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1962/03/19 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第12号
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1962/03/19 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第12号

#1
第043回国会 決算委員会 第12号
昭和三十八年三月十九日(火曜日)
   午前十時四十三分開議
 出席委員
   委員長 津雲 國利君
   理事 荒舩清十郎君 理事 木村 公平君
   理事 鈴木 仙八君 理事 勝澤 芳雄君
   理事 西村 力弥君 理事 芳賀  貢君
      久保田藤麿君    鈴木 正吾君
      福田 赳夫君    古井 喜實君
      久保 三郎君    森本  靖君
 出席政府委員
        郵政事務官
        (大臣官房電気
        通信監理官)  淺野 賢澄君
 委員外の出席者
        日本電信電話公
        社総裁     大橋 八郎君
        日本電信電話公
        社総務理事   平山  温君
        日本電信電話公
        社理事
        (監査局長)  大泉 周蔵君
        日本電信電話公
        社建設局長   庄司 茂樹君
        日本電信電話公
        社建築局次長  所  寅雄君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  白木 康進君
    ―――――――――――――
三月十八日
 委員水田三喜男君辞任につき、その補欠として
 田川誠一君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和三十五年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十五年度政府関係機関決算書(日本電信
 電話公社関係)
     ――――◇―――――
#2
○津雲委員長 これより会議を開きます。
 昭和三十五年度決算を議題とし、本日は、日本電信電話公社関係決算について審査を進めます。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。西村力弥君。
#3
○西村(力)委員 前回の質問によって問題点というものをしぼってきたわけなんでありますが、一つはどうしてもやはり技術の水準を上げなければならない、こういう反省の点、それから二番目は監督陣を強化しなければならないということ、三番目は業者自体の自己監査というものを厳重にやらなければならぬ、大体その三点が出て参ったわけなんでありますが、その他、もっとこの問題点というものを私たちお互いに検討し合って、これを浮かび上がらせて、将来電電公社の仕事が直に公共性に立ち、しかも国費というものが有効に使用されるという場合に、建設的な立場で進めていかなければならぬ、かような観点から、また本日皆様方においでを願ったようなわけなんでございます。
 ところで、前回、山形のあの事態というものは、山形にだけあった特異な事象ではないんだということを、ある程度あれは平山理事も認められたわけなんでありますが、この問題について、あなたの方でもっと的確に、山形の事態は偶発的なものではないんだということを、他の工事の問題について、この前の質問の後に、そういう調査をなされたかどうか、おそらくこれはなされていないであろうと私は思うのです。この場において、これは軽重の差こそあれ、全国的にいろいろな問題があると私たちは考えている、こういう発言で終わっているじゃないかと思うのです。そういうことであるとすれば、やはりこの審議というものは、この場さえのがれればよろしいということになってくる。私が意図し、祈念しておる建設的な審議というものは不可能になってくることになるわけなんであります。その点を調査せられたかどうか、これが私としてはぜひ聞いておきたい問題です。
#4
○平山説明員 お答え申し上げます。
 この前の委員会で山形の改式工事に関連していろいろ御指摘を受けました。また御答弁申し上げたわけでありますが、今先生のお話にありましたこういった種類の工事についてほかの方の問題を調査したのか、こういうことでございますが、私どもといたしましては、この間の委員会でも御答弁申し上げましたように、改式工事は毎年全国的にございますので、それに関連して障害というものが山形だけでなしにほかにもあるわけでございますが、しかし、この間先生から御指摘を受けましたように、手直しを何回もやったり、またあんなに長く公衆の利用者の方に電話が障害のままにしておいたという事例は、山形の特異なものである、こういうように思いますということをお答え申し上げたわけであります。それにつきまして、その後私どもといたしまして全部調べたわけではございませんが、やはり同種の工事につきましてその事情を調べましたところ、先ほど申しましたように、若干の障害はどこの場合でも出ておりますけれども、やはりあれほどの大きな手直しをやったり障害の瞬間が長いというようなものはほかにはないのであります。
 ちょっと補足して申し上げますと、改式の工事のときには、設備の悪い点をだいぶ入れかえましたり、また新しく方式が変わりますので、その新しい方式のものに従来の方式の電話を切りかえる等のことがございまして、工事といたしまして非常に入り組んだやりにくいむずかしい工事なのでございます。そこで状況からいいまして、技術的にある程度の障害が出るのはやむを得ないということを私思っておるわけでありますが、しかし、この間も御指摘のように、この障害は最小限度に食いとめて、極力利用者の皆さんに御迷惑をかけないようにすべきだと思っておりますので、私どもといたしましては十分反省いたしまして、今後こういうことのないように努めて参りたい、かように思います。
#5
○西村(力)委員 ここで問題にされたあと調査をされた、こういうことでありますので、年限の切り方は三十五年度以降でもよろしいのですが、建設関係に限らず、建築関係においても問題になった工事、それはどういう点が問題になったかというと、あなたの方で調査されたということでありますし、また私たちはここで問題を提起した以上は、そういう調査ということを直ちに反応してやってもらうということが必要であると思うのです。その資料をぜひここへ出してもらわなければならぬ、こう思うわけであります。これは建築関係にもぜひ一つ頼みたい、建設だけではなく。
 建築関係において一つ専門家にお尋ねしますが、局内マンホールというものをつくる場合において、一番工事の重点となる点はどういう点か、それを一つお聞かせ願いたい。
#6
○平山説明員 今、建築の者は参りますが、大へん申しわけございませんが、まだちょっとこっちについておりませんので、できましたら参りましてから答弁さしてもらいたいと思います。
#7
○西村(力)委員 先ほど申した資料を出す場合においては、漏らしてもらいたくない点はたくさんございまするが、「電電建設」の六二年八月号に出ておる東京地方保全課長、これの発言によると、「線路関係の障害はケーブル障害が大半で鉛工不良が多い市内ケーブルの切替を三〇Pぐらい単位で切るとのことですが、一〇Pぐらいでやって下さい。一〇〇P一ぺんに切って逆につないだ例もあり、全部不通になった例もあります。御注意下さい。」こういう発言をしているから、この例は克明に調べてもらいたい。報告を願います。
 それから六二年六月の「電電建設」にある栃木通信部線路課長の発言、これは「東京の大きな会社での仕事だが、大田原、真岡での工事で障害が多かった。公社の方から工事長等にきてくれと云ってもきてくれない。従業員は会社とは全然別な組が出て柱一本いくら、支線一条いくら、撚線向メートルでいくらときめてやっている。会社の内部事情に立ち入りたくないが、仕事を早くやらないと金にならない。監督がここを手直ししてくれと云っても、はいやりますやりますと云っても、いつの間にか帰ってしまう。監督がノイローゼになって二ケ月休んだこともあります。この様なことで、三ケ月か半年で障害が出てくるピンホールが多い。なるべく工事長が、現場を数多く廻って下さい。」こういう発言をしております。この内容を克明に一つ。
 それから、埼玉県通信部の線路課長、六二年九月号、これには「宅内工事が請負化されて日が浅いが、検査してみると、はなはだ寒心にたえない。工法を全然無視して、というよりむしろそれを指摘する前に根本的に教育しなくてはならない。他に鉛工不良が四〇%以上もしめている。工事障害が多く管理限界を越えることが、しばしばある。」この点も詳しく報告を願いたいと思います。
 それから、六二年五月号、栃木保全課長、「三十五年度の線路関係では、二十三件の請負で十六件の障害、三十七年度現在で八十一件の請負中六十件の害が出ておる。」これも詳しく報告願いたい。
 それから同じ六二年五月、栃木の保全課長談、「ケーブル障害の原因は鉛工不良、仮バンテージ巻、配端子函スタンプケーブル折損、ケーブル心線誤接続切替違いケーブル亀裂といったものがあります。何故RDワイヤーが絶縁不良になるかと云うことを検討してみますと、どうも全区間にわたって縦に傷が入っていると云うことが分りました。RDワイヤーを工事する場合、引張るときに、金車と支への間に入ったのを無理に引張ったので亀裂を生じたという様に思える点もある。現用回線を切替える場合は、必ず切替え前試験課の確認を得て切替えることをお願いしたい。その回線が話中の場合もありますし、使用している回線を無断で切るということは、厳に慎まなくてはならないと思いますので切替え前は必ず試験課に連絡願いたい。ケーブルを引く場合、金車を使って引きますが金車も使わずただ力綱で力まかせに引っ張りその綱がきれ、ケーブルが路上に落ちて障害になった例を私は現に見ておりますので、標準工具を使っていただき方法は標準工法に従ってやっていただきたい。」この点も詳しく。
 それから六二年七月、東京地方保全課長談、「膨大な工事量を消化するに当っても又公社としても、監督員を十分配置することはできない。従って必然的に業者の力に依存せざるを得ない、これが実態でございます。」このところは、監督員の配置というものはどの程度不足しておったのかということ。
 それから東京地方保全課長談、六二年七月でございます。「次にケーブル架渉の問題ですが、これについても一応実施法が決められています。しかし工事を急がされたり、或はその他の機具の関係でリング引きをする場合を多く見受けます。これがケーブル鉛被を損傷する大きな原因になるので、これについては正規の工法でやっていただきたい。」これの内容も明らかにしていただきたい。
 六二年八月、埼玉の保全課長、「マンホール改造時等、現在は荒なわ等で既設ケーブルをほう縛して保護する程度ですが、木製トラク等を考えてほしい。三十七年度から、公社に於ては現在の増大する工事に対処して監督実施要領が改正され、その内容は非常に監督の行動がはっきりされて、ある程度の工程は業者さんにお任かせするような格好になっております。」ということです、が、この内容ですね。大体その程度を一つ。
 そのほかあなたの方で調査された点がありますれば、それに付加して報告を願いたい。
 この今読み上げましたところによりまして、総裁にお聞きしますが、山形の事例というのは、偶発的な特異な事象であるとあなた自身が言い得るかどうか。
#8
○大橋説明員 私の本日まで聞いておりますところでは、改式工事にあたりまして時々障害が起きておるということは、そうまれな事象ではないように承っております。しかしながら、先般御指摘の山形の局の改式工事にあたってのごとき長期にわたり、また数多く御迷惑をかけたという事例は、これは今日まで非常に希有な例と承知いたしておるわけでございます。
