くにさくロゴ
1962/02/04 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第1号
姉妹サイト
 
1962/02/04 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第1号

#1
第043回国会 決算委員会 第1号
本国会召集日(昭和三十七年十二月二十四)(月曜
日)(午前零時現在)における本委員は、次の通りで
ある。
   委員長 津雲 國利君
   理事 荒舩清十郎君 理事 木村 公平君
   理事 鈴木 仙八君 理事 田中 彰治君
   理事 三和 精一君 理事 勝澤 芳雄君
   理事 西村 力弥君 理事 芳賀  貢君
      久保田藤麿君    椎名悦三郎君
      鈴木 正吾君    濱田 正信君
      福田 赳夫君    古井 喜實君
      水田三喜男君   山口喜久一郎君
      山本 猛夫君    久保 三郎君
      森本  靖君    古賀  了君
    ―――――――――――――
 昭和三十八年二月四日(月曜日)
    午後一時十七分開議
 出席委員
   委員長 津雲 國利君
   理事 荒舩清十郎君 理事 木村 公平君
   理事 鈴木 仙八君 理事 勝澤 芳雄君
   理事 西村 力弥君 理事 芳賀  貢君
      伊藤  幟君    椎名悦三郎君
      正示啓次郎君    田澤 吉郎君
      久保 三郎君    山田 長司君
 出席政府委員
        郵政政務次官  保岡 武久君
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  淺野 賢澄君
 委員外の出席者
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社総務理事   平山  温君
        日本電信電話公
        社理事
        (監査局長)  大泉 周藏君
        日本電信電話公
        社建設局長   庄司 茂樹君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  白木 康進君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
昭和三十七年十二月二十五日
 委員久保三郎君辞任につき、その補欠として川
 村継義君が議長の指名で委員に選任された。
昭和三十八年二月四日
 委員久保田藤麿君、鈴木正吾君、山本猛夫君、
 川村継義君及び森本靖君辞任につき、その補欠
 として伊藤幟君、田澤吉郎君、正示啓次郎君、
 久保三郎君及び山田長司君が議長の指名で委員
 に選任された。
同日
 委員伊藤幟君、正示啓次郎君、田澤吉郎君、久
 保三郎君及び山田長司君辞任につき、その補欠
 として久保田藤麿君、山本猛夫君、鈴木正吾君、
 川村継義君及び森本靖君が議長の指名で委員に
 選任された。
    ―――――――――――――
昭和三十七年十二月二十四日
 昭和三十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十五年度政府関係機関決算書
 昭和三十五年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十五年度物品増減及び現在額総計算書
同月二十六日
 昭和三十六年度一般会計予備費使用
 総調書(その2)
 昭和三十六年度特別会計予備費使用
 総調書(その2)
 昭和三十六年度特別会計予算総則第
 十一条に基づく使用総調書(その
 2)昭和三十六年度特別会計
 予算総則第十二条に基づく使用総調
 書(その2)           (承諾を
 昭和三十六年度特別会計予算総則第 求めるの
 十三条に基づく使用総調書     件)
 昭和三十六年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十六年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十六年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十六年度政府関係機関決算書
 昭和三十六年度物品増減及び現在額総計算書
昭和三十八年一月十六日
 昭和三十六年度国有財産増減及び現在額総計算書
 昭和三十六年度国有財産無償貸付状況総計算書
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 昭和三十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十五年度政府関係機関決算書(日本電信
 電話公社関係)
     ――――◇―――――
#2
○津雲委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 御承知の通り衆議院規則第九十四条の規定により、常任委員会は会期中に限り議長の承認を得てその所管に属する事項につき、国政に関する調査をすることができることになっております。つきましては、本委員会におきましても先国会同様決算の適正を期するため、
  一、歳入歳出の実況に関する事項
  二、国有財産の増減及び現況に関する事項
  三、政府関係機関の経理に関する事項
  四、公団等国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する事項
  五、国または公社が直接または間接に補助金、奨励金、助成金等を交付し、または貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する事項
  六、国会の決算審査に関する事項
 以上の各事項について国政調査を行なうこととし、その旨議長に対し承認を求めたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○津雲委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたしました。
     ――――◇―――――
#4
○津雲委員長 次に一資料要求の件についてお諮りいたします。
 例年、大蔵省当局に対し、決算の検査報告に掲記された会計検査院の批難事項に対する関係責任者の処分状況調べの提出を求めておりますので、昭和三十六年度決算についても同様その提出を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○津雲委員長 御異議なしと認め、さように決定いたしました。
    ―――――――――――――
#6
○津雲委員長 これより昭和三十五年度決算を議題といたします。
 本日は、日本電信電話公社関係決算について審査を行ないます。
 まず日本電信電話公社関係決算の概要について説明を求めます。郵政政務次官保岡武久君。
#7
○保岡政府委員 昭和三十五年度日本電信電話公社決算書類を会計検査院の検査報告とともに第四十三回通常国会に提出いたしましたが、その大要を御説明申し上げます。
 昭和三十五年度は、電信電話拡充第二次五カ年計画の三年目に当たりますが、一般経済界の好況を反映しまして収入は順調に伸び、予定収入をかなり上回ったのであります。これは経済の好況もさることながら、施設の拡充、サービス向上の面における企業努力も大いに貢献しているものと考えられます。
 一方支出の面におきましては、業務の能率的運営、経費の効率的使用に努めました結果、損益計算上六百億円余の利益金を生じ、前年度に引き続き良好な経営状態を示したのであります。
 また、建設勘定の支出額は予算総額の九一・九%を消化し、設備の拡充を強力に推進いたしております。
 決算の内容につきまして概略御説明申し上げますと、損益勘定における事業収入の決算額は、二千三百八十六億円余に対し、資本勘定へ繰り入れたものを除いた事業支出の決算額は一千七百七十七億円弱でありまして、差引六百九億円余の収支差額を生じたのであります。
 このうち五百億円余が資本勘定へ繰り入れられまして債務の償還及び建設工事の財源に充当されております。
 以上の決算額のうち、事業収入及び事業支出を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額二千二百九億円余に対して百七十七億円余の増収となるのでありますが、その内訳は電話収入において百五十四億円弱、その他の収入において二十三億円余となっております。
 一方支出におきましては、資本勘定へ繰り入れたものを除いた予算現額一千七百八十九億円弱に対し、支出済み額は一千七百七十七億円弱でありまして、差額十二億円余のうち一億円余を翌年度へ繰り越したほかは不用額となっております。
 次に建設勘定について決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては予算額一千二百八十五万円余に対し、決算額は一千四百八十億円余で、百九十五億円弱の増加となるのでありますが、これは資本勘定からの受け入れが多くなったためであります。
 支出の面におきましては、予算額一千二百八十五億円余に前年度から繰越額七十三億円弱、予備費使用額四億円弱、予算総則第二十二条及び第二十六条に基づく弾力発動による使用額百五十二億円弱、使用増額三十九億円余を加えまして予算現額は一千五百五十三億円弱となりますが、これに対し支出済み額は一千四百二十八億円弱で、その差額百二十五億円余は建設工程の未完成等によりまして翌年度へ繰り越すこととなっております。実施した建設工程のおもなる内容について申し上げますと、加入者増設三十万四千五百加入の予定に対し四十一万六千五百七十四加入、公衆電話の増設一万九千個の予定に対し一万九千七百三十個、市外回線増設百十五万二千四百キロメートルの予定に対し百十八万八千五十九キロメートルとなっており、それぞれ予定を上回る設備の拡充がなされております。その他の点につきましては、三十五年度公社の決算書によって御了承願いたいと存じます。
 なお、会計検査院から不当事項として五件のご指摘を受けましたが、まことに遺憾なことでございますので、公社を監督する立場にありまする郵政大臣といたしましては、綱紀の粛正、経理事務の適正化につきまして一そうの努力を払うよう指導監督を強化いたして参りたいと考えております。
 以上公社決算の概略を申し上げたのでございますが、詳細につきましては、さらに御質問をいただきまして、お答え申し上げたいと存じます。
#8
○津雲委員長 次に、日本電信電話公社総裁より補足説明を求めます。
 日本電信電話公社総裁大橋八郎君。
#9
○大橋説明員 昭和三十五年度の決算につきまして、日本電信電話公社といたしましてご説明を申し上げます。
 昭和三十五年度は、電信電話拡充第二次五カ年計画の第三年度に当たるとともに、第二次五カ年計画を拡大改定いたしましたその第一年度に当たるものでありますが、一般経済界が前年度に引き続いて高度の成長を続けたため、公社業務もこれを反映して、電話の増設及び市外通話サービスの向上等による利用の著しい増大により、収入は順調に伸長いたしまして、当初の予定を相当上回る成績を上げることができました。すなわち損益勘定における収入は予算額二千二百九億円に対しまして収入済み額は二千三百八十六億円、支出は予算現額二千二百八十九億円に対しまして支出済み額は二千二百七十七億円となりました。また建設勘定におきましては、収入の予算額一千二百八十五億円に対しまして収入済み額は一千四百八十億円となりましたが、これは建設勘定に繰り入れらる資本勘定において、電信電話債券、設備料、資産充当等の増加があり、このため建設勘定繰入額が増加したためであります。
