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1962/07/02 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 災害対策特別委員会 第25号
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1962/07/02 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 災害対策特別委員会 第25号

#1
第043回国会 災害対策特別委員会 第25号
昭和三十八年七月二日(火曜日)
   午前十時四十六分開議
 出席委員
   委員長 稻葉  修君
   理事 秋山 利恭君 理事 大久保武雄君
   理事 加藤常太郎君 理事 福家 俊一君
      井村 重雄君    大野 市郎君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小島 徹三君    笹本 一雄君
      薩摩 雄次君    砂原  格君
      谷垣 專一君    内藤  隆君
      中島 茂喜君    古川 丈吉君
      細田 吉藏君    前田 義雄君
      松田 鐵藏君    毛利 松平君
      稲富 稜人君
 委員外の出席者
        警  視  長
        (警察庁警備局
        警備第二課長) 後藤 信義君
        建 設 技 官
        (河川局防災課
        長)      安芸 元清君
    ―――――――――――――
七月二日
 委員有田喜一君及び玉置一徳君辞任につき、そ
 の補欠として中島茂喜君及び稲富稜人君が議長
 の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
七月一日
 長雨による農作物の災害対策確立に関する請願
 (關谷勝利君紹介)(第五六七六号)
 同(湯山勇君紹介)(第五六七七号)
 同外四十六件(毛利松平君紹介)(第五八七六
 号)
 同(安平鹿一君紹介)(第五九六八号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 委員派遣承認申請に関する件災害対策に関する
 件(九州北部等における集中豪雨による災害対
 策等)
     ――――◇―――――
#2
○稻葉委員長 これより会議を開きます。
 災害対策に関する件について調査を進めます。
 この際、去る六月二十九日から七月一日にかけての九州北部等における集中豪雨による被害状況等について、政府当局から順次説明を聴取することにいたします。まず、後藤警察庁警備第二課長。
#3
○後藤説明員 御報告申し上げます。
 梅雨前線の停滞によりまして、六月二十九日の夕刻から七月一日の夕刻にかけまして、ただいまお話のありました九州北部地方を中心として九州各県で局地的な集中豪雨がありまして、相当な被害が発生をしたのであります。
 以下、県別にその被害の状況と警察措置の概要を申し上げます。特に被害の激甚でありましたのは、福岡、佐賀、熊本の三県でございます。
 まず福岡県の状況でございますが、福岡県下では、福岡市内が三百七十二ミリ、飯塚市が二百四十四ミリ、大牟田市が三百ミリという大量の雨が降ったわけでございまして、特に福岡市内におきましては、低地帯におきまして、六月三十日午前四時三十分の博多湾の満潮時に相当な集中豪雨がありまして、市街地を流れております小河川がはんらんしましたために、住家約二万一千戸が浸水をいたしております。また、六月三十日の午後七時ごろには、宝満川が三井郡小郡町福童付近で決壊いたしまして、同町及びこれに隣接しております北野町に相当な浸水の被害を生じたわけでございまして、住民の九名が流されて死亡いたしております。
 これに対しまして、警察といたしましては、警察官を出動させまして警戒をしたわけでございますが、千八百八世帯、六千五百九十五名の避難者の誘導をいたしまして、なお百九十三名の救出を行なっております。
 それから次は佐賀県でございますが、佐賀県下では、背振山系を中心といたします県の東北部に集中豪雨があったわけでございます。特に山間部の佐賀郡富士村では六百三十五ミリという大量の雨が降っております。また、佐賀市内では百八十五ミリ、藤津郡太良町では四百四十六ミリの雨が降っております。このために、ただいま申し上げました富士村では数カ所で山くずれ、がけくずれが起こりまして、死者六名、行くえ不明四名の被害が発生しておりますほか、家屋の倒壊、橋梁の流失、道路の損壊等の被害が続出しております。また、背振山系に源を発しております城原川流域の神崎郡三瀬村、牛津川流域の多久市、厳木川流域の厳木町等でそれぞれ甚大な被害が出ております。
 佐賀県警察といたしましては、警察官八百三十名を出動させまして、百四十九世帯、五百八十一名の避難者の誘導を行なっております。
 それから次は熊本県でございますが、これは七月一日の未明から、雷を伴いましての断続的な集中豪雨があったわけでございますが、死者三名を含めまして相当な被害が発生しております。雨の状況は、県の北の方で局地的に二百ミリないし三百九十三ミリの集中豪雨が降っております。それから七月一日十八時現在の降雨量では、河内芳野村で三百九十三ミリ、荒尾市で二百二十五・四ミリというような大量の雨が降っております。それに伴いまして、菊池川、坪井川等はいずれも警戒水位を突破しております。ただいま申し上げましたように、熊本県のこの被害は、雷を伴っておったわけでございますが、落雷によりまして死者二名、負傷者四名、家屋の全焼が四戸出ております。
 これに対しまして、県警察といたしましては、警察官を出動させまして、七十世帯、二百六十六名の避難誘導を行なっております。
 これらを全部総計いたしまして、ただいままでに判明しております被害の状況を総括して申し上げますと、死者は、ただいま申し上げましたように、福岡で十六名、佐賀で十一名、熊本で三名当ております。その内訳は、福岡県では、堤防決壊によります溺死が十一名、山くずれ、がけくずれによります家屋の下敷きが二名、落雷による感電死が三名、合計十六名であります。佐賀県では、山くずれによります埋没が六名、溺死が五名、合計十一名でございます。熊本県では、落雷による感電死が二名、溺死が一名、合計三名でありまして、三県合わせますと三十名にのぼっております。そのほか、福岡で二名、佐賀で四名、合計六名の行くえ不明者が出ております。負傷者は、福岡で十名、佐賀で二十二名、熊本で五名、合計三十七名になっております。
