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1962/02/13 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号
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1962/02/13 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号

#1
第043回国会 公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第2号
昭和三十八年二月十三日(水曜日)
   午前十一時十二分開議
 出席委員
   委員長 辻  寛一君
   理事 青木  正君 理事 荒舩清十郎君
   理事 岡崎 英城君 理事 丹羽喬四郎君
   理事 太田 一夫君 理事 畑   和君
   理事 堀  昌雄君
      薩摩 雄次君    田中 榮一君
      林   博君    松本 一郎君
      島上善五郎君    安井 吉典君
      井堀 繁男君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 篠田 弘作君
 出席政府委員
        警  視  監
        (警察庁刑事局
        長)      宮地 直邦君
        検     事
        (刑事局長)  竹内 壽平君
        自治事務官
        (選挙局長)  松村 清之君
 委員外の出席者
        自治事務官
        (選挙局選挙課
        長)      中村 啓一君
    ―――――――――――――
二月十三日
 委員矢尾喜三郎君辞任につき、その補欠として
 安井吉典君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員安井吉典君辞任につき、その補欠として矢
 尾喜三郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
二月一日
 公職選挙法の改正に関する陳情書(岩手県胆沢
 郡胆沢村議会議長伊藤清一)(第一〇五号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公職選挙法改正に関する件
     ――――◇―――――
#2
○辻委員長 これより会議を開きます。
 公職選挙法改正に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告があります。順次これを許します。堀昌雄君。
#3
○堀委員 このたび行なわれます地方選挙に際して、現行法の中で、特にポスターの数について、著しく、不適当だと考えられておる事項がありますので、二、三申し上げますと、まず第一は、指定都市におけるポスターの枚数は、現在では、公職の候補者一人について四千五百枚となっております。ところが、たとえば大阪市のごときは、衆議院の選挙区が二区ありまして、非常に広範囲な市でありながら四千五百枚、衆議院の場合は二区でありますから、ここに二万四千のポスターが張られるという地域でありますから、これは指定都市としての一例でありますけれども、著しくポスターの枚数が少ないと思います。
 その次に、それに関連しても今度御承知のように、北九州五市が合併いたしまして、新しい市になって参ったわけでありまするけれども、この新しい市において近く行なわれる市長選挙におきましても、現在の公職選挙法によりますと千二百枚に限られるという、きわめて不合理な実情があると思います。
 第三点は、統一地方選挙が行なわれる際に、たとえば市長も千二百枚のポスター、市会議員も同一区域内で千二百枚のポスターとなっておりますから、たとえば四十五名定員の市会議員があるといたしますと、同町にその四十五名定員に八十名なり九十名なりの立候補者が出て、この人たちがおのおの千二百枚のポスターを市中に張っておると同時に、市長選挙で、市長のポスターも千二百枚ということになりましては、これは片方は四十五名を選ぶ選挙であり、片方は市全体で一名を選ぶ選挙であるにもかかわらず、同数のポスターであるために、非常に目立たないというような現実が起きてくると思うのであります。
 もう一つ問題がありますのは、これまでの過去の選挙におきまして、ポスターの表と裏を別途に使用し得るように印刷をしたものを、一個の検印をもって処置されておる例がありますけれども、この問題は、少なくとも表と裏に印刷のあるものについては、検印を二つ求める、二枚として計算するという方式が適当であると思うのであります。
 以上の諸点について、自治省側はどういうふうな見解を持っておられるかをお伺いをいたします。
#4
○松村(清)政府委員 ポスターの枚数につきましては、現在の法律の立て方は、他の各種選挙に、衆議院の選挙区等を大体の基準にしてつくられておるように思います。
 そこで、第一にお話のありました指定都市の市長のポスターは現行四千五百枚、衆議院議員の選挙については現行二万二千枚でございますが、指定都市の市長の選挙区はほとんどが衆議院の選挙区でありますし、また大阪市のごときは衆議院の選挙区が二つもある、こういうことを考えまするときには、指定都市の市長が衆議院議員の選挙のポスターの枚数の三分の一程度というのは、その比較から申し上げて少ないように考えられます。ただ、これはあとの問題とも関連しますけれども、これはいずれ公職選挙法が改正される機会にこういった問題を検討すべきことはもちろんでございますけれども、今の時期にこれらの問題を扱うことは、時期としてどうであろうかというふうには考えますが、問題自体としては、指定都市の市長のポスターは少ないように考えます。
 同じように、北九州市の市長の選挙も三月にあるわけですが、これも、この郡市は四月一日から指定都市になる予定であるようでございますが、三月の選挙でございますから、現行法によりますと、普通の市と同様に千二百枚ということになります。これが今までのように北九州市が五市に分かれておりますると、それぞれの市長選挙で千二百枚ですから、ほんとうを言えば、五つの都市が合併したのでございますから、千二百枚というのはあまりにも実情からしてもおかしいのではないかと思います。従いまして、北九州市もいずれ指定都市になる予定の市でありますから、今後の問題としては、当然指定都市市長並みに選挙法の上でなることは、これは当然でございます。
 それから第三点の、市長と市会議員の関係の問題ですが、現在の選挙法の建前は、都道府県議会の議員も市会議員も市長も、いずれも市という一つの地域を同じように選挙区としておるわけでございます。従って、ポスターというものは、はがきと違って、見るものでございますから、それは有権者の数も当然考えなければならぬかと思いますが、見るものでございますから、そういった選挙区というものが同じであるものについては同じように扱うという建前になっておるかと思います。ただ、お話しのように、今度の統一地方選挙のように、市長と市会議員とが同時選挙されるという場合には、市会議員のポスターが非常に目について、市長の候補者のポスターがあまり目立たないということは、現実問題として考えられると思います。従って統一地方選挙については、これらの問題もあるいは考えるのが妥当なのかもしれませんけれども、選挙法の立て方がそういうことになっておりまするし、また現在の選挙を控えた時期にこの点を考慮するということについては、若干の問題があるような気もいたします。
 それから第四点の、ポスターを裏表使う問題は、いきさつから申しますと、昭和二十二年以来、警察当局の方でそういう扱いにしておるのでございます。これは確かに、裏表を使うのは一枚のポスターを二つの目的に使うわけですから、理論的には二枚として計算するのが筋であるとは思いますけれども、十数年そういう取り扱いにいたしております関係上、今日までそのままにしておるわけですが、これは何らかの機会に、警察その他の関係当局と十分に打ち合わせた上、地方の選挙管理委員会に対しまして、裏表は二枚と勘定するようにということで一つ指示をしたらどうであろうかということを、今せっかく考えておるところでございます。
 以上、大体四つの点についての自治省当局の考えでございます。
#5
○青木委員 ちょっとただいまのポスターの問題に関連して、自治省の考えを承りたいと思います。それは、私も詳しく検討したことではなくて、今ちょっと思いついた程度でありますが、市長選挙と市会議員の選挙が同時に行なわれる。そのときに同じ枚数では、確かに市長というもののポスターが目につかないので、非常に支障を来たすわけであります。そこで、市長のポスターについては枚数をふやすという問題が起こってくるわけでありますが、枚数をふやすのでなしに、市長のポスターは大きさを変える。同じ千二百枚にしても、市会議員のは従来の規定通りのポスター、市長のポスターはそれよりやや大きいポスターというようなことが考えられるかどうか。これは非常にほかの選挙との関連等もありますので、問題だろうと思うのでありますが、そういうことが考えられるかどうか、ちょっと承りたいと思います。
#6
○松村(清)政府委員 今のようなお話も一つのやり方かと思います。しかし、そういうようにポスターの規格を変えますことは、少し検討した上でなければ何とも申し上げにくいと思いますので、今の差し迫った時期にポスターの規格の問題を取り上げますことは、少し問題があるような気がいたします。
#7
○堀委員 そこで、もう一つお伺いしておきたいのは、公職選挙法の法律としては別に規定はないと思うのですが、ポスターの連続使用の問題です。確かに、今後だんだんとポスターがふえてきた場合には、ポスターを張る場所というのが非常に問題になってくる。そこで、今の青木委員の御発言も多少関係があると思うのですが、ポスターの大きさはふやさない。しかし現実に最近の例では、二枚のポスターをあわせて使用して、非常に効果的に使用しているということがあるわけですけれども、これは実はそういうふうに理解されるやり方については認めないという自治省の方針だ、こういうことのようです。しかし私は、五枚も十枚も一緒に使うというようなことは特別な問題としても、二枚なり三枚程度のものをあわせて使用して、それが一枚のポスターとして効果を発揮するというようなものについては、この際少し考え方を変えてみたらどうかというふうに思うのであります。それを規制するといいますか、そういうことをしてはならぬという規定は、公職選挙法としてはないように私は思うのですが、その点はどうでしょうか。
