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1962/03/01 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 大蔵委員会 第13号
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1962/03/01 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 大蔵委員会 第13号

#1
第043回国会 大蔵委員会 第13号
昭和三十八年三月一日(金曜日)
   午前十一時二十二分開議
 出席委員
   委員長 臼井 莊一君
   理事 足立 篤郎君 理事 鴨田 宗一君
   理事 毛利 松平君 理事 山中 貞則君
   理事 吉田 重延君 理事 有馬 輝武君
   理事 平岡忠次郎君
      天野 公義君    伊藤 五郎君
      岡田 修一君    金子 一平君
      川村善八郎君    田中 正巳君
      高見 三郎君    濱田 幸雄君
      藤井 勝志君    古川 丈吉君
      坊  秀男君    佐藤觀次郎君
      田原 春次君    坪野 米男君
      広瀬 秀吉君    藤原豊次郎君
      武藤 山治君    春日 一幸君
 出席政府委員
        外務政務次官  飯塚 定輔君
        外務事務官
        (大臣官房会計
        課長)     佐藤 正二君
        外務事務官
        (経済協力局
        長)      甲斐文比古君
        大蔵政務次官  原田  憲君
        大蔵事務官
        (主計局次長事
        務代理)    岩尾  一君
        大蔵事務官
        (主計局法規課
        長)      上林 英男君
        大蔵事務官
        (主計局給与課
        長)      平井 廸郎君
        大蔵事務官
        (主税局長)  村山 達雄君
 委員外の出席者
        大 蔵 技 官
        (関税局鑑査課
        長)      坪井 哲郎君
        通商産業事務官
        (通商局次長) 宮本  惇君
        専  門  員 抜井 光三君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 特定物資納付金処理特別会計法を廃止する法律
 案(内閣提出第二三号)国家公務員等の旅費に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 第八〇号)
 所得に対する租税に関する二重課税の回避のた
 めの日本国とオーストリア共和国との間の条約
 の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案
 (内閣提出第三二号)
 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
 脱税の防止のための日本国政府とグレート・ブ
 リテン及び北部アイルランド連合王国政府との
 間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関す
 る法律案(内閣提出第三三号)
 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び
 脱税の防止のための日本国とニュー・ジーラン
 ドとの間の条約の実施に伴う所得税法の特例等
 に関する法律案(内閣提出第九七号)
     ――――◇―――――
#2
○臼井委員長 これより会議を開きます。
 特定物資納付金処理特別会計法を廃止する法律案、国家公務員等の旅費に関する法律の一部を改正する法律案、所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とオーストリア共和国との間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案、所得に対する祖税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府との間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案、所得に対する祖税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とニュー・ジーランドとの間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案の五案を一括して議題といたします。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。平岡忠次郎君。
#3
○平岡委員 特定物資納付金処理特別会計法を廃止する法律案に関しまして、二、三お尋ねをいたします。
 バナナ、パイナップルのいわゆる特別輸入利益は過去六、七年の間に百八十億円に近いところの巨額となりまして、産投会計の歳入源をなしております。自由化の機運の中でバナナ、パイナップルだけが例外たり得ませず、当然のことながらこの特別会計の実体法である特定物資輸入臨時措置法はすでに三十七年六月四日をもって失効いたしまして、この会計はいわば清算期間に入り、約十ヵ月の余裕期間を置いた三十七年度末をもって廃止すべきものとして本提案となってきたものであります。形式的な筋道として廃止法案提出は必然のことでありまして、さしたる問題はないところでございますが、お尋ねしたいのは、実体的な善後処理に欠くるところなきやという点でございます。私は大筋としてバナナに定められましたところの高額の差益率八〇%と、国が是として昨年四月決定いたしましたところの基本関税定率の差率五〇%は、すみやかに消費者に返すべきものであるとの観点に立ちまして、質問をいたしたいのであります。
 私は、チューリップとサクラの花が違うほどにバナナとリンゴは異質な生果物と思っておりますし、チューリップとバラの花が違うほどにバナナとミカンの差異もこれまたはなはだしく差異のあるものと考えております。国内生産者保護の美名のもとに、暫定税率五〇%を昭和三十七年六月五日から三十八年九月三十日まで設けたこと自体大異論があるのに、さらにわけのわからないジェトロの寄付金とは一体何のことであるか了解しかねるのであります。消費者に対する国の収奪は許せないと思います。
 そこで質問の第一点は、ジェトロ寄付金の名目で吸い上げられる雑収入は一体幾らであるのか。またその使途はどういうからくりで振興費等に回されているのか、その実態をここにつまびらかにしてほしいのであります。
#4
○原田政府委員 ただいまの御質問の中には数字をあげて幾ら入るかという話がございますので、事務当局からお答えさせます。
#5
○宮本説明員 バナナそれからパイナップルというようなものが非常に値段が高い、しかも消費者の観点からいえば、リンゴとミカンと競合することがおかしい、そういう御議論はまことにごもっともだと思います。実は、われわれ通産省の方の立場から申しますと、昨年の十月に自由化すべく努力したのでございますが、結果として半年延びまして、そうしてこの四月一日を目途に自由化を今進めておるわけでございます。
 そこで金額の問題でございますが、結局本来なら、そういうものを財政法によらずにジェトロを通じて国庫に納めるというやり方がわれわれにも悪いとは思っておりませんが、バナナ、パイナップル・カン詰に関しましては、この四月一日から自由化、あるいはパイカンの方はいわゆるガット税率の話し合いもつきまして、差益金はとる必要はないということになりますので、いわば過渡的な措置としてお認めいただきたいとお願いするわけであります。具体的に幾らの金がジェトロに入ったかということでございますが、三十七年度の下期において差益金が三億二千四百万円、パイカンが一億八百万円、合計四億三千二百万円というふうに入るわけでございますが、これはジェトロから直ちに国庫に納入されますので、別にそれをどう使うということはございません。
