設を設けたりあるいは使用したりする権限は持っているけれども、安保条約及び行政協定に規定されております軍事的な目的以外のものは、これは米軍といえども、基地内といえども自由にはできないのだ、日本の国法によらなければならないのだというふうに西崎さんもおっしゃっておられます。私もそうだと思います。従って、それを、今度はアメリカ軍の方では、基地内にそういう安保条約によって許されている範囲以外のものをつくるということを言っておるのでありますが、その事実について、大臣は知らないなら知らないでけっこうですから、そういうことは一般的に許されることではないんではないかということを私は聞いておるのでございます。その点についての大臣のお考えはどうだと伺っておるのであります。
#32
○西崎政府委員 先ほど来御答弁申し上げておりますように、われわれ実はうかつで、その実態をよく把握いたしておりませんので、はたしてそういった施設がその協定に違反するものかどうかということが判断できないわけです。ただ、念のために、一つ御参考までに申し上げたいと存じますが、気象の問題は、この軍用という点から見て無縁な、縁のない問題だというわけにもいかないのであります。という意味におきまして、ここに何らか基地にかりにつくるとすれば、軍用目的というものがあるんじゃないか、こういうことは考えられるわけでございます。
#33
○谷口委員 そうしますと、このロバートという人はうそをついていることになりますね。実際は私もそうだと思うのですけれども、この一つの人工衛星を上げて、これが気象観測をやる。この気象観測なるものは、軍事的な目的のものであるか、平和的な目的のものであるかという問題については、科学技術の上からいったら、これは一つのもので、分けることはできない。そういう意味では、あなたのおっしゃる通りに、軍用目的もあるいは気象観測の上で含まれているかもしれぬというふうにおっしゃるのは当然だと思うし、そうだと私も思います。そういたしますと、これは軍用目的とは言わないで、平和目的だと言って、実は軍用目的をやろうとしているという重大な問題が出てきます。もしまた、全然軍用目的でないものを、平和目的のものを基地内で上げる権限を米軍が持っているといたしますと、これはもはや安保条約に基づく基地じゃなくて、これは何でもかんでもできる、いわば一つの租界というようなものになり、基地の性格は全く変わってくるという問題も出てくる。つまり安保条約及び行政協定に基づく範囲内のものではなくて、何でもかんでも、商業用のことであろうと何であろうと、勝手にできる権限を持っているということになれば、これはもう基地は基地じゃなくて、一つの租界になります。そうでしょう。従って、そこらは、いずれにしましても、日本にとりまして大問題であります。もし平和目的のものを、基地内だから勝手に上げられるというふうな解釈を米軍が持っているとすれば、米軍自身日本における彼らの軍事基地を、まるで租界のごとくに考えてやっているということになりますので、政府としてはやはり厳重な抗議をやるべき義務があります。また、そうでなくて、軍事目的の衛星であるにもかかわらず、これを平和目的と称してやろうとするということになりますと、これは明らかに日本の国民を愚弄して、ごまかして、彼らの戦略の目的に基づく新しい基地あるいは新しい基地内の施設、そういうものをつくることになります。うそをついてつくることになる。ここらはやはり日本国民にしましても、政府にしましても、重大な問題であります。そういう点明らかにして、はっきりさせるという決意を大臣、持っていらっしゃいますか、どうですか。
#34
○小沢国務大臣 その問題につきましては、先ほどから私が申し上げました通り、事実存じませんし、また、具体的な問題にもなっておるかおらぬか私はわかりませんけれども、そういう事実がわかり戻せんので、ここでどうということを申し上げる段階ではありません。
#35
○谷口委員 ここの記事を一応読んでおきます。このニンバスという衛星は、ことしの末に第一号を打ち上げるという、そういう予定のようであります。平和な気象観測専用のものだと言っておりますけれども、これはこの衛星の目的のほんの一部であって、この人工衛星の打ち上げが、アメリカ空軍の航空機気象観測用として行なわれ、衛星からの電波もアメリカ空軍指揮下の基地で行なわれることが、そういう点からはっきり軍事目的であることは明らかだ、こういっております。それからまた、このニンバスは、エアロスなんかの打ち上げもさらに予定しているようでありますが、これも極軌道を通る衛星のようであります。だから衛星観測用というのは、あとで科学技術庁の方がおいでになりましたら、これらの衛星の内容についてよく質問したいと思っておりますが、もうスパイ用の衛星であることははっきりしております。そういうものを打ち上げようということを、日本の国民の反対をおそれて、彼らは平和だ、平和だと言ってやっている。一方でNASAを通じて、新しい意味のこういう基地を要求をしてきていると同時に、現在の基地の範囲内で彼らは越権行為を犯してまでやる、あるいは欺瞞をしてまでスパイ衛星を打ち上げるという計画を持っている。あなたは、電波の上からいいましても、責任ある大臣でありますが、それらのことを知らぬ存ぜぬということで、日本の電波がこういうことに使われていることに無関心でいられることは非常に遺憾であります。やはりはっきりさせて、アメリカのあの手この手、謀略的にやってくる日本への侵略といいますか、そういうものに対して、国民の利益を代表し、平和のために対処される必要があると思うのです。この点はあとで科学技術庁がおいでになってからよくただします。
 そこで、私はさらに進んで郵政省が昨年の十一月にNASAとの間に合意に達せられました、また同時に政府間の合意に達せられた覚書に基づいて、通信衛星の実験に関する協力の取りきめをなさったようでありますが、これは内容はどういうものでしょう。
  〔委員長退席、岡田(修)委員長代理着席〕
#36
○西崎政府委員 今御指摘の衛星通信の実験に関する米国との協力に関する取りきめは、昨年の十一月六日に行なわれたわけでありまして、これは交換公文と了解覚書からできておりまして、その内容的なものは了解覚書に規定されておるわけであります。ただ、この取りきめは、御承知のようにそれぞれの国の予算と、それから国内関係法令の範囲内で実施される、こういうような了解になっておるわけでありまして、内容的には、御承知のようにアメリカが打ち上げます、また打ち上げました通信衛星、御承知のようにテルスターであるとか、あるいはリレーであるとか、あるいはリバウンドであるとか、一連の通信衛星の実験のプログラムがあるわけでありますが、これを利用して日米間で通信の実験をやろう、こういうわけでございます。これの具体的な内容につきましては、御要望がありますれば資料として提出さしていただきたいと思いますが、御承知のように現在この種の協定を結んでおるところは、英国であるとかフランスであるとか、イタリアであるとか、数カ国あるわけでございまして、この共同実験を円滑に遂行するために国際地上局委員会というのがございまして、これも三ヵ月ごとに大体開催されておるようでありまして、これによりましてこの実験の円滑なる運用が期待できる、こういうふうに存じます。
#37
○谷口委員 この交換公文及び了解覚書は、今局長が言われたように、この取りきめで新しい義務を日本は生ずるわけじゃないんで、日本の予算及び法律の範囲内で日本は自主的に実験に参加する、こういうので、従って国会の承認を得なくてこういう取りきめをやったということでありますか。
#38
○西崎政府委員 さようでございます。
#39
○谷口委員 これは電波監理局の方じゃないですが、郵政省の大臣官房文書課の河野弘氏の「時の法令」の論文を見て勉強さしてもらったのですが、これによりますと、私流の言葉で要約しますと、NASAが米国の法律と予算の範囲内で実験通信衛星を打ち上げる計画を立てて、それを打ち上げる。それから日本の郵政省は、日本の法律と予算の範囲内で自主的に地上施設をつくって、NASAの打ち上げた衛星を対象に自主的に実験に参加する。それからどういう実験衛星を打ち上げるかの情報は、NASAから、そのつどかも知れませんが、知らされる。従って、実験の結果は、お互いに情報を交換し合う。それから新しい実験衛星の場合は、そのつど随時合意にするという。それからNASAはその局内の決定による実施計画の範囲内で実験衛星を打ち上げればよい。日本からこうだああだと要求しても、そのことは別だ。それから郵政省の地上施設は、郵政省のみずから希望するものでよくて、その使用の範囲もみずからの自由である、何ら制限はない。それから実験した科学データは公表するが、双方から不公表と指定された情報は公表しない。また、財産権と関係があると指定された情報はこれを尊重する。それから、その他今おっしゃったように日本は国際地上局委員会に代表を送る。なるべく公開通信実験施設、国際電電やNHKなんかの施設等の参加も日本政府としては求める。双方金銭上何らの援助もし合わないというふうな、そういう取りきめのように思えますが、そうですか。