#8
○松村(清)政府委員 これは御存じのように、今お話が出ましたように、ポスターにはタブロイド型という規格というものがございます。そこで、ポスターを二枚、三枚、四枚と続けて張りました場合に、その二枚ないし四枚のポスターが一つのポスターとして考えられるような状態がありました場合には、ポスターの規格違反という考え方で今は処理しておるわけであります。従いまして、それを二枚続けましても三枚続けましても、それが一つのポスターではないというような張り方でございますと、規格違反にはならないわけです。その辺は実際非常にむずかしい問題ですが、そのようなことに今法律的には解釈できます。それから、実際選挙管理委員会の検印をする場合の扱いとしましては、一枚のポスターで効用を発揮しておると認められれば検印しますけれども、たとえば氏名のうち一字だけを書いて、それが一体その候補者なのかどうかということがそれではわからないという場合には検印をしない。従って、氏だけを書く、名前だけを書くということですと、それぞれその選挙区で立ったどの候補者ということがわかりますから、投票でもそういう投票は有効ですから、そういうことですと検印をいたします。従って、よくやられておりますのは、氏と名とを別々に覆いて、それを一枚のポスターに見られないように、少し間を離して張っておるというのが最近見受けられる実情であるように思います。
#9
○堀委員 今の問題で、法律の解釈ですけれども、百四十四条の三項の「ポスターは、タブロイド型を超えてはならない。」だから一枚のポスターとしてはまさにタブロイド型であるし、一枚として検印をされておるわけで、それが三枚になろうと、これは規格されたものが三枚並んでおるので、それがポスター一枚としての規格が変わるというのは――私は、検印が一つという場合には問題があると思うのです。ところが、おのおののポスターに一枚ずつの検印がされておるたらば、そのポスターは一枚としてタブロイド型をこえていないわけで、それをとう張るかということは、張ることによって起こる効果の問題であって、選挙法自体はポスターということの概念を規定したわけではなくて、そのポスター自体の規格を規定しておるから、その点については、私はどうも今の自治省側の見解はやや拡大解釈に過ぎるのではないか、こう思いますが、どうでしょうか。
#10
○松村(清)政府委員 今のお話のような考え方もあるいはこの規定の解釈として成り立つかもしれませんけれども、行政当局といたしましては、従来長い間ポスターの問題につきましては、私が先ほど申し上げましたような解釈をとって、そのように指導をいたしておるのが事実であります。
#11
○堀委員 そこで、私が実はこの前当委員会でポスターの内君の問題と検印の問題について論議をいたしましたときに、内容については選挙管理委員会はチェックできません、こういうことであったわけですね。そうして私があそこで提示したポスターは、当該候補君の氏名はほとんどわからない、ポスター効用としてわからないような印刷がされておるものでもそれを受け付けるということになっておるということになりますと、実は今の私が申しておる、たとえば私の場合とすれば、「堀」という字と「昌」という字と「雄」という字を非常に大きく書いて、しかし「堀」のときは下の方に「昌雄」と小さく印刷してある、次の「昌」という字のときには、上の方に「堀」、下の方に「雄」と小さく印刷してある、それからその次は上の方に「堀昌」と書いて、下に「雄」が大きく出ておるという、三枚のポスターを持っていったときに、内容にわたることについて拒否はできないというこの前の原則からするならば、そのポスターの検印を拒否する理由はないし、それを並べて張ることによって、公職選挙法に違反する事実はない、こういうふうに私は分けて解釈しますが、どうですか。
#12
○松村(清)政府委員 その問題につきましては、こういうふうに取り扱っておりますポスターの検印の際に、選挙管理委員会が内容についてこれを審査する権限も義務もないということは、法律上当然であると考えております。ただしかし、この前も私申し上げましたが、明確にこれは不都合だということが選挙管理委員会で一見してわかりますような場合においては、実際の扱いとして、一つこのポスターは工合が悪いからこういうふうに直してほしい、こういうことはやっております。しかしそれを法律的にあくまでも拒否できるかどうかということは、問題だと思います。
 それから次は、それじゃ、検印をしてしまったポスターをどう張るかという問題になりますと、これは先ほど申しましたように、その並べ方によって規格違反という問題が起こるというふうに現在解釈しておる、今申し上げた通りでございます。
#13
○堀委員 そうすると、今私が言ったポスターを横向けに三枚張りますね。ポスターの間が何センチあいていたら、これは一枚とみなしますか。これはくっついていたら一枚のポスターという規格でしょうね。一センチずつ私が間をあけて張ったら、どうなりますか。
#14
○松村(清)政府委員 これは抽象的には、三枚が一枚と見られるかどうかということにかかると思いますが、具体的に一センチ、二センチ、三センチかということは非常にむずかしい問題であって、これは何か取り締まり当局としても、そういう場合どういうふうに扱っておりますかよく存じませんけれども、この際、何センチがよくて何センチが悪いということは、一がいには言えないと思います。
#15
○堀委員 私がこれにこだわっておりますのは、最近都市で交通が非常に錯綜して、ポスターなどなかなかおちおちゆっくり見て歩いたりできないわけですね。そこで私はポスターの規格というものの一枚の原単位を、タブロイド判に限ることについては何ら反対はないのです。ただしかし、これはたとえば四枚なら四枚を一括して張る、六枚なら六枚を一括して張って、それによって効果をあげるということは、公明選挙推進の上から見て重要な問題だと思うのですよ。そんなことを制限しなければならない積極的な理由は、公明選挙推進の上からは何らないと私は思うのです。住民に選挙についての関心を高めることが当面必要なのですが、現在の選挙の実情は、投票率がだんだん下がりつつあるというのが現状なんですね。そうすると、やはり旗挙民に選挙の現在ある姿をできるだけクローズアップをして、関心を持たせる方向に行政指導なり問題の処理をされるべきであって、そういう問題についてこまかい規定を逆向けに拡大解釈をして、要するに言論、文書による自由を制限しようという考え方は、うしろ向きの考え方じゃないか。この前、西独へ青木委員がおいでになった写真なんかを見ると、そういう制限なんかないから、大きなポスターが町角のあちらこちらに出ておるわけで、これはいなかを歩いて通るときなら小さなポスターでもいいんですけれども、交通が錯綜してくると、かなり大きなものでないと、ポスターというものが都会で非常に見にくくなってくる。同時に張る場所が非常に困難になってくるので、張る場所を減らして、大きなポスターを使用できるという道を、あなた方の解釈だけで、法律では積極的にこれを規制する条項としてはないわけだから、この際、統一地方選挙に際して、そういう効果的な使用は差しつかえない、ただしそれは一枚々々のポスターとしては検印をします、大きなポスターとして認めるわけじゃないけれども、そういうことに一歩を進めるべき時期に来ておるのじゃないかと私は思いますが、どうでしょうか。
#16
○松村(清)政府委員 私も、法律の解釈並びに長い間の取り扱いがそうなっておるということを申し上げて、今の段階ではそれでやっておるわけですけれども、将来の方向といたしましては、お話のような方向に進むことがいいように考えております。ただそれをどういう形で実施するかということは非常にむずかしい問題ですけれども、ポスターをいかように使うかということは、候補者の側におまかせするといういき方は、将来の方向としては、そういう方向にいくのがいいのではないかというふうには考えております。
#17
○堀委員 将来の方向もいいですけれども、目の前に大きな地方選挙を控えていて、選挙が済んでからゆっくり考えるのでは、いかがかと私は思うので、最初に私が触れました各種のポスターの枚数、その他の問題とあわせて一つ今回検討していただきたい。それは私は行政指導でできると思うのです。そういうことは今後差しつかえないということが何らかの形で明らかにされれば、選挙をやる者は真剣ですから、今からでは時間的にはおそいかもしれませんけれども、まだポスターを印刷している候補者はないわけですから、そこでごく近くにあるものは別として、統一地方選挙についての分は今からでも十分間に合うし、そういうことで同じポスターがより効果的に使用をされて、その効果的に使用するということは、何ら選挙の公明を妨げるものではなくて、逆に公明化に役立つ方向、棄権防止に役立つ方向に作用すると思うので、一つあわせて今回検討をしていただきたい。
 そこで伺っておきますけれども、何かこれをやることについて積極的な支障となる部分があるかどうか、その点だけちょっと伺っておきます。
#18
○松村(清)政府委員 今の問題、あわせて検討いたしますけれども、ただ人によりまして、ポスターをそういうふうにたくさん並べてやられるような人とそうでない人と、そういうものが具体的な場合に出はしないであろうか、そうすると、不公正なことになりはしないだろうか、そういう点がちょっと懸念されます。
#19