#6
○平岡委員 その三十七年度末ということは、六月から約十ヵ月間ということですね。
#7
○宮本説明員 そうでございます。
#8
○平岡委員 それからこの金が雑収入勘定に入ることになっていることはわかっておりますが、しかしひもつきで、何らかの脈絡があって振興費に出ていることもまた事実であるはずです。その辺をもっと懇切丁寧につまびらかにしてほしいのであります。
#9
○上林(英)政府委員 ただいま御指摘のバナナ及びパイカンの差益は、バナナにつきましては三十七年の十二月から実施をいたしましたものが、今通産省から御説明ありましたように差益の徴収見込額が三億二千四百万になるわけでございます。それから三十八年の二月からパイカンをやりまして、これが今申し上げました一億八百万ほどになるわけでございまして、今後国庫に入って参るわけでございますが、これは国庫の一般歳入として受け入れるものでございまして、これを財源といたしまして諸施策に充てるわけでございます。特にこの差益をもって何にひもつきで出すというわけではございません。もっともこういうようなものがございますし、もちろん別途国庫の歳出額の配付につきましては、貿易振興費その他も念頭に置きまして歳出予算を組むわけでございますけれども、直接にはひもつきではないわけでございます。
#10
○平岡委員 国庫の雑収入として入るものはそうであると一応了承しました。しかしジェトロからUターンですぐどこかにいく分がありませんか。
#11
○宮本説明員 ジェトロからUターンでどこかへいくというのは現在はございません。
#12
○平岡委員 過去において……。
#13
○宮本説明員 過去におきまして、確かに当時のいろいろな差益金を徴収するとかそういう名目でバナナについては多少経費的に使った例はあるように聞いておりますが、現在は全然ございません。
  〔「外車はどうした」と呼ぶ者あり〕
 今御指摘の自動車の問題でございますが、これはバナナとはちょっと関係ございませんが、二年にわたりまして、十六億五千万円ばかり見本市船の経費を外車の輸入に伴う差益金で出しましたが、三十七年度からは差益金の徴収をやめまして、従いまして、今の自動車の問題以外はございません。
#14
○平岡委員 バナナから自動車の場に広げてもしようがありませんからあとの質問に入りますが、私は先ほど申し上げたように五〇%の暫定税率設定が適当な措置とは思われないのに、おくめんもなく今度は三十八年の四月一日からさらに二〇%を引き上げ七〇%とする暫定措置改訂法案が別途出ています。しかもさきの五〇%暫定率の期限が三十八年九月三十日でありますのに、四月一日から七〇%として改定するなどということは朝令暮改もはなはだしいと思っております。政府が何を考えているのか一向わかりません。明示された施行期限内にさらに一部改正を行なうことは、法の運営の正当を欠くものと思っております。しかしこれは関税法の一部改正案ですから、その審議のおりになお質問をしたいと思います。一体今のバナナ等の自由化に対しまして政府の腹がほんとうにきまっておらないのではないかという感じはいなめませんが、この辺のところにつきまして、政府の所信をお尋ねする次第であります。
#15
○原田政府委員 バナナとパイカンの問題は、バナナの方は今平岡さんの言われたようなお説もございまして、議論をされたところでございますが、しかしながら日本の農村と言いますか、果樹栽培ということをますます奨励し、そして国民に栄養価値のある果実を供給したい、こういう国内の産業全般について考えますときに、バナナが自由化されてどんどん入ってくると、その供給面をバナナにとられやしないかという心配も相当ございまして、それらのことにつきまして所要の措置を経過的にとらなければならないであろう、こういうことでございます。
 パイカンにつきましては、御案内のように沖縄では非常にパイカンのパイナップル栽培につきまして、今まさにこれからどこをやっても負けないという態勢が固まりつつあるときでございますので、関税をもってこれを保護しよう、こういうことでございます。
#16
○平岡委員 パイカンとバナナと混乱しますから、一応バナナだけに集中して質問いたします。
 先ほど私が申し上げましたように、バナナとリンゴとは全く異質のものと思うのです。それで外国産のリンゴがわんさと押し寄せてくるというのでは困る。その間日本が時をかせいで大量つくってリンゴを国際的競争にたえ得るようなところまで持っていくのだというのならば話はわかるのです。ところが、バナナとリンゴとは違うのですね。さっき言ったように、バラの花とチューリップほどの違いがあるわけなんです。従ってそういう答弁は通らぬと思うのです。重ねて御所信をお伺いします。
#17
○原田政府委員 まさに平岡さんのおっしゃるように、バナナとリンゴとは違う、こういうことでございましょうけれども、先ほども申しましたように、くだものの中で日本人の嗜好ということになりますと、バナナも戦前から相当な郷愁もございます。バナナをどういうわけで皆さんがお好みになるのかわかりませんが、あまりここで急激に入ってきまして――政府は、一方この果樹栽培について非常に政策的に力を入れまして、種々の方途を講じておりますことは御案内の通りでございます。特にリンゴのごときは、その貯蔵のために新規に財政支出をいたしまして、その需要の伸びと供給の伸びということをはかっておるわけでございますので、先ほども申し上げましたが、暫定的と言いますか、経過的に一応しばらくこの措置をとって参りたい、こういうことでございます。
#18
○平岡委員 どうもリンゴ保護の美名に隠れてやっているということにしかわれわれは判断できないのであります。
 それでは次にお伺いしますけれども、先ほどの質問に答えがなかったのですが、五〇%から七〇%に上げる問題、この点はどういうことなんですか。
#19
○宮本説明員 御承知のように三十七年度の初めにおきましてはバナナの関税が二〇%でございまして、差益は八〇%取っておったわけでございます。実は昨年の十月一日に関税を五〇%に上げることによって自由化をいたしたいということでやっていたわけでございますが、結果として半年伸びたということでございますので、来年の四月一日から七〇%ということになる途中におきまして、割当量もふやしまして自由化に近づけるという意味で今度の下期は三〇%の差益を取る。従いまして、差益と関税のトータルの中から八〇が七〇になる、もちろんこれは将来はだんだん下っていくことと思いますが、とりあえず先ほど政務次官のおっしゃいました果実に対する影響をできるだけゆるくするという意味で、そういう措置をとられたわけであります。
#20
○平岡委員 そうしますと、先ほどあなたのお答えになりました三億二千四百万円は、三〇%に見合う数字ということになりますか。
#21
○宮本説明員 さようでございます。
#22
○平岡委員 過去に定めていたバナナの差益率八〇%が当局がものを考える尺度となっていると思いますが、その辺はどうなんですか。
 それから、この金科玉条の差益率八〇%というものは、現時点でいかなる意味を持ちますか、お答え願いたい。
#23
○宮本説明員 差益率八〇%というものが、現時点でいかなる意味を持つかという御質問でございますが、要するに、来年の四月から七〇%の関税になるとするならば、現在一〇〇ということで、一挙に値段を下げ、しかも割当をふやしながら自由化体制に近づいていくという意味でございます。
#24
○平岡委員 この差益率を定めてから七年くらいたつわけですね。ですから、七年の年月が経過している現時点で、この八〇%というのはどういう意味を持つかということを聞いているのです。現時点に妥当するどういう根拠を持っているか。
#25
○宮本説明員 もちろん、これは農林省で御検討になるわけでございますが、一つは現在の外貨をふやすことによって、値下がりがどのくらいあるかということと、関連の――競合するかどうかは別といたしまして、バナナの値下りがによって、それが国産のくだものにどういう影響を与えるかというようなことを、一応一定の方式がございますが、それで計算をいたしたわけでございます。従いまして、どういう意味を持つかということでございますが、結局、値段が相当下がるように指導しつつ、七〇%にいくまでに一挙に下がることは困るという農林省側の御主張もありまして、一挙に下がらないならば、だんだん七〇%まで下げていく途中の過程として三〇%が適当である、こういうことになるだろうと思います。
