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1962/01/30 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 社会労働委員会 第2号
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1962/01/30 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 社会労働委員会 第2号

#1
第043回国会 社会労働委員会 第2号
昭和三十八年一月三十日(水曜日)委員会において、
次の通り小委員及び小委員長を選任した。
 麻薬対策小委員
      井村 重雄君    伊藤宗一郎君
      浦野 幸男君    小沢 辰男君
      齋藤 邦吉君    中野 四郎君
      中山 マサ君    早川  崇君
      松山千惠子君    柳谷清三郎君
      渡邊 良夫君    淺沼 享子君
      河野  正君    小林  進君
      五島 虎雄君    八木 一男君
      本島百合子君
 麻薬対策小委員長
                中野 四郎君
    ―――――――――――――
昭和三十八年一月三十日(水曜日)
   午後一時三十一分開議
 出席委員
   委員長 秋田 大助君
   理事 小沢 辰男君 理事 澁谷 直藏君
   理事 藤本 捨助君 理事 大原  亨君
   理事 河野  正君 理事 小林  進君
      佐伯 宗義君    田中 正巳君
      中野 四郎君    中山 マサ君
      楢橋  渡君    早川  崇君
      松山千惠子君    山村新治郎君
      米田 吉盛君    淺沼 享子君
      五島 虎雄君    島本 虎三君
      田邊  誠君    滝井 義高君
      長谷川 保君    中村 英男君
      八木 一男君    吉村 吉雄君
      井堀 繁男君    本島百合子君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 西村 英一君
        労 働 大 臣 大橋 武夫君
 出席政府委員
        厚生政務次官  渡海元三郎君
        厚生事務官
        (大臣官房長) 熊崎 正夫君
        厚生事務官
        (大臣官房会計
        課長)     今村  讓君
        厚 生 技 官
        (公衆衛生局
        長)      尾村 偉久君
        厚 生 技 官
        (環境衛生局
        長)      五十嵐義明君
        厚 生 技 官
        (医務局長)  尾崎 嘉篤君
        厚生事務官
        (薬務局長)  牛丸 義留君
        厚生事務官
        (児童局長)  黒木 利克君
        厚生事務官
        (年金局長)  山本 正淑君
        厚生事務官
        (援護局長)  山本淺太郎君
        労働政務次官  田村  元君
        労働事務官
        (大臣官房長) 松永 正男君
        労働事務官
        (大臣官房会計
        課長)     住  榮作君
        労働基準監督官
        (労働基準局
        長)      大島  靖君
        労働事務官
        (婦人少年局
        長)      谷野 せつ君
        労働事務官
        (職業訓練局
        長)      村上 茂利君
 委員外の出席者
        専  門  員 川井 章知君
    ―――――――――――――
一月三十日
 委員賀屋興宣君及び藏内修治君辞任につき、そ
 の補欠として楢橋渡君及び三浦一雄君が議長の
 指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会設置並びに小委員及び小委員長選任に
 関する件
 厚生関係の基本施策に関する件
 労働関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○秋田委員長 これより会議を開きます。
 厚生関係及び労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、厚生大臣より発言の申し出があります。これを許します。厚生大臣西村英一君。
#3
○西村国務大臣 第四十三回国会における社会労働委員会の御審議に先だち、この機会に、厚生省所管行政に関し、所信の一端を申し述べたいと存じます。
 私は、昨年七月厚生大臣に就任して以来、厚生行政の責任者として直接その衝に当たって参りまして、この行政がいかに国民の日常生活に直結した問題を取り扱い、国民の健康と福祉に関係する重要な役割を持つものであるかをあらためて深く認識した次第であります。厚生行政は、今日社会保障施策の中枢として、わが国政治の上でも重要な地歩を占め、池田内閣の重要施策の一とされているのでありますが、この行政を国民の要論にこたえ得るようさらに推進するためには、なお今後の改善に待つべき事項が少なくなく、各位の変わらぬ御支援のもとに微力を尽くして参りたいと考えるのであります。
 今日わが国経済は、諸外国にも例を見ない高度成長を遂げつつあるのでありますが、この経済成長に即応しつつ国民の生活の安定と向上を期することは、今後の厚生行政に課せられた大きな課題であります。また近年における人口構造の変革、すなわち老齢人口の増加と幼少人口の減少の傾向、あるいは人口の都市集中、農村の構造的変化等は、厚生行政の分野において新たな角度でその施策の推進を求めております。
 厚生行政は、これらの社会的、経済的な背景を十分考慮しながら推進する必要があると存じますが、今後の厚生行政の方向に関しましては、昨年八月の社会保障制度審議会の勧告を初め、関係各審議会から貴重な指標が示されており、私はこれら勧告の御趣旨もできる限り取り入れて、今後の厚生行政については次のような施策に重点を置いて参りたいと考えるのであります。
 まず第一は、経済成長に伴う国民生活の向上に即応して社会保障水準の向上をはかることであります。生活保護制度については、昭和三十六年度以来大幅な基準引き上げを行なってきたのでありますが、経済繁栄の成果を貧しい人々にもひとしくわかち与え得るよう生活保護の内容充実には今後とも特段の努力をいたす考えであり、明年度においてもさらに生活扶助基準の一七%引き上げを中心にその改善を行ないたい所存であります。また同時に、これら被保護者以外の一般低所得者に対する施策についても十分の配慮を加えたいと考えております。すなわち、従来低所得者対策というと、どちらかといえば生活保護制度に重点が置かれ、いわゆる低所得階層に対する施策が不十分であった感がするのでありまして、この点はさきの社会保障制度審議会の勧告においても指摘されているところであります。私は特にこの面における施策の立ちおくれを取り戻すことが緊要であると考え、その改善強化の方策につき検討を続けているところでありますが、低所得者及び母子等に対する更生資金貸付制度の充実、身体障害者、精神薄弱者等に対するリハビリテーション対策の強化、福祉年金、児童扶養手当の改善等、明年度以降の施策に漸次その成果を生かして参りたいと考えております。
 このほか、社会保障水準の向上に関しましては医療保険及び年金制度の充実が重要であることは申すまでもないところであります。医療保険制度におきましては、特に国民健康保険の改善をはかることが緊要であり、明年度においては世帯主の全疾病に対する七割給付を実施するとともに、保険料負担の軽減につき特段の措置を講ずることといたしたいと考えております。なお、医療保険における診療報酬の地域差の撤廃については、本年九月より実現いたしたい考えであります。
 また年金制度につきましては、さきにも述べました福祉年金の年金額の引き上げを中心にその給付改善をはかる考えでありますが、さらに所得保障の充実を期するため、厚生年金保険の給付改善をはかるべく現在その検討に着手しているところであります。
 第二は、人口構造の変動に対処して幼少年及び老人に対する施策を推進することであります。
 近年、わが国におきましては幼少人口が減少する傾向にあり、近い将来における若年労働力の著しい不足が予想されているのでありますが、わが国の繁栄を期するためには、次代のにない手となるべき幼少年の資質の向上と能力の開発をはかっていくことが必要であると考えるのであります。そのため、文教施策等の推進と相待って、母子福祉対策、青少年の健全育成対策、心身障害児対策等については特に今後力を入れて参りたいと考えております。
 反面、今後老齢人口の増加の傾向にかんがみ、老人対策の充実強化についても積極的な方策を打ち出して参りたいと考え、今国会に老人福祉法案を提出いたすことといたしております。
 第三に、国民の日常生活の基盤となる環境衛生施設の拡充をはかることであります。特に、人口の都市集中に伴い、都市における屎尿、ごみ処理施設、上下水道等生活環境施設の整備は当面の緊急課題とされておりますが、農業技術の革新、生活改善等により、農村においてもまたこれら施設の整備は緊要とされてきているところであります。このため、明年度以降昭和四十二年度までに年次計画をもって早急な整備をはかることとして、その第一年度である明年度につき所要の財政措置を講ずることといたしました。これに関連して緊急整備計画の裏づけとなる法的措置を講ずるようその準備を進めているところであります。
 また、環境衛生に関連しまして、都市における大気汚染、騒音などのいわゆる公害問題は、近年国民の日常生活に著しい支障となって現れております。昨年制定をみたばい煙の排出の規制等に関する法律の施行に万全を期することはもとより、さらに公害に対する適切な対策を講じまして、国民の要請にこたえて参りたい所存であります。
 以上申し上げましたほか、各種社会福祉対策の推進、結核対策、精神衛生対策をはじめとする疾病予防対策並びに栄養改善、保健指導等国民の心身の健康を保持するための施策の充実、医療機関整備、特に僻地医療対策の強化、戦没者遺族等戦争犠牲者に対する援護の拡充、さらに近時とみに深刻な問題となりつつある麻薬禍に対処して取り締まり体制及び中毒者対策の整備強化等、厚生行政における重要課題は決して少なくないのであります。私は、これら各分野についても一段と努力を重ねたいと考えているところであります。
 最後に特に申し上げたいことは、今後厚生行政が円滑に推進され、国民によく浸透した成果を上げていくためには、社会保障の第一線に立って活躍される人を十分確保するとともに、その資質の向上をはかることが肝要であると考えるところであります。なかんずく、看護婦、保健婦、助産婦等の婦人技術者、社会福祉施設従事職員等についてはことさらこのことが痛感されるのでありますが、今後とも所要の方策を十分研究いたしまして、その組織的かつ計画的な育成に格段の努力をいたして参りたいと存じております。
