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1962/05/10 第43回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第22号
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1962/05/10 第43回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第043回国会 運輸委員会 第22号

#1
第043回国会 運輸委員会 第22号
昭和三十八年五月十日(金曜日)
   午前十時二十二分開議
 出席委員
   委員長 木村 俊夫君
   理事 佐々木義武君 理事 鈴木 仙八君
   理事 高橋清一郎君 理事 細田 吉藏君
   理事 山田 彌一君 理事 井手 以誠君
   理事 久保 三郎君 理事 肥田 次郎君
      有田 喜一君    有馬 英治君
      伊藤 郷一君    尾関 義一君
      砂原  格君    關谷 勝利君
      中馬 辰猪君    福家 俊一君
      増田甲子七君    井岡 大治君
      加藤 勘十君    勝澤 芳雄君
      田中織之進君    矢尾喜三郎君
      内海  清君
 出席政府委員
        運輸事務官
        (大臣官房長) 広瀬 真一君
 委員外の出席者
        運輸事務官
        (鉄道監督局国
        有鉄道部長)  向井 重郷君
        日本国有鉄道副
        総裁      吾孫子 豊君
        日本国有鉄道常
        務理事     大石 重成君
        日本国有鉄道常
        務理事     山田 明吉君
        日本国有鉄道参
        与
        (新幹線総局総
        務局長)    中畑 三郎君
        専  門  員 小西 眞一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 日本国有鉄道の経営に関する件(東海道新幹線
 の予算に関する問題)
     ――――◇―――――
#2
○木村委員長 これより会議を開きます。
 日本国有鉄道の経営に関する件について調査を行ないます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。久保三郎君。
#3
○久保委員 昨日に引き続いて東海道新幹線の資金計画の問題でありますが、きょうは担当である大石常務がおいででありますから、主として大石常務からお伺いするわけです。
 まず第一に、きのうからお話し申し上げていることは、新年度予算がすべりだして間もない今日、昨日の副総裁の御答弁によりますれば、約八百億前後の工事資金不足ということであるようであります。これは単なる、いわゆる全体計画が八百億前後足りないということであります。さらにもう一つは、今年度予算はすでに残りはきわめて少ない。言うならば、ことしの予算を組んだものは、大半が過去におけるところの債務負担行為の決済に充てられる、こういう二つの問題であります。それからかかる問題は何がゆえにできてきたのか。これはきのうの副総裁の御答弁では、三十八年度予算審議の際、新幹線全体計画の修正にからんであげられた理由だけであります。すなわち設計協議、設計変更、用地の値上がり、労賃の値上がり、こういうものをあげられているわけであります。常識からいきましても千九百七十二億から二千九百二十六億に全体計画を変更するときに、少なくともそういう要素は全体として取り入れられて、そして今年度の予算を要求されたとわれわれは了解し、また国会の中での答弁でも、運輸大臣あるいは国鉄当局の答弁は、これによって東海道新幹線は来年秋に開業だ、こういうことを言明しているわけです。
 でありますから、ここでまず第一に大石常務にお尋ねしたいのは、何がゆえに八百億前後の予算不足というか、資金不足が今日わかったのか、これはどういう積算というか、どういう計算で全体計画の二千九百二十六億にしたのか、そういういきさつについて御説明いただきたい。なお御承知の通り、きのうの答弁でも新幹線については、終始すべてがあなたの責任になっているように御答弁がありました。もちろんそのほかには総裁があるでしょう。あるいは島技師長があるかもしれませんが、当面の中心的責任者は大石常務だというのであります。この点もふしぎでありますが、そういう事実でありますから、あなたに御答弁をいただきたい、こういうように思います。
#4
○大石説明員 最初に、予算がふえてまいりましてたいへん御迷惑をおかけしておりますことを深くおわびを申し上げます。
 ただいまお話のございました二千九百二十六億というときの予算はどういうことで組んだか、また、どういう精度であったかというような点について御説明申し上げたいと存じますが、この予算を組みますときには、われわれといたしましても、これでやっていくという決心をしたのであります。そういたしまして、実はこれは昨年の春この概算を出しまして、関係方面にいろいろお話をいたしまして予算をつくり上げたのでありますが、その後、設計協議その他の問題につきまして問題が具体化してくる点が多くなった。昨年の春、二千九百二十六億円の予算を算出いたしましたときには、総体といたしまして工事費の約四〇%ないし四五%が、いわゆる確定をしておったと申しますか、契約のめどがついておりまして、残りの六〇ないし六五%はまだ今後の問題に残されておったのであります。そういうようなときに、あとの残りも含めましてこれは想定をいたしまして予算を組んだのであります。そういたしまして、私たちはこれにつきまして上司にも御説明申し上げ、関係方面にも御説明を申し上げましてやっていくという決心をしたのであります。その後、設計協議をいたしましたり、また工事が進んでまいりますと、いろいろな地質上の問題、また各種の建造物の設計をしてまいりますと、これも地質関係また設計協議の問題も含めまして数量がふえてくる傾向にあるというようなことが感じられましたので、現地で仕事をやっております工事局長を――多分私の記憶によると昨年の十月ごろだろうと思っておりますが、十月ごろ急遽参集をいたしまして、二千九百二十六億円の金でどうしてもこれはやらなければならないわれわれとしては至上命令を持っておるのだから、どうだという話し合いをしたのであります。そのときの結論といたしましては、どうも少し苦しいようだけれども、何とかしてこれで私たちとしてはたたき上げていこう、最悪の場合には、開業当初は、車の長さも十二両編成ということを将来の姿として考えておるけれども、これも六両ということにいたしまして、設備を少しちぎるといってはおかしいのでありますが、先にできるものは先に延ばしても、この中でやっていこうということで、当時真剣に議論をいたしまして、六両でやるのだ、極端なことをいったら、上屋みたいなものは車の長さの半分くらいでも、とにかくごかんべんをいただいて、その中でやっていくようにしていこう。そのためには各専門部門がございますが、その各専門部門ごとに予算を分割いたしまして、そしてそのおのおのの専門部門のワクを自分で持って、たとえば用地関係は幾ら、これは対外的な問題がございますので、相当むずかしい問題ではありますけれども、路盤関係はどのくらい、軌道関係ではどういうワクでいく、電気関係にはどういうワク、こういうような小さくワクを分けまして、そのワクの中に今後の計画をはめ込んで、そこで仕事をやっていこうということで、実はそのときに一時新たな工事を――これは総局の中だけでございましたけれども、一時工事をとめまして、現地の主任技師まで入れまして、厳重にそのワクをつけたのであります。そういたしまして、そのワク内におさまる範囲において工事をしていこう。ワクがおのおのきまらない場合は一応工事をやめて、ワクがきまりましたら、そのワク内で工事をやっていこうということで申し合わせいたしまして、なお、そのときには、そういうことでやっていくようにということを確認し合いましてスタートしたのであります。これが昨年の秋でございます。
