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1962/05/21 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第18号
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1962/05/21 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 決算委員会 第18号

#1
第043回国会 決算委員会 第18号
昭和三十八年五月二十一日(火曜日)
   午前十時四十七分開議
 出席委員
   委員長 津雲 國利君
   理事 荒舩清十郎君 理事 木村 公平君
   理事 勝澤 芳雄君 理事 西村 力弥君
   理事 芳賀  貢君
      久保田藤麿君    椎名悦三郎君
      鈴木 正吾君    田川 誠一君
      濱田 正信君    久保 三郎君
      田中織之進君    森本  靖君
 出席政府委員
        通商産業事務官
        (公益事業局
        長)      塚本 敏夫君
 委員外の出席者
        参  考  人
        (四国電力株式
        会社社長)   中川 以良君
        参  考  人
        (四国電力株式
        会社常務取締
        役)      大内 三郎君
        参  考  人
        (四国電力株式
        会社取締役資材
        部長)     梅田  正君
        参  考  人
        (日本炭礦株式
        会社元大阪営業
        所長)     曾根鐵二郎君
        参  考  人
        (元三井鉱山株
        式会社広島支店
        長)      林  辰夫君
        専  門  員 茨木 純一君
    ―――――――――――――
五月二十一日
 委員森本靖君辞任につき、その補欠として田中
 織之進君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員田中織之進君辞任につき、その補欠として
 森本靖君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府関係機関の経理に関する件(四国電力株式
 会社の問題)
     ――――◇―――――
#2
○津雲委員長 これより会議を開きます。
 政府関係機関の経理に関する件、特に四国電力株式会社の問題について調査を行ないます。
 本日は本件調査のためお手元に配布いたしております参考人名簿のとおり六名の方々に御出席を求めましたところ、元大豊鉱業株式会社社長宮原陸君が、本日病気のため出席できない旨の連絡がございましたので、宮原陸君を除く五名の方々より参考人としてその意見を聴取することといたします。
 参考人各位には御多忙中にもかかわらず本委員会に御出席下さいましてまことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。
 なお、参考人各位に申し上げますが、発言をされる場合には委員長の許可を得て行なっていただきますから、さようお願いいたします。
 次に委員各位に申し上げます。参考人よりの意見聴取は委員の質疑により行ないたいと存じますので、そのように御了承願います。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、順次これを許します。勝澤芳雄君。
#3
○勝澤委員 参考人の皆さんたいへん御苦労さんです。質問に入るにあたりまして私は皆さんに最初にお願いをいたしておきたいと存じますが、実は先般二月二十日の衆議院予算委員会の第三分科会におきまして、田中織之進委員より、三十六年の六月三十日三井鉱山株式会社と日本炭礦株式会社に、四国電力に石炭納入のため大宮鉱業の石炭納入権月六千万トンが六千万円で譲り渡されたと指摘をされました。通産省も調査すると約束をされました。この調査結果を三月二十二日私は本委員会で通産省からお聞きいたしましたところ、四国電力の経理に疑問が出てまいりました。しかも従来から一部の新聞にはとかくうわさも書かれておりますので、この際公益事業であり、国民の大事なお金が開発銀行を通じまして百億余も出されておりますので、真実を国民の前に知らせることが国民の代表であるわれわれの任務だと存じましておいでを願ったわけでございまして、ぜひ御自由な御発言を願いたい、かように存ずるわけでございます。
 最初に私は、石炭納入権の譲渡といわれている点についてお尋ねをいたします。まず、四国電力と大宮鉱業との石炭納入契約というものは、どういう、ふうに行なわれてきたかという点について最初にお尋ねいたしたいと存じます。
#4
○中川参考人 本日は私ども参考人でお呼び出しをいただきまして、私は非常にしあわせと存じておる次第でございます。と申しますることは、先般来一部の新聞等がいろいろとこの問題を取り上げまして、全く当を得ない説を唱えて、私ども非常に迷惑しておるところでございまして、諸先生方にはりきり会社側の立場を申し上げる機会をお与えいただきましたこと、この上もないしあわせと存じまして、私どもは喜んで伺ったような次第でございます。
 いろいろ先生方にお手数をわずらわしておりまして、この点ひたすら恐縮に存じ上げておる次第でございます。
 ただいま御指摘ございました納入権の問題、大宮鉱業との問題でございまするが、大宮鉱業とは会社創立後長い間の取引でございまして、ことに前宮川社長が、大宮鉱業に対されまして相当多量の注文を常時なされておったような次第でございます。その後昭和三十四年の一月になりまして、大宮鉱業の方から特に宮川社長に申し入れがございまして、五千万円の前貸し金をいたしております。これは当時といたしましては、一商社に出しまするには異例な額を実は前貸しをいたしておりまするわけでございます。その後これは納炭ごとに一部回収をいたして参ったのでございまするが、三十四年の夏ごろに、さらに三千万円大宮鉱業に貸してやれという当時の社長のお話があったのでございまするが、私は当時副社長をしておりまして、公益事業の本来の使命から申しまして、正しく公明に公益事業本来の使命を遂行いたしまするために、特にまた通産省の御監査によりまして、この五千万円の貸し付けに対しましては、一商社にこういう多額のものを出すことは当を得ないから今後注意すべきであるという御注意もいただいておりましたので、私は社長に対しまして、当時の常務渡部君と――いま副社長をしておりますが、二人で、これは通産省の御注意もあるし、公益事業の名誉のためにも、また社長のお徳を尊重いたしまする上におきましても、あるいはまた大宮鉱業の正しき運営をさせる意味におきましても、さらに三千万円貸し付けることは、これは当を得ないからといって、私は断固としてこれは御反対を申し上げて、社長に御諌言を申し上げたわけであります。これは貸し付けをしないで済んだわけでありまするが、その後になりまして、昭和三十五年の秋に大宮鉱業が倒産をいたしたわけであります。大宮鉱業が倒産をいたしまするときに、会社は毎月六千トンの石炭の納入契約をいたしておりました。この納入がついに履行不可能となったような次第でございまして、大宮鉱業の第二会社といたしまして大豊鉱業というものをつくりまして、これで納入するからという話があったのでありまするが、私どもは大宮鉱業に納入の義務はございまするが、納入の権利は絶対ないぞということを正しくその際に申し渡しております。しかし大豊が納めるというならそれは納めろということで、大豊の経営を見守っておりましたが、はたせるかな五日トンを納めましてこれまた倒産をいたしたような次第でございます。こういうような状態になりまして、当時ちょうど炭界は渇水も済みまして、非常に炭が余りまして、ことに大手の鉱業会社は、それぞれ電力会社等の確実に大量に納入ができ、しかも支払いの最も迅速に正確に行なわれておるところの会社に納入を希望いたしておりまして、その際に三井鉱山並びに日本炭礦から私の方に特にお申し入れがございまして、六千トンの大宮鉱業の炭が納まらぬようになったので、ぜひひとつ私どものほうからとってくれないかというお話がございました。その際に自主的に先方からお話のございましたのは、大宮鉱業の当時約二千七百万円ほどなお前貸しをした金の未回収がございましたので、これをひとつ自主的に私らが肩がわりをするからこの納入をさせてもらいたいというお話が出てきたのでございます。私どものほうは、当時私が社長になりましてから会社の経営の合理化、近代化につとめまして、常務を中心にいたしました合議制をもちまして、衆知を集めて正しい経営に邁進をして参っております。いろいろ相談をいたしまして、それではひとつ、一社に六千トンは多過ぎる、従来両社には毎月六千トンの長期の契約をいたしておりますので、その長期の契約の炭価と同条件でいいからひとつ納めさせてくれというお話がございました。そこで三井と日炭と三千トンずつこれはお分けをすることにいたしまして、日炭のお申し出に対しましては、これはそういう自主的のお話であり、私のほうから一つも強制もいたしておりませんし、そういうお願いもいたしておりませんので、そういう御好意を受けたわけでございまして、同時にまた、三井鉱山の方は、当時大宮鉱業が伊豫銀行にやはり三千万円ほどの借金の残がありましたので、これを当時大宮鉱業の分身でありますところの福豊商事に代理口銭として口銭を払って、それで伊藤銀行の債務を弁済させてもらいたいというようなことが自主的にお話し合いがございまして、私のほうにもそういうような御意向を示されたのでございます。私どものほうといたしましては、決してそういう納入権の譲渡でもなければまたこれを強要する筋合いでもないのでありますが、そういう好意的な自主的なお話し合いをとやかく申し上げる筋合いもないのでございまして、ことに伊豫銀行は私のほうの大事な取引先銀行でございますので、たいへんそれはけっこうではなかろうかというふうに存じまして、別にそれではそれをこうしろああしろという指図、これに介在はいたしておらないような次第でございます。
 さような状態でございまして、納入権を振り回すことはございませんで、むしろ大宮鉱業の納入の権利をやかましく申しまして、お前には納入権がないということを厳として初めに申し渡しておりますので、この点を十分にひとつ御了察をいただきたいと存ずる次第でございます。
#5
○勝澤委員 質問以外のことまでだいぶ答弁があったわけですが、実はあなたと一番御関係の深い宮原さんというのがいないものですから、私の聞いている話と比べると話がちぐはぐなんです。話が合わないのです。宮原さんがおられて一緒に話を聞いていていただくといいと思ったのですが、私はあなたの前の会長の宮川さんの関係まで実は聞かしていただこうとまでは思っていないわけです。しかし、あなたからお話が出て参りましたから、だいぶいろいろなものが出ていますからお聞かせ願うことになると存じます。宮原さんがおられないものですから。あなたの方の話と宮原さんの話とくっつけてみると、どうも食い違う点があるものですから、宮原さんが出ておられないことは大へん残念だと思うのです。
 そこで、大宮鉱業というのは、あなたのお話ですと、三十五年の秋に倒産をした、そうしてそれから大豊鉱業というのがつくられた、こういうふうになっているのですが、その日付と、あなたが社長になられたのはいつですか。その辺をちょっと……。
#6
○中川参考人 私が社長になりましたのは、三十五年一月でございます。それから大宮鉱業が倒産をいたしましたのは、三十五年のたしか九月と存じております。
#7
○勝澤委員 それから大豊鉱業ができたのはいつですか。
#8
○梅田参考人 三十五年の十一月でございます。
#9
○勝澤委員 大宮鉱業が納めておった六千トンというのは、大豊鉱業に引き継がれて、今度は大豊鉱業が石炭を納める、こういうことに契約は書きかえられたのですか。
#10
○梅田参考人 大豊鉱業は大宮陸氏が会長でございまして、長谷部義雄氏が社長でございます。その他債権者代表並びに関係者が集まりまして組織した会社でございますが六千トンのワクと、それから債務の二千六百万程度のものを引き継いでおります。
#11
○勝澤委員 四国電力が大宮鉱業に貸した金の残金約二千六百万と、それから大宮鉱業が四国電力に入れた六千トンというものは大豊鉱業が引き継いでおった、こういうことなんですね。
#12
○大内参考人 いわゆる大豊鉱業といいますのは第二会社でありまして、大宮鉱業の権利義務を重畳承継している、こういうふうな形の、破産その他の場合に普通一般に行なわれますところのいわゆる整理の第二会社ということになりますので、権利と義務とを重畳承継するという形のものであるわけであります。ですから大宮鉱業の資産と、それに債権者の代表が入りまして、大宮鉱業のもとの重役と債権者のうちから重役が入ったもので、いわゆる整理の第二会社でありますが、権利、義務の重畳承継というような形になります。その点をひとつ御了承願います。
#13
○勝澤委員 そうすると四国電力は、三井鉱山、日本炭礦の石炭納入三千万トンの増量の契約はいつ行なわれて、いつから実際に納入が行なわれたのでしょうか。三井でも日本炭礦でもおわかりになりましたら……。
#14
○梅田参考人 三井、日炭両者の増ワクは三十六年四月一日の契約でございます。
#15
○勝澤委員 それで実際にはいつから納入が行なわれましたか。
#16
○梅田参考人 実際に契約の調印が行なわれましたのは六月の上旬でございます。で、契約は四月一日にさかのぼっておりますので、四月分からの増ワク納入を六月から開始しております。
#17