#40
○西崎政府委員 さようでございます。
#41
○谷口委員 そこで問題になりますのは、今私ちょっと言いました、河野さんもその点は言っておられますが、この場合、さっきおっしゃったように、幾つもの国がこういう取りきめをやっているようであります。たとえばさっきの御答弁では、フランス、イタリア、西ドイツというような国々がすでに取りきめをやっておるようでございますが、それだけかどうか、もっとあるのじゃないか、あるいは今後もっともっとこういう形式でもって協定がつくられ、覚書がつくられていくという情勢にあるのじゃないかというように私ども思うのであります。その場合問題になりますのは、河野さんもその点を言っていられますが、常に一方がアメリカであって、そうしてアメリカに対して各国それぞれ覚書、協定をつくっていくというようなことから起こってくる問題であります。つまりこの覚書、協定によりますと、どういう衛星を上げるかにつきましては、これはNASAの権限でありまして、それに基づいて日本なら日本が実験に自主的に参加するということでありまして、実際に実験のそれこそ実権を握っているのはアメリカだということになると思うのであります。こういうところから非常に大きな問題がたくさん起こってくるように思うのでありますが、この点について私どもは大きな弊害の起こることを避けられないと思う。常にアメリカが一方の当事国であって、各国がそれぞれそれとの二国間協定をやる。しかも、打ち上げる衛星はアメリカが自分の思惑通りのものをやって、これに対して各国が協力する。なるほど自分の予算と法律の範囲内で自主的に施設をつくり、自主的に実験に参加するわけでありますけれども、しかし、常にその事業の方向なり、あるいはどういう衛星を上げるかという問題なりは、これはすべてアメリカの権限に属するわけでありまして、それに対して、こっちは自主的と称するけれども、そのことに協力するということになります。こういうことから非常に重大な問題が起こるような気が私はするのであります。つまりこの通信衛星というような、それに対する実験というような形態でもって、実際上、たとえばテレビやラジオ、あるいは電信電話というような、地球をおおう通信事業の上で、アメリカの指定しました電波、周波数あるいは施設、方式、そういうやり方に、二国間協定をつくった国々はすべてそれに組み込まれてしまう。そして国際的な全世界的な取りきめの中で国際協力がなされるのじゃなくて、アメリカ一国のために、二国間協定というような非常に不正常な形の覚書や取りきめで、アメリカの目的のためにそれぞれの国が組み込まれてしまうという問題が起こってくるような気がするのです。こういう点についてのお見通しなんかは、政府としてはどういう対策を立てていらっしゃるか、その点をまずお聞きしたいと思います。
#42
○西崎政府委員 この取りきめは、先ほど申し上げましたように、アメリカが上げます通信衛星を介しての共同実験のために取りきめられておる協定でございますが、先ほど申し上げました地上委員会に関係国が参加することによりまして、そこでいろいろアメリカの計画につきましても、意見なり注文をつける機会があるわけでございまして、十分納得のいくような効果的な国際的な実験ができるということを、われわれとしては期待いたしておるわけでございます。
 それから、いろいろ周波数、将来の運営形態といったような問題にもお触れになったわけでございますが、こういった通信衛星に使います周波数の問題につきましては、先生の今御指摘の通りに、これは国際的な問題でありまして、世界各国に影響しますので、その点につきましては各国とも重大な関心を持っておりまして、ことしの十月からそのための国際無線会議というものが開かれるようになっております。また、今やっておりますのは、先ほど申し上げましたように、実験計画でございまして、将来これが実用という事態になった場合の運営の場合につきましては、これはまたこの実験とは別個の問題ということで、やはり国際的な視野から考えなければならぬ、こういうふうに考えております。
#43
○谷口委員 郵政大臣が前に所管事項の説明をなさったときに、本年開催されるCCIRやITUの問題に触れられましたが、今局長のおりしゃった十月ですか九月ですか、これは臨時無線主管庁会議ということだろうと思うのですが、ここでおっしゃった通りに、特に宇宙開発の上で宇宙通信の周波数その他について国際的通信その他を加えて論議されるということは、私ども聞いておるわけでございます。ただ、この場合、実験の名によってアメリカの方式に従う、しかも相当の国がその中に組み込まれてしまうという事実が先行するといたしますと、この国際会議を開いて、社会主義諸国、たとえばソ連や中共その加えたこの会議で、通信衛星の上で公正な周波数の割当をやるというなことで相談いたしましても、事実においてすでに相当のものがアメリカの方式に組み込まれてしまっているということになりますと、実際上人工衛星による通信の問題がアメリカによって独占されてしまうという事実が先行するおそれがあるわけであります。そういう情勢の中で、主管庁会議に日本がおいでになったときは、どういう方式をもって公正にそれが国際問題として解決するかという、そういう方針を持っていられると思うのでありますが、その点をまず伺っておきたいと思います。
#44
○西崎政府委員 先ほど申し上げましたように、宇宙通信の問題は、今日の国際的な電波界で一番大きな関心を集めている問題の一つであると承知しております。先ほど先生が御指摘になりました、先般行なわれましたCCIRの総会におきましても、この問題は各国問で非常な論議の対象になりまして、一応技術的な基準はきまったように承知いたしております。そういった基準を背景にいたしまして、この十月に開かれます宇宙通信に関する臨時曲線主管庁会議で電波割当が決定される、こういうふうにわれわれ承知もし、期待もしておるわけであります。日本といたしましても、もちろん従来ともいろいろ研究もいたしておりますし、今後この十月までの間にさらに一そう将来に悔いを残さないような日本の案というものをまとめまして会議に臨みたい、こういうふうに考えております。
#45
○谷口委員 そういう態度はまことにけっこうだと思いますけれども、われわれとして非常に問題にしておりますのは、そういうふうな態度で臨まれる前に、すでにさっきおっしゃったように、一般の人工衛星を追跡するステーションにつきましても、また通信衛星の問題につきましても、一般にアメリカ一国を相手国として、そうしてアメリカとの間に二国間協定で実際上電波支配の事実がどんどん進んでおる。特にこの場合、さっきのお話の中にもあります通り、一般的追跡ステーションでも、あるいは通信衛星の場合でも、アメリカと協定を結んでいるところはほとんど資本主義諸国でありまして、社会主義諸国は一つもありません。しかも今までの実際上の事情を見ますと、たとえばテレビなんかでは、ソ連式のやり方に対してやはりそれぞれ違ったやり方をいたしておりますので、そこらの問題を解きほぐして、国際的に協力できるような体制にすべきだということをソ連なんかも言っておりますが、たとえばこの走査数というのですか、これなんかもソ連なんか違うようであります。しかしこれをアメリカは拒否しております。そういうソ連の呼びかけを拒否しております。そういう態度でもって、事実において通信衛星上の諸問題を、アメリカは一国によって独占するという方向へ着々と事を進めておる。そういう困難な中で、今おっしゃったように、国際的に公正なる周波数の割当やら通信方式なんかをきめていくことに期待しているというように思いますけれども、こういう重大な政治問題が背景として伏在しておるといたしますと、アメリカの独占、つまりアメリカ自身がそういう意図を持ってやっておるとすらわれわれ感ずるのであります。そういう問題を含んでいるとしますと、容易じゃないと思うのであります。つまりこの主管庁会議などに出ていろいろな論議をされる以前に、実際的にアメリカの独占支配というようなことで、二国間協定で協力するというようなことをやりますと、逆に皆さんの意図と違った方向へどんどん世界が組み込まれていくという事実が先行していくのではないかというふうに、われわれは考えるのであります。その点についてこういう政治情勢の中における困難な問題でありますから、それを単に期待するのではなく、よほどの決意をもって具体的な方法をもって臨まなければなりませんし、現在すでにこういう二国間協定をつくって実験に参加するということによって、アメリカの独占に実際上協力するというようなやり方につきましては、非常にわれわれは不安を感ずるわけであります。その点についての大臣のお考えいかがですか。どう対処するかについてはっきりした態度を持ってもらいたいと思います。