 そういたしまして再出発いたしましてやってまいりましたところが、昨日副総裁のお話にもございましたように、用地関係、また設計変更、また地質その他につきましても想像以上に悪いところが出てきたというようなことからいたしまして、年も変わりましたころ、どうもこのワクではいけないというような気配が出てまいりました。そこで私たちといたしましては、しかしこれは軽々にそういうことを口にするわけにいきませんし、また厳重になおその秋にやりました以上に詳細なものをつくって調べなければ結論を出すべきではない。また、設備その他につきましても、工事が三十六年度末におきまして、先ほど申し上げましたように四〇%ないし四五%というものが契約ができておったのでありますけれども、三十七年度末に至りましてはこの契約額が七〇%というような状況に上がってまいりました。これは当然でございますが、上がってまいりまして、残りが少なくなってまいりましたので、残りのほうもはっきりしておく。また開業の時期も迫まってまいりますので、開業の設備関係と申しますか、いろいろな関係につきましても、各所の意見もまとめて聞いていく。またモデル線区におきます各種の試験も着々としてその成果があがってまいりまして、いろいろな答えが出てきておるというようなことを入れまして、金をはじき出したのであります。しかしながら、これは御承知のように五百十五キロという長い区間である。またこまかくやっておりますので、なかなか結論が出てまいりませんで、もたもたしておったのであります。そういうときに副総裁からも、どうも金が足りないというようなことが耳に入ってくるが、概数でいいから早くまとめてみろということで、こまかくやっております作業と同時に、つかみと言ってはおかしいのですが、その後の見込みというようなものにつきましては、もっとこまかくやる。また各種の、たとえば橋梁の場合でございますと、われわれが斜めの橋をかけるというような案をつくりまして協議中のものも、なかなか現地におきましては斜めの橋では困る、もっと大きな直角の橋をかけてくれというような、そういうペンディングな問題もございますが、これもとにかく一つの案として、ラフなと申しますか、概数でまとめてまいったのであります。そういたしまして、三月の末になりまして、再び各工事局長を集めまして資料をとりましたところが、きのう副総裁からお話がありましたような数字になってきたのであります。しかしながら、これはあくまでも概数でありまして、各所に精度が非常に違っておる。たとえて申しますと、トンネルを設置いたしましたときの算出と申しますか、見込みの精度と橋梁の精度、また軌道の関係の予算の出し方の精度、これがまちまちでございます。そういうようなことでございますので、これを直ちに決定的な数字とするわけにまいりませんので、ただいまこれにつきまして、たとえば人夫賃の値上がり、また将来、工事が竣工いたしまして、開業いたしましても、どういうふうに補修と申しますか、手当をしていかなければならぬだろうかというようなものにつきましても、安全度と申しますか、そういう安全度のとり方も各工事局長ごとに考え方が異なるわけでありますが、また各工事局の中におきましても、各専門部門ごとに多少考え方が違っているというような問題があり、また設備の大きさにいたしましても、これもきのう副総裁からお話がありましたように、十二両、三時間ないし四時間というような根本的な御議論を一つの考え方としてまとめていくというようなことが国鉄内としてきまりましたので、ただいまこの考え方のすべての点におきます考え方を統一をいたしまして、なお精度も上げることにいたしまして、ただいま詳細な算定と申しますか、設計をしなければならぬものは設計をし、また見込みをつけなければならぬものにつきましては各個に大ざっぱな見込みでなくて、各件名ごとにこまかく調査算定をいたしまして、ただいま積み上げをやっておるところでございます。そういうようなことで、詳細な数字はただいま鋭意総局全員を動員いたしまして算定中でございますので、こまかいと申しますか、具体的な数字はまだできておらないのでございます。
 その原因といたしましては、いま先生のお話のございましたように、用地費の値上がり、それからPWの三十六年と七年の違い、それから労務賃のPWの上がり、それからこれにつきましては、今後の賃金の値上がり、これは今年度からPWが出ておりませんので、どういう数字をとるか、ただいま検討中でございますが、これを算定をする、それから設計変更、設計協議――これは設計変更、設計協議ということは似たような性格のものが非常に多いのでございますけれども、こういうものを含めまして、また先ほど申し上げましたように、モデル線区におきます試験の結果、それから各地方庁並ひに各所管庁にお願いをしておりまして、幹線によりますための、たとえば駅前の整備、また誘導電圧の障害除去というようなものも、これは電電公社関係でございますが、また電力会社に対しましては、送電線を移設していただく、いろいろ関係の方面に対しまして委託と申しますか、新幹線のためにやっていただかなければならないような工事もまた諸般の事情によりまして、最初私たちがお約束と申しますか、お打ち合わせをいたしましてお話し合いをいたしましたものからいたしますと相当値上がりがしておるというようなことも、これも見込みでなくて、いま各個に当たりましてそちらからの御返事をいただいておる。断片的にはこれが一億高くなった、五千万円高くなったというようなお話がありますけれども、これを具体的にお話をして、出た数字を積み上げるということでございますが、原因といたしましては、用地費の値上がり、労銀の値上がり、設計変更、また分担工事費といったようなものの増額、またモデル線区におきまして各種試験の結果の新技術の導入、こういうようなことの原因によりまして、それをただいま積み上げておるというのが現状でございます。
 それから新幹線総局がこれを全責任を持ってやっておるかというお話でありますが、これは私たち幹線総局の者は、幹線という仕事につきまして全精力を集中しておりますし、またこれにつきます全責任を負うという自負を持ってやらしていただいておる次第でございます。
#5
○久保委員 ただいままで御説明がありました点で二点お伺いしますが、まず第一に去年の秋ごろ、それぞれワクをきめて、それで各工事局ともやらせるようにしたということ、そうしますと以前は全然ワクをきめないでやらせたということになりますか。それはいかがですか。
#6
○大石説明員 ワクをきめたというのは、ニュアンスが悪かったのでありますが、たとえば現地に本社から予算を落としますときに、路盤工事費がどれだけになる、用地費がどれだけ、軌道がどれだけ、こういうふうに大きなワクははめてありますけれども、その中の、また小さなワクをはめまして、砂利には幾ら、まくら木には幾ら、こういうふうにほんとうの技術的なこまかい――たとえば橋梁費にいたしますと、コンクリートの橋梁には幾ら、鉄げたの橋梁には幾ら、こういうような非常にこまかいワクを、扱い者ごとにまでこまかくはめまして、打ち合わせをしたという意味でございます。それまでワクなしでやったということではないのでありまして、そういう非常に扱い上のこまかいワクと申しますか、責任ワクと申しますか、そういうところまでこまかく打ち合わせたという意味で御説明申し上げたのでございます。
#7
○久保委員 どうも声が小さくて、大事なところではっきりわからぬ。もう少し声だけは元気を出して……。
 それではお尋ねいたしますが、三十八年度予算は、昨日の副総裁の御答弁では、債務負担行為の決済で大体終わり――これはどういう関係でそういうことになったのか。あなたが今御説明になっているように、小さいところまでワクをはめてやったというのなら、そういうばかばかしいことはできないはずだと私は思うのです。そうしますと、これは大体債務負担行為のワクはあるがごとき、なきがごときものであって、さらに資金計画全体はにらんでおらない、こういうふうにもとれるのですが、その点はいかがですか。
#8
