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1962/06/24 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 大蔵委員会 第38号
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1962/06/24 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 大蔵委員会 第38号

#1
第043回国会 大蔵委員会 第38号
昭和三十八年六月二十四日(月曜日)
    午後三時十三分開議
 出席委員
   委員長 臼井 莊一君
   現事 足立 篤郎君 理事 鴨田 宗一君
   理事 毛利 松平君 理事 吉田 重延君
   理事 有馬 輝武君 理事 平岡忠次郎君
   理事 堀  昌雄君
      安藤  覺君    天野 公義君
      伊藤 五郎君    宇都宮徳馬君
      小川 平二君    大久保武雄君
      金子 一平君    川村善八郎君
      藏内 修治君    田澤 吉郎君
      田中 榮一君    田中 正巳君
      高見 三郎君    濱田 幸雄君
      藤枝 泉介君    古川 丈吉君
      坊  秀男君    田原 春次君
      芳賀  貢君    広瀬 秀吉君
      武藤 山治君    横山 利秋君
      春日 一幸君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 田中 角榮君
 出席政府委員
        総理府総務長官 徳安 實藏君
        大蔵政務次官  池田 清志君
        大蔵事務官
        (銀行局長)  高橋 俊英君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (内閣総理大臣
        官房臨時農地等
        被買収者問題調
        査室長)    山野 幸吉君
        農林事務官
        (農地局管理部
        長)      小林 誠一君
        国民金融公庫副
        総裁      酒井 俊彦君
        専  門  員 抜井 光三君
    ―――――――――――――
六月二十四日
 委員藤井勝志君及び山村新治郎君辞任につき、
 その補欠として古川丈吉君及び藏内修治君が議
 長の指名で委員に選任された。
同日
 委員藏内修治君及び古川丈吉君辞任につき、そ
 の補欠として山村新治郎君及び藤井勝志君が議
 長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国民金融公庫法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第四五号)
     ――――◇―――――
#2
○臼井委員長 これより会議を開きます。
 国民金融公庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑に入ります。通告がありますので、これを許します。広瀬秀吉君。
#3
○広瀬(秀)委員 国民金融公庫法の一部を改正する法律案が提案をされているわけでありますが、この法案の提出と、昭和三十七年五月二十二日に出されておる農地被買収者問題調査会の答申との関連について、まず大蔵大臣にお伺いしたいと思います。
#4
○田中国務大臣 答申にもございますとおり、農地被買収者の子弟の育英、その他いろいろな状態も見られますので、これに対して生業資金の貸し付け制度を設けようということで提案をいたしたわけであります。
#5
○広瀬(秀)委員 この国民金融公庫法の一部を改正する法律案の中には、そういうものは何も入っておらないわけであります。ただ二十億国民金融公庫の出資金を増額する、これだけのことなんであります。しかも提案理由説明の中におきましても、「政府資金のうち二十億円は一般会計からの出資金を予定しておりますので、」とあり、その理由として、「公庫の経営基盤の一そうの強化に資するため」にそういうことをやるのだ、こういうきわめて一般的な、抽象的な提案理由の説明がなされておるわけでありますが、二十億というものはあくまで地主補償に肩がわりといいますか、被買収者問題調査会の答申の中の、結論としては「政府は、農地改革により農地を買収された者であって、現状において(1)生活上又は生業上困難な状況にある者に対し、生業資金の貸付の措置を講ずる(2)その子弟を進学させるのに困難な状況にある者に対し、育英その他の制度の運用において配慮を加える等必要な措置をとることが適当である。」というのを受けて、あくまでこの二十億というものはそれを一応のワクにして、生活上または生業上困難な者に貸し付ける、それから育英資金として貸し付けるという、この二つに全部充当するのだということで提案をされているわけですか。
#6
○田中国務大臣 法制上は先ほどあなたがお読みになったとおり、一般会計から二十億を繰り入れるということでございますが、しかし、質問の過程で申し上げたとおり、国民金融公庫の資金ワクの中に、農地被買収者であって非常に生活に困っておったり、また、それがために生業資金に困っておるというような人を対象にして、その程度のワクをつくろうということだけははっきり申し上げておるわけであります。
 答申につきましては、本案を提案をして後答申が出たと思いますが、しかし、先ほども申し上げたとおり、農地問題は世上非常に議論をせられ問題でございますし、政治的な立場から考えましても、何らかの処置を必要とするということで、国民金融公庫法の改正案をお願いをし、しかも、その後調査会の答申にもそれが容認されておりますので、その間の事情は本委員会で十分御説明を申し上げておるとおりでございます。でありますから、しいて申し上げれば、何も農地被買収者なんて言わないで、二十億だけ一般の人たちに貸すのだというような顔をして出せばというような議論を私もどこかで聞いたこともございますが、そのようなことは、いやしくも国会に対してとるべき態度ではない、これはもう質問を受ける前に、政府は、考えておることは正しく申し上げるべきである、こういうことで、私のほうから、これらの問題に対しては二十億円、こういたしたいと思います、こういう考えでございますということは、るる前会も申し上げておるとおりでございます。
#7
○広瀬(秀)委員 大蔵大臣は、この公庫法の一部改正を提案することによって、この問題のとらえ方として、基本的な考え方は、戦後処理の問題がいろいろあるのでありますが、そのうちの一環としてお考えになっておられますか。
#8
○田中国務大臣 御承知のとおり、戦後処理の問題につきましては、政府が間々申し上げておりますとおり、引き揚げ者その他に対しては答申もありましたので処置が済んでおるというたてまえをとっておるわけであります。農地の問題については、その後いろんな社会的な問題として議論をせられてきた問題でありますので、その問題は別個の問題として取り上げたわけでございます。しかしまた御承知のとおり、その後政府でも戦後の問題に対して、法律上とかまた次代の国民に対しても何らかのけじめをつける必要があるというような世論に対処しまして、いま内閣に調査会を設けて鋭意検討中でございまして、近く何らかの結論を出したい、このように考えております。こういうふうに転化をしてきておるわけであります。
#9
○広瀬(秀)委員 確認しておきますが、ただいまの大蔵大臣の答弁からいたしますと、いわゆる戦後処理に関する問題点としては、私どもがちょっと考えただけでも、在外資産の補償の問題あるいは引き揚げ者に対する援護の問題、あるいは戦争未亡人の問題、接収貴金属の問題、これは法律ができましたけれども、留守家族援護法の関係、未帰還者の問題、学徒動員による被害の問題、戦災によって家を焼かれたというような被害の問題、これはもちろん死傷したというような問題も当然含まれるわけでありますが、そういう問題、さらに戦時中の強制疎開の問題、原爆被害者の問題、あるいは戦時中の企業整備の問題もあるわけであります。さらに戦時中における徴用工として、非常な強権のもとに心ならずも不得意なところに回されて、一生を棒に振ったというような人たちもおるわけであります。その徴用工の問題、その他また二、三あるわけでありますけれども、こういうような問題とは、地主補償の問題は全然関係がないのだ、こういう立場に立っておるということでございますか。
#10
○田中国務大臣 地主補償、いわゆる農地被買収者の問題は、全然別個の問題として考えておるわけであります。
 それから、先ほど申し上げました問題で、ちょっと事実と異なっておる点を申し上げますと、あなたの御質問に対して、調査会等を設けてと申し上げましたが、これは在外財産に対しまして調査室を設けて、いま検討いたしておるの誤りでありますから、訂正をいたします。
#11
○広瀬(秀)委員 そこでお伺いしますが、徳安総務長官お見えでありますが、この農地被買収者問題調査会法に基づいて調査会を設置をいたしまして、これはわれわれは反対をいたしたわけでありますが、法案が通って、答申もなされたわけであります。一体なぜこの旧地主、農地被買収者、この問題だけを取り上げて正確な調査をやられたのか、この点についての見解をひとつ明らかにしておいていただきたいと思います。
#12
○徳安政府委員 本会議、委員会等で、総理並びに大蔵大臣が御説明になりましたように、農地被買収者に対しては、何らかの処置をとらねばならぬと思うがというお考えのもとに、私のほうに調査を命じられましたので、調査費を要求したわけでございます。
#13
○広瀬(秀)委員 何らかの措置をとらなければならない、その何らかの措置をなぜとるのかという、なぜを聞いておるのです。そういうことを聞いておるのではないのであります。そのほかの戦後処理の問題とは、一応別個だという答弁がいま大蔵大臣からありましたけれども、しかし現実には、いまずっと読み上げましたように、数多くの問題が残されておるわけであります。しかも非常に気の毒な実情にある人たちが、かなりおるわけであります。たとえば強制疎開にあったために、東京でやっておった仕事が全部ぱあになってしまって、いなかに疎開をして、それで再び立ち上がれないで、日雇い労働者になっている、失対事業で働いておるというような人たちもおるわけであります。しかもその問題については、この間問題になりましたように、今度はそれを打ち切っていくというような、血も涙もない形が出ておるわけでありますが、そういうような問題と農地被買収という問題が、これは日本の非常にゆがんだ地主制度、小作制度というような問題を、農業を近代化する意味において、また民主化する意味において、これは当然行なわれるべき改革をやったにすぎない。しかも最高裁の、二十八年十二月二十三日において、正当な補償がなされておるという判決を受けているものに対して、一体なぜこのように重点を置いて調査をするのか、この理屈がわれわれにはわからないわけであります。いま申し上げたような問題について、おそらく政府は何一つ調査をしていないと思う。権威ある調査というものを、政府の責任でやっていない。しかるにもかかわらず、この問題だけ調査をしている。そうして、いまとりあえず国民金融公庫法の一部改正という形で二十億を貸し付けていこうということにもなっている。その理屈が、われわれとしてはどうしても納得ができないわけであります。その点を聞いておるわけです。
#14
○田中国務大臣 政府は現在、農地被買収者問題につきましては、何らかの処置を必要とすると思うが、こういうところまででございます。この結論に対しては、いま検討をいたしておるわけでございます。いろいろな問題と、一体どうして切り離したのかということは、これは法律論を申し上げるわけじゃございませんが、すなおな気持ちでお聞きいただけば御理解賜われると思いますから申し上げますが、これは当時の憲法のもとで、日本の法律やいろいろな制度が行なわれたわけでございますが、これは戦争状態に入ったときのいわゆる法律としては合法的なものという裏づけに基づいて、いろいろなことがなされたわけであります。しかしそういう問題に対しても、戦後引き揚げ者に対して一時金を交付したり、また恩給の問題とか、未亡人の問題とか、その後戦後処理というものは相当行なわれてきたわけであります。しかしこの農地の問題は、これは全然別な角度で、これは戦争が終わった後、占領軍が日本を占領しているときに、占領政策の一つとして、占領軍の意思に基づいて相当強くやられたもので、いわゆる追放とか、それから家屋の接収とか、かかるものとほとんど同じようなケースのものだと考えておるわけであります。しかしそれに対しては、当時の対価が支払われている、一方的であってもどういうことであっても支払われているということで、最高裁判例としては、正当な法律上の政府の任務は終わっている、対価は支払われている、このような判決になっているわけであります。でありますから、判決に背反をして何かしなければならないということを考えているわけじゃありませんが、戦後の第一次農地解放というものが、一体そのころ日本の経済発展や、民主国家を再建していくために、どのような稗益をしたかという問題もあります。もう一つは、当時自作農維持創設という考え方に基づきまして、農地の再配分をやったわけでありますが、自作農にのみこれが使われているかといいますと、その一部は現在、規模が小さいとか条件が悪いとかいうことをもって、国がこれを現に保有している、こういう問題があります。でありまして、これを一体縁故払い下げというようなことで、もとの地主に返すことができるかというと、この上にはもう地権が設定されておったり、いろいろな小作権があったりしまして、現実的にはこれをもとの地主が要求しても、還付したりまた縁故払い下げをするような状況にない。しかも、それを現価に見積もると相当高いものにもなっているという問題。もう一つは、原則的な一番大きな問題は、自作農創設という考え方によって農地は解放せられたのでありますから、当時の状況からいえば、かわりの条件がつくのが立法技術上当然であります。自作農創設の道以外のものに転用せられる場合には、これは少なくともその地主が買い取り請求を行なった場合に、これを返すというようなことが、普通のものではそうなんです。御承知のとおり戦前陸軍のためにあらゆる農地を接収されたりしましたが、これは縁故払い下げが行なえるという条件のもとに国が接収したり、国が安い当時の価格で買い上げておるのであります。でありますから、戦後それは全部各地方公共団体に払い下げたりしているわけであります。だから初めは、自作農創設以外にこの農地は転用してはならない、第三者に売ってはならない、こういうことがあった。ところが、御承知の昭和二十九年に法律改正を行ないまして、他の宅地その他に転用してもよろしい、六百円で買ったものが、一坪三十万円になってもよろしいのだという法改正を行なったわけであります。この法律改正が行なわれた時期を契機にして農地補償問題がほうはいとして起こってきたことは、皆さまも御承知のとおりなのであります。でありますから、そういうようないろんな戦後十八年間のそのときそのときのものをずっと今日の時点において振り返ってみますと、他の戦後補償というような問題と軌を一にするものではない、特に歴史上から見ましても、農地解放というものが行なわれたという例は、非常にむずかしい問題であります。しかしこれが円満に行なわれたところに今日の日本があるのだという事実に目をおおうてはならぬ、こういう考え方でお互いがすなおにものを見まして、現在の時点においては何らかのことを必要とすると思うが、こういうところまで政府の態度をきめておるわけでございまして、現在鋭意これが実情の調査を行なっている段階でございます。
#15
○広瀬(秀)委員 いまいろいろ御説明をされましたけれども、私どもとしては全然納得できる説明ではございません。なかんずくいまの答弁の中で、戦後処理のいろんな項目の中で、たとえば徴用をするというようなことも、それに対するその当時の根拠法規というようなものは正当なものなのだということを引用されておるわけです。そういう引用の仕方をするということは、自作農創設特別措置法、いまはまあ維持という文字も入っておりますが、これができて、いわゆる農地解放が行なわれた。この法律が正当でないかのごとく――反面解釈としてはそういうことが成り立つわけです。そういう説明を与えるということは、実にけしからぬ話だと思うのです。それはもうすでに最高裁が、その法律そのものが正当なものであり、しかもその法律に基づいて正当な補償をしたということについては、きわめて明快に判決を下しておることなんです。それに対して、何らかやらなければならない、きわめてすなおな気持ちでいけば、ということであります。もちろん転売をするというようなことも、本人が進んでやったというような事例よりも、むしろ政府の高度経済成長政策というようなものの中から産業が地方にどんどん伸びてくる、そういうようなことを一方においては政策で拍車をかけて、どんどん農地を転用させるような方向というものをやって、あなたのところをぜひ買いたい、そういう政策がプッシュして、現実に企業者が、あなたのところの土地をぜひ売ってくれ、あなたはあとの補償をすれば何とか生活は立つでしょう、こういう形でいく。そういうものがなければ、ちゃんと自体農創設維持の精神はずっと生きているはずなんです。その当初の精神というものをかき乱したのは、あなた方の政策それ自体なんです。それにもかかわらずそういうことになって、今度は私があれを持っていればいま大したものだったというようなこと、これはほかにも幾らでもあることです。さっき言ったような強制疎開で工場を全部取り払われた、うちを追い出されて疎開して、全部焼かれてしまって、もう東京に住むことをあきらめてしまった、土地も戦後のどさくさの中で、もうどうなってもいいやというふうにあきらめてしまったというような気の毒な人たちだっているわけです。その土地が何百倍、何千倍あるいは数万倍にすらなっているかもしれない、そういうような問題とこの問題を彼此検討したら、これだけが気の毒なんだから何とかしなければなるまいということは、どうしても納得できないわけです。すなおに考えるならば、そういうものをむしろやることのほうが先じゃないか、それがむしろすなおじゃないか、こういう考えにならざるを得ないわけです。そういうようなことは私どもはどうしても納得できないわけであります。これが第一なんですが、時間がどうもないので、この点についてはあとでまとめてお答えいただきたいのです。
 次の質問は国民金融公庫法、これの目的はきわめて明確なんですね。これは銀行その他の一般的な金融機関から資金の融通を受けることを困難とする国民大衆に対して、必要な事業資金の供給を行なうのだということがはっきり書かれておるわけであります。しかも第十八条一項、二項において、生業資金というのはこういうものだ、あるいは小口貸し付けというのはこういうものだというようなものもはっきり出ておるわけです。こういうような一般大衆を目標にするのじゃなくて、旧地主、農地被買収者という特定の者をこの中にぶち込んで、資金量のワクをこれだけ与えるというようなやり方は、国民金融公庫法の体系の中にやはりなじまない問題なんだ、こういうように私は考えざるを得ないわけでありますが、そういう点について一体どういう説明をなさるのか聞きたいと思います。
#16