#26
○平岡委員 お話の中の一定の計算方法というのはどういうことですか。
#27
○宮本説明員 一応バナナの原価計算というものがございますが、御承知のように、関税が二〇%、差益が八〇%の場合のFOB価格が二千百六十円、運賃が三百四十二円というようなことで、いろいろ合計いたしまして、トータルといたしまして五千六百五十一円というものを一応計算の前提にいたします。そういたしますと、自由化されて関税が七〇%になるというような場合には、御承知のようにCIF価格でかかりますので、それを計算いたしますと四千九百六十四円、そこで五千六百五十一円から四千九百六十四円に一挙に約七百円くらい下がるということは相当ショックを与えるということで、その中間的な五千二百八円というような数字をはじきまして、そしてそれによって関税が五〇で差益は三〇、こういうふうに計算をしたわけでございます。これは農林省側の国内果実に対する影響を勘案して共同でやったということになるわけでございます。
#28
○平岡委員 大体尺度にならぬものを尺度にして、ものを律するという点がおかしいと思うのです。ショックを与えるというけれども、消費者の側から見れば何のことだということになるわけです。消費者の方は最初からショックの受けっぱなしで、今さらそういう理屈は通らぬはずなんです。農林省のバックアップをいいことにして自由化を怠っているのはけしからぬことだと思うのです。しかし、貴殿の説明に納得はいたしませんが、一応あなたの土俵で相撲をとることにいたしまして、暫定税率を漸減して基準税率に戻すスケジュールを、年月順にお示しをいただきたい。
#29
○坪井説明員 ただいまのお尋ねでございますが、関税の改正につきましては、もう御承知の通りでございますが、関税率審議会というのがございまして、その審議会に諮問いたしまして、その答申を待って法案作成という手続になるのでございますが、ただいま御指摘の来年度の七〇%というものは、とりあえず暫定的に一年間だけ実施いたしまして、その後どうするかということにつきましてはもちろんなお今後の状況を見て設定する必要があると思いますが、現在の時点では、一応関税率審議会の意向といたしましては、その次の一年間は五〇%、それからその次の年度においては、基本が三〇でございますが、その三〇%に戻すのが適当ではないかというふうな審議会の答申はいただいております。
#30
○平岡委員 審議会の答申をいただいていると言っていますけれども、審議会がついこの間基本税率としては二〇%が三〇%、これはよろしい、それから暫定のきめ方として五〇%にきめて、しかもそれは時限的には昭和三十八年九月三十日までということになっているわけです。その線に沿って国会もこれを審議し、承認しているわけです。勝手に朝令暮改的に、五〇%の時限内にさらに七〇%を押し進めるなんて、そういう不見識なことを審議会がやるはずはないと思う。この点はどうですか。
#31
○坪井説明員 ただいまの御指摘の点でございますが、法案として提案いたしましたのは――もちろんお話しの通り来年度七〇%ということは一応出ておりますが、その前に暫定五〇ときめて、さらに今度七〇%にきめたのはどうかという点だと思いますが、それにつきましては、先ほど次長からも御説明ございましたように、当初やはり自由化を予定されておりました時点がいろいろ問題がありましておくれましたために、それでやはり国内の果樹に対する影響ということを考慮しまして、その前におきめ願った五〇%は、ちょっと今の状況を見ますと適当でないので、さらにこれを七〇%に改正いたしまして、一年間実施したい、こういうことでございます。
#32
○平岡委員 確定法案を出してもらわないと困るのです、国会は。そのことが一つ。それからもう一つ、あなたの説明は少し変なんですね。むしろ真相は一月から三月までジェトロの寄付金という変形でやっていくということできめたけれども、どうもそれに合法性がない、そこであわてて、ジェトロの寄付金の場合は差益三〇%ですけれども、それを実質的には二〇%に低めるということをねらって、ジェトロの方はやめにして、急拠五〇%に二〇%増して新暫定率七〇%を出してきたという方が真相じゃないですか。
#33
○宮本説明員 実はこの間の事情でございますが、昨年の十月一日に五〇%で自由化をするというつもりで、われわれも自由化をすべく努力したのでございますが、国産との競合というようなこともございまして、どうしても自由化が延びてしまっておるということで、その間に、では幾らにしたら――現在の日本の自由化の場合、往々にして関税を上げることによって自由化に踏み切るというのが、ほかの例も多いわけでございますが、現在の時点としては五〇%の関税ですぐ自由化されたのでは困るという意見が強くて、農林省とのお話し合いで、それでは七〇で――七〇が実は先に出たと私は思っております。
#34
○平岡委員 問題をずっと詰めていきますと、結局国内産生果との競合ということをあなた方のよりどころとしておるように思うのです。それは間違いじゃないですか。何でも食うものの基準はカロリーだけでいいのだという、そういう時代には、くだもののかわりに余剰農産物の米国産の小麦を食ったってよかったわけです。しかし戦後十七、八年たちまして、住宅にしても何にしてもふぜいを求めるような時期において、食生活だって同じことです。それを何か古い亡霊の御託宣みたいな八〇%に固執して、そうして国内産生果の変な議論にまどわされて正常な自由化をゆがめているというのはおかしいと思うのです。私はあなたの説明は一つも納得できないのです。
 それはそれとして、先ほど私が申し上げましたけれども、念のために政府の御意見を正式にお聞きしたいのは、変則のジェトロ寄付制度というのは、もう終止符を打つのですか、明確に……。それはいつ打たれるか。
#35
○宮本説明員 現在ジェトロでやっておりますパイナップルとバナナ、これはこの四月一日から自由化並びにパイカンの方の関税がきまりますれば、これはもう終止符を打つことになると思います。ただ実はもう一つ残っておりますのが雑豆でございます。これは現在二〇%の差益をとっていわゆるジェトロ方式というものが行なわれておりますが、この雑豆の自由化ということが当分――これも農林物資でございますが、見通しが立ちませんために、これだけは残らざるを得ないのではないかと思っておりますが、それ以外のものは一切きれいになくなるわけでございます。
#36
○平岡委員 次に、パイナップルの自由化について、自由化の時期はいつですか、お伺いします。
#37
○宮本説明員 パイナップルの問題につきましては、先ほど政務次官のお話がございましたように、琉球パイナップルの育成という見地がございますので、これの自由化の時期はちょっとまだきまっておりません。
#38
○平岡委員 きまってないのか、きめられないのか知りませんけれども、現在パイナップルの税率というものはガット税率の二五%プラス三〇%ということですか。
#39
○宮本説明員 今まで従来のガット税率が二五%であったわけでございます。これを今度もう少し上げるべく昨秋来ガットにおきましていろいろ交渉の結果五五%に大体きまりまして、キログラム七十二円もしくは五五%。
#40
○平岡委員 それは新ガット税率として……。
#41
○宮本説明員 ガットが七十二円、キログラムでございまして、それに見合うものが五五%。
#42
○上林(英)政府委員 先ほどから申し上げておりますように、ただいまガットと関税交渉をいたしまして、ガット税率を二五%からキロ当たり七十二円というものに変えるように交渉がととのいまして、この国会にその関係の手続の御審議を願っておるわけでございます。それが成立いたしますとガット税率といたしましてはキログラム七十二円、これは値段によりまして違いますけれども、ほぼ五五%に相応するわけでございます。一方暫定税率といたしましては、五五%を暫定措置法でお願いをいたすわけであります。従いまして、適用になります関税率と言いますものは、ガット税率のキログラム七十二円か、あるいは暫定税率の五五%か、いずれか低い方が現実には適用になる、こういうことになります。
#43
○平岡委員 パイナップルに関する限りケリがつくわけですね。一切の突っかい棒とか、ジェトロ方式みたいな來雑物は入らぬわけですね。
#44
○上林政府委員 従いまして、今までも差益をとりましても実質五五%になっておったわけでありますから、これによりまして差益と申しますか、異常差益というものは出ないということになります。