○勝澤委員 それでは三井の林さんにお尋ねしたいのですが、宮原さんの四国電力にあった借金の肩がわりは、いつ、幾らの金額を肩がわりされたのですか。
#18
○林参考人 宮原さんの四国電力に対する借金の肩がわりは、日本炭礦です。
#19
○勝澤委員 失礼しました。日本炭礦のほうからひとつ。
#20
○曾根参考人 この債務を引き受けましたのは、たしか契約は六月一日付だと思います。
#21
○勝澤委員 金額は。
#22
○曾根参考人 金額は元金が約二千六百万円、それからその契約ができますまでにたまっておりました利息が六十九万円、ざっと七十万円、それだけでございます。そのほかに元金に対しまして金利を逐次払っていく、こういう契約になっております。それを総計いたしますと、おおよそ三千万円の額になります。
#23
○勝澤委員 私のところへ通産省から出されている資料によりますと、二千八百二十五万円残金が残っておった。そうして配当金が百八十九万八千三百七十円あって、十二月の炭代が五万百円あって、それを二つ差し引き、なお未払い利息を六十九万四千八百三十四円、五月三十一日分までのを足して、差し引き二千六百九十九万六千三百六十四円、これが六月一日付で肩がわりされた、こういうふうになっておるのでありますが、二千六百九十九万六千三百六十四円ですか、世上言われておる差額の三千万、これとの差額はあるのですか。
#24
○曾根参考人 勝澤先生のおっしゃいました二千六百九十九万円というのは、先ほど私が申し上げました元金二千六百三十万円に、それまでに利息がたまっておりましたが、それが六十九万、それを合計いたしまして二千六百九十九万何がしになります。先ほど申し上げました三千万円との差額は、契約債務を私のほうが肩がわりして、それ以降毎月元金に対して利息を払っていきますから、その利息を三カ年に累算いたしますと、その差額になってくるわけでございます。
#25
○勝澤委員 それでは今度は三井のほうにお尋ねしたいのですが、三井のほうは、宮原さんが伊豫銀行にあった借金の肩がわりをした、こういわれておるのですが、それはいつ、幾らあったのですか。
#26
○林参考人 その当時私どもが聞いておりましたところでは、四電さんに対する債務と大体見合った額、若干多いぐらいの債務があるということをいわれております。したがって、金額が何千万であったかということは、はっきりはいたしておりません。ただ引き受けましたと言いますが、この引き受け額は大体とんとんと考えまして、それより少々多くあっても、日炭が四電に対する債務をお引き受けになったと同額までは引き受けてもいいという腹をもって、そういう進め方をしたわけでございます。
#27
○勝澤委員 三井さん、宮原さんの借金の肩がわりをした理由というのは、どういう理由なんですか。
#28
○林参考人 実は当初の四国電力さんに対する申し込みは、日炭さんと同じように、四国電力さんの債務をお引き受けしたいということで申していたわけでございます。その後いろいろ情報をとっておりますと、四国電力さんに対する債務以外に、宮原さんのほうではそれと同額以上の債務があるということも確認いたしましたので、実は三井鉱山といたしましては、その当時二月から四月ごろにかけまして、電力さんのほうに前渡金の形で融資をお願いしておりましたので、四国電力さんにもその当時お願い出をいたしました。その関係から四国電力さんのほうに大宮さんの債務を三井鉱山が肩がわりするのは、どうもそれはおこがましいと申しますか、筋が通らないような気もいたしましたので、むしろわれわれのほうとしましては、ほかの伊豫銀行さんその他の債務も、これは大宮さんとしては何とかけりをつけなければならぬ非常に窮境に立っておられるということをわれわれも聞いておりましたので、むしろこのほうを三千トンいただけるならば、このほうをわれわれはお引き受けしたほうがいいんじゃないか、そういうことで四国電力さんのほうへそういった意味合いのことを申し上げたということであります。結果がそういうことに相なったわけであります。
#29
○勝澤委員 そうすると大宮鉱業の三千トンの納入をもらうために大宮鉱業が伊豫銀行にあった借財をあなたのほうがお話ししてもらった、こういうことなんですか。
#30
○林参考人 三井鉱山といたしましては、ただいま申し上げたような事情で、伊豫銀行その他のだいたい同額程度の債務をお引き受けする。これはもちろん四国電力さんから三千トンのワクをいただく前提でのことでございますが、お引き受けすれば大宮側のほうもそれで非常に不況から脱せられるであろう、四国電力さんも荷が軽くなるであろう。われわれとしましても三千トンの同額をもらえれば決して会社としては損、不利はない。むしろ非常にその当時売り込みに努力していた際でございますし、電力ワタが長期にわたって安定ワクが確保できればいま社としては非常にプラスであるという観点から、いまの考え方を自主的に出しまして、四国電力さんにお伝えした次第であります。
#31
○勝澤委員 あなたのほうが三千トンワクをもらえば得になるというお話は、通産省から説明を受けました。納入価格の問題でよく聞きました。あなたのほうから納める納入価格と、それから中小商社から納める納入価格の差を聞きました。しかし、あなたのほうが大宮鉱業の三千万円の借金を引き受けることによって、四国電力に三千トン納入する権利が生ずる、それを自主的にやった、その自主的というのが私にはわからないのです。もう少し明確にしていただきたい。
#32
○林参考人 それによって三千トンの納入権が生まれるとかという意味合いではございません。われわれのほうから主張すれば会社として非常に営業政策上プラスになるということから、われわれは自主的に構想――われわれも商売人でございますので、自主的に構想を持ちまして四国電力さんから三千トンもらう、もらいたいということを申し上げてあったわけでございます。
#33
○勝澤委員 四国電力が六千トン石炭が入らなくて困っておるのは、あなた御案内のとおりです、大宮鉱業がつぶれたのですから――大宮鉱業は三十五年九月つぶれたのですから。そうしてそのあとできた大豊鉱業は、実は五百トンしか入れる力がなかったわけですから石炭が入らないわけです。四国電力はどうしても六千トン買わなければならない。だからあなたのほうは売り込みさえすれば売れるわけです。宮原さんの持っておる借財三千万円を引き継がなければあなたが三千トン入れられない。そこが私にはよくわからないのです。そうしてあなたはそれを自主的にやった、私の会社は自主的にやったというのですが、そこをもう少し御解明願いたいと思うのです。
#34
○林参考人 その当時の大宮さん側の情勢を判断いたしまして、大宮側といたしましては、はっきりはいたしませんが、総額六千万見当の借財を何とかしなければならないという情勢になって非常に苦慮せられておった。また、われわれ三井鉱山といたしましては、大宮さんとは古い取引があって、かつて石炭を納めたことがございますが、大宮倒産によりまして、私のほうの特約店も連鎖反応を受けて倒れたのもございます。古い関係もございまして、大体お気の毒だという気持を持っておりました。四国電力さんといたしましても、おそらく自分のほうの取り次ぎが解決しただけでなくて、そういった解決ができればこれも非常にお喜びになるであろうというわれわれの商売人の判断から、とにかく三千トンいただければ、あとの伊豫銀その他の残債の処理のほうに一役買ってもいい、これがまた営業採算上不利は全然ないと自主的に判断した次第でございます。ただ、それに対して三千トンいただかなければその問題はできなかったかとわれわれは考えております。
#35
○勝澤委員 そこで宮原さんがおられないのはたいへん残念なんですが、宮原さんの話を聞きますと、四国電力が一枚入って話が成立したことにならなくてはならないことになるのです。それでいまあなたが言われました宮原さんは大宮鉱業が倒産されたときに六千万くらいの借財があった、こう言われましたが、幾らくらい借財があったのですか、もう一度ひとつお聞かせ願いたいと思います。あなたの話を伺いますと、とにかく四国電力の貸し付けが、借金があった。それ以外にも伊豫銀行にもあった、こう言われて六千万円と言われておるのですが、私が聞いておるのは、もっと莫大な借金が残っておったはずだと思うのですが、その点どうですか。
#36
○林参考人 大宮鉱業のはっきりした債務につきましては、いま手元に資料を持ってきておりませんが、大体六千万円見当というふうに聞いております。いま明細な資料は持っておりません。
#37
○勝澤委員 私が調査したのでは、一億何千万円かの借財があったといわれておる。そうしてあなたのところとそれから両方が六千万円肩がわりして、あとはとにかく個人で払ったといわれておる。ですから支払い能力は私はあったと見るのです。支払い能力があって、ほかの借財をみな返しておる、こう言っておるわけです。ですから支払い能力があったにかかわらず、あなたのほうが四国電力をおもんぱかってやったとこう言われておるわけです。
 次に、四国電力に焦げつきになっておった金というのは、石炭の前払い金なんですね、その点どうなんですか。
#38
○大内参考人 それは本質的には結局炭代をもって払う、こういうふうな形でありますから、これは前払い金の形であります。実際の契約は貸し付け金になるわけです。それを要するに炭代をもって毎月――当初二年間、あと三年に延長したわけです。それは炭代をもって払う、こういうふうな契約になっております。実質的には前払い金、こういうふうに見てよろしいと思います。
#39
○勝澤委員 そうすると、長期融資というのは、四電はこの宮原等には長期融資ですよ。長期融資は宮原にどれほどしてきたのですか、いつ、幾らくらい、何回くらいやってきましたか。
#40
○梅田参考人 お尋ねの長期につきましては、三十二年の三月に四千五百万、それからただいまの三十四年一月の五千万でございます。
#41
○勝澤委員 長期融資をしなければならぬ理由は何ですか。
#42
○梅田参考人 当初の四千五百万につきましては、当時三十一年度の下期でございまして、四国未曾有の大渇水がございまして、各石炭業者とも集炭に非常に資金を要する時期でございました。大宮鉱業といたしましても、集炭のために資金を要するので、当社に長期借り入れを申し入れたわけでございます。これは当時の電力会社の供給力確保のためにこれを承認したわけでございます。それから第二回目の五千万につきましては、ようやく炭界が不況におちいりまして、経営不振のため運転資金が欠乏いたしまして、当面を救済するために、その運転資金としての援助を考慮いたしたわけであります。
#43
○勝澤委員 三十二年には前払い金だけで大宮鉱業に一億一千万行なっているわけですね。一億一千万の前払いを行ないながら、なおかつ四千五百万の長期融資をやっている、こういうことになりますね、どうでしょうか。
#44
○梅田参考人 前払い整理と申しますか、いろいろございまして、繰り上げ払いだとか、あるいは着船払いだとか、そういうようなものもございますので、石炭の非常に不足な時代には大部分の業者にそういう措置をとることがございます。しかし、三十五年くらいからはそういう前払い金はないはずでございます。
#45
○勝澤委員 私はそれを聞いているわけじゃないのです。三十二年に一億一千万前払い金を出しておりますが、それ以外に長期融資を――いまあなたがお話ししましたように四千五百万出ておりますね、間違いありませんか、とこう聞いておるのです。三十五年以降はやっていないことはあなたの言われたとおりです。
#46
○梅田参考人 それは前払い金の集計でございますか、一応全部前払い金の整理したものの加算でございますか、それは次から次へ、次の炭代でもって前者を支払っていくという性質のものではございませんか。
#47
○勝澤委員 これは通産省から出ている資料ですから、あなたの方もよくおわかりになろうと思うのです。それで前払い金が出たからついでにもうちょっと申しておきますと、通産省からの報告によりますと、二十七年から三十四年までの間に四国電力は石炭前払い金として十億支払われております。三十六年の三井鉱山は除きまして、三十四年までで十億、そのうち特に大宮鉱業は八億五千二百八十四万円出ております。十億のうち八億出ているわけです。そこで、あなたも御承知のとおり、三十四年に通産省からこういうやり方はよくない、注意しなさい、こういう注意が出ました。そこであなたのほうはおやめになったようです。そこで公益事業局長にお尋ねしたいのですが、前払い金というのと長期融資というのを通産省は同じに見ているのか、別に見ているのですか。
#48
○塚本政府委員 ただいま申されましたいわゆる狭義の前払い金、これはいま四国電力側からもちょっと御説明がありましたように、石炭が船で着いた場合、あるいは貯炭場に持ち込んだ場合、そういう場合に船が着けば払う、ただし、まだ検収は済んでいないわけでありまして、精算は検収後ということになります。でありますからそういった石炭の不足時代におきまして、船が着けばすぐ払う、あるいは貯炭場に入れば検収が済まぬでも一応仮払いする、そういうものを前払い金、こういうふうにいっております。それからそれとは関係なしに、ある程度長期契約によって貸し付けをする、しかし、その貸し付け金は炭代をもって支払うというようなものを長期融資、かように考えております。
#49
○勝澤委員 それの取り締まりの場合においては、前払いは注意をしたけれども、前払いをやめたあとはこれが長期融資という形に逃げられているじゃありませんか。それはどう見ますか。
#50
○塚本政府委員 そういう長期融資及び前払い金もやめてもらいたい、こういう両方の意味でわれわれは注意をしたはずであります。
#51
○勝澤委員 長期融資もいけないということを注意した……。
 そこで今度は四国電力直接の貸し付け金は別といたしまして、伊豫銀行のほうの借金についてお尋ねいたしたいのですが、伊豫銀行から大宮鉱業に金が貸されておる、それはあくまでも石炭の前払い的なものだ、そこで四国電力がこれに保証をしておる、こういわれておりますが、梅田さん、これはいつ、幾ら保証されたのですか。
#52
○梅田参考人 かかる事実はございません。
#53
○勝澤委員 そうしますと伊豫銀行から大宮鉱業に、あるいは宮原さんに金が貸し出されておる、その保証は梅田さん個人として行なわれたのですか、四国電力として行なわれたのですか。
#54
○梅田参考人 そういう伊豫銀行の貸借につきましては、私たちは何ら関係ございません。
#55
○勝澤委員 それはまた伊豫銀行のほうの調べを聞くことにいたしまして、伊豫銀行に残っておった借金というのは、どういうわけで四国電力が消してやらにゃならないことであっせんしたのですか。
#56
○大内参考人 私のほうといたしましては、あっせんする義務も何もないと私は考えております。また伊豫銀行と大宮との金銭に対する貸借問題は、四国電力は関知していないわけでございます。ただ伊豫銀行側から見ます場合に、要するに四国電力というものに大宮鉱業が石炭を納める、それは要するに確実に金が入るわけですから、そういうことを信用過程でもってやっているのじゃなかろうか、これは私の推測でございます。結局、先ほどの三井さんのお話でございまするが、そのときにまあ私の方がやはり回収不能のものがそこに生じたときにやはり伊豫銀行さんでも同じくできたわけでございまして、それでやはり伊豫銀行さんとしては相当この回収方法ということについては苦慮されておったと私は思います。しかし、それは私の方には直接関係はないのでございますけれども、伊豫銀行さんは私の方といたしますれば非常に大事ないわゆる金融先でございまして、そこの焦げつきがうまく回収できるようなことになったということは、これは私の方といたしましては伊豫銀行さんが大宮さんに貸したということになる。私の方に炭を入れているという一つの信用でできていることでもあるし、私の方のものがうまく回収できるような道がついた、そういうような場合にあわせて私どもといたしましては伊豫銀行さんの方の問題も、結局三井さんの方が大宮さんを代行代理店というような形で口銭を預けて払う、それを要するに白にして話がついたのだ、こういう話を、私はその当時担当は資材だとか経理じゃなしに、庶務と労務の担当でございまして直接は当たってはおりませんけれども、当時の担当の常務から話を私は聞いたわけでございまするが、こういうふうな形で三井さんが非常に同情されて、そういうふうな形でもっていくのだ、とこういうふうな話を聞きましたので、そういうことであれば伊豫銀行さんは私の方の大事な取引先でもあるものだから、そういうふうなことで三井さんの御同情で話がついたとすれば、これはけっこうなことですね。こういうふうに私はそのときに申し上げておったのであります。大体私はそういうふうに考えております。
#57
○勝澤委員 三井はこの宮原さんの伊豫銀行にあった借金の肩がわりをしたのですか。これはいつごろ貸し出しが行なわれて幾らくらい残っておられたのですか。林さん、あなたにお尋ねしたいのです。
#58
○林参考人 いま伊豫銀行との債務の肩がわりという表現になっておりますが、結果的にはそうなりますけれども、われわれといたしましては債権額をこまかく詳細に洗って、その上で判断して債務を引き受けるというようなことは、あの当時の情勢としては非常に困難でもございました。一々多い債権者に対する債務を引き受けるというようなことは実質上できませんので、三千トンのワクを広げれば日炭さんが四国電力さんの債務をお引き受けになって、その金額見合い程度は大宮さんの方に口銭を支給して、それによってわれわれはその口銭も、会社としても採算圏内の口銭の支出でやれるなら、これはいま問題がないということから、三千トンのワクはあくまでとるという線に重点を置きまして、大宮さんにはトン当たり口銭を差し上げるという寸法で話をつけたわけでございます。その口銭金額は五カ年契約、少なくも五カ年以上の長契を結んでいただけるならば、われわれの常識口銭においてこれは支弁できるという計算が社内的に立っていたわけでございます。それでそういう話を進めた次第でございます。債務引き受けという公的な債務引き受けではございませんから御承知願いたいと思います。あくまで代理店に口銭を出して新規に新しいワクを持ってきた場合にやるであろう営業常識の口銭でございます。
#59
○勝澤委員 そうすると借用証は書きかえはしてないのですか、銀行との間は。
#60
○林参考人 銀行との間は直接の関係は持っておりません。ただその口銭は銀行の大宮さん側の口座に振り込んでいるわけでございます。それは多分大部分が伊豫銀行さんの焦げつき債権の回収に充てられていると推測はしております。それは宮原さんの方でどういうふうにそれを仕分けして自分の債務処理の、四国電力さん以外の債務処理の弁済に充てられたか、その詳細については関係しておりません。
#61
○勝澤委員 日炭の方は、これは四国電力の債務を継承した、こう言われておりますが、それはあれですか、証書の書きかえとか、そういうことが行なわれたのですか、どういうふうにやられたのですか。
#62
○曾根参考人 これは四国電力と大宮鉱業とそれから日炭の方の三社の契約でもって免責的債務引き受けという形式で私の方は継承しております。
#63
○勝澤委員 そうすると、それは日炭とそれから大宮鉱業と四国電力、三社の契約ですね。
#64
○曾根参考人 さようでございます。
#65
○勝澤委員 そうすると、そこで三千トンというものと三千万円というものを四国電力も承知しておった、こういうことにならないとおかしいじゃないでしょうか。社長、どうですか。
#66
○大内参考人 当然それは私のほうは承知しているわけでございます。日炭のほうから債務の肩がわりをするから増ワクさせてくれ、こういうふうな話でございました。それを、私のほうはそれによって焦げつき債権が回収できるわけでございますから、当然これは私のほうはそのことを了承しておるわけでございますので、承知をしておるわけでございます。
#67
○勝澤委員 了承したというのは、それほど高い手数料が支払われておるということも承知しておるということなんですね。
#68
○大内参考人 それは月別炭代で払うことになりますが、大体その当時の代理店手数料並みくらいな計算になる、こういうふうに私どもは考えております。
#69
○勝澤委員 片方から買えばそれだけ安いものが買えるのにわかわらず、片方から高いものを買う。それが自然に借金になっているから、それが穴埋めの金に回る、四電はそれで損ではない、こういうことですかね。
#70
○大内参考人 それは商売上の問題でございまして、大体炭とかセメントというものは代理店のような形で入っておる。そうするとそこに手数料を払っておるということがあります。それから結局大手は手数料はないわけでございます。そういう、ないのが大体標準でございます。商売上の常識といたしまして、これは手数料がないからよそよりも安く納める、こういうことになれば、これは問題だと思います。四国電力だけに特に安いものでやる、こういうふうな形というものは、商売人としては私はできないのじゃないか。要するに表面にあらわれてまいりますところのやはり契約炭価を、もしそういうものがないにしましても、その前の私のほうが日炭とやっているのは六千トンでございまして、これは何もその間に介在するものはない、そのままの契約でございます。そのときの炭価と、その後要するにそういうふうな問題が介在しましたところの契約条件とは、ひとつも変わっていないわけでございまして、それですから、私どもといたしましては何らそこにマイナスはない。しかも、それによって焦げつき債権が回収できる、これは要するに日炭さんのほうの御勉強である。ちょうどその時分は炭況のいろいろな問題、将来の炭界の問題からいきまして、将来やはり電力側のワクをつけるというのが大体業界としての望みであったわけでありまして、やはり業界としてみますれば、いろいろ競争があるわけでございますから、いい条件を持っていく、こういうふうな形でやはり商売はできていくのだろうと思います。そういうふうな意味からやはり日炭さんがそういうようなことを考えられた。私のほうで検討してみれば前の六千トンもらっておるときと条件が一つも変わらないわけでございます。そういうふうな期待がありましても条件が変わらないわけでございますから、私どもとしましては少しもこれは損にはならない、こういういい条件であればそれをのむのだ、こういうふうな形だと思います。
#71
○勝澤委員 日炭や三井に石炭を増量した理由は何ですか。
#72
○大内参考人 結局その穴ができましたときに、私のほうで考えましたことは、結局当時四国電力は商社ワクが非常に多かったわけであります。八〇%くらいは商社ワクであった。要するに大手のワクが少なかったわけなんです。それがあの三十一年の大渇水の場合に非常に困難した一つの原因である、そういうふうな点から、役所の方面からも少し四国電力は大手のワクを広げておくほうがいいんじゃないか、結局、一朝有事の場合にはやはり大手でないと力がないとこう言う。それですから、大手のワクを広げていかなければならない、こういうふうな基本線を持っておった。それで日炭と三井のほうに六千トンずつ契約をお願いいたしまして、大手のワクを広げておったわけであります。大宮がつぶれた。大宮は商社でございます。こういうふうな際に、私のほうのところとしましては、このワクはぜひ大手へ持っていきたい。それですから、私のほうでは当初から日炭、三井、この二社を相手にしてやっていくんだ、こういう基本線を持っておったわけです。それが、要するに、会社の将来のいわゆる運営の上においては非常に大きなプラスになるんだ、こういう基本線を私どもは持っておった、こういうことでございます。
#73
○勝澤委員 そして、たまたま債権の継承をしてくれたからなおさら日炭、三井に増量した、こういうことですね。
#74
○大内参考人 ええ、ありがとうございます、とこういうことでございます。
#75
○勝澤委員 そうすると、日炭、三井というのは三千万円ずつ損をしているということですか。だれが損をしているのですか。
#76
○大内参考人 損をしているかどうかは知りませんが、お互いに商売人でございますから、これは商業ベースで、お互いに損するような商売はやらないと思う。私のほうも得をする、おそらく日炭、三井さんもちゃんとそろばんが合うからおやりになったんだと思う。お互いが対等の立場でございまして、お互いが商売であります。私のほうとしては公益事業という立場はありますけれども、そういう面につきましては一個の商売人と何ら変わりがないわけでありまして、お互いに商売人の立場でもって取引している。おそらく三井さんも日炭さんも損をするような取引には応じないだろうと私は思います。
#77
○勝澤委員 あなたは公益事業だけれども商売人だ、こう言われておる。しかし、現実に三千万円、六千万というものが継承されたということは、これは明らかに石炭納入の譲渡をめぐって行なわれた。そして四国電力はそれを承知しておった、ありがとうございますと言った、こういうことになるじゃありませんか。石炭納入の譲渡の権利というものが、ここに厳然とあるということをあなたは黙認したんですね。
#78
○大内参考人 それは何も石炭納入の譲渡ではないのでありまして、結局大宮さんでやりますのは――私のほうも炭代の前払いという形で貸し付けしているわけです。大宮さんは私のほうには納める義務こそあれ、大宮さんがどうこう言う権利はないわけでございます。ただ私のほうは大宮さんに焦げつきができた、回収できないものができた、これは現実の問題なんです。それをどういうふうな形で回収するかということが私のほうの問題なんでございまして、だから、それを肩がわりしてくれる、こういうのであれば私のほうといたしましても、結局、それでひとつも傷つかないことになるんですから、それに応じていく、これは私は当然のことだと思うのでございます。それは何も納入権の譲渡とかなんとかというような形ではない。結局大宮さんに納入権なんかあるはずはないのでありまして、大宮さんは炭代の前払いを受けているようなかっこうでありますから、納める義務こそあれ権利なんかあるはずがない。要するに、権利義務の関係からいけば大宮さんは納めなければならない義務があるが、その義務が果たせないようなことになった、こういうのでございます。私のほうではそのことによって損害が起こってくるんだ、その損害をどうしたらうまく回収できるか、こういう問題なんでございまして、納入権とかなんとかという問題とこれは全然関係ないと私は思っております。
#79
○勝澤委員 あなたのほうもその債権が解消しなければ石炭の納入をさせるわけにいかない。継承する会社をさがしておった。たまたまそれが日炭と三井になった。日炭と三井は商業ベースに合うからそれを継承したのだ。あなたのほうはそれを黙認しておった。いや黙認をしたのではない、あなたのほうがあっせんをした、私はこう思うのです。そうでなければ、そういう売買がやられる、そういう継承が行なわれるわけはないじゃありませんか。先ほどから林さんなりあるいは日炭の曾根さんからの話を聞いておりまして私はそう思うのです。あなたのように、黙っていて私の方は継承するから三千トン入れさせてくれ、それはけっこうだ、そんなばかな話がありますか。
#80
○大内参考人 どうもそれは少しおかしいと私思うのでございまして、これは商売上の問題でございますけれども、こういうのは何も納入権とかなんとかいう問題でなしに幾らでもある問題だと思っております。たとえばゴルフ場あたりで芝屋さんが違約するのですけれども、芝の手付金を納めておったところが、結局その時期になって芝を納めてこない。ゴルフ場の経営者は困る。そういうふうな場合に、今度はその分を私の方から納める、こういうふうな話でいくような場合も往々にしてあるわけでありまして、そういうふうにきめつけられますと非常に困惑するわけでございますが、私どものほうはそういうふうには考えておりませんので、その点だけは……。
#81
○勝澤委員 これは一般のものとは違って、電力というのは公益事業なんですよ。私が前段に申し上げました、四国電力は百六億という金が開発銀行から入っておるわけですよ。それが焦げつきになったからといって、これを肩がわりしなければお前の石炭買ってやらぬ、石炭は市場価格だから高くありません。だから問題ないです。これで私は通るものではないと思うのです。公益事業なんですよ。
#82
○中川参考人 勝澤先生の御指摘の点は、先生のお立場でごもっともだと思いますが、ひるがえって公益事業の経営者といたしましてまず第一点に、一大宮鉱業の商事会社に不当なる貸し付け金をいたしましたことはまことに遺憾であったと存じます。もう少し早くこれは大宮鉱業にも鞭撻をいたしまして、こういう乱暴な貸し付け金をしなければこういうことが起こらなかったと思うのでありますが、これはいたし方ないわけでありまして、この点私どもも非常に遺憾に思っております。
 そこで、これの回収が不能になりました際に、たまたまわれわれは商社のワクから大手のワクを広めようというやさきでございますし、また非常に幸いいたしましたことは、当時炭況というものは炭が余っておりまして、いずれも大手の会社は売り先を見つけておって、特に電力会社は最もいい相手としてぜひ納入をしたいという希望が起こっておったときでございまして、その際に長年取引をしております日本炭礦から、そういう自主的な好意的なお申し出があったのをお受けすることは、当時の責任者といたしましては私は当然の措置だと思っております。それがために株主にも御迷惑をかけないで、会社の経理にも損失を招かない。しかもこれを強要いたしまして向こうに損をかけてまでもそういうことをやったら公益事業本来の使命に反しますけれども、いまも日本炭礦のおっしゃったように、いわゆるコマーシャル・ベースによって向こうも利益があるのだ、こういうお話でありますから、これは当時の経営者としては当然それに応じるべきでございまして、いやそんなのはいかぬといってそれを損に計上して契約をしたら、それこそかえってそういうチャンスを逃がしたことに私は責任を問われるのではないかと思っています。その辺どうぞひとつ御了承いただきます。
#83
○勝澤委員 先ほど林さんはたいへん微妙な言い回しをされておるようですね。それはやはり三千トン納めなければならぬという立場からいうならば、いろいろむずかしい点があったと思うのです。しかし、そういう点から考えるならば、いま大内さんが言われるように、まるっきり四国電力が知らないでものがやられたということは、ことばでは通っても現実の問題としては私は通らないと思う。大宮鉱業と四国電力の関係は、創立以来いろいろ長いおつき合いがあるわけであります。長いつき合いがあったからこそほかのところにはやられておらない前渡し金というものが――とにかく十億もやられておる前渡し金の中で八億五千万円も流れておった。それだけでなくて前渡しができなくなったら今度は長期融資が行なわれておる。長期融資だけでは足りない。そうでしょう、資料を見ましても、三十一年度に六千四百八十万円、三十二年度は一億一千万円、三十三年度は八千五百万円、こういうばく大な金が前渡し金として大宮鉱業のみに特別にやられておったわけです。そうしてそれが今度は前渡しはいけないと言われたからということで、長期融資に切りかえた。長期融資に切りかえたところが、貸してから、三十四年一月に貸してから三十四年の七月まで半年間何にも返してもらえない、約束も履行されていない。石炭は納めてあるけれども、差し引きも行なわれていない。これもほったらかしておいてそれでにっちもさっちもいかなくなってつぶれた、二千二百二十五万焦げついた。これだけじゃないんです。先ほど梅田さんは、いや裏づけはしておりませんと言っておりますけれども、私はどうも長期融資と銀行融資、その裏づけを四国電力が行なった、こういう形でこの前渡し金というものをかえていったと思うのです。かえていった焦げつきが銀行に残り、それから四国電力に残った、そうしてそれが三井に、日炭にやはり肩がわりをさせざるを得なかった、こういうことにならなければ、これは宮原さんがきょう来てここで発言できるわけなんです。宮原さんと四国電力との関係というのは、これはあなたのほうもよく見ているでしょう、黄色い新聞やら何やらで出ております。これは前の宮川さんと参議院議員の中川さんと、それから参議院議員の平井さんと今の中川さんと、何か知らぬけれども、政治献金が行なわれたとか行なわれないとかいうことで盛んに告訴されたり取り下げたりしている事件があります。その公判調書も、私ずっと見させてもらうと、いかに因縁浅からぬものかということがよくわかるわけです。そういう仲でありながら、先ほどの話を聞いていれば、四国電力は何も知りません、商社で納めておったのを手数料として落としているだけで、それは宮原さんが言っている。あなたと同じことを言っているのです。あなたと同じことを言っているけれども、その言ったあとで何を言っているかというと、四国電力は当然私にこれくらいの義理があるんだから、やらざるを得ぬでしょう、これは梅田さんに聞けばよくおわかりになりますと言っているのですから。うまく銀行のほうの話になりましたからね。これはまた別の機会によく私もお聞きしたいと思います。そこでこの大宮鉱業というのは四国電力に大へん功績があったといわれているんですが、どういうおつき合いがあったんですか。それは特に社長から……。
#84
○中川参考人 私は当初のことは実は全然知らないわけです。私はかつて国会におりました時分もおつき合いはございません。四国電力に参りましてから初めてお目にかかったのでございまして、きょうもここにおいででございまするが、前社長の宮川さんがいろいろと育成をされたのでございまして、宮原君も渇水時代にはずいぶん努力をして納めた。しかし私は社長になりましてから、どうも政商的な考えで仕事を運んではいかぬ、やはり今後の産業人というのは正しき産業道義をもって仕事をすべきである、それでないと、あなたの前途を誤るぞということはたびたび宮原君にも警告もし鞭撻もいたしております。そういうことで、また、通産省からの御指摘もございましたので、妙な貸し付け金みたいな放漫な政策はいたしませんで、経営の合理化、それの近代化に専念をいたしまして、会社といたしましては、今日、公益事業といたしましては、私は、はばかりながら正しく経営を推し進めておると思います。いま御指摘のあった宮原さんと私との問題云々とおっしゃいましたけれども、そういうような事実は全然ございませんので、どうぞその点誤解のないように御了解いただきたいと存じます。
#85
○勝澤委員 四国電力のこの新徳島火力の重油輸送権というのがいま問題になっておるそうですが、この新徳島火力の重油輸送はどういうふうに行なわれることになっておるんですか。
#86
○中川参考人 これは私のほうで、先ほども申しましたように、ただいまは社長独断で事を運んでおりません。あくまで常務会を中心に衆知を集めまして、最も適確なる正しい企業の前向きの姿でもってやっております。したがって、今日燃料問題につきましても、かように合議をいたしまして衆知を集めまして最もいい方途でやっております。徳島にできました新徳島の火力の油も長期の契約を一部やっておりまするし、また一部は従来の取引先から適正なる価格でこれを入れてもらっておりまして、万全の方途を講じております。いまちょっと御指摘のあった宮原云々の話は、私も妙な新聞でもって見たのでありまするが、全く荒唐無稽のことでありまして、私どもはこれに対しては非常に意外に思っております。何らああいうことは関知をいたしておりません。この辺、一方的のお話をお聞きのようでございまするけれども、どうぞ私どもの誠意を十分にひとつ御了察をいただきたいと存ずる次第でございます。
#87
○勝澤委員 そうしますと、宮原さんがこの輸送権を持つことになったとかあるいは持つであろうとかいうことはない、こういうことですね。
#88
○中川参考人 さようでございます。全然そういう話は聞いておりませんし、あの新聞か何か見て初めて知ったような次第でございます。
#89
○勝澤委員 次に大森川のダム工事についてお伺いいたします。この大森川のダム発電工事について堤土木課長から六項目の疑問が出されて、社の中におきましても特別考査委員会がつくられたということを聞いておりますが、この経過はどういうふうになっておりますか。
#90
○中川参考人 堤一雄なる者が大森川のダムの工事についていろいろ指摘をいたしましたことは事実でございます。これにつきましては、先般来いろいろ調査をいたしまして、だんだんと調査の進むにつれまして真実がはっきり今日はわかって参りました。ことに堤なる者が会社を相手どって告発をいたしましたそのために、検察庁でただいまお調べをいただいておりますので、私はこれは非常にしあわせをいたしたと思っております。お調べの結果近くはっきりしたことが出ますので、少なくとも私ども社内に関する限りこの問題は堤の言うことは全部間違っておりまするのでありまして、むしろ本人が非常な誤った立場からものを論じていることが、今日は明白になってきております。これはいずれ司直の手で明らかになることと私は確信をいたしております。
#91
○勝澤委員 私は、社内につくられた特別考査委員会の経過がどうなっているか、こういうことをお聞きしておるわけです。
#92
○大内参考人 これは昨年の八月時分に堤なる者の手記とか何とかいうものが出た、そういうことでありました。そういうふうなことであれば、これはほうっておくわけにはいくまい、こういうことで、九月ごろに、私のほうのいわゆる管理部にありますところの調査役が考査をやることになっておりますので、それに特別考査をやれということを命じて考査をやらせておったわけであります。その過程におきまして、実はまあ不明確なもの――結局その考査をやります場合におきましては会社に残されております資料に基づいてやる、その資料に基づいて考査をやっておりますと、何か堤が言うておるようなことがあるような形に一応見えたわけでございます。それで、これは会社にある資料に基づいてやっておったわけであります。こういうふうな問題であれば、工事者は間組でございますので、間組に話をして間組からも解明を求める必要があるのじゃないか、こういうことで、実は間組のほうにもそういう話を持っていったわけでございます。間組としては、そういうことは絶対ない、私のほうからも調べさせてくれ、こういうことで、間組からも技術者が参りまして現地でいろいろ調べまして、結局私のほうの考査のほうと間組の調査のほうと一緒になりましていろいろそこで調査の結果に基づいてディスカッスをしたわけであります。その結果、会社には、残されていなければならないと思われる資料で、ないものが間々ありました。それで間組のほうからの資料も出てきたわけであります。私のほうとしましては、その間組から出た資料が正しいかどうか、これは相当検討しなければならぬ、こういうので、約四十日かかりまして――ダムでございますのでコンクリートを使っておるわけでございますね。あのダムはホロー・ダムでございまして、あいているところがあるわけでございます。その点は非常に調査が楽だった、しかし、コンクリートが詰まっているところはむずかしい、そういうふうなことから、コンクリートの方は清算からずっと調べてまいりまして、そのときの掘さく線といったものはどういうものであったか、こういうようなことを四十日も技術者が総動員してかかりまして、計算してそれを出したわけであります。それと間組から出てきましたところの清算に使った図面とを合わしてみた。ところが大体合うわけでございます。そういうふうな点。それから掘さく前の地上の線でございますが、これは私のほうの使っておった図面と間組の図面とは一致しておるわけでございますが、底の方が食い違っておる。そこで私のほうはコンクリートからずっとやって、それからこの実測をずっとやりまして、こういう膨大な図面をつくって合わしてみたわけでありますが、大体において合う。そうすれば、その当時使われたものは、その間組から出た図面が正しいのではないか、そういうふうなことから、今度は当時の管理者をいま一度調べ直してみたわけでございます。そういたしますと、そのときに間組から出てきました数字、これは契約によりまして、そういうふうな場合の数量計算は施工者が関係書類をもって会社の方へ出す。会社はそれを検討して金を払う、こういうふうなたてまえになっております。検討してみましたところが、掘さく資料で約二%くらい私のほうといたしましては差がある。そこへ多少、いわゆる見解の相違が出たようでございます。ところが間組の方といたしましては、自分のほうは絶対に間違いないのだ、しかし、これをもう一ぺん調べ直すということになると、相当時間もかかるので、大体こういう場合の二%ぐらいの食い違いなんということは、これは図面そのものの引き方もそう正確にいっているわけでもなし、ある程度の誤差が出るというのが技術上の常識だというふうに私は聞いております。そういうふうな許容誤差の問題なんだから、ひとつ私のほうのを認めてもらいたいというような要求があったようでございます。たまたま間組はその場合に無償重機、要するに私のほうへ使用料を払っていないサービス重機があったり、災害の場合復旧工事をやったのだが私のほうとしては金を払わない、これは当然国の責任だ、こういうふうな形であったわけでございます。そういうふうな点がありましたものですから、課長がその点について承認するのであればそれは認めてもよかろう、こういうふうな形でその数字を認めまして支払ったようでございます。堤がそれを認めたものですから課長が認めればいい、こういうふうなことで係の者は課長に話をしたら、ああそれでいいじゃないかというような話があったのでやった。ただそのときに私は、これは非常に残念だと思うのでございますが、そのときにやはりある程度の誤差を修正したものですから、堤からその図面は大体それに合うような図面をつくり直したほうがいいというふうな示唆があったらしいのであります。それで結局清算書につけました図面がそのときに別につくられた図面であった、それが少しずさんな図面でありまして、その図面を基礎にして検討してみますと、堤の言うようなことが出てくるような図面であった、そういうふうなことが現在判明いたしておりまして、そういうふうな点からみますと、結局その後私のほうで技術陣を動員いたしまして調査した結果は、大体そのときに認められた誤差は二%未満程度のものである、こういうふうなことが判明いたしております。結局いまになってみますと、何ら堤が言うているようなことはなかった。ただ残された図面が、結局あとからつくり直された図面であったということであります。その他いろいろ言われておる問題につきましては、いろいろ検討してみましたが、結局堤の言われることにつきましては何ら根拠のないことでありまして、理解のできないような問題であります。この辺は、ただいま社長から申し上げましたように、検察庁のほうで取り調べ中でございますので、これはもう検察当局でもはっきりされると思っております。私どもは絶対にそういうふうに言われるようなことはないということを確信をいたしておりますので、どうぞその点御了承をお願いいたしたいと思います。
