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1962/01/30 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 商工委員会 第2号
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1962/01/30 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 商工委員会 第2号

#1
第043回国会 商工委員会 第2号
昭和三十八年一月三十日(水曜日)
   午前十一時開議
 出席委員
   委員長 逢澤  寛君
   理事 小川 平二君 理事 白浜 仁吉君
   理事 中村 幸八君 理事 板川 正吾君
   理事 田中 武夫君 理事 松平 忠久君
      神田  博君    小平 久雄君
      笹本 一雄君    始関 伊平君
      田中 榮一君    田中 龍夫君
      中川 俊思君    林   博君
      南  好雄君    山手 滿男君
      久保田 豊君    小林 ちづ君
      中村 重光君    西村 力弥君
      伊藤卯四郎君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  福田  一君
        国 務 大 臣 宮澤 喜一君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        委員長     佐藤  基君
        土地調整委員会
        委員長代理   黒河内 透君
        総理府事務官
        (経済企画庁長
        官官房会計課
        長)      佐藤 二郎君
        通商産業事務官
        (大臣官房長) 渡邊彌榮司君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会設置に関する件
 通商産業の基本施策に関する件
 経済総合計画に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
 鉱業と一般公益との調整等に関する件
     ――――◇―――――
#2
○逢澤委員長 これより会議を開きます。
 まず、小委員会設置の件についてお諮りいたします。
 昨日の理事会において協議いたしました通り、本委員会に小委員九名よりなる金属鉱山に関する小委員会、小委員十五名よりなる石油に関する小委員会、並びに小委員十五名よりなる繊維に関する小委員会を設置するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、小委員及び小委員長の選任に関しましては、委員長において指名することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○逢澤委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。
 小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもって御通知いたします。
 次に、ただいま設けられました各小委員会において、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合の人選、手続並びに小委員の辞任の許可につきましては、あらかじめすべて委員長に御一任願っておきたいと存じまするが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、小委員長及び小委員に欠員を生じました場合の補欠選任に関しましては、委員長において指名することにあらかじめ決定しておきたいと存じまするが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○逢澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#7
○逢澤委員長 それでは次に、経済企画庁長官が出席されましたので、経済総合計画に関して、経済企画庁長官より、その所信について承ることにいたします。宮澤経済企画庁長官。
#8
○宮澤国務大臣 会期中を通じまして、再びいろいろ何かと御厄介になるかと存じますので、よろしくお願いいたします。
 ただいま委員長の御発言もございました通り、この際、所掌の事務につきまして、幾つかの点を申し上げてみたいと思います。
 まず、最近の経済情勢とその見通しでございますが、わが国の経済は、御承知のように、ひとまず景気調整の試練を乗り越えまして、新しい拡大と発展の段階を迎えようといたしております。国際収支は、すでに昨年の夏以降均衡基調を続けておりますし、一連の金融引き締めの措置も解除されまして、金融は次第に緩和、正常化の傾向をたどって参りますとともに、軟調を続けておりました卸売の物価にも、底入れの気配がうかがわれております。しかしながら、鉱工業生産は、景気調整の影響がございまして、なお一般的に弱含みの傾向を続けておりますし、まだここしばらく急速な景気の上昇は期待できないと考えられます。昭和三十八年度は、新しい安定成長への地固めの年として、従来から問題となっております社会資本の立ちおくれや、経済の内部の各種のひずみを是正いたしまするために、財政の健全性を堅持しながら、積極的な施策を推進する考えでございます。国民所得水準の上昇に伴いまして、消費需要の増大も期待されますし、さらに輸出の増大に一そう努力をいたしますならば、わが国の経済は、やがて着実な拡大に転じまして、前年度に対して実質六%程度の成長を遂げ、国際収支もなお均衡を維持できるものと見込んでおります。
 次に、貿易の自由化、国際競争力の強化等の問題でございますが、昨年の十月に、八八%の貿易自由化を達成いたしました。今後わが国経済がさらに発展をいたしますために、一そうの自由化を推進していく必要があると存じます。そのためには、わが国の産業が国際競争にたえ得るように産業体制を整備確立をいたし、国際競争力を強化していくことが肝要であると考えるのでございます。わが国産業の国際競争力について問題となる点は幾つかございますけれども、企業の借り入れ依存度が非常に高く、金利水準もまた高いために、従って、金利負担が重いということ、社会資本の立ちおくれが生産性向上の障害になっていること、国産技術の開発がおくれていること、企業の生産規模が概して非常に小さく、その結果輸出面、国内面を通じて過当競争の弊害が見られることなどでございます。政府は、これらの問題点の改善是正に努めることはもとよりでございますが、石炭、海運、非鉄金属などの問題のある産業につきましては、その再建整備のために必要な施策を実施しつつございます。また、中小企業や農林漁業につきましては、その近代化、生産性向上をはかり、国際経済環境の変化に即応した国内産業の体質改善を促進いたしますとともに、輸出振興に一そうの努力を傾注いたし、また他方では、対外的には、外国に対しましては、対日差別待遇の撤廃、海外経済協力の促進に努めることといたしておりますが、経済企画庁といたしましては、関係各省の調整に努めまして、これら諸施策の円滑な実施を極力促進して参る考えでございます。
 次に、消費者物価の問題でございますが、わが国経済の安定成長をはかります上に、消費者物価の問題はきわめて重要でございます。過去二年にわたり、消費者物価は予想以上の大幅な上昇を見たのでございますが、この上、著しく上昇いたしますことは、国民生活を脅かすばかりでなく、経済の安定成長をも阻害することになると思います。最近その上昇傾向に若干鈍化の様子が見られますけれども、この際、政府は公共料金の値上げを抑制し、また消費物資の供給力の増大、流通機構の整備などを初めといたしまして、長期的、総合的な観点から、消費者物価の安定対策を推進いたしまして、国民生活の安定に努めることにいたしております。経済企画庁といたしましては、関係各省との連絡協調のもとに、これが一そうの効果を上げますよう努力をいたす考えでございます。