○大石説明員 この点につきましては、私の監督の不十分という点では重々申しおけないと存じますが、幹線総局におきましては、そのワクをはみ出すと申しますか、用地費というワクを工事費に、また工事費のワクとして持ってまいりましたものを用地費に使うというような自由裁量を、現地の工事局長ができるということになっておったのでございます。これは仕事の性質といたしまして、最初非常に設計と申しますか、仕事をやって参りますのに十分なこまかい設計までできないうちに工事をスタートしなければならぬ、一部はできておりますけれども、たとえば静岡の工事局を例にとりますと、小田原からほとんど静岡県内を静岡工事局がやっておるのでありますけれども、これで丹那トンネルは設計ができた、しかしながら出口の三島付近はまだ設計ができない、協議もととのっていないというようなときに、一つ一つの丹那トンネルが幾ら、どこどこが幾らというようにこまかくやってまいりますことは、非常に事務的にも繁雑でございますし、仕事を急いでやってまいりますのに支障を来たすおそれがあるということを考えましたので、ある程度の自由裁量を工事局長に与えまして仕事をやらせたのであります。そのことをなお十分監督をしていなければならなかったのでありますけれども、先ほど申し上げましたように、十月ころそういうことでスタートいたしましたけれども、年末からことしの初めになりまして金が足りないというようなことで、現地におきましては苦しまぎれといっては申しわけないのでございますけれども、早く仕事をやっていかなければならぬ、また協議がきまりましたり、また地質が悪いというようなときには早く手当をしなければならぬというようなことで、予算の流用をやり過ぎてしまったというような点につきまして、これは私たちが個々につかまえていなければならなかったのでございますけれども、自由にまかせるということで、監督が十分でなかったということにつきましては、まことに申しわけない次第でございます。そういうことで、現地におきまして裁量でやってまいりましたので、ただいま先生のおっしゃるとおり、国庫債務のワクを、こえてはおりませんが、そのワクを使いまして仕事をやっていったということでございます。
#9
○久保委員 それじゃワク内でやったという、全体の資金計画との関係では、全然関係なくしてやっていたわけですね。どうなんですか。
#10
○大石説明員 こまかく件名ごとのワクを指定をしてございませんで、区間で指定がしてございますものですから、この区間全体に対してワクを与えましたものが、たとえば今出てまいりました設計変更の問題につきますと、設計変更はないものとして、設計変更分のワクはとっておかなければならないものが、設計変更分の増になります分まで最初のときに使ってしまったということでございます。常識として設計変更のときにはふえてくるのが今までの例としては非常に多い例でございます。橋梁の基礎工事をやってまいりますと、十メートルでいいだろう、十メートルでいい基礎盤が出るだろうというようなことを考えてやりましても、これが十一メートルになり、十二メートルになるということは非常に多い例でございますので、その二メートル分ふえてまいります分は、とっておいて契約をすべきであったのでございますけれども、そういうようなことで予算がだんだん苦しくなってまいりましたので、その余裕をとらないで十メートルのもので切ってしまうということでございますので、実際やってまいりますと、設計変更の増というものが出てまいりますと、この増に対する措置ができなくなったというのが現状になっております。
#11
○久保委員 どうもよくわかりません。聞けば聞くほどどうもよくわからぬ。残念です。
 そこでまたお尋ねするのですが、これは三十五年十月にあなたのほうの幹線総局から出ている資料ですが、こういう経理関係で、会計制度の改正ということでこれはうたっているのです。「新規路線の投資効果を判定し、収支全体についての責任の所在を明らかにする必要上、工事過程における投資状況を把握するため会計制度の整備を行った。」この関係と、いまの御説明はどうなりますか。これはなければお貸ししますよ。今の御説明とこの関係はどうなのか。この文句のとおりなっていれば、いまのような事態は――というのは三十八年度予算の成立したこの直後において、もう手持ちはないのだというようなことはあるはずはないのです。いかがです。
#12
○木村委員長 もしおわかりにならなければ、あとでまたあらためて……。
#13
○大石説明員 現状と申しますか、事実は私が申し上げたとおりでございますが、この書類につきましてはちょっと関係者もあれでよくわかりませんが、ここでいまあいまいなことを申し上げるのは悪いのですが、おそらくいままでなかったものを、契約審査役を新たに置くということを意味したのではないかというふうに考えられますけれども、確たることはわかりませんので、よく調べてみます。
#14
○久保委員 あなたのところでお出しになったので、一ぺんはお目通し願っていると思うし、私がお尋ねしたいのは、契約審査役を置いたというのがこの制度の大きな変革かもしれませんが、契約審査役はあなたの御説明には関係ありません。私が聞きたいのは、工事過程における投資状況を把握するということで、把握していないじゃないですか。はっきり言うと、いままでの御説明ではちっとも把握していない。だから早く言えば、いまここで話がありましたように、ボストン・バッグに札を詰めて配って、まあこれでやってみろ、あとはどうにかなるだろう、こういう結果が今日ではないかと思うのです。いずれにしても、私が質問を繰り返して申し上げ、あなたからお話があったように、いまになって八百億前後足りないといういきさつが述べられましたが、その理由は二千九百二十六億のときに、もう織り込み済みではないかというのです。あなたの方の御説明は、去年の秋に二千九百二十六億で各工事局長を呼んで、おまえらこれでやれ、まあ苦しいけれどもやりましょう。ところが最近になってとてもできない、こういうお話ですね。そうだとするならば、どうもこれはずさんというか二千九百二十六億の積算基礎というものが大体甘かったのではないか、目の子勘定で、大体この辺なら間に合いそうだ、あんまり膨大になってもぐあいが悪いから、この辺にしておこうか、ところが実際やってみたらできない、しかし予算審議の最中にこういう問題を出してはぐあいが悪いので、まあ通ってから出そうという魂胆があったのではなかろうかと思うのですが、それはどうですか。
#15
○大石説明員 私といたしましては、さようなことは考えないで、二千九百二十六億というときには先ほど申し上げましたように、昨年の秋にはとにかくやっていく、これをつくりましたのは昨年の四月ごろつくったのでありますが、半年たちました十月になりまして、各現地におきましても、これでは多少は苦しい、物が上がってきた、人夫賃も上がってきた、しかしやっていくということでございまして、まあ何とかつかみでというようなこと、またいろいろお話のようなことは私としては考えておりませんでしたわけでございます。
#16
○久保委員 大石さん、もう事態がここへきては、率直にいろいろお話になったほうがわかりやすいのではないかと思うのです。
 そこで蒸し返しになりますが、工事局ごとにいろいろな相違があるというお話が先ほど出ましたが、これはどういう意味なんですか。それを今度は一定の基準、たとえば用地買収は大体どの程度のものか、単価はどの程度というような押え方をしないでいままでやっているのですか。
#17
○大石説明員 各工事局ごとに多少の違いがあると申しましたのは、一例を申し上げますと、線路を敷きまして、こまかい話で恐縮でございますけれども、砂利がだんだん下へめり込んでいくだろう、このめり込んでいくめり込み方をどのくらいに見ておくかというような、ごく技術的な問題でございます。この土地は幾らで買え、この土地は幾らで買えということは、個々に本社に打ち合わせてきめるということはやっておりません。これは現地でその実情を調べ、また実際の売買実情、また現地の状況その他を調べまして、工事局長におきまして決定をしてまいるのでございますので、これは統制をするとか、考え方を一つにまとめるということには入らないのでございまして、前半に申し上げましたようなそういう技術的な点につきまして考え方が多少違っておりますので、これをいま統一しておるというように御説明申し上げたのであります。
#18
○久保委員 そういう技術的なことは大体御研究なさって、それを基準に砂利はどの程度入れる、まくら木の本数はどの程度にするとか、トンネルの強度はどの程度、全部計算済みでおやりになっているのじゃないのですか。どうなんです。まあ場所によって多少の違いはあるかもしれませんが、それは多少であって、大幅には、新幹線のスピードはどの程度、ゲージはちゃんときまっているのです。それに見合うところの車両はどうあるべきか、全部技術的なことはきまっているのでしょう。そうなれば大幅な違いはないのじゃないですか。各工事局ごとに違う、名古屋と東京でだいぶ違うというようなことはどうも理解しがたい。
#19