○田中(榮)委員 関連して。ただいまのポスターの掲示の方法でございますが、今、堀委員からお話がありましたように、交通の非常にひんぱんな、困難な地域におきましては、どうしても現在のポスターのあの規模のものでは一般の通行人及び選挙民に目立ちにくいという欠点があるわけです。そこで前回の、昨年の夏に行なわれました参議院選挙におきましては、どの候補も、どの団体から選出された候補も、ポスターを縦に二枚並べるか、ポスターを横にいたしまして四枚並べるか、あるいはまたある特定の団体のごときは、ちょうど祭礼の万燈のようにポスターを千枚ぐらい並べたものを移動して歩いているわけなんですね。それで昨年の参議院選挙において、そういう前例がありましたので、おそらく今春行なわれる地方選挙におきましては、そういうポスターの掲示方法がどこにも利用されまして、相当多数それが混乱して町に張り出されるのではないかと思います。そこで今当局のお話のように、将来これを一つ検討するが、現在はそのままの状態で取り締まるよりほかない、こういうお話でありましたので、おそらく今春行なわれる選挙におきましては、もうポスターが、非常に掲示の方法が混乱いたしまして、あるところでは取り締まりを受ける、あるところでは放置されるという状況では、私はむしろ選挙の公明さを阻害するのではないかと思うのです。従いまして、今堀委員の言われたように、ポスターを出してよろしいというところまでいっておるのですから、そのポスターの掲示の方法は、行政措置としてある程度の一定の基準を与えて、たとえばポスターを二十枚並べて大きな看板にするというようなきわめて特異な状況におきましては、これは制限すべきでありますが、たとえば加藤清正といって、加藤と書いて清正という字を小さく書く、それから清正という字を書いて加藤という字を小さく書くような場合には、その間を一センチあけるとか二センチあけるとか、こういうような消極的なものを考えるのではなくして、それは二枚なら加藤清正と誓いたものは並べてよろしい、あるいは加藤清正四枚縦に続けてよろしい、その程度の、ある程度のゆとりをはっきり持たした方が、今度行なわれる選挙におきまするポスター戦は混乱に陥らぬと思うのです。従って、この程度のことは一つ自治省も思い切って踏み出していただいて、この程度のものは支障なしというような基準をはっきり与えていただいた方がいいのではないかと思うのです。そうしませんと、おそらく各市会議員なんかも相当ポスターを張りましょうし、あるいは区会議員もポスターを張りましょうし、まるで町の中はポスターが全くはんらんいたしまして、非常に見にくい状態になるのじゃないかと思うのです。ですからポスターの掲示の方法くらいは、基準としてこの程度のことは差しつかえなかろうというくらいの御指示は与えた方がいいのではないか、こう思いますので、参考までに申し上げておきます。
#20
○堀委員 今の田中さんのお話も私の考えと同様で、けっこうだと思うのです。そこで取り締まり当局を含めて、一つ前向きに検討を進めてもらいたいと思います。これは自治省側で、行政指導の範囲で何か一つの見解を明らかにすれば、それでいいということになる程度のものじゃないでしょうか。
#21
○松村(清)政府委員 この選挙法の関係は、私どもの役所だけでなくて、取り締まり当局ともいつも十分検討して歩調を合わせてやっておりますので、この問題も検討いたします際には、取り締まり当局と十分打ち合わせの上やりたいと思います。
#22
○堀委員 今警察庁の方がおいでになりましたから、突然であなたわからないといけませんから、ちょっと前段の話をしますと、ポスターの使用の問題で、今ポスターは、公職選挙法では「タブロイド型を越えてはならない」という規定がありますが、これを連続して使用する問題が今すでに起きているわけです。二枚、三枚、四枚くらいやっているのが現にあるのです。ところが私が二、三年前に自治省に公式に見解を聞いたときには、そういうポスターの使用は公職選挙法としては認められない、こういうことだったのです。しかし今都会地では交通が非常に輻湊をしてきて、ゆっくり町を歩いて見るわけにいきませんから、そこで連続使用をある範囲もう認めればいいじゃないか。そのことは、法律としては、積極的に連続使用をしてはならぬという規定はないわけですポスターの大きさ一枚について規定をしておる。その一枚に検印一つということはこれまでのルール通りだけれども、今、田中さんからもお話があったが、何十枚も一括して張るというのは困るけれども、十枚なら十枚をこえざる範囲においては、それをどの程度に使用しようとも、効果を上げるための使用についてはそれを妨げないのが、かえって公明選挙の推進にも役立つのじゃないか、棄権防止その他にも役立つし、あちこちに張りめぐらすということがなくなっていいのじゃないかと思うのですが、自治省の方では、検討する、しかし取り締まり当局の見解も聞きたいと、こういうのです。竹内さんもお聞きになっていましたから、一つ両方から、そういう私どもの積極的な意思、それから私は公職選挙法の中には積極的にそれをやってはならぬというほどの規定はないと思うので、行政指導の範囲でやれることだと思いますから、それについての取り締まり側の意見を伺いたいと思います。
#23
○宮地(直)政府委員 ポスターを一カ所に何枚以上張ってはならぬという規定がございませんので、原則として私どもの方でも、連続して何枚以上張られた場合にこれを取り締まっておるという例はございません。ただ過去の選挙におきまして、連続せしめないと一つの意味をなさないようなポスターがあった場合、その連続使用につきましてわれわれの方から、公職選挙法におきましてポスターの規格を制限している趣旨にもとるようなおそれがあるということで警告した事例はあります。なお具体的な場合について、十分関係各省と打ち合わせの上やりたいと思っております。
#24
○竹内政府委員 宮地局長から申し上げた解釈につきましては、私ども同じ考え方をいたしております。ただ具体的事件として、検察庁でその種の違反事件を受理した実例があるかどうかということで今考えてみているのですが、私の記憶には、その種の事件を違反事件として受理した記憶がございませんので、大部分は警告あるいはその前段階の指導という面でおさめられておるのではないかというふうに考えます。
#25
○堀委員 そこで、これはちょっと御検討願うことですが、私は、このポスターの大きさはタブロイド型をこえてはならないということは、一枚のポスターの規格を表わしておるだけであって、それが連続使用によって効果を発揮することをも規定しておるものではない、だからポスター一枚、検印一つということ、単位はこの範囲だということなんで、私が言うように、たとえば四枚のポスターをこういうふうに並べて張ったら、一つずつ検印がされておる。そしてその四枚をもって一枚ずつでは表わせない効果が出たとしても、公職選挙法でそういうものを出してはいかぬという立法の趣旨ではないと思うのです。ここに規格をきめておることは、バランスのとれた選挙をやらせようということだと思うのです。勝手な大きさのポスターをまちまちにやって、公平を欠いてはならぬということだと思っていますから、その点の公平を欠かさないためには、規格がきまって、ポスターの検印があれば、それをばらばらに張って五枚にしようと、五枚を一カ所に張ろうと、公平は欠かないわけですね。この法律の趣旨としては、それはお互いが任意にやればいいことであって、お互いが妨げるものではないのだ、私は大体こういうふうに解釈しておるのです。この際、特に都会地のようなところでは、こういう有効的な使用が公明選挙の推進に逆に役立つのだということであるならば、これまでの見解は見解としてあったと思いますけれども、その見解をやめることについて、現状の段階では、積極的にやめてはならぬという問題はあまりないのじゃないか、こういうふうに考えますので、自治省においては検討するということですが、関係当局もその面を含めて一つ検討していただいて、これは行政指導でできることですから、今度の統一選挙に間に合うように、積極的に検討を進めていただきたいと思うのです。
#26
○辻委員長 ちょっと速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
#27
○辻委員長 速記を始めて、
#28
○堀委員 自治大臣が見えましたから、今まで選挙局長との間で論議をしておりましたポスターの問題、ちょっと簡単に申し上げますと、指定都市が現在四千五百枚なんです。ところが、これは衆議院の選挙区が一つまたは二つですから、たとえば横浜なら横浜は、選挙区が一つで一万二千枚のポスターを衆議院選挙では張り、市町村選挙では四千五百枚というようなことは、これはいかにもどうも穏当でないというふうに思いますから、これを一つ衆議院選挙並みに改正をしたらどうか、これが第一点。
 それから第二点は、今の市長のポスターというのは、これは指定都市以外のあらゆる市で千二百枚しかないのです。ところが、今度は統一地方選挙になりますから、一つの市で市会議員が九十人も百人も立候補して、これが一人が千二百枚です。市長も千二百枚ということでは、これは全然目立たないから、市長については、これをふやしたらどうかということが第二点。
 それから第三点目は、この間自治大臣もごらんになったように、ポスターの表裏使用がありましたから、それで表裏の使用は、これは二枚に計算をして検印するということを確認してもらいたいという問題と、それからもう一つは、都会地では一枚の小さなポスターでは、交通が錯綜してよくわからないので、これを連続して使用することによって効果的な使用ができるということを、一つ今回の統一地方選挙に間に合わせるように検討してもらいたい、以上の点について今論議をしてきたわけですけれども、自治大臣の見解を一つ伺いたい。
#29
○篠田国務大臣 五大市長のポスター並びに市長のポスターの問題につきましては、これは十分検討をし、またふやすように努力したいと思います。ただ、選挙局長から検討するということを申し上げたようでございますが、私の考え方では、裏表を使って二枚に使うということは、非常にまぎらわしいのではないか。この問ここの委員会にも持ってこられましたように、表にポスターを印刷して横印を受ける場合でも、この間持ってこられた、ああいうような常識を逸したようなポスターが、片っ方で自分の広告をして、片っ方で相手をけなすというような、そういうようなこともあり得るので、私自身は、ポスターを裏表に検印をして、一枚を二枚に使わせるという、そういう考えは今持っておらないのです。
#30
○堀委員 ということは、ポスターというのは片面だけというふうに自治大臣は考えておられるわけですね。
#31
○篠田国務大臣 片面だけに検印をさせまして、その片面だけしか使えない、また裏がえして使うということは、これは明らかに選挙違反だ、こういうふうに私は解釈しております。
#32
○堀委員 その点は、大臣がそういうふうにここではっきり御答弁になったのですから、その線でやってもらえば、私はかまわないわけです。要するに、ああいう不公正な取り扱いは今後やめてもらいたい、特に統一地方選挙に際してやめてもらいたいということですから、その点はけっこうです。