#45
○平岡委員 何かのれんに腕押しみたいな話で、バナナについての収益率八〇%の問題がまだ全く納得できません。委員諸君も一つも納得してないと思います。
 そこできょうはあとの法律案等がございますのでこの辺にとどめますが、後日、関税定率法案の審議のおりにさらに質問したいと思います。これでやめます。
#46
○臼井委員長 佐藤觀次郎君。
#47
○佐藤(觀)委員 公務員の旅費問題について外務省の会計課長か秘書課長にお伺いしたいのです。今度、旅費規定で在外の外交官も上がると思うのですが、今の旅費で一体足りておるのかどうか。たとえばアメリカとかフランスなんというのは非常に物価の高いところで、この標準で一体旅費が足りるのかどうか。それらを伺いたい。
#48
○飯塚政府委員 お答えいたしますが、現在の旅費で足りるかどうかということに対しては、私、外務政務次官としてではなく、一言これをお答え申し上げたいと思います。
 私もヨーロッパ等に旅行いたしましていろいろ話を伺ってみますと、なかなか苦しいということを伺っております。従いまして、昨年度の三十七年度の国内旅費規定の改正等によって国内の旅費規定が改正されておりますので、日本の財政上の問題も考えて、できるだけ外国の旅費等も増額したいという気持を持っておりますので、今回の提案をした次第でございます。
#49
○佐藤(觀)委員 政務次官は政治家でありますから、いろいろ大体の見当は知っておると思いますが、実際の会計課長や秘書課長の方から、現実の在外の外交官の待遇の問題とか、その他旅費の現状を少し説明していただきたいと思います。どういうようになっておるのか。一体あれで足りておるのか、どうなっておるのか、その点を伺いたい。
#50
○飯塚政府委員 それらの点につきましては、会計課長が参っておりますからお答えいたします。
#51
○佐藤(正二)政府委員 お答えいたします。
 先生御指摘の通り、この旅費法改正前、従って現在施行しております外国旅費につきましては、十年ばかり据え置きしておりますために、諸外国とも物価その他非常に上がっておりますために、全面的とは申し上げられませんですが、大部分の場所で非常に足らなくなっております。これは御指摘の通りでございます。従いまして、二年前ごろから大蔵省の方にお頼みいたしまして、これをぜひ改正してもらいたいということをお頼みしておりまして、いろいろ御協議した結果、今回御審議を仰いでおります旅費法を出しているわけでございます。
 この旅費法改正で足りるかというお話だろうと思いますが、これはまあ人間のことでございますから、たくさんもらえた方がいいにきまっておりまして、これで足りるかと言われても十分だとは言えないと思うのでありますが、やはり在外公館から言って参りますものを全部が全部聞いてやるわけにもいきませんで、国家財政上の問題もございますが、大蔵当局に御検討願いまして、この辺で提出したわけでございます。
#52
○佐藤(觀)委員 私たちは、今の公務員の給与とか旅費の少ないということはわかっておりますが、国内の問題は国内で処理できるものがあると思います。ところが外国に行っておる人は、外交官は昔のわれわれの学生時分には、外交官になるのには金持ちのお嬢さんをもらわぬとやっていけないというような話を私は聞いたことがありますが、今はそういう時代でありませんので、そういうことは端的に申し上げられませんけれども、しかし国内におる場合は、やはり親とか兄弟とかあるいはそういう親類からでもつなぐことができる場合がありますけれども、外国ではそういうことは絶対できない。そうすると、だんだん十年の間に外交官の形もだいぶよくなりまして、終戦当時とはだいぶ違ってきましたけれども、しかしそういうような外国に行っている人にひもじい思いをさせるということでは、幾ら日本が一等国だなんて言ったって、お恥ずかしいことではないかと思うのです。そういう点で、私たちはやはりある程度までそういうような寛大な気持でやってやらなければいけないのではないかという感じを持っております。特にアメリカとかあるいはアフリカとか、その他種々雑多な国へ行く外交官の立場はそれぞれ相当苦しいと思われるので、多少楽なところもあるかと思うのでありますが、そういう点を考えると、やはりもっと高い見地から考えてやるべきじゃないかと思うのでありますが、そういう点は一体どうなっておりますか。たとえばアフリカにおる人とか、アメリカにおる人とか、あるいはパキスタンとか、東南アにおられるような非常に辺境の地におられる人の旅費なんというものは一体どうなっておるのか、私たちはそういう点を非常に心配するのでありますが、そういう点は会計課長はどういうふうに考えておられますか。
#53
○佐藤(正二)政府委員 これは外国旅費の問題とそこに在勤しております職員の問題と両方になるわけでございますが、外国旅費の問題としては、御承知の通り旅行いたしまして泊まる宿泊料、それからそこで食べる飯代でございますか、そういうふうなものを全世界から資料をとりまして、今度の旅費法改正案をつくったわけでございますが、それによりますと、特にアフリカが商いというようなことにはならないわけでございます。所によりましてアフリカも、たとえば西アフリカの方は非常に高いところもございますが、東の方は必ずしもそう高くない、そういうふうな場所もあるものでございますから、これはちょっと旅費自体の日当、宿泊料を、地域によって非常に大幅にきめこまかく変えるというわけにはいかないわけでございます。それで先生御指摘の、われわれの同僚のアフリカなり東南アに行っておる人間がどういうふうに動いておるかということは、これはむしろ在勤俸の問題でございまして、在勤俸の問題はこの前の国会で御審議願いまして、これもやはり十年前のものを大幅に引き上げていただいて、これにつきましては、アフリカ、東南アの非常に辺境と申しますか、生活条件の悪い地域におります職員について、何と申しますか、不健康地手当のようなものも加味していただきまして改正させていただきましたので、現在のところまあ何とかやっていると思います。
#54
○佐藤(觀)委員 それから大蔵省の法規課長にちょっとお伺いしたいのですが、実際この旅費の問題は今後問題になると思うのですけれども、一体外務省の要求通り出しているのですか、大蔵省はどういうふうにやっているのですか。
#55
○平井(廸)政府委員 ただいま法規課長に御質問がございましたが、旅費法の改正の問題は給与課で所管しておりますので、私、給与課長でございますが、一応私から御答弁させていただきます。
 外務省の御要求そのものはそのまま認めたかという御質問でございますが、必ずしもすべての点についてお認めしたわけでもございません。いろいろと資料の取り方等にも考え方がございまして、たとえば通常の出張の場合におきましても、率直に申しまして、どの程度のホテルを基準にして泊まるか、あるいはホテルの中においてもどのクラスの部屋を取るかというようなことによっても若干の差もございますし、外務省の主張しておられるようなポイント、たとえば子女加算をほしいとかあるいは往路と復路ないし転勤の場合において差をつけてほしいとか、あるいは海上運賃なり陸上運賃の非常にかさむ地域について加算制度を設けるとか、そういったポイントについては、すべてできるだけ尊重して計算をいたしたつもりでございます。
#56
○佐藤(觀)委員 いろいろ前からのしきたりもあり、またいろいろな関係もあるでしょうが、私たちは表面に出ただけではここでどうこうするということはできませんけれども、やはり原則としては――私は実は陸軍の主計をやっておりまして、昔は主計をやっておるときには、いつも将校ならば一等の旅費でやる、だから実際はその当時は旅費をもらえば十分使っても余るぐらいもらえたように思うのであります。ところが現在の内地の旅費というものはおそらくそういうことはないだろうと思う。この点給与課長は一体どうお考えになりますか。
#57
○平井(廸)政府委員 昨年内国旅費の関係につきまして、当委員会に旅費法の改正案を出しましたときにもその点御指摘を受けたわけでございますが、確かに現在の旅費でどの程度の旅館に泊って、どのような出張形態がとれるかということになりますと、戦前のような状態が実現できないということは先生御指摘の通りでございます。ただ現況におきましては、国民の税金によってわれわれ出張するというような関係もございますし、決して十分であるとは考えておりませんけれども、まあこの程度でがまんしていただく以外にはなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