○大石説明員 いま先生がおっしゃったような点についてではなくて、でき上がりましてから砂利が路盤の中に沈んでいく、ですから三十センチの砂利を積みましても、これが日がたつに従って二十五センチになる、減った五センチ分を余分に積んでおかなければいかぬのじゃないか。また築堤にいたしましても、これはどうしても沈下をする、そのために余分にやっておかなければならないのじゃないかというような点につきましての意見の調整をしたのであります。しかしこれだけで予算がふえたということを私は申し上げておるのではなくて、諸般の原因によりましていまの予算がふえてまいりましたものを積算をいたしますのにプラスそういう技術的な余裕と申しますか、そういうものを考えておくべきであるということは確かでありますが、その考え方がばらばらでは、でき上がりましたものにつきましての御審議いただきます数字に対しまして非常に申しわけないので、私たちといたしましては技術的に討議をいたしまして一つの結論を得て、その線に沿ってどこのものも同じ考え方でやってあるように統一をとりましてただいまやっておる、こういうことでございまして、ゲージが違うとか、まくら木の本数が違う、そういうものではなくて、それがその後変形をしていくと申しますか、基本的なものでなくてこわれていくものに対してあらかじめやっておかなければならぬというような点につきましての議論でございます。
#20
○久保委員 まあいずれにしても、たとえばあなたの例に引かれたその砂利が沈むというようなことも、それは計算済みじゃなかろうかということなんですよ。御研究なさっているんでしょう。世界一の技術を誇る国鉄、特に土木技術は優秀だということになっているんですから、そういう計算はできていて、それに基づいての予算要求、全体の資金計画ということではないかと思うのですが、そういうのは全然織り込んでいなかった、いまのお話ではこうおっしゃるのですか。
#21
○大石説明員 私の申し上げ方が非常に悪いので申しわけないのですが、織り込んでいないというのじゃなくて、あるいはこれは違いますが、考え方で、十織り込んでおる人と八織り込んでいる人と三織り込んでいる人とがおりましては、それぞれ工事局におきまして出てくるものが精度が違ってくるので、これはモデル線区の試験の結果等を見まして、これをどの程度にするということを討議によってきめて、積算をやり直しておる、こういうことでございます。
#22
○久保委員 まあその問題はあとにいたしましょう。
 次に、二千九百二十六億、去年の秋にあなたが工事局長を呼んで訓示をして、苦しいがやってみましょうということでいった。そのときいろんな意見が出たと思うのですが、そういう意見は理事会なり総裁、副総裁なりに御説明なさっているのですか。
#23
○大石説明員 このときの記憶がございませんが、正式の書類として出したかどうかは、出してはなかったと思いますけれども、最初の開業初日の姿、すなわち先ほど申し上げましたように、車の長さで申しますと十二両になるということは一つの将来の姿でございますけれども、開業初日には六両でもいいのではないかということも申したことはあるように私は記憶しております。そういうようにある程度規格を落とすといってはあれでございますけれども、最初の姿が将来の姿と変わったことでは、ここに一つの考え方があるのではないかということを、現実に極端なことをいろいろ考えてみる、考えの中にあるということを、落としましたが、正式に理事会で書類に出して御審議をいただくという段階ではなく、いろいろのものを試算をいたします一つの考え方でございますので、私たちといたしましてはいろいろな考え方を現地と相談をいたしまして、最小でやったらどうなるかということも言ったように思っておりますが、そのいろいろな考え方を理事会に正式にかけたということは記憶にはございません。
#24
○久保委員 正式に理事会にかけた覚えはないというが、非公式に話はしたんでしょう。それから二千九百二十六億が昨年の十二月あるいはことしになって本格的な予算の形をとってきたそのときには、先ほど来お話しのような要素についてはお話はなかったのですか。先ほど私が申し上げたように、二千九百二十六億の計画改定のときには、あなたがおあげになった労賃の値上がり、用地費の値上がり、設計変更設計協議、こういうものは全部その要素としては織り込んであった。ところがいまのお話だというと、推測すれば織り込み方が足りなかった、こう言いたいところなのでしょう。われわれ自身は、半年もたたないうちにそれはおかしいじゃないかということなんです。それはどうなのです。そういう点について中間報告をしたのですか。実はこれは国会で審議中だが、この計画では予算が通ってもとうていできない、こういう話はいつしたのですか。
#25
○大石説明員 私としては、いまの記憶では、これは予算が足りなそうだ、ですから非常にひどい姿でなければものができていかない。たとえば側線が一本もない、またホームの上屋も全部やめてしまう、またホームの長さも六両にしてしまう、こういうちょっと非常識なようなかっこうにいかなければ二千九百二十六億の予算ではいきそうもないというようなことを、これも正式に書類にして理事会にかけたことはございませんが、さような話は申し上げた。どこでだれにということは記憶にございませんが、申し上げまして、国鉄内部におきましてもそういう声は方々で言うようになったのであります。私たちといたしましては、それだからどうしてもそんな姿ではできないので、至急この金を出してみなければいけないという段階になりましたので、先ほど来申し上げましたように至急に調査をいたしたのでありますが、いま、昨日副総裁からお話しになりましたような概算のところまでで、精算のしっかりした、今日の時限におきましてこの数字までというところまでまだ出ませんので、途中の概数を申し上げたのであります。精算ができておりませんので、ここまでということはまだ申し上げておりません。
#26
○久保委員 ずいぶんのんびりしているじゃないかと思うんです。国鉄内部でお互いに理事会に出て、口頭で話そうが、書類で出そうが話したんですね。ところが副総裁のきのうの御答弁では、一月ごろ、どうも少ないように耳に入ってきたから、早くやれと言ったんだが、とうとういまになりましたということです。それほどに計算はむずかしいのですか。計算はむずかしいというか、各工事局がございますが、工事局単位で、そんなにそういう方面の仕事がはかどらぬのですか。一番大事な資金計画の重要なポイントになるという段階において、さっそく調べて、これでは足りないとか足りるという話をすべきだと思う。しかもいまのお話だと、上屋はなし、ホームは六両、貨物はやらぬ、こういうことなんですね。それでみんな理事会でうんと言ったのですか。どうなんです。
#27
○大石説明員 いまのようなことではとても話にならない、そんな非常識なことがあるかということで、これは昨日副総裁からも一つの条件としてお話があったと存じますが、十二両にして、待避線も駅一つおきぐらいにつくる、また駅設備も、必要なものはつくるということを考えなければいけないということはきめられまして、それにつきまして詳細な積算をしておるわけです。また、もっと早くできないかということでございますが、これは、ただいまの私たちの力といたしましては、非常に時間がかかりますが、できるだけ早くやりたいということで努力はしておりますけれども、早くやれば精度が落ちてくる。またあまり時間をかけてはいけないというところで、昨日、副総裁からもお話がございましたように、まあ二週間くらいでやれというお話で、私たちとしては、何とかそれでまとめていきたいということで、現地の連中もできるだけの努力をいたしまして、それに合わせるようにいまやっておるのが現状でございます。
#28
○久保委員 いまになってあわてて――そのあなたがおっしゃったときに、そんな非常識なことはあるかと言われたときに当然やるべきじゃないですか。いかがですか。それともう一つは、非常識にやれば、あとの八百億何がしかは要らぬで、二千九百二十六億で仕上がるということですね。非常識ならば、側線一本なし、ホームの上屋なし、ホームは六両、こうなら、あとの八百億何がしは要らぬ、こういうことですか。
#29
○大石説明員 まことに申しわけないのでございますけれども、非常に私がことばが悪かったのですが、非常識と申しました、側線もなし、上尾もなしというようなことでも、二千九百二十六億円ではただいまのところではでき上がらない、なお不足をするという見込みがついておるのであります。
#30
○久保委員 重大なことですよ。あなた、その当時そう考えていなかったのですか。いまになればそうだというのですか。二千九百二十六億では非常識な新幹線でもできません、いまになって初めてそれがわかったのですか。いかがですか。
