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1962/03/12 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第14号
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1962/03/12 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第14号

#1
第043回国会 逓信委員会 第14号
昭和三十八年三月十二日(火曜日)
   午前十時五十六分開議
 出席委員
   委員長 本名  武君
   理事 大高  康君 理事 岡田 修一君
   理事 羽田武嗣郎君 理事 大柴 滋夫君
   理事 栗原 俊夫君 理事 森本  靖君
      上村千一郎君    小泉 純也君
      佐々木義武君    鈴木 善幸君
     橋本登美三郎君    細田 吉藏君
      佐々木更三君    畑   和君
      安平 鹿一君    受田 新吉君
      谷口善太郎君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小沢久太郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  保岡 武久君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 武田  功君
        郵 政 技 官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  岩元  巖君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
 委員外の出席者
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    米沢  滋君
        日本電信電話公
        社経理局長   井田 勝造君
        日本電信電話公
        社経理局次長  奥田 孝一君
    ―――――――――――――
三月十二日
 委員南條徳男君、星島二郎君及び森清君辞任に
 つき、その補欠として佐々木義武君、細田吉藏
 君及び上村千一郎君が議長の指名で委員に選任
 された。
同日
 委員上村千一郎君、佐々木義武君及び細田吉藏
 君辞任につき、その補欠として森清君、南條徳
 男君及び星島二郎君が議長の指名で委員に選任
 された。
    ―――――――――――――
三月十一日
 電話加入権質に関する臨時特例法の一部を改正
 する法律案(内閣提出第九一号)(参議院送
 付)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 電波法の一部を改正する法律案(内閣提出第二
 八号)
 電信電話債券に係る需給調整資金の設置に関す
 る臨時措置法案(内閣提出第七二号)
     ――――◇―――――
#2
○本名委員長 これより会議を開きます。
 電信電話債券に係る需給調整資金の設置に関する臨時措置法案を議題として審査を進めます。
 この際お諮りいたします。
 去る八日の委員会におきまして、本案に関して、明十三日の委員会において、参考人より意見を聴取することに決定いたしましたが、理事会において協議の結果、これを取りやめることに決定いたしましたので、理事会の決定通り取りやめることにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○本名委員長 御異議なしと認め、さ
 よう決します。
    ―――――――――――――
#4
○本名委員長 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。岡田修一君。
#5
○岡田(修)委員 電信電話債券にかかる需給調整資金に関しまして、さきに、第三十四国会における逓信委員会において電信電話設備の拡充のための暫定措置に関する法律案を議決されました際に、債券引き受け加入者の利益を守るために、電電債の市場価格の安定、銀行からの小口融資制度の実施並びに悪徳電話業者に対する対策に関して決議が行なわれた由でございまするが、政府並びに公社はこの決議をどのように具体化されているか、まずこの点についてお伺いしたいと思います。まず政府の方から、次いで公社の方から御説明を願いたい。
#6
○岩元政府委員 お答え申し上げます。ただいま先生のお話のごとく、拡充法が成立いたします際に、附帯決議の中に今先生の仰せられましたようなことがあったわけでございますが、政府といたしましては、加入者引き受け電信電話債券の価格安定のために、債券の発行条件の改訂を電電公社からの依頼に基づきまして本年の一月から行なったわけでございます。これはどういうことかと申しますと、償還期限の据置期間が、従来五年であったものを二年に短縮いたしたのでございます。この点が第一点でございます。
 それから、利付債、割引債のいずれも売り出し発行といたしまして、領収証による売買の値下りを防止いたしますとともに、売り出し期間を六カ月といたしまして、銘柄を利付債、割引債につきましてそれぞれ年間二銘柄ということにいたしました。
 また、定時償還の際に買い入れ償却も併用できるようにいたしたのでございます。
 そのほか、債券の市価が、実は三十六年の十月初旬ころから著しく低落しておったのでございますが、これは当時の金融引き締めの情勢に加えまして、従来東京と大阪の証券業界におきまして、債券の気配相場が立っておりましたのを、同年十月一日から、株式の第二市場の発足に伴いまして、これが廃止されましたことが大きな原因となりまして低落いたしたのでございますが、その後、東京、大阪及び名古屋の第二市場に、この債券を上場せしめることによりまして、価格の安定に資するといったような施策も行なって参っております。
