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1962/02/21 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第6号
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1962/02/21 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第6号

#1
第043回国会 決算委員会 第6号
昭和三十八年二月二十一日(木曜日)
   午前十時四十五分開議
 出席委員
   委員長 津雲 國利君
   理事 荒舩清十郎君 理事 木村 公平君
   理事 鈴木 仙八君 理事 勝澤 芳雄君
   理事 西村 力弥君 理事 芳賀  貢君
      久保田藤麿君    椎名悦三郎君
      鈴木 正吾君    古井 喜實君
      森本  靖君    山田 長司君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 西村 英一君
        郵 政 大 臣 小沢久太郎君
 出席政府委員
        厚生事務官
        (社会保険庁医
        療保険部長)  竹下 精紀君
        郵政事務官
        (監察局長)  藤牧  直君
        郵政事務官
        (郵務局長)  佐方 信博君
        郵政事務官
        (貯金局長)  金澤 平藏君
        郵政事務官
        (電波監理局
        長)      西崎 太郎君
        郵政事務官
        (経理局長)  長田 裕二君
 委員外の出席者
        会計検査院事務
        官
        (第二局長)  樺山 糾夫君
        会計検査院事務
        官
        (第三局長)  中島 尚文君
        専  門  員 黒田 久太君
    ―――――――――――――
二月十九日
 委員川村継義君及び森本靖君辞任につき、その
 補欠として淡谷悠藏君及び高田富之君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 委員淡谷悠藏君及び高田富之君辞任につき、そ
 の補欠として川村継義君及び森本靖君が議長の
 指名で委員に選任された。
同月二十日
 委員森本靖君辞任につき、その補欠として淡谷
 悠藏君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員淡谷悠藏君辞任につき、その補欠として森
 本靖君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十一日
 委員川村継義君辞任につき、その補欠として山
 田長司君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員山田長司君辞任につき、その補欠として川
 村継義君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十五年度政府関係機関決算書
 昭和三十五年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和三十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 昭和三十五年度物品増減及び現在額総計算書
 (厚生省所管、郵政省所管)
     ――――◇―――――
#2
○津雲委員長 これより会議を開きます。
 昭和三十五年度決算外三件を議題とし、本日は厚生省所管決算及び郵政省所管決算について審査を行ないます。
 まず西村厚生大臣より厚生省所管決算の概要について説明を求めます。西村厚生大臣。
#3
○西村国務大臣 昭和三十五年度厚生省所管一般会計及び特別会計の決算の概要について御説明申し上げます。
 まず、一般会計の歳出決算額につきましては、当初予算額一千六百四十七億一千四百余万円でありましたが、その後、生活保護費、国民健康保険助成費等の不足に伴う補正予算額百七億五千八百余万円、総理府所管からの移しかえ増加額一億八千九百余万円、前年度繰越額三十三億一千百余万円、予備費使用額三億六千百余万円、計百四十六億二千七万余円を増加し、予算現額は一千七百九十三億三千五百一万余円となりました。これに対しまして支出済み歳出額は一千七百六十五億三千百五十九万余円、翌年度繰越額は十四億九千二百二十一万余円、不用額は十三億一千百二十万余円で決算を結了いたしました。不用となりましたおもなものは、結核対策費、国民年金等事務取り扱い費、社会保険国庫負担金等でありまして、以上が一般会計決算の大要であります。
 次に、特に重要な事項についてその概要を御説明申し上げます。
 第一は、国民年金制度の実施に要した経費であります。国民年金のうち、福祉年金につきましては、昭和三十五年度より給付を本格的に実施し、延べ七百五十二万四千余人の受給権者に対し支払いをいたしました。
 拠出年金につきましては、昭和三十五年十月よりその適用事務が開始され、昭和三十六年三月末における被保険者数は一千七百八万六千余人に達したのであります。
 第二は、国民皆保険の推進に要した経費であります。昭和三十五年度は国民皆保険四カ年計画の最終年度でありますが、ほぼその目的を達成し、国民健康保険におきましても昭和三十六年四月一日を期して全国普及が実現したのであります。四月一日現在における国民健康保険の保険者数は三千六百五十九、また被保険者数は四千八百三十二万四千余人に達し、昭和三十四年度末に比して四百八十八万人の増となったのであります。
 第三は、生活保護及び社会福祉の増進に要した経費であります。
 生活保護につきましては、三十五年度は経済情勢の好転による影響が低所得階層にも反映したこと等の理由により、被保護世帯数は前年度よりやや減少しておりますが、医療扶助におきましては結核及び精神病患者の収容増加等により、かえって著しい増大を示し、さきに申し述べました通り予算を補正追加した次第であります。
 次に社会福祉に要した経費でありますが、まず精神薄弱者福祉対策につきましては、各都道府県及び五大市に精神薄弱者更生相談所を設置する等、本施策の充実に努めました。
 また、低所得者階層の自立更生の促進につきましては、世帯更生資金の貸付等従来の施策のほか、新たに市町村単位に百八十カ所の心配ごと相談所を設置いたしました。
 第四は、児童福祉及び母子福祉の増進に要した経費であります。
 児童福祉対策につきましては、精神薄弱児施設、児童遊園、母子健康センター等の施設の整備拡充、収容児童等の処遇改善を行ない、また、児童福祉施設に勤務する職員の待遇改善を行ないました。
 次に母子福祉対策でありますが、本年度も五万七千余人に対し母子福祉資金の貸付を行ないましたほか、本対策の一環として新たに母子福祉センターを設置いたしました。
 第五は、結核対策に要した経費であります。
 結核対策につきましては、前年度に引き続き、在宅患者の管理を強化いたしますと同時に、濃厚感染源患者の入院措置を重点的に実施いたしました。
 右のほか、国立結核療養所に要した経費等を加えまして百七十六億三千百九十四万余円の支出を行なっております。
 第六は、急性灰白髄炎の予防に要した経費であります。
 急性灰白髄炎は、従来散発的に各地に発生しておりましたが、本年に入り北海道初め数県に集団発生をし、急激に全国流行のきざしを見たのであります。これが対策として、関係施設の整備拡充等をはかりますとともに、全国で延べ二百二十万人の乳幼児を主対象といたしまして予防接種を実施いたしたのであります。これに要した経費として、予備費使用額は二億三千七百九十九万余円となったのであります。
 第七は、環境衛生対策に要した経費であります。
 簡易水道施設につきましては六百三十六カ所を新設し、下水道終末処理施設は十一カ所、屎尿処理施設におきましては、五十カ所をそれぞれ新設いたしました。
 以上、厚生省所管の昭和三十五年度一般会計の決算の概要を御説明申し上げましたが、次に特別会計の決算の大要につきまして申し上げます。
 第一は、厚生保険特別会計の決算であります。
 厚生保険特別会計につきましては、一般会計より七十二億三千七百四十四万余円を繰り入れました。
 まず健康勘定の決算額について申し上げますと、収納済み歳入額は九百四十二億四千五百四十七万余円、支出済み歳出額は八百八十九億六千十七万余円でありまして、差引五十二億八千五百三十万余円の剰余を生じ、これをこの会計の積立金として積み立て、決算を結了いたしました。
 昭和三十六年二月末の事業所数は三十七万九千余カ所、年間平均被保険者数は八百五十四万六千余人に達しております。
 次に、日雇健康勘定でありますが、その決算額は、収納済み歳入額七十億六千九百九十三万余円、支出済み歳出額七十億四千四百二十二万余円でありまして、差引二千五百七十一万余円の剰余を生じ、これをこの会計の積立金に積み立て、決算を結了いたしました。なお、年間平均被保険者数は九十一万七千余人であります。
 次は、年金勘定でありますが、決算額は、収納済み歳入額一千五十億六千七百九十九万余円、支出済み歳出額百十三億一千八十三万余円でありまして、差引九百三十七億五千七百十六万余円の剰余を生じ、これをこの会計の積立金に積み立てました。
 最後は、業務勘定でありますが、その決算額は、収納済み歳入額六十五億三千二百五十四万余円、支出済み歳出額六十億五千二百一万余円、翌年度繰越額一億四百三十二万余円でありまして、差引剰余額は三億七千六百二十万余円であります。
 第二は、船員保険特別会計の決算であります。
 本会計につきましては、一般会計より四億四千五百五十三万余円を繰り入れまして、その決算額は、収納済み歳入額八十五億六千三百八十四万余円、支出済み歳出額五十八億一千九十六万余円でありまして、差引二十七億五千二百八十七万余円の剰余を生じ、これを、この会計の積立金に積み立て、決算を結了いたしました。
 本年度の事業状況を申し上げますと、年度平均の被保険者数は普通保険で二十一万六千余人、保険給付につきましては、疾病保険で四十億五千五百余万円等であります。
 第三は、国立病院特別会計であります。
 本会計には、一般会計より十四億八千九百四万余円を繰り入れまして、その決算額は、収納済み歳入額百十三億五千五百九十三万余円、支出済み歳出額百十一億六千五百八十五万余円でありまして、差引一億九千八万余円の剰余を生じました。
 本年度の事業概況を申し上げますと、入院患者延べ数は八百四十一万余人、外来患者延べ数は七百三十五万八千余人であります。
 第四は、あへん特別会計であります。
 その決算額は、収納済み歳入額三億九千四百七万余円、支出済み歳出額三億七千五十九万余円でありまして、差引二千三百四十八万余円の剰余を生じ、剰余金はこの会計の翌年度の歳入に繰り入れました。
 本年度における業務実績は、購入五十七トン、売却五十二トンであります。
 以上が厚生省所管の一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の概要であります。
 最後に、本決算につきまして会計検査院より指摘を受けました点がありましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。
 今回指摘を受けましたものは、一般会計におきましては簡易水道等施設費補助金の経理当を得ないもの二件、特別会計におきましては健康保険及び厚生年金保険の保険料の徴収不足の是正に関するものであります。
 簡易水道等施設費補助金関係二件、国庫補助金相当額にして百二万円余につきましては、すでに返還済みでありますが、昭和三十六年度より、事務処理方式の改善をはかりますとともに、さらに一そう指導監督を強化し、経理の適正を期する所存であります。