#31
○大石説明員 これは冒頭に申し上げましたように、昨年秋には、何とかそれでもやっていこうと言っておったのでありますが、年を越しまして、どうもできないというようなことがだんだん明らかになってまいりまして、いろいろな数字をはじき出しまして、三月の終わりごろ、幹線総局の関係の工事局長、また本社の局長、全部が集まりまして相談をいたしましたが、どうしても足を出すということがわかったのであります。
#32
○久保委員 そうしますと、本社で、あなたのところで、コントロールが全然してないんじゃないですか。いかがですか。あなたのほうで的確にどこの工事局はどの程度の工事をして、何月までにどのくらいの資金が要る、四半期ごとの資金計画というか、支出計画というか、そんなものは全然ないのですね。どうなんですか、そういう締めくくりは。
#33
○大石説明員 これはいまの資金計画と申しましても、決定をいたしました金が足を出してないかどうか、先ほどおわびを申し上げましたように、その仕事があとでふえてくるというようなものまで余裕をとってあったかどうかということの押えが十分でなかったということでございまして、すでにやっておりました工事につきましての金の使い方、進捗状況というものは押えておったのでありますが、その後いろいろな問題で数量がふえてくるというものの予備をとっておかなければならなかったのが、予備まで使い込んでしまったということが現状でございます。
#34
○久保委員 そうすると、そういう把握の仕方は本社ではできない。していなかった。それから見通しは全然ない。行くだけ行ってしまえという方針でいままで工事を進められているわけですか。行くだけやれ。用地なら用地は買えるところはどんどん買え、予算の流用はもちろん各工事局長にまかせた、だから、どんぶり勘定で全部やられた、そういうことのために、本社は全然ノータッチということになりますか。われわれが言いたいのは、二つあるのですよ。債務負担行為のワクでやりましたと言うが、三十八年の予算要求は去年の十二月に大体固まったものだ。そうでしょう。そうだとすれば、この予算がこのまままるっきり通っても、来春になればすぐにもうあとは手持ちの予算はなくなるというような見通しさえつかないのですか。そういうような見通しは全然つけられなかったのですか。どうも常識的に考えてわからないのですよ。いかがです。
#35
○大石説明員 私といたしましては、十分把握ができなかったという点につきましては、まことに申しわけないと考えておりますが、現地の者も、幾ら金がかかってもいいからどんどんやれということでなく、現地の者は非常に熱心に、少しでも安く少しでもいい仕事を期限内にやろうということで、幹線総局の者、私以外の者、また現地におきます工事局長以下、現場の者はほんとうに夜も寝ないでやっておりましたので、どんぶり勘定であとは何とかなるというふうなことでどんどんやっておったということではなく、非常にやりましたが、いかんせん私の力が足りませんので、かようなことになりましたことはまことに申しわけないことでございますが、現地の者は非常に熱心に、少しでも安く少しでもいいものを期限内にやろうということだけはお認めいただきたい、かように存じます。
#36
○久保委員 それは認めますよ。認めますが、あなたの不明というのは何だかわからない。あなたのコントロールがきかなかったのですか、あなたのところで的確に把握ができなかったのですかと聞いているのです。やはりそうですか。
#37
○大石説明員 今日のこの状況になりますと、私が的確に把握をしてやったということは申し上げることはできませんで、私の力の足りないためにかようなことになりましたのが原因である、かように考えております。
#38
○久保委員 力が足りなかっただけではなさそうでありまして、いままでのやり方に欠点があると思うのです。そういう点についての御反省の点は何ですか。
#39
○大石説明員 これはやり方につきましても十分反省をいたしまして、これも昨日副総裁からお話があったと存じますが、このやり方につきましても改正をしていこうということが決定をしておるのでございまして、いままでのやり方が不十分だったということは私も十分反省をし、また申しわけないことだ、かように存じます。
#40
○久保委員 反省の点でいろいろあると思うのですが、そこでその次にお伺いしたいのは、新幹線の予算というのはどういうふうのルートで使い、あるいは工事の承認というか、そういうものは理事会には全然かからないわけですね。島技師長とあなたの関係はどうなりますか。
#41
○大石説明員 予算の伝達のこまかいことは私説明いたしますが、専門の山田君もおりますので、こまかくお話なり御説明があると思いますが、島技師長は、御承知のような制度でございまして、あくまで技師長でありまして、この問題につきましての業務執行上の責任とか、そういうものは何にも関係がないのでございまして、技術の進歩ということにつきましてのアドバイスをするというかっこうでございますので、技師長は業務執行上の責任はございません。
 それから、予算のことにつきましては、いま申し上げましたように、最初にこのことをやるということを理事会で決定になりまして、また各年度総額これだけのものは新幹線に使うということになりまして、幹線総局に伝達がございまして、これを幹線総局におきまして先ほど申し上げましたように各工事局に用地、路盤というふうに分けて、一本として工事局長に伝達をしておるというのが現状でございます。
#42
○久保委員 山田常務理事がおいでですからお尋ねするわけですが、いまの新幹線の予算の使い方あるいは資金計画の立て方というものは、きのうから質問申し上げておるとおりにわれわれは見ているわけです。特に予算の使い方について、あるいは資金計画の積算の仕方について、われわれは疑問に思っておる。特にあなたは両方やっておられる責任者だと思うのですが、こういうやり方自体に問題があると思うのですが、いままでどういうふうにやっておったのですか。積算基礎にしても、たとえば二千九百二十六億にしても、いろいろ理由をあげられたものは全部織り込み済みだとわれわれは見ているのだが、そういうものは下から積み上げてくるのじゃないのですか。それとも本社だけで大ざっぱに見て、用地はこれぐらいで上がりそうだとか、上がったとかというので大体そろばんをはじくのですか、これが一つ。それからもう一つは、予算は幹線総局に出しっぱなしで、あとの毎月なり四半期ごとの、あるいは債務負担行為の使い方にしても野方図にやっておるのですか、ワクを与えたらそれっきりですか、どうなんですか。
#43
○山田説明員 予算の令達は、いま大石常務から申し上げましたように、予算が成立いたしますと、たとえば三十八年度では八百八十五億円という予算が成立いたしております。それから債務負担行為は百六十一億円というのが成立いたしておりますが、その予算が成立いたしますと、これは形式的には総裁命で八百八十五億円を一本で新幹線総局に令達いたします。そのあとの執行は新幹線総局の全責任と申しますか、その配下の幹線工事局にそれが分かれてさらに令達されて、そしてその幹線工事局がさらに割り当てられた予算の範囲内でいろいろの契約をやっているという仕組みになっておるわけであります。それで国鉄の内部の分担では、御指摘のように、財政関係と資材関係を私担当いたしております。したがって私の手元に知り得る状態になってまいりますのは、幹線総局で、たとえば八百八十五億円の中で工事費もございますし、工事に使う資材もございます。資材の要求は逆に幹線総局から資材局の方へこういう品物を買ってくれという要求で出てまいりまして、その要求に基づいて資材局では一般の改良費の資材と一緒に調達準備をいたすわけでございます。いままで一応予算の範囲内でそういう資材の要求が出てまいっておりますので、私どもも二千九百二十六億円で工事ができるという幹線総局の説明を一応そのまま信頼いたしまして資材の調達をやっておったわけであります。それからもう一つ私の手元に知り得る状態になってまいりますのは資金計画でございまして、これは工事が進むに従って金を払わなければなりません。その金を払うのがいつごろ幾ら要るかということが出てまいるわけでございます。そういう要求に基づきまして、一般の経営費なり一般の改良費の支払い資金を合わせまして資金計画を経理局で立てます。これは四半期ごとに立てるわけでございますが、その際に、幹線総局でたとえば第一・四半期末にこれくらい金を支払わなければならぬようだ、第二・四半期はこうだということで私が知り得る状態になってまいるわけでございますが、これも一応三十七年度末、この二月、三月ごろまでは予算の範囲内の資金の要求でございましたので、これも当然いままでの説明どおりに工事は順調にいっておると考えておるわけでございます。その上さらに知り得たらよかったと思いますのは、工事の計画そのものの内容の審査、これをやっておったならば私どもももっと早く知り得たであろうと思われますが、これは一般改良費と違いまして、先ほどからいろいろお話がありましたように、新幹線工事の工事内容については私ども一切チェックしないたてまえでおりましたので、したがってその積算の内容が、この工事が是であるか非であるかというようなことは、私どもタッチしなかったわけでございます。非常に大ざっぱでございますが、以上であります。