 以上厚生行政の今後の方向につき所信の一端を申し述べましたが、明年度における関係諸施策を遂行するため、提案中の昭和三十八年度予算案においては、厚生省一般会計分として三千三百十三億円が計上されており、これは本年度当初予算二千七百二十三億円に比較して五百九十億円、国家総予算の伸び率一七・四%を上回る二一・七%の増となって、国家予算総額において占める比率は一一・六%となっているのであります。
 また、今国会には、上述の諸施策に関連して、さきにも述べました老人福祉法案等のほか、国民健康保険法等の一部改正法案、国民年金法及び児童扶養手当法の一部改正方案、麻薬取締法等の一部改正法案その他数件の法案を提出し、御審議をわずらわしたいと考えております。
 厚生行政における諸問題の解決とこの行政の推進を期して、私は今後とも誠意を持って努力する所存でありますが、ここにあらためて各位の一そうの御支援と御協力を切にお願いする次第であります。(拍手)
#4
○秋田委員長 次に、労働大臣より発言の申し出があります。これを許します。労働大臣大橋武夫君。
#5
○大橋国務大臣 第四十三回通常国会にあたり、一言所信を申し述べ、各位の御理解と御協力を得たいと存じます。
 私は、さきの四十一回臨時国会におきまして労働行政に関する所信を申し述べました際、経済諸施策全体との調和を保ちながら現実に起ってくる問題とまじめに取り組んで、労働政策の目標である完全雇用の達成と労働条件の向上に向かって一歩々々着実に前進したい旨申し述べたのであります。
 その後、明年度予算の編成を初め、機会あるごとにその趣旨に沿って微力を尽くして参りました。特に、本年は、わが国経済が長期にわたる安定成長を目ざして大きく前進するための基礎固めの年でありますので、今後とも国民全体の福祉との均衡をはかりつつ、この目標の実現のため真剣に努力いたして参る所存であります。よろしく御叱正、御鞭撻をお願いする次第であります。
 最近の雇用失業情勢を見ますると、景気調整の影響等も生じておりますが、ここ数年間における経済の高度成長に伴う雇用情勢の改善には著しいものがありましたため、全体としての改善基調には大きな変化は見られず、今後におきましても、景気の回復等によりまして相当数の雇用の増加が見込まれております。しかしながら、その反面、国民経済の急速な拡大の結果、若年労働力や技能労働力の不足が深刻化し、しかも他方、エネルギー消費構造の変革貿易、自由化の進展に伴う摩擦現象などにより、石炭鉱業、金属鉱業等一部には相当数の離職者の発生が見られ、また一般に中高年令失業者の再就職はなお相当困難な状況であります。
 このような情勢に対処するため、労働省といたしましては、この際雇用に関する施策のあり方に再検討を加え、経済発展に対応する積極的な雇用対策を確立することとし、失業対策につきましても、失業者の再就職を積極的に援助して、その能力を通常の産業活動の場で建設的に発揮していただくことによって、これらの人々の生活の向上と産業界の必要とする労働力の充足をはかることを基本的方向とすべきであると存じます。
 このため、まず新たに中高年令失業者につきまして、手当を支給しつつ職業指導、職業訓練、職業紹介を計画的に実施する制度を創設し、格別の措置を講じてその再就職の促進に努めることといたしております。これに伴って訓練施設等の大幅な拡充、公共職業安定所を中心とする職業安定機構の刷新強化をはかることとしているのであります。
 また、失業保険制度につきましても、昨年八月に行なわれました社会保障制度審議会の答申及び勧告を尊重しつつ、雇用失業情勢及び保険収支の状況を考慮の上、給付内容の改善と受給者の再就職促進のための援護措置の充実などを内容とする改正を行なうことといたしております。
 特に、石炭鉱業から離職を余儀なくされる方々に対しましては、合理化に見合う雇用計画を策定し、政府関係機関等への積極的吸収をはかるほか、従来から実施している援護措置の充実に加えて新たに求職手帳制度を創設し、手当を支給しつつ職業指導、職業訓練、職業紹介を集中的に、かつ親身になって実施することにより転換職場の確保をはかる所存であります。また、金属鉱業からの離職者につきましても、その再就職を促進するため所要の措置を講ずることとしております。
 なお、石炭鉱業の最低賃金につきましては、さきの中央最低賃金審議会の答申に基づき昨年十二月決定公示を行なったのでありますが、今後その円滑な施行に努め、同産業の雇用の安定をはかって参いりたいと存じます。
 これらの雇用対策を実施するために必要な法律の改正につきましては、本国会に提案し、御審議をわずらわす所存であります。
 さらに、職業訓練につきましては、さきに申し述べましたように、公共職業訓練の整備充実、特に転職訓練の大幅な拡充強化をはかるほか、事業内職業訓練につきましてもその助成を充実するとともに、技能検定を拡大実施して、技術革新の時代にふさわしい技能労働者の養成確保と技能水準の一層の向上をはかりたいと存じます。また、国際オリンピックへの参加、発展途上にある諸国に対する技術援助などの国際技術協力につきましても、画期的な強化充実をはかる所存であります。
 次に、労働条件につきましては、国民経済の成長と見合いつつその改善、向上をはかるための諸施策を強力に推進して参りたいと存じます。
 特に、最近における産業災害の増加傾向にかんがみまして、その防止には今後とも格段の努力を傾注して参る所存でありますが、なかんずく、目下推進中の新産業災害防止五カ年計画の目標を達成するため、これに即して監督指導の強化をはかるとともに、産業界の自主的な労働災害防止活動を積極的に助成するなど所要の立法措置を講じ、労働者が安心して働ける環境の形成に努めたいと存じます。
 賃金問題につきましては、今後の国民経済の成長過程におけるこの問題の重要性にかんがみまして、最低賃金制の一そうの充実拡大をはかるとともに、適切公正な賃金関係資料の整備充実、賃金体系改善に関する啓蒙、その他賃金問題を国民経済的視野に立って合理的に解決する機運を醸成するよう努めて参る考えであります。
 最近における経済の成長過程で、中小企業の労働条件も逐次向上し、大企業との格差が次第に縮小しつつありますことは、まことに御同慶に存ずるところであります。
 このような労働条件格差の縮小傾向を一そう促進し、労働者の福祉の向上と経済の二重構造の解消に資するため、中小企業に対しましては、その経営基盤の強化のための諸施策と相待って最低賃金制度の充実拡大、一斉週休制、一斉閉店制などの普及、その他労務管理の近代化など、労働諸事情改善のための総合的対策を強力に推進いたしたいと存じます。また退職金共済制度の拡大、福祉施設のための融資の大幅な増額をはかる等中小企業労働者のための福祉施策を積極的に実施するとともに、働く婦人の家、勤労青少年ホームの増設、未亡人その他中高年令婦人の職業対策の強化等、恵まれない立場にある人々の福祉の増進にも十分配慮して参る所存であります。
 さきに申し上げました雇用の改善、労働条件の向上などは、すべて国民経済の安定成長によって可能となるものであることは申すまでもありませんが、国民経済の成長発展は、健全な労働運動の発展とよき労使慣行の確立に負うところが、きわめて大きいと存じます。
 わが国の労働運動、労使関係は近年相当の進歩改善の方向をたどっているのでありますが、今なお未熟な面もあり、政府としても従来から、労働教育その他諸般の施策を通じ、自由にして民主的な労働運動の発展と正常な労使関係の形成に努力してきたところでありまして、今後ともかかる施策をさらに推進して参る所存であります。労使関係者におかれましても、民主主義社会の秩序にのっとった健全な労働組合運動の発展と労使間におけるよきルールの確立のために一そう努力されんことを切望するものであります。
 特に技術革新、貿易自由化の進展など昨今の経済情勢から労使関係におきましても種々の問題が発生しつつある現在、労使が平素より相互信頼を基調とした話し合いを通じて問題を合理的に解決していく慣行を確立することがぜひとも必要であると考え、かねてから中央に労働問題懇話会を設け、その推進をはかっているところでありますが、今後は、地方にも同様の組織の設置を助成し、労使関係者に自由な話し合いの場を設けることによって、かかる機運を全国的に譲成いたして参りたいと考えてます。
 また、中小企業の労使関係の近代化につきましては、大企業に比べてかなり立ちおくれた状態にあり、これが改善は現下の急務でありますので、労働教育、労働相談等を通じ不断に啓蒙指導を行なうとともに、紛争の自主的解決が困難な場合には、労働委員会などの公正な第三者の援助によって早期解決をはかるようにして参りたいと存じます。
 なお、ILO八十七号条約につきましては、これを早期に批准するという政府の基本方針には変わりないのでありまして、関係国内法の整備に関する法案とともに、これが成立を期するために、引き続き一そうの努力を傾注して参る所存であります。
 以上申し上げました諸施策の円滑な運営をはかりますためには、労働経済の現状についての的確な把握と将来の動向についての総合的見通しが必要であります。このため、労働経済に関する一連の統計をさらに整備拡充するとともに、調査分析機能の強化に一そう意を用いて参る所存であります。
 以上労働行政の当面の諸問題につきまして所信の一端を申し上げましたが、今後各位の御意見を十分拝聴しながら労働行政の推進に一そう力を尽くして参りたいと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――
#6
○秋田委員長 次に、先ほどの厚生大臣の発言に関連し、昭和三十八年度の予算措置の概要について、会計課長から説明を聴取することにいたします。厚生省今村会計課長。
#7
○小林(進)委員 議事進行について。実は委員長から、きのう理事会の申し合わせの事項について、大臣の所信をお聞きする前に何らかの確認をされる発言があるものと私どもは考えておりましたけれども、残念ながら委員長から御発言がございませんので、あらためて、きのうの理事会の申し合せを委会員の席上で一つ確認をしていただきたいと思うのであります。
 それは、私どもは第一にこういうことを申し上げました。すなわち、国会法に基づいて、委員会というものは過半数をもって成立するというのが委員会成立の最低の条件であります。それで、私どもは再度理事会で意見を戦わせまして、今後は一つどうしても与野党ともに過半数の委員をそろえて、国会法に基づく正当な委員会を開いていこうではないかという申し合わせをいたしております。これは理事会だけの申し合わせで済む問題ではございませんので、委員会で御確認をいただきたい。
 第二番目の問題といたしましては、大臣の出席の問題であります。われわれは、国会における厚生、労働行政ともに最高の意思を決定するものでありますから、単なる一官僚や事務次官の主張をもって、あるいはお答えをもって満足する場ではない、それならば私は厚生省、労働省の役所に行ってお話を聞けばよろしいのでありまして、そういう意味におきまして、この委員会の審議の過程においては必ず大臣の御出席をいただく、そうして大臣を通じて確信ある御所信を承るように議事の進行を得たい、これが第二点でございました。
 なお、労働行政、厚生行政を進めていきます上におきましては、両大臣の御所信だけではまだ真意をつかみづらい。一国を総合的に最高処理をしていられる最高責任者たる総理大臣の御意思も承らなければならぬ場合も出てきますから、その要求があった場合においては、委員会もまた責任を持って総理大臣の御出席をいただくということの三つを私どもは申合わせ、いたしたはずであります。
 いずれも重要な問題でございますので、私はこの委員会の記録にとどめて、一つ将来ともこれを正しく実施して参りたいと思いますので、これに対する委員長の御発言と御確認を得たいと思うのであります。
#8