#46
○小沢国務大臣 ただいま電波局長が御説明した通りで、われわれもそういう態度で進めたいと思っております。
#47
○谷口委員 アメリカのは、結局実験実験と言って、自分を中心にそれぞれの資本主義国、あるいは日本のように従属的な関係のある国と協定をつくって、そして自分の中へ組み込んでしまって、実際上世界の通信衛星の上における電波や方式やを事実上つくり上げてしまって、ここから資本主義諸国を自分の支配下に集中する一方、ソ連初め社会主義国をこういう国際通信の上における重大な分野で締め出していこう、という意図を持っているようにわれわれは思うのであります。そういう意図は、今申しましたテレビの問題などで、ソ連の申し出を拒否するというような態度に現われておるわけでありますが、そういう内容を持っておると私どもは思うのであります。だから、対処する対処すると言いましても、すでにもうアメリカのその政策に日本は参加しておるわけであります。そういう点が非常に重大だと思うのですが、やはりここではっきりと、もし公正な国際的な割当を望んでおるということがほんとうならば、事実上アメリカの独占に参加するようなやり方はやってはならぬというふうに考えるわけです。そういう点については大臣どうですか。
#48
○西崎政府委員 先ほどちょっと言葉が足りなかった点があるかと思いますので、補足させていただきますが、何も日本はアメリカとだけ独占的にこういった実験協定を今後ともやっていこうという考え方ではないわけでありまして、先ほど申し上げましたように、たまたま今そういう通信衛星を打ち上げている国はアメリカだけでありますので、日本のそういった体制を早く整備するためにも、とりあえずアメリカとそういう協定を結ばざるを得なかったということで、ほかを排除いたしておるわけではございませんので、その点は一つ誤解のないようにお願いしたいと思います。
#49
○谷口委員 現に通信衛星を上げておるのはアメリカだけであるから、従ってそれと実験上の協力をせざるを得ないのだ、よそを排除しているんじゃない、こういうふうにおっしゃるわけでありますけれども、そういう言い方で、またそういう進み方で、実際上アメリカとの協力の中で、世界各国、特に資本主義国の各国が協力をやって、実際上アメリカの通信衛星における周波数やあるいはやり方やその他によって事がもうきまってしまうというやり方がすでに進行しておるわけです。これは日本として、一方にソ連を排除するというような態度をとる気はないと幾ら言いましても、そういう排除の方向へ事実として進んでいるそのことに協力するということになるわけであります。言葉はどんなにきれいでありましても、明らかに世界を二分する、あるいは少なくともアメリカの独占を促進するということに加担していることになります。そういう点は、やはり日本国民としては非常に重大なことだと思うのであります。いつかここの委員会で社会党の森本さんが、たとえばテレビジョンの問題で、ソ連を通ってヨーロッパとの関係をつくるということについて非常に専門的なお話をなさって、こういうことに日本が努力してこそ国際の平和を促進する道であろうということを強調されておりましたが、私もあの構想には賛成です。そういう態度を持ってやるべきだというのが国民の声だと思うのです。ところが、政府のやっているのは、今のところ通信衛星を上げているのはアメリカが唯一の国であるから、それと協力するというような美しい名目で、実際上世界を独占するアメリカの政策に協力しているということになっているのでありまして、ただいまの局長の言い方では私どもは納得できないのであります。その点につきまして私さらにもつといろいろとお尋ねしたいのでありますが、以上、私どもの希望あるいは私どもの考えを申し述べて先に進みます。
 通信衛星の問題でもう一つ問題になりますのは、日本の法律と予算の範囲内で、日本の独自的な施設で行なうことであって、新しい義務を生じないから、あの覚書、合意書には国会の承認を得る必要はないのだという政府の態度の問題です。これはなるほど理屈の上から言ったらそうなりますが、この点について私どもはそうですがといって引き下がるわけにはいかないのであります。と申しますのは、もしもこういう合意書及び覚書が、通信衛星の問題で実験に参加して、アメリカのシステムに日本が協力し、その中に組み込まれるということが許されるとしますと、その他のいろいろな人工衛星――たとえばNASAが要求してきておりますトラッキング・ステーションというようなああいう仕事をやるのも、日本の予算、日本の法律の範囲内で日本が自主的にやることによってアメリカに協力するという協定が、国会の承認を得ないで、政府が自由にやれるという、そういう道を開くことになります。そういうふうにいたしまして、もし今の通信衛星における交換公文や覚書は国会の承認を要しないということを認めるといたしますと、一つ一つ次次と新しい分野でそういう覚書、協定をやっていくおそれがある。今アメリカが平和目的だ平和目的だといって上げております気象観測衛星にしろ、あるいは航海衛星にしろ、その他の衛星はすべて軍事目的であることはもう世界周知のことであります。私はあとで科学技術庁の方に伺おうと思うのでありますが、こういうすべてのことを国会の承認を得ないで済むような協定のやり方で、アメリカとの関係をつくるということになりますと、それらの衛星すべてにもそういう方式を日本の政府としてやらぬという保証はないわけであります。従って、そういう点で、今後国会の承認を得ないで、何も義務を生じないのだから、自主的なものだからということで、こういう協定をつくるということを通信衛星以外の分野へ広げないと、ここで確認できるかどうかということです。相手が郵政大臣でありまして、総理大臣でも外務大臣でもないのですから、非常に御答弁しにくいと思いますけれども、しかし大臣も閣僚の一人でありますから、そこらについてのお考えを伺っておきたいと思います。
#50
○武田政府委員 本件につきましての取り扱いでございますが、これが条約であるかどうかという問題につきまして、先生の御指摘のような問題もあろうかと思いまして、外務省ともいろいろと打ち合わせいたした次第でございます。この解釈の問題は外務省の所管でございまして、郵政省からとやかく申し上げるわけに参りませんけれども、私どもといたしましては、いろいろと検討いたしました結果、本件については、先ほど電波局長が申しましたように、また前国会の当委員会でも答弁申し上げましたように、一応国会の御審議を仰がないで政府の交換文書という形でできるという解釈で、取りきめいたした次第でございます。
  〔岡田(修)委員長代理退席、委員長着席〕
 また、あとでお尋ねの今後の問題その他につきましては、まだいろいろな点を予定しておりませんので、それはまた問題の起こりましたつど十分検討していきたいと思っておる次第でございます。
#51
○谷口委員 通信衛星の分野でこういう方式で協定をつくるということが認められるとすると、さっき私が言いましたように、他の衛星、たとえばNASAが今度九州で要求しているという衛星追跡ステーションというような問題も、日本の自主性、日本の予算、日本の施設、日本の法律によって自主的にやるものであるならばできるという考え方で、そういうこともやりかねないと思います。あるいはやり得る道を開くことになりますので、われわれは納得できぬのです。そういう点について、郵政大臣としてでなくて、閣僚の一人として、ここでそういうことはあり得ない、やらないと言えますか。
#52
○小沢国務大臣 そういう問題につきましては、具体的の場合に即応いたしまして、ケース・バイ・ケースでわれわれは自主的に解決していきたいと考えております。
#53