#44
○久保委員 そこで、資金計画の中には当然債務負担行為も、支出にならぬものも本年度支出になるものですから、それは当然資金計画の中に入ってくると思うのです。自体聞きたいのは、その債務負担行為の決済だけでも大半なくなってしまうというのはどこからくるのですか、全然計画にのっかってこないものが出てきたというものではないでしょう。これはどうなんです。
#45
○山田説明員 その点非常に迂遠な話でございますけれども、過去の総局の仕事のやり方と申しますか、これをいま私自身も精細にチェックしておる段階でございまして、まだ全貌を申し上げられる段階ではございませんけれども、債務負担行為は、予算が成立いたしますならば、契約ができる限度を示しているわけでございますので、そのワク内の契約の発注ならば、これは当然今までのやり方でも総局長としてはできるわけでございます。
#46
○久保委員 ワク内でやったとするならば、予算の見通しもつけないでやるはずはないだろうと思いますが、それはどうなんです。私はしろうとでよくわからぬのですが、いままでに契約した分でことしの予算がなくなってしまったというのですから、それはどういうことなんだ、二千九百二十六億の改定とはこれは別な話なんです。そうでしょう。二千九百二十六億の改定が先ほどの話では織り込み済みだと言ったけれども、また新たにそういうものが出てきたのだ、こう言うから、一応これはいいとしても、ことしの予算の大半はもうないのだということはどういうことからきたかということを聞きたいのです、よくわかりませんから。
#47
○山田説明員 その点私自身も御説明できるまだ十分なチェックをしておりませんので、私自身いままで一応説明を受けてチェックいたしました中間的な感じと申しますか、それで申し上げて非常に失礼でございますけれども、現場で工事を始めまして、最初たとえばこの工事は十億円で完成すると思った工事が、途中設計協議とか、あるいは地質が悪いとか、地元からの要求でそれを加えなければいけないということで、たとえば十五億円の工事になりそうだという工事は、きちょうめんに、的確に申しますならば、途中においてその工事を一応中止いたしまして、そうしていわゆる予算の増額を要求するいろいろな手続規程がございますが、そういう手続で本社へ上がってくるのが通例でございますけれども、新幹線工事につきましては、先ほどからの御説明のように中断がなかなかできないという性格もございますので、途中においてその手続をやりながら工事はどんどん進めておった。その結果五百十五キロ全線にわたって非常に大きな増額を余儀なくされてきておるように私はいまのところ感じておるわけでございます。
#48
○久保委員 そうしますと、予算の落とし方はいわゆる臨時軍事費的に総括で、あとはじゃんじゃん流用してよろしい、こういうことで、先ほど御答弁がありましたけれども、どんどんできるものはじゃんじゃん予算を出してしまえ、債務負担行為もどんどんやれ、しかし全体のワクとしてはそうだということでやった。そこで、いろいろな理由はあげるけれども、実際はむずかしい仕事はあと回しになっている。本来ならば予算を組んだときにおおよその積算の基礎として路盤工事が幾ら、あるいは駅舎が幾ら、こういうふうなことで組んでいったが、使い方は、早い話がどれを使ってもいい、そうなりましたから、なるほど債務負担行為が入ってくる、全体のワクはきまっているけれども、中身は全然違う、そういうことですね。だからあと八百億なければ線路はつながらぬ、こういうことですか、大石常務。
#49
○大石説明員 先ほど申し上げましたように、工事はやってまいりますとあとでふえてくるということが多いのでありますので、その増額分をとっておかなければいかぬ。もしなければ――本年度におきましては、最後でございますので、三十七年度の債務負担行為全部で契約ができて、ことしの金で一ぱいに払ってしまってでき上がる、ふえがなければそれで済むはずでございますが、いま申し上げましたように、そういうあとの増加分があるということで、その余裕を押えてやっておかなければならなかったのが、最初の見込みだけですでに二千九百二十六億円のワクになってしまったというので、今後のふえの分がなくなってしまったというのが現状でございます。
#50
○久保委員 表現は別として、ぼくが言うことがそうなんでしょう。たとえばこの費目は百億ときまっている、落とされたときは百億だったが、これは順調にどんどん先にいけるというので百五十億使った。ただし五十億はその他の費目の分です。たとえば路盤の工事なら路盤の工事をやる分がこっちの駅舎のほうに回った。だから路盤の工事は大半残ってしまった。いまになっていろいろ理屈はおっしゃる。なるほどあなたのほうにも一分の理屈はあるかもしれぬ。しかし使い方そのものに狂いが出てきたのじゃないかということを私は言いたいのです。
#51
○大石説明員 おことばを返すようでございますけれども、路盤工事の本体の契約は全部やってしまったのであります。路盤は、非常に表現がむずかしいのですけれども、設計変更の増がなければでき上がるのです。ところがふえというものができて、たとえば橋梁の基礎をやりますのにその基礎がふえていく、またいままで十メートルの橋梁でよかったのが二十メートルになるということで、そのふえの分が出てこないのでありまして、本体の工事は契約はしておりますが、これは本体の工事は下のふえたものができなければ上をやるわけにいきませんので、つながってしまうとかつながらないということになりますと非常にむずかしい問題でございますけれども、現状はそういうことでございます。
#52
○久保委員 大石さん、橋梁が長くなったとかなんとかいうことは、これはこの前の二千九百二十六億のとき説明済みなんですよ。五百キロと思ったのが五百十五キロになったと説明済みですよ。多少の問題はあるでしょうが。私の言っているのはこういうことなんです。なるほど債務負担行為を入れたが、予算全額の幅は出ないかもしれない。その中でやりやすいものをどんどんやっちゃって、やりにくいものは残念ながら残っちゃった。そこがいわゆる予算の使い方にも一定の方針がなかったということなんです。余裕をみておけばよかったということですが、余裕をみても片方で早くやれるものはどんどんやっちゃえ、やるならそっちへ金を回すという制度でしょう、いままでは。しかも予算の積算基礎があやふやなのです。だからそこに問題があるのじゃないか、こう言っているのです。そうじゃないですか。どうしても違うのですか。
#53
○大石説明員 やりやすいものをどんどんやってしまえということではなかったのですが、現場におきましては途中でやめるということができませんので、その予備にとっておくべき金を先に使ってしまったということでございまして、十分な御説明ができませんけれども、やりにくいやつはあとにして、どんどんやってしまえということではないのでございます。先にやりましたものの増額が出てまいりますと、途中でやめるというわけにもいかないということもありますので、工事局長の裁量によりましてその予算の増額をやった。またこれは仕事の性質上多少そういうことができなければ工事の推進もできないだろうということで、工事局長に予算の流用をまかせましたので、工事局長としては自分の権限といたしまして、さようなことをやったのでございます。
#54
○久保委員 どうも何べん聞いても実際言うとよくわからぬのです。われわれがいま原因を知ろうとしているのに、どうもやむを得なかったという一言に尽きる、こういうことではもう全然話にならぬと思うのです。予算の使い方にしても、私の言うこととあなたの言うこととあまり違いはないでしょう。これは同じでしょう。やりやすいのからというのがことばが悪ければ、できるものから先にどんどんやれ、こういうことでしょう。だから残っちゃったものには重要なものがある。たとえば設計変更に伴うところの用地取得の問題、あるいは路盤工事にしてもそうなんです。それじゃお聞きしますが、大体あと残っている工事で目ぼしいものは何ですか。