○秋田委員長 小林進委員からの御発言はただいまありました通りでございますが、昨日の理事会においてもそのお申し出がございました。特に第一点の、委員定足数出席の問題につきましては、重大なことであり、また当然実行されなければならないことでございますので、実はあらためてこの場で申し上げませんでしたけれども、与党側につきましては委員長から、非公式でございますが、理事会において野党側の理事からその旨の御発言がありましたので、委員会の今後の運営のためにも当然また行なうべきでございますし、ぜひ御善処ありたいということを全員に漏れなく御通知申し上げておるような事情もございますから、その点あしからず御了承を願いたいと存じます。あらためてまたここで皆様にその点をお願い申し上げる次第であります。
 第二点、第三点につきましては、申すまでもないことでございまして、御趣旨に沿うべく善処いたしたいと存じますので、何とぞ皆様方においても御協力下さるようにお願い申し上げます。(拍手)
 それでは、さきの発言に戻りまして厚生省今村会計課長。
#9
○今村政府委員 それでは、明年度の厚生省予算の内容につきまして、お手元に「厚生省所管予算要求額主要事項別調」というのを差し上げてございます。これにつきまして御説明申し上げたいと思います。
 御説明に入ります前に、二点ほど御了承いただきたいと思います。
 第一点は、正式に出されております予算書の項目の配列とこのつくり方が多少変わっております。というのは、予算書の項目が非常に数が多いものでございまして、たとえば結核対策にしてもあっちこっちの項目にばらばらに出てくるということで、御説明する便宜上非常に不便があるというので、例年結核は結核、予防接種は予防接種というように一カ所に、一連の行政体系をまとめましてつくっております。例年それは御説明の便宜上やっておりますので、御了承いただきたいと思います。
 第二点は、前年度予算という数字が出て参りますが、これは三十七年度の当初予算ではございませんで、今までに成立した第一次補正予算も含めた数字で計算してございますこれは予算書もそういう格好になっております。
 めくっていただきまして、最初の二枚、「昭和三十八年度一般会計予算要求額調」という目次が四ページまでありますが、四ページまでは、柱としては四十本にまとめてございます。概略を申し上げますと、四ページの一番下に、三十八年度予算要求額が三千三百十三億八百九十六万七千円ということで、第一次補正までの前年度予算額に比べまして五百七十一億四千九百三十九万三千円の増ということでございます。これはいわゆる前年度予算と比較いたしますと、今大臣からお話がありましたように、補正を入れますと二〇・八五%、それから当初予算で比較いたしますと二一・七%の増ということに相なっております。国の予算の三十七年度当初予算と比較いたしますと、三十八年度の国の当初予算が一七・四%、それから第一次補正も入れますと、三十八年度予算は一四・八八%増、こういうことになりますので、伸び率から申し上げますならば、厚生省の関係の予算は一般の率よりもある程度頭を出しておるということになるのではないか、こういうふうに存じます。
 それでは逐次一番から御説明申し上げたいと思います。ただ柱が多いものですから、前年度より単なる予算件数の増加あるいは単価増という程度にしか変更がないものにつきましては省略さしていただきたいと思います。
 一番の結核対策費につきましては、四百二十九億で百一億七千九百万の増であります。
 (1)のその下に医療療養費というのがございまして、二十七億三千万というので、二十億四千七百万円が六億八千三百万円ふえておりますが、基本的には前年度の件数、単価増でございます。
 ただ摘要の下の方に、医療基準改訂分五億八千二百万、地域差撤廃分二千二百万というのが書いてございます。地域差撤廃分につきましては、三十八年度の国庫負担の総額が三十八億二千二百万円の増ということになっておりまして、これは本年の九月一日から撤廃するということで三十八億二千二百万円でありますが、これは国民健康保険のところで各内容につきまして御説明申し上げたいと思います。
 それから医療基準の改訂につきましては、三十八年の四月一日から大幅に改正をいたしまして国保なり健保なりあらゆるところに全部響くわけでありますが、総体の一般会計予算のふくらみは、十六億五千九百万というのが一般会計予算としては医療基準改訂のためにふえた増額で中身は、結核予防費が八億九千万、生活保護が二億一千五百万、児童が三千万、原爆が五千三百万というふうにいろいろこまかい柱がございますが、大どころはそういうふうなことで、総体十六億五千九百万というのが医療基準改訂四月一日以降の分としてそれぞれの項目のところに計上してございます。従いまして、この両方を入れまして二十億四千七百万が二十七億三千万ということで、約六億八千万の増ということであります。
 その次の従業禁止命令入所患者費につきましては、三十七年度が六万二千六百十六人というのでございますが、これが九万三千四百人ということで三万人の増でありまして、ちょうど大体前年度五割増の措置入院を認めるということでございます。次のページの一番上の摘要にありますように、これも医療基準改訂分二億九千七百六十八万六千円、地域差撤廃分四億六千八十一万九千円というのがございます。
 次の(2)の国立結核療養所に参りまして、通常の経費でありますから、そう変わったものはありませんが、一つだけ患者食糧費、これは今までは百十五円ということでございましたが、明年度は一般的には百二十円にしまして、新規といたしまして患者の病状による特別食、これを百五十円四十銭というふうなものを新規に認めるということに相なっております。
 それから番号の2の精神衛生対策費、これにつきましては、百十六億九千四百万円で二十五億六千万円の増でありますが、措置入院費は二十三億ふえております。これは四万六千三百十五人が五万二千八百人というので、約六千五百人の増であります。本来ならばもっとふやしたいのですが、何しろベッドが足りない、ベッドの制約からこういう格好が出てくるということであります。これに対しましても地域差撤廃分が二億二千九百万、約二億三千万というのが入っております。
 次の四ページに参りまして精神病院の整備費、これが前年より四百ベッドふえまして二千三百ペッド、これで五千三百万円の増ということに相なっております。
 あとはこまかいのでありますが、番号の三番の原爆障害対策費に参りまして、七億五千万が十一億二百万ということで三億四千七百万の増でありますが、前年より四六%の増になっております。
 一番の医療費、二番の健康診断費交付金、これはいずれも件数、単価の増の実施に基づくものでございます。
 変わりましたのは、次のページの三番目の医療手当交付金というのが変っておりまして、前年千七百三十四万というのが五千五百五十三万円ということで三・二倍にふえております。これは認定患者の医療手当交付金千円、二千円といろいろ区分がありますが、これの本人の所得制限は、今までは本人の所得があったのでは医療手当は出さないということでございましたが、それを年収四十二万円までは緩和するということでございまして、従いまして、前年度九千四百件というのが二万八千九百件ということで、三・二倍の増ということになっております。
 それから四番目の保健所費につきましては、三十一億で一億八千七百万の増でありますが、従来通りの方式で特に変わった点はございません。ただ職員充足率が〇・五%、約三百人くらい予算補助職員の増が認められた、医師等の職員三十五万が三十七万九千円ということで若干の引き上げが認められたということ以外、施設整備費その他につきましては、ほとんど前年より多少ふえておるという程度でございます。
 五番目のらい対策費につきましては、八ページの摘要の二行目に書いてございますが、患者慰安金が、一般につきましては月七百五十円、年額九千円を一万二百円、月では八百五十円でございます。それから非年金受給者は六千円を七千八百円ということに改正いたしまして、総額一億三千二百万で、千五百万円ほどの増加ということに相なっております。
 それから飛びまして六番の伝染病対策費、これは、一番は法定伝染病予防費補助金でありまして、それから隔離病舎の整備費、これはほとんど前年通りということでございます。三番は地方病の予防補助金でございますが、五千七百万円の増でございます。摘要の方で、一番は、いわゆる排水溝を掘る事業量五〇%増、三千万円の増、それから三番のフィラリアは、特定の地方に発生する疾病でありますが、去年新規に千五百万円入りましたが、次のページにありますように、三千百万円ということで、ちょうど倍にする。これは今までは長崎、鹿児島、東京都、愛媛というところでありましたが、高知、熊本を含めるということでございます。それから四番は、マル新と書いてございます。新規でありますが、鉤虫病、ことしは一つ鉤虫病をやろうということでございまして、一千百万円入っておりますが、茨城、埼玉、千葉、新潟ということで、いわゆる糞便検査、殺虫、殺卵ということでございます。
 四番の予防接種につきましては、昨年の六千万円が一億二千七百万円という増でありますが、ソーク・ワクチンは昨年の六千万円を一億一千六百万円ということにしまして、対象は四百二十一万八千人――これは延べでございます。公費負担は三割、それからインフルエンザ特別対策費補助金、マル新と書いてございますが、実はこれは昨年インフルエンザの大流行を見まして、三十七年の十月ころでございましたか、予備費を五千三百万もらいまして、実は小中学生千五百万人にやっておるわけでございます。成績がいいというので、来年度もやるということでございまして、これが六千九百四十五万円。
 それから五番の急性灰白髄炎特別対策費補助金、いわゆるポリオのなまワクの投与でありますけれども、これは前提が二つございます。一つは、この春四、五、六月に飲ませます千二百六十三万人につきましては、まだ医薬品という形式になっておりませんので、全量国家買い上げをやりまして、それに対して臨時予防接種並みの二分の一を国が出すというのが千五百五十八万人、それから、その次の十二ページの上から二行目、摘要でありますが、秋以降はなまポリオワクチンを医薬品に直しまして、そうすると一般市場流通ができるということでございまして、二百九十四万五千人につきましては、県と市町村と国とがそれぞれ三分の一を持つということでございまして、これが八百三十万円。ポリオ・ワクチンの買い上げは、そういうふうな事情でだいぶ減っておりますけれども、秋以降の分については、一般市場に流通しておりますので、定期予防接種並みに市町村三分の一、国と県各三分の一で行ないますので、買い上げの必要はございません。春の分だけ買い上げるというので、二百四十万人でございます。
 それから、七番の環境衛生対策費につきましては、簡易水道が十三億九千五百万円が十六億六千百万円、二億六千六百万円ふえております。ただ(2)の飲料水供給施設は、僻地でありますが、昨年新規に二千万円入りましたが、これを三千万円、それで補助率は、離島並みに十分の四という高率の補助になっております。
 それから清掃施設に参りまして、屎尿処理は、昨年十億が二十億八千六百万、ちょうど倍になっております。これは五カ年計画を認めるということ、それから、それに関連する法律案の御審議をお願いするということでございます。
 それから、高速推肥化処理施設整備、これは三十七年度モデルとして入ったので、前年通り。
 それから、三番の下水道終末処理施設につきましては、五億一千二百万円増で、ちょうど四〇%の増でございますが、これは建設省との関係もございまして、これも建設省と緊密な打ち合わせの上で五カ年計画というものを立案する、こういうことでございます。