 支出の面におきましては、予算現額一千五百五十二億円から建設工程の未完成等により翌年度へ繰り越した百二十五億円を除きまして一千四百二十七億円が支出済み額となりましたが、これをもちまして加入電話の増設四十一万加入、公衆電話の増設一万九千個、市外回線の増設百十八万キロメートル等の建設工程を実施したものであります。
 三十五年度の電話架設数は、第二次五カ年計画の拡大改定により、改定前の計画数を大幅に上回る増設をいたしたのでありますが、加入電話の申し込みを受けてなお架設のできないものが同年度末において八十六万に達しましたが、依然として熾烈な需要に応じ得ない状況でありますので、さらに施設の拡張及び改良によってサービスの向上をはからなければならないと存じております。
 次に、三十五年度の決算検査報告で指摘を受けました事項について申し上げます。指摘を受けました事項は不当事項四件、不正行為一件の計五件であります。
 その第一は、契約の更改を怠ったなどのため、工事費が過大に支払われた結果になっているというものであります。これは関東電気通信局において三十五年六月神奈川県の双子山頂にある双子無線中継所への連絡用道路の幅を広げ、かつ、勾配をゆるやかにするなどの工事を実施いたしたものでありましたが、施設にあたって現場の監督と通信局との連絡が不十分であったため、契約と異なる施設となったにもかかわらず、契約更改の措置がとられなかったものでありまして、まことに遺憾に存じております。指摘を受けました点のうち、連絡不十分による過払い金額につきましては、工事請負業者と協議の結果全額を返納させましたほか、監督業務請負業者が専決施行させたものにつきましては、当該請負業者と協議の結果請負金額の一部を返納させましたが、今後はこのようなことのないように十分注意いたします。
 第二及び第三は、契約にあたり処置その当を得なかったため工事費が高価と認められるというものでありますが、これはいずれも東北電気通信局において契約いたしたもので、一件は三十六年二月塩釜電報電話局の新築に伴う基礎杭打ち工事を実施した際、当初積算したコンクリート・パイルの配筋と異なる鉄筋量を使用したにもかかわらず、部内の事務連絡が徹底を欠いていたため減額の措置を講じなかったほか、その検収にあたっても慎重を欠いていたものであり、また一件は三十五年八月に契約いたしました石巻電報電話局の新築に伴う基礎杭打ち工事において、コンクリート・パイルの検収措置が適切でなかったものでありまして、まことに遺憾に存じております。これらに対しましては、請負業者と協議の結果、それぞれ指摘金額の全額を返納いたさせました。
 第四は、仕様書が不備であったなどのために不経済となったというものでありますが、これは新たに製作いたしました六号形市外台に装置するランプ受口の仕様書を制定する際、本体である市外台の開発が急がれていたため、ランプを挿入する遮光壁孔内の絶縁性について明確な指定をする配慮に欠け、指摘のような事態を生じたものであります。本件につきましては、直ちに仕様書の一部を改訂し、改善措置を講じましたが、今後は十分注意のことといたします。
 不正行為につきましては、指摘個所の上部機関で予算の使用状況をチェックいたしました際に、支払い資金の領得を発見したものでありますが、このような事故が職員のなかから起こりましたことはまことに申しわけない次第であります。本人につきましては懲戒免職の処分を、また監督者につきましては厳重な処分を行なうとともに、損害額の回収に鋭意努力いたしておりますが、今後はさらに内部監査等を強化してこれらの事故の事前防止に努める所存であります。
 以上簡単でございますが、概略御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
#10
○津雲委員長 次に、会計検査院当局より検査の概要について説明を求めます。第五局長白木康進君。
#11
○白木会計検査院説明員 三十五年度の日本電信電話公社の不当事項につきましては、ただいま総裁より事態の内容及び善後処理のあらましにつきまして詳細御説明になりましたので、若干補足して申し上げたいと存じます。
 まず三三四号の双子無線中継所連絡道路の改修に関する件でありますが、本件は、工事の監督業務を請負人とは別の極東調査設計株式会社という民間の会社に委託したことから起こってきた事案でございまして、監督業務を請け負った会社が工事の施行の際、現地の状況に即応して工事の内容を変更いたしましたのにつきまして、これを電電公社に連絡をいたしましたところが、公社の方では事務連絡が十分でなかったために設計変更をしないで、そのまま当初設計で代金の支払いをやった、またその他監督業務を請け負った会社が、当初設計と違った工事をさせながら、設計変更の手続を公社の方にとらなかったために高価となったもの、こういうのが本案の原因でございます。
 次に、三三五号と三三六号でございますが、本件は先ほども御説明がありましたように、建物の基礎に打ち込むコンクリート・パイルの中に入れます鉄筋の大きさと本数の問題でございまして、これは入札の際に示した配筋が契約前にもう少し小さい配筋で少なくて済むということが判明したのに、事務連絡が十分でなかったために、入札当時のままで入札をさせ、また検収の際も、実際には業者はその少ない配筋で実施しておりますので減額措置をとるべきであったのに、それがとられなかったということが原因でございます。
 なお、この塩釜電報電話局と石巻電報電話局の分につきましては、使用するコンクリート・パイルはJISマーク表示許可工場の製品を使用するということになっておりますのに、許可工場でない前記請負人の工場で製造したものが使用されておったために、それぞれ若干高価となったというものでございます。
 次に三三七号の市外用交換台のランプの受口の問題でございますが、これは先ほどもお話がございましたように、非常に高い技術水準を持っておられます公社としては、非常に珍しい不手ぎわでございまして、おそらく工事が非常に輻湊したためにこういう事態も起こってきたのではないかと承知しておるわけでございます。非常に工事が輻湊しておりますので、こういった簡単な仕様書のミスとかあるいは研究の疎漏、こういったものが今後も起こることが考慮されますので、あえてここに掲げたわけでございます。
 なお、不正行為は、相当長期間にわたって支払い資金のつけ増し、横領というような事態が起こっておるというのはまことに遺憾でございます。なお、この不正行為の起こりました個所は比較的小さな部局でございまして、本院でも従来ほとんど実施検査を行なっていない個所でございます。
 なおこのほかに、公社全体の決算につきまして、事業損益、建設工事、資材の調達管理についてその概要を記述しておりますが、内容の説明は省略さしていただきます。
    ―――――――――――――
#12
○津雲委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。西村力弥君。
#13
○西村(力)委員 山形の電報電話局の改式は去る一月二十日開通いたしました。私たちとしては非常に利益を受けておるわけなんでございますが、この工事にあたりまして相当問題が発生しておるわけなんでございます。これは山形に特徴的に現われたということでありますけれども、決してこれは山形の工事の場合における特殊な問題ではない。これは大小軽重の差はあれ、すべての工事にこういう事例というものがあるのである、かように私は考え、なおかつそういうようなことを聞いたり見たりしておるわけなんであります。それで、これからも第三次五カ年計画を今度は相当膨大なる資金量をもってやられるわけでありますが、そういう事業にかかる前に、この問題につきましては、公社側は言うまでもなく、監督庁である郵政省も、また私たちも、このよって来たる原因というものについては真剣な検討が必要であると考えて、この際問題を提起しておるわけなんであります。こういう考え方に対しまして、総裁の所見を一つ承りたい、こう思うわけであります。
#14
○大橋説明員 ただいま御指摘のありました山形の改式の際の、主として市内の線路の接続工事の際にいろいろ手違いのありましたために、相当加入者の方々に御迷惑をかけたということは、私承っております。今後さようなことについては十分注意をいたしまして、さような御迷惑をかけないように努力をいたす所存でございます。
#15
○西村(力)委員 総裁はあまり詳しく事情をお知りないようでありますが、特徴的な点を申し上げますと、切りかえ時にあたりまして加入者のこうむった被害というものは、通話の中断、これが相当極端に現われておるわけなんです。七月は大体平常でありまして、障害の申告総件数が三十二件でありますが、八月に入りますと、一時間までの通話中断が九十三件、二時間までが四十四件、三時間までが三十五件、四時間までが二十件、五時間までが十件、最高が二十五時間中断、こうなっておる。九月に入りますと一時間までが百十八件、二時間までが百五十九件三時間までが百五件、四時間までが六十二件、五時間以内が五十二件、六時間以内が二十六件、七時間以内が三十一件、最高は五十二時間通話不能、申告件数が六百二十一件、十月は一時間までが九十八件、二時間までが百五十四件、三時間までが百件、四時間までが六十件、最高が六十五時間中断、通話不能、こうなっております。それから十一月には工事も相当終了近くなったために、申告件数が二百三十件、最高が二十五時間一こういう工合になっております。
 それからケーブル線を相当長いものを入れかえたわけでありますが、そのケーブルの継ぎ目を専門的に鉛工と言うんだそうでありますが、この鉛工部分の不良ということから、二百三十ブロックのうち工事の全然行なわれなかった十四ブロックを引くと二百十六ブロック、その二百十六ブロック中百二ブロックを手直しをした。一ぺんつなぎ合わしてハンダづけをしたところをまた切り開いて中を調べて、また手直しをしてやった。二百十六ブロックのうち百二ブロックを、そのように工事完了というような形になってから開き直して手直しをしたということになっているわけでございまして、私たちの常識からしますと、二百十六ブロックのうち百二手直しをければならないというような工事は、これは全然許されるべきものではないと思うわけであります。
 こんな事態で、そのあと手直しをして最終的には検査をして合格し、改式という工合に進んだわけでありますが、このことは工事の常識からいいまして全くはずれておることではないだろうか、こう思うのです。でありますから、こういうようなことが各地で行なわれる、あるいは今後ともそういうことが起こるということに対しましては、これはお互いにそのよってきたるところを十分に検討する必要がある。かように考えるわけなんでございます。ですから、そういう点について十分注意をするというだけではなく、このよってきたる原因ともいうものを公社側においても真剣に検討しなければいかぬ、この委員会における審査に対してもほんとうに誠意を持ち、積極的な協力というものをすべきである、こういう考え方を私は持つわけであります。今後十分注意しますというような言葉だけではなく、そういう積極性を持った考えを持っておるかどうか、こういうことを私はお尋ねしておったわけでございます。
