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1962/03/28 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 科学技術振興対策特別委員会 第11号
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1962/03/28 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 科学技術振興対策特別委員会 第11号

#1
第043回国会 科学技術振興対策特別委員会 第11号
昭和三十八年三月二十八日(木曜日)
   午前十時三十七分開議
 出席委員
   委員長 寺島隆太郎君
   理事 安倍晋太郎君 理事 佐々木義武君
   理事 松本 一郎君 理事 岡  良一君
   理事 西村 関一君 理事 山口 鶴男君
      小沢 辰男君    齋藤 憲三君
      坂田 英一君    細田 吉藏君
      前田 正男君    石川 次夫君
      田中織之進君    田中 武夫君
      内海  清君
 出席政府委員
        内閣法制局参事
        官
        (第一部長)  山内 一夫君
        内閣法制局参事
        官
        (第四部長)  關  道雄君
        科学技術政務次
        官       内田 常雄君
        総理府事務官
        (科学技術庁長
        官官房長)   森崎 久壽君
        総理府技官
        (科学技術庁研
        究調整局長)  芥川 輝孝君
        総理府事務官
        (科学技術庁振
        興局長)    杠  文吉君
        総理府事務官
        (科学技術庁原
        子力局長)   島村 武久君
        総理府技官
        (科学技術庁資
        源局長)    井上啓次郎君
 委員外の出席者
        原子力委員会委
        員       西村 熊雄君
        科学技術事務官 鈴江 康平君
三月二十八日
 委員河野正君辞任につき、その補欠として田中
 武夫君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員田中武夫君辞任につき、その補欠として河
 野正君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 日本原子力船開発事業団法案(内閣提出第八二
 号)
     ――――◇―――――
#2
○寺島委員長 これより会議を開きます。
 日本原子力船開発事業団法案を議題とし、、審査を進めます。
 質疑の通告がありますのでこれを許します。田中武夫君。
#3
○田中(武)委員 日本原子力船開発事業団法案について、二、三わからぬところがあるので、お伺いいたしたいと思います。
 まず第一点でございますが、第一条の「原子力基本法の精神にのっとり、原子力船の開発を行ない、」といいますが、これは一体どういうような意味なんです。
#4
○内田政府委員 原子力の開発ですが、これにはいろいろの方面があるわけでありますけれども、原子力基本法におきましては、平和的開発だけに限る、また民主的な方法によって開発するというような原則をきめておりますので、今回のこの法律によります原子力船の設計、建造、運航というようなものもすべてこの原子力基本法の精神、原則にのっとってやることはもちろん当然のことでありますけれども、念のために誤りなきを期する、こういう趣旨であります。
#5
○田中(武)委員 原子力船の開発とはどういうことですか。
#6
○内田政府委員 これは科学技術庁関係の法令、また原子力関係の法令が、御承知のように三つの言葉を使っております。それは研究、開発、利用という言葉をずっと使って参りまして、ここでいう開発というのも、研究、開発、利用という言葉と同じ考え方の開発と解していただいてけっこうだと考えます。
#7
○田中(武)委員 その研究、開発、利用は、どこまでが研究で、どこからどこまでが開発で、どこからどこまでが利用なのか、その点をはっきりしてもらいたいのです。
#8
○内田政府委員 なかなかむずかしい御質問でございますけれども、これは沿革的に申しまして、原子力船の舶用炉の研究は、昭和三十二年以来政府関係と申しますか、民間にある種の機関を設けたりいたしまして、数年間やって参っております。その研究の結果、そろそろ原子力船の開発を実地に即して踏み切ってもいい、こういう時期に参ったと判断をいたしましたものですから、ここでは一応研究の段階を終えて開発の時期に入ってきておる、しかし、これはまだ完全利用というところまではいくまい、建造を終えて、二年間ぐらいの試験運航をやって、そして一般的の利用に入る、こういうことになる。言いかえますと、研究と利用の両方に足をかけていることと思います。ですが、大体研究から開発に移る段階でありますので、「開発」という言葉を代表的にここに出したというわけで、明確に切ってお考えをいただくと、若干重複をしたり、言葉が足りない点があると思いますが、御了承いただきたいと思います。法律に書く以上は、私ははっきりとした定義を定めてもらわなくてはいかぬと思うのです。
#9
○田中(武)委員 定義なくして、いわゆる俗な考え方、常識をもってその言葉を法律に書くということはどうかと思います。
 そこで、上原子力研究所との関係ですが、原子力研究所は研究だけですか。
 なお補足しますが、第一条にそう書いてある、第二条に定義を書いて、第一条にいう開発とはこれこれこれをいう、これが法律のタイプじゃないですか。
#10
○島村政府委員 原子力研究所につきましては原子力究所法がございまして、それに書かれてございますが、その淵源はやはり原子力基本法にありまして、原子力基本法第七条には、「政府の監督の下に、原子力の開発に関する研究及び実験、その他原子力の開発促進に必要な事項を行なわしめるため原子力研究所を」置くというふうに基本法自体できめられております。名前は日本原子力研究所という、研究という用語だけしか使っておりませんけれども、実体的に申しますと、厳密な意味での研究だけでなくて、基本法自体でも原子力の開発促進に必要な事項を行なわしめることができるようになっております。
#11
○田中(武)委員 原子力基本法の二条ですね。「原子力の研究、開発及び利用は、」云々とある。これですか。
#12
○島村政府委員 最初にお尋ねの原子力船開発事業団の場合の開発は、今御指摘になりました第二条の「原子力の研究、開発及び利用」の開発に相当することはもちろんでございますが、日本原子力研究所についてのお尋ねについて申しますと、基本法の第七条にうたわれております。
#13
○田中(武)委員 「原子力の開発に関する研究及び実験、」となっていますね。原研の規定ではどういうふうになっていますか。
#14
○島村政府委員 日本原子力研究所法におきましては、その第一条で、「日本原子力研究所は、原子力基本法に基き、原子力の開発に関する研究等を総合的かつ効率的に行い、原子力の研究、開発及び利用の促進に寄与することを目的として」とここにうたわれております。
#15
○田中(武)委員 それでは、原子力船を原子力研究所でやってはいけないのですか。なぞ特別の事業団をつくる必要がありますか。
#16
○島村政府委員 お尋ねの通り、もちろん原子力研究所で行なわせることも可能であると私どもも考えますけれども、特別にこのような事業団をつくりましたことは、原子力研究所でも行なわせることができるけれども、船の方ははっきりとした目的を持っておりますので、むしろ別にしてやった方がいいという事実上の判断に基づきまして行ないましたために、別の法律案をお出しいたしたわけでございます。お尋ねのように、法律的に申しますならば、原子力研究所で行なわせても一向差しつかえないというふうに考えております。
#17
○田中(武)委員 特別の目的というのは、これはもちろん原子力船をつくるという目的だと思うのです。そうすると、原研の方の目的は特別の目的ではないですか。
#18
○島村政府委員 原子力研究所の方は、原子力に関します研究等を、広く基礎的な面、応用的な面にわたりまして一般的に行なう、いわば総合的、中枢的機関として考えております。私が、今度の場合は非常に特定した目的を持っていると申しましたのは、田中委員のただいま御指摘になりました通り、船を一隻つくる、つくってみるという非常に限定された目的である、そういう意味でございます。
#19
○田中(武)委員 先ほど来、基本法、原研法等で研究、開発あるいは利用という言葉がすでに使ってある、こういう説明なんです。しかし、研究とは何ぞや、開発とは何ぞや、利用とは何ぞやという定義が出ておりません。
 今「応用」ということを言われましたね。この「応用」と「開発」はどう違うのです。
#20
○島村政府委員 「応用」と私が申しましたのは、研究の中で基礎研究、応用研究というような面があるが、原子力研究所においてはそれを統合して行なうということを申し上げましたので、いわば開発に相当するような応用という意味で申し上げたわけではございません。
 しかし、一般的にどういうような場合に「応用」という用語を使うかによりまして、応用ということ自体もいろいろあると思います。研究の結果を応用するというような場合には、今、田中委員が御指摘になりましたように、開発に使う以外にも出て参るかと思うのでございますけれども、私が先ほど応用ということを申しましたのは、研究の中で基礎研究、応用研究という意味で申上げたわけであります。
#21
○田中(武)委員 科学技術という特殊なというか、そういうことに関する法律だからということで、今までおざなりになっておったと思う。しかし、すでに研究とか、開発とか、利用という言葉が出ておる以上は、法律的にちゃんとした定義がなくてはならぬと思う。今までそれをやらずして成立をしたということは、原子力とか何とかいうような科学の面に重点を置いて、法律そのものの審議がなおざりになっておったという結果だと思う。はっきりとした定義を下して下さい。
#22
○島村政府委員 原子力船開発事業団法に使いました「開発」という言葉は、先ほども申し上げました通り、原子力基本法第二条に使われました「原子力の研究、開発及び利用」という言葉のうちの開発、それにあたるそのままの用語でございます。
 「開発」という言葉の意味を申しますならば、先ほど政務次官からお答え申し上げましたように、研究の成果を実用に供し得るようにする、いわば研究と実用との橋渡しのような点に着眼いたしまして開発という言葉を使っておるわけでございます。もっと具体的に申しますと、今度のような船の場合におきましては、従来やって参りましたいろいろな研究の成果を実際の船に当てはめまして設計し、建造し、運航を行なうというようなことをいたしまして、実用に供し得るような段階にまで持っていくことを開発というふうに称しておるわけでございます。
#23
○田中(武)委員 研究と実際に使う橋渡し。――それでは、「利用」というのはどういうことですか。企業化したときが利用なんですか。利用との関係。
 そこで、あなたは原子力基本法の第二条をそのまま持ってきたと言うが、その基本法第二条それ自体が明確を欠いておるのですよ。第三条に定義ということがあって、基本法に使っておる言葉について定義が下されておる。にかかわらず、利用、開発、研究ということに対して、本法では何をいうかということが書いてないのです。そのあいまいなものをそのままここに持ってきたからといって、それは通用しませんよ。それなら、原子力基本法の定義を追加するか、あるいはまたこの法律によって、第一条でいう開発とは何々ということを入れてもらわなくてはならぬと思うのですが、どうですか。
#24
○内田政府委員 田中先生のお説は、法律的に全くごもっともだと私は思いますが、私どもの方といたしましては、この基本法が制定されました昭和三十年、あるいは原子力委員会なり科学技術庁などが設立されましたその前後のころから、この世界におきましては、と申すと言い過ぎかもしれませんが、科学技術あるいは原子力の研究、開発、利用というような言葉が、内外ともにある程度慣用されておりまして、英語で申すとなんでありますけれども、リサーチ、デベロプメント、ユーティリゼーションというような言葉がありまして、その言葉が慣用されておったことは、あたかも田中さんお得意の中小企業などにおきます中小企業の振興とか、あるいはその近代化とか、合理化という言葉とかなり似た程度に慣用されておるものと解されまして、そこでこの系列の幾つかの法律では、この言葉が法律上の有権的解釈の定義なくして使われておる、私はこう解しておったわけであります。
#25
○田中(武)委員 今たまたま次官から、中小企業における振興と近代化の問題が出ました。現に商工委員会におきましては、中小企業振興資金等助成法を近代化資金助成法に変えました。それから、近代化促進法というのが出ました。そこで商工委員会では、私は、近代化と振興との関係はどうかということについて論議を尽くしました。