 それから、十四ページのまん中に参りまして、公害防止対策、これが前年八百四十万円ほどというのが三千七百万円ということで、ある程度ふえております。こまかいのをたくさん書いてございますが、一番、三番、四番というふうな小さな実態調査、これは、煤煙規制法の制定実施に伴います緊急に必要な実態調査費、それから地方衛生研究所の整備、こういうことでございます。それから五番は、煤煙規制法の規制外でございますが、大都市における自動車のいわゆる排気ガスというふうなものを、至急調べろという附帯決議が国会でございました。これにつきましては、国直轄で自記記録計をつくりまして、徹底的なる調査をしたいというのが二千五百万円でございます。
 それから九番目の医療機関整備につきましては、第一の公立病院はほとんど前年通り。それから二番の僻地医療対策につきましては、三千六百万円ほどふえまして一億五千万円ということになっておりますが、対策内容につきましては、ほとんど前年踏襲でございます。
 (1)の僻地診療所三十九カ所と申しますのは、三十七年度を終わりとする第一次五カ年計画で、二百三十七カ所の診療所はもう完了いたしております。従って、三十八年度以降百九十四カ所というものを五カ年計画でやりたい、これの五分の一というので、三十九カ所でございます。それから運営費、診療車、船、これはほとんど前年通りということでございます。ただ、変わっておりますのは、十六ページの僻地患者輸送車二分の一、十九台というのがございますが、これはマイクロ・バスで病院までいなかの方から連れてくるという予算でございます。これは新規でございます。
 十番の、保健婦、助産婦、看護婦等確保対策費、昨年二千二百万円が一億四千万円ということで、七倍ほどふえておりますが、これは、最近の看護婦さん等医療従事者の不足対策、これを急ぐということでありまして、養成所は二カ所が十二カ所で四千万円、それから、設備整備は新規でございますが、人体模型、あるいは机、教材というようなものを補助しよう。それから貸費制度は、前年度より対象の人数がふえまして、一千三百三十人が二千二百八十七人ということでございます。
 それから医療金融公庫につきましては、カッコしてございますのは大蔵省の出資で、厚生省の予算ではありませんのでこうやったのでありますが、昨年二十五億が二十六億で、一億ふえております。それから、そのほかに資金運用部からの充当が七十二億、それから自己資金が十二億、合計で明年度の総資金量は百十億、三十七年度は九十億でございましたから、二十億だけふえたということに相なります。
 十二番の国立病院施設整備費等財源繰入、これは病院の特別会計の方で一括してこまかく申し上げますが、三億円ほどふえているわけでございます。
 それから十三番の麻薬対策費につきましては、一億六千万円が六億三千二百万円ということで、大体三八・五倍、三・九倍というふうな増額でございます。これは国会の非常に強い御支持もあり、取り締まり対策、それから中毒者の対策も、厚生省としては画期的に強化しようということでございます。
 内容としましては、(1)の麻薬取締員費交付金でありますが、これが十八人の増。それから、その次のページに参りまして、麻薬禍撲滅推進費、これが約一千二百万円の増。それから三番の麻薬中毒者収容施設につきましては、国立は百ベッドのものを二カ所考えておりますが、これが約一億。それから麻薬中毒者の府県分でありますが、これも百ベッド、二カ所ということで四千六百万円。それから新規に入りましたものとしては、麻薬中毒者入所措置費補助金、これは一定期間をお世話しなければならぬということで、その間の医療費、飯代というものを含めまして、約千五百人でありますが、それが六千八百万円、これは生活保護と同じように、十分の八の補助でいきたいということでございます。それから取締官の増員が十三名、それ以外は全部人件費、事務費施設費等の捜査活動費、あるいは自動車費というふうなものの強化でございます。ただ、機構定員につきましては、本省に麻薬課一課しかありませんのをもう一課ふやす、それから人は二人だけ、地方の麻薬取締官の方は十三名、こういうふうな格好でございます。
 十四番の輸血事業改善対策費、昨年移動採血車が六台入りましたものを、ことし七台ということでございます。
 十五番以降は社会事業系統に入りますが、生活保護費六百十二億が七百二十二億というので、総体で百十億三千六百万円の増ということに相なっております。
 次のページの一番上に参りまして生活扶助費、これが基本でありますが、六十四億三千万円の増。扶助人員は百四十九万九千人。それから基準改訂分が一七%で、その純増加額が四十七億六千九百万円。これによりますと、東京都のような一級地の標準四人世帯で、一万二千二百十三円から一万四千二百八十九円ということになります。
 それから基礎控除は、これに関連したものでありますが、二十一ページの一番上に、薄いので恐縮でございますが、未成年勤労控除制度というのがございます。これが三億九千三百万円でございますが、これはこういう趣旨でございます。勤労世帯の中におる二十才未満の働いている青年というのが、とってきた金を全部収入認定ということで差っ引かれてしまうということでは非常に気の毒である。本人の修養なり、あるいは社会的な成長という意味で月二千円分だけは収入なかりしものとみなすというので、控除してあげたい。これは三万九千四百八十余人ということで計算をいたしております。
 住宅、教育。教育は文部省予算に合わせまして四億三千万円ほどの増でございます。
 医療扶助は、三十二億六千九百万円の増でございます。これは結核治療指針対策が強化されまして、患者をそちらの方に移しましても、なおかつ三十二億ほどふえる。
 三番の地域差撤廃分約六億七千八百万、二番の国保三月給付廃止分というのがございます。これは、従来は国保の被保険者が生活保護に入りましたときに、本来ならばすぐに医療費は生活保護で引き受けるということでありますが、現実における取り扱いとしましては、三カ月間だけ国保が医療費を持ってやる。四カ月目から生保が引き受けるということになったのでありますが、すぐに生活保護で引き受ける、そのための財源増が十億四千三百万円ということでございます。
 あと、出産、生業その他、特に変わったところはございません。
 それから二十二ページの十六番、低所得階層対策費に参りまして、前年より三億八千万円ほどの増でありますが、世帯更生資金は六億が八億ということで二億円の増。それから中身は、一番、二番、三番はいずれも貸付限度額の引き上げ、四番が新設でありまして、住宅資金の新設、一万二千円。高校生の修学資金、今まで千円で、問題はいろいろありましたが、これを文部省に合わせまして千五百円ということで上げております。世帯更正運動推進費には心配ごと相談所を百五十五カ所ふやしまして、三千百六十万円。それから母子福祉貸付金は、これはまたあとで出て参りますが、三億円が四億円で、一億円の増。内容は転宅資金。三番の修学資金、高校の千五百円というようなもの。それ以外は、いわゆる貸付限度額の引き上げというふうなものとなっております。
 十七番の社会福祉事業育成強化費につきましては、(1)の振興会の出資、これが昨年一億が一億五千万、五千万円の増。二番目の民間社会福祉事業助成費、これが二億八千二百万円の増でありますが、一番は事務的な経費、二番は新規でありますが、転職、退職いろいろ兼ねまして、地方の県の社会福祉協議会、この辺に何かてこ入れをしなければならぬじゃないかということがございまして、(イ)、(ロ)の(ロ)の方でありますが、二千五百八十八万円というのは、一県当たり三人の人件費、活動費を国が定額の二分の一で持とうということでございます。
 それから四番の民間社会福祉施設整備費でありますが、二億三千四百万円というのが新規に入っております。これの考え方は、社会福祉施設が非常に老朽度が高い。従来は社会局、児童局の予算の中で込みで扱っておったのでありますけれども、一向老朽施設の対象にはならない。それで今度は老朽分だけを別個に抜き出しまして、これは保安度四千点以下の危険なものをまず補てんいたしまして、それに国が二分の一の別個の補助金を出す。四分の一は県が見てもらえる。四分の一は法人なり何なりの自己負担。ところが、それの金利がいろいろございますので、これは金利を無利子として、利子補給は将来国が一般会計から行なうということでございます。それでやり方としましては、年金福祉事業団の社会保障系統のワクの中から振興会の方に金を持ってきまして、それを民間に十年あるいは二十年で貸す。それは無利子でございまして、利子補給は別個に一般会計からいただく、こういう考え方で発足いたしました新規のものでございます。個所数にしまして推定三百三十九カ所、五万八千坪、それを五カ年計画でやろう、こういうことでございます。
 それから十八番の身体障害者保護費につきましては、二億五千七百万円の増で、前年に比べましてちょうど四三%、四割三分一挙にふえたということでございます。一番、二番は従前の単価増、三番の施設事務費、「給与改訂平均八%」と書いてございますが、これはあとのところに出て参りますので、児童局の方に入りましたときに一括して一覧表で申し上げたいと思います。その他収容者処遇改善というのは、生活保護の給与改善その他に合わせまして飲食費、物件費、みな上がっております。
 施設整備費は、昨年三千四百万円がちょうど倍にふえております。重度身体障害者更生援護施設二カ所、それから次のページのろうあ者更生寮一カ所というふうなものでございます。
 十九番の精薄者援護につきましては、一億四千二百万円が七千万円ふえまして、これはちょうど五〇%の増ということに相なっております。精神薄弱者の援護は、三十五年の法ができましてからまだ日にちがたっておりませんで薄いので、これの伸長率というものは非常に関心事でありますが、五〇%にとどまったわけであります。
 (2)の施設整備費は、先年七カ所が八カ所、精薄の施設をつくるということでございます。現在まだ全国で二十四カ所くらいしか精薄の収容施設がございません。収容定員が千三百四十人ということで、まだまだ不十分であるということでございます。
 婦人保護費は、前年とほとんど変わっておりません。処遇改善で多少ふえたということでございます。
 二十一番の地方改善事業費につきましては、総額三億六千九百万円というので七千五百万円ふえておりますが、(1)の同和対策につきましては、一般地区分が一億九千五百万円、これには数十項目にわたるものもございます。その次のページの摘要の一番上のモデル地区分が一億三千七百万円、こういうふうな配分に相なっております。
 それから不良環境地区につきましては、北海道のアイヌ関係、あるいは都市のスラム関係等で、ほとんど前年通りの数字でございます。
 それから二十二番に参りまして、老人福祉対策費これが三十五億が四十七億七千四百万円というので、十二億六千九百万円の増でありますが、これは先ほど大臣からお話がありましたように、政府提案という形で国会で法案の御審議をお願いいたしたいという予定でございます。それから三十五億という前年度の予算というのは、従来は生活保護費の中に組み込まれておりましたので、それを別建にして項をかえてこっちに抜き出してきたというものでございます。内容といたしましては、(1)の方で、老人六十五才以上でありますが、一斉健診をやるということで、それの三分の一補助で四千九百万、老人クラブの助成、一万六千クラブとございますが、九千七百万円。それから老人世帯家庭奉仕員費補助、訪問して洗たくをしてあげたりする、これが去年二百五十人がちょうど倍の五百七名。
 二番の老人保護費につきましては、九億二千六百万円の増でありますが、これはいずれもその下に書いてあります老人ホーム保護費、四万三千九百八十五人と書いてございますけれども、その人々のいわゆる生活費と、それから施設の事務職員とか事務費というようなものを、両方合わせたわけでございます。
 それから次のページに参りまして、まん中でありますが、軽費の老人ホーム事務費補助金というのがあります。これは千三百万ほどでありますが、従来は軽費老人ホームは自力で事務経費をまかなってもらうということでありましたが、やはり所得の低い人につきましては、それを免除しまして経費を持とうという考え方でございます。
 それから老人福祉施設の整備関係が一億八千二百万ふえておりますが、老人ホーム創設二十カ所、看護老人ホーム、――これは病院ほどではありませんが、半身不随で非常に手数がかかる、お医者さんにしょっちゅう見てもらわなければいかぬという人のホームをつくろうというので、それを新規として四カ所。それから軽費老人福祉センターは、大体前年通りということでございます。
 それから児童保護に参りまして、全体が百八十五億三千二百万円で、二十七億四千五百万ふえておりますが、措置補助費の中で保育所分というのが八十億で、約十億ふえております。この内容といたしましては、給与改善が七億四千五百万というのがございます。これは書き方を間違えたのでありますが、一番最初に、甲、乙、丙地という保育所の保母さんの予算単価が違っておりますが、丙地を全部乙地に上げてしまう。従って、甲地、乙地の二本建にする。そして二本建にしたものに平均八%のベース・アップを考える、こういうふうな考え方でございます。それで丙地を乙地に直しますだけで三億一千九百万というような金がかかります。その上げたものにさらに八%をかけます。その八%の部分が四億二千五百万、合計いたしまして七億四千五百万円、こういう数字に相なります。そのほか二番給食費、三番日常諸費、これが生活保護との関連で、ほかの収容施設の分も全部上がってくるということでございます。収容施設につきましても、同じように、これは丙地、乙地の問題はございませんが、一律に八%の増である。それからその次に、児童の処遇でありますが、飲食物が十二円ほど上がる。それから日常諸費も七円ほど上がる。新規で就職支度金、これは施設を出まして就職します場合に、背広とかふとんとかいうものが要るわけであります。これは五千四百件まるまるのんでもらいまして、一件一万円ということで、これは新規に入っております。
 それから(2)の特別保育対策につきましては、一番の季節保育所運営費二千万、前年通り。二番も同じ、ただ新規で三百四十カ所ふえました。それから一番下の四番でマル新と書いてありますが、保母修学資金貸与費補助千八百万、これは看護婦さんにはあったのですが、保育所の保母さんにはないので、何とかしなければいかぬということで、千人分として、月三千円ということで、二分の一で千八百万円入っております。
 三番、四番はおおむね前年通りということでございます。
 五番の妊娠中毒症対策につきましては、新規で医療費四カ月分の二千五百万円ほどございます。これは保健婦さん、お産婆さんが回っていき、妊娠中毒の人に重症だから入院しなさいと言っても、医療費の負担関係でなかなかできないというふうな、非常に困窮しておる重症の方々に対して入ってもらってそれを県費で持つ、それの十分の八は国で持とう、こういうことでございます。訪問指導の跡始末、効果をよくするということでございます。
 それから次のページに参りまして、三十四ページの七番の児童福祉施設整備費、これは八千七百万ほど増でありますが、保育所が若干ふえ、それから精薄、肢体不自由児対策を中心として施設整備をはかっていきたいということでございます。
 それから八番の母子健康センターは、前年より十カ所増しであります。
 それから児童健全育成も一億ふえておりますが、一番、二番、ここまでは前年通り。三番の児童館の設置費一億円につきましては、結局保育所なり収容施設なりでは困るので、その地域の児童の健全育成活動のセンターにしたい。これは子供ばかりではありませんで、小学校の低学年が下がってきたときにそこに行って遊べる、保母さんも置くというような格好に使えるし、夜は母親クラブとかいろいろな面に使えるという意味もありまして、新設、改築を含めまして百四十カ所、それに対して運営費をあげたいということでございます。
 十番の重症心身障害児施設につきましては、今までは研究委託費六百万しかありませんでしたが、関西、関東方面二カ所ということで、百五十ベッドほどの整備費と、それから所要の事務経費を計上したい。これも新規でございます。
 それから三十六ページの一番下の社会事業施設職員処遇改善費、これは先ほど申し上げましたように、給与改善十一億六千万というのは、社会事業の施設職員の給与の一〇%のワクが十一億六千万でございます。そのなかで、まず保育所の丙地、乙地を先に――三億一千九百万ぐらいございますが、先に手当をいたしまして、残りを、児童の収容施設、社会の収容施設おのおのについて八%ずつベース・アップしよう、こういう考え方でございます。それから職員の増員も若干ございます。
 二十五番、母子福祉対策費につきましては、母子福祉貸付金は先ほど申し上げましたが、二番の施設整備で母子休養ホームというのがございます。一年に一回ぐらい御婦人が子供を連れて遊びにいくレクリエーション的なものということで、二百坪ぐらいのものを四カ所つくりたいということでございます。
 その次のページの母子福祉センターの設置、これは前年通り四カ所。
 それから二十六番の児童厚生施設、これは子供の国でありますが、前年通り。
 二十七番の児童問題研究所補助金、これは母子愛育会が一大総合児童研究センターというものをつくりたいというので、それに対します補助金が六千万ということでございます。
 それから二十八番の児童扶養手当につきましては、十五億が二十八億で十三億ふえておりますが、これは二点ございまして、一点は、最近非常に知識が普及しましたか、受給件数が多くなってきております。十三万件が約二十万件ということで、その関係で経費が約十億円。それから給付改善、所得制限の緩和、身障児の年令延長、この三つの柱につきましては、国民年金の母子福祉年金に合わせまして計数が合うように、たとえば第一子八百円を千円、第二子六百円を七百円、三子、四子以降は据え置き、こういうふうな格好にしております。その内容につきましては、また御質問のおりに申し上げます。
 それから三十番の社会保険国庫負担金につきましては、総額百十八億円で九億六千七百万の増でありますが、これは特別会計の方で申し上げたいと思います。
 三十一番の健康保険組合補助、これは千二百九十四万減というのが出ておりますが、事務費につきましては全額国庫負担という建前でありますが、単価は前年通り百四十円、それから被保険者につきましては、昨年の五百八十六万が六百三十四万というので、約四十八万人ここで増員になるという格好になります。これは国保もやはり逐次都市労働者の方に回りますので、国保全体で百七十七万人くらい減る。それは政府管掌の方に百四万ぐらい、組合管掌に約四十八万人くらいというふうに、いわゆる労働力の移動というものを端的に表わしたものだと思います。
 それから給付費の臨時補助金が二億円と、八千万減っておりますが、弱小健保組合の医療給付に対する臨時的な補助というものが、三十三年の単価アップのときに始まったのでありますが、これはいろいろな標準報酬の増その他事情の好転ということで、八千万減っております。
 それから国民健康保険の助成費につきましては、総額が六百六十五億三千二百万というので、百十九億六千万の増に相なっております。この内容としましては、被保険者が四千三百五十六万人というので、今申し上げましたように、百七十七万人ほど前年より減っておる。これは都市部に流入するというのが第一点。それから政策内容としましては、世帯主の全疾病について七割給付を十月からやるという前提であります。それから療養給付の補助金はいわゆる二五%分でありますが、四十三億四千八百万円。それから財政調整交付金につきましては、七十五億の百四十七億というので倍ちょっと切れますが、七十一億四千八百万円の増になります。その内容は、従前分が八十三億。それから給付改善分と申しますのは、現在の五割を七割に引き上げる、その二割分は保険料の増徴になるのですが、それのうちで四分の三、一五%は国庫負担でカバーしょうというので、いわゆる一五%分として三十九億四千五百万円という金額に相なっております。それから減税対策分は、米価引き上げその他の問題として大いに議論になったのでありますが、これが四十一億八千七百万、これは総被保険者の二〇%に対しておのおの年間五百円の減税をしよう、その部分は全部国が持とう、こういう計算であります。それから第四点としましては、地域差の撤廃による保険料はね返り対策分というのが八億六千七百万ございますが、これは九月から地域差撤廃をする、それによって保険料ははね返ってくる、それを全部この八億で吸収してしまおうというのでございます。以上財政調整交付金で四点を全部足しますと、所要総額が百七十三億五千七百万ということになるわけでございます。ただ、実際に予算化されますのはその下に「財源二十六億五千万」と書いてございますが、この財源を差し引いた百四十七億六百万ということに相なります。この財源と申しますのは、従前分合理化十五億というのは、普通の財政調整交付金五%の金目のうちで、配分の方法を合理化することによりまして、いわゆる新対策財源を捻出するというのが十五億、それから生保併給廃止は、先ほども申し上げましたように、すぐに生保で引き受ける医療費というのは八億七千万、継続給付期間延長は、健康保険の三年を五年に延ばすというので二億七千三百万、いずれも国保の負担減になります。以上のように二十六億五千万引きまして、百四十七億六百万というのが財政調整交付金の総額に相なります。
 あと事務費は百二十円を百三十円に、それから助産費は、去年四カ月分を通年平年度化二億円の増加になっております。保健婦補助金は、そのまま次のページに参りまして一番上でありますが、年間の単価十七万九千円というのを三十万三千円ということで、相当思い切った引き上げをしていただいたのでございます。
 それから三十三番の国民年金国庫負担金でありますが、これは総体で八十一億二千八百万円の増でありますが、拠出年金の方は、きわめて義務的なものでございまして、二十二億、それから福祉年金給付費の財源につきましては、総体が五十五億五千万円の増でございますけれども、既定分いわゆる自然増というふうなものを含めて三百七十億、改善分としましては二十億三千三百万というふうになっております。その内訳は、年金額の引き上げ、これは九月実施でありますが、老齢は千円を千百円、百円アップ、それから障害、母子、準母子、いずれも三百円アップということで、九月実施でありますが、その所要額が十五億二千三百万。それから本人の所得制限緩和は、九月で十五万を十八万。そり次に扶養義務者の所得制限が五十万を六十万、これも九月。それから四番の母子加算年令引き上げ、これは五月から実施いたしたい。金額は二百五十万円、こういうことでございます。
 それから三十四番、留守家族等援護費につきましては、特に申し上げることはございませんが、(1)の(a)の留守家族等援護費のうちで、適用の項で四番というのがあります。療養手当、マル新と書いてございまして、六百九十九万とありますが、これは引き続いて一年以上入院治療しておる者であって、増加恩給等受給をしていない者、これにつきましては、月額二千円を差し上げたいということでございます。