 最終の、ポスターを何枚かあわせて使用する問題です。これは今論議してきたのですが、規格としてはタブロイド判をこえてはならないというのですが、一枚のポスターの規格ですから、それを四枚あわせて使用したり、六枚あわせて使用して、都会地では交通が錯綜して、小さなポスターは目につかないから、これを効果的に多くを一緒にしてやるということは、これは棄権率を防止するし、そしてポスターの張り場所も減ってきて非常に有効だしするから、これはさっき与党の田中委員からも、東京都の立場から強い要望もありますので、どれも一つ統一地方選挙に間に合うよう行政指導を改めてもらいたいと思います。
#33
○篠田国務大臣 私は、そのタブロイド型にしたという趣旨からいえば、大きなものに見せるということは問題があると思いますが、ポスターの数が制限されておる以上、十枚をあわせて張れば十分の一の張り場所しか張れないということでありますから、さっそくこれは研究させます。いずれにしろ解釈は、今一枚ということになっておりますが、私自身の経験からいいましても、それは差しつかえないのじゃないか、こういう考えでございますが、これは一省の問題じゃなくて、取り締まりとか執行とか、いろいろの関係がございますから、至急相談をまとめまして御回答いたします。
#34
○堀委員 もう一つ、今の五大市はいいですが、この三月に五市合併の北九州市で選挙があるのですが、これまでの例からいえば、五つの市だから、千二百枚ずっとしても六千枚張れるようなわけですが、これが千二百枚でやらなければならないという問題が目の前にきておりますので、これもあわせて何とか一つ特例を考えて、この選挙に間に合わせてあげるような配慮をしていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
#35
○篠田国務大臣 ごもっともの御注文でございますが、これには法律の措置が要りますから、できるだけ早く研究してみたい、こう思っております。
#36
○辻委員長 島上善五郎君。
#37
○島上委員 篠田大臣が公明選挙運動に大へん熱を入れておることに対しては敬意を表します。ところが、公明選挙運動に熱を入れて一生懸命におやりになっておりますけれども、そしてまたその効果が全然上がっていないとは私は申しません、効果がある程度上がっていると思いますが、四月の統一地方選挙を前にして、その統一地方選挙の事前運動と思われるような運動、あるいは統一地方選挙でなくても、現に行なわれている知事選挙等、あるいは終わってしまった知事選挙等におきましても、依然として悪質違反がだんだんふえておる、こういう傾向にあることは、これは遺憾千万とも何とも言いようのない事態だと思うのです。けさの新聞を見ますと、警察庁が統一地方選挙に備えて全国捜査二課長会議をやるという記事の中にも出ておりますが、前回の同期間と比べて悪質事前運動として検挙したものが六〇%増、一倍半以上になっておるという数字が出ておるし、その中で依然として買収供応が一番多い、トップにある、こういうふうに報じられておりまして、なまやさしい公明選挙運動、なまやさしい警告や取り締まりでは、この悪質違反を防止することが容易ではないと思われるのです。そこで私はまず最初に警察庁に、ことに新聞にもあらまし出ておりますが、法に抵触すると思われる悪質事前運動の実情を、概況でよろしいから伺いたいと思います。
#38
○宮地(直)政府委員 ただいま新聞に出ております数字は、本日全国の捜査二課長会議、すなわち選挙違反取り締まりの主務課長の会議に説明した数字でございます。なお、現在の数字は、まだ違反の初期の状態と申しますか、はたして悪いかどうかということにつきましては、最終的段階に参りませんとにわかに即断はいたしかねますが、前三十四年の選挙よりも、今申しましたように多少ふえていることは事実でございますが、その内容を検討いたしますと、一つの事件において非常にあがっているというものが出ておるのでありまして、具体的にその事件を承知いたしておりませんが、それが入っておりますので、その数字だけで全国的に悪くなったかどうかという点については、多分に検討を要すると思いますが、われわれの方におきましては、選挙が公明に行なわれる趣旨におきまして、証拠が十分であり、かつ悪質なものにつきましては、事前といえどもこれを検挙いたす方針をもって臨んでおるのでございます。
#39
○島上委員 それでは伺いますが、十二日にまとめた統一地方選挙の違反、つまり事前運動は、すでに百三十五件で百六十人を検挙したということ、鞍骨は千五百五十九件で千二百六十七人に達しているということ、検挙の内訳は買収、供応が百件で百二十七人でトップであるということ、次いで文書違反が二十一件で二十六人であるということ、その他十四件で七人、この数字はあなたの方で出した数字のようですが、これは事実ですね。
#40
○宮地(直)政府委員 現存私の方がその疑いを持っておって捜査をいたしました事件の数でございます。
#41
○島上委員 すでに警告を発し、あるいは検挙をしておるのは、私は悪質違反に対してはけっこうだと思いますが、これは告示の時期が近づくに従ってだんだんふえるのではないか。検挙の数がふえるかどうかは別として、選挙事前運動の実情としてだんだん猛烈になっていく、悪質の度合いも濃くなっていく、こういうふうに私は残念ながら予想せざるを得ないわけです。そこで私、大臣に一つ伺っておきたいのですが、一口に事前運動といいますが、御承知のように現在法律で規制し禁止しておる狭い意味の事前運動と、それからもっと広い意味の、法律には何ら抵触しない、いわば政党の政策宣伝の活動もしくは政党の政治活動と解せられる、しかし広義には事前運動の中に入るような運動と、二通りあると思われるのです。これは私の見解によれば、私が今あげたような政党の政治活動あるいは政策宣伝の活動というような活動は、選挙中であるとなしとにかかわらず、言論、集会、出版、結社の自由が保障されておる日本においては当然のことであるし、そのことが選挙によい影響を与える、そういう意味において、広義の選挙運動もしくは選挙事前連動というふうに解釈せられても、私はそれ自体は何ら差しつかえないので、規制すべきことでないと思う。問題は、候補者自身もしくは候補者を中心とする供応、買収――一番悪質なのは買収と供応だと思いますが、買収、供応及びそれに準ずるような事前運動だと思う。これはもうバスを連ねて温泉へ連れていったり、一ぱい飲ませたり、後援会と称してごちそうしたり、後援会の寄付行為は今度は三カ月以内はできないことになりましたが、しかしそれもうまく法網をくぐってやっておりますが、そういうような買収、供応及びこれにまぎらわしい事前運動はもう厳格に――私は今警察でやっているのはまだまだ手ぬるいと思うのです。もっともっと厳格に、峻厳に取り締まるべきものだと思いますが、この私の見解に対して、大臣はどのようにお考えですか。
#42
○篠田国務大臣 あなたの見解と全く同感であります。
#43
○島上委員 そうだとしましたならば、その法に明らかに抵触する、あるいはまたその疑いのある悪質事前運動に対して、大臣としてはこれを防止するために何らかの具体的な手を、今までも公明選挙運動という形ではやって参りましたが、さらにそれ以上の具体的な方法をお考えになっておるかどうかということを伺っておきます。
#44
○篠田国務大臣 もうすでに数カ月以前に全国都道府県警察本郷長の会議を開きまして、その席上で、いやしくも個人の事前運動、特にその悪質なるものについては、十分に捜査をし、証拠を集めて、事前といえども検挙する、強い態度で臨むようにというふうに訓示をし、指示、通牒を発しております。
#45
○島上委員 最近これは新聞にも報道されましたが、候補者を推薦するということは、有権者が自発的に自分たちの最も適当だと思う候補者を推薦する行為は、法律上差しつかえないと思いますが、それが若干行き過ぎておるのではないかと思われる推薦運動が、このごろちらほら見られる。それは部落をあげての推薦、あるいは町内会あげての推薦という形です。特に地方選挙となれば、若干――若干どころじゃない、地域代表的な色彩が濃くなる関係もありましょうけれども、町内会の推薦、部落の推薦ということは、私はこれは有権者の自然発比的な個人的な推薦運動とは形が違うと思うのです。御承知のように、町内会とか部落会というものは、一つの政治的な目的を持って結成されたものではなくて、全くのその地域における住民の親睦というか、そういうことを主たる目的として集まっておるものですから、政治的にはいささかたりとも拘束を加えるようなことがあってはならないと思う。しかるに町内をあげて、部落をあげて推薦するという動きが、最近そちこちに見られる。はなはだしきに至っては、これは神奈川県の相模原で起こった事件ですが、事前運動に、選挙違反に抵触するおそれがあるという警告をされるほど行き過ぎた推薦運動がありまして、そのために、警告された町内会役員で、おまわりさんをしておった人が自殺をしたという事件まで起こっておる。私は、これは明らかに行き過ぎだと思います。これに対して大臣はどのようにお考えになっておるか、そしてどういう何らかの措置をお考えになっておるか、お聞きしたい。
#46
○篠田国務大臣 御説の通り、候補者を推薦するということ、これはもちろん合法的でございます。また立候補の準備活動するということも、これは法はとめておりません。しかし、一部落全部が一つの候補者を推すということにつきましては、それがほんとうに部落民の意思によって自然発生的にというか、あるいはまたとつ然としてそういう意見の一致を見たというような場合は、これは個々に見てやむを得ないと思いますが、その中に有力者であるとか、リーダーとかいう者が介入しまして、そしてある程度強制的にそういうもので部落民の意思をまとめる、あるいはその中に入らない者が村八分を食うというような雰囲気を盛り上げてやるということは、これはもう法の精神からいいまして、そのこと自体が選挙違反になるかならぬかということは別問題としまして、非常に公明選挙を害する問題だと思うのでございます。従いまして、そういうものについては、警察としましては、事前に警告を発する、またそれが行き過ぎたものについては捜査もし、検挙もする、そういう幾段階もあります。それで相模原の問題は、これは文書頒布が選挙違反の疑いがあるので警告を発した、こういうことになっております。
#47