#16
○大橋説明員 ただいま御指摘の山形の改式につきまして、大へん御迷惑をかけた点は御指摘の通りでございます。私ども大へん恐縮いたしておるわけでございます。これらのことについては今後といえども十分注意をいたしまして、かくのごときはなはだしい御迷惑をかけないように十分研さんいたし、努力するつもりでございます。
 なお、この実際の問題につきましては、だいぶ専門にわたるところが多いものでございますから、担当の理事から詳細に一つ御説明を申し上げたいと思います。
#17
○平山説明員 西村先生の御指摘の点につきまして、総裁が御答弁申し上げましたが、これに補足をさせていただきます。
 今、工事の問題の点につきまして先生から詳細にお話がありまして、私どもといたしましてはまことに恐縮しておる次第でございます。
 御承知のように、電話局の自動改式という工事は、毎年各所でやっております。先生のお話にもありましたように、これから第三次計画になりますとこの種の工事を毎年かなりたくさんやっていくということになっておりますので、工事にあたりましては、今お話がありましたようなことがないように十分注意して参らなければいかぬと存じております。すでに先生が御承知と思いますけれども、私どもの電信電話工事のうち、特に改式等の主要な工事につきましては、公社の直営でなしに請負の方法によって工事をやらせている現状でございます。しかしながら、私どもの工事は非常に専門的な工事でございますので、この請負の工事会社につきましては、その技術能力とか経営能力というものを十分調べまして、質的にもまた量的にもこれを十分やっていけるという有資格の工事業者にこの仕事をさせておるわけでございまして、今御指摘にありました山形の工事につきましても、実は私どもといたしましてもそういう優秀なといいますか、資格をりっぱに持った業者でこれをやったのでございます。にもかかわらず、こういうことが起こったということは、ほんとうに大へん申しわけないと思っておるわけであります。問題は、やはり技術的な能力の水準を上げていかなければならぬということが基本的な問題でございます。
 御承知のように電話は非常に不足いたしておりますので、毎年この積滞している加入申込者を少しでも解消するために大幅の工事を進めておるわけでございまして、年々工事量は二割ないし二割五分方ふえておるわけでございます。そこで、その工事量に即応いたしまして、先ほど申しましたようにこういった関係の業者におきましても、量的にもまた質的にもその内容の充実に努めておりますし、またそういうふうに指導いたしておりますが、特に昨年この山形の改式の工事のありました前後におきましては、公社といたしましては新しい料金体系に切りかえるための画期的な工事をちょうどその時期におきまして全国的にやったというような経緯になっております。さようなわけでございまして、公社といたしましては特に昨年は一般的に非常に繁忙であったというようなこともあったわけでございますが、しかしこれで今御指摘の問題がやむを得なかったと申すわけではございませんので、そういう事情もありまして、日ごろそういうしっかりした仕事をやるようにということを指導し、また業者におきましても心がけておりましても、結果的には非常に不本意な結果を招いたことはまことに遺憾に思っております。
 私どもといたしましては、その当該業者に対しては厳重にこれを戒めますとともに、なおこの問題がもしも全国的な問題になるようなことがありますと申しわけないことでございますので、先生から御指摘を受けました機会に、さらに関係の業界におきましてもこういうことのないよう十分反省して、新しく国民の御期待に沿うような工事をやっていくように指導をやって参りたいと存じております。
#18
○西村(力)委員 この原因についてというか対策的なお話が二点あったわけなんでございますが、これはこれだけでとどまらない、もっともっと広範な分野にわたって検討いたしていかなければならぬことがたくさんあると思うわけなんです。ただここではっきりしておきたいことは、今後全国的にこういう事態が波及するというか、また続発するというようなことだと困るとおっしゃいますが、そういう言い方は逆に申しますと山形の例はこれは山形の特殊な例だ、忙しかったから特殊な例なんだ、こういう言い方に聞こえてくるのですが、私たちはそうじゃなくて、やはり大なり小なり、あるいは軽重の差はあっても全国的にこの工事にからんでこういう事例があったのだ、こう思っておるのです。その点は平山さんの方では認められるかどうか、いかがですか。
#19
○平山説明員 お答え申し上げます。
 山形の事例が非常に特異なものであったか、あるいはさような事例がほかにもあるのではないか、こういうことに関連したお尋ねだと了解いたしますが、先ほど申しましたように改式等に伴います線路工事を各所でやっております。またその際工事上の不注意で今のように障害が起こったり、加入者に御迷惑をかけた例、またかけております例はほかにも絶無とは申し上げません。しかしながら、さっき先生が読み上げられましたように、非常に長時間にわたりまして御迷惑をかけた、あるいは手直しの工事が非常に多かったというようなことにつきましては、私どもといたしましては山形のような事例が各所にあるとは実は思ってないのでございます。そういう意味におきましては、山形の例は特異であった、かように考えておりますけれども、先生のお話もありましたように、軽重の差はあっても、多少こういうようなことはほかにもあるのじゃないかということにつきましては、これほど極端なものは私どもはないと思いますけれども、御迷惑をかけたり障害を起こしておる事例はございますので、この点につきましてまたこういったことにならないように十分注意をして参りたい、かように思っております。
#20
○西村(力)委員 私が言うのは、山形では現在使用中のケーブル線と新しいケーブルとつなぐ場合にこの協和電設の作業員は中に百回線あればその百回線を一ぺんに切断をしてそれから番号を合わしてつなぎ合わせる、こういうことをやっておる。ほんとうはそういうケーブルを接続する場合の所要時間というものはこれは一分かかっても時間がかかり過ぎる、これは瞬時でなければならぬということは、あなた方常識じゃないか。ところが百回線を接続するのに百回線を一ぺんに百本ぶった切ってやっている。それを見た現場監督員がそんなことをされちゃたまらぬこう言うと、何を言ってるんだ、こんなことは東京じゃ常識だ、こう言って監督の意見というものに耳をかさない、こういう事態がたくさんあった。だから山形でこの改式工事がある場合は西部の無法者まかり通るという言葉があったんです。あるいはまた電話建設の業界雑誌である電電建設というあのパンフレットをずっと読んでみますと、各通信局におきまして建設関係の課長さんとか保全課長とかそういう方々の業者を集めての訓辞、その内容をずっと見てみますとやはりそういうことをやっちゃならぬということを注意しておる。だからこれはやはりそういう事例があるんだ、こういう工合に私たちはそのことから見られます。そういうことから、山形の方はほんとうに顕著に現われたという工合でありますけれども、これはもう全国でこういう仕事をやる場合においてはどこでもあったことじゃないだろうか、現実に私はそういう資料も持っておりますが、今言った二つの事例から言いましても、やはりこれは山形県に現われた特殊な問題じゃないのだ。であるからことさらにこの問題についてはそのよって来たる原因というものが、技術水準を引き上げなければいかぬ、技術水準が低いのだ、そういうこと、あるいは料金改定に伴って工事が繁忙をきわめたために技術陣が分散をしたために手薄になったのだ、この二つがこの原因だというだけで、この問題は十分なる原因の究明というものは済まない、こう私は思うのです。ですからこの原因の究明については、これからこういう加入者に迷惑をかけるようなこと、あるいは国損を与えるようなこと、そういうことの原因というものはお互いに真剣に真摯に検討し合うということが必要である、こう思うのです。さような立場で私はこれから本問題をずっとやっていくわけでありますから、この趣旨は十分了解していただきたい、こう思うわけなんです。
 ところで順序でありまするから、この改式の請負契約、協和電設との契約でありまするが、それに付随して局舎も建てたわけですね。これは建設局の担当で、電話局の局舎も建てたわけでございまするが、その契約状況について私が一つ一つ申し上げますのでお答えを願いたい、こう思うわけであります。すわったままでよろしいですか。
#21
○津雲委員長 許可します。
#22
○西村(力)委員 それではそこで書き取ってもらいましょう。局内の機械設備について、これは契約の内容というか、機械の種類というか、どういう機械設備をするというこの仕様書というか、機械の種類、それからその金額、それからそれに対して部分払い契約はどうなっておるか。それから部分払いの状況はどうなっておるか。遅滞金を徴収してあれば、その徴収状況、機械設備における現場代理人と専任技術者の氏名、その人の資格、経験年数。それからこの工事にあたりまして、現場監督の配置状況。それから線路本体工事、これの契約のおもなる事業項目、請負金額、部分払いの契約、部分払いの状況、それから有償延伸遅滞金の状況、有償延伸料、それに現場代理人と専任の技術者の氏名と資格と経験年数、監督の配置状況。それから宅内工事においてもずっと同じような工合にお願いします。
 局舎工事につきましては、契約はどこと契約したのか。これは本社の直接契約であったと思うのでございますが、それをずっと工期を入れて、おもな工事内容を入れて、あとずっと項目は同じです。
 こういうことについて一つ契約の内容についてお知らせを願いたい、こう思うわけなんであります。これは全部わかりますか。
#23
○庄司説明員 全部はわかりませんので、あとでお知らせいたします。
#24
○西村(力)委員 あとでお知らしていただきましょう。
 ところで、この電気通信設備の契約書のひな形というものをいただいて見ておるのでありまするが、このなにによりますると、下請負禁止工程調書というものが必ずついておるわけでありまするが、本工事におきましては、下請は全然なかったのかどうか、下請に落とした事実はなかったのかどうか。
#25
○庄司説明員 線路と宅内の方に一部下請がございました。
#26
○西村(力)委員 それは率直なお話で大へんけっこうでございますが、宅内工事は全工程にわたって下請は絶対にやってはならぬ、こういうことになっておるわけなんでありまするが、これは明らかに契約違反と認められますか。
#27
○庄司説明員 今のこの契約によりますると、第五条にございますように、この契約の履行について、工事の全部もしくは大部分を一括して下請にしてはいけない。ただし、甲が定めた工程以外の工程については云々ということで、先生のおっしゃいましたのは、宅内工事において下請しておるものはいけないという意味でございますか、お伺い申し上げます。
#28