 また、保険料の徴収不足につきましては、鋭意その解消に努力してきたところでありますが、今般重ねて指摘を受けましたことはまことに遺憾に存ずる次第であります。今後は繰り返し指摘を受けることがないよう適用事業所に対する啓蒙、指導に努める一方、調査の徹底をはかるとともに、事務取り扱いにつきましてもその合理化を検討し、適正な保険料徴収に努力いたす所存であります。
 以上をもちまして厚生省所管の一般会計及び特別会計の決算の御説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#4
○津雲委員長 次に、小澤郵政大臣より郵政省所管決算の概要について説明を求めます。小澤郵政大臣。
#5
○小沢国務大臣 郵政事業特別会計、郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計並びに一般会計の昭和三十五年度決算の概要と会計検査院から御指摘のありました事項について申し上げます。
 郵政事業特別会計の歳入予算額は一千九百十六億一千二百余万円、歳出予算現額は一千九百六十五億一千二百余万円でありまして、これに対する決算額は、歳入は一千九百八十億四千六百余万円、歳出は一千九百四十五億五千五百余万円となっております。この中には収入印紙等の業務外収入支出や借入金、建設費等の資本的収入支出が含まれていますので、これらを除きました事業の運営による歳入歳出は、歳入は一千四百七十億六千九百余万円、歳出は一千四百三十億一千六百余万円となっております。この収支差額は建設費の財源の一部をまかなうほか、債務償還に充当いたしました。
 郵便貯金特別会計の歳入歳出はともに七百五億八千八百余万円でありますが、歳入中には、歳入不足を補てんするための他会計から受入金がありますので、損益計算上は七十八億八千七百余万円の欠損という処理をいたしております。
 簡易生命保険及び郵便年金特別会計につきましては、保険勘定の歳入予算額は一千七百十五億三千五百余万円、歳出予算現額は六百十五億九千二百余万円でありまして、これに対する収納済み歳入額は一千七百十五億三千三百余万円、支出済み歳出額は五百四十三億九百余万円となっております。この差額一千百七十二億二千四百余万円は法律の定めるところに従い積立金といたしております。
 また、一般会計におきましては、二十二億三千四百余万円の歳出予算現額に対し、支出済み歳出額は二十二億百余万円となっております。
 次に昭和三十五年度の主要施策事項について申し上げますと、第一は窓口機関の増置でありますが、無集配特定局百九十二局等の増置をいたしました。
 第二といたしましては郵便事業集配運送施設の改善であります。近年特に著しい郵便物数の増加に対処して、そのサービスを確保するため、主要幹線鉄道運送施設の増強及び市内通常取り集め等を専用自動車化するほか、軽自動車、スクーター、バイクモーターの増備等機動化の推進を行ないました。
 第三に国民貯蓄の増強であります。まず郵便貯金の増加目標額一千三百億円に対しましては、経済事情の好況と全職員の懸命な努力によりまして、純増一千三百七十三億八千二百余万円の成果を上げ、目標額を突破いたすことができました。郵便貯金の三十五年度末の現在高は一兆一千三十五億四千五百余万円となりまして、資金運用部資金の五三%を占めております。
 また、簡易保険の三十五年度末現在高は、保険金額では二兆一千百五十二億七百余万円となっており、三十五年度において新たに財政投融資へ一千百九十八億円、契約者貸付へ九十六億円の資金を運用しております。
 第四として窓口機関の増置、郵便物数及び電話施設の増加等に対処するために四千五百三十三人の定員増加を行ないました。
 最後に、会計検査院の検査報告に掲げられた事項についてその概要を申し上げます。
 まず、予算総則第十条第二項に定める業績賞与の発動及びその後の措置についてでありますが、これにつきましては年末及び年度末手当支給の際に増収及び経費の節減を十分勘案して行なったのでありますが、その後の事情が予測通りに行かなかったため、給与総額内において措置した次第であります。
 次に固定資産の第二次再評価の結果についてでありますが、三十五年度末において、全固定資産についてきわめて短期間に実施いたしましたため、その一部に検査報告に指摘のような計算の誤謬を来たしていたことを遺憾に存じます。これが是正につきましては目下、再検討を加え取り運び中であります。
 次に工事関係及び郵便物の運送委託契約の関係でありますが、これは電波関係のパラボラ空中線基礎台工事九百三十五万円の請負契約における予定価格の作成及び郵便物の運送委託契約における移送料の算定がそれぞれ適切でなかったため、請負料が高価になっているとして指摘を受けたものでありまして、まことに遺憾であります。関係者に対しましては厳重に注意するとともに、今後予定価格の作成等につきましては十分配意いたします。
 不正行為につきましては三十五年度も七件の指摘を受けました。
 当省におきましては、従前から不正行為の未然防止と早期発見に努力して参ったのでありますが、なおこの種犯罪が跡を断たないことはまことに遺憾に存じます。今後、監督責任者に対しあらゆる機会に不正行為の防止のため、一そう厳重な監督を行なうよう指導すると同時に業務監察並びに会計監査に当りましても従前通り不正行為の防止を重点事項といたしまして実施し、その絶滅に全力を尽くす所存であります。
 以上決算の概略を申し上げたのでございますが、詳細につきましては、さらに御質問をいただきまして、お答え申し上げます。
#6
○津雲委員長 続いて会計検査院、当局より両省所管決算の検査の概要について説明を求めます。まず中島第三局長。
#7
○中島会計検査院説明員 昭和三十五年度の決算検査報告の中におきまして、厚生省所管にかかる指摘事項といたしましては、先ほど厚生大臣の御説明にもございましたように、簡易水道施設費補助金の経理当を得ないもの、それから健康保険及び厚生年金保険保険料の徴収の不足を是正させたものと二つでございます。それで簡易水道の補助金につきましては、三十五年度におきまして北海道ほか二十六都府県において、本事業の経理並びに施行の当否に関して実地に調査をいたしました。その結果はこの検査報告にございます通り、福岡県と熊本県におきまして設計に対して工事の出来高が不足しておりましたり、あるいは実績報告書の精算額に対して低額で施行していたりしまして、国庫補助金が過大に交付されておりますものが二件、百二万円あったのであります。このように不当事項が起こりますのは、事業主体において工事の施行監督に欠けるところがあり、また、できるだけ国庫補助に依存して自己負担を少なくしようとする傾向がまだ抜け切らない結果によるものと思料いたされます。
 次に、厚生保険特別会計の健康勘定及び年金勘定における保険料の徴収不足につきましては、三十六年度におきまして二十七都道府県において二十四万七千四百二十八事業所のうち六千八十二事業所を選びまして、これを実際に調査いたしましたところが、その五七%に当たる三千四百八十七事業所において徴収不足の事態が見受けられました。これを是正さしたものが健康保険保険料六千二百四十一万余円、厚生年金保険保険料二千五百六十二万余円、計八千八百三万余円に上っております。これら徴収不足の大要を見ますと、保険料算定の基礎となる標準報酬月額が過少であったもの及び被保険者の資格取得の届けが適正に行なわれていなかったことによるものであります。このような事態が発生する直接の原因は、事業所側の届出に不実の点があったり、あるいは届出義務を怠っていたことなどによるものでありますが、また一方、実施機関側において調査指導が不十分であったことも一つの原因であると考えるわけであります。なおまた、滞納保険料にかかる延滞金の徴収につきましては、迅速な処理をするように注意をして参ったところでありますが、本年度におきましても、全国二十七都道府県について、この徴収決定の状況を調査いたしましたところ、滞納保険料を収納しているにかかわらず、延滞金の徴収決定の遅延しているものがありまして、これを指摘して是正さしたものが、八千三百二十事業所分、三千六百八万余円に上っております。
 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
#8
○津雲委員長 次に、樺山第二局長。
#9
○樺山会計検査院説明員 郵政省所管におきまして、検査報告書に掲記した事項は、合計九件でございまして、まず二三五号の工事でございます。これは茨城県の鹿島町に建設する空中線装置の基礎工事におきまして、セメント、骨材の単価の取り方が妥当でなかったために、工事費が多くなったものでございます。
 次に、郵便局におきます職員の不正行為でございますが、三十六年九月までに、まだ穴が埋まっていないもののうちで、一事項五万円以上のものは十三事項千二百二十五万円でございまして、このうちおもな事例につきましては、七十五ページ、七十六ページに掲げてあります通りであります。総体的に見まして、前年度より減少してはおりますが、なお管理者自身の不正行為が絶えないこと、長期にわたって発見されないものがあることなどから見まして、不正行為の防止対策につきまして、今後なお検討を要するものがあると考えられます。
 次に、二四三号は郵便物の運送委託契約におきまして、運搬距離から除外する区間を誤って算入して料金を計算しましたために高価となったものでありますが、本院の注意によりまして、その後の契約からは是正されております。
 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
#10
○津雲委員長 これにて説明の聴取を終わります。
    ―――――――――――――
#11
○津雲委員長 これより質疑に入ります。なお、質疑は厚生省所管の決算に対する質疑を先に行ないたいと思います。御了承を願います。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。木村公平君。
#12
○木村(公)委員 私は厚生大臣に対しまして、今回会計検査院から指摘をされましたうちの、健康保険及び厚生年金保険保険料の徴収不足の件について若干の御教示をいただきたいと思うのでありますが、その質疑に入ります前に、一言厚生大臣にぜひとも御覚悟のほどを承っておきたい点があるのであります。