 次に、地域格差の是正の問題でございますが、経済の均衡ある発展をはかりますために、地域格差をさらに是正するということが重要な問題であることは申し上げるまでもございません。このためには、全国的な観点に立ちまして、総合的に施策を推進する必要がございますので、さきに国土総合開発法に基づく全国総合開発計画を決定いたしまして、また、新産業都市建設促進法、低開地発域工業開発促進法などの法律も制定実施されておりますので、経済企画庁といたしましては、これらの法律を活用いたしまして、全国総合開発計画を推進し、産業の適正配置と後進地域の開発を促進いたしまして、地域間の均衡のある発展をはかって参る考えでございます。
 離島振興、豪雪地帯対策などにつきましても、引き続き努力を傾注いたしたいと考えております。
 水資源行政につきましては、最近における産業の飛躍的発展、人口の都市集中、生活水準の向上などによりまして、もろもろの用水の需要は急激に高まっておりまして、その不足が重大問題になりますとともに、各種の利水相互間の調整の問題も、次第に深刻さを増しております。これらの問題の解決のために、水資源の総合的な開発と合理的な利用の促進が要請をされ、さきに水資源開発促進法及び水資源開発公団法が制定されたのでございまして、この二法に基づきまして、利根川及び淀川が現在水資源開発水系として指定をされております。これら水系における水資源開発基本計画も決定されまして、公団は、矢木沢、下久保、高山ダム等の事業を実施することとなりまして、その活動はすでに軌道に乗りつつございます。なお、昭和三十八年度にはさらに利根川の導水路建設事業、印旛沼の開発事業などが予定されておりますので、経済企画庁といたしましては、その実施に遺憾のないよう努力いたして参る考えでございます。
 以上、経済企画庁の施策につきまして、所信の一端を申し上げたのでございますが、わが国経済の発展のために、今後とも一そう努力して参る所存でございますので、何とぞよろしくお願いをいたします。
#9
○逢澤委員長 以上で経済企画庁長官の説明は終わりました。
 次に、通商産業大臣が出席されましたので、通商産業の基本施策に関して、その所信について承ることにいたしたいと存じます。福田通商産業大臣。
#10
○福田国務大臣 通商産業政策につきまして、一言ここに御説明を申し上げたいと存じます。
 昭和三十七年度のわが国経済は、一昨年来の一連の景気調整策が着実に効を奏しまして、設備投資及び在庫投資の減少を中心として経済の基調は鎮静化を見るに至りましたが、その結果輸入は大幅に減少し、輸出面においても対米輸出を中心として大幅な増加を示しましたので、国際収支は上期中に均衡回復を達成し、その後も黒字基調を維持しております。その結果、貿易収支では三億ドルの黒字となり、年度末の外貨準備も十八億ドルをこえる見通しとなりました。しかし、反面において、国内経済は、年度問の経済成長率は実質で四・二%、鉱工業生産で三・七%と低い水準にとどまる見通しとなっております。政府は、国内均衡の観点から、さきに公定歩合及び輸入担保率の引き下げ等、相次いで引き締め政策の緩和を行なって参りましたが、目下のところ、なお設備投資意欲の停滞、在庫投資の伸び悩み等が予想される状況にあります。しかし、このような時期にこそ産業関連施設等の社会資本の充実や中小企業の近代化により、わが国経済の包蔵する各種のひずみの解消をはかるため、公共投資、民間設備投資の重点的確保をはかり、経済を正常な安定成長路線に乗せる必要があるのであります。
 また、来年度以降においてわが国が順調な経済成長を遂げていくためには、輸出を通じて経済の発展へという方向を経済運営の基本としなければならないのでありますが、そのためには、この際、商品別、市場別に輸出秩序の確立をはかりつつ、政府民間相協力して輸出努力を重ね、輸出の拡大をはかることが、今後の重要課題とされるのであります。
 以上のように、政府の適切な施策に加え、輸出の順調な増加が見られれば、明三十八年度の経済は、国民総生産は実質で六・一%増加し、鉱工業生産は実質で六%上昇し、また国際収支面においても黒字基調を維持するという健全な経済の拡大を達成し得るものと存じます。
 翻って長期的観点から見ますと、わが国経済は内外に解決を迫られている構造的問題に直面しております。
 まず、貿易面におきましては、わが国は一昨年決定されました貿易為替自由化促進計画の線に沿って自由化の推進に努め、すでに自由化率も八八%と先進諸国の水準に近づいて参りましたが、わが国を取り巻く国際環境の変貌は著しいものがあり、西欧における欧州経済共同体の発展、米国における通商拡大法の制定を契機として、相互の貿易の自由化の拡大から関税の一括引き下げへと、予想以上のテンポで進んでおります。このような国際経済環境のもとにおいて、わが国が自由化の一そうの推進というきびしい試練を乗り越えて発展していくためには、国内産業の体制の整備確立をはかり、その国際競争力を強化することが急務とされるのであります。
 また、国内面におきましては、わが国中小企業の国際的立ちおくれは著しいものがあるのみならず、わが国経済の健全な発展をはかる見地からも、所得格差の是正は、経済の安定成長と並んで経済政策の基本的な目標とすべきものであります。ことに最近における貿易の自由化と経済の高度成長に伴う経済環境の変化は、中小企業の近代化と構造の高度化を緊要の課題としております。
 以上申し述べましたような内外の情勢にかんがみ、昭和三十八年度におきましては、当面緊急に対策の樹立を必要とされている石炭鉱業について所要の措置を講ずるほか、通商産業政策の主眼点を、中小企業の近代化を促進し、その生産性格差を是正すること、産業の自由化即応体制の整備確立により国際競争力の強化をはかること、及び経済発展の起動力である輸出振興のための施策を充実することの三点に置いて、所要の施策を強力に推進して参る所存であります。
 今国会において御審議いただく明三十八年度予算案の編成にありましても、ただいま申し上げた観点から、中小企業の近代化、石炭、非鉄金属対策の充実強化、産業体制の整備確立、輸出の振興と経済協力の推進、産業の適正配置と産業基盤の強化、鉱工業技術の振興等に重点を置いて必要な予算を計上するとともに、所要の法的措置を準備している次第であります。この結果、通商産業省の一般会計予算につきましては、本年度の約三百十八億円に対しまして約百二十二億円、比率にいたしまして三割五分増の四百一千億円を計上いたしますとともに、通商産業省関係の財政投融資計画につきましても、総額二千八百六十八億円を計画し、本年度当初計画に比べまして、三百四十四億円、一割四分の増額を行ないました。
 これらの措置によりまして、今後通商産業施策の一そう積極的な推進を期することができるものと考えている次第でございますが、以下重要項目ごとに施策の概要についてご説明申し上げます。
 施策の重点の第一は、まず中小企業の近代化であります。
 わが国の中小企業は、国民経済上きわめて重要な地位を占めているにもかかわらず、現状においては生産性や賃銀等、その水準はいまだ低位にあり、貿易自由化の進展と国際経済の発展に即応し得る体制を整備するためには、これが近代化を一そう強力に推進し、格差の是正をはかることが不可欠のこととされると申さねばなりません。さらに、最近における経済成長に伴う中小企業における労働力の不足の傾向と賃銀の大幅な上昇は、中小企業の近代化を一そう緊要のこととしております。このため、通商産業者といたしましては、来年度において、中小企業に関する基本政策を明定することが必要と考え、中小企業基本法を今国会に提出することといたした次第であります。
 この中小企業基本法の制定に伴う具体的施策といたしまして、まず、来年度の一般会計予算におきまして、本年度予算を約二十億円上回る約八十五億円の中小企業対策費を計上することといたしました。この中心をなしますものとして、中小企業の近代化と体質改善の計画的推進をはかるため、中小企業近代化促進法を制定し、その資金的裏づけとして中小企業高度化資金融通特別会計の創設とあわせて、従来の中小企業近代化助成制度の充実をはかることとしております。また、中小企業の技術の向上と経営の合理化の総合的推進をはかるために、特別の法律を制定するとともに、その実施体制強化の一環として日本中小企業指導センターの特殊法人化を行なうこととしております。
 一方、財政投融資計画におきましても、中小企業金融の円滑化をはかり、その積極的振興を期するため、中小企業関係政府金融機関に対する財政投融資を、国民金融公庫分を含めまして千二百八十三億円計上するとともに、中小企業信用保険公庫に対して一般会計から三十億円の出資を行なうことといたしております。来年度におきましては、このほか、特に中小企業の自己資本の充実の観点から中小企業投資育成会社を創設し、施策の画期的充実をはかることとした次第であります。
 中小企業振興のための施策といたしましては、このほか、税制面からも、中小企業の近代化促進の見地から新たな特別償却制度を設けるとともに、専従者控除制度の改善、同族会社の留保金課税の軽減措置を講ずることといたしまして、これら各般の施策を通じて、中小企業基本法の実施体制に遺憾なきを期することとした次第であります。
 重点の第二は、石炭対策の確立であります。
 国民経済の長期的発展をはかるためには、エネルギーの合理的かつ安定的な供給の確保が必要とされることは申すまでもありませんが、わが国エネルギー産業の中心となる石炭産業は、いわゆるエネルギー革命の進展に伴い、構造的な不況に直面しているのであります。
 このような現状に対処するため、政府は石炭調査団の答申に基づき先般決定いたしました石炭対策大綱に従って、本年度予算の約二倍に達する約百十八億円の石炭対策費を計上し、生産体制の確立、需要の確保等の諸施策を積極的に進めるとともに、労働省予算と相待って離職者対策に遺漏なきを期しておりますが、さらに産炭地の疲弊を防止すべく、産炭地域振興につきましても、産炭地域振興事業団の活動の強化をはかるなど、地域住民に対する配慮を加えつつ諸施策の拡充をはかっていく所存であります。
 重点の第三は、産業の自由化即応体制の整備確立であります。
 昨年十月の大幅自由化を契機として、わが国産業は、国際経済の中において、欧米先進諸国の産業と直接の競争に直面することとなりましたが、今後国際経済の変化に即応してわが国経済の発展をはかるためには、産業全般について自由化即応体制の整備を推進する必要があると考えられるのであります。このため、通商産業省といたしましては、来年度において産業体制の整備のための立法措置につき準備を進めておりますが、これに伴い産業体制整備のために必要な資金について新たに開発銀行融資の道を開くほか、企業の合併等について税制上の助成措置を講ずることとしております。
 特に非鉄金属につきましては、自由化に対処するため、従来の新鉱床探査費の充実のほか、新たに金属鉱物探鉱融資事業団を設けて、探鉱に対する助成の画期的強化をはかるとともに、需給価格安定対策、離職者対策の確立をはかることといたしました。
 また、機械工業等のように国際的になお合理化、近代化の立ちおくれの見られる部門につきましては、引き続き機械工業振興臨時措置法、電子工業振興臨時措置法に基づく合理化、近代化の積極的推進に努めるとともに、海外諸国の強大な資本力を背景とした工作機械、重電機器等の延べ払い輸入に対処するため、開発銀行融資その他の資金的助成措置を講ずることとした次第であります。
 重点の第四は、輸出の振興と経済協力の推進であります。
 輸出の急速な拡大が、わが国経済の長期的発展をはかるため不可欠であることは申すまでもありませんが、輸出の拡大は、単に経済発展に際して国際収支の均衡を確保するためばかりでなく、高度成長の過程において大幅に拡大された生産力を活用して経済の拡大と発展をはかるためにも重大な意義を有するものであります。このような輸出の振興をはかるため、来年度におきましては、国際経済環境の変化に即応して、昨年の日英通商航海条約の締結に象徴されるような欧米先進諸国に対する経済外交の成果をさらに発展させることに努めるとともに、これら地域に対する秩序ある輸出の拡大のため国内輸出体制の整備を進めることとし、輸出会議の場においてその具体策の検討を進めたいと考えております。このような施策の推進と相待って、予算面におきましても貿易振興及び経済協力費を約四十三億円計上し、貿易振興のため、日本貿易振興会の事業活動に対する助成を拡大する等の措置を講じますとともに、特に機械類の輸出振興措置をさらに強化するため、工作機械輸出振興会及び日本プラント協会の事業の強化をはかるとともに、軽機械の輸出振興機関に対する助成を強化いたしました。また、低開発国に対する経済協力施策に関しましても、低開発国からの一次産品の買付促進のための調査、技術指導、施設の供与等を充実するとともに、低開発国に対する技術協力施策の拡充強化をはかることといたしております。
 さらに、財政投融資計画におきましても、日本輸出入銀行に対する財政投融資の確保をはかり、プラント輸出の促進と経済協力の推進に遺憾なきを期することといたしました。
 以上申し述べましたほか、経済の長期的発展をはかる見地からは、経済成長の基礎固めのための施策の充実に意を注ぐことが肝要であります。このような観点から、来年度におきましては、産業立地の適正化と産業基盤の強化及び鉱工業技術の振興のための施策についても、その充実強化をはかる所存であります。
 まず、産業立地の適正化と産業基盤の強化につきましては、経済の長期的発展をはかるため、一方において産業の適正配置の観点に即して道路、港湾、用地、用水等の産業関連施設の計画的整備を促進するとともに、他方において大規模な工業地帯における工業の過度集中を防止し、工業の適正配置と地方分散を促進するための法的措置の準備を進めております。また、このような見地から、来年度予算及び財政投融資計画におきましても、経済の拡大に伴って大幅な需要増加が見込まれる工業用水及び電力の確保に重点を置き、工業用水道事業費補助金を大幅に増額することといたしましたほか、電力向け財政投融資の確保にも意を用いた次第であります。
 また、鉱工業技術の振興につきましては、先進諸国に比較して立ちおくれておりますわが国の技術開発力を急速に向上させることが要請されますので、明年度予算におきまして、総額約七十五億円の鉱工業技術振興費を計上し、これによりまして国立試験所の研究の充実強化をはかるとともに、民間の鉱工業技術研究の助成の拡充、工業標準化事業の推進、特許の審査審判の促進等、従来から努力しております施策を一そう強化いたす所存でございます。
 なお、以上のような施策を講ずるにあたっては、産業の発展の究極の目標が国民の経済福祉の向上にあることにかんがみ、消費者の保護、産業公害の防止と産業保安の確保等の対策により、国民生活と産業活動の調和的発展をはかることに絶えず留意する所存であります。
 以上によりまして、今後における通商産業政策の重点事項につきまして、基本的方向と具体的施策の概要を申し述べたのでありますが、私といたしましては、これらの方策を中心にわが国経済の発展のために全力を傾注する覚悟でございますので、今後とも一そうの御協力をお願いいたす次第でございます。
#11
○逢澤委員長 以上で通商難業大臣の説明は終わりました。
 次に私的独占の禁止及び公正取引に関する件について、公正取引委員会の業務の経過等の説明を聴取することにいたします。佐藤公正取引委員長。
#12
○佐藤(基)政府委員 昭和三十七年中の公正取引委員会の業務につきましては、お手元にお届けいたしました資料にその概要が記載してございますが、そのうちおもな点について概略を申し上げます。
 まず、昭和三十七年中における私的独占禁止法制の主要な動きといたしましては、昨年本委員会において御審議いただきました不当景品類及び不当表示防止法の制定と下請代金支払遅延等防止法の一部改正でございますが、両法ともそれぞれ昭和三十七年八月十五日及び同年六月十四日から施行され、後ほど御報告申し上げますように所期の効果をあげておるものと考えております。
 昭和三十七年の当委員会の業務を振り返ってみますと、これら両法の制定や政府の物価総合安定対策の一環として、違法な価格協定の取り締まりの強化が要請されたこともありまして、当委員会といたしましては、昭和三十七年は、かなり活発な活動を行なった年であったと考えております。
 まず、私的独占禁止法違反被疑事件につきましては、昨年からの繰り越し件数百六十に加えて昨年中新たに八十四の審査を行ない、そのうち十三件については審判手続を開始し、六件について審決を行なっております。
 審判手続を開始しまたは審決を行ないました主要な事件は、硬質塩化ビニール板協会波板部会に対する件、ゴム履物協会に対する件、全国カレンダー製造組合に対する件、日本紙製品工業会に対する件、全国レコード商組合連合会に対する件、東京書籍株式会社ほか教科書会社五社に対する件であります。
 次に、昭和三十七年中における国際契約等の届出は三百三十六件となり、前年に引き続き増加しており、自由化に伴い、この方面の業務が一そう重要となると考えられますので、当委員会としましては、これらの業務を強化していく所存であります。
 会社の合併、営業の譲り受けの届出は、これぞ六百六十七件、二百十七件と前年より相当増加しておりますが、私的独占禁止法上特に問題となるような合併等はございませんでした。
 共同行為の認可につきましては、合理化のための共同行為として新たに麻の生産品種の制限にかかる共同行為を認可したほか、従来から引き続き実施させている鉄くず、軸受け、綿、スフ混紡糸の三品目について、実施期間延長の認可をいたしました。
 不況に対処するための共同行為としては、昨年末認可した中形形鋼の生産数量、販売数量の制限にかかる共同行為一件でございます。
 以上の私的独占禁止法の施行業務のほか、下請代金支払遅延等防止法につきましては、改正の内容について親事業者及び下請事業者に対し周知徹底することに努めるとともに、下請代金の支払い状況を中心に約千三百社の親事業者を調査し、九社の親事業者に対して支払いの改善を勧告し、また百二十三社に対し支払いの改善を指導いたしました。
 また新たに施行されました不当景品類及び不当表示防止法については、昨年九月より懸賞により提供する景品類の最高限及び総額をそれぞれ一万円、取引予定額の百分の二以下に制限し、また、宅地取引における虚偽または誇大広告に対して本法を適用し、三十七年中すでに五件の排除命令を行なっております。
 当委員会としては、今後さらに他の商品についても不当表示の排除に努力し、公正な競争秩序の確立と一般消費者の利益の保護に万全を期したいと考えております。
 最後に、私的独占禁止法の適用除外に関する業務のうちおもなるものについて申し上げますと、まず、輸出入取引法の規定に基づく共同行為の処理件数は百九十三件、中小企業団体の組織に関する法律に基づく処理件数千八十件となっております。また、環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律による処理件数も四十六件でございます。
 なお、昭和三十八年度の予算でございますが、今国会で御審議をお願いいたしております当委員会関係の予算は、総額一億八千六百十二万一千円となっており、昭和三十七年度に比べ二千三百九十七万円の増となっております。
 なお、不当景品類及び不当表示防止法の運用を担当しております経済部取引課及び審査部に計六名の増員を認められまして、またこれらの業務及び下請代金支払遅延等防止法関係業務につきましては、それぞれ相当の旅費その他経費の増額が認められております。
 今後当委員会の業務は、従来にも増して繁忙の度を加えるとともに重要性を増すものと考えられますが、委員各位の御支援を得まして重責を果たしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
#13
○逢澤委員長 以上で公正取引委員長の説明は終わりました。
 次に、鉱業と一般公益との調整等に関する件について、土地調整委員会の業務の経過等の説明を聴取することにいたします。黒河内土地調整委員長代理。
#14
○黒河内政府委員 私の方の委員長が欠けておりますので、代理ではなはだ恐縮でございまするが、私から土地調整委員会の三十七年度における事務の概要を御報告申し上げたいと存じます。それにつきましては、お手元に昭和三十七年事務報告概要という印刷物を差し上げてありまするが、それにつきまして、その骨子となる点をかいつまんで申し上げて御了承願いたいと思います。
 土地調整委員会の昨年中に行ないました事務処理のうちの第一は、鉱区禁止地域指定請求事件でございまして、総計十六件ございます。そのうち、昭和三十六年度中に請求がありまして処理をいたしましたのが、山口県の菅野ダム関係、鹿児島県の鶴田ダム関係、千葉県の東京湾北部及び中部地域関係、石川県の犀川ダム関係、新潟県の笠堀ダム関係、山梨県の西山ダム及び西山発電所関係、湯島発電所関係、奈良田第一及び第二発電所関係、野呂川発電所関係、それから青森県及び秋田県にかかります十和田、八幡平国立公園関係、それから東京都、山梨県に関係あります小河内ダム関係の十一件が、昭和三十六年度の請求にかかるものでございまして、そのうち、最初に申し上げました山口県の菅野ダム関係につきましては、その大部分をおおむね請求通り鉱区禁止地域の指定をいたし、一部は留保いたしております。
 また、鹿児島県の鶴田ダム関係は、大体一部を除きまして、建設大臣の請求のごとくおおむね指定をいたしまして、その他の九件につきましては、資料の整備あるいはまた関係行政庁からの報告を待つ必要があるというような関係などもございまして、所定の手続は大体終えましたが、目下慎重検討中でございます。
 次に、昭和三十七年度中の請求にかかりますのが三件ありまして、伊東市及び中伊豆町地域関係と、それから京都、奈良、三重の三県にわたります高山ダム関係と、北海道の金山ダムの三件でございまして、以上いずれも目下所定の手続を進めておるところでございます。
 そのほかに、昭和三十六年度以前の請求にかかりますものが二件ございまして、その一つは、栃木県の日光国立公園のうち奥日光地域に関するものでありまして、これは特別保護地区に関する点がまだ確定を見ませんので、引き続きその決定を待っておりますし、そのもう一件は、松原、下筌ダム関係、すなわち、大分県、熊本県にわたります松原、下筌ダムの関係でございますが、これは地元関係で手続を進行しがたい状況がございまするので、これもその進行を進めることができずにおるわけでございます。
 土地調整委員会の取り扱いましたる事務の第二は、いわゆる裁定の申請事件でございまして、これは三件ございまして、その一つは、香川県土庄町長の海岸保全区域における土砂採取不許可処分に関する件でございますが、これは申請人の取り下げによりまして終結いたしました。
 あと二件は、東京通商産業局長の鉱業出願不許可処分に関する件でございまして、これは目下審理中でありまするし、もう一件は、小倉市平尾台の石灰石を目的とする試堀権設定の件に関しまして小倉市から不服がありまして、これが最高裁判所から当委員会に差し戻しになりまして、これを目下審理中でございます。
 当委員会の処理いたしました第三の事務は、建設大臣に対しまして土地収用法によります訴願が出されました際・に、当委員会に対して建設大臣から意見を求められたのに対する当委員会の意見の申し出の件であります。これは、名神高速道路建設に伴う送電線移設の工事に関して、大阪府収用委員会の行なった土地の使用裁決に関します件と、それからもう一件は、高知県収用委員会の行ないました穴内川発電所新設工事に関する土地の収用及び使用の裁決に関する件であります。以上二件とも、慎重審議の結果、訴願の理由がないものとして回答いたしたのであります。
 なお、当土地調整委員会の過去に処理いたしました事件につきまして訴訟が提起されまして、昭和三十七年度中に訴訟が係属しておりましたのが三件ございますが、そのうち、先ほど申しました平尾台に関する件は、最高裁判所の判決がございましたので、訴訟事件としては終了いたし、他の一件は、四国の通商産業局長の鉱業用索道用地の使用許可に対して当委員会が裁定をしたのに対しまして、訴訟が提起されたのでありますが、これは取り下げによりまして終結いたし、現在は、広島通商産業局長が鉱業出願不許可処分をいたしたものに対する不服があり、土地調整委員会がその申請を却下いたしましたのに対して、東京高等裁判所で現在訴訟を係属中であるのが一件ございます。
 以上をもちまして、はなはだ簡単でございますが、昭和三十七年度中におきます当委員会の事務の処理の概況を申し上げた次第でございます。
 なお、詳細につきましては、昭和三十七年の年次報告書が問もなくできると思いますので、でき次第お手元にお届けをいたしたいと存じます。
 以上、はなはだ不行き届きのことがあったと存じますが、何とぞ御了承を願いたいと存じます。
#15
○逢澤委員長 以上で土地調整委員会の説明は終わりました。
 次に、通商産業省関係の昭和三十八年度予算、本国会提出予定法案、並びに豪雪による被害対策についての説明を聴取することといたします。渡邊通商産業大臣官房長。
#16
○渡邊政府委員 通商産業省予算につきまして、御説明を申し上げます。
 三十八年度通産省一般会計予定経費要求額は、四百三十億六千八百万円でございます。
 三十八年度予算のうち、政策事項につきまして、中小企業対策、石炭対策、貿易振興、鉱工業技術対策、自由化対策、工業用水及び産業基盤対策の六項目に分けまして、概要を御説明申し上げます。
 第一に、中小企業対策費といたしましては、八十五億三千七百万円でございまして、前年に比し二十億一千万円の増でございます。
 まず、中小企業の近代化、高度化の促進につきまして、中小企業設備近代化補助金は、前年に比しまして六億円増の四十一億円を計上してございまして、新たに中小企業高度化資金融通特別会計を設けることにいたしました。工業団地、商業団地、共同施設等を対象とする融資資金としまして、一般会計から二十三億円繰り入れることにいたしております。
 また、中小企業診断指導員の養成、研修等を行ないます日本中小企業指導センターの事業に対しまして、出資及び補助として一億五千六百万円、小規模商工業者に対する経営の改善指導業務を行ないます商工会等の事業補助として十一億九千八百万円、中小企業に対する企業診断及び技術指導等を実施する経費としまして三億九百万円を計上しております。このほか、新たな経費としまして、中小企業管理者及び技術者研修費として六千八百万円を計上しております。なお、中小企業関係予算は、形式的には大蔵省計上でございますが、中小企業信用保険公庫への出資金三十億円が別途計上されております。
 第二に、石炭対策費といたしまして、百十七億八千三百万円をお願いしております。内容といたしましては、石炭鉱業の近代化促進及び石炭専用船の建造を含む流通合理化等に要する資金といたしまして、石炭鉱業合理化事業団への出資金四十三億八千万円、産炭地域の振興に関する事業を行なう産炭地域振興事業団への出資金十三億円、電力用炭の価格の安定をはかるために設立する電力用炭代金清算会社(仮称)への出資金一億円、鉱害賠償を促進するため新たに設立いたします鉱害賠償基金(仮称)への出資金三億円、石炭鉱業合理化事業団が行ないます非能率炭鉱整理事業費の補助として五十億五千四百万円、保安不良炭鉱の終閉山に伴う整理交付金二億千百万円等であります。
 第三に、貿易振興及び経済協力費につきましては、前年度に比し六億千八百万円増の四十三億三千六百万円を計上いたしております。
 まず、貿易振興につきましては、日本貿易振興会の事業運営に必要な経費として、二十一億五千七百万円を計上いたしまして、従来にも増して海外市場調査、国際見本市の開催及び参加、トレード・センターの運営、日本商品の海外宣伝等、総合的な輸出振興事業を行なうこととしております。またプラント類輸出振興につきましては、日本プラント協会の業務の拡充整備のために、二億四千三百万円計上いたしております。このほか、工作機械輸出振興費八千万円、生糸及び絹織物輸出振興事業費補助六千八百万円、工業品検査所及び繊維製品検査所の経費四億九千三百万円を計上しております。
 次に、経済協力費でございますが、おもな経費といたしましては、特殊法人アジア経済研究所に対する補助三億二千二百万円、海外技術開発協力費として一億一千万円、海外技術者の受け入れ研修費二億六千百万円、低開発国一次産品買付促進費補助として四千七百万円等を計上し、諸外国、とりわけ東南アジアを初めとする未開発国との経済協力を一そう推進することとしております。
 第四に、鉱工業技術振興費でございますが、七十四億八千八百万円を計上しております。特別研究費として十億五百万円、試験所設備及び施設整備費として六億九千七百万円、民間における試験研究の助成のため鉱工業技術研究費補助として、七億一千万円等を計上しております。
 なお、国立試験研究機関の総合的能率的な研究体制を整えるため、これら機関を集結団地化することにつきましては、前年度に引き続き調査費としまして四百万円計上いたしております。
 次に、特許制度を初めとする工業所有権制度の有効適切な運用が鉱工業技術の振興に役立つことは言うまでもないことでございますが、現在審査の遅延その他いまだ十分でない点もございます。こうした事実にかんがみまして、特許行政強化費といたしまして十億一千六百万円を計上してございます。
 第五に、自由化対策及び地下資源開発費でございますが、一般会計予算におきます自由化対策費といたしましては、国産品普及事業費二千八百万円、国産機械愛用促進費三千百万円、生産性向上費九千万円等であります。
 地下資源開発費といたしましては、まず国内鉱山の探鉱促進をはかるための新鉱床探査費補助といたしまして三億円が計上されております。新鉱床探査費の補助につきましては、前年度におきましても三十八年度と同額の三億円でございますが、融資対象の変更等により実質的には相当増加したものということができます。また試験所の金属鉱床調査研究費としても特に八千万円を計上いたしております。その他天然ガス探鉱補助金といたしまして六千五百万円、それに試験所の特別研究費の一部として計上されているものとして層序試錐すなわち天然ガス埋蔵量基礎調査費一億六千九百万円、天然ガス調査費四千万円等がございます。
 最後に、工業用水道事業費補助等の産業基盤の強化対策でございますが、そのおもなものは工業用水道事業費補助でございます。これは既成工業地帯における工業用水の供給確保と地盤沈下の防止並びに工業開発地帯における工業用水の先行的開発をはかるもので、継続事業二十一地区、新規事業十地区、合計三十一地区の事業に対し補助を行なうものでありまして、五十三億五千六百万円を計上いたしております。工業用地造成確保につきましては、三十八年度におきましては三百万円の経費を計上いたしまして、調査をすることとしております。
 次に、当省が所管しております特別会計につきまして、大要を簡単に御説明申し上げます。
 まず、アルコール専売事業特別会計でございますが、三十八年度の歳入予定額は五十四億八千二百万円、歳出予定額は四十六億九千三百万円でありまして、資産その他の関係を加減しますと、三十八年度の一般会計への納付予定額は七億八千九百万円となります。
 第二に、輸出保険特別会計でございますが、三十八年度歳入予定額及び歳出予定額は、ともに百三十八億八千百三十八万円であります。
 第三に、機械類賦払信用保険特別会計でございますが、三十八年度の歳入予定額及び歳出予定額はともに八億三千五百万円であります。
 第四に、三十八年度に新たに設けられます中小企業高度化資金融通特別会計でございますが、本会計は一般会計の御説明の際に申し上げましたように、中小企業の構造の高度化に必要な貸付資金の財源を新たに設置するものでございまして、三十八年度の歳入予定額及び歳出予定額はともに二十三億百万円でありまして、歳入は一般会計よりの繰り入れ、歳出は都道府県への貸付でございます。
 三十八年度におきます当省関係の財政投融資計画に関連しまして、簡単に御説明申し上げます。
 余剰農産物資金を含めまして、財政投融資総額は二千八百六十八億円でございます。
 日本開発銀行につきましては、電力、石炭、特定機械、硫安、非鉄金属等に対する融資を重点的に取り上げることといたしますほか、新たに経済成長のにない手であるとともに技術革新の先導的役割を果たす乗用車工業及び石油化学工業等の整備を強力に進めることといたしております。運用総額は、三十七年度の当初計画に対し百四十五億円増の千百三十億円でございます。このため財政資金七百五十八億円の融資を行なうほか、産業投資特別会計を通ずる外貨債百十八億円の投入が予定されております。
 次に日本輸出入銀行でございますが、プラント類を中心とする輸出の伸張と東南アジア等に対する経済協力と賠償の実施の促進をはかるため、千三百億円の貸付計画を予定いたしまして、これに要します出資二百億円、融資六百十億円、計八百十億円の財政資金を投入する計画であります。
 次に、中小企業金融公庫でございますが、中小企業の設備の合理化、近代化とその企業の経営の安定化に資するよう資金運用を行ないたいと考えております。貸付規模といたしましては、前年度当初計画より百五十億円増の千百三十五億円を確保し、このため財政資金六百六十二億円の融資を受けることとした次第であります。このほか中小企業が強く望んでいる長期株式資本の供給と経営、技術面のコンサルテーションを行なう中小企業投資育成会社を新らたに三社設立することとし、これに要する出資金といたしまして、一社当り三億円、計六億円を中小企業金融公庫を経由して出資することといたしております。
 商工組合中央金庫につきましては、前年度に比し五十五億円増の四百二十億円の貸出純増を行なう計画であります。
 次に、電源開発株式会社でありますが、
 三十八年度におきまして、前年度に引き続き、火水力電源開発の継続工事に主力を注ぎますほか、九頭竜等の若干の新規地点の開発を計画いたしまして、三百七十億円の工事規模を確保し、とのため財政資金二百七十三億円の融資と政府保証債五十七億円を予定いたしております。
 次に、日本航空機製造株式会社につきましては、中型輸送機YS−11の量産事業を進める計画でありまして、そのための運転資金二十六億円を政府保証によって調達することといたしております。
 石油資源開発株式会社につきましては、第二次石油資源開発五カ年計画に基づきまして昭和三十八年度における探鉱活動に要する資金といたしまして、産業投資特別会計から四億円を出資する計画であります。このほか、油田およびガス田の開発にかかる民間調達の社債につきまして十億円を限度として政府保証を付することといたしております。
 次に、石炭鉱業合理化事業団につきましては、石炭鉱業合理化事業団から、炭鉱のスクラップ・アンド・ビルドを進めるため及び非能率炭鉱の終閉山、合理化に伴う離職者に関する退職金の支払いを円滑に行なうために、長期低利の貸付を行なうことにいたしております。このための財政資金六十億円の融資を行なうことになっております。
 産炭地域振興事業団でございますが、これに対しましては、一般会計からの出資金十三億円のほかに、財政融資十九億円を予定いたしまして、土地造成事業及び貸付事業を通じまして、産炭地域の振興に遺憾なきを期したいと考えております。
 次に、金属鉱物探鉱融資事業団でございますが、これは、非鉄金属鉱業の自由化対策でありまして、当省施策の重点の一つとして取り上げたものでございます、わが国の鉱業が激しい国際競争にたえ得るようコストの引き下げをはかるためには、現行の鉱石品位を引き上げることが必要でございます。それには、優秀な高品位鉱床を確保するよう探鉱量を増大しなければなりません。そのため、従来から交付して参りました新鉱床探査補助金のほかに長期、低利の資金を大量に融資することを意図いたしまして、金属鉱物探鉱融資事業団を新設することといたした次第でございます。三十八年度には、初年度といたしまして、出資二億円、融資十三億円、計十五億円の財政資金の投入を予定いたしております。
 最後に、機械類の延べ払い対策でございます。最近、欧米諸国から重電機器及び工作機械等の機械類の延べ払い条件による売り込みが激化しており、かかる傾向は、自由化の進展に伴ってますます拍車をかけられることが予想されますので、これが対策といたしまして、重電機器につきまして、前年度同様開銀資金を活用いたしますほか、工作機械等につきまして、財政投融資計画には入っておりませんが、資金運用部が興長銀債を六十億円引き受けることによりまして、低利な延べ払い資金を供給する道を開くことといたしました。
 以上をもちまして、簡単でございますが、通産省所管の一般会計、特別会計及び財政投融資計画の説明を終わりたいと思います。
 引き続きまして、通常国会提出予定法案につきまして、概略御説明申し上げます。
 お手元の「通常国会提出予定法案」という資料がございますが、木通常国会に提出を予定いたしております法案は、検討中のもの二件を含めまして、総計三十件でございます。このうち、予算関連法案が十四件でありまして、配付いたしました資料の米じるしを付しましたものが、予算関連法案でございます。これら法案のうち、中小企業関係のものが、検討中の一件を含めて九件でございます。それから石炭関係のものが、検討中の一件を含め渋して十件ございます。
 なお、通商産業省設置法及び中小企業庁設置法の一部改正案は、すでに内閣委員会に付託されてございます。従いまして、中小企業関係、石炭関係、設置法案以外の当省関係の法案は、合計十件でございます。この十件のうち、予算関連法案が二件ございます。
 資料に、件名、要旨、提出予定を書いてございます。説明が長くなりますので省略いたしますが、このうち、通商産業省設置法案は、ただいま申し上げた通りであります。それからプラント類輸出促進臨時措置法の一部改正案は一月下旬に提出することとなり、特定産業の国際競争力の強化に関する法律案は二月中旬までに提出になるかと思います。次に、工業立地調整法案、高圧ガス取締法の一部を改正する法律案、計量法施行法の一部を改正する法律案等を二月下旬ごろに、肥料関係の商法の特例に関する法律案も準備しております。中小企業関係としては、中小企業基本法案、中小企業近代化促進法案、中小企業振興資金等助成法の一部を改正する法律案、中小企業の経営管理の合理化と技術の向上に関する法律案、中小企業投資育成株式会社法案、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案、中小企業信用保険公庫法の一部を改正する法律案、中小企業団体法の一部を改正する法律案等でございます。それから石炭関係のものといたしましては、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案、石炭鉱山保安臨時措置法の一部を改正する法律案、産炭地域振興事業団法の一部を改正する法律案、電力用炭代金清算株式会社法案、鉱害賠償の担保積立て等に関する法律案、臨時石炭鉱害復旧法の一部を改正する法律案、石炭鉱業経理規制法案等でございまして、この他には金属鉱物探鉱融資事業団法案、金属鉱業等安定臨時措置法案、鉱業法の一部を改正する法律案、採石法の一部を改正する法律案がございます。なお、重油ボイラーの設置の制限等に関する臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案と小売商業調整特別措置法の一部を改正する法律案との最後の二件は、検討中でございます。
 引き続きまして、豪雪の報告を申し上げたいと思います。今般の北陸地方におきます豪雪によりましての商工鉱業等の被害状況は、別に資料をお配りしてございますが、まだ中間報告の段階でございまして、詳細はただいま懸命に調査しておる段階でございます。、
 通産省所管の商工鉱業につきましては、工場施設の損壊など、直接の物的損害は、現在までのところ比較的軽微でございます。交通機関の機能の低下等によりまして、重油、灯油等の原燃料及び織物用の原糸等の各種の工業用原材料が不足して参っております。それから第二に、従業員の出勤率が非常に低下して参っております。三番目としまして、製品の出荷が滞って参っております。そういう事情によりまして、各企業の操業率は非常に低下しまして、一部には操業休止ということになっておるものもございます。
 以上の状況を少し敷衍して申し上げますと、公益事業関係では、電力事業は、被害も比較的軽微でありまして、関係者の努力によりまして、復旧が比較的順調に進んでおります。
 ガス事業は、ガス製造原料でありますナフサ及び石炭の補給が困難になっておりますので、在庫の払底によって、ガスの供給が今後円滑にいくかどうか、心配をしておるわけでございます。
 北陸地方で全国生産の約半分を占めております絹、人絹織物工業、これは原料の人絹糸が品薄となって参りました。製品の出荷不能、従業員の欠勤等によりまして、二部制をとっておった工場が一部制に切りかえるというようなことで、操業率が平常の約半分ぐらいになっておるという状況でございます。
 それから染色整理業も、北陸地区が全国有数の生産地でございます。輸出産業としても重要な地位を占めておるわけでありますが、月末に納期の集中しております輸出製品の出荷見通しが心配になって参りました。このままの状態で参りますと、納期おくれが相当出てくるのではないかということを心配しておるわけでございます。また、燃料及び原材料の在庫払底等の理由によりまして、染色整理業は事実上非常に低い操業に落ちております。
 なお、雑貨工業でございますが、これは三条、燕地区の金属洋食器、それから新潟、長岡地区のマッチ製造業、及び福井、鯖江地区などのめがねワクの製造工業等も、出荷、入荷の停止、従業員の欠勤等によりまして、生産をずっと休止しておるというような状態になって参っております。
 その他、小売商業におきましても、売上額の激減等によりまして、資金繰りが著しく困難になっているものと推定されるのでございます。
 このような事情によりまして、現在までに各県から参りました情報によりましても、売り上げの減少、生産の減少、製品の滞貨等の総額が、百数億円に達しております。今後も、被害状況の詳細が判明するに従いまして、次第に大きくなるものと思います。各企業、特に中小企業の資金繰りはきわめて苦しくなってきているものと推測されるのでございます。また、輸出品の出荷遅延による海外バイヤーからのキャンセル、クレームは現在までのところ表面化しておりませんけれども、今後発生する懸念がきわめて大きいと思うのでございます。
 このような事態に対処いたしますために、通商産業省におきましては、本省に臨時雪害対策本部というものを設置いたしました。特に被害の著しい地域を管轄しております通商産業局におきましても、雪害対策本部を置きまして、さらに本省及び名古屋通産局から担当官を現地にただいま派遣して、実情把握に努力しておるわけでございます。
 被害中小企業に対しまする金融対策でございますが、さきに、所管の通商産業局長から、現地の政府関係金融機関に対しまして、災害融資について特段の配慮をするよう要請しております。さらに資金源を確保するため、年度末に予定しております中小企業向け融資のための買いオペレーション及び政府関係金融機関への財政資金融資を活用する予定でありますが、なお必要がありますれば、追加措置ももちろん考慮することになっております。また中小企業者の振り出しました手形で期限の到来したものについて、決済の猶予等につきまして特段の配慮をするよう、金融機関の協力を要請しております。これらの点は昨日の閣議で了解を得ておるわけでございますが、中小企業庁長官、大蔵省銀行局長の連名で、政府関係金融機関に対しまして、中小企業への潤沢かつ円滑な融資を要望いたしました。また大蔵省が市中金融機関に対して、被災中小企業への積極的融資、手形決済についての弾力的取り扱いの二点を指示するよう、大蔵省の方に要請をいたしております。
 次に、不足物資の確保でございますが、重油、灯油等の燃料の確保、これが第一だと思います。国有鉄道と協力しまして、これらを最優先に輸送するように手配をいたしております。さらに、都市ガス製造用の石炭及びナフサにつきましても、燃料に準じまして優先輸送の扱いをすることとしております。さらに糸、原糸――繊維用の糸でございますが、原糸その他の工業用原材料及び製品等につきましても、輸送能力が逐次回復するに伴いまして、その緊要度に応じて優先輸送を行なうこととして、実態調査を今急いでおるわけでございます。
 なお、輸出品の輸送につきまして特段の配慮をいたしたいと思うわけでございますが、豪雪による輸出品出荷の遅延に対する対策としましては、別にクレーム防止のために、海外のバイヤーから参りますクレームを防止するために、関係業者の申請によって通商産業局長が遅延の証明書を発行する、不可抗力によるものであるということの証明になろうかと思いますが、そういうことの点について措置をしたいと考えておるわけでございます。
 以上、ただいま調査中で、中間的な報告ではなはだ恐縮でございます。けれども、ただいままでわかりました点、及び私どもがただいま研究しております点の概要を御報告いたしたわけでございます。
#17
○逢澤委員長 以上で通産省官房長の説明は終わりました。
 次に、昭和三十八年度経済企画庁関係予算についての説明を聴取することといたします。佐藤経済企画庁長官官房会計課長。
#18
○佐藤(二)政府委員 それでは、昭和三十八年度経済企画庁予算の要求額について、御説明を申し上げます。
 まず、組織全体としましての経済企画庁の三十八年度予算要求額は、総額百十一億円でありまして、前年度予算額に比較しまして二十九億円、三六%の増加になっております。
 これは大きく分けまして行政部費と公共事業費とから成り立っておるわけでありますが、行政部費の方の要求額は、十一億七千五百万円でありまして、前年度に比べまして二九%の増加になっております。これに対しまして公共事業費の方は、九十九億円の要求でございまして、これは前年度に比べまして二十七億円、三七%の増加になっております。
 次に、重要事項につきまして、以上の要求額の内容を簡単に申し上げます。これからはお手元にお配りいたしました資料の三ページ以下を順次見ていただけばよろしいかと思います。
 最初に行政費でございますが、これは三つの項に分かれておりまして、まず、経済企画庁の項でございますが、第一に、一般行政に関する経費は、四億二千一百万円でございまして、前年度に比べまして五千二百万円増加しております。これは主としてベース・アップ及び増員十一名による人件費の増加によるものでございます。
 第二は、主要経済政策の樹立、調整に関する経費でありまして、前年度の二千万円に対しまして、二千二百万円を要求いたしております。この経費の中には、年次経済計画及び経済運営の基本方針の策定物価安定対策、国民生活充実対策、経済協力等に対する予算要求が含まれております。以上のほかに、国民生活に関する総合的な調査研究機関といたしまして、昨年設立されました特殊法人国民生活研究所に対しまして、前年度の出資一億円に引き続きまして、三十八年度も同じく一億円の出資をいたすことにしております。
 それから第三番目は、長期経済計画に関する経費でございますが、これには経済審議会の運営、長期経済計画の策定等に要する経費が計上されておりまして、前年度の八百万円から一千一百万円に増額になっております。この増額は、主として国民所得倍増計画のアフターケア作業を行なうために必要なものであります。
 第四は、国土総合開発に関する経費でございます。これは前年度の三千二百万円から三十八年度は三千四百万円の要求に増加しております。この経費の中には、国土総合開発審議会関係、特殊地帯開発振興対策、これには特殊土壌地帯対策、地盤沈下対策、台風常襲地帯対策、豪雪地帯対策等が含まれております。それから地方開発対策でありますが、この中には、単独立法に基づきます東北開発、九州開発、四国開発、中国開発、北陸開発等に関する経費が含まれております。それに離島振興対策、地方産業開発審議会、地域経済問題調査会関係等、多くの地域開発関係の経費が含まれております。以上のうちで前年度と違った点は、特殊地帯対策といたしまして、豪雪地帯対策が新たに加わったことでございます。
 第五は、水資源開発に関する経費でありまして、これは前年度と同額の三千一百万円でございます。この要求額は、水資源開発審議会の運営に関する経費と、それから公共用水域の水質保全に関する経費とに分かれております。水質保全につきましては、昭和三十四年度以降三十七年度までに二十八水域の水質調査を行なっておりまして、三十八年度には新たに七水域の調査に着手いたすことになっております。
 第六は、内外経済事情調査に関する経費でございます。これは大別いたしまして、経済事情調査費と経済統計作成費とに分かれますが、前年度予算額三千四百万円に対しまして、三十八年度の要求額は三千九百万円に増加しております。これは経済白書作成費の増加、経済統計の精密度を増すためのサンプル数の増加、新しい景気観測資料の作成等のための経費の増加でございます。
 次は、この資料で申しますと七ページになりますが、土地調査費の項でございます。これは、前年度予算額の三億六千三百万円に対しまして、三十八年度の要求額は五億五千五百万円でございまして、一億九千三百万円、五三%の増加になっております。この土地調査費の項の中には、基準点測量、土地分類調査、水文資料整備及び地籍調査の経費が含まれておりますが、前年度に比べて増額となりましたおもな原因は、地籍調査及びこれに関連しますところの基準点測量の経費が増加したことによるものでございます。なお、第四十回通常国会におきまして、国土調査促進特別措置法が制定されまして、三十八年度はその十カ年計画の初年度にあたりますので、地籍調査の面積も、前年度に比較しまして大幅に拡大されております。
 次は、経済研究所の項でございます。この資料で申し上げますと八ページにあたります。これは、三十七年度予算額五千四百万円に対しまして、三十八年度の要求額は六千一百万円で、約七百万円、一三%の増加になっております。研究所運営の一般的経費が、三十八年度要求では九百万ほど前年度を上回っておるわけでございますが、これは主としてベース・アップ及び国民経済計算改訂作業に必要な増員に要する経費が加わったためでございます。そのほか、三十八年度におきまして経済研究所の新しい事業のための要求額の増加したものといたしまして、国民経済計算等に要する経費がございます。これは三十七年度の三百四十万円に対しまして、三十八年度は六百二十万円の要求をいたしております。そのおもな内容は、現行国民経済計算を整備改善するために設置されます国民経済計算審議会に要する経費、及び県民所得標準方式の改訂等に要する経費でございます。
 以上が行政部費の関係でございますが、次に、公共専業費の関係の予算要求額について申し上げます。これは資料で申し上げますと九ページ以下になっております。
 まず、国土総合開発事業調整費の方でございますが、これは三十八年度は、十三億五千万円の要求でありまして、前年度予算額に比べまして二億円の増加となっております。これは、国土総合開発法に基づく特定地域、調査地域、それから地方開発促進の単独立法によります東北、北陸、中国、四国、九州地方並びに首都圏地域におきまするところの各省庁の所管する開発事業相互間の不均衡を調整し、開発事業の総合効果を発揮することを目的とした経費でございます。ただし、以上の地域のうち、新産業都市建設促進法及び低開発地域工業開発促進法に基づき指定された地域は、除外されることになっております。
 第二は、新産業都市等建設事業調整費の項でありますが、この経費八億円は三十八年度の新規要求でございまして、これは新産業都市建設促進法に基づき指定される地域において、その建設基本計画に従い実施する事業、及び低開発地域工業開発促進法に基づき指定されます地域内において実施される開発事業について、各省庁の所管する事業相互間の不均衡を調整するために必要な経費であります。
 第三は、地域経済計画調査調整費の項でございますが、これは前年度と同額の五千万円を要求しております。これも事業調整費と同様に、地域経済計画に関する各省庁間の調査の調整を行ないまして、調査効果を総合的に高めることが、その趣旨でございます。
 以上三つの調整費の合計額は二十二億円になりまして、前年度に比べて十億円の増加となっております。
 第四に、離島振興事業費の項と揮発油税財源による離島振興事業費の項でありますが、この両者を合計しまして六十二億九千八百万円でありまして、前年度予算に比較しまして十一億六千六百万円の増加になっております。この増加は、主として離島の漁港、空港、道路、港湾の整備、土地改良等に対する経費増によるものでございます。離島振興関係事業費は経済企画庁に一括計上されておりますが、その使用に際しましては、実施に当たる関係各省の所管に移すことになっております。
 第五は、水資源開発事業費の項でございます。これは資料で申し上げますと、十二ページの中ほどでございます。これは三十七年度の九億三千万円に対しまして、三十八年度は十四億三千万円を要求しております。この経費増加は、昨年発足いたしました水資源開発公団の事業の拡大に対応するものでありまして、その経費の内容を申し上げますと、十二億四千万円は、水資源開発公団の行なう治水事業の財源といたしまして、治水特別会計に繰り入れ、これを公団に交付するものでございます。残りの一億八千万円は、公団の行なう水資源開発事業に関連しまして、印旛沼開発事業費等の一部を補助するための経費であります。なお水資源開発公団への出資金といたしまして、二億円を大蔵省所管へ要求いたしております。
 以上が公共事業費関係でございます。
 最後に、財政投融資関係を簡単に申し上げます。これは十三、十四ページに載せてありますが、まず東北開発株式会社の三十八年度の運用資金規模は、繰越金を含めまして五十二億円でありまして、前年度の三十四億円に比較しまして、かなり増加しております。事業は多岐にわたっておるのでありますが、砂鉄事業、セメント事業がおもなものでありまして、鋭意会社経営の改善に努力しております。このため、出資金六億円、政府保証債二十八億円を大蔵省所管へ要求いたしております。
 次に、水資源開発公団につきましては、三十八年度の総事業費は百十億円でありまして、前年度の四十一億円に比べまして約六十九億円の増加となっております。この資金をまかなうために、前に申し上げました出資金二億円のほか、資金運用部資金から借入金二十九億円を要求いたしております。
 最後に、北海道東北開発公庫の資金運用規模は、三十七年度の二百三十億円に対しまして、三十八年度は二百五十五億円に増加しております。この資金供給の内訳は、出資金十億円、債券百七十五億円と会社の自己資金七十億円で、計二百五十五億円ということになります。
 非常に簡単でございますけれども、以上で経済企画庁関係の予算の説明を終わらしていただきます。
#19
○逢澤委員長 以上で経済企画庁関係の予算説明は終わりました。
 次会は公報をもって御通知することといたし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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