#9
○西村(力)委員 しかし、今私が資料要求として長々と読み上げましたが、一〇〇P一ぺんに切ったというようなことも確かにありました。それから金車を使わずに力綱でずり引きをしている、そういうようなこともあります。鉛工不良は、四〇%の不良工事があったというような発言もございます。ですからやはり山形のような山形のようなという工合に言われますけれども、これは決して偶発的な特異的な事象ではないのだという、やはりそういう考え方をはっきり立てないとこれはいけないと思うのです。この席で、最後は今後注意するとかまことに遺憾であるというような言葉は私たちは必要としない。これに対処する建設的な方法だけを私は期待するのです。でどうこうというようなことは、これは要らないことなんです。ですからそういう点について、私としてはどうしてもやはり山形の事態を偶発的なものと見ることは、これは問題の前進のためによろしくない、こういう考え方です。そう見ることは誤りだ、そういう考え方に立っておるのです。ですからその点も総裁から御発言を願ったわけなんでございまするが、再度そういう立場というものははっきり、どうですか、総裁が言えないなら、平山さん、はっきりした――そういう電電公社のこういう問題に対する対処は基本的な問題ですからね、これは偶発的だと見るのは――そこだったらあの問題だけ解決すればいいが、これは基本的な問題につながるものですから、私の考え方をやはり一応認められて、電電公社としてそういう態度をはっきり打ち立てられる、再度お尋ねをいたします。
#10
○平山説明員 お答え申し上げます。
 先ほど先生が読み上げられました資料要求の関係工事につきましては、私ども十分調査いたしまして御返事申し上げたいと思います。
 それで、今の先生のお話のように、これの同種類のような工事がほかにもございますし、そのときにたとえば今先生のおっしゃった鉛工の障害がほかでも出ているじゃないかというようなことにつきましては、私もそれは出ていると思います。先般も先生が非常に詳しくお調べになってお話しになられましたのですが、実は鉛工ということは、私どもいろいろ工事の中では、非常に簡単なようでございまして非常に注意を要するむずかしい工事でございまして、この関係で線路工事で一番ウイーク・ポイントは鉛工と言っても差しつかえないほどむずかしい工事であります。それでございますから、こういう種類の障害がほかにも私どもはあると思うわけでございます。これは工法を改良したりあるいは先生が先ほどおっしゃいましたように技術水準を向上させたりいろいろな処置を講じて、私どもとしてもこれをなくするように努力を続けなければならぬ、そういう意味におきまして、決して山形だけにそういうものがあるとこう申しているわけではございませんけれども、私どもの技術者の常識といたしまして、こういった一つの工事には、ことに改式工事等にはむずかしさがあり、あるいは障害が出やすいような要因があるにいたしましても、山形の場合は少し異常じゃなかったかと一応そういうふうに思っておるわけでございますが、その点につきましては、なお先生の御指摘いただきました関係の工事も十分調べまして御報告申し上げますと同情に、今後ともこういう障害ができるだけ少なくなるように、私どもとしても最善の努力をしたい、かように思います。
#11
○西村(力)委員 建築局の次長ですか、それじゃ先ほどの質問をいたしますが、局内マンホールの工事をやる場合の重点的なポイントですか、これをどういう点に一番重点を置いて工事を施工なさるか。
#12
○所説明員 お答え申し上げます。
 御質問の内容につきまして、あるいは間違って解釈しておるかもしれませんが、われわれといたしまして、まず水が中へ浸入しない、それから不同沈下を起こしまして亀裂が入らない、こういうようなことを注意して施工たしております。
#13
○西村(力)委員 水が入らないために、特別に特殊工事の設計上どういう点が重点になるのか。
#14
○所説明員 水が入りませんためには、コンクリートが非常に質の緻密なコンクリートをもちまして防水することが、現在では一番いい方法ではないかということで、いろいろ薬品などを入れましてやってみております。
#15
○西村(力)委員 亀裂を生じないためには、どういうような点に重点を置きますか。
#16
○所説明員 鉄筋等も十分入れますし、それから要するにコンクリートが非常に緻密に十分よくできておる。それから最近使いますのは、分散剤と称するものを入れまして、セメントがよく行き渡るように、そういうような薬品をまぜて工事をいたします。
#17
○西村(力)委員 お尋ねしますが、局内マンホールに湛水しているところはどのくらいございますか。水が漏ってポンプ排水をやる、あるいは職員が長ぐつをはいてそこに行かざるを得ない、こういうところはどのくらいございますか。
#18
○所説明員 最近におきましては、大きな漏水をいたすものはほとんどないように施工いたしておるつもりでございます。
#19
○西村(力)委員 そういう気持で設計して施工したでしょうが、現実にそういう状態にあるところはどのくらいあるか。
#20
○所説明員 全国にわたります調査を、ちょっと私数字を持ちませんので、ただいまちょっと申し上げかねますけれども、戦後のいろいろ努力いたしました工法によりまして、戦前と比べますと浸水しているマンホールはずいぶん減っておるのではないかと考えておる次第でございます。
#21
○西村(力)委員 局内マンホールへ浸水して、長ぐつをはかなければ行かれないようなところは全然ございませんか。
#22
○所説明員 全然ないとは申し上げられないと思いますけれども、非常に少ないのではないかと考えるわけであります。
#23
○西村(力)委員 それならばそういう工合に浸水しているところで、あなたの知っているのはどこにございますか。
#24
○所説明員 私が直接目で見て承知しているのはございませんです。
#25
○西村(力)委員 全然ないということであるとするならばいささか問題が出ると思う。これは、一つ調査をして報告を願いたい。
 それから亀裂を生じないということになりますが、大体これは木造ならとにかく、鉄筋コンクリートですと、天井に水が漏ってくるというような事態があり得るのかどうか。
#26
○所説明員 これは建物と坑道と一緒に沈下いたしません場合、徐々にこの境目に亀裂を生じて参りまして、あとからいろいろ防水工事を追加いたしまして漏れないように努力いたしますけれども、若干の水の漏ればなかなか防ぎ得ないのでございます。しかし、大量には漏れないように努力いたしておるつもりでございます。
#27
○西村(力)委員 私が知っているところでは、やはり何階か上ですが、建設以来まだ半年くらいで天井がずっとにじんでおる、その上は婦人の手洗い所だそうでございますが、もうずっとにじんできておるのです。これは地盤沈下ということでやむを得ない事象だといえばそれまででございましょうけれども、しかし、基礎工事において地盤沈下というものを防ぐ――産炭地における地盤沈下というものはやむを得ない事態が相当あると思うのでありますが、普通の場合においてはそういうものを計算に入れて設計するだろうと思うのです。ところが半年くらいで水がにじんでくるというようなことは、設計の誤まりか工事の粗漏かいずれにかあるんじゃないかという工合に私は見ておるわけなんです。そういうことはどうしても防ぎ得ないものかどうか。しかも鉄筋コンクリートの場合の漏水というのは、防ごうとしてもなかなか大へんなことだということはおわかりだろうと思うのです。雨漏りなんかだったら鉄筋コンクリートの建物の場合には屋根をかける以外にない。それほど困難な仕事であるわけなんです。ですから高度な機械を使う電電公社の工事において、半年ぐらいで漏水をするような工事であったとするならば、これは相当改正をしなければならぬじゃないか、こう思うわけなんです。そういう点について建築局としてはどういう対策を立てているのか。
#28
○所説明員 御指摘の事例につきましてよく調査をいたしまして、漏水にはいろいろな原因がございますので、標準といたしております工法になお御指摘のような修正をすべきものがございましたら、修正いたす考えでございます。
#29
○西村(力)委員 それだけではなく、そういうことが起きる前提として、設計それ自体をもっと強化する、基礎固めを強化するなりなんかしなければいかぬ。その原因が業者の手抜きにあるとするならば問題はまた別になりますが、基本的にはやはり設計自体の誤りがあるんではないか、かようにも考えられるわけなんであります。その点は起きた事象に対する対処策ではなく、それを起こさないようにするために相当検討をしていく必要があるんではないだろうか、こう思うのです。天井に塗ったセメントがはげてくるというのは、これはどういうことですか。
#30
○所説明員 天井のセメントが落ちると申されましたが、場所等につきましていろいろ原因に差があるかと存じますので、具体例につきまして御指摘のものを調査させていただきたい、かように存ずる次第でございます。
#31
○西村(力)委員 天井の壁が半年もたたないうちにぽろぽろと落ち始めるという工事であったのでは、設計の誤りとは、言えないんじゃないか、私はそう思う。極端な不均衡の地盤沈下があってゆがみが出たということならとにかく、そういうことでもないのにそういう工合になるということは、問題があると思う。
 ところで、建築関係の指名業者というのは、級別のランクをしているかどうか、大体どういう会社がおありか、その点は一つ資料として出してもらいたい。しかもこの点に関する工事の設計、施工状況を三十五年度以降くらいを一つ出してもらいたい。
 次に、山形の改式工事における線路本体工事、そういう工事は指名競争入札であった。こういう御答弁、でございまするが、あなたの方で出された資料をずっと見ますると、指名競争入札とは申しながら、実態はやはり随意契約と何ら変わらない形に進んでおるではないか、こう思う。私はその点に関しては、あなた方の立場に対する一つの理解を持つのです。なぜかと言いますと、ほんとうの競争入札で落ちてしまうと、その会社はもう従業員も首切らなければならないし、仕事自体やっていられないということになり、公社の仕事をやる能力というものもまた少なくしなければならぬということになると、仕事の遂行上大へんだから、適当にやはりその会社々々がやれるようにしなければならぬ、こういう配慮というものがいささかあるんじゃないか、その点も理解されないわけではない、こう思うのですが、しかし、そうであるならそうであるように、はっきり、表面をごまかして指名競争入札でございますというようなやり方はやめた方がいいんじゃないかという工合にも考えられるのです。競争入札なら競争入札で厳にやっていく、という工合に思うのです。どういう点から私がそういうことを言うかというと、仕事の量というものが、級別にずっと見ますると、請負金額が大体均衡化しているということ。だから結局順ぐりに仕事を大体均衡化する程度に請け負わせるのだ、こういう工合に見ざるを得ないように思うのですが、これは一体平山理事どうですか。私は随意契約でやれというのではないけれども、何ら変わらないことを指名競争入札だという工合に表面をつくろうということはむしろ誤るのではないか、こういう点です。どう思いますか。
#32
○平山説明員 お答え申し上げます。
 建設の工事を請け負わせておりますその会社につきましては、技術能力と経営能力というものを基準にいたしまして認定をしておる。そしてその認定を一級から四級まで四つの段階に分けて認定業者というものをつくりまして、その認定の業者の中から指名いたしまして競争で入札させて請け負わせておる、これが現在のやり方でございます。これにつきまして、今先生のお話によりますと、その請け負った結果が同じような規模の仕事を同じような――ちょっとはっきり聞き取れませんでしたが、こういうことじゃないかと思いますが、同じような規模の仕事を同じような級の会社がやっているという結果から見て、この指名競争入札というのが随契みたいなことになっているのではないか、こういうことだと思います。これにつきましては、私どもといたしまして、基本的には公社の請け負わしております電信電話の建設工事というのは非常に特異な工事でございまして、電電公社以外にほとんど同種類の工事がございません。そこで、先般の委員会でお答え申し上げたと思いますが、こういった関係の会社が全国で百社近くになっていると思いますが、ほとんど電電の関係の工事をやっておる。そこで私どもといたしましては、この会社の数とか会社の規模というものが、当然私どもが年々請負に出すことが予想されるこちらの工事規模と密接な関連があるわけでございまして、今先生もその点はお認めいただいたように拝聴したのでございますが、良質な工事をやってもらうためにはある程度会社の経営もりっぱにいかないといかぬ、従いまして、端的にいえば、会社の方が非常に多くて仕事の方が少ないということになれば競争があまり激しくなり、しかも会社は共食いになって、いい工事ができなくなる、かように思うわけでございます。そこで全体の規模といたしましてその会社の業界の今の工事能力というものと、私どもが発注いたします工事量というものを勘案して、先ほどの認定業者をきめておるということは事実でございます。
 それからもう一つは、その工事の規模の中で、一級、二級、三級、四級と四つの級別がございますが、これも工事の規模、大きさ、量、それから技術的な難易がございますので、その技術的な難易と工事の規模に応じて――一級の方が四級よりももちろん高度になっているわけでございますが、上位の級の会社を、むつかしい仕事、あるいは規模の大きい仕事の場合に指名してやらせている、こういうことでございます。しかしながら、同程度の規模の工事をやります場合に、全体として見ますと、私どもとしてもそれぞれの会社がやはりその規模に応じた適当の工事を持って、そして安定した仕事をやってもらうということを望んではおりますけれども、個々の工事について、ある工事がどこの会社でなければならぬということを必ずしも一社に限定しなければならない理由はないわけでございます。そこで個々の工事の発注にあたりましては、場合によって違いますけれども、四、五社程度のものを指名しまして、その結果競争入札の結果で一社にやらせているわけでございます。そこで先ほどの同程度の規模のものがやっているというお話につきましては、先般私どもの方から御提出した資料でごらんになっているのかと思いますが、たとえば二級工事の場合ですと――一級は大体全国的にある会社が相当多いのでございますが、二級工事の場合ですと、私どもの方の組織の分け方からいいますと、通信局別に仕事を分けて、たとえば東京の二級とか、あるいは名古屋の二級とかいうふうに分けておるわけでございまして、結果から申しますと、東京の二級も名古屋の二級も同じような数字になっているものもございますけれども、これは全然工事の発注元も違いますし、全然別な関係で、結果的にたまたまさようなことになっておるわけでございまして、私どもといたしましては、先ほど申しましたように全体の工事能力とこちらの発注する規模というものは協定しておきますけれども、個々の工事をどの会社にやらせるかということにつきましては、現在のように四、五社の中から競争させてやらせるやり方がやはり一番いいのじゃないか、かように思っているわけであります。
#33
○西村(力)委員 先ほど読み上げました「電電建設」に載っているところを見ますると、たとえば建設局の調査役の人が言っていることは、「昔のことばで云うと、好むと好まざるとにかかわらず、請負業界の皆様方の絶大な協力というものがなければ、この第三次は達成できない」こういうこと、あるいは六二年の十月の通信局の建設部長の話ですと、「私たちと業者のかたたちとは分身であり、兄弟であり、血のつながった皆さんですから、今後とも皆さんの協力を得て……」こういうような発言、あるいは六二年三月のあれによりますると、これは信越の通信局の施設部長ですが、「業界と公社とは、唇歯輔車の関係にありまして」こういうような発言があるわけなんでありまするが、このことはあまりにも公社と業界が癒着し過ぎている。この点からいろいろな問題が発生するのだということは常識的には考えられる。ただそういうことのやむを得ないだろうという一面、それについては私も理解がないわけではない、こう申しておるわけなんですが、ところで、今いろいろとくどくどと御答弁がございましたが、これは随契と何ら変わりないじゃないか、というようなことは、大体工事計画というのはもう当初において業界に全部あなたの方で説明なさるということが一つございますね。今年はこういうことで、これくらいの金額のこういう工事をどこそこでこうやる、ずっとこう年度当初に説明なさる。これは御親切な話じゃないかと思うのですが。そして資料によりますると、たとえば協和と日本通建という二つの会社を比べますと、これは級別は全部一級ですが、それの三十五年度の事業請負金額を見ますると、これは協和が三十億一百万円、日本通建が三十一億二千四百万円、三十六年度を見ますると、協和が四十四億八百万ですか、それに日本通建が四十億九千万、大体これは同じだということになります。その下にいって、一級、一級、仮一級、一級、一級、二級、こういうようなところを見ますると、大体において十何億程度の工事をずっと続けてやっていらっしゃる。そういう工合に、その級別によって、大体同じ級の資格を持っている工事会社は、その事業量は大体同じような程度、大体において均衡化された、平均化された事業量をやっているということなんです。普通の、ほんとうの競争入札だったとすれば、こういう工合に出るということ自体が不思議じゃないかと思うのですよ。ですからこれは、指名競争入札だというても、仕事がだんだんと同じようにいくように、業者間の話し合いか、いわゆる談合という言葉は悪い言葉だろうがそういうことか、公社自体の配慮か、いずれかによってこういう工合に出てきているのじゃなかろうか、こう見ておるわけなんです。これは結果的にこう出たのだとあなたの方では言われるのでしょうが、私たちはこういう結果的に出るということの確率性――あなたのそういう答弁で、それで納得はできないと思います。こういう工合に平均に出るという確率なんというものは、これは普通の場合は認められませんよ。どうですか。
#34
○平山説明員 お答え申し上げます。先ほども申し上げましたことでございますが、全体の公社から発注いたします工事量と、今の約百社の公社の関係の認定業者の工事量というものは、できるだけバランスするように考えております。それからその場合に、今度は、私どもといたしまして、その百社のそれぞれの会社の工事能力がどの程度あるかということも、およその見当はつけてございます。そして全体といたしましては、これらの関係の業者がそれぞれ所を得て公社の工事を請け負って協力してもらうということを期待しているわけでございます。従いまして、今ことに工事量が非常に多く、業者はかなり手いっぱいだと思いますが、そういった結果になりますと、一年間の結果から見ますと、それぞれの会社の規模というものはわかっておりますから、私どもが指名をしていきます場合に、確かにこの会社にはもう少し余力があるとか、もうかなり手一ぱいだということは考慮して参るわけでございますが。個々のA工事、B工事、C工事というものを請負に出す場合に、Aはどこの会社でなければならぬということは必ずしもないわけでございます。ある一つの工事の規模と複雑さがきまりますれば、このAという工事をやります場合に、何社の中のどこかがやってくれればいい、かようなことになるわけでございます。そこで指名競争入札で、ある会社がその仕事をやる、それからまた次に同じような規模の工事が出て参ります場合に、認定業者全部を指名するわけでございませんので、私どもの方が見まして、その会社の規模と能力からいいまして今かなり仕事を忙しそうにやっているというところは指名の方をはずして、比較的余力があるというように思われるところを指名して参るわけでございますので、私どもが申し上げておりますのは、個々の工事を必ずしもどの会社でなければならぬというふうには考えておりませんので、指名競争入札をやっておりますが、全体といたしましては、私どもの発注している工事と業界の能力あるいは場合によっては個々の会社の能力というものを勘案いたしまして、それぞれ会社が所を得て十分安定した仕事をやっていけるように考えておりますし、それを配慮いたしておることも事実でございます。
#35
○西村(力)委員 だから各会社の余力というものを見て、そこで配慮をしてやる。ただその場合に、どこの工事はどこの業者でなければならぬということは言わないにしても、そういう配慮というものは結局平均化する結果をもたらすということになるだろうと思う。ですからその配慮があれば、個々の会社、だれでなければならぬということは言わないけれども、同じ結果じゃないか、こう思うわけなんです。それでは、私が指摘したその仕事量が級別によって大体同じ程度やっているという、こういうあなたの方の提出資料に基づく私の言い方というものは、あなたは結果的にそうなったと言うが、それは認められておるということですか。
#36
○平山説明員 ちょっとあるいは先生のおっしゃることを聞き違っているかもしれませんが、たとえば二級なら二級の会社の中では同じ程度の規模の仕事を結果的に受注している会社は、確かに資料にもございます。私ども先ほど申し上げておりますのは、その同じ二級の会社でも、あるいは東京地方の仕事だけしかやらない会社と、名古屋地方の仕事だけしかやらない会社、そういうふうに地方別に違っておるわけでございますので、全然発注と受ける方とが関係のない会社でも、この資料によっては似ているのもあるわけでございます。そこで私どもといたしましては、先ほど申しましたような会社の規模によって工事能力というものを考えておりますから、ある程度の仕事をしてもらうことは期待をしておりますけれども、結果がこうなったことにつきましては、全体的に総合調整しているというふうな感じはございますけれども、同じ規模の会社が同じ程度の仕事をしているという結果になっているものがあることは認めますけれども、それは指名競争入札でやった結果たまたまそうなった、私どもとしてはかように考えておるわけでございます。
#37
○西村(力)委員 各地域でやられるそうですが、まあ大体同じ能力の会社は同じ程度の仕事をしているということを認められたわけであります。それは結果的にそうなったんだということでありますが、私としては、どうもそういう工合にあなたの答弁をそのままそうですがとは言えないような気がするわけでございます。
 ところで今の答弁によりますと、仕が一ぱいだ、こういうお話でございます。これは現在の業界の能力、それから直営の能力、そういうものに対比しまして、能力をオーバーしている仕事量をやっているのではないか、こういうことはどうですか。ですから、業者間においても仕事をさせられるということは、これは競争してとった、そういう商業競争ではなくて、むしろ分身という立場で、一心同体という形で業者は、公社が苦しいから、それじゃやはり犠牲的にやらざるを得ないという工合に、業者の方ではむしろおっつけられるという立場で仕事をやっていく。そうなりますと、もうけは公平じゃなくて、犠牲は公平というような工合になってくるわけなんです。だから、そういう点からやはり売手と買手というものが逆転してきます。このところからいろいろな事態が出てくるということが考えられてくるわけであります。今第三次五カ年計画について、すでにその能力の限界をこえておる、こういうところからこんな犠牲を平均して負おうというようなこと、それとともに、今度は下請できないところを下請に出すとか、あるいは仕事が疎漏になるとか、こういう方向に進んできておるのじゃないか、こう思うのです。それじゃ業界をふやしたらいいじゃないかということになると、ふやしてしまって今度仕事が極端に減少した場合に、その人をどうするかということが起きてくるわけです。それもなかなかできないじゃないかというのがあなたの方の立場だろうと思うのです。だけれども、現実にはやはりその事業能力の限界をこえてやっておるのだ、仕事量があるのだという、こういう工合になっておるのだということを私は考える。そこから種々の事態が出てくるのだと思う。その点はどうですか。
#38
○平山説明員 お答え申し上げます。非常にむずかしい御質問なんでございますが、今先生のお尋ねの中にも第三次五カ年計画というような話がありましたが、御承知のように今年度は公社が発足いたしまして十年目でございます。そこで、その間に五年ずつ二度、第一次五カ年計画、第二次五カ年計画というものを実施して参ったわけであります。年を追いまして毎年工事量がふえております。これは御承知のように電話を要望される方が年々ふえておりますので、公社としても、一日も早くこういった方々に電話がつくように、予算で許される範囲におきまして工事の規模も拡大して、その需要に応ずるように努力しておるわけでございます。今御指摘のように、来年三十八年度から第三次五カ年計画が始まりまして、この間におきまして五百万の電話の架設を予定しております。それに伴いまして年々の工事量も少しずつふえて参っております。そこで、この工事能力と申しますのは、結局そこの方が、まあ請負について申し上げますれば、請負会社の技術、その質と量と両方総合された――もちろん経営も入るわけでございます。それの全体が能力になると思います。そこで私どもといたしましては、長期的に計画を立てておりますので、大体ことしの工事がどのくらい必要だ、あるいは来年、再来年につきましてもどの程度の工事が必要だということは、およそ見当をつけておるわけでございますして、その線に沿いまして、業界におきましても逐次工事能力の増強することをこちらからも要望しておる、こういうことでございます。そこで、従いまして、工事能力というのはある程度そういった技術者というもの、あるいは必要な機械、そういったものを整備していけば、増していくわけでございますが、ただ先生から今お話がありましたように、工事能力だけが先に上回って、仕事の方がこれに伴わないということになりますと、会社の経営が十分にいかなくて、勢いよくない工事ができてしまう。また逆に工事能力が不足しておりますと、今度は逆に今先生がお話しになりましたように、工事を無理にさせるということになってまた粗雑な工事をする。こういう結果になりますので、私どもとしては、全体の発注する工事量と工事能力とが年を追うて均衡がとれて伸びていくということを実は期待して、またその線に沿うて業界の方にも要望したり、指導している、これが実情でございます。
 そこで、その通りうまくきちんとバランスがとれているようになっておるのか、こういうことになるわけでございますが、われわれといたしましては、少なくともそういう気持で努力をしておるわけでございまして、若干の出入りはやはり年によってございますけれども、私どもといたしましては、今日の工事と今日の工事能力は、およそ均衡はとれていると思います。しかし、第三次五カ年計画をやっていくにつきましては、やはり年を追いまして若干の増強は必要だ。では一年間にどの程度の工事力が伸びていくということならいいのかということにつきましては、私どもとしては大体二割くらいの伸びならば、そう無理もなしにやれるだろう。それを一年間に三割も四割も伸びたり、ある年には一割くらいしか伸びない、こういうふうに非常に波状的なことになりますと、業界の方も非常にやりにくいと思いますけれども、大体二割見当で平均して伸びていくということでございますれば、そう無理なしに工事力を増強して必要な仕事をやっていけるような体制が確立されるものと、今までの経験からかように考えておる次第であります。
#39
○西村(力)委員 大体工事量と工事能力というのがとんとんにいっておるような工合にあなたの方では把握されておるようでございますが、しかしこの「電電建設」の内容を、見ましても、業者側からの意見、希望としてはいろいろ出しておりますすけれども、実際、技術者というものは他に転出する。それが若い者の移動が激しい。だから二十五歳以上くらいの人々を教育してもらわなければならぬとか、それでなかなかこの工事量を消化するのは困難である。こういう発言がちゃんと載っておるのです。それを今ちょっと探しかねておるのですが、そういう状態になっておる。ですから、あなたの方ではどんどんだと言うけれども、やはり仕事量がオーバーしている。こういう工合に見ておるわけであります。ですから、あちこちかり集めて工事を間に合わせなければならぬということになって参るわけなんです。ここにもやはり不良工事の出る大きな問題があるんじゃないか、こう思うわけなんであります。どうですか、一体、その点、能力と事業量との関係というものは、やはり私の言うような工合に事業量がオーバーする、消化するに大へんで、業者がむしろよけいに仕事を押しつけられることを迷惑に思っている、というほどでもないにしても、困っておる、しかし、これは一心同体であるし、協力を要請されているし、それ以外に仕事ができないとすれば、やはりそれを引き受けざるを得ない、こういうことの状態にあるのではないか、こう見ておるわけなんです。その点はどうですか。あなたの方で本気になって考えた場合にどう思われるか。そうでないと、いろいろな手抜き工事や何かとか、あるいは技術者の少ないところでやるというようなこういう問題の発生の原因というものは、やはりただ単に業者の良識の問題とか、技術者の技術訓練の向上とか、そういうところにだけ問題がいくわけなんでありますが、私はそういう問題とともに、やはり仕事量と能力との比率が問題である、こう思うのです。そこにやはり大きな原因がある、こう見ておるわけです。どうですか。
#40
○平山説明員 お答え申し上げます。
 工事能力とこちらから発注いたします工事量とが均衡がとれているか、工事能力が不足しているのではないか、こういう意味合いのお話もあったわけでございますが、これは非常にむずかしいことだと思いますのは、実は昨年の九月に、電電公社といたしましては全国の市外電話料金の基本的な体系を変えた、画期的な大きな工事をやったわけでございます。新しい料金体系を実施するために、その新しい線に沿うて料金を課金する機械が要るわけでございます。この関係の工事を昨年の九月までにやったわけでございます。そういう意味合いにおきまして、昨年の上半期は確かに非常に忙しかったと思うわけでございます。ところが、ただいま現在の状態から申し上げますと、その仕事は一応終わりましたし、公社としても、実はその後景気変動の関係もございまして、必ずしも収入は十分に伸びていないような実情もありまして、現状におきましては、昨年の九月と違いまして、だいぶ工事量が減って参りました。むしろ工事能力が上回っている実情でございます。そこで、こういうもので年間いろいろな影響がございますので、どの辺を押えていけば一番いいかということが、先ほど私がむずかしいところだと申し上げたわけでございますが、昨年の九月の状態からいえば、確かに工事が少し手一ぱいであった。今日においてはむしろ手が余っておる。そこで私どもといたしましては、そのことを全体を大観いたしまして、今度は三十八年度の量とことしの工事能力とを考えていきます場合に、電話の数でいきますと、三十七年度は六十万の電話の開通を予定しておりました。それから三十八年度は七十万でございますから、数でいいますと、約一割三分くらい全体の工事量がふえているわけです。その程度の工事力の増強は来年度も必要だと思っておりますけれども、先ほど申しました特殊な工事が集中したというようなことを別にして考えるならば、大体において工事能力と工事量とは一応均衡がとれているんじゃないか、かように思う次第でございます。
#41
○西村(力)委員 その点は、私も科学的なというか、そういう断定はなかなかできませんが、しかし、この請負業者の要望というものをいろいろ見て参りますと、確かに技術者の不足を嘆いておる。それにコロンボ計画とか、海外技術援助とか、そういうためにも相当技術者が転出しておる、こういう状態で、請負業者それ自体が現在の水準を維持するということがなかなかむずかしい。一面におきましてはそういう状態にある。それでまた結果的にいいますと、いろいろな工事の水準の劣った、そういう施工というものが出ておる。そういうことから見まして、単に業者側の良心というか、そういうものが欠けている結果、こうなったというだけでは、ほんとうの実態というものを正確に把握することにならぬのじゃなかろうか、こう思っておるわけでございます。しからば次の五カ年計画、これは相当膨大な計画になるように私は聞いております。そうなった場合には、今はとんとんだというけれども、次の段階の工事というものはこれは仕事量がオーバーする、こう見ておられますか。
#42
○平山説明員 お答え申し上げます。
 先ほどちょっと申し上げたわけでございますが、工事量、たとえば三十七年度と三十八年度と比較いたします場合、いろいろな比較がございますけれども、新しく電話が引ける数で申しますと、三十七年度が六十万、三十八年度は七十万、そうすると、六十万に対して七十万、やはり一割五分ばかり全体の工事規模がふえていくわけでございます。そこでやはりその程度の増強はやらなければいけない。ですから私ども工事力と均衡がとれておるか、申しますと、毎年工事量が変わるのでございますから、そこでとめておくという意味ではなしに、工事量に見合った増強は毎年やっていくわけでございます。従いまして、三十七年度から三十八年度に移ります場合に、一割五分程度の増強はやはり必要じゃないか、かように考えております。
#43
○西村(力)委員 私はしろうとですが、電話を新しく七十万個増設するというようなことを今申されたのですね。ところが今度の第三次五カ年計画は、そういう工合に積滞しているのを解消するということが重点の計画じゃないでしょう。私たちはしろうとだから、そこだけを対比されて一割五分電話の個数がふえるからいいなんという、こういうふうな言い方ではこれはおかしいと思う。それはどうなんですか。
#44
○平山説明員 言葉が足りなくて失礼いたしましたが、たとえば建設勘定の全体の工事予算で申し上げますと、三十七年度は二千百億余りだったと思います。それから三十八年度は二千四百五十億くらいだったと思います。それですから、工事予算全体でいっても、大体同じような比率になるわけでございます。私ども先ほど電話の数だけで言いましたけれども、電話をつくりますときに、もちろん末端の電話機と線路だけで電話がつくわけではございませんので、それをやります場合には基礎になります電話局の局舎を建て機械をつけ、また必要な市外線もつくる、市内線もつくるわけでございますので、加入者の数でいいましても、工事の予算でいいましても大体同じようなことになると思いまして申し上げたわけでございます。
#45
○西村(力)委員 それは三十七年と三十八年の対比ですが、前の五カ年計画と今度の五カ年計画の総予算の対比はどうなのですか。三十七年から八年の対比は大した違わないとおっしゃるが、五カ年計画全体としての対比は、予算的にどうなんですか。
#46
○平山説明員 大体五カ年計画全体としていいますと、最初の五年と次の五年は大体倍になっております。それから二次と三次も大体倍になっております。五カ年間で大体倍になるようなことになっております。五カ年で倍といいますと、一年間は先ほど申しましたように一割五分ないし二割ずつ伸ばしていきますと、五年たつとちょうど前の五年の倍くらいになる。そこで一ぺんに倍にするということは非常に困難でありますが、年を追うて一割五分ないし二割ずつ伸ばしていくということは、そう無理なくできる、こういうことでございます。
#47