#93
○勝澤委員 この特別考査委員会というのはもう終わったのですか、どういうことになりましたか。
#94
○大内参考人 終わっております。
#95
○勝澤委員 そうすると、どういう結論が出たのですか。
#96
○大内参考人 結論は、その大森川の工事そのものにつきまして、堤の言われるような問題点はない、こういう結論でございます。
#97
○勝澤委員 そうすると、この一から六まで六項目を指摘されておるのですが、この一から六項目の事実はない、こういうことなんですか。
#98
○大内参考人 そうでございます。
#99
○勝澤委員 そうしてまた伝えられるところによりますと、何か六人だか七人だか、社長から御注意があった、こういうことのようでありますが、そういうことがあったのですか。
#100
○中川参考人 これは堤からそういう申し入れがございましたので、私は早速特別考査委員会をつくりまして調査をいたしました。ただいま大内常務の言うように、当時の清算図というのが非常に粗漏であったのです。それに基づいてやりますといろいろ疑問の点が出てきましたので、とりあえず考査の途中において、いろいろな書類の取り扱い、それから人事管理の面等において粗漏があるように認められましたので、とりあえず早急に関係者に戒告を与えましたので、これは考査委員会の結論ではございません。ただいま考査委員会はもう済んでいると申しまするが、まだこれは済んではおりません。これはちょっと大内常務の言い違えでございます。その後さらに詳細に検討をいたしまして、全くこれは堤が、極端に申しますると、みずからやったことを誤り解して、それを大きく宣伝をして、ためにせんとするということがはっきりいたしておるのであります。それでこれの処置につきましては、今後さらに慎重に検討を加えたいと思いますが、たまたまいま検察庁で取り上げられておりますので、その結果を待ちまして、会社といたしまして十分なる処置をとりたいと考えております。
#101
○勝澤委員 そうすると、特別考査委員会の結論はまだ出ていないということですか。
#102
○中川参考人 特別考査委員会の結論は、いま申したように出ておりますが、考査委員会というのはまだそのまま置いておりまして、それに基づく最終的な処置をまだ済ましてないということでございます。
#103
○勝澤委員 そうすると特別考査委員会の結論としては、堤さんが言われたような事実はないということが明確になった、しかし、それに対する処置といいますか処分といいますか、そういうものはまだやっていない、こういうことですね。
#104
○中川参考人 さようでございます。
#105
○勝澤委員 その特別考査委員会の結論というのはいつ出たのですか。
#106
○大内参考人 これはいつということもありませんけれども、結局最終的にはこういうふうなことだ、こういうふうになっております。それは、いつどうこうしてというようなあれではありませんが、最終的にはこうでございます、もうこれ以上はこれで絶対間違いないと思います。結局いま申し上げましたように、事は検察庁に回っておりますので、検察庁のほうでもお調べでございます。もう近く検察庁のほうからも結論が出されると思いますが、それを待って全部の処置を私どものほうでやりたい。これは検察庁のほうに回っておらなければ、大体私どものほうの結論に基づきまして処置をつけるつもりでございます。事が検察庁に回っておりますので、私どもといたしましては、その結論を一応見守る必要があるのではないか、こういうふうな考えでございます。
#107
○勝澤委員 特別考査委員会というのはいつつくられて、何回ぐらい会合をやられたのですか。そうして、いま言ったように、六項目については何もないという結論をいつ出されたのですか。
#108
○大内参考人 何回その会合をした、これは会合とかなんとかという問題じゃないのでございまして、結局計算をしたり現地に行って測量をしたり、そういうふうな形でなされるわけでございます。何回会合したとかなんとかというふうな性質のものではない。これは作業でございます。
#109
○勝澤委員 最後に六項目何もなかったというのは、だれか一人か二人言ったわけではないでしょう。特別考査委員になった人たちが集まって、こうだという結論を出したのではないのですか。
#110
○大内参考人 それは私がその後これにタッチいたしまして、調査をいたしました。私のところに集めました報告をもちまして、考査委員に全員私のところに来てもらいまして、こういうふうな形になったようだ、あなた方の見たところと、こういう点について食い違いがある。あなた方は一応現存の資料に基づいてやられたのであるが、結局現存の資料そのものにミスがあった、こういうふうな点ではこういうふうになるが、これに対して御異議はないかということを私のほうから話をしたわけであります。考査委員の方々は、異議はありません、結局そういうふうなことであれば、当然そういうふうなことになるでありましょう、こういうようなことでありました。私は一応それで考査は終わった、こういうふうに考えております。
#111
○勝澤委員 いつですか。
#112
○大内参考人 最近です。ちょっと日付は覚えておりません。
#113
○勝澤委員 その報告は通産省にお出しになったのですか。
#114
○大内参考人 正式にはまだ出しておりませんが、志波常務から局のほうには、逐次その状況につきましては連絡しておりまして、最終的にはこういうふうなことになっておりますということは申し上げたと思っております。
#115
○津雲委員長 田中委員から関連質問の申し出があります。これを許します。田中君。
#116
○田中(織)委員 先ほどの石炭納入権に関する問題についても、私は本年の二月の二十日だったと思いますが、衆議院の予算分科会で取り上げたことが契機になって、引き続き決算委員会の問題になったので、この点についても私伺いたいと思うのであります。
 問題はすでに大森川のダム問題に発展をいたしておりますので、それは後に私はあらためて質問をすることにいたしたいと思いますが、ただいまの大森川のダムの問題の不正工事の問題が、もし堤君の言われるようなことでありますならば、これはやはり重大な問題だということで、私も二月の二十日の予算分科会で取り上げたのです。ところがそのときに、ちょうど塚本公益事業局長が見えられておりますが、初耳なので、その後調査されるということで、調査された結果を私実はまだ伺っておらないのでありますけれども、たまたまその問題が三月になっておるからでありますが、堤君からの告発に基づいて現在高松地検が捜査の段階にあることを私どもも承知をいたしております。しかし、その捜査の問題になる以前に、ただいま勝澤委員から質問を申し上げて、あなたのほうの社内の考査委員会が結論が出ているということをただいま大内参考人が述べられておるのであります。この考査委員会の結論がいつ出たかということ――私の質問に実は派生いたしまして、堤君に対するあなたのほうの会社の出勤停止処分という問題が出ております。これは問題によりますと、私ども国会議員が持っておる国政調査権に基づいて明らかになった人に対して、あなたのほうの社が処分をしているということになりますので、つづめてまいりますと、国会議員の持つ、しかも国会開会中の委員会における議員の発言の問題に関連して、その発言でもちろん議員自身は国会外で責任を問われることはないのでありますが、たまたま発言に出てまいりました人が社内で処分されるというようなことになりますと、これはやはりわれわれ国会議員の国会における発言に対する一つの制肘に発展をしてくるのであります。この点は中川さんに対して再三にわたって私の意見を述べて御見解を聞いておるのでありますが、一応それとは関係なしということは言われるのであります。しかし、私はどうもやはり時間的な経過から見て、私の国会の発言が直接の契機になっておるように私には客観的に判断をされるのであります。そういう意味で、いま考査委員会の結論が出されて、私どもの聞いておるところでは、これはたしか一月の末であったというふうに実は聞いておるのであります。しかも、そこで中川参考人からも述べられたように、戒告という一つの、これは一番軽い処分かもしれませんけれども、社内会議の処分まであなたたちは出されておるのであります。その問題がいまだに堤君の出勤停止という形、そういうようなことから結局自分の首が飛ぶのではないか、こういうような関係から見て、この問題について司直のさばきを受けようという問題にまで発展したということは重大事実なんです。捜査段階の問題についても、できれば法務省の刑事局長にでも出ていただいて、現在の段階のことについて私は報告を聞かなければならぬと実は考えておるのです。そういう関係から見て、ただいま勝澤君が言われたように、たしか一月の末であったというふうに実は聞いておるのですが、考査委員会としては一応の結論が出て、それに基づく処分がなされておる。戒告というのはこれは明らかに処分なんです。もし何らの問題がないということであれば、処分をするということ自体が私は不都合なことだと思う。私の手元に参っておる関係では、中川さんはこういうように述べられておるのであります。「大森川建設に関する特別考査の結果、諸君の職務の上に管理不十分の点が認められるので戒告する」ということで、あなたが戒告文を、これは大きな紙に書いてめいめいには渡されなかった。あなたは読み上げておる。次に渡部兼雄副社長から「今後の建設工事にあたっては十分なる調査を行ない、管理にも万全を期して経済的な電源開発に努力すること」という要望が述べられて、最後に主査である石橋常務から考査の結果を発表して、さらに大内参考人の大内常務だろうと思うのですが、山口取締役、企画総室長、それから武内管理部長、佐藤忠義社長室長らが同席していて、関係者に戒告をしておる。しかも問題になった六項目の中で四項目はやはり指摘されたような問題があるということから戒告という処分になったように私どもは聞いておるのです。かりにここで大内参考人が言われたように、考査委員会の結論が出て処分まできまっておるんだということになり、堤君をあなた方が三月の初めに出勤停止処分にしておって、首の問題になるかどうかということについては会社の決定を待てというような形は、これは明らかに不当な処分ということになる。その間に二月二十日の私の国会における発言で、堤君の問題が大きくクローズ・アップされてきておる。こういうことになりますと、発言した私としても堤君に対して、これはあくまで道義的な問題ではありますけれども、いろいろ情報なり資料なりを提供された方々に対して責任を感じなければならぬということに相なるのであります。したがって、この考査委員会と同時に並行的に検察庁の捜査が始まったというなら、これもまた別の考えができると思うのでありますが、国会で問題になって堤君にそういう本人が納得できないような処分が出てまいったということから、告訴、告発問題に発展している。告発問題でなかなかこれだけのものはありませんが、私の調べたところによりますと、地検の捜査も本格的に進められておりますので、必ずしもあなたたちが期待しておるような結論が出るとは私どもは考えない。したがって、あなたたちが国会で述べられる問題についてとにかく全然ないというような事なかれな答弁をしておりますると、この問題は捜査段階であるだけに、あなたたちの検察庁における心証の問題にも発展するのですが、やはり私は真実を述べていただかなければならぬ。考査委員会というものはあなたたちはそれだけの権威を持ってやられたことであるならば、何回やってどういう結論が出て、どういうような処分になっている、これは明らかにすべきだと私は思います。その点を明らかにしていただきたいと思います。
#117
○中川参考人 田中先生にはいろいろ御心配をかけておりまして、たびたびお手紙もいただいておりまして、私できれば本日お目にかかってごあいさつを申し上げたいと思っておりましたが、たまたま当委員会に御出席をいただきまして、まことにどうもありがとうございました。
 まず御指摘の第一点の堤君の問題でございますが、私ども堤君の発言に基づきましていろいろ調査をいたしましたところ、会社のいろいろな重要書類を持っていっているとか、あるいは現場におけるところの堤君の素行の問題等々、社員としてあるまじき行動をいたしておるようなことがだんだんと判明をいたしました。これはだいぶん前のことでございまするが、非常に遺憾な点が出てまいりました。そこで私どもの特別考査委員会におきましていろいろ調べたのでありまするが、当時堤の申しました竣工図面によりまして調査をいたしました段階において、いろいろ不審の点等もございましたので、現場におけるところの人事管理の問題、あるいは業務に関する問題等々に対しまして、考査委員会の中途の段階におきまして、私は一刻もすみやかに建設関係を中心としたところの社員の反省、粛正、奮起を促しまする意味におきまして、途中の段階において戒告を加えたわけでございます。決してこれは最終的の処分ではございませんので、この考査委員会の結果におきましては、最終的には会社で懲戒委員会というものがございますので、そこで取り上げられることになっておりまする次第でございます。