#58
○佐藤(觀)委員 十分でないというのはぜいたくしろという意味ではないと思うのですが、公務員が出張してもよそに厄介にならぬように、それだけの限度が必要だと思うのです。それはどこに基準を置いてやられるのか。今度ちょっと見ると、今までよりわずかだけ上がるようになっておりますけれども、結局旅費というものはどういう観点に立って基準を置いておられるのか、一応の理屈があると思うのでありますが、それを伺いたいと思います。
#59
○平井(廸)政府委員 今回の旅費の改正につきましては、お手元に差し上げてございます法案でごらんの通り、従来一般公務員につきまして一から七までの等級別区分でやっておったわけでございますが、これを改めまして、大ざっぱにいって局長クラス、課長クラスあるいは役付クラス、一般職員クラスというふうに分けてございます。それからその上の特別職のクラスとして、大公使級並びに国務大臣級というものを考えておるわけでございます。その場合におきまして、資料のとり方といたしましては、私どもは外国旅費につきましては、外国のホテル等について外務省に御依頼を申し上げまして、大公使級が現実にお泊りになっておられる旅館についての実態、以下それぞれの階級別にそれぞれの実態をおおむね伺いまして、そういうものを基礎にして考えるという考え方をとっております。
#60
○佐藤(觀)委員 今度七等級までは一等車になったのですね。ところが八等級は御承知のように二等だということになっておるようでありますが、これはこんなにもうえらい区別しなくても、当然一等まで上げるような方法はないのか、この点何か理屈があればそれも伺いたい。
#61
○平井(廸)政府委員 ただいまの御質問は、内国旅費が基本になるわけでございますが、内国旅費を含めまして、一応従来は六等級以上は一等運賃を支給し、七等級以下については二等運賃を支給しておりましたのを、七等級まで一等運賃を支給するように改めたのはどういうわけかという御質問であろうと思うわけでありますが、この点につきましては、昨年の旅費法改正に際しまして、参議院内閣委員会等で御議論がございまして、内閣委員会の附帯決議として、七等級以上のものについて一等旅費を考慮するようにという御決定もあったわけでございます。これは建前といたしまして、同じ公務員でありながら列車等の等級が異なることは必ずしも好ましいことではないというお気持は私どもも同感でございますが、実際の民間会社の実例等々とバランスをとるという考え方もあるわけでございます。そこで七等級以上というような考え方をとりましたのは、民間会社の事例等を見ましても、大体大学卒程度の年令に達した場合においては、おおむね社員については一等旅費を支給するという事例が比較的多いわけでございます。そういう点を勘案いたしまして、一等旅費を七等級以上の者には支給するという考え方をとったわけでございます。従いまして、国民の所得水準なり何なりが上がりまして、全般的にわれわれ公務員についてもそういうことが認められてもいいというような事態が参りますならば、われわれとしてもさらに改正の問題を検討いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
#62
○佐藤(觀)委員 八等級まで一等旅費にしろということは主張しませんけれども、しかし宿泊料、日当というのはあまりにも安過ぎはしないかと思うのですが、その根拠についてあなた方どういうふうにお考えになっておられるか。せっかくこういうような旅費の値上げをする場合に、もう少し大きな目で見てやる必要があるのではないか、こう思うのですが、その点はどういうふうにお考えになっておりますか。
#63
○平井(廸)政府委員 ちょっと手元に昨年の内国旅費改正の場合のこまかな資料を持っておりませんが、昨年の内国旅費の改正にあたりましても、その前提としていろいろ調査をいたしたわけでございます。出先の関係その他のものを使いまして資料等もとりまして、決して十分であるとは思ってないわけでございますが、あの程度の改正で何とか旅行はできるという考え方で改正をさしていただいたわけでございます。今回の改正につきましては、先ほど申し上げましたように、外務省等から資料をいただきまして、それに基づいて考え方をきめたわけでございます。
#64
○佐藤(觀)委員 外務省の要求はどれくらいだったのですか。あなた方の方でそれをどれくらい削ったのですか。
#65
○平井(廸)政府委員 外務省の御要求は、個別的に申しますと、私どもの方の回答と必ずしも平均的には差があるわけではございませんが、外務省の平均的な日当、宿泊料の改正等の御要求は大体四六%くらいになるというふうに理解しております。
#66
○佐藤(觀)委員 失礼ですけれども、あなた方給与課長は外国に行ったことがないと思うのです。外国へ行きますと、借金ができないのです。内地ならば借金ができる。そういう点で大蔵省の方で、あなたのように現実に仕事をやっておる人が外国へ行って現場を見てやる必要があるのではないか。これは、私も三度ばかり行ったのでありますが、いろいろそういう点についての疑問を持つわけです。昔からある点まで形を整えなければ外国との折衝ができないような形があると思うのです。池田さんは一等国だと言っておるが、現実にみじめだ。そういうものを考えると、私はそういう点が戦後だいぶあるのではないかと思う。ただでさえ敗戦国でみじめな姿になっておるのだから、そういう感じがする。私は実は背外交官になろうと思ったことがある。ところが現実にはいろいろないいところ、フランスのパリとかロンドンとか、あるいはニューヨークとかいうところへ行けばいいけれども、カラチとか、ああいう東南アジアの方に行ったときのことを考えると大へんだ。実は私ちょうど飛行機に乗ったときに、外交官の御婦人の方と同席して、あと荷物を飛行機に積めないので、船で三月くらいかかるという話を聞きました。こういうまことに不便な、人に言えないようなことが実際あるのではないか。そういう観点から、たとえばアフリカへ行くとか、あるいは南米の奥へ行くときには、そういうような雑多ないろいろなものを含んでおるので、外務台の役人に対しては――内地はもっと上げてほしいという意見でありますけれども、そういうような思いやりをもってやってやる必要があるのではないか。大体大蔵省の役人さんは、頭がよくて、自分のことばかり考えておられるといわれておる。給与課長、どうですか、そういう点でもっと――あなたは大臣じゃないから、そういうことを聞くのはどうかと思うが、もっとそういう点で大きい目で見てやる必要はないかと思うのですが、そういう点はどうですか。
#67
○平井(廸)政府委員 私どもも若干はそういう機会もございまして体験したこともございます。今回の旅費法の改正にあたりましては、先ほど先生の御指摘のように、たとえばアフリカ地域の奥地へ参ります場合とか、あるいは南米等へ参りまして、いろいろと経費がかかるというような場合につきましては、加算制度を設けまして、ある程度実情に即応したような態勢をとるように気持としては配意いたしておるわけでございます。ただ、絶対水準がこれでいいのか、どの程度の荷物を官費で輸送することを認めるのかというような問題になりますれば、なかなか議論も多い点でございまして、そういった点におきまして必ずしも外務省の御要望には沿えなかったところも若干ございます。
#68
○佐藤(觀)委員 まだ同僚からもいろいろな御意見があるらしいので、私は最後にいたしますが、やはりせっかく上げられるのでありますから、決して上げることが悪いというわけではありませんが、やはりある点まで、外務省の人々のいろいろな立場を考えて、今後十分検討してやっていただきたいと私は申し上げまして、質問を終わります。
#69
○飯塚政府委員 先ほど佐藤さんの御質問の中に、御注意の中に、高級よりも低級の所得者の旅行に対して、一等あるいは二等の問題でお触れになりましたが、今度の改正によっては、高級者よりも低級者の方を主として増額することになっておりますから、この点もつけ加えてお答え申し上げます。
#70
○臼井委員長 関連質問の申し出がありますので、これを許します。藤井勝志君。
#71