○木村(公)委員 ちょっと関連して。西村委員からのいろいろな御質疑を拝聴して、二、三思い出したことがあるのですが、実は今公社、公団の経営の仕方等についても非常な議論がありますし、それから公社、公団の経理の面、仕事の面においても非常なロスがあるというので、これまたしばしば当委員会でも問題になり、各委員会においても、この問題は取り上げております。現にこの問題につきましてもわれわれ取り組んで、今改善策をいろいろ考えておるようなやさきでございます。たまたま一昨年でございましたか、私は建設大臣とともに名神国道の工事ぶりを見に行ったのですが、来年の十二月までに完成するだろうという地区に対しまして、建設大臣が、その責任者である道路公団本社の藤森という年の若い、子供みたいな、それでも理事とかなんとか言っておりましたが、その藤森と、それから名古屋のその方面の所長を呼びまして、半年繰り上げろと言ったのです。すでに路盤もでき、泥も載っておる、あとは地盤沈下を防ぐために泥の沈下を待って舗装するだけじゃないか、それを来年の十二月でなければできないというようなことはどうしても計算上承服できない、六月までにできないかということを強く言いましたところ、六月までにやるという言明をしたのです。これは大へんなことですよ。十二月でなければやれないと今まで言っておったのが、大臣の声一つで半年工事期が繰り上がってしまった。おそらく工事時期が半年繰り上がることによって国費の節減もできるでしょう。そうすると、もしも大臣が一声かけなかったならば、半年分国費が浪費されるということにもなるわけで、重大な問題なんです。これは新聞なんかおもしろおかしく河野実力大臣のお声がかりでどうのこうのというようなことを書いておりますが、それは簡単な問題ではないので、大臣の一言のために半年工事期が繰り上がったというような問題に関連して、先ほど来の総務理事の御説明はどうも勉強が足らない。聞いておるとはなはだしく不確かな答弁をなさっておる。西村委員は温厚な人ですから黙って聞いておられるのですが、私どもはよそから聞いておって承服できませんよ。たとえば工事規模が三十七年には個数で申せば六十万個、三十八年は七十万個の予定である、三十七年度の予算が二千百億、三十八年度が二千四百五十億ということで、そのような工事規模というものは考えられるのでありますが、しからばほんとうにこれが三十八年度のうちに六十万個より十万個ふえたところの七十万個の増設ができるかどうかという問題です。おやりになれるかどうか。絵にかいたときもちじゃしょうがない。もしもやるとするなら、どのような計画でおやりになるのか。三月三十一日に国家予算は通るのでございますが、その予算の使用をなし得る時期はおそらく早くて五月、おそければ六月でありましょうが、あなた方すでにそれを見越して、準備万端整えて、三十八年度七十万個増加の御計画がはっきり立っておるのかどうなのか、企画部長並びに建設部長に十分この点を伺っておきたい。単にここで総務理事が個数で申せば三十七年度は六十万個、三十八年度は七十万個やる予定だ、そうして予算というものは、詳しいことは知らないけれども、三十七年は二千百億くらいであったろう、三十八年度は二千四百五十億、仕事の伸び率というものは一割五分かどうか知りませんが、そのような御計画であるということは、ここでお答えになっておるが、その計画通りできますか。もしもおできになるとすれば、もう少し詳細な具体策を――私はなぜそういうようなことを言うかというと、私はできがたいようないろいろな問題をかかえておると思うのです。あなた方はいろいろおっしゃるけれども、事実は承服できないようないろいろな問題をかかえておる。うそばっかりついておるような例がたくさんあるのですから、一つ詳細にこの機会にお答えを願いたい。
#48
○平山説明員 お答え申し上げます。ことしの三十七年度の六十万個、来年の七十万個、計画はそうなっていてもそれができるか、こういうお尋ねだと思いますが、三十八年度のことは、これからのことでございますからはっきり申し上げられない、こう言った方がいいと思いますが、私ども過去におきまして、ことしは六十万、昨年は五十万、その前は四十万でございましたが、全部どの年も、予定された電話を架設して参りました。私どもといたしまして、先ほどの工事能力の増強も、来年はことしの一割五分程度でございますので、過去の経験から申しますとこれは来年もやれると思います。そしてまたそのように努力いたします。それをどういうふうに申し上げて納得していただくのが一番いいのかわかりませんが、少なくとも三十七年度、三十六年度、三十五年度と、過去におきまして、年々に予定されました電話の数は、その年におきましてどの年もつけて参りましたので、来年もつけて参れる、かように思っておるわけでございます。
#49
○木村(公)委員 三十八年度の七十万個の架設をもう少し具体的な――予算はとれることはもうきまっておるのだから、それに対して、それに見合う工事の規模、工事の計画というものはある程度――一年の計画というものはすべてがまだ明確でないとするならば、せめて四半期の一端でもお聞かせいただける段階じゃないですか、もう今では。
#50
○平山説明員 お答え申し上げます。私どもの工事は、電話をつけます場合に、家を建てまして、その家の中に電話の交換の機械を入れまして線路をやりますので、全体が三年ぐらいかかるのでございます。そこですでに三十八年度に、電話をつけます場合の電話局の建物というようなものはもうもちろん建っております。それから、その中の交換の機械はもうついてしまったものもありますし、また半分つけかかっているものもありますし、またおそくとも来年慶の初めのうちには、上半期には交換の機械工事がやられる、こういうような段取りになっておるわけでございます。われわれ継続的に考えておるこの五カ年計画につきましては、電電公社としてやっておるわけでございますが、この長期的な見通しに立って、やはり三十八年度は、三十八年度の七十万の電話をつけるだけでなしに、実は三十九年度に予定いたしております電話をつけるに必要な電話局の交換局の工事も三十八年度にやるわけでございまして、あるいは四十年度に必要な電話局の建物の工事も三十八年度にやるわけでございます。そういうふうに先の長期的な準備の上に立って、それぞれの工事をやっておるわけでございますので、先ほど申し上げましたように、三十八年度の七十万の架設工事もやって参れるだろう、かように申し上げた次第でございます。
#51
○木村(公)委員 もう一つだけ伺っておきます。今のお話によると、三年くらい継続してやらないとなかなか架設ができない。たとえば一つの例としてあなた方がおっしゃるのは、まず局舎というようなものの用地を物色して、そうして用地の寄付を求めるとか、あるいは用地をあなたの方でお買い求めになる。しかる後、局舎を建てる。それから中の設備をして、それに要するところのいろいろな付属設備をなさって、そうして完成するのは三年かかる。そうすると、たとえば局舎の敷地の買収を地方自治体等にお願いになって、寄付等を求められた、それが二年も三年も四年も五年も遊んでおるというような状態がかりに各地に出てきた場合、あなた方どういう御説明をなさるのですか。局舎の敷地は寄付させておる。しかし、寄付だけさして、三年も四年もの間一切手をつけない。局舎も建てなければ、また工事も行なわない。すでに数年に及ぶというような事例が各所にありますが、そういう場合はあなたの方ではどういう御説明をなさるのですか。そういう例があるんですよ。現にたくさんありますよ。あなた方は三年間でやりたい。従って、局舎の用地を買収して、局舎を建てるのが第一年度の仕事だとするならば、あなた方が局舎の用地を取得されたところは、三年目にできているはずですよ。ところが、取得されてから四年たっても五年たっても、草ぼうぼう生えているような用地が各所にあるとするならば、それに対してあなた方はどのような御説明をなさるのか。そういう場合は例外だとおっしゃるのですか。今のお話では、用地を取得して局舎を建て、それから付属設備をし、そうして三年かかっていわゆる増設、新設ということができるのだとおっしゃるけれども、地方においては、あなた方の希望によって、地方の自治体の骨折りで局舎の敷地はすでに数年前にあなたの方で入手されておる。ところが、土地だけはあなた方の方に提供したけれども、待てど暮らせどその後何の音さたもないというようなことがありますが、そういうような場合はどうなるのですか。あなた方の毎年の中に入る前に、用地だけは取ってくるんですか。用地だけは取得されるのですか、数年前に。今国会の建設委員会でやっておる用地の先取買収のような法律、今度これをつくるのですが、そのような思想でおやりになっておるのですか。それを私は悪いとは言いませんよ。もう数年前にまず用地を手に入れておいた。それをあなた方は、なるべくなら寄付をさせる。無償寄付をお好みのようですが、無償寄付を受けて、数年そのままで、どんな陳情をしても、局舎も建てない、増設もしてくれない。そういうような例が各所にありますが、そのようなことはどういうような思想から出ておるのですか、あなたの方は。
#52
○平山説明員 お答え申し上げます。先生のおっしゃった事例につきましては、できればあとで具体的に聞かしていただきまして、お答えさしていただきたいと思いますが、一般的なことにつきましてお答え申し上げますと、先ほど、家を建ててから三年ぐらいかかると申し上げましたが、その前に用地の取得が要るだろう――確かに御指摘の通り用地が要るわけでございます。私どもといたしましては、電話局の用地を探します場合に、御承知のように電話局というのは、それに関連した地下施設が全部ついておりますので、新しい電話局をつくります場合には、既設の電話局の関連の施設というものが非常に重要になって参ります。そこで電話局の場所をきめるということはかなり制限されて参りますので、その用地の獲得にあたりましては、今先生のお話がありましたように、地方自治体等の御協力もいただいて、できるだけ私どもが希望する位置の用地を得るように努力しておるわけでございます。しかし、先ほど先生のお話がありましたように、私どもといたしましては、過去において寄付をいただいた事例もあろうかと思いますが、今日におきまして、用地というのはほとんど自分で買っております。むしろ寄付というものは非常に例外的でございますので、その点は、最近ではほとんど例外なく買っておる、かように御承知願いたいのでございます。
 そこで、用地を買っても、電話局も建たないでほうってあるのはないか、こういうことにつきましては、実は申しわけないのですけれもど、あるわけでございます。それはどういうことかと申しますと、今日全体の電話局で、電話局をつくらなければ電話がつかない局が、実は数百になっておるわけでございます。私どもといたしましては、こういった電話局の工事は、できれば一日も早く一斉に取りかかりたい、かような気持はあるのでございますがやはり長期計画で、年度予算でやっておりますので、一ぺんにこの事態を解消するということは困難なわけでございます。そこで、お待ちになっている電話の数の多いところ、その他何といいますか、順位の高いところから低いところ、こういう電話局を新しく建設するように努力して参っておるわけでございますが、何分にも全体の行き詰まった電話局を一ぺんに解消できないような事情もございますので、勢い用地を買ったままでそれが建たずに残っておる事例も確かにあろうかと思います。そこで、しかしながらそれじゃ用地は一ぺんに買ったらよかろうというような話があるいはあるかもしれませんが、私どもといたしましては、用地につきましては非常に限られた場所でございますので、極端に長くならない限りにおきまして、長期の見通しに立ってまず用地を獲得し、それから逐次家を建てて電話局の工事をして開局する、こういうような仕事をしている次第でございます。
#53