 もう十年近くも前から使われておって、常識化しておる。ところが、法律用語として明確にこうだという定義が下せないのでしょう。それなら、お預けしておきますから、ぴしっと文章で書いてきて下さい。いいですか。
#26
○内田政府委員 なかなか説明がむずかしゅうございますが、かなりの幅がある言葉で、なかなかぴしゃりといかないのであります。かりに今後法律などをつくります際に、研究に助成をする、あるいは開発の補助金を出すというような場合に、研究と開発とを法律上で有権的に解釈して、研究の場合の補助率はこう、開発の場合の補助率はこうというような、何か必要が起こりましたときには、これは法律に限らず、その他の規定で解釈をしっかり有権的にきめなければならぬ場合も出てくると思います。そういう場合には、もちろんしっかりきめるべき問題でありますけれども、今の私どもが説明したり慣用しておる範囲内におきましては、文章で出すことはけっこうでありますけれども、非常に幅のあることは御了承を得たいと思います。
#27
○田中(武)委員 将来そういうことで補助金なり奨励金を出すというなら、なおさらのことです。研究と開発と利用との限界というものをはっきりさしておかなければならぬ。基本法をつくったときに、そこがつっ込まれていないことがそもそもおかしい。
 ここで、委員長にお願いしておきますが、所管法でありますから、科学技術庁から三つの定義を後に文書で下さい。それで了解がいかないときには、専門の法律家に来ていただきまして私は質問したい。そういう希望を述べておきます。いかがでしょう。
#28
○寺島委員長 本件に対します田中委員の質疑は、委員長の議事取り扱いに関する問題であろうと存ずるのでありますが、それを別といたしまして、質疑をお進め願いたいと思います。いかがでございましょうか。
#29
○田中(武)委員 質疑は続けます。質疑は続けますが、私の言っていることがいれられるかどうか、それを先に。
#30
○寺島委員長 善処いたしたいと存じます。
#31
○田中(武)委員 善処ではなく、文書で提出する。その文書に私が疑義を持った場合は、専門家を参考人に呼んでしっかりと聞く。どうでしょう。よろしいですか。
#32
○寺島委員長 田中委員の希望につきましては、質疑を続行していただきまして、法律解釈の基本問題に触れる点でございますので、法制局の専門家を招致いたしましてその見解を述べていただくことにいたしたいと存じますから、さように……。
#33
○田中(武)委員 それでは、それは預けておいて、次に進みます。
 船をつくるということになればドックなんかを必要とするわけです。そういうのは事業団でつくられるのではなくして、どこかを利用するというか、貸してもらうのですか。
#34
○内田政府委員 そういうことになると思います。
#35
○田中(武)委員 どこのやつを使うのですか。
#36
○内田政府委員 これはこれまで舶用炉あるいは遮蔽装置その他について基本的な研究が進められておりますが、実施設計はこれから事業団ができてからやりますし、どこのドックでつくるかということは、これは事業団の責任者が実際の面と理論の面とを考え合わせてきめられることと考えます。
#37
○田中(武)委員 そうすると、まだ九年の予定なんで、もちろん先のことであろうが、そういうことについては暗中模索なんですね。
#38
○内田政府委員 暗中模索と言われると、その言葉は必ずしも適当でございません。六千三百五十トンの船をつくるわけであります。十三万トンというような、かりにたとえば原子力タンカーをつくるというような場合ですと、造船所とかドックが限定されると思いますけれども、ここで想定しております程度の船におきましては、これはどこでつくるかという選び方の問題で、それにつきましては、この機関ができましてから、その機関の責任者が関係方面とも十分打ち合わせて一番実際的な方法をとっていくことになる、こういうことであります。
#39
○田中(武)委員 そうすると、どこかわからぬが、すでにそういう設備のあるところを利用する、そういうことですね。
#40
○内田政府委員 そういうことでございます。
#41
○田中(武)委員 次に、三条に、「従たる事務所を置くことができる。」となっておりますが、現在どこに置くような計画なんですか。
#42
○島村政府委員 従たる事務所をどこに置くかということにつきましては、現在の段階においてどこということをはっきりさしておるわけではございません。先ほどのドックの話と同じように、今度出発いたしました暁におきまして、必要になった際に置くことができるように、法律に従たる事務所の規定を置いておるわけでございます。
#43
○田中(武)委員 そうすると、今のところでは別に従たる事務所は置かない、いよいよ具体的に物事が進んできたときに置けるためにこういう規定を置いた、そういうことですね。
#44
○内田政府委員 そういうことでありますが、全然考えられないことを書いたのではございませんで、たとえば資材の調達などにつきまして関西方面に調達事務所を置くようなことが考えられる場合もある、そういう想定のもとに三条二項を置いておるわけであります。
#45
○田中(武)委員 それでは、今はどこに置くということの案はないけれども、将来関西方面にも置くであろう、こういうことですね。
#46
○内田政府委員 さように考えております。
#47
○田中(武)委員 次に四条の出資の点です。「政府以外の者が出資する額」ということで、資本金は政府が出す。今度はこれは一億ですが、そのほかは政府以外の者から出資をつのる、こういうことです。それは一体、どういうところから何億ばかりつのる予定ですか。
#48
○内田政府委員 これは長期の見込みと、それから昭和三十八年度に関する現実と少し違うことを、あらかじめ御承知願いたいのでございます。
 このできました昭和三十八年度の当初の年度、政府出資の一億円に対応するものといたしましては、今のところ、おおむぬ民間の関係方面から五千万円くらいの出資を願うことで参りたいつもりでございます。
 長期の見通しにおきましては、常に政府出資の半額を民間から調達するという考えは全くございませんで、おそらく大体総額の四分の一程度、すなわち政府出資額の三分の一程度を民間から協力出資を求める、こういうことに相なるかと思います。
#49
○田中(武)委員 そうすると、本年度は五千万円ですか、それは一体どういう方面から出資を求めるのですか。
#50
○内田政府委員 これは造船、造機、あるいは舶用炉の建設というような関係がございますので、造船界、造機界、舶用炉の建設関係、つまり原子力関係工業会社、あるいは場合によりましては、この事業団は最後に二年間の試験運航ということもございますから、海運会社などからも出資を求めたいと考えております。
#51
○田中(武)委員 それは全部法人ですか。個人からも集めますか。
#52
○内田政府委員 ここに書いてございますように、法律的に限定はございませんが、おそらく実際問題としては法人企業ということに相なると思います。
#53
○田中(武)委員 法律上からは個人、法人を問わない。従って、出資の問題については個人、法人を問わないという立場に立って、今後質問を進めていってよろしいですか。
#54
○内田政府委員 法律的にはここに「政府以外の者」とございまして、法人とございませんので、さようなことになると思います。
#55
○田中(武)委員 六条に「持分の払戻し等の禁止」とありますね。これは一項では払い戻しをしない、二項では事業団はこれこれはできない、こういう規定なんです。この二項は、たとえば商品取引所法のあるいは卸売市場等でございますが、のみ行為と同じような行為を禁止する、そういう意味ですか。
#56
○内田政府委員 さようでございます。原則的には資本充実の原則と申しますか、これは大体船をつくったり運航したりしますのに六十億くらいの金が要るのでありますから、その中間において減資というようなことは考えられない。船ができ上がって運航の目的を達するまでは出す一方だ、資本を充実しようというような考え方から、かような規定を置いたわけでございます。
#57
○田中(武)委員 この二項の意味から、反対解釈としては、事業団以外の者は譲渡を受け、質権として受け取ることができるわけですね。
#58
○内田政府委員 それは事業団の資本充実に反しないことと考えられますので、出資企業の合併とか事業の譲り渡し等に伴いましてさようなことがある場合があっても、これはおそらく定款などで重要財産の譲渡に関する規定などに関連して、何か特別の規定が設けられるわけでありますが、原則的には今私が申しましたようなことで、お尋ねの通りでございます。
#59
○田中(武)委員 そういたしますと、この証券、いわゆる持ち分を質権として入れたときには、民法の質権の規定は全部動きますね。
#60
○島村政府委員 お尋ねの通りでございますけれども、実際の問題といたしましては、出資証券これまた一つの有価証券でございまして、商法の規定に従いましてその取り扱いがきめられているというふうに考えております。
#61
○田中(武)委員 その論議をもっとあとでやろうと思ったが、はしなくもあなたの方から出たので、その論議をやりたいのです。
 この法人は特殊法人ですね。しかし、性格はこれは民法法人に近いのですか。商法にいう会社に近いのですか。
#62
○島村政府委員 これはどちらに近いと申しますよりも、特殊法人なものでございますから、その行為自体としましては、商行為的な面におきましてはもちろん商法の適用を受ける。あるいは正確に申しますならば商法の準用というような場合があり得ようか、さように考えるわけでございます。
#63
○田中(武)委員 いや、この法人の性格は、民法四十四条ですか、不法行為能力を規定していますね。しかも、営利を目的としない、そういうことで、この法律にきめてあることはそれでいいのです。きめてないときは、一般法人の原則に戻って扱う場合は、民法法人の条項が先に動くのか、商法、会社法等の関係が先に動くのか、それを聞いておるのです。
#64
○島村政府委員 特殊法人であるがゆえに、この法律に規定していないときはすべて民法の規定によるとか、すべてまず第一に商法の規定によるとかいうような原則はあり得ませんで、やはりたとえば有価証券、出資証券というような問題につきましては、商法の規定の準用というような形で、具体的な行為と申しますか、具体的なケースによって考えられていくべきものであろうと考えております。
#65
○田中(武)委員 いや、私の言っておるのは、具体的に商行為をやった場合――しかし、これは商行為をやらぬでしょう。相手が商人である場合、商法の規定が動くのですよ。商人でない場合は商法の規定は動く余地はありません。法人の一般的原則でここで漏れておるのは民法法人の規定が動くのではないですか。これはまたあとで出てきますが、それを一つはっきりしておいて下さい。商行為というのは商人同士あるいは片方が商人の場合で、そうでなかったら商法の規定は動きません。商行為にならぬですよ。
#66
○島村政府委員 この法律は、これは私が申し上げるまでもなく、いわば組織法でございまして、具体的な行為そのものを規制するような法律でないわけなのであります。従いまして、この法人の特殊法人たる性格に基づきまして、必要な規定はこの法律自体の中にすでに織り込んでございますので、この法律自体に準用する旨の規定はございませんでも、法人の本質に関する根本的な権利能力というような問題になりますと、これは当然にそれぞれの事態に応じて適用あるいは準用されるものができてくる、そういうふうに考えておるわけでございます。
#67
○田中(武)委員 私は、持ち分、すなわち出資証券を質権の対象としてやった場合に、民法一般の質権の規定が適用になるかと聞いたのです。それに対してあなたは、商法云々と、こう言った。それでは答えにならないでしょう。それから今までずっと論議が続いてきたのですよ。民法の質権の規定が適用になるのか、ならないのか、と聞いておるのですよ。
#68
○島村政府委員 田中先生おっしゃいました通り、この法人が商法の適用がありますという場合には……。
#69
○田中(武)委員 僕の言っているのは質権の問題ですよ。
#70
○島村政府委員 どちらか一方が商行為の場合……。
#71
○田中(武)委員 その場合は商法の質権……。
#72
○島村政府委員 その通りでございます。もちろん質権の場合は、一般的にはまず最初民法の規定が適用になるというふうに私どもも思うのでございますけれども、その質権の対象になりますものが、今御指摘のように出資証券というような場合になりますと、その出資証券の性質から商法の準用が適当と考える面が当然出てくるだろう、そういうことを私の方は申し上げておるわけでございます。
#73
○田中(武)委員 この持ち分は譲渡できますか。
#74
○島村政府委員 譲渡することができます。ただし、第六条にありますように、事業団そのものは……。
#75
○田中(武)委員 それはわかっておるのです。共有することができますか。
#76
○島村政府委員 当然に可能であると思います。
#77
○田中(武)委員 そうすると、この持ち分を質権として設定した場合、その間において、十年たってこの法人が解散する場合は、三十七条によって配分を受けることになりますね。そうすると、質権者は民法の質権の規定によって優先して支払いの権利を受けることができるのですね。