○藤井委員 簡単に。ただいま佐藤委員から御発言になりました外務省関係給与に関する質問をいたしたいと思うのであります。
 私は、海外旅行の経験はきわめて乏しいわけでございますけれども、おととし東南アジアを回りまして、しみじみと痛感させられた点がございます。その点は佐藤委員からも今いろいろ付言されたわけでございますが、外務省というところは、他の省が俗にいう圧力団体といいますか、そういった強力団体の力がないために、予算の獲得というものがまことに貧弱であり、しかも外務省関係の方々は育ちがいいと申しましょうか、非常に品がよくて、がめつい予算折衝をやっておらない。こういう点が結果的にはまことに、海外に働く人たちの給与を中心とした諸待遇がきわめて貧弱な状態で置かれておるというふうに考えざるを得ないのであります。特に昨今は、申し上げるまでもなく、内政と外交とは切り離すことのできない重大な問題であり、日本は現在知らず知らずのうちと申しましょうか、世界の五大国に工業力はなっておる。日本は世界におけるそういう日本の立場としての政治的判断をしなければならぬと思うのでありますが、そういう点から考えて、やはり外に働く人たちが活発に活動のできるような対策が必要である。私はそのための具体的な二つの問題を指摘して、一つ当局の善処を要望いたしたい。
 第一点は、不健康地帯に対する医者の派遣。これは人道上の問題であるとわれわれは考えざるを得ない。時間がございませんから、具体的には申し上げませんけれども、ようやく三十八年度の予算にもわずか芽ばえておりますけれども、あの程度ではどうにもならぬ。やはり積極的な不健康地帯に対する医者の派遣措置を考えてもらいたいことが第一点。
 第二は、大使や公使は、ときどき内地に、報告そのほかで用務の打ち合わせに帰られますけれども、その下で実務をやっておる中堅職員が内地に帰るチャンスというものはほとんどない。五年も十年も海外に長くおりますとマンネリズムになってしまう。やはりこれは一鳥二石の意味において有給休暇を与える、これを計画的に財政措置をして、そうすることによって、国内の事情が国外によく反映し、国外の事情が国内によく反映する。海外旅行で時間つぶしをするよりも、そういう連中の国内と国外との交流によって、海外事情の的確な把握、国内事情の的確な把握をやるべきであって、この問題に対しては、三十九年度は、思い切った対策を立ててもらいたいことを要望いたしまして、当局側の御答弁を願いたい。
#72
○原田政府委員 今外務省に圧力団体がないから予算の要求が下手だということでありますけれども、今のような発言があることは、下手だ、上手だというようなことではなく、外交というものは、やはり一つの交渉でありますから、予算の折衝でも圧力団体があるかないかというようなことは問題ない。交渉はうまくやっておられると思います。私どもも、今のお説のようなことを考えまして、一昨年、昨年、この外交官に対する報償費あるいは在勤法の改正、在勤手当をふやし、今回また公務員の旅費に関する法律の一部を改正する法律案を提案いたしまして、外交官に対するところの旅費規程を改正して御趣旨に沿いたいと考えておるような次第でございます。特に今お申し出のありましたように、外務政務次官からもお話のありましたように、上厚下薄とならないように、特に下の方の方々に意を注いだ改正案を提出いたしておるような次第であります。また佐藤委員からお話のありましたような移転の点について考えろということで給与課長からもお話しいたしましたが、特に加算制度というものを設けるということもいたしておるような次算でございます。御趣旨はよくわかっておりますので、十分善処したいと考える次第であります。
#73
○飯塚政府委員 藤井さんの御注意ありがとうございました。最初の不健康地帯に対する医療関係の派遣ということは、ごもっともなことであります。これはひとり外務当局だけの問題ではなく、日本の国策として重大な問題であると思いますから、これはそれぞれの点に対して要求もいたしまするし、御趣旨に沿うように努力いたしたい。
 もう一つの大使、公使の旅行あるいは中堅どころの帰国等に対していろいろ御支持をいただきましたが、これはお話のように、大公使あるいは在外公館の職員が転勤する場合には、やはり旅費あるいは経費等の関係もあると思いますが、現在の在勤地から新任の地域にまっすぐに行ってしまうというようなことが多いのでございます。そういう場合には、今、藤井さんのお話のように、一たん本国に帰って、そうして日本の国内情勢の実情を見て新任地におもむくということが大へんいいことだと思いまして、外務省としても、そういう気持をもって、そういう方針を考えておりますから、将来これは必ず御趣旨に沿い得ると思います。
 また予算の問題でございますけれども、これは決して圧力団体とか、いろいろそういう陰の問題はありませんが、ことしの予算等に対しましては、きょう出席しております佐藤会計課長の非常な努力によって、大蔵省とも折衝いたしました結果、国際資料部という新設の機関も新たにつくることができたということをつけ加えて御報告を申し上げます。
#74
○藤井委員 ちょっと付言いたしますが、特に私は不健康地帯、すなわち東南アジアとかアフリカとか、ああいったところでよくいわれます南方ぼけということになりますので、下級職員を適当に一ヵ月とか二ヵ月有給休暇で内地へ帰らせて、そうして内地の事情もよくつかんで、外地の事情も内地によく伝えるということが一石二鳥である、こういう点をお忘れないように対処していただきたい。きょうは与野党一致した発言でありますから、大蔵省の主計官も、予算の折衝になって、いよいよ十二月の暮れになると結局ワクの中に閉じこもってもう話のわからぬことになってしまう、こういうことにならないように、よく銘記していただきたい。
 以上で終わります。
#75
○臼井委員長 有馬輝武君。
#76
○有馬(輝)委員 私は大蔵省にお伺いしたいと思いますけれども、国家公務員等の旅費に関する法律をつぶさに読みましても、旅費に対する概念といいますか、これは第一条に公務の円滑なる運営ということだけがうたわれておりまして、内国旅費はこういう計算になるというようなことで、計算の方法しか記されてないという感じがするわけです。そういう面で特に各省各部局における旅費の配分に対しての大蔵省の基本的な考え方というものをお聞かせ願いたい。これはどういう観点から質問をしているかと申し上げますと――確かに部局によっては年間予算を使い切れないところもあるかもしれません。しかしこれはきわめてまれでありまして、ほとんど足りない。問題は公務の円滑なる運営ということを第一条でうたいながらも、その配分についての基本的な考え方をどこに置いておられるか、これを明瞭にしていただきたいと思います。
#77
○原田政府委員 旅費というものをどう考えて、どういうふうに配分しているかということでございますが、旅費は、今第一条をあげてお話がございましたが、その職務を運営するために必要な旅行をするのでありまして、それを幾らが適当であるか、それがどの省はどのくらいが適当であるかということは、やはりそれぞれの省あるいはそれぞれの部局によるのでありまして、いわゆる計算方法ということは出しておりますが、それ以上のものは出しにくいのではないかというように考えます。また御指摘のように忙しいところは旅費が足りない、忙しくないところは旅費が余るというような点があるが、こういうことはどうなのかというお話でございますが、これも前段に申しましたように、それぞれの仕事とくっついた問題でございますから、一がいにどこは幾ら、どこは幾らということをはっきりと大蔵省の方から言うわけにいかない、要求があったことに応じまして財政支出をいたさなければならない、こういうことであろうと考えます。
#78
○有馬(輝)委員 政務次官のお答えは率直だろうと思うのです。だから私がお伺いしているのですが、これは大蔵省の事務当局からお聞かせいただきたいと思うのですが、とにかく各省の要求に対してあなた方は一つのものさしでもって――いい悪いは別ですよ。ものさしでもって査定するわけですが、その査定に対する基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思うのです。
#79