 それは、今、各委員会においても問題になっておりますもろもろの大臣の諮問機関である調査会、審議会等のあり方とその内容、権限等の問題であります。これはひとり厚生省だけの問題ではなく、郵政省におきましても、各省、並びに公社、公団等にも総裁の諮問機関であるところの委員会がございまして、大体私どもの調査によりますと四百以上、法律でできたもの、認められたもの並びに法律によらざる任意的なもの等をも含めますと、五百になんなんとするほどたくさんの委員会があります。中には一人で四十以上の委員会の委員を兼ねておる者もあることは、あるいは御承知かと思います。しこうして、委員には委員会が開かれるたびに出席した者に対するいわば日当制のごときものもあるし、常勤の者もおります。さらに非常勤であるけれども、月給的手当を毎月受け取っておる者もありまして、通計いたしますと百万以上の委員会収入を得ておる者が相当あるのでございます。きのうもわが党の役員会でも問題になったのでありますが、日銀の政策委員等は一委員会の手当が一カ月八十一万、この間ここで問題にいたしました俗称地下鉄、帝都高速度交通営団の総裁の手当の月額は、給料を合わせまして五十一万であります。特に決算委員長から御忠告がありまして、営団のごとく、出資者よりも、総理大臣よりも総裁が高額の禄をはむということは非常識ではないか、法規違反とは言えないけれども、常軌を逸しておるじゃないかという異例な注意まで出たほどでございますが、それはそれといたしまして、こういう調査会が無数にある。しかもその調査会に対する存在意義を行政官は少し間違えておるのではないか。かりに法律でできました調査会といえども、調査の権限は最終的には答申を出すだけの権限であります。この答申が、諮問を出し、答申を受けるところの行政官の長である大臣をどの程度拘束するかということが問題です。この権限を錯誤されて非常に強力な権限があるかのごとき考えがあるから、医療制度調査会等においてもメンバーの争いが起きてくる。そして内閣がひっくり返るような大騒ぎをやる。大臣の首が飛ぶということまで行なわれた。これは一に調査会というものの権限の誤解から生ずることなんです。調査会というものは、単に答申というものを行なえばよろしいのであって、その答申は、あくまで答申を受ける大臣の参考意見にすぎないのであります。まして立法府においては、これとは何らの連絡もありません。独立をいたしております。法律をつくるのはたった一つの立法機関であるところの国会だけでありますが、この国会をもひょっとしたら拘束をできるような考えに立っておる。たとえば選挙制度審議会のごときものは、マスコミを背景にしてけしからぬ、自分の方で答申した通りの立法を行なうべしといわないばかりの態度でもって臨んで、私どもと正面衝突いたしたことは御承知の通りであります。ひとり選挙制度審議会の問題だけではございません。医療制度調査会等においてもそのきらいがないとは言えない。大体役人そのものが、この調査会というものを国会以上に重視するというところに病源がある。私どもは、従いまして、医療制度調査会にしろ社会保障制度審議会にしろ、このような大臣の単たる諮問機関であるものは、いかに法律において尊重せよという言葉を使ってある調査会にしろ、それはあくまで尊重が限度であります。それに拘束されて、そのままそれを原案にして立法の府に法案を出さなければならないというようなばかげたことがあり得ることではない。それと同時に、そのような調査会の権限が強いというように錯誤しておるところの今日の行政官というものに対しましては、一大反省を求めざるを得ない。われわれはこのような調査会とは無縁であり、無関係だから、彼らが何を言おうと歯牙にかけないのでありますけれども、しかし、これに拘束されて法案の原案を出してくる。そうするとわれわれ与党たるものは、その原案をむやみに修正するということは、慣例でも、政党政治でございまするから、なかなかできにくい。従って、原案を尊重するということは、間接には調査会案をうのみにするということがあり得るわけです。従って、この調査会の答申案というものを何らの批判なくそのまま原案になさろうというような初めからお考えであるなら、事は重大でございます。幸い郵政大臣もおいでです。これは各省大臣、総理大臣みずからこの点については認識を改めなければいけない。そうして立法の府というものはどんなものであるかというこれはイロハのイであるけれども、これが混淆されておる。調査会が立法の府を拘束するようなことすらも間違って考えておるやにわれわれには見受けられる。それと同時に、大臣が答申案に対してはきわめて弱い。答申案は全くうのみにしなければ世論に反するがごとく思っておる。そもそもこういう審議会ができましたことは、民主政治の昨今でありますので、民の声もある程度あなた方の法案作成の段階において意見として聞いてもらおうというので、こういう審議会というものをつくることを国会は承認しておるわけなんです。しかるに、一たびそういうものができて、答申案を出した以上、答申案をその通りうのみにしなければならぬといったような敗北的な考え方をなさるから、調査会もいばってくる、審議会もいばってくる。中には間違えた上で、立法府まで拘束できるような、おれたちの通りに法律をつくらぬからけしからぬと、新聞に書かせるものも出てくる。自分の思い通りにならぬから調査委員をやめたようなものも出てくる。そういうばかげたことは、ほとんど世界に類例のないことなんです。三権の分立を憲法で明らかにしておきながら、それにまた調査会という屋上屋と言いたいけれども、屋上屋にもなるような権限はないはずなんです。これはあなた方の単なる御相談に意見を述べるだけの機関にすぎない。その意見を採択するのは、一に行政官たるあなたの諮問機関である以上は、あなたがそれをどの程度まで採択するか、全部それを否認されてもよろしい。御答申はありがたいけれども、見るべき答申がないから、これは一つも採択できないとおっしゃっても自由であります。あくまでこれは答申機関である。その点を一つここで明確に――私は各委員会において各大臣からこのことを伺いたいと思いますが、最終的には総理大臣の覚悟を聞かなければならぬが、与党たる私から一つあなたの御覚悟をこの機会に、ちょうど今問題の委員会があなたのところにたくさんあるわけです。従って、十分これを伺っておきたいと思います。
#13
○西村国務大臣 私は政府を代表するわけではございませんが、政府の中におきましても、今木村さんが述べました意見は非常に多いのでございます。つまり、あまりにも調査会、審議会が多過ぎる。政府のみずからの責任をしっかりすべきであるという意見が多いのです。従いまして、政府全体といたしましても、今あなたがおっしゃったような方向に数も少なくし、また答申云々というようなことについても十分考えてやっておるのであります。厚生省に限りましては、私、参りまして、調べてみますと、やはり四十くらいあります。しかし、その中で審議会それ自身が権限を持っているものは、社会保険審議会といいまして、不服がありましたときに、仲裁裁定をするという仲裁裁定機関がございまして、これは常勤で、それ自身権限を持っております。その他のあと全部は諮問機関でございます。従いまして、厚生大臣が諮問をし、それに対して答申をする、それを参考にして、厚生大臣の思うように自信を持ってきめるのが当然でございます。従いまして、私は今木村さんのおっしゃったような趣旨でやっておりますが、特に私のところでは、しいて申しますれば、非常に専門的なことが多い場合がある。たとえば伝染病の関係とかポリオの取り扱いだとか、なかなか専門的なことが多いのでございまして、そういうようなものにつきましては特別と言えまするが、大部分は、いわゆる政治的な問題は、答申がいかようにあろうとも、答申は答申として、公式責任を持っている大臣が、それに基づいて自主的な判断をしてきめるのが当然でございます。
 それから、今先生から御指摘の例の中央社会保険医療協議会の問題であろうと思われますが、この問題は非常に経過がございまして、理論よりも先にいろいろ感情的な対立とか、いろいろ問題があるので、私は苦心しているのでありますが、これも諮問機関でございまして、ほかの委員会と何ら異なるところはないのであります。従って、私は私として各委員会につきましてこの自分の所信を述べて今後進めていきたいと思います。願わくは将来に向かっても、そういう審議会、調査会というようなものはあまりつくりたくない、ほんとうに専門的でやむを得ないものにつきましては、例外として認めていただかなければなりませんが、今先生が述べましたと同じような考えを持って、今後も進めて善処いたしたい、かように考えております。
#14
○木村(公)委員 その問題はそれでよろしいのですが、結局、ただいま大臣もおっしゃった通り、責任は大臣にある、行政の責任は大臣にある。答申を出した調査会には責任はないわけです。その点をはっきり御認識なさいまして、答申に拘束されるがごとく錯覚をして、行政を行なった場合に、それがもしも責任問題を生ずるような場合には、責任は大臣にあって、調査会に責任はないわけであります。従って、責任の所在を明らかにするためにも、大臣の権限を十分御認識の上、答申はあくまでも答申である、あなたの諮問に答える答申であって、その答申に拘束されることは全くあり得ないということを十分御認識の上、行政の実をあげていただきたいということを御要望して、次の質問に入りたいと存じます。
 今日、私が第一にお伺いいたしたいのは、会計検査院の方でもろもろのことがありまするけれども、ただ一つ例証的に申し上げますのは、健康保険及び厚生年金保険保険料の徴収不足の問題でありますが、これはすでに検査報告には書いてあるんです。昭和二十九年度以降の検査報告に毎々指摘してきたところである、ところが三十六年においては、北海道ほか二十六都府県においてこれこれのことがあったという報告が出ております。そうしてここにも、ただいまあなたが御説明なさいました厚生大臣の大臣説明の末尾を見てみますと、「保険料の徴収不足につきましては、鋭意その解消に努力してきたところでありますが、今般重ねて指摘を受けましたことはまことに遺憾に存ずる次第であります。今後は繰り返し指摘を受けることがないよう適用事業所に対する啓蒙、指導に努める一方、調査の徹底をはかるとともに事務取り扱いについてもその合理化を検討し、適正な保険料徴収に努力いたす所存であります。」という御説明がただいまあなたのお口からあったばかりですが、一方会計検査院は昭和二十九年度以来毎年々々指摘をし続けてきておる。ところがまだ是正されないと言っておる。今度は、あなたもそれを御承知の上でこの徴収不足については解消に鋭意努力してきたところでありますが、今般重ねて指摘を受けた。どのような努力をされて、どのような制度の是正をされたのか。その点は大臣自身
 でなくてもけっこうでございますから、関係の方から一つ十分誠意をもって承りたい。みっともなくてしようがない。毎年々々もうこれで繰り返さないように善処しますと一札入れて、そうして毎年々々指摘を受けておる。今度も指摘を受けておるのです。これはいかにもみっともない話で、会計検査院をばかにした話なんです。どのように是正をされたのか。制度の改正をしなければ是正はできません。それをどのようになさったかということも承っておきたいと思います。
#15
○西村国務大臣 健康保険料及び厚生年金の保険料徴収不足の問題で、報告にもはなはだ遺憾であるということを申し述べておきましたが、毎年々々遺憾々々というのではしようがないじゃないかというお尋ねでございますが、ごもっともでございます。これは実は現業事務でありまして、非常にむずかしいのでございます。事業主がどういう申告をするか、事業主の申告の仕方、事業所が非常に多く、各会社が多いのでございます。そう言っておってもしようがありませんが、そういうことのために、昨年厚生省といたしましても、現業事務をあずかるところといたしまして社会保険庁を独立させて、昨年の七月から社会保険庁ができたわけであります。社会保険庁ができれば、この保険料徴収の点におきましては見るべきものがあるだろうということでございます。その他この事務を満足に行ないますためには、だんだん健康保険あるいは厚生年金の加入者が多くなるとか、いろいろなたくさんの問題があるわけでございまするが、少なくとも社会保険庁を昨年新しい専門の現業官庁として発足させたのでございまするから、必ずや改善の実を上げる、かように思っておりまするが、なおこまかい問題等もたくさんありまするから、その点は政府委員から答弁をさせます。
#16
○竹下政府委員 保険料の徴収不足につきまして重ねて指摘を受けましたことは大へん申しわけないと思います。
 ただいま大臣から説明がございましたが、最近の経済成長に伴いまして被保険者が毎年百万近くふえておるような状況でございますが、それに対処いたしまして事務所の体制といたしましては、思うように人員が充足できない、こういった点で新しくできました適用事業所に対する指導監督が十分いかなかった、こういう点も原因があると考えておるわけでございますが、従来からも適用事業所につきましては、新しいものについてできるだけ各事務所単位に集めまして講習をやるというような方法もとっております。
 なお、三十六年一月二十六日に、従来問題がございました制度の、たとえば保険料の定時改定あるいは随時改定につきましての取り扱いの基準を示してやったわけであります。
 なお社会保険調査員というものがございますが、それの仕事は、中小企業関係を回りまして調査をし、また指導する、こういうようなことをやっておりますが、その大部分は標準報酬の問題であります。御指摘のように、問題といたしましては制度の改正も必要じゃないか、こういう点もあるわけでございまして、社会保険庁ができましてから、業務改善につきまして地方庁からアンケートをとりまして、ただいま改善委員会を設けて改善の方途を考えておりますが、根本的にはやはり制度の改正ということにならざるを得ないのじゃないかということで検討を進めております。