○西村(力)委員 どうもはっきりしませんが、この下請負禁止工程調書というのは必ず別紙として契約書につくわけですね。その中には、線路関係では、同軸ケーブル接続、ガス及び最終試験、宅内工事では全工程、土木関係では管路気密試験。市内機械では、自動の各種調整及び試験、手動の各種調整及び試験、電力の各種調整及び試験。伝送無線では、搬送機械の各種調整及び試験、無線の各種調整及び試験、電力の各種調整及び試験、これだけは絶対に下請に出してはならない、こういう工合になっておるわけであります。ところが先ほどのお話ですと、宅内工事において一部下請に出しておるというお話でございます。ところが宅内工事は全工程下請にしてはならないと協定書を結んでおる。だからこれは協定書自体に対してみずから犯しているということになっておるのじゃないか、私はこういう工合に思うのだが、どうかということなんです。
#29
○庄司説明員 御説明申し上げます。
 私が先ほど読み上げました全部または、一括ということで、今先生の申されました宅内の問題は、本社の契約の基本方針といたしましては、全部または一括のものはいけないということと、宅内を余いた機械の調整並びに試験あるいは同軸の試験という問題だけをいけないというふうにいたしておりまして、その後いろいろと工事量もふえましたし、また仕事も請負業者自体の能率も能力も上がりましたので、これは全部禁止するのでは、非常に膨大な工事量を消化するためには問題であり、技術的にもだんだんやれない状態になりましたので、これは緩和しなければいけないという考え方でおったのであります。それで本社の方針といたしましては、この契約は今申された通りでございますが、通信局その他におきましては前のきびしい下請禁止のやり方でこの契約をいたしまして、本社の方針が十分徹底しなかったのでございます。しかし契約は違反でございますから、そういうような事態でありましたならば、業者側からも、あるいは公社の監督側からも、それを早急に発見しまして公開をすべきでありました。それをいたしておりませんのはまことに遺憾でございまして、その点につきましては業者並びに監督等につきまして十分に今後注意して、そういう契約不履行ということのないようにしていきたいと思います。
#30
○西村(力)委員 このなには、契約の主要項目それから違約条項、そういうものを抜き書きしてもいいから一つ見せてもらいたい、こう申したときに、この通りこれに準拠してやっておるのだ、この通りで間違いないのだとおっしゃって、あなたの方で私にくれた資料でありますから、これは間違いない、現在この通りの契約がすべてにわたって行なわれておる、こう私は思うわけであります。ところが今のお話ですと、工事繁忙につきこれはいささか本社においてはゆるめておるのだということですが、それが通信局にまだ不徹底であったのだ、こういうことでありますが、そうするとこれは、この通りだから間違いないのだと思ってもらった私がだまされたみたいな形になって参るわけなんでありますが、事実そういう下請行為があったということであります。そうすると、この契約書にある通り、これは違約条項でありますし、その場合には契約取り消しということもあり得るということになるわけですね。それはそうなるわけです。
 宅内工事でどういうことをやっているかといいますと、まあ電柱を建てるのによその屋敷へ無断で入ってどんどん穴を掘って建てた。それから文句が出たとか、ひどいのになると、電話機が首つりになる。ずっと線を引っぱってきて宅内のここに置いてくれと言うと、そこまで行かないで途中にぶら下がった。そこまでしか電話機が来なかった。それが、苦情が出て手直しをした、こういうことも出ておる。下請に出したのかどうかわかりませんけれども、事実下請というものをやったために、現実にそういう宅内工事の不良工事及び不親切な工事のやり方というものがあった。ですから下請に出したとするならば、明らかにこれは契約違反であるんだということになってくるわけなんでありますが、下請にある程度出してもいいと本社がきめておったんだが知らなかったということになると、一体こういうところの責任はどこにいくんですか。それを通知しなかったあなた方にあるのかどうか。また、これを従来通りだと思っておったその現場の関係者というか、現場通信部長とか通信局長とか、そういう人の責任であるのかどうか、どうなりますか。
#31
○平山説明員 お答え申し上げます。
 今建設局長から申しましたように、宅内工事につきまして一体公社として下請を禁止しているかどうか、この問題につきましては、本来からいいますと、宅内工事は、できれば、もし可能であるならば、請負に出さずに直営でやっていきたい。しかし、御承知のように、三十七年度におきましても全国で六十万の電話をつける――明治から始まりまして終戦の年までに百十万電話がつきましたから、明治から終戦の年までの半分以上のものを一年につけるというほどの大幅な仕事になっておりますので、とうてい直営だけではやり切れない。と申しますのは、毎年同じように同じような工事量があるのではありませんで、先ほど申しました改式等の起こった局所に集中的にある。ですから、場所は毎年変わったところに集中的に起こる。そこで、公社としてもそういうところにいつも従事員を配置しているというわけにいきませんので、これを請負で一部やるという方針をとっておるわけでございます。そういう性質のものでございますから、ほんとうは下請も認めずに、純粋の請負でやるようにしても請負を請けた者が直接やる、これが望ましいということは望ましいのでございます。しかしながら、やはり業者におきましても全体の仕事の量というものを考えた場合に、全部これを一切の例外なしに、下請もさせずにやれということは、実情からいってちょっと無理だと思います。それをまた例外なしにやるようにするためには、業者もふだんからそれだけの陣容を持っていなければならない。またそれが同じところで繰り返し起こるわけではございませんので、やはり過剰人員をかかえておると、それだけ業者の方の経営を圧迫することになりますし、ひいては全体としていい仕事もできないということに発展するかと思いますので、できるだけ下請なしでやってもらいたいという気持は持っておりますが、一切の例外なしに下請を禁止するという考え方には実は立っていないわけでございます。
 ただ、その辺のところが、年々の工事の変遷とともに、多少本社におきましても一方針が変わってきておりまして、本来は、先ほど申しましたように、純粋に直営というようなところからずっと発展してきておりますので、現場におきましては依然として本社の方針が前のようにきつい状態にある。かように思いまして現地におきましては、今先生がお話しのように下請ができるという形ではやってはいかぬということで契約をやったもののようでございます。
 そこでその点につきまして電電公社といたしましては、本社と地方の連絡が非常に不十分である。ですから、私どもにもその連絡が十分してないという問題もあるわけであります。しかし、このもの自身につきましては、いずれにしても下請をしてはいけないという契約をしながらそういう事実があったというそのことだけ見て考えますならば、やはり現地においてこの問題は責任がある、そう思わなければならぬと思います。ただ全般的にはこの下請を一切禁止する方針に現在本社においてはなっていない。こういうことは御了解願いたいと思います。
#32
○山田(長)委員 電話の最近の必要性から考えて特に私が申し上げておきたいと思いますことは、一般経済界の好況のために仕事に携わる人たちが、ややもしますと一つところにとどまらないで転々とする危険があると思うのです。そういうふうなことから、公社の仕事の場合などにそういう例が特に申し上げられると思いますが、実際の仕事の姿を、公社の首脳者が下請の状態などを、今お答えを聞いておりますと知らないのではないかと思うのです。あなた方が知っておる範囲の下請というのは、どの段階ぐらいまで下請を実際にやっておるとお思いですか。この点下請のこの仕事に携わっておる段階が、どのくらいまで実際の下請をやっておると思われるか、この点についてあなた方が知っておる範囲を一つ言ってみて下さい。
#33
○平山説明員 ちょっとお話の意味がよくつかみかねるのでございますが、私どもが下請と申しておりますのは、電電公社の本社、通信局、通信部それぞれの段階において契約をいたしますが、契約を受けたものが直接やらずにそれがまた再契約をして仕事を請け負わせておる。こういうものを下請と考えておるわけでございます。
#34
○山田(長)委員 そのくらいの下請の範囲まではあなた方は大体知っているだろうと思うのです。ところが、実際の状態は、これはかなり下請というものが念入りの下請なんです。末端の下請の三段階、あるいは五段階くらいの下請の人は、ややもしますと働いている人たちに賃金も支払えないような状態があるのです。こういう実情を実は私は見ているし、それからこれは税務署が猛烈に調査をそれらの人たちに向けてやっているわけです。実は昨年の暮れ私のところへ若い女性が泣き込みました。それでその女性はいわゆる下請の下請のまたその下請くらいのところをやっておるわけです。その女性のところへ税務署の若い職員が自宅へまで出かけていく事態が起こったのです。これは公社自体ではなかなか知らないことだと思うけれども、下請の仕事というものまで本気になって公社の人たちが携わってくれないと、通信機関が完全に使命を果たさないような事態が起こるのではないかしらと思って実は危惧の念を持って、それから税務署の人にも会ってやったことがあるのですが、下請にさせてはならぬという規定があるのは規定ですけれども、実際問題として最近の若い人たちの移動の状態というものは、組合組織でもあればそう簡単に転々と動かないと思うけれども、一、二の下請の機関に千人ぐらいの人たちがおるようでありますけれども、それでさえも労働組合の組織がない。その次の段階の機構の中にも調べてみますと組合組織はない。そんな関係でありますから、下請の間では技能のすぐれたやつの引き抜き合戦をやっておる。一日の賃金が技能のすぐれたやつについては一二千円、四千円という支払いがされておる。おそらくそういうことはあなた方も知っておるだろうと私は思うのだ。実際に想像以上で、手の先の仕事でございますから、そんなことがあるのかと私は聞いたのですけれども、そうだというものがあった。それは、一人の人に五千円も払っておる。私は今でもまだ信用していないけれども、実際はあるようです。そういう手先の仕事で、接続をされるような仕事に携わっておられる人たちが、技能的にすぐれているとはいっても、もしこれが粗漏な接続がなされるということになりますと、これによって通信機関には大きなそごが起こってくると私は思う。ですから、最近の実情から、私は下請の問題については悪いと考えないという心境でいっています。しかしそれらの技術に携わる人たちの検査だけは十分されておらなければ、せっかく頼りにしておる通信網というものが大きな機能を果たさない結果が生まれてくるのじゃないかと思います。そういう点で、やはり下請に対する強い方針を打ち出してもらいたいということを私は希望するのです。この点どうお考えですか。
#35
○平山説明員 お答え申し上げます。下請の問題につきましても、今先生のお話ががいろいろありましたけれど、私どもといたしましては、先ほど申しましたように、できれば下請がないことが望ましいのですが、しかし実際問題として一切を禁止することはちょっと困難だ。しかしその場合に、今先生の御指摘になりましたことは、下請に対しても十分の関心を持ち、特に技術指導等について十分注意を払うべきじゃないか、こういうお話だと思いますが、まことに先生のおっしゃる通りでございまして、私どもといたしましても、そういう点につきましては十分御趣旨に沿うようにして参りたいと思います。