 そして堤君の出勤禁止の問題でございまするが、これはたまたま偶然に田中先生の予算委員会分科会での御質問と期を同じゅういたしたのでありまして、先生がさようにお感じになりますることはごもっともだと思いまして、非常に恐縮をいたしておりまするが、私どもこの懲戒委員会に堤をかけまするためには、会社の社規によりまして一応出勤を禁止をする制度がございます。それをとりましたわけでございまして、まず私のほうの社長室長のほうからその旨を伝達すべく堤のうちに、ちょうどその日出勤をしておりませんので電話をかけましたところ、本日は病気で休んでいるというお話でございました。そこで社長室長関係のものが堤のうちにまいりまして、その旨を口頭で伝達すべく行ったところが今度は細君が、いや、実は広島のほうに出張して、おりませんということでございまして、東京に行っているという話は全然なかったのであります。あとから伺いますると、そのときにすでに田中先生の御招致によって東京に出かけたようでありまするが、会社には何らその旨をつげないで上京しておったことが判明をいたしたわけでございまして、決して先生がお呼びになったから会社が出勤を停止したということは、これは私は天地神明に誓って申し上げます、そういうことではございません。
#118
○田中(織)委員 それであれば私が伺っておる考査委員会は、私どもの聞いている一月の末に一応の結論を出して戒告処分をしたという事実はないのですかどうですか。この点で先ほど大内参考人は考査委員会で結論が出ているんだ、こういうことをいわれておる。そのときにいま中川参考人がいわれるような、社長がいわれるような事情であるならば、その考査委員会のときに本人に、しかし、そういう問題を提起した堤君の問題が出るから、これはやはり出勤停止だ、懲戒委員会にかけるかかけないかは検討するが、とにかくそういう前に当然やはり君は出勤停止を受けて謹慎をしておるべきだ。それはいま中川さんが言われるようなことで堤君の責任があるということになりまするならば、書類の持ち出しは去年のことでしょう、私どもの聞いておる限りでは。したがって国会で問題になる以前にあなたたちの社内に設けられた特別考査委員会というものが累次にわたって詳細な考査を遂げて結論が出て、それに基づく戒告という処分がなされておる。そういう時限に立って、しかし、私どもはどうもこの点は不明朗だ、こういう点で国会で取り上げたのであります。その点から見て、私の堤君から提供された資料に基づいての国会における発言に重大な事実と違う点がある、こういうことでございましたので、それは電話でははっきりしないから出てきてもらいたいということで私が来てもらったわけなんで、その点は本人は会社に欠勤の届けを出しておれば、あるいは病気だとかあるいはそういうような形でデリケートな問題であるだけに、私用にことづけて上京されたのではないか、こういう点はわかりますけれども、問題は出勤停止処分がなされたときは、たまたま私が発言をしたことの内容を訂正をしてもらいたいということで堤君から電話で連絡がございましたから、それなら上京してくださいと言ったのです。あなたたちは出勤停止処分がたまたま堤君が二度目の上京をされておる留守中に本人あてにいきましたけれども、時間的にいえばやはり二月二十五日に国会で大きな問題になって、特に納入権の問題にいたしましても、大森川ダムの問題にいたしましても、塚本局長がそこにおられますけれども、もし私の質問したようなことが事実であれば重要な問題であるから、通産省も調査をして何分の返事をしろ、こういうことに発展をしたものだから、あなたたちがやはりこれは堤をそのままに置いておくわけにはいかない、これはだれが考えてもそうなるので、そういうことはやはり国会でうかうかそういう点から見れば、これは新聞記者のニュースソースの問題の有罪無罪の大きな論議もなされた点もありますけれども、私どもはやはり国会における発言については、私は本人自身であるばかりでなく、発言の内容についての責任を問われないということになれば、その関係で出てきておるものだ。すでにあなたたちはその点からいえば、考査委員会で結論が出ておる問題じゃないですか。堤君は戒告を受けておるじゃないですか。それに重ねて国会で問題になったからというので追い打ちをかけるような本格的な処分をやる前提としてやったのだというようなことは絶対に了解できません。その意味で一月三十日か三十一日に私が読み上げたような大げさな形であなたたちは考査委員会の結論を読み上げて、戒告処分にした事実があるのかないのか、これはあとでいま捜査をしておる問題にも関連をする問題ですから、これはいずれ、ここでは水かけ論で済むかもしれませんが、事やはり検察庁の問題になって、普通の告発事件や告訴事件と違って高松地検が取り組んでおるということは、あなたたち十分御承知のはずでしょう。そういう意味で、このことについては一月の三十日か三十一日の考査委員会の結論がどういうものであったのか、あるいはそれに基づいての処分というもので、いわば社内限りのあなたたちの処置が済んでいたと思っていたが、あなたたちがこういうことで国会の問題になって発展してきたのだ、こういうことに私は時間的な推移から見て当然察知せられるのですが、その点はいかがですか。
#119
○中川参考人 最初申し上げましたように、決して田中先生が堤をお呼びになって国会でいろいろお話しになったということによって堤を出勤禁止をいたしたのではございません。
 それからいまの戒告というのは、いわゆる考査の段階におきまして、一刻もすみやかにみなの反省、奮起を促しまする意味において私がとった当時の最善の手段でございます。その後考査がだんだん進みまして、当時出ました考査の段階と変わった結論が出てまいったわけでございます。そういうことがございまするので、それに基づいて今後この堤の処分というものは、これは懲戒委員会においてやるような段階になるわけでございまして、その点は会社の規則に従って私はやっております。しかし、決して私は堤そのものを極度に感情をもって扱うとかいうことではなくて、彼の反省を私は心から念願をいたしておるものでございます。
#120
○大内参考人 私から、いまの社長の話をちょっと付言させていただきますけれども、特別考査の委員会が一月の二十日ごろだったと思いますが、出てまいりましたのは、会社に現存しているところの資料に基づいて検討するとこういうふうな形になります、こういうふうな話であったわけです。しかし、その調査過程の経過をいろいろ聞いておりますと、当然なければならない参考的な図面とかいうものがない、こういうふうな一応そこに付言がなされておるわけでございます。そうなりますと、はたしてその考査というものがいまある、ついている図面、こういうふうな形だけでいいのかどうかということにつきまして、私どもとしましては疑念を持ったわけでございます。それで結局これは工事をやりました間組も一応調査してみる必要がある、こういうふうに考えたわけでございます。そのことは通産局のほうにも参りまして、その経過のことは申し上げております。そしてその後間組でその話をいたしまして、間組のほうもそれでは調査をさしてくれ、こういうふうな形で調査に入ったわけでありまするが、そして調査をしてみますと、どうも少しおかしい点がある、こういうふうなことになりまして、間組のほうから、そのときの図面はこういうふうなものである、清算に使われたものはこうだ、こういうふうなものが出てまいったわけでございます。その図面の照合にかかったわけでございまして、それに相当の日がかかっております。その経過のことにつきましては、通産省のほうにも実は御説明を申し上げておるような次第でございます。
 堤を出勤停止にいたしましたのは、その後考査委員会でなされたこと、その後またはさらに調査をしなければならぬ、こういうふうな段階が新たにまた生まれてきたわけでございますが、なおこの書類や何か持ち出されるおそれもある、現にその前には書類を無断で持ち出しておって、返せといってもなかなか返さなかった、こういうふうなこと、その後だんだん判明してまいりますあれからみますと、どうも堤君については問題があるので、これは懲戒委員会にかけなければならぬだろう、大体こういうふうなことに一応なりまして、しかし、これはまだ考査の段階中であるので、結論が出ないうちにどうこうというのではないが、社内の空気が、どうも毎日けろっとして会社に出ているのは困るじゃないか、こういうふうな空気も相当高まってまいりましたので、社規によりますと懲戒委員会にかける前に一応出勤停止をする、こういうふうなことができるようになっておる、こういうふうな人事担当者の話でありまして、人事担当のほうからこういうふうな申し出があって、社長がそれを了承された、こういうふうなことでございまして、あとは社長がいまここに申し上げましたとおりであります。
#121
○田中(織)委員 ただいまの大内参考人の御答弁は、先ほど勝澤委員の質問に対するお答えと内容的に違ってきています。これはいずれ速記録を調べて、次の機会に勝澤委員と打ち合わせをして追及をいたしたいと思いますが、いずれにいたしましても、あなたは先ほど考査委員会で結論も出ているのだ。したがって、検察庁が捜査をやっていても、その点については会社当局には何らやましいことはないのだ、こういう意味合いの答弁をされておるのでありますけれども、しかし、私どもは高松地検の捜査というものは、そういうものではないと思います。なまやさしいものではないという情報を私どもはキャッチしておるわけであります。
 そこで引き続いて勝澤委員の質問を続けていただきますけれども、やはり考査委員会では、堤君が問題の手記で取り上げた大森川のダム工事にからまる六つの不明朗な問題があるといううちで、四項目までは考査委員会ではそういう事実を認められたというのが、考査委員会の結論ではないのですか。その点を明らかにしていただきたいことと、同時に公益事業局長もお見えになっておりますので、私の予算委員会で質問を行なったのも、この同じ会期中の国会での問題でありますから、大森川のダムの問題について、通産省の公益事業局として調査された経緯がどうなっているか、この機会に公益事業局長からも明らかにしていただきたいと思います。
#122
○大内参考人 いま田中先生から言われましたことは、まだ結論の段階ではないのでございまして、私が結論が出ていますというのは、その後の調査で、四月になりましてから一応結論が出たんだ、こういうことでございまして、一月の間には結論ではない。これは考査が現存する資料に基づいてやる場合にはこういうふうな形になりますということでありまして、それは結論ではないのでございまして、その意味のことは通産局のほうにも私のほうから事情は御説明申し上げております。
#123
○塚本政府委員 ただいまの田中先生から大森川につきまして御質問がありましたので、われわれも十分調査するということを言明いたしたわけであります。その後会社におかれましても、四国電力におかれましてもいろいろ考査委員会を設けられまして調査を進めておられまして、その間経過報告は口頭で伺っておるわけであります。ただいまもお話がありましたように、最終的な結論はまだ出ていない段階でございます。ただ中間報告といたしましては、大体堤氏が六項目にわたって述べております点につきましては、会社側としては、そういうことはないというように説明を受けておるわけであります。その中にはいろいろ解釈のしようによりまして、たとえばある程度の余剰資材を持っておったというような場合、これは事実としてはそういうことはあるわけであります。ただその面が会社としては、当然その程度の余剰資材はやむを得ない、そういった見方の相違はあるわけであります。事実問題はある程度同じだというような問題もあるようであります。そういうような報告を受けております。最終的に会社のほうで結論を得られますれば、またわれわれとしては国会のほうへ御報告を申し上げたい、かように考えております。
#124
○田中(織)委員 大森川のダムの問題については、ただいまの局長の答弁でも、会社側の調査の結論が出ないと何とも通産省の取り締まり当局としての見解が述べられない、こういうことになると思うのでありますが、これは委員長に御相談申し上げるのでありますが、実は六項目のいわゆる堤手記において明らかにされた大森川のダムの不正工事の問題に関連いたしまして、これに使用しましたセメントが八幡の高炉セメントであるという関係から亀裂を生じているというような問題について、なぜ突然に八幡の高炉セメントに切りかえられたかということについて不明朗な問題がある。このことについては別にこの種の四電に関する刑事事件の関係で東京の裁判所における刑事裁判の公判廷で、証人として宣誓した者の中から私どもが追及したいという問題を裏づけるような証言もなされておるというようなことを、私どもも承知いたしておるわけであります。そういう関係がありますので、これからの委員会の運び方の問題について、委員長の方で、きょうは大ぜいの参考人も見えられておるわけでありますが、大森川の問題についてはさらに当の堤君あるいはきょうは欠席しておられる宮原陸君に参考人として御出席を願って続けていただきたいと私は思います。そういうことを当然理事会で御相談をいただくことになろうかと思うのでありますが、いまの御答弁のような状況では、まだこれから二時間かかっても三時間かかっても実は質問が尽きないわけでありますが、いかがでありますか。もし大森川のダムの問題については委員会の審査を継続していただくということであれば、私は納入権の問題について二、三の関連質問をいたしたいと思います。