 なお、中小企業の事業主につきまして人員の不足ということを申し上げましたが、最近の状況としてどうしても不足でございますので、新たに民間の人に頼みまして、社会保険の相談員というものも東京都では設けております。この相談員は保険事務所におりまして、問題になりましたような標準報酬の届け出あるいは書き方というものを指導する、必要に応じて巡回いたしまして相談をする、こういうような制度を設けたわけでございます。幸い三十八年度におきましては、それが予算化を見たわけでございますので、六大都市を中心として巡回相談員を配置いたしまして指導に当たらせ、御指摘のようなことがないようにしたいと考えておりますので、よろしく御了承願います。
#17
○木村(公)委員 まだたくさん質疑者がおられますから、もう一点だけ伺っておきたいのですが、私しろうとでよくわからないのですが、保険の点数制ですね。これで開業医が困っておることは大へんなもので、何か月末になると、翌月の何日までに届けなければならないということで神経衰弱になるほど、小さい開業医では奥さんから女中さんまで入れて家じゅう徹夜で作業をして届け出る。少し違っているとまた戻される。それのために大へんな苦労をしておるようでありますが、百点以下くらいのものはもう少し簡便にできないでしょうか。これはいろいろ議論されておることで弊害もあるかもしれませんが、医者を疑うか疑わないかというような問題もありましょうし、なかなかむずかしいので、われわれしろうとが申し上げても、あなた方専門家からごらんになると、また別の考え方があるかもしれませんが、いかにも見ておれないんですよ。そのために高給でそういう専門家を雇っておるようなところもあるんですよ。僻陬な地でもこのごろはみんな保険ですから、それで家じゅうで三日も四日もやるでしょう。月末になるともうほとんど寝食を忘れてやっておるのを見ると、点数の高いものはやむを得ないが、せめて百点以下ぐらいのごく軽微な安いものは、患者の住所氏名に金額、薬の名前ぐらいだけで何とか簡便にできないものですか、どうでしょうか。
#18
○西村国務大臣 皆保険をやりまして、その皆保険をやるということについて、厚生省としては一生懸命やったために、どちらかと申しますと、ほかのことを考えるいとまがなくてやった。そのために現場の事務の繁雑さは非常なものである。これは定評があります。ことに医療担当者の方々から非常にきつい要望もありまして、晩になって奥さんを引っぱり出して、なれない手でそろばんを入れてもうまくいきません。そういう時間があるならば、お医者としては一時間でも患者のことを考えて、昼見た患者はどういう病気であったか、そういうことにさいてもらう方がよい。私はあなたのおっしゃいますように、まあルーズと言っては語弊がありますが、何か方法がありそうなものだ。従って、案のある人は出してもらいたいということを関係団体に呼びかけております。ことしは、昭和三十八年度は医療問題につきましてはこの問題を重点に取り上げまして、役所といたしましても何らかの簡便方法を考える、また関係団体においても何らかの方法を考えて案を出さなければならぬ。今の手数がかかるということはわかっておるから案を一つ出してもらいたいということで、本年は一生懸命それに取り組んでいきたい。これは、お医者としては非常に大事な時間をつまらないことでさくのでございますから、十分御意見のあることも私わかっておりますので、本年は取り組んでせっかく検討したい、かように思っておるわけであります。
#19
○木村(公)委員 質疑を終わります。
#20
○津雲委員長 この際小沢郵政大臣より発言を求められておりますので、これを許します。小沢郵政大臣。
#21
○小沢国務大臣 先ほど御説明申し上げました中で、固定資産の再評価の是正につきまして目下検討を加え、取り運び中であると申し上げましたが、これは三十六年度において措置いたしましたと御訂正を願いたいと思います。
#22
○津雲委員長 引き続き質問を許します。森本靖君。
#23
○森本委員 ちょうど郵政大臣と厚生大臣の二人がおられますので、関連をした事項についてお尋ねしたいと思います。
 まず、ちょっとお伺いしておきたいと思いますが、昭和三十五年度の郵政省のお年玉はがきの寄付金が、日赤と共募に何ぼ出ておるか御説明願いたいと思います。数字はわかり次第発表して下さればけっこうです。
 そこで、この問題については、お年玉はがきの法律を改正するために、たしか三年くらい前だったと思いますが、厚生大臣と郵政大臣との間に一応約束のようなものが取りかわされまして現在の法律改正がなされたわけでございますが、その後この問題について郵政大臣と厚生大臣との間ではどういう約束になっておりますか。
#24
○佐方政府委員 まず数字から申し上げますと、三十五年度におきましては寄付金付を六億三千万発行いたしております。その配分につきましては大半が共同募金と日赤でございますが、確たる数字はちょっと持ち合わしておりませんので、後ほど御報告申し上げます。
 それから、法律改正いたしましたときには、これもちょっと名簿を持ってきておりませんけれども、既往の実績を調査してやっていこうというような趣旨になっておると存じます。
#25
○森本委員 六億三千万円というのは大体四割と六割くらいだと思いますが、既往の実績を調査して今後やっていく、こういうふうな取りかわしがその当時なされたということでありますが、現在でも厚生大臣と郵政大臣とはその通り実行しておるわけですか。
#26
○佐方政府委員 配分いたしますときには、厚生省の方でいろいろな資料を取りまとめられまして、郵政大臣の方にお回しいただくわけであります。郵政省といたしましては全体の配分計画を見まして、三十五年度から今日までここ数年来ほぼ同じ額の配分をいたしております。
#27
○森本委員 そうすると、これは共募と日赤以外には配分されておりませんか。
#28
○佐方政府委員 法律の明文が社会福祉でありますとか災害、教育関係、医療関係となっておりますので、日赤、共募以外にも、実際問題としましては南方同胞援護会、それから長崎、広島等の原爆の病院、それから非常災害の場合等に、額は日赤、共募に比べますと非常に少のうございますけれども、六、七、八団体に配分されております。
#29
○森本委員 この問題について、この前の手島郵政大臣が新聞記者会見におきましての新聞発表によりますと、このお年玉はがきについては廃止をしたいということを言っておられますが、これに対して現在の郵政大臣としてはどうお考えですか。
#30
○小沢国務大臣 その点につきましては、ただいま検討中でございます。
#31
○森本委員 検討中ということでありますけれども、前の手島郵政大臣はそういうことを新聞記者会見で発表いたしております。この問題は、厚生大臣と郵政大臣が始終意見が衝突するわけであります。そこで厚生大臣に私はお伺いをしておきたいと思いますが、本来こういうふうな共募、日赤その他の社会福祉団体に寄付金というものを出すという場合には、私はこういうふうなお年玉はがきというふうなものに頼ることなくして、本来ならば厚生省自体が厚生省の予算でもって行なうべきものではないかということを私は年来の主張として持っておるわけであります。この前郵政大臣がそういうふうに発表いたしましたので、本来これは五円のはがきというものを四円におまけをいたしまして、結局その一円を寄付しておるわけでありますから、はっきり言いますと、これは郵政省の特別会計の予算の中からこの一円ずつが厚生省のこういう関係の中に入っていくというふうに考えても考えられないことはないわけであります。もっとも多量に一ぺんに出しますから相当安くなるだろうという理論も成り立ちますけれども、本来ならばこういうものはすっきりと廃止をいたしまして、五円のはがきは五円で売って、この上にプラス一円というものをつけ、あるいは二円をつけるなり三円をつけるなりして、そうしてこれをはっきりと日赤なり共募というところにお渡しをするのだということを国民の前に明示をして、しかし、これは私はその方が実績は下がると思いますけれども、実績は下がったにいたしましても筋を通すという面においては五円のはがきは五円で売って、その上になおかつ国民のあたたかい寄付金というものが出るということであるとするならば、五円の単価にプラス一円で六円のはがきを売って出すべきであるというふうな考え方を前から私は持っておるわけでありまするが、こういう点について厚生大臣として一つ意見を聞いておきたい。始終郵政大臣と厚生大臣とのけんかになるわけでありまして、最後にはどうにもならぬ、こういう政治問題になるわけでありますが、私は今言いましたようにこういうふうな問題については一つ円満に解決をつける、郵政事業は郵政事業としてのすっきりした筋を通す、それからまた厚生関係は厚生関係として筋を通した寄付金を仰ぐ、こういうふらにすれば両者の考え方というものがすっきりしていくんじゃないかという考え方を持っておるわけでありますので、この際一つ厚生大臣のこれに対する御見解を聞いておきたい、こう思うわけであります。
#32
○西村国務大臣 社会保障事業はお説のように原則的には国費で十分見るということは、これは当然でございます。けれども、今の社会事業はそう簡単なことではないのでありまして、もら実はあらゆる面から民間の協力等も相当得ておるのが実情でございます。従いまして、私はやはり国家も出しまするが、金は多々ますます弁ずでございます。そのために赤い羽根の募金もやっておるのであります。またいろいろな民間事業からもたくさんな援助をいただいておるのが実情でございます。それでありまするから、今お年玉のはがきのことにつきまして、私はそれをとやかく言うわけではございませんが、なるべくはやはりそれからも金が入ってくることを私としては希望するわけでございます。しかし、そのために郵政行政の木筋を曲げるわけにはいきませんから、今後も十分協議をいたしまするけれども、金が多ければ多いほど社会事業はいいのでございまするから、簡単にけんかはしませんけれども、簡単にああそうかというわけにはちょっと参らぬと思いまするが、十分郵政大臣と協議をして善処したいと思っております。
#33
○森本委員 それは確かに厚生大臣のおっしゃる通りでありまして、厚生省としては、これはもうやらなければならない仕事はたくさんあるわけでありまして、入ってくる金が多ければ多いほど、それだけ一般の困っておる人が助かるわけでありまして、そういう点については私はこういうことをやってはいかぬということを言っておるわけじゃないのです。ただはがきの単価が、たとえば五円七十銭程度になると思いますが、今どの程度になっておるかわかりませんけれども、そういうはがきの単価からいたしまして、御承知の通り郵政事業というのは郵政事業特別会計においてこれはやられておるわけであります。そういう関係からいたしますと、どうしても原価計算をした場合には、四円で売るということになるといたしますならば、これは郵政省の役人もそうでありますけれども、従業員としても何だか気持がぴったりしないというものがやっぱり出てくると思うのです。そういう点において、私はそのせっかくの年賀はがきにそういう寄付金をつけてはいけないということを言うわけじゃないのです。ただ五円のはがきというものは五円のはがきで売って、その上に国民の了解の上に五円プラス一円あるいは二円なら二円、そういう形のものをつけて、すっきりした形においてこの寄付金というものを取り扱ったらどうか、その方が厚生省としても非常に今後やりやすいのではないか。それからまた長い目で見た場合に、私はそういうやり方をするのが筋を通す行政ではないか。今のように、たまたま五円のはがきを四円に負けさしておいて、その差額の一円を寄付金として取り上げるというところに、しょっちゅう厚生省と郵政省との間でもめる原因があるのではないか。それが今言いましたように、五円のはがき単価に対して一円をプラスするということになるとするならば、おそらくこれはどこからも文句が出ない。ただし、買う人が少なくなるということは、これはある程度私は事実だろうと思います。しかし、その上に立って、その一円というものを寄付をしてくれるという国民の考え方というものは、これはまた私は非常に貴重なものである。そういう考え方に立ってこそこういうものの値打ちというものはある。ただ単に金だけに目がくらむということであってはならぬ、こういう精神の金というものは……。そういう点からいくとするならば、私が今言いましたように、行政の筋を通して、今のように五円のはがきを四円に値下げをして一円を寄付をするという形をとらずして、五円のはがきに一円のプラスをして六円なら六円という形においてお年玉はがきをやる、あるいはまた場合によれば暑中はがきをやる、こういうことにすればいいのではないかというように私は考えておるわけでありまして、その点私の考え方は私なりに筋が通っておるように思うわけでありますが、厚生大臣としてはどうお考えですか。