#36
○西村(力)委員 今、山田君の発言がございましたが下請に出さない、本契約当事者である協和電設のやった線路工事自体、技術的に全くなっちょらぬ。だから先ほどあなたのおっしゃったように、これから技術向上のために水準を引き上げるように努力しなければならぬ。量的にも、質的にもそう指導しなければならぬ、こう仰せられておる。ところが電電公社側においては今度は下請もやむを得ないというような工合に内部で話をした。それが通信局、通信部には通達にならなかった。だから旧態の契約書を結んだのだというようなことをおっしゃっておりますが、本契約者でさえも技術水準が落ちておる。それを下請に出すのはやむを得ないという考え方は、なお一そうレベル・ダウンもやむを得ないという考え方だ。どうでしょうか。そういうことですから、やはり下請に出すということは極力これを避けるという原則、これを貫かれていかなければならぬと思うのです。そうでなくて初めから、もしレベルが落ちてもやむを得ない、下請にもどんどんやって、事業量の消化だけをやっていかなければならぬという、こういうような考え方が支配的になってくるということは、私は困ったことだと思うのです。だから下請というものは原則的にやはり好ましくないのだ。私たちをして言わしめるならば、職員をもっともっとよけいにして責任ある仕事をやるべきだ、そっちの方に引き上げるべきだと私は思う。それを逆に下請に出した。そうしてこういう契約をやりながら、なおかつ下請に出しておるのを見のがしておる。本社にも責任があるし、通信局にも、通信部にも責任がある。そのほか契約者の業者にも責任がある。その責任はやはり強く追及されなければならぬ。契約書で宅内工事は、全工程は契約に出さぬという。契約をしたからにはそれをしてはならない、こういう工合にならなければならぬじゃないですか。そういう工合にしてもっともっとレベルをアップされる方向というものをとらなければならぬと思う。やむを得ないからといって急場しのぎ、レベル・ダウンをのんでいくというやり方は、これは避けなければならぬことだと私は思う。そういう点から言いまして、下請ということは技術水準の相当高度のものを要請される電話建設にあたりまして――これは本社の技術陣においてもですよ、日進月歩の電話事業の技術に追っかけるのはほんとうに大へんでございましょう。だから東京の中電の無線中継の電報の送受信をやるあのことなんかは、どういう過程を経て最終的になったということ、これは私が申し上げるまでもなく、三月完成が十一月になってやっとこさでき上がった。これは電電公社の皆さん方としましても、このオートメ化の進歩する電話事業の技術の向上というか、そういう方向に対して追っかけるのは大へんだろうと思うのですけれども、その点の見解というものは電電公社において今のような考え方、改めるようなことをとってもらわなければならぬと思う。ここで私たちはレベル・ダウンもやむを得ないというような御意見を伺ってその通りだなんというわけにはなかなかいかない。その点について御意見どうです。
#37
○平山説明員 お答え申し上げます。
 どうも私の言葉が足りませんで申しわけなかったのでございますが、先生のおっしゃいますように、レベル・ダウンはやむを得ぬという考え方は一切持っておりません。従いまして先生のおっしゃいますように、直接契約しておるところのものも、もっともっとレベルを上げるように、ますますこの電気通信の工事が高度化して参りますように指導していくべきではないかということにつきましては、全く先生のお話の通りであります。
 それから私、先ほど下請はやむを得ないという言葉を使って申し上げましたが、これはほんとうに先生のおっしゃいますように、できるだけそういうことはせずに、直接契約者がやれるものはやるようにしていくべきだと思います。ただ私が申し上げたかったのは、レベル・ダウンをすることなしに、この点につきましては下請の方の技術指導もしなければなりません。レベル・ダウンすることなしに、量的に非常に手が回らない場合に、そういうこともやむを得ないだろうという気持で申し上げたのですが、この点、私は言葉が十分でなかったものですから、忙しければどんどん下請に出しても、その場合にはレベル・ダウンもやむを得ないというふうにあるいはとっていただいたのかもしれませんけれども、それは私の考えていることと違うわけありますので、この点につきましては言葉の足りなったことをおわび申し上げますとともに、先生の御趣旨のようにやって参りたい、かように考えます。
#38
○西村(力)委員 レベル・ダウンは好まないが下請はやむを得ないという言い方は言葉としては言えるけれども、現状認識の上からいいますと、今でさえも仕事量が大きいために、請負の当事者のそれ自体でさえも技術水準が非常に劣っておる。その結果がああいう不良工事が出たんだということになっておるのですから、その現状からいいまして、下請に出してもやむを得ないということは、技術が下がることは好まないと言葉では言っても、現実にはぐんとレベルが下がる。確かに山形の工事においても協和電設からきた技術陣が責任をもってやったわけでございましょうけれども、その下請というものはどういう人々が集まっておるかというと、薪炭業なんという人が建設に当たってきたり、ひどいのになると、私は真偽のほどはわかりませんけれども、女給さんまでこの工事に参加してきた。そして日当はなんぼかというと、一日二百円だ、こんなことあほらしくてろくすっぽ仕事するかい、こういうことになってくる。そこに電話建設の高度化されたものに対する知識とかなんとかというものは全然ない。ただかき集めの人々というものがその仕事にタッチしてきたということになるのでありまするから、言葉でいかに技術水準を落とすのは困るから落さないようにすると言っていましても、現状から言いますと、下請に出すことを認めることはレベル・・ダウンになるのだということは間違いない、私はそう思うんです。この場合はりっぱなことをおっしゃっても不可能じゃないかと私は思うんです。ですから、そういうことをおっしゃらずに、もっと責任ある高度の技術水準を持った、そういう陣営でもってこの工事というものを進める、こういう基本的な考え方を立てていかないと、ますますこういう問題はこれから続発する危険性というものがある、こう考えなければならないと思うんですが、どうでしょうか。だから私は、願わくば、下請に出すことをやむを得ないと認めた本社の申し合わせというか考え方、そういうものを捨てて、もっと責任ある体制でこの大事業というものを十分に果たしていこうという、こういう体制をつくるんだということで、これをやっぱり公社の方針として切りかえしていただかなければいかぬ、こういう工合に考えるのです。
#39
○平山説明員 お答え申し上げます。基本的な考え方としては、下請をすることなく、しっかりした技術を指導して工事をさせるようにすべきじゃないか、またそういう考え方で本社がいくべきじゃないかという点につきまして、私どももそうだと思います。ただ現実におきまして、現段階におきましては、そういう方向に今後も努力して参らなければいかぬと思いますが、現実の問題として、一切の例外をその場合に認めないということは、現実の仕事をやっていく場合に困難だと思いますので、方向としては、なるべくそういうことなしに進むように指導し努力して参りたいと思っております。
#40
○山田(長)委員 関連で伺うことですが、私、総裁にちょっと伺っておきたいのはこういうことです。下請機関でほとんど公社の関係者が入っていないのがない。こういうことで、現業の人のいわば先輩が入っているわけです。なかなかそういう点で、一つの問題があった場合も、人間的な面から考えてみても、しかりにくい点が多少ありはせぬか、こういう点ですね。総裁の場合はそういう点、遠慮なくどんどん言わなければならぬ、こう考えておって、下請の問題にしても、あるいはそのほか指摘された事項があるようですけれども、こういう問題について、いわゆる訓示なり説諭なりする場合においても一人間である以上、多少しにくい点があるだろう。ほかの、総裁以下の場合には、そういう点でやっぱりときどき各下請機関等についての説諭等もされているとは思うのですけれども、何かそれらについて心あたりの点があったら、総裁から一つお考えを伺いたいのです。
#41
○大橋説明員 ただいま御指摘の点でありますが、私どもとしては信賞必罰の趣旨で常に臨んでおるつもりでございまして、悪いことがあった場合には、たとえ前に公社にいた人間であろうがなかろうが、決して容赦をしないで、罰すべきは罰するというつもりでやっております。今後もまたこの心がまえでやっていきたいと思います。
#42
○山田(長)委員 総裁の心がまえはよくわかります、実際仕事に携わっておる人たちの場合、やっぱり人間であります以上、そう簡単に割り切ってしまえないのが普通だと私は思うのです。そういう点で、特に私は必要だと思われるのは、公社の場合には監督機関の強化でなければならぬと思うのです。私の考えではそう思うんです。なぜかというと、たとえば工事にあたって、地下何メートルに電話の線路を埋めるという場合でも、これが正確に予定されているだけの深さを掘らない場合があり得ると思うのです。あるいはまた水が出ないのに水が出たという報告をする場合もあるだろうと思う。こういう場合、監督機関が強化されていることによって、実際水の出ないところを水が出たと報告したりあるいは予算上の請求があったという場合においても、びしびしとやれるのじゃないかと思う。そうなると経費の面でもずいぶん差が出てくると思う。こういう点で公社の監督機関というものは実際上においてどういうような調査をやっていますか。監督の衝に当たる人にお答え願いたい。
#43
○平山説明員 お答え申し上げます。監督の仕事は、契約をいたしました通りに工事が施行されるかどうかということを監督する、こういうことだと思います。今先生が例にあげられましたような問題は、契約の工事仕様書にさように書くわけでございますが、あとから土の下にそういうものを埋めるわけですから、ちょっと外から見ただけでは見えませんので、その通りやったかどうかを十分監督するということは、工事中そういうことをよく見ておる、こういうこと以外にないと思います。従いまして、工事量もふえて参りますから、工事当事者といたしましては、現場第一線における監督者というものを確保して、もちろん先ほどお話がありました技術水準の向上も考えていかなければなりませんが、量的にも質的にも監督陣を充実して参りたいと、かように考えております。
#44
○西村(力)委員 監督陣を強化して、不正工事のないように、目に見えないところは被覆される前にそれを十分に監督して、粗漏ないようにする、こういうことでありまするが、山形の電話局の改式に対しましては、線路工事などには何人の監督者を配置したかと先ほども聞いた。これは毎日一人だ。一人で。何ブロックも一斉に工事をやっておることをどうやって監督するのですか。これには電話連絡がどんどんくる、あっちを切っていいか悪いかとか。その監督というものは監督じゃなくて、もう工事の連絡をやりながら電話の応接にかかりっ切りという状態です。これでは監督のしようもなにもあったものじゃない。だから今おっしゃったことは、そういうことではなく、相当人員を配置して、そういう場合における粗漏のないようにという今後の方針として承ったのですが、よろしいですか。