○島上委員 その部落の人々、あるいは町内会の町内に住んでおる会員が、自発的にある者を推薦して、それが総意が結集された形で推薦となるのはやむを得ないというふうにとれる御答弁でしたが、部落の人々、町内の人々が自発的な形で推薦するのは、どなたを推薦しても自由ですし、法規に触れない限りは推薦のための集会を開いてもかまわないわけですけれども、部落会、町内会という団体の機関で協議して推薦するということは、私は、今法律で許されておる推薦の範囲を越えるものだ、こういうふうに解釈します。そうしてこれが非常に弊害が多いと思うのです。町内会の機関で取り上げてよろしいということになれば、結局、少数の反対の意見があっても多数決できめてしまうということにもなりましょうし、また少数の、反対の者は沈黙して、だまっておるということもありましょうし、そういう政治的な性質の団体では全然ない部落会、町内会という会の機関で取り上げるということは、これは法律に触れる疑いも多分にありますし、非常に好ましくないことだ、そういうことは行政指導によってやめさすべきではないか、こう考えますが、もしこれをやめさせないということになれば、これは――相模原のは、文書違反でひっかかりましたけれども、町内会で取り上げるということになれば、町内会のいつ幾日かの幹部会でこうきまりましたということは、勢い会報に載せて頒布することになってしまうと思うのです。ですから、部落会とか町内会のそういう会の機関で取り上げるという形は好ましくないので、行政指導によって、そういうやり方はやめさすべきではないかと考えますが、いかがですか。
#48
○篠田国務大臣 御承知の通り、町内会は法律によってできておるものではなくて、住民の自然発生的な意思によってできておるものであります。そこで商工会議所であるとか、商工会であるというふうに、そういう商工会法であるとか、あるいは商工会議所の法律であるとかということによって政党に利用されてはならないというような規定のあるところでは、これは政府としても当然そういう意味における指導をやることはできますが、今の町内会のような場合には、公明選挙運動を通じまして、そうして弊害があるようであれば、その弊害を除去するように指導をする、あるいは啓蒙をするということは、もちろんとれは当然でございますけれども、自治省なり警察なりから、町内会の集まりをやって、そして候補者を推薦してはならないという指導は、これは町内会の性格がそういうものでございますからできにくい、こう思うのです。もしそういうことをやるようになりますと、御承知の通り、いろいろな組合がたくさんありまして、組合が会合をしまして、候補者を推薦し、また発表いたしております、そういうものについてもやはり指導をしなければならないという問題が起こってくるおそれもございますので、そういう法律によらない任意的な団体につきましては、できるだけその町内会なり組合なりの自覚に基づいて公明選挙運動をやってもらいたいというのが私の考えでございます。
#49
○島上委員 この法律に基づいてできておる団体は、それは商工会であろうと、労働組合であろうと、法律に基づいて規制もできるし、行政指導もできます。それはわかっております。わかっておりますが、法律によらざる団体といえども、全くの政治的な信条とか見解とか、そういうものを抜きにして、その住民の親睦団体としてできている団体が、そういう候補者を機関で取り上げて一本にしぼるという傾向が現にぼつぼつ現われて、弊害が阻まれているのですから、これは公明選挙連動という面からでもよろしいのですが、これはもっと強く指導しませんと、この傾向はどんどん強くなって、今度の地方選挙では以前よりも強くなっている傾向がありますが、もっとこれが強く現われてくるということになれば、収拾しがたいような状態になるおそれがあると思うのです。これは今後、公明選挙運動の面からでもよろしいのですから十分研究して、この弊害を今のうちに、もうすでに弊害が包まれておりますが、これを防止するような方途を研究し、講じていただきたいということを一つ御希望申し上げておきます。
#50
○篠田国務大臣 御承知の通り民主主義の本質は、個人が自由に立候補でき、個人が自由に自分の判断によって投票するということが建前でございますから、個人の意思を束縛するような傾向がもし現われて参りましたら、これはいろいろな運動を通じて、またその内容によっては、これは警察の取り締まりの対象にもなる場合があると思いますから、お話のような点につきましては十分注意をしまして、そしてそういう弊害が起こらないように努めたいと考えております。
#51
○島上委員 今の質問に関連して、大臣がお答えになりました商工団体のことですが、私は今ここに法律を持っておりませんが、一党のために利用してはならない、たしかそういう法文があるはずです。それに関して先般予算委員会で同僚の田中武夫議員が大臣に、この問題は現にこういう事例がある、そして弊害を生んでおるし、法律を無視したような行為が随所に行なわれておる、しかしこれは罰則がないからどうにもしようがないという状態であるから、こういうことに対して罰則を設けるとか、もっと強くこれを禁止するような措置について、現在の選挙制度審議会に諮問してほしい、諮問する考えがあるか、こう言ったら、諮問いたしましょう、どう大臣がお答えになった。大臣が予算委員会の席上でお答えになったのですから、これは諮問されると私は信じておりますけれども、ここで一つ念を押して伺っておきますが、選挙制度審議会は現に審議を開始しておりますが、現在の審議会に対して、早急な機会にこの件を諮問するということを具体的にお答えいただきたいと思う。
#52
○篠田国務大臣 現在、選挙制度審議会は地方におきまして公聴会を催しておりまして、その結論をもって三月十五日に総会並びに運営委員会が行なわれることになっております。従いましてその席上で、国会の予算委員会においてこういう要求があった、考えてもらいたい、研究してもらいたいということはいたします。
#53
○島上委員 それから、選挙制度審議会のことに関して一つ伺っておきたいのですが、どうも選挙制度審議会のテンポが非常に超スローモーに落ちてきたような気がする。これは気がするのじゃない、事実なんです。この前の第一次の選挙制度審議会は大へんな意気込みで広範にわたって答申をしました。残念ながら政府によって大事な骨は三本ほど抜かれてしまいましたけれども、小骨ばかり残って、大事な骨は抜かれてしまいましたが、このことは私は今特に大臣に伺おうとは思いません。しかし、その第二次審議会が開店休業のまま、任期が切れてから約半年間休業しておったということにも問題があるし、さて委員を委嘱して再開した審議会も、テンポが非常にスローになっておる。公聴会を開くということも、制度審議会自体が相談しておきめになったことですから、私はとやかく申しませんが、どうも今度の通常国会には何一つ審議会の答申が出そうに思われない。御承知のように、アンバランスの是正の問題と区制の問題と政党法の問題と政治資金規正の問題、このいずれも大きな問題をかかえておりますけれども、これらの問題を一ぺんに答申して一ぺんに国会で法律化するということは、なかなか至難ではないかと思うのです。そこで、私は前回の委員をいたしておりましたが、前回の委員の審議の中でも議論されましたが、比較的容易に結論の出しやすいアンバランスの是正問題を取り上げて、実は去年の二月中に答申する、いや三月十五日までに答申するということまできめたことがありますが、その際には具体案が幾つもできて、私もこれならばやや合理的な、妥当な案ではないかと思われる、賛成できる案もありましたが、それなのに、その問題をも含めて、きわめて超スローになっておる。その作業が完成に近いほど進んだ案さえも、今度の国会中に間に合うように答申が期待できそうもない。こういう超スロー状態でございますが、これを大臣は一つ促進して、せめてアンバランスの問題だけでも今度の国会中に答申を求めて、今度の国会に提案する、こういう積極的なお考えはないのでしょうか。どうですか。
#54
○篠田国務大臣 御指摘の通り、第二次選挙制度審議会の発足がおくれまして、時あたかも年末年始ということになりまして、現在まで三回の総会と運営委員会を開いて、その総会におきましては、委員の交代がありましたので、新しい委員の意見発表ということが中心になって行なわれたわけであります。
 そこで、御承知の通り、第一回の選挙制度審議会の総会におきまして、これは前からの引き継ぎの審議会であるか、新しい審議会と見るべきかということがだいぶ議論になりました。前からの引き継ぎの審議会であるならば、すでに決定した問題を抜きにして、残っておる問題をやるべきではないか、こういう意見であります。ところが、委員もかわったことであるから、法律上は審議会というものはつながっておるけれども、第一次審議会と第二次審議会というものは別ものであると考えて、従来議論したこともまた新しく議論すべきではないか、こういう意見の方が勝ちまして、それならば、従来の古い委員の諸君の意見は大体第一次審議会において述べられておるから、第二次審議会においては新しい委員の意見を発表してもらおうということで、前後二回、三回の総会はおもに新しい委員の意見を発表することに費やしたわけでございます。そこで、今おっしゃったアンバランスの問題とか、いろいろ資金の問題とか政党法の問題がありますが、私は全部出席をいたしておりましたが、まだどういう小委員会をつくるかということも決定しておらないのです。そうして今度地方公聴会を開きまして、その結論を持ち寄って、あるいは定数の小委員会、政党法の小委員会――どういう委員会をつくられるかわかりませんが、つくってやろう、こういうことでございます。
 そこで御承知の通り、私は第一回の総会のあいさつに参りまして、参衆両院の附帯決議もあることであるから、でき得るならばアンバランスの問題を優先的に考慮していただきたいということを要求することは、少し語弊がありますから、あいさつの中において述べたのであります。ところが、御承知の通りアンバランスの問題は、この前第一次審議会におきまして、十三人減じて十四人ふやすという案が、御手洗試案として出されたわけです。しかしふやす方はともかくとして、十三人減らすということになれば、これはとても実行不可能じゃないかということを提案者みずから気がつかれまして、そうして途中からその案を撤回されまして、そのままになっておるわけです。私の考えを今ここで申し上げることは適当であるかどうか、自分でもよくわかりませんが、減らすということは実際上なかなかむずかしいのじゃないかということを私考えております。