 おもなものは以上でございますが、そのほかに、債券の価格を低落させる一つの原因といたしまして、悪質な電話業者等がこれを買いたたくといった事例があったのでございますが、こういったことに関しましても、電話業者の指導育成といった面におきまして、自主的に電話業者の間に公益法人結成の機運が盛り上がっておったのでございますが、それを公益法人結成の方向に指導していくといったことで指導しておったのでございますが、その点につきまして、実はまだ結成といったところまで至っておりません。しかし、これも、この面におきましても、現在公益法人の結成あるいはその他の面で、これに対する対策を考究しているところでございます。大体、政府といたしましては、以上のようなことを措置して参ったわけでございます。
#7
○井田説明員 ただいま政府の方から、電話債券に対するいろいろな施策につきましての御説明がございましたが、公社といたしましては、そのほかにどのようなことをやって参ったかと申しますと、まず第一に、債券の保護預かりでございます。これは比較的債券に関する知識に乏しい方の多い加入者のために、無料で、勧業銀行に委嘱いたしまして、預かりまして、利払いでございますとか抽せんに当たった者に知らせますとか、そういったサービスをやるわけでございますが、さしあたりこれは東京と大阪を主点にしてやっておりますが、おいおいとこの範囲は広げていきたいと考えております。
 そのほかに債券の併合、これはかなり前からやっておるわけでございますが、何しろ流通しております債券は、非常に小額債券が全国に散布されておるわけでございますので、これを機関投資家が扱います場合には、高額の債券にまとめないと、非常に取引の上にも不便でございます。従いまして、債券の併合制度というものをやっておりますが、これは現在大体流通額の三%以上のものが併合されております。
 またそのほかに、電話取扱局の窓口の指導を強化いたしまして、債券相談役という者を配置いたしまして、加入者に対して債券に関するいろいろな御相談に応じており、そのほか一般にPRに努めておるといったような次第でございます。
 なお、証券業者の方へも、電電公社債の流通につきまして常に協力を要請して今まで参ってきておる、こういう次第でございます。
 なお、そのほかに、まだこれは実現をしていないのでございますが、公示催告制度を排除したいということを考えておりまして、これは今後も関係各機関と密接に折衝を続けていきたいと念じております。
 もう一つは、日銀の担保適格債の指定でございますが、これも日銀の方に今までずっと要請を続けてきておる次第でございますが、日銀におきましても、非常に理解のある御検討をいただいておる、こういう状況でございます。
#8
○岡田(修)委員 銀行からの小口融資制度、これはどういうことでございましょうか。
#9
○井田説明員 これは架設の際の費用の月賦制度を言っておられるのかと思いますが、ただいまその点につきましては、私申し上げるのを忘れましたが、この電話を架設いたしますときには、大都市におきましては、十五万円という相当多額の金額を必要といたしますので、電話債券を担保といたしましてその十五万円の金を銀行から月賦で融資を受ける、こういう制度でございます。現在だんだんと利用されて参りまして、利用件数におきまして全引き受けの五%、金額におきまして七%余りが月賦制度を利用されておる状況でございます。
#10
○岡田(修)委員 ただいまの説明の中に、日銀担保適格債の話が出ておりますが、私はこの需給調整資金の設定ということが、電話債券の価格維持に――非常にとは言えないまでも、ある程度の効果があるだろうと思うのですが、それより以上に、この債券を日銀の担保適格債にするということが効果があるのではないかと思います。これが今日公社の方で非常に努力をされているにもかかわらず、まだ実現を見ないということは、どういう点に難点があるか、御説明を願いたいと思います。
#11
○井田説明員 経緯を申し上げますと、従来日銀の適格担保債に指定されておりますものは公募債ということが条件になっておったようでございまして、そのため日銀さんの方で指定を今まで実施されていないわけなんでございますが、最近公募債市場の育成という一般的な機運もございますし、また電電債の価格も非常に安定して参りました。従いまして、ただいま理解ある御検討をいただいておると申し上げましたけれども、まあ指定いただく日も近いのではなかろうか、こういうふうに私どもとしては期待しているわけでございます。
#12
○岡田(修)委員 電話債券ですが、この加入者債券というのは、現在までにどのくらい出されておるのか。さらに、第三次五カ年計画が実行中ですが、その第三次五カ年中にどれだけ出され、その終わりごろにはどのくらいの残高になるのか、相当膨大な額になるのじゃないか。従って、その額と今度の調整資金のいわゆる資金ワク、そういうものの相対比において、はたしてこの調整資金がどの程度の効果を上げ得るやいなやということが考えられなければならぬと思うのです。それから、先ほどの日銀適格債の難点も単に現在は公募債だけで、それ以外のものに広げないのだという点もありましょうが、一つは今後における電話の加入者債券というものが非常に膨大な額になる。これをそのまま適格債にすると、日銀としては大へんなものを背負い込むというふうな懸念があるのじゃないか。その辺のあなた方の感じ、それをお聞かせ願いたいと思います。
#13
○井田説明員 受益者債券でございますが、これは一月末の決算におきまして三千百十七億余が発行されております。それが現存額でございます。そうして第三次中にどれだけの金額のものが発行されるかというお尋ねでございますが、発行額におきましては、総額で六千四百三十五億、これは額面でございます。受け入れの資金は割引債の関係がございまして、五カ年計画にすることと予想しておりますけれども、額面におきまして六千四百三十五億を発行するということを予定しております。そうして四十二年度末におきましてどれだけのものが流通しておるかということを推定いたしますと、大体八千九百億余りのものが現存しておる、こういうふうに推定される次第でございます。発行量が非常に多いので、日銀が適格債の指定を踏み切らない一つの理由になっておるのじゃないかという点でございますが、その点は現在電電債は、公社債としましたら実際に流通している唯一の債券であるというふうに見られておるのでございまして、最近の公債は非常に人気が出て参りまして、値段も底がかとうございますし、また投資家も争ってこれを求めておるというような状況でございますので、今後日本経済の発展につれまして、公社債の全般の市場網が発展していくことでございますから、ただいま先生のおっしゃいましたような懸念は少ないのではなかろうか、こういうふうに私どもは考えております。