#45
○平山説明員 ちょっと補足させていただきます。監督陣を量的にも質的にも充実していくことができるようにして参りたい、こう申し上げたのでありますが、と同時に、今先生のおっしゃいましたように、ことに線路工事のような場合には、現場があっちこっちずいぶん広い範囲に分散するわけでございます。そこでやはり一方におきましては、公社としてはそういうふうにやっていきますと同時に、この工事を受けた方の業者としては、監督者がいようがいまいが、やはり責任を持ってこの仕事をやるというふうに、業者自身もそういうふうに指導し、内容を整備してもらわなければいかぬ、かように思っているわけです。ですからやはり業者のそういった方の充実と公社側の今の監督陣の強化と相待って、この仕事を円滑にやっていくようにやる必要があると思います。
#46
○西村(力)委員 業者自体の自己監査が十分に責任をもって行なわれる体制であるならば、こういうことはあり得べきことではないはずだ。ところが行なわれて、実際加入者からは盛んに苦情がくる。また電電公社の専門技術者連中からは、あんな工事をされたのでは、これからおれたちがそのあとを受けてやる場合において事故が続発するだろうし、これは大へんなことだという声が上がった。その結果それでは困ったからといって、今度はその工事自体について追及をしていったところが、先ほど申したように、二百十六ブロックのうち百二十ブロック手直ししなければならぬ。再度切覆して中を開いてみると、やるべき工程が全然省略されている。まず第一には、ゲルという乾燥剤が入れてないところがうんとある。私もそのところを開いてみましたが、手直しをしたあとから開いたから、ぼろぼろとゲルが落ちた。それは、一ぺん開いたあと入れて、またふたをし、私が見たいと言ったらまた開いて、二回切覆をしたことになるわけですがね。そのときには、リヤカーの上にワイヤーではしごを縛りつけて、私はそこに登っていったのですが、そういう工合にやられている。それからまた、余剰の新線には紙の袋をかぶせていない、あるいは編み方が違っているとか、開いてみたらとんでもないことがあった。それをしまってしまえばわからぬですからね。そういう工合ですから、業者の良心に基づいて不良工事のないようにすることが一番好ましい。好ましいが、現実にこういうことが起きていることを見ると、やはりどうしても責任ある公社職員の監督者が責任ある自分の態度をとり得る体制において、多数それを配置することが必要であると私は思うのです。だから、業者の良心に待つというような答弁は、現実にこういうことが起きている限りにおいてはだめだ。しかも訓示をするといいましても、この「電電建設」という雑誌を見ておりますと、御留意を願いたい、とか、御連絡を賜わりたい、とかいう言葉だけを使っている。これは公社側ですよ。公社は業者にとっては買手です。買手が売手の連中を集めて訓示をするときに、御留意を願いたい、こういうような言葉だけ使っておる。この関係は非常に問題があるのじゃないか。それは、言葉はりっぱであるに越したことはない。留意しろ、注意しろという言葉はいけないですがね。これは何も神経質にとやかく言う必要はない。こういう言葉を使われることは、これでいいと思うのですが、こういう事態が起きると、こういう言葉づかいは、やはり売手と買手の逆転を来たしておるのじゃないか、こういう工合に考えられるのです。そういう点から、そしてまた、山田君の指摘があったように、一例を申し上げましても、協和電設の社長の荒川さんは逓信省の工務局長であった。そして専務取締役は電電公社の理事をなさった方だ。常務取締役の黒川さんというのは本社経営調査室の調査役であった。取締役の尾上さんという人は本社の技術長室調査役、羽賀さんという方が九州通信局経理部長、中村さんという方が関東通信局の建設部長、取締役の塩沢さんというのは総裁室の調査役、監査役の堀さんというのが電通省の運用部長、こういう工合に、主要役員は、全部といっていいほど公社関係者によって占められておる。こういう関係から、やはり今山田君の言うような疑念が発生して参っておるのじゃないだろうかと思う。どこの職場に行かれどういう役につかれようと、このこと自体問題ではないのでございますが、この協和電設の公社依存率というのは一体どのくらいありますか。協和電設でやっている仕事の中で公社の仕事は何割くらい占めておるか、これはどうなんです。
#47
○平山説明員 お答え申し上げます。
 最初に、その依存率がどのくらいあるかというお話でございますが、ここに数字は持っておりませんが、私の感じでは、大部分が公社の仕事じゃないかと思います。と申しますのは、電信電話の設備工事と申しますのは、御承知のように、国内におきましては電電公社が一元的やっております。先ほど申しましたように、こういう設備の良否というものは直接サービス面に直結する重要なものでございますので、りっぱな技術者がこの仕事をやらなければならぬ。そこで、直営ということになるわけですが、先ほど申しましたような事情で、その工事の場所が毎年同じところでなくて各所にあるというようなこと等もありまして、相当の請負の仕事を出しておるわけであります。その場合に、業者においてこの仕事をさせるにしても、この方面の仕事に十分の技能と経験を持っていたものでなければならぬ、こういうことに相なると思います。そういうことから、先ほど先生が読み上げられましたように、確かに会社には公社出身者が、幹部だけといわず社員にも相当おると思いますが、問題は、ただ先輩がおるということだけで仕事にけじめをつけず、あいまいなことをやるということがあってはいかぬと思います。この点につきましては、私どもとしても厳にそういうことのないようにいたしているつもりでありますが、そういった関係で公社関係者がおります。また、仕事も公社関係が大部分ではないかと思います。それだけにまた、会社といたしましても自粛自戒してもらいまして、公社の方でもしっかり仕事をやりますと同時に、会社の方の仕事の手落ちから公社その他国民の皆さんに御迷惑をかけることがないように会社としてこの仕事をやるべきだ、かように思っております。
#48
○西村(力)委員 前の方の自己監査だけにたよらずというのは…。
#49
○平山説明員 申し忘れまして大へん失礼いたしました。会社の方の自己監査だけでなしに、公社の方の監査の強化、それから会社の方の自己監査両方相待って御期待に沿い得る工事をやるように指導して参りたいと思います。
#50
○西村(力)委員 そういう工合にして――公社の職員が一番責任を持つのですからもっと大事にしていただきたい。一人だけやって責任を持てと言っても、そんなことはできるものではないですよ。
 協和電設の役員陣だけを申し上げても不公平になるので、公社の仕事をやっている他の会社についても一応申し上げておかなければならぬ。そうでないと、不公平になりますし、協和電設だけが悪いものみたいに言う意思は私全然ございません。日本通信建設KKの社長さんは逓信省の工務課長であった。専務さんが台湾総督府交通局逓信部の工務課長。常務の平井さんが関東通信局長。近藤さんが公社理事。辻畑さんが本社監査局長。こういう工合になって、会社の監査役まで含めて十二人のうち九人が公社出身者。大明電話工事は十二人中九人が公社出身者。長野電話建設というのは八人中五人が公社出身者、東北通信建設というところが八人中七人が公社の出身、これは役員陣だけでありますよ。国際電設は十二人中六人が公社出身である。まあそのほかにもありまするが、こういう関係は、もちろんそれだけに責任を持ってやってもらえる可能性というものは大いにあるかもしれません。そういう言い方もありまするし、そうあってしかるべきだと思うのでありますがまた一面山田君のような疑問、やはり先輩に気がねするとかなんとか、こういうこともやはり世間の常識というか、そういう工合に勘ぐることもあり得るだろうと思うのです。だからこれが悪いというのではなくて、こういうことによって疑いを受けるようなことは絶対ないように、公社側の監督も業者の自粛もこれはもう最高度に行なわれなければならない。こう思うわけなんです。それはやはり一つ大きくあるんじゃないか。だから工事をやるときには、仕事の量が多いから無理に仕事をさせる。能力以上にあなたの方で押しつけるということもあるかもしれないし、安い単価で仕事を請け負わせるということもあるのでしょうが、それに加えて、こういう場合に、その事業会社の幹部が大先輩が多いというようなこと、こんないろいろなことから売手と買手の立場というものが逆転してきているということ、こういう、工合になっているから、そこにやはり一番大きな根本がある。こういうような考え方が私たちとして少し芽ばえてくるわけなんであります。この点は何としても、それなればこそあなたの方の厳重なる監督と業者の厳重なる自粛というもの、これは要請されなければならないと思うのです。そういう工合に要請するならば、もし契約違反の問題があったとき、あるいは不良工事があったとき、それに対する責任追及なんというものは相当きつくやっていかなければならない。そういうことがないとやはりずるずるべったりになってしまう。また世間の疑いというものも晴れないじゃないか、こういう工合に思われるわけなんです。そうしますると、一つはこういう不良工事が出た原因の中に、今までの論議で明らかになったところは、技術水準を引き上げるようにしなければならない。繁忙であったからやむを得なかったというそういう解明のほかに、やはりこちら側の監督も不十分であったということがある。それは公社の監督自体の責任ではなくて、一人しかやらない。電話でどんどんくるのにその人が責任をとれるはずがないのです。現場の職員がそんなことで責任をとれるなんといったらとんでもない話だ。だからそういう体制に置いたあなた方の指導方針がやはり問題だということが一つ。それから業者の自粛というものも不十分だった、こういうものもやはり原因としてあげなければならぬと思うのですね。それから仕事がよけいであるから下請に出してもやむを得ないという考え方、こういう一歩後退的な公社の考え方というものは、これは誤りなんです。仕事が多いから、仕事をするためにはだれでもいいから、だれでも引っぱってきてやらせようという考え方に近い。そういう方針というものは誤りなんだ。もっともっと現代の進歩に応ずるためには高度な技術水準というものでもって工事をやらせるという方針をとらなければならない。これが今までの論議において明らかになって参っただろうと思うのですよ。そういうようなこと、そのほかにもつと原因がないかどうかということについて、あなたの方で謙虚にというか真摯にというか検討された場合に、その原因についてのお考えはありませんか。
#51
○平山説明員 お答え申し上げます。その山形県の工事につきましていろいろ御指摘を受けまして、その原因につきましても先生からいろいろ御解明をいただいたわけでございまして、私どもといたしましては、重要な点については先生のお話で尽きていると思います。ただ、このほかにということでもございませんが、要はやはり私どもも業者もその仕事の重要性ということを十分に認識して、やはり技術の水準ということもですけれども、心がまえと申しますか、やはりこの仕事の公共性、重要性を十分認識してこの仕事に当たるということに尽きると思うわけでございまして、先生からいろいろ御指摘がありました点につきまして、私どもとして十分反省いたしまして今後こういうことが起こらないように善処させていただきたい、かように思います。