 そこで、大正十四年に今日の定数ができ、戦後奄美大島というものが入りまして、一つふえておる。ところが、その間に約三千五百万くらいの人口がふえておる。その結果として、東京都におきましては八万票で落選をしておる、しかるに三万五千票で当選しておる人もある。同じ住民の持つ権利が、二票で一票にも追いつかないというような、そういうアンバランスは少なくとも合理的ではない。そこでこれは、減らす方はとにかくといたしまして、ふやす方だけでもやらなければいけないのじゃないか。私、理論家ではありませんから、実際政治家としてみたときに、そういうふうにできれば、これは案外早く島上さんのおっしゃる通り、今国会にでも出せる案はできるかもしれない。しかし減らす方の案がくっついて回りますと、かりに今国会に出しましても事実上、御承知の通り私らも十五年も代議士をしておりますけれども、なかなかそれは通るものじゃないだろう。そこでわれわれの方から、そういう未熟の案を急いで出してもらうようなことはしないで、ほんとうに甲論乙駁、思う通り審議会でもって議論をしてもらって、そうして実現も可能であり、また非常に合理的であると国民も納得し、議会も納得できる案を出してもらいたいというのが私の考え方でございますから、あなたのおっしゃるように、審議会のしりをたたいて今国会中に案を出廷というようなことは、私、申し上げる意思はございません。
#55
○島上委員 あなたが現実政治家として苦労されておるということはよくわかりますが、しかしアンバランスを直すということは、減る場合にはこれは実現不可能だということでは、アンバランスを直すことにならぬと思うのですよ。私は、今の四百六十七名が絶対守らなければならぬもので、五名ふやしてもならぬということは申しませんし、四百六十七名が最も妥当な数であるか、四百八十名が妥当な数であるかということは、これは理論的になかなかすっきりと解決できる問題ではないと思うのです。問題ではないけれども、しかし人口と議員のアンバランスを是正するという際には、終戦後の異常な人口の移動状態を経過しているわけですから、今一ぺん直したら、これからはもうそんなひどいことはないと思いますが、終戦後の外地引き揚げ、疎開の引き揚げというような普通でない状態の中を通ってきて十八年もたつのですから、今おっしゃったように三万五千で当選するところがあり、八万票で落選するところがある。清水馨八郎という千葉大の先生は、清き一票でなくて、都会地では清き三分の一票だ、こう言っている。そうなんですよ。東京あたりは、一番多いところは議員一人について今四十五万くらいになっているでしょう。ところが十三万くらいのところもある。三分の一以下です。そういう状態ですから、減るととろを一人でも減らしては実現不可能だという考えを持っておったのでは、これはできないですよ。まあ減るところはなるべく少なくしよう、なるべく少なくしてということならわかりますけれども、合理的な案ということになれば、やはり減るところは減らし、ふえるところはふやす。ただし国会の通過ということも考えなければたりませんし、いろいろ配慮したければならぬから、減る方の数をなるべく少なくするような案を期待するというならわかりますけれども、一人も減らさぬということでは、これはアンバランスを是正するということにならぬで、いたずらに――いたずらにと言っては悪いかもしれませんけれども、議員の数のみどんどんふえていく。そうして五百名になり五百五十名になり、しまいには六百名になるということになったのでは、あまりにも理屈に合わな過ぎる、合理的でなさ過ぎる。やはり減るところは最小限減らし、ふえるところをふやすというのがアンバランスの是正ですから、その筋は貫かぬと、この問題の解決はできない。そうすると区制問題と時間的に一緒になってしまって、区制の根本的な改正を討議するならば、アンバランス是正問題もその中に埋没してしまう、必要がなくなってしまうのですから、アンバランスを是正するというからには、減るところは減らす、ふえるところはふやすという筋は一本通して、その中で最も現実的な案というような考えでいかぬと、このアンバランス是正自体がもう消えていってしまうのではないかと思います。もう一ぺん大臣のお考え々伺いたい。
#56
○篠田国務大臣 島上さんのおっしゃったように、アンバランスというものは、でこぼこを直すのでありますから、高いところを削って低いところに土を盛っていくということは、これはあたりまえの話であります。その通りもちろんやれという意見も一理あります。一理というよりも、本質的に、現在の定数の中においてアンバランスを是正するというなら、それはあなたのおっしゃる通りにやらなければできません。しかし今言ったように、三千五百万も人口がふえておるのに、一人も定数をふやしてはいけないという議論も、これはまた非常に偏狭な議論だと思う。しかし基準を置かないで、どんどんふやしていくということになると、あなたのおっしゃったようなおそれがあります。そこで自治省といたしましても、選挙制度審議会といたしましても、今あなたのおっしゃったようた東京都の四十五万に一人なんということは、これはひどいじゃないか、そこで三十万に一人とした場合に何人ふえる、あるいは二十五万に一人とした場合には何人ふえるか、第一次選挙制度の御手洗試案というものは、三十万に一人とした場合には十四名ふえるというのが、あの案であります。そこで二十五万にした場合にはどのくらいにたるか、二十五万に一人とした場合には、あと十名くらいふえる、こういう計算になります。
 そこで、現在の定員の四百六十七名がいいか悪いか、それがはたして時勢に合うものであるのかないのか、また二十五万に一人の定員とか、人口の増加に比例するようなやり方をしてふやすのがいいか悪いかという問題、もちろん定数をこのままにしておいて、減らすところがなければふえません。しかし現実問題として、そんなことを言っては失礼ですけれども、かりに四人の定員がある。そこで、これは例が悪いかもしらぬけれども、三人は自民党で、四番目が社会党だ。そこで選挙区で一人減らす。選挙ですから、しょっちゅう動いていますから、四番目がいつも四番目とはきまらないけれども、そういう問題が起こったときに、実際問題として社会党が、それではおれのところは一人減らしてもいいという、そっちも一人減らしてくれということは、実際問題として大へんむずかしい問題だと私は考えます。そういうことも私は考えあわせまして――それは社会党という例を引いたことは、あなたが社会党だから引いたのですけれども、これは自民党でも同じですよ。だからそうなってくると、超党派的に定員を減らすということには、今あなたはそうおっしゃっておるけれども、いよいよ代議士会にかけて、議員総会にかけた場合には、減らす方に賛成するという政党はないじゃないかと、私はそれを一番心配しておるのです。だから減らしてもいいという意見が超党派的に定まったとしても、私はふやすことはちっとも心配していないが、おそらく両方ともだめだろう。これは取り越し苦労かもしれませんけれども、そういうふうに考えておるわけであります。
#57
○島上委員 私の方は、筋を一本通すべきだ、こういう考えです。ですから、たまたま私の方の議員が最下位に当選しておる区で減る区がありましても、これは必ず説得して通します。しかしこれは御答弁は要りません。
 時間がありませんから、もう一つ、二つ聞いておきたいことがある。これは現にあった事実ですから、私申しますが、非常に選挙の公正を乱しておると思う。石川県の知事選挙でこういうことがあった。豪雪があったから、豪雪という事情で投票所を増設するということはわかりますが、その投票所の増設をして、区長の家を投票所にする。区長というのは部落会長ですね。その部落にお寺があり、公民館が現にあるのに、なぜそういうお寺とか公民館というような場所でしないで、区長の家を投票所にしたのか、これは投票の公正を害します。これはしかし過ぎ去ってしまったことですが、私はこういうことはよくないと思う。公共的な施設が現にあるのですから、公共的な施設がある際には公共的な施設を、公民館、お寺というものをまず第一に考えるべきであって、どうにもない場合にはあれだろうけれども、区長の家というのはどうも感心しません。どうも投票の公正を害するおそれがあります。これは現にあった事実ですが、十分に考えてもらいたいし、大臣のお考えを承りたい。
#58
○篠田国務大臣 御説の通り、選挙の公明を期するためには、かりにその区長さんがどんな公正な人であっても、個人の家を使うということは、世間に与える印象も悪いし、また弊害もそれに伴うのじゃないか。そういう事実をよく調べまして、今後厳重にそういうことがないようにいたします。
#59
○島上委員 時間がありませんから、いよいよ最後の質問を簡単にします。
 現に行なわれておる選挙です。実にひどいですよ。現に行なわれておるから、私は名前を言ってもよろしい。宮城県の知事選挙、ここで、ふろしき、タオル、のれん――これは大ふろしきでございますが、ここに写真があるが、のれんは現物を特ってきません。それからまあ、ありとあらゆるものを、その数が七万二百七十点の物品を、去年の十二月からことしの一月にかけて配っておる。御承知のように投票日は今月二十四日です。県費を四百六十五万六千九百円使っている。これは法律を研究して巧みに法律に抵触しないようにやっておりますが、私は、これは選挙の公正の見地からはなはだ好ましくないと思うのです。そうしてこれは、たしか地方行政で太田君が質問したときに、知事の行政の業務の範囲内であるというお答えを警察でしているはずです。法規の上から言えば巧みにのがれるような仕組みをしておりますが、このふろしきを配る際に、遺族会の会長、遺族会の役員が、二月の選挙にまたよろしく頼むよと肩をたたいている事実がある。そうなると、これは明らかに選挙の事前運動とくっついているんですよ。大臣どうお思いになりますか。
#60
○篠田国務大臣 ちょっとお伺いしますけれども、取り締まりの方の公安委員長の答弁ですか、それとも自治大臣の……。
#61
○島上委員 まあ大臣の御答弁を伺って、それから……。
#62
○篠田国務大臣 ふろしき、タオル、のれんといったようなものをそういう選挙前に配るということは、もちろん公明選挙の立場から私は賛成しないのであります。しかしこれが知事の従来の行政業務の中に入って、従来とも道路の落成式であるとか、橋の落成式であるとか、あるいは養老院の落成式であるとか、何かそういうようなことで従来ずっとやってきていたことをやったというのであれば、取り締まりの立場からはちょっと取り締まるわけにはいきません。ただし今あなたがおっしゃったように、ふろしきを配るときに、選挙を頼むぞと肩をたたいた事実があれば、これは取り締まります、そういうことです。
#63
○島上委員 私は、この法律の問題は問題としてあとで伺いますが、これは肩をたたいている事実は私どもの方で幾つか集めていますけれども、ただ残念ながらこれはテープにとっておくわけにもいきませんし、写真にとっても声は写真に出ませんから、これは非常に問題ですが、とにかく二月の選挙をまた一つ頼む、よろしくと、こういうことを言っている事実はある。これは法的に見ても明らかに選挙違反だと思いますが、少なくとも、これは従来も全然やっていないとは申しません。しかし大体、従来やっておっても、それは数にしてほんのわずかのものです。ここにあげた七万というのは選挙を直前にしてやったことです。正確に申しますと、数が七万二百七十で、代金が県費で四百六十五万六千九百円です。これは少なくとも公明選挙の見地から――法律のむずかしいことは、きょうは時間もありませんから、また次回に聞きますが、少なくとも公明選挙を大臣が一生懸命やっているとき、それを片っ端から掘りくずしていくような好ましくない行為であることは私は事実だと思うのですが、大臣は正直ですから、正直に答えて下さい。それだけでいいです。
#64
○篠田国務大臣 お伺いしたところによりますと、数も非常に多いし、普通の従来の業務から見ますとやや度を越しているのではないかという考えも受けますので、公明選挙自体の立場から申しますと、そういうことは私は好ましくないと思います。ただ取り締まりの対象になるかならぬかということになりますと、調べてみなければよくわからない、こう思います。
#65
○島上委員 そこで警察に伺いますが、何しろ七万点もあるのですから、その七万人全部に、よろしく頼むと言ったとは私は申しませんが、相当数、この人なら大丈夫だと思う人のところに行っては、まあ一つ選挙は二月だからよろしく、こういうふうに言っている事実がありますから、それをあなたの方で捜査したかどうか、もし今まで捜査していないとすれば、これから捜査するというお考えがあるかどうか。
#66
○宮地(直)政府委員 宮城県の知事選挙の時期の以前にあたりまして、さような事実のありますことにつきましては、私の方は事実を承知いたしておりまして、個々の事実について検討を加えたのでございます。いろいろの名目においてそれらの物品が頒布されておりますが、現住われわれの知り得た状況におきましては、知事の一般的な総合的行政行為は、長でございますから非常に広範囲でございますので、直ちにこれをもってその範囲外であるという資料を持っていないのでございます。
 ただいま御質問の第二の点でございます。それを渡すときに、知事選挙に頼むということがございますならば、そのこと自体が違反となる、これはもう明らかだと思います。現在選挙運動が行なわれている時期でございますので、もしも違反があるならば、一般的にあらゆる違反につきましてわれわれの方はそれを捜査することにやぶさかではございません。
#67
○島上委員 もう一つ、今のふろしきを配る際に、あいさつという文章を載せておりますが、ここに天皇陛下のお言葉として――天皇陛下まで利用しているのです。実にけしからぬ。もう、ありとあらゆる手段を使っていますが、天皇陛下の御製「年あまたへにけるけふものこされしうからおもへはむねせまりくる」こういう御製を入れてあいさつ状をつくる。こういうことまでやっておるということを参考に申し上げておきます。
 それからもう一つ、一月十五日の成人式の日にパンフレット、何でも、青年の希望とか、ちょっと題名は忘れましたが、知事三浦義男という名前で、そういうパンフレットを成人式の日に青年に全部配りました。それ自体は、内容がうまく仕組んでありますから、選挙違反行為でないとおっしゃるでしょう。ところがそのパンフレットの中に、謄写版で刷った半ぺらのあいさつ状を入れてある。それが露骨に選挙の事前運動につながるあいさつ状であったために、宮城県の選管から、それを中止してほしいという警告を受けて、中止した事実があります。自治省ではその報告を受けておるかどうか。受けておったらその内容――今現物を私は残念ながらここに持っておりませんが、そういう事実がある。これでは選挙事前運動になるからやめてほしいという注意を受けてやめましたが、それが全然配らぬうちにやめたのか、ある一部分は配って、その途中からやめたのかという事実も今つまびらかにいたしません。私の聞いている範囲では、三分の一くらいは配ったのじゃないかということです。配ったからこそ手に入って気がついたわけですから。その残りはやめたということを聞いておりますが、これは自治省でそういうことを聞いているかどうか。今、宮城県の選管はよくそれに気がついて警告してくれたものだと思って、私はその限りにおいてはほめておるわけでありますが、そういう事実を承知しておるかどうか。
#68
○松村(清)政府委員 宮城県の選挙管理委員会から、成人の手帳に今お話しのような印刷物を入れてやることはどうだろうかという相談を選挙局の方で受けたそうでございます。それで、それは違法になるかどうかは別問題として、選挙を控えておる際であるから、そのようなことはやめた方がよかろう、こういうように選管へ言ってございます。そのあとの結果については、こちらとしては承知いたしておりません。
#69
○島上委員 それじゃ次会まででけっこうですが、それは全然配らぬうちに取りやめたものか、私の仄聞しているように三分の一程度配って、あとやめたものかという点と、その内容の実物を取り寄せてもらって御報告願いたい。
#70
○安井委員 今の宮城県の問題に関連いたしまして、ちょっとお尋ねしたいわけであります。
 私も現地へ行っていろいろ話を聞いてきた記憶からいいましても、とにかくひどいものだというような気がするわけです。今、島上さんは具体的なあれをお話しになりませんでしたけれども、ちょっと申し上げてみますと、県庁の各課が発注をして、現物を納入した日付も一応私ども調べているわけでございますが、社会課は、青山染工場に名入れタオル千六百本、これは四万八千円ですが、十二月十二日に発注して十二月二十六日に納入しております。同じく藤崎にタオル六千箱、これは十一月の二十四日発注で十二月十日納入、それから同じくふろしき三万枚、金額にいたしましても二百八十二万六千円、十月二十四日発注で十一月五日納入、同じく藤崎にふろしきが二千枚、二十四万円、十二月二十二日発注の同日納めでございます。そのほか農地開拓課の関係では、同じく藤崎にふろしき三百三十枚、名入りタオル七百五十本、消防防災課ではふろしき百六十枚、税務課が手ぬぐい一万五千本、調査課がタオル一千本、道路課が、これも藤崎注文で手ぬぐいが三百五十本、母子課が、青山染工場にのれん千七百本、仙台染工場に手ぬぐい二千本、同じく七百本、藤崎にふろしき八十枚、これらを合計いたしますと七万二百七十点になります。金額にいたしまして四百六十五万六千九百円、こういう金額です。公務員の地位利用だとか、物品の供与だとか、あるいは事前運動だとか、そういったような公職選挙法のいろんな規定の違反に該当しないかというような点につきまして、今のお話ですと、地方行政委員会での太田君に対する御答弁で、現在の段階では違反ではないというふうな御答弁があったそうでありますが、その点重ねてお聞きしたいと思います。
#71
○宮地(直)政府委員 現在、宮城県におきましては、取り締まりの立場から見まして相当激しい選挙運動が行なわれておるということでございます。従って、いろいろの事態が一般的に発生いたしております。その一つの問題といたしまして、今のいろいろの物品の問題も、宮城県の警察におきましては承知いたしまして、具体的にその資料を検討いたしておるのでございますが、これにつきましては先ほどお答え申した通りであります。
 なお、それらのやった行為が知事の行ないます職務と申しますか、一般的に、全国的に知事がどういうことをするかという社会通念、なお宮城県の特殊な従来の慣行というものをあわせて考えてみまして、これが知事の職務と申しますか、平たい言葉で申しまして知事の仕事の範囲から出るということになりましたら、今御指摘のような選挙法上の個々の事前運動あるいは地位利用その他の問題に触れてくるとは存じますけれども、問題はその知事の行政行為ということになっておるものと存ずるのでございます。
#72
○安井委員 つまり選挙に関連してという規定があるものですから、選挙との因果関係が結局問題になるだろうと思うのです。そこで私ちょっと申し上げたいのは、今読み上げましたように、発注の日付がずっと並んでいるわけです。たとえば社会課でありますと、母子家庭にずっとのれんを配った、あるいは遺族会がちょうど十五周年記念だということで、知事が県内の全遺族に配っているわけです。あるいはまた長期療養者というものを調べて、各病院から調べてきた人に全部、民生委員か何か知らないが配っている。それが全部遺族会長だったり民生委員だったり、そういうような人に配らしておるわけです。全県の母子家庭の何か会長会議ですか、そういうようなものを通して配っている。それも先ほど島上さんから話がありましたように、そういう際に肩をたたいたかどうかというような問題が一つありますと同時に、大体発注した日付がずっと並んでいるということ、四百六十五万六千九百円という支出が大体同時ごろになされているということからいって、県庁の中で知事が関係の部課長を集めて、いよいよ来年選挙だから、県下で何か配れる可能性があるようなところをみんな拾ってこい、予算はどんどんくれてやる、そういうようなことでみんなが相談をして、一斉に、頭をしぼって合法的らしく県下で配れるところを全部拾い上げた、こういうふうな措置に出たんだというふうなことにもしなったら、これはどういうことになりますか。
#73
○宮地(直)政府委員 私の方はあくまで証拠に基づいて捜査をいたします関係で、現在選挙中でございますから、ちょっといろいろ仮定のもとにお答えすることはいかがかと存じます。ただ本件につきましては、その出ましたものの予算的措置が九月の県会においてなされておる、こういうことからかような事態になっておるかと思います。われわれといたしましては、全国的にそういうふうな例もございまするから、そういうことを勘案いたしまして、常に公正なる取り締まりを実施して参りたいと思っております。
#74
○安井委員 よく現職知事は強いということに最近ずっと相場がきまってきたようでございますが、こういったような行為が何か前提にあるような印象を受けるわけです。宮城県は、この前の選挙のときには同じような格好で、同じ候補者だったようですね。七千票の差、大へん接近していたわけですね。今度は七万枚配った。七万軒配ったというふうなことになるのじゃないかと気を回して考えたくなるわけであります。ですから私は、選挙の取り締まりの公平というふうなことに隠れて重大な問題が見のがされていはしないか、そういうようなことをこの際特に申し上げておきたいわけであります。
 あと畑さんからも関連があるそうでございますから、私はもう一つ、今度は選挙管理委員会の方にお尋ねをするわけであります。先ほどの自治大臣の答弁の中に、法律的な問題はまだはっきりしないが、しかし道義的には好ましくないということをはっきり率直にお答えになったわけですね。公職選挙法の第六条でも「自治大臣、中央選挙管理会、都道府県の選挙管理委員会及び市町村の選挙管理委員会は、選挙が公明且つ適正に行われるように、常にあらける機会を通じて選挙人の政治常識の向上に努めるとともに、特に選挙に際しては投票の方法、選挙違反その他選挙に関し必要と認める事項を選挙人に周知させなければならない。」という第一項の規定がございます。宮城県の選挙管理委員会も、それから自治大臣も、中央選管も、この規定に当てはまるわけでありますが、こういうふうな事件に対しまして、自治大臣が好ましくない行為だとまで発言をされているわけであります。これに対しまして適切な措置をなさるべきだと思いますが、どうですか。
#75
○松村(清)政府委員 もちろんそのような事項が普通知事の仕事として行なわれておりますようなことなら格別といたしまして、特に選挙を目前に控えて行ないますような場合におきましては、もちろん自治省としても選挙管理委員会としても、違法になるかどうかは第二の問題としても、選挙公明化の立場からそれを避けるように周知することは当然でございますし、またそのような具体的なケースにぶつかれば、先ほどもお答え申しましたように、そういうことは差し控えるようにと、事実上言ってもおるわけであります。
#76
○安井委員 宮城県の選挙管理委員会の方が自治大臣、あるいは中央選管よりも実情をよく知っているはずであります。この問題につきまして、何ら措置をしてないように聞いているわけでありますが、自治大臣のきょうの御答弁の趣旨もございますので、県選管に対しまして御指示をされるというようなお気持はありませんか。
#77
○松村(清)政府委員 選挙管理委員会といたしましては、事後には、この処置としても、そういうことはやってはならないのだから、今後はやるなというくらいにしか言えないわけであります。これは事前に選挙公明化の見地から、具体的なケースに当面した場合に、一つやめるように言っておるのでございまして、今回も、先ほどの成人手帳に印刷物をはさみ込む問題は、これは選管としても適当でないということで、こちらへ聞いてきたのだろうと思います。その他の問題は別に私ども聞いておりませんが、選挙管理委員会としてどういうことをやったのかどうかつまびらかにいたしませんので、実情わかりませんが、あるいは普通そういう場合に、知事の仕事として行なわれておる行事として考えてあるいはそのままにしておったのではないかとも推量つきますけれども、事が現地の実情で、一体選管としてどういうことをやったのかどうかわかりませんので、この席では何ともお答えいたしかねますが、抽象論として申し上げますれば、自治省も選挙管理委員会も、およそ選挙の公明化を害するような問題に当面した場合には、そういうことをやらせないように注意をするということは、これはもう任務として当然なことでございます。
#78
○安井委員 当然そうされるわけでありますが、今度のこの事件の審査に関しまして、直ちに宮城県に対して、そういうふうな指示をするというふうなお気持はないかということをさっき伺っておるわけであります。
#79
○松村(清)政府委員 指示をするしないということは、これは具体的に事情を明らかにして、そういう必要があればしなければならぬと思いますが、まずその事情がその件についてはわかっておりませんので、先ほど成人手帳の印刷物の問題とも関連して、どのような事情であったのか、選挙管理委員会の方に聞いてみたいと思います。
#80
○畑委員 関連して一、二点質問をいたします。
 先ほど安井さんからタオル、手ぬぐい等の注文先、あるいは日時等についての例示がありましたが、先ほど言われましたけれども、この四百六十五万六千九百円というわれわれの調査し得た総額の納入金額のうち、ほとんどが十月からのもので、四月−七月というのが金額的にきわめて少ない。合計して十万くらい、あとの四百五十万くらいのものはみんな十月以降になっている。これは非常に注目すべき問題だと思うのです。結局、警察の方で捜査をするについて大きな根拠になると思うのです。一体前年度に、あるいは前々年度に、知事の任期を通じて、今までこういった報償、これがどの程度なされておったのかということを、今わからないでしょうけれども、これをまず調査をする。金額あるいは時期、そういった点を調査されて、一番最後の選挙を前にしての昭和三十七年度の報償の出方、これとの違い、これが大きなポイントになると思う。それからまた、同じ報償を出すにしても、知事の名入りになっておるかどうか。昭和三十七年度は全部知事の名前が入っております。従来がどうであったか、先ほど言ったような金額がどうであったか、こういうことがおそらく捜査をされる上での、選挙に関するかどうかということをきめる一つの大きなきめ手になる、かように私は思うのです。その点は専門家でございまするから、十分遺漏ないと思いますけれども、そういう点へ重点を置いて捜査を進めてもらいたいと思いまするが、この点はいかがか、聞いておきたい。
#81
○宮地(直)政府委員 第一に、それが先ほど申し上げましたように、知事の職務の範囲であるかどうか、その御指摘の中には団体がございます。知事としてでなくて、団体の責任者としての問題がございます。さような場合には、その団体の性格等を中心に判断いたしまして、なお従来の例その他を含めて、総合的に、あらゆる角度から検討いたしたい、こう思っておるのでございます。
#82
○畑委員 それから、これもやはりわれわれの調査し得た資料でありますが、これは物品じゃないのです。県の広報です。広報を出すのはあたりまえでございますが、その中に現職知事の功績をたたえるような文句がたくさん並べられておりまして、問題はその内容、それからさらに、その部数でございますけれども、その部数が従来とどうであるかということが大きな問題だと思うのです。これを見ますと、従来は一部四円で二万部ずつ一回に出しておった、合計八万円という数字が出ております。ところが今度の一月一日号、これは一部七円でございますから、内容も相当盛りだくさんなもの、しかも部数が六万枚という数字でございまして、合計して、普通は八万円であるものが四十二万円という金額の広報がばらまかれておる。これも私らの見解では明らかに選挙を意識しての、選挙に関しての文書だと思うのです。これは利益の供与じゃございません。文書の関係になると思いますけれども、この点も先ほど申し上げましたようなことで、従来の例と引き比べて、その犯意があるかどうかをきめるきめ手に一つ捜査してもらいたい。
 それから、この前の公職選挙法の改正のときに、選挙制度審議会の答申は、これは参議院の選挙でございますが、高級公務員の立候補の禁止というのを答申いたした。ところがそれはどこの局、どこの部といった高級公務員の職名を具体的に示すのになかなか根拠がはっきりしないという技術的な難点と、それからもう一つは、被選挙権を官吏であるからということで束縛するのはいかぬ、憲法違反の疑いがあるということで答申は採用されなかった。そのかわりに、公務員が地位を利用することからそういう問題も起こるのであるから、一般的に公務員が地位を利用して選挙運動をやることを禁止しようということになったことは御承知の通りです。そこで百三十六条の二が加わったのだと思うのです。そういたしますと、今のタオルなりあるいは広報なりが――まあ広報は別でしょうが、タオルなどは、もし違反になるとすれば物品の供与の方になると思うのですが、これにも明らかに名前が入っておるところにまた問題があるわけです。そうすると、これは百三十六条の中の地位を利用しての文書の頒布、掲示ということになるのかどうか、もし罪になるとすれば、いわゆる競合犯になるのかどうか、その点を承りたい。広報の件に関しては、もしなるとすれば百三十六条の二の二項の四号ですか、これだけにはまるのではないかと思いますが、その辺の見解を一つ警察当局に承りたいと思います。
#83
○宮地(直)政府委員 たびたび申しておりますように、このいろいろの行為が、知事が平素の県政を行なう行為の範囲内に入らないということになるならば、これはそれぞれの条文に照らしまして、場合によっては物品が渡るということによって買収ということにもなる。その渡し方の方法いかんによっては地位利用ということにもなろうと思うのでございます。これはあくまでも一般の法律論でございまして、われわれの方はそういうことを念頭に置きまして、一般的に現在の選挙戦が公正に行なわれるようにあらゆる角度から検討を加えているわけなんでございます。
#84
○畑委員 もう質問を終わりますが、ともかくこうした地位を利用して、しかも相当多額な県費によって事前運動をやるという傾向がどこにもあるわけなんです。これは単に宮城県だけの問題ではないわけです。現に、かつて私が埼玉県の県議会の議員をしておりましたときにも、やはり現職の知事が供出米の完納記念というので報奨として手ぬぐいを百何十万円もかけてやったことがございました。そうして議会で相当問題になりましたが、これと同じような部類に属するわけです。ただ金額的に今回は非常に多いということが特に非難を買っておることになると思うのです。従ってこういうことが将来ともにないように、やはりこの際警察の当局でも、また自治省の方でも十分これを機会にこの辺を洗ってもらって、それで選挙民にはっきりした結論を与えてもらうようにお願いいたしたいと思います。
#85
○辻委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。
   午後一時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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