#34
○西村国務大臣 一つのりっぱな案だと思います。立派な案だと思いまするが、私どもの方はそれで相当に金が減ってくると、またこれは別な考えをしなければなりません。いずれにいたしましても、これは郵政省が郵政業務として筋を通すというようなことになりますれば、またそれを厚生行政から徹底的に反対すべき事柄でもございません。ただ私は、今の社会事業が皆さんが期待しておるほど、国家は一生懸命金を出しておりまするけれども追っつかぬ。ことに赤い羽根のごとき募金は、初年度、一番初めにやりましたときは――十年あまり前に始めたのですが、七億幾ら集まった。ことしでもう十何年間たちまして、わずかに十五億、倍くらいにしかなっていない。これが普通の上がり方ですと相当になっていなければならぬ。従って、私はどうも実業家は協力が足らない、はなはだ実業家が協力が足らない、こういうふうに私は言って、これは差しさわりがありますけれども、そう言っておるくらいで、なかなか金の集まりもよくないのであります。しかし、隠れたる民間の方々、一般の方々が、たくさん社会事業のためにはもうほんとうにわれわれの知らないところで御協力がありまして、今日の社会事業はささえられておるのでございますから、もう一銭でも多い方が私の方はいいわけでございますから、その点で減ればまたほかの方で集まるような方法をどうぞ一つお考えになって下さることもお願いを申し上げる次第でございます。いずれにいたしましても、これは郵政大臣とよく相談をしましてやっていきたい。あなたの今の御提案に対しまして、私は悪い、こういうわけではなく、一つの方法であろう、こういう考えでございます。
#35
○森本委員 今大臣が答弁をせられましたように、この問題はもう十数年来郵政省と厚生省との懸案になっておるわけであります。そこで、郵政省としてもおそらくこの問題については次の国会あたりには何らかの成案を得て提案をしなければならぬ段階にきておると思うわけです。そういう段階でありますので、厚生大臣もせっかく十分に誠意を持って協議をする、こういうことを言っておられますから、郵政大臣と厚生大臣とで十分に御協議を願いたいと思いますが、ただ私は厚生大臣にこの際、横道へそれますけれども意見を聞いておきたいと思いますことは、こういうふうに、とりやすい、たとえばお年玉はがきに一円の寄付金をつけるということになりますと、これは比較的とりやすいわけですね。こういうふうなことを、あなたが何か名案がないかということを言われましたけれども、たとえば一つ、今度いろいろ公団ができておりますけれども、こういう寄付金については――こういうことを言いますと映画館の興行主なんかは反対をするかもわかりませんけれども、たとえば映画の入場者に対して、あるいはまたその他のスポーツの入場者に対して、あるいはまた競輪、競馬とかいうような遊びの場ですね。そういう場における場合に、その入場券のたとえば一割なら一割とかという形の寄付金というようなものを私は考えていってもいいんじゃないかと思うのです。これはちょっと百円の映画を見るのだったら、その際に十円を寄付するということになりますと、私はこれは非常にいい考え方じゃないかというふうに考えておるわけでありますが、こういう点については厚生大臣あたりはお考えになったことはございませんか。この社会事業団体あるいは社会福祉団体に対する基金としての問題のあり方を……。
#36
○西村国務大臣 いろいろな娯楽機関の入場料にプラスして何とか金を得ようというようなことは、今まで考えたことはありません。その金が悪いという意味ではございませんが、それはなかなか問題がまた別にあると思います。むしろ、やはり年賀はがき等で、年の始まろうとするときに世の中の年を越せない貧しい人に施してやりたいというのが、それの方が人情に通ずるのではないか、こう思いますので、競輪、競馬、映画館の入場料等にプラス何かして、それから取り上げて社会事業に回そう、それはやはり相当に考えなければならぬでしょう。直ちに賛成はできませんが、検討はいたします。
#37
○森本委員 私が言いますのは、本来ならばそういう経費についてはすべて国が負担をしてやるべきである、しかし、現在の段階においてあなたたちがやっておるところの行政方針では、なかなかこういう更生団体あるいは福祉団体に対してすみずみまで足らない。そこで、今言いましたようにお年玉はがきの問題においてすら、それは十数年来解決がつかない問題である。まあここは一番とりやすいところである。とりやすいところに入っておりますけれども、今のようにたとえば入場料の問題なんかになりますと、かなり問題はありましょう。確かに社会的にも問題はありましょうけれども、そういう点を十分に考えて、こういう社会保険あるいは社会事業団体、社会福祉団体というものについては、恒久的な一つの基金措置というものを講じなければ――これは御承知の通り毎年々々、予算の編成のときに一番陳情の多いのは厚生省の関係の団体であります。しかも毎年々々同じことを陳情してくる。そこで毎年これが解決つかない。今の国家の乏しい財政の状態においては、なかなかこの厚生省の関係が充実をするということはむずかしい。そうなって参りますと、万やむを得ずいろいろのことを考えていかなければならぬのではないか。これはなかなかむずかしいとかいうことではなしに、やはり現在の国家財政の状態から考えていくとすれば、そういう基本的な問題についても抜本的に考えていかなければならぬ点があるのじゃないかという点を私は言っておるわけでありまして、たとえば一つのアイデアとしてはそういうものもある、こういうようなことを言ったわけでありますので、別に私としてはこれを今直ちにどうせよこうせよ、こういうことではないのであります。ただ、たまたま今のお年玉はがきの問題においてすら、十数年来解決がついておらぬ、そういうふうな情勢であるからこそ、こういう問題についてはなお一そう厚生省としては新しい一つの政策というものを考えていかなければならぬのではないか、こういう点を言っておるわけでありますので、話をもとに戻しまして、このお年玉はがきの点については、一つ十分に今後とも厚生大臣と郵政大臣が協議をせられまして、この恩恵を受ける人がより一そう恩恵が受けられますように、同時に郵政省としても行政の筋が通りますように、一つ両方が十分慎重に協議せられんことをお願いいたしまして、厚生大臣に対する質問は終わります。
#38
○津雲委員長 厚生省関係の皆さんお引き取り下さい。
#39
○木村(公)委員 今のお年玉とは関係がないけれども、それに多少関連しておるようなことだから、この機会に一つだけ資料の要求を申し上げたいと思います。それは速達料の問題なのですが、三十円の速達料というものが非常にふえておるはずです。どの程度ふえておるかということを鮮明するために、速達と普通郵便との比率を資料としてお出しいただきたいということ。それから三十五年度から今日までの速達の伸び率――このころは事業家その他は、一般の方はどうか知らぬが、ほとんど速達を利用しておるような傾向があって、おそらくこれは驚くほど増加しておると思う。お年玉の六億や七億は問題ではないのです。だから、われわれは三十円を何も知らないで出しておりますが、これはもう郵政省にとっては大へんな増収入だと思いますので、その点を一つこの機会に鮮明しておきたいと思います。それから速達の回数が多くなればコストも下げてもいいんじゃないかということも考えられますから、三十円の算出の基礎、これはいつおきめになったか、これは法律を見ればわかりますが、そのときの算出の基礎を教えていただきたい。
 以上の資料の提出をお願いいたします。
#40
○津雲委員長 勝澤芳雄君。
#41
○勝澤委員 今の問題にちょっと関連してお尋ねしたいのでありますが、お年玉はがきというのは、今コストは大体幾らになっているのですか。
#42
○佐方政府委員 お年玉はがきのコストだけについてこまかく計算した正確なものは今ございませんけれども、はがき全体といたしましては、普通はがき五円と年賀はがき四円と、二種の収入がございますので、両者を平均いたしますと収入といたしましては四円五十銭くらいになり、これに対する原価としましては、五円をちょっとこしておるという形になっております。
#43
○勝澤委員 そこでお年玉はがきの四円、五円というのが、よく私ども出すたびに思うのですけれども、四円でいければ四円の方がいいということで、四円の方が売れるのでしょうけれども、やはり何か五円を出すと損をしたような気がするのですが、先ほどの話を聞いていますと、普通のはがきが五円だ、だからこの年賀はがきも五円で売る。それに希望のある人といいますか、そういう人が一円足して、それを足りない社会保障の費用に使う、こういうものの考え方というのは私は大へん検討すべきものだと思うのです。そのことは、ある代議士から年賀はがきをもらった、やはり一円社会奉仕をしている、こういうことになると思うのです。この会社は六円で出してよこした……。こういうことで、それはやはりPRの仕方といいますか、宣伝の仕方によっては、年賀はがきというものは事業界でもあるいは政界でも、たくさん出す人たちが社会奉仕のために出すのだ。一万枚買ったら一万円私は社会に寄付したのだ、こういうことになるのじゃないだろうかと思うのです。ですから、ものの考え方をここで変えて、そうしてそういうものは積極的に出ていく。普通は五円だけれども、じゃおれはことしは年賀はがきで一万円寄付しよう、それは自分が直接寄付するのでなくて、はがきでもって代弁していく、こういう考え方を広めていけば、六億なんていわずに十億、二十億くらいは出るのじゃないかと思います。そういう点を先ほどの森本委員の質疑を聞いておりまして感じました。私は、やはりものの考え方を変えて、そういう一つの国民運動を起こす、こういうことによって、できる人はこのお年玉を一円相手に送る、それが積もり積もって大きな社会福祉の資金になっていく、こういう考え方をしていけば、今の問題なんかは前向きの形で解決するのではないかと思いますので、その点について大臣、せっかく大臣になられたのですから、一つくらい置きみやげされていくのもいいと思うのですが、どうでしょうか。
#44
○小沢国務大臣 事業の経営の方から考えますと、結局五円にいたしましてそれにプラス一円ということは、非常にいいことでありますけれども、今のところ、みそは結局普通のはがきは五円でやっておる。そのお年玉はがきの五円だって、そのうち一円は寄付するということで、何とはなしに寄付するというような面があるわけでございまして、郵政省といたしましても、経営の面といたしましては、もちろんその五円プラス一円という考え方がいいわけでございますけれども、また一面料金体系の問題もありますし、それからお客さんの方の顧慮もありますし、そういう点をいろいろ今研究している段階でありまして、今おっしゃいました点は十分一つ検討さしてもらいたいと思います。
#45
○森本委員 今、木村委員の方から要求がありましたけれども、ついでに私も郵政事業を明確にするという点において、第一種からすべての郵便物の原価計算を出していただきたい。これは速達だけでなしに、速達、書留、それからはがき、封書、全部の原価計算を出していただきたい、これは決算でありますから、一つぜひお願いをしておきたいと思うわけです。