#55
○大石説明員 あと残っておりますのは、いまの路盤関係の設計変更の増の分でございます。それから軌道関係でございます。電化の架線を張りましたり通信をつくるというものが今後やっていかなければならぬものでございます。路盤関係につきましては設計変更の増加の分でございます。
#56
○久保委員 路盤関係で設計変更とおっしゃるが、これはたびたび申し上げますように、そういう設計変更は二千九百二十六億のときに全部出したんじゃないですか。その後出たものがあるのですか。二千九百二十六億の計画変更の改定をするときに、そういうものはわれわれの見る目では全部出したはずだ、その後出たものがそんなにたくさんあるのですか。
#57
○大石説明員 二千九百二十六億の後に出たものでございます。これがいまいろいろの御批判がございますが、私たちといたしましては、全責任を持ちまして、その後のものが何であるか、今後どういうものが出てくるかということを詳細に当たっておるのでございます。
#58
○久保委員 まだ半年足らずですよ。その間にそういうふうに膨大なものが出るはずがないじゃないですか。いわゆる二千九百二十六億の要求のときには大ざっぱな要求であって、ちっともそういう積算の基礎がはっきりしないものでやっていた、こういうことになりはしませんか。そんなに三カ月か四カ月の間に出るのですか。私が言いたいのは、なるほど十月から始まったというのですが、そのころからいえば大体半年以上になる、そうだとするなら、国会の審議の最中にこれでやれますという太鼓判をなぜ押したか。どうなんですか。
#59
○大石説明員 冒頭に申し上げましたように、私たちといたしましては、昨年の秋に何とかこれでやっていけるという見通しをつけましたので、それで皆さんにもそういうような御説明を申し上げたのであります。年がかわりまして、どうもこれではだめだというようなことになってまいりまして、至急精算をいたしておるのであります。その間がまことに不手ぎわと申しますか、十分な御説明ができませんので、まことに申しわけない、かように思っております。
#60
○久保委員 十分な説明ができないというのですが、十分な説明をしていただかなければ困るのですよ。これは先般この委員会でも取り上げられました近江鉄道の補償の問題が典型的なものであります。そうだとするならば、こういう問題についてもそういうものが今後出ますね。そういうのは織り込められないでしょう、織り込んでいるのですか。
#61
○大石説明員 近江鉄道と申しますのは、この前もお話し申し上げましたように、ああいう例はほかにございませんし、私たちといたしましては、委員会の忠告、御意見を十分尊重しておりますので、問題を起こすと申しますか、今後はおしかりを受けることのないように現場の者まで十分注意をしてやっております。
#62
○久保委員 別にその近江鉄道は、運輸省の政務次官も、まだちゃんと結論をつけておりませんからなんですが、用地買収にしても、そういう一つの典型的なものがありはしないか。だから、予算の積算基礎などもいいかげんのものだと思う。この程度要求しておけば何とかなるであろう、二千九百二十六億に改定したときにも、苦しいようだけれども、いまさら要求もできないから一応これでやってみよう、来年になれば手をあげるから、手をあげたときには、期限は切ってあるからどうしてもやむを得ないだろう、そのときには予算をもらえばいいのだ、こういう考えでいるのじゃなかろうかと推測する人が多いのだが、これに対して御議論はありますか。
#63
○大石説明員 私はじめ総局の者はさようなつもりではおりませんでした。いろいろな御批判を受けていることは十分承知しておりますが、どうにかいいかげんにやっていけばあとで何とかしてくれるだろうというような気持ちは、現場の工事局長も、幹線総局の幹部もなかったものと私は信じております。
#64
○久保委員 しかし、結果として見方がどうもそういうようになる。そういうようになるのも妥当だと思うのです。
 そこで、これは副総裁にお尋ねしますが、きのうの御答弁だというと、近いうちに、いま大石常務が言うように、どの程度の計画になるのはかっきりしたい。その後の問題はそれがはっきりしてから運輸省というか、政府と相談して結末をつけたい、こういうお話でありました。そこで、問題は、巷間伝えられるところによりますと、いわゆる新幹線以外の予算というと、それを除いた改良費を中心とする新五カ年計画、こういうものをやりくりしてつないでいこうという話も出ている。これは全く世間を愚弄した話だと私は思うのですが、そういうお考えはもちろんみじんもございませんね。いかがですか。
#65
○吾孫子説明員 私どもといたしましては、新幹線の工事にいたしましても、その他の五カ年計画全般にわたる改良工事につきましても、これは当然国鉄がお約束申し上げた工事でもございますし、やらなければならないと思っておりますが、いまここにこういう大きな予算不足という問題が出て参りましたので、どうすればよろしいか、とにかく既定の予算のワクの中では処置のいたしようがございませんので、昨日も申し上げましたように、この予算不足の状態の真相を明らかに確かめました上で、政府関係方面の御指示も仰いで、これを善処するような道を見出したいと思って苦慮いたしておるような次第でございます。
#66
○久保委員 そこで、時間もありませんから、資料を要求しておきます。
 一つは、いままでの新幹線に関する予算の執行状況、もちろん債務負担行為、これも出していただきたい。
 いま一つは、いままでの新幹線の予算執行の体系、どういう形で、どういうルートをとってどういうふうにしてやったか。
 もう一つは、いままでの工事費、新幹線工事に使った予算の大きな項目別決算、あるいは決算見込み。
 もう一つは、これは大きいものだけでけっこうでありますが、たとえば路盤、工費は一平米幾らについているか。用地費はどの程度か。車両はどの程度か。そういう大きな項目を拾っての予算単価というか、決算を出していただきたい。
 それから、先ほど大石常務がおっしゃったワクというか、そのワクはどういうものであるか。
 以上資料を要求しておきますが、先ほど来の御答弁では、的確に御説明ができないのを残念とするという。われわれは的確に説明を受けられないのは残念でありますが、この問題はまた後刻資料を出していただいてから継続したいと思います。
#67
○木村委員長 井手以誠君。
#68
○井手委員 簡単に二、三お伺いいたします。
 大石常務にお伺いしますが、先刻久保委員の質問に対して、昨年の春契約は四〇%ないし四五%とおっしゃいましたが、春はいつごろですか。もし六月末がわかっておればそのパーセンテージを……。
#69
○大石説明員 いま私が申し上げましたのは三十六年度末の数字でございます。それから、三十七年度も三十七年度末の状況であります。
#70
○井手委員 三十六年度末が四〇ないし四五%の契約であった、三十七年度末が七〇%の契約であった、こういう御答弁のようですが、昨年の六月末は幾らでございましたか。
#71
○大石説明員 ただいま六月末の状況を持っておりませんので、調べまして御返答いたします。
#72
○井手委員 三十七年度末の七〇%は間違いございませんね。
#73
○大石説明員 三十七年度の決算の平均をとりますと、これは新しく私のところで概算をいたしましたのが七〇%であります。
#74
○井手委員 路盤の契約の区間は、大体何キロぐらいが普通であるか、請負のキロ数、それと工事期間はどのくらいであるか。
#75
○大石説明員 路盤工事の一単位はいろいろございまして、小さいのは二、三百メートルから、大きいのは数キロというふうに、ばらばらになっております。したがって、期限も一年、長いのは三年半というように、これも場所々々によりまして非常に幅のあるものでございます。
#76
○井手委員 路盤工事にかかってから設計変更というのは、キロ数が延長になったり、のりの、いわゆる路盤の一番下の面積がふえるというのは、常識的にはないはずでございますね。通路をどうするとか、排水をどうするかという付属工事はありますけれども、設計変更はあり得るはずですけれども、工事の契約を終わった路盤工事で、先刻あなたがお触れになったけれども、一キロの契約のものが二キロになったり、隧道工事が一キロの予定が二キロになるはずはないと思いますが、どうですか。