#14
○岡田(修)委員 質問して御答弁を求めるのは時間が長くなると思いますので、これは資料としてお出し願いたいと思うのです。それは電電公社が現在発行されている電話債券、加入債券、そのほか何か公募債がありますか、その電電公社の発行されている債券の発行額、発行方法、それから発行条件、それから残高、それからそれが大体どういう価格で売買されているか、これを一つ一覧表として出していただきたい。それから種類の変遷ですね、今までどういうふうに変わってきておるか。それから現在までの発行額と償還額、発行残高、それから、ただいま御質問した三次五カ年計画の期間を通じての発行額と償還予定、それから現在までの市場価格の推移、こういうものを表にしてお出し願いたいと思います。
 次にお尋ねしたいのは、先ほど公示催告制度の適用を排除するという御説明がありましたが、これが今日まで実現に至っていないというのはどういうところなんですか。
#15
○井田説明員 公示催告制度と申しますのは、御案内の通り現在流通しております債券を紛失いたしますとか盗まれた、そういうことによりましてそれを無効とする制度であります。そうして新しくかわり債券を出す、こういうわけでございまして、所有者に対する保護という点では非常に完璧なわけでありますが、一方流通性という点から見ますと、もし盗まれたものがさらにまた売られているというと、無効なものが市場で流通しておる、こういうことになります。株式にも同じような制度があるわけでありますが、株式の場合には、年二回の配当がございますので、そういった際に、にせものであるかどうかといった点がわかるわけでありますが、電電債は、利子につきましては年一度でございますし、ことに割引債券になりますと、償還期は十年後ということになりますので、極端な場合は、十年たって初めてにせだということがわかる、こういうことになりましては常非にあぶないというわけでございます。現に今までそういうかわり債券を発行いたしましたものが、件数におきまして万分の六ほど、今まで五百何万枚のうちで三千枚余りのものがかわり債券を出した、こういったようなこともございますので、流通性を確保するという立場から、何とかこの公示催告制度の撤廃ということを実現したい、これはまた証券界からの強い要望でもございますので、これは法務省、法制局等に今までしばしば要請を続けて交渉して参ったのでございますが、これは何分にも日本の有価証券に関する法体系の性格を変えるといったようなことでもございますので、電電公社の要望は、十分わかるのだが、その点でもう少し慎重審議を要する、こういうことになりまして、まだ実現を見ておらない、こういうわけであります。
#16
○岡田(修)委員 昭和三十八年度予算で需給調整資金としてどのくらい計上されておりますか。
#17
○井田説明員 二十二億でございます。
#18
○岡田(修)委員 現在発行されている電話債券というのは、先ほどの御説明にありますように非常に膨大な額であります。これに対して二十二億円程度の調整資金で、はたしてこの法案の目的としている需給の調整並びに価格の安定という目的が達せられるかどうか。なきにまさるとは思いますけれども、それほど大きな効果はないのではないかという懸念も持たれますが、その点についてのお考えを承りたい。
#19
○井田説明員 お説の通り、現在三千億の債券が流通しておるわけでございまして、これに対しまして二十二億という額は、いかにも少な過ぎるというお説は、まことにごもっともかと思うのであります。実は私どもも予算の要求といたしましては、五十億はぜひ確保したい、こういうことで要求をしたわけでございますが、国家財政全般の見地、また公社内部の資金状況等もございまして、二十二億しか確保できなかったわけでございます。しかしながら、この調整資金は、これで市場の価格操作をやるのかというと、そういったようなことは全然考えておりません。価格が下落いたしまして、第一次取得者に非常にお気の毒であるといったようなときに、その点を救済しようというのが目的でございますので、大体現在の市場価格並びに今後さらに公定歩合の引き下げといったようなこともいわれておりまして、利回りの関係から市場価格、かじりじりと上がっていくのではないか、こういうふうに考えておりますので、そういう事情もにらみ合わせてまして、大体二十二億で本年度はまあよかろう、こういうふうに判断した次第でございます。
#20
○岡田(修)委員 この法案第四条に、公社は郵政大臣の認可を受けて定める基準に従って、電信電話債券の売買にこの資金を運用する、こういうふうに書いてあるのですが、郵政大臣の認可を受けて定める基準というのは、大体どういうことを考えておられるのか。
#21
○井田説明員 大体、ただいま考えておりますことは、一定の価格を下回りましたときにこの資金の発動を考慮するというわけでございます。それから、そのときの買い上げ対象は、原則として第一次取得者から買い上げていく、この二点をただいま考えております。
#22
○岡田(修)委員 そうすると、一定の価格というのは、大体どういう価格を考えておられるのか。
#23
○井田説明員 これは拡充法制定の当時のと臨時措置法との均衡ということが問題になったわけでございまして、その当時利付債が、当月出回るもので八十四円、それから割引債が四十円しておったわけでございます。これより下回らない値段という点が現在この拡充法に比べましてどういうことになるか、これは電話の級局別によりまして、臨時措置法の場合の債券の引き受け、それから設備負担金の関係、そういう点も関連しまして、それぞれ構成割合が違っておりますので、級局によってかなり違っておるのでございますが、おおむね払込額の八〇%ないし七〇%程度というのが、この臨時措置法の場合の加入者の負担と見合う程度のものでございます。従いまして、その値段を下回ったときに発動を考慮する、こういうふうに考えております。
#24
○岡田(修)委員 そうすると、割引債のときには、四十円を下回ったときにはこの資金を発動する、そうすると、第一次取得者から、四十円を下回ったから一つこれを買い入れてもらいたい、こういう申し入れがありました場合には、そのつど無制限にお買い入れになるのかどうか、その点いかがですか。
#25
○井田説明員 その点は、債券の市場価格といいますのは、御案内の通り、経済情勢によりまして変動するわけでございますので、ちょっと下げてもすぐ上げるといったようなこともございましょうし、いろいろな場合があるわけでございますが、総体の経済情勢を見まして、電電債の価格が非常に今の線から下回った値段になっておる、しかもこれが経済全般の情勢からしてまあやむを得ない、あるいは当然の水準なんだ、要するに株も社債もみな下落しておるのだといったような情勢の場合には、これはまあやむを得ぬかというふうに考えるわけでございますが、しかし電電債だけが特に何らかの理由で値下がりをしておる、そういったような事情がございましたならば、それはいかにもお気の毒なことでありますので、そういうような場合に、総体として加入者全般にそういう機会を与えよう、こういうことで何か手を打っていきたい、従いまして、個別にその申し出がありました方に対してこれを買っていく、こういうようなことはいたさないつもりでございます。
#26
○岡田(修)委員 先ほどの説明では、買い入れ対象は第一次取得者に限るというふうな御説明でしたが、価格の安定という点からいうと、何も第一次取得に限らなくともいいんじゃないか、第二次に取得した大口の機関投資家の持っているやつをごそっと買うとかいうふうなことによって、価格安定の目的が達せられると思うのだが、第一次取得者に限るというふうにされた大きな理由は、どういうところにあるのですか。
#27
○井田説明員 これは、お説の通り、取引市場で買い入れまして、取引市場で相場が立つ、これが最も理想的なわけでありますけれども、資金の限度ということもございますし、第一次取得者を保護するというのが資金の建前でございますので、原則として第一次取得者から買う、こういうふうに考えておるわけでございます。
#28
○岡田(修)委員 電話債券の三千何百億のうち、第一次取得者の手に残っておるものと、その後転々と第二次、第三次取得者の手にあるのとの割合はどの程度ですか。
#29
○井田説明員 その点は、私どももいろいろアンケートをとりましたり、証券界の方々に聞いてみましたり、いろいろ調べておるのでございますが、これは的確なことはわからないのでございます。ただ、はっきり言えますことは、先ほど申し上げましたように、併合されておりますものが三%余りございます。これは間違いなく機関投資家の手に渡ったもの、こういうふうに考えていいかと思います。それから登録されておりますもの、これが約一四%ほどございます。これも今のように機関投資家の手に渡っておるというふうに考えられます。従いまして、これを合わせました一七%余り、これはもう間違いなく機関投資家の手に売られておる、こういうふうに考えられます。その他最近の、昨年秋全国にアンケートをいたしましてとりました資料によりますと、全国的な売却率は、件数にいたしまして大体二〇%のものが売られておる、こういう数字が出て参りました。しかし、これはいなかと都会とでだいぶ違うのでございまして、東京、大阪、九州といったようなところでは、三二、三%のものが処分をされておる、こういう状況でございます。以上のようなことを総合いたしまして少なくとも半分以上は第一次取得者の手にあるのではなかろうか、この程度の推測しかできないわけでございます。
#30
○岡田(修)委員 どういう機関投資家が好んでこの電話債券を手に入れようとしておるのですか。機関投資家の種類ですね。大体の推定でけっこうですから……。
#31
○井田説明員 これはもう広く金融機関全般的に投資の対象となっております。ことに最近は、共済組合等でも、例の特利の規制といったようなことで、利回りのいい社債をほしいということで、共済組合とか農協とか、そういったところの買い入れ希望も相当ふえて参りました。また個人で大口に持っておられる方もずいぶん多いように聞いております。
#32
○岡田(修)委員 第一次取得者から買い入れる手続は、どういうふうな手続でおやりになるのか、もう少し具体的に御説明願いたい。
#33
○井田説明員 この点は、まだ完全な成案を私ども得ていないわけでございますが、大体の構想といたしましては、信用のある証券会社をなるべく多数選定いたしまして、これに第一次取得者からの債券の買い入れを委託いたしたい、こういうふうに考えております。
 手続といたしましては、やはり全国の加入者にあまねく周知をする必要がございますので、新聞等に広告をする必要があろうかと思います。そうしてその売却希望の加入者の方は、電話局へ行ってもらって、それで第一次取得者であるという証明をもらいまして、この証明書と一緒に今の債券をこちらの指定の証券業者のところに持っていってもらう、こういうことを考えておるわけでございます。
#34
○岡田(修)委員 売却の方はどういう基準でおやりになるのですか。電電公社がお買いになった債券は、資金を効率的に使うためには、やはりその資金を回転させなければならない。二十二億を三倍にも四倍にも活用しようとすると、買ったものはまた売るというふうなことになると思うのですが、お売りになる場合の基準はどういうお考え方ですか。
#35
○井田説明員 お説のように、この二十二億は、回転をいたさないとほんとうの効果が上がって参らないわけでございまして、従いまして、買い入れました現物は、証券会社に委託をいたしまして、これを市場で売るということは、一面その価格を引き下げるという心配もあるわけでございますが、これは市場の状況を注意深く見ながら処分していきますならば、価格に悪い影響を及ぼさずに処分していくことが十分可能だと考えます。ただ心配になりますのは、値段が下がっていくようなときには、なかなか買手がないといったような場合もございますので、そういうようなときには、それはもうやむを得ませんので、公社が直接機関投資家に働きかけましてこれを処分していきたい、こういうふうに考えております。
#36
○岡田(修)委員 この二十二億という資金は、毎年の予算で累積されていくものなのですか。あるいは本年度ここに繰り入れられた二十二億という金でずっとおいきになるのか。あるいはまた、三十九年度はさらにその予算の工合によって五十億この上に加えるとか、その辺の公社の考え方ですね。
#37
○井田説明員 これは、毎年の予算によりまして、その調整資金に二十二億では不足だと思われましたならば、三十九年度予算でさらに資金に繰り入れを予定して予算の御審議をお願いするということになるわけでありまして、それは一にこの需給調整資金の目的からして、この債券の市場価格の推移、それから公社の資金事情、そういうようなことによってきまっていく、こういうふうに考えます。
#38
○岡田(修)委員 現在公社の発行されておる利付債と割引債の割合はどういうことになっておるか。それから、今後その割合をどういうふうに変更しようという考えなのか。利付債の方を相当大きく加入者に持たそう、こういうような考えのように聞いておったのですが、その点はいかがですか。
#39
○井田説明員 利付債の現在までの発行額を申し上げますと、い号、ろ号、に号合わせまして一千二百億程度でございます。それから割引債はA号、B号合わせまして二千百億程度でございます。従来は、この比率をごらんになってもわかりますように、割引債の方が多かったのでございますが、割引債は、お客さんに電話局の窓口ですぐ現物を渡す、それから利付債の方は、今までは大体一カ月半くらいかからないと現物が渡らない。これに募集発行ということでありましたので、それまでの間は領収証をお客さんにお渡ししておる、こういうことから、早く処分されるような方は、割引債で現物を早く入手したいという希望が多かったわけであります。また一方、小額の債券の場合は、一々利息をとりますのは非常にめんどうでありますので、利札を切り取って利息を請求する手数のない割引債がよろしいというので、今までいなかの方に参りますと割引債は非常に人気があった。こういう事情で今までは大体六、四、一番多いときには八割が割引債で二割が利付債というような状況でございました。ところが最近、だんだんと利付がふえて参りまして――これは市場価格の関係から、手放すには利付の方が有利なものでございますから、そういう関係もございまして、ことに大都市では圧倒的に利付の希望が多かったわけでございます。十二月の状況では、割引が六割、利付が四割といったような程度まで利付がふえて参りました。ところが、この一月から発行条件を改定いたしまして、利付も割引もともに直ちに窓口でお渡しするという売り出し発行に改めたわけでございますが、その結果、この六、四が逆になりまして、一月は割引が四割、利付が六割といったように変化しておるのでございまして、この趨勢は今後もある程度続くのではなかろうか、そういうわけで、第三次五カ年計画の策定にあたりましては、大体割引債が三割、利付債が七割と、こういうふうに見込んでおる次第でございます。
#40
○岡田(修)委員 ところで、この加入者債券の元利支払いを勧銀だけにやらしていらっしゃるのですね、ところが、この利付債の発行がふえますと、勧銀だけでは非常に不便になる、加入者の方からいいますと。そういうことが出てきやしませんでしょうかね。勧銀以外の銀行とか、あるいは郵便局、そういうところで取り扱わす必要も、従来よりも多くなるというふうに考えられますが、この点いかがですか。
#41
○井田説明員 今の元利払いの場所をなるべく多くするという問題につきましては、公社といたしましても、もう長年の懸案といたしまして研究して参ったところでございますが、これはなかなか厄介な仕事なんでございまして、まず第一に、その債券の真偽を鑑別しなければいけない、それから例の公示催告の問題もございますから、提示された債券が有効なものか無効なものかという判定もなさなければならぬ、それからまた、利札の場合には、税金を差し引くといったような手数もあるわけでございます。従いまして、郵便局等にお願いするのは非常に困難であろうというふうに私ども考えておる次第でございますが、一般の市中銀行でございますとか、あるいは証券会社といったようなところは、ぜひやらしてもらいたいという希望が最近非常にふえて参りました。一方、債券もだんだんと出回りまして、元利払いを受ける加入者の数もふえて参りました。第一、本年度の一月から初めて満期償還が始まっておるようなわけでございまして、どうも勧銀だけでは今後不十分であろうというふうに私どもも考えておる次第でございまして、いずれこれは勧銀以外の銀行、証券会社等にも指定を広げていくような措置をとっていきたい、こういうふうに考えております。
#42
○岡田(修)委員 ところで、先ほど税金を引いたり、なかなか厄介だという御説明があったんですが、この電話債券には利子課税を免除する特例はないのですか。一般の貯金は、従来は国民貯蓄組合で五十万円までは無税だった。今度は国民貯蓄組合は廃止になりましたが、一般的に五十万円以下の預貯金は全部無税にする、これには公債、社債の利子も入っている、こういうふうに私は了解しているのですが、電話債券だけは税金がかかるのですか。
#43
○井田説明員 現在のところ、利付債券につきましては、利札請求のたびに一割の源泉徴収をいたします。それからまた、割引につきましては、その所得者が差額を総合所得で申告いたしまして課税を受ける、こういうことになります。
#44
○岡田(修)委員 先ほど言いましたように、今度はそれが率からいえば一〇%から五%に下がったわけですけれども、ところが、五十万円以下は一般的に無税なんですね。税金がかからない。電話債券の利子だけはなぜ課税されるのか。何かそこに特別の理由があるのですか。この点について御検討になったことがありますか。
#45
○奥田説明員 この利子の課税の問題につきましては、免除していただきたいということにつきましていろいろお願いをいたしたこともございます。しかし、一般の社債と区別すべきではないうといことでございまして、昨年のこの価格の下落いたしましたときに御審議いただきましたときも、お話が出たわけでございますが、大蔵省の方といたしましては、先ほど先生のお話しになりました貯蓄組合の指定証券ということになれば、組合に加入しておる者といたしましては、その限度のところは無税になるわけでございます。この点、大蔵省は、当初は法律改正なり政令の改正を必要とするのじゃないかという意見もございましたのですが、最終的に、これは改正しなくてできるのだということで、貯蓄組合に加入しておられる方で加入者債券を持っておられる方は、一応その措置がとられておった、私どもは、大蔵省の方の御見解がそうなんでございますから、そうなっておった、かように考えておるわけでございますが、ただ、税法は、先生方も御承知のように、何回も改正が加えられておりまして、それで何年までに発行したものについては、何年以上の長期のものについては、一定期間利子課税を全面的に免除するとか、そういうようないろいろな特別措置がございまして、すでに発行されておりますが加入者債券につきましても、あるものにつきましては、その特例法が適用されまして、利子課税が免除されておるものもございますし、またあるものにつきましては、その期間が経過してすでに一般のものと同様の取り扱いになっておるものもございますし、非常に幾多の種類に分かれておりまして、勧銀ではそのために種類別にどの債券が幾らの課税になっておるのか無税になっておるのかという表などをつくりまして、その源泉徴収等に遺漏のなきようにいたしておられる次第でございます。
#46
○岡田(修)委員 私もその国民貯蓄組合の税関係のことはよくわかりませんが、今度それが廃止になりまして、ともかく五十万円以下の預貯金については利子課税を免除する、それ以外のものは五%の分離課税、こういうことになったわけなんですが、それと電話債券の利子に対する課税との関係ですね、これはどういうことになりましたのか一ぺんよくお調べおきを願って、次の委員会のときにでもはっきりとした御答弁をお願いしたい。
 なお、悪徳電話業者に対する対策ですが、先ほど郵政省の方から、公益法人をこしらえて、いろいろ悪い業者の善導というのか除外というのかよくわかりませんが、とにかく公益法人をこしらえる等のことによって、悪徳業者の出てくることを防止したい、こういうふうなことがございましたが、それだけで悪徳業者を防遏することはできないのじゃないか、そこで、電話業者に対して何らか法規制をやったら、こういう声があるように聞いておるのですが、その辺についてはどういうふうな動きがあり、政府部内でどういうふうにお考えになっておるか、これをお聞きいたします。
  〔「政務次官、答弁」と呼ぶ者あり〕
#47
○岩元政府委員 先ほど私、その点について触れるのを漏らしたわけでございますが、実は悪徳業者がいろいろな面で不正非違なことをやっているということが世間の問題になりまして、何とかきびしく取り締まるべきであるといったような御意見もあちらこちらから出ておりますので、ただいま郵政省といたしましては、これを法的に何らかの形で取り締まっていく、たとえば登録制にして規制を加えていくといったようなことにつきまして、検討をいたしているところでございます。
#48
○岡田(修)委員 そういう法律は、今国会にお出しになるような考えがあるのかどうか、どういうふうな目標で検討を進められておるのか、政務次官の答弁を求めろという声もありますので、一つ政務次官から……。
#49
○保岡政府委員 今答えがありましたように、この質権延長の問題が出ておりますと同時に、もっと規制を強化すべきじゃないかという議論も出ておりますので、今いろいろと検討いたしておりまするが、まだ今度の国会に間に合うかどうかという点については、こちらで申し上げるまでの段階に至っておりません。
#50
○岡田(修)委員 この問題は、相当前から論議されていた問題ではないかと思うのですが、今日までじんぜんそのままにしておかれたというのは、どういうところに難点があったのですか。これは政務次官の――政務次官でてきなければ事務当局ででもけっこうです。
#51
○保岡政府委員 郵政省といたしましては、公益法人等をつくりまして、そうしてそれによって指導して参りたいということを強く考えておりまして、その方向にいろいろ検討を進めておったのでございますが、今度この法律案と同時に、そういう問題が起こって参りましたので、今だんだん事務当局で検討いたして進めておりますけれども、実効を上げる面においてなかなかむずかしいこともあり、また、法律をつくるにあたりましても、なかなかむずかしい面もいろいろあるものですから、それについて今鋭意検討いたしておるところでございます。
#52
○岡田(修)委員 最後に、この法案の第七条に、公社は、郵政大臣の認可を受けて、債券の売買の事務、保管その他付帯事務を証券業務を営む者に委託することができる、こうあるのですが、どういう証券業者を指定して委託されようとしているのか、その構想をお伺いいたします。
#53
○井田説明員 信用のある、そして電信電話債券に積極的に協力をしてもらう証券業者を指定いたしたい、こういうふうに考えております。
#54
○岡田(修)委員 どうも、ごもっともな御答弁でございます。もっともな御答弁なんですが、一体、信用があって電話債券に非常に関係の深いというか精通している――具体的に言いますと、四大証券に限るとか、そういうお考えですか。
#55
○井田説明員 まだ実はそこまで検討もいたしておらないのでございますが、多数の加入者から買い上げますので、なるべく多数の店舗があるのが望ましい、こういうこともございますので、四大証券以外にも考えなければいけないのではないか、こういうふうに考えております。
#56
○岡田(修)委員 私は、具体的におきめになる場合に、この点がなかなか問題になり、公社も頭の痛いところじゃないかと思うのです。もうすでにこういう方法をおやりになろうということが一般に知れ渡っているわけですから、証券業者の方から、ぜひともこの仕事をやらしてもらいたい、こういうふうな売り込みが現在相当ございますか。
#57
○井田説明員 大体私どもの方に非公式に要望のありましたものは、数社ございます。
#58
○岡田(修)委員 きょうはこの程度にとどめます。多少残っておりますが、また機会をあらためます。
#59
○本名委員長 午後は一時三十分より再開することとし、この際暫時休憩いたします。
   午前十一時五十七分休憩
     ――――◇―――――
   午後一時四十八分開議
#60
○本名委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 電波法の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
#61
○森本委員 まず、大臣にお聞きいたしますが、現在郵政省に放送法の審議会ができて、大体今審議をいたしておりますが、あの審議会は、現在どの程度まで進んでおりますか。
#62
○武田政府委員 ただいまのところ、まず最初に、郵政省側から放送行政面あるいは技術面の現状説明を行ないまして、それからNHK、続いて民放、この現状説明を終わりまして、先週の会議から、今度はNHK並びに民放関係からいろいろ要望事項を聴取しております。
  〔委員長退席、大高委員長代理着席〕
なお、その間に委員の方々が三班ないし四班に分かれまして、地方の放送事情の調査に出張されました。現在そういう形で、近く――この次の会議では、NHKから要望を聞く、またさらに、その次には省側から要望を聞く、こういうことで目下現状調査並びに実態調査をやっております。
#63
○森本委員 その中には電波法の改正は含まれるのですか。
#64
○武田政府委員 大臣から出しました諮問が放送関係の全般に及ぶ基本的な諸問題について御意見を伺いたい、こういう諮問になっておりますので、現在放送法並びに電波法両方の規制を受けております放送関係でございますので、その面につきましては電波法の部分にも及ぶと思っております。
#65
○森本委員 そういたしますと、この審議会は電波法そのものには関係ないのですか。これは政治的な問題ですから、一つ大臣、全部お答え下さい。
#66
○小沢国務大臣 主として放送法でありまして、直接には関係ございません。
#67
○森本委員 これは電波監理局長、この審議会はそういうつもりでこしらえたのですか。これはやはり放送法、電波法あわせて審議をしていく、こういうつもりであの審議会をつくったんじゃないですか。私が内閣委員会で質問したときには、電波法もあわせて討議をしていく、こういう回答を電波局長はしておると思いますが、どうですか。
#68
○西崎政府委員 放送に関係する分につきしては、電波法の中に包含されておる条文も当然審議の対象になるわけです。従っていろいろ免許関係、そういったものは当然審議の対象になると思っております。
#69
○森本委員 そのときにそういうふうな回答をすればいいわけですが、私が内閣委員会で質問をしたときには、電波法、放送法全般にわたって審議をしていく、こういう意味の回答をしているわけでありますが、しかしそれは、今、西崎局長がそういうような答弁をしておりますので、これ以上言いません。
 そこで、今度の電波法の一部改正をする法律案でありますが、その前に、この電波法については、そういうふうに放送関係その他から見ましても、相当改正すべき事項も今日多々あるというふうにお考えではないですか、局長は。
#70
○西崎政府委員 改正を要する点があると思っております。
#71
○森本委員 そういたしますと、やはりこれは放送法と並びまして、電波法も相当改正せられるものであるというふうに解釈をするわけでありますが、今回の電波法の一部を改正する法律案というものは、これは無線通信士の資格要件の問題でありますし、特に船舶に関係いたしました問題だけを切り離して改正をしよう、こういうことでありますが、この法律を見てみますと、経過期間が三年あるわけであります。今の放送審議会というものは、二年を限定いたしまして審議会をつくっているわけでありますので、少なくとも来年の通常国会にはおそらく成案が得られる、あるいはおそらくその次の通常国会には成案が得られる、こういう形になってくると思うのです。そのときに放送法、電波法全般をあわせてこれを審議しても何らおそくない。そのときに、今出ております電波法の一部改正も、大まかな改正の一部分として出しても、こういうような三年間の経過期間を置くとするならば、少なくともそれでけっこうなやり方である、こう思うわけでありますが、そういうふうな状態の中にありながら、この電波法だけを特に切り抜いてこれを出す、しかもそれだけ緊急を要するということであるとするならば――三年の経過期間を置いて出してきておるわけですが、三年の経過期間を置いて出すとするならば、今言ったような放送法、電波法かみ合わせての改正をするときに、この法律案の内容について出しても何ら差しつかえないのじゃないかというふうに考えるのですが、その点どうですか、大臣。
#72
○小沢国務大臣 結局海運の国際競争力を強化する、そういうような面、あるいは通信士の求人難というような点から早急に解決したい、そういうふうに考えておる次第でございます。
#73
○森本委員 海運の強化その他については、この前岡田委員の方から、海運の合理化についてはかなり詳細な質問があって、それに対しまして詳細な答弁が載っております。この海運のいわゆる合理化再建の問題については、これは当委員会としては所管が違いますので、一応私は岡田委員の質問に譲りますが、ただ当委員会として問題になりますのは、何といたしましても、船舶通信士の問題になってくるわけであります。そこでこれを具体的に審議をする前に、私は大臣にお伺いをいたしておきたいと思いますが、この間の予算委員会でも、私が韓国の郵便貯金等について質問をいたしましたときに、外務大臣並びに条約局長は、国内法に対しまして国際的な条約その他が優先をするということをはっきり言われましたし、そういう趣旨において、北鮮の郵便貯金の問題が云々という答弁があったわけでありますが、こういうふうな電波法との問題についても、国内法よりも国際法の方が、あるいは国際的な条約の方が優先をするというように私は解釈をしておるわけでありますが、その点、大臣、どうですか。
#74
○小沢国務大臣 一般論としては、森本先生のおっしゃる通りだと思います。
#75
○森本委員 一般論でない特別論があるのですか、条約と国内法規の問題について。
#76
○小沢国務大臣 別にございません。
#77
○森本委員 それでは、特に一般論と断わるということでなしに、条約の方が国内法規よりも優先をするということは、もう絶対的なものである、こう解釈をしていいですね。
#78
○小沢国務大臣 その通りでございます。
#79
○森本委員 そういたしますと、今度の電波法の改正についても、そういう点は十分に加味して提案をせられておるというふうに、電波局長、解釈をしていいですか。
#80
○西崎政府委員 電波法の第三条の規定によりまして、「電波に関し条約に別段の定があるときは、その規定による。」こういう条約優先の条文があるわけでございます。
#81
○森本委員 そういたしますと、今度のこの改正案についても、これはすべてその三条の趣旨にのっとるので、そういう国際的な取りきめに違反する事項は全然ない、こういうことは言い切れるわけですね。
#82
○西崎政府委員 大体ないと思います。
#83
○森本委員 そういたしますと、この国際電気通信条約の規則で、第二種局の長は、第一級の無線通信士として少なくとも船舶局または海岸局で六カ月の実務を、第一種船舶局は、同様六カ月の実務を要すると定めておるわけでありますが、この場合第二種船舶局とは、この電波法にいうところの第二種乙に該当するといいますか、国内法上の経歴無視はどうなるのですか。
#84
○西崎政府委員 その点につきましては、船舶職員法の方に、実務履歴というところで制限がございますので、これによるわけでございます。
#85
○森本委員 それでは、この電波法にはそういうことは関係ないんですか。電波法ではそれは抜くんでしょうが。
#86
○西崎政府委員 今申し上げました船舶職員法の方の実務経歴とのかね合いで条約違反にはならない、こう思っております。
#87
○森本委員 船舶職員法の方にあっても、電波法においても、この条約に違反にならないように改正をやっておかなければならぬのじゃないか。あなたの方は、船舶職員は云々と、全部船舶職員にいってしまいますが、もしそういうことであるとするならば、いわゆる別表、こういうものは要らぬことになる、全部船舶職員法でやるとすれば。これは少なくとも――船舶職員法の云々ということがあっても、やはり電波法として、この国際電気通信条約規則に合うような形のものを出しておかなければならぬでしょうが……。
#88
○西崎政府委員 確かに先生がおっしゃいましたようなきらいはあるわけでございますが、電波法としては、第三条によりまして、そういった含みを持たしてあると思っております。
#89
○森本委員 もう少しはっきり、きちっと言うて下さい。都合があるなどと、うじゃうじゃ――それではわからぬ。電波法でそういうことをやらなくてもよろしいということは、一体どこで書いてあるのか。これは船舶職員法で云々ということを言われるけれども、船舶職員法でそういうことはやれても、電波法でも国際電気通信条約にのっとってやはりそれは相当の処置をしておかなければならぬ、こういうことでしょう。
#90
○西崎政府委員 先ほど申し上げました第三条の条約優先ということで、電波法につきましても、条約に定める経歴を要するもの、こういうように考えておりますが、先生が今御指摘になりましたように、その五十条からの規定もそれに合わせておいた方がいいというふうには思います。
#91
○森本委員 あわせておいた方がいいということでなしに、あわせておかなければならぬ。先ほどの大臣の答弁とあなたの答弁からしたら、そういうことでしょう。少なくともあなた方は無線関係の所管庁ですよ。そうして国際的な会議にしょっちゅう出ていっておるわけですよ。大体船舶職員法で云々というよりも、これは国際電気通信条約の決定でありますから、少なくとも船舶職員法よりも電波法で明確にしておかなければならぬことであります。それを、船舶職員法でどうこうやっておるから、電波法では要らぬというような意味の答弁は私はどうしても解しかねる。もしあなたがそういうことを言うなら、ILOと同様に、国際的にこの問題を出して、私の言うことが正しいか、あなたの言うことが正しいか一あなたの言うことが間違っておるということになったら、あなたは一生仕事はできませんよ。これははっきり答弁をしておいて下さい。これは少なくとも郵政省が改正提案を出すときの一つのミスじゃないかと思うのですよ。こまかい問題ですけれども、大臣どうですか、条約にちゃんと書いてあること――をこれは今言ったように電波法の今度の改正案では条約違反になるのです。
#92
○西崎政府委員 先ほど申し上げましたように、第三条の規定によって条約違反とは思いませんけれども、多少お時間をいただきまして、相談さしていただきたいと思います。
#93
○森本委員 条約違反とは思いませんということでありますけれども、国際電気通信条約附属無線通信規則の九〇八に「第二種船舶局(第九一二号参照)の長となるには、その以前において、第一級無線電信通信士証明書を有する通信士は、船舶局又は海岸局で通信士として少なくとも六箇月の実務を経ていなければならない。」こういうことが国際電気通信条約にちゃんとあるわけであります。ところが、今回の改正によりますと、業務経歴を必要としない、こういうことになるわけであります。そういう点でこれはちょっと不審な点があることは間違いないのです。だから、この三条によるところの問題云々と、職員法の実務規定のところにおいて云々ということは、それは確かに言えると思いますが、ただ、それは船舶職員法の問題であって、電波法は電波法としての法体系をやはり整えておかなければならぬ、こういうことはいえると思うのです。そういう点でこれは非常に疑義があるわけでありますが、どうでしょうか大臣、これは一つ郵政省で統一をしてまとめた法的な見解をお出しを願いたい。私の方としても、専門員室を動員をして、これはどういうふうな状態であるかということをはっきり結論をつけたい。これは私と西崎局長の質疑応答ならいいですけれども、事が国際的な問題でありますから、やはり相当慎重にやっていただきたい、こう思うわけです。
#94
○小沢国務大臣 その問題につきましては、後刻御説明申し上げます。
#95
○森本委員 一応これは国際条約に関連をする事項でありますので、先ほど言いましたように、岡田さんの質問に対してかなり反駁をする点がありますけれども、国際的な条約問題が片がつかない限り、この法案の審議を進めるわけには参らぬ、こう思いますので、郵政省の統一された見解をお出し願うまで暫時休憩をお願いしたい、こう思うわけです。
#96
○大高委員長代理 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
  〔大高委員長代理退席、委員長着
  席〕
#97
○本名委員長 速記を始めて下さい。
 次会は明十三日午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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