 それからもう一つ資料として要求しておきたいと思いますことは、先ほど大臣があとからつけ足されました、会計検査院からも指摘をされておりましたこの再評価について、検討して三十六年度終わった、こういうことでありますが、それの内容について、あとからでけっこうでありますから一つ資料でお出しを願いたい、こう思うわけであります。その資料を見まして一つ検討してみたいと思いますから、この二つの資料をぜひお願いしたいと思いますが、どうでしょう。
#46
○長田政府委員 かしこまりました。なお、ただいまの後ほどのあれにつきましては、もし非常に詳しい資料でなくてよろしゅうございましたら、この席で答弁してもいいと思います。
#47
○森本委員 これはやはり書類でいただきたい、こう思っておりますので……。
#48
○長田政府委員 かしこまりました。
#49
○森本委員 三十五年度の決算の中で、大臣も説明せられておりましたが、無集配特定郵便局が百九十二局できておる、こういうことになっておりますが、これは予算では何局でございますか。
#50
○佐方政府委員 予算では二百局でございます。
#51
○森本委員 三十五年度に無集配特定郵便局を設置してもらいたいという要望は、何局でございますか。
#52
○佐方政府委員 大体五カ年間に千五百程度は資格があるだろうということで計算をいたしましたけれども、本省へ直接何局上がってきたという表は手元に持っておりません。しかし、全体的に非常に要望がありまして、われわれといたしましては、いろんな視野から考えまして、五カ年間に資格があるものは千五百くらいある。そうでないものも非常にたくさん要望があります。
#53
○森本委員 そういたしますと、三十五年度は大体千五百程度要望がある、こう見てけっこうですか。
#54
○佐方政府委員 いろんな機会に申し込まれたものを考え合わせますと、それくらいあると存じます。
#55
○森本委員 そこで百九十二局の設置についての四半期ごとの数字をお願いしたい。たとえば第一・四半期、第二・四半期、第三・四半期、第四・四半期と各四半期ごとに、この百九十二局というものはどの程度ずつできていっておるのか。
#56
○佐方政府委員 実を申しますと、この年度におきましてできましたのが百九十六、廃止されたのが四局、こういうことでございますので、合わせて二百局近いのでありますが、四半期ごとの数字は、ここに資料を持っておりません。別途調査いたします。
#57
○森本委員 いや、私が特に四半期ごとということを要望したのは、予算では二百局ある。国民の要望は約手五百あるということでありますが、実際には百九十六局やっておりますから、まあ成績はいい方であります。悪いとは言いませんけれども、どうもこれが年度末になって一挙に出ていく気配がある。私が前から言っておりますことは、予算でありますから、一年間に大体平均して使っていくということを考えていかなければならぬにかかわりませず、この無集配特定局というものを設置する場合には、三月の年度末になって一挙に全部設置してしまった。第一・四半期、第二・四半期はほとんどゼロに近いという数字が上がっておるわけであります。それを参考までに聞いたのでありますが、郵務局長は頭がいいので、頭の中で大体第三・四半期、第四・四半期でどの程度ということはわかっておりませんか。
#58
○佐方政府委員 ごく最近の例を考えますと、本省としまして、地方の要望を考えて順番などを検討いたしまして、夏までには郵政局に数字を示すわけでございます。そうしてこの設置は、郵政局長の権限でございますので、郵政局においてどの地点が適当だということをきめましても、実際に業務開始いたしますためには、局舎を借り入れる問題でありますとか、新築する問題、それから特定局長を任命する問題等がありますので、先生御指摘の通り、早いものでもやはり第三・四半期の末から第四・四半期にかたまって開局せられる、場合によっては年を越してから開局せられるというのが実情でございます。
#59
○森本委員 そういう実情であってはいかぬわけで、それを一つ改正をして、その年度を平均をしていく。大体の様子というものは、そういう場合にはずっと千五百局を検討してわかっておるわけでありますから、わかっておるものは第一・四半期にも出してしまう、第二・四半期、第三・四半期、第四・四半期にも出す、こういうふうに年度を平均して出すようにしてもらいたい。これは確かに二百局くらいを年度末にすれば、郵政省としては若干金が余ることは余ります。しかし、予算としては年度初めから受けるだけの予算を組んでいるわけでありますから、これはやはり第一・四半期から平均をしていくようにぜひやってもらいたい。これは私がもう五年くらい前ですか、要望いたしまして、時の大臣が承知いたしました。その通りやりますと言って、初めの半年くらいはやりましたけれども、またもとのもくあみに戻って参りまして、今やはり同じようなやり方をやっておるわけですが、これは何といたしましても、せっかく国民が待ちかねておる郵便局の設置でありますから、予算が通りましたならば漸時実行予算の中で計画的に進めていただく、こういうことをぜひやっていただきたいと思うわけであります。一つ大臣、この点は常識でわかることでもありますから、就任後日浅くともわかると思いますが、どうですか。
#60
○小沢国務大臣 予算がきまりましたら、今の御指摘のありましたように、年度末に集中しないようになるべく早くやるように努力したいと思います。
#61
○森本委員 それからもう一つ聞いておきたいと思いますが、この三十五年度予算におきまして簡易郵便局の設置については何局になっておりますか。
#62
○佐方政府委員 三十五年度におきましては、簡易局の設置は五百局ということになっております。
#63
○森本委員 予算が五百局で実際に設置した数は何局ですか。
#64
○佐方政府委員 三十四局でございます。
#65
○森本委員 予算が五百局あって実際に設置をしたのは三十四局、間違いありませんか。
#66
○佐方政府委員 間違いございません。
#67
○森本委員 会計検査院にお尋ねいたしますが、ただいまお話のように、予算が五百局ありまして、それで実際に設置が三十四局、こういうことになりますと、これは予算が間違っておるのか、あるいはやり方が間違っておるのか、いずれかと思いますが、会計検査院としてはこの点についてはどうお感じになって、どういうふうな注意を郵政省にお与えになったのですか。
#68
○樺山会計検査院説明員 簡易郵便局の点は、特に郵便局の設置の関係でございまして、いろいろな事情があったと思います。それに対して注意はいたしておりません。
#69
○森本委員 いろいろな事情があることは当然でありまして、いろいろな事情がなければ五百の予算の中で三十四局の設置ということはまずないと思います。ただ、いろいろの事情があるにしても、これがせめて三百局以上こしらえた、あと百二、三十はいろいろな事情があってできなかったということであるとするならば、これは一応弁明が立つと思います。しかし、予算をとるときには五百局どうしても必要であるということで予算をとっておるので、いざ実施段階に移すということになりますと三十四局、こういうことでは何かここに一つ計画の食い違いがあるわけであります。予算を編成する際の食い違いがあるのか、あるいはまた予算実行上に食い違いがあるのか、いずれかの食い違いがなければこんなべらぼうな数字は出てこないと思うわけです。これは不当事項あるいはまた不正事項ではありません。ありませんけれども、高等な政策といいますか、いわゆる予算上起る問題でありますから、会計検査院としてもこういう点についてはもっと注意をして見ておってもいいじゃないかという気がしますが、その辺はどうですか。確かにこれは不正事項、不当事項ではございません。ただ政策の誤りでありますが、こういう点については会計検査院としてはあまり口出しをする権限はありませんか。
#70
○樺山会計検査院説明員 業務会計でございますので、業務が実際にどういうふうに施行されているかということは、もちろん一般的には私どもの検査の範囲になってくるわけでございまして、ただいまおっしゃったことにつきまして、従来あまりそれほどの検査をいたしておりませんが、なお今後検討させていただきます。
#71
○森本委員 一つ会計検査院に私は要望しておきたいことは、これはそう言ってはなんですが、不正事項、不当事項ということも、大いにこれは国民の金でありまするからやらなければなりません。そういう点も徹底的に私は会計検査院にお願いをしたいと思いますけれども、やはり著しく予算項目と実行予算とが違ってきたような問題については、やはり私は会計検査院としてはこういう点については注意事項なりあるいは次の予算編成にも関係をすることでありまするから、一つこれは予告をするとか、そういうような手段を私はとってしかるべきじゃないか、こう思うわけでありまして、今後会計検査院としても、そういう点については十分に一つ細心の注意を払うようお願いしたい、こう思うわけであります。
 そこで郵政省にお聞きをいたしますが、この五百局の簡易郵便局の設置を、予算要求してたった三十四局しかできておらぬということでありますが、三十四年度の簡易郵便局の全国の設置要望数は何局ございましたか。それがわからぬとこの予算がよかったか悪かったかわからぬわけであります。
#72
○佐方政府委員 三十四年度のことでありますので、私、正確な資料を持っておりません。実際問題としましては、一般的に特定局の要望が強くてそれができませんので、簡易郵便局をつくったらどうでしょうかというお勧めをいたしましたけれども、簡易郵便局の設置についてはいろんな点で、手数料が安過ぎるとかあるいは請負形態にしてもらったらいいじゃないかという要望がございまして、現状のままではそんなに多くの希望はなかったというように聞いております。
#73
○森本委員 だから三十四年度に大体簡易郵便局の希望者数がどの程度あったか、その希望者数がどの程度あったから五百局の予算を要求した。ところが実際に予算を実行してみると、これがまた違ってきた、こういう数字にならないとこれは審議にならないわけであります。だから私は三十四年度中に簡易郵便局がどの程度全国から要望があったのか。それによってこの五百局の予算というものを要求をしたわけでありますから、それを聞いておるわけでありますが、これは今郵務局長が言われた通り、簡易郵便局というものは今御承知の通り農業協同組合あるいは漁業協同組合、市町村の地方公共団体、これ以外はやれないわけであります。ところが実際問題として地方公共団体、農業協同組合、漁業協同組合が簡易郵便局を引き受けたにいたしましても、実際問題としては手数料が非常に安いから、農業協同組合なり市町村公共団体というものが月額大体七千円程度というものを負担をしなければならぬ。だから結局こういうような簡易郵便局をこしらえた場合に、便利なことはわかっておるけれども、そこまで負担をして地方公共団体としては簡易郵便局を置いてもらいたくない、こういう非常にちぐはぐな矛盾をした考え方を今の地方公共団体は持っておるわけであります。こういう点について、われわれとしてはこういうような簡易郵便局というようなものをこしらえるよりかは、無集配特定郵便局をもっともっと設置をすべきであるということを前から要求をいたしておりますし、簡易郵便局法なんという法律はどだい間違っておるという社会党の反対を押し切って無理やりにこの法律を通したのは時の政府でありますが、結局結果はこういうふうに現われてきておるわけでありまして、こういう点については社会党の言うことが全く正しいということが、数字によっても現われておるわけでありますけれども、それは余談になりますけれども、いずれにいたしましてもこういうふうなでたらめな数字はないと思うわけであります。それでは、三十五年度の決算でありますから、三十五年度の数字はあると思いますが、三十五年度に簡易郵便局を設置をしてもらいたいという要望数が、各郵政局から本省を通じて集まった数は幾らになっておりますか。
#74
○佐方政府委員 この数は、三十五年度につきましては本省で審議いたしておりません。しかし、三十五年度におきましても全般的に何か経営形態を変えなければならぬのじゃないかというようなことで、五百局予算的には要求したように聞いておりますが、実際的には経営形態のことまで手をつけられなくてそのままでございましたので、大体三十四年、三十五年と同じく相当勧奨いたしましたけれども、あまり希望者はここに申し上げるほどたくさんはなかったというふうに聞いております。
#75
○森本委員 今の各局長が三十五年当時の局長でないから、実際私が質問をしても、なかなか核心に入らないわけですが、そのときの局長を引っぱってきてやると、これは非常におもしろいのですが、みんなかわった者ばかりですから、なかなか問題が核心に入らないけれども、これはかわった局長であっても、そのときの局長と思って質問しないとしようがないわけでありますから、一つその点を誤解のないようにしてもらいたいと思います。
 それでは、まず五百局の予算の積算根拠というものはどういう積算根拠でこの五百局というものを要求しておるわけですか。
#76
○佐方政府委員 これは何といいますか、窓口の機関を置いてくれという要望が非常に強いものですから、全体的に五千局程度全国に広げたらいいのじゃないか。そのうちで特定郵便局としては千五百くらい考えたらいいのじゃないか。そうしますと、残りの数字としては五カ年計画でございましたので、大体六百から七百ということになりますが、予算の関係で五百ぐらいずつやったらどうかといった程度のことでございます。
#77
○森本委員 いや、五千局要望があったというのは、五千局それでは簡易郵便局をこしらえてもらいたいという要望があったわけですか。
#78
○佐方政府委員 いや、全体的に私どもの方で考えまして、窓口を今後長期にわたって置くならば、それくらいのことを考えたらどうかということを考えたわけでございます。
#79
○森本委員 無集配特定郵便局は、郵政省が勝手に置くことができます。しかし、簡易郵便局というものは、先ほど言いましたように地方公共団体、もしくは農業協同組合、漁業協同組合でなければ置くことができません。だから地方公共団体なり、農協なり漁業協同組合から要望数が出てこなければならないはずです。その要望数が出てきた積算根拠に基づいて、それで予算を策定をして全国で三千なら三千という数が出てきておる。しかし、三千は無理であるから二千なら二千の予算措置をしよう、こういって予算ができるのがあたりまえで、そうでないと郵政省が勝手にできるものならば郵政省が勝手にやってもよろしい。私が言う積算根拠というものは、そういうふうに全国の地方公共団体、農協、漁業協同組合からどういうふうな簡易郵便局を設置してもらいたいという数字が出てきておって、その数字をどういうふうに査定をして、この五百局という数字になったのか、こういうことであります。
#80
○佐方政府委員 先生の御質問いただいておりますようなものに的確に合うところの資料は、持ち合わせておりません。
#81
○森本委員 そうすると、そういう数字がないということは、結局簡易郵便局というものは、郵政省が五百局くらい置いたらよかろうということで、つかみどりの予算にしたわけですか。
#82
○佐方政府委員 つかみだと言ってしまうほどの大ざっぱなものではございませんで、郵便局を置いてくれという要望が非常に強いものですから、そういうことから推測いたしましてやったものでございますけれども、では正式にどれくらいの申請があったか、その資料は持っておりません。しかし、何かめくら判でやって、はい、さようでございますというようなものではないわけでございます。
#83
○森本委員 私は別にあなた個人を責めておるのではないのです。これはあなたの前任の前任の局長の時代でありますから、あなたは非常に苦しい答弁になっておると思うのですが、けれども今言いましたように、これは全然積算根拠がない。積算根拠がないということは、無集配特定郵便局なら郵政省が千局置こうが五百局置こうが、予算を組むことは勝手であります。これは、郵政省が置くわけですから、その地方の村村や町々は便利になることでありますから反対いたしません。ところが、この簡易郵便局は郵政省が置こうと思っても置けないわけであります。地方公共団体等から申請がなければ。だから、その申請がないのに結局五百局くらい置いたらよかろうということは、これは私が言っておるように郵政省のつかみどり予算ではないか、こう言うことを言っておるわけです。あなたの方でつかみどりの予算でないということであるならば、十の郵政局がありますから、十の郵政局で地方公共団体なり農業協同組合、漁業協同組合から集まったところの簡易郵便局の設置の希望者数というものがあって、その希望者数を査定したものがこの数字だ、こういうことにならなければいけないわけです。その数字でないということになると、あなたがどう答弁しても、これはつかみどりではないか、こういうことを言っておるわけです。
#84
○佐方政府委員 どうも的確な要望の数字を持っておりませんので、私としましても別にこまかい算出根拠の御説明ができなくてまことに申しわけない次第でございますけれども、当時としては簡易郵便局を何とか置かなくちゃならぬ、しかし、置くにしましても手数料の問題と経営形態の問題でできないのだ、要望は相当ある、しかし、実際その受け手がないというようなことから、経営形態もすっかり変えてふやしていったらどうだろうというようなことで、この要求がされておるように聞いておる次第でございます。
#85
○森本委員 もうこれ以上この問題は深追いいたしませんけれども、とにかくこれは相当郵政省としては研究を要する問題じゃないか。こういうことをやるから大蔵省になめられてしまって、幾ら予算のときに頭をぺこぺこ主計官に下げたところで一ぺんにけられてしまうことになる。理の詰んだ予算要求というものをすれば、大蔵省だってそう簡単に拒否できない。ところが実際に予算の実行上、ふたをあけてみると、こういうふうな予算の編成をされておったのでは頭が上がらぬはずであります。こういうふうな点については、私はやはりただ予算が取れたらいいということでいくべきじゃない。やはり、こういうときについてはちゃんとした積算根拠を持って――これはまた実際問題として大蔵省も大蔵省だと思うのです。一つも積算根拠も何もない。つかみ取り予算を認めた方も認めた方なら、これを要求した方も要求した方だ。それから、検査した会計検査院も会計検査院だ、この問題についてはとにかくいいことは一つもない。こういう点については先ほど来言っておりますように、不当事項、不正事項ではないけれども、行政官としては厳に戒むべき問題であるというふうに私は考えておりますので、一つ……。
 今度の問題についてついでに申し上げておきますが、今後おそらく簡易郵便局の問題については、こういうふうな問題がだんだん出てくるわけでありますが、この簡易郵便局の手数料の引き上げ、さらに簡易郵便局の待遇改善、こういう問題については将来どうお考えですか。
#86
○佐方政府委員 今御指摘いただきましたことにつきましては、全く弁解の余地もないわけでございますが、ただ三十七年度からこの経験にかんがみまして、やはり問題としては簡易郵便局の要望はあるけれども、経営形態を変えるか、あるいは手数料を上げるかという問題がございましたので、三十七年度におきまして、大体今までの手数料の二倍にするという予算が成立いたしまして、今、目下進行中でございますけれども、五百局程度の簡易郵便局はできる、こういうふうに思っております。従いまして、経営形態の問題が今どうということは考えておりませんけれども、三十八年度の予算編成におきましても、さらに四割ほど手数料を引き上げるということによりまして、消化していきたいというふうに考えておりますので、三十七年度になりますと、実態的な増加というものが相当に出てくるというふうに考えております。
#87
○森本委員 大臣に一つ、この今の簡易郵便局の問題については、質疑応答を聞いておってもわかりますように、これは郵政省も悪いし、それからまたこれを承認した大蔵省も大蔵省だ、また検査した会計検査院も検査院だというふうに私は考えざるを得ない。こういう点については、将来これは予算編成あるいは予算を実行する面について、十分に大臣としても注意をしていただきたい、こう思うわけでありますが、大臣の見解をちょっと聞いておきたい、こう思うわけです。
#88
○小沢国務大臣 簡易郵便局は、最近はだいぶふえたわけでございますけれども、この経営形態、そういうような点もいろいろ考えまして推進していきたい、そういうふうに考えております。
#89
○森本委員 それから、この会計検査院から指摘をせられておりますところのこのパラボラ・アンテナの不当事項でありますが、これは鹿島の今度の宇宙通信の施設の、電波研究所の問題ですか。
#90
○長田政府委員 さようでございます。
#91
○森本委員 結局この結末はどうつけたわけでありますか。
#92
○西崎政府委員 この工事は、今先生のおっしゃいましたように鹿島に建設中の施設でございます。御承知のように日本として初めての試みでもありましたので、またこれは電波研究所で工事の実施をやっておりまして、いろいろ経験の不足とかあるいは未熟な点がありまして、そのような事態を招いたということは、非常にわれわれとして遺憾に存じておりまして、今後こういったことがないように十分配意して参りたい。またこれに伴いましてそれぞれ適当な処分もいたしておる次第であります。
#93
○森本委員 これは電波管理局長がそういうふうに答弁をすべきものですか。建築関係じゃないですか。あなたがセメントの何まで勘定するのですか。
#94
○西崎政府委員 これは先ほど申し上げましたように、電波研究所長の担当している面でございまして、私が直接担当しておるわけではございません。
#95
○森本委員 これはどうして電波研究所長がそういうふうな積算根拠をするのですか、建築部がやるわけじゃないのですか。
#96
○西崎政府委員 これは御承知のように一般会計でございまして、研究関係の施設でもございますので、電波研究所長がこの工事の責任を負わされておるのでございます。
#97
○森本委員 そうすると、一般会計の工事関係というものは、建築関係は全然担当しないのですか。
#98
○長田政府委員 電波関係の建築につきましては、建物等を主としますものは建設省の方でやることになっております。施設を中心にいたしますものは郵政省側でやるということになっておりまして、予算の建前からいたしまして、電波研究所の施設を整備する問題につきましては電波研究所が直接やる、そういうふうなやり方をとっております。
#99
○森本委員 そういたしますと、建物その他については建設省が行なうことになるわけですか。
#100
○長田政府委員 建物を主とします構築物等につきましては、仰せのように建設省がやるわけでございますが、パラボラ・アンテナの関係では施設が中心になった関係がございまして、電波研究所がやっているわけでございます。
#101
○森本委員 そうすると郵政省の建築部は、こういう問題については全然参与する資格がないのですか。
#102
○長田政府委員 大体におきまして、そういうようなことになっております。
#103