#125
○木村(公)委員 関連。私さっぱりこの事件はわからぬのですけれども、いままでいろいろ述べられたところによりますと、大森川のダムに不正の容疑があるというので、社員であるところの堤課長が六項目か何かの疑問点を出してこれを社外にも発表をし、だれに聞いたか知りませんが、東京の「国会通信」というような新聞にもこれが堂々と載っておる。その上さらにまた、田中委員のところへは誤謬を訂正してくれという意味でありましょうけれども、堤自身が行っておる。私どもの感じでいきますと、こういうばかげた社員というものが一体許されていいのかどうか。かつて満鉄にこれと同じような事件がありまして、満鉄の理事が社長の不正をあばき立てて、結果においては社長に不正あらずということになったのですけれども、それがためにその理事は、当時のことでありますからいまのようにむずかしい問題もなく解雇された。しかし、このときにはほとんど世人は全部解雇されたことに対して拍手を送った。いやしくも社員がその会社の――公益事業であるとはいえ、繁栄を願い会社のために利益を与えるということならよろしいが、内部から会社の不正をあげつらうということそれ自身が、われわれの常識ではわからない。ましていま伺っておると、考査委員会とかいうものを信用するか信用しないかの問題でありましょうけれども、もしも信用するとすると、その考査委員会においては、結論かどうかわからぬけれども、いろいろ調査の結果、現存しておった調査資料――しかし、それには散逸しておるような調査資料があるように思われたけれども、当時現存しておった調査資料によると、堤課長の言うことはある程度わかるけれども、さらにまた散逸しておるようなものも補てんをして、いろいろ協議をして調査をしてみると、六項目ともうそとはおっしゃらないけれども、どうも堤課長の言い分が間違っておるような御報告も先ほどあった。もしもそれが事実であるとすると、その考査委員会を信用する信用しないという考え方はありましょうけれども、電力会社といえば全国に九つしかない。しかも公益事業でもあり、その電力会社の経営者側に考査委員会が立って、いやしくも社員を初めから敵にするというような性格のものじゃなかろうと思いますし、もう一つは、通産省は現に公益事業局というものがあって、そういうことに対する監督の役目を果たしておるわけでしょう。さらにまた私どもが考えますものは、間組というのは一業者ではありましょうけれども、これとても、一番いいお得意の電力会社の工事をやる場合に、不正を摘発されて、その不正に対して言い分ありというので、いろいろ資料を提出してこれに対する釈明をしておるとするならば、間組というような一営利会社であろうけれども、これの言い分もまんざら全部うそだときめつけるわけにはいくものでないと私は思うのです。そうすると、考査委員会が、一応堤課長のいうところの六項目というものは、現存しておる調査資料によれば、それは正しいとまでいかなくとも、認め得るかもしれないけれども、実は散逸している資料も他にあるのだ。その資料もさがしても発見できなかったから、散逸していると思われるような資料を再びつくって間組の方あるいは社内のその道の専門家とも談合相談をして、現地でもっていろいろ調査もして、あとから資料を補てんしたのだ。そうしてその資料によれば、六項目というものはおよそ容認しがたいものである。容認しがたいものであるその六項目を、ことに社外に盛んにこれを発表し、あるいは組合に対して経営陣と拮抗を招くような言動をするというようなこともわれわれは聞いておる。そうしてことに田中君が社会党であるから、社会党の国会議員のところへ陳情していっていかぬ、そういう失礼なことは言いません。言いませんが、この一会社の内部の問題を東京まで来て国会議員に訴えるというセンス、それは悪いことではありませんけれども、ちょっとこれは異常だと思うのです。私どもの周囲にはそういう者はあまりおらない。だから私はどう考えても、この人は会ったことも見たことも聞いたこともない人ですけれども、普通の社員よりはどこかおかしいところがある。そしてこういう人に対して、もしこれを放置しておけば、かりに優等生の中に劣等生を一人入れておくことによって他の、優等生に非常な悪影響がある場合には、泣いてその劣等生を校外に去らせるということも、大学においても高等学校においても小学校においてもあり得ることなんです。もしもこのことのために四国電力という公益事業会社全体に、組合をも含めて非常な悪影響ありとするならば、これは戒告をなさることも、あるいはまたこれを馘首するということもやむを得ないのではないかと私は思うのです。したがって、問題点は、考査委員会において調査したことがはたして正しいかどうかということ、それから堤課長の六項目というものは否定をしておるけれども、それがはたして堤の言い分が正しいのか、考査委員会の言い分の方が正しいのかということをまず公益事業局あたりで十分御調査をなさり御判断を願って、一方いま不正事件として告発をされて地検に係属しておる事件だそうです、それならば地検は犯罪として刑法の条文に照らして大いに御捜査なさることもけっこうでしょうし、それから公益事業局は、ここまでくれば、国会の国政審議の一環として決算委員会において論議されるようなところまできておるのですから、すみやかに考査委員会の言い分と堤課長の言い分とを十分お聞きになって、どちらが正しいか、もしも考査委員会の言い分が正しくないにもかかわらず、間違っておるにもかかわらず、戒告したとか、あるいはまた首を切るというようなことであれば、おのずからまた別の議論をしなければならぬかもしれません。ただその人物がどうであるとか、あるいは仕事ぶりがどうであるとか、これは社内だけの問題でわれわれにはわからない。しかし、あらわれた問題としては、私は問題はそこにあろうと思いますので、決して私は田中君に反発するわけではございません。ございませんけれども、しかし、私は四国電力には何らの関係もないけれども、いまじっと伺っておると、堤課長の言い分が非常に重視されて、もしも私が、予算委員会において発言したことに端を発したことで、むしろこれは国政審議に対する一種の圧力になるのじゃないかとか、あるいは国政審議をやっておる一環において戒告を受けたとかあるいは馘首されたということになれば、結局これは国会に対して一種の弓を引くものじゃないかというような印象すら受けるような発言もございましたので、もちろん国会議員が院外において自分の言論に対して責めを負わないことは言うまでもありませんしそれからそれがために、もしも国政審議の一環として堤課長の問題をここで取り上げた、それがために首になったというような直接の関係があるということになりますれば、私はこれは一つの問題だろうと思います。国会全体の問題だろうと思いますけれども、おそらくは、私がいままで伺っておるところによりますと、堤君のいままでの行動あるいはその四国電力の社規に照らしていかなる言動があったかは知りませんが、おそらく、表にあらわれたものだけを見てもあり得ることだと思う。そうすると田中委員の発言と全く関係がない。関係がないとするならば、これは四国電力の当局が自由濶達に、だれの制肘を受けることもなくおやりになれる問題であろうかと思いますので、この点ひとつ十分御審議の上で、この問題をさらにどういうふうに持っていくのか、堤課長の問題はひとつあとの理事会で御協議願いたいと思うのです。
#126
○津雲委員長 大体御意見わかりました。
#127
○荒舩委員 私はまだ発言をしておりませんからわかるはずはない。
 この問題については、私もよく内容はわかりません。また堤という人が六項目あげているというが、どういうことが六項目あがっているのか、その点もわかりません。しかし先ほどから勝澤委員、田中委員からの質問また意見等もございまして、この問題は検察庁でいま審議中であるということで、実は本委員会といたしましては、検察庁で調べておる問題に触れていくべき性質の委員会ではないと私は思う。私も委員長をしておりましたとき、こういう問題と似たようなことを取り扱ったこともございますが、決算委員会というのは検察庁が取り調べを行なっておるものはやるべきでない。これは党派を越えて皆さんの御意見でございます。そこでいろいろな観点から論議もありましょうが、とにかく検察庁で調べておるものを本委員会で調べるという権限はどうも少し逸脱しておるんじゃないか、こういうふうに考えております。したがいまして、これはひとつ検察庁の調査を待って本委員会の議題とすべき問題である。私はどちらがいいか悪いかは別問題といたしまして、そういう考えを持っております。
 なお同時に、いま一つ本委員会のあり方についてひとつ委員長のお考えを承りたいと思います。また発言がなくてもけっこうです。公益事業の一会社の内容について、国政でございますから、ある程度まで審議することもけっこうだし、質問することもけっこうだと私は思います。しかしながら、考査委員会ができて、その考査委員会の調査のしかたや、あるいは考査委員会の結論を強要すべき委員会では絶対にない。もしそうだとするならば、それを監督しておる公益事業局長にその質問をすべきであって、一会社を呼び出して、いろいろな考査委員会の結果がどうだとか、あるいはそれを強要するとか――強要もしないでしょうが、そういうことは本委員会の委員としての使命を逸脱しているように私は考えております。どうか参考にいたしまして、ひとつ委員長において善処願いたいと思います。
#128
○西村(力)委員 お二人の意見、これは理事会で論議さるべき議論です。当委員会での発言としては無用だと私は思います。そうして木村委員の発言で満鉄の場合に拍手を送ったということでありましたが、その前提は、そういう人が極端に感情的になったり、またそういうものをあげつらうマニアである場合においてはそういうこともあるでしょうが、しかし、議運において自分の首をかけてそういうことをあからさまにする、そういう場合もあり得るのだ。この二つの場合をはっきり認めてかからなければならないはずです。ですから初めからそういうぐあいにきめつけてかかるということはいけない。
 そうしてまた荒舩委員の監督官庁の調査を中心とした審議をすべきだということは、これはこの問題をこの委員会で本日及び前回において取り上げる前に言われるべきことであるし、またその議論が全面的に正しいということは、この決算委員会の前例からいって認められない。これは東北開発株式会社の問題を取り上げるなら監督官庁である経済企画庁を呼んで調べれば十分である、こういう意見ですが、あのときにはもう十数回にわたって参考人においでを願って審議に審議を重ねた前例もあります。ですからその議論というものもそのまま通らない。だからこのことは、お互いに国費の有効な使用のために、きらわれながらも決算委員会の審議をやっておる立場から、そうしてお互いに党派を越えてほんとうに有効な効率的な国費の使用に向かって、不正は不正としてはっきりしていこう、不当は不当としていこう、こういうたてまえでやってきておりますので、今のお二人の御意見については私は賛成できない。これは理事会において当然論議せらるべきことであると思います。そうして私たちの主張はそこでやりますが、私の意見として以上のことだけはどうしても申し述べておかなければならない、こう思うわけです。
#129
○田中(織)委員 木村、荒舩、西村三委員のそれぞれの発言は、それぞれごもっともな点があり、大体において理事会で相談しようということには私賛成です。私も現在の段階において、特に本日御出席の参考人から問題のポイントの考査委員会の内容等についてお話があれば質問も進められるのでありますが、それが明確にならないし、また私の前回の予算委員会における質問から見ますならば、公益事業局としての調査に基づく報告というものが出ておりませんし、また一方国会において取り上げられたことが契機になって、検察庁の捜査というものも発展しておるわけでありますから、その関係に影響のあるような――よい意味における影響、これは国会として当然検察当局に協力をすべき立場にありますから当然でありますが、捜査の支障になるようなこともあってはいけないというような配慮の上で、事後の委員会における進行状況は理事会で御相談していただきたい、こういうふうに私は申し上げておきます。その点はそういうふうにしていただきたいのでありますが、先ほど一番初めに勝澤委員が質問をいたしました石炭の納入権の問題について二点ばかり、せっかく見えられておる参考人に伺っておきたい点がございますので、この点はお許しをいただきたいと思いますが。――それでは大森川のダムの問題は、先ほど私が申し述べたような形で委員長の方で善処していただきたいと思います。
#130
○津雲委員長 わかりました。
#131
○田中(織)委員 一番初めに勝澤委員が取り上げました石炭納入権の問題で林参考人と曾根参考人に一、二点お伺いをいたしたいと思います。
 客観的には石炭納入権というものがないけれども、先ほどからの勝澤委員との質疑応答を伺っておりますと、実質的には納入権の譲渡のような事実関係が生まれておる。少なくとも継承について金銭的な代価が払われておるということになりますと、これはやはり法律的に言えば一種の譲渡行為ということになるのであります。やはりその間権利の移譲というものがないならば、いわゆる三千万円というような多額の債務の引き継ぎというようなことがあろうはずはないのでありまして、この点について公益事業局の見解も伺いたいと思うのでありますが、大体事実関係は明白になっているので公益事業局の答弁は後刻願うことにいたしまして、両参考人にちょっとお伺いしたいのであります。