#78
○島村政府委員 当然にそのようなことになると思います。
#79
○田中(武)委員 そうすると、持ち分の所有者あるいは質権の設定者である権利者、質権者が破産宣告を受けた場合は、破産法第六条による破産財団の中に入りますか。
#80
○島村政府委員 どうもその辺になって参りますと、田中先生の方がお詳しくて、ちょっと答弁に困るのでありますけれども、おっしゃる通りだろうと思います。
#81
○田中(武)委員 法律を出して審議を求めておるのでしょう。しかも、提案は科学技術庁でしょう。それを、私どもは科学技術庁の者だから法律はどうもということでは、おかしいですよ。これは、はっきりしてもらいたい。そうでなければ審議は進められません。
#82
○島村政府委員 おっしゃる通りであると思います。
#83
○田中(武)委員 第八条に登記の規定がありますね。政令で定めるところとありますが、政令はどういうことを定めようとしておるのか。いわゆる一般法人の登記と違った点はどのようなことを書こうとしておられるのか、お伺いをいたします。
#84
○島村政府委員 現在のところ、一般の登記と特に変わった事項が必要であるというふうには考えておりません。
#85
○田中(武)委員 それならなぜ別に政令をつくるのです。
#86
○島村政府委員 普通の法人でございますと、こういうことは、特にこの八条を置かなくても当然のことになるわけでございますけれども、特殊法人でございますので、この第八条が必要になるというふうに考えております。
#87
○田中(武)委員 特殊法人なら特別に登記令というものが必要ですか。
#88
○島村政府委員 普通の民法法人でございますと必要はないと思うのでございますけれども、特殊法人でございますので、その登記の根拠を明らかにしておく必要があると考えたわけでございます。
#89
○田中(武)委員 たとえば電源開発株式会社や石油資源開発株式会社は特殊法人ですが、これは特別の登記令を出しておりますか。
#90
○島村政府委員 ただいま御指摘のそれぞれの株式会社の称号を持ちます具体的な例におきましては、その法律の中で商法の準用等がきめられておりますので、その部分に関してこの第八条のごときものも当然に含まれておるわけでございますけれども、本法の場合には、そのような包括的な準用規定を設けておりませんので、この八条を設けまして、登記の根拠を明らかにしたわけでございます。
#91
○田中(武)委員 そうすると、さっきおっしゃった特殊法人なるがゆえに別に登記令を設けるのだということは、誤りですね。
#92
○島村政府委員 言葉使いが不十分でございました。そのような特別な準用規定を置いておりません特殊法人であるから第八条を必要とすると考えたわけでございます。
#93
○田中(武)委員 今までの事業団とか公団とかいうようなものは、全部そうなっていますか。
#94
○島村政府委員 この第八条の点につきまして全部の公団、事業団について洗ったわけではございませんけれども、大体のものにつきましては、みなこのような根拠を置いておると考えております。
#95
○田中(武)委員 たとえば民法の第何条でありましたかに特殊法人の登記がありますね。「それによる」と、こうもし書いたとしたらいけないのですか。同じことをやるのだったら、別に登記令をつくる必要はないでしょう。たとえば法人の不法行為能力は四十四条を準用しておるのでしょう。
#96
○島村政府委員 従来のこのような特殊法人の場合におきましては、それぞれ第八条のような規定を設けまして、登記所におきます登記簿自体も別に分けられておるわけでございます。従いまして、一般の民法の法人と同じ登記にいたすというような前例はないと思いますので、やはりこのような特殊なやり方をとったわけでございますが、理屈から申しまして民法の手続によるということに法律上できるかできぬかという立法論としては、私はそういうことも可能であろうかと思います。
#97
○田中(武)委員 これからも出てきますが、従来そのような例をとってきておるのでそうしましたということは許せない。従来そうであったとしても、悪ければ改めればいいのですよ。これは法人のタイプからいえば、一つのタイプにはまったやつなんです。僕はそこがいかぬというのですよ。何でもかんでも一つのタイプにはめて法律をマスプロに乗せて、同じ型でつくっていくということが第一いかぬ。そういう立場をとっていますから、今までの例がありますということだけでは私は納得できません。
#98
○島村政府委員 今の登記の点につきましては、立法論といたしましては民法によるというやり方もあり得ると思いますけれども、実体的に民法の一般の登記と区分して特別に根拠を置いた方が、従来の例をあげませんでも、ベターであるというふうに考えたわけでございます。
#99
○田中(武)委員 それはそれとして、ここで十条で民法を準用していますね。わざわざ民法を準用するならば、そこにずっと書いた方がいいじゃないか、こういうことなんですよ。
#100
○内田政府委員 私は田中先生の大へんな御高見だと思いまして、原則的にそのように考えます。また、あるいはできるならば、このごろ国会でも注目しておりますように、公団、事業団のようなものがたくさん現実にはあるものでありますから、公団、事業団登記令というようなものが一本あれば、民法を準用するということでなくても、「公団登記令による」、こう書くことも一つの立法論としてあり得ることで、今後の研究課題として十分私ども考えて参りたいと思います。
#101
○田中(武)委員 それはそれとしておきましょう。
 次に、第十二条です。これは理事長と専務理事に代表権を与えていますね。複数代表権を認めているわけですな。
#102
○内田政府委員 さようでございます。
#103
○田中(武)委員 理事長と専務理事が、かりに違った行為をやった場合は、どちらが優先しますか。
#104
○島村政府委員 理事長、専務理事という関係は、これは代表権を持っておる点において区別はないわけでございますけれども、ラインのシステムでございますから、今おっしゃいましたような事例はちょっと想像することはできないのでございますけれども、いずれにいたしましても、もしかりにということで、代表権を持つ二人が違った行動に出たというような場合を想像いたしますと、それぞれ相手方に対して代表権を持っておることでございますので、対抗できないというふうに考えるわけでございます。その代表した行為の責任は事業団側にあるというふうに考えます。
#105
○田中(武)委員 そうしますと、理事長と専務理事が違ったことをやらないであろうということは考えられるが、法律はあらゆる可能性の上に立って考えなければいけないのです。従って、相異なる意思表示をする、相異なる取引をする、そういうことはあり得るわけなんです。そうすると、両方とも有効である、こういうふうに解するのですね。
#106
○島村政府委員 その行為の相手方に対して対抗できないと考えます。ただ、そのあとの始末は別個でございますけれども、それによって生じた責任というものは免れ得ないと考えるわけでございます。
#107
○田中(武)委員 その跡始末になるのですが、それでいずれかの意思表示なり行為が間違っておる、そのことによって第三者に損害を与えたときには、事業団が負うのですね。
#108
○島村政府委員 その通りであると思います。
#109
○田中(武)委員 事業団それ自体が負う、そういうことでいいのですね。
#110
○島村政府委員 第一次的にはそういうことになります。
#111
○田中(武)委員 二次的には、その者に対して事業団が損害の賠償、追及ということはやるわけですな。
#112
○島村政府委員 その通りだと思います。
#113
○田中(武)委員 そこで、これも一つの法人ですが、執行機関はどういうものです。意思決定はどこでなされますか。御承知のように法人は自然人ではありません。従って、法人が自然人と同じように法律上の行為をなすためには意思決定が必要です。従って、意思決定機関及び執行機関はどういうところですか。
#114
○島村政府委員 最高意思を決定するものは理事長であり、また執行の最高責任は理事長にあるわけでございます。
#115
○田中(武)委員 理事長が意思を決定し、そして行為を決定するのですね。そうすると、先ほど言った複数代表権からいうとどうです、一方は無効にならないですか。
#116
○島村政府委員 私先ほど申し上げましたように、内部の問題は残るわけでございまして、跡始末の問題は出て参りますけれども、代表権を法律によって付与いたしましたのは、第三者に対抗して、第三者がそのものを信頼して行為を行なうことの必要から出たものでございますから、第三者に対しては責任を有するというふうに考えております。
#117
○田中(武)委員 あなたの説明では、先ほど執行権も意思決定権も理事長にある、こういうことなのですけれども、そうするならば、専務理事がかりにやった行為は法人の意思に基づかないものとなるのです。
#118
○島村政府委員 最高の意思決定機関、実施についての責任を有する最高のものが理事長であるということを申し上げましたので、理事長の決定した線に沿いまして事業団を専務理事が代表することは当然にあり得ると考えるわけでございます。
#119
○田中(武)委員 それでは、たとえば理事会とか、そういうものはやらないのですね。それに対する法律上の裏づけはありませんな。
#120
○島村政府委員 定款によりましておそらく理事会というものを持つことになると考えておりますけれども、法律上の根拠ということはございません。
#121
○田中(武)委員 定款によって定まるのですよ、意思機関も執行機関も。そうではないですか。あなたの今言っておるのは間違いじゃないでしょうか。定款で定めるのでしょう。そこで、どう定めようとするのかということです。
#122
○島村政府委員 私も理事会というようなものは定款で定められると考えておりますけれども、その最高決定機関、最高の責任というものは、法律上は理事長に存するということを申し上げておるわけです。
#123
○田中(武)委員 その最高の機関は理事長であることはわかるのです。しかし、法人の最高機関は、何らかの意思決定機関の決定の上に立って最高の責任者として執行するのではないですか。意思も決定し、そして実行もやるということなら、何らあとに機関はないわけですね。この理事長は、何と言いますか、オールマイティですな。
#124
○島村政府委員 事実問題として、理事会が置かれ、理事会で意思を決定したりあるいは執行機関になるということは当然に考えられるわけでございますけれども、私が先ほど来申し上げておりますように、法律的な意味におきまして理事会自体が意思決定機関であり、実施の機関であるという定めをいたしておりませんので、理事長自体が責任を負うという形において運営せられているというふうに考えているわけでございます。
#125
○田中(武)委員 代表権が複数ある。しかし、すべてに対して最高責任は理事長だということはわかるのですよ。しかし、その法人の意思決定機関、意思はどうしてきめるとかなんとかということは、定款で定まるのでしょう。そのようになぜ答弁できませんかな。
 そこで、定款はもちろんあとでつくるんだが、これはあとの附則に関連してまた聞くことになりますけれども、大体定款要綱というものは考えておられるのですか。
#126
○島村政府委員 私が申し上げておりますのは、事実上定款に理事会であるとか役員会であるとかというような形でそういう機関が置かれることを決して否定しておるわけではございませんけれども、それはあくまでも最高責任者であるところの理事長の補佐機関として置かれるわけでございまして、責任自体が法律に規定しない理事会あるいは役員会といったようなものにあるというふうには考えておりません。やはり意思決定機関、実施機関の最高責任というものは、理事長以外にないというふうに考えております。
#127
○田中(武)委員 何だかやりとりが違ってきたと思うのですね。私の言っているのは、意思決定なりあるいは執行なりはどこでやるのか、こう言っておるのですよ。従って、定款の定めるところによる、こう答えればいいんじゃないですか。ただ法律で、理事長、長ですから、それが一番えらいことくらいはわかりますよ、そうじゃないのですか。
#128
○内田政府委員 おそらくこういうことをわが方の原子力局長は述べているのだろうと思います。普通の株式会社その他の法人のように、他に出資者総会とか株主総会とかという意思決定機関があるのではなしに、この理事長の権限というものは、この法律によって原始的に与えられておるので、もちろん定款はつくるけれども、その定款においては、その事業団としての意思決定あるいは役員の執行の態様がきめられることに相なる。ことにこれは事業団でありまして、特別の規定が幾つかありまして、事業計画とか資金計画とかあるいは業務の基本計画とか重要財産の処分とかというようなものは具体的に主務大臣の認可を受けなければならないことになっておるのみならず、一般的にこの事業団が主務大臣の監督下にあるという規定がありますために、従ってこの意思決定の淵源がすべて役員会から発するということではない、こういうことを述べているのだろうと思います。
#129
○田中(武)委員 その点はそのくらいにしておきましょうか。