#52
○西村(力)委員 それでこの不良工事を手直しをやって改式後の事故というものは、まだ実際に集積されておりませんが、今までのところ改式後の事故というものはそう多発しているわけではないようです。これはお互いに喜ばしいことであると思っておるのですがただ鉛工で一ぺん締めたのをまた開いてやって、また熱処理をやってまた締めるというようなことがあると、その鉛の強靱度というものはどういう工合に変化するものか、こういうことです。それからケーブルを引っぱる場合に、標準工法によらないで金車をつけずにずり引きをします。そのために、私も現場を見て参りましたが、このケーブルの両側と底辺に傷がついておる。その傷は明らかに引っぱった傷だ。どういう傷かというと、波形に傷がある。ぎゅっぎゅっとやったからずっずっと波形に底辺と両側に傷がついておる。そういう傷があるとそこから腐蝕が進んで、やはり持つべき年数だけ持たないという結果が何年か後に現われるのではないだろうか、こういうようなこと、そういうようないろいろな点を考えると、やはりそういう不良工事によって手直ししてやったあと大したことないからこれはよかったということだけで喜んでおれない。不良工事の結果というものは近い将来に大きな損として現われてくるのではないだろうか、こう思うのです。そういうことは技術的な問題でございましょうが、科学的な試験研究というものは、鉛工二回、私が見せてもらったところは三回熱処理をやっているわけです。そういう場合になるとこの耐用年数というものはどういう工合に低減していくものかどうか、こういう技術研究はどうか。それからケーブルに外側からついた傷というものは、これが深さ何度になった場合において何年寿命が縮まるかというような試験研究があるものかどうか、これだってやはり大きな損失として将来に顕在化してくる、こう思われるわけですが、これはどうですか。
#53
○平山説明員 どうも非常に専門的なことまで十分お調べになって御検討になって恐縮しておりますが、最初の鉛工の場合でございますが、御承知のようにケーブルというものを製造いたします場合に、製造工場の機械あるいは運搬その他の関係で、どうしてもある適当の長さにつくって現場でこれをつなぐということが必然的に起こるわけです。そこで、このケーブルの鉛の部分をつなぎ合わせるところが、とかく工事上のウイーク・ポイントになりますから、その鉛工というものは、非常に私どもとしましては接続工法上の重要なポイントに考えております。従いまして、この鉛工をどういうふうな方法でやった方がいいかということに対しては、もちろん長年にわたってこれは研究いたしておりますし、日本で研究しているばかりでなく世界じゅうで研究している。確かにバーナーで溶かしてやるわけでございますが、そこでそんなことをやっても大丈夫か、こういうようなお気持もあろうかと思いますが、鉛工したものが前のものとすっかり一体にならなきゃいけませんので、それにはやはり熱処理というものは今日の技術としては不可分だと考えております。今までのところそういった工事でたくさんのケーブルをやっておりますが、標準工法通り鉛工がなされた場合には、その線路の寿命としては十分なものがあるということは事実でございますが、やはりこの鉛工が不良でありますと、そこから障害の原因になるという例もまたあるわけでございます。それから先ほど架空線路のストランドに張るときのやり方について正規の工法によらず無理にひっぱってその表面に傷がついた場合どうか、こういうお話でありますが、これはやはりおっしゃいました通りその表面上の傷というものが、その時点におきましては直接障害にはならなくても、やはりそういう傷を残しますということはケーブルの寿命に影響があると思います。従いまして、こういう点につきましては、やはり標準の工法通りの仕事をしなければならぬと思います。先生から非常に専門的なお話を伺いまして恐縮なんでございますが、もちろん工事というものはそのでき上がりだけの良否ではなしに、やはり工事をやっていきます過程における一つ一つの工法が正しいものでやっていきませんと、そのでき上がった瞬間における検査では見かけ上よく見えましても、本質的にはやはり何かの欠陥を起こすということは専門的に見ても十分あり得ることでございます。従いまして、そういう意味におきまして、やはり正しい工法による工事をやるということは最も重要なこととかように考えております。
#54
○西村(力)委員 専門的といいましても私ども全然しろうとでありますから、この問題を調べてから少し聞いたわけであります。ですからこれはなまはんかでありますが、そのほかやっぱり工法無視の工程というのはいろいろあったわけなんですね。たとえば鉛工部分なんかについて十分被覆が行なわれていない。それから仕事が終了しないとほっぼらかして、次の朝までそのままあけたままにしておったとか、そういうことは湿気を呼んでくる。そうすると中の芯線の被覆というものは、それだけ湿気を呼べば腐蝕が進むわけです。何日もぶら下げておったとかさまざまありますが、そういうこと、これは実際将来において現われる危険性があるんじゃないか、こういう工合に考えておるわけなんです。だから工法無視というようなことは、やはり業者は絶対にやってもらっては困るし、またこちらもそれをやらせないだけの体制というものは十分立てなきゃならぬと思う。ただ芯線をつなぎ合わせるときに百回線一ぺんに断ち切ったということは、これは大きなことなんで、これは工法無視の騒ぎどころではないじゃないか、無謀そのものじゃないか、こう思うのです。それはどうですか。
#55
○庄司説明員 今先生の御指摘になりました、百対のケーブルを全部切ってしまってつなぐということは、工法にはもちろんございませんし、そういうことは絶対にやってはいけないのでございますが、先生のお話のようにそういうものがあったとするならば、これはもう全くいけないことでございまして、実際に市内ケーブルの接続の場合にはいろいろとございまして、十回線程度ずつ編み出しまして、そうして十回線につないでいくということが東北の通信局における一応の標準工法になっておりまして、その通りやるように指導しておったのでございますが、今のお話の点は、われわれの方もそういう点をはっきりと調べておりませんので、私の方といたしましても、その点を今後調査いたしまして一そういう点は工法にないまことに乱暴なことでございますから、そういうことは絶対にないように今後指導して参りたいと思います。
#56
○西村(力)委員 それで業者が契約期限を延長した分については、有償延伸として幾ばくかの金をとっているわけですが、それはあとで知らしてもらうことにして、そのほか今申したような、目に見えない、何年か後に現われる障害というものに対する賠償措置というものは要求しないのかどうか。
 それからもう一つ大事な点は、最高六十数時間も通話不能にしておるこの件数は、これで全部だとお考えになっては私はいけないと思う。なぜかといいますと、電話が通じない、これは困った、隣に行ってみたところが隣も通じないが、遠くまで行って文句言ったって始まらないから行かぬ、そういう工合に故障申告をしない人が何人いるかしれない。申告した人がこれだけですからね。だからこれだけで件数がおしまいだというふうには考えられない。全部が申告すればもっともっとたくさんあっただろう、私はそう思う。ですからそういう工合に、長時間にわたって通話不能になった人々に対する賠償措置は一体どうするのか、こういう二つの点はどう考えておりますか。
#57
○大泉説明員 お答え申し上げます。そのような通話のできない状態におきますことは、まことに申しわけないことでございまして、公衆電気通信法では、一定期間以上通話ができなかった場合には、それに対応する料金を返還することになっております。なお公社の点においてさらにもっと長い期間において通話できないときには、それだけの賠償をするという工合に公衆電気通信法に規定されております。このように思います。
#58
○西村(力)委員 一定時間というのはどのくらいですか。急行なら三時間おくれれば急行料金払い戻しということになりますがね。
#59
○大泉説明員 公衆電気通信法におきましては、その旨を電話取扱局に通知した日から引き続き二日以上その加入電話により通話ができなかったときは、その旨を通知した日以後の通話できなかった日数に対応する電話使用料、及びこれに附加して支払うべき料金を返還するということになっております。
#60
○西村(力)委員 それは法律でそうきまっていればしようがないようですが、二日以上だと払って、二日以内は加入者の泣き寝入りというのは、線の引き方がどうも少し何だと思う。電話というものは、一日通じなくたって加入者の業種によってはえらい損害を受ける場合が往々にしてあると思うのです。二日以上というような工合にするのは少し官僚的じゃないか、法律事項ならばこれは法律を改正しなければならぬということになりますが、しかし、そこにはもう少し弾力的な措置というものを、公社自体の考え方においてやる方法はないのかどうか、これは、私たち自分が電話をかけておって、ちょっとでも通じなければ気にさわる、こういうことになるのですが、どうですか。一日と二十三時間五十九分だと、これは大丈夫だということじゃないでしょう。そこはどうですか。
#61
○大泉説明員 法律の規定の内容につきましては、私たちとやかく申すわけにいかないのでございます。要は、利用者の皆様方にできるだけ御迷惑をかけない、できるだけ努力した結果どうにもできなかった場合にどうするかということで法律にきまっておるのではないかと思うのでありまして、私たちはこのような規定で逃げる気は毛頭ございません。できるだけ早く直すという工合に努力したいと思います。なおそれ以上もできなかった場合にどうするかということにつきましては、やはり電電公社のように非常にたくさんの仕事を取り扱っているものについて、免責的な規定をされておるのではないかと思いますので、現状におきましてはこの程度でお許し願うようなことにお願いしたいと思います。
#62
○西村(力)委員 二日以上ではちょっと困ると思うのです。これは一つ許される範囲で相当誠意を示してもらわなければならない、こう思うのです。夜間の五時以後なら五時以後の一晩なら何ということもないのですが、昼間ならば十時間遮断されたって、これは大へんなことだと思うのです。だからできるだけこれは御考慮願いたい、こう思うわけです。
 本日は大体このくらいにしまして、あと私の期待したい点は、この事故発生の原因についてもっと内部検討というものを深めてもらって、そうしてこれをわれわれに示してもらいたい。それを基礎にしてまたいろいろ皆さん方と論議をしてみなければならぬと思うわけであります。
 それから資料について委員長にお願いしたいと思います。第一番目は、第二次五カ年計画、これは改訂以後も含めて、この実施にあたっての工事分担はどういう工合に行なわれているか、すなわち直営と請負別、それを年次別に表わしてもらいたい。
 それから、現在公社が各種工事を請け負わせている会社の名前、その規模、その中に特別に抜き出して明示してもらいたいのは、その技術者の数、それはどういう技術者かという種類別の技術者の数、それからその会社の所有しておる作業上必要な器具機械等の保有状況。
 それからそれらの会社の役員名、そのうち公社出身関係者についてはその最終職名と退職年度。
 第四番目としては、それらの会社の年次別の請負金額、それからその会社の公社に対する依存度。