○森本委員 これは法規上そういうことになっておるということであるとするならば別でありますけれども、しかし、同じ郵政省の中におって、郵政省の建築部というものは、他の省と比較しても、要するに建築関係の陣容、人材というものは豊富に持っているわけです。建物その他については相当経験も積んでおるわけでありますから、私に言わせますならば、パラボラ・アンテナそのものであるとするならば別でありますけれども、この下のコンクリート台その他については、建築部あたりに積算させてちゃんとやらせたならば、おそらく私はそう間違いがないと思う。これはもう相当の経験者ばかりおります。しかし、電波監理局でこれをやろうとするならば、おそらくこれはしろうとでございますから、技術者としての弱電関係だけを考えていきますから、こういうふうな問題が起こるのじゃないか。だから、これは一般会計でありましても、同じ郵政省ということであるとするならば、少なくとも建築関係については建築部の技術陣の陣容と人材というものを動かすような配慮はできないものですか。おそらく郵政省の建築関係というものは、建設省に比較いたしましても、建物その他については私は実績が相当大きいと思うのです。それがわざわざ他省で認められなければならぬということになるよりか、郵政省の中にあります建築部の方でこれをやるということにすれば、こういうふうな事故はないのじゃないか。電波研究所長あたりにやらしたのでは、こういう事故が起こるのは私は当然だと思う。電波研究所長がコンクリートをどうこうというところまではいかぬと思うのです。ただパラボラ・アンテナをどういう方向につけるとか、どういうアンテナであるかということについては、それは研究所長の所管であろうと思いますけれども、この問題になっておりますところは土木建築であります。下の問題は、そういう点はどうなっておるかということをどうも疑問に思うわけでありますが、大臣はその方の専門家でありますから、こういうことはどうでしょうね。
#104
○小沢国務大臣 私はこういうコンクリートの問題とか、それから土台の問題とかいうようなものは、建築部でやれば一番なれた仕事ですから積算を誤るということはないと思います。そこでその上のパラボラ・アンテナのいわゆる電気設備の問題につきましては、研究所の方でやるのが当然だと思いますけれども、これまでのシステムがそういうふうになっていたので、そういうふうにしたのだそうで、そういう点については今後も十分注意いたしまして、エキスパートによく見さして誤りのないようにすることが必要じゃないかと私は思います。
#105
○森本委員 今の大臣の御答弁でけっこうでありますが、同じように郵政省の中にありますから、一般会計、特別会計と変わっておりましても、やはりもちはもち屋でありますから、かりに電波研究所長の権限下にありましても、そういうものが一応できましたならば、建築部の担当にこういう格好でやりたいと思うが、お前のところの意見はどうかということで念には念を入れてやっておけば、こういう事故は起こらぬと思うのでありまして、今後も電波関係の工事その他あると思いますので、そういう点は十分気をつけていただきたいと思うわけであります。
 なお私は、職員の不正行為その他についてもお聞きしたいことがたくさんございますけれども、同僚議員の質問がありますので、一応私の質問はこの程度で本日は終わりたいと思います。
#106
○津雲委員長 勝澤君。
#107
○勝澤委員 郵便貯金特別会計について少しお尋ねしたいのですが、この内容を見ておりますと、三十五年度において六十七億三千七百万円の赤字が出て、累計四百八十五億一千九百万円の赤字が出ておるようでありますが、これは資金運用の問題にあるようでありますが、現状はどういうふうになっておりますか。
#108
○金澤政府委員 大蔵省に預託します利率が当時六分でございました。その六分の利息をもらいまして預金者の利息とか、あるいは経営コストをまかなっておるわけであります。それで、おもな原因といたしましては、その利率が低くて経営費をまかなうことができないということがございまして、毎年赤字を繰り越した。それがたしか三十五年においては累計四百九十四億になったと思います。そこで郵政省としてはぜひちゃんと経営のできる利息をもらいたいということを長年主張して参りまして、この三十五年を最後にいたしまして、三十六年から六分に特殊利子と申しますかを五厘プラスいたしまして、六分五厘になったわけでございます。そして将来この郵貯特別会計というものを独立採算の方に持っていきたいということでございまして、今までの四百九十四億というものは関係法律を改正いたしまして返還義務を打ち切ったわけでございます。そういう関係で赤字が続きまして、それが堆積した。そのかわり今度は独立会計というので、毎年々々の経営の中では、あるいはこれもからまるでありましょうが、それは借入金でまかなっていき、次の年に自分の中から払っていくという格好になったのです。
#109
○勝澤委員 そうすると、預金がふえればふえるほど赤字がふえていく、こういう形に現実的にはなっておるわけですね丁結局それは運用利回りが悪かったのでそれを上げた。上げて今三十六年度ですか三十七年ですか、その辺はどうなっておりますか。それから打ち切ったのはどこでやったのですか。
#110
○金澤政府委員 先生の仰せの通りでございます。そこで資金コスト、利息を払って経営費を払いますと、赤字が出るのは当然ということになりまして、それは預金部の方から繰り入れ金という形でやっておったわけでありますが、三十六年度から関係法律を改正いたしまして、先ほど私が申し上げましたように、六分を六分五厘というふうにいたしまして、それは郵貯会計を独立採算制に持っていきたいということで大蔵省と話がきまりましてそうなったのであります。
#111
○勝澤委員 運用利回り六分五厘で、その預金コストは幾らですか。そうして最近の経理の状況はどういうことになっておりますか。
#112
○長田政府委員 お答えいたします。
 先ほど貯金局長が申されましたように、三十五年度までは資金運用部に預託いたしました利率六分で郵貯会計の歳入になっておりましたが、三十六年度から六分五厘に上がりますと同時に、貯金局長が申されましたように、一種の独立採算のような形になりまして、不足分は、今お話の預金者に対する支払い利子、それから郵政事業特別会計に繰り入れて事業運営をしていく経費、両方を資金運用部の預託利子でまかなうわけでありますが、三十六年度から独立採算的にいたしまして、従来の資金運用部から繰り入れました五百億近い金は打ち切り、新しく発足いたしまして、今後収支が逆ざやになりました場合には、利子のつく金を借り入れてやっていく、そういう建前になったわけであります。三十六年度からは、収入の方は先ほど申しましたように六分五厘に雑収入が〇・〇四%、従いまして、収入が預託金に対して六・五四%ということになりました。支出の方は、預金者に対する支払い利子が四・六三%、それから郵政事業特別会計に繰り入れますいわば事業費が二・〇四%で、合わせまして六・六七%、差引〇・一三%が逆ざやでありまして、十五、六億の赤字が出たわけであります。それは借入金でまかないまして、三十七年度に引き継いだわけでありますが、三十七年度は預金の伸びが非常に順調に参りましたために、収入の方は先ほどの通り六・五四%、支出の方は支払い利子が四・四六%、事業経費も総体的に安くなりまして一・九七%、合わせまして六・四三%で、〇・一一%の純ざや、逆ざやが解消いたしまして黒字が出て参りましたので、三十七年度におきまして三十六年度に発生いたしました赤字を解消いたしました。三十八年度の予定といたしましては、相当の黒字も出し得る、そういうような見込みでございます。
#113
○勝澤委員 次に、郵政犯罪の概況についてお尋ねしたいのですが、最近ときどき郵政犯罪が新聞に報ぜられるわけでありますが、三十五年度それから三十六年度の状態を見てみますと、三十六年度はまさに犯罪件数が相当多くなっているわけであります。これらに対する対策につきましても会計検査院から、三十六年度の決算書を見ますと、いろいろ指摘されておるようでありますが、やはり根本的な解決という点について会計検査院にも申し上げようと思っているのですが、どうもあまり効果のない是正事項じゃないだろうか。もっと奥深く突っ込んだ是正というものが検討されなければならないのじゃないかという話をしているわけであります。これはやはり社会的にも相当大きな問題になっているわけであります。しかし、このままに放置しておくわけにはいかないのでありまして、このことは、やはり何といいましても制度の上から不正ができないようにしなければならぬと同時に、不正を起こさないような環境というものも大事じゃないだろうかと思うのです。こういう点から金を扱う人たちの、たとえば待遇というものを比べてみた場合、銀行やほかの組合で金を扱っているけれども、やはり金を扱う人というのは、その職場の中では重要視されている、待遇の上からもよほど優遇されている。しかし郵政におけるそういう人たちというのは、一般と同じように取り扱われているのじゃないだろうか。そういう点からもいろいろ問題があるだろうし、あるいはまた犯罪の起こった原因を探求していけば、そういうこととは無関係だという統計も出ているのもあるようでありますけれども、やはり、これは郵政省としては大きな問題になっていると思うのです。従って、これらに対してもいろいろの対策を立てられていると思うのですが、最近の犯罪の傾向なりあるいはこれらに対する対策というものをどういうふうに行なっているかという点について、お尋ねいたしたいと存じます。
#114
○藤牧政府委員 郵政犯罪の現在の状況、あるいは過去五カ年と比較してどうなっておるかと申しますと、昭和三十二年度が部内、部外含めまして、貯金、保険、郵便全部含めました犯罪件数が二千六百一件でございます。三十六年度におきましては三千四百十八件、三十二年度の指数を一〇〇にいたしますと、三十六年度は一三一というふうに件数において伸びております。また犯罪金額におきましても相当の伸びといいますか、ふえております。こういう状況下におきまして、省といたしまして、第一に犯罪を起こさない、防犯ということに重点を置いております。防犯は分かれまして、まず第一に郵政事業に携わっている職員全部が防犯ということに目ざめなければいけない、こういうことでございまして、昨年以来各会合等を通じまして防犯意識の高揚ということをはかっております。もう本省ではそのために事務次官を長とする防犯対策協議会というようなものをつくりまして、一人々々の職員が犯罪を起こさないように気をつけるということを、まず第一にやっております。
 第二には仕事をやっていきます仕組み、それからそのやり方、これについて吟味を加えたわけでございます。第一に郵便なりあるいは貯金なりあるいは保険なりの仕事をやっていく組織、これに犯罪が入りやすい点がありはしないか、こういう点について各事業ごとに検討を加えまして、それぞれ所要の措置を講じましたし、また三十七年度おいても講ずる予定になっております。いずれ各事業をあげて御説明申し上げられるかと思います。それから、次に仕事のやり方でありますが、どうも郵政省現業内におきましては小人数の局が多いわけであります。大局はさておきまして、小局におきましてはチェック・システムというところにどうも欠ける点があるということでございまして、できるだけ固定執務ということを避けまして、三人くらいの局におきましては、常に仕事を変えるというような指導もいたして参っております。さらにそれに加えまして、防犯面から監察官あるいは監察官補等の考査というものも、防犯そしてまた潜在犯罪の摘発といいますか発見といいますか、こういう面に向けて努力を継続しておる状態であります。
#115
○勝澤委員 時間がありませんから、資料をお願いだけして、また次の機会にお尋ねいたしたいと存じますが、最近のあなたの方の御都合のいい統計でけっこうですから傾向を、一つ犯罪種別別に、それから金額別に出していただきまして、これらに対してどういう対策をされておるかというような、郵政犯罪をなくするためのあなたの方の対策というのを、できるだけ具体的に出していただいて、三十六年度の決算で会計検査院からも是正すべき改善すべき事項として出されておりますから、それらと比較検討して私たちとしても研究さしていただきたい、こう思いますので、その資料について一つお出し願いたい。
 これで私の質問は終わります。
#116
○津雲委員長 厚生省所管決算及び郵政省所管決算についての本日の質疑を終わります。
 これにて散会いたします。
   午後零時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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