#77
○大石説明員 路盤工事の区間の延長というものは、総延長が五百十五キロでございますので、これはそんなに大きくはございません。
 トンネルにつきましては、いまのお話しのように、一キロが二キロになったというようなことはございませんけれども、延長が延びることはございます。これは少しこまかく申し上げて恐縮でございますが、切り取りをいたしまして、山の中に切り込んでいく場合を考えておりましたものが、切り取らないでトンネルにしていくとか、また落石、土砂崩壊というものをとめるためにトンネルを延長するとか、またトンネルのなかったところをトンネルにつくるというような問題はございますが、長さが長くなる、路盤工事の延長が長くなるということはございません。
#78
○井手委員 昨年の計画の改定に際して、設計変更、設計協議という、いわゆる広い意味の設計変更が路盤工事では百七十億円にのぼっております。きのうの副総裁の説明によりますと、路盤工事だけで今回はさらに二、三百億円にのぼろうかという、はっきりした精細の数字ではございませんでしたけれども、そういう数字が出てまいりましたが、千五百億円程度の路盤工事費に合わせて五百億円近い設計変更があり得るはずはございません。いかに常識的に考えてみても、いかに割り引きして考えてみても、そんなに設計変更があるはずはございません。これは一つ大石常務理事は考えておいてもらいたい。後日この点はお伺いいたします。
 そこで、もう一つ今度は副総裁にお伺いしておきたいのは、新聞の報道によりますと、仲裁裁定によるベースアップを工事費から流用して何とかつじつまを合わせるという報道がされております。また、この新幹線工事については、新五カ年計画による改良工事などを圧縮してこの新幹線工事に集中するという報道もされております。その点はただいまも久保委員からちょっとお触れになりましたが、事実そういうお考えであるのか、手続をなさっておるのか、その点をお伺いしておきます。
#79
○吾孫子説明員 先ほども申し上げたことでございますが、もし、予算の不足について何らかの手当をするということがお考えいただけないということになった場合には、どうしても新幹線の工事が予定どおりできないか、他の一般の改良区のほうの工事がやはり実行不可能になり、繰り延べになるということになるか、いずれかの状態に追い込まれざるを得ません。そういう状況でございますので、実はベースアップのことにつきましては、とりあえずは予備費の流用でまかなってまいりますけれども、私どもといたしましては、これもやはり年度中に補正予算等の措置を講じていただきませんと、このままではどうにもならない。結局その場合に何らかの手当がとられなければ、全体の工事費の予算の中で繰り延べをするとか、打ち切りをするとかいうような処置をやはりとらざるを得ないことになると思いますので、その点は政府にもいろいろとお願いをいたしておるような次第でございます。
#80
○井手委員 ベースアップを予備費から流用しなくてはしようがないというお話でございますが、そのいわゆる期間的な、時期的な限界はいつごろでございますか。補正予算をいつごろまでに成立してもらわなくては、国鉄の運営に予備費がなくなって、動きがとれないという事態になってまいりますという、その時期的な限界はいつごろでございましょう。
#81
○吾孫子説明員 私どもといたしましては、現在のこの状態では本年度の実行予算そのものの編成も非常にむずかしい状況になりますので、ベースアップの所要財源もございまするし、また新幹線のこの問題もございまするし、この両方あわせまして、できるだけ早い機会に補正予算のめどだけでもつけていただきたいというふうに考えまして、それにつけましても、私ども自身の善後措置に対する予算の計数なり方向なりを早くきめなければいけませんので、いま非常に焦っている次第でございます。
#82
○井手委員 副総裁、私がお伺いしているのは、ベースアップの財源にとりあえず予備費を流用したということでありますが、しかしいずれにしても予備費は追加しなければならぬでしょうし、他の費目を流用しなければならぬ事態になってまいりますから、いつごろまでにベースアップの財源として補正を要求なさらなければならないか、時期的な限界をまず伺っているわけであります。その時期です。たとえば、どうしても七月ごろまでには補正を組んでもらわなければならぬのか、秋でもよいのか、来年の春でもよいのか、その点です。
#83
○吾孫子説明員 私どもといたしましては、できるだけ早くお願いいたしたいと思っております。しかし、さしあたっての当分のやりくりは、ただいまの見通しといたしましては、第二・四半期ぐらいまでにはやっていけるだろう、こう思っております。
#84
○井手委員 新聞の報道によりますと、総工事費の二・二%の五十一億円を新幹線に流用するという方針がきまったように承っておりますが、それは事実ですか。
#85
○吾孫子説明員 新幹線に流用する限度というようなものはまだきめておりませんです。
#86
○井手委員 五十一億円を流用するというのは、新幹線ですか、ベースアップの財源ですか。
#87
○山田説明員 五十一億という数字は、仲裁裁定の実施に伴って、とりあえず改良費からその財源を仲裁に充てるという、そのことだろうと思います。
#88
○井手委員 副総裁にお伺いいたします。流用の話の問題で、財政法はあなたのほうは御研究なさっておると思いますが、また予算総則もあなたのほうから出されたのですからよく御承知だろうと思いますが、東海道新幹線の費用は項目ですよ。改良費も項目です。流用はできないはずですが、あなたはどうしても補正ができねば流用もいたし方なかろうというお話がいまございました。それはできないはずですが、あなた間違いじゃございませんか。絶対に流用できませんよ。工事費の東海道新幹線は項目です。改良費も項目ですよ。改良費から新幹線に流用はできません。これは重大な問題ですよ。もしそういうことが事実あったらたいへんですよ。
#89
○吾孫子説明員 項目の流用ということにつきましては、おっしゃるとおりやはり補正予算なり何なりの措置によって正式に御承認願わなければできないことは、仰せのとおりであろうと思います。私いま考えておりますのは、さしあたり第二・四半期ごろまでの資金繰りその他から考えまして、全体のワクの中で一応そのころまではしのいでいける見込であります、こういう趣旨で申し上げたのであります。
#90
○井手委員 それじゃ御理解願ったようですが、改良費から新幹線には、補正予算を組まない限りは流用はできませんが、その通りおやりになりますね。
#91
○吾孫子説明員 詳細は財務担当の山田理事にお答えさせたいと思いますが、法律のたてまえから申しますと流用は可能でございまして、流用することは過去においてもそういう例があったというように聞いております。しかし、いずれにいたしましても、現在のこの財政事情から申しまして、これは補正の措置を講じていただかなければどうにもならないように思われますので、そのことをお願い申し上げるつもりでおります。
#92
○井手委員 財政法第三十二条で流用はできませんよ。またあなたのほうの日本国有鉄道の予算総則には、増収の場合、人件費その他については支出についての流用はできますけれども、国会の議決を経た支出のものについてはできませんよ。間違わないようにしてもらいたい。
 時間もございますから私はこの程度でやめますが、総局長大石さんに私は念を押しておきたいと思います。
 あなたはこの三月末で契約は七〇%とおっしゃいましたが、監査委員会の国会に対する報告には、昨年の六月末で契約は九五%になっております。そういう報告が運輸大臣と国会に出ております。これは虚偽の報告になりますから、あなたのほうが虚偽の申請を監査委員会になさったのか、監査委員会が国会に虚偽の報告をなさったのか、これは機会をあらためて私はお尋ねをいたすつもりであります。
 これで終わります。
#93
○久保委員 さっきの資料要求に追加をしたいのです。
 幹線工事が始まってからの工事件名、それと請負に出した工事件名と金額ですね。たとえば東京−横浜間の路盤工事があるでしょう。その件名、金額、これを出して下さい。
 以上です。
#94
○木村委員長 本日の会議はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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