○平井(廸)政府委員 各省、各庁の旅費予算の査定についてというお話でございますが、率直に申しまして、私どもはそういう仕事にはタッチしておりませんので、一般的な考え方ということだけでお許しをいただきたいと思うのでございますが、私ども主計局において各主計官がやっております仕事は、各省からそれぞれの仕事に応じて必要な旅費についての御要求を受けまして、その仕事の――もちろん不要な仕事はないでございましょうが、全体の財政支出とのかね合いを見ながら、その仕事の繁閑軽重を勘案して旅費の予算額をきめる、こういう考え方で仕事をしておるのだろうというふうに考えております。
#80
○有馬(輝)委員 各省、各庁の要求についてやはり財政支出の全般的な面から査定する、これは当然なことでありますが、問題はその仕方と実態をどのように把握するかという点で、慣例なり、また大蔵省のものの考え方、支出に対する一つの概念規定でもってぴちっと割り切るところに問題を残すのではないかと思うのです。そういう点でいま少しこれは切るべきところは切らなければいかぬのは当然でありますが、しかしそこには運営面における柔軟な考え方――柔軟考え方というよりも実態に即応した考え方が必要になってくるのではないかと思いますが、この点についていま一度お聞かせいただきたいと思います。
#81
○平井(廸)政府委員 先生の御質問の御趣旨はごもっともだろうと思います。大蔵省の査定をする側の各主計官においても、おそらくそういうつもりで、そういう点は十分念頭に置いて査定をしているはずであろうと私ども考えております。
#82
○有馬(輝)委員 これは主計局長がいらっしゃらなければ話にならないわけですが、たとえば問題を各省の試験研究機関に限定してお話を申し上げると、私のおりました農林省において、現在でも食糧研究所で一人当たりの年間の旅費が三千円、西ケ原の研究所で一人当たり九千円、蚕糸試験場で八千円、しかも研究補助に従事する五等級、六等級の職員については旅費がないという実態であります。だから皆さま方もその実情については聞いていらっしゃらなければいかぬし、聞いていらっしゃるはずだと思うのです。とにかく何か試験研究を全国的に発表する機会がある、あるいは九州なら九州、関東なら関東で発表しなければならない機会があっても、せいぜいいいところで実費支給なんですよ。しかしながら研究心に燃え、また自分の一年間の研究の成果を、たとえば農林行政の中に反映したい、そういった真摯な意欲を持ちながらも、旅費がないから、もし行く場合には、結局自分の生活を切り詰めて、自分のふところで行っているというのが実態です。私は高額を要求しているのではなくて、一つの例としてあげましたが、こういう実態についてあなた方はどう把握されているかということをお伺いしたい。
#83
○原田政府委員 今のは非常に具体的な例を引いて、こういう問題があるではないかというお話でございますが、そういう具体的な問題は、私も知らぬわけではありません。しかしながら全般的に見ましたときに、よく問題になることは、役所では年度末になると旅費の予算が余るから、旅行を急にあわててしておるというようなことも、よく大衆の声として批判されておるような面もなしとはしません。従いまして、先ほどから申し上げておりますように、実施官庁からこれこれの費用が要るということの御要求がありました際には、大蔵省としましては、十分勘案をしながら査定をいたしておる、これが現状であろうと承知いたします。今のような事例はよく検討いたしまして、皆さん方の御満足がいくように努めていきたいと考える次第であります。
#84
○有馬(輝)委員 先輩である原田さんに食いつくみたいで非常にじくじたるものがあるのですけれども、実態を御存じになっていながら、大蔵省としては、これはもう去年、一昨年に始まったことじゃないので、何年間もそのような状態にほうっておかれるということなんです。私が農林省をやめてからでもすでに十年近くなる。そのときの状態とちっとも変わっていないわけです。ここら辺について、私が冒頭で、どういう柔軟な考え方、実態に即応した考え方を持っていらっしゃるのかということをお伺いしたのもそこにあるわけです。最初に一つのワクを持っていて、厚生省にはこれぐらいやろう、農林省にはこれぐらいだ、今までの例年の予算から見れば、この程度をオーバーすることはいかぬというから、結局試験研究機関なり何なりにしわ寄せがいってしまう。せっかく設けられた国の機関というものが、それなりの成果を上げ得ないという実態に追い込められているわけですよ。ですから、第一条に公務の円滑なる運営ということがうたわれながらも、これが死文になっておる、これが実態であります。ですからやはり大蔵省としても、予算編成に対して、例年の貫習を守っていくということから一歩抜け出て、機会をつくって各省の実態について把握する努力を、大蔵省みずからやるべきではないか。各省庁の要求を聞いて、それで自分たちの持っておる概念でもって査定してしまう。これが今みたいな実態を何年も何年もほうっておくということになるのだろうと思うのです。そういう点について、いま少し前進するような方向で、今政務次官からお答えがありましたので、三十九年度の予算編成については、ぜひそういう形で検討していただきたいと存じます。
 なお、これに関連いたしまして、与党並びに大蔵省の方々の御努力によりまして、七等級が一等になった、これは非常に私たちも感謝いたしております。これに関連してお伺いしたいと思いますことは、今度の七等級を一等に入れることによって、大体年間の予算額としては、各省庁でどの程度の伸びになるのか。それから人員的にはどの程度が対象になるのか、これはお聞かせいただきたいと思います。
#85
○平井(廸)政府委員 ただいまの御質問でございますが、七等級の人員の中におきましても、通常の旅費を支給される場合と、そうでなくて、たとえば建設現場等のように日額旅費を支給される場合とがございまして、日額旅費の支給対象になる場合におきましては、各省庁通じて七等級といわず、さらにその上まで二等旅費で支給されるケースがあるわけでございます。従いまして、現実にこの改正によって具体的にどの程度の金額がふえるかということについては、ただいまのところ必ずしもつまびらかにいたしておりません。ただ各省の実情から大勢的な判断をいたしますと、そういう日額旅費適用対象を除きますと、通常職員の出張回数は年に一、二回ないし三、四回程度のものがほとんどでございまして、そういう点から見れば、予算的にはほとんど問題にならない程度の金額にとどまるのではないかという感じがいたします。もちろん出張のやり方がいろいろございまして、たとえば下位等級の者が主として出張するような場合ということになれば、予算はたくさん要ることになりましょうし、上位等級、下位等級なべて年に二回程度行くというような場合でございますと、少なくて済む。その辺のところは、各省の運営によって差が生じて参りますので、あらかじめ金額をきめることも困難な状況でございます。
#86
○有馬(輝)委員 それから、現在までので七等級、八等級については、たとえば次官と一緒に出張するというような場合には、一等旅費を七等級、八等級といえども支給するという運営面での考慮が払われて参りましたが、この点については、今度残されました八等級についても、現在までと同様な措置がとられるかどうか、これについてお伺いをしておきたいと思います。
#87
○平井(廸)政府委員 制度的に申しますならば、特に現在と変えるというようなやり方はございません。
#88
○有馬(輝)委員 旅費については以上で終わります。
 今度の租税条約改定に伴う国内法の整備に関する三法律案に関連して、外務政務次官お見えなので、一、二の点を関連してお伺いしたいと思います。
 その一つは、これは外資の問題のときにもお伺いしたい、このように考えておりましたが、外務省として、特に各国につきまして、輸出伸長の面についていろいろな考慮が払われ、努力がされておるようであります。その際に、たとえばメキシコにおきまして、この前も私取り上げたのでありますが、インフェルニーヨの発電所の計画がありまして、国際入札においては当然日本に落ちるというような状態になった。がしかし、延べ払い条件その他でフランスの方が条件がいいということで、せっかくの機会を逸したというような事例があるわけであります。またアルゼンチン等におきましても、これもこの前ここで取り上げたのでありますが、そういう条件の問題で、せっかくの両国の貿易の伸びを阻害しておるようなことがあったのであります。これらの点について、外務省としてはその延べ払いの条件その他について、大蔵省との間でどのような話し合いが――これは個々のケースで検討されますので、一がいには言い切れないと思いますけれども、根本的な方向としてどのようなことを考えていらっしゃるか、これをお聞かせを願いたいと思います。