 それから、三十五番の戦傷病者戦没者遺族等援護費であります。これも全体で七億四千八百万円の増でありますが、大体三十七年度の恩給増額その他いろんな関係がありました。自然増というのが六億七千万円、次のページの一番下の方ですが、事項として(2)の戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律施行費というので七千七百六十七万というものを、法律改正を前提といたしまして予算を計上いたしております。これは内容は御承知と思いますが、準軍属の処遇改善、それから満鉄職員等で軍人と同じような作業をしておって死んだ、あるいは負傷したというふうな人を救いたいというのが四千三百万、非戦地勤務有給軍属の処遇改善、これは内地、朝鮮、台湾の後方勤務でありますが、旧令共済の特例法で救済ができないような人間について遺族年金、障害年金を支給したいというのが二千二百万。それから特例年金支給要件緩和といたしましては、勤務関連傷病による死亡の一年、三年というのを二年、六年に延ばす。金額は少ないのでありますけれども、二年、六年というようなことで、若干のものが出て参ります。
 それから三十六番の特別給付金事務処理費、これはまた法案をお願いすることになりますが、未亡人加給の問題で、国債そのものは大蔵省から出ますが、それの事務取り扱い経費というので五千六百万ほど組んでございます。
 在日朝鮮人帰還援護費は、人数も減りまして、昨年は九千六百人というふうに組んでおりましたが、ことしは一便二百人、月二便八カ月ということで三千二百人、これは逐次減っていくような格好になっております。
 三十八番の国立公園等整備費は、総体といたしまして六千八百万の増でございますが、特に申し上げることはなく、各項目とも若干の増。
 それから、五十ページの休暇村造成費補助でありますが、これは、前年の三千万を一千万ふやしまして、四千万ということでございます。
 以上で一般会計所属の省の予算全体について申し上げました。
 これから特別会計、五本でありますが、それについて簡単に申し上げたいと思います。
 特別会計につきましては、五十二ページでありますが、厚生保険特別会計の健康勘定、歳入歳出とも一千七百四十七億ということで、四百十二億の給付費の増大ということに相なりますが、被保険者数がこれで百四万人ぐらいふえております。おそらく国保の方から都市の労働者として流れてくるという格好になろうと思います。歳入の(2)一般会計より受入五億円、これは前年通りでございます。
 次の五十三ページの日催健康勘定、これにつきましては歳入歳出とも百二十四億でありまして、十二億七千五百万ほどの増でありますが、歳入の面につきましては、一般会計からの受け入れが三十七億でありますが、この中には三五%の定率のほかに、地域差その他の関係がありまして、特別対策費というので五千万円増額いたしてございます。それから、その次の(4)借入金でありますが、三十三億一千七百万というので、保険料も収支バランスが合いませんので、借入金でやろうということでありますが、昨年の借入金が十五億一千五百万でございましたから、借入金が八億二百万、さらに増加したという姿に相なります。
 それから年金勘定、業務勘定につきましては、きわめて事務的なものでございますので、省略さしていただきたいと思います。
 それから、五十五ページの船員保険特別会計でありますが、これも歳入百四十四億、それから歳出が百七億というので、被保険者数、保険料率その他実質的にはほとんど変更ございません。一般会計よりの受け入れが、前年度は五億四千九百万というのが六億二千五百万というので、七千六百万円ほどの増ということで、内容はそれほど変わったものはございません。
 それから五十六ページに参りまして、国立病院特別会計でありますが、歳入歳出とも二百十一億ということでありまして、三十九億七千万円ほどの増でありますが、これはちょっと変わったものがございます。歳入面で、一般会計の受け入れ二十七億七百万とございますが、三十七年度は二十三億九千万ということで、ふえたのが三億一千六百万円のいわゆる国庫繰り入れの増ということになっております。ほかに(3)の借入金というのが十億円ございます。それで国立病院の施設整備は、普通いわゆる国庫補助金だけではなかなかテンポがおそいということで、財政投融資の方から十億円を拝借いたしまして、それに含めてテンポを進めて近代化を急ごうという考え方でございます。歳出の方につきましては、国立病院関係、(ロ)の施設整備費が三十五億八千二百万で、ほかに国庫債務負担行為が一億というのでありますが、三十七年度につきましては、この施設整備が二十三億五千四百万ということでありまして、総計、前年より十二億二千八百万、まあ、十二億くらいふえておる。これは財政投融資の十億円を含めた金額でございます。そういうふうに額がふえておるということを申し上げたいと思います。それからがんセンターは、特に申し上げることはございません。
 それから三十八年度のあへん特別会計、これにつきましては四億四千九百万円の歳入歳出でありますが、売り払いが年間五十五トン、それから買い入れますのが、外国産が五十六トン、それから国内産が四トンというふうな姿に相なっております。合計六十トン、こういうことでございます。
 それから次の五九ページに参りまして、国民年金特別会計の国民年金勘定でありますけれども、これもちょっと変わりましたのは、歳入の部面で五十三億ふえておりますけれども、一般会計受け入れが百四十億六千三百万、免除分が十七億二千八百万とございますが、三十七年度は免除は一〇%と計算いたしておりまして、従いまして今度は一五%になりますと、そのかわり保険料収入が減って参ります。そういう関係がございますが、一五%の免除として計算いたしております。
 それから六十ページに参りまして福祉年金でありますが、歳入歳出とも三百九十四億九千三百万ということで、先ほど御説明申し上げましたように、摘要欄の改善分が二十億三千三百万の増ということになります。これは給付額の引き上げと支給条件の緩和、この二つをさきに申し上げました。
 それから業務勘定は、特にこれということはございませんが、ただ歳入歳出とも五億七千四百万という三角が出ておりますのは、今申し上げましたように、免除率一〇%を一五にいたすので、保険料収入がその部分だけ減って参ります。そういう関係でここに三角が出てくる、こういうふうな格好でございます。
 非常に大急ぎで申し上げましたが、厚生省予算の一般会計、特別会計の概計につきまして申し上げました。
    ―――――――――――――
#10
○秋田委員長 次に、先ほどの労働大臣の発言に関連した昭和三十八年度の予算措置の概要について、会計課長から説明を聴取することにいたします。労働省住会計課長。
#11
○住政府委員 それでは昭和三十八年度予算案中労働省所管分につきまして、お手元の「昭和三十八年度予算の概要」、この資科に基づきまして内容の概要を御説明申し上げたいと思います。
 まず、見出しの次のページでございますが、労働省予算の規模でございますけれども、一般会計につきましては、歳入が三億六千九十万円、歳出が七百二十九億二千七百五十二万五千円、本年の当初予算に比較いたしまして百四十七億三千六十三万円の増になっております。伸び率といたしまして二五・三%になっております。
 次に、特別会計のうち、労働者災害補償保険特別会計につきましては、八百二十三億三千七百二十八万二千円、本年度の予算に比較いたしまして百四十八億八百二十一万一千円の増でございます。率といたしまして二一・九%になっております。
 失業保険特別会計につきましては、一千四十二億九千三百二十四万四千円、当初予算に対する増加額が二百五十九億三千九百二十万三千円、率といたしまして三三・一%、補正後の予算に比較いたしますと、増加額が二百十一億七千二十万八千円で、伸び率は二五・五%になります。
 次に、一般会計の概要について御説明申し上げます。一ページに明年度予算編成上の主要事項別の表を掲げてございます。
 第一が雇用及び失業対策の推進に必要な経費でございまして、三十八年度要求額が五百五十二億一千三百八十一万七千円、そのうち一般会計が五百三十億八千九百万六千円、失業保険が二十一億二千四百八十一万一千円、三十七年度予算に比べまして総額で百二十二億八千五百九十五万八千円、こういうようになっております。以下この要領でごらんいただきたいと思います。
 第二が炭鉱離職者対策の拡充強化に必要な経費、第三が金属鉱業等離職者の援護対策に必要な経費第四が職業訓練の拡充強化と必要な経費、第五が労働災害防止対策の推進に必要な経費、第六が賃金政策の推進に必要な経費第七が労使関係の安定及び近代化に必要な経費、第八が中小企業の労働対策の推進に必要な経費、第九が婦人、年少労働者及び身体障害者等の福祉増進に必要な経費、第十が労働関係の国際協力に必要な経費、第十一が労働統計調査の整備拡充に必要な経費十二が一般行政事務費等に必要な経費となっております。なお、第十三番目に官庁営繕費を計上いたしておりますが、金額は四億二千三百七万五千円、建設省所管の労働省関係の庁舎新営に要する費用でございます。
 次に、この事項別にその内容に立ち至って御説明申し上げたいと思います。
 第一の雇用及び失業対策の推進に必要な経費の第一が失業対策の刷新改善に必要な経費でございます。総額三百三十一億九千百六十九万四千円を計上しておりますが、これは前年度に比較いたしまして五十二億二千九十九万七千円程度の増加に相なっております。
 その内容といたしまして、(1)は失業対策事業就労者の民間雇用への復帰を促進するための経費でございまして、六億六千九百八十六万五千円となっております。
 まず、現在の失対事業就労者に対しまして転職訓練を実施する、そうして民間雇用への復帰をはかることといたしておりますが、その規模は、本年度の千百四十人に対しまして二千九百四十人、金額にいたしまして一億六千万円程度を計上いたしております。
 次に、ロといたしまして、明年度は新たに女子就労者を対象とします家事サービス訓練を専門に行なうための施設を八カ所新設ないし拡充いたしまして、それによりまして千五百六十人の訓練を行なうことといたしております。さらに、家事サービス訓練所終了生の雇用の安定をはかるため、家事福祉施設十カ所の三カ月分の運営費を計上いたしております。
 ハは、以上日雇い労働者の転職訓練、家事サービス訓練の訓練生に対する訓練手当の支給に要する経費といたしまして、一億八千四十二万円を計上いたしております。
 次に、日雇い労働者の民間雇用の奨励を積極的に行なうために、本年度より雇用奨励金、就職支度金の制度を設けておりますが、これにつきましては明年度も引き続き実施することとし、対象人員等の拡充をはかっております。
 次が、失業対策事業の刷新改善でございまして、三百四億五千四百万円を計上しております。前年度に比較いたしますと二十七億七千二百万円の増加になっております。
 まず、一般失業対策事業につきましては、吸収人員は本年度同様二十万三千人、事業費単価のうち労力費につきましては、本年度より三十三円増の四百五十八円、それから資料費につきましては七円四十銭増の七十六円四十銭、それから事務費につきましては、新たに従来の事務費から管理監督費を別に計上いたしておりますが、これを含めた単価では、本年度は前年度より十六円三銭増加いたしております。また、財政負担のかさむ事業主体に対します高率補助制度につきましては、金額は本年度より一億円増の四億円を計上いたしております。
 次に、特別失業対策事業につきましては、金額は前年度同様四十一億円でございますが、吸収率を七〇%から六〇%に下げました関係上、人員は一万人を計画いたしております。