○田中国務大臣 まあ広瀬さんもおわかりになっていただけるのじゃないかと思うのです。これは確かに、私たちがるる申し述べておりますように、国民金融公庫法の中で二十億のワクをつくって、被買権者の子弟の教育とか、生業をどうしてもしなければならない、その生業資金を得るに非常に困難な人たちに生業資金の貸し付けをやるということは、やはり一つの政治のあり方であろう、私はこういうふうに考えます。戦後、ただ食えない、ただ非常に苦しい、こういうような人たちに対して、相当強い社会保障制度をやっておるわけであります。しかも現在、こんなことでは困るのだ、世界の先進国並みに、できれば世界最上の福祉国家をつくりたいということで、もろもろの施策はとられておるわけであります。でありますから、その中で大きな方向としてそういう政策をとることは、時代の要請としての当然のことでありますが、しかしそういう方向の中の一こまを区切って、この中で、過去の非常に日本がつらいときに、日本のために悪いことをした、こういう人のグループに、特定な恩典を与えようというのではないのであります。この諸君が、少なくとも父祖伝来の土地をとにかく当時のメモによって手放している。しかも昭和二十九年に法律が改正になって、自分の目の前で何十倍、何百倍で売られておっても、それを返せというのではない、国が相当の部分を保有しておっても、それを返してくれといっても自分の手元に返るわけがない、法律的な救済は一つもないのだといって、社会に声をあげておる。私はそういう人の姿を静かに見るときに、少なくともわれわれが今日あるためには相当稗益しているのだ、相当貢献しているのだということに対して、ただでやるというわけじゃない、一つの制度の上に二十億というものをつくってやるということ、これは政治の判断の問題であって、すべての者が……(「藍授褒賞をやれ」と呼ぶ者あり)そうそう、そういう考え方があります。これは私も、いま春日さんが言われたように、これは不規則発言で言われたと思いますが、藍授褒賞とか、いろいろなそういう方法もあると思いますが、いま移転制度の問題に対していろいろ議論されておりますし、いま生業資金を一部、これはあなた方のために、ということをやることが、政治の姿勢としてはあたたかいやり方であろう、これが全然時代に逆行するものではない、政府も非常に慎重に検討した結果、とにかく国民金融公庫法の改正をもってひとつこたえたい、こういうことでありましたので、そういう問題もひとつ御理解賜わりたいと思います。
#17
○広瀬(秀)委員 いや、この農地被買収者が日本農業の発展のためになり、あるいは農業の中における地主対小作という非常に封建的な制度を破るために稗益をした、貢献をした、こういうことを私ども否定しているわけではない。しかしそういうような種類の稗益なり貢献なりをやっておる者は幾らでもほかにあるわけなんです。それをどうして旧地主、農地被買収者だけを対象にして、全体的な一般金融ベースの中ではみ出すような人たちに対して、大衆に生業資金を貸し付けるのだという中でそれだけを取り出してやらなければならないのか、ほかにもそういうものはあるのです。それをやるということは、やはり圧力団体に屈服をしたというだけのものに終わるのじゃないか。そうでなければ、ほかに先ほど私が幾つも言ったような問題が、すなおに考えればこういうもののほうが先にやらなければならないということもずいぶんあるわけです。これは当時国家至上の目的として戦争遂行をやった。それに進んで協力をした人たちもいる。そういう人たちには何も手がつかない。それは全然調査しようとする気持ちすらないのですよ。それにもかかわらず、この問題たけ綿密な調査をやり、そうしてこういう対策をやってやるということはいかにもこれは片手落ちであって、圧力団体という大きな全国的な組織があって、その圧力に屈服した政策以外の何ものでもない、こういうように思うわけです。しかも一番新しい国民金融公庫から出ている調査月報を見まして――これはちょっと公庫の総裁にお伺いしたいのですが、たとえば一番多い普通貸し付けにつきましても、これは公庫法の原則どおりの貸し付けの申し込み、これが件数にして、昭和三十七年度は五十二万四千三百七件、これに対して貸し付けを承諾し、現に貸し付けした件数は四十三万二千四百六十五件、約十万件近くも資金の不足というような関係等によって、もちろんこれはその他の条件もあるのでしょうけれども、こういうように不足しておる状態であります。金額の面につきましては、申し込み高が二千二百九十三億七千五百六十八万七千円、こういうものに対して千三百八十五億五千五百八十四万八千円、こういうような状態になっておるわけですね。これは今日の中でも、この提案理由の説明の中にも、普通貸し付けはことしは若干ふやすのだというようなことが出ておりますけれども、このように非常に資金需要といいますか、小口の、いわゆる経済ベース、金融ベースに乗らない小口の金融を得ようというものが殺到している中でそれが充足されない、そういう状態にある。こういう中で特定のものだけに、それは全然別ワクにして、しかも相当な優遇条件をつけてこれをやるのだということは非常に均衡を失する。法の前に平等であるべきものに対して、被買収者は若干これを喜ぶかもしれないけれども、自余のものは非常に不平等な取り扱いを受けるという結果になるわけであります。こういうことの補正もやらないでおってそれを出すということは、いわゆる金額の多少にかかわらずこれは問題だ、こういうように考えるわけでありますが、その点いかがでございましょうか。
#18
○酒井説明員 申し込みに対する貸し付けの数字はおっしゃったようなことになっておりますが、この中には、われわれの対象となりますものは御承知のように零細企業でございまして、すでにわれわれの対象からはずれて大きくなっておりますもので、むしろ中小企業金融公庫とかそういうところに行ったほうがよろしいというようなものはお断わりいたしております。それから中には、やはりさっき広瀬先生お読みいただきましたように、十八条に、生業の計画が適切であって、事業を営む意思があるものということがございますので、とてもこれはいけない、これでは貸しても返してもらえない、公庫法に救済であってはならないということがございますので、そういうものはお断わりしております。なお、その数時の中には、これは三月末の数字だと思いますが、調査中というのがございまして、貸すか貸さぬかいま検討しておるという数字がその差額の中に含まれております。全部否決だというふうにはおとりいただかないほうがよろしいかと思います。
#19
○春日委員 関連して。私は重大な問題だけただしておかなければならぬと思いますが、ただいま広瀬委員のお尋ねに対しまして、大蔵大臣は、ただいま広瀬君が列挙されましたような企業整備令あるいは徴用令あるいは戦時補償特別措置による債権の切り捨て、こういうものは戦争中当時の憲法のもとに合憲的な手続を経て適法に処理されたものだ、ところがこの農地の被買収は占領軍の強要によるものであるからおのずから別だ、こういう意味の答弁を歴然とされたのだと思うのであります。私が大臣に伺わなければならないことは、当時総動員法といい徴用令といい、それぞれ国民の財産権侵害という行為は、当時の軍国主義によっていわゆる戦争目的を遂行することのための軍の圧力によって余儀なく立法されたものです。ところが現在のわれわれの政治の基本的理念は何であるかというと、あの軍国主義はいけなかった、平和的、民主的に政治は行なわれなければならぬという否定的な立場にある。そして現在は進駐軍の強圧だったとはいいながら国際連帯主義の、そして国際慣行、国際条約を尊重するという立場にある。だから戦争中にやられたそれらの事柄は当時合憲的になされたことであったとしても、われわれが断固として否定しておる軍国主義の圧力によって余儀なく国民の財産権の侵害をされたごとく、戦後において進駐軍の強圧であろうと何であろうと、それはやはりそういう法律のもとにおいて将来の平和主義、民主主義そして国際連帯主義という立場から判断をするならば、前のものはこれはしかたがないが、あとのものは進駐軍がめちゃくちゃをやっていきやがったからある程度のことは補償してやらなければならぬという論理は非常に理論が逆だと思う。この点は明確にしておかなければならぬ。軍国主義時代にやったことはいけないからこれは直すというならば、軍国主義時代に国民が受けた財産権の侵害こそが最もすみやかに是正されなければならぬ。ところが国際連帯主義において、外国との間に約束したこと、了承したこと、取りきめたことは守っていくという立場なら、当時からめちゃくちゃをやろうとやるまいと、エロア・ガリオアは返済したし、何もかもきちっとしたからそんなことについて特別の顧慮を払うことは断じて必要はないと思う。だから広瀬君に対する大臣の答弁の、話せばわかっていただけると思うがということは、これは全然逆のことを言っておられるので、話せば話すほどとんでもないことになる。論理は逆で結果は違ってくる。進駐軍や外国のことは全然意に介さないのか、できるだけこれはひとつやっていこうとするのであるか、それとも、戦争中軍部がやったことでも何でも、内輪でやったことならば、これは容認的な立場で処理していこうとするのであるか、これを明確にしていただきたい。
#20
○田中国務大臣 戦前は合憲的であり、合法的であったということにウェートを置いて話をしておるのではないのであります。あなたが言われるとおりそういう事実も認めますし、われわれの短い人生の中にぬぐいがたい悲しい事実があったことは、ちゃんとあなたと同じように認識をしておるのであります。しかも戦後の問題と戦前の問題とこれを一緒に、全く同じケースのものだというふうに考えておりませんというようなニュアンスのことを申し上げたのは、これは現在の時点におきましても、政府は農地被買収者の問題に対して補償いたしますというようなことは言っておらないのです。先ほどから申し上げたように、非常にデリケートな、きめのこまかい答弁をしておるわけです。それは政府は現時点におきまして農地被買収者に関しては何らかの報償を必要と思うがというところまでで、するともしないともきめておらないのです。でありますから、農地被買収者の問題に対しては、御承知のように一億八千九百万円の調査費をいま執行中でありまして、現在いろいろな調査を行なっておりまして、これに対して政府が結論を得てもし何らかの措置を必要とするということになれば、当然国会の議決を求めるわけでありますので、その問題とはひとつ離していただいて、今度の国民金融公庫法の中に二十億というものが――これは先ほどから申し上げたように直接関係は何もありません。ありませんけれども、少なくとも国民金融公庫の中に一つのワクを設けて、二十億を限度にして、これはそのまま、政府から繰り入れるものと貸そうと思っておる考え方がちょうど一つのものですから、中に入っていくものに色がないから、何も区別はないのでありますが、実際は、二十億入れるというのがすぐそのまま農地被買収者に対する貸し付けのワクになるのじゃないかという問題に対して、私たちは、これとは全然関ありませんというような答弁を申し上げておるのではありません。(「わからぬ」と呼ぶ者あり)いや、これはデリケートなことですからよく御承知いただきたいのでありますが、結論的には、農地被買収者の報償の問題とは別にいろいろなことを考えてきますと、何も、何もということは語弊があると悪いから訂正しますが、とにかく一般的な零細な方々に対しては相当ほかの法律でもめんどうを見ているのでありますから、特に今日の日本をつくるために稗益をした農地被買収者の生業資金貸し付けワクをこの中に設けてもよろしゅうございますか、ございませんか、こういうことをいま政府はすなおな立場で申し上げておるのでありまして、私がるる説明しておることから推測をしていただけば、政府の真意那辺にあるかを御理解賜われると思うのであります。
#21
○臼井委員長 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#22
○臼井委員長 速記を始めて。
#23
○広瀬(秀)委員 総務長官にお伺いしますが、先ほど幾つかの問題を戦後処理の問題として出したわけでありますが、これらについて、戦争というものによって先ほどの各種項目にわたって国民がどれだけ犠牲を受けておるか。それは一体どのくらいの人数がおるものか、そしてそれはだれとだれがどういう被害を受けておるか、その金額は幾らかというようなことに対して全面的に調査を進めるという気持ちがありますか。
#24
○徳安政府委員 政府では、いまそうした大きな調査会を設けたり、あるいはこれこれをやろうというような協議はまだいたしておりません。おりませんが、各方面で最近そういう話もだいぶ台頭しておりまするし、私どもも各委員会に出ますと、未処理と申しますか、いろいろな問題が重なり合って論議されておりますので、これは政府で相談したわけでも何でもございませんから責任ある答弁はできませんが、何とかこういう問題があとからあとから出てくるようにせずに、わが党も真剣な気持ちになり、政府もその気になり、社会党の御意見も聞いて(「民社党はどうだ」と呼ぶ者あり)民社党の御意見も聞いて、与野党一緒になって、こういう問題はもうこれで終わりだ、こういう問題はこうしようじゃないかというようなぐあいに話し合いをつけて、乏しきは乏しきなりにひとつ一本になって解決する方法があればいいのだがという気持を持っております。しかしいま政府のほうでそこまで話が進んでおるわけでもございませんから、ここで責任ある答弁はできませんけれども、できればそうしたことを考えるべきではないか。かりに恩給の問題にいたしましても、非常に論議されておりますが、ことしもだいぶ皆さんの御協力によりまして是正はいたしましたけれども、残っている問題がまだだいぶございまして、一体これはやいやい言われるものからぼちぼちやるべきか、もうこの際これでがまんしてもらうべきなのか、そういうような問題も、もういいかげんなところで話し合いをしてみたらどうかという気持ちもいたしております。しかしこれは今日のところ私一存の考え方でございますから、いずれ適当なときに総理とも御相談をいたしまして、御指示を仰ぎたいと考えております。
#25
○広瀬(秀)委員 その問題はまた別途質疑をすることにいたしまして、銀行局長の見解を聞きたいのですけれども、国民金融公庫法の第一条及び十八条、一、二項と二十億を農地被買収者だけに限って貸し出しをやるのだ、そういうワクを設定して、利子等も特別な利子で貸し付けるというような方法をとられるようでありますが、このことについて国民金融公庫に対して監督の立場にある大蔵省として、スムーズに、矛盾なしにやれるという自信がおありかどうか。考え方の問題と実施の問題についての関連というものを伺っておきたいと思います。
#26
○高橋(俊)政府委員 これは多分に政治的な配慮が加わったものでございまして、農地被買収者について生業資金の貸し付けを国民金融公庫がするという点は、いろいろ考えられた末で、政治的配慮からこういうふうになくなったものだと思います。つまりいま議論になっておりましたほんとうの意味での報償をする必要があるかどうかはこれから先にきまる問題でございますが、現実に農地被買収者の中で、いま歿落をしてしまって、かつては地主として裕福であったものが、いまは見る影もないようになっておる。そういったものが現に存在するであろうということで、そういったものに対して一体どこから金を借りられるか、一般の民間金融機関からは借りにくい、金利の負担においても高い金利を負担したのでは成り立たない。生業資金としても困るということから若干低い金利をもちまして、しかも金額におきましては二十億でございますが――現在でも公庫の中に農業関係の貸し出しはあることはあるのです。農業関係はゼロではありません。しかしながらどうしてもやはり少なくなる、少なくなるというか少ないままでございまして、何か特別のワクでもつくってやらないことには借りにくいであろうということからこのようなワクを設けたのでありまして、一般の貸し付けの規模は千九百億の普通貸し付けのワクがございます。それと比べまして決して大きなウエートを占めるようなものではありません。ただ現在この資金が二十億足りませんから、その新しいものに対して先に融資するのはどうであろうか。普通貸し付けを削ってこの特別貸し付けを先にするのは好ましくないのではないかということから、実際上は公庫としてそれを押えております。したがって実施はいたしておりませんが、資金的に許されるならば、その程度のことなら考えていいのじゃないか。しかもこれは単なる救済ではない。この条文にありますように単なる生活困窮者に対する救済ではいけない。あくまで立ち上がっていくための生業資金の貸し付けを取り扱う、こういう趣旨のものでございますので、まあ理屈を言うといろいろございますが、金額の大きさから申しまして、さほど不都合なものではないのではないか。監督する立場といたしましても、これをやったから非常な不満を他に与えるというふうなことはないであろう、こういうふうに考えております。
#27
○広瀬(秀)委員 いま銀行局長の御答弁で、とにかく被買収者の中に非常に貧しい者がいる、この貧しい者に対して特段の手だてを講じて借りやすくしてやろう、しかもそのワクを二十億とする、しかしそれは単に生活困窮者に対する救済資金の供給を意味するものではない、その困窮しておる者に対して特別に借りよくしてやるというのは、やはり救済資金の供給を意味するものではないのだという精神にひっかからないのですか。貧しい者がある、特に借りよくしてやるのだということと矛盾する形になりませんか。
#28
○高橋(俊)政府委員 いまのお尋ねの点は、公庫の業務の中ですでに他にも例がないわけではない。特定の範囲のものを取り上げまして、それに対しては若干特別金利を適用して――なぜ特別金利をするかといえば、現在困っておるのであろう、それに対しては一般の金利でなくて、幾らかでも低い金利をもってやれば、それだけ少ない金で立ち上がりが容易になるであろう。普通の金利を徴収したりしますと、どうしてもやはり資金量を多く借りなければならぬ。金利が安ければ、大体公庫の金利自体が、一般金利でも、民間の中小金融機関の実質的な金利水準に比べればはるかに低いものだと思いますが、それよりもさらに若干安くすることによって、より早く立ち上がれるようにするということがねらいでありまして、ほかの例を私いまちょっと忘れましたけれども、確かに特別な配慮をしておるものが幾つかすでにあるわけでありますから、困窮者に対する特別の施策といえば確かにその点ごもっともでございますが、今度の農業の特別なワクは必ずしも生活困窮者とばかり限らないことにしております。それは困窮の程度によるわけですが、つまり以前に比べてははるかに程度は落ちておる、したがってまことにお気の毒である、しかしさほど生活保護を受けなければならぬほど困窮しておるものではないというふうな程度の者もたくさん考えられるわけでございまして、そのような者に対しても同じような扱いをするというふうにしておりますから、困窮者のための救済という意味だけではない。しかしその根底にやはり困っておる者に対しては多少手厚くしようという考え方があることは争えません。それは法律の条文に救済資金にはならぬといいましても、そういう考え方が基本にあるからこそ、そういう特別なワクを設けておる、しかしこの法文の趣旨は、単に困っておるから金を貸すのだということではいけない、その金を元手にして十分に生業の道を立てていく可能性のあるようなものを貸さなければならない、これがこの法文の精神であろうと思います。そういう意味においては何らこの精神に反するものではないと思います。
#29
○広瀬(秀)委員 この前の国会でたしか、自民党の鴨田委員からの質問でありますか、とにかくある程度生活に困っているといいますか、まあ中くらいの者だと想像されるわけですけれども、たとえば二十万なら二十万という金を借りる、そしてそれは実際の使途はむすこを大学にあげる資金なんだ、しかし手持ちに二、三十万の金は持っておる、そして借りるときにはもっともらしい銀行を通りやすいような事業の計画、これから生きていくために、生業をこういうふうに発展させるために必要な資金だということで借りるわけです。そして金にはレッテルが張ってないからそれを転用するのだというようなことでいけるのじゃないか、そういうことも当然いいのだというような形の質問がなされておるわけです。これはちゃんと書類ができておれば、本人のところに行って、おまえは二十万ちゃんと隠し金があるじゃないかということは言えないわけです、国民金融公庫としても。ある程度困っておる、しかしながらせがれを大学にやれるかやれないかの境目だというような状態、それを借りれば大学にやれるのだというような形になった場合に、非常におかしな問題が出てくるわけです。ちゃんともう生業に必要なものは持っておるのです。あるのです。しかしそれ以外の目的のために幾らでも借りられる、こういうことだってできるのだということもいわれておるわけです。そういうようなものに対して、一体どういうふうに国民金融公庫法の新精神を貫いていくか。先ほどあなたはやはりこれは高度の政治的な配慮である――高度の政治的な配慮とおっしゃるその裏は、やはりあなた方自身活眼を開いて第一条を読み、あるいは十八条の一、二項を読まれる、そういうような立場からいえば、どうもなじまないものを腹の底には持っておられるから、やはりそういう発言もあるのだ。これはどう説明したって、どううまく言いくるめようとしたって、そういうものがあるのだということは、あなた自身も暗に認められると思うのですが、いま出した問題等を含めて、こういうものが悪用される危険がある。しかも一方においては、先ほど数字をあげましたように、総裁が答えましたように、申し込みに対して貸し付け額に相当ギャップがある。需要に応じられていない。それはもっとひどい人が相当あるだろう。もっとほんとうに生業資金を必要としておる人、それさえ借りれば何とかなるという人たちが一年間で約十万件近くもこの制度の適用からシャットアウトされておる、こういうような現実がある中で、この人たちだけが申し込みさえすればほとんど無条件に借りられることになる。計画だけ専門家にうまくちょっとつくってもらえば全部通ってしまうのだ、しかもそれは一般の貸し付けよりも利子も安いということになる、こういうような関連というものを銀行局長はどうお考えになりますか。