 私どもが聞くところによりますと、あなたたちに石炭の納入権とそれから毎月三千トンのそれぞれの納入するワクといいますか、それを譲ってそのかわり四国電力と伊豫銀行にあったそれぞれの三千万円の債券を引き継がれたわけでありますが、引き継いでもらった宮原陸君の方では、それはトン当たり二百七十八円で換算をして、三年間でありますか五年間でありますか、その点は金額を割ってみれば出てくると思うのでありますが、そういう意味の、あなたたちのどの方であったか、やはり口銭を払ったと思う、こういう点であります。それは三千万円という債務の包括的な金額の継承とそれから三千トンというワクの引き継ぎという形であったので、宮原君が、私どもの聞いたところによるとトン二百七十八円の割りでそれぞれマージンをもらうということでワクを譲った、こういうふうに言っておるようであります。これはどこかの刑事事件でやはり証人として述べている記録にあった、私はっきり記憶はいたさないのでありますが、そう思われるのでありますけれども、引き継ぎにあたってはそういうトン当たり二百七十八円というような金額は出たことがあったかどうか、簡単でけっこうですからお答えをいただきたいと思います。
#132
○林参考人 口銭額なり単価の金額なりそういった営業上の秘密は申し上げたくはないのでありますが、ただいま田中先生からの御指摘もありましたので、二百七十八円というものは、そういう数字は事実でございますけれども、これは石炭の納入権、私の考えでは納入権というようなものは理論的にもおかしいし、ないと思いますけれども、納入のワクというものは尊重されるというような慣行はあると思っております。そういう法律的な問題にいたしましても、これはちょっとなかなか理論的にはそういうものがあるということは考えられないと考えております。納入権に対する解釈といたしましてはそういうふうに思っております。もちろん納入ワクをもらっているものは、それについては十分納入義務を果たさなければならぬ。これは当然のことでございますし、何かそれが不始末をしでかした場合に納入ワクを与えたほうにそれを取り上げられるという事態もあり得ると思います。一応納入権に対する考え方はそういうふうに考えております。それから今二百七十八円の話もございましたが、これはわれわれの方としてはトン当たりその程度出しましても、それ以上の長期の永久安定ワクを確保できれば、その程度二百七十八円というのは――ベースは三年間に置かれたベースであります。われわれは採算上は長期契約は今度の契約では五カ年間と聞いております。社内的にそろばんをとりまして五年以上であればはるかにそれよりも少ない数字、百五、六十円といいますか、計算すれば出るかと思いますが、一般商社が新規のワクを持ってきた場合には、それが長期安定で会社に非常にプラスになるというような場合におきまして、一応常識的に考えられる口銭でございます。何ら会社側が不利を来たしたという問題は、全然そのときも考えておりませんし現在も考えておりません。三千トンのワクをもらってそれで非常にプラスをしておった。現在もそう考えております。
#133
○田中(織)委員 質問に端的にお答えいただけばいいのですが、これは三年間ということで、トン当たり二百七十八円という口銭が、算定の基準が何かしりませんけれども、そういうものが問題になったことは事実ですね。この点が事実であるのかないのか、二百七十八円というものが出たのか出ないのか。ただいまの速記録について見なければわからぬような、はっきりしないのですが、その点はいかがですか。
#134
○林参考人 これは私どものほうで引き受けました三千万円、トータルでは三千万円でございますが、この限度は一応四国電力さんに対する債務の日炭さんがお引き受けになりました三千万に見合って、その程度までは三千トン双方いただいたような形ですから、われわれの方が出す限度はそこにおきまして採算をとった次第であります。
#135
○田中(織)委員 そのお答えで私の質問はいいわけです。そういたしますと「これは公益事業局長にお答えをいただかなければならぬのでありますけれども、こういうワクであるとか、一部、俗な言葉で言えば納入権というようなものが、現実に四国電力の場合のみならず、これは他の電力会社もやはりこういうような慣行になっているところに、先年の東京電力をはじめといたしまするいわゆる汚職事件というものが出たのではないか、こういうふうに私は考えるのでございますが、公益事業局長はけさほどの特に勝澤委員等の質疑、また私がいま林参考人に質問申し上げた点については、どういう御見解をお持ちか、明らかにしていただきたいと思います。
#136
○塚本政府委員 納入権という権利になるかどうか、これは参考人からいろいろ御説明がありましたように、権利というものではなしに、契約をした以上はその石炭を納入する義務がある、こういうことであります。ただ、たまたま納める人が納められなかった分をほかの社に引き受けさす場合に、電力会社が石炭会社に対してどういうような発注のしかたをするか、これが非常に公明に行なわれているかどうかという問題であろうと思います。普通であれば、もちろん官庁でありますれば競争入札ということが本則でありまして、随意契約というものは特別の場合しかできないわけであります。会社の場合はこれはもちろんその会社のいろいろ営業方針があるであろうと思います。特にまた石炭等につきましては、いろいろ電力としましては石炭の入手につきまして苦労をしてきた経験があるわけでありまして、そういう点で相手方の信用というものを十分見なければならぬということは、われわれも感ずるわけであります。そういう点で随意契約で石炭の納入先を選ばれるということは、これは電力会社としてはいたし方ないと思っておるわけであります。ただその間にいろいろ、あるいは汚職、あるいはおもしろくない事情がはさまるということにつきましては、これは厳重にわれわれといたしましては監督をいたしたい、かように考えております。
#137
○田中(織)委員 どうも塚本局長の答弁も、私割り切れないような感じを持つのでありますが、私がこれを伺います理由は二つあるのです。一つは、これは中川さんが社長に就任される前任者の宮原社長時代からの問題でありますけれども、石炭納入問題にからんで業者との間の政治献金問題というものが、世上いろいろ流布されてきておって、そういう一つのしわ寄せが、やはり大宮鉱業に対する多額の前渡金ということになり、あるいは長期の貸し付け金になってきている。不幸にして大宮鉱業がそういう経理のずさんさというものから破産状態になったために引き継がれた三井鉱山なりあるいは日本炭礦のほうは、あるいは御迷惑をされているかもしれませんけれども、やはり一面考えれば、あなたたちは直接納入すればトン二百七十八円という口銭は払わないで、それだけはあなたたち清算会社としての日本炭礦なり三井鉱山なりに入るということは事実なのです。あなたたちのほうも、たとえば三井鉱山の例をとりましても、赤字がないならよろしゅうございます。政府から多額の融資を受けながら今日ばく大な赤字をやはりしょっておる。私が質問した日の新聞にも、二月でございましたか、三井鉱山の多額の赤字というものが出ておりますから、こういう不明朗な形で大三井鉱山ともあろうものが、三千トンのワクをふやすために三千万円という多額のものを、それはなしくずしの口銭と言えば言えないことはないと思いますけれども、それだけのことがあれば、私はやはり炭鉱労働者の整理問題が出ておるときに、こんなことが炭鉱経営の上に幾分でも貢献するのではないかという観点が一つ。
 もう一つの問題は、この国会に出す予定になっておった、出てきたかどうか、私も商工委員ではございませんからわかりませんけれども、いわゆる電力用石炭代金が未払いになっておるというような関係が、やはり石炭産業の不振というものに影響するというところで、今度は財政投融資のほうから多額の金を政府が出資をいたしまして、電力用石炭代金の清算会社というものを別途つくるという法律を今国会に出してくるというような観点から見ますならば、この問題は決して従来慣行が行なわれておるからというて継承していいものではない、こういう観点から私はこの問題を取り上げておるので、その点から見て、大内さんは正直に、別にうちの会社としては通常経営の炭代より高いものを買っておることにはならないのだから、焦げつき債権を大三井が引き受けてくれたならありがとうございますと言いたいという、これは率直な答えだろうと思いますけれども、一面やはり石炭業界の立場を考えますならば、これは電力会社といたしましても、従来の例だからということで私は継承すべき問題ではないというふうに考えるから、この質問を申し上げておる。ことに伊豫銀行の関係については、林さんは電力会社のほうには何も関係がなかった、電力会社のほうの前渡し金の未済額というようなものは、めんどうくさい点があったのでもありましょう。あなたのほうは引き継ぎがない。しかし伊豫銀行は、頭取は四国電力の取締役じゃありませんか。そういうところに、この問題について電力会社、四国電力が介在しておらないということは、客観点に考えて言えないわけなんです。それは中川さんは社長に就任されてからの日は浅いかもしれませんけれども、先ほど勝澤委員が指摘したように、十何億のうちで八億までが大宮鉱業に対する前渡し金であるというような点を考えれば、因縁浅からぬ。やはり石炭納入業者の問題の始末にあなたたちはめんどうをみられたといって別にふしぎはない。しかし問題は、私が申し上げたような点から見るならば、これは不明朗だ、こういう観点から申し上げているので、特にその点については、これはあるいは他の問題と関連して委員会で引き続き審議になるかもしれませんし、この部分に関する限りは、たとえきょうの委員会は終わるといたしましても、特に会社側にもこの問題の不明朗な点については積極的に明らかにする義務があるということ。それから同時に、公益事業局は、あなたたちは、別途国民の税金によって電力用の石炭代金の清算会社までつくろうとされようとしておるならば、この問題については慣行はこうなっておるのだということで、国会で問題になってから口を合わしたような答弁では、われわれは納得するわけにはいかない。これは私は別に法案が出たときには、あるいはまた角度を変えて質問するかもしれませんけれども、その点だけ申し上げて、この点についての私の質問を終わります。
#138
○林参考人 ただいま田中先生からの石炭界を考えてのお話、そこまで非常に御配慮いただいて、恐縮しておる次第でございますけれども、あの当時から現在でも、三井としましては、三池の大争議をやりまして、その後三池炭の増産体制に入っております。いまも相当大貯炭をかかえておりまして、その見通しももちろんございましたが、現在におきましてもこれの売り向きということに目下主力をあげておりますので、石炭の口銭を出しての売り向きということも並行的にやっております。その点は御注意はありがとうございましたが、われわれとしましては十分採算をとって、会社に損害を与えないという範囲ですべて銀行のほうとやっておりますので、この点を御了承願いたいと思います。
#139
○勝澤委員 もっと私も質問を続けたいと思っておりましたが、時間もおそくなり関連質問もありまして、ただきょう参考人の皆さんにも私再三申し上げましたように、ここで一番中心になって私たちが皆さんに申し上げているのは、石炭納入権という形で六千万円の債権というものが継承され、そうして石炭納入がそれによって移動された、これは公益事業として重大な問題だという点が大きな問題になっておるわけであります。それから派生いたしまして堤さんの事件というものは、これは結局国政審議の中で起きている、私たちはこういう認識を持っておるわけであります。
 それから告発されている中身の問題につきましても、いろいろ調べてみれば疑惑がありますけれども、事件そのものは告訴されておりますから、われわれはそれについてどうこう言う考えはございません。しかし、きょう質問をいたしまして、大体私が予想したような皆さんの御答弁がありました。しかし、それで問題が解決してはいないと私は思います。その中には相当重要な問題を含んでおりまして、特にまた一番四国電力の中のキーポイントになっておる宮原さんが、もう十日前から参考人がきまったわけでありますけれども、十日前から私は最終的にはこういうことになって出てこなくなるだろうと実は予測しておったとおりになったわけであります。ですからお話を聞いていますと私が聞いている状態と相当違っておりますし、またこの石炭納入と結びつけてどうしても聞かなければならぬ問題がたくさんあります。またそれ以外の四国電力との問題というものは長いおつき合いでありますし、いろいろあるように存じておりますので、できるならばその点も解明をすることが、国民の疑惑あるいは四国電力、公益事業全体のためにもいいことじゃないだろうか、こう思っておったわけでありますが、たいへん残念であります。これ以上質問を続けてもまた同じような結果になると私は思いますから、あらためて別の機会に質問をいたすことにいたしまして、きょうはこれで一応終わっておきます。
#140
○津雲委員長 本日の質疑はこの程度にとどめます。本件今後の調査につきましては理事会で協議することといたします。
 参考人各位に一言御礼申し上げます。
 本日は長時間にわたり委員会の調査に御協力いただきましてまことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして委員長より厚く御礼申し上げます。
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#141
○津雲委員長 この際御報告申し上げます。電源開発株式会社の会計に関する件について本日参考人より意見を聴取いたすことになっておりましたが、本日はこれを取りやめることにいたしましたので御了承願います。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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