 そこでもとへ戻りまして、法制局が見えたそうですから、法制局にお伺いをいたします。
 本法案の五条、六条に関連してですが、この持ち分を質権の目的とすることができますね。この場合は、民法の質権の規定は全部動きますか。
#130
○關(道)政府委員 適用になると思います。
#131
○田中(武)委員 これは国債じゃないですね。古い法律ですが、明治三十七年法第十七号、記名ノ国債ヲ目的トスル質権ノ設定ニ関スル法律というのがあって、これは民法第三百六十四条は適用しないとなっていますね。これは記名式の持ち分なんですか、出資証券なんですか。それについて三百六十四条は適用になりますか、なりませんか。
#132
○關(道)政府委員 ただいまの法律は国債に関する特例を定めた法律であると記憶しておりますが、これは直ちに国債というわけにはいきませんので、そういう今お示しの法律の特別の適用は受けないのではないかと思っております。
#133
○田中(武)委員 だから、三百六十四条は適用になるのですね。
#134
○關(道)政府委員 そうでございます。
#135
○田中(武)委員 それでは、指名債権とどう違いますか。そして、記名債券は三百六十四条は適用にならないのですね、これは記名出資権ですから。その間の事情はどうですか。
#136
○關(道)政府委員 今問題になっておりますものは、指名債権ではないのではないかと思うのです。
#137
○田中(武)委員 それでは、記名債券ですか。そうすると、二項によって適用はありませんね。
#138
○關(道)政府委員 記名債券であると思います。
#139
○田中(武)委員 それでは、三百六十四条二項の適用によって、適用を受けないですね。そうすると、先ほど言った民法の質権の規定はすべて動くということは、変わってきますね。
#140
○關(道)政府委員 先ほどのすべて動くと申しましたのは、いささか言葉が不正確であったと思いますが、それぞれの規定の内容のいかんによりまして、本来性質的に適用にならないものは適用になりませんが、原則として民法の支配を受けるという意味で申し上げたのであります。
#141
○田中(武)委員 そうすると、考え方は、記名債券として考えていいのですね、この出資権は。
#142
○關(道)政府委員 そういうように考えております。
#143
○田中(武)委員 先ほどこちらの科学技術庁の方に聞きましたが、この持ち分は共有それから譲渡、そういうことはできるのですね。
#144
○關(道)政府委員 可能であると思います。
#145
○田中(武)委員 そうした場合に、払い戻しはしない、こういうことであると、持ち分をいやだというときには、だれかに譲渡するより手はないわけですか。
#146
○關(道)政府委員 そういうことに相なると思います。
#147
○田中(武)委員 その譲渡のときには、一般の民法五百五十五条以下の売買の条文が適用せられますか。
#148
○關(道)政府委員 記名債券の売買に関する一般的な支配を受けると思います。
#149
○田中(武)委員 そうすると、これはもちろん相続の対象になりますね。
#150
○關(道)政府委員 なると思います。
#151
○田中(武)委員 そうすると、先ほどもちょっと伺ったのですが、その持ち分の所有者または質権権者、これが破産宣告を受けたときに、破産法第六条の破産財団に入るのですね。
#152
○關(道)政府委員 入ると思います。
#153
○田中(武)委員 質権権者の場合に破産財団に入るということは、その出資権、その持ち分それ自体が入るのですか、それに基づく権限としてのものが入るのですか。
#154
○關(道)政府委員 この場合には出資証券に化体された権利が入ります。
#155
○田中(武)委員 そうすると、三十七条、解散の場合の分配はだれになされるのですか。
#156
○關(道)政府委員 この点はもう少し研究させていただきたいと思います。
#157
○田中(武)委員 三十七条には「各出資者に対し、」となっておるのです。そうすると、あなたの言っておる破産財団に入る、しかしそれは出資者の財産じゃないんですね。それと民法三百四十二条との関係。
#158
○關(道)政府委員 事業団法の三十七条には、「各出資者に対し…分配しなければならない。」 とありますが、その出資者自体にいろいろ事故があって……。
#159
○田中(武)委員 そのことじゃない。質権者のことだ。質権を持っておる場合、そしてその質権者が破産した場合。
#160
○關(道)政府委員 その場合にも、順次その経路を追っていきまして、その持ち分に対して権利を有している者に分配することに相なるかと思います。
#161
○田中(武)委員 その持ち分の権利とは、だれのです。持ち分を持っている者は所有者でしょう。片方は所有者じゃないんですよ。質権者ですよ。しかも、この三十七条は出資者に対し、」となっておるのです。民法の三百四十二条は質権者は他に優先して請求できるとなっておるのです。この関係です。――先ほども、わからぬから一つ勉強させてくれということですから、勉強して、そしてあとで書面で出して下さい。
 委員長に申し上げますが、それがはっきりするまでは、この点は保留いたしておきます。
#162
○寺島委員長 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#163
○寺島委員長 速記を始めて。
 次の質問をお願いいたしたいと思います。
#164
○田中(武)委員 それでは十九条、「事業団の従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人」とありますが、この文句はどうも商法総則第六章の三十七条及び三十八条の支配人に使った言葉によく似ていますが、そういう意味ですか。それとも民法五十五条による権限の委任なんですか。
#165
○島村政府委員 この代理人の選任の十九条の規定は、ただいまおっしゃっいました民法の規定に準拠した考え方の規定でございます。
#166
○田中(武)委員 それでは、裁判上、裁判外と、ちょうど商法の支配人と同じ言葉が使ってありますが、観念は違うのですね。
#167
○島村政府委員 民法の代理の考え方に沿った規定でございます。
#168
○田中(武)委員 それでは、商法の支配人という観念は持たなくていいわけですな。
#169
○島村政府委員 具体的な場合にそのようなことになる場合もあり得るかもしれませんけれども、この規定自体は民法の代理人の考え方に基づいて置いたものでございます。
#170
○田中(武)委員 そうすると、その権限は特定せられた範囲ですね。一般的な権限はないのですね。
#171
○島村政府委員 ここに書いてある通りでございまして、従たる事務所の業務に関する限りにおいて特定せられております。その範囲においては一切のことということになるわけでございます。
#172
○田中(武)委員 それでは民法五十五条でいう「特定ノ行為」ということは、ここでいう「従たる事務所の業務に関し」云々と、こうなるわけですね。
#173
○島村政府委員 おっしゃる通りでございます。
#174
○田中(武)委員 二十条に「顧問を置くことができる。」 となっておりますが、顧問はさしあたり置くつもりかどうか。置くならどういう人を考えておられますか。
#175
○島村政府委員 顧問は規定だけ置いておいてあとで必要が起こったときという考えでございませんで、法律が成立いたしますれば、事業団が発足いたしますれば顧問というものを置きたいと考えております。
 また、その顧問は、原子力船のことに関しまして学識経験を有する者のみならず、一般的に学識経験があるという意味で考えておりまして、この事業団が各方面の英知と協力によってスムーズに運営されますようという観点から選ばるべきものであるというふうに考えております。
#176
○田中(武)委員 二十三条の「業務の範囲」に、一号から六号まであるのですが、私はよくわからぬですが、具体的に教えて下さい。
#177
○島村政府委員 二十三条の、まず全体でございますが、これは第一条に掲げました目的を達成するための業務を掲げたものでございます。それぞれについての具体的内容について申し上げますと、
 まず第一に、「原子力船の設計、建造及び運航を行なうこと。」と書きました具体的な内容は、いわゆる原子力船一般の設計、建造、運航を行なうということでなくて、原子力船の開発を行なうために特別に設計され、建造され、運航された具体的な原子力船をここで考えておるわけでございます。言いかえますと、いわゆる原子力船第一船の設計、建造、運航という考え方でいるわけでございます。
 二番目に、「乗組員の養成訓練を行なうこと。」 これも、事業団が第一号の業務として設計し、建造し、運航するとあります。その運航するために必要となる従業員の養成訓練を行なうという趣旨で規定しておるわけでございます。
 さらに、設計、建造、運航並びに養成訓練に関する「調査及び研究を行なう」と申しますのは、これらの仕事、設計――養成訓練ということを行ないますためにも広く内外の関係資料を集め、調査を行ない、またそのための研究を並行的に進める必要がございますので、このような規定を置いたわけでございます。もちろんここに書いたこの調査研究と申しますものも、広く原子力一般に関して行なうということでなく、やはり「前二号に掲げる業務に関する」という限定を加えたことからも明らかなように、原子力船第一船に関するものに限定されるわけであります。
 四番目の「成果を普及する」と申しますことは、この事業団が国家的な規模で活用されることが要請されておりますので、その業務の遂行によって得られました結果を広く普及するようなことが必要であるというような考え方で規定したものでございます。
#178
○田中(武)委員 それはその辺でよろしいが、たとえば二号の「乗組員の養成訓練」と四号の「業務に係る成果を普及」、これと開発とはどういう関係になりますか。
#179
○島村政府委員 原子力船をつくりまして実用の橋渡しをいたしますためには、つくった船を動かしていろいろな貴重な経験を得る、いろいろなデータを得る必要もあるわけでございます。そのためには、当然乗組員の養成訓練を行なうことが必要となって参ります。その意味におきまして、その事業団の開発業務の中に当然に含まれる業務であると考えるわけでございます。
 なお、成果の普及といいますことは、せっかくこういうものをつくりましたいわば開発の結果というものを広く活用するという意味において、当然にこれはまた付帯してやらねばならない業務であると考えるわけでございます。
#180
○田中(武)委員 最初に私が申しましたように、この原子力関係の基本法にさかのぼって、開発、研究、利用、この三つの定義がはっきりしなければ何とも言えないわけです。そこで最初私は、研究、開発、利用とすでに法律によって定められておるから、法律上の定義をはっきりしてくれと申し上げたわけです。あなたは入る、僕は入らないといえば水かけ論です。入るか入らないかということは、開発とは何ぞやということが出てくるわけです。ところが、開発とは何ぞやというはっきりした法律的な定義がないでしょう。
#181
○島村政府委員 開発ということにつきまして、定義を置いた方がいいかどうかという問題は、立法論としておのずからあると思います。しかし、私どもが理解しております限りにおきまして、開発と申しますものは、試験研究の成果をやや大規模に行なうことによりまして実用に持っていく、その段階のことを開発というとわれわれは解しております。
 また、この開発という用語は、すでに基本法自体不明確であるという仰せでございますけれども、基本法ができまして以来、すでに幾多の法律において特に定義づけられることもなく使用されておりまして、概念としてすでにでき上がっておるという考え方から、特別に定義を置かなかったわけでございま。
#182
○田中(武)委員 そういう答弁なら、最初の話と違ってくるのです。少なくとも法律においていまだかつて使ってない言葉を入れる場合は、この法における開発とはこういうことをいう、利用とはこういうことをいうと書くべきが当然です。最初原子力基本法に書いてあって、そのまま使っておるというなら、原子力基本法審議の際に一体どういう審議をしたかということです。おれの考えはこうだということで法律を運用してもらったら困ります。はっきりした定義を示して下さい。それを文書で書いて出すということになっておったのと違いますか。
#183
○寺島委員長 ちょっと速記をやめて。
  〔速記中止〕
#184
○寺島委員長 速記を始めて。
 午後一時より再開することとし、暫時休憩いたします。
  午後零時八分休憩
     ――――◇―――――
  午後一時十一分開議
#185
○寺島委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。田中武夫君。
 この際、内閣法制局關第四部長より発言を求められておりますので、これを許します。關君。
#186
○關(道)政府委員 先ほど保留させていただきました点についてお答えいたします。
 事業団法の三十七条によりまして、解散した場合には、残余財産についてその出資額に応じて出資者に分配をするという、この場合の分配は、事業団としては出資者に対して行なうのでありますが、先ほどのお尋ねの場合のように、質権が設定されておって、それが破産財団に入っておりました場合には、破産財団としてその質権を行使して事業団に対して支払いを求めてくれば、事業団としてこれを支払うのは当然である、こういうふうに考えております。
#187
○田中(武)委員 そうしますと、ここで三十七条にいう「出資者に対し」ということは、この場合は「出資者に対し」ということにならないのですね。
#188
○關(道)政府委員 具体的な支払いを受ける者が出資者でないことは事実でございます。事業団としては出資者に対して支払う。その出資者の権利が質権の設定をされておりますので、そちらの関係によりまして質権者にその持ち分が渡るという関係だろうと思います。
#189
○田中(武)委員 それは破産法の破産財団からいっておかしいんじゃないですか。――こんなことじゃだめですよ。破産法をもう一ぺんやり直さなければいかぬ。それでは答弁になりません。破産法からそんなことはできませんよ。それだけ切り離して云々ということはできないはずですよ。破産財団というものはそのときの状態において債権債務を凍結するんですよ。そして第三者が管理するんですよ。
#190
○關(道)政府委員 破産法六条二項に「破産者カ破産宣告前ニ生シタル原因ニ基キ行フコトアルヘキ請求権ハ破産財団ニ属ス」という規定がございます。これによっていくんじゃないかと思います。
#191
○田中(武)委員 破産財団に属すのでしょう。じゃ、同じことじゃないですか。だから、凍結したものの中に入ってしまっておるわけです。
#192
○關(道)政府委員 その場合の破産財団に属する債権につきましては、十六条によって「破産手続ニ依ルニ非サレハ之ヲ行フコトヲ得ス」という、この手続的な面はもちろんあります。
#193
○田中(武)委員 私が言っているのは、質権者が破産した場合に、その持ち分を持っている人に対する権利は破産財団の中に入ってしまうんでしょう。手続がどうであろうとこうであろうと、なるんでしょう。なった場合に、たまたまこの事業団が解散したときに、出資者に支払うというのはどういうことになるのかということですよ。そうしたらあなたは、出資者に、すなわち質権債務者に渡すのだ、そうしてあらためてその破産財団からその質権者に請求するのだ、こう言うんでしょう。それが破産法からおかしいのじゃないか、こう言っているのですよ。
#194
○關(道)政府委員 いや、事業団が出資者に対して払って、それから破産財団が出資者に対して質権を行使するというのではなくて、その場合には直接事業団に請求することになっております。
#195
○田中(武)委員 そうでしょう。そうするなら、ここで言う「出資者に対し」云々は、その場合は違って読むのですね。
#196
○關(道)政府委員 その場合には、事業団が出資者に対して配分をしなければならないという責任は免責されるわけでございます。その限りにおいては、三十七条の適用においてそういう変化が起こってくるということでございます。
#197
○田中(武)委員 だからそのときには、この三十七条でいう「各出資者に対し」ということは、出資者でないものに払う、こういう意味ですね。
#198
○關(道)政府委員 結論においてそういうことになります。
#199
○田中(武)委員 それでは、この三十七条の条文の書き方はこれでよろしいか。
#200
○關(道)政府委員 それは一般のそういう財産権のいろいろな法規によりまして、そういう変化が起こるということはもちろん予想した上で、この事業団法自体の書き方といたしましては、「出資者に対し」と書いておけば十分であるということでございます。これに対して質権を有する者があるときには、その質権を行使した場合には、質権者ということを書くことになると思いますが、それは普通の法律の書き方としては、こういうことを全部読み込んで書いてあるというのが習慣であります。
#201
○田中(武)委員 そうすると、この三十七条の「出資者に対し」ということは一般的通則であって、特別の場合にはそうでない、そうですね。そうすると、その持ち分を持っている人に対する債権者等は事業団に直接の請求権ができるわけでるね。
#202
○關(道)政府委員 それは、質権なり何なりの性質として、それを支配する法の規定に従ってそういうことになるということであります。
#203
○田中(武)委員 いや、僕の言っているのは、そういう原権に基づく場合は別として、それが破財産団ということで凍結せられた場合においてはどうか、こういうことですよ。それも一緒ですか。
#204
○關(道)政府委員 同様なことではないかと思いますが。
#205
○田中(武)委員 同様ということは、破産財団の管理者が請求権者になるわけですね。
#206
○關(道)政府委員 そういうことになると思います。
#207
○田中(武)委員 ちょっとその根拠法を言って下さい。
#208
○關(道)政府委員 破産法第七条、この六法で千三百二十八ページ。
#209
○田中(武)委員 そうすると、その場合は持ち分の質権としての請求権というか、その権利は破産財団の中に入っておる。そこで第七条による管財人が第七条によって請求する、それは直接にこの事業団に請求するわけですね。
#210
○關(道)政府委員 さようでございます。
#211
○田中(武)委員 出資証券といいますか、持ち分というもの、それと、それに対する債権とは同じ性質ですか。この場合といえども、支払うのは出資者にすべきじゃないですか。持ち分は譲渡はしていないのですよ、持っておるのは出資者なんですよ。だから、そういう場合においても、事業団とすればやっぱり直接出資者に渡すべきじゃないですか。
#212
○關(道)政府委員 持ち分は、もちろん出資者が持っているわけであります。その持ち分を受ける権利というものが質に入っているわけであります。そこで、その質権の行使として、これもまた法律の力によって事業団に対して請求ができることになっておれば、これは事業団がそれに払うということもできるわけであります。
#213
○田中(武)委員 質権者が直接請求するなにはありますか。優先的に支払いを求めることはできるとなっておるけれども。
#214
○關(道)政府委員 民法三百六十七条によりますと、「質権者ハ質権ノ目的タル債権ヲ直接ニ取立ツルコト」ができるという規定がございます。
#215
○田中(武)委員 これは質権の目的による債務でしょう。持ち分というものは質権の目的たる債権じゃないでしょう。質権の目的たる債務ということは、持ち分を渡すことによって借りた金ですよ。違いますか。質権そのものじゃありませんよ。記名式債券ですよ。従って、物権として動くのじゃないですよ。債権ですよ。直接払いますか。間接的請求でしょう。そのものずばりにいきますか。抵当権とか物権と違うのですよ。
#216
○關(道)政府委員 これは出資証券を質入れしたということによって、三十七条による出資額に応じて分配を受ける、そういう権利が中に化体されておる。それが質に入っておる。それが質権の目的である債権である。とすれば、これは三百六十七条に直ちに当てはまる。ここにいっている、債権を直接に取り立てることができる債権というのは、持ち分を請求する、そういう債権でございます。
#217
○田中(武)委員 記名式債券、これを質権に渡しているわけです。これによって成立しているのは債権債務なんです。ただこれを留置することによって質権が起こっているわけでしょう。そうしたら、これに基づく直接請求権が債権から出てきますか、質権から出てきますか。
#218
○關(道)政府委員 その出資証券に表彰されている債権の内容がすなわち質に入っておるわけであります。一種の権利質といいますか、その債権を直接に取り立てるわけでございます。
#219
○田中(武)委員 債務者、すなわち持ち分所有者に対して直接に請求できるのでしょう。事業団はそのときは第三者ですよ。そうなりませんか。その第三者に対して直接請求権が出てきますか。
#220
○關(道)政府委員 民法三百六十七条によりますところの債権といいますのは、甲が乙に対して有する債権が丙という質権者の質に入っておる。従って、今の場合でいいますれば、質権者、今の破産財団に入ってしまっておりますが、その、質権者、それがこの出資者が事業団に対して有する債権を質に取っておるわけでございます。従って、この場合の質権者は、この債権の債務者すなわち事業団に対して直接取り立てることができるということになっております。
#221
○田中(武)委員 直接に取り立てるということは、その第三者を意味しておる、それが質権の基本的な権利だ、三百六十七条はこういうことですね。
#222
○關(道)政府委員 さようでございます。すなわち、この場合でいいますと、出資者が一たん事業団に対して債権を行使して、その債権を実現したものについて今度は質権者がそれを取るというのではなくて、そういう手続を省略しまして、直接にその債権の債務者に対して債権を行使することができるというのが三百六十七条の趣旨であるというふうに考えます。
#223
○田中(武)委員 二項、三項との関連においても同じことが言えますか。
#224
○關(道)政府委員 二項にいっております質権者は、自己の債権、これは一項にいっている債権とは違うわけでございまして、ここは質権者が質を取るについて、その質権をもって担保している、そういう債権でございますし従って、一項の債権とは違う、質権のもとになっている、質権が担保しておる債権でございます。
#225
○田中(武)委員 質権の目的たる債権になるのかな、持ち分のある出資証券が。この法律でいうたら五条ですな。
#226
○關(道)政府委員 さように考えます。出資者が事業団に対して持っている債権、その債権が出資証券に化体される、表彰される。その表彰されておる債権が質に入っておるという関係でございます。
#227
○田中(武)委員 記名式有価証券の質権の場合、何か特別ななにがないですか。
#228
○關(道)政府委員 記名式であるということによって今の基本的な関係は影響がないと思います。たとえば記名式がさらに登録されるようなものになりますと、当然今度は初めから債務者が質権者に払うというようなことに――すでに登録によって質権の存在が明らかである場合にはもっと話が簡単になると思いますが、基本的な関係は少しも変わらない、こういうふうに考えます。
#229
○田中(武)委員 この出資証券は、いわゆる持ち分は、登録制でしょう。名簿をつくるとかなんとかいう規定がありましたね。登録じゃないのですか。
#230
○島村政府委員 事業団が発足いたしますれば、出資者名簿を作成いたすことは当然でございますけれども、それに対しては質権の登録等をいたすつもりはございません。
#231
○田中(武)委員 それは出資者の名簿登録ということで、この出資証券なるものは登録制じゃない、そういう意味ですか。
#232
○島村政府委員 そのように考えます。
#233
○田中(武)委員 そうすると、一般的債務と同じ扱いでいいわけですね。
#234
○關(道)政府委員 いずれにしても、先ほど来私が申し述べておりますところの出資者と事業団の関係、それから質権者の関係というものは、そういうことによって影響はないものと心得ております。
#235
○田中(武)委員 私は、この事業団を第三者と見て質権行使をやる場合と第三十七条との関係がまだ十分釈然としませんが、これはこの程度で保留しておきましょう。
 もう一つの答えてもらう点を言って下さい。
#236
○關(道)政府委員 ただいまお尋ねの点は、原子力基本法において「研究、開発及び利用」という言葉を使っております。その意味であろうと思います。
 これは定義のない普通の用語でありまして、私どもは普通の意味に理解しておるわけでございます。
 「研究」というのは、要するにものごとをきわめる、研究するということ、これ以上別に申し上げようもございません。「利用」ということも、ごく平明なる意味に理解いたしたいと思います。「開発」と申しますのは、結局非常に抽象的にいえば事物の利用の可能性を創設し拡大するといいますか、結局研究の成果を利用し、利用の状況を調べまして、それが利用できるように持ち込んでいく活動であろうと思います。
#237
○田中(武)委員 どうも、その辺がよくわからないのですがね。そこで、法律をつくるときに、大てい俗語といいますか、それを法律用語にした場合には、「定義」というのを設けて大体の解釈を下すのが普通なんでしょう。この研究、開発、利用というものが、どういう分野によって、どこからどこまでというようなことをやるためには、やはり一番最初の原子力基本法のときにもっと定義を定めるべきじゃなかったかと思うのです。私はそのときは科学技術委員ではなかったが、しかし、原子力基本法のときにそういう論議はなされていますか。なされておるとするならば、そこで立法者が答弁したことが解釈上の基本になると思うのです。そういう答弁をしておられますか。
#238
○島村政府委員 御承知の通り、原子力基本法は議員立法でございます。従いまして、政府側としてこれに質問するなんということはもちろんなかったわけでございます。当時私もたまたまやはり原子力関係の仕事をしておりましたので、その記憶によって申しますと、開発ということを基本法で使われましたときには、英語のデベロプメントという言葉、これは原子力で海外で広く使われておりましたのを導入された意味が多分にあったと思いますが、国会の御審議の最中におきまして、この開発そのものの用語につきましての御議論というものはちょっと記憶がありませんので、おそらくそれほどの御議論はなかったというふうに記憶いたしておるわけでございます。
#239
○田中(武)委員 これも結局は押し問答になろうと思うので、この辺にしておきますが、これは議員立法だったにせよ、その提案者が今おるのなら、その提案者に来てもらって私は尋ねたいと思うのです。
 委員部の方、済みませんが、原子力基本法の提案者の代表はどなただったか、ちょっと調べて下さい。――それじゃ、中曽根委員の出席を要求します。
#240
○寺島委員長 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#241
○寺島委員長 速記を始めて。田中委員。
#242
○田中(武)委員 それでは、後ほど理事会において一つ参考人として提案者を呼ぶかどうかを御論議願いたいと思います。
#243
○寺島委員長 速記をとめて下さい。
  〔速記中止〕
#244
○寺島委員長 速記再開。
 田中委員に御報告いたします。
 ただいま理事会を開きました結果、田中委員のお申し出による当時の提案者、すなわち国会議員でありますけれども、これを本委員会にお呼びいたすということは、事実上困難な場合もありますし、さらにまた定義の解明を求めるということも、すでに熟用語として使われておるものでありまして、さしてその必要なしと認め、さよう決定した旨を御報告申し上げます。
#245
○田中(武)委員 理事会でそう決定なされたならばそれでけっこうです。しかし、そのようなことでこの審議を無理に進めるということはどうなんですか。これはそれほど急ぐ法案ですか。わからないところは、はっきり解明してもらう、それでなくては審議を尽くしたとは言えないと思います。理事会の決定には従いますが、一言申し上げておきます。
#246
○寺島委員長 それでは、どうぞ次の質疑にお移り願いとう存じます。
#247
○田中(武)委員 議事運営に対して不満であることを明言しておきます。
 次に、第二十四条の「原子力船の開発に関する基本計画」、これはもちろん事業団が発足してから立てられるという格好になりますが、少なくとも十年間で云々というのですから、今大体の基本計画はお持ちであろうと思いますが、あれば原案を示していただきたい。
#248
○島村政府委員 ただいま田中委員がおっしゃいましたように、この法律に基づきましてつくられるものでございますから、現在すでに基本計画自体というものを用意いたしておるわけではございません。しかしながら、御指摘のように、基本計画の構想というものはすでに存在するのでございまして、それは原子力委員会におきまして、特別に原子力船に関します専門部会を設けまして、昨年まで審議を行ないました結果、その結論に基づきましてこのような第一船をつくるという構想を作案いたしたわけでございます。言いかえますならば、その内容が基本計画となるものでございます。すなわちその基本計画によってうたいます事項は、原子力第一船として総トン数約六千トンの軽水冷却型原子炉を搭載するところの海洋観測船を建造する、ということが中身になるわけでございます。その設計、建造、建造に伴う研究開発、養成訓練、実験運航等の概要をこれに盛り込むつもりでおるわけでございます。
#249
○田中(武)委員 この法案の附則第二条で、四十七年三月三十一日までとある。すなわち九カ年ということになるとするならば、少なくとも基本計画があって、それから今度、年次計画を逐次立てていくのだけれども、九年とつけたところには根拠があると思うのです。そうとするならば、今から毎年どの程度のことをやるのか。一つ資料を出して下さい。
#250
○島村政府委員 九年間という半端な年数を附則によって明らかにしておりますのは、おっしゃいます通りその裏づけがあるわけでございます。それは先ほど申し上げましたように、原子力委員会で研究いたしましたこの第一船の建造なるものが、実は九カ年をもちまして実験運航の段階まで終了するということになっておるからでございます。
 その点につきましては、当委員会に対しまして、資料の御要求がございましてすでに御提出申し上げておるわけでございます。重ねてこの機会に概要を申し上げますならば、最初の約二年間を設計の段階、それからさらに約五年でございますけれども、建造の段階、その後の最後のおおよそ二年間を実験運航によって種々のデータを得る期間を考えておりまして、今後さらに詳細な点につきましては、基本計画のみならず、事業団自体におきましても詳細なスケジュールということを検討して参ることになると思いますけれども、大体の構想といたしましては、そのような計画に基づきまして、それぞれ、今日の段階におきますところの所要資金の見積もりまで済ましておるわけでございます。
#251
○田中(武)委員 それは一体どこで計画せられたのですか。
#252
○島村政府委員 先ほども申し上げましたように、原子力委員会で専門部会をつくりまして、各方面の専門家にも集まっていただきまして、長い間かかりまして作案しましたものを、原子力委員会もよしと認めまして、その原子力委員会の決定にもとづきまして予算要求をいたしておる。それに応じてこのような法案の御審議をお願いしているわけでございます。
#253
○田中(武)委員 この二十四条の主務大臣は運輸大臣でしょう。
#254
○島村政府委員 総理大臣並びに運輸大臣でございます。
#255
○田中(武)委員 総理大臣及びと言うが、これはあとから出てくることだけれども、総理の管轄というのは科学技術庁長官に委任することになっておりますが、その委任は何条、何条、何条と書いてある。そうすると、残っておるのは、この二十四条の中に書いてないと思うのですが、運輸大臣と違いますか。
#256
○島村政府委員 三十八条に「この法律において主務大臣は、内閣総理大臣及び運輸大臣とする。」 といたしまして、その内閣総理大臣の権限のうち、一部を科学技術庁長官に委任することができるようにいたしたのが三十九条でございます。従いまして、「科学技術庁長官に委任することができる。」とあるところに書き出されました条文以外のものは、内閣総理大臣直接の権限ということになるわけでございます。また、その基本計画の点につきましては、運輸大臣だけになるということではございません。
#257
○田中(武)委員 そうすると、この主務大臣というのは、原則に戻って、総理及び運輸大臣、こういうことですか。
#258
○島村政府委員 その通りでございます。
#259
○田中(武)委員 そうすると、事業団ができて、現実に基本計画を立てたときの認可は、総理大臣と運輸大臣がやるわけですな。
#260
○島村政府委員 その通りでございます。
#261
○田中(武)委員 今度は基本計画に基づく毎年の事業計画ですね、これは科学技術庁長官でしょう、認可をする主務大臣は。
#262
○島村政府委員 先ほど基本計画において認可すると申しましたが、基本計画自体は、二十四条の方は主務大臣、つまり運輸大臣と総理大臣が定めるわけでございます。それから二十六条の方の認可は、これはやはり両大臣でございますが、この二十六条の権限は内閣総理大臣から科学技術庁長官に委任されることができることになっておりますので、運輸大臣と科学技術庁長官、こういう関係になるわけでございます。
#263
○田中(武)委員 二十六条は運輸大臣と科学技術庁長官の共管ですか。
 ここで少し明らかにしますが、科学技術庁長官に委任せられるのは、四条の三項、すなわち資本金の増加、それから七条二項定款の認可、二十三条二項乗組員の養成訓練、二十六条事業計画の認可、三十条一項、二項ただし書き、短期借入金の認可、三十二条重要財産の処分の認可。二号の方で、二十七条一項財務諸表の承認、三十三条の給与及び退職金の承認。それから三号によって、三十一条一号、すなわち余裕金の運用。四号によって、三十六条の一項、報告の徴取及び立入検査。これだけが科学技術庁長官に委任せられる。
 そうすると、あと残るのは運輸大臣の専管でなく、総理と双方の共管であると解すべきですか。
#264
○島村政府委員 おっしゃる通りでございます。
#265
○田中(武)委員 十三条の「役員の任命」、二十四条の今言っている基本計画の決定、それから三十五条の「監督」 これなんかは運輸大臣との共管ですね。
#266
○島村政府委員 おっしゃいますように主として人事に関する権限、事業団の監督の基本事項に関する権限、総理府令の制定の権限、その他は総理大臣の権限として、科学技術庁長官に委任せられずに残っておるわけであります。それらは運輸大臣との共管でございます。
#267
○田中(武)委員 それじゃ、それに対する、これらに関係する政令は総理府令として出るのですか、運輸省令として出るのですか。
#268
○島村政府委員 総理府令運輸省令という形で、共同府省令として出るわけでございます。
#269
○田中(武)委員 総理大臣の権限のうちで今申し上げましたような事項を科学技術庁長官に委任する。そうすると、あと残っているのは運輸大臣がやるのと違うのですが。
#270
○島村政府委員 総理大臣及び運輸大臣でございます。
#271
○田中(武)委員 それじゃ、先ほど二十四条の基本計画の原案の原案というようなものはある、しかしそれは総理大臣と運輸大臣とできめる、こういうことになるのですね。
#272
○島村政府委員 その通りでございます。
#273
○田中(武)委員 そうして、それに基づく毎年度事業計画は今度は科学技術庁長官が認可する、こういうことになるのですね。
#274
○島村政府委員 科学技術庁長官と運輸大臣、両方でございます。
#275
○田中(武)委員 主務大臣は総理大臣と運輸大臣であって、そうして総理大臣の権限のうち次の事項を科学技術庁長官の方に委任する。そうすると、残っているのは総理大臣と運輸大臣がやるのだ。しかも今度は、科学技術庁長官に委任せられたものについても運輸大臣との共管、そういうことになるのですか。
#276
○島村政府委員 その通りでございます。この法律に主務大臣とありましたところは、一応全部総理大臣と運輸大臣とお読み下さってけっこうなんでございまして、その場合は列挙しましたものだけが、総理大臣と言いながら実は科学技術庁長官となる、こういう関係でございますので、科学技術庁に委任せられます関係は内閣総理大臣と科学技術庁長官の間のことだけで、一方の運輸大臣というのはいつまでたっても消えないわけでございます。
#277
○田中(武)委員 そうすると、たとえば事業計画の承認にあたっては両大臣が協議するわけですか。
#278
○島村政府委員 もちろん両大臣が意見を合わせてやらなければならないことでございます。
#279
○田中武委員 それでは、先ほど読み上げました限定された事項のみを科学技術庁長官に委任したのは、どういうわけですか。
#280
○島村政府委員 三十九条に書き上げました一連の権限事項は、いわば委任されていない、書かれていない権限よりはやや軽い権限――本質的に重い軽いというのも、これは感じ方の問題かも存じませんけれども、どちらかといいますとやや手続的なもの、その他が多いわけでございます。何と申しますか、はっきり申しますれば事務の簡素化というような観点も考慮いたしまして、科学技術庁長官に委任をしたわけでございます。
#281
○田中(武)委員 それと科学技術庁設置法との関係はどういうことになりますか。
#282
○島村政府委員 科学技術庁設置法では、原子力の研究、開発、利用の関係の一連の行政事務と科学技術庁の仕事といたしまして書き出されておるわけでございますが、本件も実はそういう角度から、これが権限的には内閣総理大臣の権限に属するものではございますが、事務といたしましては総理府の外庁でありますところの科学技術庁で扱う仕事になっておりますので、そういう関係で科学技術庁長官に一部の権限が委任せられるという関係に立っておるわけであります。
#283
○田中(武)委員 それでは、この科学技術庁設置法の三条に科学技術庁の任務があります。四条に二十二号までそれぞれの権限があります。その任務と権限との関係、これはおそらく二十二号に「前各号に掲げるもののほか、法律に基づき科学技術庁に属させられた権限」ですか、多分これだと思うのですが、それを受けているのですか。
#284
○島村政府委員 そうでございませんで、科学技術庁設置法にうたい込まれましたので読めるというふうに考えておるわけでございます。
#285
○田中(武)委員 それは何条何項ですか。
#286
○島村政府委員 まず権限について申しますと、第四条の十一「科学技術(原子力の研究、開発及び利用(以下「原子力利用」という。) を含む。以下次号及び第十三号において同じ。)に関する基本的な政策を企画し、立案し、及び推進すること。」 という、これがおもな点でございます。なお、所掌事務といたしましては、第九条「原子力局の事務」の中にやはり類似の規定が置かれておるわけであります。
 もっともこの事業団法の関係につきましては通常監督業務を行ないます場合に、何々の事業団に関することというような監督の権限を明らかにする通例になっておりますので、本法の附則におきましても運輸省設置法の一部を改正いたしますと同時に、科学技術庁設置法の一部も改正いたしまして、「日本原子力船開発事業団に関すること。」という規定を置き、あるいは従来の既存の特殊法人の次に「日本原子力船開発事業団」という言葉を挿入することにいたしておるわけでございます。
#287
○田中(武)委員 それを聞いておるのじゃない。それはまたあとでやります。今聞いておるのは、この委任事項こっちからいえば受任事項、それを設置法との関係においてあなたは四条の十一とおっしゃる。私は二十二じゃないだろうかと思う。おもなところは全部総理大臣と運輸大臣の共管でしょう。推進だとか、政策を企画し、立案しというようなところは、こっちに委任になっていないでしょう。二十二の方が正しいですよ。
#288
○島村政府委員 訂正いたします。所掌事務といたしましては第九条で読みますが、権限的にはこの四条二十二でいくというふうに訂正いたします。
#289
○田中(武)委員 初めからそう答えられたらよかったのです。
 次に、先ほど言っておりますところの四十七年三月三十一日の期限と、二十四条の基本計画と、二六十条の科学技術庁長官に委任せられた毎年度の事業計画、この関係をもう少し明らかにしてもらいたいのです。
#290
○島村政府委員 先ほども申し上げましたように、この事業団をつくりまして、事業団が行ないます事業そのものは、現段階におきましてはおおむね九年間を要すると考え、またそのためにこの法律の有効期限を定めておるわけでございますが、基本計画におきましては、それを受けまして九年間全般にわたります業務の基本事項を定めるということを考えておるわけでございます。
 なお、二十六条によりますところの事業計画は、これは毎事業年度ごとにつくって参りますわけで、厳密に申しますならば九年間でございますから、九年度ごとにつくられるという関係に立つわけでございます。
#291
○田中(武)委員 私は差しかえで来たので、資料をもらってないのですが、「原子力第一船開発計画について」という資料の第三表のタイム・スケジュール、これだと解釈していいのですね。大体これにのっとってやるのですね。
#292
○島村政府委員 私どもが現在考えておりますタイム・スケジュールは、お手元に差し出してございます資料の第三表、このスケジュールと考えておるわけであります。
#293
○田中(武)委員 次に、三十二条に「財産の処分等の制限」というところがありますね。その中に「重要な財産」ということがあるのですが、どういうものを重要な財産と考えておりますか。
#294
○島村政府委員 「重要な財産」でございますが、特に事業団の場合にはつくりました原子力船などは最も重要な財産であると考えております。
#295
○田中(武)委員 いや、三十二条では、「総理府令・運輸省令で定める重要な財産」、その定められたるものを担保または譲渡してはならない、こういうことでしょう。だから、重要な財産というのは、もちろん総理府令・運輸省令で定まるのだろうが、あなたが前に共通なあれだとおっしゃったのですが、ここで「総理府令・運輸省令」となっているのは、別個に令が出るのですか。
#296
○島村政府委員 この三十二条で指定されることになります重要な財産としては、原子力船等はもう一番尤たるものだと思っておりますが、「総理府令・運輸省令」、これは共同省令でございまして、このまん中の黒いポツがあることによりまして、全然別個の法律でそれぞれ定められるという考え方は持っておりません。
#297
○田中(武)委員 この重要財産として指定しようとするのは、そのものずばりの船舶だけですか。そのほかどういうものが考えられますか。
#298
○島村政府委員 この事業団特有のものといたしましては原子力船が一番だと思いますが、将来はこの事業団の施設として、そのほかに考えられる施設がないわけではないのです。というのは、燃料の交換装置というのは、船自体につくわけでございませんで、おそらくはどっかの港へつくらなければならないということが考えられるわけでございますが、そのようなものなども指定しなければならないと考えております。
#299
○田中(武)委員 事務所もそうでしょうね。
#300
○島村政府委員 事務所は、現在のところ自分でつくることを考えておりませんで、借りてやることを考えておりますので、さしあたり事務所を指定するということは考えておりまんが、もし何かの都合で事務所を持つようなことになりますれば、確かにおっしゃるように重要な財産の一つになるだろうと思っております。
#301
○田中(武)委員 法制局にお伺いしますが、この「総理府令・運輸省令」という書き方で、共同省令というふうに読めますか。
#302
○關(道)政府委員 これはただ見ただけでは、おっしゃる通りすぐにはわからないのですが、立法の慣行といたしまして、共同省令の場合には中にポツを置きまして書くような習慣になっております。もしも別々のときには、「何々省令及び何々省令」とか、「又は」とかこうふうに書くことにしております。共同省令の場合には中ポツを打ちまして、「及び」とか何とか書かないようにしている。これは約束事でそういうことになっておるのです。
#303
○田中(武)委員 これは法制局としての一つの型なんですね。だから、これを見れば、共同だということがわかるわけですね。
#304
○關(道)政府委員 さようでございます。
#305
○田中(武)委員 三十三条で、「給与及び退職手当の支給の基準」というのがありますが、これはつくってから主務大臣、このときには科学技術庁長官と運輸大臣の共同のあれになると思うのですが、そうですね。
#306
○島村政府委員 これは第三十九条によりまして科学技術庁長官への委任事項になっておりますので、科学技術庁長官と運輸大臣が承認を与えるということになるわけでございます。
#307
○田中(武)委員 今日国会においても、あるいは議運等におても、公社、公団、各種委員会、こういうものが多過ぎるということと、その役員等の給与、手当等がどうも多過ぎる、こういう議論があることは御存じですね。
#308
○島村政府委員 おっしゃいました意味が、総額、全体の数あるいは給与の総額が多いといったような意味かと思いますが、そういうようなお話は、私どもとしても聞いたこともございますし、また、別の意味で給与水準というような意味で申しますならば、高いという方もおありになりますけれども、一方また非常に低いということで、それぞれの機関の中で、組合あたりから追及を受けておることもございますので、一がいに給与水準のことになりますと高いということは、なかなかむずかしい問題であろうかと思います。
#309
○田中(武)委員 役員の給与が高いということは御存じになっておるのでしょうね。――そこで、この公団の理事長は、大体幾らくらいの月額を考えておられますか。
#310
○島村政府委員 事業団の役員につきましては、若干の差はございますけれども、大体において統一的な水準があるわけでございます。私どもといたしましては、この特殊法人につきまして、特別に高くする、あるいは特別に低くするというようなことは考えておりません。ごく一般的、普通の扱いにいたしたいと考えております。
#311
○田中(武)委員 普通の扱いにして月額で幾らになりますか。理事長、専務理事、理事、監事について言って下さい。
#312
○島村政府委員 正確な数字はちょっと持っておりませんが、二十数万というところで現在理事長の俸給が一般的にきめられておると考えております。
#313
○田中(武)委員 この法案の審議としては、今おっしゃったように、大体の基準においてきめるのだということで了承しますが、議論としては、そういう公社、公団の総裁とか理事長とかいうのは給与が高過ぎるという議論があることだけを申し上げておきます。
#314
○島村政府委員 原子力局長といたしましては、各種の特殊法人の理事長あるいは総裁等の給与が高過ぎるか、なおかつ低いかということを実は考えておりませんので、ごく普通にやって参りたいと考える、だけでございます。
#315
○田中(武)委員 次に、四十二条、罰則についてお伺いいたします。
 ここでは対象が「事業団の役員又は職員」となっておるのです。それで一号から五号まであります。役員はわかります。一号から五号までに職員がこの法律によって罰せられるような事案として、具体的にどのようなことがあるのか。一つ一号から五号まで言って下さい。
#316
○島村政府委員 四十二条一号から五号までのうち、職員がこの場合に当たります事例は、順に申しまして、一号等の場合はほとんどが役員の責任になることであろうかと思います。職員がこれに当てはまるという場合はよほどのことでなければ、なかなかないんじゃなかろうかという気はいたします。あるいは別の感覚で申しますならば、役員だけにしても差しつかえない程度であるかもしれぬと考えるわけでございますが、実は私どもといたしましては、このような場合の罰則のきめ方というものにつきまして、従来他の法律、この種の法律にみなこのようになっておりまして、逆に申しますならば、日本原子力船開発事業団の場合だけにはずす特別の理由というものもございませんでしたので、そのような例にならいましたわけでございます。
#317
○田中(武)委員 おっしゃる通り、この罰則も今までのあらゆる公団、事業団についておるのですよ。ところが、具体的に言って、職員の方がこれにかかるというときはないのですよ。まず第一号について申しますと、認可または承認を得ないで事業団がやること、これはすべて役員の問題でしょう。職員が入る余地がありますか。
#318
○島村政府委員 御指摘のように、通常の場合においては職員はこれに該当するということでなく、まさにそういう事例がありましても役員の方にかかるということになる場合が非常に多いのじゅないかというふうに考えております。
#319
○田中(武)委員 そこで人を罰するのでしょう。罰則となる以上、考えられないものを置くのはおかしいですよ。前にそういう型があったから入れるというのが今の立法のやり方なんです。それがいけないと僕は常に言っている。
 この場合、一号から五号まで、こんなときに職員がひっかかるのだということがありますか。何なら、私が説明しましょうか。一号は今言った認可、承認の問題です。二号は登記の問題で、登記義務者は理事長ですよ。この附則によってきまっておるのですね。三号の業務以外の業務、これがあり得るかもわからぬけれども、それはむしろ職員がやる場合には内部規程の問題だと思う。次に余裕金の運用ですが、これも職員がそういうことをやれるわけはないでしょう。もし勝手に金を使ったとしたら、むしろ刑法上の横領罪等に問われる。それから五号の「第三十五条第二項の規定による主務大臣の命令に違反」ということも、内部的な問題であって、職員がすばりこれに当たることはないのです。当たることがないのだったら、この「職員」というのは消して下さい。
#320
○島村政府委員 日本原子力船開発事業団の場合であるがゆえにそのような事例が起こると考えられないというようなものにつきましては、私どもといたしましても、法律を作成する過程におきまして十分に検討して、その入れるか入れないかというようなことも特有のものとして考えなければならぬと思いますけれども、先ほども申し上げましたように、従来とも、その点につきましては変わることのない幾多の法律が、国会の御承認を得て成立しておるわけでございまして、原子力船開発事業団の場合だけに限ってこれをはずすという特別の理由がございませんので、従来のスタイルによったわけでございます。
#321
○田中(武)委員 先ほど来あなたも言っているし、私もそう言っている通り、これは一つの型なんです。しかしながら、考えられない場合に対してなぜ罰則を置く必要があるのですか。従来がそうだったからといって、すべて右へならえなら、審議の必要はありません。ここで四十二条の何号にこういう場合職員はひっかかるのだという具体的な例を出して下さい。
#322
○島村政府委員 お言葉でございますけれども、私どもといたしましては、従来の型にとらわれずにやるべしという御意見はまことにごもっともと思うのでございますけれども、従来のスタイルを破ること自体私どもの仕事の中に入るわけでございませんで、特別にわれわれの立場から見てそれが不必要な場合には削除いたしますけれども、それがほかの場合と全く同じである以上は、やはりそのスタイルによるといういき方をとらざるを得ないわけでございまして、その点は御了承いただきたいと思います。
#323
○田中(武)委員 かりにも人を罰するのですよ。今までそういうタイプで法案が通っておる、だからこれもそうせなければいけないのだということはない。誤りがあるなら、直ちに直したらいい。具体的に職員がこの条項のどれにひっかかるような行為が出てきているか、それを説明して下さい。それがなければ、ただ、今までのタイプがそうだからということでは了承できません。
#324
○内田政府委員 おおむね田中さんの言われる通りでありますが、私の考えでは、先ほど議論がありました十九条におきまして「従たる事務所」を置くときまっておりませんが、置いた場合に、従たる事務所の業務に関しましては理事長または専務理事が職員に一切の権限を行なわしめる場合がある。そういう場合に、従たる事務所の登記というようなものは、従たる事務所を支配する代理人が、理事長の代理人がやるとか、あるいはその他五号までの行為につきまして職員がその行為を行なう場合が出てくるかもしれない。そういう場合があろうかと思います。
#325
○田中(武)委員 内田さん、それを言うてよろしいか。取り消した方がいいのじゃないですか。もし言うていいなら、あなたの言われる従たる事務所で裁判以外の委任を受けた者、こういうものは先ほどのあれで、民法五十五条による権限だ、こう言ったでしょう。そうすると委任ですよ。もし悪いことをしたら本人との関係であって、この法律からずばりとこないですよ。それは政務次官、取り消した方がよろしい。
#326
○内田政府委員 私の説明につきまして、法制局からちょっと補足をしてもらいます。
#327
○關(道)政府委員 罰則の書き方につきましては、田中先生が前々から申され、当時野木第二部長からもいろいろ御答弁申し上げたと思いますが、全然考えられないわけではない。(田中(武)委員「具体的に出して下さい」と呼ぶ)具体的にということでございますが、今政務次官がおっしゃいましたように、十九条なんかで職員がたまたまこの罰則にかかります行為をする機会もあり得いわけではない。その場合に、田中先生のおっしゃいますように、その場合の委任の関係、民事的にはそうでございますが、刑罰規定としまして行為者そのものを罰するという意味でひっかかってくる場合も考えられるのではないか、こういうふうに思います。
#328
○田中(武)委員 詭弁ですね。十九条の権限を与えられた者が、一号から五号までのどれにひっかかる可能性がございますか。
#329
○關(道)政府委員 たとえば二十三条第一項の業務以外の業務を行なったようなときは可能性があるのではないかと考えます。
#330
○田中(武)委員 業務以外の業務を行なったということは、民法五十五条の与えられた権限以外のことをやったということなんですよ。そうしたら、その関係において問題が起きるのであって、これには出てきませんよ。
#331
○關(道)政府委員 その場合におきましても、やった当人としましては、ここにいっている二十三条一項に規定する業務以外の業務を行なって――もちろん先生のおっしゃった代理人関係でいろいろ別の問題のあることは御指摘の通りでございますが――四十二条の適用の関係においては職員が罰せられるということはあり得るわけでございます。
#332
○田中(武)委員 二十三条の業務ということは事業団の業務ですよ、いいですか。その業務を遂行する者は、先ほどから言っている通り代表権を持つのは理事長並びに専務理事。そのうちの権限を一部与えられた従たる事務所におる職員がそういうのに当てはまりますか。
#333
○關(道)政府委員 それは代理関係の場合ばかりでございませんで、そもそもこの事業団は二十三条に掲げる業務しかやれないはずでございます。今先生のおっしゃるような考え方でいきますれば、四十二条の三号の「第二十三条第一項に規定する業務以外の業務」を行なうということはそもそもあり得ないということになるのではないかと思います。いずれにしても、その場合の業務は二十三条でいっているような正規の業務でない、実際上のきわめて具体的な問題を言っておるので、それが事業団法上どういうふうに業務として評価されるかどうかということとは関係がないのではないかと思います。
#334
○田中(武)委員 ここの業務というのは今の二十三条の業務ではなくて通常の事務ということならば、十九条の権限を与えた者は内部の職務規程の違反になる。けれども、これには即あたらないと思います。
#335
○關(道)政府委員 内部のそういう関係にも違反するということはもちろんでありますが、それは社会的に事業団の仕事と認められるような形で業務を行なったということになれば、やはり四十二条の三号には該当するということになると思います。
#336
○田中(武)委員 それは違います。それは内部の勤務の関係の問題です。この四十二条各号にいう罰則の問題ではありません。
#337
○關(道)政府委員 もろん内部の勤務関係に違反するということもありますけれども、四十二条はそういうこととは別に、そういう行為をした者そのものを罰するという規定なのであります。
#338
○田中(武)委員 だから、ここに掲げてある各号に定められておる事項、これをやり得るのは役員ですよ。職員は絶対にそんなことはないのです。かりに一号だけやるとすれば、なぜあと五号まで全部を職員に適用するのか。ここを直して下さい。
#339
○關(道)政府委員 四十二条では、「事業団の役員又は職員」ということになっておりますが、必ずこれは全部職員にかかっていくというふうに考えられなくてもいい。該当する場合があれば、その場合に職員が該当すれば職員、役員が該当すれば役員ということになります。
#340
○田中(武)委員 だから、職員が該当するのはどれだと聞いているのです。これはここだけの論議ではない。私は何回かこの論議を重ねてきたのですが、そのつど法制局は検討するとか何かということだったと思う。だが、いつまでたっても同じ問題が同じように書かれておることには私は承服できない。
 そこで、明確な答弁ができなければ、だれか法律の大家に来てもらって一応私の納得のいくように説明してもらわなければ、これ以上の質疑は進めることはできません。
#341
○山内(一夫)政府委員 一般的な規定でありますから私が御答弁いたします。田中先生、前からそういう御議論をしておいでのことはよく承知しておりますが、刑罰法規につきましては、今の一般論はあとにしまして、具体的に申し上げますと、たとえば余裕金の問題であります。余裕金を一定の比率に違反して使ってはならないという規定に違反したという場合を考えますると、たとえて申しますると、経理部長というようなものが、かりに役員でなく職員であるという事例を考えますると、それはその限りにおいて余裕金の処理について役員から権限を内部的にまかされておる。こういう場合におきましては、その余裕金がその人の権限によって一応使われる、運用される。その運用された契約の効果は当然事業団に帰属するわけでございます。そういうこと自体この事業団法の規定に違反いたしますれば、これはその場合にこの罰則に当たるというふうに思うわけでございます。一例を申し上げますればそういうことに相なると思います。
#342
○田中(武)委員 それは違います。第三十一条は「事業団は、」と書いてある。担当者じゃないのですよ。「事業団は、」となっている。それでは事業団を代表する者は役員である。だから、そういうことで経理部長が勝手に使ったならば、それはそれぞれの金を使ったら横領になるだろう。また、違ったものに使えば背任罪になるだろう。しかし、ここでいうところの四十二条四項には該当しない。
#343
○山内(一夫)政府委員 今おっしゃったように、行動というのは、規律しているところの実体法というのは、確かにおっしゃるように、法人であるところの事業団でございます。そしてその事業団がある違反状態が出たときに、行為者を罰するか、事業団自身を罰するか、両罰で両方罰するとか、片一方罰するかというのは、これには立法政策の問題があるわけでございますが、現実に事業団のために行動したものを罰するという考え方の刑罰規定というのは、田中先生も御承知のように方々にあるわけです。ですから、余裕金を運用するというのは、法人としては確かに事業団でございますが、現実にその行動をやった当該の行為者自身に着目して刑罰をはめるというのがこの規定でございますから、この場合は、先ほど申しました例におきましては、行為者であるところの職員が罰せられる、こういうことに相なると思います。
#344
○田中(武)委員 そうではありません。それはあくまでも役員としてやるべきことなんです。役員が委任しておって、それだからといって本人に直接くるものではない。この責任は、罰則でいく限りはこの事業団に関する限り役員にいくべきです。そして内部的にいろいろな問題は本人にいくのでしょう。それは横領になる場合も、背任になる場合もあるでしょう。しかし、余裕金の運用を職員が勝手にできるというようなことはないですよ。これは当然役員がやるべきですよ。そんなことを言われて私は了承できません。
#345
○山内(一夫)政府委員 役員がやれるかどうかという問題からいきましても、この役員というのは理事長の監督下にあるわけですから、そういう意味では理事長が全責任を負わなければならないわけです。しかしながら、役員が事業団の業務について分掌いたしますと同時に、役員みずからやっては能率が悪いというときに、その部分的な仕事を職員にまかすということは、各種の事業団、公社、公団について常に見られるところでございます。そこで、そういう限りにおきましては、役員も職員も同じ地位に立つというのが、この行為者を罰するというところの精神であろうと私は思っております。
#346
○田中(武)委員 私は違うと思うのです。ここの三十一条の一号から三号まで、こういうこと以外に余裕金を使うのは、かりにその担当者がやったとしたら、それは内部における勝手に金を使ったということで背任横領ですよ。しかし、三十一条でいうこれは、じゃないでしょう。あくまで役員ですよ。
#347
○山内(一夫)政府委員 確かに横領になるという面はあると私は思うのであります。それは、私的な目的にそれを使えば横領になるということは当然です。しかし、実体的な、事業団のためにやるという運用の仕方はあると思うのです。それが当該の規律に違反すれば、それは行為者たる職員が罰せられる、こういうことに相なるのだと私は思うのであります。
#348
○田中(武)委員 具体的に、たとえばどういうことがありますか。
#349
○山内(一夫)政府委員 たとえば先ほど申し上げましたように、私は今事業団の内部の職制というものをよくつまびらかにいたしませんけれどもかりに経理部長というものが、役員でない職員が当たるとする。その場合に、役員がある程度余裕金の運用をまかせられるといたしますれば、これはどこかの株を買うということに相なりますれば、その株というものは当然事業団の取得になるわけであります。その場合におきまして、この余裕金が事業団のためにはされているけれども、法律の規定に違反した運用になるから行為者たるところの職員が罰せられる、こういうことになるのであります。
#350
○田中(武)委員 たとえばそういうことをするときに、これは内部規定によるだろうが、経理部長の専管でやれますか。やはり役員にまかせなければやれないと思う。それを勝手にやれば内部規定の問題である。
 あなたと私は、この問題に関する限り行き違いです。従って、これはもっと十分に説明されないと、今のあなたの説明では納得できません。これは何回かあなたと同じことをやったことがありますが、了承できません。納得できるような方法を委員長、一つ講じて下さい。
#351
○寺島委員長 ただいまの質疑に関連いたしまして、佐々木義武君より議事進行の発言を求められております。これを許します。佐々木義武君。
#352
○佐々木(義)委員 ただいまの法解釈の問題でございますが、この解釈権を最終的に持っておられます法制局といたしまして、これが統一された最終的な見解と解釈してよろしゅうございますか。
#353
○山内(一夫)政府委員 日本原子力船開発事業団について、具体的に法制局で決定したことはございませんけれども、この種の法令について、こういう解釈を私どもはずっと前からとっております。従いまして、今の御質問につきましては、法制局の最終的な解釈だと私は考えております。
#354
○田中(武)委員 先ほど佐々木委員は、法解釈の最高という言葉を使われましたが、内閣法制局部長は法解釈の最高の責任者ですか。それは最高裁ですよ。
#355
○寺島委員長 田中委員に申し上げますけれども、ただいまの質疑は法制局に対する質疑と了解してよろしゅうございますか。
#356
○田中(武)委員 佐々木さんは最高責任者がおると言っているから、私は言っているのですよ。
 そこで、こういうことをやってもしょうがないから……。これは何回も議論して、検討しますということで、検討なされずに、すこすこ入れてきておられるんですよ。この機会に、私は、やはり刑法学者を参考人に呼んでもらって、この種の問題は何回か法制局との間に私はやってきたのですから、最高という言葉が出ましたが、学者の最高といいますか、小野さんでも団藤さんでもよろしい、一ぺんそういう人を呼んでもらって、けりをつけましょう。
#357
○佐々木(義)委員 関連質問……。(「関連では困る、議事進行にしてくれ」と呼ぶ者あり)
 先ほどの私の質問の用語でございますが、提案者といたしまして最終的な見解かという質問でございますので、そういう意味でお答えいただきたいと思います。
#358
○田中(武)委員 だから、提案の責任者の説明が納得いかない、こう言っているのです。そうすれば、第三者の権威者に来てもらって、あなたの言う方が正しい、お前はむちゃを言っている、こういう判決というか、そういうことがなければ勝負はつかない問題なんです。どうなんです。そうじゃないですか。
#359
○寺島委員長 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#360
○寺島委員長 速記を始めて。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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