 (8)は、新規の失業者の就職促進のための経費でございまして、二十億六千七百八十二万九千円を計上いたしております。これは新規に発生する中高年令の失業者等に対しまして、明年度は特に特別の職業指導、職業訓練等を計画的に実施いたしまして、その就職の促進をはかる、そのために就職指導訓練課程の制度を創設することといたしております。そして、その課程を受ける期間中、すなわち就職指導中は就職指導手当、訓練期間中は訓練手当を支給するということにいたしております。
 まず、訓練でございますが、訓練につきましては、一般訓練で三千四百五十人、短期速成訓練といたしまして五千二百八十人、職場適応訓練といたしまして五千四百人、合計一万四千百三十人の訓練を行なうことといたしております。
 それから就職指導手当、訓練手当の支給に要する経費として三億九千六百五十二万二千円を計上いたしまして、大体新規失業者の就職促進に要する経費といたしまして、先ほど申し上げました二十億六千七百万円程度の経費を計上いたしております。
 それから八ページに参りまして、失業保険制度の充実について申し上げます。
 まず、失業保険制度につきましては、明年度は給付内容の改善をはかっておりますが、まず一般失業保険につきまして、(イ)が最低、最高日額の引き上げでございまして、現在最低百二十円、最高七百円を、それぞれ百八十円、八百六十円に引き上げることといたしております。
 (ロ)が、扶養加算金の制度でございますが、これにつきましては、配偶者及び第一子に対して日額二十円、その他の子に対しまして日額十円支給することにいたしております。
 (ハ)は、職業訓練受講者に対する技能習得に要する手当等の支給制度を新たにつくることといたしております。
 (ニ)は、傷病期間中の保険給付の実施でございまして、これは、従来傷病期間中は保険給付の実施は、十五日以上の傷病期間には保険給付をいたしておらなかったのでございますが、引き続き傷病期間中保険給付の実施を行なう、こういうことにいたしております。
 日雇い失業保険につきましては、まず第一が待期制度の改正でございまして、ここにも書いてございますように、現行の継続三日、継続五日の待期制度を改めまして、各週につきまして最初の不就労日にのみ失業保険金を支給しない、こういうように改めることにいたしております。
 (ロ)の給付の特例でございますが、これも一定の要件を満たした者に対しまして、離職後四カ月間に、一般保険の例に準じまして、六十日分の保険金を支給する特例を制定することといたしております。
 以上の給付内容の改善を含めまして、保険の規模につきましては、一般保険で受給実人員が五十万三千人、給付月額が一万十一円、従いまして、保険金総額を七百四十三億六千八百万円と見込みまして、これが国庫負担の四分の一額が百八十六億一千百万円となります。日雇いにつきましても、保険金総額が三十六億二千万円、その三分の一の十二億六百万円で、失業保険特別会計に対する国庫負担金の計が百九十八億六千六百万円を計上いたしております。
 次に、十ページに参りまして、3が労働力の確保と広域職業紹介体制の強化でございます。
 (1)は、広域職業紹介体制の強化等に要する経費五千七百七十二万八千円でございますが、その内容としましては、まず、地域別、産業別の雇用計画を樹立する、そういった計画に基づきまして広域職業紹介を活発に推進していく、こういう考え方で、広域職業紹介のためのテレックスとか電話等の通信網の整備、それから業務の機械化、能率化をはかるための経費を計上いたしております。
 (2)が、広域職業紹介に伴う労働者援護対策の推進に要する経費十九億二千十七万三千円でございますが、これは雇用促進事業団における労働力流動化促進のための経費になっております。
 その内容は、十一ページに参りまして、まず移転就職者用の宿舎の建設を千七百戸計画いたしております。そのほか就職資金の貸付、身元保証、移転資金の支給につきましては、本年に引き続き支給することといたしております。
 (3)が港湾労働の近代化対策の推進といたしまして、一億七千八百二十二万二千円を計上いたしております。中身といたしましては、簡易宿泊所四棟の設置、それから港湾労働者福祉センターの設置――新規でございますが、一カ所を予定いたしております。
 (4)が雇用促進融資の拡充でございまして、本年度の二十億円に対しまして二十億円増の四十億円を計上いたしております。融資の対象といたしましては、本年度の住宅福祉施設に対するもののほか、新たに訓練施設を融資対象に加えたことが新規の内容になっております。
 次に十二ページに参りまして、炭鉱離職者対策の拡充強化に必要な経費について御説明を申し上げます。これは補正予算に講ぜられました措置を、明年度においても引き続き講ずることといたしまして、所要の経費を計上しておるのでございます。
 1の石炭鉱業合理化特別対策に要する経費でございますが、第一が就職促進手当の支給に要する経費といたしまして八億六千九百六万一千円、それから炭鉱離職者に対します職業指導、職業紹介等を就職促進指導官が担当いたしまして行なうことになっておりますが、その指導官関係の経費が九千九百五十五万三千円となっております。これは事務費でございます。(「八億六千九百万の中に一人一日幾ら入っているのですか。」と呼ぶ者あり)就職促進手当の予算単価といたしましては、四百五円を計上いたしております。
 2が炭鉱離職者職業訓練の拡充強化でございますが、その内容といたしまして、一般訓練におきまして、十二ページの下の方に書いてございますように、一般訓練所で二千七百、総合訓練所で四千六百五十、合わせまして七千三百五十人、そのほか移動訓練、離職前訓練、短期速成訓練、委託訓練を実施いたすことといたしております。訓練総人員といたしましては九千五百三十人、本年度が六千四百六十人でございますので、相当数の増加になっております。
 それから十三ページの下の方に、離職者の訓練を受けることを容易ならしめるための寄宿舎の新設につきましては、十一カ所の予算、それから訓練手当の支給の経費が計上されております。
 3が広域職業紹介等の推進でございますが、これは従来やっておりますことでございますが、明年度も引き続き広域職業紹介を強力に推進することといたしまして、これに要する事務費等を計上いたしております。
 十四ページに参りまして、4が移転就職者の住宅確保といたしまして予算を計上しておりますが、移転就職者用の宿舎の建設につきましては、三千三百戸を予定いたしております。そのほか住宅確保の奨励のために、従来の第一種、第二種、第三種の制度のほかに、新たに第四種の制度を設けまして、これは本格的な住宅が建設され、あるいは用意されるまで、民間の住宅を借り上げまして、それを再賃貸するということを考えておりまして、月平均四千円、戸数といたしまして三千五百戸程度のものを考慮いたしておるわけでございます。移動式宿舎の設置につきましては、本年度同様予算を計上いたしております。
 5の援護業務の充実に要する経費として二十七億九千万円を計上いたしておりますが、これは雇用促進事業団に対します補助金でございます。
 内容は、就職あっせん協力費、これは協力員の増員を考慮いたしております。それから住宅対策費、これは前ページの移転就職者用の宿舎の建設以外の住宅関係の経費、八億円がここに計上されております。それから雇用奨励金の支給費、移住資金の支給費、職業訓練協力費、これは同じく十三ページの短期速成訓練、委託訓練、寄宿舎の設置運営のための経費、訓練手当の支給のための経費がこの中に計上されております。簡易福祉施設といたしまして、新たに七カ所分を計上いたしております。海外移住促進費、管理費その他等につきましては、大体本年度同様でございますが、総額三十一億円に対しまして、国の補助額が二十七億九千万円、残りは石炭鉱業合理化事業団からの交付金でまかなうことといたしております。
 6の炭鉱離職者緊急就労対策事業の実施につきましては、人員は七千人で本年度と同じでございます。事業費単価は百円引き上げまして、千三百五十円を計上いたしております。
 7の公共事業への吸収強化等の経費につきましては、事務費でございます。(「日数は何日」と呼ぶ者あり)二十三日計算でございます。(「日雇いは二十二・五ではなかったですか。」と呼ぶ者あり)緊急就労対策の事業施行日数は二十三日として計算いたしておりますから、一般失対事業とは考え方を変えております。(「一般失対は二十二・五ですか二十二ですか。」と呼ぶ者あり)二十二日です。
 十七ページの、第三の金属鉱業等離職者の援護対策に必要な経費について御説明申し上げます。
 これは金属鉱業等離職者の実態にかんがみまして、炭鉱離職者に準じた措置を講ずることといたしまして、すでに広域職業紹介を積極的に実施しておりますほか、職業訓練手当とか技能修得手当、別居手当の支給あるいは移転資金の増額等につきましては、昨年、事業団の業務方法書を改正いたしまして必要な措置を講じておるのでございますが、さらに雇用奨励金、住宅確保奨励金の支給ができますように、事業団法の一部改正法案も本国会に提案することになっておりますが、そのための必要な予算といたしまして一億円を計上いたしておるわけでございます。さらに訓練につきましては、六百人分の費用を計上いたしております。
 それから十八ページの第四でございますが、職業訓練の拡充強化に必要な経費について御説明申し上げます。
 まず、公共職業訓練の拡充に要する経費といたしまして、総計三十二億三百三十七万一千円を計上いたしております。
 一般訓練所につきましては九億一千八百四十九万六千円、これは各都道府県の設置運営する一般訓練所に対します補助金でございます。明年度の新設は十カ所、訓練人員は三万三千四百五十五人、これが運営、施設に要する経費となっております。
 総合訓練所につきましては、これは促進事業団に対する出資金及び交付金になっておりますが、職種数は同じでございます。訓練人員は四千四百四十人、専門訓練において五千九百七十人といたしまして、これに要する運営費、施設費を計上いたしております。
 三番目の中央職業訓練所に要する経費でございますが、これは本年度よりも六千万円程度の減少になっておりますが、これは中央訓練所の施設機械が整備されました関係で、その分に要する経費が減少になっておるのでございます。
 四番目の身体障害者職業訓練所につきましては、本年度同様、引き続き事業を実施していく。
 それから転職訓練の拡充強化につきましては二十八億九千四百五万六千円を計上いたしておりますが、中身の炭鉱離職者の転職訓練、日雇い労働者の転職訓練、それから新規中高年令失業者の転職訓練、金属鉱業等転職者の職業訓練、これにつきましては、御説明申し上げました通りでございます。
 五番目の駐留軍離職者の職業訓練につきまして費用が減少いたしておりますけれども、これは駐留軍関係労務者の減少傾向に基づきまして、訓練対象人員も減少しておるということによるものでございます。
 定時制の職業訓練、その他の転職訓練につきましては、おおむね本年度同様の規模をもって実施することといたしております。
 それから二十二ページに参りまして、3の事業内職業訓練に対する助成、援助といたしましては七千百六十七万五千円を計上いたしております。内容といたしまして、運営費補助でございますが、これは認定共同職業訓練団体に対する補助金でございまして、対象人員の増による増額でございます。それから次の施設費補助でございますが、これは中小企業が共同して事業内職業訓練を行なう場合に、教室とか実習場の施設をつくる場合にそれに対する補助でございまして、本年度の五カ所に対し十五カ所を予定いたしております。