#30
○高橋(俊)政府委員 一般の貸し付けの申し込みに対する融資の割合ですが、私は申し込みのとり方にもよると思いますが、融資率としては非常に高くなっておると思います。なるほど件数で十万件となっておりますから非常に大きく聞こえますけれども、四十何万件貸し出ししておるわけです。一般の金融機関の場合に申し込みに対してほとんど全部融資するということはまずあり得ないことで、融資の割合というものはもっときびしいのが常態であろうと思います。それに比べまして決して劣らない程度の融資の件数及び割合になっておると私は思いますけれども、これははずされておるものが十万件あるのだということを非常に重視すれば御説のようなことになりますが、政府金融機関としてかなりの割合を充足しておるという事実はお認め願ってよいのではないかと思います。しかしそれに対しまして、いま二十億あれば申し込みは、ほとんどフルに働かすといいますか、申し込めばたいてい借りられるということになるかならぬか、これはやってみなければわからないのでございますが、二十億というものを現在のそういう被買収者の方々の実情に比べて非常に科学的根拠があってきめたのではない。そのワクとして大まかにきめたものだと思います。あまり少なくても問題がある、といってあまり多くすれば、過去のバランスという問題を御説のとおり起こしますから、二十億くらいが適当であろう、とりあえず二十億くらいでやってみようということであろうと思います。科学的根拠というものはないわけです。調査のほうもそれを提案するときにはまだ調査が済んでおりませんでしたから、そういうものだと思います。ただ金額的なバランスからいって、この程度ならば他人にもあまり不満を起こさせない、しかし制度としては意義がある、こういうことだろうと思います。
 さて、先ほどおっしゃられました教育資金との関連があって、実際はそちらのほうに流れてしまうのじゃないかというお話でございますが、ことばを裏返して申しますならば、とにかく借りた金は、計画上とおっしゃればそれまでですけれども、生業資金に使う――生業資金に使うということは、現在までその金を使わなかった当時に比べれば生計の道が新しく増加する、所得がふえるということでなければいかぬと思うのです。何もしないでおればこれは居食いになりますけれども、その二十万でも三十万でも使うことによって収入が増加するという見込みがなければ、生業資金を貸したことにならない。没落するのを救うためというのではなくて、むしろ向上するということを含んでいなければならぬ。といたしますと、先ほど申しました二十万の金を借りて、それが実際教育資金のほうに回るとかりにいたしましても、とにかく金を借りた以上何かをしなければいかぬ。何もしないでただ借りっぱなしということは、公庫としてはそれは許しがたい、こういうことになりますから、計画だけつくればそれでいいんだというふうに考えていただくのも困る。現にいままで国民金融公庫が貸し出したものですべてがみなそういうふうになっているかどうか保証しがたいといたしましても、大部分はそういう生活向上というか生計の収入増加に役立っているものと私は考えます。成功失敗いろいろございますけれども、そういう方向でこの金を使ってていただくのが趣旨でございます。ただ、その場合に、子供をあとから大学へやった。その金があったならば本来貸すべきでなかったと、そこまで公庫のほうで潔癖に、査定の方針として、大学へ子供をやるくらいならばそれをやめるべきである、そこまで私どもや公庫のほうできびしい考え方を持つべきではないんじゃないか。そういう程度のニュアンスとして処理していきたいと思っております。子供を学校へやるだけの金があったならば貸さない。結局学校へやる資金がある以上はそれを生業資金に使うべきで、公庫は貸さないのだときびしいことをいいますと、一般貸し付けの中にもそういう事例は掘り下げていけば幾らもあるだろう。旧地主の場合に限ってだけ、学校へやるのはけしからぬのだというふうに考えて処理するのはいかがであろうか。その程度の考え方で処理していきたいと考えております。
#31
○広瀬(秀)委員 総務長官にお尋ねをしますが、大体生業に二十億の金を――調査会の答申でもいろいろ数字等をあげられておるわけでありますが、総務長官は、主務大臣として、どのくらいの人が一体借りにくるだろうというような見通しの数字はお持ちでございましょうか。
#32
○徳安政府委員 私のほうは、各省の総合調整の関係から、調査室を設けてただいま調査しておるだけでございまして、そうした現在の実態につきましては、やはり大蔵省なり農林省のほうがよくつかんでおると思います。私どもはそうした資料をただいま持っておりません。
#33
○広瀬(秀)委員 持っていらっしゃらないということですからこれはやむを得ませんが、銀行局長、その二十億というワクに対して、大体この調査会の答申でどのくらいの人数が――先ほど、非常に腰だめの数字である、非常に厳密な科学的根拠といいますか、積算の根拠というものはないのだ、こうおっしゃられているわけです。そうなりますと、これは基本的な問題は別として、これがその二十億のワクの中で、借りる希望者が内輪であったという場合には問題はないかもしれません。借りたいという地主が、たとえば二十万ぐらいずつ借りるという申し込みがどんどんある。そうするとこれは一万人で大体二十億になってしまうわけですね。それを今度は一万五千人も二万人も出てきた――被買収者の数は相当多いわけですから、そういうような事例というのも出てくると思うのです。そういった場合には、今度はお互い同士、同じ気の毒だといわれる被買収者の中で、不公平というものがやはり出てくるのではないかということにもなるわけであります。したがって、その二十万ということにすれば一万人ぐらいしかやれない、あるいは二十五万なり三十万になれば、その恩典に浴する者がもっと減ってくる。こういうようなことになった場合には、一般的な原則で普通貸し付けに回されるものと、それから、優遇された、この被買収者向けのものとの間に、同じ立場にありながら、同じような条件にありながら差が出てくる。こういった不合理も出てくると思うのです。そういうような場合には、どういうことをお考えですか。そういう不合理と矛盾というものがその中に出てくるのではないか、こういうことも考えられるわけですが、そういう点についてはいかがでしょう。
#34
○高橋(俊)政府委員 お説のとおり、被買収者の数は非常に多うございまして、百数十万人おるわけでございます。法人、個人を含めますればたいへんな件数になりまして、そのうちから、二十万平均なら一万人、二十五万平均なら八千人という程度がこの二十億のワクでまかなえますから、いってみれば、ほんの一部微々たる数字ということになります。しかしながら、今日までいろいろわが国の経済も変わってきておりまして、農村におきましても、そういった土地の所得で生活した者が今日まで何もしないでおったのかといえばそうではないので、相当な部分が、一部はサラリーマンをいたしておる者もありましょうし、一部は自分の許された範囲の土地で所得を得ておるということで、さしあたりこれといってそう困るわけではないというのもかなり実際おるだろうと思います。ただ、従前の、戦前の生活に比べればいまのほうがはるかに劣っておるという事情はございます。そういうものの中から、まだはっきりした基準はつくっておりませんが、はっきりした目的をもって新たに従来の農業から転向して商業を営んでおるとか、中小企業を営んでおる場合があるが、そういうものの事業規模を幾分かでも適正規模に拡大しようといったものが出てくると思います。ですから、生業資金でございますから、何の計画もなしに出てくるものは、ただわしはその権利があると言われても困るわけで、その中から選んでいくというふうにしたいと思います。現に一般貸し付けの場合におきましても、日本における中小企業者の数というものは非常にたくさんあるわけでございますが、そのうちの全部にお貸しするほどのワクはとうてい設けられない、やはり一部である。四十何万件と申しましても、私は一部であろうと思います。でありますからして、この農業関係の方が新たなる生業あるいは従来の生業関係で資金増加を必要とする場合はそうめちゃくちゃに多いものではない。困っておるからただ借りると言い出すとあるいはもっとあるのかもしれませんが、しかし一定の目的をもって生業資金を借りるように計画を立てるからには、おのずから範囲がしぼられてくるわけでありまして、いままでの国民公庫からの農業関係の融資というふうなものからみると、さほど多くのものが殺到するというふうにも考えられません。さりとて一万件より以内で必ずおさまるというふうには思っておりません。申し込みの件数としてはもっともっと上回ることが十分予想されます。
#35
○広瀬(秀)委員 その点はあくまで腰だめの話であって、被買収者は必ずしも農業ばかりではないわけです。この調査会の資料の中にも、商事をやっておる人もあるし、つとめ人になっておる人もあるし、奥さんがささやかな店等をやっておるというような兼業の方もあるし、いろいろな形があるわけです。しかし、被買収者であるという点においては変わりないわけであります。そういうような人たちが、やはり生業資金として借りたいのだ、もっと商売をふやしたいという人だって相当数あるわけです。そういうようなもので、やはり一万件をこえたという場合に、わしのほうは被買収者で、同じような条件なのに、向こうは、六分ですか、六分五厘ですか、それもはっきりしていただきたいのですが、そっちで借りた、わしは普通の商売人として普通貸し付けで九分の利息で借りなければならぬ、そういった矛盾というものは理論上起こり得るわけです。そういう場合に、その苦情に対してどうするつもりですか。今度はその二十億を突破したワクはどんどんふやしていくのか、あくまで二十億でぴしゃっと切るのですか。
 それからもう一つは、二十億を出資するわけです。そうして大体二十億くらいのめどで貸していく。それで、これは最初にその半分くらいしか借りる人がなかった。そうするとその翌年はあと十億しか残っていないわけですね。それはあと十億だけ貸せばそれで任務終わり、こういう形ですか。
#36
○高橋(俊)政府委員 貸し付けのワク二十億円につきましては、絶対にこの二十億を動かさないというほど厳格な意味で考えておりません。そのとき申し込みの状況等を見た上でまたあらためて検討すると思いますが、さりとて、では二十億を倍にでもするのかとおっしゃられれば、私ども、もしこの法律が通りましたならば、当然三十八年度に貸し付けを起こすわけですが、そこまで大幅にこれをふやすというふうなことは考えておりません。大体二十億の範囲におさまるようにしたいが、さりとて申し込みの状況によっては多少は起過することもあり得るという程度に考えております。
#37
○広瀬(秀)委員 いろいろ説明を聞いてもやはり納得できない問題が非常に多いわけです。ただ、ほんとうに今度の公庫法の一部改正というのを、とにかく一般的に需要が非常に大きくて充足ができないのだから、したがって全体のワクで、もう一本でやるのだ、いままでの精神どおりやるのだということで二十億ふやすというなら、私どもも話がわかるわけなんです。ところがそれを特段に、二十億というワクをそういうものとして設定するということになりますと、いろいろな矛盾点が次から次へと出てきてどうにも納得できないということになるのであって、この点を抜いて、一般原則に立ち返ってこの二十億をふやしていくというだけにすれば、これは一番すっきりするわけです。それならば私どもも賛成するわけです。そういうようなことにしても、これは結局においては、もっと資金量を充実して借りやすくしていけば、そしてまた九分というものをもっと――零細業者に貸すのですから、中小企業金融公庫や何かと何も歩調を合わせる必要はない。国民金融公庫の利子そのものを全体の問題として下げていく。こういうような考慮をしていけば、もっとこれは業務量も拡大するし、いわゆる国民大衆の零細な業者、あるいはまた失対事業に働いているような気の毒な人たちが、これから生業資金を借りて一つの仕事をやっていこうということにも非常にプラスになってくる、そういうようなことが考えられるわけであります。そういう原則にこの際立ち返るような気持ちはありませんか。これは銀行局長では無理だと思いますから、政治家として政務次官からひとつお答え願いたい。そういう方向に進まれる気持ちはありませんか。
#38
○池田政府委員 国民金融公庫が生業資金を貸し出すことによりまして、国民の中でこれを利用していただく方が非常に多いわけでございます。したがいまして、政府といたしましては、国民金融公庫の原資を年々歳々できるだけ増額をいたして、国会で御承認をいただいておることも御案内のとおりであります。たとえば政府出資により、あるいはまた借り入れ金の増額によりというような方法はありますが、今回二十億円の原資の増額を見ておりまするゆえんのものは、先ほど来大臣も述べておりますように、一般国民の需要増加もありますが、その中に特に――特にと言ってはあるいはお気持ちに沿わぬかもしれないのでありますが、旧地主の方々の需要がずいぶん多くあり、しかも旧地主の方々の中には、今日現実の問題といたしまして相当低い生活をしていらっしゃる方もございますので、そういう方々に生業資金をお貸しいたしますというたてまえといたしまして、二十億ふやしたらどうだろうか。銀行局長が答えておりますように、合理的、科学的な数字ではございませんが、さしあたり腰だめといたしまして増額をお許しいただきたいということを提案いたしておるわけです。そういうわけでございますが、国民金融公庫の原資増額の問題につきましては、御質問のとおりでありまして、政府といたしましては、国民の方々に需要が多くなればなるほどいろいろな方途をもちましてその原資をふやしていかなくてはならない、こういうふうに考えております。
#39
○広瀬(秀)委員 先ほどからいろいろ聞いておりますと、生活が苦しい、貧しいということを盛んに強調するわけですが、調査会の答申等の中でも、はっきり被買収者世帯の収入は貸し付け世帯及びその他の一般の世帯に比べても必ずしも低くない、それから農家の場合に経営面積にしましても比較的大きい、それから官公署等の役員あるいは教育委員会の委員だとか、市町村長だとか、そういう公務員等に就職している率も非常に高い、そういうようなことが言われているわけです。中より上の暮らし向きであるという世帯の比率というものが非常に高いのだということも言われているわけなんです。その中でもちろんごくレア・ケースとしては、生活保護を受けている世帯もあるというようなことも、これは〇・何%というような形であるわけです。そのレア・ケースを一般化してもっともらしい説明を加えようとすると、それは無理なことです。それでその点はそのことだけ申し上げてあなたの答弁が間違いだということだけ指摘しておきますが、国民金融公庫法の場合に、この一般原則というものに対して例外的な特別措置としては、恩給担保貸し付けに関するものがあるわけであります。なるほど恩給はどだい生活資金であります。しかも消費資金という形になっているわけです。こういうようなものをやるという場合には、やはり特別法をちゃんとつくっているわけですね。しかも恩給を担保にした場合には、貸し付け利息も六分にする、これはもうはっきり特別法ができているわけですね。今度の場合、やはり先ほどから政治的配慮だというような形で、旧地主にこういうものをこういう条件で貸し付けるのだ、こういうことが出ております。それならばどうして、ただ二十億増額するのだというような出し方――法文の中では、ただ二十億出資金がふえて二百二十億になるということだけしか出ていない。そうして内容は、非常に問題になる矛盾に満ちたものをこの中に押し込もうという、こういうやり方というものは、私は非常に国民大衆に対して欺瞞に満ちたやり方だということを言わざるを得ない。恩給担保というような、国に相当貢献のあった人に対して、しかもその人たちがとっさの場面で資金が必要だ、まとまった金が必要だというようなときに、それに対して特段の貸し付けをやりましょうという場合には、ちゃんと特別法を制定してやっているわけです。今度の場合なんかも、もしあなた方にほんとうに自信があり、それが法の正当性といいますか、正義といいますか、そういうものに自信があるならば、やはりこの国民金融公庫が行なう恩給担保貸し付けに関する特別措置法、これに見合うような形の農地被買収者に対する特別措置法というような形で出すのが当然だ。もちろん私たちは反対しますけれども、しかし法形式としましても、私どもはそういう措置をやるのが当然の措置だということを考えるわけです。そういう点について考えたことがありますか。これは当然そういうことをやらなければならぬものだ、それがあなた方の当然やるべき立場だ、こういうふうに思うのですが、その点どうでしょうか。
#40
○高橋(俊)政府委員 恩給担保貸し付けについて御指摘がございましたが、確かにこれは特別の法律がございます。それは国民公庫法の目的に合っていないわけです。生業資金でないものを貸してよろしいという特別の法律はないわけです。それでほかの場合はやっていないかと申しますと、事例はございます。遺族国債の担保貸し付け、それから引揚者の国債の担保貸し付け、それから更生資金の貸し付け、母子家庭貸し付け、これらのものは、法律はございませんが、目的はすべて生業資金であります。だから国民金融公庫法の目的に反しない。ただ金利その他の条件が違っておる。低利貸し付けをやっておるということがございまして、すでに実例としては恩給担保貸し付けだけが特別な法律によっておるわけで、ほかの特別貸し付けは法律なしでやっておるわけでございますので、今回のものにつきましても、目的が生業資金というふうに公庫法の趣旨に合いますから、その範囲に限っておりますので、特別の法律は、そのことについては要らないというふうに解釈いたしております。
#41
○広瀬(秀)委員 そういう例があるにしても、それは地主、いわゆる農地被買収者の場合とケースが違うと思う。それは国民金融公庫法の目的というものと、若干の相違が本質的にはある。そういうような事例もあるのだ、だからこれはいいのだということでありますが、この被買収者というものについて、調査会の答申においてすら、その気の毒な実情というものがどこまでいっているのか。いま銀行局長があげたような場合と非常に違った点がある。これは本質の違いではないかもしらぬ、程度の差かもしらぬけれども、しかしそういうものに対して非常に研究の必要がある、しかしながらこの調査会の答申の中に現われた限りにおいて、非常に綿密な調査をやっておるわけです。これはもちろんサンプル調査ではありまするけれども、しかし相当綿密な調査を、かなりの年月をかけてやっている。しかもこの結論というものが、生活程度というものは決して低くないのだという結論が出ているわけです。しかし生業資金というものについては考慮したらどうか、その程度のことをやるのは適当だろう、こういう答申なのです。それだったら、生業資金というものを貸し付けるのが、しかも金融ベースに乗らない程度のもの、そういうものがやはりあるわけです。そういう場合に、何もワクを設定して、特別な利息にしてやる必要というものは、こうもないのじゃないか。それならば、そういう人たちもこれは一般的なケースとしてどんどん国民金融公庫で借りればいい。そういうようにいけばいいのです。それで事足りるのじゃないですか。何も特段の措置をする現実的な必要性というものは私は認められないわけです。
#42
○高橋(俊)政府委員 そのワクを設けたことと、金利を六分五厘と予定しておりますが、一般の金利より下げてやるという点、これは必要ないのじゃないかというお話でありますけれども、どうもやはりこれは政治的配慮――と申してはなんですが、経済調査の結果によりましても、あるいは政府提案のあとに調査会の答申が出たわけでございますが、生業資金について困っている者については見てやったらいいじゃないかというニュアンスは出ておるわけであります。ですから、なるほど一般のほかの者に比べて困窮者の割合が相対的に低いのじゃないかという御指摘でございますが、先ほど申しましたように百数十万人の被買収者の中で、この制度によって借り入れを受け得る者は一%に満たない程度というふうに予想しておりまして、その程度であれば――生活保護を受けておる者は〇・何%くらいらしいのですが、そこまでいかないが、それの上で生業資金の借り入れに困っておるという者が人数の上から見まして一%に満たないという程度であれば、あるいはその程度は特別の扱いをしてもいいのじゃないか。もちろんなぜ特別な扱いをするのかということの裏には、政治的な問題がひそんでいるということは決して否定できないと思います。それは圧力団体に対する答えというか、そういう表現はどうでありましょうとも、とにかく何らかの措置をしなければならぬ。何もしないということでは、これは経済問題であり、かつ社会的な問題であり、政治的な問題であるということでありますから、これらに対して――これはくれるのじゃない。あくまで生業資金を貸すのであって、いわゆる補償というものではない。若干低い金利でもって貸してやったほうがいいんじゃないか、その場合にワクを設けないというのは非常に借りにくい。ワクを設けないと、実際にやってみなければわかりませんが、一般のすでに相当な経験を持った企業者に比べて、あるいはこれからそういう生業を始めようという者がかりにあったとしますと、借り入れを受けるのにやはり劣る点がある。そういったものを拾い上げるためには特別のワクを設けるということが必要であり、かつまた先ほどの政治的な問題でもありますから、特別なワクを設けて考えるのだ、それだけの配慮はするのだということが一つの答えになるというふうに考えております。(「休憩休憩」と呼ぶ者あり)
#43
○広瀬(秀)委員 定足数不足では質問できません。
#44
○臼井委員長 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#45
○臼井委員長 速記を始めて。
 広瀬秀吉君。
#46
○広瀬(秀)委員 公庫の総裁にお伺いいたしますが、業務方法書を国民金融公庫ではいま幾つ持っておられるか。私が知り得たところでは国民金融公庫業務方法書が一つあります。それから更生資金貸し付けに関する業務方法書、恩給担保貸し付けに関する業務方法書、いまのところ三つあるようでありますが、今度この一部改正がかりに通過をいたしたといたしまするならば、農地被買収者に対する貸し付けに関する業務方法書というものをつくられるわけでありますか。
#47
○酒井説明員 ただいまあります業務方法書はおっしゃるように三つでございます。農地被買収者に対する貸し付けが起こります場合に、これはただいまの国民金融公庫業務方法書一般で取り扱うわけでございますが、その場合に特別のものをつくるかどうかは大蔵省御当局と御相談してきめたいと思います。
#48
○広瀬(秀)委員 銀行局長にお伺いいたしますが、銀行局としてはどういうような方針でこの問題を考えておるわけでありますか。
#49
○高橋(俊)政府委員 そのために特別の業務方法書をつくる必要はないと考えます。いま三つ言われましたが、つまり例外となっておりますのが恩給担保と更生資金であります。これはそれぞれ事情がございまして、恩給担保の場合には、法律で、先ほどお話がありましたような事情、更生資金の場合も資金源が全く特別でございまして、それで特別な業務方法書がございますが、その他はすべて一般の業務方法書の中に書いてある範囲である。実際上はその金利なりワクなりにつきまして十分相談をしまして、業績等もあるわけですから間違いが起こることはありません。この業務方法書の範囲で読めると考えます。
#50
○広瀬(秀)委員 私はそれはおかしいと思うのです。一般的な国民金融公庫業務方法書、これによれば基本的にはいい。一部貸し付け利率の問題をちょっとただし書きの中に書けばいいというお考えだろうと思うのですけれども、とにかくそのようなことでは、公庫の業務運営の中で二十億というような特定のワクをどういうようにしてチェックをしていくのか。これはまさにその二十億のワクというようなことは全然無意味になってくるような危険性もその中にあるんじゃないかと思う。このところは六分の利率を適用するものなのかどうかというふうなことはどういうようにしてチェックするか。そうして二十億に満つるまで、それは若干五千万円や一億の増減はあったにしても、そういうようなものをチェックをする方法というようなものは非常に問題点になるだろうと思う。先ほど私が指摘いたしましたように、かりに二十万円平均で借りて一万人以上になるというようなことなんかは非常に問題になっておる。私はあくまで国民金融公庫法の一部改正に従って旧被買収者として借りるワクがあるかないか、借りるほうにしてみれば見当がつかぬわけです。それに対してどういう説明もできないのじゃないかと思います。だから、そういうようなことで総裁としては大蔵省と相談されるというのだけれども、あなた方の立場として、新しい業務方法書をつくらなければならないという必要性はお感じになっておらないでしょうか。
#51
○酒井説明員 先ほど銀行局長からお話がありましたように、遺族国債担保にいたしましても、母子家庭貸し付けにいたしましても、いずれも特殊な貸し付けがあります。これは全部一般の業務方法書の中でやっております。もちろんその場合の利率をどうするか、貸し付け期間をどうするかというようなことは大蔵省と十分御相談の上で決定するわけでありますが、特別の業務方法書をつくらないでも、その中で全部まかなえることになっております。従来の例からいたしますと。そういうふうに扱いは全部一般の業務方法書でやることになっております。なお二十億のワクということでございますが、これは公庫法にございますように、大蔵大臣に御認可をいただいた毎四半期の資金の貸し付けは資金計画がありまして、その計画の範囲内で資金を運用することでありまして、私のほうとしてはそちらのほうで二十億――決定的に二十億になるかどうかという問題はあろうかと思いますが、四半期別に御認可をいただいた範囲内で運用をいたします。
#52
○広瀬(秀)委員 まあ大丈夫だというのでありますが、たとえば母子家庭に対する貸し付け制度、これはやはり何億というワク、あるいは何千万というようなワクが設定されておりますか。
#53
○酒井説明員 申し上げます。母子家庭貸し付けについては五億のワクをとっております。実績から申し上げますならば、三十七年度中におきまして申し込みが一万九千件あまりございまして、八億五千万程度の金額でございます。そのうち貸し付けを四億八千万いたしましたが、別に回収が四億四千万くらいございますので、純増はわずかでございます。
#54
○広瀬(秀)委員 私が聞いておるのは、母子家庭の場合に交付公債式なものを出しておいて額はきめる、しかしそれで借りるとばかりは限らぬわけです。それを担保にして借りるという場合だけではない。そういうようにして、今度の場合のようにこれは二十億というものをワクにするのだということが予定されておるわけです。しかし若干のでこぼこというものはあるだろうという、さっきの銀行局長の答弁ではあるけれども、二十億というものは一つのワクになっておる。そういう場合には、これは母子家庭に対する貸し付けなどとやはり性格は違ってくるじゃないかということが考えられるわけです。現実に資金計画の中でこれだけ落とす。何々支所はこの第一・四半期には――いまかりに通ったとしても第三・四半期になるでしょうが、第三・四半期に被買収者に対するワクとしてこのくらい落とすと、こういうようにしてやっていくのですけれども、それが充足されたりされなかったりいろいろあるわけですね。そういう場合に、またその貸し付けのやり方とそれから審査のしかた、こういうものについても違う、便宜というものは全然ない。一般的な生業資金の普通貸し付けと同じように、それと全く同じ条件で審査をして、特別にこれはこの資金の分なんだというような表示というものは、それぞれ一件ごとの関係書類には何も表示なり何なりというものをする必要は全然ないのですか。やる気はないのですか。
#55
○酒井説明員 ワクの問題につきましては、先ほど申し上げましたように、二十億を各四半期に分けまして、大蔵大臣の御認可を得てきめるわけでございます。それから各支所にそれを配分するわけでございますが、これは各支所その範囲内で貸しているということでありまして、余ればまた足りないところに調整するというようなことをいたします。それから貸し付けの書類あるいは記録等には全部これは被買収者の貸し付けであるという表示はいたします。ちょうど災害貸し付けにおきまして、低利適用をいたしますと同じような扱いになっております。
#56
○広瀬(秀)委員 政務次官に伺いますが、この二十億のワクというものがかりに通って、次々に借りる人がくる、そして二十億のワクに達した、そうしたらその時点でぴしゃっとやめるのですか。この点はどうですか。
#57
○池田政府委員 二十億は国民金融公庫法の貸し出しのもとをそれだけふやしたのでありまして、これはきちんと二十億でございます。貸し出しいたします相手といたしましては、一般国民が本来の対象でございます。その中におきまして旧地主であった方々について相当に配慮をいたしまして貸し出しをしよう、こういうことになるわけでございますが、その際におきましては貸し出し申し込みの人数とかあるいは金額とかいろいろございましょう。ですからその際におきましては、先ほど来もいろいろと答弁をしておりまするように、二十億できちんと切るのではないのでありまして、二十億以下のこともありましょうし、あるいはそれから幾らかふえるということもございましょう。
#58
○広瀬(秀)委員 幾らふえるというのですか。どのくらまでふえたらやめるのですか。この制度は永久に残るのですか、その点はどうなんでしょう。
#59
○池田政府委員 貸し出し需要の状況によりますわけでございますから、一億ふえたからちょん切るとか、五千万円でちょん切るということを今日予定しておりませんのです。
#60
○広瀬(秀)委員  そうすると理論上は何もそこらのところはないわけですね。二十億は一つのワクだと言いながら目安だということになった。目安ならどこまでいったらこういう制度というものは残るのですか。二十億の貸し付け残高というものは、二十億ありさえすればどこまでも永久に続けていくということなんでしょうか。どういうことになるのですか。二十億のワクなんですよ。こういってみてもそれは全然無意味じゃないですか。そこらあたりの考え方というものはちっともはっきりしていないじゃないですか。たとえば、発足当時ですからことしずっと十億くらい借りた、そうするとあと十億のワクしかない、来年度十億ぱっと借りちゃった、そうしたらそれはどうなるのですか。そして貸し付け期間がどのくらいになるか、あとで公庫の副総裁なり銀行局長、どちらでもけっこうですから、貸し付けの返済期間、三年とか五年とかありますけれども、これがどうなるかお聞きしたいのです。その貸し付けが全部完了したらまた復活するようなかっこうになるのですか、そこらのところの意思統一というものはできていないのですか。
#61
○池田政府委員 そういうようなことを今度大臣とか私どもの場面で数字的にきちんときめておるわけではございません。つまり貸し出しについての五千万円ふえたとか、五千万円減るというようなことでちょん切るとかいうようなことではございませんで、一応二十億というようなものを頭に置きまして、国民金融公庫法の実際上の操作でお願いしようというわけでございます。したがいましてそれから先の資金需要等のこともございますから、そういうことを勘案して、貸し出しの当局においては取捨選択よろしきを得て進むことと思います。
#62
○広瀬(秀)委員 全然わかりません。公庫の副総裁にお伺いしますが、たとえばこの法律が通って、昭和三十八年度において第三・四半期、第四・四半期で大体十億借りた、三十九年度になりましてあとワクとしては一応十億でしょう。これは五千万や何千万の引っ込みなんかあったにしても、十億しか残っていない。そうすると三十九年度の第一・四半期と第二・四半期、そこでまた十億出ちゃった。そうすればその後の第三・四半期の分については、あなた方は資金計画の原資がもうないという状況を迎えるわけですね。そのときにどうされるつもりですか。
#63
○酒井説明員 おっしゃるようなことで参りますけれども、そのときは実情を見ましてなおさらに金が必要だということであれば、大蔵省に要求いたしまして、そのワクを若干つくっていただくというお話し合いはするつもりでございます。
 それから先ほど実はお答えを忘れたのでありますが、審査はどうするかということでございますが、これは一般的にそう特別のフェーバーを与えるというようなことでなしに、やはり生業資金として独立して生計を維持する意思があって、その計画が確実であるというふうに認めました場合に、ただ金利等において優遇をするというだけでございまして、別段それ以上の優遇をしようということではございません。
#64
○広瀬(秀)委員 たいへんがっかりした考え方を政府の立場に立って副総裁お答えのようでありますけれども、一般普通貸し付けの場合に九分だということで、しかも今度のやつは六分五厘だ。そうすると、六分五厘の適用をするもの、九分の適用をするもの、しかしいずれもこれは生業資金なんだという形で審査をしていくわけです。そうすれば、だれだって、全然困らないような人たちであっても、生業資金だということできた場合に、あなたは困らないから貸しませんよと言うことはできないでしょう。しかもそれが九分のものではなくて六分五厘の金を借りられる、そういうことになったら公庫の業務体系というものが非常に乱れた形になってきはしませんか。そういうことは予想されませんか。
 この際貸し付けの限度、期間、利率、償還方法、保証人それから担保、こういうような問題についてどういうように優遇をするのか、優遇をする考えがあるのかということを総ざらいに説明をしておいていただきたい。
#65
○酒井説明員 その場合に、やはりさっき申し上げましたように格別の審査をするわけではございませんで、自分は農地を買収されたという証明書を出していただきました場合に、これはきめられた六分五厘という金利で貸すということでございまして、そのほかにつきましては期間、貸し付け限度それから償還期限というようなものは特別のことは考えておりません。これは一応は基準がございますけれども、実際に個々のケースにあたってみまして、この人は年にこのくらいの返済能力があり、またこのくらいの商売をするのにこのくらい金が要る、どのくらいで返せるか、運転資金だから何カ月で返せるだろう、設備資金でこれはちょっと長くかかるというようなことで、個々のケース・バイ・ケースに私どもは判定をいたしております。ただ金利が、農地被買収者ということで六分五厘になるというだけでございます。それ以上のことはケース・バイ・ケースでありまして、基準はございますけれども、特別に、それじゃ全部それで貸すのか、これは一般貸し付けについてもそういう基準どおり考えておりません。実情に応じていろいろ変えております。その点は御了承をいただきたいと思います。
#66
○高橋(俊)政府委員 貸し付けの限度についてちょっとお答えをはっきりさしていただきます。
 二十億円という限度でございますが、これは最初の初年度をとれば、今度通りました場合に実際審査をして貸し出しをするとしますれば、半年しかない。半年間に全部使い切るということにはあるいはならないと思います。来年度にまたがって貸すということも考えられます。その場合大体の考え方は二十億円でワン・ラウンドを過ぎまして、そこで限度に達した場合、一応その範囲でおさまるのでないだろうか。二十億円の範囲におさめたい。それであとは回収金がございますから、これは毎年償還があるわけでございますので、貸し付ける一方において、早く貸し付けたものからは回収がある。そういう場合には、かなり要望が強かった場合には、回収金の範囲内でさらに貸し出しをしていく。延べでいけば、もっとはるかに多くなるわけでございますが、残高としては大体二十億円あれば足りるのではなかろうかというふうには考えております。ただし二十億円きっかりで、あとどんな要望があってもびた一文出さないかと言われると、そこまではっきり公庫のワクを考えておるわけではありませんけれども、大体はその範囲でまかなっていきたいと考えております。
#67
○広瀬(秀)委員 大体わかりました。
 それから公庫の副総裁にもう一点お伺いいたしますが、四十二国会の請願に関する報告書で「低利、長期の金融機関として、全国四百万の中小企業者にとって欠くことのできない存在である国民金融公庫の現状は、極端な人員不足から、その使命を十分に果たされず、従業員は極度の労働強化を余儀なくされている。ついては、昭和三十七年度末現在において、なお六百五十二名の増員が必要であるから、これが実現を措置されたいというのである。」そして請願の議決理由といたしまして、「中小企業金融の円滑化をはかるため、当該者の実情等にかんがみ、検討を要するものと認める。よって本請願はこれを議院の会議に付して採択すべきものと議決した。なお、本請願はこれを議院において採択の上は、内閣に送付すべきものと認める。右報告する。」こういうことで大蔵省でもこの請願採択の問題は十分承知をしているところだと思うのです。したがって、これに対して処置がなされたものだと思うのでありますが、昭和三十八年度を昨年度に比較いたしましてどれだけの人員増をやられたか。さらに、ここに割り切れない妙なものが、これが通るとすれば入ってくるわけですね。そういうようなものが新しく入って、しかし審査は特別なことはやらないといっても、現場の人たちは非常に問題が多いと思う。そういうようなことに頭を悩ましながらやらなければならぬという要素もふえてきた。それだけではない。一般的に、それがもしなくても非常に人員が足りない。労働強化になっている。こういうようなことでこういう請願が採択されておるわけです。一体どれだけ三十八年度はふやしましたか。そして、現状というものはどれだけ改善されているか。請願が採択された当時から比較して、どのような状態になっておるか。この点についてひとつ見解を明らかにしていただきたい。
#68
○酒井説明員 三十七年度においては二百四十七人、三十八年度においては二百二十四人の増員を認めていただいております。この結果もちろん新しい支所が四つできましたが、一つは大手町支所と申しまして、新しい公庫ピルにつくりました支所で、これは東京支所から分けたのであります。この人員はほとんど要りませんが、三つの新しい支所について大体六十人くらい開業人員として持っていきましたので、結局ふえましたのは百八十数人、その結果、一番わかりやすく申し上げますと、年間を通じまして三十七年度におきまして、審査を例にとりますと一番よろしいかと思いますが、大体一人、一日三・三件だったものが本年は三・一件と楽になっております。実際問題といたしまして、六百何人というお話をされましても、現実に若年労働者というのは非常に数が減っております。ある程度優秀な者をとることにはいろいろむずかしい条件もあり、従ってわれわれとしては、主計局にお願いいたしまして相当機械化をいたしております。その機械で済むものは全部機械に置きかえて、人間は判断業務をやっていく方針でおります。六百何十人なければ労働強化になるというそういう請願の根拠がどこから出たかわかりませんが、実情を申し上げますと、これはここに銀行局長がおられて、はなはだまずいのでありますけれども、特別な年末等を除いてほとんど私のほうとしては超過勤務なしでやれております。これは時間中に密度が高く、だらだらしないということでもあろうと思います。ほんとうに忙しければ、この間の災害貸し付けのように公庫から応援を出して十二時までやることもあります。年未に多少持ち帰り労働もございますけれども、現実には、その他災害の場合、特別の応援を要する場合等を除き、それほど超勤しないで済むという状態まできております。ですから審査で一人三・一件、これは回収のほうにも管理のほうにも、大体同じような歩調で波及するわけであります。それほど労働強化になっていない、むしろ去年よりはだいぶ緩和しておるという姿が現実でございます。一応現状はそういうことでございます。
#69
○広瀬(秀)委員 本院では、請願した人がどういう気持ちであろうと、とにかく非常に人員不足だ、七百名も足りないのじゃないかということで請願を採択をしているわけです。ですから、公庫の組合員なり従業員なりがそんなだいぶふっかけたことを言ってというような気持ちでなしに、これはやはり全力をあげてやっていただかなければならないと思うのです。
 最後に大蔵大臣に一問だけ質問をいたしまして、あとまた二人質問されるそうでありますから、やめたいと思いますが、先ほどからいろいろ申し上げておりますように、私どもは、農地被買収者に対して特段に二十億というワクをつくって貸し出しをしていくということについては、どうしても納得ができません。あくまでこれは圧力団体に屈服して筋を曲げたものだ、こういうことをいわざるを得ないわけであります。何もこういう非難の多いことをやらなくても、国民金融公庫法の改正をもっと大幅にやって、そして貸し付け利率等について全面的にこれを六分程度まで引き下げていく、あなたの非常に推進している低金利政策はこういうところから始めるべきだ、あるいはその他の貸し付け条件等を、ほんとうに零細な、生業資金を借りよう、そしてこの資金によって何とか浮かび上がろうというような、そういう貧しい国民大衆に対する貸し付け制度なんですから、何もほかに気がねをしてやらなくてもいいわけであります。そういうようなことにすれば、地主に貸そうがだれに貸そうが、問題が起きない。そういうような方向について、利率を全面的に六分にする、そして貸し付けのワクをもっと飛躍的にふやしていく、少なくとも貸し付けの申し込みぐらいは全部充足できるようなめどもちゃんと立っているわけです。そのワクをふやせばまたもっと貸し付けの申し込みがふえてくるかもわかりませんけれども、とりあえず昨年あたりのものでも相当な金額が充足されないでいる、そういうことを考えれば、これはワクをふやしていけばいいんです。こういうようなこともやはり考えていかなければいかぬと思うのです。そういう点について大蔵大臣は一体どういうようにお考えなのか、これからの国民金融公庫の制度をどう発展させていく心がまえがあるか、この点についてひとつ最後に伺っておきたい。
#70
○田中国務大臣 いま広瀬さんが言われたとおり、究極の目的はそのようになることが好ましいことでありまして、政府も鋭意努力いたしておるわけでございます。しかし今般の問題につきましては、るる申し上げておりますようなことでございますし、なおかつ他の機関から借り入れられない零細な方々に対する融資の道を開こうというのでありますから、この間の事情を十分御理解の上、特段の御協力をお願い申し上げたいと存ずるわけであります。
#71
○広瀬(秀)委員 以上で終わります。
#72
○臼井委員長 堀昌雄君。
#73
○堀委員 徳安総務長官に最初にお伺いをいたしますが、内閣総理大臣官房審議室において設けられておりました農地被買収者問題調査会の答申の内容にありますところの、各種の調査事項については、信憑性があるものとして取り上げたいと思いますが、その点について総務長官の御見解を伺いたいと思います。
#74
○徳安政府委員 もちろん役所から調査いたしましたものについては信憑性があるものと考えております。
#75
○堀委員 この審議会が設けられまして、三十五年十二月二十一日に第一回の会議を開いて、答申が三十七年五月二十二日でありますから、約一年半にわたって調査が進められておると思うのです。ですから、決してそういう短期間の調査とは思いませんが、長官は短期間の調査だというふうにお考えですか。
#76
○徳安政府委員 政府が諮問いたしました項目に対する調査につきましては、おおむねこの期間でお調べになったものが妥当であると私も考えております。
#77
○堀委員 この中の統計的な数字については調査会の委員がおやりになるわけにいかない性格のものでありますから、これは内閣の官房審議室が調査したものだと理解いたしますが、さように心得てよろしいでしょうか。
#78
○徳安政府委員 その内容については私も当時タッチしておりませんので、事務当局から御説明いたさせます。
#79
○山野説明員 当時審議室から中央調査社に委託をして調査したものと聞いております。
#80
○堀委員 中央調査社に委託して調査したということは、調査の信憑性について政府がそれを保証しないということに理解するわけでございますか。
#81
○山野説明員 そうではございません。
#82
○堀委員 総務長官に伺いますが、いまの経過ですから、これは政府の資料として責任あるものと理解いたしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
#83
○徳安政府委員 私は当時の事情はよく知らないのでございますけれども、中央調査社に調査を依頼されましたのは、おそらくこの調査会独自の立場において、自主的にこれがよかろうということで御決定になったのではないかと思います。でありますから、その調査社が調査の結果を資料として調査会に報告いたしまして、それを基礎にして調査会のほうで御検討になった結果が、最後に政府に与えられた答申だと思います。
#84
○堀委員 たいへん回りくどいのですけれども、私がちょっと確認しておきたいことは、農地被買収者問題調査会の答申なるものが内閣総理大臣官房審議室から出ておるわけです。たとえば私は内閣に設けられております選挙制度審議会の委員ですが、ここにおける各種の資料はおおむね自治省が担当してこれが集められておる。これらについては政府側の信頼に足る資料である、少なくとも私どもはこういう認定の上で、審議会としては問題を取り進めております。そこでこの中に出ております各種の総計が信頼できないようなものを調査会に出したとするならば、まず第一点としては政府が非常に責任がある。ですから、この調査会に出した各種の統計調査事項というものは政府側としては信頼が置けるものであるという前提がなければ困ると思いますので、私はそれをはっきり最初に伺っておるわけです。
#85
○徳安政府委員 この調査会から政府のほうに資料の提出を求められて提出いたしましたものは、それが審議室を経由しておりましょうとも、あるいは各省から出したものでありましょうとも、これはもちろん政府の責任だと思います。ただ中央調査社というところで三十六年の十一月二十二日から十二月七日まで行ないました全国一斉調査、これはこの調査会みずからが御決定になって調査させたものでありますから、その調査社の出しました調査につきましては、政府のほうでは一応その数字には関与していないと思います。
#86
○堀委員 わかりました。ここでこのための調査が行なわれたものは政府としては必ずしも信頼していない、こういうことですね。信頼していない資料に基づいて出た答申は信頼する必要がなくなると思うのです。信頼しているということが前提にならなければ、御承知のように、このいろいろな問題は、この調査に基づいて答申が行なわれておるのですから、その調査自体が信頼できないような調査を出したものに基づいて出た答申は、これは信頼するに足らないと初めからきまっておる、こうなりますが、ここは非常に重要ですから、少し私ははっきり伺っておきたい。
#87
○徳安政府委員 この調査会には政府のほうからも専門員も出しておりますし、また、要求に従いまして資料も提供してございますから、それに基づいて決定されましたことにつきましては、もちろん大多数の資料は政府の出したものでありますから、責任が持てると思います。
#88
○堀委員 大多数ということでありますから、その中でちょっと私が問題にしたい分だけを確認をいたしたいと思います。この中で私が少し問題にしたいと思いますのは、被買収者世帯、買い受け世帯、農地改革に関係のない世帯という問題に関連をいたしまして、総現金収入額というものについての資料がございます。そうすると、これはいまの大多数の中に入るのでしょうか。要するに、政府側として信憑性の置けるものかどうか、それが第一点です。それから、さっきもちょっとそちらから話が出ておりましたが、生活保護を受けておる問題、それが第二点でございます。それから、住民税による分類の関係、これが第三点。第四点は山林の保有の状況。この四つの問題につきましては、これは政府側としては信憑性があると理解をされる分であるかどうか、お答えを願います。
#89
○徳安政府委員 事務当局からひとつ、その当時の実情を知っておりましょうから、御報告をすることにいたします。
#90
○山野説明員 この調査につきましては、その調査方法その他専門委員会のほうで十分審議をして調査をしたものでございまして、したがいまして、この調査の結果につきましては、一応信憑性性のあるものというぐあいに考えてよろしいと思います。
#91
○堀委員 大蔵大臣にちょっとお伺いをいたします。
 大蔵大臣は、昭和三十八年二月二十六日の予算委員会第一分科会におきまして、同僚の武藤委員の質問にこういうお答えをしておられる。武藤委員のほうでは、「すでに工藤調査会の答申が五月二十二日に出ておるのですから、もういいじゃないですか。国民の世論はそれでわかったのじゃないですか。専門家の良識者があらゆる角度から検討した結果が出ておるのですから。あの答申は不満ですか。」こういう質問をされておるのに対して、「答申には敬意も払い、感謝もいたしておりますが、サンプル調査でございますし、しかも百何十万というものを対象にして、あの短かい間に」――いま総務長官は十分な時間とおっしゃったのですが、あなたは、「短かい間にすべて納得できるような調査ができたとも思えませんので、」云々、こういうふうにおっしゃっておる。実はあまり信頼できないという意味のことをここでお述べになっておるのです。私も、もちろんサンプル調査でございますし、全数調査のほうがまさると思いますから、その調査の点においては、私はそれは後日そういう正確な全数調査が出ることは、統計上最も正確でございますから、私はそのことを責める意思はないのですが、不安定なものに基づいたということを大臣がおっしゃっておるということは、とりもなおさず、非常に短い時間であって、サンプル調査であって、どうも信憑性において少し欠ける点もあるかもしれないのだ、新たにもっとやりたいということになっておるのなら、農地被買収者の実態が明らかになってからこういう農地被買収者に関する問題を取り上げるというのが、私は正当な立場ではないかというふうに思いますけれども、大臣いかがですか。
#92
○田中国務大臣 そのときにお答えしたとおりの気持ちでおります。工藤調査会からの答申に対しては、敬意を払っておりますし、ありがたいことだと思っておりますが、その後三十八年度の予算に一億八千九百万円の調査費を計上いたしましたのは、非常に短い時間に御調査を願い、答申を願ったのでありますから、より以上にこまかい点まで実情を調査をするにしくはないという考え方で、より一歩を進めた考えで予算を計上したわけでありまして、答弁申し上げたときと現在と変わっておらないわけであります。
 第二点の問題は、かかる処置――というのは国民金融公庫の問題だと思いますが、これらの一億八千九百万円の調査費の計上によって行なわれておる調査の結果を待ってからやるほうがいいだろうということでございますが、これは三十八年度の予算案に計上いたしました調査費の以前に、国会に審議をお願いしたわけでございます。この問題は私が答弁をいたしました時日、すなわち昭和三十八年度の予算に調査費を計上いたしましたよりも前に、三十七年度に国会に提案をいたしておると思います。私よりも水田大蔵大臣の当時御審議を願ったわけでありまして、その時点において国民金融公庫法によりまして、公庫から農地被買収者で生業資金等に困っておる方々に対しても道を開こうという考えで出したわけでありまして、今の時点においてどうせ一億八千万円も出して徹底的にやるなら、その結果を待ってという議論も生ずると思いますが、しかしこれはいいことでありますから、そういうことを待たなくとも一つずつでも解決していくという考え方で、前向きに考えたわけであります。
#93
○堀委員 総務長官に伺いますが、いまこれから調査をお始めになるそうですが、農地被買収者に対する調査はいつごろになったら一応見通しが立つのですか。
#94
○徳安政府委員 九月末ごろまでには、大体全国的な調査を本省のほうに提出を願いまして、できるだけ予算措置ができますころまでには大体の全貌がわかるようにいたしたいと思っております。
#95
○堀委員 そういたしますと、いまここで一つ拝見したのは、買収の実態の調査のようでありますが、各種の調査が全部九月の終わりには終わることになるのですか。
#96
○徳安政府委員 実態調査以外の世論調査等につきましては、ただいま話し合いをいたしておりますから、なるべくそういうものの判断ができますように、世論調査等も実施いたしたい、かように考えております。
#97
○堀委員 大蔵大臣にお伺いをいたしますが、大臣、この農地被買収者問題調査会の答申にあります各種の内容をごらんになりましたか。
#98
○田中国務大臣 全部覚えてはおりませんが、一応いただいたものは目を通しました。
#99
○堀委員 実は私、資料を少し見ておりまして、前文のほうには、一般よりは低くないのだということが出ております。このサンプル調査をいま一応信憑性があると政府がおっしゃったので、その信憑性に立って私は申し上げるのですが、決して低くないどころか、非常に高いということが、実はこの資料を見てわかったわけです。といいますのは、総現金収入額で、被買収者世帯、買い受け世帯、農地改革に関係のない世帯というものを三つ並べてここに資料が出ておりますから、それを見てみますと、三十万円未満の世帯数というのは、被買収世帯では二八・一%しかありません。ところが買い受け世帯では四四・八%農地改革に関係のないところでは三九・六%でありますから、三十万円未満の世帯という低所得のほうは、実は被買収世帯では著しく少ない。これが第一点。第二点は今度は角度を変えまして五十万円以上の所得のある人が、それではどういうかっこうになっておるかと見ますと、被買収世帯は三四・二%、ところが買い受け世帯は一五・%二しかない、半分以下です。そして農地改革に関係のない世帯が二〇・二%。ですから農地改革に関係のないものと被買収者世帯を見ますと、まさに一対一・五くらいです。非常に高額の所得者のほうが多いことになります。特に著しい問題というのは、このモードが一体どこにあるかということを調べてみますと、被買収者世帯の中で一番モードの高いのは四十万円未満、三十万円から四十万円の間が一九・一%、これがモードの山になっている。ところが買い受け世帯では三十万円未満、二十万円から三十万円のところが二四・三%。同じモードの山でも集中度が非常に高くここへきておる。
  〔委員長退席、毛利委員長代理着
  席〕
農地改革に関係のない部分も二十万円から三十万円のところで二一・八%。これらで見ますと、まず現在サンプル調査を信頼するとするならば、被買収者世帯というものは少なくとも一般の国民に比べて非常に高い収入があるということは、いま私が申し上げた事実できわめて明らかです。大臣、この表はごらんになったと思うのですが、私が申し上げたこの事実は確認されますね。
#100
○田中国務大臣 私は、お出し願ったものでございますので、またこういう法律案を国会に提案いたしておりますので、そのパーセンテージは読みました。
#101
○堀委員 御存じのようでありますから話を次に進めます。
 その次に、私は住民税の問題を見ておりまして、住民税による五分類というのがございます、上と中と下、大体三つに分けられております中を見まして、被買収者世帯は上に当たります部分が、四三・五%現在住民税を納めておる。農地改革に関係のないものは一七・九%、二分の一以下です。中の部類は、被買収者世帯は二七・四%、農地改革に関係のないものが三〇・八%。下の部分は、被買収者世帯が二六・四%、農地改革に関係のないものが四三%。そうして住民税を免除されておりますものは、被買収者世帯は二・五であるのに農地改革に関係のないものは八・三%。三倍以上あるわけです。要するに私はここで何を申したいかといいますと、農地改革に関係のない一般の国民と被買収者の世帯というものの中に所得上の関係において、著しく被買収者が低い位置にあるとか、あるいは同じ位置にあるかどうかということを調べてみたのですが、そうではなくて実は著しく高い位置にあるということが、この農地被買収者問題調査会の答申の統計の表の中にきわめて明らかに出ておるわけです。山林の所有などについては問題になりません。依然として被買収者のほうは、国内に多数の山林を持っておられることは、山林が実はこういうかっこうで解放されなかったということに基因をしておると思うのでありますけれども、こうやってみますと一般の国民、要するに農地改革に関係のなかった一般の国民と農地被買収者の現状においては――なるほどサンプル調査でありますから、これが九月ころになって皆さん方の全数調査が出てくればそれを拝見いたしたいと思いますが、しかし少なくともこの程度のサンプル、これはサンプルが大きいですから、サンプル調査として調査自体についてはかなり信憑性の高いものだと理解をいたしますから、そんなに大きな狂いは出てこないだろうというふうに判断をいたしますが、大臣は一般の国民と農地被買収者の中における一部分とを比較する場合に、一般の国民以上に所得が高いということは、いま私が申し上げた二、三の実情からそういう判断ができると思うのですが、いかがでしょう。
#102
○田中国務大臣 堀さんの言われることは非常によくわかります。またこういう法律案の審議をいただく過程においてそういうことに対して十分審議をしなければならぬということもわかりますが、もう一つ、堀さんも十分承知をしておられることだと思いますが、これはあなたのいま御指摘になりましたようなことを政策の上で十分検討していくということは必要であります。ありますが、一般的なものよりも相当程度高いということだけでこのような処置が必要ではないというふうにはちょっと考えられないと思う。私は自分で知っておるものもありますが、昔は非常に高い連中だったんです。それがすぱっと落ちましたから、確かにもうかぶっていけないような宅地もありますし、うちもあります。けれども、非常に大きな不労所得のようなものがあったのが、一ぺんに百分の一になったということと、それからわれわれのように非常に苦しかった者が車を引きながらだんだん、だんだんとよくなってきて、まだ現在は相当低いレベルにあるけれども、これはだんだんとレベルアップされていくということとの比較でありますから、これはやはり別なものさしではかってみるということも必要だと思うのです。私はあなたの言っていることを否定するわけじゃないんですが。もう一つは、いままで地主であった人たちが都会に出てしまう。私は自分の知った人にもそういう例があるのを知っておりますが、かつてに比べて非常に零落をしたので居所さえ不明にしておるという例もあります。だから昔いばっておった、昔非常に収入があってあごで人を使っておったが、今度百分の一になってしまったので、零落した姿というものはとにかく知った人には見せたくない、こういうことで非常に調査がそういう意味では行き届かなかったという面が私はあると思うのです。これはあなたの質問された問題と直接関係のない問題ではありますが、だから今度の調査によってそういう実態を大きくつまびらかに調べようというのが三十八年度の予算であります。
#103
○堀委員 時間を非常に与党のほうから制限されておりますので、答弁はなるたけ簡潔にしていただきたい。
 私は、政治というものはまず第一に何を考えなければならないかといいますと、国民金融公庫法第一条にありますように、国民大衆というものが常に政治の基盤でなければならないと思います。国民大衆を土台にしてものさしを当てる、ものさしではかってみて、国民大衆との関係において著しく問題のある場合については特別の措置を講じなければならぬということは政治の常識だという判断をいたします。
 そこで今度は、これは銀行局長のほうか、公庫のほうがいいかわかりませんけれども、ちょっとお伺いをいたします。現在国庫が貸し付けをいたしておりますものは、普通貸し付け、特別小口貸し付け以外は、遺族国債担保貸し付け、母子家庭貸し付け、恩給担保貸し付け、引き揚げ者国債担保貸し付け、災害貸し付け、特別更生資金貸し付け、厚生資金貸し付けと以上ずっとありますね。わかりましたか。そこでどっちに答えてもらってもいいんですが、これらは普通貸し付けとは違って、みな金額において限度があったり、金利が低いのですね。いま申し上げたのは全部六分だと思います。ところが、たとえば恩給担保貸し付けの場合には利率は年六分でありますけれども、限度は二十万円になっておりますね。まず一つ条件がついております。法律で定められておる以外にこれだけの条件がついておる。更生資金貸し付けはちょっと問題は違うでありましょうけれども、これもやはり一世帯につき三万円以下、ただし特別の場合は五万円まで、こういう条件がついております。さらに再貸し付けについては年九分を基準とするということになっている。こういうふうに六分のものにはおそらくみな限度がついているのじゃないかと思うのです。限度なしで一般の普通貸し付けと同じ条件であるものがその中にあったら教えてもらいたいのです。
#104
○酒井説明員 一般のもののほかに御承知のように激甚災害等の場合に災害貸し付けというものがございます。これは特に六分五厘の低利で出しております。
#105
○堀委員 そうするといまの六分五厘の災害貸し付け、これ以外はみな条件がついておりますね。そう理解してよろしいですね。
#106
○酒井説明員 そのほかに、最近やかましくなりました産炭地に対する貸し付けでございます。これなども低金利でございますが、これには別に制限はございません。
#107
○堀委員 産炭地に対する貸し付けは、落盤その他の事故に対して、そういう事故を防ぐための特殊的な目的、その目的のために使用される部分に限り、六分五厘、こういうことではないのですか。
#108
○酒井説明員 私のほうでやっておりますのは、いま、先生のおっしゃったのは、災害防止のための貸し付け、あるいは食品衛生の貸し付け、これについては貸しておりませんが、いま、産炭地の振興貸し付けというのは、炭鉱が休廃山し、そのまわりにある商店等が非常に売り上げが減少する、売り掛けが増加するという困難を生じますので、そういう終閉山したと認められる場合には、その市町村にあるそういう商店等に対する融資を私は申し上げたのであります。そういう意味で産炭地貸し付けをやっております。
#109
○堀委員 そうすると、それは普通貸し付けで、金利が六分五厘でございますか。
#110
○酒井説明員 これは実は期限等が切ってございますので、全部が全部低金利ではございません。きめられた条件のものは六分五厘、それ以外のものは普通の貸し付け、ただし、それにつきましては、貸し付け期限等についてよほど親切に見るようにということで、一般の扱いより親切に見てあげよう、こういう通牒を出しております。
#111
○堀委員 ちょっとはっきりわからないのですが、要するに私が伺っておることはこういうことです。災害貸し付けは、六分五厘です。これはもちろん緊急の災害でありますから、閣議決定の条件に基づいたものに限って六分五厘、これはよくわかります。特例的な措置を設ける必要がある。これはだれでも納得するわけです。これはいいです。いまの産炭地貸し付けは、その中に入っておりませんでしたから、わからなかったのですが、それは特定の条件がついておるのではないかということを聞きたいわけです。
#112
○酒井説明員 特定の条件はついておりません。ただ、そういう終閉山になったということについて、あるいはそれに準ずると申しますのは、いままでの山が第二会社になる、そういう意味で非常に規模を縮小する場合もあります。そういうことについて、通産局からの認定がございます。この認定に基づきまして貸し付けをするわけでございます。条件と申しますと、そういう認定をされた山について、この企業は炭鉱に対して売り掛けがあるという点において低金利の必要があるということについて、特に、売り掛け等につきまして市町村等の証明をいただくという条件はついておりますが、しかし、貸し付け内容につきましては、金額その他につきまして別段の定めはございません。ただ、期限その他では、できるだけ親切に長く見てあげるようになっております。
#113
○堀委員 金利は幾らですか。
#114
○酒井説明員 さっき申しましたように、六分五厘のものと九分のものとございます。
#115
○堀委員 その六分五厘と九分はなぜ出てくるのですか。
  〔毛利委員長代理退席、委員長着
  席〕
#116
○酒井説明員 これは三十七年の十一月に閣議決定がございまして、その閣議決定がありまして以後のものは六分五厘で貸しております。
#117
○堀委員 いまのは、産炭地が非常にいま困難な状態になって、おまけに鉱山そのものに売り掛け金があるということによって、やはりその鉱山の休止、廃止に伴って生産自体が危殆に瀕するという、その認定が閣議でされた場合に限ってこの取り扱いをするということでありますから、きわめて限られた問題だと理解をいたします。やはり一種の災害に近いものだという理解をいたします。
 そこでいま問題になっております金利の問題でありますけれども、私は農地被買収者の皆さんが――それはなるほど大臣が先ほどから長時間にわたっていろいろお話しになっておることが全然わからないとは私は申しません。しかし問題は、一体どこに中心を置いて政治というものが行なわれるべきかといいますと、やはり私は一般の国民大衆という基準をもとにしてものを考えるというのが第一の原則であって、そしてそれ以外に特別の取り扱いをするについては、なるほどと国民が納得のできるだけの理由が必要だと思います。そこでいま問題になっておりますような災害に対する貸し付けなどは、これは国民のだれが見ても急激な不測の災害にあったわけですから、六分五厘で貸すことについて異論はないだろう。産炭地の問題についても、たまたま鉱山に売り掛け金があるということに基づいて急激に、政府の施策よろしきを得ざるために鉱山がああいう格好になってきたということについて、こういう処理をするということについてはある程度国民はやむを得ないという感じを持つのも私も理解できるわけです。ところがさっき申し上げたように、農地被買収者、なるほど主観的にはいま大蔵大臣が言われたように、百分の一に所得が減った人はあるかもしれません。しかしそれは大臣、農地被買収者だけではありませんよ。現在日本の中でたくさんのいわゆる旧時代のお金持ちはあの急激なインフレーションによって、その他のいろんなことによって資産は百分の一どころか千分の一にも、それ以下にもなった人はたくさんあるわけです。
 私のおやじ時代を見ておりましても、おやじは六十何年もかかって営々として病院を建て、そして貯金をしたりいろいろして、お前はかせぎがないからというので、私が兵隊に行く前に一万円の生命保険に入れてくれた。おまけに、お前は自分で掛けられないからといって一時払いで三千八百円か金を払ってくれて、一万円お前は保険に入っているといったのが、何と戦後になって受け取ることになったら、いまこういうことで百分の一どころじゃなくて、物価指数で見るならば四百五十分の一になってしまっているわけですから、何も私は百分の一なんていうものはふしぎでないと思うのです。だからそういう意味で、戦争というあの大きな変化があった中では国民はいろいろな形で財産権は侵害をされたわけです。だからその侵害のされ方は、さっきちょっと論議が出たように、戦争によって侵害されたもののほうはとりあえず横にのけておいて、その後における農地被買収者の問題が最優先して前に出るということは、これは私ども納得ができません。やはり戦争における被害者とその後におけるこれらの問題は区別されて考えなければならない。順序からするならば戦争における被害者のほうが先でなければならない。にもかかわらず戦争による被害者についてやっていることといったら、六分に下がっているけれども、みんな限度がついている。限度をつけてこういう格好で、引き揚げ者の人たちに対してもいろいろな形での処理はされてまいりましたけれども、きわめて不十分な措置しかとられていないというのがこれまでの国民金融公庫での扱いではありませんか。今度だけ農地被買収者だけに限って六分五厘で一般貸し付けの普通貸し付けを行なう、これはこれまでの国民金融公庫の制度としてはきわめて異例の問題に属すると思うのです。大臣、いかがですか、異例ではないのですか。
#118
○田中国務大臣 異例は異例だと思います。しかしその異例というようなことが、一体農地被買収者を対象にしてそのような制度を開くことがよくないのか、必要なのか、こういうことの差だと思うのであります。あなたのような議論は私も十分検討いたしたのでありますが、先ほどからも申し上げておりますように、戦後の問題もたくさんあります。在外資産の問題とか在外公館の借り入れ金の問題、占領軍の被害の問題、接収家屋の問題、賠償指定機器の問題、小笠原引き揚げ者の問題、沖繩の問題、それから戦争中のものとして、戦傷病者及び戦没者遺族の問題、未帰還者の問題、未帰還者留守家族の問題、学徒動員による被害者の問題とか、万全ではありませんが、少なくともその時点において答申を求めたりして、政府は可能な限り努力をいたしておるのであります。現在の時点においては確かにもう法律的には全部いたしました、終わったものと認めております、こう言いながらも、この国会で皆さんのお力でもって金鶏年金というものが、法律が通れば院議は尊重いたします、こういうことでその時点において解決をしているのであります。またそうすることが政治の一つの責任だと私は思っております。
 でありますから、その中の一つのものとして被買収者に対して、もう戦後十何年間相当の問題を起こしてまいっておりますし、またごたごたしておるから、圧力団体の圧力に屈した、こう言いますが、私たちは、静かにものを考えてみますと、お互いの胸の中には相当いがみ合ったものもあります。私はこの間NHKのテレビをひょっと見たのでありますが、ちょうどこの被買収者の問題を取り上げたテーマが一つありました。買収した人は、公団の住宅が建ってぐっと金持ちになった、ついに昔の地主がその男を殺したという一つの物語を見たのですが、そういうことがあるんですよ。もうあんなようにしておれの財産をとってあのようになって――これは運がよかったというだけでしかないのですが、人間感情というのはなかなかそうはいかない。だれも嫁ももらいたくない、もうむこうにもやるまい、こういう問題が現存することだけは、やはり目をおおうてはならないと思います。だから政治というものが高い次元において、もう片づけられる限度において、漸進的にこのような過去のいやな問題に対して一つずつ片づけていって、日本人のお互い同士がよりよく住めるようなことに努力することはやはり政府の責任でもある、こういうふうに考えておるのでありまして、国民金融公庫の中に被買収者の皆さんに――財産がうんとあって他の金融機関から借り入れられるという人は、少しくらい利息が安いからといって、何も金融公庫の窓口に殺到するはずもないのでありますから、少なくともいまの時点において、日本の民主化のためにも今日の経済発展のためにも寄与したことは何人も認めておるのでありますし、また説をなす人は、世界のどんな歴史を見ても、農地の問題が片づかない場合に、もう血の殺戮が行なわれ、血の犠牲が出ておる歴史に比べれば、戦後の農地解放というものは、歴史的に見ても非常に大きなものなんだという功罪の功というものを認めておるのでありますから、いまの時点において、政治的配慮から国民金融公庫に二十億の融資のワクをつくることも一つの考え方ではないか。それがやはり後世の日本のためにもプラスをする。私はこういう観点に立っておるわけであります。
#119
○堀委員 いまのテレビをごらんになって、地主が腹が立って公団に売ったやつを殺したかどうか知りませんけれども、そういうことは率直に言ってこういうことに直接結びつかないと私は思うのです。その人が生業資金を借りられたら殺さなかったのか、そんなことじゃないですね。これは本来的に感情の問題なのです。感情の問題というのは、あなた方がいま一億八千万円の国の費用をとって、筋道の立った処理をしようといってやっておられるのでしょう。われわれは反対だったけれども、やろうとしておられる。そうしてそのことをちゃんと詰めてきて、あなた方はその判断に基づいて何かをするのでしょう。何をするのかさっきからわからないようなことを言っておられるけれども、何もしないというなら、一億八千万円もかけて調査をやらないから、何かしたいのだろうと私どもは億則をしておるわけです。そうしてそのほうは、なるほど調査をして、結論が出て何かするか、その段階においては、われわれはまたわれわれとしてその問題についての意見はあるんですよ。そういう問題がすでにどんどん軌道に乗っていく中で、何もいまさらこういうことによって農地被買収者が、国民金融公庫から六分五厘で金が借りられるようになって、ああありがたいことだ、自民党はやはりいい政党だなんて実際は思わないですよ。だから私どもが言いたいことは、そういうふうに農地被買収者が思う程度と、その他の国民が、何で農地被買収者だけに六分五厘で貸しておれたちは九分なんだ、おれたちは戦災を受けてこうなんだ、ああなんだ、農地被買収者よりもさらにいろいろと困難な状況にある人たちだってあるのですよ。百五十万世帯ほど農地被買収者があるとするならば、全国二千万世帯の中のあとの、要するに千八百五十万世帯から見るならば、何だ、農地被買収者だけうまいことをするじゃないか、角度を変えればこういうことになるのじゃないですか。ところが農地被買収者の側だけに立ってものを見ようとしておる。その人たちが少しでも何かメリットがあれば、功罪の功があったのだ――私は農地の解放ということは非常にいいことだったと思いますよ。そうしてそれによって、なるほど被買収者の人は多少お気の毒な者もあるということは私も率直に認めます。しかしそれに対する報い方はこういうことであるべきではないと私は思うのです。それはもっとあなた方が調査を進めて筋の通った形でやるべきことであって、こういう形でやるのが正しい道ではない、私は第一にこう思うのです。
 その次にもう一つ私が非常に遺憾に思いますことは、かりにこの法案が通ったといたしましょう。そうして貸し付けをする際に、私の聞いているところでは農地補償連盟というのが現実にあるようですね。大臣御存じですか。御存じなければ、私が申し上げておきますが、農地補償連盟というのが現実にあって、多数の農地被買収者から資金を集めて運動をしておられるようです。すでに二千円に近く一人当たりで払っておるというようにも聞いておりますけれども、この農地補償連盟を通してでなければ、今度の融資は受けられないのだというような宣伝が行なわれておるやに聞いておるわけです。もしそういうことがあるとすればゆゆしき事態だというふうな判断をするわけですが、もしそういような法案が通って貸し付けが行なわれるような時点が来たときに、そういうものの介入することを許す意思があるのかどうか、大蔵大臣としてひとつはっきりお答え願いたいと思います。
#120
○田中国務大臣 私は農地被買収者何とかというものには関係いたしておりません。私は地主ではなく、小作のせがれでございますから、そういうことは全然ございませんことを明らかにいたしておきます。
 それから予算委員会でも明らかにいたしておきましたが、これは政府がいまこのような努力をいたしておるのでありまして、農地被買収者の諸君が、新しい憲法に基づいてわれわれがやることはかってだ、こういうことはかってでありますが、しかしそのようなことをしなくても、政府自体は十分なことをいまいろいろな面から検討いたしておるのでありますから、私は少なくともそういう圧力団体というようなものに押されておるのだといわれるだけでも、政策というものはゆがめられる可能性があるので、こういう運動はやめてもらいたいということを言っておる。
 もう一つは、そういう団体が納金をしなかった者は、もし報償とか補償とか何らかの措置が政府から行なわれた場合、それはオミットされるのだ、そのオミットされると考えるほど日本人はばかじゃないと私は思うのです。しかもそんなことは全然子供だましの議論でありますが、しかしそのようなことを言うことだけでもふらちであるというふうに私自身としては考えております。そういうものに対しては、いわゆるそういうことをいったり、また課徴金といいますか、そういうものを割り当てるというようなことをすることは、民主政治の今日やるべきではない、こういうことを明らかにいたしておりますので、少なくともこういう制度が国会の意思決定によって実現をした場合、それらの団体から推薦がなければ、団体の証明がなければ受け付けないなどということはあろうはずがないのであります。政府はそういう場合には、農地被買収者であれば当然審査をして貸し出しを行なうということでありますので、あなたがいま発言をされたような懸念は全くありません。
#121
○堀委員 その次に、さっきから広瀬委員が政府側と議論をしている中で、一つ私がひっかかっておりますのは、この前からのいろいろな政府側の答弁では、この農地被買収者に対する貸し付けは金利上の問題だけである、六分五厘と九分の金利上の問題だ、先ほど酒井副総裁もそう答えられたと思うが、金利上の問題だけでその他の諸条件は国民金融公庫法第一条及び第十八条の定めるところにおいて、その他の一般の農地被買収者でない人との間に差別を設けないかどうか、その点を明らかにしていただきたい。
#122
○田中国務大臣 金利上の問題以外に差別を設けるつもりはありません。
#123
○堀委員 そうすると、一つ疑問が出てくるのは、金利上の問題だけで差別をつけるということであるならば特別なワクを設ける必要はないのではないか、必要な範囲において出せばいい。ここにワクを設けると二十億のワクができて、しかし農地被買収者は五億しかその年には申請がなかった、ワクだから、あと十五億はその他の一般の人の生業資金の申し入れがあっても、このワクは動かさないということになれば国民金融公庫としての資金運用上非常にマイナスになると思う。だからもしその中に、その他との間に何かの差別をつけるならばワクが必要であるかもしれない、差別をつけないならばワクは必要ではないのではないか、こういう感じがするのですが、そのワクというのはそれではどういう意味で設けたのか。
#124
○田中国務大臣 ワクとは厳密に法律上のワクということではありません。運用のためのめどであるということであります。いままでの金融機関は法律とは別にいろいろな資金計画をいたしますときに、貸し出しに対してワクというか一応のめどをつけておるわけであります。これは実績によってめどをつけておるわけでありますし、またその時点における経済の情勢その他によって、ここはこのぐらい大きくなるだろうというようなめどをつけておるのでありますが、申し込み者に全部貸し得ないというようなことでありますし、しかもこのような法律をいま御審議を願っておるのでありますから、ワクはないのだということになれば、これは年度の初めさっと千億の申し込みがあった場合全部貸し出してしまったらたいへんだろう、こういう問題が逆に起こってくるわけであります。でありますから、一応のめどとしては二十億を限ってということをめどにしておるということでありますが、もちろんこれは申し込みが五億しかないというような場合、十五億というものはそのまま年度末まであいてしまって、これは農地被買収者のためにとっておったワクでございますので、一方において零細企業者の申し込みがたくさんあったけれども、それを全部シャット・アウトして十五億残した、このようなワクでは絶対にありません。でありますから四半期別に十分先を見通しながら、しかもこれらのことを政府が国会の御審議を願ってきめる以上、一応のめどとしてこの程度のものを用意いたすという程度のものでございます。
#125
○堀委員 要するに最高限度としてのワクであって、それはいま申したようにワクに満たない場合にはその他の生業資金に流用されるものである、こう理解していいわけですね。
#126
○田中国務大臣 おおむねあなたが言われるとおりでいいと思います。私のほうでつけ加えて申し上げるとすれば、逆の面から申し上げるということになるかもわかりませんが、いずれにしても、相当申し込みが多かった場合といえども、六分五厘を対象にしての貸し付けは二十億をもって限度とするというためのめどと考えていただけばしあわせと思います。
#127
○堀委員 大体問題はわかりました。私どもと政府側と見解の相違も少し明らかになったと思いますが、ちょっと私気になります点は、この前から少し論議になっております国民金融審議会の問題が一つございます。この国民金融審議会は、国民金融公庫法によりますとまず「大蔵省銀行局及び中小企業庁を代表する者各一人」、二番目が「商業、工業、農業及び金融界を代表する者四人」、ここまでは非常にはっきりしております。現在ちょっと拝見をいたしますと、高橋銀行局長と樋詰中小企業庁長官がまず第一号に該当いたします。それから第二号は商工中金の理事長、農林中金、地銀協の会長それから大阪商工会議所の会頭、こういうことで商業、工業、農業、金融界はよろしい。その次は「国民大衆の利益を代表する者で国家又は地方公共団体の公務員以外のもの四人」、こうなっておるわけです。国民大衆の利益を代表する者という形で出ておられるのは成蹊大学の野田先生、それから旧軍人関係恩給権擁護連合会の理事稲岡さん、東京新聞論説委員の福良さん、不動産銀行の会長の星野さん、こういうことになっておるわけです。なるほど国民大衆の利益を代表される方ですから成蹊大学の先生けっこうだと思います。東京新聞の論説委員の方も私はけっこうだと思います。しかし旧軍人の恩給関係の連合会長というのが、恩給担保貸し付けというような制度が法律によってある中に、はたしてこれが適当な代表者であるかどうかについては私はやや疑問を感じるわけです。第二点は、不動産銀行の会長というのは、もうすでに金融機関から出ておるわけですから、金融機関を代表する者以外をとるのが少くなとも金融公庫法の精神ではないかと私は思うのです。ちゃんとここに「商業、工業、農業及び金融界を代表する者四人」になっているのですから、少なくともこの不動産銀行の会長という方は金融関係の人ですから、これを見ますと、何か特定の利害関係のある者の代表が一名だけここに入っておる、そしてその他には何か金融関係がもう一人入っておる。どうもこの国民金融審議会の人員構成については納得できないものがあるのですが、この点について、これはどこが答えるのか知りませんが、一ぺん答えてもらいたいと思います。
#128
○高橋(俊)政府委員 お尋ねのうちの旧軍人関係恩給権擁護連合会理事ですか、これは恩給担保貸し付けの関係でその利益者の代表というような意味で入っております。名前はぎょうぎょうしくてお気に召さないかもしれませんが、旧軍人の恩給担保貸し付けというものはそちらのほうに非常に多いわけです。圧倒的にそれが多いものですからそれらを代表する、こういう考えでございます。それから星野さんは、初め不動産銀行の頭取をやっておられまして、その後会長になられましたが、会長でもいろいろございますが、非常にフリーな立場で仕事をしておられる。不動産担保金融というものはどちらかといえば中小関係に主力を置くべきで、実際にやっておりますことがはたしてそれにぴったり合うかどうかということは別といたしまして、不動産金融というものの性格上、一般の庶民の金融であるという感覚から、経験その他を考えまして、こういう審議会は必ずしも利益代表という点にのみ重点を置いて考えられない。多少識見とか経歴というのも考えた上できめたほうが実際に運営上適当な意見が出るのじゃないか、そういうことでこの方が推薦されておるというふうに考えております。
#129
○堀委員 実は現在の貸し付け残高の中で普通貸し付けと恩給担保貸し付けは約十分の一くらいの比重しかないわけです。そうしてみると、普通貸し付けというものが非常に大きなウエートを持っておることは当然です。そうしてみますと、こういう問題を処理するときに、いまの言い方でするならば、率直に言うとこの中の利益代表というのは恩給関係の人だけで、あとは利益代表なんか出ていない、それなら逆に正しい利益代表を出しなさいと言いたくなる。実際の中小企業のほうの仕事をしている人の中から出るというのなら私はこだわらないけれども、中小企業の金融をしている人は中小企業の利益の側の代表にならないです。だからどっちかというと、そういう利益代表という法律の書き方もちょっと問題があるけれども、この趣旨は学識経験者というか、比較的国民全体の立場に立っての利益を守るという趣旨で理解をすべきであるから、この場合、恩給関係何とかいうような方は御遠慮願うほうが、少なくとも国民金融審議会としては正当な運営に寄与することになるという判断を私はするわけです。だから、こっちを入れるのなら、もっと中小企業の人も入れて、借りる側の人間の利益を守れるようにすべきです。ところが大学の先生と新聞の論説委員と不動産銀行の会長では片手落ちですよ。だから、国民全体の利益を守るという意味での学識経験者をそろえるのなら、その線でそろえてください。もしその線でそろえられないのなら、利益代表を出してください。このどちらかに筋を通さないで、大蔵省の都合のいい人間だけ並べられたのではわれわれは納得できない。この点を政府当局に強く要望いたします。大臣いかがですか。
#130
○田中国務大臣 よくわかりました。
#131
○堀委員 以上で大体この問題について私の申し上げたい主要な点は尽きるわけでありますけれども、最後に今度は国民金融公庫の金融問題という政策問題でひとつ伺っておきたい点があるわけです。
 実はいま御承知のように、中小企業金融の皆さんは、歩積み、両建てでこの間からしばしば問題が起きているわけです。この間春日委員がちょっとやったところが、信用金庫の人がさっそくどこかで変なことを書いたりした例があるわけですね。そこでひとつ私は公庫側に調査をしてもらいたいと思うのは、国民金融公庫で借りておられる人は、代理貸しの場合でも、一回だけで済むことがなく、一回借りてそれを完済したらまたそれを少し大きくしようというので、また借りておられる、こういうのがあるので、継続して借りておるときに、代理貸しの場合に、その代理貸しをしておる金融機関に預金がどういうかっこうであるかということを今度調査を一ぺんして、この委員会に報告をいただきたいと思います。ということは、いまの法律の第一条からいくならば、市中金融機関で借りられない方に対して補完的に国がやっておるわけですから、代理貸しをしておるところに預金が十万円ある、そして国民金融公庫で三十万円貸してくれというかっこうが出てくるのは第一おかしいわけです。二万、三万というのはこれは生業資金として必要でしょうから認めますが、十万円あって二十万円公庫で貸してくれということになれば、裏返して言えばこれはまあ両建てになるというふうに考えるのが私は至当ではないかと思うのです。そこで代理貸しの問題について、一つ全国の代理貸しをしておるものから出てきた申請について、その代理貸しをやっておる金融機関に一体どの程度の預金があるか。まあ、あなた方の常識の範囲で不当でないと思われるものについては問題がありませんけれども、調査を一回してみていただきたいと思います。こういう調査をされたことがありますか。
#132
○酒井説明員 特別にさような調査をしておりませんけれども、しかし私のほうの本部におきまして、一年半に一回くらい検査をいたしておりますし、また支所の代理業務係におきまして、各代理所を監査しております。これは毎年やっております。もちろんその中には代理所の預金のあるものもございますけれども、これは、一般に取引いたします場合の主取引銀行の勘定を若干持っておるということはあたりまえでございまして、事業を動かしていく上に預金が若干あったからといって、その分は全部預金を引き出しなさいということは無理な話でございます。やはりある程度手元を持っておらなくてはならない、そういうものはございますけれども、特に私どもの資金をそういうふうに悪用して、悪用してというと何ですけれども、利用して自分らの資金拡充をはかる、こういうことは厳重に戒めておりますので、昔はそういうものがあったようでありますが、最近の調査におきましてはそういうものはほとんどないと私ども思っております。ただ、それを厳密に裏の裏まで調べろということになりますと、実は金融機関に対する調査権というものは私ども持っておりません。したがって徹底的に追及するということになれば、調査権を持っておられる財務局なり銀行局なりでおやりいただくよりしかたがないのでありまして、そういう調査は、私ども一応報告を集計することはできますけれども、それ以上のことはちょっと強制権もございませんので、御了承いただきたいと思うのです。
#133
○堀委員 銀行局長、いまのように公庫は報告で出てきたものしかわからない、こういうことのようですから、これはひとつ、国民金融公庫に限りません、中小企業金融公庫その他政府関係機関において、返してきてまた再度借りるときには――最初のときは多少やむを得ないと思いますが、続いて借りてくる場合には、これは私、非常に問題があると思うのです。この点については一ぺん調査を銀行局側としてしていただく必要があると思います。
 それからもう一つは、実はいま金融が非常にゆるんでおる際に、政策的に歩積み、両建て等を取り除く一つの方向としては、政府金融機関にもう少し大量の資金を回したらどうか。そうすれば現実には、要するに九分ということは二銭四厘七毛ですから、全体として見るとこれは大体いまの正規の貸し出し金利だと思うのです。だからいまの場合は、それよりも高いもので借りておる中小企業がたくさんあるわけですから、それが少しこっちに流れると、自然と金融機関としてはそっちに行かないようにするために自動的に歩積み、両建てを減らしていかなければ、自分のほうの資金がゆるんできておるときに困ることになるわけですから、そういうふうに、ひとつ政策的意味を含めて、政府金融機関に対しての資金の動かし方というものもこの際一ぺん検討していただく必要があるのではないか、こういうふうに思いますので、この点ひとつ大臣に要望いたしまして、終わります。
#134
○臼井委員長 春日一幸君。
#135
○春日委員 政府は今回この国民金融公庫法の一部を改正いたしまして、旧地主に対して特定の給付を行ない、ある種の施策をここに行なおうとしておるのであります。したがいまして、この改正案の合理性あるいは妥当性、必要性というようなことを論じまするにあたりましては、当然農地改革の当時にさかのぼって、そのこと自体の合理性、妥当性について十分なる理解を持ってかかるのでなければ、これに対する正確なる結論は出し得ないと思うのでございます。
 そこで大蔵大臣にお伺いをいたしまするが、いわゆるこの農地改革は旧自作農創設特別措置法に基づいて行なわれました。しこうしてこの法律の定める農地の当時の買収価格、これは自作農の収支採算を基礎として定めなれた当時の統制価格、いうならば田については賃貸価格の四十倍、畑については賃貸価格の四十八倍以内、こうされまして、特に自作農創設のために農地を提供する地主に対して、この買収価格が当時の小作料から換算した農地の価格よりやや低かったので、これを補償する意味で、その差額、田については反歩について二百二十円、畑については一反歩について百三十円、これが報償金として買収価格にプラスして支払われておったと思うのでございます。これらの事柄はみなその当時の行政が執行された記録に基づいての数字でございますから、これはいまさら論議の余地もないところであると思うのであります。したがいまして、これらの買収価格プラス報償金というものによって支払われておりましたものは、すなわち合理的かつ合法的な対価によって適法に収買されたものであると見るべきであると思うが、大臣はこれに対してどういうお考えを持っておられましょうか。
#136
○田中国務大臣 私は農地解放が行なわれ、その対価が支払われた当時のことはあまりつまびらかにいたしておりませんが、現在の時点でこの問題を考えますと、最高裁の判例にありますとおり、国は適法な対価の支払いを行なっており、農地被買収者に対して国は借りがある、未払いがあるというような状態ではないというふうに考えております。
#137
○春日委員 そういたしますと、ただいま大臣の御答弁によって明らかでありますとおり、農地改革の合憲性は歴然たるものがある。それから私がいま申し上げましたこの数字は最高裁の判決の中に示されております数字でございまして、これまた私どもが一方的にここに申し上げておる数字ではないのでございます。最高裁が終審裁判所として終局的にかつ有権的にかくのごとく判断をしておる。あなたも最高裁がそのような判決を下した以上は、その合憲性について疑う余地はないと申されておるのでございます。したがいまして、この農地改革というものは、このように合憲的に過去において完了してしまっておる問題であるのでございますから、政府といえども、またわれら立法機関といえども、これに対してとかくの批判をすることは許されない。もはやこれに対して何ものもつけ加える必要もないし、何ものもこれからマイナスをするというこはと許されないところである。過去において完了しておる事柄である。したがいまして、このような最高裁の判決が最終的かつ有権的に下された以上、追加補償はもちろんのこと、名目の何たるを問わず、実質上旧地主に対して他の国民が受けていないところのフェーバーを特別にプラスしてこれに賦与せんとすることは、明らかに憲法に違反する事柄であると思うが、大臣の御所見はいかがでありますか。
#138
○田中国務大臣 法律的に政府が農地被買収者に対して責任があるかないかといいますと、法律的には対価の支払いは終わっておる、いわゆる政府はその責任の全部を果たしておるということであって、何ら法律的に要求せらるる立場にないということは先ほど申し上げたとおりであります。しかし、あなたがいま言われた後段の問題、これは一ぺん最高裁の判例として出てしまったものだからそれ以上何もやってはいかぬのだ、こういうことにはいささか納得するわけにはいかぬのであります。政治は生きておるのでありますので、これはその時点においていわゆる憲法に背反をしない、いわゆる憲法の精神にのっとりまして――憲法というものは国民はすべて平等でなければいかぬ、同時に国に寄与した人や、また非常につらい立場にある人に対しては、一般の国民よりもより違った角度において施策を行なうことは一向問題ではなく、憲法みずからそれは認めておるのであります。でありますから、そういう意味で、法律的に違法性はないということに対しては先ほど前段において申し上げたとおりであります。ところがその問題を歴史の上の事実としていろいろ検討して誤りはなかったか。法律的には問題は全然ありませんが、ああいうどさくさに行なわれたものでありますからいろいろな問題があるということは、これはもう相当ございます。特に政府が一番考えましたのは、当時の問題として出征軍人というもの、あれは軍人に対しては特例を認めておりました、そう言っておりますが、当時戦争が終わった直後でありましたので、相当地域々々によってイデオロギー的に強い動きをしたような農地委員会その他は相当独断的な解決方法をやりましたり、御承知のとおり戦前は小学校の教員はその居住地、居住村ではなくして、別な村でなかったら奉職できないというような原則がありましたので、そういう意味で隣村の校長をしておったがゆえに、いわゆる不在地主として処置をせられたり、それから農業用施設として当時留守番を置いた家まで解放せられたり、いろいろな問題がございます。私もその例を知っております。でありますから、現在何万件か係争中になっておるわけであります。そういうものを、もう政府は合憲であり、法律的には処置済みであるから、けんかするならお前らかってにしろと、こういうことは私はできないと思うのであります。少なくともそういう争いがないように、より豊かな国民をつくっていくように施策を行なうということは、私は憲法上当然政府のまたつとめでもあるし、絶対にそういうことは考えてはいけないのだ、処置などもってのほかだというような考えはとっておらないのであります。
#139
○春日委員 いわゆる最高裁の意思決定が示された以上、その後において何ものをもなし得ないと私は断定的に言うものではございません。これは国の自由な発意によって、国が必要でありとするならば、その時点において適切な施策を講ずることを妨げるものではございません、けれども、そういうような場合どのように発意し、どのように決定し得るか、この問題については法のもとの平等の大原則、これがやはり憲法の条章に明記されておるところであると思うのであります。あなたのように何でもおか目八目で、大野伴睦、田中角榮式に勘でやってしまうというようなことは、憲法はこれを認めてはおりません。すなわち、憲法は「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」と規定をいたしておりまして、法のもとの平等の大原則を掲げておることを、これは大蔵大臣御承知のとおりであります。ここに言う法のもとの平等の原則ということは、法を不平等に適用することを禁止するだけではなくして、差別待遇ないし差別取り扱いを内容とする法律の制定を禁止しておるものとこれは解釈すべきものである、この点は異論はございませんね。いかがでありますか。
#140
○田中国務大臣 法律的な議論としては春日さんの議論に相当傾倒すべきものがございますが、事実は、あなたが言ったことのものさしがすべてのものに適用されて他に及んではいかぬというふうにはなりません。これはいわゆる憲法で要求をしておりますものは、その公平の原則というものを大前提にしておるわけでありますが、いまの税法一つ見てみれば、国民が同じものさしでもって税金を納めておるわけではありません。現実に対処して必要なものであれば、低所得者に対しては税金を納めないでいいようになっています。それだけではありません。土地を売った者には税金をかけることになっておりますが、公共の用に供するような、いわゆる公共の用に自分の宅地等を出す場合には、土地収用法の特例を認めておるのでありまして、税はこれを減税しておるのであります。こういう国民のためによかれかしということは、私はその公平の原則と何ら背反しないと思います。こういうことは、法律により明るい春日さんは、十分承知の上で何らかの御発言をなさっておるようでありますが、これが私の真意と理解していただきたい。
#141
○春日委員 私は、この問題はきわめて重大なポイントであると思いますから、さらに明らかにいたしておきたいと思うのでありますが、国民は法律の前に平等であるというこの憲法の規定は、法律を差別的に適用することはいけないが、それだけではなくして、差別的に立法することもいけないということを規定しておるのです。これは明らかにそうなんです。差別的であるか、あるいは平等的であるかということの分かれ目になるものは、客観的合理性、客観的妥当性なんです。国家に功労のあった者、これに対して、功労のない者には黄綬褒章も藍綬褒章もいかない、功労のある人にはいく、不平等ではないかというようなばかなことをわれわれは言うのじゃない。そこに合理性と妥当性というものがあって、特別の立法というものがそこに許される。そのとき法のもとにおける平等の原則が、ここに確保されるのである。憲法のもとにおける、法のもとにおける平等の原則は、これは執行をはばむものであると同時に、また立法することをも阻止することの国家宣言である。この問題を何と心得ておるか。
#142
○田中国務大臣 憲法の条章に書いてございますように、門地とかその他によって人種的差別を行なうというような、いわゆる人種差別的なものは、絶対に憲法ではこれを拒否しておるのでありますから、そのような目的を持った立法等、当然その条章に触れることは言うをまたないわけであります。
#143
○春日委員 これは、広瀬君の質問の中でも大臣が答弁されておりましたが、私はその答弁に対して、関連質問でチェックしかけたのでありますが、あなたは時間がないままに遁走されて、結論は得ませんでしたが、実際問題として法律の前に平等でなければならぬ。旧地主の諸君が、まことに国家の施策に協力、貢献をして、その結果としていまあわれな生活をしておるというのであるならば、その窮状を国家が救うこと、これはためらっては相ならぬ。だとすれば、同じような立場にある者、たとえば広瀬君が列挙されたように、十何項目ございました。それらの人々に対しても同じ施策をもって、その国家の施策に対する協力と貢献に対して、報いるところがなくんば私は許されぬと思う。それが平等の原則である。地主さん、これは農地改革に貢献なすった、その結果いま非常に貧困な中におられる、救済いたしましょう、国民金融公庫の二十億のワクを設定する、まことにたとうべきかなであります。だとすれば、広瀬君が指摘されたとおりに、企業整備によって父祖伝来ののれんのある家をつぶしてしまった人々、あるいは徴用によって自分の家業をこわされて、職工にされてしまった社長やだんな、そういう連中がおります。あるいは戦時補償特別措置法によって債権を全部切り捨てられてしまって、無一文になってしまった諸君、みんな国家に貢献をした。これらの人々が、旧地主と同じようにいま窮乏の中に身をさらしておる者がある。これは旧地主の数の、それの何十倍も多いと思う。これらの人々には、旧地主に二十億であるとするならば、三十億、五十億、六十億と、ずっと十項目の人々について、法律の前において国民平等の原則の憲法の条章に従って、そのような措置を同時かつ並行的に行なうべきであると思うが、今回旧地主だけに行なって、それらの諸君をシャットアウトしておる、この残酷無比というか、不公平きわまる施策のあり方、その理由は何でありましょうか、国民の何人も納得できる御説明をお願いいたしたい。
#144