 第五番目は、契約の方法、事業別の契約、すなわち競争入札、指名入札、随意契約別に一つ書いてもらいたい。
 それから六番目は、この第二次五カ年計画にあたって、下請にすることを公社側として、契約者側として承認をした事例、これは種類別に件数を出してもらいたい。
 それから工事規模別の監督者配置基準――基準というのがあるかどうかですが、それから八番目としては機材、線材納入、これは取引高が大体一億円以上くらいのところの会社名と役員名、役員の中の公社関係の最終職名と退職年度、それらの会社ごとの取引金額の年次別と公社に対する依存度、こういう工合に一つ出してもらいたいと思います。
 最後に、この協和電設の山形の改式工事の契約は、随意ですか、指名入札ですか、どういうことですか。
#63
○庄司説明員 指名競争入札でございます。それで、本社の局内工事の方が指名競争入札でございまして、それから通信局の線路工事の方も、これも指名競争入札でございます。それから通信部の宅内の方は、通信局の線路工事をとった者が随契をするということで、それは随契でございます。
#64
○西村(力)委員 その指名には、どういう会社が入りますか。
#65
○庄司説明員 本社の局内工事は、日本通建と協和電設の二社でございます。それから通信局の線路工事は、一級工事でございますので、日本通建と協和と大明、それから東北通建と四社の指名競争入札でございます。
#66
○西村(力)委員 それでは私はこの程度にして、次会にまた伺います。
#67
○津雲委員長 引き続き質疑を行ないます。勝澤芳雄君。
#68
○勝澤委員 会計検査院にお尋ねします。
 私の手元には三十四年度からの決算報告しかないのですが、三十四年度の決算報告を見てみますと、「(建設工事について)」の最後に「検査の結果についてみると、予定価格の積算、現場における指導監督および検収が適切を欠いているものがなお見受けられるから、工事費の増大する傾向にかんがみその適正を期するよう一層の努力が望ましい。」こう述べておるわけです。これと同じことが実は三十五年度も書かれておるわけです。また次を調べてみますと、三十六年度も同じことが書かれておるわけです。結局、検査院がここ数年にわたってこういうことを指摘していながら、現実にこのことが守られていない。一そうの努力はしておるのでしょうけれども、やはりこういうことを書かざるを得ないということは、一体どこに原因があるのですか。検査院としての御意見を賜わりたいと思います。
#69
○白木会計検査院説明員 工事に対しまして、積算あるいは計画、検収、いろいろな問題がたくさんございまして、毎年私どもで検査報告に掲げ、あるいは公社に注意書を差し上げますほかにも、比較的金額等で軽微なために不問として処理しております事項もあるわけでございますが、前にこういった事態が特に工事についてあるということで、私どもの方でも積極的にその原因を検討いたしますし、公社側にもこの事由をお伺いいたして、できるだけこういった継続的な不当事態の減少をはかりたいということは常に私ども念頭にあるわけでございます。今ここで的確にこれだということを申し上げることができないのはまことに遺憾でございますが、総体といたしまして、御承知のようにこの建設工事が毎年非常にふえております。先ほど来私ここで拝聴しておりましても、工事の輻湊と申しますか、これに対応して公社の側でもあるいは業界の側でも、人的にと申しますか、技術的にと申しますか、いろいろな面で工事の遂行に支障があるのではないか、それが私どもの積算あるいは監督、検収の問題ということになっておるのではないかと思います。そのほかに、個々の具体的事例と申しましては、工事によりましてあるいは部内で連絡が十分でなかった、それで非常に事務が輻湊をして繁忙であるということも原因であろうかと思います。あるいは本社の方で積算基準なりあるいは設計の基準というものについて、事態に即応をした指示、改訂、そういった面に多少問題があったために起こったような事態、いろいろあるわけでございます。大勢としましては、やはり工事の輻湊ということがおもなる原因ではないかと考えております。
#70
○勝澤委員 そこで、建設工事については、今私が読み上げたのは、三年間にわたって収容されておる。それから資材の調達管理につきましても、三十四年しかないのですが、これでも実は指摘されておる。物品の受け払いの遅延あるいは事務の遅延というものが続出をしておる。三十五年度に至りましては、会計実地検査当時支払い金額が正当であるかどうかの確認が不可能となっていたりしているものも見受けられる。このようなことも書かれておるわけです。結局このことは先ほどの論議でもわかりますように、やはり電電公社自体が能力がないにかかわらず能力以上の仕事をしておる、あるいは仕事をさしているといいますか、それに対する受け入れ態勢が何もできていない。だから本来直営でやらなければならない仕事を下請に回す、当然その中から不正あるいは不当な工事というものが出てくることは当然です。結局それについての指摘は、同じように技術陣が電電公社の出身しか市場にないとするならば、こういうことが何回となく繰り返されると思います。
 ここで私は政務次官にお願いしたいのですが、結局五カ年計画をやるにあたって、先ほど言われました明治から終戦までの百十二万台あったものが、今度は一年で六十万台やらなければならぬという膨大な仕事をやらせる体制が何もできていないのではないかと思うのです。金だけ取って、金に当てはまる人、陣容といいますか、そういうものが何もなされていないわけです。いないから、アップアップするからそれを下に流す。下はしようがないのでその下に流す。不正工事が起きてきてむだ使いされておる、こういうことを繰り返しておると思うのです。これは私はやはり適正な規模の計画でないと思うのです。ですから今の五カ年計画を進めていかれるならば、今起きている現象の中で、たとえばこの建設工事の中でいろいろ問題が出てきている。これは指摘されている事項というのは、私はほんのわずかだと思うのです。検査院はだいぶ遠慮して書かれておると思うのです。こまかいのは幾らでもあると思います。それから資材の調達管理についても同じことが言えると思う。ですからこういうものの態勢ができていないと思うのです。ですから早急にこの建設工事の陣容を上から下まできっちりもっと充実する、あるいはそれに伴う資材管理その他のものをもう少しやらなければならぬ、こういうふうに思うのです。その点の努力を私は具体的にしていただきたいと思うのです。三十四年度にとにかく会計検査院から指摘されたから電電公社が努力をしたと思うのです。あるいは増員の要求をしたと思うのです。それを政府の方針か行政管理庁の方針で押えていたわけです。ですから要らなくなったところは人を減らせばいいのですから、ふやさなければならぬところはふやしていく。ふやしていかなければ、今言ったように第二会社、言うならば第一線の高級官僚から落ちた第二官僚がそこで民間会社をつくってやっている。そこができなければ下へ流していくだけなんです。国全体から見たら税金の使われ方は同じですから、そういう点についてもっと政府のもののやり方、これを私は望みたいと思う。どうでしょうか。
#71
○保岡政府委員 お説、全くごもっともだと考える次第でございまして、特に十分な技術者等の人員の整備につきましては、今後とも一そう努力いたしたいと思います。
#72
○勝澤委員 総裁にもちょっと望んでおきたいと思うのですが、電電公社は自動化によって、結局人員的にはある程度減っていっているのじゃないだろかと思うのです。あるいは手動の方から自動に移っていくから、郵政省も入り組みになるかもしれませんが、新しい事態に即応した人員配置――足りなければもっと工事の関係あるいは資材の関係、こういうところに重点を入れた人あるいはものを要求していると思うのです。やはりそれをやらなければ、いっまでたってもこういうことが何年か言われていると思うのです。ですからそれに合った要求というものを、ことしはどうなっておるかわかりませんけれども、一つ来年度あたりには、もっと積極的に指摘された事項が完全に消滅するような努力をぜひしていただきたいということをお願いします。
#73
○大橋説明員 ただいまお話の自動化の進展に伴いまして、一部減っておることは事実であります。それは主として交換事務に従事しておる交換要員が減ります。一方、全体といたしましては年々、三十七年度に例をとりますれば六十万の新しい電話をつけるわけであります。それに伴って一方において人の増加はいただいております。従いまして、差引去年にいたしましても、来年度の予算にいたしましても、大体一万名内外の増員に総体としてはなっておるわけでございます。それでその人員をどう配置するかという問題になるかと思います。私どもとしては、できるだけ適正にこの配置方法を考えまして、事故のないように進めたい、かように考えております。
#74
○勝澤委員 結局、総裁、全体的には人が多いか少ないか私はわかりませんけれども・しかし、検査院から指摘されておる事項から考えるならば、とにかく建設部門なりあるいは資材管理部門の人が足りないということは事実です。今の山形の電話局の工事の監督を見ても、見た通り、工事監督はまるでゼロにひとしいわけです。そうして結局下請会社にまかせ切りなんです。先ほどの答弁を聞いていると、下請会社に責任を転嫁しているのじゃないでしょうが、やはり下請会社の十分な監督、下請会社の優秀な技術をといっているのですが、実際には監督して仕事を出している方がきっちり見ていれば、こういう工事は起きないわけです。ですからこれはひとり電電公社だけではございません。建設省の部門あるいは農林省の部門にもたくさんあります。ありますけれども、やはり差引計算をしたら、そのくらいの人を使っても、国の税金からいうならば、むだ使いさせるよりそれの方が国民のためになるわけですから、一つその点は、今の一番の重点がどこにあるかというのは、私が申し上げるまでもなく、総裁よくおわかりと思います。今検査院の指摘されている事項というのは、ほんのわずかだと思うのです。相当な部分というのは、その段階で行政庁の話し合いがついていると思うのです。話し合いがつかないで、これは何とかしなければならないといって出てきているのですから、それでここ二、三年前から見てみれば五、六年やられているのじゃないかと思うのですが、そういうふう中で言われていることは積算が違っている、あるいは指導監督が十分ではない、あるいは検収が不十分だ、このことは下におる人たちが仕事をサボってこうなっておるのじゃないと私は思う。それだけの人の配置がされていないから十分な監督がされていない。あるいはまた、そのやっている下請会社が関連があるからかどうかわりませんけれどもそれは別として、いわゆるその部分が相当不十分だというのは明確になっておるわけですから、一つその点については、次の機会にあまりこういうことで指摘されることがないように十分な配慮をし、努力をしていただきたい、こう思います。答弁は要りません。
#75
○津雲委員長 日本電信電話公社関係決算についての本日の質疑はこの程度にいたしておきます。
 理事会を開会いたしますので、この際暫時休憩いたします。
  午後三時三十一分休憩
     ――――◇―――――
  〔休憩後は会議を開くに至らな
  かった〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト