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1962/06/21 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第31号
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1962/06/21 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 逓信委員会 第31号

#1
第043回国会 逓信委員会 第31号
昭和三十八年六月二十一日(金曜日)
   午前十一時八分開議
 出席委員
   委員長 本名  武君
   理事 大高  康君 理事 岡田 修一君
   理事 佐藤洋之助君
      安藤  覺君    伊藤宗一郎君
      上林山榮吉君    久保田円次君
      小泉 純也君    椎熊 三郎君
      正示啓次郎君    田澤 吉郎君
      中山 榮一君   橋本登美三郎君
      保利  茂君    星島 二郎君
      松本 一郎君    森山 欽司君
      受田 新吉君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 小沢久太郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  保岡 武久君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 武田  功君
        郵政事務官
        (郵務局長)  佐方 信博君
        郵政事務官
        (簡易保険局
        長)      田中 鎭雄君
        郵政事務官
        (人事局長)  増森  孝君
 委員外の出席者
        郵政事務次官  西村 尚治君
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社副総裁    米沢  滋君
        日本電信電話公
        社職員局長   本多 元吉君
        専  門  員 水田  誠君
    ―――――――――――――
六月二十一日
 委員小泉純也君、鈴木善幸君、南條徳男君、星
 島二郎君、前尾繁三郎君及び森清君辞任につき、
 その補欠として田澤吉郎君、伊藤宗一郎君、久
 保田円次君、安藤覺君、正示啓次郎君及び松本
 一郎君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員安藤覺君、伊藤宗一郎君、久保田円次君、
 正示啓次郎君、田澤吉郎君及び松本一郎君辞任
 につき、その補欠として星島二郎君、鈴木善幸
 君、南條徳男君、前尾繁三郎君、小泉純也君及
 び森清君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 日本電信電話公社法の一部を改正する法律案(
 内閣提出第七一号)
 郵便貯金法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第一七二号)
 電話設備の拡充に係る電話交換方式の自動化の
 実施に伴い退職する者に対する特別措置に関す
 る法律案(内閣提出第一七六号)
 簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関
 する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第
 一七三号)(参議院送付)
 日本電信電話公社法の一部を改正する法律案(
 森本靖君外八名提出、衆法第一七号)
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(安宅
 常彦君外八名提出、衆法第三三号)
     ――――◇―――――
#2
○本名委員長 これより会議を開きます。
 簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。
    ―――――――――――――
#3
○本名委員長 まず、提案理由の説明を求めます。小沢郵政大臣。
#4
○小沢国務大臣 ただいま議題になりました簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
 簡易生命保険及び郵便年金積立金は、契約者貸し付けを除き、その運用対象は財政投融資の範囲内に限られており、その融通条件も諸種の制約を受けているため、運用利回りは民間生命保険等と比較して相当下回っておるのであります。
 このため国民になるべく安い保険料、掛け金による保険、年金を提供するという事業本来の目的を十分に果たし得ないばかりでなく、新規契約の募集推進上にも大きな制約となっております。
 この法律案は、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用範囲を拡張することによって、運用利回りを向上し、簡易保険及び郵便年金契約者の負担を幾分でも軽減して、その福祉を増進するとともに、両事業の発展をはかるため、運用範囲に新たに電力会社の発行する社債を加えようとするものであります。このことにつきましては、さきに第三十八国会において、簡易保険及び郵便年金加入者である国民の利益を増進するため、運用範囲拡大につき必要な措置を講ずべきである旨の附帯決議をいただいているものでございます。
 なお、簡易生命保険及び郵便年金積立金の電力債に対する運用にあたりましては、金融債に対する場合と同様の趣旨で、その保有限度、買い入れ条件等の規定を設けております。
 以上のとおりでありますので、何とぞ十分御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げる次第であります。
    ―――――――――――――
#5
○本名委員長 次に、電話設備の拡充に係る電話交換方式の自動化の実施に伴い退職する者に対する特別措置に関する法律案を議題として審査に入ります。
    ―――――――――――――
#6
○本名委員長 まず、提案理由の説明を聴取することといたします。小沢郵政大臣。
#7
○小沢国務大臣 ただいま議題になりました電話設備の拡充に係る電話交換方式の自動化の実施に伴い退職する者に対する特別措置に関する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
 加入電話等の公衆電気通信役務に対する国民の需要の急激な増加に応ずるため、日本電信電話公社におきましては、急速かつ計画的に電話設備の拡充改善をはかっていかなければならないのでありますが、その一環として行ないます電話交換方式の自動化の実施に伴いまして、自動化される電話取扱局の大部分の局におきましては、一時に多数の電話交換要員が過剰となり、その数は、昭和四十二年度までで約三万三千名の多数にのぼる見込みとなっております。しかも、これらの者はそのほとんどが女子でありまして、自動化の対象となる局が漸次地方小都市等となってくることとも関連いたしまして、過剰となる者の配職転等の措置がきわめて困難となります。
 そこで、これらの過剰となる電話交換要員の退職の円滑化をはかるため、その退職について特別の給付金を支給する臨時措置を定め、日本電信電話公社の行ないます拡充改善計画の遂行の促進に寄与し、もって、国民の電話の普及改善に対する要望にこたえようとするのが本法律案を提案する理由であります。
 次に、法律案の内容を簡単に御説明申し上げます。
 この特別の給付金の支給を受ける者は、電話の自動化によって電話交換事務の全部または一部が廃止される電話取扱局において電話交換事務に従事している常勤の職員であって、自動化の実施の日の三十日前までに退職の申し出を行ない、郵政大臣または公社の総裁によって受給対象者としての認定を受けて、自動化の実施の日から七日以内に退職したものとなっております。ただし、配職転が可能な場合、退職日またはその翌日に郵政省または公社の職員に採用された場合等の場合には支給しないこととしております。
 なお、郵政大臣または公社の総裁が認定するにあたっては、過剰となる電話交換要員の人数から、配職転が可能と認められるものの人数を差し引いた人数の範囲内において政令で定める基準に従って行なうこととしております。
 次に特別の給付金の額は、勤続期間五年未満の者に対しては、退職日におけるその者の俸給、扶養手当及び暫定手当の月額の合計額の八ヵ月分、五年以上の者には十ヵ月分としております。
 また、この特別の給付金は、その支給を受けた者が、一年以内に郵政省または公社の常勤の職員として再採用された場合には、その金額を返還しなければならないこととしております。
 最後に、この法律案は、昭和四十八年三月三十一日までの時限立法といたしております。
 以上が法律案の提案理由およびその内容の概略でありますが、何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#8
○本名委員長 これより両案に対する質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、これを許します。岡田修一君。
#9
○岡田(修)委員 この法律案はわが国の労働行政に一つの新しい方向を示したものであると考えております。したがいまして、非常に興味のある、かつ非常に大きな意義を持っているものでございますので、私はこの法律に関し、二、三の点を明らかにしておきたいと思うのであります。しかし、本質的な質問に入ります前に、まず第一次、第二次五ヵ年計画におきまして、はたしていかほどの過員ができたか、またその過員がどのような状況に現在あるか、この点をひとつ詳細に御説明願いたいと思います。
#10
○本多説明員 お答え申し上げます。
 ただいまの第一次、第二次の過員の資料でございますが、第一次は二十八年から三十二年まででございまして、実は正確な資料というものは未集計でございますので、第二次について申し上げます。第二次につきましては、郵政省公社要措置数と申しますか、何らかの配転等の対象になりましたものが郵政省で五千五百、それから公社で七千くらいで、合計いたしまして一万二千五百ということになっております。そのうち配職転をしたとか、あるいは郵政省のほうから公社に転出をして公社が受け入れたというような数字は、郵政省の職員の中での配転、それから公社転出をまぜまして三千四百くらいの数字になっております。それから公社のほうで、これは配職転でございますが、そういうようなものをいたしました者が約五千四百くらいあるわけでございます。両方合計いたしまして約八千八百くらいの数字になります。それから退職でございますが、郵政省といたしましては三百五十くらいの退職のように聞いております。それから公社といたしましては七百五十、計約千百というようなことでございます。それで残過員といたしましては、郵政省のほうといたしましては千八百くらいあります。私どものほうが七百九十くらいの数字になります。これは私ども計画として見ました数字でございまして、実際におきましては若干の違いがあるかもしれませんが、大体残過員合計二千五百八十というふうなことになっております。
#11
○岡田(修)委員 その残留しておる人たちは現在どういうふうな状況にあるのでございますか。郵政省関係、電電関係、それを別々に御説明願いたい。
#12
○増森政府委員 ただいま公社のほうから御説明いたしました数字が若干私どものほうと食い違っているようでございますが、ただいまのところ、私どものほうで本年三月末、実際に残っております過員でございますが、これは五百名でございますので御訂正願いたいと思います。五百名過員が残っておるということでございますが、これは非常に複雑な問題でございまして、五百名過員が残っておるというのは非常に数字的な問題でございます。一方では欠員の局もございます。電話だけで見ました場合に五百名過員ということでございまして、そういう過員を実際にかかえているかどうかということは、その局その局で非常に仕事をしている場合もありますし、仕事をしていない場合もあろうかと思いますので、あくまでもこの五百人という過員は電話に関する数字だけの問題である、こういうふうに御了解願いたいと存じます。
#13
○本多説明員 私が申し上げました過員は、そのときに発生したものを上積みして計算いたしましたものですから、現在残っている過員といたしましては郵政省の御説明のとおりだろうと思います。
#14
○岡田(修)委員 電電公社のほうの過員として残っておる人がいまどういう仕事をしておられるか、それをお聞きいたします。
#15
○本多説明員 申し上げます。私どものほうは七百九十名と申しましたが、これは三十七年度の計画として七百九十名という計算でございまして、三十七年度の工事が三十八年度に延びているというような関係で、現在まで現実に発生しているものはこのうち約四百名でございます。それで四百名の者は、私ども大体その局なりあるいは周辺局というようなところで、できるだけ一般の仕事にさしつかえたり、影響を及ぼしたりすることのないような業務につかせたり、また仕事を特に軽減するというようなことのないように、その局なり周辺局に分散いたしまして、そして仕事をさしているような状況でございます。
#16
○岡田(修)委員 第二次五ヵ年計画によって生ずる過員が三万三千、そのうち配置転換可能が一万八千で、どうしても配置転換のできないのが一万四千、私ども常識的に考えますと相当膨大な職員をかかえておられる郵政省並びに電電公社で一万四千名程度の職員の消化は容易じゃないかというふうな考えを持たされるわけでございますけれども、ところがこの一万四千名がなかなかそう消化できないというので今度の特別立法になったのですが、何ゆえ第一次、第二次の場合と異なって第三次の場合にこういう法律を出して退職者を促進するという方途をとらなければいけなくなったのか、その辺の事情をいま少し詳しく御説明願いたいと思います。
#17
○増森政府委員 お答えいたします。第一次、第二次の郵政省の場合でございますが、電電公社のほうも含んでお答えしてもいいかと思いますけれども、いままでの第一次、第二次等の自動化というようなものは、大都市もしくは中都市あたりで行なわれておったわけであります。したがいまして先ほど私どものほうで申し上げましたように、郵政省としましては第一次の数字は持っておりませんけれども、第二次の五ヵ年計画では過員が相当数出ましたけれども、それが電電公社に配置転換する、それからそのほか私どものほうの郵政部門でもって配置転換をいたします。それは労働協約に基づきまして、片道一時間半以内、もしくは住居を提供すれば配置転換をさせることができるというような労働協約でございましたので、できるだけ配置転換してまいったのであります。それから電話の同じ職種ではございませんで、たとえば貯金、保険、郵便といったようなところにも職種転換ができますものにつきましては職種転換をしてまいって、先ほど申し上げましたように郵政省といたしましては今年三月現在五百名の過員になっておる。したがいまして非常にたくさんな数を散らし得たのであります。この第二次までは先ほど申しましたように、少なくとも中都市以上の局でございましたので、ただいま申し上げましたような配置転換協約に基づきまして散らし得たということでございますが、今度の第三次計画以後になりますと、それらの局があるいは地方の小局、山の中とか、非常に小都市以下に入ってまいりますので、いままで私どもの努力いたしました配置転換というものが非常に困難になるのではないか、こういうように予想いたしまして今度の法律案を出した次第でございます。
#18
○岡田(修)委員 今度の措置による特別退職手当というものは非常にいい率のものが与えられるわけですが、したがってこれからやめる者と過去にやめた者との間に相当の不均衡が生ずるわけなのであります。したがって過去にやめた者の間に相当の不平不満、あるいはやめなくていま過員として残留しておる者の間に相当の不満が生じやしないか、こういうように考えるのですが、その点についてどういうふうに考えておられるのか。何かその間についての緩和措置あるいは救済措置というものがあるのかどうか。
#19
○増森政府委員 この法案の提出理由でございますが、この法案は今後の自動化を円滑ならしめるためということをうたってございまして、今後発生する過員にだけ適用するということでございます。そこでお説のようにこの法施行以前にやめた者あるいは現在おる者というものとのアンバランスは確かに起こるかと存じますけれども、今後の自動化を円滑ならしめる、それに対する謝礼金的な意味でもってこの特別給付金というものを考えるという趣旨からいたしまして、今後発生する過員について適用することが適当かと思います。なお今後、従来の過員の措置というものにつきましては、できるだけ私どもも配置転換ができるように、従来の方法でもってやっていきたいと考えております。
#20
○岡田(修)委員 この法律の適用は任意の退職希望者のみを対象にするというふうに私どもは了解しているのですが、一部ではこの法律をたてにして、表面は任意退職という形をとっているけれども、実際上は強制退職のような形をとらせるのじゃないかということで、非常に強い反対の意向を示しておる向きがあるやに聞き及ぶのであります。私はこれは非常な誤解であると考えるのでございますが、そういうものの動き、意見に対して郵政省はどういうふうな考えを持ち、あるいは方針で臨まれようとしておるか。これはひとつ大臣のお考えを承りたいと思います。
#21
○小沢国務大臣 ただいま岡田委員からの御質問でございますけれども、この法律案は国家公務員等退職手当法の第五条の退職金に加えまして特別の給付金を支給することによりまして、希望退職者が自然に増加することを期待しているものでございます。どこまでも本人の自由意思に基づく退職でありまして、強制にわたるとか勧契を強めるというような考えは毛頭ない次第であります。
#22
○岡田(修)委員 これについての一部の人の反対運動というものはどの程度のものが出ておるのでございますか。
#23
○本多説明員 お答え申し上げます。
 私どものほうの全電通の組合が反対を申しておりますが、これは私どものほうの組合の理解を深めるために法案の条項なり法案を説明いたしましたが、組合のほうの考えは、この問題については団体交渉によってきめるべきことであるというような点があります。それからもう一つは、先ほどお話がありましたように、これは首切り法案であるというようなこと。それからもう一点は、公社の拡充改善計画を進めるにあたりまして、もっと雇用確保という点においていろいろ計画について公社とも話をしている過程であるので、これが解決してからこういうものを出すというのが筋である。その過程において、途中においてこれを出すというのは、いままでの交渉の経過を没却したものである。大体そういうふうな論点でございます。私どもはこの三点について私どものほうの考えを申し述べまして、できるだけ組合の理解を深めたい、かようにいままで努力をしてまいった次第であります。
#24
○増森政府委員 郵政省からもちょっとお答えいたします。実は昨日全逓と、それから私どものほうでは全特定、それから郵政労組の三つがございまして、それぞれきのう大臣会見を持ったのでございますが、大体におきましてただいま職員局長が申しましたような点で大臣に会見を申し込んだわけであります。ただ、私ども非常に残念でございますのは、この法案は首切り法案ではないか、強制退職にわたるのではないかというような、非常に誤解と申しますか、そういうことに基づいた抗議が多くございますので、私どもとしましては、大臣といたしましても絶対に首切り法案ではないということをるる御説明したのでございますが、まだ釈然としないかに思っております。
#25
○岡田(修)委員 時間の都合がありますので、私は郵政当局にお願いしてもきたいのは、この法律はわが国の労働政策上画期的ともいうべき非常に働く人の立場を考えた法律である、かように考えます。それがいま御説明の中にあったように首切り法案というふうな非常な誤解を持たれておるということは遺憾しごくである。私はひとつ郵政当局並びに電電公社がそういう誤解を従業員の間に持たれないように、誤解が一掃されるようにより一そうの御努力をお願いするとともに、またこの法案が通った場合の運用におきましても、そういう誤った考えがそうであったというふうなことをにおわすような結果をいささかも来たさないようにひとつ十分なる御配慮をお願いする次第でございます。時間の都合がございますするので、私の質問はこれで終わります。
#26
○本名委員長 受田新吉君。
#27
○受田委員 この長ったらしい名前で出ておる法案につきまして、民社党を代表して質問させてもらいます。
 いま与党の代表岡田委員からの御質疑で、この法案の提案の重要な骨子について、与党の立場からの御質問があったわけでありますが、私は野党の議員としてこの法案に対する根本的な問題点をただして、当局の意図を明らかにしてほしいと思います。こういう重要な意義を持つ法案、特に電話設備の近代化に伴ういわばオートメ化に準ずる大事なお仕事を遂行されるのに、これに勤務する職員の身分上の重要な変更を来たすような法案を、国会がいよいよ末期という段階で、あと十日ばかりしかないというときに、これを審査するのにしてもなかなかむずかしい、時限的に非常に困難な段階で法案をお出しになった事情をとくと御説明願いたいのであります。
#28
○武田政府委員 この法案の内容につきましては、昨年来いろいろと関係方面とも相談してまいった次第でありますが、先ほど岡田委員から御質問また御指摘もありましたような点、その他いろいろ研究すべき問題もございまして、政府部内におきましても非常に時間をとりました関係で、国会提出がおくれた次第でございます。
#29
○受田委員 国会は百五十日あるわけでありまして、これに延長の部分を含めると相当の余裕があるわけであります。この延長の、かつおしまいに差し迫ってこうした大事な法案の審査をするということには、審査の過程でいろいろな手落ちも起こる危険があると思うのです。やはり時間的な余裕を与えていただいて、われわれ議員側もまた特にこうした電話設備の拡充強化に伴う大事な仕事をしておる現場の職員の皆さんの意思も十分確認できて法案の審査が進められ、国民の各界各層の意見も聴取して、こうした配置転換、希望退職者をどうするかというような問題を取り扱うべきではないかと思うのです。この点は、いまの御説明の点でなお納得できない点がございまするので、大臣にひとつお伺いいたしたいのでございますが、この法案を国会の会期末迫り急遽お出しになられた事情の中で、当然この法案の中に盛られておるところの特別給付金の支給規定、これらというものは、大蔵省との深い関係があるわけなんで、ただ単に郵政省あるいは電電公社だけで片づかない問題ですが、この特別給付金の支給などという大事な規定をお設けになられたについての大蔵省との折衝過程等を御説明願えたらしあわせに存じます。
#30
○小沢国務大臣 いま受田委員からなぜこれを出したかということでございますけれども、これは第三次の五ヵ年計画が三十八年度から始まるわけでございまして、そういう意味合いにおきまして早急に提出したわけでございます。
 それから大蔵省との関係でございますけれども、これは折衝過程におきましていろいろ問題がございました。ございましたけれども、結論といたしまして大蔵省もこういう法律を出すということで、金額につきましては賛成いたしました結果、合意の上でこういう案を出すというふうになった次第でございます。
#31
○受田委員 提出に時間がかかったことは、大蔵省の折衝に時間がかかったということに結局はなるわけでしょう。
#32
○小沢国務大臣 この点につきましては、大蔵省のほうは金を出さなければならぬ、われわれのほうは十分な金を出してあげたいというような意図から折衝に手間取ったわけでございますけれども、大蔵省のほうもわれわれのほうの意図をくんでくれまして、これでまあ妥結いたしまして、法案を提出したということでございます。
#33
○受田委員 私は、この長期計画に伴う施策については、そう会期末に迫らなくても、余裕を持ってお出しになり、国会の審議も時間をかけて検討するという形をとるのが本筋ではないかと思っておるわけなんです。急にこの長期計画の実施をやらなければならぬということになったわけではないのですから、お出しになるとするならば、この会期の半ばごろに、少なくとも地方選挙が終わった直後に法案が出される運びになった形になってほしかったのです。そうしなければ、賛成する側も反対する側も時間が差し迫ってやるということになると非常に困難なことになり、あまりにも粗雑な審議というそしりを免れないと思うわけでございます。筋としては私がいま指摘したように、お出しになるとするならば時期的におくれておる、こうお考えではないでしょうか。
#34
○小沢国務大臣 これは、第三次計画が三十八年度から始まりますから、ぜひとも今国会に成立させていただきたいという次第でありまして、少しおくれましたということは、先ほども申し上げましたとおり、大蔵省との間に金額の折衝が重ねられたわけなのでございます。大蔵省のほうではなかなかわれわれの要望するような金額を計上することが無理だというようなことでございますが、われわれといたしましてはなるべくたくさんの金を希望する方には差し上げたいという意図から、ひとつ金額をたくさん出していただきたいというようなことで両方意見が対立していたわけでございまして、それがために日を少し重ねたわけでございますが、最後的には大蔵省も了解してくれて、こういう法案が提出される運びになった次第でございます。先ほども申し上げましたように、これは三十八年度からの五ヵ年計画に適用したいというようなことでございますので、どうぞひとつ慎重御審議の上、御可決を願いたいと私は思う次第でございます。
#35
○受田委員 三十八年度からの長期計画に伴う法案であることはよくわかります。しかし、その提出の時期は、大蔵省の折衝に時間がかかったという点で問題が起こった、こういうことに大臣の御答弁では尽きるようにも思うわけですが、こういう法案の提出の時期というものについては、今後政府は十分心得て、国会の最後に追い込まれて、ろくに審議しないで通さにゃいけぬというような、こういうようなぶざまな出し方じゃないように、国会の意思を尊重することであれば十分検討する期間を与えてほしいと要望を申し上げておきます。よろしゅうございますね。
 もう一つ、この法律案が出たのでございますから、直接出た場合におけるお尋ねに入るわけです。この法律案の題目、レッテルは何とか節約した文句で表明できなかったでしょうか。
#36
○増森政府委員 確かに仰せのように非常に長い題目でございますが、ただ内容が非常に複雑と申しますか、それからできるだけこの題目で特別給付金の性格がわかるようにというような次第もありまして、法制局等と打ち合わせた結果、こういう長い文句になりまして申しわけないと思っております。
#37
○受田委員 申しわけないということでございますが、これは国民にもわかりやすいようにレッテルを張らなければいけないものです。したがって初めによけいな説明もあるわけなんだが、説明をしなければこの法案の中身を表明できない、こういうことであるなしは、これはほかに類似の法律なども幾つかあるわけでございますが、あまりにも簡単にして要を得過ぎて内容がはっきりしない、中の法案を見ないとわからぬというような法律もあるわけなんですね。このようにくどくどと説明をなされて、中身を見ぬでもレッテルだけで何かわかるというような法律もあるわけです。(「どっちでもいいわけだ。」と呼ぶ者あり)どちらでもいいことになる。ただしかし実際は非常に短くて、しかも内容の大事なところをぽっとつく、こういう形の題目が一番適当である、これはおわかりいただけると思うのです。(「異議なし」と呼ぶ者あり)異議ないということでございますが、そのように法案の題目を、いま異議ないというわれわれ与野党一致した見解に基づき検討し直されることを第一に要望したいと思います。
 次にこの法案の中身に対する質疑でございますが、これは今年度からの長期計画を進める上には、当然人員の不必要の部分を何らかの形で整理しなければならぬという事態が起こる、こう御当局においては判断されたと思います。これは近代化合理化政策を遂行し、機械化をはかっていく上の、近代的文明国家として前進するために、当然一つの壁が出てくるわけですね。それは人員整理という重大な壁が出てくる。いままで人手でやっていたことが機械にかわらされるということになるので、こうした機械化が進むことによって当然の壁が出てくる。そこで問題は機械化をおくらかして、人員の自然的な配置転換その他による解決を待つという手もあるし、ある程度強制的にその機械化の進行に伴うてこれに対応する人員整理をする手もある、いろいろな手があるわけです。そのいずれの手段をおとりになろうとした法案であるかをお答え願いたいのです。
#38
○増森政府委員 この法案といたしましては、私どもといたしましてはできるだけ配置転換ができますものは配置転換をしていく、それからもう一つ、私どもの郵政部内の配置転換のほうは、どちらかと申しますと電話交換そのものの側で配置転換をする、その場合は近隣局の郵政部内で配置転換をする場合もございますし、それから電電公社等に配置転換をする場合もできてまいります。
 それからもう一つ、私ども非常に本腰を入れてやらなければいけないのは、郵政部内の他の職種、たとえば郵便とか貯金とか保険とか、その他の業務に職種転換をしていくということに非常に努力しなければいけない、こういうふうに考えておる次第であります。
#39
○受田委員 私の指摘した最初の案に近いものでいこうというわけですね。そうしますと、この案を拝見しますると、退職する場合にも強制的な措置でなくして、本人の退職の申し出という文句がちゃんと法律案にうたってありますので、申し出がなければ整理をしない。これは法案にははっきりそううたってあります。ところがこの法案のとおりに申し出をしなければ整理をすることができないという壁にぶつかったときには、この法律に忠実に、申し出のないものに対しては一切整理をしない、こういうことが言明できるかどうかということを御答弁願いたいのです。
#40
○増森政府委員 先生のおっしゃるとおりだと思います。あくまでも私どもといたしましては申し出を待って、そしてその申し出のない限り、私どもとしましては、特別給付金を差し上げないことになっておりますし、それから勧奨退職というようなことも考えておらないのであります。それからこれは先生の御専門の分野でございましょうけれども、公務員法等によりましても、意に反して退職をさせるというようなことはできないのでございますので、申し出のない限り、やはり過員として残らざるを得ない、こういうふうに考えております。
#41
○受田委員 これは非常に大事なことなんで、これは人事院の救済措置の規定の中にも、不当首切りに対する救済規定があるわけですね。そういうことで一応本質的なものははっきりしているわけですけれども、その過員をどれだけ残すか、過員はどれだけ想定されるかということについても一応資料で伺っております。これは別にお尋ねしなくても、当局の出された資料ではっきりわかるわけです。これは相当な数字ですね。やはり過員はもちろんこういう機械化を進めていく上においては、相当の過員が生ずるということは、これはもうきわめてはっきりした、いわば機械化による一つの革命です。これは電気通信事業界の大革命ですよ。したがってその革命の際における人員の取り扱いという問題は、別のほうにおいて非常た苦悩がひそんでいることは、これは当局といえども、また組合側といえども、同様にくみ取っていることですね。問題は、この事業を進めることに、これは当局も、またこれに従業する職員の皆さんも、これは異議がないわけです。したがって、現にまじめに働いておる人々に、生活上の不安を与え、その職場を失わせるという事態が起こらないように、おのおのそのところを得るような措置が同時に試みられるならば、これは全従業員にいたしましても、国民におきましても、納得するわけですね。その大原則をりっぱに実行していただくならば、近代化、合理化、機械化の、この電気通信事業大革命の過程における別の問題の派生ということは起こりません。これはもうめでたし、めでたしなんです。
 そこでひとつ掘り下げてお尋ねしたいのですが、この機械化革命によるところの電気通信事業傘下の従業員の皆さんが、一方で満足できるように取り計らうためには、一つの提案があるわけです。それは、たとえ一人といえども、その人がこの事業を遂行する上の犠牲になったという痛々しい結論が出ないように配慮されることであります。いかがでしょう。
#42
○増森政府委員 先生の御説に対しまして、これは電電公社からお答えしたほうがいいのかもしれませんけれども、筋道としてお答えいたしますと、第三次五ヵ年計画はなるほど部分的には減員になるところもあると思います。しかしながら一方ではまた増員になるところもあると思います。これらの数字につきましては、公社側からあとで補足していただくといたしまして、そういう一方では減員になり、一方では増員になる。その場合に非常にスムーズに職員を、たとえば男子職員、あるいは夫婦でもって電話局につとめておるというような方々におきましては、これは官舎をつけてやりまして、たとえば栃木県から東京へというように、そういうふうに配置転換をすれば、いまの配置転換協約で十分できるのであります。必ずしもこの合理化では総体の人員が減るというわけではないのでありまして、むしろふえるところもある。ふえるところにそれらの過員になった職員を持っていければよろしいのでございますけれども、今度の第三次五ヵ年計画のこの電話交換手というものは、資料にも差し上げてございましたように有夫の婦と申しますか、夫持ちの女性が存外多いということを、そういう人はなかなか配置転換と申しましても配置転換ができないだろう。一時間半内であれば通っていただくのでありますけれども、そういう人については配置転換はなかなか応ぜられない。それからまた女子の電話交換手におきましては自然退職というのが非常に多うございまして、資料にも添えてございますように、それらの人がもし過員になりましたらやめやすいようにというようなわけで、いままで二年ほど前に五条退職でもって五条退職の退職金をやりましたときに非常に喜ばれましたので、私どもといたしましては今度の第三次五ヵ年計画以後におきまして、そういう退職される者が非常に有利になるようにというような趣旨でもって本法律案を出している次第であります。
#43
○受田委員 私いまお尋ねを申し上げていることは、この法案の一番大事な問題点でありまして、こうした近代化を進めていくこと、特に昭和四十七年には、加入電話を申し込む人には即座に電話をつけられるようにするとか、あるいは市外通話も四十七年にはもう全国津々浦々に徹底するようにするという非常にめでたい文明国家として、この小さな動脈までみな完成するという御計画があるわけでごさいますから、これは非常にいいことです。これで日本は文明国家としての筋金の入る条件が満つるわけですから、その満たされた条件の過程において、一人一人の現に執務しておる職員の皆さんが、たとえ職場が配置転換をされた乏しても、ある程度の配置転換による不満足はあろうとも、おのおのところを得た形で職務に精励していただく形が、最後の一人までとられるような配慮をされるならば、問題がないわけです。それはむしろこういうものが出て、そして従業員の皆さんも満足するわけです。
 それで、いまお伺いしたところでは、私の懸念した点がある程度満たされている点もあるわけです。しかし、一つどうしてもこの際明らかにしておかなければならない問題点がある。それは今度のこの法案をお出しになるにあたって、十分なる要員対策というものを先に講じないで、整理するほうをどう具体化するかを先におきめになったような印象を受けるわけです。これは整理をどうするかということを先にするということでなくて、配転等で一人一人が十分満ち足りた条件ができるということを先におきめいただいて、それからこの法案をお出しになるというのが順序としては筋が通るのではないか。それから都市と地方とで、先ほどの御説明のようにアンバランスがある。特に郵便遅配などが盛んに行なわれておるので、都市では臨時要員さえもどんどん採用しておる。これは郵便局の場合です。しかし、地方では過員が出ておる。こういうようなのが実情になっておる。そうした都市と地方とのアンバランス是正というような問題も根本的に検討して、この法案をお出しになる必要がなかったか。従来、郵便の関係の委託局から公社の直営局へ配置転換をされる、こういう場合には、一応原則として公社が全員を引き受ける形をとっておられる。ところが、今度の法案によりますと、まず、合理化に伴うて公社がどれだけ必要があるかというほうを先にきめられるものですから、残りは郵政省がかかえなければならぬという問題にぶつかってくる。これは従来の行き方と原則的には変わった形がとられておる、こういうことが言えますね。これをちょっと御答弁願います。
#44
○本多説明員 お答え申し上げます。
 いろいろ申されましたので、かいつまんで申し上げますが、まず第一点といたしまして、公社の計画が要員対策をよく考えていないではないかというふうなお話でございますが、この点につきましては、第三次五ヵ年計画は大綱を示した、大きな骨子を示したものでございますが、これは毎年度、年度設備計画でこれをやってまいります。その際には、私どもも単に設備計画だけのことでなしに、やはり要員問題も大きな問題でございますので、そういうような問題も考えまして、設備計画の調整というような点については留意してまいるつもりでございます。
 それから先ほど郵政省の人事局長が申されましたように、職種につきましても、従来よりも、たとえば機械の保守関係におきましても、軽易のものについては、十分な訓練を施して受け入れるというふうな体制もできております。
 それからまた、御指摘のような配置転換の問題につきましては、ほかに比べましても相当精密な配置転換の協約ができておりまして、この中におきまして、いろいろ本人の家庭の事情とか、通勤の事情とか、適性とか、健康とかいうものを総合的に勘案いたしまして、配置転換をしてまいります。それから、いわゆる大都市なり中都市なりに地方の小都市から配置転換をする場合におきましては、宿舎の設備につきましては、私ども公社がこれをお世話をしまして、いわゆる遠距離の配置転換というようなことにつきまして本、万全の措置を講じてまいるようになっております。
 それから最後の郵政省と公社の要員の引き受け方の問題でありますが、従来におきまして、あるいは市外集中とか、そういうようないろいろなケースがございまして、郵政省との間に委託業務に関する要員の協定ができておりますが、これは中央におきましてお互いに信頼し合って、たとえば増員のあるようなところにおいては、たとえば改式等のある場合に人が余ることが目に見えておりますならば、増員のところに充てるように穴をあけておくとか、それから欠員の場合も、若干の間ならしばらくあけておいて、そこに配置転換が容易にできるように、そういうようなことをお互いに紳士協約としてやってまいりましたが、過去においても、中央において若干の問題がございました。しかし、全員を公社が従来において引き取っておるというようなことはございませんで、これは地方の実情によりまして、地方の通信局と郵政局が話し合いをいたしまして、その引き取り条件、あるいは人数というようなものをきめてまいっておるような状況でございます。今後におきましては、お話がございますように、第三次五ヵ年計画といたしましては、相当数の過員が出てまいる様子でありますので、私ども、昨年来郵政省との間にその過員の問題について協議をいたしております。まだ五ヵ年計画全部についての協定には達しておりませんが、三十八年度の現実問題といたしましては、地方の事情も詳しくわかっておりますので、三十八年度の暫定協定というものは、ほぼ郵政省とお話ができる予定で、もう解決寸前にまいっておるようなことでございます。お互いに郵政省とよく実情を話し合って解決してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#45
○受田委員 いま当局にお出しいただいた五ヵ年計画の最終段階で、昭和四十二年のおしまいの配置転換の可能数が一万八千九百名、困難な数が一万四千百名という数字を出しておられる。しかもこの表を見ますと、年次を追うて配置転換の困難な数が累増しておるわけです。したがって、この困難な数の解決が問題になるわけです。しかも電話業務をやるにしましても、従来委託されておる局、大体地方の特定局で山間僻地にそれが散在しておるところが多いわけでありますが、そういうところは配置転換が非常に困難なわけで、ここに問題があるわけであります。全国のそうした特定局の電話業務をやっておった職員の運命に一番問題点がある。そこをじょうずに配置転換ができるかどうかという点が、当局の一番頭の痛いところだと思います。すでに組合との話し合いは、これは公労法の適用を受ける組織でございますから、全逓、全特定ともしばしばお話し合いをされておりますことは、私宅資料で十分承知しておりますが、その過程においても、組合側から申し入れをされたことを途中で組合に連絡しないでやっておられるようなことがあって、あとからお答えしておるようなことも幾つか出ておるようでありますが、今度のような場合には、少なくとも国家公務員等退職手当法という法律が一つあるわけなんですが、それで整理退職の規定を適用しようとする場合は、組合と交渉して結論を出すことになっております。その点を今度は整理退職ということでなくして、希望退職ということであるから、退職手当法の第五条の関係の整理退職という意味でなくて、そういう形のものであるからというので、三十六年の八月ごろに一応そういう交渉過程で妥結した退職関係の話し合いがありますか、その点ちょっとお答え願いたいのでございます。
#46
○本多説明員 お話あるいは正確にお聞きしていなかったかと思いますが、五条の退職につきましては――これは御承知のように国家公務員等退職手当法の五条でございますが、五条によって退職いたします場合につきましては、いろいろな条件が退職手当法に掲げてございます。組合からも退職手当を交渉できめてくれというふうなお証がございますが、非常に詳しく法定去れておりますので、私どもは、これにつきまして、その範囲におきましてはそれは交渉できめるべき問題ではない、かように申しております。五条でやる場合につきましては、退職手当法の規定に従って私ども実施しているわけでございます。
 もう一つお話しございましたのは、どういうことでございますか。あるいは三十四年ごろ女子の職員に対して五条を適用して公募した事例がございますが、その際、一方的にやった点につきまして公労委のほうで問題になったことがございますが、退職の金額とか、支給条件とか、そういうようなものについては、やはり法定されているんだから、その限りではこれは別に問題のあることではないけれども、その規定されているもの以外に運用上やはり考えるべき点があったならば、その点については交渉すべき事項である、かような公労委の判定がありました。そのことをあるいは申されておるかと思いますが、私ども金額なり、その支給範囲、条件等法定されているものについては、これは団体交渉すべきものではない、かように考えておるわけであります。
#47
○受田委員 いまの退職手当法五条の規定に基づく整理退職といってもいいでしょうが、そういう形のものについては、何ら交渉の過程で妥結したことはない、たとえば金額の問題等について妥結したことはない、もう当局の意図のままで法律の施行をやる、こういうことになるわけですね。
#48
○本多説明員 五条におきましては、公社に関する範囲におきましては、業務量の減少その他経営上やむを得ない場合においてこういうことができるというふうになっておりまして、整理退職とかなんとかいうことばは使っておりませんが、有利な退職手当を出すことになっております。その金額とか支給条件とかいうものは法定されておりますので、その法定されておる限りにおきましては、私どもは、これについてその金額をどうするとか、勤続期間の計算をどうするとか、そういうようなことを交渉によってきめる考えはございませんし、またきめたことはございません。
#49
○受田委員 そうすると、今度の特別給付金なども交渉の対象外である、こういうことになるわけですね。
#50
○増森政府委員 そのとおりでございます。
#51
○受田委員 これにいろいろな問題がひそんでおるのでございますが、ここでいま職員局長から御指摘になられた女子中年労働者といいますか、そういう職員の立場を特に考えておるお話が出てきたわけですが、このことについては、郵政大臣も、四月でございましたか、女子の中高年齢層に対する優遇についての談話が発表されたのではございませんか。新聞等に出た事実はございませんか。
#52
○小沢国務大臣 どういう内容のものでございますか、受田先生御記憶はございませんですか。
#53
○受田委員 いま私が指摘しました女子の中年労働者の優遇措置ということについて、これは事務当局の談話という形で郵政大臣の意図を表明したことはございませんか、四月五日……。
#54
○増森政府委員 私どものほうでは心当たりがございません。
#55
○受田委員 これは当局からそういうことを発表したことがないということであるならば、さらに事実をただして次の機会にお尋ねさせてもらいますが、当局から今度の法案をお出しになるのについて、公労法の適用を受ける組合側とこの法案を出すことについての事前協議ということはされたかどうか。これをひとつお答え願いたい。
#56
○増森政府委員 先ほど申しましたように、この法案の特別給付金というものは、退職手当の特例ともなるべきものでございまして、退職手当法そのものが法定化されておるということから、私どもも、これは団交事項ではなくて、法律事項であるという考え方で法定化するわけでございます。
#57
○受田委員 したがって、組合側に対する説明というくらいのことで、御了解を願うという程度のことで済ましておくべきであるというお考え方であったわけですね。その説明の点は一応やっておられますね。
#58
○増森政府委員 そのとおりでございます。
#59
○受田委員 これは交渉事項でなくて法律事項だ、だから一方的にやってもいい、こういうことで、当局の御意思がきわめてはっきりしておるわけであります。ただ、個々の問題を掘り下げて考えてみますと、やはり組合側にとっては、お互いの身内の者に対する身分上の重大な問題でございますから、少なくとも退職金の問題その他配置転換の問題等――配置転換については一応そういう道が開けておりますけれども、もっと掘り下げて話し合いをしたいという気持ちを持っておることはおわかりですね。
#60
○増森政府委員 あらためてそういう申し出がないのでございますけれども、交渉事項であれば、私どもその交渉に応ずることにはやぶさかではないと存じております。
#61
○受田委員 きのう全逓並びに全特定の代表者とお話し合いをされたときに、その重要なる話し合いの骨子、いま岡田委員にお答えになられた骨子、このことについては、この法案に関する関係において、当局はどういう話し合いをされたか、もう一度繰り返してお聞きしておかなければなりません。いまのおしまいのところを聞きそこねておりますので。
#62
○増森政府委員 全特定からは、この法案のようなものは団交事項ではないかということが第一点。それに対しましては、私どもは、ただいま先生に御説明しましたようなお答えをしております。
 それから第二は、強制退職を伴うものではないかということに対しましては、これは強制退職もしくは勧奨退職をするものではないということを答えております。
 それから次は、この金額を上げてもらいたいということであります。金額を上げてもらうということにつきましては、これはいまのところ、われわれとしてはそれに応ずる考えはないということであります。
 それから最後に、本法律案成立実施の際は、労使十分話し合って細則的部分を協約によって補っていく等、民主的運営をはかるべきではないかということに対しましは、私どもは、法律案が成立した場合に、その運用にあたっては、組合の意見等も十分に拝聴して誤りなきを期していきたいという返事をした次第でございます。
#63
○受田委員 組合側としても、私が先ほど申し上げたような、この法案に関しての団交事項ではないかという要請がすでに出ておりますね。いまそういうことがなかったと局長言われましたけれども、私は、先ほど、組合側ではこういう法案が出ることについて十分話し合いの過程で提出されるべきでないかという意思の表明がなかったかとお尋ねしたわけです。なかったということですが、きのうの会では、正式にそれが出ておるわけですね。そういうことで、この法案に直接つながりを持つ職員のほうから見ると、何だか一つ不安がある。その不安の一番大事な点が、いまの強制、勧奨というきのう組合の諸君から表明された不安ですね。この点です。これがこの法案に関係する一番大事なポイントであるということになるわけです。
 私は、きょうここでひとつ建設的な当局の意図を確かめておきたいのでございますが、どうしても配置転換が困難な場合は、過員としてそのまま置いておくことは間違いないかどうか。同時に、過員として残されたほうの側から見ると、自分の正当な業務がなくしてただそこに籍を置くということは、なかなか苦しい事情にある。これはお互いに遊離職員という立場に立たされると、定まった仕事がないのにそこにぶらぶらしているというのは、内心ほんとうに苦しむわけでございます。この問題が一つあるわけです。その問題をどう解決されようと努力するかという、建設的な当局の意図を明瞭にしていただきたいと思います。
#64
○増森政府委員 先ほどお答えいたしましたように、どうしても配置転換、職種転換ができなくて、過員として残らざるを得ないという者に対しましては、従来どおりの考えでございます。
#65
○受田委員 この点だけ明らかにして、午前中の質疑を終わらせていただきます。
 私が懸念しておりますことは、当局の意図にかかわらず、末端において、人事担当者が、直接山間僻地等で苦労しておる、現に郵政職員として電話業務をやっておる人が、個人として強い退職勧奨を受ける場合が、往々にしてありがちでなくて、しばしばあることです。これはもうこうした機構改革に伴う人員整理のときなどは、当然起こることである。したがって、その人事取り扱い者の心がけ一つで、もう本人は退職願いを出す以上の苦痛を感じて、日夜快々として楽しまないという実情が起こってきておるのです、現実に。それを当局として決してそのような形にならないように努力する。
 もう一つは、簡易郵便局という制度が一応現実にできているわけなんです。これは私きのう貯金法の改正案のときにも、この簡易郵便局というものが、たとえば五十尺百戸と法律に規定した以下の小さなところにも、そういう郵便業務を遂行する末端機関があって、大衆と接触するということが非常に大事なことであることを指摘したのでございますが、そういう簡易郵便局の増置、そして正式の職員として採用される。これは請負によるところの不安定な職員でなくて、法律改正によって正式な職員として、そこへ郵政職員を配置されるというような道も開けてくると思うのです。そうした建設的な努力によって過員となった人々、その人々に新しい希望の道を開くということは、非常に大事なことだと思うのです。そういうことによって、山間僻地で苦労されておる郵政職員一人一人を完全に救い得る道もあるのではないか。そういう道がりっぱに開けるということであるならば、これはこの法案の実施に対してそう不安はないわけです。そういう不安定があるから、組合の側にも、疑心暗鬼で、これは強制退職じゃないかというような、暗に陰にそういう意図を含んだ法案じゃないかという危惧を差しはさむのが当然のことなんですから、そこをはっきり割り切って、ただ一人の犠牲者も――形式的に一人の犠牲者も出なかったというはっきりした線が打ち出せるということならば、この法案に対する異議もあるわけですね。そこがひとつ、郵政職員の側に残される点が問題でございます。
 それが一つと、電電公社の側にお尋ねしておきたいことは、公社に異動した職員の場合に、一時間三十分以内の通勤距離であるならば、これは交渉の妥結の結果一応容認されておる、こういうことでございますけれども、これを異動した場合に、その新しい職場へ一時間半も通うて疲れ切ったからだで執務するということは、実際上の問題として困難ではないかということ、そこで、異動した場合に、職員の宿舎あるいは通勤手当というものはどういう形で支給されて、配置転換に伴うところの善処がされるということになるか、この点につきまして、両当局の御所見を伺いたいのであります。
#66
○増森政府委員 最初の、過員になった者をどうするか、それからできるだけ犠牲の少ないようにというおことばでございますが、私ども、この特別給付金をよけいに出したいという意図は毛頭持っていないのでございまして、できるだけ配置転換、職種転換をはかっていきたいと思っております。
 それから過員として残る者は、先ほど申し上げますように、本人が申し出ない限り、私どもとしては強制退職といったような意図は毛頭持ってないことをあらためて申し上げたいと存じます。
 それからもう一つ、先生の御指摘になることに直接お答えになるかどうかわかりませんが、郵政省といたしましても、毎年毎年増員等がございます。本年度もすでに六千八百名の増員になっておりまして、貯金それから郵便、特定局は全国で三百名がふえるというようなことでございまして、事業内容等も増大しております。それらがうまくこの自動化される局の近所に建ちさえすれば、先生の御意向とぴったりするのでございますが、あるいはぴったりしない場合もあろうかと存じますので、そういうことをつけ加えさせていただいて、御答弁といたしたいと思います。
#67
○本多説明員 お答え申し上げます。
 ただいま一時間半というような通勤距離のところは酷でないかというようなお話のように承りましたが、私ども、現在地方の大都市とも比べまして、一時間半の通勤距離というものは大体普通で、その範囲のところは社会的にもお認め願えるところではないか、かように考えております。ただ、地方におきまして、あるいは積雪等の事情とか、あるいは非常にいなかで、列車のダイヤの関係でいろいろむずかしい、通勤が待ち合わせ時間が長くなって非常にむずかしいとか、そういうような点につきましては、私ども必ずしも一時間半というものにこだわるわけではございません。まあそういう点、そういう事情等は勘案していままでやってきてまいっておるつもりでございますが、一般的には、その程度のことは通例ではないか、かように考えております。
 それから通勤費の問題でございます。交通費の問題でございますが、やはり現に配置転換でない者にいたしましても、一時間半以上の距離を通っておる者もありますので、これはやはりそういうものとの均衡上、一般の例によって、同じような交通費というふうに考えてまいりたいと思っております。
 それから、ただそういう配転があった場合に、あるいは職務の関係で、従来の給与の職務給が違ってきたというような点のいろいろな差額の補償とかあるいは訓練にいくための手当とか、そういうような点につきましては、いま私ども、配転協約におきましても、できるだけのことは考えてやっておるつもりでございます。
#68
○受田委員 最後に大臣に、午前中の質問の締めくくりの答弁を願いたいことがあるのであります。小沢郵政大臣は、この法案を会期末に差し迫って、大蔵省と折衝されて――その折衝の過程におけるあなたの御努力は、私も高く評価したいですよ、一応出されたわけです。ところが、いま御答弁を伺っておると、これは何も心配がないような御答弁が多いわけなんです。しかし、この現実の取り扱いというものは、これは人事管理上の問題、人事行政上の問題として非常に大事なことは、直接人事を担当する第一線のその人によって、事実上強制退職になるような、もうその人の心理状況を強圧するような形で退職勧奨がされていることは、現実の問題なんです。先ほど指摘したとおりです。この法案の実施をされる場合に、ここを十分心得られて、いやしくも強制退職にわたるごとき行為が断じてないという厳重なる当局の意図を明らかにされて、この機械化促進の国家大事業、文明国家としてのこの大事な事業の遂行にあたっての、要員の安心して勤務できる体制を固めるということが必要だと思うのです。これは首切りだから、裏に首切り案がひそんでいるんだから、いけないんだ、そうした組合員の意識を納得させるような、りっぱな線があるならば、組合の皆さんだって、これは御協力をしてくれるはずなんです。そういう形で当局と組合とが円満な形でこの大業完成に貢献する、そういう姿を、郵政大臣、りっぱにとり得る自信があるかどうか、お答えを願って午前中の質問を終わります。
#69
○小沢国務大臣 これは先ほどからたびたび申し上げておりますように、勧奨退職をするとかあるいは強制退職をするとかいうことはいたしません。先ほどからもうたびたび申し上げましたように、本人の意思によってする。ただその場合に、非常に長い間勤務された方でございますから、先ほど申し上げましたように、大蔵省と交渉いたしまして、特別の給付金を差し上げたい、そういう考えでございまして、われわれといたしましては、希望者に差し上げるというのでございまして、これを勧奨するとかあるいは強制するとかいうような意思はございませんし、また、ただいま運営にあたってのいろいろの御議論がございましたけれども、運営にあたりましては、そういうふうに円滑にひとつやっていきたい、そういうふうに考える次第であります。
#70
○受田委員 私、特別給付金の問題その他の大事な問題は、午後質問させていただくことにいたします。特に午前中の質問で明らかにしておきたいことは、いま大臣が言明された点でございます。私が憂えていることは、この法案そのものは、決して首切り法案じゃありませんよ。この文章を読んだところのどこにも首切りのことは書いてたい。この近代化、機械化を遂行する上の、大業を果たす上の大事な職員の問題につい、この配置転換その他の希望退職の場合にこうするという優遇措置を規定したのが。この法案です。これは決して首切り法案じゃないのです。法案そのものは、りっぱな形で出されておる。この運用をりっぱにやってのけるということが、当局の、いま大臣が言明されたごとくに明瞭に実行されるならば、私は、組合側の意思も十分納得してもらえると思うのです。ところが、その疑念がまだどこかに残っておる。ということは、いま人事局長の御答弁の中に、過員として残されて、はなはだ不満足な遊離職員として残されておる人々をできるだけ少なくするために、正当の業務を与えられるところへ転換させる、たとえば郵便業務を拡大するということもあるわけです、地方の特定局で。君にはこういう仕事をやってもらいたいと新しい業務を付与することもできるわけなんですから、そうした正当な業務を得て、過員が満ち足りて職員として勤務できるような体制に、末端における特定局の郵便業務の拡大、簡易保険局によるところの正規郵政職員の採用とか、そういう形に積極的に取っ組んで、その問題の解決に当たろうとする熱意があるかどうか。これは大事なかぎでありますので、大臣の御答弁をいただいて、質問を終わらせていただきます。
#71
○小沢国務大臣 先ほども申し上げましたように、配置転換、職種転換等々いたしまして、十分にわれわれは運営をしていきたいと思っておる次第でございます。先ほどおっしゃいましたところの、われわれのほうの業務につきましても、いろいろ地方において業務の拡張がございます。そういう点に対して配置転換あるいは職種転換等々をいたしまして、なるべく過員の生じないようにすることは、これは当然の措置でございます。私たちは、運営にあたりましては、先生のおっしゃったところを十分に留意いたしましてやっていきたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
#72
○本名委員長 午後は二時から再開することとし、この際暫時休憩いたします。
   午後零時三十九分休憩
     ――――◇―――――
   午後三時十二分開議
#73
○本名委員長 休憩前に引き続き会議を続行いたします。
 内閣提出の日本電信電話公社法の一部を改正する法律案、森本靖君外八名提出の日本電信電話公社法の一部を改正する法律案、安宅常彦君外八名提出の公衆電気通信法の一部を改正する法律案、郵便貯金法の一部を改正する法律案、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案、電話設備の拡充に係る電話交換方式の自動化の実施に伴い退職する者に対する特別措置に関する法律案、以上六案を議題とし、質疑を行ないます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。岡田修一君。
#74
○岡田(修)委員 私は、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正案について、若干の質問をいたしたいと思います。
 まず第一に、この積立金の運用範囲に、今回の改正は電力債を加えようとされるのでありますが、なぜに電力債だけをお選びになったのか、またその電力債も無制限にお買い入れになるのであるか、その辺の御説明をお願いいたしたいと思うのであります。まだ簡易保険局長は見えてないようでありますが、大臣から大体の御趣旨でけっこうでございますから、お答えを願いたい。
#75
○小沢国務大臣 いま岡田先先から、なぜ電力債を加えるかというようなお話でございましたけれども、われわれは、簡保の利回りをよくするために、公益事業に一番重点を注ぎまして、そのうち有利確実という点から見ました場合に、一番電力債が有利確実の条件に合うのじゃないかというふうに思うわけであります。それから電力債は、そのほかに発行量が多いということが一つ。それからまた、電力債をこれまで運用してまいりました事情等を勘案いたしまして、電力債を選んだということでございます。そしてその限度につきましても、これは金融債同様に、ある程度の、百分の五というリミットをつけまして、それに偏しないような心組みで運用をしていきたい、そういうことでございます。
#76
○岡田(修)委員 今度のこの改正案に関連して、郵政省と大蔵省との間に、電力債買い入れに関して、いろいろの内面的な打ち合わせがあるように聞いておるのであります。たとえば、余裕金をもって短期的に電力債を買う、またその電力債の買い入れも、日銀が買いオペで買った電力債といいますか、日銀保有の電力債をのみ対象にするというふうな、いろいろの条件が課せられておるように聞き及ぶのであります。その内容がどういうものであるか、郵政省のほうからお出しになっているこの説明資料にも、運用利回りは民間生命保険と比較して相当下回っている、こういうふうに書かれておるのでありますが、事実そのとおり、簡易生命保険はあまり加入者に利益じゃない。非常に不利な保険である。したがって、この簡易生命保険の勧誘には、従業員は非常な苦労をしているのを見受けるのであります。先日も、私のうちに、十万円かの簡易保険が満期になって、それに対して郵便局の方が、ぜひさらにあらためてその保険を継続してもらいたい、こういう勧誘に見えておったようであります。私の家内は、簡易保険なんて損だから、もう入りませんと言って断わっておったけれども、郵便局員さん二人か三人が、とにかく一時間くらい粘って、何とかもう一陣加入してもらいたいということを言っておられた。私は何をごたごた言っているのかよくわからなかったのですが、聞いてみると簡易保険の勧誘だ。私も昔その方面で、だいぶいやな思いをさせられた記憶があるものですから、あまり気の毒だし、ぜひひとつそれは入ってあげろということを言って、再契約をさせたような次第でございまするが、私のうちですらそのような苦労を郵便局員がしておられる。おそらく一般の勧誘の場合には、非常な苦労をしておるのじゃないかと思うのでありますが、その苦労の原因は何かというと、やはり運用利回りが民間保険に比べて非常に悪いということ、したがって、一般の加入者も不利を承知しながら、まあ郵便局員さんがやってくるから、便利だということで入っていると思うのであります。しかし、これからは、そういうことだけじゃ、なかなか保険というものの予期する増加は期せられない。そこで郵政当局は、今度のような方法で少しでも利回りをよくしたいということでおやりになったのだろうと思うのだが、今度の私どもの聞き及んでいるような措置では、はたしていかなる程度の利回り増が期せられるかどうか、ほとんど本来の目的が抜けてしまっているのじゃないかというふうに考えるのであります。今日ここまで持ってこられた郵政当局の御苦労のほどは察するのでありますが、聞き及ぶようなところでは、非常な歯がゆさを感ずる次第であります。ひとつその辺のところを御説明願いたいと思います。
#77
○小沢国務大臣 簡保の資金は、財政の原資としていろいろの公共的な役割りを果たしておるわけ合いでございます。しかしながら、その利回りからいいますると、一般民保に比較いたしまして低いわけでございまして、そういう意味合いにおきまして今回電力債に運用範囲を広げまして、幾らかでもわれわれは利回りをカバーしようというような趣旨で、このたび電力債を加えたわけ合いでございます。
 それから、大蔵省との間のいろいろないきさつでございますけれども、もれわれ実は電力債を運用範囲に加える場合に、長期的にこれを運用したいというような意図を持っておりました。ところが、大蔵省の意見によりまして、一応短期、しかも日銀の買いオペということにきめたわけでございますが、われわれのほうといたしましては、これで満足するわけではございません。やはり何といいましても長期的な運用をいたしまして、利回りをカバーして国民に安い保険料で満足を与えるようにしたい、そういうように考えておる次第でございます。
#78
○岡田(修)委員 まあ非常に頑迷な大蔵省相手でございまするから、一挙に郵政当局並びに簡易保険に理解を持っておるわれわれの望みどおりのところまではいかないのでございます。第一段階としてはこの程度のところで、非常に不満ではありまするけれども、一応やむを得ざるところかと思うのであります。しかし、これでは、郵政当局のねらっておられるところ、簡易保険加入者の利益増進という事柄に対しては、ほとんど効果がない。ただ将来の手がかりを得るだけだということでございまするので、ひとつ今後さらに郵政大臣の一大奮発を期待いたしまして、本来の目的を達するようにお願いをいたしたいと思うのであります。
 そこで、運用利回りが民間生命保険と比較して相当下回っているというのでありますが、どの程度差があるのか、ちょうど局長が到着されたようでありまするから、ひとつ御説明をお願いいたしたい。
#79
○田中(鎭)政府委員 三十六年度の決算を見てみますると、簡易保険の運用利回りは六分四厘六毛ということでございまして、民間保険は八分九厘でございます。その差は二分四厘。それから三十七年度決算、これは簡易保険のほうは六分三厘八毛と出ておりますが、民間のほうがまだはっきりいたしませんので、三十七年度の比較はいたしかねるわけであります。
#80
○岡田(修)委員 どういうところからこういう利回りの差が出てくるのでございますか。
#81
○田中(鎭)政府委員 概括的に申し上げますと、簡保の積立金は一括財投のワクにはめられておるわけでございまして、財投協力ということはすなわち低利回り、こういうことが言えるかと思います。民間のほうはもちろんそういった面はございません。
 少し具体的に申し上げますると、結局地方公共団体あるいは政府関係機関に対する貸付、これが六分五厘というところに押えられておる点が大きな面でございまして、これが債券の部門に人りますると、政府保証債にいしたましても七分以上にあるという点が第一点。それから先ほどの利回りは資金全般を見たものでございまして、もちろん余裕金の利子というものも含まれておるわけであります。この余裕金は、一括資金運用部に預けられるということで、六分に抑えられておる。それから民間保険で相当程度融資しておる株式というようなものは、こちらでは認められておらない。こういう点がその差ができた原因ではないかと思います。
#82
○岡田(修)委員 簡易保険の運用利回りといいますか、それ以外にコストの点はどうなんですか。民間生命保険と簡易生命保険のコスト、その点はどちらが高いのか、安いのか。
#83
○田中(鎭)政府委員 コストと申しますと、私どものほうで言っておる事業比率は、昭和二十六年度で二二・八%、三十八年度は二二・三%、若干良好な姿を示しております。これは民間保険におきましては、三十六年度は三一・七三形になっております。
#84
○岡田(修)委員 そうすると、民間保険よりは簡易保険のほうが人件費、施設費その他は安上がり、安くいっている。したがって、簡易保険の利回りの悪いのは、いわゆる財政投融資として非常に利回りの悪いところに金を出しているから、こういうことになる、こういうことでございますか。
#85
○田中(鎭)政府委員 おっしゃるとおりでございます。
#86
○岡田(修)委員 そうすると、簡易保険というのは、公共団体に対する融資だとか、あるいは政府保証債に奉仕している結果、簡易保険加入者に非常な不利を端的に言うとこうむらせておる。別なことばでいえば、簡易保険加入者の犠牲において、一般公共団体なりその他の利益をはかる、こういうことが言えるわけですか。
  〔委員長退席、佐藤(洋)委員長代理着席〕
#87
○田中(鎭)政府委員 ただいま先生のおっしゃるとおり、そうも言えると思いますが、ただ財投協力、特に公共団体方面に対する融資、これは事業が創立当初からやっておったことでありまして、この面は必ずしも悪いとは言い得ないと私は思います。それはそれなりに事業が募集方面に伸びるというような場合に、非常に大きな力になっておるということは言えるわけであります。ただそういった低利回りをカバーするために、これは戦前やっておったより有利な方面に出ていく、こういうことが現在私どもの考えて、おるところでありまして、それが不十分であるという点におきましては、加入者に負担をかけておるということは言い得ると思います。
#88
○岡田(修)委員 私は、結局簡易生命保険というのは、一般大衆の利益のためにやられている事業なのか、それとも財投に奉仕するための事業なのか。現在のような状況ならば何も簡易保険というものはなくたっていいんじゃないか。この簡易生命保険が始められたころは、そう一般の生命保険会社というものも普及していないし、現在のように農協が生命保険のようなこともやっているとか、いろいろな生命保険の機関が普及している現在においては、いまのような簡易保険ならばはたして存在の価値があるのか。簡易保険の本来のねらいというものは、やはり一般国民に保険思想の普及あるいは保険による生活の安定、生活の不安を除く、こういうところから発足したのだろうと思うのであります。ところが、その保険料なりその他が一般の民間生命保険に比べて非常に高いということ、しかもこれの募集にほんとうに四苦八苦しなければならぬということなら、何も簡易生命保険というものがなくちゃならぬということじゃないだろう。ただ、いまいろいろ説明されたところを聞いておりますと、まるで財投への奉仕のためだけに簡易生命保険があるような感じを抱かせる。ところが、その財投を握っておる大蔵省は、郵政省の苦労を考えないで、もう一つ郵政省の立場を考えるような措置に乗ってこない。こういうことをたいへん残念に思うのだが、その点は郵政省としてはどういうふうな考えを持っておられるのか。ほんとうに簡易保険加入者の立場を考えてやろうとするのか。それならば、もっと強力に保険加入者の利益増進のための措置をおとりになるべきじゃないか。いまのような現状では、財投への奉仕のための簡易生命保険、こういうふうな感じですが、ひとつこの点についての考え方をお伺いしたい。
#89
○田中(鎭)政府委員 簡易保険につきまして、これは加入者のためを第一に考えるべきである、私どももそういうふうに考えておるわけでございます。残念ながら、従来は全面的に財投第一に考えられて資金が運用されておるということは、私どもといたしましてもまことに不本意な点でございまして、今回この運用法の改正案を提出いたしまして、これが通過いたしますれば、電力債に対する融資ということが可能になる。これはすなわち財投のワクから出ることでありまして、その意味におきましては一歩前進、私どもはこういった方向に将来とも努力してまいりたいと考えております。
#90
○岡田(修)委員 この簡保の余裕金の運用――今度の電力債も、積立金というよりも、余裕金によって買っていくということですが、余裕金の運用は、現状はどういうふうになっているのですか。
#91
○田中(鎭)政府委員 余裕金は一括して資金運用部に頂け入れなければならないということになっております。
#92
○岡田(修)委員 そうすると、その余裕金は、資金運用部の方で適当に振り向けて使っておるわけですか。郵政省はその余裕金の使い方について何ら関与しない……。
#93
○田中(鎭)政府委員 郵政省はきめられた利子をもらうだけで、何ら関与いたしません。
#94
○佐藤(洋)委員長代理 橋本登美三郎君。
#95
○橋本委員 本委員会の会議に付されております郵便貯金法の一部を改正する法律案外三件、なお社会党から二件議員提案がありますが、欠席いたしておりますから、その二件は除きまして、以上の四法案について全般的な御質問をいたします。
 いま簡易保険に関する質問がありましたが、これについて私もお聞きしたいのですが、いま政府のほうは、簡易保険の性格――これは戦前といいますか、以前には、簡易保険は、いわゆる民保と違って、無審査という保険の制度になっておるところに、その一つの特色があったのですが、今日では無審査の特色がない。民保と同様である。そこで、政府が簡保事業をやっていく上において、いわゆる簡保の民保と違う性格がここにあるんだ、こういう点を明らかにしてもらいたいと思うのです。
#96
○田中(鎭)政府委員 ただいま先生のおっしゃるとおり、戦前はいわゆる簡易保険は国の独占でやったのでありますが、戦後は独占が廃止されまして、簡易保険というのは一体何だということになりますと、私どもとしては、小口な保険で、無審査で加入できる。それから月掛け、集金というのが大きな特色と考えておりますが、これは現在民間でもやっております。簡保が民間の保険と異なる点は、まず第一に、これは国営事業、特に全国の一万五千の郵便局で扱うということによりまして、全国津々浦々至るところで取り扱いがなされるので、国民にとりましては非常に簡便な、また手軽に加入できるという点に、大きな特色があるかと思います。
 そのほか、制度の内容から民間保険との比較をいたしますと、これはいろいろなこまかい点もございますが、おもなものといたしましては、倍額支払い制度、さらには契約者貸し付けの面において、民間保険よりも非常に有利な取り扱いをする。さらには団体貸し付けという制度を持っております。そのほか高齢者に対する保険料免除とか、あるいは廃疾者に対する保険金の支払いといったようなことが、内容、制度の取り扱い上の差違ということが言えるわけであります。
 そのほか、目立つものといたしましては、加入者の福祉施設の面でございます。これは昨年福祉事業団というものが発足いたしまして、福祉施設の面では相当程度拡充され、また将来の充実発展を期待されるということでございます。
 以上が簡保の特色と申されております。
#97
○橋本委員 いまの局長の御答弁で、簡保の性質といいますか、特色というものは一応失なわれた形になっておるが、全国津々浦々でこれが加入することができる。また小口保険に限定せられておる。そういうことが現在の特色のようであります。しかし、小口と申しましても、現在五十万を一応限度としておるようですが、これは近い将来百万までには――本年中もしくは来年のうちになるだろうと思うのですが、そうなりますと、私は必ずしも小口保険とは言いにくいんじゃないか。現在簡保の平均掛け金額は、おそらく二十万円前後だろうと思うのです。五十万に限度があっても、一口の掛け金は二十万円前後である。こういう点から見て、いわゆる庶民階級といいますか、かなり低い人の階級は、一人当たり五十万円、百万円というものは決して庶民ではない。これは民保の場合でももちろんある程度言えます。民保の場合でも平均すればおそらく四十万前後だろうと思う。そういう意味で、いわゆる簡保あるいは民保を問わず、かなり大衆性を保険は持ってきておる。従来の貯蓄的な考え方よりも、いわゆる一種の損害保険といいますか、そういう考え方がある。そういう意味で必ずしも小口であることが簡易保険の特色でもなくなってきておる。ましてや、いわゆる無審査制度は民保と同様な状態に置かれておる。こういうときに、簡保における募集は相当困難をきわめておるだろうと思う。そこで結局は、簡保の特色というものは、国営事業で行なっておるということ、いわゆる国民の大衆が比較的にその存立に信頼を置く、その設立に、契約に信頼を置くという国家性がいまの簡保の最大の理由だろうと思うのです。しかしながら、いわゆる特権なしにやっておるようないまの簡保事業では、最近の国民大衆の経済観念、先ほど岡田委員からお話があったようですが、どうも簡保のほうは条件がよろしくない、そういう条件のもとでは入りたくない、こういう考え方。いわゆる保険事業に対する経済観念というものは、従来とは違って相当高いものになってきておる。国家の依存性というよりも、そういうものに対してまず敏感になってきておる、こういう状態だろうと思うのです。そういう点から申すと、今回電力債を一部引き受けることによって利益をはかって、利益を被保険者に還元していこうという考え方は当然のことでありますが、今回のことでは、もちろんこれは九牛の一毛にもすぎないだろうと思う。そこで、根本問題として、いま簡保事業が従来のようないわゆる独占制度をいまさら復活することは困難でありますからして、特に民保と違ったことはない。ただありとすれば、全国津々浦々における郵便局がこれを扱えるということでありますけれども、これもいまの民保の外交員制度というものから見れば、必ずしも郵便局の手広い販売網と言いますか、募金網を持っているとも言えない。民保のほうが相当広く持って、ある町村においては郵便局が一局あるにもかかわらず、民保のほうは三つも四つもある。そういう意味で、窓口からいっても、民保の総体を加えれば、民保のほうがおそらく数倍の窓口を持っているのじゃないか。そういう意味で、今後簡保が持っておる性格は、一面においてはもちろんこれは国家事業としての依存性ということが一つだけれども、やはり岡田委員が言ったように、簡保資金が国家事業なりあるいはそれに類似する事業なり、そういうものに利用せられるという、その利用度というものは相当高く政府は買っているだろうと思う。そういう意味で、簡保の運用に関しても当然ある程度の制限が加えられるのですが、それにしても、やはりこれは金が集まらぬ限りは、国家の財政に寄与することはできないのでありますから、そこで今後そうしたいろいろの悪い条件を回復ずるためには、自由な活動のできる状態にやはり簡保事業という本来のものを置かなくちゃいかぬのじゃないか。もちろんこれは前からもそういう議論はあったのです。私もその意見を前から持っているのですが、いわゆる国家事業の性格はそのままにして、もっと活動が自由になし得る制度、たとえば簡易保険公社、こういうような姿にかえて、その国家的な性格は残しておくが、運営上においては、民間の企業体としての、いわゆる活動しいい状態をつくってやる、こういうような簡保公社といいましょうか、そういうようなものの考え方というものは、郵政省内において一応考えられておるというか、研究されておるというか、そういうものを御研究になっておるかどうか。これは大臣からひとつ御説明を願えたらけっこうだと思います。
#98
○小沢国務大臣 ただいま橋本先生の言われました簡保の運営の問題でございますけれども、簡保は、何といいましてもこれまで財投の原資といたしまして使われた。そうしてその運営の面がどうしても劣る点があったということでございまして、たとえば先ほど申し上げました小口の点にいたしましても、昔は小口の点で特色がございましたけれども、ただいまは民保も同じじゃないかというように、だんだんと昔の特色が失われてきて、結局何といいましても安い保険料で国民に利益を与えるということが必要となるわけでありまして、それがためには、ただいま橋本先生がおっしゃいますところの簡易保険の公社というようなお話がございましたが、この点につきましても寄り寄り郵政省といたしまして研究しておったことでございますけれども、なかなか公社となりますとむずかしい点もございます。しかし、むずかしい点がございましても、何といっても国民を対象といたしまして安い保険料をもって国民に利益を与えるというふうにしませんと、簡保というものの性質が失われる。それからひいては財投の原資としての収入がないというようなことでございまして、今後とも十分に研究していきたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
#99
○橋本委員 時間がないのでありますからして、ほかの問題に触れたいと思います。郵便貯金法の一部改正に関する法律案について一、二のことをお聞きいたしますが、今回利子の決定を政令に移すということは、相当各方面に影響を与えておるようであります。そこで、法律用語としてお聞きしたいのは、戦前は利子の決定は勅令できめておった。これが戦後法律に移されたわけであります。そこで、法律のABCのようなことをお聞きするのですが、当時の勅令というものは、戦後の今日においては法律に近いものと解釈するか、政令に近いものと解釈すべきか、この点をまずお答え願いたい。
#100
○武田政府委員 大体いまの政令と同じでございます。
#101
○橋本委員 いま官房長がお答えになったように、緊急勅令は法律に該当すべきものである。これは国会が召集せられないときに、必要な法律として出すべきものが間に合わないときは緊急勅令で出す。したがって、その事後の国会においてこれが承認を求めるという形式をとっています。勅令は、その後いわゆる天皇親政の時代がかわりましたから、そこで勅令ということばを使わずして、政府が政府の一切の責任を負う、こういう形で政令に移ったものと思う。ところが、この問題が世上に出ますと、戦前は勅令という重要なものになっておったにもかかわらず、今日これを政令に移すということは、いわゆる国民の利益を軽視するものではないか、こういう議論がある。これはいまの官房長の御答弁によって明らかなとおりに、戦前の勅令は今日の政令である。したがって、戦前の郵便貯金の利子の決定のしかたについて、その国民に対する権威を今日において政令に移すことによって落とすものでない、勅令と政令との関係からいえば権威を落とすものでない、こういうことが明らかにされたわけであります。そこで戦後においてこれが法律に変わった。これはこの郵便貯金の問題ばかりではありませんが、戦後いわゆる勅令中、あるものは法律に、あるものは政令に、こういうような変化を見ているわけであります。そこで戦後法律に変えました事情は、当時の速記録なり書類がないとわかりますまいが、どういう考え方で、当時いわゆる勅令は原則として政令に変わるべきものであったにかかわらず、それが戦後法律になったか、その点についての資料をもし持っておられれば、それについて御答弁を願いたい。
#102
○武田政府委員 当時の速記録を持ち合わせておりませんので、正確なお答えにはなりませんけれども、私どもが調べましたところでは、大体戦後の当時の立法といたしまして、いろいろと基本的な事項はできるだけ法律に織り込むというような御趣旨と、それから貯金法につきましては、当時占領下でもありました関係で、いろいろとこまかい手続等も相当多数法律に盛り込んでおります。そういったようなこともございまして、郵便貯金のかなりな部分が法律に盛られたわけでございます。また当時の審議の過程におきましては、郵便貯金の中でも利率の問題その他重要問題があるから、特に法律事項にした、そういうような記録が残っていたように記憶しております。
#103
○橋本委員 当時いわゆる戦前から戦後におけるところの一括的な法改正のもとにおいては、もちろんこれはマッカーサー司令部というアメリカの法治主義の駐留軍が指導したのでありますからして、原則として国民の権利、義務に関するものは一切を法律に移すがよろしい、そしてできるだけ行政府が立案を行なうような措置は最小限度にとどめよ、こういうものの考え方がいわゆる基本になって、そこで従来、たとえば政令でよろしいもののうちから、必ずしも厳密な検査の上においてではないのですが、かなり多くの部分が法律に移されたのであります。これは官房長の答弁どおりであります。たとえばNHKの料金にしても、当時マッカーサー司令部の指導のもとにおいては料金を法定化して、法律で一ヵ月の料金は幾らということを決定した、これはマッカーサー司令部の指示である。あるいはまたその他そういうのがたくさんあります。その後において、いわゆる占領政策が解除せられました後においては、比較的に物価の変動、経済変動、もしくは金融の変動の激しい日本の情勢においては、必ずしも法律で固定することは適当でない、こういうことからして、NHKの料金についても、これは予算と同時にあらためてこれを審議する、こういうわけでもって、一種の政令と同じような性格のもとにNHKの予算の審議の際に料金をあわせて審議をする、こういう建前に変わってまいったわけであります。あるいはまた電電公社の法律案でも、あるいは郵便関係の法律案でも、従来法律事項であったものが、今度は省令なり政令事項に移ったものがある。そういうものと大体同じようにこの貯金の利子のことを考えるべきであるかどうか、あるいはまた一部の者が言うように、もっと重要というのも変でありますが、やはり法律事項としておかなければならぬ性質のものであるかどうか、こういう問題が残るわけである。しかしながら、法案の趣旨の説明の中に、政令に移し得るものは金融経済の変動に伴って弾力的に運営をしたい、そのためには法律であることよりも政令であることが妥当であるのみならず、政府は、もちろん国民大衆の利益のために努力する、立憲政治なんだから、独裁政府でないのですから、そこでもっていわゆる国民の利益に反することは、たとえ政令であろうと法律であろうとやらない、こういう建前でこれが法律事項だと政令事項だとを問わず、国民に対する重視というか、重要の限度は何ら変わりはないのである。ただその上において法律事項であれば非常に硬直した運用以外にはできない。少なくともこういう経済変動の多い時代においては、常に即応する態勢が必要なんだ、事実過去の例を見ても、あるいは上げるときに上げることができないで、相当おくれて、いわゆる利子の引き上げを行なっておる場合もあり、下げるときにもそういうことがありましょうが、上げるときにもこういう例がある。そのとおりだろうと思う。したがって、政令に移す妥当性、かつまた政令に移すことによって、国民の貯蓄というものに対して、政府が決して軽視しているのではないということを私は十分了解ができるのであります。そこで内容の問題ですが、そういう性質を持っている以上、特にこの法案でも今回は文句が入っておるようでありますが、少なくとも国民の利益に反しないように措置をしていかなければならぬ、政令運用事項ですが、そういうことが書いてあるようでありますから、したがって、これが政令に写るからといって、いわゆる零細な貯蓄大衆に不利益になるような政令をきめるべきではないと考えております。ただ現実の問題として、この間もそういう質問があったようでありますが、必ずしも現行の法律のもとにおいてすらも、私は優遇をされておるとは考えておらない。たとえば定期預金にしましても、一年ものが民間のものよりも五厘安い。郵便貯金に対しては免税の措置が行なわれておる、その他の理由があったろうと思うのですが、今日ではいわゆる貯蓄組合制度ができましてから、民間のものであろうと郵便貯金であろうと実際上待遇は全く変わっておらない、こういうときでありますから、将来政令で利子の変動を来たす場合、上げる場合もありましょうし、下げる場合もありましょうが、そういうときにおいてはこうした民間との不均衡、こういうものをひとつ大蔵省と協議の上で是正するお考えがあるかどうか、この点を御答弁願います。
#104
○武田政府委員 いま先生御指摘の点でございますが、今次の改正法にあたりましても、第十二条にいま御指摘のような趣旨を盛り込みました精神規定を置きまして、そしてこの趣旨にのっとって今後の運営にあたるということと同時に、またその際に預金者の利益を代表できるような方々を加えた郵政審議会に諮問をするというような、手続の面におきましてもそういう措置を講じまして、同時にこの十二条の精神を受けまして、郵政省といたしましてもできるだけ従来の民間の銀行の金利との格差ということの是正につとめていきたい、こういう所存でございます。
#105
○橋本委員 内容の問題をもう一つお聞きしますが、いま定額預金の占める率は、全預金額の大体四割七分ぐらいになるだろう、全郵便貯金の総額の約半分に近いものが定額預金だろうと思うのです。これも一口十万円をもって限度としておるということで、これを一件平均にすればおそらく三万円前後だろう、二万何千円ぐらいがその平均額だろうと思う。そこで、これも法律の中ではどうとも解釈できる点で、多少疑問があるようでありまするが、六ヵ月間を過ぎれば、十年間はその定額預金の利子が保証をせられる、こうわれわれは解釈しておる。郵政省当局もそう解釈しておるようであります。しかし、必ずしも大蔵省はそうは解釈しておらないのじゃないかという節もある。これに対して、両者の見解はどういうぐあいに進められておるか、その点をお尋ねいたします。
#106
○武田政府委員 現在の規定からまいりますと、預金いたしまして十年間は、契約時の利率で利子を受けられる、十年を経過いたしますと、普通預金に変わる、こういうたてまえになっておりまして、私ども郵政省といたしましては、その間は、いま先生の御指摘のように十年間保証がある、こういう解釈をとっておるわけでございますが、大体その基本的な考え方には大蔵当局ともそう変わりはないと思いますけれども、ただ、先年行なわれました利率の改正というときに問題がございまして、必ずしも法解釈上それが十年間の保証という意見じゃなしに、利率を改正すれば新利率を適用すべきである、こういったような見解も出たわけでございまして、この点まだ完全に両方の解釈は統一されておりません。
#107
○橋本委員 その点は少し不明瞭ですが、法律上に、契約利子が六ヵ月を経たる後十年間は保証せられるという意味は、契約時における利子が十年間、利子の変動が行なわれても保証せられる、こういう意味に解釈するほうがいいのか。まあこれは下がった場合はそういうことですが、上がった場合ですと、たとえば逆に五厘方上がった、こういう場合に、そうすると旧利率の契約のもとに十年間置かれるということになるという解釈も裏解釈はなると思うのですが、そういう点の解釈をどう理解しておるか。
#108
○武田政府委員 郵政省といたしましては、先ほど御説明申し上げましたように、やはり預金者は、一応この十年間は契約締結時の利率で利子を受けておるものと期待いたしまして預入しておるわけでございますし、また法文上もそうなっておりますので、利率が改正されました場合は、上げ下げにかかわらずその旧利率を適用すべきものだという解釈をとっております。
#109
○橋本委員 そうなりますと、契約時の利子が適用せられる、そういう点であれば、大蔵省との間に問題の点はないように思うのです。ただ、もちろん十年間というものをあるいは七年間なり五年間にしてもらいたいというようなものの考え方はあろうと思いますが、そうしますと、政令に移されましても、この問題は従来どおり既契約分については十年間今後ともに保証せられるべきである、そう解釈してよろしいですか。
#110
○武田政府委員 本法の改正案を出します際に両当局間で話し合いました現在のところでは、具体的な利率を決定いたします政令をまだ出しておりません。将来具体的な利率を定めます政令を出します際に、その場合に附則でその扱いをきめよう、こういったような話し合いになっておりまして、この法案を出した次第でございます。
#111
○橋本委員 私ちょっとそれがおかしいと思うのです。政令の附則でもってそれをきめたにしても、法律事項を直すことはできぬだろうと思う。だからして、もし大蔵省が十年間は長過ぎる、こういうような金融情勢においては長過ぎるというのであれば、その法律の解釈が大蔵省と郵政省とが一致しておるというならば、その法律の改正をしない限りは、政令のときにおいてこれを附則でもって短縮するとか延ばすとかいうことはできぬように思うのだが、その点はどう解釈していますか。
#112
○武田政府委員 先刻の答弁に足りないところがございましたが、大蔵省はその点十年間を保証した規定ではないという解釈をとっておるわけでございます。その点で、ちょっと先刻も申し上げたかと思いますが、郵政当局と大蔵当局とのその条項の法律解釈の点について完全に意見が一致しておりません。
#113
○橋本委員 さっきは、その法律の解釈のしかたについては一致しておるというお話であった。それは速記録をごらんになればわかると思うのです。私は一致しておらぬためにいろいろ問題があったのではないかと思うのですが、そういうことになれば、ただそういうことの話し合いでなお最終的な結論がついておらないとすれば、われわれ国会側もまた郵政省側もこの法の解釈は十年間は保証したものである、こういう解釈をとっておるのでありますからして、そこで政令に移した場合、この定額預金の年数についてそれを改定するがごときことはないであろう、またやってはいけない、こういうふうにわれわれは考えておる。それについて、郵政大臣なり責任当局はあくまでこの点については大蔵省に譲らない、こういう決意を持っておられるかどうか、この点の御答弁を願いたい。
#114
○小沢国務大臣 その点につきましては、郵政省といたしましては既契約者の利益保護、そういう点に重点を注ぎまして、大蔵省と今後も検討いたしまして十分な措置をとりたい、そういうふうに考えておる次第であります。
#115
○橋本委員 もう一つ、それを確かめておかぬと将来問題が起きますから……。
 そこで、私が言っているのは、大蔵省側はこれは法律事項でない、必ずしも十年間保証したものでない、こういう解釈をしているけれども、郵政省並びにわれわれ国会側は、これは一種の法律事項である、したがって、大蔵省の言い分が金融情勢その他から考えて十年が長いというならば、それは法律事項として改正をしてもらいたい、われわれの談合以外である、こういう考え方でぴしっと臨んでもらうのか、それとも、十年は長い、七年がいいとか五年がいいとかいろいろ議論に入ると、あなた方の従来法律事項だと言っておったたてまえがくずれてしまうだろうから、これは法律事項であるからわれわれの解釈は法律の改正に待たなければならぬ、十年を七年とか五年とかにできない、こういうきちっとしたたてまえで交渉せられるかどうか、その点を聞いておるわけです。その点をひとつはっきり答弁をしておいていただきたい。
#116
○武田政府委員 先ほども申しましたように、郵政省といたしましては、これは法律事項だ、こういう解釈をもちまして大蔵なり関係当局との話し合いを進めたい、こういう考えでおります。
#117
○橋本委員 ひとつ貯金について伺いますが、貯金は現在御承知のようにわが国国家資金の重要な大宗を占めております。そこで貯金についてのいわゆる増強運動というものはよく当局がやられておって、ここ一年における貯金の増高というものは相当高度なものを持っている、たいへんに喜ばしいと思います。しかしながら、貯金のいわゆる国民的な利益の面では、必ずしも十分だとは言えない。利率の面においてももちろん普通貯金のほうは民間預金に比しては相当有利であるけれども、これから新しく伸びるべき定期積立金とかあるいは定額貯金、こういうものについては、なおもっと思い切った措置を講じて、国家資金に役立つような措置を講じてもらいたい、あるいは新しい種目の預金制度を考えることもけっこうだろうと思う。ただ積立金に対するところの貸し付け制度の問題も世上いろいろ議論になっておるようでありまするが、この点私はまだ非常に疑問に思っておるのですが、先ほどもちょっと申しましたように、定額貯金のうちの、平均いたしますと一件が大体三万円前後である、しかもこれが十年とはいっておりますけれども、平均じましてこれの継続年数は大体二年六ヵ月か七ヵ月である、三年足らずである。そういう比較的に小口な金が、しかも実際上からいうとそう長期じゃない。十年の保証がしてあっても、平均するとわずか二年数ヵ月である、こういう預金を対象にして金を貸すということが、はたして国民大衆の利益になるかどうか。たとえばいま定額貯金の例で言えば、最高十万円ですから、もちろん幾口入ってもいいのですが、実際に幾口も入っている人はそう多くないと思う。これが十万円入っておりましても、もしこれが世上考えられるように、これを担保にして九割まで貸すことができる、こうしましても。郵政省で貸し付け事業を行なうといっても、人件費等を考えれば、貸し付け利率はいかに安くしましても八分もしくは八分五厘でなければおそらく採算がとれないだろうと思う。八分五厘くらいの利子をとらなければ採算はとれない、そうなりますと、五分五厘の定額貯金を、自分がそのまま金を使えば利子を払わなくても済むものを、八分五厘の利子を払って自分の金を使うという考え方は、私はあまり多くないのじゃないかと思います。問題はそういう金を使いたいということは、おそらく不時の火災が起きたとか、あるいは病人が出たとかいう特殊の事情に限られるだろうと思います。そういうことになれば、もっと簡便な方法としては、一部解約を認める制度、たとえば十万円の定額貯金を積んで六ヵ月を経ておる。そのうち病人が出た、もしくは火事が起きた、そのうち九万円とか八万円使いたいという場合は九万円だけを解除する、あるいは三万円だけを解除する、あるいは五万円だけを解除する、そうして残りのものは従来どおりの利子を付せられておるという制度があってしかるべきじゃなかろうか。そうすればこれは利子を払う必要はないのですからして、もちろんこれは残った金額には従来どおり五分五厘の利子がつく、しかも自分の使った金はもちろん利子はとられない、こういうことが、解約防止という点に重きを置いて金を貸し付ける制度があるから、定額貯金をやったらいいだろう、あるいは定期貯金をやったらいいだろう、こういう考え方で、ひとつには奨励になるだろうというお考え方のようでありますが、実際問題として私は、それは必ずしも貯金の奨励にならぬのじゃないか、それよりは手数は多少かかりましょうけれども、いわゆる定額貯金なり積立貯金なりの一部を解除してやる、こういったような制度も、ひとつはかえって預金者に対しては利便を与える結果になる、こういうように考えておるのですが、こういう制度を研究されたことがあるかどうか、ひとつ御答弁を願いたい。
#118
○小沢国務大臣 先ほどの郵貯の利率の問題でございますけれども、これは今回法律事項を政令に移しましても、われわれは国民の利益を保護するという意味におきましては、十分な配意をいたしたいと思っておるわけでございまして、先ほど橋本先生のおっしゃった利率の点につきましても、いろいろ他の銀行預金あたりと不均衡のあるような点は、これも是正をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
 それから貸し付け制度の問題でございますけれども、これはわれわれといたしましては、解約防止というようなことで貸し付け制度ということを考えまして、これが国民の利益保護のためになるのじゃないかという考え方でこれまで進んでまいりましたけれども、いろいろ問題点がございますので、ただいま検討中でございます。いま橋本先生がおっしゃったところの一部解約というような点も、私はこれは一つの考え方だと思います。われわれといたしましては、何といたしましても究極の目的は、国民の利益を保護する、国民に愛される郵便貯金をつくるという意味でございますから、そういう点も十分検討してまいりたいと考えておる次第でございます。
#119
○受田委員 午前中に引き続いて、残された電話交換方式の自動化による特別措置法案の質問を続けたいと思います。私はこの法案の残された問題点の特別給付金の支給のことをお尋ねしたいと思います。
 大体この特別給付金の支給の対象になる人々でございますが、この人々はこの法案に書いてあるような、第三条の第一項第一号、「配置転換及び職種転換ができないか又は著しく困難であると認められる」ものということになっているわけでございますが、それとまたそれ以外のものとの認定というものは、これはなかなか困難だと思うんです。これははっきり認定ができるものかどうか、お答えを願います。
#120
○増森政府委員 たいへんむずかしい問題だと思います。ただ私どもといたしましては過員といったような点はできるだけ配転、職転というものをいたしますけれども、どしても配置転換ができないといったようなものが考えられまして、それらにつきましては政令等でいろいろと規定していきたいと思っております。
#121
○受田委員 ここの政令が大事なのでありますが、なかなか困難だと、いますなおにお答えになっていただいておりますけれども、実際問題に触れたときにはっきりすると思います。たとえば一時間半以内に通える地域、これは都市と農村では確かに大きな相違があるわけで、農村などに行くと一時間半かかるところといえば、もう午前五時ころに一番の列車に乗っていかなければ、二番に乗っていったのでは出勤時間に間に合わぬというところがありますから、これはたいへんなことです。また帰るときも同様なことで、あしたに霜を踏み夕べに星をいただくという勤務になるわけです。ところが当局では、これは一時間半以内に通えるのであるから配置転換が可能であるという可能のほうに入れておるが、しかし本人にとってみるとそういう事態が起こったときには、朝の一番の五時に起きて最終の九時ごろに帰ってくるとするなら、これは事実問題として配転は可能でないわけです。その認定を当局が時間的に判断していく場合と、その対象になる本人が判断する場合とではたいへん大きな差があるわけです。当局が配転可能のほうに認定されるとしても、本人からいうと、あの農村地帯の困難なる交通機関の実情を見るとき容易でない。しかも山坂を越えて、バスが動揺するところで一時間半もゆられゆられて、特に女子職員が弱い体質をもって通勤するということはたいへん気の毒であると私は思うのです。これは非常にむずかしい認定の基準になると思うのです。そういう場合に、本人の実情、本人の判断というものを参考にするのか、当局の判断一本できめつけるのか、お答え願います。
#122
○増森政府委員 ただいまにおきましても労働協約で一時間半というようなことをしておりますけれども、労働協約の適用の場合におきましてはやはり本人の事情とか、客観的にあるいは社会通念上それが許されるかどうかというようなことを勘案いたしまして配置転換をしているような実情でございます。なおその考え方は今後も捨てないつもりでおります。
#123
○受田委員 そうしますと、この認定の基準になるものは、やはり関係の組織と話し合いをしてきめるということになるわけですね。
#124
○増森政府委員 労働協約で、客観的にあるいは社会通念上無理な配転はしないというようにきめてありまして、それは私どものほうにまかされておるはずでございます。
#125
○受田委員 実際にいま指摘したような問題が発生するわけでありますが、午前中に指摘しました三十六年六月十四日の電通合理化に伴う配置転換等に関する協約、この有効期間というものは三十八年の六月三十日まで有効になりますね。この期間内の問題で、当然この配置転換に関する協約の有効期間内にこの法案が出されておるということになりますと、ここにあげてあります配置転換及び職種転換が可能か不可能かという判断の話し合いということが、この協約によっても可能である、かように了解してよろしゅうございますか。
#126
○増森政府委員 そのように解してけっこうだと思います。
#127
○受田委員 そうしますと、この法案で第三条に政令委任規定が二つ出ておるわけですね。「政府又は公社は、政令で定めるところにより、」それから第二項の「前項の認定は、」のおしまいに「政令で定める基準に従ってするものとする。」こういう規定があるわけでございます。この政令の根拠というものは、やはり電通合理化に伴う配転等の協約に基づいて政令で認定基準を定める、こう了解してよろしゅうございますか。
#128
○増森政府委員 協約に違反しないようにやりたいと思っております。
#129
○受田委員 実際問題としていま私が指摘した個々の問題に触れたいのでございますが、特に女子職員という、繰り返し申し上げますけれども、体質的に男性に比較して不利な条件にある人々がこういう対象になった場合に、長時間の交通時間というものを計算したときには、とても耐え得ないという実態があらわれてきますね。そういう場合に配転可能である、職転可能であると当局が判断された、しかし、本人はもうそれをやられたのでは勤務の維持ができないという場合には、この第三条の一項の一号の「困難であると認められる場合以外の場合」でなくて、困難な場合として当局は処理されるかどうか、こういうことです。
#130
○増森政府委員 私どもいま政令で考えておりますのは、労働協約で一時間半以内であっても、職種転換する場合、たとえば女性でございますので労働基準法違反、電信のほうに使うとちょっとぐあいが悪いとかあるいはまた郵便配達には使えない――使えないと申しますか、使うべきではないあるいはまた家庭の事情があって無理だというようなものは、配置転換不可能の中に入れていこうと思っております。
#131
○受田委員 その判断というものは、当局が判断をされるということになるか、当局の判断をされる前提として一応組合とかあるいは個人の判断を基礎にして認定されるということになるのか、これは非常に大事なことでございますのでお答えを願いたいのです。
#132
○増森政府委員 やはり客観的にあるいは社会通念上考えられる、そうあってはいけないというようなものにつきましては本人の希望を聞きまして、そうして私どものほうでこの政令の尺度によってきめていこうと思っております。
#133
○受田委員 これは公労法の適用を受ける組織の意見というものは聴取しない、個人の意見は聞く、組織の意見は聞かない、こういう形になりますか。認定権は政府にあるわけでございますから、その前提としての取り扱い方をお答え願いたいのです。
#134
○増森政府委員 本人の意見は聞いて十分しんしゃくいたしますが、認定はあくまでも当局側が主体であると思っております。
#135
○受田委員 この配転協約の中にはそうした時間の話とか、はっきりしたものだけであって、具体的な内容というものは全然ないと判断されるわけですね。
#136
○増森政府委員 さように解釈しております。
#137
○受田委員 これは私の事実問題としての提案でございますが、こうした重大な人事の結論をお出しになる場合に、一応配転の具体的な措置に関して組合などの意見を聴取するということは、これはもしそれが協約の中身に盛られていなかったとしても、筋としては通るのではないか。また個人の意見を十分聞くと、いまおことばがありましたので、これは個人から申し出られたことについては、当局が最終判定を下されるにしても、社会通念、一般常識から考えてこの家庭は無理だと判断する分はこれに入れる、こういうことでございますので、その点は了解できるのですけれども、一応組織でそういうものを検討して、その意見を当局に申し出たという場合には、これまた重要な参考資料として検討していただくのが、私は筋じゃないかと思うのです。協約とまた離れた意味で必要な事項じゃないかと思うのです。
#138
○増森政府委員 仰せのとおりだと思います。
#139
○受田委員 私の提案のとおりにしようということでございますので、この問題は非常に前進した形で処理されるという見通しが立っております。
 そこで、ここに参考資料として数字をお出しいただいておるわけでございますが、目下当局が示されておるところのこの配転可能数と困難な数の比率でございますが、ここにあげてあるのは時間的に一時間半、こういうふうに規定されたそれを忠実に――他の社会通念とかあるいは一般的な常識から見て当然これは配転不可能だと見られるような分も、そういう表面的な条件では可能な中へ入る、こういうふうな計算にした数字かどうか伺いたい。
#140
○増森政府委員 これは、これからの見込みでございまして、非常に正確な数字とは申し上げにくいと思います。出しました計数につきましては、従来の第二次五ヵ年計画の過程におきまして出ました数字等を参考にいたしまして、この数字を出しているわけでございます。
#141
○受田委員 事実問題としては、この配転可能数の中から困難な数の中へ途中で、いま私が指摘したような、対象になる人々が繰り入れられる可能性が相当濃厚であるということは判断できますね。
#142
○増森政府委員 そう了解してけっこうだと思います。
#143
○受田委員 実際の取り扱い面においては、この特別給付金支給対象が、当局のお示しになられた数字よりも相当拡大される。支給対象が範囲が広がってくるという、実際問題としてはそういう方向にあるということを、いま当局から御説明になりましたので、これまた一歩前進だと思います。――違いますか。
#144
○増森政府委員 ちょっと私のことばが不足したかと思いますが、いままでの私どもとしましては、先ほど御説明しましたように無理な配置転換はしてないと存じております。したがいまして、そういったようなデータを基礎にいたしまして出した数字でございますので、ただいま先生がおっしゃいましたような結果にはならないかと存じております。
#145
○受田委員 それはまたちょっと後退したお答えになったわけですが、どうも私理解に苦しむ点があるのですけれども、いままで実際に過去において配転等でやった数字、こういうことになると、いまのような社会通念、一般常識で考えて、形式一本では済まないのだ、実際の実情は非常に困難だと判定される人々をどういう形で含まれたか、もしいまの局長の御答弁のとおりであるならば、それを配転可能数の中へあるいは困難の中へ、いずれかへ入れられたとして、どういう形で個々に当たって調査されたのでしょうか。
#146
○増森政府委員 先ほど御説明しましたように、過去にどういうふうにしておったかということは、つまり配転転約で一時間半といいましても、社会通念上非常に無理であるというような場合は、配置転換をしなかったということでございまして、いままでのやり方でもって、この三十八年度から四十二年度までを計算した、こういうことになりますので、いま先生がおっしゃいましたように、だからこの数字は加わってくるだろうという言い方になりますと、ちょっと違うということを申し上げたような次第であります。
#147
○受田委員 先ほど局長は、この配転可能数の中から困難な数のほうへ変わってくるものが相当出るだろう、そう考えてよかろうということでございましたね。それがまた途中で変わってきたわけです。私が数字をあげてお尋ねしたら変わってきたわけなんです。だから私のお尋ねしていることは、今度の場合は山間僻地が非常に多いわけです。いままで比較的スムーズにいったのとは違って、もう全国的に全部やるわけですから、さらに一そう配転困難なる事情のものが多くなってくると私は思うのです。いままでのように比較的スムーズにいった事情とは違った、とても想像のできないような困難な地域に勤務する人々が今度包含されることになりますから、規則一本では解釈のできない実際問題に触れてくる、そういうことで、せっかくお出しになった数字の運用面においては困難な数がこの数字よりもふえてくる、こう私は一応今度の五ヵ年計画を進める上において見通しを立ててきたわけですが、その見通しは誤りであるという御答弁でございましょうか。
#148
○増森政府委員 おっしゃるように、私どもいままでの過去の実績の率をもとにいたしましてつくりまして、もちろん今度のこの法律を出しました理由になっておるのでありますが、第三次五ヵ年計画は非常に困難なところが出てくるということも、予想数字には入っておるのでございますけれども、なお先生がおっしゃるような形ではあるいは見込みが違ってくる場合もあろうかと思います。しかし、だからといってこの数字が、相当大幅に配転困難だというものがふえるだろうということは、見込みでございますので、ちょっと申し上げかねるかと存じます。
#149
○受田委員 今度こうした特別措置をおとりになったということは、従来の行き方とはまた変わった現実を重視されてこういう措置をされるわけですから、従来の基準よりももっとその適用範囲を広げるとか運用面の幅を持たれるごとは、従来とは変わった意味で、私は必要だと思うのです。従来の形式をとるなら、こういうことをやらなくていいわけですからね。ところが、わざわざこの徹底的な合理化推進策をお進めになろう、こういうときに、こういう特別給付金制度などをおつくりになったのですが、なった趣旨から言うならば、できるだけ対象になる人々の範囲を広げて、その手きびしい解釈でなくて、運用面における幅を持って判断をされるということが、私は必要だと思うのです。個々の事情を聞くということでございますから、その点は相当に範囲が広がってくるだろう、これは予想されることであって、従来の形式をそのまま踏襲されるのとは趣を異にした根本的な改革案であると私は判断しておるのです。これはいままでの実態をそのままに移すというならば、こういう特別措置法は要らぬわけですからね。こういう特別措置法をおつくりになったというところには、容易ならぬ当局の御決意があるとなれば、困難なる対象を広げて解釈するという運用面の努力ということは、私は是が非でも必要なことだと思うのです。いかがお考えですか。これは公社の側の御所見も、重大でございますから、法律に二つの当局が書いてありますから、ひとつ……。
#150
○本多説明員 三万三千の要措置数とかあるいはその中で配転可能数がどの程度だ、困難数がどの程度だ、これは五ヵ年間の見通しでございまして、私どもこれを直営局なりあるいは委託局に区別いたしまして、これを従来の傾向、従来からの配職転の実績傾向、それから退職の傾向、それから先生が御指摘になりましたように、今後においてはなかなかその配転の措置もむずかしいだろうというような点も配慮し、あるいはまた職転というようなものにつきましても、今後訓練を施しまして、従来よりももっと受け入れよう、かようなことを考えまして、一つの巨視的に見た数字でございます。したがいまして、現実にこれを実施いたします場合におきましては、先ほど申しましたように、非常に困難なものというようなものにつきましては、労働協約なりあるいは労働基準法なりというようなものを守って、組合と取りきめた協約の線に従って、これに抵触するようなことなしに、私どもは実行するつもりでございます。それからまた現に実際問題といたしまして、配置転換の協議ということにつきましては、今後も組合と協議をしてやっていくつもりでございます。ただ現実問題として、どの人間をどこにやるかということは、最後にはやはり人事権になると思いますが、しかし、いま申しましたような協約の趣旨に抵触することなしに、配転の協議もしまして実行するつもりでございます。私ども従来のいろいろ組合と約束したというような点についても、矛盾することなくやっていけるつもりであります。
 なお、それで困難なものにつきまして、この機会に退職を希望されるという方について、今回のこの特別措置というような一つの優遇措置を実施してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#151
○受田委員 この三条の政令でございますが、認定基準を定める政令、特にこの点は重大でございますけれども、一応こういう案でやろうと思うというときに、これはやはり最終決定は政府がおやりになる問題でございますけれども、それに対する組合側の意見も一応聞いて、最終決定をしたいというような配慮をされるかどうか。政令をやるときは、権限はおれのほうにあるのだから何も意見を聞くことはないのだ、こういう形をおとりになるのか、いずれを御採用になるか、いかがでしょうか。
#152
○本多説明員 先ほど郵政省からもお話ございましたように、政令につきましては、労働協約あるいは労働基準法に抵触しないように、本人の適性なりあるいは通勤の事情とか、そういうようなものを見て、総合的に勘案して、その措置困難な者というものを考えてまいるということに政令はなろうと思うのでありますが、この法令にきめられたことにつきましては、この趣旨でやってまいりますが、なお、それに基づく運用につきましては、私ども労働条件等に関する問題で組合と話し合いのできる問題についてはやってまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#153
○受田委員 政令をおきめになる、最終決定をされる前に労働基準等の問題もあるし、いろいろな組合個々の問題としてももっと現地の実情に即し、現実の実態を明確に把握しているそういう組織の意見などもぜひ聞き取ってもらって、そうしてその意見も尊重するという形でないと、この重大な革命を遂行する対象になる人は、従業員でございますから、従業員の側の立場を十分尊重する、当局側の立場だけでなく判断されると、これはたいへんなことなんです。やはりこの法律の施行を受ける従業員の側も考えた行き方で結論をお出しにならぬと、一方的なことになる危険がある。いまの御説明の中にありました、そうした現地の実情もよく把握しておる組合の側についても、できるだけ法令で定められるということでございましたが、法令で定められてある以外のことであっても、実際問題としては、すなおに大衆の意見を聞く、組織の意見を聞くという方式をおとりになることが、私は賢明な策であろうと用いますし、この法律施行を円滑にさせる理由にもなると思います。そういうふうに両当局に努力をしていただきかい。いかがでございましょう。
#154
○増森政府委員 私どもこの法律案制定にあたりましては、組合員に十分――十分と申しますか、説明をしておりまして、それから政令をつくるにしましても、説明の過程において組合の意見等も参考にするつもりでおります。
#155
○受田委員 組合の意見を十分参考にしたい、こういうことでございますので、この問題が独断的に結論が出されるということがない、こういう一応の御答弁をいただいたものと了解をいたします。
 いま一つ、時間が五時という、自由民主党の重要会談があるそうですから早く仕切りますが、残されたものは次会に譲ることにします。
 この給付金の額の点でございます。これを勤続期間によって二つの段階に分けておられるのでございますが、この根拠はどこに根ざしておりましょうか。
#156
○増森政府委員 大体私どもこの特別給付金を考えましたときは、一律に十ヵ月にしたい、それは給付金というものの性格が、この過員の解消ということに非常に重きがあったことでございますので、できるだけ一律にしたい、こう思っておりましたが、いろいろな民間の事情等を参酌いたしますと、やはり勤続期間は五年ぐらいで切って、そして少し差をつけたほうがいいようだ、民間等でもそういうふうにしているようでございますので、それらを参酌いたしまして切ったわけでございます。
#157
○受田委員 この差は厳密に言えばもっと細分していいと思うのです。五年以上と五年以下と二段階にするという分け方は実態に即していないと思うのです。やはり三年以下とか五年、七年ないし八年、十年以上、これくらいの階段に分けてやるほうが実態に即する。長期勤務する場合のほうへ有利にして、しかもその間の刻みをある程度ふやしていくという形が実態に即する。五年で仕切って、五年一ヵ月と五年との間に差がつくだけで、あとはもうみな同じだというような行き方は、実態に即した行き方とは私思えないのですが、私の見解に対する御意見を承りたいのです。
#158
○増森政府委員 たいへんこれはむずかしい問題でございまして、給付金の性格論になろうかと思います。給付金の性格は何かということから申し上げたほうがいいかと思いますが、給付金の性格は、私どもいま考えておりますのは、過員解消に対する一種の謝礼的なものである。それが退職時におけるものであるので、あるいは体系としましては退職金の一体系になろうかと思いますけれども別な面から言いますと謝礼金的なものであるということでございます。もしも退職金ということでございますと、先生のおっしゃるように、勤続年数で切ったほうがいいかと思いますが、しかし、私どものいま考えております給付金の性格が、ただいま申しましたようないわゆる退職金ではないと考えておりますために、こういうふうに一律のほうがよかろう、ただし、民間等の場合を参酌いたしますと、五年未満と五年以上と刻んだほうがどうも実情に合うようだということで切ってあるわけであります。
#159
○受田委員 民間等というのですが、五年で仕切ってやったのがどこかあるのでございましょうか。ほかの事例等もあわせて御説明願います。
#160
○増森政府委員 ちょっとことばが不足いたしまして申しわけございませんが、二つに切ったというところはあまり見当たらないのでありますけれども、一律でいくべきだという筋論に対しまして、どうも一律では――民間等では非常に退職金的な性格を帯びさせて、だいぶ小刻みにしておりますが、この場合やはり二つ刻みのほうがいいだろう、こういうことでございます。
#161
○受田委員 その根拠がはなはだあいまいですね。二つに仕切ったというのが、別に取り立てるほどのものもないというような御答弁になってくるわけなんで、一律もどうもおかしいから二つに仕切ったというので、根拠が非常にあいまいです。そういうことであるならば、せっかくここに皆さんのほうからお出しになられた状況報告書を見ましても、勤続年数におきまして五年刻みに区別された比率も出ているわけです。せめてこういう五年刻みくらいにして、あまり上のほうを設けるのもなんでしょうから、三年、五年、七年、十年、あるいは五年以下及び五年から十年の間、あるいは十年以上とか、もっと実態に即した分類をやって、そうしてこの金額にしましても、これに書いてあるところでその中間あるいはそれから上にある分を増額する、こういう措置をおとりになるほうが実態に即しておると思うのです。五年とはっきり仕切った二段階というようなものは、どうも納得しかねる区分がされておると認定をするわけです。これはいいかげんな答弁をせぬようにしていただきたい。大蔵省も、いいかげんなところに線を引かれたことに対して、これでよかろうということで簡単に納得されたのでしょうか。
#162
○増森政府委員 最初に申しましたように、退職金ではございませんので、小刻みに勤続年数でもって刻むということをわれわれ避けておるわけでございます。特別給付金の性格から一律がいいと思っておりますけれども、ただ五年未満の者に十ヵ月をやることはちょっと高過ぎるということで八ヵ月にしているわけでございます。
#163
○受田委員 当局の説明にどうも納得しかねる点があるわけです。根処がはなはだあいまいである。したがって、この点は、いまのたとえ一律なごほうびというような意味の特別謝礼金というようなものであろうとも、しかし勤続年数というものを一応仕切っておる以上は、ある程度大衆も納得するような、従業員も納得するような形の小刻み、しかも刻まれた分の、これに該当ずる分にはずれる部分については、それ相当の増額措置をされたようなもっと潤いのある体系をこの給付金支給の規定の中に織り込むべきではないか。これは法律改正事項としても大事なことだと思うのです。
 法律改正事項として、私いま一つお尋ねしておきたい点は、第五条の給付金の返還規定です。この中にも、一年以内にまた郵政省や公社の常勤職員に採用された人には返還義務が書いてあるわけです。これなどもやめたときの事情と再就職は事情が違うわけですから、一年などというきびしい規定ではなくて、翌日すぐいくという場合は別としまして、せめて六ヵ月くらいのところに短縮するように考えてあげることが、この間の犠牲になっていく職員にも道を開いてあげる意味においては適切ではないか、こう思うのですが、一年という期限をせめて半年くらいに縮めていく、こういうことはいかがでございましょうかね。
#164
○増森政府委員 この特別給付金を支給いたしますときに、過員等が何名できるか、またどういうふうな配置転換をするかというようなことを一応当たるわけでございまして、その際に、われわれのほうの計画といたしましては、一年くらいを見通して計画を立てるわけでございますので、一年以内に再就職するというようなことは、おそらく出てこないだろうということで、一年にきめておるわけでございます。
#165
○受田委員 一年くらいすると再就職の公算が出る、半年くらいじゃ出る見込みがない、こういうことでございますか。
#166
○増森政府委員 この支給されるものを別な角度から見てみますと、どうしても配転ができないという人に差し上げるわけでございます。したがいまして、そういう場合再就職ができるというようなことは、そのいわゆる一年以内くらいを見通しての上でございまして、一年以内に再就職するということがあるとするならば、その計画の最初においてもうわかっているはずです。したがいまして、そういうことで再就職が出ないだろうということで一年ということにしておるわけでございます。
#167
○受田委員 こういうことはありますね。仕事をやめた。もう配転不可能でやめた。しかし、良縁があって、ちょうど配転可能な時期にその後において六ヵ月以内に就職する事情が起こってきた、こういうことが起こりますね。これは不可能ではありません。ところが、もらったものは返さなければいかぬというと、もう結婚資金などに使ってしまっておる。さてそれをどうするかということになってくるわけで、一たびごほうびであげたものですから、それをおまえまた結婚して共かせぎで返してこいというのも残酷なんで、実際問題としては、そういうことは女子職員でありますがゆえに可能性があるわけなんです。せめて六ヵ月、一ヵ月、二ヵ月、三ヵ月なら、それはそのときにわかるはずです。結婚するという見通しでということがわかるはずですが、六ヵ月ということになると、やはりその当時ははっきりしなかったけれども、そういう事情が起こって勤務することになる、こういうことが起こりますからね。実際問題としてそういう六ヵ月ということがあり得ると思う、女子の場合ですから。これを半年に切り下げるいうこともあたたかい心づかいとして考えてあげるべきではないかと思うのです。当局はいまそういうことがあり得ぬということでございますが、私があげた事例はあり得るわけであります。おわかりいただけると思うのです。この問題も、法律改正事項として検討させていただくべき筋合いではないか、かように思うのでございます。私、きょういまここで残された個々の問題をお尋ねしたいと思いましたけれども、政府、与党の方もお疲れの趣ですので、本日はこの程度でとどめておきます。
#168
○佐藤(洋)委員長代理 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
  午後五時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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