○田中国務大臣 御承知のとおり、昭和二十年の敗戦直後から今日まで十八年間、お互いはイバラの道を歩んできたわけでありますが、その間において、いまあなたが言われたと同じ思想に基づきまして、政府はささやかではございますが、(「浪花節のようだ」と呼ぶ者あり)浪花節はやはり必要であります。そういう意味で、当時軽重を考えながら、いろいろな施策をやってきたのであります。ですから念のため申し上げますが、在外資産の問題、在外公館の借り入れ金の問題、占領軍による被害者の救済の問題、接収家屋等の問題、賠償指定機器の問題、小笠原引き揚げ者の問題、沖繩に関する問題、それから戦傷病者及び戦没者遺族の問題、未帰還者の問題、未帰還者留守家族の問題、学徒動員による被害者に関する問題、戦災による家屋、人員に対するもの、強制疎開による被害に対するもの、原爆被爆者に対する問題、その他恩給、敵産管理、金鵄勲章年金、こういうものをやってきておるのであります。こういう問題を重点的にやってきまして、一番初めの在外資産等、これは御承知のとおり四百四十四億を支出したわけでございますが、こういうことを処理する前に、農地被買収者も問題を起こしておったのです。どうしてわれわれのほうをしないのかと言っておったんですが、いずれにしても調査も完全でございませんし、それよりももっと必要なものから手をつけなければいかぬ。だんだん、だんだん手をつけてまいりまして、今日の段階になりますと、農地被買収者に対しても、国民金融公庫に二十億くらいワクをつくらなければなるまい、こういうことになったのでありますから、ひとつ事実を、歴史に徴してもう少しよく認識していただけば、なるほど相当あとまで引っぱってきたんだなということは、御理解賜われると思うわけでございます。
#145
○春日委員 いま大蔵大臣は、わずかばかりいままで施策が講ぜられた分を読み上げられまして、こういうことをやってきたんだから、いま旧地主に対してこのことをなすことも、機会均等の原則に反するものではない、こう言われておりますが、ならば、私がこれからお伺いをいたします項目について、いかなる施策が講ぜられておるか、それぞれひとつ御答弁を願いたいと思うのでございます。
 まず第一に、戦時補償特別措置法によって打ち切られた請求権の損失、その第一番に軍需会社等に対する補償金、第二には、陸海軍納入物資の代金、この中には農事実行組合が納めた馬糧用雑穀、薪炭、松根油、そういうようなものも全部支払いが行なわれておりません。第三には、当時の土木請負業者等の工事代金、第四には、沈没した船舶に対する保険金、この中には漁船までが含まれていることは御承知のとおりであります。第五には、個人や法人の企業整備の補償金、これは一体どうなっているか。第六には、五万円をこえる建物疎開の補償金、これは一体どうなっているか。第七には、戦時保険によりまして、保険金が法人は一万円、個人は五万円で切り捨てられている。そもそも保険金というものは、大体五十年に一回しか災害がないものとされている。五十年に一回そういうような災害があったときに、自力によって再建することのために、五十年間保険金をかけて、その一時の災害に備えるのが目的です。特に戦争中は被害が多いということで、戦時保険というもので高い保険料率を納めて、そうしてその不時の災厄に備えているわけです。そのときに、法人は一万円、個人は最高五万円、これで切り捨てられて、残余のものは未支払いのまま今日に至っている。これは、全国において何百万というものが対象に相なっている。これは一体いまどうなっておりますか。第八には、銀行等の命令融資等による損失の補償金、第九には、社債等の元利保証金、こういうものが第一に、戦時補償特別措置法によって打ち切られたものです。たとえば旧地主団体やあるいはその他の団体のように、全国的な組織をつくり上げて、そこで何千円という会費、運動費を出し合って、それで適当なオルガナイザーがおって、そいつを全国的な圧力団体に組織して、政府に体当たり殺倒したものについては何がしの処置が講ぜられておるが、以上申し上げましたような善良なる全国の数百万の被保険者、企業整備を受けた中小企業者、建物疎開を受けた、楽しいわが家をめちゃくちゃにこわされてしまって、五万円もらってあとはさようならと言われた人人、こういう者は全国的な組織運動が起こらない。適当なオルガナイザーもあらわれてこないで、いまそのままになっておる。ことごとくこれらの諸君は当時国の施策に貢献をし、そうしていまほんとうに住むに家なく困っておる。アパートにいくにしてもなかなかたいへんなことなんですね。そういう人々の上に何らかの施策を講ずるの意思があるか。本日農地補償については二十億の道が開かれた。さらに農地被買収者調査会設置法の答申を待って何らかの補償が約束されておるのだが、法律の前に国民常等の原則を政府が確認するからには、これらの人々に対しても同じような政府施策を政府は相次いで講ずるの決意があるのかどうか。この機会を通じて全国民に明確なる公約を与えられたいと思うのであります。
#146
○田中国務大臣 春日さんいま言われましたもろもろのことに対しては、私たちもえりを正しておるわけであります。これが戦争に敗れた日本の実態であります。こういう問題は真剣にお互いが取り組むことはほんとうに必要なことであると私は思います。しかし戦争に敗れたという時点に立って考えますときに、国民はあなたがいま言われたとおり、大なり小なりすべて被害を受けておるのであります。当時の指導者の責めかもわかりませんが、いずれにしても大なり小なり国民は敗戦ということによって、すべてがその差こそあれあらゆる面において犠牲をしいられ、損害を受けておるのであります。でありますから、この中でやむにやまれないものは一つずつその時点に解決をしてくるわけでありますが、それが先行しすぎて自国の再建そのものが画餅に帰してしまうような道はとらないわけであります。でありますから、健全財政の基本を貫きながら、しかもわれわれの生活がきょうよりもよくなるように各般の施策を行ないつつ、国民に理解を求めつつ、今日十八年間の歴史を築いてきたわけであります。でありますから、その中に一つずつその時点において解決をせざるを得ない問題に対しては、誠意をもって、政府も、国会も、国民自体も、それを理解して今日に至っておるわけであります。でありますから、私はその意味において、西ドイツが戦いに敗れてからあらゆる戦時補償や戦いのために犠牲になった者に対しては無条件でこれを処理をしたという考え方は、これはもう何回も負けて敗戦の歴史を何回か経ておる国民でありますから、そうしなければ国家の再建はできないものだというふうに思い切った施策をとったことは、私も敬意に値するものだと考えているわけであります。でありますから、政府が全くそういう問題を一顧だに値しない問題として考えておるわけではないのであります。でありますから、今日まであなたがいま言ったようないろいろな問題を全部片づけることはできませんでしたが、こういうふうに凡百の問題を少なくともその時点において誠意をもって解決をしてきたわけでありまして、国民自体もそれを理解したので今日のような日本が築き得たわけであります。そういう問題はやはりよく考えていただいて、やっぱり日本人として可能な最善ということを見つめながら一歩一歩前進をしていくということが政治であり、行政の実態だと考えておるわけでありまして、春日さんもそういう事実をひとつ十分御理解賜わりたいと思います。
#147
○春日委員 これは全く答弁にはなっていないと思います。国敗れて山河ありということがあるが、日本敗れて保守政権ありということなんですね。保守政権はその地盤となるものに対して偏向して施策を講じておる。そのことが本日この日本の政治と経済をかたわにしてしまっておるのです。私はこの点を大蔵大臣に対して特に御銘記を願いたいと思う。本大蔵委員会は、過去十カ年間のうちに、かれこれ三、四回にまたがって欧米諸国――大体日本とレベルを一にするところの工業国の視察をしてきておるのであります。アメリカにも、また西ドイツ、フランス、イギリス、イタリーすらまで中小企業という政治問題がないのです。皆さん御承知のとおり、あなた方の力によって相当に日本国は経済の興隆を来たしたと言っておるけれども、こんなものは大したことはないのです。なるほど大企業、大財閥、保守政権関係のそれぞれの国民は繁栄をもたらし得ておると思うが、山谷のドヤ街とか釜ケ崎のドヤ街にはなお数万の絶望者がおる。全国のスラム街にはこれが五十万おる。百六十万の生活保護者、千百万の低所得者ボーダーラインがおります。こんなものは、田中大蔵大臣が自由民主党の施策の結果、日本国の興隆を来たしたなどといばるような結果にはなっておらない。三井、三菱、住友、そういうようなところはマンモス的成長を遂げておるけれども、山谷のドヤ街には、全国のスラム街には五十万の絶望者がおる。百六十万の生活保護者がおる。一体あなた方は何をか国民の前にその大口をたたくことが許されますか。いいですか、国民所得は西ドイツは日本のそれの大体三倍です。日本の国民所得が十万何千とすると西ドイツは三十万。それは日本国の半分の人口とあんな小さな国土の中においてそれだけの施策が行なわれておるのは、政策が平等に行なわれておるからなのですよ。いまここにその補償の問題についても、いまあなた方は圧力団体に対してはしかるべき施策を行なってきておる。いま一つの盲点に置かれて施策を受けることなく置き忘れられておる請君の階層は何か、これを調べてみると、軍需会社に対する納入品代金がもらえていないのは、みな下請企業です。中小企業の諸君。一生懸命で軍需会社に品を納めた。戦時補償特別措置法、この法律をたてにとって親会社が代金を支払わず中小企業者は全部まる裸になってしまった。そうして本日その補償を行なっていないのです。それから建物疎開をやった諸君も、企業整備、みな中小企業です。何も補償をいただいておりません。戦争によって家が燃えた、工場が燃えた。何百万円という保険の契約を結んでおった諸君が、法人が一万円、個人が五万円だぞ。そうしてそれが打ち切られて本日まで何らの補償が行なわれていない。旧地主に対しては、この間聞くところによると、綱島正興先生の案によると二千八百億とかいう膨大な金を旧地主に対して何らかの形により補償する、そういう形で近く答申を待って施策を講じられようとしておるのであるが、これらの諸君に対しては本日までびた一文も払われていないが、将来において二千八百億旧地主に補償するがごとく、二百八十億でもいい、たとえ二十八億でもいい、その程度の金を支払うことによって、法律の前に国民平等の原則を貫いて、そうして本日わが国の経済が二重構造、三重構造、産業間、階層間、地域間、そういうような所得の格差を解消することのために何らかの適切な施策を講ずる意思はないか、この点この機会に明らかに政府の方針を述べておいていただきたいと思うのであります。
#148
○田中国務大臣 いままで御発言にありました戦時中における疎開その他を含めた様たな問題につきましては、国ができるだけ早い機会に立ち直って、これらの問題を一つずつ片づけていけるように、何らかの措置をしていけるように、国の力が大きくなることが望ましいことであります。また政府も日夜それを考えて、われわれの生活のレベルアップまた所得の倍増に精を出しておるのでございますが、現在の段階においては、一つずつの問題もさることながら、戦後他の先進国に比べては低いとはいいながら、相当社会保障も拡充いたしてきておるのでありますし、もろもろの社会的施策を行なっておりまして、できるだけ早い機会に先進国の最も高い水準にまでこれらの施策を推し進めていくことによって、これらの方々に報いたいという考えでありますので、いまあなたがたくさん申されました問題、私もその当時被害者の一人でもありましたので、おっしゃることはよくわかります。よくわかりますし、事実も、うなずけるものがございますが、これを一々全部取り上げていつの日にか解決できるかということになりますと、これは政治の一つの基本的な姿勢の中に当然組み入れるべき問題だと思いますけれども、政府がこの段階において、このようなスケジュールによってこういたしますなどと言うには、あまりにも大きな問題でございますので、その間の事情は、毎度政府の立場を申し上げておりますことともあわせて、御理解いただきたいと存じます。
#149
○田澤委員 これにて本案に対する質疑は終了せられんことを望みます。
#150
○臼井委員長 田澤君の動議に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#151
○臼井委員長 起立多数。よって、田澤君の動機のごとく決しました。
 暫時休憩いたします。
   午後七時十五分休憩
     ――――◇―――――
   午後七時三十八分開議
#152
○臼井委員長 それでは休憩前に引き続き会議を開きます。
 国民金融公庫法の一部を改正する法律案を議題とし議事を進めます。
 先刻質疑を終了いたしておりますので、これより討論に入ります。通告がありますので、これを許します。広瀬秀吉君。
#153
○広瀬(秀)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております国民金融公庫法の一部を改正する法律案に対しまして、反対の討論を行ないたいと存じます。(拍手)
 本法案は、国民金融公庫に対する今日までの出資金二百億に対して二十億を増額する、したがって二百二十億円の出資金にする、こういう形で提案をされておるわけであります。その限りにおいては、単に問題がそれだけならばわれわれ反対する何ものもないわけでありまするが、その二十億をどう使うかという内容に対しましては、これをいわゆる旧地主、農地被買収者だけを対象にいたしまして、しかも特別な優遇措置を貸し付け利率においてとる、しかも二十億という特定のワクを設定しようというのであります。このように、内容的に問題の検討を進めてまいりますときに、まずどうしても私どもは納得のできない問題がたくさん出てまいるわけであります。
 次に、その理由の幾つかを申し述べて反対をいたすわけであります。
 まず第一に、農地被買収者の調査を行ないまして、この答申が出ておるわけでありますが、そのような特段の優遇措置を農地被買収者にやる根拠というものは、私はないということを指摘せざるを得ないわけであります。まず第一に、この答申にもございますように、被買収世帯の収入は、買い受け世帯及びその他の一般世帯に比べて必ずしも低くない。しかも具体的な資料について見ますると、かなりいい収入を得ているというデータがはっきりいたしておるわけであります。第二に、田畑、山林の所有及び経営についても、被買収世帯は、買い受け世帯及びその他一般世帯に比べてその面積も比較的に大きいものが多いんだ、こういうことであります。その他、市町村長であるとか、あるいは地方公共団体の議員であるとか、教育委員等の公職についておる者も、被買収者にきわめて高い比率を持っておるということが指摘をされておるわけであります。さらに、暮らし向きの自己評価というような問題につきましても、中よりも上の暮らし向きであると見る世帯の比率は、被買収世帯は買い受け世帯その他の一般世帯に比べてかなり高い、こういうこともいわれておるわけであります。このことは数字的な裏づけもあるわけであります。こういうような場合に、今日国民金融公庫を利用する非常に零細な小規模事業者、ほかの一般銀行その他の金融機関から、金融ベースにおいて金を借りることができない、生業資金を借りることができないというような人たちが、今日国民金融公庫に殺到しておるわけであります。しかもこの資金需要に対して非常に気の毒な人たちが充足されない現状において、ただいま申し上げたような状態にある被買収者を特段の優越をもってこの中に加えるということは、どうしても納得することができないわけであります。
 第二の点は、すでにこの農地被買収者の問題につきましては、最高裁の昭和二十八年十二月二十三日の大法廷における判決において、当時行なった自作農創設特別措置法、これは正しい法律であり、しかも、いわゆる憲法二十九条にいうところの「正当な補償」というものも正しく与えられておる。何ら憲法に違反するところなく、正当な補償が与えられておるのだということで、この問題についての法律的な争いというものははっきりけじめがついておる問題であります。このように最高裁が憲法解釈として最終的なかつ有権的な解釈を下しておるにもかかわらず、今回政府がとろうとする措置は、この判決を尊重せざる立場に立っていると私は思うのであります。しかもこのことは、憲法において規定されておるように、法の前に平等であるという国民の基本的権利を無視する誤りをおかしていると考えるのであります。
 第三の点は、私は、今回政府のとらんとする措置が、いわゆる国民金融公庫法の第一条あるいは第十八条一、二項、すなわち国民金融公庫法の制定された本旨、さらにその本旨、目的とするところを受けて業務の方法を書いておるのが十八条でありまするが、このいわゆる国民金融公庫法の制定された趣旨、こういうものになじまないものを導入をして混乱をさしている、こういう国民金融公庫法の精神を踏みにじる要素というものが出てきている、こういう点から第三の点として反対せざるを得ないわけであります。
 むしろ、今日農地被買収者の人たちの生活条件よりももっともっと気の毒な事情にあり、あるいは非常に生活程度も低い、しかも生業資金があれば立ち直れるであろうというようなものが数多いのでありまして、たとえば海外引き揚げ者の在外資産の問題あるいは戦災によって自分の工場を失い、住宅を失い、かわいい子供を失いあるいは奥さんを失う、こういうような事態に今日まで泣き続けており、しかもまたそれから復興再建のできない人たちもおるわけであります。あるいは強制疎開にあって家を失い、しかももとの土地を安く手放してしまって、いまどうにもならないという人もおります。あるいは戦時中の企業整理にかかって、その被害からなお脱却できないで塗炭の苦しみにあえいでいる人たちも多いわけであります。戦時中の徴用工の場合もそうであります。いろいろそういう問題が今日未解決であります。こういうような人たちと比較いたしまして、今日農地被買収者の中にごくレアなケースとして気の毒な方もあろうかと思いまするけれども、それらの人たちは、公庫法の十八条にいうところの、事業をこれからやっていこう、そしてそれに対する計画があり、独立してこれから事業を進めていこうという意思がしっかりしている、こういう場合には、これは一般の問題として解決のつく問題であります。何もことさらに、農地被買収者の旧地主だけを取り出して、しかも貸し付けの利率六分五厘というような特別な優遇の措置を講じてやる必要はないと私は思うのであります。それよりは、むしろ、先ほど申し上げたようなもっともっと気の毒な人たちのために金融公庫法を改正するとするならば、もっと出資資金を増大し、貸し付け資金のワクを一般的な問題として大幅に増額することによって、これらをすべて法の前に平等であるという精神を生かした措置として、旧地主の中に真に気の毒な者がまれなケースとしてあるならば、そういうものはそういう政策によって救い得るのであります。ことさらに、特定の圧力団体であるいわゆる解放農地補償連盟というような大きな圧力団体、組織の圧力に押されまして政策の基本を忘れる、こういうようなことがあっては断じてならないと私は思うのであります。
 このような幾つかの角度から、私は本法律案に対しまして反対せざるを得ないわけであります。
 なお、私がこのような討論をいたしましても、この法案はおそらく与党の多数によって押し切られるでありましょうが、委員長におかれては、われわれがどうしても納得できない正当なる少数意見を持っておったということをここに保留していただきたい、そうすべきであるということを、しかもそういう少数意見の留保ということを正確に本会議にも伝えられるように強く要望いたしまして、私の反対討論を終わる次第です。(拍手)
#154
○臼井委員長 これにて討論は終局いたしました。
 続いて採決に入ります。
 本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の御起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#155
○臼井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。
 堀昌雄君。
#156
○堀委員 国会法第五十四条に基づきまして、本会議において少数意見を報告いたすことについて、委員長において善処されたいと思います。
#157
○臼井委員長 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#158
○臼井委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次会は明二十五日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後七時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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