 四番目の技能水準向上対策の推進でございますが、内容は、技能検定につきましては一職種増の十六職種について実施を予定いたしております。それから国際技能競技大会、通称技能オリンピックに対する助成、援助の経費を計上いたしております。
 それから二十三ページに参りまして、第五が労働災害防止対策の推進に必要な経費でございますが、その第一が事業主団体における自主的災害防止活動の助成でございまして、これは新たに災害防止のための事業主団体を結成しまして自主的な災害防止活動をやっていただくというために、中央労働災害防止協会の創設のほか、特に災害の多い業種につきまして、業種別の労働災害防止協会を創設することとしまして、これに必要な経費としまして一億五千万円を計上いたしております。
 2が労働災害防止に関する指導の強化に要する経費でございまして、1は自主的な活動によるものでございますが、2は国の行政として災害の防止措置を講じていくということでございまして、従来の災害防止のための措置をさらに拡充するほか、特に明年度は、災害の多い事業場に対します重点的な監督指導を実施するということで二千万円の経費を計上いたしております。そのほか、産業安全行政の推進、労働衛生行政の推進につきましては、本年度に引き続きましてこれが行政を強化して参る、そのための経費を計上いたしております。
 それから二十五ページに参りまして、3の科学技術の振興に要する経費でございますが、これは産業安全研究所、労働衛生研究所に要する費用でございます。
 4は、じん肺等長期傷病者補償費の一般会計よりの負担金といたしまして、八億七千七百万円の計上を行なっております。まず、じん肺につきましては、給付人員を三千五百八十二人とし、それに要する経費の四分の三額、それからせき損その他につきましては、給付人員を千六百五十一人としまして、二分の一額を計上いたしております。
 二十七ページに参りまして、第六の賃金政策の推進に必要な経費といたしまして、まず第一が、賃金問題の調査検討、賃金体系等の改善援助、これに要する経費といたしまして六百万円計上いたしておりますが、事務的な経費でございます。
 2が最低賃金制の普及促進のための経費で、四千百二十二万一千円を計上いたしておりますが、明年度最低賃金制の適用労働者二百五十万人計画の達成のために必要な経費でございます。内容は省略させていただきたいと思います。
 二十九ページは労使関係の安定及び近代化に必要な経費でございまして、まず第一が、労使関係の安定及び近代化の推進の費用といたしまして四千四百七十六万四千円を計上いたしております。現在中央には労働問題懇話会を設置いたしておりますが、地方にも労働問題懇話会を設置することといたしまして、これが運営に要する経費を補助することといたしております。
 それから三十ページに参りまして、日本労働協会の強化に要する経費といたしまして四千五百万円を計上いたしております。御承知のように、日本労働協会は十五億の基金をもって業務を行なっておりますが、明年度は、ここに書いてございますイ、ロ、ハの項目についてさらに業務を行なうことといたして、これに要する経費四千五百万円を計上いたしておるのでございます。
 それから三十一ページに参りまして第八でございますが、中小企業の労働対策の推進に必要な経費でございます。
 1が中小企業労働者の労働福祉対策の推進でございますが、(1)は中小企業退職金共済制度の普及促進に要する経費でございます。
 まず、イでございますが、中小企業退職金共済事業団に対する補助金といたしまして二億六千五十万円を計上いたしております。ミスプリントがございますが、その三行目に「年度加入者」とありますのは「年度当初加入者」でございます。年度当初加入者が六十九万人に対しまして年度末在籍者八十三万八千人、十四万八千人の増加を見込みまして、これに要する事業団の事務経費に対する補助金でございます。ロが退職給付に対する補助金でございますが、補助対象者を二万一千二百人と見込みまして、これに要する経費九百五十万円を計上いたしております。ハは、本年度同様でございます。
 次の2の中小企業労使関係の安定促進につきましても、大体本年度同様の事業を推進していくこととし、必要な経費を計上いたしております。
 3の中小企業労務管理近代化に関する指導の推進でございますが、これも本年度実施しております事業を引き続き実施することといたして、これに要する経費を計上いたしております。
 それから三十四ページに参りまして、事業内職業訓練に対する助成援助、これは先ほど申し上げました中小企業の事業内訓練に対します運営補助、施設補助を再掲いたしております。
 5が五人未満の専業所に対する失業保険の適用促進でございまして、これも本年度に引き続きその適用の促進をはかっていくための経費でございます。
 三十五ページは婦人、年少労働者及び身体障害者等の福祉増進に必要な経費でございます。
 1が婦人の職業対策の推進に必要な経費でございまして、イの内職相談施設につきましては、新設四カ所に要する経費、合わせまして三十五カ所の運営費等を計上いたしております。それから口は新規でありますが、婦人労働力に関する調査内容に書いてありますような事項を調べてみるための経費でございます。
 それから2が婦人及び勤労者家庭の福祉対策の推進に要する経費でございまして、イが働く婦人の家の増設、本年度同様二カ所分を計上いたしております。ロはホームヘルプ制度の推進、これも本年度同様の規模で実施していきたい。ハが勤労者家庭生活向上推進対策でございまして、これは勤労者家庭生活の向上会議を開催する、生活水準の調査を実施する等々のことが内容になっております。
 三番目が年少労働者の保護及び福祉の増進に要する経費でございまして、イが青少年ホームの増設、本年度同様四カ所分の予算を計上いたしております。ロが年少労働者福祉員制度の充実でございますが、これにつきましても、おおむね本年度に引き続きまして実施していくということにいたしております。
 それから三十八ページに参りまして、5が身体障害者の就職促進対策といたしまして、適応訓練の実施、職業訓練の実施につきましては、本年度の規様で明き続き実施していく、こういうことにいたしております。
 三十九ページに参りまして、第十が労働関係の国際協力に必要な経費一億二千六百二十九万九千円を計上いたしております。これはILO会議の参加費、分担金等でございます。
 第十一が労働統計調査の整備拡充に必要な経費でございますが、これも事務的な経費でございます。
 第十二が一般行政事務費等に必要な経費になっております。
 第十三が庁舎新営に必要な経費でございます。
 次に、特別会計の概要を御説明申し上げます。
 まず、労働者災害補償保険特別会計の歳入でございます。労の一ページに書いてございますが、保険料収入が五百二十億三千九百万円、それからじん肺等に対します、先ほど御説明申し上げました国庫負担金の受け入れ、それから本年度の保険料のうち明年度とることになっております保険料が二十四億九千五百九十九万二千円、それから支払備金の受け入れが二百五十四億三千三百八十六万四千円、雑収入を合わせまして、収入合計八百二十三億三千七百二十八万二千円ということになっております。
 支出といたしまして、保険給付費が四百十二億六千八百万円でございます。
 四ページに参りまして、業務取扱費、これは事務費、人件費等でございます。
 それから庁舎等新営費、公務員宿舎施設費、五番目が保険施設質でございます。これは外科後の処理診療委託費とか、義肢等の支給費、災害医学研究委託費とか、廃疾保養費等々の費用といたしまして五億六千五百六十九万円を計上いたしております。
 それから福祉事業団に対する出資金につきまして、二十億六千九百七万三千円を計上いたしております。内容はここに書いてある通りでございます。
 次に、失業保険特別会計について御説明申し上げます。
 まず、歳入でございますが、保険料収入が七百四十八億二千万円、印紙収入が十四億六千九百万円、一般会計よりの受け入れ、これは先ほど御説明申し上げました通りの百九十八億六千六百万円、運用収入につきましては、原資と、たしまして、三十八年度の原資が千二百五十七億六千五百五十二万五千円を見込みまして、これから生ずる収入の七十三億七百万円を計上いたしております。雑収入を合わせまして歳入合計が千四十二億九千三百二十四万四千円、こういうことになっております。
 歳出につきましては、保険給付費につきましては、先ほど申し上げましたように七百八十億一千八百万円を計上いたしております。
 保険施設費といたしまして二十一億八千五百八十六万六千円を計上いたしておりますが、その内訳といたしまして、雇用促進事業団への交付金が十五億六千万円、その内容は一ページから二ページにかけて書いてございますが、先ほど御説明申し上げました通りでございまして、説明は省略させていただきます。次が職業訓練特別給付金、職業訓練施設費補加金、職業訓練施設費、職場適応訓練費等々になっております。失業保険の三ページに参りまして、雇用促進事業団出資金を六十二億五千二百二十四万円計上いたしております。内容はすでに御説明申し上げた通りでございます。業務取扱費が三十七億八千九百三十万二千円、庁舎等新営費が五億七千三百一十六万四千円。特にここで御説明申し上げたいと思いますのは、要求の概要の中の安定所の次に、失業保険計算施設といたしまして二億六千三百五十三万九千円を計上いたしております。これは、昭和四十年度から失業保険の被保険者期間の通算制度を考慮いたしておりますので、その制度が発足し、運用していくためには電子計算機による処理が必要でございますので、これが施設をつくり、あわせて電子計算機の借料として、債務負担行為といたしまして別に六千五百三万二千円を計上いたしております。
 以上、簡単な御説明で恐縮でございましたが、御説明を終わりたいと思います。
     ――――◇―――――
#12
○秋田委員長 この際、小委員会設置に関する件についてお諮りいたします。
 麻薬対策に関する調査を行なうため、小委員十七名よりなる麻薬対策小委員会を設置することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○秋田委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
 なお、小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長より指名することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○秋田委員長 御異議なしと認めます。よって、
      井村 重雄君    伊藤宗一郎君
      浦野 幸男君    小沢 辰男君
      齋藤 邦吉君    中野 四郎君
      中山 マサ君    早川  崇君
      松山千惠子君    柳谷清三郎君
      渡邊 良夫君    淺沼 亨子君
      河野  正君    小林  進君
      五島 虎雄君    八木 一男君
      本島百合子君
を小委員に指名し中野四郎君を小委員長に指名いたします。
 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。
   午後三時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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