#89
○飯塚政府委員 ただいま御指摘の貿易の伸長に関しましては、お言葉をちょうだいするまでもなく、外務省としても専心努力をしておりますし、大蔵省も延べ払い等に対してはそれぞれの折衝はしておることと思います。
 なお、メキシコのインフェルニーヨの発電所の問題、これは三井物産でございましたが、それがフランスの業者にかわった等の問題につきましては、私よりも担当の経済局長からお答え申し上げた方がよろしいかと思います。
#90
○甲斐政府委員 メキシコのインフェルニーヨ発電所の発電機の入札問題は、すでに一昨年のことでございまして、当時工事費を含めて約七千万ドル、相当大規模のものでございます。わが国では実はこれは世銀の金でやるのだというふうに了解しておったのでございますが、フランスが横合いから出て参りまして、十四年という非常に長期の延べ払い、これはとうていわが国ではこういう長期のものはその当時におきまして出せない、非常に有利なものを出されましたので、結局フランス側にとられたという経緯がございました。外務省といたしましては、この羅米諸国は非常に重要な市場である。特に開発機械、プラント類の輸出市場としては、メキシコなどは非常に重要なところである。また、貿易も御承知のように相当アンバランス、日本が入超になっておりますので、そういう意味からもぜひメキシコ市場を開拓していこうという強い気持は持っておるのでございますが、今申し上げましたように、なかなか国際競争も激しいところでございますので、必ずしも現在のわが国の財政能力から申しますと、諸外国と常に競争できるという立場にはない。極力そういうふうに努力いたしておりますが、こういうふうによそへ取られるというようなこともあったわけでございます。
#91
○有馬(輝)委員 いま一つお伺いしたいと思いますことは、現在ミナス製鉄所がほとんど完成に近くて、昨年の十月二十六日には、ブラジルのミナス製鉄所で第一号炉の火入れ式も行なったというような状況でありますが、御承知のように現在ブラジルはものすごいインフレで、六年前私たちが行きましたときには一ドルが七十クルゼーロ、今度は六百五十クルゼーロから七百クルゼーロという工合にすごいインフレで、ブラジル政府としてもこのインフレの収束については非常な努力をしており、また苦労しておるようでありますが、問題は私が見ました限りにおきましては、今後の資金の運営その他について、現地の人たち、特に日本の人たちが考えておるほど、私は簡単ではなかろうというような気がするわけです。ここら辺についてどのように把握しておられるか、お伺いしたいと思います。
#92
○甲斐政府委員 ただいま御指摘のように、ブラジル、ウジミナス製鉄所は、ブラジルのインフレが予想外に進行いたしたために、当初の資本金では足りなくなって参りました。これをどういうふうに解決するかということにつきましては、ブラジル側におきましても、非常に積極的に努力をいたしてくれておりますので、わが方におきましても、関係者それから関係官庁みな力を合わせて解決策を研究中でございます。
#93
○有馬(輝)委員 解決策を研究するのは当然なことなんで、どのような解決策を具体的に持っておるか。私は委員会の質疑はできるだけ簡単に、演説するようなことは避けておるわけなんです。だから、政府側も努力しますとか、検討中だとかいうような答弁は、委員会では避けてもらわぬといかぬです。具体的に、こうしようと思っている、こういう手を用意いたしておりますというような論議をするようにしてもらいたいと思います。そういう観点から……。
#94
○甲斐政府委員 御承知のように、昨年一月にブラジルと交渉いたしまして、わが方といたしまして八十二億円の資金援助を供与することになったわけであります。そのうち六十三億円は昨年十一月にわが国の輸出入銀行とブラジルの経済開発銀行との間に貸付契約が締結されまして、残りの十九億円については、近く日本、ブラジル両国間で協議が予定されております。資本金は当初三十二億クルゼーロであったのでございますが、これを百八億クルゼーロに増資する、それに応じまして、当初からの分担率に従って日本側は四〇%を分担するという了解は成立いたしておるわけであります。
#95
○有馬(輝)委員 どうもたよりないのです。とにかく今のあなたの答弁もたよりないけれども、ブラジルという国は御承知のように非常にたよりない。これは条約局長でなければおわかりでないと思うが、日本とブラジルとの間で航空協定が結ばれることになって、日本ではその年に直ちに批准が行なわれた。しかしブラジルでは六年後、もう七年目になりますが、いまだに、問題があって結ばれないのじゃなくて、ただ事務手続上おくれておるというような実態であります。ですから、ミナスの例を一つの例として取り上げて参りましたけれども、よほどこちらが積極的な手を打たないと問題が解決しない。これはいずれ機会をあらためて詳しく御意見も伺いたいと思いますが、こういう意味で飯塚外務政務次官にお伺いいたしたいと思いますことは、せんだっての記者会見で大平外務大臣が、経済部門を担当するいわゆる移動大使みたいなものをEECの問題その他で考慮しておるということが新聞に報ぜられております。それは大卒さんにじかにお伺いしなければあるいはつまびらかにしないかもしれませんけれども、外務省として考えていらっしゃる構想がおありならばお聞かせをいただきたい。と言いますのは、今申し上げましたように、各国の大公使それなりの努力をいたしております。しかし全般的な視野から日本の貿易をどのように推し進めていくかというような点で総合的に把握する人も、これは有能無能は別ですが、そういった機構の面で私は考えるべき時期にきているのじゃないかと思いますので、そういった観点から、この大平外務大臣の考え方について外務省の考え方をお聞かせいただきたいと思うわけであります。
#96
○飯塚政府委員 大平外務大臣の記者会見でお話になった問題については私はまだ詳細に伺っておりませんけれども、そういうことは私も察知しております。
 それから、今の御質問の中の、移動大使のようなものということは、専門の外務省出身の大使でなく、たとえば産業関係、工業関係等にも十分に知識を持った者の起用と申しますか、利用と申しますか、そういう者を派遣したらどうかという御趣旨でございましょうか。その点、もう一ぺんお伺いしたいと思います。
#97
○有馬(輝)委員 今、飯塚さんがおっしゃたような立場からであります。
#98
○飯塚政府委員 決して外務省出身者だけの大使、公使を派遣するという気持が外務当局としての方針ではないと思います。戦後においても、御承知のように東大の教授でありました那須博士をインドの大使にもしておりまするし、新聞御出身のNHKの会長であった古垣大使をフランスにも派遣しておりまするし、そういう面をもっと広くしていくことは、今の御質問の御趣旨にも従うことと思いまするから、これらの人事の問題は外務省としても大切な人事の問題でございまするから、これらの御注意に対しては大臣ともよく相談いたしまして、また内閣の方針としても決定さしていただかなければならないことと思いますので、十分私からも大臣にそのことを申し上げたいと思います。
#99
○臼井委員長 これについて各案に対する質疑は終了いたまします。
    ―――――――――――――
#100
○臼井委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ることといたします。
 採決いたします。各案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#101
○臼井委員長 御異議なしと認めます。よって、各案はいずれも原案の通り可決いたしました。
 ただいま議決いたしました各法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#102
○臼井委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次会は来たる五日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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