○谷口委員 ケース・バイ・ケースでやられたら困るというのです。この前も私が言いましたように、たとえばNASAが九州で希望しております追跡ステーションに置かれる人工衛星は明らかにスパイ衛星です。偵察用、軍事用なんです。しかし、これを平和目的だといってきている。通信衛星それ自体は、あるいはそういう軍事的なものを含まないかもしれません。しかし、さっきおっしゃった通り、人工衛星というものは、科学技術の上では、いうならば気象観測といえども、平和的なものであると同時に軍事的なものであるという関係を本質的に持っているわけです。そうしますと、そういう追跡ステーションというものを日本につくって、しかもそういうものをつくる場合に、アメリカのステーションが法律上困難だから、一つ二国間協定で日本の自主的な法律と予算の範囲内でやるんだからという理由で、この通信衛星のようなやり方でいろいろなことをやられたのでは大へんだ。そういう道を今度の覚書は切り開いたことだと私どもは見るのです。特に、御承知の通りに、アメリカの方では、原子力潜水艦を日本に派遣して、日本に寄港するということの態勢をとっております。そのためにわざわざ北海道の十勝でロランCをつくっているわけです。そして原子力潜水艦を配置した。日本をアメリカは大きな包囲でもって、核戦争への一つの準備を着々と進めてきておる。そういう時期において、明らかにこの核戦争の態勢の中で大きな役割を果たしております。名目上は気象衛星であり、名目上は航海衛星であり、名目上はあるいは通信衛星であるかもしれない。そういうものに日本政府が自分の予算の範囲内だ、自主的だといって協力する態勢を、国会にも相談しないで勝手にやっておる。自主的だという言葉はまことにいいのでありますけれども、実はこれは内容的にいえば、日本は自分の金でアメリカの戦争目的に協力するということを、国会に諮らずにやっておるということになります。ケース・バイ・ケースじゃなくて、そういう方向できておりますから、ケース・バイ・ケースで、起こったときに考えるというのじゃなくて、そういう根本的な態度を政府としてはやめるかどうかという問題です。だから、政府の閣僚の一人である大臣として、国民が非常に危険を感じていることに対して、はっきりそういう危険があるということ、あるいはそういうことを今後はやらぬということ、そういうことについての何か確約なり決意なりはここで述べられますか、どうですかということを聞いているのです。
#54
○小沢国務大臣 この問題は、条約にするかどうかという問題でございまして、その場合々々によってきめるよりほかにない、こう考えております。
#55
○谷口委員 時間がもうないのですから、結論に入らなければなりません。せっかく科学技術庁の方がお見えになっていらっしゃるようだけれども、一問一答で聞きただすのはちょっと時間がないようでありますので、私の方で簡単に言います。
 極衛星、極軌道を通るディスカバラーについては、この前私が言った通りです。これは科学技術庁の方がおいでになっているわけですが、こういう御答弁はなさらぬと思う。つまり赤道と直角に通る、地球を南北に通る衛星は、これはアメリカの軍事用の偵察衛星であるということは、アメリカがU2機にかわるものだと言っております。今度の、先ほど申しました府中の基地内につくるというやつは、それと同じ性格、種類のものであります。それから気象衛星といっているタイロス、これもはっきり地上観測あるいは気象写真なんかをとるということで、平和的なものだと言っておりますけれども、はっきりとこれはスパイ衛星であります。それから航海衛星のトランシット、これも原子力潜水艦の操作する人工衛星になっております。そしてこれは先ほど日本でつくることになりましたロランCと無関係ではございません。ミダス、サモスというやつは、これもスパイ衛星だとアメリカもはっきり言っております。こういうわけで、いろいろな衛星を上げて平和的だと言っておりますけれども、これはアメリカの核戦争の態勢、特に中国に対する封じ込め政策と無関係でなしに進めております。日本にポラリス潜水艦を持ってくるということと関連して、ここでわれわれは重大なものとして関心を持たなければなりませんが、そういう全態勢、全戦略の上で、これらの衛星がどう飛ばされておるか。これは、一方では、NASAが九州にそういうステーションをつくらしてくれというような申し出をやってくる。そういうようなやり方をやってくることが一つ、あるいはロランCのようにはっきりと安保条約に基づく権限としてやる。そういうやり方で日本を基地にするやり方が一つ、それからもう一つは、今度やりました通信衛星で、国会の承認を得ないで二国間協定でやるということ、こういうやり方、日本国民の税金でアメリカの戦略態勢に協力するというやり方、国会を無視するやり方、こういうやり方もあるわけであります。幾つものりや方でアメリカはやってきている、こういうふうにわれわれは考えざるを得ぬのです。従って国会の承認を得ないでやった、いかにも科学的だ、いかにも自主的だと言ってやっている。こういうやり方が今後もやられるおそれがあります。自民党、政府は、はっきりと原子力潜水艦を持ってくることに賛成をし、ロランCをつくらしておる。そういう政府でありますから、もしもこの際、通信衛星の問題でこんなむちゃくちゃな、国会の承認も得ないで勝手にアメリカのやり方に組み込まれてしまうということを許すとしますと、次々とただいま大臣のおっしゃったようにケース・バイ・ケースでやられる、そういうことはわれわれとしては許せぬと言っておるのであります。
 そこで私は最後に聞きます。これには金銭上の援助はないと言いますが、たとえば機械類の援助はありますか。
#56
○西崎政府委員 ございません。
#57
○谷口委員 ここに全電波労働組合の機関紙「全電波」がございます。この三百五十号にこういう報告が出ております。つまり電波監理局のある観測所の一つに、核実験についてのNASAの機械を備えつけて、これは貸してくれたんだそうでありますが、その記録はテープを巻き戻すことさえできず、そのままNASAに渡されておる事実があるということを書いてあります。私は残念ながらこの事実の具体的内容は知りません。しかし、現にすでに政府のやっております観測所で、これは電波監理局のものだと思うのでありますが、ここでNASAから機械を送りつけられ、そしてNASAの命令によって核実験のいろいろな観測をやる、記録をテープにとるのだが、そのテープを巻き返すことも許されずNASAに送るという協力をやっておる。現にこういうことをやっておるわけですから、機械の貸し借りはやらないとか、何とかはやらないとかいうことは、これはわれわれとしては非常に不安です。こういう点についてはどうなんですか。こういう事実がありますか。
#58
○西崎政府委員 私承知いたしておりませんが、なお念のために調査してみたいと思います。
#59
○谷口委員 この点はぜひ私も調査に行きたいと思っておりますが、はっきりさしてもらいたい。これは御承知の通りに、天文観測の方ではシュミット・カメラの例もあります。あれなんか向こうから寄贈してきた。しかしそれに対しての義務で、事実として報告されておる、観測してそのことをアメリカに送る、こういうことを観測せいという要求も出てくるということがありますから、従って、金銭上の問題がないといたしましても――ないというのは、かえってわれわれの税金でもってアメリカに協力する、アメリカの核戦争の態勢に協力する、あるいは宇宙開発の上における電波の占有、独占支配、これに協力するということをやっておるのでありまして、もってのほかだと思うのであります。そういうことをやっておる本質が私はここに明らかになると思うのであります。従って、この機械の問題も、今後もっと私どもも調査いたしますが、こういうやり方につきましては、私どもは許すわけにいかない。特にさっき申しましたように、アメリカの、この極東に核戦略に基づく核兵器の配置という問題は現実のものになってきております。それらは核戦争の最も神経中枢的な、追跡であり、指導であり、誘導であり、あるいは一切のデータの必要とするものを集める、そういう施設であります。人工衛星の問題で、われわれの税金でもって、自主的という名前で参加して、それに協力するというやり方につきましては、私どもは絶対に許すことができない、こう考えを持っております。従ってこの問題は、さらに私はより一そう深く追及する機会を得たいと思いますが、きょうは以上でもって私の質問を終わります。
#60
○本名委員長 森本靖君。
#61