○西村(力)委員 今のところは事業量と能力というのが均衡している、次の五カ年計画においては、所得倍増じゃないけれども事業量倍増だ、これは伸び率というものを見て漸次やっていくんだから、これは支障がない、こういう言い方でありますが、この伸び率というのは、業者の技術の自然向上、こういうものの成長率をそういう工合に見るのか、それとも公社の職員をふやしてやるのか、あるいは業者の指定をもっと拡大するのか、それとも下請に出すのを極端に幅を広げるのか、何らかの方法を考えておられると思う。いろいろ話を聞きますけれども、どうも印象としましては、この決算委員会の審議はほおかぶりをし続けていこう、こういう基本的な立場に立っているように私には聞こえるのです。私は、当初から申し上げておるように、そういうふうに委員会が責めるという立場をとるのじゃなくて、問題のほんとうの真意というものを探求しあって、そしてこういう事態というものを自後絶無ならしめよう、こういう立場でやっているということを明確にして、この前の委員会においても本日においてもその態度というものは明確にしてやっておる。それにもかかわらず、とにかくほおかぶりして審議していこう、相手はしろうとなんだから、こういうような工合に、ひがみであるかもしれませんけれども聞こえる。先ほどの答弁ですと、何だか、どうやって倍増する計画を消化するかということが具体的には何らない。今木村委員の質問に対しても、具体的には何ら示されていないように思う。業者の能力の自然成長を待って消化していくんだからかまやせぬ、こういうような言い方に聞こえるわけです。そういう点は一つ明確にしてやってもらいたい。何ぼ何でも、自然成長が経済成長ではあるまいし、一五%ずつ伸びていく、五年間では倍増するというような言い方は、そういうことはあり得る理屈じゃないと私は思う。人間の能力やそういうものは限界がある。ですから、そんなことで五カ年計画を消化することができるというような言い方というものは、私たちとしては納得ができないわけなんでございます。
 それでは、お尋ねしますが、一体今までの工事で借役というものをどのくらいやっておるか。これは三十五年度行管の報告にはっきり、あなたの方では事業量を消化するために借役をやって、設計あるいはその他の監督に当たらせる、こういう工合に出ております。これはどういう工合になっておるか、通信局別に、それから借役を出した相手先、これを年次的にずっとはっきり全部出してもらいたい。そういう工合に、今でさえも借役によらなければやれないという状況にあるわけなんですよ。三十三年度からこの指摘がある。それから山形の工事にしたって、一体アース抵抗は全部やったのか。どうですか平山さん。アース抵抗の検査を全部やったか。あそこはほとんど砂利層だ。大きい石ばかりだ。このアース抵抗を所定のところまで上げるには、工事というものは相当慎重にやらなければならぬ。粘土層や腐蝕土層であるならばいいでしょうけれども、石やなんかのところにアースをやって所定のところまでやるには相当の技術を要するし、慎重な工事を要する。そういうようなところを完全に検査しておるかどうか。これは話によれば、単独の場合においてはアース抵抗は問題はない、今までもそのことによって落雷等による被害というものは何もない、あるいは混線によって、電話機を持ったとたんに感電したというような事例がないから、アース抵抗の問題は大した問題ではないということになるけれども、規定でしょう。共同加入の場合は、三百オームなら三百オーム以下という、こういう場合に規定があるはずだ。それを完全に検査しておるかどうか。そういうような規定通りの検査もやらず、そうしてまた借役を求めておりながら、今度の五カ年計画を現状の自然の率によって解消できるというような言い方は、私としてはとうてい納得できない。
#54
○平山説明員 お答え申し上げます。大へん言葉が足りなくて申しわけないと思いますが、まず、私が申し上げましたのは、量的に見て、第三次五カ年計画も過去の経験からやっていけると申し上げたわけでありますが、しかし、この委員会において先生からたびたび御指摘を受けましたように、工事全体といたしまして不良のものがあったり障害があったりして、これを質的に改良するためには、私どもといたしまして、十分に反省いたしましてこういうことがないようにして参りたい、またそうして参らなければならない、かように申しているわけでございます。
 それから、先ほど一割玉分程度の増強ならばやっていけるだろうということを申し上げましたが、これは業者の、ほうっておけば自然になるという意味ではございませんで、やはり要員の増強が必要なんでございます。そこで、過去の数字をちょっと持ち合わせておりますけれども、業者の工事能力におきましても、たとえば三十三年度が八千九百二十人だったものが、三十五年度は一万三千十一人、それから三十七年度は一万九千七百三十人というふうに、三十三年度を一〇〇といたしますと、三十七年度は二二一というふうに、業者の技術者の数もふえているわけでございます。そこで、私どもが先ほど一割五分程度と申し上げましたのは、結局業者が要員をふやさなければならないわけであります。ふやす方法といたしましては、一つは、新しく学校を卒業したまだ技術を持っていない人、持っていても非常に十分でない人、こういう人をとる場合もあります。それから、公社あたりで働いた経験者をとる場合もありますが、そういうふうに身に技術を持っていない人を訓練いたしまして、新しい技術者として育てて現場でやらしていくわけでございます。ここで一割五分の増強というのは、下請の範囲を拡大するとか、そういう意味ではございませんで、会社としての正規な技術、能力を増していくために必要な要員を確保し、必要な訓練をやっていくという程度、これが先ほどの一割五分ないし二割程度ならばやっていけると思いますが、この程度があまり多くなりますと、古い人に対して新しい技術者の割合が必要以上に多くなりますので、全体としての力が低下する、無理がかかるのではないだろうか、そこで、そういう意味におきまして、一側五分ないし二割の増強でいけばやっていけるだろうと思います、こう申し上げたわけでございまして、決して、自然に放置しておいて、そのままに置いておいて増強するという意味合いではなかったわけでございます。言葉の不十分な点はおわび申し上げますが、かように御了承願います。
#55
○西村(力)委員 私は、おわびを言うのを求めたりは絶対しないですよ。そういうことで審議を進めても意味がない。おわびするとかなんとかいうことで審議を進めても意味はないですよ。ただ事の真相をお互いに吐露し合うということが問題なんです。
 それじゃ、私求めたい点は、提出を願った資料によると、各建設業者ごとに技術者数というのが出ておる。協和電設一千二百十一人、日本通信建設一千百二十人、大明電話工業一千九十人、こうずっと技術者の数が出ておりますが、この中身が問題であると私は思う。これはデスクマンを除いた工事を担当する人全員を載せているか、デスクマンも入れているかどうかということです。しかも、デスクマンを除いて工事担当の社員というにしても、その中身というものが問題であると思う。これだけの資料では能力の判定はできない。だからこの中身をはっきりしてもらわなければならぬし、またこの中に、この会社のほんとうの直系の子会社の職員は入っていないかどうか。これは、業者は直系の子会社を置いて、別経理にして、そうして仕事はそれにやらせても、名前ははっきり請負業者の直営という工合にしているが、実質は下請にされている。しかし、下請の会社はいつまでたっても名前は出ないし実績は上がらない、こういう状態になっているのがある。その職員も含めてこういうときには報告する。経理だけは別である。だから親会社の方はそのまま給与もいいだろうが、子会社は幾ら努力しても名前は出ないし実績は上がらないばかりじゃなく、その職員の諸君はずっと安い給料に甘んじなければならない、こういう実態にある。こういう点も、下請禁止なんといったって、現実には下請状態になっている。この技術者の中にはそれを含めているのかどうか、こういう問題もあります。これは、一つできるだけのことをして調べて報告してもらいたい。私が調べたところによると、同じ社屋の中に親会社があり子会社がある、全く同一の会社である、ところが経理は全然違って、今言ったような状態に放置されておる、こういう事態もあります。ですから、それを一つはっきりしてもらわなければならぬわけであります。
 それから先ほどのアース抵抗の問題については答弁がなかったようでございますが、この点は全部検収したのかどうか。
#56
○庄司説明員 この前提出いたしました各業者の技術者数は、今お話のありました下請は入れない、社員ばかりの数字でございます。今の資料だけでは技術者のその内容ということはわかりませんので、いずれあとから内容は学歴その他で差し上げたいと思います。
#57
○西村(力)委員 ついでに求めておきますが、下請でも親会社と系統的にならないで、フリーランサー的に下請専門にやっておる、そういう業者はどのくらい、何という会社があるか。きょうは何の会社の下請、この仕事が終わればまた別の会社の下請、こういう工合にフリーランサー的に下請に応じておる会社というのはあるのかどうか。これは確かにあるはずでありますけれども、それを一つ克明に報告してもらいたい。
 ついででありますから資料の要求をしておきますが、借役状況は先ほど申しましたが、二番目は昭和三十三年度以降の建設機器線材等の競争契約及び指名契約別内訳調書、それから三十三年度以降の公社の節約額、これは通信局別、本社別、それから昭和三十三年度以降の節約償還額の内訳及びその使途、これも通信局別、本社別に出してもらいたい。これだけの資料を先ほどいろいろ要求したものに付加してお願いしたい。
 次に問題にしたいのは、請負単金の問題であります。これは業者から前に、こういう安い単価では仕事はできぬ、何とか引き上げてもらいたいということがきておるが、そのことが無理な下請に出したり、あるいは工事の粗漏ということになったりするのではないか、こう思われる。このことはあなた方も大蔵省当局なんかといろいろ折衝する場合に困難であるから放置しているのかもしれませんけれども、請負単金が低いと、人を集めるといってもなかなか思うようにできぬということになる。あるいは借役の問題だって、これを解消しようとしても大蔵省の壁があるのではないか。借役を解消するために人員を増加すのならば内部やりくりをやれとかなんとか、さまざまいわれるのではないかと思いますが、しかし、借役をやるのは設計監督であり、あるいは工事の監督であり、これは内部操作なんかによってできるものではないということになるだろうと思うのです。いずれにしても、請負単金というものに対してどういう考えを持っておられるか。これはやはり適正な単価でなければならぬと思うのです。それを一身同体だからといって無理に押しつける、そこに大きな損失が生まれる、こういう工合にも一応考えられる。しかし私は、そういっても何工事の単価が何ぼだというようなことは数字は知らない、知らないが、下請に出ている人々に日給を聞いてみると、相当低くなっているのではないか、それではやはりまじめな仕事もできぬということになるのではないか、そもそも単金が低いのではないか、こういう工合に考えを及ぼしているわけですが、その点はどうです。
#58
○庄司説明員 今の請負単金の問題でありますが、工事が非常に複雑でいろいろになっておってむずがしいのであります。これも去年の五月に一応の資料によって修正はいたしましたが、その後労働賃金のアップとかいろんなことで――現在工事業者の全体の取りまとめをする団体として工事協会というものがあるのでありますが、そこから、この負請単金の問題特に技術者の給料の問題、そういう点について資料をつけて陳情を受けておりますので、われわれの方も自分らでやる直営の工事とにらみ合わせて、それを大体の基準にして考えておりますが、それもいろいろと複雑になりましたし、それからまた機械を使う、あるいは請負工事の量が大きくなってきたのでマスプロ的になる場合もありまして、工事の能率が前の場合と比べて非常にむずかしくなっておりますので、その辺のところを近々に十分事情を調査しまして、単金の問題は今先生のお話のありましたように、一身同体だから泣かせるということではなくて、やはり良質の工事をやってもらうためにリーズナブルな単金にしなければならないと思って、できるだけ早く修正したいと考えております。
#59
○西村(力)委員 私は適正な単価に上げるときには上げなければならぬ、そういう考えで申しておるのです。ですから山形の工事の場合の下請に出たあるいはかり集められた人々の単価というものは、日当というものは非常に低いのです。そんな状態で仕事をさせたのではいい工事を求めることはできないのですよ。ですからその点は十分なる検討を望みたいものだ、こう思う。これは業者を益するというものではなくて、益するも損するも問題ではなくて、正当な単価というものは見てやらなければ事業が粗雑になることは当然であります。そういう点から私は申し上げておるわけです。長々といろいろやっておりまするが、とにかくいろいろな資料をお願いしましたが、具体的にはあとでよく相談を願いたい。私自身でなくても、調査室の方に御相談願って、できるだけ出してもらいたいと思います。
 ところで会計検査院にお尋ねしますが、会計検査院は決算検査報告で、この電電公社に関しては三十四、三十五、三十六年の三年度にわたって、建設工事関係の工事の場合に、設計監督及び指導の面において欠けるところがあると指摘しておる。それでこの中身というものは一体どうなんですか。やっぱり結局はそういう人々の要員不足ということになってくるんじゃないか。要員不足だからこそ業者の方からそれを借役してやらなければならぬというような工合になるのじゃないかと思うのですが、この点に関しては行管の方の指摘事項、監察報告でも指摘されておる。今お持ちのあそこに書いてあるはずでありまするが、会計検査院の指摘した内容というものははっきりどういうことかということ。
 それからあなたの方にお聞きしたいのは、線材関係、資材関係なんかについて、これを業者自体についてある限度においては監査をする権能というものを、会計法上の許される限界において発揮した場合があるかどうか。
 それから先ほど私が指摘したように、建築工事なんかにおいて局内マンホールといって一番電話線の集中しておるところに水がたまっておるというような事態、こういう事態はあなた方の方では見のがされるはずはないんじゃないか、こう思うのです。これは自然に地盤の不均衡沈下によって起きたというような場合もあるでしょうが、こういうようなところを検査されて問題点というものを発見されないかどうか、こういう点検査院に一つお尋ねします。
#60
○白木会計検査院説明員 お答えいたします。最近数カ年度にわたりまして電電公社の電気通信建設工事の不当な事例につきまして指摘をしておりますが、私どもの最近の検査の結果から見ますと、電話局の庁舎あるいはこの中に設備されますいろいろな設備工事、こういったものももちろん相当の浸透率にわたって検査しておりますが、やはり土木関係の建設工事と申しますか、ケーブルの埋設工事であるとか、比較的に場所がへんぴである、従って、公社の監督要員の不足の目立つようなところ、こういったようなところに検収が不十分なために設計と違った施工がされておるというような事態が、非常に多いわけでございます。最近、工事の関係で指摘しておりますのは、大体検査報告をごらんになるとわかりますように、そういった事態であります。この原因につきましては、前回のこの決算委員会の席でもたしか私ちょっと申し上げたかと思いますが、やはり要約すれば、非常に急テンポに増大する工事量の増加に対応することがだんだんむずかしくなってきておるのではないか。これは電電公社だけでなくて、国鉄の場合にも御案内のように同じような傾向があろうかと思いますが、そういうことを前回私は申し上げたわけでございます。
 それから電話機器あるいは電線類とか、こういった資材の購入に際しまして、メーカーの方についても場合によってはわれわれの方で調査をする権限があるであろう、やる必要も場合によってはあるのではないか、こういう御趣旨であったと思いますが、この点につきましては、確かに会計検査院法に基づきまして、国または公社に物品を納入する業者につきましてその会計の検査をすることができることになっております。しかし、今まで私どもこの規定を適用した事例はほとんどございませんで、おそらく通計して数回、それも非常に特殊な、どうしてもその業者の経理の内容について調査してみないとわからない、またそういった調査の必要が相当にあるのだという見込みのもとにやったケースだけでございます。一般的に資材についてそういった業者の調査ということは、それはこの規定の性質上、業者にも相当の迷惑もかかりますから、みだりにこの規定を発動するということは好ましくないのじゃないかというようなわれわれの多少の遠慮もございまして、実際はやっておりません。ただ今後も価格の面あるいは品質の面、あるいは先ほど来御指摘の十分に競争が行なわれてないじゃないか、こういった疑いがあればこれはちもろんこの規定を発動するわけでございます。
 もう一つ、マンホールに水がたまっているということでございますが、私実はそういった事例はあまり詳しく承知しておりません。ただいま担当者の方の話によりますと、やはり不同沈下等のために若干マンホール内に浸水をしておるというような事例はときどきあったそうでございます。ただこれが設計の非常な欠陥であるとか施工上の非常なミスであるとかいうようなことでないために、検査報告というような事態には処理してない、こういう状況であるようでございます。
#61
○西村(力)委員 業者の監査というか、そういうことはこれは軽々にやるべきことじゃない、私もそう思います。しかし、電電公社と業者の関係は一心同体、分身である、こういうような形を表現されておりますし、現実的に九五%、一〇〇%というような公社依存率というのが出ているのがたくさんあるのです。ですからすでにしてその関係というものはこれは自由な業者と発注主との関係ではなくて、計画的に全体が進められておる、こう見ざるを得ないわけなんです。ですから、そういう点から他の業者のそういう監査の発動よりはこれは大義名分というものは相当立ち得るのではないか思うのです。ただ私はそこで軽々にそんな検査機能というものを発揮することがよろしいというわけではない。しかし、やはり必要によってはやるべきことはやらなければならないのではないか。この電電公社の工事というものの関係が、そういう形になっている点からさような考えを持つわけなんであります。
 そうしますと、大体きょうはこの程度で一つと思っておるのですが、きょうのあれによって、とにかく山形の例というものは偶発的な、特異な例ときめつけることは――あんな極端なものはないにしても、相当あるのだと公社の方で認めてもらわなければならぬ。これは建設の関係ではなくて建築の関係において認めてもらわなければならぬ、それが第一点。
 それから仕事量と能力というもののバランスの問題でありますが、これは現在においてはバランスをとれるようにいろいろ苦慮してやっておるということでありますが、それでもなおかつ借役その他をやってやらなければならないということになっておる、そのことは明らかに指摘されておる事項だということ。そうしますと、今後の仕事の延びとていうものを解消する場合において、業者の能力を上げる、それは人員増によってやるのだということでありましたが、そこで明瞭にしてもらいたいのは、現在以上に下請というものを拡大することは考えていないのかどうか。これは宅内工事は、この前の質問ですと、本社の方でこれを出先に出してもよろしいというのを、山形の方では知らないからそれを禁止事項にしたのだという話でありましたが、いっそういうことを出先の方に通知したのか、そういうことはわからぬですけれども、そういう通知があれば、ああいう禁止事項をつけたあぶない契約というものは結ばなかったのではないかという気もするのです。いずれにしましても私がそこで問題にしたい点は、やはり仕事量の増大ということと見合っていくと、能力というものを増大しなければいかぬということと、そのためにはやはり要員の不足ということが考えられると思うわけです。これを業者の方の能力向上だけでなく、借役その他を考える場合において、あるいはいろいろ工事の疎漏が出る原因、監督が手が回りかねるどころか全然監督ができないような状態に放置しておるとか、こういうような点を解消するということも十分に考えていかなければならぬ。公社側の監督要員の増強、これがなくては、業者の能力の向上だけで事務量の増高に対処することはできないようになっておるのではないか、こういう点。
 それから第三番目としては、単金というものはやはり再検討しなければならぬ、不良工事を追放するためにはそういうことも考えなければいかぬ、この原因の追及で、本日はその三点をついた次第でありますが、それに対して一つ責任ある答弁をしてもらいたいと思います。
#62
○平山説明員 お答え申し上げます。先生が今三つの点に締めくくられたのでございますが、それにつきまして逐次お答え申し上げます。
 まず最初に山形の例は、あれほど極端なものはないにしても、類似のものはほかにもあるのではないかということにつきましては、私どもといたしましてもこういった工事が調査事項として御指摘をけましたけれども、よく調べてはみますけれども、あれほど極端ではないにしても同じような障害があろうかと思いますので、こういったものにつきましては今後そういっ障害が起こらないようにできるだけ努力して参りたい、かように思います。
 その次の二番目の問題でございますが、工事量の増強に関連いたしまして、下請を拡大するというようなことは、私どもは考えておりません。むしろ今の工事会社、認定会社そのものの要員増強によって工事力が増すように指導して参りたい。それからもう一つは、これに関連して業者だけでなしに監督要員の増強についても十分努力して参りたいと思います。
 単金につきましては、従来とも実情て合うように苦慮しておりますれども、これにつきましては一そう再検討いたしまして、不十分な点があれば実情に合うようにして参りたい、かように思います。
#63
○西村(力)委員 きょうはこの程度で終わります。
#64
○木村(公)委員 一言だけお聞きしておきたいのですが、例の電話などの増設で一番問題になりますのは、悪の温床だと思われるのは、地方通信局等の順位の決定です。こまかい個人の電話等は、地方末端の小さな都市にある通信局の局長あたりが電話の順位決定等につきまして、いつもつまらぬことをやるわけです。ことに通信局長の順位の決定というものに対しましては、はなはだしくわれわれの納得のいかざることが多いわけですから、いろいろ日本中の通信局長を呼びつけるわけにはいきませんけれども、念のために東海通信局長をここに呼んで、そうして順位決定の一つ一つについて、スタンダートがあるはずですから、一ぺん詳しく次期の委員会で私聞きたいと思う。一つ一つ、一からずっと順位をつけてやっていきたい。これは地方においては順位の決定は通信局長がやるのですか。ここが悪の温床なんだ、これをつかなければ直りませんよ。
#65
○大泉説明員 お答え申し上げます。この電話の架設順位の決定につきましては、郵政大臣の認可を受けました一つの基準がございます。これを現場の電話局で電話の申し込みを受けましたときに、そのどの順位に該当するかということを見まして、そしてその申し込順みにこれをやるのでございます。ただその場合に、その電話局にその電話をつける余裕がない場合、あるいは方面別に線路の余裕のない場合におきましては、工事ができるのを待ってその順位になるのでございまして、・たまたまその地方に線路が全然ないといったような場合には、その部分の電話はつかなくて、ほかの電話のつくところの中でその順位をつけるということになるわけでございます。ことに局長のところへ参りますのは、その順位に該当しないが、どうしても優先しなければならない特別の場合だけ、通信局長に上申して、その決定を待って行ない得るという条項がございますが、これを適用する場合は非常に例外でございまして、私の知っておる限りではそう多くないのでございます。
#66
○木村(公)委員 そうじゃない、こういうことなんです。あなたの方で、たとえば三十八年度の工事規模をきめられて、そうしてそれを全国に割り振るわけでしょう。割り振ると希望者も多いし、それからまた工事規模というものよりも需要の方が多いわけですから、結局その順位をきめて、どの方面にはこの手動式を自動式にするとかということの順位の決定ということがなされなければならないわけです。その決定は、地方においては通信局長というものがやるのではないですか、あなたの方の本社でおやりになるのですか。
#67
○平山説明員 お答え申し上げます。先ほど監査局長が申し上げましたことと先生のお尋ねと、意味合いが違うのではないかと思います。先ほど申されましたのは、個々の加入者につける順位を監査局長が申し上げたのでございまして、今の先生のお尋ねはさようなことではなくて、個々のどの電話局の工事をやっていくかということをきめる順位をおっしゃっているように拝聴するのです。これにつきましては、大きな規模のものにつきましては本社がきめておりますし、それから比較的規模の小さいものにつきましては、その当該通信局長がきめる、こういうやり方でやっております。
#68
○木村(公)委員 そうすると、そういう小さいものが数多いわけですが通信局長の手に握られておる。だから何かにスタンダードがあって、これに準拠したものはつけなければならない。たとえば手動式を自動式にしなければならぬというようなスタンダードに基ずいて、正直にやる場合はよろしいが、そうでなくて、おれの胸三寸にあるのだというようなことで、勝手気ままに順位を決定されるという独裁権を通信局長に与えておられるのではないか。そんなことはないと思うけれども、現実の問題としては、通信局長に頼まなければ何もできないのですよ。そうすると、通信局長が握っておるということなんです。もし握っていないというなら詐欺だ。通信局長がそういう権限を持っておるとすれば、その順位の決定に対して公正な決定が常になされているかどうかということ、これはわれわれの目では公正な決定がなされておらない。勝手に必要のないところをたとえば自動式にし、必要欠くべからざるところがな今お手動式だというようなことがあり得るわけです。そういうことが全国各地において通信局長の手によってなされる。それから、もう少し末端に行くと、物持ちに頼まれたものをなるべく先にやっていき、力のないものをあとに回すということがある。そういう順位の決定が悪の温床である。中央において決定をされた予算に見合って工事規模を御設定になる、それを各通信局に割り振るわけでしょう。お前の方はどういうふうにしろ、手動式を自動式にしろ、どことどこだという指定をなさるのか、それとも通信局は規模の範囲内において場所は決定する、個数も決定するというのか、そういう権限を持っておるのか、それを持っておるとすれば、それは非常な悪の温床だと思っておるのです、順位だって勝手きままなことをやる。一体通信局長はどの程度の権限があるのですか。
#69
○平山説明員 お答え申し上げます。
 原則的な考え方は、どういう電話局から先に自動式にすべきかとか、改式にするとかということは、一つの要素といたしましては、新しく電話をつけたい方が一ぱいあって、それは電話局を直さなければどうしてもつかない。先ほど電話局が数百あると申しましたが、そのうちでも要望される方が多い局、これが一つの順位になります。大体それが一番大きな考え方です。もう一つ、私どもの考え方でありますのは、一つの電話局をつくりますときに、今の市内電話だけでなしに、それが、一つの市外電話のちょうど中継地みたいになるわけです。そこで、私どもの言葉でいいますと、総括局、中心局、集中局というふうに、その局だけでなくて、その近郊の市外通話を取り扱う元締めになるような局があるわけです。その元締めの局が早く自動化しませんと、その近郊の市外通話の開通ができませんので、そういう市外通話上の要衝の地にある局は、これは私どもの方の経営上の都合ですけれども、できるだけ早くやりたい。それから最初申し上げましたのは、むしろ利用者の方との関係というものを基本にいたしましてきめていくわけでございます。お話のように、予算に限りがございますので、ある程度以上の規模のものは本社で直接局名をきめます。それからある程度以下のものは、今のような考え方で、今年度ぜひ改式をしたい、自動局に変えたいという局がどんな局があるかということを一応通信局に聞きまして、それをにらんだ上で通信局に金と、それから大体の局数、何局くらいというようなことを言うわけです。それで最後に局名をきめるのは通信局長にまかせるわけですが、大体、御承知のように通信局によって多少電話局の行き詰まり程度が違いますから、一律に三局というわけにはいきませんので、その通信局で比較的行き詰まり局が多ければ、その年にその通信局には数がよけいいくと思います。そういうことを本社できめまして、最後にある一定規模以下のどの局をやるかということは、今先生のお話しのように通信局がきめるわけです。
#70
○木村(公)委員 今あなたのおっしゃるように、基準がある。たとえば利用者の数が多いとか、あるいは独立したところの局が、自動式である場合には可能性があるけれども、そうでない場合には可能性がないといういろんな基準があるのでしょう。これを設置するために、あるいは改式するためには基準がある。その基準通りにその順序をつければいいが、基準があるにかかわらず、基準を無視して、自分の独自の判断で通信局長が順位をきめ得るのかどうかという問題です。総裁の威令などというものは全く行なわれていないのです。だれも聞きはしないのです。ただ大橋さんは上にすわっていらっしゃるだけじゃないですか。ただ総裁という地位におられるだけで、あなたに申し上げたところであなたの威令は実現されるはずがない。それほどこの公社というところは不思議千万なところですよ。だから、通信局長というようなものの権限はどの程度の権限を持っておるか、ばらばらにやっておるかどうかということです。統一ある検察官は検事一体の原則というものがあるが、総裁がいやしくもあって、総裁が広い基準をつくられて、全国をにらみ合わせて、この予算の範囲において利用度がこれほどになった場合にはこうしろ、あるいはこれ以上になった場合にはこうしろと、基準は本社で総裁が理事会にお諮りになってきめると思う。そこには局長あたりも出ていろいろ発言をされるでしょう。そのきまっもたのを無視して勝手気ままに順位をきめる、あるいは架設すべからざるものを架設する、ごく末端にいくとそういうようなことが公然と行なわれておるようなことがありとければ、それはいいとおっしゃるか、悪いとおっしゃるか、その点はどうか。基準はあなたから承らなくてもよろしい、いつでも調べる機会がある。基準通りやっておるか、もしくはこれを無視してやり得るかということです。たとえばあなたの方で大橋さんが、これは当然自動式にすべきだというふうな御見解である、こういう基準をお立てになっておる、にもかかわらず、その基準を全然無視して、おれの方はおれの方で独立してやっていくんだという考え方であるとすれば、公社というところは中央の威令は全く行なわれないということですが、どでうすか。局長はどの程度の権限を持っておるのですか。
#71
○平山説明員 お答え申し上げます。
 今話の中に基準というお言葉がありましたけれども、私どもは基準というよりも考え方として、先ほど申し上げたような行き詰まり程度、それは市外線の要衝の地にあるかどうかということを基本にいたしまして、個々の局を検討するわけでございます。そこで、その個々の局をきめますときに、ある程度以上の規模は本社できめます。もちろん関係の局長と相談してきめます。それからある程度以下の規模は、先ほど申し上げたような考え方で、改式しなければならない局は本年度はどの程度あるだろうかということを、一応地方から候補局みたいなものを聞きまして、その候補局をにらんだ範囲で、全体の金との関連がありますから、今お話しのように、東海通信局なら本年度は五局やりなさい、東海に五局割り当てるときには、東海で行き詰まった局の候補を見て、なるほどこんなにやらなければならぬ局があれば東海にことしは五つやらなければならぬということをきめます。その五つきめますときに、具体的にどの局をきめるかは、最後は通信局長に決定させております。
#72
○木村(公)委員 その通信局長がかわるたびに考え方が変わるのです。そうすると永久にできないことがあり得る。今の通信局長がこれは改式をすべきだという判断に基づいてあなたの方へ申請する、あなたの方はよかろうと言う。ところが、四月にまたかわった人が来ると、その人はこれは必要がない、そのように次から次に変わっていった場合には、永久に日の目を見ないということになるわけです。そこであなたの方に発言力がもっとあっていいのじゃないか。たとえばあなたの方の最高の方針をおきめになって、そしてそれを地方に割り振られる、その方針に基づいて順位はおきめなさい、五局をやるということなら、どことどこの五つをやるかということはおきめなさいといって、あなたの方から通信局におまかせになるだろうが、それが変わってくる。甲という通信局長が一番から五番まで順位をきめて五カ所はやるべきだと思っておったのが、その次の者はそう思わない、別の方に五つを向けろ、そうすると永久にできないことがあるわけです。事実上何年か前のものが一つも出ない。そうすると局長がかわるたびに全然考え方が変わってくる、何のために本社というものがあるのかわからない。本社が基準をきめて基準内にすみやかに、この三十八年度の予算は二千四百八十億つけてあるんだ、だから東海地方においては五局の施設の予算をつけてあるからやりなさい。ところが順序は局長がきめるんだ、地方の実情によってきめる。順序を一ぺんきめたやつをまた次の局長が改廃するということがある。順序の点に関しては本社の威令が行なわれておらぬ。そうすると局長によっては永久にできない個所が出てくる。そういう矛盾があるから、そういう場合には総裁がそれに対して威令を及ぼすことができるかでないかという問題ですよ。どうですかそういう場合は。
#73
○平山説明員 お答え申し上げます。
 先ほどのやり方、こういうものは本社、こういうものは地方というように、公社内で権限を分権してやっているのでありまして、もちろん本社といたしまして全体の責任を持っていることは申すまでもございません。
 それから通信局長がかわって、一ぺんきまったものが変わるのはおかしいじゃないかというお話ですが、私どもは一つのルールと組織でやっておるのですから、個人的な考え方で仕事をやるべきではもちろんございませんので、客観的事情が変わらない限り、この通信局長がきめたものがあとの通信局長になりましても、そう基本的に変わることはあり得ないと存じておるわけでございます。
#74
○木村(公)委員 本社がどうであろうとも、通信局長が順序は決定するのだから、この順序は本社から容喙される必要がない。やってもやらなくてもおれの方の勝手だ。だから本社からことしは五局の施設の予算があるといわれた場合に、指示された場合でも六番目のは入らない。それはいつやるのだ、前局長が何であろうが、本社が何であろうが、そういうような権限が局長にあるのですか。
#75
○平山説明員 お答え申し上げます。
 本社といたしましても、通信局にいたしましても、今のような一定の考え方でやっておりますし、ことに特に対外的な関係につきましては、何といいますか、人によってやり方が変わるというようなことは、あってはならないことだと思っておりますので……。
#76
○木村(公)委員 そういう事例は各地にありますよ。
#77
○平山説明員 具体的な話になるとあるのかもしれませんが、一般的な考え方としてはあり得ないことであります。
#78
○木村(公)委員 私の質問はこれで終わります。
#79
○津雲委員長 日本電信電話公社関係決算についての本日の質疑はこの程度にとどめます。
 これにて散会いたします。直ちに理事会を開催いたします。
   午後一時三分散会
ソース: 国立国会図書館
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