 建物の被害でございますが、全壊は福岡で十五戸、佐賀で十七戸、熊本で三戸、合計いたしまして三十五戸、半壊は、三県を合計いたしまして九十六戸、流失いたしましたのが三十六戸であります。それから落雷による火災によりまして、三県におきまして全焼五戸、半焼一戸を出しております。次に浸水の状況でございますが、床上浸水は、福岡におきまして九千二百八十戸、佐賀におきまして百五十八戸、熊本におきまして五百五十一戸、合計九千九百八十九戸となっております。床下浸水は、福岡が二万六千二百六十三戸、佐賀が千三十三戸、熊本が千七百九十五戸、合計いたしますと二万九千九十一戸になります。そのほか、一部の損壊であるとか、あるいは非住家の被害等も若干出ております。
 それから田畑の被害でございますが、これは関係各省から御報告があるかと思いますけれども、私どものほうで取りまとめたところによりますと、水田の流失ないしは埋没いたしましたものが、三県を通じまして四百三十二ヘククールであります。冠水は一万四千七百四ヘクタールでございます。それから畑の流失、埋没は八十ヘクタール、冠水いたしましたものが九百二十四ヘクタールでございます。
 そのほか、道路の損壊が三百五十一カ所、橋の流失いたしましたのが四十一カ所、堤防の決壊が百九カ所、山くずれ、がけくずれの個所が三百四十六カ所ございます。その他、鉄道、通信施設等も被害があります。それから船舶、これは櫓などによります小さな船で、佐賀だけでありますが、四十隻の被害が出ております。
 総計いたしまして、罹災の世帯数は、三県を通じまして一万五百二十一世帯でございまして、罹災者の総数は四万六千二百六十二名となっております。これに対します警察官の出動は、三県を通じまして三千六百十名となっております。
 以上でございます。
#4
○稻葉委員長 次に、安芸建設省河川局防災課長。
#5
○安芸説明員 六月二十九日夜半から続きました北九州の集中豪雨による公共土木の被害概況について申し上げます。お手元のプリントによって御説明申し上げます。
 二十九日の夜半から、佐賀県と福岡県の県境にございます背振山系を中心といたしまして、雷雨を伴った集中豪雨がございました。降雨状況について見ますと、ここにあがっている数字は、六月二十九日の朝の九時から七月一日の九時までの数字でございます。福岡市で三百二ミリ、前原町で三百四十六ミリ、久留米市で百七十五ミリ、こういう降雨量でございます。そのうち、二十九日の二十時から翌日の朝の九時までに福岡で二百二十九ミリ、約十三、四時間の間に二百二十九ミリという集中豪雨があったわけでございます。前原では二百四十六ミリ、久留米では七十七ミリという集中豪雨が降っております。佐賀県の富士村におきましては五百六ミリ、時間にいたしまして、三十日の七時から八時までの一時間の間に実に八十八ミリという集中豪雨であります。それから三瀬村におきまして五百四十ミリ、それから鳥栖市が二百十六ミリ、これは三十日の零時から午後九時までの雨量でございます。主として福岡、佐賀県を中心といたしましてこういう降雨状態があったわけでございますが、その他に、山口県の美称市におきましても百六十三ミリの雨量を記録いたしております。
 このために主として中小河川のはんらんが非常に著しかったように思われます。公共土木施設の被害の状況を申し上げますと、直轄災害といたしましては、遠賀川、六角川、筑後川が警戒水位を突破したわけでありますが、被害報告額は、遠賀川が三千八百万、六角川が二百五十万、筑後川が三千六百万、合計七千六百五十万でございます。一級国道三号線でございますが、被害のおもなるものは、のり面の崩壊とか路面の損傷、崩土等でございまして、九カ所被害個所があったわけでございますが、現在は交通が可能な状態になっております。
 次に補助災害でございますが、福岡、佐賀、山口、熊本、大分、北九州市と、ここに書いてございますように五県一市ということであがっておりますが、その合計が十六億三千百五十七万九千円、そのうちの主たるものといたしましては、福岡県の十一億五百万、佐賀県の四億一千三百万、かように相なっておるわけでございます。今後この被害報告額は逐次ふえるものと思われますが、けさ九時現在において調べました結果は、十六億の数字が約二十億になっております。それは福岡県で約二億、それから佐賀県で約二億ふえまして、現在の被害額は約二十億ということに相なっております。
 直轄、補助を合計いたしますと、二十億八千万というふうな数字に現在は相なっておるわけでございますが、今後被害の詳細が判明するにつれまして逐次なお増加する見込みであります。ここに書いてございますマルじるしにつきましては、災害救助法の適用されました市町村でございます。
 対策といたしましては、災害の激甚な福岡、佐賀の両県の被害状況の調査並びに応急復旧工法指導のために査定官を派遣いたしまして、本日の夕方には現地に到着することになっております。
 以上が建設省関係の被害の概況でございます。
     ――――◇―――――
#6
○稻葉委員長 この際、委員派遣承認申請に関する件につきましておはかりいたします。
 このたびの九州北部等における集中豪雨による被害状況等調査のため、現地に委員を派遣して実情を調査したいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたしました。
 つきましては、派遣地、派遣期間、期日、派遣委員の員数及びその人選、並びに議長に対する承認申請手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
 なお、航空機の利用等につきましても、その手続等を委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○稻葉委員長 御異議なしと認めます。
 この際、暫時休憩いたします。
   午前十一時一分休憩
     ――――◇―――――
  〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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