○森本委員 私は電電公社の総裁にちょっと聞いておきたいと思います。それは聞くというよりも、私は総裁の所見を聞いておきたいと思いますが、昨日、これは非公式でありましたけれども、私が党の合理化対策委員会として、あなたに予算委員会が済んでお会いしたいということをこの廊下で、文書課長も一緒におったときに言ったら、あなたはよろしゅうございます、こういうことで私に返事をして別れたわけであります。ところが、私はそのときに、きのうのあの全電通の諸君が来て、花束を贈呈するとかどうとか、それを受けたとかどうとかというようなことを言っておるわけじゃありません。私の党の合理化対策委員会として、本日は大臣と総裁に申入書を渡したいから一つお会いを願いたい、よろしゅうございます、こういうことになっていたわけです。にもかかわらず、きのう予算委員会で私が質問をして、大体質問が三時ごろ済んだわけでありますが、そそくさと帰っちゃった。どこへ行ったのかさっぱりわからない。私は文書課長に言って、一体どこへ行ったかということでいろいろ探しましたけれども、さっぱりわからない。大臣の方は、私の方は用事があって郵政省へ帰りますから、四時に大臣室でお会いしましょう、こういう連絡をいただいた。私、それはもう時間がおそかったので、それならあすにいたしましょうということを郵政省の諸君に言って別れたわけです。大臣でさえその点についてちゃんと――きちんと党として申し入れをしておったならば、きちんとした連絡をしておってくれるのに、なぜ電電公社の総裁がそのくらいのことをやれないのか、これは与党、野党ということを区別をして差別をつける、そういう考え方にあるとするならば、私は考え方を変えなければならぬと思う。一つこの点についてはっきりした回答をしてもらいたいと思う。人が言ったことをいいかげんにしておくことをてあてあといいますが、いいかげんに取り扱っては困る。個人的に話し合いをする場合と、党として話し合いをする場合とでは、別個であります。少なくとも私は、日本社会党のこの電通関係の事務局の責任者としてあなたにきのう話をしたわけでありますから、その点一つはっきりした回答をしてもらいたいと思うわけです。今後これはくせになると困る。
#62
○大橋説明員 ただいまのお話ですが、私は昨日は予算総会へ呼び出しをいただきまして、予算総会に出ておったのでありますが、午後にあらかじめ時間をつくって三時ごろに会わなければならぬ約束の人がありましたので、その方へ実は行ったので、そのあなたの御伝言というものは、私ははっきりした記憶がなかったものですから、そういうことになったけです。決して差別待遇をしたわけではありません。
#63
○森本委員 記憶がないと言うが、きのうこの廊下でちゃんとあなたの肩をたたいてまで話をして、よろしゅうございますとうなづいたわけで、文書課長は横におったから覚えておると思います。あなたがそれほどもうろくしておるとは思いません。それは私は個人的な話し合いであるとするならば別であります。私は書記長も連れていく、こういうことでちゃんと申し入れをしたはずであります。だからあなたは、全電通の人の花束の陳情ということがいやですっと帰ったのかもしれませんが、それならそれで、私はこういうことで帰ったから、一つ何時なら何時にという連絡をあとからするなり、文書課長を通じて連絡をしていただくはずです。さっぱり音さたがないわけです。そういうことでは私は今後電電公社の総裁というものを信用するわけにいかぬわけです。だから、こういう点については、自民党の与党の諸君でも、ちゃんと約束したことは約束したことでちゃんと守りますよ。大臣もちゃんと守っているわけです。だから、少なくとも私は、公社の総裁というものは、やはりそういうことはきちんとしておいてもらいたい、こう思うわけであります。
#64
○大橋説明員 昨日は文書課長からあとで会いたいという話はなるほどありました。ただ時間がよくきまっておりませんので、一方、私があらかじめきめた約束の時間が参ったものですから、その方へ急いだわけです。その後特別の時間をきめての連絡がなかったものですから、あるいは昨日は延期になったのかな、かように考えておった次第でございます。私どもの方の連絡上の手違いだと御了解願いたいと思います。今後はそういうことのないように気をつけたいと思います。
#65
○森本委員 私はこんなことであまり言いませんが、総裁がそういうふうに言われるならばそれは今後そういうふうに一つ――これは何もけんかをする必要はないわけでありまして、ものごとと世の中というものはよく話し合いをしてからいくべきでありまして、大体話もせぬうちにけんか腰であるというのは、これは私はどうかと思うわけであります。公社側がそういう態度をとって、われわれの方が話し合いをいたしましょうというような態度であるとするならば、世の中は逆になるわけでありますして、そういう点は――私はきょうはこれ以上言いませんけれども、一つそういう点は今から――国会におきましても公社の法案等もかかりまして、重要な時期でもありますので、一つ十分に今後とも総裁としてもそういう点について、賢明な人でありますから御注意を願いたい、こういうことで私の質問を終わります。
     ――――◇―――――
#66
○本名委員長 次に、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、国会の承認を求めるの件を議題として審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。大柴滋夫君。
#67
○大柴委員 大臣に一、二御質問をいたしますが、私は今まで日本の世論の形成は新聞が相当な力があったと思うのでありますが、このごろ、どうもいろいろわれわれが見たり聞いたりすると、テレビの影響というのが非常に多いのであります。そこで新しく大臣になられた小沢さんは、放送行政というか、日本の放送というようなものに対してどういういうような所見を持っているか、お尋ねを申し上げます。
#68
○小沢国務大臣 新聞が日本の世論に対して大きな力を持つということは当然でございますけれども、放送もまた大きな力を有するということは、だんだんんそういうふうになって参りました、そこで番組等を適切なものにいたしまして、ちゃんとした世論の形成といいますか、健全なる放送をするというふうな方向でわれわれは進んでおる次第であります。
#69
○大柴委員 それは、いつも聞くときは、番組の編成を実際的にするとか公共的にするとか言うのであります。あなたが大臣になられてから、今までの大臣のここのやり方が悪かったとか、あるいはいろいろ批判があるという見地に立って、何か新しくこういうものをしてみたいというよう具体的なことをNHKなりあるいはそれぞれの機関に指図をしたことがありますか。
#70
○小沢国務大臣 そういう点につきましては、ただいま放送法制調査会で、いろいろ不備な点もだんだん出て参りますので研究してもらっているわけでございまして、そういう方針によりまして健全なものにますますしていきたい、そういうふうに考えております。
#71
○大柴委員 たしか池田さんの施政方針の中に、テレビの教育に及ぼす影響とか、いろいろなことがあったと思いますが、青少年の教育ということと現在のテレビ、ラジオの放送というようなことについて、あなたはどんなような所見を持っておられますか。
#72
○小沢国務大臣 青少年が健全に育つように、ちゃんとした番組なども自主的につくって参りたい、そういうふうに考えております。
#73
○大柴委員 たとえばこのごろのテレビその他教育放送というのを見ると、教育放送も一般放送も事実上ほとんど変わりがないような放送をしているわけであります、そういうものに対してあなたは何か調べたこととか、あるいは注意したこととか、そういうことはありますか。
#74
○小沢国務大臣 大柴先生のお話は、NETの問題だと私は思うのでありますけれども、そのことは、われわれといたしましては、たびたび意見を申しまして、番組審議会におきまして十分なる注意をするようにやっております。
#75
○大柴委員 やはり教育テレビというものは、教育のためにあるのだろうと思いますから、あそこでどうもよろめきドラマみたいなことをやられたのでは、私はとても困るだろうと思うのですよ。一つあなたの方でよく番組を調べてみて、何のために教育テレビというものがあるかということを一つ注意をしていただきたいと思うのです。
 質問を一つしておきますが、今、沖縄と日本のNHK、そういうものに対して現状はどうなっておって、将来どういうおつものですか。
#76
○西崎政府委員 御承知のように今琉球におきまする放送事業は、琉球の民政府の所管でございまして、ここでラジオとテレビと両方放送事業としてはやっておるわけでございまして、たしかラジオが三社、それからテレビが二社、いわゆる民間放送という形態でもって運営されておる、そういうふうに承知いたしております。
#77
○大柴委員 将来どういうおつもりですか。現状と近い将来どういう具体策をお持ちなのですか。沖縄の人も、日本人ですから、日本の国会の状況とかいろいろ見たいだろうと思うのです。どういう所見を持っておるか。
#78
○西崎政府委員 現在でもラジオ、テレビににつきましては、日本の放送会社から番組を供給しております。ただ、先生御承知のように、まだ日本本土と琉球との間にマイクロウエーブの回線が完成いたしておりませんので、テープであるとか、あるいはフィルムであるるとか、そういうものによって供給されております。もちろん日本からだけでなくて、現在の客観情勢からいいまして、当然米国からも相当の番組が提供されておる、こういうふうに承知いたしております。
#79
○大柴委員 マイクロは近々に完成するんじゃないですか。したならばどうするのですか。
#80
○西崎政府委員 開通してから具体的に番組交換、番組中継というものがどういうふうになるか、ということにつきましては、まだはっきりした結論は出ておらないように承知いたしておりますが、いずれにしましても、マイクロ・ルートはさしあたって一回線しかできません。すなわち、テレビ・ルートはさしあたって一回線であります。日本側としましてはNHK、民放がございますし、それから琉球側としましてはテレビ会社が二つあるということで、ここいらに特に琉球側の要望がいろいろ出てくるだろうということを期待しておりまして、それによって考えていきたい、こういうふうに考えております。
#81
○森本委員 関連して。これは一つ大臣によく聞いておいてもらいたいと思うのです。今の問題ですが、これは沖縄の問題で、特別立法をするときに、この問題は論議せられたわけです。今、西崎電波監理局長が言ったように、沖縄に対するマイクロのルートは一ルートしかないわけであります。ところが、向こうには民放が二つあるわけであります。それから日本からいく場合は、NHKをとるか、あるいは民放をとるかということになるわけであります。それから民放をとるにいたしましても、日本の場合は、民放がたくさんあるわけでありまして、どれをとるか、こういうことがあるわけであります。ところが、これはおととしでございましたか、この立法ができるときに、私が追及したところが、西崎君が今言ったような答弁をして、そんなばかな答弁があるか、早急に一つ善処したらどうか、早くきめなければならぬじゃないかと言ったら、いや確かに早急にきめなければなりません、とにかく早急に一つきめるようと努力いたします、こういう答弁をしておるわけであります。それが、いまだに今のような答弁では、何をやっておるかということになります。これはやはりはっきりと沖縄に送るところのマイクロ・ルートについては、昼間なら昼間はNHKならNHK、あるいは夜間なら夜間は民放なら民放、それで向こうも受けるときにはどうする、こういうことを早急にきめるべきですよ。それを今ごろになって、そういうふうな答弁しかできないということは、これは郵政省の職務怠慢である、こう言われても私はやむを得ぬと思うのです。大臣、これはしろうとなりに聞いても意味はわかるのですよ、どうですか。
#82
○小沢国務大臣 私もどうも初めて聞いたことでございますが、やはりさっそくきめなければならぬ、そういうふうに思っております。ただ、相手のあることでございますから、どういうようなきめ方をするかということは別問題でありますが、一応としては早くきめるべきじゃないか、そういうふうに私は考えております。
#83
○大柴委員 おそらく三年前もそういう返事だったろうと思います。そこで、具体的にアメリカもいることだし、政府もあることだし、あるいはいろいろの相談があるだろうと思いますが、いずれにしても、こんなことを相談したってあまり時間のかかる問題ではありませんから、早急に一つ結論を出すように……。(「この国会中だと呼ぶ者あり)この国会中という声もありますが、一つ早急に結論を出すように要請しておきます。
 それから、早急に結論を出すために一つ注意を喚起しておきますが、たしか十二月の国会において、仙台のテレビの問題が問題になりました。これもあのときの委員会の理事会としては、昨年中に結論を出すべきだというように意見が一致したのでありますが、今に至るも、いろいろ調べておるのだろうと思いますが、結論が出てこない。どうか大臣、電波監理局長その他を督励して約束は一つ守ってもらいたいと思います。
 それで今度はNHKの会長にお尋ねをいたしますけれども、現在われわれが国民の放送としてのNHKを見るときに、一つは、みんなが聞けることだと思います。二つは、なるべく安く見られるということ、三つは、なるべくいいものを見たい、こういうことだろうと思います。それで料金の問題でありますが、昨年すったもんだしてセットの料金をきめたのでありますが、あれをきめてから料金の収納状況というか、そういうことが一体どういうふうになっておりますか。
#84
○小野参考人 お答え申し上げます。昨年の通常国会におきまして、NHK料金体系の合理化につきまして、なみなみならぬ御審議をいただきまして、おかげさまで三十七年度当初から新体系で発足いたしました。その結果をその直前と比較いたしますと、ただいま御質問の収納の成績の面には格段の向上が見られるわけでございます。パーセンテージで申しますと、受信料体系の改善を実施いたします直前におきましては、年々収納成績が下がって参りまして、直前には九八・五%くらいに下がっておりました。これが新体系を実施いたしました第一期におきまして、急速に成績の向上を見まして九九・五%、こういうような成績をおさめております。約一%の向上でございます。その後現在の集金は二ヵ月ごとにやっておりますが、一期、二期、三期、四期を通じまして、大体実施当初の九九・四ないし五のパーセンテージを維持しておるわけであります。そのような収納成績の著しい向上を見ましたこと、これにつきましては、なみなみならぬ御支持をいただき、また御審議をいただきました点につきまして厚く御礼を申し上げます。
#85
○大柴委員 これはたとえばテレビの料金というようなものはどんどん上がっていくものなんですか。それともたくさん見るような人が来たから今まで三百三十円とすれば一つ二百八十円にするというような、こういう計画というものはないんですか。池田政府のこの物価政策と同じでどんどん上がっていくだけですか。
#86
○小野参考人 先ほど御指摘の通り、NHKの努めなければいけません傾向といたしましては、できるだけ多くの人々に、できるだけいい番組を、できるだけ安く見ていただくということが使命であろうと思います。これは常にそういうような心がけのもとに運用をいたしておるわけでございますが、実は現在おきめをいただきました月額契約甲三百三十円、契約乙五十円の料金につきましては、NHKが現在統合をいたしております事業計画上、御指摘の、できるだけ広い人々に、できるだけいい技術条件で、できるだけいい番組を提供するというような意味合いにおきまして、まだまだ置局その他番組の改善等の関係につきましてもなすべわきことが多いわけでございます。そういうような当面並びに将来の六ヵ年の構想をいろいろ考えまして、そうような事業計画をするのには、どれだけの料金があったらいいか、これが三百三十円、五十円の算定の基礎になっておりまして、この六ヵ年間における所要の事業計画を遂行いたしますためには、ああいった料金体系で、料額でいくことによって可能であるというような見通しのもとにいたしたわけでございますが、今日までの段階におきましては、おおよそそのような計画の路線を追いまして進んでおるようなわけでございます。かりにそれが予想以上の非常な――事業計画上努めなければならないことを十分やりながらも、なお料金引き下げの余地があるとすれば、これは引き下げをすべきだと思いますが、現在のところでは、受信料料金だけでは事業計画を完全に遂行できませんので、かなり多額の外部資金を導入しなければならぬ、両々相待って所定の計画が遂行できるというような見通しでございますので、現在のところでは、現在の契約体系と料金額をこの長期期間中においては維持して参りたい、このように考えております。
#87
○大柴委員 結局、ないわけですね、いろいろ言葉は長いけれども、そこで、こうしたら安くなるということも一つ考えて下さい。
 そこで、お尋ねをするのですが、何かこの書物によれば、テレビが八二%はもうほとんど日本の家庭には見えるのだ、こういうような報告が書いてあるのでありますが、大体一〇〇%、日本の全国の家庭が全部見えるというようなことはいつになったらできるんですか。
#88
○小野参考人 ただいま持っております長期の見通しにおきましては、六ヵ年計画完了時におきます昭和四十二年度末におきまして九五%のカバーができるというような計画でございます。
#89
○大柴委員 では、あとの残部の五%というのはどういうことになりますか。
#90
○小野参考人 これは第二次六ヵ年計画に引き続きまして、さらにこれを充足いたしますための計画を立てなければならないだろうと思います。
#91
○大柴委員 先ほど沖縄のことに引き続いてちょっと質問しておきますが、戦前はNHKの沖縄局というようなものがあったわけです。それと今の西崎さんへの質問とで、NHKとしてはどういうお考えをお持ちなんですか。
#92
○阿部参考人 御承知のように、戦前においては、NHKは当然あすこにも局を持って放送しておったのですが、戦後はそういう状態になっておりません。しかしながら、現状においても、もしアメリカ側の了解を得るならば、NHKも琉球に置局して放送したい、かように考えておりますが、少なくともこのマイクロが通ったその後においては、何らかの方法でできるだけNHKは沖縄に対して放送を実施したい、さように考えております。私も、記憶はあまりはっきりしておりませんが、あのマイクロを通すその当時における考え方というものは、放送は公共放送のNHKにまかされるというように私どもは理解しておるのでありまして、今後このマイクロが通った場合においては、特に優先的にNHKにおいてこれを使用するということを私は信じておるわけであります。
#93
○大柴委員 なお、念のためにあなたに一つ聞いておきますが、放送センターができるわけですね。私は、ああいうものをつくるのでしたら、日本国民がびっくりするほどりっぱな建物を建てられた方がいいのだろうと思うのですよ。いろいろ諸外国の経験とか歴史の経験とかを見て、一つああいうものを建てるにあたっての阿部さんの構想を、郵政大臣もびっくりする、池田さんもびっくりする、あそこに近い明治天皇のお墓ですかもびっくりするというふうなもの、その構想をお聞かせ願いたい。
#94
○阿部参考人 御質問の通り、NHKといたしましては、あそこに放送センターをつくるにつきましては、かねがね局の係を欧米各国に派遣いたしまして、実情を調査させております。なお、いよいよ実行の運びになります場合には、さらに欧米に人を派して最善の設備をしたいと思います。建築につきましも、少なくとも昭和の時代を象徴するような建築をやりたい、着々その準備を進めておるような次第です。御期待に沿い得たい、かように念願しているわけなんです。
#95
○森本委員 先ほどの沖縄の件でありますが、NHKの会長が、こういう委員会の席でああいうふうに言われた以上は、私は、郵政省としての意見も表明をしておかなければ、ちょっとおかしげなものになると思う。NHKの会長は、あのマイクロのルートを通してNHKのものを全部流したい、こう言っておる。われわれとしても、これは一本しかないということになれば、当然そうすべきだというふうに考えるわけでありますが、しかし郵政省としては、なかなか今までの関係から苦慮しておるのではないか、こういう気がするわけであります。しかしこれは、NHKの方の答弁と郵政省の方の答弁とが食い違ってくると、やはり問題になりますので、一応郵政省としての見解を、現在どう考えておるか、こういうふうにしたいという見解を明らかにしておいてもらいたい。今のNHKの会長は、私はこういうふうにしたいと思います、こういう見解でありますから、それに対して、郵政省としても明らかにしておいてもらいたい、こう思うわけです。
#96
○西崎政府委員 御満足いただける答弁ができますかどうか危ぶみますが、今のNHKの会長のお気持というものは、よくわれわれの方も推察できるわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、何と申しましても相手のあることでありまして、相手がテレビにつきましては、二社あるわけでございます。相手がどういう番組を欲するのかということは、やはり考え方の一つの基礎になるわけでありますので、その点はよく先方と話し合わないと、何とも申し上げかねるわけでありますが、われわれとしては、当然NHKの番組も供給されるべきだ、こういうふうに考えております。
#97
○森本委員 いや、NHKの番組も供給されるべきだということになると、民放もいく、こういうことになるわけでありますから、ちょっと話が食い違ってくるわけであります。
 ちょっとついでに聞いておきますが、これは去年のあの特別立法ができてから、郵政省としては、内地のいわゆる民放関係の人の意見を聞いて、さらに現地の意見も聞いたことがありますか。現地の二社に直接行って意見を聞いてきたことがありますか。
#98
○西崎政府委員 はなはだ申しわけないことですが、実際今まで具体的に話し合ったことはありません。ごく近いうちにお約束を果たしたい、こういうふうに思っております。
#99
○森本委員 大臣、今お聞きのように、この問題はなかなか重要な問題であるにもかかわらず、全然手をつけてないと言っても過言でないと思うのです。だから、こういうときは、私は郵政省の役人が現地に行って、現地の意見も十分聞いて、それから郵政省としての意見もぽんとまとめるというくらいの、もっと迅速性をとらなければいかぬと思うのです。何か郵政省の役人は、うろうろしておる、そのうちに何とかなるわいなというようなことを言っておる。これではちっとも行政が進まないのですよ。だから、これはほんとうに局長なり次長なりあるいはだれか担当課長が沖縄に飛んで行って――三時間で行けるのですから、一つそういうふうな、もっと進取の気象のある行政のやり方を、ぜひこの問題についてやってもらいたい。もう一ぺん大臣に聞いておきたいと思います。
#100
○小沢国務大臣 ただいまNHKの方の御意向は十分承りました。今、森本さんの言われまのたように、早く解決いたしたい、こういうふうに考えます。
#101
○大柴委員 二、三のこまかい問題を聞きますが、FM放送ができますと、あれからもNHKは料金を取るのですか。どういう構想ですか。
#102
○阿部参考人 今のところでは、FM放送については料金を取るつもりは持っておりません。遠い将来の見通しを申しますと、FMがやがては中波とかわるときが来ると思いますので、結局は料金甲というのはあらゆる日本放送協会から発信される放送の料金、かように私どもは考えております。
#103
○大柴委員 番組の内容でありますが、公明選挙運動というものがありますが、NHKはこういう問題に対処して――普通の朝日新聞とか、民間放送なら論説というようなものがありまして態度を出すのですけれども、NHKはこういう公明選挙というようなことに関して、どんな具体的な取り組みをいたしておりますか。
#104
○前田参考人 公明選挙運動にはNHKは最初から真剣に取り組んでおります。本日の番組の中にも、近く全国一斉に統一的に行なわれる地方選挙に関連して、公明選挙に関する一時間番組の座談会を開くことにしております。これまでの経過を申し上げますと、公明選挙の特別の委員会にも私ども自身も入りまして、過去数年間にわたって、選挙のない年も一年に何回か、これも継続的に公明選挙に関するあらゆるキャンペーン番組を組んでおりますし、将来も、この問題については、真剣にNHKの使命の一つとして取り組んで参りたいと考えております。
#105
○大柴委員 私ども政党人がこういうことを言ってはおかしいのでありますが、本来私は、NHKというようなものは、資本からも政党のいろいろの圧迫からも、より高い次元にあっていろいろのことをやるべき国民のものだろうと思うのですよ。それで、われわれがかつて迎えた不幸な時代というものは、私はあれは政治家もだらしがなかったけれども、言論機関もだらしがなかったんだろうと思います。こういうものを思い出してみるときに、一つ阿部さん、そういう放送というものを政党とか資本に渡さない、こういうことに関して一つ雰囲気をつくってもらいたいと思うのですよ。何かあなたの決意があれば、NHKとして、経営委員とかあるいは番組審査というときに、こういうことだけは守っているというようなことが具体的にあれば、お教え願いたいのです。
#106
○阿部参考人 ただいま御質問の趣旨は、かねがね私自身が考えておることであるばかりではなしに、機会あるごとに局内の従業員にはそのことを申しております。たとえばNHKはよく公益放送で民放と区別しているのですが、民放というものに値するものはNHKだ。なぜかならば、あなたがただいまおっしゃった通り、NHKは国民のものなんだから、国民のものなればこそ、今俗にいわれる民放はあれは商放だ、そういうつもりでやれということは、機会あるごとに局の従業員には申し上げておることなんで、この魂は今後も、いつまでたってもNHKがある限り引き継いでいくことだろう、私はさように信じております。
#107
○大柴委員 まあNHKの皆さんは、われわれ社会党や自民党を乗り越えて、そういうものであることを一つ願っておきます。
 それから教育放送でありますが、NHKのいろいろの教育放送は、現在諸外国と比べて、たとえばBBCなどと比べて、教育放送というようなものはNHKはまさっているのですか、劣っているのですか、あるいは教育放送というものがどこかでりっぱなところがありますか。
#108
○前田参考人 教育放送につきましては、NHKではラジオについてはおおよそ三十年近い経験と意欲を燃やし続けて参りまして、テレビジョンにつきましても、チャンネル・プランのテレビに応じまして、私どもは教育テレビジョンの全国普及に非常な熱意を燃やしております。
 番組内容につきましては、私は、端的に申し上げまして、NHKの教育番組が世界最高のものであり、放送時間から見ても、番組の内容から見ても、番組の多角性から見ても、世界最高のものであるという確信を私どもは抱いております。世界的に見まして、教育番組に最初に手をつけたのはイギリスのBBCでございますが、このイギリスのBBCの教育番組の種類と放送時間は、とうていNHKには今日では及びません。アメリカにおきましては、御承知のように、最初アメリカの放送はすべて商業放送主義で出発いたしましたが、ここ二、三年の間に、アメリカの世論がこれに対してかなり強い反撃を加えた一つの現われとして、財団あるいは大学その他の組織が、アメリカ全国にネットをつくるという機運を醸成いたしまして、今日アメリカでは、教育放送がアメリカの一つの大きな政治的な問題とさえなっておりまして、その意味ではアメリカの今日の商業放送は、規模はきわめて小さいように思われますが、非常な熱意を持って、ここ数年の間には、BBCやNHKの教育放送の水準に追いついてくるのではないかと考えております。
 さらに、私どもの経験をこの際申し上げさしていただくならば、アフリカの新興国東南アジアの新興諸国は、この教育放送を通じて新しい国の建設の基礎としたいという熱意に燃えているようでございます。そういう意味で、ヨーロッパ放送協会が主になりまして、おととしの十二月、第一回のラジオ、テレビによる放送教育の世界大会が開かれましたが、この大会には新興国の出席が非常に多く、まだテレビジョンを持たない国もすべてこの会議に出席いたしまして、先輩国の教育放送の番組内容、それから編成の方針、それから放送と教育の問題などを熱心に聞くと同時に、熱心に所見を述べておりました。この会議においては、NHKのこれまでの経験が非常に高く買われまして、この会議の結果として、第二回のこの種の会議は近く日本で開かれる機運が非常に濃厚になって参っております点からも、NHKを主とする日本の教育放送は、世界全体から高く評価されているのではないか、このようにも考えております。
#109
○大柴委員 そういうヨーロッパ放送会議というようなものの上に、何か世界的な放送会議というか、放送連合というか、あるいは教育放送何とかといったものがあるのですか。
#110
○前田参考人 ヨーロッパ放送連合のほかに、ヨーロッパ地域におきましては、ソビエトを中心とする東欧諸国の放送連合がございます。この二つが放送連合の形態では一番古いものでございますが、その後アラブ連合の成立によりまして、アラブ連合のうち、エジプトが中心になりまして、おととしの末、アフリカ及び中近東を含むアラブ一放送連合が成立いたしました。また、それに引き続いて、アフリカの新興諸国を中心としてアフリカ放送連合が成立いたしております。それからアジアにおきましては、NHKが最初この構想をアジアの関係諸国、当時十八ヵ国にこの意向を尋ねましたところ、全十八ヵ国はことごとく賛成いたしまして、第四回目のアジア放送事業者会議を昨年八月、マラヤのクアラルンプールで開かれましたが、このクアラルンプール会議の席上、アジア放送連合を正式につくろうという機運が盛り上がりまして、このアジア放送連合の憲章の起草案が去年の十二月に成立いたしております。おそらくこれはことしのアジア放送事業者会議で正式に採択される場合には、アジア放送連合が初めて誕生することになると考えられます。アメリカにおきましては、特別の今まで申し上げたような形での放送連合というものはないように見受けられますが、その後世界各大陸のこのような動向と対処いたしまして、アメリカでは既存の商業放送局と、先ほど御説明申し上げた新しい幾多の教育を目的とする放送局との間に、一つの連携ができまして、アメリカにおいても現在では事実上そういったものができております。国際連合のテレビ局では、このような世界的情勢を勘案しながら、将来、放送を通じての第二の国際連合をつくりたいという希望がありますようで、昨年の秋に、この点に関して、NHKの意向を聞きたいという打診も参っております。私どものこういう世界の動きを考えましての印象では、そのような世界組織がそう遠くない将来にできるのではないかというように推測いたしております。
#111
○大柴委員 これは、たとえばEEC諸国か何かで日本と貿易が少ないわけですが、何か日本を諸外国へ紹介するという面で、NHKは大いに向こうからニュースを取るということはいいのですが、向こうへ出しているというようなことでどんな活躍をしているわけですか。
#112
○前田参考人 御質問の点につきましては、一昨年十二月、ローマで開かれた第一回放送教育世界会議におきまして、アジア諸国及びアフリカ諸国の代表もたくさん出席したわけでありますが、それに対してNHKの番組の供与の希望並びに将来テレビジョンをつくる場合の番組編成の指導を強く要望されております。私どもといたしましては、こういうことを勘案しながら、これまで三十数年にわたって大よそ八十ヵ国、百をこえるラジオを含む放送局と番組の交換をしてきておりますが、特に新興国の、先ほど申し上げましたように、国づくりを放送によって促進しようという考え方にも共鳴いたしまして、今後、組織的にこのような国々に対して番組を供給し得るような施策を積極的にとって参りたい、このように考えております。
 ついでに、この件と関連して申し上げますと、置局に関しましても、NHKはあるいはコロンボ計画の要請により、あるいは直接の要請によりまして、今までアフリカ・アラブ連合諸国、中近東、東南アジア数ヵ国に幹部を派遣いたしまして、局の設備の問題番組運営の問題、局の管理の問題について御援助申し上げて今日に至っており、その結果でき上がったのは、二、三の例を申しますと、アラブ連合のエジプトのテレビ局、それから局の問題にはなりましたけれども、アジア・オリンピックを機会にスタートしたインドネシアのテレビ局、それからマラヤの放送局、シンガポールの放送局、それから現在置局を急いでおりますパキスタンの放送局も同様でございます。
#113
○大柴委員 私ども見て、日本とか日本の放送局は知らないけれども、ソニーのラジオは知っておるとか、ヤシカのカメラは知っておるというのが、諸外国の実例だろうと思うのです。いろいろ御苦労なさって、せいぜい一つ日本をNHKの力によって売り出すようにお願いをしておきたいと思うのです。
 それから私は大臣に二つのことを要請しておきます。
 先ほどもちょっと言った仙台の問題などは、結論はどうでもそれはよろしゅうございますから、とにかく早く結論を出して下さい。
 それから二つ目は、先ほどの放送センターというようなものは、百年の後もわれわれの子供たちがりっぱなものをつくったというように、郵政省の方から大いに努力下さいまして、日本が誇るものをつくってほしい、こういう要望をして終わりたいと思います。
#114
○森本委員 資料を一つ要求しておきますが、まず前年度の番組審議会の状況を一つ知らせていただきたい。何月何日に審議会を開いて、出席者はどの程度、これは中央だけでけっこうですから、どういう状況であって、どういうふうな審査をしたかという番組審議会の昨年度の状況。それから給与べースでありますが、給与ベースについてNHKのベースと四大新聞、それから東京におきまする放送会社のベース、それから国際電電、この四つを比較できる給与ベースの比較表を一つお出しを願いたい。それからNHKの俸給表を一つ出していただきたい。これは管理職と普通職というふうにあると思いますが、すべての人の俸給表を出していただきたい。それから退職金制度と年金制度がどういうふうになっておるか、これも資料でお出しを願いたい。それから、大へん資料を要求して、忙しくてまことに申しわけないと思いますが、きのうの委員会でも要求いたしました資料が出てこないと、なかなか質問が複雑になってきます。資料によって質問をいたしますと早く済みますので、これは来週の委員会までには一つぜひ大車輪で今申し上げました資料と、この間の資料を早急にお出しを願いたい、こう思います。
#115
○阿部参考人 ただいまの御要請は、できるだけ御満足いくように取り計らいます。
#116
○本名委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は来たる三月六日午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、これにして散会いたします。
   午後零時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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